1 :
トラパス作者:
萌える話をお待ちしております。
がんがん書いていきましょう。
注意
人によっては、気にいらないカップリングやシチュエーションが描かれることもあるでしょう。
その場合はまったりとスルーしてください。
優しい言葉遣いを心がけましょう。
作者さんは、「肌に合わない人がいるかもしれない」と感じる作品のときは、書き込むときに前注をつけましょう。
原作の雰囲気を大事にしたマターリした優しいスレにしましょう。
関連スレは2をどうぞ
2 :
トラパス作者:03/11/21 01:32 ID:4cEhzwxV
3 :
トラパス作者:03/11/21 01:33 ID:4cEhzwxV
というわけで新スレ
前スレ366さんのリクエスト作品投下しますね。
エロ度は限り無く低い(というか無いに近い)ですが
ギャグ度は高めに設定しました
それは昼食中の出来事だった。
いつもの猪鹿亭にて。パーティー全員で楽しくランチタイムを過ごしていると。
「あー……」
ビールを飲んでいたトラップが、だるそうにテーブルにつっぷした。
「ちょっと、トラップ、どうしたの?」
「……頭痛え……」
「え? 嘘、大丈夫?」
め、珍しい、あのトラップが!!
わたしが思わずそうつぶやくと、つっぷしたままトラップが目だけでにらんできた。
いや、だってだって。わたしの記憶にある限り、あなたが風邪ひいたことなんてただの一度も無かったような気がするんですけど?
そう言うと、「違うよ」と、正面に座っていたクレイが苦笑しながら言った。
「違う違う。トラップのは、単なる二日酔い」
「はあ?」
「昨日夕食の後、ちょっとな……」
そういえば、昨日の夕食のとき、トラップとクレイだけが猪鹿亭に残ってたんだよね。
そうかあ。お酒飲んでたんだ……って。
「だ、駄目じゃないトラップ! 二日酔いなのにビールなんか飲んじゃ!!」
「……知らねえのかおめえ……二日酔いに一番効くのは迎え酒なんだぜ……?」
「知らないわよっ!!」
慌ててその手からコップを奪い取る。
もー信じられない! そんな状態でよく飲もうなんて気になれるわよねっ!
「無理しないで。水でも飲む?」
「……やべ。気持ち悪くなってきた……」
「ば、ばかばかっ、ここで吐かないでよ!? キットン、何か薬持ってない? 薬!」
わたしが叫ぶと、キットンは「ああ」と言って、ごそごそとポケットから丸薬を取り出した。
「それなら、これなんかどうです? わたしが作った薬なんですけど。効くはずですよ」
「…………」
それを見て、トラップはぷいっと視線をそらした。
まあ、気持ちはわかるけどね。ショッキングピンクの丸薬って……見た目は綺麗だけど、ちょっと不安になるかも……
いやいや、でも見た目にこだわってる場合じゃないって!
「ほら、トラップ! これ飲んで飲んで。それから部屋に戻って大人しく寝よう?」
「…………」
「トラップってば!」
「わあったよ! うっせえなあ……」
文句を言いながら、トラップは渋々と差し出された丸薬を口に放り込んだ。
そして、わたしが差し出した水を奪い取って、ごっくんと飲み干す。
その瞬間……だった。
「ぶはっ!?」
「と、トラップー!!?」
「ま、まずいっ……キットン! てめえ、この薬に何を混ぜたんだ!?」
さっきまでへばっていたとは思えない元気さで、トラップがきっとんの首を締め上げた。
ああ良かった。よく効いたみたいね……とわたしはのん気にそんなことを考えたんだけど。
「何言ってるんですか。良薬口に苦しというでしょう? よく効く薬というのはですねえ、えてして……」
「……キットン」
「はい?」
ひしっ!!
その瞬間に起こった光景を、わたしはきっと一生忘れない。
たった今までキットンに文句を言おうとしていたはずのトラップは……何故か。何故かっ!!
キットンの身体を、ひしっ、と抱きしめていた。
周囲の温度が一気に氷点下まで下がった。
「と……トラップ……?」
おそるおそる、と言った感じでも。声をかけたクレイの勇気にわたしは拍手を送りたい。
「トラップ、お前……」
「俺って奴は……何で今までおめえの魅力に気づかなかったんだ!?」
「はあっ!!?」
悲鳴のような声をあげたのは、抱きしめられているキットン。
いや、気持ちはわかる。気持ちは……
「ととととトラップ!? だ、駄目、駄目ですよ!? わ、わたしにはスグリという妻がっ……」
「そんなもの俺達の間では何の障害でもねえっ!!」
「『達』って何ですか『達』って――!!?」
わたし達も含めて周囲にいたお客さん達が、一気にひいた。
こ、これは一体どういうことっ!?
「お、おい、トラップ!!」
ぐいっ
それでも、さすがに放っておけない、と思ったのか。
クレイが、トラップの肩をぐいっ、とつかんだ。
トラップの視線が、キットンからクレイにうつる。その瞬間……
「クレイ――!!」
「うわあああああああああああああああ!!?」
「クレイ。俺は、どうして今まで……ずっと一緒に過ごしてきたのにおめえの魅力に気づかなかったんだ!?」
「ば、バカっ、一生気づくなそんなもん!?」
「クレイっ、クレイ――!!」
「だ、誰か、誰か何とかしてくれっ!!」
クレイの悲鳴に、誰も答える人はいない。
助けを求める視線を向けられて、一斉に視線をそらす。
だ、だって……とてもじゃないけど近寄れない! 怖くて!!
そのとき、トラップの腕から逃れたキットンが、わたしの方に転がってきた。
「ぜえ、はあ……え、えらい目に合いました……」
「キットン! あれ、何!? あなたの薬飲ませたらああなったのよ!? 一体トラップに何を飲ませたの!?」
「お、おかしいですね。二日酔いの薬のはずなんですが……あ、ああ、あああああああ!!」
わたしの言葉に自分のポケットを探っていたキットンは、盛大な悲鳴をあげた。
「すすすすいませんクレイっ!!」
「何だっ!? 何が起きたっ!!?」
迫りくるトラップにショートソードをつきつけながら(うわっ、クレイ、目が本気になってるよ……)言うと、キットンは、トラップに目を向けないようにして叫んだ。
「トラップに飲ませた薬なんですが、実はわたしが実験で作った惚れ薬でした! 決して視線を合わせないようにしてください! この薬、目を見た相手には見境なく迫るようです!!」
「せ、迫るようです、じゃなーい!!」
わたしとクレイのツッコミが、一斉に炸裂した。
キットンの怪しい薬で誰かが被害にあうのはいつものことだけどっ……
な、なんて薬を作るのよこの人はっ!!
「キットン、何とかならないの!? 薬って、一体効果はいつまで!?」
「そんなに長持ちはしないはずですが……」
その間に、キットンの言葉通り視線をそらしたクレイがこちらに逃げてきた。
で、トラップは……
「ルーミィ! 俺はどうしておめえの魅力に今まで気づかなかったんだ!!?」
「うわ――ん!! ぱーるぅ、くりぇー!! とりゃーが、とりゃーが変だおう!!」
今度はルーミィに抱きついて、彼女を泣かせていた。
……ってちょっと! それは! それは犯罪よトラップ!!?
「ば、バカバカっ、離しなさいってトラップ!!」
ルーミィの泣き声を放っては置けず、わたしが思わず二人の間に割り込むと。
がしっ、と。手を握られた。
どばっ、と一気に冷や汗が背中を伝う。
「と、トラップ……?」
「パステル」
呼ばれて、反射的に振り向いてしまう。
視線が、あった。ばっちりと。
「トラップっ……」
「パステル。……好きだ」
どがんっ!!
一瞬にして顔が真っ赤に染まるのがわかった。
薬のせいっ……だよね? そうだよねっ!!?
だけど、そうとわかっていても。
そうやってじいっとわたしを見つめるトラップの顔は、すごく真面目で……
「やっ、あのっ、トラップ……」
「好きだ」
「ちょ、ちょっとっ……」
「おめえは、俺が嫌いか……?」
だからっ……
薬の効果でしょ!? それで見境なく迫ってるんでしょ!!?
何でそんなに真面目な顔して言うの!!? そ、そんなの反則だよっ!!
ぐらぐらっ、と心が揺れるのがわかった。
トラップって、こんなにかっこよかったっけ……?
そういえば、背だって結構高いし、端正な顔立ちしてるし。
軽い性格してるけど。いざというときはいつだって頼りになったよね……
……って何考えてるの!? 何考えてるのよわたしってばっ!!?
「と、とらっ……」
「好きだ」
「……え?」
ぐっ、とトラップが身を乗り出してきた。
「好きなんだ。おめえのことが……好きだ、パステル!」
「きゃあああああああああああああああああああああああ!!」
ガターンッ!!
派手な音が響いた。
それは、わたしとトラップが床に倒れこんだ音。
「ば、ばかばかトラップ! 離して、離してってば!!」
「……好きだ」
「好きだはわかったから離して――!!」
床に押し倒された、ということを理解するのに、かなり長い時間がかかった。
そして、そのままトラップの手は、一気にわたしの胸元に伸びてきて……
ってバカ――!! ここをどこだと思ってるのよ――!?
「バカやめろトラップ! それはさすがにまずい!!」
わたしがじたばたもがいていると、クレイとノルが、二人がかりでトラップを引き離してくれた。
うっ……こ、怖かったっ……
「ほほお……興味深いですねえ……」
そんな中、小さくつぶやくキットンの声が、妙に耳についた。
結局、トラップに目隠しをすること丸一日。
どうにかこうにか効果が切れてくれて、やっと一息つくことができた。
ああもうっ……生きた心地がしなかったわよ本当に!?
昨日の出来事を思い出すと、今でも心臓がばくばく言いだす。
そ、そりゃあね。薬のせいだ、っていうのはわかってるよ?
だけどねっ……そうとわかっていても。あんな真摯な顔で告白されたら、女の子なら誰だってっ……
どんどん
不意に響いたノックの音に、わたしはそれこそ金縛りにでもあったかのような勢いで全身を強張らせた。
し、心臓に悪いっ……
「は、はーい?」
「……俺だけど」
どきんっ!!
かけられた声は、まぎれもなく……昨日の騒ぎの中心人物。
「と、トラップ? 何か用……?」
「…………」
わたしの言葉に、トラップは音も無く部屋に滑り込んできた。
その顔に浮かんでいるのは、昨日と同じ表情。
……つまり、真面目な表情。
「……あのよ。昨日のことだけど」
「ききき気にしてないよ全然!? 薬のせいだもんね。仕方ないよねっ!!」
「…………」
わたしがまくしたてるようにして言うと、トラップは無言で歩み寄ってきた。
な、何……でしょう?
「トラップ……?」
「…………」
そのまま。
何も言わず、トラップはわたしの身体を抱きしめた!!
どーん、と頭で火山が噴火したときのような音が響いた。
「と、トラップ――!!? な、何っ……」
「……キットンの奴が言ってたんだけどよ」
「え……?」
ぎゅうっ、と背中に回った手に、力がこもる。
「俺が飲んだ惚れ薬……な。目が合った奴に見境なく迫る薬、みてえだけど……」
「う、うん? うん、それは聞いたけどっ……」
「……実はな。それでも、嘘はつけねえらしいんだよな……」
「……え?」
言われた意味がわからなくて。わたしが首をかしげると。
トラップは、肩に顔を埋めるようにして言った。
「だあら……『魅力に気づいた』とは言えても……好きでもねえやつに『好きだ』『愛してる』とは、言えねえみてえなんだよな……」
「…………え?」
ま、まさか。だって、昨日のあれはっ……
「そ、それは……違うんじゃない? だって……」
「……だあらっ!!」
強い声で叫ばれて、びくん、と背筋が強張った。
「だあら、俺は……どうも、おめえが好き、みてえなんだよな……」
「…………は……?」
突然言われた言葉に、頭が追いつかない。
す、好き? ……え?
「だあらっ……ああもう。言っておくけどなあ! 薬の効果はもう切れてるからな!? 俺は今は何も飲んでねえし酔ってもいねえしきわめて健康で正常だからな!? それを踏まえて聞けっ!!」
顔を髪と同じ色に染めて、トラップはまくしたてるようにして言った。
「お、おめえのことが……好き、だ」
「…………」
「返事はっ!!?」
「は、はいっ!!」
ぐっ、と顔が迫ってきて、反射的に頷いてしまう。
何なんでしょう、この怒涛の展開は……
で、でも……
トラップの言葉は、素直に嬉しかった。
わたしがそう言うと、トラップは「はーっ」とため息をついて、
「断られたらどうしよーかと思ったぜ……」
と、耳元で囁いた。
……トラップでも、不安になることがあるんだ?
それは、ちょっと新鮮な発見だった。
完結です。
明日は学園編の続き投下します。
激藁。ショッキングピンクっていかにも惚れ薬ぽい。
ノルにもやってほしかったなー
「おめえは、俺が嫌いか…?」←ちょっと弱っちいトラップがヨシ!
ありがとうトラパス作者様。まさかこんなに早く書いていただけるなんて。
毎回毎回素晴らしい作品を有難うございます。
本当にトラパス作者さんは神!!
トラップかっこいい〜〜〜。
新作投下します。学園編の続き。
体育祭本番編です。
注意!
・めちゃくちゃ長くなりました……
・エロ少な目です。
恋人同士っていうのは、何でも話し合える関係だと思ってた。
好きな相手だからこそ、相手の全てを知りたいと思った。
悩んでいるときに支えあったり、苦しいときに頼ったり、そんな関係なんじゃないか、と思っていた。
だけど、それはわたしの勝手な思い込みで、相手もそう考えているとは限らない。
そんな簡単なことにすら気づかないくらい、相手に夢中になっている。それが恋なんじゃないだろうか。
だから、いざ相手がわたしに対して秘密を持っていると知ったとき。
そのとき、わたしがどうするか。
それが、今後の二人の関係を変えていくんじゃないだろうか……
いい方に変わるか、悪い方に変わるか。
それは、全てわたし次第じゃないんだろうか……
「では、各クラスの委員さん、お願いします。皆さんも大変でしょうが、体育祭本番まで後一週間です。最後までがんばりましょう」
クレイの言葉に、その場にいた全員が、がたがたと椅子を鳴らして立ち上がる。
今日は、全クラスの体育祭実行委員プラスわたし達生徒会役員で開かれる、週に一回のミーティングの日。
体育祭の準備が始まってから今日まで、毎週一回、かかさず行われてきたんだけど。
とうとう本番まで後一週間。今日からは、多分休む暇も無いくらい忙しくなる。
だからこそ、委員さん達の顔は全員真剣だし、クレイはいつもより話し方に熱が入っていた。
そんな大変な時期だというのに……
はあっ。
ため息しか漏れない。みんなに申し訳なくて。
チラリ、と隣に目を向ければ、何を考えているのかわからない完全な無表情で手元の書類に目を落としているトラップの姿がある。
トラップ。本名ステア・ブーツ。
成績優秀、運動神経抜群、生徒会副会長にしてそれなりにルックスもいいという、欠けたところの無い完璧な人……と思われている。
そして、わたしの、恋人でもある人。
……の、はずなのに。
はああっ……
「パステル、どうした?」
「え?」
再び大きなため息をついていると、クレイが心配そうに目を向けてきた。
「どうした? 元気が無いみたいだけど……」
「う、ううん。何でも無いっ……ちょ、ちょっと疲れてるだけ」
「そうか。最近ハードだもんなあ……悪い、もうしばらくの辛抱だから」
「そ、そんなあ。何でクレイが謝るの? 生徒会役員なんだもん、しょうがないじゃない。それに、ここまで来たら成功させたいし!」
それは、本音だった。この一ヶ月くらい、寝る間もないくらい仕事に追われていて、すごくすごく大変だったけど。でも、それは同時に、「ここまで来たら、絶対成功させるぞー!」っていう充実感も、味あわせてくれて。
わたしは今まで、こんな責任感を問われる役職についたことがなかったから。それは、すごく新鮮な経験だった。
だから、生徒会役員になったこと。体育祭を前にすごく忙しいこと。それ自体は、ちっとも嫌じゃない。
だけど……
「パステル?」
「な、何でもない。あ、ほら。もうこんな時間だし……早く帰ろう。遅くなっちゃうよ?」
「あ、ああ……」
釈然としない様子のクレイを強引に説き伏せて、立ち上がる。
でも、実際わたしの言葉は本当で。
委員会はいつも放課後に行われているんだけど。最初は一時間くらいで終わっていた話し合いが、体育祭が近づくにつれて、どんどん長くなっていった。
まだ日はそんなに短くないはずなのに。今も、窓の外はもう暗くなっている。
それに、まだまだ仕事が終わったわけじゃないしね。家に帰った後も、わたし達には色んな書類のチェックがある。話している時間も惜しい状態なんだ。
立ち上がるわたしに、クレイはなおも何か言いたそうだったけれど。ひきつった笑顔を返したら、それ以上何も言おうとしなかった。
ううっ、ごめん。ごめんね、クレイ。
こんなこと、クレイに相談するようなことじゃないから……
書類をまとめて、クレイ、トラップも立ち上がる。以前なら、この後三人でご飯を食べに行ったりもしたんだけど。この時期になるとそんな余裕すらなくなってしまって、そのまま家に真っ直ぐに帰っている。
そして、わたしとトラップは同じ家に住んでいるから。必然的に、クレイと別れて二人だけで帰ることになる、んだけど……
気が、重い。
視線を向けても、トラップはわたしの方を見ようともしない。
わたしとトラップの喧嘩なんて、珍しいことじゃない。だけど、いつだって数日以内にはどっちかが折れて、そして元の関係に戻っていた。
それなのに。今回は、もう二週間以上もまともに話していない。もちろん、用事があるときは別だけど、そんなときでも必要最小限のことしか話さない。
同じ家に住んでいるのに……ううん、だからこそ余計に、この状態は……辛い。
はああ……
だからって、わたしにできるのはため息をつくことだけ。謝りたくても、どう謝ればいいのかわからない。わたしは、何か彼に間違ったことを言ったんだろうか?
トラップのことが好きだから。何か悩んでいるのなら話を聞いてあげたい。こんな大変な目にあってるんだから、わたしを巻き込んだ理由を知りたい。それって、そんなにおかしいことだろうか?
悪いと思っていないのに口先だけで謝るなんて嫌だ。だけど、他に方法が思いつかない。
……どうすれば、いいんだろう……
「パステル、もう鍵をかけたいんだけど……」
「あっ、ご、ごめんっ!!」
そんなことを悩んでいるうちに、クレイ達は既に部屋の外に出てしまっていた。どうやら、わたしはまたしてもボーッとしていたらしい。
最近いつもそう。こうやってトラップとのことで悩んでばっかりで、ついつい大事な話を聞き逃したり、仕事に身が入らなかったり。こんなのじゃ、真剣に仕事に取り組んでいる人に申し訳ない。
わたしが真っ赤になって外に出ると、クレイは心配そうな目を向けてくれたけど、トラップは相変わらずの無表情だった。
チラリとわたしの方を見ただけで、何も言おうとしない……一体、何を考えているんだろう?
「じゃ、帰るか」
クレイの言葉に、三人で歩き出したときだった。
「あのっ!」
突然、背後から声がかかる。
「えっ?」
くるっと振り向くと、そこに一人の女の子が立っていた。
すっごく鮮やかな金髪を縦ロールにして、制服の上からでもわかる抜群のプロポーションが魅力的な、すっごく可愛い女の子。
あれ? ええっと、彼女は確か……
「君は……二年E組の実行委員さん?」
「はい。わたくし、マックスと申しますわ。あの、今、よろしいかしら?」
名乗られて思い出す。
そうそう、マックスさん。数多くいる実行委員さんの中でも、一人異彩を放っていた人だ。
どういう風にって言うと……
「今? ええっと……」
「用が無いんでしたら、夕食に付き合って欲しいんですの。もちろん、わたくしが代金をお支払いいたしますわ。いかがでしょう?」
「い、いかがでしょうって……」
「あら! 何か御用でもおありでしょうか?」
「い、いえ、無いですけど」
マックスが勢い良く詰め寄ってきて、思わず頷いてしまう。
そう! 彼女って、決して人は悪くないんだけど……何て言うんだろ? すごーく強引っていうか。
話し方を聞いてる限り、すっごくいいところのお嬢様みたいなんだけど。そのせいなのかなあ? すごくマイペースな人なんだよね。
でも、「これをお願いね」って言ったことはちゃんとやり遂げてくれる人だから。頼りにはなるんだけど。
「夕食、ねえ……俺達を?」
「はい! ぜひお話ししたいことがあるんですの。あの……」
クレイの言葉に、マックスがもじもじしながら、一人黙って事態を静観していたトラップに目を向けたときだった。
「面倒くせえ。俺はパス。先帰ってるわ」
「え? お、おい、トラップ!?」
止める暇もなく、トラップは一人でさっさと歩いていってしまった。
いつもなら、「おごり」と聞けばとんでくるはずなのに。帰るにしたって、そういうときは絶対にわたしも一緒にひっぱっていくはずなのに。
……やっぱり、怒ってるんだ……
「パステル……あいつ、どうしたんだ? 何かあったのか?」
「……何でも、ない」
信じたわけじゃないだろうけど。わたしがそう言って首を振ると、クレイはそれ以上はしつこく聞こうとしなかった。ただひたすら、心配そうな目を向けてくるだけ。
そんなわたし達の様子を交互に見て、マックスは首を傾げていたけれど。トラップの姿が見えなくなってから、彼女はぐいっとわたしの手を引っぱった。
「あなた、生徒会の書記、パステル・G・キングさんですわね? パステル、とお呼びしてもよろしいでしょうか? わたくしのこともマックスと呼んでくださいな」
「え? う、うん、いいよ。よろしくね」
「こちらこそ! わたくし、ずーっとパステルとお話ししたいと思ってましたのよ? さあ、こちらにどうぞ」
そう言うと、彼女はわたしの手を引いて、すたすたと歩き出した。
クレイは、どうしようか迷ったみたいだけど。結局わたし達の方についてきた。
何だろう。すっごく強引なんだけど。
何だか憎めない。マックスには、そんな不思議な魅力があった。
マックスが連れてきてくれたのは、すっごく高級な料亭だった。
クレイだって結構いいところのお坊ちゃんなはずなんだけど……その彼が目を丸くしていたくらいに立派なところ。
そこに、マックスは臆する様子もなく堂々と歩いていった。
さらに驚いたことに、彼女を見た瞬間、高そうな着物を身につけた従業員の人達が、一斉に頭を下げたのよ!
どうやら、彼女はこの店の常連さんみたい……そうなんだろうな、とは思ってたんだけど。やっぱりすごくいいところのお嬢さんなんだ……
「パステル、クレイさん。こちらに来てくださいます?」
マックスに案内されたのは、ゆったりとした個室。
他のお客さんの声が一切聞こえなくて、プライベートな話でも周りを気にせず話せそうな、そんな場所だった。
出されたメニューに書かれていた料理も、何と言えばいいのか……庶民のわたしには聞いたこともないような料理ばかりで、結局全部マックスにお任せしてしまう。
ううっ、すごーくいいところだとは思うけど……落ちつかない。
「あの、マックス……さん? 結局、俺達に話って、何だい?」
そう思ったのはわたしだけじゃないらしい。クレイは、正座した足を窮屈そうに組み替えながら、ひきつった笑顔で声をかけた。
そうそう。彼女、わたし達に話があるって言ってたよね……一体、何の用なんだろう?
E組さんに、何か問題でも起きたのかな?
「まあ、失礼しましたわ。わたくしったら、理由も話さず突然呼び出して。ごめんなさいね。あの方がいらっしゃらないと聞いて、ショックだったものですから動揺していたみたい」
「あの方??」
わたしとクレイの顔に、?マークが浮かぶ。
そう聞くと、マックスは、ポーッと顔を赤らめて言った。
「あの……副会長の方ですわ。トラップさん、とおっしゃったかしら?」
「……は?」
「わたくし、トラップさんのことが好きなんですの! あの凛々しいお姿、堂々とした態度、あんな素敵な殿方を見たのは初めてですわ。実行委員を引き受けたのも、これを機会に少しでも仲良くなりたいと思ったからなんですのよ!」
シーン、と場が水を打ったように静まり返った。
クレイは困ったような顔でわたしとマックスを見比べていて。わたしは……
何だろう。正直に言えば、ちょっと唖然としてしまっていた。
トラップはもてる。まあもてる要素が揃ってる人だから、それは当たり前なんだけど。
でも、彼はわたしと付き合ってることを隠そうともしないし、軽く見えるけど本気で怒らせるとかなり怖い人だから。わたしと知り合う前はわからないけど、今は彼に言い寄ろうとする女の子はいない。
付き合い始めた当初は、実はわたし、影で結構色んな嫌がらせを受けてたんだけどね。気にしてもしょうがない! って堂々としていたら、やがてそれも減っていった。
だから、こんなにあっけらかんと「好きだ!」っていう女の子と会ったのは久々で。
……うーん、ど、どうすればいいんだろう?
「あの、マックス……?」
「ですから、パステルとクレイさんに、わたくしのことをトラップさんに紹介して欲しいんですの。何も、すぐに付き合ってくれ、などと言うつもりはございませんわ。まずはお友達から。お願いしてもよろしいかしら?」
「…………」
このとき、わたしはどうして、「ごめん」と言えなかったんだろう。
「ごめん、それはできない、トラップはわたしの恋人だから」と……そう言わなかったんだろう?
何故か、言えなかった。今の状態で、わたしは彼の恋人だと、胸を張って言えるんだろうか。そう考えたら、口に出せなかった。
「パステル……」
「わかった」
クレイが何か言おうとするのを遮って、わたしは頷いていた。
心の動揺を悟られないように、精一杯明るい笑顔を取り繕って。
「わかった。トラップに、話してみるよ。大丈夫だよ! マックスみたいに魅力的な女の子だもん。トラップも、絶対気に入るって」
本当に、そう思う。
美人でスタイルもいいし、強引だけど何故か憎めない。不思議な雰囲気で、それが十分魅力になっている、マックスはそんな女の子。
これと言って取り得もないわたしとは、違う。
……もしかしたら、本当にトラップは、彼女を選ぶかもしれない。
何となく、そんなことをぼんやりと考えていた。
食事はすごく美味しかったし、食べ終わった後、マックスが電話をかけただけで、物凄く大型のリムジンがとんできて、わたしとクレイをそれぞれの家まで送ってくれた。
「パステルと仲良くなれてよかったですわ。またお話ししてくださいね」
「うん! 今日はどうもありがとう!」
家に到着したとき、マックスは凄く残念そうに別れを惜しんでくれて、いつまでも手を振ってくれていた。
本当に、いい子だと思う。高級料亭での食事なんて初めてだから、すごーく緊張していたわたしだけど。マックスは作法とかそんなのは全然気にしなくてもいいと言ってくれて、普通の女の子と同じように、どうでもいいようなことを色々と話してくれた。
彼女と喋っているうちに、緊張していたことなんか忘れちゃったもんね。いいお友達になれそうだと、本当に思った。
……だけど……
はああっ、と盛大なため息をついて、玄関をくぐる。
だけど、彼女はトラップのことが好きなんだよね。そして、わたし(とクレイ)に、協力して欲しい、って思ってるんだよね。
……何て言えばいいんだろう。
いつもの癖で、部屋にカバンを置いた後、台所に向かう。
そう言えば、トラップは、今日の夕食をどうしたんだろう? まあ駅前にいくらでもお店はあるし。彼も料理はそれなりの腕前を持ってるし。心配するようなことじゃないんだけど。
台所を覗くと、そこには誰もいなかった。食器の類も使った様子は無いから、やっぱりどこかに食べに行ったみたい。
冷蔵庫を覗き込んで、明日の朝食になりそうなものが残っているかをチェックする。
うーん、明日は卵と牛乳、買いにいかなくちゃ。和食のメニューって手間がかかるしなあ……
そんなことを考えながら、作り置きのアイスティに手を伸ばしたときだった。
「……おい」
びくんっ
急に声をかけられて、思わずびんを取り落としそうになる。
振り向くと、そこに立っていたのは……トラップ。
お風呂上りらしい。パジャマがわりのTシャツにハーフパンツ、おろした赤毛をわしゃわしゃとタオルで拭きながら、こっちをジーッと眺めている。
「と、トラップ……」
「遅かったな」
余計なことは一切言わず、トラップはずかずかと台所に入ってきた。わたしを押しのけるようにして、冷蔵庫を開ける。
その態度は、やっぱり冷たい。悲しくなるくらいに。
「うん……夕食、食べてきたから。あの、マックスって、すごくいい子で。話してると時間を忘れちゃって……」
「ふーん」
わたしがしどろもどろに言うと、トラップは全く興味が無い、という表情で、牛乳を取り出した。
あ、明日の牛乳がなくなっちゃう……
見た瞬間そんなことを考えてしまう自分が悲しい。
「何で、誘われたわけ? おめえ、あの女と知り合いだったのか?」
「……え?」
空っぽになったらしく握りつぶされた牛乳パックを見て、明日の朝食をどうしようか、と考えていると。
顔を上げた途端、トラップと目が合った。
言葉は冷たかったけど、表情は、いつもの彼のまま。その中に、聞きたいけど聞き出せない。でも聞きたい、そんな表情が見え隠れしている。
……気にしてくれてる?
「あの……ね。彼女……」
何て言えばいいんだろう。嘘はつきたくないし、マックスのあの様子だと、そのうち本人にアタックをかける可能性だって十分にある。
後でばれるくらいなら、今、正直に話した方が……いいよね?
「あのね、トラップ。マックス、あなたのことが好きなんだって」
「…………」
そう言っても、トラップの表情はぴくりとも動かなかった。
穴が開くんじゃないか、というくらい、ジーッとわたしのことを見つめている。
「だから……仲良くなりたいから、って。それで……」
「おめえは」
「え?」
「おめえは、それを受けたのかよ?」
ふと、冷たい気配がした。
表情は何一つ変わっていないのに。わたしを凄く冷たい目で見ているような、そんな気がした。
「受けた、って……」
「俺のことを好き? 協力して欲しい? そんな女の言うことを、おめえはほいほい受けたのかよ? 家まで送り届けてもらって、えらく仲良さそうに喋ってたみてえだけど」
「み、見てたの!?」
あ、あんたお風呂入ってたんじゃなかったの!? 嘘、どこから見てたんだろう……?
そんな疑問が浮かんだけど。聞いても答えてくれそうな気配はなかった。
トラップの雰囲気はどんどん冷たくなっていって……そして。
ダンッ、と音を立てて、牛乳の入ったグラスをテーブルに置いた。そして、そのまま、わたしの肩をつかんできた。
ぎりっ、と骨にまで食い込みそうな力。痛さのあまり、顔をしかめてしまう。
「トラップっ……」
「おめえ、一体どういうつもりなんだよ!? そこまで、俺のことが……」
「ち、ちが……」
違う。トラップが何を考えているのか、正確にわかるわけじゃないけど。
でも、違う。彼が考えているような……わたしが彼を嫌いになった、とか。興味がなくなった、とか。そんなことは全然無い。
「違うっ、わたしは、ただ……」
「何がどう違うって……」
ぐっ
凄い握力だった。トラップの本気の力。本気で怒ってる。それがはっきりとわかる……そんな力。
痛さに涙がにじんできた。何か言わなくちゃ、とわかってるのに。言葉がうまく出ない。
「わたしはっ……」
ボロボロと涙が溢れてくる。それを見て、トラップは……
ふっ、と肩が楽になった。
じーん、という、しびれにも似たような熱だけが、残される。
「……わりい」
「…………」
「強制するようなことじゃ、ねえよな……わりい」
ふいっ、と身を翻して、トラップは台所を出て行った。
一人残されて、ぺたん、と床に座り込む。
……どうして。
どうして、こんなことになるんだろう。何で、わたしは自分の思っていることすら満足に伝えられないんだろう?
自信が無かった。トラップのことが好きだから、彼のことを本気で思っているからこそ。何も理解できないわたしなんかが恋人と名乗っていいのか、と……自信が無かった。
そう言いたかったのに。マックスにだって、本当は胸を張って「ごめん、それはできない。トラップはわたしの恋人だから」と言ってしまいたかったのに。
何で、わたしは……いつもいつも……
溢れる涙は、いつまで経っても止まりそうになかった。
その日以来、トラップの態度はますます頑なになった。
声をかけようという気になれない。冷たく拒絶されるのが怖くて、顔を見たら黙ってうつむいてしまう。
同じ家に住んでいるからこそ、これは……辛い。
わたしが作ったご飯もお弁当も綺麗に食べてくれるし、体育祭の仕事だって、わからないと言えばちゃんと教えてくれるけど。
その態度はとてもよそよそしくて、あのいたずらっこみたいな表情を全く見れなくなって。
そして何より。あのトラップが、いくら二人っきりになっても、ちっともわたしに迫ってこようとしない。
これだけでもう、彼が本気で怒っているんだということが、びしばしと伝わってきて。
とにかく……辛かった。
そんなわたし達の様子にクレイも、それに他の実行委員の人達も気づかないはずはないんだけど。触らぬ神にたたりなしというか、忙しすぎて構っている暇も無い、というか。
とにかく、みんな見て見ぬ振りをしてくれているみたいで。それはすごくありがたかった。
ただ、マックスだけが
「どうしたんですの、パステル? 元気が無いようですけれど。あの、トラップさんと喧嘩でもしたんですの?」
と、心配そうに声をかけてくれたけどね。まさか、あなたが原因なんです、とも言えないから。笑って「何でも無い」と答えるしかなかった。
マックスは悪くない。誰がトラップを好きになろうと、それは自由だもん。悪いとすれば、はっきり本当のことを言えなかったわたしの方。
それは、わかっているんだけど……わかっていたって。できるかどうかは別問題。
誰かに相談したところで。例えば、クレイあたりにいさめてくれるように頼んだところで。
あのトラップのことだもん。余計に頑なになるに決まってる。いつだって、「自分のことは自分で何とかしろ、甘えるな」って言ってる人だから。
そんなわけで、わたしは誰にも頼ることもできず、かと言って自分ではどうすることもできない、という八方塞がりな状況に陥ってしまっていた。
そして、結局どうしたかといえば。体育祭の準備に没頭することで、今の辛い状況を忘れることにした。
まあ、実際に、本番が近づくにつれて真夜中に近い時間まで学校に残る羽目になったり、と。忙しいことは事実なんだけど。
そんな状態のまま、体育祭本番の日は、やってきた……
本番当日、わたし達生徒会役員と実行委員は、一般生徒よりずっと早く学校に集合して、朝から色んな準備に狩りだされることになっていた。
そんなわけで、今朝の起床時刻は五時。
「ううっ……眠いっ……」
昨日だって、夜の一時近くまで起きて最後の追い込みをかけてたからね。正直言って物凄く辛かったけど。
でも、しょうがない。今日さえ終われば、後は随分楽になる……はず。
思わず布団に倒れこみそうになるのを必死に我慢して、身体を起こす。
わたしがこれだけ早く起きたのは、お弁当作りのためもあるんだけどね。
体育祭だもん。やっぱり、いつもとは違う豪華なお弁当にしたいし。
カバンの中に体操服を詰め込んで、下に降りる。
今日のお弁当は海苔巻きにする予定。お母さんがまだ生きてた頃、こういう特別な日のお弁当っていったらいっつもこれを作ってくれたんだよね。
実は初挑戦だからうまくできるかどうかわからないんだけど。……トラップに食べてもらいたいし。
無意識にそう考えているあたり、やっぱりわたしは、彼のことが好きなんだと。どれだけ気まずくなっても、冷たくされてもそれは絶対に変わらないんだと、実感してしまうけど。
考えたってしょうがない。とりあえず、今は目の前の問題をクリアしよう。
台所では、夜のうちにタイマーを入れておいた炊飯器が湯気をあげていた。
ほんわかと美味しそうに炊けたご飯を大きなボールにあけて、少し冷ます。その間に具の準備。
卵焼きを焼いたり、油揚げを煮付けたり、カニかまぼこをほぐしたり。
勝手がわからなくてちょっとあたふた手間取ってしまっているうちに、時間だけがどんどん過ぎていく。
あああ、嘘うそっ。海苔巻きって、意外と難しい!? う、うまく切れないっ……
そんなこんなで、わたしがバタバタしていると。
どたどたどたっ!!
階段の方から、盛大な足音が響いてきた。
トラップ……? だよね。よかったあ、自力で起きてくれたんだ。
正直、今の状態で部屋まで起こしに行くのは辛いから、どうしようかと思ってたんだよね。
そんなことを考えながら、何とか形になった海苔巻きをお弁当箱に詰め込んでいると。
「おいっ、パステルっ!」
「きゃあ!?」
いきなり台所にとびこんできたトラップが一気に詰め寄ってきて、わたしは思わず身を引いてしまった。
な、何? 何なになにー!?
「と、トラップ!?」
「おめえ、あにやってんだ!? 遅刻だ遅刻!」
「え?」
ふいっ、と時計を見上げれば。時刻は朝7時。
確かに焦らなきゃいけない時間だけど……
「しゅ、集合時間8時でしょ? あ、ごめん、すぐ朝ごはん用意するから……」
「バカ、あに言ってんだおめえは!? 俺達は7時半集合! ほれ、さっさと着替えろっ!!」
「え……?」
7時半……?
えと。あれ? そう言えば、一般生徒がいつもと同じ集合時間で、実行委員が8時集合で。
でも、わたし達生徒会役員は、その前に色々打ち合わせたいことがあるから、と……
「あ……ああああああ!!?」
わたしが声を上げている間に、トラップはお弁当箱をさっさとナプキンで包んで自分のカバンに放り込んでいた。ついでに、余った海苔巻きをぽいぽいと口に放り込んでいる。
ちょ、ちょっと待って、ちょっと待って!
後片付けを全部放り出して、慌てて部屋に駆け戻る。
あたふたと制服に着替えてカバンを持って階段を降りると、わたしの分のお弁当が宙をとんできた。
「あ、危ないじゃないのっ!」
「いいから急げっつーの!!」
文句なんか言う暇も無い。
ぐいっと手を引かれ、あれよあれよという間に頭にヘルメットを被せられる。
ま、まさかっ……
「と、トラップ!?」
「しゃあねえだろ、間に合わねえんだから」
「だ、だからってっ……」
ひょいっ、と肩に担がれて、ぼすんと乗せられたのは……随分久しぶりな気がするバイクの後部座席。
響き渡るエンジン音。慌ててトラップのウエストにしがみつくと、近所迷惑な騒音と共にバイクは走り出していた。
……久しぶり、だなあ……
ちょっと冷たい朝の空気がびしばしとわたしの身体を叩いていく中、ぎゅっとトラップの制服を握り締める。
久しぶり、だった。トラップとあんな風に話せたのは。こんな風に、温もりを感じることができたのは。
例え、わたしがまたまたドジを踏んで迷惑をかけたのがきっかけだったとしても。きっと、これでまた彼の機嫌が悪くなるんだろうな、と思っても。
それでも、わたしは、嬉しかった。
朝早いせいか、渋滞にひっかかることもなく。どうにかこうにか、わたしとトラップは、7時半ギリギリに学校に到着した。
慌てて体操服に着替えて、グラウンドに走り出ると、クレイが苦笑を浮かべて立っていた。
「ご、ごめん、クレイ……」
「いいよいいよ。どうせ、トラップの奴が寝坊したんだろ? 大丈夫、打ち合わせっていったって、そんなに大したことじゃないから」
そう言ってクレイは優しく微笑んでくれたけど。
うう、ごめんなさい。わたしが集合時間を勘違いしていたんですう……
心の中で頭を下げる。
それとほぼ同時、着替え終わったトラップが、男子更衣室の方から出てきた。
頭にはちまきを巻きながら、のんびりと歩いてくる。ちなみに、わたし達は赤組だから赤いはちまき。
「わりい、待たせたな。んで? 打ち合わせって何だ?」
「ああ。まず、最初の選手宣誓の挨拶なんだけどな……」
細かいことを決めているうちに、他の実行委員さん達も少しずつ集まってきてくれた。
マックスが、わたしに気づいて輝くような笑顔を浮かべて手を振ってくれた。
それに手を振り返していると、トラップにぎろっと睨まれてしまったけれど。
集まったみんなの顔は一様に緊張している。
……泣いても笑っても、今日が本番。今まで準備したことを無駄にしないためにも……
「みんな揃ったか? よし。それじゃあ……今日も一日、よろしくお願いします」
クレイの言葉に、皆が一斉に「おー!」と叫んだ。
かくして、体育祭本番が、幕を開けた。
いやそれにしても。
今まで体育祭のときって、単純に競技に出て自分が出ないときは応援にまわって、美味しいお弁当を食べてマリーナ達と笑って勝ち負けに一喜一憂して、で終わっていたんだけど。
いざそれを運営する側にまわると……大変。
「パステル! 点数計算頼む!」
「怪我人出たから救護班まで案内してやってー!」
「誰か点数ボード書き直しに行ってくれた?」
「おい、次の競技の参加者の誘導アナウンス、終わったのかあ?」
誰がどの台詞を言っているのやら。
わたし達実行委員は、基本的に自分のクラスの待機場所じゃなくて本部テントの中で右往左往していたんだけど。
もちろん、委員達にもそれぞれ出場種目はあるしね。それもあって、誰がどの仕事を頼まれたのか、どの仕事が終わってないのか、誰も全部は把握しきれないっていうそんな状況。
でも、そんな中幸いだったのは、わたし達の努力が無にならず、体育祭は滞りなく進んでいるってことで。
わーきゃーと楽しそうな声援が飛び交う中、走り回るのは大変だったけれど。決して、嫌な気分じゃなかった。
そんなこんなで、やっと一息つけたのは朝の11時。
競技は、団体種目の組体操やマスゲームに入って、やっと少し座る暇ができた。
「これが終わったら……次、お昼ご飯だっけ?」
「そうだよ。お疲れ、パステル。今のうちに少し休んでおくといいよ」
わたしが用意された椅子に座り込むと、クレイが優しく笑ってスポーツドリンクを放り投げてくれた。
ちなみに、クレイは会長という立場に加えて、青組の応援団長まで任されているらしい。
……自分の方がよっぽど大変だろうに。人に対する気遣いを忘れないって……いい人だよなあ、本当に。
そして、トラップは現在、足の速さをかわれてあっちこっちへの連絡係をまかされているため、今は本部テントにいない。多分、どこかの組の待機場所にまぎれこんでるはずなんだけど。
無意識にその姿を捜していると、ふっ、と誰かがわたしの顔を覗きこんできた。
「パステル? 誰かを捜しているんですの?」
「え? ……あ、ああ、マックス。ううん、別に」
相変わらずの鮮やかな金髪を、今日はきりっと上にまとめあげてリボンで結っている。
Tシャツにブルマーという体操服姿になると、そのスタイルの良さが際立って……何なんでしょう。目のやり場に困るというかため息が漏れるというか。
ううっ。わたしももう少し、胸が大きければなあ……
はあっ、とため息をついていると、マックスがちょっと眉をひそめて、わたしの隣に腰かけた。
「大丈夫ですの? 疲れているんじゃありません?」
「ええ? いやいや、大丈夫大丈夫。そりゃ疲れてるけど。でも、やりがいがあるし、楽しいし」
「そうですわよね。わたくしも、こんなに忙しかったのは初めてだったんですけれど。でも、こんなにわくわくしたのも初めてですわ!
トラップさんと仲良くなりたいために引き受けた実行委員なんですけれど……わたくし、引き受けてよかったって、心から思っているんですのよ?」
そう言って、マックスはぱあっと微笑んだ。
その笑顔は、女の子のわたしから見てもすっごく魅力的。
……いいなあ。マックスって。
彼女は、わたしから見れば「恋のライバル」という奴なんだけど。
どうしても嫌いになれないし憎めない。ちょっと強引なところはあるけれど、悪意なんか全然無いし……
「パステル?」
「マックスって、いい子だよね」
「え?」
「わたしも、マックスみたいになれたらなあ」
自分の思いを、素直に伝えることができたら。素直に表情に出すことができたら。
そうしたら、トラップとのことだって、きっとこんなにこじれずに済んだのに。
そう思いながら言うと、マックスは、「とんでもない!」と首を振った。
「わたくしの方こそ、パステルが羨ましいんですのよ? トラップさんは、パステルのことをとても信頼しているように見えますし」
「……え?」
言われた言葉に耳を疑ってしまう。
し、信頼? ……トラップが?
「ま、まさかあ。わたしなんか、いつも頼りないって怒られて……」
「いいえ、そんなことありませんわ。トラップさんは、口では何と言おうとも、パステルのことを一番信頼しているように見えますわよ? ですからわたくし、とてもパステルが羨ましいんですの」
そう言って、マックスはふうっ、とため息をついた。
「わたくしも、パステルみたいに……トラップさんに信頼してもらえるように、なれるかしら……」
彼女の表情は、とても寂しそうで……不安そうで。
何だか、胸がきゅーんっ、となってしまった、というか。
彼女の願いを叶えてあげたい、と本気で思ってしまった。
ああー……このへんが、わたしがお人よしだって言われる原因なんだろうなあ。
自分の恋人を好きだっていう女の子に、協力してどうするの!
理性ではそうわかっているんだけど。でも、何でだろう。せっかく仲良くなれたんだし。友達になれるように協力するくらいはいいんじゃないか、って。そう思ってしまった。
「そんなことないよ。大丈夫、トラップも、マックスみたいな女の子に好かれたら、絶対悪い気はしないと思うし」
「そうかしら? 本当にそう思います?」
「うん! わたしにできることがあったら、何でも言ってね」
すがるようなマックスの目に負けて、思わずそう言うと。
マックスは、キラキラ目を輝かせながら、がしっ、とわたしの手を握った。
「でしたら、パステル。わたくし、ぜひともパステルにお願いしたいことがありますの」
「……え?」
「後夜祭のときなんですけどね」
後夜祭というのは、ちなみに体育祭が終わった後に行われる、参加自由のお祭りのこと。
みんなでフォークダンスを踊ったり花火をしたり、そうして色んな団がごっちゃまぜになって、お互いの健闘を称えあうんだ。
もっとも、わたしは去年は参加しなかったから、どんなものかはよく知らないんだけどね。中等部の頃は、こんなの無かったし。
でも、今年は委員をやってる関係上、最後まで残らなきゃならない。
「後夜祭?」
「ええ。そのときなんですけどね、パステル。わたくし、あなたと役を交代して欲しいんですの」
「役って?」
「ええ。あら、パステルはご存じありませんの? 後夜祭のフォークダンスなんですけどね、そのとき……」
マックスが何かを言いかけたときだった。
「役員! ちょっと集まってくれー! 点数計算がちょっとおかしい!!」
実行委員の誰かの言葉に、その場にいた全員が立ち上がる。
つられて、わたしとマックスも腰を上げた。
「と、とにかくお願いしたいんですの! よろしいかしら?」
「う、うん」
役割交代、と言われても。後夜祭でわたしが何の役をやるんだろう? そんな話してたっけ?
わからないけど。まあ別に、いいよね、多分。
わたしは曖昧に頷いて、集合場所へと走り出した。
昼食時間は一時間。
ちなみに、わたし達は昼食もそれぞれの組の待機場所じゃなくて、本部テントで食べている。
もちろんどこで食べたって自由なんだけど、いつ呼び出しがかかるかわからないしね。移動の手間を考えたら、最初から……というのが、全員の共通の思いだったみたい。
トラップはクレイと他数人の男の子と椅子を囲んでいる。普段教室では、わたし、マリーナ、リタとそれにトラップっていう組み合わせで食べることが多いんだけどね。さすがに、男の子ばっかりの中にわたしが混じるのは気まずいから、今日はマックスと二人だけ。
「あら。パステルのお弁当、美味しそうですわね!」
わたしのお弁当を覗き込んで、マックスが賑やかな声をあげた。
「これ、もしかしてパステルが作ったんですの?」
「うん。そういうマックスのお弁当も美味しそうじゃない!」
「恥ずかしいですわ。わたくしのなんか、本当に簡単なものばかりですのよ」
いやいや、それは謙遜じゃないかなあ。
マックスのお弁当はサンドイッチ。それも、普通の三角や四角のサンドイッチだけじゃなく、ロールサンドとかオープンサンドイッチとか、いろんな種類が混じっている。
「良かったら、一つ交換していただけません?」
「うん、いいよいいよー」
そんなことを言いながら、二人できゃあきゃあお弁当を囲んでいたときだった。
「おい、パステル!」
頭上から降ってきた声に、かきーんと凍りつく。
隣でマックスが、「まあ!」と顔を赤らめているのがわかったけれど。わたしは怖くて、それ以上彼女を見れなかった。
おそるおそる視線を上げれば、わたしを妙に意地悪そうな顔で見下ろしている見慣れた顔。
「と、トラップ……?」
「おめえ、この海苔巻き卵の殻が入ってたぞ!!」
ぐいっ、とお弁当箱がつきつけられる。その光景に、マックスが目を丸くしていた。
そ、そりゃそうだろうなあ。トラップのお弁当とわたしのお弁当、当たり前だけど中身が全く同じだし……
「ご、ごめんっ……」
「けっ。おめえせっかく料理はうまいんだから、後はもうちっと落ち着いて作れよなあ」
ちょっと離れた場所で、「おい、トラップ!」とクレイが声をかけていたけれど、彼はそれを全く無視していた。
マックスの前だって言うのに、全然気を使う様子が無い。わたしのお弁当からひょいっ、と海苔巻きを取り上げて、自分のお弁当に移し変える。
「ちょ、ちょっと!?」
「量が少ねえんだよ! 俺、この後長距離に出るんだからなあ。もうちっと多めに作れっつーの」
それだけ言うと、彼は半端な笑い声をあげながら自分の席へと戻って行った。
「おい、せっかく作ってもらったのに文句言うなよ」「いーんだよ、別に」なんて言い合っている声が、ここまで届く。
と、トラップってばー!!
「パステル……」
びくりっ
かけられた声にそーっと顔を上げると、複雑な表情でわたしとトラップを見比べているマックスの姿がある。
うっ……
「パステル。トラップさんのお弁当も、パステルが作ってあげてるんですの?」
「え? う、うん……」
あああ、まずいってば! 何て言い訳しよう!?
わたしがおろおろしていると、マックスは顔をほころばせて言った。
「やっぱり、パステルとトラップさんはすごく仲がよろしいんですのね」
「あ。う、うん……」
「わたくしにも、今度お弁当を作ってきてくださいます? パステルのお料理、とっても美味しいんですもの。わたくしも、パステルに何か作ってきますわ!」
「う、うん……」
そう言うマックスの顔は、凄く楽しそうな笑みを浮かべていたけれど。
それが彼女の本心なのか、本当に気にしていないのか……わたしには、何とも判断がつかなかった。
それにしてもねえ、トラップ!
あんた……怒ってたんじゃなかったの!? 一体何なのよ、今日のその態度は――!?
午後一番の競技は応援合戦。
その後にいくつかの競技が続いて、最後は色別対抗リレーで全種目終了、となる。
ちなみに、色別対抗リレーだけど。これは特殊な競技で、出場する人は体育で残っている徒競走の記録から、強制的に決まる。
一応一人三種目までしか出場できないっていう決まりになっているけど。このリレーだけは完全に別扱いなんだよね。だから、トラップも去年までは、徒競走三種目に加えてこのリレーを毎回走っていたらしい。
まあわたしには関係の無い競技(だって、リレーの選手に選ばれるなんてまずありえないもんね)だと思っていたから、委員になるまでそんなことちっとも知らなかったんだけど。
というわけで、今年ももちろん、赤組のアンカーはトラップが務めることになっている。
まあ、それはともかく。
体育祭も半分が終わって、そろそろ点数にも開きが出始めている頃。
流れたアナウンスに、わたしは思わず青ざめてしまった。
『二人三脚に出場する生徒は、西ゲートに集合してください。繰り返します。二人三脚に……』
「あら、いけない。わたくし、この競技に出るんでしたわ」
そう言ってわたしの隣で立ち上がるマックス。
ええ!? あ、あなたも!?
「マックスも二人三脚に出るの!?」
「ええ。気がついたら選ばれていましたの。あら? もしかしてパステルもですの?」
「う、うん……」
ひきつった笑いを浮かべて立ち上がる。
し、しまったあ。すっかり忘れてた! そういえばわたし、トラップとこれに出場することになってたんだった!
ううっ、気まずいよう……
なーんて言っても、今更代理が見つかるわけもなく。
西ゲートに行くと、頭からはちまきを外してくるくる振り回しているトラップが、わたしを見てニヤリと笑いかけてきた。
「よお。まー適当に頑張ろうぜ」
「う、うん……」
「あら? パステルの相方さんは、トラップさんですの?」
「そ、そうなの。ほら、同じクラスだし、同じ役員同士だし? それで、ちょうどいいんじゃないか、って」
ううっ、我ながら苦しい言い訳だわっ。
冷や汗がだらだら背中を伝い落ちていく。わたしの言葉を聞いて、マックスは「そうなんですの」と頷いていたけど、トラップはぎゅっ、と眉をひそめた。
うわあ、怒ってる。絶対、怒ってるう……
わたし達の間を、緊迫した空気が流れたそのときだった。
「マックスお嬢様。こちらにいらしたのですか」
「あら、ウォーレス!」
突然の闖入者に、その場の雰囲気が一気に壊れる。
え、誰?
振り向くと、マックスの傍に走りよってきたのは、ちょっと顔色の悪い男の子。
彼は、わたしとトラップを見るとちょっと不機嫌そうな顔をしたけれど。マックスの腕を、ぐいっとひっぱった。
「早く整列いたしましょう。皆さん待っておられますよ」
「もう! ウォーレスったら焦りすぎですわ! ほら、パステル達が驚いてるじゃありませんの!」
そう言って、マックスはにこにこ笑ってウォーレス、と呼ばれた彼をわたし達に紹介してくれた。
「彼は、ウォーレス・ロレンス。わたくしの二人三脚の相方ですの。小さいときから我が家に仕えてくれているんですのよ。ウォーレス、学校ではお嬢様はやめて、と言ったでしょう?」
「し、失礼しました、マックス様」
ほえー、つ、仕えてる……
わたしが感心していると、遠くから笛が鳴る音が聞こえた。
どうやら、集合時間みたい。
わたしとトラップ、マックスにウォーレスは、慌てて集合場所へと走り出した。
ぎゅっ、とお互いの足首を縛って、立ち上がる。
二人三脚だから……しょうがないと言えばしょうがないんだけど。トラップの腕がわたしの肩にまわって、身体を密着させることになる。
ううっ、ドキドキする……そういえば、朝も思ったけど。本当に久しぶりじゃない? こんなにトラップの近くにいるのは……
マックスとウォーレスは、わたしの隣できゃあきゃあ言いながらどちらの足を先に出すかでもめている。彼女、多分内心ではわたし達の方を気にかけてるんじゃないか、と思うんだけど。そんな様子をちっとも見せない。
こ、心苦しいっ……こんなことなら、どうしてもっと早くに言っておかなかったんだろう、本当のこと!?
ああ、もうっ。何でわたしって、いつもいつも……っ!!
「おい。おめえ、一人で何ぶつぶつ言ってんだ? 出番だぞ」
「え? あ、ああ。うん……」
トラップに引っぱられるようにして、ひょこひょことスタートラインに立つ。
しかもどうして、一緒に走るメンバーの中にマックス達が混じってるんだろう……
「お互い頑張りましょうね、パステル!」
わたしの動揺なんかいざ知らず。マックスは、相変わらずの笑顔で言った。
「わたくし、絶対に負けませんわよ?」
「私とお嬢様は、小さいときからずっと一緒に暮らしてきたのです。負けるはずがありません」
「ウォーレス! お嬢様はやめなさい!」
「はっ、失礼しました」
ううっ、いいコンビだなあ、この二人。
きゃあきゃあと賑やかなマックスが羨ましくて、わたしは心の中でしみじみとつぶやいた。
わたしとトラップだって、ちょっと前はこんな風だったのに。今は……
チラリと見上げれば、呆れたようにマックス達を眺めるトラップの顔がある。
一体、彼は何を考えているのか。
この三週間ほど、喧嘩して怒ってろくに口も利かなくて。それなのに、今日は朝から妙に態度が変というか……いつもの態度に近い、というか。
でも近いようで、絶対どこかいつもと違うんだよね。
本当に、一体何を考えてるの? 怒ってるのか怒ってないのか……せめて、それだけでも知りたい。
ぐっ、と肩をつかむ手に力がこもった。視線を向ければ、随分久々に見る、妙に軽薄な……絶対何かをたくらんでいるような、そんな表情。
……トラップ?
そのとき、パーン、とスターターが鳴り響いた。
中足をひっぱられるような感覚。って、うわわっ! ボーッとしてる場合じゃない!
ほとんど引きずられるような格好で、わたしは走り出した。
走るって行っても、距離的には大したものじゃないんだけどね。
何しろわたしは二人三脚未経験なもので。なかなかうまく進めない。
わたしの前を、マックスとウォーレスがきゃあきゃあ言いながら走ってる。
何だかんだで足がもつれそうになるマックスを、ウォーレスがうまく支えている感じ?
まあそれは、こっちも同じなんだけど……
「……ったく、おめえは……」
「え?」
耳元でつぶやかれて顔をあげると、どこか不機嫌そうな、それでいて嬉しそうな妙な表情を浮かべたトラップが、わたしを見て笑っていた。
「おめえは、どうしてそーなんだろうな……」
「え? え?」
トラップの足の速さについていけなくて、縛られた足首が痛い。
ちょっと顔をしかめていると、つかまれた肩に、ぎゅっと指が食い込んだ。
「トラップ、痛い……」
「どうしておめえじゃなきゃ、駄目なんだろうなあ……」
「え?」
ぐいっ
トラップの走る速度が、上がった。
ついていけなくて、上半身が泳ぐ。
「ちょっと、早すぎる! わたしっ……きゃあっ!?」
わたしの悲鳴に、前の方でマックスが振り向くのがわかったけれど。
それに「大丈夫」と言う暇も無い。わたしは、前のめりに地面に倒れこみそうになって……
そのときだった。
ひょいっ、と身体が、宙に浮いた。
「……え?」
ぶんっ
耳をかすめていく風が、凄く冷たく感じる。
……え? え!?
顔の脇を、唖然とした顔のマックス達、さらに彼女達の前を走っていた他の組の人達が通り過ぎていく。
ざわめきが、グラウンドを支配した。
え? え? え……
目の前に迫るのは、ゴールを示す白いテープ。
さっきまではもっと遠くにあったはずのそれが、あっという間にわたし達に迫ってきて……
ゴールテープを握っている実行委員がぽかんとする中、わたしとトラップは、一等でゴールインしていた。
「どうよ?」
見上げると、トラップはとてもとても楽しそうな表情で、笑っていた。
両手で抱きかかえていたわたしをとん、と地面に下ろして、唖然としている後続の選手達を眺めている。
「言っただろー? おめえみてえなハンデがいれば、少しはおもしれえ勝負になるかもしれねえ、って」
お、おもしろいって……!!
わたしが手を振り上げるのと、すっとんできたクレイに「失格! 二人三脚じゃないだろそれは!」と頭をはたかれるのが、ほぼ同時だった。
な、な、何考えてるのよー!! ああもう、恥ずかしいったら!!
穴があったら入りたい、というのはこういう気分のことを言うんだろう。
わたしはただひたすらうつむいて、周囲からの好奇の視線に耐えるしかなかった。
そのとき、マックスがどんな表情をしていたか。
わたしは知らない。
あの後クレイに怒られながらも、わたしの出場する種目はこれで全部終わって。
でもトラップはまだ1000メートルとリレーに出なきゃならないから、と、一度離れて。
わたしは本部テントでまた仕事に追われて、忙しくて。
だから、わたしは気づかなかった。
そして……
「パステル様、でしたか?」
「え?」
使い終わった用具を抱えているところに声をかけられて振り向くと、そこに立っていたのは……
「あ、ええっと。ウォーレスさん?」
「ウォーレスで結構です。ちょっとよろしいですか?」
「え? うーん」
本当はよろしくなんか無かった。だって、まだまだ片付けなきゃいけないものはたくさんあったし。
わたしが悩んでいると、ウォーレスは「手伝いましょう」と、わたしが持っている用具に手をかけてくれた。
う、いいのかな? でも、正直言ってちょっと重たかったんだよね。
「ありがとう。あの、何か用?」
「はい。実はですね……ああ、これ、どちらに片付ければよろしいのでしょうか」
「これは用具室。こっち」
方向音痴なわたしだけど。体育祭の準備を通して、嫌というほど行った場所だもんね。さすがにもう迷うことは無い。
あんまり広くない体育用具室に道具を片付けて手をはたくと、ウォーレスは頭を下げて言った。
「実は、お嬢……マックス様のことなんですが」
「え?」
マックス? そう言えば、彼女の姿を本部テントで見ていなかったことに気づく。
「彼女がどうかしたの?」
「パステル様と、二人っきりでお話ししたいことがあるから呼んできてくれ、と頼まれました。こちらに来ていただけますか?」
「ええ?」
ま、マックスが? 何の用だろ……って。
大体、想像はつく。多分……トラップのこと、だよね?
うわわっ、そういえばさっき、わたしってばマックスの目の前でトラップに抱きかかえられてなかった!?
も、もしかしたらそれを気にして……?
「ウォーレス……マックス、怒ってた?」
「いえ、まさか。お嬢様は心優しいお方です。ご心配なさらないでください」
淡々と告げるウォーレスの言葉に、ちょっとホッとするけど。
それでも、心配するなっていうのは無理な話。女の子にとって、好きな男の子が目の前で他の女の子を、その……お姫様抱っこだよ? をしている姿を見たら、やっぱりショックだと思うし……
うわわ、何て言おうっ……!?
悩むわたしが連れてこられたのは、時期的にもう使わないプールだった。
「こんなところで?」
「ここなら、誰も来ないだろう、ということですので」
まあ、そりゃそうだろうけど。
校舎を挟んでグラウンドの裏に当たるから、体育祭の真っ最中とは思えないくらいに静まり返っている。
張ったままの水が、ちょっと寒々しい。わたしが自分の身体を抱きしめながら、ウォーレスの後をついていくと。
案内されたのは、プールの片隅にある小さな更衣室だった。
「ここ?」
「はい。こちらでマックス様がお待ちです」
ガタン、とドアが開けられる。中は真っ暗で、様子がよくわからない。
わたしがそーっと中を覗きこんだときだった。
ドンッ
「えっ!?」
突然背中を突き飛ばされて、中に転がり込む。
その瞬間、バターン、と音を立てて、ドアが閉まった。
「え? え、ちょっと!?」
ドンドン、とドアを叩いてみるけど。何をどうしたのか、どれだけ引っぱっても押しても、ドアは開かない。
「ちょっと、ちょっとウォーレス!?」
「申し訳ありません、パステル様」
外から響いてくるのは、全然悪いと思ってなさそうなウォーレスの声。
「後で必ず迎えにきますので。しばらくここで大人しくしていただけますか? 後夜祭が終わるまで」
「ちょ、ちょっと、困るってば! わたし、わたし後片付けがっ……」
「ご安心ください。私がパステル様のかわりに働きます。これもマックスお嬢様の望みを叶えるため。少しの間、我慢していてください」
「ちょっとー!!?」
わたしの悲鳴を無視して、ドアの前から歩き去っていく足音が響く。
後には、真っ暗で狭い部屋の中に取り残されたわたしだけ。
もちろん、マックスの姿なんて影も形も無い。
ちょっと……
こ、これは一体どういうことなの――!!
どれだけ叫んでも、こんなところからじゃ声はグラウンドまでは届かない。
どれだけドアを叩いても、開きそうな気配は全くない。
はあー……
どうにもならなくて、やがてわたしは諦めて座り込んだ。
後で迎えに来る、って言ってたし。
まさか、ここで夜明かし……なんてことは、無いよね?
ううっ、それはできればやめてほしいなあ……
壁にもたれかかると、冷たさが身にしみた。半袖のTシャツじゃ、ちょっと寒い。
……クレイ達、捜してるだろうなあ……
ウォーレスがかわりに働く、って言ってたけど。彼じゃ勝手がわからないだろうし……
トラップは……心配してくれるかなあ……
膝を抱えて、顔を埋める。
ウォーレスは、マックスのため、って言ってたよね。後夜祭が終わるまでは……って言ってたから、多分、あのときマックスに頼まれた、「役割交代」が関係あるのかな……?
わたしって、一体何をやる予定だったんだろう? 本気で覚えが無いんだけど……トラップがらみ、なのかな? 交代して欲しいってことは、そういうことだよね?
……こんなことしなくたって、約束は守ったのに。信用されなかったのは……やっぱり、二人三脚のあれが原因?
はあ。
何回も後悔したのに、そのたびに何だかんだと言い訳して、ここまで本当のことが言えずにずるずる引っぱって。
そして結局こんなことになってる。……わたしって、本当に……優柔不断で、頼りなくて。トラップに信頼されないのも、当たり前だよね。
ことん、とロッカーに頭をもたせかける。
窓の外では、太陽が段々と西に傾いてきていた。
多分、そろそろ競技が終わる頃。それから、みんなでグラウンドを片付けて、後夜祭の準備をして……全部終わるのは一体何時になるんだろう?
それまでずっと、わたしはここにいなきゃいけないのかな。
自然に涙が溢れてきた。泣いたってどうしようもないことはわかってるんだけど。それでも、止められない。
そんなことをしているうちに、これまでの疲れとか、寝不足とか緊張とか、そんなのが一気にどーっと押し寄せてきて……
気がついたら、わたしは寝てしまっていたみたい、だった……
がたがたがたんっ
目が覚めたのは、ドアの外から響く大きな音。
……何……?
がたんっ!!
ぱっ、と目を開けて驚いた。
気がついたら、更衣室の中は、もう真っ暗になっていたから。
窓の外はすっかり日が沈んでいる。
……嘘っ、今何時なんだろっ!?
立ち上がろうとして、気がついたら身体がすっかり冷え切っていることに気づいた。
10月の初め。まだ秋も始まったばかりだけど、こんな時間に半袖のTシャツ、ブルマー姿は、さすがに寒い。
っていや、そんなこと言ってる場合じゃなくて!
「だ、誰かっ! 誰かー!! このドア開けて、開けてくださいっ!!」
慌ててドアに駆け寄って叫ぶ。この機会を逃したら、次に助けが来るのはいつかわからないっ!!
わたしがどんどんとドアを叩いて叫ぶと、外が一瞬静かになった。
そして。
「……ちょっと離れてろ」
「はい! ……え?」
慌ててドアの前からとびのきながら。わたしは、驚きを隠せなかった。
い、今の声って……
バーンッ!!
その瞬間、すさまじい音を立ててドアが内側に倒れこんできた。
危うく頭をぶつけそうになって、慌てて横方向に逃げる。
あ、危ないなあ、もう!
もうもうとほこりがたちこめる中。ドアがあった場所に、蹴りを入れたと思われる姿勢で立っていたのは、声から想像していたのと同じ人。
「トラップ……」
「……あにやってんだおめえ。こんなところで」
「な、何って……」
トラップの顔はすごく不機嫌そうだった。心配していた、とか。そういう様子は全然見えない。
「わ、わたしはっ……」
「こんなところでさぼりかあ? おめえ一人がいなくなっただけで、後の奴らがどんだけ迷惑したと思ってんだ? ったく……」
「さ、さぼってたわけじゃっ……」
寝ている間に止まっていた涙が、また溢れ出した。
何で……何で気づいてくれないのよ?
ドアを蹴り開けたってことは、外から開かないように工夫されてたってことでしょ? それなのに、どうしてそんな言葉が出るのよっ!?
「わたしはっ……」
悲しいのと悔しいのがごちゃまぜになって、わたしがしゃくりあげていると。
ふうっ、とあったかい空気が、わたしの身体を包み込んだ。
「……え?」
「…………」
「あ、あの、トラップ……?」
「……わりい」
つぶやかれたのは、とても小さな声。
わたしの身体をぎゅうっと抱きしめて、トラップは言った。
「わりい。悪ふざけが、過ぎた」
「……え?」
「わあってるよ。どーせ、あのマックスって女か……ウォーレスのどっちかだろ? おめえを閉じ込めたのは……わあってる。だけど」
ぐしっ、と頭をなでられる。
久々なその行為が、何だかすごく懐かしくて。わたしは、トラップにされるがままになっていた。
「だけど、おめえもわりいんだぜ。おめえがはっきり言わねえから。……俺はおめえの恋人だろ? 違うのかよ?」
「……だって」
恋人。トラップは、そう言ってくれた。
自信をなくしていたわたしにとって、それは一番の慰め。
「だって、わたし、トラップのこと何にもわかってなくて……怒らせてばっかりで。何考えてるのか全然わからなくて。本当に恋人って言ってもいいのかな、って思って……」
「ばあか、あに言ってんだか」
答えは即座に返って来た。
「言っただろ? 俺はおめえじゃねえし、おめえも俺じゃねえ。わかんねえことがあって当然なんだよ。何もかもわかるなんて、例え家族だってありえねえ。あにつまんねえこと、気にしてんだよ……」
「…………ごめん」
ずっと、謝ろうかどうしようか迷って。
わたしは悪くない、そう思うとこっちから頭を下げるのは何となく納得がいかなくて。
でも、今は素直に謝れた。
ごめん。わたし、思い上がってた。
わたしだって、トラップに言ってないことはたくさんある。全部話したつもりになってたって、きっとある。
トラップが何を考えてるかなんて推測するしかないのに、全部わかろうなんて、わかるはずだ、なんて……思いあがっていた。
人の心は、そんなに簡単に理解できるものじゃない。
「ごめん。ごめんね、トラップ……」
「ばあか。謝るのは、俺の方だって……」
ふうっ、と。唇が耳元に寄せられた。
「言えなくて、悪かった。今日まで黙ってようと思ったんだよ。おめえを、生徒会役員にした理由……」
「……え?」
どういうこと? と聞く前に。
トラップの唇が、襟元にもぐりこんできた。
「ちょ、ちょっと……」
「……教えるまで、おあずけくらってただろ?」
ひょい、とトラップが顔を上げる。
その表情に浮かんでいたのは、わたしがいつもいつも見ていた、トラップの笑顔……
「教えてやるよ。生徒会役員にした理由。だあら、な……」
随分と久しぶりな気がした。
トラップと、唇を重ねたのは……
「んっ……」
唇をこじ開けるようにして割り込んでくる、熱い舌。
上あごをくすぐるようにしてわたしの舌を絡めとリ、深く、深く侵入してくる。
頭がじーんとしびれて、ぐったりと上半身から力が抜けた。
「やっ……」
するり、とTシャツの下にもぐりこんでくる手。脇腹をなで上げるようにして、下着の中に無遠慮に押し入ってくる。
「やっ、ちょっと……だ、誰か来たらっ……」
「来るわけねえだろー? 俺がおめえを見つけるのに、どんだけ手間取ったと思ってんだ……」
つぶやきながら、首筋へと熱いキスを落としてくる。
絶対、痕が残ってるっ……!
やめて、って言いたかったけど。言えなかった。
すごく久しぶりだった。久しぶりすぎて、忘れていた。
気持ち、いい……?
震えるほどに寒かったはずなのに。身体が熱い。
まくりあげられたTシャツとずらされた下着。
胸元におりてきた唇が、そっと先端部分をなめあげた瞬間、思わず叫びそうになった。
や、やっ……な、何だろう? いつもより……以前より、ずっと……っ!
暗い更衣室。もしかしたら誰かが来るかもしれない、という羞恥心。
きっと、それらの要素が色々組み合わさったせいだと思う。わたしの身体が、ひどく敏感になっていたのは……
「やっ、ああっ……う、ひゃんっ……」
「おめえ、何か今日は……」
つぶやくトラップの口調は、妙に嬉しそう。
「やけに、燃えてんな……?」
耳に息を吹き込まれて、ぞぞっ、と背中に悪寒に似た感覚が走った。
や、や、やだっ……理性が……持たないっ……
すうっ、とふとももを這い上がった指が、ブルマーの隙間からもぐりこんできた。
冷たい指が、わたしの中にもぐりこんでくる。
「やっ、ちょ、ちょっとっ……」
「あんだよ」
「だ、だからっ……こ、こんなところでっ……」
「……おめえ、なあ」
わたしの肩に顔を埋めるようにして、トラップはつぶやいた。
「俺がおめえにおあずけくらってどんだけ辛かったか。おめえがいなくなってどんだけ青ざめたか。いいじゃねーかこれくらい。ご褒美っつーことで」
「ご、ご褒美って……っ!!」
ぐいっ、とブルマーが引きおろされる。
コンクリートに直にお尻があたって、やけに冷たかった。
「だ、駄目っ……駄目だってばっ……」
「駄目っつっても。おめえ、きっちり反応してるみてえだけど」
だから駄目なんだってばー!!
こ、このままだと……わたし、わけがわからなくっ……
額に、頬に、まぶたに……そして、唇に。
軽く触れるようなキスが落とされる。
トラップの手が、わたしの太ももを抱えあげた、そのときだった。
ドーンッ!!
突然響いた大きな音に、わたしも、トラップも、びくりと顔を上げた。
ドーン、ドーンッ!!
「え、これって……」
「……ったく。もうこんな時間かよ」
「え?」
な、何?
わたしがぽかんとしているうちに、トラップはあっさりと身体を離して立ち上がった。
そして、ささっと手を貸して、わたしの服を直してくれる。
「あ、あの?」
「花火」
「え?」
「後夜祭開始の合図なんだよ! おら、立てっ!」
「え? えーっ!?」
慌ててブルマーを直して立ち上がると、ぐいっ、と手を引かれた。
な、何!? 何なのー!!?
ずるずると引きずられるようにしてグラウンドに戻る。
本部テントに行くと、そこでは実行委員達が全員集合していた。
「パステル、トラップ!! お前ら、一体何をやってたんだ!?」
振り向いたクレイの顔は、かなり、かなーり怖い。
ううっ、ごめんなさい……
思わずうなだれるわたしとは対照的に、トラップはへらへら笑いながら「まーいいじゃんいいじゃん」と手を振っている。
いいわけないでしょバカー!! 体育祭の後片付け……結局、何もやらなかったことになるんだよ、わたし達!?
ううっ、みんなの視線が痛いっ……
わたしはかなり恐縮してしまったけれど。幸いなことに、それ以上お咎めはとんでこなかった。
というより、それどころじゃなかったみたい。
「まあいい。それより、これから後夜祭だ。体育祭もこれで最後。みんな、気をひきしめて頑張ろう!」
クレイの言葉に、「おー!」と拳をつきあげる委員さん達。
真っ暗なグラウンドのそこかしこにライトが置かれ、あちこちで打ち上げ花火があがる。
中央で赤々と輝いているのは、キャンプファイヤー。
ちなみに燃えているのは、薪じゃなくて体育祭で利用した看板やポスターその他だったりするんだけど。
そして、それを中心にして円陣を組んでいる一般生徒達。
外側に男子、内側に女子っていう、二重の円ね。
そっかあ、フォークダンス……
炎に照らされたその光景が凄く綺麗で、わたしが見とれていると。
ぎゅっ、と、手を握られた。
振り向くと、隣に立っていたのはトラップ。
「……行くぞ」
「え?」
「いいから、ほれ」
「え? ちょっと、ちょっと?」
ひきずり出されたのは、円陣の中央。
皆の視線が、一斉に集まるのがわかった。
え? ええっ!?
『皆さん!』
瞬間、スピーカーを通して響いたのは、クレイの声だった。
『体育祭最後を飾る後夜祭です。各色の健闘を称えて、敵味方関係なく、楽しんでやりましょう! まず最初は、親睦を深める意味でフォークダンスを行いたいと思います。それでは……』
ジャンッ、という前奏の後、誰もが知ってる有名なダンスミュージックが流れ出した。
『中央に立っている生徒は、皆さんご存じ生徒会副会長と書記のコンビです。この二人が見本を見せますので、それに合わせて踊ってください。それでは』
ガガッ、という音とともに、マイクスイッチが切られるのがわかった。
同時に、クレイと他の実行委員達が、ぞろぞろと輪の中に混じり始める。
え? み、見本っ!?
「ちょっと……トラップ!?」
「……これがやりたかったんだよ」
「え?」
ひょいっ、と肩に手が回された。そのまま、トラップがわたしをうまく誘導するようにして、踊り始める。
つられて手足を動かしていると、音楽の間を縫うようにして、トラップの声が届いてきた。
「毎年のお約束なんだよ。後夜祭のフォークダンスで、生徒会役員の二人が手本を見せる、っつーのは……普通のフォークダンスだと、パートナーチェンジがあるけどな。俺達には、それがねえ……おめえと一緒に踊ってみたかった。それが、理由」
「……ええ?」
そ、そんな……理由? もっと、何か重大な理由があるんじゃないか、と思ったのに。
それだけの……理由?
「じゃ、じゃあ、何で今まで黙ってたのよ!?」
「バカ言えるかっ! おめえ、逆の立場だったら言えるか? 『フォークダンスで一緒に踊りたいから生徒会役員になってもらいました』なんて……タイミング逃して、余計に言いづらかった、ってのもあったしなあ」
うっ……言われてみれば、そうかも……
「それに、な」
すっ、と踊りの一部に見せかけて、さりげなく顔が寄せられる。
すぐ目の前に、明るい茶色の瞳があった。最近ずっと見てきた、冷たい色の浮かんだ瞳じゃない。心底嬉しそうな、楽しそうな、そんな瞳。
「準備にかこつけて、ずっとおめえと一緒にいたかったし? 俺が生徒会役員をやるってのは、クレイとの約束だったからな。だあら……」
「約束……? 何で……」
くるっとターンして、手を組みかえる。
わたし達の動きを真似るようにして、周囲の円陣も、そろそろと動き始めた。
「約束。クレイの親ってさ、うちの学校の理事長なんだよな。つまり、クレイに頼めば、学校で大抵のことは通ったりすんだけど……」
「うん……?」
「ちっと、裏工作頼んだわけ。おめえと同じクラスになれるように、ってな」
「……ええっ!?」
「バカっ、大声出すなっつーの!!」
鋭い声が届く。
慌てて口をつぐんだけれど、幸いなことに、誰も気づいた人はいないみたいだった。
お、同じクラスに……?
そう言えば思い出す。初めて、トラップと一緒に登校した日。
前日の始業式、トラップは学校を休んでいた。それなのに、その翌日、彼はちゃんと自分が何組かを知っていた。
まさか……あれは、その裏工作のせいでっ……?
「な、何で……」
「中等部から、ずーっと狙ってたのに。結局一度も同じクラスになれなかったからなー……」
一曲目が終わった。二曲目は、少しアップテンポの曲。
わたしはダンスなんてろくに知らないんだけど。トラップに合わせて動いているだけでそれっぽい動きになるのが、不思議だった。
「こんなことでもしなきゃ、一生おめえと話す機会なんかねえんじゃねえか、と思って。あの頃は、まさかおめえが家に来るなんて知らなかったからな。言ったろ? 俺はな……」
おめえが入学してきたときから。ずっとおめえのことを見てたんだよ……
囁かれた言葉は、あのときと。告白してきたあのときと同じような言葉。
わたしは……
「バカ、おめえ泣くなよこんなとこでっ!?」
「だって、だって……」
だって、嬉しいんだもん。
トラップにそう言ってもらえて、すごく、すごーく嬉しいんだからっ……
後夜祭は、大成功に終わった。
フォークダンスをして、花火を見て、簡単なクイズやゲームをやって。
終わったのは、夜の九時過ぎ。
本当は、この後実行委員が片付ける予定だったんだけど。あんまりにも遅くなると夜道が危ないから、って。後片付けは明日以降やることになった。
「みんな、今日までお疲れ様。まだ後片付けが残っているけど、ゆっくり休んで体力を取り戻してくれ」
一般生徒が帰宅して、誰もいなくなった校舎の中で。
玄関に集められた委員達に、クレイが言った。
やっと、終わった。大変だった体育祭が……
うーん、何だろう。すごく……すっごく開放感がある!
思わず伸びをする。そのときだった。
ポン、と肩を叩かれて振り向く。そこには、にこにこと微笑むマックスが、立っていた。
「あ……」
「パステル、お疲れ様!」
「あ、うん。お疲れ様……あっ!」
マックスの顔を見て思い出した。彼女が言っていた、「後夜祭での役割交代」での意味が。
そ、そっか。彼女は知ってたんだ。生徒会役員の二人が、フォークダンスで見本を踊るってこと。
それで、わたしと代わってくれって……!
「ご、ごめんね、マックス! わたしっ……」
「あらあ、いいんですのよ、パステル。わたくし、わかってますから」
マックスの笑顔は、崩れなかった。
ちょっとだけ寂しそうではあったけれど。恨めしそうとかそういう嫌な感情は全然含まれていない。
「わたくしこそ、ごめんなさいね。困らせるようなことを言ってしまって」
「…………」
「パステルも、トラップさんのことが好きだったんですのね。わたくし、ちっとも気づきませんでしたわ」
「うん……ごめん。ごめんね、マックス」
「泣かないでください。パステルが謝ることじゃないでしょう?」
そう言って、マックスはぎゅっとわたしの手を握ってくれた。
「わたくし、パステルのことが大好きだから。トラップさんのことは抜きにして、お友達でいたいって思ってるんです。パステルは、嫌かしら?」
「……ううん」
ぶんぶんと首を振る。
まさか、そんなわけない。わたしだって思ってた。マックスはすごくいい子で、ずっと友達でいたい、って……そう思ってた。
「わたしも、マックスと友達でいたい」
「ああ、よかった! 断られたらどうしようかと心配していましたのよ」
にっこり笑って、マックスはわたしにぎゅっとしがみついた。
「ウォーレスが、何か失礼なことをしたみたいですけれど。あれは、わたくし知りませんでしたの。知っていたら、そんなことさせませんでしたわ。信じていただけます?」
「もっちろん!」
大きく頷くと、マックスは身体を離して、にっこりと笑った。
「これからも、よろしくお願いしますね、パステル」
「うん!」
よろしく、マックス。ありがとう、そしてごめんね。
こうして、わたしには、また一人、大切な友達ができたのだった。
帰り道。
時間は夜十時過ぎ。誰も歩いていない道を、トラップと二人、肩を並べて歩く。
本当はバイクで来たからバイクで帰るはず、だったんだけど。他の実行委員さんと歩いているうちになりゆきで電車に乗っちゃってね。仕方無いから、バイクは明日以降取りにいくことにしたんだ。
それに、何だか歩きたい気分だったし。身体はすごく疲れているはずだけど。色んなことが解決して、すっごく満足だった。
「トラップ、ありがとうね」
「んあ?」
「わたし、生徒会役員になってよかった。今まで経験できなかったことが、いっぱい経験できて。楽しかった。本当にありがとう」
「…………」
じいっと目を覗き込むと、トラップは真っ赤になって、ぷいっとそっぽを向いた。
「な、何急に素直になってんだよ。気持ちわりいな」
「何よお、その言い方」
ふんだ、素直じゃないんだから。
すたすたと足を速めると、即座にトラップが追いついてくる。
そうそう、わたしは更衣室に閉じ込められて知らなかったんだけど、トラップはしっかり1000メートルもリレーも優勝して、赤組を優勝に導いたんですって!
さすがだよねえ……まあ二人三脚では大失敗したけれど。
「あれ? そういえば」
ふっと思い出して振り向く。
「二人三脚のときの、あれ……あれは、何で……」
「ああ?」
「何で、急に抱き上げたりしたの?」
わたしがそう聞くと、トラップはひどく意地の悪い笑みを浮かべて言った。
「あのマックスって女に教えてやるためだよ」
「……え?」
「おめえが言えねえみてえだから。俺はパステルにぞっこん惚れまくってて、おめえの入り込む余地はねえって教えてやるため」
「〜〜〜〜っ!!」
ボンッ、と頭に血が上ってしまう。
な、な、なーんてことを言うのよこの人は!?
「と、トラップったら!」
「けっけ。これでわあったろー? おめえはもう、俺と付き合うしかねえんだって。俺がぜってえ逃がさねえから!」
ふっ、と驚くぐらいに素早く唇を奪って、トラップはたったっと駆け出す。
家までは、後数分。
……全くっ。トラップには……多分、わたしは一生かなわないんだろうなあ……
マックスにすっごく申し訳ないと思いつつ、頬が緩むのを止められなくて。
わたしは、その後を追って、走り出した。
……そう言えば。
生徒会役員につけた理由は教えてもらったけれど。ギア先生と何を話していたのか、は、まだ聞いてない。
……いっか。
無理に聞き出さなくても、いずれ絶対教えてくれるよね。
トラップを信じて、いいんだよね?
玄関をくぐると、暖かい空気が、わたしを包み込んだ。
完結です。学園編は次から学園祭編に突入しますが
MOSO本とネタが被るんですよね……以前リクエストされたネタを使おうとすると。
どうしようかなあ……
次は、ずっと以前にリクエストされた「パステルが優秀な冒険者であるトラパス」いきます。
リクエストしてくださった方がまだここを見ているかわかりませんが。
原作重視、明るめの作品で行く予定です。
学園編、いつもながらに面白かったです
更衣室でのエチー(・∀・)イイ!
どうしても想像つかないのが、二人三脚で足を縛っている状態でのお姫様抱っこ
カナーリ苦しそうな気がするんですが・・・
>>53 しまったあああああああ!!
すいません、それは描写ミスです。
わたしの悲鳴に、前の方でマックスが振り向くのがわかったけれど。
それに「大丈夫」と言う暇も無い。わたしは、前のめりに地面に倒れこみそうになって……
そのときだった。
ぴたり、とトラップが足を止めた。急なことにあわあわと両手を振り回すわたしに構わず、しゃがみこんだ。
するっ、という微かな音と共に足首の拘束が緩む。
その瞬間! ひょいっ、と身体が、宙に浮いた。
という感じになる予定でした。
指摘ありがとうございます。
Σ(゚Δ゚*) ウォッ!
トラパス作者さんとリアルタイム遭遇(*´ェ`*)
トラパスさまGJ!
学校で、っていうシチュは萌えますな−!
ところでこのスレ絵師さんも多そうだから
専用絵板とかあったら…とか思ったのですが
いかがなものでしょうか。
>専用絵板
何なら捜してきましょうか……うちの保管サイトからリンクを張れば
絵師さん、多いんですかね? わたしは絵は全く描けないので絵心がある人羨ましいです。
描けたら自分の作品に挿絵でもつけるところなのですが
こっからリンク貼ってもいいんでない?
それか、虹板で立ててみますか?
結構需要ありそうな気もするんだけどなぁ。
トラパスさんがつくってくれるなら
こことトラパスさんサイトからと、二カ所にリンクはれば
いいんじゃないかなー。
小説と合わせてイラストを描いたり、またその逆もあると
楽しいから絵板はここと共存してほすぃ…。
とりあえず設置だけしてみました。
お絵かき掲示板です。うちのCGIスペースに設置してありますので、レンタルと違って長期間投稿が無くても削除される危険はありません。
画像投稿もできますし、Web上で描くこともできます。結構高機能かと……
一応動作確認してみましたが多分問題なく動くと思います。
ご自由にご利用ください。次スレから関連リンクの中に絵描き掲示板も入れますかね……
↓
ttp://www3.biwako.ne.jp/~akane/pbbs/pallet_town.html わたしは絵が描けませんし、著作権上問題無いFQ画像も持ってませんので
どなたか描いてくださると嬉しいです。
>トラパスさん
おお!仕事が早いグッジョブです!
よ〜しパパもそのうち参加しちゃうぞー(ヘタレだが)
ただし絵の話題は程々にな〜。
画像は板違いなんで厨につけ込まれる元だしな。
何だかこのスレ、どんどん変な方向に逝ってないか?
ここまでくると、ただのファンサイトになってるような気がする。
ココ、SS保管庫、作者本人のサイトと、3箇所も作品を見れる場所あるが・・・。
それでもここでする意味あるのか?
しかも絵板って・・・エロパロ板でする事かと。
別に本人のサイトだけでやってもいいんじゃ・・・?作者のサイトに行けば見れるんだし。
正直、今のスレの雰囲気だとマンセー以外の感想が書きにくいと思う。
少しでも批判が入ってると誹謗中傷と取られるからな。
そういう所が「馴れ合ってる」って言われてるんじゃないか?
前スレの>263が言ってた事もただの中傷と取られてるようだが、頷ける部分もある。
住人代表みたいな言い方してたのはマズーだと思うがな。
言っとくが俺は別に作者の作品が嫌いな訳じゃない。
楽しんで読ませてもらってる。
だけど、そういう意見もあるというのを解って欲しい。
ま、これも荒らしと取られるならそれまでだが。
>63
心の底から全てに同意。
>>63 言ってることは正しいと思うけど
絵板が欲しい、と言ったのも同時にスレ住人で、作者がそのために自分のサイトに掲示板を置いた、と。
ここまでなら問題無いと思うけどな。絵の話題でスレが盛り上がるようになってからでも遅くないんじゃない? 文句を言うのは。
思ったんだけどさ。前スレ263の意見踏まえれば、ようするにトラパス作者に書き込み控えろってことだろ? でも住人の中には今のまま投下を続けて欲しいと思ってる人もいるわけだ。
どう行動しても作者は誰かに文句を言われる。
マンセー意見しか書けない雰囲気って言うけど、ここ最近のスレで作者はそんなこと一言も言ってない。
感想がどんなに少なくても、スルーされても荒らされても文句一つ言わず住人のリクエストにこたえてる。
あくまでも住人が勝手にそう判断してるだけ。
それなのにあらゆる批判が作者に集中する今の状況こそ、俺はどうかと思う。
ま、そういう意見もあるってことで
>65に一票。
どちら側も言いたいことは分かる。
>しかも絵板って・・・エロパロ板でする事かと。
一応それを踏まえて虹板で立てようか?って言ったんだけど見事にスルーされた。
今の雰囲気が合わないっていうのは仕方ないけど、まぁ分かる気がする。
作者側と読者側が普通にレスし合うだけでもなれ合いと取る奴もいるし、
なによりも作者が出過ぎると2chでは叩かれやすいしね。
俺は普通にトラパス作者さんの作品は大好きだし、他の307さんとかも大好きで
できる限りこのスレから去ってほしくはないと思っている。
読者側と作者でくっきりと境界線が引かれているような感じだから、そこがなくなればいいなとはおもうけどね。
って何書いているかわかんなくなってきた。ごめん。うんこ踏んで逝ってくる。
ええっと、エロパロでやることじゃないっていうのはその通りだと思いますので<絵板
テンプレにアドレス入れるのはやめておきますね。
絵板が使いたい、という住人の方は、サイトの方においでください、スレでその話題は出さないでください、ということで
よろしいでしょうか?
>>63さん
>>67さん
すいません。「虹板」がどこの板のことなのかわかりませんでした……
出すぎた真似をして申し訳ありません。
マターリと好きなようにやればいいから
65に一票。
>67
踏むことなかれ。逝くな。
>>63 >>65 どちらもそれぞれに一理ある。
ただ、マンセーしか言えない雰囲気を作ってるのは、作者ではなく、
少しでも批判めいた感想言うと、それを否定しまうような方々だと思う。
こうして不特定多数の人が見るところに書いた以上は、
肯定意見と否定意見、どちらも存在する。
肯定意見しか存在しないということはまずありえない。
その辺を少し理解して欲しい。
トラパス作者さん、あなたがすべてのリクエストに答える必要など、
全くありません。
色んな意見・リクエストが上がってきて、こういうものなら楽しんで書ける。
それでいいんです。
無理して毎日書くこともない。書ける時でいいんです。
感想が少ないのは…人によってここを見る時間が違っていて、
感想を書くのが追いついてこない、そういう人もいるのでしょう。
>>65 以前のスレで誰かが言ってたが、自サイトでUP・管理してるものをわざわざこのスレに置かなくても・・・と思う。
しかもテンプレでリンク貼ってるんだし、読みたいと思えば作者のサイトに行けばいい。
ぶっちゃけると、それでもこのスレに書き込む必要(意味)あるか?って問いたい。
元々、トラパス作者以外にも神はいた。最近ご無沙汰だが。
毎日更新しているその頑張り&作品の内容は認めるけれど、
それは他の神たちにとって投稿しやすい環境だったか?
サンマルナナは戻ってきたみたいだが、決してそうではないと思うぞ。
>マンセー意見しか書けない雰囲気って言うけど、ここ最近のスレで作者はそんなこと一言も言ってない。
本当にそうか?確かに作者はそんな事一言も言ってない。・・・が、「雰囲気は雰囲気」だ。
ちょっと批判的意見があったら「スルーで」とか「気にしないで」とか言ってる奴がいたが。
ちなみに作者のサイトも見に行ったが、前スレ263の意見かどうかはしらないが
本人が誹謗中傷とみなしてたようだったから気になって言ってみただけだ。
>>トラパス作者
いいも何も絵版がどうのって言う問題だけじゃないよ。
あなたの作品は好きだけど、このスレの雰囲気がおかしいから言ってるだけ。
トラパス作者さん
いや、貴方を責めているわけじゃないよ。
貴方がわざわざこのスレのために色々と手を尽くしてくれるのって凄いし嬉しいよ。
>虹板
もしかして結構マイナーなのかな?
「半角二次元板」、通称「虹板」とか「角煮」とかって言われている。
漫画とかゲームとかのエロ画像をうpしたりくれくれしたりするとこ。<でいいのか?
>>69 ありがとう。
ちょっとトラパス作者さんばかりに問題の焦点が行っているようだけど、
作品の投下スピードが速いのって読者としては嬉しいよね。
まぁでも、それが続いちゃうと本人の意図とは関係なく他の書き手さんが入りづらくなっちゃうのも事実だと思う。
でも作者さんよりも前スレにあったようなもっと感想かけよ!とか言っているような奴の方が問題だと思うんだが。
2chって書きたいときに書く、善し悪しあれど本音が聞ける場所ってことで活用している人多いんじゃないの?
いっそトラパス作者さんに一月くらい消えてもらおうか?
別の作品スレに行くか、自サイトで展開するか、
いっそのこと”したらば”に避難所を立てて移住してしまってもいい。場所なら提供する。
それで残されたこのスレがどうなるのか見てみたい。
今まで遠慮して書き込めなかった新たな職人が来ると思うか?
他のラノベ系のスレを見たらそんな楽観論は出てこないと思うが。
そもそも、トラパス作者さん以降、307さん以外にも7人の新顔がデビューしている。
スレ数でなく経過した時間から考えれば、
トラパス作者さんのせいで新たな職人が来なくなったのか、
それともスレが活性化したおかげで新たな職人が来たのか、
一目瞭然と思うのだが、どうだろう。
>>71 あー確かに誰か言ってたな<作品が自サイトにあるのに〜
んじゃ、サイトにあるから、とトラパス作者がスレから消えたらどうなるか想定してみるか?
スレに投下してあるからこそ保管庫にアップしてもらえるんだよな。
サイトだけでやるようになったら、まず保管庫で読めなくなる。
今のテンプレに作者のサイトアドレスが載ってるのはスレ立ててるのがトラパス作者本人だからで
別の人間がスレ立てしたときも加えられてるかどうか保証は無いし
何かの都合でアドレス変更になったとき、そのアナウンスがスレに来るとも限らないよな。
スレから消えても作品は読める、なんて保証はどこにも無いと思うんだが気のせいか?
それ以前に
これだけ住人のために毎日頑張ってくれた作者に「あんたがいるとスレ雰囲気がおかしくなる。出ていけ」と
作品はサイトで読めるんだからあんたはスレには不要なんだと
あなたの言い方はそんな風に言ってるように見える。
その発言は、いくら何でも作者にたいして失礼だと思うんだが。
75 :
71:03/11/22 01:28 ID:hoy7Ugbk
>>74 勘違いしてもらっちゃ困るが、トラパス作者に対して来るなと言っている訳じゃないぞ。
批判を排除したマンセー住人と作者の馴れ合いって雰囲気をどうにかしたいんだよ。
大体、一人の職人に頼りきりっていう今の状態自体が異常じゃないのか?
他の職人は要らないっていう風にもとれるんだが。
76 :
71:03/11/22 01:30 ID:hoy7Ugbk
×他の職人は要らないっていう風にもとれるんだが。
○あんたの意見は他の職人は要らないっていう風にもとれるんだが。
77 :
名無しさん@ピンキー:03/11/22 01:37 ID:MOv45R6p
>>71 >勘違いしてもらっちゃ困るが、トラパス作者に対して来るなと言っている訳じゃないぞ。
>ぶっちゃけると、それでもこのスレに書き込む必要(意味)あるか?って問いたい。
⇒来るなと言っている。
78 :
71:03/11/22 01:42 ID:hoy7Ugbk
ああ、それか。言葉が足りなかったな。
「このスレとサイトに同じ作品を置いてるだけなら」ってのが頭につく。
このスレは管理してるとは言えんが、それって3重管理だろ?
79 :
名無しさん@ピンキー:03/11/22 01:47 ID:MOv45R6p
>>71 >このスレとサイトに同じ作品を置いてるだけならぶっちゃけると、それでもこのスレに書き込む必要(意味)あるか?
↓
同じ作品を置いているので、来なくていい。
・・・ということか?
71はトラパス作者に何を求めているのか、わからん。
書き込みをひかえろ?
80 :
74:03/11/22 01:47 ID:knv8qSZE
>>75 そんなことを言ったつもりは全くないんだが<一人の職人に頼りきり
俺の言いたいことは一点だけだ。
今の状況に不満がある奴もいるんだろうが、少なくとも毎日新作が読める状況を喜んでる奴だっているんだ。
トラパス作者本人が「他の書き手は来るな」と言ったのならともかく
そうでない以上、作者に文句を言うのは筋違いだろう。
リクエストを受けて投下しているのに文句を言われるなんて作者があまりにも気の毒だ、と。
長々と書いたけど言いたいのはそういうこと。
第一作者と読者の馴れ合いというが、以前スレが荒れて以来作者は余計な発言を一切しなくなったぞ。
それでもなおマンセー意見しか書けないと言うなら、あなたは作者にこれ以上どうしてほしいんだ?
スレに来るなと言ってるわけじゃないと主張するのなら、住人のリクエストにこたえるなとでも言い出すつもりか?
81 :
名無しさん@ピンキー:03/11/22 01:49 ID:MOv45R6p
スレの空気が悪いから新たな職人が来ないって、誰から聞いた?
本スレかどこかでそんなことを言ってる奴がいた?
なんだかんだと職人に難癖を付けて追い出して、その後のことを考えてる?
最近感じていたことをひとつ。
俺はカプはどうでもいいからエロエロな話を読みたいんだが、
ここではそういうのを求める発言もなんとなくしにくい。
これも「雰囲気」というやつなんだろう。
どこがどういう雰囲気だとはいえないんだが…
トラパス作者さんの作品は読み応えがあって大好きだ。
毎日、新作がうpされるのが楽しみだ。
でも他にも、うお、エロすぎハァハァってな作品も読みたいんだ
すいません何書いてるんだ俺。逝ってきます
84 :
71:03/11/22 02:00 ID:hoy7Ugbk
>>75 だから、作者に文句言ってないって。
>以前スレが荒れて以来作者は余計な発言を一切しなくなったぞ。
ああ、一方で批判意見にもあまり反応せず、ほぼマンセーにだけ反応するようになったがな。
どちらかというと、マンセー擁護ちゃんが痛いんだよ。
>>74 同じ作品投下するだけなら来る必要ないていってるだけ。
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
意味わかるか?
他の職人たちのペースとかもあるし、毎日ここに投下する必要だって無い。
気が向いた時にすればいい。
だけど、今の異常なペースだと、過去の他の職人さんのSSだってチェックしにくい。
投下だってしにくいだろう。
雰囲気の問題をいってるんだ。
85 :
71:03/11/22 02:05 ID:hoy7Ugbk
だからこうやってちょっと批判意見言ったりすると周りのマンセー住人が封殺するもんだから、
結果的に
こ の ス レ は マ ン セ ー 以 外 の 発 言 を 受 け 付 け ま せ ん
↓
気に入らないなら他のスレへ
って雰囲気になるんだよ。それが痛いんだよ。
解ってるのか?
>>85 職人さんに出て行けという暴言に同調するレスなんか帰ってくるはず無いだろ。
作者マンセーじゃなくて、あなたみたいな厨に反論してるだけ。
>82
上二行は今まで話せる雰囲気じゃなかったと思うよ。
それ故に、ここにきて今の雰囲気に違和感を持つ人が自分の意見を言っている。
それさえも封じ込めるつもりかい?
「職人を追い出す・追い出さない」は除けておいて。
その「その後のこと」だけど、それは果たして考える必要のあることなのかい?
スレは生き物でその時々に変化していくものなはずだよ。
たとえここで追い出さなくても、どの作者も明日には書かなくなるかもしれない。
たとえここで追い出しても、新たな作者がやってくるかもしれない。
2chのスレって、そういうものじゃないかい?
88 :
77:03/11/22 02:11 ID:MOv45R6p
>>71 意味分かるよ。
トラパス作者は、同じ作品を投下しているので来るな。
・・・そういうことになるだろうが。
71が言いたい事も、実はわかるが
モノには言い様ってもんがある。
75の発言でわかるように、71は作者に文句があるとしか思えない。
少なくとも、
今いる職人を追い出すような、書くのを止めさせるような意見には何が何でも反対する。
それと、SSを沢山書くから追い出すようなスレに来ようと思う職人はいるだろうか?
作品に対する適切な批判なら誰も何も言わんと思うぞ
あんたは自分では「作者に文句を言ってるつもりはない」と繰り返してるけど
傍から見てると「トラパス作者の異常な投下速度のせいでスレの雰囲気が悪くなった」と
そう言い掛かりをつけてるようにしか見えないんだよ。
一度、「作品の内容に関する批判的な意見」でも述べてみたらどうだ?
以前「パステルの初めて物語は飽きた」
みたいな発言が出たが、住人も作者もその発言に文句をつけず、作者がその発言者のために凌辱物を投下していた。
これでも「作品内容に関してマンセー意見しか受け付けないスレ」なのか? ここは。
作者に言い掛かりをつけて追い出そうとする奴を封殺するスレではあるかもしれんが
>>87 >上二行は今まで話せる雰囲気じゃなかったと思うよ。
>それ故に、ここにきて今の雰囲気に違和感を持つ人が自分の意見を言っている。
意見を封じるつもりはない。その結論が「職人を追い出す」だから反対してるだけ。
>「職人を追い出す・追い出さない」は除けておいて。
そこを除けておかれたら困る。
書くのを止めろ、自サイトに引っ込んでろ、
そういう結論を出してきてるんだが?
一番の要だろ。
>その「その後のこと」だけど、それは果たして考える必要のあることなのかい?
考える必要があると思ってるよ。
>たとえここで追い出さなくても、どの作者も明日には書かなくなるかもしれない。
そうなる可能性を少しでも減らす為に、こうやって追い出し厨に反論しているわけだが。
>たとえここで追い出しても、新たな作者がやってくるかもしれない。
そんな可能性がどれだけあるというのか。
他のスレを見てみろ、トラパス作者が来る前のスレの状況を見てみろ。
>91
なんでそこまで一人の作者に固執するのか、済まないが理解できないよ。
私には、それは逆にトラパス作者氏への無理強いに近いまでの強制に感じられる。
氏の作品が好きならば、何もそこまでプレッシャーをかけて押し潰そうとしなくてもいいんじゃないか?
私には批判・擁護どちらにも一理あるように見えるよ。
だいたい他のスレや氏が来る前のスレのようになったって構わないじゃないか?
このスレが大切なのも、氏の作品が好きなのもよくわかるんだが、
君のその対応は批判者に対して逆効果にしかならない(済まないがここは断言する
批判する側の言い分で重要な点は
「行き過ぎた擁護はスレの雰囲気をマンセーにのみ傾けすぎる」
ということではないか?
>>89 そういう意見が痛いんだよ。
>>90 作品に対する批判は今の所ない。
いい作品だと思うし、読みたくないものはスルーしてるし。
そもそもこのスレ自体、
少しはペース落としたらどうかって言ったとしても、
流れから逝くとそれは批判ではなく中傷と取られかねない雰囲気じゃないか。(前スレ263)
毎日楽しみにしている奴らから楽しみ奪うのか とか。
同じ作品投下するだけなら来る必要ない。 の意味わかってないだろ。
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
自サイトあるんだから、そっちでも更新はできるはず。
そっちをメインにしつつ、他の職人のペースも考えて、
投下したくなったらこっちに投下したらいいっていいたかったんだ。
大体、今の状態(独壇場)で前にいた職人さんたち戻って来難いだろ。
何せ作者擁護厨、マンセー厨だらけなんだから。
>>92 要はそういうこと。
逆に聞きたいんだが
じゃあトラパス作者がまとめサイトを持ってなかったら、今と全く同じ投下速度でも何も言わなかったのか?
まとめサイトが存在することそのものと、スレの雰囲気は別問題だと思うんだが
>94
私はまとめサイトがなくても今の投下速度はちょっと頂けないと思う。
ただ、理由として誤解されたくないが、今の状態は普通に
氏にとって負担な様にしか見えないから。
オフの生活を犠牲にしているようで、見ていてとても心配だよ。
せめて一日置きか長編は二日に分けて投下してはどうかと何度も
提案したかったが、自分でもさすがに偽善臭く感じられて言えなかった。
体調やオフの生活を気遣って投下速度の減退を望むレスさえ
書き込むのに躊躇する、そんな雰囲気がこのスレからは確かに感じられたよ。
>>94 別問題だよ。
93で
そもそもこのスレ自体、
少しはペース落としたらどうかって言っても、
流れから逝くとそれは批判ではなく中傷と取られかねない雰囲気じゃないか。(前スレ263)
毎日楽しみにしている奴らから楽しみ奪うのか とか。
って書いたが。
書き方の問題だろ
前スレ263のあの言い方のどこに善意が感じられる?
>>95 のような言い方なら誰も文句は言わんと思うが
>97
一つ気になるんだが、いいかい?
批判は書き方に問題があって、擁護にはないのかい?
モノは言い様。書き方の問題。
どちらか片方だけの問題かい?
>97
ここは2chだって事をお忘れなく。
それでも批判に言い方に気を遣えというなら、擁護ちゃんのレスに関してもそれくらい心掛けた方がいいんじゃないの?
このスレの状態を見て、少しでもここの雰囲気が良くなればいいのにと、
一言言いたくなったから書いた。
俺の言い方が悪かったところもあるし、言葉が足りなかったとも思う。
最後に
批判排除で作者擁護マンセーな雰囲気をなくして欲しい。
それから雑談も大切だぞ。
>トラパス作者
投稿が日課になってるようですが、卒論で大切な時期なんだから実生活の方を大切にして下さい。
いくら早く書けても多少なりとも負担はかかってるはず。
俺としても毎日楽しめるのは嬉しいけど、無理はして欲しくないです。
擁護してる連中の方にも言い方が悪いとこはあったと思う。
だけど前スレ263の書き方で中傷と取るな、と文句を言われるのは心外だ。
「痛い奴だ」と作者の人格を攻撃するような書き込み、作者マンセーじゃなくても普通は不快になる。
まあ論点がずれてるとは自覚してるが
しかしこれでトラパス作者がこれから「自サイトだけでやっていきます。スレにはきません」と言い出したら、携帯からここ見てた奴はどうすりゃいいんだろうな。
ちと気になる
>100
後段のことだけど、ここは2chだからね。
巨大掲示板サイトとはいえ、一応はひろゆきの個人サイトに間借りしてる形なわけだ。
ここでやるから楽しいこと。ここじゃなくちゃできないこと。
色々あると思うが、氏のとりまとめサイトとここの並行は行き過ぎと言われても仕方ない部分はあると思うよ。
携帯から見るだけなら2chじゃなくても見られると思うが、無理なのかい?
掲示板を見せて貰ったが、氏は個人のファンサイトの方と交流を持ち始めたようだし、
それなら作品発表の場を個人のファンサイトに移してもいいんじゃないか、と思ったんだが。
ここで氏のファンになった人は、氏の発表の場が変わってもついて行くだろうから、
その辺、私は心配していなかったんだけどね。
もちろん、私は氏がご自分のサイトで続けるならついて行くしね。
ここで続けるのが氏の選択ならそれももちろんいいだろうしね。
あー君らまだやっていたんだ。
自サイトでうpするのってそんなに悪いかな?
角煮やパロ板で活躍中の人でもこっそりと自サイトで上げている人は結構いるよ。
それともそもそもこのスレからリンクさせているのがまずいのかな。サイト自体は後発だし。
投下スピードに関してや自生活を犠牲にしているんじゃないか?っていう問題は前もあったけど、
本人自ら「作品を書くのが楽しくて仕方がない」みたいなことを言っていたよ。
とりあえず俺の意見としては>72に書いてある通りです。
>まぁでも、それが続いちゃうと本人の意図とは関係なく他の書き手さんが入りづらくなっちゃうのも事実だと思う。
>でも作者さんよりも前スレにあったようなもっと感想かけよ!とか言っているような奴の方が問題だと思うんだが。
>2chって書きたいときに書く、善し悪しあれど本音が聞ける場所ってことで活用している人多いんじゃないの?
自サイトでうpするの自体が悪いって言ってるんじゃないと思うが。
上手くは言えないが・・・
大体10日くらいで1スレを使い潰して、前スレが2つ残ってる状態だ。
ペースがペースだけに感想が追いつかずに書けないヤシも多いのはわかる。
感想は強要するものではないしな。
作者本人が楽しんでやってるのは、まあその通りだと思う。
けど、このスレ需要と供給でしか成り立ってないだろ?
機械的ともいえるような感じだ。雑談もない。マンセー感想しかない。
作品に比べて圧倒的に量が少ないし、批判めいた事言いにくい雰囲気もある。
ここは掲示板だぞ。
SSを投稿するだけがこのスレの使い道じゃないと思うがどうだろうか?
今の状態だとフォーチュンのエロパロスレというよりも
トラパス氏とそのお取り巻きのスレって感じがするんだよ。
作品が来る→感想の流れが早すぎるから雑談の入り込める隙がないんだろうな、とは思う。
ちょっとした萌え語りも次に繋がらないのでログに埋もれてしまうんだよね。
斜め読みしていたから変な書き込みになってしまったけど。
投下の量と速さが凄すぎてROM側が追いつかない、かろうじて感想やきぼんぬレス。
うーん、トラパス作者さんにはエロなしのものは自サイトでやってもらえばいいんじゃないかな?
学園編のような最終的にエロに辿り着けるものは構わないと思うけど、そもそもエロなしってすれ違いだし。
でもさ、作品がなきゃキボンヌして、作品がありすぎたら雰囲気が悪いとかワンマンスレだとか言うんだから
読み手が一番勝手だよな、とは思った。
ここらで雰囲気打破のためにもへたれ短編でも書いてみようかな。(へたれすぎて叩かれるかもだけどさ)
本気で避難所スレを立てますか?
私もしたらばに借りてるんで、立てようと思えばすぐに立てられますが。
トラパス作者さんのエロ無し作品はそちらに投下してもらえばスレの速度も良い具合に落ち着くでしょうし、
読み手も付いていくでしょうからここと同じ雰囲気で続けられると思います。
それに、したらばなら専用ブラウザなら2chと変わらず閲覧できますし、携帯もOKですし。
読者の要望に必死で答えてくれた書き手に「おまえのせいで他の書き手が書き込みづらい、雰囲気悪くなった」と因縁つけて
「痛い」だの「きもい」だのの人格攻撃レスを「正当な批判意見だ。叩き潰そうとするな」と騒ぎ立てる。
そんなスレを住人は望んでいるのか・・・
一体作者が何をしたんだろう。責められるべきはどっちかと言えば住人側にあると思うんだが
それでも追い出されるのは作者なんだな。
出ていけなんて言ってないと言われそうだがそんな風にしか見えないし。
こんなわがままな住人しかいないスレ、出ていった方がトラパス作者本人のためかもな。
非難所作成に賛成。
リアルタイムリクエストとかリレー小説とか
2chならではの楽しみだってある。
単に作品さえ読めればいいってもんじゃないと思うんだけどな。
>107
なんていうか君も極端に走るというか、一元化しすぎだと思うよ。
何より肝心なことに誰も氏を責めていないと思うよ。
責められているのはどちらかと言えば、君のような批判に対して行き過ぎな擁護をする人だと思う。
「こんなわがままな住人」それは誰だろう?
2chノリで口汚く批判と中傷すれすれの発言をする人?
マンセーしながらクレクレ厨ばりのリクエストをする人?
作品投下を希望する人と速度減退を望む人は同じ人?
どれもを同じ人がしているなら「わがままな住人しかいない」かもしれないが
複数人がいれば様々な考え方や意見がある。
様々な意見が出るスレは「わがままな住人しかいないスレ」なのかい?
単一の意見に纏まるスレがお望みのようだけど、それは嫌だって人がそれなりにいる、
今の状態はそのように見えるよ。
だいたい、単一の意見にスレを纏めるなんて無理な話だよ。
それがしたいなら、個人所有のサイトでやるしかないと思うよ。
2chならではの楽しみや、単に作品さえ読めればいいってものじゃないと
批判・擁護どちらも思っているように見えるけどね。
問題は、そのための方法、落とし所ってヤツかな。
>>106 が、がんがる・・・。
期待しないでね(つД`)
今の騒ぎって、半角の創作系の板としては
贅沢な悩みだよなぁ・・・。
何だかわたしがいるとスレが荒れるばかりみたいですので
他の書き手さんが書き込みにくい状況を作っているようですから。
しばらく投下は控えますね。作品の方は、まとめサイトの方に細々とアップしていきますので
読みたい、とおっしゃってくださる方はそちらにどうぞ。
今までありがとうございました。
他の職人さんだって書きたいときは書いて投下するだろ、と自分は思うのだが。
職人にはそれぞれペースがあってトラパス作者さんは今の所、一日一作品だっていうだけだと。
確かにトラパス作者さんのおかげで供給が安定してるから
率先して書こうって意欲は沸きづらいのかもしれないけど、逆に感化されて書く気になるということもある。
トラパス作者さんが投下しなかったら他の職人さんが投下するという保証も無い。
他スレによっては職人が全然いなくて閑古鳥が鳴いてるスレや
一人の職人が数日〜数週間で数レスずつ投下するスレもざらにある。
投下するかどうか分からない未知数のために
現時点でいる職人に書き込みを控えろっていうのは個人的にはなんだかなと思ったし、初めて見た。
結局>110のような形になってしまったようだから、もう今更だけど。
トラパス作者さん>これからしばらくまとめサイトの更新を楽しみにしてます。
>110
貴方がいるからスレが荒れるわけじゃない。
様々な考えの人がいるからスレが荒れる。
それはこのスレに限らず、2chでは当たり前にどこでも見られる風景だよ。
私は貴方の作品が読めるなら場所はどこでも構わないので、まとめサイトに見に行きますね。
でも、本当にお願いですから、まずご自分の生活を大切にして下さい。
作品の投下や発表は、毎日である必要なんて全くないんですから。
ご自分の生活と折り合いを付けて、マイペースに息の長い活動を続けられるのが
一ファンの私としては嬉しいですね。
このスレにはもう来ないなんてことはせず、名無しで萌え談義やリレー小説に参加したり、
2chならではの楽しみを一緒に拾っていけたらいいですね。
こちらこそ、今までありがとうございました。
本当にお疲れ様、今までとても楽しかったですよ。
そして、これからもどうぞよろしく。
無理せず頑張って下さいね。
いいのか?こんな展開で。
一部の住人が望んだ展開か。
一番の書き手さんが居なくなったらまた寂れるなー。
新しい書き手も来るかもしれないけど、自分的には寂しい。
オマエラがゴチャゴチャ言うから昨日の夜勤読めなかったYo!
こ〜なったら折れが妄想書いちゃうぞぉ?
マジレス:正直、同文投下でも続けてまとめよみが出来るのは一般的には
よろしいのでは?個人サイト出してもうざい公告と思って
クリックしないやつが多いのだから、「ここ」で発表して
見てもらい新規開拓するのに意義があるのでは?
正直クレルミ書いたけど投下してええ?
(ペースがものすごく遅いでし)
116 :
名無しさん@ピンキー:03/11/22 21:51 ID:jgTfjjd4
良スレがまた一つ消えたか。
テスト
クレルミ 【獣欲の塔】
作品傾向。原作重視かつクエスト物。
パッピーエンド&ラブラブ系。エロ多めでし。
シリーズ物なのでエロに入るまでに少しもたつくでし。
山腹に沈みかかった太陽が、煉瓦作りの塔の石壁を照らし
塔はその影を長く森林に落としている。
その影の長さから推測する所、20階程度の塔だと推測する
事ができた・・・・今その塔の中間ほぼ10階程度の所に
数人の男女と白い子犬が一匹、富みと名声を求めて
通気穴からわずかに漏れる日光を頼りに歩みを進めていた。
A
「どうだ?大丈夫だろうな・・・トラップ」
身長185cmほどの黒髪美形の戦士風の男が直截に確認をする。
彼の名前はクレイ・S・アンダーソン。仲間内ではクレイと
呼ばれている。
「けっ!こんなしょぼいの楽勝だって」
悪態をつきながら、すでに罠の確認をすましている盗賊風の
長身痩躯の男。トラップと呼ばれた彼は罠がないことを確認
してからクレイに目で合図を送った。
「もう外の陽がおちるよ、、この部屋が無人だったら休まない?」
「ぱぁ〜る〜!る〜み〜おなかぺっこぺこだおぅ!」
B榛色の目で白のレザーアーマーの女性に抱きかかえられている、
少女がルーミー・・・・抱いている女性がぱぁ〜る・・・
最も仲間内ではパステルと呼ばれている女性のようであった。
部屋の安全を確認した一行は、ここで休むことにしたようである。
部屋は、12畳ほどの広さで外気を取り入れる通気穴以外はすべて
煉瓦作りの壁で覆われている出入り口が1つしかない行き止まりの
部屋。もちろんドアにはトラップがしっかりと施錠して夜間の
安全を確保してから休んでいるようであった。
「ぱぁ〜る〜る〜み〜おなか、、、、ぺっこぺこだおぅっ!」
怒声に近くなったルーミーの催促にパステルは背負い袋から
食料を取り出して夕食の準備をしながら、ルーミーをあやして
いる。
C「はいはい、、、、いい子だから少しまってね〜」
「ふぁ〜しんどいわ・・・・」
トラップは錠をしっかり掛けたのを確認してから、道具を手入れ
したり、クレイと雑談しなが夕食を待っている。
ノルはいつもどうり静かに座り、キットンはといえばよほど疲労
しているのか黙ってシロとじゃれあって過ごしていた。
一刻後、夕食を終えた一行は疲れきっていたのか、無駄話をするでもなく
装備の確認や武器の手入れなど最低限のことだけをやって休む空気に
なっている。
D「ぱぁ〜る〜これなんだお?」
ひょこひょことルーミーが低い位置にあるグリフォンの尻尾を握っている。
もちろん銅像でトラップがすでに調べてあったが、、、、
「ルーミー?やべえ!パステル!はやく止めろ!」
普段へらへらとまず冷静さを失わない彼が慌ててパステルを責める。
就寝前のミーティングでパーティー全員に注意していたのだが、ルーミー
が理解できるはずもなく、パステルに非難の視線が集まる。
「しっぽ〜猫さんのしっぽだお!」
【ガコン】・・・・・【リン】・・・【リンゴー―ン!リンゴ―ン!】
そう・・・ルーミーはアラームの罠を発動させてしまった。
E
「トラップ・・・・ごめん・・・・」
「馬鹿!謝っている場合か?早く逃げる用意を!」
謝るパステルをせかすようにクレイは抜刀しながら出口に向っている。
「あかねえ??クソッ・・ダブルトラップだ・・・まじかよ・・・」
普段ならパステルを虐めて遊ぶトラップが飛ぶように錠を開けたが
開かなかった・・・・顔面に焦りの色が広がる・・・
「ウィザード・ロック・・ですね・・・これは」
罠と連動してドアに魔法の鍵がかかる予測をキットンが口にする。
一向に絶望の色が広がっていく・・・・
F
【ドガッ!】
【ガキンッ!】
予想どうり解除されたと同時に敵が入ってくる。薄汚いホブゴブリン
2匹とゴブリンが7匹である。ノルが斧で、クレイは宝剣シドの剣で
火花を散らして血路を開こうとしていた。
「野郎!これでもくらえ!」
トラップがパチンコで援護して、クレイ達を助けていた。パステルも
ショート・ボウを構えなかなかの善戦であった。
「いけるっ!シロ!熱いのを吹け!!」
4匹目のゴブリンの首を跳ね飛ばしたクレイが、剣をホブゴブリンに
突きつけたまま雄叫びをあげる。
Gシロは10Mほどのドラゴン形態に変身して、ホブゴブリンめがけて側面から
ファイアーブレスを浴びせた。
【フゴッ・・・ブォォォォォォォォ!】
ドラゴンブレスの直撃を受けたホブゴブリンは絶叫しながら炭化していく・・
その時だった・・・
「眠りをもたらす安らかな空気よ!」
「魔狼の咆哮,雪娘の抱擁,始源の巨人の悲しみの心。
万能なるマナよ,氷雪の嵐となって吹き荒れよ!」
「万能なるマナよ,束縛の刃となれ!」
H入り口に陣取っていたローブの三人組みが一斉に詠唱した・・・そうゴブリンは
詠唱のための捨石でしかなかった。
「ぐっ・・・ぐうっ・・」
「ギャゥッ!!」
「う・・・ううう・・・・」
前衛のクレイとノルがブレードネットに囚われて、後衛のパステル達は
睡魔の呪文に囚われてしまった。そしてもっとも頼れるシロがブリザード・
ストームの直撃をくらい悶絶する・・・・
「みんな・・・にげろ・・」
必死に抵抗するクレイに残ったゴブリンのメイスが延髄に入り昏睡していった・・
本日の妄想はここまででし^^
リクエストがあったら2日後に続きを書くでし
ちなみに1-9で1時間30分でし〜
(一回エロに入ると終わるまでエロりっぱなしでし)
続きが気になります
やっぱルーミィが成長しないとクレルミは厳しいだろうけど。
首を長くして待ってます
>>119 ごめん、読みづらい。
せめて基本的なルールくらいはマスターしてから書いて欲しい。
後、機種依存文字は使わない方がいいと思う。
原作重視というわりにあまり原作らしさが感じられないのは、三人称で書かれているせいかな。
131 :
名無しさん@ピンキー:03/11/23 01:27 ID:CXDxfT+P
神一人を追放してでも(ごく一部が)望んだ展開がこれかよ・・・
このスレはもう死んだな
ここの住人は少し別のラノベ作品のスレに目を向けるといい
そうすりゃいかに自分達が恵まれてたかわかるだろう
痛い結末になったようですね。
漏れも投下したことあるが、トラパス作者さんのSSをまとめ読みして最高に萌えたときだった
だがエロが少なかったから自家発電のつもりで書いて投下したんだよな
続き書くつもりが忙しさに埋没して書けてないんだが・・・
本スレに投下してアラが目立つのが嫌だったから前スレ埋めついでに投下したけど
自信がついたら本スレでトラパス作者さんと並んでみたいと思ってた
なんというか、残念だ
トラパス作者さんが帰ってこないとかそんなことにならなきゃいいな
まだ書いてくれる作者さんがいるのにこの雰囲気はなんでつか?
おまいらはトラパス作者さんしか認めないのか……?
こういう結果になることはあの騒ぎでちょっとは想像つくと思うんだけど。
トラパス作者さんだってまた来てくれるかもしれないし、
それまでの間自分たちでこのスレを盛り上げようよ。
みんな他人任せすぎるよ。
ってわけで、なんか書こうと思ったけど、難儀ですね……。
小説書ける人ってすごいなぁ。
認めないなんて言ってないぞ。それなりの作品にはそれなりの感想をつける用意があるし、実際にサンマルナナの作品の続きを楽しみに待っている。
だけど、トラパスさんのサイトの掲示板でも書き手の一人が言ってたし
>>133の発言でもわかるように
「トラパス作者さんのせいで書き込み辛い」と思っていた書き手ばかりではないってこった
むしろトラパス作者さんのおかげで書こうって気になってくれた書き手もいたのに
それなのに、読み手側が勝手に「トラパス作者さんのせいで書き込み辛い雰囲気だから新しい書き手が逃げたんだ」と決め付けて、結果として一人の書き手を追い出した。
そんなスレでほのぼの雑談しようなんて気になれんし、俺は別スレで作品投下してるが、同じ書き手として、こんなスレで書こうなんて気には絶対になれん。
マンセー意見しか言えない、嫌なら別スレ行け、スルーしろと言われる雰囲気が嫌だとわめきたてた結果起きた騒ぎなんだろ?
だったら今の雰囲気は、望み通りじゃないか。
批判意見だって今なら存分に言える。
>>119は、作品の内容はさておき(最後まで読まんことには何とも言えん)、書き手本人が痛すぎる。
>135
トラパス作者さんには「さん」付けで、サンマルナナさんは呼び捨てる。
そんなことしておいて
>認めないなんて言ってないぞ
とか言われてもほんとかよ、と思ってしまうのだが…?
穿った見方だと言われればそれまでだけども。
138 :
名無しさん@ピンキー:03/11/23 12:29 ID:O+e41TVH
>135
>>119は、作品の内容はさておき(最後まで読まんことには何とも言えん)、書き手本人が痛すぎる。
禿同。語尾の「〜でし」で萎えた。
139 :
名無しさん@ピンキー:03/11/23 15:45 ID:CXDxfT+P
今の状態ってかえって書き手にとっちゃ投下しづらい雰囲気だと思うけどな。
>>136の言葉を借りれば穿った見方だが、ここで嬉々として投下すれば、「トラパス作者がいたせいで書き込みづらかった書き手の一人」ととられかねん
それを気にしない(あるいは事実そのとおり)な書き手はいいだろうが
余計な疑いかけられたくない書き手は躊躇しそうな気がする。
まあ考えすぎならいいんだけどな。
今の殺伐とした状態見てると、これが擁護派を叩いてた連中が主張していた「書き手が投下しやすい状態」になったようにはとても見えないんだよなあ。
携帯(au)からだと2ch(iモード用)しか見れない。
ここでしかFQエロパロ作品を楽しめない。
141 :
(σ^∀^)σ:03/11/23 17:08 ID:rBZvXxio
トラップとパステルの恋愛モノが見たいなあ!!!
142 :
135:03/11/23 17:17 ID:LuSPIzKC
すまん、素で気づかなかった<さんづけの有無
疑われても仕方ないな……
失礼しました>サンマルナナさん
試してみたが、うちの携帯(ボーダフォン)でも無理だった。
まとめサイトがあるんだからスレに投下する必要は無い、と主張していた方々に、ぜひともどうにかしてほしい問題だと思う。
やっぱ、したらばに避難所を作ってもらう?
>143
いらないでしょ。
昨日の今日であっさり雰囲気が変わるなら誰も苦労しない。
何事にも過渡期はあるし、時間が必要なことはある。
焦ってすぐに結論を下すことはないよ。
トラパス作者さんの掲示板で言ってる人もいたけど
「作品投下のためだけに連投規制にかかって一時間」
これが解消されたのはとてもいいことだと思うよ。
今までのペースが速かったから、焦る気持ちもわからなくはないけど
ゆっくりマターリ、新しい優しい空気や雰囲気をみんなで作り上げていけばいいんじゃない?
>>144 いや、論点はそこじゃなくて
昨夜の騒ぎの際、否定派の主張の中に「まとめサイトで見れるものをわざわざスレで投下する必要など無い」という主張があった。
しかし、携帯からだとトラパス作者さんのサイトは見れない→スレに投下してもらわない限り読めない人が出てくる、という点
>>140 が「トラパス作者さんの作品読みたい!」と言っているのかどうかはわからんが
そういう人の主張を無視してPC環境にいる連中だけで話を進めたのはまずいんじゃないだろうか、ってこと。
例えば、したらばで避難所立ててもらって、作者のサイトで作品が公開されたら、スレ住人の誰か暇な奴がそこにコピペして投下する、とか(ちゃんと許可はとってな)
昨日、今日で既に二本、スレ投下してない作品が公開されてるし。
全作品を携帯から読みたい、と思っている人がいるとしたら(それはそれで大変そうだが)、早めに結論出さないと作品数だけがどんどんたまっていきそうだ。
まあ問題はトラパス作者さんが2ch、あるいはそれと似た場所での投下を望んでいるかってことだが。
現状の、自サイトで投下&掲示板で交流という形態で満足してるなら外野が何も言えないわけだが。
>145
私はトラパス作者さんがまとめサイトをご自分のファンサイトとして活動していくことは
とてもいいことだと思ってる。
このスレから追い出されたんじゃなくて、発展的に出て行かれたんだと思ってるしね。
絵板にもサイトの管理人として全レスされてるのを見て、やっぱりここと切り離して
良かったんじゃないかと思ったよ。
ここで始めたからってここで終わりまでやり遂げなければならないわけでなし。
私は「まとめサイトで見れるものをわざわざスレで投下する必要など無い」ではなく
「一ファンサイトとして成立しているものを他人のサイトの掲示板で継続する」ことに
違和感を感じていたからなぁ。
批判・擁護それぞれの意見を見た上でトラパス作者さんがご自分のサイトで当面の間
継続されることを決断された以上、携帯から閲覧できるサイトにするかは、管理人である
トラパス作者さんが決めることだと思う。
トラパス作者さんがしたらばに避難所を作るというなら賛成だけどね。
私が考える次善の策としては、ここで連載になっていた学園編だけここに投下を続けて貰って
あとは、トラパス作者さんがここに投下したいと思うものを投下して貰う。
それ以外は、申し訳ないけど携帯ユーザーでトラパス作者さんの作品が全部見たいから
携帯で見られるところにも投下してくれっていうのは、前の方の人の発言を借りれば
「わがままな住人」ってことになってしまうように思うよ。
投下されなかった2作品のi-mode用のページを作ってみました。
トラパス作者さんの許可がもらえればアップする予定。
根本的な問題の解決にはならないだろうけど、
とりあえず出来ることからやれたらと思ったので。
>148
ごめん、それ、やりすぎだと思う……。
順番が間違ってるよ。
まずトラパス作者さんの意向を聞いてみる。
それからどうするかを決めていく。
それじゃだめなの?
そんな既成事実作ってからじゃ、トラパス作者さん、断れないと思う。
(トラパス作者さんが実際にどう思うかは、別問題ね)
一番肝心なことに>145が言っている様に>140がトラパス作者さんの作品を
読みたいと思っているのかもわからないし、他の携帯環境の人がいるかもわからないのに。
ちょっと性急すぎると思うよ。
(もちろん、あなたが善意から行動したことは、よくわかってます。
でも、こういう考え方もあるんです)
>獣欲キットンさん。
書きづらい雰囲気の中、新作ありがとうございます。
ただ、原作重視ってので、他のゲーム(小説?)の魔法をそのまま使われるのはどうかと……。
原作にも魔法は呪文つきで出てくるので、それを使っていただけると嬉しかったりします。
勝手を言って申し訳ありません。
罠に引っかかった彼らが、どうなるのか楽しみです。
がんばってください。
>トラパス作者さん。
いつも楽しく拝見していました。本当にお疲れさまでした。
これからはサイトのほうへお邪魔しますね。
>149
148です。すみません、先走りすぎました。
確かにこんな既成事実じゃトラパス作者さんも迷惑でよすね。
携帯用ページが意外に簡単に出来そうだったんで、つい作ってみてしまいました…。
トラパス作者さんにもお詫びしておきますし、今後はこちらの住人の方の意向を
よく聞いてから動こうと思います。
>151
こちらこそ、細かいこと気にしすぎみたいでごめんね。
このスレの意向とかはどうでもいいことで、とにかくトラパス作者さんの好きな様に
やりやすい様にしてもらうのが一番いいと思うんだ。
自分の作品をどうするかは自分で決める。
それはトラパス作者さんに限らず、作者の権利で義務だと思う。
なので、この件はトラパス作者さんの判断にお任せしては、と思ってます。
>携帯用ページ
OKです。わたしにとっては、「作品を読みたい」と言ってくださる方には全員に読んでいただきたい、と思っています。
本当に色々気を使って、心配していただいてありがとうございます。
わたしはi-modeの知識が無いので、自分で作ろうと思っても無理でしたから……
>>148さん
ありがとうございます。迷惑だなんて思ってませんから!
こんにちわ^^どうもリアルが激務すぎで忙しいです。
うう、、、せっかく頑張って投下したのにひどいです。虐めないで〜><)
119>すいません。へたれなのでこれで一杯1杯っす。
文字の件は了解しました。あとよろしかったら基本的なルールと
いうものをサラッとレスつけていただけないでしょうか?
135 138>痛すぎですいません。痛くならないように修正します。
129>現在痛すぎ中なので、痛くなくなったら投下します^^
150>にこっ^^ちょっと先走ってました、、、きおつけます。
129氏のレスと同様、落ちついて痛くなくなったら投下する(かも)
>獣欲キットン氏
「小説のための文章」という意味でのルールなら、このスレの書き手でそれを一番忠実に守ってるのは多分トラパス作者氏。
三点リーダやダッシュの使い方、地の文と会話文での文頭の下げ方の違いなど、プロになるために本格的に勉強したことがあるのではと思う。
ただ、「2chでの読みやすさ」となると話は別。
長すぎる文章は読みにくいし、いちいち文頭を下げると見づらい、という意見もある。
このスレに限らずいろんな書き手の作品を読んで、自分なりに勉強してみてはどうだろう。
とりあえず「・・・」という表現を使うなら三点リーダにするか「・」の数を統一した方がいいと思う。
155>こんちわ^^さっそくのレスありがと〜精進します(><)
153>トラパス作家さんこんちわ〜元気?^^
どうも続きが投下したくなったので失礼して投下します〜
翌日。
「ううっ、ここは・・・いったい?」
殴打された後頭部を手でさすりながらクレイは目覚めた。
昨日の戦闘を思い出した彼は、がばっと起きあがり周りを確認した。
どうやら監禁部屋らしく、回りにパーティーのメンバーはおらず彼一人
だけ監禁されていた。
「いったい、ここはどこだ?」
ベットから起きあがり周りを探る。
狭い小部屋で出入り口は1つしかなく、窓も通気穴が1つ2つあるだけであった。
「おれ一人か、パステルやトラップは・・・」
不安げに状況を把握しようと努めるクレイだが、彼の装備は一切なくなっており、
白の毛皮のローブに身をくるめたまま、不安げな様子でベットに座りなおした。
「ドン!ドンドン!」
木製のドアを力任せに拳で叩いたり、開けようと体当たりをしてみたが、ビクとも
せずに無駄な努力に終わった。
翌日。
「おらっ!とっとと入れ!」
皮鎧を着た番兵風の男が、エルフの女性の手首を引っ張り強引にクレイの
監禁部屋に放り込んだ。
「やだおぅ!」
ふわふわのシルバーブロンドの髪とサファイアみたいな大きな目をした、17、8
歳ぐらいのエルフの女性が放り込まれてきた。
「おい!乱暴はやめろ!」
クレイはエルフの女性に駈けより番兵を一瞥した。
番兵はクレイ達を無視して外側から鍵をかけて素早く去っていった。
「だいじょうぶですか?」
クレイはへたりこんだエルフの女性の肩を優しく引き寄せていたわる。
「くりぇ〜?こあかったお〜!」
エルフの女性は火がついた様に泣き出してクレイにしがみつく。
「ル・・・ルーミー?ルーミーなのか?」
驚愕しながらも幼いルーミーの面影と言葉遣いに、クレイはこの女性がルーミー
であることを確信した。
失礼して休憩させていただきます。(レス不用)
160 :
148:03/11/24 13:18 ID:EwFSmSr1
>トラパス作者さん、149さん
押し付けがましいことしてしまったのに、快諾してくれてありがとうございました。
こんな勝手なことしたのに、今回は幸いにもトラパス作者さんの迷惑にならなかったのは
本当に稀なことだというのは重々承知しています。
149さんの
>トラパス作者さんが実際にどう思うかは、別問題
というので目が覚めました。本当に適切な助言ありがとうございました。
今度こそ慎重に動くつもりです。
ここの住人の方の意向をお聞きしたいのですが、とりあえず >140 さんはauから
i-modeページで見ているようなのでアップしてもいいでしょうか?
>獣欲キットンさん
割り込んですみませんでした。続き楽しみにしてます!
休憩終了^^ペース遅いのでお構いなく^^>160
秋の夕焼けが差し込む午後。
「うぐっ、、、ひっくっ、、、」
ルーミーはベットに腰掛けて目を真っ赤に腫らして泣いていた。
「よしよし、いい子だから泣くんじゃないよ。」
クレイは隣に寄り添い優しくルーミーの背中をさすってなだめている。
「それにしても・・・」
クレイは隣のルーミーを改めてじっくりと観察した。
あつらえたようなシルバーブロンドの髪と同じ色のワンピースで装ったルーミーを
チラチラと見ている。
素足にミニの仕様で、胸元が露出した肩ひもタイプのワンピースを着たルーミーは
真っ白な肌にウエストのラインを強調しており、控えめに膨らんだ胸の下には、
何もつけていないようであるった。
「る〜み〜おっきくなっちゃったんだおぅ、、、ぐすっ、、、ぐすんっ」
「子供にひどい事を、魔法かなにかだろうか?」
状況を理解できないクレイは、ルーミーを少しでも落ちつかせようと優しく
頭を撫でたり、背中をさすったりして子供をあやすように接している。
その夜。
「さっ、ルーミーもう寝よう」
クレイはベットに横になり子供を寝かしつけるようにルーミーをベットに寝かしつけ
始めた。
「くりぇ〜る〜み〜おねむだおぅ、、、」
散々泣き疲れた彼女は素直にクレイの横に寝そべりまどろみはじめた。
「よしよし、いい子だ」
シルバーリーブの常宿でパステルがないとき、たまにあやす時のように
横に寝そべりそっと抱きしめて背中を優しくさする。
「ぱぁ〜る〜る〜み〜もうたべられないおう、、、」
まどろんだルーミーは気持ちのよい夢を見ているようだ。
「はは、ルーミーは相変わらずだな」
背中を撫でながら父親のような目でルーミーを見てあやしているクレイ。
「ぱぁ〜る〜だっこぉ〜、、、むにゃむにゃ」
寝ぼけたルーミーがクレイにぎゅっとしがみついてきた。
「うっ?ルーミー?」
柔らかい胸を押しつけられて、スベスベの素足を自分の足にからめてきた
ルーミーに、大人の女性を意識してしまいクレイはとまどっていった。
月明かりのさし込む深夜。
「す〜す〜」
ルーミーは気持ち良さそうに寝息を立てて寝ていた。
「まいったな」
クレイは小声でつぶやき寝つけないでいた。
接近した彼女の顔と髪からは、明らかにいつもとちがう透き通った香水のような
大人の女性の匂いを発しておりクレイの鼻腔をくすぐる。
熟睡しているルーミーは、やたらと抱きついてきて太腿に太腿を絡めてくる。
そのスベスベした素肌の感触と匂いに、クレイの男性が意識してしまい反応
してしまう。
「うっ、おれは何を考えているんだこの子は中身は子供なのに」
いくら押さえこもうとしても自分の男性が白毛皮のローブの中で反応して
しまい焦るクレイ。
「おれが、、、守ってやらなくては」
再びルーミーの背中を優しく撫でて、抱きしめつつも腰を軽く引きながら、
眠りに入っていった。
明朝。
「おい!飯だ。」
番兵が木製のトレーを1つだけ小窓からさし入れた。
「ちょ、ちょっとまってくれ!」
クレイは慌てて受け取り番兵に近寄る。
「いったいルーミー、いや彼女になにをした?お前らの目的はなんだ?」
「さぁ?下っ端にわかるわけないだろ?」
面倒くさそうに受け答えして引き上げる番兵だったが、その目は
クレイ達の男と女の行為を想像しており、目に卑猥な光が宿っていた。
「さぁ、ルーミーご飯にしよう」
「る〜み〜おなかぺっこぺこだおう!」
クレイがトレーをテーブルに運びルーミーと食事をはじめた。
「くりぇ〜このパンおいしいお〜」
パンとスープの質素な食事だったが味は良く、二人は無心に食事をしていた。
スープで口回りと胸元のワンピースを汚しながら、満足げにほおばるルーミー。
しかしこのありふれた食事が、ただの食事でない事は二人が知る由もなかった。
た、頼む!
せめてルーミーはルーミィに直してくれ〜
陽光のさし込む午後。
監禁部屋には、書物などの暇を潰せる物が一切なく退屈と闘っているクレイと
ルーミーであった。
「くりぇ〜この服かあいいお〜」
ほんのりと体を桜色に染めたルーミーはベットにちょこんと座り前かがみになり
上目遣いでクレイを見上げてスカートのすそを気持ちずり上げている。
「ああ、とっても可愛いよルーミーにぴったりだ」
ぴたっと閉じられたルーミーの真っ白な太腿に目がくぎづけになり、ウエストや
屈んで見えやすくなった胸元を見ている。
一日中ルーミーの華奢な体を見ているクレイに次第に獣欲が沸き上がって来る。
(誰も見てないし、何も知らないルーミーなら欲望をぶつけても・・・)
(うっ、ルーミーの脚ほっそりしてて柔らかそう・・・)
(胸元、何もつけてないと見えちゃうぞ!)
クレイの頭を欲望を求める思考が、追い払っても追い払っても沸いてきてしまう。
「さあ、ルーミーお昼ねしよう」
「る〜み〜おねむじゃないおうっ」
食事に混ぜられた軽い媚薬の効果で、ルーミーは無意識にクレイを誘い欲情を
誘い、クレイのほうも男性がカチカチにたちっぱなしになっていた。
疲れたから今日はここまでです。
166>はい直します。
169 :
140:03/11/24 15:55 ID:eZzXfLND
140です。
わがままな住人との指摘を受けて、
携帯からPCサイトを見る方法を昨日からずっと探していました。
あるにはあったのですがかなり面倒で挫折していた所です。
トラパス作者さん、携帯サイトへのアップの快諾ありがとうございます。
148さん、ありがとうございます。アップをお願いします。
145さん、149さん、もちろんトラパス作者さんの作品は読みたいです。
紛らわしい書き方で申し訳ないです。
[ここでしかFQエロパロ作品を楽しめない。]は
トラパス作者さんへの言葉でもあり、
他の作者さんが続けて他サイトへ発表の場を
移すではと心配になり、出た言葉です。
当方、初代スレからROMしております。
このスレを見るようになってから、
パケ代はauパケ割適用しても月一万超えます。
ここのまったりとした雰囲気と各作者さんの作品を、
深夜までの残業の合間に心の休息として
楽しみにしています。
皆さん、一人の声に耳を傾けて下さって感謝しています。
どうもお騒がせしました。
これからもこのスレが続くことを願っています。
長々と失礼しました。
では。
>140
携帯サイトから見れるようになって良かったね。
>パケ代はauパケ割適用しても月一万超
ガンガレ!と無意味に応援したくなった。
171 :
148:03/11/24 18:14 ID:EwFSmSr1
>140さん
アップが遅れてすみません。
ページはすでに出来ていて、自プロバのスペースにアップしようとしたところ、
どうもアダルト系はダメなようで…。すっかり失念していました。
アップできそうな所を見つけたらこちらに報告しますので、
すみませんがもう少しお待ちください。
なんだか見ぬ間にすごーくスレが進んでいますね。
トラパス作者様、投下を休まれるということですが、いつでも戻ってきてください。
サイトのほうも覗かせていただきますね。
>>135 気にしないで下さい。というか読んでて気付きませんでした。
突っ込み入ってるのを見て読み返してああ、これか、…と。
いろいろな意見はあるけれども、ともかくわたしはSSを書くのが好きですし、
(下手の横好きではありますが)いままで通り投下をしていきたいと思います。
…で、忙しく長編に手をつける暇がなかったので、いまさっきちょこっとだけ
「海のクレパス」の続きを書いたりしたんですが…
投下しちゃっていいでしょうか?古くても倉庫を案内すればわかるでしょうか?
とりあえず1話だけしちゃいます。
注意:SS保管庫にある「海のクレパス」の続きです。
エロ表現ちょいときつめ?かも。頑張ってエロくしたつもり…なんですがいかがでしょう。
「じゃあ、ベッドに手をついて」
おれの指示に、パステルは少しよろめきながら従った。
小さくて白い尻が目の前に突き出される。中指を唾液で濡らして、その間にある割れ目をなぞった。
「すごい…トロトロだ、パステル…」
「やぁ…っ」
声に合わせて尻が揺れる。
くねる身体。背中の骨が浮き沈みして、差し込む月の光にぼんやりと輝いていて…
たまらなくなって腰を掴んで引き寄せ、花弁を割り開くようにおれは屹立した自らのモノを突き立てていた。
「…あぁっ…」
深くため息をつきながら、彼女の身体はおれを強く締め付けた。
初めてしたときから変わらない、むしろ良い反応を示すようになっているんじゃないかと思う。
最初の一瞬いつも、このまま放出してしまいたくなってしまうような快感が全身を駆け巡るんだ。
「パステル…」
呼びながら後ろから乳房を包み込んだ。世界で一番柔らかいそれを揉みしだきながら、ゆっくりと奥に捻じ込む。
緩める。
押し込む。
ぐぐっ、と擦り付けてかき混ぜるようにすると、また彼女は大きく背中をくねらせた。
174 :
148:03/11/25 23:16 ID:1jDM0Oru
サンマルナナさま、割り込んでしまってすみませんでした。
>140さん
遅くなりましたが、アップしました。アドレスはこちら
http://tessier.frenchkiss.jp/fq/ 余力があればトラパス作者さんの過去のものや、許可が頂けたら他の作家さんの作品も
載せられたらとは思うのですが、当面はこのスレに投下されなかった
作品をアップしていこう考えています。
ですので、今後このサイトについての話題は、このスレでは適当でないと
思いますので発言を控えます。
175 :
140:03/11/25 23:57 ID:n8ylWNFe
140です。 148さん、ありがとう!
176 :
140:03/11/26 00:02 ID:YLtPnXUf
140です。
148さん、ありがとう!
、、、本スレなのにこの寂れっぷりは一体、、、
過去スレがあんなに盛り上がってるのに。
やはりトラパス作者さんは只者ではないな。
スレ活性化のためにも、二日か三日か一週間に一回でもいいから投下してくれないかなあ。
個人的に空回りなトラップやキャラ別小話の連載をかなりキボンなんだが
>>148 お疲れ様です。
前スレまでが埋まってしまったのでここに失礼します。
トラパス作者様、わたしも全然構わないです!
リレー小説、1話でも参加できて良かった!…短かったけど(汗
今度は別カプでやりたいです。ギアパスとかどうなるんだろ…
>>174 全然割り込みじゃないですよ!1話だけ投下してみた感じだったので。
お疲れ様です〜。
>リレーのサイトアップを許可してくださった皆様
ありがとうございます!
>サンマルナナさん
またやりたいですね!
そういえばわたしは単体のギアパスを書いたことがない……リレーで初挑戦?
クレパスリレーとか?
>>180 おおお。楽しそうですね。
やりますか?3日くらいかけて、なんか。
もしやるなら寝る前に燃料投下しますよ〜。
(楽しくてなんだかハイになってきました)
>181
どうせなら、一人三行程度に制限して、大勢が気軽に参加できるといいな、とか思うのですが
いかがでしょうか?
そんな感じで行きますか?
じゃあ1人・・・3〜5行くらいに収めるのを目標にしてもらいますか?
3行だと短すぎる気がするです。
何日もかけると、間に他の書き手さんが投下しづらいかも、と思いますが……大丈夫ですかね?
OKでしたら、ぜひ参加してみたいんですけど(いいのかな、本スレにわたしが参加して)
>>182さん
三行は厳しいかもっ……せめて五行にっ……
あんまり短すぎると話を進めにくいかもです。
結構、リレーで大変なのは一人の書き手がどこまで話を進めてもいいものか、だと思うのですがどうでしょう?
7スレどころか8まで埋まってしまったのでこちらにお邪魔します…(←おそい)
どうしても一言いいたくて。
リレーお疲れ様でした。さわやかに終われてよかったです。楽しかったです。
次のリレーの話でてるみたいですね。楽しみです。
確かに3行は厳しいかも。
いまちょうど誰も投下していないし、途中なのはわたしだけで(すみません・・・)
読み手の皆さんも退屈しているみたいだし、いいんじゃないでしょうか?
行数は多くても少なくてもいいんじゃないかというのがわたしの意見です。
1行とかだとさすがにきついと思いますがw
どうでしょう?
さんせ〜!
では『5行前後を目安に』ということでいかがでしょう?
みんなで楽しいスレにしましょうね!
と思ったら
>>186を作ってくれたみたいですね。
ありがとうございます!
燃料、6行ですが投下してもいいですか?
>サンマルナナさん
獣欲キットンさんの作品も連載途中なのでは……
したらばにSS専用のスレ立ててくださったみたいですし。
そこでやりませんか?
トラパス、ギアパス、クレパス、クレマリ、クレルー、シロルー……
他に何かカップリングありましたっけ……
>>190 ご指摘ありがとうございました(汗
すみません・・・
わーい!ぜひ、参加させてください!
設定おねがいします。
他で一人一行のリレー小説やったことありますが、なかなかスリリングで面白かったのです。
三行程度なら、キャラの地の文は難しくても台詞だけで繋いだり、と初めての人にも
参加しやすいかと思ったのですがさすがに難しいですかね。
リレー小説って自分の意のままにならないのが醍醐味だと思うので、短いのも楽しいですよ。
あ、でも今回は初めてですし、五行賛成です。
場所はこのスレでいいと思うのですが……
萌え談義やリレー小説を気軽にできるスレがいいって話だったと思いますし、
トラパス作者さんの作品投下ペースを気にしてる人はいても、来るなって人はいなかったように思いますし。
とりあえずあちらも有効活用、ということで落としてきました。
トラパス作者様、来ていいのかなんて考えずに来ちゃってください。
さびしいです。
続き投下してきました。
文章の長さ制限つきリレーは初なので、うまくできるかどうかわかりませんが……
よろしくお願いします。
>サンマルナナさん
ありがとうございます!
196 :
(σ^∀^)σ:03/11/26 11:05 ID:Of/NbyVB
あげ
こんにちわ^^今日もはりきって創作するよ。
ペース遅いから割り込みとか気にしなくていいからね^^
月明かりのさし込む深夜。
「しおちゃん〜ふっかふかだおぅ・・・」
媚薬の効果でなかなか寝付けなかったルーミィはようやく眠りについていた。
隣で添い寝とているクレイは、収まることのない自らの下半身を押さえて、
紅潮した顔で微妙に息が荒くなっていた。
「はぁ、やっとねてくれた」
クエストに出てから1週間少々、監禁されて数日経過しているクレイの欲望は
意思とは関係なく溜まっていき、放出しようとクレイを発情させていく。
掛け布団の中でクレイは白毛皮のローブの腰紐を解いてから、ルーミィに背を向けた。
そしておもむろに、自らを慰めはじめる。
「ううっ、パステル・・・はぁはぁっ」
冒険中のパステルの太腿や毛糸のパンチラを思い出して、欲望を昂ぶらせながら
次第に指と手の動きを早めて、小声で声を殺しながら怒張をしごいている。
「はぁはぁっ、パステル・・・」
溜まりきった欲望はすぐに高まり、怒張が痙攣して放出の時を迎えた。
「ああっ、うっ、パス・・・ルーミィ・・・うっ」
高まり放出する寸前で、パステルの太腿からルーミィのブルーアイズの目の顔や
シルバーブロンドの髪が頭に浮かび、果てた。
「はぁはぁ・・・はぁっ・・・どうして」
クレイは荒くなった息を押し殺しながら自問した。
そしてクレイは気付いてしまった、パステルは単に性欲の対象でしかなく自分が
本当に好きなのは、父親のように接してきたルーミィであることを。
「そんな馬鹿な・・・」
クレイは何度も自問したが、穢れのないルーミィを求める空想を始めるとたちまち
欲望を取り戻してくる自分の怒張がひくついてきて、見とめざるをえなかった。
翌朝。
「ふぁ〜る〜みぃ〜、おなかぺっこぺこだおう!」
屈託のない笑顔で、クレイの目を覗きこむルーミィ。
「おはよう、そうだね早くご飯こないかな。」
クレイはじっと見据えられて、ドキドキしてしまう自分をもう誤魔化す事は
できなくなっていた。
陽光のさし込む午後。
朝、たっぷりの食事をした二人は手もちぶさにベットでごろ寝していた。
「なぁ、ルーミィ」
「なんだお?」
退屈なのでやたらと暇つぶしでクレイにじゃれているルーミィは小首をかしげている。
「ルーミィはその、おれの事すきかな?」
「る〜みぃ、くりぇ〜だいすきだお!」
ここまでの答えは予測していたクレイは苦笑しながらルーミィの手を取った。
「ルーミィ・・・おれの・・・お嫁さんになってくれないかな?」
クレイはルーミィのほっそりした手を両手で握りながら目をあわせている。
ルーミィは一瞬きょとんとしたが、一瞬考えた後明る笑いながらクレイの手を
握り返して答えた。
「る〜みぃ、くりぇ〜のおよめさんだおぅ〜」
クレイは卑怯な事をしているとおもいながらも、自分の気持ちを誤魔化す事は出来なかった。
「よろしく、ル〜ミィ」
改まって挨拶してからクレイはルーミィの唇を奪った。
月明かりのさし込む深夜、今夜は少し秋風が冷たく吹き込んでいた。
いつもどうり、クレイは布団の中でルーミィと添い寝しているが、昼寝をした事と
いつもと雰囲気の違うクレイを感じ取りルーミィはねついていない。
「ルーミィ・・・とっても可愛いよ」
布団の中でクレイは自分の白毛皮のローブの腰紐をほどき、ルーミィに軽く覆い被さり
抱きしめている。
「くりぇ〜る〜みぃ、どきどきしてるんだお」
顔をほんのりと赤らめて、真っ直ぐにクレイを見つめて、素直に抱かれている。
「優しくするからね、ルーミィ」
クレイは軽く小鳥キスをしてから、両手を背中に回してそっと抱きしめて獣欲を爆発
させはじめた。
クレイの舌がルーミィの首筋から鎖骨、肩回りとゆっくりと何度も這っていく。
「ふぁっ、くりぇ〜、、、ああっ、、、」
素肌を這うクレイの舌に快感が沸きあがったルーミィは抵抗する力も知識もなくただ
クレイに抱かれている。
「はぁはぁ、可愛いよ、、、」
クレイは次第に無言になっていき、ルーミィの華奢な体を求めることに没頭していく。
優しく抱いた手をほどき、そっと太腿やお尻を撫でたりワンピースの上から胸を揉んだり
している。
「きゃぅっ!へんだおぅ?る〜みぃ、、、ああっ、、、」
愛撫に敏感に反応して、体をよじって背がそっていく。
「きゃぅんっ!あし、だめだぉぅ、はぁはぁんっ」
クレイの愛撫が口でルーミィの太腿を舐めはじめると、たまらずに彼女はもがき出した。
それでも、獣欲が高まりきったクレイは止まる事ができずに、ルーミィの太腿にしがみつき
ねっとりと太腿の外側や内股を舐めつづけた。
「はぁ、はぁ、、、くりぇ〜る〜みぃおしっこでちゃうお、、、」
目に涙をためて真っ赤になりながら、クレイに不安を訴える。
「だいじょうぶだよ、大人の女性がすきな人とだっこして気持ちよくなると出る汗だよ。」
「わかったお、、、あっ、、、る〜みぃ、きもちいいおぅ、、、」
やがで、ルーミィは柔らかい太腿がだんだん硬直してきてつま先を丸めはじめた。
「あううっ、へんだぉ、、、ふあふあするおぅ、、、、きゃぅっ!」
ルーミィはクレイの愛撫にこらえきれずに、愛液を滴らせながら浅い波を迎えた。
「ルーミィ、お嫁さんになると最初だけ痛いけどいいかな?」
ルーミィの感じている姿と彼女の素肌の感触で高まりきったクレイは我慢できずに求めた。
「はぁ、はぁ、る〜みぃ、、、およめさんだからがんばるお」
クレイに愛撫されつづけて浅い波を繰り返している彼女は、体が触れるたびに震え
肩で息をしながらクレイに答えた。
「ごめん、優しくするからね」
クレイは軽くルーミィの脚を抱えあげて、正常位でひとつになろうとルーミぃを求めはじめる。
しかし、女性が始めての経験で高まりきって興奮してしまいなかなか結合できず、裏筋が
ルーミィの入り口をうろうろしている。
「はぁ、ひゃんっ!くりぇ、、、がんばるんだおぅ」
クレイの気持ちを感じ取り、敏感に高まりきった体を震わせながらクレイの首に手を回して
彼を励ます。
「はぁはぁっ、あっ、、、うくっ」
クレイの怒張が入り口の柔らかい所を探り当てて、本能的に押しこむ。
怒張に加わった暖かいぬめった感触と締まりに彼の下半身に痺れが走る。
「ああっ!いたっ、、、いたいおぅっ!」
下半身を貫く激痛に、たまらず声を出してしまったルーミィ。
「ご、ごめん、、、優しくするから、、、はぁはぁっ」
ルーミィを心では気遣うクレイだが、沸きあがる獣欲に逆らえずに彼女を突き立ててしまう。
「あっ、いたっ、、、いたくないおぅ、、、」
痛いのを我慢して、必死にこらえてクレイを心配させようとしないルーミィ。
「すぐだから、、、ううっ」
健気な彼女の仕種にさらに高まり、尾骨から射精感が沸き上がりルーミぃをいたわる。
「はぁはぁっ、、、ああんっ!くりぇ〜〜〜〜!!」
痛みのピークがすぎて、膣を刺激する怒張に反応するルーミィ、しっかとしがみついて
頭ををむちゃくちゃに振ってシルバーブロンドの髪をふりみだしていた。
「あぅっ、ルーミィ、、、もう、、、ぐっ」
クレイは限界まで高まってしまい、怒張を静める術も知らないので欲望のままに果てた。
「はぁはぁっ、、、はぁっ、、、」
「はぁはぁはぁっ、、、、、、、」
果ててぐったりとルーミィに脱力してのしかかるクレイと、お嫁さんの行為が終わり
安堵してクレイにしがみついているルーミィ。
「とっても可愛かったよ、ルーミィ」
クレイは汗まみれの体をけだるく動かして、ルーミィノ頭を優しく撫でる。
「はぁ、、、はぁっ、、、くりぇ〜」
同じく汗まみれの体にぴったりとはだけたワンピースをべっとり張り付けながらクレイに
しがみつくルーミィ。
「ずっと大事にするからね」
クレイは責任をとるように、ルーミィに宣言すると再び彼女の頭を撫ではじめた。
「る〜みぃ、、、はぁはぁっ、、、くりぇ〜のおよめさんだおぅ」
ルーミィもお嫁さんになった事を本能的に理解しつつ、クレイを甘えた目で見つめて
クレイの胸に顔をうずめた。
クレルミ 獣欲の塔T 完です^^
なんせ初投下なので、いたらない点は多めに見てください(><)
一応クレルミの塔 U獣欲飼育編 と V獣欲調教編の構想がありますが
落ちつくまでしばらく潜伏します。
レスくれた方、ご指導ご鞭撻していただいた方どうもありがとうございました。
>206
お疲れ様です。
落ち着くまでとか気にしないで、書きたいとき好きなときに投下して下さい。
たまに気になる文章もありますが、少しずつ確実にうまくなっていますね。
着実に数をこなすことはとても大切だと思いました。
私も見習って頑張りたいです。
ところで、いくつかご進言を。
T、U、Vというのも機種依存文字なので、控えた方がマカーの方に親切です。
それと顔文字も控えた方が、書き込みの印象が柔らかくなるかと思います。
2chでは2ch系以外の顔文字を使っているとそれだけで、痛い・厨との認識をされやすくなってしまいますから。
>うう、、、せっかく頑張って投下したのにひどいです。虐めないで〜><)
>なんせ初投下なので、いたらない点は多めに見てください(><)
本気でそう思ってるなら2chに投下なんかしない方がいい。
顔文字よりも口調よりも、何よりも言ってる内容が痛い。
過去スレ読み返してみた方がいいよ。このスレでは神認定されてる(多分)けど、トラパス作者も昔同じような理由で(発言がマンセー感想クレクレ厨っぽい)叩かれまくったことがある。
いくらいい作品書いたって、人格が伴わないと叩きの対象になるのが2chという場所だということをお忘れなく
ちなみに駄作の場合は叩かれもしない。スルーされるだけ。書き手スレ見てる限りこっちの方がダメージは大きいようだが。
あなたの作品はね・・・トラパス作者やサンマルナナの作品を見慣れていると、原作から少しかけ離れすぎていて、正直読むのが辛かった。
質が悪いっていうのではなく、内容と書き方がFQの世界観に今ひとつ合ってない。
もっとも、これは俺の個人的な感想だから、他の人がどう思うかはわからない。
感想なんて人それぞれだからね。
不快に思ったのなら失礼。スルーしてくれ。
獣欲キットンさん
もしかしてネット初心者なのかな?
2chは不特定多数の人がいる場所だし、ファンサイト等と同じようなノリでいると叩かれるよ。
甘えた感じや、謙遜しすぎな態度も引いちゃう人は多い。
作品については、善し悪しよりもロリにHは受け付けないのでスルーしている。
私自身は一人称の書き方にこだわりはないけど、名前とかの間違いの方が萎えるかな。
>内容と書き方がFQの世界観に今ひとつ合ってない。
もう少し具体的に言った方が良いんじゃない?
とりあえず魔法がロードス(SW)の流用なのが気になったかな。
書き方は、まあ文体まで深沢の真似をすることもないし、人ぞれぞれと思うけど。
いや、人称のことは俺もそれほどこだわってない。
それを言うなら他の書き手さんのクレイ一人称やトラップ一人称だって、原作とは違う文体、書き方であることに違いはないわけだし
説明が難しいんだけど
例えば内容がFQの世界観にあってない、っていうのは
>そしてクレイは気付いてしまった、パステルは単に性欲の対象でしかなく自分が
本当に好きなのは、父親のように接してきたルーミィであることを。
この辺とかね。
FQの世界観って見事なくらい「性欲」を無視して動いてるから、そこらへんをどうクリアしてエロに持っていくか、が書き手の腕の見せ所で
その点トラパス作者やサンマルナナはまさに神級だった。丁寧な心理描写で見事にエロに誘導していったからな。
だけど、この作品の場合、前後の心理描写が足りないまま、露骨な表現を利用することでエロに持ち込もうとしているから、そこで原作とずれが生じているように思った。
もちろんそれが悪いとは言わない。そういう雰囲気が似合う原作だってあると思う。
が、俺にとってはFQには合わない作風だな、と思ったということ。
後、まあ書き方についてで言えば、名前のミスや誤字脱字もそうだけど
「○○だおう、、、」
という書き方が見づらいと思った。
本来は「……」、あるいは「・・・」
最初から統一しているならともかく、日によって表現がばらけているあたり、推敲が足りないんじゃないか、という風に見える。
自分の書いた文章を最低でも一日は寝かせてじっくり読み直す、ということをした方がいいんじゃないだろうか。
>2
こんちわ〜ご無沙汰です。
207>はい。注意します(汗
投下は控えます。
208>痛くてすいません。以後善処します。
209>ご指摘ありがと〜。根がロリなもんでロリ風味っす
211>推敲してませんでした。善処します。
ところで私に合う作風のエロパロってありますか?
トラパス作者さんに続いて次は獣欲キットンさんか・・・<投下控え
マンセーしか書けない雰囲気になるより、書き手がどんどんいなくなる状況の方が淋しいと思うのは俺だけかな。
クレルミの続きだって、読むの辛いって人いたけど書いてるうちに急成長するかもしれんし。実際最初に比べれば文章うまくなったように思う。
トラパス作者さんが今日サイトにあげてた作品、エロシチュがすんげー萌えた。スレに投下してくれたらきっと盛り上がったと思うんだけどなあ。
普通のサイトの普通の掲示板に書き込むのは、何か苦手なんだよね。
書き手さんは投下を躊躇する必要は無いと思う。毎日だろうが月一だろうが、読み手が何と言おうと他の書き手がどう思おうと
投下したいと思った作品を好きなときに投下してほしいです。
こういう考えの奴もいるってことで。
長文、駄文失礼
>>213 >ところで私に合う作風のエロパロ
作風なんて人それぞれで違うのが当たり前なんだから、
パロやりたかったら気にせずにやればいいと思うよ。
原作と無理に近づけようとしなくても、それはそれで貴方の味だろうし
それが嫌な人は神器技スルーの適用を推奨する。
獣欲キットンさんは徐々にうまくなっているし、
書き続けていれば将来化けるような気がする。
>214
控えるのは機種依存文字じゃないのか?
まぁ普通は使わんけどな
それ以前になんで「レス番>」なんだ?
ソレだけがずっと気になってた
多分、原作とかけ離れた雰囲気だ、というのにこだわってる連中がいるのは、
この作品の前注に
・原作重視作品です
という但し書きがあったからじゃないかな?
この一文を読んで読み始めたから、「原作と全然違うじゃねーか」と言っているのではないだろうか。
それにしてもずーっと前から思ってたけど
何でこのスレでは書き手がこんなに腰が低いんだろう……
獣欲キットンさんしかり、トラパス作者さんしかり
何もかも読み手の希望に答えるなんて、これだけ色んな人がいる以上絶対無理なんだから
もう少し「嫌な人はスルーすれ。俺はこういう作品が書きたいんだー!」という態度を取っても罰はあたらんと思うんだが。
>217
トラパス作者さんも獣欲キットンさんも、初登場時に(から?)掲示板慣れしてない雰囲気があって
それを指摘されたことがあるからだと思う。
掲示板慣れというよりは2ch慣れ、かな。
そればかりは作品がどうこうとか関係なしにここが2chだから仕方ない部分があると思う。
「嫌な人はスルーすれ。俺はこういう作品が書きたいんだー!」基本的に同意なんだけど
嫌な人はスルーすれって、批判お断りに通ずるものがあるような気もする。
この辺、作者と読者の匙加減なんだろうけど、難しいね。
んで、一つ提案なんですが。
「投下控え」に関する発言はしばらくやめてみませんか?
状況的にほとぼりを冷ます期間が必要なのは仕方ないようだし、実際時間に解決してもらわなくちゃ
ならない部分はあるだろうし。
投下控えに関する話をしてしまうと、せっかく流れた時間を巻き戻してしまうようでもったいないです。
といいつつ、私が今触れてるのが言行不一致であれなんですが。
何が言いたいかっていうとあれです。
ちょっと萌え雑談してみませんか? ってことです。
(自分から話題振れっていうのは重々承知。でも何から始めていいかわからないのです)
>>218 というより投下控えって具体的にどれくらい控えてりゃ読み手は満足するんだろうな、と思った<例の騒ぎのとき
来るな、というのならわかるんだよ。でも誰もそんなことは言わず、「少し控えてもらおう」で決着がついて
んで、見てる限り大半の人は「いずれ戻ってきてほしい」と思ってるようなんだが
いずれって一体いつなんだろうなー、と。……蒸し返し失礼。
萌え雑談……ちょっと話題を振ってみる。
今までスレ投下された作品で、最高に萌えた作品ってどれだ?
人それぞれ萌えポイントは違うと思うんだが。
俺はサンマルナナさんのストーカー話で、クレパスにも関わらず脇の身を引こうとして引ききれないトラップにかなり萌えたんだが……
>219
議論の辺り読み返してみたけど、結局、理由はどうあれ毎日投下はちょっと……、と
読者側の行き過ぎたマンセーや痛い発言控えよう、オープンな雰囲気にしようって感じかなぁ。
作者側より、読者側の問題に感じたので、たぶん何時までもこの話をしてるのが一番拙いのかなって。
いずれっていうのは、ここで萌え雑談やリレー小説が自然にできる雰囲気になって
それぞれの作者が自分の意思で投下しようと思ったとき、かな(トラパス作者さんに限定した話じゃないよね)。
さらに蒸し返してる私が一番痛いので、ちょっと萌え話したら逝ってきます。
今までで一番萌えたのは、私が無理矢理分類するならクレパスよりだからか、
サンマルナナさんの『海のクレパス』かなぁ。
二次創作は、肩に力の入ってない、さらっと書き流したような印象の作品が特に好きなので
リアルタイムで見ていて「キターーーーッッ」と思いました。
んでは、ちょっくら逝ってきます。
某スレの言葉引用
「読み手に読む自由、スルーの自由があるように、書き手には書く自由、投下の自由がある」
どうもここの住人はここのところをはき違えてた人が多いように思うなあ。
それにしても盛り上がらない。
まさかとは思うがトラパスさんが来なくなったからって住人まで大部分いなくなったなんてことは無いだろうな、、、
>>219 自分が一番萌えたのは、
ちょっと前に一作だけ書いてったキスキン国if編のヤツ。
なんつーか、キャラがすごいいきいきしてたなぁ・・・と思った。
まぁ早い話が自分なりのキャラ解釈にすごく合ってたんだろうけど、
ギアの最後のセリフとか原作を思い出して切なくなったし。
また作者さん書いてくれないだろうか・・・。
>>221 住人はぶっちゃけ少なくなったとは思う。
でも、トラパス作者さんが居なくなったからってのも少しはあるかもしれないけど、
それよりあの荒れっぷりのせいだと思うな。
あのときはずっとROMってたけど、正直あんな様子見たくなかったし、
ほとぼり冷めるまで巡回しなくていいやって人もいるんでない?
>>219 酔ってるか、攻めになってるパステルの出てくる作品。
どの作品…と言うよりは、
個人的にどんなパステルに萌えたかの比重が大きいので、
括りが大きくなってしまいました。
>>221 住人が居ないと言うよりは、
発言せずにROMってる人が多いのだと思います。
荒れてるのが嫌だった人もいるのだろうし、
感想書くのがはばかられる人も居るのかもしれない。
スレ違い、空気読めてなくてスマソなんだが、お絵描きBBSのレベル高いなあ……。
225 :
(σ^∀^)σ:03/11/29 11:26 ID:+PXTrOoc
あげ
おえB良いね、女性絵師が多いと見た。
ところでエッチ絵はokなのだろうか?
>>226 そりゃOKじゃないか? 実際それっぽい絵も二つ三つあるし(まあエロっつーほど大げさなもんでもないが)
エロパロ板での要望に応えて設置してくれたんだから、当然管理人(トラパス作者さんだよな)は了解済みと見ている
というかむしろ激しくキボンなんだが
>>227 管理人の意向以前に鯖の規約が優先だろ?
いきなりエロをUPする前に確認をとってみたら?
そう、鯖の規約を気にしてるんですわ。
トラパスさんいかがなものでしょう?
>>228 いや、絵BBSも小説と同じ鯖にアップしてあるから(あれはプロバイダのHPスペースのようだが)
てっきりそこらへんはOKなのかと思ってた。
話の流れぶったぎってゴメン。
書き手さんを待つ間、一行リレーをここで、やってみたいと言ってみるテスト。
五行でやっているリレーはあるけど、長文が書けない人にはそれでもきついと思われ。
大人数は参加できないんではないかと。
やっぱ、だめですか?
>>231 5行でもかなり四苦八苦してる様子。
まして1行で意味のある文章になるのだろうか?
>>231 五行リレーの方では「制限きつい! 短いのきつい!」って意見が圧倒的なようだが。
というより五行って長文か……?
「五行以内」だから、あっちのリレーの方は一行投下でも別に問題は無いんじゃないかと思う。
大人数参加リレーがしたいんなら、「一行」だの「三行」だの変な制限つけないのが一番じゃないかなあ。
話をうまくまとめたいなら制限あるとやりにくいと思うけど、
気軽に参加できるって点で一行リレーいいと思う。
支離滅裂になったり暴走したりするかもしれんけど、それがリレーの楽しいトコじゃないの?
「書き手さんを待つ間」「ここで」というのが重要だと思うので、賛成。
あくまでお遊びってことでルールは二つ。
1.一人一行
2.レスアンカーを必ず付ける
こんなのでどうですか?
レスアンカーさえ付いていれば、他の雑談や作品投下と同時進行でも大丈夫だと思います。
レスアンカーの多様は、鯖に負担を掛けてしまうんだが…
>236
>>だと負担だけど、>だったらブラウザ側の処理だから問題ないと思いますが?
っつーか書き手待ちって。
結局投下してもらうの待ってんじゃん。
頼めばトラパスさん投下してくれるんじゃない?
>>238 投下に頼りきりにならないようにしようってことでしょ。
リレー参加をきっかけに作品書いてみようって人が出てくるかもしれないし。
>>222 キスキン国ifの者です。
覚えていてくださったんですね、ありがとうございます。
あの時は冒頭を勢いだけで書き始めて、後から四苦八苦しましたが…
時間とネタがあれば、またいつか、何か書いてみたいとは思っています。
241 :
名無しさん@ピンキー:03/12/01 15:02 ID:mCGeBhU3
kaite
242 :
222:03/12/01 19:57 ID:Knhf9EX8
>>240 お!居てくれたんですか!なんか嬉しい。
実生活に支障が出ない程度にバンバン書いてください!
期待期待。
>>219-220 わたしなんぞの作品を覚えていて下さってありがとうございます…
ペースの遅い駄目駄目作者ですみません。
頑張ります。
今の状態見てると
書き手さんって本当に貴重なんだなー、ってわかるよ。
どんなに人格に問題があろうと、ペースが速すぎだろうと内容が自分の趣味と合わなかろうと
過疎スレとなって忘れ去られるよりは百倍マシだと思う
さて、トラパス作者さんのサイトでも覗いてくるかな……スレから離れても毎日更新をかかさないとは
その執筆速度を少し深沢先生本人に分けてあげてほしいものだ
>244
すぐ上にこれからも書くつもりのある人がいるのにそういう事書くなよ。
ついでにやっと沈静化しつつあるのをわざわざ蒸し返すのは嫌がらせか?
サンマルナナさんの作品、楽しみにしてますよ!
ご自分のペースで頑張ってくださいね。
痛い読み手がいるスレはここですか?w
書き手の人格まで否定する読み手だって十分人格どうかと思うが。
サンマルナナさま気長におまちしております。
過去にトラパス作者や獣欲キットンの言動をあげつらねて
「痛い」だの「うざい」だの「きもい」だの好き勝手に罵倒した奴、それに便乗した奴がいたのは確かだしな
ここの読み手に痛い奴が多いっていうのは同意。
しかし素人考えだけど
書き手さんは作品を書き上げてから投下するってことはできないもんかね。
もちろん、一気に投下しなくてもいい。一度書いたものを何日かにわけて投下って形にするとか。
途中まで書いて投下、なんて形にして、後で修正したいとこが出たときとか、「前スレの何番のこの台詞なんですけど〜」なんて言われてもわかりにくいだけだし
何より、次の投下まであんまり時間が経つと、展開なんか忘れてるから読みなおすのが面倒になって結局スルーしたりするんだよな。
初代スレからずっと続いてるクレパスなんかその好例。
別に執筆速度に文句をつけるつもりは無い。人それぞれペースがあるのはわかるけど
いちいち「遅筆ですいません」とか言い訳するくらいなら、それくらいの配慮をすればいいのに、と思う。
そうすりゃ、連載最中に作者が逃亡して読み手放置って状態も減るだろうし。
正直、「投下遅くてすみません」とか言ってる書き手見ると「気にしないで」って言ってもらいたがってるのがみえみえで萎える口なんで。
読み手も好き勝手いってんだから
書き手も好き勝手いっていーんじゃない?
更新されるの待ってるのも楽しいじゃん。
けど、いつごろ更新になるのか予告してくれると
もっと待ち遠しくて楽しいよね。
読み手側の勝手な意見でした(・∀・)
こないだやっとフォーチュンの新刊読んだんですよ。
もう本編は進行速度が遅すぎて、
しかもその間ここでたくさん神々の作品を見てきたせいか頭の中がトラパス妄想大炸裂なんですよ。
ちょっとパステルとトラップが接近しただけでもうハァハァ(;´Д`)ですよ。
途中のトラップがパステルを机に軽く押さえつけてる挿し絵なんてやばかったですよ。ええもう凄く。
ゼン婆さんに悩みがどうのって言われて真っ赤になったトラップもう萌え萌えですよ!
ドッペルゲンネルパステルとトラップのシーンなんかキタ━━━━(゚∀゚)━━━━ッ!!って叫んでましたよ!!
これはもう病気だ・・・_| ̄|○
>>251 もちつけ!!(気持ちはわかるがw)
でも個人的には恋愛っぽくなかった角川版の方が萌えたかも。
原作でやられればやられるほど萎えるのは私だけか・・・。
>>252 ラノベ本スレではそういう人多いなあ<原作でやられると萎える
それは深沢先生の書き方があまりにもアレなのが原因ではないか、と思ったり
ここらで雑談でも・・・今までスレに降臨してくださった神々の超個人的評価をつけてみるとか
ストーリー構成力・キャラのつかみ方・執筆速度・バラエティ・エロ描写萌え度をそれぞれ☆五つで評価するとどれくらいになるか〜とか。
・・・荒れる元か。スマソ、言ってみただけです。
ラノベスレにある作家偏差値スレが面白かったもので
>>253 ラノベのあのスレでは、評価される側はその採点を見ていない、これが重要。
忙しくて一ヶ月ぶりに来て見たら、このスレ見つけるのにも一苦労した…。
前のスレは既に過去ログ行きだったし。
なんて言ってみたかっただけ。
なんか笑えるエロが欲しいと思わなくもない。
このスレに栄光あれ。
>>252 でもまあ最新巻はそこまで恋愛要素入ってなくない?
強いて言うならそのドッペルゲンネルのところくらいか。
たしかに原作でやられるとなんか新3巻とかの雰囲気になりそうで嫌だってのはあるな。
あのあたりのパステルは鬱気味で見てて腹立ってきたからなぁ・・・。
ふと思ったんだけどさ、
今まで初SSを書こうとして途中で断念した奴ってどれくらいいる?
他スレ用だとか関係せずに。
>>256 (´д`)ノ
厳密に言えば、途中までうpしたんだけど、
続きが思うようにはかどらなくて中断中。
>256
オリジナルとネタスレ用のネタ小説なら書き上げたことがある。
パロディは何度か挑戦したけど、いつも断念してる。
他スレで何度か書いてるけど遅筆。
読んでくれる人の反応見ながらのほうが書きやすいから
一気に全部書き上げるということができない。
フォーチュンも書いてみたいけど、なにぶん10年位読んでないから今は無理だわ。
実家にまだあるかしら。
ライノベにはまったきっかけがフォーチュンだったなぁ。懐かしい…
いろんなSS読んでて思ったけど、
クレイにしろトラップにしろ、パステルとどうエロに持ってくかで難しいのってルーミィの存在だよな。
夜は絶対にパステルと一緒に寝てるわけで、そうなると夜這いネタとかがほぼ無理。
今までの作者さんたちもルーミィの問題に苦労してたんだろうな・・・とちょっと考えてしまったよ。
逆にいてもいなくても全く変わらないのがノル。
原作でもないがしろにされがちなのにSSじゃあ出てくることすら数えるくらいで・・・w
キットンと違って使い道がないからなぁ。
ノルパスとか普通に考えてありえないしw ・・・あったら面白そうだけど。
>>260 はい難しかったです(w<ルーミィとシロちゃん
あれやこれや理由つけて部屋の外に追い出したり、あるいはクレイかノルに散歩に連れ出させて昼間に……というシチュを多用してました。
ノルパスはシチュが想像つかない。誰かうまく書ける人がいたら見てみたいなあ。
ノルパス…ラノベ板スレで書いてあったな。
確か2スレ目の500台中ごろで、内容は強姦モノだった。
後、ラノベ板の過去スレで見かけたのが、トラパスモノとルーミィの未来モノ。
ついでに、ラノベ板のFQスレって、
パステル萌えと今のFQはちょっといただけない言う意見が同居してるな…
>>262 見てみたい<ラノベ過去スレ
大体チェックしてたはずなんだけどなあ。ノルパスが2スレ目? トラパスとルーミィものはどのあたりのスレかわかる?
確か初代スレは「パステル萌え」だけでレスが流れていた記憶が
ノルパス結構好みなんだが・・・。
兄と妹、お父さんと娘的位置の脱却とか
全く気にしない人物を思いもかけず意識してしまう気まずさとかが
表現できそうでいい。
クレイとかトラップと違って全くの恋愛対象外なところがまた燃える。
逆にキットンとパステルの方が想像つかない・・・。
>>264 よし! そこまで燃えるのであれば書くんだ!
君が読みたいものは君にしか表現できないぞ!
>>263 毛糸のパンツ萌えとかパンチラとかふとももとかばっかだったね・・・。
そういや最近ラノベスレみてねえや。
ノルパスか〜
登場人物は男性陣+パステルでパステルにパーティの中の女性の役割〜という感じに持ち込んで
皆で回すみたいな鬼畜しか思いつかないYO
これだとクレパス、トラパス、キッパス、ノルパスが全部出せるが長くなりそう
+αでギアパスも出せそうな予感
ページ移転の連絡
上の方で「お絵描き掲示板にエロ投稿OKなのか?」と質問くださった方
連絡が遅くなって申し訳ありませんでした。
色々調べたのですが、どうもプロバイダスペース、規約の方がはっきりしません。
アダルト不可、と書いてあるわけではないのですが
OKだ、と明記してあるわけでもないので、移転させました。
アダルト完全OK、容量無制限のスペースですので、エロ絵いくらでも投稿OKになりました
元ページは消えていますので、もしブックマークを貼ってくださっている方がいらしたら、変更お願いします。
新しいアドレスはこちら
↓
ttp://adult.csx.jp/~akane0624/paro/paro.htm
これだけじゃただの宣伝書き込みだ……キャラ別小話でも投下していきます。
上の方でノルが話題になってるのでノル話。
ノルパスではありませんが……
この上なく難しかったです、ノルの一人称。
お目汚し失礼します。
今日はみんな疲れてるみたいだ。
地面に座り込んでいる皆を見ると、つくづくそう思う。
ここはあるクエストに向かう帰り道にある森の中。
今日のクエストは厳しかった。それでも、みんなが無事に帰ってこれたのは、本当に幸運なことだと思う。
もう誰も失いたくないから。それは俺の心からの本音でもあるし、多分みんなの本音でもある。
「じゃあ、今日はここらで野宿ということで」
てきぱきと指示を出しながら、クレイが言った。
「交代で見張りをするぞ。最初はトラップな」
「げっ! 何で俺が一番なんだよ!?」
「途中で起こそうとしたって、お前起きないだろう?」
クレイの言葉に、トラップは言い返せないみたいだった。
いつもパステルやクレイを困らせている場面を見ているから、それに関しては否定できない。
「いいか、絶対寝るなよ? 二時間ずつ交代な。トラップの次が俺、次が……ノル、いいか?」
「わかった」
「よし。ノルの次はキットン、頼んだぞ」
「はい」
「よし、じゃあ寝ようか」
クレイの言葉に、皆がため息をついて毛布にくるまった。
トラップ一人、不機嫌そうな顔で焚き火を見つめている。
俺ももう寝よう。今日は随分モンスターとも戦ったし。
地面に横になると、すぐに眠くなってきた。
皆は宿に泊まる方がいいって言うかもしれないけど、俺は野宿は嫌いじゃない。
野宿のときは、普段宿に泊まれない俺も、皆と一緒に寝ることができるから。
横になると、すぐに眠ってしまったらしい。クレイに起こされたのは、それからしばらく経ってからだった。
「ノル、ノル、起きてくれ!」
揺さぶられて目を開けると、真っ青な顔をしたクレイが俺の顔を覗きこんでいた。
クレイがこんな顔をするなんて、ただごとじゃない。何かあったんだろうか?
「クレイ、どうした?」
「トラップとパステルがいないんだよ!」
俺の隣では、ルーミィとシロが幸せそうな顔で眠り込んでいる。さらに隣では、キットンがおおいびきをかいている。
だけど、確かに、寝る前は確かにいたはずのパステルとトラップの姿が無い。
「トイレかどこかじゃないのか?」
「俺が起きたのは随分前なんだ。だけど、いっこうに戻って来ないから……」
焚き火の様子を見ると、確かに結構時間が経っているみたいだった。
トラップがこんな風に役割を放り出すのは珍しい。何があったんだろう。
パステルは方向音痴だから。トイレに起きて戻ってこないから、心配して探しにいったんだろうか……?
何だかんだ言って、トラップはいつもパーティー皆のことを気にかけている。迷ったパステルを探し出すのは、いつも彼の役目だった。
「俺、二人を探しに行くから。ここを見ててもらえるか?」
クレイの言葉に、ちょっと考える。
森は広いし、クレイ一人では大変だと思う。
だけど、俺まで探しに出かけたら、キットン達だけが残されることになる。森にはモンスターが出るかもしれないし、それはまずいだろう。
「夜だし、危ない。やめた方がいい」
俺が首を振ると、クレイは「だけど、二人を放っておくわけには」とつぶやいた。
クレイは自分をリーダーに向いてない、と思ってるみたいだけど。こういうところを見ると、俺達のパーティーのリーダーはクレイしかありえないと思う。
こんなに心配かけて、二人はどこに行ったんだろう?
そのとき、ふと思いついて顔を上げる。
今はまだ夜。だけど、夜でも目の見える鳥は、いるはず。
「クレイ、ちょっと待って」
クレイに断って、口笛を吹いてみる。いや、クレイには口笛に聞こえただろうけど、これは俺が鳥に送った合図だ。
俺の呼びかけに、まだ起きていた鳥たちが集まってきてくれた。
悪いな、こんな時間に。
「今、鳥達に二人を見なかったか聞いてみるから。ちょっと待ってて」
そう言うと、「頼んだぞ!」と期待に満ちた目で見られてしまった。
……これでも見つからなかったらどうしよう? クレイの期待を裏切ることにならないか心配だ。
ぶんぶんと手を振ると、一羽の鳥が呼びかけにこたえて舞い降りてきた。
『こんな時間に悪いね』
『いいってことよ。俺達の言葉がわかる奴ってーのは珍しいからな。見かけねえ顔だな。あんた、この辺の人じゃないだろ?』
気さくに答えてくれたのは、一羽のふくろう。
随分年寄りみたいだ。多分、この辺の鳥達を束ねている長老なんだろう。
『そう、ここへはクエストの帰りに立ち寄った。ちょっと聞きたいことがあるんだ』
『森の中で俺達が知らないことはねえよ。何でも聞いてくんな』
『ありがとう。人を捜してるんだ。赤毛でひょろっとした男と、長い金髪の可愛い女の子、見なかったか?』
俺が聞くと、ふくろうはしばらく考え込んでいたけど。やがてこっくりと頷いた。
『あんたが捜してる二人かどうかは知らねえが。確かにそんな奴らを見かけたぜ』
『多分その二人だと思う。どこにいた?』
『なあに、こっからそう離れてはねえとこよ』
『良かった』
『しかしあんたら人間は、不思議なことをするもんだね』
『……え?』
ふくろうの言葉の意味がわからなくて、俺は首を傾げてしまった。
「おい、ノル! 鳥は何て言ってる?」
言葉がわからないクレイが、イライラしたように俺をつついたけど。
ちょっと待ってて欲しい。俺にもよくわからないから。
『不思議なこと?』
『おうよ。その二人な、何かこそこそしてるからおかしいと思って後をついていったのよ。たまに森を荒らす奴がいるもんでな。そうしたらな……』
『うん?』
『突然争い始めたのよ』
『争い?』
トラップとパステルが喧嘩をしてるってことか? あの二人の喧嘩はいつものことだけど。わざわざ場所移動をするなんて、何があったんだろう?
二人とも頑固だから。クレイにでも仲裁してもらわないと。
そんなことを考えている間にも、ふくろうの言葉は続く。
『それでな』
『まだ何かあるのか?』
『ああ。あんたらがまとってるその布は、俺達にとっちゃ羽みたいなもんだろう?』
『ああ、そのとおりだ』
布っていうのは、多分服のことだろう。
頷くと、ふくろうはうんうんと頷いた。
『そうだろうよ。俺達にとっちゃ、この羽は冬を越すために必要不可欠なもんだ。それなのに、あんたら人間は、簡単に羽を捨てることができるんだな』
『……え?』
羽を捨てる? 服を捨てる? ……服を脱ぐ?
服を脱いで、争ってる……?
『あの二人なら、今羽を捨ててえらい争ってるぜ。止めるなら早く止めた方がいいんじゃないかねえ。女の方は痛いだの優しくしろだのえらい剣幕で泣き喚いてたしな』
『…………』
『んん? どうした?』
俺が黙り込んでいると、ふくろうの元に別の鳥が舞い降りてきた。
二羽はしばらくしゃべっていたけど、やがて後から来た鳥は飛び立っていった。
ふくろうは深く頷いて、
『若いもんは好奇心が旺盛だなあ。二人の様子を見守ってるらしい。人間の言葉ってのはよくわからんが、今、女の方が嫌だとかそんなことない、とかわめいてて。
男の方は好きなくせして意地はるな、とか身体は正直だな、とか……? どういう意味かはよくわからんが、そんな言い争いをしてるそうだ』
『…………』
『どうした? 早く止めないと病になるんじゃねえか? 人間にとっちゃ、この季節は羽が無いと辛いだろう』
『……いや、大丈夫だと思う。教えてくれてありがとう』
俺が礼を言うと、ふくろうは『いいってことよ』と言いながら、空へと舞い上がって行った。
……トラップ、パステル……
おめでとうと言うべきなんだろうけど……いや、正直、俺、ちょっとトラップが羨ましいけど……
「どうしたノル? 二人は見つかったのか?」
俺は、クレイに何て言えばいいんだろう……嘘はつきたくないけど、邪魔をしたら、きっとトラップは怒るだろう。
「鳥達はわからないって言ってた」
「……そうか……じゃあ、やっぱり探しに行くしかないか」
「でも、森の中に危険は無いから、心配しなくても大丈夫だって。そう言ってた」
俺がそう言うと、「そういう問題じゃないんだよなあ。トラップのことなんか端から心配しちゃいないけど」と、クレイは随分失礼なことを言っていたけど。
多分みんなのためにも、ここはクレイを引き止めておいた方がいいんだろうな。
難しい。俺はあんまり口がまわる方じゃないから。こういうときは、トラップが羨ましいと思う。
それからずっと、俺とクレイは言い争っていた。探しに行こうとするクレイを、「心配無い」「二人を信用しよう」って引き止めてただけだけど。
トラップ達が戻ってきたのは、30分くらい経ってから。
「トラップ! パステルも……お前ら、どこ行ってたんだ!!」
「あれ、おめら起きてたのか?」
「起きてたのか、じゃない!!」
詰め寄るクレイに、トラップはいつも通りの笑顔を浮かべていたけど。
後ろに立っているパステルの目は真っ赤で、でも表情はすごく嬉しそうだった。
パステルが幸せなのはいいことだけど。
誰に見られてるかわからないって、教えてあげた方がいいんだろうか?
取っ組み合いを始めそうになったクレイ達を引き止めながら、俺はそんなことを考えていた。
完結……
すいませんスレ違い板違いでした。色んな意味で逝ってきます。
>トラパス作者
ワロタw
いや、笑う作品じゃないのかもしれんが。
そういえばノルには動物と話が出来るっていう特徴があったんだっけかなぁ・・・。
すっかり忘れてたよ。
ノルの今後に幸あれ。
>トラパス作者様
逝かないでおくれ。やっぱあんた凄いよ。
>>263 ざーっと過去スレ見てきた。
トラパスは…2スレ目、ノルパスの話より後に書いてあった。
2レスほどの小ネタだったけど。
ルーミィ未来モノは3スレ目か4スレ目の950以降の穴埋めで。
ラノベ板スレ、パステル萌えが出尽くした感じで、
最近のパステル(と言うか本編の恋愛描写)はウザイんじゃないか、
見たいな流れになってますね。
278 :
名無しさん@ピンキー:03/12/07 14:41 ID:2iirQnJQ
トラパス作家さん、久々にキタ――!
さすがキャラをつかむのが上手い、久しぶりに楽しませてもらいました。
またキャラ別小話や空回りなトラップを書きに来てください!
お願いします!!
279 :
名無しさん@ピンキー:03/12/07 16:31 ID:WW45HyY0
およ?久しぶりに覗いてみればトラパス作者様!
また書きに来てね!待ってます
これで最後です。エロはありません……
「パステル、今日はいいよ。話したいことあるでしょ? 二人っきりで」
「えっ!」
リタに『二人っきり』って言われて、思わず持っていたお皿を落としかけた。
「あっ、ああああっ。ち、ちょっと、二人っきりって、そんな」
「ははっ、わかりやすいなぁ。とにかく、クレイも待っているし」
私の手から皿を取って、無理矢理厨房の出入り口に体を向けさせられる。
今日は、クレイが帰ってきたお祝いにパーティを開いた。
パーティはドミンゴさんの好意で、どの料理を頼んでも半額にしてもらえる
約束だったけど、結局いつもより少し豪華で、いつもより少し多めの料理に
なった。いくらお祝いだからって言っても、ドミンゴさんに負担をかけたく
なかったし。それに、いつもの夕食とそんなに変わらなくても、全員が揃って
いること、それだけでとても嬉しかったから。
クレイは、パーティのお礼に片付けを手伝うと言った私を、一人、テーブルに
座って私を待ってくれていた。夜遅いから、片付けが終わったら送るって言って。
「クレイ?」「あ…、もう終わったのか?」「うん、追い出されちゃって」
外は満月で、月の光がぼんやりとあたりを照らしてる。私達は猪鹿亭へゆっくり
歩き出した。なんだか話すのが照れくさくって、黙って歩く。
パーティの最中でも、目を合わすと慌ててそらしてた。それをリタは見ていた
らしくて、厨房から追い出す間際に
「もしかして、つき合っていたり、する?」
なんて言われた。リタには、頷いて答えたけれど、ちゃんと伝わったかな。
もしかして、みんなも気づいているんじゃ…。
「あの、ね、クレイ。みんなに、私たちのこと言った方がいいのかな?」
立ち止まってクレイの顔を見上げると、ちょっと驚いた表情で振り返った。
「リタに気づかれて聞かれたの。つき合ってるのって。黙っておくのも変だから、
そうだって答えたけど……」
「いいよ、言わなくても。トラップもキットンも気がついていたみたいだから」
あぁ……、やっぱり。
「絶対にからかわれるって思ってたから、気を使われると思わなかったよ」
クレイは照れくさそうそうに微笑む。
「はじめから、片づけが終わるまで待っているつもりだったけれど、二人に
言われてたんだ。待つように。話したいこともあったしね」
「話したいこと?」
「ああ……。俺、二、三日したらドーマに行くよ」
「えっ? どうして、そんな急に」
クレイは私の手を取って歩き出す。
「クレイ!?」「婚約を取り消してもらおうと思ってる」
「……………」「時間はかかるかもしれないけれど、必ず説得してくる」
「私も一緒に行く」
私は立ち止まって引き留めると、クレイは振り向くと少し険しい顔で私を見つめる。
「俺一人の方がいいよ。婚約を解消する理由を、はっきり言うつもりなんだ。
黙っていても、いつかは気づかれるからね。その時にパステルがいれば、
パステルを詰ってでも引き離そうとすると思う。パステルに辛い思いをさせ
たくないんだ」
「それでも、いい。なんにもしないで待っているより、その方が……」
何か言いそうになったクレイの手を強く握って引っ張った。
「待ってるの、辛いんだよ。どんどん不安になって。マリーナと会ってるん
じゃないか、クレイが心変わりしてないかって……。自分が周りを疑って
ばかりいる嫌な女になっていくみたいで」
目の前が歪んで涙が溢れてくる。何度も、何度も涙をぬぐう。
「しまいにはジュン・ケイやギヤの時みたいに、失敗してしまうんじゃない
かって、そんなことばかり考えてた……。こんな気持ちになったの初めてで、
怖くて、どうしていいか解らないの。だから、だから、置いていったりしないで」
「これは、俺がちゃんと決着をつけなきゃいけないことなんだ。だから……」
「お願い………、一人に、しないで」
クレイは、唇を噛んで目を伏せた。繋いでいた手に力がこもる。
「…………。わかった。一緒に行こう」
ドーマで私達のことを認めてもらうのに時間はかからなかった。サラさんが
婚約の解消をすんなり承諾してくれたうえに、一緒に説得までしてくれたことと、
トラップの家族も協力してくれたからだった。
私とクレイの話を町中にステアさん達が広めたことで、私達やサラさんに
同情する意見が多くなって、サラさんのお父さん、クレイのお父さんへの批
判が高まったことも影響したみたい。
「領主とドーマ支部長の騎士だ。悪評が立つのは拙いのさ。ま、昔から言う
だろ。人の恋路を邪魔する奴は、馬に蹴られて死んじまえってな」
トラップのお父さんは、そう言って笑っていたけど、そのおかけで町中を歩け
なくなってしまった。
だって、会う人会う人から冷やかされたり、励まされたりするんだよ? 凄く
恥ずかしかった……。
ドーマから帰って一月。クレイはすっかりいつもの状態に戻った。今までの
二週間が嘘みたいに。でも、周りの人達は私が変わったって言う。『大人っぽく
なった』って。自分では、全く解らないけど。
「ん、ううん……」
目が覚めると、日は随分傾いて辺りは茜色に染めていた。木にもたれて話して
いるうちに、つのまにか眠ってしまったみたい。見上げると、クレイも目を
瞑り眠っている。私は、クレイに寄りかかっていた体を起こして辺りを見回し、
溜息をついた。
「今度はちゃんとしたデートになると思ったのに……」
何度かデートをしようとしても、相変わらず続いている親衛隊の嫌がらせに
邪魔されてばかりだった。だから今度は、見晴らしの良い、シルバーリーブを
見下ろす丘でのんびりしようと決めたのに。この日にあわせるために、遅くまで
小説を書いていたのが悪かったみたい。
もう一度溜息をつくと、クレイが身じろいで目を覚ました。
「ん……、ああ、もう夕方なんだ」「あ、ご、ごめんなさい!」
クレイは突然謝られて、驚いた顔をしている。
「デート台無しにして、ごめん…」
「いいよ。気にしていないから。ここのところ、夜遅くまで小説書いていたん
だろう?」
「うん……。でも」
「いいんだよ、これくらい。パステルには迷惑かけてばかりなんだし」
私が何も言わずに黙っていると、クレイは立ち上がって歩き出す。
「そろそろ帰らないと…。行こう」
私は、慌てて荷物を集めて後を追った。
「怒ってる?」「怒って無いよ」
緩やかな坂道を、二人並んで降りていく。さっきからこの繰り返しばかり
繰り返してる。
「俺って、つくづく不器用だよな。気の利いた言葉の一つ出てこない……」
「えっ……」
「トラップみたいに、女の子の扱いになれていたらなって思うよ」
クレイは、自嘲気味に笑って見せた。
「私は、このままがいいな」
そう言ってクレイの腕に自分の腕を絡める。
だって、これ以上クレイがもてるようになったら大変だもん。それに……
「不器用でいいよ。そんな、クレイが好きなんだから」
「何か言った? パステル」
「ううん、なんにも。ふふふっ」
絡めていた腕を抱きしめる。どんなことがあっても、離れないように。
286 :
名無しさん@ピンキー:03/12/08 23:38 ID:fK0yY4yj
自己中心的な考えだけど、つづきが見たいのがほんとの気持ちです。
>>286 続きっつーとサンマルナナさんの作品? 自分も見たいです。
トラパス作者さんの空回りトラップとかキャラ別小話読みたい……また書いてくれないかなあ
何だか一部の方が希望してくださってるようなので
投下してみますね。空回りなトラップシリーズです。
空回りなトラップ 7−1
「トラップ……ちょっと、いいかな?」
その日、パステルが皆の目を盗んでおずおずと俺に話しかけてきたとき。
頭の中で、俺は「来たな……」とほくそえんでいた。
ここ数日、どーもパステルの奴が熱い視線を俺に注いでると思ったら……そうかそうか。この鈍感女も、ついに俺の魅力に気づいたということか。
「あんだ?」
笑いそうになるのをこらえながら聞き返すと、パステルは、うつむいて言った。
「あの……あのね、お願いがあるんだ」
「だから、何だよ?」
「こ、今夜、その……」
パステルは、しばらく言い辛そうに口ごもっていたが。
やがて、意を決したように顔をあげて言った。
「今夜、わたしの部屋に来てくれない……?」
「……は?」
その、あまりにも一足飛びな「お願い」に、俺は一瞬目が点になった。
へ、部屋に? それは……
「な、何でだ?」
「あの……ね。一緒に……寝て欲しいの!」
どかーん
言われた言葉に、一瞬頭の中で火山爆発にも負けねえ音が響き、噴水のごとく鼻血を吹きそうになった。
いや、実際には必死こいて平静を装っていたんだが。
部屋に来て、一緒に寝て欲しい……
そ、それはあれか? つまりっ……アレ、なのか? 俺と、イタしたいと。そういうことなのかっ!?
い、いやいやパステルさん。それはいくら何でも早いんじゃアリマセンかっ!?
空回りなトラップ 7−2
「ぱ、パステル……?」
「駄目、かなあ……?」
じいっ、と俺を上目遣いで見上げるその表情は、どこまでも、どこまでも……
か、可愛いっ……
「あ、ああ。構わねえぜ」
その場で抱きしめて押し倒してえという野望を必死にこらえて、笑みを浮かべる。
嫌だなんて言うわけねえだろう? 俺はずっと、おめえとこうなるのを待っていたっつーのに。
「ありがとう! じゃあ、待ってるね」
そう言って、パステルは身を翻した。
ま、待っていた……
そうかパステル、悪かったな。おめえがそれほどまでに俺を求めていたとはっ……
俺とていまだ経験がねえから、痛い思いもさせるかもしれねえが……
男トラップ18歳、精一杯優しくすることを誓わせていただきますっ!
で、その夜。
はやる思いを抑えながら、俺は鼻歌を歌いながら滅多にしねえノックをしていた。
準備は万端だ。ちゃんと風呂にも入ったし、下着も替えた。
クレイの奴には不気味なもんでも見るような目で見られたが。女が喜びそうな文句とやらも、柄じゃねえが色々と勉強した。
女にとって初体験っつーのはかくも重要なもんらしいからな。一生忘れられねえ思い出にしてやらねえと。
「あ、トラップ。ありがとう、来てくれたんだ」
「ああ」
あたりめえだろう? 誰が忘れるかっつーの。
空回りなトラップ 7−3
自分でも驚くくれえに「優しい笑顔」なんつーもんを浮かべながら、俺は部屋に滑り込んだ。
パステルは、見たこともねえような「女らしい」服を着ていて。せいいっぱいお洒落をしているのがわかった。
ふっ、可愛い奴。まあどうせすぐ脱がせることになるんだが……
んじゃ、早速……
「じゃあ、トラップ。お願いね」
すかっ
伸ばした手は、空しく空を切った。
パステルは、満面の笑みを浮かべて、部屋の外に出ている。
……は?
「おい、パステル……?」
「じゃあ、わたし、出かけてくるから」
「出かけるって……」
「あのね、リタに誘われたんだ! 女の子だけでパーティーやらないかって。ついでに猪鹿亭に泊めてもらうから」
「……はっ!?」
唖然とする俺を無視して、パステルは手を振った。
「クレイだと、身体が大きいからこのベッドにはきついと思うし。じゃあ、トラップ。わたし、明日には帰ってくるから、ルーミィと一緒に寝てあげてね」
バタンッ
鼻先で、冷たくドアが閉められる。
振り向いた俺の目にとびこんできたのは、ベッド一つ占領して、幸せそうに笑っているチビエルフと子ドラゴンだった……
完結。うーん、ありがちネタ失礼しました。
トラップのキャラ壊れちゃってますね。逝ってきます。
291 :
名無しさん@ピンキー:03/12/11 15:25 ID:poWN6eeC
来てくれたかトラパス作家さん(゚∀゚)
面白かったですよ、こう言う短いのでもいいからまた書きにきてください。
292 :
名無しさん@ピンキー:03/12/11 22:58 ID:ck8vpyFi
トラパス作者さん戻ってきてくれた−−−(゚∀゚)−−−−!!!!
すっごい笑わせてもらいました!!
トラップ口調の語りの言い回しとかやはり上手であこがれます!
感想下さった方々、ありがとうございます。
あまり投下したら迷惑かな、と思ったのですが。
ちょっと小ネタ思い付いたので……パラレルなトラパスですが。
短くて明るくてエロ多目作品のつもり、です。
「もおートラップのバカっ。何やってるのよー!」
「うっせえなー。ありゃ俺じゃなくて後ろの車がわりいんだよっ!」
わたしの文句に、トラップはそっぽを向いた。
わたしの名前はパステル・G・キング。このアンダーソン病院で看護婦をやってるんだ。
目の前で頭に包帯を巻いてベッドに横たわっているのはトラップ。わたしの恋人で、職業は探偵。
忙しくってデートもままならないって、トラップがよくぼやいてるけど。わたしはこの仕事が好きだからね。今のところやめるつもりはないんだ。
で……何でトラップがこんなところにいるのかというと。犯人を追跡中、車で追突事故を起こしたとか……
あれほど、「運転には気をつけてね」って言ったのに!
「わたしが知らせを聞いてどれだけ驚いたと思ってるのよ、もお! 幸い怪我は大したことないって、クレイが言ってたけど……」
「んだよ。なら別にいいじゃねえか」
「よくないの! 2〜3日は検査のために入院してもらうからね。無茶ばっかりして……いい機会だから、ゆっくり休んでよ?」
「ん〜〜そだなあ……」
わたしの言葉に、トラップはぴたっと言葉を止めて。
上から下までわたしの全身眺め回して、にやりと笑った。
「そだな。おめえの仕事着姿なんて、滅多に見れないし……そういやあ、おめえって看護婦だったんだよなあ」
「そういやあってどういう意味よー」
「いんや、文字通りの意味。なあ、おめえ、知ってっか?」
「え? ……きゃあっ!?」
突然、トラップの腕が伸びたかと思うと。わたしは腰を抱き寄せられて、悲鳴をあげた。
「ちょっと……ちょっと、トラップ! いきなり、何をっ……」
「へへっ。おめえ、知ってっかあ? ナースってな、男が抱きてえ職業ベスト3に絶対ランクインしてんだぜ?」
「なっ……し、知らないわよそんなことっ! わ、わたし仕事中でっ……」
「あんだよ。ちっとくらい平気だろ? 患者が痛がって離してくれなかったんです、とでも言え」
「ななな……」
本当に怪我人なの? と疑うような素早さで。
トラップは、腕の力だけで、あっという間にわたしをベッドの上にひきずりあげた。
「きゃああっ!?」
「この制服姿が……なんつーかそそるんだよなあ……」
「きゃあっ、ちょっ……ん、あああっ!?」
ひきずりあげられた拍子に、スカートが派手にまくれあがった。
それを見て、トラップの目がひときわ輝いたように見えるのは……多分、気のせいじゃ……無い。
「やっ、ちょっ……」
「あんま大きな声出すなよ。外に聞こえるぜ?」
「ひっ……んっ……」
トラップの手が無遠慮に伸びて。制服のボタンをあっという間に外してしまう。
大部屋が空いてなくて個室を当てたことを今更後悔する。こっ、この男はっ……
「やだっ……やだ、ってばっ……んんっ……」
「嫌って言いながらも、身体は正直だよなあ……」
耳元で囁かれる甘い声。
トラップの手が、うなじを優しく撫でた後、つつっと胸に下ろされる。
ブラと素肌の間に強引に手をこじ入れられて。もうそのときには、わたしの身体は、熱く火照り始めていた。
「いっ……あっ……んっ、やあんっ……」
「いい声出すようになったじゃねえの」
「ち、ちがっ……やっ……ああああっ!」
「無理すんなって」
首筋に熱いキスを落としながら、トラップは面白そうに笑った。
背後から抱きしめるような形で、彼の手がわたしの身体を這い回るたび。
中心部が熱くうずいているのを、どうしようもなく実感してしまう。
ばっ、ばかっ……ここは、病院なのにっ……
そう文句を言いたいけれど。口をついて出るのは、意味を成さないあえぎ声だけで。
手慣れた様子でわたしの身体をまさぐるトラップが、何だかとても腹立たしい。
「いっ……あ、あんっ……」
手が、下半身にまわった。
もともとまくれあがっていたスカートの内部に侵入して、ストッキングをずりおろしながら、下着の間に手がこじいれられる。
「ほー……すげえな、何つーか大洪水?」
「…………っ」
羞恥で顔が染まるのがわかった。
自分でもわかっている。トラップの手が触れたその部分が、もう下着に染みになりそうなほどに内部から熱い欲望を溢れさせているって……
わ、わたしって……
トラップも、わたしも。
しばらくの間、行為に没頭していた。
だから、気づかなかった。ドアの前で止まった、小さな足音に。
身体がわずかに持ち上げられる。熱いものがお尻の下であてがわれるのがわかった。
トラップの手が離されて、一気にわたしの中へもぐりこんだその瞬間!
「ぱーるぅ。あんね、くりぇーがねえ……」
バタンッ!
可愛らしい声とともに突然開いたドア。
予想外な出来事に、わたしとトラップは、繋がったそのままの状態で、凍りついたように動きを止めた。
きょとん、とわたしを見ているのは。見た目は3歳前後の、ふわふわのシルバーブロンドがとても愛らしい女の子。
もっとも、彼女はれっきとした看護婦仲間(先天的な体質で、身体の成長が止まっちゃってるんですって)。その証拠に、ナースキャップも、制服も。特注サイズだけど、ちゃんと身につけている。
「る、ルーミィ……」
「ぱーるぅ……何してるんだあ?」
ルーミィの視線が、わたしとトラップを交互に捉える。
彼女はトラップのことを知っている。わたしのことを本当の姉みたいに慕ってくれて、何度か三人で遊びに出かけたりもした。
ああ、だけど、だけどっ……い、一体この状況を、どう説明すればっ……
「ルーミィ!」
そのとき。
あわあわと顔を青ざめさせているわたしとは打って変わって飄々とした口調で。トラップが言った。
「ルーミィ、ドア閉めてちっとこっち来い」
「……とりゃー?」
と、トラップ。
あなた、一体何を言い出すつもり!?
わたしは何だかものすごく嫌な予感がしたんだけど。そんなわたしの様子には気づかず、ルーミィは言われた通り、ドアを閉めてとことことこちらに歩いてきた。
トラップが、片手を伸ばして、ルーミィの身体をベッドの上にひっぱりあげる。
トラップの上にわたしが、わたしの上にルーミィが乗るような形になって。そこで、トラップは面白そうに言った。
「なあ、ルーミィ。ちっと俺を手伝ってくんねえか?」
「とりゃー?」
「あのな、パステルがちーっと具合が悪いみたいなんだよな〜。だあら、俺が今診察してやってたとこ」
「具合悪いんかあ? くりぇー呼んでくるおう!」
「いいのいいの。天下のアンダーソン病院の跡取り息子を呼ぶほど大層なもんじゃねえから。だあら、俺が今こうして身体張ってパステルの中を調べてやってんだけどなあ……」
とととトラップ! あなた……あなた一体何をっ……
「けど、ちいっとばかり俺一人じゃ荷が重いんだよなあ。っつーわけでルーミィ、看護婦として、おめえも診察手伝ってくんねえ?」
「診察かあ? やるー!」
「よーしよしいい子だ」
嫌な予感がした。
すごーく嫌な予感がして逃げようとしたけど。トラップの手が、がっしりとわたしのウェストに回っていて、逃げ出せない。
「とりゃー。ルーミィ、何すればいいの?」
「ん〜〜まずな、パステルのここ、見てみ」
「きゃああああっ!?」
ずるり、と。今の今までわたしの中で小刻みに震えていたトラップのソレが、引き抜かれた。
瞬間、身体の中で、満たされない熱いうずきのような感覚が燃え始めるのがわかった。
い、嫌っ……トラップっ!?
ぐいっ、と。トラップの両腕がわたしの膝にまわって。強引に脚を開かされる。
ルーミィの目の前にさらけだされる、わたしの中心……それに気づいて、全身が真っ赤に染まるのがわかった。
「トラップっ……や、やだっ、やだやだやめてっ……」
「ん〜〜患者さんは黙ってな。ほれ、ルーミィ。パステルのここ、何かなあ、濡れてんだろ?」
「本当だおう。ぱーるぅ、どうしたんだあ?」
「ど、どうしたってっ……」
トラップの指が、わたしのソコに遠慮なくこじいれられる。
ぐじゅっ、というような音と共に、内部から溢れ出す何かが、まとわりつくようにしてシーツを汚していく。
や、やだっ……は、恥ずかしいっ……
「トラップ、やめてっ……やめて、ったら……」
「まあまあ、大人しくしてろって。あのな、ルーミィ。ここがこーんなに濡れてたら、診察し辛いんだよなー。だあらな、おめえ、ここなめてやってくんねえ?」
「と、トラップー!!」
「なめればいいんかあ?」
「そっ」
「ちょっ……ルーミィ、駄目駄目、やめてっ……やっ……あああああっ!!」
ぴちゃり
わたしの制止も聞かず。
ルーミィの顔が、ソコに近付けられた。
柔らかくて、生暖かい感触。背筋を走り抜ける、怖いくらいの快感。
理性が飛びそうになるのがわかった。どれだけ我慢しようと思っても。漏れ出す声を、止めることができない。
「やっ……んっ……あ、ああああっ……」
「へへっ。ルーミィ、どんな感じだあ?」
「んーとね、ぬるぬるしたのが、いっぱい出てきたおう」
「そっかそっか〜〜」
そんな会話を交わしながら。トラップの手が、わたしの胸を、脇腹を、背中を。微妙な場所を愛撫していくことを忘れない。
わたしの全身は怖いくらいに火照っていて。理性も何もどこかへ飛んでいくのが、わかった。
「あっ……や、やあんっ……は、ああああっ……」
「……うし、こんなもんか。ルーミィ、ご苦労。次は胸」
「むね?」
「そそ。パステルのここ、な。診察の手伝いのために、なめてやってくれ」
「わかったおう」
そうして、トラップが指差したのは。ついさっきまで自分でいじくっていた、胸の先端部分。
もうすっかり硬くなったそれを、ルーミィの可愛らしい唇がつまみあげた。
同時に、腰を持ち上げる力強い腕。
太ももやシーツ、トラップのパジャマをどろどろに汚すくらいに濡れそぼったソコは、トラップ自身を、何の抵抗もなく、受け入れていた。
「もお、やだって、言ったのに……」
涙で濡れた目で、トラップをにらみつけたけど。
彼はひょうひょうとした顔で、「偉いぞルーミィ、よくやった。さすが看護婦」なーんて、ルーミィの頭をぐりぐりなでている。
わたしは、もう全身からぐったりと力が抜けてしまって。意識がとびそうになるくらいの快感の余韻がまだ抜けきらなくて。
ほとんど身体を隠す役目を果たしていない制服を、直そうという気にもなれなかった。
「トラップのバカっ……もう、最低っ……」
「あんだよ。おめえだって喜んでたくせに」
「っ……だ、誰が喜んでなんかっ……」
「あんだよ。派手な声で腰振ってたくせに。俺達の診察がそんなに嫌だったのかよ。なあ、ルーミィ?」
「ぱーるぅ、ルーミィの診察、嫌だったんかあ?」
トラップの言葉を受けて、ルーミィが、今にも泣きそうな顔でじいっと見上げてきた。
……うっ!
そ、そんな顔されたらっ……わたし、嫌だって……言えないじゃない……
「そ、そんなことないよ? ルーミィ。あ、ありがとうね」
「本当かあ? ぱーるぅ、具合よくなったかあ?」
「う、うん。もうすっかり!」
ほとんどやけくそになって叫ぶと。
トラップのそれはそれは嬉しそうな声が、耳に届いた。
「ほー。それはよかったな……んじゃ、またやってやろうな? し・ん・さ・つ」
「うっ……」
ニヤニヤと意地悪な笑みを浮かべるトラップの顔を見て。
わたしは、悟っていた。きっと、彼が退院するまで……この「診察」は、続くんだろうって。
「ぱーるぅ、ルーミィ、またお手伝いするおう!」
その意味がよくわかっていないルーミィが、元気な声をあげて、トラップに「よーしよし。また頼んだぜ」と頭を撫でられている。
あああっ……わたし、看護婦さんなのにっ……
患者に診察されて、どうするのよっ……!
わたしの心の叫びに、答えてくれる人は、誰もいなかった……
完結です。
すいませんすいません。お目汚し失礼しました。
しばらく姿消します。連続投下、すみませんでした。
301 :
名無しさん@ピンキー:03/12/14 12:21 ID:Xs0qArfv
トラパス作者さん、帰らないでーー!!
シチュエーション萌え。看護婦と患者(・∀・)イイ!!
でも・・・ルーミィは・・・。。。
でもまた投下してくれる気持ちになってくださってうれしいです。
なんかこのスレ人減りましたね・・・。
復活してほしい。
トラパス作者がいると他の書き手が書きづらい
そういって不毛な論争の果てに結果として作者を追い出す形になったのに
いざ他の書き手が投下してもほとんどレスがつかず、トラパス作者がちらっと何か書き込んだら「行かないで」だの「また書いて」だの
ここの読み手は何を考えてるのはさっぱりわからん
行かないでって言ってる人は追い出した人じゃあないでしょー。
まあ今となってはトラパスさんのサイトに行けば読めるんだから
無理にここでやってもらわなくてもいいんでない?
もちろん書いてくれたら嬉しいけどね。
それよりサンマルナナさんにもどってきてほすぃ…。
サンマルナナさんのクレパス好きだから。
304 :
名無しさん@ピンキー:03/12/14 18:39 ID:eNwMF86z
つまり。ごくごく一部の住人を除いて、誰もトラパス作者さん他、職人さんに去ってほしくない、争ってほしくない、作品が読みたいだけだって事さ。
読みたくない作品なら読み手の方がスルーするべきで、職人さんにどうこういうのは失礼だし見当違いだと思わないか?
SSなんぞ投下したことない香具師ですが、
途中までなら書いたのあるんだけど、いつ書き終えるかわからないしなぁ・・・。
まとめて投下しるって前誰か言ってたし、
途中まで読ませて待たすのもアレだし、書かなきゃって意識に追われるのもなんかだし。
そんなんで投下に至らないけど、
中途半端に放り出してる作品もってる人って結構多いと思う・・・。
そんな香具師ら、頑張れ。自分も頑張るから・・・_| ̄|○
>>305 PCの中に中途半端に放り出してる作品…あるなぁ。
頭の片隅でほったらかしのネタも…
まとめて投下…といっても、ある程度の量をまとめて出して欲しい、
そういうことだと思いますよ。
だから、前半だけ投下して、後半の展開についてリクエストしてもらう、
そういう手もありますね。
他スレでも、まとめて投下する、しないで、
議論が持ち上がったことがありますし、
また他スレの話で悪いんですけど、
1レスに改行ギリギリまで詰め込んで、
チョコチョコと投下する人も居ました。
この手の話は最終的に、
書く速度の個人差とそれぞれの意識の問題になってしまいますね。
私としては途中までってのもアリですよ。
続き想像したり、待つのも楽しいので。
むしろ待つのが楽しみのひとつになってたり。
放置プレイもそれはそれでアリです。私は。
まあ、作者さんのお好きなように投下してくださいな。
お待ちしております。
ルーミィの言動がチョット…
身長だけ止まってしまっただけで、内面は立派な看護婦って設定なんだから子供こどもした言動に違和感が。
>あまり投下したら迷惑かな、と思ったのですが。
>しばらく姿消します。連続投下、すみませんでした。
書き手がここまで低姿勢にならなきゃならないほど、このスレは読み手至上主義なんですか?
そりゃ職人も逃げるだろう。
前注さえつけりゃ、どんな作品書こうがどんな速度で投下しようがそれは書き手の自由だと思うが。
速度が速いだの遅いだの人格が痛いだのうざいだの内容が趣味に合わないだの
書き手がいなくなった理由の大半は好き勝手なことばっか言ってる住人のせいだと思うがどうよ?
お久しぶりです。
ほんっとに間をあけてしまいました。待っててくれている方がいらしたなんて…
ありがとうございます。
ほんのすこしだけ書けている分を投下してみます。切れ切れになってしまうんですが、
全部終わってからだとちょっと大変な気がするので。
本当にもうしわけありませんです。
クレパスが好きだという方には大変申し訳ないんですがギアパス続きです。
未読の方は保管庫にログがありますので恐れ入りますが読んでみてください。
カップリングが苦手な方はスルーでお願いします。
風が木の葉を揺らす、かすかな音。
水がさらさらと流れてる。
…心臓の、音。
体中が心臓になったみたい…
彼の唇がわたしのまぶたに降った。
鼻に、頬に、降った。
そしてまた唇に触れる。
「――パステル……」
名前を呼ばれて、心臓の音が更に大きくなってしまって…
たまらなくなって、もしかしたらどこかに落っこちちゃうんじゃないか、って怖いような気分になって…
気付いたら、無我夢中で彼の唇を、わたしは求めていた。
背中じゅうを指で辿る。
舌を絡ませたのは、どっちが先だったろう?
深い、息を吐く音が何故か大きく聞こえた。
かさり、と背中のあたりで、草が鳴る。薫る。
「…!!」
キスの合間に見上げると、ギアはわたしの上に覆いかぶさって星を隠していた。
唇。
あご。
首すじ…
あっ…
…だ、駄目!!
「ちょ…ちょ、ちょ、ちょっと待って…!」
ギアの肩を両手で掴んで、押し離す。
ほ、ほんとにちょっと、ちょっと待って…!
「…ごめん」
あ、ギアが傷ついた顔しちゃってる。違うの、違う!
「ち、ちが…そうじゃなくて…
わ、わたし…ずっとお風呂に入ってないのっ…!」
彼は目をまんまるくして、それからちょっと笑ってくれた。
それで抱きしめてくれた。それだけで、心臓が壊れそうなくらいだったのに…
…お風呂に入っていなかったらどうなっていたんだろ。
寝なくちゃいけなかったし、疲れていたんだけど。
その夜、わたしはいつまでも眠れる気がしなかった。
今日はこれだけです。
短くて申し訳ありません。
あと、わたしは一気に書くだけの時間が仕事のスケジュール上あまり作れないので
切れ切れアップにやはりなってしまいそうです。
重ね重ね…謝ってばかりで申し訳ありません。
できるだけ頑張ります。
>サンマルナナさん
乙!!!!!
続き期待してますー。
体に気を付けてお仕事頑張って下さい。
>サンマルナナさん
だからさ、あなたといいトラパス作者さんといい
人にはそれぞれの事情がありそれぞれのペースがあるんだから
そんなにぺこぺこ謝らなくてもいいんですよ。
読み手に卑屈になる必要は無い。
私はぶっちゃけ、「ただ投下されるのを待ってるだけのくせして偉そうに文句ばかりたれる読み手」よりは、「自分の時間を割いて頭をひねって作品を作っている書き手」の方が立場は上だと思っている。
極端なたとえですが、「文句のある奴は見るな!」という態度を取っても罰は当たらないとい思います。
>トラパス作者さんも
投下をためらう必要なんか全然無いと思います。
過去にはがたがた文句を言う人がいたようですけど
あなたの投下を喜んでくれる人だっているというのは事実ですから
サンマルナナさんだーワーイ
毎度々々描写がツボにきます、悶えまくり。
続き楽しみにしてますね〜☆
うーん、私も最初は書き手さんの低姿勢ぶりが気になったけど
なんかそういうとことか細かい言動気にしだすと、
読み手も書き手も色んな人が悪者に見えちゃったりするので…。
挨拶みたいなもんだと思って適当に(失礼)読んでるけど。
トラパス作者さんのことにしても、一応当人が決めたことなのに
追い出した、って言っちゃうのはちょっとなあ、って思う。
確かにそういう風にも見えたけど。
あまり引きずってると余計書き込みづらいんじゃないかと。
あれを追い出したと言わずに何と言うのか
>>318 激しく同意
「それがトラパス作者さんのためになった」とか自己満足に浸っている輩もいるようだが
どれだけ正当化しようと、あのとき批判厨がやったことは、「スレの雰囲気が悪くなった責任をトラパスさん一人に押しつけたあげく、本人の意思を無視して重荷になってるはずだと決め付けて、スレから追い出した」
作者本人が納得していようがいまいが、結果的に作者本人のためになっていようが
その事実にかわりは無い。
さんざ嫌がらせして文句言って追い出しておきながら、
「本人が決めたこと」だから問題がないなんて、
ヤクザの地上げかよ。
トラパスさんやサンマルナナさんが「読みたきゃ読むな」的な
スタンスになると追い出したヤシに餌を与えるようなものだから…
追い出し厨にはこういう対処しかしようがなかったのかもよ。
トラパスさんがサイトつくるくらいには行動的な人で良かったよ。
カウンタ数も短期間で偉い伸びだし。
追い出し厨と呼ばれている人は、
いるかどうかもわからない「書き込みづらいと感じている」他の作者さんを気遣えるくらい親切なのに、
自分のコメントが現存の作者さんに与えるかもしれないショックには気を使わないんだね。
323 :
ぽく:03/12/17 01:46 ID:kA/rpkBG
ちょっとまえからここのSSみさせてもらってました!
話の腰折ったらごめんなさい。あたしココ好きですよ。過去スレから長い時間かけて
いろんな作品読ませていただきましたが、素敵なものばかりでとっても楽しいです。
読者さんもいい方ばかりだなってすごく伝わってきましたし。確かに感想書こうと思って書きにくい雰囲気あったけど、決してそこまでいうようなものではないです。
それにここのSSをみて、あたしも作品作ってみようかな♪と思ったぐらいです。
作品の途中でもし中断して雑談することになったとしても、みなさんきっと楽しくおしゃべりできてたと思います。
トラパス作者さんも不快な思いしないと思うのはわたしだけですか?
324 :
ゆん:03/12/17 16:53 ID:RjOy0WHT
こんにちは、はじめまして。いつもSSでご活躍をみさせていただいております、ゆんと申します★
いきなりのカキコでごめんなさい。
今回、トラパス作者さんのHPに飛ぼうとおもったのですが、何度やっても無理でした(泣)
よければ、かってなのですが、確実に飛べるサイト名かアドを教えていただきたいのです。
小説とってもおもしろいし素敵です♪これからもどんどん読ませていただきますので、
毎日の更新大変だとは思いますが、お体壊されませんように気をつけてください♪
それでは失礼します。
>>324 かつての跡地に書いてあるように、このスレに移転先のアドレスは書かれてますよ。
まあ
>>267なわけですが。
>>324さん
レンタルしてるサーバーが、混雑のせいなのかどうなのか、たまに繋がりにくくなることがあるようです。
しかし今のところそこしかスペースを借りていないので……別のページというのは存在しません。
少し時間を置けば繋がりやすくなると思いますので。何度か試してみてください。
あ、えっと……
ついでに、小ネタ投下していきます。上に投下したパラレル病院ものが、自分でもいまいち気にいっていないので。
別のシチュエーションで一つ……またパラレルで申し訳ありませんが……
嫌いな方はスルーでお願いします。
「おめえなあ、今まで俺が教えてやったこと、実はなーんも身についてねえんじゃねえ?」
「しっ、失礼なっ……そんなこと無いもん!」
頭上から降ってくる呆れたような声に、わたしは思わず抗議していた。
ここはわたしの家のわたしの部屋。そこで、机に向かっているわたしと、その傍らに立っているのは、長めの赤い髪を無造作に束ねた、すごく細身の男の人。
トラップ。数学がどうにもこうにも苦手なわたしに、両親がつけてくれた家庭教師。
近所の大学で募集してもらったところ、やってきたのが現在大学一年生だという彼。つまり、高校三年生のわたしとは年は一つしか変わらない。
「ども。大学の掲示板見て応募しに来たんだけどよー」
初対面は三ヶ月前。受験生だというのにどうにも芳しくない成績にわたしがすっごくイライラしていたとき。
その軽薄な声を聞いて、一体何なんだろうと思うと同時……何だか、すごく心がすーっと楽になっていくのがわかった。
口が悪くて態度も悪くて。とてもお金をもらって教えに来ている人の態度とは思えないんだけど。
でも、何だかトラップと一緒にいると安心できる。そう訴えると、両親はすぐに彼を雇ってくれた。
それ以来、週に2回、トラップはわたしの家に来て、数学と理科を教えてくれる。
トントン
軽く響くノックの音に「はーい」と返事するを、顔を覗かせたのはお母さんだった。
「パステル、お茶とケーキ持ってきたわよ」
「あ、ありがとうっ」
「ども。いつもすいませんねえ」
へらへら笑うトラップに、お母さんは信頼に満ちた眼差しを向けて、持ってきたトレイを机に置いた。
「この子、覚えが悪いから大変でしょう? 先生、お願いしますね」
「ま、金もらってることだし。俺にできることなら」
「よろしくお願いします。じゃあパステル、ちょっと買い物に行ってくるから。しっかり勉強しなさいよ」
「うっ……はーい。行ってらっしゃい」
わたしが頷くと、お母さんは「じゃあ」とトレイだけ持って外に出て行った。
わたしの部屋からは玄関が見下ろせる。何となく目を向けると、すぐにお母さんが外に出て行くのが見えた。
買い物かあ。ってことは、当分戻ってこないなあ。
……じゃあ、今、家の中にはわたしとトラップの二人っきり? う、うわわっ!
変なことを考えてしまって、頭にボンッと血が上るのがわかった。
そう……なんだよね。
トラップが家に来てくれた当初、数学の成績が一気に上がって、先生も両親もすっごく驚いてくれた。
彼の教え方はわかりやすくて、数字を見るとアレルギー反応を起こしそうだったわたしの頭を見事に整理してくれたもんね。
だけど、ここ最近は、ちょっと伸び悩み気味。その理由は……
「んあ? おめえ、食わねえの?」
「えっ?」
「食わねえなら、俺がもらうぞ」
「わっ、た、食べる食べるっ! 食べるったらっ」
いつの間にか自分の分のケーキを食べ終えたトラップが、わたしの分に手を伸ばそうとしているのを見て。わたしは慌てて制止した。
キッとにらみつけてみたけど、トラップはそんなことには全然堪える様子が無く。いつもの軽薄な笑いを浮かべている。
最近、いまひとつ勉強に身が入らない。
何故だか、トラップの顔を見るとドキドキしてしまって。よく通る声を聞くとボーッとなってしまって。
おかげでこの前のテストもいまいち結果がふるわなくて、それでトラップを呆れさせてたんだけど……
ううっ、わたし、受験生なのに。こんなことでいいの? 何でこんな気持ちになるのかなあ……
「パステル」
だ、大体、トラップはバイトでここに来てるだけでっ……別にわたしに対して特別な思いなんか抱いてるわけなくてっ……
「おい、パステル」
って、わたし何考えてるのよっ!? トラップがわたしに特別な思い抱いてたら、だったら何だっていうの!? う、うわわっ……
「おいっ」
「きゃあっ!?」
ぐるぐると思考のループにはまりこんでいたとき。ぐっと肩をつかまれて、思わず悲鳴をあげてしまう。
振り向くと、そこには鼻が触れそうな距離でわたしを見つめているトラップの顔があって……
ドキンッ!!
明るい茶色の瞳に、わたしがうつりこんでいる。そんなことすらわかる至近距離。
そうと気づいた瞬間、鼓動が一気に早くなって……
「……あ」
がっちゃーんっ!
「あつっ!?」
「きゃああっ、ご、ごめんなさい、ごめんなさいっ!!」
思わず身を引こうとした瞬間、肘が、机に載せられていたカップに触れた。
そして、まあ結果は予想通り。まだ中身が残っていたカップは無惨にも下に落ちて。そうして、熱い紅茶がトラップとわたしの膝へと……
「ごごごごめんなさいっ! やけど……やけどしなかった!? あ、そうだ、救急箱取ってくるっ」
「おい……大丈夫だってこんくれえ」
「だ、だけどっ……あ、そうだ、見せて見せて。痕が残ったら大変。ほら、早く脱いでっ!」
「おいおい」
思いっきりうろたえてしまったわたしが、ガシッとトラップの腰に手をかけると。
彼は一瞬驚いたような顔をして、そして次に、実に面白そうな笑みを浮かべた。
「ほおお……大胆ですねえパステルちゃん?」
「……へっ?」
「二人っきりの部屋で男のズボン脱がせようとするなんて、おめえって意外と積極的だな」
「…………っ!!」
言われた意味に気づいて、ばっととびのく。
わ、わたしってば……た、確かにそうだよ。何て……何て、ことっ!
「ご、ごめんなさいっ……」
「……おめえ、さ」
「え……?」
どうすればいいのかわからなくて。とにかく謝るしかないわたしを見て。
トラップは、しばらく黙っていたけれど……やがて、ニヤッと笑って、わたしを手招きした。
「何……?」
「家庭教師として。おめえに聞きてえんだけどよ」
「は、はい?」
「おめえが最近勉強にいまいち身が入ってねえのは。さては俺を相手に欲情してるとか。実はそういうことなのか?」
「はっ……?」
よくじょう。ヨクジョウ? 欲情……?
って、な、なななななっ……
言われた意味がわかって、一気に頭に血が上るのがわかった。
「なっ、何言ってっ……」
「照れるな照れるな。そうだよなー。おめえも18だもんな。一番興味のあるお年頃って奴だよな? 俺っていい男だしな」
「じっ、自意識過剰っ! だ、誰がっ……」
誰があんたなんか、と。そう言い切れればよかったんだけど。
ふっ、と、急に真面目な表情になったトラップを見て、その言葉は尻すぼみに口の中へ消えてしまった。
く、悔しいけどっ……そんな顔をしているトラップは、何だかとってもかっこよくて……
「そ、そんなことないもん……第一、だったらどうだって……」
悔しくて悔しくて、涙がこぼれそうになる。
口の中でぼそぼそと反論していると、トラップは急に手を伸ばして。
そして、わたしの肩をつかんだ。
「……えっ? ……んんんんっ!!?」
触れた。
唇が、触れていた。トラップの唇に。
こ、これは……キス……?
「ん〜〜〜〜〜〜っ!!?」
唇の隙間から滑り込んできた、熱いもの。歯をくすぐるようにして、奥深くまでもぐりこんできたもの。
それに気づいて思わず身を引こうとしたけれど。舌をからめとられた瞬間、襲ってきた感覚に、頭がボーッとするのがわかった。
やっ……な、何だろ、この気持ち……?
き、気持ち……いい……?
「……教えてやろうか? パステル」
「…………」
「勉強に身が入らねえみてえだし。ここらで一発、課外授業といかねえ? 授業料はサービスしといてやるからよ」
「…………」
課外授業、と聞いて。一体何を教えてくれるのか、と聞こうとしたけれど。
そんなの、言われるまでもないと、どこか冷静なわたしがつぶやいていて。そうして、わたしははじき出したその答えを、ちっとも嫌だと思わず、むしろ望んですらいて。
気がついたときには、無言で頷いていた。
「さあて、まずはっ……」
わたしをベッドに横たえて。トラップはそれはそれは嬉しそうに、上にのしかかってきた。
見上げれば、天井より先に目に入るトラップの顔。
肩を押さえつける力は、強い。男の人の、力。
そう意識したとき、自然と身体が強張るのがわかった。
「怯えるこたあ、ねえよ」
わたしの様子を見て、トラップは苦笑しながらつぶやいた。
「俺が教えてやるよ。おめえの身体に、何もかも、な」
「何もかも、って……」
「いいことだよ。すっげえイイコト。まずは、な……」
トラップの細長い指が、服のボタンにかかった。
一つ、二つと外されていく。あらわになっていく素肌と、そこに突き刺さる彼の視線。
ぎゅっ、と目を閉じる。もちろん、こんな経験は……同じ年頃の男の人に裸を見られるなんて、初めてのことで。
ううっ、わ、わたしって……どう、なのかな? 胸はあんまり大きくないんだよね、悲しいことに……
「と、トラップ……?」
「…………」
不安になって声をかけたけど。彼は何も答えてくれなかった。
ただ、巧みにわたしのブラウス、ついで、紅茶で汚れたスカートを脱がせて……
今、わたしが身につけてるのは、下着だけ。そして、それすらも。トラップは何のためらいもなくはぎとって……
そのことに気づいて、顔どころか全身が染まりそうになった。
み、見られてるよねっ……絶対、見られてるよねっ!?
「あ、あのっ、トラップ……んんっ!」
何を言えばいいのかわからなくて、とりあえずあげた声は、唇によって呆気なく封じ込められた。
さっきと同じ、熱いキス。情熱的な……心まで溶かしてしまいそうな、そんなキス。
「や、あっ……あん、トラップっ……」
「……まずは」
唇が離れる。
わたしの頬から顎のラインを優しく指でなぞって、トラップは言った。
「まずはキスから……次は……おめえの身体、ほぐしてやらねえとな?」
「ほぐす、って……」
「こーいうこと」
「きゃああああっ!?」
胸に唇を寄せられて、わたしは思わず悲鳴をあげていた。
やっ……な、なめてるっ!? なめてる……よねっ!?
胸の先端部分。そこを、唇で挟むようにして。
優しくなぞるこれは……トラップのっ……
「やっ……ん、あっ……ああああっ……」
びくん、と身体がのけぞった。
こんな感覚は初めてだった。くすぐったいような、痛いような、熱いような……こんな、感覚はっ……
「トラップ……」
「自分で触ってみろよ」
「え?」
「ここ。自分で触ってみ?」
そう言って、顔を上げたトラップは、わたしの手をつかむと、無理やりさっきまで自分が散々もて遊んでいた場所に触れさせた。
わたしの胸。もちろん、お風呂に入るときとかに、いくらでも触ってきた場所だけどっ……
今触れたそこは、トラップの唾液で少し湿っていて……そして、少し硬く、尖っていた。
「やっ……何、これ……」
「女の身体ってなー、感じるとこうなるんだぜ? おめえ、知らなかったか?」
「感……じる?」
息が荒くなってきた。
トラップの手が、胸から下へと降りてくる。
膝をつかまれた。割り開かれて、彼の前にさらされているのは……自分自身だって見たことがないような、場所。
「やっ……やだっ、見ないでっ……そんなとこ、見ないでっ……」
「…………」
「きっ……やあっ……ああっ……」
無言、だった。
わたしの言葉に答えようともせず、トラップは無言で太ももをなで上げて。
そして、ソコに触れてきた。
「いやっ……何っ……何、これえっ……」
ぐちゅっ
響いたのは、そんな音。
トラップの指は細いけど。それでも、普段ろくに触ったこともないその場所には、やや大きいと感じて。
入れられた瞬間、わずかに痛みが走った。だけど、彼が指を動かすたびに、その痛みは確実に和らいで。かわりにこみあげてきたのは……
「やっ……熱い、何か……熱い、よ……トラップ……」
「……濡れてんなあ」
「え……?」
「ほれ、見てみ」
「きゃっ……あっ……」
ずるっ、と指が引き抜かれる。
一瞬、「やめないで欲しい」と思ってしまったのは、何で?
足の間に身体を割り込ませるようにして、トラップはぐっと自分の指をつきつけてきた。
透明な粘液にまみれた、手。それを見た瞬間、羞恥心に支配されそうになる。
あ、あれって……まさか、わたしのっ……
「なめてみっか?」
「ば、ばかっ、何てこと言うのよっ!!」
「そーか?」
ぺろり、と何のためらいもなく指をくわえて。
そうして、トラップは笑った。とてもとても意地悪そうに。
「甘い。結構……美味いかもしれねえぜ?」
「…………っ!!」
見ていられない。
再び目を閉じる。耳に届くのは、笑い声。そして……
「んじゃ、そろそろ……一番重要なこと、教えてやろうな?」
「…………」
「力、抜けよ」
ぐっ
押し付けられる、熱い塊。
わたしの手をとって、自分の身体にまわさせて。
ぎゅっと彼の背中にすがりついた瞬間。襲ってきた衝撃は……言い表せないほど、強いものだった。
「んで、どーだよパステル? 課外授業の感想は?」
「……っ……」
涙が溢れるのは、別に嫌だった、とか悲しかった、とか。そういう理由ではなく。
ただ単純に痛かったから。それと……少しだけ、嬉しかったから。
「どうよ?」
「っ……あ、ありがとうございます、先生っ……」
「よろしい」
頷いて、トラップは軽くわたしを抱きしめた。
触れる身体が、とても暖かい。むしろ……熱い?
「トラップ……」
「こんな課外授業なら、大歓迎だぜ?」
「え?」
「また色々教えてやろうか? そだな。今回は俺が一方的だったからなー。次は、おめえに色々やってもらいてえなー。イロイロ」
「…………」
い、一体、何をさせるつもりなんだろうっ……
すごーく不安になったけど。口に出すと、「教えてやる」と言われそうな気がして、慌てて飲み込んだ。
だ、だって……よく考えたら、今は真昼間でっ……多分、もう少ししたらお母さんも帰ってきてっ……
「……授業」
「ん?」
「課外授業……わたし以外の子にも教えてあげたことあるの? トラップは」
かわりにつぶやいた言葉に、トラップはしばし黙り込んで。
そうして、抱きしめる腕に力をこめた。
「おめえだけ」
「…………」
「こんなこと教えてやってもいいって思えるのは、おめえだけ」
「……ありがとうございます」
見なくても、大体わかる。
今、わたしの髪に顔を埋めるようにしてつぶやいてるトラップは……きっと、真っ赤になってるに違いない、って。
「また、教えてね」
「ああ。いつでも。んじゃ……そろそろ正規の授業に戻るか?」
「うん」
きっと、今なら苦手な数学もスラスラ解けるに違いない。
変な確信をして、わたしは大きく頷いた。
完結です。あ、あれ、小ネタのはずなのに意外と長くなったような(汗
これでも色々削ったんですが……
以前「家庭教師編」を書いたとき、教えるシーンを読みたかったと言われて、そのときから考えていたネタです……
お目汚し失礼しました。しばらく姿を消すと言ったはずなのに、図々しくてすみません。
エロかった・・・(;´Д`)
やっぱりトラパスって調教というかトラップの圧倒的優位からの攻めが似合うなぁ。
いいようにされてるパステル萌え。
338 :
名無しさん@ピンキー:03/12/22 10:09 ID:alckZJeC
さいこうですぅ(≧ω≦)
トラップの攻めかっこいい!!!!
339 :
名無しさん@ピンキー:03/12/27 21:48 ID:SotjQL2Z
かいてほしか
書いてはいます。
というか、ここをまだ見てるひとがいるかが問題…
ちょこっとしたものならすぐに投下できるけど
続き物があるのでそっち終わらせようかと思いつつ
ここの過疎化にちょっと心配になってきました。
いや、投稿が続くのになれちゃったから、なんとなく話すネタが
無いだけで、見てはいると思うぞ。
・・・たぶん
見てるよー。
雑談なんかもしてみたいけど、糸口が見つからない。
作品投下があれば嬉しいけど、催促するのは何か違うと思う。
と言うわけでおとなしくしてますが。
>340
IDに2chが。
話題。雑談……
トラパスさんのサイトの方でまた何かすごい企画が発動しているが
毎日更新をいまだに続けているのに卒論もしっかり提出終わっているらしい……
その執筆速度を一度直で見てみたいもんだ
>340
おそらく保守しなくても勝手に新作が投下されていた時代になれきっているのが原因ではないかと
見てないわけではない、と思いまつ
おおお、3名もいらした。
しかもID…気付きませんでしたw
トラパスさんは大学生?なのでしょうか。
そう年も変わらないはずなのにあのスピード・スタミナには恐れ入ります。
さて、わたしの書く速度が先か、デュアン新刊が先か…(鬱)
345 :
名無しさん@ピンキー:04/01/01 00:21 ID:2FTDe3+4
新年age
初めまして、ずっとロムだけだったのですか
書いてみたくなり、書いたんですが
すみせん、パステル×ノルなんです
設定では、パステルはパーティーの
夜のお供をしていたりします(既婚者のキットンは入ってないです)
パステル×ノル その1
彼の様子がいつもと違うことに気がついたのは、私が最初だったみたい
寡黙な彼のいつもとは違う変化、それに素早く気がついたのは
私の中に眠る、女としての感だったのかも知れない
パステル×ノル その2
彼の広い肩に、いつものように小鳥が止まり、さえずりを始める。
雨の日以外の毎朝、見かけるその光景は、いつ見ても羨ましくもあり
なんだか心が温かくなる光景だ。
ただ、その日は違っていた、さえずりの小鳥に答えるように
彼の口からは、ピピチュチュと私や他の仲間達にはわからない
小鳥への問いかけが発せられるのに、彼はボーっと地面を見つめたままで
小鳥の声が聞こえていないようだった。
小鳥がその小さなクチバシで、彼の頬をツンツンと突いたが
彼はやはり、そのまま地面を見つめたままだった。
小鳥は諦めたように彼の肩から飛び去って行ってしまう
[やっぱり、ノルの様子おかしいなぁ、どうしたのかな]
私が 【ノル】 と彼の名前を呼ぼうとした時、
ノルが何かを決心したかのように、パッと顔を上げると、私の方を見つめた
その眼差しで、はっきりと気づいちゃった。
ノルの悩んでいるでいる理由、そして、様子がおかしかった訳を―――
パステル×ノル その3
「パステル、相談したいことが、あるんだけど」
普段のゆっくりとした口調で、ノルから私に声をかけてきた。
その小さな切羽詰ったような声は、他の皆にも届いたみたいなんだけど
どうやら、ノルが私だけに相談したいと言うのを察して
「んじゃ俺たち、先に朝食とって来るから」
と、パーティーのリーダーであるクレイが言ってくれ
その場を後にし、私とノルとの二人だけにしてくれた。
まぁ、相変わらずルーミィが
「いやだおぅ、ぱぁーるぅと、のりゅもいっしょに、ごはんたべるんだおぅ」
って、聞かなかったんだけど、
「んじゃオレがルーミィの分の朝ご飯もーらいっ」
なんてトラップが言ってくれたもんだから、あわててルーミィがトラップを追いかけていく。
「あははっ、ルーミィってば、必死でトラップのこと追いかけてる、
トラップが、本気でルーミィのご飯食べるわけないのにね」
そう言いながらルーミィやトラップ達の背中を見送り、私はノルの側に来た
パステル×ノル その4
私は「ねぇ、どうしたの?」って、本当は気がついているのに
意地悪をして、ノルに訪ねちゃった。
「ここじゃ、言いにくいんだ」とノルは辛そうに答えた
可愛いなぁ、ノルってば
ノルの案内でノルが寝るだけに使わせて貰っていた
元、馬小屋に私は入った。
でも、ノルの人柄か、旅館の人が増築とか、内装をきれいにしてくれて
今では立派な部屋になったんだけどね。
本当、ここが元は馬小屋だったなんて、
言われなきゃわからないぐらいに立派に変わったものだわ。
「あ、このベットのシーツ、私とマリーナーが作った物だ
ありがとー、使ってくれてるんだね嬉しいなー」
私とマリーナーが作ったなんて言っちゃったけど
ほとんどマリーナーが縫ってくれたんだよねぇ
私なんて、不器用だから簡単な並縫いできる所しかやってないんだもん。
「これ、すごく、柔らかくて、いいんだ、パステルとマリーナに、
何度お礼、言っても、たらないよ」
ノルは私にそのベットに腰掛けるように進めてくれた。
ノルも私の横に腰をかける
あっ、本当だ座ってみてわかったんだけど
おしりに触れるシーツの感触が柔らかくていい感じ
やっぱり生地をマリーナーに見たてて貰って正解だったなぁ〜
パステル×ノル その5
「相談事って何?」
私は、俯いているノルの顔を覗き込んで訪ねてみた。
ノルは大きな手で頬をポリポリとかき、暫くそのまま無言だった
寡黙の彼と話をするのは、こんなふうに長いこと、彼が話し出すまで待つんだよねぇ
普通なら早く話して欲しいって、きっとイライラしてしまうかも知れないけれど
私は、この待っている間の時間がとっても好きだった。
だって、小説の先を読むような気分で、何を話してくれるんだろうって
ワクワクしちゃうんだよね
特に今日は、どうやってノルが私に切り出してくるのか楽しみだったんだ
私ってば、いつからこんな意地悪な女になっちゃたんだろう・・・
じっとノルを見つめる私の目をノルが見つめている。
彼の瞳には私がいた
ノル、今どんな思いで私を見ているの?
それを思うだけで、からだの熱が高くなる感じがする。
パステル×ノル その6
「……ノル」
自然と、私の口から彼の名が出ていた。
子猫がミルクを欲しがる時に出すような、甘い声になっていた、
それは意識して出した声じゃない、本当に自然に出ちゃったんだよね
その声を聞いて、ノルがゴクンって唾を飲むのがわかった。
そしてようやく、ゆっくりとだけど切り出してくれた
「じ、実は、パステルに、相手を、して欲しいんだ」
ぼそっとノルからこぼれたノルの言葉
「相手? 何の?」
知っているくせに、訪ねる
ねぇ、ノル、私、本当はこんな嫌な女の子なんだよ
「3日前の夜に、トラップ、そして、昨日の夜は、クレイの、相手、していただろ?
今日は、自分の、相手を、お願い、したいんだ」
やっぱり声聞かれてたんだ。
その声、聞いて私としたいって思ってくれたの?
恥ずかしいような、嬉しいような
なんだかくすぐったい気持ちだった。
パステル×ノル その7
「本当は私、ノルのこと気がついていたの、でも知らないふりしちゃった
ノルが、どう言い出すか、凄く聞きたかったの」
「お、怒ったり、軽蔑されるかと、思っていた」
私は首を横にブンブンと振る
「軽蔑されるのは私の方だよ、だって、こうやって、切り出してくれるまで
ただ、聞いていただけなんだもん、そんな嫌な女でもいいの?」
ノルはコクンって頷いてくれる。
私はノルのその大きな首に自分の腕を絡ませた、
「私ね、トラップやクレイと同じように、ノルのことも大好きなんだよ
ノルの事だから、巨人だからって、今まで私に気遣って言わなかったんだよね?
でもね、私、ずっとノルが言ってくれるのを、待っていたのかも知れない」
ノルは「パステル」とボソっと私の名を耳元で言うと
私の首筋に唇で触れてくれた。
パステル×ノル その8
「ぁっ」
ノルの暖かくて柔らかくて大きな唇が、今度は私の唇に触れ、
私の口の中をノルの舌先がうごめく
あっ、ノル上手、きもちいいよぅ。
ゆっくりと私をベットに寝かしてくれて、巨人のノルが
体重をかけないよう慎重に私におおいかぶってくる。
こんな些細なことに、ノルの優しさが改めて発見できて、幸せな気分になる
服の上から大きな手が私の胸をすっぽりと隠していく
ゆっくりと、時には少し激しく私の胸がノルの手によって形が変化する
「パステルは、柔らかいんだな」
ノルの低い声が耳元で聞こえる、もうそれだけで私の胸の突起は堅くなる
「ノル、もっと、ねぇ、もっとしてぇ」
ノルが舌先で私の耳からゆっくりと首筋をなぞる
「ぁっ、あんんっ」
鎖骨を辿りながら私の着ている服を脱がしていく。
ただ、その大きな指先で小さなボタンや、ブラのフォックがなかなか外せなくて
結局自分で取っちゃて、下着も脱いじゃったんだけどね。
だって、ノルの舌使いが気持ちよくて、もう待ちきれなかったんだもの。
パステル×ノル その9
ノルの手が直に胸を包み込む。
暖かくて、優しくて、なのに激しい動きに感じるのはノルの手が大きいからだろうか、
太い指先が、私の胸の突起を攻める
私の体は自然にのけぞる
ああそうだ、この感触は、前にクレイが自分のモノで
私の突起を責め立てた感触に似ている。
凄く興奮して、気持ちよかったのよね
まるで、ノルとクレイの二人に攻められている気分がする
私ってば、凄くやらしいよね――
「あぁっふっ、ノルぅ、いいよぅ」
もう一方の手が、私の一番敏感な部分に触れる
「あっ、ああんっっ!!」
胸の突起同様、指で触られているのに、その指の太さのせいか
アレで弄られている感触
前に危険日だって言ったのに、トラップがどうしてもしたいって言って
中に入れないで、こんな風に、モノを敏感な所に擦り付けて
した事があるんだよね
それを思い出したら、もうだめで・・・
私の頭の中では、クレイとトラップそして、ノルに
弄られている気分になっちゃう。
「パステル、すごく、濡れているね」
そう、私のあそこはもうグチュグチュで、ノルにあげたシーツをびっしょりと濡らしていた
ごめんね、ノル。 あとで洗濯するからね
パステル×ノル その10
ノルは私の足を広げて、体をずらし、熱い内部へと舌を進入させてきた
「あああっ!!! ノル、あああんっっ、あっくっ!! ノルぅっ」
入ってきたのは舌なのに、生きて蠢く生物が進入してきたみたいっ
きもちいいよぅ、おかしくなっちゃうっ
「あはっ、ああっ!!ノル、もっ!! もう、だぁめぇっっ!」
ビクビクと自分の体が小刻みに震えるのがわかる
何処かに飛んでいっちゃいそうな感覚に
シーツをグっと掴むのが精一杯だった
「んんっ、はぁぅん、ああっ、ノル、だめぇ〜、イッちゃうよぅ、イッちゃう!!!」
ノルの舌の動きがよりいっそう、激しくなる
ゃっやぁああっ、いい、すごっ、ノルぅ
「ノルっ、あっ、ああっ、ノルぅ!ノルぅ!!!! いくぅっ!!! ぁぁっっつ!!!!」
自然に足がピンっと硬直して、もう、後は考えられなかった
ただ、真っ白で何処までも真っ白で・・・・。
パステル×ノル その11
絶頂に達したあと、気遣って私を見つめるノルに嬉しくて、
今度は私がノルを気持ちよくしてあげたかった。
私はゆっくりと感覚の戻っていた体を起こし、ノルのモノに目をやった
とても大きなモノ、それはさすがに口に入りそうになくて
まず舌先で根元からゆっくりと上にあがっていく
クレイやトラップも弱い筋を何度も
舌や唇で往復して、時々先端を強く吸って責め立てる。
「パ、パステルっ!!」
じわっと先端から透明の液が出てくる
よかった、ノル、きもちいいんだね。
ノルの甘いね、おいしいよ
トラップやクレイは、始めに比べたら
今はすごく上手になってきたよって、褒めてくれるんだけど
本当に大きなモノだったから、自信がなかったんだ。
でも、ノルのモノはちゃんと反応してくれて、ノルの手が私の髪に絡んでくる。
太くて大きなモノ、こんなの入れられたら絶対に壊れちゃうよぅ
でも、入れて欲しい――――
ううん、早くいれたいよぅ。
私はこれから入ってくるだろうソレを、ちゅぱちゅぱと
赤ちゃんのように嘗めてしまう
だっておいしんだもの、とまらないよぅ
「くっ、パステル、だっ、だめ、だよ」
いいの、欲しいの。お願いよ、ノル
パステル×ノル その12
口に全部はやっぱり無理だったんだれど、
何とか先端をくわえこんで
ちゅぱすゅぱと上下に吸い付いて頭を動かす
「パ、パステルっ!!!!」
ノルの手が私の頭を少し自分のモノに押さえつける
早く欲しいよぅ、欲しいの、壊したいの――
それしか頭には無かった
「くうっ!!!!!」
その声と同時に、口の中にノルが達した証拠が流れ込んできた
あまりの量にむせちゃって、ほとんどこぼしちゃった
「ご、ごめん、パステル、大丈夫か」
私はゴホゴホと咳を何度も繰り返して、ようやく落ち着いた後
コクンと頷いた。
その目に入ってきたのは、達したのに、まだそそり立っている
ノルの巨根のモノだった。
とりあえずここまで
書き上げていたので晒してみました
続き、書き上げたら、また晒してもいいですか??
エロパステル(´Д`;)ハアハア
そんなとこで止めないで下さい。続き激しく期待してます(´Д`;)ハアハア
正月からいいもん見せていただきました♪
続き早くお願いします。
よいです。
よいです。
でも、マリーナーって ”ー”が何度も多いのはいやんです。
神様方、
キャラの名前だけは間違えないで下さい。
たのんます。
神の名を間違う作者が元ネタじゃ何もいえんかもしれんですが
すみませんでした、指摘されるまで
気がつきませんでした。
マリーナの名前間違って覚えていました
自分の中のお気に入りキャラなのに
どうして間違って覚えていたんだろう・・・・
本当に申し訳ありませんでした。
続き書き上げたんですが
感想頂けたのが非常に嬉しくて、舞い上がってしまい
支離滅裂な感じになってしまったかもです
パステル×ノル その13
――早く壊して欲しい、壊したい――
私は自然に手を伸ばし、ノルのモノを自分の中へと誘った
「パ、パステル、いい、のか?」
いいのっ、ノル、お願いだから壊して!
でもね、体は怖がっちゃったみたい
そうだよね、見たこともない大きさだったんだもの
頭では頷きながらも、ノルの熱いモノに触れた瞬間
手が自然にノルの肩を掴んじゃって
しっかりとノルにしがみついてしまう。
「パ、パステル、無理しなくて、いいよ、もう、いいから」
優しいノルの言葉
臆病な私に気遣って言ったノルの言葉が
逆に今はつらく感じた。
パステル×ノル その14
そんな優しいこと言っても駄目だよ、
ここは、こんなに熱いじゃないっ
ノル、本当はしたいでしょ?
私のもノルと一緒だよ、熱いの、
熱くて熱くて、このままなんて引き返せない。
ブンブンと首を振ってイヤイヤをした
「お願い、ノルのが欲しいの」
「パステル」
「おねがい、ノル」
私のお願いを聞いてくれて、ゆっくりと慎重に
ノルのモノが私の中に入り込んできた。
シーツが冷たいほど、こんなにビッショリと濡れているのに、
先端しか入らない様子みたい。
「っぅあっ!!」
入ってきた時はかなり痛かった、初めてした時の感覚とは違う痛さ
何よりも凄い圧迫感で息がちゃんと出来なくなる
「パステル、いき、はいて」
「ぅぅっ、はぁっ、ぅうぁっ」
言われたとおりになんとか息を吐くと、ノルのモノが更に中に入ってきた
「!!!!」
その時の衝撃はもう言葉に出来ない。
「パステル、大丈夫か?」
コクコクと首を縦に動かすことしか出来なかった。
あんまり大丈夫じゃなかったんだけど、
ノルのことを大好きだったから耐えようって思っていたの
でもね、体は限界だったみたい
やっばり、まだ子供なんだなぁって認識させられちゃた。
パステル×ノル その15
根元までは無理で、入ったのは途中まで
それでも、本当に辛くて辛くて裂けちゃうかと思うぐらいだった
でも順応性っていうのかな、はじめは圧迫感と痛みしか感じなかったんだけど
ノルが一番感じる私の突起を指で弄りながら
ゆっくりと動くたび、体は勿論、脳も反応し始めたの
「ぁっ、あっ、ノ、ノルぅ」
「つらくないか? パステル」
「うん、へいきだよ」
答えと一緒にノルのモノに私の内部が絡みついた
「くっ、パステルの中、きもち、いい」
嬉しい、ノル。 私もノルの気持ちいいよ
ごめんね、全部入らなくて。
ノルが動くたびに、胸毛が私の胸の突起に触れて
ビクンビクンってしちゃう。
それに気がついたノルが、私の体を抱えて座って
太股をもって動く。
益々、突起が毛に触れて、感じちゃう
私は倒れ込まないよう、ノルの首に手を回すだけで精一杯だった
パステル×ノル その16
「あっ、ノ、ノルっ、気持ちいいよぅっ」
ノルの片手がゆっくりと後方へ回ってきた。
クレイやトラップ、ううん、自分でさえも直接は触った事のない
お尻の穴の入り口をノルの大きな指がゆっくりと動く
「ぁっ、ノルっ、あぁぁっ!!」
ジンジンとしてくる、恥ずかしいのにもっと触って欲しくなる
「パステル、ここ、気持ち、いい?」
「んっ、いいのっ、あぁっ、ノル、いいっ、んん!!」
グッチョリと止めどなく流れ出す私の液を利用して
ノルの指が、お尻の中に入ってきた。
「ふっ、ああっぁっ、ノル、んんっっ、あっく、ノルぅ」
痛くはなかった、それよりもどう表現したらいいかわからない感触
それは、決して嫌ではなかった
ノルの指がお尻の中で動き出す。
「ゃっややぁぁっ、ノルっっ、やああっ、やぁぁっあっ」
私ってばいつも変よね、いやじゃないのに、いやって言っちゃうんだもん。
「パ、パステル、すご、い、締め付けてる」
自分でもわかる、ノルのモノが入っている自分の中が
キュキュって閉まっている。
お尻に入っているノルの指が動くたびに、中も反応しちゃう
パステル×ノル その17
パステル、ほんとうは、こんなに、やらしいんだな」
そんなことを言われるともっと、感じちゃう
私、本当にやらしい子なんだわ
ノルと繋がっている部分は少しでも早く動かすと
お腹がなんだか痛くて、
だから、ゆっくり動いてってお願いしちゃった
そのかわりに、後ろに入っている指は
大丈夫だよって言ったら
ノルが指の動きを早くしてきた。
「やぁっ、やぁぁっ、ノル、あぁぁっ、いやぁぁぁっっっ」
私が嫌って言うたび、ノルが目を顰めている
それは興奮している証拠だって、トラップが言ってたな
ノルもそうなのかな?
パステル×ノル その18
ゆっくりとだけど、その大きなノルの腰の動きに体が揺れる
「んんっ、いいっ、ノルっ、いいよぅ!」
前はとてもトロトロで、お尻にまで液が伝わっちゃって
ノルの指が動くたび、ズボスボっていう、とってもやらしい音がしている。
その音が聞こえるたび、興奮してきちゃって
私の内部がノルのモノに絡みついてはなさない
「パ、パステル、そんなにしたら、もう」
いいのっ、ノルお願い、わ、私も
それは声にならなかった
だけど、ノルに届いたみたい、
動けない前のかわりに、指の動きが大きく、激しくなる
「あぁっ、ノルっ、ノルっっ」
もう限界が近い、ビクビクしちゃう内部
「ノル! ああっ、んんんっ!! ノル!!」
内部のノルのモノが堅さをました感じがする
「ああっ、ノル、こわれちゃう、ノル!!!こわれちゃうっよぅ!!」
ノル、いいよぅ、このままもう、壊して、壊してぇ
「パステルっ」
「あっ!あああっ、のるぅ!!!のるぅ!!!!」
お尻の穴がきゅーって閉まるのがわかる
ノルの指がお尻から抜かれた瞬間
ビクビクビクってなって止まらない体
「ぁっあ!!! あああっ!!! の、のるぅぅぅっっ」
ノルの名を呼んだ後の事はもう、ほとんど覚えていなかった
ただ、意識を手放す瞬間、ノルが私の名を呼ぶ声と、
ノルのモノが内部から出される感触と同時に
私のお腹に熱いモノがかったのを感じた。
パステル×ノル その19
遠い所から私を呼ぶ声がする
なんとか、それに答えようと目を開けると
心配そうな顔で私を見つめるノルがいた
「ご、ごめんパステル、パステルのが気持ちよくて、おさえることが、できなかった」
私はノルの話で、どうやら失神してしまったらしいと教えられた
もう大丈夫だよ、心配しないでって思いを込め、ノルの頬に触れた
ノルは安心したかのように、笑顔を浮かべると、私に口づけをくれた。
よかった、ノルに笑顔が戻ってる。
これからは、ノルも夜のパートナーの一員だね
〜完〜
以上でパスステル×ノル 終了です。
もっとうまく、まとめられるようになりたい・・・・・。
良かったよぉ。
締め方もシンプルで解りやすかったしエロさが程よく良かったです。
これで3・4Pが見れたら最高なのですが…
うん、愛が感じられて良かったです。
萌えました♪
鬼萌です。
プリミティーブかつキュートなエロさ。
次回作期待しております!!!
ノルパスとはかなり貴重なカップリングですね!
新鮮でした。エロくて萌えました。
374 :
初投下:04/01/08 22:38 ID:acybQJkL
初めて小説を書いたのでツッコミどころ満載ですが勇気出して投下してみます。
短いのですが…
内容:ギア×パス
1-8まであります。
自分が一番好きなカップリングはトラパスでしょうか。
とあるシルバーリーブにある居酒屋で私は一人で飲んでいた。
なんでかって言うと…トラップと派手に喧嘩したから。
私とトラップはちょうど付き合い始めて2年ぐらい。
トラップの方から告白されて、私もトラップのことが好きだったからもちろんOKした。
誰が見ても仲の良いカップルで、クレイにも「トラップは本当にパステルにベタぼれなんだな」なんてからかわれる
こともしょっちゅうだった。
そんな時、トラップが帰ってこない日があるのに気が付いた。
それも毎週決まって同じ曜日に。
今まではこんなことなかったのに、ここ2、3ヶ月、何かと理由をつけて朝まで帰ってこないんだよね。
最初はあまり気にしていなかったんだけど、やっぱり何をしているのか気になってある晩こっそり後をつけてみた。
そしたら――トラップに限って浮気なんてありえないと思ってた自分が馬鹿みたい!!
トラップが待ち合わせをしていた場所にいたのは、私の知らない女性。
トラップが帰ってこなかった理由は、女と会っていたからだったなんて!
私はまさかトラップが浮気しているとは思っていなかった。私だけを好きでいてくれるって信じてた。
私は目の前で起こっている出来事が作り物なんじゃないかって疑ってしまうくらい、トラップのことを信じていた。
ずきんと胸が痛む。もやもやとしたどす黒い塊が私の胸の上にのしかかる。
「何で…何で浮気なんかっ…」
私はそんなに魅力がないのだろうか。飽きられちゃったのかな。
トラップと親しげに腕を組んで歩いている女性を良く見ると、私とは違って対照的な、グラマーかつ大人の雰囲気
漂う女性。ふんわりとカールしたブロンドの長い髪、胸元が大きく開いている服に、きわどいスリットの入った
スカート、ゴージャスなアクセサリー、リップが塗られた唇にも艶があって…。
色気ゼロの私なんか到底かないっこない。
トラップの好みの女性がグラマーって言うのはわかってた。だけど…。
トラップは確かに女の子にもてるし、親衛隊もあるくらいだから遊び慣れてる。それでも私に対しては誠実でいて
くれるって思ってた。それなのに。
裏切られた。
自分の信じていた気持ちが踏みにじられてショックだった。今は何も考えたくない。いっそ知らない方が幸せだった
のかもしれない。
その場に出て行く勇気もなくて、私は夜の町に消えていく二人をただ見送るしかなかった…
翌日の朝、トラップが帰ってきたところを問い詰めたら、意外なことにあっさり浮気を認めて謝ってきた。
「…わりい。実はさ、おめえにばれる前にそろそろ別れようと思ってたんだけどよ。あの女の旦那にもばれてさ…
そっちの方も大変でずるずるきちまって」
「なっ!何それ!?あの人結婚してるの!?それって不倫じゃない!!浮気してた上に相手が人妻だなんて
最低!」
「だあら悪かったって!けどよ、俺からあの女を誘ったわけじゃねえからな」
「そんなの、どっちから誘ったとかは関係ないじゃない!自分から誘ったわけじゃないから悪くないって開き直る
つもり?」
「あ、あの女が色目使ってきて誘うもんだからつい…な。本当に悪かったって!もうぜってー浮気はしねえから…」
なんて大して反省もしてないような態度でさらりと言ってきた。
浮気も女のせいにするなんて最低!人妻と浮気だなんて本当に信じられない。
トラップもその女も許せない。
――だけど私はまだトラップのことが好き。
昨日まで好きだった相手をいきなり嫌いになるなんて、私にはできない。
別れる決心はつかなくてまだ悩んでるけど、またこんなことがあったら傷つくのは自分。
別れるしかないかもしれない。そのときには「ちょっと考えさせてほしい」って返事をしたけれど。
私はもうトラップのことを信じることができなくなってしまっていた。
「……トラップの馬鹿」
裏切られてもトラップを完全に嫌いになれない自分が悔しい。私の胸に広がった、もやもやとした得体の知れない
何かを、とにかく早く忘れたくて、一人で居酒屋で自棄酒をあおってここに至るっていうわけ。
なんだか一人で飲むって寂しい。
忘れようと思ってもどうしても思い出して暗くなっちゃうし。クレイでも誘えばよかったかもなあ。
そんなことを考えつつ、マティーニをぐいっと飲み干そうとしたとき背後から聞いたことのある声で止められた。
「パステル、君にはそのお酒はきつい。一気に飲むのはやめておいた方がいい」
「え…?」
「久しぶりだね」
声のした方を振り向くと、スレンダーな体つき、少し長めの黒髪、端正な顔立ちに切れ長の目、おまけに背も高くっ
てちょっと人を寄せ付けないようなオーラを纏ってるけど、女性にはもてそうなファイター、ギア・リンゼイがそこに
いた。
実はギアには昔、プロポーズされたことがあったんだよね。
あの時素直にギアと結婚してたら、こんな辛い思いしなくて済んだのかな、なんて考えがちらっと頭に浮かんで
しまった。
ギアって優しくて、トラップと違って大人だから頼りになるし、おまけに強い。
ギアみたいな人が恋人だったら、さしずめ、お姫様を守る騎士のように大切にしてくれそうな気がする。
自分のギアへの気持ちはただの憧れだって思ったからあの時は断ってしまったけれど。
もったいなかったかもって思ってしまうくらい、相変わらずギアはかっこいい。
まだ自分のことを好きでいてくれてるのかな、…なんて。
それはないかな。あはは。
でもそんな風に勘違いしてしまうくらい熱っぽい目で見つめられてるような気がするのは気のせい?
「ギア!本当に久しぶりだね」
「泣いてたのか?パステル。目が赤い」
そう言ってぐっと顔を近づけて私の顔を覗き込む。
うわっ。
こんなに間近にギアの顔を見るとなんだかどきどきしてしまう。
顔も熱いかも…さっき飲んでたお酒のせいかな?
「何かあったのか?俺で良ければ話してくれないか。俺はパステルが泣いている所なんて見たくない。その原因が
誰かにあるとしたらそいつを許すわけにはいかないからな」
「ありがとう。実は……あ、話をする前に飲み物注文しなくちゃね」
「それもそうだな。俺はウイスキーをロックで」
今はどこにいるの?とかあれから何をしていたの?とか、他愛もない世間話をした後、出されたお酒を飲みながら
ぽつりぽつりと私はギアに話始めた。
「あの、ね…私、トラップと付き合ってるんだけど…」
一瞬、ギアの目が鋭く光った気がしたけれど、かまわず話を続けた。
「……浮気されちゃったんだ」
「浮気?最低だな、彼は」
「男の子ってやっぱりグラマーな女の人が好きなのかな。トラップの浮気相手を見たことあるんだけど、私とは全然
違って大人っぽくてスタイルも良くて…私なんかじゃやっぱり遊び相手にしかならないのかな」
「それは違う。パステルは十分魅力的だよ」
「わ、私はそんなっ!顔だって十人並みだし幼児体型だし…」
真顔で褒められると、どうリアクションしたらいいのかわからない。さっきよりも顔が熱くなった気がする。
トラップはどちらかというと私をからかうのが好きみたいだから、褒められたことってないかも。まあ、トラップに
褒められたらって想像すると柄じゃないって言うか、気持ち悪いかも。
「――私、どうすればいいのかな…?」
カラン、とグラスに氷が当たる音がして、ギアは一気に残ったお酒を飲み干した。
「そういういいかげんな奴とはとっとと別れた方がいい。パステル、君だってもう答えは出ているんじゃないか?
まだ彼を信じることができると言い切れるのか?」
「私はもうトラップのこと、信じられないと思う。でも…嫌いになったわけじゃないからまだ迷ってるの。許してあげる
べきなのかなって。男の人なら浮気くらいするものなのかもしれないし」
「俺はそんな最低な真似はしない」
ギアの手が私の手を握ってきた。
突然のギアの行動にびっくりしていると、今度はギアが左手を私のふとももの上に置いてきた。
つつっとギアの指、手のひらが私のふとももを這う。
「ギ、ギア!?」
「俺はまだパステルのことが好きだ」
私もお酒が入っているからか、不思議と抵抗する気が起きなくて受け入れてしまっていた。
ギアに触れられているところが気持ちいい。
私のふとももに触れてさするように撫でながら、だんだんと手がスカートの奥まで伸びてくる。
「あっ……んっ」
「声を出したら他の客に気づかれるよ」
ギアの手がさらにスカートの中に入ってきて、私の下着の上からさする。
息が荒くなる。頭がぼーっとしてきた。
ギア指が私の一番敏感な部分を何度も優しく撫で上げる。
「う…っ……やあっ…それ以上はだ、だめ」
「何が駄目なんだ?もう濡れてきてるよパステル。ほら」
ギアの手を払いのけようとしたけど力が入らない。
秘部にそって指をさらに動かしてくる。
「…くぅ、…あ…あん……んっ…うう…」
「気持ちいいかい?もっと良くしてあげるよ」
「……え…?」
次の瞬間、ギアの指がするりと下着横から中に入ってきて直接触れた。
「ひっ…や、やだ…あん……やめて……はあ……嫌…」
「本当に辞めて欲しいなら本気で抵抗するんだな」
くちゅ、くちゅ、くちゅ
いやらしい音が他のお客にも聞こえてしまうんじゃないかって思ったけど、幸いにぎやかな居酒屋で、店の端っこの壁側に私が座っているからか、誰もこんなことになってるなんて気づいてないみたい。
もう私の理性はどこかに消えていた。ギアに触れられている部分が熱い。何度も何度も指が這う。
大事なところをまさぐられて私は感じてしまっていた。
「もっと乱れた君の顔が見たいな、パステル」
「きゃあっ…んふう……」
指が…私の中に差し入れられた。
ぐちゅ
こんなになってしまうなんて…私、一体どうしちゃったの?もう何も考えられそうになかった。
ぐちゅ、ぐちゅ、ぐちゅ
指が激しく出し入れされてさらに快感が襲ってきた。
「んっんっ…う……はあっ……あ、あ、あ、あ、あっ…」
快感の波に溺れて達しそうになったところでギアの指の動きが止まった。
「まだいかせてあげないよ」
意地悪そうに私の耳にささやいて、私の耳を舐めてきた。
「ひゃっ…ふ…あ」
くすぐったいような気持ちいいような感触。私の耳たぶを甘噛みして、ギアの熱い息が私の耳にかかる。
「これ以上はここじゃまずいな」
「ギ、ギア?ちょ、ちょっと…」
いきなりぐいっと私の手を引っ張って店のトイレがあるほうへと連れて行かれた。
「おいでパステル」
トイレの個室に押し込まれた。そして、後ろから私のセーターを捲り上げ、私のブラジャーをずらすと私の胸を
少し乱暴に揉みしだいた。
「ここも硬くなってる」
「あんっ…」
くりっと私の胸の先端を摘み上げられて思わず声が漏れる。次の瞬間、無理やりギアに顔を横に向けさせられ
、唇を奪われた。
「んん〜っ!!ん…う…」
ギアの舌が貪るように私の口の中を蠢く。ギアの手がスカートの中に入り、先ほどからうずいていた私の
敏感な部分を愛撫する。
指の動きがさっきとは比べ物にならないほど激しい。
口を塞がれてなかったらかなり大きな声が出てしまっていたかもしれない。
私の中に容赦なく指を差し入れては私の敏感な部分をこすりあげる。
あまりの気持ちよさにおかしくなりそうだった。
「んっ…んうう……はあ、はあ、はあ」
やっと長い口付けから解放されて、少し酸欠状態になったのかくらくらして力が入らない。
ギアは私をトイレのタンクの部分に手をつかせておしりを突き出すような格好をとらせると、私のスカートを
めくりあげ、下着を膝までおろしてしまった。
「やだあ…恥ずかしいよ……あ、あん…やっ…んっ……」
「そろそろここに……俺のが欲しいだろう?」
「欲しくなんか……ない…もう離して……あんっ…やああっ…あ…あっ」
「そんな顔してやめろと言われても説得力がないな。かえってそそられる」
ぐちゅ、ぐちゅ
卑猥な音がまた聞こえ始める。私のあそこは今までにないくらい濡れていて欲しくないなんて言っても説得力
は全くなかった。口では強がって辞めて欲しいって言っても、体は求めているのがわかった。
「や、やだ……うっ、やめてっ…あんっ…」
もう片方のギアの手がいつの間にか胸も弄んでいた。
「我慢しなくていい。パステル」
「ギ、ギア、だめっ…だめだめっ…あっ…っ!」
いきなりギアのそれに後ろから貫かれ、今までと比べ物にならない快感が襲った。
「きゃあ…あ…ああ…ギア…」
ギアはがっちりとわたしの腰を掴んでいて、入れただけで動かそうとはしなかった。
私の中の本能が、もっと刺激が欲しくて腰をくねらせる。
「うう……ギア…ギア……私…」
「動かして欲しいか?」
ギアの顔は見えないけれど意地悪な笑みを浮かべてるような気がした。
「んっ…だめ…変になっちゃうよ…」
「乱れればいい。しかしあまり大きな声を出すと外に聞こえるぞ」
そう言ってギアがゆっくりと動かしてきた。
ぎりぎりまで引き抜かれ奥までずっ、と差し入れられ腰を打ち付けてくる。
ずっ、ずっ、ずっ
「んっ、んっ、ああ…あん…あっ…あんっ…」
「声を出すと聞こえる」
ギアの手で口を塞がれる。
「むぐっ…んんっ…ん、ん、んっ〜〜」
ずちゅ、ずちゅ、ずちゅ
だんだんと動きが速く激しくなるにつれ意識が朦朧としてきた。
私の口を塞いでいた方の手も腰に回され、ぐっ、ぐっとさらに腰をうちつけられる。
「あ、あん…あぅ…う……あっ…あっ、あっ、あ、あ、んっ、ん、ギアっ…わ、私…もう……」
「いきそうなのか?…くっ…ほら、早く逝け」
ずちゅ、ずん、ずちゅ
「ああっ…あ、あ、あん……だめ…だめ…やあっ……ああっ!」
びくん、びくん
頭の中が真っ白になって達してしまった。
がくん、と、崩れ落ちそうになるところをギアに支えられた。
「はあ…はあ……きゃっ!」
「まだだよ」
ぐいっと、抜けかけたそれをまた奥に突き入れられる。
「あぅ…うっ…うう……」
ずん、ずん、ずちゅ、ずちゅ
激しい動きが再開された。どろどろと溶け合って二つの体が一つになる感覚。もう何も考えられず、
再び快感の波が押し寄せてきた私は、いつのまにか自ら動きに合わせて腰を振ってしまっていた。
「…くっ……俺ももう限界だ…パステル」
いったばかりなのに私もまた達しそうになっていて限界が近かった。
「あん…あっ…ギア…っ」
「いくぞ」
ギアにぐっと腰を押さえつけられて私の中に暖かいものが放たれた感触がしたような気がした。
そして、今度は二人同時に果てた。
店を出た後、ギアに「俺と付き合う気はないか」と口説かれた。
順番は逆になっちゃったけど、ギアと付き合ってみるのもいいかもしれない。
トラップとちゃんと別れたら連絡することを告げて、私たちは別れた。
トラップを嫌いになったわけじゃないけれど、今はギアのこともっと知りたい。
「うーん…でもトラップにはこんなこと言えないし、なんて言えばいいんだろ」
独り言をつぶやきながら、トラップとのけじめをつけるためにあれこれなんと言おうか考えながらトラップの
元へと私は向かった。
投下完了です。微妙にずれてしまって読みにくい…(;´Д`)
やっぱり書くのって大変ですね。
最近は神々が来なくて寂しいです。
エロいなぁ〜
でも(・∀・)イイ!
エロ描写が達者で羨ましいでつ。乙!
386 :
名無しさん@ピンキー:04/01/09 12:37 ID:rQEl4FGV
さいこうだあ(≧▽≦)
ギアとの再会書いた者です。
反応があるとは嬉しいです。
エロエロ大好きなのですがエロくならなかったなーと思っていたので、ちゃんとエロになって
ましたかね…?
これの続きも楽しくなってきたので書いてます。トラパスです。
続きを書くと言ったきり来なくなる …なんてことになりそうだな サンマルナナ
続きを書くと言ったきり来なくなる
…なんてことになりそうだな サンマルナナ
続きを書くと言ったきり来なくなる
…なんてことになりそうだな サンマルナナ
391 :
名無しさん@ピンキー:04/01/11 11:45 ID:I7ObK3QV
うちは、パステルとトラップのラブラブなお話が読みたいです(≧ω≦)
寝取られや行きずりのほうがいいなぁ
他の男に溺れていくパステルをどうにもできないトラップ
そんなのが読みたい
ギアとの再会の続きで
別れ話もつれる
↓
トラップ無理やりエチー
な話が読みたい。読みたい。
ギアとの再会の続きやっと書けました。
内容はトラパス ちょっとレイープぽいので>393さんの希望に近いかも。
原作の設定無視してます…二人とも一人暮らししてるみたいです。
9まであります。
>392さん
その内容ハァハァしますね。そういう設定大好きです。
>391さん
ラブラブどころか別れ話ですみません。
「今日こそトラップに会って話をつけなくちゃね」
私はふうっとため息をつきながら小さく呟いてトラップの元へと急いだ。
トラップと私は、一応、まだ付き合っている状態にある。
なんで「一応」とか「まだ」っていう言葉が付くのかって言うと、別れるのか、それともトラップを許してこのまま付き合っていくのか決めかねている冷却期間にあるからなんだ。
トラップが他の女と浮気をしていたこと、それを許して続けていくことなんて私にはできそうにない。でもトラップのことがまだ好き。
そんな、私の心が揺れていた時に再会したのがギア・リンゼイ。私にプロポーズしてくれたこともある人。強くて、背も高くて格好良くて、やさしくて。
おまけにまだ私のことが好きだって言ってくれた。
傷心していた私はぐらっとギアに心が傾いてしまって――
……その……酔った勢い……ってやつ?つまり、……ギアと…しちゃったんだよね。
これってもしかして私も浮気したことになるのかな!?ってそんなことよりっ!!公共の場所であんなに乱れちゃって、今さらながらすごく恥ずかしくなってきた!
お酒を飲むときは今度から気をつけようっと…。
ギアと別れた後、トラップの所に行って話をつけようと思ったんだけど、自分が思っていたよりお酒が回っていたみたいでその後の記憶が全くない。
きれいさっぱり抜け落ちている。うーん、どうやって帰ったんだろう?
目が覚めて、気が付いたら朝になっていた。
きちんとパジャマに着替えていて、自分の部屋のベッドに横になっていた私。
ずきんと膝が痛くて見てみると怪我をしていた。転んだみたいなんだけど、どこでいつ転んだのかももちろん覚えてない。
しかもご丁寧に手当てまでしてある。我ながら意識もないのに自分で怪我の手当てまでやってのけるなんてすごいかも。
そんなわけで、今日こそはと身支度を整えるとトラップの所へと向かった。
やや重い足取りでようやくトラップの部屋の前まで来た私は、大きく息を吸い込むとドアをノックした。
コンコン。
がちゃ。
ドアが開いたそこには、いつもよりちょっと元気が無さそうなトラップがいた。
「よ、パステル…まあ、ここじゃあ話もできねえからあがれよ」
「すぐ済むからここでいい」
トラップの申し出断ったのにはもちろん理由がある。
部屋に上がったりなんかしたらトラップに上手く言いくるめられて、せっかく別れる決心したのにずるずると付き合うことになっちゃいそうだもんね。ここでトラップのペースに巻き込まれるわけにはいかない。
「おめえは…その……やっぱり、今日は俺と別れるために来たのかよ?」
「もう…トラップのこと、前みたいに信じることができないの。無理だよ。それだけだから!もう会うのはやめにしよう?じゃあ、ね……」
「待てよ、パステル!」
「きゃっ」
踵を返して帰ろうとした私の腕を、トラップがぐいっと掴んで引き止めた。トラップの力が強くて振り払えない。引っ張られたかと思った瞬間、私はトラップに抱きしめられる格好になっていた。
「は、離して!」
「……っ…離さねえ!!俺はおめえと別れたくねえ……本当に馬鹿なことをしちまったって今じゃあ反省してる。おめえの事こんなに傷つけときながら、やり直したいってのは虫のいい話だってこともわかってる。けどよ、俺はおめえがいないと駄目みてえなんだ」
「今さらそんなこと!それに――もう、決めたことだから」
ぎゅっと私を抱きしめて離さない腕に、さらに力が込められる。ちょっと苦しい。
トラップの顔を見上げると私にすがるような目でじっと見つめ返して視線を反らそうとしない。
そ、そんな目で見られたら何もいえなくなっちゃうじゃない!だから伝えることだけ伝えてすぐ帰るつもりだったのに――っ!!
トラップは端整な顔立ちですごく格好いい。女の子にもてるのもわかる。スタイルもいいし、おもしろいし、器用だからその――あちらの方もかなり上手いし。…ってわたしもそんなに経験があるわけじゃないけれど。
人を寄せ付ける魅力もあるし、憎めないんだよね。
トラップが浮気したことはもちろん許せないけど、それでも私が嫌いになれないのはそういうところがあるからだと思う。
「なあ、どうしたらおめえは俺を許してくれるんだよ……パステル……何でもしてやるから言ってくれ」
「だから無理だってば…」
いつもは憎まれ口ばかりを叩いてくるトラップが、弱々しく許しを請うもんだから冷たくするのは可哀想になってきてしまった。
…って危ない危ない!ここで同情しちゃったら私の負けだわ!
それに、これは私を引き止める彼なりの作戦に違いないから。
騙されないようにしなくちゃ。
トラップがどうしたら納得してくれるのか色々と考えをめぐらせていると、いきなりがばっと土下座をしてきた。
「ちょ、ちょ、ちょっと、トラップ!?」
あまりの突然の出来事にびっくりして声がうわずってしまった。
「本当にすまねえ……許してくれ……もうぜってえあんな事はしねえって誓う。だから」
「土下座なんてされても私は…」
「――そうだよな、おめえを傷つけちまったしな……ここまでしても許してくれねえんじゃ、いいかげん、俺もおめえのこと諦めるしかねえよな。見捨てられて当然だよな…」
トラップががっくりと肩を落として寂しそうにため息をついた。
心なしか目が潤んでいるように見えるのは気のせいだよね?
まさか土下座までしてくるなんて思ってなかった。同情させる作戦かと思っていたのに本気みたい。
それに、これじゃあなんだか私が悪いみたいじゃない!?うう……どうしたらいいの!?
答えは出ていたはずなのに、ここに来てまた、私の中に迷いが生じた。
ギアと付き合うって決めてここに来たのに決心が揺らぐ。
「あんな女に騙された俺が…馬鹿だったんだよな……けどよ、俺が好きなのはおめえだけだ。パステル、それだけはわかってほしい」
「トラップ…」
それだけ言うとトラップはようやくゆっくりと立ち上がり玄関のドアを開けた。
でも、確かにそうよね。良く考えてみたらトラップも被害者なのかもしれない。
だってあの女が色目を使って誘惑しなければトラップだって浮気なんてしなかったのに。
あの女さえトラップに言い寄らなければ私もトラップもこんな風に別れることなんてなくて……ずっと一緒にいられたかもしれないのに。
トラップと過ごした楽しかった思い出が、まるで昨日のことのように思い出されて、トラップへの好きって言う気持ちが再び私の胸に込み上げてくるのがわかった。
この時の私は完全にギアのことを忘れていて、トラップの方への思いが強くなっていた。
――浮気は一人では成立しないという、重要なことにも気づかないくらいに。
「じゃあな。パステル、おめえが俺のこと忘れても、嫌いになってもそれは仕方ねえ。でもよ、俺はおめえの事は一生忘れねえからな。二人で撮った写真くれぇは俺が持っていてもいいよな?」
「う、うん…」
思わず返事をしてしまう私。写真は私が捨てるから全部返してなんてとてもじゃないけど言えない雰囲気。
正直、ここまでトラップが私のことを思ってくれるのというのは悪い気がしない。
いや、寧ろ、不覚にも嬉しく思ってしまった。
じゃあな、と後ろを向いて手を軽く上げてトラップが部屋に戻ろうとする。
もうトラップとは会えない、って思った途端に寂しくなってきた。
「トラップ!」
呼び止めた私の声に、トラップはぴくっとわずかに反応したけれど、振り返らずにそのままドアを閉めようとした。
「ねえ、やっぱり、お茶…一杯だけ飲んでいってもいいかな?」
別れるっていう考えは変わってないんだけれど、トラップに同情してしまったというか、トラップの事が好きという気持ちはまだ残っている。もう少しだけ一緒にいたいって思ってしまった。
これが本当に最後だから。
ちょっとくらいならいいよね?
あがれよ、って言って振り向いたトラップの顔は嬉しいのを隠すような、むっつりした顔で、可愛かった。
「散らかってるけど適当に座れよ」
何度も来た事がある部屋だけど今日は落ち着かない。
もう恋人同士じゃないんだよね。それなのに部屋に上がるのはやっぱりまずかったかも。
ふっと彼のベッドの枕もとの方を見ると写真立てに、私たちの写真が飾ってあった。
この写真はお正月にみんなで初詣でに行った時の写真だ。腕を組んで楽しそうに写真の中の私たちは幸せそうだった。
「ほら、二人きりで写真を撮ってやるからそこに並べよ」ってクレイが言ってくれて写真を撮ってくれたんだ。
「茶、持ってきてやったぞ」
振り返るとトラップが湯飲みをテーブルの上に置いて私のほうへやってきた。
「あ、ありがと」
「これ、良く撮れてんだろ?おめえも写真じゃあ、ちっとは綺麗なのにな」
「な、何よそれー!!」
トラップがいつものように私をからかってきた。楽しかった頃の事がまた思い出されて切なくなる。
「冗談だっつーの。おめえは実物の方がいい」
「んっ、んん〜〜〜〜〜っ」
いきなり肩を抱き寄せられたかと思うとトラップにキスの不意打ちをくらってしまった。どんっと押してトラップを突き放す。トラップの様子がさっきと違うみたい。
もしかして私、かなり危ない状況なんじゃ…。
「…っ…やっ…何するのよっ」
「こういう事…されたくねえなら、何で俺の部屋に入ってきたんだよ。おめえだってこうなる事くらいわかってんだろ?」
「そんなつもりじゃない!もうトラップとはこういう事したいなんて思ってないんだから!離して
」
「うるせえよ。いつもみたいに気持ち良くしてやるからよ。ちっと大人しくしとけよ」
「きゃあ!」
ベッドの上に押し倒されて、手首を掴まれベッドに押し付けられ、完全に自由を奪われた。そして嫌がる私の唇を無理やり奪う。
必至に逃れようと頭を左右に振って抵抗するけど、男の力にかなうわけもなかった。
「んん…んっ…む…んんっ……」
トラップの舌が私の口の中を蹂躙する。舌が這いまわり力が抜けそうになってしまう。
「んっ…やだっ…」
「俺に力で勝てるわけねーだろ。大人しくしとけって」
「う……あ、……何するのよ!ひゃっ」
やっと唇を解放してくれたと思ったら、今度は首筋に沿ってトラップの舌が這い回る。背筋がぞくっとするのがわかった。
さっきまで(´・ω・`)ショボーンとして可愛かったトラップとはまるで別人。なんとか逃げようと身をよじってみたりしたけどトラップの下からは抜け出せそうにはなかった。
ぷちっ。
ブラのホックが外されてトラップの手が私の服の中に差し入れられ私の胸を触ってきた。
「嫌だって言ってるでしょっ!やめて、と、トラップ…ちょ、ちょ、ちょっと…何処触ってるのよ!きゃ…やだやだっ……やっ」
「嫌とか言いながら、おめえだってだんだんその気になってきたんじゃねえの?じゃなきゃあ、なんでここがこんなに硬くなってんだ?」
「や…んっ……触らないで!!」
「感じてきちゃったのかな〜?パステルちゃん?」
くっと笑いながら私の胸の先端を摘み上げ、もう片方の胸に吸い付いてきた。胸の突起を舌で転がすように舐められて私の息が荒くなる。声を出しそうになるのを必至でこらえた。
「うっ…そ、そんなわけないでしょ。トラップみたいな下手なやり方で感じるわけないじゃない」
「そうかよ。そんならおめえ、喘ぎ声出すんじゃねえぞ?我慢できたらやめてやるよ」
「そ、そんな……うっ…」
胸を弄ばれて感じてきてしまった私はすでに濡れ始めてしまっていた。
トラップの手が次第に下の方へと伸びてくる。スカートをめくりあげたと思ったら、私の足の間に強引に体を滑り込ませる。
そして下着の上から割れ目に沿ってつつっと指でなぞってきた。
「…っ……くっ…はぁ……」
「もうぐちょぐちょになってんじゃん。ほら」
「やぁ……うっ」
下着越しにぐっと指を突き立てられる。私の一番敏感な突起物のあたりを指でこすられる。
それでもなんとか声を出さないようにこらえていた。
いつの間にか下着を脱がされて、直接指が触れた。
くちゅ
指が私の敏感な突起物のある部分をこするように何度も何度も触ってくる。その快感にぎゅっと唇を噛み締めて必至になって耐えていた。
くちゅ、くちゅ
「…はぁ、はぁ、うっ……う…んっ…」
「濡れまくってんなあ。おめえ感じてんだろ?声出せよ。楽にしてやるから」
「か、感じてるわけ…ない…でしょ…くぅ……ふ……や、やだ!だめ…だめぇ…」
トラップの顔が私のあそこに近づいたかと思うと、私の敏感な部分を舐めてきた。
ぴちゃ、ぴちゃ
吸われたり、舐められたり絶妙な舌使いで私を攻める。快感で頭がくらくらしてもう何も考えられない。それでもここで声を出すわけにはいかない。
声を出したら私の負けだから。
「うう……はぁ…い、いいかげん諦めたら?…んっ…声…出さなかったらやめてくれるって…言ったじゃない……う……」
「おめえ、そろそろ辛くなってきたんじゃねえの?これならどうだ?」
「……っ……くっ…う……やめて!!やめて…うっ…やだぁ!入れないで!動かさないで……んっ!…う…う…やぁ…」
ぐちゅ、ぐちゅ
トラップの指が私の中に入ってきて容赦なくかきまわされる。もう限界だった。声が漏れそうになって自分の手で自分の口を塞いだ。
「…ん…ん、ん、…う…うう…」
「おめえ、それは反則じゃねえ?」
「きゃあ、あ、…あんっ…はあ…あっ、あっ、あん…んっ…ああっ…」
「俺の勝ちだな」
口を塞いでいた手をひきはがされて、とうとう声が出てしまった。
トラップの硬くなったものが私に押し付けられる。
「や、やだっ…はなして!!」
「こら、暴れるんじゃねえよ」
「いやあっ!!」
じたばたと足をばたつかせ最後の抵抗を試みたけれど力ではかなわない。
ぐ、ぐぐっとトラップの熱くなったものが入り口にあてがわれ少しづつ押し入れられる。
「うっ……うう…くっ……やだっ、あ、あ、あ……抜いてぇ……う…はあ…あ…」
「く…そんなに締め付けんなよ…ほら奥まで入ったぜ。ここ触ってみろよ」
トラップが私の手を掴み繋がった部分を無理やり触らせる。
恥ずかしさのあまり私は顔をそむけた。こんなことになるなんて、家に上がらなければ良かった…。そんな事を考えたけど、もう遅かった。
「お願いだから、やめて…んっ…あ…」
「気持ちよくしてやるつってんだろ…ほら」
「や…はぁ…あ、ああっ、……っ…だめぇ…」
ず、ずちゅ、ずちゅ
ゆっくりと腰を動かされ、次第に動きが速くなり激しく腰を打ち付けられる。
トラップに犯されているのに体は求めて感じてしまう。
「おめえのその顔たまんねえ…もっと感じさせてやるよ」
「…う…やだあ…あ、」
くるっと向きを変えられてうつ伏せにされた。そして、腰を持ち上げられて後ろから一気に貫かれた。
「きゃあ…あ…んっ……ふ……やあああああっ!」
「おめえは後ろからの方が好きだろ?そろそろ俺も限界だからなあ…おめえだって逝きたいだろ?逝かせてやるよ」
ぐちゅ、ぐちゅ
擦れ合う音が激しくなって限界が近づく。
私は自分を支える事ができなくなって、お尻だけトラップの方に突き出すような体制になってしまっていた。
ぐっ、ぐっと奥まで押し込まれるようにさらに激しく打ち付けられて。
頭の中が真っ白になる。
「やあっ…あ、だめ、だめぇ!!うっ…ああっ……はあ…はあ…」
「…く…おめえ、逝けたみてえだな、俺も…」
そして私の中でトラップが果てた。
「こんなの…ひどいよ…」
「おめえだって感じてたじゃねえか、パステル。俺はおめえともう一度やり直してえ」
「私は…もう、二度と会いたくない」
私は服を整えると急いでトラップの部屋を後にした。
男の人の部屋にその気もないのに上がりこむなんて、私も軽率だったけど、トラップにいいようにされて感じてしまった自分が悔しかった。
そして、別れるためにトラップに会いに行ったのにあんなことになってしまって、ギアの気持ちを裏切ってしまったような罪悪感にかられた。
早く家に帰ってシャワーを浴びたい。
汚れてしまった自分を全て洗い流して綺麗にしたい。
こんな自分を誰にも見られたくなくて足早に家へと急いだ。
404 :
投下完了:04/01/12 09:40 ID:U5LY8MEh
投下完了です。
細かい心理描写ができないのでセリフが多いです。
あまりエロくならなかった…
土下座するところの元ネタは、自分が土下座されたことがあったので使ってみました。
酔った状態で一回トラップのトコにいってたのかなぁ?
>怪我の手当て
肉欲に溺れるパステルきぼん
406 :
名無しさん@ピンキー:04/01/12 23:04 ID:JQujTw2U
普通に、ラブラブな日常の、パステル☆トラップの話が
読みたいです(≧▽≦)
>>392,405
寝取られ、行きずりでパステルが他の男に溺れるのにどうしようもできないトラップ
及び肉欲に溺れるパステル、から浮かんだ話投下します。
かなーり長いですが……
>>406 すいません、かなりかけ離れた話です。またストーリーが浮かんだときにでも<ラブらぶな日常
注意
3Pじゃありません(w
わたしは……子供じゃない。
子供だったら、こんなこと……言えるわけ、ない。できるわけ、ないでしょう?
「パステル……」
夜中に突然訪ねてきたわたしを見て、ギアは、驚いたように目を見開いていた。
ギア・リンゼイ。以前、キスキン王国のごたごたに巻き込まれたとき、ずっとわたし達を助けてくれた凄腕のファイター。
わたしのことを好きだって言ってくれて、そしてプロポーズまでしてくれた……文句のつけようもない、素敵な人。
「ギア……お願いが、あるの」
「パステル、どうしたんだ?」
つぶやくわたしの肩を抱き寄せて、ギアはとても心配そうな目を向けてきた。
「こんな時間に、一体何があったんだ?」
ギアは、優しい。
見た目はとても冷たそうに見えるかもしれないけれど。彼はいつだって優しかった。
わたしは、どうしてあのとき彼についていかなかったんだろう。
今、ここでこんなことを言い出すくらいなら……どうしてあのとき、プロポーズを断ってしまったんだろう?
「お願い、ギア」
「パステル?」
ぎゅっ、とギアの胸元を握り締める。
そんなわたしを、ギアがどう取ったのかはわからないけれど。彼が戸惑ったのはほんの一瞬のことで、すぐに優しく背中を撫でてくれた。
安心できる。ギアなら……安心できるから。
だから……
「わたしを抱いて」
わたしの言葉に、ギアの身体が強張った。
顔をあげれば、信じられない、という視線が突き刺さる。
その視線をまっすぐに受け止めて、わたしはもう一度言った。聞き返されないうちに。「本気か?」って言われないうちに。
「わたしを抱いて。わたしを女にして……ギア」
もう一度繰り返すと。
背中を撫でてくれていたギアの手に、力がこもった。
ギアがシルバーリーブにやってきたのは、そろそろ冬も本番に差し掛かる、っていう頃だった。
「久しぶりだな」
「ギア!?」
突然みすず旅館に現れたギアは、以前とちっとも変わっていなかった。
わたし達はその頃、冬はクエストに出ることもできないから、とそれぞれシルバーリーブでバイトをして日々を過ごしていたんだけど。
たまたまその日は全員の休みが重なっていて。こんな寒い日は外に出る気もしない、と宿の中で好きなことをして過ごしていたときだった。
そんなわたし達を見て、ギアは「変わらないな」って優しい笑みを浮かべてくれて、まあ久しぶりに会えたんだから、とクレイが彼を部屋の中に招きいれたんだけど。
ギアの登場に、あからさまに不機嫌な顔をした人が約一名。
パーティー1の現実主義者にして、以前からギアがわたしに優しくしてくれるたび、何かと嫌味や文句をぶつけていた人。
赤毛の盗賊……トラップ。
トラップは、ギアが部屋の中に入ってきたのを見て、一瞬驚いたような顔をしたけれど。
わたしが「ギアだよ!」って言ったら、すぐに「けっ」と言ってそっぽを向いてしまった。
……どうしてだろう。どうして、トラップはギアのことを、こんなに嫌っているんだろう?
そりゃあ出会いが出会いだから、あまりいい感情を抱いてないのは、わからなくもないんだけど……でも、その後はずっとわたし達を助けてくれたんだし。そこまで毛嫌いしなくても、いいと思うんだけど……
そんな彼の様子を見ても、ギアは怒るでもなく、ただ「本当に変わってないな」ってつぶやいただけだったけど。
まあせっかく来たんだから、ということで。その日は夕食を一緒にとることにしたんだ。
そこで聞いたことは、ギアは、ちょっと前に大きな仕事を片付けたばかりで。懐にも余裕があるし、最近休む暇も無かったから、一緒にパーティーを組んでいるダンシングシミターとは別行動を取って、シルバーリーブでしばらく休みを取る予定だとか。
「じゃあ、しばらくは一緒にいれるんだね!」
わたしがそう言うと、ギアは「ああ」とすっごく素敵な笑顔で頷いてくれた。
はあ、相変わらず素敵だなあ……かっこいいし、腕も立つし。……なのに、ギアはどうして、わたしを選んでくれたんだろう?
その顔を見ていると、ふとそんな疑問が浮かぶ。
以前のクエストの最中、わたしはみんなと離れ離れの状態で誕生日を迎えた。
そのとき、ギアはわたしにプレゼントと一緒に素敵なプロポーズをしてくれたんだけど……
まあ、結果はこの通り。わたしは冒険者であることを選んで、それは断ってしまったんだけど。
今思い返しても不思議になる。どうして、ギアはわたしを選んでくれたんだろう?
あの頃から大分経ってるし。もうギアはそんなこと忘れてるかもしれないけど……機会があったら、聞いてみようかな?
ギアの顔を眺めながらそんなことを考えていると。
ふと、視線を感じた。
振り向くと、トラップが、すっごく冷たい目でわたしを睨んでいるところだった。
どうしてトラップがそんな目でわたしを見るのかわからない。彼がどうしてそこまでギアを嫌うのか、全然わからない。
だけど確かなことは、ギアがしばらくシルバーリーブにいると聞いて、トラップの顔はますます不機嫌そうになり……そして、わたしの顔を見なくなったということ。
ギアが泊まっているのは、みすず旅館よりもう少し高級な宿だけど、そんなに離れているわけじゃないから、と。しばらくの間、食事とかは一緒に猪鹿亭でとることが多くなった。
そんなことを続けているうち、いつしか、トラップはわたし達と行動を共にしなくなった。
ぷいっと一人で出かけては、夜遅くに帰ってきて。いくら起こそうとしても朝起きてこないものだから、と、彼だけ別々に食事をとることが多くなって……
「ねえ、クレイ。トラップ、どうしたんだろうね?」
「さあ……」
一緒に部屋で寝ているクレイなら、何か聞いているかもしれない、と思ったけれど。クレイも知らないみたいだった。
ただ、キットンやギアは、「トラップもねえ……まだまだガキと言いますか」「確かにな」なんて会話をしていたあたり、薄々理由に気づいてるみたいなんだけど……
うーっ。本当に……どうしたのかなあ。それに……
どうして、わたしと口をきいてくれないの……?
いくら行動を別にするようになった、とは言っても。同じ宿に泊まっているんだから。顔を合わせる機会は何度となくある。
だけど、そんなとき、トラップはいつも冷たい目でわたしを見て、話しかけても返事をしてくれない。
それはわたしに対してだけで、他の人とは普通に話しているのに。
どうして……わたし、何かトラップを怒らせるようなこと、した……?
いくら考えても理由がわからない。こんな風に気まずくなったのは初めてじゃないけど、あのときは……わたしが冒険者のくせに甘えていたからだ、って、理由がはっきりしてた。
でも、今回は本当にわからない。わたしは別に彼に何を言ったわけでも、何を言われたわけでもない。
それなのに、どうしてこんな態度を取られなきゃいけないの……?
クレイに相談してみても、「理由が思い当たらないんだろ? だったら気にすることないんじゃないかなあ……」って頼りない返事がかえってくるばかりだし。
理由を察していそうなキットンに聞いてみたら、「……わからない、っていうのが理由だと思います」なんてますますわけがわからなくなるような返事がかえってきたし。
はあ。わたし……どうすればいいのかなあ……
それに……
トラップが口をきいてくれない。それが、どうしてこんなに……寂しいんだろう……?
そんなときだった。その光景を見てしまったのは……
それは、ギアがシルバーリーブに来てから三日目のこと。
その日、わたしは書き上げた原稿を印刷屋さんに持っていく途中だった。
他のみんなも、それぞれバイトだとか用事だ、とかで出かけていて、わたし一人。
まあね。住み慣れたシルバーリーブの通いなれた道だし。いくら何でも迷子になることはないし、というわけで。
で、わたしは無事に原稿を渡して、いくばくかの原稿料をもらうことができてすっごく機嫌が良かったんだけど。
何気なく見てしまった光景。それを見て、理解して、その楽しい気分が、一気に冷めていくのがわかった。
……トラップ……?
人通りの少ない、寂しい道。
その道からちょっと外れたところの街路樹の陰に立っているのは、遠目にもすごく目立つ赤毛頭。
トラップ……だよね。あんな派手な頭してるの、この村じゃ彼くらいしかいないし……オレンジのジャケットも緑のズボンも、見覚えがあるし。
だけど……
あの子は……一体、誰?
道から外れた、街路樹の陰で。
トラップは、わたしの知らない女の子と……抱き合っていた。
見覚えがあるような気もするけど、名前までは知らない女の子。ここからじゃ顔はよくわからないけど、スタイルが抜群によくてストレートの長い金髪が、きっと美人に違いない、って思わせるような、そんな女の子。
そんな女の子とトラップが、抱き合っていた。寒さを凌ぐために、とかそんな理由じゃないことは一目でわかる。女の子の甘い囁き声と、トラップの嬉しそうな表情……
…………
早く離れよう、と思った。
別にトラップが誰とどうしていようと……わたしには、関係無い。
彼に恋人ができたって、それは全然不思議なことじゃない……何しろシルバーリーブの中には、「トラップ親衛隊」みたいなものまで出現しているくらいだし。
その中の一人と付き合うことにした……それは、トラップのナンパ好きを考えれば、ごくごく自然なことで……
いくら自分にそう言い聞かせても。わたしは、その場を動くことができなかった。
胸に突き刺さるような痛み。鼻の奥がつんとなるような……熱い感覚。
な……に……これは……
わたし……もしかして、ショックを受けてる?
トラップが、他の女の子と付き合うことになって……ショック、受けてる……?
そんなわたしの目の前で。見られていることに、気づいているのか、いないのか。
トラップの唇が、女の子の頬に、寄せられた。
見たこともないような、優しい表情で……
どうやって宿に戻ったのかもよく覚えていなかった。
わたしの顔を見て、たまたまバイトから帰ってきたクレイが、「パステル、どうしたんだ!?」と驚いたような声をあげたけれど。
わたしは、それに答えることもできなかった。
……キス、だよね。
ほっぺただったけど……キス、してたよね? トラップ……
何、で……
自分でもおかしなこと考えているのはわかっていた。
何でも何も。付き合っているんだったら……それくらいは、ごくごく当然のことで。
最近彼がわたし達と行動を共にしなくなったのは……彼女ができたから。夜、帰りが遅かったのは……彼女と……
痛みと同時に、悔しさがこみあげてきた。どうして悔しいなんて思うのか、それはわからないけれど。
夜遅くに彼女と会う。そして何をしているのか……それがわからないほど、わたしだって……子供じゃない。
だから、その日。
案の定トラップが帰ってこないのを見て、先に寝てしまったルーミィを起こさないように、夜中に部屋を抜け出したのは……トラップに確かめたかったから。
確かめて、そして事実だ、とわかったら、そのときは……
……ちょっと注意するだけなんだから。同じパーティーを組んでいる仲間なんだし。一人だけ起きてこないとか、夜遅くまで帰ってこないとか……そんなことされたら、クエストに出るときとか、困るじゃない。
それを、言いたいだけ……それだけ、なんだから……
寒さに身震いしながら、一階に下りる。
いつものパターンなら、多分、もうすぐ……
ガチャンッ
わたしがちょうど玄関まで辿り付いたとき。
ぴったりのタイミングで、外からドアが開いた。
そこに立っていたのは、寒さのせいか……ほんの少し青白い顔をした、トラップ。
「……おかえり」
「パステルっ!?」
わたしの顔を見て、トラップはすごく驚いたみたいだった。
……そうだよね。いつもなら、とっくに寝てる時間だもん。そりゃあ、驚くよね……
「楽しかった?」
「……はあ?」
そうつぶやくと、トラップはしばらくわけがわからない、という顔をしていたけれど。
勘の鋭い彼のこと。わたしが何を言いたいのか、すぐにわかったらしい。
「あんだよ。おめえ、もしかして知ってんの?」
「……彼女、できたんでしょ? おめでとう」
そう言うと、トラップはしばらくの間、じっとわたしの顔を見つめていたけれど。
やがて、はっきりと頷いた。
「ああ。知ってんのなら話が早えや。まあなー俺っていい男だしな。何なら紹介してやろうか。おめえと違ってな、美人だしスタイルもいいし……本当にいい女だぜ?」
「…………」
どうしていちいちわたしと比べるのよ、とわめきたくなった。
わざと? そう言われて……わたしが、自分でも意外なくらい傷ついていることに、あなたは気づいているの……?
「よ、良かったじゃない」
「ああ……んで? おめえはわざわざ祝辞を述べるためにこんな時間まで待ってたのかよ?」
「ち、違うわよっ!」
言われて思い出す。本来の目的を。
そうだそうだ。わたしは……ちょっと注意をしたかっただけなんだから。
傷つくために、待ってたわけじゃない……
「トラップ、彼女ができて嬉しいのはわかるけどっ……わたし達、同じパーティーを組んでる仲間でしょ?」
「…………」
「い、一緒に行動してくれないと……困るじゃないの。朝だってちっとも起きてこないしっ。ご飯だって……別々に会計するの、お財布管理してる身としては、大変だしっ。も、もうちょっと……」
言葉がうまく繋がらなかった。
言いたいことはいっぱいあって、それは言っても当然の文句のはずなのに。
いざトラップの顔を見ていたら。昼間……彼が見知らぬ女の子にキスをしていた光景が思い出されて。
胸の痛みがどんどん強くなって、言葉が途切れていくのが、自分でもわかった。
「だ、だからっ……」
「……んだよ」
そんなわたしの様子を見て、彼がどう思ったのかはわからない。
ただ、いつもと全く変わらない、とてもとても軽薄な笑みを浮かべて……そして、わたしの肩をつかんだ。
「んだよ。まさか、たあ思ったけどな……おめえ、妬いてんの?」
「…………っ!!」
言われて、ボンッ、と頭に血がのぼる。
妬いてる。何を? ……やきもち?
わたし、嫉妬してる? トラップとキスしてた女の子に? 何、で……
「そんなわけ、ないでしょ……」
否定の言葉は弱々しかった。
「そんなわけないでしょ! ただ注意したかっただけよっ。トラップの勝手な行動のせいで、みんなが迷惑してるの! か、彼女と……一緒にいたいのはわかるけどっ。もうちょっと……」
「わかる?」
わたしがどれだけ言葉をつむいでも、彼の表情はちっとも変わらなかったけれど。
ほんの小さな言葉尻をとらえた瞬間、その顔に、ひどく意地悪そうな色が混じった。
「わかんのかあ? おめえに。俺が何してきたとこなのか」
「…………」
「彼女と一緒にいたいのはわかる、ねえ……一緒にいて、何をしてたのか。おめえにはわかってるわけ?」
「……わ、わかってるわよっ!」
「ほー。んじゃ、言ってみ」
「うっ……」
恋人同士である男女が、二人きりで何をするのか。
キス……よりも、先にある行為。
もちろん知識としては知っていた。それをどう表現すればいいのかだってわかるし、どう答えればいいのかだってわかる。
だけど。その単語を口にすることはひどく抵抗があった。
何だか、すごく嫌らしいっていうか……恥ずかしいっていうか……
「うっ……」
「ほーれ。言えねえじゃん」
そんなわたしを見て、トラップは、「ほれ見たことか」とでも言いたげな皮肉っぽい笑みを浮かべた。
「おめえみてえなお子様にな、恋愛がわかるかっつーの。経験したこともねえくせして、知ったような口きくんじゃねえよ」
「…………っ!」
「後な。まあよしんばおめえがわかってるとしても、だ。んなことおめえにいちいちどうのこうの言われる筋合いはねえよ。俺が誰と何しようと俺の勝手だ。そうじゃねえ?
安心しろよ。俺はおめえみてえな分別のついてねえガキじゃねえ。クエストにでも出ることになったらちゃんと縁を切ってやっからよ」
そう言って、彼はポン、とわたしの肩を叩くと、階段の方へと足を向けた。
「どーせおめえは、俺がいねえと駄目だろ? マッピングだってまともにできねえし、目え離したらすぐ迷子になる……子守までしなきゃいけねえなんてなあ。こんな盗賊、一体どこの世界にいるんだよ」
「なっ……!!」
あんまりな言われように、さすがにわたしは文句を言おうとしたけれど。
一体いつの間に、と言いたくなるような素早さで、トラップの姿は、階段の上に消えていた。
お子様……ガキ……子守……
トラップに言われた言葉、一つ一つが、胸に突き刺さった。
わかってた。トラップの好みは、わたしなんかとは正反対の、美人で色っぽい……大人の女性だって。
彼の言う通り。わたしなんか……トラップから見たら、まだまだ、子供でっ……
そう考えたとき。
胸にこみあげてきたのは、全身が燃えるような、強い、強い思い。
悔しい。
馬鹿にされたくない。
負けたく……ない。
それは、誰に対しての思いなのか。トラップに対してなのか、あるいは彼の恋人である女性に対してなのか。
自分でもわからないまま、わたしは外に飛び出していた。
今が何時なのか、とか。この寒いのにこんな格好で、とか。そんなことは全然気にならない。
わたしは子供じゃない。
トラップが言うほど子供じゃない。キスだって済ませたし……プロポーズだってされた。
その気になれば、もっと先の行為だって……!!
そうして、わたしの足は自然に……
ここ数日、食事のたびに迎えに行ったりして、すっかり通い慣れた……ギアの泊まっている宿へと、向かっていた。
ギアが嫌いで、プロポーズを断ったわけじゃない。
むしろ好意を持っていた。断ったのは、あくまでも、まだ冒険者を続けたいと思ったから……
もっと大人になってからだったら。そろそろパーティーも解散かな、っていう頃に言われていたら。
わたしはきっと、そのプロポーズを受けていたはず。だって、ギアはわたしの理想、そのままの人じゃない……!
「パステル……本当に、いいのか?」
わたしを抱きしめた、そのままの格好で。
ギアは、戸惑ったようにつぶやいた。
「……いいんだ」
「何があった?」
「何も、無いよ。ただ、抱かれたいと思ったから、来たの。ただ、それだけ……」
ぎゅっ、とギアの身体にすがりついた。冷たそうな外見とはうらはらに、その身体は、十分すぎるほど、あったかかった。
「それとも、迷惑……かな? わたしに、そんな魅力なんて……ない?」
「いや」
わたしの言葉に、ギアは即座に首を振った。
「そんなことはない……パステルは魅力的だ。少なくとも、俺にとっては」
「…………」
「俺の気持ちは……あの頃から変わってないんだ。パステル」
じっとわたしの目を見つめて、ギアははっきりと言った。
「もう一度だけ、聞く。これが最後だ……後悔は、しないな?」
「……うん」
後悔なんかするわけない。するくらいなら……こんな時間に、こんなことを言いにきたり、しない。
「しないよ」
そう言ったとき。
ギアの唇が、優しくわたしの唇を塞いだ。
ずっと以前に経験した、何が何だかわからないうちに終わった触れるだけのキスとは違う。
もっと熱くて深い、大人のキス……だった。
「んっ……!」
するり、と、ごくごく当たり前のことだ、とでも言うように。ギアの舌が、わたしの唇の間に滑り込んできた。
からめとられる。わたしの舌も、理性も、何もかもっ……
「んんっ……」
いっぱいに溢れた唾液が、唇の端から漏れるのがわかった。
こんなキスは、もちろんわたしにとっては初めての経験で。それは、何だか……とても、とても気持ちよくて……
「ぎ、ギア……」
「目が、潤んでるよ」
わたしの顔を間近で覗きこんで、ギアは微かに笑った。
「初めてなんだろうな……可愛いよ、パステル」
「あっ……」
ギアの左手が、背中にまわった。
わたしの身体を支えるようにして、右手が、胸に触れてきた。
冬だから。わたしはかなり厚手のセーターを着ていたのに。服越しに触れてくる指の感触が、何故かはっきりと伝わってきて……
「んっ……や、あんっ……」
微かに、指が動いた。胸を軽くつかむように、撫でさするように。
それはとてもわずかな刺激のはずなのに。彼の指が動くたび、わたしの息は、どんどん荒くなっていって……
「あ……ぎ、ギアっ……」
もう一度唇が塞がれた。今度は、ほんの一瞬だけ。
溢れた唾液の跡を舌で辿るように、ギアの唇が、少しずつ、少しずつ下へ下へと下がっていく。
「んっ!」
刺すような痛みが、首筋に走った。
首筋、鎖骨……ついで、セーターの襟ぐりの間にもぐりこむ唇。
そのたびに、小さな痛みが走った。
「ギア……」
「見てみるか、パステル」
「きゃあっ!?」
がばっ!
突然、ギアの手が、わたしのセーターを捲り上げた。
わたしは、その下に下着しかつけていなくて。素肌の大部分が、ギアの目の前にさらされて……
改めてそのことに気づいて、かあっ、と全身が染まるのがわかったけれど。
ギアはそんなわたしを見て笑うだけで、やめようとは、しなかった。
大きな手で、器用にセーターを脱がせてしまう。そうして、さらされた上半身にキスを繰り返しながら、耳元で囁いた。
「君の身体に、俺のものだというしるしが残っている」
「あ……」
「もう離さない……本当はあのとき、君を無理にでもさらっていきたかったんだ。……今、後悔しているよ。あのとき、君をあいつらに……トラップに返してやるんじゃなかったと」
「え……?」
どうして、そこでトラップの名前が出てくるの?
一瞬そう聞き返したくなったけれど。言葉は、すぐに喉の奥にしまいこまれた。
「あっ……ひ、あああっ!!」
かわりに出たのは、悲鳴のような……そんな声。
いつの間にか、わたしの身体はベッドに横たえられていた。
セーターは脱がされて、今のわたしは、下着とスカートしか身につけていない。
その上に、ギアの身体がのしかかってくる。まっすぐに見られるのが恥ずかしくて視線をそらせば、自分の身体に残っている、赤い、丸い痕に気づく。
これが……さっきギアが言ってた、「しるし」……?
「パステル」
ギアの手が、そっと膝にかけられた。
さすがに、その瞬間、身体が強張るのがわかった。
ここから先は……いや、これまでだってそうだったけれど……わたしにとって、完全に未知の体験で……
噂でしか知らないその行為。随分痛い、って聞いた。初めて経験したときは、しばらく歩けなくなる、とか。大量に血が出る、とか。そんな怖い噂ばかりが耳に届いていたけれど……
「大丈夫だよ」
微かに震えるわたしの身体を優しく抱きしめて、ギアは囁いた。
「怖がらなくてもいい。俺にまかせておけばいい。俺は君を苦しめるような真似は、決してしないから」
「ギア……」
その言葉を聴いて、わたしは素直に目を閉じることができた。
そう……そうだよね。
ギアはいつだって、わたしが望むとおりにしてくれた。怖がらせたり、苦しめたり、そんなことは決してしなかった。
ギアは違う。トラップとは、違うっ……!
「お願い、ギア……」
ギアの手が胸を撫でるたび。その唇が身体を這い回るたび。
わたしの身体は、少しずつ、火照りのようなものを感じるようになっていた。
身体が熱い。
もっともっと……触れてほしいって。強い刺激が欲しいって。そう、思ってる。
これが、きっと……「感じてる」ってこと。
「ああああっ!!」
すうっ、と、膝から内股へと、手が上っていった。
優しい手つきだった。少しずつ、少しずつ上へ上へと上りながら。
ギアの手は、確実に「ソコ」に向かって、進んでいた。
「やっ……」
じわっ、と何かが下着ににじみ出るのがわかった。
これから先、どうなるのか。どんな刺激を与えられるのか。
それを想像するだけで、身体の芯が熱くなる自分がわかった。
「あっ……んっ……」
「……もう、こんなになってるのか」
下着越しに、そっとわたしのソノ部分を撫でて。ギアは、喉の奥で小さく笑いを漏らした。
「安心していい、パステル」
「…………?」
「君は、子供なんかじゃない」
「ひゃあああっ!?」
するり、と下着をかきわけるようにして、指が内部にもぐりこんできた。
響いたのは、ぐちゅっ、というような……妙に、生々しい音。
「子供なんかじゃない。君は、十分すぎるほど魅力的な……大人の女性だ」
「やっ……あ、ああっ……んんんっ……」
大きな声を出したら、外に声が漏れるかもしれない。
反射的にそんな考えが浮かんで、とっさに唇をかみしめたけれど。その努力は、無駄に終わりそうだった。
子供じゃない。
そう言ってもらえたのが嬉しかった。
何より……ギアの指がわたしの内部をかきまわすたびに、理性、と呼ばれる感情が、消えていく自分に気づいていたから。
「ああっ……んんっ……や、ああっ……ギア、ギアっ……」
「凄いよ、パステル」
するり、と、下着が足から抜き取られた。
ゆっくりと指を太ももまで移動させて、ギアは笑った。
「こんなに、俺を欲しがってる」
「うっ……」
何だか、すごく恥ずかしいことを言われた気がした。
見つめてくる視線をまともに受け止められなくて、思わず顔を背けたけれど。ギアは、そっと左手でわたしの顎をつかんで、それを許してはくれなかった。
「そろそろ……いいか?」
「…………」
「俺が、君を女にしてやろう」
「……う、ん……」
手首をつかまれた。
わたしの腕をゆっくりと自分の首にからませて、ギアは、わたしの膝に手をかけた。
熱い塊が、押し付けられる感触。
指とは違う。遥かに大きなもの……
ほ、本当に……入る、の? こんなものが……?
触れる感触だけで、それがとてもとても……予想以上に大きなものだとわかって、わたしは一瞬怯えてしまったけれど。
それも、ギアの顔を見れば……すぐに霧散してしまった。
……誰でもやってることなんだから……そう、大人の女性なら、誰でもしていること。
怖がる必要なんか……無いんだからっ……
ぎゅっ、とギアの首にかじりついたその瞬間。
塊が、わたしの中に、もぐりこんできた。
「うっ……!!」
一瞬悲鳴をあげそうになって、慌ててそれを飲み込む。
痛い、痛いとは聞いていたけれど。でも、予想よりもひどくはなかった。
だけど……痛みよりも、むしろ強かったのは……
その、全身を貫くような……あまりにも強い、快感……!
「あっ……ああっ……」
「くっ……」
こらえきれず声を漏らすわたしに合わせるようにして、ギアも小さなうめき声をあげた。
……ど、どうしたんだろう?
そっと視線をあげれば、ギアの顔も、少し辛そうに歪んでいて……
「ギア……?」
「全く……君にはいつも驚かされる……」
「え……?」
きょとんとするわたしに笑いかけて、ギアは囁いた。
「子供なんて、とんでもないな……君の身体は……素晴らしいよ」
「……え?」
どういう意味、と聞き返す前に。
ギアの身体が、動き始めた。
「ひっ……あ、あああああああああああああああっ!!」
ぐちゅっ、ぐじゅっ
微かに響くのは、指が入れられたときと同じような……生々しい、恥ずかしい音。
つつうっ、と、隙間からあふれ出して太ももを伝っているのは……血、だろうか?
わからない。そんなことを考えていられたのも、最初のうちだけ。
やがてわたしは、快楽の渦に巻き込まれるように、何も考えられなくなってしまったから……
「いっ……あ、ああっ……や、んんっ……!!」
響くのは、わたしの口から漏れるあえぎ声と、ギアの口から漏れる荒い息の音だけ。
ぎしぎしっ、ときしむベッドのスプリング。どんどん大きくなる、湿ったような音。
やがて。
それら全ての音が静まり返ったとき。わたしの心に残ったのは……言いようのない罪悪感と、それを凌駕するほど強い、満足感だった……
「とても良かったよ、パステル」
ベッドに横たわるわたしの額にキスをして、ギアは笑った。
「シルバーリーブにいるのは、後数日にしよう、と思っていたんだが……どうする?」
「え……?」
正直に言えば、そのときのわたしは、さっきの行為の余韻が残っていて。すごく頭がボーッとしていて、何も考えられなかったんだけど。
それでも。その言葉が自分への問いかけだと気づいて、反射的に返事をしていた。
「どうする、って?」
「どうして欲しい? 俺に」
「ギア……?」
わたしの顔を見て、ギアは真剣な表情で言った。
「俺は、パステルと一緒にいたい。できれば、ついてきて欲しいと思っている」
「…………」
「だが、君は……あのパーティーの仲間達と、離れたくはないんじゃないか?」
「…………」
言われて、素直に頷いた。
確かに離れたくはない。ルーミィや、シロちゃん……クレイ、キットン、ノル……それに、トラップ。
ギアのことが好きだから、と彼に抱かれたけれど。だからと言って、別に彼らのことが嫌いになったわけじゃない。
ここに来たのは、半ば勢いみたいなもので。わたしにはまだ、みんなと離れるだけの決心がついていなかったから……
「うん……離れたく、ない」
「だろうと思ったよ」
わたしの言葉に怒りもせず、ギアは優しくわたしの頭を撫でてくれた。
「焦るつもりはない。ゆっくりと考えてくれればいい。何なら……俺の方が君たちについていったって構わない。どうせ、気楽な流れの傭兵稼業だ。誰も文句を言う奴はいない」
「そんな……でも、ダンシングシミターは……」
「別に、あいつとはなりゆきみたいなものでパーティーを組んだだけだ。いつ解散したっておかしくない……あいつも、文句は言わないだろうさ」
そう言って、ギアはそっとわたしを抱きしめてくれた。
「君の決心がつくまで、俺はシルバーリーブにいることにするよ……だけど」
「…………」
「決心がつくまで……また、ここに来てくれるかい?」
ギアの言葉に、さっきよりもずっと早く、わたしは頷いた。
ギアのことが好きだと思ったから。
でなければ、さっきまでしていた行為に……あれほど、溺れるはずが、無いから。
もっと抱かれたいと思った。もっとあの快感を味わってみたいと思った。
今まで、あんなに気持ちいいって思えたことは……無かったから……
「また、明日も来ていい?」
「ああ」
わたしが言うと、ギアは、とてもとても嬉しそうに、頷いた。
その日は、ギアの宿に泊まった。
朝起きてわたしがいなかったら、ルーミィ達が心配するかもしれない、って思ったけれど。
何だか身体がすごくだるくて、動くのが億劫だったし。ギアも、「もう遅いから、泊まっていった方がいい」って言ってくれたしね。
いいや。ルーミィ達が起きる前に、戻ればいいんだよね。明日の朝早くにでも……
そう思って、その日、わたしはギアの胸の中で、眠った。
翌朝、早朝。
「送っていかなくていいのか?」
「いいよ。すぐ近くだし……」
何度も心配そうに声をかけるギアに手を振って、わたしは一人、みすず旅館への道のりを歩いていた。
夜だったら不安になっただろうけど、朝だしね。
それに、ギアと二人で歩いているところを誰かに見られたら……狭い村だもん。何を言われるか、わからない。
何故だかわからなかったけれど、わたしは、ギアとの関係を、まだ誰にも言わない方がいいと思った。
いずれは、隠しておけなくなるだろうけど。今は黙っておいた方がいいって、そう思った。
どうしてかは、わからないけれど……
そんなことを考えているうちに、みすず旅館に辿り付く。まだまだ夜が明けたばかりで、宿は静まり返っているみたいだった。
良かった……まだ、誰も起きてないみたい。今のうち……
そっ、と玄関のドアを開ける。そのまま階段を上ろうとして……
がしっ
「きゃあっ!?」
不意に、脇から伸びてきた冷たい手に手首をつかまれて、わたしは悲鳴をあげた。
だ、誰っ……
ばっ、と振り向いた瞬間。目にとびこんできたのは、すっごく充血した目をした、赤毛の……
「と……トラップ……?」
「…………」
トラップの顔は、すごく怖かった。わたしの手首をつかむその手は、本当に血が通っているのか不思議になるくらい……冷たい。
な、何で……普段、人一倍寝起きの悪い彼が、こんな時間に起きてるわけが……
まさか……寝てない……?
「トラップ……?」
「どこ行ってたんだよ」
わたしの顔をジッと見て、トラップは吐き捨てるように言った。
「どこ行ってたんだよ、こんな時間まで」
「…………」
不機嫌そうな声だった。その顔を見て、確信する。
トラップは寝てない。ずっと……起きて、ここで待ってたんだって。
耳のいい彼のこと。昨夜……わたしが二階に戻ってこなかったこと、宿を飛び出したことを悟って。
戻るまで、待っててくれた……?
ううん、まさか、そんなわけないっ!
脳裏に浮かんだ考えを無理やり追い払う。
そんなわけがない。第一、どうして彼がそんなことをしなければならないのか。
トラップがわたしを心配したりするはずがない。彼が心配する相手は……わたしじゃない……
「そんなこと……トラップには、関係ないでしょ……?」
そう思ったとき。胸にこみ上げてきたのは、ひどく冷たい思い。
「関係ないでしょ? 第一っ……トラップにだって、わかってるんじゃない?」
「…………」
「と、年頃の女の子が……朝帰り、したんだよ。わたしが何をしてきたか、トラップには、大体わかってるんじゃない……?」
トラップの視線に気づいて、わざと見せ付けるように、顔をあげる。
彼なら気づいているはず。さらされた首筋に残る、赤い痕に。
この痕が何を意味するか。まさか、トラップにわからないはずが……無い。
「わたしだって、子供じゃない。トラップにバカにされるほど、子供じゃない! 放っておいてよ……関係、無いでしょ?」
「……ああ」
わたしの言葉に、トラップは吐き捨てるようにしてつぶやいた。
「そうだな。……悪かったな、余計なこと言って」
「…………」
「良かったか?」
聞かれた言葉は、ちょっと前のわたしなら、理解できなくて「何が?」と聞き返しただろう言葉。
だけど、今のわたしには……その言葉がどういう意味か、はっきりわかった。
だって、わたしはもう……子供じゃないから。
「うん」
大きく頷く。
「ギアは……大人だから。すっごく、上手だった……」
「…………」
「あんなに良かったのは、わたし、初めてだった」
というよりも、行為そのものが初めてだったわけだけれど。それをあえて言わなかったのは、わたしのささやかな見栄。
その言葉を聞いて、トラップが何を思ったのか、それはよくわからない。
ただ、彼は少しばかり傷ついたような顔をして……
「……そっか」
昨夜と同じように、わたしの肩を叩いて。階段を上っていった。
「そりゃ、良かったな」
「…………」
そう、良かった。相手がギアで、本当によかったと……そう、思う。
これで、いいんだよね。わたし……
何も、間違って……ない、よね……?
それから、わたしとトラップは目も合わせなくなったけれど。
もう、以前みたいに、そのことで傷ついたり寂しいと思うことはなくなった。
わたしには、寂しさを埋めてくれる人がいるから……
「やっ……んっ……」
「パステル……」
きしむスプリングの音と、こらえきれずに漏れるあえぎ声。
あの日以来、わたしは、毎日のように、夜、ルーミィ達が寝静まってから、ギアの宿へと顔を出していた。
初めて経験したあのときから。わたしは、毎夜のように、ギアに抱かれていた。
そうすることで、トラップとの気まずくなった関係を忘れることができたから。
抱かれるたびに少しずつ自分の身体が敏感になっていくのが、わかったから。
「ああっ……ギア、欲しい……お願い、あなたが欲しいのっ……」
「パステル……」
そんな言葉を照れずに言えるようになったのも。毎日のようにわたしの身体をほぐして、慣らして、開発していってくれたギアのおかげで。
自分でもわかっていた。最初の頃に比べて、ギアの手が触れるたび、自然に身体が反応するようになったことに。
わたしは、溺れてる……この行為に、すっかり溺れてしまっている……!
「やあ……あ、あああっ!!」
「パステルっ!」
わたしの内部で弾ける、ギア自身……
思いが、傾くのがわかった。
ギアと別れたくない、離れたくないと思っている自分に気づいていた。
ルーミィ達とも別れたくない。最初は、その思いは半々くらいだったはずなのに。
徐々に、徐々に……気持ちがギアの方へ傾くのが、わかった。
……だけど。ギアにわたし達についてきてもらうわけには、いかない……
ぐったりとギアの身体に体重を預けながら、そんなことを思う。
そんなわけにはいかない。あのトラップが、黙っているはずがない。第一、レベルが違いすぎるわたし達についてきてもらっても……ギアのためにはならないだろうし、わたし達のためにも、ならないと思う。
だったら……
「ギア。わたし……」
「パステル?」
「わたし、あなたについていく」
それが何日目のことかは忘れてしまったけれど。
わたしがギアにそう告げたのは……夜だけじゃない。昼間でも、暇さえあればギアの宿を訪れるようになっていた、そんなときのことだった。
皆に、告げなくちゃいけない。
わたしの言葉に、ギアはとてもとても喜んでくれて、わたしが行きたいときにいつでも出発していいと言ってくれた。
本当は、いっそそのまま旅立ってしまおうか、と。そんなことさえ思ったけれど。
いくら何でも……それは、まずいよね。
自分にそう言い聞かせて、いったんギアと別れて、みすず旅館に戻ることにする。
早朝。空がやっと白み始める時間。
朝、皆が起きだして、一緒に朝食を食べるときにでも……言えば、いいかな。
ああ、でも、そうしたら……
そのとき浮かんだのは、言うまでもない。最近、ますます朝寝坊がひどくなって……つまりは、それだけ夜帰ってくるのが遅くなっている、トラップの顔。
彼とは、多分一緒に朝食は食べられない……でも、いいよね、別に。
わたしがどうしたって……多分トラップは、大して関心も無いだろうし。
後で……クレイあたりにでも説明してもらえば、いいよね……
そんなことを考えながら、みすず旅館の玄関を開けようとしたときだった。
わたしの手の上に、背後から伸びてきた手が、重なった。
「…………」
こんな光景、前にもあった。
違うのは、あのときは中に入ってから、だったけど。今度は……外で。それも、わたしの後ろから、ってことは……
振り向く。そこに立っていたのは、予想通りの人物……
「……今、帰り?」
「ああ。おめえもだろ?」
「……うん」
立っていたのは、トラップだった。
……夜遅く、どころか。トラップも朝帰りだったんだ。
彼女と、うまくいってるんだ……良かったじゃない。
そんな考えが浮かぶけれど。口にすれば、喧嘩になりそうだったから。
そのかわり、わたしが放ったのは……自分でもそれとわかるくらい、乾いた言葉。
「わたし……ギアと、行くから」
ぴたり、と。ドアを開けようとしたトラップの動きが止まった。
「ギアと一緒に行くことにしたの。もう、彼から離れたくないから」
「…………」
強張ったトラップの顔が、ゆっくりとわたしの方を向いた。
その表情に浮かぶのは……驚愕……?
「……おめえ、本気で言ってんのか?」
「本気だよ」
こんな性質の悪い冗談、言うわけが、ない……
「今日、朝ごはんのときにでも、言うつもりだった。でも、トラップは多分一緒には食べないだろうって思ったから」
「…………」
「それだけ……今まで、色々、ありがとう。じゃ……」
そう言って、わたしがトラップの脇をすりぬけて、自分の部屋に戻ろうとしたときだった。
がしっ、と、腕をつかまれた。
「……離して」
「…………」
「離してよトラップ。一体、何……」
ぐいっ!!
「きゃあ!?」
わたしの言葉を無視して。
トラップは、わたしの腕をつかんだまま歩き始めた。
向かう先は……
「やっ……痛い、痛いってばっ! トラップ……!!」
凄い力だった。トラップは、盗賊で……ファイターのクレイやギアに比べて、力は弱いって、自分でもそう言っていたけれど。
それでも。わたしなんかでは到底かなわないほどの、凄い力っ……
「やっ……!!」
バタンッ!!
トラップが開けたのは、みすず旅館の、空き部屋。
長いこと使われていないからか。かなり肌寒い部屋にわたしを引きずり込んで、トラップは、がちゃんっ、と鍵をおろした。
「トラップ……?」
「そんなに、あいつがいいのかよ」
わたしを見る彼の目は、とても冷たい。
冷たい表情のまま……一歩、二歩と、わたしの方に歩み寄ってきた。
「やっ……」
「あいつは、そんなにうまいのか?」
「やっ……何……きゃあああ!?」
どさっ!!
ベッドに投げ出されて、わたしは思わず悲鳴をあげてしまったけれど。
トラップは、それに全然構わず、一気にわたしの上にのしかかってきた。
「おめえ、いつからそんな女になったんだよ……」
「…………」
「いつから、そんな淫乱な女になったんだよ? 毎晩毎晩男くわえこんで……ギアの野郎は、そんなに、うまいのか?」
「いやっ!?」
がしっ!!
胸を、つかまれた。
片手でわたしの肩を押さえ込んで。もう片方の手で、胸をつかんで……
トラップは、とても冷たい笑顔で、わたしを見据えた。
「や、やだっ……」
「おめえがギアと一緒に行く、っつーのは……あいつの身体が目当てなんだろ?」
「…………」
「あいつに抱かれてえから、一緒に行くっつってんだろ?」
「ち、ちがっ……」
「んじゃあ、何でなんだよ。何で、あんとき……プロポーズされたときは行かなかったのに。今更、行くなんて言い出したんだよ?」
「…………っ!」
言われて、言葉につまってしまう。
それは確かにその通りだった。わたしは……昔、ギアにプロポーズされたときは。彼よりもパーティーのみんなを選んだ。
なのに、どうして、今回は……
そう言われたとき。トラップの言葉を否定できない自分に気づいた。
毎夜ギアに抱かれるようになって、離れたくないと思った。
確かに、彼の言う通り……わたしが、今回、ギアを選ぶのは……!
「だ、だったら……どうだって言うのよ……」
そうと認めたとき。わたしに言えたのは、それだけだった。
「トラップにはっ……」
「関係なくはねえ!」
きーん、と耳が痛くなるような大声が炸裂した。
言おうとした言葉を先取りされて、わたしが口ごもっていると。
そんなわたしの顔を真剣に見つめて、トラップは、まくしたてるように言った。
「関係なくはねえ……ああそうだ。おめえがギアに抱かれようが何されようが……おめえが俺を見ねえのなら、俺には関係ねえってそう思ってた。けどな、パーティーを抜けるとなりゃ話は別だ。そうだろう!?」
「……と、トラップ……?」
「傍にいてくれさえすればよかったんだ。俺の方を見なくてもいいと思ってた。他の男のものになったって……傍にいて、ただ見てるだけで満足できるってそう思ってたんだ! けどっ……」
「……は?」
続けて言われたのは、とてもとても……予想外の、言葉。
は……? な、何……?
何を、言ってるのよ……トラップ……?
「あ、あの……?」
「ああそうだ。俺はおめえの理想の男になんかなれねえ。優しくしてやることも守ってやることもできねえ。だあら、俺の方を見てもらえねえのは仕方がねえって諦めてた。
他の女にのめりこむことで忘れようとも思った。それができねえからっ……ただ傍にいるだけで、満足しようって。そう、思ったのに……」
「と、トラップ……何、言って……」
「なのに、何でおめえは俺から離れようとすんだよ!? どこまで俺を傷つければ……気が、すむんだ? ギアと行く? それも……身体、目当てで?
おめえはいつからそんな女になったんだよ!? おめえはそんな奴じゃ、ねえだろう? 男に溺れるなんて、そんな女じゃねえだろう!?」
「何を、言ってるのよ!!」
わたしの言葉を聞こうともせず、ただ好きなことをまくしたてるトラップ。
その意味がわからないから。わたしは、段々イライラしてくるのがわかった。
何を言っているんだろう。トラップは、何を言いたいの?
第一……そんな女じゃない、って。どうして、トラップにそんなことを言われなきゃいけないの!?
わたしが……わたしがギアに抱かれたのはっ……
「トラップのせいじゃない……」
「……あ?」
「トラップのせいじゃない! あなたが、わたしのことを子供だ子供だって馬鹿にするからっ……わたし、はっ……?」
「……はあ?」
そうだった。
わたしが、ギアに抱かれたのは……トラップに馬鹿にされたのが悔しかったから。
わたしだって子供じゃないってことを、証明したかった。だからっ……
「どうしてトラップにそんなこと言われなくちゃいけないの! あなたが言ったくせに。わたしは子供だ、ガキだっていつだって馬鹿にして……だから、わたしはっ……」
「パステル……?」
「だからギアに抱かれたのよ。わたしは子供じゃないって言いたかった。大人になりたかったから! あなたに馬鹿にされたくなかったから! なのに……何で、こんなことに、なるのよっ……」
「…………」
「離してよ……わたしはギアと行くって決めたんだから! もう彼から離れられない……そうな女にしたのは、あなたなんだから、トラップ!!」
そう叫んだ瞬間。
トラップの手が、滑るように動いた。
わたしの胸から、お腹まで。止まることなく滑らせた後、セーターの内側へと、潜りこませた。
「いっ……や、やああっ!?」
「……じゃあ、俺が、おめえを満足させてやる」
「……え?」
「おめえがギアと一緒に行くっつってんのは……身体が、男を欲しがってるからだろ!? おめえを満足させることなら、あいつじゃなくたって俺にもできる。別にギアでなくたっていいんだろうが!? イけさえすりゃあそれでいいんだろ!?」
「やっ……!!」
セーターの内側で、トラップの手が、乱暴に胸をつかみあげた。
強い力だった。ギアの優しい愛撫とは、全然違う。
だけど……
そんな、痛みすら伴う愛撫にも。敏感に反応する自分に気づいて、愕然としてしまう。
わ、わたしは……
わたし、そこまでっ……!?
「へー……硬くなってんな……」
「やっ……」
乱暴に指先で胸の先端を弾いて。トラップは、妙に優しげな笑みを浮かべた。
「俺はなあ、ギアほど体力はねえかもしれねえけどなっ……あいつよりも、おめえを悦ばせる自信は、あるぜ?」
「…………」
「満足できりゃあ別にギアじゃなくたって構わねえんだろ? だったら俺に抱かれてみろよ。それでイけたら、おめえは別にギアについてく必要はねえ……欲しくなったら俺んとこに来りゃあいい……つまりは、そういうこったろ!?」
「っ…………」
随分と勝手な言い草だと思った。
一体わたしを何だと……抱いてもらえさえすれば、それでいいと……そんな女だと思われているのが、悲しかった。
だけど、もっと悲しかったのは……それを否定できない自分自身。
ほんの数時間前、ギアに抱かれたばかりだっていうのに。
トラップに触れられることで、たちまち潤い始めている自分に気づいていたから……!
「やっ……んっ……あ、ああっ……」
「……パステル……」
ギアによって、開発されつくしていた身体は、トラップの愛撫にも、同じような反応を返していた。
彼は、確かに自分で言っていた通り……ギアに比べれば、体力は……何度も何度も抱けるだけの力は、無いみたいだったけれど。
手先の器用さは、愛撫の巧みさは……ギアよりも、ずっと上だった。
「いっ……あっ……ああああああああああああっ!!?」
胸から下腹部へ。そして、シーツに染みを作ってしまうほどに濡れそぼったソノ部分へ。
トラップの細い指が這い回るたび、わたしは、ギアに抱かれているとき以上に大声をあげ……やがて、その行為に、夢中になっていった。
「……どうだよ。これでも、ギアについていくって、そう言うのか?」
わたしを組み敷いたそのままの体勢で、トラップは、淡々とつぶやいた。
だけど、わたしはもう口をきく気力もなかった。指で、舌で、トラップの言葉を借りれば何度も「イかされて」て。
下着がぐっしょり濡れてしまうくらいに反応しきったソコは、トラップをやすやすと受け入れて、後で考えてもよく皆が起きてこなかったなあ、って感心してしまうような大声を、あげてしまって。
わたし、は……
ギアのことが好きだと思っていた。だからこそ、あれだけ行為に夢中になれたんだと思っていた。
だけど違った。抱いてくれたのがトラップでも、わたしの身体は同じように反応を示した。同じように満足できた。
ううん、もしかしたら……ギアよりも、トラップに抱かれたときの方が、わたしはっ……
「俺を選べば、おめえはクレイやルーミィやキットンやノルやシロや……俺とも。別れなくてもすむぜ」
「…………」
「けど。ギアを選んだら……おめえは俺達ともう滅多に会えなくなるんだぜ。それでもギアを選ぶのかよ。おめえは、あいつのことを本気で好きなのか? 俺達全員よりもあいつ一人を選べるってくらいに?」
「…………」
無言で首を振った。
わかっていたから。トラップの愛撫に反応し始めたその瞬間に。
わたしはギアのことを好きだったわけじゃない。男の人として、恋愛対象として好きだったわけじゃない。
離れたくないと思ったのは、その身体に溺れていたせいで……でも、今。トラップに抱かれることで、急速にその思いが冷めていってることに、気づいてしまったから……
わたしは……何て、最低なことをしてるんだろう。
涙がにじんできた。
ギアに対して、何てひどいことをしてるんだろう。彼は本気でわたしを好きだと言ってくれたのに。期待だけ持たせて、今更っ……
「……わたし、最低な女だよね」
「…………」
「トラップの言う通りだよ……淫乱、って言ったよね? そうだよ。わたしは……そんな女なんだ……」
こんな自分に気づくくらいなら。
わたしは、子供のままでいたかった。
きっと軽蔑されているに違いない。そう思うと、トラップの顔を見るのが怖かったけれど。
視線を感じて目をあげれば……そこには、意外なほど優しい目をしたトラップが、いた。
「……トラップ?」
「そんな女でも、いい」
「……え?」
ぎゅっ、とわたしの身体を抱きしめて、トラップは言った。
「そんな女でもいい。俺は、おめえなら……例えどんな風に変わったって。おめえなら、それで、いい……」
「トラップ……?」
「俺を選べよ」
ぐっ、と抱きしめる腕に力をこめて、トラップは言った。
「俺を選べよ。ギアにできて、俺にできねえはずが、ねえだろう……? 毎日だって抱いてやる。おめえが欲しいって言えば、いつだって、どこでだってだ。だあら……俺を選べ。俺はおめえの傍にいてえんだ、パステル」
「…………」
抱きしめられたまま、こくんと頷いた。
そう答えるしかない。こんな思いを抱いたまま、ギアについていくわけにはいかない。
こんなわたしだと知って、それでもトラップが選んでくれるのなら……
「わたしでいいの?」
「ああ」
「……彼女、は?」
「別れる」
「……あり、がと……」
汚れてしまった自分が悲しかった。
だけど、それでもいいと言ってくれるトラップの言葉を聞いて。
彼女と別れる、と迷いもなく言い切ってくれたことが、とてもとても嬉しかった。
そう、か……わたし、は……
この言葉が、聞きたかったんだ。他の誰でもない、トラップの口から……
朝の日差しが差し込む部屋の中で。
わたし達は、いつまでも抱き合っていた。
投下完了です。
長いだけであんまエロくならなかった……
後ギアファンの人とトラップファンの人、両方にごめんなさい。
タイトルから「3Pか!?」と想像した人、さらにごめんなさい。逝ってきます。
乙彼様です
逝かないで下さい!!
しかしこんなすごい大作一気に読めて嬉しいです!
全然長いと感じない、テンポの(・∀・)イイ! ストーリー且つエロ満載でかなり萌えました。
これ、どれくらいで書かれたのですか…
ここは本当に作品のレベルが高いですね。
サンマルナナ様はお忙しいのかなあ…戻ってきて欲しい
乙です。
何と言っていいか、とにかく、トラップに萌えました。猛烈に萌えました。
エロもいっぱいで(;´Д`)ハァハァハァハァ
それだけじゃなくストーリーもしっかりしてますし。最高です。
……なので、次は3Pもキボn(ry
乙です。
うまいなー。原作っぽくて、ここまでエロエロなのはすごいよ!
トラップに萌えますた。
今度は、寝取られたギアの逆襲が読みたいっす。
439 :
名無しさん@ピンキー:04/01/14 03:34 ID:/ZO6MZVz
乙です!
あのー違ってたらごめんなさい。
トラパス作者さん?<ギア×パステル×トラップ書いた人
いや、何となく文章の書き方似てるなーと思って
人違いだったらすんません。
すげえ萌えました。次も楽しみにしてます。
トラパス作者さんではないと思われ。
漏れは描写とかが違うと感じたんだが。
でも萌えたのも確か(*^ー゚)b グッジョブ!!
トラパスさんとは毛色が違うよー。
ってことでコテハンかトリップできればよろすく…。
こういうエロエロ大好きだーーー!萌えましたGJ!
あーのー……そのように言われてしまうと名乗りにくいのですが……
「ギア×パステル×トラップ」を投下したのは、>439さんのおっしゃるとおり
わたしです……
描写、変わってますか? 変えたつもりはないのですが……
まぎらわしい真似してすみません……次回からまたちゃんと名乗ります……
感想下さった方、ありがとうございます。
>>436 どれくらい……というのは執筆時間ですか?
およそ三時間です。
443 :
440:04/01/14 22:56 ID:evHjgRIZ
うわー、トラパス作者さんだったのか!
失礼しました、回線切って吊ってくる_| ̄|○
初代スレから読んでんのに。ホント当てになんないな、自分…
444 :
436:04/01/14 23:13 ID:5oYzD1OH
3時間でこんなにかけるとはすごいですね、流石トラパス作者様!!
3時間で書いてしまうのか・・・こんなすごいの・・・・・・
>443さん
回線切らなくていいですよー!
なぜなら私もわからなかったから。これはトラパス作者様の書き方に似ているけど
微妙に違う気がするし、トラパス作者様じゃなかったら似ていると書くのは失礼だし。
悩んでました。勝手にトラパス作者様の影響を受けている違う人が書いたのだろう、
と思う事にしてました。
ご本人だとわかってすっきりしました。
トラパス作者様の作品だと思って読むと確かにトラパス作者様の作品ですよね。
ストーリーもしっかりしているし、原作に忠実なキャラですし。
本当にお疲れさまでした!
パステル×ノルを書いた者です
リクエストにお答え出来た内容か
かなり怪しいのですが
3Pにチャレンジしてみました
パステル×クレイ×トラップです
その1
冒険中、休憩の為に張ったキャンプ
交代でパーティーの男性陣達が火の番をしている。
今はクレイとトラップの二人
あと3時間ほどでノルとキットンと交代する。
パチパチと言う、焚き火の音と明かりを背にして
私は一人何故か目がさえていた。
眠らなくちゃ、眠らなくちゃと思うほど頭はハッキリしてくるから不思議。
思い切って起きあがって、トラップとクレイの話の輪に加わればいいのにって思うでしょ?
でも出来ないの、どうしてって、それは――――
その2
何故か疼いている私のあそこ。
目がさえて、暫くしてたら疼いちゃってきたの。
たぶんトラップとクレイの低い声を聞いたからだと思う。
二人はきっと、眠っている皆を、起こさないように
低い小さな声で喋っていただけなんだけど
【あ、この声、ベットで囁いてくれる時の声と一緒の低さだ】
なーんて、思ってしまったら、もう止まらなくて……
私は落ち着く為に何度も深呼吸してみたり
一人で悪戦苦闘してたの。
でも一度ついちゃった熱は止まらない。
ううん、止まるどころか、なんだが徐々に上がってきた感じがする。
その3
【大丈夫かな、うん、大丈夫だよね、
気づかれないわよね、毛布かぶっているんだし】
気づかれないように、スカートの裾をそっとたぐりあげて
下着の上から指を這わせてみる
【ぁっ、すごく濡れてる】
指を滑らせることが出来ないほど、湿ってしまった下着
【音、聞こえちゃう? ううん、平気よ、クレイもトラップも話に夢中だもの】
一人で自問自答しつつ、ゆっくりと下着の中に指を入れた
クチュ
滴れる部分に、手の中で一番長い中指を触れさせた時
そんな大きな音が出てしまった
【……やぁだ、今の聞こえちゃったかな】
その4
指を動かすのを一端やめて、周りの音に集中した。
キットンの大きなイビキ、ノルの大きな寝息
ルーミィの規則正しい寝息、シロちゃんの可愛い寝息
その向こうでクレイとトラップが取り留めもない話をしているのが聞こえた。
【よかった、気づかれてなかったんだ】
再び、指を這わせる
熱い部分に早く入れたかったけれど、焦らすほど気持ちいいから
初めは、一番敏感なお豆の部分を弄る。
あんまり激しく弄ると
なんだか、おしっこがしたくなっちゃう感じがするから
優しく撫でるだけにする
その5
お豆は、すぐに堅くなってビクビクとひくついていた。
【はぁ・・・気持ちいい】
ゆっくりと下へ下へと指を滑らせる。
ヒダに触れて、熱いお汁の出ている部分の入り口をクニクニと弄る。
【すごいトロトロ、もう駄目、我慢できない】
内部へと指をつぷんっと入れた
【ん、あつい】
最初は気づかれるのが怖くて
本当に、ゆっくりと指を出したり、入れたりするだけだった。
【んっ、駄目だよ、これ以上は気付かれちゃうよぅ】
でも次第に指の動きは速くなっていく
「はぁ・・・はぁっ」
寝息に誤魔化して吐息を漏らす。
その6
グチュ、グチュ、グチュ
【すごい、やらしい音してる、気持ちいいよう】
もう片方の手で服の上から乳首をキュっと摘んでみる
【あぁっ、いいよぅ】
気付かれちゃうと思うほど、興奮してきて
私はいつもより早く、快感の頂点に向かいそうで
更に指を激しく動かした。
ズボっ、スボっ、スボっ
溢れて止まらない、やらしい私のお汁で音が変化していた。
【やらしいっ、だめ、きづかれちゃうっ】
そんな風に思うほど内部がキュ、キュうって閉まってくる
【んんっ、いいよぅ、いいよぅっ】
あと少しでイク
声が出ないよう、乳首を虐めていた手を口に持ってきて
自分で手を噛んで声が出ちゃうのをふさいだ
【ぁっ、いい、イク、イク……いっちゃ・・・】
絶頂に届きそうなその時、弄っていた手をグっと誰かに捕まれた。
その7
「パステルちゃん何してたのかな? こんなにして」
私の手を掴んだのはトラップだった!
驚きで全く声が出ない
いつ気付かれてたの!?
捕まれた手を、毛布から引き出して、私のお汁がまとわりついている指を
トラップはニヤニヤ笑いながら、舌でなめ取ってみせた。
「や!」
ヤダって言おうとしたけれど、あとの言葉は後から
トラップとは違う手に口をふさがれて、出すことができなかった
「パステルってば、すごいな、太股まで垂れ流してるよ」
そう言ったのは後ろから口を塞いだ人、そうもう一人の見張り番のクレイだ。
次回いよいよ3P突入です
いっきに投下出来なくてすみません
453 :
名無しさん@ピンキー:04/01/15 13:52 ID:gLUM0UJI
拷問か?!こんなところでお預けとは……
>駆け出しさん
よ…よすぎです(*゚∀゚)=3
あなたの文章がまた、想像力をかきたてられてツボにきます!
パス×ノルも最高ですた…
いいもん読ませてくれて感謝です、ほんと。
続き楽しみにしてまーす
トラパス作者さんだったのかぁ
寝取られキター! …と思ったら「よろめき」だったのにもなんか納得
しかし三時間で書けるなんてすごすぎ
駆け出しさんのエロ可愛いパステルは萌える 続き期待です
>455
寝取られ系統読みたいなら
トラパス作者さんのHPにそれっぽいのが今日アップされてた
トラップ×パステル←ギア みたいな感じの
トラパス恋人設定でそこにギアが横恋慕してパステルレイープみたいな話。
俺的には執筆速度もそうだが色んなジャンルに手を出してどれもそれなりに読める作品に仕上げてる方が脅威だなあ
>駆け出しさん
つ、続きを……続きを激しくキボン(;´Д`)ハァハァハァハァ
エロ描写に激しく萌えますた!! 今から楽しみにしております!
読んできました みじめで哀れなトラップ萌え〜
ラストで気づいてないはずもなく爪を噛んでるにちがいない
しかしまぁほんと芸の多い作者さんだよな
458 :
405:04/01/16 00:19 ID:WdSYlfl9
(*゚∀゚)=3ムハー
今日はなんの日だ?凄く(・∀・)イイ!日だなぁオイ
>トラパス作者様
萌えさせてもらいますた。もう(*゚∀゚)=3ムハーの一言に尽きます。
ありがとうございます。
>375様
エロ描写というか、行間というか。間がなんかツボです。
コレだ!と言い表せない自分のボキャの貧困さにちょいウチュ。
土下座経験ってのも聞いてみたいけどやめときますw
続き、もしくは次作品をカナーリお待ちしております。
>駆け出し様
続きをのたうちまわりながら待ってますー(;´Д`)
自分の拙い文章でも萌えて頂き
また、続きを楽しみにしている方がいらっしゃると思うと
本当に書いていて励みになります
有り難う御座います
今回もあいかわらず、落ちに自信ありませんが・・・・
>>451 パス×クレイ×トラップの続きです
その8
トラップがクイっと顔を動かす。
その向けた場所を見ると、クレイとトラップが喋っていた場所だった。
クレイが頷いて、私の脇に自由なもう片方の手を入れて
横になっていた私の体をひょいと軽々と抱き上げた。
足をジタバタと動かそうとして、抵抗を試みようとした時、先にクレイが言った
「頼むから暴れないでくれよ、パステル」
いつもの優しい目
いきなりの事で驚きのあまり緊張していたんだけど、
そのクレイの目をみたら、ふっと体から緊張がとけた。
そんな私に気がついて、クレイはゆっくりと塞いでいた手を離してくれた。
その9
クレイはニコっと屈託の笑みを浮かべて
私のこと、お姫様だっこしてくれた。
うひゃー、こゆーことって経験無いから、顔が赤くなっちゃう。
トラップがそんな私を覗き込んで、プっと吹き出した
失礼なヤツ!!
「おとなしくてりゃ、すぐに天国に連れて行ってやるよ」
私の側で言った、意地の悪いトラップの台詞
でも【天国にいかせてやる】って言葉で頭が一杯になってしまう。
クレイが皆を起こさないよう、慎重に私をその場へと運んだ
「……いつから、しってたの?」
地面におろされてから、私は恥ずかしかったけれど
それを訪ねられずにはいられなかった。
「最初からだよ」
トラップの言葉に、口をパクパクさせて、指をさすことしかできない。
「おめぇな、オレが盗賊だって忘れてんのかよ」
きゃー、そうだったんだ、トラップは盗賊じゃない
一般の人よりも耳がいいの、忘れてた・・・・・。
その10
「本当は聞かせたくて、こーゆこと、してたんじゃねぇの?」
トラップが座り込んでいる私の足を広げ、もう下着の役目を失ってしまった
パンティーをスルっと脱がせて、熱い内部へと指を這わせた。
「やぁっ、ちがうっ」
すこしはあったかも知れない、――――ううん、本当はそうだった。
「寒いから服は脱がない方がいいだろ?」
クレイがそう言って服の下から手を入れ、ブラジャーをずらして私の胸を揉む
「はぁぅ…」
トラップの指が中で細かく激しく動く
「あっ・・・あっ!!」
「あんま声だすなよ、皆が起きたらどうすんだ、こんな姿見せる気か?」
トラップの言葉
その11
――――見られちゃう? やらしい私を?――――
「んんっ、んんっっ・・・・・、ぁっ、ぁぁぁぁっ、んんんっっ!!!」
「もうイッちゃたみたいだな、見られると思ったら興奮したんだろ?」
クレイがそう言って、私の首筋に吸い付く
「ほんと可愛いな、パステル」
トラップがジーっとスボンのジッパーをずらし、下着の間から
堅くそそり立ったのを外気にさらした。
クレイもスボンをずらしてトランクスをずらし、私の目の前に
待ちこがれていたモノを見せつけた。
その12
「さて、パステル、どっちのが欲しい?」
訪ねられたクレイに、私は目の前にあった、クレイのモノを無意識に口に含んだ。
「んじゃ、パステルこっちにこいよ」
寝転がったトラップ、そそり立つ熱いモノを私の手に触れさせる。
私は口にクレイのを含んだまま、トラップのモノを自分の中へとズブリと入らせた。
トラップが下で器用に腰を動かす
「んんっ、んんんっっっ!」
口にクレイのを含んでいるから、声が押さえることができた。
でも、トラップの動きが激しいから
時々クレイのが、口から逃げちゃうの。
だから、手で逃げないよう掴みながら、口に入れると
クレイが私の頭を掴んできた。
「くっ、パステルいいよ・・・」
その13
「パステル、自分で動いてみろよ」
自分で動く? どうやったらいいの?
「ほら、腰、上下に動かしてみろって」
トラップに言われるまま、動いてみる。
「自分で気持ちいい部分を見つけながら、動いていってごらんよ」
クレイのアドバイスに、自分が気持ちいい場所を探しながら動いてみる
「んんっ、ん」
あ、ここ気持ちいい、んんっ、ここはもっといい
「んんっ・・・んんっ、んんん!」
「そうそう、その調子、上手だぜ」
ほんと? あっく、いいっ。
「ほらほら、パステル、お口がお留守になってる」
あっくっ、んんっ、クレイごめんなさいっ
私はお詫びにクレイが弱い、カリにきつく吸い付くた。
「ううっ、パステル」
その14
口の中に、クレイの先走った汁の味が広がった。
自分で動いているうち、凄く感じちゃう部分に当たる
「んんんっ!んんんっっっっ!!!!」
「くっ、パステル締め付けんなよ、・・・よすぎる」
だって、だって、気持ちいいんだもん。
トラップが私の腰を持って、再び腰を動かしてきた。
「んんっ!!! んっっ、んんっっっ!!!っっっ、んんっ!!!」
「パ、ステル、くっ、そんなに声、振るえさせたら・・・・くっ、あうっっ!」
クレイは一度深く、私の口の中に押しつけると、
そのまま私の口の中に快感を解放した。
ほぼ同時に、トラップがズンっと深く私の中を刺激した
やぁぁぁっっ、いっちゃう、いっちゃうっ!
「んんんんんっっっ!!! んんんっっっ!!!」
「くっ、だめだ、出すぞっ!!!」
ドクンっと、トラップが私の腰を引いて、外にはなった。
その15
「パステル、ごめんね、苦しかっただろ?」
クレイがそう言って、モノを口から出した。
「ゴホっ、エホっ、ゴホ、ゴホ」
咳しながら、私はブンブンと首を横に振る
うう゛、ちゃんと飲み込めない、私が悪いのに・・・・。
「どうだよ、はじめて自分で動いてみた感想は」
トラップが起きあがって、私の背中を撫でながら訪ねた。
「・・・・った」
小さく答える
「なんだって?」
ひどーっ、トラップ盗賊なんでしょっ!!!
こういう時だけ聞こえなくなるなんて、都合よすぎる。
でも、クレイも知りたいって顔して、覗き込んでいるものだから
恥ずかしかったけど、俯いてもう一度だけ言った。
その16
「よかったっていったのっ」
ボっと顔が赤くなるのが自分でも分かった。
「パステル」
「おまえ」
トラップとクレイの二人同時に呼ばれて
「なによっ」
と、もうやけくそで、その赤いままの顔を上げて、二人を見つめた
「「可愛い」」
同時に2人にそう言って抱きしめられた。
「そんな顔したら、もう一度したくなるじゃないか」
「まだ交代まで時間あるし、なぁ、もう一回いいか?」
そう訪ねてくる二人の胸の中で、私は赤い顔のまんまコクンって頷いた。
翌朝、これが原因で私とトラップとクレイは睡眠不足で
朝食をルーミィに取られてしまうハメになっちゃたんだけどね。
〜完〜
以上で
パステル×クレイ×トラップ終了です
第二ラウンドの話も模索中なんですが、あんまり続くと
お腹一杯だと思われないかと、ヒヤヒヤしつつ書いてたりします。
はぁ〜…
エロい!
いかったです。乙!!
ちゃんとみんなに愛されている描写があってちょっと安心(*´∀`)
萌えとエロがふんだんにミックスされて最高でした!
乙!!
でも最終的にパートナーを選ぶとしたら・・・修羅場が展開されそうだ。
駆け出しさん、乙です!
いやぁ、萌えた…エロエロです…堪能させていただきました。
のたうちまわったかいがアッタ――(・∀・)―――!!
部屋のすみでハァハァしてる(かもしれない)
キトン&ノル想像萌え(;´Д`)
今日はじめてよんだけど、トラバスさんってめっちゃレベル高いな・・
この板でも屈指だろう
つーか深沢美潮本人!?
なんか読んでて愕然とした。
つーか、弟子にしてくれ(w
>>472 はじめてなのか。過去ログ読み返すなり本人のサイトに行くなりして別の作品も読んでみることをお勧めする。
ログを読めばわかるだろうが、真に驚くべきは内容もそうなんだがその執筆速度。
深沢美潮本人に見習わせたい
俺はこのスレしか読んでないんで、板屈指かどうかまでは知らないが
>>473 うむ、いってきた。
保存させてもらいまつたw
読んだのは『ギア×パステル×トラップ』だけだが、
他もこのクオリティだとしたらスゲエな。マジで。
衰えぬことを知らぬ筆が羨ましい。
つーか、よくこれだけ電波が続くよな。
つーか、神w
ここまで原作に文体を似せられるのも凄いと思うが、
この妄想力(悪い意味でなくて)は俺には真似できないな。
ある意味天性。妄想だけならそこらのヲタ女にもあるだろうけど、
この人の場合、しっかりした文章力で芸術的に昇華されている。スゲエ
いや、あんまホメ殺しにするのも本人によくないかもしれんけどw
こういう化け物(失礼!)がごろごろ転がってるあたり、
2chの真髄をみたというか・・・
とにかく、某DDDの大物と並んで
この人は今日付けで漏れの尊敬する職人になった
漏れもせいぜい底辺で努力するよ。
駆け出しさん乙かれー
おもろかった パステルがかわいくていいね
駆け出しさん乙!クレイに萌えました。
普段のクレイなのにやってることやってんのがいいなあw
駆け出しさんおつ!3Pって珍しいやね、堪能しました!
このままトラップとクレイの間でパステル争奪戦とか
起こってもおもろそう…。
せっかくだからリクエストするぜ
血迷ったオーシがパステルを食っちゃう話
村の若者がトラップやらを出し抜きパステルを射止める話
一言でいうと痴漢馬車の話
パステルが後宮に入る話 高級娼婦なんかもいいなぁ
神様おねがい
479 :
名無しさん@ピンキー:04/01/18 21:59 ID:riG6GXPO
「…これが例の薬か?」
「はい。あなたのリクエストどおりにできてると思いますよ。
ぐっふっふ…。しかしトラップも悪ですねぇ」
「うるせぇ、こうでもしないとあの鈍感女に
俺の気持ちが分かるわけねぇだろ」
「まぁ、そうですけどね。でも注意してくださいよ」
「なにを?」
「効果ですよ。効きすぎる…という場合も無くは無いですからね」
「なんだよそりゃ」
「まぁ、体に危害は無いですから、大丈夫でしょう。
健闘を祈りますよ」
「あぁ…さんきゅ」
こうして俺はとある薬を手に入れた。
最後のキットンの言葉が妙にひっかかりはしたが、別にどうってこたねぇ。
とにかく…俺の気持ちに気付いて欲しい。
遠回りなんかしたくねぇ。
俺は盗賊だ。
近道を探し出すのが、俺の職業だからな。
小瓶に入った黒い液体を胸ポケットに突っ込んで、俺は台所へ向かった。
少々道具を探すのに四苦八苦したものの、なんとか作ることができた。
熱々のインスタントコーヒー。
「さて…あとはこれを入れるだけっと」
ポチャン
黒い薬はコーヒーに溶け、形を消した。
見た目は何の変哲もねぇ。
普通のコーヒーの出来上がりだ。
見た目はな。
sage忘れスマソ
コンコン。軽快なノックの音がした。
「誰ー?」
ガチャッとドアが開くと、そこにはトラップが不似合いなカップを持ってたっていた。
「よっ。原稿、進んでるか?」
「うん、まぁね。前のクエストは結構いろんなことがあったから。
書くこと多くて、逆に困っちゃうくらい」
少し私は微笑んだ。トラップも私に合わせて、少し微笑んだ。
「それで、何か用?」
「阿呆。これ見て気付かないわけ?
差・し・入・れ。疲れてると思ってよ」
そう言ってカチャンとコップを机の上に置いた。
湯気の立つコーヒーは、とても美味しそうだった。
「あ、ありがとう。珍しいね、トラップが差し入れなんて」
「べっつにー。俺もこの部屋に用があったし」
「へ?」
「じゃ、遠慮なくお邪魔しまーす」
「ちょっと…」
私の許可も得ずに、トラップは机のすぐ隣にあるベッドに体を預けた。
「隣の部屋使えばいいんじゃないの?」
「バーカ。隣の部屋は、シロとルーミィがすやすや寝てるし。
その隣の部屋はめっちゃくちゃ日が当たって寝れたもんじゃねぇんだぜ?」
枕に顔をうずめながら彼は言った。
確かに筋は通ってる。この部屋のベッドは木陰がちょうどできるし、風通しも良い。
昼寝には最適の場所だ…けど。
「気が、散るんだけどなぁ」
「気にすんなって。俺を空気と思っとけ」
「う〜ん…」
反論できずに、私は「邪魔しないでよね」と小声で言って、原稿を書き始めた。
コクン、とトラップの差し入れのコーヒーを飲んで。
この部屋に来た目的が昼寝なんてのは、勿論嘘だ。
俺はうっすらと目を開けながら、原稿を書き進めるパステルを見ていた。
…飲んだ、な。それを確認すると俺は目を閉じ、静かに寝息を立てた。
涼しい風の音がした。
…ガタッ…ギシッ
椅子が動く音、ベッドの軋む音。そして、体に感じるこの重み。
うっすらと目を開ける。そこには、微かに頬を赤く染めた、パステルの姿があった。
「とらっぷ…」
蚊の鳴くような声で俺の名を呼びながら、ゆっくりとパステルの顔が近づいてきた。
そして。柔らかな感触、コーヒーの香りが、俺の目を完全に覚まさせた。
…コーヒーを飲んでから、気分が少しおかしかった。
さっきまですらすらと進んでいた筆が、今私の指に持て遊ばれている。
なんだろう、変な気持ち。頭がぼやーとして、ふわーってなって…。
くすぐったいような、もどかしいような、変な気持ち。
「もう一口飲んだら、直るかなぁ…」
コーヒーに口を運ぶ。コクン。
……喉をそれが通ってすぐ後。
私の意思と、体は、まったく予想しない行動を始めた。
正直不安だった。もしかしたら、パステルはクレイの方にいってしまうんじゃないかと。
でも、パステルは俺を選んだ。クレイでなく、俺を。
唇が離れないよう、パステルの頭をしっかり抱いて、舌を絡めた。
「ん…」
くちゅりくちゅりと唾液が混ざる音。
最初は遠慮しがちのパステルの舌も、今は俺より積極的に動いて、求めていた。
体勢を変えて、俺がパステルの上になるようにする。
そして、唇は離さないまま、ゆっくり手を胸へと下ろした。
「んぅ…」
反応してる。俺はゆっくりその手を動かし始めた。
「ふぁ…ん…」
パステルが舌の動きを止め、唇を離した。
一瞬俺は戸惑った。しかし、俺のアレにパステルの手が触れた事に気付いた。
「パステル……」
その手は完璧に反応したアレを掴むと、ゆっくりしごき始めた。
お目汚しスマソ
突発的に書いてみたんで、文が変なのは見逃してやってくれ
続きは明日以降に書くつもり…
リアルタイムで読んでた(;´Д`)ハァハァ(;´Д`)ハァハァ(;´Д`)ハァハァ
明日以降の続き禿しくお待ちしております!!
これは…ヤバい、激萌えだ!
続きまってます!
気がつくと体勢が元通りになっていた。パステルが俺の上に乗っかる形。
しかも、パステルは顔を俺のアレの方に向け、下半身が俺の上半身にくるような格好になっていた。
ここまで効くとは。そう思った瞬間、アレに生暖かい何かを感じた。
言うまでもなく…パステルの舌だった。
「くっ…」
想像してなかったその行動につい気が緩んだ。
しかしなんとか踏ん張って、寸前で止めた。
これがお前の本心なのかよ、パステル…。
なら…俺も遠慮なくやりたいことやらせてもらうぜ。
風でなびく赤いミニスカート。俺はそれを捲くりあげた。
太ももに伝うほど溢れ出た愛液が、パンティの役目を妨げていた。
「スケスケじゃねぇか…」
その部分に軽くキスをする。甘いにおいが鼻腔をくすぐった。
「じゃぁ、頂くとすっか」
パンティを太ももあたりまでずらすと、パステルの足が動いて器用にそれを床に落とした。
早くやってくれといわんばかりに。
「そう急ぐこたねぇよ、パステル」
俺はわざと音が立つよう、指をパステルの中にいれた。
ぐちゅりぐちゅりと、音を立たせながら、そこを弄ぶ。
それに比例して、止まることなく溢れ出てくるパステルの愛液。
そして、格段に上がっていくパステルの口技。
耐えている自分を褒めてやりたいほど、それは良かった。
先端に軽く歯を立て、その部分を舌でゆっくり撫でる。
それから軽く吸い上げ、また最初みたいに歯を立てる。
しかもそれに手コキつきだ。
できることなら溜まってたもんを全部パステルの顔に放出してやりたかったが、
流石に女より男が先にイくのはプライドに傷つく。
「困った…もんだぜ」
一つため息をついて、指にまとわりついた液をペロリと舐めた。
今度は舌で弄ぼうと思ったら、そこにパステルのあれは無かった。
少し上体を上げると、俺自身のモノであるのに、俺自身が見た事無いほどでかくなったアレと、
そこに挿入しようとまたがってるパステルを見た。
「おい、ちょっと待っ……」
俺が全ての言葉を言い切るより早く、パステルと俺は繋がった。
「!!?」
「ひぁ……!!」
パステルの微かな悲鳴と同時に、俺は呆気なく果てていた。
ビクンビクンと痙攣してるのが、よく分かった。
「うふふ…」
不敵な笑みを浮かべたパステルは、果ててしまった情けない俺をずるりと抜くと、
精液と自身の血で汚れたアレを口に含んだ。
「うぁっ……」
ちょっと待て、待ってくれ。そう言いたい意思と反対に、
俺のアレはまた元気を取り戻しパステルの玩具と化した。
「ん…あぁ…」
自ら腰を動かし、パステルは快感を得ていた。
終いには自分のその腕で小さく小刻みに揺れる、自分の胸を愛撫していた。
「ふぁ…ん、あぁ…」
一人快楽に溺れるパステルと、されるがままの俺。
その光景は、明らかに当初の計画とはずれていた。
キットンにもらったあの薬。あれは、性欲を極限まで増すことのできる薬だった。
しかも、その性欲は好意を寄せる相手が近くにいないと増さない。
なんとも都合の良すぎる効果だった。
キットンの説明によると、その男性に感じる独特のホルモンなんたらかんたらで。
さっぱり原理を覚えてはいなかったが。ここまで効果があるのは流石に予想外だった。
俺の計画では、性欲を我慢できなくなったパステルに、
手取り足取り基本の基を教えてやるつもりだった。
それが、今のこの状態だ。
これだと俺が道具…いや、教えられているようなもんじゃねぇか。
快楽に溺れるパステルの目は、今まで見たことも無いような目だった。
そしてぱっ…と、キットンの声が蘇った。
『効果ですよ。効きすぎる…という場合も無くは無いですからね』
瞬間、俺はまた果てていた。
なんか変なのになっちまった。
次回でラストになったらいいと思う。
>>484,485
感想サンクス。
パステルの玩具化トラップ萌え!!
レスの時間差を見ると、既に小説を書き上げた後に
それをコピペしてるのではなく、直接書き込んでるんですかね?凄いなあ(*´д`*)
ラストもおもいっくそ楽しみにしてます!!
すごい。エロイしうまい!
続期待。
GJ!えろいわぁぁぁ
イヤン、よすぎ(*´д`*) グッジョブです!
一瞬目の前が真っ白になった。
もしかすると、これは夢だったのかも知れねぇ…そう思った。
しかし頭の中が正気に戻ると、やっぱ何も変わってないまんまで。
相変わらず一人喘ぐパステルの姿が目に映った。
気持ち良いんだが、なんか複雑な気持ちだ。
いや、何流されてるんだ、俺。考えて見れば相手はパステルじゃねぇか。
例え薬の力でこうなってようとも、腕力自体は変わっていないはずだ。
俺は腹筋にぐっと力を入れて、上半身を起こした。
そしてアレに深く入ってるパステルを持ち上げて、逆の体勢になった。
思ったより簡単…というか。まるでパステルがそれを待っていたかのようにすんなりできた。
心なしか、パステルの顔に笑みが浮かんでいるような気もした。
まぁ、さっきの状態よりはまだマシだと勝手に思い込んで。
今度は俺から、俺自身をパステルに深く入れた。
やっぱり男にとっちゃ、この格好が一番しっくりくる。
パステルの胸を掴んで、俺は徐々に腰を動かすスピードを速めた。
「あぁ…ん、んぅ、あぁ!!」
パステルの腕が俺の首に絡む。胸を掴む手に力がこもる。
硬くなったピンクの乳首を口に含み、軽く舌で転がした。
「とらっぷ、もっと、もっとぉ…」
求められるがままに腰を激しく動かす。
さっきより強く乳首を吸い、時折深くキスをした。
俺を待っていたかのようにパステルの舌は絡んできた。
そして、唇が離れたとき、甘い唾液が糸を引いた。
「あぁ…とらっぷ、いくぅ、いくぅ…!!」
ついにパステルにも限界がきたようだった。
まぁ、俺がされるがままにされていたときに何度もイっていたのかもしれねぇけど。
俺もそろそろ限界に近かった。
何度もいったというのに、まだまだイけるというところ若いと思う。
「パステル…!!」
「あぁ、とらっぷぅ…!!」
俺は放出寸前のところでパステルの中からアレを引き抜き、
パステルの顔めがけて思いっきり放出した。
顔にこびりついた俺の精液をパステルは指でゆっくり掬い取り、口へ運んだ。
そして、微笑んだ…と思うとそのまま深い眠りについた。疲れたんだろうな、そりゃぁ。
…こんだけやりゃ、当たり前のことか。
白い精液と赤い血が混ざり合って、ピンク色に染まったベッドを見て俺はため息をついた。
慣れない手つきでパステルに服を着せて、顔についた精液をティッシュでふき取った。
悪戦苦闘しながらもなんとか不自然ではない格好になった。
汚れまくったシーツを洗面所に持って行き、軽く水で洗って洗濯機につっこんだ。
新しくベッドにシーツを敷いて、何事も無かったようにパステルをそこに寝かす。
キットンの話によると、あの薬が効いてる間の記憶は全て消されるらしいが…。
念のため、起きるまで待つことにした。
数分後、「んぅ…」と声が聞こえたかと思うと、パステルが上体を起こした。
「おはよ、パステル」
「え…?トラップ??なんでそこに、っていうか、なんで私寝てるの!?
そーいえば、コーヒー飲んだら気分が悪くなって、それから、それから…」
マンガのように心臓が飛び出るかと思った。
しかし、その後本気で悩んでるパステルの顔を見てほっとため息をついた。
「それから、またコーヒー飲んで。えぇっと…なんだっけ、ねぇ、トラップ!!私何してた!?」
ほれきた。パステルが寝てる間に必死で考えた言い訳をすらすらと俺は言い上げた。
「コーヒー飲んだらお前がいきなり眠くなったって言い始めたんだぜ?
俺が寝てるっていうのに勝手にベッドに入ってきてよぉ…。
俺追い出したの、覚えてねぇわけ?」
「…覚えてない、けど」
「はぁ〜全く。人様に迷惑かけといて、それを覚えてないときたもんだ」
「ご、ごめんなさい・・・」
俯くパステルが妙に愛しく思えた。
俺はパステルを抱き寄せると、軽くおでこにキスをした。
「……!!?」
金魚のように口をパクパクさせながら、パステルは俺を見た。
今しかねぇ、かな。
俺は多分今までで一番真剣な顔をしただろう。そして、飾らずにただ一言。
「好きだ」
と言った。さっきよりさらに赤くなったパステルの顔に、微笑みが浮かんだ。
「…と、ゆーわけよ」
「ははぁ…。それは良かったですねぇ。
それで、残った薬のほうを返してもらいたいんですが」
「残り??あれって全部使っちまえば良かったんじゃねぇの?」
「…えぇっ!!?あれ、あの小瓶一杯全部使ったんですか!?」
「あ…あぁ、それでいんじゃねぇかと思って」
「何言ってるんですか!!一滴でも充分効果あるんですよ!?
それを…小瓶一杯なんて!!」
鼓膜がビリビリ震えるのと同時に、顔からさっと血の気が引くのが分かった。
「で、でも別にダメなこたねぇだろ!?」
「ダメなことは無いですが…、あれを全部使ったとすると…そうですね、
性欲が全開になって誰であろうと無我夢中になって、快楽を求めるようになるんです。
つまり、相手は誰であれ、あなたに行った行為と同じ行為をとりますよ。
クレイにもノルにも、そして私でも」
「でも、結果的に良かったじゃねぇのか?
とりあえず付き合えることになったし…!?」
「あの薬で行為をした場合、どんな理由であれその人が気になってしまうんですよ。
それが小瓶一杯となると、効果は絶大。
もしかしたら、もしかしたらですよ。
別にパステルはあなたのことを好いてなかったかも…知れませんね。
まぁ、気持ちが変わることは無いと思いますから、大丈夫、ですけど」
「…」
「おはよう!トラップ」
パステルの太陽のような笑顔が目にしみた。
オチが下手で本気スンマソンww
途中で無茶苦茶してるけど目ェ瞑ってくらはい
感想くれたみんなサンクス
ちょっと勇気付けられたヨ
リアルタイムでハアハアしました!
いやいやこういうオチもたまりませんね!
どっちなのー?!みたいな感じがたまらんです。
エロもてんこもりだし最高。
次回作期待してます!
グッジョーフ!!(;´Д`)ハァハァ
媚薬ネタ好きだw
エロいし話うまくて最高っす!
グッジョフって・・・、スマソ_| ̄|○
当然グッジョブですw
>>500 むしろ最後のどんでん返しが良かった。
乙!
\ 乙 / \ カレー /
__
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/__/./| |__
|__|/ .| |__| | _____
(゚Д゚,,).| | // | ボンカレー|:|
(/ ヽ) |// .| (゚д゚,,) |:|
| ∞ | / (/ 辛 ヽ)|:|
\_\/ .|_ .|:|
U"U ̄ U"U
>>504に禿同。GJ!!
豪快に全部入れちゃうなんて…
トラップ、よっぽどウキウキしてたのねw
最後よかったですよ。
イイもん読ませていただきました、ありがとうです!
507 :
名無しさん@ピンキー:04/01/24 11:54 ID:n33wWDXz
トラップとパステルとギアの、3Pが見たいです☆
自分もなぜかギアが出てくると萌えます・・
ここで言われている絵板って何処?
俺はパステルの絵だけで抜けるタチだから、詳しく知りたい。
某スレがここと同じ展開で崩壊しそうだ…
>510
どこ?
自分も、トラップとパステルとギアの3Pは見てみたいです!!!
クレパス好きは少ないのかな。もしかして私って少数派?
>>509 トラパスさんとこのサイトの絵板と思われ
期待sage
絵板って携帯では見られないんだっけ?
だれも書かないんでしょうか?????
>513
同士!
>>517 よし!君が書こう!
私もクレパスすきだよ。
クレイがエロエロだと萌え
おれも、パス×トラ×ギアの3人のプレイが見てえ!
クレパス好きもいっぱいいると思うよ。
私はクレパスもトラパスもギアパスもなんでもいける人なので
いつでもなんでも来い!状態なのですが(w
なんかない?
523 :
479:04/02/05 17:20 ID:P36AkHfI
トラパス作者さんの作品で警備員トラップ&女子高生?パステルの設定の話があって、
妙にツボにきたのでそのシチュで作品を作ろうと思うんだけど。
ギア×トラ×パスで。
こーゆーのは大丈夫なんだろうか??
シチュをパロるのはやっぱ駄目か。
>>479 見たい!
話を丸パクリじゃないならいいんじゃない?
同じシチュで話を書くなんてのはどこにでもあるんだし、
内容が違えばOKなのでは?
それにそんなこと言ってたらな〜んにも書けなくなっちゃうよ。
>>523 とりあえず氏の掲示板に一言断りを入れて、
投下前にその旨を注記する。
それでいいんじゃない?
>>525さんの意見に同意。
この場合は明らかにシチュを借りる訳だから
断りを入れるのはやっぱマナーかなと。
にしても三次創作をしたくなるほど魅力的なシチュだよね。
御降臨お待ちしております!!
>>523 525さんと526さんの意見に同意。すげえ読みたい! けど。
トラパスさん、何かファンサイトの電波管理人達にパクリの言いがかりをつけられたとかで相当ナーバスになってるみたいだから
余計な摩擦を避けるためにも、一言断りは入れておいた方がいいと思う。
それで「駄目」って言われることはないだろうし。
今から楽しみにしております!
トラパスさんの中の人も大変だなぁ。
529 :
名無しさん@ピンキー:04/02/06 09:13 ID:Bip3dI26
>>524 確かにその通りだけど<何も書けない
偶然シチュがかぶるのと意図的にシチュを借りるのは別問題だと思われ
まあ一言断るのが礼儀というか無難だろう
それにしても本当に大変そうだ<トラパスさんの中の人
530 :
524:04/02/06 11:16 ID:u6MNX6aZ
既に>523でトラパス作者のシチュのパロで…って書いてあったんで、
頭の中では断りを入れるもんだと思ってた。
シチュかぶった話を書くのは駄目って言うのはなんだかな?と言いたかっただけ。
言葉が足りなかったようですまん。
531 :
名無しさん@ピンキー:04/02/06 17:56 ID:5XhQsbgb
トラパスさんのホームページってあるん??
532 :
479:04/02/06 20:50 ID:4NBJOxi8
トラパス作者さんに許可もらえた!
いい人だ、マジで。
ってことで只今執筆中。
前と同じで3日くらいかけてアップする予定。
ちょっとギアが鬼畜かも知れん…(漏れはギアがあんま好きでないので
533 :
479:04/02/06 22:15 ID:4NBJOxi8
何度かやっているうちに、癖になってしまった。
最初はおどおどしながら、こっそり100円とか300円とかの安物のアクセやメイク道具を盗ってた。
けど、それが回を重ねるごとに額が増えていって、それを盗る方法にも工夫を考えていた。
最近よくやる方法が、鞄に盗った商品を入れて、トイレまで行って、それをブラの中やパンティの中に
隠す…。でも一番安い商品を1,2個ぐらい鞄に残しておく。それは、もし盗ったことがばれた場合への対策のため。
安いものを少し盗ったぐらいなら、初めて万引きという行為をしたのだ…とごまかすことが出来る。
少しお説教をされるぐらいでブラやパンティの中に隠された高値の商品は気付かれもしない。
そう、安心してた。
でもまさか、あんなことをする奴等がいるなんて思いもしなかった。
534 :
479:04/02/06 22:17 ID:4NBJOxi8
この店に務めて早1年。
俺より少し年上のギアと共に今日も店内を軽く見回す。
最近は中高校生…しかも、店の商売柄からか、女の万引きが後を絶たない。
今日も売り場に集ったフリをしながら、こっそり万引きをしようとする女子高生数名を補導した。
…今日の獲物はコイツか。
補導した数名の女子高生の中から、一番美人の奴だけを残して後はとっとと親に引き取らせた。
その時引取りに来た親が、
「これで黙っててください!お願いします!!」
と札束を手渡した。俺たちは何も言わず、ニヤリと笑ってそれを受け取った。
一人ポツンと作業員部屋に残った女は不安げな顔をしながら俺とギア上司の顔を見た。
「あの…私は帰れないんですか…??」
少しかすれた声で女が尋ねた。
「あぁ、もしかしたら…まだ盗ったモンを隠してるかも知れねぇからな」
ニヤリと笑って俺は言った。
「え…?」
「つまりだ。隠したものを鞄の中にだけ入れるとは限らない、ということだ」
ギアが声のトーンを少し落としながら言った。
「そーゆうこと。なんで、オマエの体を隅々まで調べさせてもらうぜ?」
「なっ…!やだ、やめてください!!」
「別に抵抗しても良いが…。後で困るのは君だ」
「そっ。俺ら世間様には善人ってイメージだしなぁ。オマエは万引き犯…つまり、悪人だ。
その制服、ドーマ学園のだろ?そんなお嬢様学校に通ってるお方が万引きしたなんてなぁ。
それに、俺らがちょちょっと誰かに言えば、罪はもっと重くなるんだぜ?」
「……」
「恨むなら、オマエのした行為を恨めよ?」
女子高生の抵抗はピタリと止まって、顔から涙が一筋流れた。
泣いた女を無理やり犯すのも悪くねぇ。
俺は女のセーラー服のボタンを一つずつ外しはじめた・・・。
535 :
479:04/02/06 22:19 ID:4NBJOxi8
「…そちらのお嬢さん。ちょっと話があるんですが」
びくっ!と体が震えるのが分かった。
私がいつもみたいに商品を盗って、それをいつもみたいに隠した後。
急に後ろから声をかけられた。
振り向くとそこには、さらさらの赤毛が目立つ私よりちょっと年上に見える男の人と、
ナイフで削ぎ落としたような輪郭で、かなりの長身の…多分年は私よりだいぶ上と思える男の人が立っていた。
「な、なんですか?いきなり…」
「いや、ちょーっと聞きたいことがあってよ。俺たちについて来てくんねぇ?」
「え?」
「いーからいーから」
「ちょ、ちょっと…!」
赤毛の人に腕をつかまれて、引きずられるような形で私は部屋につれていかれた。
……作業員部屋。そう書かれたプレートが部屋のドアに見えた。
(でも、でも…。ばれない、ばれるわけない…。
鞄の中だけ見せて、謝ればいいんだから…)
ガチャッっとその部屋の扉のドアが開いた。
そこにはごく普通の机が1つと、椅子が3つあった。
「ここに座って」
長身の男が私に椅子を勧めた。
「…はい」
小さく返事をして、私はその椅子に腰を下ろした。
男二人は残った椅子に腰を下ろして、じっと私を見ながら赤毛の男が言った。
「とりあえず自己紹介。俺の名前はトラップ。こちらはギア。
あんたの名前は?」
「パ、パステルです」
「ふ〜ん。さてパステルさん、どうしてこの部屋にアンタが呼ばれたか…分かってるよなぁ?」
やっぱり…!ばれて、たんだ。
仕方ない、素直に謝って逃がしてもらおう。
536 :
479:04/02/06 22:21 ID:4NBJOxi8
「…ごめんなさい」
「随分素直だな」
長身の男…ギアが言う。
「すいません…!テストとか、友達関係とか、そういうのでストレス溜まってて。
気付いたら、つい盗っちゃってて…。
これ、返しますから。本当にすいませんでした!!」
ここで涙でも流せたらいいんだろうけど、生憎こんなこと初体験の私には
そんな高度な技が出来るわけなかった。とにかく許してもらって、早くこの場所から抜け出したい。
「あっそ。ストレスが溜まってねぇ…。で、何盗っちゃったわけ?」
私は俯きながら鞄の中から小さいアクセを取り出した。値札には500円と小さく書かれてあった。
「ほう。これだけ、なんだな?」
「…はい」
コクンと頷いた。胸と太ももあたりのひんやりとした感じが良心にチクリと突き刺さったけど、仕方ないんだ。
「どう思う、トラップ」
「さぁ…。アンタの望むとおりにやっちゃえばいいんじゃないですか?
そーゆー女好みなんでしょ」
「確かに。しかし、それはお前もだろう?」
「さっすがギア先輩。俺の思うことなんでもお見通しっすねぇ…」
目の前の女…パステルに聞こえないように小声で会話する。
これからこの女をどうするか。悪そうな奴に見えねぇし、盗ってるモンもしょぼい。
多分これが初めてなんだろうな。普通ならこんな女、即効で親に知らせて引き取らすはずだが。
このパステルという女には…なんともいえない魅力があった。
何も知らない、無垢な女。天使みたいな雰囲気を漂わす女。こういう女は久しく見ない。
しかもおまけにドーマ学園の制服、と来たもんだ。
ドーマ学園ってのははたから見ると豪華な金持ち学校で、万引きのまの字も知らないような奴ら
ばっかりが通っていると思っていた。
が、事実は小説より奇なり。俺たちが補導する女子高生の大半がドーマ学園の女子だった。
金持ちには人に言えない事情があるんだろうな。
537 :
479:04/02/06 22:23 ID:4NBJOxi8
二人が小声で何か話したかと思うと、急に真面目な顔をして私の顔を見た。
そして、トラップがニヤリと笑みを浮かべて言った。
「分かった。けどな、確かめてぇことがあるんだ。
ちょっとこの机に仰向けになってもらえねぇ?」
「?」
その笑みが気になったけれど、逆らってもどうにかなるわけでもないし、私は素直にその命令に従った。
硬い机が背中にあたり、ブラのホックがあたって少し痛かった。
538 :
479:04/02/06 22:23 ID:4NBJOxi8
「パステル…といったな。申し訳ないが、これが我々の仕事なんだ。
念のために、もう少し調べさせてもらう」
ギアが冷静な声で言った。
「えっ…?もう少し調べるって、どういう意味!?」
体を起き上がらせようとしたけれど、男二人の力に敵うはずも無く。
腕をトラップに、足をギアに押さえられて私はどうすることもできなかった。
「やだっ…!うそでしょ!?ねぇ、やめてよ!!」
「抵抗するのはいいけどよ…後で困るのはパステル、アンタの方だぜ?」
耳元でトラップが囁いた。少しだけコーヒーの匂いがする。
「それ、どういう意味?」
「君はドーマ学園だろう?ドーマ学園の伝統…問題を起こすと即退学。
そのくらいは、君も知っているはずだ」
「……!!」
どうしてそのことをこの人たちが知ってるの!?
驚いた表情する私を見て、得意顔でトラップが言う。
「どうしてそんなこと知ってるの?って顔してんなぁ。
俺たちが補導したのは、お前が初めてってわけじゃねぇからな…。
ほんっとお前の通ってる学校は便利だぜ」
くっくっと彼は笑った。
「そういうわけだ。抵抗しても無意味。
素直にしていた方がいいぞ。万引きを認めたようにな…」
下の方からギアの声が聞こえた、次の瞬間。
太ももにひんやりとした感触…ギアの、手だった。
けれど私は、そのギアの手が私の太ももに触れたことより、隠したアクセが見つかるかどうかが
一番の問題だった。
539 :
479:04/02/06 22:26 ID:4NBJOxi8
ここまで。
もしかしたら明日続きアップ出来んかもしれません。
ギアの一人称はパステルがされるがままになったとき始まります。
決して忘れたワケじゃねぇっす…。
期待してまつ…(;´Д`)ハアハア
腹黒パステルキタ━━━━━━(゚∀゚)━━━━━━ !!!!!??ハアハア
おおお待ってました!!
パステルがされるがまま・・・わくわく
確かに萌える! すげー萌える! 続きがすげえ楽しみだ! けど・・・
本当にトラパスさん作品の設定とシチュそのまんまだなー・・・
違いはギアがいるかいないかくらいか?
544 :
479:04/02/08 14:19 ID:LkTsDXNm
思ったより忙しくなってきたので、書く暇がない!
アップはもう少し遅れそうです。
スマソ…。
>>540,541,542
感想サンクス!
>>543 確かに俺自身そう思う…。
似せないようにいろいろ付け足してはいるけど、やっぱ無理があるか…。
トラパス作者さんに申し訳ない(汗
>>479さん
いえいえ、お気になさらずに〜〜
当人が萌えまくって続きをとてもとても楽しみにしております。
エロ描写がお上手で羨ましいです。
お忙しいようですが頑張ってください!
>479
トラパスさんとこのメッセージ更新されたな。どうやら向こうは腹黒パステルじゃないっぽい。まだ完結してないみたいだからわからんけど
それだけでも大分ストーリーは変わると思う。ガンガレ!
まあなんだ、模写は上達の第一歩ともいうし(何か違うw
キ // /::::://O/,| /
ュ / |'''' |::::://O//| /
.ッ \ |‐┐ |::://O/ ノ ヾ、/
: |__」 |/ヾ. / /
ヽ /\ ヽ___ノ / . へ、,/
/ × / { く /
く /_ \ !、.ノ `ー''"
/\ ''" //
| \/、/ ゙′
|\ /|\ ̄
\|
バレンタインデー創作。自分のサイトにあげた方はエロ風味がこれでもかと無視されているので
別の創作書いてみました。……エロ……っていえるんでしょうか、これは。
何だかわけのわからない作品になっちゃいましたが。しかも書いてるうちに14日が終わってしまいましたが。
トラパス バレンタインな二人編1
「あっちゃあ、入れすぎちゃったかなあ」
みすず旅館の台所。普段はおかみさんが使うその場所を借りて、わたしは格闘の真っ最中だった。
あ、格闘って言っても、別に喧嘩してるわけじゃなくてね。
わたしの前にあるのはボウル。その中に入っているのは、真っ白などろっとした液体。
その脇にあるオーブンからは、香ばしい香りが漂ってくる。
今日は2月14日、バレンタインデー。女の子から特別な人や大切な人に、チョコレートを贈る日。
というわけで、わたしもご多分に漏れず、パーティーのみんなにあげるためにチョコを作っている最中だったりする。
いつもなら、普通にチョコレートを溶かして固めただけとか、チョコクッキーとかチョコケーキとか、そんなごくごく普通のチョコ菓子を作って配るところなんだけど。
今年は、ちょっと変わったものに挑戦してみようと思ったんだ。リタが教えてくれた、すっごく美味しいお菓子!
チョコレートクッキーの生地を棒状に焼いて、その上からホワイトチョコで作ったガナッシュでコーティングするお菓子なんだけど。試しに食べさせてもらったら、それがすっごく美味しくてね。
見た目も。茶色のクッキー生地の上から真っ白なガナッシュ生地って凄く綺麗だったし。ようし、これしかない! って思っちゃったんだよねえ。
というわけで、朝からチョコレートと格闘してたんだけど……これがまた、なかなか難しくて。
「うーん……これじゃあうまく固まらない、かなあ……」
ぐるぐるとボウルの中身を泡だて器でかき混ぜて、ぺろりとひとなめ。
味は悪くない。ガナッシュっていうのは、チョコレートと生クリームを混ぜて、固めたとき普通のチョコレートより柔らかくなるようにした状態のことを言うんだけど。
聞けばわかるように、作り方そのものはすっごく簡単。ボウルの中に水が入らないように、それだけのことさえ気をつければ、失敗するようなものじゃない……と思う。作り方を聞いたとき、少なくともわたしはそう思った。
けど、お菓子作りって……初めて作るものは特にそうだけど……聞くとやるとじゃ大違い。
「うーん……」
クッキー生地は多分もうすぐ焼きあがる。こっちは、前にも何度か作った生地で、焼くとき形を変えただけだから。多分失敗することはないと思う。
けどねえ、ガナッシュが……これは、生クリームを入れすぎたのかな?
何ていうか、すっごくゆるゆるで。水ほどさらさらじゃないけど。これ冷やしても本当に固まるの? って不安になるくらい、チョコ特有のとろとろした感じが消えている。
生クリームを入れすぎたのかなあ……でも、あんまり固いとコーティングしにくいんだよね。
うーん……チョコレート、増やした方がいいのかな? でも、もうあんまり残ってないし……
少なくなった材料に目をやって、わたしがこのまま作業を続行すべきか中断すべきか悩んでたときだった。
「パステル。あにやってんだ?」
「きゃあ!?」
突然背後から声をかけられて。全然気配に気づいてなかったものだから、わたしは飛び上がりそうなほど驚いてしまった。
「と、トラップ!?」
「あんだ? この甘ったるい匂い」
台所に入ってきた瞬間、顔をしかめているのは……トラップ。パーティーメンバーの一人。
その手には、山のように包みが抱えられていて……
「何って……チョコレート、作ってるのよ。今日、バレンタインデーでしょ?」
「んあ? そーだっけ?」
「何白々しいこと言ってるのよ」
わたしが言うと、トラップは「ばれたか? 鋭いじゃん、パステルちゃーん」なんて言って、どさっ、とテーブルの上に包みを投げ出した。
まあ想像通り。とっても可愛いラッピングがされたそれらのお菓子には、例外なく熱いメッセージがこめられたカードがついていて……
わたし達もこのシルバーリーブじゃ随分有名になったもんね。で、クレイとトラップには親衛隊なるものまでできて。彼らが道を歩くと、必ず女の子の群れができてるもんねえ。
多分このチョコも、彼女達にもらったんだろうなあ。……もてもてで羨ましいこと。
胸中に渦巻くのは、そんな意地悪な言葉。もっとも、口には出さないけどね。そんなこと言ったら、またうるさそうだし。
「誰だって見ればわかるって。わたし忙しいから、用が無いのなら出てってくれる?」
「随分な言い草だな、おめえ。で? うまくできそうなのかよ」
「うっ……」
ニヤニヤ意地悪な笑みを浮かべるトラップの視線は、まっすぐわたしの手の中のボウルに注がれている。
……ま、まだ失敗したって決まったわけじゃないもん。何よ、その目は。
「そ、それはできてのお楽しみ」
「ほー。ちゃんと食えるもんが仕上がるんだろうな?」
「嫌ならトラップは食べなきゃいいでしょ!? どうせ、わたしがあげなくったっていっぱいもらったみたいだし」
そう言うと、トラップはちょっと目を細めて、「あんだよ、その言い草」とつぶやいた。
やばい、怒らせちゃった?
一瞬不安になったけど……けど、あ、謝る必要は無いよね。だって……失礼なこと言ったのは、トラップだし。
「だからっ……そ、そんなに不安なら、無理してもらってくれなくてもいいって、そう言ってるの! ほら、もう忙しいんだから邪魔しないで!」
そのとき、いいタイミングで「チーン」とオーブンが鳴った。
クッキーが焼きあがったんだ……な、ナイスタイミング。
気まずい空気を振り払おうとして、わたしがオーブンの方に向かったときだった。
「待てって」
「きゃあ!?」
ぐっ、と腕を捕まれた。予想も何もしてなかったから、簡単にバランスを崩してしまう。
そして……
「っきゃああああ!?」
「うわっ!?」
どばっ!!
がくんっ、とトラップの方によろめいた瞬間。わたしの手から、ボウルが宙を舞った。
もちろん、そのまま空中で静止、なんて器用な技を使ってくれるはずもなく。ボウルの中身はそのまま、わたし達の頭上に降り注いで……
「……せ、せっかく作ったのに……」
ぽたぽた、と前髪や顎から滴り落ちる、ガナッシュ生地。
大分時間が経って冷めかけてたからね。幸い火傷はしなかったけど……
ううーもう! 何でこんなことになるわけえ……? そ、それもこれも……
「トラップ! 一体何……」
「…………」
抗議の声は、トラップの表情を見て止まってしまった。
彼の目は、まっすぐにわたしの方に向いている。やけに真剣で、熱い視線が注がれる。
「な……何、よ……」
「…………」
いたたまれなくなって、ごまかす意味をこめてぐいっ、と頬を拭う。
すっかり冷めているのに固まりきってない、どろっとした白濁色の液体がこびりついた。
うーわー……こ、これ落ちるかな? お風呂入らないと駄目かなあ……
自分がどれだけ情けない状態になってるかを想像して、泣きたくなったときだった。
ぐっ!
二の腕をつかむトラップの手に、力がこもった。
痛いくらいに。
「痛っ……トラップ、何?」
「……おめえ……」
「え?」
「今の、おめえ……」
「……だから、何?」
トラップの表情が、変わった。
何というか。妙に頬が紅潮してる、っていうか……
「今のわたしが……何?」
「…………」
そう言うと。トラップはしばらく黙り込んでいたけれど。
やがて、ボソリと、
「チョコ、くれるよな?」
と、つぶやいた。
……は?
「俺にも、チョコ……くれるよな?」
「え? そ、そりゃあ……」
も、もしかしてさっきの言葉、本気にしてる? あ、あれは……その、売り言葉に買い言葉っていうか……
「そりゃ、欲しいっていうのなら、あげるけど」
「欲しい。すげえ欲しい。今すぐに」
「……はあ??」
一瞬何のことか、とぽかんとしていると。
トラップの顔が、迫ってきた。
「え?」
ぺろり
そのまま、頬を伝うガナッシュ生地をなめとられて。一気にぼんっ! と顔が真っ赤に染まるのがわかった。
「と、トラップ!? 一体何……」
「……くれるって、そう言ったろ?」
「はあ……?」
「チョコくれるって、言ったじゃねえか。だあら、もらうことにしたんだよ」
「も、もらうって……きゃああ!?」
ぐいっ!!
両肩を押された。意外なくらい強い力。逆らおうにも逆らえない、そんな力で。
気がついたとき、わたしの身体は、床に押し倒されていた。
「ちょっ……トラップ! 一体、何……」
「何って、チョコをいただいてんだよ」
「なっ……ひゃんっ!?」
ぺろり
次になめとられたのは、耳。
つつっ、と頬のラインを辿って顎、首筋へと降りていく、トラップの舌。それを感じて、わたしは、ぞくぞくと背筋を悪寒のようなものが走る感覚に捕らわれた。
やっ……な、何っ……何、この、感じっ……
「ひっ……やっ、ああっ……」
「……甘い」
ぺろり、と鎖骨のあたりのチョコをなめとって。ぼそりとつぶやくと……トラップは、セーターに手をかけた。
「残したら、悪いよな?」
「ひっ……」
「全部もらっても、いいよな?」
「ひっ、ちょっ……きゃああああ!?」
ぐいっ!
まくりあげられるセーターと下着。上半身をむきだしにされて、視線が注がれているのを感じて、羞恥に全身が染まりそうになったけれど。
どれだけ手足をばたつかせても。逃げられそうな気配は、全く無かった。
な……何、してるのよ、トラップ……
「じょ、冗談にしちゃ……性質が、悪いんじゃない?」
「…………」
精一杯軽く装って放った言葉は、あっさりと無視された。
かわりに走ったのは、胸元を這い回る生暖かい感触。
びくり、びくりと背筋がのけぞった。火照りみたいなものが身体の奥からわきあがってきて、思わず身もだえしてしまう。
「や、だ……あ、んんんっ……」
「……どんな菓子、作るつもりだったんだよ」
「え……?」
ぐいっ!
膝の間に、トラップの脚が割り込んできた。
スカートの下に手が差し入れられる。太ももを這い登るのは、今まで感じたことのない、とても不思議な……
「普通のチョコじゃねえな、これ……何混ぜたんだ?」
「……な、生クリーム……」
「ふーん。ホワイトチョコだよな、これ。どんな菓子になる予定だったんだよ」
「な、何でそんなっ……ひっ、ああああ!?」
するり
下着の間に指が入り込んできて、あっさりとそれを脱がされてしまう。
ひやり、と冷たい空気が触れて。身体の内部からわきあがる熱とぶつかって、全身を強い電流みたいな刺激が走り抜けるのがわかった。
「やっ……」
「ん〜〜こんなとこまで……いやあ、全部食うのはなかなか大変そうだなあ……」
わたしの様子をまじまじと見つめて、トラップが浮かべたのは、とても意地悪な笑み。
すくいとられる。
太ももを伝っていくとろりとしたものを、なめとられる。
びくんっ、と身体が震えた。何だかむずむずするっていうか……今、わたしを襲っているのは、そういう形容しがたい感覚で……
「で? どんなもの、作る予定だったんだ……?」
「く……クッキー……」
「んー?」
「クッキーを、棒みたいな形に焼いて……それに、白いチョコで……コーティングする……」
「へー。うまそうじゃん……あー。けど」
そう言って、ちらりとそらされた視線の先にあるのは、何だか焦げ臭い煙を放つオーブン。
焼けた後、すぐに扉を開けなかったから。予熱で、クッキーが焦げちゃった……?
妙に冷静にそんなことを分析してしまう。そして、それはトラップにもわかったらしい。
「けど。失敗したみてえだなあ。クッキー、焦げてんじゃねえ?」
「だ、誰のせいだと……!」
「あー怒るな怒るな。かわりのもんはくれてやるから」
「っ……!!」
トラップの手が伸びたのは、自分のズボンの、ウェスト。
ま、さか……
「や……やだやだ! やめて、やだってば!」
「かわりやるっつってんだろ? おめえのソコで……コーティングしてくれよ。俺の棒
「な、何言って……」
「暴れるなっつーの……おめえがわりいんだからな」
がしっ、とわたしの両手首を片手で押さえ込んで。
耳元で囁かれたのは、わけのわからない言葉。
「惚れた女にあんな扇情的な格好見せられて。黙って引き下がるなんて、できるわけ、ねえじゃん?」
「……え?」
惚れた……女?
それって……誰……
疑問は、声に出せなかった。
全身を貫く激痛に、理性とか、そういったものは、何もかも吹き飛んでしまったから……
「うまかった。ごちそうさん」
そう言ってわたしの身体を解放したトラップの顔は、それはそれは満足そうで。
でも、わたしはそれに答えることができなかった。
下半身がずきずきと痛い。それが、嫌が応でも、今何が起きたかを伝えてくれて……
「……ひどい、よ」
「ん?」
「ひどいっ……な、何で……何で、こんなことっ……」
「何でって」
わたしの顔を覗きこんで。トラップは、不思議そうにつぶやいた。
「俺、言わなかったか? 惚れた女、って」
「…………」
「おめえのことが好きだから。だからこんなことした……わかんねえか?」
「わ、わかんねえか、って……」
惚れた? トラップがわたしのことを……好き?
わけが、わからない。どうして、そんな……急に……
「わかんないよ! 何で……」
「言っとくけどなあ、誘惑したのは、おめえだかんな」
「……はあ?」
ゆ、誘惑……? って。
「だ、誰がいつそんなことしたのよ!」
「わかんねえかあ? ……まあなあ。わかるようなら、俺もこんな苦労せずにすんだんだろうけどなあ……」
そう言って、トラップは深々とため息をつくと、立ち上がった。
「ま……じっくり考えてくれればいいや。おめえは俺をどう思ってんだよ? 好きなのか、嫌いなのか? 嫌いだっつーのならいくらでも謝ってやる。土下座でも何でもしてやる。けど、少しでも好きだ、っつー気持ちがあるのなら……」
そう言って。
トラップは、何だか、ひどく切ない目で、わたしを見つめた。
「少しでも、俺を男して好きだっつー気持ちがあるんなら。頼むから……ちっとは、真剣に考えてくれよ。……じゃあな」
散々好き勝手なことを言って、トラップの姿は、台所の外に消えた。来るときあれだけたくさん抱えていた包みは、全部テーブルの上に投げ出されたまま。
後に残されたのは、わたしだけ。
ぺたん、と床に座り込む。色んなことがありすぎて、とてもじゃないけど、考えが追いつかなかった。
トラップのことが、好きか、嫌いか?
男の人として、好きか、どうか?
……そんなの、わかんないよ。
泣きたくなった。どうしてこんなことになるのか。誘惑って一体何のことなのか。
トラップの言葉は何もかもが謎に満ちていて。何を考えればいいのか、ちっともわからなかった。
わかんないよ。そんなこと急に言われたって……
……ずるいよ。あんな、切ない顔されちゃったら……
嫌いになりたくても……なれないじゃないっ……!
消えない痛みと床の冷たさに震えながら。
わたしは、いつまでも、その場に座り込んでいた。
完結。
萌えられねえーil||li _| ̄|● il||li
バレンタインデーくらい幸せな二人を書こうよ自分、と自己嫌悪の海に溺れつつ逝ってきます。
リアルタイムで読ませて頂きました。
面白かったっすよ、トラップの言ってることがオヤジみたいで。
リアルタイムで読ませていただきました!
(;´Д`)ハァハァ(;´Д`)ハァハァ(;´Д`)ハァハァ(;´Д`)ハァハァ(;´Д`)ハァハァ×∞
バ、バレンタインデーマンセー!!白濁液萌えw
オヤジw
トラパス作者さん乙です!相変わらずGJ!
私もオヤジくさーって思ったよw
ていうか、結局お菓子は台無しに・・・。
トラップ・チョココーティングしたパステルにドキュンとしたのね?
ほんとに、毎度ごちそうさまです(*´∀`*)ムフーッ
蛇足な話だけど、ホワイトチョコのガナッシュは固まらないんだけどねw
ぅわ〜〜
エロいな〜〜
566 :
名無しさん@ピンキー:04/02/18 14:34 ID:IGvuhxJg
まじいいです!!!こんなバレンタイン迎えてみてぇ(-"-;)
ギア×パステル×トラップの3Pが見たいぞ!!!
567 :
名無しさん@ピンキー:04/02/19 22:59 ID:Milfg+6U
人大杉のせいか寂れてるなあ……何だか寂しいので思い付いたシチュ投下してみます。
ただし……
注意
トラパスですが、レイプ系統。トラップが相当ダークですので、嫌いな方は読まないようにしてください。
「何だ、トラップ。そんなところで何してるんだ?」
みすず旅館のいつもの部屋で。
ぼんやりと窓を開けてそこによりかかっていると。下からそんな声がとんできた。
ちょうどそのとき、ざあっ、と風が吹いて。いつもと違って下ろしていた髪がかき乱された。
視界を一瞬遮る、赤。
……鬱陶しい……
髪をかきあげて見下ろせば、ちょうど玄関から出たところらしいクレイが、俺を見上げていた。
「別に……何もすることが無くて暇なんだよ」
「お前、バイトは?」
「今日は休み」
俺がそう言うと。クレイは「そうか。俺は今からバイトだから。夕食までには戻ってくるよ」とだけ言って、背を向けた。
「頑張れよ」
おざなりに言葉をかけると、振り向かず、手だけ振ってきた。遠ざかるその背中を、見るともなしに目で追って。
その姿が見えなくなったところで、視線を戻した。
窓枠に寄りかかってはいたが。俺が見てたのは空じゃねえ。
もう一度風。さっきより強い。
ばさばさと乱れる髪を、意味もなく指で梳く。
今日は、もしかしたら天気が荒れるかもな……閉めるか。
窓枠についていた片手を動かして、後ろ手で窓を閉める。
そのときだった。
「んっ……ふっ……んんっ……」
手以外動かしたつもりはなかったが。どうやら、わずかに身体が揺れていたらしい。
切なげな声が、漏れてきた。
無表情を取り繕って、見下ろす。視線と視線が、ぶつかった。
真下から俺を見上げているパステル。その目は涙で潤んでいる。
「……どーした? 動きが止まってんぜ」
「とらっ……」
せきこむように言葉を漏らす。その後ろ頭をつかんで、ぐいっ、と力をこめる。
瞬間、唇から「ごほっ」と苦しそうな息が漏れた。
パステルの口の中で。俺のモノが、一気に膨らみを取り戻すのがわかった。
「んっ……んんっ……ふっ……」
「ほれ……早く動け。あんだ? やり方がわかんねえのか? そんな下手な舌使いじゃなあ、いつまで経っても俺をイかせることなんざできねえぜ?」
唇から漏れる酷薄な笑み。それを見て、いつも明るく輝いているパステルの目が、どんどん光を失っていく。
彼女の後ろ手を縛り上げているのは、さっきまで俺の髪をまとめていたはずのリボン。
えらく古くなって少しすりきれていたりもするが。その戒めは、パステル程度の力では、到底解けそうもねえ。
わざとらしくくつろいだ表情を見せつけ、体勢を整える。わずかに腰を引き上げて、窓枠に腰掛けるような形を取る。
膝立ちを強いられていたパステルの顔が、ますます苦痛に歪んだ。
顎が上がる。いっそ吐き出してしまいたいんだろうに、俺が頭をつかんでいるから、それも叶わない。
膝が浮いた。どう考えても長く保っているのは無理な姿勢。
こぼれる涙が頬を伝って、俺の足に落ちた。その冷たさも、俺の心を冷ますには足りねえ……
「んっ……んぐっ……」
「苦しいか? そうだろうなあ……俺はもっと苦しかった」
俺の言葉を聞いて、パステルの目に浮かぶのは疑問。
何が苦しいのか。自分が一体何をしたのか。どうしてこんな目に合わなければならないのか。
それがわからなくて、答えを求めている、そんな目。
……おめえがそうやって気づかねえから。
無意識のうちに俺を傷つけるから。
だからこうしてやりたくなったんじゃねえか……こんな風に、無理やり傷つけて、憎しみでおめえを縛り付けてやりたくなったんじゃねえか……!!
「いつまでこうしてるつもりだ?」
「…………」
俺が答えるつもりが無いことを悟ったのか。パステルは、諦めたように目を伏せて、おそるおそる舌を動かし始めた。
初めてだ、っつーことがよくわかる。いかにも不器用な、遠慮がちな舌使い。
けれど、相手がパステルだというだけで。羞恥に頬を染めて必死に俺に奉仕しているその姿だけで、何度果てようと何度でも勢いを取り戻す……そんなことが確信できた。
生暖かいパステルの口内を存分に堪能する。まとわりつく粘液は、唾液なのか。それとも俺自身が放ったブツなのか。既にそれも定かじゃねえ。
「んっ……んんんっ」
どぐんっ、と腰が震えるような衝撃が走った。
同時に歪む、パステルの顔。
ごほっ
唇の端から漏れる、白く濁った液体。それを確認して、ずるり、とモノを引き抜く。
つかんでいた頭から手を離すと、パステルの身体が崩れ落ちた。
胃の中身まで吐き出さんばかりにせきこんで、苦痛で身体を丸める。
決して小柄な方じゃねえはずだが。その身体はやけに小さく、頼りなく見えた。
「……どんな気分だ?」
胸に走る痛みを忘れようと声を放つ。
「好きでもねえ男のモノの味は、どうだ?」
「…………」
見上げるパステルの目に、まだ俺の望む憎しみは……宿っていない。
「どう……して……」
こほっ、と息を漏らすたび、溢れる液体。
頬を、顎を、首筋を汚す白。パステルみてえな女には一番似合わない汚れ。
けれど。そのアンバランスさが、かえって男の欲情をそそっていることに……きっとこいつは、一生気づかねえ。
「どう、して? どうして……こんな……」
「どうして? そうだな……」
くいっ、と顎をつかみあげる。汚れが自分の手にこびりついて、顔をしかめそうになったが……まあ、それは我慢すべきだろう。俺のだし。
「綺麗なものを見ると汚したくなる。俺はガキだから。どうしようもないガキだから……ただそれだけのこった」
「……どういう、意味……?」
ここまで言っても、わからねえのか。こんなに単純なことなのに。
けど。説明なんか……してやらねえ。
へたりこむパステルの脇の下に腕を差し入れて、無理やり立ち上がらせる。
さっきまで俺がもたれかかっていた場所に。体勢を入れ替えるような形で、パステルの身体を押し付ける。
「やっ……」
窓ガラスに身体を押し付けられて、その口から悲鳴が漏れた。
さっきと同じに。後ろ頭をつかんで、ぐいっ、と力をこめる。
違うのは。額に触れるのは冷たいガラスで、俺は背後に立っているということ。
「おめえばっかりに奉仕させちゃ、わりいからな」
「…………」
「今度は俺が奉仕してやるよ。ああ、大声出すなよ? 聞こえるかもしんねえし……まあ、部屋鍵かけてねえからな。誰が入ってくっかわかんねえんだけど」
「なっ……やっ……!」
さすがにそれは気づいてなかったらしい。そう言いはなった瞬間、パステルの抵抗が大きくなった。
必死に身体をよじっているが。そもそも腕を背中で拘束されて、満足に動けるわけがねえ。
こいつ程度の動きで、俺から逃れられるわけがねえんだ……わかれよ、それくらい。
おめえは俺から逃れられねえんだ。これからも、この先も、ずっと。
「抵抗してもいいぜ……終わるのが遅くなるだけだ。大人しくしてりゃあ、すぐに終わる。ま、どっちを選ぼうと、それはおめえの自由だけどな……長く楽しみてえのか、それとも?」
耳元で残酷な宣告をしてやる。おめえを逃がすつもりはねえという、意思表示。
ガラスに映るパステルの顔に、色濃く絶望が広がった。
片手で頭を抱え込んだまま、もう片方の手でスカートをまくりあげる。
初めて触れるその部分は、萎えた俺の勢いを取り戻すに十分な暖かさを、保っていた。
ここまで。ダークレイプものなので……要望があれば続き書きます。
専用ブラウザ使うの初めてなので何か失敗してるかも……
早く人大杉解除されるといいですね。
ダークなトラップ(・∀・)イイ!
続き切望。
うわああこういうの激しく激しくツボですたい!!
続き楽しみ杉っす、最後はハッピーかバッドエンドか気になるところ。。。
ダークなトラップ・・・ ひでえ、ひでえよ! でも萌えちった
576 :
名無しさん@ピンキー:04/02/20 11:11 ID:ZwWkyg1Z
切望してくれた方、ありがとうございます。
一応続きらしきもの書いてみました。中編になります。
後編は……早ければ今夜にでも。
では
要注意
とことんダークに徹してます。
「……好きなんだよ」
ぼそり、とつぶやいたとき。パステルの反応は、俺が予想したどんな反応とも違う態度を見せた。
「…………そうなんだ」
表情もほとんど変わってねえ。いつも無駄にくるくると感情を表に出すあいつらしかぬ無表情。
本気にされてねえのかと思った。「ありがとう、嬉しい」なんて反応が来る……それは都合のいい妄想だとわかっていた。
あるいは、「ごめん、そんな風には見れない」と言われることも覚悟していた。
それが多分一番ありえるだろうな、と自虐的に考えていた。あいつにとって、俺は多分ただの仲間で、それ以上でも以下でもなくて……でも、それでも。
俺はそんな風には見れない。だから。気をつけろ、と。
そういう警告の意味をこめての、告白だった。
あるいは、あの鈍感なパステルなら。「好き? そうなんだ。で、誰のこと? わたし、応援するよ」……と、間抜けな反応を返すんじゃねえか。それは一番考えたくない反応だったが。あいつならそれもありうるか、などと思ってもいたが。
これは予想外だった。まるで他人事のような態度。自分には関係無い、と言わんばかりの表情。勝手に言葉の続きを付け足すとしたら、「それがどうしたの?」とでも言いたそうな顔。
あいつらしくねえ……いつも無意味に派手な反応を返してきて、それが面白くてついつい構っちまう。思えばそれがあいつに惚れたきっかけでもあったのに。何なんだよ。この顔は。
「好きなんだよ。……おめえのことが」
もう一度同じ言葉を繰り返す。最後に一言付け加えたのは、念のため。確認のため。
わかってんのか? これは他人事じゃねえ……おめえに、他の誰でもねえおめえだけに言ってんだぜ。
「聞こえてんのか?」
「聞こえてるよ」
そう言って、パステルは「ふうん」とつぶやいた。
「……付き合おうか?」
「ああ?」
「トラップと付き合おうか? わたし」
「……あに言ってんだ?」
それは全くパステルらしかぬ反応。
普段ガキくさいあいつとは思えない、えらく大人びた……男遊びに慣れきった女が、必死にすがる年下のガキに向けるような笑顔。「仕方が無いわね、そこまで言うのなら、少しくらいは相手してあげるわよ」……そう言いたげな、疲れた笑み。
「おめえ、それ本気か?」
「トラップこそ何言ってるの……?」
パステルの頬が少しひきつってるように見えるのは、多分、俺の気のせいじゃねえよな。
「付き合って欲しいから、『好きだ』って言ったんじゃないの?」
「付き合うって意味がわかってんのか、おめえ」
「……彼氏彼女の関係になる。そういうことじゃ、無いの?」
「…………」
正解だ。確かにその通りだ。
できればそうなりたいと望んでいた。おめえを自分のものだと、胸を張って言いたいと。そう思って告白した。
けど、受け入れてもらえねえのならそれはそれで仕方が無いと思っていた。どう反応しようと構わなかった。おめえがおめえでさえあれば。
こんなおめえを見るくらいなら。
「違わねえ」
「……いいよ。わたし、トラップの彼女になっても、いいよ」
「本気で言ってんのか?」
嘘ついてどうするの、というつぶやきは、唇だけで。
言葉にならなかったのは、俺が強引にその声を止めたから。自分の唇で、せき止めたから。
キスの経験が、こいつにあったのか無かったのか。それはわからねえが。
荒々しくその唇を貪って、桜色が薔薇色に変わるほどに強く強く吸い上げて。
抵抗らしい抵抗は無いものの、さりとて積極的に求められるわけでもねえ。ひどく一方的なキスを交わした。
それが、俺とパステルの関係の始まり。
付き合い始めたその瞬間から、パステルは変わった。
具体的に何がどう、というわけじゃねえ。クレイやルーミィや、他の連中に向ける態度は変わらない。
他の連中がいるときは、俺に対する態度も変わらない。
全く以前と変わらない、ただパーティーの一仲間に対する態度を崩さない。
あいつはいつからあんなに嘘がうまくなったのか。何を言っても感情が表に出るから。「おめえの嘘なんざすぐにわかる」と……いつだって、俺は自信満々に言い切れたのに。
こいつは本当にパステルなのか。
腕の中で、白い肌が蠢く。
予告も無く部屋に押し入って、付き合い始めたあのときよりもさらに乱暴に唇を奪って。
そのままベッドに押し倒しても、あいつは抵抗をしなかった。
あいつは変わった。俺と二人きりでいるとき、あいつはやけに大人な態度を見せる。
俺が見たかった屈託無い笑みを浮かべることはもう無い。男の相手をすることだけにしか生きがいを見出せない年増女のような、疲れた笑みをわずかに見せるだけ。
「……痛くねえのか」
「痛いよ」
「初めてなんだろ?」
「見ればわかるでしょ……?」
ああ、すぐにわかったさ。
貫いた瞬間、秘所から溢れ出たのは鮮血。
何よりも鮮やかな赤が、白を犯して広がった。
この恋愛に関して恐ろしいくらいにお子様だった女のこと。経験なんざあるわけねえとわかっていたのに。
それでも、その血を見たとき、一瞬でも意外だと思ってしまったのは、付き合い始めてからのあいつの態度が、とてもそんな風には見えなかったから。
意外に思うと同時に安堵していた。まさか、パステルを汚した男が俺以外にいるんじゃねえか、と。密かに恐れていた事態にはならなかったことを、心から安堵した。
それでも。
「……痛いなら、ちっとは悲鳴あげるとか……すればいいだろ」
「あげて欲しい? なら……あげるけど」
「…………」
「大声出したら、誰か、来るかもしれないじゃない……」
そっと目を伏せて、パステルはうつろな声を漏らした。
「早くしてよ。トラップの好きにして、いいよ。わたしは、トラップの彼女なんだから」
「…………」
彼女。彼女……ね。
遠慮なく動いた。処女を抱くときは、前戯に嫌というほど時間をかけて。
欲望に任せて突っ走るな。それは相手に苦痛しか与えねえから。本当に好きな女なら、壊れ物を扱うように大切にしてやれ……誰に言われたんだったかな。兄貴か、それとも親父か?
誰でもいい。パステルを手に入れるまで、俺はその言葉をずっと覚えていた。そして今でも覚えている。
けれど。
一方的に動くだけ動いて、欲望を放つ。その間、パステルは唇を噛み締めて、一言も声を漏らさなかった。
感じているのか、痛いのか。それすらもわからねえ。まるで人形を抱いたような空しさだけが残る。
本当に好きな相手だと思った。だから告白した。
けれど。
今ここに、俺があれほど好きだった女は、いねえ。
「……どうだった」
「どうって?」
「良かったか。嬉しかったか。……痛かったか、辛かったか」
「…………」
どんな反応でも良かった。以前のおめえなら、率直に、ストレートに、自分の感情をぶつけてきたはずなのに。
「恋人同士って、こんなこと、するんだね」
「…………」
「もう……服着て、いい?」
「……ああ」
まるで他人事のような、反応。
違う。
おめえは本当にパステルなのか。
好きだ、と言ったことを後悔したことはねえ。俺はおめえが好きで……自分だけのものにしたくて。
そして今、確かにおめえは俺のものになってるんだよな? そのはず……だよな?
……いや。
違う。きっと、違う。
さっさと服を着て、立ち上がるパステル。
その足はわずかにふらついていた。強がって見せても、やっぱ相当痛かったんだろうな、と……何となくそんなことを悟っていた。
それなら、どうして俺を頼らねえんだ。痛いのなら、苦しいのなら……どうしてそう素直に言わねえんだ?
おめえは俺を見てねえ。おめえが見てるのは……一体誰なんだ?
外に出るパステルを追ったのは、不安に駆られて。それ以上の意味なんざ無かった。
一体何を期待したのか。あいつの何を見たかったのか。
「パステル。どうしたんだ?」
「クレイ……」
わずかに遅れて部屋を飛び出したとき。鍛えられた耳にとびこんできたのは、微かな会話。
「どうしたんだ? 何だか……疲れてるみたいだけど」
優しい言葉。
さすがはクレイだな、と、自虐的な思いが胸を過ぎる。
あいつにしかできねえ技だ……俺には逆立ちしたって、あんな優しい言葉を吐くことはできねえ。
それをあいつがどれだけ求めているかを知っていたからこそ。クレイ以上に優しくしてやれねえ以上、俺にできるのは奴とは違う方法であいつを愛してやることだけだと。
そう、思っていた。
わかってくれているはずだと思っていた。勝手に思い込んでいた。それは、俺の恐ろしく身勝手な願望。
「……うん、疲れてる」
「大丈夫か?」
「あんまり大丈夫じゃないかもしれない……何だか、色んなこと考えすぎちゃって。わたし、どうすればいいのかなあ……」
「……? よくわからないけど。悩みがあるなら聞くよ。何があったんだ?」
会話をそれ以上聞く勇気は出なかった。
階段に踏み出しかけた足をひっこめて、きびすを返す。
部屋に戻って枕に顔を埋める。わけもなくわめき散らしたくなった。
クレイには頼るんだな。
他の男には、いつものおめえでいるんだな。
ちょっとしたことでくよくよ思い悩んで、すぐに他人を頼って……そんなおめえのままで、いるんだな。
俺の前でのおめえは……一体、誰なんだ?
身を起こして、自分の両手を見つめる。
この手の中に入れたと思ったんだ。
俺だけのものに……他の男の手には入らない場所に閉じ込めたと思ったんだ。
けれど、それは俺の思い込みでしかなかった。
あいつは最初から、俺のものになんざなっちゃいなかった。あいつが見ていたのは俺じゃなかった。
……じゃあ、何であのとき、あんなことを言ったんだ?
理性が放つ疑問を無視する。
そんな答えなんざ知らねえ。俺はパステルじゃねえ。パステルが何を考えてるかなんて、俺にはわからねえ。
あいつのことなら何でも知ってると思ってた。けれど、それは思い込みでしかなかった。手に入れた、と思い込んだのと同じように。
腕の中で大人びた笑みを向けたパステル。
子供を諭すように、「しょうがないなあ」と言いたげな顔を見せたパステル。
あいつと二人でいると、自分がどうしようもねえガキに見えてくる。
パステルのことを散々ガキくさい、と馬鹿にしてきたのに。本当にガキだったのは自分の方で、いつの間にかパステルは手の届かないところに行っちまったんだと、そんな風に思えて仕方がねえ……
俺は。
告白することで、付き合うことで……そしてその身体を汚すことで、あいつが自分だけのものになると思っていた。
けれど。
いくら抱いても、あいつはいつまでも綺麗なまま。透明な笑みを浮かべたまま。俺の色に染まることは無い、真っ白なまま……
……なら。
それくらい、なら。
「……別れるか」
付き合い始めてからどれくらいの月日が経ったのか。
えらく短いような、えらく長いような……自分でもよくわからねえ、そんな頃。
いつものように二人っきりになって、けれどいつもと違うのは、部屋に入った第一声が、そんな台詞だったこと。
バタン、とドアを閉める。わざと鍵はかけなかった。
密かに期待したのかもしれねえ。誰かが入ってくるのを、誰かが止めてくれるのを。
「別れるか、俺達」
「…………」
机の前に座っていたパステルが、ゆっくりと振り向いた。
その表情には、驚きのようなものは何一つ含まれてねえ。
「……そう」
「…………」
無言で歩み寄る。机の横、ちょうど窓の真正面に当たる位置にもたれかかって、座ったままのあいつを見下ろす。
開いた窓から流れてきた風が、わずかに髪を乱した。
「返事は?」
「トラップがそうしたいのなら、いいよ」
まるで他人事のよう。付き合い始めたときも、抱いたときも見せた、変わらない表情。
「それだけか?」
「他に何を言って欲しいの?」
間髪入れずに返ってくる答え。俺の顔をじいっと見上げる視線は、どこまでも真っ直ぐで。濁りのようなものは一切見えねえ。
俺の視線はこれほどまでに濁っているのに。
「トラップがそうしたいんでしょう? だったらそう言うしかないじゃない」
「……何とも思わねえのか?」
「何を?」
「嫌だ、とか。どうして、とか。思わねえのか、聞かねえのか?」
「何言ってるの」
漏れる笑みは、多分苦笑。
「わたしが何を言ったって、トラップは自分の考えを変えるような人じゃないじゃない」
「…………」
「いつだってそうだったじゃない。わたしが何をどう言ったって聞かないじゃない……だから何も聞かないよ。今まで彼女でいさせてくれて、ありがとう」
「…………」
心のどこかで。
何かが、外れた。
……それが付き合った理由なのか。
おめえは俺を好きだったわけじゃねえのか。ただ、俺の気持ちを拒否するのが面倒だったから。どうせ拒否したところで、俺が諦めるような性格でもねえとわかっていたから。
だから……受け入れたのか。
好きでもないのに。愛していたわけでもないのに。
いつから、おめえは……そんな女に、なったんだ?
もう一度風が吹いた。さっきよりも強く。
縛っていたリボンが煽られて、髪が余計に乱れた。
手を伸ばす。力をこめた瞬間、しゅるり、と音がして、解けるリボン。
次の瞬間。
「やっ……!」
両手首を拘束する。後ろ手にねじりあげる。
「やっ……痛い、痛いってば! トラップ……何、何するの、よっ……!!」
片手だけで手首を縛り上げる。どん、と突き放すと、がくん、と膝がくず折れた。
「トラップ……?」
ぐいっ、とその後頭部を捕らえる。怯えた視線が、突き刺さった。
「…………」
言いたいことはいくらでも頭に渦巻いていたが。どれも言葉にすることはできなかった。
あるのはただ。
最後の最後まで俺のものになろうとしねえこいつを、どうすればいいのか、と。
どうすれば、その全てを俺の色の染めて、汚しきってやることができるのかと。
そんな歪んだ愛情の暴走。
中編ここまで。
専用ブラウザで何故か連続書き込みができないので
一度上げて後はIEから書き込み、という形とってます……
いつになったら解除されるんですかねえ。
パステル別人じゃん、と言われそうですけれど
後編で一応全部に決着つける予定です。
暴走トラップキターー(・∀・)ーー!
乙。
続き待ってます。ガンガレ!
続き激しく期待。
588 :
74:04/02/20 14:41 ID:LUOJqquv
誰か小6の卒業アルバム買いませんか?
神陵台小学校
西脇小学校
多聞台小学校
買いたければ言ってくださいね〜w
うわー!ダークだー!!
ラスト激しくキボンしてます!!
イイワァイイワァ
591 :
名無しさん@ピンキー:04/02/20 21:21 ID:ZwWkyg1Z
トラパス束縛編の後編アップします。
どういう終わり方にしようか悩んだのですが……
結局いつものパターンですいません。
「……ルーミィがいるな」
パステルの顔の両脇に伸びる俺の腕。ガラスにつかれた手。
その間で唇を噛み締めて、襲いくる感情の奔流に耐えているあいつの顔。
ガラスに映るそれを見ながら、俺はわざと、その向こうに焦点を当てていた。
庭でシロと戯れているルーミィ。俺とパステルが窓からそれを見ていることに気づいてねえ。何が楽しいのか無邪気な笑みを浮かべて、庭を走り回っている。
「手でも振ってみっか?」
「……や、だっ……」
「安心しろよ。ルーミィにわかるわけねえだろ? ……俺達が何やってるかなんて」
背後から繋がったそのままの状態で、耳元に囁きかける。
小刻みに腰を揺らす。すぐにイっちまうのはもったいねえから、わざと大きくは動かねえ。
イかねえ程度に、萎えねえ程度に。そんな微妙な動き。
「っ……やっ……だ……こんなのっ……」
「……辛いか?」
「…………」
「動いて欲しいのか。イかせて欲しいのか?」
「…………」
「……やめて欲しいのか?」
「…………」
どう聞いても、パステルは答えない。
ただ、頬を伝う涙の量が、多くなっただけ。
膝までずりおろされた下着が、脚をばたつかせることで床に落ちた。わずかな衣擦れの音。
わざとそれを踏みにじる。もっとも、パステルはそれを気にかける余裕はねえようだったが。
別れる、と言ったのは最後の砦みてえなもんだった。
そう言えば、あいつの本音が見えるんじゃねえかと。
あのパステルが、好きでもねえ男に黙って抱かれるはずがねえ……どんな態度を取っていようと、心のどこかでは俺を好きでいてくれるはずだと。
そう思いたかった。別れる、と言えば。嫌だと言ってくれるんじゃねえか、涙を流してすがってくれるんじゃねえか、それを期待した。
本気で別れるつもりなんか無かった。それができねえことは、俺が一番よく知っていた。
どんな風に変わろうと、どんな冷たい態度を取られようと。これほどまでに育っちまったこいつへの思いは、どうやったって踏み潰せねえことは……嫌というほどわかっていたから。
ガラスについていた片手をそっと外して、腕ごとパステルのウェストに回す。
力をこめて持ち上げる。思った以上に細い腰、軽い身体。
「ひっ……いっ……んんっ……」
俺が動くんじゃなく、パステルの身体を動かすことで刺激を与えてやる。
それは多分、受身でいるよりダイレクトな刺激が伝わるはずだった。
声が漏れる。必死に我慢しようとしているんだろうが。さすがに耐え切れなかったらしい。
「ひあっ……んっ……」
腕を乱暴に上下させる。声から漏れるのはあえぎ声か、表情に走るのは快楽か。
わからねえ。俺には何もわからねえ。今おめえが何を考えているのか……俺には、さっぱりわからねえ……
「……もうっ……」
「…………」
「我慢できねえんだよ……俺はガキだからな。おめえと違ってガキだから。欲しいものが自分のものにならねえのなら。力づくでも手に入れてやりたくなる。手に入らないのなら……」
他の誰かのものになるくらいなら……
「壊してやりたく、なる……」
「…………」
予告もなく腰を動かした。それまでの小刻みな動きから、一転して大きな律動へ。
その変化に耐えられなかったのか。「……くはっ……」と、小さな苦痛の声が響いた。
痛いのか、苦しいのか? ……けどな。
俺はもっと痛かったんだ。苦しかったんだ。
自分がどれだけ汚れてるか、どれだけガキか。
おめえと付き合っている間、そんなことばかり思い知らされて……愛されてるなんて実感はちっともわかなくて……ずっと、ずっと、辛かったんだ……!
どぐんっ!
爆発する。パステルの中で、俺の欲望が、本音が。
…………
全身が脱力するような、喪失感。腕に力が入らなくなる。
ずるり、と膝が崩れ落ちた。同時に、支えを失って、パステルの身体も、へたりこんだ。
ずるずると二人で床に座り込む。部屋の中に立ちこめるのは、荒い息の音だけ。
「……どうして……」
「……んあ?」
漏れるのは、泣き声。
「どうして……こんなこと、するの?」
「…………」
「別れる、って言ったのは……トラップ、じゃ……」
「…………」
「どうしてっ……」
ぐっ、と床の上で手を握り締める。
どうして。どうしてか。
「何度も何度も言ったじゃねえか……」
「…………」
「俺はガキだからな」
「…………」
「おめえと違って、ガキだからなっ……」
強すぎる独占欲が、全ての原因。
相手をがんじがらめに縛り付けてやりたかった。けれど何で縛りつけようとしても、おめえはそこからするりと抜け出してしまう。
そして。
最後に残されたのが、憎しみという名の鎖だけだった。
ただそれだけのことなのに。俺が求めているのは、例え憎悪に染まった目であっても。
俺だけを見てくれること。ただそれだけだったのに。
いつまで経ってもおめえは俺を見ようとしねえ。それが耐えられなかった。
そんな単純なことに、おめえはどうして……気がつかねえんだ……?
「パステル」
「…………」
「俺を憎めよ」
涙で曇った目が、俺を見つめている。
けれど。どうして……どうしてっ……
ここまでしても、こいつの目は……汚れねえ?
どうして、そんなまっすぐな目で、俺を見るんだ……?
「憎めよ。俺を憎め。一生忘れねえと言えよ。嫌いだ、大嫌いだってそう言えよ! 俺はっ……俺は、なあっ……」
例えどんな感情でも構わない。ただ、俺が望むことは。
「俺は、おめえにとって特別な男でいてえんだよ……ただの仲間じゃねえ、特別な対象として……見られてえんだ……愛してくれねえのなら。せめて、憎んでくれよっ……」
「…………」
細い肩をつかむ。目を覗きこむ。
期待した。何を言っているんだ、と。そんなエゴイズムのためにこんなことをしたのか、と。
そう言って罵られて、平手の一つもとんでくることを期待した。
けれど。
次の瞬間、パステルの顔に浮かんだのは。付き合い始めたときと同じ……俺が予想もしなかった表情。
笑顔、だった。
「……パステル?」
「トラップは」
何度も何度も噛み締めたせいか。
少し赤く腫れた唇から漏れてきたのは、どこまでも透明な、言葉。
「トラップは、束縛されるのが嫌いだって思ってた……」
「…………?」
「いつだって、トラップは自由でいたいんだって、そう思ってた。親衛隊の女の子達ができたときとか……適当にナンパしていたときとか。トラップ、いつも顔では笑っていたけど……相手が本気になったら逃げたよね?
いつも言ってたよね。パーティーなんて、いつかは絶対解散するもんだ。いつまでも一緒にいれるなんて、そんな甘いこと考えるなって……」
「…………」
「縛られるのが嫌いなんだって思ってた……仲間だから、家族だから、恋人だから……そんな特別な関係だから、こうしなきゃいけない、ああしなきゃいけないって、決め付けられるのが……嫌なんだって。そう、思ってた……」
「…………」
ああ、そうだ。確かにそうかもしれない。
言われて初めて気づく。確かに以前の俺はそうだった。
いつだって俺は俺だと思ってた。やりたいようにやる。他人の指図なんか受けねえ。俺は俺のやりたいように動く……
けれど。今は……
「だから……わたしは……」
笑顔のまま、涙を流す。ひどく矛盾した表情。
「トラップを縛りたくなかった。だから……自分を殺してた。嬉しくても、悲しくても、痛くても……トラップの邪魔にならないようにしようって……そう、思ってた」
「…………」
「鬱陶しいって思われたくなかった……嫌われたく、なかった……みっともなくすがりついて、迷惑かけたく、なかった……だから、わたし、はっ……」
「……それは」
そう、だったのか? それが……おめえの本音?
俺のために? あの冷たい態度は。他人事のような態度は。
全て……俺のために? 嫌になったらいつだって逃げ出せばいい。好きなようにすればいい。拘束なんかしない、と……その、意思表示……?
自分の考えを、押し殺してまで……俺の、こと、を……
「だけど、それは間違ってたの? わたし……トラップを傷つけないようにして……逆に、傷つけてた? ねえ……トラップ。わたし、あなたに……すごく、酷いこと……してたの?」
自然に頬に手が伸びた。涙の痕が残る、赤い頬。
触れたそこは、熱かった。
「だったら、謝るからっ……あやま、るから……」
つぶやき続ける唇を、そっと塞ぐ。
それは、今までの荒々しいキスとは違う。
汚すためにした、強引なキスとは違う。
汚れた俺を綺麗にしてもらうための、そんな……相手を求める、キス。
「……違う」
「…………」
「束縛されんのが嫌いなんじゃねえ……他の奴らじゃあ、俺を束縛することなんか、できねえんだ。そいつがどれだけ望んだって。俺を完全に束縛することなんか、たった一人にしかできやしねえ」
「……どう、して?」
「決まってんだろ?」
おめえは、俺を誰だと思ってる……
「俺は、優秀な盗賊だからな……」
「…………」
「俺を束縛できんのは、本当に価値のあるお宝だけだ」
「…………」
「おめえ、だけだ……」
「……わたし?」
「ああ」
俺はおめえを自分だけのものにしたい。
そして、おめえにも、同じように思っていて欲しい。
「俺を縛ってくれ」
いくらでも縛ってくれ。おめえが望むように。
そうすることで、俺もおめえを縛り付けることができるのなら。いくらでも、束縛してくれ。
「おめえの鎖で、がんじがらめに縛ってくれよ……もう二度と、おめえから離れられないように……」
両腕で細い身体を抱きしめる。
どれだけ力をこめても俺のものにならなかったパステルが。
今初めて、俺だけのものになったんだと……そう、確信するために。
――もう一生、おめえを離さない――おめえから離れない――
完結です。
ダークなまま終わろうかと思いましたが……結局無難な終わらせ方してしまいました。
……内容が内容なので名無しのままこっそり去ろうかと思ったのですが
サイトの方で指摘されたので……はい。完結に当たって名乗ります。
束縛編書いたのはわたしでした……ダークが嫌いな方、本当にすみませんでした。
また何かラブラブな明るいエロ思いついたら書きにきます。それでは
人大杉が早く解決することを祈りつつ逝ってきます。
いやいや無難だなんて。
良かったですよ、誤解が解けて。
グッジョブ!!
ダーク→ハッピーエンド
最もツボな展開ですハアハア止まりませぬ、グジョーブ!!!!!!
グッジョブ!楽しませていただきました。
ハピーエンドでよかった…
602 :
名無しさん@ピンキー:04/02/22 02:57 ID:oAaAU50F
グッジョーブ! 救いがあってよかったです。 マターリなギアパスキボンヌ。どなたかお願いしまつ。
603 :
名無しさん@ピンキー:04/02/22 11:09 ID:f5twce25
マターリギアパス、漏れも読みたいです!
期待age
トラパス作者さん、乙です。
心理描写がお上手ですね〜。パスもかわいそうだけど、
トラップも哀れで泣きそーでした。
やはりあの二人には幸せになってほしいので、ダークのままじゃなくてよかったですw
またお願いします!
ギアトラパスマダー?
>605
人大杉にひっかかってんじゃねえの?<ギアトラパス
携帯からも見れなくなってるのは漏れだけだろうか……(ちなみにVodafone)
専用ブラウザ使いどれくらいいるのかな、このスレは
別にブラウザーなくても携帯で見れてまつが。ちなみにFOMAでつ。
他の人大杉は見られないのに何故見れるんだろ?
608 :
名無しさん@ピンキー:04/02/27 19:23 ID:BNxjaVPN
保守かわりになればいいな、と思いつつ投下
しかしこのスレ的にこの作品はありなのか……? リクエストに答えられなくてすみません。
トラップ×マリーナです。
ただし、純愛を期待しないでください。物凄く暗いです。
明るいラブラブを期待されてる方は読まない方がいいです。では
何でこんなことになったんだろうな、と思う。
俺はパステルが好きだった。いつからかはわかんねえ。ひょっとしたら出会ったときからかもしれねえ。
それが否定できないくらいにずっと前から、あいつのことを思っていた。
なのに。
今、俺がベッドに押し倒している女は……パステルじゃねえ。
マリーナ。ずっと小さい頃から一緒に暮らしていた、俺の幼馴染。
家族と一緒だった。妹みてえな存在だった。
美人で、スタイルが良くて頭が切れて。けれど、それだけ多くの長所を兼ね備えていながら、あいつはいつも、どこか引け目を感じているような寂しげな目をしていた。
孤児だった、という過去が、所詮は拾われた子供だという引け目が、あいつにそんな目をさせているんだと……
そうとわかったとき、守ってやりたい、と思っていた時期があった。
一緒に暮らしていた頃のことだから、15のときまでか……もう四年も前のことになる。
そう。確かにその頃は、俺はマリーナに惚れていたのかもしれねえ。それは否定できねえ。
けれど、今は違う。あの頃は好きだったとしても、今俺が惚れている女は、マリーナじゃねえ。
何故なら。こうして、夜、二人っきりでこんな体勢でいながら、俺は、マリーナのことを見ていなかったから。
押し倒しておきながら、服に手をかけておきながら。俺が見ていたのは、決してマリーナ自身じゃなかったから。
「なあ……何で俺達、こんなことになってるんだろうな……?」
「知らないわよ」
俺の視線を受け止めて、マリーナは、寂しげな目で笑った。
「知らない。だけど……確かなことは」
抵抗は無かった。
ボタンを一つ一つ外していくと、豊かな胸があらわになった。
あいつの身体とは、随分違うな……
無意識のうちに考える。恐らく、大抵の男なら……パステルとマリーナなら、マリーナの方が魅力的な身体だと、そう思うんだろう。
けど、俺にとっては……
「あんたはわたしを見ていない……わたしもあんたを見ていない。それだけは、確かだと思わない? トラップ……」
「……ああ、そうだな」
言われた言葉に頷きながら、ブラウスを全開にする。
胸に手をあてがって力をこめると、マリーナは、「あんっ……」と小さく呻いて、微かに微笑を浮かべた。
「不思議ね……どうしてこんなことになってるのかしらね。わたしはあんたのことを、本当の兄貴みたいに思ってたのに」
「……そうだな」
自嘲的な笑みがこぼれる。
あの頃、ガキの頃マリーナに抱いていた思いは、恋愛感情だったのか。あるいは、妹を守ってやりたいという思いだったのか。
どっちとも言えねえ。恋愛だったんだ、と言われれば否定できねえし。家族に対する愛情だったんだ、と言われたら、そうかもしれねえとも思う。
だけど、今は……
今は、マリーナをどう思う? と言われたら、はっきりと言い切れた。「大切な幼馴染だ。本当の妹と同じくらいに大切な……家族と同じ存在なんだ」と。
「女」じゃねえ。「妹」だ。
そして、マリーナにとっての俺は、「男」じゃなくて「兄貴」……
それでも。
今、俺とマリーナは、こうして身体を重ねようとしている。
きめ細かな肌は手に吸い付くようで、自然と顔を寄せていた。
鼻腔を甘い香りがくすぐる。舌を這わせると、マリーナの声が大きくなった。
……何で。
何で、こんなことになったんだろうな?
渦巻く疑問に答えられる奴はいねえ。
機械的に手を動かしながら、俺は……マリーナの顔を通して、あいつを……パステルの顔を、思い出していた。
どうして、こんなことになったのかしらね……
トラップの身体の重みを受け止めながら、わたしは目を閉じていた。
顔を見れば現実を知ってしまうから。今わたしを抱こうとしているのはトラップで……あの人じゃないって、わかってしまうから。
そんなの、見るまでもないでしょう?
冷静な自分が頭の片隅で囁いているけれど、わたしはそれを、あえて無視していた。
ええ、わかっているわよ。トラップとあの人は全く似ていない。赤の他人。別人。
わたしはトラップを、そんな対象として見たことはなかった。家族だと思っていた。本当の兄だと思っていた。
それなのに、どうして今トラップに抱かれようとしているのか……その答えは、わかりきっていたから。
だから、目を開けることができなかった。
すっ、と手を伸ばして、トラップの背中をなでる。
手の下から伝わってくるのは、よく鍛えられた筋肉の動き。
いつの間にか、立派な男になったじゃない……小さい頃は、運動だって勉強だって、いつだってわたしに勝てたことはなかったくせに。
そんなことを思い出すと笑いが漏れた。その笑いを、トラップがどう解釈したのかはわからないけれど。彼は何も言ってこなかった。
ただ、その手の動きは、休まることがない。
「あっ……」
すいっ、と胸をなで上げられる。先端をもてあそびながら、同時に、唇が、肌の上を蹂躙していく。
「っ……相変わらず……器用じゃない……」
巧みな指の動きに、瞬間的に理性がとびそうになった。
必死にそれを堪えていると、耳たぶを軽く甘がみされて、うめき声が漏れた。
……巧いわね……
素直にそう思う。
トラップに経験があったとは思えない。あいつの気持ちは知っていたから……あいつが一途に誰を見ていたか。わたしは、再会したその瞬間からわかっていたから。
だけど、彼女の性格を考えれば……そして今、わたしを抱こうとしていることを考えれば。
この年まで、トラップはずっと童貞だったんじゃないか、と、そう思う。ううん、それは最早確信。
……言わないけどね。そんなことを聞いたら、プライドの高いあいつだもの。何を言い出すかわからないし。
第一、わたしだって……初めてだし、ね。
「うっ……あ、はあっ……んっ……」
「おめえ……あんまでっかい声出すなよ……」
胸をいじっていた手が背中に移動して、すいっ、と背筋をなで上げられて。
ぞくっ、と走り抜けた悪寒に身もだえしていると、トラップは、困ったようにつぶやいた。
「聞こえるかもしんねえぜ? 隣の部屋で寝てんだからな、あいつら……」
「……そう、思うなら……もうちょっと、手加減してよっ……」
トラップの口調が何だかおかしくて、目を開けた。
気がついたら、涙がこぼれそうになっていたみたい……
ぼやける視界に、少なからず驚く。
エッチのときは、気持ちいいと目が潤む、って聞いてたけど……本当ね……
「案外、辛いのよ? 声をあげないように我慢するのって……」
「……そりゃ褒め言葉か? 俺のテクがすげえってこと?」
「自意識過剰ね、相変わらず……でも、そうね。今回はそういうことにしておいてあげるわ」
「言ってくれるじゃねえの」
そう言って、トラップは……ぐるんっ、と、わたしの身体をひっくり返した。
それまでの仰向けの体勢から、うつぶせの体勢へと。
「ちょっと……トラップ……?」
「バックからの方が、男は気持ちいいんだってよ。試させてくんねえ?」
「……女は、この体勢相当恥ずかしいのよ?」
「けど、おめえだってこっちの方がいいんじゃねえ?」
そう言って、トラップは、酷くかすれた笑い声をあげた。
「顔見ねえで済む方が、いいんじゃねえ? お互いによ」
「…………」
それは、そうかもしれないと素直に思った。
この体勢なら、わたしの目にとびこんでくるのは、いつも愛用している枕だけ。
顔を見ないで済む。目を閉じなくても済む。
今わたしを抱いているのがトラップなんだと、思い知らされなくても済む。
「……そうね。いいわよ、好きにして」
「話せるな、おめえ……」
きっと、今……わたしも、トラップも、同じような表情をしてるんでしょうね。
自分が馬鹿なことをしてるっていうのはわかってるのに。それでもやらずには……すがらずにはいられなかった。
そんな自分を嘲っている、そんな笑いを浮かべているんでしょうね……
すいっ、とお尻をなでられて。わたしは、声をあげないように、きつく枕を噛み締めた。
エベリンに来たのは買出しのためで、マリーナの店に立ち寄ったのは近くに来たからだった。
だけど、そんな時にこんなことをしようとしたのは……思いを打ち明けようとしたのは。
ただの話の流れから来た勢いで、それとは無関係もいいところだった。
「あんた達が旅に出てから、もう四年になるわね」
「……もうそんなになるか?」
他の連中は買出しだ散歩だと出かけていて。
今、この家には、マリーナと俺しか残されていなかった。
本当は俺も出かけようとした。何しろここはエベリン。この街に来ると、パステルはかなり高い確率で迷子になるからな。どうせ探しに出る羽目になるのなら、一緒に出かけてやろう、と、そう思った。
それなのに。「一緒にいってやろうか」という俺の申し出を、パステルはあっさりと拒否しやがった。
「いいわよ別に。それより、マリーナと話したいんじゃない? 久しぶりでしょ。会ったのは」
そう言って、あいつはルーミィとシロ、それにクレイと一緒に、近所でやっているフリーマーケットを見に出かけた。そして、キットンとノルが買出しに出かけて。
俺は、マリーナと二人、テーブルで茶をすすっているところだった。
「まだまだ冒険者を続けていくつもり?」
「ああ、多分な」
「家に戻らずに? 今のパーティーで?」
「そだな。解散するって話はまだ聞かねえから、そうなんじゃねえの?」
パステルがクレイと出かけた(いや、確かにルーミィとシロというお邪魔虫も一緒なんだが)という事実が面白くなくて、俺がぶっきらぼうにつぶやいていると。
そんな俺を面白そうに眺めて、マリーナは、低い笑い声をあげた。
「あんた、いつまでこの関係を続けてるつもり?」
「あん?」
マリーナの言った意味がよくわからなくて、俺が顔をしかめていると。
世間話の続きでもするかのような何気ない口調で、彼女は続けてこう言った。
「パステルと、今みたいな……家族ごっこみたいな関係を、いつまで続けていくつもり?」
「ぶっ!?」
飲みかけていた茶をふきだしてしまう。
そんなわけはねえとわかってはいても。心を読まれたんじゃねえか、と、そんな気がして。
「ごっこ……ってなあ」
「あら、違う? パステルはいつも言ってるわよ。パーティーの仲間は大切な家族と一緒なんだ、って」
そう言って、マリーナは、どこか気の毒そうな目で、俺を見た。
「けど、家族じゃない……血は繋がっていないし生まれも育ちも全く違う赤の他人。家族みたいに思っていても家族じゃない……そうでしょう?」
「……ああ」
言われた言葉に、素直に頷く。
そうだ。どれだけ家族……いや、それ以上の時間を共有しようが。
俺達は家族じゃねえ。いつかは絶対離れ離れになる存在だ。そんなことは、パーティーを組んだときからわかっていた。
そして。
わかっていたからこそ、俺は、パステルを……そういう目で、一人の女を見る目でしか、見ることができなかった。
「あんたは、今の関係に満足してるの?」
「……どういう意味だ?」
「わたしが、あんたの気持ちをわかってないとでも思ってるの?」
「…………」
気づかれねえように舌打ちをする。
ああ、そうだな。確かにそうだろうよ。
子供の頃から、マリーナを相手に嘘を突き通せたことなんか一度もなかった。こいつは妙に勘が良くて、頭が良くて。俺がつく浅はかな嘘なんざ、すぐに見抜いちまう奴だから。
「満足なんか、してるわけねえだろ」
「…………」
「そうだな、もう四年だ。そんで、これから何年つきあってくことになるんだろうな……解散するときまで待つとしたら、一体何年待てばいいんだろうな?」
「どうして、解散するときまで待とうと思うの?」
「決まってんだろ? ……ぎくしゃくするのが、嫌だからだよ」
ため息が漏れる。
パステルのことが好きだ。それは、もう否定するつもりもごまかすつもりもねえ。
隠し通せないほどに気持ちが大きくなっていることは、自分が一番よくわかっていた。
それでも、思い切って告白しようなんて気になれねえのは……振られたときのことが怖いからだ。
その後二度と会うこともねえ関係だと思えば、思い切った冒険もできる。けど、俺達はそうじゃねえ。告白を受け入れられようが、振られようが、その後、同じパーティーとして、嫌でも顔を突き合わせていくことになる。
そんなとき、変に意識しちまうのが……あいつの笑顔が見れなくなるのが怖かった。
だから、俺は……冒険者のくせに、冒険することができねえ。
「……意気地なし」
俺の思いをどこまで正確に読み取ったのか。
そんな俺を見て、マリーナが吐き捨てたのは……今の俺を端的に表す、実に正確な言葉だった。
「意気地なし」
そう言ってやった途端、トラップは、いつものあいつからは信じられないほど気弱な笑みを浮かべた。
「ああ、そうだな。自分でもそう思う」
「……あんたがそんな風に素直になるなんて、珍しいわね」
「おめえ相手に気取ってみせたってしょうがねえだろうが」
「…………」
そんなものかしらね。
確かに、気取って見せたって、強がって見せたって、すぐに見抜く自信はあるけれど。
わたしは、子供の頃……十年近くも、トラップと同じ家で、同じ親に育てられてきたのよ? 血は繋がっていなくても、実の兄貴と同じ。わたしは、そう思ってるから。
「そうね……確かにそうかもね。トラップのつく嘘なんか、すぐにわかるわ」
「そうだろ」
「けど、それは、あんたも同じじゃない?」
つぶやく言葉に、トラップは「あん?」と、わずかに眉を上げた。
どうして言おう、って気になったのかはわからないけれど。
一方的にトラップを非難しておいて、何も言わないのは卑怯だと思った。
わたしは、子供の頃、トラップには随分お世話になった。
孤児で、両親が、家族がいない寂しさを、トラップは、その騒がしさで随分と埋めてくれた。
あいつが気づいているかどうかは知らないけど、わたしはずっと感謝していたのよ? そのことに。
だから、あんたには……卑怯なことは、したくないのよ。
「わたしが嘘をついても、あんたならすぐにわかるでしょう?」
「……どうだかな。パステルの嘘なら、すぐにわかる自信はあるけどな。おめえは嘘がうまいから」
「それでも、わかるんでしょう?」
重ねて聞くと、トラップはしばらく逡巡した後、「多分な」とつぶやいた。
嘘ばっかり。
「多分」じゃないわ。「絶対」よ……いつだって、わたしは元気で強いわたしでいようと、みんなに心配かけたりしないようにしようと、明るく振る舞っていたけれど。
傷ついたり、泣きたかったりしたとき。トラップは、敏感にそれを察して、ぶっきらぼうに「何かあったのか」って聞いてくれた。
それは今でも変わってない。だから……
わたしは、あんたにだけは、素直な思いを打ち明けようって気になれるのよ。誰よりもわたしのことをわかってくれる、大切な兄貴だから。
「わたし、さっき、あんたにすっごく卑怯なことをしようとしたのよ」
「何だそりゃ?」
「あんたをダシにして、自分も勇気を出そうとしたの」
「…………」
わたしの言葉に、トラップは、わずかに笑みを浮かべて、「へえ」とつぶやいた。
「俺をダシに? どういうこった?」
「……あんたがパステルに気持ちを伝えることができたら、わたしも自分の気持ちを伝えようって思った」
「気持ち?」
「わたしの気持ち……あんたは、知ってるんでしょう?」
そう言うと、トラップはしばらく黙った後、「ああ」と頷いた。
わたしの気持ち。
わたしが、ずっとずっと……それこそ、子供の頃からずーっと思い続けていた人。
クレイ。
トラップの幼馴染にして、わたしの幼馴染でもある人。家柄、身分、外見、性格、実力……およそ、ありとあらゆる要素を何でも兼ね備えた、わたしにとっては手の届かない存在。
それでも好きだった。彼には婚約者がいて、実らないとわかってはいても……それでも、諦めきれないくらいに、好きだった。
その気持ちは、今でも変わっていない。
「本当は、ずっと傍にいたいって、そう思ってるのよ」
「…………」
「あんたが、パステルに思いを打ち明けてくれたら……勇気を出したら、わたしも勇気を出そうって、そう思った」
「おめえがそんなこと言うなんて、らしくねえな」
そう言って、トラップは小さく鼻を鳴らして、もうすっかり冷め切ったお茶を飲み干した。
「いちいち誰かと一緒でねえと行動できねえような、そんな女じゃねえと思ってたけどな」
「馬鹿言わないでよ。わたしはそこまで強い女じゃない」
安心したいから。
クレイをパステルに取られたりしない……思いを打ち明けるなら、それを確信してからだと。
そう思ったからこそ、トラップをたきつけようとした。
本当に……卑怯よね、わたしって。
「パステルって、魅力的よね」
「……パステル当人に言うなよ。何の嫌味かって思うだろうな。あいつはおめえに、変なコンプレックス抱いてるみてえだから」
「そうね」
パステルのわたしを見る目。
羨ましそうな、ほんの少しだけ妬ましそうな目を思い出す。
いつも言っていた。「マリーナみたいになりたい」と。強くて、頭が切れて、何でもできて……そんな女の子であるわたしが羨ましいと。
それを聞いて、わたしがどれだけ悲しい気分になったか。きっとパステルは知らない。
わたしの方こそパステルみたいになりたかったんだから。いつも明るく素直に笑っていられるパステル。何の屈託もなくクレイと話すことが、傍にいることができるパステル。
もし、わたしが男だったら。
きっと、わたしは自分よりもパステルを選ぶ……それを確信しているからこそ、悲しくて、妬ましかった。
もしかしたら、クレイもパステルを見てるんじゃないか。
自分の勘は鋭い方だと思っているけれど。クレイとパステルに対してだけは……わたしは、素直に見ることができない。
だから、彼らの気持ちはわからない。彼らがどう思っているのか……もしかしたらお互いに好きあってるんじゃないか。その思いを、捨て去ることができない。
「あんたが、パステルに告白してくれたら……そうしたら、パステルの気持ちがわかると思った。わたし、パステルのことが大好きだから、悲しませるようなことはしたくないのよ。もし彼女があんたじゃなくクレイを好きだって言うのなら、わたしは身を引くつもりだから」
「…………」
「本当に、悪いわね。意気地なしなんて言って……本当に意気地なしなのは、わたしの方なのにね」
「いや」
わたしの言葉に、トラップは苦笑を浮かべて首を振った。
「謝ることはねえよ……俺も同じようなこと、考えてっからな」
「え?」
つぶやくわたしに、トラップはかすれた声で言った。
「おめえがクレイに素直に気持ち打ち明けて……それでクレイを奪ってくれりゃあ、もっと楽に気持ちを伝えることができるのに、って。そう思ってるからな」
「…………」
「多分な、おめえがパステルに抱いてるのと同じようなコンプレックスを、俺もクレイに対して抱いてる。自分に自信がねえ。クレイよりいい男だ、なんて言ってやれねえ。
パステルが例えクレイを好きだとしても、強引に奪ってやる……そんな風には思えねえ。だあら……思いきれねえ」
「似てるわね、わたし達」
「ああ、本当にな……さすがは兄妹だな……」
そう言って。トラップは、とん、とテーブルを指で叩いて。
じっと、わたしの目を覗きこんできた。
「……なら、いっそ。同時に……言っちまうか?」
「え?」
一瞬、何のことか、という表情を浮かべるわたしに、トラップは、ひどく軽い……それでいて不安げな笑みを浮かべて、言った。
「同時に、だよ。このまま、どっちも『あっちが気持ち伝えてくれねえかなあ』なんて思って待ってたら、埒があかねえだろ……なら、いっそ、同時に勇気を出す、っつーのは、どうよ? そうすりゃ公平だ。そうだろ?」
「……本気で言ってるの?」
「ああ」
わたしの言葉に、トラップはためらいなく頷いた。
「わたしとあんたは……違うわよ? わたしは、例え振られても……一緒のパーティーにいるわけじゃないから。しばらく距離を置くこともできる。だけど、あんたはそうもいかないでしょう?」
「いいんだよ」
そう言って。トラップは、組んだ手の上に額を押し付けた。
「どうせ、もう……我慢は長くは続かねえだろうからな。俺の告白でおめえを勇気づけることができんのなら、それも悪くはねえだろう」
「…………」
そんな風に言われたら、「嫌だ」なんて言えなくなるじゃない。
わたしも思ってる。このままクレイと離れてしまうのは嫌だって。ずっと一緒にいたいってすがりつきたいんだって、そう思ってるから。
「……わかった。じゃあ、今夜。二人で、勇気を出しましょう?」
「ああ。そうだな……」
そう言って。わたし達は、どちらからともなく、疲れた笑みを浮かべた。
「パステル。ちっと話があんだけどよ。いいか?」
「……え?」
その夜。
帰って来た皆と食卓を囲んでの夕食の後。俺は、そう言って、パステルを家の外に連れ出した。
冷たい風が吹き抜けていく。それにぶるっ、と身震いするパステルを見て、反射的に、その身体を抱き寄せたくなった。
……待て、俺。落ち着け。焦るな……
そう言い聞かせながら、「来いよ」と声をかけると、パステルは不審そうな顔をしつつも、大人しくついてきた。
勇気。勇気、か……
家から少し離れたところで振り返る。真正面からパステルの顔を見据える。
出会ってから四年。その間、ずっとずっと……見つめ続けてきた。
どれだけ見ても飽きることがなかった。豊かな表情で、素直な言動で、俺をあったかい気分にさせてくれた。
ずっと一緒にいたいと、素直にそう思えた相手だった。
だからこそ……関係が壊れるのが怖かった。
けど、鈍感なこいつは気づかねえ。俺の思いに気づかず、いつだって無防備な笑みを浮かべて。
このままだと、遠からず俺は……こいつを前に、理性を保っていることができなくなるだろう。
それはまずい。こいつを傷つける。それだけは避けたい。
それくらいなら……
「話って、何?」
「……全然想像つかねえの、おめえ?」
「想像って?」
本気でわからない、という顔をされてしまう。わかっちゃいたが……ため息しか漏れねえな、最早。
「まあいいさ。おめえならどうせ気づかねえだろうって、そう思ってた」
「何よそれ。……それで? 何が言いたいの、トラップ?」
「……だあら」
手を伸ばして、二の腕をつかむ。
引き寄せると、戸惑ったような表情が、すぐ目の前に迫ってきた。
「……好きなんだよ」
「え?」
唇を奪ってやりたい、という不埒な考えをどうにか脇へ退けて。
俺は、つぶやいていた。ずっと言いたくても言えなかった言葉を。
「好きなんだよ、おめえのことが。ずっと前から好きだったんだ」
「……トラップ……?」
パステルは、しばらくぽかんとしていたが……俺が嘘や冗談を言ってねえことはわかったんだろう。みるみるうちに、その顔が真っ赤に染まった。
「あ……の、それって……」
「…………」
「それって……その……」
声が段々と小さくなっていく。視線をそらされる。
その顔を見た瞬間。俺の心を支配したのは、「やっぱり」という思いと……失望。
無理なんじゃねえか、とは思っていた。覚悟だってしていた。
それでも……いざ、言われると。やっぱショックだな……
「……わりい」
「え?」
「困らせるつもりじゃなかったんだよ。……わりいな、変なこと言って」
「ううん」
俺の言葉に、パステルは、首を振って、にこっと笑った。
「気にしないで……ねえ、トラップ。あのね、わたし……自分の気持ちには、素直になった方がいいって。そう思うんだ」
「……あ?」
返された言葉の意味が、わからなかった。
……素直?
「どういうこった?」
素直……になったから。俺は今、こうしておめえに告白したんだぜ? ……ふられちまったけど。
なのに……これ以上、何をどう素直になれって言うんだ?
「パステル?」
「あの、あのね、わたし、やっぱり間違ってると思う」
「……何がだよ」
「だって、トラップの本当に好きな人って……マリーナなんでしょう?」
一瞬というには長い時間、呆ける羽目になった。
な……何で、そこで……マリーナがっ……!?
「おめえ、あに言って……」
「言わなくてもいいよ。わたしわかってるから。ずっと前から気づいてたから」
そう言って、パステルは無邪気な笑顔で、残酷な台詞を吐いた。
「マリーナ、美人だもんね……トラップが不安になるのわかるし。もっと手ごろな相手で手を打とうって、そう思う気持ち、わからなくもないよ。けど、そんなのってよくないと思う。やっぱり、どれだけ見込みがなくても、本当に好きな相手だけを思い続けた方がいいと思うよ?」
「…………」
「頑張ってね、わたし応援してるから。好きだって言われたこと、気にしてないから。じゃあね」
そう言って。
パステルは、ひらひらと手を振って、マリーナの家へと戻って行った。
握り締めた拳が、震えるのがわかった。
こんな返事をもらうくらいなら。
それくらいなら、「クレイが好きだ」とでも言われた方がずっとマシだった。
……何で。
おめえは、何で……そうやって……いらねえところにばっかり気を回して、肝心なところでは鈍感でっ……
やり場のねえ怒りを抱いて。
俺は、いつまでも、そこに立ちすくんでいた。
「ねえ、クレイ。ちょっといいかしら?」
トラップがパステルを連れ出したのを見て、わたしは、そっとクレイに声をかけた。
「ん? どうしたんだ、マリーナ」
「ちょっと……ね」
トラップ達に続いてわたし達まで立ち上がったのを見て、ルーミィとシロちゃんが不思議そうな顔をしていたけれど。
キットンとノルは、大体のところを察してくれたんだろう。「ルーミィ、そろそろ寝ましょうか」と、外へ連れ出してくれた。
……ありがとう。トラップは幸せよね、理解あるメンバーに恵まれて。
そっと感謝の視線を送って、わたしはクレイを連れて、別の部屋へ移動した。
キットン達が部屋へ戻ってくれたんだから、このまま同じ部屋で話を続けてもよかったんだけど。これは一種のけじめみたいなもの。
トラップは勇気を出した。だから……次は、わたしの番。
「あのね、クレイ」
「どうしたんだ?」
改まって言うと、クレイは、驚いたようにまばたきを繰り返していた。
「急に真面目な顔して。どうしたんだ?」
「……失礼ね。それじゃあ、まるで今までのわたしが真面目じゃなかったみたいじゃない?」
「あ……悪い。そんなつもりじゃなかったんだけど」
軽くにらむと、クレイは慌てて言ったけれど。その表情には、どこか不審そうな色が漂っていた。
「それで……何なんだ?」
「…………」
大きく息を吸い込む。
ずっとずっと胸に秘めていた思い。それを、ぶちまけてしまうために。
「クレイ……わたしね、ずっと小さい頃から、あなたのことが好きだったのよ?」
「……え?」
そう言ったクレイの顔は、トラップあたりが見たら爆笑しそうなほどに……呆けていた。
一体何を言い出すのか、と、そんな目で。
……ここで、目をそらしちゃいけない。
ぐっ、とその視線を受け止めて、跳ね返す。
わたしは、嘘を言ってるわけでも、冗談を言ってるわけでもないわよ?
本気でそう言ってるんだから。
「好きなのよ、あなたのことが」
「ま、マリーナ? それは……」
「……サラのことは知ってるわ。あなたとわたしなんて、不釣合いもいいところだから。諦めようとしたけれど。でも……いつまで経っても、諦めることなんてできないだろうから」
息を吐き出す。その頃にはもう、クレイの返事は想像がついていたから。
「だから、このまま黙って幼馴染の振りをしているのは、もう無理だろうなって思ったから……気持ちを伝えようと思ったのよ。悪いわね、急に」
「あ……いや、その……」
クレイは目を白黒させていたけれど。わたしは見逃さなかった。
その表情に、困惑の色は走っていても……喜びの色は、見えないことを。
……クレイの気持ちだけは素直に読めないって嘆いてたのは、ほんの何時間か前のことなのに。
こんなときだけ、すんなりわかってしまうなんて……残酷よね。
「ごめんね……迷惑だったでしょう」
「あ、いや……迷惑、なんて。そんなことはないけど……」
わたしの言葉に、クレイはどう答えたものか……としばらく逡巡していたけれど。
やがて、小さく頭を下げた。
「でも、ごめん。俺……マリーナのことは、そんな風に見れない。ずっと小さい頃から一緒だったから……俺は君のことを、本当の妹みたいに思ってたんだ。そして、今でもそう思ってる。だから……」
「…………」
それは予想していた答えだった。
溢れそうになった涙を、必死に堪える。
泣いちゃ駄目……泣いたら、きっと、このどこまでも優しいこの人は、苦しむだろうから。
わかっていたんだから。彼はわたしのことをそんな目では見ていない……それは、わかっていたことだから。
だから、泣いたりなんか、しない。
「……いいのよ、謝らないでよ。……わかっていたことなんだから」
「でも……」
「わかっていたから。わたしなんかじゃ、あなたにはつりあわないって……彼女には敵わないって、わかってから。だから」
「マリーナ、それは違うよ」
わたしの言葉に、クレイは、慌てて首を振った。
「俺は、別に今誰か好きな人がいるわけでもないし、家柄とか、婚約者とか……そんなことは、全然気にしてないんだ」
「…………」
この台詞を聞いたら、サラはきっと泣くでしょうね……彼女は、いわばライバルなんだけれど。それでも、同情しちゃうわ。
わたしが心の中でこっそりとつぶやいていると。
クレイは、そのままの表情で、口調で、さらりと告げた。ひどく残酷な言葉を。
「だけど、俺はマリーナをそんな目では見れないし、それに見たくないんだ」
「……え?」
「俺は、トラップと親友のままでいたいから」
「…………え??」
一瞬、何を言われているのか、と思った。
トラップ? どうしてそこで、トラップの名前が……
「クレイ?」
「こんなこと、俺の口から言うことじゃないかもしれないけどさ。トラップの奴……ずっと小さい頃から、君のことを見てたんだぜ?」
「……え??」
それは、さっきの言葉の補足、なんだろうけれど。
それでも、意味がわからないことには、変わりなかった。
どういうこと? トラップが……わたしを?
「クレイ?」
「あのさ、昼間のこととか……見て思ったんだけど。多分トラップの気持ちは、あの頃から変わってないんだと思う。あいつは今でも、君のことが好きなんだと思う」
「クレイ、何言って……」
「だからさ……俺は君のことを、恋愛対象としては見れないし見たくないんだ。トラップを悲しませるようなことは、したくないし。あいつに幸せになって欲しいし。だから……」
そう言って、クレイは、もう一度頭を下げて、背中を向けた。
「だから、ごめん」
そのまま、部屋から出て行ってしまう。
けれど、わたしはそれを、引き止めることもできなかった。
ぼろぼろと涙が溢れてくるのがわかった。さっき堪えたよりも、ずっと多くの涙。
ふられることは覚悟していた。
けれど、こんな振られ方をされるくらいなら。
パステルのことが好きだ、と言われた方がマシだった。
クレイ……あなたって。
優しいけれど、残酷よね……
胸の中のつぶやきは、外に漏れることは、決してなかった。
その夜、マリーナの部屋に出向いたことに、何の意味があったわけでもねえ。
他の連中は寝静まっていた。暗い家の中、寝息しか聞こえねえ部屋。
けれど俺は眠れそうになかったから。そんな場所で一人悩んでいるのが辛くて……部屋を出た。
自然に足が向いた。それは予感だった。多分、マリーナも寝ていねえだろうという……確信に満ちた、予感。
案の定、ノックをすると、マリーナはすぐに顔を出した。
その目が腫れているのは、寝起きだからじゃねえな、絶対。
「どうぞ」
「わりいな、こんな時間に」
「別にいいわよ」
短い会話を交わした後、二人並んで、ベッドに腰掛ける。
しばらくどっちも何も言わなかった。マリーナの顔を見ればわかった。こいつが勇気を出せたのか、そしてその結果がどうなったのか。
そして、あいつも俺の結果をわかっているんだろう。……どんな終わり方を迎えたか、までは、わからないにしろ。
「……今の気持ち、正直に言っていいか」
「どうぞ」
「俺さ、今、すっげえおめえのことが……憎い」
そう言った瞬間、隣のマリーナの身体が、びくりと震えた。
……悪いな。けど、昼間も言っただろう? 俺は、おめえに嘘がつけるとは思えねえんだ。
だから……素直に話す。今の気持ちを。
「パステルに振られた」
「……そう」
「それが、笑っちまうんだよな……振られた理由がさ。俺を嫌いだ、とか、クレイを好きだ、とか……家族にしか見れねえとか、そんな理由なら、覚悟してたんだけどよ」
「うん」
「けど。違うんだよ。あいつはな、こう言ったんだ。『トラップの気持ちはわかってるから』ってな」
「……何よそれ。どういうこと?」
さしものマリーナも、このパステルの言葉だけは、理解不能だったらしい。
酷く空しい勝利感を味わう。ようやくこいつの予想を外すことができたんだと、そんな……何の喜びも感じねえ、勝利感。
「俺が好きなのはおまえなんだとさ」
「……はあ?」
「パステルはな、こう言ったんだよ。『トラップが本当に好きなのはマリーナだ。だけどマリーナは美人で高嶺の花だから、手近なところで満足しようとしてるんだろう』ってな。
ようするに、パステルはおまえの代理になるつもりはねえ、別に好きな相手がいるような男と付き合うつもりはねえ、と。そう言ってきたんだ」
「……何、それ」
マリーナが浮かべたのは、皮肉げな笑い。
「あんたらしくもない。そんなのは誤解だって、はっきり言ってあげればいいじゃない」
「言って信じるようなたまかよ。おめえは知らねえかもしれねえけどな、あいつは妙なところで頑固なんだよ。一度こうと思い込んだら、滅多なことじゃそれを曲げねえ……
それもな、ご丁寧にこう付け足していきやがった。『マリーナとのことを応援してる』だとよ」
「…………」
「わりいな。おめえが悪いわけじゃねえんだ。これは俺の身勝手な思いだ。それでも……パステルを憎むことはできねえから。やり場のねえ怒りを、おめえにぶつけてる」
「…………」
「本当に……」
「謝らなくてもいいわ」
「あん?」
何度目かの謝罪は、静かな言葉で遮られた。
振り向けば、マリーナは、微かな笑みを浮かべていた。
「奇遇ね。わたしも同じことを思っていた」
「……あんだと?」
「わたしもあんたが憎いわ。……あんたは何も悪くない。それでも、あんたを憎むくらいしか、この怒りのやり場がないのよ」
「…………」
俺が黙っていると、マリーナは、静かに涙を流し始めた。
久しぶりに見た、こいつの涙。視線が吸い寄せられるのが、わかった。
「わたしも、クレイに振られたわ」
「…………」
「笑っちゃうのよ。パステルを好きだ、って言われるのは覚悟していた。妹みたいにしか見れない、って言われるのも覚悟してた。
けどね、クレイは別にパステルのことは何とも思ってないみたいね。サラのこともね。だけどわたしはそんな対象として見れないんですって。見たくないんですって」
「……あんだと?」
マリーナを恋愛対象として見れない。
それはわかるような気がした。あの鈍感なクレイなら、まあそうだろうなとも思っていた。
けど、「見たくない」ってのは……どういうこった?
「マリーナ?」
「クレイ、言ったのよ……」
溢れる涙を拭おうともせず、マリーナはつぶやいた。
「自分はトラップの親友でいたいから。トラップには幸せになって欲しいし、傷ついて欲しくないから。だからわたしのことは恋愛対象としては見れないし見たくないんだって……」
「…………」
「あんたがわたしのことを好きだから。だから、わたしを好きになるつもりはないって。そう、言ったのよ……」
「……何だよ、そりゃあ……」
マリーナの言葉を聞いて。
感じたのは、怒り。
パステルといい、クレイといい。どうして俺とマリーナをそんな目で見るんだと……そう怒鳴り散らしてやりたくなった。
俺にとってのマリーナは妹だ。昔はどうだろうと。今はそう思ってる。
それ、なのにっ……
「わかるでしょ……?」
震える俺の拳に、そっと自分の手を重ねて、マリーナはつぶやいた。
「わたしもあんたと同じよ。あんたは何も悪くないけれど。わたしもクレイを憎むことができないから……だから、あんたに怒りをぶつけてる」
「…………」
「似てるわよね、わたし達」
「……ああ」
本当に、そうだ。
俺とマリーナは似ている。兄妹だからか。
決して恋愛感情なんか抱けねえ。自分の分身みてえなもんだから。
「……なあ」
だから、きっと。
マリーナの目を見た瞬間、俺は確信した。
きっとこいつも、同じことを考えているんだろうと。
「俺はパステルのことが好きだ。振られても、ずっとな」
「わたしもよ。わたしも、クレイのことが好き……振られても、ずっと」
「だあら。俺は、パステルの望むようにしてやりてえ」
「…………」
その言葉に、マリーナはわずかに目を伏せて、「もしかして」と、口の中でつぶやいた。
「あんた、今……わたしと同じこと考えてない?」
「同じこと?」
何を言いたいかわかっていながら、わざとおどけたように返してやると。マリーナは、力の無い笑みを浮かべて「同じこと」と繰り返した。
「わたしも思ってるわ。クレイのことが好きだから、クレイの思う通りにしてあげたいって」
「……そうか」
「クレイが、望むのなら」
「パステルが、望むのなら」
「わたし……あんたと」
「俺は、おまえと……」
重ねられた手が動いた。指が、からみあう。
肉感的な唇を見つめる。顔を近づけても、それは、逃げようとはしなかった。
『一緒になっても、いい』
全く同時に、同じ言葉が、漏れた。
「っつっ……」
太ももを滑るようにして上ってきた指が、ひどく敏感な場所に触れて。
わたしは、小さくうめいていた。
トラップの指は細い。男にしては随分と。
それでも、それが中にもぐりこんできたとき、小さな痛みが、走った。
「……できれば優しくして欲しいんだけど」
「わりい」
「本当に悪いと思ってるんでしょうね?」
「ああ」
返事はひどく短い。
どうしてかはわかっていた。あんまり長くしゃべっていたら、きっと続けることができなくなるから。
クレイじゃないとわかってしまったら、わたしは拒絶するかもしれない。
パステルじゃないとわかったら、トラップはできなくなるかもしれない。
お互いに、わかりきったことを自分を騙すことでどうにか続けている行為。
それは、何ていうか。ひどく不自然だった。不自然だったけれど、やめることができなかった。
わたしは彼をクレイだと思って、彼はわたしをパステルだと思って。
お互いがお互いを見ていない。そんな、とても不自然な、行為……
「んっ……」
指が、動く。
微妙な部分をこするようにして、自在に動かされる指。
今トラップがどんな顔をしているのかはわからない。けれど、それで良かったと思う。
わたしも、今の自分の顔を見られたくはないから。
「あっ……ああっ……ひっ……」
つつっ、と、生暖かい感触が走った。
指のときよりも遥かに敏感に反応する身体。
中から、何かが溢れてくるのがわかった。
シーツ……汚れるっ……
不意にそんなことが気になって、反射的に閉じようとした脚を、トラップは、がっしりと押さえ込んだ。
「……動くなよ」
「無理言わないで」
「動くと入れにくいんだよ」
そう言って、トラップは、ぐいっ、とわたしの腰をつかんだ。
押し当てられる熱い感触に、ぎゅっ、と目を閉じる。
今ならまだやめられるんだろうけど。でも、やめるつもりはなかった。それは、多分トラップも同じ。
もう決めたんだから。こうするって……決めたんだから。
「痛いんじゃねえかな」
「そう言うわね」
「我慢できるか?」
「できなくったって、するしかないでしょう?」
そうつぶやくと、トラップは「わりいな」ともう一度つぶやいた。
繋がる瞬間の衝撃は、思ったよりも小さかった。
マリーナの中に入った瞬間、感じたのは快感だった。
……こんなもんなのか。
ぐっ、と中まで押し入ると、わずかな抵抗が返って来る。
マリーナの表情は見えねえが、小さくうめいたとこを見ると、相当痛いじゃねえか、とは思うが。
わりい。俺ばっか気持ち良くて。
心の中で謝罪をして、腰を動かす。
バックが一番気持ちいい体位だ、と聞いたのは誰からだったか。
確かに快感だった。けれど。
心はちっとも満たされなかった。
当たり前だ。ここにいるのはパステルじゃねえ。パステルだ、と無理やり思い込むことでどうにか続けてる行為。そんなもんで満足できるほど、俺は堕ちちゃいねえ。
そして、多分それはマリーナも同じだろうと思う。俺達は……本当に、嫌になるくらいよく似てるからな。多分当たってるだろう。
脚と脚がぶつかって、乾いた音を立てた。きしむスプリングに合わせて、マリーナが小さく声をあげていた。
さっきまでは必死に我慢しようとしていたみてえだが。堪えきれなくなったってこたあ……それなりに感じてるのか、あるいは痛いのか?
わからねえが。それでも……抵抗は確かに小さくなっていって。ぬるぬるした内部は、俺のモノにからみつき、絞り上げそうな勢いで締め付けてきて。
快感だった。最後の最後まで。
欲望を放つその瞬間まで。俺は、ひどく空しい快感を、味わい続けていた。
「明日、二人に何て言う?」
わたしがつぶやくと、横で天井を見上げていたトラップは、「ああ?」と小さな声をあげた。
「あんだって」
「だから、明日。クレイとパステルに、何て言う?」
「……そーだな」
小さく肩をすくめて、トラップは、そっ、とわたしの頭を抱え込んだ。
「そのまんま言ってやりゃあいいんじゃねえ? 俺達、男と女の関係になりました、ってな」
「それでパステルに通じるかしら」
「通じねえかもしれねえな。あいつなら」
二人でつぶやいて、同時に笑い声が漏れた。
「嘘はつきたくねえんだけどな」
「我慢しなさいよ。パステルのためでしょ?」
「……そうだな」
そう言って、トラップは、大きく息を吐いた。
「んじゃあ、あいつらにもわかるように言ってやるしかねえか? 付き合うことになりました、とでも?」
「……嘘はつきたくないわね。本当に」
「我慢しろよ。クレイのためだろうが」
さっきわたしが言った言葉をそっくり返されてしまった。
まあ、そうね。確かに、その通りね……
「そう聞いたら、パステル、喜ぶでしょうね」
「クレイもな」
「それでいいのよね? わたし達」
「いいも悪いも……そうするしか、ねえだろう」
暗い部屋の中で、同じベッドの中で、わたしとトラップは、鼻が触れそうな距離で見詰め合った。
「本当に、俺達って損な性格してるよな」
「……そうね」
「けど、しゃあねえよな。今更変えることなんざできねえし。……惚れた相手が悪かった。そういうことだよな」
「そうね。そう思うしか……無いわよね」
自然と、唇が重なった。
愛情なんか一つも混じっていない。混じっているのは、お互いに対する同情だけ。
そんな奇妙なキスを交わして、わたし達は、同じベッドの中で、眠りについた――
完結です。
やたら長い&暗くてすみません。色んなカプ好きの人、申し訳ありません。
ギア×パステルが書ければよかったんですが……あのカプでマターリは思いつきませんでした。
トラパス作者さんキターーーーー!
乙です。
これで終わりですか?
今回も切なかったなあ・・・
名無しで投下してもばればれだったようですが「トラップ×マリーナ」投下したのはわたしです。
さすがにいくら何でも痛すぎな話でしたか……
>633
こんな終わり方じゃ駄目ですか、やっぱり。続き、希望があれば書きますけど。
トラパスもクレマリもみんなハッピーになるような続きを。
あ、でも板容量がもう危ない……(今479KB)
635 :
名無しさん@ピンキー:04/02/29 21:42 ID:/EoPgpOI
続きが激しく読みたいです。あまりもつらくて…
636 :
名無しさん@ピンキー:04/03/01 05:45 ID:U1M2vlTW
そろそろ新スレ? 今の状態で立てれる人いる? テンプレとかどうしよう
>トラパス作者さん
読みたい<続き
そこからどうやってハッピーエンドに持ち込むのか、楽しみです
637 :
名無しさん@ピンキー:04/03/01 21:33 ID:xgloDLBn
多分立てれると思うけど……<新スレ
今時期が時期だから即死が怖いな。人大杉いつ解除されるんだろ?
後テンプレが問題だなあ。過去スレと保管庫と……トラパスさんとこのサイトアドレスって載せた方がいいのかな?
駄目だ、立てられなかった……<新スレ
どなたか立ててください、お願いします。