暗く淀んだ空気が救いようもなく厚く漂うその一室で、唯一光を放つモニターの前に彼は鎮座していた。
己のいきり立つ男根を握り締め、扱きながら、食い入る様に己の立てたスレに魅入っていた。
「そうだ
>>5!! もっと俺をなじってくれッ お前のその猛る妄想で俺を犯してくれぇッ!!」
だが立てたばかりのスレは、1を満足させうる程のきもいレスで埋め尽くされるにはまだ程遠い。
「まだだ!! もっと、もっと、もっときもい妄想を!
この1を、2ちゃんで一番悲惨に煽り、モニターでレイプし、
掲示板上でよってたかって輪姦してくれ!! この1を思う存分に凌辱しつくのだッ」
しかしあらぬ妄想はスレの上に踊ることなく、彼の脳裏で次々と舞っていた。
『悲惨な
>>1のいるスレはここですか?』
『氏ね
>>1』
『
>>1の母でございます……』
1を愚弄するレスの数々が彼の脳髄を甘く切なく蕩けさせ、その甘美な痛みが脊髄を走りぬけ、
神経を通過し、五体の隅々にまで波打ち、末広がった。
『つまらん! お前のスレはつまらん!(AA略』
「あッああぁぁ ダメぇ そんな、そんな直球ストレートにこのスレを否定するなぁぁ
あっあっ 逝くッ逝っちゃうよぉぉ んんんッ だ、ダメッ あああッ!?」
1の快楽が荒れ狂う内面世界を、白く灼熱する感覚が焼き尽くした。
その刹那、
>>1の屹立する愛しい息子の卑猥な口から、大量の白濁した体液が
1の愛する自スレを表示するモニターに、新スレを立てたキーボードの上に熱く飛び散った。
「ハァハァハァ…… あ あぁぁぁ…… き、気持ちよかったぁ」
心地よい倦怠感と、深刻な罪悪感の狭間でも1の精神は満たされることなく黒く高揚し続ける。
「も、モニターを綺麗に拭いたら、また新しい駄スレを立てよう。もっと、罵倒されるために……」
冷ややかなウェットティッシュを手にしながら、1は小さく呟いた。
そのイカ臭い手がモニターの上を滑ると、生暖かい精液がウェットティッシュに白く絡みついた。
――― 終 了 ―――