TS・性転換・女性化小説(非強制) Part3

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415☆ ◆QT4umEMRFs
>414
 現れては消え、一つに纏まっては解ける。
 収縮し、拡大し、拡散し、そしてまた収縮する。
 様々な色彩の乱舞。
 その中から拾い上げた「いろ」は、泣きたくなるくらい優しい色をしていた。

 彼は、いっしょうけんめい、いやらしいことを考えまいとしていた。

 戸惑いながらも、それでもなお、前と同じように親友として見てくれようとしていた。

 それが、強く強く、胸に染みた。
『ああ……健司……オマエって……』
 こんなにも純粋で、純朴で、馬鹿がつくくらい正直な人間はどこにもいない。
『こいつと親友でよかった』
 これからもずっとずっと友達でいたい。
『友達でいい』
 嫌われるより、ずっといい。
 そう思う。
 そう思った。
 もしそれが自分の心を偽っているのだとしても、その偽りを通そう。
 自分に言い聞かせよう。
 コイツには、そうすべきだ。
 圭介はそう思った。
「けーちゃん?どうしたの?」
 気がつくと、健司が心配そうに顔を覗き込んでいた。
「…え?あ、う…ううん。なんでも…」
 圭介は慌てて身を引いて、ぷるぷると首を振る。セミロングの艶やかな髪が濡れたまま頬に当たり、ちょっ
と痛かった。