121 :
あぬぴす:
「は、はい、…あの、だいじょうぶですか」
俺を覗き込んでいる見るからに元気いっぱいの女の子と、ちょっと離れたところでもじもじ
としているおとなしそうな子。
意識が戻ってきてようやく今の状況がだいたいわかってきた。まさかこんなちっこい女の
子達に助けられるなんて、まぁ、見つけてくれた人がいただけでも運が良かったかもな。
「あ、さんきゅ、君たちが助けてくれたんだ」
俺はみーちゃんと呼ばれていた子の頭を撫でてあげながらとりあえず礼をいった。
「えへへ」
「あ、みーちゃんいいなぁ」
女の子がくすぐったそうにして身を縮める。
対照的に俺からちょっと離れていた子が傍によってきた。
見上げると風に揺れた木々の葉っぱが見える……。ふぅ、こんな風に草の上に横に
なったのは久々だな〜。まだ、頭はちょっと痛いけどもう大丈夫そうだった。