週刊少年ジャンプ連載『ONE PIECE』(尾田栄一郎)のエロパロスレです。
■推奨■
・投稿時には名前欄に「カプ名@作者名」 (名無し作家さんは作者名不要)
・最初(or名前欄)にSSの傾向提示。鬼畜、陵辱、SM等は苦手な人もいるので特に。
・sage進行(メール欄に半角小文字でsageと入力)
■ワンピースエロパロお絵描き掲示板■
http://www9.oekakibbs.com/bbs/nanamaruni/oekakibbs.cgi 男の道をそれるとも
女の道をそれるとも 散らば諸友
踏み外せぬはエロの道 PINKの板に
咲かせてみせよう
エロパロ道(ウェイ)
Mr2.盆暮
か か っ て 来 い や !!
3ゲット!
スレ立てたかったけどできなかったよ。
1さん乙です!
>1 ご苦労様ッス! これでずいぶんオエビにも行きやすくなったね!
超特急オエビ…なんちて
ますますの発展をおいのりしつつカキコ
乙。
7 :
せばす:03/12/07 13:52 ID:aaDeo7pB
即死ー防止ー。には心もとないー(;´Д`)ボンロビリレーの続きというか何と言うかです。
あと、前は特に名前も無かったのでコテを付けました。気軽にせばすちゃんと呼んで下さい。
90%見習B様のあらすじのままです。いわゆるパクってます。(;゚∀゚)=3ハァハァ
■前スレまでのあらすじ
それはサー・クロコダイル率いるバロックワークスのアラバスタ乗っ取り計画がいよいよ本格始動、という頃。
キューカ島の高級リゾートホテルでひとときの休息を楽しむ、Mr.0(サー・クロコダイル)とバロックワークスの面々。
しかしMr.0は根っからの稚児趣味。美少年やょぅι゛ょを追い回し、ミスオールサンデーは一人若い身体の疼きに
頭を悩ませていた。
そんなオールサンデーが目をつけたのが、オフィサーエージェントでもあり、オールサンデーにとって気の置けない友人・
Mr.2ボンクレー…オカマである。豪奢なセミスイートのベッドルームで、今二人はとうとう一線☆を超え
めくるめく魅惑の世界へと……。
■参加してくださる皆様へ
名前欄に「ボンロビリレー@作者名」もしくは本文の前に>>レス番号 の続き、と明記をお願いします。
エロとギャグに満ちた甘美な世界、奮って参加願います。
***********************************************
>前スレ561の続き?
その頃、砂漠の英雄サー・クロコダイルはと言うと
地位と名誉と金に物を言わせて大浴場を借り切り、
今夜のベストチョイスなょぅι゛ょ数名をはべらせてご満悦の様子で
湯ートピアな時間を過ごしていた。
「クハハ!まったくあの女は笑わせてくれるぜ…。」
先程の電伝虫でのミス・オールサンデーとのやり取りを思い出してはあざけるように笑った。
そんな彼の傍らで、はしゃぐ ょぅι゛ょ達の姿に微笑みながら
「オイオイ、お前ぇ等あんまり風呂場で暴れるんじゃねぇ。 殺すぞw」
と優しげに声を掛ける。
クロコダイルの言葉に一人のょぅι゛ょが自らの頭をコツンと叩きながら
ペロリと舌を出して「ゴメンなさぁい♪」と甘えたような声を出す。
ょぅι゛ょ達の肌は皆スベスベとしていてお湯を弾き、
光を反射してキラキラと輝いていた。
ペタンとした胸には小さな小さな乳首がチョコンと付いており、
丸みをおびたお腹の下にある可愛い割れ目の周りはまだ毛も生えていない。
稚児趣味の彼にとって、まさしく極上のボディと言っても過言ではなかった。
クロコダイルはザバッと水音を立てて洗い場へと出ると、
片手で器用にボディソープの泡をモコモコと作り始めた。
「♪エブリディスクロール!スンゲーもんだろ♪ 一番のハァハァを感じろよ〜 フンフンフーン♪」
…歌詞の最後が怪しくあやふやな鼻歌まじりで何やら楽しげである。
「ねぇ、おじさんの手ってどうして片手がそんななの?」
クロコダイルが泡を作っていると一人のょぅι゛ょが興味本位で悪ぶれもせず
左腕について尋ねてきた。
「んあ?この鉤爪か?クハハハ!こりゃあただの趣味だ。」
「ふーん」
そんな会話をしつつたっぷりの泡を作り終えるとクロコダイルは
「ホラ、こっちに来な。おじさんが体をキレイに洗ってやろう」
とょぅι゛ょを手招きした。
ょぅι゛ょは何の疑いも無くクロコダイルの元へとやって来ると
チョコンと腰をイスに下ろして「ありがとう♪」とニッコリと笑った。
(世間じゃあ俺はハードゲイ扱いだからな…コイツ等も親も何ら俺の性癖を疑いもしネェ。
クハハハハ!まったくもってハードゲイ様様だぜ。)
クロコダイルは鼻の下を伸ばしつつ、右手に取った滑らかな泡を
腕、首、胸へと丁寧になぞる様に擦り付けていく。
ょぅι゛ょがクネクネとくすぐったそうに身をよじらせてはクスクスと笑うのを見て
「ほう、なかなか感度はいいようだな」
と満足気に呟きながらその手を割れ目へと差し入れようとすると
ょぅι゛ょは、はっと驚きその手を征しようとした。
「きゃっ、おまたはダメだよぅ。オシッコする所だから汚いよぅ」
「クハハハ。「オシッコする所」か?なら尚更綺麗にしとかなきゃいかんだろう?」
恥ずかしそうに訴えるょぅι゛ょに構わずクロコダイルは指先を滑り込ませた。
指の腹で割れ目を擦り始めると、ょぅι゛ょはビクビクと体を震わせ
「あ、何か…ヘンな感じ…」と頬を赤らめる。
(クハハハ。やはりガキってぇのは最高だな。綺麗な体に石鹸の匂い。新鮮な反応と来たもんだ。
それに引き換え年増っていう奴ぁ無駄に肉付きがいい上に香水臭くてどうもいけねぇ。)
(どら、ここの具合はどうかな?)
クロコダイルは割れ目を滑らせていた中指をふいに折り曲げ、幼い膣口に突き入れる。
「きゃうっ!?痛いっ!」
突然の痛みにょぅι゛ょが体をのけぞらせ体勢を崩しそうになるのを左腕で受け止め
「おっとすまねぇな。おじさんの中指が滑っておじょうちゃんの穴に入ってしまったみてぇだ。」
と、ニヤニヤと笑いながら言ってのけた。
「しかし、指一本位で痛がってるようじゃこの先大変だぜ?
ぶっちゃけ、おじさんのチョコバナナはこんなもんじゃねぇからなw」
クロコダイルはその後丁寧にょぅι゛ょの体を洗い終わると、再び湯に浸り、
暫らく周りの様子をニタニタと見つつ考えを廻らせていたが突然に
「にしても、ょぅι゛ょ、おじょうちゃん、ボクじゃ芸がねぇな…。
よしっ!ここは1つお前達にオレが名前を付けてやろうじゃねぇか!」
等と言い出し、一人一人にオレンジだのチェリーだのと付けて周った。
アップルなんて名前を付けられたょぅι゛ょが困ったように
「でも、あたしちゃーんとお名前あるよ?」と訴えると、クロコダイルは
「クハハハ。なら今までの名前を捨てりゃあ良いじゃねぇか。」と事も無げに言ってのけた。
「うぅーん。でも、どうしてワザワザ新しいお名前付けるのぅ?」
「クハハハハ、そりゃあ俺の趣味だ。」
そうしてクロコダイルは近いうちに自分はある国の王になるであろう事や
その暁には俺とお前達だけのネバーランドをその国に作るという野望を
チョコバナナ丸出しで熱く語って聞かせた。
「とまぁ、そういうわけだ。そうなりゃあそのドリアンだのパパイヤだのという名前が
お前達にゃ重要になってくるのさ。クハハハハ。」
クロコダイルは自分の話に夢見る表情で目をキラキラと輝かせている
ょぅι゛ょ達の姿を満足気に見渡すと、垂れ下がった前髪を掻き揚げ
「よし、そろそろ上がるとするか」とょぅι゛ょ達を促すのだった。
-そんなかんじで-
ネバーランドワラタ・・・w
15 :
せばす:03/12/07 14:04 ID:aaDeo7pB
>14氏
ネバーランドは内部告発に気をつけないといけない諸刃の剣です。
が、国ごと自分の下におけば捕まったり釈放されたりする危険は激減の予定。
ワタクシ、また暫らくの間氏んだように横になってきます。ごきげんよう。
>湯ートピアワラタ(w
せばすちゃんマンセー!お大事に!
新スレだー!!!あらたなぱらだいすだー!
1様乙です!そんな貴方はマイフェイバリットゥw
そして
>セバスちゃん(お茶が飲みたいの・・・)
わ ら た
以外の表現方法を持っていません。ぬぅ・・・ワニよ・・・
細かい描写になんだかくねくねしてしまいますたwょぅι゛ょイイ!!w
お腰の具合はDoなのかしら・・・オイラ揉もうか?・・・心配だよぅ。お大事にです。
新スレ、乙です!
思う存分萌えさしてもらおうと思っとります。
セバスちゃん、さっそく投下ありがとうございます。
腹がヨジレますた…。社長マンセー。
>1様
前スレでワイパー×ラキを書いた者です。
スレ立ててくださったうえに前スレをまとめていただけるとか。
ありがとうございます。心より感謝!
もしよろしければ、その際拙文の傾向を「シリアス・エロ少なめ」
と一応書いていただければありがたいです。書き忘れててすいません。
それから>400あたりからばらばら落としてるのサンナミパラレルと
>567・568のサンナミ?なCW2ネタも自分のなんですが
なんかその都度適当な名前なので、Y×ラキ含む3つとも名無しにしておいてください。
でも面倒でしたらそのままでもまったく構いません。
後付けでほんとすみません。よろしくお願いします(ペコリ
>1
乙です!
そしてせばすちゃん……ワロタよぉ〜〜〜〜!!!
最低社長! イカスーーーー!!
ネバーランドというタイムリーな話題に社会風刺も交えつつ。
ただひたすら横腹が痛いです(w
チョコバナナ……社長、まずはネッシーごっこからだよ(w
>前スレのワイラキの御方。
乙です!
ワイラキ、いい……不器用なワイパーがいいなあ。それを知ってて、
一歩下がった感じのラキもいい!
不器用ながらも底で確り愛で繋がってる二人に、幸あれと……。
願わずにはいられません。
>ABC様
感想ありがとうございます。確かに前スレ>677は自分です。
どうしてわかったんですか?ばればれですか、もしかして。
でもY×ラキはそのとき言ってた話とは違います。
そっちの方はややダーク傾向でもう少し長めです。
キリのいいところまで即死防止に落とそうかとも思ったんですが
引越し早々ダークはキツいかなと。自分的に。
しかもせばすちゃん(様)の社長ネタがおもしろすぎるだけに、
その次に落とすなんて恥ずかしくてとてもできませんでした。
B様のサンロビに期待してます!
Y×ラキは、短時間で書いたうえに容量節約のため削りに削ったので
わかりづらい部分がかなりあるのではと思います。申し訳ありません。
いつか機会があればY×ラキノーカット完全版をお送りしたいです。
読んでくださったみなさん、ありがとうございました。
では、即死回避にBもひとつ。
サンロビです。甘くてエッチはないです。
タイトルは、『生きるということ』です。
どうぞ。
***************************
『生きるということ』
今日は朝からいいお天気だった。
春島が近いせいもあって、ぽかぽかと暖かな日差しが降り注ぎ、
うっとりするくらい気持ちのいい風が吹いていた。
こんな日に、薄暗い女部屋で篭もっているのは何だか損な気がして、
甲板に椅子を持ち出して本を読んだ。
いいお天気だから、皆甲板に出ていた。
日課のトレーニングに熱中する剣士さん。船の修理をするのは長鼻君。
追っかけっこをする船長さんと船医さん、その二人に静かにしなさいと
みかん畑から叱る航海士さん。
航海士さんと一緒に、みかんを収穫するサンジさん。
賑やかなこの船は、私が今まで生きてきた中で、一番楽しい空間。
以前の私は、賑やかなのは好きじゃなかった。
でも今は、賑やかなことは楽しいことだと思えるようになって、……自分でも不思議。
本に夢中になっていて、時間がどのくらい過ぎたのかなんて気にもしなかった。
「ロビンー!」
船長さんが遠くから私を呼ぶその声に、はっとして顔を上げた。
気がつくと、お日様は随分と高い位置にいた。
あたりを見渡すと、剣士さんも長鼻君も航海士さんも、誰もいなかった。
もちろん、サンジさんも。
「ロビンー、昼飯だぞー!」
船長さんが私に駆け寄ってきた。
「もう皆席についてんだぜ、ロビンが来ないと食えねえよ」
その顔には腹ペコだとしっかり書いてあった。
「あら、ごめんなさい。時間、すっかり忘れてたわ」
腕時計を見ると、とっくに12時を過ぎていた。
「早く行こうぜ、カレー、冷めちまう」
「ええ、そうね」
「今日のカレー、肉いっぱい入ってんだって! 俺すんげー楽しみ♪」
ししし、と船長さんが笑い、私もつられて笑った。
本を閉じ、折り畳み椅子を片付け、先にたって歩く船長さんの後に続いて、ラウンジに向かう。
「なあ、ロビン」
ラウンジに続く甲板の階段を下りる途中、船長さんがふと立ち止まった。
「なぁに?」
私も立ち止まった。
「……お前最近、よく笑うようになったな」
私のほうに振り返り、にっと歯を見せて笑う。
「私?」
「ああ、ロビンがこの船に来た最初の頃って、あんまり笑わなかったし、
ちょっと怖い感じがしてたんだよな。」
「…そう、……そういえばそうね、」
そう、最初の頃は。
私は余り笑わなかった。
「けどこのごろのロビンは、よく笑う」
そう、この頃は。
私はよく笑うようになった。
航海士さんや長鼻君にも言われたの。
『ロビン、この頃良く笑う』って。
それは丁度、サンジさんと恋に落ちてから。
「いいぞ、そのほうが。笑う門にはなんとかって言うしな」
「そう、有難う……」
「―――よかっただろ?」
「…え?」
「あの時、死ななくて」
「………」
「アラバスタで、お前死のうとしたけど…死なないでよかっただろ?」
”あの時”。
崩壊していくアラバスタの地下宮殿で、私は死を選ぼうとした。
その私を、生きるという道へ半ば無理やり導いてくれたのは、他ならない船長さんその人だった。
『……ちょっと待って!! 私にはもう生きる目的がない……!! 私を置いて行きなさい!!』
『何でおれがお前の言うこと聞かなきゃいけねェんだ……!!』
その時は、そしてそれから暫くは、彼のことを何て酷い人だと思っていた。
何で私を生かせたのか、と。
あのまま死なせて欲しかったのに、と。
けれど。
けれど―――――……今は。
「……ええ、よかったわ……」
死ななくて、よかった。
生きていて、よかった。
だって、生きているということは、こんなにも楽しいんだもの。
心を許しあえる仲間と、同じ時間を共有し、冒険をして、一度はあきらめかけた私の夢は、
確実に前へと進んでいる。
そして――――恋をして。
人を愛するということを、初めて知った。
生きているからこその喜びを、見出した。
船長さんが私に与えてくれたのは、生きるということ。
そしてサンジさんが、生きることの喜びを、与えてくれた。
私はその喜びを、楽しみを余すことなく享受していた。
よく笑うようになったのも、すべてその結果。
「……サンジ、優しいか?」
「ええ、とっても」
「……幸せか?」
「ええ、勿論。怖いくらい、幸せよ」
「そっか、よかった。アイツ口悪いから、心配してたんだ」
しし、と肩を揺らせて船長さんは笑った。
丁度ラウンジの前に辿り着いた。扉を開けると香辛料の良い匂いがし、
サンジさんが大きな寸胴鍋の前で皆の分をよそっていた。
「ロビン連れて来たぞ!! よーし、皆揃ったから飯だーーーーーっ!!」
「「「「「おーーーーっ!」」」」」」
そして始まる、この船にとっては毎日3回必ず行われる一大イベント。賑やかな食事タイム。
エプロン姿でレードル片手にてきぱきと仕事をこなすサンジさんを見て、
私は心が熱くなるのを感じた。
その夜、サンジさんに昼間のことを話した。
「……へえ、クソゴムがねえ」
ベッドの中、ライターを弄びながらサンジさんは小さく笑った。
「そういやそうなんだよな、……アイツのおかげなんだよな、俺が
オールブルーを探しに出ることができたのも、……勿論ロビンちゃんと出会えたのも……」
「そうよ、……なのに船長さんたら、恩着せがましくないから、……言われるまで、
忘れてたの。駄目ね、私」
その上、ありがとうもいえないまま。
「……俺だって忘れてたよ」
私もサンジさんも、どれほど彼に感謝の言葉を言っても足りないほどの恩を受けている。
なのに船長さんは、恩着せがましいことを一切言わないし、そのことを態度に表さない人だから、
私たちはつい忘れそうになる。
「たまには船長さんに感謝の言葉……ううん、冷蔵庫泥棒を見逃してあげるほうが喜ばれるかしら?」
「ハハハ……そうかもな、アイツは言葉より食い物だ。けど冷蔵庫泥棒は見逃せねえなあ」
「ふふふ、」
二人でひとしきり笑いあった。
「……アイツへの感謝の気持ちは、明日の朝飯に反映させるとするよ」
サンジさんはライターを枕元に置いて、サイドボードのランプを消した。
「……ロビンちゃん、好きだよ……」
サンジさんが私を抱き寄せる。
「サンジさん、……」
私はそっとキスをした。
私に生きることの喜びを与えてくれた人に。
私に生きるということ、そのものを与えてくれた船長さんに、心の中で感謝しながら……。
(END)
********************************
以上です。んじゃ晩御飯食べてきます。
・・・ (察して欲しい三点リード)
うあぁぁぁぁぁぁぁぁんんんんん(号泣)
Bさま!B様!!!
ぐっじょぉぉぉぉぉぶ!!!
かっこよすぎるぞルフィ!なんかもう素敵!
ナンだろ素敵!素敵杉!あぁ・・・
「死なないでよかっただろ?」
・・・あぁ・・・(失神)
B様降臨!
ワイパー×ラキの感想ありがとうございます。
改めて読むと直したいところだらけで、
夜中にSS書くのはよくないなと思いました(笑)
でも読んでいただけてうれしいです。
ありがとうございました。
そして…サンロビお待ちしてましたぁー!
何度読んでもいいです。感動しました。
ああ〜ロビンちゃん好きだー!
新スレおめ!!
>1 乙カレーです。
>前スレワイラキさま
もしかしてパラレル書かれた方かな〜?と思いつつ読んでいたら、当たりでした。
シャンディア独特の空気と、二人の熱い想いと愛情が伝わってきて凄くよかったです!
もしかして空島はこのスレで初かも?
血染めワイパー萌えます。
完全バージョン、新作、どちらも楽しみにしています。
>セバスちゃん
ょぅι゛ょキタ━━━━━━(゚∀゚)━━━━━━ !!
思いっきり笑わせていただきました。
時にスリリングなょぅι゛ょとのやり取り、ネバーランドに湯ートピア、小ネタサイコー!!
お体お大事にね。
>Bさん
サンロビキタワー.*:.。.:*・゚(n‘∀‘)η゚・*:.。.:*!!
またルフィが格好いいわ、ロビンちゃんがめためた可愛いわ。
クールな女性が好きな男の前でだけ可愛くなるってところが萌えです。
エロなしも(・∀・)イイ!!
っは〜!!!Bさまだ!
サンロビ好き!大好きッスよもう!!
エチ無いのもなんつーか慣れてる感じがしてかなりエロい!!
ルフィがかっこいいのもイイですよ!
スレ立て乙です!!いとめでたけれ、エロの華!!
あなたのセンスに惚れそうです(*゚▽゚)
>セバスちゃん……社長!!!!クリティカルだ!!!ああもう!!
紅茶吹きそうになったじゃねーか!!!
小ネタ最高!!!あなた神!!!
>Bさん
キタ━━━( ´∀`)・ω・) ゚Д゚)゚∀゚)・∀・) ̄ー ̄)´_ゝ`)−_)゚∋゚)´Д`)゚ー゚)━━━!!!!
サンロビってBさんの王道でもありますよね?ああ、いいもん見たぜ……
寝起きの目に非常に良いものを。
ロビンかわええなぁ。キャンディー缶のサンロビ思い出しちゃった。
コニスさんです。
エロは例のごとく。
なんだかちょっと・・・な感じです。
暇な人はよければ。
触媒という言葉を知っていますか?
内的要因による変化が認められない場合。
外的要因によって変化を促す・・・
たとえそれが・・・毒であったとしても。
私の日常は日々海岸に出てハープを弾き、
遠く水平線を眺めて、いつも変わらない風景を眺めていました。
・・・神をあがめ、そして恐怖しながら。
生活は厳しいものではありませんでした。
食べるものに困ることもなく、いつでも温暖で。
もしも病気になったとしても、ホワイトベレー隊の皆さんが手厚く看病してくれる。
町のある島雲の外で、ゲリラと神兵の皆さんが戦っていたらしいけれど町に戦火が届くこともなく・・・
だけど・・・だけど私は。
そんな、幸せな生活をしていても。心のどこかで・・・
変わって欲しいと思っていたんです。だから・・・彼らを。
冒険の匂いのする。私が触れた事の無い雰囲気を持つ彼らに。
構わずにはいられなかった。神の名の下、試練を与え。それを告白したときに。
彼らは・・・私の想像を超える言葉をくれました。
私は・・・私の心は歓喜に震え、変わっていく世界を夢想しました。
彼らの船に着いた時。あのときの三人のうち二人がクロこげで転がっていました。
私は急いで治療して。一生懸命看病したんです。
そのときに・・・後悔しました。彼らを巻き込んだことを。
だから・・・私は。私にできることをしたんです
彼らを包む服をすべて脱がして。
彼らの焦げた肌を濡れた布で拭いて。
生々しい傷跡に少し戸惑いながら。
傷跡に舌を這わせました。
ゆっくりと・・・彼らをできるだけ刺激しないように。
彼らの中心が少ずつ首をもたげるのをみて顔を赤くしながら。
起立したそれを痛くないように握り。先端に口付けゆっくりと交互に含みながら。
私にできる、できうる限りの奉仕を。
体が疼くのを感じて。思わず自分で自分を・・・
彼らの精を交互に飲み干して。濡れた布でふき取り。そして看護。その繰り返し。
父に・・・ばれないように。
彼らは私の願いをかなえてくれました。
神に祈っても叶わなかった、思いをかなえてくれました。
神兵も、天使も、ゲリラも入り乱れて騒ぎあう、お祭り騒ぎを抜けて。
彼らの船長の手を握り、人気の無いところに引き寄せて。
「おーいコニス!何だよ!俺まだ騒ぎたんねーぞ!」
「ルフィさん・・・ありがとう。」抱きしめ 口付け 舌を絡めました。
・・・驚いたような表情は一瞬で。口元だけでにやりと笑うと、彼は私の膨らみに手を当てて。
「ふ〜ん・・・まぁいっか。やるぞ!コニス。」しししっと子供のように笑って。
私の体を思う様蹂躙していきました。
彼に抱かれながら、私はこれから始まる新しい生活に思いをはせて。
・・・わたしの日常は。海岸に出てハープを弾いて。
遠く水平線を見つめながら、島から聞こえる雄大な鐘の音が、彼らに届くことを祈り。
そして、彼らの冒険を。彼らの勇敢な戦いを。この空に残す為に。
私ができることを探すこと。
それが・・・彼らが与えてくれた。私の新しい日常。
神に祈ることの無い。自分の力で立つことのできる世界。
自分の意思で決めることのできる世界。
下の海から来た触媒は。毒かと思っていた外的要因は。
私の体からもう二度と抜けることのない。
希望と。夢の。最高の抗体にかわりました。
ありがとう。青い海から来た冒険者。
貴方達の冒険が、光と、楽しみと、
そして夢に満ち溢れていることを大鐘楼に願って。
おしまいです。お疲れ様でした。
そんなかんじで。あんな感じ。
うふふぅ♪
43 :
せばす:03/12/08 21:21 ID:ksyTBieL
皆さんが元気玉をオラに分けてくれたお陰で本日すこぶる調子イイです。いや、マジで!
親切なお言葉有難う御座いますー!痛みになんかネバーギブアップを心に頑張っておりますよ!
>16氏
わざわざお気遣い有難うございます。
ここはやさしいインターネットですね。
そんなアナタに…
ttp://www.geocities.co.jp/Playtown-Darts/3851/uto.html >17 ABC様 (お茶でございます、おじゃうさま。( ´Д`)つ旦)
お腰の具合はかなり楽な本日。皆さんの祈りのお陰です。
揉もうかって?アラ、ヤダ。ここはやらしいインターネットですね。
何人かに笑って貰った様でホッと安心いたしました。
自分では投下しながらもドッキドキもんでした。
描写が細かいのはワタクシがロマン派だからです。
…印象派だったっけ?細かい描写の絵画って。
そして>34!サイコー!静かな語りがポエミーですな!ハープの音色が聞こえてきます(´Д`)
>18氏
読んでいただいて有難う御座います。
なんていうかもうクロコダイルの性格とは全く違うので申し訳ない。
いや、自分はクロコダイルのツレでもないので本当の性格なんて知りませんが。
「コイツァただの社長の皮を被ったワニだ」と割り切って貰えたらありがたいです。
44 :
せばす:03/12/08 21:22 ID:ksyTBieL
>19 見習いB様
大人らしく社会風刺ネタを取り込んで見ました。
ネッシーごっこですか!潜水艦ごっこみたいなヤツですね!
あと、あらすじお借りいたしました。自分では書けないので(;´Д`)ノ
私の話に引き換えB様のストーリーは素敵ですねー。
なんだかキレイな叙情映画を見ているようなそんなイイ気持ちvv
>30 どろんぱ様
エロスを足してみましたがどの辺りがエロなのか…。
こんなのリレーの中に入れて良かったのでしょうか…
戴いているレスの方向性がおかしいしw 予想外で嬉しすぎるけれど。
>32 KINO様
小ネタ最高ですか?長年温めてきた話なので嬉しいかぎりです。
……スイマセン、長年温めたなんてワタクシ、ウソを付いてしまいました。
ほぼその場のノリです。
特にお子様とのやりとりはほのかにエロを入れようと思いほぼ一日前に付け加えました。
語尾が「〜だった」だらけなのがその事実を伺えます。早く落とそうと無茶してしまいました。
45 :
16:03/12/08 21:58 ID:OiFlNSel
>せばすちゃん
クハハハハ!おじさんもビックリしちゃったよう(ワニちゃん風)
いやもうホントそんなせばすちゃんにメロンリンラブですw
>ABCたん
良かったよぅ(あっ…ょぅι゛ょ言葉が抜けないよぅ)こんな天使が欲しいでつ。
サンロビに感想レス下さった皆様、有難うございますーーーー!!
エチー無しなのでどうかと思いつつ投下しましたが、……ホッ。
サンロビといいつつルフィがメインのような話ですが(w
喜んでいただけて幸いです。そして、工事中のサイトのほうにもお越しくださって
有難うございます。
一日も早く完成せねば。
そして、
ロビンちゃん好きだぁーーーー!!(絶叫)
>ABC様
コニスちゃんキタ━━━!!
一見純情そうなコニスちゃんの秘めたるエロ、なんともハァハァでした。
あの船の中でそんなことが……!!
最後の6行、エッチででもじーんときました!
>ABCタン
コニスちゃんーーー!!
たまりませんな。まさに白衣の天使。ってピンクの服だったか。
(;´Д`)ハァハァハァハァ/lァ/lァ/ヽァ/ヽァ ノ \ア ノ \ア / \ ア / \ ア
感想いただいた方ありがとうございます。
次こそウソップだ!w
最近ななまるにーさんおいでになりませんね。
腱鞘炎かな・・・?
>49
と、油断(?)してたら来るんですよと。あいつ死んでるんちゃうかとか囁かれる頃に。
というわけで>1乙です。出遅れてすいません。
クリスマス強化月間(月間?)こっちはどう投下しようかと悩みまくったのですが、
溜め込んでると次にいけない感じだとわかったのでできたもん順に投下することに
勝手に決めました。自己プロデュースも大変さ…(前髪かきあげてみました←むかつく)
というわけでただいまクリスマスネタ第1段投下準備中。シャンマキでシリアスです。
そして華麗に50Getアンドターン!
みんなのにはあとで感想つけますよ。
このスレなんか面白い。
>51
当然よぉ! (と、我が事のように自慢)
クリスマスネタ第1弾。
シャンマキでシリアスです。ビタービタースイートくらいの感じです(曖昧)。
子供D兄弟とかいますがエロ比率は低いです。嫌いな方はスルーで。
それではどうぞ召し上がれ。
******************************************
『垂雪―しずりゆき―』
「―だから決して悪いようにはならん!この店を手放せと言っとるわけでもないんだから、とにかく相手と 一度会うんじゃ。わかったな!」
「村長さん、ちょっと待って…!」
制止も聞かずに出て行こうとするのを追いかけようとしたとき、店の扉が開いた。どん!と真正面からぶつ
かる。
「おっと!…ああ、こりゃ失礼、村長」
「……あんたか。いや、こちらこそ失礼した。それじゃ」
そそくさと出て行く村長と入れ違いに入ってきたのは、赤髪の長身の男。半年ほど前からこの港村を拠点に周辺を航海している海賊船の船長だ。
大海賊時代とはいえ、こんな田舎を訪れる海賊などそうそういない。彼らが上陸した時は全島民が震え
上がったものだが、やがてそのあまりの豪放磊落ぶりに、次第に人々は慣れていった。彼らは島民の財産
などには一切興味を持たないどころか、こちらの懐を潤してくれる存在として受け入れられたのだ。なに
より、この船長の明朗快活な人柄は、えもいわれぬ魅力で誰でも惹きつけてしまう。
マントの肩に着いた雪を払って、冬には不似合いな麦わら帽子を脱ぐと、彼は笑った。
「こんにちは、マキノさん。最近めっきり冷えるなァ。温かいものをもらえたら嬉しいんだが」
「あっ…はい。コーヒーで良かったですよね?」
「ああ」
カウンターへ腰掛けて、屈託のない笑顔を向けてくる。マントを脱いで傍のスツールにかけると、かじかん
だ手にはーっと息を吹きかけている。寒いのならもっと温かい格好をすればいいのに、彼ときたらいつでも
腕まくりをしたシャツの胸をはだけて、下はハーフパンツと言ういでたちだ。サイフォンを仕掛けてから、
達磨ストーブに石炭を足した。その近くへ椅子を引く。
「こちらで休まれたらいかがですか。カウンターより温かいですから」
「ああ、いや、良いんだ。ありがとう。悪いな、気を使わせて」
「この店の主なんですから当たり前ですよ」
「そうか。…そりゃそうだな」
ははは、と笑いながら、カウンターから目を離さない。不審に思って傍へ戻って、あっと気がついた。カウ
ンターの上に置きっぱなしになっていた写真を慌ててひったくると、後ろ手に隠した。でも、もうとっくに
見ていたのに違いない。彼は困ったような顔をして笑った。
「見合い写真か」
「………ええ」
白状すると声を上げて笑う。なにがそんなにおかしいのだろう。他人事だと思って。
「この半年で何回目だったかな」
「……これでもう五回目です」
そう、彼には何の因果か毎回こんな現場を見られている。まるでそう決まっているかのように、村長が写真
を持って私を訪ねた直後に彼は店へやってくるのだ。最初はからかわれて本気で怒ったのだけれど、こうも
重なると諦めのような気持ちが湧いてくる。次第に私は彼に愚痴をこぼすようになっていた。
「こう頻繁じゃ村どころか、島中で有名人になってしまうわ。『嫁き遅れのマキノ』って」
「まだ二十五だろう?」
「もうすぐ六です」
「そうか、俺と一つしか変わらないのか」
「クリスマスも過ぎてすっかり売れ残りのケーキに」
「苺を取り替えりゃぁ…」
言いかけるのにちら、と視線を投げると、「冗談だ」と慌てて手を振る。それには応えずに、すっかりお湯
が上がって煮立っているサイフォンの下からアルコールランプを外して火を消すと、ふぅ、と二人同時に
短く息をついた。そうしてから顔を見合わせて肩をすくめる。そうしてから、コポコポと音を立てて
コーヒーが下のポットへ落ちるのをぼうと眺めていた。
子供のような人だけれど、私がどうして結婚しないのかくらい想像がつくのだろう。いや、子供のような人
だからこそ。
カップへコーヒーを注いで、カウンターの上に差し出すと、受け取って「あちち」と言いながら笑う。
…とても自由な人。大人になりきれなかった、大人。そういう人。
父親はほんの小さな頃に、母親は私が十七の時に亡くなった。それ以降は残された唯一の財産である店を
切り盛りするのに必死だった。のんきにふわふわと少女時代を送った記憶など殆どない。小さな頃から店の
手伝いに借り出されていたし、勉強する暇などもなかったけれど、無学だからこそ店の経営の仕方などを
学んでいかなければダメだとすぐに思い知った。
そして同時に、処世術も。
若い女が酒場で、しかも一人で働いているのだから、どうしたって憶測が飛び交う。平和であることと、
人々が善意だけで生きられるということは必ずしもイコールではない。小さな村だからこそ、人の口とは
恐ろしいものなのだ。
私は何も悪いことなどしてこなかった。だから自信を持ってそれらを無視した。穏やかな顔で笑って、人
付き合いを良くしていれば、自ずと身の潔白は明らかになるだろうと信じていた。
…亡くなった母が体を売っていたということを、噂に聞くまでは。
死んだ人間の悪口など、と皆を叱り付けたのは村長だった。けれどそれは本当に「悪口」だろうか。「事実」
なのではないだろうか。
私には忙しく働いていた母が、私生活で何をしていたかなどわからない。店を閉めてへとへとになって眠っ
た後のことなど、何も知らない。だけど、それが本当だと言うなら、一体誰が母を買ったというのだ。島の
誰かでなければ、港へ寄る船乗りだろうか。それとも海賊。
…なんの証拠も無い。私にとっては、結局根も葉もない噂でしかない。
それなのに。
「あの人の娘だからねぇ」と人は言う。
娘だからどうだって言うのだろう。血は争えないと?一体なにがその証明になると言うのだろう。
だったら私は、誰とも寝ないわ。
純潔を守って、聖母のように暮らすわ。
それでもって、潔白を証明して見せるわ。
私は意地になった。そしてそこに、彼らはいた。
エースとルフィ。私は親の無いこの兄弟の面倒を見ることで、心の安定を図っていた。偽善だと言われても
仕方が無い。子供達に好かれることで私は事実救われていた。面倒見の良い女、という評価を得て。
一度、本気で彼らを引き取って親になろうかと思ったこともある。けれど村長はそれを許さなかった。あく
まで後見であることを命じ、自分もそうしていた。彼らの出生の秘密にも関係があるのかもしれないが、
それはこれまでもついぞ明かされることはなかった。ただ、それを機に村長は私を必死にどこかへ嫁がせ
ようとし始めたのだ。
私には守るべき店がある。親のない私にとって、店は形見であり、唯一の家族の証だ。それを手放すこと
などできない。断り続ける私に、村長は躍起になって条件の良い見合い相手を探してきては勧めた。
…そんな風になって、もう三年が近い。
「そういえば、もうじきクリスマスだな。店では何かするのかい?」
「ええ、一応は。といっても店は通常営業で…普段とそう変わりはないですけど、エースとルフィを招待
しますよ」
「そうか。俺も次の航海が丁度終わる頃だろう。土産を持ってきてやるかな」
「今度は…どれくらい出るんですか」
「明日出港して…二十日くらいだったかな…?ベックマンならきっちり把握してるんだが、どうも俺はダメだ」
「ふふ、しっかりしてください。…イブには帰ってこられるんですね」
「そういう予定にしよう。しかしルフィはともかくエースがなぁ」
カウンターに突然突っ伏したのを見て、私は驚いてグラスを拭く手を止めた。
「……エースがどうかしましたか?」
「最近俺を避けやがる」
「まぁ」
意外だった。始終彼の足元に絡み付いているルフィが目に付くものだから、失念していた。ルフィは一人
でも二人分騒がしい。
「もしかしたら俺は嫌われているのかな」
「まさか!だって少し前まで良く一緒に遊んで……あっ…」
「はは、遊んでたよ確かに。主に俺が」
「ふふっ、そうですね。…それじゃ、嫌われるようなことをしたんですか?」
「いや。…だが、これはまだ推測なんだが」
顔の前に手を立てて内緒話の仕草になる。釣られて耳を貸すと、悪戯っぽい声で囁いた。
「どうも嫉妬されているんじゃないかと思うんだ」
「嫉妬?」
ああ、と合点が行く。ルフィがあまりにも彼に懐いているものだから、兄としては面白くないのだろう。
一人っ子の私には少し羨ましいような気もするが。
「…お兄ちゃんですからね」
「そうだな。しかし、そうなると意外に早熟だな、あれは」
「は?」
「ん?」
どうも話が食い違ってるような気がする。目をしばたかせていると、彼は困ったように頭を掻いた。
「いや、俺は…その」
「え…あの、どういうことですか?」
「だから…あいつ、マキノさんを俺に取られたと思ってるんじゃないかって」
「なっ?!」
「いや、だからこれは推測だ」
慌てて手を振るのに、顔が熱くなった。…まさか。まさかそんな。
「…困ります」
「あっ!…そうだよな。すまない。悪い。申し訳ない」
頭を下げながらスツールから立ち上がるのに、どうしていいかわからなかった。百ベリー硬貨を三枚、カウ
ンターに滑らせて、彼は苦笑いすると、マントを身につけた。
「クリスマスには二人に土産持参して、せいぜいご機嫌を取るさ。変なことを言って悪かった」
「…いえ」
「マキノさんは?」
「えっ?」
「何か欲しいものないか?リクエストがあれば」
「…私は別に」
「…そうか」
麦わら帽子を被ると、「ごちそうさま」と手を上げて扉へ向かう。冷たい風が一片の雪を運んで、店の中へ
吹き込んだ。
彼が海に出ている間に、私は二十六になる。
「マキノー!来たぞーー!メリー・クリスマスだ!!」
「こら!ルフィ走るな!あ、…こんちわ。えーと、今日はお招きありがとうございます」
「ふふ、いらっしゃい。エースは偉いのね、ちゃんと挨拶できて」
「俺だってできるぞ!おねまきありがとうございます!」
「お招き、だ。バカ」
「なんだよ、バカって言ったやつがバカなんだからな!」
まったく来るなり騒がしい。やいやいと兄弟喧嘩をしながら店の中に入ってきて、特等席のカウンターに
並んで腰掛けた。
「マキノさん、これ。毎年同じでごめんなさい」
「いいのよ、そんな気を使わなくて」
クリスマス・カードを差し出してくるのに、笑って受け取ると、エースは困ったような顔を上げた。身寄り
の無い彼らは、とくに施設があるわけではないこの村で、他所の家の赤ん坊の子守りをしたり、庭掃除や
お使いなどを引き受けては日々の糧を得ている。子供の二人暮らしは決して良いとは思えないが、私を含め
て村人達は過剰に手助けするでもなく、見守っている。それが村長の意向でもあり、村全体の総意だった。
そして彼らは人の厚意に素直でいられる良い子たちだ。
「ルフィ、お前もちゃんとお礼言えよ。カード書けって言ったのに書かないし」
「いいんだ!俺は、宝払いでいつか返すから!」
「またそういう…」
「期待してるわね、ルフィ」
「おう!」
ピラフやローストチキンを大盛りにした皿を目の前に置くと、ルフィは途端にスプーンで掻き込み始める。
エースはそれを見てますます困ったような顔をしたが、私の視線に気がつくと、「いただきます」と手を
合わせて負けずに食べ始めた。
今日帰ると言った彼の船は、まだ港につかなかった。窓の外では雪がこんこんと降り積もり、温かい店内に
客はまばらだ。クリスマスは二日とも家庭で祝うのが村では普通だから、本当は店を開けていてもたいした
稼ぎにはならない。独身者が温かい料理と酒を求めに来るほかは、近所の人が挨拶に訊ねてくる程度だ。
それでも、彼の船が戻れば、きっと宴になるに違いないと思っていたのだけれど。当てが外れたような気持ち
になって、私は溜息をついた。
「ヒャンフフもろっぺぽらいまー」
「口に入れたまま喋るな!」
来年には七つになる幼い弟は、私の一抹の寂しさを吹き飛ばすように言った。兄は「またシャンクスかよ」
と茶化すように言って、頭を軽く小突く。ジョッキに注いだオレンジジュースをごくごくと飲み干すと、
ルフィはまるで大人がビールを飲む時のようにプハーッ!と息をついた。この半年ばかりの彼のお気に入り
のポーズだ。
「だってよ、イブには戻ってくるって言ってたんだぞ」
「航海の日程がずれ込むことは今までだってあったろ。今日は雪だし、もう日も暮れたし…無理だよ」
「寂しいわね」
「うん」とルフィ。「俺は別に」とエース。
「…あら、エースは船長さんが嫌いになっちゃったの?」
聞くとぷいと横を向く。
「だって、あいつ大人のクセにガキっぽいよ。俺は海賊になるんならもっと渋いのが良いんだ」
二十七の男を捕まえてガキっぽいとは、いっぱしの口を利く。確かに外れてもいないが、十にならない子供
に言われてしまっては流石のお頭も形無しだ。
満腹になった途端に眠気が来たのか、ルフィがこくりこくりと舟を漕ぎ出したのに、スツールから下ろして
椅子に座らせると、エースは「お手数かけます」とまた子供らしくない台詞を吐く。食べてる最中に眠気が
くるという赤ん坊のような癖があるのに、こういうときはしっかり「お兄ちゃん」の顔なのだ。彼が以前
言っていた「早熟」という単語が頭を過ぎった。
「エース、そういえば、航海に出る前に船長さんとなにかあった?」
「…なにかって?」
「最近エースが冷たいって愚痴られちゃったのよ、私」
「ええ?!…ほんとにガキっぽいな、あいつ…別にどうってことないよ」
「でも本当にしょげていたのよ」
「だって…あれはあっちが悪いよ。俺、からかわれたんだ」
「からかわれた?」
「…その………好きな子いるのかとか」
「まぁ」
随分話が違う。推測だと言っていたではないか。
「それでエースはなんて答えたの?」
「マキノさんまで聞きたがるの?!おかしいよそんなの秘密にしとくことじゃないか!」
「そうね、それでも気になっちゃうのよ。だって友達でしょう?」
「友達にだってプライバシーはあるよ」
プライバシー!私は思わず吹き出してしまった。気分を害したらしく、そばかすの浮いた頬を真っ赤にして
エースは睨んできくる。ごめんなさい、と謝ると、別に、とまた横を向いた。
「内緒にしなきゃいけないってことは、…いるのね?」
「……気になってるやつなら、いるけど」
「やつ」
…ということは、おそらく同年代だろう。いや、どうだろうか。大人を捕まえて「あいつ」という子だ。
「そうか、じゃあ私はエースの初恋の人になり損ねちゃったのね」
悪戯っぽく笑って見せると、ぽかん、と見上げてきた後で、下唇を突き出した。
「なんだ、シャンクスから聞いてたわけじゃなかったんだ」
「あら。船長さんには言ったの?」
「それはだから内緒だよ。…なんだい、あいつのほうがよっぽどダメだ」
「ダメ?」
「なんでもない。ごちそうさま!」
ぱんっと手を合わせると、背後で寝こけているルフィを窺う。どうしたものだか暫く考えていた後、私の
ほうを見上げてきた。
「マキノさん、今日は本当にありがとう。俺、あいつおぶって帰るよ」
「無理よ!雪も酷くなってきたし…今日は泊まっていきなさい」
「そこまで甘えるわけにはいかないよ。…それに」
「それに?」
「…なんでもない」
いつの間にこの子は言葉を飲み込むことを覚えたのだろう。もっと甘えてくれたって構わないのに。子ども
扱いが嫌になる年頃だろうかと思い直して、私は言い方を変えた。
「じゃあ、お願い。もう少しだけ付き合って?このままイブを一人で過ごすのは私も寂しいの。帰りは送っ
ていくから」
手を合わせて首を傾げてみせると、やや暫く思案顔になったが、ちら、と見上げてくる。ダメ?と押すと、ふーっと溜息をついた。
「そんなに言うなら…わかったよ」
そのくせ、新しく出したジュースを飲み終わらないうちにエースはカウンターに突っ伏していびきをかき
はじめたのだった。
「…このくらいで良いかしら」
最後の客を帰して、店の後片付けを済ませると私は椅子で毛布にくるまって眠っている兄弟を見た。この分
なら朝まで起きないだろう。奥の部屋へ寝かせてやらなくては。
二人を引き止めたのにはわけがあった。今年のクリスマス・プレゼントは郵便受けには収まりそうに無かっ
たのだ。ルフィには例年どおりキャンディの詰まったサンタの長靴だが、エースが最近航海術を勉強し始め
たというので、本を買ってあった。どう考えても彼らの家の小さな郵便受けにそれら両方が入るとは思えな
かったし、かといって雪晒しの玄関に置いてきては、翌朝見つけられないかもしれない。なにより濡れてし
まっては台無しだろう。
「サンタクロースも楽じゃないわね」
一人ごちて、ルフィを抱き上げたその時だった。店の扉が開いて、風と共に雪が吹き込んだ。
「あ、すいません、今日はもう…」
「良かった!まだ開いて…ありゃ?店じまいか」
「…船長さん!」
麦わら帽子もマントもすっかり雪塗れのままで扉から顔を覗かせた彼は、白い息を吐きながら頬を真っ赤に
していた。走ってきたのだろうか、この雪の中を。…それより。
「こんな時間にどうしたんです?帰港されたんですか?」
「あー…いや、その。船はまだ沖に…」
「ええっ?!」
「しっ、…起きちまう」
「あっ…」
ルフィを抱えていたのを忘れていた。彼はバサバサと体から雪を払い落として、エースも寝ているのを見る
とそっちへ歩いていくと椅子から抱き上げた。
「送ってくんだろう?付き合おう」
「あ、いえ…今日は店に泊めようと」
「ダメだよ、マキノさん」
「えっ?」
「サンタは自宅にしか来てくれないだろう?」
……この人は本気で言ってるんだろうか。思わず眉を顰めると、それに、と付け足す。
「クリスマスに外泊するような、悪い子の所にも来ないだろうしなぁ」
ぷっ、と吹き出すと不思議そうな顔をしてくる。エースが「ガキっぽい」と言ったのに酷く納得が行った。この人はいつも本気で遊んでいるのだ、それも命がけで。そういう人だ。そして、海賊とはそういう人種なのだ。
「仕度をしてきます。少しだけ待っててください」
コートを着て、彼がエースを、私がルフィを抱えて店を出た時には雪は小降りになっていた。ではあの体
一杯につけてきた大雪はなんだったのだろう。それに船が沖にあるというのは。
雪明りのおかげで青白く明るい夜道を、兄弟の家へと向かいながら小声で訊ねると彼は困ったような顔で
笑った。
「いや、沖は吹雪いているんだ。なかなか港に入れないし、一度は諦めて碇は下ろしたんだが…イブに帰る
と言ってしまった以上約束を守らなきゃと思って、単独小舟を出したんだよ」
茶目っ気たっぷりに片目をつぶってくるスカーフェイスに、私は心底呆れて溜息をついた。
「…そんな無茶なこと」
「無茶でも約束は約束だしな」
それきり黙って新雪を踏みながら前を歩いていくのに、私は彼の足跡を辿るようにして後をついていった。
普段なら店から徒歩で十五分程度の兄弟の住いは、少し丘を登ったところにある二間の小さな一軒家だ。
空家だったのを村長が使わせるようにしたのはいつのことだったか。雪道のおかげで二十分ほどかかって
辿り着くと、財産もないかわりに外鍵もない玄関を、彼はなんの躊躇いもなく開けて、しんと静まった家に
入った。
頭についた雪を払ってやって、二人を寝床に入れると私は枕もとへ持ってきたプレゼントを置いた。これは
初めてのことだった。内鍵しかないことは私も知っていたし、もしかしたらそれすらも普段からかけてない
かも知れないが、寝ているところへ入っていってプレゼントを置いていくのは憚られたので、そうしたこと
は一度も無かった。だが、エースはともかく、ルフィはまだサンタクロースを信じているのではないだろう
か。突然今年になって枕もとに届け先が変わっていたら不審に思うような気がする。ルフィのだけでも例年
どおり郵便受けにしておこうかと逡巡しながら振り向くと、そこには、暖炉に火を入れて部屋を温めている
彼の姿があった。
その背中に、何故だか胸の奥で疼くものを感じて、私は目を離せなくなった。
軽く頭を振って思いを断ち切り、穏やかな寝息を立てている兄弟たちの頬へそれぞれ口づけると、今度は
彼がこちらを見ている。一体これはなんだろう。今度は確かに、胸の奥がずきりと痛んだ。それをようよう
の思いで、押し殺して言葉を吐き出す。
「…帰らなくて平気ですか」
「これが燃え尽きるまで見てないと」
暖炉を指差すのに、ああ、と頷いて。
「それじゃ、私は…」
「いや、店へは送っていくから付き合ってくれ。一本っきりだし、もうすぐだから」
火掻き棒で混ぜられ、パチパチと音を立てて赤く燃え上がる炎に、照らし出された穏やかな横顔。
…知らない。
私は、彼のこんな表情を見たことがない。まるで知らない、恐ろしい人に出会ったようで、心臓を握り
つぶされるような心地がした。
「変わってくれるか?」
と見上げてきたその顔を、私はまともに見られず。焦点をぼやかしたまま、頷いた。暖炉を離れると彼は
マントの下から包みを取り出し、兄弟たちの枕もとへ並べる。
「…突然プレゼントが二個になって、こいつら驚くだろうなぁ」
愉快そうに言うと、暖炉の前にしゃがみこんだ私を振り返り。
「もし聞かれたら、サンタが名簿の重複に気がつかなかったんじゃないか、とでも言ったら良いかな?」
何も答えられない私の傍へ寄って来て、彼は肩を軽く突付いた。
「どう思う?口裏合わせてくれよ」
「……良いんじゃないですか?それで」
「じゃ、それで」
笑うと、私の腕を掴んで立たせた。
店へ帰る道々、彼は黙りこくったまま。私も何も言えず、サクサクと雪を踏みしめる音だけが夜道に響いた。
彼は私の腕を掴んだままだった。
「送ってくださって、ありがとうございます」
「いや、お安い御用だ」
店の前で、私は扉から向こうを遮るようにして立った。曖昧な視界の中で、彼はいつもと変わらない笑顔を
浮かべていたけれども、相変わらず腕を離してはくれなかった。まともに顔を見られない私を、いい加減
どう思うだろうか。
「…それじゃ」
「いつもの君ならコーヒーでもと言ってくれるのに」
その言葉に、反射的に腕を振り払ってしまい、私は自分のその行動に驚いた。目を見開いてやっと彼の顔に
焦点が合う。
一体私はどんな顔をしたのだろう、彼は焦ったように手を振った。
「あっ!良いんだ。催促したわけじゃ……あるかな。いや、それは良いんだ。今日は、これを」
マントの下から握りこぶしを差し出して、私の手に強引に何かを握らせた。困ったような表情で、それでも
笑いかける彼の顔と手元を交互に見て。恐る恐る、手のひらを開くと。
音を立てて零れ、指に引っかかったのは、真珠のネックレスだった。
「……!」
「好みがわからなくて。気にいらなかったらすまない」
カッと頭に血が上った。
「いただけません、こんなの」
「えっ?」
困惑の表情をむけてくるのに、私はますます混乱した。こんな…!こんな人を馬鹿にした話があるだろうか?!
「男の人から施しを受けないと生きていけないような女だと、私、思われていたんですね」
「マキノさん?」
「こんなことをされる覚えはありません。帰って!帰ってください!」
「待ってくれマキノさん!…ああ、……くそっ……」
ネックレスを突き返そうとした腕をそのまま取られ、店の中へ捩じ込むようにしてくる。男の力には敵う筈
もなかった。もがく私の腕を掴んだまま、顔を覗き込もうとしてくるのに抗って、必死で頭を振った。
「マキノさん、聞いてくれ。どうしてそんなことを言うんだ。俺は」
「離してください!嫌っ…!」
「俺は君が好きだからプレゼントを贈りたいと思った、それだけだ。なのに」
「嘘、嘘です!やめて、そんな事言っても私は」
「どうしてわかってくれない、俺が海賊だからか?!」
抱きすくめられて、私はあまりの恐ろしさに強く彼の胸を押し返した。それでも離してはくれない。耳元に
熱い息が吹きかかった。
「止めてっ…!」
「だったら何故あんな目で俺を見た」
気付かれた。
どうしてもっと上手く誤魔化せなかったのだろう。
思えば、初めて出会った半年前からずっと、私は彼をきちんと見てはいなかったのだ。人のしがらみに押し
つぶされそうな気持ちを笑顔で隠して生きてきた私に、彼の自由な生き様はあまりに眩しすぎた。強く惹か
れるあまり、きちんと見つめることができなかった。
なのにさっき、兄弟の家で。
幼い子供達と、彼の背中、温かく燃える暖炉。その光景に私は確かに家族の願望を抱いた。そこに当てはま
る私は、彼の妻ではなかったか。私はあのとき、明らかに彼を女の目で見てしまっていたのだ。
立っているのもままならず、がくりと膝をよろめかせた私の体を支えて、彼は顔を覗き込んだ。
「…すまない、怯えさせるつもりはなかった。……こんな手荒な真似をする予定も」
酷く困惑したような表情で、言葉を捜す彼は、まったくらしくなかった。いや、「彼らしさ」を私は今初め
て知ろうとしているのではないだろうか。
「ガキをダシに使ったバチかな。この間カマをかけた時に顔を赤くしたのを見て、これは脈ありかと思った
んだが」
「…あれは」
「いや、『困る』と言われて、一度はそうかと思ったんだが…引っ込みがつかなくなって。…君が、酒場に
よくいるタイプの女だったら、こんなに迷わなかった」
まるで少年のようだ。戸惑いと懇願がない交ぜになったような表情。頬が僅かに赤いのは、寒さの所為だけ
ではないだろう。
私の腰を右手で抱いたまま、左手が頬へ触れてくる。
「マキノさん、君が好きだ。…俺に抱かれてくれないか」
「………」
「海賊だから、ダメか」
「私は」
温かい家庭や、穏やかな日常を欲したのなら、見合いを何度も断る必要はなかった。適当な相手ならいくら
だっていたはずだ。けれど、私は自由が欲しかった。誰にも何も咎められずに生きたかった。だから彼に
惹かれたのに。
何故、彼に家族の願望を抱いてしまったのだろう。矛盾している。この人は、それを何一つ与えてはくれな
いだろうに。
私の指は、いつのまにか彼のシャツの胸を握り締めていた。
「…そんなに綺麗な人間じゃありません」
耳鳴りがうるさい。「あの人の娘だからねぇ」といつかの誰かの声が聞こえる。だからといって、抱かれ
たいと願ってしまったことを今更どうすることもできない。
重なってきた唇の感触に、私が今まで正しいと信じていたものは、粉々に打ち砕かれた。
店の奥に男を通したことは一度もなかった。
扉を閉じた彼が、私をまっすぐに見つめているのに、私はまだ目をそらしてしまう。顎を掴まれてやっと見
るのに、彼はそれが焦点を結ぶのを待たずに唇を重ねた。熱い吐息の交錯に、体が浮遊するような感覚を
覚える。
深く合わせた隙間から舌が差し込まれるのを、私は初めてだと言うのにうっとりと受け止めた。
血は争えないと言うのは本当だろうか。それなら私はいっそこの血に感謝しよう。ふしだらなこの血のおか
げで、好きな男と寝るのに私はもう一切の躊躇いを持たずに済む。
彼は、もどかしげに私の髪からバンダナを外すと、耳へ唇を寄せ、掻き抱くように頭を摺り寄せてきた。
ただそれだけで胸の芯が痺れたようになるのに、彼がシャツの下へ手を滑り込ませると、指先の冷たさの
所為だけではなく肌が粟立つのを感じた。
「灯りを消そうか」
「………え?」
「初めてだろう?」
「…いい年をして、と…思いますか?」
「いや。ついてるな、としか」
「…良かった」
ベッドへ座らされ、灯りを消すその背中を目を凝らして見ていた。この先あと何度この光景を見ることに
なるだろうか。そう思うと、胸が締め付けられる。雪明りの差し込む青い暗がりで彼はシャツを脱ぎ、私に
向き直った。傷だらけの体。幾たびの冒険と戦いの証。一体どれだけのものを彼は奪ってきたのだろう。
私もその一つになれるのだろうか。
迷うことなく指先がシャツのボタンを外してくるのを、黙って見ていた。ロングスカートを脱がし、下着を
全て取り払われても、私は動揺しなかった。まるでもう何人も男を知っているかのように。やがて彼も一糸
纏わぬ姿になり、シーツの隙間に二人縺れ込んだ。
熱い舌先を絡ませながら、素肌を重ねて抱き合った。彼の激しい鼓動と、初めて知る男の重みに溜息をつく。
彼の指は相変わらずの冷たさで、滑るたびに私の体温を吸収していくようだった。乳房の形を確かめるよう
に触れられ、指先がその頂に辿り着くと、くすぐったさに肩が竦む。その様子に彼は小さく笑うと、やがて
指先でやわやわと捏ねるようにした。途端に、甘く痺れるような感覚がして、知らず私は声を漏らしていた。
「…俺のほうが余裕が無いくらいだな」
「…ぁっ……どう、して……」
「こういうときには惚れた方が弱いと相場が決まってるんだ」
言いながら膝を脚の間に割り込ませ、首筋へと唇を落としていく。無精髭の擦れる感触に思わず身を捩ると
、困ったような顔で笑った。やがて、胸の先端を唇で挟むようにして舌先がちろちろと刺激してくる。私は
今まで聞いたことの無い、甘さを帯びた自分の声を聞いて、恥ずかしさに消え入りそうな心地がした。脇腹
を撫で上げられ、乳房を玩ばれているうちに、次第に快感が背骨を伝って下へと落ちていくのを感じる。
それを悟ってか、指先が誘われるように脚の間を彷徨い始めた。内腿を擦られて、体が震える。そうして、
誰にも触れさせた事の無い箇所を、ついに彼の指が掠めるように触れた。
「船長さん…」
「名前で呼んでくれないか」
「……シャンクス」
「怖いか、マキノさん」
「…いいえ」
そこをゆっくりと指先が寛げて行くのに、胸が震えた。自分で触れなくとも、酷く濡れているのがわかる。
微かな水音とともに訪れる未知の快美感に襲われ、自分の体がこのまま蕩けてしまうのではないかとシーツ
に指をしがみつかせた。次の瞬間、ゆっくりと指先が侵入してくるのを感じる。突然の異物感に戸惑って
見上げると、彼はまっすぐ私を見詰めていた。
「…痛いか?」
「…ぁ……いえ……でも…」
「でも?」
「…おかしな気分……あァっ」
その合わせ目を指先が探り、鋭い快感に襲われて私は自分が何をされているのかわからなくなった。腕を
伸ばして彼の首に縋りつくと、喘ぎながら唇を求めた。彼はそれを受け止めると、次第に指の動きを大胆に
していく。鈍い痛みのようなものも感じたが、それを超えて訪れる快感に私は夢中になった。
「はっ、…アァ!私、私…!」
「…入れるぞ」
「あっ…!」
指が引き抜かれ、その代わりに押し当てられたものがなんであるか理解して、期待と不安に混乱する。彼は
私の腰を抱え、ゆっくりと挿入を試みた。先ほどまでとは比べ物にならないくらい、強い力で押し広げられ
る感覚に痛みを訴えても、唇を吸われてそれは封じられてしまう。裂けてしまうのではないかと思われたが、
彼は長い時間をかけて、やがて全てを収めた。そうして、じっと動かずに抱きしめてくる。余裕を欠いた
表情で私を見下ろすと、彼は気まずそうに口元だけで笑った。
「必死すぎだな、俺…無理強いして悪かった」
「…いいえ、私、嬉しいです。…船長さん…」
「シャンクス」
「え…」
「名前で呼んでくれと言ったろう」
「……急には…やっぱり無理です。…それに船長さんだって、私を”マキノさん”って」
それに困ったような顔をすると、僅かに体を揺すぶってくる。痺れるような痛みに思わず顔を顰めると、
私の髪を耳の後ろへかけて、唇を寄せてきた。熱い溜息を吹き込まれて体が震える。力強い腕が、きつく
抱きしめてきて。
「…マキノ」
声を聞いた瞬間、ザワザワと何かが背筋を駆け上るのを感じた。首へしがみつくと、彼は手を滑らせて
私の一番敏感な箇所を指先で擦り始めた。下肢がはじけ飛びそうなほどの快感に、自我をなくしてしまい
そうで恐ろしくなる。
「やっ…ダメっ…やっ…あ、ぁはっ…いやぁっ…」
「マキノ…」
「いぅっ…ん…あ、あ……怖い…怖いっ…!」
訴えを無視して、彼はゆっくりと出入りを始めた。痛みを凌駕する感覚に襲われて、私はもう何の判断も
できない。それでも、そこだけは独立した器官のように、強烈な快感を訴える。あられもない声を上げ
ながら、もうこのまま彼の腕の中で溶けて消えてしまっても構わないとすら思うのに、触れられることで
私は自分の肉体を確認する。
真実、彼に奪われることはないのだと思うと切なくて、それがより快感を強めていくのを知りながら、
私は彼の名を呼び続けた。振り乱した髪の間から垣間見る彼は、まるで何かを
哀願するような表情だった。激しく揺すぶられながら、私はきっと彼も同じ思いをしていると、信じる
ことにした。その瞬間、体内で熱く迸るものを感じ。
それを受け止めながら、私は知らず涙を落としていた。
気がつけば、彼の指先はすっかり温もって、私の体温と全く同じになっていた。
「…船長さん」
「名前で」
「ムキにならないでください。…聞きたい事があったんです」
苦笑しながら言うと、唇を尖らせる。ベッドの中で彼の胸に頭を預けたまま、私は当たり前のように裸の
肩を抱かれていた。頑なに処女を守り通していたことがまるで嘘のように思える。足の間には微かに痺れた
ような感覚があったけれども、充足感のほうが強かった。
「聞きたいことって?」
「いつから私を、その…」
「…この店に最初に来た時だな」
意外な答えに思わず体を起こすと、気恥ずかしいのか無理矢理手で頭を抱き寄せる。表情を見られたくない
のだろう。髪を撫でながら、額に口づけた。
「酒場と教会を間違えたかと思った。こっちは海賊だっていうのに、君があんまり明るく笑って迎えるもんだから」
「それだけで?」
「それだけで。…綺麗なものを綺麗なままにしておけないんだ。ガキだな、俺は」
新雪に足跡を残すように女を抱く人なのだと思えば、その答えは納得が行く。
私はゆっくりと瞼を閉じた。ただ今は抱かれて眠りたかった。海に出る男たちよりも、強く一時の安らぎを
求めていたのは私自身だ。永遠に傍にいてくれなくても構わない。
いつか思い出になる日にも、私は笑おう。
夜の静けさに混じって、とさり、と木の枝から落ちる雪の音が聞こえた。僅かに目を開けて見やれば、
窓の外はまだ降り続いている。明日になれば足跡は消えて、私達のこの秘密も守られるだろう。
温もりの中でまどろみながら、私は明日一緒にとる朝食の献立をぼんやり考えていた。
end.
****************************************
お疲れ様です。
長い割にエロ比率が低くてすいません。いっそエロなくてもよさそうな感じの話ですが、まぁテーマは
「諦めて前向きにならざるを得ない矛盾」でした。破瓜ものは相変わらず苦手なんですがね…。
これは作中で半年後、シャンクスがフーシャ村を去る時のエピソードもぼんやり考えたので、
もしかしたらいつか連作を書くかもしれません。
それにしても今まで書いたことがないエースが初登場しかも子供です。結構気にいってるんですが…
どうでしょうね(笑)。
にーさん!!!!!!
泣きました(T▽T*)理想だ、理想のシャンマキだ。
おいらもクリスマスはシャンクスで書いております。ああ、でも、泣いた。
言葉に出来ないや。
ありがとうございます。
キタ━━━━━━(゚∀゚)━━━━━━ !!
なんかもう……御馳走さまでした―――!!
オイラのなかに「原作にこういうシーンあったような気がする」
なミステイクを起こさせるSSが…またひとつ増えちまいました…。
ああ、幸せ…!
時には落ち着いて感想を。
素晴らしいです。もう言葉が出ません。
マキノさんの苦悩。シャンクスの優しさ。
詳細に語られるすべての事象。
エースとルフィもとてもキャラが立っているし。
・・・お金払わなくていいんでしょうか?
完璧すぎる。貴方はまさに神です。
リスペクト。
ご馳走様でした。今夜は眠れそうもありません。
■相談■ >ALL
テンプレの>1に↓な感じの注意書き追加しませんか
・480KB以降のSS投下禁止。480KB付近で新スレに移動。
−いきさつ-
前スレの704で今夜SSまとめるとか言っときながら、遅れちまって。
いやはやスマソ。で、ようやくまとめ終わって張りきって送信してたら
『このスレッドは512kを超えているので 書 け ま せ ん ! 』
ナンダトォォーーーーー(ゞ゚Д゚)ゞーーーーー!!!
IEの表示はまだ500KBなのに(リミット512KB)。
次スレの準備も早めに済んでたから今度こそ大丈夫と思ったのに。
………あ、後たった2レスだったのに_| ̄|○|||||
ワンピース2:スレ立て誘導も間に合わず容量オーバー
ワンピース3:スレ立ては間に合ったもののSSまとめが尻切れトンボ
(責めてるわけじゃなく)三の舞を踏まん為にも相談を持ちかけた次第。
レス番号だとリミット1000/スレ立て950付近が一般的。
容量の場合もさ。何もギリギリ目一杯まで使おうとせんで、
リミット512KBなら480付近で移動してもいいんでは?
つーかそういうスレ結構あるよな?是非ご一考願う_|\○_
それと尻切れトンボの尻を投下させてくれ。スレの流れぶった切ってスマソ。
【来いよ】ワンピース3【エロの高みへ…!】
http://www2.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1066401338/705-706 の続き
【24】『幽霊船ってどうよ?』 [ウソップ語り/エロ少なめ/乱交] @ABC ◆MJN/yPLsqI
(480)481,482,483,484,485,486,487,488(489)
【25】サンナミ 『Workaholic's holiday』 [バカップル/ラブエロ] @ななまるにー ◆702D8avGH2
500,501,502,503,504,505,506,507,508,509,510,511,512,513,514,515,516,517
【26】『Family〜7人のエロ賊団篇』 [キャラソン] @キャラソンベイベーw
(525)526
【27】サンナミ?『CW2より』 [香りだけのエロ]
567,568(569)
【28】ルナミ 『GIVE』 @KINO ◆Nq.KINOKeY
(582)583,584,585,586,587,588,589,590,591,592,593(594)
【29】ヒナ×たしぎ 『ヒミツノハナゾノ』 [百合/エロ/ちょこっとたしぎがM]
(610)611,612,613,614,615,616,617,618,619,620(621)
【30】シャンマキ 『天体観測』 @ABC ◆MJN/yPLsqI
(630)631,632,633,634,635,636,637,638(639,648)
【31】サンロビ 『地図にも無い場所』 [エロ少なめ] @ABC ◆MJN/jOXPek
(664)665,666,667,668,669,670,671,672,673,674,675(676)
【32】カヤ 『嘘つき』 [エロなし] @ABC ◆MJN/jOXPek
(681)682,683,684,685,686,687,688(689)
【33】ワイパー×ラキ 『ねがい』 [シリアス/エロ少なめ]
696,697,698,699,700
○ボンロビリレー○
26 前スレ(ワンピース2)までのあらすじ
27,28,29,30 . Act.11 @見習B ◆x.7imV2WLo
31,32,33 Act.12 @ネタの人
63,64,65,66,67 Act.13 @どろんぱ ◆q5zSSkwO.2
96,97,98 Act.14 @ななまるにー ◆702D8avGH2
531,532,533 .Act.15 @見習B ◆x.7imV2WLo
560,561 . Act.16 @どろんぱ ◆q5zSSkwO.2
********************************
カプ名 『作品名』 [傾向・注意事項等] @作者名 は作者の表記に準拠。
自分が書き加えたところには*印あり。勝手にスマソ。
投下されたSS(キャラソン/小ネタ含む)は計39本!
内訳は通常SS33本、ボンロビリレーSS6本でした!(*゚∀゚)=3ムッハァ
この世(ワンピエロパロスレ)はまさに大エロ賊時代を迎えたw
エロの高みへと導いてくれる神々に感謝を捧げるとともに、
次スレの変わらぬ繁栄を願いつつSSまとめを終わります ( `へ´ )ゝ へそ!
SSまとめ人さん、オツカレサマでした!! (`へ´)ゝ へそ!
>・480KB以降のSS投下禁止。480KB付近で新スレに移動。
いいんじゃないでしょうか? 明文化してあるとわかりやすいし。
来たよ、来たよ、来まくりやがりましたよ!!
あーもう、大好き。最高です。
D兄弟のことやマキノさんのこと。シャンクスのこと。
どれも原作の中の余白に書き込まれていたお話と感じます。
にーさんのシリアス、大好きだ。
お疲れさまでした。そして神よ!!
素晴らしいクリスマスプレゼントを、ありがとうございました!!!
にー様光臨ーーーーー!!
なのにそんなときに限って早く寝てしまう自分が哀しい……
まあそれはおいといて。
良かったですよぉうぅぅぅ(号泣)
マキノさん素敵だー。シャンクスはやっぱりいい男だし。
どろんぱ様もおっしゃってますが、
原作の余白にはこの設定が描かれてるに違いない!と思いました。
子ども時代のエースってきっとこんなんだっただろうな。おにいちゃんな感じで。
お疲れ様です。ありがとうございました。
>SSまとめ人様
あああー!!自分のワイラキのせいですね!申し訳ない!!
ここは警告出るまで次スレ立てないんだと思い込んでました!
しかも自分じゃ立てられなかったし…ウチュ
>480KB以降のSS投下禁止。480KB付近で新スレに移動。
了解しました!以後気をつけます!
素晴らしいその仕事っぷり、感服いたします。
お疲れ様でした!
にー様!!!
うああああああああーーーーーー!!!
興奮がまだ冷めません!!
素敵なクリスマスプレゼント、有難うございます!
マジで涙でましたよ……うう。シャンマキ、いい……。
マキノさんが只管素敵でした。シャンクスも、すごくいい男だ! かっこいいとはこういうことだ!
と思いました。
子供時代のエースもいい!
まとめ人様
乙です! 39本……拾うだけでも大変だったかと思います。お疲れ様です!
480KB以降SS投下禁止、了解しました。
SSまとめ人様!お疲れ様です。
大変だったでしょう?そんなあなたはマイフェイバリットゥ!!!
ありがとうございます。大感謝!
83 :
きゃべ:03/12/10 13:40 ID:phKy+XQS
新スレおめでとです。
>1様いとめでたけれエロの華(ヤパーリいいわ〜)スレたて乙ですゞ
>ボンロビリレーせばす様
アン♪965ったらFamily歌っちゃってお茶目だわ(ハァト
せばす様の965、外見とのギャップが激しいのでおもしろさも増しますわ。
乙ゞで御座いました。
>B様
サンロビ乙ゞで御座いました。
B様サイトでもこちらでも立て続けにB様のサンロビ読めて幸せですわ〜。
最後の最後で んじゃ晩御飯食べてきます。こっちの方がぐっ!ときたら失礼ですわよね...オホホ
>ABCタン
イヤン♪コニスタンったら…ウハッ!
乙で御座いました。
>ななまるにー様
ついにきましたわー!すんごいわ!シャンマキ萌えチャター。
あぁ…アテクシの感想、皆様によって全て出し尽くされていますわ。。。
破瓜シーン キューンってなりましたわ。股間が。
どろんぱ様、ホントに素敵なプレゼントを頂いた感じですわね。
ななまるにー様、乙ゞで御座いました。
>SSまとめ人様
乙で御座います。( `へ´ )ゝ へそ!
前スレから仕事っぷりが宜しくて素晴らしいですわ。
それから
ナンダトォォーーーーー(ゞ゚Д゚)ゞーーーーー!!!…カワイ杉ます(ハァト
それから
雑談とか好きですか?とさりげなく難民へ誘ってもいいですか
感想いつもありがとうございます。久々のシリアスだったので緊張しきりだったのですが。
ここで感想いただくと元気がでるなぁ。活力をいただいておりますよ。
じゃ、自分も溜まってたのでいろいろ
>せばすちゃん
GJ!シャッチョーさんのあれっぷりがまたすばらしい。
…そっかーネバーランド建設夢みちゃってたかぁー
あはは…あはははは…ところでドリアンって名前つけられちゃう
ょぅι゛ょってどんなだよ!…つっこみどころはここですか?
そして
>Bさん
弟者ったら…弟者ったら…。ピロートークの貴公子め!ま、それはさておき。(おくなよ)
ルフィがかっこいいなぁ。うちのルフィなんか他カプに絡むと今のとこ「メシ!おやつ!島だー!」しか言いませんよ?
困りましたなー。他の単語編み出さないかなー。
あーんど
>SSまとめ人さん乙です!いつもありがとう!容量については肝に銘じて。がちっと。
さーてとー、クリスマス期間につき、週末あたり次の投下を予定しとります。ゾロナミです。『月見酒恋仇花』の
連作になってますのでお暇なかたは読んどくとわかりやすいかもです。では。
あまりのにーさんの素晴らしさに我を忘れていたので、遅ればせながら。
>SS纏め人さま
乙&GJです!!容量の件は私も了解です。
いつも本当に細かいお仕事をありがとうございます。感謝!
>にーさん
ゾロナミーーーー!!
楽しみにしています!!!
>>75の相談に快よく応じてくれた諸氏サンクス!!
>>1のコテ部分気に入ってくれた人もありがd!
にしても怒濤の投下だな。まだ100にも満たないつーのに
4本ものSSが…!! まさに 神 々 の 集 う ス レ !
>>4 山
またしても L(゚Д゚)」ウッカリ!! マジすまん。補完ありがd。
>>19>>21>>80 >傾向を「シリアス・エロ少なめ」
>3つとも名無しにしておいてください
もともと名乗っていらっさらなかったので
3つとも作者名は無表記。で
>>76な感じになったが
ご要望に沿っとるかな? 事後承諾スマソ。
前スレのことは気にせんでー。
Y×ラキノーカット完全版楽しみにしとります。
>>83 ご招待賜ってもーた!Σ(゚ロ゚)
お言葉に甘えて近々顔出してみる。>難民
>86=1様
ワイラキ書いた者です。
うわあああ、お礼言い忘れてましたー!遅くなって大変申し訳ありません!
わがままを聞き入れてくださってありがとうございます。
まったく問題ありません!!
自分の拙いSSが神々のSSと並んでいるのが未だ信じられませんが。
えっとワイラキ長いです。そしてエロ少ないです。
シャンディアのみなさんは戦ってるか倒れてるかだったので、絡みがなかなかなくて。
長いうえにエロ少ないからここに落としていいものかと。
そんなんでもいいですか、みなさん?(と、あえて聞いてみる)
ワイラキ、投下お待ちしてます!!!!!!
ワイラキ良かったです!激しくきぼん!
>B様
>89様
ありがとうございます!本当にうれしいです!!
基本的には原作の裏側を読む形で書いてます。
故に原作と同じせりふが結構出てきます。
なにぶん修行中の身ですのでご了承ください。
あと少しなのでがんばります。ありがとうございました。
ライワキ萌え〜
92 :
ワイラキ:03/12/13 11:41 ID:VMs2E/0B
スレ止めてしまってすみません。
ようやくワイラキ完全バージョンが上がりました。
前スレに落としたやつの元を修正して、原作に基づき後半を加筆しました。
長いです。なのにエロはほとんどないです。
シリアスですのでお嫌いな方はスルーしてください。
ではどうぞ。
『生きる』
辺りが闇に覆われる頃、ようやく村へ帰還する男たち。
負傷したその体をかばいながら家族が待つ炎の下へとたどり着く。
ワイパーが故郷を取り戻す戦いに参加するようになって5年と半年。アッパーヤードに攻め入るのはこれで何度目になるだろう。
戦いから戻るたび、傷だらけのワイパーは何も言わずにあたしをその腕に抱く。
手当てなどしていない、血で汚れた体のままで。
出迎えた女たちのほかの誰でもなく、まっすぐあたしを見つめて歩み寄る。
村中に灯された炎に照らされながら。
何も言わずあたしは抱かれる。生きていることの喜びを感じ、そして与えるために。
ワイパーの腕の中、ますます強くなっていく想いを胸に秘めて。
しかし、そのたくましい体に次々と刻まれていく死闘の証にあたしは思う。
――守られるだけなのはいやだ。守らなくちゃ。あたしも。
ただそれだけ。その一心で銃を持ち仲間と共に森へ入る。
93 :
ワイラキ:03/12/13 11:44 ID:VMs2E/0B
「好きにしろ」
あたしが共に戦いたいと申し出たとき、ワイパーは眉をひそめてそれだけ言った。
しかし何かあったときは必ず、ワイパーは他の仲間よりあたしを優先して助けてくれる。
それは、村のみんながあたしを主力のひとりと認めても変わらなかった。
でも。ほんとは、それがつらかった。
足手まといだと言われているようで。
そんな中ワイパーが腕を怪我した。あたしをオームの剣からかばってくれたのだ。
かなりの出血。手で押さえるが指の間から湧き出る赤は止まらない。
腕が上げられないらしく、抱えている燃焼砲を伝い滴り落ちる血は、どんどんヴァースに飲み込まれていく。
仲間の援護でその場から一時退くものの、簡単に止血しただけで再び前線へ向かう。
これがあたしたちシャンディアの戦い。戦いこそが一族の誇り。
しかし銃を持つあたしの手は震えている。ワイパーの血で紅く染まった両手が。
あたしの心には戦うことへの迷いが生じていた。
村へ戻ると、ワイパーのテントでふたり横に並んで座り傷口の手当てを始める。
鉄雲によって負わされた傷は思っていたよりずっと深かった。
こんな状態で。よくあんなに……
傷に薬を塗った布を張りつけ、包帯をきつく巻きながらため息をつく。
そんなあたしを見てワイパーが口を開いた。
「どうした。気分でも悪くなったか」
「そんなんじゃないよ。ただ……」
「ただ、なんだ?」
刺すような鋭い視線に一瞬躊躇するが、心の迷いを口にする。
「あたしはこのまま戦いに加わってていいんだろうかって。今日だってあんたにこんなひどい怪我を負わせて…」
ワイパーはたばこをくわえ火をつけると、黙ったまま目の前で揺れる炎を見つめている。
沈黙が胸に重くのしかかる。それに耐えられなくなり、考えていたことをすべて吐き出してしまう。
94 :
ワイラキ:03/12/13 11:49 ID:VMs2E/0B
「あたしは、女だからって守られるだけなんていやだよ。あたしだってあいつらを倒したいんだ!
でも、少しくらい戦えたって女のあたしじゃあんたたち男には到底かなわないのはわかってる。
だからワイパーが戦いの度にあたしのそばにいてくれるってことも。だけど…だけどあたしは…」
「そのせいで、あたしのせいでワイパーが血を流すのはいやなんだ!」
言葉とともに涙があふれていた。もっと強くありたい。こんな弱いあたしは見せたくない。
ワイパーはしばらく黙っていたが、あたしの顎に手をかけ顔を上げさせると、その力のある強い眼差しを向けてはっきりこう言った。
「おまえに敵を倒そうという気持ちがある限り、おれはお前を支えてやる。
おれならどんなことがあっても大丈夫だ。お前さえ無事なら、それでいい――」
思いがけない言葉に驚く間もなく、あたしの唇はくせのあるたばこの匂いでふさがれていた。
いつもと同じ口調。でも初めて聞く言葉。
それと一緒に頭の中に広がる酸味と苦味の混ざった味に理性を失っていく。
口付けを交わすあたしたち。求め、求められ。本能のままに。
歯の裏を舐め、唇を軽く噛む。口腔を舌が蹂躙している。
乾いた硬い手のひらがあたしの髪の毛をなで、頭の高い位置にある結びめを解くと、背中に黒く柔らかい髪が落ちる。
ワイパーはあたしを優しく抱きよせ髪に口付ける。
服を脱がされるとぱらぱらと音がしてヴァースのかけらが零れ落ちていった。
首筋や肩に残ったそれを、ワイパーがねっとりと舐め取っていくたびに小さく声が漏れる。
人差し指にできた小さな傷に唇を寄せ、うっすらにじみ出る紅い血を舌先で拭い取ると、あたしの目を見つめながら、ごくりとのどを鳴らして飲み込む。
その様子を見て、指先のじんじんする痛みと言いようの無い不思議な感覚にめまいを覚える。
95 :
ワイラキ:03/12/13 11:51 ID:VMs2E/0B
舌が胸の先端に到達したとき、すでにそこは硬く尖っていた。
口に含まれると、かさついた唇と熱を持った柔らかい舌とが先端を弄び、快感の心地よいしびれが腰の辺りに集中する。
ため息とともに体中の力が抜けてしまうが、崩れ落ちるその瞬間、がっしりとした腕に支えられワイパーの胸に縋りつく。
しかし、それが怪我をした方の腕だと気付き思わず体を離したが、あたしの体は離れるどころか逆に強い力で抱き寄せられてしまった。
たばこと血の匂いの中、ワイパーの鼓動が直に聞こえる。
大戦士カルガラの血を引く男の、その命の音。
愛する人の熱くたぎる血潮を感じて。あたしの鼓動も、高鳴る。
「ラキ、おれがお前を守るのは女だからじゃない。お前だから守るんだ。
そのせいでおれが傷付こうがお前はそのまま前へ進め。それがおれの選んだ戦いだ」
頭の上から聞こえる低い声が心に響く。顔を上げると、初めて見る眼差しに吸い寄せられる。
見つめてくるその瞳の中には強さとともに浮かぶやわらかい光。その光にワイパーの心が映し出されている。
ワイパーの頭を抱えるように腕をまわすと、ワイパーはあたしの腰をそっと抱き寄せる。
動物が水を飲むように頬の擦り傷を舐める。すると血液独特の少し鈍い味が口にひろがった。ワイパーの味。
胸や腕や肩にできた傷も同じように舌で丁寧に愛撫する。
どちらからともなく口付け舌を絡め合うと、あたしとワイパーの唾液と血液が混ざり合っていく。
あたしの興奮が高まっているのを確認し、ワイパーは再びあたしを求めてきた。
96 :
ワイラキ:03/12/13 11:53 ID:VMs2E/0B
灯りはとっくに絶えていた。うっすらと月明かりが差し込む中、聞こえてくるのは二人の鼓動と荒い息使いだけ。
ワイパーは熱く硬くなったものに手を添えるとあたしの中心へと入ってくる。
いままでに何度となく受け入れたこの熱があたしの体で大きな炎となる。
動くたびに、腕に巻いた白い布にどんどん滲み出て広がる紅い跡が痛々しい。
しかし、かなりの激痛に違いないのにそんなそぶりをまったく見せず、強く激しく。そしてやさしく。あたしを包み込む。
「ああっ、ワイパー!ぅんんっ、あぁ、あはぁ…っ…」
背中にあるいくつもの傷跡に指を滑らせる。
完治する間のない体をおして神官たちに挑み続けるその姿が。
瞳が。腕が。背中が。
ワイパーのすべてがこんなにも愛しい。
だから、死なないで――
心の一番奥に押し込んでいた気持ちが一筋の涙となって現れる。
涙に気付いたワイパーがそれを指でぬぐう。そしてあたしの両手に手を重ねきつく握ってこう言った。
「おれは死なない。エネルを倒して故郷へ帰るまで…
そして、おれたちの故郷でお前をこの手に抱くまでは!」
あたしの心が聞こえたかのようなワイパーの言葉。それが。ワイパーの本心。
三度口付けを交わすとあたしの体を折るように脚を上げさせ、より深く深くつながるように打ち付ける。
限界が近いことを感じその広い背中に爪を立ててしがみつくと、それを合図にしたかのように、更に奥へと激しい挿送を繰り返す。
「ああっワイパー!あっ、もうっ、来るぅっ、んんっ、あっ、あぁぁー!!」
「っ…ラキッ……!」
97 :
ワイラキ:03/12/13 11:55 ID:VMs2E/0B
ワイパーの心が聞けたのはこの一度だけ。
この後すぐに、シャンディアの誇りをかけた戦いはさらに激しくなっていった。
4神官の一角サトリが落ち、ガンフォールが落ちた今はまさに、エネルのいる神の社を目指す最大のチャンス。
一族を代表する戦士ワイパーは誰よりも前に進まなければならない。
あたしも必死で戦ったけど、ヴァースの入ったアイサのバッグに気を取られたところを狙われ、そこをかばってくれたカマキリが怪我を負ってしまう。
そして落ち合いの離島に退いたとき、怒りを露にしたワイパーをとめてくれたのはまたしてもカマキリだった。
夜になり、再度ワイパーに話しかけるが、まだ怒りがおさまっていないらしく、話すどころかあたしをまっすぐ見ようともしない。
こういうことはいままでに何度かあったけど、ここまで頑なな態度を示されたのは初めてだ。
ひとり途方にくれるあたしを見かねたのか、火を落とす直前にカマキリが「少し話さないか」と声をかけてきた。
あたしはカマキリのあとについて歩き出した。
みんなが休んでいるところから幾分離れた林の中で、木の根元に膝を崩して座る。
煙が一筋立ち昇るあたりに、小さな人影がいくつか見える。
「大丈夫だったか、お前は」
「カマキリこそ。…ごめんよ。怪我させちゃって」
「おれは平気だ。気にするな」
「あたしはみんなに助けてもらってばっかりだ」
情けないな、と笑ってみせるがカマキリは口の端を少し上げただけ。うつむき加減のその表情は硬い。
言葉をかけようとして思いとどまる。カマキリが見たことのない真剣な瞳であたしを見つめてきたから。
そして、その堅く結ばれた口から発せられたのは、あたしにとって衝撃的な言葉だった。
98 :
ワイラキ:03/12/13 11:58 ID:VMs2E/0B
「おれは明日死ぬかもしれない」
「えっ?!」
「どうもそんな気がするんだ。情けないが」
いつも強気なカマキリがこんなことを言うなんて……信じられない。
動揺を抑えきれず、カマキリの正面に向きなおり早口でまくしたてる。
「何を言ってるかわかってる?カマキリはシャンディア一の槍の使い手じゃないか!
しかも今アッパーヤードはぼろぼろだ。それなのにどうしてそんな…」
「おれには勝利の女神がいない。おれの女神は…ワイパーのものだ」
カマキリの一言はあたしを黙らせるのに充分すぎるものだった。
そのままカマキリは言葉を続ける。
「もちろんわかってる。お前とワイパーのことは。だから言うつもりはなかった。ずっと、これからも。
でもどうしてだろうな。明日の戦いのことを考えると言わずにはいられなくなったんだ。」
まっすぐな目で見つめられ、思わず視線を逸らしてしまう。
全然気付かなかった、そんなこと。カマキリが。あたしを?
「ああ、困らせるつもりはないんだ。悪かった、忘れてくれ。もう寝よう。おやすみ」
そう言って立ち去ろうとするカマキリをあたしは思わず引き止めていた。
「あっ、アイサのっ、アイサのバッグを持って行ってくれないか?!」
いきなりの頼みごとにカマキリは驚いて立ち止まりゆっくり振り返る。
立ち上がってバッグを差し出しながらあたしは言った。
「あたしが持ってるとまた足ひっぱるといけないし。だからアイサに渡してやってよ…この戦いが、終わったら」
99 :
ワイラキ:03/12/13 12:01 ID:VMs2E/0B
「……ああ、わかった」
あたしの意図することを理解したらしいカマキリは、ようやくここで笑顔を見せた。
しかし、バッグを手渡すときカマキリはあたしの手をぎゅっと握り締め、再びあたしを見つめてくる。
サングラス越しにカマキリの熱い視線を感じ、握られた手のひらから体温が上がっていくのがわかる。
そして。
ぐいと引き寄せられ唇を奪われる。カマキリの熱く激しい想いが流れ込んでくるのがわかる。
あたしの手が震え、ヴァースの入ったバッグがどさりと落ちた。
逃れようと思えばもちろんできた。でもあたしはそうしなかった。むしろ逆に、カマキリの背中にそっと腕をまわす。
するとカマキリは唇を離し、驚きの眼差しであたしを見つめる。しかしすぐに先刻より更に強い力で抱きしめてきた。
「ラキ…っ、好きだ!」
己の感情をぶつけてくる男。何も言わず受け入れるあたし。
これはワイパーに対する裏切りになるのかもしれない。
でも生と死を分かつ夜のはざまで聞いた、魂の叫びを突き放すことなんてできない。
そんなあたしを一体誰が咎めることができるというのか――
抱き合って、どれくらい時が経っただろう。カマキリがふっと笑って静寂を破る。
「こんなのバレたら、戦いに行く前にワイパーに殺されちまうな、おれ」
ゆっくり体を離すと黒いレンズの向こう側に落ち着いた笑顔がみてとれる。
「ありがとな、ラキ。一緒にいてくれて」
「ううん。うれしかったよあたしも。ありがとう」
あたしも自然と笑顔になっていた。
「おれにとっての女神は間違いなくお前だ。ただし明日一日だけの、な」
そう言うともう一度軽く口付け、しっかり寝ろよと言い置いて今度こそ立ち去っていった。
あたしの心に風を残して。
100 :
ワイラキ:03/12/13 12:04 ID:VMs2E/0B
次の朝、カマキリに預けたはずのヴァースが、ワイパーの足元に無残にも撒き散らされていた。
―アイサの宝だってことは知ってるはずなのに!どうして…!
苦々しい顔のカマキリ。ワイパーにつかみかかろうとするあたしをブラハムが制止する。
そしてそこで初めて知った、ワイパーの覚悟。
アッパーヤードを見据え、仲間たちの前でワイパーは言った。
「途中で倒れた者を見捨てる覚悟があるか
仲間を踏み越えて前に進める者だけついて来い!」
「今日おれは エネルの首を取る」
カマキリもブラハムも、あたしがいないあいだに聞かされていたんだろう。このワイパーの覚悟を。
だから何も言わずバッグを渡し、何も言わせずあたしを止めた。
――あたしには何も知らされてなかったのに。
鬼と呼ばれたワイパーの視線の先にはエネルの姿しかなく、その覚悟はあたしのそれとは比較にならないことを痛いほど感じた。
仲間が、それはつまり目の前でワイパーが倒れても前に進むということ。
その覚悟が、あたしにはできない。ただ一人の女として、愛することを知ってしまったから。
もう誰にも止められない戦い。
ワイパーはあたしをじっと見つめたけれど、やはり何も言わなかった。
101 :
ワイラキ:03/12/13 12:06 ID:VMs2E/0B
最後の戦いが始まった。
聞こえてくる銃撃、鳴り響く轟音にその場に立ち竦む。
一度は村に帰ろうと離島を後にしたが、やはり気になり戻ってきてしまった。
絶え間ない地響きに、今までにない激しい戦闘が行われているのが容易に想像できる。
ワイパーもカマキリも、仲間たちはみんなヴァースのため、故郷のために戦っている。
命を引き換えにしてまでも。
それなのに、あたしはこれでいいんだろうか……?
自問自答を繰り返すが答えは出ない。しかし、そこでふとワイパーの言葉を思い出す。
―ワイパーはあたしの迷いに気付いていた。だから、あたしを連れていかないつもりであんな風に言ったんじゃ……
―もし行くと言っても、カマキリとブラハム、そしてゲンボウに話を通しておけばあの3人ならきっとあたしを止めるだろう。
―あたしが行かないと言ったから、だからワイパーは何も言わなかった…?
男より隙の多いあたしはみんなに守られていままでやってきた。
しかし今日の戦いで隙を作るということは、それが死を意味することくらいわかっている。
あたしを連れて行かないことにしたのはあたしを死なせないため?
自分はあんな覚悟をしてるのに、それでもあたしを守ってくれるの?
そのときアイサのバッグからヴァースが一握りこぼれ落ちた。しゃがみこみ、拾い集めながら考える。
ヴァース。みんなこのために覚悟を決めて戦っている。奪われた故郷を取り戻すために。
『今日おれはエネルの首を取る!』
『エネルを倒せばこれっぽっちのヴァースに憧れることなどなくなる!!』
ワイパー…カマキリ……
あたしは女。だからこそ二人はあたしを守ってくれた。
でも、誇り高きシャンディアの戦士として、あたしだけ後ろを向いて逃げるわけにはいかない!
みんな、どうか無事でいて……!!
銃を握り直して、あたしは一人海を渡る。
アッパーヤードの上方、神の社を目指して。
102 :
ワイラキ:03/12/13 12:10 ID:VMs2E/0B
島中にはりめぐらされたミルキーロードを辿っていくと、ところどころで大勢の仲間が倒れていた。
無事を願う想いも空しく、目を覆いたくなるような惨劇に胸が痛む。
しかし足を止めている時間はない。今は少しでも前へ行かなければ……!
そのとき大木の根元に、明らかに他とは違う傷を負った人間が倒れているのに気付く。
まさかあれは…!
急いでミルキーロードから飛び降り、駆け寄る。
そこには黒焦げになったカマキリの姿。ほんの1時間ほど前に別れたばかりというのに、この状態は一体…!
「カマキリ!大丈夫かい、カマキリ!!しっかりして!」
「…ぅぅっ、あぁ、ラキ…。っして、ここへ……」
「そんなことはいいから!一体誰が、こんなひどい…!」
「エネル、だ。…っく、雷を操るんダ、アイツは…」
なんだって……!もしかして…
「悪魔の実の能力者なのかい!」
「ソうだっ…はぁ、間違いなイ。自然(ロギア)系…ゴロゴロの実だ…!」
―自然系の能力者!!しかもよりによってゴロゴロの実だなんて…っ!ワイパーの命が危ない!
―でも、こんな状態のカマキリをおいていくわけには……っ!
103 :
ワイラキ:03/12/13 12:12 ID:VMs2E/0B
そんなあたしの気持ちを察してかカマキリが口を開く。
「ワイパーは、排撃…貝を…使っテる…つっ、はあ…」
「!!そんなの使ったら、いくらワイパーでも体がもつわけない!」
「そう、だ…死ぬ気なんダ、ワイパーは……」
背筋に緊張が走る。『死』という言葉に初めて本気で恐怖を感じる。
「行け……ラキ…まダ…トめられる…ワイパーを止めろ……!」
「勝てねェンだ…誰も……」
「アイツは 無敵だ…!!!」
歯を食いしばりながらそう話すカマキリの目には涙が溢れていた。
敵の強さを認めるなんてシャンディアの戦士にとってはこれ以上ない屈辱。
「おれの、予そぅ、はっ…当たっちまっタな……」
苦しげにそう言うカマキリを見て、頭の中に夕べの言葉が浮かんで消える。
あたしはカマキリの右手を取ると手の甲にそっと唇を寄せた。
「ラ、キ…」
「女神の口付けは、まだ有効のはずだよ。だから、あたしが戻るまで絶対生きてて!」
するとカマキリは短く息を吐きながらゆっくりと笑ってみせた。
「止めるよワイパーを!これを預けて行くからね!!」
そう言ってアイサのバッグをカマキリのそばに置き、ワイパーを見つけるため急いでその場を去った。
あんなに強いカマキリが心を折られてるなんて……!
しかしカマキリの様子はエネルの強さを如実に物語っている。
ゴロゴロの実の能力者…!!自然系に排撃は効かない!
ワイパー、お願い!もう戦わないで……!!エネルには挑まないで――
104 :
ワイラキ:03/12/13 12:24 ID:VMs2E/0B
―あとはもう神の社しか……!
ワイパーを探して巨大豆蔓を駆け上がると、その途中大きな白い籠を伏せたようなものが目に入る。
戦いがおこなわれてるその方向を見遣ると、見知った後姿を見つけた。
間違いない。ワイパーだ! 駆け寄りながらワイパーを呼ぶ。
「ワイパー!話を聞いて!!」
「ラキ…お前なぜここに…」
あたしの声に振り向いたワイパーがその瞬間に驚愕の表情を見せる。が、構わず命懸けの伝言を伝える、そのつもりだった。
「エネルは森にいるんだ!カマキリがやられて……!!」
そのときワイパーは囲いのぎりぎりまで近づき、あたしに向かって大声を出す。
「おいラキ!来るな!!ここを離れろ!!!」
ワイパーが何を言ってるのか聞き取ろうとしたそのときだ。
「私を 呼んだか」
その声に今まで聞こえていた地鳴りが急に聞こえなくなり、どこか離れた場所へ瞬間的に移動したかのような違和感を覚えた。
ゆっくり振り向いたあたしの目の前にいたのは……
エネル……!!
―森へいたんじゃ…!いつのまにこんな近くまで……
―戦わなきゃ……やらなきゃ…やられるっ…!!
不敵な笑みを浮かべ不気味にたたずむその化け物に向かって震える腕で銃を構える。
叫び続けてるワイパーの声を聞く余裕などあるはずもない。
「逃げろォ!!!」
105 :
ワイラキ:03/12/13 12:26 ID:VMs2E/0B
ワイパーの声があたしに届くと同時にあたしの指は引き金を引いていた。
2発の銃声があたりに響き、銃口から煙があがっている。
しかし確かな手ごたえがあったのにもかかわらず、弾はその体を通り抜け痕すら残っていない。
無敵
頭の中でその言葉が渦巻く。
もう、だめだ……
振り返るとワイパーと目が合う。怒りとも悔しさとも取れる言いようのない表情を浮かべて一部始終を見ていた。
その目にうつるあたしは一体どんな顔をしているだろうか。
自分の鼓動がやけに大きく聞こえてくる。
「ワイパー…」
あたしはここで、あんたの目の前で、エネルに殺されてしまうだろう。
でもその瞬間をよく見ておいて…あんたならアイツの能力を見抜けないわけがない。
こんなこと言ったら間違いなく怒ると思うけど……あたし、あんたのために死ぬならこの命惜しくない。
あたしをずっと守ってくれてたのにごめん。
でも、許してくれなくていいから、お願いだから、死なないで…!
お願い、生きて…!ワイパー……
そう願った直後、閃光と衝撃によってあたしの全ての感覚は閉ざされた――
しかし。
あたしは生きていた。
目が覚めたのは全てが終わったそのとき。鳴り響く鐘の音に導かれるように。
なぜ生きているのかわからない。ワイパーのために死を覚悟し、死を受け入れたはずなのに。
ここにいる自分が信じられなかった。
でも。これが真実。
あたしは――生きている。
106 :
ワイラキ:03/12/13 12:36 ID:VMs2E/0B
一度は途絶えた命が鐘の音によって息を吹き返した。
人も。都市も。そして、平和も。
空に生きる誰もが400年ぶりに笑う。待ち望んでいた世界を手にして。
銃を下ろし、戦闘用の衣装から着替えたあたしの姿を見てワイパーが微笑む。
「久しぶりに見たな、その格好。……その方がいい。これからはずっとそうしてろ。」
包帯だらけの体があたしに近づき、その腕が腰にまわされる。
「もう誰の手にも触れさせない。何があってもおれがお前を守りぬくから。」
ワイパーの胸の中。鼓動を、そして体温を感じ、目を閉じて唇を待つ。
もう戦うことはない。
これからは女として生きていく。
愛する人のそばで……
終わりです。
読んでくれてありがとうございました。
気に入っていただければ幸いです。
・・・お疲れ様でした。
一言。リスペクト。
感動です。マジで。
次作も激しく期待しております。
リアルタイムで拝読しました。
素晴らしい。
シャンディアたちの心情がひしひしと伝わってきます。
原作の、戦いの後の清々しさも残しつつ、ラキの女性としての
幸せを予感させるラストがとてもよかったです。
すっごくよかったですっ。
三角関係に激しく燃え! あのバッグにあんな意味を持たせたとは!
触発されて、空島SSをにわかに書きたくなってしまいました〜。
空島のその後とかをもうちょっとやって欲しいような、
妄想で補うからむしろやらないで欲しいような。微妙な気持ちです。
>109 >空島のその後とかをもうちょっとやって欲しいような、むしろやらないで欲しいような。
というのは、原作で、ってことです(w 一応補足。
はー…。感動しますた。
ああああ、すごいよ、胸を打たれた。
上手く言葉になりません!!!
書きました。ルナミです。
今夜辺り神が降臨しそうですが。
そしてあのワイラキの後に落すのは自殺行為ですが。
神にはさまれたらひっくり返ってオイラも髪になれないかなと。(マテ)
暇つぶしにしてください。エロは少なめ。
カップリングとオイラ自体駄目な人はスルーしてください。宜しく。
あいつは絶対気付いていない。
私もいちいち言わないし。
私を仲間と言ってはいても。
女としては見ていない。
仲間といってくれるから。
私の思いはきっと届かない。
偉大なる航路の途中。今日のあいつは船首に座って水平線の向こうを見てる。
いつもはウソップやチョッパーと大騒ぎしたり釣りしたり。
そんな時間に。あいつの特等席に座って何かを見てた。
あいつの背中をどれくらいの時間見つめたかな。
どれくらいの時間。あいつを思って苦しかったろう。
でも私の気持ちは隠さなきゃいけない。
だって、それを伝えたらきっと私はあいつと一緒にいられない。
あいつと一緒に歩いていけない。
あいつは夢を見ているから。そしてあいつの夢は私の夢。
私の思いで止めちゃいけない。矛盾した思い。
私の夢はあいつの夢で。私の思いはあいつといること。
あいつの温もりに包まれること。あいつの胸に抱かれながら眠ること。
矛盾した夢と思い。私はどちらを選ぶんだろう。
今までは夢を追うつもりでいた。
でも。最近。ううん、気付かないフリをしていただけ。
ずっと前から。
私は自分の思いを抑えるのに必死だった。
きっと。あの時から。
自分で傷つけた。自分の体に刻まれた嫌悪を抉り出そうとして。
右の肩に激しい痛みを感じているときに。
どうしようもない無力感に押しつぶされて。涙が止まらなくて。
騙した相手に助けを求めたときに。
乱暴にかぶせられた麦わら。
その後に見た。涙でゆがんだあいつの背中。
その後で聞いた。疑うことのできない強い声。
「 あ た り ま え だ ! ! ! ! ! 」
あの時から。ずっとあいつの背中を見つめてきた。
あいつに抱かれたいって。思い続けてるんだ。
だけど。
あの私を閉じ込めていた檻が崩れ落ちて。
その廃墟の中からあいつが立ち上がって。
あたしの名前を叫んで。
「 お 前 は 俺 の 仲 間 だ ! 」
その叫びを聞いたときに。その思いから眼をそむけることに決めたんだ。
私はあいつの隣にいたい。それがどんな形であっても。
仲間としてあいつの隣にいるのは私の夢。
女としてあいつの隣にいるのは私の幸せ。
どちらも同時には手にできない。
だから私は夢を選んだ。あの瞬間に。
けど・・・あの砂の国でぼろぼろになって帰ってきたあいつを見て。
私の知らないところで傷だらけになって帰ってきたときに。
私の抑えていた思いは弾けてしまった。
いつか私の知らないところでこの人は消えてしまうんじゃないか。
私の前からいなくなってしまうんじゃないか。そう思って。
もう・・・抑え切れない。一度でもいい。抱いてほしい。
そんなことを考えながらあいつの背中を見つめていた。
遠くを見つめる背中を見ていると、後ろから声をかけられた。
「航海士さん?」
「・・・ロビン?どうしたの?」
「・・・それはこっちの台詞ね。貴方らしくないわよ?どうしたの?」
「なにが?あたしは別にどうも・・・」
「そうかしら?そうは見えないけれど。」
「どうして?あたしは普通・・・」
「・・・気付いていないの?貴方・・・」
「なによ?」
「ないてるわ。」
「え!?」頬をぬぐった。手の甲が濡れる。
「船長さんのこと?」年上の。この綺麗な人はあたしの心を見透かした。
「ば!馬鹿なこと言わないでよ。なんであたしがルフィのことで・・・」
「おかしなことではないでしょう?彼に惹かれるのはちっとも不思議じゃないわ。」
「そーゆーこといわないで。あたしはそんな風には・・・」
「自分の気持ちを押し隠すべきじゃないと思うわよ?それは必ず歪を生むわ。
彼は・・・貴方一人包めないほど器の小さな人ではないでしょう?」
「・・・わかってるわよ!そんなこと!ロビンに言われなくたって。」
「なら・・・」
「そんなに簡単じゃないのよ!私は私でいろいろ考えることが・・・」
「・・・考える必要なんてあるの?彼は貴方を仲間としてみている。
けれど貴方が彼を男としてみている以上、いつか無理が出るでしょ?それなら早く決着をつけるべきだわ。」
「でも・・・あいつに私の気持ちを伝えたら・・・私は・・・」
「この船を下りることになる?」試すような眼で私を見据える。
「・・・ぅん。」
「あなた・・・あの人と長い間一緒にいてそう思うわけ?」強い瞳は変わらずにあたしを見据えて
「そうよ!」思わず声を荒げてしまう。完全に八つ当たり。自分の臆病さに少し嫌気がさした。
「・・・あたしの思いはあいつの夢の足枷にしかならない。」
「・・・そうかしら?あの人の夢はあの人が望むすべてを手に入れることのような気がするけれど?」
「・・・?」意味を図りかねて私はロビンを怪訝な顔で見返した。
「あの人の夢に。貴方を手に入れることも含まれている。あたしはそう思うけれど?」
「・・・・・・・・・・・・は?」
「だから。あの人はあなたの事がすきなんじゃないかって言ってるの。」
「・・・・・・・・・・・・へ?」
「・・・いいから早く思いを伝えなさいな。貴方が心配するようなことにはならないから。」
「・・・・・・・・・どうしてロビンがそこまでいえるのよ。」私は新しい仲間に聞く。
「・・・これを言うのは本当はフェアじゃないのだけれど。」少し逡巡した後、彼女はため息を付いて話し出した。
「アラバスタで彼に助けてもらった後。外に出た途端。彼、倒れちゃったのよ。」
「・・・」
「そのときにね。名前をよんでいたの。帰らなくちゃってうわ言みたいにつぶやきながら。」
「・・・」
「まだ・・・たりない?」それだけ言うと新しい年上の仲間はわたし頭に手を置いて微笑むと船室に戻っていった。
私の気持ちはもう弾けてしまっているし。
踏み出せなかった後一歩を踏み出すために年上の仲間が背中を押してくれた。
だから・・・だから私は。今まで見ていただけの背中に。今日は、語りかけようと思う。
船首に座るあの人にゆっくりと近づいて。声をかけようとしたときに。
「ん〜?ナミか?」振り返りもせずに声をかけられた。
「・・・どうしてわかったの?」吃驚して聞くと。
「お前の匂いがした。」振り返って。いつもみたいにしししって笑う。子供みたいな。ううん。子供の笑顔。
「匂いって・・・あたしちゃんとお風呂入ってるわよ!あんたと一緒にしないでよね。」
「いやそーじゃなくてよ。くさいんじゃなくて・・・い〜匂いだ。」船首から降りもせず。座ったままわたしを見つめて。
「ふ〜ん・・・じゃぁどんな匂いなの?」
「蜜柑の匂い。」即答。吃驚。
「・・・」ちょっとドキッとした。
「ど〜した?なんかようか?」やっと船首から降りて私のそばに来ると言う
「ん?なんかいつもと違ってずーっと海見てるからさ。なんかあるのかなーって思って。」
「なーんもねーよ。ちょっと思い出してた。」どうしたんだろ。いつもとなんか雰囲気ちがくない?
「思い出してたって・・・何を?」
「・・・今までのこと」そうゆう顔も出来るのね。
「へー!あんたも思い出振り返ったりするんだ!いがいー」わざとおどけて。
「何だお前!失礼だな!俺だってそんくらいすんぞ?思い出してメンチトンカツな気分になるときだって。」
「めんち???」・・・それをいうならセンチメンタル。・・・馬鹿
「まぁいいわ。で?思い返してどうだった?」
「うん。俺はしあわせだなーって思った。」
「・・・そう。」
「うん。シャンクスの背中追いかけてよ。海でて。海賊王になるんだーって。」
「うんうん。」
「そんでよ。・・・ゾロと会って。」指を折りながら一生懸命考えてる。
「・・・」可愛い。
「で・・・お前に会った。ウソップと会って。サンジと会って。チョッパーとビビとロビンと。
そんで・・・今お前らとこうして航海してる。ビビは一緒じゃないけど。」
「うん。」
「おれ・・・うれしいんだよなー」どうしたんだろホントに。やけに饒舌じゃない。
「どうして?」
「だってよ!一緒にいたいと思える奴らとちゃんと一緒にいれてんだぜ?嬉しいじゃんか。」
「・・・」それはわかる。でも・・・あたしはその喜びをこれから壊してしまうかもしれない。
それでも・・・もう限界なの。ごめんね。ルフィ
「ルフィ」私は呼びかける。愛しい人の名前を。
「なんだ?」
「・・・私は・・・あんたの何?」わざとわかり辛く聞いてみた。答えはわかってる。
「なに当たり前のこと聞いてんだ?仲間だよ。決まってんだろ?」ちょっと不機嫌そうにそう答える。
「・・・私は・・・それじゃ嫌なの。」
「へ?何言ってんだ?」本当にわからない顔してる。当たり前だけど。
「私は・・・あんたの隣にいたい。」こんな回りくどく言ったってわかる分けないよね。この人に
「・・・今だって隣にいるじゃんか。お前ばかだなー」しししって笑う
「そうじゃないの。そうじゃない。私は・・・」甲板には誰もいない。さっき確認したし。あれから誰か出てきた気配も無い。
だから・・・私はルフィに身を寄せた。
「ナミ?おい?大丈夫か?具合でも悪いのか?なぁ?」心配そうに私の肩に手を置いて
「私・・・ずっと我慢してたんだ。」ルフィの背中に手を回して。力の限りに抱き締める。
「我慢って・・・何を?」ルフィは相変わらず心配そうに私を見つめる。
「あんたに・・・こうすること。」見つめる麦わらの男にゆっくりと口付ける。
「!!!」ルフィは吃驚したように眼を見開いて。
あたしはそれを見ない振りしてゆっくりと瞳を閉じた。抱き締める腕の力は弱めずに。
どれくらい口付けていただろう。抑えていた気持ちははじけて私の中で渦巻いていた。
その思いはその行為であふれ出して。もっとルフィを感じたくて。ずっとずっと。
ゆっくりと彼の唇を舌で押し広げる。抱き締める体が少し震えた。
かまわずに舌を進め、柔らかな感触を見つけそれに絡めた。
震える体はすこしずつ落ち着いていき。ルフィはおずおずと私を抱き締めてくれた。
絡める舌に拙いながらも答えてくれて。少しずつ私を抱く腕に力を込めてくれる。
強く抱き締められ。私は・・・涙を止めることが出来なかった。
あの時。涙でぼやける視界で見た背中は。今振り替えってあたしを見つめてくれている。
それだけで。もう私は満足だった。
「ルフィ・・・好きよ。あのときから。ずっとあなたを愛してた。」
「ナミ・・・」それ以上言わず。ルフィは私を抱き締める。
あたしはその温もりに包まれて。
まどろんでいると、突然抱き抱えられた。
「!なに?」
「ここじゃ・・・な?」ルフィは笑う。いつもと違う顔で。
「・・・」あたしは黙ってルフィの首に腕を絡めた。
船底の倉庫。埃っぽい空気に包まれて。
この間買った換え用のシーツを何枚も重ねて。
その上に。私とルフィは横たわっていた。一糸まとわぬ姿で。
「ナミ・・・」ルフィの体は温かかった。
「ナミ・・・」ルフィの声は優しかった。
「ナミ・・・スキだぞ。」ルフィの思いは・・・私を淫らにさせた。
そそり立ったそれにゆっくりと舌を這わせ。
そうしている私のそこに彼は指を這わせる。
痺れるような感覚が背中を走って。
その感覚に意識が飛びそうになる。
それでも私はそれを口に含み。ゆっくりと頭を上下させる。
愛しい人の甘い息が頭の上で聞こえる。彼は女の子みたいに体を震えさせて。
それが嬉しくて私はそれを強く吸う。
「うぁ・・・」それが脈うつと、口の中に粘っこいものが溢れた。
私はそれをこぼさない様に飲み込んで。
喉に絡むそれに少し咳き込んだ。彼を見ると申し訳なさそうな顔をしている。
可愛い。嬉しい。私を感じてくれて。・・・大好き。
思いが表情に出る。私は微笑んでいた。
ルフィは優しく抱き締めてくれて。
何度も何度もキスしてくれた。
私の体はもうすでに火照りきって。キスされるたびに体の中心が熱を爆発させる。
・・・イっちゃいそう。愛している人のキスはそれだけでこんなに感じるんだ。
体から力が抜けて。彼にもたれかかった。
彼は私を横たえると上に覆いかぶさり額にキスを落す。
くすぐったくて身悶えると。髪を撫でてくれた。
「お前の髪・・・蜜柑の匂いするのな。うまそーだ」しししって。いつもの笑顔。
膨らみに刺激を感じて。体が少しこわばった。
先端に触れる湿った感覚。擽ったいような。でもその刺激は間違いなく私の体の中心に届く。
自分でもわかる位溢れてる。こんなになったのは多分。初めて。
ルフィの少し荒れた手が私の体をまさぐる。
触れられた箇所から順にどんどん熱を帯びて。
熱を帯びたところに彼の指が触れるたびに、私の体は溶けてしまいそうになる。
内腿に刺激を感じ反射的に足を閉じた。
それでも触れる指は優しく私に愛をくれる。
もっと感じたくて。もっと触れて欲しくて。溶け合いたくて。
気が付けば私の体は開ききっていた。
そこに感じる熱。ゆっくりと私の中に入ってくる。体が震える。
下腹部に感じる自分以外の熱。優しくて、暖かくて。
ルフィを感じる。私の中に。溶け合えた。あのときからずっとこうしたかった。
ゆっくりと其れが動くたびに。私の意識は少しずつどこかに上っていく。
涙が溢れた。喘ぐように腕を伸ばして彼の頬に触れる。
ルフィは私を見つめて。夢を追うあの強い眼で見つめて。
でも・・・その眼は優しかった。強いけど優しかった。
「ナミ・・・ずっとそばにいてくれな。」つながりながら抱き合う。
溶け合いながら唇を合わせた。
少しずつ早くなる。私の意識はどんどん上る。
奥に感じるその熱を最後に、私の意識はこの人への思いに溶けていった。
眼が覚めると。胸の上におかれた麦藁帽子。
それに気づいて視線を上げると。
ルフィが見ていた。
「起きたか?」
「・・・うん」幸せな時間は終わり。私はきっと。ここにいられない。
「ナミ・・・」
「・・・私・・・船降りるね。」
「へ?なんで?」
「・・・なんでってことないでしょ?こんなことになって一緒に航海なんて出来るわけ無いじゃない。」
「・・・?なんでだ?」
「何でって・・・なんでだろ・・・」私・・・なに悩んでたのかしら。
「お前人に馬鹿馬鹿いうくせにそんな簡単なこともわかんないのか!ばかだなーお前ばか」
「うっさいわね!ばかばかいうな!」
「俺がお前を船から降ろすわけ無いだろ!この船の航海士はお前しかいないんだから。」
「・・・」
「それに・・・俺の隣にいるのもお前しかいないしな。」
「・・・」
「スキだぞ。ナミ」しししって笑う。いつもの顔で。私の大好きな笑顔で。
「・・・あたしだって。スキよ。ルフィあんたが。」
「そか。」嬉しそうな顔。・・・大好き。
次の日。みんなでご飯を食べてたら。突然ルフィが話し出した。
信じられる?ご飯の最中にあいつが箸置くなんて
「ちょっとさーお前らにいっとくことあんだよな!」
「あ?何だよやぶからぼーに」ウソップがめんどくさそうに答える。
「あのな。ナミは俺の女だから手出すなよ?」
「な!ば!」一気に顔が熱くなる。
「あー!!!!???まてこらクソゴム!てめぇ言ってることわかってんのか!
しまいにゃコトコト煮込むぞクソ野郎!」
「うるせーなーそうだよな?ナミ」しししって・・・馬鹿なにかんがえてんのよ。
「・・・」黙って俯く事しか出来なかった。恥ずかしい。多分耳まで真っ赤。
「・・・マジですか。ナミさん・・・」サンジ君がこの様子見てわかんないわけ無いわよね。
「はぁぁぁぁぁぁ・・・この世の終わりだ!なんてこった!俺のナミさんがクソゴムの毒牙に・・・
ロビンちゃーん何とか言ってやってよ。」泣きそうな顔でロビンにサンジ君が助けを求める。
「あら?いいじゃない。あなたの相手は私がしてあげるわ。」にっこりと微笑む。
「な!」今まで傍観していたゾロがちょっと反応した。ふ〜ん・・・
「そーゆー事だからな!んじゃ飯だー!」
「なぁウソップ。俺達はどうしたらいいんだ?」
「あー?いいんじゃねーのほっときゃ。おれにゃカヤがいるし。
お前もあんま興味ねーだろ?そーゆーことにゃ。」
「そうなんだけどさ・・・今夜俺多分、寝ずの看病になるよな。」
「船医だろ。そんくらいしろよ。」
「・・・わかった。」
「どうでもいいけど船壊すなよー」
始まりはご飯食べてるときにサンジがルフィを蹴った時。
ゾロが止めに入って。「ロビンちゃんは俺のもんだ。てめーは部屋でしこってろ!クソマリモ」
「あぁ?てめぇかくごはいいかぁぁぁ!!!!」その後三人で外でて本気で喧嘩してる。
騒ぎの元凶は一人は真っ赤な顔で俯いて。もう一人はなんかすっごい微笑ましい顔して笑ってる。
俺じゃ止められないもんな。はぁ・・・薬と包帯・・・足りるかなぁ・・・
おしまいです。お粗末さまでした。
読んでくれた人はありがとうございます。
Hの経験あんまり無いのが丸わかり。
えへ(ダカラキモイ)
マクドでジャンプ読みながら昼飯食ってる間に祭りが!!!(行儀悪いな自分)
キタ━━━━━━━━━━━━━━!!!!!!!!!!!
>ワイラキのお方
ワイパーとラキとカマキリとの三角関係。
そしてラキの女としての戸惑い。戦士としての戸惑い。
何ともいえないほどよかったです……。
カマキリの優しさ、ワイパーの男らしさに胸を打たれました。
原作を再び読んで、またズキュウン。
乙ですた!!!
>ABC様
ルナミーーーーーー!!!
甘いよぉ。切ないよぉ。
読後感に胸に幸せが漂います。
ルフィがルフィらしくてGJ!
週末にいい物沢山、おいら感激……エービビがんがるぞ!!
>ABCさん
ルナミキタ━━━━━━(゚∀゚)━━━━━━ !!!!!!
締めが良いですね(笑)これはロビンをめぐってゾロとサンジと三角関係の予告ですか?
あ、ちょっとつっこむならラストがいきなりチョッパー視点になってるのが気になりました。
しかしながら大変美味しくゴチになりました!乙です!
自分も投下準備しなければ…親指痛くなるほどゲームしてないで。
135 :
92:03/12/13 21:38 ID:ayAuIbeb
読んでくれたみなさんありがとうございます!
そして感想書いてくれたみなさん、とてもとてもうれしいです!
心からお礼申し上げます。
今は時間がないので、ABC様のルナミ読みにきたときに改めて御礼いたします。
すみません、ABC様。ご無礼お許しください。申し訳ありません!
とりあえずお礼まで。では。
気がついたら週末でした。
というわけでクリスマスネタ第二弾・ゾロナミです。拙作『月見酒恋仇花』の連作になってます。
ゾロはどうしてもぼんくらなようです。苦手な方はスルーで。
それではどうぞ召し上がれ♪
*******************************************
『おまえが笑うから』
「だからどうして俺が、お前にレディのエスコートの仕方をレクチャーしなきゃなんねぇんだよ」
コックの言い分はもっともだ。俺だってこいつにわざわざ聞きたかねぇ。だが他に適任も思いつかない。
ルフィはこういった手合いは俺と同じく全く無知だろうし、ウソップの話は信憑性に欠ける。チョッパーは
論外。あの女には確実に弱み握られる。いや、それはこのコックにしろ変わりはねぇだろうが、悔しいこと
にこいつには一応借りがある。
俺とナミが晴れて恋仲になったのは、こいつの後押しもあってのことだ。それまで、一方的に体だけの関係
を強要されているとばかり思い込んでいた俺に、あいつが本心を明かすきっかけを与えたのが、この男だっ
たってわけだ。まったく腹立たしいことにはその後も「ナミさんナミさん」とうるせぇが、曰く
「俺と言う危険因子がないとお前はボケーッと寝腐れて彼女をキープできなさそうだ」
正直ありがた迷惑なんだが、否定できない気もするのがまた腹立たしい。
そんなわけもあって他にあてもなく、聞いてはみたものの。…それは恩を仇で返すことにならねぇかって?
傷に塩塗りこむようなもんだって?そんな玉でもねぇよ。こいつは自分が傷つけられたら倍返しにする男
だし、さばさばしてっから溜め込んで恨み節に仕立て上げるでもねぇ。むしろ時々突付いて返り討ちに
あってやるほうがよっぽど恩返しだと思わねぇか?
「はー…じゃあ、まぁ経緯を伺いましょうか?」
…毎度ぶっちゃけ話にさせられるのは気にいらねぇんだが。
いきさつはこうだ。ロビンが見張りだからと言うんで女部屋であいつと二人飲んでいた時。ふと、テーブル
に広げてあった雑誌に目をやれば、なにやら男と女が着飾って街中を見物してるような写真が載っていた。
特に興味もなかったんでグラスを置くのに何気なく雑誌を閉じたんだが、ナミがそれをちらっと見てきた。
「…なんだ?」
「別に」
「…ふーん」
という極短いやりとりのあとに、ブツッと会話が途切れた。四六時中顔つきあわせてんだから、別に二人
っきりになったからって絶対くっちゃべってなきゃならねぇ、ってわけでもないんだが。これはちょっと
妙だと流石の俺でも気がつく。
かといって、ご機嫌取りすんのもおかしな話じゃねぇか。大体俺のどこに落ち度があったかもわからん。
わからんから悪いのか?
ちらりと見れば、退屈そうに溜息ついて。…おい、俺らやっとまともに付き合い始めたってとこじゃねぇ
のか?なのにまるでこれじゃ…ああ、これっくらいは知ってるぞ。所謂、倦怠期みてぇなノリじゃねぇか。
……………倦怠期?!
自分で考え付いて驚いた。なんだその単語は!長年連れ添った夫婦じゃあるまいし、倦怠するほど俺ぁ
こいつと………やることはやってたしな。やっぱそうなのか?
ナミはといえばまた溜息。ああ、空気が重い。耐えられねぇ。
「…どうかしたか?」
「だから別にって」
「別にって面じゃねぇだろ、それ」
「もともとこう言う顔よ?あんたに何か期待するほど私バカでもないしね」
…カチーンと来てよ。来るだろ、普通。それでやっと合点が行ったんだよ、そういやクリスマスが近い
なってよ。さっき閉じた雑誌の見出しに書いてあったような気がする。どうせ巡りは悪ィよ!興味ねぇん
だから仕方がねぇじゃねぇか。それにしたって「あんたに期待するほどバカじゃない」たあ、どういう
言い草だ。
頭来た勢いで、強引に腕引き寄せて生意気な口塞いでやろうとしたら。
「…それでその立派なモミジの跡つけて、ここへスゴスゴやってきたってわけか」
ふーと顔へ煙を吹きかけてくるもんだから手で追い払った。ラウンジのテーブルに向き合って、酒の相手が
こいつに代わっちまったのにげんなりしながら。無理強いしかけた件は省いて聞かせたが、顔見りゃ予想が
つくんだろう。青いねぇなどと笑ってくるから同い年だろうがと睨んでやった。
「そんで。お前としては期待に応えて差し上げたいと考えたわけか」
「差し上げるもなにも、やる前から出来ねぇって言われて引き下がれッか!」
「…お前色気ねぇなー」
「……何の話だ。おぞましい」
「あー、悪い悪い。『恋愛も勝負かよ、お前は』っつう意味だ。しかしまぁ…俺もナミさんに同意だけどな」
…斬ってやろうか、この男。どいつもこいつもよってたかって無能扱いか?!拳固めてぶるぶる震えている
とまた煙吹きかけてくる。そして、ポリポリ頭掻きながら人の顔指差して言うことには。
「まずその雑誌が問題だったな。お前内容覚えてるか」
「…ちらっと目に入っただけだ。すぐ閉じちまった」
「まぁ大方予想はつくんだが。着飾ったカップルが楽しげに夜道を歩いてたり、レストランで食事したり、
っつう写真が載ってたろう」
「…載ってたような気もするな」
「それがお前にゃ無理だって話だよ」
「あァ?」
「クリスマス・イブにゃどっかの島に着くって仰ってたしなぁ、ナミさん。まぁどんな島かは着いてみな
けりゃわからねぇが」
「…勿体ぶんな」
「まぁ聞け、仮にその島に結構栄えた街があったとしよう。その雑誌に載ってるようなことが可能なレベル
のな?」
「おう」
「でもそれはお前には不可能だ」
「…だからなんでだ」
「タイ締めて行かにゃならんようなレストランは大概予約制だ。万が一入れたとしてもマナー厳しいぜ?
はっきり言ってお前じゃ恥をかきに行くようなもんだ」
「…む」
「それに金もねぇだろ。おまけに方向音痴ときた。事前調査はなんの役にも立たない」
「ぐ」
「だから無理だ」
「じゃあなんだってあいつはわざわざあんなものテーブルの上に広げてたんだよ!」
「そういうことは期待してない、と仰りたいんじゃねぇのか」
「は?!」
「あぁ〜、いじらしいなァ、ナミさん。可哀想にこんな甲斐性なしと付き合ってるおかげで苦労が絶えない」
「本当にいじらしい女がああいう物言いするかよ!くそ、だったらどうしろってんだ」
「まぁ金のない男の常套手段と言えば夜景を見に行くくらいが精一杯だろうがなァ」
「…そんなんで喜ぶのかよ」
言うとコックはニヤリと笑った。
「…なんだ」
「いや、安心したぜ。喜ばせたいと思ってんなら上等だよ」
言われてカッと顔が熱くなった。…誘導尋問じゃねぇかこれぁ!歯軋りすると、ジョッキを俺の頭へゴン、
とぶつけてテーブルを離れようとする。
「…おい、まだ何の結論も出てねぇぞ」
「今のが俺の結論だが?」
「なっ…どういうことだ」
聞き返すと、片手で後頭部をガシガシと掻いてから、やけっぱちのように俺の顔をずいと覗き込む。
「あァ、頭悪ィなぁ!だからよ、俺が考えた案でデートして彼女が喜ぶかって話だ。大体そんな親切お前に
するくらいだったら、俺がナミさんとデートするっつうの。無い知恵てめぇで振り絞れ、そんで玉砕しろ!
バーカ!!」
「てめっ…!」
…言い返したいが、正論だ。悔しいが正論だ。がっくりうなだれていると、コックは付け足すように言った。
「それからすっかり忘れてるようだが、イブはチョッパーの誕生日だ。お前とナミさんが祝ってくれねぇと
知ったらがっかりするだろうから、それなりにフォロー考えとけ」
「お前はどうすんだ」
「トナカイのバースデー祝うに決まってんだろ」
「ナンパじゃねぇのか」
「真性のバカだな、お前。イブに麗しきレディがひとりでウロウロしてると思うか?」
…そういうもんか。「ロビンちゃんもいるから船でもなんの問題もないもんねー」とまるで歌うように言い
ながらジョッキを片付けると、コンロの火を落としてラウンジから出て行く。そして去り際に振り向くと、
ニヤッと笑った。
「代役ならいつでも引き受けるぜェ?」
ジョッキ投げつけると、バタン!と扉が閉じた。
そしてクリスマス・イブ当日の朝方。ナミとはなんとなく気まずいままの状態が続いていたが、聞いていた
通り島には着いた。どうやら秋島なのらしく、雪は降っていないが山が紅葉で見事なくらい真っ赤だ。小さ
な街があるほかは、特にこれといって珍しいものがあるわけではなさそうだ。朝飯をすませると片付けも
そこそこに、コックが市場へ出かけてくると慌ててすっとんで行くのに、ウソップが連れて行かれた。昼前
に大荷物抱えて戻ってくるとまた忙しそうに立ち回り、キッチンではルフィとコックの攻防が繰り広げられ
る。それでも昼飯時には全員がそろって食卓に着いたんだが。どう切り出したもんだか考えている間に満腹
になったルフィが早々にラウンジを出て行こうとする。こりゃ、モタモタしてられねぇ。何にも打ち合わせ
てなかったが、俺は覚悟を決めて言った。
「…俺とこいつ、夕方出かけっから」
思ったよりでけぇ声になっちまって、その場は静まり返った。こいつ、と指をさされたナミはポカンと
こっちを見ている。コックがキッチンから振り向きもしないで、「そんで?」と促した。
「チョッパー悪い。誕生祝いしてやれねぇが、勘弁してくれ」
きょとんと見上げてくるのに頭を下げると、慌てて手をふった。
「な、なんだよ、良いよ、そんなの、そんなの別に俺」
「私は良くないわよ!」
ガタン!と音立ててナミがベンチから立ち上がる。テーブルが派手に揺れて、慌ててウソップが押さえた。
ロビンは興味深そうにこっちを窺いながらコーヒーを啜っている。ルフィは膨れた腹を叩きながら、目を
ぱちくりさせていた。
「聞いてないわよ!なによそれ一方的に!」
「喚くな。なんか問題あんのかよ、出かけるだけだろ」
「それを全員の前で言う必要あるのかって言ってんの!バカなんじゃないの?!私行かないから!」
「おい!」
ドカドカと足音を立てながらラウンジから出て行く。扉の近くに突っ立ってたルフィが突き飛ばされて、
その場でぐるんと一回転した。ナミが出て行った方と、俺の顔を交互に見て言う。
「ゾロ、話そんだけか?」
「あ、ああ。…いや、まだだ。チョッパー」
「な、なんだ?」
「先に言っとく。誕生日おめでとう」
「バ!バカヤロォ、うっせーな!そんなのよりさっさとナミ追いかけろよなァ!」
「は、トナカイに言われてるよ」
見れば全員が笑っている。顔が熱くなりかけて、俺は慌ててラウンジを飛び出した。背後でロビンが
「珍しいものが見れたわね」と愉快そうな声で言っているのが聞こえた…。
「お」
「…あ」
「まだやってたのか。立てこもりにはストリップが効くと昔から言うぞ」
「なんの話だよ」
日もそろそろ暮れかけるという頃。女部屋に閉じこもったまま鍵をかけて出てこないナミを、跳ね板越しに
呼び続けていたところへ、コックが入ってきた。積み上げてある箱からリンゴだのジャガイモだのをボール
へ取り出しながら、こっちの様子を窺っている。俺は床にあぐらをかいたまま途方に暮れていた。こんな板
一枚、鍵かけたところで蹴り上げれば簡単に開くのに決まってるが。…壊したらまたうるさいだろう。たち
まち鬼と化すのが目に浮かぶ。かといってこの男の前であいつを呼ぶのも憚られる。さっさと出て行って
くれねぇかと思っていたら、手にボール抱えた状態でいきなり蹴りを繰り出してきた。慌てて避けて文句を
言おうと口を開きかけると、静かに、と人差し指を立てる。
(お前は意外にまどろっこしいな)
小声で言うや、呆気にとられている俺の目の前で跳ね板を高々と蹴り上げた。バキン!と音を立てて扉が
天井まで吹っ飛ぶ。
「あー!ナミさんごめん、躓いちまった!すぐウソップに直させるから!」
…どう躓いたら扉が吹っ飛ぶんだよ…。口パクパクさせてると、ジロっと睨んできた。
(何か問題でも?)
(…いや、何から何まで…)
「お前がこんなとこ突っ立ってッから悪いんだよ!」
突然大声に切り替わって、あっと思った瞬間には女部屋のなかへ蹴り落とされていた。
「いっつ…あー!くそっ…あいつ!」
階段から転げ落ちてガバッと起き上がると、ソファの上に膝抱えてナミが俺を睨んでいた。…怒ってる、な…。
「…おじゃまします」
「何しにきたの」
「…お前を呼びに」
「行かないから、私」
クソ、これじゃ埒が開かねぇ。ズカズカ近づくと無理矢理腕を引いて立たせた。
「やっ…!なによ!離して!」
「良いから来い!」
「行かないって言ってるでしょ!」
「俺がお前と出かけてぇんだ!」
怒鳴りつけるとビクッと肩竦ませた。女誘うのひとつ満足にできねぇのか俺は。情けなくて溜息が出た。
愛想つかされても無理ねぇな。弱りきってそれ以上何も言えず口をつぐむと、ナミはふと顔を上げてきた。
拗ねたような顔をしている。こういう面が見たいわけじゃねぇのに。
「最初っからそういう風に言えば良いのよ」
「……悪い」
そっと抱き寄せると、ふわりとみかんの香りがした。なんだか随分久しぶりに嗅いだ気がする。背中に手が
回って、胸に頭を摺り寄せてきた。意地張らずに触れれば、こいつだって素直に返してくれるのに。
「…機嫌直せよ。せっかくの陸だ、一緒に出かけてくれ」
「良いわよ。わかった」
頬へ口づけてくるのに思わず笑うと、階上から声がかかる。
「おーい、俺様さっさと修理済ませたいんだ〜。出かけるんならとっとと出てくれ〜」
顔を見合わせてぱっと離れた後、苦笑いを浮かべながら俺たちは階段へ向かった。
街は小さかったが、それぞれの店が工夫をこらして飾り付けていて、なかなか賑やかだった。普段陸に
上がった時に入るようなメシ屋と酒場を梯子して、頃合の宿を見つけた頃にはすっかり夜も更けていた。
ナミは別段不満そうな顔をするわけでもなく、酒も手伝ってか逆に機嫌が良さそうだ。部屋に入るといき
なり抱きついて、唇を塞いでくる。
これじゃ普段と変わりねぇような気がするんだが。
「…お前、怒らねぇのか」
「何を?」
「いや…気の利いたこと何もしてねぇから」
「そうでもないわよ?あんたの奢りで飲めるなんて滅多にないもん。そうだ、お金どうしたのか聞こうと
思ってたんだった」
「聞くなよ」
「どうせ借金したんでしょ。誰に借りたの?」
「………コック」
こればっかりはどうしようもなくて恥じかきついでに借りた。あいつもナミのためなら仕方ないと言って
快諾してくれたんだが。言いたかねぇよ、こんなこと!けど黙ってたっていずれバレるしな。
「バカねぇ、返すあてあるの?」
「いずれ返す。皿洗いの条件はついてきたがお前と違って無利子だしな。」
「何言ってんのよ!あーもうわかった。私が貸すから返しなさい」
「なっ…それじゃ意味ねぇじゃねぇか!!」
「友情がお金のせいで壊れたらどうするの」
「そんなんじゃねぇよ気色悪い!大体お前に借金増えるばっかで俺は」
「私から離れらんないわね?」
「…魔女だなほんとに。ったく、あー!」
「…お金なんて………」
「なんか言ったか?」
「別に」
…こいつの「別に」はいちいち引っかかる。白状させるにはどうすりゃ良いんだか。頭巡らせてると、ナミ
は突然首へしがみついて、ベッドへ押し倒してきた。
「ちょっ…おい!」
「あんたってほんとに間が悪いわ」
「…悪かったな!つうかお前は早急だ!」
目の前でさっさと服を脱いで、首にしがみついてくる。…もう素っ裸かよ、俺の服まで脱がしにかかって
いる。
「ちっとは恥ずかしがってくれねぇか」
「何よ。今更でしょ」
「…そういう態度が…」
言いながらまじまじと見た。形の良い乳房や細くくびれた腰、なだらかなカーブを描く腹部と、その下の
蔭りも。見るたびに俺はめまいを覚えるほど熱くなるというのに、こいつは。
「ナミ」
「なによ」
「間は悪いかもしれねぇが、一言言わせてもらうぞ」
「…だからなによ、改まって」
「俺はお前に惚れてるから、お前の裸をちっとも今更だとか思えねぇ」
ニヤリと笑ってやると、目を丸くした後、茹蛸のように真っ赤になった。
やっぱりだ。言わなくて良いと言うから真面目に受け取ってずっと言わずにいたが、言ったほうが良いのに
決まってる。意地張ってて良いことなんかなかったじゃねぇか。
「…なんで言うのよ」
「お前が喜ぶかと思ってよ」
「言わなくて良いって言ったでしょ!」
「嬉しくねぇか」
「バカ!」
抱き寄せて口を塞ぐと、ジタバタ暴れていたのがやや暫くして大人しくなった。唇を離して目を覗き込めば、
今にも泣き出しそうな表情だ。
「どうした?泣くほど感激したか」
「うるさい!」
「おまえがな」
また唇を吸って黙らせると、間を置かずに深く合わせた。熱い舌先を絡ませながら薄く目を開くと、ナミも
表情を蕩かせながら目を開けてきた。見つめあいながら上顎をざらりと舐めると、ゾクッと体を震わせる。
とうとう零れ落ちた涙を舐め取ってやると、胸に顔を埋めてきた。
「期待しちゃうから、言わないで欲しかったのよ…」
「なんだよ、期待くらいしろ」
「だってあんた絶対死なないなんて約束できないでしょ」
「…それは無理だな」
「だけど私の為に死なないことを選んでくれるんじゃないかって期待しちゃうのよ」
「理由の一つにくらいはなるが?おい、お前もいい加減白状しろ。俺に惚れてんな?」
「……うん」
「うんじゃねぇだろ」
「…好き」
「それで良い。『言葉なんてどうでもいい』とか、もう言うな。言い続けてりゃ本当になることもある」
「偉そうに」
「お互い様だ」
シーツの上に押し倒すと、首筋に噛み付いてやった。ナミは悲鳴を上げて胸を叩いてくる。
「いったぁ…何すんのよ!」
「他にやれるもんがねぇんだ」
「な」
「痛いとか気持ち好いとかそういうことしか俺はお前にやれるもんがねぇ」
「アッ…!」
薄桃色の乳首を抓り上げると、ナミは鋭い悲鳴を上げた。その後で揉みほぐすように揺すぶると、ひくひく
と肩を震わせる。濡れた瞳で俺を見上げながら、喉を震わせた。そこに唇を寄せると、また噛まれると
思ったのか抵抗するように肩を押してくる。柔らかく食むと溜息をつきながら緊張を解いた。その様子に
思わず笑っちまう。
「いきなりビビんなよ。女の肌に傷をつける趣味はねぇ」
「だって…そう言う趣味をカミングアウトされたかと思うじゃない」
「仮眠…?」
「んも…バカ。痛いのは嫌よ。優しくして」
「…そうか?」
ニヤリと笑うと、胸の先端に唇を寄せた。きつく吸い上げると、細く叫びながら頭を抱え込んでくる。乳首
の上側に、軽く前歯を当てて舌で軽く押し付けるようにすると切なげな声を上げた。緩急つけての愛撫に、
乳首が固く立ち上がってくるころにはナミの声は甘く湿った溜息を伴い始める。
左足を高く抱え上げ、踝の辺りをざらっと舐めると体を震わせた。指一本一本を丁寧にしゃぶりながら、
だんだんに足を広げさせる。指の股をくすぐるように舐っていると、濃いオレンジの蔭りの向こうで、露を
忍ばせた秘裂がひくりと痙攣した。ふくらはぎから膝の裏までを舌でなぞり、太腿を大きく割って開かせる
と、指先でその中央をなぞった。
すくい上げるように愛撫しているうちに、やがて口が開いて熱い蜜が滴り落ちる。膣口へ指を差し入れると
ぬめぬめと淫らに絡みついた。
「いやらしいやつだな。足がそんなに好かったか?」
「んっ…や、だって…あっ、んぅっ…!」
唇を寄せて蜜を啜ると、指で大きく開かせた濃い桃色の肉襞がひくひくと妖しく蠢く。舌先を差し込んで
出し入れしながら表情を窺うと、唇を喘がせてこちらを見てくるのと目が合った。わざとその瞬間に音を
立てて啜り上げると、短く叫んで身悶える。膣口を舐りながら陰核を露出させて指先で掠ると、後から
後から蜜を滴らせて、堪えられなくなったのかナミは腿で顔を挟んでくる。
「おい、窒息させる気か?」
「はん…ぅ、も…手…加減してよぉっ…」
「そいつは無理な注文だ」
「ひぁっ…!」
脚を大きく開かせて腰を抱え込み、充血して固くしこった陰核を唇へ挟んで舌先でくすぐると、高い声で
鳴きながらビクビクと震えた。抜き取らんばかりに強く吸い上げればやがてそれは啜り泣きに変わる。
甘い泣き声に聞き入りながら、俺はナミの体をうつ伏せにさせて、後ろからの挿入を試みた。
絶頂の直前だったか、きつい締め付けに阻まれてなかなか進まないのを無理にこじ入れると、長く叫んで
たちまち気をやった。痙攣しながら絡みつく蜜壷に欲望をゆっくりと前後させていると、たちまち息を吹き
返す。貪欲なこの体がたまらなく好きだなどと、気恥ずかしいことを思いついてしまう自分に呆れながら、
片足を持ち上げて腰を反り返らせるような姿勢にした。脚を交差させるようにすると結合が深まり、膣壁が
複雑に捩じれて摩擦が強くなる。
表情が窺えないのは残念だが、深く浅く揺すぶっている間に、腰から下が絡め取られるような快美感が訪れ
て、俺も夢中になった。無理な姿勢をとらされてナミは思うように動けずにされるままだ。思う様叫ばせな
がら、俺はようやくこの女を手に入れたような思いに身を浸していた。己の意外な征服欲に驚く一方で、
組み敷かれて啜り泣くこの女がどうしても愛しい。切なげに眉根を寄せて涕泣しながらシーツに赤く上気
した頬を埋めて、俺を振り返るこの女が…!
「イっ!…ん、ゾロっ、ゾロぉっ…!!!」
「ナミっ…!」
「っは!あっ…ダメ、もぉっ………!」
収縮を強めながらブルブルと痙攣すると、ナミは小さく叫んで果てた。その後を追うように俺も欲望を解放
させた…。
ベッドに寝転がりながら、風呂から出て髪を拭いているナミを眺めていた時に、俺はふと思い出した。
ケンカの原因になったあの雑誌のことだ。結局真意はわからずじまいなのに気がついてそれを問いただした
ところ、眉を顰めながら言うことには。
「蒸し返さないでよ。…だってあんた神に祈ったことないんでしょ」
「あ?」
「神に祈ったこともないやつがクリスマスを祝うはずないじゃない。だから期待してないって言ったのよ」
……そういう意味だったのか。いやそれにしたって。
「ならそうと言や良いじゃねぇかよ」
「自分で考えて欲しかったの!」
乱暴な仕草でタオルを俺に投げ付けると、横へドサリと腰掛ける。俺の顔をじいっと覗き込んでいたかと
思うと、ぱちんと額を弾いてきた。
「…なんだよ」
「慣れないことして疲れたんじゃない?」
「まぁな。…なぁ、もう一個聞かせろ。”金なんて”の続きはなんだ。お前の言うこととは思えねぇ」
「そうね。だから知らなくて良いわよ。言ったらあんた確実につけあがるもん」
「つけあがるたぁどういう言い草だ。コラ言え、白状しろ」
「やぁよ」
抱き寄せて羽交い絞めにすると笑いながら体を凭せかけてくる。手に入れたかと思ったらすり抜けていく
から、追いかけたくなるんだ。良いように転がされてる自分自身を、それでも嫌だと感じないのは、
追いかけて、捕まえた時にこいつが笑うからだろう。
end.
*********************************************
お疲れ様でした。
クリスマスでネタ出ししてる時に真っ先に出たのがこれでした。神に祈らない男がクリスマスに
(そうでなくても)デートとかしないだろうとか、ナミは別に拗ねたりしないだろうけど内心つまら
ないだろう、とか考えてじゃあ揉めさせようと(酷)。
あ、ナミの「お金なんて…」の続きは皆さん考えてください。
ちなみに、ちょっかいだすサンジがあまりにも良い奴すぎるのでリンク作で実状を暴いてやることに
しました。
そんなわけで次回は初挑戦、サンロビでピーコもびっくりの辛口シリアスです。
にーさん…
乙でした。
ご馳走様でした。
辛口サンロビも熱い期待を込めてお待ち申し上げております。
キタワァ.*・゜゚・*:.。..。.:*・゜(n‘∀‘)η゚・*:.。. .。.:*・゜゚・*!!!!!☆
なるほどーと思うテーマですた。
ナミのゾロに惚れてる具合がイイですなァ。
それにしても次回作のピーコもびっくりの辛口シリアスが気になりますよにーさん…!
にーさま乙です!!!
は〜週末にいいもん見た−。ゾロの感じ、私のゾロイメージにバシバシハマるんで、心でギャーギャー言いながら読みました!
ごちそうさまでした!
次はサンロビ…辛口?どんなのだろう、すっごい楽しみです!
ワクワク
152 :
92:03/12/14 04:31 ID:PZ0FRql6
ワイラキ書いた者です。夜行性でスイマセン。
読んでくださった方、感想くださった方に改めてお礼申し上げます。
>ABC様
感動していただけてうれしいです。ありがとうございます。
しかしリスペクトとは畏れ多いです。あくまでも原作がいいからですので。
次作はまたそのうちに。こっそりと。
そしてルナミ読ませていただきました。
ナミさんの片思いの切なさが良かったです。
仲間のひとりなのはイヤだけど言葉にするのはリスクを伴う。
それでも好きって気持ちは止められない。女の子なナミさんがかわいいです。
最後のルフィのセリフもらしくていいと思いました。
お疲れ様でした。
>にー様
す、素晴らしいですか?
まさかにー様からそんな言葉をいただけるとは…!
ああもう、今なら神の裁き受けてもいいです!!
ラストはアイサの髪を切ってあげてるラキが普通にスカートだったので思いつきました。
お褒めいただいてほんとにうれしいです。ありがとうございました。
そしてゾロナミ読ませていただきました。
このふたりだったらそりゃこうなるよな、って思わせる展開。いつもながらすごいです。
そして、シリアスなのにエロい……大変勉強になります。やはりこのスレになくてはならないお方だ!
お疲れ様でした。サンロビ楽しみにしてます。
> ◆bT67PrjmbM 様
三角関係よかったですか?うれしいです。ありがとうございます!
少しでもエロを絡めようと思ってたら気がつけばカマキリが出てましたよ。
びっくりしました。自分でも。
ちなみにラストはカマキリと結ばれるバージョンなんかも考えてました(笑)
空島SSぜひ!お待ちしてます。
153 :
92:03/12/14 04:43 ID:PZ0FRql6
>111様
感動していただいてとてもうれしいです。ありがとうございます。
上手く言葉にならないと仰ってますが、その言葉だけで充分伝わってきましたよ。
更に胸を打つようなSSが書けるようこれからもがんばります!
ありがとうございました。
>B様
感想ありがとうございます。
自分が意図してた内容の大半がずばり指摘されてました!
読み取っていただけてとてもうれしいです。
三角関係だけど、ラキとワイパーがうまくいくことでカマキリも幸せなんです、きっと。
ほんとに胸打たれてますね(笑)うれしいです。ありがとうございました。
エービビお待ちしてます!
あんな時間はきっと誰もいないだろうと思って落としてたのに、
コテさんが3人もリアルタイムで読んでくれてたってことに驚きました。
直しながら落としてるので遅くなるんです、いつも。
お待たせしてすいませんでした。
そしてなんと>134・135あたりでにー様とケコーン!
その複雑な婚姻関係にいつか混ぜてください!最初はオトモダチからでいいんで(w
では読んでくださったみなさんありがとうございました。
なんか書いたらまたよろしくお願いします。
154 :
◆SEXhu6o2O6 :03/12/14 13:50 ID:m/DEubOi
Test
test
思ったとおり神にはさまれた。
うん。
>にー様
・・・なんかもう感想が出ません。
なので。
に ー 様 相 変 わ ら ず 素 敵 だ ぁ (メロリンラブ)
お疲れ様です!サンロビも期待しています。とても。
さっきのナミさんのチャイナドレス(;´Д`)l \ァ l \ァ
ナミさんのチャイナドレス、めくりたかった…
チャイナドレスネタでまた1本できそうな
気配ですね・・・(←妄想)
>ワイラキさん
面白かったです。三人それぞれの心情が上手く絡んでいて、特にラキの思いに
打たれました。
>ABCさん
凄く女の子らしいナミで可愛いなぁ〜
甘くて切なくて。独特の文体と相まって「女の子のエッセンス」が一杯詰まった
ナミと感じました。
>にーさん
流石だ……!!
>「だってあんた絶対死なないなんて約束できないでしょ」
>「…それは無理だな」
>「だけど私の為に死なないことを選んでくれるんじゃないかって期待しちゃうのよ」
ここら辺からの、ナミに応えたいと思うゾロの気持ち、自分の気持ちを
徐々に素直な言葉にしていくナミに萌えました。
辛口サンロビ〜!
楽しみです。
にー様!!
ゾロナミキタ━━━━!!!!
嗚呼!!
何ともいえません、この充足感……
金なんて、の続きを色々と妄想して、ムハムハです(怪しい…)。
>お前もいい加減白状しろ。俺に惚れてんな?
ゾロぃぃぃいいいい!!!
と、身悶えとまりません。
そしてこの二人に幸いあれと願いつつ。
辛口サンロビ!?
ピーコもびっくり!? ピ「こんなぐるぐる眉毛はねえ〜」とか(w
有名なとこですねぇ。ゾロナミのSSがイパーイあるという。
ひさびさに伺ったら、読んでないSSがいっぱいあるな。
早速読ませていただきます。ありがとうございます。
165 :
きゃべ:03/12/16 11:59 ID:XVZJID6R
>ワイラキ完全バージョン様
乙ゞで御座いました。
「生きる」…とっても素敵でした。
原作に忠実な展開がビクーリでした。すごい!
ラキ〜幸せになっておくれよぉぉゞ
>夢と思いABC様
あちらではなしかけてもいいですか?
>ななまるにー様
乙ゞで御座いました。
前作はお月様をサンジの後頭部に見立てたシーンが強烈に残っています。
連作…いいですわ〜
「ですからいいですか!こうゆう場合はですね」と、言いたくなるほど
ゾロ…素敵だわ。。。
お金なんての続き…何かしら?何でしょう?
アン♪今回もエロシーン(;´Д`)ハァハァ
大分前にサンナミ落としたものです。空島編完結したのでリベンジ。微妙にネタバレです。
いわゆる純愛系?ラブラブです。それはどうかと思ったけど青姦です。では。
『ノイズ』
焼け焦げた皮膚は見た目ほど痛くもない。包帯の下は蒸れて痒いのだが、何日と経たず
にそれもなくなるだろう。
何十時間もの間最高潮を保ち続ける大饗宴を横目に、サンジはニコチンの混じる溜息を
吐いた。いくら脳内である種の麻薬が分泌されていたからと言って、気持ちよくアルコー
ルを摂取し続けたからと言って、いつまでも歌い踊り続けることができるわけもない。様々
な人間が代わる代わるに盛り上げているからこそ、何日間にも渡るお祭騒ぎなのだ。
サンジは宴の中心にある円から少し離れたところに薪を組んで作った焚き火をぼーっと
見つめながら目を閉じた。そして、煙を吐きながら彼女を思った。
焼け焦げた肌はもう痛くない。でも、彼女のことを思うと身体中がぴりぴりと痛む。自
分が意識を失っていた間、彼女の身に一体何が起こったのか。果たして、彼女は本当に無
事だったのか。気丈な彼女は自分に隠しているだけで、本当な何か大変な目にあったので
はないだろうか。そう考えると気が気ではない。胸が、傷が、身体中が痛むのだ。
お祭騒ぎからふと我に帰るとまず頭をもたげるのはそれで、サンジは一人アルコールや
ニコチンを摂取するのだ。
巨大な輪を作り歌い踊る人影が見える。彼はそちらに目をやり、無意識にその娘を探し
ている自分に気づいて苦笑する。
「誰か探してんの?」
向き直ろうとすると肩を叩かれて、不意を付かれる。
「ナ、ナミさんっ!」
無意識に探していた本人が思わぬ登場の仕方をしたものだから、サンジは大袈裟なほど驚
いた。
「何よ?私じゃ不満?」
ナミは少し不機嫌そうに口をとんがらせて、サンジの隣に腰を下ろした。
「いえいえ!めっそうもないッ!!」
サンジはぎこちなく否定して、ナミが差し出すビールジョッキを受け取った。
泡立つ穀物酒を一口飲んで、ちらりとナミの顔を見る。焚き火の炎に照らされる彼女の
顔は赤く火照り、はっきりと陰影ができていて、いつもより魅力的に思えた。
燃え盛る炎はぱちぱちぱちと火の粉を撒き散らし、遠くに聞こえるのは喜びに満ちた歓声。
サンジはビールを一気に飲んでから、ナミに切り出した。
「ナミさん。俺は自分がふがいねェし、それ以上に君のことが心配で心配で落ちつかねェ
んだ。」
サンジは困ったような表情を彼女に見せて苦笑する。
「私は平気よ。」
ナミもまた困ったような表情で彼に言う。
「本当に?酷い目に遭わなかった?何もされなかった?怪我は?」
サンジは早口で彼女を質問責めにする。
「酷い目には遭った。何もされずには済んだ。怪我は本当にしてないわ。」
「本当かい?意地張ってない?嘘吐いてない?」
「本当だってばッ!」
ナミはそう叫んでから、溜息を吐いてビールを飲み干した。
そして、黙って焚き火を見つめている。サンジも同じ物を見つめている。二人は黙った
まま、しばらく背後の大宴会の喧騒を聞いていた。
「そんなに、そんなに心配なら、その目で確かめてみる?」
「え?」
「私はどこも怪我なんてしてないし………」
ナミは言いながら着ていたパーカーを少し乱暴に脱ぎ捨てた。ビキニトップに支えられた
肉塊がぶるんと揺れる。
「なんにもされてない………。」
そして一瞬、ほんの僅かに躊躇して、しかしあくまで思い切りよくその瑞々しい重みを支
えていた細い布紐を背中で断ち切った。
ナミはサンジの様子を窺おうともせず、下を向いて黙ったままパンツもショーツも脱い
でしまった。サンジはそんな彼女の行動を呆然と見つめていたが、指の股に挟んだままだ
った煙草の火が指を微かに焦がした時ふと我に帰って、咄嗟に彼女に背を向けた。
遠くで幾人もの人の声が交じり合って聞こえてくる。焚き火は相変わらずぱちぱちぱちと火
の粉を撒き散らしながら、二人を赤く照らし続ける。
「ナミさん、俺は………。」
サンジは新しい煙草を咥えて低い声で言う。
「もし、君が好きでも何でもない男の前でそういうことができるなら幻滅するよ。」
低いトーンで言い切って、目を閉じる。
控えめなようでその実これ以上ないほどストレートな言葉を投げ付けられて、ナミは唇
を噛んだ。
「私は、私は自分のカラダには自信があるし、別に見られたって恥ずかしいとは思わな
い。………見られても構わないけど、見て欲しいって思ったの初めてだから………。」
サンジは火の点いたマッチを投げ捨てた。
「だから、サンジくんは幻滅しなくてもいいのよ。」
ナミは一歩だけサンジの背中に近づいて、空唾を飲み込んだ。
ぱちぱちぱちと火の粉は降り、向こうのお祭騒ぎは勢いを増すばかり。それなのにいや
に静寂な空間がそこにはあった。
「ねェ、だからちゃんと見て。その目で確かめて。」
責めるようにそう訴える自分がいつの間にかその言葉の意味をすりかえていたことにナミ
は気づいてはいた。
見て欲しいと思うのは、意地になっているからでもない。況してや、サンジを納得させ
るためでもない。ただ純粋に見て欲しいと思った。その感情は複雑にして最も単純かつ純
粋な欲望である。
サンジは火の点いていない煙草を咥えたまま、振り返る。するとナミは一瞬恥ずかしそ
うに眉を顰めてから、くるりと身体を反転させた。後ろから見ろと言うことらしい。
オレンジ色の炎に照らされるその肌に細かな凹凸などなく、あまりに滑らかで、それで
いてしっとりとした印象を受ける。横からの光源によってできた肩甲骨の滑らかな陰はア
ンシンメトリーで、背骨のラインも真っ直ぐ伸びている。それにそって視線をずっと下げ
ると小さく引き締まった尻の割れ目がある。弛みはなく、しかし充分と厚みのある尻とそ
れに連なる腿のラインは滑らかでとても女性的な丸みがある。そして、すらりと伸びた脚、
その踵に至るまで、勿論生々しい傷など一つもなく、だからこそ逆に左肩の刺青の下にあ
る古傷が痛々しい。
そこに視線を感じたのかナミは思わず下半身にきゅっと力を入れた。小ぶりな尻が一瞬
窄む。
サンジは無意識のうちに一歩彼女に近づいて、ナミもまた無意識のうちにゆっくりと身
体を反転させた。
彼女が顔を赤らめているか否かはその光が赤みを帯びている為にわからないが、しかし
ナミは唇をきゅっと結んで、頼りない眉の下で少し目を伏せていて、長い睫毛の影ができ
ている。
サンジはまた一歩彼女に近づいて、彼女の身体をじっと見つめた。勿論傷などどこにも
ない。そして、彼にとっても最早それはどうでもいいことに成り下がっている。
その滑らかな肌は暖色に染まっているのにどこかひんやりした印象を受けてしまうのは
鎖骨の形がはっきりとわかるからなのだろうか。女性的な部位の肉付きはいいが、やはり
彼女は痩せている。鎖骨の窪みにできた影、細い腰の中心にある形のいい臍は縦線であり、
突き出した腰骨はその部分の肉の薄さを物語る。反面、発育のいい乳房はその実年齢より
も幼い印象を受ける顔立ちには不釣合いであるが、逆にそのアンバランスさが官能的です
らある。丸いお椀型の双丘は思う存分重力に逆らい上を向いた乳首は、見つめるほどに輪
郭をはっきりとさせている。ナミはそれに幾ばくかの羞恥を感じたのか咄嗟に身体の正面
を両腕で隠してから、一秒と経たずにそれを上げて両手を交差させるようにして顔を隠し
た。
「なんか恥ずかしくなってきたけど………。」
そこで台詞を止めてふうっと息を吐いた。
すっかり先端を尖らせた乳首は彼女の呼吸に合わせて僅かに上下する。煙草を箱に戻し
てから、サンジは長い両足の付け根にあるそこだけボリュームにある繁みに息を飲み、
その魅惑的な肉塊に手を伸ばしかけた。
「ふれてもいい?」
先端に指が触れかけたところで手を止めて、顔を背けるナミの顔を見上げて彼は言った。
ナミは顔を隠したまま少しだけ上を向き、少しだけ間を置いてから「いいわよ」と言っ
た。自分の声が耳に入ると身体が熱くなる。何度かリフレインして、鼓動が速くなる。
サンジは止めていた手を少し戻してから、立ち上がって彼女の両腕を掴んで下げさせた。
そして、その薄く乾燥して少し硬い唇でナミの柔らかく潤いのある唇に触れた。
ナミはびっくりして、ピントの合わないまま自分の視界のフレーム内にサンジを納めて
シャッターを切る。そして、もう一度ゆっくりと目を閉じた。
サンジは閉じた唇を開きもせず、角度を変えもせず、数秒間彼女の唇の弾力を堪能した
だけでキッスをやめ、彼女を強く抱きしめて言った。
「俺、もっとふれていたい、いや、ふれ合いたいよ。」
彼女に頬擦りをしながら言った。
「うん。」
ナミはサンジの首にしがみつくように抱きついて、頷いた。
「こんなところでごめんな。でも、俺は今すぐ君を抱きたいんだ。」
今このタイミングを逃すとずっとその思いと遂げられないと彼は思っていたし、
「私も………。」
彼女もまた今このタイミングを逃すと永遠に交われないように感じていた。
宴はなおも続き、聞き慣れた歌声や見知らぬ笑い声が交じり合って耳に届く。焚き火は
火の粉を創造し続け、ぱちぱちぱちと音は途切れることもない。
二人はできるだけ草の生い茂った場所を選んで腰を下ろした。サンジはシャツを脱ぎ、
ばつの悪そうに苦笑して、包帯の上から自分の身体を撫でた。
「サンジくん、私は自分の盾になってくれる人だとか甘やかしてくれる人だとか、そうい
う存在が欲しいわけじゃない。」
ナミはサンジの胸に顔をぴたりとくっつけて、そう言った。
「私はただサンジくんが欲しいの。」
そして、ナミはサンジの目を見つめて言った後、少しだけ照れて俯いた。
サンジはそんなナミの顎を捕まえて顔を上げさせ、少しだけ乱暴に唇を奪った。そして、
そのまま少し強引に彼女を押し倒してからキッスをやめ、彼女の顔を覗き込んで言った。
「俺もナミさんが欲しい。」
彼はそう言ってから、ナミの顔をじっと見つめた。
サンジの顔は影になっていてナミにはその表情はよくわからなかったが、ナミには彼が
とても照れた表情をしているように思えて思わず顔が綻んだ。そして、暗くて見えない彼
の顔を見つめて、ゆっくりと頷いた。
二人は再び接吻に耽る。初めて愛しい者の中に侵入し、お互いの舌を絡ませ、唾液を混
ぜ合い、奪い合うようなコミュニケーション。
唾液の刎ねる音が耳に届き、抱き合って密接した肉体は二人の鼓動さえもシンクロさせ
ていく。相手のリズムが、音が、熱が、自分に届き体の中に浸透していく。まるで溶け合
っていくかのような錯覚。
誰かを得る、ということは二人の身体が一つになることで自分の身体の一部になるとい
うことであり、欲しい、と思うことはそういった状態を望むことではないか。ならば、セ
ックスという行為は成る程愛しい者を欲する場合、極めて単純かつ有効な手段であり、そ
してまた原始的で本能的な行為であるとも言える。
夜の中で赤い炎に照らされるという状況では視覚的にその熱の上昇を感じることは難し
い。自らの体温と相手の体温に差が無ければ触れて感じることも易くはない。しかし、少
しずつ浮き出してきた汗と荒くなった呼吸だけでも充分知れる。
サンジはただ夢中でナミの滑らかな肌を愛撫する。唇と舌でそこを這っていると、額か
ら流れ落ちた汗が彼女の肌の上で他の体液と同化しながら滑り落ちる。そうやってやっと
自分の抱える熱と昂ぶった感情を客観的に捉えることができる。その瞬間に限ってのみ、
ではあるが。
程よい硬さのある女性的な脂肪の塊を一つその手の中に納めようとするが、端から溢れ
掴もうとすると掌から離れてしまう。サンジは掌の汗を自分の衣類で拭って、今度はゆっ
くりと寄せ上げるように乳房を掴んだ。ゆっくりと形を変えながら先端の突起を親指でこ
すると、ナミは小さく声を漏らす。その吐息を摘むようにキッスして、今度は先刻より強
く摘み上げた。
「ンっ、やっ……。」
ナミは眉根を寄せて唇を噛む。
サンジはもう片方の膨らみに顔を寄せて、はっきりと起立した乳首を口に含み強く吸い
上げる。するとナミはびくっと震えて、指先にあった雑草を掴んだ。サンジは一度彼女の
身体を抱きしめてから、再び胸を愛撫する。
「かッ、かんじゃだめ………」
ナミは胸元にあるサンジの頭を捕まえる。
サンジは胸の先端を口に含んだまま、反対の胸を愛撫していた手をゆっくりと滑らせる
ように動かして、繁みを掻き分けた。そして、陰核を引っ張り出して、指の腹でこするよ
うに撫でる。
ナミは「あッ」と控えめに声を上げて、サンジの頭を抱きしめた。そして、唇を噛んだ
まま首を左右に振っている。サンジはそんな彼女の様子を窺おうともせず、更に奥の裂け
目を指ですっとなぞる。充分にしっとりとした秘部を何度か行ったり来たりして、愛液で
指を湿らせてから、蜜の溢れている内部に中指を埋め込む。そしてゆっくりと出し入れを
始め、徐々にそのスピードも上げる。
「誰も気づかねェから。」
サンジはやっとナミの顔を覗き込んで、低い声で言った。ナミは目を大きく見開いてから、
ぶんぶんと首を振る。サンジはその仕草をとても可愛らしく、そして愛しく思った。
サンジはもう一度ナミに口付けをしてから、彼女の太腿を押さえつけるようにして開か
せてそこに顔を埋めた。
「やっ、ああッん……。」
サンジがいきなり舌を差し入れるものだから、ナミは声を上げて身震いした。
「あッ、さ、サンジく……だ、ダメ……」
ナミはサンジの頭を引き離したいが、力が入らない。サンジは構わずナミの秘裂を舌でな
ぞっては侵入し溢れ出した液体を絡めたり啜ったりしている。
鳥肌が立ちびくびく身体が震え、背筋を微弱な電流が走るような感覚が波のように押し
寄せたり引いたりする。女の肉体というのはより強い刺激を与えられるから昇りつめると
いうものでもない。こんな風に擽るような刺激を与え続けられていてもムードや状況次第
ですぐに限界に達してしまいそうになる。
ナミはこのまま一方的に愛撫されるまま達してしまうのが口惜しいのだ。欲しいものは
指でも舌でもない。しかし、現状が不快かというとそういうわけでもなく、身体は正直す
ぎるほどに反応している。自分はこんなジレンマを抱えたまま達してしまうのは残念では
あるが仕方がないと諦めたところで、サンジは入り口を指でなぞり始めた。
「あッ………。」
また音を帯びた吐息が漏れる。ナミは無意識に自分の胸元にあった手でその豊かの膨らみ
を寄せ上げて指先で突起を弄くった。
眉を顰めて瞼を開閉させるナミの顔を赤い炎が照らしている。サンジは指でひくついて
いる蜜壷を掻き混ぜながら、汗ばんだ彼女の太腿に頬をぴたりとつけ、陰核を吸い上げ
る。
「あッ、あッ、ああッ…ンッ…」
ナミはびくんと痙攣して、首を反り返らせたままがくんと頬を冷たい地面につけて項垂れ
た。
尚も盛り上がり続ける大宴会。人々はひたすら大きな火を取り囲んで歌い踊り笑い続け
る。そして、火の粉はぱちぱちぱちと。
サンジは汗の浮かんだナミの身体を優しく撫でてから、唇を重ねた。そして、何度も唇
を重ねたり離したりする。何度も何度も接吻をする。好きだと呟くようにキッスをする。
口付けの嵐の中で、サンジはベルトに手をかける。ガチャガチャと音がして、ジッパー
の下りる音がする。ナミはまた更に上昇する体温と加速する鼓動を感じながら、サンジの
首に腕を回して抱きしめた。
そして、サンジはゆっくりとナミの中に入っていく。
「あッ、ああッ、あああッ。」
彼女は目をぎゅっと瞑り、サンジを強く抱きしめて、注ぎ込まれる快楽に身を捩じらせた。
「あーーーっ。」
根元まで納め終えるとサンジは息を吐く。そして、その圧迫を堪能した。
サンジは彼女の脚を持ち上げて更に奥に突き進み始める。すると、ナミはそのリズムに
合わせて艶かしく息を吐き声を上げる。その官能的に歪む表情が、だらしなく半開きな口
元が、不思議な非対称なラインを描く眉が、瞼を閉じたり開いたりしながら虚ろな眼球で
自分を見たり逸らしたりする愛しいその娘が、徐々に自分のものになって行くような実感
が湧いてくるのを感じながら、それでいて物足りていない。
繋がっているのは局部だけか。性器だけか。それだけでは物足りない!
サンジは身体を倒して、その胸板でナミの胸を押し潰した。その身体を抱きしめて、何
度も何度も唇を重ねて、舌を絡ませ唾液を混ぜ合わせて、肌と肌を触れ合わせこすり合わ
せて、陰茎の出し入れのように激しく、激しく。全身全霊で一つになる。愛しいその存在
を自分と同化させる。体液も鼓動も感情も全て同調させて、自分のものにする。
セックスとは全身でするものだ!そうでなければ意味がない。
それでも、まだ物足りない。まだまだ欲しいのだ。
「好きだ!好き、好きだ!ナミさん、好きだ!好きなんだ!」
言葉の持つ重みなどたかが知れているかもしれない。しかし、それが大した効果をもたら
さなくとも仕様せずにはいられない。抱き合うだけでは足りない。繋がりあうだけでも
物足りない。口付けだけでも足りていない。この想いを、情熱を、伝える術は全て使って、
それでもまだ足りないかもしれない。
サンジはキッスの合間にその想いを吐き出し、局部ではねる体液の音や肌のぶつかり合
う音やお互いの吐息さえ消してしまう勢いで、彼女にそう告げ続ける。
「好きだ、好きだ、好きだ!」
そして、奥へ奥へと突き上げる。締め付けてくる肉壁を掻き分けて、出し入れのスピード
を上げる。
ナミは鳴きながら、泣きながら、サンジの唇に貪るように吸い付く。しっかりと彼にし
がみついて、突き上げられるままに腰を振る。
好きだ、と言われる度に胸が高鳴る。体温が上昇する。気持ちが昂ぶる。下腹部に力が
入る。
好きな男に、好きだと言われる。それ以上の興奮がこの世に存在するでしょうか!
ナミはサンジを抱きしめるあまり思わずその背中に爪を立てて、痙攣しながら声を上げ
る。
「……じくっ……さ、っじくっ……っんじくっ……さんじくっ……。」
彼女は合間にその名前を口にする。サンジは相変わらず自分への想いを唱え続け、責め立
てる間隔はかなり短い。
宴は続く。いつまでも馬鹿騒ぎ。火の粉は弾けてぱちぱちぱちと。
「……さん、じくっ……さんじくっ……サンジくんッ!」
押し寄せてくる快楽の波は理性の次は思考力までさらってしまう。ナミはただ本能のまま
にその男を抱きしめている。
「……サンジくんっ、サンジくんっ、すっ、好きィーーーッ!」
好きな女に、好きだと言われる。それ以上の悦びがこの世に存在するだろうか!
欲望を膣の中に吐き出すと同時に耳に届く声。頭の中は真っ白になり、明るい炎のおか
げで闇は訪れない。
サンジはナミの肩に顎を乗せて、小さな焚き火の最後を見届ける。
大分小さくなったオレンジ色の炎はもうすぐ二人の顔を赤く染め上げることはできなく
なる。最後にたくさんの火の粉をぱちぱちぱちと振りまくだけだ。
それでも、宴は終わらない。飲めや歌えの大騒ぎ。
サンジはナミの肩に額を乗せて、目を閉じた。金色の髪とオレンジ色の髪が混ざり合っ
たところで、その姿は暗闇に溶けた。
==================END====================
以上です。とりあえず女体が好きです。若い女の子の裸が好きです。
エロい表情とか想像するのが好きです。変態です。わかってます。
ごく普通のノーマルなプレイでも愛があればエロエロにできるはずと信じてます。
ノーマルでラブラブなセックスをエロくて萌える話にできたらいいね。いつか。
では、失礼します。
サンナミ純愛ごちでした。
・・・素敵すぎッ!いやまいりました。すいません。
あーやば。泣けてきた。
好きな人に好きだと言われるって、すごいことですよね…。
エチの際の心理描写がかなりツボでした。
あー。いいもの読んだー。
サンナミゴチでした!
激しく萌えますた〜〜!
心理描写がまた素敵で…ハァハァしますた!
お疲れ様でした!
喧騒を離れ二人を包む静寂・・・
爆ぜる火の粉の音が聞こえてくるような
じりじりした雰囲気に胸がキューンと・・・
いいものを読ませていただきました!
次作も激しく期待しております!
サンナミキタ━━━━━!!
空島宴会のあれですね!?
H前の、サンジとナミの間に張り詰める緊張感と、Hのときの息もつかせぬという
展開に、引き込まれっぱなしで非常に美味しかったです。
>「俺、もっとふれていたい、いや、ふれ合いたいよ。」
この台詞!! カッコいいです!!
何だかその場(宴会の中)に自分もいるような気が、ちらっと見ると二人が
遠くに見えるような気がしてきました。
本当にいいものを読ませていただきました。
激しく乙!!!
ナミのことが好きでたまらないサンジの心理描写と二人を取り囲む状況描写がうまいなと感じました。
ただひとつ「キッス」はどうかなと。「キス」じゃあだめですか?
萌えどころで出てくるからどうしても気になるんです。
名無しごときがでしゃばったこといってすみません。本当にごめんなさい。
そこ以外はよかったです。おつかれさまでした。
えーはじめまして。
下手糞ながらに書いてみました。
=======================
最初に彼の事が気になったのはリトルガーデンだった。
MR.3のせいで、上着が燃えてしまった私に彼は何も言わずに自分のジャケットを着せてくれたのだ。
いつも彼が吸ってるタバコの臭いが染み付いたジャケットが自分の肌に直接触れていることに
妙に緊張したのを覚えている。
その直後にビビに抱きつかれて目をハートにしている彼に苛ついた自分に正直驚いた。
今までも彼は他の女の子に対して色目を使うことはしょっちゅうだったから
別に気にした事も無かったのに、初めて彼の周りにいる女の子に対して「嫉妬」をした。
お願い、私以外の女が彼に触れないで・・・・・・・・・。
Drくれはから隠れて、壁の後ろに二人で潜んでいる時
二人でひそひそ話してる間、ずっとドキドキしていたのは
くれはに見つかる事を恐れていたからじゃないなんて事、
きっと彼は知らないだろう。
クロコダイルに捕まった時、電伝虫から聞こえた彼の声に
どれだけの安堵感を覚えたか
きっと彼は知らないだろう。
助け出された時に「惚れた?」と聞かれて
自分の心を見透かされたのかと思って焦った事も
きっと彼は知らないだろう。
アラバスタでの壮絶な戦いが終り2日が経った。
まだ、ルフィは目覚めない。
ルフィを覗くメンバーが体調を取り戻した事もあって
私には別の部屋が割り当てられた。
希望したのは私だ。
いくら仲間とは言え、元気になった男たちと一緒には寝れないわ。
そんな風にビビにお願いしたのだけれど
本音は、同じ部屋で彼の寝息を聞いてるのが辛かったからだ。
ビビは私の思いを察したかのようで
自分も自分の部屋で寝る、と言って
私に1人部屋を用意してくれた。
そろそろ海軍も動き始めている事だろう。
ルフィが目覚めたら、すぐにでも旅立だなければならない。
それでも、久々の安息が私の心を別の方向へと向かわせた。
彼は私の事をどう思っているんだろう・・・・?
常日頃、「好き」だとは言われている。
でも、他の女の子たちに対しても同じような態度の彼の言葉を
素直に信じる事は出来なかった。
私「だけ」を好きだなんて保障は何処にもないのだから。
−コンコン。
いきなりのノックの音に、私はかなり驚いた。
「はい?」
平静を装って返事をする。
「ナミさん?俺」
ドキッ!!
今まで考えていた彼の声に私は動悸を抑える事が出来なくなった。
何?何で・・・・?
震えそうになる声を必死で抑える。
「どうしたの、サンジくん。何か用?」
「お茶でもいかが?」
扉の向こうから聞こえる声に、私は彼の姿を想像していた。
会いたい。
彼の顔が見たい。
「ええ、頂くわ」
「中に入っても?」
「どうぞ」
いつも通りの自分を演じながら、私は扉を開けて彼が入ってくるのを待っていた。
ワゴンを押しながら彼が部屋に入ってくる。
その姿を見て、更に私の胸は高鳴った。
「紅茶でよろしいですか?」
「ええ、ありがと」
戦闘の最中の荒々しい姿からは想像出来ない優雅な動きでサンジくんはポットから紅茶を注ぐ。
その綺麗な指の動きに私は見とれていた。
−あの指に触れられたら・・・・。
「どうぞ」
入れられた紅茶をサンジくんが私に差し出す。
「ありがと・・・・・あっ!!」
それを受け取ろうとした瞬間、彼の指に自分の指が触れ
私は驚いて手を引っ込めてしまった。
カップはソーサーから落ち、その中身を私の膝にぶちまけると
私の膝を軽くバウンドしてから、柔らかい絨毯の上へと転げ落ちていく。
「あつっ!!」
「ナミさん!!」
言うが早いか、彼は私を抱きかかえるとユニットバスへと走っていった。
私を浴槽のふちに座らせると、彼は勢いよくシャワーを出した。
冷たい水が膝の上に降ってくる。
「ごめん、ナミさん」
「え?ちょっと、何でサンジくんが謝るのよ」
「だって、俺がちゃんとナミさんに渡さなかったから・・・・
ごめんよ、女の子の体に痕でも残ったら・・・・・」
サンジくんは水をかけながら、ゆっくりと私の膝をなでた。
「・・・・・!!」
その触れる手の心地よさに私の鼓動は更にスピードを増していく。
−知っているのだ。
サンジくんは、滅多に自分から私に触れてこない。
ふざけて抱きついてこようとすることはあっても
必ず私が逃げやすいようにしているのだ。
そして、二人きりの時には、絶対に触れてこなかった。
それが今、この至近距離で触れられている。
私は自分の顔が熱くなるのを感じていた。
「サンジくん、もっ、大丈夫だから」
これ以上触れられていたら、どうにかなってしまいそうだった。
「本当に?」
「ええ」
サンジくんは、私の顔を見ることなく、もう一度私の膝を撫で、それからシャワーを止めた。
「本当に・・・・ごめん」
そう言いながら、彼はゆっくりと私の方へ振り向いた。
顔が・・・・私に近づいてくる・・・・・そして・・・・・・・
ほんの一瞬、軽く唇が触れた・・・・・。
すぐに離れると、サンジくんは頭を抱えてその場にしゃがみこんだ。
「ごめん!本当にごめん!」
「サンジ・・・・・くん?」
「俺、ずっと我慢してたんだよ、君に触れること。
触れたら絶対抑えきかなくなるって解ってたから・・・でも我慢出来なかった。
ナミさんの気持ちも聞かずに、本当にごめん」
・・・・・ねぇ?
私の事が好き?
他の女の子達と私は違う?
言葉が上手く出てこない。
浴槽から足を抜くと、私は彼の方に近づいた。
言葉が出ない代わりに、彼の背中にそっと抱きつく。
「・・・ナミさん?」
彼は驚いて振り返る。
・・・好き。
言葉は出てこないけれど、私の目はキスをねだっていたのだろう。
彼はそれを読み取って私に聞く。
「・・・いいの?」
私は深く頷いて、再び彼を見つめる。
立ち上がって、私を抱きしめる彼。
上から降ってくるキス。
さっきのとは違う、深く・・・熱いキス・・・・・。
ギシ・・・。
ベッドが音を立てた。
お互いの肌を月明かりだけが照らしている。
深いキスを繰り返しながら、彼の手は私の胸へと伸びていった。
びくっ!
触れられている所から全身に熱が伝わっていく。優しく私の胸を揉む彼の手も熱い。
その内、彼の唇は私の首筋へと降りていき、胸の突起へと到達した。
「んっ・・・・」
洩れそうになる声を必死で抑える。
「ナミさん、我慢しないで・・・声出して」
「だって・・・外に聞こえちゃう」
「あいつらはもう寝てるよ・・・・・聞かせて」
そう言うと彼の下は激しく乳首を舐め始めた。
「あっ・・・・やっ・・んんっ」
心臓が張り裂けそうな位脈打っている。
「ナミさん、すごい硬くなってるよ」
気持ちいい、と体が表現してる事を言われ、羞恥心をかきたてられる。
「やぁっ・・・・・恥ずかしい・・・」
「何で?俺のしてる事で気持ちよくなってくれてるんだろ?
嬉しいよ」
指で痛いくらいに硬くなった突起を弄ばれ、もう片方を舌で舐め上げられる。
「あんっ・・・・あっ・・・・だめっ・・・・・そんなに・・・・ああっ」
胸だけで達してしまいそうになる位の快感だった。
「だめっ・・・・・だめぇ!!」
思わずサンジくんの頭を抱きかかえる。彼はその動きを止め、私の顔を見上げた。
「・・・だめ?」
「・・・・ダメじゃない・・・・ダメじゃないけど・・・・・おかしくなりそう」
「ナミさん、可愛い・・・・」
彼はそう言いながら私にキスをした。
「触っていい?」
私は頷くしか出来なかった。彼がそっと私の膝を開く。
足が震えているのが自分でも判る。彼もそれを察しているのだろう、膝を優しく撫でる。
それすらも私にとっては愛撫となった。既に濡れている秘所から更に愛液が流れ出すのを自分で感じていた。
まるで壊れ物でも触るかの様にゆっくりと、優しく彼の手が私の足の間に滑り込む。
くちゅ・・・・
「ああんっ・・・!」
くちゅくちゅ
サンジくんが指を動かすたびに、私の脚の間から卑猥な音が聞こえてくる。その音が更に私の快感を高めた。
「あっあっ・・・・・はあっ・・・・サンジくんっ・・・・気持ちいいよぉ・・・」
「うん・・・もっと気持ちよくなって、ナミさん」
くぷっ
「やああっ!!」
サンジくんの指が自分の中へと挿入された、その快感に体が震える。
「あはっ・・・・んんっ・・・」
目を閉じていても判る。サンジくんが私を見てる。感じている私を見ている・・・・・。
「あんっ・・・・・あっ、あっ・・・・だ、だめ、サンジくん、私・・・もうっ」
「いいよ、イッて、ナミさん」
サンジくんの指の動きが早くなる。
「あっ・・あっ・・・・・いっ・・・イクぅ・・・あぁぁぁぁっ!!」
「はぁはぁはぁ・・・・・」
脱力した私の脚の間に、彼は自分の体を割込ませた。
「・・・いい?」
「うん・・・」
彼の誇張したモノが入口に宛がわれ、押し付けられた。
「んっ・・・・」
ゆっくりと挿入されてくる異物感に体が強張る。久々なせいで、きつくなっているのだろうか。
なかなか、彼のものを受け入れられない。
「ナミさん・・・痛い?」
「んっ・・・大丈夫・・・だから」
「でも・・・・」
「お願い。サンジくんが欲しいの・・・・・」
「分かった・・・。出来るだけ力抜いて・・・・」
深呼吸をすると、彼がそれに合わせてゆっくりと挿入してくる。
ゆっくりと・・・・ゆっくりと時間をかけて彼の全てが私の中に入り込んだ。
「平気?」
「うん・・・・嬉しい」
「俺も」
彼は私に優しくキスをする。
彼が私から顔を離すと、ちょうど目の前に包帯に巻かれた彼の胸があった。
私はそっとその包帯に触れる。
「・・・痛む?」
「・・・ちょっとね」
唇の端を軽くあげて微笑む彼。
「でも、俺は傷よりもナミさんを守れなかった心の傷の方が痛いよ。ごめんな」
彼は私の頬にある傷に触れる。
「これはっ・・・・ゾロが私を守ってくれなかったせいよ」
いつもの調子で言うと、彼は自分のおでこを私のおでこに当ててきた。
「ナミさん」
「ん?」
「こんな時に他のヤローの話題は嫌なの」
「・・・・・ごめん」
彼はまた軽く笑うと、私にキスをして
「俺、ナミさんのこと、本当に好きだから・・・」
「うん・・・・・私も・・・・・」
「だから、全身全霊をかけて・・・・守る」
「サンジくん・・・・・・」
再び、熱いキスをして、ゆっくりと彼が動き出す。
「痛かったら言って」
「んっ・・・・・大丈夫・・・・・」
じわじわと快感が広がっていく。
「あっ・・・・あんっあんっ・・・」
「ナミさん、すげぇ・・・・気持ちいいっ」
「私もっ・・・あっあっ・・・・・ああっ!」
彼のモノが私を突く度に激しい快感が襲い、
脚の間から、冷たいモノが溢れ出す。
卑猥な水音とベッドの軋む音、
私のイヤラシイ声と彼の吐息
「あはっ・・・・・あっ・・・・んっんっ・・・」
「ナミさん・・・・・ごめっ・・・俺・・・もう」
「んっ・・・・私もっ・・・・」
「はぁっ・・・・・んっ・・・・ううっ」
「ああっ・・・・・だめ・・・・・イッちゃ・・・あぁぁぁん!」
「本当は今晩はここにいたいんだけど、俺、部屋に戻るよ」
「・・・・・うん」
服を着ながら彼に言われて、正直寂しかった。
「でも、寂しかったらいつでも呼んで。俺、すぐ飛んでくるから」
「じゃ、今・・・・」
「え?」
「今すぐ来て」
一瞬、驚いた様な顔をして、すぐににやけた顔になった彼は
「んもう、しょうがないなぁ。またしたくなっちゃった?」
と、私を抱きかかえてベッドに押し倒した。
「バカ!そうじゃないわよ!」
そう言おうとした私の言葉は彼の唇によって塞がれてしまった・・・。
「んあ?何でお前、ナミの部屋にいんだ、このクソコック」
結局、朝まで私の部屋にいた彼は案の定ゾロに突っ込まれていた。
「ああ?何か文句あんのか、このクソマリモ」
今にも乱闘が始まりそうなその横でチョッパーが笑顔で私に話し掛けてくる。
「良かったな、ナミ。俺、これでもずっと心配してたんだぞ、二人のこと」
「え?・・・気付いてたの?」
「うん。最初からな。良かったな」
「ありがと」
「うぉぉぉぉ!俺様だってな、気付いてたぞ。
このキャプテン・ウソップ様に分からないことはないのだ!」
「・・・・・気付いてなかったわね」
「ななななな、何をぉ?」
まぁ、正直、どうでもいいんだけど。
仲間内で、恋愛関係って心配してたけど
この連中の間じゃ、それも心配する事なかったみたい。
ルフィはまだ目覚めない。
うちの船長は何て言うかしら?
きっと、いつもの笑顔で言うんだろうな。
「おお、良かったな、シシッ」
って。
えーお目汚しすいませんm(_ _)m
エロが少ないし、描写も少ないですね。
私♀なんですけど、やっぱり男性とは萌え所が違うんでしょうかねぇ。
(皆様の作品でも私は萌えてますけど)
しかも、SSの傾向提示(純愛?)忘れるし、カプ名@作者名のルール間違ってたし・・・
リアルタイムで拝見しました。
・・・いらっっしゃい新しいオリンポスの住人よ。
勝手に神に認定。逃がさないので次作をキボン(マテ)
最高です。もううまく言葉が出ません。
あぁ・・・(恍惚)
自分もリアルタイムでROMってました。
サンナミ、切ない純愛……素敵です。
サンジの優しさ、いつもは凛としているナミの、心に秘めた
ゆれる乙女心……。
遠い日のあの気持ちを思い出させていただきました。
有難うございます!!
うおおお今日は良い日だーーーーー!!
ABC様、見習B様、
早速のご感想、ありがとうございます。
尊敬する先輩方にお言葉を頂けて嬉しい限りです。
皆さんの作品を、エロパロというジャンルに限ったことではなく
それを超えた1つのストーリーとしていつも楽しみに読んでます。
皆さんの想像力の豊かさには毎度驚かされます。
「…」 にした方がいいんですよね?
以後、気をつけます。
(いや、次あるのか?自分)
あああプチサンナミ祭り会場はここでつか?(;´д`)ハァハァ
榊様〜萌えますた…ああ幸せな日だ…自分サンナミが一番萌えな
カプーでつハァハァ
次!次も是非におながいしまつ〜!!
某所よりコソーリラブコールw
ところで、ずっと前々からここの神々にキボンしたいと思ってたのでつが…
ワンピの映画デッドエンドの冒険に出てくる、
シュライヤ・アデル兄妹に禿萌えしてしまいますた。
映画のオリキャラの上、キンシンソウカーンなんですが…(爆)
もし書いてくださる神がいらっしゃればどうか切におながいしまつ(平伏)
アデルは子供なんで、よろしければ数年後設定とかで多少大人になってから、
みたいな感じで…もしだめでしたらこのキボンヌはスルーの方向で。スマソでした〜
週の真ん中水曜日…北の国から総集編見て泣いてる場合じゃなかったぜ!
プチサンナミ祭りが行われていた…!
ああ純愛。ラーーーヴ!新神さまたちに置かれましては
お二人ともそれぞれ素晴らしいところが満載でしてどこからなにを言ったら
言いかわからないので、ひとまずはゴチソウサマデシタ!と拍手を打っておきます。
また書いてくださいおながいします。
あァ〜、イイもの読んだァ〜…
でだ。ここで自分がクリスマスネタのサンナミを落とせば「プチ」でなくなるところですが
予告どおり激辛サンロビ(むしろロビサン)を投下するという頑固っぷり。
投下準備してきます…。
クリスマスネタ第3弾、初挑戦のサンロビ、激辛シリアスです。むしろロビサンかもです。
ゾロナミ『お前が笑うから』のサンジと同一人物のはずですがさてはて。
ちなみに逆レイープ風味ですのでお嫌いな方はスルーを。
それではどうぞ召し上がれ…
****************************************
『Balance of…』
どんちゃん騒ぎの後片付けを済ませ、深夜のラウンジで一服していた時に意外な来客があった。
扉の開く気配に振り向くとにっこりと微笑んでくる。俺も笑顔を返すと吸いかけの煙草を消した。
「どしたのロビンちゃん。喉渇いた?」
「というより少し飲み足りないみたい。何か貰えるかしら。妙に目が冴えちゃって」
「だろうね。今日は酒豪が二人欠けてるから、早々にお開きになったし。俺で良ければ付き合うよ?」
「そうね。一人で飲むのも味気ないし」
おっと、そっけないな。ま、そこが良いんだけど。
チョッパーの誕生祝いで散々サービスした後で、微妙に疲れてはいたんだが、俺は棚からワインを選んで
コルクを抜いた。彼女の好みは香りが華やかで重厚な赤。船の財政的には、残念ながら名のあるシャトーの
ヴィンテージなんか揃えられるはずもない。昼前に駆け込んだ市場で買ったのを、デキャンタージュした。
若いワインでも空気に触れさせるとそれなりに香りが広がるからだ。まずは自分のグラスへ注ぎ、一口含ん
でティスティングする。余韻が長い…値段の割には良いワインだ。良い買い物したな、俺。自画自賛と共に
一人頷くと彼女のグラスへと注いで勧めた。
「どうぞ♪」
「ありがとう。ふふ、ソムリエも勤まるのね」
「本職じゃないけどね」
自分のグラスへ注ぎ足して乾杯する。彼女は、一口飲んで僅かに口元をほころばせた。…どうやら気にいっ
てもらえたようだ。断って煙草に火をつけると、一瞬沈黙が流れる。ふと目を向けると頬杖をついて俺を
見つめていた。
「何だい?」
「帰ってこないわね、二人」
「朝まで帰ってこないよ、多分。…ああ、日付変わったね。メリークリスマス♪ロビンちゃん」
「メリークリスマス。…意外に冷静なのね」
「何が?」
「航海士さん、剣士さんに取られちゃったのに」
「あぁ〜。キツいなぁ、ロビンちゃん」
へら、と笑ってみせると、ふふっと笑う。
二人を焚きつけたのは俺だ。彼女もきっと気がついている。知っててからかうつもりなんだろうか。
「私はてっきりあなたは航海士さんに本気なんだと思ってたのだけど」
「嫌だな、俺はロビンちゃんにだって本気だよ?」
「そうは見えないけど」
「あは、ショック〜」
…気楽で良い。疲れないで済む。
俺は面倒事は嫌いだ。
その俺が何だってあの二人のことに首を突っ込んだかといえば、彼女の言う通りナミさんに本気になりかけ
たからだ。
「なりかけた」のは、ゾロがナミさんを抱いていることを知ってからのことだった。
知ったときはそれなりにショックだったし、落胆もした。けれど、彼女がそれで良いなら良いと思った。
俺は、体だけの交わりを決して否定しない。
そういうことが必要なのなら、然るべき相手に求めて構わないと思う。そしてそれが容易く手に入るのなら、
むしろ喜ぶべきことじゃないか。
…けれど、ナミさんが本当はゾロを好いていて、あいつの性格を慮って想いをひた隠しにしたことが、俺に
はわかってしまった。あいつのクソ真面目な融通の聞かない性格を知りつつも、どうしようもなくつながり
たくて、体だけの関係を装ったことも。
痛々しかった。同時に羨ましかった。そこまで一人の男に情熱を注げるナミさんに、強く惹かれた。けれど、
俺はその感情にブレーキをかけた。
あの想いはきっと、とても重い。
「どうしてけしかけたりしたの?」
「あ、やっぱ知ってたんだ」
「だって昼食の時、剣士さんが航海士さんと出かける、って言ったのに、こともなげに話を促したじゃない」
「あー…そっか。…まぁ、そうだね。言わなくて気分害したんだったら謝るよ。御想像通り一枚噛んでマス」
「どうして?」
「…ほんとに聞きたい?」
「興味あるわ」
「誰に?…俺?」
「そう受け取ってもらって結構よ」
ひゅう、と口笛を吹くと、くすりと笑った。ワイン片手に機嫌も良さそうだ。彼女なら話しても構わないだ
ろうか。…大人だもんな。
俺は一口飲んでグラスを置くと、指の間に煙草を挟んだまま頬杖をついた。
「まぁ…見てられなかったっつうか。不毛だろ?お互い好き合ってんのにずっと誤解してるのってさ。
おせっかいかも知れねぇけど。そんな感じ」
「あなたがつけいる隙はもう無い?」
「はは、見込みは薄いね。正直ちょっと手が出ないよ」
「あら、弱気」
「かもなァ」
苦笑いすると、じいっと見つめてくる。漆黒の瞳。理知的な眉の下のアルカイックスマイル。まるで全てを
見透かすような。
瞬間、ピリッ、と背筋を何かが走った。
…おかしい。この感覚はなんだ。
「優しいのね」
「俺は何時だってレディに優しい男だよ?」
「そうじゃなくて、あなたの本質が」
「…あ〜、難しい話は苦手だな」
「わかりやすく言いましょうか?優しいっていうのはね、人の痛みがわかるってことよ」
「あれ?俺、褒められてるの?」
「そうね。でもそれって…」
…なんだ。
この追い詰められてるみたいな感覚は。
「相手が一番痛いところを瞬時に察知できるってことよね」
「…何が言いたいのかわからないよ」
「あなたは言葉一つで致命傷を負わせることができる種類の人間だってことよ」
まるで射抜くような視線に、室内の空気が急に下がって体の芯に冷たく突き刺さるような感覚を覚えた。
…ダメだ。
こういうのは良くない。頭の中で警鐘が鳴る。十近く年が離れてるってのに安心して甘く見ていた。
まさか、こんなガキっぽいことをする人だとは。おかしい。だってこんな会話。
…青臭い。
「………ロビンちゃん、こういう話して、楽しい?」
「楽しいわ」
「良い趣味とは言えないな」
「あなたに興味があるの」
「…それは嬉しいけど……レイプされてるみたいな気分だよ」
「されたことが?」
「はッ、ないよ。ものの例えさ」
「私はあるわ」
「っ!ごめん!…………今の例えはまずかった…謝るよ」
………ヤバイ。目をそらしたら負ける気がする。でも…負けるって一体、何に。
俺の左手は知らないうちに口元の煙草から離れて、座っているベンチの端を握り締めていた。
彼女は俺の顔からやんわりと視線を外しながら、グラスを傾け、こくりと飲み下した後で口角を僅かに
上げ、小さく笑った。
「謝らなくていいわ。そのかわり話して?あなたのこと」
「…俺の何を?」
「真実を」
ピタリと視線が合う。
煙草がすっかり短くなっていた。灰皿でもみ消して、新しく咥えたのに火をつける。一口吸って、長く息を
ついた。
「…ロビンちゃん、俺ぁね、料理人だよ。それだけが俺の真実だ」
「どういうこと?」
「人にメシ食わせてなんぼってことさ」
「それだけ?」
「あー…どう言ったら良いかな……人に与えるのがコックの真実だけど、同時に奪うのも真実、とか。
…そういうことかい?君が聞きたいのは」
「少し核心に近づいたわ」
悪戯っぽく瞳が輝く。俺は少し芝居がかった風に両手を彼女の方へ広げて見せた。
「牛も豚も捌いたし鶏の首も捻ったよ。偉大なる航路に入ってからこっちは、海王類やらトカゲやら、
食えそうな生き物は山ほど。…俺のこの両手はあの寝腐れマリモと張り合えるくらい、実は血みどろだ」
「奪うって、そういう意味」
「そういう意味。料理人は動物相手に情けはかけねぇ。長年やってると麻痺してくるんだな」
「…でも深層では疲れる?」
「バレた?」
これぐらいで満足して欲しいもんだ。興味の先を上手い事逸らせたと、俺は安堵の溜息を誤魔化すために、
ふーっと煙を吐く。彼女はグラスを玩びながら微笑んだ。
「やっぱり優しい人だわ」
「いや…まぁほら、最近はチョッパーがいるから余計かな。捌いて良い動物と良くない動物と区別しなきゃ
なんねぇし」
「人に優しくするのは、人から優しくされたいから?」
「…そう言う話だったっけ?」
「言い方が悪かったかしら。人を傷つけられないのは、自分が傷つきたくないから?」
「もっと酷くなってない?」
「違うの?」
ダメだ、踏み込むな。
頭は制止を命じるのに、もうずっと瞬きを忘れたかのように彼女の瞳から目を離せないで、唇が勝手に
続きを促してしまう。
「…君、何がしたいんだい?」
「その高そうなプライドを壊したいわ」
ダメだ。もう本当に、これ以上は。酔ったわけでもないのに、自分で自分がわからなくなる。
「…そうか、君はそう言う種類の女性なんだね。…悪いけどこれ以上は付き合えないな、ごめんよ」
振り切るように煙草をもみ消し、立ち上がろうとして右腕を掴まれた。テーブルから咲いた一輪。はっと
目を向けると、涼しい顔でグラスを傾けている。優雅な仕草で飲み干して、顔の前に掲げて見せた。
「おかわりもらえるかしら?」
「…喜んで」
掴まれてない左手でデキャンタを持ってサーブする。思わず震えてグラスがカチカチと音を立てた。
…クソッ、みっともねぇ。いったい、今、俺は上手く笑えているか?
……落ち着け。
「どうぞ。…まだ何か聞きたいことが?」
「女の子に本気にならないのは、疲れるから?」
「…嫌だなぁ、ロビンちゃん。俺は何時だって本気だよ?」
「嘘」
「嘘って。…弱ったな」
「聞かせて」
「…誠実さが足らないとはよく言われるけどね」
「それは他人の評価ね」
「俺はこんなに誠実なのに人はわかってくれない…」
「…………」
「…と、強い男がへこんでるの見てソソられるタイプなわけ?」
「そうね、挫折を知ってる男性はセクシーだわ」
「なら俺はダメだ。ロビンちゃん向きじゃないよ」
「あら」
「…仲間だから忠告しとくよ。俺は本気でろくでもない。下手に手ェ出さないほうがいいですよ、お姉さま」
忠告と言うよりは、脅しに近いな。本意じゃないが、これくらいじゃないと諦めてくれそうにない。
デキャンタを置いて、掴まれた腕を解こうと左手を重ねようとして、その手も掴まれた。
…どうしても逃がしてくれないのか。
「…拘束してどうするつもりだい?」
「焦ったわね。あなた自分を卑下するタイプじゃないのに」
「俺の話聞いてる?」
言った途端に、次から次へと手が咲いた。後ろ手に掴み上げられ、脚もベンチにがんじ絡めにされて、
動けなくなる。テーブルを挟んでまっすぐ向かい合わせになったまま、俺は彼女の顔を見た。
―綺麗だ。
こんな無理強いをされているのに、ぼんやりとそう思った。彼女は酷く穏やかな目をしている。
けれどそれが逆に怖い。
…怖い?
ふいに浮かび上がった自分の考えを奥底へ塗りこめるように隠して、俺は頬に薄ら笑いを浮かべた。
…知られたくない。
俺が―
「人の心を推し量ることが出来る人間って、哀しいことに自分が一番死んでしまうのよね」
「…それって俺のこと?俺ほど主張が激しい男もなかなかいないと思うけど」
「本当のことが言えなくなるわ」
「俺はいつも本当のことしか言わないよ」
「そう思い込んでいるんじゃない?その場その場であなたは他人が一番望む言葉を選んでいるはずよ」
「買いかぶりすぎだ、そこまで優しい男じゃないよ」
「どんな言葉を人が望んでいるかわかってしまう。そしてそれを言うのが自分の役目だと信じている。
言葉だけではないわ、行動も、全て人のため」
「そんなご大層なもんじゃないって。だったら俺は宗教家か占い師になったほうが大成するな」
「与えすぎて、与えすぎて。人のことで手いっぱいになって、あなた自身にはもう夢しか残ってない。
…違う?」
「…まさか。……何言ってるんだよ…俺は…」
「認めたほうが楽になることがあるわ」
「どうしてそんなこと言うんだよ」
「私もずっと夢しかなかったからよ」
カタン、と音を立てて立ち上がると、テーブルを回り込んでくる。目で追いながら、俺は呆然としていた。
そうだ、夢しかない。オールブルーへの夢しかないんだ、俺は。
クソジジイと会って、嵐に遭って。凄まじい飢えと渇きに、俺は世界中から「要らない」と言われてるよう
な思いがした。それでも夢への執念だけを頼りに生きた。だから、八十五日に渡る遭難の七十日目、俺だけ
の夢じゃなかったと知った時、心底救われた気がしたんだ。けれど、俺を救うためにジジイが払った代償は
でかすぎた。いつ叶うかわからない夢よりも、俺はレストランを守ることに自分の存在意義を見出した。
だって俺はちっぽけな、ちょっと料理を齧っただけのただのガキだったし、生きるのに必死だったんだ。
いつか、いつかと夢を見るのは楽しかった。現実的じゃねぇと思いはじめるより先に、ルフィに出会えた
のはまったくのラッキーだ。あの事件に尻を蹴飛ばされなければ、俺は未だにあそこから一歩も動けて
なかったろう。
だから俺はルフィに感謝してる。信念を貫くために命がけで生きるゾロに嫉妬もする。守りたいものがある
からと一人戦ってたナミさんや、ビビちゃんに惹かれた。漠然とした目標へ、惑いながらも前へ進もうと
するウソップはとても近しく思える。好奇心旺盛で、そのくせ人一倍ビビリだけどひたむきなチョッパーを
見守ってやりたい。
個性的なやつらばかりだ。出来る奴が目配りしなきゃ、こんな狭い船ではすぐに人間関係が破綻する。
俺がバランスをとらなきゃ。その一瞬、一瞬で、一番良い方法で。誰も真実傷つけることなく、航海を
順調なものに。それが夢への一番の近道だと思ったからこそ…。
「…辛かったでしょう?」
細い手指が、目頭を覆った。…違う、辛いなんてことも俺は。
「感じたことがない」
「可哀想に」
「同情されるのは趣味じゃないよ。君が言うように俺のプライドは無意味に高い」
「させて頂戴。…あなた、泣いてるわ」
彼女の手のひらを濡らしているこの液体の正体。
「この涙だって君が望んだから俺は流しているのかもしれないよ」
「泣かせたいと思ったわけじゃないわ」
「嘘つきだな。…俺を泣かせたいと君は思ってた」
「知ってたの」
「わかるのさ」
目を覆っていた手をそっと外してくる。外気に触れて目元がひやりとした。涙が落ちるのも構わず、
まっすぐに彼女を見た。仄かに笑みを浮かべているのを見て、俺は唇を噛んだ。
まるでこれでは懺悔のようだ。救いが得られるという確証も無いのに。
「疲れるんだ。人を傷つけたくない…だから女の子にも本気になれないんだ」
「嫌われるのが怖いのね」
「…そうだね。人に嫌われるのが一番怖い」
「心が見えすぎるのが嫌なら目を閉じてしまえばいいわ」
背後から腕が咲いて、俺のネクタイを引き抜き、目隠しに縛ってくる。閉ざされた視界の向こうに感じる
彼女の気配は、温かかった。暗闇に残像のように浮かぶ表情は、寸前に見た穏やかな笑み。低く落ち着いた
声が耳元で囁いた。
「恋は目を閉じてするものよ」
視覚が奪われた分、他の感覚に意識が集中する。衣擦れの音、呼吸、顔に触れてくる指の温度や柔らかさなどに。
蛇口から水滴が落ちた音が酷く大きく聞こえて、思わず膝が戦慄いた。小さく笑う気配に顔が熱くなる。
テーブルからワイングラスが持ち上げられる気配がした。次の瞬間、顎を掴んで上を向かされるとワインの
香りが近づいて唇が重ねられた。口移しにアルコールを飲まされ、むせないようにするのが精一杯だ。
ようやく飲み下すと、舌が滑り込んできて、初めて俺は風味を味わうことを許される。芳醇な香りは舌の
上で暖められ唾液と混ざり合って淫らな輪郭を露にした。与えられる感覚に縋るように、俺は夢中で舌を
吸い口腔を舐った。それも束の間のことで、すぐに気配が遠ざかる。全身を縛められて抵抗することも
出来ないまま、俺は自分が僅かに興奮しているのに気がついた。
「…世界に君と俺しかいないみたいだよ」
「そうね」
短い応えに、彼女が俺の膝の間に移動したのが知れた。もっと何か伝えて欲しい。今どんな顔をしている
のか、どんな姿をしているのか、何を考え何をしようとしているのか。言いかけたのに彼女の指がベルトを
外しにかかっているのを察して何も言えなくなった。ジッパーが引き下ろされる音に続いて、やんわりと
握りこんでくるのを感じる。半勃ちになったペニスが取り出され、尾骨のあたりがむず痒いような感覚を
覚えた。表面を掠るように指が擦り上げ始め、湿った吐息が吹き付けられる。ただそれだけで体中の血液が
誘われて彼女へ向かって流れ出すように感じた。
いつしか指は楽器でも奏でるかのように自在に上下している。
「ロビン、ちゃ……」
「なぁに」
「…………」
声を聞いた瞬間に、喉がつかえるような心地がした。既に固く勃ち上がったペニスを擦り上げながら、彼女
は小さく笑う。
「…口が利けなくなってしまったの?」
そうなのかもしれない。何もかもを縛められて、受け入れるしかないと諦めたら声を発することすら不自由
になった。
やがて柔らかなぬめりが亀頭に押し当てられる。食むように数度唇を這わせ、離れたかと思うと裏筋をなぞ
り上げるように、尖らせた舌が強く当てられる。鈴口を抉るように舐ってくるのに膝が痙攣した。やがて
ペニスはすっぽりと咥えこまれ、微妙な捻りを加えながら、唇が上下しているのを感じる。唾液を絡みつけ
るように舌をねっとりと這わせ、俺に聞かせるためにわざと卑猥な音を立てた。棹全体を包み込むように
啜りながら、舌先が鈴口を割るようにして責め立てる。頭の中で、レコード針が飛ぶような感覚がした。
きつい吸い上げに腰が戦慄いて、たちまち放出の予感に襲われる。
「っ…出…」
「まだよ」
突然、指と口が離れて、お預けを食らったまま一人暗闇に放置される。
…自分のこの情けない姿を他の仲間が見たらどう思うだろう。
その想像は俺の羞恥を掻き立てるのに十分だった。彼女は俺のプライドを壊したいと言った。そのくせ表情
は、視界を閉ざされる寸前まで優しく穏やかで、まるで聖母のようだった。どれが本心か知りたくとも、
今は何も見えない。
「…ロビンちゃん?」
暗闇に問い掛けても応えは無い。
確かに気配はあるのに、一体彼女はどこで何をしているのだろう。すぐ傍にいるようにも思えるのに、
ものすごく遠くにいるような気もする。呼吸を止めて、必死に探る。
瞬間、耳に届く微かな水音。だがそれが、肉体から発せられるものだと気付くのにそう時間はかからなかった。
―この俺の姿を見て、一人でしている。
僅かに息が乱れるのを聞いて、俺は確信した。かっと血が滾り、思わずごくりと唾を飲み込む。
「…どこに、いるの」
暗闇の中で彼女の淫らな姿を思い浮かべた。まだ見ぬ裸体は空想の中でぼんやりと浮かび上がるだけで、
曖昧ではっきりしない。淫猥な空想は思考を混乱させ、放置されたペニスが虚しさと切なさにひくりと硬度
を増す。誘うように水音が大きくなったのを聞いて、俺は思わず立ち上がりかけた。その瞬間、脚の縛めが
なくなって、つんのめるようにテーブルの上に倒れる。
果たして、そこに彼女はいた。
俺が倒れこんだのは、テーブルではなく、彼女の体の上。豊かなふくらみに、胸に頭を抱かれているのだと
気がついた。
「…ごめん」
「何を謝るの」
咄嗟に出た言葉に笑う彼女の体を、腕を拘束されたまま唇で探った。ペニスが当たった箇所が太腿だとわか
って、彼女が既に全裸だと悟る。胸の突起に唇が当たって、俺はむしゃぶりつくように吸った。途端に彼女
は甘い溜息を漏らす。髪を撫でられ、手でペニスを泥濘に導かれた。当てた途端に、蜜を垂らしたヴァギナ
がひくつくように奥へと誘い込む。ずっと求めていた快感に、腰が震えた。自由になるのが下半身だけとい
うのがあまりにも滑稽だが、俺はもう考えるのをやめた。彼女の内側は熱く絡みつき、ぬるぬると蠢く別の
生物のように思われた。快楽だけを追い求めろ、と脳のどこかが命令する。深く浅く抜き差しを始めると、
彼女は嬌声を上げた。
「あァッ……ん……熱いっ…」
「っ…く、……ふっ…」
言葉もなく、ただ揺すぶりつづける。グラスが倒れ、テーブルから転がり落ちて砕ける音が聞こえた。余裕
などどこにもなかった。思考は千切れ飛び、頭の中がワインを零されたクロスのように真っ赤になる。絡み
つく肉襞が悦楽を訴えて収縮を強めた。力任せに突き動かしながら、俺は目隠しの内側が湿っていくのを
感じていた。
見えないことがこんなに哀しいことだとは思わなかった。こんな風に女を、ましてや仲間である彼女を
抱きたくなどなかった。それなのに俺は今快楽を求めつづけるだけの、ただの肉体でしかない。
彼女の腕が首の後ろに縋りつき、激しく唇を貪られた。次第に入り口がきつく窄まり、彼女は一際高い声で
叫ぶ。俺も終わりが近いのを感じた。最後に奥へぶつけるように突くと一気に抜き去り、暗闇にむかって
精を放った…。
ベンチにへたりこむと同時に腕の縛めを解かれた。痺れて重い腕を持ち上げて、ネクタイを外す。眩しさに
思わず目を閉じると、一瞬見えた光景が、幻のようにも思えた。
テーブルの上に、俺が吐き出した精液塗れになった彼女の裸体。
じくりと胸が痛むのとともに、どっと疲れがきた。テーブルクロスで残滓を拭い、身支度を終えると、
俺はテーブルの下で粉々に砕けたワイングラスを片付け始めた。彼女を直視する気になれなかった。
破片をゴミ箱へ捨てて、行儀が悪いと思いながらも、デキャンタに残ったワインを直接煽ると、ふと違和感
を覚えた。こんな味だったろうかとぼんやり思っていると、背後から袖を引かれる。振り向くと、ワインと
精液で汚れたテーブルクロスを体に巻きつけただけの姿で、彼女が立っていた。
「一口もらえるかしら?」
反射的に腰を抱き寄せて、口移しに飲ませた。舌を絡ませながら、合点が行った。この味の印象が余りにも
強かった所為だ。唇を離すと、微笑んでくる。
「…満足したかい?」
「なにが?」
「俺の心も体もレイプして、満足していただけましたか?」
「そうね…セックスの最中に泣き出す男の子は初めて見たかしら」
「…気がついてたのか。本当に意地が悪いな」
「あなた自身は何か新しい発見はあった?」
首を傾げながら聞いてくるのに、苦笑いする。
「ロビンちゃんさ」
「なぁに?」
「こうまでして俺の関心を引こうとするのはなんで?」
「あら、興味を持ってくれたの。嬉しいわ」
…白々しい。俺がやられたらやりかえす性質だってことは見抜いてたはずだ。そういう形でしか相手に強い
感情をぶつけられないことも。
しかし。
「これは恋愛に発展しうるのかな」
「さぁ」
「さぁって…酷いよ、ここまでズタズタにしといて」
「でもあなたは立ち直るわ」
「…何が言いたいのさ」
「人はそれほど簡単に傷ついたりはしないものよ。あなたはもう少し自分勝手になると良いわね」
ぎゅ、と鼻をつままれて、すぐに傍を離れていく。妙に納得しながら、脱ぎ散らかした服を拾い集める彼女
の姿を見て、俺は煙草に火をつけた。
一朝一夕にはどうかなるとも思えないが、考えてみる価値はありそうだ。まぁ、とにかく。
「…目隠ししてセックスするのは二度とゴメンだな」
「そうね、それは恋愛とは言えないものね」
「………話違くねぇ?」
思わず顔を見ると、ラウンジの扉を開けるところだった。振り向いて意味深に笑うと、すり抜けていく。
どうやら俺は、本格的に面倒事に首を突っ込んだらしい。
end.
*****************************************
お疲れ様です。恐怖のS対決でした。
ゾロナミでのサンジがあまりにも良い奴すぎるので前作からずっとこいつは裏があるに違い
ないと疑っていたんですが(自分で書いといて)ロビンに暴かれて見事にズタボロにされましたね。
対話に力を入れたかったので、徹底的に移動させないで話を展開させました。
恋は目を閉じてするもんですが、そっから先に行くには目を開けなければいけないという話です。
タイトルは…後に何が続くかは読み手さんにお任せと言う仕様です。LOVEでもPOWERでもHEARTでも。
次回クリスマスネタ第4弾はルナミで。ラブで。
リアルタイムで見せていただきました。
一言
パ ー フ ェ ク ト
ルナミも激しく期待しています。お疲れ様でした。
ありがとうございます。
にーさま、にーさま
続きがっ
続きが読みたいですっ
余韻を残して終わりですか?
ああああ(煩悶)
お疲れ様でした。
ラブなルナミも楽しみにしております。
もうなんだろ、これ。
読んでてヒリヒリするような会話!!
鳥肌たっちゃいましたよ。
にーさま、ホントにお疲れ様でした。
次も期待しております〜。
はあああああ・・・・・・
すごいですね。
溜息しか出てきません。
素晴らしいモノ書きの方の頭の中には
たくさんの知識と
たくさんの経験が詰まってるんだろうなぁと
改めて思いました。
重い話苦手なのに、にー様の匙加減の絶妙さときたら。たまりません。
読後の、どはあっと出たため息が全てを物語っております。
もっとサンジが弱ってるところを読みたくなってしまう余はサドですか?
とまれ、この表記は表現のインフレを起こすので嫌いだがもうこれしか出ないので
にーさまは 現 人 神 !
エクセレント! エレメンタル! エキサイト! エレジー! エレクトリカル! エロエロ! エ……エレファント!
>227
いや、最後はハンガーさんのパクリだけにおもろない
226=女体化スレのあきとーさんだよ。
こっちでも書いてくれないかな?
>227-228
そーゆー会話は雑談スレで宜しく。
にー様サンロビゴチでした!
なんか会話が映画みたいで素敵すぎる。
貴方の頭の中にはどんな素敵なものが詰まってるのよ!?
貴方の脳みそ、ちょこっと分けてください…w
痛々しいサンロビ…
続きで恋愛はどうなってしまうかたのしみー
はー。何だ。これは!ピーコもびっくりですね!
読んでる間中ずっと胸がひりりとしてました。
そして、もどかしくもエロい気分になれました。
素敵なお話ありがとうございました。
にーさま
……読んでいて胸がじんじんと痺れました。
とても辛口でした。スパイシーでした。
そして、とても美味しく頂きました。
読みながら思わず息を止めてしまいました(w
それほどの緊迫感。
サンジとロビンのやりとりに、心臓がドキドキ。
目隠し拘束プレイ、……素敵です。
余韻を残して終わり……嗚呼激しく続きが……。
お疲れ様でした!!
次回も期待していますーーーーー嗚呼いい日……。
そして、大人のお話の後でサンナミ投下させてください。
Bにとっては初のサンナミ。タイトルどおりの内容。エロエロカップルです。
****************************
『鏡ノ前デHシヨウ』
女部屋に、大きな姿見……全身が映せる位のを……今あるドレッサーとは別に、
欲しいっていったのは、確かにあたし。
ロビンが来て、女の子二人になったことだし、ドレッサーはデザインが野暮ったくて鏡が小さいし。
だけどね……だけど。
”コンナコト”のために、欲しかったんじゃないの……。
「ホラ、ナミさん。目、開けて」
耳元で囁かれるサンジ君の、優しい声。
「ん、やだ……」
「やだじゃないよ、ちゃんと目、開けないと。鏡の前でいる意味がないよ?」
わかってる……わかってるけど。
「目、開けてくんないと、ずっとこのままだよ?」
それでもいいの? と尋ねる……それって、ちょっとずるくない?
だって無理やりッぽい……。
「……わかったわよ……開けるわよ」
ゆっくりと目を開け、鏡に映る自分の姿を、恐る恐る見る。
「あ・ッ……」
鏡の中の、あたしの姿。
椅子に座ったサンジ君の膝の上、脚を鏡に向かってM字に広げられて抱えられて……
下着も何も身に着けていない、生まれたままの姿で。
「ね? すっごくヤラシイでしょ?」
鏡越し、あたしの後ろにいるサンジ君はとても嬉しそうで、あたしは恥ずかしさに顔を真っ赤にしている。
「ホラ、ナミさんの大事なトコ、鏡に映ってるよ?」
「やだ……」
そう、鏡に向かって脚をM字に広げてるから……そこは丸見えだった。
オレンジのアンダーヘアーに守られた、そこだけ少し色素が沈着して、
生々しいぬめりを持ったあたしの女の部分。
正直、自分ではあんまり綺麗だとは思わない。見慣れている胸と比べると、
ちょっとグロテスクかもしれない。
サンジ君は見慣れてるだろうけど、あたしは自分で自分のそんなところ、
普通は鏡に映したりなんかしないし、お風呂に入るときもじっくり見たりもしないから……。
見たりもしないというより見たくないところだから……恥ずかしいだなんて言葉、
幾つ並べてもまだ足りなかった。
「やだじゃないよ、女の子は自分の体、よぉく知らないといけないんだからさ? ね?」
ホラ、と、サンジ君の手が伸びてきて。
「ア・ッ!」
秘裂に細長い人差し指を這わせて……充血した、小さな貝の身のように膨れたクリトリスを、
つん、と突付いた。
「ヒ・ああっ…!!」
背中に電気が走る――――……やだ、鏡の中のあたしの顔……感じてる時のあたしの顔……。
はじめて見た。
自分の感じたときの顔なんて………。
ここ最近、海軍に追いかけられたり何かと忙しくって、二回連続サンジ君からの
「お誘い」を断っちゃった。
「ごめんね、疲れてるの今夜」
「海図に航海日誌、書かなきゃいけないものがたんまり溜まってるのよ」
サンジ君は笑っていいよ、って言ったの。「今度、サービスしてくれるならね?」って付け加えて。
今までも同じような理由で断ったことは何度かあったし、そのたびにサンジ君はサービスしてねって言って、
実際あたしはそれなりにお詫びの気持ちを込めてサービスしたわ。
サンジ君が好きな、ちょっときわどめの下着を着けてみたり、ゴム無しで中出しさせて
あげたり……勿論安全日に限りだけど。
だから今回も、そんな感じでって思ってたの。
なのに……今日は違ったの。
サービスは何がいいって聞いたら、サンジ君、何ていったと思う?
「ねえナミさん、鏡の前でエッチしよう?」
その言葉に面食らったのは言うまでもなくて、でもサンジ君はすっかりその気で、
悪いことしたなって気もあったから、流されるままに……あたし……。
「あ・ああん、サンジ君、や、ん……」
くちゅくちゅと、わざと音を立てながら、サンジ君があたしの中を掻き回していく。
鏡に映ってるから、何もかも丸見え。サンジ君の指に絡みつく、半透明のあたしの愛液が、
ライトに照らされてキラキラ光ってるのまで見えて……。
あたしの膣口は、サンジ君の指を銜え込んで離さないとばかりに窄まって、少し引抜気味にすると
外に向かい、奥に入り込むと、更に深く引き込もうと蠢いて、指をもっと引き込んでいく。
グロテスクで、エッチなあたしのそこ……。
女の性欲の深さを見せ付けられている様で、恥ずかしさに目を背けたくて……でも、
……目をそむけるとサンジ君がやめちゃうから……恥ずかしいのを覚悟で見るしかない。
「ね、いつもこんな顔してるんだよ? ナミさん」
「ふぁ……こんな、やらしい……?」」
「そう、こんなやらしい顔、してるんだよ」
鏡の中のあたしは、そのまま現実のあたし。
いつもこんな顔してるんだ……うっとりと、蕩けた顔をして感じて、サンジ君を煽ってるんだ。
ピンク色の乳首も、痛いくらいに尖ってる。そこは見慣れてるはずなのに、鏡に映すとまた違って見える。
サンジ君が指を出し入れするたび、あたしの身体は小さく揺れて、あわせて胸も揺れつづける。
隠すところのないその姿。
今まで見た、どのエッチな本よりも一番いやらしかった。
ああ、そっか……一番エッチなのって、自分の乱れた姿なんだわ……。
「ん、サンジ君の、エッチ……!!」
「男は皆エッチですが何か?」
「ッ、何よそれ……、……はぁ……ッ……・いやぁ!」
あたしの中の、一番敏感な場所を探った指が、そこを重点的に攻め始める。
「んじゃあ次は、自分のイク顔を見ようか………」
「やぁ、そんなの見たくない……!!」
「駄目、ナミさん。見るんだよ」
イク時……って、あたし……これ以上に蕩けきった顔をしてるのかしら……?
尖った乳首にも反対側の手が伸びて、くッ、って強めに摘む。
「ッ・ああ!!…いやぁ……感じる……ッ」
耳朶を軽く齧られ、聴覚の奥深くへと、熱い舌が潜り込んできて……平衡感覚がおかしくなる。
「いやぁ……いい……いいの…!!もっと、もっとぉ……!!」
ああ、あたし何言ってるんだろう?
サンジ君の膝の上、脚を広げて目じりに涙浮かべて、エッチなことをおねだりしながら……。
いつもより、全然……感じる……!!
「んじゃあ、フィニッシュ」
言うが早いかサンジ君の指の動きが、急速に早く激しく強くなった。
「やあ・イク…イクの、サンジ君・あ・あッ、イヤぁ――――……ッ!!」
――――体の中の何もかもが、一瞬だけ止まってしまう感覚。
この瞬間が続くなら、何もいらないって思うその充足感。
そしてそのときのあたしの顔は、目を細め、悦楽と充足感に満たされ、恍惚としていた―――……。
「……あ・あッ」
「はい、終わり」
がっくりと脱力すると、サンジ君があたしを抱きしめてくれた。
「いいもの見せていただきました、ナミさん。ご馳走様♪」
あたしを抱き上げ、鏡の前からベッドに移動する。
ぱふん、と柔らかいベッドに寝かせてくれた。
「はぁ………ッ」
毛布掛けてくれてほっぺたにちゅ、ってキスをくれて……我を取り戻して、
自分のしてたことのエッチさといけなさに、ものすごく恥ずかしくなって……。
「もう……サンジ君の変態……」
「ん? ナミさんも乗ってたじゃん?」
「……乗せたのは誰よ」
毛布から顔半分だけ出して、抗議の声を上げると、サンジ君はさぁ、と白を切った。
「……これからナミさんがエッチ断ったときのサービスは、これにしようかな?」
「!!……何よそれ!!」
「そしたら絶対断られなくなるかな? 眠くても海図が溜まりに溜まっても、
エッチしてくれるかな?」
ニヤニヤして……ずるい……知能犯だわサンジ君。
最初から考えてたんだわ、きっと。
だから姿見を入れたいって言ったとき、新しいフライパンは今度にするからナミさんの鏡を
優先して、なんていつもに増してジェントルマンだったんだわ。
気がついても、後の祭りなんだけど。
「そんなの、駄目。」
「そう? 俺気に入ったんだけど」
「駄目。駄目ったら、駄目」
そう、絶対駄目。
そんなの許したら……毎回、エッチ断らなきゃいけないじゃない……ね?
だってこっちのほうが断然、感じちゃうんだもん……。
(END)
*******************************
以上です。
……皆様の素敵なお話の後なんでチョト緊張。
あ、名前欄にカプ名入れるの忘れたーーーー。
ボンロビリレーの続きも読みたいなぁ。
Bさん乙です!
エチーなナミさんの顔想像して萌えますた。
そしてサンジはちゃねらーですか?(w
初のサンナミごちでした!
サンナミ祭りは継続中・・・か?
B様、エチーです!w
普通の情景を描くのもさることながら
エッチなシーンってのも描くの難しいですよね。
尊敬!
で、とりあえず、もう一本投下させていただきます。
サンナミ純愛?
させたい会話を無理矢理押し込んだ感あり・・・
「平和な夜だなぁ」
見張り台の上、今日の不寝番はサンジだった。優しい月明かりと穏やかな波。
紺色に染まった海を見ながらサンジは煙草に火をつける。吐き出した煙が中に舞うのをぼーっと眺めていた時
カツン
下の方で物音がしたのに気付いた。月明かりにうっすら見えるオレンジ色の髪の毛。
「ナーミさーん」
声をかけると、当の人物は怪訝そうな顔で上を見上げる。サンジはそれに気付きながらもいつもの調子で話し掛けた。
「どうしたの?まさか俺に会いに来てくれたとか?」
「…そうね」
明らかに不機嫌そうな口調。
−俺、何かしたかなぁ?
不安を抱えつつも、つけたばかりの煙草を消し、見張り台から下に降りていく。待ち構えていたナミの手にはウイスキーの入ったグラスが2つ握られていた。
ナミが腰掛けた横にサンジは腰掛け、今日は寒いよ、と毛布をかける。
ナミは持っていたグラスの内1つを何も言わずにサンジの方へと差し出した。
「飲むの?」
サンジがそう言いながら受け取ると、相変わらず何も言わずに自分が持っているグラスに入ってるウイスキーを一気に飲み干した。
−こりゃ、完璧怒ってるなぁ・・・。でも、こういう時のナミさんは自分で言うまで待ってないといけないんだよなぁ。
そんなことを考えながら、一口、ウイスキーを口に運ぶ。
ぷはぁっ、と酒臭い息を吐き出し、持っていたグラスを乱暴に床に置くと、ナミは
「サンジくん!!」
と、いきなりサンジの方を睨んだ。
「は、はい!」
何を言われるのかとビクビクしながらサンジは返事をする。
「どうして、あたしだけナミ『さん』なのよ!?」
「…………はい?」
何かで怒られるのかと思っていたので拍子抜けして間抜けな返事を返した事が、更にナミを苛立たせたようだ。
「だからぁ!ビビとか、年上のロビンまでも『ちゃん』付けなのに、どうしてあたしだけ『さん』なのよ?」
「どうしてって…」
「なんか、あたしだけ特別みたい…」
いつものナミらしくない嫉妬にサンジは内心喜んでいた。しかし、それを露骨に表現するとまた叱られる事も知っていた。
「だって特別だもん。それはナミさんだってわかってるだろ?」
「そうじゃなくて、他人行儀みたいな感じがするのよ」
「じゃあ、ナミさん聞くけど、どうして他の連中は呼び捨てで俺だけ『くん』が付くの?」
今まで自分がしていた質問と同じ事を逆に聞かれ、ナミは言葉に詰まった。しばらく考えて言いづらそうに言葉にする。
「……だって、気付かない内に仲間になってて、気付かない内に助けててくれてて…なんか他の連中とは違うんだもん」
特に意味は無い、と言われたようなもので、サンジの肩ががっくりと落ちる。
「俺にとっては初めてナミさんを見た時から、俺の中ではナミさんは特別だったのになぁ。だから、今まで出会ってきた他の女の子達と同じにしたくなかったんだ」
「…じゃあ、その特別な女の子がいるのに、他の女の子に対してもでれでれするのは何で?」
−あぁ、そっか。ロビンちゃんが船に乗り込んできて、俺の態度を見て怒ってるのか。
サンジはそんなナミすらも可愛いと思っていた。
「まぁ、それはねぇ…」
ただ、言葉には詰まってしまった。そんなサンジを見て、ナミはサンジの持ってるグラスを奪い取り、くいっと飲み干す。
「大体ねぇ、あんた、あたしの何処が好きなのよ!?」
喧嘩腰に問い詰めるナミにサンジは笑みをこぼし答えた。
「全部」
「…!!」
即答され、ナミは一瞬言葉を失った。しかし、その言葉だけで誤魔化されそうになる自分を抑える。
「ぜ、全部って何よ?全部って言う程、あたしのこと知らないでしょ?」
「うん、知らない」
飄々と答えるサンジにナミは段々イジになってきていた。
「そうよ、あたしのことなんてそんなによく知らないのよ。それなのに、何よ、あれ『知らないナミさんも素敵だぁ』とか。わけわかんないじゃない」
そんなナミの様子を見て、サンジはますます喜びを感じていた。彼女が発する言葉全てが、自分の事を好きだと言ってる様な気がしてならないからだった。
「だって、そう思うんだから仕方ないだろ」
「何よ、それ!あー、もう知らない!」
そう言って立ち上がったナミの手をサンジは引っ張り自分の方へと引き寄せた。
ナミはふらついて、そのままサンジの膝の上に座り込む形になり、サンジはそれを後ろから抱きしめる。
「いいから、聞いてくれよ」
サンジは短くなった煙草を消すと、新しい煙草を取り出し火をつけた。深く吸い込み、そしてゆっくりと煙を吐き出す。
最初は確かにナミさんの笑顔を好きになった。でも、色々あって、村の人を守ろうと必死で戦ってきたナミさんも、辛さを今まで1人で耐えてきたナミさんも、
クルーの連中にするどい突込みを入れてるナミさんも、指示を出してる時の燐としたナミさんも
知らない事を知らないと言えるナミさんも、知らない事を照れくさそうに隠すナミさんも
……全部好きなんだよ」
サンジの言葉に少しずつナミの耳が赤くなってくるのをサンジは嬉しそうに見ているのを、サンジに背中を向けた状態のナミは気付いていなかった。
「で、でも、それって!今までサンジくんが見てきた私、でしょ?まだサンジくんの知らない面だってあるだろうし」
「うん。でも、俺は今まで見てきたナミさんの全部が好きだし、これから見るナミさんの全部も好きになる自信があるよ」
−どうして、この男は臆面もなく、こういうことをさらっと言えちゃうんだろう…?
ナミは自分の鼓動が高まっていくのを感じていた。サンジの体が触れている部分が熱くなってくる。
「ナーミさん」
ナミの様子を感じ取り、サンジの顔に思わず笑みがこぼれる。
そんなサンジの声すらも、今のナミにとっては愛撫の1つとなっていた。ナミは自分の中から溢れ出る何かを止める事が出来なくなっていた。
「こっち向いて」
ナミはサンジの腕の中でゆっくりと体の向きを変える。頬は桃色に染まり、その瞳は僅かながら潤んでいた。
サンジはくわえていた煙草を携帯灰皿に揉み消すと、月明かりに照らされたナミの顔にそっと触れる。
「ナミさんは?俺の何処が好き?」
「……わかんない」
「わかんない?」
「うん…でも、好きだと思う。それじゃ…ダメ?」
「いいよ。俺にはそれで充分」
どちらからとも言わないキス。舌をからめあう音が二人を包む。
「ナミさん、触って」
サンジがナミの手を握り、自分の股間へと導く。そこには既にズボンの中で張り詰めたものがあった。
「俺、ナミさんじゃないと、こんなにならないよ」
「…嘘」
「本当」
サンジは再びナミの唇を塞いだ。長いキスを交わしながらサンジの手がナミの服の中へと入り、胸へと伸びる。
柔らかい膨らみを優しく撫でると、ナミの口から甘い吐息が洩れ始める。その一方でナミも先ほど触らされたサンジの誇張したペニスをさすっていた。
サンジの指がそっと胸の突起に触れると
「あんっ…」
ナミは堪えきれずに唇を離した。胸の突起を掴まれこすられ、快感が波の様に広がっていく。
「あっ…あっ…あんっ…」
サンジはその器用な手で、ナミの服をまくりあげブラジャーを外した。姿を現した大きく柔らかい膨らみは、その白い肌を既にうっすらと桃色に染めていて
その先端の突起は痛そうな程硬く、尖っていた。サンジがその突起を舌で舐めあげる。
「ひあっ!」
強い刺激にナミの体が震える。サンジがその先端を唇でくわえ、舌で転がす度にナミの体が小刻みに揺れる。もう片方の胸へも指での刺激が与えられ続けられていた。
「あんっあんっ…あはぁっ…」
−ダメ、そんなにされたらっ…
キスの前から濡れ始めていたナミの秘所は既に自分でも判る位に愛液で溢れ返っていた。サンジの膝の上に跨っている状態の為、
このままではサンジのズボンまでも濡らしてしまう…そんな不安がナミの頭をもたげた。
「ね、サンジくん…ダメ」
「どうして?」
胸の先端から唇を離し、サンジが聞く。しかし、指での刺激は止まってはいなかった。
「あたし…もう……あっ…このままじゃ…あっ…」
「何?ナミさん、ちゃんと言って」
「サンジくんの…ズボンまで、あんっ…汚しちゃう…!」
「何で?」
「やあっ…言わせないでぇ…」
顔を真っ赤にして今にも泣き出しそうなナミにサンジは愛撫の手を一度止めた。ナミを両脇から抱え、自分の脚の間へと移動させる。
「これなら平気?」
「…うん…あっ!!」
まだ立ち膝状態のナミの脚の間にサンジが手を滑り込ませる。充分に潤ったそこに待ち焦がれた刺激を与えられた事でナミの体が激しく震えた。
「すごい、ナミさん」
「やっ…」
ナミはサンジの両肩に手を置いて、立ち膝のまま、サンジから与えられる快感に打ち震えていた。
サンジがショーツを引き降ろすと、月明かりに照らされた愛液が糸を引いて光っていた。
膝までショーツを下ろした状態で再度サンジはナミの秘所へと手を伸ばす。
親指でクリトリスに触れ、そのまま中指をナミの中へと埋め込む。
「ああっ!!」
2箇所に一度に与えられた刺激で逃げようとする腰を余った手で自分の方へ引き寄せる。
「んっ…んあっ…あうっ…」
サンジが指を動かす度に激しい快感がナミを襲う。自分の発する淫らな水音に耳を塞ぎたくなるが
それよりも、そこから全身に広がる快感にそのまま溺れたい気持ちの方が強かった。
サンジの両肩を掴んでいる手に力が入ってきて、絶頂が近い事を教えていた。
「あんっ…いいっ…気持ちいいよぉ…」
「んっ」
ナミの言葉に煽られ、更に激しく指を動かす。
「あはっ…あっあんっ…やっ…あんっ…あっダメッ…あっあっあっ…んああああっ!!」
膣がサンジの指をきつく締め上げ、ナミは矯正を上げると、サンジの方へと倒れ込んだ。
「ナミさん…」
ナミは頷き、膝に引っかかっていたショーツを脱ぎ去ると、サンジのズボンを脱がしにかかった。
赤黒く誇張したペニスの先は透明な液がてらてらと光っている。ナミはそっとそれを舐めとる。
「んっ…」
ずっと勃起したままだった、サンジのそれは、少しの刺激にも敏感になっていた。
ナミは先ほどとは逆にサンジの両足の上に跨ると、ペニスの根元に手を添え、ゆっくりと腰を下ろしていく。
「あっ…んふっ…あぁっ…」
「あぁ…」
サンジの口からも溜息が洩れる。軽い口付けを交わし、ナミがゆっくりと上下に動き始めた。
結合した部分から溢れ出る液体の出す音が回りに響いている。
「やらしい音聞こえる?」
「やっ…」
ナミは両手で顔を覆う。
「そんなこと言っても腰動かすのはやめないんだね」
「だって…んんっ…気持ちいいんだもん…」
「じゃ、これは?」
サンジは自分の脚の間にそっと手を滑り込ませた。ちょうどナミの一番感じる部分に指が置かれる。
「あんんんんっ」
ナミが一際激しく声をあげる。サンジは何もしていない。ただ、そこに手を置いているだけなのだが、ナミが自分で動く度に自分への快感を与える結果となっていた。
「サンジくんっ…それ、…ああっ」
「気持ちいい?」
「んんっ…き…気持ちいいよぉっ」
「いいよ、もっと気持ちよくなって。ナミさんが気持ちいいと思うように動いて」
「あんっ…ああっ…んんんっ」
サンジの言葉はもうナミの耳には届いてない。与えられる快感に本能のままに動くナミ。
ナミの動きが激しくなり、サンジのそれを締め付ける力が強くなり、サンジを絶頂へと導いていく。
「んっ…きつっ…ナミさん、すげぇ、気持ちいいっ…」
「んっ…あたしもっ…」
「ごめっ…俺、もう…」
「うん…一緒にっ…んっ…ああっ!」
「ナミさん!」
「はぁっはぁっはぁっ…」
達したままの体勢で抱き合いながらお互いに、その快感の余韻に浸っていた。呼吸が整い始めると、ナミはゆっくりとサンジから体を離し、その瞳を見つめる。
「信じて」
「…うん…」
真っ直ぐなサンジの瞳に引きつけられるかの様に、ナミは顔をサンジに近づけ、その唇にキスをした。
翌日。
−……何よ、あれ。
相変わらずロビンにでれでれしながらお茶を振舞ってるサンジの様子をナミは遠巻きに見ていた。平静を装いながらもしっかりと耳は二人の会話に耳を澄ましていた。
「いつもありがとう。コックさんって本当、お料理上手よね。ふふ、コックさんなんだから当たり前なんだけど」
「ありがとう」
「いいお嫁さんになりそう」
「お嫁さんですか?でも、ロビンちゃんがもらってくれるなら、俺ぁ、性転換しても構いませんよ」
「私もいただけるかしら!?」
いつの間にか近づいてきたナミが乱暴にロビンの横に座る。
「ウィ、ナミさん」
わずかに口元を引きつらせながら、サンジが新しいカップを用意し、紅茶を注ぎ始める。
「ねぇ、航海士さん、コックさんみたいなお嫁さんってどう?」
ロビンが二人の関係を知ってか知らずしてか、いつもと変わらない穏やかな笑顔でナミに聞く。
「そうそう、ナミさん、こんなお嫁さん、どう?」
用意された紅茶をナミの元へと運びながらサンジが聞いた。
「そうね…料理が上手なのは確かに認めるわ。だから、嫁でも何でも勝手に何処へでも行けば?」
「ナミさぁ〜ん」
サンジは泣きだしそうな表情をしてから、紅茶をナミの前に差し出しながらそっとナミに耳打ちをした。
「上手なのは料理だけ?」
途端にナミの顔が真っ赤になる。
「こんの、バカサンジ!!」
サンジがナミに殴られる様子をロビンが微笑ましそうに見ていた………。
===========fin=============
んむむむむむむ…突込みどころ満載!
でも、私のおつむではこれが精一杯。
女好きの彼氏を持つと苦労しますねぇ…w
ロビンがルフィだけを名前で呼ぶ理由、誰か書いてくれないかなぁ…(ボソ
榊サマ、イイ!!
感想いただいて嬉しい反面、公約を果たすのに必死になってる自分がいる。そんなのはなにもかも…
今年のクリスマスイブが平日なのがいけないんだーーーーーーーーーーーーー!!!
それはさておき(光ファイバー並の速さで切り替え)サンナミパラダイスになっとると眩暈を覚えつつ。
>Bさん
クリスマスネタで、鏡エチー被っちゃったYO!でもまぁうちのバカップルはエチーのときサンジ視点なんでいいや。
うーん、…でもこういうのは女子視点のが萌えるのかな…とか書き手脳は考えてしまった。
読み手脳はハァハァする一方だったんですがね?ゴチになりましたブラザー!
>榊さん
>「全部」
これ通用しないんですよねー、本意でも。
「何処が好き」って、細部にこだわるのは男も女もよほど自分に自信がない限り、変わらないでしょうな。
でも、個人的には「上手く説明できないけど好き」って言われるほうがなんか嬉しい感じがする…(誰か同意して(笑))
お嫁さん候補なのですか?サンジは。…雇用均等法とかいうのの(ry
ヒモって言葉がなくなると良いですね、とちょっぴり思いました。
んで、クリスマスまでもう日がないのでサンナミパラダイスに混じってルナミを落としときます。
なんか死に急いでる感じで。死なないけど。だからクリスマ(ry
クリスマスネタ第4弾、ルナミです。公認カップル設定です。
お嫌いな方はスルーで。
それではどうぞ召し上がれ♪
**************************************
『雪のクリスマス』
「ゆーーーきーーーだぁーーーーーーーっ!!!」
叫び声に目を覚ましたのが明け方のこと。昨夜からの不寝番はルフィだ。冬島の海域に入ったらしく急に
冷え込んだものだから、錨を下ろして夜明けまでやりすごそうとしたのだけど。
倉庫へ駆け込んできて、バンバンバン!と女部屋の扉を叩いてくるのに否が応でも目が覚める。けれど、
あまりの寒さに私はベッドから出られそうもない。
「冬島が近いんだから雪くらい降るでしょー…勘弁してよ、寒いし眠いのよ…」
ぼやくと、ハンモックで毛布に包まっていたロビンが、もそりと体を起こして髪をかきあげた。その間も
ルフィは起きろ起きろと上から呼びかけてくる。壁の向こうの男部屋からウソップが「うるせェ!!」と
叫ぶのが聞こえた。
「すごいはしゃぎ様ね。…いつもこう?」
「…なんでかあいつ、雪が好きなのよ」
「思い出でもあるのかしら」
「さぁ。…ねぇルーフィー…お願い、もうちょっと寝かせてよぉ…」
「なんだよー。なあ、ナミぃ、起きろよー。俺こんな雪初めて見たんだよ」
「…雪なら偉大なる航路に入ってすぐにだって、あとドラムでだって見たでしょ。ドラムほどの大雪どこで
見られるってのよォ」
「普通の雪じゃねぇんだよ!とにかくすげェんだ!」
「…寝かせて」
返事をするのも煩わしくてそれ以上応えずにいると、やがて諦めたのか不満声が遠ざかっていく。私は雪の
中で転げまわって遊ぶルフィの姿を思い浮かべながら、再び眠りに落ちていった。
「さっむーーーーーい!冗談じゃないわこの寒さ。やってらんないわよぉ」
「んナミさ〜ん♪恋の雪囲いいかほどに〜?」
「いかほどもへったくれもないわよ。きっちりやって!」
「アーイ」
「なんだよ、冷凍みかん食いたかったのになー」
「ざけんな!」
みかんの木が凍らないように、麻袋を切り開いた布を巻きつけているサンジくんの邪魔をして蹴り落とされた
ルフィは、そのまま陸に着地すると「にししっ」と笑った。ほんとになんだってそんなに雪が好きなんだか、
甲板に散々雪だるまをこさえたくせに、今度はかまくらの制作に熱中している。
それにしても参ったわ。完璧無人島じゃないの。ログが溜まる速さを見る限り三日はかかりそう。島の測量
には半日もあれば十分だし…っていうか。
「こんな金っ気のない島イヤ〜」
「お前はそればっかしか」
ダウンのロングコートを着込んだゾロがルフィの防寒服を持って船から飛び降りると、何時もの格好で遊び
呆けてるルフィに投げ渡した。そのまま山のほうへ向かっていく。
「ちょっと、どこ行く気よ」
「どこって…散歩だ」
「あんたは学習しないバカね。チョッパー、ついてってやって」
「う、うん!」
「あー待て待てお使いコンビ。山に入るならなんか食えそうなもん探して来い」
「誰がお使いか」
サンジくんがカゴを投げ渡すと、文句を言いながらも二人は歩いていった。あら?でも食べられそうなもの、
って…。
「ねぇ、食糧の蓄えヤバいわけじゃないでしょうね?」
「そこのゴムさえ大人しくしてくれればね」
「なんだと!サンジところでおやつ!」
「お前は痴呆かなんかか?さっき昼飯食ったばっかだろう」
「んじゃあ弁当作ってくれ!探険してくる!」
「なんだよしょうがねェなぁ…」
サンジくんはぼやきながらラウンジに向かう。………お弁当なら良いの?
ってそれより!
「ちょっとルフィ、一人で行くつもり?」
「ウソップと行こうと思ってたんだけどよ、なんか修理しなきゃなんねぇとかなんとかって」
「ったく…あんたも学習しないわねぇ。じゃあ私に付き合って」
「なんだ、お前も探検か?」
「測量よ。人が住んでる島なら売ってる地図で事足りるけど、こういう無人島は地図売ってないでしょ」
「あー、時々やってるあれかぁ。…あれに付き合えってぇ?」
思いっきり嫌そうな顔をするのに、カチーンときて。
「…嫌ならいいわよ、一人で勝手に探険してくれば!」
こんな無人島なら海軍に会う心配もないし、好きなだけ迷子になってりゃ良いのよ。ラウンジに向かうと
ルフィ用のお弁当を手に持ったサンジくんとすれ違った。
…私なんであんなのとつきあってるんだろう。バカでアホで大食いで前しか見てなくて自分勝手でちっとも
優しくない。そりゃ測量なんて一緒に行ったって荷物持ちだし、測ってる間はかまってなんかあげられない
けど。恋人のお願いもきいてくれないなんてあんまりよ。
「そういうこと期待する私もバカなんだけど」
「頭の中身漏れてるよ、ナミさん」
テーブルに突っ伏してたところに頭上から声がした。慌てて顔を上げると咥え煙草のサンジくんがコーヒー
を差し出してくる。
「やだ、いたの?」
「さっきからね。…またケンカしたんだ?」
「ケンカってほどのことでもないわよ。……『また』って言った?」
「違うのかい?」
「なんでもお見通しみたいに言うのやめてくれる?」
「傍にこんなお買い得な男がいるのに見向きもしてくれないんで♪」
「…………」
「あれ?乗り換え検討中?」
「なわけないでしょ、バカ」
「そりゃ残念。測量なら俺付き合うけど?考え事しながら歩いてると事故に遭うよ」
「…それもそうね。荷物持ちお願い」
はーっと溜息つくと、熱いコーヒーを啜った。
サンジくんがこう言う感じに、私にちょっかいかけてきても、ルフィは一向に気にしない。逆に私が嫉妬
されるくらいなのよ、贔屓されてるって。私はサンジくんに嫉妬するわ。コックだってだけで無条件にルフィ
に懐かれて。言えば男にモテても嬉しくないって言うだろうけど…。
「ナミさん、そっち崖だよ」
「わっ!…あ、ビックリした」
「予想以上に上の空だなぁ」
島の外周を確認しようと雪道を歩いていると、腕を掴んで引き止められた。機材を担いだサンジくんが
苦笑いする。
「もう止めたほうがいいんじゃない?」
「私の勝手でしょ!」
「へ?…測量をだよ?」
「あ」
ルフィとつきあうのを「もう止めたら?」って意味だと勘違いして私は顔が熱くなるのを感じた。サンジ
くんは暫く黙って私の顔を見ている。そしてポリポリ頬を掻くと、唐突に言った。
「愚痴りたかったら俺聞くけど?」
「…そんなみっともない真似できるわけないでしょ」
「あのね、ナミさん。君に怪我でもされたら俺は一生治らないほどの傷を心に負うわけ。それからちゃんと仕事ができてないことのほうがよっぽどみっともねぇよ?」
「………なによ、説教?」
「カウンセリングへのお誘いです♪」
「…サンジくんの意見じゃあいつとはかけ離れすぎてて参考にならないわ」
「そうかな」
「じゃあなんであいつが私を選んだのかとかわかる?」
「ナミさんとヤりたいからに決まってる」
あまりにストレートな物言いに呆気に取られた。同じ事言うにしたって、普段の彼ならもっとこうオブラートに
包んだ発言になるところじゃない?それを…それを……いや、そうじゃないわ、今の問題はそれじゃなくて。
「…それだけだって言うの?!あんまり馬鹿にしてるわ!失礼なこと言わないで!」
「でも俺、それってかなり純愛だと思うけど」
「どこがよ!邪まなだけじゃない!」
「本能で選べるってなかなかねぇよ?逆に俺あいつ羨ましいぜ、天然で計算なしだから」
「やっぱり参考にならない!」
「レディは理屈が必要だからなぁ」
「…男は違うって言うの」
「個人差あるけどね」
今日はもう諦めて帰ろう、と来た道を引き返すのに、私は何度も転びそうになってサンジくんに助けられた。
夕方になってチョッパーが籠いっぱいにキノコや山菜を採って帰ってきた。ゾロはウサギを狩ってきたらしい。
ぶらん、と両手にぶら下がったウサギの死体に私はたまらず悲鳴を上げた。
「イヤッ!見せないでよそんなの!可哀想じゃない!!」
「可哀想でも肉になりゃお前だって食うだろうが」
「狩猟もある意味本能だからなァ。嫌だったら食べなくても良いよ?別の料理作るしさ」
「も、ってのはなんだ。本能がどうした」
「なんでもないわよ、料理も食べるし!…今日の献立は?」
「兎肉の香草入りシチューキャセロール仕立てです♪」
「わぁ美味しそう♪」
チッ……いちいち癇に障る発言するわ、今日のサンジくん。
それにしても、もう日が暮れるっていうのにルフィが帰ってこない。どこかで迷ってるんじゃないかしら。
あのバカ、冬島でサバイバルなんてできるの?
「ナミ、どうしたんだ?ラウンジにいないと風邪引くぞ」
甲板へ出て岸をじっと睨みつけていると、チョッパーが外へ出てきて見上げてくる。確かに暖房設備のない
この船では、唯一火を使ってるラウンジが一番暖かいんだけど。…でも。
「ルフィが帰ってこないのよ。もう日が落ちるわ。チョッパー、こんな寒さで人って外で一晩やり過ごせる?」
「ええっ?うーん、眠らなければ一晩くらいなんとかなると思うけど…でもまだ日が沈むまで時間あるし、
帰ってくるよきっと」
「そうだと良いんだけど…雪が降ってきたし」
「気にしすぎだよ。おなかが減ったら帰ってくるよ、ルフィは」
チョッパーがパンツの裾を引っ張るのに仕方なくラウンジに戻ったけど、結局夕食にもルフィは帰ってこな
かった。外は雪が激しくなっている。話が違うじゃない。どうしよう、あいつ遭難したのかも!
スプーンを握った手をドン!とテーブルに叩きつけてキッ!とサンジくんを睨んだ。…皿は空っぽになって
たけど。えーえ、美味しゅうございましたよ、兎肉の香草入りシチューキャセロール仕立ては!
…けどね。
「サンジくん、あんたルフィにお弁当以外に何か持たせた?」
「リュックの中身まで確認しないよ。あー、でもそれほど重装備には見えなかったかな」
「何よ、ちゃんと確認してよ!」
「おいナミ、ちょっと落ち着けよ。大体サンジはあいつの保護者でもなんでもねぇだろ?」
「誰も保護しろなんて言ってないでしょ!私達みんなで監視しないとあの鉄砲玉はすぐどっか飛んでっ
ちゃうじゃないのよ!!」
「「「そうでした」」」
「でも航海士さん、夜になってしまっては捜索は無理よ。こちらが遭難してしまうわ」
「ま、普通に考えりゃそうだが。…ナミ、あいつなら平気だ。一人でもなんとかするさ」
ロビンの言葉を引き受けてゾロが言うのに、私は血管が千切れそうだった。
「あんたは雪山で寒中水泳しても平気かもしれないけど、ルフィはどうだかわからないじゃない!ねぇ
チョッパーぁ、なんとかならないの?あんたなら夜でも目が利くでしょ?」
「えええ?!でも俺みんなの安全までは保障できないよ」
「じゃああんた一人で行く?」
「地形もよく分からないのに無理だよ!」
…地形。
………私が昼間きっちり測量してたら捜索に使えたかもしれないってこと?!
がっくりうなだれるとチョッパーはベンチから飛び降りて、慌てて駆け寄ってくる。私の膝にぎゅっと蹄を
当てると、目をうるうるさせながら見上げてきた。
「ナミ、ルフィは大丈夫だよ。俺、あいつがドラムロッキー登ってきた時のこと覚えてる。あの時ルフィは…」
「ルフィは?」
「……頂上につくなりグースカ寝てた…」
「ダメじゃないのよドバカ!!!」
「うわぁんルフィーーーーー!!」
「お前らちったぁ落ち着け。俺とチョッパーで行く。昼間入った辺りならわかるだろ?」
ゾロが言うのに泣きべそ顔を上げると、チョッパーはこくんと頷く。ウソップが慌てて引き止めた。
「ちょちょちょちょっと待てぃ!お前さっき普通なら遭難するって言ったじゃねぇか!」
「こいつの言い分だと俺は寒中水泳しようが雪山でグースカ寝ようが平気らしいからな」
嫌味ったらしく指差してくるのに顔顰めることもできない。…だって私が行けないんなら誰かに捜索に
行ってほしいもの。
サンジくんが火のついてない煙草をパッケージに戻すとキッチンに向き直り、後ろ向きのまま話を引き継ぐ。
「どうしてもってんなら適任だな。まぁチョッパーがついてりゃ心配ないだろ。ちょっと待ってろ、弁当作る。
ウソップ、岸で火ぃ焚いとけ。帰ってくる目印になるから」
「お、おう!」
「山に入る準備をしてくる」
「お、俺も!」
みんながバタバタと走っていくのを見送りながら、ロビンは小さく溜息をついた。
「無茶だと言っても聞かないのはいつものことね。…長鼻くんを手伝ってくるわ」
「私も…」
「今夜不寝番でしょ?仮眠をとっておいたほうが良いわ」
………今日ほど自分の無力さを感じたことってない。言われたとおりに仮眠を取ろうと部屋で横になって
みたものの、私はちっとも眠れなかった。
「ダメだ、見つからねぇ」
「俺達が昼間入った辺りにはいなかったよ」
「そんな…」
深夜、岸で火の番をしていると、ゾロとチョッパーが戻ってきた。焚き火で暖をとりながら、探した場所の
状況を報告してくる。
高度はさほどないけれど、島の大半は山林。中央に流れる沢がある他は、目立つ水場は特になし。それ以上
の情報は得られなかった。
「沢を越えて山の裏側に行ったんじゃないかな」
「まぁなんにしろ今日はこれ以上の捜索は無理だ」
ウイスキーを煽って、ゾロが溜息をついた。チョッパーも心配そうにマグカップから顔を上げて、私の顔を
見ている。
「ナミ、ルフィならきっと平気だよ」
「一人で行かせるんじゃなかったわ。無理矢理でも測量につきあわせるんだった」
「後悔してんなら朝一で測量して地図を仕上げろ。明日は全員で捜すぞ」
「あ」
「何?チョッパー」
「………あ。いや、えっと……なんでもない」
「何か気がついたことがあるんなら教えて!」
「ご、ごめん、なんでもない!なんでもないんだよ…ごめん」
「寝とけチョッパー、疲れたろ。ナミ、お前もだ」
「私今日不寝番だもの」
「言ったろ、朝一で測量して地図を仕上げるんだ。火なら俺が見ておく。夜が明けたら起こしてやるから
今は寝ろ。ルフィは絶対に大丈夫だ」
…どうしてそんなに簡単に信用できるの?私は絶対そんな風になれない。心配で心配で、いつだってあいつ
から目が離せないわ。だってあんなにバカでアホで大食いで自分勝手で、前しか見てないようなやつなのに。
捕まえようとしても、どんどん先に行っちゃうようなやつなのに…。
夜が明けてから私は測量のために山に入った。みんなもそれぞれルフィ捜索に出かける。火を使ったりすれ
ばすぐに見つかるはずなのに、そうじゃないってことはキャンプを張ったわけじゃないんだろう。半日の
調査の結果をまとめて、地図に書き起こしはしたけど、ルフィ本人は見つかってない。夕方近くなって、
捜しに行ってたウソップが戻ってきた。
「あ〜〜〜〜さぶっ!うー、まいった死ぬ死ぬ死ぬ」
「縁起でもないこと言わないでよ!いたの?いないの?!」
「いやーそれがいるにはいたんだが」
「いるにはいたって何よどこにいたの何してたの無事なのっ?!」
「続き言わせろよ、ルフィは無事だ。昨日はかまくらで吹雪を凌いだってよ」
「…それでどうして今一緒じゃないのよ」
「それがなぁ…まだ帰らねぇって言うんだよ」
「はぁ?!帰らないってどういうこと?たいした装備も持たずに何やってるのよあいつは!」
「いやだから俺、マッチとか食い物とか置いてきたんだけどよ。どうもなんか探してるらしいんだ」
「なんなのよそれ!なんで連れて帰ってこないのよっ!」
首締めそうな勢いでウソップに迫っていると、ゾロとサンジくんに続いてチョッパーとロビンも帰ってきた。
一様にけろっとした表情で、荷物を下ろしている。
「…みんなもルフィに会ったの?」
「会ったっつうか、食い物の匂いに釣られてあっちから出てきたっつうか」
「結果的に食事作らされたよ」
「別に怪我とかもしてなかったぞ!」
「キャンプを楽しんでいるようだったわ」
「…それで、なんで帰らないって」
顔を見回すと、四人はそれぞれ顔見合わせて。
「「「「探し物があるから?」」」」
「…だからそれがなんなのよ」
「気になるなら自分で聞きに行けばどうだ。地図は出来たんだろ」
「今は火を使ってるからすぐわかるよ。えーっとこの辺かな」
サンジくんが指差したあたりは、沢の向こうの林の中。日没にはまだ時間もあるし、行こうと思えば行け
ない距離じゃないけど…。なんでみんな同行を申し出てくれないわけ?
「誰か一緒に…」
「ゴメン、ナミさん俺夕食の準備があるんだ」
「俺は寝る」
「あー…俺様はたったいま発明を思いついた!」
「私はちょっと調べ物が…」
「お、俺も…」
………なんなのこれ!良いわよわかったわよ一人で行くわよ!遭難したら呪ってやる!
リュックを背負って書きあがったばかりの地図を手に私は海岸に降りた。サンジくんが言ってたように、
火を焚いているらしく山の中から一筋煙が立ち昇っている。これなら迷うことはないと思うけど、急がないと。
ザクザク雪を踏みしめながら、林の奥をめざす。たちまちつま先が痺れるように冷たくなって、それも
やがて麻痺してきた。雪が降ってないのはついてたけど、凍える風にさらされた頬がつっぱるように痛い。
こんな雪の中で一晩火も焚かずにやり過ごしたなんて信じられないわ。そこまでして探したいものって一体
なんなのよ…。
針葉樹に積もった雪が時々落ちてくるのに驚かされながら進んでいくと、やがて沢が見えた。大きな木が
一本切り倒されて…これはゾロのおかげだと思うんだけど、私は難なく向こう岸に渡ることができた。
林の中を進んでいくとかまくらというよりはイグルーみたいな、大きな雪の家が見えた。その傍でパチパチ
と焚き火が爆ぜる音がする。
「…ルフィ?」
「んん?おお、ナミ!よく来たな!」
あっけらかんとした表情で火から顔を上げて私を見るのに、思わず溜息が出た。どうやら食事中だったら
しく、焚き火の傍には沢で釣ったのか串刺しの焼き魚やら皆が置いていったのらしいお弁当やらが散ら
かっている。
「よく来たなじゃないわよ!人を散々心配させておいてその態度はないでしょ!」
「や、それはすまん。まあ良いからこっち来て座れよ。みんながいろいろ置いてってくれたおかげで、
なかなか快適なんだぞ」
こいこいと手招きされて座るために倒したらしい木に腰掛けると、メシ済ませたか?と聞く。
そういえば夕食前に飛び出してきて、もう日が暮れるころだというのを思い出して私は慌てて話を切り出した。
「快適なのは結構だけどね、こんな無人島で探し物って一体何よ。帰らないってどういうこと?」
「雪だ」
「は?」
「雪探してんだ」
「周りに山ほどあるじゃない!」
「これと違うんだよ。とにかくすげぇ雪なんだ」
信じられない。お宝ならともかく雪?!こいつの脳みそって一体どういう構造してるんだか…。呆れ果てて
顔見てると、なんだよ、と笑う。魚食うかと差し出して来るのを受け取って、これは連れ帰るのは無理だな
と思ったんだけど…。
「…私が帰るのも、もう無理じゃない」
「んん?ここ泊まってけば良いじゃんか」
「言われなくてもそうするわよ。凍死の心配はなさそうだし」
背後のイグルーを振り返ると、ししっと得意げに笑う。
「火忘れたことに気がついたときは焦ったけどなー、寝なきゃ平気だろと思ってよ」
「で、一晩中起きてたの」
「んや、寝た」
「ダメじゃないのよ、バカ!戻ってきなさいよそういうときは」
叱ると次からな、と悪びれずに言う。でも絶対学習しないのよね…。
夕食を済ませるとすっかり日が暮れて、私はルフィの後に続いてイグルーの中に入った。雪の上に毛布を
敷き詰めた家の中は、寝袋や荷物が散らかってたけど、風が遮断されて思ったより暖かい。思わずほっと息を
つくと、ルフィはランプに火を点した。その熱がやがて室内を温める。オイルランプ一つで案外暖かいもの
ね。妙に感心してると、寝袋の上に転がりながらルフィはしししと笑った。
「な?結構平気なもんだろ?」
「そうね。あんたにサバイバル能力があるとは思わなかったけど」
「失敬だぞお前!失敬だぞ!」
「はいはい、すいません」
「でもついてたなー。お前呼びに行く手間省けたもんな」
「手間ってなによ!…って私を呼ぶ?」
「ん?」
「なんで私を呼ぶ必要があるのよ」
「んー」
急に黙り込んだのを不信に思ってると、ルフィは寝転がったまま私のほうに向かって手招きする。毛布の
上をにじり寄ると、突然抱き寄せられた。
「ちょっ…なによ」
「いやこうしてっと暖けぇから」
…仮にも恋人抱きしめるのに、暖けぇからって理由がある?ったくもう…確かにくっついてれば暖かいかも
しれないけど、湯たんぽじゃあるまいし、両手両足巻きつけてくるっておかしいんじゃない?色気まったく
ゼロ。…べ、別にこんなところで色気求めたりなんかしないけど!
…と思ってたんだけど。
全然そう言うタイミングじゃないのに、ルフィはいきなりキスしてきた。
「んっ………なに」
「お前って時々抜けてんな」
「なによ」
「気がついてないならそれでもいんだけどよ。チョッパーには悪いことしたなー」
…なんで今チョッパー?混乱してるとコートの前から手が入ってきた。
「ちょっとぉ!なにサカってんのよこんなとこで!」
「何ってお前二人っきりで一緒に寝てたらそうなるだろ」
「……それはもっともなんだけどもうちょっと状況考えてよ。ここどこだと思ってんの」
「…山?」
「”雪”もつくわね。やぁよこんな寒いとこで!」
「バカだなーナミ、したら暖まるだろ?お前いっつも布団被ってると暑いって蹴っ飛ばすじゃんか」
「っ!!!そういうことは良いの…ってちょっと!やっ……んむっ」
唇を塞がれて舌が差し込まれると、その意外な熱さに体が震える。私の口の中を探るように舐りまわして
くるのに、舌先を伸ばして応えると吸い取って絡めてきた。息をついて肩に顔を埋めると、背中側から
もぞもぞと手が入り込んできて服の中でまさぐっている。指先の冷たさにザワっと鳥肌が立った。
「ちょっと…ねぇ、ほんとに?」
「なんだ、嫌か」
「嫌じゃないけど…」
「なら聞くなよ」
「ひぁっ!」
たくし上げるようにブラを外されて、いきなり冷たい手が胸を包んだ。ビクビクッと体が跳ねるのを押さえ
込んで、ルフィはししっと笑う。
「へへ、やっぱ暖けぇ」
「私は冷たいわよっ!いや、…ん、もぉっ」
指先がふにゃふにゃ胸を揉んでくるのに、あんまり冷たくて過剰反応してしまう。ルフィの手が冷たいなん
てこと滅多にないからものすごく変な感じ。声が余計に出ちゃってる気がする。くにゅくにゅ乳首を捏ねな
がらルフィは耳に唇を寄せると囁いた。
「…もう固くなってる」
「や、ぁ…寒いっ…からっ、ん…ぁっ」
「ナミ、いつもよりエロい顔んなってるぞ」
かぁっと顔が熱くなるのを感じる。だって裸見られてるわけでもないのにこんなのってなんだかすごく
恥ずかしい。
押さえつけられて身動き取れないまま、爪を立てるようにして乳首を擦られて、私はショーツの内側が
どんどん湿っていくのに気がついた。…やだ、このままじゃパンツにまで染みちゃう…
「ル、フィ…っ」
「んん?」
「下…脱がせ、て…っ」
…どうしてそこできょとーんとするのよっ!そんでなんで困った顔すんのよ!あ、…あ、もう…こっちは
深刻なのよぉ…やだ、もうっ!
「お前寒いんじゃねぇの?」
「いっ…から、ちょっと、どいて」
がっちり押さえ込んでいた肩をどかせるとパンツのボタンを外す。ジッパーを下ろすと、ショーツとまとめ
て太腿まで引き下ろした。ぎょっとしたように私の顔を見ているルフィを睨みつけると、目をパチパチさせ
た後で、ししっ、と笑った。
「…なによ」
「いやー、正直こっから先どうしようかと思ってた」
「考えてなかったの?」
「だってお前寒い冷たいばっかだしよ」
「…へぇ、気、使ってくれるんだ」
「俺だってそれっくらいは考えるぞ」
「本当に気を使う人はこんなとこで始めないの!」
「うーん、それは無理だ」
んもぅ、何様よ。それに付き合っちゃう私も私なんだけど。
ぎゅっと強く抱きしめてきて、熱っぽいキスをしながらコートの中で手を下のほうへ滑らせると、ルフィは
耳元で囁いた。
「お前ほんとに俺のこと好きな」
「なっ…あ、んっ…!」
指がいきなりソコに触れて、ビクッと震えてしまう。ルフィはちょっと考えるような顔をしたかと思うと、
体を起こしてあぐらをかき、私を膝の上に跨らせた。コートが腰から下を覆う格好になって、確かに寒くは
無いけど身動き取れないし、これじゃなんだか…。
「しがみついてろよ?」
「えっ…あっ!」
くちゅ…とぬめった音がして、コートの裾から潜り込んだ指がソコを広げていく。入り口からクリトリスの
間をなぞり上げるような動きに、頭のてっぺんまで痺れるような快感が訪れた。服を着たまま大事なトコ
弄られるなんてすごく変。指が中に入ってくるのにびくんとすると、ルフィは小さく笑った。ちゅぷちゅぷ
掻き混ぜるみたいにされて、奥のほうからトロトロ出てくるのがわかる。身じろぎすると、ブラを押し上げ
られた胸の先が服の中でさりさり擦れてくすぐったい。
「はふっ…ん、あっ!…ルフィ、あんまり…しちゃ…」
「指、もう冷たくねぇだろ?ナミのここ、すげぇ、熱くてぐちゃぐちゃ…」
「あ!…っはぁ、ん…、んっ…!」
「入れてぇ。良いか?」
返事代わりに口づけると、パンツのジッパーを下ろしながら、舌を絡ませてくる。その間、ずっと目を合わ
せたまま。くちゅ、と先っぽが当たる感触がして、次に熱い塊が侵入してくる。
「は、あ、つぅいっ…あ…っ」
「キツ…しがみついてくるみてぇだ」
コートのまま抱き合って、そこと唇だけがつながって…もどかしい感じなのに感覚が集中しているみたい。
ルフィの膝の上で揺すられながら、もっと触って欲しくて…。
「ルフィ…もっと…ぁっ」
「んん?」
「触って、もっと…」
「ひひ、スケベ」
「バカ!だっ…て、身動きとれない、んっ…!」
コートの裾から手を差し入れて、つながった合わせ目をくちくちと弄ってくる。不安定な腰がゆらゆら揺れ
て、内側がルフィのに絡み付いてるのがわかった。それでももどかしくて、でもどうしていいかわからなくて。
「ルフィ、あお向け、に、なって…」
「ん?上に乗るか?」
「これじゃ動けないから…」
一度外してとうとうパンツの片方を脱ぐと、脚をコートで隠れるようにしてルフィの上に跨った。寒いのと
体が熱いのと、バランスがとれない感じ。入り口でぬるん、と逃げるルフィのを握って、そこへ導くと腰を
ゆっくり落とした。奥のほうまで突き当たって、それだけでもうイッちゃいそうな気分になるのに、ぺたり
と胸に顔を伏せると下からゆっくり突き上げられて、私は髪を振り乱して叫んでしまった。
私を見上げてくるルフィは、そんな様子を愉しんでいるようで、時々憎たらしい。でもこういうときの
ルフィは他のどの時よりずっと好戦的な目つきで、私をゾクゾクさせる。真剣な眼差しで、口元だけが
笑って。…でも、こんな顔見ていいの私だけだよね、ルフィ?そんな独占欲が、腰の動きを淫らにさせる。
じゅぷ、じゅぷ、と激しい音。私はルフィが差し出した両手に掴まって、まるでロデオに乗せられたみたい
に、暴れて、暴れて…。
「あ、あんんぁっ!イッっちゃ、イッちゃう、よぉっ!」
「ナミ、好い……ああ、俺も…っ!」
腰を持ち上げて突き上げてくるのに、私は真っ白な天井へ向かって叫んだ。全身の血が沸騰するようで、
つま先から頭のてっぺんまで、ルフィだらけになってしまいそう。
「あ、あ――――――!!!」
叫んだ瞬間、焼けつくように熱いルフィの猛りが一際大きさを増し、次の瞬間私の中で爆ぜた。
翌朝。
ぺちぺち顔叩かれて目を覚ますと、ルフィが満面の笑みで私の顔を覗き込んでいた。
あれから、交替で火の番をして、時々仮眠を取りながら夜をやり過ごしたんだけど、入り口から漏れる光は
夜明けを知らせていた。すっかり身支度を済ませたルフィが興奮気味に言う。
「急げナミ!雪だ!」
「雪ぃ?」
「おう、すっげーぞ!」
…って、探してたっていうあの雪?慌てて防寒着を着込んでもそもそ起きて外へ出ると、あまりの寒さに
震え上がった。昨日の比じゃないわ。…氷点下十度近いかも。
こっちだ、と腕を取られて林の中を進む。雪道で何度も脚を取られそうになるのを、半分抱きかかえられる
みたいにして進んで行くと、僅かに開けた場所に出る。朝日の中で新雪は光を反射して目に染みる程。
そして、スポットライトのように雲の切れ間から差し込む光が、キラキラと七色に光輝かせるそれは…。
「…ダイヤモンドダスト…」
「すっげーだろ?!前にさ、船で見たときお前寝てて見らんなかったからなー」
「え?」
私に見せたくて探してたって言うの?ダイヤモンドダストよ?氷点下十度以下の晴天でなけりゃ見られない
代物よ?私だって初めて見たわ。だいたい、気温や天候で見られたり見られなかったりするような物を、
ただ探してたって…。
「不思議雪なんだってよ」
「ルフィ、これは雪じゃないわよ。空気中の水分が凍って…」
「お前時々人の話聞かねぇよなー。いいか、不思議雪だぞ?すげぇんだぞ?」
「…どっちが話聞いてないのよ」
「チョッパーに聞いたんだ、これが見られると良い事あるんだってさ」
ああ、確かにドラムなら見られても不思議はないけど…そんな言い伝えめいたもの、ルフィが信じるなんて。
「俺はどうでも良いんだけどよ。お前に見せてやりてぇと思って」
「…どうして?」
「どうしてって…綺麗だろ?あと、天気のことだしな。それに…」
「それに?」
問い詰めると、唇尖らせて困ったような顔をして、その次に笑った。
「せっかくクリスマスなのに俺やれるもん何もねぇしよ」
「クリスマス?!」
…すっかり忘れてた。きれいさっぱり忘れてた。
いや待って?一昨日までは覚えてたのよ?そろそろクリスマスが近いわねーって。でもルフィ失踪騒ぎで
すっかり忘れて………ってこいつの所為じゃないのよ。
「ほんとお前時々抜けてるよなぁ」
「…誰の所為だと思ってんのよ」
「チョッパーの誕生日も祝ってやれなかったしなァ」
「あーっ!」
それも忘れてた!っていうか本人も当日の未明まで忘れてたんだけど…言えなかったんだわ、あいつ。
「まぁ良いんだそれは。見ろよ、綺麗だなー!」
「誤魔化すな!」
ぎゅううっ!と耳を引っ張るとゲラゲラ笑って、かと思ったら勢いつけて抱きつかれた。重みに耐えられ
なくて新雪の上に倒れて。二人して雪に埋もれて寒いし冷たいし良いことなんか一個もなかったけど。
「メリー・クリスマス!ナミ」
…真っ白の雪の中で、ルフィはキスしてくれた。そのあとで、ししっ!と歯茎まで剥き出しにして笑う。私の大好きなお日様みたいな顔で。
「…メリー・クリスマス、ルフィ」
私もキスを返す。こいつが良い。他の誰に出会っても、ルフィが良い。バカでアホで大食いで自分勝手で、
前しか見てないようなやつだけど。こうやってまったくの不意打ちで私を時々嬉しがらせるのよ。
も一度口づけて、二人して雪の上に仰向けに転がると、ダイヤモンドダストに目を上げた。キラキラ
キラキラ降り注いで、夢みたいな光景。
ねぇでもルフィ、知ってる?「良いこと」は、いっつも私の隣にあるのよ。
end.
**************************************
お疲れ様でした。
原作でもルフィの雪好きは有名ですが、きっとフーシャ村でも雪は降ったのに違いないということで、
シャンマキとルナミだけは雪があるクリスマスにしました。
ダイヤモンド・ダストを見せたかったので。タイトルはドリカムの曲からです。
うわーんにいさんのルナミキタ━━━━ヽ(`∀´ )ノ━━━━!!!!
スゲー最高!攻め船長ハアハアっすねー
全裸じゃないのも萌えー!
どうも、ありがとう〜
にー様乙です!!
ラブラブなふたりに萌えました!
ダイヤモンドダストを探すルフィの純粋さがいいです。
心配で心配でしかたないナミもいいです。
あーいい話だぁ。ごちそうさまでした!
キタ━━━━━━(゚∀゚)━━━━━━!!!!
ルナミ萌え!!
更にサンジにも萌え!!
次から次へと色々なシチュが思いつく
ななまるにー様の頭の中一度覗いてみたいですw
275 :
名無しさん@ピンキー:03/12/20 17:08 ID:CBXtKNIw
a
KINOさん、たまにはエン伝クレイモアスレも見にきてね〜
ひさびさに伺ったら、素敵なssがイパーイ投下されてる!
ブラボー!!
しかもサンナミ祭りキテル━━━━━━(゚∀゚)━━━━━━ !!
どの神のもサンジがいい男だ。マンセー!!
>166サマ
夜の静けさと火と二人の情熱が効果的に書かれているなと思いました。
緊迫した審理描写が(・∀・)イイ!!
>189 榊サマ
甘いラブ、ご馳走様でした。
女と萌えどころが……という点に関しては、私もずっとそこのところが己の
課題の一つです。(ちなみに私も女です)
萌えどころというか、エロの見せ方において男女差を感じます。
あと異性キャラの書き方かな?
自分も含めて、女性の書く男性キャラは美化されることが多く、男性が書く
女性キャラにも(多くの場合エロ的にですが)美化されることが多い。
そこのところの是非はまた別です。
異性だからこそ、そのキャラの魅力をより大きく書くことが出来るという利点も
あります。
やっぱり勉強だなーと思っています。
>にーさま
辛口サンロビ。ほとんど会話で進行していく長丁場を息もつかせぬ緊迫感で
書ききったその力量は流石だ!!
息を詰めて、どきどきしながら読みました。
二人のナイフで抉り合うような会話──その痛みを伴う愛の形に、鳥肌が立ちました。
一転。
ルナミーーーーーーーーーー!!
ラブラブな二人にただただハァハァです。もう最高!!
>Bさま
初サンナミ!もしかしてナミも初ですか?
非常にエロ〜なシチュエーションでうっとりしました。
萌え萌えです。大好き。
>244 榊サマ
エロ〜でラブラブなサンナミ。
「全部」だなんて……サンジ。
優しくって甘くって、理想の王子様サンジに幸せな読後感。
ご馳走様でした。
クリスマス、シリアスルナミ、投下させていただきます。
エロは薄口、心理描写長め。
苦手な方はぜひともスルーでお願いします。
-----------------------------------------------------
Happy Xmas
そもそものきっかけは先日のこと。
偉大なる航路の気まぐれで、船は突然猛吹雪に見舞われた。
私の勘と経験は、この吹雪は2〜3時間ほど続くと知らせている。
みんなはそれぞれ船室に冬支度を取りに戻ったけれど、ルフィだけはウソップに手渡された片袖が無くなった
元・私のコートを羽織って、寒そうに両手をポケットに突っ込んで背中を丸めて船首に座っていた。
あのルフィがよ?
いつも雪になったら誰よりも一番に大はしゃぎで遊び回るあいつが、背中を丸めてる姿を見てしまったら、
なんだか胸の奥がきゅーっとして。
よくよく考えたら、あいつが手袋を無くしたのも、コートを無くしたのも(片袖を無くしたのは全くもって
あいつの責任だけど)私の病気がきっかけなのだし。
どうもそのことがどこか胸の奥で引っかかっていたみたいなの。
寄港先で買い物に出かけたとき、ついふらっと立ち寄った雑貨屋で見つけた真っ赤な毛糸玉。
あいつ自身みたいな鮮やかな赤を見つめていたら、気づいたときにはレジに持っていっていたのよ。
で、結局柄にもなくこんなことを始めてしまった訳。
編み物──。
自慢じゃないけど、生まれて初めてよ?こんなこと。
ノジコがたまに編んでいたらから、編み方はなんとなく覚えている。
毛糸を買ったときに、親切な店主が編み図をくれたし。手取り足取り編み方もレクチャーしてくれた。
でも頭で想像したのと、実際に編んでみるのとでは雲泥の違い。
うっかりしていると、いつの間にか一目増えていたり、糸がねじれていたり。その度に、編み直しよ。
「1…2…3…4…5…ここで裏編みがきて、次に縄編みよね?」
深夜、みんな寝静まったのを確認して、ひとりランプの元で編んでいる。
編んでいると時間を忘れちゃうんだけど、考え事とかしていると途端に間違う。
あー、なんで私こんな面倒なこと始めちゃったんだろう?
いっそのこと買ってしまえばよかったのよ。でも、わざわざ買うのも勿体ないし──。
今晩編んでいた部分のほとんどを解く羽目になって、もう何度目か数え切れない溜息をつく。
細い編み棒に編み目を拾って、目数を確認し終わって、もう一度溜息。
ウソップ特製クリスマスカレンダーは残すところあと1週間。
クリスマスツリーとその周りに配された25までの数字を、クリスマス当日まで毎日一つずつ捲っていくと、
奥からプレゼントが顔を出すという、夢溢れる素敵なカレンダー。
メインマストに吊されたカレンダーを毎朝捲るのがチョッパーの楽しみの一つだ。
女部屋に吊されたカレンダーは、ロマンティックな装飾と色使いで、奥からは装飾品やドレスなど女の子が
大好きなプレゼントが顔を出す。
勿論私は、宝石が大好き。宝石が出てきた日には、何かいいことがあるんじゃないかって我ながらワクワク
するわ。
でもそのわくわくも最初のうちだけ。
最近はほとんど捲られたカレンダーを見ているといささか苦痛だったりする。
だって、この手袋ったらまだ片方も出来てないんだもん。
あいつはどうせ、プレゼントなんか期待していないだろうし、貰ってもあんまり喜ばないかもしれない。
でも、でもね。
私はまたひとつ溜息をつく。
あいつに何かしたいの。これは理屈じゃない。
別にあいつのこと好きだからとかそう言う訳じゃないんだけど、あいつのことを考えると──
また大きな溜息。
私って、あいつのことどう思っているんだろう──?
我ながら、自分自身の気持ちが分からない。
「ふぁ〜〜っ」
まだ日が高いというのに、生欠伸を噛み殺す。
夕べはちょっと頑張りすぎたかな?
今日はぽかぽかあったかいから、ついうつらうつらと睡魔が誘う。
でもこんなところで寝ているぐらいなら夕べの続きをしたいわ……
そんなことを考えながらデッキチェアの上で本を読んでいると、気づいたら私は眠ってしまったみたい。
目を覚ますと、足が宙を浮いている。
慌ててばたつくと、すぐ側にルフィの顔があった。
「あ……」
「目、覚ましたか?」
「うん……」
ルフィが抱き上げていた私を下ろして、にっと笑う。
「起きたんならいいや」
辺りを見回すと、そこは船室。女部屋の入口だった。
「最近、顔色悪りィな」
「そ、そう?」
「無理すんなよ」
と、私の髪をくしゃっと撫でる。
その力強い笑顔を見て、私は胸の奥がぽっと熱くなるのを感じる。
クリスマス──あんたにプレゼントを渡したら、あんたはどんな顔をするだろう?
私は何が欲しいんだろう──?
答えがすぐ側にあるのは百も承知で、でもそれを認めたくないのだと言う声を振り切るように、私は
ルフィに手を振った。
すっかり目が覚めてしまったので、ついでに夕べの続きをしようと私は女部屋に下りていった。
いよいよクリスマスイブ。
みんなから貰った誕生日プレゼントを両手に抱えたチョッパーが、そっと24と書かれたオーナメント
部分を捲るのを合図に、クルー総出のクリスマス準備が始まった。
今日はチョッパーの誕生日でもあるから、サンジくんは特別忙しそうにご馳走の準備に追われている。
ウソップは、先日入手していたらしいもみの木を武器庫から出してきて、ツリーの準備を始めた。
私も何か手伝おうとキッチンに行くと、ロビンが手際よく下ごしらえを手伝っていた。
ゾロまで渋々と言った風情でジャガイモを剥いている。
「あのーーー」
私が声を掛けるのも届かないらしく、サンジくんは忙しそうにきりきりと立ち働いている。
私は軽く肩を竦めて、ウソップ工場でオーナメントとクリスマスリースの制作にかかりっきりのウソップの
元へと行ってみる。
チョッパーが楽しそうにウソップの手伝いをしていた。
「なんか手伝うこと、ある?」
「ナミ。こっちは手が足りてるぞ」
「あーそうだな。ルフィと一緒にオーナメントの飾り付けをしてくれるか? あいつに任せておくと、
とんでもねぇことになりそうだし」
確かに。
私は結局また甲板へと戻ることになった。
ルフィは──と見ると、案の定オーナメントで遊んでいた。
「あんた、なにやってんのよ?」
「どうだ?カッコイイだろ?」
「バカ?」
「バカとはなんだ」
「はいはい」
と適当にあしらいながら、ルフィの散らかしたオーナメントをかき集めてクリスマスツリーを見上げる。
大きなもみの木。
私の子供の頃も、ベルメールさんが小さいけれどクリスマスツリーを用意してくれたっけ。
ノジコとふたりで、飾り付けをするのがとっても楽しみだった。
ルフィに梯子を取りに行かせて、私はオーナメントの数と配色を確認した。
流石ウソップ。趣味がいいわ。
赤を基調としたカントリー風の暖かみのあるオーナメント。ビロードのリボンに星にベル。木製のスノウマンに
サンタクロース。
赤いボールのオーナメントを手に、私は飾り付けを始めた。
「これ、喰えねぇぞ?」
ジンジャーマンクッキーのオーナメントを囓っているし。
「サンジくんがさっき焼いていたから、今日のおやつで本物が食べられるわよ」
「本当か?」
「今晩はパーティよ?ご馳走もたっぷり用意しているみたいよ」
「やったーー!!」
「じゃ、これをそっちに飾ってくれる?」
「任せておけ!」
真っ赤な毛糸の靴下のオーナメントを見つめて、少し溜息。
例のものは夕べようやく完成するにはしたけれど、問題はどうやって渡すかね……
ルフィの明るい笑顔に、胸の奥がちくんと痛む。
ルフィって私のこと、どう考えているんだろう?
お昼過ぎ。冷え込んできたなと思ったら、雪雲に空は覆われていた。
ここのところ、気温は安定して寒い。
もしかして島が近いのかも。
腕のログポースを覗き、風向きを測って、船首に座っているルフィに指示を出して、私は空を見上げた。
まだ降らなさそうだけど、夜にはきっと雪になるわね。
吹雪くほどではないと思うけど──
キッチンからはターキーの焼けるいい匂い。
ルフィが私の指示も忘れてそわそわと船首飾りから下りてきた。
「んっまほー」
「アホっ!あんたは見張りでしょ?」
「ちぇーっ」
全く子供か?
ほんと、ガキで単純でバカで。
なんでこんなやつのこと好きなんだろう──
ここまで考えて、私は慌てて首を振る。
何を考えているんだろう?こいつのこと、好き?
そんなつもりで──
私は思わず、船首に戻るルフィに声を掛けた。
「ルフィ……」
でもその声は、船室から賑やかに出てきたウソップ達の声に消されて、私はその後に続けようと思った言葉を
飲み込んだ。
結局雪は降らないまま、どんよりとした雲に覆われた甲板にご馳走を乗せたテーブルを設えて。
みんなクリスマス用にドレスアップして集合して。
パーティは始まった。
「メリークリスマス!」
着慣れないワイシャツにネクタイ姿のルフィの掛け声と共にシャンパンの栓が抜かれる。
ウソップサンタと青鼻トナカイチョッパーが、パァン!とクラッカーを鳴らす。
「「メリークリスマス!!」」
ずぉぉぉーっと、もの凄い音を立ててルフィが食べ物を取り込んでいく。
ウソップとチョッパーがターキーを取り合ってるし、もう既にタイを緩めてワイシャツのボタンをはだけたゾロは
シャンパンをラッパ飲みしているし。
私は真っ赤なふわふわしたノースリーブのミニドレスにロング手袋。ちびちびとシャンパンを啜っている。
えーい、もう!私もごちゃごちゃ考えてないで、飲むぞー!
シャンパングラスをビールジョッキに持ち替えたとき、傍らでロビンが私に微笑んだ。
「Merry Cristmas」
「メリークリスマス」
ロビンのシャンパングラスにカチンとビールジョッキを当てる。
ロビンも今晩はドレスアップして一段と綺麗。黒のベルベットのAラインのシンプルなドレスは、その黒い瞳と
黒い髪にマッチして、何とも妖艶。
「今晩、私は女部屋に戻らないわ。自由に使って?」
えーっと。それって?
目をしばたたかせている私を余所に、ロビンは軽くウインク。
えっと、それって。そういう、こと?
で、相手は誰よ。
ロビンはにっこりと微笑んで、黒の蝶ネクタイにエプロンってまるでギャルソンのような姿の忙しそうな
サンジくんを手伝うべく席を立つ。
あ、そう。そういう、訳?
この狭い船の中で、どこでふたりで過ごすつもりなんだろう?とか考えて、少し私は頬を赤らめた。
帰ってこないってことはそう言う訳で。
考えただけで全身が火照ってくる。
私ったら何てこと考えてるんだろう?もう、やらしい!
赤くなる顔を酔いのせいにしようと、私はビールジョッキに顔を突っ込む。
胸がドキドキする。
ロビンがサンジくんとごく自然な形で寄り添っている姿を見て、今晩過ごすであろう二人を想像してしまう。
つい、あいつの姿を盗み見る。
あいつがもし、私の部屋にやってきたら──
その瞬間、心臓が止まる。
──私ったら、スケベだ。
宣言通り、いつの間にかサンジくんとロビンは姿を消していた。
ゾロは最後まで私と飲み比べをしていたけど、いい加減「眠い」と言い出して、既に高鼾のウソップと
チョッパーを担ぎ上げて船室へと帰っていった。
残るは、いつまでも食べているルフィと私。
「よく食べるわね」
「むぁむぁ」
「食べながら返事しない」
「ふぉー」
「ルフィ、寒くない?」
「もぇんむぇん」
──困った。プレゼント渡すきっかけが無くなっちゃったわ。
いつものようにお腹を膨らませて食べ続けるルフィ。
チョッパーの誕生日ケーキも、結局はほとんどルフィが食べてしまっている。
「ねぇ、ルフィ」
「ん──?」
にかっと、もの凄く明るく笑う。
その笑顔を見ていたら、私は自分が言いたい本当の言葉がようやく分かった。
「好きよ」
「むぉれむぉだ」
「だから何言ってるかわかんないってば!」
ルフィは渋々、ビールジョッキで食べ物を流し込んで、言葉を繰り返した。
「おれもだぞ」
この言葉はどう捉えたらいいのだろう?
仲間としての「好き」?
それとも私を女として見てくれているって意味なの?
「ルフィ──私にクリスマスプレゼントを頂戴」
「おれ、何も持ってないぞ?」
「あるわ……」
私はルフィの手を引き寄せて、その唇に私のそれを重ねた。
意味が分からないと言う風に目を見開いているルフィ。
私はもう一度、彼に接吻づけする。
「分かった?」
「知ってる」
ルフィはにっと唇を歪めて笑った。
「でもおれは何もない」
そうね。お金も物も地位も、それに約束できる未来も──
あんたを私だけのものにするなんて土台無理だってこと、私は知っている。
だって、自由だからこそあんたに惹かれた。
その翼を持つ気ままさと力強さに惹かれたのだから。
それでも構わない。今晩だけ──せめて今晩だけでも、私のものになって?
私だけのルフィでいて──
「あるわ。あんたの心、今晩だけ頂戴」
ルフィはにっと笑って私を抱き締めた。
神様──!
初めてふたりきりの時に彼を女部屋に迎え入れたのだと気が付いて、全身が沸騰するような気がした。
すぐ隣の男部屋では、ゾロ達が眠っている。
少し震えている私をルフィは背後から抱き締めて、私を振り向かせて接吻づけした。
ルフィの接吻づけを受けながら、体中が蕩けそうな感覚に襲われる。
胸の鼓動が五月蠅いほど響く。
「ナミ──」
ルフィは背中のファスナーを下ろして、一枚一枚、私の服を脱がせていく。
私の首筋にキスを落としたとき、全身がびくんと跳ねる。
ルフィの視線が恥ずかしい──
何てこと、お願いしてしまったんだろう?
夢を見ているような気がするけど、この体中に沸き上がる未知の快美感はまさしく現実のもので、私はどう
反応していいのかと困惑した。
「ルフィ──恥ずかしい……」
「ん?ナミ──綺麗だぞ?」
「──ぁ──…」
私の洩らした小さな喘ぎをルフィは聞き洩らさなかった。
にっと唇を歪めて、舌先でその部分をなぞる。
「……は────あっ……」
体が自分のものじゃないかのように、どんどん熱を帯びていく。
洩らす吐息が甘くなって──
「あ、ふぅん……」
「ナミ──可愛いな」
「ルフィ!」
たまらず、ルフィの首にしがみつく。
いつの間にか、残すはあと小さなショーツ一枚。
大きすぎる私の胸を、ルフィが愛おしいものを包むようにして、愛撫する。
やわやわと揉みしだくその指先の生み出す快感は、蕩けるような優しさで──
「あ……はぁ……あんっ……」
下着の奥から、私の想いが溶けだしていく。
ルフィ──大好き……!
ルフィにもう一度接吻づけを請う。
「ナミ……震えてる」
唇を離しながら、ルフィがそっと囁くようにして言った。
「怖いか──?」
「ううん…」
「ナミ……」
ルフィがもう一度接吻づけるのを受け止めながら、私は来たる苦痛に身構えている自分を自覚していた。
男を受け入れるのは初めてだった。
その初めての男がルフィであることは、本当に嬉しいことだし、夢のような気がする。
でも、彼をきっと満足させることが出来ないだろう自分を、残念にも思う。
ルフィの愛撫は手慣れており、彼が初めてではないのだと分かったことは少し私を安心させもしたが、
同時に嫉妬の炎にじりとする。
心と体が乖離する。
混乱しきった心を余所に、体はルフィを受け入れ、与える快感に貪欲に反応する。
「あぁ……」
ルフィがショーツの上から、そっと撫で上げる。
がくがくと、体が震える。
「あ…あ…あ……」
とろとろと体中が溶けていく。
熱が体の奥から溢れ出す。
最後の一枚をルフィが抜き去り、何も覆う物がなくなった私は思わず両手で胸を隠した。
ルフィはそっと私の太股に掛けた手に力を入れて、その奥にある私自身も知らない部分を開いた。
熱い舌先が差し込まれる感覚。
「──あ……!」
電流が走る。
今まで感じていたぬるま湯のような快美感とは全く違う、刺すような強い快感。
思わずルフィの腕をぎゅっと掴む。
ルフィはそのまま舌先で愛撫を続ける。
高まる快感。もう、何も考えられなくなる!
「あ、あ、あ、あ、あぁ……!!」
全身が戦慄く。ルフィの腕に縋って必死で耐える。
一際強い快感が体中を走り抜け、私は荒く息を付いた。
私の様子を見計らったかのように、ルフィが指を私の中に付き入れた。
予想以上に痛みが強い。
「────!」
声をかみ殺し、でもルフィの腕を掴んだ手には不自然な力が籠もる。
「痛いか?ナミ──」
必死に首を振るも、ルフィの指で全身は強ばっている。
「力を抜いて……」
「ルフィ……」
力を抜きたいのだけど、上手く行かないの。
どうすればいい?
瞳で訴えると、ルフィはそっと私の唇に軽く接吻づけた。
自分でも分かるほどに、体は潤っている。
ルフィの高ぶりを受け入れる準備は出来ているのだと思う。
「ナミ──おれは何も約束できないけど、海賊王になることだけは誓うことが出来るぞ」
「うん──」
「お前は、海賊王の航海士にして最愛の女だ──分かるか?」
「うん──…」
「ナミの処女、貰うぞ」
もう何も言えなかった。
私はルフィにしがみついて、その怒張を受け入れた。
身を引き裂かれるような痛み。
それでもルフィが慎重に進めているのだと、私は気づいた。
ようやく全てを埋没させると、ルフィはふぅと息を付いた。
「ナミ」
愛する人が私の名を呼ぶ。
私は溢れる涙もそのままに、もう一度唇を請う。
ルフィはゆっくりと動き始めた。擦り切れるような痛みが増す。
「──あ!あ!あ!」
「──ナミ、きつい……」
「ルフィ!」
目を開くと、ルフィが切なそうな表情で私を見つめていた。
その表情は私だけのもの。
ルフィの額を伝う汗に指先を這わせる。
──熱い。
ルフィの伝える熱と自分の放つ熱が溶け合う。
私は何もかもをかなぐり捨てて、ルフィの背にしがみつく。
「ルフィ……ルフィ!!」
「ナミ……!」
私を呼んだ瞬間、ルフィは全身を震わせて、そしてゆっくりと私の躰の上に覆い被さった。
ルフィの躰の熱が緩やかに鎮まっていく。
私は痛みも忘れて、いつまでもこうしていたいと願った──
目が覚めると、ルフィの姿はなかった。
慌てて部屋の中を見回しても、姿はない。
夕べのことは夢だったのだろうか?と思ったが、足の間に残る痛みとシーツに残された血痕が、昨晩の出来事が
現実であると伝えた。
私はのろのろと身を起こし、脱ぎ捨てられた衣類を纏めて片づけて、新たな衣類をクローゼットから取り出した。
部屋の中は寒かった。
重い腰元を意識しながらも、なるべく早く身支度を終えて、私は甲板へと急いだ。
夕べのうちに降り積もった雪に甲板は覆われていた。
白銀の世界に目を細め、それでもルフィの麦わら帽子を探す。
ほどなくルフィの姿は見つかる。いつもの船首飾りの特等席。
「ルフィ!」
「ナミ!!」
にししっと笑って、ルフィが振り返る。
やっぱり片袖を無くしたコートを着て、背中を少し丸めてる。
「ルフィ来て」
するすると器用に船首から下りてきたルフィの手を取り、ポケットから取り出した赤い手袋を嵌める。
思った通り、ルフィの手にぴったり。
「私からのクリスマスプレゼント」
「おお!ナミ、ありがとう。あったけぇ!」
ルフィの笑顔が嬉しい。
「でもおれ、夕べもう貰ったぞ?」
「何を?」
ルフィが耳打ちした言葉に私は耳まで赤くした。
「このプレゼントのお礼は何がいい?」
「何も持っていないくせに」
「そうだな」
ルフィはにししっと笑うと私を自分のコートの中に入れた。
「ずっと一緒にいるって約束だけはできるかもな」
「ずっと?」
「ああ。運命が分かつまで」
ルフィが朝一番で作ったらしい雪だるさんが、この約束を聞いていた。
目の前の冬島を過ぎてしまえば消えてしまう、証言能力の心許ない証人だけれど。
でも誓いのキスは、神様も見てくれていただろうと私は思った。
- FIN -
お疲れさまでした。
サイトの方で処女ナミのリクエストをいただいていたので、処女ナミのロマンティッククリスマス、
ということで、自分の中の乙女チック回路を総動員して書いてみました。
実はこの話の構想を練り始めてから1ヶ月近く。
ずっと書けなくて、書き始めてもボツの連続で、非常に難産でした。
当初ロマンチックラブコメディの予定が、書き直すうちにどんどんシリアスになって、結局こんなん
できました。
──乙女チック回路ないのか?自分。
ちなみにタイトルはジョン・レノンの名曲から。
書いている間何故かずっと頭の中で鳴っていた曲なのでタイトルに頂きました。
お気に召すと嬉しいです。
いやーいいもの読ませてもらいました。
心にキューンとくるこの感じ!
言葉にできない自分がもどかしいです!!
ナミの処女喪失話は暗いのが多い中こういうのはほっとします。
あー幸せになってほしいなあ・・・
よかったです!お疲れ様でした!
うんうん、ナミの可愛さが出てましたよー。ゴチです。
ルナミはナミが可愛いのが多くて大好き!
そしてロビン姉さんとサンジの方も禿しく気になる!!
どこ行ったの!どこ!?
>>どろんぱ様
いつも楽しみにしております。
コメントもありがとうございました。
男性キャラに美化…確かにそうかもしれませんね。
ルナミSS楽しく読ませて頂きました。
>メインマストに吊されたカレンダーを毎朝捲るのがチョッパーの楽しみの一つだ。
に萌えw
楽しそうなクリスマスの様子が目に浮かんできました。
乙女チックなナミ、可愛かったです。
サンロビも気になるぅ!
乙女だなぁナミ〜ますます好きになっちゃったよー!
どろんぱさん乙でした〜なんか、早い
クリスマスプレゼントもらっちゃったよ〜(ノ´∀`*)
ありがとうございます!
ナミの心理描写も、ぜんぜん煩わしくない!
読んでてキューんとなってしまって、
エロ無しでもいいかもなんて(w
ナミの処女もらうぞ、とか、
海賊王の航海士にして最愛の女なんてセリフ、サイコー!(;´Д`)
もう、萌え死んできます・・・
ん。浦島太郎ーでーすぅぅぅぅぅ。
素敵です皆様。
B様。
鏡て・・・・・・・・
・・・H。
榊様
すごい。サンジ君てそんなかんじっぽいです。
突っ込みどころとか言うな!!!そんなん言ったらオイラは・・・_| ̄|○
オイラもナミさんとサンジ君のあの呼び合いかたにものすごく妄想がこー・・・
うん。いいものを見せていただきました。ご馳走様です!!!
にー様
もう何も言え無いよ・・・
オイラが貴方に言えることはひとつだけ。
に ー 様 大 好 き ! ! !
どろんぱ様
可愛いです。ナミさん。
いいなぁ・・・クリスマス日めくり・・・
そんなプレゼントもらったらふつーに結婚してください。とか言っちゃいそう・・・
ロマンティックがとまらないですか?十分過ぎるほど胸がキューンとしました。
あぁ・・・・ぁぁぁぁぁ・・・・ミンナスキダァァァァァァァァァ!!!!
てかもうみんなすげぇ!
どろんぱさんのルナミを美味しくいただきました。
クリスマスまで間に合うか、自分!!!
ナミ、可愛いなぁヽ(・∀・)メ(・∀・)ノ
どろんぱさんの分はわしのつぼをいつも殴打してくれる……いいもの見た(*゚▽゚)
>276
すいませんが、そのスレは何処ですか?
検索しても引っかからない……(*゚▽゚)
ご感想ありがとうございます。
──感無量。
苦手意識を持っていたジャンルだっただけに、気に入ってくださった方がいる
ことが本当に嬉しい。
ありがとうございました。
>にーさん
今またサンロビ再読しまして、何度読んでも身が切り裂かれるような会話に
鳥肌が立ちます。
ロビンちゃんのアルカイックスマイルが頭の中から離れません……
残酷で辛辣でそれでいて奥底に優しさを感じる謎を含んだ美しい女神。
会話の端々が身に突き刺さります。
ラブラブなSSが次々投下される中、ダークなのを落とさせていただきます。
すみませんが正確にはサンナミではないです…
ただ、前スレに落としたパラレルにてナミさんが援交をしてた理由を書いたので。
陵辱系が苦手な方は読まないほうがいいと思います。
ナミさんがいろいろかわいそうです。一応救いのあるラストにしたつもりです。多分。
設定―ナミは寮に住む勝気な高校生。頭はいい。ロビンは親友。
サンジはレストランでバイトしてるやっぱり高校生。
それから、名前は出してないけどある人がキャラ崩れてて鬼畜。
みんな同じ学校の同級生でサンジ以外の3人は仲がいい。
ナミとサンジはあんまり話したことはないけどお互い有名だから知ってる。
ふたりとももてるけど今は特定の相手なし。
ヤバイと思った方はスルーでお願いします。
では大丈夫そうな方は次からどうぞ。
『オアシス』
いつか私のすべてをあなたにあげたい。
キスも、心も、体も、ぜんぶ。
あなたと恋に落ちるそのときまで、まっしろな私のままで…
私は体育館に向かっていた。ある男に呼び出されたから。
理由はだいたい想像がついている。
少し前から感じていた鋭い視線。湧き上がる恋心を抑えきれないといわんばかりの眼差し。
明らかに以前と違うソイツの態度に、私が気づかないわけがない。
何度となく経験してきたけどこれほどいやなことも他にないと思う。
自分に好意を持ってくれてるからこそ余計にツラい。気が重い。
でも私にとって彼は友人の一人でしかないのだ。割り切らなきゃ。彼はトモダチだ。
私はため息をひとつ吐いて体育館の重い扉を開けた。
ソイツは用具室の扉にもたれかかり頭の後ろで手を組んで、足を軽く投げ出して座っていた。
そして目を瞑って…というより、寝ているように見える。
きれいにワックスがけされた床がきゅぴきゅぴ鳴って私の存在をソイツに気づかせると、ようやくうっすら目を開けた。
「で、用って何?」
我ながら白々しいとは思うけど、努めて普段どおりの口調で尋ねる。
ソイツは目の前に立った私をじっと見つめたあと、視線をそらし立ち上がりながら口を開いた。
「俺と付き合わねぇか」
―ああ、きた。
コイツは目つき悪いし愛想もないのに以外とモテる。
そのせいで、コイツと仲いい私とロビンなんかは嫉妬の標的にされることも少なくない。
まあ顔はそれなりによくて無口だから、女の子に人気があるのもわかる。
でも。私の心は決まっている。
「ごめん。私にとってあんたはトモダチでしかないの。それに私、好きになった人以外、誰とも付き合うつもりはないから」
そう、それが私のポリシー。
好きな人にすべてを捧げたい。私のささやかで、だけど大切な夢。
すると、目の前のソイツは私の言葉に自嘲気味に笑って言った。
「はっ、わかってたとはいえ結構堪えるな……あいつのことがそんなに好きか?」
一瞬何を言われてるのかわからなくてまぬけな顔で見つめ返してしまう。
「ずっとおまえのこと見てたんだ。わからねぇわけねえだろ。
あんなへらへらしてる奴のことがそんなに好きなのかって訊いてんだよ!」
体育館中に響く大きな声。その強い口調に言葉につまりうつむいてしまう。しかしこの場合の沈黙は肯定と同義だ。
チッ、と小さく舌打ちすると更にこう言った。
「しかもおまえ、あんな奴に操立ててんだって?」
どうしてそんなことまで…?!ロビンにしか言ってないのに…!!
思わず顔をあげると、私に向けられるソイツの視線の中に感情がないことに気づく。
色のない瞳に背筋がゾクリとする。ヤバイ、逃げなきゃ…
「そんなもの…ぶち壊してやる!」
そう言うが早いか体育館の扉に向かおうとしていた私の手首を掴むと、暴れる私を軽々と抱え上げ用具室に入る。
マットの上に私を放り投げるとがちゃりと鍵の閉まる音が聞こえた。
「何するのよ!どうしてこんなこと…」
打ち付けた背中をかばいながら起き上がろうとするが、上着を脱いだソイツが一瞬早く私の上にのしかかってくる。
そしてどこにあったのかタオルで口を塞がれた。
片手で両手首を抑えこむと、さっき脱いだ上着を引き寄せ私の両手を拘束する。
足をばたつかせ力の限り払いのけようとするが、どんなに抵抗してもソイツの体はびくともしない。
――力の差がありすぎる…!怖い…!!
味わったことのない恐怖に震える私の目を見据えて、興奮してるのか普段よりずっと饒舌なソイツは言った。
「どうしてかって?お前のことが好きだからだよ」
そして絶望的な一言を発する。
「安心しろよ。唇だけは残しといてやるから」
それを聞き、今から行われるのがどういうことなのかわからないほどコドモじゃない。
ソイツはニヤリと笑ったかと思うと首筋に吸い付いてきた。
空気にさらされた素肌を這い回る乾いた手とぬめった舌。
あてがわれた手のひらが乳房を痛いくらい揉みしだき、首筋から下りてきた舌が胸の先端を舐めあげる。
だんだん硬くなっていく乳首をつまんだりこねたりしながら、手と舌が両方のふくらみをいじる度に鳥肌がたつ。
それは愛撫という名の拷問。トモダチだと思ってた男の手のひらがこんなにも苦痛だなんて!
なんとか逃れようと体をよじるがほとんど身動きは取れず、それどころか暴れると却って強い力で抑え込まれる。
声を出してもタオルが音を吸収してしまう。しかもこの時間、用具室に来る者はほとんどない。
コイツの知略にはまってしまった自分の愚かさに今頃気づく。
胸を舐めながら片手でスカートをめくりあげ器用に下着を脱がすと、唾液でしめらせた指で触りながらため息をつく。
「全然濡れてねえ。こんだけやって濡れねえ女は初めてだぜ。…まあいい、なんとかなるだろ」
そう言うと今度は両足首をしっかり掴み、膝立ちでそのまま私の足を持ち上げ広げさせた。
背中まではマットの上、腰から下は完全に宙に浮いている状態だ。
両足を肩にかけふとももを抱えると、私ですらあまり見たことのないその場所を指で広げじっくりと観察し始めた。
動かせるところを使って必死に抵抗するも、この体勢ではなんの効果もない。
もう、いやだ!はずかしい…!
あまりの屈辱に目を閉じる。恐怖と羞恥心が入り混じり頭が混乱しそうだ。
少し荒くなった息が露になった私の性器にかかる。そのときなにかが私の一番敏感な部分を捉えた。
―いやあっ、何?この感じ?
びくっと背中をそらせた私にソイツは言った。
「これなら良さそうだな。いろいろいただいちまうってのにお前は痛いだけってのはさすがに良心が痛むからな」
しゃべったことでわかった。これはコイツの舌の感覚だ。舐めてるんだ、私のソコを。
「そこそこ気持ちよくさせてやれると思うぜ。だからもう暴れんのやめろ」
クリトリスの辺りをソイツの指が広げると再び舌が私を攻め始める。
―うわっ、ああ、やだっ、あっあっ、やんっ、あっはぁ…
気が付けば、言葉にならない声がくぐもった音となってタオルでふさがれた口から漏れていた。
ぶんぶん頭を振って刺激から逃れようとするが執拗に攻め続ける舌は止まらない。
縛られている両手でソイツの頭を押し戻す。しかし、舌の絶妙な動きに翻弄され腕に力が入らない。
―いやぁ、気持ち悪いっ!もうやめて!やだったらぁー!
波に飲み込まれそうになりながら必死で理性を保とうとするが、次々襲ってくる経験したことのない感覚。
与えられる快感に耐え切れなくなりついには抵抗をやめてしまった。
恐怖と快感の両方によってもたらされた涙がほほを濡らす。
「そうやって最初からおとなしくしときゃあいいんだよ」
太ももを持って肩から足を下ろすとマットの上に乱暴にころがされる。
ベルトをはずした音が聞こえ、視界の隅にパンツと下着を膝まで下ろしたソイツの姿が見えた。
――もう、いい…どうなっても……
抵抗することを諦めてしまい脱力した私の体を仰向けにし、膝を立てるようにして足を開かせる。
「それでもまだそんなに濡れてねぇな。まあしょうがねぇ。おい、痛いだろうが大声出すなよ」
ソイツのものが私に当てられ、だんだんそこを押し広げて入ってくる。
それは想像してた以上の激痛…!!
―痛い!いやっやめて!ヤダッ!いたいっ!痛いー!!
硬い異物は私の中をめりめりと裂くように、いくつも傷を作りながら中心に向かってすすんでくる。
体を貫かれるあまりの激痛に気を失いそうになる中、遠くの方で声が聞こえる。
「これでお前は俺を忘れない…心も体も、俺のモンだ…っ!」
ソイツは私の中で果て、簡単に身支度を整えると後悔からか無言でその場を立ち去った。
腹部に残る圧迫感と全身を走る激痛とが体を支配し、足の間からどろりと流れ出る液体を拭うこともできない。
まるでぜんまいの切れたおもちゃのように仰向けで横たわったまま、うっ血している手首を見ながらぼんやりとつぶやいた。
「私は……もう昨日までの私じゃ、ない…」
眠れない。寝ても悪夢で目が覚める。こんな長い夜を過ごしたのは初めてだ。
ひとりでいるのがこんなに怖いなんて思ったことがなかった。
怖くてつらくて痛くて。私の心と体が悲鳴を上げている。
次の日、学校には風邪で休むと連絡し寮を出た私は、駅前の広場で行きかう人の流れを眺めていた。
ひとりでいたくないと思ってここに来たのに。
こんなにたくさんの人がいても私だけ取り残されてるようなそんな気分になる。
まさかアイツがあんなことするなんて…こんなこと誰にも言えないわ…一体どうしたらいいの……!
ロビンも……絶対信じられるって、本当の友達だって…だから話したのに…っ!
もう、誰も信用できない……
……でも、でも一人でいたくないの…誰でもいい、誰か私の側にいて……!!
塞ぎこんでしまったところで優しそうなサラリーマンが声をかけてくる。
―もうどうなったっていいわ。まっしろな私じゃなくなったんだから…
3万でどう?という男の誘いに黙って頷くと裏通りにあるホテルへと促される。
ベッドの側に私を立たせ洋服を脱がすと男が顔を近づけてきた。
そのとき私は無意識に顔を逸らしこう言った。
「唇に…キスはしないで」
なぜあんなことを言ったのか考える余裕すらないまま、嫌悪感と痛みの中で全てが終わる。
乱れたシーツの上には3枚の一万円札。ほとんど濡れない私にとって苦痛でしかない時間の代償。
しかし、見ず知らずの男との、ほんのひとときのぬくもりだけが今の私を癒す唯一の手段だと思った。
―誰でもいいわ、一緒にいてくれるなら。私は、どうなってもいい。
私は相手を求めて、援助交際という深い闇に自ら足を踏み入れてしまう。
携帯電話から出会い系サイトに書き込む。キスはしないという条件で。
すると、それでも結構な数の返事がきて、何人かと学校帰りに会った。
これで私は癒されていくと、そう思っていた。だが、意に反して私の心が満たされることはない。
―もう少しで満たされそうなのに、どうして?
ぬくもりどころか、事後にはいつも乾ききったむなしさだけが残る。
それはまるで砂漠に浮かぶ蜃気楼のよう。
乾いたのどを潤す清らかな水を湛えた泉は、いくら手を伸ばしても届くことはなかった。
遠くに揺れる影を見つけても、それはたどり着けるはずのない、幻。
そう。本当はわかってた。
こんなちっぽけな機械の中にオアシスなんて存在しないということを。
傷ついた私の心を癒せるのはたったひとり。
大好きなひと。サンジくん。彼だけが私のオアシス。
だから私はキスを拒み続けるの。
いつかそこにたどりつく日まで。私が「私」であるために。
唇を守ること。
それが私の。最後の砦。
でも。
いくら守り続けても彼が私を受け入れてくれるとは思えない。
こんなに汚れてしまった私を、一体誰が好きになってくれるだろうか。
それならたとえ、むなしさだけが残るとしても、かすかなぬくもりを求め続けよう。
いつかきっと、癒されると信じて――
夢と現実の境目で、いつしか私はそう考えるようになっていた。
しかし転機は突然やってくる。
援交相手と入った雰囲気のいいリッチなレストラン。
そこは1組の客に1人の担当者が付く、ちょっと高めの、でもとてもおいしいお店だと以前何かで見たことがあった。
注文を終え軽く店内を見回していると、少し向こうのテーブルで待機しているウェイターと目が合う。
はっとしたように制服の私とその向かいに座るスーツ姿の男を交互に見て、大きく目を見開いてるのは――
私にとって一番大切な。サンジくん、その人だった。
その驚いた顔を見て、彼が全てを察してしまったことを悟る。
―よりによってどうして…?こんな私、誰にも知られたくなかったのに……!
私はかすかな希望を失ってしまった。
もうこれで本当に終わりだわ……
目の前が真っ暗になる。食事の味なんて何にもわからない。
顔がひきつりそうになるのをこらえて目の前の男とたあいもない会話をする。
サンジくんは離れたテーブルでサーブしている間も、何度かちらりと視線を寄こし、私たちの様子をうかがっているようだった。
それでも私は冷静なフリをして料理を口に運んでいき、なんとかメインディッシュを食べ終えデザートを待つ。
しばらくして私のいるテーブルに近づいてくる金髪のウェイターが視界に入る。
デザートの乗ったトレーを持って歩いてくるのは、まぎれもなくサンジくんだった。
最後のデザートだけ担当者が変わるなんて聞いてないし、だいたいそんなのありえないわ。
ならどうして?援交してるバカな女を間近で見たいとでも?
失くした希望の代わりに怒りがこみ上げてくる。
しかし、彼の考えは違うところにあったらしい。
彼はあろうことか私のすぐ側でバランスを崩し、トレーに乗っていたバニラアイスとキャラメルソースが私のスカートを汚していく。
唖然とする私にうやうやしく謝罪の言葉を述べたあと、彼は強引に私の手を引き奥の部屋へ連れて行った。
サンジくんは「staff only」と書かれたドアを開けると、一言も口を利くことなく白いタオルを固くしぼり手渡してくる。
―これでスカートを拭けってこと?何なのよ、もう。わけがわかんない。
イメージと違う、彼の理解不能な行動に憤りを覚えつつ、差し出されたタオルを奪い取る。
黙々とクリームを落としていると、少し距離をおいてサンジくんがおずおずと声をかけてくる。
「あの、服、汚しちまってごめん。でも、今すぐ君と話すにはこうするしかないと思って…」
私は彼の顔をちらりと見て、またスカートに視線を落とす。
その困惑した表情から彼が何を言いたいのかおおよそ見当がついた。
援助交際などよくない、やめろ、とかそういったところだろう。
「なあ、なんだってこんなことやってんだ?君はこんなことする女の子じゃないだろう?」
彼を無視して手を動かす私。それを見て彼は頭を抱え、ため息混じりに言葉を続ける。
「……否定しないってことはやっぱりそうなんだな。…ああなんてこった。まさか君みたいな子が…
なあ、どんな理由があるのか知らないが、もうやめろよ。自分を傷つけるようなことは」
女の子なら誰にでも気を使った言動をとる彼。サンジくんが根っからのフェミニストだというのは有名な話だ。
特に自ら傷つこうとしてるのを見てそのままにしておける人じゃない。
でもそのやさしさが今の私には苦痛だった。
――もうほっといてよ!同情なんていらないの!私がほしいのはそんな言葉なんかじゃない…!
「私の勝手よ。あなたにどうこう言われる筋合いはないわ!」
言ってしまって後悔する。彼が眉をひそめてうつむくのを見たから。
こんなにも優しい彼なのに傷つけてしまった…
―でももう遅い。何もかも遅すぎる。
なのに私の口から出たのは、未練がましくも私の本心。
「…自分でもわかってるわよ。こんなことしても何の意味もないって……」
そうわかってる。
でも、もういいの。
襲われて抵抗するのをやめたとき。見知らぬ男の誘いに頷いたとき。
そして。援助交際を始めたとき。
この身を闇に投じたのは他の誰でもなく私自身。…そして瞬く間に見る影も無く汚れてしまった。
あなたと恋に落ちたいと真剣に思ってた、まっしろな私はもういないの……
ドアノブに手をかけ部屋を出ようとしたそのとき、彼は言った。
「ずっと好きだったんだ君のこと!いつも笑っててほしい!…だから、だから俺とつきあってくれ」
闇の中から私の涸れそうな心を救い出そうとしてくれてるサンジくん。
でも、待ち望んでいたはずの、差し出されたその手を私は握ることができない。
優しい優しいサンジくんからの嬉しくも哀しい突然の告白。
とても本気とは思えない愛の言葉に素直になれない、私。
「あんたって変わってるわねー。こんなときに告白?…でも、そうね。いいわよ、付き合っても」
涙をこらえて無理やりほほえんでそう答えた。
援交してるカワイソウな女の子だと思われたのかもしれない。
でも、私を好きだというその言葉に騙されてもいいと思った。ううん、むしろ騙されたかった。
同情されるのはいやだったけど、それでも彼のやさしさに甘えたかった。
私はサンジくんが好きだから。
そして、私を見つめるそのふたつの瞳の奥に。
青く澄んだ泉が、私の心を満たし癒すオアシスが見えた気がしたから……
とりあえず終わりです。
で、次のレスからナミさんの回想を少し。
僅かながらエロい表現があります。Hを思い出してる部分があるので。
前スレのがサンジ視点だったので、ナミ視点で書いてみました。
短いです。傾向は……シリアス、かな。やっぱり。
だめな方はスルーで。
ではどうぞ。
『ナミの日記より 12月20日』
私とサンジくんが付き合い始めてもうすぐ3ヶ月になる。
最初の2ヶ月はプラトニックな関係だった。
キスもしない、手もつながない。
彼の笑顔と「好きだよ」って言葉だけは絶やされることはなかったけれど。
その言葉にすら素直になれない私。それでもいつも紳士的な態度で接してくれてた。
しかし、その態度にどこか不自然さを感じていた私はすごく不安だった。
…援助交際してた私を助け出してくれたのが彼だったから。
サンジくんは優しいから、同情して付き合ってくれてるんじゃないかって、ずっと思ってた。
彼はフェミニストな反面女好きな印象があったのに、その彼が手すらつながないなんて考えられなかったし。
―やっぱりあの笑顔も言葉もウソなんだ…私のことなんて好きじゃなかったんだ……
そう思うと悲しくて、居ても立ってもいられなくなった私は、乱暴に、半分脅すように彼に不安をぶつけた。
でも誤解がとけて、そこでようやくサンジくんがどれだけ私のことを思ってくれてたのかわかった。
好きだからこそ何もしなかった彼。好きなのに意地を張ってばかりの私。
そして私も自分の素直な気持ちを伝えることができた。彼を心から好きだと思えた。
心が通じ合った瞬間、抱きしめてくれたとき、うれしかった。ほんとうに。
気持ちが通じ合ったその日、彼の部屋で結ばれた。
シンプルで趣味のいい家具。まめに掃除をしてるのがわかる片付けられたリビング。
思いのほかツールが充実してるキッチンでは一人暮らしには大きすぎる冷蔵庫が目に付いた。
紅茶を入れてくれたサンジくんが少し震えてる気がして、たばこをくわえたほほに思わず触れてしまう。
するとサンジくんがその手を握って私を抱き寄せ…キスをした。
生まれて初めてのキス。
サンジくんに捧げるために守り通したキス。
あのときの彼の唇の感触とたばこの味は一生忘れない。
やっぱり彼は慣れてると思ったけど、でも、それが逆に私を安心させた。
紳士的なのも彼には違いないけど、少しくらいふざけた感じの方が自然だと思える。
ベッドではすごくエッチなサンジくんだったけど……
なんにもしないうちからかなり濡れてた私は、今までになかったその体の変化に驚かされた。
痛くて気持ち悪くてむなしいだけのセックスしか経験してなかった私。
好きな人と結ばれるのを予感して、無意識に体が反応してた。
サンジくんは優しかった。うれしくて幸せで涙が出た。
当たり前のように避妊してくれて、大事にしてくれてるのを実感した。
組み敷かれたときのことが頭に浮かんで一瞬恐怖を感じたけど、サンジくんの態度ですぐに打ち消された。
一方的じゃなく、二人一緒に気持ちよくなろうとしてくれたから。
彼とするまでイクことなんて知らなかった。サンジくんとだからあんなに感じることができる。
耳を舐められると気持ちいいとか、乳首を軽く噛まれると体がしびれたようになるとか、
指に絡め取られた愛液を舐めてるサンジくんを見てると何も考えられなくなるとか。
自分のことなのに、そんなこと全然知らなかった。
なにもかも初めての経験。
心も体も結ばれたことでますます彼を好きになった。
サンジくんが愛の言葉を囁く。私だけに聞こえる声で。
そうして、傷ついた私の心は少しずつ癒されてきた。
でも……
援交を始めたきっかけを聞いても彼はこのまま私を受け入れてくれるだろうか。
「君の過去なんて気にしないよ」ともう一度、あのやわらかい微笑みを湛えて言ってくれるだろうか。
彼を失ってしまうのが怖い。
私は彼を愛してるから。
きっと彼も同じ気持ち。
でも、だからこそこれ以上黙ってるわけにはいかない。
彼を信じて。彼にすべてを任せよう。そう、決めた。
明日サンジくんに全てを話そう。
以上です。
読んでくれたみなさんありがとうございました。
思いつかなくて適当ななタイトルにしてしまったのが悔やまれます…あああ。
一応サンナミパラレルのラストはクリスマスものを考えてます。
ナミさんには幸せになってほしいので、コテコテの展開を予定(未定)
もし落とせたときはまた読んでいただけたらうれしいです。
どうもありがとうございました。
>>サンナミパラレル様
前スレも読み返してきました。
切ない…泣けます。
サンジがとっても優しくて素敵です。
ラストに向かって突っ走ってください!
えぇーっと暇人なので更にもう一作。
コニナミ→サンナミです。
前2作よりもH多めです。
「ちょっと待ってよ、コニス!」
コニスに用があり、出かけた私を、送ると言ってコニスがついて来てくれた。
しかし、船に戻ってくるとクルー達は誰もいなく、不用心だとぼやいている私に、話があるとコニスが言い出し、
女部屋へと案内した瞬間、私はコニスにベッドへと押し倒された。
「なぁに?何のつもり?」
「ナミさん、私っ…ナミさんの事が好きなんです」
「!?」
突然の告白に言葉を失う。これでもそれなりにモテる方だとは自負してるし、誘われた人数だって数え切れないほどだ。
でも、女の子に告白されたのは初めてで、どう答えたらいいか判らない。
「あ、あのね、コニス、私は…んっ!」
突然、コニスの柔らかい唇が私の口を塞いだ。気持ちいい。女の子の唇ってこんなに柔らかいんだ。
サンジくんも私とキス吸うとこんな風に思ってるのかなぁ?……なんて、考えてる場合じゃない!
「あああっ!コニス!ね、ちょっと待って」
その気持ちよさについ、体から力が抜けそうになるのを振り切って、コニスの両肩を押して自分から引き離す。
「ナミさん…」
「気持ちは嬉しいけど、私には他に好きな人がいるし、ね?」
「…そうですよね」
そう言いながらコニスが何かを取り出した。
「…貝?」
の形をしたダイアルだった。コニスはそれを私に見せる。
「えぇ、スプレーダイアルです」
ぷしゅっ!
言うが早いか、そのダイアルから少し甘い香りのする煙が私の顔に向かって噴出した。
「うっ、げほっげほっ。コニス、何するっ…げほっ」
「ごめんなさい、ナミさん。私どうしても…」
そう言ったコニスの手が私の胸へと触れた。
「んあっ」
コニスの触れた胸から電流が流れるかの様に体が痺れた。
「今の煙は即効性の催淫剤を含んでいるんです」
「さい…いんざい?」
心臓が早鐘を打ち始める。苦しい…体が熱い…なのに、段々と体の力が抜けるのを感じる。
「ごめんなさい。最後にどうしても、ナミさんを感じたかったんです」
「!!」
再度、コニスが私に口付けてきた。優しく胸を揉まれ、快感が体を支配していく。
舌が口の中に押入ってきても、私に抵抗する力は既に無くなっていた。
−嫌、嫌なのに…逆らえない。
「はぁっ…」
口付けを交わしてるその口の間から吐息が漏れる。
胸を揉んでいたコニスの指は次第にその先端へと移動していく。
「ひあっ」
鋭い刺激にコニスから顔を反らし、高い声をあげてしまう。
「ナミさん、ここ、こんなに硬くなってます」
「あはぁっ」
乳首を指で転がされる度に体が震える。熱い。股間が激しく疼いている。
−我慢出来ない…触って欲しいっ…!どうしよう?どうしたら…?
ガチャ。
戸惑っていると、いきなり女部屋のドアが開いた。驚いてドアの方を見るとロビンが立っている。
さすがのロビンもこの状況には驚いたようだった。
「ご、ごめんなさい!」
コニスは慌てて私から離れると、部屋から飛び出していった。
「コニス!」
ロビンは呆然とした様子で入口に立ち尽くしていたが
コニスの姿が見えなくなると、ドアを閉め、私の傍へ近づいてきた。
「どうしたの?何があったの?ただ事じゃない様子だったけど」
「ん…何でもない…」
何でもないわけがない。ロビンにはきっと見られてる。私が発している淫らな匂いにもきっと感づかれている。
それなのに、それなのに私の体はまだ快感を求めて疼いていた。
「顔が赤いわ。熱でもあるんじゃないの?」
ロビンが私のおでこに手を伸ばした。
「あんっ」
おでこに触れられただけで甘い声を発してしまい自分でも驚く。
「あっ、ごめん、何でもない」
「…もしかして催淫剤?」
「!?」
鋭い指摘に言葉を失う。しかし、今だ呼吸は荒れて、体は火照っている。
「辛いでしょう?私も使われたことがあるから、その辛さは判るわ」
「ロビン…」
話してる間にも秘所がひくついているのが自分でも判る。
「ちょっと待っててね」
ロビンはそう言うとすばやく部屋から出ていった。
「はぁっ…」
ロビンが出て行くと、私の口から吐息が漏れた。
もう我慢出来ない。
本能のままに、ショーツの中へと手を伸ばす。触れてもいないのに、私のそこは愛液で溢れ
私自身の手を濡らした。そのまま私の指は的確に一番感じる部分に触れる。
「ああんっ!!」
それだけで、軽くイッてしまった。
「あはっああっ」
しかし、それだけで満足するわけもなく私の指は淫らに動き回る。
「ああんっあぁっ…」
ああ…イキそうっ…
コンコン
ノックの音に慌てて指をショーツから抜き取り、自分がしていた行為に恥ずかしくなり布団を被る。
「ナミさん、俺だよ」
サンジくん!そっか、サンジくんも戻ってきてたのね。
「ロビンちゃんから話は聞いた。…入れてくれるかい?」
ロビンはサンジくんに話をしてきてくれたのね。
「ええ、入って…」
サンジくんが神妙な顔で部屋に入ってきてベッドの上へ座る。
「催淫効果のある植物に触ったって聞いたんだけど」
ロビンがコニスの事を黙っていてくれたのに、少しほっとした。
「ええ、そうなの…」
「今も…辛い?」
私が潤んだ瞳でサンジくんを見つめるとサンジくんは優しくキスをしてくれた。
ネクタイを緩めると布団を剥ぎ取り、彼は私の服を器用に脱がしていく。
自分も服を脱ぎ去るとサンジくんは私の脚の間へと手を伸ばす。
くちゅっ…
濡れそぼったそこは、彼が手を差し入れただけで淫らな音を発する。
「あっ…あんっ…」
サンジくんの指が私のクリトリスを摘み、弄ぶ。
「ナミさん、すごい濡れてる」
「ああんっ」
「こんなになって…我慢出来なかった?」
「…うん…」
「だから、自分で触っちゃったんだ」
!やっぱり聞かれていたんだ、さっき自分で弄ってる時の声。恥ずかしくて顔から火が出そうになる。
「大丈夫。1人でするより、ずっと気持ちよくしてあげる」
サンジくんの指の動きが速くなる。
「ああっ」
気持ちいいっ…!こんなのっこんなの初めて…!!
「あああああんっ!」
ガクガクッと体を揺らし、絶頂に達した私の秘所へそのまま彼の指が押し入ってくる。
これ以上ない位に愛液で濡れているそこは、何の抵抗もなくその指を受け入れた。
「やっはあああっ…」
イッたばかりの体に休む間もなく刺激を与えられ、体の震えが止まらない。
サンジくんが指を出し入れする度に激しい快感が私を襲う。
「あぁっダメっまた、イッちゃう…んっはっああんっ!」
また達して、脱力した私の脚をサンジくんが持ち上げる。開脚させられた脚の間にサンジくんが割って入り
大きくなったペニスをを私の秘所へと押し当ててくる。
「ああんっ」
「はぁっ…ナミさん」
くちゅくちゅっ…
「あっ、あんっサンジくんっ、あたしっ」
−もっと、もっと!
更なる快感を求めて、私の腰は動き始める。
「ナミさん、そんな動いたらっ」
「はあっ…もっとぉ」
「んっ」
サンジくんの腰の動きが速くなる。襲いくる快感が更に強くなる。
「ナミさんっ…んんっ!」
「んんんんんんっああっ!!」
サンジくんのペニスが私の中で何度か脈打って精を放った。
「あああああ…」
放たれた精液が子宮に当たり、それすらも私に快感を与える。
私の体はまだ快感を欲しっていた。
「サンジくん」
力を無くしかけ私の体から引き抜かれたペニスに顔を近づける。
「ナ、ナミさん」
私の愛液と彼の精液が彼のペニスに纏わりついている。私はそれに口付けた。
「んっナミさんっ」
ペニスを咥えて吸うように舐めあげるとすぐに力を取り戻し始める。
「ふううぅぅ…気持ちいいよ」
彼はベッドの上に仰向けになって私の与える快感に身を委ねていた。
彼のペニスが力を取り戻したのを確認すると、私は彼の上にまたがる。
私がサンジくんの上に身体を落とそうとすると、サンジくんの手がそれを制した。
「ナミさん、待って。そのままで」
腰を浮かせた状態で動きを止められ、私が待っているとサンジくんはペニスに手を添えるとその先端を自分の一番感じる突起に当てる。
「ああっ」
彼はのペニスを前後に揺らし、クリトリスへの刺激を与え始める。
「ああんっあんっ」
激しい快感に身体が痺れていく。時折、ペニスの先端が私の入口に当たるが、決して中には入れてくれない。
「ああっあんっサンジくん…入れてぇ」
「ダメだよ、まだ。ナミさん、自分でやって」
サンジくんが私の手を引いて自分のペニスを握らせる。
「でも、俺がいいって言うまで入れちゃダメだよ?」
彼に言われるままに私は今までサンジくんがしていたようにペニスを動かす。
「あんっあんっああぁっ」
私は今、彼を使ってオナニーをしている。なんて、なんていやらしいの、私は…
でも、もっと、もっと欲しいの。
「あはぁっあんっ…はぁっはぁっ」
「ナミさん、それ、俺も気持ちいい…なんか痺れる…」
私のペニスを動かすスピードが速くなる。彼のペニスでこすられたクリトリスが痛い程の快感を私に与える。
「あ、イッちゃう、イッちゃう、イッちゃううううぅぅ!!」
大きな快感に貫かれ、私はまた達してしまった。余韻とも実際の快感とも似つかない不思議な感覚が私を襲う。
「ナミさん、入れるよ?」
「お願い…」
彼は私の腰に手を当て、彼自身を埋めていく。
「ああっ」
深く突き当てられ身体が仰け反る。
「ん、ナミさん、動くよ…」
サンジくんが、再びゆっくりと動き始めた…。
何度達しただろう。ようやく体の疼きが治まりかけた時には
サンジくんは既に脱力して私のベッドへ倒れ込んでいた。
「…ごめん、サンジくん」
「いや…ナミさんの役に立てたのなら…ははっ」
そう言った笑顔も何処か引きつっていた。
「でも、ナミさんがあんなに淫らになるなんて、俺としては嬉しい限りだけどね。
ねぇ、その催淫効果のある植物って何処にあるの?俺、いくつか取ってこようかなぁ」
「バカっ!何言ってるのよ!?」
なんて答えたけど、あんなに気持ちよくなれるなら…こういうのも、たまにはいいかなぁ?
end
いきなり浮かんだコニスネタ
当初よりもレズシーンは大幅に少なくなってしまいましたが(^^;
もう1つ考えているのは珍しくルナミネタなんですけど
ルナミネタでナミ1人H…になるかも?まだ未定。
>>kino様
どろんぱ様の掲示板ではどうもありがとうございました。
kino様の新作も期待しております。
短編 チンコ戦争勃発!
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ゴーイングメリー号。
女のいなくなった甲板(何故かは略)。
そこに四人と一匹の男・・・いや漢が集まった!
「えー・・・マイクのテスト中。・・・・本日は晴天なりー」
「早くやれ」
「えー・・・これからチンコ戦争を開始する!」
チンコ戦争とは。
まぁようするにチンコが勃起した時のサイズを測って一位の人はウハウハのドッキドキっていうアレだ!
「では、お前等これを被れ。」
ウソップが皆に渡したのは謎のヘルメット。
これを被れば過去最高の勃起を再現できるっていう品物だ!(5900円)
素っ裸の下半身から竿が巨大化し、水を飲みおえて首を持ち上げるキリンのごとく勃起していく。
〜測定中なのでそのままチョッパーのうきうきニコニコでお待ち下さい〜
測定が終了した。
「えー、いよいよまちに待った結果発表!」
「うおおおおお!」
「では審査員のロビン大先生お願いします。」
「ええ」
おいおい女はいないんじゃないのかボケ殺すぞカス一度死んでこいぬるぽこの基地外がおっと忘れてたガッ
という声が聞こえてきそうな展開。
ちなみに結果は以下の通りです。
一位:サンジ
二位:ゾロ
三位:ルフィ
四位:チョッパー
五位:ウソップ
一位〜三位は納得だろう。
ちなみに商品は一日好きな方とセクースしたい放題といアレである。部屋は貸切になっておりますお客様。
あ、五位の人はそっとしておいて下さい。本人はマッスィーンの調子が悪かったといいはってますが。
〜こうしてゴーイングメリー号の微妙にエロいようでどうだかなっていう一日は終わりを告げるのである〜
-------------------------
短杉・つまらん・作者がアホ
吊って来ます。
追伸:一位〜三位納得しねぇぞこの糞!って意見がありそうなので補足しますと
わずか1〜2mmの差という設定になっております。(一位〜三位は)
あ〜さいたマンさんひさしぶり〜〜〜
笑い路線、スキッす!
おもしろかったよ〜
さいたマンさん久しぶりw
私あなたの作品大好きです。
チョト素人ですが書いてみましたSS。
思い切って投下します!あーどきどきするぜ。
ルナミです。ナミ視点で純愛系(だと思う)。
エチシーンはぬるいかもしれません。
338 :
ルナミ@:03/12/22 22:39 ID:4m40k64e
見上げた空は沢山の黒に少しだけ白を混ぜたような色で、
朝から降り続く雨は、昼を過ぎてもまだ止む気配を見せなかった。
「…せめて雪なら、あいつも喜ぶのに」
私は、お気に入りの赤い華奢な傘を手に大通りを歩いていた。
ここは、今朝着いたばかりの冬島。ログが貯まるまではまだ半日ほどかかる。
12月の冬島はとても寒かった。
冬島でも雪が降らないところもあるのね、と私はここを訪れて初めて知った。
ドラムでは、あんなに降っていたしあんなに積もっていたのに。
その代わり、空から降ってくる水は――――とても冷たかった。
この島は、港に着いた段階ですぐに分かったけれど、
小さな商業都市のようだった。
大通りにはいろんな店が建ち並んでいたし、
季節柄、あちこちに飾り付けられたクリスマスのイルミネーションが
雨の雫に濡れながらきらきらと光っている。
クリスマスカラーで着飾ったショーウインドー。
あちこちで聞こえる酔いどれの喧騒。
幸せそうに歩いていく恋人たち。
そんな賑やかな中を、私はひとりで歩いていた。
サンジくんは食材の買出し。
チョッパーとロビンは本屋に行くって言っていた。
ゾロは剣を持ってふらりと出て行ったから、きっとどこかで修行でもしてるんだ。
ウソップは新作発明品のためになにやらメモを片手に買い物に行った。
あいつは「めしだー」と一言残して街中へ走っていった。
なんとなく取り残された私は、なんとなく街へ出かけることにしたのだ。
夕食の頃にはみんな戻ってくるに違いない。
それまで、ひとりでウインドーショッピングでもしようかな。なんて考えていた。
この気持ちに気づいたのは、いつだっただろう。
気が付くとあいつを目で追っていて、
いつもあいつのことをぼんやりと思うようになったのは。
アーロンパークで私を助けてくれた時だろうかと思うけれど、
自分でもそんなことはもうわからない。
ただ、あいつを思うといつも苦しいような不可思議な気持ちになる。
これが恋だっていうなら、それまでの私には想像も出来なかった恋だと思う。
もっとも、アーロンパークが崩壊したあの日まで、
私には愛だの恋だのにうつつを抜かす暇なんてなかったから、
それまでの私の想像なんて言ってもたかが知れてるけれど。
誘惑や挑発には慣れているけれど、恋愛にはまるっきり初心者だ、私。
ロビンならもっとうまくやれるのだろうか。
なんだか情けなくなって、私は傘の細い柄をぎゅっと握り締めた。
雨の中を歩き続けていると、ひときわ私の目を引くショーウインドーがあった。
中のマネキンが、白くてふわふわしたワンピースを着て笑っている。
ひらひらしたこの純白のキャミソールワンピに、少しヒールの高いミュールを
合わせたら、かわいいんじゃない?
「かわいいな…これ。欲しいな…」
いつからだっただろう。
着飾る目的が自分からあいつにシフトしていったのは。
あいつの視界に入りたい。あいつの頭と心の占有率を多くしたい。
そんな風に思って、毎朝ドレッサーの前で悩むようになったのは。
―――あいつの心を捕まえるのに、洋服やアクセサリーなんか無意味だわ。
そんなこと、わかってるのに。
ショーウインドーを見つめて立ち止まった私の背後を、
一つの傘の下に仲良く寄り添ったカップルが、
なにやら楽しそうに喋りながら通り過ぎていった。
心が少し重くなった自分に気づいてしまって、私は唇を噛んだ。
あいつは、良くも悪くも自由すぎる。
もし、あいつを振り向かせることができたとしても、
私はずっと切ない思いをし続けるのだと思う。
あいつは、私ひとりのものになんてなる男じゃない。
相合傘でショッピングに出かけたり、クリスマスをロマンチックに過ごしたり、
そんなことが出来る「恋人」が欲しいわけじゃない。
気まぐれで自由なあいつを、そんなもので縛り付けたくなんかない。
でも、あいつには言葉や理由がないから、
きっと私は―――不安になってしまう。
「…サンジくんなら、よかったのに」
あいつじゃなくて、サンジくんに恋していたならこんなに悩まなかったのに。
きっと私の喜ぶことを沢山してくれて、彼の言葉は私を安心させてくれるだろう。
でも―――私が欲しいのは、欲しくて欲しくて仕方ないのは、
サンジくんじゃない。あいつ以外の誰でもない。
手に入れたところで、本当の意味では手に入らないあいつが欲しい。
もっと、打算的に恋が出来たなら楽だったのに。
人を好きになるっていうことは、こんなにこんなに苦しいことだったなんて。
結局、何も買わないまま日は暮れて、私はゴーイングメリー号に戻った。
美味しそうな匂いがキッチンから漂っている。
「んナミさーーーんお帰りなさい♪」
「サンジくんただいま。もうみんな帰ってるの?」
「うん、ナミさんが最後。さ、ルフィが待ちくたびれてる。
テーブルへどうぞマドモアゼル」
ルフィが待ちくたびれてる。
それは私ではなくて夕食のことだと分かっているけれど、
その言葉に私の心臓がほんのりと熱くなった。
「ナミー!遅ぇ!」
あいつ、すでにナイフとフォークを持ってテーブルでスタンバイしてる。
他のみんなも、テーブルで私を待っていた。
「ごめん!ウインドーショッピングしてたら遅くなっちゃった」
私は笑顔でルフィの前の席に座る。私の定位置。
「サンジ!揃ったぞ!めしーーー!」
仲間と賑やかに食べるご飯は、とても美味しい。
もちろんサンジくんの料理が美味しいのが前提だけれど。
ルフィの笑顔を目の当たりにしながら食事ができる。
私は―――幸せだと、思う。
それ以上なんか、望むのは贅沢なんだと私は自分に言い聞かせた。
仲間として、ここにいられることで十分だと、言い聞かせていた。
夜。
今夜の不寝番はロビンだから、女部屋には私ひとりしかいない。
もやもやした気持ちを、たわいないおしゃべりでまぎらすことも出来ずに
私はベッドの上でぼんやりと天井を見ていた。
お酒でも飲もうかな。
そんな風に思ったとき、いきなりドアが開いた。
「!?」
「ナミ!入るぞ!」
ずかずかと踏み込んできたのはルフィだった。
「ちょっと!ノックくらいしなさいよ!!女の子の部屋なのよ!!!」
ぼんやり呆けた顔を見られたかしら。
部屋は散らかってないかしら。髪は乱れてないかしら。
なんだか妙に焦ってしまって、私はルフィを叱り付けた。
「おお悪ぃ。お前さー」
そこでルフィは言葉を切った。
「…なによ?」
「…おう」
ルフィは短くない間黙っていた。そして、ようやく口を開いた。
「おれは海賊王になるんだ」
「…知ってるわ」
「だから、おれは、お前のことだけ考えるって出来ねえし、
見えなくなっちまったりするんだ。
おれは、お前が望むことしてやれねえ」
「………知ってるわ」
―――――気づいてるの?私の気持ちに?
私は混乱した頭で、ルフィの顔を見つめた。
「お前が欲しい言葉とかわかんねえし、おれはお前に応えられねえ。
でもおれはナミが好きだ」
「ル、フィ?」
「お前の好きと違うかもしんねえけど、おれはお前が好きだ!」
気が付くと―――私はルフィに抱きついていた。
「ナミ」
「ルフィ、あたしは、あたしはルフィが好き、大好きなのよ!
ルフィの邪魔はしたくない。
あんたのやり方で構わないから、私を見て―――」
そうだ。尺度なんかどうだっていい。
私の中で、固い何かが溶けていくのがわかった。
私の好きとルフィの好きが一致しなくても、問題はそんなことじゃない。
この人を信じられるかどうか。それだけのことだったんだ。
「ナミ、おれは海賊王になる。お前も連れてくからな」
「…うん…」
私は航海士だ。
大好きな海賊王に愛を囁かれて安心するだけの女じゃないんだ。、
自分自身の内の広大な海をも制覇して、
海賊王の隣に自分の足でしっかりと立って、笑っていたい。
そうじゃなくっちゃ、意味なんてないじゃない―――
そう気づいたところで、ルフィの唇が私の唇を塞いだ。
「あ…っ」
何度も何度もキスしながら、私たちはベッドに倒れ込んだ。
「ナミ…食っていいか?」
「…バカ」
「ばかとはなんだ!」
私の首筋にルフィの唇が触れる。頬にあたる黒い髪がくすぐったい。
「ん…ふぁ…」
首筋から鎖骨のあたりを舌でなぞりながら、ルフィは私のシャツの中に手を入れた。
「柔らけーなー。マシュマロみてえ」
背中に手を回しぱちんとブラを外して、やわやわと胸を触ってくる。
その先の突起に触れられたとき、自分で身体がビクリとするのがわかった。
「ん…ああ…ッ」
「ナミ、お前かわいいなあ」
ふにふにと胸の先端を摘んだり撫でたりしながら、唇を重ねてくれた。
身体が―――蕩けてしまうかもしれないと、私は頭の端で思った。
好きな男が、ルフィが今此処で私にしてること。
身体の奥が、じわりと熱くなった。
ルフィの手がスカートの中に進入し、私の下着に掛かった。
その先が既に熱く蕩けていることが自分でもよく分かる。
「や…恥ずかしいから待っ…」
その先の言葉をキスで閉じ込めて、ルフィは私の下着を器用に脱がせる。
慣れてるの…?嫉妬じみた感情が、情念をあおる。
くちゅ…っと水っぽい音が、静かな女部屋に響いた。
「あ…いや…」
顔が熱い。きっと真っ赤な顔をしている、私。
ルフィの指が、私の中に入ってくる。別の指が、芯をなぞるように刺激する。
「あ…あああ…あっ…!」
かあっと、身体の奥が熱くなる。視界が快楽にかすむ。
執拗に、でも優しい愛撫に、頭が真っ白になり何も考えられなくなる。
「ナミ」
「あ…アっ…ル、フィ」
あまりの快感に、私は思わずルフィの背中にしがみ付いた。
華奢だと思っていたけれど、それは想像以上に逞しい身体だった。
この肩で、この腕で、この胸で、この足で、この笑顔で、
この人が目指している夢を、私も一緒に見ることが出来たなら。
―――どうなっても好い。
「ナミ、入っていいか?」
「ルフィ、来て…ッ」
ルフィの指先が離れたと思ったら、ジッパーを下ろす音がして、
ルフィが―――
「ふ…あ、ああ、あんっ」
ルフィが私の中に。これは本当に現実だろうか。
幸せと快楽に、目が眩みそうになる。
大好きな人。
身体中が、蕩けてしまいそうに気持ちが好い。
「ナミ、気持ちいい…」
「わたし、も…っ」
ルフィがゆっくり動くたび、ルフィの先端が私の奥に当たる。
痺れるような感覚に、もう何がなんだかわからない。
―――神様。
ごめんなさい。
身体だけじゃ足りない。
贅沢を望ませてください。
私は、この人の、未来の海賊王の―――
「ナミ…ナミ」
ルフィの動きが速くなる。一緒に、呼吸も。
うわごとみたいに呼んでくれてる私の名前が、媚薬みたいに気持ちいい。
「ルフィ…あ…っあっ…あああああっ」
「ナ、ミ…っ」
強い快感が波のように押し寄せ、眩暈みたいな感覚が全身を侵す。
それと同時に、ルフィがぎゅっと目を閉じるのが見えた。
やっぱり同時に、ルフィが私の中で果ててくれたのを感じた。
朝、目を覚ますと私はシーツにひとりで包まっていた。
気だるい身体に喝を入れ、私はラウンジに上がった。
身体が繋がってしまえば、心が欲しくなる。
そしてそれは目に見えないから、分かりやすい証拠が欲しくなる。
私は、あんまり強くない。
でも。
「ナミ!」
ラウンジにやってきた私を見つけて、
ルフィは太陽みたいな笑顔をくれた。手を振ってくれている。
私は、あいつを信じてる。
―――神様。
私は自分に負けたりしないわ。
未来の海賊王の最高の伴侶は、彼の付属品じゃない。
あいつの隣で、あいつにもたれかからずに、
私はいつまでも笑い続けていたいと願う。
・・・・・・・・・・・FIN・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
終わりです、読んでくれたかたありがとうございました。
何か展開早っとかラストが尻すぼみすぎっとか
ツッコミどころ満載ですが、愛だけは詰めました!ええ。
神に捧げるには未熟ですが、それでも捧げるエロの華!
投下祭り続いてるなー!みんな!萌えてるかーーーー!(どこへやらマイク向け)
>どろんぱさん
ルナミゴチでしたっ!かっ………可愛いなぁーーナミ!
乙女回路炸裂してるじゃないですか。いや萌えました。
手編みの手袋かぁ。すごいなぁナミ。えーと、指があるやつですよね?
遠い昔ミトン型のをもらって非常に困った記憶が蘇りました。
あとなにやらサンロビが気にいっていただけたようで…ちょっと心配な作品だったので
どろんぱさんに二回も言われたら嬉しいです。照れますが。
>パラレルさん
むっ、続きが非常に気になります。
ムリヤリ致されてしまうシーンでズキズキして…やっぱり女の子視点だとなんというか
やっぱりズキズキしますな。いや、不快というんじゃなくて、臨場感というか。うーむ。
是非幸せにしてあげてくださいお願いします。
>榊さん
コニスネタキタ━━━━━━(゚∀゚)━━━━━━ !!!!!
ナミとのエチー完遂できなかったのは可哀想ですが、ネタとしては非常に美味しいです。
シチュエーションがもうちょっとしっかりするといいかなぁというのがありましたが、
ロビンが出てきた時点で「私も混ぜて♪」になっちゃうかと実はハラハラドキドキ
したなんて秘密も自白しますんで許してください。
>さいたマン氏
おかえり!そして変わらない爆笑をありがとう!
というか床をバンバン叩きながら近所迷惑なくらい笑ってしまったこの責任をどう(ry
吊らせはしない。吊らせはしないぞーーーー!
>LIKさん
で良いのかな?ルナミゴチでした!
ああ…乙女だ…ナミが乙女だ…可愛いなぁ…。
> ―――神様。
> ごめんなさい。
> 身体だけじゃ足りない。
ここが非常に萌えました。あーーいいーーー…。
また是非書いてください。ゴチソウさまでした!
さて、自分も投下準備してこよう…。今夜は久々サナゾ3Pですよと。
クリスマスネタ・サナゾ3Pです。アホでエロです。
えー、一応拙作『弄られ侍』の三人です。前ほどゾロは酷い目見ませんが
お嫌いな方はスルーで。
それではどうぞ、召し上がれ♪
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『サンドウィッチはお好き?』
「クリスマスってのぁなんかもっと神聖なもんなんじゃねぇのか」
「ほー、神に祈ったことなくてもクリスマスは知ってるのか」
「バカにしてんのか?そんくらいの知識はあらぁ」
「知識ときたか、びっくりだ。ちなみに誰の誕生日だか知ってるか?」
「あァ?………チョッパーのじゃあねぇのか」
「それは今日だ、アホ。…なァ、ナミさん、こいつ誘うのやめない?」
コックが言うのにナミは口元押さえて笑っている。…たく。
この夏島についたのは二日前だ。ログが溜まるのは三日と聞いた。明日には出港する予定なんだが、
チョッパーの誕生祝がお開きになって、ラウンジで三人だらだら飲んでた時に、せっかくだから今夜は
陸で宿をとろう、とナミが言い出したのだ。
宿をとるっていうことはあれだ。つまりお誘いなわけだが。
何の因果か合意の上で二股かけられてる俺とコックは顔見合わせた。どっちを誘ってるんだ?と言う意味
だが、コックはすぐさまピンときたらしく、「三人で?」と聞く。それにナミがこくんと頷いて。
…勘弁してくれよ。以前えらい目みたこと俺ぁ忘れちゃいないぞ。こいつら結託すると、いくら嫌がった
ところで聞きゃしないんだ。それにしたってなにが「せっかくだから」なんだ、と聞けば二人は顔を見合
わせて。
「「クリスマスだから?」」
…そういうわけでさっきの会話になったわけだが。
「違ってたか知んねぇが、要するに清く正しく過ごす日なんじゃねぇのかっつってんだ」
「……お前の口から『清く正しく』って聞くと、ものすごい違和感を感じるんだが」
「海賊だしねぇ」
「お前らもだろ!大体クリスマスだからって理由があるか!」
「お祭りなんだから良いだろ。それともなにか。お前は体を提供する以外にナミさんにプレゼントを差し
上げられるとでも言うのか?」
「あァ?なんでガキでもないのにプレゼントやんなきゃなんねぇんだ。大体それはサンタの役目だろ」
「「えええええっ?!」」
「うわっ」
…でかい声あげて他の奴らが起きたらどうすんだ。見ると二人は口ぱくぱくさせながら顔見合わせて、俺を
指差してやがる。そして次の瞬間何事かひそひそと深刻そうな顔で話し合い始めた。
「…なんだよ」
「ゾロ…俺、お前のこと誤解してたぜ」
「…私も。ごめんねゾロ」
「なんだっつうんだ!」
「「なんでもない」」
………絶対何か隠してやがる…。まぁそれはさておき、とコックが咳払いをした。さておくなよ。サンタは
どうなったんだよ。
「それとは別に、愛する家族や恋人や友人に、プレゼントやカードを贈るという習慣もあるんだ。クリス
マスには」
「初耳だな」
「…そうだろうな」
「なんだよ」
「まあ良い、聞け。要するにだな、ついこの間まで超文化的海上レストランでバリバリ働いていたこの俺と、
迷子の上に飲んだくれで能があるったら人斬るだけのごくつぶしのお前がだな、等しくナミさんに愛される
にはプレゼントに格差があっちゃいけねぇわけよ」
「殺したくなるほど失礼な男だなお前は」
「私は差があっても良いわよォ?サンジくんのポケットマネーにも興味あるし♪」
「あれ?じゃあ愛にも差をつけてくれるのかい?」
「…どうかしらね」
「そんじゃ秘密の方向で。まあとにかくそういうわけだ。つきあえ」
「なにがとにかくなのかさっぱりだ!」
「容量の少ない脳みそだと人生苦労するだろうなぁ…黙ってついてくりゃ良いんだよ」
「そういうこと♪さ、しゅっぱーつ」
首根っこ掴まれてずるずる引きずられていく俺………だからサンタはどうなったんだよ!
夜中だと言うのに街は賑わっていて、どこもかしこもお祭り騒ぎだ。こういうんでなければ面白そうな街
だが、ナミはちょっと嫌そうな顔をして俺とコックの間で両方に腕を絡めてくる。
「何気に治安悪いのよね、この島。いざとなったら私を守ってね、二人とも」
「はーい♪ナミさん」
「…嫌なら無理に降りなきゃ良いじゃねぇか」
「だってサンジくんに聞いて行ってみたいとこがあったんだもーん」
「もーんじゃねぇよ。なんだそりゃ」
「うーん、ピュアッ子マリモンには刺激がきついかもしれねぇな」
「ピュアッ子たぁなんだグルマユ!何だってお前は、そう相手を不快にする渾名がポンポン思いつくんだ!」
「脳みその出来が違うから。っとナミさんそこの角を右ィ〜」
………俺ぁこの手を振り払って今からでも船に戻ったほうが良いんじゃねぇだろうか。
グルグル考えながら細い路地を入っていくと、酔いつぶれたおっさんが転がっていたり、客引きの売春婦が
立っていたりする。連れ込み宿の看板やらが見えてきて、そういう区域なんだっつうのは把握できたが…。
行ってみたいって言ってたな。珍しい宿でもあんのか?と考えていたところで立ち止まった。
「おっと。ここ、ここ。ナミさんこういうとこ初めて?」
「あったりまえでしょ!うー、なんかドキドキする」
言うとナミは絡めた腕をぎゅうっと握り締めてくる。一体なんだっつうんだ?コックが指差したピンクの
看板に書かれている文字は…『TOY SHOP』……?
「いい年して玩具遊びか?」
「お、言うねぇ。なんだよ、経験アリか。心配して損した」
「???」
何のことだ。確かにガキの頃から剣一筋で玩具遊びの経験は少ないが。心配?
首傾げながら、扉を開いて導かれるまま中に入って見ると……………。
「あァ?!」
「うわっスッゴーイ!」
飛び込んできた極彩色に一瞬目がチカチカしたが、いくらなんだって現物みりゃわかるぞ………!!!
「あれっ?ゾロ?」
慌てて外へ飛び出して、バタン!と扉に凭れると、通りがかった二人連れの男女が訝しげに見てくる。
………外にもいらんねぇじゃねぇかこれ!つうか看板『ADULT』って付け加えとけ紛らわしい!店の中へ
引き返すと、ナミとコックが不思議そうな顔をした。
「どうしたゾロ、何の発作だ?」
「やかましいこの変態!」
怒鳴ると店の主らしい男がピクリと眉を上げた。気がつけば他にも客が数人いる。…一様に冷たい視線
送ってくるんだが。なんだよ、俺が悪者かよ。メンチ切り返しかけたところで、コックが俺の耳を引っ張ると
小声で言った。
「お前なぁ、そりゃ禁句だよ。立派な営業妨害だ。こういうとこ来る奴は、羞恥心より好奇心優先させて
テンション上げて来てんだからよ。白けさせるようなこと言うな」
「俺だってこういう店だとわかってりゃ…」
「あー、そいつは悪かった、ピュアッ子マリモン。俺の早合点だ」
「……その呼び名はやめろ」
「ねえちょっと見てこれ超おかしい〜」
ナミが差し出してきたものを俺は直視できなかったんだが。きゃあきゃあ言いながらコックと騒いでいるの
を横目に、肩身の狭い思いで俺はその辺の棚を見ているふりをしていた。どういう用途だかすぐわかるもの
と、さっぱりわからんものが並んでいる。さっぱりわからんものの方が見てるぶんにはマシかと思って、
金属製のクリップみたいなものを手にとって眺めていると、コックがニヤニヤ笑ってくる。ナミが俺の手を
覗き込んで首を傾げると、コックに向かって「これなぁに」と聞いた。
「レディの中をよーく見えるようにする医療器具だよ」
……中。
慌てて棚に戻して振り向くと、二人して笑いを堪えていた。……クソ、何時になったらここから出られるんだ!
「んもうおっかしーったらあの時のゾロの顔〜」
ケタケタ笑いながら背中叩いてくるのに顔顰めてやると、ナミはどんと肩をぶつけてきた。結局何を買った
んだか知らんが、コックがぶらぶらさせている紙袋を見る限り、それほど大きな買い物をしたとも思えない。
ゴムかなんかが妥当なとこか。
ちらっと見やると、ふふん、と口の端を持ち上げる。…ったく、最初っから俺をからかうつもりで連れてった
んじゃねぇだろうな。…いや、ありうる。こいつならありうる。
大体だな、堂々と二股かけるようなイカれた女に付き合ってる時点で俺も大概頭おかしいんだろうが、それ
はあれだ。この悪魔みてぇな男に負けたくねぇからなんだがな。だが、どうしてもこいつ本人と絡むと俺の
負けが込む。あまり係わり合いになりたくないっつうのが本音なんだが。
宿を求めて歩く道すがら、ブスブス頭燻らせている俺とは逆に、ナミはすっきりした声で言う。
「あー面白かった。ああいうのどういうとこで買ってくるのか知りたかったのよね〜」
「はっ?!…………おい、お前…」
「なんだよ」
「…いや」
「ああいうもんを普段から使うのかと聞きたいのか?」
「…ああいうもんに頼らないとダメなのかと聞きたいんだ」
嫌味のつもりで言ったのに、ケロリとした顔でうんと頷く。…同い年だろ。なんでだ。
「いや、ナミさんを死ぬほど気持ち好くして差し上げるためにはほら、なんつうんだ、孫の手も借りたい
って言うだろ?なのに三人でって言うとお前死ぬほど嫌がるからよ。そしたら機械に頼るしかねぇじゃねぇか」
「俺は孫の手代わりなのか…」
「…お前突っ込みの練習してきたら?」
何がおかしいんだか、俺とコックの間で大笑いしているナミに、良くこんなのとやってられんな?と言うと。
「でもあんたとセットの時のサンジくんのが最高。逆もまた然り、だけどね」
とか抜かしやがる。
「セット?!これとセットだぁ?!」
「これとか言うな。失敬なマリモだな」
「お前に失敬だとか言われると人間やめたくなってくるぜ…」
「藻のくせに人間やめたいとは図々しい」
「あははは!ほ〜らセットじゃない」
「んなっ…」
慌てて顔を見ると、ぱっと離れて、ぐるりとこっちに振り向いて笑う。
「そんでね、その間にいるのが私好きなの」
からから笑って、先を歩いていく。途方にくれてコックを見ると、肩を竦めて笑った。
「可愛いよな」
…参った。
こいつに対する嫉妬だとか対抗意識だとか、それごとまとめて好きだと言われちまったら敵わねぇじゃねぇか。
あ?
…ってことはなんだ?からかわれてる俺見てんのが好きだってことかよ。冗談じゃねぇ…。
「…おい、俺ぁいつかみてぇに縛られたりとかっつうのは金輪際勘弁だぞ」
「ム?まさかお前縛りたい派か。それはナミさんの合意をいただかないとだな」
「んなこた言ってねぇだろ!」
「ジョークだ。だから言ったろう、猫の手も借りたいんだと」
「……孫の手じゃなかったか?」
「背中が痒いなら掻いてやろうか?」
「気色悪いことを言うな!…で?縛らねぇんだろうな!」
「大声出すな。縛らねぇよ、約束だ。ついでにお前の知らない世界にご招待してやるよ」
言うと、ニヤリと笑って紙袋を振る。……ゴムじゃなかったのか。呆気に取られて見てると、先を歩いて
いたナミが振り向いてはやくぅ!と急かした。連れ込みに行くのを急かす女があるかよ。ったく、…確かに
二人掛りくらいで丁度かもしれねぇな。
覗かないでね、と釘を刺してナミが風呂場に向かったのを頃合に、パリッと音を立てて紙袋を開けると、
コックは鼻歌を歌いながら得物を確認して、俺に向かって放ってきた。慌てて受け止めると、
「メリークリスマス」
「あァ?」
「プレゼント・フォー・ユー」
ニヤニヤ笑ってくるのに手を開いて見てみれば…ローターってやつか。これくらいは俺だって知ってるぞ。
現物見たのは初めてだが。スイッチを入れるとブーンと振動する。……思ったより地味だな。
「機械デビューにはお誂え向きだ。初心者がバイブ持つと興奮して加減がわからなくなるからな」
「ふーん」
軽口叩いて煙草ふかしながら、ソファにぐったり凭れてるのを見て、疲れてるのかとやっと思い至った。
よく考えたらチョッパーの誕生祝の為にこいつは昼間っから働きづめだ。ナミがその気になったからって、
相手すんのは正直しんどかったのかも知れねぇ。
「…お前はサービスの鬼か」
「性分なんでね」
「俺に任せようとは考えねぇんだな」
「言ってたろ。ナミさんは”俺たち”が好きなんだよ」
「厄介な女だ」
「でも好きなんだ。お前だってそうだろ。悪いが、俺はお前が相方でラッキーだと思ってるぜ」
「あァ?そりゃどういう意味だ」
「ルフィじゃ操縦できねぇだろうねぇし、ウソップは地元の彼女に操立ててっから無理だ。チョッパーには
まだまだ早すぎるからな」
「…お前自分がトップじゃなきゃ嫌なのか」
「料理とセックスにおいては、と言っておこう。謙虚だなぁ俺、超ナイスガイ!」
「……悪魔め」
「ナミさん大変!ロロノアが俺のことを子悪魔的だと」
「”子”はどっから湧いた!!!」
ガツン!と一発殴ったその時、風呂場の扉が開いて、ナミが顔を覗かせた。
「…ほんとあんた達仲良いわよねぇ」
「どこがだ!」
「そうなの俺たちすごく仲良し」
「てめぇのスイッチがわからねぇよ!!」
「んふ、間に入って良ーい?」
「「早く」」
「きて♪」「こい!」
見事に掛け合ったところへ、ナミはバスタオル巻いただけの姿で飛び込んできた。
俺とコックの頬へキスをすると、ベッドの真ん中に飛び乗る。両側から挟んで抱くと心底嬉しそうに笑った。
その顔をこっちに向かせて、深く合わせた唇を吸いあってると、コックの手がバスタオルを剥いで行く。
湯上りのほんのり上気した肌はしっとりとして、先端の彩りも鮮やかだ。誘われるように指をそこへ滑らせ
ると、ピクリと反応する。やわやわと両側から胸を揉まれて、ナミはくすぐったそうに肩を縮こまらせた。
コックがネクタイを緩めながら、ふと思案顔になる。何企んでやがんだか、ナミの耳元に何事か囁くと、
首を傾げた。
「ダメ?」
「ええ〜?…痛いことしない?」
「しねぇって。俺がナミさんに痛いことしたことあるかい?」
「存在自体が痛いっつう話もあるがな」
「藻は黙ってろ。ナミさん、ダメ?」
「んー…良いけど、ほんとにヤなことしないでよ」
「了解♪」
どうやら交渉成立したらしい。一体何を、と思っているとナミの両手を取ってネクタイで後ろ手に縛り始めた。
「…おい!お前一体…」
「なんだ、どうかしたか」
「どうかしたかってお前、…なんで縛るんだよ」
「私が良いって言ったのよ」
「なんで良いって言うんだお前も」
「だから演出だ。…今日のナミさんは”俺たち”の玩具。んね♪」
「ん…」
女性至上主義のこいつの口からそういう台詞が出てくること自体異様なんだが、ナミがそれに反応するから
驚きだ。大体ネクタイで、しかもそれほどきつく縛り上げたでもねぇのに抵抗できなくなるような女じゃあ
ない。なのにコックの一言で切なげな表情をして、弱々しく体を預けてくる。思わず唾をごくりと飲むと、
コックがニヤリと笑った。また何事か耳に囁くと、ナミは俺の顔を見てくる。そして閉じ合わせていた脚を
軽く開いて言うことには。
「…好きにして?」
「…………っ!お前!こいつに余計なこと吹き込むな!」
「心外だな。俺は『今どんな気分?』と聞いただけだが」
「!」
カーッと頭に血が上った。…操縦されてる…操縦されてるぞ…。
ナミが俺の方へ顔を近付けてくるのに、腕を縛られてるおかげでバランスを崩す。咄嗟に支えると唇を求め
てきた。深く合わせて舌を絡ませながら体をまさぐっていると、くふん、と甘えた鼻息を漏らす。両側から
挟まれて二人がかりで弄られて、おまけに縛られてるっつうのに、このとろんとした表情はどうだ。糸引い
て唇を離すとコックが割り込んできた。
「ナーミさん、俺も♪」
「ん」
「…なぁおい、思ってたんだがそれは間接なんとかになるんじゃねぇのか」
「あぁ、俺そういうの全然気にならねぇから」
…気にしろよ。
呆気に取られてる目の前でねちっこいディープキスをおっぱじめる。やつがとっくにシャツを脱いでたのに
気がついて、俺もその間にさっさと脱ぎ捨てた。向き直るとコックがナミの背中を支えるようにして座り、
乳房を玩びながら脚を開かせているところだった。オレンジの茂みからまだ今は閉じあわされた秘裂が覗く。
「ナミさん、ゾロに舐めてもらおっか」
「お前が決めんのかよ!」
「んもぉ、ケンカしないでよ。…ゾロ、して?」
全く、わかりやすい力関係だな。ここは一発下克上を狙うしかねぇか。俺はナミの脚の間へ座ると、指先で
割れ目を広げていった。ゆっくりと焦らしながら寛げていくと、トロリと蜜を零しながらひくつく潤みが
露になる。唇を寄せてじゅ、と啜ると小さな声を上げながら、ナミは乳房をコックに自由にさせたまま俺の
舌の動きから目を離せなくなっているようだ。
…そうだ、アレを試してみても良いんじゃないか?
俺はポケットの中に仕舞ってあったアレを手に握りこむと、泥濘に押し当てるようにした。突然の異物感に
ナミはぴくりと膝を閉じようとする。それを阻むようにコックが脚を開かせた。
「こいつがイイものくれるってさ♪」
「なっ?…あっ…ひぁあんっ!」
ヴ…ンという微かなモーター音と共に振動を始めたローターを、膣口と陰核の間をゆっくりと往復させると
、蜜が次から次へと溢れてくる。ぷくりと充血した陰核へ直接当てると腰をくねらせながら嬌声を上げた。
上半身をコックに抱きすくめられ、耳の穴を舐られて善がる姿は普段のナミからは想像もつかない。確かに
これは俺が見たことのねぇ世界かもしれねぇ。指とローターで挟み込むようにして陰核を刺激していると
たちまち内腿が痙攣してくる。イきそうか…?
「ゾロ、ストップ」
「はっ…ぁ、いやっ、なん…でっ?」
思わず手を離すと振り返ったナミに口づけながら、コックは俺へむかって指でジェスチャーをしてくる。
…ははぁ。
俺は動きを止めたままのローターを抓むと膣口に押し当てた。ゆっくりと焦らすように入り口へ、ぬ、ぬ、
と埋め込んでいく。
やがて全てを飲み込んだところで、スライド式のスイッチを半ばほどまで進めた。微かにくぐもったような
音がし始めて、ナミは小さく叫んだ。コックがまるで飲み物を勧めるときと同じような口調で言う。
「ナミさん、そのまま俺の舐められるかなぁ?」
「あ……あ…わかん、な…」
ずりずりと後退しながら、ナミの顔を横向きにすると、コックは猛り狂ったイチモツをナミの口元へ差し
出した。んむ、と亀頭に一度口づけると、ナミは俺の方を見て脚を大きく広げる。俺は蜜壷へ舌を這わせな
がら、時折押し出されそうになるローターを押し込んでは花びらを食み女芯を啜った。ナミはもう夢中に
なったようにコックのモノを頬張って、棹に唾液を絡ませながら荒い息でその豊かな乳房を上下させる。
俺は次第にもっと乱れた姿がみたいと思うようになり、中指でぐいとローターを奥へと押し込んだ。内側で
僅かに隆起している箇所がある、そこに当たるようにゆっくりと前後させると、ブルブルと腿が震えだした。
ローターの振動を最大まで上げると、堪えきれずにコックから唇を離してしまう。
「ぷぁっ!ゾ…ロッ!そこ、やっ…!」
叫ぶや否や、プシュ!と潮を吹いた。ローターが弾みで外へ転げ出る。ナミはコックの脚に頭を預けたまま、
息を整えるためにやや暫く目をつぶっていたが、やがて蕩けたような瞳を上げた。少し恨めしそうな表情で
俺を見たかと思うと、顎を仰け反らせてコックを見上げる。
「サンジくん…手…」
「ん?腕辛い?」
「…手、使えないと…ちゃんとできないから」
「あー…俺は別に構わないからさ」
「は、お疲れか」
「うっせ」
大袈裟に眉を顰めると、コックはナミの体をごろりとうつ伏せにさせた。後ろ手に縛られたままの姿勢では
苦しいだろうに、コックが肩を支えると、ナミは俺を振り返りながら膝を立て、腰を猫のように持ち上げる。
ヒクヒクと妖しく蠢く秘部を丸見えにして、甘ったれたような声で俺の名前を呼んだ。その姿に今まで感じた
ことの無い欲望が首をもたげてくるのを感じる。
俺は突き出された尻を軽く叩くと背中へのしかかり、耳元で囁いた。
「どうして欲しい」
「えっ?」
戸惑ったようにナミが言い、コックが軽く眉を上げるのが視界の端に見えた。そうして小さく笑うと身を
かがめて顔をこっちへ近付けてくる。三人顔がくっつきそうな距離になった。
「ナミさん、ちゃんと言わないとわかんねぇってよ、こいつ」
「嘘ォ、わかるでしょ…ぁんっ!」
コックに乳首を抓られてナミはまた甘い悲鳴を上げる。俺は肩甲骨の辺りへ舌を這わせながら、びしょ濡れ
の秘唇を玩び、ローターを押し当てた。静かな音を立てて振動するそれを割れ目に沿って上下させると、
ナミは腰をくねらせながら哀願するような表情になり、陰核へ強く押し当てるといよいよ堪えきれずに叫んだ。
「や、やぁぁんっ…ね、ねっ…お願い…ゾロ、ゾロの…っ、入れて欲しいっ…!」
そのあまりに甘い叫び声に俺はローターを手放して両手でナミの腰を掴むと、ぬるぬるに蕩けた蜜壷へ欲望
を捩じ込んだ。狭い内側は熱く妖しく絡み付いて、俺はたまらず溜息をついた。そうしてから我に返り、
コックに笑われるんじゃないかと思わず目をやると、意外なことに奴は愛しくてたまらないと言うような
表情でナミの髪を指で梳いている。ナミはナミで自由の利かない姿勢で懸命にコックのモノへ口づけていた。
そうしながら、俺のほうへ潤んだ目を向けて何事か呟く。
…好き?
こんなイカれた状況で言うことかよ!カーッと体が熱くなった。誤魔化すようにズン、と強く突き入れると
高い声で鳴く。
「照れてやがんの」
「うるせぇ。…噛まれんなよ」
ナミがコックのを舐り始めたのを頃合に、ゆっくりと抜き差しを開始した。ぬろぬろと絡みつく肉襞を堪能
するように大きく前後していると、くなくなと腰が揺れてくる。コックのモノを頬張って、じゅるじゅると
音を立てて啜りながら、ナミは時々甘い鳴き声を上げた。だが、後ろ手に縛られた姿勢はやはり辛そうだ。
俺がコックを見ると、同じ事を考えていたのか目が合った。
「…解いてやれ」
「お前が言うなよ」
「こいつだってちゃんとお前にしてやりてぇんだろ」
言うと、一瞬ぽかんとした後で、ふはっ、と短く笑った。そうして脚の間で息を荒げてるナミに向かって
身をかがめる。
「そう?ナミさん」
「…んっ…だって…も、私…限界…っぽい」
「そっか、了解♪」
コックが片手で器用にネクタイを解くと、ナミは肘で上半身を支えるような姿勢になった。俺のほうを振り
向いて、小さく口元をほころばせる。それに応えるように抜き差しを再開すると、コックのを握りながら
また音を立ててしゃぶり始めた。
室内には粘度を持った水音とそれぞれの溜息が充満し、窒息しそうなほどだ。
熱い肉襞がねっとりと欲望に纏いつく快美感に、思わず強く突き入れるとナミはますます情感味を帯びた声
を上げ、その快楽を伝えるようにコックのモノを擦り上げる。四つの手で体中の弱いところをまさぐられて
腰を淫らに揺すり、ナミは背中を仰け反らせながらも手の動きを止めない。俺が抜き差しのスピードを速め
ていくと、同じスピードでコックのを擦り上げるものだから妙な感じだ。どっちが先に行かされるやら…。
「あハッ…ね、私、……ん、んっも…」
「っ……イきそうかい?」
「わっ…かんな、ィん、スゴ、ぃ…イイのォ…ッ!」
壊れたように喘ぎながら腰を使ってくるものだからこっちもたまらない。膣内部全体が妖しく収縮して、
前後のたびに襞がうねって絡みつき、俺の欲望を攻め立てる。唾液をたっぷり絡ませた手で擦られて、
コックも最早虫の息だ。
途端に膣口がきゅうときつく窄まってきて…。
「っ…くっ…出る、っ…」
「イッ……ア――――ッ!」
「ァっ………!」
……ほぼ同着。くぐもった音を立てて欲望を全て吐き出した俺たちは、ぐったりとその場に崩れた…。
「…御感想は」
「疲れた」
「それだけかよ」
「ま、珍しい体験ではあったな。…これが普通になっちまうのは勘弁だが」
「あァ、まぁ俺もこんな疲れてなわふぁぐぇぁ…」
一番最後に風呂を使ったコックが、頭をタオルで拭きながらでかい口あけて欠伸混じりに言うのに、俺は
ビール片手に苦笑いした。真っ先にシャワーを浴びたナミはベッドを占領して既にすやすや寝息を立てて
いる。
まったく厄介な女だ。心も体も強欲で、けどきっちりその分こっちにも返してくるんだからな。
…だからといって急にコックと仲良くするつもりもねぇんだけどよ。
そもそもなんだってこんなことになったんだか……ああ、クリスマスだからか。
………ん?
「ところでよ、ちっと気にかかってんだが」
「なんだよ改まって?」
「サンタがどうのって話で、お前ら妙な顔をしたろう」
「……まぁ気にするな、良いから。俺とナミさんの心にしまっておくからそれは」
「勝手にしまうなよ」
「あー…だからな?大人になると誰しも愛する人の為にサンタにならざるを得なかったりとか、なんとか
かんとか色々あるんだよ」
「はぐらかすんじゃねぇ!」
思わず怒鳴ると、ナミが「うーん」と寝ぼけ声を出した。俺とコックは、はっと顔を見合わせて思わず
声をひそめる。
「…まぁ、今日くらいは」
「止めとくか」
「クリスマスだしな」
よくわからない納得の仕方をして、俺たちは愛すべき女の寝姿へ向かって乾杯したのだった。
end.
******************************************
お疲れ様です…。
3Pは毎回大変だ。ついにお道具が出てしまいましたが、電池とかあるんかあの世界。冷蔵庫があるなら
大丈夫か。大丈夫だ!そういうことにしておこう。そうしよう。
このゾロは神様は信じてないけどサンタはいるもんだと思ってます。でも自分はもう大人だしもうサンタ
はきてくれないんだろうとか思ってます。ある意味幸せです。…バカな子にしてすいません。
うほっ!3Pキタ−
この3人のはかなり好きかも!
いやあ、読む方も3Pは集中して読まないと何がなんだか。
おかげで集中して世界に浸りましたw
ゾロのおもちゃ屋反応がバカ受けー
情景が目に浮かぶ…
おつかれさまです!
すごい……萌えました…
アハン、腰くだけぇ。
サナゾ3P最高だあ!
>>ななまるにー様
サナゾ、それぞれのキャラの特徴がとらえられてて
目に浮かぶようでした。
特にゾロ!
「まじで、こんなこと言いそう」
な台詞がもりだくさん!!
ご馳走様でした♪
シチュエーション表記は本当に難しいでうす。
頭には浮かんでるものの、言葉に出来ない事が多くて
はしょっちゃうんですよねぇ<おいおい
ボキャブラリーの少なさを痛感しております
最初はコニとナミも最後までいっちゃう予定で書いてたんですが
途中から路線変更…あれあれ?
371 :
名無しさん@ピンキー:03/12/23 19:09 ID:ORbbU8tA
初めてココ来たけど凄い良スレですね。
楽しみが一つ増えました。
アリガトウ。
立て続けに失礼します。
クリスマスネタ、トリは御馴染みサンナミバカップル。毎度ですがちっと長いです。
お嫌いな方はスルーを。
それではどうぞ、召し上がれ♪
******************************************
『恋人たちのクリスマス』
深夜のラウンジで、そろそろ今年も残り少ないなと思いながら日誌をつけていたときのこと。
コンロの火を落として、今日最後のお茶を私の前に置くと、サンジくんは言った。
「なぁ、ナミさん。クリスマスイブの前にどこか島につくかな?」
「…クリスマス?」
まるで今初めて知ったような気がして顔を見上げると、サンジくんはくわえ煙草で戸惑ったような顔をした。
「…もしかしてあまり祝う習慣なかったかい?」
「まさか、ちゃんとあるわよ。………でも…」
クリスマスが特別な日だったのなんて、ほんの小さな頃だけだったのよ。
それだって裕福な暮らしじゃなかったから、普段は滅多にお目にかかれない甘いお菓子が食べられるとか、
欲しいと思っていた本が突然枕もとに届く(今にして思えばベルメールさんの仕業なのだけれど)とか、
その程度で。
でも、その頃は、それだってものすごくスペシャルな出来事だったの。まるで魔法のように感じていた。
…だけど、それも。
「…あんまり、なかったかな」
「そっか。あー、いや、俺はレストラン育ちだから、年中行事は割と欠かせなかったんだよな」
申し訳なさそうに言うのに私は苦笑いした。同じ船に乗っている仲間でも、育ってきた環境はそれぞれ違う
んだから、気にしなくたって良いのに。他人の事情を慮って気を使ったりするのは、彼の良い所でもあり
悪い所でもあるんだけれど。
湯気を立てているカップに口をつけながら、考えた。
「そうね、気候も安定してきたし二、三日のうちには島が見えると思うけど」
「そうか、良かった。つっても無人島とかじゃ意味ねぇか。卵がなぁ…」
「卵?」
「そろそろなくなりそうなんだ。ケーキを焼こうと思ってたんだけど」
「って、クリスマスケーキ?」
「んー、つうか……バースデーケーキ」
「…ああ、チョッパーの」
ちょっと意外な感じがした。割と自然に面倒見てるところもあるけれど、チョッパーだって彼にしてみれば
「野郎」なのに変わりないはわけで。私は例外だけど、他のクルーの誕生日を祝うのには、料理が一品増え
るとか、いつもより良いお酒が出てくるとかその程度なのよ?上手いこと食料を調達できた後なんかは、
新鮮なうちにと彼も腕を揮って色んなお菓子を作ってくれるけど、長い航海になると保存の難しい卵を大量
に使うようなケーキは、私にだって出てこなくなる。…それを。
「いや、つうか、あいつそういう経験なさそうじゃねぇ?あのバ……ドクトリーヌって、そういうことしな
さそうっつーか、いやまずしないだろうとは失礼ながら思うんだが、医者とはいえあいつまだ誕生日にケーキ
食って喜んで良いガキなんだから、世間一般の常識っつうかその」
「祝ってあげたいんだ?」
長ったらしい言い訳を遮って笑いかけると、むぐ、と声を詰まらせた。
わかるわよ、甘やかしたいわけじゃないんでしょ。当たり前に与えられるはずだったものを与えられなかった
人を見ると我慢がならないのよね。料理人のというよりは、これはもう人間性としか言いようがないけど。
「良いんじゃない?手に入らなかったらあるだけ使っちゃえば。卵がなくたって食事はどうにかなるでしょ」
「うーん…そりゃまぁそうなんだけどな」
顎に手を当ててブツブツ悩んでいるのを見て、私はなんだかおかしくなってしまった。だって恋人ほったら
かしでチョッパーにかまけてるなんて滅多にあることじゃないわ。…でも、ちょっとこれは妬けちゃうかも。
私は日誌を閉じて立ち上がると、口元から煙草を奪って。ちゅっ、と不意打ちのキスをした。サンジくんは
目を丸くしてぽかんと私の顔を見ている。
「ねェ、サンジくんは私じゃなくて可愛いものならなんでも良いのかな?」
大きな嵐に遭遇したおかげで、その島についたのはなんとクリスマス・イブ当日の昼過ぎだった。割合大きな
市場があるらしいと知ると、サンジくんはゾロを荷物もちに無理矢理従えて、大慌てで船を飛び出して行く。
ルフィじゃ面倒みるのに大変で買い物どころではなくなってしまうし、本日の主役であるところのチョッパー
を連れて行くのもよろしくない、というような内容のことを凄まじい勢いでまくし立てられて、ゾロが何が
なんだかわからないまま引きずられていくのはなかなかに見物だったけれど。
外に出かけたがるルフィに、ロビンが付いて行くからと言うので夕方には船に戻るように言って送り出した。
ウソップとチョッパーは船尾の破損箇所を修理している。私はどうしようか迷ったんだけど、ちょっと思い
ついて二人に断って町に出ることにした。
冬なのに花盛りの春島は、町じゅうが赤と緑ですっかりデコレーションされていた。家族連れやカップルが
ほとんどの中、一人で歩くのはちょっと浮いている気もしたんだけど。洋品店や雑貨店が並ぶあたりをうろ
つきながら、私はあれこれと物色した。…何をって、プレゼントよ。
チョッパーへ誕生日のお祝いと、ついでにサンジくんにも。そういうことするもんだって知識くらいはある
わよ。する機会がなかっただけで。
でも、チョッパーには割とすぐ思いついたんだけど、サンジくんにあげるものがなかなか思いつかなかった。
ネクタイだとありきたりだし、それに割と好みがうるさい。ライターも考えたけど残念ながら彼はマッチ派。
ワイシャツ?とも思ったけどサイズがわからない。鞄を滅多に持たない人だし、靴なんて本人が履かないと
合うかどうかわからない。…下着なんかあげた日にはものすごく都合の良い勘違いをしそうだわ。
でもどうでもいいものなんかあげたくないじゃない?…案外プレゼントって難しいわね。
悩みに悩んで、歩き回っているうちに、ふと目についたショウウィンドウに、ちょっと彼に似合いそうな
ものを見つけて立ち止まった。…値段も手頃だしデザインも良い。…ちょっと意味深かなぁ…でもこういう
の好きそう。
ややしばらく迷ってたんだけど、結局それに決めた。
買い物を終えて店から出ると、お茶時なのかカフェがにぎわっている。そろそろ買出しから戻ってる頃か
しら。宴会の準備のたびにキッチンで繰り広げられる大騒動を思うと、ちょっと時間潰してから帰ったほう
が良いような気がした。手伝うって言ってもサンジくんは「ナミさんは座ってて良いから」の一点張りだし、
つまみ食いにやってくるルフィたちとの攻防を考えるとその場に居合わせたくない気もするし。
どこかでお茶して行こうかな、とぼんやり考えていた時だった。
「かーのじょっ、可愛いね。見かけない顔だなぁ、旅行者?一人ぃ?」
…二人に見えたら怖いわよ。ていうか今時こんなナンパする奴いるゥ?センスなーい。そんなんだから
クリスマスイブに一人なんじゃないの?目をやるのも鬱陶しいから無視して場所移そうと思ったんだけど、
前に後ろにうろうろして進むの邪魔するのよ。やだなぁ、ナンパにホイホイついてくような安っぽい女に
見えるのかしら。
「ねーねー、せっかくのイブにさぁ、一人なんてつまんないでしょー?俺ぇ、店とか結構詳しいしさぁ、
案内するしぃ」
ええい、語尾を延ばすな!気持ち悪い!っていうか…ご同輩だと思われたわけ?ムッカつく…。
「ねぇシカトはないっしょー?せめてこっち見てよぉ」
「ちょっ…触んないでよ!」
信じられない、腕掴んできた!振り払って睨みつけると、ニヤニヤ顔のナンパ男はまた腕を取ろうとして
くる。突き飛ばして逃げれば良いんだろうけど、こんな街中で騒がれたくないな…。歩く速度を速めても、
しつこくつきまとわれて。…ああもう!
「ちょっとあんたいい加減にしてよ!」
「ナミさん?」
男を振り返って叫んだ途端に、後ろで声がした。はっと振り向けば。
「…なにやってんだお前」
「どうしたんだい、一人で」
サンジくんがゾロと一緒に大荷物抱えてこっちに近づいてくるのが見えた。サンジくんが私の右に、ゾロが
左に並んで立って初めて気がついて一瞥すると、男は肩をビクッと竦ませて、口の中でごにょごにょ言い
ながら走り去っていく。
「なんだありゃ」
「宗教の勧誘かい?ナミさん」
「…そんなとこ」
一緒に帰ったほうが良さそうね。あんな不名誉な目に合うくらいなら船の騒ぎに巻き込まれたほうがましよ。
予想通りの大騒ぎの後、夕方になってようやくチョッパーのバースデーパーティは始まった。
甲板にテーブルを出して、ルフィとロビンが買ってきたオーナメントをみかん畑に飾って即席のクリスマス
ツリーにして。
サンジくんは給仕に大忙しだった。サラダは牛肉とレタス、ルコラのバルサミコソース合えと、トマトの
カプレーゼの二種。スープストックを切らしたことがないからすっかりおなじみになっているけれど、絶対
の自信を誇るコンソメ。対ルフィ用に山ほどのスペアリブと、大皿パスタは魚介たっぷりのペスカトーレ。
さすがに間に合わなかったと悔しそうな顔をしたけど、出来合いの鴨のローストはそれでも彼一流の綺麗な
盛り付けがされて。チョッパー特別メニューとして大好物の卵たっぷりふわふわオムライス。
そして、生クリームとこの島名産だというベリー類がふんだんに乗せられたバースデーケーキが登場すると、
もうチョッパーは感激のあまり踊り出す始末で、ジョッキ片手にみんな大騒ぎだった。
プレゼントは、ウソップから新しく作ったという釣り竿。ロビンは薬草の種。私はちょっと安易かなと思った
けど、本を贈った。小さい頃に読んだ『賢者の贈り物』。胸に抱きしめて「大事にするな!」と言われれば、
私もなんだか嬉しかった。ルフィとゾロは言葉だけだったけどそれでもチョッパーは大喜びだったし、やっと
大仕事を終えたサンジくんには天邪鬼のあの子にしては珍しく、素直に感謝していた。
その後はいつものとおり飲んだくれて、主役が眠ってしまったところでお開きになる。
後片付けを済ませて三々五々、部屋に戻った後のキッチンで。
私は、クリスマスプレゼントは今日渡したほうがいいのか、それとも明日一番の方が良いのかタイミングを
計っていたのだけれど。蛇口を閉めて手を拭いながらこっちを振り向くと、サンジくんはにっこり笑った。
「日付が変わらないうちに済んで良かった。ナミさん、まだこの後大丈夫?」
「え?」
「こっから後は貴女のサンジです♪…なんてね。宿とってあるんだ。十二時まではチェックインできるって
聞いたから」
………何時の間に?!だって、昼間は買出しで手一杯じゃなかったの?
それに、そうよ。イブは無理って聞いてたから…。
「ダメよ、私今日見張り当番入れて…!」
「ご心配なく。ゾロを買収済みさ。高い酒吹っかけてきやがるから参ったよ」
苦笑いするのに、頬が熱くなる。そういうの、今更って言われるかもしれないけど…嫌なのに…。
批難するように睨みつけると、ゴメン、と謝りながら額に口づけてくる。
「でも俺、ナミさんと“恋人たちのクリスマス”ってのしたいんだ。…ダメかな?」
………ダメじゃない。
雑誌でしか見たことないようなイブの夜。大慌てなりに彼は準備してくれたんだろう。
そっと頬に添えられた指は、さっきまでの水仕事で冷えて冷たい。返事代わりに背伸びして軽く口づけると
嬉しそうに笑った。
宿が空いていたのはまったくラッキーだった。クリスマスイブのホテルなんてどこも満室だとばっかり思って
たんだがな。どうやらこの島では、クリスマスは自宅で家族と過ごすのが一般的らしく、旅行者や仕事で
来ている人間しか宿を使わないらしい。敬虔な信者様には申し訳ないが、こちとら東育ちだ。神も祭れば
仏も祭るなんでもアリの気質なのさ。
だが、バラティエにいた頃のこの期間は、大概予約がビッシリで、クリスマスがいつだったかわからんような
大戦争を毎年繰り広げていた。愛しのハニーと過ごすなんて夢のまた夢だったわけよ。イチャコラぶっこ
いてるカップル横目にやるせねーぇ気持ちになる暇もなかったってんだから可哀想だろ?
だが今年は違うぞ。…ふっふっふっ…クリスマス運とかいうものがもしあるなら、俺はこの日の為に温存
していたのに違いねェ。小奇麗なホテルの一室。シャンパンと、チョッパーのとは別に作っておいたミニ
サイズのブッシュドノエル持ち込んで。すわり心地の良いソファの隣に腰掛けてるのは紛う方無き俺の
スイートハニー。本日は白いオフネックのふわふわニットに赤いチェックのプリーツスカート。セクシーな
黒のニーハイブーツでサンタチックなカラーコーディネイトでゴザイマス。
…あー、いかん浮かれる。
「鼻の下のびてる」
「うっ」
乾杯するなり言われて慌てて手で覆った。しょうがねぇだろ、外泊するのも久々なんだし。堂々とイチャ
つくのってやっぱこういう状況じゃねぇとな。だってほら「ハイ、あーん♪」とかってケーキ食べさせ
あったりだとかしてみてぇだろ!普段は「バカみたい」とか言ってさっぱり付き合ってくれないナミさん
だが、今日は違う!…はずだ!
「んん、これも美味しい!サンジくんやっぱ天才」
……ってさっさとパクついてるし……。
「ありがたき幸せ…」
「食べないの?」
「食べさせて♪」
「バカなんじゃない?」
…………………。
それでも肩落としていじけてたら、クスクス笑いながら指先にクリームつけて目の前に差し出してくれた。
…参るよな。だから好きなんだって。なんだかんだ言っても、こういうことしてくれちゃうからさ。
「だから鼻の下のびてるってば!」
口に指突っ込まれて、弁解はできなかった。
窓から見える街明かりを眺めながらグラスを傾けていると、ことん、と肩に頭預けてくる。…もうソッチ
モード入って良いのかなとも思ったが、…そうだ。日付も変わったことだし。
「ナミさん、朝にはまだ全然早いけど、これ」
「んん?」
「クリスマスプレゼント。開けてみて」
細長い包みを差し出すと、ちょっとはにかんだような顔になる。普段なにかあげるときとはちょっと違う
反応に、俺もちょっと照れくさくなっちまった。リボンを解いて箱を開けると、ナミさんは顔をほころば
せる。光にかざすように指先にかけたそれは。
「…ネックレス」
「うん。まぁ、普段つけて欲しいからシンプルなのになっちまったけど」
「ううん、嬉しい。ありがと」
つけさせて、と金の鎖を受け取って、首の後ろへ両手を回した。抱き合うような格好で留め金をとめて、
ナミさんの顔を見ると、悪戯っぽく笑った。
「なんか首輪っぽい」
「冗談だろォ?『君に首っ丈』ってイミだよ。……本当は指輪と迷ったんだけどさ」
「……けど?」
「そういう契約っぽいの嫌かなと思って」
と、言ってる途中で気がついた。ナミさんの表情が微妙な感じになっていく。
軽く口尖らせて目をそらすと、困ったような怒ったような顔をした。…あれ?俺なんかはずした?やっぱ
指輪のほうが良かったのか?
理由がわからなくておろおろしてると、ナミさんはちょっと睨むみたいな表情でバッグを探ると手を差し
出した。
「じゃあこれ、いらない?」
手のひらの上にコロンと転がったのはシルバーのリング。ちょっとゴツめで、フラワーモチーフが刻んである。
「い、いる!ください!」
「…手ェ出して」
左手を差し出すと、小指に嵌めて。ナミさんは、あれ?と困り顔になる。指輪は小指にはブカブカだった。
「これくらいだと思ったんだけど…」
「流石にそこまで太くないよ。あ、でもこっちなら」
と薬指に嵌めなおして。
………………………あれ?
ナミさんの顔を見ると、ボンッ!と音立てるように真っ赤になった。
ああああああああああああああああああああああああもう!俺のクソバカ!
「んナミさーーーーん!!」
「きゃあっ!ちょっと!」
がばーっと抱きついて振り回すみたいに揺すると、ナミさんはきゃあきゃあ言いながら足をジタバタさせて
もがいた。
構わずに顔中にキスの暴風雨を降らせる。んーーーーっ!と唇押し当ててから離すと、ビックリして泣き
そうな顔になって見上げてくる。
「あーもう!俺も素直に指輪にしとくんだった!明日朝イチで買いに行くからね!」
「ちょっ…良いわよ別にそんなの」
「良くない!あーもうあーもう好きだ好きだ大好きだーーー!」
叫びながらもキスの嵐。ネジ一本どっかに吹っ飛んだみてぇに好き好き愛してるの連発で、ぎゅうぎゅう
抱きしめてる間に、気がつけばソファの上に押し倒していた。
「すんげぇ好き。愛してる」
「…バーカ」
ナミさんは笑ってたけど、ぎゅうっと抱きしめて頭抱え込んで唇を深く合わせると、積極的に舌を絡ませて
くる。なんか感動的過ぎてどうかするかと思ってたんだが。音を立てて熱い舌吸いあってるうちに、ナミ
さんは自然と主導権を譲ってくるから、少し余裕ができた。こういう加減もピッタリなんだよなぁと思うと、
何に感謝して良いやら。
「運命かな?」
「何が?」
「…俺たちがこうなったのが」
ふわ、とニットの胸に触れると、唇噛んで笑う。あークソ、やっぱ好き。
ソファの上でするするニットを脱がすと、鎖骨のあたりで金の鎖がシャラ、と流れた。お姉さまから貰った
と言うブレスに合わせて選んだんだが、リングもやっぱゴールドだろうな。ナミさんが俺にくれたのとお揃い
のも考えたが、トータルコーディネイトを考えればやっぱりゴールドのほうが良い。石が嵌ったのが良いか、
それともシンプルなのが良いかとか思案しながら、まだ今はフリーの薬指へ、予約のキス。
「…ナミさん、白って珍しいね?」
ふんわり大きなマシュマロみたいなおっぱいが可愛らしいレースに包まれているのを見て、俺は思わずニヤ
けてしまった。
普段はシンプルな黒が多いから逆に新鮮だ。ナミさんは恥ずかしそうにまさぐられてるあたりを見てる。
カップのてっぺんをサワサワ擦ると、少し肩を縮こまらせた。
「だって、ニットって結構透けるし……っ」
くん、と力をこめると、眉を寄せる。上手くない言い訳だね、誰が見たって勝負下着だよなぁ、これは。
…だったら下手に弄って型崩れ起こすのはマナー違反だ。もったいないけど、と耳の横に唇寄せながら背中
に両手を回してホックを外す。ふるん、と零れた胸元を庇いながら、ナミさんは軽く睨んだ。
「…ちょっと、そっちも脱いでよ」
「脱がして♪」
「邪魔ばっかりするくせに!」
「邪魔してないよ、脱がしてるだけだもんね」
ブーツとスカートとショーツのどれが先か考えながらブラを脱がせると、慌てたようにジャケットのボタン
を外してタイを弛めてくる。負けじとスカートのファスナー下ろして下着とまとめて手をかけると、タイを
引き抜こうとしていたナミさんは足を捩じらせた。
「ちょっ…ブーツ!」
抗議を無視して腰を持ち上げて、するっと脱がす。…うっ。
「…裸にブーツってヤらしい…」
「自分でやっといてなに言ってるのよ!もう、や…ぁっ」
もどかしげに俺のシャツのボタンを外している首筋に唇落とすと、やらかい肌と一緒に鎖が触れた。
「首輪っぽい」なんて言うから否定したが、…うん、なんかちょっと「俺の」って感じするな。悪くない。
ちゅ、ちゅ、と肩先にキスしながら、ほにゅほにゅ胸を触ってるうちに、ようやくボタンを外し終わって
上着を脱がしてくる。
続けてベルトも外そうとしてるけど、俺は先にイタズラを思いついちまった。
テーブルの上に手を伸ばして…
「きゃ!…ちょ、ちょっと!何してんのよぉ!」
「ん、何って……デコレーション?」
食べかけのブッシュ・ド・ノエルから生クリームとって、おっぱいにペタペタ塗ってると、ナミさんは脚を
じたばたさせた。
「ちょっと、やだ…!コックが食べ物玩具にして良いの?!」
「俺が食べるから良いの♪ほら、あんまり暴れるとソファ汚しちまうよ」
「信じらんない……くすぐったいったら…エッチ!」
「そんな今更♪…ん、こんなもんかな」
舌なめずりすると、ぎゅっ!と鼻を抓られた。パレットナイフも絞り口金もないのに乳首の上にハート型
作ってんだから俺も大概アホだ。ナミさんは耳まで赤くなりながら睨みつけてくる。
でもさ、ほんとに嫌なら本気で暴れてくれないとなぁ。俺はその手を取って、首の後ろに掴まらせた。
「そんじゃいただきマス」
「…バッカみたい!」
そんなこと言ってられるのも今のうちだぜぇ?
焦らすようにちろちろ舌尖らせて、すこーしずつ舐める。ナミさんは時々体をピクンとさせながらその光景
を見ていた。甘さを控えたヴァニラ風味のクリームを舐め取りながら、時々表情を窺うと、だんだん困った
ような顔になって。
…はは、こりゃ良いや。なかなか肌に触れないからじれったいだろうなぁ。…おっと、そろそろ見えてきた?
「あっ…ん」
「ストロベリー発見♪」
「バカぁ…あっ、んもぉっ……」
ハートマークの真ん中にぽちんと現れたベビーピンクを舌先で突付いていると、首の後ろをぐいっと引き
寄せられた。
むにゅっとおっぱいに顔埋める羽目になって、口の周りがクリームでベトベトになる。
「んぶっ……ナミさんせっかちだなぁ」
「イジワルばっかりするから仕返しよ!」
真っ赤な顔して言って、ナミさんは吹きだした。
「顔、クリームまみれ」
俺の頭を引き寄せると、顔中ペロペロ舐めまわしてきた。く、くすぐってぇ、けど…なんか仔猫みたいで
可愛い。ナミさんの鼻についたクリームを舐め返して、ちゅっと唇におすそ分け。小さく笑って俺を見上げ
てくる顔は、もうご機嫌治したようで一安心。
…と思ってたら。いきなり、ぎゅうっ!と背中を抱き寄せられた。
「あーー…ヤラれた…」
胸の間で残ってたクリームがベタッと潰れて、俺までデコレーションされちまった。ナミさんは仕返し成功
とばかりに得意げに笑う。こんの……可愛いなぁ、クソ。
「これ、ナミさんが舐めてくれんの?」
「シャワー浴びたら?」
「一緒に浴びねェ?」
言うと、悪戯っぽく見上げてくる。よっしゃ、お風呂エッチOKでました〜♪
ボディソープをブクブク泡立てながら、体を洗いっこする。スポンジなんかねぇから全部手でなんだが、
キスしながらヌルヌル触りあってると下手な前戯より感じるんだよな。俺のコックさんも張り切ってスタンバ
ってる。ナミさんが妖しい手つきで洗ってくるから余計なんだけどよ。お返しにバストを念入りに。ヒップ
はさらに念入りに。脚の間はソフトに(…石鹸入ると沁みるって言うからな)。ナミさんはだんだん蕩けた
表情になってきて、シャワーで流している間に、ピト、と唇くっつけてきた。くちゅくちゅ舌絡ませながら
抱き合って。ふ、と息をつくと、目ぇ潤ませて何か言いたげな顔。
「何?ガマンできない?」
「どっちが?」
「俺かな…」
「ねぇサンジくん。…口でして良い?」
「へっ?」
…これは初めて聞く台詞だぞ。だっていつもは「口でする?」って聞くだけで。なんつうの、俺の切羽
詰った状況を見て提案すんだけど。俺はして欲しい時は頼むし、そうでないときは、ほら、なんだ。
どっちかっつうと…レディは嫌がるもんだっつう頭があるから、そんなにオネガイしたこともない。
それが「して良い?」とは?!
「サンジくん?」
「あ、は、はい?」
「良い?」
ま、また。俺はごくんと生唾飲むと、ナミさんの顔をじっと見た。これは…その。
「えーと、ナミさん無理しなくて良いんだよ?」
「無理じゃなくて…したいの。ダメ?」
「ダメじゃない」
…即答しちまった。
だって愛しのナミさんにそんなこと言われてみろよ!しかも風呂場でエコーかかってんだっつの!ダメなんて
言えるか?言えるか?言えねぇよな?言えねェ、普通は言えねェ!よし!俺は普通!!!
一人納得してバスタブの端に腰掛けた俺の脚の間に、ナミさんはペタリと座り込んで見上げてくる。耳に
髪の毛をかけると、片手で相棒をそっと掴んで、てっぺんにちゅっとキスをした。うは、やーべ…さっき
まで散々触られてたしな…。
玉をやわやわ揉みながら、裏筋を下から上に向かって何度もキスをする。ちゅっと吸ったかと思うと舌先で
ちろっと舐めて、上目遣いに俺の反応窺ってきたり………くぅーっ…。
思わず手を伸ばして耳の裏を撫でると、んふっと鼻を鳴らす。ピンクの舌をちろりと見せながら顔を傾けて
横咥えにすると、ぬるぬるとスライドさせた。ゾクゾクゾクッ!と腰に来る。ど、どこで覚えたのそんなの
…って俺ですけどぉーー!
「どぉ…?」
「んっ…すげ、イイ…そのまま咥えて…」
…こういう具合に言っちまうのってあれだ。自分の弱点晒してんのと一緒なんだよなぁ。ナミさんは横咥え
のままスライドを続けている。…仕返しモードなんじゃねぇだろか、とチラリと頭を掠めるけど、耳に指差し
込んでこちょこちょするとスゲェ嬉しそうな顔するし。…って、なんでフェラで嬉しそうな顔するよ。
あーっ、くそ、反則だって。あーん、なんて口開けて、先っぽ含んでちゅるちゅるっと…。
「うぁっ…!」
「…ん……気持ちイイ?」
「…う、ん」
「嬉し」
ヒエエエ!嬉しいって、嬉しいっておーい!なぁ?俺、実は余命半年とかじゃねぇだろうな!?
じゅるじゅる全体を吸い上げながら、ナミさんは少しずつ膝立ちの姿勢になってくる。ぷぁ、と唇離して、
俺をちらりと見上げると、ぽよん、とおっぱい持ち上げて………う、わ?
「…こうだっけ。前一回したっきりだったけど」
「っっ…!ナミさぁーん!」
むにゅっと谷間に挟んで押さえつけてくる。あーもう!どうしたのこのサービス!互い違いにしたり、ずるん
ずるんと上下したり、可能な限りの動きしてくんだから、タマんねぇ。
「あっ…!も、ナミさ、ん………それズリぃ…」
「…っん、サンジくん、いつでもイって良いよ…?」
クソ、いつもと立場逆転してる。せめてもの抵抗と、乳首をきゅっと抓むと、小さく声上げて眉を寄せる。
谷間からはみ出した先っちょ、はむはむしながら舌先こじ入れて…。あーっ!出してぇ!もーダメ、ダメだ、
ギブアップ!
「出るっ……!」
「んっ……」
ビュルビュルッ!と口ん中に…出……あ、あー…も…。
「…は……参りました」
トホホ顔になってると、コクン、と飲み下して悪戯っぽく舌を覗かせた。ちょいちょい、と手招きすると
立ち上がってぎゅっとしがみついてくる。ほっぺたぴとっとくっつけて、抱きしめると耳元で小さく笑った。
「…好かった?」
「うん。…どしたの、今日?」
「たまには良いでしょ。…気持ち好くしてあげたかったんだもん」
なんか俺うっかりエロモード解除しちまいそうなんですけど。いや一回出したからでなく。
顔両手で挟んでちゅっ、と口づけると、照れくさそうな顔をする。俺ときたらこんな時でもバカの一つ覚え
みたいに。
「好きだ」
「…知ってる」
「大好きだ」
「それも知ってる」
「愛してる」
「当然でしょ?」
ああ。当然って。こんなに幸せなのが当たり前って。首筋に唇押し当てて、ネックレスをしゃりしゃりさせ
ながら言った。
「…俺明日死んじゃうかもなぁ」
「それはダーメ」
「?」
顔を上げると、ナミさんは微笑みながら首を傾げる。
「指輪買ってくれるんでしょ?」
…畜生、俺の命なんか君次第。
「ベッドで続き。…で良い?」
「ん」
バスタオルでくるんだまま、ベッドに横たえる。切なげな表情で、自分でタオルを剥ぎ取りながらナミさんは、
唇の動きだけで俺を呼んだ。ふるん、と揺れるおっぱいや、オレンジ色のヘアが、ぺとんとはりついたそこ。
全部、丸見えにしちゃって、すんげぇエッチ。もう今夜中、めぇいっぱい可愛がっちゃうからね。覚悟してよ。
俺、めちゃくちゃしちゃうから。
ちゅ、とひとつキスをしてベッドの上に飛び乗って、後ろ手に隠してた円筒状の入れ物を目の前で振って
見せた。
「…えっ、なに?」
「タルカムパウダー」
バスルームに置いてあったんだよ、振り出し式のちょっと懐かしい匂いのする粉末。手のひらにたっぷり
広げて、脇腹からおっぱいを撫でまわす。さらさらした手触りが広がって…。うわ、なんだ。イイな、これ。
ずっと触っていたい感じだ。腕から脚から、全身さらさら擦っていると、ナミさんは甘えたような声をあげる。
「や、変…な、なに…あっ……」
「すげぇ好い感じだよ。サラサラでふにゅふにゅでマシュマロみてぇ」
しゅしゅ、と乳首を掠めると、ひぁ、と可愛い声。…すげぇ、こんな、初めての手触り。
「あ、やぁ…サンジ、く…ん…」
「気持ちイイ?ナミさん」
「ん………ぁっ……だって…、なんか…変っ…」
「乳首、固くなってきてるよ…?」
切なげに鼻鳴らして、肩をすぼめてこっちを見てくる。膝がすりすり合わさって…。
「疼いちゃう?」
「バカっ、だって…」
「ナミさん全身さらさらなのに、ここだけぐちょぐちょ…ヤーらしいの」
「誰の所為?!」
「俺の♪」
あぐらかいておいでおいですると、体を起こして寄ってくる。腕を取って背中から抱っこすると、さらさら
すべすべの肌がぴたっと胸にくっついた。ほっぺにちゅっとキスをすると、くたっと背中凭れさせ、あんよ
開いて大胆なポーズ。おっぱいふにゅふにゅ揉みながら、さっそくヌメったスリットをつうっと指でなぞる。
トロリと零れるジュースをすくって、下から上に向かってなぞり上げればお口が開いてきて、ナミさんは
可愛い声で鳴きながら俺のほうへ振り向いてくる。唇を吸いながら花びらを広げていくと、ますます蕩けて。
乳首をくにくに捏ねながら、指先を揺らしてスリットへ沈めていくと後から後からジュースが溢れてくる。
ちゅぷ、ちゅぷ、とエッチな音立てて…
「あっ…あ、好い、サンジく…」
「ナミさん、前見てみなよ」
「え?…あっ!やだァ!」
ベッドの足の方にはでかい姿見。腿をぱっくり開いて俺に弄られてる様子が丸写しになっている。鏡の中で
目が合うと、ナミさんはかぁっと顔を赤らめた。
「や、やだっ!ちょっと、あぁんっ!」
「やだって言いながらまた濡れてきてるよ。…あぁ、もう指二本入っちまう」
「ぁっ、んやぁっ…拡げちゃ…あっ」
ジェリーピンクの内側が丸見えになるように大きく広げると、ビクビク体を震わせながら、ナミさんは鏡から
目を離すことができなくなって。指が出たり入ったりしてるのを見ているうちに、ひくん、と入り口が蠢き
出す。大事なスイッチを指で抓むと小さく叫んで、シーツをぎゅっと握り締めた。くちくち揺すぶりながら
掻き出すように内側を擦ると、俺の肩に頭をいやいや擦りつけて、涙目になっている。見えると興奮倍増
するんだよなぁ…エロい顔しちゃってもう♪
「あっ、あっ…や、ん…そんなに…し…たら……」
「たら?」
「イっちゃ…う、…んっ……」
「良いよ?イって?」
「一緒が良い…」
「それはまた後で♪」
「やぁあんっ!」
ヤらしい音をたっぷり聞かせるように抜き差しを激しくする。プリプリにしこったスイッチを親指で擦ると、
切なげな声上げて。耳に舌差し込んで舐りまわすとビクビクッと震えて、つま先をきゅっと「グー」にする。
好いとこ全部いっぺんに可愛がられちゃあ、ひとたまりもなく…。
「やっ、やっ!…あハあぁあッ!!」
ガクンと体が弛緩して、俺の胸に凭れながらナミさんは浅い息をつく。ぎゅっと抱きしめて落ち着くのを
待ってると、鏡の中で目が合った。
「…ナミさん今日感じやすくねぇ?」
「だってサンジくん、焦らしてばっかり…」
「それだけ?」
「………鏡」
「やっぱり♪んじゃあせっかくだからこのまま最後まで」
「んもぉ、意地悪!」
「もう限界?」
「…どっちが?」
「俺〜♪」
へらっと笑うと腰浮かせてくる…積極的で嬉しい限りデス。ヌルヌルの入り口に相棒ぴとっとくっつけると
鏡見たままゆっくり腰を落として…にゅるる、と飲み込まれてく様子が丸見え。全部納めたところでナミ
さんはブルッと背中を震わせた。
「ね、ねぇ…やっぱり、これ…恥ずかしい…んっ…」
「だから良いんだって…ナミさんの中すげぇヒクヒクしてるよ」
「んっ、ん、…や、やぁだ、ちょっと…」
おっぱいむにゅむにゅ揉んでると、動かないのがもどかしいのかだんだん腰がくねってくる。くちゅくちゅ
音が聞こえたのに気がついて、泣きそうな顔をした。そりゃそうだよなぁ、あんよ開いてズッポリ咥え込んだ
まま、好き勝手されちゃって善がってる自分の姿なんかなかなか見る機会ねぇもんな。ちゅっと音立てて
肩にキスすると、我に返ったみたいに俺の顔見て、かぁっと顔赤らめる。かっわいいなァ…食っちゃいてぇ〜
…ってアホか、今その真っ最中だっつうの。ヌプン、と催促するように下から揺すると小さく声上げて。
「ナミさん動いて?」
「だっ…て…恥ずかしい…」
「んじゃちょっと協力♪」
ぷちゅんとスイッチを剥くと、掠るかどうかくらいで触れる。きゅんと入り口が締まって、途端にくなくな
腰が揺れ出した。ヌルヌル擦れて気持ちイイんだけど…
「…もうちょっと大きく」
「やっ!…あぁ、ん…できな…」
「んん?いつもはもっと動いてくれるのになぁ…ほら」
「ひぁっ!」
ズン!と下から突き上げると反動でぬるんと上に逃げる。ビクビクッ!と背筋を震わせながらまた沈めて…
あ、あーキツぅ。一回動いちまうと気持ち好さのほうが勝っちまうんだよなぁ。ナミさんは目を閉じたまま
ゆっくり腰を上下させている。
「ナーミさん、ちゃんと見て」
「や、や…あっ…ん、ダメ…」
「俺のが出たり入ったりしてんの見て?」
「バカぁ、もっ…あぁぁん!」
それでも真っ赤な顔して目を開けるとまたきゅっと閉じたりして…くぅう〜っ!………ダメだこっちが限界。
小刻みに揺らすようにヌプヌプ抜き差しすると、可愛い声で鳴きながらだんだん大胆に腰を使ってきた。
乳首を指先で捏ねるとますます動きを激しくして、我を忘れたように唇を喘がせる。だんだん前かがみの
姿勢になっていくのを、四つん這いにさせて、深く浅く前後すると、ヒダヒダがぬるんと絡んで締め付けて…。
「やっ…あーっ!ダメ、サンジくっ…」
「っは……ナミさんすげ、…イイっ…」
「あっあっあっ…キちゃ…ぅ」
両腕を掴んで体を引きあげると、背中を仰け反らせて叫ぶ。ガクガク揺すぶりながら奥へ届くように突き立て
れば、おっぱいが大きく揺れて、朧な瞳から涙が一筋。きゅうっと締め上げる内側が擦れて最高に気持ち
イイ。ジュプジュプ音立てて突き上げると、一際高い声で鳴いて…。
「あ、やっ……あハぁぁああっ!」
「んっ……!」
きゅわぁっ!と締め付けられてたまらず発射。ドプッと全部ナミさんの中に…。
………二回目だっつのに多いな俺。
ぬるんと引き抜いてたちまち溢れてくるのをティッシュで拭いながら、ぐったり突っ伏してされるままに
なってる横顔にキスすると、パチっと目を開けてちょっと拗ねたような顔で唇尖らせる。
あれ、起きられないほどしちゃった?俺。首傾げると困ったような顔で一言。
「……お風呂」
「ん?」
「洗って。…動けないし…も、ベタベタ」
「……えーと。…三回目になっちまうかもよ?」
「んも、バカ。良いからお風呂!」
手を伸ばしてくるのをぎゅーっと抱きしめて、俺は彼女の耳に囁いた。
「今思いついたんだけど」
「…何よ」
「サンタクロースより先に、君が欲しいもの上げられる男になるのを目指そうかなって」
絶句した彼女をバスルームへ抱えて。
その後?ちゃあんと洗って差し上げたぜ?…中までバッチリ。
「サンジくんさぁ、結局あれつけてないよね」
「…ナミさんこそ」
クリスマスから数日、今年もそろそろ終わりという頃になって判明したことなんだが。正直言って手を使う
職業に指輪は不向きというわけで、せっかくのシルバーリングはすっかりウォレットチェーンのチャームに
成り果て。ナミさんはナミさんで書き物する時に気になる、と言ってつけてくれない。邪魔にならないように
シンプルなデザインのを選んだんだが、どうやら引き出しにしまいこんでるらしい。ネックレスはしてくれ
てるから良いんだけど、そのうち肩がこるとか言い出しそうだな。苦笑いしているとテーブルで本を読んで
いたチョッパーが。
「なぁ、あれってなんだ?」
「なんでもねぇよ」
ナミさんにいただいた本から顔を上げて聞いてくるのを小突いて覗き込めば、挿絵の男女が手を取り合って
見詰め合ってるシーンだった。この話ってあれだよな。俺に例えりゃ包丁を質草にすんのと一緒だよな。
…それは到底無理だ。もっとも、そこまで貧乏じゃねぇっつう状況があるからだが。それにしても。
「俺は美談には向かない…」
「色々教訓になったということで」
ナミさんと顔見合わせて笑うと、チョッパーが不思議そうに首を傾げた。不必要なものが必要になる時が
男女間では往々にして起こるというわけだ。そして減煙生活は続く。
end.
******************************************
お疲れ様です。長くてエロくてすいません。
サンジはGM号の石田純一ですか?(明石屋さんまという説も)他の奴らはクリスマスだからって
(ごく普通の女の子が望むような)気の利いたことはできないだろうというわけでプチバブリー
やってみました。しかし煙草減らして金策。いや、バカになりませんよ、煙草は。ええ。
18,9の頃って何の深刻さもなく指輪とかあげたりもらったりできましたよね(遠い目)
個人的にはチョッパーの誕生日祝ってやれてよかったです。タイトルはマライア・キャリーです。
あのころは可愛かったなー。
暇人ゆえに読むのも速い榊です
>>ななまるにー様
またもやご馳走様です!!
読んでいてこっちが照れたり
思わず笑っちゃったり
ドキドキさせられたり
盛りだくさんですね。
もともとサンジ好きなんですけど
にー様のSS読む度にますます好きになっていくんですよねぇ(*^^*)
イブの朝から素敵SS読んじゃったよー!
はぁ〜エチーなナミさんとかサンジのごちそうとか…
いろいろおいしかったです!!
にー様サンタ、プレゼントどうもありがとう。
ぐはーーーー!
時間のあるときに纏めレスをと思っていたら
大量にキテル━━━━━━(゚∀゚)━━━━━━ !!
神々よ・・・・萌えをどうもありがとうございます!!!
>サンナミパラレルサマ
長編の場合、途中にレスを入れるのは個人的に難しいので、簡単に。
結末を楽しみにしております。
ナミの藻掻くその苦しさと、サンジの優しさに痺れます。
>榊サマ
コニスーーーーーー!
ほとんどにーさんと同じ感想です。
美味しいシチュにハァハァ、ロビンちゃん登場にドキーリ
メロメロモードナミさんにハァハァ
ごちでした!
>さいたマンサマ
お久しぶりです。そしてワロタです。
エロギャグサイコーです。
>兄さま
以前サイトの掲示板で言っていた「愛ある3P」来ましたね。
会話のテンポの良さと、エロ度の高さにひたすらハァハァ
んもう、濡れちゃう〜♪
そしてクリスマスシリーズ大トリ。
バカップル、キタ━━━━━━(゚∀゚)━━━━━━ !!
言葉が出ません。
ラブでエロで、パーフェクト!!!
ナミが可愛くて可愛くて可愛くて…
サンジがナミにメロメロでメロメロで…
愛だよ、愛!ふたりの愛が輝いてるよ!
↑壊れすぎてスミマセン。
計6本のクリスマスプレゼント!
本当にお疲れさま。そしてありがとうございました!!
神々に感謝 & Merry Christmas!
398 :
LIK:03/12/24 23:57 ID:uXX/NjeF
>ななまるにー様
ぐはっサンナミバカップルキターーーー
もー散々ガイシュツですが、
にー様のSS読むだけで幸せになれます!
っていうか幸せにならなくっちゃ、って思えます。
萌えまくりです。
あーいいなあ。流石にー様。
そんなにー様に萌えただなんてコメントを
頂いて(
>>338〜のルナミです)、
幸せで死にそうです。あーーー(壊)
ありがとございましたー!!
あーーーーーーーーーー
_| ̄|○|||||
>LIKサマ
すみませんすみませんすみません!!
レス文の行が長くて編集した際、謝って消してしまっていたようで……
なんか意地悪をしてレスを入れなかったような感じで本当にごめんなさい。
愛が伝わる物語をどうもありがとうございました!
ナミの可愛い揺れる思いと、男前なルフィ。
ご馳走様でした。すっごくよかったです。
次回作も期待しています!!
みなさま、聖夜を楽しくお過ごしでしょうか?
Merry Xmas!!
ああーーーーー素敵だ………!!
皆様乙です!!
ちゃんと感想入れようと思ってるのですが、忙しくて……でも全部読んで全部ハァハァしてます。
人の道は踏み外しても(待て)やっぱりエロの道は踏み外せない!!
そして華麗に400ゲット。
短編 任●堂兄弟な誤解
------------------------------------
「ん?ウソップ?何やってんだ?」
「あ?これか。昨日島に落ちてたのを拾ったんだけどよ。
『マリ●&ル●ージRPG』っていうゲームらしいな・・・」
「・・・ウソップ・・・これ・・・」
「どうしたルフィ?」
「このおっさんの鼻、チンポに似てるな」
「!!!!!!!」
「なんだなんだ?」
「あ、ゾロ!これ見ろよ。このおっさんの鼻チンポに似てるぞ!」
「はは、これか・・・チンポブラザーズってか?」
「!!!!!!」
「アイテムもキノコかよ。チンポゲームだな」
「サンジ!」
「シロップだってよ!媚薬の間違いじゃねぇの?」
「男につかっても意味ねぇだろが」
「お、説明書見ろよ」
「ん?
「この女の子可愛いな・・・へぇ、女王・・・ピーチか。うまそうだな」
「いろんな意味でな」
「!!!!!!」
* どうする?
|> たたかう |> どうぐ
|> まほう ||> にげる
ピッ
* 任●堂信者は逃げ出した!
─船のどっか
「あれ?ウソップー、どうしたんだ?」
「チョッパーか・・・」
ゴン!
バシャァッ!
「あ!薬が!いろいろ混ざっちゃってる・・・ウソップ大丈夫?」
「チョ・・・・・」
「へ?」
「チョッパー・・・・・」
「?」
「や・・・・・」
「?」
「やらないか」
「ぎゃあああああああああああああああああ!!!!!!」
続かない。
>>どろんぱ様
あーーそんなぁ。そんなありがたいお言葉いただいたら、
またはりきって書いてしまいますよ?
わざわざありがとうございます、うれしーです!
>>さいたマン様
ウソチョキター
貴方の思考回路を見てみたいw
ステキにイカれてそうで(褒め言葉です)最高です!
やべぇ、さいたマン氏、小学生レベルで
楽しすぎるぞ!(イイ意味で)
小ネタヽ(´ー`)ノバンザーイ
>さいたマン様
いつも笑わせてもらってます。
そのおもしろ脳細胞わけてください、ぜひ。
>前作に感想くださった方々
あんなダークな、感想書きにくい話だったのに…どうもありがとうございます。
少なくともいい反応はないだろうなと思っていたのでうれしかったです。
そしてナミさんを幸せにするべくなんとか書き上げました。
予告どおりコテコテの展開、一応クリスマスものです。
遅れてしまったのがとても悲しいですが。
それでも落とさないとかわいそうなままになってしまうので。すみません。
長いのにエロはまったくこれっぽっちもありません!!ご注意を。
内容はシリアスです。
うざーな方はスルーしてください。
ではどうぞ。
『Happy happy Xmas!』
クリスマスの朝、私は彼の胸の中で目を覚ました。
カーテンの隙間から差し込む光はそんなに強くない。まだ早朝と呼べる時間なんだろう。
私を抱いて眠るサンジくんは、まったく起きる気配を見せず、寝息だけが聞こえる。それでも私を放そうとしないのがちょっとうれしい。
―大変だったもんね。ゆっくり寝てね。
彼の体温に包まれて、私は昨日までの出来事を振り返っていた。
12月に入ってサンジくんはとっても忙しくなり、私たちはほとんど会っていなかった。
学校には来てても、放課後はすぐにバイトに行き遅くまで働いている。
携帯の着信が待ち遠しい日々が続いていた。
「もしもし」
『んナ〜ミさ〜ん、おまたせ〜』
いつも、この言葉で会話が始まる。この時間が最近の私たちをつなぐ唯一の架け橋。
その日あったできごとを話すだけ。他愛もない会話。それでも楽しい時間はあっというまに過ぎていく。
―今日はどうしても彼と会う約束をしないといけない。そろそろ切り出さないと……
でも。
アノコトを話したら、もうこうやってしゃべってくれなくなるかもしれない。
笑顔を向けてくれなくなるかもしれない。だけど…言わなきゃ。
こんなに好きなのに――!
熱い雫がぽたりと落ちた。
『…さん、ナミさん?どうかした?急に黙り込んで』
耳元から聞こえる声にあわてて取り繕うように言葉を返す。
「ううん、なんでもないの。ごめん。少し頭痛がするから…もう、寝るわ」
ほほを手で拭いながら携帯の向こう、心配そうな彼に向かってそう言う。
『えっ大丈夫かい?カゼかな。ちゃんとあったかくして寝ないとダメだよ』
「うんありがと。ごめんね、ほんとに」
『いや、謝るのはこっちだよ。本当にごめんな、毎日こんな時間になっちまって。
でもクリスマスは1日中空けるからもうちょっとだけガマンしてね。大好きだよ、ナミさん♪』
「私も…大好きよ…」
『ありがとう。じゃあ、おやすみ』
「おやすみ」
電話を切ってそのままベッドにごろんと横になる。
私の運命は、あさって決まる。
その2日後にイブ、か。
華やかなイルミネーションと着飾った恋人たちで街が彩られるその日。
この私に聖なる夜は訪れるのかしら……
私は、数ヶ月前まで援助交際していた。それをやめさせてくれたのがサンジくんだ。
始めは同情じゃないか、と優しすぎる彼を疑ったりもした。
でも今はそんな考えを持ってたのが恥ずかしくて顔がほてってくるくらい。
彼の側で時を過ごせるのがとても幸せ。彼は最高の恋人。
…ただ、彼に拒絶されてしまうかもしれない、という不安の固まりが、私の中にはある。
私が、サンジくんにどうしても言わなきゃいけないこと。それは…
援助交際を始めた理由。
誰にも言えない、私の最大の秘密。
終業式も終わり、ついにそのときがやってきた。
いつもならサンジくんが教室に迎えにきてくれるんだけど。あえて、ここに、呼び出すことにした。
待ち合わせ場所変更のメールを入れ、彼を待つ。
これでもう後戻りはできないわ…握った両手に力が入る。
「気にしないよ」と言ってくれたあの笑顔が思い浮かぶ。うん。サンジくんを信じよう。
そのうち彼が、コートを翻しながら走ってくるのが見えた。
「ナミさーん、寒いのになんでこんなとこで待ち合わせ?なんか、こういう人が来ないとこって多いよなぁ、ナミさんて。
変わったとこ呼び出されると資料室のことを思い出すよ」
へへと笑いながら、寒さに震えながらポケットに入れてた手を差し出して「帰ろう?」と言うサンジくんに、私は意を決してゆっくり言った。
「あのね。話が…あるの」
ここの重い扉は予め鍵を開けておいた。それを押し開けて、無言で中に入る。
怪訝そうな顔をして、それでも深刻さを感じてか何も言わずについてくるサンジくん。
床が二人分の足音をきゅぴきゅぴ鳴らしている。
足が震え、冷や汗が流れる。心臓が張り裂けそう。
私は歩みを止めた。目の前には開け放たれたままの扉。ここに来るのはあのとき以来始めてだ。
サンジくんも私の隣に立ち、同じ方向を見ている。
バスケットボールがひとつ寂しげに転がり、その奥には数枚のマットが積まれている。
扉の上には『体育用具室』と書かれたプレート…
―目をつぶってここから走り去りたい!
そんな衝動を抑えて大きく深呼吸し、震える声で告白する。
私…ここでレイプされたの……それが、「初めて」だった。
まだ半年も経っていないわ。
相手は…トモダチだと思ってた男。
だから…私は、汚れてるの……黙ってて、ごめんなさい…
静かに、でもはっきりとそれだけ言って目を閉じた。
サンジくんの反応を見るのが怖かった。
電話したり、一緒に帰ったり、映画観たり…もうそんなこともできなくなるかもしれない。
これで、私の側からサンジくんがいなくなってしまうかもしれない…
そう思うとまた自然と目元が熱くなってくる。
しばらく彼は黙っていた。そしてひとつため息をつく。
それは、私には絶望を知らせる合図のように思えた。しかし。
「顔上げて。ナミさん」
思いがけなく柔らかい口調。彼を見ると、困ったような笑顔でハンカチを出し涙を拭ってくれる。
そして。
「…今までつらかったろ。もう大丈夫だから。俺が君を守るから」
私の体はサンジくんに抱きしめられていた。
その瞬間、我慢してきた気持ちが溢れ出る。何年ぶりだろう、あんなに声をあげて泣いたのは。
とどまることを知らないように、涙は彼の胸を濡らし、私の不安を洗い流していく。
サンジくんの唇が私の髪の毛に寄せられる。耳にも。おでこにも。ほほにも。
泣きじゃくる私をあやすように、たくさんのキスが降ってくる。
そして、唇にも…軽くふれると優しい瞳が泣き止んだ私を見つめる。
「帰ろっか」
笑顔でそう言うと私の手を取って歩き出した。
……今考えると、このときのサンジくんはいつもと何か違ってた。
帰り道も、ほとんど口を利かず何か考え事をしてるようだった。
それでもきつくつないだままの手は温かくて、一度も離されることはなかったけど。
その夜から連絡が取れなくなったサンジくん。
昨日までと比べても更に忙しいから、と電話もできなくなった。
でもメールは送られてくる。『あと2日だから楽しみに待ってて』という簡単なものだけど。
急につながりが薄くなった感じがして、不安になった。
でも私は彼を信じるって決めたから。
焦らない。迷わない。あと。2日。
長い長い夜が過ぎ、寒い寒い朝が来て。
クリスマス・イブ当日。しかし午後になってもサンジくんからの連絡はない。
不安を押し殺し、出かける準備を始める。シャワーを浴び、念入りに体を洗う。
バスタオルを体に巻きつけ、髪の毛をタオルでまとめると、クローゼットから出したのはまっしろなワンピース。
この日のために新調した。ノースリーブで、大きくあいた胸元はファーで飾られている。
私をいつもの何倍も女の子らしく見せてくれそうな、そんな期待を抱かせる。
姿見の前に立ち、ドレスを体に当てて微笑んでみる。
サンジくん、ドレスアップした私を見たらなんて言うかな。
あぁ、早くサンジくんに会いたい…!
そのとき、バッグの中で携帯が鳴ってるのに気づき、急いでバッグを手繰り寄せる。
逸る気持ちを抑えて電話に出ると、そこから聞こえてきたのは、いつもより少し疲れた感じのサンジくんの声。
『あ、ナミさん?連絡できなくてごめんな』
「いいわよ、だって忙しかったんでしょ?しょうがないじゃない」
『ほんとごめん。それで悪いんだけど、今晩8時にうちに来てくれないかな』
遅いと思ったけど、駅まで迎えに行くから、というサンジくんの言葉に仕方なく了承した。
『じゃあ待ってるから。またあとで』
そう言って電話が切れた。
…絶対おかしい。いくら疲れてても用件のみのことなんて今まで一度もなかったのに。
いつもと違う言動に、ここにきて不安で胸が押しつぶされそうになる。
暗に遠ざけようとしてるように感じる。例のことが原因としか思えないこのタイミング。
サンジくんを信じたい!でも、こんな気持ちじゃぁ…!
だんだん彼の言葉が信じられなくなっていってた…
電車の中はカップルと会社帰りの人たちで混雑してた。
サンジくんに早く会いたい気持ちと、少しでも遅く本当のことを聞きたい気持ちがケンカしてる。
しかし、電車は時刻表どおりに駅に着き、仕方なく、改札を出たところでサンジくんを待つ。
すぐ側では、カップルが人目もはばからずいちゃついていて、憂鬱な気分が倍増される。
ため息をついて、コートとワンピースのしわを直し、ブーツの汚れを軽くふき取る。
会いたいのに。でも会いたくない…不思議な気持ち。
彼は、どんな気持ちでいるんだろう。会いたいと、思ってくれているだろうか。
そんなとき人の流れに逆らってこっちに走ってくる人に気づく。あれは…サンジくんだ!
私のために一生懸命走ってきてくれた…
それだけで思わず顔がほころんでしまう。やっぱり会いたい気持ちの方が強かったみたい。
「ナミさん!ごめん!待たせちゃって…」
はあはあ言いながら肩で息をしてるサンジくんを見て、不安なんてどこかに飛んでいってしまった。
黒いロングコートを着てるサンジくん。乱れた髪の毛を手ぐしで直すサンジくん。
私を見て笑いかけてくれるサンジくん……好き!全部好き!!
抱きついた私に驚いて少しよろけたけど、すぐに体勢を立て直して抱きしめてくれる。
「あー良かった、来てくれて。連絡しなかったから怒ってるかと思ってた」
耳元でこっそり教えてくれたのは彼の気持ち。
「怒ってはないけど…すごく不安だったわ。あのことを、言ったその日からだったし。サンジくんが離れていっちゃうかもしれないって」
「あー全然そんなつもりじゃなかったんだけど。でも不安にさせてごめん」
そう言っておでこにキス。これだけで嬉しくなってしまう。
「今日は、いっぱい甘えさせてくれる?」
「もーちろん♪邪魔するヤツがいたら俺が三枚にオロしてやるよ」
彼の部屋で、彼の作った料理を食べて、シャンパンを飲んだ。
おいしくて、楽しくて、嬉しくて。最高の時間。
でも聞きたいことがある。…聞いてみようかな。何か言われたらアルコールのせいにして。
「ねえサンジくん。今日電話くれたとき、なんかおかしくなかった?」
「えっ、そう、かな」
「ほら、やっぱりおかしい。なんか私に隠してなぁい?」
シャンパングラスをくるくる回し、上目遣いに彼を見つめる。
うっ、と言葉につまったサンジくんは「怒んない?」と聞いてくる。
「怒んないわよ。たぶん」
そのたぶんが怖いよなと苦笑して、彼は話し始めた。
「君が俺に話してくれたこと、あるだろ?あれ、すごくうれしかったんだ。あ、変な意味じゃなくてね。
女の子にとってあれほどつらいことはないと思う。なのにそれを話してくれたってことは、俺のこと信用してくれてるんだなーって思った。
でも、だからこそ許せなかったんだ、君を傷つけたヤツがそれでものうのうと学校に来てるっていうのが」
そこまで言ってシャンパンを一口飲む。
「正直に言うよ。俺、気づいてたよ。君は…レイプされたことがあるって」
「なん、で?いつから?」体が硬直し、声が震える。
「初めてナミさんを抱いたとき、君の言ってた事からなんとなく。だけどもちろん確信なんてなかったよ。
でもこの間君が言ってくれて、自分の想像が間違ってなかったことを知ったら、とたんに怒りがこみ上げてきて…」
サンジくんが言ったのはこうだ。
私といるのを見なくなってやっぱり半年くらいだったから、なんかあると思ってまずはロビンに会いに行ったらしい。
ロビンは最初はいやがったけど、説得されて自分の知ってることを全部話した。
当然、相手の名前も出て、サンジくんはソイツにも会いに行った。
そして…
「私のためにアイツをぶん殴ってきた、ってこと…」
片づけをしながらサンジくんが答える。
「ああ。でも、別に肩持つわけじゃないけど、すごく反省してたよ2人とも。
特にロビンちゃんは嫉妬にかられて発した一言が、こんなことになるとは思ってなかったって、許してほしいって泣いてた。
あのバカの方は、会いにきた理由話したら、神妙な顔で悪かったって言ってたし……だからって許せることじゃねーけど。
…勝手なことして本当にごめん。でもけじめっていうか、少しでも早く君を呪縛から解き放ってあげたかったんだ」
「呪縛?」
「うん、そう。君は自分のこと『汚れてる』って言ったろ?それは違うよって、俺の手で示してあげたかった」
そう言ってキッチンから出てきたサンジくんの手には、花束。
「メリークリスマス、ナミさん。これ、受け取ってくれるかい」
それは紅いバラの花束。でも中に、葉っぱのついた小さく白い花がいくつか見える。
「これが理由その2。白いのは、君の大好きなみかんの…その花。これを探してたんだ」
結構大変だったよ、とやさしく笑う。
「でね、みかんの花言葉って知ってる?」
「知らないわ。みかんにもそんなのあるの?」
小さなグリーンのカードが差し出される。そこには金色の文字でこう書かれてあった。
『純潔・清純』
その言葉にどきりとする。私の失ってしまったもの…
「俺は君のために持ってきた花で、君に思いを伝えたかったんだ。
君は、汚れてなんかないし、何も失くしてなんかないよ。ナミさん」
私を受け入れようとしてくれてるサンジくんの思いに涙があふれる。
「でも、俺からの一番のプレゼントはそのカードの最後の言葉」
黙ってサンジくんを見つめる。
『花嫁の幸せ』
確かに、輝くようにそう書いてあった。
「まだガキだから、約束しかあげられないけど。いつか、って思ってるから俺」
顔を赤らめながらサンジくんが私の手を取る。
手のひらに乗った小さなジュエリーボックス。その中には小さなリングが光ってた。
「俺にとっては、今ここにいる君がすべてだ。だから…」
「俺が君を幸せにするよ、か…」
右手の薬指に光るリングを見ながらそうつぶやく。
残念ながら左手の薬指には少し大きいリングを見て、サンジくん、すごくがっかりしてた。
せっかくあそこまで決めてたのにね。
…でも、ほんとに嬉しかった。ゆうべのことは一生忘れない。絶対に。
まだ先は長いからいつまでも待ってるわ。左手にリングが輝く日を。
そして、朝日が射す中、となりで眠る大好きな人にキスをする。
「サンジくん、愛してるわ……」
終わりです。
読んでくれたみなさんありがとうございました。
エロパロ板なのにまったくのエロなしで申し訳ない。
とりあえずパラレルはこれでおしまいです。
エロ入れられなかったのがかなりクヤシイのでまた来年リベンジしに来ます。そのときはまたよろしくお願いします。
では、よいお年を。
意味がわからねーよ、さいたマン・・・。
しかしワンピへの萌えは伝わった。
さいたマン氏はシュールの極みだからね。個人的にはスキ
ところでウソップといえばさいたマン氏って感じだけど
真面目なウソップ話も読んでみたい。やっぱカヤがいるから難しいかな。
カヤとの間柄もどうしてもほのぼの兄妹愛っぽいので想像するし。
あと、最近いびられたり強姦魔だったりばっかりのかわいそうなゾロを
シビれるほどカッコよく書いてくれる神も待ってみる。タノムヨー最近救えねー(笑)
でもななまるにー氏のは毎度萌えるんで3Pいびりでも何でも来いだ。
サンナミフィーバーもまだまだみんな続けて下せえ!
妖艶だったり実は純真だったりの色んなロビンたんも見たいぞ。
要望ばっかですいません、新年に向けて願望をまとめて吐いてみた。
そして気が付けばもう400kb越え…これだけ投下続きじゃ無理も無い。
まだ大晦日ネタが残ってる(笑)けどみなさんお疲れ様。
年の瀬ネタと年明けには姫始め
ネタがありますな。
419さんが書いているように
実は純真ロビンなんて、そういえば全然想像
したことなかったな〜&読んだこと無かったな〜
と思って、眼からウロコ・・・
読んでみてぇ〜
いかがですか?神々様〜(・∀・)
>421
見習Bさんとこのロビンは純真だと思うけど。
神々もこの時期ははさすがに忙しそうなので無理は言えないですが。
・・・でも期待。
Bさんとこのロビンは衝撃でした。乙女ロビンちゃん…
私も新年はもっとロビンを書きたいな〜
元々ロビンスレでロビンを書きたくてエロの道に入ったというのに、気づいて
みたらナミが多かった。
みなさま、ロビンのカップリング誰がいいと思います?
私は今のとこリレー以外だとゾロしか書いたことないんですが。
GM号の中でならゾロかサンジでロビンがイニシアティブ取る系が
オーソドックスそう。
でもルフィ相手にはペース崩されるロビンとかも萌えるかも。
他ならやっぱりもっと大人の男としっとり関係なのもいいなあ。
自分はエースとか面白いと思う。
ルフィの要素を兼ね備えつつ、ゾロやサンジには無い大人の魅力もある。
是非どろんぱさんの文章で読んでみたいです。
ココで見たシャンロビに意外にも萌えますた。
クリスマスネタが間に合わずに、新年ものに直してるアホもここにおります〆(T▽T;)
なんかロビンで盛り上がってる。嬉しい。
レスありがとうございます。
サンロビを自分が書くとどうなんだろうなと、最近考えたりしています。
シャンロビ、この前投下のあった新神の方の萌えました。
KINOさんの少女ロビンのシャンロビも個人的に好きだったり。
ゾロロビしか書いてないとか書いた後に、自分もシャンロビ前に書いていたこと、
思い出しました。書いた人間が覚えていないようじゃSSとしてもまだまだだって
ことですね。
エーロビ、以前エース祭り企画の際に私も考えていたんですけど、エースは自分の中で
キャラが掴み切れていないのと、エース出すならDのことを絡めたいよなとか考えて
いたら、結局書けず仕舞いでした。
本編で絡みのないふたりだから、どう絡めるのかがポイントでしょうね。
>425
嬉しいお言葉ありがとうございます!
>KINOさん
シャンロビでしたよね?
楽しみにしています。
>サンナミパラレルサマ
完結、お疲れさまでした。
二人の幸せに乾杯!
>さいたマンさん
チンコネタキタ━━━━━━(゚∀゚)━━━━━━ !!
ルナミバカップルもの投下させていただきます。
苦手な向きはぜひともスルーで。
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アイスキャンディー
晩ご飯の後。
暖かいラウンジにいたらアイスが食べたくなって、サンジくん特製のアイスキャンディーを食べていた。
んーーっ、美味しい!
寒い日に暖かい部屋の中で食べるアイスってどうしてこう美味しいんだろう?
ミルクアイス。この前上陸した際、酪農家から分けて貰った牛乳と生クリーム使って。さっぱりして、
しつこくなくって、でもコクがあって。
部屋の中の暖かさで溶け掛かった部分をペロッと舐め上げて、パクッと先からくわえ込んだら。
あいつのいやに熱い視線──
「なに?」
「それ、うまそーだな」
「うん。美味しいわよ」
「おれも貰ってこよ」
「もうないわよ」
「ほ、ほんとかよ?」
「ちょっと遅かったわね」
「ナミ、それくれ」
「やだ」
「なんでだよ?ケチ」
「ケチで結構」
「ケーチ、ケーチ」
「子供みたい」
「子供じゃねぇぞ?」
「どこが。全く子供じゃない」
ルフィは拗ねたように口を尖らせたが、その言葉通り「子供じゃない」こと、あとで散々思い知らされた。
「……あっ…んっ……あ!」
ルフィの舌先が私の体中を這い回る。
一番触れて欲しい、とろとろに蕩けきったあの部分だけは巧妙に避け、額から足先までルフィのキスは降り注ぐ。
「……んっ、んっ、んっ……あぁぁっ……ルフィ…お願い…」
「なにがだ?」
内股の敏感な箇所を指先は這うのだけど、肝心な場所は素通りしてしまう。
お尻、太股を伝って、ふくらはぎまで愛液は流れ出しているというのに。
びくんびくんってあそこが脈打っているのが自分でもわかるの。
欲しい──欲しいの……!
「舐めて」
私が言う前に先を越された。突き出す、大きくなったアレ。
いつもなら自分から頼むことってないのに。
どっちかって言うと、私からルフィにもっと感じて貰いたくてしてるんだけど。
ちらっとルフィの顔を見ると、ラウンジの時と同じ熱い視線。
「さっきアイス食べてただろ」
「──うん」
「あれ食べてるとき、して貰いたくなった」
「あんたそんなこと考えてたの?」
「アイスくれねーから」
──やっぱり子供じゃない。
「これって、取引?」
「とりきひって?」
「と・り・ひ・き。さっきからじらしてるのって、これを狙ってたのね?」
にししって悪戯っぽく笑う。
バレバレよ。
私はちゅってルフィに接吻づけしてから、屹立した先端にキスを落とした。
「はぁっ」ってルフィが熱い息を洩らす。
固くした舌先を尿道口に差し込んで、ちろちろと動かす。
ルフィの吐息が熱くなる。
固くした舌先で裏筋を行き来させれば──
「あっ」と私の頭に置いた手元に力が籠もる。
今度はお返し。
さんざんじらされたお返しに、今度は私がじらしてあげる。
唇で裏筋部分をスライドさせるように刺激して、カリの段差のとこを舐め回して。
ルフィの熱い息が耳許に掛かる。
足の間から見上げると、切なそうな表情。
私の視線に気づいてにっと笑顔を向ける。
──かえって私の方が興奮する……
「ナミ──!」
先にじれたのはルフィの方。
私を押し倒して、腰を自分の口元に寄せる。
熱い舌が溶けた蜜壺に差し込まれる。
「──あぁぁッ!」
鋭い快感が全身を駆け抜ける。
これが欲しかったのっ!
ルフィの舌先が肉芽をつんつんって刺激する。
負けずに私もルフィの尿道口を舌先で刺激し返す。
ルフィが肉芽を嬲る。私が亀頭を嬲る。
今度はじれたのは私の方。
「ルフィ──指入れてーっ!」
代わりに男根全部を口に頬張る。あんまり勢いよく頬張ってしまって、喉の奥まできちゃったせいで、
ちょっと咳込んでしまった。
「ナミ?」
「──だ、大丈夫」
「そっか」
にししってルフィが笑う。その笑顔が心にぽっと灯をともした。
ルフィ、あなたの笑顔大好き。
その気持ちを込めて、じゅるって音を立てて男根を吸い上げる。
ルフィも荒い息をつきながら、指をピストンさせる。
一番気持ちいいところを抉るように指で突かれて──
「ふぅん……ん、ん、んーーッ!!」
もう、我慢できない!
動かしていた顎も疎かになって、ただただ、ルフィの指に溺れる。
気持ちいい!気持ちいい!!
「あ、あ、あ、あ、あ、あぁぁ────!!」
頭の中がスパーク!
ぽーっとしていたら、ルフィに抱き締められた。
「ナミ」
ルフィの黒い瞳の奥に頬を赤くした私の顔が映る。
ルフィが笑う。その微笑みがあまりにも優しくって──私は左目の下の傷に指を這わせて、接吻づけした。
「結構細かいところに傷跡があるのね」
「まぁな」
「この傷、痛かった?」
「全然痛くなかったぞ」
「嘘つき」
「失敬だな!」
思わず二人顔を見合わせてプッと吹き出す。
売り言葉に買い言葉。私たちっていつもこんな感じ。
ルフィといると私まで子供になっちゃう。
「子供じゃねぇだろ?」
「ん──」
唇を重ねて舌を絡め合う。
唇を離したとき、私は笑って言った。
「やっぱり子供よ」
「どこがだよ」
「だったら、アイスと私、どっち食べたい?」
「なんだよそれー!」
「ほんとはあと1本残ってるのよね」
「んじゃナミ」
「え?私?」
「あとでアイス喰う」
最後の言葉にまた吹き出した。
私の笑顔にルフィもにししって一緒に笑う。
「一緒に喰うか?」
「食べさせてくれる?」
もう一度蕩けるような甘い接吻づけを交わし合って。
ルフィは笑って私の腰を持ち上げて、そのまま腰元へ下ろした。
「────はぁあんっ」
甘い声をそっと洩らして、私はルフィの肩にしがみついた。
「ナミの中──すげぇ熱い」
「私も──すぐイっちゃいそう……ァッ」
「ナミ──」
「ん──?」
「好きだぞ」
「アイスより?」
「バカだな」
ちゅって私の唇の先に軽くキス。
そして舌を絡め合いながら腰を突き上げてくる。
キスだけでも気持ちいいのに──あ、もうまたイっちゃう!
「ん、ん、ん、あっ、ま、また…イ、イっちゃうぅ……ッ」
「おれもヤバい。イクぞ……」
ルフィの腰が激しくなる。
私の腰もルフィの動きに合わせて、自然と蠢き始める。
「ルフィ、ルフィ──ルフィ!」
「ナミ──!」
ルフィが叫ぶように私の中に打ち付けたかと思うと、私も同時に頭の中が真っ白になった。
結局最後のアイスはルフィも私も食べることが出来なかった。
「なんだよーーー!!」
チョッパーが真っ青になって体を隠すのを私は見逃さなかった。
「ルフィ、いいじゃない。あんたのものって決まってないんだから」
「サンジ!また作ってくれよ!!」
「あー材料がもうねぇからな。いつになるかわかんねぇぞ?」
「ルフィ──」
ぶーぶー文句を言っているルフィを引き寄せ、私はそっと耳打ちした。
「今晩、代わりに最後まで舐めてあげるから」
「んー」とルフィはしばらく考えたと思うと、にっと私に微笑みかけた。
「じゃ、アイスは当分いらねぇや」
ここにみんながいなかったら、絶対抱き付いたと思う。
ルフィ──ごめん。前言撤回。あんた子供じゃないわ!
- FIN -
あーまた名前欄にカップリングを入れ忘れてしまった。
すみませんでした。
軽めの色っぽいお話って感じを狙ってみました。
書いてみてから気づいたこと。あの船、暖房設備がなかったんでしたっけ?
ビビとMr.9毛布被って震えてましたよね。
鍋料理か何かを食べた後で、ナミは暑かったんだと言うことで。
お気に召すと嬉しいです。
本年は大変お世話になりました。来年は上のレス通り、ロビンちゃんを
もっと書きたいです。
来年もうどうかよろしくお願いいたします。
みなさま、よいお年をお迎え下さい。
>>さいたマン様
爆笑!!!
マリオのCM見る度に
思い出しそうです
>>サンナミパラレル様
幸せになってほしいです、切にそう思います。
サンジはなんていい男なんだろうって思いますね。
ますますサンジに惚れそうですw
お疲れ様でした。
>>どろんぱ様
ルナミキタ━━━━━━(゚∀゚)━━━━━━!!!!
微笑ましいっす。
>「一緒に喰うか?」
>「食べさせてくれる?」
私はここに色気を感じました。
二人の(多分)吐息まじりの声、そしてキスって流れが…萌え。
幸せそうな顔も浮かびます。
現在、初のルナミネタ構想中。
単行本読み直して話練らなきゃ…
>>406 サンナミパラレル殿
エロパロ板で初めて泣きそうになった。
エロくないけど、コレなら許しちゃう。
つかマンセーしちゃう。
Good Job!!
年末のご挨拶に伺いました。
今年は大変お世話になりました(ぺこり)。
来年はもっといいSSを書きたい!!!と気持ちだけは一人前に。
こんな奴ですが来年もよろしくお願いします。
年末色々と忙しくて神々のSSにここで感想付けられずですたが、
全て余すところなく読んでハァハァしてます!!
皆様グッジョーーーーーーブ!!!と叫びます。
やはり踏み外せぬはエロの道、だもの!!
そして現在413KB!? 過去最高のペースじゃないか知らん?!
来年姫始め……基、一発目(どっちもあれだ)は多分エービビです。
皆様、良いお年を〜〜〜〜〜〜!!
あーー……御節作るぞ。
アイスもここに来るとこんなにもエロ…(笑)
アイス食べたくなったぞポルァ。
さてさて今から1つ落としたいのですが、大丈夫でしょうか?
リクもないのにノコノコ顔だしてしまいました。
ゾロナミ+ちょっとしたサンロビ雰囲気で書きました。
設定的には昨日の晩です。
苦手な方はすみません、スルーでお願いします。
ああっ、感想はお手柔らかに…。<小心
-イベントのない夜は-
ピーンと張った空気が肌に痛い。
昨日到着した島は、雪が舞う小さな島。
ゾロが育ったところと習慣が似ているらしく、明日には年越しのイベントがあるみたいで。
言われてみればちょっと女将もすごく綺麗な着物を着ていたり、ドアに草で編んだ縄がかかっていたり。
そんなのを見て回るだけでも面白そうだった。
食堂の主人に聞いてサンジ君が予約してくれた宿は、この島独特の建物で、リョカンっていうらしい。
今丘の上のその旅館に到着したところ。
広い庭園に、雪がうっすら積もっていてとってもきれい。
ただ…ウチのクルーはオトナばっかりじゃないから、ちゃんとマナーが守れるかは心配だわ。
だって、早速長い廊下で遊んでるし。
「ちょっと!アンタたち!絶対に宿の物壊さないでよ!!」
と言った時には時既に遅し。
ビリッ…。
ルフィが紙が張ってある戸を破ってしまって。
「ごっ、ごめんなさい!ちょっとルフィ!!どうしてくれんのよっ!?」
「うわっやっべぇー…ちょっと掴んだだけなのにやぶれたぞ?」
「たしかにルフィはちょっと掴んだだけだったぞ!」
「もっと丁寧に扱いなさいよ!!」
「ったくしょうがねえなあ…コレ張り替えるの大変なんだぞ?」
「ずいぶん繊細なものなのね…」
あたしたちはギャーギャー言ってたけど、キモノを着た仲居さんは全然怒ってなくて。
「今日のうちに張り替える予定の物でしたから、構わないですよ。」
どうやら、年を越す前に新しいのに張り替えるらしくて、あたしたちはお咎めナシで済んだ。
「コレ全部張り替えるのか?じゃあ全部破っちまってもいいのか?」
ちょっと、ルフィ…アンタ目がキラキラしてるわよ。
「オレも破りたいなあ…」
「張り替えるとこを見てみたいな。」
というルフィ、チョッパー、ウソップを連れて、仲居さんは宿の裏手に行ってしまった。
「フフ、おもしろそうね」
「ロビンまで何言ってるのっ!?」
あたしたちが通されたのは、部屋が3つある離れ。
目の前には手入れされた庭が広がっていて、静かで素敵。
お風呂は岩風呂の露天らしいし、久々ゆっくりできそうよね。
部屋には浴衣がいくつも置いてあって、あたしは桃色、ロビンには深紅色の浴衣を選んで。
「ねぇロビン、向こうの部屋にも浴衣あるのかな?」
「そうね…適当なのはあるんじゃないかしら。」
ロビンは浴衣も選ばないし、ほんっといつもと同じペース。
あたしは久々の陸でちょっと興奮気味…。
それに…ゾロがあんなに寛いだ表情してるんだもの。
夕方になって、あたしはロビンとお風呂へ。
海に面した真っ黒い岩風呂で、ちょうど夕陽が沈む頃で。
離れの貸し切りお風呂だから、他に客もいなくて思いきりリラックスできて。ゆっくり沈む夕陽を見ながらお風呂に入るなんて、贅沢よね。
乳白色のお湯はやわらかくて気持ち良いし。
ずっと浸かってるからか、ロビンも頬が少しピンク色になって、ちょっとかわいい。
ロビンが赤くなる事ってあるのかな。頬がピンクのロビンは初めて見た気がする。
…サンジ君は…見慣れてるのかも…。そんな二人を想像して、あたしはいそいでブレーキをかけた。
あたしってエッチ…よね。きっと、今のあたしも相当赤い。
陽が沈んでから、雪がまた降り出した。
雪が大好きな3人は夕食の後すぐに外に出ていったけど、あたしたちは部屋で寛いでいた。なのに今晩はめずらしくゾロがお酒を飲んでいない。どうしてだろう…。
サンジ君とロビンはさっきから色々な地酒をのんでるのに。
「ゾロ、テメェが酒のまないなんてめずらしいなァ。」
「うっせェな、これからすぐに風呂入んだよ!」
「風呂ォ!?そういや岩風呂がイイらしいなァ…」
「…お風呂で飲むのね。」
「いやそれは考えてなかったけどよ…」
なあんだ、でも結構几帳面なのね。
ロビンが言った、お風呂でお酒飲むのって美味しそう。
「風呂で雪見酒か…じゃあこのお酒持って行ってこいよ、ちょうど浮きそうな盆もあるしさ。」
サンジ君がぱぱっとお盆にお銚子を乗せてゾロに手渡す。
なんか、ゾロのこと追い出してない?
そんなやり取りを見つめていたら、ロビンがあたしにグラスをくれた。
お酒を注いでくれる動作をしながら、小声で話し掛けてくる。
「もう一度、お風呂に入ってきたら?隣の部屋は空いてるし。」
えっ…?
「ロビン…。」
驚いてロビンを見ると、ロビンはウィンクしてみせた。
「いってらっしゃいな」
でも…。
この状況でゾロのことを追いかけるのはちょっと…。
あたしはチラとサンジ君を見た。
サンジ君は新しいお酒を試しているところで。
あたしに気付いたのか、ニコッと笑いかけてこう言った。
「ナミさんロビンちゃん、ちょっと寒いけど外行こうか?雪が綺麗だよ」
間髪入れずにロビンが、
「そうね、まだそんなに積もっていないみたいだし、行きましょう。」
といって立ち上がった。
「ま、まって。あたしも行く!」
「雪が綺麗だなァ……あれ。ナミさんは?」
特に探す素振りも見せないで言う。
「さぁ…どこへ行ったのかしら。」
ロビンは、サンジが作ったちょっとの隙に、離れの玄関でナミと分かれていた。
ナミはちょっと頬を赤くさせて、小走りに露天風呂の方へ消えて行った。
「…アイツには勿体ねェ気もするが、まァオレも似たようなもんだからね。」
そう言って藍色の着物の袖からタバコを取り出そうとした手が止まった。
その手はロビンに向かって伸びる。
「寒いから部屋に入りましょう、レディ。」
「そうね…」
細い顎をとらえて、指が唇を確かめるように滑る。
軽く掠めるようなキスの後、二人はもと居た部屋へ歩いて行った。
風呂のある建物まで、どのくらいの距離だったのか思い出せないほど、あたしはひどく緊張していて。
たどり着いた時には心臓がドキドキ音を立てていた。
玄関には、ゾロの大きな草履がひとつ。
入浴中の札をかけ忘れているゾロに、ちょっと心が落ち着いた。
1つしかない脱衣所の扉を開けると、とうにゾロの姿はなくて、意外にもきちんと畳まれた着物が目に入った。
サンジ君が着ていたのよりも、グレーがかった色の着物。
触れてみると、まだ少し温かい。
サンジ君が渡したお酒のセットはしっかり風呂に持ち込んでいるみたいだった。
あたしは棚にあったバスタオルを確認して、浴衣を脱いだ。
鼓動はどんどん早くなってくる。
落ち着いて、落ち着いて…。
そう自分に言い聞かせて、露天風呂へ続く扉を開けた。
カラカラという軽い音がして、海へ向かって湯舟に浸かっていたゾロが振り向いた。
湯煙がすごくて、すぐにはわからなかったみたいだけど、すぐにびっくりしたように頭からタオルが落ちた。
「ナミッ!?」
「…来ちゃった。」
「な、何しに来たんだッ!?」
あんなに緊張していたのに、ゾロの驚きっぷりがおかしくて、一気に普段の自分に戻れた。
乳白色のお湯を体にかけると、湯気がたくさん上がって、目の前のゾロも見えなくなるくらい。
「何って…ゾロとお風呂入りに来たの。…いい?」
バスタオルを巻いたまま入るのはマナー違反だけど、やっぱり恥ずかしくて取れないや。
「湯舟に入るんならタオル取れ。」
やっぱりダメかぁ…。
「ゾロのエッチ。」
「常識ダロ!?」
「んもーー、わかったからあっち向いてて。」
ムスッとして反対側を向くゾロが可愛い。
「クソコックと一緒にすんな。」
「サンジ君は私なんかじゃダメよ」
すっかり肩まで入ってしまってもまだ律儀に向こうを向いているのが可笑しくて、私はお湯を跳ねかけてみた。
「なっ、何すんだよッ!テメェひとが真面目に…」
ゾロがこちらを向いたと同時に、お湯を引っ掛けているあたしの腕を掴んだ。
「…痛っ!」
「…あ…すまない。」
こういう、ちょっとしたタイミングで距離が縮まるのって、すごくドキドキする。
待てないって思うのは、こんな時よ。
「ねえ…ゾロ……キス、して?」
ちょっと間をおいてから、ゾロが軽いキスをくれて。
少し照れたように傍にあったお酒を飲んだ。
「あたしにも飲ませて。」
甘えるようにしてぴったり腕を組むと、ゾロって少し変わるんだよね。
すごく…セクシーになるような気がするの。
無言でお酒を口に含んで、ゾロがあたしに覆いかぶさる。
柔らかく重なった唇から、ちょっと強めのお酒が流し込まれた。
口移しって、大好き。
いつもよりずっと強くキスしてくれるから…。
冷たい雪が、ゾロの頭にも、あたしの頭にも降ってくる。
お互いに積もった雪を手で払いながら、指はあちこちを這い回って…。
首から背中、背中から体の中心に向かって、私を責め立てる。
「ゾロ…」
ゾロは私の胸に顔を埋めたり、尖った部分を口に含んだりして、私はもうすっかり甘い声でゾロを呼んでいた。
もう自分でもわかるくらい…濡れてる。
ふと動いた瞬間に、太腿にゾロがあたった。
「ねぇ…ゾロ……来て…?」
湯舟の底へ続く階段で、私たちは折り重なっていて、ゾロと私が動く度に、乳白色の波が立つ。
やがてゾロがゆっくり私の中に入って来た。
ズン、と内壁を摩擦する感覚に、私はどんな声をあげたんだろう…。
必死にゾロに捕まりながら、乱れた髪はお湯の波に揉まれてぺったりと首筋に張り付く。
「はぁっ……ぁっン!!」
「ナミッ……!!」
ゾロが激しく動くと、波も大きくなって飛沫が顔にかかる。
プールで遊んでいる時みたいな水の音なのに、今はすごく淫らな音に聞こえる。
強く突き上げられながらも、腰はゾロがしっかり掴んでいるので逃げられなくて…。
私はどうしようもなくて一気に上り詰めていく。
「あっ…ゾロぉ……わ、わた…し…もぅ……ぁ…んっ、アっ、ああァッ!!」
あぁ…もう…っ、そんなに…動かないで…。
折り曲げて水面から出た膝ががくがく震えたのは、寒さなんかじゃなくて…。
バチッと頭の中で電気がショートしたみたいになって、私はがっくりと力が抜けた。
だけどゾロはまだ許してくれなくて。
「ちょ…ちょっと…ッ…!!ゾロっ……あッ!…ああぁンっ!!!」
ほんの少しの時間なんだけど、イった後だと、もう自分でもどうにもならない…。
あんまりあたしが声をあげるので、すぐにゾロにキスで口を塞がれた。
まともに息もつけなくて、でもすごく…気持ち良くて。
あたし…こんな時間、ずっと待ってた。
ロビンとここへ来た時も、ロビンの機転で離れを抜け出した時も、ずっとゾロに抱いてほしくて。
そんな思いが頭を駆け抜けて、ゾロが呻く声が遠くに聞こえた。
「おい、ナミ…大丈夫か?」
ゾロの声がする。なんか体が重い…。
背中に硬い木の感触がする…。
目を開けると、脱衣所に横になっていた。
「気がついたか…びっくりさせんなよ。いきなり気ィ失ってどれだけ心配したか。」
ゾロがあたしが気付いてホッとしたのか、いきなり文句を言う。誰のおかげでこうなったと思ってンのよ。
でも、外に呼びに行くにも行けなくて、私を抱えて困ってるゾロが思い浮かんで、あたしはプッと吹き出した。
「…今笑っただろ。」
あたしはムスッと怒るゾロに抱きついた。
「ありがと。運んでくれて。心配、してくれて。」
自分の胸が潰れるくらいに抱きついて、唇を重ねる。舌を絡ませると、ゾロものって来てくれて。
「…ねぇ…もっかい。」
甘えて言ってみると、
「気ィ失われたら困るからダメだ。」って、そっけない返事。
「じゃあ、あしたは?」
「明日は年越しのイベント行くっつってただろ。明後日も朝まで宴会するって…」
「んー、じゃあやっぱり今ぁ。」
あぐらかいてるゾロの膝に乗って首に抱きつくと、ゾロが落ちないように支えてくれる。
もうね、わかってる。ゾロが応えてくれてること。あたしの顔がまた上気してること。
ゾロがかけてくれたバスタオルが体から滑り落ちて、私はゾロの浴衣に手を滑り込ませた。
あたしって、どうしようもないくらいエッチ。
やわらかく触れあう肌に、すぐに酔ってしまいそう。
「ねぇ…ゾロ…?今度はゾロが気失っちゃうかもよ?」
あたしはゾロの答えを待たずに唇を重ねた。
…ほんとにありがと。
あたしはこの時間をくれたロビンとサンジ君に心の中で感謝した。
ふたりもきっと…いい夜過ごしてるよね。
---end---
をいれ忘れました。これでおしまいです。
どうもありがとうございました。
これから年越しで外に出て来ます!皆様良いお年を!
450 :
名無しさん@ピンキー:04/01/01 01:55 ID:Uv7z6dZG
明けましておめでとうございます。
年越しSS乙であります。
数日来られなかったら、SS大量投下されていて
読み応えありますな!
今年も楽しみにしております。
あけおめ〜今年もいいSSが
たくさん読めますように
旅館行きたくなってきた…。
はなれって高いんだよなー。
しかし貸し切り風呂は魅力だな−。
あけおめです!
おお!昔シャンロビ書いた人様、乙です!! 30日のお話ですね。
和風なゾロナミ、しっぽりとええなあ……ゾロカッコいいぞ!!
ナミのドキドキに自分もドキドキしたり……。
ちょっとしたサンロビ、雰囲気がええですーーー!!
ごちになりました!そして自分も今年もがんがります!
暫くご無沙汰してたので、次スレの
>>1案でも。11巻より。
逃げたい奴は今すぐ逃げ出せ!!!
ここは一切の弱み許さぬエロパロ時代の『萌え』の砦っ!!!
民衆がエロいことは罪ではない!!!
エロSSはここにある!!!
【絶対的エロの】ワンピース5【名のもとに!!!!】
ここのスレタイすごいね
【SSの戦士】ワンピース5【キャプテーンエロ!】
そろそろマジメなSS書かないとヤバいかもなぁ
>昔シャンロビ書いた人サマ
またまた堪能させていただきました。
離れの旅館、露天でしっぽりエチー、えぇなぁ〜
正月早々いいもの読ませていただきました。ゴチです。
ってもうスレタイの時期ですか?はやっ(ちなみに現在427.1KB)
サンナミ祭りとにーさまクリスマスという豪華なご馳走が効きましたね。ボラボー!
Bさん案にイピョーウ!!! おもろいわ、格好いいわ。
ところで。
難民の雑談スレがdat逝きですた。なんで?もしかして容量一杯??
たしかに長文レスが多かったとは思うけど、SSのスレでもないのに、600レス
ちょっとでdatですか?それともホシュカキコが足りなかったんでしょうか。
私は立てられなかったので、どなたか次スレをお願いします。
459 :
せばす●:04/01/02 09:07 ID:0XSFBJG2
>どろんぱ様
ネェさん、移転です!
どこに?
URLキボンヌ
えっ、そうなん?
難民板移転だったのかー。書き込もうとしたら(ブクマしてあった)
「ユーザー設定が消失しています!!」なんて出るからまた規制!?と焦ったよ。
そんなわけで、投下。
エービビより前に、サンロビ。サイトにUPしてあるものですが、加筆してます。
タイトルは「昨夜の名残」25巻P67扉絵をご覧になってからお読みください。
シチュエーションはきゃべ様ご指定です。では。
*****************
『昨夜の名残』※25巻P67扉絵をご覧になってからお読みください。
一昨日から夏島に泊まっている。滞在型の、いわゆるコテージというやつに。
グランドライン有数の古さを誇る、由緒正しい(らしい)灯台のある岬に立つコテージからの眺めは、
長いこと旅してきた中でも指折りの絶景だった。
朝焼けと夕焼けの見事さは、それこそ切り取って額縁にでも入れておきたいほどだ。
こないだ寄った島で、お宝沢山発見して、普段はきつ〜〜〜〜く結ばれてるナミさんの財布の紐も、
少々ゆるくなったらしい。コテージ一つ借りるのも結構な値段だっていうのに、野郎共と女性陣、
別々に取ってくれたりなんかして。
その上三食付きで(一応キッチンもあるんだけど)、味もなかなか……たまにはこんな贅沢も、
いいかもしれない。
『丘に上がったときくらい、サンジ君はお仕事休まないとね?』
なんてお言葉まで賜ったり。
ともあれ、俺は名実ともに『休暇』を楽しんでいた。
「チョッパー!いくぞぉ〜〜〜〜〜!」
「よしこい! ルフィ!」
「ルフィ! 伸びたら反則だからね!」
皆はコテージの庭でバレーボール。健全な遊びを楽しんで、青春だねぇ。丘まで上がってバレー?
いいや寧ろ、船の上じゃ球技は無理だから(ボールが海に落ちるからな)、丘に上がったからこそバレー、なんだよな。
俺は一人、コテージの中、ソファベッド占領して、窓からそれを眺めている。
オーナーの飼ってる、人懐っこい犬達が遊びに来てて、そいつらの相手をしながら。
参加しないのかって? 馬鹿言え、コックがバレーで突き指なんかしたら、末代までの恥じゃねえか。
窓の向こう、白いボール一つに子供みたいにはしゃぎ回る仲間達。
棒切れで引いた歪んだ線だけのコートの中、ルールもめちゃくちゃだけど……。
その中に、ロビンちゃんがいて――――……皆と同じく、丘でしかできない遊びを楽しんでいる。
「……」
ポロシャツにショートパンツ、いつもは下ろしてる髪をバレッタでアップにして。
「うなじが見えるのも、たまにゃいいねえ……」
なんて感想、まるでオヤジだな。
ふと視線を足元に落とすと、ソファベッドに小さな染み……昨夜の名残がそこにあった。
昨日は野郎共のコテージに皆集まって、夜遅くまで宴会楽しんだんだ。
そんでその後―――そのまま皆酔いつぶれて。
このソファベッドにまさしくすし詰め状態で……その、冷凍マグロみたいに皆一列に並んで寝てたその最中。
『やっ、……駄目よ、サンジ……っ、』
『大丈夫、誰も起きないよ…』
俺とロビンちゃんは隣り合って寝てたんだ。俺の反対側にはゾロ。その向こうにナミさん、チョッパー。
ロビンちゃんの反対側にはウソップ、その向こうにルフィがそれぞれいた。
すし詰め―――そう、俺の背中はゾロとぴったんこくっ付いてて、ロビンちゃんの背中も
ウソップとくっ付いてたんだ。
定員オーバーも甚だしい所だった。
その、両隣に、そして同じベッドに沢山の人が寝てる中。
『シたいんだ……凄く』
『ア・ぁ…―――……』
『入れなくても、ロビンちゃんがイクだけでもいいから……ね?』
密着してるウソップとロビンちゃんの背中の間に手を差し入れ、ロビンちゃんを抱き寄せ、
キスをして、両足で抱え込んで、そんでもって……。
『やぁ……』
ロビンちゃんは俺に必死にしがみついた。
だって俺がミニスカートの中に手を差し入れて、ショーツの上から指で何度も割目をなぞって、
じわじわと、けれど急速に熱を引き出したから……。
『駄目・駄目ぇ……皆が居るのに・ッ……!!』
『大丈夫、誰も……ホラ』
『起きちゃう…ッ!!・ア・ア…ッ』
ショーツの上から、俺の指一本。それだけでロビンちゃんは乱れ、崩れていった。
ロビンちゃんの好い所はみんな知ってる。たとえ暗闇でも、指一本でも、ショーツの上からでも。
隣に誰かが居るというあのシチュエーション。スリルと背徳感。タイミングよくウソップが、
もぞもぞと身体を動かしたり、ゾロが歯軋りし始めたりなんかして、ロビンちゃんはますます顔を紅潮させて……。
『起きたら、どうす・っ…』
起きたらどうする? そんなの、そん時だよ……。
一度高まり始めた彼女の中の熱は、頂点を極めないと冷めることはない。
俺が、そうしたんだ。
ロビンちゃんの身体を。
そんな風に、エッチな身体に―――しちまったんだ…。
『イヤ・駄目・嫌……嫌ぁ―――……ッ!!』
ロビンちゃんの身体が一瞬、硬直した。
じゅわぁ・ッ、と音がして、勢いよくショーツから滲み出た熱いもので俺の手が見る見る濡れ……
ロビンちゃんはイッた。
『あ・あぁ……』
大きくため息をつき、脱力。
熱い液体は彼女の太ももを、膝を濡らし、シーツに染みを作った。
『はい、お仕舞』
ぺろ、と舌出して濡れた指を舐めると、しょっぱくてちょっぴり酸味がした。
『意地悪……』
ロビンちゃんはちょっと涙目になって、……やりすぎましたか、俺。
『御免、でも、……シたかったんだ。』
おでこにちゅ、とキスした。
だって、ロビンちゃんの寝顔、凄く可愛かったから。
小さく開いた口も、お酒でほんのり赤い頬も、みんな……可愛かったんだ。
だから……シたんだよ。
ロビンちゃんはちょっぴりご機嫌を損ねたご様子で、夜が明けて、もしかしなくても俺は避けられていた。
いつもなら本を読んでる彼女が皆とバレーに興じてるのも、俺を避けてる証拠。
「……悪いことしたかなぁ……やっぱ」
昨日の名残は、ソファベッドにしっかり染み付いていた。
小さな染み。ロビンちゃんの、絶頂の名残。
今日は、昨夜みたいなことはやめよう。うん、やめよう。泣かせちまったし、機嫌損ねちまったしね。
みんなが寝静まった後、こっそりコテージ抜け出して、あの古い灯台の下でしようか。
ポットとカップを持ち出して、コトの後に二人で綺麗な朝焼けを見ながらモーニングコーヒーなんて、どうだろう?
綺麗なものが好きな彼女は、きっと喜んでくれるだろう?
昨夜泣かせちまった穴埋めは、きっちりしないと……な?
窓の外、無邪気に遊ぶロビンちゃんを見ながら、あれこれ考えをめぐらせた。
その夜、俺はロビンちゃんを連れ出した。
渋る彼女に平謝りに謝って、皆の寝静まった後、やっとの思いでコテージを抜け出した。
俺の手には小さなバスケット。中にはアルコールランプと二人分のコーヒーカップ。
とっておきのコーヒー豆と、小さなミルを始めとするコーヒー用の道具一式。
そして灯台の下、照らし出される綺麗な海を眺めながら、サンジ特製・仲直りのコーヒーを飲んだ。
「「ゆーびきーりげーんまーん、嘘ついたらはーり千本、のーます……」」
小指を絡ませ指切りをして、もうあんなことはしません、と誓約した。
「もう、絶対に?」
「絶対、しません。はい」
地面につくほど頭を下げ、ロビンちゃんに謝って誓った。
「……約束よ、サンジさん?」
「ん、約束する」
「もういいわ、頭を上げて頂戴、サンジさん」
言われるとおりに頭を上げると、優しく微笑むロビンちゃんの顔があった。
土のついた俺の額を手で拭い、ちゅ、と小さなキスをくれた。
「仲直りと約束のキス」
「じゃ、仲直りと約束のエッチ、しよう?」
「!!……サンジさんのエッチ……」
「あれ? 今頃気付いた?」
俺の言葉に、ロビンちゃんは頬を赤く染めた。
それでも、俺が伸ばした手を拒むことはなかった。
俺は優しく彼女を抱きしめた。
(END)
***************************
以上です。
恋愛を長続きさせる方法は、愛と工夫と周囲への気遣いだそうです。
二番目と三番目がなってなかったからロビンちゃんは怒ったんです。
そういうわけで。今年も宜しくお願いします〜〜〜。
>>442-448 ゾロの浴衣…ハアハア
二人っきりになると積極的なナミ…ハアハア
オトナなサンロビ…ハアハア
正月に和風イイ!!乙!!
Bさんの強引なサンジ…ハアハア
ロビンちゃんが少女みたいでカワイー
本年度もよろしゅうにヽ(゚▽゚*)
スレのお引越しですか?投下物があるのですが引越しならば即死防止に使いますが……
Bさん
キタ━━━(゚∀゚)━( ゚∀)━( ゚)━( )━(゚ )━(∀゚ )━(゚∀゚)━━━!!!!
キタ━━━( ´∀`)・ω・) ゚Д゚)゚∀゚)・∀・) ̄ー ̄)´_ゝ`)−_)゚∋゚)´Д`)゚ー゚)━━━!!!!
キタキタキタキタ━━━(゚∀゚≡(゚∀゚≡゚∀゚)≡゚∀゚)━━━━!!!!!!!!!!
ロビンかわええ…(*´Д`*)
Bさんのロビンは萌えすぎますよ!!!ああ、かわええ……
みなさんのに感想書きたいけど、最新2つですみませんっ。
>昔シャンロビ書いた方さま
年末年始ものを待っていたので楽しませてもらいました!
ゾロナミも少数派なのか?あまり見ないだけに新鮮ですた。
また降臨してくださいなー。
>Bさま
おおー、サイトの方も読んでいましたよ!
サンジやば過ぎですよ〜。ロビン姉さんが指1本で…。
原作とは立場逆転してる設定だと、夜の顔見れたみたいでイイ感じですw
サイトでも読ませていただいたんですが。
とにかくロビンちゃんが可愛えぇ……
Bさんは気の強い女性が閨の中で可愛くなるって言うの、本当に上手いな!!
といつも萌えさせていただいてます。
サンロビ好きだーーーー!!
マジメなサンナミでも書かなくちゃ。
ギャグばっかりじゃだめですよね
個人的には、さいたマンさんにはこのまま独自の路線を突っ走っていただいて欲しいです。
シュールギャグサイコーでし。
どちらにしろ、どうか己の萌えのままに…楽しみにしてます。
さいたマン氏ガンガレ!
おうえんしてまつ。
ツーか、こういう路線、さいたマン氏しかいないし、
貴重ですよ!
>469様
強引なサンジでよかったですか!?(ほっ)
少女みたいなロビンちゃんほめていただいて有難うございます!!
>KINO様
百面相にワロタですw
ロビン萌え……有難うございます!! うわ〜ん、うれしい……。
サンジ強引過ぎたかとry
>471様
有難うございます!
サイトから転載なので一応付け足しはしたのですが(汗)、
やばすぎですかね(汗)
指一本って、なんか帰ってエチーかなと……思いません??
>どろんぱ様
何時も有難うございます!!
気の強い女性がかわいくなるの、好きです。はい。ええ、凄く。
今年もサンロビ萌えます!!
有難うございますーーー!!
>さいたマンさま
独自の路線が好きです!!
このまま突っ走ってください!!
右脳で萌えるさいたマン様の作品好きだアーーー。
477 :
名無しさん@ピンキー:04/01/05 23:06 ID:Ama8/ffs
age
書きたいものを書いてもらえればそれで良し。
さいたマン氏のサンナミ・・・読んでみたい気もする(w
さいたマンさんのサンナミ……小ネタ満載のギャグサンナミなのだろうか?
ちょっと読んでみたいゾ(゚Д゚)ゴルァ!!
最近静かだねぇ〜
妙な馴れ合いしかないしね
ほんとに妙な馴れ合いしかないね
みんな実はワンピにあきちゃったのかな?
飽きてないよぅ。
もぇもぇだよぅ。ロビンサマァ・・・
↑そういうのは萌えスレでやってください
板がそろそろ容量オーバーだから、投下しにくいんだよ。
今440KBだから480KB付近でスレ立てとしても
長編なら1本、短編なら2〜3本(?)
いけると思う。まぁ神の降臨をマターリ待とう。
次スレ準備も難民の方でって話も出ているから、こっちはマターリ神を待とう。
神ではないが投下します。
ばかばかしいギャグものを書いてみました。
少し長めだと思います。
タイトルどおりパラレルでナミが中心です。
気に入らなかったらスルーしてください。
とある病院にナミという大変にかわいらしい新人ナースがおりました。
ナース服がとてもよく似合っています。
しかしナミは不満でした。
「こんなに短いスカートだと下着が見えちゃうじゃない!」
そうなのです。
ここのナース服はピンクで超ミニ。
しかもガーター使用の白いストッキング(チーフ以上は黒)まで。
男にとってこんなに嬉しいナース服が今まであったでしょうか。
誰だかわかりませんがこれを採用した人に感謝です。
そんなこんなでナミは考えました。
「いやだけど仕方ないわ。決まりだし。見えたらそのときよ」
諦めたようなことを言ってますが目がベリーです。
パンツ見ちゃった人はくれぐれも気をつけてください。
その日、ナミは初めての夜勤に当たっていました。
しかも少し苦手なロビンと一緒です。
「朝まで一緒かぁ。やだなぁ」
「うふふ、何がいやなの?」
そこへ先輩ナースロビンが登場。もちろんストッキングは黒です。
「えっ、いや、朝まで仕事はいやだなーって」
「そう?夜勤のときほど楽しい仕事はないわよ。『みんな平等に』これが原則だけど。ふふ」
なにやら意味深な台詞を残し、ロビンはナースセンターを出て行きました。
「なんなのよ今の。みんな平等に?そんなの当たり前じゃない」
そのとき、ナースセンターの前を3人の入院患者が通り掛かりました。
「ようナミ」
「おう」
「んナ〜ミすわぁ〜ん」
「またあんたたち?寝てなきゃだめだって言ってるでしょう?」
ルフィ、ゾロ、サンジの問題患者三人組です。
お腹のど真ん中に穴が開いてる上に全身血だらけとか、左肩から右脇腹にかけてざっくりいってるとか、
背骨のひびにあばら6か所の骨折とか、なにせとんでもない怪我で運ばれてきた重傷患者です。
常人なら数ヶ月は動けないはずの大怪我です。
しかしこの3人に常識は通用しません。包帯でぐるぐる巻きにされたまま走り回ってます。
医者やナースたちの頭痛の種です。
守銭奴だけどナミもナース。もちろん例外ではありません。
「はあ、もう。アタマ痛い」
まっさきに反応したのはハート柄のパジャマを着たサンジでした。
「なんだって?!大変だ!俺のベッドで一緒に…」
「うるさい!いいからさっさと寝ろ!」
「あぁ〜怒ったナミさんも素敵だぁ〜」
懲りてません。
「にししっ、怒るとブスになるぞ」
「なぁんですってぇ〜!!」
どこで買ったのか麦藁帽子模様のパジャマを着たルフィが火に油を注いでしまいました。
緑のパジャマに緑の腹巻をして、頭をぼりぼりかきながら少し呆れ顔のゾロ。
「三人とも……自分の巣に帰れー!!」
そのとき消灯時間を知らせる館内アナウンスが入りました。
ロビンの声です。
「午後9時です。消灯時間になりました。眠れる人はおやすみください」
―ん?なんだか変なアナウンスね。いつもこうなのかしら。
ナミは思いました。確かに変わったアナウンスです。
しかし男3人は一向に気にしてません。
「おお、もうそんな時間か」
「戻ろうぜ」
「ナミさん、またね〜」
ようやく静かな時間が訪れました。
ロビンとふたりで点滴の準備をして、入院患者全員分の看護日誌などを書いていきます。
そして日付も変わる頃、ロビンが言いました。
「今日が始めての夜勤よね。ふふ、見回り譲ってあげる。そのかわり私は仮眠取らせてもらうわ」
にっこりと魔女の微笑を浮かべています。
―仕事押し付けといて譲ってあげるって何よ!
上下関係に憤りを感じましたが、それでも黒ストッキングには逆らえません。
ナミはライトを手に、黙ってナースセンターを出ました。
まず始めはゾロの病室です。
そっとドアを開けてライトで中を照らしてまわります。
すると。
「おい」
「きゃっ!」
「そんなに驚くな」
声のする方を見ると、なんとゾロがベッドの上に座っているではありませんか。
「なんでまだ起きてんのよ!」
小声で話しかけます。すると。
「眠れねぇんだ…」
めずらしくつらそうな剣豪にナミの母性本能はきゅーんとなってしまいました。
「どうしたのよ、一体。悪い夢でも見たの?」
「違う」
「じゃあどうしたのよ」
剣豪が指差したのはあぐらをかいたその足元。
ライトで照らすとそこには、ズボンの前を今にも突き破ろうとしている何かが。
ナミにもそれが何であるかすぐにわかりました。
「ちょっと!何考えてんのよ!」
「してくれたら寝る」
「は?あんた…今何言ったかわかってる?」
「わかってなきゃ言わねえよ。早くしろ」
「わ、やだ、ちょっと待ってよ」
ナミがきゃーきゃー言ってるあいだに、剣豪は伝家の宝刀を披露してしまいました。
―……おっきい。
いやそうな口ぶりなのにちゃんと見るところは見てるようです。
ベッドの端に座り、まるで挑発しているような目つきでナミを待つ剣豪。
するとナミはごくんとのどを鳴らし、ライトをベッドに置くと、ふらふらと吸い寄せられるように大剣豪を口へ含んでしまいました。
れろれろ、ちゅぱちゅぱといやらしい音が病室に響きます。
亀頭を唇で挟み込むようにくわえ、舌をとがらせて先端をいじると口の中に先走りの酸味が広がります。
裏筋をつつーっと舐め上げ、唇でサオを挟むようにしそのまま顔を上下させて。
舌で丁寧に舐めまわし、優しく扱けば、くっ、という剣豪の声。
でも男としてここで声を出すわけにはいきません。
しかしそのガマンする様子がナミのSの部分に火を付けます。
―かなりがんばるわね…でもこれからが本番よ。
どうやらナミもだんだん興奮してきたらしく、上目遣いに剣豪を見る顔が紅潮しています。
亀頭を咥えたまま、サオの根元部分をきつすぎない強さで扱いて刺激を加えます。
右手は熱くて太い和同一文字を握り、左手でその下に付いている雪走と鬼徹をやわやわと揉むのも忘れません。
じゅぶじゅぶと唾液の絡む音は続きます。
それにしても、ナミのテクニックは相当のもんです。
しつこいくらい念入りに、しかし確実に男のポイントを押さえて攻めています。
ナミの後頭部を両手で抱え耐える剣豪。
頭を前後させるスピードがだんだん速くなっていきます。
ちゅーっときつく吸い上げると、とうとう剣豪がギブアップ。
「いくぞ…全部飲めよっ…」
ナミの頭を押さえたままそう言うと、ナミはコクンとうなずき大量の精液を一滴残らず飲み干していきます。
最後まで出し切ると、はぁっ、とため息をついて剣豪がベッドに横になりました。
興奮してとろんとした目のナミ。
仕事も忘れ、めくるめく夢の世界へいざ参らん!となるかと思いきや、
「良かったぜ。ありがとよ」
剣豪は布団をかぶって寝てしまいました。
…
……
………んな。
なんじゃそりゃあーー!!
かわいいナミもあごががくーんと落ちてしまいます。
起こしても起こしても剣豪はすでに夢の中。
かわいそうなナミ。涙が出そうです。
しかしナースとしてここで仕事を放り出すわけにはいかないのです。
気を取り直して隣の病室へと向かいます。
隣はサンジの病室です。ゆっくりドアを開けると
「あぁナミさん!君が巡回なのかい?」
この男、1時が近いにも関わらずまだ起きていました。
本を読んでいたのかメガネをかけ、枕もとのライトが付いています。
ナミはあきれながらもベッドに近寄り小声で叱ります。
「早く寝なさいよ!」
するとサンジはにやにやして言いました。
「今さあ、何してたの?」
心臓が飛び跳ねます。しかしあんなことばれたら免職もの。動揺を隠して答えます。
「何って…なんでもないわよ」
「じゃあさ、これ何?」
ベッドサイドに座りなおしたラブコックはスカートの中に手を入れてきました。
「やだ!やめてよっ」とっさに後ろに下がります。
「あーらら。悪い子だねナミさん。仕事中なのにこんなにしちゃって」
きらきらしたものがラブコックの指を汚していました。
それは剣豪にしているときからあふれていた愛液でした。
ナミの小さな下着では押さえきれないくらい出てしまっていたのです。
恥ずかしくて顔が赤くなってきます。
ラブコックはその指をぺろっと舐めて「カモーン」となめらかに指を動かしながら言いました。
「なあナミさん。この一流コックの指使い、試してみないかい?」
おあずけを食らっているこの状況で断れるわけがありません。
ゆっくりとラブコックに近づき、顔を紅くしてナミは言いました。
「お願い…」
ただでさえかわいいナミが熱い吐息まじりにそう言うのですから、いつもの何倍も気合が入ります。
スカートを捲り上げると、太ももを伝い愛液がストッキングにしみこんでいました。
「うわーすごいね。ナミさんえっちだなぁ」
当然下着はあって無いようなもの。
しかしラブコックはぐしょぐしょの下着の上からそっとふれて、何度も何度も前後にゆっくり往復させます。
声が出そうになります。もどかしくて切なくておなかの中がじんじんしてきます。
「このままでいいナミさん?どうしてほしいの?何でも言って?」
―もっと激しくしてほしい……
でもその一言が言えません。
ラブコックは焦らしにじらして、ナミにはずかしい言葉を言わせようとしていました。
そうすることによってもっと気持ちよくなると知っているからです。
しかしナミは無意識に自分で腰を動かしてしまいました。
「は…ん、あぁ…」
ついにナミの口からあえぎ声が聞こえてきました。
するとラブコックはソフトタッチすらやめてしまいます。
「どうしてほしいか言ってごらん」
我慢できなくなったナミは、恥ずかしいのをこらえてお願いしました。
「もっと…もっといっぱいいじってよ……もう、我慢できない――」
それを言い終わるかどうかのうちに、ラブコックはナミの下着をずり下げ、なんと指まで入れていました。恐るべしラブコック!
体の中を長くて細い指が動き回っています。
「あああっ!急に、そんな!あぁー!」
かき回す指が1本、2本と徐々に増えていきます。
もう一人で立っていられなくなったナミはラブコックに体を預けてしまいました。
そうなったらもうこっちのものです。
中に入れた指を軽く曲げ、Gスポットと言われる性感帯を刺激します。
ここぞとばかりに攻め立てるラブコックの手は愛液でびしょびしょになっていきます。
かわいいあえぎ声を出しながら、されるがままのナミ。
「いやっ、ああっ、はあん…ああっ、あっ、だめっだめえー!!!」
高い声を上げると、体を緊張させてナミは意識をとばしてしまいました。
「はいおしまい」
はあはあ言うナミの衣服を整えて、ラブコックがにっこりほほえみます。
「ナミさん、サイコーにかわいかったよ。起きてて良かった♪」
目じりの涙にちゅっとキスして、ラブコックはナミをベッドから降ろして立たせます。
「まだ仕事あるでしょ?がんばってね。おやすみ」
ひらひらと手を振るラブコック。
―こんなんじゃ仕事にならないわよっ!
そう思いましたが魔女は仮眠中。起こしてまで交代するのが得策とは思えません。
ようやく息を整えたナミは次の病室へと向かいました。
そこはルフィの病室です。時計は1時半をまわっていました。
―ルフィはさすがに寝てるわよね。
思ったとおり爆睡中の船長。
部屋を一回りしてベッドの側を通り過ぎようとしたとき船長がむくっと起き上がりました。
「び、びっくりした!何よ、もう」
「…なんかオンナのにおいがする…」
ナミはこのとき船長に野生の何かを感じたといいます。
「さてはナミ、お前だな。入れてほしーんだろ」
寝起きにも関わらず、にかっと笑ってとんでもないことを言っています。
「な、何言ってんのよ!いいから寝なさいってば」
布団を掛けに行ったその手をつかまれてしまったナミ。
「遠慮すんなって。ほら、来い」
ナミを軽々持ち上げベッドの上に乗せると、エロいのはいてんなぁ、とかなんとか言いながら
スカートを捲り上げ、あっというまに下着を取ってしまいました。
ラブコック並みの早業です。
「うわっ!おまえ、めちゃめちゃ濡れてんじゃねぇか。サンジか、これ?すげーなあいつ、やるなぁ」
「変な感心してないで放してよ!仕事があるのよ仕事が!」
しかしこの船長は人の話を聞かないのが特徴です。
船長はナミの足を広げると自分の顔の上に座らせました。
「ちょっと、やだってば!少しは人の話聞きなさいよ!!」
「聞いてもいいけどやることはやるぞ?」
「あんた何言って…あっ」
船長の舌はすでにお宝を捉えていました。
両手で左右に広げると、そこには濡れて輝く一粒の真珠。
「どうだ?気持ちいいか?」
「そんな…はんっ…やぁっ…」
さすが船長。舐めるだけではなくつついたり吸ったりとなかなかのものです。
ナミもさっき嫌がってたことなどすっかり忘れたように喘いでいます。
舌を固くとがらせると、愛液があふれてくるその奥へとねじ込みます。
「あはぁ…いいっ……もっと…もっと」
「こんだけ濡れてるからな。もう入れるぞ」
そう言うとぬれてきらきらした顔を袖でぐいっと拭い、ナミを持ち上げ腰のあたりに移動させます。
次なるお宝を狙ってるのですが、ナミの愛液が知らずとその侵入を阻んでしまいます。
入りそうで入らない。そんな状態にしびれを切らしてナミは自分から腰を落としていきます。
左手はスカートをたくし上げ、右手で船長のシンボルを支えて。
ぬちぬちと卑猥な音がして徐々に飲み込まれていく船長。
「あぁ!はぁっ…入った」
「ししっ、全部食われちまった。んじゃ、行くぞ」
オールウェイズスマイルの船長も3大欲求を満たすときは真剣な表情です。
「ああっ…はっ、あぁん…いやっ…すごいっ奥まで、くるのっ…あんっ」
船長の凄まじい突き上げに合わせてナミも腰を使います。
「っはあ…すっげぇ気持ちいいぞ、ナミ…」
「あぁ、ん…もう、だめぇ…あ、あぁいっちゃうぅぅー!」
ナミは船長の胸に倒れこんでしまいました。
すると船長は体を起こしナミの背中に手をまわしました。
ファスナーを下ろす音がして、どうやらブラジャーを外したようです。
ナミが腕を抜くと、形の良い乳房があらわれました。
重力に逆らうようにつんと上を向いています。
白くて大きくて柔らかそうな2つのふくらみ。小さな乳首はピンク色です。
騎上位から対面座位になり、ピンクのナース服はナミの腰の辺りでしわくちゃになっています。
船長はナミの背中を支え、はちきれそうなおっぱいに顔をうずめました。
もちろん腰をグラインドさせることは忘れていません。
「ナミ、お前ん中、すげぇな…絡み付いてくるみてえだ…」
「ああんっ、まだ、だめっ!だめったらぁ!あっ、いやぁ」
イったばかりなのにまた動かされ、しかも胸へも刺激が加えられているのです。
胸の先端を噛まれてナミの顔が切なげに歪みます。しかし声は大きくなるばかり。
「いやぁ…気持ち、いいのっ…もっとしてぇ……あぁん」
船長はゆっくりとナミの体を倒していくと、正常位にしました。
「うしっ、これで思いっきり動けるぞ」
そしてナミの目をまっすぐ見て言いました。
「ナミっ、何回でもイカせてやる!ついてこいよっ!」
こうなった船長は誰にも止められません。
ナミは大渦に飲み込まれていくGM号のごとく、為す術も無いまま揺さぶられています。
もう声もほとんど出せません。時折息をつくのが精いっぱいです。
「ナミ、ナミっ、いいぞっ…サイコーだ、お前っ!」
おでこに汗をにじませて、きらきらと輝くような船長の笑顔。
「あたしもっ…ああっ!ルフィっ…いいのぉっ!……」
ナミは船長の背中にぎゅっとしがみつきます。
更に激しくなる腰の動き。
ナミの手が助けを求めるように動き回ります。
船長の汗がナミのきれいな胸に垂れ、シーツに流れ落ちました。
二人とも絶頂のあの一点のみを追い求め、どんどん登りつめていきます。そして…!
「ナミっ……はぁ…っ……くっ、イクぞっ……!!!」
「あぁっ…あ、あっ、んんっ……やっ、あーっ、ルフィー!ルフィィィ……!!!」
二人はそのまま眠ってしまいました。
「……っと。ねえふたりとも。起きて。かぜひくわよ」
誰かに揺さぶられてナミは目を覚ましました。
左側を見るとルフィはまだ寝ています。では一体誰なんでしょう?
「ふふ。起きた?」
そこにいたのは魔女…もといロビンでした。
「心配したわよ。なかなか戻ってこないから」
ナミは言葉も出ません。
―よりによってこんなとこをロビンに見つかっちゃうなんて!!
しかしロビンは何事もなかったようににっこり微笑みます。
「じゃあ、あなたは仮眠取っていいわよ。あとは私がやっておくから」
ロビンのせりふが引っかかりましたが、眠ることを許され睡眠欲が思考能力を奪っていきます。
ドアを開けて出て行くロビン。
その薄く開いた唇からぬらりと赤い舌が見えたのを最後に、ナミはルフィのベッドで眠り込んでしまいました。
翌朝。
ナミが検温をチェックしに行くと、ゆうべの3人を除いた患者全員が干からびたようになって、腕に点滴を付け栄養補給を受けています。
最後の病室を出てナミは思いました。
―どうしたのかしらみんな。
「ふふ、みんな平等にって思ってたらやりすぎちゃったわ」
見るとつやつやした顔のロビンが歩いてきます。
そして耳元でこっそり囁きました。
「これがあるから夜勤はやめられないのよ。患者さんも私たちを待っててくれてるしね。ふふっ」
あのあと一体何が行われたのでしょう。みなさんのご想像におまかせします。
しかしナミも思いました。
―こんな仕事もあるんなら…夜勤も悪くないわね♪
2人のナースの働きで、とある病院に今日も朝日が昇ります。
以上です。
昔話(もしくはぶ○り、途中○車)みたいな仕上がりになってます、
って書くの忘れてました…すいません。
カップリングも書くとおもしろくないので書きませんでした。
どこかにでも萌えを感じていただければ幸いです。
批判はお手柔らかに…
遅くなりましたが本年もどうぞよろしくお願いいたします。
サイコー!
もうPCの前で腹の皮がよじれるほど笑わせていただきました。
エロエロナースマンセー!! 次回作是非ともキボンです。
>どろんぱ様
素早い反応ありがとうございます。
笑っていただけて嬉しいです。
一つ訂正させてください。
気づいた方いらっしゃると思いますが
和同一文字、ではなく正しくは「和道一文字」でした。
いいところでこのミス…はぁ。自分がイタイ。
すごい!イイ!
パラレルでも違和感ないところがさすが!
語り口が面白くて目が離せないっす!
パラレルナーーース物語キタ━━!!
エロくて面白くて最高だぁ……いやぁ、こんな病院なら
Bも入院しry
す・・・素敵・・・
こんな病院なら入院してみたいわ・・・
アレかしら・・・内科部長はヒルルクで外科部長がくれは?
新人医師がチョッパー・・・あぁ・・・妄想が・・・(恍惚)
素敵過ぎる・・・。そしておねえ様はここでも
ぜ ・ つ ・ り ・ ん ・ ☆
あぁん♪素敵ですわ!(きゃべタン風)
面白かったです!オイラこーゆーの大好き!
次作は?見たいので書いてください。
お願いします。いやほんと・・・お願い・・・本当に・・・ミタイの・・・
ミタイの!・・・お願いします。
ご馳走様でした!ありがとうございます。
512 :
名無しさん@ピンキー:04/01/12 20:08 ID:62YBjdnM
age
いや、なんつーか、その、
ものごっつ面白萌えでした。>エロナース
ナースキタァァァ(゚∀゚)ァ( ゚∀)ァ( ゚)ァ( )ァ(` )ハァ(Д`)ハァ(;´Д`)ハァハァ
新人ナース(・∀・)イイですわ!楽しくてワロタですわ!乙ゞで御座いました。
ものすごーく萌え萌えな展開と児童書的語りが絶妙なバランスで最高!
御三家の特徴に合わせたエロシーンも最高!ハァハァですた。
職場?シリーズ化激しくキボンですわ〜
515 :
489:04/01/13 14:37 ID:kPVhiS4S
なんだかすごい評価をしていただいてる気が…
皆様どうもありがとうございます!
本当に嬉しいです。こんなに面白いと言ってもらえるとは…
前作のリベンジ目指してエロシーン多めに入れてみたんですが、
それよりも笑いの要素の方が大きかったんでしょうか?
自分としては、少し意外な反応に驚きつつ素直に喜んでます。
シリーズ化ですかー。これはまた凄いお言葉を頂戴してしまった…
こういうアホなのって、シリアス書いてるとたまーに来るんですよ。
しかも今回は元々小ネタだったのを、エロ描写足してっただけだし…
なので次は、いつになるかわからないけどそのうち、とだけ言わせてください。
読んでくれたみなさん、感想くださった方々どうもありがとうございました。
516 :
名無しさん@ピンキー:04/01/13 15:58 ID:UsAz0l1N
浣腸とか無くてよかった
ナースと聞いて悪寒が走ったからなぁ
>516
リアルで入院でもしてたのかい?;
職場とか職業モノっていいなー
あんなのやこんなの・・・・っていろいろ妄想が膨らむ〜
ex)教師・ウェイトレス・巫女 とかとかとか・・・・
>職業モノ……職場モノ……
メイドさん、派遣社員、家庭教師、軍人、保母さん、
女医さん、ショップの店員さん、お花屋さん、とか。
……モンモンモン(妄想中)
ロビン姉さんのフラワーショップ…
オーダー次第ではエロいかもな。
花ってのはつまりあれだしな。
ゾロ×たしぎを投下させていただきます。前作「炎と雨と」の続編。時系列的にはもう少し後の設定です。
シリアス純愛もの。苦手な方はスルーで。
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『玉響の逢瀬』
港に立ちこめた濃い朝霧に感謝しながら、たしぎはそっと帰鑑した。まだ夜明け前のため昼間は
何かと騒がしいこの船も、今は水を打ったように静まりかえっている。
毛布にくるまり銃にもたれ掛かるようにして寝入っている海兵を起こさないようにして跨ぎ、
息を殺して船室へと向かう。
狭い階段を下りて、そっと自室のドアを閉め終わった瞬間、ようやくたしぎは息をついた。
早朝の点呼まであと二時間もない。できるだけ仮眠を取らねば。
体中が重い。疲れ切った体にむち打って、たしぎは部屋の奥に据えられたベッドへと向かう。
ふと、壁に掛かった鏡が目に留まる。
白い首筋に赤く残る跡──
「あれほど首は止めてと言ったのに……」
そっと愛おしむようにその跡に指を重ねる。
その瞬間、体中につい先程まで重なり合っていた熱い躰の存在がまざまざと蘇った。
どろりと躰の奥からゾロの体液が流れ出す感覚がする。
未だ熱の残る躰は、少し身じろぎしただけで身震いするほどの快感を伝える。
何度絶頂を極め、何度精を受けただろう?
子宮が壊れそうな程、ゾロは私にその躰をぶつけてきた──
知らず知らず指先はパンツの上から女陰を探る。
「────ァッ…」
たしぎは大きくかぶりを振って打ち消した。
「私は何をしているんだ……?」
重い腰を引きずるように、たしぎはベッドへ倒れ込みそのまま目を瞑ってつかの間の休息を取る。
狭い船室からは見えぬ空は、既に白みかけていた。
益体もない雑用と、次から次へと送られてくる海賊たちの情報を処理しながら、たしぎは上司である
スモーカーが自分を見つめていることに気が付いた。
首筋の跡はファンデーションで隠したはず。だが昨夜のことが知れてしまったのだろうか?
スモーカーにコーヒーを手渡しながら、たしぎはそそくさと彼の視線から身を外そうとして思いっきり
転んでしまった。
「す…すみません!!」
私ったら、何をしているのだろう? いつもこうだ。きちんと物事を進めようとするほどに裏目に出る。
スモーカーは何も言わずにそんなたしぎの様子を見つめている。
「すみません……」
もう一度小さく謝りながらたしぎはスモーカーに会釈して、彼の視線を避けるように部屋を出た。
何も言わないスモーカーは全てを知っているように感じられ、たしぎはぎりりと唇を噛みしめた。
電伝虫での連絡によると、近く黒檻のヒナが来鑑するという。
ヒナさん──
たしぎは小さく笑みを洩らす。
スモーカーの同期であるヒナはたしぎの憧れである。
悪魔の実の能力者でもあるヒナの強さ、有能さは女将校の中でも群を抜いている。
強さも有能さも男に決してひけを取らない。
男社会である海軍において、女がのし上がっていく困難さはたしぎ自身、身をもって知っている。
女であるが故の弱さもヒナならきっと分かってくれることだろう。
よりによって、賞金首の海賊と恋愛しているたしぎのことを、ヒナはどう思うだろう?
我ながら愚かだと思う。救いようのない馬鹿だと思う。
だが、そんな自分を痛いくらい自覚していても、この想いだけはもう止めることは出来ない。
絶望的なこの想い──
自分の信念をもぐらつかせる恋愛を、そしてゾロの存在を憎いとまで思う。
だがもう自分は知ってしまっているのだ。あの不貞不貞しい笑みを浮かべる唇の持つ甘さも、あの
節くれ立った大きな手がもたらす快感も──無骨な男がその奥にかいま見せる優しさも──
豆が潰れきって固く瘤のようになった自分の手を見つめる。
ゾロの手も同じ、剣士の手だ。だが、彼の手はたしぎの小さな白い手とは全く違う。大きくそして力強い。
どんなに彼のように強くなりたいと欲しても、元が違うのだ。
私は、どんなに最強たらんと欲しても女──
どんなに足掻いても女でしかない──
女である私は、あの男に既に身も心も溺れている。どんなに仕事中はその存在を忘れようと思っても、
体中に刻まれたあの男の熱はそれを忘れさせてくれない。
脳裏にゾロの逞しい胸板が蘇り、またたしぎは大きくかぶりを振った。
つい数時間前まで抱かれていたというのに、もう次に出会える日のことを考えている。
会いたい──ゾロに会いたい──
今度彼に会えるのはいつなんだろう?
願わくばそこが戦場であらんことを──
手元の書類に意識を戻しながら、たしぎはまた小さく溜息をつく。
苦みのきついコーヒーを口に含むと、それは既に冷め切っていた。
慌ただしい海軍の仕事は、そうそうたしぎをゾロとの思い出に浸らせてはくれない。次から次へと
雑事が舞い込む。
現在停泊中のこの島に麦わらの一味が潜んでいるとの情報──これは全くもって事実なのだが──の
ために、電伝虫はひっきりなしに鳴り、その度に海兵が走り回り、自分も処理すべき雑務に追われる。
彼等の潜む場所も船の停泊場所も掴めない。
そのことを感謝すべきなのだろうか?
この瞬間にも彼等の潜伏場所が掴めれば、スモーカーはすぐさま船を出立するだろう。
今朝方まで愛を交わしていた相手はその瞬間敵となる。
昨日、刀を研ぎに街に出たたしぎがゾロと出会ったのは偶然。だが、彼の存在を確認したことはスモーカー
に報告できない。どんなに海軍がその情報を欲しているのか知っていてもだ。
たしぎは多くの矛盾をその身に抱えていた。
海軍本部曹長である自分──悪の蔓延るこの世を平和にしたいと切望する自分──ひとりの女として男
を愛する自分──
その矛盾はたしぎのアイデンティティを崩壊させるに容易なほどのものだった。
軍人として世に平和をもたらすことが今までのたしぎの最大にして唯一の存在意義だった。
だが、ゾロに出会ってしまった。
出会った瞬間、知らず知らずのうちに恋に堕ちていた。
ローグタウンの武器屋のいっぽんマツさんの店での、彼の不敵な行動は今でも鮮やかに蘇る。
たしぎがそれと知らずに選んだ妖刀を放り投げ、利き腕を差し出した無謀な行動。だが刀は大きく弧を
描き、彼の腕めがけて落ちてきたにもかかわらず、するりとすり抜けていったのだ。
なんという強運──!
同じ剣士としてその強さに憧れた。その不遜な態度に惹かれた。
彼が海賊であると知らずに。
彼があの有名な海賊狩りのゾロであると知り、そして現在海賊であることを知った瞬間怒りが沸いた。
自分を騙したのだと思った。
だが、敵として剣を交わすごとに彼の内面を知るようになった。彼の剣は無口な彼以上に雄弁だった。
野望故海賊に身を置いているが、決して彼は悪ではなかった。
たしぎの中にあった唯一絶対の公式、海賊=悪の図は崩壊する。
海賊だが悪ではない男。既に敵と見なすことは出来なくなっていた。
海賊=悪の公式が崩れたとすれば、ゾロを好もしい異性として見る自分をもう否定できない。
そして運命の夜──。
ゾロと男と女の一線を越え、たしぎは矛盾を抱えるようになった。
愛おしくて愛おしくて憎い男。
何故、私たちは出会ってしまったのだろう──?
今この瞬間にもスモーカーが彼等の居所を割り出せば、私たちは刀を交わさなくてはならなくなるだろう。
彼は私を斬るのだろうか? 私は彼を斬るのだろうか?
この肌の上を這っていたその手で、私は斬られることになるのだろうか──
消灯前の点呼を終え、船室に戻ったたしぎは部屋の奥に気配を感じすぐさま抜刀した。
「──誰ッ?」
「──俺だ…」
「ロ…ロロノア?」
夢でも見ているのだろうか?
慌てて灯りをつけると、部屋の隅にゾロが立っていた。
半信半疑のまま近づく。
それはまさしく、6000万の賞金首、ロロノア・ゾロ──たしぎの恋人その人だった。
「何故ここに?」
「忘れ物だ──」
「え──?」
その瞬間、抱きすくめられていた。
「お前、別れ際に何か言いかけていただろ?」
「…………」
言いたくても言えずにいた言葉──
口が裂けても言えない言葉──
「二人きりの時に言葉を飲み込むな」
「…………」
「俺はどんな言葉でも受け入れるから」
「…………」
「お前が背負っている業を代わってやることは出来ねぇ……だが、共に背負うことは出来るはずだ」
ゾロの言葉を聞いているうちに、涙が溢れ出した。そんな事を言うために、わざわざ危険を冒してこの
海軍船にやって来たというのか?
一度堰を切った涙はもう止まらない。
言葉の代わりにたしぎはゾロに接吻づけた。
部屋の外で消灯時間を告げるラッパが鳴るのを遠く聞きながら、たしぎはゾロに夢中で舌を絡めた。
「たしぎ──」
こんなにも愛しい男がこの世にいたのかと思う。
無骨で不器用なくせ、誰よりも熱い。
夢中で唇を絡め合っているうちに背中に壁がぶつかった。たしぎは後ろ手に灯りのスイッチを消して、
ゾロに言った。
「──抱いて……何もかも忘れさせて──」
ゾロが服を脱がせるのももどかしく、たしぎは自ら服を脱ぎ去った。
体中には夜目にも鮮やかな赤い跡──昨晩一晩中ゾロに抱かれていた証。
最初戸惑っていたゾロも、その跡を再度辿るように接吻づけを注いだ。
「……ッん────…」
昼間もくすぶり続けた熱は容易く火がつく。
ゾロが淡く色づいた先端に唇を落とした瞬間、噛みしめていた歯の奥から甘い吐息が漏れた。
「───ッ…はぁ…………」
声を出すわけにはいかない。すぐ隣ではスモーカーが寝ている。
そしてふたり縺れ込むようにして、ベッドへ。
ぴちゃぴちゃとふたりの舌を絡め合う音が狭い船室に響く。
包み込むようにしてゾロがたしぎの乳房を揉む。
「──たしぎ……」
耳許にゾロが言葉を落とす。
深みのあるバリトンが体中を反響し、例えようもない快美感が身を貫く。
涙を溜めた瞳でゾロの瞳を見つめる。
ゾロの黒い瞳の奥に小さくたしぎが映っている。
その瞳の優しさに、再び涙が溢れ出す。
愛しい男の姿が歪む。
「───泣くな…」
押し殺したゾロの声に当惑が滲んでいた。
たしぎがどんなに鍛練を積んでも決して叶わない強い男が、たしぎの涙に揺れている。
「……ごめんなさい」
「──謝るな」
「ごめんな……」
途中で口を塞がれ、言葉は途切れた。
愛しい男の接吻づけは絶望的なほどに甘美だった。
ゾロのシャツを脱がせようとして、ふと手を止める。
今朝は存在しなかった包帯。
「この傷は──」
「ああ、酒場でちょっとな──」
真意を測るべくその瞳を見つめる。
「たいしたことない──かすり傷だ」
本当に?
今すぐ包帯を取って確認したい衝動に駆られた。
だが、これはゾロにとって日常なのだと気が付いた。
どれ程重傷であっても、それは本人にとって「かすり傷」と言うべき日常なのだ。
本当に重傷ならば、こんなに暢気に愛を交わし合っている状況ではないだろう。
それにこのゾロが致命傷を負うわけがない。それ程までに彼は神の恩寵を受けている強運の持ち主なの
だから。
それでも。愛おしい男が自分の知らないところで傷を負っているということが苦しかった。
何も出来ない自分の立場が呪わしい。
「気にすんな」
ゾロはにやりと不貞不貞しく笑い、たしぎを抱き寄せた。
そっと頭を撫でる。
「おれは死なねぇ」
世界最強の剣士──それがこの男の野望。
たしぎそっくりな亡き親友と誓った彼の夢。
この男ならその夢も叶うだろうとたしぎは思う。
鷹の目──ジュラキュール・ミホークを破り、最強の剣士となるであろうと。
たしぎはミホークがつけたという、体を大きく走る傷跡を触った。
指先で分かるほどに大きく隆起した刀傷は、それがどれ程までに深い傷であったのか物語っている。
だがこの傷をも乗り越えて、この男は行くのだろう。
野望の果てに。
その時、私はどうしているのだろう?
共に横で笑っていることがないことだけは確かだ。
たしぎはそっと傷跡に唇を押し当てた。
たしぎの後頭部に回したゾロの手に力が籠もるのを感じた。
体中に注がれるゾロの接吻づけを受け、手の甲で押さえた口元から漏れる甘い吐息が、いつしか喘ぎに
変わっていくのを必死に押さえた。
「……ぅ…ぐッ……」
それでも漏れる甘い声を抑えようと唇を噛みしめる。
ゾロはたしぎの足を肩に担ぎ、もう溢れんばかりに潤った蜜壺に接吻づける。
「…………は!」
舌を差し込まれただけで、全身が戦慄く。とろけるような快美感に目眩する。
「──ロロノア、ぁ……」
ゾロの唇が、既に顔を覗かせている蕾を吸い上げ、尖らせた舌先でつつく。
躰の奥から、後から後から止め処もなく蜜が溢れ出す。
ゾロのもたらす熱が躰を犯していく。理性が崩れ、ただの恋する女、好きな男に抱かれる一人の女に
たしぎを変える。
「…………あ──あぁ………」
漏れそうになる声を、ゾロが唇を重ねて塞いだ。
「外に聞こえるぞ?」
「──ロロノア…」
「ゾロと呼べよ」
ゾロは目を細めて優しく微笑む。
そしてそっと額に接吻づけた。
「──たしぎ」
愛おしい男が名前を呼ぶ。
もう一度接吻づけを交わし合い、そしてゾロはそっとたしぎの奥に身を沈めた。
「──────はぁ、あ、あ!!」
熱い固まりが身を貫く。
初めて情を交わしたときはあんなに辛かったのに、もう何も抵抗を感じないほどにあっさりと受け止める。
ただそこにあるのは溶けるような快美感だけ。
「熱い──たしぎ」
「ロロノア……」
「お前の中は熱い…たしぎ。お前そっくりだ──」
「ぁ、ぁ、ぁ、ロ…ロロノア……!」
片足を肩に担いだゾロが抽送を繰り返すとぐちゅぐちゅと粘液が絡み合う音と共に快感の波が高鳴る。
担ぎ上げていた足を下ろし、たしぎの躰を抱き上げる。
繋がったまま腰だけ引き寄せる。
たしぎは後ろ手に躰を支えながら、腰元から沸き上がる快感を享受する。
ゾロ──ゾロ──!
打ち付ける腰があまりに激しくて、たしぎは思わず躰を起こしてゾロの胸に縋る。
胡座を掻いたゾロに跨るように貫かれながら、たしぎは再び唇を乞い求めた。
男根の当たる部分が変わったため、急速に快感が高まる。
ぶるっと身を震わせながら、たしぎは切なそうに啜り泣く。
「──────!!」
声にならない激しい息づかいと共に、たしぎは絶頂を迎えた。
だがゾロはそのまま激しく腰を突き上げる。
髪を振り乱して呼吸をあらげるたしぎを今度は跪かせて、後ろから突いた。
躰を打ち据える音と荒い息づかいと粘液の絡まる音。
狂ったようにたしぎはシーツを握り締めて身を捩る。
「たしぎ──たしぎ!!」
ゾロが低い声で名前を呼ぶ。
だがその声も苦しげになり、彼の限界が近いことを知らせていた。
三たびたしぎが躰を仰け反らせた後、ゾロは再度たしぎを抱き締め接吻づけした。
そしてたしぎの足を腰に巻いて、接吻づけながら身を落とした。
「ゾロ──」
「やっと名前で呼んだな」
にやりと頬を歪ませて笑う。
再び溢れ出したたしぎの涙を指先で拭う。
たしぎはゾロの傷跡に抱き付いた。
ゾロはそっとたしぎの耳許に囁く。
「──いくぞ…」
腰の動きが早くなる。
高鳴る快美感に意識が遠くなる。
「あ、あ………!」
「たしぎ──!」
「ゾロ──!」
頭の中が真っ白になり、束の間の幸福にたしぎはそっと微笑んだ。
目が覚めるとゾロの姿はそこにはなかった。
昨夜の出来事は夢だったのか? と思ったが、躰の奥から再び溢れた体液がそれが現実のものだと
たしぎに伝えた。
苦労して身を起こすと、サイドテーブルの上に置かれた一枚の紙が目に留まった。
そこにはただひとこと記されていた。
”愛している”
絶望的な恋の唯一の光明──。
たしぎはゾロに言えずにいたその言葉を、代わりに貰ったことに気が付いた。
今度出会った場所が例え戦場であっても、私はこの言葉をゾロに返そう。
たしぎは紙に接吻づけながら、そう心に誓った。
- FIN -
以上です。宣言していたロビンちゃんでなくてすみません。
お気に召すと嬉しいです。
どろんぱさま。
ゾロたし、乙です!! 何度も読み返しているうちに入れたコーヒーが冷めてしまい
ました……何度も、読み返しました。
海賊と海軍、相対する者同士、男と女、剣士同士……色んなものが複雑に
絡み合うからこそ、この二人の関係はより深く、より重くなっていくんですよね。
以前仰ってた、ジェンターの部分もしっかり書き込まれてますよね。
男社会にいる女、というとやはり避けられない部分ですよね。
ゾロの無骨なんだけどにじみ出る優しさとか、たしぎの一途なところがなんとも
言えないくらい素敵でした。
ああーやっぱりゾロっていい男だ!!
男は黙ってry でしょうか。
切なくて、ぐっと心に迫ってきて……苦しい恋って言うのはこういう
ことをいうんだろうなぁ、と思いました。
決して添い遂げることはないであろう二人、けれど愛さずにはいられないって
いうのが……切ないです。
朝からいいものを読ませていただきました!!そしてきっかり475KB!!!(w
姐さん、GJです!! 有難うございました!!!!!!
どろんぱ様、乙です!
うおーゾローーーーー!!!!!
かっこいいぞ、おまえかっこいいぞ!!!
たしぎの、ゾロへの思いと海軍としての正義感の間で揺れ動く心。
なんて切なく甘く、そしてどれだけ苦いことかと……
はぁ、良いものを読ませていただきました。
ありがとうございます。
スモたし派だったのに……
このスレに常駐して好き嫌いなく読んでいると、
OO派だと名乗っていた自分は過去のものになっていくなあ。
いまではたいがいどんなカプでも美味しくいただける体に……
スモたし派だったのに……
すっかりゾロたしにはまり込んで読んでいる自分を発見。
ゾロたしキタキタキタ(゚∀゚)(゚∀゚)(゚∀゚)(゚∀゚)━━━━(゚∀゚)(゚∀゚)(゚∀゚)(゚∀゚)!!!!!
もう凄くいいっすわ!!
スレのログ容量が477kBになりました。
シリアスゾロたしキタ*・゜゚・*:.。..。.:*・゜(*゚Д゚)゚・*:.。. .。.:*・゜゚・*!!!
たしぎ書いてくれる人少ないんでマジで嬉スィ
ゾロと相対するとき、たしぎは剣士として海兵として女として
3重の葛藤に苦しまねばならんのだよな。
>会いたい──ゾロに会いたい──
>今度彼に会えるのはいつなんだろう?
>願わくばそこが戦場であらんことを──
こことか泣ける。゚・(ノД`)・゚。
>声を出すわけにはいかない。すぐ隣ではスモーカーが寝ている。
しかしコレは危険煤i゜Д゜;)
レインベースでスモーカー大佐の耳の良さは折り紙付きですよ!?w
537 :
名無しさん@ピンキー:04/01/19 00:13 ID:eXt9zzze
age
ゾロたしキタ━━(゚∀゚)━( ゚∀)━( ゚)━( )━( )━(゚ )━(∀゚ )━(゚∀゚)━━━!!!!
待ち焦がれていました。
たしぎの真面目さ、一途さはシリアスなお話だと切なくなりますね。
本誌でご無沙汰な彼女にこんな素晴らしい形でお目にかかれて嬉しくて…゚・(ノД`)・゚。
ありがとうございます!
ありがとうございます。
本当にありがとうございます──嬉しい。
書いた後、やりすぎたかな?とビクビクものだったので、予想外の反響で
本当に嬉しいです。
この続きは未定ですが、できれば今度はゾロの方の心情を掘り下げていければと
思っています。
>536
引用していただいて気づいた自分の間違い。
○ 願わくばそこが戦場であら「ぬ」ことを──
でした。
容量っていくらまでOK?
ラストに>76-77のようなまとめを入れるから、480KB付近で新スレ立てって
スレ内のローカルルールになっている。
480KB越せば、1週間放置でdat落ちだし。
そろそろ新スレかな?見習Bさんが保守用SSを用意してくれているそうだし。
約1ヶ月半で消費か…
速かったな、今回。
クリスマスあったからな。
まとめ人さん、大変だろうけどがんがれー!
はい、即死回避用に短いですがSS書いてますので、勃ち…じゃない、
立ち次第投下します。6KBって短いかな?? 回避になるかすぃら??
丁度480KBのようなので、新スレ立ててみますね。
いいのかな?
いまさらですが感想を。
壊れることもできませんでした。
痛みと。気持ちと。生きている日常の食い違い。
どうしようもない矛盾。
けれど、とめることのできない感情。
涙が出ました。切なくて。
たしぎ・・・頑張れ・・・!って感じです。
いいものをいただきました。ご馳走様です。
【通し番号】 カプ名 『作品名』 [傾向・注意事項等] @作者名
(前書き・後書き等)
【01】 サンロビ 『生きるということ』 [甘い/エッチなし] @見習B ◆x.7imV2WLo
>22>23>24>25>26>27
【02】 コニス 『天使の中にあったもの』 [エロ少なめ/なんだかちょっと・・・な感じ] @ABC ◆MJN/jOXPek
(>33)>34>35>36>37>38>39>40>41(>42)
【03】 シャンマキ 『垂雪―しずりゆき―』 [クリスマスネタ第1弾/シリアス/ビタービタースイート(曖昧)/子供D兄弟/エロ
比率低し] @ななまるにー ◆702D8avGH2
>53>54>55>56>57>58>59>60>61>62>63>64>65>66>67>68>69>70(>71)
【04】 ワイラキ 『生きる』 [『ねがい』{3スレ696-700}加筆・修正完全バージョン/エロ少なめ/シリアス]
>92>93>94>95>96>97>98>99>100>101>102>103>104>105>106
【05】 ルナミ 『夢と思い』 [エロ少なめ] @ABC ◆MJN/yPLsqI
(>112)>113>114>115>116>117>118>119>120>121>122>123>124>125>126>127>128>129>130>131(>132)
【06】 ゾロナミ 『おまえが笑うから』 [クリスマスネタ第2弾/『月見酒恋仇花』{>2サイト}連作/ゾロぼんくら]
@ななまるにー ◆702D8avGH2
>136>137>138>139>140>141>142>143>144>145>146>147>148
【07】 サンナミ 『ノイズ』 [純愛系/ラブラブ/青姦/空島ネタバレ]
(>166)>167>168>169>170>171>172>173>174>175>176>177>178>179>180>181>182(>183)
【08】 サンナミ [inアラバスタ/純愛?] @榊 ◆0ED/DArWzw
>189>190>191>192>193>194>195>196>197>198>199>200>201(>202)
【09】 サンロビ(むしろロビサン) 『Balance of…』 [クリスマスネタ第3弾/激辛シリアス/【06】連作/逆レイープ風味]
@ななまるにー ◆702D8avGH2
>208>209>210>211>212>213>214>215>216>217>218>219>220(>221)
【10】 サンナミ 『鏡ノ前デHシヨウ』 [エロエロカップル] @見習B ◆x.7imV2WLo
>235>236>237>238>239>240(>241)
【11】 サンナミ [純愛] @榊 ◆0ED/DArWzw
(>243)>244>245>246>247>248>249>250>251(>252)
【12】 ルナミ 『雪のクリスマス』 [クリスマスネタ第4弾/公認カップル設定] @ななまるにー ◆702D8avGH2
>255>256>257>258>259>260>261>262>263>264>265>266>267>268>269>270(>271)
【13】 ルナミ 『Happy Xmas』 [クリスマス/シリアス/エロ薄口/心理描写長め] @どろんぱ ◆q5zSSkwO.2
>279>280>281>282>283>284>285>286>287>288>289>290>291>292>293(>294)
【14】 サンナミ 『オアシス』 [パラレル/ダーク/〈サンナミパラレル〉{3スレ【20】}連作/陵辱系/救いのあるラスト]
(>302)>303>304>305>306>307>308>309>310>311>312>313>314>315>316>317
【15】 サンナミ 『ナミの日記より 12月20日』 [【14】連作/僅かながらエロ/ナミ視点回想/シリアス]
(>318)>319>320>321(>322)
【16】 コニナミ→サンナミ [【08】【11】よりH多め] @榊 ◆0ED/DArWzw
(>323)>324>325>326>327>328>329>330>331(>332)
【17】 『チンコ戦争勃発!』 [短編] @さいたマン
>333>334(>335)
【18】 ルナミ [ナミ視点/純愛系/エチシーンぬるいかも] @LIK
(>337)>338>339>340>341>342>343>344>345>346>347>348>349>350(>351)
【19】 サナゾ3P 『サンドウィッチはお好き?』 [クリスマスネタ/アホでエロ/『弄られ侍』{>2サイト}連作/前ほどゾロ
は酷い目見ない] @ななまるにー ◆702D8avGH2
>354>355>356>357>358>359>360>361>362>363>364>365>366>367
【20】 サンナミ 『恋人たちのクリスマス』 [バカップル/クリスマスネタ、トリ] @ななまるにー ◆702D8avGH2
>372>373>374>375>376>377>378>379>380>381>382>383>384>385>386>387>388>389>390>391(>392)
【21】 『任●堂兄弟な誤解』 [短編] @さいたマン
>401>402
【22】 @さいたマン
>403
【23】 サンナミ 『Happy happy Xmas!』 [パラレル/コテコテ/クリスマス/エロ全くなし/シリアス]
(>406)>407>408>409>410>411>412>413>414>415>416(>417)
【24】 ルナミ 『アイスキャンディー』 [バカップル] @どろんぱ ◆q5zSSkwO.2
>430>431>432>433>434>435(>436)
【25】 ゾロナミ+サンロビ 『イベントのない夜は』 [設定:昨日(12/30)の晩] @昔シャンロビ書いた人
(>441)>442>443>444>445>446>447>448(>449)
【26】 サンロビ 『昨夜の名残』 [サイト(>2)UP作品の加筆/25巻P67扉絵] @見習B ◆x.7imV2WLo
>463>464>465>466>467>468
【27】 ナミ中心 『ナミの新人ナース物語』 [ばかばかしいギャグ/パラレル]
(>489)>490>491>492>493>494>495>496>497>498>499>500>501>502>503>504(>505)
【28】 ゾロたし 『玉響の逢瀬』 [『炎と雨と』{>2サイト}続編(時系列的にはもう少し後の設定)/シリアス/純愛]
@どろんぱ ◆q5zSSkwO.2
>520>521>522>523>524>525>526>527>528>529>530
○ボンロビリレー○
スレッド レス番
[2] 373, 381 (ネタ元 設定)
[2] 382, 384 (裏設定 社長は炉?)
[2] 388 序 @どろんぱ ←リレースタート!!
[2] 443-448 Act.1 @ななまるにー ◆702D8avGH2
[2] 459 Act.2 @見習B ◆x.7imV2WLo
[2] 463 Act.3 @ひっそりさん
[2] 474 Act.4 @どろんぱ ◆q5zSSkwO.2
[2] 476-478 Act.5 @見習B ◆x.7imV2WLo
[2] 489-492 Act.6 @どろんぱ ◆q5zSSkwO.2
[2] 497 Act.7 @KINO ◆Nq.KINOKeY
[2] 540 Act.8 @ネタの人
[2] 610-612 Act.9 @ななまるにー ◆702D8avGH2
[2] 621 Act.10 @◆bT67PrjmbM
[3] 26 (前スレまでのあらすじ)
[3] 27-30 Act.11 @見習B ◆x.7imV2WLo
[3] 31-33 Act.12 @ネタの人
[3] 63-67 Act.13 @どろんぱ ◆q5zSSkwO.2
[3] 96-98 Act.14 @ななまるにー ◆702D8avGH2
[3] 531-533 Act.15 @見習B ◆x.7imV2WLo
[3] 560-561 Act.16 @どろんぱ ◆q5zSSkwO.2
[4] >8 (前スレまでのあらすじ)
+++ 外伝 +++
[2] 395-398 社長×GW @見習B ◆x.7imV2WLo
『LOLITA COMPLEX(副題:ロビンがクロコダイルを見限った最大の理由)』
[4] >9>10>11>12>13 社長×ょぅι゛ょ数名 .@せばす
********************************
カプ名 『作品名』 [傾向・注意事項等] @作者名 は作者の表記に準拠。
せばすさんのボンロビは社長×ょぅι゛ょだったので外伝に分類しました。
・次スレでボンロビリレーなさる方は3スレ561の続きから
・ボンロビ外伝リレー(別名・社長リレー?)なさる方は4スレ13の続きから
になる…かな?
投下されたSSは 計 2 9 本 !
内訳は通常SS28本、ボンロビリレー1本でした。(*゚∀゚)=3ムッハァ
見事に咲き誇ったといえよう、エロパロ道(ウェイ)!
わけても2003年12月22日の怒涛の投下は特筆に値する。
まさに感想レスを差し挟むいとますら与えぬ凄まじさ!
たった1日で6本ですよ?
>>302-368【14】〜【19】
神々は我々読み手を萌え殺す気ですね?殺してくださいハァハァハァ
そして専用お絵描き掲示板(
>>1)では今スレ中、
6枚の絵が描かれました。絵師方々ありがd!
それと早めの引越しで容量残してくれたお陰で
このスレ内でSSまとめできますた。(只今488KB。)どうもです。
神々に感謝を捧げるとともに、次スレの変わらぬ繁栄を願いつつ
SSまとめを終わります ( `へ´ )ゝ へそ!
SSまとめ人さま、おつかれさまです ( `へ´ )ゝ へそ!
これは素晴らしい!
SSまとめ人様、いつもありがとうございます。
おかげでこのスレも無事に終了…
お疲れ様でした。( `へ´ )ゝ へそ!
SSまとめお疲れ様です!
GJ!素敵です。
( `へ´ )ゝ へそ!
いつもながらの鮮やかな仕事っぷり、お疲れさまでした!
ありがとうございます。( `へ´ )ゝ へそ!
すんません、>401-402と>403じゃ繋がっています。
>>542,
>>552-555 ありがd
>>556 うわはーんっ ごめんよさいたマン!
勘違い申し訳ない_| ̄|○ 謹んで訂正をば。
> 【21】 『任●堂兄弟な誤解』 [短編] @さいたマン
> >401>402>403
> 統計は 計 2 8 本 (通常SS27本/ボンロビ1本) になります。
以下番号繰り上げるの大変なので【22】は欠番ということでひとつ…。
それでは逝って参る ;y=ー( ゚д゚)・∵.
逝ったそばから舞い戻ってすいません。
他にも間違いハケーンした方は言うたってください。
まとめ人様、乙です。
コテ・名無し・ロムの住人一同で、敬意を表して
へ そ ! ! ! (ズビィ)