134 :
甘味の夜(我聞×沢近):
ある日の夜−−−工具楽我聞と沢近愛理は沢近が通っている学校の教室の中に
いた。周囲には誰もいなく、シーンとしている。
「・・・君を守ってあげたい」
沢近はほんの僅か、泣いていた。
「だから、オレはこうして、ここに来たんだ。沢近さんにオレの気持ちを伝えたかったから」
「工具楽くん・・・・・」
工具楽のその言葉に、沢近はどこか落ち着かない様子で目を伏せた。泳ぐように視線を
逃がす。
−−−緊張してるんだな・・・・・
何処となく、そわそわしている。いや、困惑といってもいいかも知れない。そんな沢近の
純朴さが、工具楽にはたまらなく愛おしかった。
「あっ・・・・・」
−−−大丈夫だから・・・・・
そんな気持ちを伝えるために。工具楽はそっと沢近の涙を拭い、その身体を引き寄せて
抱きしめた。僅かに触れる、決して大きいとはいえない二つの柔らかな膨らみから、
沢近の鼓動を感じる。
「・・・・・好きだよ」
ゆっくりと身を離し、吐息を微かに感じるだけの距離になったとき、工具楽は沢近を
見つめて囁いた。すると、沢近も工具楽の目を見つめ、そっと瞼を閉じた。
工具楽は一つ息を飲むと、ゆっくりとその唇を奪っていく。
・・・・・唇を重ねる、ただそれだけのキス。それは、工具楽が何を選んだのかというキスで
あり、同時に、沢近の答えでもあった。
135 :
甘味の夜(我聞×沢近):04/03/13 00:10 ID:64u+VDR4
「ん・・・・・・っ」
・・・・・・
工具楽たちは互いの温もりを感じながら、長い長いキスを続けた。
・・・・・やがて、どちらからともなく、唇が離れていく。
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・しい」
「えっ?」
「・・・・・嬉しい・・・・・・」
沢近は一度身体を離すと、赤く染まった表情でジッと工具楽を見つめる。その表情から
は、さっきまでの緊張が消えていた。
「本当のこと言ったら絶対に嫌われると思ってたくせに、どこかでこうなれたらいいなとも
思ってて・・・だから、今すごく嬉しいの」
身も心も預けるような、沢近の告白。その瞳には、もう陰りも偽りもなかった。
だからこそ、工具楽も思える。
−−−好きだ・・・・・
気持ちを確信した工具楽は、再び沢近と唇を重ねた。だが、今度は唇だけにはとどまら
ない。そのまま、しっとりと紅潮した頬へと、ゆっくり唇を這わせていく。
「あん・・・・・っ」
軽い呻き声をあげるだけで拒まない沢近に、工具楽は、更に頚動脈に沿って唇を降下
させる。その肌は、柔らかく、僅かに汗ばんでいた。白く、細い首筋。ほのかに香る、
沢近のにおい。
・・・・・・自制するよりも早く、工具楽の手は沢近へと伸びた。
「あっ・・・・・・」
ファスナーを引き下ろし、肩口に指を差し込んだ。沢近の服が重力に負け、数センチ
沈む。
「・・・・・・・んぁ・・・・・・」
「可愛いよ、沢近さん」
工具楽が優しく囁いた。沢近の特に感じる場所を捜しながら、工具楽の舌は沢近の身体
を這い回る。沢近は、恥ずかしさと気持ちよさで、顔を真っ赤にしていた。
136 :
甘味の夜(我聞×沢近):04/03/13 00:10 ID:64u+VDR4
「・・・・・・・・・ま、待って・・・・・・・」
不思議な感覚に戸惑うように、沢近が身体をよじる。
「・・・・わ、私にもさせてくれる?好きな人には、してあげたいの・・・・」
沢近は自分のスカートをつまみ、少しだけ引き下げる。たったそれだけのことで、沢近の
服は床に落ちた。
「あ・・・・」
突然現れた沢近の下着姿に、工具楽は目を奪われた。
−−−なんて・・・・・・・
なんて可愛いくて、そして・・・・・工具楽は、暫くその姿に見惚れていた。その隙に、沢近は
かがみ込み、工具楽の腰へと手を伸ばしていた。気づくと、ズボンのボタンが外されて
いる。
−−−えっ?
工具楽が驚き、戸惑った瞬間、沢近は幸せそうに上目遣いに工具楽の顔を見た後、
細くひんやりとした指で工具楽のモノを包み込む。
−−−ちょっ!
工具楽は、驚いて腰を引こうとした。その瞬間、
「きゃっ!?」
握ったその手の中で、工具楽のモノが激しく反応したからだろう。沢近は小さな悲鳴を
上げると、慌てて手を離した。工具楽はそんな沢近の反応に微笑ましいものを感じ・・・・・
でも、その無邪気さが生み出す淫靡な仕草に、どうしようもない興奮を覚え始めていた。
「ご、ごめんなさい」
慌てて、沢近は再び工具楽の腰に手を伸ばす。だが、その手つきはさっきとは微妙に
違っていた。
−−−指が、熱い・・・・・
オズオズと絡みついてくる沢近の指が、どこか熱を帯びているような気がする。指がそっ
と工具楽を包み込むと、ゆっくりと動き出した。沢近も興奮しているのか・・・・・
やがて、それは手の動きからはっきりと伝わってきた。最初はゆっくりだったが、工具楽
のモノがそそり立つのにつれて、動きを早めていく。
「き、気持ちいい?」
尋ねる呼気が熱く触れる。やがて完全に大きくなったモノをしごきながら、好奇心と羞恥
心が入り交じった声で、沢近が聞いてきた。沢近の上気していた顔が更に赤くなっている
のが、まるで手に取るように判った。
137 :
甘味の夜(我聞×沢近):04/03/13 00:11 ID:64u+VDR4
「うん、気持ちいい・・・・・・」
工具楽がそっと答えた。そんな工具楽の言葉に気を良くしたのか、沢近は工具楽の腰に
ゆっくりと顔を近づけ、口の中へ導こうとする。
「あ、汗臭いから・・・・そこまでは、しなくてもいいよ」
「大丈夫よ。私、工具楽くんを感じられて嬉しいんだから」
・・・・・少しは、無理しているのかも知れない。だが、それをはるかに上回る気持ちが、
沢近を突き動かしているのだろう。
−−−そんなに・・・・・・
沢近は少し躊躇うように、先端に舌を這わせた。
「それに・・・・さっきから私も、すごくドキドキしてて・・・・・・」
そして、先端を舐め終わった後。工具楽を温かい口の中へと徐々に飲み込んでいく。
「あ、沢近さん・・・・・・」
熱を帯びた沢近の口が、そっと工具楽を包み込む。あどけない口を大きく開き、必死に
全てを咥え込もうとする。そのくせ視線はどこか虚ろで、それがかえって妖しい雰囲気を
醸し出していた。
「はぁ・・・・・・・あぐっ・・・・・」
少しずつ少しずつ・・・・・・沢近は確かめるように工具楽を口の中に出し入れした。
その度に、次第に深くまで呑み込まれていく。
−−−気持ち、いい・・・・・・
粘りを伴ったその熱さが、工具楽の理性を少しずつ削り取っていった。
「・・・・・・んぐ・・・・・・ぁ・・・・・」
やがて・・・・・沢近は、全てを包み込んだ。限界まで頬張り、沢近の口が膨らむ。けれど、
決して離そうとはしなかった。
「むぐ・・・・・・・ぁん・・・・・・・んん・・・・・」
押し殺された声があがるたびに、沢近の熱さが伝わってくる。舌が、その中で工具楽を
舐め回す。その動きはぎこちなかったが、確実に工具楽のモノを刺激していた。
「んぁ・・・・・・・・あぁ・・・・・・・・・・・あんん・・・・・」
・・・・・喉の奥から、卑猥な音が部屋に響く。口から溢れた唾液が、一筋、沢近の顎に
跡を残して滴り落ちた。
138 :
甘味の夜(我聞×沢近):04/03/13 00:12 ID:64u+VDR4
「・・・・・んくっ・・・・・はぁ、はぁ・・・・・・・・ぁんん・・・・・・」
息苦しくなったのか、一度口を離し、咥え直そうとする沢近。その瞬間、添え直した沢近の
手が不意に袋へ触れた。
それと同時に、ムズムズとした新たな快感が工具楽の腰一杯に広がっていく。
「ここも、気持ちいいの・・・・・?」
工具楽の反応を察した沢近が、左手の手のひら全体で玉を包み込むように握る。
「う、うん・・・・・まあ、その・・・・・・」
沢近が指をぎこちなく動かし続けると、ムズムズともどかしかった快感がハッキリしてくる。
それは、まるでお手玉で遊ぶ子供のような、無邪気な手つきだった。もっとも、無邪気な
のは一瞬だった。工具楽が感じたのを見て取ると、沢近はやがてそこにまで舌を伸ばし
た。
「ひゃっ!」
皺を伸ばすかのように、丹念に舐めていく。積極的なその動きは、健気でもあり、また
淫猥さも兼ね備えていた。
「沢近さん、あのね・・・・・」
工具楽は、次第に腰に集まってくる、熱い感覚をこらえようとした。じっと腰をとどめて
いるのが辛い。
「も、もうそろそろ・・・・・・」
工具楽は、沢近にその位で終わりにしてもらおうとした。
139 :
甘味の夜(我聞×沢近):04/03/13 00:13 ID:64u+VDR4
−−−今度は沢近さんを・・・・・・・
だが、沢近は、違う意味に受け取った。工具楽を見上げ、にっこりと微笑むと、もう一度、
はちきれんばかりになっていた工具楽を口に含んでいく。
「だ、駄目だって!」
工具楽が、思わず叫んだ。だが沢近は構わず、口を動かす。含みきれない部分には
手を添えて、沢近は激しい勢いで工具楽を責め立てた。
「もう、だから、お願いだって・・・・・」
−−−腰が・・・・・・
思わず、腰が動き出す。沢近は、激しい動きに唾液が垂れるのも構わずに頬張り続け
た。
「駄目、汚しちゃう・・・・」
工具楽は、無意識のうちに沢近の髪を掴んでいた。沢近の顔を押さえつけて。・・・・・
腰をひねるようにその口の中に送り込む。
「ん・・・・・・・・・・・・・・んん・・・・・・・んぁ・・・・んぅ、可愛い・・・・んんん・・・・・」
沢近は、銜えたまま、チラッと工具楽を見上げた。顔を押さえられ、乱暴に出し入れ
されているのにも関わらず・・・・・・濡れた瞳で、工具楽の表情を伺う。
−−−さ、沢近さん・・・・・・・
その表情を見た瞬間、ゾクゾクとした激しい感覚が、工具楽の背中を駆け抜けていく。
−−−だ、駄目だ、もう・・・・・
そう、最後に感じた瞬間・・・・・・
「アアッッ・・・・・」
工具楽は、沢近の口の中に、思い切り放ってしまう。
「クッ・・・・・アッ・・・・・」
・・・・・・・やがて、ガクガクと動いていた腰が、動きを止め。
ハァ・・・・・・・・・工具楽は、大きく息を吐いた。だが、それでも沢近は口を離そうとは
しなかった。
「さ、沢近さん・・・・・」
工具楽はそのとき、ようやく自分がしたことの意味に気づいた。
「ご、ごめん・・・・・」
140 :
甘味の夜(我聞×沢近):04/03/13 00:13 ID:64u+VDR4
沢近は、やがて口をすぼめ、ゆっくりと離れる。
「我慢、出来なくて」
沢近は、口を閉じたまま・・・・・工具楽を見上げて、優しく微笑んだ。
それから・・・・・意を決したように目を閉じると、小さく喉を鳴らす。ゴクッ・・・・・
・・・・・しばらくして、沢近は、そっと瞼を開いた。
「沢近さん・・・・」
「好きよ」
工具楽が見つめる前で、沢近が、はっきりと呟いた。
工具楽は、沢近をそっと背中から抱えるように抱きしめた。
「さっきのお返しをしてあげるな」
工具楽は、耳元でそう呟くと、戸惑うひまも与えずに、左手をショーツの内側へと潜り
込ませた。
「あ・・・・・・・・」
・・・・熱い。そこは、工具楽の想像を遥かに上回る熱さを発していた。
「や、やめて・・・・恥ずかしい・・・」
沢近が顔を赤らめ、羞恥に身を捩った。
「さっきのお礼、って言っただろ」
「お、お礼・・・・・・・・って?」
「今度は、沢近さんの番」
耳元で囁きつつ、指先に力を込める。小さな繁みをかき分け、奥へと潜り込むと・・・・
小さな小さな突起に、指が触れた。
「・・・・・きゃん!」
可愛い声が、闇夜に弾む。工具楽は、小さな突起をそっと撫でた。幾度も、幾度も。
その度に、ビクッ、と沢近の身体が揺れる。
やがて、沢近は両手で工具楽の左手を掴んだ。
「だ、だめよ・・・・そんな・・・・・・あっ!」
ひとまず、左手はそのままにして、残った右手を胸に這わせた。包み込むようにすると
手の平の中心に堅い手応えがある。柔らかくも抵抗感のあるそれは、触れているだけで
も気持ちがよかった。指先で優しく転がす。
「はぁ・・・・・・・・・・ん・・・・・・・」
幼くも艶やかな声。沢近がその感覚に酔っている隙に、工具楽の左手は、突起を越え
た。
141 :
甘味の夜(我聞×沢近):04/03/13 00:14 ID:64u+VDR4
−−−湿っている・・・・・
「・・・・・・ぁ・・・・・んん!」
「平気、だよね?」
工具楽が耳元で囁いた。
「わ・・・・判らない。恥ずかしくて、苦しくて・・・・・・・・でも」
工具楽の左手を握りしめた指に力を込めながら、沢近がかすれた声で呟いた。
「・・・・・・・・・でも・・・・・・・体中が熱くて・・・・頭が、ふわふわしてて・・・・はぁ・・・・ん・・・」
「もっと、力を抜いていいよ・・・・」
「あぁ・・・・・・ん・・・・・く、工具楽く・・・・ん・・・・」
工具楽の言葉に従うように、こわばっていた沢近の身体からほんの少しだけ力が抜けた。
と同時に、工具楽の指があっさりと沢近の中へと沈んだ。
「はぁん!」
第一関節までだったけど、間違いなく沢近は、工具楽を受け入れてくれた。そして・・・・・
少なからず、感じていてくれていた。その荒い呼吸は、苦しさや羞恥だけとは思えなかっ
た。
「あぁ・・・・・そ、んな・・・・・はぁ・・・・・あぁん・・・・・・」
馴染みのない刺激に押し流されてる沢近。肌を桜色に染め、たまらずに身震いを続ける
小さな身体。柔らかな弾力と、鼻先をかすめるシャンプーの香り。
−−−その全てが、どこまでも愛おしかった。
「・・・・大好きだよ・・・・」
ともすれば暴走しそうな衝動を必死に押さえながら、工具楽は沢近を強く強く抱きしめた。
「あっ・・・」
小柄な身体を、教室の机にそっと横たえさせた。
「ここなら・・・・大丈夫かな?」
縁に引っ掛かるようにして、沢近の身体が机の上に乗った。
「ん・・・・・・んん・・・・・」
沢近の脇に手をつく。
「シャツ、もっとちゃんと敷いた方がいいね」
申し訳程度に敷かれたシャツに目をやった。広げれば、もう少しはマシになるだろう。
「いいえ、平気よ。これくらいなら」
「で、でもさ・・・・・」
「・・・・その分、工具楽くんが暖めて・・・・」
142 :
甘味の夜(我聞×沢近):04/03/13 00:15 ID:64u+VDR4
甘えるように、潤んだ瞳を浮かべる沢近。工具楽は胸の奥から、愛おしさが尽きること
なくわき上がってくるのを感じた。仰向けになった沢近に覆い被さるように自分の身体を
重ねた。そして、しっかりと抱きしめる。
「工具楽くん・・・・・」
耳元で、沢近の声が聞こえる。
「・・・・私、本当に嬉しい」
「オレも嬉しいよ」
「本当?」
「沢近さんに嘘なんか言わないよ」
「・・・・嬉しい」
今一度、互いの感情を確認し合うようにキスを交わす。同時に工具楽は沢近の薄い
茂みに手を伸ばしていた。その奥は、既に液体でしっとりと濡れている。
「キャッ!」
いきなり触れられると思わなかったのか、小さく沢近の声が漏れる。しっとりと濡れた
その部分を何度も何度も触れると、その奥は徐々に液体で満たされていった。
「・・・・・・・・・・ん・・・・・ぁ・・・・」
真っ赤な顔でジッと耐えるような表情を浮かべる沢近。そして工具楽は、最後までそんな
沢近を求めた。工具楽が沢近の透明な液体で満たされた部分に中指の先を入れる。
「ぁん、そんな・・・・恥ずか・・・・・しい」
「可愛いよ、沢近さん」
「そ、そんなこと・・・・・・あぁん・・・・・・」
小声で囁きながら、指先の手応えを確かめる。そこは、奥深くまでしっとりとした熱さを
放っていた。
「あぁ・・・・・・・・・ぁん・・・・・・はぁん!」
その感触が指を伝わるだけで、工具楽の我慢は限界だった。出来る限り優しく、しかし
急ぐように、自分の腰を沢近の中心にあてがった。
「大丈夫・・・・・」
沢近は真っ赤な顔をしてうなずいた。工具楽は沢近の腰に手を添えて、ゆっくりとその
身体を抱きしめるように引き寄せた。瞬間、工具楽は何かを突破した。
「・・・・・・・・・・・・・・・・・ッ!」
沢近が、言葉にならない声を上げた。少しでも痛みから逃れるように机に爪を立てる。
工具楽は、そんな沢近の姿に戸惑いを隠せなかった。
143 :
甘味の夜(我聞×沢近):04/03/13 00:16 ID:64u+VDR4
「さ、沢近さん・・・・」
身体を動かさないように注意しながら、瞳をそっとのぞき込む。堅く閉じられた瞼には
涙がにじんでいた。
「くぅっ・・・・・・・ふぅっ・・・・・」
襲ってくる痛みに顔を歪める沢近。うっすらと開けた眼差しは、潤みながらも工具楽を
射抜く。
「痛いなら・・・・」
工具楽が、思わず身を堅くした。
「無理することなんかないよ」
「へ、平気・・・よ。工具楽くん、私・・・大丈夫、だから・・・」
浮かんだ涙が、沢近の頬を伝わっていく。
「・・・起こしてもらえる?」
−−−えっ?
「・・・・お、起こすって?」
「く・・・・・工具楽くんに・・・・下になって、欲しいの」
「そ、それって・・・」
そ、それはその・・・・
「だめ、かしら?」
「だ、だめってことはないけど・・・・」
刺激的な光景を想像してしまい、工具楽一人がうろたえてしまう。
「・・・・でも、どうして?」
「そ、その・・・・ちょっとだけ、痛いの。でも・・・上になれれば、多少少しは・・・楽かなって」
言葉を探し、たどたどしく呟く。
「それに、その・・・ちゃんと、して欲しいの。痛いくらいでできないなんて嫌なの」
くぐもった、嗚咽混じりの声。
「嬉しかったから・・・・く、工具楽くんの気持ちが、本当に嬉しかったの・・・」
切れ切れになる言葉は、おそらく痛みのせいだろう。
「沢近さん・・・・・・・・・・・・」
「それに・・・・工具楽くんの顔、もっとちゃんと見たいの」
それでも沢近は、まっすぐに工具楽を見た。
「見せて・・・・もらえないかしら?」
沢近は、必死に工具楽を望んだ。やめてとはいわずに、繋がる道を選んでくれた。
144 :
甘味の夜(我聞×沢近):04/03/13 00:17 ID:64u+VDR4
−−−・・・そんなにも、オレのことを・・・・
工具楽の胸に、暖かいものがじわりと広がっていく。
「・・・・・うん、判った」
優しく答え、そっと沢近の身体を抱き抱えた。そのまま工具楽は、床を背に横になる。
背中に走るはずの冷たさは、ほとんど感じなかった。
むしろ、胸の奥から溢れ出る熱が、工具楽の身も心も焦がしていた。
「・・・・・・んぁ・・・・」
「大丈夫?」
体重を少しずつ腰へと預ける。その動きに従って沢近の身体が徐々に沈み込み始めた。
「無理しないでいいからな」
「ううん・・・へ、平気よ。ちょっと、驚いちゃっただけで・・・」
沢近は痛みをこらえながら、精一杯の微笑みを工具楽の上で浮かべていた。
「うん・・・・」
多くは語らずに、工具楽は優しく腰を動かし始めた。沢近の腰に手を回し、その小柄な
身体を出来るかぎり支える。少しでも、沢近の負担を減らすために。
「・・・・ひゃ・・・・あぁん・・・・・」
その痛みで表情こそ歪むが、沢近は工具楽が気にしないようにと必死で声を押し殺した。
沢近の身体は、工具楽の進入を拒むようにキツく、そして熱かった。工具楽が腰を動かす
度に、沢近の肌が微かに波打ち、頭上で胸が可愛らしく揺れた。
「ふぁ・・・・あぁ・・・・・あん・・・・」
「ん・・・・・んん・・・・」
初めて味わう女の子の暖かさに、文字通り工具楽は我を忘れかけた。刺激を求めて、
自分の腰が暴れそうになるのを、必死で押しとどめる。
−−−沢近さんのおかげかな。
沢近さんのおかげで・・・オレはこうして沢近さんと慈しみながらつながることが出来るの
かもしれないな。
145 :
甘味の夜(我聞×沢近):04/03/13 00:17 ID:64u+VDR4
「・・・・・あ・・・・・あぁ・・・・・ふぁ・・・・・あふぅ・・・・」
かき消えそうな沢近の声が、教室に広がっていく。
「はぁ、はぁ・・・・・さ・・・・・沢近・・・さん」
「んぁ・・・・く、工具楽くん・・・わた、私・・・・んくっ・・・・も、もう・・・・ひゃん!あぁ!んあぁ!」
工具楽の動きに合わせるように。そして時には逃げるように。沢近の身体も激しく揺れた。
その度に沢近が工具楽を激しく締め付け、未知の感触が工具楽を包み込む。
「・・・・きよ・・・私、本当に・・・・・」
頭上から・・・・・嗚咽の混じった声が、工具楽に降り注ぐ。
「んぁ・・・・私、はぁぁ・・・・本当に好きなの・・・・・ん、んんん・・・・」
「・・・・オレもだよ、沢近さん」
「好き・・・よ・・・・大好き・・・・んぁぁ!」
沢近の身体が、弓のように大きく反る。その動きが、更に工具楽自身を激しく締め付けた。
「沢近さん・・・ッ!」
「・・・・・く、工具楽くん・・・・ッ!」
確かめ合うように、互いの名前が教室に響き渡る。
・・・・・・・
沢近の身体が、痙攣のように小刻みに震わせる。その刺激が、工具楽の限界を一気に
近づけた。
「・・・・・ん!んぁ!んぁぁ!」
「はぁ・・・・はぁ・・・・も、もう、オレ・・・」
「はぁん!・・・・も、もう、だ・・・・め・・・・あぁん・・・あふ・・・・あはんっ!あぁん!あぁぁん!」
もう一度、沢近が大きく震えた。それが、工具楽の臨界点を打ち破った。
146 :
甘味の夜(我聞×沢近):04/03/13 00:18 ID:64u+VDR4
「・・・・あっ!」
「ひゃん!」
臨界を感じると同時に、工具楽は熱く濡れたそれを沢近からなんとか引き抜く。しかし、
その刺激が互いの決定打になった。
「ん・・・・・んくっ!」
「あぁんっ、んあぁぁぁ!」
全身が痺れたように、沢近の身体が堅くこわばった。決定的な一線が、沢近の、そして
工具楽の中で弾けた。
「・・・・・あぁ・・・・ぁ・・・・」
だらしなく開かれた口元から歓喜の余韻がこぼれる。沢近はその身を小さく震わせながら
刺激の残滓に浸っていた。
「・・・・・はぁ、はぁ・・・・・・・はぁ・・・・・ぁん・・・・」
互いの肌の熱さを感じながら、2人はギュッと堅く抱きしめ合う。−完−