174 :
8−1:
「あ・・・」「あ・・・」驚きに声が重なる。
ある休日の朝。目を覚ましたシンジが居間に出ようと襖を開けると、向かいの部屋のアスカも
全く同じタイミングで襖を開けていたのだ。
先日のユニゾン特訓は、二人の心と身体にずいぶん深く刻まれているらしい。
「おはよ」「おはよう」挨拶まで示し合わせたように被ってしまい、何かくすぐったい。
空母の上で出会ってからこの方、お互いにとって相手は対照的な存在に思えていた。
シンジにとってアスカは色々な意味で凄い女の子。顔は奇麗でプロポーションも素晴らしい美少女。
なのにそれを台無しにするような攻撃的な性格。三ヶ国語を完璧にしゃべれる頭のいい子。
なぜかEVAにやけにこだわっていて、訓練なども必死に頑張っている女の子。
アスカにとってシンジは平凡な男の子。ドイツ語はバームクーヘンしか知らない冴えない日本人。
揉め事の嫌いな、臆病な少年。容姿も十人並み。なのにアスカが最も心血を注ぐEVAに関しては、
大した努力もしてないくせに才能だけで戦果を挙げ、アスカのエースの座を脅かす存在。
そんな相手と不思議に心が繋がっている最近の状態は、妙にお互いを意識させるのだった。
「えっと・・・ミサトは?」
間が持たなくて取り敢えず聞いたアスカの質問に、シンジは必要以上に丁寧に答えた。
「あ、第二東京へ今日から急な出張が入ったんだって。昨夜アスカが寝た後に帰って来て、
ビール飲みながらそんなことぼやいてた」
「てえことは、数日間はアタシ達二人だけってこと?アンタ、アタシに変なことしようとか
考えるんじゃないわよ!」
「た、頼まれたってしないよそんなこと!!」
「どうだか!男子ってバカでエッチでどうしようもない連中だもん。アンタだって
澄ました顔して実際には何考えてるかわかったもんじゃないわ!」
175 :
8−2:04/07/25 05:17 ID:JcOo1HRU
ついさっきまでの変な空気を一掃したい思いで、アスカはシンジを厳しく攻撃した。
シンジもいい返し、ユニゾン以前のケンカ友達ともいうべき雰囲気が取り戻されそうになる。
ただ・・・二人の呼吸は、ケンカを始めてもぴったりと合い過ぎていた。
「とにかく!アンタは不必要にアタシに近づくんじゃないわよ!」
いい放って洗面所に向かおうとするアスカ。と、その隣にシンジ。
「自分から近寄らないでよアスカ!」「アタシは顔洗いに行くだけよ!」「僕もだよ!」
いい争ったままペースを速めて並んで歩く二人の注意は疎かになっていた。
曲がり角の向こうからやって来たペンペンに、ぶつかる寸前まで気づかない程に。
「うわっ?!」「きゃあっ!?」
ペンペンを避けようとした二人の脚が縺れ、バランスが崩れる。
床に倒れる二人の額と額。その軌跡が空中で奇麗に交わり、衝突する。
ゴツンッ!!!
頭の芯まで響くような大きな音と激しいショック。二人はそのまま気を失った。
「・・・・・・いった〜い」しばらくして目を覚ました少年が身を起こした。
「あいたたた・・・」続いて意識を取り戻した少女が頭を押さえる。
痛みに耐え兼ねてつむっていた目を開けた時、二人は一瞬茫然としてしまった。
「アンタ誰よ?」「君は誰?」同時に尋ねる。
「何それ、アタシはアスカに決まってるじゃ・・」「僕はシンジ、だけど・・」同時に答え、
同時に二人は相手の質問の異常さに気づき、同時に自分の今現在の身体を眺めた。
「アタシ、シンジになってる?!」少年が叫んだ。
「僕、アスカになってる?!」少女が悲鳴を上げた。
「「入れ替わった?!」」部屋に響く二人の声は完全に一致した。
176 :
8−3:04/07/25 05:18 ID:JcOo1HRU
「どうしてこんな事になっちゃったのよぉ・・・」と目覚めてから何度目かの愚痴を
『シンジ』(=アスカ)が零し、しなだれるごとく居間のソファにもたれかかった。
中身がアスカだとは知っていても、自分の身体が女言葉で喋り、女性的な仕草をするのを
眺めるのは、どうにも気持ち悪い。
「僕にいわれたって判んないよ」と『アスカ』(=シンジ)は律儀に返事をしたが、
それはアスカの八つ当たりの種にしかならなかった。
「なぁに落ち着き払ってんのよ!!!そりゃアンタはいいわよ、絶世の美少女たる
惣流・アスカ・ラングレーになれたんだから!!」
「別によくなんか・・・」と反論しようとしたが聞いていない。気まずくなって思わず俯いた
『アスカ』の視線は、形良くシャツを膨らませる双丘に釘付けになる。
(僕・・・本当にアスカになってるんだ・・・女の子になっちゃったんだ・・・)
改めて今の異常な状況を痛感する。広げ気味に座っていた脚を閉じれば、股間に突起物がないことも
再確認させられるシンジであった。
「でもアタシはこんな冴えない碇シンジになっちゃって、これからどうすればいいってのよ?!
もし元に戻れなかったら、アタシ一生男の子なの!?」
ぶつかったことがきっかけに思われたから、もちろん元に戻れないかと何度も試してみた。
しかし頭に新たなこぶができただけ。脳震盪を起こして倒れそうになったのを潮に、断念した。
ネルフに報告すれば何とかしてくれるかもしれない。けれどどうにもならないかもしれない。
後者の場合に自分達の今後の生活がどうなるかが読めなかったため、シンジ達はその選択肢にも
二の足を踏んでいた。
シンジにしても誰かに喚き散らしたい気分だが、先にアスカが始めてしまったのでそれも
ままならない。同情半分、嫌悪半分。そんな気持ちで『シンジ』の独演会に付き合う。
「あ・・・・・・・」
すると、シンジに鬱憤をぶちまけ続けていたアスカの言葉が不意に止まった。
177 :
8−4:04/07/25 05:19 ID:JcOo1HRU
「どうしたの?アスカ」と『アスカ』が顔を上げて聞けば、『シンジ』は自らの股間に
目をやったまま固まっている。
すぐにシンジは何が起きたのかを悟った。
「し、シンジ・・・・・」
うろたえるアスカの姿に、シンジは逆に冷静になる。
と、同時に、嗜虐的な感情が心の底から沸き上がって来るのを感じていた。
ついさっきまでシンジの対極にいるような美少女だったアスカ。その彼女が、今では
『シンジ』自身となって、思春期男子のみっともない生理現象に見舞われているのだ。
シンジはアスカに近寄った。立ち上がって離れようとする『シンジ』の身体を捕まえ、問い質した。
「どうしたの、アスカ。もしかしてオチンチン硬くなってきちゃった?」
露骨な言葉に『シンジ』の顔をしたアスカは顔を赤らめ、何もいえなくなってしまう。
「だったら・・・」といいながら、シンジはいきなりしゃがみ込み、『シンジ』のズボンを
一気に足首までずり下ろした。
『シンジ』の股間が顕になり、勃起し出したペニスが外気に晒される。
「キャアッ!!!!!」
突然の狼藉にアスカは悲鳴を発して逃げ出そうとしたが、足がもつれて走るわけにいかない。
簡単に背後に回り込んだシンジが彼女の逸物をその手に掴むと、アスカは動けなくなった。
「逃げちゃ駄目だよ、アスカ。アスカは今男の子なんだから、オチンチンが硬くなるのは全然
おかしくないんだよ」
耳元に囁きながら、指先で『シンジ』のペニスを軽くしごく。
「や・・・やあんっ!!」
少年の未知の感覚に戸惑っているのだろう、アスカは拒絶とも困惑とも嬌声とも受け取れそうな
声を上げた。
178 :
8−5:04/07/25 05:20 ID:JcOo1HRU
「男の子はね、一日最低一回はこうしてオチンチンを弄って射精する必要があるんだよ。
我慢しても、結局寝ている間に夢精しちゃうからね」
「う・・嘘・・・」
「なら試してみる?目が覚めるとパンツの中が冷たくなった精液でグチョグチョに濡れてて、
すごく気持ち悪いんだけど」
シンジはアスカを翻弄した。『アスカ』の声でアスカを弄び、シンジである自分が『シンジ』を
玩具にする。そんな倒錯したシチュエーションがシンジを恍惚とさせた。
「・・・・・・・・・」
「最初は僕が手伝ってあげるね」息を荒げるばかりで返答も覚束ないアスカにシンジは宣言し、
いつもオナニーをする時の様に、今朝まで自分のものだったペニスをしっかりと握り直した。
「変なの・・・オチンチンを握っても、握られる感覚はないなんて・・・やっぱり今は、
アスカが『シンジ』なんだね」
「ち・・違うもん・・・アタシはアスカだもん・・・」
「こんなに大きなオチンチンを持ってるのに?」
ギュッと強く握ると、『シンジ』のペニスの血管がびくびくと脈打った。
「やんっっ!」
「いつもより大きく硬くなってる・・・アスカの方が僕よりも、男の子の身体が肌に合うのかな?」
「そんな・・・そんなわけないじゃない!」
「そうだよね。アスカはいつもいってたもんね。男の子なんてエッチでバカで大嫌いだって」
そういいながらシンジは空いている片手で『シンジ』の平らな胸を撫で上げた。
「でも今、アスカはそのバカでエッチな男の子なんだよね。どんな気分?」
『シンジ』の背中に『アスカ』の豊かな胸を押しつける。アスカが息を飲むのが伝わる。
勃起した『シンジ』の・・・アスカのペニスの先端から、透明な我慢汁がたらたらと溢れ出す。
179 :
8−6:04/07/25 05:20 ID:JcOo1HRU
アスカは自分の股間から目が離せなくなっていた。
大きくそそり立った『シンジ』のペニス。それを『アスカ』の指先が愛撫する度に得られる快感。
ほんの数時間前まで女の子だったアスカ。知識はあっても実体験とは無縁な、いわば耳年増だった
アスカ。しかも心の底では性に対して潔癖ともいえる嫌悪感さえも抱いているアスカ。そんな彼女に
とっては、男の子の器官のまことにグロテスクな変容も、それがもたらす快感も、まだ想像の外に
あった。
まるで捕食者に睨まれた小動物のように、恐怖と不安を抱きながらも身じろぎ一つままならず、
『シンジ』のペニスから意識を逸らす事が出来なくなっているアスカ。
そして今そのペニスの先端からは透明な液体が滴り始めていた。
「シンジ・・・・・これが、精液?」
アスカの問いにシンジは面白そうに笑う。「本当にアスカは男の子の身体に疎いんだね。
これは我慢汁っていうんだよ」
「我慢汁・・・?」いやらしい響きにアスカは眉を顰める。しかしそれが今のアスカの身体から
分泌されていることも、また事実。
「正式な名前はカウパー腺液っていったかな・・・勃起したまま射精しないでいると自然に
溢れ出して来るんだ。だから、我慢汁。たぶん、女の子のアソコに挿入する時に、滑りを良くする
働きがあるんだろうね」
シンジの言葉にアスカは顔を赤くした。男女のセックスを想像したことへの単純な恥ずかしさと、
その想像図の中で今の自分が男側の立場にあることへの羞恥心によって。
「ほら、こんな風に」そういいながらシンジは我慢汁をアスカのペニス全体に塗り広げた。
「いやぁっ!」生ぬるくぬめった汁の感触がペニスを包み、同時にシンジの言葉からは自分が
女性の陰部に滑りの良くなったペニスを挿し込んでいる様をも想像して、アスカは悲鳴を上げた。
180 :
8−7:04/07/25 05:21 ID:JcOo1HRU
「あ、でもこの汁にも精子は少しは含まれてるって話だから、セックスする時は気をつけてね。
最初からゴムを付けないと、女の子を妊娠させちゃうかもしれないってことだものね」
“妊娠させられる”ことの怖さを常にいい聞かされていた自分が、“妊娠させる”ことに
気をつけなければならないといわれる現状。
シンジの言葉の一つ一つが、自分が女から男になったことをアスカに改めて意識させる。
「ば、バカなこといわないで・・・あたしが女の子とセックスするわけ、ないじゃない・・・」
そんなアスカにはいつものようにとことん強がる余裕がない。反論する声も弱々しくなってしまう。
「でも今のアスカは碇シンジなんだよ?さっきも自分でいってたでしょ、元に戻れなかったら
一生男の子だって。一生セックスしないで過ごすつもり?」
一方『アスカ』になったシンジは、いつもの気弱さはどこへやら、アスカをいじめて遊んでいる。
完全にシンジとアスカの力関係は逆転していた。アスカはシンジに言葉で嬲られながら、
股間のペニスをますます怒張させていった。
「し、シンジぃ・・・何か出ちゃうよぉ・・・」
アスカは何かがペニスから漏れそうになっているのを感じた。尿意とは少し違っていた。
「それが精液だよ。・・・そうか、アスカはもうすぐ生まれて初めて射精するんだね」
“精液”や“射精”という単語が、アスカの中の潔癖な少女の部分を刺激した。
「や、やっぱり嫌ぁ・・・」
思わず腰をひねり、シンジの手からペニスを逃れさせようとする。
「もう遅いよ」シンジはさらにしっかりとアスカのペニスを掴んだ。
アスカは射精に向けて高まる快感の中、目に映る光景をひどく奇異に感じた。
『アスカ』の白くほっそりした指が『シンジ』のペニスを刺激する。なのにアスカの脳に伝わるのは
“ペニスに触る”感覚ではなく、“ペニスを触られる”感覚なのだ。
(アタシはシンジなんだ・・・)その事実を、アスカははっきりと確認させられた。
181 :
8−8:04/07/25 05:22 ID:JcOo1HRU
絶頂はそれからすぐに訪れた。
「ああんっ!!!」
硬くそそり立ったペニスに集約していた快感が、その先端から身体の外へと一気に噴き出していく。
どろりとした液体がペニスから勢いよく迸り、リビングの床に撒き散らされる。
「ああ・・・・・あぁ・・・」
昂ぶって思わず声を漏らすアスカだが、その股間からは波の引くように快感が去っていく。
さっきまで雄雄しく勃起していたペニスは、あっという間に小さく縮こまってしまった。
背後からペニスを掴んでいたシンジの手が離れると、アスカは力尽きたようにその場に膝をついた。
ペニスの奥の虚脱感。目の前の床に点々と飛び散る精液。そこから漂う雄の臭気。初めての射精。
(これが・・・今のアタシの身体・・・アタシ、本当に男なんだ・・・・・)
自らの変身を決定的な形で思い知らされ、ぼんやりしていたアスカの股間に、
ティッシュを持った手が伸びてくると、アスカのペニスに残っていた精液をぬぐい取る。
「あんっ!!」ペニスから思いもよらないほど鋭敏な刺激が伝わってきて、アスカは声を上げた。
「射精してすぐはオチンチンが敏感になっているから、自分一人で拭く時は気をつけてね。
ミサトさんとかに聞こえたらアスカも恥ずかしいでしょ?」射精初心者のアスカにアドバイス
しながら、シンジは別のティッシュをアスカに手渡す。
アスカはパンツとズボンをはき直すとしゃがみ込み、自分が発射した精液を掃除する羽目になった。
精液は白く濁ったゲル状の存在で、畳に染込みそうになっているのを拭き取るのは難しい。
ティッシュを鼻に近づけると、精液が臭う。『アスカ』だった時には嗅いだことのないきつい臭い。
(元に戻れなかったら、これがアタシの臭いになるのね)などと考えつつ、アスカは床を拭いた。
掃除が終わった時、「今度は僕に教えて」と『アスカ』の声でシンジが後ろから囁きかけてきた。
漂ってくる『アスカ』の甘い匂い。振り返れば淫靡に微笑む可愛らしい『アスカ』。
「・・・いいわよ」
張りを失っていた股間になぜか新たな力が漲ってくるのを、アスカは感じ始めていた。