ファイアーエムブレム&ティアサガ第10章

このエントリーをはてなブックマークに追加
124パスカリ
ニニアンは楽器を置いて、エリウッドに会釈するとゆっくりと部屋から立ち去ろうとした。

咄嗟に彼の手がニニアンの細い腕を掴んでいた。
何故か今夜は、彼女がこのまま、その存在ごと掻き消えてしまいそうに思えて、引き止めずには居られなかった。

「ニニアン…、君を急かすつもりはないんだけど、この間の話、すこしは考えてくれただろうか?」

「…!」

その質問を尋ねられることを恐れていたかのように、一瞬ニニアンの瞳が動揺して見えた。

「エリウッド様…わたしには過ぎたお申し出、大変…嬉しく思いました。…本当です」

瞼を伏せると、苦しそうに息をつく。

「けれど……」

長い沈黙の後、ニニアンは言葉を続けた。

「エリウッド様には、…他にきっと…わたしより相応しい方が…」

囁くような声だった。

「…ニニアン、君以上の相手なんて考えられない。…僕が君を妻にしたいと望んでいるのは、君をこの世界に引き止めてしまった義務感から言ってるんじゃない。僕には君が必要なんだ。」
125パスカリ:04/06/07 19:51 ID:RUF9k3N/
>>124 こっちが先です。

彼女が自分に「愛」といって良いものを抱いてくれている事は感じている。
例えばそれは、ちょっとした指先の動きや、ふと肌に触れた時の息遣い。
例えば、上気した頬。
そして、なにか言いたげに揺らいでは、伏目がちに視線を逸らす長い睫毛に縁取られた深い真紅の瞳。

しかし、彼女が見えない壁をつくり、決してその一線を越えようとしないように感じられてもどかしい。
できることならば、その壁を取り払い、彼女を抱き締めてしまいたい。
…何処にも行ってしまわないように。



今夜もニニアンはエリウッドの自室で、リンディスから譲り受けたというサカの弦楽器を奏でている。
窓際の椅子に腰掛け、美しい音階をつむぐ優雅な指先が、彼女の儚さを一層際立たせ、エリウッドの心はざわめいた。

「綺麗な曲だね。なんていう曲だい?」

「…いえ、心のままに何となく弾いているだけです。本当は楽器の扱いは、ニルスの方が器用なのですが……わたしのはただの手慰みに過ぎません」

ニニアンは恥じ入ったような笑顔で微笑むと、演奏の手を止めた。

「風が出てきましたね。今夜は…雨になるのでしょうか?」

「そうだね、そろそろ雨期も近い頃だし」

「…随分…遅くまで、エリウッド様のお部屋にお邪魔してしまいました。…明日もご公務でお早いのでしょう? …申し訳ありません」
126パスカリ:04/06/07 19:51 ID:RUF9k3N/

「エリウッド様…」

涙に煙る瞳、それはみるみる溢れて、ニニアンの透き通る白い頬を濡らした。

「だけど…もし、君が僕に気持ちが無いと言うのなら…、そう言ってくれて構わない…僕はもう二度とこの話をしないよ」

「…そんな…こと」

はらはらと落ちる涙を受け止めるように、ニニアンは両手で顔を覆った。
細い肩が小刻みに震えている。
そんな儚げな様子に、エリウッドは胸が締め付けられそうになった。

「ごめんよ、また君を困らせて…。泣かなくてもいいんだ…ニニアン。僕は『待つ』とか、『断ってもいい』とか言いながら、実際はやっぱり君を追い詰めている。自分でも分かってるんだ…君を失いたくなくて、君の答えを奪ってる事」

「いいえ…いいえ、違うんです。わたしは…ずっとお側に居たい。許されるなら、ずっとエリウッド様のお側に…」

「じゃあ、どうして…!」

エリウッドはニニアンの肩を両手で掴むと、少し乱暴に揺すった。

「エリウッド様に本当に相応しい、…美しく健やかな方を娶られた後も陰ながら、ずっとずっと。…わたしは…そんな風にエリウッド様のお側に居続けたいのです」

「ニニアン、何を言ってるんだ…僕は君と…」

127パスカリ:04/06/07 19:52 ID:RUF9k3N/
彼女の理解できない言葉に、エリウッドは珍しく酷く苛立つのを感じた。
彼は、妻として彼女を迎えるまで、ニニアンに男女の関係を強いるつもりはなかった。
しかし、今はこのまま強引にでも奪って、その体に自分の烙印を押してしまいたい気持ちに支配される。
暴力的な欲望は、彼の雄を急速に熱くした。
エリウッドはニニアンを抱き寄せると、不安げに震える唇に自分のそれを重ねた。

「…っ! …いけない」

ニニアンはエリウッドの腕の中でもがくと、俯いて口づけを逸らしてしまう。

「…いけません…、わたしは…あなたには相応しくない…」

遠雷が、どこかで鳴った。

「そんなこと、僕が決めることだ」

ぴたりと密着するニニアンの体は、細くたおやかいて同時に肉感的さを併せ持っていた。
エリウッドは背中に回した手に力を込めると、さらさらとした神秘的な長い髪に顔を埋めて彼女の甘い匂いを吸い込む。

「きっと、嫌いになってしまわれるわ…」

「全部、受け止めたいと誓った…違うかい?」

ニニアンの細い指先がおずおずとエリウッドの胸に添えられる。

「エリウッド様、わたしは…汚れた女なのです」

彼女は、決意したように語りだした。
128パスカリ:04/06/07 19:52 ID:RUF9k3N/

「踊り子に身をやつし、ネルガルから逃れて各地を転々としていた時。わたしはニルスと生き延びるために、何でもしました…、…何でも」

胸板にあったニニアンのしなやかな指先が、エリウッドの鍛えられた腹をなぞると、その下の硬くなったものに服の上から触れる。

「ニ…、ニニアン」

普段の聖女のような佇まいからは想像もつかないニニアンの行動に、エリウッドはうろたえた。
しかし、不意に与えられた指先の愛撫は、彼の屹立する熱に更に火を点ける。

「…わたしがどんな女だったのか…知ってください」

器用に留め金を外すと、痛いほど張りつめたエリウッドの器官を出した。

「ニニアン…よせ…、そんな事…しちゃいけな…」

そう言いながら裏腹に、エリウッドは全く動くことができなかった。
彼の前に跪き、謎めいた瞳で見上げてくるニニアンに魅了される。
愛おしむように、天を向き脈打つ雄を両手で包んで水平にすると、躊躇無く柔らかな唇を近づけてきた。
紅を注さずとも紅いその隙間から、一瞬ぬめる舌の先端が見えた。
一点の淫猥さも感じさせない硬質な彼女の美貌の、そこだけが淫らだった。

「……っ!」

ぬらぬらとした生暖かく湿った咥内に吸い込まれて、エリウッドはいきなり強い射精感におそわれた。

いつの間にか近づいてきた雷の閃光が、一瞬、跪き男根を咥えるニニアンの顔をハッキリ浮かび上がらせる。
その淫靡な光景にエリウッドは目を奪われた。
それまで彼が愛し、知っていた清楚でたおやかなニニアンとの、あまりの懸隔(けんかく)にエリウッドは混乱し葛藤する。
しかし、聖女のような彼女がこうした行為をしている事に、また別の興奮を覚えるのも事実だった。
そんなアンビヴァレンスな感情が、更にエリウッドの暗い欲情を煽った。
129パスカリ:04/06/07 19:53 ID:RUF9k3N/

「ぅ…」

唇をきつく締めたまま、ニニアンの頭が前後に動く。
先が喉の奥に当たる程深く咥え込みながら、強く吸い上げてくる。
口元からは唾液が溢れ、ニニアンが妖しく動く度にじゅぷじゅぷと卑猥な音が立った。
同時に別の生き物のような舌が、裏側の敏感な筋をこするように何度も行き来する。

「ニ、ニニアン…やめ…っ」

激しい快感が腰から背骨を駆け上がり、エリウッドは絶頂の近さを感じた。
猛る雄の脈動を悟ってか、ニニアンは裏の切れ込みを捲るように尖らせた舌で左右に衝きながら、沿えた右手で根元から擦り上げる。
エリウッドの体がびくびくと痙攣した。

「あ…、っ、ニニアン…駄目だ」

刹那、ニニアンの顔を引き剥がそうと、彼女の頭を掴んで後ろへ逸らした。
しかし、それは間に合わず、勢い良く吐き出された精液は彼女の口の中を汚してしまった。
白くきめ細かな肌を持つ彼女の端正な顔の頬や唇にも、エリウッドの白濁液がどろりとかかっている。
急速に、そんなニニアンの姿に憐憫の情と自己嫌悪が広がった。

130パスカリ:04/06/07 19:54 ID:RUF9k3N/
「…すまない…」

「どうしてエリウッド様が謝るのですか? …わたしはエリウッド様を悦ばせてさしあげたかった…そして…わたしがどんな女だったのか、知って欲しかった…」

涙と精液でべとべとになった彼女の頬を、指先で拭うエリウッドの顔を見ようとせずに、ニニアンは呟く。

「だけど、暫くは…あなたがわたしを必要だと言って下さる幸せにも酔いたかった…側に居るだけで良いのだと…そう…自分に言い聞かせながら…本当は……」

震える細い肩が今にも崩れ落ちそうだった。
エリウッドの中に、ニニアンに対する焦がれるような熱く性急な気持ちが広がった。
彼女がこの世界に来てどのように過ごしてきたのか、それを考えると胸が裂けそうに痛むのを感じる。
恐らく誰かに植えつけられたその性技は、彼女の哀しみそのものだった。エリウッドは彼女の孤独や哀しみを、少しでも取り去り癒したいと思った。
この腕の中で自らの熱を挿し込み貫いて、自分のものだと叫びたい気持ちになる。
その愛おしさと欲望がない交ぜになった想いを抑えきれず、彼女を壊れ物のように抱き上げると、天蓋がやわらかく周囲を包む寝台の中央に横たわらせた。

「ニニアン…君は今もとても綺麗で、…そして僕は君が好きだ。君が何者で…どんな過去があろうとも構わない。どうしても僕の妻になって欲しいんだ。お願いだ…ニニアン」

深紅の瞳を覗き込みながら、彼女の愛を乞う。
長い睫毛が涙に濡れて、一層濃くニニアンの頬に影を落としていた。

「この唇で、僕が必要だと言ってくれないか?」

「どうしてでしょう…からっぽだったのに、この体は…」

彼女の額や瞼にそっと触れるだけの口づけをして、唇にもキスをする。

「…人に、どんな行為を強いられても、心も体も閉ざして何も感じることは無かったのに…エリウッド様と出会ってから、おかしいのです…わたしは…」

ニニアンはエリウッドの手を取ると、自らの柔らかな右胸の上に誘(いざな)った。
彼女の胸は早鐘を打つようだった。
131パスカリ:04/06/07 19:55 ID:RUF9k3N/
「エリウッド様が…欲しい…と…、こんなに…」

「ニニアン…」

エリウッドは、今度は深く舌を挿し込みニニアンのそれに絡めながら、彼女の服を脱がせていった。
きめの細かい素肌が、うっすらと汗ばんで指に吸い付く。
細い肢体に形良く存在している豊かな二つの乳房を両手でゆっくりと揉むと、ニニアンの頬にすっと朱が差した。
自分も服を脱ぎ捨てながら、既に尖っている薄桃色の乳首を含んだ。
それを舌先で転がすとニニアンの唇からため息に似たあえぎが漏れた。

「あ………エリウッド様…」

エリウッドは指を茂みの奥の潤む割れ目に這わせた。
少しだけ怯えたようなニニアンの瞳と出会ったが、構わずに片方の足首を掴むと、大きく広げる。
そこは、すでに透明な液で濡れており鮭肉色にぬめっていた。
視線に晒されて彼女が吐息をつく度に、花弁とその上に覗く肉芽が誘うようにひくひくと卑猥に動く。
眩暈がするほどの欲望を感じ、エリウッドの雄は再び硬く張りつめた。
先程ニニアンの口の中で達したばかりだと言うのに。

「あまり…みないで…ください。自分でもどうしようもなく濡れてしまっていたのは…感じていました」

「とても…綺麗だ、どうにかなりそうになる」

長い髪がシーツに扇のように広がり、磁器にも似た青白く輝くしなやかな足を、強引に大きく開かれて、秘められた場所をエリウッドの前に晒しているその姿は、嗜虐心をそそってやまない。

「エリウッドさま…を、ください…、いますぐに、ほしいのです」

「…ニニアン……」

消え入りそうな声でニニアンは囁いた。
すぐにでも彼女と一つになりたい気持ちはエリウッドも同じだった。
132パスカリ:04/06/07 19:56 ID:RUF9k3N/
少しでも深く彼女と繋がりたくてニニアンの体を裏返し、くびれたウエストを両手で掴むと、エリウッドは性急な動きで、後ろから男根を奥まで突き入れた。

「は……ぁっ…!」

ニニアンの背中が、少し苦しそうに反り返った。
たっぷり潤んでいたとはいえ、まだ十分に愛撫を加えないままに猛るものを突き立てられては、当然だったかも知れない。
しかしニニアンがこの瞬間にエリウッドを欲したのも、また逆にエリウッドがニニアンと一つになりたいと望んだのも真実だった。
内側の肉襞がエリウッドを奥に引きずり込んで行く。出し入れを始めるとぬめる粘液がたっぷりと滲み出て来て狭い膣内で彼に絡み付いてきた。

「愛してる…」

うなじに口づけながらエリウッドが呟くと、ニニアンは甘いため息を漏らした。
少しでも気を抜くと達してしまいそうで、彼は鍛えられた腹筋に力を込めて堪える。
先端が抜けそうなほど引き抜くと、今度は奥の肉壁に強く当たるまで突いた。

「ぁ、あっ…すごく…奥…、…」

律動に堪え切れず、上半身を支えてシーツについていた手が崩れ、ニニアンの両肩が落ちた。
尻を突き出す格好になる。
自分の雄が貫いている谷間が浅くなり広がって、さらけ出されたその光景は、脳髄をひどく刺激するいやらしさだった。
エリウッドの脈打つ男根は膣内で容量を増し、中から彼女を圧迫した。
ニニアンの肢体が、快感でぶるりと震える。

「エリウッドさま、エリウッドさまが……わたしの中…で、一杯に…」

エリウッドの中で野蛮な何かが暴れ出しそうになった。
猛る若い欲望に流されて、柔らかなニニアンの尻を掴むと、そこを更に左右に開き、獣のように乱暴に突き上げてしまう。
湿った肌がぶつかり合う淫らな音が部屋に響いた。
133パスカリ:04/06/07 19:57 ID:RUF9k3N/
「ぁっ…、…んっ、…っ!」

細い肩越しに眉根を寄せたニニアンの横顔が見えたが、自らの雄が彼女の秘所に出たり入ったりするのを見ていると、行為の事意外何も考えられなくなってしまいそうになる。
傷つきやすい彼女の肌に、きつく喰い込む指の痕が赤くついた。

「ニニアン…、僕は君を…めちゃめちゃに、…してしまいそうだ」

「いい…んです、こわし…て…、壊してっ…、はぁ、…ぁっ、…んっ」

男の楔を打ち込みながら、人差し指と中指で可哀想なくらい膨れたニニアンの花芽を挟むと、押しつぶして擦り付けるように愛撫した。

「…あぁっ…、エ、エリウッドさま…っ!!」

ニニアンはシーツを強く掴んで喘ぐと、がくがくと震えて達した。
彼女の割れ目の入り口から引き締まり、それは膣内全体の収縮へと伝わってエリウッドの弾けそうな熱を圧してきた。
それは強烈な快感だった。

「っ……!」

エリウッドの雄はビクビクと跳ねると、ニニアンの膣内に体液を吐き出した。
外は、雨になっていた。
エリウッドは疲れ果てて眠るニニアンの顔を見つめていた。
目の周りが少し赤くなっている。
所々、白い肌にも痕を付けてしまった。
己の若く荒々しい行為で、泣かせ過ぎてしまった事を彼は少し後悔した。
次からは、もっと優しくニニアンを愛してやりたいが、魅力的な彼女を前にして急に老成できる程、自分の欲望をコントロールできる自信も無かった。
夢を見ているのか、ニニアンの瞼が僅かに動いている。
幸せな夢ならいいと考えながら、目を覚ましたら彼女に今度こそ必ず結婚の申し込みを承諾させようと、エリウッドは決意した。

おわり
どうでしたか?初挑戦の割にはよかったです。