TS・性転換・女性化小説(非強制) Part4

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584太夜叉 ◆7CmIpr51nY
お前なんだろ。俺を女にしたの。
ーー当たってないけど間違いでも無い。
どういう意味だ?
ーー女に『した』んじゃない。女に『戻した』んだ。
戻した?
ーーうん。戻した。
俺は生まれた頃から男だぞ。戸籍も男だ。
ーー事実が全て真実とは限らない。
何を隠している。
ーー隠してなんかいない。今はまだ喋る時じゃないだけ。
喋るその時は何時やって来る?
ーー近からず遠からず。
いい加減だな。まあ、良いや。他にも聞きたいことがある。
ーー何?
お前は誰だ。
ーー僕は君だよ。そして君は僕だ。
ふざけてるのか?
ーーふさげてなんかいない。僕を事実を述べたに過ぎない。
事実が全て真実とは限らないんじゃないんだろ?
ーー痛いところを突くね。
『声』が笑う。
ーーそれも含めて全てを知る日が来る。
遠くなる『声』。
最後にもう一つ聞きたい。
ーーなんだい?
お前の姿を見せてくれ。
ーー君はもう僕の姿を見ている。

ーー言っただろ。僕は君で、君は僕だって。
消えゆく『声』が具現化していく。具現化した姿は男の綾野。