【ほのぼの】いでじゅう【エロパロストーリー】

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1名無しさん@ピンキー
週間少年サンデーに連載中のいでじゅうのエロパロ小説きぼーん。
(林田×桃里など。)
内容は、ほのぼのエロパロストーリーでお願いします。
2名無しさん@ピンキー:04/01/10 00:17 ID:6DqCu6m9
(´Д⊂
3名無しさん@ピンキー:04/01/10 18:13 ID:Sh+S0929
やっぱり、いでじゅうは不健全に
嫌がって本気で抵抗する林田(ノーマル)が
♂(非ノーマル)にグチャグチャに犯されまくる
ストーリーがお似合いでしょう♪
4名無しさん@ピンキー:04/01/10 18:37 ID:0G7N2kdw
ベリ子が出さえすれば何でもいいよ
5名無しさん@ピンキー:04/01/10 22:12 ID:jw4MgGke
>>3
それは勘弁。
6名無しさん@ピンキー:04/01/11 00:34 ID:djkwP8uC
>>3
(*´д`*)ハァハァ
7名無しさん@ピンキー:04/01/11 00:43 ID:rMBk7ggI
>>6
ハァハァなのかよ。
8キュウリタロウ:04/01/11 01:00 ID:5M4RBOxe
書いてみました。
拙文と思いますが良かったら読んでみて下さい。
6号のエピソードをちょっと絡めてみました。

「はぁ・・・」
携帯の小さな液晶に映された無機質な電話番号の並びと、字だけでも目に入ると
心がかき乱される人の名が、林田に本日18回目のため息を吐かせた。
ウジウジと考えてしまうのは自分の悪い癖だとは重々承知だ。
それでもどこか吹っ切れない。ここ一番でキメられない。
『発信』のボタンを押そうとする親指が小刻みに震える。ただ電話を掛け、ただ、
「映画行かない?」というだけなのに。あと一歩、それだけなのに。

自費で購入した映画のチケットの期日はちょうど、今日である。
コテコテのラブストーリーの券をキッチリ二枚。
破ってしまおうか、と考えたけれどそれもどうにも勿体無い。
券を買って、クリスマスイブには何とか約束を取り付けて・・・。
そんな計画もわずかなほころびでガラガラと崩れてしまった。
いつもそうだ。想像通りにことが運ぶなんて上手いことを、十六年生きてきて
まだどこかで信じてしまう自分自身に腹が立つ。いつだって逃げてばかりだ。
9名無しさん@ピンキー:04/01/11 01:09 ID:5M4RBOxe
(当たって砕けろ、だ)
意を決して、再び携帯に向き直る。
(できれば砕けたくないけど)
弱気が自分を覆い尽くしてしまう前に、林田は逃げるようにして『発信』ボタンを押した。
鼓動とは裏腹に、コール音は一定のリズムを正確に刻む。それが妙に悔しい。
いつもの三倍時間が経つのが遅く感じられる。出て欲しい、でも、出て欲しくない。
もやもやした感情が「トゥル・・」というコール音の僅かに跳ねた音で一気に弾けた。
『はいもしもし、笑福軒です…』
聞きなれた声に、林田は安堵と、先ほどとは少し違った焦りを感じた。
「もしもし、あ、あのっ・・林田と申しますがも、桃里さんいらっしゃいますか?」
『あ、林田君?どしたの?』
桃里の声のトーンが少し変わって、林田は妙にたまらない気持ちになった。
「あのさ、あの・・今、忙しい?」
『ううん。店は休みだし、特に何も無いよ』
第一関門突破!と林田は小さくガッツポーズをした。
「それじゃ・・もしよかったら、あの・・映画、行かない?」
心臓が口から飛び出そうになりながら、何とか言い切った。気分はフルマラソンを終えた
ランナーのようなものである。林田はひたすら、桃里の返事を待った。
10名無しさん@ピンキー:04/01/11 01:13 ID:rMBk7ggI
キタ━━━ヽ(ヽ(゚ヽ(゚∀ヽ(゚∀゚ヽ(゚∀゚)ノ゚∀゚)ノ∀゚)ノ゚)ノ)ノ━━━!!!!
11名無しさん@ピンキー:04/01/11 01:25 ID:5M4RBOxe
「・・・うん!いつ?今から?」
思いがけない弾んだ声の調子に、林田は嬉しくて泣きそうになった。
とりあえず、足元に感じる浮遊感と、突き抜ける高揚した気分を必死で抑えつつ、
待ち合わせの時刻と場所を指定して、電話を掛ける前とは異なった種類の震えを
感じながら、電話を切った。
耳朶に残る桃里の声の余韻に酔いしれながら、林田は大声で勝利報告をしたくなった。
「っっっ・・・・た―――!!!!!!」
隣の部屋に居た妹、明日香が何事かと思って部屋を覗くまで、林田はずっとベッドの上で
飛び跳ねていられずにはいられなかった。

待ち合わせ時刻の15分前に林田は、待ち合わせ場所、アーケード街入り口に到着した。
ショーウィンドーに映る自分の姿を横目でちらちらとチェックしながら、はやる鼓動を
抑えるのに必死だった。辺りを見回すと、カップルの姿が普段の二倍目に付いた。
腕を組んだり、手をつないだり、仲睦まじく笑い合う二人の姿に、林田は、自分と桃里の
姿を重ね合わせながら、そうなればいいのにと淡い願いを抱いたりした。
勿論、自分にとっては映画に誘うこと自体、大進歩ではあるのだが。
今年こそ、彼女ともっと近づきたい。彼女と色んな話がしたい。彼女に想いを伝えたい。
彼女のことがもっと知りたい。彼女と知り合ってから時間が経つごとに、欲を次第に張る
ようになった自分がいる。一度タガが外れた樽は、そこから水が漏れ出して、やがては
完全に壊れてしまう。多分、自分もそうなってしまうんだろう。
――もしかしたら、彼女を傷つけてしまうことになるかもしれない
不意に浮かんだ一つの思いに、林田ははっとした。
「林田君?待たせちゃったかな」
顔をあげると、笑った桃里が居た。
12名無しさん@ピンキー:04/01/11 01:41 ID:5M4RBOxe
ぐらぐらとおぼつかない思考に任せていた自分の足元が、不意に彼女の笑顔を見ると
視界が明確な色を持って存在し始めた。
「いや、大丈夫。ひさしぶり。」
「ひさしぶり」
元日から一週間しか経って無いのに、やっぱり林田にとっては久しぶりだった。
桃里も同じく、久しく思ってくれているのだったらそれはかなり嬉しい。
この笑顔、この声。やっぱりどうしようもなく好きだと思った。
「行こっか!」
映画館の方向にくるりと身体を向けると、桃里の白いマフラーがふわりと翻って、
それがやけに林田にはまぶしかった。
「・・・うん!」
多分、手がつなげそうな距離を置いて、それでも手がつなげないのが自分たちの今の
状態だ。「ここまで」という自分たちの境界は、ときに曖昧で、ときに残酷なほど明快だ。
いつまでもそれに甘んじていたいとは思わないけれど、せめて彼女が一番傷つかない
方法を、そして時を待って距離を詰めて行きたい。だから、もう少しだけ猶予が欲しい。
自分でも臆病思考極まりないとは思ったが、この境界線を一気に突破するだけの
勇気と、確かな足場と、うまいやり方が今の自分にはどれも無いのだ。

他愛ない話をしながら、ふたりは映画館に着いた。
林田がおもむろにチケットを二枚出すと、桃里は少し困ったようだったが、
「もらったものだし、誘ったのオレだし」と林田がやんわりと回避した。
13キュウリタロウ:04/01/11 01:42 ID:5M4RBOxe
つづきは明日書きます。何とか濡れ場まで・・!w
14 :04/01/11 01:45 ID:hl12isRS
期待してまつ
15名無しさん@ピンキー:04/01/11 01:48 ID:9eMRBv1Q
衝撃のモロ動画見れちゃうよ・・・
http://www.xxx81.net/jp/japan.html
16名無しさん@ピンキー:04/01/11 01:59 ID:rMBk7ggI
>>13
お疲れ様です。
期待して待っています。
17林田×桃里(4):04/01/11 16:56 ID:IYFu7NJD
つづきです。自然な流れで持ってくのってやっぱ難しい;

受付窓口の辺りには、家族連れやカップルなどたくさんの人でごった返していた。
おおかたカップルは、話題のハリウッドの純愛ラブストーリー、家族連れは
前評判の高い父子愛のアニメに集中しているとみえた。
予想外の人の多さに林田は顔をしかめたが、それよりなにより一番度肝を抜かれたのが
最前列ど真ん中に見知ったカップルが堂々構えていたからだ。
「ベ、ベリ子とミウラさん・・・っ」
今ここで仮にコンタクトを落としても、見過ごせるはずがないと桃里は思った。
劇場内に売っている菓子を全て買い占めたんじゃないかと思うくらいのてんこもりの
品々と、パンフレットを熟読するベリ子、そして映画の前の予告中から早速食ってるミウラさん。
桃里と林田は、声にならない思いを顔を見合わせてお互い充分悟りながら、こっそりと
映画館を出ることにした。だってスクリーン、完璧見えないし。
とんだハプニングに林田は泣きたくなりながら、これからどうしようと思った。
林田のデートプランでは、映画の後、どこか店に入って話をする、という算段だったからだ。
「ごめんね、チケット無駄になっちゃったねー・・」
申し訳無さそうに桃里が林田の顔を覗き込む。意外な近さに驚きながら、林田は乱れる脈拍を
感じつつ、すぐに口を開いた。
「いやっ・・森さんの所為じゃないよ。それにあれ、貰い物だし。
 オレあの映画絶対泣くって聞いてたからどうしようかと思ってたし!」
あたふたと喋る林田に、一間置いて桃里がほほえんだので、林田はホッとした。
「じゃー・・・こないだ出来たデパートでも行ってみる?」
桃里の提案に林田は即OKして、二人は目的地に向け歩き出した。
18林田×桃里(5):04/01/11 16:57 ID:IYFu7NJD
新春大売出しセールと開店セールの二本立てでごった返すデパートは、
活気と華やかさがあった。あちこちの売り場で福袋が並べられ、特に紅白のそれがよく目に付いた。
「あ、あれ御徒町先生じゃない?」
「うわっ奥さん美人!子供可愛い!」
見るからに幸せファミリーなオーラをかもし出しながら、数学の青鬼・御徒町教諭が、美人で若い奥さんと
恐らくというか見るからに奥さん似な可愛らしい小さい女の子を連れてエレベーターの方角へ歩いていた。
「すごい二人の馴れ初めが気になるよね」
「うんすごく。」
そんなことを言い合っては二人で笑った。
その後も、互いのクラスメートや知人を幾度も見かけながら、林田と桃里は本屋やCDショップ、
雑貨屋、服屋などを巡って、買うでもなく色々な話をした。
途中チョメジに良く似たプリントトレーナーを発見し、二人で大笑いした後、林田の携帯カメラで
撮って、部員に送ることにした。携帯を持っていない桃里はいたく満足そうだった。
「あ・・・」
笑いすぎて涙の出た桃里は指でまなじりを払いながら、振り向いた折に見慣れたふたりぐみを
発見した。もっとも、新年にも見かけたのだが。
「森さん?」
桃里の視線の方向を追うと、以前一度だけ見かけたことのある女の子と、その隣に背の高い
男が並んで歩いていた。確か、あの女の子は佐藤さんとかいう・・。
「ああ・・あれが山田君?」
「うん・・。」
「行こっか。」
林田は二人に鉢合わせしないように桃里を促した。佐藤さんが皮村に憎からぬ思いを抱いて
いたのに、二度も皮村がチャンスを潰してしまったことは知っていた。
正直佐藤さんと山田君という人物が見た感じ上手く行っているのには安心した。しかし、
あのモテないしどうしようもないスケベだが、自分のために時折骨を折ってくれたり
気を利かしてくれるなかなかいいやつである友人のことが過ると、不意に自分のことのように
胸が少しだけ痛むのを感じた。それはどうやら、隣に居る桃里も同じようだったらしい。
そそくさとその場を後にした桃里と林田の背中に、楽しそうな笑い声が降って来た。
19林田×桃里(6):04/01/11 16:59 ID:IYFu7NJD
「むつかしいね」
人でごった返すフードコート内の一席に腰を下ろし、桃里は掌中の紅茶の入った紙コップを
見つめながらそう呟いた。
「なにが?」
向かいの席に座った林田がそう返すと、桃里はうーん、と曖昧な声を出した。
「いやー・・、何かさ、佐藤さんたち上手くいって欲しいとは思ってるけど、それでも
 やっぱり・・皮村くんのことが、ね。何か、難しいなあって思って。」
「うん、まあ・・あいつの自業自得っちゃ自業自得なんだけどね。」
林田は自分のコーヒーに口をつけた。紙コップの中のそれは、舌を焼くほど熱く、
薄めの安っぽい匂いがした。
「皮村くん、まだ落ち込んでたりする?」
「うーん・・。一時はひどかったけど、今はそうでもないよ。ただ、あいつ
 ほんと見かけによらず意外に気にする方かもしれないし。」
「ほんと」に強調を置きながら、林田はそこまで一気に言った。
「皮村くん、まだ知らないよね。あの二人付き合いだしたってこと。」
「・・・どーだろ。」
そうであることを願いつつ、桃里は紅茶を飲み干し、席を立った。
「ごめん、ちょっと捨ててくるねー」
「うん。」

ゴミ箱にかたん、という軽い音を立てて紙コップが吸い込まれてゆく。
桃里は先ほどの二人との遭遇で、少しだけ気が晴れなかった。
恋愛には疎すぎるほど疎い自分だが、そんなにも「好き」という気持ちは、
軽く流れてしまえるものなんだろうか、という疑問がどこかで蟠りを残した。
『うまくいってほしい』という言葉に嘘は無いけれど、やっぱりどこか
哀しさが残る。だから、恋愛ってよく分からない。
自分でそんな想いを感じたことがさして無いというより、心の奥底で
そういうことを気づかぬ内に避けていたのかもしれない。
多分、人と深く交わりあうのがどこか恐いんだと思う。
ひとりでも大丈夫だと思っていたけれど、実際はそんなにも自分は強くは無かった。
そのことはもう自分で消化したはずだし、今の環境は肩肘を張らずに済む、それが有り難い。
不意に、柔道部メンバーの姿が過って、桃里は泣きたいような嬉しさを覚えた。
20林田×桃里(7):04/01/11 17:02 ID:IYFu7NJD
何だかすっかり疲れきったようにして桃里が戻ってきたので、どうしたもんだと
林田は気をもんだ。桃里はちらちらと、右手のテーブル席の方を見ていた。
「どうしたの?誰かと会った?」
「いや・・それが、佐藤さんたちとバッタリ会っちゃって。」
こそこそと桃里は林田に打ち明ける。
「ああ・・そりゃちょっと気まずいね。」
「うん・・」
それにしても、何だか自分を見ては落ち着きが少し無い桃里が気になる。
自分に対して、どことないがよそよそしいというか、変にぎくしゃくしている。
何かあったのだろうかと思ったが、当然知るよしも無い。
「森さん・・・?」
様子をうかがおうと林田が桃里の表情をのぞくと、不意に合った視線を受けて、
桃里はみるみる赤くなった。林田は思い切り慌てた。
「森さん、もしかして、具合悪いんじゃない!?」
「ち、ちがうよ、別にどこも・・」
「ほんと?大丈夫・・」
尋ねようとした瞬間に、桃里の身体がびくりと跳ねて、林田と間合いを取った。
その行動にしばし呆然としている林田に、桃里が二の句を継ぐ。
「・・あのさ、やっぱ、林田君、変な噂とか立ったら迷惑じゃない?」
「え?」
桃里の真意が全く分からない林田は、どうしていいのかと立ち尽くすほかなかった。
「ほら、こうやって二人で居るとことかさ、林田君の彼女とかに見られたら、
 それってちょっとヤバイと思うし―――」
21林田×桃里(7):04/01/11 17:03 ID:IYFu7NJD
ごめんなさい>>19の続きがこっちです。>>20はこれの後。

よし、と踵を返して林田の待つ席に戻ろうとした瞬間、すぐ背後に佐藤ちえが立っていた。
お互いが少しだけ驚いて、すぐに微笑んで挨拶をした。
「こんにちは。」
「こ、こんにちはー・・」
ちらちらと視線を泳がせると、ジュースコーナーの下でなにやら支払いをしている
山田君の姿が見えた。佐藤さんは席を取るため歩いていたらしい。
「デ、デート?」
白々しくちえに桃里は振りながら、異常に動揺している自分を必死に抑えた。
ちえはそうなの、と小さい声でうつむきながら恥かしそうに頷いた。
皮村がらみのことからか、どことなくちえもよそよそしかった。
「そっかー・・・、うまくいってる?」
そんなセリフがぽんぽん口をついてくる自分が何だか情けなかったが、桃里は
自分たちの間に流れる微妙な空気に、話をしていないと耐えられなくなりそうだった。
ちえは胡乱だが、肯定と取れるような返答をごにょごにょすると、躊躇いがちに、
「森さんも、デートでしょ?」と言った。
「えっ・・?」
「ほら、あの人・・柔道部の部長さん?付き合ってたんだー」
含みのある声音でそう桃里に耳打ちしながら、ちえは林田の居る席の方に目配せした。
「え、いや、その・・ち、ちが・・」
「お似合いだねー。あ、ごめん・・もう行かなきゃ・・じゃ、明日学校で!」
桃里に答えさせる隙も与えず、ちえはすぐに空いている席を見つけ、山田に合図した。
ちえは山田に何か二言三言話すと、山田はそれを受けて頭を上げ、すぐに桃里を
見つけて手を振った。桃里も押されるようにして、ぎこちなく手を振った。
22林田×桃里(9):04/01/11 17:38 ID:IYFu7NJD
何て空っぽな言葉なんだろうと思ったが、桃里は頭の中をのた打ち回る、どうしようもない
熱に任せてただセリフを吐いた。喋る度に、何故か自分の中で、どんどんと袋小路に
追い詰められている気がした。自分で自分を追い詰めてれば世話は無い。
ちらり、と林田の様子をうかがうと、桃里は心臓を掴まれたような感覚を覚えた。
何だか呆然としている。振り払われた手をだらんとしどけなく伸ばして、
林田は泣きそうな、おかしそうな、名状しがたい表情を浮かべていた。
「ごめん、無理言って付き合ってもらって――」
淡々とした口調で林田はそう言った。いびつな笑いが、桃里の胸を突いた。
「困らせるつもりじゃなかったんだけど。迷惑だって知ってたら――ごめん。」
そこまで言い切って、林田は席を立つと、「それじゃあ」と呟くような声で
言った後、早足で去っていった。後姿が見えなくなるまで、さして時間はかからなかった。
「林田くん・・?」
―――わたしは彼を、傷つけた?
桃里は、胃のあたりにどうしようもない空虚な塊があるのを感じた。
去り際にちらりと見せた彼の横顔は、今までに見たことが無いような哀しい目をしていた。
そして、自分も何故か、涙がこぼれてきそうなことに気づいた。
澎湃点ギリギリの涙を必死で堪えつつ、桃里はデパートを必死で走り抜けて外へ出た。
そのまま裏路地を突っ切り、もう入相の時刻になった街並みを何かに追われているかのように
ただ走った。足がただもつれて、どうしてなんだろう?とワケの分からない問いを必死で
投げかけられずにはいられないような、どうしようもない感情を抱えて。電光掲示板の上には
チカチカとせわしなくスクロールしている蛍光色の文字が、現在時刻と気温を単調に刻んでいる。
見上げると、薄墨色の空だ。
ともすれば電光掲示板の文字色にも負けてしまいそうなくらいはかなく濁った月が頭上に
控えめに存在していて、桃里はたまらなくなってぽろぽろと涙をこぼした。
気づいて、急いで涙を拭ったが、それでも止まるというようなものではない。
とりあえず人目を避けながら、桃里は家へと走った。一月の、ましてやもう日が落ちた
時刻の外気は、吸い込むと直接胃の腑に染みいるように冷たい。
何度もむせそうになりながら、桃里はひたすら駆け抜けるしかなかった。
23林田×桃里(10):04/01/11 18:09 ID:kCW7ATjZ
何で涙が出るんだろう。哀しいから?
どうして哀しいんだろう。それが、分からない。
本当に分からないんだろうか。分からないふりをしているだけなんじゃないだろうか。
結局私は、何一つ変わってないんじゃないだろうか。
寂しくて泣いた、小さな子供の頃からずっと。

その日見た夢は、必死で何かから逃げようと走る、幼い自分の夢だった。

翌日。
今日から新学期ということで、心なしか校内はいくらかの高揚感に包まれていた。
桃里は軽い頭痛を覚えながらも、それでもいつもの笑顔は忘れない。
ただ、昨日の林田の横顔が不意に浮かんできたりして、その度にずきりと胸が痛んだ。
C組の教室の前を通り抜ける時も、いつもより早足で歩いた。
(今日は部活、休みだって言ってたけど・・・・)
部活休みは有り難かったが、このまま林田とできるだけ顔を合わせないように生活をしていたら、
いつの間にか大きな距離が出来てやしないだろうかと、桃里はそう思うとたまらなかった。
多分、林田は大きな誤解をしている。
そして、自分も何か、対面しなければいけないことがあるはずなんだ。

きっと、すごくたいせつな。
24林田×桃里(11):04/01/11 18:20 ID:kCW7ATjZ
放課後、桃里はいつものように道場へと向かった。
正直、何から話したらいいか全く分からないが、林田とちゃんと話をしなくてはいけないような
気がした。そして、多分自分は謝らなければいけない。
部室のドアは、カギがかかっていなかった。かちゃり、とドアノブが軽く周って、少し古い
アルミのドアがキイ、と軋んだ音を立てる。
その音に振り返ったのは、やはり林田だった。
不意に合った視線も、すぐに反らされ、桃里は驚きと哀しみで声が出なかった。
「・・今日、部活休みだから・・」
無理に微笑んで、林田がそれだけを告げた。
「うん・・知ってたけど、何か来ないと落ち着かなくって。」
「そっか」
「うん。」
(こんな話がしたかったんじゃないのに)
頭を振って、桃里は口を開こうとした。が、考えれば考えるほど、何から始めていいのか
分からない。何を言えばいい?「傷つけてごめんなさい」から?間抜けすぎる。
「あの・・・」
先に口を開いたのは林田だった。
「昨日はごめん。いきなり誘ったりして―迷惑も考えないで。」
「ち、ちが・・」
「オレ、ちょっと舞い上がっちゃってたみたいで――だから森さんは気にしないで。」
「違う、私が・・」
やりきれない思いが適切な言葉に変換されるには時間が必要だ。
桃里は、自分がふたり居たら、背後から自分を殴ってやりたかった。
「ただ、オレ彼女居ないから。」
「え・・・?」
それじゃ、と林田は鞄を持つと、桃里の正面に向き直った。
「――君のことが好きなんだ。」
25林田×桃里(12):04/01/11 18:31 ID:kCW7ATjZ
ごめん、と本当にすまなさそうに言った声が、すれ違いざまに耳朶を打った。
バタンというドアの閉まる音が、容赦なく二人の間に壁を作る。
どうして、自分たちの間にこんなに大きくて冷たい隔たりが出来てしまったんだろう。
桃里はただ、ドアを背にしてずるずるとその場にへたりこんだ。
「好きって・・そんな――」
全然気づかなかった、と言いかけて桃里はやめた。
本当は、薄々気づいていたはずだ。彼の日常の所作や言動の端々から、不意にぽろりとこぼれる
それは、自分へのまっすぐな想いだったことに何度もはっとしたはずなのに。
屋上から落ちそうになった自分の手を取って、抱きしめてくれたのも他ならぬ彼だった。
噛み締めれば噛み締めるほど、思い当たる数々の想い出が甦ってきて、桃里は泣いた。
自分をこんなにも想っていてくれたこと。その想いのあたたかさ。それに甘えていた自分。
やわらかな境界線が心地よくて、ずっとそこに居られたらと思いながら、どこかで、
自分以外の人と彼が、そんな境界を持たない間柄になってしまったら―そんなことを
思ってしまう自分も居たはずだ。そして私は、それからずっと逃げていたんだ。
私は、ずっと自分自身から逃げていたんだ。

そして向き合わなければいけなかったものは――

石弓に弾かれたような速さで急いでドアを開けると、そこには林田が立っていた。
26名無しさん@ピンキー:04/01/11 19:44 ID:rMBk7ggI
キタ━━━ヽ(ヽ(゚ヽ(゚∀ヽ(゚∀゚ヽ(゚∀゚)ノ゚∀゚)ノ∀゚)ノ゚)ノ)ノ━━━!!!!

一気に読ませてもらいました。
続きを楽しみにしてるよ。
27林田×桃里(13):04/01/11 19:58 ID:kCW7ATjZ
「森さん―――・・・」
息を切らして泣いて出てきた彼女の勢いに圧倒されて、林田は絶句した。
「林田くん・・」
「どうしたの――森さ・・」
桃里は何も言わず林田に抱きついた。思ったよりも随分広い胸に、桃里は額を押し付けて泣いた。
「ごめんなさい―・・ごめんなさい、ごめん・・」
何が彼女をそうさせたのかは全く分からないが、すっかり取り乱した桃里の様子に、林田は
胸が痛くなり、空いた右手を彼女の頭に回した。
さらり、と何気なく置かれた指が髪を梳いてゆくと、仄かに甘い香りが漂った。
微かな嗚咽の音が胸の辺りでこもって、熱を帯びていた。
「大丈夫。」
自分でも思いがけず、そんな言葉が口をついて出た。
何が大丈夫なのかは意味不明だったけれど、ほかに言う言葉も選ぶほど無かった。
「とにかく入ろう、ここ寒いし。」
そうして、林田は桃里を部室に入るように促した。

藤原が拾ってきたコタツは、天板のあちこちに引っかき傷があってくすんでいる。
ただ、捨てられていた品にもかかわらず、ちゃんと火は灯った。
じわりとしたぬくさに包まれていると、二人の間のわだかまりも少しぬかるんでゆくように思えた。
「・・ごめん、いきなり困ったよね多分・・」
ばつが悪そうに、林田は口を開いた。言葉に詰ってまばたきをすると、桃里の睫毛の先から、
ぽろりと涙の一滴が落ちて、どこかに消えた。
ぱちぱちと泡の弾けるような音がする。咄嗟に窓の方を向くと、小粒の雨がガラスを打っていた。
弾かれた水滴はしどけなくガラスにしなだれかかり、だらりと自らの通った址をいぎたなく残し
ていた。その音が、段々と濃くなってゆく。雨に交じって、霰か雪かが降って来たらしい。
しばらく帰れないなとため息を吐きながら、林田はひとりごちた。
ぱらりぱらりと地を穿つ天音の他は、何も物音が無く、まだ日も沈んではいないというのに、狭い
部室は陰影をかっきりと付けられていた。桃里の睫毛の先に落ちた影が、やわく震えた。
「――私もたぶん、林田君のこと好きだよ―――」

雨足が、加速してゆく。
28キュウリタロウ:04/01/11 20:00 ID:kCW7ATjZ
>>14
>>16
>>26

ありがとうございます。
他の書き手さんの火付け役になれれば幸いなのですが・・・
自分はどうも、青臭い林田×桃里しかかけそうにないし。
29 :04/01/11 21:39 ID:hl12isRS
それが、いで。
30名無しさん@ピンキー:04/01/11 21:44 ID:rMBk7ggI
>>28
その青臭さこそがいでじゅうだし、それが見事に書かれていてイイ。
濡れ場までの流れも、さほど不自然ではないし。

ところで、本スレに誤爆してしまった続きは、こちらに貼らないんですか?
続き、楽しみに待ってます。(;´Д`)ハァハァ
31 :04/01/11 22:12 ID:hl12isRS
32名無しさん@ピンキー:04/01/12 00:15 ID:wBRuAkvN
>>28
面白かったです。続きに期待しています。

キュウリタロウさん、もしくは他の職人さんが降臨するまで、
半角2次元板に貼られていたモリモリ名言集でもどうぞ。

(サンデー2004年3号より)
「ちょっとォ〜」
「だ、ダメだってばぁ!!」
「林田君、早く来て―――!!」

(サンデー2003年49号より)

「私でよかったら・・・しよっか?」
「や、やだなあ」
「ちゃんとツッコンでよー・・」
33キュウリタロウ:04/01/12 13:45 ID:uNjJQbd8
誤爆してなんとも言えない恥かしさに襲われて回線切って逝ってますた
あ、読んで下さった方ありがとうございます。
いでじゅでエロパロって、結構難しいですががんばります
↓誤爆したやつから貼っておきますね
34林田×桃里(14):04/01/12 13:46 ID:uNjJQbd8
時が止まったような気がした。
静寂の帷がただ重く、空気が滞留しているような気がした。
触れたのは一瞬。――どちらからともなく
二人の間にこぼれ落ちたため息が、空気を弛緩させた。
そのくちづけが引き金だった。
瞼に温もりが落とされる。ぬるく湿った息が交じる。
瞼、そして頬、そして、唇へと移動する。
軽く触れ合っただけのくちづけは、幾度目かに激しさと熱を帯びた。
舌で唇を舐めると、びくりと桃里の肩が震えた。
林田はそれを逃さず、舌の侵入と共に桃里の背に腕を回した。
逃げ場を失った桃里の身体がびくびくと小刻みに震え、
いやいやをするように頭を振ると、重なり合った唇の間から甘くくぐもった声が漏れた。
「ふ・・あっ」
己が声の甘さに驚き、そしてひどい羞恥心に襲われながらも、桃里は口内をじわじわと
侵食されてゆく。林田の舌が歯列をなぞると、身体の最奥から走る寒気のような震えに、
桃里はたじろいだ。その間隙にも容赦なく林田は舌を絡める。ぴちゃり、と水音が跳ねた
ような気がしたが、それもざあざあという雨音に掻き消されたのかもしれない。
35林田×桃里(15):04/01/12 13:48 ID:uNjJQbd8
呼吸を求めて桃里は舌を退くが、それもすぐ林田の舌に絡め取られては掬い上げられる。
お互いの唾液がつうっと糸を引くのを見て、桃里は熱い衝動と羞恥に嬲られた気がした。
「はぁん・・っ」
これまで幾度も漫画やドラマで見てきたキスとは何もかもが違いすぎていて、
桃里は軽い眩暈を起こしそうになった。自分の思い描いてきたキスよりも、
現実はずっと濃密で、ずっと官能的だ。
桃里の口端にこぼれ落ちた唾液を林田は舌ですくい取り、また、唇を吸った。
やわらかく、艶かしい彼女の唇と舌は、まるでそれ自身意思を持ったかのように
ぬらりと輝いた。段々と熱く、荒くなってゆく息に甘い声が混じって融けてゆく。
そのまま自分も、融けそうだった。
「は・・林田くん・・」
艶のある息遣いと共に、名が呼ばれるのを聞くとたまらなくなる。
こちらを見上げる目はもう潤んでいて、頬は上気して赤くなっていた。
「・・・人が来ちゃうよ・・」
泣きそうになりながら申し立てをする桃里を見つめると、愛しさが込み上げた。
淫靡な声を上げたかと思えば、何も知らない子供のような目もできる、
その差に林田は苦く笑った。
立ち上がって、部室の内側のカギをかける。
ぱちん、という軽い音がした。
それはカギの下りる音か、はたまた理性の掛け金がゆるりと外れた音なのか――
ただ、しかしそれらも地を打つ単調な雨音に掻き消されて――融けてしまった。
36名無しさん@ピンキー:04/01/12 19:50 ID:wBRuAkvN
>>33
お疲れ様です。
読んでふと思ったのですが、この話に他の部員の登場はある予定ですか?
事が終わって、部室を出てみたら、道場に他の柔道部員が集まってて、
部室で行なわれていたことは、漏れてきた声と音から全員には十分すぎるほど
わかっていて、気まずそうにしているメンバーの反応とかがあれば、結構面白いかも。
37キュウリタロウ:04/01/12 21:10 ID:HK1kJDci
>>36
それは考えてなかったんですがそれも面白そうですね。
書けそうだったら入れてみようと思います。
38林田×桃里(16):04/01/12 21:11 ID:HK1kJDci
向き直り、林田は桃里を抱きしめると再びくちづけに没頭した。
激しく口腔内を蠢く舌に自らの舌をおずおずと桃里は絡めると、びり、と体の芯が震えた。
キスだけでこんなに激しいのならば、この先どうなってしまうのだろう――。
そんなことを考えて、その先のことを望んでいる自分に桃里は驚いた。
うっすらと瞼を開けると、すぐ近くに林田の顔があり、その距離の近さに心臓がどきりと
跳ね上がる。禁忌を犯してしまったような気がして、桃里はすぐさま瞳を閉じた。
熱くなってきた身体は、蕩けそうで、桃里は力が入らなくなってきてずるりと壁に背中を
あずけた。が、それも一時のことですぐにずるずると壁に寄せた身体も落ち、床に完全に
倒れるほか無かった。林田は桃里に直接体重がかからないように腕で支え、間髪を入れずに
またくちづける。
「ふぁあ・・っ」
たまらなくなって桃里は林田を抱きしめる腕に力を込めると、より唇と体が密着し、
女の本能がじりじりとくすぶった。
桃里の体の柔らかさに林田は陶然としながら、唇を頬に移動する。
もう一度、逆の順序を辿って瞼に軽く唇を押し当て、右手を桃里の枕代わりに差し込むと
ふわりと甘やかな髪の匂いが立った。林田はそれに酔いしれた。
軽くくちづけた後、唇を首筋に移動させると、ひくりと桃里の白い喉が仰け反った。
髪をさらさらと指でかき上げ、隠れるであろう範囲に址を残す。
熱いくちづけが触れる度に桃里の身体はしなり、薄い緋色の花がぱっと散った。
39林田×桃里(17):04/01/12 21:13 ID:HK1kJDci
「あ・・んぅ・・」
鼻にかかった甘い桃里の吐息に林田は興奮する。抱きしめた柔らかい体は緊張のためか
強張って、時折びくりと震えるが、それが嫌悪を表すものだとは感じられなかった。
丹念に鎖骨に沿って落としていたくちづけを終え、林田は上体を起こした。
進むにしろ退くにしろ、ここで態勢を整えておかねば自分の理性が極限値に達し、
かなり乱暴に眼前の彼女を扱ってしまうに違いないとおぼろげに感じたからだ。
「・・・は、やしだ・・くん?」
瞳をおそるおそる開くと、上気した林田の真直ぐな視線に射抜かれた。
その真摯な瞳に、桃里はごくりと息を飲んだ。
「・・・・いい、ですか?」
ここまで来ておいて申し立てをする彼の真面目さに何となく笑ってしまいそうに
なりながら、桃里は意を決したようにきゅ、と目をつぶった。
それが合図だった。
40名無しさん@ピンキー:04/01/12 22:01 ID:wBRuAkvN
超キタ!━━━━(゚∀゚)━━━━━━━━━━(゚∀゚)(゚∀゚)━━━━━━━━━━━━━━━━━━━!
キタ!━━━━━(゚∀゚)━(゚∀゚)━━━━━(゚∀゚)━━━━(゚∀゚)━━━━━━━━━━━━━━━!!!
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キタ!!!━━━━━━━━━(゚∀゚)━━━━━━━(゚∀゚)━━━━━━━━━━━━━━━━━━━!
キタ!━━━━━━━━━━(゚∀゚)━━━━━━(゚∀゚)━━━━━━━━━━━━━━━━━━━!!!

話の展開に(*´д`*)ハァハァ
そして、林田の「・・・・いい、ですか?」 にワラタ。
実際に、モリモリとやる時に真面目な顔して言いそうだし。
あと、36は別に思いついて書いただけなので、本当にできればで結構です。
俺も何か一本書いてみようかなと思ったりしたけど、なかなか難しいだろうなあ。
41名無しさん@ピンキー:04/01/12 22:21 ID:k8iZ9EL0
おお!!
話が進んでいるではないか。キュウリタロウさん、お疲れさまです。
これから、ビールでも飲みながら、ゆっくりと読ませてもらいます。
42林田×桃里(18):04/01/13 00:57 ID:JfDNqneA
強張った彼女を安心させようと林田はまた軽くくちづけながら、
セーラー服の下から手を滑り込ませる。引き上げられたそれは胸の辺りで
たぐまって、白い肌と淡い色の下着が露になる。
手を滑らかな背中に沿わせると、くすぐったそうにやわらかくしなる。
背のホックに手をかけると、ぷつりと弾けるようにすぐにはずれたのはありがたかった。
そのままブラジャーをたくし上げると、豊かな胸がふるり、と弱々しく揺れた。
綺麗だ、と感嘆のため息とと共に林田はひとりごちた。完全な独り言だったが、
桃里は込み上げてくる羞恥と、喜びが混然となってぽろりと涙を零さずにはいられなかった。
林田支えるように腰を抱いていた左手でいつしか左の丘をつつみこみ、
もう一方の桃色の突起を唇で弄びながら、右手をするすると柳腰のラインに沿わせてゆく。
休み無い愛撫が桃里の官能を刺激した。ばちりと、体のあちこちで火花が飛んでいるようだ。
桃里の豊かな胸は、想像していた以上にずっと柔らかいことに、林田は驚き、煽られた。
「ふ・・・やぁあっ・・んっ」
ぬるりとした唾液が乳首に纏わりつく感触に、桃里はぞくりとした。
最初は揉んでいるのかいないのか、確としないタッチであったのに、今はただ優しく激しい。
林田の額からこぼれ落ちた汗が、ぽたり、と桃里の鎖骨に落ちる。
懸命に自分に触れてくれる彼の優しさに、桃里は愛しさと快感で最奥がただ震えた。
甘い汗と唾液に濡れた桃里の肌はぬらりと光って、それも林田を駆り立てた。
自分の見知った桃里では無いようで、それでも、今抱いている少女は、自分の一番大切な
少女なのだと、くちづけるたびに反芻した。
「あっ・・ああっ・・んああ・・」
乳房の半ばまでを口に含むと、桃里は切なく身を捩った。
それを何度も繰り返すと、軽く瞑った瞼のほんのりとした紅が、涙で濡れた。
林田は、スカートを穿いたままの桃里の脚を、大きく開かせた。
43キュウリタロウ:04/01/13 00:59 ID:JfDNqneA
>>40
ありがとうございまつ。笑ってくれて嬉しいです。
36は入れたいなーと思ってます。面白そうだし。
いでパロは難しいというか、何故か微妙な罪悪感が・・;読みたいけど
>>41
楽しんで読んでくださったら嬉しいです
44林田×桃里(19):04/01/13 01:48 ID:JfDNqneA
すらりと伸びた足は紺のソックスを履いているせいか、それとも地肌が白い所為か
きめ細かくただ美しい。
めくれ上がったスカートが、ふわりと舞い上がる。
足を閉じようともぞもぞと動かすも、それはやわらかく制される。
もとより、林田の腕力に桃里が敵うはずも無いのだが、
それでも桃里は際限の無い羞恥心をそこで使うより無かった。
「や・・だっ・・・見ないで・・」
懇願する弱々しい声も、自らの秘所を隠そうとする行動も、どれもこれも空しい抵抗と
男の情欲を駆り立てるものでしかない。
林田は苦く笑って、桃里のなめらかな大腿部をするりと舐めた。びくり、と体が跳ねる。
一番、とはいかなくてもかなり敏感な場所であることには間違いないようで、桃里の身体は
触れる度にしなった。
「やっ・・ああ・・っんあ・・ふああぁ」
強く吸うと仄かに紅梅が開く。林田はそれを幾度も繰り返した。
繰り返される愛撫のたびに、体が蕩ける。最奥が熱い。
舌が太腿に沿って、中心へと移動しようとする刹那、また同じように舌を這わせ始める。
それが焦らしだということに、桃里は厭でも気づいた。
体の核がじわじわと融ける。奥からそれはとろとろと降り、じわりと秘所を濡らす感覚が
段々と高まってゆく。最初のキスの時からそうだ。
触れられてもいないのに、と桃里は驚いた。何もかもがはじめてだった。
五度目の舌の大腿の移動が済むと、桃里は咄嗟に身構えた。
が、やはり舌はもう一度往復をしようとする。
そのじれったさに、桃里の官能が高まる。遂に、観念した。
「や・・もう、は・・やしだ・・くん・・」
ぎゅ、と林田の首に腕を回し、桃里はもう完全に林田を待っていた。
正直、桃里が観念するか、自分が我慢しきれなくなるかのギリギリだったので、林田は
非常に有り難かった。膨張しそうな愛しさを、くちづけに変える。
45林田×桃里(20):04/01/13 01:52 ID:JfDNqneA
薄いショーツに指をかけ、つつ、と舐めるように引き下げてゆく。
抵抗する力を失い、桃里はただ目を閉じて荒い息をしていた。
上気した頬が涙で濡れている。
するりとショーツから足を引き抜くと、愛液がつ、と糸を引いた。
女を抱くのが初めてである林田でさえも、一目で桃里が濡れていることがわかった。
知識だけは豊富な皮村から、よく濡らせだの前戯が大事だの、経験も無い癖に説かれた事が
あったが、それが今役に立ったことに林田は心の中で友人に多大なる感謝をした。
ゆっくりと指で近づいてゆく。ずぷ、と淫猥な音を立てて深みに指が飲み込まれてゆく。
「んぁっ・・!」
充分に濡らした所為か、秘所を見つけるのは容易かったことに林田は安堵した。
指をつ、と動かすと桃里はびくりと震える。行きつ戻りつを繰り返すと、指が花芯を捕らえた。
「あっ・・・やっ・・んぅっ」
それに林田が気づき、執拗に指でそこを弄る。
強い指先の圧迫は、強烈に桃里を悶えさせる。
「いやっ・・・やああっ・・は、はあっあん、んぅっ」
そのまま指を一旦引き上げ、今度は舌で花芯を舐め上げると、一層桃里は激しく喘いだ。
「やっ・・やっ・・ああんっ・・、だ・・だめぇっ・・!」
頭の中が真っ白になる。込み上げる快楽と羞恥以外は何も考えられなかった。
このまま行けば壊れてしまう、と桃里の本能が叫んだが、林田はなお愛撫を止めない。
桃里も、やめて欲しくは無かった。溢れる快楽をこのまま共有したいと思った。
愛しさが込み上げてくる。それは涙となってただぽろぽろとこぼれ落ちる。
「ああっ・・・んっ・・んあああっ・・は、はや・・しだくぅんっ・・!」
名を呼んだと同時に林田の唇が花芯を思い切り突く。刹那、桃里の身体を快感が貫いた。
「ふぁああああああああっ・・・!」
46名無しさん@ピンキー:04/01/13 08:59 ID:b6kNb/gs
続きキターーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー!!!
スタンディング・オベーションで読ませてもらいました。
47名無しさん@ピンキー:04/01/13 21:52 ID:Bhuc6eIC
続き、楽しく読ませてもらいました。(・∀・)イイ!!
46じゃないけど、俺もスタンディング・オベーションで楽しませてもらいました。

でも、このスレ、あまり書き込みがないね。
俺以外に2、3人ぐらいしか見に来てないんじゃないだろうか?
やっぱり、みんないでのエロパロに拒絶反応があるのかな。
実際、俺も楽しく読ませてもらいつつも、その後で少しわけのわからない
罪悪感を感じてたりするるんだよね。

でも、キュウリタロウさんには先駆者としてぜひ頑張ってもらいたいです。
続き、期待して待っています。
48名無しさん@ピンキー:04/01/14 19:31 ID:DrwPyI+B
>キュウリタロウさん

ここまで一気に読ませてもらいました。
続きを楽しみにしています。
とりあえず、保守しとく。
49名無しさん@ピンキー:04/01/15 08:43 ID:FZRXRt8m
最後の桃里のあえぎ声で、東のフォーを思い出して少しワラタ。
50名無しさん@ピンキー:04/01/16 07:42 ID:ITeB9q4L
>49
ワラタ。
51名無しさん@ピンキー:04/01/17 13:44 ID:RKSOuYV0
hosyu
52名無しさん@ピンキー:04/01/18 10:13 ID:dHkrkujo
chonmage
53名無しさん@ピンキー:04/01/19 00:36 ID:2UPTam+w
このスレは>>45の続きがないとレスもないな
54名無しさん@ピンキー:04/01/19 01:45 ID:zPd3G0if
>>53
今のところそれメインですから…
55名無しさん@ピンキー:04/01/19 02:14 ID:uqV3u1xr
今は、>>45の続きを待つしかあるまい。
56名無しさん@ピンキー:04/01/20 19:08 ID:UaYfaJ4w
あれから一週間か
神の身になにがあったんだ?
57名無しさん@ピンキー:04/01/20 22:26 ID:a3hEp9q1
神といえど完全無欠ではない…か…
58名無しさん@ピンキー:04/01/20 23:18 ID:UaYfaJ4w
なんかこのまま続き出なさそうだな・・・
それだけは勘弁してほしいが
59名無しさん@ピンキー:04/01/20 23:25 ID:FZqJR4CO
神様、早く桃里タンをイカセテあげてください。
60名無しさん@ピンキー:04/01/20 23:45 ID:F6KIR2vw
続いたら続いたで、今のこの雑談を透明あぼーんする予定の俺としては至極どうでもいい
61名無しさん@ピンキー:04/01/21 19:37 ID:OEqJS8wi
今週のいでの冒頭の皮の台詞だったかな、
コタツ入れてよかっただろうみたいなの。
ここの読んだ後だったから、
読んでてブッと吹いてしまった。
62名無しさん@ピンキー:04/01/21 22:31 ID:aDF0FaBK
今週は、最後のページの林田と東のやり取りが結構面白かった。
個人的には、いでは、最近、また復調してきたように思える。
ほのぼのメイン、たまのラブコメで今後も頑張って欲しい。
63名無しさん@ピンキー:04/01/21 22:39 ID:aDF0FaBK
しまった、本スレと間違えた。
64名無しさん@ピンキー:04/01/22 23:13 ID:JUpqqiNo
キュウリタロウさんの続きが来るまでの間に、俺の駄文を載せてもいいかな?
話書くの初めてなんだけど、キュウリタロウさんの話し読んでるうちに、何か自分も
書いてみたくなって、書いてみたんだけど、正直かなり不安な出来です。

内容は、キュウリタロウさんの書いていた林田と桃里の様子を、実は見ていた
皮村と藤原を主人公にしたもので、従って当然非エロになりますが。(w
65名無しさん@ピンキー:04/01/22 23:33 ID:n7P1GXgl
801?
6664:04/01/22 23:53 ID:JUpqqiNo
>>65
801じゃありません。
第一、皮村と藤原の801なんて想像もつきません。(w
まあ、皮村と藤原のくだらないやりとりが、メインと言えばメインなのですが・・・。
あと、たまにベリ子が出てくる予定ではあります。
(あくまでも予定ですけど。)
67名無しさん@ピンキー:04/01/23 00:48 ID:aB2vAseE
>>66
よし逝け
68名無しさん@ピンキー:04/01/23 22:38 ID:VT+EhCb8
>>66
ベリ子出てきて大丈夫かな…
大騒ぎしそうで。

とはいえ、楽しみにしてるよ。
6964:04/01/23 23:10 ID:bO630V8J
何か、ものすごい注目されているようで、恐縮です。
内容は上にも書いたように、キュウリタロウさんの書いた林田と桃里の
様子を、実は見ていたという皮村と藤原が主役です。
従って、キュウリタロウさんの話と一緒に読んでもらえれば、
私の駄文も少しは楽しめるかもしれません。
タイトルは、林田×桃里のサイドストーリーということで、いろいろ考えた末、
Junk Sideといたしました。

キュウリタロウさんの続編か、新しい神が降臨するまでのつなぎと言うことで
気軽に読んでください。
それと、キュウリタロウさん、勝手に話をリンクさせてごめんなさい。
70Junk Side(1):04/01/23 23:18 ID:bO630V8J
「あ〜あ、暇だな。」
皮村は冬休み最後の日、時間を持て余していた。
毎日エロ本とエロビデオ鑑賞でまさしくヌルヌル天国に明け暮れていたが、冬休み中ずっと見ていると、
さすがにそれにももう飽きだしていた。
とその時、突然、携帯電話の着信メロディが鳴り響いた。
「誰からだ?」
皮村は机の上に置いてあった携帯電話を手に取ると、それは藤原からの電話だった。
「アイツからの電話なんて、珍しいな。」
皮村はそう思いながら、電話に出た。
「もしもし」
「もしもーし、皮村、あんた、今暇?」
陽気な藤原の声が聞こえてきた。すぐに皮村には、藤原が何か面白いことでも思いついたなと思った。
以前、林田の家に行って、林田を驚かせようと言ってきた時と同じような、ノリノリな感じだ。
「ああ、暇だけど、何か面白いことでもあったのか?」
「アラ、あんたにしては珍しく勘がいいわね。そうよ、ちょっと面白そうなものを見つけたのよ。」
珍しくは余計だよ。そう思いつつも、あまりにも楽しそうな藤原の様子に少し興味も出てきた。
「で、何があるんだ。」
「とにかく、今からこっち来てよ。場所はね・・・」
藤原が何を見つけたかは知らないが、暇だったこともあり、
皮村は藤原に言われた場所に向かうことにした。

指定された場所は、家から結構離れている場所で、到着するのに20分ほどかかった。
そこには、藤原が相変わらずの力士と見間違うような格好で待ち構えていた。
思わず声をかけるのを躊躇う皮村。しかし、藤原が皮村に気づいて、声をかけてきた。
「オーイ、皮村。意外と来るの早かったじゃない。」
「藤原、どうでもいいけど、お前、その格好何とかならないのかよ。」
呆れるようにポツリと皮村は言ったが、藤原には聞こえなかったようだ。
「で、何だよ。面白いものって。」
「ほら、あそこ見て、あのアーケードの入り口。」
皮村は藤原が指差す方向を見ると、そこには時計を見ながら立っている林田の姿があった。
71Junk Side(2):04/01/23 23:24 ID:bO630V8J
「おい、林田が立っているだけじゃねえか。これのどこが面白いものなんだよ。」
「バカね、あんた、部長の様子をよーく見てみなさいよ。」
藤原に言われて、皮村は林田の方を見た。
林田の様子を見ると、そわそわしていて、どうやら、誰かと待ち合わせているようだ。
ピーンっと、皮村の頭が閃いた。

「おい、アイツ、まさかデートの待ち合わせでもしてるのか?」
「相手が来ていないから、まだ断定はできないけど、99%の確率でデートだと、あたしは思うわ。」
「でもよ、デートの相手って誰だよ。まさか・・・」(東だったりしてな。)
「まさかも何も、部長があんなにそわそわして待ち合わせる相手なんて、モリモリしかいないでしょ?」
「えーーっ」思わずのどちんこが飛び出しそうになるくらい、思いっきり驚く皮村。
「でも、アイツが森さんをデートに誘うなんて、信じられねえな。」
少し驚いた皮村に、楽しそうに声をかける藤原。
「ねえ、面白そうでしょ? モリモリが来たら、二人をつけてみましょうよ。」
やっぱりそういうことだったか。
デートの待ち合わせだとわかった時点で、藤原の考えていることは大体予想できていたが。
まあ、今日は暇だったし、実際に、少し面白そうだから付き合ってみることにするか。
そんなことを考えている皮村の耳に、突然藤原の「あ、来たわよ。」という声が聞こえてきた。
入り口の方を見ると、林田の前に桃里が到着していた。
「林田の奴、本当に森さんをデートに誘いやがったんだ。」
皮村は、林田の行動に少し驚きつつも、林田が桃里をデートに誘えた様子を見て、
自分のことのように少し嬉しくなった。
「ちょっと、皮村、二人が移動しだしたわよ。私達もあとつけるわよ。」
しかし、藤原にせかされ、喜びに浸る間もなく、皮村は藤原と一緒に林田と桃里に
気づかれないように後をつけることとなった。
72Junk Side(3):04/01/23 23:30 ID:bO630V8J
しばらく楽しそうに話しながら歩き続ける林田と桃里。
その背後には、こそこそ物陰に隠れながら尾行する藤原と皮村の姿があった。
しかし、皮村はだんだん自分のやっていることにむなしさを覚え始めていた。
しかも一緒に隠密行動(のつもり)を取っている藤原だが、その容姿と格好から、
かえって周りの注目を集めており、とても尾行と呼べる代物ではなかった。
周りの冷視線が気になり、だんだん嫌気が指してきた皮村だったが、
やがて二人が映画館に入るのを知って少しホッとした。
「どうする、藤原。アイツら、映画館に入っていったぜ。残念だけど、尾行もここまでだな。」
さっさと切り上げたい皮村はしきりに止めようと訴えた。
しかし、これくらいで終わる藤原ではなかった。
「何言ってるのよ。これからじゃないの。」
「だってさ、映画見るにしても満員だぜ。林田の奴はちゃっかりチケット買ってるから、
すんなり中に入れたけど、チケット買ってない俺らは入れないぜ。」
(入れたとしても、バリバリのラブストーリーだし、藤原と一緒に入るのだけは絶対嫌だ。)
「大丈夫よ。こんな時のためにチョメジがいるんじゃない。」
そういうと、藤原の頭からチョメジが登場した。慌てる皮村。
「おい、こんなところでチョメジ出すなよ。」
「大丈夫だって、あたし達の影に隠れているから、周りの人には気づかれてないわよ。」
元々この二人が建物の隅の方に隠れていたこともあったが、実際チョメジは藤原の足元の影と
見事に一体化していた。

「チョメジ、あんた、映画館に忍び込んで部長とモリモリの様子見てきなさいよ。」
「虎呂助、拙者、そのような盗人のような真似はしたくない。」
「何言ってるのよ。同じ柔道部の中から生まれた新しいカップルを暖かく見守りたいという、
あたしのこの親心がわからないの。」
皮村(いつから、お前はアイツ等の親になったんだよ。)
最初は嫌がっていたチョメジだったが、何だかんだであの二人を気にしている藤原の思いを汲んで、
藤原の言う通りに、林田と桃里の偵察に出かけることにした。
「フッ、わかった。虎呂助。」
「いーい、とりあえず15分ごとぐらいに、定期報告に戻ってきてよ。」
「わかった。では行って来る。」
73Junk Side(4):04/01/23 23:39 ID:bO630V8J
バッ、シティー、バッ、バッ、シティー

軽快なリズムに乗ってチョメジが去って行った後、建物の隅にしゃがみこんで、とりあえず待つ二人。
歩き疲れたせいか、しばらく無言の時が流れる。しかし、しばらくして藤原が沈黙を破った。
「しかし、あの二人がここまでの仲になっていたとわね。
まあ、部長がモリモリのこと意識してたのは前から知ってたけどね。」
「ああ、あの催眠術以来だろ?」すかさず、皮村が返す。
「いや、あたしはもっと前から気がついていたわよ。」
藤原の発言にちょっと驚く皮村。
「え、いつから気づいてたんだよ。」
「普段の部長の言動と行動を見ていたら、大体予想がつくでしょ?そんなこと。」
「え、そうなのか?」少し驚く皮村。
「部長の行動は単純だからすぐにわかるわよ。問題はモリモリの方ね。
あの子にはあたしにもよくわからないところがあるわ。」
「森さんが林田のこと意識しだしたのは、やっぱり天文部の一件以来じゃないか?
何と言っても、最後に森さんを助けたのは林田だったからな。」
「ちょっと待ちなさいよ。忘れてもらっちゃ困るけど、あの二人を救ったのはあたしよ。
あたしがいなければ、あの二人だって今頃どうなっていたか、わからないんだからね。」
少し怒りぎみの藤原を「まあまあ」と少しなだめる皮村。
74Junk Side(5):04/01/23 23:41 ID:bO630V8J
とそこへチョメジが帰ってきた。

「あら、あんた、随分帰ってくるの早いじゃない。」
少し不機嫌気味に話す藤原。
「それが、拙者が入って、やっとあの二人を見つけたと思ったら、
すぐにこちらに引き返してきたから、拙者も戻ってくるしかなかったでござるよ。」
それを聞いて物陰から見ると、確かに映画館から二人が出てくるのが見えた。
一体、どうして映画も見ないで映画館から出てきたのだろうか?
不思議に思いつつも、再び動き出した二人の後を、皮村と藤原はつけることになった。

(林田〜。何でおとなしく映画を見ていてくれなかったんだよ。)

皮村の心の叫びが、林田に届くことは、もちろんなかった。
「薫よ、案ずるな。こうなったら拙者も尾行に協力しようではないか。」
皮村の嘆きを察したかのようにチョメジが探偵の格好をして話し掛けてきた。
ちょんまげ力士と黒人探偵に挟まれて、二人の尾行を続ける皮村。
(これじゃ、余計に目立つだろうが)
皮村の嘆きは続く。
75Junk Side(6):04/01/23 23:45 ID:bO630V8J
二人はどうやら、この前できたばかりのデパートに向かっているようだった。
デパートに入り、中の店をいろいろと見てまわる二人。
とても楽しそうな二人の背後には、歩き疲れて、少し虚しさを覚え始めた2人がいた。
ちなみにチョメジは、途中で藤原が疲れてきたので引っ込めていた。
「あの二人は楽しそうだからいいけど、後をつけてるだけのこっちはただ疲れるだけだわ。」
だったら尾行をやめようぜと言おうと思った皮村だったが、
この後、二人がどこまで進展するのか、興味もあった。
夜になったら、きっと何らかの進展を見せてくれるはず・・・。
そう考えた皮村は、何とか夜まで粘ってみようと藤原を説得し、尾行を続けることにした。

しばらくして、林田と桃里の二人はある店に入っていった。
よく見ると、二人がその店で何かを楽しそうに見ていた。
疲れ果てていた二人は、やっと少し休めると思い、
少し離れた自販機コーナーにある椅子に座り、様子を見ていた。
とその時、突然二人の携帯の着信音が鳴り出した。
「何だ?二人同時にメールが来るなんて・・・」慌てて携帯を手に取る二人。
二人の携帯にはメールが送られてきた。しかもそのメールの送信者は、なんと林田だった。
メールには画像が添付されていた。
「何、チョメジにそっくりなTシャツを見つけたから、画像を送るだって・・・」
画像を見ると、なるほど、確かにチョメジに少し似ている。
あの二人が見ていたものはこれだったのか。
何だかわざわざ林田がデートの状況報告をしてくれたみたいで、二人は少しおかしくなって笑った。
林田と桃里の二人がその店を後にすると、藤原と皮村の二人はその店に行ってみた。
林田から送られてきたTシャツは、結構目立つところに置いてあって、すぐにわかった。
チョメジそっくりのTシャツを見ながら、皮村がポツリと言った。
「林田の奴、自分が送ってきたメールのTシャツを、今、俺達が見ているとは夢にも思わないだろうな。」
チョメジそっくりなTシャツを確認した後、二人は再び尾行を開始した。
76Junk Side(7):04/01/23 23:58 ID:bO630V8J
しばらくして、後をつけていた二人の視界に見慣れた人物が入ってきた。
「アラ、あの子は。」一度だけしか会っていない藤原は、それほど驚かなかったが、
「ゲッ、佐藤さんだ。」皮村はパニックになった。
しかも佐藤ちえの隣には、彼氏の姿もあった。
「藤原、何してるんだ。さっさと隠れるぞ。」
「でも、部長達、先に行っちゃうわよ。」
「オイ、頼むからあっちに行こうぜ。」皮村は半ば強引に藤原を引っ張っていった。
佐藤ちえとその彼氏が楽しそうに話しながら目の前を通り過ぎていくのを、物陰から見つめる皮村。
「あんた、まだ彼女のこと諦めてなかったの。もう二度と取り返しがつかないのにねぇ。」
「う、うるへえ」皮村は半べそをかきながら、二人の去っていった方向をずっと見続けていた。
「そんなことより、早く行かないと、部長達見失っちゃうわよ。」
今度は、泣きべそをかいている皮村を、藤原が引きずりながら、再び尾行を開始した。

ものすごい人ごみの中、藤原と皮村は何とか二人を見つけ出した。
二人はフードコート内の一席に、座っていた。
「そういえば、あたしもおなかすいたわね。皮村、あたし達も何か食べていきましょう。」
「オイ、ちょっと待てよ。もしあの二人に見つかったらどうすんだよ?我慢しろよ。」
しかし、藤原は皮村の忠告を無視して、さっさと食べ物を買いに行ってしまった。
77Junk Side(8):04/01/24 00:01 ID:l3xSgRoH
戻ってきた藤原の両手には、おびただしい数の食べ物が抱えてあった。
藤原が豪快に食べるのを見て、皮村はただ呆れるばかりだった。
とその時、桃里が席を立つのが見えた。どうやらこっちに向かってくるようだ。
「おい、藤原、まずいぞ。隠れようぜ。」
「わかってるわよ。さっさと行くわよ。」
そういうと、そそくさと二人はフードコートのコーナーを曲がったところにあるトイレに駆け込んだ。
幸い、ものすごい人ごみのため、二人には気づかれてないようだった。
トイレに逃げ込んで落ち着いた皮村は、いつの間にか藤原があれだけの食べ物を
全部食い終わっていることに気づき、驚いた。
「藤原、いつも思うことだが、お前、感心するくらいによく食うな。」(しかも食うの早っ。)
「そんなことよりも、外を見てみなさいよ。何だか面白いことになってきたわよ。」
皮村が恐る恐るコーナーの角から顔を出すと、ゴミ箱のそばで桃里と佐藤ちえが対面していた。
「何か話しているようだわね。」この藤原の一言を聞いて、
「え、もしかして森さん、俺のことを、佐藤さんにアピールしてくれてたりして。」
と勝手に希望の光を灯し始める皮村だったが、藤原が
「いや、それはなさそうね。モリモリの方が、何だか慌てているようだし。」
と言うと、勝手な希望の光は、あっさりと皮村の中で自然消滅した。
「やっぱりダメか。」再び少し、いや、かなり落ち込む皮村。
「ん?、何かモリモリの様子が変ね。これは探りを入れる必要がありそうね。
チョメジ、ちょっと探ってらっしゃい。」
またまた、チョメジ登場。
「まだ、探偵の真似事でござるか。虎呂助。」
「いいから、さっさと行きなさいよ。」
強気な藤原に押されて、再びチョメジは、しぶしぶ人ごみに紛れながら、部長と桃里の元に向かう。

バッ、シティー、バッ、バッ、シティー

桃里はしばらくして林田のいる席に戻った。
何か話しているようだが、トイレの脇からではわかるわけもなく、チョメジの報告を待つしかない。
しかし、皮村は、桃里の席についてからの様子を見て、何となく悪い予感が走ったのだった。
7864:04/01/24 00:26 ID:l3xSgRoH
今日はここまでにしておきます。
貼る前に結構チェックしたつもりだったけど、今読み返してみると、
文章がおかしいところが無数にあるな。(泣
文章書くのが、いかに難しいか思い知らされました。

続きは明日の夜にでも書き込むつもりです。
ベリ子、ミウミウ、東が登場する予定です。
79名無しさん@ピンキー:04/01/24 03:28 ID:YCsoF9kV
>>64
期待してます。バッ、シティー♪
80名無しさん@ピンキー:04/01/24 13:26 ID:VhvZgyzN
>64
続き、楽しみにしてます。
とりあえず、あげとく。
81名無しさん@ピンキー:04/01/24 21:00 ID:kiRvn7NI
>64
バッ、シティー笑ったw
続きが楽しみです。
8264:04/01/24 21:47 ID:l3xSgRoH
>79-81
どうも、楽しんでいただけたようで、光栄です。
新しい職人さんが降臨するまで、気軽に読んでもらえれば幸いです。

>キュウリタロウさん
今日書き込む続編の中で、キュウリタロウさんの文を一部引用させてもらいました。
話の展開上、どうしてもそっちの方がしっくり来ると思ったもので・・・。
勝手にリンクさせたばかりか、文章まで勝手に使ってしまい、本当にごめんなさい。
83Junk Side(9):04/01/24 21:49 ID:l3xSgRoH
そして、どうやら、皮村の悪い予感は的中したらしい。
何をしゃべってるか聞き取れなくても、凍りついている林田の表情から、何となく察することができた。
それまで、ひやかし半分であとをつけていた皮村と藤原の表情からも、笑顔が消えた。
そして、林田は今までに見せたことのない表情を浮かべると、桃里を置いて席を立ってしまった。

驚く藤原。
「ちょ、ちょっと部長。モリモリを置いて、一体どこに・・・」
行くつもりなのと言おうとして、藤原は言葉を失った。
去っていく林田の顔が、今までに見たことがない、とても暗くて哀しそうな顔をしていたからだ。
「オ、オイ、藤原・・・」
皮村が何か言おうとしたその時、桃里が走って店を飛び出していくのが見えた。
あまりの二人の豹変に言葉を失い、唖然とする二人。
「モリモリ、何だか泣きそうな顔してたわね。」
一体、二人の間に何があったというのだろうか?
と、ここで二人は偵察に出したチョメジのことを思い出した。チョメジが何か聞いてるかも知れない。
藤原は大慌てでチョメジを呼び戻した。

「おい、チョメジ。一体あの二人に何が起こったんだ。なんであんなことになったんだよ。」
チョメジを問い詰める皮村。
しかし、チョメジは
「すまない、拙者の口からは何も言えない。」
と言うだけだった。
チョメジの性格を知っている二人は、これ以上チョメジを問いただしても無駄だと思った。

そうこうしているうちに気がついたら、辺りはもう暗くなり始めていた。
「帰るか」の皮村の提案に、藤原も「そうね」というしかなかった。
84Junk Side(10):04/01/24 21:51 ID:l3xSgRoH
それにしても、嫌なものを見てしまった。二人はそう思った。
明日、あの二人に会ったら、なんて話し掛けたらいいんだろうか?
皮村は、何で自分が二人のためにそんなことを考えなけりゃいけないんだと思いつつも、
やはり見てしまった以上、考えざるを得ないことに、苛立ちを覚え始めた。
そして、皮村はその苛立ちを、藤原に対してぶつけ始めた。
「オイ、藤原。何が面白いものを見せてやるだよ。
明日あの二人に会うのが、気まずくなっただけじゃねえか。」
「何よー。あんただって、二人がどこまで進むか見届けたいなんて、乗り気満々だったじゃないの。」
しばらく言い争う二人だったが、やがてそれも虚しくなり、無言で家路に向かうのであった。
二人とも無言のまましばらく歩き続けたが、やがて藤原の方から口を開いた。

「ねえ、皮村。」
「何だよ。」少し不機嫌気味に返す皮村。
「あんた、明日、休み時間にでも、部長の様子を見てきてよ。あたしはモリモリの方を見るから。」
藤原の意外な発言に少し驚く皮村。
「しゃーねーな。教科書忘れた振りでもして、様子見てきてやるよ。ったく、世話のかかる二人だぜ。」
「本当にね。それにしても、あの二人に一体何があったのかしらね?」
「しかし・・・」皮村は少し笑いながら、藤原に話した。
「お前が、アイツらのことをそこまで心配してやるなんて、少し意外だったな。」
「変な誤解しないでよ。あたしは自分が不快な場所にいたくないだけよ。
だって、今柔道部は7人しかいないのよ。
その内の二人に、いつまでも今日のような状態でいられてごらんなさいよ。
部の雰囲気も悪くなって居心地が悪くなっちゃうでしょ。あたしはそれを心配してるだけよ。」
「・・・確かにそうだな。」
藤原の必死な様子に少しおかしく思いつつも、皮村も藤原の意見は一理あると思った。
まして、林田は柔道部の部長だ。
二人があのままでいたら、近いうちに柔道部全体に影響が出るのは目に見えていた。
幸いにも明日は部活が休みだ。できれば明日中に何とか解決して欲しい。二人は心からそう思った。
85Junk Side(11):04/01/24 21:56 ID:l3xSgRoH
翌日。
今日から新学期ということで、心なしか校内はいくらかの高揚感に包まれていた。
しかし柔道部の面々はこぞって重苦しい雰囲気に包まれていた。
「何で俺まで、気が重たくなるんだよ。」そう思いながら、皮村は家を出た。
皮村は学校に向かう途中で、前方に元気のなさそうな桃里が歩いているのを見かけると、
昨日の出来事を嫌でも思い出させられた。
今日は、なんか桃里に声をかけづらい。
そう思った皮村は、少し遠回りになる道をあえて選ぶことにした。

1時間目の休み時間、皮村は林田の様子を見るため、林田のいるC組に向かった。
林田の様子を見ようとC組の教室をのぞいた皮村は、座席に座っている林田を見て凍りついた。
そこには、マジ顔で下を俯いたまま、何か思いつめた様子の林田の姿があった。
しかも林田の周囲にはシリアスな雰囲気がピーンと張りつめており、
冗談など、とても言える雰囲気ではなかった。
よく見ると、周りのクラスメートも、林田の異様な雰囲気に近寄りがたそうにしていた。
(ダ、ダメだ。これは、とても気軽に話せる雰囲気じゃないよぉ〜。)
そう思った皮村は、後ずさりして撤退するしかなかった。
86Junk Side(12):04/01/24 21:57 ID:l3xSgRoH
2時間目の休み時間、藤原は東と久しぶりに話をしていた。
しかし、話の流れから、ついうっかりと昨日部長を見かけたことを東に話してしまう。
しまったと思ったが、もう遅かった。
こうなったら、モリモリのことはうまく隠して、適当にごまかすしかなかった。
「そ、そうなのよ。昨日部長をチラッと見かけたんけど、何だか元気なかったのよ。」
藤原の話を聞いて、心配する東。
「そうなんだ。僕、今からぶちょーを励ましに行ってこようかな。」
東の発言に、慌てる藤原。
「だ、大丈夫よ。部長のことだから、今頃、何事もなかったかのようにケロッとしてるわよ。」
「えー、そうだったらいいんだけど。」
「きっと、そうよ。大丈夫よ。」
強引に何とか東を説得する藤原。
(余計なこと喋るんじゃなかったわ。
菊には悪いけど、今日は余計なギャラリーを増やしたくないからね。)
どうやら東も納得してくれた様子で、ホッとする藤原。
しかし、その直後、聞き覚えのある大きな声が隣の教室から聞こえてきた。
87Junk Side(13):04/01/24 22:03 ID:l3xSgRoH
「ミウミウーー!!!」
隣のJ組の教室ではミウミウにすがりついて号泣しているベリ子の姿がそこにはあった。
「ド、ドウシタノ?」
クラスメートの注目を浴び、かつ様子のおかしいベリ子に、ミウミウはオロオロするしかなかった。

「やっぱりお嬢の声だったのね。隣のクラスまで声が響き渡ってるわよ。」
藤原と東が慌てて駆け寄ってくる。
「どうしたの。」
東が優しく問い掛ける。東と藤原に声をかけられ、再び泣き出すベリ子。

「桃ちゃんの、桃ちゃんの様子がおかしいんだョー。」

ベリ子の話を聞いて、ドキッとする藤原。
とりあえず、もう休み時間が終わる時間だったので、藤原は放課後に話を聞くからと説得し、
何とかベリ子を落ち着かせ、自分の教室に帰らせた。
「あのお嬢があんなに号泣したところ、初めて見たわ。
でも、おかしいわね。
朝、こっそり様子を見に行った時には、モリモリ、普通に友達と笑って話していたのにね。
どうやら、モリモリの笑顔に騙されたようね。」
しかも、さっき皮村から入った報告によると、林田の方も様子がおかしいらしい。
(たったの半日で周りにこれほど影響を与えるとは・・・。これは、いよいよ、放っては置けないわね。)
こうなったら、藤原は部長に会って、話をするしかないと思い、放課後部室に行ってみようと考えた。
おそらく、部長は部室によるはずだから、その時に捕まえて話をしようと藤原は考えた。
88Junk Side(14):04/01/24 22:06 ID:l3xSgRoH
そして放課後。
藤原と東のいるI組の教室に、べり子とミウミウがやってきた。
しかし、そこに藤原の姿はなかった。
「あれ〜。コロスケはどこ行ったの?」 ベリ子は東に問い掛ける。
「あれ、さっきまでここに居たんだけどな。」
藤原をしばらく待つ3人。しかし、やがて待ちきれなくなったのか、東がベリ子に話し掛けた。
「ねぇ、さっき森さんの様子がおかしいって言ってたよね。」
「ウン、最初会った時には笑顔で挨拶してくれたんだけど、その後あたちが何話し掛けても、
ボーっとしてて何にも話してくれないんだョ。
それにね、桃ちゃん、時々泣きそうな顔するんだョ。
悲しそうな桃ちゃんの顔見てたら、何だかあたちまで悲しくなってきて・・・。」
話しながらも、またベリ子の目に涙が溜まってくる。ベリ子を懸命になぐさめるミウミウ。
桃里の様子がおかしいと言う話を聞いて、東は藤原から聞いた話を思い出した。
「森さんもか〜。そういえば、虎呂助から話を聞いたんだけど、部長の様子もおかしいらしいんだ。」
「えっ!?」
それを聞いて、ベリ子は桃里が元気がない理由がなんとなくわかったような気がした。
きっと、桃ちゃんが元気がないのは部長と何かあったからに違いない。
だったら、二人の仲を元に戻せばいいだけのことだ。
原因がわかったような気がして、ベリ子は落ち着きを取り戻した。
「そっかー、ミウミウ、桃ちゃんね、ブチョーとケンカしたから、元気がなかったんだョ。
てっきり、あたちは、モモジが危篤にでもなったのかなぁと思って、すっごく心配してたんだョ。」
ミウミウは、ベリ子の動揺が収まったのを見て、ホッと息を撫で下ろした。
「ヨカッタ」
ベリ子もミウミウも、林田が桃里を意識しており、桃里の方も林田を意識し出している事に
うすうす気がついていた。
つまり、林田と桃里が互いに意識しあっていることは、柔道部のメンバー全員が
とっくに気づいていることだったのだ。
東「はぁ〜、ブチョー、一体どうしちゃったんだろうなぁ。」
約1名を除いては・・・。
89Junk Side(15):04/01/24 22:10 ID:l3xSgRoH
一方、皮村は部室に向かっていた。さっき藤原から電話がかかってきたのだ。
藤原も3人を教室に置き去りにして、部室へと向かっていた。
部長に話を聞きたいから、皮村にも一緒に来るようにと電話で言ってきたのだ。
皮村は、正直言って部室には行きたくなかった。
空気が重いのが行く前からわかりきっているからだ。
しかし、桃里をデートに誘うよう、しきりに林田にふっかけていたのは、他でもない。自分だった。
「しゃーねーな。」皮村はどうやって林田を励まそうか、それだけを考えて歩いていた。
とその時、ふと、知っている誰かが視界に入ったような気がして、頭を上げた。
自分の目の前を楽しそうに佐藤ちえと山田の二人が歩いているのが見えた。
近くの建物の陰に慌てて隠れる皮村。涙を流しながら、二人が去っていくのを
しばらく呆然と見つめていた。
しかし、しばらくしてから、ふと気づいた。
あの二人が校門の方向に向かっていないことに・・・。
「あの二人、一体どこに行くつもりだ?」
不思議に思った皮村は、そっと二人の後をつけてみることにした。
90Junk Side(16):04/01/24 22:13 ID:l3xSgRoH
藤原は道場の前で皮村が来るのを待っていた。しかしなかなか皮村が来る気配がない。
「遅いわね〜。アイツ、一体何やってるのかしら。」
その時、遠くに桃里の姿が見えた。反射的にとっさに隠れる藤原。
桃里は考え事をしているようで、どうやらこっちには気づいていないようだ。
ホッとする藤原。

「どうして隠れるのだ。虎呂助。」
突然チョメジが、藤原に声をかけたので、ビックリする藤原。
「ビ、ビックリするじゃないの。いきなり、声をかけるんじゃないわよ。」
「ス、スマヌ。でも、あの二人と話をするのではなかったのか?」
「確かにあの二人と話をしようと思ったけど、モリモリはどうやら部室に向かっているようだし、
だったらまずは二人で直接話したほうがいいと思ったのよ。」
藤原の考えを聞き、納得したチョメジ。
何だかんだ言って、二人の世話を焼いている藤原を少しおかしく思いながらも、
チョメジは自分にもあの二人のために何かできないかと思い始めていた。
「虎呂助。あの二人のことだが、よかったら拙者も手助けしようか。」
「いいわよ。どうせあんたは命をかけて愛すのだとか、そんな大げさなことしか言えないんだから。」
藤原に図星を突かれて、チョメジは返す言葉を失った。
91Junk Side(17):04/01/24 22:17 ID:l3xSgRoH
一方皮村は、あの二人を尾行していた。一体どこに行くつもりなのだろうか?
校舎に入っていく二人の後を、こっそりとつける皮村。(最近こんなのばっかりだな。)
そうこうするうちに二人はやがて最上階の扉を開けて、屋上に出て行った。
「校舎の屋上なんかに来て、一体どうするつもりだ?あの二人。」
屋上への扉をそーっと開けて覗いて、皮村は凍りついた。
屋上の片隅で、抱きしめキスしている二人の姿が見えてきたのだ。
(あの佐藤さんが・・・、こんなところで・・・、キスしてる・・・。しかもディープだぁー。)
後ろからハンマーで殴られたくらいの衝撃を受けた皮村は、フラフラになりながら
元来た階段を下りていった。

桃里が部室に入っていくのを見た藤原は、しばらく外で待っていたが、やがて雨が降ってきたので、
藤原は武道場の近くの校舎の玄関で待つことにした。
多分、今、部室には二人がいるだろうから、部室にはいけないし、道場も二人が出てきたことを考えたら、
何となく居づらかった。
(話をするつもりだったけど、実際に二人が揃ってしまったら、やっぱり何だか入る気がしないわね。)
「結局、待っているしかなさそうね。」
土砂降りになってきた外を、あきらめムードで眺めていると、向こうからずぶぬれになった皮村が、
まるで捨てられた子犬のように、泣きじゃくりながら柔道場に向かってやって来るのが見えた。
皮村は藤原の姿を見かけると、藤原の方に走ってきた。
「オーイ、藤原〜。」
「シーーッ、静かにしなさいよ。」慌てて建物の外に飛び出し、皮村を制止する。
「藤原、佐藤さんが〜、ちえちゃんが〜。」
そう言いながら雨の中で号泣する皮村。
「この子は、また見てはならないものを見てしまったのね。」皮村を不憫に思う藤原。
しばらく号泣していた皮村だったが、武道場の方から扉を開ける音がして、ハッと我に返る。
「そ、そういえば林田は来ているのか?」
「今、部室に部長とモリモリがいるわ。」
「な、なんだってー。」
藤原と皮村はあわてて外から、こっそりと道場の中を覗いて見ると、林田が思いつめた顔をして立っていた。
92Junk Side(18):04/01/24 22:20 ID:l3xSgRoH
「オイ、藤原、ありゃやばいぞ。アイツ、相当思いつめてるぞ。林田のあんな顔、初めて見たよ。」
皮村は藤原にそう話すと、本気で林田のことが心配になってきた。
その時、部室の扉が勢いよく開いて、すごい勢いで桃里が飛び出して来た。

「森さん―――・・・」
息を切らして泣いて出てきた彼女の勢いに圧倒されて、林田は絶句した。
「林田くん・・」
「どうしたの――森さ・・」
桃里は何も言わず林田に抱きついた。思ったよりも随分広い胸に、桃里は額を押し付けて泣いた。
「ごめんなさい―・・ごめんなさい、ごめん・・」
何が彼女をそうさせたのかは全く分からないが、すっかり取り乱した桃里の様子に、林田は
胸が痛くなり、空いた右手を彼女の頭に回した。
さらり、と何気なく置かれた指が髪を梳いてゆくと、仄かに甘い香りが漂った。
微かな嗚咽の音が胸の辺りでこもって、熱を帯びていた。
「大丈夫。」
自分でも思いがけず、そんな言葉が口をついて出た。
何が大丈夫なのかは意味不明だったけれど、ほかに言う言葉も選ぶほど無かった。
「とにかく入ろう、ここ寒いし。」
そうして、林田は桃里を部室に入るように促した。

その様子を外から見守る藤原と皮村。
「オ、オイ、一体何がどうなってるんだよ。」
ただ事ではない二人の様子にオロオロする皮村。
しかし、
「なによ、あの二人いい感じじゃない。なんだか心配して損しちゃったわね。」
と何かを悟ったように藤原は話した。
「えっ、どういうことだよ。」
「まあ、そのうちわかるわよ。」
藤原は、意味深な笑みを浮かべながら、皮村に話した。
93Junk Side(19):04/01/24 22:26 ID:l3xSgRoH
外はますます雨が激しくふってきた。
近くの校舎でしばらく待機していた二人だったが、部室から二人が一向に出てくる気配がない。
雨の音だけが響き渡る静寂の中、だんだん皮村は苛立ってきた。
「ええーい。あの二人、全然出てくる気配がないぞ。一体何やってるんだ?」
そう言った後でハッとなった。

狭い密室の中、男と女が二人きりで何をやってる?→ナニをやってる?→ま・さ・か!!!

(えー、だって中にいるのは林田と森さんだぞ? あの二人に限って、そんなことまさか。
でも、さっきの様子は普通じゃなかったもんな。)
皮村はこっそりと道場に入るとそっと部室に近づいて、中の様子を確認してみることにした。
部室の扉のガラス部分に影を出さないように、しゃがみこんで中で話している会話を聞き取ろうとした。
どうせ、中でくだらない話をしているだけに違いない。皮村はそう思い、扉に聞き耳を立てた。
その皮村の耳に最初に聞こえてきたのは、桃里の「はぁん・・っ」という声だった。

(ウッソだろ? オイ、マジでやってるのかよ!!!)

自分の知っている二人が扉の向こうで行なっていることを知り、なぜかショックを受ける皮村。
94Junk Side(20):04/01/24 22:28 ID:l3xSgRoH
扉の向こうから艶っぽい桃里の声が聞こえてきた。

「は・・林田くん・・」
「・・・人が来ちゃうよ・・」

(・・・もう来てます。)

心の中で突っ込むも、皮村は心臓をバクバクさせていた。
しかもその後、中から部室の扉のカギを閉める音が聞こえた。
(えーーっ、それはこれから本格的にやっちゃいますよっていうアピールですか?)
皮村は心の中で、思いっきり問いただしたが、その答えはすぐに返ってきた。
その後、中から一層激しい桃里の喘ぎ声が聞こえてきたのだ。
皮村はだんだん聞いているのが辛くなって、こっそりと部室の扉から、
藤原のいる場所まで戻っていった。
どうやら藤原には何もかもお見通しだったようだった。
「ねっ、あの二人、仲良くやってたでしょ。
今日一日、二人の心配して何だか馬鹿馬鹿しくなってきたわ。」
藤原の話を聞いて、皮村は段々腹が立ってきた。
「全くだぜ。あんな意味深な別れ方しやがるから、何があったのかと思って心配してやったら・・・。
部室でファックとはいい気なもんだぜ。何だかムカついてきたぜ。」
皮村が腹を立てている様子を見て、藤原が冷静に一言。
「あんたは、相変わらず上半身と下半身の思考が一致しないわね。」
そう、皮村は表情こそ激怒していたが、下の方は股間を思いっきり膨らませていた。
9564:04/01/24 22:39 ID:l3xSgRoH
今日はここまでにしておきます。
次で終わると思うけど、思った以上に長いな。My駄文。
続きは明日の夜にでも書き込むつもりです。
キュウリタロウさんの本編が途中なのに、勝手にエンディングを
作ってしまっていいのだろうかって、ちょっと気がかりではありますが。
それにしても、ベリ子は難しかったです。
96名無しさん@ピンキー:04/01/24 22:57 ID:x31smwrZ
佐藤ちえちゃんがディープ・・・_| ̄|○
9764:04/01/26 22:14 ID:js/Tdz3c
本当は昨日書き込む予定だったんですけど、風邪をひいてしまい、
ずっと寝込んでました。

それにしても、なかなか職人さんが現れないですね。
やはり、いでじゅうでエロパロは難しいのでしょうか?
個人的には、皮村×佐藤ちえとか、ミウミウ×ベリ子といった話が読めたらと
思ってます。(その割りには、My駄文での皮村の扱いが酷かったりするのですが。)
もちろん、最強のカップルは、林田×桃里なのですが・・・。
というわけで、キュウリタロウさん、続きを楽しみにしてます。

さて、キュウリタロウさんには、またまた謝らなくてはならないことがあります。
今回で、私の話は終わりなのですが、勝手にエンディングを作ってしまいました。
キュウリタロウさんの本編が、別に同じエンディングになる必要はないと思ってますが、
エンディングまで勝手に作ってしまい、本当にごめんなさい。
98Junk Side(21):04/01/26 22:19 ID:js/Tdz3c
「おい、どうするよ。これから。」
皮村は藤原に尋ねた。
「そうね。もうあの二人はそっとしておいてあげときましょうよ。
あっ、でもあたしのコタツ布団汚したら、後でクリーニングに出させるけどね。」
「意外とそういう所、細かいな、お前。」
まあ、二人をそっとしておく分には皮村も賛成なのだが、誰かが道場に来ないとも限らない。
「そうね、今日は業者が道場を清掃に来たってことにでもして、建物に誰も入らないようにって
玄関に貼り紙でもしときましょうよ。」
剣道部の人間は、今日は部活が休みでどうせ誰も来ないだろうから、心配なのは他の柔道部のメンバーと
時々不意にふらふらと現れる老師ぐらいだった。
「しゃあねえな。じゃあ俺が貼り紙作るよ。」皮村は仕方ないなと言った感じで、貼り紙を書き始めた。
「全く、なんでこの俺が、あの二人のためにここまでやってやらなきゃなんないんだよ。」
少し腹立たしく思いつつも、皮村は二人に気づかれないよう、道場の片隅に座り、立入禁止の貼り紙を書き始めた。
しばらくは真面目に貼り紙を書いていた皮村だが、やがて桃里の嬌声が道場にも聞こえてくるようになると、
集中して貼り紙を書けなくなった。
「チキショー。アイツらばっかりイイ思いしやがって。」
ふくらんだ股間を腹に当てながら、貼り紙を書きづらそうにしている皮村の姿がそこにあった。

一方玄関の方にいた藤原に、傘をさして佐藤ちえと山田の二人が肩を寄せ合いながら、仲良く帰る姿が見えてきた。
藤原は慌てて皮村のところに行き、二人の姿が見えなくなるまで、
皮村にくだらない話をふっかけて時間を稼いだ。
もちろん、部室に声が届かない程度の小声でだが・・・。
「やれやれ、今日はやたら、人に気を使う一日ね。」
この危機を乗り越えた藤原はホッとしながら、そんなことを思った。
そしてちょうど皮村も貼り紙を書き終えたところだった。
「藤原、貼り紙できたぞ。」
「じゃあ、さっさと貼って帰りましょうよ。」
藤原と皮村は、二人に気づかれないようにそっと玄関に行き、貼り紙を貼り付けた。
99Junk Side(22):04/01/26 22:20 ID:js/Tdz3c
          (`'ヽ,  _
       ,⌒ヽ..iiii ⌒ノ
       ヽ__,,-'''、__ン    , '~) ,、
        `ー'( )      /''~  ノ )
            |   ,,-/__,--("> )ミ;
      ,、 _,, --(ヽ,()/'ー'   ̄ ''ヽノ'
  ,,-,-,-(__ノ~ , -、,'⌒') ゚/)---=(>⌒>
  `-'~ __, -'''ヽ__ ヽ,ノ ⌒ヽ\_,,- ,~       〜 しばらくおまちください 〜
    /~ ノ~ /~  !!!!!ヽ--'ソ (⌒)'⌒)
    `- (_ノ_ヽ、__.〉、__,,,)( し' ミ';';'; く
   //(~ )、)ノ/ノi') ( `、 )人_ノ
  /,,ノ  `-' ,-''て入,,_ ~ ~ ~
//     <ノ( , ノ、 )
          ~ `'`' ~ ~
100Junk Side(23):04/01/26 22:22 ID:js/Tdz3c
「あんたね。何よ、この意味深な絵↑は。こんなもの貼ってたら、余計に変に思われるじゃないの?」
(第一、しばらくお待ちくださいって、何を待てって言うのよ。)
藤原は貼り紙をはがすと、ビリビリに破り捨てた。
「ほんの冗談だってば。」
皮村は少し笑いながら、今度はちゃんとした貼り紙を玄関に貼り付けた。
「さあ、さっさと帰りましょう。何だかバカバカしかったわ。」
「でもよ〜。こんな貼り紙貼ってたら、あの二人が気がつくぜ。」
「大丈夫よ。あんたの字、特徴ある字だから、誰が書いたかすぐにわかるわよ。」
「それじゃ、俺がやばいじゃんか。」
「大丈夫よ。むしろ、あんたに感謝するわよ。あの二人は。
それに学校なんかでしてたら、誰かに見られても仕方ないってことを教えてあげないとね。」
藤原のもっともな意見に同調する皮村。

「そうだな。ったく、どいつもこいつも校内でいちゃつきやがって、学校を何だと思ってやがるんだ。」
それは、毎日学校でエロ本を読んでいる皮村のセリフとは思えない、優等生発言であった。
そんな皮村の様子を見て、藤原は皮村のことを心の底から不憫に思うのであった。
101Junk Side(24):04/01/26 22:24 ID:js/Tdz3c
道場の入口に入室禁止の貼り紙を貼って、さっさと帰ろうと建物を出た二人に、
遠くから近寄ってくる3人の姿があった。
東、ベリ子、ミウミウの3人だった。

「ゲッ、よりにもよってこんな時に来るなんて。」
藤原と皮村の姿を見かけたベリ子が、二人の方を指差す。
「アー、やっぱり、コロスケ、あたち達を置いて、道場に行ってたョー。」
3人が走ってこっちに向かってくるのを見て、慌てて道場から飛び出す藤原と皮村。
藤原と皮村は3人を制止させると、近くの校舎に3人をひきずりこんだ。

「どうして、あたち達が道場に行っちゃダメなんだョ?」
不思議がるベリ子を懸命に説得しようとする藤原。
「だ、だからね〜。今、部長とモリモリがとても大切な話をしているところなのよ。」
「そうそう、大事なお話が終わって、二人仲良く添い寝しているところだよ。」
皮村が半分からかい口調でボソッとベリ子に話す。
「あたちとミウミウも、早く道場で一緒に寝たいんだョ。」
ベリ子の背後で、大きなあくびをするミウミウは、本当に眠そうだった。
(あんた達、道場に何しに来てるの?)心の中で冷静につっこむ藤原。
あくまで道場に行こうとするベリ子を皮村が制止する。
「だから、アイツらの寝るってのはベリちゃんの言う寝るとは違ってだな。
ぶっちゃけて言うと、アイツらは今、部室でこういうことをやってるんだよ。」
皮村はそう言うと、かばんの中に入っていたヌルヌル天国を広げて、ベリ子に見せた。
102Junk Side(25):04/01/26 22:27 ID:js/Tdz3c
「ちょっと、皮村、あんたねー。」藤原が暴走ぎみの皮村を止めようとしたその時、

「う、嘘だーーーーーーー!!!。」

ベリ子はまた目に涙を浮かべて、そのまま校舎の奥に走っていってしまった。
ベリ子の声に眠気もすっ飛んだミウミウが、心配になってベリ子の後を追いかけた。
「ちょっと、あんた、何考えてるのよ。」
「うるせーな。ちょっと腹が立ってきたんだよ。大体アイツらのためにだな・・・」
「ちょっと待って、皮村。」
皮村を制止する藤原。
「なぜだかわからないけど、いつの間にか菊がMAX寸前よ。」
「フォッ、フォッ、フォーッ」部室のある方向を向いて、覚醒寸前の東。
「まさか、東の奴、部室にいる、おそらく裸の林田を本能でキャッチして、メーターを上げてるのか?」
(あの状態にあっても、東にとっては、無問題なのか?)
ある意味、東に感心する皮村。
「と、とにかく、止めるわよ。皮村。」
そういうと、藤原はMAX寸前の東の顔に、皮村の顔を強引に近づけた。

ベリ子は、1階の一番奥にある、誰もいない教室の前に座り込んで泣いていた。
桃里が林田のことを好きになりつつあったことは、ベリ子も気がついていた。
実際、林田と一緒にいる時の桃里は楽しそうに笑うことが多かった。
そんな楽しそうな桃里を見て、桃ちゃんを柔道部に誘ってよかったと心から思っていた。
でも、それとこれとは違う。
ベリ子は、あのHな雑誌に載っていることと同じことを、今、自分の親友が行なっているということが、
信じられなかった。いや、信じたくなかった。
しばらく俯いて泣いていたベリ子だったが、ふと気がついて顔をあげると、そこにはミウミウが立っていた。
103Junk Side(26):04/01/26 22:29 ID:js/Tdz3c
「ダイジョーブ?」
少し心配そうに、こちらを覗き込むミウミウの顔を見るや、ベリ子はミウミウに飛びついて泣き出した。
「ミウミウー、桃ちゃんが、イケナイ子になっちゃったョー。」
「ソ、ソンナコトナイヨ。」
必死で励ますミウミウ。しかしベリ子の涙は止まらない。
「でも、こんなの、あたちの知ってる桃ちゃんじゃないョー。」
「あら、そうかしら?」
向こうから、東を背中に背負った藤原が現れた。
「お嬢、あなたにはまだわからないかもしれないけどね、
男と女ってのは本当に惹かれあった時は、心も体も一つになりたくなるものなのよ。
今、部長とモリモリが部室でやってることもそれだけのことよ。全くお嬢も大げさね。」
「で、でもね・・・」
「大丈夫よ。あなたももっと、モリモリのことを信頼してあげなさいよ。
それとも部長とセックスしたぐらいで、壊れるほどの薄っぺらい友情だったの?」
いつもよりも少しやさしい口調でベリ子に問い掛ける藤原。
「ウウン」ベリ子は涙を拭いながら、静かに首を横に振った。
いつもより少しやさしい藤原とミウミウの励ましのおかげで、ベリ子のショックは少し拭われた。

でも、まだベリ子には一つ不安なことがあった。
「桃ちゃんとブチョーのこと、モモジが知ったら、きっと大変なことになるョ。
絶対ブチョーに、モモジの怒りのプロレス技が炸裂することになるョ。」
なぜプロレス技?と思う二人だったが、しばらくしてから、モモジが伝説のプロレスラー、
マスク・ド・ダルマンであったことを思い出す。
そして、やたらマッチョで、鬼神のような表情をしたモモジが、部長にプロレス技(藤原はパワーボム、
ミウミウはラリアート、ベリ子はキン肉バスター)をかけるシーンを想像して、血の気が引く3人。
「ブチョー、死んじゃうョー!!!」べり子が絶叫すると、
「ア、アウーーー!!!」言葉にならず、首を横に振るミウミウ。
「モ、モモジには、本人達の口から話すまで、当分の間は、秘密にしておきましょう。」
そして青ざめた藤原は、慌てて二人に堅く口止めをするのであった。
104Junk Side(27):04/01/26 22:35 ID:js/Tdz3c
そうこうしているうちに、玄関にいた皮村もこっちにやってきた。
「オイ、みんな、今から道場に行こうぜ。」
皮村のいきなりの提案に驚く一同。
「あんた、さっきからどうしたのよ?
今頃、あの子(佐藤ちえ)のショックが頭に来て、おかしくなったの?」
「うるせーよ。いい加減アイツらに気をまわして、こそこそ隠れるのにウンザリしたんだよ。」
皮村の心の叫びに少し納得する藤原。
「そうね。確かに、あたし達は少しあの二人に気を使いすぎてたかも知れないわね。それに・・・」
何かを思いついて、黙り込む藤原。それに気づく3人。

皮村「それに?」
ベリ子「それに?」
ミウミウ「ソレニ?」

「あたし達がもう気づいていることを、あの二人に教えてあげないと、あの二人の事だから、
これからずっとあたし達に気を使い続けそうで、そっちの方が気の毒ってものだわ。
だからあたし達が、あんた達二人のことはもう知ってるわよってことを、あの二人に教えるためにも、
これから道場であの二人が部室から出てくるのを待って、思いっきり冷やかしてあげましょうよ。」
少し意地の悪い笑みを浮かべながら話す藤原。
しかし、
「オーッシ、俺はその計画にのったー。でも、出てくるのを待つ必要はないぜ。
それに時間的に言っても、もうそろそろ終わってる頃だろうしな。」乗り気満々の皮村が答えると、
「あたちも賛成。桃ちゃんを思い切りからかってやるョ。」完全に吹っ切ったようにベリ子にも元気が戻り、
「ボクモー」ベリ子の笑顔を見て、自然と、ミウミウの顔にも笑顔が戻った。
「拙者も参加するぞ。」突然チョメジも飛び出してきて、いつもの雰囲気を取り戻した柔道部の面々は、
思いっきり二人を冷やかすべく、堂々と柔道部道場に入っていった。
ガラガラガラ・・・。わざと思いっきり大きな音が鳴るように、柔道場の扉を開けた。
そして道場に入るや否や、部室まで聞こえるように、皆わざと大きな声で、喋りだした。
105Junk Side(28):04/01/26 22:41 ID:js/Tdz3c
「皮村〜。今日の道場、何か変なニオイがしない?」
(本当は何もしないけどね。プッ)
「ああ、それに、さっき道場に来たら、どっかから、生々しい声が聞こえてきたぜ。」
「ミウミウ、セックスって大人になってからするものなんだョー。ってもう寝てるョ。」
「ZZZZZ・・・・」
(ベリちゃん、それはストレートすぎ)
「虎呂助、拙者、あの閉まりきった部室が怪しいと思うのだが?」
ドキッ、ドキッ
「そうね、そういえば今日まだ部室に一度も入ってないわね。
これは入って調べてみる必要があるわね。」
「ヨッシャー、皆で部室にでも行くかー。」
「じゃあ、みんな、行くわよ。」
「オーーーッ!!!」
「ちょっと待て、東がいつの間にか目覚めてるぜ。」
「で、また、なぜか東MAXが・・・」
「フォーーーーーーーーーーーーーーーーーッ!!!!」
「・・・・・まっ、今日は、自業自得だな・・・。」
「よーし、今日は皆、菊に続くわよーーー!!!」

ドタドタドタドタ・・・。

こうして、伊出高柔道部はいつもの雰囲気を取り戻したのであった。
で、この後、林田と桃里の二人がどうなったかは・・・・。

                                  (END)
10664:04/01/26 23:01 ID:js/Tdz3c
というわけで、終了です。
まさか、こんなにも長くなるとは思いませんでした。
で、やっぱりベリ子は難しかった。
こんな長い長文を読んでくださった方には、本当に感謝です。

でも、エロパロなので、やっぱりここら辺で職人さんの濃厚なエロ話を期待したいところです。
上にも書きましたが、個人的には、やっぱり下の3組の話が見たいです。

・林田×桃里
・皮村×佐藤ちえ
・ミウミウ×ベリ子

あと、番外で、藤原×明日香、なっちゃん×東なんてのも、面白いかも。
107名無しさん@ピンキー:04/01/26 23:44 ID:YoQ3M+A9
>64
お疲れ様でした!メンバーの話し方や行動が原作ちっくで、自然と原作絵が思い浮かんでました。
藤原とか特に。皮村って実はイイヤツだよなぁ
風邪早く治してくださいねー

なっちゃん×東、萌えるかも・・・
108名無しさん@ピンキー:04/01/27 00:03 ID:32G7OQuf
>>96
同じく…_ト ̄|○
109名無しさん@ピンキー:04/01/27 00:28 ID:32G7OQuf
うをっと、リロードせずに書き込んだので、
ビクーリしてしまいますた。
「Junk Side」、乙です。
楽しめましたですよ、ベリちゃんもいいカンジでした。
あんまりそのまんまな原作の雰囲気なので、
どうしよう、サンデー読むときに同じカテゴリの記憶として
頭に入ってそうで…ドキドキ
110名無しさん@ピンキー:04/01/27 22:24 ID:cwsMWmPc
>>107
なっちゃん×東は、なっちゃんだけ頑張ってて、東はマグロでいそう。
111名無しさん@ピンキー:04/01/27 22:25 ID:cwsMWmPc
>>106
お疲れ様でした。
結構楽しんで読ませてもらいました。
11264:04/01/28 20:32 ID:SBt8a+XC
>>107 >>109 >>111
ありがとうございます。そう言っていただけると嬉しいです。

とりあえず、今は新しい神が降臨するのを待つばかりですな。
でも、キュウリタロウさんにも再降臨して欲しいけど。
113名無しさん@ピンキー:04/02/01 10:27 ID:/Cen2LEn
>>99に禿藁
114名無しさん@ピンキー:04/02/02 22:57 ID:t9CXG1uq
>>113
俺も、99でワラタよ。

次のSS期待あげ
115名無しさん@ピンキー:04/02/05 11:28 ID:wERg7W6z
とりあえず、保守だョ。
116名無しさん@ピンキー:04/02/05 18:22 ID:4d7lt3w/
この漫画一回目見たときにすぐ終わると思ったんだけどなぁ……。
いまでは毎週欠かさずちゃんと読んでまつ。
117名無しさん@ピンキー:04/02/06 13:27 ID:qlL8w7AM
週間少年漫画板(←長い!)の過去ログによると、
最初の数話はやはり評判が悪かったようで、軌道修正したとかなんとか・・
かなりうろ覚え
118名無しさん@ピンキー:04/02/08 17:54 ID:Ojq7FYth
何か盛り上がらないね。このスレ。
119名無しさん@ピンキー:04/02/09 02:07 ID:8GGgUOu1
余裕ができたら書いてみたいと思うんだけどなぁ3月くらい……
120名無しさん@ピンキー:04/02/09 12:39 ID:8zBH3PIZ
>119
楽しみに待ってます。
それまで頑張って、保守し続けるとしよう。
121名無しさん@ピンキー:04/02/09 22:15 ID:9EaTUH5R
では、それまで冬眠ということで、



  ソ イ ソ ー ス か け ー  ご は ー ん




122名無しさん@ピンキー:04/02/10 23:19 ID:Y9qGzeYH
キュウリタソ生殺しはヤメテ!!
123名無しさん@ピンキー:04/02/11 01:04 ID:AKtZfJb5
>>121
age
ZZZZZZ・・・・・
124 :04/02/12 01:34 ID:Nv1z2HHU
モモリとベリ子のレズ希望
125名無しさん@ピンキー:04/02/12 23:29 ID:212iLDLV
>>124
できれば、ベリ子攻めできぼーん。
126 :04/02/13 09:37 ID:Dw0AM7CB
いいな、それw
127名無しさん@ピンキー:04/02/14 12:18 ID:A7CdBQqr
バレンタインネタよかったなぁ……桃里かわええ。
128名無しさん@ピンキー:04/02/15 22:01 ID:65Wl87vX
∩(゚∀゚∩)age
129名無しさん@ピンキー:04/02/20 00:26 ID:NDK/fmf1
∩(゚∀゚∩)age
130名無しさん@ピンキー:04/02/22 17:51 ID:svJQUfow
ほしゅ
131名無しさん@ピンキー:04/02/22 22:16 ID:ROWn7zdq
キュウリタソ、どうしちゃったのよ?
132名無しさん@ピンキー:04/02/25 15:31 ID:1Py57faj
ほしゅ
133名無しさん@ピンキー:04/02/27 22:33 ID:R+6RnGt/
hoshu
134名無しさん@ピンキー:04/02/29 00:32 ID:Zs0xV3fx
ho
135名無しさん@ピンキー:04/02/29 02:17 ID:T3CI/K9U
shu
136119:04/02/29 02:59 ID:6SbI3EfV
いでじゅうこうてきた。面白けどエロパロ難しそうだ。
137名無しさん@ピンキー:04/02/29 18:58 ID:Zs0xV3fx
>>136
お願いします。
期待してます。
138119 ◆acp8myVpDQ :04/03/01 21:30 ID:ER45/bHO
「でも林田のあの驚きっぷりを話のネタにできねーのはおしーな」
「しょうがないじゃない。こんど驚かせたときにとっておきましょう。ふふふふ」
「あ、またやるんだ」
「当たり前じゃない。今時あんなにベタに驚いてくれるのはあの男くらいよ」
「たしかにあれは笑えたよなー」
 楽しげに話す藤原君と皮村君の声も右から左って感じで。さっき林田君が
抱きついてきた事で頭の中がいっぱいだった。
「この辺りで解散かしらね。それじゃおやすみ」
「あ……、お、おやすみー」
「とりあえずモリモリも忘れなさいよ。今夜あったことはくれぐれも
部長の夢なんだからね」
「え、あ……う……うん」
 藤原君が再度念をおしてくる。おされなくても恥ずかしくて私からは言えないけど。
というか私まだドキドキしてる。んーいかんいかん。きっと林田君はあまりの恐怖で
パニくってしまってたんだし。明日はちゃんと素知らぬフリしなくちゃいけないんだから!
 なのに……布団の中に入ると頭の中で何度もリピート再生されてくる。
服越しからでも分かった熱い息の感触。
「あーもう何考えてんだろ私……」
139119 ◆acp8myVpDQ :04/03/01 21:32 ID:ER45/bHO
 布団に潜って雑念を振り払う。そうだ! 楽しい部活の時間を思い出せ。
そだ、ぷぷっ。あれ面白かったなぁ。林田君のニクニクCマン! 
その後東君もきちゃって。あれ……あの時、林田君パンツ一丁だったけか……
ニクニクCマンに目がいってたけど……。う……そんな目で見ちゃダメだ桃里!
 林田君にしてはめづらしく体を張ったギャグだっていうのに。違うこと違うこと……。
うわ。なんでこのタイミングで皮村君に見せられたヌル天思い出すんだ私。けど、
あれすごかったなぁ……。林田君もああいうの読むのかな……?……じゃなくてっ!
そういうんじゃなくてっ!
「ダメだ……とりあえず……今晩だけ……ごめん林田君……」
さっき林田君の顔があったあたりをそっとなでてみる。思い出しちゃったらまたドキドキ
が……。そのまま顔押しつけられて……手で胸をそっと押す。ふにゃっとした感触。
「ん……」
 き、気持ちいいかも……。あ……。ん……林田……くん、ほんとごめ……。

「だから何でオメーは起きる度に森さんに抱きつきにいくんだよ!」
「うるせ──お前がこの前やったことだろ──が!
「は? 何言ってんだよ……ねぇ?森さん…」
「え? うん…いや、その…」
 もぉ!皮村君ってば! 思い出しちゃうじゃん……あの事もあの後の事も……
ど、どうしよう落ち着け。気付かれちゃう……。

♪ソイソースかけーゴハーン♪

あ……
140119 ◆acp8myVpDQ :04/03/01 21:33 ID:ER45/bHO
とりあえず小ネタ。
141名無しさん@ピンキー:04/03/01 23:30 ID:C4l+ARHD
久々の神登場に驚きながら抜いちまったよ
142名無しさん@ピンキー:04/03/02 00:30 ID:P3dXp87q
119神キタ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ !!!!!
.r'⌒X⌒X⌒X⌒X⌒X⌒X⌒X⌒X⌒X⌒X⌒X⌒X⌒X⌒X⌒ヽ ⊂゙⌒゙、∩
ヽ.__乂__乂__乂__乂__乂__乂__乂__乂__乂__乂__乂__乂__乂__乂__ノ  ⊂(。Д。)
143名無しさん@ピンキー:04/03/02 01:45 ID:7fkf4UhZ
キタ━━━━━━━━━━━━━━━━━ !!!!!
保守しててよかった
144119 ◆acp8myVpDQ :04/03/03 00:46 ID:BV2JNLkr
ども。
ここ数日桃里に萌えまくってるのですが話がまったく浮かびません。
かわええ。
145名無しさん@ピンキー:04/03/03 11:37 ID:VK6d7JO9
今週のお話では、結構いけるのではないですか?
というわけで、期待保守♪
146名無しさん@ピンキー:04/03/03 20:28 ID:CHIwP8fE
ホッシュ
147名無しさん@ピンキー:04/03/03 23:12 ID:6N1Kgn6h
今週の桃里は、119さんの話みたいに林田を意識していたね。
148ぼぬ ◆acp8myVpDQ :04/03/04 02:06 ID:dwT2rGG1
「……あれ?」
「あ、林田君気付いたよ〜」
「って中村さん?」
 目覚めると同じクラスのなつきとさくらととえみが林田の顔を覗き込んでいた。
「えっと……あれ?」
 見回すとここが柔道部の部室であることが分かった。部室の壁にもたれて座ってる
ようだ。しかし立ち上がろうとした動作は達成されなかった。後ろ手になっている腕がわ
ずかにしか動かない。
「あれ……? なんで……?」
「えへへ〜身動きとれないでしょ?」
「ってどういうこと?」
「だってこの間の東君と林田君の寝技の途中で東君が林田君連れて
どっかいっちゃったから」
「それにもっと近くで見てみたかったしね〜」
 そういう彼女たちは前の様に柔道着の上だけ来てる。今回はさくらもえみもスカート
は脱いでいるようだ。
「だったら東が……」
「東君呼んじゃったら近くで見れないし、またどっか行っちゃうと……ねぇ?」
「うん。だから今日は林田君だけ」
「だけってそんな……」
 この状況に動揺を隠しきれない。
「林田君、林田君」
 楽しげにさくらが腰を曲げ林田の顔を上目遣いで見つめる。
「ばーんっ♪」
「って……パ、パムー!!?」
 上に羽織った柔道着の裾を捲るそこには予想していた伊手高指定の短パンではなく
ピンク色のかわいらしいパンツがあった。思わず目を皿のようにして見てしまう林田。
「あ、さくら、ずるいーっ! 私たちもそうだよ」
 そういいつつえみとなつきも裾を捲る。えみはグレーの切れ込みの深いスポーティな
ヤツで、なつきのは水色の淡いストライプだった。
149ぼぬ ◆acp8myVpDQ :04/03/04 02:07 ID:dwT2rGG1
「あわわわ! パパパパンが……」
「あはははっ林田君かわいー」
「男同士はあっても女の子とはないのかな?」
「へっ? 男同士?」
「でも女の子とでも興奮しちゃってるみたいだし……」
「……あ」 3人のパンツを目の当たりにして、林田の股間が自己主張を始める。
後ろ手に縛られていては隠すこともできなかった。3人はそれをみてにんまりと目を
かわし合う。
「さてそれじゃ、遠目からしか見れなかった林田君のを……」
「え……あ、あのちょっと……ヤメっ……」
 激しく抵抗して女の子たちに蹴りを入れてしまうのを恐れてうまく抵抗も出来ず柔道
着の下を脱がされてしまう。
「さて最後の一枚いっちゃいますか♪」
「お〜♪」
「ちょ、ちょっと……マジで……?」
「マ・ジ♪」
 三人がそういって一斉にトランクスに手を掛ける。
「う……」
 抗うすべをももたずなすがままにされてしまう林田。内心で桃里に「森さんごめ
ん……だってどうすることもできないし……」と謝る。
「……………」
 ついに脱がされて勃起した物がさらけだされる。無言で見入る3人。突然訪れた静寂。
「あ、あの……」
 林田がおそるおそる声を出す。恥ずかしさでいっぱいだった。
「ふぁ〜これが男の子のおちんちんなんだぁ〜……」
 なつきが硬直から立ち直ってそう漏らす。
「あ、な、なっちゃんは見たことないんだ?」
「え? えみちゃんはあるの?」
「あ、当たり前じゃないっ。ま、まぁまぁの大きさかしら?」
 そういって無造作に林田の屹立を握る。ぎゅっと爪を立てつつ。
150ぼぬ ◆acp8myVpDQ :04/03/04 02:08 ID:dwT2rGG1
「うぁっ痛っ!」
「あ、ごめん林田君痛かった?」
「あ、ちょっと……」
「なんだ。えみもそんな経験ないんじゃない……」
「……………う」
「えっと林田君、私も触ってみていいかな〜?」
「え……中村さん……」
 なつきがおずおずと林田の屹立に手を伸ばしてくる。指先でそっと撫でるように。
「あ……」
「林田君のすごいびくびくしてる……」
「わ、私も触っていいかな?」
「あ……私も……さっきはごめんね?」
「え? え? あわわわ………」
 三者三様で撫でてくる。なつきが先端をえみが竿の部分をさくらが袋の部分をさすっ
ている。自分ではできないじれったいような優しい刺激に今までにない以上に
固くなっている。
「あ……先からなんか出てきた?」
「う……」
「え? こんなんなん? もっと勢いよくでるって聞いてたけど……」
「違うって。たしか出ちゃう前に最初に出てくるヤツだよ……」
「うわ〜ぬるぬるしてる……ほらぁ〜」
 先端に触れていたなつきがカウパーを指ですくい糸引く様をこれみよがしに皆に見せる。
その行為に林田は恥ずかしさを隠せず真っ赤になった。
「もうでちゃうのかな?」
「でも男の人のってこうやて出すんじゃなかったっけ?」
 そういってしごく仕草をしてみせるさくらの動きにそうされた時の快感を想像してさらに
林田の物が膨らみ、びくんと脈打つ。
「あ? 林田君されたいんだ?」
「え……あ……その……さ、されたいです……」
151ぼぬ ◆acp8myVpDQ :04/03/04 02:09 ID:dwT2rGG1
 欲望に負けて素直に告白する。
「えへへ。じゃあやってあげるね」
 そういうと中央に陣取っていたさくらがそっと林田のペニスを握る。
「こうかな……?」
 ゆっくりと上下に動かしていく。
「あ……」
「ふふ。林田君きもちいい?」
「あ……うん……」
「……………」
恥ずかしそうにしながらも自分のペニスを見てる3人。その奧にはしゃがんでいる3人
のそれぞれのパンツも、丸見えだった。そんな扇情的な眺めを見せられながらしごか
れている快感に林田の射精感が一気に高まる。
「あ……もぉ……」
「あ? 林田君でちゃう?」
「……う、うん……」
「うわ。男の人の出るとこ初めてみる……」
「あっ! 出るっ」
 びゅっびゅくんびゅくんびゅくんびゅくんっ!
 天井に向けられたペニスが激しく律動をはじめて勢いよく精子を放出する。
空中に舞った精液がそのまま下腹部太股に降り注ぐ。ぎゅっと握っているさくらの手に
も大量の精液がかかったが、3人とも呆然とした面持ちで林田の射精を眺めていた。
「すご……これがシャセイなんだね……」
「あ……えみのパンツ濡れちゃってる〜」
 なつきが目ざとくえみのクロッチ部分にうっすらとシミができてるのを見つける。
「あ♪ 今度はお礼に私達が見せる番だね〜」
「え? あっちょっとななつき……んぁっ」
「あ、なっちゃん………」
「中村さん……」
152ぼぬ ◆acp8myVpDQ :04/03/04 02:10 ID:dwT2rGG1
なつみがえみを背後から羽交い締めにしてその濡れてる部分に手をしのばせる。
呆然とその光景を見るさくらと林田。えみの抵抗が徐々に弱くなっていく。
「あ……あんっ……」
「さぁ今度はえみちゃんの番だから林田君みていてね♪」
こうして部室の秘密の寝技乱取りはまだまだ続いたのだった。
153ぼぬ ◆acp8myVpDQ :04/03/04 02:13 ID:dwT2rGG1
桃里に萌えてるはずなのに
なっちゃん・さくらちゃん・えみちゃん×林田を投下。
154名無しさん@ピンキー:04/03/04 03:04 ID:edg5Mrls
神キタ━━━━━━━━━━━━━━ !!!
漏れも手こきされたい
155名無しさん@ピンキー:04/03/04 03:32 ID:YtBI04Wu
(*´Д`)イィナ・・・
156名無しさん@ピンキー:04/03/04 09:11 ID:EgT8jjpO
神キタ―――――――――――――――!!!
157名無しさん@ピンキー:04/03/04 15:46 ID:FoE78Yti
ふぉぉぉぉぉぉぉーーーーーーーーーーー!!!!!!!!!!
158ぼぬ ◆acp8myVpDQ :04/03/04 23:38 ID:dwT2rGG1
どもー。
これ以上書き連ねるとあの3人じゃなくなりそうだったので林田の射精で終了に。
それで今日6巻買ってきたんだけど、4巻の桃里に萌えてしまっている俺には
微妙な巻でした……
そりゃパンティーみれたけどさぁ……
あと佐藤ちえちゃん小さくてかわいいよなー。
159名無しさん@ピンキー:04/03/05 23:33 ID:p5DbNGxd
>>158
ありがとうございます。
興奮してしまいました。
次はちえちゃんですか?
16064:04/03/06 15:13 ID:ZROvSBgy
久しぶりに来てみたら、いくつかSSが投下されているみたいなので、
楽しく読ませてもらいました。
読んでいるうちに、私も久しぶりにSS書いてみたくなったので、書いてみました。
今度はエロに初挑戦してみました。
まあ、あまり期待しないで読んで見てください。
161桃ちゃんとベリ子(1):04/03/06 15:15 ID:ZROvSBgy
今日は笑福軒の開店記念日で、ラーメン半額の日だったので、桃里に誘われて
林田、藤原、皮村、ベリ子の4人がラーメンを食べに来ていた。
ラーメンを食べ、いろいろ話している内に、あっという間に夜もふけていった。
「それじゃ、そろそろあたし達は帰るわね。」
藤原、林田、皮村の3人が玄関を出ると、桃里も見送りに外に出た。
「じゃあね。また、明日ね。」桃里が3人に向かって手を振ると、
「気をつけてね。」桃里の隣で手を振って3人を見送るベリ子の姿があった。

「べ、ベリ子は一緒に帰らないの?」
「うん、あたちは今日は久しぶりに桃ちゃん家に泊まるョ。」
「えっ、でも、お前、着替えとか何の用意もしてないだろ?」
桃里がそういうや否や、
「ご心配はいりません。桃里殿。」
「わっ。」
背後から突然現れた友寄に驚く桃里。
「ミスター、着替え持ってきてくれた?」
「ハイ、お嬢様。こちらに用意してございます。」
そういうと、大きなアタッシュケースを持ってきた。
「でか。」(一体何泊分の着替えが用意されているのだろう?)
あまりにも大きいアタッシュケースとベリ子の用意周到さに、桃里は驚くしかなかった。
162桃ちゃんとベリ子(2):04/03/06 15:17 ID:ZROvSBgy
30分後。
桃里の部屋でくつろいでいる桃里とべり子の姿があった。
「べり子」
「なに?」
「どうして、泊まりたいなんて言い出したの? 家で何か嫌なことでもあったの?」
(それとも、ミウラさんとなにかあったとか・・・)
「別に?なんで?」
きょとんとした表情で答えるベリ子を見て、ダメだこりゃと思う桃里。
「じゃあ、私はお風呂に入ってくるからね。」
桃里が風呂に入る準備をしていると、
「桃ちゃん、一緒にお風呂入ろうョ。」

驚く桃里。

「えっ、何で一緒に?」

しかし、ベリ子は桃里の驚きを気にせず、風呂の用意を整え始めた。
「まあ、いいか。」
そういえば、ベリ子は昔はよく遊びに来て、こんな風によく泊まっていたものだ。
少し昔のことを思い出しながら、風呂場に向かう桃里。
一方、桃里の後には、怪しい笑みを浮かべたベリ子がいた。
163桃ちゃんとベリ子(3):04/03/06 15:22 ID:ZROvSBgy
風呂は普段一人で入っているせいか、二人が入ると少し狭い感じがした。
「ベリ子、背中洗ってあげようか?」
「うん。」
ベリ子の背中を流す桃里は、中学の頃、二人で風呂に入ったことを思い出した。
(あの頃と比べて、ベリ子も、成長・・・、成長したのか?)
ベリ子があまりあの頃と変わっていないことに気づいて驚く。
それに比べて、桃里の体は中学の頃から、明らかな成長が見られた。

桃里がベリ子の背中を流し終わると、
「じゃあ、今度はあたちが桃ちゃんの背中洗ってあげるョ。」
「じゃあ、頼むわ。」
今度はベリ子が桃里の背中を流し始めた。

「桃ちゃんは、背も大きくなったし、胸も大きくなったね。」
「な、ベリ子、突然何を言い出すの?」
突然のベリ子の発言に、桃里は自分の思っていたことを見透かされていた気分になった。
「それに比べて、あたちはいつまでたっても背は伸びないし、胸だって大きくならないョ。」
「そ、そんなことないよ。ベリ子だって、そのうちきっと大きくなるよ。」
「うん」
しばらく無言になる二人。
ベリ子が桃里の背中を洗う音だけが、風呂場に響きわたっていた。
桃里は、ベリ子をどうやって励まそうかと考えていた。
と、その時不意に胸に変な感触がした。
164桃ちゃんとベリ子(4):04/03/06 15:25 ID:ZROvSBgy
「桃ちゃん、胸も洗ってあげるョ。」
ベリ子は両手にボディーソープをたっぷりつけた手で、桃里の背後から両胸をもみはじめた。
「コ、コラ、ベリ子、胸は自分で洗うからいいよ。」
しかし、ベリ子はお構いなしで桃里の両胸を激しくもみ続ける。
そして、ベリ子は桃里の乳首をつまむと、乳首を刺激し始めた。
「あああっ」
思わず声をあげてしまう桃里。
桃里はだんだん変な気分になってくるのを抑え、ベリ子に話した。
「べ、ベリ子、いい加減にしないと、私怒るよ。」
桃里の声に、ベリ子は胸を触るのを止めた。
ベリ子は桃里にお湯をかけて、ボディーソープを洗いながすと、
今度は桃里の真正面に座った。
真正面で向かい合う桃里とベリ子。

「えっ、な、何?」

ベリ子が何を考えているのかさっぱりわからない桃里は、次にベリ子が何をしてくるのか
気になって仕方がなかった。
「桃ちゃーん。」
ベリ子はいつもの屈託のない笑顔で、桃里に抱きついてきた。
(何だ、いつものベリ子に戻ったか。)
少しホッとする桃里。しかし、まだ安心するのは早かった。
165桃ちゃんとベリ子(5):04/03/06 15:29 ID:ZROvSBgy
「桃ちゃん。もっと気持ちよくしてあげるョ。」
「へ?」
そういうと、ベリ子は桃里の胸に顔を近づけて、口で桃里の乳首を吸い始めた。
「コ、コラ、べ、ベリ子。」
しかしベリ子はさらに強く乳首を吸い、もう片方の乳首を手で刺激し始めた。
「ああ、べ、ベリ子、だ、ダメだって・・・、ばあああ・・・」
ベリ子の与える刺激によって、否応なしに桃里の官能に火がついた。
「あっ・・・・はんっ・・・は・・」
ベリ子の乳首攻めに、桃里は抵抗できなくなっていた。
どうやら、桃里は乳首が相当敏感らしい。
桃里の手は、いつの間にか、ベリ子の頭を押さえつけていた。
しばらくの間、風呂場には、ベリ子の吸う音と、桃里の喘ぎ声だけが響き渡っていた。

しばらく愛撫を続けたベリ子だったが、しばらくすると乳首から口を離した。

ハァハァハァ・・・

桃里は、ベリ子に与え続けられた刺激に声も出ないくらいぐったりとしていた。
ベリ子は桃里をゆっくりと倒すと、両足をMの字に開かせた。
「桃ちゃんのココ、すごい綺麗だョ。」
しばらく桃里の秘部を観察しつづけるベリ子。
そしていつの間にか持ち込んでいた防水式のカメラを取り出すと、桃里のあられもない姿を
写真におさめていった。
まだ、先程の愛撫でぐったりしている桃里に、もう抵抗する力は残ってなかった。
「あっ、すごいョ、桃ちゃん。桃ちゃんのココ、もうぐっしょりだョ。」
ベリ子は桃里の秘所に手をやる。
「あっ」
思わず声をあげる桃里。
166桃ちゃんとベリ子(6):04/03/06 15:32 ID:ZROvSBgy
「ほら、桃ちゃん、ちょっと触っただけで指にこんなにべっとりとついてるョ。
よっぽど気持ちよかったんだね。」
ベリ子に、されるがままだった桃里だったが、ようやく喋れるくらいに落ち着いてきた。
「べ、ベリ子、何でこんなことするの?」
ベリ子はそれには何も答えず、桃里の秘所を見ながら、こう言った。

「じゃあ、第2ラウンドだョ。」

そういうと、ベリ子は、桃里の秘部を指で刺激し始めた。
桃里は再び官能の渦の中にたたきこまれた。
「ああっ!・・・あ・・・あっ・・」
もはや、言葉にならない桃里は、ベリ子の愛撫に合わせて声を上げるしかなかった。
桃里の秘所からはすでにおびたたしい量の愛液が出ており、刺激を与えるベリ子の手は
桃里の愛液でぐっしょり濡れていた。
自分の愛撫に翻弄され悶える桃里の姿は、淫靡でありながらも、怪しい美しさを放っていた。
「桃ちゃん、すっごく綺麗だョ。」
ベリ子は桃里の秘所を刺激しながら、悶える桃里の姿を見て小さくつぶやいた。

そして、今度は桃里の秘所をベリ子は舌を使って刺激し始めた。
そこに隠れた小さな肉芽を弾いて擦る。桃里に強い快感が突き上げた。
「ああっ!ああっ!あっあっ!」
舌の刺激が激しくなるにつれて、桃里から漏れる声も激しくなった。
「べ、ベリ子、ああーっ!あっ!・・・もう・・もう・・・」
ベリ子は、桃里の肉芽を舌で思い切り刺激し続けた。
「はあああーっ!!イクイク!イっちゃう!ベリ子!!・・・ああああっ!!!」
風呂場に響く快楽の声を張り上げて、桃里は絶頂に達した。
167桃ちゃんとベリ子(7):04/03/06 15:33 ID:ZROvSBgy
そして、しばらくして・・・

「べ、べり子、なななな何で、こ、こんなことを・・・」
ベリ子に抗議しようとした桃里だったが、先程の出来事がまだ頭にこびりついて動揺していた。
「うん、ちょっと試してみたかっただけだョ。」
「試してみたかった?」
「うん、女の人は胸やアソコを触られるとすっごく気持ちがいいって聞いたから。」
「で、私の体でそれを試したわけ。」
「ウン。」
ベリ子の言葉を聞いてあきれるしかない桃里。
「そんなこと誰に聞いたか知らないけど、こんなこと、絶対他の人にしちゃダメだよ。」
「何で?」
「何でじゃないの。」
「うん、わかったョ。でも、やっぱりパパの言った通りだったョ。」
ベリ子の一言に驚く桃里。
「えっ、パパって、ベリ子にこんなこと教えたのって・・・。」
(皮村君に教えられたものとばかり思ってた。)
屈託のない笑みを浮かべてベリ子が答えた。
「うん、あたちのパパがね・・・。」

それから、しばらくベリ子の笑えない話を聞かされて、桃里は青ざめるしかなかった。
この日、桃里は夜遅くまでなかなか眠れず、翌日寝不足になった。
168桃ちゃんとベリ子(おまけ):04/03/06 15:38 ID:ZROvSBgy
翌日、部室にて。
「ブチョー、こないだ桃ちゃんの写真とったけど、欲しい?」
「も、森さんの写真。ベリちゃん、見せて。」

ベリ子は林田がそう答えるのを聞いて、かばんの中から、写真を取り出した。
部室の外でその会話を聞いていた桃里が、慌てて部室に駆け込んでくる。
「べ、ベリ子。あの写真はダメだって・・・」
しかし、桃里が止める前に、ベリ子は林田に写真を渡した。
「あーーーー!!!」ただ叫ぶしかない桃里。
写真を見て、驚きの表情で固まる林田。
桃里は、恐る恐る林田の持っている写真を覗きこむと、
そこには、桃里がベッドで寝ている写真が写っていた。

あの写真と違ったので、ホッとする桃里。
しかし、この写真ですら、林田には刺激が強すぎたようだ。
林田は、桃里に声をかけられるまで、体を硬直したままだった。
そんな二人の様子を見て、おかしくなって笑うベリ子。

「桃ちゃんのあの写真は、あたちと桃ちゃんだけの秘密だョ。」
16964:04/03/06 15:48 ID:ZROvSBgy
てな感じで、桃里とベリ子の秘密を投下してみました。
これは、上の方で、ベリ子攻めってのが出てたからなんだけど、
対べり子の桃里は、ベリ子以上に難しかったです。
書いてみた感想ですが、どんなセリフもベリ子に言わせると、
なぜか面白くなってしまうような気がしました。
170 :04/03/06 20:50 ID:DcPyXCUv
>>169
神キタ━━━━━━(゚∀゚)━━━━━━!!!!

上でリクした124です。
(TдT) アリガトウ
171名無しさん@ピンキー:04/03/06 23:20 ID:3B4XtNSg
ベリ子かわええなあ…
172名無しさん@ピンキー:04/03/07 18:43 ID:aSeLqiGY
ベリ子キタ━━━━━━(゚∀゚)━━━━━━!!!!
173名無しさん@ピンキー:04/03/07 18:44 ID:aSeLqiGY
そして保守━━━━━━(・U・)━━━━━━!!!!
174 :04/03/10 18:19 ID:rkl+xkTd
保守
175名無しさん@ピンキー:04/03/10 18:32 ID:mbHapClx
(・U・) ←ちんこみたい
176名無しさん@ピンキー:04/03/10 22:22 ID:DHSZ7/we
(・j・) 
177名無しさん@ピンキー:04/03/12 02:45 ID:Q4H7fTDn
今週号の展開ナニアレ?
俺を萌え殺そうってワケ?
桃里かわえーーーーーーーーー!(ゴロゴロゴロ
178名無しさん@ピンキー:04/03/13 22:03 ID:59X1VBos
ホッシュ
17964:04/03/14 11:37 ID:On8clep/
いでじゅう本編は、林田と桃里で盛り上がってますね。
今週の話は、本当に大好きで、何十回も読み直してしまいました。(w

本編の話に刺激されて、またSSを書いてみました。
と言っても、林田×桃里ではありません。
話の内容は「桃ちゃんとベリ子」の続きの話になります。
気軽に読んでみてください。
180ベリ子の暴走(1):04/03/14 12:05 ID:On8clep/
ベリ子が桃里の家に泊まった数日後のある日の夜・・・。

部屋の明かりを薄暗くして、ベリ子は写真を見ていた。
「やっぱり、この中では桃ちゃんが一番きれいだョ。」
笑みを浮かべながら、写真を眺めるベリ子。
ベリ子の見ている写真の中には、先日、桃里の家に泊まった時に撮った桃里の写真もあった。
そして、桃里以外の女の子の写真も大量にあった。
「フッフッフッフ、まだまだ、これからだョ。」
ベリ子はこれらの写真を一通り見終わると、戦利品と書かれたアルバムにはさんでいった。
桃里の写真だけ、他の子の写真と分けてアルバムにはさむと、本棚にそれを閉まった。
アルバムを閉まった後、ベリ子はミウミウ人形を抱いてベッドに入ると、そのまま眠りについた。
181ベリ子の暴走(2):04/03/14 12:07 ID:On8clep/
−翌日の放課後−
柔道部に、どこかのクラスの知らない女の子がやってきた。
「あのぅ、綾川さんは、いますか?」
「いえ、今日はまだここには来てないですけど?」
目を少し潤ませ、顔を赤らめて、体をモジモジさせながら、しゃべるその子の様子を
変に思いながらも林田は答えた。
「じゃ、じゃあ、また来ます。」
そういうと、女の子はそそくさと帰っていった。

「オイ、どうなってんだよ。今日、これでベリちゃんを尋ねてくる女の子、4人目だぜ。
昨日も3人来てたし、何か珍しいレアアイテムでも持って来てるのかな。」
奥でエロ本を読んでいた皮村が怪訝な顔をしながら林田に話し掛ける。
「でも、それにしては、どの女の子も様子が変じゃなかったか?」
「そうだな。あの雰囲気は、まるで恋人にでも会いに来てるみたいだったぜ。」
「ま、まさかぁ!?」林田が皮村の話を聞いて苦笑いをしていた時、
ちょうど、藤原が部室に入ってきた。
「さっき、ここに来てた子、あれ、あたしのクラスの子よ。」
「ええっ、そうなのか!?」驚く林田と皮村。
「だって、あの子、東親衛隊の一人だからね。よーく知ってるわよ。」
「その東親衛隊の女の子が、どうして東じゃなくベリちゃんに用があるんだよ?」
「さあ? どうしてかしらね?」
うーんと首をかしげる3人であった。
182ベリ子の暴走(3):04/03/14 12:09 ID:On8clep/
一方、その頃ベリ子はというと、あの三橋麻彩と対面していた。

「トトロ君のことで話があるの。ちょっと来てくれない。」
麻彩はベリ子に話し掛けた。
麻彩が言うトトロ君とは、もちろんミウミウのことであった。
「イイョ。」
そう言うと、ベリ子は麻彩の後についていった。

途中で自動販売機を見かけると、ベリ子は自販機でジュースを買いに立ち寄った。
「ジュース、どれがほしい?」ベリ子は麻彩に話し掛けた。
(フ、フン、ジュースなんかで買収されてたまるかよ。)
麻彩はそう思い、ベリ子に「私はジュースは、別にいらないわよ。」と少し不機嫌そうに言った。
ベリ子は不機嫌そうな麻彩に少し不思議に思いながらも、紙パックのジュースを二つ買って、
一つを麻彩に差し出した。
「ハイ、これあげるョ。」
「フ、フン、あんたがそこまで言うなら、飲んであげるわ。」
麻彩はベリ子の手からジュースを取ると、ストローを刺してジュースを飲み始めた。
ジュースを飲んでいる麻彩の後ろにいた、ベリ子はそれを見てニヤッと笑った。
183ベリ子の暴走(4):04/03/14 12:15 ID:On8clep/
その頃、柔道部の部室。

「おー、今日も皆さん、おそろいですね。」桃里がいつもと変わらない様子で部室に入ってきた。
部室に入ってきた桃里を一瞬見る3人だったが、桃里だとわかると再び考え込む3人。
「えっ、みんな、どうしたの? 考え込んじゃって。」不思議がる桃里に
「実は・・・」と事情を説明する林田。
「・・・てなわけでね。一体何が起きてるのか、不思議に思ってね。」と桃里に話し掛ける藤原。
それを聞いて、桃里の様子が見る見る変わっていく。

「ベリ子、アイツ、まさか・・・。」思わず頭に手をやる桃里。
「えっ、森さん、何か思い当たること知ってるの?」林田が桃里に話し掛けると、
脳裏に先日の風呂場で、ベリ子にいいようにされてしまったことを思い出す桃里。
「い、いや、何も知らないよ。」耳まで顔を赤くして林田に返答する桃里。
「それよ、そんな感じだったわよ。お嬢を訪ねてきた子はみんなね。」藤原の言葉にドキッとする桃里。
「森さん、それじゃ、知ってるって言ってるのと一緒だよ。」皮村も興味本位で桃里を追求する。
二人の激しい追及にあたふたする桃里。

「みんな、ゴメン。と、とにかく、この件に関しては私の口からは言えないよ。」
「ほうほう、言えないようなすごい秘密なのですかね。」秘め事ハァハァと言いながら桃里に近寄る皮村。
次の瞬間、林田のアッパーカットが皮村に炸裂して、皮村の頭は天井にめり込んだ。
いや、実際に皮村の推測はほぼ当たっているのだが、もちろんそれを桃里が認めるわけはなかった。
どう答えたらいいのか困惑する桃里を見て、林田が止めに入った。
「おい、お前ら、森さん、困ってるじゃねーか。これ以上追求するのはやめようぜ。」
林田の制止と、ただならぬ様子の桃里を見て、藤原も皮村もこれ以上の追及するのをやめることにした。
「チェッ、しゃーねーな。」
しかし、言葉と裏腹に、林田、藤原、皮村は、ベリ子のこの一件が余計に気になりだしていた。
特に林田は、桃里もこの一件にからんでいるらしいと知り、本当は真相を知りたくて仕方なかった。
184ベリ子の暴走(5):04/03/14 12:17 ID:On8clep/
一方、ベリ子と麻彩の二人はというと・・・

「ハァ、何だか体がだるくなってきた。」
体が熱い。麻彩は突然起きた自分の体の異変にとまどっていた。
「どうしたの?」不思議そうに尋ねるベリ子。
「な、何だか、体が熱くなってきて・・・。」
そういうと、麻彩はあまりの体の火照りで倒れそうになった。
慌てて麻彩の体を支えるベリ子。
「大丈夫?あたちが保健室に連れてってあげるョ。」
そういうと、ベリ子は麻彩を背負って、保健室に向かって歩き始めた。
と思いきや、実際にはシャワールームに向かっていた。
体が熱くなって、ボーッとしている麻彩はそのことに気づいていなかった。
そして、しばらくして、二人はシャワールームの前にたどり着いた。
この時間はまだ部活動の真っ最中なので、シャワールームの付近には誰も人がいなかった。
ベリ子はシャワールームに麻彩を引きずり込むと、シャワールームの戸を閉めた。

バタン
185ベリ子の暴走(6):04/03/14 12:20 ID:On8clep/
扉の向こう側の音が、かすかに漏れてくる。

ガサゴソ、ガサゴソ
「ちょ、ちょっと、あ、止めてよ。」
ガサゴソ、サワサワ
「あっ、いや、あああ、ダメ。」
チュウチュウ、サワサワ
「ああ、ダメ、こ、こんなこと、あああ。」

(*1)
クチュ、クチュ、ピチャ、ピチャ
「あっ・・・・はんっ・・・いい・・もっと・・・」
ピチャ、ピチャ、ピチャ、ピチャ
「ああ!!、ダ、ダメ、もう、あああーっ!!!」

(*1)×2

カシャッ、カシャッ、カシャッ

バタン

扉を開けると、ベリ子が満面の笑みを浮かべていた。
「今日は、結構いい写真が撮れたョ。」
そう言うと、さわやかにシャワールームから去っていった。
麻彩と会った時から、今日のターゲットは決まっていた。
麻彩には、ミウミウのチューを奪われた相手でもあるので、まさしく絶好のターゲットだった。
麻彩に渡したジュースは、実はあらかじめ買っておいたもので、中にはパパに取り寄せてもらっておいた
アリエヘンクライヨクホテールを少し混ぜておいたのだった。
今日もいい仕事を終えたベリ子は、近くに待機していた友寄にカメラを渡すと、
満面の笑みで部室に向かっていた。
186ベリ子の暴走(7):04/03/14 12:22 ID:On8clep/
最初は、パパに話を聞いて、試しのつもりで桃里にやってみたベリ子だったが、
他の子でも同じ反応を示すのかどうかを確かめようと、その後、何人かに試しているうちに、
いつの間にか、この「遊び」に夢中になっていた。

自分の指と舌に、相手がなすすべもなく翻弄されていく様子が、ベリ子にとっては
どうにも面白くて仕方がなかったのだ。
実際に、ベリ子のテクニックは凄かった。

最初に桃里とやった時はたどたどしい手つきだったが、その後の実戦で鍛え上げた
テクニックは、例外なく、全ての相手を悶絶させていった。
そして、いつも遊んだ後は、記念として相手の写真を撮ることにしていた。
ベリ子のこの「遊び」は、誰かが止めない限り、当分続くことになるだろう。
この「遊び」に巻き込まれた方は、いい迷惑ではあるが・・・。
いや、その後の被害者の様子を見ると、本当に迷惑だったのかどうか疑わしくなってくるが。

一方、シャワールームに残された三橋麻彩は、一人オナニーに耽っていた。
そこには、かつてのベリ子の恋敵としての三橋麻彩の面影は残っていなかった。
ベリ子のあまりにもすごい指技と舌技が忘れられない体になってしまった麻彩は、
いつしかベリ子のことを思いながらオナニーをしていた。
しかし、オナニーなんて今までやったことのなかった麻彩は、ベリ子の時のような快感を
自分に与えることがなかなかできなかった。
体がまだ熱い。このほてりを収めてくれるのは、最早ベリ子しかいない。
そう思った麻彩は服を着ると、ベリ子を探しに外に出たが、最早ベリ子の姿はどこにもなかった。
187ベリ子の暴走(8):04/03/14 12:26 ID:On8clep/
その頃部室には、ミウミウがやってきていた。
最近ベリ子とあまり会っていないらしく、ミウミウは少し寂しそうだった。
「大丈夫だよ。そのうち、またベリ子も戻ってくるって。」
桃里は寂しそうにしているミウミウをはげましていた。
「せめて、ミウミウぐらいには、本当のことを話してあげたらどう。」
藤原がしつこく食い下がる。思い出して、また耳まで赤くなる桃里。

その時、部室の扉が勢いよく開いて、ベリ子が入ってきた。
皆一斉にベリ子の方を向いた。

「みんな、どうしたの?」

全員固まったようにベリ子の方を見ていたが、たまりかねた桃里がベリ子を連れ出した。
「みんな、今日はベリ子と話があるから、これで帰るね。」
そう言うと、桃里はベリ子を連れて、とっとと帰ってしまった。
「えっ、あっ、ちょっ、も、森さん。」
突然のことに言葉にならない林田。残された他のメンバーも唖然とするばかりだった。
「おい、つけようぜ。」皮村が言ったが、
「いや、やめときましょう。何だか知ってはならないことを知ってしまいそうな気がするから。」
藤原がそういうと、皮村も後をつけるのを断念するしかなかった。
「森さん・・・。」
林田は普通じゃなかった桃里の様子を心配していた。
188ベリ子の暴走(9):04/03/14 12:29 ID:On8clep/
一方、桃里とベリ子は、桃里の部屋にいた。

「ベリ子、お前、まさか、他の女の子にまでアレやってないよな?」
「アレって、何のこと? 桃ちゃん。」
「だ、だから、この間、お風呂で私にしたようなことだよ。」
顔を赤くしながら話す桃里。
「ああ、あれ、ウン、あれから何人かで試したョ。」
楽しそうに話すベリ子。それを呆然と聞く桃里。

「それがね、桃ちゃん、みんな、桃ちゃんと同じ反応したんだョ。」
「わっ、ベリ子、シーーーーーーッ。」
下にいるモモジに聞こえるくらい、大きな声で話すベリ子を制止する桃里。
「ベリ子のやってることは、はっきり言って犯罪だよ。相手が訴えたら大変なことになるって。」
桃里が心配するが、ベリ子は動じない。
「大丈夫だって、その時はあたちのパパに頼めば何とかしてくれるョ。」
楽しそうに話すベリ子。
「それに、こんな楽しいこと、そう簡単にやめられないョ。」
笑顔でそう答えるベリ子は、まるで玩具で遊んでいるのを楽しんでいるみたいだった。
189ベリ子の暴走(10):04/03/14 12:32 ID:On8clep/
次の瞬間、大きな平手打ちの音が響いた。

パシッ!

初めてだった。桃里がベリ子を叩いたのは・・・。
叩かれたベリ子も、そして叩いた桃里自身も驚いた。

さっきまでの明るい顔が嘘のように、ベリ子は泣きそうな顔をしていた。
「ゴメン、ベリ子。でもね、こういうことは遊び半分でやっちゃいけないことなんだよ。」
さすがに桃里にはたかれたことがショックだったのか、しょんぼりするベリ子。
「ウン・・・」
「もう、遊び半分で他の人に絶対こんなことしないって、私に約束して、ベリ子。」
真剣な桃里の様子を見て、ベリ子もさすがに反省したようだ。
「ウン、もう、遊び半分で、二度としないョ。約束するョ。だからね、桃ちゃん・・・」
「よし、約束だぞ。」
そう言って桃里が笑顔を見せると、ベリ子は思わず桃里に飛びついた。

「桃ちゃーん。」
「わっ、お前、言ってるそばからな・・・。」何やってんだと言おうとした桃里だったが、
ベリ子の様子を見て言葉を失った。
ベリ子は桃里に抱きつき、泣いていた。
「ベリ子・・・。」
桃里は、まるで子供のように自分にすがりついて泣いているベリ子が泣き止むまで、
黙ってそのままの状態で、ずっとベリ子の頭を撫でてやった。
190ベリ子の暴走(11):04/03/14 12:35 ID:On8clep/
−翌日−

朝、学校に向かっている桃里の後ろから、自転車のベルの音が聞こえてきた。
「あっ、林田君。おはよう。」
「おはよう、森さん。」
林田は昨日のことが気になっていたのだが、いざとなるとなかなか聞きづらかった。
桃里は、そんな林田の様子に気がついたのか、桃里のほうから話し始めた。

「ベリ子のことなんだけどね・・・。」
「えっ?」
「ごめんね。詳しいことは言えないの。でも、しばらくしたら、収束すると思うから、
それまで我慢してやってください。」
そう言って、林田に頭を下げる桃里。
「う、うん、でも、よかった。
昨日の森さんとベリちゃんの様子がおかしかったから、少し気になってたんだ。」
「心配かけてゴメンね。」
林田が自分達のことを気にかけてくれていることを知り、うれしくなる桃里。

「ヨーシ、今日も一日、頑張っていきますか。」
桃里が笑顔で林田に話し掛ける。
「ウン。」
朝から、桃里と話せたうえに笑顔まで見れて、林田は何だか幸せな気分になった。

その幸せそうな林田の横をミウミウとベリ子の二人が通り過ぎていった。
「桃ちゃん、ブチョー、オハヨー。」
「おはよう、ベリちゃん。ミウラさん。」
「おはよう、ベリ子。ミウラさん。」
本当にベリ子は元に戻ったようだ。
林田も桃里も、ベリ子の様子を見て、ホッとした。
191ベリ子の暴走(12):04/03/14 12:37 ID:On8clep/
そして、その日の放課後

林田、桃里、藤原、皮村のいる部室に、三橋麻彩が訪ねてきた。
「あのぅ、綾川さんは、いますか?」
「いえ、今日はまだここには来てないですけど?」
目を少し潤ませ、顔を赤らめて、体をモジモジさせながら、しゃべる麻彩の様子に
またかよと思いながらも林田は答えた。
「じゃ、じゃあ、また来ます。」
そういうと、三橋麻彩はそそくさと帰っていった。

これで今日も3人目だ。しかも3人目は昨日、夕方に桃里とベリ子が帰った後に
部室に尋ねてきた子だった。

「本当に、収束するんだよね?」林田が桃里に尋ねる。
「・・・多分。」桃里はそう答えるしかなかった。

ベリ子の暴走が残した後遺症は、予想以上に大きいようだった。

                                          (完)
192名無しさん@ピンキー:04/03/14 14:51 ID:OEFLTInF
>>64
神キタ━━━━━━(゚∀゚)━━━━━━!!!!

と言いたいところだがもうレズはおなかいっぱいです。_| ̄|○
193ぼぬ ◆acp8myVpDQ :04/03/15 05:56 ID:XFSJyjy5
萌えすぎで賞味期限が水曜日までぐらいなんで投下。
来週号のサンデーの展開しだいじゃありえないんだろうなぁ……
194ぼぬ ◆acp8myVpDQ :04/03/15 05:57 ID:XFSJyjy5
  あのままいると何かが変わってしまう──
  そんな気がした。そんな気がしてた。だけど大丈夫。
  明日からいつも通り。楽しい雰囲気の部活。そう信じた。

「や、やっほーっ!みんな元気ー?」
「あ! 森さんなんか今日は元気いいねー」
「え? あ、っそかなーあははっ」
「あ、森さん!」
「あ、あの林田君、昨日はほんとごめんっ」
「え? ああ。全然きにしてないから」
 そういって笑う林田の顔を桃里はまともに見られなかった。
 いつもと同じ練習風景のはずだったのに、いつもの楽しい部活のはずなのに。
笑えない自分に戸惑いを隠せなかった。どうしよう。ずっとこのまま?
そんなのはやだ……。
「…………」
 そんな桃里の様子を藤原はそしらぬふりをしながら見ていた。

「チョメジ、用事ってなんだよ」
「いや拙者は虎呂助に呼んでこいといわれただけよくはしらんのだ」
「んだよ……藤原のヤツ自分でくりゃいいじゃねぇか」
「まて」
「ここで中の様子を窺って頃合い見て入って来いだそうだ」
「ん……いったいなんで……あっ……森さん……」
 柔道場の中には桃里と藤原が二人きりで対峙してた。
「なんで森さんと藤原が……」
 そう思ってると藤原が話を切り出し始める。
「モリモリ……あなた、入院してる時の部長のギプスの皮村の落書き見たでしょ?」
「え!あ……その……やっぱり皮村君のいたずらだったんだ」
195ぼぬ ◆acp8myVpDQ :04/03/15 05:58 ID:XFSJyjy5
「え……」
 隠してたはずなのに……。林田の顔が恥ずかしさで真っ赤になる。
「いたづらだけど、ぶちょーが貴方に惚れてるのは本当よ」
「──っ」
「──っ」
 同時に林田と桃里が驚く。
「藤原っ! なんてことを……」
「そ、そんなこと言われても……困る……」
「あうっ」
「か、亀太郎大丈夫かっ!?」
 恥ずかしそうに俯き、視線をそらす桃里。その桃里の憂えてる仕草に脈無しと見て
気を失いかける。チョメジが林田を支えるもその額からはハラハラと何本か毛が
抜けていっていた。
「でも気付いたでしょ? 逃げてるだけじゃいつもの状態にもどれなかったって」
「う……」
「これからの事、これまでの事、考えて判断なさい。そこにぶちょー呼んであるから?」
「ええっ!?」
 それを合図にチョメジが扉を開け、林田を部屋に押しやる。
「林田君……」
「も、森さん……」
「あとは二人でなんとかしなさい」
 そう言い残して藤原は道場から出て行った。
「虎呂助よ。しばらく放っておくのではなかったのか?」
「今日の部活の状況みたらね。居心地いい場所が続くとは限らないわ。
戻れないなら進むしかないんだから。だめだったらその時はその時ね」
196ぼぬ ◆acp8myVpDQ :04/03/15 06:00 ID:XFSJyjy5
 柔道場に残ってるのは林田と桃里だけだった。落ち着かない様子で林田が話しはじめる。
「あ、あれ見られたんだ……隠してたんだけどな……はは……」
「う、うん。マフラー忘れてて……取りに帰ったときに林田君寝てたから
起こしちゃ悪いと思ってそしたら……」
「あ、あはははは、あれはその皮村のヤツが勝手に落書きしてさ」
「うん。じゃないかって思ってたんだけど……」
「…………」
 困惑してる桃里の顔はほんのりと赤く、今に泣きそうなくらい、目が潤んでいた。
「そう思ってたんだけど……意識しちゃってなんかいつもみたいに
楽しい部活じゃなくって……」
「森さん……」
「それでどうしてこうなったのかがわかんなくて……」
「森さん……」
 そういって俯く桃里をみて息を吸い込み意を決したように告白する。
「俺、森さんの事好きだ。先に皮村に書かれたの見られたり、藤原に言われちゃったりしたけど……」
「林田君……」
「…………」
 林田の心臓の鼓動が聞こえるのじゃないかと思うくらい高鳴る。
「ごめん……わからないよ……なんて言ったらいいか……」
「…………」
「嫌いとかじゃなくてっ……私そういうのよくわからないから……
人好きになるのとか……」
「前に森さん言ってたよね? 笑ってたら楽しい気持ちになってくるって。
俺は君が笑ってるのを見てると楽しい気持ちになるんだ」
197ぼぬ ◆acp8myVpDQ :04/03/15 06:01 ID:XFSJyjy5
「私は……わかんない……今日みたいな気持ちが……続くのは……
耐えられないかも……」
「ん……そっか……なんかごめん……これで俺の態度が変わることはないから
いつも通りに部活に来てよ。そしたらきっと元に戻れるんじゃないかな」
 林田が乾いた笑いが切ない。
「それじゃまた明日……」
 このまま林田が去ればひょっとしたら、元に戻れるのかもしれない。だがそれは
昨日桃里がした保留という行為ではなく明らかな関係の終焉であった。それはい
やだと思った。桃里のうまく整理しきれず混乱した脳裏にいろいろな事が思い出さ
れていく。文化祭のあとで二人で喋ったこと、時計台で落ちる私を助けようと飛び
降りてくれたこと、バーベキューでの雨宿りの事……。なんだか締め付けられる
気持ち。ふと皮村の言ったことを思い出す。
『なんか林田だけ異性として意識してるって感じなんだよね』
 やっぱそうなのかな……私……林田君のこと……。俯いていた視線をちらりと上
げる。出て行こうとする林田を目で追う。
「は、林田君!」
 呼び止められて振り向く。桃里がぎゅっと両手を握りしめて何か決心したような表
情で林田を見つめていた。

198ぼぬ ◆acp8myVpDQ :04/03/15 06:02 ID:XFSJyjy5
とりあえずここまで。水曜賞味期限なのに……orz
明日にはエロかけるといいなぁ……
199ぼぬ ◆acp8myVpDQ :04/03/15 14:20 ID:XFSJyjy5
「よく分からないんだけど……私も……林田君のこと……好き……なのかも……」
「え……」
「こ、こういう事……こういう気持ち、は……初めてだから」
「森さん……」
 林田の目がうるうると潤み出す。
「森さーん!」
「え……あっきゃっ!」
 感極まった林田が桃里にかけより抱きしめた。抱きしめられて更に胸の鼓動がはや
なる。思い出すのはどっきりを仕掛けたときに抱きついてきた時のこと。このドキドキが
嫌だった。意識してると思う事が嫌だった。でも認めてしまうとそのドキドキがなんだか
今は気持ちがいい。自分の鼓動と同じくらいに林田のも早く大きかった。
「森さん……」
 少し体を離し自分を見つめてうわずった声を出す林田。あ、これって……。ぎこちない
動きで林田の顔が近づいてくる。やっぱり……! えと……どうしよう……。とりあえず
目をつぶる。なんとなくわかる近づいてくる顔。あ、来る。と思った瞬間二人の唇が触れ
あう。キス……してる……林田君とキス。遠慮がちに唇を触れただけの軽いキスが林
田らしかった。初めてのキスに頭が真っ白になっているのはお互いに。真っ白な状態
であるが故に林田は気付かず、桃里が気付いてしまう。
「あ、あの……林田君……その……当たってるんだけど……」
「え、あ……ごめっ」
 初めての意識しての抱擁、初めてのキスに興奮しきってしまっていて桃里の言葉で
ようやく大きくなった自分の物が桃里の下腹部に触れてしまってると気付く。
「も、森さんの胸が柔らかくて……じゃなくてっゴメン!ほんとゴメン」
「…………」
 そういわれて桃里の方も自分が胸おしつける形になってたことに気付き今まで以上に
紅くなる。思わず胸を隠すポーズとる。
「あの……っ」
「え?」
「林田君もやっぱり胸触りたいとか……思うの?」
200ぼぬ ◆acp8myVpDQ :04/03/15 14:22 ID:XFSJyjy5
「え、ええーっ? それはそのなんというか……触りたくないなんて思わないけど……」 なんてこたえるのが正解が解らずしどろもどろになる。桃里の方もドキドキして自分が何いってるかなんて冷静に判断できてる状況ではなかった。
「今だったら……触ってもいいよ……」
 キスによる高揚感のせいか普段なら言えない、言うはずもない言葉を口にする。
「え……いい……の?」
「………うん」
 恥ずかしそうに顔をそらしたそれが合図のつもりだったのだろう。胸を隠してた手を
ずらす。ドギマギと手を延ばし制服の上から桃里の胸をさわる。指が触れた瞬間ビクン
と身震いする桃里。恥ずかしさに耐えてぎゅっと目をつむっている。そのまま手を置くよ
うに桃里の胸を包むと手のひらの中にふにっとした感触が伝わってくる。これが森さん
の胸……。前につっこんだ時は手の甲だったけど今回は手のひらの中に。アレ?でも
なんかこの感触前にも知ってるような……なんだっけ?と思ったのは一瞬で。すぐにそ
の柔らかさと桃里の胸を触っているという行為で頭の中を占められてしまった。おそる
おそる揉んでみる。抵抗感の無いなんともいえない触り心地。
「んっ……」
「あ、ごめん……痛かった」
「痛いというのは無いけどすごくドキドキしてるかな……」
「……き、きも、気持ちいいのかな?」
「それは……ちょっとわかんない……」
「あ、あの……またキス……して……いいかな?」
「え……あ……うん」
 改めて聞かれることにまた別の羞恥心を感じる。それでも拒否の意志はなく林田の
言葉を受け入れた。再びされたキスはさっきのキスとは違い、より唇が触れ合い長
かった。その上桃里はさっきから胸を揉まれ続けていた。興奮とドキドキ感で自分の
息が荒くなってるのが解った。キスしてるから当然鼻息になって、それが林田にばれる
のがすごい恥ずかしくてたまらなかった。もっとも林田はそれ以上に興奮して息を荒げ
それどころではなかった。そして。
201ぼぬ ◆acp8myVpDQ :04/03/15 14:23 ID:XFSJyjy5
「ん……は、林田君っ、ちょっとっ……」
「ご、ごめん……」
 手を制服の下に入れようとしたのに桃里が驚く。
「たまらなくなって……調子に乗りすぎだよね……」
「ん……ここだと……人が来るかもだから……」
「えと……じゃ、じゃあ部室で……」
「それなら……」
 なんとなく無言で。二人で部室に移動する。二人とも内心ドキドキでいっぱいだった。
部室に移動することの意味をお互い意識してしまっている。このまま……。

_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/

夜にはエチシーンはいれるかなー。
202名無しさん@ピンキー:04/03/15 19:23 ID:mf+cg1sR
神様が降臨なされたようですねーーーーーーーーー!!!!!!!!!
203ぼぬ ◆acp8myVpDQ :04/03/15 23:01 ID:XFSJyjy5
あ……林田骨折れてるんだっけorz
書き直さなきゃ……。
204名無しさん@ピンキー:04/03/15 23:53 ID:bHz8wO/O
途中まで読んで、結構面白いと思ったけど、エロまで読んでしまうと、
水曜日にサンデー読む時に、逆に影響しそうだから、
俺は金曜日ぐらいになってから、読ませてもらうことにします。
205名無しさん@ピンキー:04/03/16 01:33 ID:tQ5FezOL
まあ、原作はまだ進展しないと思うよ。
だから俺は当分妄想OKだと思う。
違ったらそのときはそのときで。
つーわけでがんばれ神様。
206ぼぬ ◆acp8myVpDQ :04/03/16 02:37 ID:/aX4S1HU
ガチャリ
 鍵が掛けられる音がことさら大きく感じられる。二人とも恥ずかしくてまともに顔を
見ることができなかった。一度離れてしまうとなかなかにさっきの続きといきづらく、
手を出しあぐねていた。このままでは埒があかない。林田が意を決して桃里に迫る。
さっきOK出してくれたんだ。ここは男として俺がいかないと……と。
「あ……」
「も、森さん……」
 その意気込みに気圧されつつ後ずさろうとする腕をつかまれる。そして3度目のキス。
「ん……んむ……」
 さっきよりも情熱的なキスに苦しくなる。その苦しさが心地よかった。林田君……。
そう心で呼んでみる。聞こえはしないだろうがそう呼ぶのが気持ちよくキスの最中何度
も心で名前を繰り返す。再び林田の手がそっと制服の中に手を入れてくる。ひんやりと
した手の感触が腹部をまさぐる。
「んっ……ん……」
 すべすべな肌だな……。下から差し込んだ手のひらに熱く柔らかい桃里の肌の感触。
自分の手に反応して眉根をよせている桃里の表情も愛くるしかった。そしてついに桃里
の胸に到達する。ゆっくりとブラ越しに柔らかい膨らみを触る。ブラの布地越しにある
乳房とは違う感触が徐々に固くなり始める。森さんの乳首……固く……なってきてる。
ゴクリと喉が鳴る。
「もも、森さん……み、見ちゃだめかな?」
「え……その……胸……?」
「うん……だめ」
「は、恥ずかしいよ……」
「でも見たいんだ……」
「なんだか……林田君……皮村君みたい……」
207ぼぬ ◆acp8myVpDQ :04/03/16 02:39 ID:/aX4S1HU
「なんだか……林田君……皮村君みたい……」
「っ!」
「あ、林田君……?!」
 か、皮村と一緒……その言葉に少なからずショックを受けてしまう。
へなへなとその場に崩れ落ちる。
「か、皮村と……」
「あ、あの、そういう意味じゃなくてっ」
 皮村がいたら凹むであろうフォローも効力は無かった。
「ううっ……」
 ちょっと困った風にため息を吐く。
「じゃ……ちょちょっとだけ……だよ?」
「え……? あ……」
 顔を上げると桃里がおずおずと制服を捲っていくところだった。淡いピンクのブラが
視界に入る。そなまま片手で捲り上げて胸元で落ちないように押さえる。その動作で
大きな胸が更に胸元によせられている。
「やっぱ恥ずかしい……」
「そんな……すっげぇ綺麗です……」
「ブラは……あの、林田君が……」
「え……うん……」
 さすがに自分でブラを捲るのは恥ずかしすぎて出来なかったらしく林田に任せる。
それでも恥ずかしさに変わりはなく目を閉じて顔を背ける。
「──!」
 ぎこちなく片手でブラを上にズリ上げると、やわらかい胸がぶるんと露わになる。
形の良い胸の頭頂に薄い桃色の形の良い乳首が恥ずかしそうにそれでいてぷっくりと
自己主張している。その先にそっと指をそわせる。
「………んっ」
 ビクンと体を震わせると同時にその双丘も揺れる。思い切って桃里の乳首を摘む。
あ……今森さんの胸さわってる……そう思うとたまらなかった。そして今度は直に桃里
の胸を手のひれでつつみこんでやさしく揉む。手のひらの中で隆起してる乳首が気持
ちよかった。
208ぼぬ ◆acp8myVpDQ :04/03/16 02:40 ID:/aX4S1HU
「あ……んんっ……ん」
 だんだんと熱を帯びた吐息になっていく桃里に興奮する。不意に桃里がぺたんと
座り込む。
「あ、森さん……」
「はぁ……はぁ……なんか私ばっかり……林田君ずるいよ……」
「あごめん……て……みたいの?」
「え──っ。そそれはその……」
 恥ずかしそうに顔を背ける桃里を何度見ただろうか。とりあえず桃里だけ脱がせてし
まってる事は確かに不公平に思われた。
「え…あ……そ、それじゃ……俺も脱ぐよ……」
 かちゃかちゃとズボンのベルトを外そうとするが慌てているのと片手なのとで
思うように外せなかった。
「あ……そっか……」
「え……森さん…」
「片手使えないだっけ……」
「──っ!」
 そういって上目使いで見上げながら恥ずかしそうにベルトに手を掛けて外していく
桃里の姿はとても扇情的でともすると気を失いかけそうであった。
209ぼぬ ◆acp8myVpDQ :04/03/16 02:41 ID:/aX4S1HU
とりあえず以上。すすまないorz
そしてはじめて誤爆をしてしまった……恥ずかしい……
210ぼぬ ◆acp8myVpDQ :04/03/17 22:04 ID:oZrLmG/A
今週号うまいこともどしたなぁ……。ちょっと仕事がつまって書けない風……
完全パラレルだけど暇作って続き投下しまつね。
211名無しさん@ピンキー:04/03/18 02:32 ID:T7H29VU2
>>210
期待してまつ。。
212名無しさん@ピンキー:04/03/19 18:10 ID:8C/ymUp2
y=ー( ゚д゚)・∵.ターン
213名無しさん@ピンキー:04/03/20 01:42 ID:w3sI6tmy
>>210
がんばれ
214す ◆/93zk2uyAU :04/03/20 12:07 ID:zst44dvB
俺っちも書いて見たよ。
64さんじゃないけど、林田が暴走する話。
215す ◆/93zk2uyAU :04/03/20 12:12 ID:zst44dvB
とあるカラオケボックスにて・・・。
 桃井里美は吹っ切ったように、すべてを喋り始めた。
「つまり、あんたは私を、森だと思って今日一日振り回されてただけなのよ。
アンタは友達も恋人も失い、アンタの命運もこれで尽きたわけね。」
というと、アッハハハハハと笑い出す里美。
 林田は里美を許せなかった。
 そして、姿が似ているだけの里美に騙された自分も許せなかった。
「でも、あんな小娘より、アタシの方が、ナイスバディーだし。
よかったら、アタシがいろんなこと、教えてあげようか。」
 さらに桃里への侮辱を行なう里美。
 自分を馬鹿にするならまだしも、桃里への侮辱だけは、林田は絶対に許せなかった。

ブチッ。
「ウォオオオオオオオーーーー。」

 誰が見ても一目でわかるくらいに、林田はブチ切れた。
216す ◆/93zk2uyAU :04/03/20 12:13 ID:zst44dvB
「えっ、な、何?、ひょっとして林田君、怒ってるの?」
「里美、俺の名前を言ってみろ。」
 林田は、怒りの表情で、里美にジリジリと近づく。
 林田のあまりの激怒にたじろぐ里美。だが、何かを思いついて、里美は服を脱ぎだした。
 里美の突然の行動に驚く林田。里美はブラもはずすと、パンティ1枚の姿になった。
「もう、林田君もそんなに怒らないの。森なんて小娘、どうだっていいじゃない。
アタシのナイスバディで、気持ちよくしてア・ゲ・ル。」
 里美は色気で林田の怒りを静めようと考えた。
 しかし、次の瞬間、林田は里美にビンタをして、張り倒した。
バシッ、ドカッ。
「ちょ、ちょっと、何すんのよ。痛いじゃない。」
 半分泣きながら、抗議する里美。だが、林田の耳に、その声は最早届かなかった。
「キサマの謀略によって、傷ついた4人の怒り、悲しみをじっくりと味わうがいい。」
「アンタ、何言ってるのよ。頭おかしいんじゃない?」
 里美がそう言った次の瞬間、林田は里美の胸を激しい力でわしづかみにして、荒々しく揉みだした。
「あたたたたたーーー。これは森さんの分。」
「ぎゃああああーーー。」
 あまりの激痛に顔を歪める里美。
「キサマの駄乳など、森さんの足元にもおよばん。」
217す ◆/93zk2uyAU :04/03/20 12:15 ID:zst44dvB
「じゃ、じゃあ、これはどうよ。」
 里美は林田のズボンのファスナーを下ろすと、中から林田の一物を取り出した。
 林田のそれは、勃起しており、里美はそれを丁寧にフェラし始めた。
ピチャッ、ピチャッ。
 いやらしい音だけが部屋中に響き渡る。しかし、林田のそれは一向に絶頂に向かう気配がない。
「えっ、どうしてよ?アタシのフェラテクでいかなかった男なんて、今まで一人もいないのに・・・。」
「最早、男の真髄すら忘れたか。怒りは肉棒を鋼鉄の鎧と化す事を。」
「えっ、そ、そうなの?」と驚く里美。
 そして林田は、何かを飲み物の中に混ぜた後で、それを里美に無理矢理飲ませた。
「そして、これが藤原の分だ。」
ゲホッ、ゲホッ。
 無理矢理飲まされたせいで、むせる里美。
 このままでは殺される。そう思った里美は、周りをきょろきょろして何か武器になりそうなものを探し出した。
 そして、自分のかばんの中にナイフが入っていたことを思い出し、取り出そうとしたとき、里美の体に異変が起きた。
 体が熱い。何だかムズムズし出して来た。体がより激しい快感を求めて、悲鳴をあげているようだった。
「うっくく、き、貴様、使ったな。藤原の薬、アリエヘンクライヨクホテールを。」
「そうだ、即効性の強力な媚薬を使った。今、きさまの体全体がオマンコになったようなものだ。
指で軽く触れただけで・・・」
 そういうと、林田は里美に軽く触れる。
「全身に快楽が走る。」
「あっ、はあああ、ダメ、ああああ」
 里美は体を触れられただけで、喘ぎ声を上げて悶えている。
「あああ、は、林田君、も、もっと触って〜。」
しかし、林田は里美には目もくれず、次にカラオケマイクを手に取ると、里美に近づいていった。
「ひ、ひぃぃぃ。」怯える里美。
218す ◆/93zk2uyAU :04/03/20 12:17 ID:zst44dvB
「3人目は皮村の分。」
「ちょ、ちょっと待って。ま、まさかそのマイクを・・・。
や、やめて。お願い。そ、そんなもの入れられたら、死んじゃうわ。ねっ!!、ね!。」
 しかし、林田は足をかけて里美を倒すと、里美のアナルにマイクを突き刺した。
 皮村はアナル好きなのを、林田は知っていたからだ。
「ぎゃぁぁぁぁーーー。そ、そっちの穴はぁぁぁぁぁーーー。」
 苦痛で顔を歪める里美。
 しかし、お構いなしで、刺したマイクを強引に激しく動かす林田。
「いやぁぁぁぁ、ケ、ケツ穴に入れられているのに・・・・、何か、気持ちいい。」
 さらに力任せに激しく動かす林田。
「ああああああ、も、もう、イッちゃう。イクゥーーーー。」
 プシャアアアアー。
 あまりの快楽に、絶頂に達する里美。
 里美が絶頂に達したのを見て、マイクの動きを止める林田。
 しかし、マイクは里美のケツ穴に刺さったままだった。
219す ◆/93zk2uyAU :04/03/20 12:19 ID:zst44dvB
「最後に、これは・・・」
「ひひ〜」
 林田の立派に反り返った一物を見て、恐怖とも感嘆とも取れる悲鳴をあげる里美。
「貴様によってすべてを失った、俺の・・・。」
「はああ・・・」
「俺の・・・」
「ひええ・・・。うわあああ。」
「このおれの怒りだあ!!」
 そういうと、林田は、自分のチンポを里美のマンコに沈めると、荒々しくかき回しはじめた。
 ズボッ
「あたたたたたたた・・・」
 ズボッズボッズボッズボッズボッズボッズボッズボッズボッ
 クチュッ、クチュッ、クチュッ、クチュッ、クチュッ、クチュッ、クチュッ、クチュッ
「ああああ、もうらめーー、イク、またイッちゃうーーーーー。」
 プシャアアアアー。
 しかし、まだ林田の動きは止まらない。
 それどころか、一層激しくなってくる。
 ズボッズボッズボッズボッズボッズボッズボッズボッズボッ
 クチュッ、クチュッ、クチュッ、クチュッ、クチュッ、クチュッ、クチュッ、クチュッ
「ああああ、チンポ、チンポいい、またイク、イク、イク、イク、イッちゃうーーーーー。」
220す ◆/93zk2uyAU :04/03/20 12:20 ID:zst44dvB
 そして、数十分経過。
 もう、里美は何回も絶頂に達していた。
「ひゃああああああ、チ、チンポ・・・きぼちいい。」
「貴様にはその醜いよがりざまが、ふさわしい。
あと、数回で、貴様の体は、俺の精液で満たされる。終わりだ。」
「おわりだと、バカめぇ〜。これがきさまの地獄行きの生活の始まりだぁーーーー!!!
この部屋の映像は、すべて他の柔道部の部員がいる部屋に送られていることに気がつかなかったか!!!
きさまの地獄が目に見えるわ。ハハハ・・・」
 次の林田の一突きで林田は、その欲望を里美の中に吐き出した。
 ドピュッ、ドピュッ。
「ハハハハアアアアアア、イク、イッちゃう。」
 そして、里美も絶頂を迎えると、そのまま意識を失った。

 全てを終え、里美が倒れた後、これがドッキリだってことを知らされ、驚愕する林田。
「な、なに・・・、他の部員が見ていたのか!!!。」

(END)
221名無しさん@ピンキー:04/03/20 17:42 ID:AvTkQQFh
ワラタ。
222名無しさん@ピンキー:04/03/20 17:52 ID:w3sI6tmy
イイ!
勢いがある。
北斗の拳みたいだ。
223ぼぬ ◆acp8myVpDQ :04/03/20 19:42 ID:0A0FEGuo
カチャカチャ……
 自分のベルトをゆるめようとしている桃里。この状況がにわかには信じられない。
それでもベルトに手を掛け自分の股間の当たりに桃里の顔がある。それだけでいっ
てしまいそうになる興奮が林田を襲っていた。やがてベルトが外されズボンが下ろさ
れる。
「う……」
 ドキドキしながら林田のトランクスを見る。トランクスの股間の部分が盛り上がり、
びくんびくんと動いてるのがわかる。うわー……こ、これが……なんか動いてる……。
思わず見入る。
「あ、あの……森さん……?」
「え……あ……っ」
 ジッと見入られて困ったように声を掛ける。その声で我に返り、恥ずかしさに頭に
かーっと一気に血が上る。まるで血が沸騰してるかのように顔が熱い。見てるところを
見られた恥ずかしさで顔を上げられなかった。そんな桃里をかわいらしく思う。と同時
に止まらないどうしようもない衝動。
「あ……林田君……」
「森さん……」
 片手で引っ張り上げるように抱き寄せる。近づく林田の顔。今日もう何度目かだとい
うのに鼓動の音が高鳴るのを意識する。林田がそのまま押し倒すように部室にあるソ
ファに桃里を座らせる。
「…………」
 桃里はされるがままただ林田を見上げた。耳の中一杯に響く鼓動が思考にもやをか
ける。林田にはもう桃里しか見えてないように桃里も今はもう林田しか見えてなかっ
た。林田の顔が自分の胸に近づいて行くのを只見ていた。
「んっ……あ………」
 舌先が軽く触れただけでまるで電流が流れたかのように。それでいて柔らかく甘い
刺激が体を貫く。
「んむ……はぁ……」
224ぼぬ ◆acp8myVpDQ :04/03/20 19:43 ID:0A0FEGuo
 声を出すのは躊躇われたが抑える切れぬ声が時折苦悶にも似た響きで漏れる。
無意識に両手で林田の頭を抱え込んでいた。漏れる声とほぼ同時に占められる感覚
がが林田には心地よかった。やさしく揉みし抱いていた手を離し、ゆっくりと下に持って
いく。内股に触れるとビクンと体を硬直させるが制止の声はなく。しばしの逡巡の後
ゆっくりと手を差し込んでいった。林の鼓動がさらに早く打ち鳴らされる。ついに俺……
森さんのあそこに手を……。そのドキドキを象徴するかのようにひときわ大きな音で
生唾が飲み込まれる。指が布地に触れた。そしてゆっくりと桃里の下着に手がそわさ
れる。
「あ……」
「…………」
「森さん……すごく熱い……」
「そんな……恥ずかしいよ……」
「え……?」
「……………」
「すごく濡れてる……」
「────っ」
 そのままついに秘部に手をあてがうとそこは熱さと共に湿り気を持って林田の手を
迎え入れた。下腹部よりも更に柔らかい感触と濡れた感触。
「…………じゃない……」
「え?」
「林田君だって……あそこ……大きくしてる…じゃない…」
 恥ずかしさで涙目になりながらいう桃里に林田の限界が越える。
「……森さん!」
「きゃっ」
 もどかしげに桃里の下着を脱がすと自分のトランクスをずらして、先端を桃里の腰に
押しつけるように合わせる。
「あ……っ」
「んっ……」
225ぼぬ ◆acp8myVpDQ :04/03/20 19:44 ID:0A0FEGuo
 例えようのない熱い物が下腹部当たりに林田のがあたる感触についに……と身構え
る。林田の方は先端が桃里の柔らかで薄い茂みに触れただけ達しそうなる。さすがに
ここでいってしまうわけにはいかず、必死に堪える。何度か隠阜をこづきつつ入り口を
探しあぐねながらいきり立った物を下げていき、ついには濡れて熱くなったそこをみつ
ける。桃里がぎゅっと力をいれてるせいかうまく入らなかった。
「ん……」
「もっと……力抜いて……」
「だって……」
「…………くっ」
「…んぐっ……んあっ!!」
 林田の熱い固まりのような感触を秘唇に感じてしまうとどうしても無意識に力が入っ
てしまう。それでもぐりぐりと当てこすられ、中に入ってこようとするのがわかる。そして
ふっと力が抜けた瞬間にまるで体が二つにそこから破られるような痛みが生じたと共
にさらに奧の方にと林田の物が入ってきた。
「ん……痛っ……」
「ごめん……だ、大丈夫?」
「……ちょっと……待って……」
 痛みに耐えつつ呼吸を整える。そんな中で、感じる自分の中にある林田の屹立。
これが……セックス。感慨以上に痛みの方が強かったがそれでもついに……してし
まったという事に戸惑いを覚える。心配そうに見つめる林田。何度目かの深呼吸を
行ってからその林田に笑いかける。
「ん……もう大丈夫だよ……」
 涙混じりのその笑顔に申し訳ないと思いつつも劣情が強くなる。
「あのさ……じゃ……動いていい?」
「……うん」
「いくよ……」
「んっ……」
 ゆっくりと刺し貫いた物を桃里の中から引き抜く。抜ききってしまうとまた入れる前か
らになってしまいそうになって半分も抜かないうちに再び桃里の中に挿入する。それだ
けでも十分気持ちがよかったし、何より桃里と繋がってるという幸福感が林田の心の中
を占めた。
226ぼぬ ◆acp8myVpDQ :04/03/20 19:45 ID:0A0FEGuo
「んっ……あっ……んく……」
「はぁはぁはぁ……っんむ……」
「んん……っん……」
 ぎこちない抽送を繰り返しながら唇を重ねていく。そのキスで幾分か痛みが和らいだ気がする。
「んはぁ……あぁ……んっ」
「あ……く……森さん……俺……もう……」
「え……は、林田君っ……中は……ダメッ」
「あ………ごめっ」
「はぁんっ!」
 快感にすっかり我を忘れていてそのまま射精になってる自分に気付き慌てて抜く。
それとほぼ同時に始まる射精。
 びゅくんっびゅっびゅるるるっ!
「ひゃっ?!」
「あー森さん! ごめんっ!」
 今までにないくらい勢いよく出た精液が、顔にまで飛び桃里が思わず声をあげる。
慌てて右手でふさぐも既に何条かの筋となって林田の精液は桃里に掛かり、顔、
露わになってる胸、スカートにその白濁した後を残していた。
227ぼぬ ◆acp8myVpDQ :04/03/20 19:47 ID:0A0FEGuo
「ほんとごめん……」
「え……あ、いいよ……大丈夫。拭いたらとれるし……」
 そういってティッシュで自分に付着した精液をぬぐう。とりあえず、制服は洗濯しない
といけないなと思いなかな……と考えながら、ふと落ち込んでいる林田を見ると彼の右
手にも途中から抑えたためにべっとりと精液が付着していた。新しいティッシュを取り出す。
「林田君、はやしだくんのも拭いてあげるよ」
「え……あ……ありがとう……」
 指に付着した精液を丁寧にぬぐってくれる桃里。俺この子と…ついにこの子としちゃっ
たんだ……。感慨深くそう思う。
 後始末をして道場を出た頃には外はもう暗くなっていた。
「あ、あのさ……」
「ん? え……なに?」
 何故かまだしどろもどろな二人。
「これからのことなんだけど……」
「う……うん」
 これからという言葉にさっきのことを思い出し、真っ赤になって俯いてる桃里。
「俺だけまだ黒帯とれてないし、春には一年生も入ってきて新入部員も来てもらわな
きゃいけないし……」
「そ、そうだね……」
「だから、これからもこれからみたいな関係でいられたらって思ってるんだけど……」
「…………………」
「も、森さん?」
 林田も今の雰囲気を今の部活動を大事に考えてくれてるんだと思うと嬉しくなった。
「うんっ! そうだね……がんばって行こうね!」
 そういって笑ってくれる桃里の笑顔を久しぶりに見た気がする林田だった。
「あ……でもたまには……」
「あはははっ! だめだよこれまで通りなんだから!」
「………そ、そんなぁ……」
「ふふ。これからもよろしくね……ちゅ」
「あ……」
「それじゃ私こっちだから! おやすみっ」
 林田は初めて桃里からしてくれたキスの感触を頬に感じながらただ後ろ姿を見送っていた。
228ぼぬ ◆acp8myVpDQ :04/03/20 19:49 ID:0A0FEGuo
ということで80話だけ読んで暴走したパラレル終了〜。
どもでした。

今週号はガッシュで涙したことは内緒だ。
229名無しさん@ピンキー:04/03/21 00:59 ID:1gusO5vQ
続編キタ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ !!!!!
.r'⌒X⌒X⌒X⌒X⌒X⌒X⌒X⌒X⌒X⌒X⌒X⌒X⌒X⌒X⌒ヽ ⊂゙⌒゙、∩
ヽ.__乂__乂__乂__乂__乂__乂__乂__乂__乂__乂__乂__乂__乂__乂__ノ  ⊂(。Д。)
230NP:04/03/21 02:00 ID:sk0DraZh
皆さんに触発されて書いてみました。

****
「林田くん、おめでと―!」
桃里が歓声を上げる。林田は前回受けられなかった昇段試験に
一足遅れて挑戦し、みごと黒帯を取ることに成功したのだった。
「ありがとう、何かやっと格好がついたって感じだけど」
林田は照れながらも、嬉しさに帯を手で握り締めた。
「ホント…良かったね…」
まるで自分のことであるかのように喜ぶ桃里が愛しく
林田は思わず抱きしめそうになった。
「お祝い…しなくちゃね」
23164:04/03/21 23:46 ID:1gusO5vQ
>>230
林田君が黒帯を取るときの話ですね。
桃ちゃんが、どんなお祝いをしてくれるのか期待してます。
続きを楽しみにしてます。
232名無しさん@ピンキー:04/03/24 00:38 ID:ycoO1UBi
3番、捕手、俺
233さようなら上野さん(前編):04/03/25 00:31 ID:cAo5UfoG
皮村 薫の初めてのセックスは、見事に撃沈した。

「きゃはははは、なに、そのチンポ〜?おっかしー」
相手の女にこれでもかという位大爆笑されては、もはやSEXの継続は不可能だった。

翌日、皮村は包茎手術を受けることを決意する。
しかし、それは長年楽しんできた皮オナニーとの決別でもあった。

そして、包茎手術を翌日に控えた夜。
手術を受けたら、当分オナニーができないこともあり、皮村はオナニーをすることにした。

「できることなら・・・切られたくないんだ。」皮村の中の上野さんの声に反発する皮村。
「ばかにすんな!ひとりでちゃんとやれるよ。やくそくする。」

そういうと、皮村はエロDVDを見ながらズボンとパンツを下ろした。

やがてビデオは興奮シーンにさしかかり、皮村は自分の竿をしごき始めた。
しかし、いつの間にか、皮村は余った皮を使ってのオナニーを行なっていた。
「だれかがぼくを、よんだような…。」皮村の中の上野さんの声を聞いて、手を止める皮村。
234さようなら上野さん(後編):04/03/25 00:33 ID:cAo5UfoG
「オナニーなら皮ぬきでやろう。」
皮村はそう思いながら、余った皮を使わないように、自分の竿をしごき始めた。
それは、普段皮オナニーに慣れたものにとっては、全然気持ちよくないものだった。
しかし、皮村は一生懸命しごき続けた。
皮村は最早エロDVDなど見ていなかった。
ただただ懸命に、自分の竿をしごき続けた。
「まて!まだいってないぞ。オナニーはこれからだ」
そう言いながら、赤くなってきた自分の竿を必死でしごきつづける皮村。
「俺だけの力で、オナニーができないと……。」
さらに懸命にしごきつづける皮村。
「余った皮を安心して、切られないんだ。」
やがて、痛くなってもしごきつづけ、そして、ついに少量だが、精液が飛び出した。
「見たろ、上野さん、いったんだよ。俺一人で。もう安心して切られるだろ、上野さん。」
皮村の頭の中には、涙を流して喜んでる上野さんがいた。

そして、翌日、皮村は包茎手術を受けた。

手術が終わった後、家に帰る途中、皮村は何となく股間に物足りなさを感じた。
「上野さん、きみを切ったら股間ががらんとしちゃったよ。でも……すぐになれると思う。
だから………。心配するなよ上野さん。」
(END)
235名無しさん@ピンキー:04/03/27 10:20 ID:oMYYH2lr
ほしゅ
236名無しさん@ピンキー:04/03/29 01:39 ID:hkDPlXgb
保守
237名無しさん@ピンキー:04/03/29 14:41 ID:Ea6wVix7
皮村…(つД`)
238名無しさん@ピンキー:04/03/29 17:24 ID:6dFBa4nS
つーかキュウリタンまだかよ
239名無しさん@ピンキー:04/03/31 21:49 ID:k0bgxLiT
保守だョ
240名無しさん@ピンキー:04/03/31 23:13 ID:CxI/A8T0
ドラえもんかよ
241名無しさん@ピンキー:04/04/03 16:51 ID:0mAW98bw
皮村と佐藤ちえのSSキボンヌ
24264:04/04/04 23:14 ID:zFhGEqmL
最近、いでじゅうのパワーがダウンしてきているせいか、
このスレもなかなか盛り上がらないですね。
ドラえもんのパロディには笑いましたが。
ところで、懲りずにまた、SSを作ってみました。

ちなみに今度は少し暗い話になってます。
243落陽(1):04/04/04 23:16 ID:zFhGEqmL
とあるビルの地下にある一室にて・・・。

「いやぁぁぁぁ、やめてーー」
下校途中だった女子高生を男性二人がかりでビルの地下室に連れ込むと、
そこに用意されていたベッドに女子高生を押さえつけていた。
「いくら騒いでも、ここには人は来ないぜ。クックックッ」
「よし、脱がせろ。」
片方の体育会系の男が、その女子高生を押さえつけている間に、もう一人の方が
短いスカートと、その下に履いていた短パンと下着を脱がせていく。
女子高生は目に涙を浮かべて、桃色の髪を振り乱しながら、長い足をジタバタさせて
必死で抵抗しようとするが、所詮男の力には敵わなかった。
「うぉぉぉー、これが女子高生のオマンコか。やっぱ、女子高生が一番いいね。」
「嫌、見ないで、嫌、嫌ぁーー!!!」
女は必死で隠そうとするが、男にがっちりと足を固定されているため、それも出来なかった。
「うーん、毛も思ったほど生えてないし、色といい、形といい、なかなかの代物だな。」
男はしばらく鑑定でもするかのように、そう言いながらしばらく眺めていた。
女は抵抗できず、気絶しそうな羞恥に耐えながら、ただただ目を閉じているしかなかった。
「どーれ、女子高生の味見でもするかな。」
そういうと、男は、女のあそこを舌で、愛撫し始めた。
「ヒッ・・・」
舌の感触の悪さに思わず声を上げる女子高生。
男は、そんな女の様子を見ると、ニヤリと笑いながら、本格的に舌による愛撫を始めた。
「あっ、あっ、イヤ・・・」
それから、しばらくの間、女の小さな声と、淫靡に舌が蠢く音だけが部屋の中に響き渡った。
244落陽(2):04/04/04 23:19 ID:zFhGEqmL
「あっ、あっ、ダメ・・・あああ・・・」
男の舌の動きは、女子高生に想像以上の快感を与えつづけていた。
男の舌が奏でる音が、ピチャピチャと水分を多量に含んだ音に変わるのに、それほど時間を要さなかった。
そして、それとともに、少しずつ、女子高生の声も甘いものに変わっていった。
「いや、こんなの、あああ・・・」
女は男の舌の動きに翻弄されていた。
いつしか、女は、男の舌の動きに合わせて、喘ぎ声をあげるだけの状態になっていた。
その様子を見たもう一人の男が、女子高生の上の制服をゆっくりと脱がせ始めた。
女は、もはや抵抗することはできず、男によって全ての衣服を剥ぎ取られてしまった。

その間にも、舌によるもう一人の男の方の愛撫は続いていた。
「はぁん、あっ、あっ、あっ、ああああああ・・・」
男の舌によって、女子高生は軽いオーガズムを迎えたようだ。体が少し痙攣していた。
しかし、男は、まだ舌による愛撫を止めなかった。

そして、さらにもう一人の男の方が、今度は胸の方を愛撫し始めた。
男は片方の胸を手で愛撫しながら、もう一方の乳首を口を使って愛撫し始めた。
途端に女の喘ぎ声が、さっきよりも大きくなる。
「あっ、うん、はあ、あああ、ダメ、お、おかしくなっちゃう、あああ・・・」

女の秘所を愛撫していた男が、乳首を愛撫している男に話し掛けた。
「おい、この女、乳首で相当感じているみたいだぜ。さっきより汁の量が、あきらかに増えてるぜ。」
女の秘所から溢れてくる蜜が増えたのを、楽しそうに観察する男。
それを聞いた男は、手で愛撫していた方も、手で乳首を刺激し始めた。
245落陽(3):04/04/04 23:29 ID:zFhGEqmL
「あああっ、あっ、あっ、ダメ、ああああ・・・」
さっきよりも、さらに声が大きくなる。
「うへえ、また汁の量が増えたぜ。この女。」感嘆する男。
女子高生は、桃色の髪の毛を振りながら、ただただ男のなすがままに悶えるだけであった。
やがて、秘所を愛撫していた男が、服を脱ぎだした。
服を脱ぎ、既に立派になっている一物をさらけ出すと、女に尋ねた。
「おい、女、体がうずいて仕方がないだろ。お前がよければ、これをぶち込んでやるけど、どうする?」
その間にも、もう一人の男の乳首の愛撫は続けられた。
「あああっ・・・、も、もう・・・」
女は乳首の愛撫で、男の質問に答える余裕はなかった。
「しゃーねーな。おい、乳首攻めるの、ちょっと止めてやれ。」
男がそう言うと、もう一人の男は名残惜しそうに、乳首の愛撫をやめた。
「あっ・・・」
乳首への愛撫を止められ、思わず声を上げる女。
それを見た男は、ニヤッと笑いながら、さっきと同じ質問をもう一度行なった。
「おい、女、体がうずいて仕方がないだろ。お前がよければ、これをぶち込んでやるけど、どうする?」
そういい、男は自分の反り立った一物に指を指して、女に見せた。
「ああああ・・・」
女は、与え続けられていた快感を途中で止められ、体の疼きがどうしても収まらなかった。
しばらくして、少し下を俯いて、恥ずかしそうにしながら返事をした。
「お、お願いします。早くそれを、入れてください・・・」
男は不機嫌そうに返した。
「えっ?、それって何? どこに何を入れるの?」
女は、恥ずかしいと思いながらも、体の疼きを抑えることはできず、目に涙を浮かべながら答えた。
「あなたの、お、おちん・・・ちんを、私の、オ・・・オマンコに、入れてください。」
それを聞いて、男はニヤッと笑った。
24664:04/04/04 23:36 ID:zFhGEqmL
今日はここまでにしておきます。
っていうか、こんな時間だというのに急用ができてしまったので、
続きはまた今度ということで。
247名無しさん@ピンキー:04/04/05 00:36 ID:PdCGYcvO
GJ
ごくろうさまです。
期待してますんで。
248名無しさん@ピンキー:04/04/05 18:47 ID:lwbI0vPv
っていうか、だれとだれ?
249名無しさん@ピンキー:04/04/05 22:16 ID:dgwGkROc
>248
きっと、桃里が犯されているんだよ。
250名無しさん@ピンキー:04/04/05 22:30 ID:+brzFca/
林田が登場したら俺の中ではマジで神

って、これ見て無理に話つくるなよw
25164:04/04/08 00:31 ID:f3Va1Fju
最近、メチャクチャ忙しくて、時間が取れなかったのですが、
ようやく少しだけ時間が取れたので、続きを貼っておきます。
時間がなかったとはいえ、途中で切ったのはまずかったかも・・・。
252落陽(4):04/04/08 00:35 ID:f3Va1Fju
「よーし、お前がそこまで言うなら、仕方がねえな。おい、壁に手を当ててこっちに尻を突き出せ。」
男がそういうと、女は言われた通りに、壁に手を当てて、男の方に尻を突き出した。
もう一人の男は、女の胸がよほど気に入ったらしく、下にもぐりこむと、また乳首を愛撫しだした。
「あああっ、ああっ」再び喘ぎ声を出す女。
「おい、女、気持ちイイか?」
「あああ、き、気持ちいい・・・です。はぁん」
「そうか、じゃあもっと気持ちよくしてやっからな。」
男は女の秘所から、再び大量の蜜が出てくるのを見た後、自分の一物を女の秘所にぶち込んだ。

ズブズブズブ・・・
「ぐっ・・・・!!、・・・・くぅ・・・・ああああぁぁぁぁぁー!!」
男は一気に女を貫くと、そのまま激しく腰を動かし始めた。
一瞬の激痛、そして・・・湧き上がる快感。
その前にさんざん愛撫された女の身体は、男の腰の動きに反応して激しく燃えあがり、
気が付けば自分から腰を揺すり始めていた。
「はぁっ!、あっ、あんっ!、・・・・くっ・・・はぅんっ!!!」
「こいつ、思ったとおり、処女だったぜ。そのせいか・・・・良く締まるな・・・くっ・・・!」
激しく一物を締め付けてくる女子高生の秘所に、男の眉が眉間に寄る。
女は後ろから突き上げられ、上は敏感な乳首を愛撫され、もう絶頂寸前だった。
「はぁっ!!、ああああっ!!!」
女のその様子から、男は女の絶頂が近いと悟った。
「よーし、そろそろイカせてやるとするか。」
男の腰の動きが激しくなった。男の方も、女の締まりがきついため、もうイク寸前だった。
パンパンパンパン
「はっ、はっ、はぁんっ!!、だ、だめっ・・・・おかしく・・なっちゃう・・・!!」
「ハッハッハ、もっとおかしくしてやるぜ。」
男はそう言うと、さらに腰の動きを激しくした。
パンパンパンパン
どぴゅっ!!、どぴゅどぴゅどぴゅっ!!!
「あっあっあっあっ・・・・はぁっ!!、ああああっ!!!」
そして男が女子高生の中に、その欲望を吐き出すと同時に、女子高生も絶頂に達した。
253落陽(5):04/04/08 00:38 ID:f3Va1Fju
「いやあ、今日の撮影も、なかなか良かったよ。」
そういって3人に近づいてくるのはAV監督の田中だった。
そう、さっきの男二人にレイプされる女子高生は、AVの撮影だったのだ。
(もちろん本当に中出しをしているわけではない。)
ただ女子高生役の今日AVデビューの女性は、本当に絶頂に達してたようであったが・・・。

田中は、男の一人に近づいていった。そう、その女子高生役の女と主に交わっていた男だ。
「いやあ、お前の意見を聞いて、前回、レイプされる女子高生が短パン履いてるって設定を採用したんだけど、
これが一部のマニアの間でものすごく評判よくてね。これが生々しくていいらしいんだ。
売上も大幅に増えたらしくて、今回も採用してみたんだよ。」
田中はこの「真・女子高生レイプ」シリーズの前作のDVDの売上が非常に良くて、最近機嫌が良かった。

「ああ、そうですか。」男はあまり元気なさそうに答えた。
「そういや、後輩の太田から聞いたけど、お前は、最近は監督になりたいって言ってるそうだな。
入ってきたばかりのくせに、もう監督になりたいってか。オイ。」
「ええ・・・」
「どうした? 何か元気ないな。」
「ええ、まあ、やっぱ、間違いだったと思って・・・」
「はぁ?」田中は男の言うことが、イマイチよく分からなかった。
「今日はこれで帰っていいっすかね。何か、体調悪くって。」
「体調悪いって、お前・・・。まあいいや、今日はもう引き上げてもいいよ。」
田中がそう言うと、男はかばんを持って撮影室の扉を開けた。
「あっ、そうだ、ちょっと待って。」田中が慌てて男を引きとめる。
「えっ、何ですか?」
「前回短パンが当たったから、今回もお前の要望を一つだけ聞いたんだけどさ・・・。
何で、女の子の髪の色を桃色にする必要があったんだ?これもマニア狙いか?」
期待する田中の質問に男は静かに答えた。
「いえ、これは俺のほんのきまぐれっすよ。ただ・・・、やるべきじゃなかったっすね。」
そういうと、男は静かに部屋を出た。
254落陽(6):04/04/08 00:40 ID:f3Va1Fju
地下の駐車場に止めてあった、自動車に男は乗ると、タバコに火をつけ、一服し始めた。
しばらくして一服し終わると、キーを回し、勢いよく車を飛ばし始めた。
その男の車は、そのまま夜の首都光速に入ると、そのまま快走して闇に消えていった。
車の中に置かれていた免許証には、皮村薫という名前が書かれていた。

皮村薫、現在23歳。

やがて、車は皮村の住んでいる安アパートに到着する。
駐車場に車を止めると、車の中に置いてあった、数日前に来た封筒を取り出す。
封はまだ開けていなかった。
皮村は封筒を持ってアパートの階段を上ると、2階にある自分の部屋のカギを開けようとした。
が、カギは開いていた。
慌てて戸を開けると、中には、SEXフレンドの女が3人も待ち構えていた。

「皮チーン、遅いよ。アタシ達、待ちくたびれてたんだから。」
「お前ら、どうでもいいけど、勝手に人ん家にはいんなよ。」
「だってー。最近皮チン、遊びに来てくれないんだもん。」
「この子達なんか、アンタが帰ってくるのを待ちくたびれて、さっきまでレズりあってたんだから」
そういうと、女の一人が奥の部屋を指差す。
本当にレズりあってたようで、ベッドの上は、所々湿っていた。

「しゃあねえな。気分が乗らねえけど、3人まとめて相手してやるよ。」
「やったー、皮チン。そうこなくっちゃ。」
(おめえらみたいなのを、きっと雌ブタって言うんだろうな。)
言葉には出さなかったが、3人の性欲をむき出しにした様子を見て、皮村はそう思った。
玄関に車に置いてあった封筒を机の置くと、皮村は奥の部屋で服を脱ぎだした。
その様子を見た女3人は歓喜の声を上げると、皮村と共に、奥のベッドのある部屋に入った。
255落陽(7):04/04/08 00:42 ID:f3Va1Fju
−30分後−

3人の女は皮村の方に向けて、尻を突き出していた。
皮村は、真中の女に挿入し、両脇の女の秘所を両手で愛撫していた。
バスッ、バスッと、皮村の独特の腰を使った突き方で、真ん中の女は貫かれていた。
「はぁぁぁん・・・、あっ、あっ、あっ、いい、もっと激しく・・・あああ・・・」
皮村は指技も一流だった。皮村の指の動きが速くなると同時に、二人の喘ぎ声もだんだん激しくなった。
「あああ・・・」
「はぁはぁ、あん、」
さながら、喘ぎ声の3重奏をかもしだしていた。
さぞかし、隣の住人にとってはいい迷惑であっただろう。
しばらくして、激しい喘ぎ声が聞こえてきた。

「おらおら、雌ブタども、もっとよがり狂え。」
そういうと、皮村は腰を激しく動かして、真ん中の女を激しく突き上げた。
パンパンパンパン
「あっあっあっあっ・・・・皮チン、はぁっ!!、イッちゃう、またイッちゃう、あああああー!!!」

先程皮村が突いていた女は絶頂を迎えて、そのまま倒れてしまったので、
皮村は、残りの二人のうち、片方の女に挿入し、もう片方の女の秘所をまた指で丁寧に愛撫しだした。

「あああっ、ああっ」
パンパンパンパン
「はっ、あん、はぁん、皮チン、気持ちイイあああ・・・」
皮村に突かれている女は、歓喜の嬌声をあげる。
もう一人の女も、早く皮村に突かれたいためか、皮村の指の動きに合わせて悶えながらも、
もう一人の女を羨ましそうに見ていた。

淫乱な宴は、こうして夜遅くまで続けられた。
256落陽(8):04/04/08 00:44 ID:f3Va1Fju
−翌日の昼−

昨日は、3人相手に張り切りすぎたようだった。
結局夜遅くまで3人と何回も交わり、3人は何度も絶頂を迎えた。
そして、3人とも満足して帰っていったが、そのおかげで皮村は寝不足で昼まで寝ていた。
今日は仕事が休みであったのは、皮村にとって幸いだった。

「ふわぁぁ」

コーヒーを飲みながら、ふと机に目を向けると、そこには昨日車から持ってきた封書が置いてあった。
数日前に来ていたのだが、車の中にずっとほったらかしにしていた封書だった。
皮村は、「皮村 薫様」とかなり綺麗な字で書かれていた、その封書の差出人の名前を見る。
皮村にとって懐かしい名前がそこにはあった。

林田 亀太郎

皮村は、コップを置くと、両手で林田の封書を手に持つと、封筒の封を切り、中身を取り出した。
中には手紙が2枚と、写真が2枚入っていた。
さっき置いたコーヒーを飲みながら、皮村は写真を眺めた。
そこには、懐かしい仲間の姿が写っていた。

それは、林田亀太郎と森桃里の結婚式の写真だった。
二人は高校3年の時から付き合いだし、5年もの交際を経て、結婚となった。
写真には、林田と桃里、その二人をからかうように藤原達や後輩達が周りを囲んでおり、
さらには大学時代の友人らしき人達が囲んでいる写真が写っていた。
写真の林田と桃里は、自分が知っている二人と違い、すっかり大人の男性と女性になっていた。
そして、他の柔道部のメンバーも・・・。
この日、皮村は仕事があったため、二人の結婚式には出席しなかったのだ。
いや、わざと出席しなかったというのが正解だろう。
あの頃とは、見ている景色があまりにも違いすぎるのだ。
写真を見て、思わず苦笑する皮村。
257落陽(9):04/04/08 00:45 ID:f3Va1Fju
東京の大学に進学したものの、途中で中退して、なりゆきのままAV業界に就職した皮村は、
友達もほとんどおらず、ほとんど孤立した生活を送っていた。
そのせいか、いつしか皮村は女に溺れるようになった。
相変わらず恋人こそできない皮村だったが、今や、皮村には二桁にのぼるSEXフレンドがいた。
全員、皮村のテクニック(通称皮テク)の虜になった女達ばかりで、本当にSEXだけの関係だった。
いつしか、皮村は、地元にも帰らなくなり、毎晩複数の女と乱交する日々が続いた。

「何やってんだろうな、俺。」

いろんなことを、しばらくボーっと考えていた皮村だったが、しばらくしてまた二人の写真を手にとった。
皮村は林田と桃里の写真を眺めながら、一言「ゴメン」と謝った。
それは、二人の結婚式に出席をしなかったことに対しての謝罪だけではなかった。
昨日のAVの撮影の、AVの女の設定はすべて皮村の提案によるものだった。
皮村はレイパー役だったが、撮影中、あの桃色の髪が目に入るたびに、妙な罪悪感にとらわれていた。
「ったく、いいタイミングでこんなもん送ってくるから、思わずAVのネタに使っちまったじゃねーかよ。」
そう言いながら皮村が取り出したのは、2ヶ月前に送られてきた林田と桃里の結婚式の招待状だった。

−そして3時間後−
皮村の部屋には、また3人のSEXフレンドが家に来ていた。
昨日来た3人とは、また別の3人であった。
さすがに、今日は疲れているからやる気がしないと皮村が言うと、女達は悲鳴に似た声を張り上げた。
「やだやだ、今日は皮チンに思いっきり気持ちよくしてもらいたいのー。」
(こ、この雌ブタどもが・・・)
あまりにも大きな声で3人がわめくので、近所迷惑になると悪いと思った皮村は、仕方なく3人を部屋に通した。
そして、今日も皮村の部屋からは、女の喘ぎ声の3重奏が聞こえてきた。
その3重奏こそが、実は最大の近所迷惑であったのだが・・・。

皮村薫。後に高橋がなり2世の異名をとる男の、孤独と女に溺れた生活はもう少し続くのであった。
                                           (完)
25864:04/04/08 01:08 ID:f3Va1Fju
というわけで、おそらく、ほとんどの住人が期待していたであろう展開を
大きく裏切って終了しました。
てゆうか、書いた人間が言うのもなんだけど、レイープはやっぱりきついです。
259名無しさん@ピンキー:04/04/08 01:29 ID:XJTVCWat
>>64
板違いっぽいがお前は神だ!
久しぶりに泣きそうになったよ。
260名無しさん@ピンキー:04/04/09 00:30 ID:qcNM1fPa
保守
261名無しさん@ピンキー:04/04/09 00:53 ID:tge87AaJ
64氏GJ!!
なんか切ないっすね(ノ_−)
262名無しさん@ピンキー:04/04/09 23:30 ID:qcNM1fPa
激しいゴーカンネタを期待していたのに、なぜにこんなしんみりした話に?
263名無しさん@ピンキー:04/04/10 23:19 ID:mMtXEahb
age
264名無しさん@ピンキー:04/04/10 23:55 ID:7bTUKOIJ
グッジョブでした!切ないですね…
265名無しさん@ピンキー:04/04/11 20:44 ID:wcYRkxFo
朔美タンと林田のSSキボンヌ
266名無しさん@ピンキー:04/04/12 23:50 ID:fp74Ar/k
朔美タンに(;´Д`)ハァハァ
267名無しさん@ピンキー:04/04/14 23:27 ID:p/rbnGE8
保守だョ
268名無しさん@ピンキー:04/04/16 10:05 ID:WVWJxp3J
保守影のワルツ
269名無しさん@ピンキー:04/04/17 18:43 ID:FYJS8764
いままで林田×桃里モエーだったが
今では林田×朔美タンモエーモエーハゲモエーになってしまった。
恐るべし朔美タン
270名無しさん@ピンキー:04/04/17 23:47 ID:KOmOkICa
>>269
同士よ。
俺も完全に朔美タンにはまってしまったよ。
誰か朔美タンのSS書いてくれ。
271名無しさん@ピンキー:04/04/18 16:37 ID:/EsBRf5g
保守屑のステージ
272名無しさん@ピンキー:04/04/20 18:17 ID:abWpRTkb
アグェ
273名無しさん@ピンキー:04/04/20 23:49 ID:JYHBMRRN
朔美タン朔美タン朔美タン朔美タン朔美タン
274名無しさん@ピンキー:04/04/22 07:24 ID:CSKAeYX4
275名無しさん@ピンキー:04/04/23 00:06 ID:h1F8uusp
276名無しさん@ピンキー:04/04/23 01:01 ID:GLg+C3oR
277名無しさん@ピンキー:04/04/24 19:14 ID:SFGulOxE
278名無しさん@ピンキー:04/04/25 14:01 ID:v8oqcLYp
279名無しさん@ピンキー:04/04/25 17:51 ID:4XzgyAVL
280名無しさん@ピンキー:04/04/27 01:34 ID:zV703nDG
スレ違いかもしれんが、次のクリエイターが出現するまで、いでじゅうのおすすめエロ同人誌について語りませんか。
てか教えて下さい。お願い。できれば林田×桃里
281名無しさん@ピンキー:04/04/27 03:14 ID:hRFLlxqk
>>280

同人誌で知っているのは「うらじゅう」ぐらいですね。
他にはどんなのがあるのでしょうか?
ttp://www.dlsite.com/work/workshow.cgi?workno=pa4397
282名無しさん@ピンキー:04/04/29 03:24 ID:py7elN4K
ウンコ(*・∀・*)ホッカホカ!!
283名無しさん@ピンキー:04/04/29 23:44 ID:HWbOWzQ4
保守だョ。
284名無しさん@ピンキー:04/04/30 00:33 ID:XbaDtqHG
ここにベリ子本があった
ttp://www.kiyosa.com/seduced03.html
285名無しさん@ピンキー:04/05/01 17:38 ID:1rnYrfRq
とりあえず、保守しとくわよ。
286名無しさん@ピンキー:04/05/03 14:04 ID:JlyqFgDV
最近、本当に職人さん来ないな。
いでレギュラーに加わった朔美タンとかネタにして書けそうに思うんだけどな。
でも、朔美タンもまだキャラが固まってないから、書くのは難しいんかな。
287名無しさん@ピンキー:04/05/03 14:42 ID:IQkXjim/
朔美ちゃんに襲われるよしおキボン!
288名無しさん@ピンキー:04/05/04 00:41 ID:EHs2vLMZ
朔美タンのSSマダー(AA略
289名無しさん@ピンキー:04/05/05 13:52 ID:GNTPtvnL
虹板のいでスレ落ちた?
290名無しさん@ピンキー:04/05/05 14:13 ID:plJNi1DL
>>289
落ちたみたい。
4日の21:30に保守してあったのに、5日の11:00に巡回したらdat落ちだった。
おそるべしGW。
291名無しさん@ピンキー:04/05/05 15:03 ID:GNTPtvnL
>>290
そうか
あそこのモリモリにはお世話になったから残念だorz
もう一度立てる?俺は無理だけど・・・
292名無しさん@ピンキー:04/05/05 15:07 ID:plJNi1DL
>>291
ともかく、GWが終わってからだろうな。
293名無しさん@ピンキー:04/05/05 20:02 ID:R2UfYlPT
朔美タンを待って、保守。
294名無しさん@ピンキー:04/05/06 01:08 ID:K3tBlcPT
桃ちゃんと朔美ちゃんのレズものキボンヌ
295名無しさん@ピンキー:04/05/06 06:58 ID:6SpqLGlx
>>291
画像スレたてたよ。

いでじゅうのエロ画像キボンヌ part2
ttp://idol.bbspink.com/test/read.cgi/ascii2d/1083794180/l50
296名無しさん@ピンキー:04/05/06 22:50 ID:K3tBlcPT
>>295

GJ
297291:04/05/07 12:19 ID:QZxS0kV3
>>295
激しくGJ
298名無しさん@ピンキー:04/05/08 13:21 ID:N7k4Ow8B
ベリ子とミウミウのSSきぼーん
299名無しさん@ピンキー:04/05/08 14:35 ID:rraPGHnY
>>298
想像できねぇ

キュウリタンの降臨を願ってage
30064:04/05/09 01:23 ID:gjXiWmwF
えーっと、誰も何も書かないようなので、
また私のつたない小説でも載せてみることにします。
ちなみに、今度の話は、ものすごい短いです。
「林田先輩」
「な、中山・・・。」
高校に入って1年ぶりに林田と再会した朔美は、ここ数日、今までにない気持ちの昂ぶりを感じていた。
林田が中学を卒業してしまって以来、ずっと抑えてきた気持ちが、一気に爆発したかのようだった。

そして、柔道部に入部してから数日たったある日のこと・・・。
朔美はベッドの上に座りながら、ここ数日のことを考えていた。
(林田先輩、また一段と逞しくなったみたいだなぁ・・・。)
最初に道場を訪れた時、なぜか裸だった林田の肉体を思い出し、胸がドキドキする。
気がつくと、朔美の手は、着ていたパジャマの下に手を滑り込ませていた。
(ヤダ・・・、私ったら、何でこんなことをしてるんだろう。)
服の下に手を滑り込ませると、ブラジャーの上から胸をギュッと押さえつける。
でも、この胸の高鳴りはなかなか止まらない。
胸の上で朔美は手を動かしてみた。
「あっ・・・・んんっ・・・な、何だか・・・体が熱くなってきた・・・」
ブラジャーの上から、そっと自分の胸を揉む。
(ダメ、もう、やめないと・・・)
でも、朔美の手はまるで意思を持っているかのように動きつづけた。
「あっ・・・ああ・・・。」
思わず声を上げる朔美。
朔美は、パジャマの上をゆっくりと脱ぐと、ブラジャーもはずし、自分の胸にそっと手をあててみた。
「んんっ・・・」思わず声をあげる朔美。
朔美は自分の胸に触れながら、この初めて体験する官能的な刺激に、目を閉じたまま声をあげ続けた。
目蓋に、自分にやさしく微笑みかける林田の顔が浮かぶ。
「は、林田・・・せ・・・先輩・・・」
その時、腰の一帯が痺れた様になり、身体の奥底から熱いものが溢れる感覚があった。
ふと股間に違和感を感じる朔美。
朔美は、ズボンを脱ぐと、下着の中に手を滑り込ませる。
(ぬ、濡れてる・・・。)
初めてのことに驚く朔美。もちろん、彼女は今まで自慰すらしたことがなかった。
朔美は濡れている自分の秘所をそっと指で触ってみた。
今まで経験した事の無い様な、甘美な刺激が身体中に駆け巡る。
「ああっ!・・・あ・・・あっ・・」
興奮で熱く火照っていた朔美の身体は、僅かな刺激にも著しく反応した。
(んんっ・・・何だか・・・き・・・気持ち・・・いい・・・)
朔美は、下着を脱いで、全裸のままベッドに横たわると、再び秘所に手を伸ばした。
さらに指を激しく動かし、刺激を与え続ける朔美。強い快感が体中に走る。
「あ・・・・はっ・・・・ああっ・・」
朔美は、両足を思いっきり広げた格好で、目を閉じたまま声を上げ続けた。
その時、ついこないだのことが、また目蓋に浮かんできた。

「じゃーとりあえずさ、仮入部ってことにしといて、それで考えてみれば?」
そう言いながら朔美の背中を軽く叩いた林田の手は、大きくて温かかった。

その時の林田の顔とぬくもりを思い出し、朔美の指の動きがさらに速くなる。
「ああっ!・・・は・・・林田・・先輩・・・わ・・・私・・・もう・・・」
朔美は、さらに指を激しく動かす。だんだんと登りつめていく朔美。そして・・・
「せ、先輩・・・はあああーっ!ああっ!あっ!」
朔美は激しく腰を痙攣させると、頭の中が真っ白になった。
こうして初めての絶頂を体験した朔美は、荒い息をつきながら自分のベッドでしばらく横たわっていた。
「ヤダ・・・私ったら、何て格好してるんだろう。それに林田先輩のこと思い出してこんなことするなんて・・・」
初めてのオナニーを終えた後で、朔美は少し自己嫌悪に陥っていた。

そして、翌日、校門の前で朔美は林田に出会った。
「おはよう、中山。」
林田の顔を見て、昨日のことを思い出す朔美。
「お、おはようございます。林田先輩。」
そう言うと、恥ずかしさと気まずさから、そそくさと教室に向かう朔美。
「?」
そして、朔美のその様子を、林田は不思議そうな顔をして見送るのであった。
                                              (完)
303名無しさん@ピンキー:04/05/09 01:43 ID:0Ve7nFHG
>>64
ひさしぶりだね。IDで既にGJだ
304名無しさん@ピンキー:04/05/09 03:52 ID:2PUUJBRW
来たねぇ・・・
つづききぼんぬ
305名無しさん@ピンキー:04/05/09 20:14 ID:dUn1Xeug
>>302
64さん、久しぶりですね。
それはもう最高でしたよ。
また、時間があるときにでも書いて下さいませ。
306名無しさん@ピンキー:04/05/11 10:11 ID:ufEGkO6C
保守
307名無しさん@ピンキー:04/05/13 00:39 ID:dursZc9e
あげ
308SS保管人:04/05/14 21:34 ID:kNVnfCJq
2chエロパロ板SS保管庫 (サーバーが重くて繋がりにくいです)
http://adult.csx.jp/~database/index.html


職人の皆様、
当方の保管庫に、このスレに投下されたSSを収蔵しても宜しいでしょうか?
309名無しさん@ピンキー:04/05/15 15:08 ID:KuK9SxUk
>>308
別にいいんじゃないの。
って書いてもいない俺が言うのもおかしいが。
310名無しさん@ピンキー:04/05/18 00:46 ID:AK933UeF
hoshu
31164:04/05/19 01:46 ID:53jKD0Zy
>>303-305
楽しんでいただけたようで、どうもです。

最近時間がなかなかとれないので、次のSSはしばらく先になりそうです。
(実は朔美ちゃんの話の前に、よしお×桃里という神をも恐れぬSSを書いてましたが、
途中で私自身が書いていて不快になってきたので、あえなくボツとなりました。)

他の職人さんの降臨を期待したいところですが、最近はなかなか来られないようですね。

>>308
私のものに関しては、載せてもらっても別に構いません。
312名無しさん@ピンキー:04/05/19 23:45 ID:vhLLAOkk
>>311
いつも息子がお世話になってます
なんだかんだでずっと残ってるのあなただけっぽいですね
これからもがんがってほすぃです
313SS保管人:04/05/21 00:43 ID:RbfRvG24
>>311
許可ありがとうございます。

他の書き手様、
とりあえず収蔵させて貰いますが、問題があるようなら削除しますので。
314名無しさん@ピンキー:04/05/21 19:49 ID:X2C/HEVg
>>313
キュウリタンのは途中っぽいんですが・・・
それにもう現れないかもしれないしorz
315名無しさん@ピンキー:04/05/22 07:24 ID:nTxoVqfB
キュウリタンの話の続き、とても楽しみにしてるのに・・・。
桃ちゃんがイったところで終わってしまった・・・。
316名無しさん@ピンキー:04/05/22 15:43 ID:6XZPOFsw
>>315
馬鹿野郎!!あれで終わりじゃねぇ!!!
きっとキュウリタンはなんかの事件に巻き込まれてここに来れないんだよ!!
だから終わりじゃねぇ!そしてキュウリタンが戻ってくるまでここは絶対に落とさせねぇ!!
絶対に!!!
317名無しさん@ピンキー:04/05/23 16:36 ID:CU6T3XbY
>>316
うむっ、俺もキュウリタンを信じて待つことにしよう。
318名無しさん@ピンキー:04/05/23 18:04 ID:QRueBe62
>>316
なんかの事件に巻き込まれてるってコナンの言い訳かよw
まぁ俺も待つけどなage
319名無しさん@ピンキー:04/05/25 14:49 ID:dlZQsvnQ
保守
320名無しさん@ピンキー:04/05/27 23:51 ID:lrVjUY9V
保守だョ。
321名無しさん@ピンキー:04/05/30 00:22 ID:QBAVMzP2
キュウリたん・・・俺も待ってるぜ
322名無しさん@ピンキー:04/05/30 18:36 ID:BNc2P5Xy
誰でもいいから、濃厚なエロ話キボンヌ。
323名無しさん@ピンキー:04/06/03 15:19 ID:15/mLPek
タイシ休暇age
324グルメ:04/06/05 01:11 ID:l90oju5C
梯子の上の調理助手が、綾川家のご令嬢苺(通称ベリ子)の髪を掴み、
頭を後ろに引っ張り、喉に一パイント(約0.5リットル)のオリーブオイルを注ぎ込んだ。
食道壁を破った穂先が、ベリ子の喉を滑り、口からその姿を現した。
鉄串は依然として地面に立てられたままで、ベリ子の裸の身体がゆっくり沈みつづけている。

驚くほど少量の出血である。そのわずかな血もすぐ助手によって拭い去られた。
ベリ子は完全に串刺しにされた。鉄串が、膣から入り、上半身を抜け、口から出ている。
しかも彼女は呼吸をし、完全に意識もある。自分が鉄棒に串刺しにされていることを理解していた。
325グルメ:04/06/05 01:12 ID:l90oju5C
宴会場の人々の歓声が爆発した。捕われの獲物のように裸で吊るされていた他の娘たちも、驚いて見とれている。
しかし挨拶を返している場合ではない。
ベリ子の生き串刺しは、別にここで喝采をもらうためのものではない。
あくまでも料理なのだ。

ウインチが降ろされ、ベリ子の身体がさらに鉄串を滑り降りる。
今、鉄串は彼女の口から3フィート、膣から4フィート、飛び出ている。
ちょうどいい具合である。
助手が急いで、ベリ子の手首と足首を細紐で20回ほど鉄串に巻いて縛った。
これで手足をばたばたすることもできなくなり、ベリ子の串焼きの準備はすっかり整った
326グルメ:04/06/05 01:14 ID:l90oju5C
鋭い穂先が取り外され、手回し用のクランクが彼女の口の側の棒端に取り付けられた。
両サイドの助手がベリ子を作業テーブルから持ち上げ、一番目のレンガの炉の方に運んだ。

赤く燃え、煙を上げている炉の両側に、3フィートほどの高さの鉄の柱が立っており、
6インチ間隔で3つの斜棒が溶接されていた。獲物と火の間隔を、微妙に調整するためである。

一番上は薫製、味付け、予熱のためである。30分の拷問であり、
獲物が元気に暴れ叫ぶののは楽しみなことであった。
真ん中は、もっと強いローストのためである。ここでも普通、娘たちの意識は健在である。
ベリ子たちは最後の苦痛にここで耐えるのである。
一番下でも、彼女たちは、呼吸はしているし、目も開いている。
しかしさすがに意識は混濁してくる。
ここで食客たちは、娘たちの身体がこんがりと、
骨まで美味しそうな肉に焼き上がるのを見ることができるのである。
食客の中に、三浦単一が腹を空かせながら、お気に入りのあの子の肉が出てくるのを笑顔で待っていた。
327名無しさん@ピンキー:04/06/05 12:56 ID:wmnnShx9
乙一の暗黒童話みたいだな。
328名無しさん@ピンキー:04/06/06 02:41 ID:rNprAt4s
>グルメ

グロは勘弁してください。
ほのぼのエロコメきぼんぬ。
329名無しさん@ピンキー:04/06/06 11:42 ID:iVFdDVjx
ほのぼのとはしてないうえにエロくもないけど
俺は好き>グルメ
330名無しさん@ピンキー:04/06/07 20:36 ID:A/pnQKdX
グロ反対!
331名無しさん@ピンキー:04/06/07 22:01 ID:6YMmurak
キュウリタン、早く来てー!!!
332名無しさん@ピンキー:04/06/07 23:15 ID:+Bss8GOn
>>331
クリスマスの桃里思い出して独りハァハァ
333名無しさん@ピンキー:04/06/09 21:50 ID:n7PtHwb3
またーりエロSSを待ちつつ保守
334名無しさん@ピンキー:04/06/12 11:06 ID:5GLF913Y
胡瓜揚
335す ◆/93zk2uyAU :04/06/12 23:32 ID:T1w+nqge
「うっ!」

「えっ?」

男がうめき声をあげた後に、体の中で熱いものを感じる。
じんわりとした暖かさ。

(あ・・・・ウソ・・)

ぐいぐいと腰をすり寄せてくる男の胸を押して、体を離そうと
するが、桃里にのしかかる男は大柄で、簡単に押しのけられるものではない。

チュッ

それでも体をずらすことで、ようやく男の下半身が離れていく。
小さな音を立てて自分の体から侵入していた男のものが抜かれていくのが分かる。
そして、今まで男を受け入れていた場所は道を閉ざそうとして扉を閉める。

(まさか)

男の体をよけてベッドから身を起こす。
イヤな予感が無意識に手を動かし、その閉じかけた扉を開いて
もう片方の指で自らの中をまさぐる。

男の前で足を開き、股間に指を突っこんでいた桃里はそこから
白いものを掻きだす。
股間にうっすらとした毛が小さく密集している場所から
指先に白い液体が付着した。
当然、彼女にとっては最低な現象である。
336す ◆/93zk2uyAU :04/06/12 23:35 ID:T1w+nqge
「何考えてるのよ!!中で出して・・・・・最低っ!」

思わず怒鳴りちらす。

すぐさま男の顔も見ずにベッドを下り、浴室へと向かったため、
男の表情が変わったのを確認することはない。

「もう・・・腹立つ。ゴム外すなんて・・」

シャワーの水を股間に当て、指先で掻きだした精液を洗い流す。
危険日ではないが、大丈夫ということはありえない。
いや、それ以前にいくら体を売ってるとはいえ、知らない男の
精液を受け入れたくはない。

確かに金を貰い、もう何人も男を受け入れてきた。
だが、それは楽しみのためでもない。お金も自分のためでなく、家のため。

高校を卒業して、大学生活にもようやく慣れ始めたとき、実家の笑福軒で火事が起こった。
一瞬の火事ですべてを失い、家の収入は激減した。
桃里は火災で右足に重度の大やけどを負い、その治療にかなりのお金がかかった。
おまけに家のローンがまだ払い終わっておらず、相当の額の借金が残ったままだった。
大学をやめて、普通に仕事をすれば長くてもいつかは終わったかもしれないが、
火災の後遺症で右足を引きずることがあり、まだ長時間勤めるには体がキツイ。
337す ◆/93zk2uyAU :04/06/12 23:38 ID:T1w+nqge
自分自身の生活もある。だから桃里は体を売り始めた。
まったく金がなかったこともないが、こんな辛い状況の中、頼れる友人も離れ離れになってしまい、
激しい孤独感に打ちのめされていた桃里は、半ば自棄になっていたかもしれない。

とりあえず何か見つかるまでは・・。
そう考えていたが、ずるずると続いてもう3ヶ月近くになる。
週に1、2度という感じで男の相手をしたが、中に出されたのは初めてだった。
ゴムを外したがる男も多かったが、それだけは頑なに固持した。
だからこそ余計に腹が立つのだが・・・。

風呂場からでてバスタオルを巻く。水を浴びてさっぱりした感覚に乾いたタオルは気持ちいいが、
やはり体に何か残ってるような気がして気分はよくない。
さっさと帰ろうと、自分の服を脱ぎ捨ててある所へ歩き出すが、男の姿が見えなかった。
ズボンが椅子にかけてあるから逃げられたという訳でもなさそうなので、
気にせず下着を取り上げた。その瞬間、背中に激しい衝撃が疾った。
338す ◆/93zk2uyAU :04/06/12 23:40 ID:T1w+nqge
そのまま勢いよくベッドへとぶつかる。そして次々と衝撃は桃里を襲ってくる。
あまりに急な衝撃に声がでない。いや、息を吸うのに精一杯でそれどころではなかった。
背中。わき腹。太もも。お尻。ひたすら襲ってくる衝撃に少しでもそれに耐えようと身を丸くする。
男は上に乗って殴りつづけていたが、意外と耐えつづける桃里に業を煮やしたのか、
片手で桃里の顔をベッドに押し付けると、そのまま後頭部を狙って打ち下ろした。

「っが!!」

痺れにも似た痛みが背中を中心にして一気に体を通り抜け、力が抜けていく。
身を守る力を失った桃里の全身に、男の拳が降りそそがれると抵抗することもできず、
一発一発が桃里の体力を奪い、反抗する気力を削いでいった。

そして男の拳の雨が止む頃には桃里はグッタリと横たわっていた。
男は動かなくなった桃里を見下ろし、ベッドから下りると自分の荷物を探ってあさぐる。
そこからビデオを取り出すと男はベッドに戻り、うつ伏せになっている桃里の腰を持ち上げ、
尻を突き出させた。

「あ・・・・」

暖かみを含んだ部屋の明かりが、白い桃里のお尻に当たって緩やかな湾曲を描く尻の一部に光沢を映し出す。
男はその両手で簡単に包めそうなそれを、割りひらいて自分のをあてがい、そのまま腰をすすめた。
339す ◆/93zk2uyAU :04/06/12 23:41 ID:T1w+nqge

「うあっ」

自分の体に男が入ってくる。まったく力の入らない体に一気に男が腰を押しつけると
桃里の中はすべて埋まってしまった。
互いの腰がピッタリとくっついた感触が伝わってくる。
男はそのまま桃里に覆い被さり、高くかかげさせた桃里のお尻をベッドへ打ち下ろすように
体を動かし桃里の中を出入りする。

「ふあっっ・・あっ・・・・・うあっ・・・・うっ」

桃里は必死に体を動かして逃げようとしたが、力が抜けている上
にのしかかられるように体をかぶさられてはどうしようもない。
逆に体を動かす度、下半身をえぐられる感覚が倍増する。
固くなった男のものが、桃里の中を好き勝手に暴れまわり、痛みが肉同士の
接触のたびに気色悪い感覚を生み出す。

男は最初のHの時と動きがまったく違っていた。激しく腰をぶつけてくるだけでなく、
桃里の尻と腰を抱えて快楽を得ようと、時にはガッチリと固定し、
また激しく前後左右にゆさぶり、桃里の中にある肉の感触を堪能していた。
340す ◆/93zk2uyAU :04/06/12 23:43 ID:T1w+nqge
気持ちイイ。男はそれだけを感じている。
海老のように反りかえり、入り口を真上に向けた桃里から侵入し、肉の摩擦が始まる。
そのまま真下とある下腹部へ向かってこするように突き進む。
そして行き止まりにある肉壁までたどり着くたびに女はうめき声をあげる。

男にはたまならい感覚だろう。それをさらに楽しむために自分の腰や
女の腰を操ると女は色んな声をあげ、体を堅くしたり、力が抜けたのか
尻をベッドまで落とそうと様々な反応を示す。

だが、それも今から行うことには楽しみの一つでしかない。
女の中に精液をぶちまける。しかも嫌がる女に。
これほど征服感を感じられることはない。

どうせ金でヤらせる女はこれくらいやってもどうってことはないのだから。
だいたい、こんな店でもないのに金をとってヤらせるなんて中に出されても文句はいえまい。
それを派手にキレやがって・・・

微妙に腰の動きが変わっていく。女を犯すという行為から受精をさせるという行為へ。
男の勝手な思いこみはそのまま実行に移されようとしていた。
そして桃里は2度目の男の精液を受けた。
341す ◆/93zk2uyAU :04/06/12 23:45 ID:T1w+nqge

「・・ううっん・・・」

両手をにぎりしめ、体をよじって少しでも男を拒絶しようとしていたが、
それは無駄以外のなにものでもない。
桃里の膣には男の精液がまきちらされ、襞の間に染み込み、子宮は
流れ伝わってくるものを受けはじめているのだから。

男は射精した後も、腰をゆったりと動かし、桃里の中を堪能している。
精液で満たされた膣を自分自身で襞へと塗りたくる。
恋人同士なら甘い後戯にもなりそうな時間をそうやって楽しんだあと、
ようやく男は桃里の中から引き抜いた。

クプッ

小さな音が最初の陵辱の終わりを告げ、尻をかかげたままの桃里の割れ目から
流れ出る精液は男の欲望をふたたび沸きあがらせることになる。
342す ◆/93zk2uyAU :04/06/12 23:46 ID:T1w+nqge

「ふあっ、あっ、あっ、んっ、はっ・・・ああっ」

桃里はひたすら犯された。騎乗位で下から突き上げられる。
桃里の体を男は軽く持ちあげて、自分の腰をまたがせて貫く。
貫かれたまま後ろ手を引かれた桃里は逃れる術もなく、男の要求どおりに
自ら腰を上下させられる。

「・・がっっ、うっ、んっ・・・うっ・・あうっ・・・ぐっ」

男は立ったまま軽く桃里を抱えあげるとそのまま激しく突きこむ。
桃里の体重はそのまま衝撃に変換され、それは桃里と男をつなぐ一点に集中し、
息もつけないくらい桃里を襲う。

「痛い!いたい!・・・いたっ!・・あっ・・・痛いっ!」

自分の膝が耳のそばに来るまで体を折り曲げられ、男が腰を打ちつけてくる。
自然と膣もねじれ、痛みを与えていたが、それ以上に傷ついた右足に激痛が走る。
ケガのために足を伸ばすことができなくなった桃里には耐えがたい痛みだ。
343す ◆/93zk2uyAU :04/06/12 23:48 ID:T1w+nqge
男はあれから桃里を4回犯しつづけ、その度に中に出した。
すでに男の精液も少ししか出なくなったが、男が散々に愉しんだあとは
結果として桃里の股間は溢れ出した精液だらけだった。

突かれるたびに行き場を失い、逆流した精液が股間から太ももや尻の穴までタレていく。
だが、それだけ流れでても未だにそれは尽きない。

「うっ・・・・・・・・・・・・おぁ・・」

そしてまた桃里に男の精液が注がれる。
満足げなため息をはきながら腰を小刻みに動かし、少しでも奥に注ぎこもうと股間を擦りあわせる。

ぐぷっ

その動きに合わせて、二人がつながった部分から白みがかった半透明の液体がにじみ出る。
そこから固さは失ったものの、まだ充分に体裁を残したまま自身の精液と
桃里の愛液にまみれたモノを引き抜く。
344す ◆/93zk2uyAU :04/06/12 23:49 ID:T1w+nqge

「・・・・・・あ・・」

男は開かれたままの両足の間から、仰向けになった桃里をまたぎ、
桃里の顔まで移動する。

「ほれ」

はさみこむように膝をつくと、二人の体液に濡れたものを桃里の
頬に押しつけて、塗りたくるように腰を動かす。

「んっ」

桃里は自然と顔をそむけたが、かまいもせず男は筒の先で桃里の
目や耳、頬をいじくる。
そして桃里の髪をつかむと、それを自分自身のモノに巻きつけ、
汚れを落とすかのようにこすり付けた。
345す ◆/93zk2uyAU :04/06/12 23:50 ID:T1w+nqge
「じゃ、俺先にでるからよ。ゆっくり休んでろや。」

身支度を整えた男はバッグを手に取って歩き出したが、ふと振りかえると
ベッドに横たわる桃里のそばで財布を取り出した。

「これ、約束のな。今日は気持ち良かったし・・・ビデオでまた抜くから少し足しといてやるわ」

桃里は男に犯され続けた裸のまま、何も答えず動きもしない。
膝を立てたまま、力無く閉じている両足と股間には、精液は乾きはじめて異臭を漂わせている。
ぼさぼさになった髪も乱れたまま、固くなりかけている。

「あ、そっからホテル代と延長分たのむな」

そう言って男はドアを閉め、部屋から出ていった。
がちゃり、という音の後は部屋には空調が小さく鳴り響くだけで物音もしない。

今、部屋に一人だけとなった桃里は動かない。衣擦れの音も無く
みじろぎもしない桃里の目に写るのは視線の先にある3枚の紙。
桃里は目を閉じる。
彼女が今何を感じているかはわからない。
ただ、割れ目から溢れ出していた精液がゆっくりゆっくりと動き、尻の穴を伝い、ベッドへと染みていった。

(END)
346名無しさん@ピンキー:04/06/13 01:27 ID:1Oe6c7ls
あのさ〜どんな作品にも著作権ってあるの知ってる?
元ネタを改変して自作面というのは頂けないね。
347名無しさん@ピンキー:04/06/13 10:16 ID:7jQQxeTv
>>346
氏ね

>>335-345
神キタ━━━━━━━━━━━━━━━━!!!!!

でも桃里が・・・orz
348名無しさん@ピンキー:04/06/13 10:28 ID:JCK01qkI
>>346
このスレに来ている時点で
同類ということに気がつけよ

ボ ク ち ゃ ん
349名無しさん@ピンキー:04/06/15 23:24 ID:mDy74TAe
age
350名無しさん@ピンキー:04/06/17 22:59 ID:Dqvsd9Ny
保守だョ。
351名無しさん@ピンキー:04/06/19 22:10 ID:TRIzWY14
保守
352名無しさん@ピンキー:04/06/23 01:15 ID:oAx8Q+PW
あげ
353名無しさん@ピンキー:04/06/25 00:41 ID:h/DhJ/w/
キボンヌキボンヌばっかり言うのもあれだから、ちょっとだけ話の展開だけ考えてみた。
藤原が部室に置いていったヘッドフォンステレオを皮村が見つけて、
曲を聴いてみると、あの曲であることに気づき、慌ててヘッドフォンをはずす。
そこに朔美タンが部室に来たので、皮村は朔美タンに音楽を聞かせると、
朔美タンの耳に「ソイソースかけーごはーん」が流れて、朔美タンはバタンキュー
眠りについてる朔美タンに皮村がいろんなことをしてしまう話をキボンヌ。
354名無しさん@ピンキー:04/06/26 00:10 ID:tmatIT31
なら俺はハゲと桃里の初夜の話をキボンヌ
35564:04/06/27 21:47 ID:XYhUIyMt
最近まとまった時間ができたので、またまたSSを書いてみました。
ちなみに今度はめちゃくちゃ長い上に、エロは少なめです。
話は、本編であまり描かれなかった林田の誕生日の話になっています。
356誕生パーティの出来事(1):04/06/27 22:03 ID:XYhUIyMt
それは、5月も終わりに差し掛かったある日の放課後の出来事だった。

「林田先輩」
「ん?、何だ、中山。」
朔美の自分を呼ぶ声に振り向く林田。
「せ、先輩、これ、少し遅くなっちゃいましたけど、誕生日おめでとうございます。」
そう言うと、朔美は林田にプレゼントを差し出した。
「えっ、俺に? ありがとう中山。」
そう言いながら、自分のプレゼントを受け取って喜ぶ林田を見て、朔美もまた嬉しく感じていた。
「じゃあ、道場に行くか。」
「そうですね。」
林田と朔美の二人は、仲良く並んで道場に向かった。

部室には、すでに藤原、皮村、ベリ子、ミウミウの4人が来ていた。
「おっ、林田、いいとこに来た。」
「何だ、皮村。」
林田の目は怪訝としたものに変わっていた。
藤原と皮村の顔を見て、何かをたくらんでいるのがすぐにわかったからだ。
「部長と皮村、誕生日だったでしょ。だから、これから皆で誕生パーティでもやってあげようかと思ってね。」
藤原の提案に、少し驚く林田。
「お、お前、俺と皮村のために・・・。」
「そうそう、だから今日は練習はなしにして、ここで皆でお祝いしましょうよ。」
途端に林田の顔つきが変わる。
「藤原、それって単にお前が練習がしたくないだけじゃないのか?」
「そ、そんなことないわよ。二人の誕生日を心から祝福したいというあたしの気持ちがわからないの。」
藤原が訴えかけるが、一度疑いを持ってしまうと、そう簡単に信じられるものではない。
林田には、藤原と皮村の表情は、どう見ても単に練習をサボりたいだけにしか見えなかった。
「ダメだ、早く着替えろ。練習するぞ。もうすぐ県総体なんだぞ。」
357誕生パーティの出来事(2):04/06/27 22:09 ID:XYhUIyMt
そこに桃里が入ってきた。
「おー、みんな、今日は早いね。」
「森先輩。」
朔美が桃里に声をかける。
最近仲のいいこの二人を林田は横目で見ながら、林田は藤原達に早く着替えるよう促した。
しかし、藤原は林田を無視すると、桃里に話し掛けた。
「ねぇ、モリモリ。今日ここで部長と皮村の誕生パーティーをやろうと思うんだけど、どうかしら?」
「おっ、そう言えば林田君と皮村君17歳になったんだ。誕生パーティー、いいねぇ、やろうよ。」
藤原の提案にノリノリの桃里。
林田は藤原が練習をサボりたい口実で提案しているのはわかっていたが、
桃里が乗り気である以上、その提案を拒否することはできなかった。
「よーし、じゃあ、部室でパーティーでもやるか。」と皮村が言うと、
「オー。」例によって、林田以外の全員の賛成を得て、あえなく可決された。
こうなると、柔道部のメンバーの行動力は練習時とはまるで違う。
練習を潰されて一人不機嫌な林田以外の全メンバーが買出しなどの準備を始めた。

「あのー、先輩。」
不機嫌そうな林田の様子を見て、恐る恐る話し掛ける朔美。
どうやら自分のことを心配してくれているらしい。
「あっ、別にそんなに怒ってる訳じゃないから、そんなに気にしなくていいよ。」
そう言って、朔美に微笑む林田。
それを見てホッとした朔美も、林田に微笑み返した。
358誕生パーティの出来事(3):04/06/27 22:15 ID:XYhUIyMt
部室での誕生会は盛り上がった。
ベリ子が用意した大きなケーキはテーブルの中央に置かれていた。
そのテーブルを囲いながら、皆がそれぞれ楽しんでいた。
ただひたすら食べまくる藤原、エロ本を読みながら食べる皮村。
それを見て、エロ本は読むなと注意する林田。
その林田の様子を楽しそうに見ている東。
一人浮いているよしお。
楽しそうに食べるミウミウと、その様子を見て楽しんでいるベリ子。
みんながはしゃいでいる中で、楽しそうに笑っている桃里。
朔美は桃里の隣に座って、二人仲良くいろいろ話していた。
「最近、仲いいな。あの二人。」
「本当だな。森さんもいい話し相手ができてよかったんじゃない。」
林田と皮村は二人の様子を見ながら話していた。

その時、黒い物体が目の前を通り過ぎた。
林田も皮村も桃里も朔美も、話すのをやめて、その物体の方に目をやる。
チョメジが一升瓶を持ったまま、ごきげんな様子で暴れていた。
「オイ、藤原、お前、またチョメジに酒を飲ませたな。」
林田が藤原に話し掛けた。
「えっ、お酒?」(水はダメだったんじゃなかったんですか?)
それを聞いて驚く朔美。
「いいじゃないの。こんな時ぐらい飲ませてあげなさいよ。」
「だ、ダメですよ。高校生のうちからお酒なんか飲んだら・・・」
朔美が藤原に恐る恐る話し掛ける。
「確かに、未成年がお酒を飲むことはいけないことよ。でも、それは人間の話でしょ。
チョメジは人間じゃないわよ。未成年かどうかも怪しいわ。」
「いや、間違いなく未成年だろ。」林田が突っ込む。
(た、確かにチョメジさんは人間じゃないから、いいのかな?)
藤原に言われて、チョメジを見た朔美は、それ以上何も言い返せなくなった。
359誕生パーティの出来事(4):04/06/27 22:20 ID:XYhUIyMt
そして、部屋の隅には、周りの話していることに一人ついていけないよしおの姿があった。
「酒のビンが部室に転がってるのを、先生に見つかったらどうするつもりだよ。」
林田が大声で藤原に怒鳴り上げる。
「もー、うるさいわね。ちゃんと片付けておけばいいんでしょ。」
「林田君、私が後でちゃんと片付けとくから。」
林田と藤原の間に、桃里が割って入ると、林田は態度を軟化させた。
「ごめんね、森さん。酒のビンの後始末なんかさせて。」
「いいって、いいって。」
謝る林田に、笑顔で答える桃里。

実は、朔美は、この林田の桃里に対する接し方が、最近気になって仕方がなかった。
もしかしたら、林田先輩は、森先輩のことが好きなのでは・・・。
二人の楽しそうな雰囲気を眺めながら、ふとそんな考えが頭の中をよぎる。
「中山、お前も遠慮しないで、どんどん食べろよ。」
「えっ。」
林田の声に、ふと我に返った朔美は、思わず声を上げた。
「朔美ちゃん、どうしたの?」
朔美の声に驚いた桃里が、思わず朔美に話し掛ける。
「いえ、何でもないです。」
心配かけまいと笑顔で答える朔美。
「まあ、いろいろとびっくりしたと思うけど、そのうち慣れるよ。」
林田は朔美にそういうと、近くにあったコップを手に取った。
それに気がつく皮村。
「おい、林田、そのコップは・・・」
しかし、皮村が言い終わる前に林田はコップの中の飲み物を飲み始めた。
飲んでから、あまりに違和感のある味に気がつく林田。
だが、桃里が隣に座っている以上、吐き出すなどという行為は許されるはずもなかった。
林田は意を決すると、口にある液体を全て飲み込んだ。
360誕生パーティの出来事(5):04/06/27 22:22 ID:XYhUIyMt
そして、20分後・・・。

林田は、吐き気すら覚え、だんだん頭がクラクラしていた。
「どうしたの、林田君。」
林田の異変に気がついた桃里が林田に話し掛けるが、林田からの応答はない。
そして、ついに林田は隣に座っていた桃里の膝の上に倒れこんだ。
「きゃあー!!!。」
驚く桃里。ブーッと飲んでいたものを思わず吹き出す藤原と皮村。
そして、言葉も出ないくらい驚く朔美。
「どっ、どーしたっすか。林田先輩。」
純粋に林田を心配するよしお。
一方、皮村は、あまりにもそのうらやましい構図(膝枕)を見て、
林田に対して殺意すら芽生えていた。
「部長、みんなの見てる前でモリモリにセクハラとは、アンタも随分変わったわね。」
藤原が林田に話し掛けるものの、林田からの返事はなかった。
(えっ、林田先輩が森先輩にセクハラ?)
藤原の話を真に受けてショックを受ける朔美。
「ちょ、ちょっと林田君、どうしたの。」
青ざめた顔で倒れている林田の様子を見て、林田に話し掛ける桃里だが、
やっぱり林田からの返事はない。
「あ、さっき、林田の奴、コップ間違えて、チョメジのを飲んでたんだけど、まさか・・・」
皮村の話を聞いた藤原は、林田の飲んでいたコップを手にとって確認した。
「間違いないわ。部長はチョメジのお酒を飲んでしまったみたいね。」
(しかも、チョメジの持ってるビン見たけど、相当アルコール度数の高い焼酎のようね。)
「ちょっと、納得してないで、早く林田君を起こすのを手伝ってよ。」
ふと、桃里の方を見ると、桃里と朔美の二人が林田を起こそうとしていた。
「仕方がないわね。ミウミウ、部長を起こすのを手伝ってあげなさい。」
藤原に言われて、ミウミウは林田を抱き起こした。
361誕生パーティの出来事(6):04/06/27 22:27 ID:XYhUIyMt
「ううっ、気持ち悪い。」
林田は相変わらず意識がなかったが、さっきから気持ち悪いを連発していた。
「こういう場合は、トイレで吐かせると、楽になるらしいわ。」
未成年なのになぜか、こういう無駄なことを知っている藤原のアドバイスを受けて、
皮村とミウミウは林田を担いでトイレに連れて行って吐かせることにした。
3人の姿を心配そうに見送る朔美。
「部長なら、大丈夫よ。ただ酔っ払ってるだけだから。」
そう言いながら、何かを思いついたのか、藤原もトイレの方へ走っていった。

トイレで吐かせたせいか、大分顔色がよくなった林田だが、依然として意識はなかった。
ちなみに林田が吐く様子を目のあたりにして、皮村とミウミウももらいゲロをしたらしい。
「あー、もう、何か食欲がわかねえよ。」
皮村もミウミウも、げんなりとしていた。
藤原は、なぜか林田が目覚めるのを待っていたようだが、いつまで経っても目が覚めないので、
だんだんと飽きてきていた。
そうこうしているうちに、日も大分傾いて、夕方になっていた。
「じゃあ、そろそろ帰りましょうか。」
藤原の発言に驚く桃里。
「ちょ、ちょっと林田君はどうするのよ。このまま置いて帰るわけにはいかないよ。」
「大丈夫よ。真冬に外で倒れてるならともかく、部室の中で寝ている分には大丈夫よ。」
(それに、急性アルコール中毒の心配もなさそうだしね。)
「そうだな。んじゃ、そろそろ帰ろうぜ。」
皮村もそう言うと、帰る支度を始めた。
「ちょ、ちょっと・・・」
桃里が二人に何か話し掛けようとしたとき、
「わ、私が、先輩が起きるまで残ります。」
林田の横について林田を介抱していた朔美が、藤原に話した。
「じゃあ、これで決まりね。あとはよろしく頼んだわよ。よしお、帰るわよ。」
「ええーっ、ぼ、僕もですか。」
そういうと、藤原と皮村はよしおを連れてさっさと帰ってしまった。
362誕生パーティの出来事(7):04/06/27 22:32 ID:XYhUIyMt
「桃ちゃん、あたち達も帰るね。」
藤原と皮村とよしおが去っていく方向を呆然と見ていた桃里の背後から、ベリ子が声をかけて来た。
「ベリ子、お前もか。」思わず叫ぶ桃里。
「うん、それじゃね。バイバイだョ。」
あっさりとそういうと、ベリ子とミウミウは仲良く手をつないで帰っていった。
二人を呆然と見送る桃里の背後から、今度は東が声をかけて来た。
「あのー、森さん、今、姉さん達から電話があって、僕も帰らないといけないんだ。
何でも会わせたい人がいるから、至急帰って来いだって。だからね。」
「うん、わかったよ。林田君ももうじき目が覚めると思うし、後は任せてくれていいよ。」
「ゴメンね。それじゃね。」
そう言うと、倒れている林田の顔を名残惜しそうに見てから、東は帰っていった。
こうして部室には、倒れている林田と桃里、そして朔美の3人だけになった。
こうして、しばらく部室には、3人だけの時間が流れるのであった。

やがて、日は沈み始め、辺りは暗くなり始めていた。

「寒い。」
無意識のまま、寒いとだけ言い続ける林田。
確かに今日は、5月の終わりにしては少し肌寒かった。
「林田君、ちょっと待ってね。」
桃里は、部室の片隅に置いてある柔道着の上着を持ってくると、林田の上にかぶせてあげた。
「あ、二日酔いの人ってよく頭痛いって言うから、頭とか冷やした方がいいのかな。」
「えっ、そうなんですか?」
「よくわかんないけど、うちのお父さん、よく飲みに行った次の日に頭が痛いって言ってたから。」
そういうと、桃里はタオルを水で濡らしに、トイレへと向かった。
そして、濡れたタオルを持ってくると、林田の頭の上にそっとのせた。
倒れている林田を介抱する桃里。その様子を、朔美はしばらくじっと眺めていた。
林田を介抱する桃里の表情は、どこか優しく、林田を見つめる桃里の表情を見て朔美はドキドキしていた。
363誕生パーティの出来事(8):04/06/27 22:39 ID:XYhUIyMt
(もしかして、森先輩も林田先輩のことを・・・。)
しばらく、部室は時計の針の音以外、何もしない無音の時が流れる。
それは、実際は、朔美が心の中で葛藤しつづける時間でもあった。
(森先輩、林田先輩のことが好きなんですか、って、いきなり聞くのも何か変だし・・・)
「朔美ちゃん。」
「わっ。」
突然、桃里に名前を呼ばれてビックリする朔美。
「ど、どうしたの。」
驚く桃里。
「い、いえ、ちょっと考え事していたものですから。」
「そ、そう。」
「えっと、それで、何ですか?」
「前から思ってたことなんだけどね。朔美ちゃんは、確か中学の時は剣道部に入ってたんだよね。」
「はい、そうですけど。」
「それなのに高校では、なんで剣道部じゃなくて柔道部に入ったのかなーって。」
「えっ!?」
突然の質問に、返答に困る朔美。
「もしかしたら、あの時、私が無理に見学させて入部させちゃったのが原因かな?」
「いえいえ、違いますよ。」
慌てて否定する朔美。
「そう、だったらいいんだけど、もし私のせいで柔道部に入ることになったとしたら、
朔美ちゃんに悪いなってずっと思ってたから、よかった。」
そう言って朔美に微笑みかける桃里。
(森先輩、そんなことをずっと気にしてくれてたんだ。)
普段から自分のことをすごく優しく気遣ってくれる桃里に、朔美はいつも感謝していた。
364誕生パーティの出来事(9):04/06/27 22:42 ID:XYhUIyMt
朔美は確かにあの時、あまりにもキラキラ光る目で自分を見つめる
桃里の誘いを断りきれずに柔道部の見学を行なった。
しかし、あの時桃里に誘われなかったら、今でも林田が柔道部に入っていたことに
気づいていないかも知れない。
そう考えると、あの時の偶然の出会いは、自分にとって最高にラッキーだったと思ってるし、
自分と林田を再会させてくれた桃里には、むしろ感謝していたくらいだった。
「でも・・・」
「えっ?」
「じゃあ、なんで剣道部じゃなくて柔道部に入ったのかな?」
桃里の問いにまたしてもギクッとなる朔美。
柔道部に入った理由なんて、自分の中では明快に答えが出ている。
でも、その内に秘めたる思いをまだ、他の人には話したくない。
回答に困っている朔美の様子を見て、桃里は興味が出てきたのか、追求し始めた。
「さては、もしかして、林田君・・・」
(ええっ!?)ドキドキドキ
桃里の口から林田の名前が出てきて、一瞬慌てる朔美。
「・・・と同じで、本当は柔道部に入りたかったけど、部活がなかったから剣道部に入っていたとか。」
「そそそそ、そーなんですよ。」
「やっぱり、そうだったんだ。」
それを聞いて、納得する桃里。
一方、朔美はどうやらバレずにすんで、ホッとしていた。

パーティーが終わって1時間以上が経過した。
「林田君、起きないね。」
「そうですね。」
「本当に大丈夫なのかな。」
しばらく楽しそうに話していた桃里と朔美だったが、一向に目を覚まさない林田の様子に
さすがに少し心配になっていた。
とその時、「ウウン」といいながら林田は寝返りをうった。
「どうやら、大丈夫みたい。」
眠る林田を見て、桃里と朔美はホッとすると、二人とも自然と笑みがこぼれていた。
36564:04/06/27 22:49 ID:XYhUIyMt
今日はここまでにしておきます。
続きを書けるのは今週末ぐらいになりそうです。
それまでに出来たら、他の職人さんの降臨を期待してます。
366名無しさん@ピンキー:04/06/27 23:52 ID:6FCCQndC
>>365
いつもありがとう
今回は3pの予感
367名無しさん@ピンキー:04/06/28 21:23 ID:pN8BO00g
>>365
GJ
続きが楽しみです。
368名無しさん@ピンキー:04/06/30 23:12 ID:bwphZUE0
保守だョ。
36964:04/07/02 23:44 ID:4Zx5kgAz
今週はいろいろあって、やっと週末かーって感じです。
てなわけで、寝る前に話の続きを載せておこうと思います。
しかし、このSS、話も長いけど、エロへの道も果てしなく長いようです。
370誕生パーティの出来事(10):04/07/02 23:45 ID:4Zx5kgAz
「朔美ちゃん。」
「ハイ、何ですか?森先輩。」
「あのね、今日、お店を手伝わないといけなくて、私ももうそろそろ帰らないといけないんだ。」
「そ、そうなんですか。」
(そういえば、森先輩の家って、確かラーメン屋だったっけ。)
「で、悪いんだけど、私もそろそろ帰ろうと思うんだけど、一人で大丈夫かな?」
申し訳なさそうに話し掛ける桃里。
「は、はい、大丈夫です。」
「じゃあ、お先に失礼するね。朔美ちゃんも遅くなりそうだったら、
林田君起こして帰ったらいいからね。」
「あ、ハイ。お疲れ様です。」
こうして、桃里も家に帰っていった。
(本当に、森先輩はやさしくて、いい人だなぁ。おまけに美人だし。
これじゃ、林田先輩が、森先輩のこと好きになってもおかしくないなぁ。)
去っていく桃里の後姿を見ながら、朔美は深い溜息を一つついた。

気がつけば部室は林田と朔美の二人っきりになっていた。
本来ならば、とても嬉しいシチュエーションなのだろうが、林田は相変わらず目が覚めないし、
それに暗くなり始めた学校は静まり返って、不気味さすら漂っていた。
無音の中、一人部室に残った朔美は、この静けさが怖くて、今すぐ家に帰りたい気分になっていた。
それでも、怖いのを我慢して残っていれるのは、目の前に林田がいるからだ。

「林田先輩、起きてください。」

朔美は、すがる思いで、林田に向かって小声で叫んだ。
しかし林田は、よほど深い眠りに入ってるのか、朔美がいくら起こそうとしても目を覚まさなかった。
林田先輩さえ、起きてくれれば、きっと林田先輩が勇気付けてくれるはず。
朔美はまたしても、例によって、林田への妄想を思い描いていた。
しかし、朔美は知らなかった。林田が超のつくぐらいの怖がりであることを・・・。
371誕生パーティの出来事(11):04/07/02 23:48 ID:4Zx5kgAz
もう、どれくらいの時間がたっただろうか?
辺りは日も暮れて真っ暗になっていた。
時計を見ると、もう8時をまわっていた。
さすがに、もう帰らないといけない。
しかし、このまま林田を放っておくわけにもいかなかった。
林田は一向に起きる気配がなかった。
朔美は何度か林田を起こそうとしたものの、林田からの反応は全くなかった。
朔美はどうしたものかと悩んでいた。
その時、携帯電話の着メロが突然鳴り出して、朔美は心臓が飛び出しそうなくらい驚いた。
これは、林田の携帯電話のようだ。しかし、林田は相変わらず目が覚めない。
仕方がないので、朔美が代わりに出ることにした。
朔美は林田の携帯電話を手に取った。ディスプレイには「森さん」と表示されていた。
「えっ、もしかして森先輩からの電話。」
気づいて慌てて電話に出る朔美。
「も、もしもし。」
「もしもし、って、もしかして朔美ちゃん?」
電話の向こうの桃里はかなり驚いているようだ。
「は、ハイ、そうです。」
「もしかして、まだ部室にいるの?」
「は、ハイ、林田先輩、まだ目を覚まさないんです。」
「そっか、林田君、まだ目を覚まさないんだ。ウーン、どうしたものかな。」
電話の向こうで考え込んでいる様子の桃里。
「じゃあ、私も今からそっちに行くよ。今日はもうお店の方は大丈夫みたいだから。」
暗闇の学校の中、ずっと一人でいた朔美は、桃里の言葉を聞いて思わず笑みがこぼれた。
「ハ、ハイ、お願いします。」
電話で桃里に、思わず大声で返答する朔美。
これには電話の向こうの桃里も驚いたようだ。
372誕生パーティの出来事(12):04/07/02 23:52 ID:4Zx5kgAz
桃里との電話を切った朔美の表情からは、さっきまでの不安と心細い表情は消えていた。
もうすぐ、森先輩が来てくれる。そう思っただけで、今までの不安が半減した。
とその時、安堵している朔美の背後から、誰かが手を伸ばしてくるのに気がついた。
その手は朔美の背後から手を回すと、次の瞬間、朔美を思いっきり抱き寄せていた。
「キャーー!!!」
思わずビックリして声をあげる朔美。
恐る恐る後ろに顔を向けると、そこにはいつの間にか目覚めていた林田がいた。

その頃・・・。
二人のためにラーメンの差し入れの準備をし始めるモモジと桃里。
普段は制服のまま手伝っていた桃里だが、今日は珍しく私服に着替えて手伝っていた。
その桃里の前のカウンター席では、藤原がラーメンを食べていた。

「もう、あの子ったら、まだ部室に残ってたの。部長なんかさっさとたたき起こせばいいのにね。」
ラーメンを食べながら、藤原は桃里に話し掛けた。
「仕方がないよ。朔美ちゃんはそういうことができるタイプじゃなさそうだし。」
「モリモリ、ラーメンの準備しているようだけど、部長がまだ目を覚ましてなかったらどうするつもりなの?
ラーメンのびちゃうわよ。」
それを聞いてハッとなる桃里。
「そう言われたらそうだ。林田君まだ起きてるとは限らないね。
じゃあ、コンビニで何か買って差し入れに持っていくことにするよ。」
そういうと、桃里はエプロンをはずして、外に止めてある自転車に乗った。
「桃里、もう遅いから気をつけて行くんだぞ。」
心配そうに桃里の方を見ながら話すモモジ。
「お父さん、大丈夫だって。すぐに帰ってくるから。じゃあね、行ってきまーす。
藤原君、ゆっくりしてってね。」
そう言うと桃里は自転車に乗って学校に向かった。
「まったく、モリモリも大変ね。あ、モモジ、ラーメンおかわりね。」
桃里が去っていくのを見届けた後、藤原はラーメンの追加注文を行なった。
373誕生パーティの出来事(13):04/07/02 23:53 ID:4Zx5kgAz
「は、林田先輩。起きてたんですか?」
背後にいた林田に驚く朔美。
「ああ、ずっと俺が起きるのを待っててくれたんだ。中山、ありがとうな。」
「いえ、そんな・・・」
林田に感謝されて、少し照れながら答える朔美。
ただ、林田がいつもと少し雰囲気が違うように感じた。
まだ、目覚めたばかりだからだろうか?
でも、それにしても、林田の様子はどこかいつもと違うような感じがした。
どこが違うのかと言われると、答えに窮してしまうのだが、とにかく朔美には
林田がいつもと少し様子が違うように感じた。
「林田先輩?」
朔美がいぶかしげに林田の顔を見つめた瞬間・・・。

林田は、朔美を押し倒した。
「キャッ、せ、先輩!?」
無言で、朔美の上に覆い被さってくる林田。
(うわっ、なななな、何やってんだ俺? キャラ変わってるじゃねえか。オイ。)
「ちょ、ちょっと、先輩、どうしちゃったんですか? こ、こんな・・・」
あまりの出来事に、混乱する朔美。
林田はただ無言で朔美の上に覆い被さると、朔美の両足の間に体を入れて、脚を閉じれないようにした。
(中山、逃げろ。おい、俺、一体、中山に何をするつもりだよ。)
林田の心の中では、林田の理性が混乱していた。
自分の意思とは関係なく、自分の体が勝手に動いていく。
しかも、その自分の体が、後輩の朔美に襲いかかっているのだ。
林田は何とか理性で食い止めようとするが、まるで体だけ別人のものになって
しまったかのように言うことが効かない。
374誕生パーティの出来事(14):04/07/02 23:56 ID:4Zx5kgAz
林田は、朔美の制服のリボンをはずすと、朔美の服を脱がせ始めた。
「い、いや、先輩、や、やめてください。」
あまりの林田の豹変と、自分の身に起きようとしている現実に朔美は混乱していた。
あこがれと初恋の対象でもあった林田の突然の豹変振りに、朔美は涙を浮かべながら、抵抗した。
林田は無言のまま、制服の下から、制服の中に手をもぐりこませる。
「いやぁ、先輩・・・。」
(おい、やめろって、俺は、一体どうしちまったってんだよ。)

その時、林田の動きがふと止まった。
「ゴメン、中山、俺、どうかしてたみたいだ。」
そういうと、朔美の制服の中に滑り込ませていた手を出した。
その声を聞いて、朔美は林田の方を恐る恐る見ると、林田も朔美の方をじっと見つめていた。
目と目が会う二人。
林田の表情は真剣だった。その表情に思わずドキッとする朔美。
そして、朔美も真剣な表情の林田から目をそらせなくなっていた。

(おい、何勝手に盛り上がってんだよ。中山も何やってんだよ。早く逃げてくれよ。)
林田の理性は、今がチャンスなのに、なぜか逃げ出さない朔美にイライラしていた。

一方その頃・・・
桃里は家と学校との中間地点にあるコンビニを目指していた。
久しぶりに自転車に乗るせいか、あまりスピードが出なかったが、それでも必死でこいで
何とかコンビニに辿り着いた。
「何か、すごい疲れた。最近柔道始めたけど、やっぱ、それまでが運動不足だったせいかな。」
桃里はそんなことを考えながら、コンビニに入っていった。

そしてもう一方では・・・
藤原が、追加注文したラーメンをおいしそうに食べていた。
375誕生パーティの出来事(15):04/07/03 00:00 ID:czBCY0DD
「中山、お前を抱きたい。」
(ブーーーーーーーーーッ)
林田の理性は自分の発言した言葉を聞いて、思わず吹き出した。
(オイ、俺は、いきなり、何言ってんだよ。第一、俺に似合わねえだろ、そのセリフはよ。)
林田の理性は、自分の発した言葉に、文字通り一人突っ込みをしていた。
「えっ!?」
一方、突然の林田の言葉に呆然とする朔美。
「いいだろ。」
林田の言葉でようやく我に返る朔美。
「ええっ、そ、そんな・・・、ほ、本気ですか。先輩・・・」
朔美は同様しながら、必死で答える。
胸の鼓動が激しくなる。
「ああ、もちろん、本気だ。お前が欲しいんだ。」
(オイッ、コラ、俺は何を調子に乗ってんだよ。)
林田の視線は、朔美を一直線に捕らえていた。
林田は本気だと、朔美は思った。
「林田先輩・・・。」
憧れの先輩であった林田が、本気で自分を求めてくれている。
それだけで、朔美には十分だった。
「中山」
林田はそう言うと、朔美を起こし、優しく抱きしめていた。
朔美の目から、自然と涙がこぼれてきた。
376誕生パーティの出来事(16):04/07/03 00:06 ID:czBCY0DD
(おい、俺がつまんねえ事言ったり、セクハラしたりするから、
中山泣いちゃったじゃねえかよ。
いきなり襲いかかるし、後でどうやって言い訳しようかな。)
一方、林田の理性は言い訳を必死に考えていた。
林田の抱擁は力強いものではなかった。
だから、今、朔美が力を振り絞って、突き飛ばせば、林田から逃げることは可能だった。
(中山、今がチャンスだ。早く逃げろ。)
林田の理性は朔美に向けて、必死に声を上げていた。
しかし、もちろんその声が朔美に届くことはなかった。
林田の理性は、何とかして朔美を自分から逃そうと必死に叫んでいた。

しかし、その時・・・
「先輩、私、林田先輩のことが好きです。」
(えっ、中山!?)
朔美の突然の告白に驚く林田の理性。
「私、先輩が卒業してからも、ずっと剣道続けてました。
先輩が好きな剣道をやってたら、寂しさを少しは紛らわせるかなと思って。
でも、この1年、先輩に会えなくて、本当は寂しくて仕方がなかったんです。
だから、先輩と同じ学校に入って、先輩に会えた時は、本当に嬉しかったです。」
そう言うと、目からさらにとめどなく涙がこぼれてくる朔美。

(中山、お前・・・)
林田の理性は、彼女の気持ちを知って、言葉を失った。
377誕生パーティの出来事(17):04/07/03 00:09 ID:czBCY0DD
しばらく、流れてくる涙をぬぐっていた朔美。
(だ、ダメだ・・・。俺は、俺は、森さんのことが・・・)苦悩する林田の理性。
だが、林田自身は、そんな理性のことなどお構いなしで、行動し始めた。
朔美を落ち着かせようと、林田は朔美の頬に軽くキスをすると、頭を優しく撫でた。
それに気がついた朔美が、林田の方を見上げると、林田が優しい笑顔で自分の方を見ていた。
それは、中学時代から知っている、いつものやさしい林田の表情だった。
「林田先輩・・・。」
林田の微笑みを見て落ち着いた朔美は、意を決して林田に向かって答えた。
「林田先輩だったら・・・いいです。抱いてください。」
朔美が一途に自分のことを思っていてくれたこと、自分のことをこれほど好きになってくれていたこと、
そして、今の朔美のその言葉を聞いて、林田の心は激しく揺れ動いていた。
(中山、ダメだ。俺は、俺は、森さんのことが、好きなんだ。)
拒絶しようとする林田の目に、目を潤ませながら、自分の方を見ている朔美の姿が映る。
(あれっ、中山って、こんなにかわいかったっけ?)
中学でも、高校でも、朔美は自分と同じ部活に入って、自分の身近にいる後輩だった。
それだけに、今までそのことに気がつかなかったのかも知れない。
潤んだ目で自分を見つめる朔美を見て、林田の理性はさらに胸苦しい気持ちで
押しつぶされそうになっていた。
その理性の様子に気づいた林田本体は、行動に出た。
「中山。」
そう言うと、朔美の方をじっと見つめる。
「林田先輩・・・」
そして、林田と朔美は見つめ合うと、林田は、朔美に優しくキスをした。
朔美の目から一筋の涙がこぼれる。
林田はその涙を指で拭うと、再び見つめあう二人。
そして、再び、今度はどちらからともなく激しいキスを交わし始めた。
(中山・・・)
林田の理性も、そのキスと共に・・・、そして、その一途な朔美の思いの前に、ついに陥落した。
37864:04/07/03 00:14 ID:czBCY0DD
今日はとりあえず、ここまでにしておきます。
明日は用事があるので、続きは明後日になると思います。
37964:04/07/03 22:32 ID:czBCY0DD
・・・と上で書いたのですが、その用事が思ったほどかからなかったので、
今日続きを貼ろうと思います。
ちなみに、まだまだ、この話は続きます。(苦笑
380誕生パーティの出来事(18):04/07/03 22:34 ID:czBCY0DD
その頃・・・
桃里はコンビニで差し入れする品物を選んでいた。
「林田君は起きてるかどうかわからないし、起きてても目覚めたばっかだから、
あっさりしたものがよさそうね。」
桃里はサンドイッチとお茶を二人分手に取ると、コンビニのレジへと向かった。

さらに、その頃・・・。
「いやぁ、今日はラーメン2杯も食べちゃったわ。」
夜道をごきげんな様子で家に向かう藤原。
街頭もなく、まさに真っ暗の道を、ごきげんな様子で藤原は帰っていた。
「虎呂助。最近前にも増して食べすぎではござらんか。」
(家に帰ったら、さらに夕飯を食べるのでござろう。)
藤原の横にはチョメジが歩いていた。
辺りが暗くなっているせいか、チョメジの体は闇に溶け込んでおり、
人が来てもすぐに隠れることができる状態にあった。

「今日は、しかし、なんか長い一日だったわね。」
「そうか?拙者にはいつもと変わらんように思うがな。」
「あんたは酒飲んで酔っ払ってたから、記憶が飛んでるだけよ。」
「うう、それを言われると・・・」
藤原に痛いところを突かれて、グウの音も出ないチョメジ。
「そういえば、拙者の酒を亀太郎が誤って飲んで倒れたそうな。」
チョメジは、さっき桃里が話していたことを思い出した。
「そうなのよ、口に含んだ時点で、普通気づくわよね。
どう味わってもジュースと焼酎の味を間違えるはずないわ。
あの時ベロンベロンに酔っ払ってたアンタならともかくね。」
またしても痛いところを突かれ、黙り込むチョメジ。
「きっと、飲んで、お酒を口に含んでしまったけど、そばにモリモリがいたから吐き出せずに、
そのまま飲んでしまったってとこかしらね。トイレに行って吐き出せばいいのに、もうホントに、バカだわ。」
「そのバカなところが亀太郎のいいとこでもあるがな。」
381誕生パーティの出来事(19):04/07/03 22:37 ID:czBCY0DD
「それが、本当にいいとこなのかしらね?」
珍しく神妙な様子で藤原が話す。
「虎呂助?」
「前から思ってたことなんだけど、部長は、あまりにもいい子を演じようとしすぎなのよ。
それに振り回されるこっちの身にもなってもらいたいものだわ。」
「虎呂助、それは違うぞ。亀太郎はいい子を演じているわけではない。
亀太郎は、根が本当に純粋ないい子なのだ。
亀太郎をここまで立派に育て上げるとは、亀太郎のご両親は、さぞかし立派な方なのだろうな。」
「何よ、あたしがまるでひねくれてるみたいな言い方してくれるじゃないのよ。」
「いや拙者はそのような事は・・・。」
「まあ、部長も化けの皮をはがしたらあたし達と大差ないわよ。」
「化けの皮って・・・」
「そう、化けの皮よ。部長はいい子ちゃんという化けの皮をかぶってるのよ。
だからね、それを剥がしたら部長どうなるかなあと思ってね、
実はあの時、部長がトイレに担ぎ込まれた時に、密かに催眠術を施してみたのよ。」
「な、なんと・・・」
驚くチョメジ。
「一見、いい子ちゃんに見える部長が、その理性を封印されたらどういう行動に出るか、楽しみじゃない。
だから皮村とミウミウが吐いている隙に、こっそりと部長にかけておいたのよ。」
「で、どうだった。」
「どうだったも何も、結局、部長起きなかったから、わからずじまいよ。今思えば、たたき起こせばよかったわね。
きっと皮村みたいになってたと思うけどね。だって、本能しか残ってないんだからね。」
「薫は本能だけしかないと申すか。」
「少なくとも皮村の一面はそうでしょ。」
「た、確かに・・・」
思い当たることがたくさんありすぎて、こればかりはチョメジも否定しようがなかった。
その頃、皮村は自分の部屋で大きなくしゃみをしていた。
382誕生パーティの出来事(20):04/07/03 22:40 ID:czBCY0DD
「まあ、本能の赴くままに行動するとしたら、人間の3大欲求である食欲、性欲、睡眠欲に真っ先に
興味がいくんだろうど、あの時、部長が起きていたとしたら、睡眠欲は満たされていたわけだから、
残るは食欲と性欲だけど、吐いた後って、食欲はあまり沸かないそうなのよ。
しかも、あの時、部長の横にはモリモリが座ってたから、きっと部長は性欲の赴くまま行動したと思うのよ。」
楽しそうに話す藤原だが、それを聞いてチョメジは驚いた。
「虎呂助、ま、まさか、亀太郎に桃里殿を襲わせようとしたでござるか。」
「もちろん、実際にモリモリに襲いかかったら、あたしとミウミウで止めるつもりだったわよ。
でもね、催眠術で理性を完全に封じることなんて、実際には無理な話なのよ。
だからこそ、残った理性で部長がどんな行動をするか、非常に楽しみだったんだけどね。
でも、部長は今だに目が覚めてないみたいだし、ホント、待たなくてさっさと帰って正解だったわ。」
「しかし、朔美殿は、亀太郎が起きるのを、部室でずっと待っているのでござろう。
それに、桃里殿も、亀太郎を見舞いに、こんな夜遅くに学校まで行ってるし、二人とも本当に優しい子でござるな。」
「ホント、部長にはもったいない・・・。」
言いかけて、藤原の歩みが止まる。
「どうした?虎呂助」
不思議に思うチョメジ。

「ああ、しまったー。催眠術を解くのを忘れてたわ。」
「な、な、な、なんと。」
「まずいわ、理性がどれだけ残っているかわからない以上、今の部長に、二人が近づくのは危険だわ。
チョメジ、学校に戻るわよ。」
そう言うと、藤原は慌てて学校に戻り始めた。

しかし、この時、藤原はまだ心のどこかに安心感があった。
(でも、部長だったら、理性を失ってても、ヘタレのままだったりしてね。)
そんなことを考えて思わずプッと吹き出していた。
しかし、これが、後に藤原自身をも巻き込んだ大事件の始まりになろうとは、
当然ながら、この時の藤原は微塵も思っていなかった。
383誕生パーティの出来事(21):04/07/03 22:42 ID:czBCY0DD
林田はゆっくりと朔美を寝かすと、自分の体を朔美の上に重ねた。
見つめあい、そして再びお互いを求め合うかのように、激しいキスを交わし始めた。
「・・・ん・・・・んっ・・・・はっ・・・・」
林田も朔美も初めて経験する唇と舌の感触に夢中になり、熱い吐息を漏らしていた。
朔美は、いつの間にか林田の背に腕を回していた。
林田は急に自分の体温が上昇するのを感じ、下腹部が熱く芯を形作るのを自覚した。
やがて二人の唇がゆっくりと離れる。
林田は、朔美の頬に口付け、その唇を徐々に首筋に滑らせていく。
「・・・・・ああ・・・」
林田の唇から甘く痺れる様な感覚がもたらされる。
それは朔美が生まれて初めて経験する官能的な刺激であった。
林田は、首筋を愛撫したまま、手を朔美の制服の中に滑り込ませてゆく。
林田は朔美のつけていたブラジャーのホックをはずすと、
ゆっくりと右手を朔美の胸に這わせる。
「・・ああっ!・・・あ・・・・・・」
林田の手の感触に、思わず声を上げる朔美。
その様子を見た林田は、もう片方の手も、制服の中に滑り込ませた。
そして、もう片方の手も朔美の胸に這わせると、堅くなっていた突起物を指で刺激した。
「あっ・・ああっ・・んああ・・」
朔美は突然の刺激に快感で顔を歪め、声を上げた。
自分の愛撫で感じている朔美を見ていると、たまらなくいとおしく感じてくる。
林田は朔美に顔を近づけると、再び朔美と口づけを交わした。
「・・・ん・・・・んんっ・・・・」
しばらくキスと胸の愛撫を続けていた林田だが、やがて二人の唇が離れると、
朔美の胸に添えていた手もはずした。
そして、朔美の制服をゆっくりと脱がせ始めた。
朔美の目からまた涙がこぼれる。
それは、林田に見られるという羞恥と、林田に抱かれているという喜びの混じった
複雑な感情のもたらす涙だった。
384誕生パーティの出来事(22):04/07/03 22:45 ID:czBCY0DD
林田が朔美のブラをはずすと、朔美の羞恥は極限にまで達した。
思わず胸を両手で隠す朔美。
「せ、先輩、ごめんなさい。胸・・・大きくなくて・・・」
「いいんだ。中山。そんなこと気にしなくても。」
そう言うと、林田は朔美の両手をゆっくりと下ろさせる。
それと同時に朔美の胸が露わになった。
服を脱がせ終わった林田は、朔美に軽くキスをすると、今度は朔美の胸に舌を這わせた。
「あんっ・・んああ・・ああっ・・」
舌が自分の乳首にまとわりつくような感覚に、たまらず朔美は切ない声を上げた。
「・・・ああっ・・・先輩・・・」
林田は朔美の胸を、舌で愛撫し続けていた。
朔美は、林田の舌の動きに翻弄されていた。
林田はしばらく舌で愛撫を続けた後、今度は朔美の乳首を口に含んだ。
「あっ・・ああっ・・んああ・・」
朔美の口から漏れる声が大きくなる。
胸を口で愛撫したまま、手を朔美のスカートにやると、朔美のスカートを脱がせ始めた。
「えっ・・・あっ・・・・ヤダッ、先輩・・・」
さすがに恥ずかしくなった朔美は抵抗するが、その力は弱く、林田にとっては対して抵抗にならなかった。
スカートをずらすと、今度は朔美の下着に手をかけた。
その間も、林田の胸への愛撫は続いた。
「・・・ああっ・・はぁん・・」
朔美はその愛撫で、もはや目を閉じて息を乱しながら切なく声をあげるだけで、もはや抵抗する力はなかった。
その様子を見た林田は胸への愛撫を止めて、両手で丁寧に朔美の下着を脱がせていった。
林田は朔美の秘所に目をやると、朔美の秘所はすでに十分濡れていた。
それを見た林田は、自分の服も素早く脱ぎ始めた。
林田の愛撫を受けて、朔美はしばらく目を閉じたままで、声を上げ続けるだけだったが、
しばらくして林田の愛撫が止まったのに気がつくと、恐る恐る目を開けた。
目の前には裸になっていた林田がいた。
385誕生パーティの出来事(23):04/07/03 22:51 ID:czBCY0DD
「林田・・・先輩・・・」
目の前の林田の裸に目を奪われる朔美。
(今、私と林田先輩・・・、二人とも裸なんだ。)
朔美は、今起こっていることが現実であることを改めて噛み締めていた。
突発的なキスから始まり、激しい愛撫を受け続けて、まるで白昼夢をみているような
気分だった朔美だったが、手を伸ばすと、そこには確かに林田の体があった。

林田先輩の体、思ったよりも、ずっと大きくて温かい・・・。

「中山・・・」
二人の肌と肌が触れ合い、一つに重なり合うと、二人は再びお互いを求めるかのように、
激しくキスをし始めた。
「んん・・・ん・・・はっ・・・」
二人の長くて激しいキスが続く。
最初のキスは林田の方が、朔美の口内に舌を入れて侵食していたが、今度のキスは違った。
二人の舌と舌が、まるで生き物のように、お互いを求めながら絡めあっていた。
このキスだけで朔美は、全身の力が抜けていくような感覚に陥っていた。
しばらくお互いを貪るように激しくキスを続けていた二人だが、やがて林田の方から唇を離すと、
頭を下のほうにずらし、朔美の体の愛撫を始めた。
両胸をやさしく手で揉みながら、乳首を口に含んだ。
「ああっ・・・」朔美の口からから思わず声が漏れる。
しばらく胸を愛撫した林田は、さらに頭を下の方にずらしていく。
それがどこに向かっているかは、朔美もわかっていた。
林田は、朔美の両足をM字に固定して開かせると、朔美の秘所に目をやった。
「ヤ、ヤダ、せ、先輩、そ、そんなところを・・・じ、じっと見ないで下さい。」
しかし、朔美の体は気持ちとは裏腹に、林田に自分の秘所を見られていることに興奮していた。
それが証拠に、朔美の秘所は、奥から溢れてくる愛液でじっとりと濡れていた。
林田は、そんな朔美の様子に気づき、少し笑みを浮かべると、朔美の秘所に指を沈めた。
386誕生パーティの出来事(24):04/07/03 23:04 ID:czBCY0DD
「ああああっ・・・あん・・・」
朔美から大きな声がこぼれる。
「中山、気持ちいいか?」
林田は、指で朔美の秘所を掻き回しながら、朔美に問い掛けた。
「ああああっ・・・んああっ・・・」
しかし、朔美に林田の問いに答える余裕はなかった。
朔美は今までに味わったことのない快感に、ただただ声をあげるしかなかった。
そのあまりに激しい快感のためか、朔美の目から涙がこぼれていた。
林田はしばらく指で朔美の秘所を愛撫していたが、しばらくして、指を離した。
ハァハァ、ハァハァ。
大きく息を吸い込む朔美。どうやら先程の刺激はかなりこたえた様だった。
「中山、気持ちよかったか。」
林田のその質問を聞いて、朔美は顔を赤らめた。
答えは明らかだった。朔美の秘所からはおびただしい量の愛液が出ていた。
その愛液の一部は体を伝って、床にまで達していた。
しかも林田の愛撫を受けている間、ずっと朔美は嬌声をあげていたのだ。
気持ちよくないわけがあろうはずがなかった。
「ハ、ハイ・・・気持ちよかったです。」
顔を真っ赤にしながら答える朔美。
「そっか。よかった。」
そう言うと、林田はホッとしながら、朔美の方を見て優しく微笑んだ。
どうやら、林田は本当に自分の愛撫に不安を覚えていたようだ。
(やっぱり目の前にいるのは、林田先輩だ。)
そんな林田を見て、朔美は少しおかしくなり、気がつくと朔美も林田の方を見て笑っていた。

林田が、朔美に顔を近づけると、朔美もそのことを感知して、目を閉じた。
そして、二人はまたキスを交わし始めた。
387誕生パーティの出来事(25):04/07/03 23:06 ID:czBCY0DD
一方その頃・・・。
桃里は、伊出高の校門の前にいた。門はまだ開いていた。
「あれっ、まだ門が開いてる。ラッキー」
そう言いながら学校に入ろうとしたとき、ライトをつけた奥から車が走ってくるのが見えた。
「もーりー、お前、こんな時間に学校で何やってるんだ?」
校門から出てきたのは、数学の御徒町先生だった。
どうやら、ちょうど帰るところのようだった。
(ゲッ・・・、ヤバイ・・・)
何かないかとっさに考える桃里。
「手に食べ物持ってるけど、誰かに差し入れか?」
御徒町先生のその一言で、桃里はピーンと閃いた。
「えーっと、あの、その、実は、今度、県総体に柔道部の皆が出るってことで
まだ練習しているみたいなんで差し入れを買ってきた所なんです。」
とっさに嘘をつく桃里。
「そうか、でも、あまり遅くならないうちにさっさと帰るんだぞ。」
そう言い残すと御徒町先生はさっさと帰ってしまった。
「や、やけにあっさり通してくれたな。」
桃里はそう思いながら、校門に入ると、去っていく御徒町先生の方に向かって、
(先生、嘘ついてゴメンなさい。)
と桃里は心の中で謝っていた。

「じゃあ、これはどうだ?」
そう言うと、林田は朔美の両足を持ち上げた。
林田から、朔美の恥ずかしい部分全てが丸見えになった。
「ヤ・・・ヤダヤダヤダ、先輩・・・恥ずかしいです。」
両手で顔を覆い、首を横に振る朔美。
そんな朔美の反応をかわいいと思いつつも、林田は朔美の秘所に顔を近づけると、
今度は舌を使って愛撫し始めた。
「ヒッ」
舌の感触に思わず声を上げる朔美。
388誕生パーティの出来事(26):04/07/03 23:09 ID:czBCY0DD
「中山、ここがグッショリ濡れてるぞ。」
林田に言われて、顔を真っ赤にする朔美。
「でも、中山、俺が全部拭い取ってやるからな。安心しろ。」
林田はそう言うと、朔美の秘所を丹念に舐め始めた。
しかも、わざとピチャピチャと音をたてながら・・・。
朔美はその舌の刺激と卑猥な音に、思わず腰をくねらせ、林田の舌から離れようとする。
しかし、林田は朔美の腰をがっちりと掴むと、再び朔美の秘所を舌で舐め回した。
朔美の秘所からおびただしい量の愛液が溢れてくる。
しかし、林田はそれをも丹念に舌で拭い取っていく。
「あ、ダメ・・・あああ・・・あっ・・・ああああ・・・」
朔美の声が一段と大きくなる。
林田の舌による愛撫は、先程までの指による愛撫以上の快感を朔美に与えつづけた。
ヌメッとした感じの舌が、秘所で蠢いている感触に、最初こそ気持ち悪さを感じていた朔美だったが、
その気持ち悪さと同居する激しい快感に、いつしか朔美は虜になっていた。
林田は秘所の奥に舌を入れると、そこに隠れた小さな肉芽を弾いて擦り始めた。
「あっ、うん、せ・・・先輩・・・ダメ、お、おかしくなっちゃう、ああああああ・・・」
電流のような激しい快感が体に走り、朔美の目から涙がこぼれる。
どうやら、朔美は軽い絶頂を迎えたようだ。
その様子に気づいた林田は、愛撫を止めて、しばらく朔美の様子を伺う。

ハァハァハァハァ・・・。
涙を流しながら、肩で大きく呼吸をする朔美。
しかし、再び林田が舌で朔美の秘所を堪能し始めると、再び朔美の口から喘ぎ声がこぼれた。

「やっ・・・ダ・・・ダメ・・・で・・・す・・・ああっ・・・」
しばらく、ピチャピチャという音と朔美の喘ぎ声だけが、部室を支配し続けた。
そして、ようやく林田が朔美の秘所から顔を上げた時には、朔美は3回も絶頂を迎えていた。
389誕生パーティの出来事(27):04/07/03 23:10 ID:czBCY0DD
桃里は校門から、学校の中に入ると、真っ暗な校内を一人で歩いていた。
「夜の学校に一人で入るのは、さすがに怖いよ。」
ひっそりとした真っ暗な校舎の中を一人歩く桃里。
昔、部員みんなで肝試しした校舎の前を通り過ぎると、目の前に武道場が見えてきた。
「ふう、やっと着いた。林田君、もう、起きてるかな。」
そう思いながら、桃里は差し入れを手に抱えながら、武道場へと向かった。

林田は近くにあったタオルで、朔美の愛液まみれになった顔を拭くと、
横たわっていた朔美の方に目をやる。
「ハァハァ・・・は、林田・・・先輩・・・」
息も絶え絶えになりながらも、朔美は林田の方に顔を向けていた。
「中山」
林田は真剣な顔をして朔美の方を見る。
「は・・・はい。」
朔美は、荒い呼吸を整えると、何とか声を上げて、林田に答えた。
「そろそろ、いくぞ。」
「えっ!?」
林田はそういうと朔美の両足の間に体を入れ、挿入する姿勢をとった。
今まで恥ずかしくて林田の股間に目をやれなかった朔美だったが、この段階になると、
さすがにそうとも言ってられない。
朔美は恐る恐る林田の股間に目をやると、林田のそれは、硬直していきり立っていた。
それは、男性の勃起したモノを始めて見る朔美にとって、恐怖を起こさせるのに十分だった。
朔美の体がとたんに硬直する。
(男の人のアレって・・・こんなに大きいの。私の体の中に入ってきたら、壊れちゃうよ。)
「せ、先輩、私、なんだか怖い。」
朔美は怯えていた。
390誕生パーティの出来事(28):04/07/03 23:13 ID:czBCY0DD
「心配するな。中山。痛くしないようにするから。俺を信用しろ。」
そういうと林田はやさしく微笑みながら、朔美の頬に軽くキスをした。
その林田の表情を見て、少し安心した朔美の体から緊張が解けた。
「じゃあ、行くよ。」
そういうと、林田は朔美の秘所にゆっくりと挿入を始めた。
「んっ・・・あっ・・・あああ・・・」
秘所は十分に濡れていたものの、さすがに初めての挿入のため、朔美に激痛が走る。
朔美の顔が苦痛で歪み、目から涙がこぼれる。
林田は朔美の頭を撫で、頬にキスすることで、何とか朔美を痛みからそらさせようとした。
そして、なんとか林田は朔美の中に挿入することが出来た。
「よく頑張ったな。中山。」
林田はそう言うと、朔美にやさしく口付けをした。
「は、はい、先輩。」
朔美は、本当に自分が林田と今一つになったことを実感していた。
(と、とうとう・・・林田先輩と・・・やっちゃったんだ・・・。)
朔美は、自分と林田がつながっている部分を見て、あらためてそのことを実感した。
「じゃあ、ゆっくりと動かすからな。」
そう言うと、林田はゆっくりと腰を動かし始めた。
「痛っ」
肉と肉が擦れあうその刺激に、朔美は思わず声を上げる。
「大丈夫か、中山。」
少し心配そうに覗き込む林田。
「だ、大丈夫です。」
朔美は少し苦痛に顔を歪めながらも、林田を心配させないよう、笑顔を作った。
「最初は、少しきついかも知れないけど、何とか我慢してくれな。」
そう言うと、再び林田はゆっくりと腰を動かし始めた。
しばらく、朔美は苦痛に耐えながら、林田の動きにゆっくりと合わせていった。
391誕生パーティの出来事(29):04/07/03 23:16 ID:czBCY0DD
朔美は最初こそ痛みが伴っていたものの、林田の腰の動きがだんだんリズミカルになるにつれ、
痛みとは別の快感が広がっていくのを感じた。
「はっ、はっ、はぁんっ!!・・・せ、先輩・・・!!」
ハァハァ・・・。
林田の荒い息の音が聞こえてくる。
「な、中山、もう、痛くないだろ。」
「ハ、ハイ、ああ・・・でも、あっ、あんっ!、・・・・はぅんっ!!!」
林田の腰の動きがだんだん滑らかになるにつれて、朔美の声が艶っぽいものに変わっていく。
その様子をみて安心した林田は、少し腰の動きを早くした。

桃里は武道場の前につくと、少し安心したのか、きらした呼吸を整えていた。
さすがに少し怖かったのか、自分でも気がつかない間に早歩きになっていたようだ。
呼吸を整えて、落ち着いた桃里は、まだ明かりのついていた武道場の玄関に入った。
下駄箱を見ると、林田と朔美の靴があった。
「まだ、起きてないのかな。林田君。」
自分の靴を下駄箱に入れて、部室の戸を開けようとしたとき、中から声が聞こえてきた。
「はぁん、あっ、あっ、あん!・・・」
朔美の喘ぎ声と共に、中から肉の擦れるような音が聞こえてきた。

「えっ?」
中から聞こえてきた声に驚く桃里。
(こ、これって、ま、まさか・・・、林田君と朔美ちゃん・・・)
桃里の鼓動が、突然激しくなる。
この胸騒ぎは一体なんだろうか?
桃里は部室の扉を開けて、中を確認したかった。
しかし、なぜか、この扉を開けることに戸惑っていた。
もし、自分が今、頭に思っていることを二人がしていたとしたら・・・。
半分パニックになっていた桃里だったが、一つ確認する方法を思いついた。
(そうだ、窓から中の様子を覗けばいいんだわ。)
そう考えた桃里は、そっと玄関を出て、部室の窓の方に向かった。
392誕生パーティの出来事(30):04/07/03 23:18 ID:czBCY0DD
部室の窓側に着いた桃里。
しかし、なかなか部室の中を覗く勇気がなかった。
なぜ、こんなにも自分は不安になっているのだろうか。
いろんなことを考えるが、桃里はどうしてもその答えを思いつかなかった。
「エーイ、ただ、部室の中を覗くだけじゃない。何も迷うことないじゃん。」
そう自分に言い聞かせて、桃里は窓側から部室の中をそっとのぞいた。
その桃里の目に、全裸で交わってる林田と朔美の二人の姿が入ってきた。

「はぁっ!、あっ、あんっ!、・・・・くっ・・・はぅんっ!!!」
朔美は林田の腰の動きに合わせて声をあげていた。
「せ、先輩・・・、わ、私、もう・・・ああああっ!!!」
林田は朔美の絶頂が近いことを悟った。
と同時に自分ももう限界に来ていることを悟った。
「よし、中山、最後に思いっきりいくぞ。」
そういうと、林田はさらに腰の動きを速めた。
「はぁん、あっ、あっ、あっ、ああああああ・・・」
「くっ・・・中山・・・俺も、もうイキそうだ。」
林田の声を聞いて我に返る朔美
「せ、先輩・・・、な、中は・・・ダ・・・ダメ・・・です。」
しかし、林田は腰の動きを緩めない。
「せ、先輩・・・、あああっ・・・ダメ・・・で・・・す・・・あああっ」
朔美の声に久しぶりに林田の理性が復活する。
(おい、コラ、中はまずいって。やめろ、オイ、コラーッ)
林田の理性の絶叫が効いたのか、林田は慌てて朔美の体から自分自身を抜いた。
それと同時に林田からおびただしい量の精液が飛び出した。
精液の一部は朔美にもかかった。
「ゴメン、中山。大丈夫か?」
「ハァハァハァ・・・せ、先輩、わ、私なら大丈夫・・・です。」
しかし、ホッとしたのか、そのまま朔美は倒れこんでしまった。
393誕生パーティの出来事(31):04/07/03 23:26 ID:czBCY0DD
(中山、おい、大丈夫か。)
林田の理性は、朔美に声をかけるが、当然、その声が朔美に届くことはなかった。
その状況から、林田の理性は自分の体が、またこの状態から戻っていないことを思い出した。
一方、林田はさっさと服を着ると、倒れている朔美を抱き起こして、耳元で何かを囁いた。
(えっ!?何だ?今のは・・・)
林田が朔美の耳元で囁いた言葉の意味を、林田の理性は全く理解できなかった。
(こいつは、一体何者なんだ?)
林田の理性の考えに気づいたかのように、林田は答えた。
「俺か? 俺は、林田亀太郎だ。」
(嘘だ、お前が俺のわけがないだろう。)
「フッ、まだよくわかっていないらしい。今や俺が林田なんだよ。
お前は、もはや俺の頭の中にいるだけの存在にすぎない。」
さっきからの状況を見れば、そんなことは嫌でもわかっていた。
だが、どうしてこんなことになってしまったのか、理由がさっぱりわからない。
(クソッ、何で・・・何でこんなことに・・・)
「お前はいい友達を持ったな。藤原がお前に催眠術をかけたおかげで、俺は表に出ることが出来たんだよ。」
(な、なんだって・・・藤原、アイツのせいか・・・)
自分が藤原に催眠術をかけられて、今の状況に陥ったことを知り、藤原に対しての怒りが頂点に達した。
「まあ、そう怒るなよ。俺のおかげで、お前は中山を抱くことができたんだぞ。
自分でも気づいているはずだよな。中山を抱いている間、お前は完全に俺とシンクロしていたってことに。
そのせいで、中出しができなかったわけだが、まあ、この際贅沢は言わないでおこう。」
(・・・・・・・)
「森さんを裏切ってしまったってか。ハッハッハッハッハ、相変わらず歯がゆい性格だ。
心配するな、森さんは俺が幸せにしてやるから、お前はそこで永遠に悶えていろ。」
そう言うと、林田は部室の扉を開けた。
(おい、どこへ行くんだよ。中山をあのまま放って置けないだろ。戻れよ。)
しかし、林田は理性の言葉を無視すると、そのまま部屋を出た。
その後も林田の理性は絶叫するが、林田の歩みは止まらない。
もちろん、林田は帰るつもりはなかった。
なぜなら、林田の本能が、朔美と交わっている最中に、人の気配を感じ取っていたからだ。
39464:04/07/03 23:29 ID:czBCY0DD
今日はここまでにしておきます。(ふう、すごく疲れた。)
話はもう少し続きますが、多分次回で終わると思います。
395名無しさん@ピンキー:04/07/04 00:11 ID:Y+xTtFce
おおーGJ!
ブラック林田いいですなー。
396名無しさん@ピンキー:04/07/04 15:24 ID:OhSrUW2g
モリモリとセックルクル━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ !!!!!
.r'⌒X⌒X⌒X⌒X⌒X⌒X⌒X⌒X⌒X⌒X⌒X⌒X⌒X⌒X⌒ヽ ⊂゙⌒゙、∩
ヽ.__乂__乂__乂__乂__乂__乂__乂__乂__乂__乂__乂__乂__乂__乂__ノ  ⊂(。Д。)
39764:04/07/04 23:55 ID:Px0pVWIi
それじゃあ、残りの話を一気に貼ろうと思います。
この話、実は2つエンディングを書いていて、どっちにしようかなと悩んだんですけど、
正直、どっちのエンディングもあまり気に入らなかったんですよね。
もっといい話の展開にできたのかも知れないけど、正直長すぎて疲れてしまいました。
(次からは、もっと短い話にしよう。)
398誕生パーティの出来事(32):04/07/04 23:56 ID:Px0pVWIi
部室の中の様子を一部始終覗いていた桃里は、あまりの出来事に呆然として、その場に座り込んでいた。
(えっ?、今、部室で、林田君と朔美ちゃんが裸で・・・って、嘘でしょ!?)
桃里は、今見た光景が信じられずに、パニックに陥っていた。
何だか二人が、遠い世界の人間になってしまったような気がした。
「朔美ちゃん・・・。」
柔道部に入ってきて以来、後輩と言うより妹みたいに思ってきた朔美の変わり果てた姿を見て
桃里の胸は激しく痛んだ。
(一体、林田君と何があったの?
なんで、こんなことになったの?)
言葉にならない疑問が、浮かんでは消えていく。
「林田君…。」
そして林田の名前をつぶやく桃里。さらに、胸の奥が激しく痛くなる。
何だかうまく呼吸が出来ない。
この自分の呼吸を苦しめるものの正体が桃里にはよくわからなかった。
ふと、頬に冷たいものが流れているのに気がつく桃里。
「え、なんで、私、泣いてるの?」
あまりにも普段と違う二人を見たショックからだろうか、いつの間にか桃里は涙を流していた。
桃里は後から流れてくる涙を必死で止めようとした。

深呼吸を何回か繰り返して、桃里はようやくいつもの呼吸を取り戻した。
そしてやっと落ち着きを取り戻すと、中の様子が気になりだした。
桃里が恐る恐るもう一度中を覗きこむと、そこには倒れている朔美の姿だけがあった。
「朔美ちゃん・・・」
裸で倒れてくる朔美を見て、名前をつぶやく桃里。
また、胸が痛くなる。
しかし、胸の痛みをこらえ、桃里は部室の中を見渡す。
さっきまでいたはずの林田の姿が、どこにもなかった。
「あれっ、林田君は、どこに行ったんだろ?」
「ここですよ、森さん。」
その声に振り向くと、桃里の後ろに、いつの間にか林田が立っていた。
399誕生パーティの出来事(33):04/07/04 23:59 ID:Px0pVWIi
「は、林田君!!」
「森さん、こんな夜更けに一人で学校に来るなんて、危ないよ。」
静かに話し掛ける林田。だが、いつもの林田とどこか違うのをすぐに桃里は感じ取っていた。
(も、森さん、な、何でここに。ま、ま、ま、ま、まさか、部室の中を・・・)
一方、林田の理性は激しく動揺していた。
「は、林田君・・・えーと、あの、その、朔美ちゃんと・・・」
「ええ、中山を抱きましたよ。」
「・・・・!?」
あっさりと言い放った林田の様子を見て、桃里は絶句した。
(コラー、貴様、森さんに何てこと言うんだよ。)
林田の理性は絶叫するが、所詮は無駄なあがきであった。
桃里は、林田の様子がおかしいことに気がついていた。
表層は平常を装っていた桃里だったが、実際は激しく緊張していた。
今の林田から、なぜか恐怖に近いものを感じ取っていたからだ。
「林田君、どうしたの? なんだか、いつもの林田君と違うみたい。」
(そうそう。森さん、こいつは俺じゃないんだ。)
「そうかな?俺は俺だけどな。まあ、強いて違うと言えば、自分に正直になったってとこかな?」
林田が静かに桃里に話す。
さっきからの林田のこの話し方に、桃里はまた異様な威圧感を感じとっていた。
「何か変なことかな?俺は中山のことが好きだったから抱いただけなんだけどな。
俺は皆が大好きだから。中山もベリちゃんも、そして森さん、あなたのこともね。」
そう言うと林田は桃里の顔をじっと見つめながら、桃里の手をつかんだ。
「ちょ、ちょっと、林田君・・・」
(こ、こいつ・・・まさか・・・森さんにまで・・・)
「森さん、あなたのことが好きです。あなたを抱きたい。」
(う、うわっ、こ、こいつ、何言ってんだよ。もももももりさん、こいつの言うこと気にしないでね。)
林田の言葉に一瞬動揺する桃里。しかし、桃里は我に返ると、林田の手を振り払った。
「今日の林田君、本当に変だよ。朔美ちゃんにあんなことしたばかりだというのに、
倒れている朔美ちゃんを放っておいて、次は私って、そんなの林田君らしくないよ。」
林田のあまりの変貌振りに、ショックでうっすら涙をうかべながら、桃里は林田に話し掛けた。
400誕生パーティの出来事(34):04/07/05 00:02 ID:Sdv7t9Tt
(森さん・・・)
一方、林田の理性は桃里の涙を見て、ショックを受けていた。
自分の片思いの相手を、理由はどうあれ、自分が泣かしているのだから。
しかし、林田本体は、そんな理性のショックなど気にも止めずに、行動に出た。
「やっぱ、中山と同じ手は通用しないか。仕方ないな。
でもね、森さん、俺は欲しいものは力づくでも手に入れることにしたんだ。」
そういうと、林田は桃里の手を力強く握った。
「痛っ。」
「さあ、森さん、野外プレイといきましょうか。」
「いやぁ、離して。」
桃里は力強く林田を突き飛ばすと、道場の方に向かって走り出した。
(こ、こいつ、森さんにまで、おい、やめろ。)
林田の理性は必死で食い止めようとするが、林田の暴走を食い止めることはできない。
一方、桃里は道場に逃げ込んだことを激しく後悔していた。
道場なんかに入ったら、逃げ道がなくなってしまうというのに・・・。
道場から出ようと、桃里は別の出口に手をかけた。
しかし、当然ながら、どの出口も鍵がかかっていた。
「鍵は、どこに置いてたっけ。」
あせって鍵の場所が思い出せない。
しかし、部室にあることを思い出すと、部室に向かおうとした。
だが、その時、道場の入り口に林田が現れた。

「きゃあああ!!!」
思わず絶叫する桃里。
「さあ、もう逃げ道はないですよ。森さん。」
林田はそう言うと、一歩一歩、ゆっくりと桃里の方に近づいていった。
「お願い、林田君。正気に戻って。」
「だから、俺は正気だって言ってるじゃないですか。」
「違う、こんなの・・・こんなの・・・私の知ってる林田君じゃない。」
「俺が林田だ。」
401誕生パーティの出来事(35):04/07/05 00:04 ID:Sdv7t9Tt
不意に桃里は、林田の背後にある出口に向かって走り始めた。
しかし、林田は桃里が走ることを読んでいた。
林田は桃里を捕まえると、そのまま桃里を押し倒した。
「いやぁぁ!!!、お願い、林田君、正気に戻って・・・。」
「大丈夫。俺がやさしく抱いてあげるから。」
そういうと、林田は暴れる桃里の手を力づくで押さえつけた。
(おい、やめろ。)
林田の理性は懸命に叫んだ。しかし、林田に何の効果もなかった。
それでも、林田の理性は叫びつづけた。
それは、この人だけは、傷つけたくないという、ただそれだけの思いからだった。
(やめろ、やめろ、やめろ、やめろ、やめろ、やめろ、やめろ、やめろ、やめろ、やめろ)
不意に林田の動きが鈍くなる。
そして、
「やめろーーーーー!!!」
林田の突然の叫びに驚く桃里。
気がつくと、自分の手を押さえつける力が弱くなっている。
桃里は林田の手を振り払うと、林田を突き飛ばして、すばやく起き上がった。
逃げようとする桃里。しかし、さっきまでと様子の違う林田のことが少し気になった。
その時、
「も、森さん。」
この話し方の感じは、桃里の知っている林田だった。
「えっ、林田君?」林田の声を聞いて、今度は思わずホッとする桃里。
「は、早く、俺から逃げてください。早く・・・。」
「えっ、一体どうなってるの?」
「説明は後です。早く・・・逃げて・・・」
林田の必死な様子を見た桃里は、林田の言う通りに逃げることにした。
それを見て少し安心する林田。
桃里には何とか無事に逃げ切ってほしい。
林田は、だんだんと薄れいく意識の中で、そのことだけを祈っていた。
402誕生パーティの出来事(36):04/07/05 00:07 ID:Sdv7t9Tt
桃里は道場を出て、部室の前を横切った時、ふと足をとめた。
中で倒れている朔美のことを気にしていた桃里は、部室の中に入った。
「朔美ちゃん、大丈夫? しっかりして。」
倒れている朔美に声をかける桃里。その声に気がつく朔美。
桃里は朔美にそばにあった柔道着を着せると、朔美を抱えて部室を出て、
玄関で慌てて靴を履いていた。
「森先輩、林田先輩は?」
「俺ならここだ。中山。」
道場の入り口に林田が立っていた。

「林田先輩。」
林田の姿を見て、思わず笑みをこぼす朔美。
「違う、朔美ちゃん。これは林田君なんかじゃない。」
しかし、桃里は、林田の凍りつくような目を感じ取っていた。
「えっ?」桃里の言葉に驚く朔美。
「だから、俺は林田だって言ってるだろ。俺は変わったんだよ。
もう、森さんが知っている林田はもう二度と現れないよ。」
「えっ、どういうこと?」
林田の聞き捨てならない発言に、桃里は動揺を隠せなかった。
そしてその桃里の様子を見て、林田の表情が少し険しくなる。
「そんなことはどうでもいいじゃんか。それより、おい、中山。」
「は、はい。」
「森さんの動きを止めておけ。」
「は、はい。」
そう言うと、朔美は桃里の背後から抱きつき、桃里の動きが取れないようにした。
「ちょ、ちょっと朔美ちゃん・・・、どうしたの、やめて。」
しかし、朔美は虚ろな目のまま、林田に言われた通りに桃里の動きを封じていた。
「森先輩・・・。」
朔美は桃里の名前をつぶやきながら、桃里に抱きついていた。
そのため、桃里は身動きが取れなかった。
その桃里にゆっくりと近づいてくる林田。
403誕生パーティの出来事(37):04/07/05 00:08 ID:Sdv7t9Tt
「さあ、森さん、3人で楽しもうよ。」
桃里の目の前まで来た林田は、桃里の手を引っ張ると、部室まで連れて行こうとした。
「いやあ、離して!!!」
桃里は林田に抵抗しようとして一歩も足を動かさなかった。
しかし、その時朔美が後ろから自分の背中を押し始めた。
「ちょ、ちょっと、朔美ちゃん。やめてー!!!」
涙目になりながら、朔美に訴えかける桃里。
しかし、朔美の耳に桃里の声は届いていないようだった。
「森先輩・・・」
時折、朔美は桃里の名前を言いながら、ひたすら桃里の背中を押していた。
林田が力強く引っ張ると、桃里の足が一歩、また一歩と部室に近づいていく。
「いやあ、二人ともどうしちゃったの?元に戻って・・・」
泣きながら、桃里は二人に向けて叫んだ。
しかし、二人は桃里の言葉に耳を貸そうとしなかった。
林田が力強く引っ張ると、また桃里の足が一歩部室へと近づいた。
さらに、桃里の手を林田が力強く引っ張ろうとしたその時、
ものすごいスピードで近づいてきた何者かが林田を殴り倒した。
思いっきり後方に吹っ飛ぶ林田。
林田を殴り倒したのは、何とチョメジだった。
「部長、そこまでよ。」
桃里と朔美の背後に藤原が立っていた。
「藤原君、チョメジ」
思わず、桃里の顔がほころぶ。
404誕生パーティの出来事(38):04/07/05 00:14 ID:Sdv7t9Tt
「ほお、これは誰かと思ったら、藤原とチョメジじゃねえか。こんな夜遅くに、一体何のようだ?」
チョメジに思いっきりぶっ飛ばされたにも関わらず、林田は平然とした顔で起き上がった。
「こ、虎呂助、あれが、本当に亀太郎でござるか。」
今の林田から感じるただならない威圧感に怯えるチョメジ。
「こ、これは、一体どういうことなの?部長は理性をなくしただけのはず・・・。」
藤原も、林田の変貌振りに驚く。
「えっ、理性をなくしたって、どういうこと?藤原君。」
朔美に抱きつかれて動きの取れないままの桃里が藤原に尋ねる。
「実は部長がトイレで倒れているときに、部長に理性を封じる催眠術をかけたまま、
解くのを忘れていたのよ。でも、まさかこんなことになるなんてね。」
「藤原、お前の未熟な催眠術のおかげで、俺は本来の自分に戻ることができた。感謝してるぞ、藤原。」
「部長、本来の自分ってどういうことなの?」
藤原は林田に問い掛けながら、ふと催眠術の本の片隅に書かれていたことを思い出した。
「ま・・・まさか・・・部長、あなた、2重人格だったりしないわよね?」
「そんなことはどうでもいいじゃねえか。それより、藤原、お前も一緒に森さんと楽しまないか。」
そういうと、林田は桃里に目をやった。
ゾクッ
桃里の背筋に冷たいものが走る。
桃里を見つめる林田の目は、まさに凍りつくような目だった。
「亀太郎、お主、自分で何を言ってるのかわかっているのか?」
「無駄よ。今の部長は、あたし達の知ってる部長じゃないわ。完全に別人よ。」
そう言いながら藤原は林田の方を見た。
「部長、あたしが元に戻してあげるから、覚悟しなさいよ。」
そう言うと、藤原とチョメジは桃里の前に立ち、林田の前に立ちはだかった。
「そうか、交渉決裂か・・・。残念だな。」
そう言うと、林田はゆっくりと藤原に近づきはじめた。
「来るでござるよ。」
「チョメジ、いくわよ。」
そう言うと、凄まじいスピードでチョメジを動かすと、歩いてくる林田の足を引っ掛けた。
・・・と思いきや林田はジャンプしてかわしていた。
405誕生パーティの出来事(39):04/07/05 00:17 ID:Sdv7t9Tt
「バ、バカな・・・」
驚くチョメジ。
「チョメジ、危ない。」
着地した林田は、足でチョメジを踏みつけると、ちょんまげをひっぱった。
そしてあの藤原の巨体を片手で引きずり寄せると、林田は思いっきり藤原を殴り倒した。
そのパンチの威力は、常人のものとは思えないほどの威力だった。
あの藤原の体が思いっきり後方に吹っ飛ぶほどの威力だった。
壁に思いっきり体を打ち付けると、そのまま藤原は動かなくなった。
わずか数秒の出来事だった。
「藤原君!!!」
桃里が藤原の名前を呼ぶが、藤原はピクリとも動かなかった。
「チッ、何だ、もう終わりかよ。つまんねえな。」
林田はそう言うと、再び桃里の方に近づく。
「林田君、お願い、正気に戻って・・・。」
桃里は必死に林田に声をかける。
しかし、林田は全く気にもとめない。
「あっ、そうだ。」
しかし、何かを思いついたのか、林田は桃里の方に背を向けると、倒れている藤原の方に歩いていく。
その時、後方からチョメジがものすごいスピードで再び林田に近づくと、林田を思いっきり殴ろうとした。
・・・が林田はチョメジの接近に気がついていたのか、チョメジの攻撃をかわした。
「チョメジ、お前、ウザイよ。」
チョメジにそう言うと、林田はチョメジを足で踏みつけて動けないようにした。
そして桃里が買ってきたペットボトルのお茶が近くに転がっているのを見つけると、林田は乾いた笑いを浮かべて
それを手にとると、チョメジにめがけて、2本のペットボトルのお茶を思いっきりかけ始めた。
抵抗していたチョメジだったが、しばらくするとぐったりとなってチョメジは動かなくなった。
林田がペットボトルのお茶を全部かけ終わったころには、チョメジはバラバラになっていた。
「ハッハッハッハッハ」
豪快に笑う林田。
「ヒドイ・・・」
桃里は薄笑いを浮かべている林田を見て、一言そう言うのがやっとだった。
406誕生パーティの出来事(40):04/07/05 00:19 ID:Sdv7t9Tt
林田は、チョメジを始末した後、倒れている藤原の元に向かうと、藤原の耳元で何かを囁いた。
それが終わると、林田は再び桃里の方へと向かい始めた。
「やあ、森さん、随分と待たせてしまってゴメンね。さあ、一緒に楽しもうか。」
林田は桃里の手をすごい力で引っ張ると、桃里は前に倒れこんだ。
「いやあ、林田君、お願い、やめて。」
しかし、林田は倒れた桃里を抱きかかえると、部室に向かって歩き始めた。
「いやあ、離して。」
桃里は林田の上で両手両足をばたつかせて思いっきり暴れた。
そのため、林田の体勢は崩れ、桃里を床に落とした。
腰を思いっきり床に打ちつけた桃里だったが、痛がっている暇はなかった。
桃里は起き上がると、そのまま走って、武道場を飛び出した。
「森先輩。」
桃里を追っかけて外に出てきた朔美に声をかけられ、思わず桃里は足を止めた。
「朔美ちゃん。」
「森先輩、私・・・一体・・・?」
朔美が桃里の方に駆け寄ってくる。
どうやら、さっきまでの記憶が朔美にはないようだった。
その様子を見た桃里は、朔美を助けようと、朔美に手を差し出す。
「朔美ちゃん、早くここから逃げるよ。」
そう言うと、桃里は朔美の手を引っ張って逃げようとした。
が、しかし、それは罠だった。
手をつなぐや否や、朔美の方が逆に桃里の手を引っ張って、桃里を武道場へ戻そうとした。
「朔美ちゃん、そっちはダメ。」
桃里は朔美の手を離そうとするが、朔美は力強く桃里の手を握っているため、なかなか離せない。
その時、武道場の入り口で倒れていた藤原が、気がついたのか、よろよろと起き始めた。
辺りに林田の姿はない。
「助けて、藤原君。」
桃里は思わず藤原に声をかける。
藤原は桃里のその声に反応して、ちょんまげを伸ばした。
藤原が助けてくれる。桃里はそう思った。
407誕生パーティの出来事(41):04/07/05 00:21 ID:Sdv7t9Tt
しかし、藤原のちょんまげは桃里の体に巻きつくと、桃里を武道場の中に引きずり込んだ。
「いやあ、藤原君、どうしちゃったのよ。助けてーーー。」
涙を流しながら藤原に訴える桃里。
しかし、藤原は虚ろな目のまま、桃里を武道場の中まで引きずり込むと、そのまま部室の中まで引っ張った。
部室の中で、ちょんまげを解くと、勢い余って桃里は部室の中に倒れこんだ。
桃里が倒れた姿勢のまま見上げると、そこには林田、朔美、藤原の3人がいた。
「お願い・・・、やめて・・・。」
泣きじゃくりながら、必死に哀願する桃里。
その桃里の頭に、なぜかふと数時間前のパーティーのことが頭によぎる。
今では夢のように思える、みんな楽しく騒いでいられる、あのかけがえのない空間。
それが、すべて壊れていく。何もかもが、壊れていく。
今の桃里の心にあるのは、恐怖と深い絶望だけだった。
3人は無表情のまま、桃里に近づいてくる。
「いやぁ・・・いやぁあああああ・・・」
絶叫しながら、倒れたまま後ろに下がっていく桃里。
「森さん、俺と中山で気持ちよくしてあげるからね。」
林田はそう言うと、倒れている桃里の上に体を重ねた。
「いやああ、林田君、お願い、やめてーーー。」
桃里の横に寝て、桃里の方に体を向ける朔美。
「いやあ、誰か、誰か、助けてーーーー。」
「さあ、俺の誕生パーティーの始まりだ。」
林田はそう言うと、桃里の上半身を、朔美は桃里の下半身を攻め始めた。
「いやああああああああーーーー。」
桃里は泣きじゃくりながら、必死に抵抗する。
その3人の様子を冷静に見下ろす藤原。
藤原は最後にゆっくりと部室に入ると、部室の扉を閉じて鍵をかけた。

  バ  タ  ン

  ガ  チ  ャ  ッ
                                     (END)
40864:04/07/05 00:23 ID:Sdv7t9Tt
というわけで、一応この話はここで終わりです。
期待していた人には、大変申し訳ないのですが・・・
(てゆうか、最後の方は一切エロがないことに今気づいた。)
多分、私が書いた話では初めてのバッドエンディングだと思います。
最初はTo Be Continuedにするつもりだったんですけど、
ただでさえ話が長くなってしまったので、この辺で一旦終わらせようと思いました。
書いた本人がこんなことを言うのもなんですが、正直最後を書き終わったときの気分は
_| ̄|○ な感じでした。
409名無しさん@ピンキー:04/07/05 18:19 ID:hJf63Zyj
_| ̄|○勘弁してください
410名無しさん@ピンキー:04/07/06 00:39 ID:2GZuZUC8
>64
_| ̄|○お疲れ様です。
411_| ̄|○:04/07/06 23:49 ID:FDSNJiiJ
>>64
_| ̄|○な時にこれ読んだせいか、まさに鬱だ_| ̄|○
つーかこういうのって書いた本人も_| ̄|○になるのか
412名無しさん@ピンキー:04/07/07 00:24 ID:eA3VlVz4
>>64
とりあえず、お疲れ様です。
続き読ませてもらいました。
でも、悪いんだけど読んだ感想はみんなと同じでした。_| ̄|○
413名無しさん@ピンキー:04/07/07 00:46 ID:Ma21H9wR
林田君・・・orz OTL ○| ̄|_
414名無しさん@ピンキー:04/07/07 23:36 ID:MnmjMzXG
今週の話がなんだかどす黒かったです_| ̄|○
415名無しさん@ピンキー:04/07/08 00:54 ID:C/Q6xVmF
なんかえらく鬱状態の奴ばかりだな。オレとしてはEND後のエロが
読みたいと思うほど、強姦話が好きなんだけど……。むしろいい
ところで終わるなよって感じだ。

朔美はまぁ、ありうるかなと納得できるけど、ラスト部分の藤原が
林田のいいなりなのはなんで?あと、推敲にもう少し時間費やす
ようにしたほうがいいんじゃないか?特に前〜中盤あたり。


416名無しさん@ピンキー:04/07/08 12:46 ID:6jG/zIw0
最近黒いSS多すぎ
417名無しさん@ピンキー:04/07/08 17:39 ID:EgCw3/dL
誰かほのぼのしたやつ書いてくれ。
418名無しさん@ピンキー:04/07/09 00:16 ID:dpAvi0rg
あんまり文句ばっかり言ってると誰も書いてくれなくなるよ
41964:04/07/09 21:35 ID:Erw05aks
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・。

_| ̄|○ やっぱり、こうなってしまったか。

もう一方のラストにしとくんだった・・・。

>>415
>あと、推敲にもう少し時間費やす
>ようにしたほうがいいんじゃないか?特に前〜中盤あたり。

それは私も思いました。
今回は長い話になってしまったってのもあるんですけど、
後から読み返してみて、「ひどいな、こりゃ」ってとこが何箇所もあって、
反省しているところです。

>>417
私からもお願いしたいです。(このスレの空気を変えてほしい。)
私としては、キュウリさんやぼぬ ◆acp8myVpDQ さんに、
続きでも新作でもいいから書いてほしいと思ってるんですけどね。
私も次に書く時は、できるだけほのぼのとした話を書こうかなと思います。
(今回の話が黒すぎた反省もこめて)
420名無しさん@ピンキー:04/07/10 20:10 ID:8JmEnnI8
保守だョ。
421名無しさん@ピンキー:04/07/12 20:12 ID:gfBayTVp
∩(゚∀゚∩)age
422名無しさん@ピンキー:04/07/12 23:18 ID:jRT2rHU8
つーかおいお前ら!また画像スレが落ちてるぞ!!
423名無しさん@ピンキー:04/07/12 23:37 ID:gfBayTVp
画像スレ∩(゚∀゚∩)age ようとしたら、既に落ちてた・・・。(ノД`)
424名無しさん@ピンキー:04/07/14 21:20 ID:VuiSK0WN
ho
425名無しさん@ピンキー:04/07/16 15:32 ID:3khJ0vfC
糞が
426名無しさん@ピンキー:04/07/16 19:12 ID:68yP54d4
出ない
427名無しさん@ピンキー:04/07/16 22:57 ID:k+knbnAM
苦しい
428名無しさん@ピンキー:04/07/17 08:19 ID:RKGzcB26
おほうっ!!!
429名無しさん@ピンキー:04/07/17 20:41 ID:JtKunCgJ
でた?
430名無しさん@ピンキー:04/07/18 00:55 ID:lOyhyeOv
うん
心配してくれてありがとう
431名無しさん@ピンキー:04/07/18 01:03 ID:o7OttQhK
違うものも出ちゃった・・・
432名無しさん@ピンキー:04/07/18 01:13 ID:ZpB5jm4M
>>431
赤ちゃんが!
433名無しさん@ピンキー:04/07/18 15:01 ID:Pl+BLo1L
じゃあまず名前を決めるか
「ゆうゆう」なんてのはどうだ?
434名無しさん@ピンキー:04/07/19 21:16 ID:6QA59Wci
保守だョ。
435名無しさん@ピンキー:04/07/21 22:23 ID:rBbkJeGK
ここって、プロ職人と認められた人でないと書けない
んですか?
436名無しさん@ピンキー:04/07/21 23:02 ID:LZ6zPiww
>>435
んなことはない。
誰がSS書いてもOKです。
君が書きたいのであれば、ぜひ書いてください。
てゆうか誰でもいいので、SSキボンヌ。
437名無しさん@ピンキー:04/07/21 23:06 ID:ctpVD5MO
リレーで行こう。

林田「あ、あの森さん・・・す、好きです!!」
438名無しさん@ピンキー:04/07/21 23:07 ID:OS+mRNZH
>>435
書きたいのですが、一通り読ませてもらうと、文才ある人ばっかりで、
自信ないです。まあ、書くとするなら、8月初旬にチャレンジします。
今週あたりから少し忙しいので。ちなみに、ネタは決まってます。
439名無しさん@ピンキー:04/07/21 23:30 ID:LZ6zPiww
>>438
お待ちしてます。
440名無しさん@ピンキー:04/07/22 00:08 ID:WjNG9Dek
>>438
神の予感

>>437
何者か「ちょっと待ったーーーーーー」
441グルメ:04/07/22 01:23 ID:Jz1PX7yh
俺も新しいSS書いてるから、もう少し待ってくれ。
442名無しさん@ピンキー:04/07/22 11:49 ID:/9bb3pRl
>>441
グロ?俺は別に良いけど暗い話が続くとちょっとスレ違いになる悪寒
443438:04/07/22 12:00 ID:RUofMAgw
とりあえず、今原案だけ進めてるとこですが、
なんかこのスレは暗い話ばかりなので、ほんわか
ネタで行こうと思ってます。
444名無しさん@ピンキー:04/07/23 00:04 ID:rN+pIONL
>>443
ていうかスレタイに【ほのぼの】がついてるので一応それ方向でおねがいします
445名無しさん@ピンキー:04/07/23 00:17 ID:Y/4QNcCw
ほのぼのレイク
446名無しさん@ピンキー:04/07/23 00:20 ID:5lA0pYil
ほのぼのレイプでお願いします。
447438:04/07/23 23:11 ID:vkUZKOXE
保守age
448でんでん:04/07/24 13:06 ID:LdAAOfPk
「ったく、今日もあいつらサボりやがったな」
誰もいない武道場を見て、林田が呟く。
堂々と武道場の中に入るが、依然肩の荷は重い。
(こんなんで本当に柔道部は存続していけるのかな・・・)
部室のドアをゆっくりと開けた。
「え」
「んぁ?」
林田の目の前には下着姿の森桃里・・・。
「うわぁぁっ!!?ご、ごめんなさーいっ!!」
林田は大急ぎで部屋を出て、ドアを閉める。
顔は真っ赤で、心臓の鼓動が早くなっていた。
しかしそれは桃里も同じであった。
「見ちゃった」
「見られちゃった」
それぞれの思いを胸に、いつもと違う練習が始まろうとしていた。

「あはは、ごめんね林田くーん。あたし鍵かけるの忘れちゃって・・・」
「親父、母さん、明日香・・・先立つ亀太郎を許して下さい・・・」
林田が帯をロープ代わりに首を吊ろうとしているのが見える。
桃里は必死に林田を止めた。
「ちょ、ちょっと待って林田君!!」
「ごめんなさい・・・森さん、あんな事をした俺はもう命を絶つしか・・・」
「なんでそーなるの!!」
桃里が林田にツッコミを入れる。
だがその反動で踏み台は倒れ、林田は完全な首吊り状態に。
青白い顔がゆらゆらと揺れている。
「きゃーーっ!?林田君!!」
449でんでん:04/07/24 13:07 ID:LdAAOfPk
「ん・・・」
「お、起きたね♪よかったぁ」
林田の顔が一気に赤くなる。
いつの間にか林田は桃里に膝枕をしてもらっていた。
急いで起き上がり、額の濡れタオルが床に落ちた。
少しだけ時が止まり、二人はお互いの顔を見つめ続けている。
はっと我に返った二人は、照れ笑いをこぼした。
「ごめんね林田君」「ごめんね森さん」
二人の言葉がハモり、再び沈黙が訪れた。
「あ、俺、部室の外にカバン置きっぱなしだから、取ってくるね」
「う、うん」
林田が立ち上がり、第1歩を踏み出した時だった。
その足の下には雑誌があり、林田の体が斜めに傾く。
「危ない!」
桃里が林田の体の下に入る。
二人はそのまま部室の無機質な床に倒れこんだ。
450でんでん:04/07/24 13:07 ID:LdAAOfPk
「いてて・・・」
「うーん・・・」
気付けば、二人の顔の距離は30センチ未満になっていた。
再び二人はお互いの顔を見つめ続け、沈黙が生まれる。
聞こえるのは自分の心臓の音だけ。
突然、林田は桃里の唇に口付けをした。
(な、何やってんだ俺!?こんな事したら森さんに・・・)
しかし桃里はそれを拒もうとはしなかった。
むしろ、この瞬間を嬉しがっているように見える。
(森・・・さんに・・・)
そのまま二人は口付けを続けた。
そしてしばらくすると、お互いの唇が離れた。
「は、林田君・・・」
恥ずかしそうに桃里が下を向く。
「森さん・・・(ええい、もうどうにでもなれっ)」
林田は桃里の背中に手を回し、抱きついた。
二人の頬がぴたりと触れる。
「俺、俺・・・」
この勢いを止められなくなった林田は、桃里の柔道着に手を伸ばした。
いとも簡単に脱げ、さっき見た白いブラジャーが再び目に入った。
「や、やだ・・・林田君・・・」
「ごめん、森さん・・・ごめん・・・」
林田はゆっくりとブラジャーに手をかけた。
桃里の豊満な胸が露わになる。
「いやっ・・・恥ずかしいっ・・・」
桃里は必死に両手で隠そうとするが、林田の腕力はそれをいとも簡単にどかせる。
そして柔らかい胸をゆっくりと揉みだした。
前に夢で見た時の感触にそっくりだ。
451でんでん:04/07/24 13:10 ID:LdAAOfPk
「あっ・・・ん・・・」
桃里の真っ赤な顔から声が漏れた。
理性を無くしつつある林田は、今度は乳首を舌で転がし始めた。
「んぁあっ!?ひうぅっ!!」
初めての感覚に身をよじらせる桃里。
だが、林田の舌は止まるどころか、さらに激しくなっていく。
「んんんっ・・・あふぅっ・・・!」
必死に声を抑えても、それは半ば強制的に漏れてくる。
そして林田は今度は桃里のパンツの中にまで手を伸ばし始めた。
「え・・・ちょ、ちょっと、そこは・・・・んああっ!!?」
林田の手がぬるりと滑る。
中指をスジに沿って、時にはゆっくり、時には激しくなぞり始める。
「うあああぁんっ!!はぁぁっ!」
(森さんがこんなに感じてるなんて・・・)
だんだん指が秘部の周りを集中的に刺激し始めた。
(あの森さんが、こんな顔するなんて・・・)
桃里のパンツはいつの間にか脱げ、部室内には桃里の喘ぐ声と、
愛撫の音だけがただひたすら響いていた。
しかし、桃里はまったく抵抗の気を見せない。
むしろ、望んでいるようにも見える。
452でんでん:04/07/24 13:11 ID:LdAAOfPk
「森・・・さん」
林田のものが、ゆっくりと桃里の中へ入って行く・・・。
桃里の中で、何かが切れる音がした。
「あああああぁぁぁっ!!!」
林田のものが、奥まで入った。
「だ、大丈夫・・・森さん・・・?」
「あぅ・・・うん・・・大丈夫・・・」
林田はゆっくりと腰を動かし始めた。
「あっ・・・ううんっ・・・あああっ!!」
痛みを堪えているのか、快感を堪えているのか。
女性経験の無い林田にはほとんど分からない。
だが、一度切れた糸は、なかなかつぎ止められない。
それこそ、林田のような性格では・・・。
「あっあっあっ・・・ひゃあっ・・・」
(桃里さんのこんな声が、聞けるなんて・・・)
林田の動きがどんどん激しくなる。
それと同時に桃里の声も激しくなる。
「あああんっ!!ああ・・・ん・・んんっ!!」
「も・・り・・さん・・・」
「は、林田くんっ・・・ん・・・ああっ!!」
林田は勢いよく、ものを引き抜いた。
ついつい床に置いてあった雑誌で射精を受け止めた。
桃里の瞳はまだ虚ろだ、余韻を楽しんでいるようにも見える。
林田が桃里に抱きつく。
二人は体を寄せ合いながら、ゆっくりと目を閉じた。
453でんでん:04/07/24 13:16 ID:LdAAOfPk
「部室閉めるよー」
「うん」
結局今日の練習は林田と桃里の二人だけしか来なかった。
でも二人にとって、それは好都合だったが。
「ねぇ、林田君」
「ん?」
「あたし達、ずっと一緒だよね」
照れながら桃里が言った。
「もちろんだよ・・・えと、その・・・桃里」
桃里が満面の笑みを浮かべる。
純粋な笑み、心底嬉しくないとこんな顔はできないだろう。
「ありがとう・・・か、亀太郎・・・・・・・プッ」
「な、なんでそこで笑うんだよ〜!」
「あはは・・・ご、ごめんね・・・あはははっ」
「傷つくなぁ・・・」
しかし林田もまた、満面の笑みを浮かべた。
夜も遅い帰り道。
二人は家に着くまでずっと手を握っていた。
ずっと、ずっと・・・。
454でんでん:04/07/24 13:18 ID:LdAAOfPk
「林田〜!!」
「わっ!な、なんだよ!?」
皮村が泣きながら林田にすがりついた。
「俺の、俺の限定版ヌル天が無いんだよ〜!昨日まではちゃんと部室にあったのに〜!」
昨日ついつい拭いてしまった雑誌。
それが皮村の言う「限定版ヌル天」である事は間違い無かった。
「さ、さぁ・・・どこ行ったんだろうな・・・」
「・・・お前もしかして、また持って帰ったんじゃないだろーな?」
皮村の冷たい視線が林田の背中に突き刺さる。
「ちげーよ!」
「いや、あやしい・・・吐け、吐くんだ林田〜っ!!」
「だから違うって〜」
逃げる林田、追いかける皮村。
何故か林田を追いかける側に藤原と東も加わっている。
道場の端にはミウラさんとベリ子が居眠り。
いつもと変わらない、この柔道部の日常。
それを見ながら、桃里は笑っていた。
455でんでん:04/07/24 13:24 ID:LdAAOfPk
まあありがちなネタですが、書かせてもらいました。
1時間で書いたので、内容は薄いと思います・・・。
では失礼します。
456名無しさん@ピンキー:04/07/24 14:11 ID:I7EvZYS0
モリモリとセックルキタ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ !!!!!
.r'⌒X⌒X⌒X⌒X⌒X⌒X⌒X⌒X⌒X⌒X⌒X⌒X⌒X⌒X⌒ヽ ⊂゙⌒゙、∩
ヽ.__乂__乂__乂__乂__乂__乂__乂__乂__乂__乂__乂__乂__乂__乂__ノ  ⊂(。Д。)
457438:04/07/24 19:00 ID:Qr+YYL0u
俺ももこういうようにかけるといいのだが・・・。
458名無しさん@ピンキー:04/07/24 22:00 ID:fZIpUT60
>>457
プレッシャーとかあまり感じずに書いたほうがいいと思いまつ。
ガンガレ!!
459居酒屋:04/07/24 22:12 ID:zK9CfAPw
うひゃぁーたまらんなぁー
アパートの真下に住む30後半の美人妻って感じの女性、訳があんのか、独りで暮らしている。
いつも、こんな俺に微笑んで挨拶してくれ、時たま彼女の視線が俺を意識してるかのように映る。
先日だった、仕事を終え疲れきった足腰でアパートの階段を上ろうとフト上を見上げた
『あっコンバンはお疲れ様です』普段、目にしない化粧を落としてラフな格好をした
彼女が立っていた。
『コンバンはどうされました』こう言葉を返すと、挨拶だけを交わす間柄のその女性から出た言葉は
『お金に困っています』『明日中に振り込まなければ・・・・・』
そうとうお金に困っていたのか、彼女の目を確認したあと義理でもなく援助でもなく
下心があった訳でもなく、手持ちのお金を『使ってください』と彼女に手渡した。
460居酒屋:04/07/24 22:25 ID:zK9CfAPw
2部
何故、見ず知らずの女性にお金を貸してしまったのか
彼女がこのアパートに越してきて2年、その間幾度となく俺は彼女の部屋を覗き見してきた
その後ろめたさがお金を貸すきっかけになったのだ。
一度、覗こうと彼女の部屋の格子の付いた窓を開けようとしていた時に彼女が『どうしました』と
出先から帰ってきたのだ。
その事が私の中では彼女に頭が上がらない理由になっていた。
461居酒屋:04/07/24 22:45 ID:zK9CfAPw
3部
俺は配送の仕事をしている、ルート配送だ、決められたお得意先に商品を納品して回る仕事
街外れにバイパスが通ったのをきっかけにルートが変更になった。
もちろん慣れないコースで仕事が大幅に遅れ、仕事を終えアパートに帰る時間が
通常よりも2時間もずれるようになった。
ある日、玄関ドアの隙間に一通の封筒が挟まっていた。それは下の彼女からだった。
内容はお礼の言葉とお金を返したいという言伝だった。
仕事の帰りが遅いので夜分伺うのはどうかと考えたが否応なしにチャイムを鳴らした。
『はぁ〜ぃ』高い声が聞こえた。ドアの内側から『どなたですか』と
2階の※※です。『あー少し待ってください』とさらに高い声で答えてきた。

462居酒屋:04/07/24 22:55 ID:zK9CfAPw
4部
ドアが開いた。彼女は少し酔った様子だった目がとろーりとして、いやに明るかった
『どうぞー上がってください』お金の貸し借りだと部屋に上がることは礼儀だと言い聞かせ
彼女の部屋に初めてお邪魔した。
彼女は湯を沸かし、キッチンで何かしらしている
『お構いなく』そのあとの言葉がでなかった。返してもらう立場上、返してもらえば帰ります
とはとても言えない。
数分後彼女はビールとつまみを出してくれた。その時俺は抑えていた下心がチラホラと
心をかすめ出した。
463居酒屋:04/07/24 23:07 ID:zK9CfAPw
5部
お互いにお酌をした後、ビールとつまみを頂いた。
彼女は異様に明るくビールも進んでいたがいつの間にか話しは彼女の小言ばかりで
職場の愚痴、友人の愚痴、別れた旦那のあらましなどを延々と聞かされた。
その彼女の口調に心の中で膨らんだ下心も『やっぱり無理かぁ〜』と諦めた。
同時に彼女が『あっお金返さなきゃ』とやっと話しが止まった。やれやれで
464居酒屋:04/07/24 23:18 ID:zK9CfAPw
6部
しっかりと封筒の中身を確認して、帰ろうと立ち上がり
も一度、彼女の心を透かしてみようと雰囲気を確かめたがそのような気配はない
彼女も立ち上がりトイレに入っていった。
『こんなチャンスはこの先ないこの膨れきった性欲を処理したい』
『今トイレのドアを開け行為を実行したい』
心の中で『うりゃー』とトイレのドアノブに手を掛けドアを開いてしまった。
465居酒屋:04/07/24 23:32 ID:zK9CfAPw
7部
彼女は便器にまたがっていた、そして目に入るのは彼女の白いおしりと彼女の
驚いた顔 『イヤァッちょっと』俺は彼女の手を取り無我夢中で強引に先ほど
飲んでいた部屋まで引っ張っていった。彼女はあわてて下着を持ち上げようとする
もう後には引けない彼女を押し倒しおもむろに彼女のアソコに吸い付いた
彼女は『いやぁーん』『なんでこんなことになるのよぉー』と案外平然と抵抗した
『ごめん我慢できなかった』と俺はズボンをズリ下ろす。
そして完全にそそり立ったアソコを挿入しようと彼女の股に体を密着させた
466居酒屋:04/07/24 23:39 ID:zK9CfAPw
8部
そして挿入した

行為を終え、たちまち罪悪感が体中に立ち込め彼女にあやまり続けた
無言で一点を見つめる彼女 

数分が経った。
やっと彼女の口が開いた
467居酒屋:04/07/24 23:47 ID:zK9CfAPw
9部
『どう!気持ちよかったぁー』『満足したでしょ』『見ず知らずの人から金借りるような
女だもんね』『バツ1だしさ』
『でもあなたがやった事は犯罪だよ』『許さないからね』・・・
『でも安心して訴えたりしないから』
『とにかく帰って』・・・
そして罪悪感の中、返ってきたお金の入った封筒を握り締め部屋へと戻った。
468居酒屋:04/07/25 00:02 ID:6cwD4vlC
最終話
それからひと月、彼女の元の旦那と娘と見られる二人と一緒に引越しをしていった。
次の日、仕事から帰るとドアの隙間に封筒が挟んであった。
それは彼女からのものだった。
追伸 : あの日はどうもありがとう。 
あの日はムラムラしててあたしの方が実は誘ったの、あなたがあまりにやさしい人だった
から、ついつい愚痴を聞いてもらおうと最後までチャンスを見失ったのよ。
最高のスチュエーションだったわ(笑)ありがとう。
こんな内容だった。
それから数ヶ月・・・ある居酒屋で彼女と出くわした
彼女は旦那らしき男性と数人の男性と来ていた。こちらに気付いた彼女が
目で合図・・・居酒屋のトイレで落ち合い 合体
今はセックスフレンドとして度々再開しては、行為を行っている
もちろん トイレで。



469名無しさん@ピンキー:04/07/25 00:45 ID:08+LCBRZ
      r;ァ'N;:::::::::::::,ィ/      >::::::::::ヽ
.      〃  ヽル1'´        ∠:::::::::::::::::i
       i′  ___, - ,. = -一   ̄l:::::::::::::::l   >居酒屋
.      ! , -==、´r'          l::::::/,ニ.ヽ  
      l        _,, -‐''二ゝ  l::::l f゙ヽ |、 ここはお前の日記帳じゃねえんだ
        レー-- 、ヽヾニ-ァ,ニ;=、_   !:::l ) } ト
       ヾ¨'7"ry、`   ー゙='ニ,,,`    }::ヽ(ノ  チラシの裏にでも書いてろ
:ーゝヽ、     !´ " ̄ 'l,;;;;,,,.、       ,i:::::::ミ
::::::::::::::::ヽ.-‐ ト、 r'_{   __)`ニゝ、  ,,iリ::::::::ミ    
::::::::::::::::::::Vi/l:::V'´;ッ`ニ´ー-ッ-,、:::::`"::::::::::::::;゙ ,  な!
:::::::::::::::::::::::::N. ゙、::::ヾ,.`二ニ´∠,,.i::::::::::::::::::::///
:::::::::::::::::::::::::::::l ヽ;:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::/ /
::::::::::::::::::::::::::::::! :|.\;::::::::::::::::::::::::::::::/ /
470夢が:04/07/25 00:55 ID:vzrcuu2j
俺30半ば、妻と別れ何の希望もなくただ時間が過ぎ去る毎日を送っている。
昨日、夢を見て目が覚めた。
若いころの恋人や元の妻や、めったに行かない性風俗店での経験を含めると二十・・・・・・・
いや、三十人ほどにもなるだろうか、SEXの経験人数だ。
経験人数を巡る夢をみた。そして避妊具なしのセックス-ペニスとヴァギナがじかに触れ合う
セックスなど何年してないんだろう。目が覚めてからも計算をしていた。


471夢が:04/07/25 01:20 ID:vzrcuu2j
セックスか、すぐにセックスなんてあの頃のようには想うようにはならない
セックスに対しての性欲が高ぶり、風俗店へと足が向かった。
古びたビルとビルの狭間の、人がすれ違えるかどうかの、狭い路地をすり抜け目的地へと
足を運ばせていた。
お兄さんちょっといいですか?化粧のけばい女性が声を掛けてきた、「タチンボか」
女性は突然、左の乳房の下に手のひらをあてがって「どうぞ」と言う。
手を差し出し乳房に手をあてやさしく揉んだ。
俺は呆然とした。懐かしい感じが手のひらを伝わり、その女性に問いただしたいことがいくつもあり、叫び声を出し逃げ出したい気持ちも感じた。
ひんやりする路地の隙間で品定めをしている自分、そして乳房へと顔を近づけていった
顔が近づいていく。唇がすぽまる。瞼がゆっくりと下りる。



472夢が:04/07/25 01:30 ID:vzrcuu2j
唇の先が乳首に触れた。ぷん、と香りが鼻をくすぐった。水気をたっぷり含んだ香りだった。
唇で挟むように、それから口の中の粘膜で包み込み、舌を押し当てて、強く吸った。
ああー。喉の奥で吐息の泡がはじけた。   

思い出した
千夏の乳首だ、これは。
青春の記憶の中でいちばん大切で、いちばん忘れられない乳首が、ここにある。
凪いでいた胸が波立ちはじめる。そして、ペニスが固くなっていく。
俺は乳首から口をはずし、乳房に頬を摺り寄せて言った。
「なつかしい感じがするんだ」
「わかります」女性は俺の頭をやさしく撫でる。「ぜんぶわかります、わたしあなたのことを」
473夢が:04/07/25 01:41 ID:vzrcuu2j
ふと、女性の顔を見つめると「ねえ、わたしを買ってくれますか」
「・・・・・・買わせてくれ」かすれた声で俺は言った。
「ふだんのあなたなら絶対にできないような場所で、わたしを抱いてください」
たとえば、ほら、あそこで、-------と、女性はビルの陰の暗がりを指差した。
古びたビルとビルの狭間の、人がすれ違えるかどうかの、狭い路地だった。ビルの壁に窓は
なく、街灯の明かりもほとんど届かない。
そんな場所で、服を着たままの幻の千夏を抱いた。
俺はズボンとブリーフを膝まで下ろし、窮屈そうにストッキングとショーツを脱ぎ捨てた千夏は
ビルの壁に背を頂け、俺のペニスを右手でまさぐった。
474夢が:04/07/25 01:48 ID:vzrcuu2j
千夏は「わたしにも、してください」と愛撫をせがむ声はうわずっていた。
「・・・・・・外から見えないかな」・・・「平気です」・・・「いや、でも・・・・・・」
「どきどきしてください、もっと」
千夏はペニスをしごきはじめ、頭の先の割れ目に軽く爪を立てた。
「どきどきしてくれないと、あなたは昔に戻れません」
「してはいけないことを、たくさんしてください。あなたがつくったルールを破ってください」
クスッと笑って、俺の右手を自分の股間に導いていく。
475夢が:04/07/25 02:02 ID:vzrcuu2j
続きはまた来月に
476名無しさん@ピンキー:04/07/25 19:02 ID:7BtVxpGr
>>470-475
釣りだとは思うが、スレ違い
477名無しさん@ピンキー:04/07/26 02:08 ID:7WMFmvGn
>474
つーか「頭の先の割れ目」って・・・普通に頭が割れてるのかとオモタw
478名無しさん@ピンキー:04/07/26 20:48 ID:dqdNNOVJ
      r;ァ'N;:::::::::::::,ィ/      >::::::::::ヽ
.      〃  ヽル1'´        ∠:::::::::::::::::i
       i′  ___, - ,. = -一   ̄l:::::::::::::::l   >>470-475
.      ! , -==、´r'          l::::::/,ニ.ヽ  
      l        _,, -‐''二ゝ  l::::l f゙ヽ |、 ここはお前の日記帳じゃねえんだ
        レー-- 、ヽヾニ-ァ,ニ;=、_   !:::l ) } ト
       ヾ¨'7"ry、`   ー゙='ニ,,,`    }::ヽ(ノ  チラシの裏にでも書いてろ
:ーゝヽ、     !´ " ̄ 'l,;;;;,,,.、       ,i:::::::ミ
::::::::::::::::ヽ.-‐ ト、 r'_{   __)`ニゝ、  ,,iリ::::::::ミ    
::::::::::::::::::::Vi/l:::V'´;ッ`ニ´ー-ッ-,、:::::`"::::::::::::::;゙ ,  な!
:::::::::::::::::::::::::N. ゙、::::ヾ,.`二ニ´∠,,.i::::::::::::::::::::///
:::::::::::::::::::::::::::::l ヽ;:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::/ /
::::::::::::::::::::::::::::::! :|.\;::::::::::::::::::::::::::::::/ /
479名無しさん@ピンキー:04/07/27 01:29 ID:cBi1owW1
「うー気づかれちゃったかなあ、私の気持ち」
 抱え込んだマクラを抱きしめて、朔美は身悶えた。圧迫された小さな胸の内側で、
トク、トク、トク、と、心臓が早鐘を打っている。朔美は目を伏せた。同時に、膝
小僧に力をこめて、太ももと太ももをぴったりくっつける。
「ふう」
 細い呼気と共に一度脱力し、改めてマクラに手を回す。乳房と乳房の間に擦り付
けるべく、痩せた上体をうごめかしながら、マクラの先端をももの付け根に押し込
んでいく。
「……あ」
 声とも付かない声を漏らして、朔美は手の中のものに頬を当てた。胸の奥がきゅん
と切ない。
480蜜月花:04/07/27 01:45 ID:cBi1owW1
(ごめんなさい! 下げるの忘れちゃいました!」

(私、また、こんな事……)
 一瞬脳裏をよぎった背徳が、朔美の官能に火をくべた。股の間にマクラを挟み込み、
膝と膝とを擦り付ける。上半身をかすかにうごめかして、薄桃色の性感帯にも刺激を
送る。
「ん、あ」
 ぬれてくるのがわかった。朔美はいっそうなまめかしく全身をうごめかしながら、
横向きの格好でベッドに崩れた。マクラを抱きしめたままうつ伏せになり、風呂上
りの甘い香をそれにすり込むように、体を上下させる。
「はあ、あんっ」
 短くあえいだすぐ後で、シーツを噛みしめ、防音を施した口内で、繰り返した。
「林田先輩……はんっ、林田先輩……はうっ、気持ちいい、ですぅ……」
 再び朔美は動くのを止めた。ちりちりと身を焦がす快感に、しばし酔った後で、
彼女はおもむろに、下着ごとパジャマのズボンを脱ぐと、片方の足にそれを絡め
たままで、悪戯に没頭し始める。
 続きます。
481蜜月花:04/07/27 01:48 ID:cBi1owW1
っていうか、一個名前を書くのも忘れてました! 479も私です。
……失敗ばっかりでごめんなさいm(_ _)m。
482名無しさん@ピンキー:04/07/27 12:35 ID:KmsAWt7s
というか、438氏はどうしたのだ?はやく書いてくれ!!
待ちきれねーyo!!
483名無しさん@ピンキー:04/07/27 19:16 ID:uiC7/QtW
>>481
朔美タソキタ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ !!!!!
.r'⌒X⌒X⌒X⌒X⌒X⌒X⌒X⌒X⌒X⌒X⌒X⌒X⌒X⌒X⌒ヽ ⊂゙⌒゙、∩
ヽ.__乂__乂__乂__乂__乂__乂__乂__乂__乂__乂__乂__乂__乂__乂__ノ  ⊂(。Д。)

続きキボンヌ。
484名無しさん@ピンキー:04/07/27 22:50 ID:+wl2PsCV
朔美ちゃんネタ大人気だな。桃里ピンチか?
たまにはベリ子も見てみたいなー。
485名無しさん@ピンキー:04/07/28 17:58 ID:rsVqUPnZ
今週の、

角度的に見えたんだろうなw
486名無しさん@ピンキー:04/07/28 19:48 ID:SIQ9TviC
今週の話読んで・・・。

誰か、モモジ×桃里キボンヌ。
487名無しさん@ピンキー:04/07/28 21:04 ID:73KqEjAA
>>486
おいおいおい、近親相姦はやばいだろ。いくらなんでも。
488名無しさん@ピンキー:04/07/29 21:23 ID:3SVemIxN
いで、本スレ消滅記念age
489名無しさん@ピンキー:04/07/30 22:34 ID:cbLkiBgA
保守age

誰でもいいから、ネタ待ってまつ。
490グルメ:04/07/31 17:22 ID:FKG20Yn3
>>489
じゃあ、俺が書くとするか。
491グルメ:04/07/31 17:24 ID:FKG20Yn3
ちなみに今度のは、改変コピペだけど、まあ許してくれや。
492グルメ:04/07/31 17:24 ID:FKG20Yn3
暗く、そして広いスタジオ。照明はステージに集中し、それを取り巻く観客達は薄闇の
中、シルエットでしか見えない。そして、俺は一人、照明の下に立ちつくしていた。
 実のところ、殺人ショーの司会というのは初めての経験だ。観客達も筋金入りのVIP
ばかり。緊張するなという方が無理な話である。それに、今着込んでいる憲兵隊の礼服と
いうのも非実用的な代物で、動きを束縛することおびただしい。俺の全身は固くこわばり、
うっすらと汗がにじんでいるのが自覚できた。
 だが、ステージの奥のカーテンが開き、犠牲者の少女が姿を現すと俺の体は若干軽くな
った。照明は彼女に集中し、哀れな、そして美しい姿を観客達にさらけ出させる。
493グルメ:04/07/31 17:25 ID:FKG20Yn3
今回の犠牲者は、先日収容所を占拠したとき捕虜にした綾川家のおじょうベリ子だった。
やや小柄な体 つきをしており、綺麗で、かわいら しい顔つきをしているが今はその顔は恐怖に歪んでいた。
全裸にむかれたその体は、左右 から二人の憲兵に掴まれている。
俺は、襟元につけたマイクのスイッチを入れると大きく 息を吸い込む。
「れでぃーすあんどじぇんとるめん!たいへん長らくお待たせいたしました、これより憲
兵隊主催、戦費捻出処刑ショーを執り行います!なお、今回の収益金は全額我が軍の戦費
に充てられます。さあ、それでは今回みなさんを楽しませてくれる彼女に、盛大な拍手を
お願いします!」
 我ながら、驚くほど口が良く回った。観客席からは一斉に歓声と拍手が上がる。いい感
じだ。俺はすでに、緊張をみじんも感じなくなっていた。
「本日のテーマは、四肢切断アンド絞首!」
 俺は両腕を広げ、派手にマントを翻して観客達に正対した。一昔前の料理番組の司会者
をまね、芝居気たっぷりに声を張り上げる。
「アーレ、キュイジーヌ!」
494グルメ:04/07/31 19:05 ID:FKG20Yn3
我ながら悪のりきわまる。だが、観客の反応も上々だ。観客達は期待に身を乗り出し、
俺と、そして全裸のベリ子に注目している。
 一方、ベリ子は蒼白な表情で周囲を見回していた。もっとも、四方八方から強い照明を浴
びせられているので観客の姿はほとんど見えないだろう。彼女にはっきり見えるのはその
体を拘束している二人の憲兵、そして俺ぐらいのはずだ。俺はゆっくりとベリ子に歩み寄っ
た。
 間近で見るベリ子は、遠目に見たときよりさらに美しかった。小柄でほっそりした体は黄
色人種には珍しくきめの細かいなめらかな肌をしており、乳房はやや小ぶりだが形がよい。
先端の乳頭は、ごく淡いピンク色だった。おさまりの悪い髪はやや固くごわごわした感
じだが、対照的に陰毛は淡く、柔らかそうに見える。
 俺はベリ子の胸元に手を伸ばし、その乳房を軽くもんだ。
「ひっ…」
 ベリ子はかん高く、短い呻き声を漏らした。恐怖と悪寒からか、鳥肌が立っている。
「おやおや、ずいぶん緊張しているようだね。」
「や、やめて…手を離してョ…」
「まあまあ、そうつれなくするものじゃない。君の可愛らしい姿を見るのに、こんなにた
くさんのお客が集まっているんだ。みなさんのために、綺麗な死に様を見せてくれ。」
「死に様って…私は、死刑になるようなことは」
「してないよ。」
「だったら、何故」
「これは公開処刑じゃない。観客が楽しむための処刑ショーなんだ。」
495グルメ:04/07/31 19:07 ID:FKG20Yn3
そう、これは我が軍の戦費捻出活動の一環だった。本来、我々の本国は経済大国として
知られた島国で、第三次世界大戦の最中である現在も外貨には不自由してない。だが、こ
の北部戦線は政府内部でもその維持が疑問視されている戦線で、その主軸たる我々親衛軍
は本国から満足な補給を受けられない状態だった。兵士を飢えさせると世論がうるさいの
で食料や衣服、それに医薬品は潤沢に供給されるが、攻勢にでるための武器弾薬は慢性的
に不足している。今や我々は現地で生産活動を行い、それにより得た資金で第三国から武
器を確保している有様だった。俺の腰に吊っている拳銃など、こともあろうにデザートイ
ーグルである。たしかに大口径の自動拳銃としては信頼性の高い成功している銃だが、憲
兵の持ち物ではない。人工筋肉で強化した右腕にでさえ、この銃の反動はきつすぎる。
「…なんでこんな…あなた達の国は、平和主義の文明国じゃなかったの?」
「無論、文明国さ。君の国の兵隊なら女を見つけたらせいぜい五、六人で輪姦して殺すぐ
らいだから、一つの人命を犠牲にしてもそれだけの人数しか楽しめない。だが、我々は。」
 俺はそこまで言うと右腕を軽く振り、観客達を指し示した。
「これだけの人数を集めて、君を殺すのを鑑賞するんだ。しかもこの様子はビデオにして
地下ルートでも販売するから、直接間接に、何千もの人間が性欲を満足させられる。それ
に、ショーが終わったら君の死体は屍姦が好きな人たちの間でオークションをして買い取
ってもらうから、ちゃんと直接君の体を味わうことのできる人もいる。文明国にふさわし
い、実に効率的な方法だろう?」
 我ながら面白い論法だ。観客席からは軽く笑い声が上がる。だが、無論、ベリ子にとって
は笑い事ではない。元々蒼白だった顔はさらに血の気を失い、全身ががたがたと震え出す。
恐怖のあまり、声も出なくなったようだ。俺は指を軽く鳴らす。すると、天井から軽いモ
ーター音とともに絞首刑用のロープが降りてきた。それはベリ子の目の前あたりまで降りて
止まる。
496グルメ:04/07/31 19:08 ID:FKG20Yn3
「きゃああっ、いやああああっ!」
 今まで恐怖に硬直していたベリ子が、急に憲兵達の腕をふりほどこうと暴れ出した。憲兵
達は手荒にそのベリ子を押さえ込もうとする。俺は軽く手を挙げて彼等を制した。
「まあ、そう乱暴にするものじゃない。我々を楽しませてくれる大事な人だ。」
 俺はそう言ってベリ子を背後から抱きすくめた。左腕で両腕ごと胴を抱き、右手で顎をつ
かんで首をあげさせる。この作業にはかなりの力が要り、人工筋肉と生身の筋肉の接合部
がやや痛んだが、それでも余裕を持ってベリ子の体を拘束することができた。
「さ、君たちはロープを。」
 俺の言葉に従い、憲兵達はベリ子の首にロープをかけはじめた。その作業が終わると俺は
再び指を鳴らす。すると今度はロープが引き上げられ始めた。ベリ子の細い首に、じわじわ
とロープが食い込み始める。
「ひ、ぐ、うううっ!」
 ベリ子は苦しげなうめき声を漏らし始めた。しかし、ベリ子の体がつり上げられる寸前でロ
ープの動きが止まる。今、ベリ子はやや背伸びをしてようやく首を絞められないでいられる
状態だった。
497グルメ:04/07/31 19:10 ID:FKG20Yn3
「少し高い。あと三センチおろして。」
 俺の指示に従い、ロープがわずかに降ろされた。ベリ子は背伸びするのをやめ、地面にか
かとをつける。俺はベリ子の首とロープの間に指を入れ、少しだけロープをゆるめてやった。
ベリ子は不審そうな表情で俺を見返す。
「このまま吊し首ってのも捨てがたいが…言ったろう?今日のテーマは四肢切断と絞首な
んだ。」
「え?」
「この状態で、君の手足を一本ずつ切り落としていく。右腕、左腕、右脚、左脚をランダ
ムに選んでね。そうすれば君はいずれ自分の体を支えられなくなって吊し首になる。早け
れば二回目で両脚を切られてぶら下がることになるけど、遅ければ三回目でも片足だけは
残って立ってられるかも知れない。」
「…そんな…やめて、やめてヨ…お願い…」
「途中でショック死するとつまらないからね、麻酔は打ってあげるよ。痛くはないから安
心して。」
 無論、安心できるはずはない。ベリ子は泣き叫び、首にかけられたロープをはずそうとも
がく。しかし、ロープはほぼぎりぎりの状態まで引き上げられているのでそれが成功する
心配はない。俺はベリ子に背を向けると観客席へと歩み寄った。
498グルメ:04/07/31 19:12 ID:FKG20Yn3
「それではみなさん、何回目でこの子が絶命するか、賭けて下さい。一口十万円から、下
限は一口、上限はなし。もしかしたら一回目で片足を切られただけでも足を滑らせて吊し
首になるかも知れませんし、三回目で両腕片脚を切られても立ってられるかも知れません。
では、ただいまよりお席のほうを係員が回りますので、賭け金をお渡し下さい。」
 俺はそう言うとベリ子のそばに戻った。俺が傍らに立つと、ベリ子は顔を背けて低いうめく
ような泣き声を漏らし始める。
「さて、みなさんが掛け金を張り終わるまで少し時間もあるし、少しインタビューでもし
ようか。実は、ショーが始まる前に観客の方からは犠牲者についてどんなことを知りたい
かアンケートを取ってあってね。まず、一枚目。」
 俺はポケットからアンケート結果を書いた用紙を取り出した。
「ええと…『犠牲者は、処女か否か。否だとしたら、喪失はいつか。』…誰ですか、こんな
卑猥な質問をするのは。この子が恥ずかしがるじゃないですか。」
 俺のすっとぼけた言葉に、観客席からは笑い声が上がった。俺はベリ子の顔をのぞき込む。
「ま、恥ずかしいかも知れないけど、お客さんの要望だ。さ、答えて。」
「………」
「答えてくれないの?」
「…嫌…何でそんなこと、言わなくちゃならないのヨ…」
 ベリ子の蒼白だった顔が、今度は羞恥に紅潮し始めた。俺はベリ子の秘所にふれる。
「やっ…」
「じゃあ、この場で君を犯してしまおうかな。そうすればたとえ処女でも処女じゃなくな
るから、一番目の質問には答えたことになるしね。どうする?」
 ベリ子は、しばらく唇を噛んで沈黙した。ややあって、聞き取れないほどの声を出す。
499グルメ:04/07/31 19:13 ID:FKG20Yn3
「……い…ます…」
「うん?」
「……違い、ます…」
「よく聞こえないな。もっとはっきりと。」
「…処女じゃ、ありません。」
 ベリ子はそう言うと、羞恥と屈辱からか、両目からぽろぽろと涙をこぼしだした。俺はそ
の目元に軽くふれる。
「じゃあ、もう一つの質問にも答えて。喪失はいつ?」
「………」
「直に見てみようか。開いて見せて。」
「え…きゃあっ!」
 俺が合図すると、二人の憲兵がベリ子の太股をつかんで体を持ち上げ、観客席に向かって
大きく足を広げさせた。俺はベリ子の背後に回ると彼女の首が締まらないように、尻の下に
左手をいれて体重を支えてやる。右手はベリ子の秘部に伸ばしていた。親指と薬指で大陰唇
をかき分け、その奥の小陰唇をあらわにする。
 ベリ子のその部分は、綺麗なピンク色だった。まだ未発達でぴっちりと閉じており、処女
のそれと大差ない。俺は人差し指と中指でそこもかき分け、尿道と膣口、そして陰核を露
呈させた。
 ベリ子の膣口には、まだ処女膜が残っていた。もっともそれはすでに破れており、処女で
は無いというベリ子自身の言葉を裏付けている。ただ、経験はごく浅く、喪失からさほど間
がないように見えた。もっとも、俺が処女を陵辱したのはたかだか23回、しかも20回
はその場で殺してしまっているので断言はできないが。
 と、この時、観客席の方から不満げな声があがり始めた。耳を澄ますと、どうやら、「よ
く見えない」と言っているように聞こえる。たしかに、観客席の最前列ですらベリ子の綺麗
な秘部を鑑賞するには遠すぎるかも知れない。
 しかし、このステージを設置したのはあの暴代少佐だ。このあたりに抜かりがあるはず
はない。
500グルメ:04/07/31 19:14 ID:FKG20Yn3
「みなさん、ご心配なく。この子の綺麗なあそこを、司会者が独り占めにしたりはいたし
ません。カメラさん、用意は?いい?では、オーロラビジョン、いってみよう!」
 俺がそう言い終えた刹那、我々の背後から光がさした。わずかな電子音が聞こえ出す。
 このステージの後ろにはちょっとした映画館ほどの電子スクリーンが設置されていた。
今はそこに、ベリ子の陰部が大写しになっている。淡い恥毛、色の薄い肉ひだ、ピンクの小
陰唇、真珠色の陰核が鮮明に映し出されていた。観客席から感嘆のため息が漏れる。
 一方、ベリ子も背後で異変が起きているのに気づいたようだ。不自由な体勢ながらも首を
動かして背後に視線を向ける。俺は体を横にずらし、彼女にもスクリーンがよく見えるよ
うにしてやった。
 最初、ベリ子は不審げにスクリーンを凝視していた。だが、そこに映っているものが自ら
の陰部だと気づくと、愕然とした表情になる。
「いやああ、やだ、やだあっ!見ないで、見ないでっ!」
 ベリ子は泣き叫び、足を閉じようともがき始めた。しかし、大の男に二人がかりで広げら
れていてはそれも無理な話だ。彼女がもがくたびに、スクリーンに映された陰部もうごめ
き、むしろ淫靡な映像を提供してしまっている。
「そう恥ずかしがることもないだろう?君のここはとても綺麗じゃないか。君はこれから
死ぬんだし、その前に綺麗な姿をよく見てもらおうよ。」
「やだ…やだよぉ…」
 ベリ子はもがくのをやめ、がっくりと深くうなだれた。か細い声で、拒絶の言葉を繰り返
す。俺はベリ子の尻を支えるのを憲兵に替わらせ、あいた左手で携帯用の注射器を取り出し
た。それをベリ子の陰部に近づける。
501グルメ:04/07/31 19:15 ID:FKG20Yn3
「…な、何を?」
「言ったろう?麻酔を打ってあげるのさ。」
 俺はそう言って針の先をベリ子の小陰唇にあてた。彼女は身をよじって注射針から逃れよ
うとする。
「いいのかい?麻酔無しで始めて…もっとも、死ぬってのは一回限りの経験だ。その感覚
をしっかり味わいたいっていうんならそれでもいいけど。両腕両脚を切り落とされる苦痛、
まともに受けてみるかい?」
 俺の言葉に、ベリ子は全身を硬直させた。数秒ほどののち、全身から力を抜く。俺はベリ子
の秘部に、そっと注射針を刺し込んだ。再びベリ子の体が固く緊張する。俺は、やや立て気
味に刺した針をねかせ気味にしてさらに刺し込む。といっても皮下注射なのでそう深くは
刺していない。針が皮下組織に達したところで、ゆっくりと薬液を注入する。
「もういい。放して。」
 針を抜いた俺は憲兵にベリ子の両脚を放させ、彼女に再び立った姿勢をとらせた。十秒ほ
ど待ってから、彼女の乳房に手を伸ばす。
「即効性だからね、もう大丈夫なはずだが…ちょっと試すよ。」
 俺はベリ子の乳房をわしづかみにし、ねじりあげた。普通なら、耐え難い苦痛をもたらす
ほどの強さで。
「ひっ!?」
502グルメ:04/07/31 19:16 ID:FKG20Yn3
ベリ子は顔を歪めて声を漏らしたが、それは苦痛に対する反応とは少し違った。むしろ、
くすぐったさをこらえているような感じだ。俺はさらに乳房をねじる。
「ひゃう、あ、ひあっ」
「良くできた薬だろう?痛覚はほぼ完全に消し去るけど、触覚はむしろ鋭敏になるんだ。
前線で負傷した兵士のために開発されたんだけど、習慣性があるから不採用になったもの
でね。けど、君は習慣性を気にする必要がないからね。」
 悪趣味で、少しわかりにくいジョーク。観客席の反応もいまいちだ。だが、これはコン
トではないのだからさほど気にすることもない。俺は懐から四枚のカードを出し、観客席
に掲げて見せた。それぞれのカードには、見やすいように、極太明朝で「右腕」「左腕」「右
脚」「左脚」と書いてある。俺はそれをベリ子にも見せ、手早くシャッフルした。その四枚の
カードをババ抜きをするときのように広げ、ベリ子を連れてきた憲兵の一人に差し出す。
「役得だ。引いてみるかい?」
「ありがたく。」
 憲兵は嬉しそうに笑って即答した。二、三秒迷ってから一枚引く。
「右脚、ですな。」
「ほう、いきなり足か…一回目に賭けたお客さん、ひょっとしたらひょっとしますよ。」
 俺は腰に吊ったサーベルを抜いた。敵国の治安警察が使用しているチタン製のサーベル。
先日技術将校を殺したときに奪ったものだが、切れ味は抜群だ。俺はそれを、前の持ち主
の首を切り落として確かめている。
503グルメ:04/07/31 19:17 ID:FKG20Yn3
「さて、始めるよ。」
「やだあっ、やめて、やめてっ、やめてよおっ!」
 抜き身のサーベルを見たベリ子は、再び泣き叫び、暴れ始めた。両腕をでたらめに振り回
す。あまり近くに立つと、こちらの体を掴まれる心配がありそうだ。俺は2メートルほど
離れ、サーベルを構えた。動きのじゃまになる礼装用マントを脱ぎ捨てる。いつのまにか、
観客席は静寂に包まれていた。暗いスタジオに、ベリ子の泣き声だけが鮮明に響く。俺は数
回の深呼吸の後、息を吐きつつ止めた。全神経を、ベリ子の右脚にのみ集中する。
 床を蹴り、ベリ子の傍らを通過するように跳躍する。そしてすれ違いざま、サーベルを振
るう。撫で斬るような、一撃。
 手応えは、比較的軽かった。だが斬り損じたわけではない。俺は間違いなく、ベリ子の右
脚を切り落としていた。白い、形の良い足が床に転がり、びくびくと痙攣する。ベリ子の体
からはおびただしい血が流れ出し、床に転がった自らの足を紅く染めた。
「や、あ、あああっ!」
 甲高い悲鳴をあげたベリ子は、自らの作った血だまりで残った左脚を滑らせた。天井から
吊られたロープが彼女の首に食い込む。ベリ子は両手でそのロープの結び目よりも上の部分
を掴み、ようやく体のバランスを取り戻した。一本足で、なんとか立った姿勢を取る。俺
はベリ子のすぐそばに立った。
「なかなかがんばるね。お客さんも喜ぶよ。」
「…脚…私の、脚…」
 ベリ子は呆然とした表情で、切り落とされた自らの脚を凝視していた。その間にも出血は
続き、床の血だまりは見る見るその面積を広げていく。
504グルメ:04/07/31 19:19 ID:FKG20Yn3
「血、血が…やだ、死ぬ…死んじゃうヨ…」
「大丈夫、君は失血死する心配はないよ。」
 俺はそう言って、もう一人の憲兵にカードを引かせた。「左腕」と書かれたそのカードを、
ベリ子に見せる。
「君は窒息死するんだから。」
 俺はそういいざま、いきなりサーベルを一閃させた。下から上へのすくい上げるような
斬撃。ベリ子の左腕が、上腕部の中程で断ち切られた。俺はその左腕を床に落ちる前につか
み、胸元に抱いた。ほっそりした腕が、ひくひくと痙攣する感触をじっくりと味わう。ち
ょうど手の部分が俺の顔にあたり、痙攣する指が頬をくすぐった。心地よい感触だ。
 一方、ベリ子は呆けたような表情で俺を見つめていた。ついで、視線を自らの左肩に向け
る。脚のそれほどではないが、切断面からはやはり激しく血が噴き出していた。
「や…きゃああああああっ!」
 ベリ子は、甲高い声で絶叫した。おびただしく失禁する。床の血だまりは、ベリ子が漏らし
た尿と混じり合って赤色不透明から橙色透明に色合いを変え、その面積をさらに広げ始め
た。俺の足下までそれは広がり、ブーツの底を血と尿が混じった液体が濡らす。
 片腕片脚を失いながら、それでもベリ子は生きる努力を続けていた。残った右腕でロープ
を強く掴み、左脚でバランスを取って必死に立った姿勢を保っている。立った姿勢を崩せ
ば、彼女の体重は大部分が首に掛かったロープで支えられることになり、結果ロープで首
が締め上げられて窒息する。このショーは、最終的には彼女をその有様で死なせ、完結す
るのだ
505グルメ:04/07/31 19:20 ID:FKG20Yn3
俺は、残った二枚のカードから、今度は自ら一枚を抜き取った。
「三枚目は、右腕、か。どうなるかな?」
「やっ…」
 俺はサーベルを腰の鞘に戻した。観客席からざわめきがあがる。しかし、このまますべ
ての四肢をサーベルで切り落とすのでは、今ひとつ芸が無い気がする。
 俺は、腰にぶら下げた大型のホルスターから、長大なデザートイーグルを抜いた。二キ
ロ近い重量を持ち、50口径弾を叩き出すハンドキャノン。普段は若干荷物に感じている
銃だが、この局面ではむしろ最高の働きをしてくれそうだ。俺はスライドを引いて薬室か
ら弾丸をはじき出し、きらきら光りながら宙に舞ったそれを器用に受け止めた。その弾丸
をベリ子の目の前に掲げる。カメラも察しが良く、それをスクリーンにアップで映しだした。
 鈍い金色に輝く巨大な50AE弾。その弾頭部分は、先端に十字型の割線が入っている。
「これは憲兵隊の装備局が開発した特製のダムダム弾でね、標的に当たるとバラバラに砕
けて弾頭が持つ物理エネルギーのほとんどを標的内部にぶちまけるよう作られているんだ。
君の国のゲリラが使ってるダムダム弾は弾頭を斜めに削り落としたり、先端に十字の切れ
目を入れてくさびを打ち込んだりしているけど、これは違う。設計段階から計算し尽くさ
れている最新技術の結晶体だ。君の細い腕を切断するには十分な破壊力がある。」
「ま、待って、やだヨ、撃たないで」
 俺は再びベリ子から少し離れ、その右腕にねらいを付けた。
「お願い、やめて、助けて、ねえ、やめて、やめてヨ」
 ベリ子は身動きもできず、ただ涙を流しながら俺に懇願している。失血のため血の気を失
った体は冷や汗にまみれ、小刻みに震えていた。股間からはぽたぽたと小水がしたたり落
ちている。尿道は弛緩しきっているが、膀胱にはあまり尿が残っていないようだ。俺は、
むしろ優しげな声を出した。
506グルメ:04/07/31 19:21 ID:FKG20Yn3
「本当に可愛いよ、君は。」
「え?」
「君がくびり殺されるときの顔は、もっと可愛いだろうね。」
 俺は、デザートイーグルの引き金を絞った。

 ベリ子の上腕部が、爆弾を仕掛けられていたかのように四散した。ちぎれた右腕が衝撃で
数メートル後ろまで飛ばされる。ベリ子の体も着弾の衝撃でバランスを崩した。四肢のうち
ただ一本残った左脚を滑らせた彼女の首に、天井から下がったロープが食い込む。
「あぐ、あ、え」
 痛覚は消してあるが、苦しいという感覚は感じるのだろう。ベリ子は口を大きく開き、舌
をつきだして喘いだ。左脚を必死に動かし、なんとか立った姿勢を取り戻そうとする。
 意外なことに、その試みは一瞬成功した。ベリ子は左脚だけで何とかバランスを取り、直
立する。ロープによる首の締め付けも弱まり、ベリ子は大きく息を吸い込んだ。しかし。
 彼女が立っている床は、自ら垂れ流した尿と血液できわめて滑りやすい状態になってい
た。ベリ子が息を吸い込み、吐こうとした刹那、きゅっ、という高い音とともにその足が床
の上を滑る。再びロープがベリ子の首を締め上げた。
「ぐ、うぐ、ううっ!」
 ベリ子は再び左脚で立とうとした。しかし血と尿で濡れた床の上を足が滑るばかりで、な
かなか立つことができない。ロープはさらに深く彼女の首に食い込み始めた。
「あ、あが、ううぐ、あえっ」
 ベリ子は目と口をいっぱいに見開き、涙と涎を垂れ流して苦悶した。すでに左脚の動きは
でたらめに振り回すだけになっている。あまり激しく足を動かせばよけいに首が締まるだ
けなのだが、すでにそこまで考えることもできないようだ。ベリ子はわずかに残った両腕と
右脚も振り回し、断末魔の苦悶にもがいた。
「うぐ…うう…ああ…あ…」
507グルメ:04/07/31 19:22 ID:FKG20Yn3
ベリ子のうめき声はだんだん小さくなり、ついに全く声が出なくなった。先刻まで大きく
開かれていた目は半ば閉じかかっている。舌をいっぱいにつきだして喘いでいた口も、今
は半開きで、舌も少し出ているだけになっていた。気道がつぶれたのか、唇の端からは血
の色を帯びた涎がこぼれている。両腕片脚を切り落とされた体はすでに暴れる力を失い、
ただ小刻みにひくひくと痙攣していた。
 俺はそのベリ子に歩み寄り、心臓のあたりに指を当てた。まだ、わずかに鼓動が感じられ
る。
 …とくん…とくん……とくん…
 俺が指を当てている間にも、その鼓動は弱まり、間隔が開いていく。俺は死相が浮かん
だベリ子の顔を見ながら、その鼓動が止まるのを待った。
 …とくん……とくん………とく…
 ……とく………とく…………とく…
 ………………とく………………………
 ………………………………………………………
508名無しさん@ピンキー:04/07/31 21:17 ID:8zexbrM/
>>507
お前ベリ子好きだなw
509名無しさん@ピンキー:04/07/31 21:48 ID:APkRf0jm
ひとまず>グルメ GJ!!
小説とはいえ、すごい状況だな。三浦助けてやれよw
51064:04/08/01 00:35 ID:udy7/w9n
>グルメ

今、ベリ子のSS書いてる途中だけに、読んでかなり鬱になりました。
511名無しさん@ピンキー:04/08/01 02:59 ID:FCx7zBZ0
グロは勘弁してください。
512名無しさん@ピンキー:04/08/02 16:28 ID:1yE5eWKt
というかさ、マターリした話そろそろほしいな。
513名無しさん@ピンキー:04/08/03 12:22 ID:Mn369UVv
お前ら。何でもいいからキボンヌとか言ってはいけない。
グロテスクなのがくるぞ。 
514489:04/08/03 12:26 ID:xMm67WoY
おれのせいだ!!純粋ファンの人、ほんとに申し訳ない!!
515名無しさん@ピンキー:04/08/03 14:28 ID:1tT3sURA
林田とモリモリの愛のあるセックルきぼんぬ
516438:04/08/04 22:27 ID:drPGqEzR
お待たせしました。明日くらいから載せられるかと。
つたない文章ですが、とりあえずは頑張ったので、
そこんとこはご勘弁願います。よろしくお願いしますです。
517名無しさん@ピンキー:04/08/04 23:47 ID:NLsUaRvn
>>516
俺は何気にお前を待ってたよ
だからお前に期待してるぞ
518名無しさん@ピンキー:04/08/05 01:56 ID:9gGq0Ttj
>>516
頑張れ。
俺も期待している。
519Pink Rose(1)前半:04/08/05 21:54 ID:pcSo3vkd
じゃあ載せ始めることにします。一応、今回は最初ということで
マターリした雰囲気から始めることとしました。ちょっと展開がグダグダ
長いですけど、そこんとこはご愛敬で・・・。林田ー桃里は今の自分
には荷が重いので、レベルアップできたらまた書いて見ます。

「ハ・・ハ・・・・・ブワックショーーーン!!!・・・・ウーーーー・・・。」

またも校内につむじ風が舞う。今日何度目のことだろう。
その突風の中心にいる少年は、目に涙をため、鼻をすすりながら
うつむき加減で武道場へ歩いていく。
彼の名は、三浦単一。16歳の普通の高校生・・・のはずである。
規格外の体型を覗いては。
その人並みはずれた体型で、数々の敵ならず身内の選手(汗)までも
病院送りにしてきた怪物も、やはり人の子。
風邪をひくことだってあるのだ。
というのも、先日彼の両親があいついで入院してしまい、
相当な気苦労を溜めていたのだ。
なぜ彼が武道場に向かうのかは、後で分かることだ。


520Pink Rose(1)後半:04/08/05 21:58 ID:pcSo3vkd
一方、部室では今日も才能はありながらやる気0の部員たちをやる気にさせるべく、
孤軍奮闘の部長:林田亀太郎が立ち上がっていた。
「何だよお前ら!!せっかく柔道着に着替えてンじゃねーかよ!!」
「違うわよ。部長。こんだけ暑いとやる気でないでしょ。
クールダウンしとかないと、熱中症になっても困るしねぇ(笑
彼の名は藤原虎呂助。柔道着に着替えたのは、単に涼むためだけである。
一番やる気のない男だが、人一倍人を見る目があり、高校生離れした見識を持っている。
「てめーはいつもクールダウンしっぱなしじゃねーかよ!!」
こんな会話は今日に限らず、いつものことであるが・・・。
「こんだけ暑いならよー、もう素っ裸でもいいみたいな?」
今度は側にいる、客観的な言葉では表現できない奇特な顔をした
別の少年が部長に声をかける。
彼の名は皮村薫。林田のよき理解者であり、エロスに対する思いは格別なものがある。
「だー!!脱衣禁止!!ってもう脱ぎ始めてんじゃねーか!!
江頭○:50かてめーは!!」

こんな感じで毎日ダラダラと練習は進んでいくのである。ただでさえ東が
芸能活動で忙しく、練習に専念できないのだ。残ったものでなんとか協力
してやるしかない。しかし、この体たらくでは先が思いやられる。この努力
が報われるか、といえば決してそうならない確率の方が高くなるであろう
ことを憂いながらも、今日も林田は練習に身を投じるのであった。そんな中、
林田は今、最も頼りになる少年の不在に気付く。
「あれ・・・ミウラさんは?」
おかしい。欠席するとの連絡もない。何かあったのか。
林田が外へ出ようとすると、思いきりでっかいしきりに当たってしまった。
「ぶへぇ!痛たた・・・。何だこれ・・・ってミウラさ〜ん!?」
そう。三浦単一その人である。だが、顔は真っ赤。鼻息は荒く、まるで
バッファローである。おまけにバケツの水を返すような鼻水が出ていて、
あきらかに異常だった。
「ゴメンネ・・・ブチョー・・・」
そう一言だけ言い残すと、少年はその場に倒れこんでしまった。
521Pink Rose(2):04/08/05 22:34 ID:HKziyQ7a
「お、おい・・・ミウラさん!?しっかりしろよ!!」
少年の叫びにも心ここにあらず、といった感じで、ミウラはうつぶせになったままである。
助けたいがこの体格差では物理的に無理だし、かといってこのまま放っておくわけにもいかない。
「う〜ん、どうすりゃいいんだろ・・・?」
林田は、側にいる2人に尋ねるような形で深刻につぶやく。
「とりあえず、奥の方で寝ててもらいましょ。チョメジ、頼んだわよ。」
といって、藤原がチョメジを発動する。
「うむ、わかった。」と、時代劇俳優ばりの渋い声でチョメジが応答する。
このチョメジは、一言で言えば藤原のちょんまげであり、藤原の忠実な家来(?)である。
といっても、チョメジもミウラさんを持ち上げるほどの怪力の持ち主でもないので、
ミウラさんの下に忍び込み、油成分を含んだ体の特性を使い、ミウラさんを奥の方まで転がしていく。
奥の壁にぶち当たった少年は、何事もなかったかのように寝込んでしまった。
「一体、どうしてこんなことになっちまったんだ・・・」
林田がいいようのない溜息をついているうちに、林田の心を刺激する声が聞こえてきた。
「おーい!!林田くーン!!」
そのクリアーで且つ可憐な声の持ち主こそ、林田の憧れの人森桃里その人である。
「あ!!森さん!!」
パワーをもらったかのように、林田の口調のトーンが大きくなる。
「森さん!!今さ、みんなで裸になって人間の素晴らしさを語り合おうかなーなんて・・・」
と最後まで言い終わらぬうちに、皮村の顔は地面にめりこまれていた。
「林田君!!ミウラさんがね、保健室の入室拒否されたって・・・!!」
「え〜〜〜〜!?」
ある意味仕方が無いことかもしれない。彼の母親である一子の病室の状態を見てもらえば
わかるが、ベッドが最低でも3,4つないと彼を横にすることができないのである。
保健室にはそんな設備はないので、やむなく入室拒否というわけである。
そんなわけで、とりあえず今日はミウラさんに大人しくしてもらって、残りの
部員で練習をすることになった。夏の夕暮れのひざしが、少年たちをせせら笑う
ように照りつける。
522Pink Rose(3):04/08/05 23:54 ID:YQnsGSrg
どんな形であれ、とりあえず練習は終了し、部員たちはミウラを看病することとなった。
ありったけの数のおしぼりと氷を用意し、彼の頭にかぶせる。しかし、彼の苦悶を浮かべた
表情はなかなかおさまりそうにない。部員たちが途方に暮れているところへ・・・
「お〜い!みんな!!ジュースもってきたよォ!!」
この愛くるしい声の持ち主こそ、ミウラをてなずける「猛獣使い」こと綾川苺(通称ベリ子)である。
が、そんな彼女も武道場に入るやいなや、愕然としてジュースを落としてしまった。
「ミウミウ!!大丈夫!?」と、こぼれおちたジュースのことなどどうでもよさげな感じで
ミウラのもとへかけよる。彼女に目にはたちまち小さく、透き通った涙があふれた。
「桃ちゃん〜どうしよう、ミウミウ死んじゃうのかな〜」
「だっ大丈夫だよ!!ただの風邪だからね!ね!少し寝てればよくなるって」
と、桃里が子供をてなずけるように説得するが、彼女の心は落ち着かない。
いてもたってもいられず、ベリ子は脱兎のごとくミウラの頂に駆け上がった。
「ミウミウ、大丈夫だョ!!あたちがついてるから!!」
まるで危篤状態の患者を励ますように、声をふりしぼって少女は叫ぶ。
「アー・・・。」すると、その声を聞いて元気が出たのか、三浦はゆっくりと目を覚ましていく。
三浦にとっては、ベリ子の存在がなによりの薬のようだ。
「モーダイジョウブヨー・・・。」そうゆっくり応えて、三浦ははにかみではあるが、笑顔を見せた。
523Pink Rose(3)続き:04/08/05 23:55 ID:YQnsGSrg
「ホント!?ミウミウ、ホントに大丈夫!?よかった、嬉しいョ。ミウミウが元気になると
あたちも嬉しくなってくるョ。」と、ベリ子は目を輝かせいつも以上の笑顔を見せた。
そして安心したのか、いつものように三浦の上によじ登ると、袋からおかしを取り出し、小さな口にめいいっぱい頬張る。
そして、おかしを食べながら二人でまた楽しい時間(とき)を過ごしてゆく。
「ほんとに、どこまでも幸せものの二人ねー。」と藤原が半ばあきれながらも感心する。
何はともあれ、とりあえず保健室の解熱剤をもらってなんとか歩けるようになったミウラは、
帰り際に薬局で薬を買うことになった。ミウラさんは早めに帰宅することとなり、
ベリ子と楽しく会話をはずませながら、街中へ向かっていった。
「虎呂助ー、今日薬局はほとんど休みだよー。」
と、いつのまにか学校に戻っていた異彩ともいえるオーラを放つ美少年が優しい声を放つ。
彼の名は東菊千代。学校きっての美少年だが、男(特に美少年)好きと言う、
柔道部員以外に他言できない本能があるのだ。それは、また後のお楽しみ・・・。
「あら、そうだったかしら。電話かけて伝えようかしらね。」と藤原は携帯を取り出したが、
「まあいいわ。ミウミウのことだから、自然治癒でよくなるでしょw」
「・・・・・。」一同の間に、なんとも微妙な空気が流れていた。
524438:04/08/06 01:17 ID:3dEnkbvZ
眠いので今日はこのへんで。ちゃんと濡れ場のシーン
も用意してありますので、ご心配なく。また明日。
525Pink Rose(4):04/08/06 09:08 ID:hG7Zgck1
「・・・・・・・」しかし、水晶には何も映らない。
「は・・・はてな・・・そんなはずはないのだが・・・。」」
まあ純粋無垢というのか、何も考えていないのか、表現は様々だが、男には理解できない。
男は、さらに水晶をせっせと磨き上げる。「もっと奥まで調べぬくのじゃ!!」
すると、今度は何かが浮かび上がってきた。「さぁ、これこそこの男の望むべきものじゃ!」
浮かび上がってきたものは・・・肉、肉、肉のかたまりである。
「・・・・・。」男は、呆れて物が言えず、しばらく呆然とした。
「そんな馬鹿な・・・。たしかに、この男から強いオーラを感じたのじゃが・・・。」
男はさらに激しいパワーを水晶に送る。すると、水晶に人影が映る。
かわいらしい笑顔の少女が水晶に所狭しと映っている。ベリ子だった。
男は当初の目的らしき事を達成したらしく安堵の表情を浮かべ、
「ふふふ・・・やはりの。お主・・・欲求不満であろう?」
三浦にはこの男のいわんとしていることがさっぱり掴めなかった。
「欲望には、食欲、排泄欲、そして性欲がある・・・。これらは生きとし生けるものの本能じゃ。
じゃが、お主の性欲は満たされることはない。その体では、男女の営みはおろかキスの一つさえ
できぬ。お主はそれからくるストレスによっても体調を狂わされておるのじゃ!!」
と、男は悟りを得たかのように断言する。尤もミウラはうと寝していて、まともに話を聞いていないが。
「そこでじゃ、わしがお前さんに不思議な力を授ける。それによってお主の本心から
望んでいることが達成されるのじゃ。どうじゃ、わしの力を受けてみんか?」
三浦はその時ついいつもの癖で、うとうとしてしまった。その仕草が男にはOKとみなされた。
「よかろう。では、この薬を授ける。人間にはまだ試したことのない試作品じゃがな・・。ヒヒ」
男はまたも不気味に笑い、三浦に一見なんでもないような薬らしきものを渡す。
ちょうど鼻ちょうちんがはじけて意識を取り戻した三浦は、喜んで薬を受け取る。
そして、男に一礼すると颯爽と下宿所へ向かって帰っていった。
「ヒヒヒ・・・幸運を祈るぞ。若者よ。」そう言い放つと、男と店はいつのまにか消えていた。


526Pink Rose(4)前半:04/08/06 09:11 ID:hG7Zgck1
間違えました。上は(5)です。こちらが先です。

途中でベリ子と別れた三浦は、行き急いで商店街へ駆け込む。
薬局を探しに探したが、どこも今日は閉店している。仕方が無く、やや人通りが寂しい
この商店街にまで来てしまった。大量の涙と鼻水でふらふらになりながらも、
生気をふりしぼって薬局を探す。そうこうしているうちに日もくれ、夕暮れのひざしと
暗闇が交差するようになった。「アー、モウダメカ・・・」
三浦が肩を落とし、あきらめて帰ろうとしていたところへ、
「もし、そこの人。」振り返るっても誰もいない。きょろきょろあたりを見回す。
「ここじゃよ、ここ。」自分の腰よりずいぶん下あたりに、男が立っていた。
「お前さん、みたところずいぶん苦しんでるようじゃの。どうじゃ、わしが力になってもよいが・・。」
と、男が不気味な薄ら笑いを浮かべるも、手を差し伸べた。
「エッ!ホントー?」天の助けとばかりに、三浦は屈託のない笑顔を浮かべる。
男は黙ってついてこいといわんばかりに店のほうへ歩き出す。
三浦も重たい体を精一杯動かし、男へついていく。そして、店についた。
「ここで待っておれ。」男はそう一言言い放ち、店の奥へ消えていく。
たしかに薬局らしい感じではあるが、雰囲気は暗く、紫とピンクのスポットライトが不気味である。
ミウラはやや恐れを感じながらも、男の登場を待つ。
527Pink Rose(4)後半:04/08/06 09:12 ID:hG7Zgck1
しばらくして、再び男が現れた。水晶を持ち出し、台にかぶされたされた布の上に置く。
「いますぐ薬をやってもよいが、おまえさんのことをもう少し知りたくての・・・。」
と、そうボツンといったかと思うと、いきなり男は三浦の手を取り出す。
そして、その手を一緒に持ってきた水晶の上にかざした。
「おぬし・・・悩み事があろう?」と、男は言い放つ。
「ビクッ!!」三浦の背筋が凍りつく。思わず逃げ出そうとしたが、体が動かない。
「そう怖がらずともよい。」男が穏やかに語りかけるが、三浦は動揺を隠せない。
「おぬしは、家庭環境においてストレスがたまっておることは知っておる。じゃが、ほんとにそれだけかな?」
ブンブンブン!!三浦は、クビをおもいきり縦に振る。ぎこちない顔は、蛇ににらまれた蛙のようだった。
「よかろう。だが、おぬしの本心をさらけ出せばわかることじゃ。」
と、言い放つと、男は不気味な笑顔を浮かべて、水晶に何か念仏のようなものをかけた。
「ボーー・・・」水晶が白くぼやけ、なにかが映し出されようとしている。
「この水晶は、てをかざしたものの心の中を覗くことができる。お主の望んでおることもな・・」
男はにやりとわらうと、もっと映りが良くなるよう水晶に磨きをかける。
「さぁ水晶よ、この男の本心を暴くのじゃ!」と叫び、男が水晶を磨き上げる。
そして、水晶に映ったものは・・・!!
528Pink Rose(6):04/08/06 09:46 ID:hG7Zgck1
「フア〜〜〜・・・・」30秒くらいはかかってたであろうというあくびをしながら、
今日もミウラは眼を覚ます。今日もいつもの静かで、ちょっぴり楽しい一日が始まる。
だが、何かいつもと違う感じがする。そうか、今日は目覚ましなしで起きたのか。
時計を見ると、もう家を出なければならない時間である。慌ててパジャマに手をかける。
だが、いつもと感触が全然違う。明らかにパジャマの中に埋没している感じなのである。
全ての衣類がそうだが、破けることはあってもぶかぶかになることはありえない。
不思議に思いながらも、眠気眼で洗面台の前へ行き歯を磨こうとするが・・。
「アレ!!?」一瞬、鏡の前に映っている自分が信じられなかった。縮んでいるのだ。
背も普通の人間と同じかやや高いくらいだし、顔も普通よりやや大きい程度である。
見かけ上は普通の人間だが、ミウラにとってはすごく縮んでしまっているのだ。焦燥感が募る。
もうそろそろ家を出なければならない時間だ。だが、服を着れなければどうしようもない。
立ち往生していたところ、玄関のあたりに制服があった。上下一式ちゃんとそろっていて、靴下まである。
またもや天の助けとミウラは喜び、大急ぎで着替え、肉を加えて家を飛び出す。
靴は、下駄箱に忘れられていた、父が履いていた普通は使い物にならないはずのお下がりを履いていく。
そのミウラの後姿を、ひそかに笑いかけながら見送る男がいる。昨日の怪しい男である。
「しっかりやるんじゃぞ・・・。」そうつぶやくと、またも男は消えた。

ここはすすがしい朝の日差しを受けている柔道部。皮村が大きなあくびをして部室へ入る。
「ったく〜、何も大事な大会前だからって朝練することもねーのによ・・。」
またやる気のなさに闘魂パンチを受けるのかと部屋に入ると、そこには満面の笑みを浮かべた林田がいた。
「ど・・・どうしたんだ!?林田」
「皮村!!こんなに嬉しいことがあるか!!また新入部員が入ってくれそうなんだ!!」
そういって、林田は奥に居る男性を紹介する。だが、その男は今にも泣きそうな顔をしている。
彼こそ三浦であった。そして、次第に部員たちも集まりだし、一同の顔合わせが実現した。
そう、一同が三浦を三浦と認識するまでの話だが・・・。

529Pink Rose(7)前半:04/08/06 11:14 ID:xPnFzXja
うーん、自然な流れでもっていこうとすると、どうしてもだらだらと
した展開になりますな。あ、前半・後半と分けてるのは、僕自身の
中で、区切りのよい展開ごとに分けてるからです。ほんと駄文で申し訳
ないっす。

林田グッジョブだな!!これで練習相手増えるじゃねーか、良かったな!!」
「部長にしては、ひさびさにいい仕事したじゃない。天もあんたを見放さなかったわね。」
「ブチョー。おめでとー。」
部員たちは数々の賞賛の嵐をたてる。林田もまんざらでもない表情で白い歯をこぼす。
そんな中、まだ正体を気付いてもらえない三浦はおろおろしていた。
が、このまま気付いてもらえないわけにもいかない。ミウラは勇気を振り絞って発言した。
「チ、チガウヨー、ブチョー、ボクダヨ・・・。」小さくも、悲痛な叫び声が部屋にこだまする。
「あー、そうか!!林田、こいつミウラさんの親戚だよ!顔も似てんじゃん。」
「確かに。ミウラさんに紹介されてきたんだね!そういえば、肝心のミウラさんがいないけど・・。」
谷底へ突き落とされるかのような恐怖が、三浦の背中を突き刺す。
部員たちに存在を認められない事は、自分の「居場所」をなくすことにつながるからだ。
それだけは、なんとしても避けなくてはならない。
三浦は、思いつくばかりに、林田他部員たちや自分のことを話した。
「う〜ん、話を聞いてると確かに本物っぽい感じがするけど、証拠がないと如何せんどうしようもないのよね・・。」
藤原が尤もでありながらも厳しい指摘を入れる。ミウラは、失意のどん底に叩き落された気がした。
530Pink Rose(7)後半:04/08/06 11:14 ID:xPnFzXja
「ベリ子、なんとか励ましてあげなよ。ベリ子なら、きっとわかってあげられるよ。」
そんな三浦の態度に気付いてか、桃里がベリ子にそっと耳打ちをする。
ベリ子は三浦のもとに近付き、じっと三浦を嘗め回すように見つめる。
「あたちは、ミウミウだと思う。上手くいえないけど、なんかそんな気がするんだ。
だって、ミウミウとあたちは一つなんだもん。」
その言葉が、絶望の淵から救い出してくれた天使のように三浦には感じた。
「ウワー!!」思わず嬉しくなり、ベリ子の小さな胸に顔をうずめる。
「おいおい!!なにげにうらやましいもんだな、こいつ。」と皮村が呟く。
「よしよし。」と三浦の頭をなででいたベリ子が「あー!!」と大声を上げる。
みんなが覗き込むと、三浦の頭の上に、ちいさなポテチのかけらがたくさんついていた。
昨日三浦の頭にのぼって食べていた時の、食べこぼしだったのだ。何よりの証拠だった。
「まさか、本当にミウラさんか?!!」一同が騒然となる。三浦は昨日からの事情を話した。
「ふーん、そのあやしいおっさんがくれた薬って、人間を小さくしまう薬かもしれないわね。」
「でも、三浦さんは普通の人間と同じくらいだぜ?」皮村が藤原の意見に疑問を呈する。
「馬鹿ねー。ミウミウはもともと超人体型だから、小さくなってやっとこれくらいなんでしょ。」
あー、なるほど!!一同が納得する。これで、全てが理解できた。問題は、これからの対処方法だ。
とりあえず、放課後にまた相談ということで、授業開始が近いため、一旦一同は別れた。



531Pink Rose(8)前半:04/08/06 12:43 ID:xPnFzXja
相変わらず、長い文章をまとめきれずすいません。原稿の項目と
本文の項目が違うようになるのはめんどくさいので・・。後の
方では、一つにまとめられるようにしますので、もう少し勘弁
願います。

キ〜ン、コ〜ン・・。お昼のチャイムがなった。昼食の時間だ。
ここは、2年F組の教室。食堂に行ったり、各々の固まったグループで
昼食をとったり殺風景なクラスの中で、異彩で、かつ和やかな雰囲気を
醸し出している男女の姿があった。三浦とベリ子であった。
「はい、ミウミウあ〜ん。」ベリ子が、箸を使って三浦の口へ食事を運ぶ。
いつもなら直接箱ごと放り投げたりもするのだが、普通の人間とほとんど
変わらない三浦にそんな処置を施す必要はまったくない。
いや、むしろこういった食事の風景こそ、ベリ子が望んでいたロマンチックな風景だった。
そんな2人の空気を、教室の隅で歯軋りをしながら睨んでいた姿があった。
ベリ子の恋敵の三橋麻彩である。
「ふん!なによ、小さくなったって、余計ベタベタしやすくなっただけじゃない!!」
と気に入らないそぶりを見せ、一人愚痴をこぼしながらご飯を口に運んでいた。
ーーーーー「?!!」−−−−−突然、三浦の頭に矢が刺さったような激痛が走る。
そして、頭の中が真っ白になり、呼吸が上手く出来なくなってしまった。
ハァ・・ハァ・・ハァ・・ハァ・・ハァ・・ハァ・・
息遣いが荒くなる。ベリ子が心配そうに三浦の顔を眺める。
「?ミウミウどうしたの?苦しい?保健室、ついていってあげるョ。」と、その瞬間
ガバアアアッ!!三浦の、短く太い腕が、ベリ子の背中に回る。そして、次の瞬間、
既にその大きい口はベリ子の顔の下半分を覆い隠していた。濃厚な口づけであった。
532Pink Rose(8)後半:04/08/06 12:44 ID:xPnFzXja
「フグ・・・ちょっと・・・ミウミウ!?」とベリ子に有無を言わせぬまま、
三浦はゆっくりとその小さな口内に舌を這わせてゆく。太く、短い、生気を込めた
舌が、ベリ子の口内をまさぐってゆく。
「ハアァ・・ン!・・・ミ・・ウ・・ミ・・ウ」
ベリ子が声にならない声を搾り出し、三浦に語りかけようとする。が、三浦には聞こえない。
お互いの舌先が、口の中で絡み合う。ピチャっという卑猥な水音がベリ子の羞恥心を誘う。
だが、強烈な力に体を支えられ、身動きが取れない。口内から零れ落ちる唾液が、
口の両端から床下へ雨漏りの滴のように1滴、そしてまた1滴こぼれ落ちていく。
(「だめだョ、ミウミウ、みんな見てるョ・・」)悲痛な叫びも、三浦には届かなかった。
頭の中が真っ白になり、おぞましくも淫乱な感触がベリ子の体を染め上げる。
ベリ子の口内は、自分のものか三浦のものかとも分からない唾液で一杯になっている。
「ああ・・・ああぁぁぁ・・・あふぅっ」思わず、溜め込んだ唾液を唇を合わせたまま吹いてしまう。
だが、三浦はそんなことも気に留めず、狂った様に口内を時々舌を絡めながら舐め続ける。
ピチャピチャピチャピチャピチャピチャピチャピチャ・・・・・・
「はぁ・・・あふぅ・・やぁ・・あぁぁぁん」
いちいち三浦の強烈かつ絶妙な舌触りにいちいち反応する自分が、いやらしく、哀しかった。
初めてのキス。それは、どんなテレビや映画で見るよりも、ちょっぴりしょっぱく、
ちょっぴりせつないものだった。

533Pink Rose(9)前半:04/08/06 12:47 ID:xPnFzXja
「・・・・・・・・?!!」三橋麻彩には、目の前で起こっている出来事が信じられなかった。
ただ確実に言える事は、2人が、真昼の教室のど真ん中で、あらぬ行為に走っていることだった。
だが、あごが外れるくらいの言葉にならない驚きで、体が動かないのである。
ベリ子は、観念したのか机を背に仰向けになり、三浦を全身で受け止める格好となった。
そして、三浦は前かがみになり、さらに濃厚なディープキスを交わす。そして、
左手でベリ子の右腕を掴んだ後、右手をベリ子のスカートの中へ這わせていく。
(「ン・・・!!ミウミウ・・・だ、だめ!!・・・そこまでは!!」)
ベリ子の顔が、汗と、仰向けになったことで自然に流れる涙と、逆流する唾液でぐちゃぐちゃになる。
だが、容赦ないその太い腕は、スカートの中をまさぐり、秘部を保護する最後の砦に辿り着く。
「ひゃぁ!!」ビクンと、思わず体が真から悲鳴をあげる。三浦は右手でパンツの端をつかみ、そのまま
脱がそうとする。しかし、それよりも早く麻彩の手が三浦の右手を掴んでいた。
「あんたたちねぇー・・・。ぬけがけは許さないわよ!それにまだ昼よ!?あんたたち
自分たちのやってることに対する自覚があんの!?」一気にそうまくしたてると、
「あんたたちもぼやっとしてないで手伝いなさい!!早くこの2人を引き離すのよ!」
既に周りの生徒たちは事の一部始終をあっけらかんと見過ごしていた。驚きというよりも、
もはやある種の虚脱感であった。だが、はっと現実に気付き、男子生徒を中心とした何人かが、
「おい!三浦!やめろよ!やめろって!」と割って入る。しかし、とめようにもすごい力である。
その目はあらぬ方角を向き、もはや我を失っており、自分ではどうしようもできなかったのである。
こうして数人がかりで事を収めるのに成功した後、三浦はまた何事もなかったかのように
不定期な居眠りの時間に入り浸ってしまった。
534Pink Rose(9)後半:04/08/06 12:48 ID:xPnFzXja
------------------放課後--------------------------------

「嘘だろ!?三浦さんが・・・皮村、作り話にしても冗談がすぎるぞ!得意のジャンルだからって」
「嘘じゃねーしよ。もう学年中の話題になってるだろーよ、今頃。おれのダチなんて、
ビデオにとっときゃよかったとかゆーしさ。たしかに、学校の教室で、みんなが見てる中での
××って、マニアには相当受けるだろーしなー。3万ぐらいで取引成立じゃんw」
「だーかーらー、お前はどうしていつもそういう方向にもっていこうとするんだよ!!」というたあいのない会話を遮り、
「あら部長、聞いたわよ。ミウミウがヤッチャッたんですってね。真昼の教室で。」
「林田くーん。ショックだよねー。まさか三浦さんが学校であんなことを・・・。」
疾うに知れ渡っていた。尤も、既に部員間だけではなく、学年中の噂となっていたが・・・。
535Pink Rose(10)前半:04/08/06 14:21 ID:obrk5q4+
たぶん、次くらいから一つにまとめられると思うので、よろしくお願い
しますです。

-----------------------------------------------------------------
こうして、放課後の部室では当事者たちを除き、馬鹿馬鹿しくも真剣な議論が展開された。
もちろん、三浦が小さくなったこと自体も忘れ去られて。
「三浦さんが、そんな状態になるなんて、よほど追い詰められた心理状態だったんだろうな。」
「あれだよ林田。おまえが三浦さんにばっか過度な期待かけっからだよ。」
「そうよー。何かとあらばミウミウを頼ってきたわけだしー。そのつけが出ちゃったのよ。」
「べっ別におれはそんなにミウラさんを頼ってばっかいないよ!頼ってたのは事実だけど・・。」
「でっでもさ、ミウラさん親御さんも入院されちゃったわけだし。普段のストレスがこの機会に
溜まって出てきただけなんだよ!林田君のせいじゃないって!」
(も、森さん・・。)と林田がそんなわずかな喜びに浸る暇もないほど、議論は展開された。
「やっぱさー、ミウラさんも発情期なんだし、やることはヤリたいんだよ。男だしさ。」
「あまいわね。人間はね、セックスすることで自己を乗り越えるものなの。そんな行き当たり
ばったりの甘いこころがけでできることじゃないわ。相当な覚悟あってのことよ。」
「だからさー、そんな内面なんて誰にもわからないって。みんな落ち着こうぜ。」
林田がまとまらない雰囲気を必死にまとめようとする。桃里は女の子ということもあってか、
途中から恥ずかしくてそういう会話についていけなくなり、林田の取りまとめを待つしかなかった。

536Pink Rose(10)後半:04/08/06 14:22 ID:obrk5q4+
「とにかく!こんなとこで話してても拉致があかないよ!肝心なことは当事者に聞かなきゃ
わかんないわけだし。あとでミウラさんもベリちゃんも来るっていってたから、あとで
ゆっくり話ししていけばいいだろ!さっ練習するぞ!」
「えー、親友の一大事なのに何考えてんだよてめー。」
「そうよ!今こそ親身になって青春を語り明かす時よ!部長も男になりなさい!」
「だー!なんだかんだいってさぼりたいんだろ、てめーら!」
こうした紆余曲折の後、2人の到着を待ってとりあえず今日は基本的な練習に留まることにした。
林田は反対したが、真剣な話になりそうなこともあり、意見を飲むこととした。
部活開始時間までの間、林田が入念にアップを行う中、皮村が藤原を部室に呼んだ。
「なぁなぁ藤原、俺いいこと思いついてさ・・・。ゴニョゴニョ・・・。」
「はぁ!?そりゃ手伝ってやってもいいけど・・。上手くいくの!?」
「大丈夫!こっちの手はずは上手く整えておくから、そっちも上手くやってくれよ!」
果たして二人の会話の中身は?三浦の末路やいかに!?

※※※注意※※※
これで終りではないぞ!もうちっとだけ続くのじゃw(by亀仙人)
537Pink Rose(11):04/08/06 19:01 ID:jPFaz1iY
「ブチョー、みんなー、差し入れだョ。」
「あー、ベリ子大丈夫だった!?」桃里他、部員たちが心配そうにかけよる。
「あー、大丈夫だョ。ミウミウもそんなに気にしてないみたいだし。」
「そうなの?」と林田が遅れて到着した三浦に声をかける。
「ウーン、ネボケテタカラ・・・。」どうやらよく覚えてないらしい。始末におえない男である。
「それにね、あたち・・・。」
「それに?」
「ううん、なんでもないョ。それより、練習しヨー。着替えはあたちが洗濯するョ。」
そういうと、ベリ子は気丈にみんなの柔道着をまとめている。
「よかった、お互いに気にしてないみたいだし、一見落着ね」と、桃里が安堵の表情を浮かべる。
「あれ?おかしくねー?」皮村がふと何か忘れ物を思い出したような声をあげる。
「どうしたんだよ皮村?」林田が応える。
「いや、ベリちゃんさー、今朝とスカート違わなくない?着替えは何種類もあるんだろうけどさ。」
「そりゃお前あれだろ、汗が気になってしょうがないから着替えたんだろ。」
「そういうのって普通上の方から着替えねーか?」
藤原が二人の会話を遮って、
「あー、そうそう部長。お嬢が相談があるってゆうのよ。というわけで、すぐ戻ってくるから。」
というと、藤原はベリ子を連れてどこかへ行ってしまった。
「えー、別にな・・・モガガ」とベリ子の口をふさぐと、猛ダッシュで連れて行ってしまった。
「あー、そうそう!!俺も三浦さんが相談があるってゆーからさー、林田わりぃ!すぐ帰るから」
と、皮村も三浦を連れてどこかへ行ってしまった。
「おまえらー!・・・。まあしょうがないか。」林田はあきらめたように、
「それじゃ、俺だけでも練習スッか。森さん、また時間が経ったら呼んで来てくれる?」
「ラジャー!!」と桃里が元気よく応える。
「くひひひ、成功成功!」と皮村がほくそえんだ後、藤原に電話をかける。
「藤原サンキュー!うっかり忘れかけてたよ。上手くやれよ!」
「あんたねー、あんたは学校の外だからいいけど、あたしは学校の中なんだからね!大変よ!」
「わりぃ!成功したらおごるからさ、健闘を祈るぜ!」そういった後、皮村は三浦を連れて、学校を出た。


538Pink Rose(12):04/08/06 19:03 ID:jPFaz1iY
皮村たちが着いたのは、伊手通りの小さな書店だった。
皮村は店に入り、周りを確認したあと、店長に話しかける。
「よっ店長。また来たぜ。」まるで知り合いのように気さくに話しかける。
「おー、皮村くんじゃないか。また来てくれたんだね。うれしいねー。」と店長は笑顔を見せた後、
「おや、そちらの方は友達だね?」
「そーなんだ。今日はこいつに男を教えてやりたくて来たんだよ。」
と、バーでドリンクを注文するような雰囲気を醸し出す。
すると、店長は全てを悟ったように、「なるほどね。」とにやりと笑い、
そっと一冊の本を取り出した。そして、皮村たちを別室に招きいれた。
ここは、皮村だけの特別閲覧室である。店長と常連客として気兼ねのない二人は、こういう関係である。
「じゃぁ、ごゆっくりネー。」と、店長はドアを閉めて、店頭へ戻っていった。
皮村は一つ咳払いをすると、「じゃあ三浦さん。説明するけど、ここに来たのは他でもない、ミウラさんのためなんだ。」
しかし、三浦には状況が把握できない。
「実はサー、三浦さんもこういう状況になって、おれたちとしてもなんとかしてミウラさんを最後までサポート
してあげたくてさ。なづけてミウラさんを男にするプロジェクトを発案したから。」
そうすると、皮村は手元から一冊の本を取り出した。ミウラは、そのタイトルを見ると思わず吹き出してしまった。
『ぬるぬる天国〜SEX入門編:女の子をイカセられるテクとは・・前戯、体位解説付き』
みるみる顔が真っ赤になる。頭に血が上り、くらくらする。
「はっはっは。今からそう興奮してどうすんの。もっと興奮して大量出血しても知らねーぜ。」
と皮村は鼻でせせら笑うと、本を開く。
そこには、裸のまま秘部を結合させあっていた男女の姿が記されていた。
知らぬ間に、鼻血が溢れんばかりに流れ出す。「おっと、ここはまだ早すぎだ、と・・。」
そうやって最初のページを開いた後、皮村は解説を始める。
エロの知識に関しては授業を開いて説明できるほどだから相当なものである。少しばかり時が経ち、
「んでさ、女の子を興奮させるにはムードが必要なわけで・・って、ミウラさん聞いてる〜?」
鼻血の出しすぎで貧血気味になり、三浦はまた夢心地の世界に入りかけていた。


539Pink Rose(13):04/08/06 20:51 ID:7ht2U9oo
一方、こちらは学校の視聴覚教室。中には、既に椅子が2つ並べられてあり、
クーラーも効いていて非常に快適な環境下にある。その中で、藤原はベリ子を
呼び入れ、ドアを閉めて、周りを確認すると安心したようにベリ子に話しかけた。
「ふ〜、まったく、ここまでの段取りも大変だったんだから。」
「虎呂助ー、どうしたの?ビデオでも見るの?」
「当たり!お嬢勘がいいわね。いっとくけどね、これもすべてお嬢のためなのよ。」
「どうしてー?」
「いい?お嬢、よく聞きなさいよ。あんたとミウミウはね、今日の昼にね、ただの
友達関係の一線を越えようとしたのよ!わかる?ああいうことはね、これからのお嬢
の人生を左右する大きな出来事になるかもしれないんだから、もっとセックスについての
知識を深めてもらわなきゃ困るってわけ。」と、藤原は早口口調で、かつずばっと指摘した。
「ふうん。でも、あたちは楽しかったから大丈夫だョ!」と、ベリ子はのん気に応えてみせる。
「それがわかってないということよね・・・。」と落胆した後、藤原は1本のビデオを取り出した。
(ほんとは、皮村に最初は言葉で説明しろって言われてんだけど、あたしもよくわかんないし、
まあ百聞は一見に如かずでしょ。)と心の中でつぶやいた後、藤原はビデオをセットする。
「なんだろー!楽しみだョー!」と、ベリ子は早くも映画鑑賞の気分に浸っている。
(あー、巻き戻すの面倒くさいわー。)と、藤原は巻き戻さず再生ボタンを押した時・・・
「あー!藤原君!こんなとこにいたんだ!ベリ子も!2人とも、林田君探してたよー。」
桃里であった。「もうー、皮村君はミウラさん連れてどこかいっちゃうし、参るよねー。」
(まっまずい。モリモリだわ。だ、大丈夫よね。こういうのって、最初は日常生活の
場面から始まるはずだから・・・。)と藁にもすがる思いだったが、そうは問屋がおろさなかった。
「うぐぅぅぅ!!あああぁぁぁ!!いやぁぁぁぁぁ!!」
いきなり本番シーンだった。バサッ・・・ 桃里がいきおいよく鞄を落とす効果音だけがこだました。
ちなみに、ビデオのタイトルは『変態家庭教師〜愛液と陵辱の世界へ〜』だった・・。

540Pink Rose(14):04/08/06 21:19 ID:7ht2U9oo
「ふ・・・・・藤原・・・・君?」顔面蒼白になった桃里が、藤原にぎこちなく問いかける。
(ま・・・まずいわ。余計面倒なことになっちゃったわね。)
普通の高校男児なら、錯乱して我を忘れ、余計空気を悪化させてしまう所だったが、
やはり藤原は一枚も二枚も常人よりも上手だった。
「あー!モリモリ、いいとこにきたわねー。実はね、今日は部長に内緒でみんなでビデオ
でも見ようかなーと思ってセッティングしてたんだけど、ビデオ忘れちゃってねー。
そんで、しかたなく皮村が持ってたビデオ見ようかなってことになったら、こんなんだった
わけよー。」と、早口に走らず、いつものトーンで落ち着いて説明して見せた。
「ふーーん・・・そう・・なんだ。」と桃里は疑問を感じながらも、さすがに藤原がそういう
キャラでないことはわかっているので、それもそうかと納得したのである。
「まあ皮村もミウミウもどっか行っちゃったわけだし、なんならモリモリも一緒に見る?」
「ええええええええええええええええ!!」桃里の顔が、みるみる真っ赤になる。
「いやならいいけど・・。今日は特別に暑いでしょ。部活でビデオ研究するって口実作って
おいたし、貸しきり状態だし誰も来ないわよ。モリモリだってこの部屋に居たいでしょ?」
「えっ・・・・・・あ・・・・・・・う・・・・うん、まぁ・・・・・・・。」
桃里は目をあらぬ方向へ動かしながらしどろもどろ応える。桃里のそんな姿が余計藤原にはコタえたのである。
「それにしても、皮村巻き戻ししとくんなら、ちゃんとしときなさいよねー。なによ、前戯が
大事とかいっておきながら、結局はやっぱり早く見たいんじゃないの。」
桃里は最初はまともに画面を見れなかったが、だいぶ慣れるようになると、画面を正視できるようになった。
「皮村君・・。いつもこういうもの見てるんだなぁ・・。男の人ってやっぱこういうの1本は
持ってるのかなぁ・・。は、林田君もやっぱ男だし、こういうの見てるのかな・・・。」
ドキン・・・。心臓が握りつぶされるように苦しい。桃里はそんな自分がまた恥ずかしくなった。
そのころ、武道場では林田の寂しい声が鳴り響いていた。
「みんな帰ってきてよー。森さあああああああぁぁぁん・・・・。」
541Pink Rose(15):04/08/06 21:25 ID:7ht2U9oo
視聴覚教室では、改めてビデオが巻き戻され、鑑賞が始まった。
最初のあたりはそこらのドラマと変わりないありきたりな展開で、
ベリ子はおかしをばりばり食い入りながら画面を見つめる。一方の
桃里は、これまた神妙な面持ちで画面を食い入るように見つめている。
とてもAVを鑑賞しているとはおもえない雰囲気である。
「なーんかこの女優いまいちなのよねー。」藤原が評論家のように酷評する。
「やっぱそういう系の俳優さんたちって本番にメイン入れすぎて、こういうなんでもない場面
には重きを置かないのよねー。こういう場面がどう本番につながるかなんじゃないの。ねぇ、
モリモリもそう思うでしょ?」
「・・・・・・・・・・・・・・・え、・・・・あ、う、うん・・・・。」
あいかわらずつたない返事で、桃里は画面を見つめ続けている。
特に緊張もしないし、平然とできているのは、やはり本番ではないせいであろうか。
そう思ううちに、ビデオはとうとう濡れ場に突入していく。
「はぁ・・・・う、いや・・・・・・・だめっ!!」
女優が学生役の男優に押し倒され、服を少しづつ脱がされてゆく。
「やめて・・・だめよぉぉぉ・・・やめてぇ!!」女優が小さく、苦しい声を絞り出す。
「いやだいやだ言ってるくせして、実際嬉しそうな顔してんじゃないのねぇ。ねっモリモリ」
と藤原がまたもいやらしいつっこみを入れるが、もはや藤原の言葉は桃里の耳には入らない。
そして、本番突入である。男優が素っ裸にされた女優の全身を舐めまくる。そして、女優の
秘部に顔をうずめた後、女優の顔が引きつりだした。「ん・・・・やぁぁぁぁっ!!あうぁ・・」
ドキン、ドキン、ドキン・・・。心臓が自分にだけわかる感触ですごく揺れているのがわかる。
だが、不思議と緊張はするが、興奮はしない。女の子がエロビデオを見るのってこんな感じ
なのだろうか・・・。桃里は、不思議な雰囲気を肌で感じ取っていた。

542Pink Rose(16):04/08/06 21:33 ID:7ht2U9oo
本番は、どんどん進んでいく。最初は苦しい顔を見せていた女優も、徐々に
いやらしいそぶりを見せ、そそりたった男のイチモツを静かに舐め始めた。
桃里は思わず目をそむけたが、幸いにもそのビデオはモザイクで隠されていた。
そして、興奮度がピークに達した女優は、いきり立った男のイチモツを立たせたまま、
静かにその上に腰をかがめてゆく。卑猥な水音と同時に、女優は腰をグラインド
させ始めた。ズリュッズリュックチャックチャッ・・・・・・・。
「あらまー、すごい腰使いだこと、完全にヤル気になっちゃってるわね。」
「虎呂助ー、なんか大変そうだね。これはどういう運動なの?裸にならないとできないの?」
「うるさいわね。黙って見ときなさいって。お嬢も今に分かるだろうから。」
「えっ藤原君、どういうこと?」「あああっいやいや、何でもないわ。」
あやうく大変なネタバレをやらかしてしまうところだったが、藤原はなんとか踏みとどまった。
そして、男優は女優を仰向けにした後、正上位からの挿入である。男優のイチモツは
根元まで女優の体内に漬かってしまった。「うわあ、すご・・。全部入ってる。」
桃里の手にも思わず力がこもる。男優は最後の気力を振り絞る。「うおおおおおお・・・」
パンパンパンパンパンパンパンパンパン・・・・・・・・・・・
「ああああああああっあっふあああああああああああああああ・・・・」
最高潮の声を絞り出した後、女優はぐったりと力尽き、動かなくなった。男優が白液を女優の
体にまぶしていく。
「くくくくっ、皮村もここで果てたんでしょうね。」藤原がこらえきれず笑いがこみ上げ、腹をかかえる。
「果てるってナーニ?」ベリ子が藤原に颯爽と質問を浴びせる。
「難しいわねぇ・・。そのー、強いて言えば歓喜の絶頂に達したということかしらね。」
「わっかんないョー。」ベリ子にはやはり飲み込めないようだ。
「まあ・・・気持ちよくなりすぎて、出すもの出しちゃってすっきりしたってことね。」
「ふーーん。」こうして、ビデオ鑑賞(?)は終了した。
桃里にとっては、この1時間弱の時間が、とても長い時を過ごしたかのように感じたのである。
見ておくべきだったか、見ておくべきではなかったか。その答えは桃里自身にも分からなかった。

543Pink Rose(17):04/08/06 21:54 ID:7ht2U9oo
「んでさ、これが燕返し。もう体位マニアの間じゃメジャーなもんだよ。
んでこれが巣篭もり。燕返しと似てるんだけど、体位の被せかたによって
挿入感が増すんだよなぁ。そんでこれが釣瓶落とし。んー、でもこれだと
ベリちゃん宙ぶらりんになっちゃうかもしれないし・・。」皮村の講義は、
最後の体位の段階にまで入っていた。三浦の横には血まみれになったティッシュ
が山のように積まれていた。眠さと貧血でほとんど意識がない。
「んじゃま、そういうことで。ミウラさん、しっかりやれよ!!」
ようやく長時間にわたる講義が終わった。やっと帰れると、急いで三浦が席をたつ。
すると、皮村が三浦を呼び止め、そっと三浦のてを握って何かを渡した。コンドームだった。
「ミウラさん、たしか今日ベリちゃんに料理手伝ってもらうんだろ。今日しかチャンスないぞ!
しっかりやれよ!!あと、ヤルときはこれつけなきゃ大変なことになるから。じゃあな!」
そういって皮村は三浦の肩を叩くと、満足したかのように、店を出ていった。
三浦も大量のティッシュをゴミ箱に捨てて外へ出たが、外は既に夕焼けと暗闇が交差していた。
「アーー・・・」早く帰らないと、ベリ子が待っている。三浦は急いで家へダッシュした。
店にいる途中でベリ子から電話がかかってきたのだ。
「あ、ミウミウー?あたち。早く帰ってきてネー。いっぱい料理作って待ってるョ!!」
早く帰らなければ、彼女の気分を害してしまうかもしれない。
ただでさえ、今日はああいうことがあったのだから、いろいろ話をすることがあるのだ。
ドン!思い切り誰かにぶつかってしまった。手荷物がドサドサとこぼれ落ちる。
「アーー、ゴメンナサイ・・。」「いやいや、こっちの方こそすまんな。」
と、男が荷物を一緒に拾って三浦に手渡す。三浦は御礼を言うと、再び家へダッシュした。
「フフフ・・・。いよいよじゃぞ。しっかりな。」それは、三浦に薬を渡した謎の男だった。

544Pink Rose(18):04/08/06 22:48 ID:K6pb5KY3
一方、林田は絶望じみた表情で学校を出ていた。
「結局、誰も帰ってきてくれなかったし・・・。」一人の練習にもむなしいものがあった。
武道場には、他に下級生の中山とよしおが来ていたが、女子と練習するわけにもいかない
ため、中山朔美には帰ってもらうことにした。ただ、何とも残念そうな表情だったが。
こうしてよしおとの練習となったわけだが、よしおは全くの初心者同然のため、
基礎・基本事項から教えなければならなかった。ましてや組み手の練習などできるはずがない。
「あいつらはともかく、森さんまで・・。そんなに練習いやなのかなー。」
自分は何のために練習しているのか。このままで自分のためになるのか。
その答えは林田自身がこれからも苦闘して模索していくものだろう。
「ぶちょー。」後ろから林田を呼び止める声が聞こえる。「もっ森さん!?」
林田が目をきらつかせて振り返る。が、声の正体は東だった。「なんだ・・東か。」
「ぶちょー。ごめんねー。急いだんだけど間に合わなかったよー。」
たしかに、額にはいっぱい汗が浮かんでいる。柔道着もちゃんと持っていた。
「東・・・ごめんな。いろいろ忙しいのに。お前・・・大変だろ。両立は。ただでさえ
勉強もあるし。部活が重荷になるんなら、ほんとに無理しなくていいから。」
「そっそんなことないよ。」東が慌てふためいた感じがありながらもしっかりと答える。
「僕はみんなのことが好きだから、辞めたくないよ。それに・・・それに、僕は
部長といっぱい練習したいんだよ!!」東が細く甘い声を振り絞って主張する。
「東・・・そんなに部活のことを・・。やっぱ、お前っていいやつだなー。」と東にだきつく。
はっと気付いたが、もう遅かった。柔道への愛着心が、わかっていながらそうさせたのだ。
「ふ・・・ふふ・・・うれしいよ。ぶちょー。ぶちょーもやっとその気になってくれたんだね。」
「待って!ほんと勘弁して!ちょっちょっと写真出す用意させてくれ!!」
「ふぉぉぉぉぉぉぉおおおおおおおおおおおおおおおおおおお!!!!!!!!!!!!」
「いやっぎゃあああああああああああああああああああああああああああああああああああ」
哀れ林田。いつかのその身に幸あれ。


545名無しさん@ピンキー:04/08/06 23:45 ID:aruDZmLN
大作乙であります!
546Pink Rose(19):04/08/07 01:39 ID:k1IKWIly
「ミウミウーお帰り!待ってたョー!」家に着くと、ベリ子が料理を用意して待っていた。
「ミウミウ、お腹すいたでしょ、いっぱい食べてネ!」と、ベリ子が食卓に膳を置いていく。
一日中不安な気持ちでいっぱいだった三浦であったが、ほんのりと気持ちのなごむひと時であった。
食事の際にも、会話をリードするのはベリ子ではあったが、いろいろ会話もはずんだ。
三浦がご飯をほおばっている中、ベリ子が切り出した。
「今日はいろいろあったねー。ミウミウ。実はね、今日あたち虎呂助とビデオ見たんだ。」
ドキッ!!嫌な予感が脳裏をえぐったが、食事の手がとまったが、三浦はさりげなく応えた。
「フ、フーン、ソーナンダ・・・。」
「そーだョ。そのビデオがね、最初はつまらなかったんだけど、途中から面白かったんだよ。」
「エー?ド、ドンナカンジダッタノ?」
「なんかね、男の人と女の人がね、裸になって一生懸命動いてたの。セックスっていうんだよね。」
ブーーーーーーーーーーっ。ご飯を吹き出す。悪い予感が当たってしまった。
「どうちたの?ミウミウ。」「イ、イヤ、ナンデモナイ・・・。」
まさか自分もその時エロ本の解説を受けていたとは言えるはずもない。
「ミウミウも見ればよかったのにネー。」見なくても、大体のことは想像がつく。
自分が見た本の内容と大体一緒のことだろう。鈍感な三浦もさすがに予測はついた。
「そーだ、今日パパが外国にお仕事に行って家誰もいないんだー。
爺も病院に行っててつまんないし、ミウミウ今日留まってっていい?」
ドッキーーーーーーーン。こんな偶然が重なり合うものなのか。三浦はドキドキしながらも、承諾する。
「良かったョー。そんじゃ、ミウミウお風呂入っててねー。服たたんでるから。」
「ハーーーイ。」三浦は安心したように席を立ち、風呂へ入る。
ベリ子は服をたたんだ後、授業の後三浦に貸してそのままだったノートを思い出した。
鞄を探すも中がいっぱいなので、めんどくさくなり中身を全部ひっくり返した。
すると、教科書・参考書と一緒に、皮村から無理やりもらったエロ本が一番上になってしまった。



547Pink Rose(20):04/08/07 01:44 ID:k1IKWIly
>>545
ご意見ありがとうございます。感謝です。これから本番ですので。
つたない文章ですが、責任持って最後まで頑張ります。
-----------------------------------------------------------
「ミウミウ・・・。」ベリ子は赤くなり、本の中身を流し読みしてみた。
ビデオで見たのと、ほとんど同じ光景である。しかも、加藤○の解説つきで。
お風呂から出てきた三浦は、びっくりして心臓が止まりそうになった。
これで完璧に嫌われる。絶交を覚悟したその瞬間、
「ミウミウも・・・やっぱ見てたんだね。ミウミウも・・・セックスしたい?」
ドクンドクンドクンドクンドクンドクンドクンドクンドクンドクン
胸の高鳴りが一気に高まる。またあの不思議な感覚だ。三浦は胸を抑えるが、鼓動は止まない。
気づいた時には、その唇は再びベリ子の口元にあった。だが、昼の時とは違い、
ベリ子はもう受け入れる準備はできていた。
「ふ・・・・・・ん。嬉しいョ。ミウミウ・・・いっぱい、しよ。」
そういうと、ベリ子は服を脱ぎだして、上半身裸になった。ミウラは下も脱がせたく
なったが、皮村のアドバイスを思い出して我慢する。
(いーか、ミウラさん。まずは女の子をその気にさせないと、愛のあるセックスじゃないからな。)
三浦は、口内を自らの舌でこれでもいわんばかりに激しくかつ優しく舐めあげる。
ピチャピチャピチャピチャピチャ・・・・・・・・
「ふぅ・・・・・・・・ん・・・・ん・・・」ベリ子も舌を絡ませ、完全に気を没頭させている。
お互いに口を離すと、つーーーと糸がお互いの口からひいていく。
三浦は糸を吹いた後、ベリ子を優しく抱きかかえ、布団に連れて行く。
ベリ子を仰向けにした後、その上にのしかかる。普通なら圧迫死してしまうが、この体型なら大丈夫だ。
だが、どこをどうすればよいのか、わからない。三浦は、必死に皮村のアドバイスを思い出す。
(ミウラさん、まずは首筋を舐めるんだ。先制攻撃としちゃ効果的だぜ。)
三浦は思い出すとおり、首筋を舐めた。「ハァ・・・!」ベリ子の体が敏感に反応する。
月光が、重なり合う男女の影を惜しみもなく照らし続けている。
548Pink Rose(21):04/08/07 01:45 ID:k1IKWIly
首筋を舐めあげただけで、ベリ子の体は敏感に震えている。
首筋だけでこんな状態だ、これからどうなるのだろう。ベリ子に一抹の不安がよぎる。
三浦は、次に定番の乳首に入る。小さい胸ではあるが、乳首は壮大さを放っていた。
ペロペロペロペロピチャピチャピチャピチャ・・・・・・・・・・
「ん、ふぅん・・・・・・は、ん・・・・・・・・・すごいョーー・・」
ベリ子はいちいち敏感に反応する自分に羞恥心を覚えながらも、その気になり続けている。
(ミウラさん、さあ、新しい場所を次々攻めるんだ。次は、乳首と乳首の真ん中辺りから、
おへそにかけて指でなぞってごらん。どこかに敏感なとこがあるから、そこを舐めるんだ。)
三浦は、思い出すがままの行動を続けた。指でつーーと体をなぞる。「ふぁ!!」
ベリ子の体が反応する。三浦は徹底してそこを舐めあげる。
「あはぁ!!いや・・・・・もうおかしくなるョ・・・・・・」
ベリ子は苦笑いのような感じながらも、嬉しそうな笑みを浮かべている。
三浦は敏感な部分を丁寧に舐めあげる。ベリ子の興奮度がどんどん高まっていく。
(よし、じゃあ次はいよいよ秘密の花園だ。ミウラさん、よく眺めるんだぜ。)
三浦は、そっとパンツを脱がせる。陰毛のないベリ子の割れ目は、すぐに見つかった。
だが、ここまできてさすがに気兼ねが生じる。三浦はゆっくり深呼吸をする。
1回、また1回そして覚悟したかのように割れ目を広げた。
「いや!だめだョミウミウ、恥ずかしいよ・・・。」
ベリ子が顔を赤らめながら、そっぽを向く。自分でも除いたことがないところ。
それを人に見られているのだ。恥ずかしさも生じて当然だろう。でも、三浦になら・・。
この人になら覗かれても大丈夫。そんな安堵感も心の中にあった。
三浦は勇気を出して、中を覗き込んだ。なんとも神々しい光景であった。
三浦は、ベリ子の誕生日パーティーに送った一輪のバラを思い出した。真っ赤で可憐なバラ
だが、ベリ子の花園は、そのバラよりもはるかに神々しく可憐だった。そう、
それはまさしくピンクのバラであった。
549Pink Rose(22):04/08/07 02:02 ID:k1IKWIly
落ち着け、落ち着くんだ。三浦は必死に自分に言い聞かせる。
(ミウラさん、よく聞くんだぜ。女のアソコってのは、男と違ってややこしいんだ。
2つ穴があるだろ。上の方にあるのがおしっこが出るところだ。そんで、下の方の
あなが、チンポを出し入れするとこだ。そんで、一番上にあるお豆さんみたいな
やつがクリトリスだ。ここが男でいうチンポに値するとこなんだぜ。ここを舐めると
最高に気持ちいいんだってよ。)ゴクッ・・・三浦の喉に緊張が走る。
せっかくここまできたのだ。もう後戻りはできない。三浦は意を決して舌を這わせた。
「ああああああああっ!!」ベリ子のからだがここまでで最高度のびくつきを見せる。
三浦は目をつぶって一生懸命舌を這わせ続ける。舌の先で性器を転がし、やさしく
舐めとる。「はぁぁっぁぁん!やぁぁぁぁぁ!く・・・・・・」
ベリ子は必死に声を抑えようとするが、女としての本能がいうことを聞いてくれない。
ピチャピチャピチャピチャピチャピチャピチャピチャピチャ
「ああ!!だめだョミウミウ!!だめーーーー!!」と叫ぶと、ベリ子はたまらず液を放出した。
三浦の顔に思い切り体液が飛ぶ。三浦はそれを指に絡めとり丁寧に舐めとる。
「やだぁ汚いよぉ」ベリ子は恥ずかしそうな顔をする。どうやらおしっこと思っているらしい。
三浦は体液と尿の違いを知っている限りでなんとか説明した。
「ふーん・・そうなんだ。ごめんねミウミウ。なんかあたちばかり気持ちよくしてもらってるョ。
あたちもミウミウのこと気持ちよくしてあげる」
「エ・・・!?」三浦は戸惑いを見せた。
自分がベリ子をせめることばかりを考え、攻められることを想定していなかった。
しかし、ベリ子は有無を言わせず三浦のズボンを剥ぎ取り、性器をむきだしにさせる。
「うわああぁぁ・・・すごいョ。男の人のってこうなってるんだ。まるで生きてるみたいだョ。」
ベリ子がくりくりした目で勃起した性器を見つめる。まさかやめろというわけにもいかない。
三浦は覚悟したような目つきで、性器をベリ子の顔の前に近づけた。
550Pink Rose(23):04/08/07 02:21 ID:k1IKWIly
ベリ子は、しばらく性器を眺めていた。指でつついたり、握ってみたり。
そして、こちらも意を決したかのように、舌を近づける。「ビクっ!!」
思わず、根元から衝撃が来た。体のしんが震える。舌にあたっただけでも
これだけ気持ちいいのだ。これからどうなるのだろう。ベリ子は舌先を
ちらつかせある程度舐めた後、顔を話して言った。
「やっぱ、ものたりないよネ。これじゃ。」と確認する。三浦はまさかいいえとも言えない。
ベリ子は大きく深呼吸をすると、パクッと亀頭の先をくわえた。そして、顔を上下させ
たり、口内で先端をいきおいよく転がす。ビデオで見た女性のまねをしたのだ。
三浦はどうにも気持ちよくなり、体が震えっぱなしである。
ペチャペチャピチャピチャピチャクチュクチュクチュクチュ
「ア・・・ア・・・」もうイキそうである。だが、ふと思い出した。
(自分からさきに逝っちゃいけねーよ。なんのためのセックスかわかんねーだろ。)
「マ、マッテ!」と三浦が叫ぶ。ベリ子は慌てて口先を放す。
ベリ子の口から解放された性器は、最高度の起ちを見せていた。
「うわあああああさっきよりもまた大きくなったョ」ベリ子が驚愕の表情を見せる。
月光の青白い光で照らされた三浦のソレは、鼓動でピクンピクンと震えを見せている。
「あたちのためにこんなに大きくなってくれたんだネ・・うれちい。もっと気持ちよくしたげる。」
そういうと、ベリ子は三浦を押し倒し、いきり立った三浦のソレの上に立つ。。
先端にあてるだけでも体が敏感に反応する。ベリ子は深く息をとめ、覚悟を決めた。
「にゅ・・・・う!!」ズブウウウウウウウ・・・・・
奥まで、また奥まで自分の体が下がってゆく。ベリ子は自分の体にいやらしささえ感じた。
が、今はそんなことはどうでもよかった。今、この瞬間があるならば。2人の愛があるならば。
恥ずかしさなんて問題じゃない。愛がそこにあるから。
ズッズッズッズリュッズリュッズリュッ「かは・・・あ・・・あ・・・」
自分で腰を動かしながら、ベリ子は快感という闇に飲み込まれていく。
三浦はひたすら果てないよう、必死に耐えていた。
551Pink Rose(24):04/08/07 02:57 ID:zcVcEzBR
「はぁ・・・はぁ・・・あ・・・あ・・」
ベリ子が動きを止める。やはり、細見の少女に騎乗位で男性をリードするのは難しい。
三浦は「ダイジョーブ?」と声をかける。
「ごめんね・・・ミウミウ・・・あたちちっさいし、色気もないし・・・でも、
ミウミウのために何とかしたかったんだョ。」
「ソンナノイーヨー」三浦はワラって応える。ベリ子は膣からイチモツを引き抜き、
再び倒れこむ。秘部は、クリトリスをなめられたときから既にグショグショとなって
いた。だから、抵抗なく挿入できたのだ。
「いよいよ・・・・だね・・・・・。」ベリ子が震える声で話しかける。
「ウン・・・。」三浦は覚悟を決めて、鞄からコンドームを取り出そうとする。
が、・・・・・ない!!どこにもないのだ!帰り際に人とぶつかった時、道に落として
いたかもしれない!三浦の顔から血の気が引く。ベリ子は、事情が分かったようだ。
「ミウミウ・・大丈夫だョ・・。もし、なにかあったときは、2人で責任もと。
半分半分だョ」それが、将来にも影響する事は知っていた。だが、ここまで来て
ことをおさめるわけにもいかない。三浦は決心して、仰向けになったベリ子の足を
抱え込み、イチモツを挿入した。
「ひぃ・・・!!」内臓がびっくりしたかのような感触にベリ子は思わず声をあげたが、
突き立て揺さぶられるうちに、肉体は自然と三浦のペニスを受け入れていく。ゆっくりと
リズミカルに激しく、三浦は腰を揺さぶっていく。真夜中の月光に照らされて重なり
あう2人の肢体は、ニチャニチャといやらしい音をたてていく。
「うあっあっうああああん  大きいョ・・・痛い・・・・・・・・」
柔らかく弾むその体は、エロチシズムを放っていた。
「あう!!はぁ・・・・!!」はしたない声がベリ子の口から漏れる。
よく奥にとどくというが、この場合ほんとうに奥までとどいている。
「み・・・ミウミウ怖いよ!!」ベリ子が涙目になってこえをからす。
「!?」三浦は思わず、腰の動きを止めてしまう。
552Pink Rose(25):04/08/07 03:16 ID:zcVcEzBR
「ミウミウ・・・怖いョ。怖い感覚が襲ってくるの。お腹の中から
・・なにかが壊れそうなんだョ。あたち・・どっか遠い所へいっちゃい
そうで・・怖いよミウミウ!!」とベリ子が涙を見せる。
ど・・・どうすればいいんだろう・・。三浦は不安に駆られる。
もし最悪の結果になったら・・・悪い予感ばかりが脳をよぎる。
だが、そんな三浦の頭の中に、声が浮かんできた。林田の声だった。
(大丈夫、ミウラさんならきっとできるよ。)部員たちの声も。
(そーよー、ミウミウならできるわよ。恐れることは何もないわ。どーんといきなさい!)
(ミウラさんならできるぜ。大丈夫!!そのままイッチャえよ!!)
ミ・・・・・ミンナ・・・・・・・・・・・・・
「ダ、ダイジョーブ!ナニカアッタラボクガマモッテアゲルカラ・・・」
「ほ、ホント?!約束だョ。約束だからねミウミウ!」「ウン・・・」
そう言って笑った後、三浦は再度腰を動かし始める。
強烈な腰の動きに、電流並みのような刺激と快感がベリ子の脊髄を通過してゆく。
ズンズンズンズンズンズンズンズン 「あううう!!」
ヴァギナの奥にまで達する突きを連続させ、ベリ子の体を揺らす。
「あ・・・だめだよ・・もうイッチャうよ」三浦の興奮度が頂点に達する。
「うあああ!!怖いよミウミウ!!何か来る・・何か来るョおおおお」
かつてない恐怖感に襲われそうになったベリ子は、三浦のクビにしがみつく。
「・・・・・・・・・・・・・・・!!!!!!!!」
「アーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー・・・・・・・・」
小鳥のようなさえずりを立てて、ベリ子は力尽き、果てた。
三浦もそのまま安心したように眠りに陥った。ベリ子の秘部からつぅーと垂れた
愛液が水溜りを形成し、月光を受けて優しく輝いていた。
「ホントはね・・・お昼に初めてキスしたときに・・初めてのアレ・・・きちゃったんだ。
嬉しかったんだョミウミウ。これからもよろしくネ」
553Pink Rose(End Roll):04/08/07 03:29 ID:zcVcEzBR
ジリリリリリリリ・・・・・・・・・・目覚ましの音で目が覚める。
目を覚ました三浦は全てが夢であったことを悟った。しかも、急所は
グチャグチャで、夢精していたのであった。「アーー、モーー・・」
また洗濯物が増える。帰ったら一仕事だ。三浦は慌てて家を駆け出した。
一方こちらは学校の部室。いつもどおり朝練で出てきた部員たちを尻目に
ベリ子は桃里を着替え室へ呼んだ。
「実はね、あたちミウミウとセ○クスする夢見ちゃったんだヨw」
「ブフォッ!!ちょ、ちょっとベリ子ぉ!」「大丈夫、内緒にしとくから!」
そういうと、いつもどおりみんなの前に顔を出した。藤原が寝ぼけ眼で
不思議そうに話題を切り出す。「実はね、昨日変な夢を見てね、なんかみんなで
エロビデオ見てたのよ・・あたしとモリモリとベリ子で。そこから先は覚えて
ないわ。」
「うそ!あたしもみたョ!!」「そ・・そういえば私もそんな夢見たような・・」
「俺はなぜか三浦さんにエロ本解説してたしよ・・朝から立ちまくって困ったもんだぜ。」
「変ねー。みんな同じ夜に同じ夢を見るなんて・・あたしたち変な糸で結ばれてんのかしら。」
「おまえらなんかと結ばれたくねーよ!さあ練習練習!!」「えーーーーーーーー」
こうしていつもの一日が始まる。遠くから猛烈にダッシュしてくる三浦の足音が聞こえる。
武道場の上で、一人たたずむ男がいた。
「上手くいったようじゃな。よかった、よかった。」そういって男はリストに×印をすると、
「さて、また清らかな心を持つ人間の心の隙間を埋めに行くとするか。」と言い残すと、
男は風と共に消えた。
初夏の風と日光が、少年たちをあざ笑うかのようにてりつける。
554438:04/08/07 03:30 ID:zcVcEzBR
僕からは以上です。長文申し訳ありませんでした。
もし機会があれば、また書きたいと思います。
最後まで読んでくださった方がいたら、ご愛読感謝いたします。
555名無しさん@ピンキー:04/08/07 14:53 ID:RKZnO/Ji
乙です。

556名無しさん@ピンキー:04/08/07 22:10 ID:WUvQRxGD
定期age
55764:04/08/08 18:48 ID:PTVszIWi
>438
乙です。
ミウミウ×ベリ子、楽しく読ませて頂きました。
この二人のエロって結構難しいと思うんですけど、すごいですね。
素晴らしいです。
(ちなみに私も書こうとしましたが、挫折しました。_| ̄|○)
558名無しさん@ピンキー:04/08/08 21:31 ID:PTVszIWi
そんなわけで、ベリ子SSを断念した私ですが、またSSを書いてみました。
(てゆうか、以前書いたものの残りをまとめたものですが・・・)
今度の話は、前に書いた「誕生パーティの出来事」の続きの話になります。
というわけで、5月の話になります。(まあ、この話あまり季節は関係ないですけど。)
前回、あまりにも長い話だったので、途中で切ったのですが、今回の話も相当長いです。
(もしかしたら、前回よりも長いかもしれません。)
おまけに前の話の続きなので、決してほのぼのしてません。
どちらかと言えば、全般に暗黒調のリズムが流れている感じです。
ぶっちゃけ、誰も幸せにはなりません。w
おまけに林田がかなりむごいキャラになってます。(まあ中身は別人ですが)
林田好きな人には、あらかじめゴメンなさいと謝っておきます。
55964:04/08/08 21:32 ID:PTVszIWi
すみません、558は私のレスです。
560カオスの彼方へ(1):04/08/08 21:46 ID:PTVszIWi
誕生パーティーのあった日の夜・・・

皮村 薫の愛読書であるヌルヌル天国(通称ヌル天)が、再びピンチを迎えていた。
部屋にたまってきたヌルヌル天国が親に見つかり、古新聞と一緒に束ねられてしまったのだ。
「クソッ、また勝手に部屋に入って掃除しやがったな。」
皮村はブツブツ言いながら、新聞紙と一緒に束ねられたヌル天を抜き出すと、
こっそりと自分の部屋に持ち帰った。
「部屋に置いとくと、いつ捨てられるかわかんねえな。やっぱ、部室に置いとこう。
でも、林田がまた怒りそうだな。」
しかし、ここに隠したとしても、またいつ発見されて捨てられるかわかったものじゃない。
「明日、部室に持ってって隠しとこう。」
いつぞやのように、皮村は風呂敷にヌル天を包み、持っていけるよう準備した。

そして夕食の時間
「薫ちゃんったら、こんなにハンサムなのに、どうしてあんな雑誌ばかり見てるのかしら?
彼女の一人ぐらいすぐに作れるじゃない?」
皮村の母親は、雑誌を見かけるたびに同じことを皮村に言った。
相変わらず、母親は、皮村のことをハンサムでもてると思っているようだ。
(いや、万一彼女ができたとしても、それとこれとは別だろ?)
皮村は心にそう思うが、口に出すとまたうるさいから言わないことにした。
「兄貴は、相変わらずああいう雑誌が好きなんだな。」
「ウルセー、お前に俺の気持ちなんかわかってたまるかよ。」
一方で皮村は弟にそういうことを言われると、やたら過敏に反応した。
弟を見るたびに、藤原のあの言葉を思い出すからだ。
(あんたの顔が奇跡的なダメコラボレーションよね。)
561カオスの彼方へ(2):04/08/08 21:51 ID:PTVszIWi
翌朝・・・。
皮村はいつもより少し早く目覚めていた。
授業が始まる前に、ヌル天を部室に隠しておきたいからだった。
「あら、薫ちゃん、今日は早いわね。」
「ん、ああ、朝練があるから」
皮村は適当に嘘をついて母親の話をかわしながら、朝食をとっていた。
「んじゃ、行ってくるわ。」
皮村は食事を終えると、夕べ包んでおいた風呂敷を背中にしょって、玄関で靴を履いていた。
「薫ちゃん、その背中の包みは何なの?」
「えっ・・・こ、これは、部活で使うもんだよ。」
その場をごまかして、何とか皮村はヌル天包みを家から持ち出すと、そのまま早足で学校に向かった。
今時、泥棒でもやらない皮村の風呂敷を背負ってる格好は、かなり目立った。
しかし幸いなことに朝早いため、道には出勤途中のサラリーマンぐらいしか人がいなかった。
人の少ない通りを皮村は早足で学校に向かっていった。

その頃、林田家では・・・
「亀太郎、土曜日に親戚の子の結婚式があって、今日は向こうの家に泊まるから、しっかりと留守番をたのむぞ。」
「あ、うん、わかった。」(そういや、明日は土曜日だったな。)
林田はそっけなく答える。
「いいか、特に明日香は徹底的に監視するんだぞ。」
「わかってるよ。」そう答える林田の口許が少し緩む。
(それにしても、最近、葬式があったり、結婚式があったり、まあ、忙しいことだな。)
林田は薄くなった父親の頭を見ながら、そう思った。
「あっ、お父さんとお兄ちゃん、また何か変なこと話してる。」
いつの間にか、明日香が近くに来ていた。
(この俺に気配を悟られずに近づくとは、やるな、明日香。)
妙なことを感心する林田。もちろん、この林田はいつもの林田ではない。
とっさに明後日の方向を見ながら、口笛を吹いてごまかす父親。
(そんなコテコテのごまかし方しても、バレバレだぞ。)
そんな父親の様子を見て、林田は心の中で突っ込んでいた。
こんなところは、どうやら以前の林田とさほど変わっていないようだ。
562カオスの彼方へ(3):04/08/08 21:57 ID:PTVszIWi
皮村が学校に着くと、一応門は開いていたものの、まだほとんど人の姿はなかった。
「そりゃそうだ。まだこの時間だもんな。さすがにちょっと早く来すぎたかな。
まあいいや。とりあえず、ヌル天を隠す場所を探すか。」
皮村は人気のない校舎の中を歩いて、部室へと向かった。

武道場に向かってしばらく歩いていると、見覚えのある人が学校内を走っているのに気がついた。
「モモジさんだ。何しに来たんだろ?」
そう思いながらモモジの方を見ていると、モモジも皮村に気がついたようで、皮村のほうに走ってきた。
「君は、確か柔道部の・・・」
「ええ、そうっすけど、どうかしたんですか?」
「実は桃里が、夕べ学校に出かけたっきり、帰ってこないんだ。」
「な、何だって・・・!!!」話を聞いて驚く皮村。
「夕べ、あまりにも帰ってこないから、学校にも来てみたけれど、誰もいなかったし、
もしかしたら帰り道に誰かに誘拐されたのかも。」
「ま、まさか!!!」
皮村はそう言いつつも、あまりにも突然の展開に、心の動揺を隠せなかった。
「でも、どうして森さんは学校に行ったんっすか?」
「何でも、林田君が間違えてお酒飲んでまだ倒れてるから、看病と差し入れに行くって言ってたが・・・。」
(ま、まさかな・・・)
皮村の頭に一瞬嫌な予感が走るが、慌ててそれを否定する。
「それで、部室には行ってみましたか?」
「昨日、一度ここに来てみたけど、既に閉まってて真っ暗だった。
今さっき行って見たけど、やっぱり鍵が閉まってた。
窓から部室を覗こうとしたんだけど、窓に何かが貼ってあるらしくて、中の様子は見えなかった。」
「窓に何かが貼ってあるって?昨日は何もなかったっすけどね。」
皮村は不思議に思った。昨日まで窓には何も貼ってなかったはずなのに、どういうことだろう?
「そんじゃあ、今から一緒に行きますか?俺もちょうど部室に向かうとこですし。」
「よし、行こう。」
皮村は大慌てで鍵を取ってくると、モモジと一緒に武道場へと向かった。
563カオスの彼方へ(4):04/08/08 22:02 ID:PTVszIWi
武道場の鍵を開けて、中に入った。
下駄箱には誰の靴も残っていなかった。
皮村はモモジにせかされながら、慌てて部室の鍵を開ける。
皮村が部室の鍵を開け終えると、モモジが勢いよく部室の扉を開けた。
「な、な、何だよ、コレ・・・!?」
思わず皮村が絶句する。
二人は、目の前に広がる部室の様子に、驚いた。
窓を塞いでいたのは、なんと柔道着だった。
窓という窓全てに柔道着がテープで貼り付けられていた。
そのため、部室の中は薄暗く、いつもと違う雰囲気をかもしだしていた。
皮村は慌てて明かりをつけると、ようやく部屋の様子が見えてきた。
部屋中、物が散らかっており、荒れてはいたが、そこに人の姿はなかった。

「オイ、林田。」
皮村は、携帯で林田に電話をかけていた。
「どうしたんだ。こんな朝早くから電話してきて。」
「どうしたじゃねえよ。実は、森さんが行方不明なんだよ。」
「・・・・。」
林田の言葉が止まる。
きっと言葉も出ないくらい驚いてるのだろうと、皮村は思い、話を続けた。
「森さんは、夕べ、オメエの看病をしに学校に向かって、そのまま行方不明になったんだそうだ。」
「えっ、昨日の夜か?森さんは学校に来てないぞ。
目が覚めた時は、中山しかいなくて、二人で戸締りして帰ったぞ。」
林田の話を聞いて驚く皮村。
「てことは、森さんは学校に来る途中で何かあったというのか?」
「そうじゃないのか?とりあえず、俺は今から学校に行く準備すっから、んじゃな。」
そう言うと林田は携帯を切ってしまった。
「オイ、林田。」
(アイツ、森さんが行方不明だというのに、やたらと落ち着いていたな。)
皮村は、林田の電話での態度に、どこか釈然としないものを感じていた。
564カオスの彼方へ(5):04/08/08 22:10 ID:PTVszIWi
道場の方も調べたものの、結局桃里の姿はどこにもなかった。
「それじゃ、何か見つかったら、すぐ連絡しますんで。」
「頼むよ。これから、俺は警察に行ってくる。」
モモジは皮村に言うと、武道場から去っていった。

「えっ、森先輩ですか?昨日は、夕方に家に帰られてから一度も姿を見てないですけど・・・。」
皮村は朔美にも電話をかけていた。
皮村の質問に、これまた朔美は冷静に答えていた。
「ところで、何で部室の窓に柔道着が貼り付けてあるの?」
「あれですか?あれは、林田先輩がまぶしいって言うから、光を遮ろうと思ってやったんです。」
(眩しいだって・・・。俺達が帰る時点で、もう夕方になりかけていたというのに・・・。)
皮村は、朔美の話を聞きながら、妙だと思った。
「それじゃ、学校に行く準備をしないといけないので。」
そう言うと朔美は一方的に電源を切ってしまった。
「あっ、オイ、ちょっと・・・」
しかし既に電話は切られた後だった。
「何だよ?森さんがいなくなったってのに、どいつもこいつもそっけない態度しやがって。」
皮村は既に切られた携帯電話を眺めながら、少し腹を立てていた。
携帯を眺めていた皮村の目に、床のシミが目に入った。
「なんだ、このシミは?何かこぼした跡か?昨日はこんなシミなかったぞ。」
そばにあったゴミ箱を覗くと、空のペットボトルが2本とコンビニの袋が捨ててあった。
このコンビニは桃里の家と学校の間にあるコンビニで、この辺じゃ1軒しかない。
昨日の誕生パーティの買出しは、こことは別のコンビニで行なっていた。
「間違いねえな。森さんは絶対に昨日柔道場に来てたな。」
皮村の考えは確信へと変わっていく。
そうなると、次に湧いてくる疑問はこれである。
「だったら、あの二人は何で森さんが来ていないなんて言ったんだ?」
皮村はしばらく考え込むが、どう考えても答えは一つしか思い当たらなかった。
(ま、まさかな・・・。)
皮村は、自分の出した結論を、どうしても信じることができなかった。
565カオスの彼方へ(6):04/08/08 22:15 ID:PTVszIWi
しばらく考え込んでいたため、背中のヌル天のことをすっかり忘れていた皮村だったが、
肩が凝ってきてようやくその存在を思い出す。
皮村はヌル天の入った包みを床に置くと、とりあえず窓に貼り付けてある柔道着をはずしていった。
やがて、柔道着をはずしながら皮村は窓に貼り付けられているものの中に
柔道着以外のものが混じっていることに気がついた。
「これは、靴下。この靴下は森さんがよく履いているものと同じだ。」
次に柔道着の奥から、ズボンが見つかった。
「これも、森さんがよく履いているズボンだ。ま、まさか・・・。」
皮村は、窓に貼り付けられている無数の衣類を全てはがしていった。
柔道着に混じって、ブラジャーやパンティも出てきた。
これらは全て桃里が身に付けていたものに違いない。
「ま、まさか、林田の奴・・・。」
皮村の不吉な予感が確信に変わった瞬間だった。

ふと床を見ると、なにやら小さいシミが点々と部室の外に続いていることに皮村は気がついた。
「何だ、コレは?」
シミの跡をたどる皮村。
部室の外に出ると、シミは消えかかっていたが、しかし、それでもそのシミの存在を意識すれば
見えないことはなかった。
シミは点々と女子トイレの方まで続いていた。
「しまったー!!!」
さっき、モモジと皮村で桃里を捜したとき、柔道場や部室、剣道場などにばかり目を奪われて、
不覚にも女子トイレにまで気がつかなかったのだ。
皮村は恐る恐る女子トイレに入った。
すると、一番奥の個室だけ扉が閉まっているのを発見した。
恐る恐る扉を開ける皮村。
扉に鍵はかかっていなかった。
中にあった靴に遮られて扉が開かないようになっていただけだった。
個室の扉の向こうには、桃里が全裸で意識のない状態で便座に座らされていた。
566カオスの彼方へ(7):04/08/08 22:19 ID:PTVszIWi
「も・・・り・・・さ・・・ん?」
あまりの驚きのため、思わずすっとんきょうな声を上げる皮村。
しかし、桃里の反応はない。
(ま、まさか、死んでるんじゃないだろうな・・・。)
恐る恐る桃里の肩を掴む皮村。
「森さん、森さん、大丈夫?」
「ん・・・んん・・・。」
皮村の必死の問いかけに、桃里が反応する。
よかった。どうやら意識を失ってるだけらしい。
皮村が何回か肩を揺さぶると、桃里の意識が回復した。
「森さん・・・。」
思わず皮村の顔に笑顔が浮かぶ。
「ん、んん・・・皮村君?」
桃里は目覚めたばかりのせいか、まだ状況が把握できていない。
「森さん、大丈夫?」
「あれ、私は、一体?確か、部室に来て、それで・・・。」
ハッと身を起こす桃里。
そして、そこで初めて自分が全裸であることを悟った。
「きゃあーーーーーー!!!」
桃里の悲鳴に、
「ゴメンなさい。」
皮村はそそくさと女子トイレから退却した。
皮村は部室にあった桃里の衣類を、できるだけ見ないようにして
桃里のいる女子トイレに持っていってあげた。
桃里は、恥ずかしそうに、それを受け取りながら、衣類を身につけていった。
桃里に衣服を全部渡した後、皮村はハッとなる。
(し、しまった・・・。せめて、ニオイだけでも嗅いでおくんだった・・・)
どうやら、いつもの皮村に戻ったようだ。
567カオスの彼方へ(8):04/08/08 22:26 ID:PTVszIWi
突然、皮村の携帯の着メロが鳴り出した。
林田からの電話だった。
「もしもし・・・。」
「皮村、森さんは見つかったか?」 林田が尋ねる。
「ああ、見つかったよ。たった今な。林田、オメー、本当に何も知らないのか。」
「・・・・」 林田は、何も答えない。
「オメー、まさか、森さんに・・・。」
「皮村!!!」
突然、皮村の話を遮るように、林田が大声を張り上げた。
「な、何だよ、いきなりでけえ声出しやがって。」
皮村が林田の声に思わず驚いて、一旦携帯から耳を離すが、再び携帯に耳を傾ける。
「○×△□☆●×▽◇★・・・」
林田は意味不明の言葉を皮村に向かって囁きかけた。
それは昨日、朔美や藤原に囁きかけたのと同じ、謎の言葉だった。
しかしそれとほぼ同時に、皮村の携帯からの通話が、突然切れた。

一方、部室では、桃里がよろけながら走ってきて、皮村の携帯を弾き飛ばしていた。
皮村の携帯は、床に落ちて、その衝撃で電話が切れていた。
「も、森さん、何を・・・。」
「か、皮村・・・君・・・、は、林田君と話しちゃ・・・ダメ・・・。」
そう言うと、桃里は倒れこんだ。よほど体力を消耗しているようだった。
「ちょ、ちょっと、も、森さん、大丈夫。」
皮村は、桃里を部室に横たわらせると、再び桃里に話し掛けた。
「ねえ、林田と話しちゃいけないってどういうことよ?」
皮村が桃里に尋ねる。
「林田君は・・・今の林田君は、私達の知ってる林田君じゃないの。」
「えっ、どういうこと?」
皮村には桃里の話していることが理解できなかった。
「今の林田君は、藤原君の催眠術によって、理性がない状態なの・・・。」
「な・・・何だって!?」
皮村は、今日は朝から驚いてばかりだった。
568カオスの彼方へ(9):04/08/08 22:30 ID:PTVszIWi
桃里は、一連の出来事を皮村に話した。
「すると、今の林田は、藤原に催眠術をかけられたもので、
その林田は、なぜか、おかしな術のようなものを使うってこと?」
「そう、意味不明の言葉を・・・藤原君の耳元で囁くところを見たの。
朔美ちゃんの耳元でも何か囁いてたみたいだった。そして、それから二人とも様子が・・・おかしくなったの。」
いくら、桃里の話を聞いても、すぐには信じられる内容の話ではなかった。
「だから、皮村君、林田君に・・・絶対に耳を貸しちゃ・・・ダメだよ。」
少し苦しそうに話す桃里。やはり、かなり体力を消耗しているようだ。
「ウ、ウン、わかった。それより、森さんは今日は家に帰って休んだ方がいいよ。」
「・・・ありがとう、皮村君。」
皮村の珍しく優しい言葉で、少し気持ちが落ち着いたせいか、桃里は皮村に微笑んで答えた。
しかし、その笑顔が本物ではないことは、皮村にも痛いくらいにわかっていた。

「あっ、モモジさん?皮村っす。」
皮村はモモジに電話をかけていた。
「おう、君か。で、桃里は・・・。」
電話の向こうのモモジはよほど憔悴しきっているのか、枯れかけた声で電話に出た。
「桃里さんが、見つかりました。」
「何、本当かーーー!?」
その声を聞いて、元気を取り戻すモモジ。
「ええ、今、電話変わりますね。」
皮村はそう言うと、桃里に携帯電話を渡した。
「お父さん・・・」
「も・・・桃里か。無事か。体は大丈夫か。怪我とかはしてないのか!?」
「ちょ、ちょっとお父さん、そんなにいっぺんに聞かれても答えられないよ。」
「あ、ああ、そうだな、スマン。」
「実は、その、ちょっと熱があったみたいで・・・、武道場に辿り着いたのはよかったんだけど、
二人はもう帰ってたし、私はトイレでそのまま倒れちゃってたみたいなの。」
(えっ!?)
桃里の話を聞いて、驚く皮村。
569カオスの彼方へ(10):04/08/08 22:35 ID:PTVszIWi
「で、まだ熱が下がらないみたいだから、今日は家に帰って学校休もうと思うんだけどいいかな?」
「わかった。学校には連絡しておく。何なら学校まで迎えに行こうか?」
「ううん、いいよ。自転車とか置いたままだし。裏門からこっそり抜けて帰るよ。」
「そ、そうか、わかった。」
「それじゃ、これから家に戻るね。」
そう言うと、桃里は電話を切った。

「ちょっと、今のどういうこと?」
皮村が驚いて、桃里に話し掛ける。
「ゴメン。悪いけど、このこと、しばらくお父さんには内緒にしておいて欲しいんだ・・・。」
「えっ、何で?」
「お願い、皮村君。」
皮村には、桃里の考えていることが全く見えてこなかった。
しかし、被害者の桃里がここまで頼んでいる以上、自分も黙っているしかなかった。
「わ、わかったよ。」
「ありがとう。じゃあ、私は家に帰るね。」
そう言って、起き上がろうとする桃里だったが、まだ体力が回復していなかった。
「だ、大丈夫?何だったら、俺もついていこっか?」
「だ、大丈夫だよ。それじゃ、くれぐれも、林田君達には注意してね。」
「わかったよ。」
そう言うと、桃里はヨロヨロとよろめきながら、外に止めてある自転車に乗ると、家に帰っていった。
「だ、大丈夫なんだろうか?」
そのあまりにも頼りない自転車の動きを見て、不安に思う皮村であった。
皮村が部室に戻って、ふと時計を見ると、いつの間にかもうすぐ予鈴が鳴る時間になっていた。
「もうこんな時間か・・・。いけね。ヌル天隠すの忘れてた。」
皮村は、ヌル天の包みをとりあえず棚に置くと、部室を出た。
武道場の玄関を出ると、そこにはいつの間にか林田の姿があった。
570カオスの彼方へ(11):04/08/08 22:38 ID:PTVszIWi
桃里は何とかフラフラになりながらも、家に辿り着いた。
自転車の止まる音が聞こえると、モモジが店の外に慌てて飛び出して来た。
「桃里ーーー!!!。」
その迫力に少し驚く桃里。
「た・・・ただいま・・・。ゴ、ゴメン、心配・・・かけちゃって・・・。」
桃里は笑顔を作って、モモジを心配させないように気を配ったが、フラフラ状態の今の桃里は
誰の目から見ても、体調が良いようには見えなかった。
「だ、大丈夫か。桃里。」
不安そうに声をかけるモモジ。
「だ、大丈夫だよ。それより、お風呂に入りたいな。」
「風呂って、そんな体調が悪そうなのにか?」
「うん、だって昨日お風呂に入ってなかったし、それに何と言ってもトイレで倒れてたし。」
「でも、体の方が・・・。」
「体の方はもう大丈夫だよ。まだ少しだるいけどね。」
「わ、わかった。」
そう言うと、モモジは風呂の準備をしに、家の奥に入っていった。
「あ、ヤキチさん。おはようございます。」
店内に既に来ていたヤキチも心配そうに見ていた。
「桃ちゃん、本当に大丈夫?」
「ウン、もう、大丈夫だよ。」
桃里は笑みを浮かべながら、そう言うと、自分の部屋へと階段を上がっていった。

桃里は風呂に入ると、体中を徹底的に洗い続けた。
昨日の出来事までも洗い流そうとするかのように、懸命に洗った。
やがて湯船につかると、やっとホッとして気が緩んだのか、気がつくと桃里の目に涙が溢れていた。
内からこみ上げてくるものを抑えることが出来なくなっていた。
桃里は、自分の声が外に漏れないよう、できるだけ声を殺しながら、しばらく一人泣き続けた。
571カオスの彼方へ(12):04/08/08 22:40 ID:PTVszIWi
「やっぱり、かかってなかったようだな。森さんって結構カンがいいんだな。」
林田は笑いながら、皮村に話した。その林田の様子を見て、皮村はブチッと切れた。
「オイ、林田、テメー、森さんに何をした?」
皮村は林田に怒鳴りつけた。
「おいおい、何をしたって、もう大体察しはついてるだろ?」
平然としながら答える林田の様子を見て、皮村は愕然とした。
(嘘じゃなかったんだ・・・。森さんの言ってたことは、本当だったんだ。)
目の前の林田から、ものすごい威圧感を感じる。
本能が、今の林田から危険を察知しているのか、心臓の鼓動が速くなっていく。
(ヤベエな。これは想像以上にヤバイ事態だな。)
「と、とにかく俺は、オメーを許さねえからな。」
皮村はそれだけ言うと、林田の前から走って立ち去った。
走りながら林田の方をチラッと見る。
林田が追っかけてくる気配がないのを確認すると、皮村は少しホッとしていた。

授業中、皮村は桃里のことばかり気にしていた。
(森さんがあんなフラフラになるなんて、アイツ、一体どんなすごい事を・・・って違うだろ。)
考えがエロの方に走りそうになり、皮村は慌てて自制する。
さっきトイレの中で見た、桃里の全裸を思い出す皮村。
これが着替えの最中を見たとかいうのであれば、皮村は、間違いなく今晩のおかずにしていただろう。
しかし、トイレの中で発見した時の、桃里の様子を思い出すと、とてもそんな気分になれなかった。
(森さん、俺の前では泣かなかったけど、林田達に心も体もボロボロにされたんだろうな。
たった一人で、周りからどんだけ怖い目に合わされたんだろう。かわいそうに。)
そんなことを思うと、激しく胸が痛んで、気がつかないうちに、皮村の目から涙が出ていた。
(やっべぇ、涙が出てきた。授業中に何泣いてんだよ、俺は。)
そう思い、涙をぬぐう皮村。
それを見ていた隣の席の女子生徒がさらに隣の女子生徒に話し掛ける。
「見て見て、あれ、何かしらないけど、泣いてるわよ。」
「うわっ、ヤダ、キモーイ。」
(ウルセーよ。)
隣の会話のおかげで、さっきまでの暗い気分は全部どこかに行ってしまった。
57264:04/08/08 22:56 ID:PTVszIWi
とりあえず、今日はここまで。
この話、まだまだ続きます。
ちなみに、皮村が朔美ちゃんに電話しているシーンがありましたが、
林田達が朔美ちゃんのメールアドレスを知ったのは、つい最近のことのようなので、
もしかすると電話番号を知ったのも最近なのかも知れません。
ただ、この話を作ったのが5月だったし、今さら直すのも面倒くさかったので、
もうそのまま載せてしまいました。
次の話あたりから、だんだんと暗黒路線に突入していく予定です。
573438:04/08/08 23:19 ID:7E6N/D0X
>64
本家キタ━━━━━━(゚∀゚)━━━━━━ !!!!!
感想ありがとうございます。マターリした展開にしようと
したら、だらだらした感じになっちゃいました。本番も
できるかぎりの表現を使いましたが、あんまりエロくなかった
かも・・_| ̄|○
なんだかんだ言っても素人なもんで、今はネタ職人見習いという
感じです。いろいろ参考にさせて頂きます。
574名無しさん@ピンキー:04/08/09 01:03 ID:v2bWLd8L
かっ・・・かわいそうな桃里・・・と皮村(おまけ)がナケタ・・・orz
更にまだまだ陵辱されそうなのがまた涙を誘いますねw
57564:04/08/09 20:16 ID:ddDj3xXm
>>573
私も同じようなもんですよ。
(むしろ本家なんて言われてビックリしてます。)
それにだらだら展開は、私の話も同じようなものだと思います。
(今回の話なんかほのぼのでもないのに、特に多いです。)
57664:04/08/09 20:22 ID:ddDj3xXm
それじゃあ、話の続きを書いていこうと思います。
話はちょっと、暗いというか黒いかもしれませんが・・・。
やっぱり、ここでも、林田好きな人には、ゴメンなさいと謝っておきます。
577カオスの彼方へ(13):04/08/09 20:25 ID:ddDj3xXm
ようやく、少し気持ちが落ち着いた桃里は、お湯で顔を洗って、涙を流した。
しばらくすると、嫌でも昨日のことを思い出していた。
昨日の出来事がフラッシュバックとなって、桃里の頭の中に甦ってくる。

「いやあああ、やめてーーー。」
抵抗する桃里だったが、林田の力の前にはさしたる抵抗にはならなかった。
林田は桃里の上着をたくし上げると、桃里のブラジャーを剥ぎ取った。
一方、下半身は、朔美が桃里のズボンを脱がそうとしていた。
桃里は、足をばたつかせて抵抗しようとしたが、藤原のちょんまげが桃里の足を固定すると、
もはやどうすることもできなかった。
一方、藤原はこの様子を、部室に置いてあったデジカムで黙々と撮影していた。
桃里は3人がかりで、あっという間に身に付けているものを剥ぎ取られてしまった。
林田は、桃里の胸に顔を埋めた。
「これだよ、この感触。」
林田はそう言うと、桃里の胸を手で揉みながら、乳首を口で吸い始めた。
「ああっ・・・。」
思わず桃里の口から声がもれる。
「何だ、森さんも感じてるんじゃないか。」
「ち、ちがっ・・・ああっ・・・。」
突然、桃里の下半身にヌメッとした感触が走る。
朔美が、桃里の秘所を舌で愛撫し始めたのだ。
「朔美ちゃ・・・んん・・・ダ、ダメ・・・そ、そんな・・・とこ・・・」
段々と桃里の体が熱くなっていく。
「おお、中山、なかなかやるじゃねえか。じゃあ、俺も・・・」
そう言うと、林田は桃里の再び胸を愛撫し始めた。
「イヤ・・・ダメ・・・ああっ・・・あっ・・・」
とその時、ふと林田が愛撫を止めた。
「ちょっと待て、誰かが校内に入ってきたようだ。」
林田は、校内に入ってきた者の気配を感じ取っていた。
578カオスの彼方へ(14):04/08/09 20:29 ID:ddDj3xXm
「おーい、桃里。」
校門の前で、モモジは呼びかけるが、桃里からの応答はなかった。
以前、モモジは出前をしたことがあるので、武道場の場所はわかっていた。
モモジは、閉まっていた校門をよじ登って超えると、校内に入っていった。

「この気配・・・そうか、モモジさんだな。」
林田が、笑みを浮かべながら話す。
「えっ、お父さん。」
桃里の声が少し明るくなる。
「大方、森さんが帰ってこないから、心配になって来たんだろう。
藤原、武道場の入り口をカギで閉めて、全ての部屋の明かりを消せ。
あと、下駄箱の靴も全部こっちに持って来い。」
「わかったわ。」
そう言うと、藤原は林田に言われた通り、玄関のカギを閉めに外に出た。
「中山。」
「ハ、ハイ。」
「お前は、部室の窓に柔道着でも貼り付けて、中が見えないようにしろ。
柔道着で足りなかったら、森さんの服でも貼り付けておけ。」
「ハ、ハイ」
そういうと、朔美も林田に言われた通り、窓に柔道着を貼り付けていった。
林田の言うままに、動く二人の様子を、桃里はしばらく呆然と見ていた。
「部長、カギは閉めてきたわよ。」
「よしっ。」
「でも、もし、モモジが気がついたらどうするつもりなの?
いくら隠しても、モリモリが声をあげたら、すぐにばれるわよ。
そうなったら、あの男のことだから、窓ガラスぶち破ってでも入ってくるわよ。」
「そうなった時は、気の毒だが、死んでもらうことにしよう。」
林田の言葉を聞いて、ゾクッとなる桃里。
579カオスの彼方へ(15):04/08/09 20:32 ID:ddDj3xXm
「オイ、藤原、確かチョメジの大切にしていた刀があったはずだよな。それを持って来い。」
「わかったわ。」
そう言うと、藤原はチョメジが隠し持っていた刀を林田に渡した。
「森さん、多分、もうすぐモモジさんがここに来ると思うけど、静かにしていてね。
俺も、できれば、森さんのお父さんに手をかけたくないからね。」
林田は静かな、しかし威圧感ある口調で桃里に話し掛ける。
刀を構える林田の姿を見て、桃里は体中がガクガク震えていた。
今の林田ならやりかねない。
モモジが元プロレスラーで強いことは桃里もわかっていた。
しかし、林田は刀を持っているし、藤原もいる。
おまけに、今の林田から感じる異様な恐怖に、桃里は心底怯えきっていた。
モモジは、武道場の前にまでやってきた。
武道場は真っ暗だった。
「おーい、桃里、どこだー。」
モモジは声をあげるが、桃里からの返事はない。
武道場の入り口はカギが閉まっていた。
入り口から中を覗くが、中は真っ暗で何も見えなかった。
下駄箱を見るが、桃里の靴はそこにはなかった。
「靴がないってことは、もう学校を出たあとなのか?でも、自転車は残ったままだったし。」
モモジの声を聞いて、林田の表情が険しくなる。
(しまった。森さん、自転車でここに来ていたのか。あの時、中山に夢中になってたから気がつかなかった。)
「念のために部室を覗いてみるか。」
そういうと、モモジは武道場の裏の方に回ってきた。
(来たな。)
林田の刀を握る力が増す。
(オイ、藤原、今のうちに、こっそりと抜け出して森さんの自転車を隠して来い。)
林田に言われて、藤原はこっそりと2階からちょんまげをプロペラにして、外に飛び出していった。
モモジは部室の中を覗くが、窓に何かが貼り付けてあって中の様子が見えなかった。
しばらく、部室の中を覗こうとするモモジだったが、中から物音一つしないのを確認すると、
やがて部室の窓の前から、離れていった。
結局、桃里はモモジに助けを求めなかった。
580カオスの彼方へ(16):04/08/09 20:40 ID:ddDj3xXm
モモジは、いったん門のところまで戻った。
校門に戻って、桃里の自転車がないことに気がついた。
(もしかしたら、別の門から出たのかも知れないな。)
モモジはそう考え、いったん家に戻ることにした。
(クソッ、今ほど、携帯電話を買っとけばよかったと思ったことはないな。)
モモジはバイクを飛ばしながら、そんなことを考えていた。

林田はモモジの気配が去っていくのを確認すると、刀を納めた。
「森さんが声をあげてくれなかったおかげで、余計な手間が省けて助かったよ。
じゃあ、また一緒に楽しもうか。」
林田は乾いた笑いを桃里に見せると、再び桃里の体に触れ始めた。
もはや、桃里に抵抗する気力は残ってなかった。

あとは、ただひたすら林田と朔美の二人に犯され続けた。
そこから先のことは、おぼろげにしか記憶に残っていなかった。
桃里は、そこで昨日のことを思い出すのをやめた。
昨日のことを思い出したせいか、また涙が込み上げてくる。
今日は、いつもより長い風呂になりそうだ。

授業中、林田は桃里がいない今日の放課後をどう過ごすか考えていた。
(やっぱ、森さんがいないとつまんねえな。)
服を隠して、裸のままトイレに押し込めておけば、万が一意識が回復しても服がないから
どこにも行けないだろうと林田は考えていたが、こうもあっさりと発見されるとは思わなかった。
(クソッ、皮村の奴、今日みたいな日に限って、あんな早くに部室に行きやがって。
こんなことなら、もっと、ちゃんとしたところに監禁しておくんだった。
・・・しかし、まあ、楽しみは後からじっくりと味わうってのも悪くないな。)
その時、ふと面白いことを思いついた。
(そうだ、今日は皮村で遊んでやるか。)
林田は今思いついたことを実行すべく、頭の中で念入りに計画を立て始めた。
581カオスの彼方へ(17):04/08/09 20:44 ID:ddDj3xXm
一方、林田の中に封じ込められた林田の理性は、林田本体によって意識の片隅へと追いやられていた。
昨日、林田から見せられた映像は、林田の理性を崩壊寸前にまで追い込んでいた。
林田の理性は、昨日のことばかりを思い出していた・・・・。

桃里を助けるため、一時的に体を乗っ取った林田の理性だったが、その反動から、
林田の理性はそのまま意識を失ってしまった。
気がつくと、林田の理性は真っ暗な空間に閉じ込められていた。
(何だ、ここは・・・。何も見えない。)
何もない真っ暗な空間に、林田が一人ぽつんと立っているような感じだった。
その時、どこからともなく声が聞こえてきた。
「オーイ、まだ生きてるか。」
(そ、その声は・・・。テメエ、ここはどこだ。俺をどこに閉じ込めやがった。)
林田の理性は声のする方向に向かってわめき散らした。
「そこか、そこは、俺の意識の片隅だな。強いて言えば。」
(意識の片隅?)
「まあ、あんまり深く考えるな。用はお前にまた邪魔をされたくないから、閉じ込めたってことだよ。」
(オイ、ここから出せ。)
林田の理性は必死に怒鳴り散らすが、所詮無駄な努力だった。
「そんなこと言って、俺が素直に出すとでも思ってるのか?バッカじゃねーの。」
林田は、理性が必死になってる様子がおかしくて仕方がなかった。
(うるせー、とにかくここから出せ。)

「まあ、そう言うなよ。今、面白いもの見せてやるから。」
そういうと、暗闇の空間に突如、外の世界の映像が映し出された。
まるで、空間の一部が巨大なスクリーンになったかのように、外の世界の映像を映し出していた。
その映像を見て、林田の理性は言葉を失った。
目の前に映し出されているのは、全裸にされた桃里の姿だった。
「必死で逃がそうとしたみたいだが、残念だったな。この通り、森さんは俺のものだ。」
(テメエ、森さんを放せ。)
「クックック、そこでせいぜい吠えているがいい。これからライブ映像をたっぷりと見せてやるからな。」
(な、なんだと・・・。)
582カオスの彼方へ(18):04/08/09 20:48 ID:ddDj3xXm
「見ろよ。森さんのこの豊満なバストを。この乳首を愛撫するとかわいい声をあげるんだな。」
そう言うと林田は、桃里の乳首を口に含んだ。
(やめろ、森さんにさわるんじゃねえ。)
林田の理性は怒鳴るが、どうすることもできない。
「見てくれ、森さんのオマンコ。濡れてきてるだろ。」
(やめろ、やめろ。)
「森さん、オマンコで相当感じちゃってるみたいだな。そっちに声を届けてやるよ。」
ピチャピチャピチャピチャ
「やっ・・・あっ・・・ああっ・・・だめぇぇぇ・・・」
(やめろ、やめろ、やめろーーー!!!)
「森さん、中山の舌でイカされちゃったみたいだな。」
(テメエら、やめろーーー!!! やめるんだ。)
「見てくれ。森さんが俺のチンポ加えてるぞ。」
(お前が無理矢理加えさせてるだけじゃねえか。)
「森さん、やっぱり処女だったんだな。おまけに森さんの中、締りが良くて、すっごく気持ちいいし。」
パンパンパンパン・・・
「あっ・・・あっ・・・やっ・・・はぁん・・・ああっ・・・」
(やめてくれ・・・)
「森さん、もう本当にすっかり感じちゃってるみたいだな。自分から腰振ってるし。」
「森さん、またイッちゃったみたいだな。でもまだまだ続くぞ。」
(頼む・・・やめてくれ・・・)
「ようし、じゃあラストスパートだ。中出しは止めといてやるよ。妊娠されたら楽しめなくなるからな。」
「森さん、感度がいいんだな。またイッちゃったよ。」
「森さん、俺のザーメンにまみれたまま、気持ちよすぎて気を失っちゃったみたいだな。」
(・・・・・・・・・・・・)
林田と朔美の桃里に対する蹂躙は延々と4時間以上も続けられた。
桃里は朦朧とした意識のまま、終始、林田と朔美にされるがままになっていた。
その間、外の映像をずっと見せつけられて、林田の理性はもう言葉も発することができなくなっていた。
そしてようやく桃里への蹂躙が終わると、そこで外の映像はそこで途絶えた。
「これで森さんは俺のものだ。フフフフフハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハ・・・」
あとは、暗黒の空間に勝ち誇ったように林田の笑い声だけが高々と響いていた。
583カオスの彼方へ(19):04/08/09 20:56 ID:ddDj3xXm
(俺は、目の前で襲われている森さんを助けることができなかった・・・。)
暗闇の中、がっくりとうなだれる林田の理性。
(俺は無力だ・・・。森さん、ゴメン・・・)
林田の理性は、その暗黒の闇に溶け込んでいくかのように、暗い闇に沈んでいった。

放課後・・・
皮村は部室に行くべきかどうか悩んでいた。
(どうすっかな?林田のいる道場に行くのは、正直ゾッとするけど、ヌル天隠すの忘れてたしな。)
この状況にあっても、ヌル天のことを心配する辺りは、さすが皮村であった。
その時、皮村の教室に藤原がやって来た。
「皮村、部長があんたに見せたいものがあるから、部室によってくれって行ってたわよ。」
「ア? 何だよ、見せたいものって。俺は、オメーになんかに用はねえって言っとけ。」
皮村は藤原にそう言うと、かばんを持ってそのまま教室を出ようとした。
しかし、藤原はちょんまげを伸ばして皮村の体をグルグルに縛ると、藤原は強引に皮村を引きずりはじめた。
「コラ、放せ。藤原。」
しかし、藤原は無表情のまま、皮村を引きずって歩き始めた。
藤原が引きずっていく方向には、武道場があった。
「放せ、藤原。大体、こんなことになったのはオメーのせいじゃねーかよ。
おまけに、ミイラ取りがミイラになりやがって。今じゃ、すっかり林田の手下かよ。」
皮村はわめきちらすが、藤原は気にもとめずに、皮村を引きずっていった。
藤原は皮村をそのまま武道場まで引きずっていくと、武道場の玄関に入っていった。
「オイ、靴ぐらい脱がせろ。」
皮村がそう言うと、やっと藤原は引きずるのをやめた。
皮村は、縛られていない部分だけで何とか靴を下駄箱に閉まった。
下駄箱に靴をしまうのを確認すると、藤原は再び皮村を引きずりはじめた。
そして、柔道場の中に皮村を連れ込むと、ようやく皮村を解放した。
柔道場の中には林田がいた。
皮村は、林田の方を見て、びっくりした。
林田の上には、裸の女性がまたがって腰を振っていた。
584カオスの彼方へ(20):04/08/09 21:00 ID:ddDj3xXm
「ああん・・・あっ・・・は、林田君・・・き、気持ちいい・・・。」
林田の上にまたがって、恍惚の表情で腰を振ってる子に皮村は見覚えがあった。
「な、なっちゃん・・・。」
「よお、皮村、随分と遅かったじゃんか。」
なっちゃんをはめたまま、林田は平然と皮村に話し掛けた。
「ああっ・・・もう・・・イク、イっちゃう・・・」
「しゃあねえな、じゃあイカせてやるよ。」
そういうと、林田はなっちゃんの腰を掴むと、激しく下から突き上げた。
「ああっ・・・あっあっ・・・また・・・イッちゃう・・・イッちゃう・・・あああっ・・・」
林田の激しい突きで、なっちゃんは絶頂に達した。
「俺、まだ、全然来てないんだけどな。中村さんにはもう少し頑張ってもらおうか。」
そう言うと、林田は再びなっちゃんの腰を掴んで下から突き上げた。
「ああっ・・・す、すごい・・・林田君・・・女の子でも・・・こんなに・・・ああっ・・・」
そう言うと、なっちゃんは再び林田の上で腰を動かしはじめた。
「何だよ、女の子でもって?」
林田は、なっちゃんが何を言いたがってるのか、よくわからなかった。
「だ、だって・・・いつもは・・・はぁ・・・東君と・・・ばっかり・・・あっ・・・ああっ・・・」
なっちゃんは再び絶頂が近いようだった。
しかし、林田は東の話が出てきたせいか、林田の気分は急速に萎え始めてきた。
(ったく、嫌なことを思い出させやがるな。)
「もういいよ。どいて、中村さん。」
林田はそう言うと、なっちゃんを自分の上からどかした。
あと、もう少しで絶頂というところで、外されてしまったなっちゃんは、体の疼きに耐えられなかった。
「い、いやぁ、止めないで・・・林田君、お願い。」
林田の巨根を見て、甘い声で哀願するなっちゃん。しかし、林田はもうそんな気分にはなれなかった。
「おい、中山。中村さんのアソコ、汁だらけだから綺麗にしてあげてやってくれ。」
「は、ハイ。」
朔美はそう言うと、横たわってるなっちゃんの秘所を舌できれいに拭い取り始めた。
「あっ・・・はっ・・・ああっ・・・」
朔美の舌の動きに合わせて、再びなっちゃんは甘い声をあげ始めた。
585カオスの彼方へ(21):04/08/09 21:05 ID:ddDj3xXm
「待たせたな。」
林田は、そう言うと、皮村の方に近づいてきた。
「オメー、なっちゃんまで・・・」
「ああ、でもあの子、今まで結構数こなしてるみたいだな。」
「そうじゃなくて、お前、森さん一筋じゃなかったのかよ。」
「まあ、そんなことはどうだっていいじゃんか。それよりも実はお前に見せたいものがあるんだよ。」
林田が不気味に笑いながら、部室の方を指差した。
「何だよ。部室に何かあるって言うのかよ。」
「俺からお前への心ばかしのプレゼントだ。きっと気に入ってくれると思うよ。」
皮村には、林田の考えてることが全くわからなかった。
「オイ、まさか、そのプレゼントとやらで、俺に森さんのこと黙っとけって言うんじゃねえだろうな。」
「そんなことは考えちゃいねーよ。まあ、とりあえず部室に入って、プレゼントを受け取ってくれよ。」
絶対、これは罠に違いない。
皮村はそう思ったが、林田と藤原にはさまれているこの状況では逃げようがなかった。
「あっ・・・あっ・・・ああああっ・・・」
柔道場の方から、大きな喘ぎ声が聞こえてきた。
「中村さん、中山の舌でイッちゃったのか。何のために綺麗にしてやってるんだか。」
呆れたようにつぶやく林田。
一方、皮村は、しばらく道場の方の喘ぎ声に呆然としていた。
「さあ、早く部室に入って、プレゼントを受け取ってくれよ。」
林田の声で我に返る皮村。
「わ、わーったよ。オメーがそこまで言うんだったら、受け取ってやるよ。
でも、これで森さんのことを忘れると思ったら、大間違いだからな。」
皮村は、林田にそう言うと、部室の扉を開けた。
部室の中を覗いた瞬間、皮村の頭の中は真っ白になり、何もかも考えられなくなった。
その皮村の様子を見て、ニヤッと笑う林田。
部室の中では、女の子が一人オナニーに耽っていた。
秘所はもうグッショリと濡れており、いつでも挿入できるようになっていた。
「皮村さんのおちんちんが欲しいです。ここに入れてください。」
自分の秘所を指で広げながら、皮村に話しかける子は、皮村もよく知っている子だった。
「さ・・・佐藤・・・ちえ・・・ちゃん・・・」
586カオスの彼方へ(22):04/08/09 21:09 ID:ddDj3xXm
皮村は、今、目の前で起きていることが理解できなかった。
何も考えられなくなっていた。
「どうだ、お前、この子がまだ好きだったんだろ。俺からのささやかなプレゼントだよ。」
林田は、悪意の笑みを浮かべながら、皮村に言った。
「ああっ・・・皮村さん・・・早く・・・私のオマンコに・・・おちんちんを入れてください。」
佐藤ちえが悶えながら皮村に訴える。
彼女の声でようやく我に返る皮村。
「だとよ、皮村。早くやってやれよ。」
へらへら笑いながら話し掛ける林田に、皮村の怒りは頂点に達した。
「オイ、テメー、佐藤さんになにしやがったーー!!!」
思わず皮村は、我を忘れて林田に殴りかかった。
しかし、林田は皮村のパンチを簡単に手で掴むと、皮村を軽く突き飛ばした。
「皮村、お前、もっと素直になれよ。お前のココは、あの子の中に入りたいって叫んでんぞ。」
林田は薄ら笑いを浮かべながら、皮村の股間を指差した。
皮村の股間は、既にはちきれんばかりの大きさで、天を指していた。
「クックック、皮村、もっと自分に正直になろうぜ。」
林田はそう言うと、佐藤ちえの前に皮村を連れて行った。
欲望と理性の狭間で苦しむ皮村。
「どうした、皮村。またそこで勃ち往生するつもりか。」
林田が佐藤ちえに合図を送ると、佐藤ちえが皮村の目の前でオナニーを始めた。
佐藤ちえは自分の秘所を指でなぞり始めた。
「はぁ、あん・・・皮村さん・・・見て・・・私のココが・・・も、もうこんなに・・・ああっ・・・」
皮村の見ている目の前で、指を秘所に激しく出し入れするちえ。
秘所の奥からは、愛液があふれ出てきており、指を出し入れするたびにピチャピチャと卑猥な音を立てていた。
「ああっ・・・か、皮村さん・・・わ、私・・・もう・・・」
さらにちえは激しく指で秘所をさわる。
「ああっ・・・イク・・・イッちゃう・・・か、皮村・・・さ・・・ああん・・・」
皮村の見ている目の前で、佐藤ちえは絶頂に達した。
「あーあ、佐藤さんイッちゃったよ。見ろ、皮村、オメーがさっさとしないから・・・。」
途中まで言いかけて、林田は皮村に話し掛けるのをやめた。
「やっぱり、勃ち往生か。やれやれ、本当に情けねえ奴だな。オメーはよ。」
587カオスの彼方へ(23):04/08/09 21:12 ID:ddDj3xXm
部室を皮村と佐藤ちえの二人っきりにして、林田達は部室を出た。
「フッ、あの様子だと陥落は時間の問題だな。」
林田は、笑いながら、柔道場の方へ向かって行った。
「はぁ・・・ああっ・・・あん・・・」
柔道場ではなっちゃんと朔美がいつの間にか二人とも裸になって絡み合っていた。
「何だ、お前ら、まだやってたのか。中山は、本当にアソコ大好きッ子だな。」
ひたすら二人が互いの秘所を愛撫しあう様子を、林田は少し呆れながら見ていた。

皮村は、気がつくと部室で横たわっていた。
「あれっ、俺は一体?そうだ、佐藤ちえちゃんの・・・。」
その時、皮村は体に違和感を感じた。
「えっ、何で、俺、何も着てないんだよ。」
その時、皮村の目の前に佐藤ちえが現れた。
「ち、ちえちゃん。」
「皮村さん。私が皮村さんを気持ちよくさせてあげますね。」
そう言うと、佐藤ちえは皮村のモノを手で触ると、上下にしごき始めた。
「あっ」思わず、皮村は声をあげた。
(あの、佐藤ちえちゃんが・・・俺のモノを・・・しごいてるなんて・・・。)
佐藤ちえは、しばらく皮村自身を上下にしごくと、今度は口に先っぽを含んだ。
「ううっ・・・。」 皮村は再び声をあげた。
ちえは舌で先っぽを愛撫しつつ、手で皮村自身を上下にゆっくりとしごきながら、もう片方の手でタマをさわって刺激する。
だんだん、皮村の射精感が高まってくる。
皮村のソレはもういつ発射してもおかしくないくらいに、膨張していた。
射精が近いと感じたちえは、手でしごくのを止めて、今度は皮村自身をいとおしそうに口いっぱいに頬張った。
「あうう。」 思わず情けない声を出す皮村。
そして、口で皮村のものをしごき始めた。
あのちえちゃんが、自分のものを口に加えている。そう思っただけで、どんどん高ぶっていく。
「ああっ、ちえちゃん、俺、もう・・・。」
その様子を見て、ちえは激しく口でしごき始めた。
「ちえちゃん、ちえちゃん、ああっ」
ついに皮村は、佐藤ちえの口の中に射精した。
588カオスの彼方へ(24):04/08/09 21:27 ID:ddDj3xXm
ちえは、皮村が発した液体を、全て飲み干すと、チロチロと舌で皮村自身を舐めて綺麗にしていった。
そして、まだ中に残っていた精液も、ちえが吸いだして飲み干していった。
ちえは、しばらく名残惜しそうに皮村自身を口に加えていた。
「ちえちゃん。」
皮村が叫ぶ。
「皮村さん。」
ちえが自分のモノを加えたまま、上目使いで自分の方を見るその姿を見て、
皮村は欲望を抑えきれなくなっていた。
「ちえちゃん、俺、俺・・・」
そう言うと、皮村は佐藤ちえの体を押し倒していた。

「クックック、結局、皮村も欲望には逆らいきれなかったな。
人の理性が欲望の前に屈服していく様を見るのは、いつ見ても楽しいものだな。」
「そうね。」
無表情で藤原が答える。
二人の目の前では、朔美となっちゃんの二人が互いの秘所を愛撫しあっていた。
「ああん、あん・・・」
「あっ・・・あっ・・・ああん・・・」
二人の喘ぎ声が響く中で、林田と藤原は冷静に話をしていた。
「ところで、藤原・・・。」
「何?」
「あのちえちゃんと一緒にいた、ちえちゃんの彼氏、確か山田君って言ったっけ?」
「確か、そんな名前ね。」
「死んで・・・ないよな?」
「・・・多分ね・・・。」
「そうだな。邪魔しやがったから、思わず俺とお前で手を出しちまったが、
あの程度で死ぬわけないか。
それにしても、今日は最高の気分だ。フフフハハハハハハ・・・。」
何もかも思い通りに行き、林田は勝ち誇ったように豪快に笑った。
これで林田は、今日、桃里を抱けなかったうさを、少しは晴らせた気分になった。
その頃、屋上の片隅では、山田が全身血まみれになって倒れていた。
589カオスの彼方へ(25):04/08/09 21:31 ID:ddDj3xXm
その時、いつの間にか、武道場の玄関に外から二人が近づいてくるのに気がついた。
「チッ、こんな時にやってくるとは・・・。」
いつも、調子に乗って楽しんでいる時に限って、遠くの気配を見落とすのが林田の悪い癖だった。
「まあ、いい。あの二人にも楽しんでってもらおうか。」
林田は、そう言うと、再び悪魔のような笑みを浮かべた。

「ミウミウ、最近眠ってばっかでつまんないョ。」
ベリ子は最近ミウミウが眠ってて、ちっとも自分の相手をしてくれないことを、不満に思っていた。
「ゴ・・・ゴメン・・・。」
でも、この陽気の前には、ミウミウの意識はあってないようなものだった。
「フワァァァ・・・」
ミウミウは大きなあくびを浮かべると、眠たそうな目でベリ子の方を眺めた。
「もう、言ってるそばからこれだョ。」
困ったような表情で、ベリ子はミウミウの方を眺めていた。

「ちえちゃん。」
皮村は、自分の中の熱い思いをもはや抑えきれなかった。
何度も何度もちえにキスをした後、皮村は一気にちえの秘所まで頭をずらし、舌でちえの秘所を愛撫し始めた。
「ああっ・・・あっ・・・イイ・・・気持ち・・・イイ・・・。」
皮村の愛撫を受けて、ちえは恍惚の表情を浮かべながら声をあげていた。
皮村は、ちえの秘所を両手を使って広げると、今度はクリトリスを唾液をたっぷりと含んだ舌で丹念に愛撫した。
ちえの声がだんだんと激しくなる。
「はあっ・・・あっあっあっ・・・また・・・あっ・・・イッちゃう・・・はあっ・・・」
激しい喘ぎ声を上げるちえ。ちえは再び絶頂を迎えそうになっていた。
「ちえちゃん。俺、俺、もう我慢できねえ。中に入れるよ。」
「ハァハァハァ・・・皮村さん・・・私の中に・・・入れて・・・激しく・・・突いてください・・・」
ちえのその言葉に、皮村のボルテージは最高潮に達していた。
皮村は、ちえの両足の間に体を入れた。
そして、これから挿入しようとしたまさにその時・・・
ガチャッ。
部室の扉の開く音がした。
59064:04/08/09 21:39 ID:ddDj3xXm
とりあえず、今日はここまで。
この話、まだまだまだ続きます。
次回もまあ、こんな感じだと思います。
それにしても、我ながら黒いSSだ・・・。
591名無しさん@ピンキー:04/08/09 22:10 ID:m15c4QmD
GJ!!!!
592438:04/08/10 12:53 ID:lzjHxuTX
いやいや、64氏すごすぎですわ。このどろどろしたぐろさと
切なさと官能のメリハリはすごいですな。僕は基本的にマターリ
したやつしか書けないので、いろんな文章を書いてみたいとも
思うんですが、言葉では表せない奥深さを感じましたわ。

補足ですが、僕の文章のENDのところで藤原がベリ子のことを
そのまま「ベリ子」と呼んでいた事のミスに気がつきました。ただ
しくは「お嬢」ですね。不可解に思った方、どうもすみませんで
した。
59364:04/08/10 22:45 ID:dF2yS/8v
それじゃあ、話の続きを書いていこうと思います。
今回の話は、前回に比べると、少し黒さが抜けていると思いますが。

>>438
感想ありがとうございます。
そこまで誉められると、逆に少し恥ずかしくなってしまいますが・・・。
次の作品、楽しみに待ってますね。
594カオスの彼方へ(26):04/08/10 22:50 ID:dF2yS/8v
扉を開けたベリ子は、手に持っていたバスケットを思わず床に落とすと、
その中の光景を見て、しばらく呆然として立ち尽くしていた。
「ゲッ、べ、ベリちゃん。」
それまで官能的な雰囲気に流されていた皮村だったが、ベリ子の姿を見て、一気に正気に引き戻された。
そして、ベリ子もしばらくして我に返った。
「キャーーーーーーーーーーーー!!!!。」
ビン、ビン、ビン、ビン・・・
と同時にベリ子は叫びながら、パチンコで一斉乱射し始めた。
「ち、違うんだ。ベリちゃん。これには、わけが・・・」
皮村はそう言いながら、全裸のままべり子の方に近づく。
「キャーーーーーーーーーーーー!!!!。」
ビン、ビン、ビン、ビン・・・
皮村が全裸で近づいてくるのを見て、ベリ子はさらにパチンコを打ちまくる。
バチッ、バチッ、バチッ
「いてっ、いててて・・・。」
皮村の素肌にパチンコ攻撃が何発も命中し、あまりの痛さに、皮村は思わずしゃがみこんだ。
そして、皮村を狙って放った何発かの流れ玉は、後方で呆然と見ていた佐藤ちえの顔や頭に命中した。
バチッ、バチッ、バチッ 「イタッ。」
(マズイな。)その様子を察知した林田が慌てて立ち上がる。
「イタタ、えっ、私、ここで、何を・・・って私、裸?、それに目の前に皮村さんも裸で・・・」
「キャーーーーーーーーーーーー!!!!。」
佐藤ちえは叫びながら、近くに脱ぎ捨ててあった自分の服で慌てて自分の体を隠した。
(えっ、ちえちゃん、もしかして・・・)
皮村は、そう思うや、まずベリ子を落ち着かせようと、自分の服を慌てて着始めた。
「佐藤さん。」
「えっ!?」皮村の声にビクッとするちえ。
「ゴメン、とりあえず今は俺を信じて、早く服を着て。」
何か言い返そうとしたちえだったが、皮村の真剣な顔を見て、皮村の言う通りに急いで服を着始めた。
「あれっ、何か様子が変だョ。」
さっきまで叫びながらパチンコを放っていたベリ子も、ようやく落ち着いた。
595カオスの彼方へ(27):04/08/10 22:53 ID:dF2yS/8v
ちえは何がなんだかわけがわからなくなっていた。
(えっ、気がついたら、ここで皮村さんと二人裸になってて・・・、私それまで何やってたんだろう?)
混乱するちえの手を皮村が引っ張った。
「きゃっ。」突然のことに驚くちえ。
しかし、皮村は構わずにちえの手を引っ張ると玄関まで行き、ちえと一緒に武道場を飛び出した。

「あーあ、ちえちゃん正気に戻っちゃったか。まあ、藤原達にかけた術と違って、浅い術だったからな。
ベリちゃんのパチンコが頭に2,3発当たって、正気に戻っちゃったみたいだな。
まあ、あの術はかけられている間の記憶は残らないし、ま、いっか。」
部室にやってきた林田は、皮村と佐藤ちえの二人が武道場から逃げ出す姿を見送っていた。
林田の背後には、わけがわからず立ちすくむベリ子とミウミウの二人が立っていた。
「ベリちゃん、せっかく皮村がちえちゃんと結ばれるとこだったのに、終わっちゃったじゃんか。」
「だ、だって、学校で、こんなことしちゃイケナイんだョ。」
「しゃあないな、じゃあ、今度はベリちゃんが俺達を楽しませてよ。」
「楽しませるって、あたちがブチョーを?どうやって?」
「こうやるのさ、ミウラさん、ちょっと耳貸して。」
そう言うと林田は、ミウラさんの近くによると、耳元で囁いた。
「○×△□☆●×▽◇★・・・」
「えっ、何だョ。今の?」
ベリ子には、林田がミウミウに囁いた言葉の意味がまるでわからなかった。

「ハァハァハァハァ、こんだけ離れたら、もう大丈夫だろ。」
皮村はそう言うと、つかんでいたちえの手を離した。
「ハァハァ、皮村さん、私には何が何だかさっぱりわからないんですけど・・・」
「佐藤さん、放課後に林田と会っただろ。」
「えっ、そう言えば、放課後、声をかけられて、屋上に呼び出されて・・・あっ。」
「どうしたの?」
「山田君が、山田君が・・・」
そう言うと、ちえは慌てて校舎の中に走っていった。
596カオスの彼方へ(28):04/08/10 23:03 ID:dF2yS/8v
「どうしたの、佐藤さん。」
皮村もちえの後を追いかける。
二人とも、校舎の屋上めがけて、一目散に走りぬいた。
屋上の扉をそっと開けると、そこには血まみれになった男が倒れていた。
ちえの体がわなわなと震える。
「いやああ、山田君、しっかりして。」
涙を流しながら、血まみれの山田を抱きかかえるちえ。
ちえの後を追って、屋上までやってきた皮村も、その様子を見て愕然となった。
(こ、これも、林田の仕業かよ・・・クソッ。)
「病院だ、佐藤さん、早くそいつを病院に連れてくんだよ。」
皮村の声に、ハッと正気に戻ったちえは、山田を病院へ連れて行こうとするが、
体格の差があまりにもありすぎた。
と、その時山田の意識が回復した。
「山田君・・・。」
「佐藤さん、ご、ゴメンよ。君を、守ってやれなくて。」
「ウウン、いいの、それよりも一緒に病院に行きましょう。」
ちえは山田に肩を貸すと、ゆっくりと歩き始めた。
「皮村さん、私、全然記憶にないんですけど、これだけはわかります。
皮村さんが、私を助けてくれたんですよね。本当にありがとうございました。」
そう言うと、皮村に深々とおじぎするちえ。
(ち・・・違うんだ・・・ちえちゃん・・・)
ちえの感謝する様子を見て、皮村は気まずい気分になっていた。
「そ、そんなことより早く彼を病院に連れてってやりなよ。」
ちえは、何度も皮村におじぎをすると、山田と共に屋上から去っていった。
(これで、俺の初体験も幻と消えたか・・・)
皮村は二人が去っていった方向を見て、しばらくガックシしていた。
「でも、あんな形で佐藤さんとやっちゃうのは、やっぱナシだな。それこそ林田の思う壺だ。
とにかく、あの時、ベリちゃんが来てくれたおかげで、正気に戻れて助かったな。」
そう自分に言い聞かせて、気を取り直そうとするが、その時、皮村にまた嫌な予感が走った。
「そ、そういや、ベリちゃんは、まだ今の林田のこと知らないんじゃ・・・。ヤベェ!!!」
皮村は、慌てて屋上から階段を下りると、全速力で武道場へと戻っていった。
597カオスの彼方へ(29):04/08/10 23:10 ID:dF2yS/8v
「きゃああああああ!!!」
柔道場では、ベリ子が悲鳴をあげながら、咆哮しながら迫ってくるミウミウから、必死に逃げていた。
「ミウミウ、どうしたんだョ。」
しかし、ミウミウの返事は全くない。
逆に、吠えながら、自分めがけて突進してくる。
「怖いョ。」
ベリ子は涙目になりながら、必死でミウミウから逃げていた。
その様子は、まさに獲物を追いかける肉食動物と逃げまわる草食動物のようだった。
一方、その二人の鬼ごっこの様子を、藤原の入れるお茶を飲みながら、林田は座って見物していた。
そのそばには、さっきまで絡み合っていた朔美となっちゃんの二人が、その様子を震えながら見ていた。
ベリ子は、さっきの部室のことを思い出していた。
(はっ、もしや・・・)
ベリ子は、全力で走りミウミウを放すと、ミウミウに向けてパチンコ攻撃を行なった。
ビン、ビン、ビン、ビン
バチッ、バチッ、バチッ
放った玉は、全弾、ミウミウに命中した。が、それでもミウミウは平然と突進してくる。
「残念だったな。ミウラさんにかけた術は、ちえちゃんにかけてた術とは、ワケが違う。」
林田は笑いながら、ベリ子に言った。
(そ、そんなあ・・・)
パチンコ攻撃が効かない以上、ベリ子にできることと言えば、もはや、逃げることだけだった。
ベリ子は、再び逃げ出した。そして、それを再び追いかけるミウミウ。

「ダメだな。ベリちゃんの方がすばしっこいから、あれじゃ永久に捕まらないな。
藤原、ミウラさんを助けてやれ。」
「わかったわ。」
藤原のちょんまげを、走ってきたベリ子の足元に、スーッと伸ばす。
ベリ子は藤原のちょんまげにつまずくと、思いっきりこけてしまった。
「イテテテ・・・。」
慌てて起き上がろうとしたべり子だったが、ミウミウが追いつくと、ベリ子を力任せに押さえつけた。
598カオスの彼方へ(30):04/08/10 23:13 ID:dF2yS/8v
「きゃあああ、ミウミウ、やめてョ。」
涙を流しながら、哀願するベリ子。
ウオォォォォォォォーーー!!!
ミウミウは思いっきり咆哮すると、倒れているベリ子を押さえつけ、着ている服を力任せに破り捨てた。
「きゃああああああ!!!!」 泣き叫ぶベリ子。
しかし、ミウミウは力任せに、今度はスカートと下着を一気に脱がせた。
「い、イヤだ、やめてョ、ミウミウ!!!」
ベリ子は、必死で抵抗するが、体格があまりにも違いすぎた。
「ここからが、いよいよ本番だな。」
林田は、藤原の入れたお茶をすすりながら、その様子をじっと眺めていた。
ミウミウは、ズボンとパンツを脱いで、その巨根をさらけ出した。
もちろん、ソレをベリ子にぶち込むためだった。
「うわっ、でっけぇ!!!」
あまりのでかさに、驚いて思わず叫ぶ林田。
ミウミウは、ベリ子を押さえつけると、迷いなく自分のそれをぶち込もうと構えた。
「オイオイ、まさかいきなり入れようってのか。いくら何でも無茶だぞ。」
林田は、立ち上がると、ミウミウの方へと向かった。
「オーイ、ミウラさん、ストップ。」
林田がそう言うと、ミウミウの動きが止まった。
「ミウラさん、そんなでかいものをいきなり入れようとしても、無理だっつーの。
女の子が受け入れやすいように、まずはベリちゃんを優しく愛撫してやらないと。」
林田の足元には、ベリ子が震えながら横たわっていた。
「まあ、今日のところは、俺が見本を見せてあげるから、そこでよく見ておくんだぞ。」
そう言うと、林田はベリ子の腰をしっかりと両手で掴んだ。
「ブチョー、な、何を・・・。」
林田は、ベリ子の両足を広げさせると、かわいいベリ子の秘所を舌で愛撫し始めた。
「あっ、やだョ、ブチョー」
ベリ子は嫌悪感を示すが、林田は止めない。
林田の舌が、ベリ子の秘所でヌメヌメと動き回る。
「あっ・・・嫌だョ・・・やめてョ。」
ベリ子は小さい声を上げるが、それでも林田の舌は止まらない。
599カオスの彼方へ(31):04/08/10 23:20 ID:dF2yS/8v
「やっ・・・ヤダョ・・・ああっ・・・」
ベリ子の声がだんだんと甘いものに変わっていく。
ピチャピチャ。
いつしか、ベリ子の秘所からは、大量に愛液が溢れ出していた。
それを舌で丹念に拭っていく林田。
林田は、指でベリ子の秘所を広げると、その奥を舌で丁寧に舐め始めた。
「やっ・・・あっ・・・・ヤダ・・・ョ・・・やあっ・・・」
奥からどんどん愛液が溢れてくる。
ベリ子は林田の舌技に、ベリ子はただ喘ぎ声をあげ続けていた。
「よし、こんなもんかな。」
林田はそう言うと、ベリ子への愛撫を切り上げた。
「あっ・・・」
思わずベリ子が切ない声をあげる。
「ベリちゃん、もっとやって欲しかったかい。」
「ち・・・・違うョ・・・・。」
恥ずかしそうに、下を俯きながら答えるベリ子。
「大丈夫、あとはミウラさんがやってくれるから。」
そう言うと、林田は、ベリ子の前からどいた。
「じゃあ、ミウラさん、やってみて。」
林田がそう言うと、ミウミウはベリ子の両足を掴んだ。
「ミウミウ、ダメだョ、やめてョ。」
ベリ子が涙目で訴えかけるが、ミウミウは全く気にせず、
大きな舌でベリ子の秘所を舐め始めた。
・・・がミウミウの舌はあまりにも大きすぎたため、舐めようとしても、
舌の一部が両足にどうしても阻まれてしまい、舌が秘所になかなか当たらなかった。
「・・・・・・ダメだこりゃ・・・・・・。」
その様子を、林田は見て、絶句した。
しかし、ミウミウはそのままでダメだとわかると、今度は舌の先を丸めて、その角で
ベリ子の秘所を突付き始めた。
丸めた舌の先端は、ベリ子の秘所をつつくには丁度いいくらいの大きさになった。
今度は、見事にベリ子の秘所をとらえていた。
600カオスの彼方へ(32):04/08/10 23:26 ID:dF2yS/8v
「ひゃうん・・・。」
思わず声をあげるベリ子。
そのベリ子の反応が面白かったのか、ミウミウはさらにベリ子の秘所を舌でつつき始める。
「ひゃあっ・・・ああっ・・・あっ・・・」
ミウミウが舌でつつくたびに、ベリ子の口から甘い声が漏れる。
「やるじゃねえか、ミウラさん。」
林田はその様子を見て、すこし驚いていた。
さらに、舌でつつくのに疲れたミウミウは、今度はベリ子の両足を持って体を折り曲げると、
舌の側面を、ベリ子の秘所の割れ目に沿って当て、そのまま舌を超振動で震わせた。
「やあっ・・・んんっ・・・はあっ・・・あっ・・・ああっ・・・」
ベリ子の声が大きくなる。普通と違い、舌がピッタリと密着している分、普通の愛撫よりも
効果ははるかに上だった。
「はあっ・・・ミウ・・・ミウ・・・あっ・・・変に・・・なっちゃうョ・・・」
あまりの激しい快感のためか、首を振るベリ子の目から涙がこぼれる。
「横がダメなら、縦を使うか。すげえ、ミウラさんの舌、ベリちゃんのアナルまで、ピッタリ密着してやがる。
あれだけ、ベリちゃんのアソコとアナルに舌を密着させて、さらに舌を震わせるとは、やるなミウラさん。
まさにミウラさんならではのテクニックだな。」
意外なミウミウの才能に、林田は興奮しながら、それに見入っていた。
「はあっ・・・あっあっ・・・ミウミウ・・・あ、あたち・・・あたち・・・」
ミウミウの舌技によってどんどん登りつめさせられていくベリ子。
「やっ・・ミウ・・・ミウ・・・やあっ・・・ああっ・・・やあああああっ・・・」
やがてベリ子は絶頂に達した。その様子を見て、ようやくミウミウは舌を動かすのをやめた。
「でも、あれだけ愛撫しても、さすがにあれは入らないだろうな。」
ミウミウのそびえ立つものを見て、林田はそう思った。

一方、皮村はやっと武道場に辿り着くと、そのまま柔道場に飛び込んできた。
「皮村か。逃げたと思ったのに、また戻ってくるとは、一体どういうつもりだ。」
林田が皮村の方をチラッと見てつぶやく。
皮村は、ベリ子の方を見て驚いた。
服はボロボロに裂かれ、まさしくミウミウが今から挿入しようとしているところだった。
601カオスの彼方へ(33):04/08/10 23:32 ID:dF2yS/8v
「ヤベエ、何とか止めないと・・・。」
焦る皮村。
「ハァ・・・ハァ・・・ダ、ダメだョ、ミウミウ、お願い・・・」
ベリ子が泣きながら後ずさりしていた。
巨大なソレを見せつけながら、ベリ子に近づいていくミウミウ。

「ミウラさん、ベリちゃんのことが本当に好きだったら、こんな形でやっちゃダメだ。」
皮村が叫ぶ。
しかし、皮村の叫びも、ミウミウには全く効果がなかった。
「無駄だ、無駄。今のミウラさんに、そんな言葉は届かないよ。」
傍で見ていた林田が嘲笑する。
「ああ、このままだと・・・、俺は一体どうすれば・・・。」
その時、自分を正気に戻してくれた時のベリ子の姿を思い出す。
あの時、ベリ子は手にバスケットを持っていた。
「これだ!!!」
皮村は、慌てて部室に入ると、そこにはベリ子が置きっぱなしにしていたバスケットがあった。
「ようし、ベリちゃん。今、助けてやるからな。」
皮村は、バスケットを持つと、再び柔道場の方へと戻っていった。

「ミウミウ、元のミウミウに戻ってョー!!!」
ベリ子がミウミウに向かって絶叫する。
その言葉を聞いて、少したじろぐミウミウ。
「ミウラさん、やれ。」
しかし林田が冷静にミウミウに命じると、再びミウミウは咆哮しながら、ベリ子へと向かって行った。
「きゃああああああ、ミウミウ、やめてョ。」
絶叫するベリ子。
その時、
「ミウラさん。」
大きな声で皮村が叫んだ。
602カオスの彼方へ(34):04/08/10 23:38 ID:dF2yS/8v
その声に振り向くミウミウ。
「腹減ってるだろ。ミウラさん。メシの時間だ。」
そう言うと、バスケットに入っていた肉を、遠くに放り投げた。
それを見たミウミウは、迷わずその肉に向かって、突進していった。
「オイ、ミウラさん。何やってんだ。早くベリちゃんに挿入しろ。」
林田が叫ぶが、ミウミウはそんな命令を全く無視して、食料にがっつく。
「いまだ、ベリちゃん。早く逃げろ。」
皮村がベリ子に向かって叫ぶ。
その声を聞いたベリ子は素早く立ち上がると、皮村のいる道場の出口目指して走り始めた。
「おっと、逃がさないよ。藤原、ベリちゃんをひっ捕らえろ。」
しかし、藤原はいつの間にか爆睡していた。
「チッ、この役立たずが・・・。中山、ベリちゃんを捕まえろ。」
「は・・・ハイ。」
朔美は震えながら、ベリ子の元に向かった。そして、ベリ子の前に立ちはだかった。
「よくやった、中山。」
林田がゆっくりと、ベリ子の方へと向かってくる。
しかし、次の瞬間、
「早く逃げましょう、綾川先輩。」
そう言うと、朔美はベリ子の手を引っ張って道場の出口に向かって走り始めた。
「中山、お前、まさか、術が切れたのか?バカな・・・」
絶句する林田をよそに、二人は道場の出口まで辿り着いた。
「ベリちゃん、その柔道着着て。二人とも早く森さんの家に行くんだ。」
「ウン、わかったョ。助けてくれて、ありがとう。」
ベリ子はそう言うと、ベリ子特製柔道着をすぐ着始めた。
ベリ子が柔道場の出口にいるのを見つけたミウミウが、再び突進してくる。
「ミウラさん、まだ腹減ってるだろ?肉、全部くれてやるよ。」
皮村が、道場の奥のほうめがけて、一斉に肉を投げ始めた。
すると、ミウミウは再び肉の方に向かって走っていった。
やがて、着替え終わると、ベリ子と朔美は共に武道場を後にした。
林田は、それをただ呆然と眺めていた。
603カオスの彼方へ(35):04/08/10 23:42 ID:dF2yS/8v
道場の奥のほうでは、ミウミウが肉を漁っていた。
「じゃあな、林田。」 皮村は、そう言うと、柔道場を後にした。
「待てよ。」 玄関で靴を履いている皮村に、林田が声をかけた。
「な、何だよ。」
皮村は内心、少し怯えながらも、それを悟られまいと語気を強くして返事した。
「今日は、お前達のおかげで、結構楽しかったよ。」
「何が楽しかっただよ。オメーのせいでどれだけの人が傷ついてると思ってんだ。」
「まあまあ、そういきり立つなよ。実は森さんに伝言をお願いしたいんだ。」
「伝言?」
林田はそう言うと、手に持っていたデジカムを皮村に見せびらかした。
「これは、昨日、藤原が撮影したもので、まだ見てないんだけど、多分森さんの
いろんなシーンが映ってるはずだ。」
「な、何だと・・・。」
「でだ、明日森さんがもし来なければ、一部をネットにでも流そうかなって考えてるんだ。」
「テメー!!!」
「だから、森さんに明日は必ず部活に来てねって言っておいてくれよ。」
「テメー、最低だな。」
皮村は履き捨てるように言った。
「あと、このことはもちろん他言しないようにな。もししたら、どうなるかわかってるよな。」
そう言うと林田はデジカムの方へ目線をやる。
「じゃあな、明日楽しみに待ってるからな。ハッハッハッハッハ。」
そう言うと、林田は部室の中に姿を消した。
皮村は、ムカつきながらも、今の林田には勝てないと思い、とりあえず武道場を出ることにした。

校門を出たところに、ベリ子と朔美が待っていた。
「あれっ、二人とも、森さん家に行ったんじゃなかったの。」
驚く皮村。
「だって、この子がなかなか行きたがらないんだョ。」
ベリ子がそう言って、朔美を指差した。
「だって、だって・・・私・・・私・・・。」
朔美はそう言うと、堪えきれずに泣き出した。
604カオスの彼方へ(36):04/08/10 23:47 ID:dF2yS/8v
「オ、オイ・・・ちょっと。」
皮村が必死になだめようとするが、逆に朔美の涙は止まらなくなり、逆効果だった。
そうこうしている内に、周りにいた下校途中の生徒がその様子に気づいてまわりに集まってきた。
下校中の生徒の中には、皮村が朔美をいじめてると勘違いしているものが多かった。
「オイ、あの変な顔した奴がいじめたんじゃないの?」
「サイテーね。」
「あれ、以前、生徒会長だった奴だろ? また、セクハラでもしたんじゃないのか。」
「えっ、あのセクハラ生徒会長? ヤダ、変態、キモーイ。」
まさしく、野次馬に言われ放題の皮村であった。
(ヒデェ、俺、何にもしてねえのに。)
思わず、皮村の目にも涙が浮かぶ。
周りの声を聞いて皮村に誤解がいっている事に気づいた朔美は、慌てて泣くのを止めた。
「皮村先輩、綾川先輩、早く行きましょう。」
朔美は二人に声をかけると、桃里の家のある方向に向かって走り始めた。
「オ、オウ」
朔美に声をかけられて、皮村とべり子も朔美の後について、走っていった。
「た、助かったよ。サンキュー。」
皮村は、朔美に思わず感謝の言葉をかけていた。

桃里は今日一日、ずっとベッドで寝ていた。
気がつくと、外はもう夕方になっていた。
夕暮れの日が差し込む部屋に一人でいると、どうしても少し寂しさを感じてしまう。
しかも今は、一人でいると、どうしても昨日のことを思い出してしまう。
もう、これで今日何回泣いたことだろうか。
モモジに店の手伝いをしたいと頼んだものの、体力がまだ回復してなかったこともあり、
モモジに今日は寝ているように言われた桃里だったが、今は一人でいる方が辛かった。
涙を拭いて、窓の外を眺める。
日はもう暮れかかっていた。
「オーイ、森さーん。」 「桃ちゃーん。」
その夕暮れの向こうから、皮村、ベリ子、朔美の3人の姿が見える。
桃里の顔に、少しだけいつもの笑顔が戻っていた。
605カオスの彼方へ(37):04/08/10 23:53 ID:dF2yS/8v
3人は桃里の部屋に通された。部屋にはパジャマ姿の桃里がベッドの上に座っていた。
「森さん、どう、もう体の方は大丈夫?」
「ウン、もうほとんど大丈夫だよ。ありがとね、お見舞いに来てくれて。
皮村君、ベリ子、・・・それに朔美ちゃんも・・・。」
桃里のその言葉を聞くや、朔美は桃里にしがみついて、わっと泣き出した。
「森先輩・・・ゴメンなさい・・・ゴメンなさい・・・ゴメンなさい・・・」
桃里にすがりついて号泣する朔美。
「もう・・・いいの・・・。朔美ちゃん。もう・・・いいの。」
桃里は朔美の頭をやさしく撫でて、号泣する朔美を落ち着かせようとした。
そんな二人の様子を見て、皮村も思わずもらい泣きする。
「何かあったの?」
三人の様子を、ベリ子はわけがわからないまま、しばらく呆然と眺めていた。

しばらくして落ち着くと、皮村は今日あったことを全て桃里に話した。
「そっか・・・今日一日でそんなに・・・。」
「桃ちゃん・・・あたち・・・怖かったョ・・・。」
話しているうちにその時のことを思い出して、泣き出すベリ子。
「これで、森さん、なっちゃん、佐藤さんとその彼氏の山田君、
それとベリちゃん、俺が知ってる限り、これで被害者は5人になった。」
皮村のその言葉を聞いて、ハッとなるベリ子
「桃ちゃん、まさか今日学校休んだのって・・・。」
皮村の話を聞いて、ベリ子はようやくさっきの光景の意味を理解した。
「桃ちゃん、もう大丈夫なの。」ベリ子が涙を浮かべながら、桃里に話し掛ける。
「ウン・・・本当にもう、大丈夫だよ。」
自分のことのように心配してくれるベリ子の気持ちが、桃里にはとても嬉しかった。

ようやくみんなの気分が落ち着くと、今度は、一転して暗い気分に落ちていった。
「これから、どうするよ?」
皮村の問いに誰も答えを返せなかった。
「もう・・・元の柔道部には・・・戻れないかも知れないね。」
桃里が話すのを聞いて、皆、頭を上げる。
606カオスの彼方へ(38):04/08/11 00:09 ID:OnncgnLK
「被害者が私一人の間に、何とかして林田君を元に戻せたら、また元の楽しい柔道部に戻れる。
そう思ってた・・・。
でも、今日一日で、まさかこんなに大勢の被害者を出すとは思ってもなかった。
こうなってしまったら、きっともう・・・元には戻れないよ。」
俯きながら話す桃里。
その桃里の言葉を聞いてハッとなる皮村。
「森さん、まさか、モモジさんに言わなかったのは・・・。」
皮村には、ようやくその理由が少しわかったような気がした。
桃里は、自分が傷つき、犠牲になっても、柔道部という空間を何とか守ろうとしていたのだ。
皮村は桃里の柔道部への思いの大きさを感じ、そして、それを平気で踏みにじろうとする
林田のことがますます許せなくなった。
「クソッ、林田の奴・・・」皮村が激しく憤りながら言った。
「そういえば、朔美ちゃんはどうして術が解けたの?」
桃里は朔美にかかっていた術のことを思い出し、朔美に話しかける。
「そういや、そうだ。そのことに林田も驚いていたな。」
「わかりません。ただ、三浦先輩が暴れてるのを見てたら、スゴク怖いって感情が溢れてきて・・・
そしたら、いつの間にか、元に戻っていたんです。」
「もしかしたら命の危険を感じるほどの強い精神的ショックを受けたら、元に戻るのかも知れないね。」
しばらく二人の会話を聞いていた皮村だったが、その時、大事なことを思い出す。
「そうだ、森さん。林田が明日、森さんが部活に来ないと、森さんのビデオをネットに流すって・・・。」
「えっ。」驚く桃里。
「ひどい!!」思わず朔美が叫ぶ。
「いずれにせよ、これで一つ言える事は、明日中に林田と決着をつけなくちゃならねえってことだ。
でも、向こうには林田の他にも藤原とミウラさんがいる。まともに戦っても勝ち目はねえぜ。」
皮村が話すと、みんなしばらく黙りこくった。
しばらく部屋に長い沈黙が続いた。
しばらくして、その沈黙を桃里が破った。
「あのね、今日ずっと考えてたんだけど、一つだけ林田君を元に戻せる方法があるかもしれないんだ。」
桃里のその言葉に皆、顔を上げると、一斉に桃里の方を向いた。
60764:04/08/11 00:26 ID:OnncgnLK
今日はここまでにしておきます。
やっと2/3が終わったってとこですかね。(な、長すぎる。)
あらためて長いと実感。
これ書いた5月ってそんなに暇でもなかったんですけどね。
どこにこれだけの長文を書く時間があったのか、
我ながら不思議で仕方がないですね。
608名無しさん@ピンキー:04/08/11 01:43 ID:kMzXVCCl
皮村が男らしい。
GJ!
609名無しさん@ピンキー:04/08/11 05:36 ID:j3shwUJC
( ´Д`)ハァハァするのも忘れてストーリーに引き込まれてしまった
610名無しさん@ピンキー:04/08/11 23:51 ID:gKO69+Sd
いやー普通に良いわw
続きがスゲー楽しみだよ
611名無しさん@ピンキー:04/08/12 00:08 ID:+guFAiMH
私書く!
612名無しさん@ピンキー:04/08/12 06:44 ID:WN4vry8j
乙!!続き期待してまつ!
61364:04/08/12 17:47 ID:b2FTm/8k
昨日はサンデー読んだんですけど、ここ最近では一番好きな話でした。
これぞいでじゅうって感じの話でした。
桃ちゃんの水着シーンが拝めなかったのが残念ですが・・・。

それでは話の続きを書いていこうと思います。

>>608-612
感想ありがとうございます。

>>611
楽しみにしてます。
614カオスの彼方へ(39):04/08/12 18:04 ID:b2FTm/8k
「どうやって?」
皮村が桃里に尋ねる。
「催眠術は術者が解かない限り、ずっとかかってるみたいだけど、
もしかしたら、林田君の術ってのは、林田君が気絶とかしたら、解けないかなって思ったの。」
「ウーン、その可能性は十分あるかも知んねえな。
もし、そうだとしたら、林田を倒せば藤原は元に戻るかも知れねえな。
でも、問題は、どうやって林田をぶっ倒すかってことなんだよな。」
「だからね、気絶させることはできないけど・・・」
そう言うと、皮村の耳にゴニョゴニョ話した。
「ああっ、そうか。その手があったか。」
桃里の話を聞いて、皮村の目から鱗が落ちる。
「あたちにも教えてよ。」
「わ、私にも。」
ベリ子と朔美が桃里に近寄る。
桃里はベリ子と朔美にも話した。
「あーっ、そうか、その手があったョ。」
ベリ子も桃里の話を聞いて、そのことを思い出す。
一方、
(えっ、どういうことだろう?)
朔美は、理解できず、一人不思議に思っていた。

「あたち、パパに頼んでみるョ。」
そう言うと、早速べり子はパパに電話をかけに行った。
「そうなるとだ、後はそれまでの間、藤原とミウラさんをどうするかだな。」
皮村がそう言うと、考え込む。
4人の作戦会議は、こうして夜遅くまで続いた。
615カオスの彼方へ(40):04/08/12 18:10 ID:b2FTm/8k
その頃、林田宅では両親がいないため、林田と明日香の二人っきりになっていた。
ちなみに皮村達が去った後、林田は近くを通りすがっただけの名前も知らない女の子2人に術をかけて
道場に連れて来たものの、結局、林田の気分が乗らなかったので、二人にレズビアンショーをさせて、
しばらくそれを鑑賞した後、そのまま解放していた。
「お兄ちゃん、私、先にお風呂に入るからね。」
明日香がそう言って、浴室へと姿を消した。
「わかった。」
林田はそう答えると、ニヤッと悪魔の笑みを浮かべた。
林田は、とうとう実の妹までも、その手にかけようとしていた。

明日香は、浴室で鼻歌を歌いながら、体を洗っていた。
そして、体を洗い流し、湯船に浸かろうとしたその時、浴室の扉を開ける音がした。
扉の向こうには、林田が全裸で立っていた。
「キャーーー、ちょ、ちょっと、お兄ちゃん。」
湯船にドボンと体をつけ、体を手で隠す明日香。
「明日香、父さんからお前のこと徹底的に監視するように言われてるからな。
今日は俺がお前の体を綺麗に洗ってやるよ。隅々までな・・・。」
股間をはちきれんばかりに膨らませながら、林田は明日香の方へ近づいていった。
それが何を意味しているのか、明日香にも十分すぎるほどわかった。
「ヤダ・・・お兄ちゃん・・・やめて・・・お願い・・・。」
目に涙を浮かべながら、必死で哀願する明日香。
しかし、その願いは受け入れられなかった。
林田は明日香に襲い掛かった。
「キャーーーーーーー!!!」
他に誰もいない広い家の中で、浴室から明日香の悲鳴だけが響き渡る。
しかし、悲鳴が嬌声に変わるのに、それほど時間は必要としなかった。
616カオスの彼方へ(41):04/08/12 18:16 ID:b2FTm/8k
「はあっ・・・ああん・・・んんっ・・・」
明日香は浴室の壁に手をつき、林田の方に尻を突き出しながら、声を上げていた。
林田は、明日香の尻に顔を埋めると、秘所をピチャピチャと愛撫していた。
「何だ何だ、このヌメヌメした液体は・・・あんだけ嫌がってたくせに、後から後から溢れてくるじゃねえか。」
「イ・・・ヤ・・・そんなこと・・・言わないで・・・ああっ・・・」
林田は明日香のツンと立った乳首を指で刺激する。
「ああっ・・・あああ・・・・」
林田の指の動きに敏感に反応する明日香。
「乳首もこんなに立てちゃって。よっぽど気持ちいいのか。明日香。」
「イ・・・イヤ・・・そんなんじゃ・・・ない・・・。」
「やれやれ、強情な奴だな。」
林田はそう言うと、愛撫を止めた。
「あっ・・・」
思わず明日香の口から声が漏れる。
「どうだ明日香。ケンジとやっててもこんなに気持ちよくはなれないだろ?
本当はもっとやってほしいんじゃないのか?」
明日香の髪を撫でながら、林田が明日香に話し掛ける。
明日香は林田の股間にあるモノを見て驚いた。林田のそれは、名前に恥じない立派な大きさと太さであった。
(お兄ちゃんの・・・すごく大きい。ケンちゃんのより、ずっと大きい。)
あんなのが自分の中に入ってきたら、一体どれだけの快感を得ることができるのだろうか?
林田に愛撫されて、ただでさえ体が熱くなっていた明日香は、林田のソレを見て、性欲を抑えきれなくなっていた。
「明日香、俺のチンポ見て、ものすごい汁が溢れてきてるぞ。」
秘所を覗き込んでいる林田が明日香に話し掛ける。
「ヤダ、そんなこと・・・言わないでよ・・・」
「本当は、欲しいんだろ?明日香、もっと、自分に素直になれよ。」
林田の言葉に、明日香の心は大きく傾いた。
自分の秘所からどんどん愛液が溢れ出しているのは、明日香自身にもわかっていた。
(欲しがってる・・・私、お兄ちゃんのアレを欲しがってる・・・)
兄妹でこんなことするなんてと明日香は思ったが、その背徳感がさらに明日香の興奮を昂ぶらせた。
「お兄ちゃんのが・・・欲しい・・・お願い、もっと・・・やって・・・」
明日香は、ついに自分の欲望の前に屈服した。
617カオスの彼方へ(42):04/08/12 18:18 ID:b2FTm/8k
「よし、明日香、いい子だ。」
林田はそう言うと、明日香を背後から一気に貫いた。
「はぅん・・・んんっ・・・ああっ・・・」
明日香の顔が一瞬苦痛に歪む。
林田は明日香に挿入し終えると、最初から激しく腰を動かした。
パンパンパンパン・・・。
明日香の尻と林田の腰が当たる音が浴室に響く。
「あっあっあっ・・・気持ち・・・イイよ・・・おにい・・・ちゃああん・・・」
林田の動きに合わせて、明日香の口から嬌声が漏れる。
明日香の秘所は愛液で溢れており、一部は太ももを伝って下まで流れていた。
「どうだ、ケンジなんかより、よっぽど気持ちいいだろ?」
「あっ、あっ・・・ケンちゃんの時より・・・はあっ・・・ずっと・・・イイ・・・。」
明日香は恍惚の表情を浮かべながら、自分から腰を振って、林田自身を奥まで突き入れてもらおうとしていた。
林田もさらに明日香の腰をしっかり掴むと、明日香のより奥まで突き入れようとした。
「はぁぁっ・・・ああっ・・・ああっ・・・」
明日香の声がだんだん激しくなる。
「明日香、もうイキそうなのか?」
「お兄・・・ちゃん・・・あたし・・・イッちゃう・・・イッちゃう・・・」
「よし、じゃあ、今イカせてやるからな。」
林田はそう言うと腰の動きを速めた。
それに合わせて明日香の声も激しくなる。
「ああっ・・・イッちゃう・・・イッちゃう・・・お兄ちゃん・・・おにい・・・ちゃああああん!!!。」
ついに明日香は絶頂に達した。あまりの快感のため、明日香の目からは、涙がこぼれていた。
「明日香、イッちゃったか。でも、俺はまだ全然イッてないんだ。続けてもいいだろ?」
「ハァ・・・ハァ・・・お兄ちゃんが・・・イクまで・・・続けて・・・いいよ・・・」
明日香は呼吸を乱して、恥ずかしそうに俯きながら林田に言った。
「よし、じゃあ、第2ラウンドだ。」
再び林田は腰を激しく動かし始めた。
「ああっ・・・あああっ・・・・」
明日香の口から、再び嬌声が漏れる。
結局、林田が射精するまで、浴室の中で第4ラウンドまで二人は絡み合った。
618カオスの彼方へ(43):04/08/12 18:24 ID:b2FTm/8k
林田は、気を失ってしまった明日香に服を着せ、ベッドに寝かせると、ビデオのある部屋に向かった。
「そうだ、明日、森さんと会う前にビデオ映像の確認をしておくか。」
林田はデジカムをテレビにつなげ、再生する準備を整えた。
藤原のデジカムには、もちろんモニタがついていたが、林田はあえてテレビに接続した。
「どうせなら、大きい画面で見ないとな。」
林田はテレビとデジカムを接続しながら、昨日の桃里とのセックスを思い出していた。
「森さんとのセックスは最高だったな。」
林田は、そう言いながら、何も考えずに頭からデジカムを再生させた。
しばらくするとテレビに、デジカムの映像が映し出された。

テレビは川原で、楽しそうにバーベキューをやっている柔道部のメンバーを映していた。
おいしそうにとうもろこしを頬張る桃里と、それを見て喜んでいる林田。
ヤキソバを焼いて、実は調理の腕もあることを見せつける皮村。
酔っ払いのおっさん連中と盛り上がってる藤原とチョメジ。
「ベリ子、私が代わりに撮ってあげるよ。」
桃里がベリ子に声をかける。
今度は桃里が撮影しているようだった。
今度は、おいしそうに食べるミウミウと、それを笑顔で見ているベリ子の映像が映った。

林田は、しばらくその映像を呆然と眺めていた。
「何だよ、これ?・・・」
慌てて、デジカムを停止して、テープを取り出す林田。
取り出したテープに桃里が書いたラベルが貼られていることに、林田はすぐに気がついた。
「藤原のバカ野郎。爪が折ってあるテープにそのまま録画しようとしやがって。」
しかし、しばらくして林田は考えた。
(待てよ、本当に、藤原はテープのことに気がつかなかったのか?普通エラーになるだろ。)
藤原には、最強の術を施してある。それは間違いなかった。
しかし、それでもなお、藤原には、得体の知れないものがあると林田は感じていた。
「そういや、アイツ、やたら喋るしな。念のため、もう一度、藤原には術をかけ直した方がよさそうだな。」
林田はそう思いながら、デジカムの電源を切った。
619カオスの彼方へ(44):04/08/12 18:29 ID:b2FTm/8k
翌日・・・
今日は土曜日のため、学校はいつもと比べると、あまり人がいなかった。
それでも、グラウンドには部活で汗を流す若者の姿が見られた。
桃里は、皮村、ベリ子、朔美と待ち合わせをして、一緒に武道場に向かっていた。
少し前のこと・・・。
「ベリ子も、朔美ちゃん、今日は部活に行かない方がいいよ。」
「俺もそう思うぜ。行ったら、最悪、林田にどんな目に合わされるかわかんねえぜ。」
桃里と皮村は、ベリ子と朔美の二人に学校に行かないように忠告した。
しかし、二人は結局部活に行くのをやめなかった。
なぜならば、二人にも、そこに大事な人がいたから・・・。
「ベリちゃん、そういや、アレはどうなったの?」
皮村がベリ子にボソッと話す。
「ウン、任せてョ。もうすぐ学校に着くみたいだョ。」
それを聞いて、少しホッとする皮村。
対林田の最終兵器の到着が、昨日立てた作戦の最大のポイントになるのは間違いなかったからだ。
しかし、それでも昨日立てた作戦が成功する確率は5分5分だろうと、桃里は考えていた。

林田は道場で桃里が来るのを待ちわびていた。
「今日は、森さんのすべてを手に入れる。」
(そして、ビデオももう一度撮影しなおす。俺自ら新しいテープをセットしたし、今度はヘマはしねえ。)
林田は、2重に術をかけ直した藤原にデジカムを渡すと、険しい表情を見せた。
(これ以上、森さんを傷つけて、何が楽しいんだ?)
突然、林田の理性の声が聞こえた。
「ほう、貴様、まだ話す気力が残ってたのか。」
(森さんだけじゃねえ。他にも大勢の人を傷つけやがって・・・。おまけに明日香まで・・・。)
「フン、そこで何もせずにただ見ていたお前も同罪だぜ。」
(確かにな・・・。でも、もうこれ以上・・・森さんを傷つけるのだけは・・・やめてくれ・・・頼む。)
林田の理性が林田に懇願する。プライドも何もかもかなぐり捨てて、必死に頼み込んだ。
しかし、林田の言葉は冷たかった。
「イヤだね。」
620カオスの彼方へ(45):04/08/12 18:34 ID:b2FTm/8k
(なぜだ。なぜ、お前はそこまで森さんを傷つけようとするんだ。)
「気にいらねえからだよ。」
急に林田の語気が強まる。その様子に、林田の理性も少し驚く。
「彼女の頭にある林田は俺じゃなくて、まだお前なんだよ。こないだの時セックスの時もそうだ。
彼女は最後まで俺に正気に戻ってと言い続けやがった。それが、気にいらねえんだよ。」
(お前・・・まさか・・・!?)
「今日はたっぷりと森さんをかわいがってやる。そして、俺が林田だと認めさせてやる。」
林田はそう言うと理性との会話を一方的に打ち切った。
(オイ、待て)
林田の理性は林田に声をかけるが、もう林田からの返事はなかった。
しかし、林田との会話は、皮肉なことにも、林田の理性に変化をもたらしていた。
(森さんは・・・もしかしてまだ、俺のことを信じてくれてるのだろうか・・・?こんな俺のことを・・・。
だとしたら、俺は、こんなところで、いつまでもいじけているわけにはいかない。)
林田の理性に、みるみる精神力が甦っていく。
(こうなったら、せめて一言、森さんに謝りたい。たとえ許されなくても・・・。
そのためにもコイツを倒さなければ・・・。今にきっとこいつを倒すチャンスが来るはず・・・。)
林田の理性は、ひそかに強い決意を秘めると、暗闇の中、ひたすら待ち続けることにした。
林田は、皮肉にも林田の理性を甦らせる結果となってしまったことに、まだ気づいていなかった。

4人は武道場の前まで辿り着くと、一旦足を止めた。
どうやら、4人の言う最終兵器はまだ届いてないようだ。
この建物の中に入ったら、もう後には戻れない。
次にこの建物を出る時は、みんなが元に戻った時か、あるいは・・・・。
「行くよ。」
桃里が声をかけると、他の3人も決意したかのように武道場の中へ入っていった。
下駄箱を見ると、既に林田、藤原、ミウミウの3人の靴があった。
無線で連絡をとっているベリ子以外の3人は靴を下駄箱に入れると、直接道場の方へ向かった。
桃里が勢いよく道場の入り口をあける。
「やあ、森さん。来るのを待っていたよ。」
広い道場の中、林田は全裸で突っ立っていた。
林田のモノは、既に硬直していきり立っていた。
621カオスの彼方へ(46):04/08/12 18:37 ID:b2FTm/8k
「おい、いきなりかよ。」 思わず声を上げる皮村。
(やっぱりそう来たか・・・)
ある程度、予想はしていたものの、やっぱり恥ずかしくて、思わず顔をそむける桃里と朔美。
「フフフ、何を恥ずかしがってるんだよ。二人とも。この間さんざん裸で抱き合った仲じゃないか。」
林田が笑みを浮かべながら、近づいてくる。
「林田君・・・やっぱり、まだ元に戻ってなかったのね。」
「だから、俺が林田なんだよ。」
林田の語気が少し荒くなる。
「中山、お前は信じてくれるよな。昨日はお前がいなくなって寂しかったんだぞ。」
林田は、朔美にそう言うと、優しい笑みを朔美に向けた。
「林田先輩・・・。」
林田のその言葉を聞いて、朔美の胸が苦しくなる。
「朔美ちゃん、騙されちゃダメ。あれは、林田君なんかじゃない。」
桃里が朔美に話し掛ける。
「中山、お前は俺のことを信じてくれるよな。あんなに激しく愛し合った仲だもんな。」
林田は朔美にやさしく話し掛ける。
朔美は、俯きながら林田に話し掛けた。
「あの・・・林田先輩・・・元に・・・戻ってください。」
パチン
次の瞬間、林田は朔美をひっぱたいてた。
叩かれた衝撃で、後方に倒れる朔美。
はたかれたショックで朔美は気を失っていた。
「朔美ちゃん。」 思わず桃里が叫ぶ。
「こうなったら、もう体で俺が林田だとわかってもらうしかなさそうだな。」
そう言うと、林田は桃里の方へと近づく。
後ずさりしながら、林田との距離を保とうとする桃里。
「そうは、させるかよ。」
皮村が林田の前に立ちはだかる。
「皮村、お前、邪魔だよ。藤原、ミウラさん、皮村を片付けろ。」
林田がそう言うと、藤原とミウミウの二人が皮村に襲い掛かった。
622カオスの彼方へ(47):04/08/12 18:39 ID:b2FTm/8k
逃げる皮村。
それを追いかける藤原とミウミウ。
「ミウミウー!!」
その時、入口からベリ子が飛び込んできた。
ベリ子はありったけの食べ物を後方に投げつけた。
食べ物の方へ向かっていくミウミウ。
「コロスケも、ご飯だョ。」
そう言うと、藤原の後方に大量のカツサンドを置いた。
次の瞬間、藤原もカツサンドへと向かって行った。
「思った通りだ。藤原は微妙だと思ったんだけど、やっぱりこの二人は色気より食い気だ。」
あまりにもあっけなく成功しすぎて、皮村は少し呆れながら、その様子を眺める。
「チッ、役にたたねえ奴らだ。でも、食い物で一時的に凌いでもどうにもならんぞ。」
「ヘッ、俺達がここに来るのに、何の策も練らなかったと思うのかよ。」
皮村が林田に向かって話す。
「何?」
林田がそう言った瞬間、まずは藤原がジンマシンを出してぶっ倒れた。
次に、ミウミウの顔が真っ赤になっていることに気がつく。
「まさか・・・。」
林田がそう言った次の瞬間、ミウミウは目からレーザービームを放ってぶっ倒れた。
「やったぁ!!!」皮村が叫ぶ。
「こ、これは、一体どういうことだ?」
「藤原君の食べたカツサンドの中にチキンカツサンドを紛れこませておいたの。
それと、ミウラさんに与えた食べ物には、全部栄養ドリンクをたっぷりとかけておいたの。」
驚く林田に桃里が説明する。
「やるな。でも、この二人を倒したところで、俺を倒さないことにはどうにもならんぞ。」
不敵に笑いながら、桃里に近づいていく林田。
しかし、
「来たョ。」
ベリ子がそう言うと同時に、ヘリコプターの音が段々近づいてくるのに気がついた。
ヘリコプターの中の人の気配を読んで、林田の表情が変わった。
623カオスの彼方へ(48):04/08/12 18:43 ID:b2FTm/8k
ヘリコプターは、武道場の上空で停止すると、ベリ子の持ってる無線機に向けて発信した。
「こちら、1号ヘリ、こちら1号ヘリ。ただいま到着した。今から、武道場へマイケルを下ろす。以上。」
そう言うと、ヘリコプターからはしごが地面になげられた。
ヘリコプターはできるだけ、低空で静止しながら、マイケルのかぶり物をした男が降りるのを待っていた。
そして、男が地面に降りたのを確認すると、はしごをあげて再び飛び去っていった。
「何だ、何だ?」
学校に来ていた生徒は、その様子を見てざわめいていた。
ヘリコプターから降りたその男は、そのまま武道場へと入っていった。

一方、柔道場の中では、林田の表情が変わっていた。
今までの、どこか余裕を見せていた不敵な笑みは消え去り、冷や汗を浮かべ、激しく動揺していた。
その動揺のせいか、今まで強固な意志で、林田の理性を覆っていた暗闇がみるみるうちに消えていく。
「ま、まさか・・・戻ってくるとは・・・。マズイ、早く服を着なければ・・・」
林田は、慌てて自分の服を探すが、見つからない。
「探し物はこれか?」
皮村が声をかける。いつの間にか皮村は林田の脱ぎ去っていた服を手に持っていた。
「カワムラァァーー!!!」 林田が皮村に向かって絶叫する。
とその時、男がベリ子に連れられて、柔道場に入ってきた。
「おはよー、ブチョー。」
さわやかな笑顔で入ってきたその男こそが、4人が用意した対林田最終兵器、東菊千代だった。
東は昨日から芸能活動でずっと東京にいたのだが、ベリ子のパパが東をヘリコプターで連れて来てくれたのだ。
さわやかに入ってきた東だったが、林田が全裸で立っているのを見ると、もちろん即MAX状態になった。
「フォォォォォォォォォォォォォーーーーー!!!!」
「く、来るなーーー」
林田が思わず叫ぶ。
逃げる林田。しかし、東のスピードは、林田のそれを上回っていた。
あっという間に追いつかれる林田。
林田は、東の手を何とかかわすと、東の耳に囁いた。
「○×△□☆●×▽◇★・・・」
「やべえ」皮村が思わず叫ぶ。
「ウウン、大丈夫だよ。」しかし、桃里は動揺することなく、その様子を静かに見ていた。
624カオスの彼方へ(49):04/08/12 18:49 ID:b2FTm/8k
林田は、東に術をかけるが、東に全く効果はなかった。
「なっ・・・き、効かない。」
再び逃げ出す林田。それを追いかける東。
「ミウラさんが林田君の命令を無視して、食べ物を追いかけたって聞いた時、もしかしたらって思ったの。
普通の人は、目の前に欲しいものがあっても、それを自分の意志で抑えることができるけど、
林田君の術にかかったら、その意思がない状態だから、そのまま暴走しちゃうみたいね。」
「じゃあ、今の東は、術が効いてないわけじゃなくて・・・。」
桃里は皮村の質問には答えず、静かにその様子を見ていた。
東のメーターはMAXを振り切れ、200%増にまで達していた。
「すげえ、ハイパー東MAXだ。」思わず皮村が叫ぶ。
(この状況を乗り切るには、やはり皮村しかない。)
林田は、全力で逃げながら皮村を追いかける。
(ヤベエ!!!)
皮村も全力で逃げようとするが、足元に置いていた林田の服で足が滑ってこけてしまう。
「しめた。」
林田は皮村に追いつくと、皮村の顔を掴んだ。
しかし、その時、不意に林田の皮村を掴む力がゆるむ。
「き・・・貴様・・・。」
林田の顔が歪み、動きが止まる。その様子に気がつく皮村。
「か、皮村・・・逃げろ・・・は・・・早く・・・」
その声は、皮村の知っているいつもの林田の口調だった。
「林田、オメエ・・・」 皮村は、少し驚きながら、林田の前から慌てて離れる。
「き、貴様、正気か?・・・こんなことをしたら・・・貴様もただじゃ済まないんだぞ。」
(お前を止められなかった俺も同罪だ。俺も一緒に地獄に落ちてやるよ。)
体の動かない林田を東がかっさらって行く。
「あ、東、放せ、放せぇぇぇーーー!!!」
林田は絶叫するが、今の林田の力を持ってしても、200%増の東を振りほどくことはできなかった。
「フォォォォォォォォォォォォォォォォーーーーーーーーー!!!」
東は叫ぶと、林田を抱えて、そのまま道場を飛び出した。
「ぎゃあああああああああああああああああああーーーーー!!!」
そして、後には、林田の断末魔の叫びだけが道場に残った。
625名無しさん@ピンキー:04/08/12 18:51 ID:CkKkI80e
ここで東が来るとは。
626カオスの彼方へ(50):04/08/12 18:52 ID:b2FTm/8k
ムクッと藤原が目覚める。
「藤原君」桃里が声をかける。
「部長の術が解けたわ。部長を戻すチャンスは今しかないわ。」
「ミウミウ」 ベリ子はミウミウの元に向かっていた。
フラフラになりながらも、ミウミウは起き上がるとベリ子にいつもの笑顔を見せていた。
「朔美ちゃん、しっかりして。」
桃里が倒れている朔美に声をかける。
「あっ・・・森先輩・・・林田先輩は?・・・」
まだ、はっきりとしない意識の中で、朔美が桃里に話し掛ける。
「もう、大丈夫だよ。作戦は成功したの。」
桃里が朔美に話し掛ける。それを聞いてハッとなる朔美。
「じゃ、じゃあ、林田先輩は・・・。」
「ウン、もうすぐ元の林田君に戻るよ。」
そう言うと、二人とも目に涙をうかべて、喜びあった。
(あの作戦ってよく意味がわからなかったんだけど、成功したんだ。)
しかし、朔美はなぜ成功したのかについては、よくわかっていなかった。
「ところで、林田先輩はどこにいるんですか?」
「えーっと・・・。」
朔美の質問に、桃里は答えをはぐらかすしかなかった。

そして、しばらくして・・・。
帰って来た林田は、廃人となり果てていた。
「いつもより、激しかったんだろうな・・・。」(200%増だもんな。)
皮村が涙を流しながら、林田の背中にそっと上着をかけてやる。
「えっ、どうしたんですか?林田先輩・・・。」
オロオロしながら林田の様子を見ている朔美。
もはや、林田に抵抗する気力は残っていなかった。
藤原は林田の目の前に行くと、すぐに林田の催眠術を解いた。
「ふう、これでやっと催眠術が解けたわ。長かったわ。」
一人喜ぶ藤原。しかし、他のメンバーの藤原を見る目は冷ややかだった。
62764:04/08/12 18:58 ID:b2FTm/8k
今日はここまでにしておきます。
次でようやくラストになります。(本当に長かった。)
628名無しさん@ピンキー:04/08/12 23:48 ID:TOfA/BWD
東かよ!!!マジでやられたwつーか思わず笑っちまったww
62964:04/08/14 10:15 ID:3ZUdfp8H
それでは、続きを書いていこうと思います。
今回でこの話はやっと完結します。
630カオスの彼方へ(51):04/08/14 10:22 ID:3ZUdfp8H
催眠術を解くと、林田はそのまま意識を失った。
後ろから林田の体を支えていたミウミウが、林田の体をそのままそっと寝かせてやった。
しばらくして、東もフラフラになりながら、道場に戻ってきた。
「東、よくやってくれた。」
「菊、あなた、本当によくやってくれたわね。」
柔道部の危機を救ってくれた東に、皆が絶賛の声をかける。
「えっ、何が?」
しかし、東には何のことだかさっぱりわからなかった。
「んん・・・。」
そうこうしているうちに、倒れていた林田の意識が戻り始めた。
「林田君・・・戻ってるよね?」 不安そうな声をあげる桃里。
「大丈夫よ、もうあたしが催眠術解いたんだから。」
元気な声で話す藤原。
そんな藤原に言いたいことは山ほどあったのだが、とりあえずは林田の意識の回復を待つ皮村。
しばらくして、林田の目が開いた。
「あっ、気がついた。」 桃里が思わず声を上げる。
「んっ、ここは?」
林田は目覚めると、周りを見渡した。
「林田君、もう、大丈夫・・・なの?」
恐る恐る桃里が話し掛ける。
「うん、皆のおかげでどうやら元に戻れたみたいだ。」
「やったぁ!!!」 手をつないで喜ぶ桃里と朔美。
他のみんなも大喜びしていた。
しかし、肝心の林田の顔はうかなかった。
「どうしたの林田君?」 林田の様子に気がついて話し掛ける桃里。
と、その時、林田は桃里達のいる方に向かって土下座していた。
「森さん、ベリちゃん、中山、それに皮村、ミウラさんも。
俺は、俺は・・・とんでもないことを・・・ゴメン、本当にゴメンなさい。」
5人に泣きながら土下座して謝ると、林田はそのまま道場を飛び出していった。
「林田君!!!」
桃里が慌てて林田に声をかけるが、林田はそのまま武道場から出て行ってしまった。
631カオスの彼方へ(52):04/08/14 10:28 ID:3ZUdfp8H
「アイツ、泣いてたな。」 皮村がポツリとつぶやく。
「林田先輩・・・」 一方、朔美は去っていく林田の姿を見て、思わず涙をこぼしていた。
その時、桃里がふらついているのに皮村が気がつく。
「も、森さん、大丈夫?」
昨日の桃里の様子を見ているだけに、まだ桃里の体調が万全でないことは皮村も知っていた。
「だ、大丈夫、ホッとしたら・・・何だか・・・」
そう言うと、桃里は崩れるように倒れた。
「森さん!!」 「桃ちゃん!!」 「森先輩!!」 「モリモリ!!」

ミウミウが桃里を抱えると、部室まで運んで、そっと桃里を横に寝かせてやった。
「ご、ゴメンね・・・ちょっと、疲れたみたい・・・」
意識の戻った桃里が皆に話し掛ける。
「じゃあ、俺達、道場の方にいるから、何かあったら呼んでよ。」
皮村はそう言うと部室の扉を開ける。
「皮村君、今日はアリガトね。おかげで、林田君も元に戻ったし。」
「まあ、アイツにとってはこれからが大変だけどな。」
皮村がそう言うと、あとは皮村も桃里もしばらく林田の去っていった方向を黙って見ていた。
林田が目覚める少し前、二人は、昨日の柔道部の騒動を見てしまった剣道部の部員が、
他の部員に林田のことを話しているのを見かけていたのだ。
二人はそれに気づき、黙ってて欲しいと頼んだが、もう既にかなりの人に話しまわった後だった。
学校中に林田の話が広がるのは、もはや時間の問題だった。

一方、道場では、皆が集まっていた。
皮村は道場に戻ると、真っ先に藤原に向かっていき、藤原を殴り倒した。
皮村の行動に一瞬驚く他のメンバーだったが、それをきっかけに藤原への非難が集中した。
「オイ、藤原、お前、一体どういうつもりで、林田にあんなことしたんだよ。」
「コロスケのせいで、あたちも、ミウミウも、桃ちゃんも、みんなヒドイ目にあったんだョ。」
「このままじゃ、林田先輩があまりにもかわいそうです・・・」
ベリ子や朔美までが、泣きながら藤原に訴えかけた。
藤原は、何も言い返すことなく、ただただその非難を黙って聞いていた。
632カオスの彼方へ(53):04/08/14 10:32 ID:3ZUdfp8H
部室では、桃里が一人横になっていた。
いつの間にか桃里は少し眠っていたようだ。
気がつくと、横に人の気配がした。
「林田君・・・。」
優しいけど、どこか寂しそうな笑みを浮かべながら、林田は桃里の方を見ていた。
出て行ったはずの林田が、どうして自分の横にいるのか、少し不思議に思いつつも、
桃里は、林田の方をしばらくじっと見ていた。
「森さん、体の方はもう大丈夫?」
「ちょっと疲れただけだよ。もう、大丈夫。」
桃里がそう言うと、林田に向かって微笑んだ。
その笑顔を見てホッとする林田。
しかし、次に険しい表情に変えると、桃里に向かって再び土下座した。
「森さん、ゴメン。俺、森さんに取り返しのつかないことを・・・。」
「ウウン、林田君、もういいの・・・。」
「でも・・・でも・・・俺のせいで森さんが・・・。」
「もう、いいの!!」
少し語気を強めて桃里が言うと、林田も驚いたのか何も言えなくなった。
「林田君、本当に、私のことはもういいの。私なら、大丈夫だから・・・」
そう言って、林田の方をニッコリと微笑む桃里を見て、林田にも少し笑顔が戻る。
「ありがとう、本当にありがとう、森さん。」
そう言い、桃里の手を握る林田。
「ちょ、ちょっと、林田君。」
気がつくと、二人の距離はかなり近づいていた。
林田は桃里を見つめると静かに話し掛ける。
「俺、ここに来たのは、森さんに、もう一つ大事なことが言いたかったからなんだ。」
「えっ?」
林田は、真剣な表情で、桃里に話し掛けた。
「俺は・・・森さんのことが・・・好きです。」
633カオスの彼方へ(54):04/08/14 10:40 ID:3ZUdfp8H
「えっ!?」林田の突然の告白に驚く桃里。
「ゴメン、いきなりこんなこと言って・・・。
でも、俺、どうしても最後に自分の気持ちを伝えておきたかったんだ。」
「えっ、最後ってどういうこと?」
林田の話を聞いて、ハッとなった桃里が聞き返すが、それには答えず、林田は話を続けた。
「最初は・・・一目ぼれだったんだ。でも森さんが柔道部に入ってくれて、
森さんと一緒に部活を過ごすうちに、俺は森さんのことが、もっともっと好きになっていったんだ。」
「林田君・・・。」
「本当に、柔道部に入ってくれてありがとう。どうしてもこれだけは言っておきたかったんだ。それじゃ。」
そう言うと、林田は悲しそうな表情を浮かべながら、部室を出て行こうとした。
「待って、林田君。」 出て行こうとする林田を桃里が引き止める。
「林田君、ズルイよ。自分だけ一方的に話して、出て行こうとするなんて・・・。」
桃里の目にうっすらと涙が浮かんでいた。
「林田君、私ね、人を本気で好きになるっていうことが、どういうことかよくわからなかったんだ。
でも、今回の一件で私、少しわかったような気がするの。
林田君に襲われた時、怖かったし、正直ショックで何度も何度も泣いたよ。
でも、しばらくすると、いつの間にか、いつもの林田君のことを思い出してた。
あれは、林田君じゃないんだ。じゃあ、いつもの林田君はどこにいるの?
私に、そしてみんなに楽しい部活を送らせてくれたあの林田君は・・・?
あの・・・やさしい林田君がいなくなっちゃう。そう思ったら、そっちの方が辛くなってきちゃって・・・。
だから・・・私は何とか、元のやさしい林田君に戻って欲しいって思って、みんなといろいろ考えた。
林田君が元に戻ってくれた時、本当に嬉しかった。涙が出るくらいに嬉しかった。
その時、今までわからなかったことが、ようやくわかったような気がしたの。」
「森さん・・・」
「林田君・・・、私も林田君のことが大好きだよ。」
桃里は涙を流しながらも、笑顔で林田に答えた。
「森さん・・・ありがとう。」
林田は、桃里に近づくと、桃里の顔に自分の顔を近づける。
それに気がつき、桃里はそっと目を閉じる。
二人の距離はだんだんと縮まり、立ったまま二人はキスを交わしていた。
634カオスの彼方へ(55):04/08/14 10:44 ID:3ZUdfp8H
二人は、しばらくキスを続けると、林田は桃里をそっと床に寝かせた。
そして、再びキスを交わす。
「んふっ・・・・あっ・・・・」
今まで体験したことのない濃厚なキス。
こんなにお互いがお互いを求めるような激しいキスは、
かつて催眠状態にあった林田でもしたことがなかった。
二人は、お互いを貪るかのようにしばらく激しいキスを交わす。
やがて、林田が桃里から離れると、ツーッと唾液の糸が伸びた。
このキスだけで、桃里は全身からスーッと力が抜けていくようだった。
「ハァ・・・ハァ・・・は、林田君・・・みんな、まだ道場にいるのに・・・あっ・・・。」
林田が、桃里の首筋を舐めると、桃里は思わず声を上げる。
「森さん。」
林田は桃里を見つめた。
その表情は、やさしい表情だったが、どこか悲しみを帯びているようにも見える。
「は・・・はやし・・・だ・・・くん?」
まだ息の整わない桃里が、目を潤ませながら林田の方を見つめる。
その桃里の様子を見て、林田の気持ちが一気に昂ぶる。
「森さん・・・好きだ・・・大好きだ・・・」
そう言うと、林田は桃里を思いっきり抱きしめる。
その林田の抱擁に桃里は身を任せていた。
「私も・・・私も・・・大好きだよ・・・林田君・・・」
林田に抱きしめられ、桃里の心も昂ぶっていた。
再びキスを交わす二人。
キスをしながら、林田は桃里の制服を脱がせる。
そして、桃里も林田の制服のボタンに手をかけていた。
「はんっ・・・・んむっ・・・・んんっ・・・」
互いの服を脱がせあいながら、二人はキスを続けていた。
635カオスの彼方へ(56):04/08/14 10:47 ID:3ZUdfp8H
林田は、桃里のスカートに手をかける。
「やっ・・・恥ずかしい・・・。」
思わず抵抗する桃里。
しかし、林田が抵抗する桃里の手に、やさしくそっと触れると、桃里は抵抗していた手をそっと下ろした。
その様子を見て、林田は桃里のスカートを脱がせていく。
「ああっ・・・」
あまりの羞恥のためか、桃里の口から思わず声がこぼれる。
でも、その表情はどことなく嬉しさを帯びていた。
桃里の下着を脱がせると、ツーッと液体が伝っていくのに気がついた。
桃里の秘所は既に濡れていた。
二人とも全裸になると、お互いのぬくもりを確かめるかのように、二人は体を重ね、再びキスを交わした。
林田のテクニックはぎこちなく、お世辞にも上手とは言えなかったが、今はそんなことはどうでもよかった。
ただ体を重ねあっているだけで、お互いのぬくもりを肌で感じ取れるだけで、今の二人にはよかった。
林田は、必死に、しかし優しい手つきで桃里の体に触れる。
林田の指が体に触れるたびに、桃里の口から甘い声が漏れる。
桃里も林田の愛撫を、体中で味わっていた。
林田に触れられるたびに、心にまで熱いものがジンジンとこみ上げてくる。
まるで、二人は体だけではなく、心までも激しく抱き合っているかのようだった。
「は・・・林田・・・くん・・・ああっ・・・」
林田が桃里の乳房を口に含むと、桃里は甘い声を上げる。
林田は桃里の胸を愛撫したまま、桃里の秘所に手をやる。
「うあああっ・・・。」
桃里の喘ぎ声が大きくなる。
林田は、指と口で、桃里の体中至る所を愛撫し続けた。
林田の指が体に触れるたびに・・・林田の口が体に触れるたびに・・・桃里は甘い声を上げた。
体も心もどんどん熱くなっていく・・・。
もっと、自分に触れて欲しい・・・。もっと、林田君のぬくもりを感じたい・・・。
桃里は声を上げながら、林田をただひたすらに求め続けた。
636カオスの彼方へ(57):04/08/14 10:54 ID:3ZUdfp8H
「森さん。」
林田が桃里の方を見る。
「ウン・・・いいよ・・・林田君・・・」
林田が言うより先に桃里が答える。
林田は、ゆっくりと桃里の秘所に、林田自身を挿入し始める。
桃里の顔に苦痛が走る。
しかし、桃里の心の中は、苦痛よりも林田と一つになれる喜びの方が大きかった。
「森さん、大丈夫?」
心配そうに林田は桃里の顔を覗き込む。
「うんっ、大丈夫だよ。」
目に涙を溜めながら、桃里が答える。
「もう少しだから、我慢してね。」
林田は、そう言うと、再びゆっくりと桃里の中に挿入する。
「あっ・・・んああっ・・・」
桃里の目から涙がこぼれる。
「ゴメン、痛かった?」
林田が、桃里の顔を覗き込む。
「ウウン、違うの・・・あまりにも嬉しくて・・・涙が出てきちゃっただけだから・・・」
桃里が笑顔で林田の方を見つめる。
林田は静かに指で桃里の涙を拭った。
桃里を見つめる林田の表情は、やさしかったが、やはりどこか悲しみを帯びているようにも見えた。
「森さん、行くよ。」
「えっ、あっ・・・ウン。」
林田はゆっくりと腰を動かすと、桃里も林田の動きに合わせて腰を動かし始めた。
しばらくして、桃里の口から、甘い声がこぼれ出した。
637カオスの彼方へ(58):04/08/14 10:57 ID:3ZUdfp8H
「森さん・・・森さん・・・」
桃里の名前を叫びながら、林田は激しく、しかしやさしく腰を動かす。
「あっ・・・んんっ・・・ああっ・・・」
それに合わせて桃里の口からも、甘い声がこぼれる。
それから、二人は、ひたすら交わりあった。
林田も、桃里も、今はただただお互いを求めて、ひたすら交わりあった。
このまま永遠に抱き合っていたい。林田も桃里も交わりながら、そう感じていた。
「森さん・・・本当に・・・ありがとう・・・」
林田が、桃里の顔を見つめて話す。
「林田君の方こそ・・・ありがとう・・・」
二人は体を重ねたまま、見つめあうと、再び熱いキスをかわしていた。

そして・・・・・・
林田も桃里も服を着終わると、家に帰る準備を整えていた。
(そう言えば、道場の方にまだみんないるはずなんだけど、誰も来ないな。)
そう思い、ハッとなる桃里。
(もしかして・・・もしかして・・・みんなに、気づかれたかも・・・。)
そんなことを考え、顔を真っ赤にする桃里。
「その心配はいらないよ。森さん。」
桃里の思っていたことを見透かしたかのように、林田が桃里に話す。
ガチャッ
林田が部室の扉を開ける。
「森さん・・・今日は、本当に、本当にありがとう。俺、本当に嬉しかったよ。」
そう言う林田の表情は、やはりどこか悲しそうだった。
「どうしたの、林田君? さっきから、何か少し変だよ。」
「俺、本当は、こうして森さんとずっと一緒にいたかった。でも・・・ゴメン、もう行かないと・・・。
サヨナラ、森さん。今まで、楽しい思い出をいっぱいくれて、本当にありがとう。」
そう言うと、林田は部室の扉を開けて、部屋の外に出て行った。
「ちょ、ちょっと待って、林田君。」
林田を追って、桃里も慌てて部屋を出たが、部屋の外に林田の姿はもうなかった。
638カオスの彼方へ(59):04/08/14 10:59 ID:3ZUdfp8H
「林田君、どこ? どこにいったの?」
林田の最後の言葉に驚き、慌てて、道場に向かう桃里。
道場にはいつの間にか誰もいなくなっていた。
今度は慌てて、桃里は武道場を飛び出した。
(も・・・り・・・)
かすかに声が聞こえる。
桃里の胸に、嫌な胸騒ぎが走り出す。
「ヤダ・・・林田君・・・お願い・・・待って・・・」
気がつくと、桃里は泣いていた。
泣きながら、必死に林田を探す桃里。
(も・・・り・・・)
また、自分を呼ぶ声が聞こえる。
その声の方に向かう桃里。
だんだんと、声がはっきりしてくる。
(森先輩・・・森先輩・・・)

その声でハッとする桃里。
気がつくと桃里は部室で横たわっていた。
隣には、ひどくうなされていた桃里を心配そうに朔美が見ていた。
「だ、大丈夫ですか?、森先輩。何だかうなされてたみたいですけど・・・」
心配そうに、朔美は桃里に尋ねた。
「あれっ、私、いつの間にここに・・・って、林田君は?」
「えっ、林田先輩は出て行ったきり、ここに戻ってきてないですけど?」
「嘘、さっきまで、ここにいたはずだよ。」
「えっ、でも、私、しばらくここで森先輩の横にいましたけど、誰もこなかったですよ。」
朔美の話を聞いて、桃里はしばらく呆然としていた。
「だ、大丈夫ですか? 森先輩・・・」
桃里のいつもと違う様子に気づき、朔美は恐る恐る桃里に声をかける。
「えっ、あっ、ウン、もう大丈夫。朔美ちゃん、ずっと付き添ってくれてたんだ。アリガトね。」
朔美の声で我に返った桃里は、朔美にそう言うと、ゆっくりと体を起こした。
639カオスの彼方へ(60):04/08/14 11:03 ID:3ZUdfp8H
柔道場には皮村だけが待っていた。
「おっ、森さん、もう大丈夫なの?」
家から持ってきていたヌル天を読みながら、桃里に話し掛ける皮村。
いつもの光景なのだが、朔美はまだこの光景に慣れていなかったせいか、
皮村の読んでいる雑誌を見て、恥ずかしそうに下を俯いていた。
「あれっ、他のみんなは?」
桃里が皮村に話し掛ける。
「ああ、藤原はあの後すぐ帰った。それと、ミウラさんとベリちゃんは仲直りに食事に行くって言って、
たった今帰ったところだよ。東はまたヘリに乗って帰っていったし。」
「そう、じゃあ、私達も帰ろっか。」
「そうすっかな。」
皮村はヌル天を部室の方に持っていくと、帰る準備を始めた。

帰り道、皮村はどことなく桃里に元気がないことに気がついた。
しかし、あまりにも真剣な顔をして思いつめている桃里に皮村は声をかけることができなかった。
(あれは・・・夢だったの? それにしては、あまりにもリアルすぎて・・・。)
桃里は林田との出来事をずっと考えていた。
どうしても、林田と話し、抱き合ったあの出来事が夢とは桃里には思えなかった。
(夢じゃなかったとしたら、一体何なんだろう?)
あの林田の最後の言葉に、桃里はさっきからずっと嫌な胸騒ぎを感じていた。
桃里はあの後、何度か林田に電話したが、何度かけても林田が電話に出ることはなかった。
「じゃあ、森さん、俺こっちだから。」
「うん、それじゃね、皮村君。」
考え事をしたまま、皮村から離れていく桃里の様子を皮村はじっと見ていた。
「森さん、林田のことを心配してんのかな。確かに、アイツ、かなり思いつめてたからな。」
皮村は、家に向かいながら林田の携帯に電話してみるが、やはり林田が電話に出ることはなかった。
試しに実家に電話すると、明日香が電話に出た。
「お・・・お兄ちゃんなら、まだ帰ってきてないですけど・・・」
なぜか林田の話になった途端に、声が上ずった明日香の様子を変に思いつつ、皮村は電話を切った。
「アイツ、まだ家に帰ってないのか?部室飛び出してから、もう4時間は経つぞ。」
日が暮れつつある空を眺めながら、さすがに皮村も少し林田のことが心配になりだしていた。
640カオスの彼方へ(61):04/08/14 11:07 ID:3ZUdfp8H
そして、その日の夜・・・。

桃里は風呂の中でも、あの出来事のことを考えていた。
自分の肌を手でさわり、その感触を確かめる。
「やっぱり、あれは夢なんかじゃないよ。でも、私の傍にずっと朔美ちゃんがいたって言うし・・・」
考えれば考えるほど、桃里はわけがわからなくなっていた。
風呂を出て、部屋に戻った後も、桃里はずっと林田とのことばかりを考えていた。
ふと、さっきから遠くの方でパトカーや救急車のサイレンの音がやたら鳴っているのに気がつく。
かすかに聞こえるだけのそのサイレンの音が、なぜか耳から離れない。桃里の脳裏に嫌な予感が走る。
その時、笑福軒に一本の電話がかかってきた。
「オーイ、桃里、林田君の妹から電話だぞ。何だか切迫しているみたいだぞ。」
「えっ、明日香ちゃんから?」
桃里は、珍しいなと思いつつも、電話に出た。
「もしもし・・・。」
電話に出た桃里は、泣き声で話す明日香の話を聞いた後、頭の中が真っ白になった。
「どうした、桃里?」
モモジが様子のおかしい桃里に気づき、声をかける。
あまりのショックで、受話器を手から離す桃里。
「う・・・嘘・・・でしょ・・・!!?」
今、自分がどういう感情を持っているのか、もうそれすらもわからなくなっていた。
「もしもし、どうしたんだ?」
再び、モモジが電話に出た。そして、話を聞いた後、モモジも驚きを隠せなかった。
突然、桃里が家から飛び出す。
「桃里、オイ、どこに行くんだ。桃里、桃里ーーー!!!」
桃里は、泣きながら、暗い闇の中を、一人疾走していた。

気がつくと桃里は、近くの川辺に来て、一人泣いていた。
後ろに人の気配を感じて振り向くと、いつの間にかモモジが、桃里の後ろに立っていた。
「お、お父・・・さん・・・。」 桃里はモモジに泣きついた。
こんなに号泣している桃里を見たのは、モモジも初めてだった。
「桃里・・・」 モモジは、号泣する桃里を、ただ黙って抱きしめてやった。
641カオスの彼方へ(62):04/08/14 11:15 ID:3ZUdfp8H
結局、桃里が願い望んだ柔道部が元に戻ることはなかった。
もう、柔道部の部室が、あの楽しい空間に戻ることはなかった。
あの日以来、部室を訪れる人の数が少しずつ減っていき、やがて誰も来なくなった。
皆、部室に来るたびに、あの日のことを思い出してしまうのが辛かったのだろう。
柔道部は、実質休部状態になっていた。
その後、林田の被害を受けた人達が全員、あの日、林田を目撃していることが判明した。
林田が、目の前に突然現れると、土下座してひたすら謝って、そのまま消えていったらしい。
「林田らしいな・・・」 その話を聞いた皮村は、暗い表情のまま、ポツリとそうつぶやいた。

数ヵ月後のある日の夕方・・・

誰もいなくなって久しくなった柔道部部室。
そこに久しぶりに人がやってきた。
その部室を訪れた人物とは、元柔道部員の藤原虎呂助だった。
藤原は、あの日以来、行方不明になっており、学校にも来ていなかった。
どこに姿を消していたのかは、誰も知らなかった。
部室は真っ暗で、人がしばらく来た気配はないものの、意外と部室はきれいだった。
それは今でもたまに、桃里が部室に来て、部屋の掃除をしていたからだった。
ただし、部屋の掃除に来るのは、桃里だけでなく、ベリ子も一緒に来ていた。
ベリ子は、桃里が今でもたまに部室に来て、一人泣いているのを知っていた。
早く、いつもの元気な桃里に戻って欲しい。
そう思ったベリ子は、桃里が部室の掃除に行く時には、必ず一緒について行くことにした。
桃里も、そんなベリ子の気持ちに気がついたのか、桃里もべり子の前では懸命に明るく振舞った。
そんなこともあってか、桃里はまた以前のように、ベリ子と一緒に行動することが多くなっていた。
もちろん、藤原がそんなことを知る由もない。
「随分と・・・寂しくなっちゃったわね。」
部屋の片隅には、林田が愛読していた柔道バカ一代が今だに棚にひっそりと並んでいた。
「あのバカが好きな本だったわね。」
藤原は、部室の風景を目に焼き付けるようにしばらく見続けた後、部室の明かりを消して、武道場を去った。
それ以後、藤原が学校に姿を表すことは2度となかった。
642カオスの彼方へ(最終話):04/08/14 11:17 ID:3ZUdfp8H
「桃ちゃん、早く学校行こうョ。」
あの日以来、桃里と学校に行くようになったベリ子が、今日も迎えに来ていた。
「悪い、遅刻だ、ベリ子、走るよ。」
そう言うと、桃里とベリ子は慌てて学校に向かう。
二人は、広い通りの道を全力で走り抜ける。
二人は、前を歩いている男子高校生の横を通り過ぎる。
その時、自分の横を通り過ぎた男子高校生が、自分のよく知っているあの人に一瞬見えた。
桃里はハッとなり、立ち止まって後ろを振り返ったが、そこにはなぜかもう誰もいなかった。
「どうしたの?桃ちゃん・・・。」
「・・・ウウン、何でもない。」
少し悲しそうな顔をして桃里が答える。
「マズイョ、桃ちゃん、早くいかないと遅刻だョ。」
ベリ子が桃里をせかすが、再び足を止める桃里。
桃里はもう一度だけ後ろを振り返った。
「心配してくれてアリガトね。私は、もう大丈夫だよ。」
誰もいないはずのその方向に向かって桃里はそう言うと、ベリ子のいる方に向かって走っていった。
「桃ちゃん、誰に話してたの?」
「ウウン、何でもないよ。それより、早く学校に行こ。」
桃里は何かが吹っ切れたように走り出すと、ベリ子も慌ててその後を追いかける。
しばらく走った後、桃里は足を止めると、ベリ子に元気よく話した。
「ベリ子、柔道部を復活させるよ!!!」
「桃ちゃん!!・・・・・・ウン、あたち、みんなに声かけてみるョ。」
「よし、じゃあ、私は部室の掃除でもしよっかな。」
「桃ちゃん、一人で大丈夫?」
「ウン、もう一人で大丈夫だよ。ベリ子、いつも心配してくれてアリガトね。」
「桃ちゃーん!!!」
「コラ、ベリ子、くっつくんじゃない。って、あーもうこんな時間!!! ベリ子、走るよ。」
桃里は、晴れた青空に向かって、笑顔を見せると、ベリ子と一緒に再び走り出した。

                                                 (END)
64364:04/08/14 11:23 ID:3ZUdfp8H
そんなわけで、この話はこれで終わりです。
最後は、少し強引な展開だったかもしれませんが・・・。
そして、林田は、最後まで悲惨でした。_| ̄|○
そして、藤原も・・・。
それにしても、こんなに長文になってるとは思ってもいませんでした。
最後まで読んでくださった方には、本当にご愛読感謝します。
644名無しさん@ピンキー:04/08/14 12:10 ID:54w1rZto
>>64
最高傑作だ
林田と藤原の結末はなんとなくわかってたのにもかかわらず超泣いた
なにより桃里が健気だ
大作乙!そしてGJ!!
645名無しさん@ピンキー:04/08/14 12:17 ID:hNZPs49k
林田・゚・(ノД`)・゚・
おつかれさまですた。
646名無しさん@ピンキー:04/08/14 20:01 ID:mF6NBNbR
>>64
GJ!!
647438:04/08/14 21:51 ID:bw/pA03+
>>64
_| ̄|○ 恐れ入りました・・・
648名無しさん@ピンキー:04/08/15 02:04 ID:XIW2vFD0
>64
乙!

林田…藤原…゚・゚。(ノД`)。゚・゚
649名無しさん@ピンキー:04/08/15 07:20 ID:llFfgwwp
>>64
グッジョブ、いや God Job!!
林田゚・゚。(ノД`)。゚・゚
つーか一日たってんのに思い出したらまだ泣ける
ヤバいな・・・俺超入り込んでるorz
65064:04/08/15 19:14 ID:3zPcTTJX
>>644-649
感想どうもありがとうございます。
一度長編SSを書いてみたいと思って書いたはよかったんですけど、
あまりにも長かったので正直どうかなと思ってたので、
思ったより評判が良くて、かなり嬉しいです。
今回長かった分、ストーリーに力を入れた反面、肝心のエロは
少し手を抜きすぎたかなって感じはしますが、この話に関しては
こんなものでよかったんじゃないかなと個人的に思ってたりします。
あとは、相変わらず誤字、誤変換、変な文章が幾つか紛れ込んでいるようですが、
適当に脳内で補正してもらえると助かります。
(貼る前に一応確認するんだけど、貼ってから気づくことが多いんですよね。これが)
次はとりあえず短いSSでも書こうかなと思ってます。
(と言っても、ネタがまだないので、多分当分先になると思いますが・・・)
651名無しさん@ピンキー:04/08/16 12:58 ID:SiTaWu1x
>>438
まああれだ。君もよく書いたと思うから気落ちせずに
またチャレンジしてくれ、なっ。
652名無しさん@ピンキー:04/08/16 15:34 ID:6z41MkSI
>>438
俺はあんたの作品普通に楽しめたぞ
三浦×ベリ子を書き上げたあたり相当技術はあると思う
これからも頑張ってくれ

>>64
初期に比べると確実にレベルアップしとるね
特に今回の作品が一番好きだ
次も期待してるよ
653名無しさん@ピンキー:04/08/17 17:17 ID:12+CFv19
活きる力をくれ
654名無しさん@ピンキー:04/08/17 19:36 ID:2iV7Shia
だれか合宿の話を‥
655グルメ:04/08/17 22:08 ID:azS18QNq
どれ、俺も新しいSSをまた書いてみるかな。
前の俺の話は結構評判が良かったみたいだしな。
656名無しさん@ピンキー:04/08/17 22:29 ID:tkAoXbMT
>>グルメ
だー、ダメダメ!!お前の話で喜ぶのは一部のマニアだけ!!
グロ禁止!!せっかくいい流れで来てるんだからとめるなよ!
657名無しさん@ピンキー:04/08/18 00:44 ID:JNCp4jMm
>>655
評判そんなに良かったか?
そろそろグロ以外も挑戦してみてくれ
658名無しさん@ピンキー:04/08/18 23:10 ID:V/lNdGbz
さて…初めてSSの作成に取りかかっていたのだが
内容がキュウリ様の作品ともろかぶりだということに先ほど気づいたぜ_| ̄|○
659名無しさん@ピンキー:04/08/18 23:16 ID:V/lNdGbz
>>654のリクエストに挑戦して合宿の話を書きたいんだがあいつらどこで寝てるんだ?
やっぱ男女分けずに柔道場?
それがわかればなんとか書けそうな気がする
ていうかどこがいい?w
660名無しさん@ピンキー:04/08/18 23:44 ID:qrBtcS12
>>659
男子は柔道場、女子は部室という設定でよろしく。
661名無しさん@ピンキー:04/08/19 00:06 ID:CJ/nU/Pv
>>659
ん?また神の予感。というか、漫画とは関係ないが
柔道って面白いな。
662659:04/08/19 11:01 ID:VqZJ0t5I
>>660
じゃあその設定でやってみます
あと俺作るの滅茶苦茶遅いし超文才ないからあんま期待しないほうがいいよ
663名無しさん@ピンキー:04/08/19 17:26 ID:m+sSyAYH
>>659
心配すんな。64みたいなプロならともかく、
みんな似たり寄ったりだから。気楽に書けよ。
664名無しさん@ピンキー:04/08/20 18:59 ID:5Ufb59aP
リクエストに応えてくれてありがとう。 頑張ってください。
665名無しさん@ピンキー:04/08/22 11:33 ID:V7O6Kr7d
hoshu
666名無しさん@ピンキー:04/08/22 17:02 ID:V7O6Kr7d
蜜月花氏、朔美タンの話の続きをキボンヌ。
667名無しさん@ピンキー:04/08/23 11:32 ID:r9JsGlwM
ああ、私は林田君が、あの銀河の外れにいることを知っている。
私は、林田君と一緒に歩いてきたんだ。

私は、もう、あのサソリのように、
本当にみんなの幸せのためなら、
私の体なんて百ぺん焼いても構わない!

林田君…
どこまでもどこまでも一緒に行くよ。
668名無しさん@ピンキー:04/08/23 22:22 ID:0XmzrQ2p
>>667
・・・・・・・・・・・・・・。
669名無しさん@ピンキー:04/08/24 19:47 ID:Vsk78kt7
なんだ?
670名無しさん@ピンキー:04/08/26 22:27 ID:m4F6GQD/
暗黒話やめろ。つまらん。
俺達はエロが欲しいんだ。
しょーもないミステリー&ホラーなら
市販のもので間に合ってるから。自己満足の駄文は迷惑。
671名無しさん@ピンキー:04/08/26 23:13 ID:wa86RbA0
緊急浮上
672名無しさん@ピンキー:04/08/26 23:42 ID:fCKVbVub
まあマジレスすれば銀河鉄道の夜のコピペ改変なわけで。
ただのネタだと思うが。
673名無しさん@ピンキー:04/08/27 00:42 ID:aLkuCr+d
エロにつなげるのがムズイな・・・
誰かコツというかアドバイスをくれ
674名無しさん@ピンキー:04/08/27 01:06 ID:kPV61BhX
>>673
そうだよな・・・。どう考えてもエロとは無関係なやつ
ばっかだしな。藤原の催眠術か、あるいは外来的な要素
がないと難しいかなぁ・・・。
675名無しさん@ピンキー:04/08/27 01:13 ID:m6E9yGbx
そこで、山咲 幸子嬢の登場ですよ。
あの存在感をたっぷりと描いてくれ。
676名無しさん@ピンキー:04/08/27 01:50 ID:aLkuCr+d
あ、でも良い方法思いついた
とりあえずストーリーもん放棄してそっちで書くか
677名無しさん@ピンキー:04/08/27 01:55 ID:aLkuCr+d
ちなみに良い方法と言っても別に革命的な要素なんて微塵も含んでないから期待すんなよw
678名無しさん@ピンキー:04/08/28 11:37 ID:KxwhdC5M
hage
679名無しさん@ピンキー:04/08/29 08:52 ID:jk+FHRFB
>>677氏、期待age
680名無しさん@ピンキー:04/08/29 12:40 ID:IbNCh2Xx
エロ画像スレでグルメが暴れてるぞ
681名無しさん@ピンキー:04/08/29 23:55 ID:jk+FHRFB
あのグルメって奴は、一体何なんだ?
何で、よりにもよって、いでじゅうでグロをやりたがるんだ?
682名無しさん@ピンキー:04/08/29 23:57 ID:qjdA8K9d
とりあえず、ムダとは思うが釘さしてきた。
ほんとに、出て行ってほしい。それがいやなら
グロ版行けyo!!
683名無しさん@ピンキー:04/08/30 11:08 ID:7imFkJGR
ベリ子に惚れこんだんだろうな
あっちでもこっちでもベリ子の話しかしてないし
684名無しさん@ピンキー:04/08/31 13:31 ID:IQUaZX12
毎日のオナニーと保守が俺の使命
685グルメ:04/08/31 19:52 ID:7u9RURai
>>683
次のSS、期待して待っててくれな。
686名無しさん@ピンキー:04/08/31 22:33 ID:E0UK4ola
>>685
だから、グロ反対だっちゅうに!!このボケナス!!
687名無しさん@ピンキー:04/08/31 23:29 ID:IQUaZX12
>>685
お前どうでもいいけど他行ってまで迷惑かけるなよ
グロスレあるんだからそこ行けよ
688名無しさん@ピンキー:04/09/02 22:23 ID:zBE0sgGA
677氏のSSを期待してあげ
689659:04/09/03 00:23 ID:GWMe2QY7
名乗り忘れてんじゃん…
>>677は俺です、ゴメンナサイorz
あと作品のほうはあんまり期待しないでくれ、SSムズイ
もともとあんまり時間があるほうじゃないからまだまだかかりそうだし…
でもどんなにウンコでも必ず載せる気でいるから気長に待っててくださいorz
690名無しさん@ピンキー:04/09/03 00:27 ID:GWMe2QY7
>>654
ちなみにリクエストのやつは少しずつながらすすんでるから安心してください
691名無しさん@ピンキー:04/09/03 01:28 ID:4YFUI6C4
659ガンガレ。
692名無しさん@ピンキー:04/09/04 12:50 ID:UWx3SrqX
age
693名無しさん@ピンキー:04/09/05 01:04 ID:pBk7673H
保守だョ。
694名無しさん@ピンキー:04/09/07 21:01 ID:q59x21lo
うーん、画像スレと比べて、こっちは寂しいな。
695名無しさん@ピンキー:04/09/08 00:05 ID:G/Ccc/87
>>694
まったくだな。向こうは神が降臨しまくってるからな。
こっちにも神職人現れてほしい。
696名無しさん@ピンキー:04/09/08 19:35 ID:u/PNbrjP
ベリ弟(;´Д`)ハァハァ
姉ラヴ鬼畜で妄想・・・
697名無しさん@ピンキー:04/09/09 23:28 ID:vTGUJtiL
hoshu
698名無しさん@ピンキー:04/09/13 00:18:48 ID:KytZyvgJ
659氏はどうしたのだ。
がんがってくれい。
699名無しさん@ピンキー:04/09/15 21:39:04 ID:3Lb+7Hm2
保守だョ。
700名無しさん@ピンキー:04/09/18 06:59:47 ID:cj7G5b+9
700Get!!!
701名無しさん@ピンキー:04/09/18 12:42:22 ID:XA5i+ChY
701ゲッツ!!
ところでボケなすって何?
702名無しさん@ピンキー:04/09/18 20:31:23 ID:fTk3v8X0
ぼのぼののエロパロがあるのかと思った・・・
703名無しさん@ピンキー:04/09/21 15:44:50 ID:KyFY9g5+
捕囚
70464:04/09/23 09:37:21 ID:ijMfp1F/
職人さんがなかなか現れないようなので、また私のつたないSSを載せてみます。
今度の話は、実はまだ完成してないんですが(最近どうも文章書くのがつらいもので)、
とりあえずできてるとこまで載せようと思います。
予定では、前の話みたいにメチャクチャ長い話にはならない予定です。
705夏の終わりに(1):04/09/23 09:42:05 ID:ijMfp1F/
夏休みが終わる3日前のこと

「えーっ、今日も一緒に勉強するの?」
中山朔美は、困惑した表情で電話に向かって話し掛けていた。
夏休み明けにあるテストの勉強をしていた朔美の元に、電話かけてきたのは、山咲幸子だった。
「だってー、全然わかんないんだもん。頼むから中山ちゃん、教えてよ。」
こうして、幸子の必死なお願いを断りきれず、結局、朔美は幸子の家に向かうことになった。
だが、朔美はあまり乗り気ではなかった。
(だって・・・、見ちゃったんだもん。)
幸子の家に向かいながら、朔美は昨日の勉強会のことを思い出していた。
奥野有里は旅行に出かけていないため、勉強会は朔美と山咲幸子と吉田みゆきの3人で行なわれていた。
「さっちゃん、ちょっと、トイレ借りるね。」
朔美はそう言うと、部屋を出て、トイレに向かった。
やがてトイレが終わって部屋に戻ると、二人の姿がなかった。部屋を出てから5分と経ってないというのに。
「あれ、さっちゃんとみゆきちゃん、どこに行ったのかな?」
不思議に思いながらも、誰もいない部屋の中で、一人勉強を始める朔美。
しばらくして、隣の部屋からかすかに声が聞こえてくるのに気がつく。
(何だろ?もしかしたら、さっちゃんとみゆきちゃん、隣の部屋にいるのかな?)
朔美はそーっと部屋を出ると、声のする隣の部屋に向かった。
声のする部屋の扉の前に辿り着く朔美。
部屋に入ろうとして、部屋の中から聞こえてきた声に、ビクッと思わず動きを止める朔美。
(あっ・・・さっちゃん・・・はぁ・・・ああ・・・)
チュパッ、チュパッ・・・
(吉田の胸って、やっぱ綺麗だな。それにここも・・・)
グチュッ、グチュッ・・・
(あああっ・・・はん・・・やああっ・・・)
(吉田、もうここ、ビショビショだぞ。隣の部屋に中山ちゃんがいるから、興奮してるんだ。)
(ああっ・・・そんなんじゃ・・・あぁぁっ・・・)

「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」
中から漏れてきた声を聞き、朔美はしばらく、部屋の前で呆然と立ち尽くしていた。
706夏の終わりに(2):04/09/23 09:45:22 ID:ijMfp1F/
しばらくして、ようやく朔美は我に返った。
(ええーーーっ!!!あ、あの二人、な、何やってるの!?)
よく見ると、部屋の扉は少し開いていた。
その隙間から、朔美は部屋の中を覗いた。
そこから朔美が見た光景は、部屋の奥にあるベッドの上で裸で絡み合っている幸子とみゆきの姿だった。
二人は、互いの秘所を擦り合わせて、激しく腰を動かしていた。
「はぁん・・・あっ・・・さっ・・・ちゃん・・・」
「吉田・・・ああっ・・・イイ・・・もっと・・・ああっ・・・」
二人とも激しい快感に、目に涙を浮かべ、熱い吐息を吐きながら、激しく腰を動かし続ける。
グチュッ、グチュッ・・・
部屋の中に、二人の喘ぎ声と、淫靡な摩擦音だけが響き渡る。
「はん・・・よ・・・吉田・・・私・・・ああっ・・・」
「さっ・・・ちゃん・・・気持ち・・・イイよ・・・やぁ・・・あん・・・」
二人はさらに激しく互いの秘所を擦り合わせる。
「ああっ・・・さっちゃん・・・私・・・イッちゃう・・・」
「吉田・・・私も・・・イッちゃう・・・イッちゃう・・・」
だんだん二人の喘ぎ声が大きくなる。二人とも、絶頂は近かった。
二人の秘所からは、おびただしい量の愛液が溢れ出ており、二人の太ももを伝ってシーツを濡らしていた。
二人とも、さらに激しく腰を動かした。
二人の体に、電流のような激しい快感が走る。
「やっ・・・ああっ・・・イク・・・イッちゃう・・・ああああっ・・・」
「ヤダ・・・さっちゃん・・・私も・・・あっ・・・あっ・・・ああああっ・・・」
二人ともビクンと体を震わせると、そのまま絶頂に達した。
しばらく二人とも荒い息のまま、しばらくベッドに横たわっていた。

一方、朔美は扉の前から、そっと勉強部屋の方へと戻っていた。
見てはいけないものを見てしまった。
朔美はそう思い、何とか忘れようとしたが、所詮は無駄な努力であった。
707夏の終わりに(3)
あの後、二人は何事もなかったかのように勉強部屋に戻ってきて、普通に勉強していたが、
朔美には、そのこともまた信じられなかった。
結局、昨日は朔美の勉強はほとんど進まなかった。
(今日はユリさんも来るみたいだから、大丈夫だと思うけど、また昨日みたいなことがあったらヤダな。)
朔美の足取りは非常に重たかった。

朔美が幸子の家に着くと、すでにみゆきが来ていた。
「おはよう、中山さん。」
「お、おはよう、さっちゃん、みゆきちゃん。」
笑顔で挨拶をする朔美だったが、ついつい変な妄想が頭の中をよぎる。
「どーしたの?」
朔美の様子を変に思って、幸子が朔美の顔を覗き込む。
「な、何でもないよ。それより、勉強しようよ。」
朔美は慌てて部屋に入る。
「と、ところで、ユリさんは、まだ来てないの?」
「えっ、ユリっぺ? もうすぐ来るんじゃないかな。」
「そ、そう。」
それを聞いて少しホッとする朔美だった。
そして、いつものように勉強会が始まった。
ごく普通の雰囲気で始まった勉強会だが、昨日のアレを見てしまったせいか、
朔美は内心ずっとドキドキしていた。
そうこうしているうちに、1時間が経過した。
(ヤダ・・・また、トイレに行きたくなっちゃった。どうしよう。)
トイレに行くのを一瞬とまどう朔美だったが、このまま我慢しているわけにもいけなかった。
「さ、さっちゃん。ちょっと、ト、トイレ借りるね。」
朔美はそう言うと、そそくさと部屋を出て行った。
(早く、部屋に戻ろう。)
朔美は、そう思い、早足でトイレに向かった。

そして、朔美はトイレを出て部屋に戻ると・・・・・・
やはり二人は姿を消していた。