597 :
ぎちょう:
お兄ちゃん格付けチェック(2)
可憐「2問目は声の問題ですよ。よく聞いてね、お兄ちゃん」
可憐がそう言うと、雛子と千影が衝立の中へと入っていった。
可憐「片方は本物の雛子ちゃんの声。もう片方は雛子ちゃんのモノマネを
した千影ちゃんの声よ。どっちが本物の雛子ちゃんか当ててくださいね」
A「あっ、おにいたまだー」
B「あっ、お、おにい……たま…だ……」
兄「うーん、難しいな、もう一度(ニヤニヤ)」
A「おにいたまー。ヒナ、ピョンピョンしちゃうよー」
B「おにい……たま……ヒ、ヒナ……ピョン…ピョ……しちゃ…よ……」
兄「そうだなー、お歌を歌ってくれないかな〜(面白いなー)」
A「ヒーナはげんき、げんげんげんき、えいえいおー」
B「ヒ…ナ……げんき……げんげん……げん…き……えいえい…お……」
A「おっなか、おっなか、おなかのおうたは、ぐーぐーぐー」
B「お…なか……お…なか……おなかの…おうたは……ぐー……クッ…」
兄「なんか片方元気ないなー、もっと張り切って歌ってよ(可愛いなー)」
こうして何度も何度も千影に雛子のモノマネを強要する兄であった。
可憐「うふふっ、ふたりともお疲れさま」
ようやく解放された雛子と千影が衝立から出てくる(もちろん兄は問題に
正解した)。元気な雛子とは対照的に、千影は荒い息をしている。
白雪「どうしたんですの?千影ちゃん。お顔が真っ赤っ赤ですのよ」
兄「ははっ、千影が恥ずかしそうにしてるのって、すごく可愛いな〜」
千影「…………………」
みんなの笑いものにされた千影は、真っ赤になった顔を俯かせた。