【ロリ】シャーマンキング総合【ショタ】

このエントリーをはてなブックマークに追加
172ホロホロ×マッチ
「あ〜あ、なんだってこんな眠れねぇんだ」
SF某日、民宿でみんなが寝静まった頃、珍しくなぜか一人寝付けないホロホロは、近くの浜辺を散歩していた。
「ん…?」
波打ち際を歩いていると、堤防のところにひとつの人影が目に入った。
「なんだ…こんな時間に?」
自分も人のことを言えないか、と思いながらその人影にそろそろと近付くホロホロ。

どうやら少女と思しき影が、膝を抱えてうずくまっているようだった。
もう少し近寄って確かめようと歩を進めたが、

ジャリ…

少女は砂を踏みしめる足音に気付いたのか、垂れていた頭をピクッと揚げて振り返った。
(やべ…)
と思ったがもう遅く、その少女と目があった。
173ホロホロ×マッチ:04/03/22 11:19 ID:/Pr+8bkH
「あ…」
「お、おまえ…花組の…!」
人影の正体は、ハオの一派・花組の一員、マチルダ・マティスだった。
「ココロ!」
「ックル!」
護身のため一緒に連れて来た持霊ココロを起こし、イクスパイO.S.させる。
が――――
「………」
一方マッチは何をするでもなく、ただホロホロのことを見ていた。
「……おまえ、他の仲間はどうしたんだよ?」
「………」
「………」
暫しの間、砂浜に沈黙が流れる。
先に沈黙を破ったのは、ホロホロだった。
「……なんだか知らねぇが、闘る気もねぇみてえだし、俺は帰るぞ」
すっかり毒気を抜かれたホロホロは、O.S.を解除し、浜辺を後にしようとした。
「あ……待って!」
「な、なんだぁ?やっぱり闘んのか!?」
いきなり背後からかかったマッチの声で、再び臨戦体勢になるホロホロ。
「あの、そうじゃなくて……」

「……泊めて…くれない?」
174ホロホロ×マッチ:04/03/22 11:22 ID:/Pr+8bkH
「…あぁ?なんだって…」
「だから、泊めて欲しいの…」
なんだか解らず聞き返すホロホロに間髪容れず言い返すマッチ。
「…はぁ?泊めてって、どういうこった?おめぇ、自分らのアジトがあんだろ?」
疑問詞ばかりのホロホロ。
「……それは…」
口籠ってしまうマッチ。
「大体、敵のおまえを何で泊めてやんなきゃいけねぇんだよ。馬鹿馬鹿しい、行くぜオレぁ」
と、言い放ち再びその場を去ろうとするが、
「……クル!」
ココロに呼びかけられ、また振り返る。
「なんだよココロ?」
「クル!」
ホロホロの袖を引っ張り、マッチを指さすココロ。
175ホロホロ×マッチ:04/03/22 11:23 ID:/Pr+8bkH
「なんだってんだ……。……!」
ホロホロが見る。するとマッチは泣きそうな顔をしていた。
「…………」
「な……」

女の泣き顔に弱いホロホロは、その場で固まってしまう。
「…クル〜」
なぜかココロも泣きそうになる。
「だ〜〜〜!もう分かったよ!泊めてやりゃいいんだろ!!」
二人に泣きつかれそうになり、仕方なく承諾するホロホロ。泣きそうである。
「クルッ!」
「…え?ほんと!?」
二人の表情が一変して、ぱあっと明るくなる。
「…ほら、ついてくるなら好きにしろ!」
そう言って三度目の正直、その場を立ち去ろうとするホロホロ。
「あ、あの…!」
二度あることは三度ある、またマッチが呼び止めた。
「なんだよ、まだ何かあんのか?」
マッチは俯いて、
「……ありがとう」
と呟いた。
「さ、さっさとしねぇと置いてくぞ!」
照れ隠しに早歩きで立ち去るホロホロ。マッチも、それを小走りに追いかける。
176名無しさん@ピンキー:04/03/23 23:02 ID:jvsNnfUB
>>172-175
キャラがそいつらしくて萌えた
一日待ったんですが、続きはまだですか神様(;´Д`)ハァハァ
177名無しさん@ピンキー:04/03/23 23:43 ID:hi53Z5U8
>>146 じゃあ明日。
178名無しさん@ピンキー:04/03/23 23:46 ID:hi53Z5U8
間違えた…_| ̄|〇 ↑は>>176
179名無しさん@ピンキー:04/03/24 10:14 ID:5CRe/PhA
>>172-175
ここになって神様キィタァ━━━(゚∀゚)━━━!!1
もぉたまりません(;´Д`)アハァ
180名無しさん@ピンキー:04/03/24 10:22 ID:5CRe/PhA
あと、気づいたんでちょっとイイですか。
ホロホロの持ち霊の名前ってコロロだったと覚えているんですが。
いや些細なことですが。
181ホロホロ×マッチ:04/03/24 10:36 ID:nj93jF7X
「……よし、じゃあコロロ、外で見張っといてくれるか?」
「クル!」

何とか誰にも見つからずに空き部屋に移動できた二人。しかし―――
(……………しかし)
故意にではないにしろ深夜、一つの部屋に男女が二人。
(慣れねぇなぁ…こういうのは)
「…………」
二人とも部屋の隅で黙り込んでしまう。
「…そ、そうだハラ減ってねえか?」
何とかして話しかけるホロホロ。
「え……い、いいよ全然平気…」

グー…キュルルル……

「あ……////」
「ほら、減ってんだろ。今持ってきてやっから」
ガラ…
そう言って部屋を出る。
(あー……間が持たねぇ)
182ホロホロ×マッチ:04/03/24 10:51 ID:nj93jF7X
10分後―――

「ほれ」
「あ、うん……」
渡された食事をおずおずと食べ始めるマッチ。
(…………)
食事を食べているマッチの姿をボーッと眺めるホロホロ。
(…結構……かわいいな……って、ナニ考えてんだ俺は!)
「……な、なに?」
視線に気付いた様だったが、慌ててそっぽを向いてごまかす。
「い、いや、何でも!そうだ、それ食ったら風呂入ってこいよ!」
無理矢理話を逸らすホロホロ。
「え…でも」
「ヘーキだって、今なら誰も起きやしねーって!サッパリしてこいよ!!」
「う、うん…」
「浴衣なら風呂場にあるからよ」
ガラ…
浴場の場所を教えて送り出す。
――――――――
ドサッ
「ふー……」
緊張が解け、畳に崩れるように倒れるホロホロ。
(………ハッ!)
暫くして、何かに気付く。
(ふ、風呂入ってこいって、変に思われたかもしれん!い、いや、外ほっつき歩いてたんだから入れて当然だよなぁ!?)
頭を抱えて腰をぐねぐねさせて悩むホロホロ。

ガラ…
183ホロホロ×マッチ:04/03/24 10:53 ID:nj93jF7X
「おわおぅっ!」
襖が開いた音に驚いて、瞬時にポーズを解く。
「お、おう!上がったか!」
「う、うん…」
(ふー……危ない危ない…あんなとこ見られたら絶対ヘンタイだと思われてた)
ガララ…

襖が完全に開き、浴衣姿のマッチがあらわれる。
風呂上がりのため、少し肌が赤く染まり、長い髪が濡れている。浴衣からは少し胸元が見え鎖骨が覗いている。
齢15、6には見えないほどなんとも艶やかである。

「…………」

そんなマッチの姿に図らずも見入ってしまうホロホロ
「………な、なに?」
ホロホロの視線に、持っていた服で胸元のあたりを隠すマッチ。
「い、いや、何でも!じゃあ寝るか」
そう言って押し入れから布団を出そうとするが…
「……ない…一つしか…」
「え…ええっ!?」
184ホロホロ×マッチ:04/03/24 10:55 ID:nj93jF7X
他の部屋で使っているため、この部屋には布団が一つしか無いのである。
「今他の部屋はいっぱいだし……仕方ねぇ、俺は廊下で寝るわ」
「え…?いいよ、あたしが外で寝るよ!」
「いいって、風邪ひいちまうだろ。俺ぁ寒いの慣れてるからな」
そう言って部屋を出ようとする。
「じ、じゃあ…!」
「ん?」
振り返るホロホロ。
「一緒に……寝よ…」
185名無しさん@ピンキー:04/03/24 10:58 ID:nj93jF7X
>>180 _| ̄|〇
186名無しさん@ピンキー:04/03/24 23:30 ID:Wzy2nT1z
>185
助け起こすAA見つけられませんでした...元気出してください
>181-184
(;´Д`)ハァハァ(;´Д`)ハァハァ(;´Д`)ハァハァ
風呂上がりのマッチに萌えまくりましたー
ホロホロがヘタレっぽいのもいいです
ありがとう神(クラス)
続き、あるならキボンヌしたいです。でも無理はしないでくださいね
187ホロホロ×マッチ:04/03/25 00:35 ID:8TzF8fdK
「……今、何つった?」
ホロホロは、予想だにしない言葉に聞き返す。
「一緒に…寝よ」
マッチは、少し俯いて、再度繰り返す。
「ハアアァアア!?―――と…」
大声をあげて驚くが、周りの部屋には葉たちがいるため自重して慌てて口を塞ぐ。
「嫌…なの?」
「い、嫌って何で同じ布団で…その、なんだ…ね、寝なきゃなんねーんだよ?だ、大体、俺は廊下で良いっつったろ!」
さすがに狼狽を隠せず、所々で台詞をとちる。
「でも、そんなとこで寝てたら怪しまれるじゃない」
一方マッチは落ち着き払って滔々とまくしたてる。
「……確かにそうだけどよ…お、オトコとオンナが一緒にってのは…」
「あ〜、ひょっとして怖いんだ〜かわいい♪」
狼狽えるホロホロをからかうマッチ。
「な、なにぃ?そんなことあるか!くそっ、ほら布団敷くからどいてろ!」
挑発に乗ったホロホロは部屋の真ん中に布団を敷き、座布団を枕代わりにして床に入る。
「ほら、入るなら勝手にしやがれ!どうなっても知らねーかんな」
「え?なにそれ〜?あたしをどうにかするの?」
明かりを消し、隣に入ってくるマッチ。
「バ、バカッ!」
そう言って向こうを向いてしまうホロホロ。
188ホロホロ×マッチ:04/03/25 00:37 ID:8TzF8fdK
(…ったく、何だってんだこいつはこんなハイなんだ?女心ってのはわかんねぇ……)

30分後―――

(…寝れん!)
隣にマッチがいるため、意識してなかなか、というか全然寝付けないホロホロ。
(あ〜…これじゃ結局寝れねぇじゃねぇか…何でこんなことに…)
先の出来事を反芻し、あることを思い出す。
(そういや…こいつ…)
「…なぁ、起きてるか?」
「…うん」
「おまえ、何であんなとこに一人で居たんだ?」

「…………」

返事はない。
「……まあ、言いたくねぇならいいけどよ」
と、ホロホロはうなじの辺りをポリポリと掻きながら言う。

「………に…………………たの」

「え?」
「ハオ様に…嫌われちゃったの」
震えるような声で答えるマッチ。
「あたし……もう…ダメかも…」
「…!」
―――不意に、背中を引っ張られる。マッチが、ホロホロの浴衣を掴んでいるのだ。
「……うぅっ…ひっく……」
嗚咽がもれ、ホロホロの背中を涙が濡らす。
ホロホロは、そんなマッチがいとおしくて―――
「…………!」
振り返って、抱きついた。
189ホロホロ×マッチ:04/03/25 00:41 ID:8TzF8fdK
「ホ、ホロホロ…?」
マッチは少し驚いて、涙ぐんだ瞳を見開いた。
「どうしたの、急に……」
「……わかんねぇ…でも……」
「でも…?」
「おまえに惚れた」
「え……?……んっ…!」
告白するや否や、不意を突き唇を奪うホロホロ。
マッチは突然のことに驚くが、拒もうとはせず、入ってきた舌を絡ませる。

「ん……ちゅぷ……ちゅ……ぷはぁ…」

二人が顔を放す。唇には二人の唾液が糸を引いて光っている。
「おまえが…欲しい……ぜんぶ…」
抱きついて告白を続けるホロホロ。
「…うん……いいよ……」
そう言って、マッチは小さく頷いた。
190名無しさん@ピンキー:04/03/25 00:45 ID:8TzF8fdK
>>186 _ト ̄|〇 少し…勃ち直りました。
長かった前座はこれで終わりです。多分。
191名無しさん@ピンキー:04/03/25 21:45 ID:x9HU/g1A
ついに本番ですか!!,待ちきれませんよもう。 期待してます。
192ホロホロ×マッチ:04/03/26 03:30 ID:krPVK6TC
「じゃあ…いいな」
マッチの言葉を受け、ホロホロは浴衣の懐に手を差し入れて膨らみかけた胸を愛撫する。
「んっ…」
人差し指と親指で乳首を摘み、残りの指で胸を揉みし抱く。
「あっ…!やあぁぁ…!」
敏感なところを触られて、冷めていた躰が再び火照る。乳首もピンと上を向き硬くなる。
「もうこんなになってる……」
ホロホロがマッチの耳元で囁く。
「やぁ……ホロホロだってこんなに硬くなってるじゃない」
マッチは、ホロホロの股間をさすりながら言い返す。
「辛いでしょ…?して…あげよっか?」
「あ、ああ……」
今度は、マッチがホロホロの言葉を受け、浴衣から怒張したホロホロのモノを取り出す。
「ふふ…こんなにしちゃって……すぐ鎮めてあげるね…」
193ホロホロ×マッチ:04/03/26 03:32 ID:krPVK6TC
そう言ってホロホロのモノを咥え、口内で扱き始める。
「う……」
思わず声を漏らすホロホロ。
「はむっ……んっ…ちゃぷっ…ぴちゃ…」
マッチは上目遣いでホロホロの反応を伺いながら、亀頭の先や雁首の裏側を舐る。
その度に声を漏らすホロホロを見て小悪魔の様に微笑む。
「うっ……うあ…」
「気持ちいい?」
一端口を放してホロホロに訪ねる。
「あ、ああ……途中で止めないでくれ……」
「ふふふ……わかった…もっと気持ちよくしてあげるね…」
今度は、まだ未成熟の胸でホロホロのモノを挟んで扱き、さらに口でも奉仕を始める。
「んっ…どう……?」
舌の先で亀頭をチロチロ舐めながら、再度ホロホロに訪ねる。
「うっ…あぁ…!さ、最高だ……」
パイズリとフェラの二重奏で、射精の寸前まで来てしまったホロホロ。
「もう…限界だ……出すぞ…!」
「んっ…いいよ……あたしの口の中で…イって…!」
絶頂が近いことを知り、さらに速度をあげてホロホロのモノを扱くマッチ。

「ううっ…!あああぁっ!」

マッチの口内に精を放つ。
194ホロホロ×マッチ:04/03/26 03:34 ID:krPVK6TC
「んんっ…!んっ…んくっ…こくんっ……!」
「はぁ…はぁ……」
「どう…よかった?」
絶頂の余韻に浸っているホロホロに、マッチは笑みを浮かべて問う。
「ああ、最高だった………次は、こっちの番だ…」
ホロホロは息を荒げて答え、今度はマッチの陰部を弄り、愛撫する。
「あんっ……」
陰唇に手が触れ、ピクンと躰が跳ねる。そして陰核を指で捏ねくりまわす。
「ああっ…!いいぃ……!」
マッチはホロホロの肩を掴み、善がる。さらにホロホロは陰核を摘み上げて愛撫する。
「ひあぁっ!や、やあぁ…!」
先程よりも躰が跳ね上がり、快楽に身悶えし続けるマッチ。秘部からは、愛液が止めどなく溢れてくる。
「さっきのお返しだ」
今度はマッチの秘部を舌で舐め回す。
「あああぁっ…!い、いいよ…気持ちいいよぉ…もっとして…!」
マッチの言葉に応え、舌で舐りながら指でも愛撫するホロホロ。
「あ、あたし…もう……ああああぁぁ!」
我慢しきれず達するマッチ。息を荒げ、とろんとした目でホロホロを見つめる。
「はぁ…はぁ……今度は、ホロホロのが欲しい……」
「ああ……」
マッチの上に覆い被さるようにして四つん這いになるホロホロ。
「いくぞ……」
195ホロホロ×マッチ:04/03/26 03:38 ID:krPVK6TC
マッチの秘所にさっきよりさらに怒張したモノを宛がう。
「うん…来て……」
その言葉に応える如く身を沈め、陰部をゆっくりと挿入していく。
「あ、あああぁっ!」
「お、おい、あんまり大きな声出すな…隣に聞こえちまう」
途中で挿入を止め、マッチに忠告する。
ここは民宿とはいえ、古いため余り防音がなっていない。ともすれば周りの部屋に喘ぎ声が筒抜けになってしまう。
「う、うん……」
「じゃ、いくぞ…」
忠告を解したのを確認し、再び挿入を始める。
「ん……んんっ!」
布団のシーツをぎゅっと握り締め、声を堪えるマッチ。
「動くぞ……あんまでかい声出すなよ」
「わ、わかってるけど……ああぁっ!……んっ!」
マッチの言い分が終わらない内に抽送を始めるホロホロ。
「こうしてれば平気だろ……!」
「ああっ…!!んむっ…!」
口を塞ぐ様にマッチに口付け、抽送の速度をあげる。
「はぁっ…はぁっ……!…くっ……!」
突然、背中に痛みを覚えるホロホロ。見るとマッチが背中に手を回し、爪を立てている。
「んんっ……!!ああっ…んっ…!」 マッチは目を閉じて必死で喘ぎ声を上げるのを我慢している。
「くっ…!もう少しだ…」
「あ、あたしも、もう…イっちゃう…!!」
196ホロホロ×マッチ:04/03/26 03:40 ID:krPVK6TC
さらに速度を増してゆく。水音と、肉のぶつかり合う音が部屋中に響き渡る。
性感が高まってゆく二人。そして―――

「いくぞっ…!………うああぁ…!!」
「んんんっ…!あああああぁぁ…!!」

同時に達する二人。膣内で、愛液が混ざり合う。
「うあっ……はぁっ…!」
「ああ……お腹が、熱い…」
そのまま絶頂の余韻と疲れで寝込んでしまうマッチ。
「お、おい……ふぅ、仕方ねぇなぁ…」
苦笑してマッチの寝顔を見つめるホロホロ。
「さてと……」
体がだるいのを押さえて起きあがり、そそくさと後始末を始めた。
197ホロホロ×マッチ:04/03/26 03:46 ID:krPVK6TC
朝。まだ日の昇らない時間、二人とコロロは浜辺に立っていた。
「ホントにもう行っちまうのか?」
「うん…。もう一度ハオ様のところに戻る」
「でも、なんかあったんだろ?」
少し不安気な顔でホロホロが訪ねる。
「うん……でも、あたしが今こうして生きてられるのは、ハオ様がいたから…」
「…そっか……ならもう止めねぇよ」
「うん、ありがと…泊めてくれて」
「な、なに、いいってことよ!」
「…………」
「…………」
二人が浜辺で逢ったときとは、違う沈黙を辺りが包む。
それを先に破ったのは、マッチだった。
「じゃあ……ね」
じゃあまたね、とは言えない。二人は敵同士で、この別れでもうさっきの関係には戻れないのを解っているから。
「ああ……」
ホロホロも、そのことを痛いほど解っている。
それきり、何も言わずに背を向け、別れる。
「クル……」
「これでいんだよ、コロロ」
198ホロホロ×マッチ:04/03/26 03:47 ID:krPVK6TC
「ホロホロ!」

不意に呼ばれて振り返る。
「これ!」
マッチから何かが投げ渡される。受け取って見ると、それはマッチの髪と同じオレンジ色をした、髪止めだった。
「じゃあね!バイバイ!!」
そう言って、とけた長い髪を揺らしながら海岸の向こうへと姿を消していった。
「クル!」
ホロホロは、へっ、と笑いながら髪止めをポケットに突っ込んだ。
やがて日が昇り、ホロホロとコロロは民宿へと帰って行った。

その夜、風呂場で背中の爪痕を皆に詰問されることを知らずに…



END
199ホロホロ×マッチ:04/03/26 03:49 ID:krPVK6TC
一区切りです。
お楽しみ頂けたでしょうか?
実は私、前の拙作『ハオ×マッチ』を投稿した者で、今回の話とそれはリンクしています。
ということで言いわ(ry 解説。
時期はゴーレム編〜明王戦の間くらい。
えっちしてるときコロロはすやすや眠っています。一応霊も寝るようですし。
ハオ×マッチの方が先の話です。最後まで語られませんでしたがハオとマッチの間にあったこととは、ナニ関係です。
マッチはそのことを気にしてましたが、実はハオは気にしてません。でも心が読めるので知ってはいます。もちろん今回の話も。
そうしてみるとハオの台詞「さもなくば、おまえの好いてる女の名を言うぞ」が深くなるはずです。多分。
マッチは無事元の生活に戻りますがハオに記憶置換されてるはずです。チームTHE蓮の死体を平気で消そうとしたし。
あとホロホロは童貞じゃありません。それ以上のことは今はまだ言いません。また話が作れそうだし。
以上のことで辻褄合わせて無理矢理本編に組み込んでみて下さいw
ではまた。
200名無しさん@ピンキー:04/03/26 11:09 ID:k5VVp85y
凄いです。自然と情景が浮かんできそうで脱帽しまくりです。
これからも無理をせずに頑張って下さい。
201122 ◆0UUntoee/U :04/03/27 22:55 ID:0feV7MeV
しばらくROMってようと思ってましたが、ネタが浮かんだので葉×たまおを書こうかと…
もちろん他の職人さんがネタあるならそっち優先で。
キリのいいとこ(最後まで?)まで書いてだれも書いてなければ29日の零時ぐらいに投稿します。
あとトリップ付けました。コテハンのつもりじゃなくてただの証明・目印です。では。
202名無しさん@ピンキー:04/03/28 00:15 ID:XJ8OxSFz
>199
>「さもなくば、おまえの好いてる女の名を言うぞ」
でもその後の所でリゼルグが「バレバレじゃない?」って言ってたのから推測すると…




 聞 こ え て ま し た か 。
203名無しさん@ピンキー:04/03/28 23:06 ID:FvAzscfO
>199
あんた凄えよ。ホント凄えよ。尊敬します。
めちゃくちゃ萌えでした。マッチが健気でメラかわええ。
ほんとに惜しい子を亡くしました・・・ホロの童貞喪失wはブルーベルですか?
カンナ×ホロとかも自分的に萌えなんですがw
何にせよ、これからも無理せんとばんがってください。応援してますんで。
204122 ◆0UUntoee/U :04/03/29 00:06 ID:M4qEo1Mw
どうもこんばんは。
レスしてくれた皆様、有り難うございます。本当に励みになります。
>>202 え?あれってハオ喋っちゃったんですか?
私は「(ハオは脅してるけどもうみんなには)バレバレじゃない?」という意味にとったんですが…誰か解説キボン。

ともあれ、前述した葉×たま投稿します。
205122 ◆0UUntoee/U :04/03/29 00:07 ID:M4qEo1Mw
「はぁ……」
ルドセブくんとセイラームちゃんのことが落着して、ミュンツァー博士を取り囲んでの宴会が終り皆が寝静まった頃、
一人寝付けない私は台所で後片付けをしていた。
「……はぁ」
洗い物をしながら、さっきから私は溜息ばかりついている。
「…葉様、大丈夫かしら……」
葉様、宴会の時から一度も姿を見せてない。
多分チョコラブさんと一緒にファウストさんに治療を受けてるんだろう、ってまん太さんは言ってたけれど…
「はぁ………」
やっぱり不安。だから私は夜中に起きてこうして洗い物をしてる。気を紛らす為に…

ガチャン!

「あっ!」
おぼつかない手で洗っていたから、流し台にお皿を落として割ってしまった。
「もう、何やってるんだろ…情けない……」
はぁ、とまた溜息をつきながら割れたお皿を片付け、ふと壁に掛けてある時計を見上げる。長針と短針は共に3の辺りを指していた。
「ああ…もうこんな時間…仕方ないわ、後は朝に回そう」
片付けを打ち切ろうとしたその時、背中に気配を感じた。廊下から誰かが入ってきた。
206122 ◆0UUntoee/U :04/03/29 00:09 ID:M4qEo1Mw
「よお、たまお」
同時に、懐かしい声でその人は私の名前を呼んだ。
「葉様!」
葉様だ!なんで?ケガは?何で私なんかのところに?
いきなりの出来事に、いろんなことが頭の中で駆け巡り、少し混乱してしまう。私は少し落ち着こうと、息を大きく吸って、ゆっくりと吐いた。
「葉様、おケガはもう平気なんですか!?」
落ち着いた私は、一番気になっていることを質問する。
「ウェッヘッへ、オイラはもう平気だぞ」
いつも通りにユルく笑う葉様の姿を見て、私は胸をなで下ろした。
「よかったぁ……」
思わず、思っていたことが口に出る。そんな私を見て、葉様はまたニカっと笑む。
「心配掛けたな」
「葉様、私なんかより、アンナ様のところに行ってあげて下さい!きっと心配してますよ」
私は次に気になっていたことを葉様に伝える。
「いいんよ。アイツには事前にちゃんと言っといたから」
そう言って葉様はペタペタと足音を立てながらこっちに近付いてくる。
「で、でも…!」
「それよりおまえこそ何してんだ?こんな夜遅くに」
私の言うことを気にせずに葉様が聞いてくる。私もつい答えてしまう。
「こ、これは…さっきまで宴会をしてて…その後片付けです」
「おー、すげえ大変そうだな。よし、オイラも一丁手伝ってやるか」
言うや否やお皿を洗い始める葉様。
「ダ、ダメですよ葉様!」
私はびっくりして止めようとするけど、葉様はやめようとしない。
「ウェッヘッへ、平気だって、こんくらい」
仕方なく私は、それならせめて早く終わらせようと急いでお皿を洗う。
「もう、あんまり無理しないで下さいよ、病み上がりなんですし…」
でも、葉様が思ったより元気でよかった…
207122 ◆0UUntoee/U :04/03/29 00:11 ID:M4qEo1Mw
ガチャッ!

「痛っ!」
「あっ!だ、大丈夫ですか葉様!?」
急に音がしてびっくりして振り向くと、葉様が手を押さえていた。
「あ〜、やっちまった」
「だから言ったのに……。あ!葉様、血が!!」
どうやら割れたお皿で指を切ったみたい。
葉様の指からは赤い鮮血がポタポタと垂れ、水道の水と共に流れていた。
「ああ、いいよこんくらい」
「だ、ダメですよ!バイ菌が入ったら大変です!!」
私は葉様に近付いた。
そして次の瞬間、自分でも信じられない行動に出た。

ちゅ…

「………!」
ゴーレムのこと、葉様のケガのことが落ち着いたせいで緊張の糸が切れ、気が抜けすぎてたのかも知れない。
とにかく、私は信じられない事をしていた。
口の中に血の味が広がった刹那、私は我に返った。
「…あ!す、すみません、葉様!!」
だけど、気付いたときにはもう遅かった。葉様に、あんなことを……
208122 ◆0UUntoee/U :04/03/29 00:15 ID:M4qEo1Mw
「わ、私、救急箱探してきます!」
この場から離れることが出来るなら何でもよかった。適当な理由を繕って、立ち去ろうとした。
その時―――

「…きゃっ!」
一瞬、体が引っ張られたかと思うと次の瞬間、私は葉様の腕の中にいた。
「……!」
突然のことにこの状況が暫く理解できなかった。
「よ、葉様…何を……んむっ!」
最初に口をついて出た言葉は葉様の唇に吸い込まれた。
突然私の唇に触れた柔らかい感触の正体を理解出来たのは、舌の侵入によってだった。
「んんっ……ちゅぷ…」
一方的な舌の愛撫に全身の力が抜けた。
209122 ◆0UUntoee/U :04/03/29 00:16 ID:M4qEo1Mw
「んんっ……ちゅぷ…」
一方的な舌の愛撫に全身の力が抜けた。
「ぷはっ………よ、葉様、どうして……こんなこと…!」
私は必死で力を振り絞り、葉様の体を引き離す。

「…好きだから」

…え?好き?葉様が、私を…?
一番初め心に感じたのは喜び。でも理性がすぐにこの感情を押し退けた。
いけない…葉様には、アンナ様が……
でも…私だって小さい頃から葉様を見てきた。私は葉様が……好き。大好き。
結局この言葉は、今の状況を容認するには十分すぎる一言だった。
「…私も葉様のこと、大好きです……」
私は俯いて、今の素直な気持ちを葉様に伝えた。体中が熱くなった。

ぎゅ……

葉様に抱きしめられて、自分の胸の鼓動の速さが伝わってくる。

ドクン、ドクン、ドクン……

それから、どのくらい時が経ったのだろう。
210122 ◆0UUntoee/U :04/03/29 00:19 ID:M4qEo1Mw
ちゅ…

また、葉様が唇を重ねてきた。
「んっ……ちゅぷ…」
入ってくる葉様の舌に、今度はおそるおそる自分の舌にを絡ませる。
気持ちいい……
私は夢中になって葉様の唇を啄み、舌を絡ませる。
「ぷはぁ………あっ…!」
葉様が唇を離し、前掛け越しに私の胸を摩ってきた。
「見ても…いいか」
私は小さく頷いた。
するすると前掛けが外され、シャツとブラが捲り上げられて、あっと言う間に私の胸が露わになった。
「………ご、ごめんなさい…胸、小さくて……」
自分でもわかるぐらい、顔が紅潮する。羞恥で頭がいっぱいになる。
「綺麗だ……」
そう言って葉様は私の胸を愛撫する。
「やぁっ………」
葉様の手が私の胸の先っぽに触れる度、体中に快楽と共に電流が走るような感覚に陥る。
「ひゃうっ…!」
葉様が私の乳首を口に含んで転がし始める。最高に気持ちいい…
「あんっ……ゃ…!」
今度は優しく噛んでくる。
余りに気持ち良くて、おかしくなりそうになる…
「…敏感だな、たまおは」
そう言って葉様は私の後ろに回り、手際よくズボンをずり下げる。
さらに私の顔が紅くなっていくのがわかる。
そして、ついに私のあそこを覆っている布に手が掛かる。
211122 ◆0UUntoee/U :04/03/29 00:21 ID:M4qEo1Mw
「いいか…?」
葉様が問う。
「はい………」
私は消え入りそうな声で答えた。
葉様の手で下着が脱がされる。下着と私のあそこで愛液が糸を引いてる。恥ずかしい……
「もうこんなになってる…」
葉様が下着から愛液を指で掬い取り、私の目の前で広げて見せた。
「や、やめてください……」
私は余りの羞恥心に目を閉じて首を反らす。
「じゃ、触るぞ……」
212122 ◆0UUntoee/U :04/03/29 00:27 ID:M4qEo1Mw
「……好きに、してください…」
私は目を閉じたまま答えた。不安だけど、もう葉様のされるがままになっている。

チュク……

「ひぁぁっ…!」
ドキドキしている時、不意にあそこを触られて体がビクンと跳ねた。容赦なしに愛撫をされる。
「ああっ…!…んっ……やあっ…!」
さらに乳首を摘まれ、そのまま指で捏ねくりまわされる。
体の敏感な部分を弄ばれて、私は絶頂寸前まで来ていた。
そして―――

きゅっ…

「あっ…!やあああぁぁぁっ………!」
乳首とクリトリスを同時に摘み上げられた瞬間、私は…達した。
そして、余韻に浸りながらゆっくりと瞼を開く。
葉様の顔がぼんやりと視界に入る。にやっと笑っている様だった。
213122 ◆0UUntoee/U :04/03/29 00:28 ID:M4qEo1Mw
「今度はこっちで……」
葉様のズボンが下ろされ、パンツからぶるんと大きなモノが現れる。
すごい……男のひとのって、こんなになるんだ………
初めて見る男のひとのあそこに、目が釘付けになってしまう。
「よっ……と」
「あ……」
私は葉様に起こされ、流し台に手を掛けさせられて、葉様にお尻を向ける体勢になった。
いよいよ、葉様とひとつになる……そう思ったときだった。
私の心の奥底に隠れていた良心が、這い出てきた。
「……や、やっぱり…ダメです…!葉様には、アンナ様が…!」
私の理性が最後の抵抗をした。
「でも、おまえのココは…」

ヌチュ…

「あっ…!」
「…我慢できないみたいだぞ?」
静かな口調で窘められる。
その瞬間、私の理性と良心は崩れ、二度と現れることはなかった…
214122 ◆0UUntoee/U :04/03/29 00:30 ID:M4qEo1Mw
今日のところはこの辺で。
続きは…できれば今日のうちに。それでは。
215122 ◆0UUntoee/U :04/03/29 02:09 ID:M4qEo1Mw
私は、再び快楽だけを求める人形に戻った。

ズチュ……

「ああっ…!」
葉様のモノが私のあそこに入ってくる。
「〜〜〜〜〜〜っ!!」
ズブズブと音を立てて、どんどんあそこに入ってくる。
痛みと快楽とで、私は立っていられなくなりそうになり、流し台の縁を握り締め、必死で今の体勢を保つ。
「全部、入ったぞ…」
「はぁ…っ……はぁ…っ……」
押し寄せてくる痛みの余韻で、私は何も答えられない。

苦しい…でも、葉様と繋がってる…ひとつになってる……
そう思うと、少し気が楽になった。
葉様の…熱い……
「動いて、いいか?」
葉様が聞いてくる。
私にはもう拒む理由はない。当たり前の様に、頷いた。
「じゃ…いくぞ」
私のあそこが音を立て始める。同時に痛みが蘇って来るけど、徐々に快楽の方が上回る。
「あっ…!ああっ…!」
葉様が腰を往復させるスピードをあげる。呼応するように、私の喘ぐ声もだんだんと高く、大きくなる。
台所には水の流れる音と、私のあそこからの水音が響き渡る。
膝がガクガクして、立ってられない程きもちいい…
もっと快楽が欲しい私は、自分でも腰を動かす。
216122 ◆0UUntoee/U :04/03/29 02:11 ID:M4qEo1Mw
「ああっ…!…いぃ……っ!!」
信じられないくらいの快楽が、どっと波の様に押し寄せる。
絶頂が、近くなる。
「葉様っ…!…わ、私……!!」
それを伝えようとするけど、これ以上声が続かない。
「わかってる……っ!…一緒に、イくぞ…!!」
その言葉を聞いた瞬間、私は目の前が真っ白になった。
「あああぁぁぁ……!!」
「くっ…!…ああっ……!」


私の中に熱いモノが流れ込んでくる。

ぬぽっ……

葉様のモノが音を立てて引き抜かれる。
意識が飛びそうになる。その瞬間、葉様の顔が見えた。
ああ……私は…葉様の背中を見続けるだけでもいい……
こんなに悪い私でも、これからも貴方のお側にいてもいいですか……

私はゆっくりと目を閉じた。



END
217122 ◆0UUntoee/U :04/03/29 02:23 ID:M4qEo1Mw
ふんばってすぐ続き書きました。
今回はたまお視点です。読み返してみるとなんてこっぱずかしい文章書いてるんだ(ノ∀`)

>>203 (ホロホロの童貞喪失は…)
そうですね。ホロホロ物語の後を読むと、やっぱりその可能性が一番高いっぽいです。
ホロホロ×カナは…無理がありますね…ホロホロ×マッチも相当こじつけだったし……
気長に待ってればきっと誰か他の職人様が書いてくれるはずです(無責任)

次は…一番普通なカップリングで葉アンあたりを……。

それでは花組再登場を祈りつつ…さようなら。
218名無しさん@ピンキー:04/03/29 15:02 ID:glV+jRYe
>>122
乙!狽aiTーT)
ハァハァ
219122 ◆0UUntoee/U :04/03/30 12:17 ID:Ajzn23xV
葉アン書くとか言ってましたが、なんか頭の中で蓮×ピリカが勝手に進行中です…
どうしましょう、需要ありますかね…?
220名無しさん@ピンキー:04/03/30 13:25 ID:qQ9D0S2E
>>122
あるともー!!!
ピリカたん萌えなので是非お願いします。
221122 ◆0UUntoee/U :04/03/30 22:41 ID:Ajzn23xV
こんばんは。
蓮×ピリカ冒頭だけ出来たので投下します。
では。
222122 ◆0UUntoee/U :04/03/30 22:44 ID:Ajzn23xV
最近心の蟠りがとけないのは、SFが始まったらもうお兄ちゃんに会えなくなるからだと思ってた。
でも違った。SFの予選通過のお祝いに、葉さん家にみんなで集まったとき気付いた。
開会式直前、オラクルモニターで見たあの人―――道 蓮さん。

「…………」

気付けば私は、蓮さんのことばかり見ている。

「……?」

あ…。私の視線に気付いた蓮さんがこっちを向く。私は慌てて目を逸らす。
こんなことを続けているうちに、あっという間に時間は経ち、もう寝る時間になっていた。
(結局、お話も出来なかったな…)
布団に入りながら何も進展しなかったことに後悔する。明日にはもう帰っちゃうかもしれないのに…
(……今から会いに行っちゃメーワクかな…)
でも、今行かなきゃもう二人きりで話せるチャンスはない…。そう思った私はお兄ちゃんが寝てるのを確かめ、部屋を出た。
223122 ◆0UUntoee/U :04/03/30 22:46 ID:Ajzn23xV
「……………」

蓮さんの居る部屋に着いたけれど、どうしても声を出す勇気が出ない。
(だいたい、蓮さん起きてるのかしら…。それに、こんな夜中にやっぱりメーワクよね)
私は諦めて部屋の前から立ち去ろうとした。その時―――

「……誰だ、さっきから」
「!」
突然部屋の中から呼ばれて、私はびっくりしてその場に立ち竦んでしまう。
何でわかったんだろう…?……でもこれはチャンスかも知れない。私は断られるのを覚悟で思い切って言葉を返した。
「あ、あの、こんな夜中に失礼なのは判ってますけど…お、お話、させて頂けませんか?」
「ホロホロの妹か…」
「そ、そうです」
「……入れ」
「え?…い、いいんですか?」
まさかこんなにあっさりいくとは思わず、へんな返事を返してしまう。
「…変な奴だな。自分から聞いておいて。入るならさっさと入れ」
「は、はい!」
私は緊張しながらドアを開けた。
224122 ◆0UUntoee/U :04/03/31 02:05 ID:l3IHmxjI
「し、失礼します」

ガチャ…

ドアの向こうには、蓮さんがダンベルを両手に持って背中を向けていた。
「…話とは何だ?」
背中を向けたまま蓮さんが聞く。
特に何を話すかなんて決めてなかった私は、必死で質問を考える。
「あ、あああの、蓮さん、いつ帰っちゃうんですか?」
「遅くても明日の夜だ……そんなことを聞くために、昼間から俺の方を見ていたのではあるまい?」
「え…」
バレてた…。痛いところを衝かれた私は、また必死で質問を考える。
「れ、蓮さんは実家には帰らないんですか?」
「ああ…」
「やっぱり…お別れを言いに?」
「………そんなものではない」
暫くの沈黙の後で蓮さんが答える。その声には何か重いものがあるように思えた。
気になった私は、無礼を承知で聞いてみた。
「じゃあ…いったい……?」
「…復讐だ」
「え?」
フクシュウ―――?
予想していなかった答えに、私は少し混乱してしまう。
「復讐って……家族に何かされたんですか?」
蓮さんのダンベルの動きが止まった。
225122 ◆0UUntoee/U :04/03/31 02:08 ID:l3IHmxjI
「…この刺青を見ろ」
蓮さんが浴衣をはだける。私は言葉通りに背中を見る。
蓮さんの背中には、名前は分からないけど、どこかで見たことのある模様が刻まれていた。
「これは俺の親が道家の教えとして刻んだものだ」
未だ重い声で蓮さんは続ける。
「俺はその教えに惑わされ数多の命を手に掛けてきた。この罪は今更どうしようと贖える問題ではない。
だから俺は俺の親父を殺すために貴州へと帰る。そして自分を乗り越える」
蓮さんの声からは悲しみのようなものが伝わってくる。
「……本当にそう思ってるんですか?」
自然に言葉が口を衝いて出る。
「なに?」
「本当にそうすれば自分を乗り越られることができるなんて間違ってると思います……
それに自分の親を殺すなんて、それじゃ逃げてるのと同じです…!」
「ふん…兄に似て、口だけは達者なようだ……貴様には関係の無い話だ。話が済んだならとっとと帰れ」
「か、関係なくなんかないですっ!」
自分でも驚くほど大きい声になる。
「ええい黙れ!おまえに何が解る!?…第一なぜそんなに俺を気に掛ける?」
「それは………」
私は口籠ってしまう。
「そら、大した理由もない癖に……正義ぶるな、この偽善者が」
「…なっ……」
再び蓮さんがダンベルを上げ始める。
226122 ◆0UUntoee/U :04/03/31 02:10 ID:l3IHmxjI

「……………!」
私は強く言い返されて興奮していたのだろうか。
私は蓮さんのその反応が気に食わなく、気付いたら後ろから近付いてて―――
「ん…?…んっ……!?」

ゴトッ

振り向いた蓮さんの唇を奪ってた。

「好きだからです………蓮さんのこと…」

私は自分の想いを打ち明けた。と同時に、我に返った。
227122 ◆0UUntoee/U :04/03/31 02:11 ID:l3IHmxjI
これで中盤は終わりです。
次は一気に投下するつもりです。
それでは。
228122 ◆0UUntoee/U :04/03/31 21:27 ID:l3IHmxjI
「……あ」
「貴様……自分が何をしたか解っているのか?」
直視できなくて表情さえ判らないけれど、その声には威圧感が隠っていた。
「ご、ごめんなさいっ!」
(どうしよう…殺される……!)
私は目を瞑り、その場にへたり込む。そして動けなくなってしまう。
時間が戻るなら、何も言わずに出ていったのに……
でも今更後悔してももう遅い。私は震えながら、覚悟を決めた。

ちゅ……

「!?」
突然口に感じた柔らかい感触で目を開ける。
「……!」
目の前に、蓮さんの顔があった。
229122 ◆0UUntoee/U :04/03/31 21:28 ID:l3IHmxjI
私、今、蓮さんとキスしてる……
そう気が付くのには暫く時間が掛かった。蓮さんが顔を離す。
「……んっ…な、なんで…」
「………全く、この俺の心を動かすとは……とんでもないことをしてくれたな、貴様は」
蓮さんは少しだけ口元を歪めて言った。
「――――!」
嬉しかった。
恐怖から逃れたからじゃなくて、ただ純粋に…嬉しかった。
「蓮…さん」

ちゅ……

今度は、二人の無言の同意の上でのキス。
「んっ……んふっ……ちゅ…………んんっ!」
唇の感触を楽しむように、夢中で啄んでたら、蓮さんが舌を入れてきた。
びっくりしたけど、私に拒む理由は何もない。私も、蓮さんの舌に自分の舌を重ねる。
「ちゅぷ……ちゅぱ……ふぁ…」
舌に感じる堪能的な感触に体が熱くなり、次第にぼぅっとしてくる。
「…ん………あ……!」
不意に唇が離され、畳に押し倒される。
これから何をされるかは解る。でも不安は拭いきれない。
「………嫌か?」
それが顔に出たのか、蓮さんが少し心配そうに聞いてくる。
「い、いえ……ただ…ちょっと怖いだけです」
「安心しろ…出来るだけ優しくしてやる……」
そう言って私の緊張を解すように、唇を重ねてくる。
230122 ◆0UUntoee/U :04/03/31 21:30 ID:l3IHmxjI
「んっ……ぷはぁ」
唇を離す。私の緊張は少し解けたみたいだった。
「もう平気です……来て…下さい」
「ああ…」
浴衣の懐から手を滑り込ませて、蓮さんが私の胸を、まだ残っている緊張を揉み解すように愛撫する
「ん……!ふあぁぁ…!」
蓮さんの少し汗ばんだ手が私の胸の先っぽに触れる度、声が漏れてしまう。
「あ…!やぁっ…!…いぃ……」
「敏感だな、貴様は」
「こうゆう時ぐらい、ピリカって…呼んで下さい……」
私がそう言うと、蓮さんは顔を心做しか赤くして、
「ピ…ピリカ…」
って呼んでくれた。
私は蓮さんを両腕で抱き寄せて、キスをした。

「ピリカ……」
今度は耳元で優しく囁いてきた。耳にかかる息がこそばゆい。
「あっ……」
太股の辺りが急に疼き出す。蓮さんの言葉に呼応するように、自然にもじもじと動く。
脚を擦り合わせる度に、あそこがクチュクチュと嫌らしい音を立てる。
「…もう我慢出来ないのか?」
「……わかってるんなら、そんなこと聞かないで下さい…」
自分でも顔がどんどん紅潮していくのが解る。
蓮さんのバカ……恥ずかしいよぉ…
「わかったよ…」

クチュ…

「ひぁ…!」
231122 ◆0UUntoee/U :04/03/31 21:33 ID:l3IHmxjI
「何だ、もうこんなに濡れているではないか…」
「あぁっ…!そ、そんなこと、言わないで…恥ずかしいです……あ…!…っっ!」
わざと音を立てて、蓮さんがあそこを掻き混ぜてくる。私の頭は、羞恥でいっぱいになる。
でもきもちいい……自分でするのとは全然比べものにならないくらい……
私が絶頂するまでそう時間は掛からなかった。そして、あそこの一番敏感なところを強く摘まれた瞬間―――
「あ、あああぁぁっ…!!」
私は、達した。
まだぼうっとした目で、蓮さんを見つめる。
蓮さんは自分の浴衣の帯を解いて裸になり、そそり立ったモノを私の方に向けた。

大きい……入るのかな、私の…あそこに…
232122 ◆0UUntoee/U :04/03/31 21:35 ID:l3IHmxjI
「心配か?」
その心境を察したのか蓮さんが聞いてくる。
「え……い、いいえ」
私は首を横に振って否定する。ここでやめたら、きっと蓮さんに嫌われちゃう。
「なら……いくぞ」
蓮さんが覆い被さるように腰を落とす。私のあそこに蓮さんのモノが音を立てて潜り込んでくる。
「い、痛っ……!」
すごく痛い…本なんかで見るのとは全然違うじゃない……
「む…済まない」
腰の動きを止めて、蓮さんが悪いことをしたみたいな顔をする。
「そんなことないです…来てください…」

ズプ…

「あああぁぁっ…!」
再び挿入を続けていく。途中で何かがぷつっと破けた感じがした。
「はぁ、はぁ、はぁ……」
全部入った…
蓮さんの、火傷しそうなくらい熱く感じる…
233122 ◆0UUntoee/U :04/03/31 21:37 ID:l3IHmxjI
「動いても、いいか?」
「はい…」
腰が動く。最初は痛いだけだったけど、だんだん気持ち良くなってくる。
「あっ、あっ、ああっ……!!」
それと同時に蓮さんの腰の動きも速くなる。
さっきイっちゃって敏感になってるから、もう持たなそう…
「蓮さん…!私っ…!…もう……」
「…もう、少し…我慢しててくれ……」
蓮さんはまだ足りないみたいだった。
一緒にイきたい私は、近くにあったシーツをぎゅっと握って我慢する。けど…
「も、もう…ダメッ!!」
「くっ…俺もだ……!!」
その言葉をきいて、私は一気に達した。

「あ、ああああぁぁっ…!!」
我慢してた分、快楽が私を襲う。
蓮さんのが…私の中で、飛び散ってる……
……私の記憶は、そこで途切れた。
234122 ◆0UUntoee/U :04/03/31 21:39 ID:l3IHmxjI


「―――――はっ!」

布団から飛び起きる。……って布団?

「………あれ?」

辺りを見回しても、お兄ちゃんとコロロが寝てるだけ。
(蓮さん……は?)
私は昨夜のことを思い起こす。
(えっ…と、私は蓮さんの部屋に行って……それで…え、えっちして………それから……どうしたんだっけ?)
それからは覚えてない。多分私、気絶しちゃって…でもちゃんと浴衣を着てるし…体も…汚れてない。
(蓮さんがやってくれたんだ…)
そのことを想像すると顔が熱くなる。
(起こしてくれれば自分でやったのに…ああもう…恥ずかしい………っとと)
急に力が抜けて布団にへたり込んでしまう。体が怠い…それに眠い……。
時計を見る。……もう二時。
(明日…ううん、今日、蓮さん帰っちゃうんだ……)
もう逢えないと思うと虚しくなる。でも―――

(…お別れ言わなきゃ……明日は、ちゃんと話せるかな………)

私は目を閉じた。



END
235122 ◆0UUntoee/U :04/03/31 21:44 ID:l3IHmxjI
終わりです。
また一人称。難しいし恥ずかしいし。
今度こそは葉アン書きます。頭が勝手な妄想を始めなければ…
それではほかの職人さんの光臨を待ちつつ、さようなら。
236名無しさん@ピンキー:04/04/01 00:00 ID:+05atpNj
>>122
乙!
すごく(´Д`;)ハァハァしました!
237122 ◆0UUntoee/U :04/04/02 00:59 ID:XA0CjoQM
葉アン、大体構想まとまりました。場所はお風呂。
きりの良いとこまで書け次第投下します。
連投し過ぎの気もしますが……では。
238名無しさん@ピンキー:04/04/03 00:34 ID:2CrMoKyx
保守
239名無しさん@ピンキー:04/04/03 20:15 ID:H+Dy4pmK
葉アン楽しみにしてまつ
240122 ◆0UUntoee/U :04/04/04 00:59 ID:qB0WHwC9
前半だけ投下します。
では↓
241122 ◆0UUntoee/U :04/04/04 01:00 ID:qB0WHwC9
深夜の民宿―――
満月の光が微かに差し込む廊下で、二人はばったりと行き合った。

「あら、葉。」
「よお、アンナ」
「あんた、こんな夜遅くにどこ行ってたのよ?」
「ん?ああ、ちょっとな」
「…? ふぅん。まあいいわ」
そう言って再び歩を進めるアンナ。


「……なんでついてくんのよ」
「いや、寝る前に仕舞湯でも入ろうと思ってな。おまえこそなんでついてくんだよ?」
「あたしもよ。あんた後にしなさいよ」
その言葉を聞いて、何かを企てたように薄笑いを浮かべる葉。
「じゃあ一緒に入ろうぜ」
「…は? 何言ってんのよ。いいから早く向こう行きなさいよ」
「ウェッヘッヘ。いいじゃねえか、たまには夫婦水入らずでよ」
「…あんたなんか変なこと考えてるんじゃないでしょうね」葉のにやけた顔を訝しんみ、眉を顰めるアンナ。
「何言ってんよ。おまえこそ変なこと考えてるんじゃねえだろうな」
「もう…勝手になさい」
観念した様子で溜め息をつくアンナ。葉は依然としてユルい顔。
「ウェッヘッヘ…じゃあ行くか」
242122 ◆0UUntoee/U :04/04/04 01:02 ID:qB0WHwC9
風呂の中。
アンナは葉から離れて、背中合わせに湯に浸かっている。
「もっとこっち来いよ」
「…いやよ」
「なんだよ、恥ずかしいのか?」
「……体洗って出るわ」
風呂から出て、シャワーを浴びようとするアンナ。葉が後ろから声をかける。
「背中、流してやるよ」
「…いいわよ。自分で洗うから」
突っ慳貪に返すアンナ。
「…そうか。オイラのこと、嫌いなのか……」
急にしょんぼりしたように、声のトーンを下げてぼやく葉。
「…もう。わかったわよ…」
アンナは『嫌い』と言う言葉に弱いらしく、渋々承諾する。
「ヘッヘ。そう来なくちゃな」
葉は確信犯的に笑いながら手拭いを持ってアンナの後ろに座る。
「…さっさとしてよね」
躰を覆っていたタオルをはだけるアンナ。たおやかな背中が露わになる。
243122 ◆0UUntoee/U :04/04/04 01:04 ID:qB0WHwC9
「うし、じゃあ先ず背中から…」
手際よくアンナの背中をごしごしと洗う葉。アンナの息が少し弾み始める。
「……んっ…」
「…次は前……」
「…ちょっと、後は自分でやるわよ………あっ…!」
おかまいなしに胸に手を延ばす葉。思わず声が漏れる。
「……ちょっと、葉…いいって…ば……」
アンナの胸をしつこく、揉むようにして手を滑らせる葉。
次第にアンナの声が力無いものとなっていく。
「やめてっ……葉…!」
抜けそうになる力を振り絞って、葉の愛撫紛いに動く手を解くアンナ。
「……おバカ」
葉を睨むアンナ。その顔は心做しか赤い。
「じゃあ今度はオイラの背中流してくれよ」
一方葉は反省の色なし、にやにやしながら今度はアンナに注文する。
「何バカ言ってんのよ。もう出るわ」
足早に立ち去ろうとするアンナ。
「……そうか…そんなにオイラのこと嫌いか…」
また嘆くようにぼやく葉。アンナが立ち止まる。
「ああ…もう…」
また足早に葉の後ろに回り、面倒くさそうに背中を洗い始めるアンナ。
「おお、悪いな」
「…全然悪いと思ってないでしょ、あんた」
そうこう言っているうちに、洗う手が腰まで到達する。
244122 ◆0UUntoee/U :04/04/04 01:06 ID:qB0WHwC9
「今度は前もちゃんと洗ってくれよ」
「いやよ」
「……そうか…」
「もう!」
葉の胸に手を回して洗い始めるアンナ。
「おお、悪いな」
「あんた……」
そうこう言っているうちに、洗う手が腰まで到着する。手をとめるアンナ。
「ほら…後は自分でやんなさい」
「え〜、ちゃんとここも洗ってくれよ」
アンナの手をとり、自分の股間に持ってくる葉。アンナはびっくりして手を引っ込める。
「あ、あんた、バカじゃないの?」
「………そ」
「あ〜もう!!」
ほとほと呆れたアンナは仕方なく、いやいや葉の股間に手を延ばす。
245122 ◆0UUntoee/U :04/04/04 01:08 ID:qB0WHwC9
前半は以上です。
続きは今日中に。……多分
246122 ◆0UUntoee/U :04/04/04 01:13 ID:qB0WHwC9
改行ミスありましたね…すいません。
247122 ◆0UUntoee/U :04/04/05 00:04 ID:v0TSXm4b
「うっ……」
アンナの手が手拭い越しに触れる。
「ち、ちょっと、変な声出さないでよね……」
「ああ…でも……うおぅっ…!」
程良い握力で扱かれ、葉の下半身がムクムクと大きくなる。
「な、なんか硬くなってきてるわよ!?」
「…いいから続けてくれ」
「おバカっ!ほら、もう終わり!!」
そう言ってその場から立ち去ろうとするアンナ。が―――

「全く………きゃっ!!」

いきなり床に押し倒される。
「痛……何す…んっ…!」
背中の痛みを訴えるが、言い終わらないうちに唇を塞がれる。
不意の出来事に、次に来る舌の侵入をもいとも簡単に許してしまう。
「んむっ…や…葉……!」
葉の胸板を押し退けて、必死で繋がっている唇を引き剥がす。
「葉……どうして」
「……愛してる」
真剣な眼差しでアンナを見詰める。何も言えなくなってしまうアンナ。
「……おバカ…狡いわよ、こんな時だけ…」
再び唇を重ね合う二人。
「ん……ちゅ……っ……! あんっ…!」
撫でるようにアンナの胸の愛撫を始める葉。
石鹸のぬめりによる官能的な刺激で、見る見る乳首が隆起していく。
胸の大きさと感度は反比例と言われるがアンナもクチらしく、手がなだらかな丘を往復する度に躰を善がらせる。
「や……ああ…んっ…!」
いつも乱暴狼藉に振る舞うアンナが弱り挫ける姿は、葉の性欲をいちいち刺激する。
「ヘヘヘ…次はこっちだ……」
葉の指がアンナの秘所をなぞる。アンナの嬌声がより一層高くなる。
248122 ◆0UUntoee/U :04/04/05 00:06 ID:v0TSXm4b
「あああぁっ…!……んんっ…!」
仮にも公共の場でこのような行為に及んでいるせいか、急に下唇を噛んで声を抑えるアンナ。
こんな仕草が、また葉の気を昂らせるとも知らずに。
「声出せよ…大丈夫、誰も来や…しねえよ」
亢進した葉は、充分に充血して、包皮から顔を出している陰梃を摘み上げ、更に膣内を指で掻き混ぜる。
「んんんっ…!!」
しかしアンナは屈さずに、尚歯を食いしばる。
その様を見た葉は、何か思いついたように口を開く。

「あ、蓮!」

「え…!? あ、やああああぁぁ!!」
葉の欺瞞に驚き、我慢の角が折れたのか、一気に快感が押し寄せ絶頂を迎えてしまう。にやっと笑う葉。
「……嘘♪」
「あ、あんた…後で覚えときなさい……」
躰を痙攣させ、息を荒げ、怒りと恍惚が半々の表情で葉を見るアンナ。
しかし今主導権を握っているのは葉に変わりない。
「挿れても…いいか?」
アンナの太股を反り立ったモノでなぞり、意地悪く、答えの判っている質問をする。
「うるさいっ……」
不貞腐れてしまうアンナ。
「あれ? そんなこと言うならここでやめてもいいんだぞ?」
問責する葉。アンナは一瞬、『えっ』と言う顔を見せる。
「ほら…どうすんだ?」
更に葉はその隙に付け入る。
「もうっ…! さっさとして……!」
「人に物を頼むときは?」
アンナは暫し口籠るが、結局折れる。
「……いれて…下さい」
目をきっと閉じ、耳まで真っ赤にして顔を背けながら答弁する。
「よし…じゃ、いくか」
口元を歪めながらアンナの陰部に肉棒を宛い、ゆっくりと腰を降ろしていく葉。
249122 ◆0UUntoee/U :04/04/05 00:10 ID:v0TSXm4b
ズププ……

葉の膨張したモノが膣内を掻き分け、アンナを犯していく。

「あっ…ふああぁっ…!!」

肉棒が奥まで到達する。再び引き戻し、抽送を繰り返していく。
「やっぱ…きついな、アンナの中。最高だ…」
「…っ……おバカっ…!……ひあぁっ!」
合図もなしに抽送の速度を高める葉。

「あ、ああぁっ! ああ…んっ…!!」
浴場に、出しっ放しのシャワーの規則的な音と欲情した結合部が奏でる不規則的で淫猥な音が混ざり合い、響き渡る。
次第に両者の喘ぎに甘美が隠り始める。
「はぁっ、はぁっ…」
「よ、葉っ…! も……ダメっ…!!」
絶頂が近付き、腰の動きにスパートをかける二人。
そして―――

「んっ……ああっ…ああああぁぁぁっ…!!」
「くあっ……!!」

―――絶頂を迎えた。
腰を震わせながら、暫くの間繋がったまま余韻に浸る葉とアンナ。
250122 ◆0UUntoee/U :04/04/05 00:13 ID:v0TSXm4b
―――夜、虫の声が鳴り響く部屋には、葉とアンナが布団を並べて横になっている。
アンナは葉に背を向けている。

「……なあ、こっち来いよ。一緒に寝ようぜ」
「……バカ」

どこかでしたやり取りを交わす二人。
どうもすげないアンナに対してごちる様に呟く葉。
「つれねぇなぁ……さっきはあんなに感じてた癖に」
「んなっ……」
葉の言葉に反応してぴくりと体を動かす。
「可愛かったなぁ……『……いれて…下さい』とか言ってよ…」

「おバカっ!!」

静寂した闇を一閃する様に破裂音が鳴り響く。

―――こうして、葉の左頬に手形を残し、民宿の夜は更けていく。



END
251122 ◆0UUntoee/U :04/04/05 00:34 ID:v0TSXm4b
約束の期限にすんでの差で間に合いませんでした……まあいいか。

ええ〜、また解説を。
時はICE MEN戦後、リゼルグに会いにいった後です。
アンナはもしかしたら妊娠してるかもしれないです。
週刊少年漫画板で一時期出てた『アンナは実は霊視の能力が消えてない』という説はこの話では切り捨ててます。信じてるけど。
元はといえばこの話、本当は学校の屋上で…という場面の筈だったんですが、
それでは『第七十七廻が初夜』という説に反するので急遽脳内で構想を組み替えました。
まあ、途中で話の筋が変わるなんてのは私の小説では間々あることです。
蓮×ピリカも最初は兄妹でだったし(ボソ
つーかこのコメントに時間掛けすぎだ…

それでは>>1氏の帰還と他の神々の光臨を切に祈りながら…さようなら。
252122 ◆0UUntoee/U :04/04/05 00:46 ID:v0TSXm4b
あ、言い忘れましたがもうネタ切れっぽいです。
もしかしたら雑談の中からシチュを拾うかも知れません。ホロホロ×マッチの時みたいに……

度々汚してすいません。では。
253名無しさん@ピンキー:04/04/05 02:50 ID:/+kswywR
このスレ最高!
神様文章うますぎで、かなり萌えた。
葉アン最高ですた(´Д`;)
254名無しさん@ピンキー:04/04/08 21:24 ID:eUhUN/sr
保守
255122 ◆0UUntoee/U :04/04/10 18:54 ID:Luzeagwh
次の組み合わせはまた葉アン。
妄想が固まり次第書いてみまつ。
256名無しさん@ピンキー:04/04/12 17:12 ID:iRKZk+bh
夜。仄かに黄色い光を伴って、まだ幾らか青みを残している空に月が浮かんでいる。
細切れの細長い雲がそれを取り囲むように伸びているさまは、これから起こらんとする情事を暗示しているようだった。

「…ちゅ…ちゅぷ……」

…今日だけは一緒に寝てもいいよね、とアンナは言った。
明日は、SF本戦が始まる日―――即ち、今日は葉がこの民宿「炎」での暮らしを終える最後の日である。
もしかしたら今夜が一緒に居れる最後の日かも知れない。

ふと朝方、体温を計って気づいた。奇しくも体温計は、低い目盛りを示していた。
いや、起こるべくして、だろうか。
アンナは、自分が如何で麻倉家の許嫁になったのか―――それまで一抹の不安で隠していた、その理由を呼び起こした。
…麻倉の、あくまでシャーマンとしての血を絶やさないため。
そして、今日がそれを果たすべき日。アンナはその課せられた使命を感じていた。しかし―――

…そうではない。私は切に葉のことを愛している。
その愛が明日で途切れてしまうのは想像を絶するものだろう。
どこかで葉と繋がっていなければ耐えられない。その繋がりとして、子を残す。
そして何より、慰め種として抱擁が欲しかった。
…今日という日は、そのためにある。

そう心に決め、不安を拭い葉の部屋へと向かった。
そして今、この状況に至る。
257122 ◆0UUntoee/U :04/04/12 17:13 ID:iRKZk+bh
名前忘れてた。
今日のところはここまでで。
258122 ◆0UUntoee/U :04/04/13 23:37 ID:7KrSSAFZ
寝床に入った二人は、どちらとも無く唇を重ね合わせた。
初めてのキス。その官能的な触感は、二人に時間を忘れさせた。
「ちゅ……ん…んんっ……」
最初は口を啄んでいただけだが、葉からの舌の侵入によりさらに深いものとなっていく。
歯が戛々と音を立てて搗ち合う。それは唾液の混ざる音に次第に消えていった。
「…ん……ぷはぁ……」
顔を離す。
名残惜しむかのように、まるでこれからの二人の決別を指すかのように、互いの唇との間に架かっていた唾液の糸が細くなって切れる。
その時の事を想像してしまったアンナの目の端から涙が奔る。そしてそのまま葉の胸に顔を埋めて咽ぶ。
葉はアンナの腰に腕を回して抱きしめる。胸の中からは切れ切れに嗚咽が響いてくる。
手を緩め体を下げて、視線の位置を合わせる。
「見ないで……よ…」
鼻をスン、と鳴らして腫れぼったくなった目を背けようとする。

「きゃ……!」
不意に強い力で体が引き寄せられ、思わず高い声をあげる。そのまま唇を奪われる。

「可愛い……」

四年前に心に流れてきた言葉。
それが今初めて葉の口から発せられた。その言葉に心を動かされ、さらに涙を誘発させる。
「お、おい……オイラなんかまずいこと言ったか?」
「……バカ。違うわよ……」
心配してまた顔を覗き込んで来た葉に、唇を重ねた。
「んっ……ちゅ…ちゅ……」
三度目のキス。貪るように舌と舌を絡める。暫くして唇を離す。もう涙は出なかった。
「…ぁっ……!」
気持ちを確かめるようにアンナの胸を浴衣越しに摩る。
「いいか?」
「……うん」
259122 ◆0UUntoee/U :04/04/13 23:40 ID:7KrSSAFZ
執筆遅くてすいません。
なかなかモチベーションが上がらなくて…
なるべく早く書き上げるようがんばります。では。
260名無しさん@ピンキー:04/04/14 03:16 ID:wH2I3frZ
122タンがんがれ! 漏れは122タンの小説をかなり楽しみにしてるぞ。 今回もかなりハアハア…
261122 ◆0UUntoee/U :04/04/14 20:27 ID:teetICmp
了解を得た葉はアンナの腰帯を緩めて、そこから上だけを捲るように脱がす。無論下着を着けていないので、半裸の状態になる。
殆ど凹凸のない上半身が外気に触れる。自己主張するかのように乳首が痛々しいほど勃っていた。
月明かりを受けて透き通るように白い肌がぼんやりと光を帯びる。
肌の乳白色と乳首の薄桃色の調和がいとけなさを残しながらも艶っぽい。
その肌理細やかな肌に、吸い込まれたように見入る葉。
「…っ……いつまで…見てんのよっ…」
舐めるような視姦に耐え切れず、胸元を覆い隠そうとするアンナの手を葉が制する。
いやいやと掴まれた腕を振り解こうとするが、葉の腕力には適わず、諦めて目を伏せる。
「もうっ……おバカっ……!」
耳元まで染めて恥じらうアンナを見て、揶揄するように薄笑う葉。
「……じゃあ、どうして欲しいんよ?」
「…な……それは…」
意表の問いに吃るアンナ。
心の中では答えが出ているのだが、そんな事は言えないとばかりに口を閉じる。その欲望を代弁して葉がささめく。
「…触って欲しいんだろ?」
「…………うん」
消え入りそうな掠れ声で答える。さらに顔が紅潮する。
262122 ◆0UUntoee/U :04/04/14 20:32 ID:teetICmp
>>260 ありがとうございます。やっとやる気が、閃きが出てきました…
しこしこ頑張ります。では。
263122 ◆0UUntoee/U :04/04/14 23:52 ID:teetICmp
葉の手がアンナの臍の上あたりに触れる。こそばゆいのか躰を震わせる。
そのまま胸元へと手を滑らせていく。躰が先より大きく震える。待ち焦がれていたような声を上げる。
「……ぁぁっ…!」
驚くほど滑らかで柔らかい胸を夢中で愛撫する。手を往復させる度に嬌声を上げるアンナ。
いつもは強がって突っ慳貪なアンナが自分の前で善がり喘いでいる様を見て、葉は異様な昂りを覚えた。
隠れていたサディズムに似た感情が芽生えてくる。葉は愛撫の手を休めず、アンナの反応を観察する。
大きく反応を示すところを見付けてはそこを重点的に攻める。さらに躰を跳ね上がらせて善がるアンナ。
右乳首を吸い上げ、右手で左胸を撫で回す。
「あぁっ…! いぃぃ……!」
「気持ちいいか……?」
乳首を含みながら尋ねる。同時に歯の振動が乳首に伝わってアンナを刺激する。
「………喋らないでっ…あぁ…んっ…!」
葉の頭に手を回し、引き寄せる。葉の顔がアンナの胸に埋まる。
葉はその微妙な柔らかさに思わず顔を擦り付け、鼻から大きく息を吸う。
「やあぁぁ……! ち、ちょっと、葉…!」
胸元を通り抜けるひんやりとした空気のこそばゆさに葉の顔を引きはがす。
「可愛い…アンナ……」
「おバカ……」
そしてそのままキスをする。
「こっちも、いい?」
思い出したようにまだ覆われている下半身を見る。アンナが小さく頷く。
それを確認して帯を解き、浴衣を完全にはだける。アンナは一糸纏わぬ姿で浴衣を背に敷く状態になった。
露わになった半身をまじまじと見つめる葉。恥丘にはまだ産毛しか生えていない。
秘所はヌラヌラと妖艶な光を放ち、陰梃は十分に充血している。
アンナの顔が今までにないくらい紅く染まる。葉の性欲も最高潮に達する。
「アンナ…オイラもう、我慢、できねぇ……」
ともすれば暴走しかねない性欲を必死で抑え、絞り出すように低い声で語り掛ける。
「…葉の…好きに、して……」
アンナも我慢ならないようだった。葉の足が自分の腿に触れるだけで愛液が滲み出る。
264122 ◆0UUntoee/U :04/04/14 23:53 ID:teetICmp
なんか小出しですいません。
次で終わらせるつもりです。
265122 ◆0UUntoee/U :04/04/16 00:08 ID:8fC41ajH
葉も全裸になる。腰の下に付いた薄桃色の器官は血が巡り臍まで反り返っている。それをアンナの秘所に宛がう。
これ以上の前座が必要ないほど、アンナの秘所は濡れている。ひとたび挿入したなら、するすると入ってしまいそうだ。
アンナの表情が強ばる。
「怖いか…?」
葉が宥めるように聞く。アンナは首を小さく横に振った。
寧ろ今のアンナは恐怖よりも欲情の方が勝っている。
それを見て葉は腰を沈めていく。鈍い音を立てて肉を掻き分けていく。アンナが悲鳴とも嬌声ともつかない声を上げる。
ぬらりとした襞が葉の怒張した肉棒に絡みつく。刹那、足腰の力が抜け、肉棒がそのまま一気に根本まで押し込まれる。
「あ、あああぁぁっ!!」
その快楽の衝撃で達してしまうアンナ。
「全部入った……」
腰を震わせながら葉が呟く。アンナは、はあはあと息を荒げて絶頂の余韻に浸っている。
266122 ◆0UUntoee/U :04/04/16 00:11 ID:8fC41ajH
アンナの締め付けに肉欲が耐えきれず、赴くまま腰を動かす葉。
「……あぁっ! まだ、動かないでよっ……!!」
「悪い、もう止めらんねぇ……」
アンナの言い分に構わず抽送を始めていく葉。感度が高まっているアンナは、高い嬌声を上げ、腰を善がらせる。
「や、やあぁぁ……!」
アンナの肉壷は容赦なく暴れる肉棒をぎゅうぎゅうと締め付ける。
腰を往復させる度、愛液が結合部から止めどなく湧く。
アンナは葉を両腕で抱き締める。乳首が葉の胸板で擦れ、二人の息が互いの首筋にかかる。
「いぁっ……よ…んんっ…!」
葉の名を呼ぼうとするが、躰の中心から湧き起こる喘ぎ声と喉元で響き合い、掻き消される。
絶頂が近いことを知らせるように背中に回した腕の力を強め、爪を立てる。
「ああぁ……!! も、だめ……!!」
「わかってるっ……!!」
それを理解し、抽送に拍車を懸ける葉。
肉同士が打ち当たる音が大きくなる。呼応して、二人の喘ぎにさらに熱が隠る。そして―――

「あ、あああぁぁぁ…!!」
「くぅっ! あぁ…っ…」
幾許もなく水音が止む。だが声は止まらない。二人は同時に絶頂した。
膣内の筋が葉の精を残らず絞り出すように蠕動して締め付ける。腰を痙攣させて快楽に酔う二人。

月の廻りの断雲は、いつ知らぬ間に一つを残して消えていた。
267122 ◆0UUntoee/U :04/04/16 00:14 ID:8fC41ajH
雀だろうか、鳥の囀り響動む音と腰の痛みで目が醒める。
隣で寝ていた葉の姿がない。
アンナは夜の記憶を巡らす。昨夜から日を跨ぎ三回したまでは覚えている。
文字どおり疲れ果て、風呂に浸かってから再度二人は寄り添って寝床に入ったのだった。
首だけ動かして辺りを見回す。葉が更衣をしている後ろ姿が目に入る。
視線を気取って振り返る。アンナは空寝を決め込んだ。
葉は首を戻して上着を羽織り春雨を付けたリュックを背負う。
扉のノブに手を掛ける。暫く立ち止まってから独り言のようにこう言った。

「じゃ、行って来るぞ」

扉がゆっくりと、音を立てずに閉まる。アンナは泣いた。
込み上げてくる涙を堰き止められなかった。涙珠が枕に染みを作る。漏れそうになる嗚咽を必死で嚥下する。

…約束、裏切ったら絶っっ対、許さないから。シャーマンキングになって、生きて帰ってきなさいよ。
そしたら、ぶん殴ってやる。

四年前、青森で別れて今度は東京で再会した。次はどこで出逢うのだろう。
アンナは葉の残り香のする掛布団を抱き締めた。



END
268122 ◆0UUntoee/U :04/04/16 00:30 ID:8fC41ajH
終わった!
やっと終わりましたよ。見てくれてる人、待たせてすいませんでした。
今回は設定解説要らないですね。
では漢字だけ。「戛々」は「かつかつ」と読みます。カチカチと取って貰って結構です。

さて今週のマンキンの扉絵、「地上の有事」は小山田の再襲来をほのめかしてるんでしょうか。
グレートスピリッツ入手は無理と踏んだ小山田は、それならば阻止だけでもと潜水艦を率いて展開のために島を占拠しに上陸。
そうはさせじと復活した花組を含めたサブキャラ達が奮闘する。

…とまあこんなのを期待してます。お願いしますよ、武井さん。

そんで次はまたハオ×マッチを計画してます。
おんなじ絡みばっかでごめんなさい。では。
269名無しさん@ピンキー:04/04/19 19:31 ID:oCG9z0qo
ホシュ
270名無しさん@ピンキー:04/04/21 19:27 ID:QXBEhme+
誰か〜




いない?
271名無しさん@ピンキー:04/04/23 11:03 ID:BbbFIV52
保守
272名無しさん@ピンキー:04/04/24 01:09 ID:k7Ap9Ue1
この漫画、葉アン以外のカップリングが難しいと思うのは俺だけだろうか?
273名無しさん@ピンキー:04/04/28 23:38 ID:nmVDAeiY
>>272少なくとも自分はそう思わない
274名無しさん@ピンキー:04/04/28 23:58 ID:Khxc/9bH
>>273 たとえば?
275名無しさん@ピンキー:04/04/29 02:03 ID:LXAkYX5z
でもこの漫画だと一番相手にされない(CPにならない)のは
まん太だと思うんだけど。
276名無しさん@ピンキー:04/04/29 11:02 ID:CFow+/e0
兄妹そろってね
277名無しさん@ピンキー:04/04/29 19:41 ID:onalv8lg
マッチ×リゼルグキボンヌ
278名無しさん@ピンキー:04/04/29 19:55 ID:AdYQ7OE0
ホロホロ×メイデンとか
279名無しさん@ピンキー:04/04/30 20:54 ID:lNrRfFCe
>>277
オレもきぼんぬ
280名無しさん@ピンキー:04/05/02 18:51 ID:0yjfTPWf
29巻出たことだし、追悼の意を込めマリで一つ書こうかな。
281名無しさん@ピンキー:04/05/03 16:18 ID:cWbJYyBV
おお、出てたのか
早速買ってくるとしよう
282122 ◆0UUntoee/U :04/05/03 20:54 ID:6cZBoMHL
「なに…?ハオ様」

金髪碧眼の少女、マリオン・ファウナは、古びて左目の取れた人形を両手で抱えたまま尋ねた。
巫力を込めていないため、チャックの体はだらりとしている。
マリの口の動きに合わせて、右手に提げた銃がぶらぶらと揺れる。
ハオはベッドに腰掛けていた。
部屋の壁はところどころ欠け、筆で塗ったような煤の跡がつき、埃が溜まった電球の周りには見たこともない羽虫が集っている。
ベッドが軋む音を立てて埃を舞い上がらせる。埃が全て床に落ちると同時に、ハオが口を開く。

「なにって、本当は解ってるんだろ?呼ばれた理由」

口を歪ませていたずらっぽく笑う。
呼ばれた理由―――
それをマリは知っている。部屋に一人で呼ばれるのは、自分の肉欲を処理させるためだと。
「マリ、わからない…」
それでも一応体裁を繕い、俯いて呟く。打ち放しのコンクリートを足で叩き、ハオが近づいてくる。
その音の度マリは肩を震わせる。抱えたままのチャックも微かに揺れる。
「じゃ、どうして下着を穿いてないんだい?」
ハオは行き成り、ばっとマリのスカートをめくる。恥毛の生えていない秘所が晒される。
マリは驚いてチャックを腕から放してしまう。
一瞬だけスカートに引っかかったが、すぐに鈍い音を立てて床に落ちた。
「や………!」
空いた手でスカートを戻そうとするがハオがそれを制する。
心を見透かすかのように目を細めて再度聞く。
「……どうしてだ?」
マリは目をきつく閉じて答えようとしない。
何故自分が下着を着けていないのかが判ったのかと思ったが、羞恥でそれどころではなかった。
顔がみるみる紅潮していき、耳まで到達するのに幾許も掛からなかった。
「したいんだろ?」
ハオが代わりに答える。
ハオの諭すような言い草に折れ、しばらく間を置いてからマリは目を閉じたまま小さく頷いた。
283122 ◆0UUntoee/U :04/05/03 20:56 ID:6cZBoMHL
ハオ×マリ、今のところはここまでです。では。
284122 ◆0UUntoee/U :04/05/04 23:51 ID:JK97llrU
…ただ部屋に来いって言われただけなのに、みんなに気付かれないように、
しかも下着を脱いで来たなんて、私、なんていやらしいんだろう…
マリは思った。自嘲と悲観が入り交じり、頭の中に渦を巻いて流れる。
それはハオの声にかき消された。

「ほら、自分で持ってなよ」

ハオは掴んでいたマリの手をスカートの裾に触れさせる。
マリは促されるままに自分でスカートをめくる。
だが、恥ずかしいのか裾は腰のあたりで停滞している。
「よく見えないな、マリ」
下唇を噛んで羞渋を捨て、スカートを目一杯まで持ち上げる。
「……………っ」
裸電球の明かりが影を剥がし、半身を鮮明に写し出す。
「良い子だね、マリは」
ハオは、いつグローブを外したのか、素手で内腿をなぞる。
「…っ……んっ…」
マリは身を捩って熱っぽい息を漏らす。
しかしなかなかハオの手がそこから動かないのがもどかしく、手を秘所に持っていくように腿を擦り合わせる。
「もう我慢出来ないのかい?素直に言えばしてやってもいいけどね」
ハオはマリの反応に意地悪い答えを返し、太腿を人差し指で膝までなぞる。
「どうなんだい?」
口籠っているマリに問いつめる。
マリは唇を震わせながら、虫の羽ばたきにさえかき消されそうな声で答えた。
「触って…下さい……」
疼く欲望そのままの言葉に自分で自分の顔を、今まで以上に紅くする。
ハオはなにも返さずに微笑んで、太腿に置いていた手を放した。
285122 ◆0UUntoee/U :04/05/07 23:26 ID:JdLaTZ1W
マリは羞恥のため目をつぶっているのでハオの手がいつ自分の秘所に触れるのかが判らない。
そのことでより一層集中力が高まり、感度も高まる。
ハオの指先が触れる。マリは待ち焦がれたような声を上げる。
「ぁあっ……!」
ハオはさらに人差し指と中指を秘裂に滑り込ませて掻き混ぜる。
「あぁ……! あんっ……!!」
指の動きが速まるにつれてマリの膝はがくがくと震え、立っていられなくなる。
倒れまいと、背にしていた壁にもたれ掛かる。
溢れる愛液の一方は内腿を伝って流れ、もう一方はポタポタと垂れ、コンクリートに染みを付ける。
マリは目を開けて床に臥しているチャックを見た。
チャックの取れかけている左目が髪の間から覗きこちらを見て蔑んでいるようだった。
また恥ずかしくなって目を伏せた。その時不意にハオの左手が陰核を摘み上げた。
「あ、ああっ!!」
マリは一段と高い嬌声を上げて達した。足が震え、膝の上で留まっていた愛液がブーツに流れ込む。
息を荒げながら、それでも立っていようと砕けそうな足に力を込める。
「はぁ、はぁ……」
「今度はコレでいくよ」
ハオはズボンを下ろして半身を露わにする。腰の下に付いているモノは幾分か硬くなっている。
「……はい」
マリは目をつぶっているが何を指しているかは判る。スカートの裾を握る手が汗ばむ。
「………んんっ!?」
突然マリの口に柔らかいものを感じる。目を開けると眼前にはハオの顔があった。
「んっ……! ひゃうっ……!!」
服越しに胸を揉まれ、上からでも分かるくらい勃っている乳首を擦られる。
この行為により緊張が解され、また自分がただの肉奴隷として弄ばれているという意識を忘れさせた。
無論ハオはそれを知っての些細な慰みだが、マリにとっては大きな事だ。
壁に頭を押しつけられながらも、積極的に舌を絡ませる。
「ん……ちゅ…ちゅぷっ……」
やがて唇が離れ唾液の糸がハオの手で切られる。マリは恍惚の表情を浮かべている。
「じゃ……いくよ」
マリはキスの余韻を残し、さっきよりも緩んだ顔で頷いた。
286122 ◆0UUntoee/U :04/05/07 23:31 ID:JdLaTZ1W
「ひぁっ……!」
ハオは隆々と反り立った肉棒をマリの秘裂に潜り込ませる。
「あっ……いぃ……」
初めての頃にあった痛みは消え、今となっては快感に変わっている。
ハオは挿入の余韻に浸る間も与えずに腰を動かし始める。
手の力が入らなくなり、スカートの裾を離しそうになる。
…スカートをこんなに重いとは感じたことはない。
激しく突かれながらマリは思った。
マリもさらなる快感を求め、自分でも腰を動かす。
肉のぶつかり合う音が大きくなり、コンクリートの壁を床を天井を跳ね回り部屋全体を淫猥な響きで包み込む。
「あ、あっ、あっ…! ああっ!!」
「はぁっ…はぁっ……」
マリの喘ぎが水音と調和する。ハオもくぐもった声を漏らす。
…ハオ様もきもちよくなってくれてる。
マリの手に力が隠る。足元の染みは大きくなり、チャックのいる辺りまで広がっている。
下腹部から何かが込み上げてくる感じがある。限界が近い。ハオもそれを感じ取り、抽送スパートを掛ける。
「いくぞっ……!」
そう言って一突き、二突きした瞬間、ハオの肉棒が爆ぜた。
「くっ……!!」
「あ、ああああああぁぁ!!」
マリの中で無数の精が迸り、壁を打つ。残らず搾り取るように膣が蠕動する。
「あ……ああぁ………」
ハオが肉棒を引き抜く。互いに混じり合いどろりとした愛液が足を伝う。
マリの頭の中が朦朧とする。箍が緩んだのか足が摧け、膝ががくりと折れてハオの方へと倒れ込む。
「おっと」
ハオは力が抜けきったその躰を支える。
…ちょっと無理させすぎちゃったかな。
マリはハオの胸の中ですうすうと寝息を立てている。
その寝顔は十代半ばの少女らしく可愛らしく、安堵が浮かんでいた。
その後、し足りないハオに寝息を窺われる事も知らずに……。

END
287122 ◆0UUntoee/U :04/05/07 23:36 ID:JdLaTZ1W
これで終わりです。
ちょっと洒落にならない事が起こりそうだったので間が開いてしまいました。すんません。

ハオ×マッチを妄想してたら勝手にハオ×マリが進行してしまったので書いてみました。
後はメイデンとかリゼ×マッチを考えたり考えなかったりしてます。では。
288名無しさん@ピンキー:04/05/08 00:00 ID:FP9dGlFt
>>122
乙です(´Д`*)ハァハァ
なんていうか122の文章は虜にされられます。
289名無しさん@ピンキー:04/05/09 17:14 ID:HfXtWCrw
3Pなんてどうでしょう?花組(―カナ)とハオで。
290名無しさん@ピンキー:04/05/09 22:31 ID:6GH22W/z
`_
291122 ◆0UUntoee/U :04/05/12 23:31 ID:XvefdXMe
案が浮かんだので3Pの冒頭だけ書いてみました。ちなみに289は私です。

>>290 ロリです。
292122 ◆0UUntoee/U :04/05/12 23:34 ID:XvefdXMe
オラクルベルが鳴った。ハオからの電話だった。
『マッチ、今から部屋に来てくれ』
理由は解っていた。この時間に掛かってくる電話は決まってそれだった。
夜が更け、虫が鳴く頃になると、マッチはベッドの上でオラクルベルが鳴るのを待つ。
喧々と鳴く虫の声を電子音が引き裂く。マッチの心はグジャグジャに掻き回される。
またか、という呆れと、躰から自発する性欲から来る悦びと、
自分が人形にされているという絶望と、もしかしたらほんの少しでも愛してくれているのではないか、
という期待が順々に沸き起こり、相反し、乱れ、悩ませる。
しかし、機械的な音により現実に呼び戻され、結局は従うしかないのだ。悩むのを解っていても、何故か連絡を待ってしまう。
マッチはベッドから腰を持ち上げ、いつもより重い扉を開けた。その次の瞬間、混沌としたものが頭の中から消えた。

「あ!マリちゃん」

同時に隣の部屋から出て来た見慣れた少女にマッチは目を瞬いた。
マリは悪戯がばれた子供のような顔をして、いつも通り少し重たい声で口を開く。
「……マッチ」
「どこいくの?」
マリは暫く黙った後、答えた。
「ハオ様のところ……」
それを聞いてマッチは、今日は別の用事で呼ばれたのか、という安堵の後に、未練たらしい思いに駆られた。
……あたし、嫌らしいのかな。
ともすれば落ち気味になる声で返す。
「あたしもなんだ。マリちゃん一緒に行こう!」
そう言ってマリの横に並ぶ。
「うん……」
いつも一緒に居るときとは違う、暗いマリの顔を、マッチは不思議になって覗き込む。
その表情は何度か見たことがあった。
…そういえば最近よく見る顔だ。
気になってはいたが聞かなかった。何となく解っていたのだ。
自分にもあるから解る。他人には言いづらいことなのだ。ましてやマリにとっては。
マッチはむず痒くなった腿のあたりの意識を払いながらマリと二人でハオの部屋へと向かった。
293122 ◆0UUntoee/U :04/05/13 23:16 ID:IziZpu0M
…なんだ、今日は違うのか。
マリも同じことを思っていた。嫌悪、羞恥、残心。様々な感情が入り乱れる。
しかし、なにも纏わぬ下腹部に感じる冷たい空気によって現実に呼び戻された。
マッチの隣で下着を穿いていないことを意識してしまい、恥ずかしかったのだ。

歩を進めるにつれて施設独特のきな臭さが強くなってくる。
…そういえばカナは呼ばれてないのかな。
その煙草のやにに似た臭いでマリは思い出した。
大体、普通は花組という、ひとつの固まりで呼ばれるときは一斉に召集が掛かるはずである。
しかし、今日はマッチも来るのを知らされていなかった。何故二人だけが呼ばれたのだろうか。
硝煙の臭気のせいか息が詰まりいやな感じの不安が募る。コンクリートを叩く音さえも耳に入らなくなってくる。

「マリちゃん、着いたよ?」

突然のマッチの声が耳を突き、少し肩を震わせる。心配そうな面持ちで覗き込んでくる。
「あ……うん」
積年の付き合いでそれとなく解っているのだろう。マッチはそれ以上踏み込んでは来なかった。
そのことに少しほっとして扉に向かう。

マッチが扉を二回叩いた。その音が嫌に頭に残った。
294122 ◆0UUntoee/U :04/05/13 23:17 ID:IziZpu0M
まだエロにはいかない模様。もう少し待ってて下さいませ。
295122 ◆0UUntoee/U :04/05/14 22:10 ID:PbUloYS8
マッチが扉を開けた。ハオは黒くくすんだ壁に、くっつくようにして置かれている椅子に座っていた。
「なんですか、ハオ様?」
「ん? あぁ…」
その時、マリが入り口の横から顔を出した。怪訝そうな顔でハオのことを上目遣いに見ている。
「ああ、二人一緒か。丁度いい」
「?」
マッチも顔を曇らす。
「どっちかが来るまで二人でしてようと思ったけど……丁度いいや。最初から三人でやるか」
「??」
更に訳が解らなくなる二人。
「するって、何をですか?」
「何って、セックスだよ」
ハオはさも当たり前のように答える。

「…………!! ええっ!!」

余りに唐突なことに、頭の中から『セックス』という単語を探すのに時間が掛かった。
「そ、それって、どういう……!」
マリをちらちら見ながら、マッチがひきつってうまく呂律が回らない舌を動かす。マリも目を見開いて呆然としている。
そのマリの顔を見てはっと気付いた。マリも時々マッチの顔色を窺い、気まずそうな目をしている。
…そっか、マリちゃんも……
羞恥と驚きでいっぱいの頭に、嫉妬のようなものが芽生えたが、それはハオの低いゆっくりとした声ですぐに枯れた。
「……いやなのかい?」
その問いにマッチは、そんなの当たり前です、と言おうとしたが、声に出なかった。ものすごい圧迫感が喉にかかり、言葉は強制的に嚥下された。
ハオの表情は冷たかった。背骨に氷を詰め込まれたような幻覚に襲われた。
ハオの表情が沈み、信じられないほど目の色が冷たく変わる。一瞬にして消されてしまいそうだった。
それをマッチは一度見たことがあった。生理を理由に、性交を拒んだときだった。
その時を思い出してか、本能が訴える。逆らうな、と。
「い、いいえ……」
マリからの否定の言葉はない。マリも同じだった。今にも泣き出しそうな顔をしている。
ハオは冷たい表情を崩し、口を端を歪めて、静かに微笑んだ。
296122 ◆0UUntoee/U :04/05/15 22:57 ID:gdtlUDdf
「それじゃ、服を脱いでもらおうか」
ハオが目を細めながら言う。
「はい…………」
恥ずかしいことこの上なかった。二人とも互いに肌を見せあうことなどなかった。
昔にはあったかも知れないが、記憶を辿ると、あの嫌なことも思い出してしまいそうだった。

魔女狩り―――そう、それがあってハオと出会い、またマリとカナとも出会ったのだった。
ハオに与する者同士というよりも、友達、という感覚が強い。
二人と逢えたことで、つらい出来事を忘れられ、信じられないほど明るくなれた。そう、思っていた。
だけど今の状況は何なんだろう。マッチは訳が解らなくなった。
共に知れ合った仲だから余計に恥ずかしいのだ。しかし今はハオのほしいままにされている。
いや、自分から望んでいるかも知れない。だから本気で逆らえなかったのかも知れない。
マッチはそんな感情がよぎったことを自嘲した。
…やっぱり、あたし、どうしようもない。抱かれてないと駄目なんだ。こんな状況でも。
そう思い、快楽に溺れた躰から服を剥いでいく。後ろからもしゅるしゅると衣擦れの音が聞こえてくる。
…あたしだけじゃないんだ。
マッチは少しほっとした。そう、ほんの少しだけ。二人が裸であることに変わりはないのだ。
マッチは気になって、静かに首だけマリの方へと向けた。
マリは裸足で、そこから伸びる羚羊のような脚が、白く程良く肉付いた艶やかな尻から上を支えていた。
余計な肉が無く締まった腰から上に、背中がしなやかに伸び、項の辺りが妙になまめかしい。
マッチはマリのその幼さを残しながらも綺美娟雅な後ろ姿に、女ながらに見蕩れていた。
視線に気付き、マリがこちらを向いた。マッチは顔を伏せた。
ちらっと見えたマリの頬は、白い躰に相俟ってひどく紅かった。
そうして初めて、マッチは自分の顔がひどく熱くなっているのに気付いた。

一刹那、その熱を、冷たいハオの声が凍て付かせた。
297122 ◆0UUntoee/U :04/05/15 22:59 ID:gdtlUDdf
長くてすいません。次エロ行きますんで。ほんと許して。
298122 ◆0UUntoee/U :04/05/16 23:27 ID:BgBMoEvk
「二人共こっちへ来い」
マッチを股の間にしゃがませ、ベッドに腰掛けながらズボンを脱ぎ、
だらしなく腰に下がっている浅黒い器官を顔の前に突き付ける。
マッチは言わんとすることが解ったらしく、辿々しくもそれを咥えて扱き始める。
更にハオは、そのさまを手持ち無沙汰に端から見ていたマリを右膝に座らせ、手を回して胸を愛撫し始める。
「…………っ!」
マリはマッチの目の前で声を出すのが恥ずかしく、必死で抑えている。
それを感じ取ったハオは、左手を胸から離し、秘裂へと潜り込ませた。
「……んっ……ぁ!」
指を動かす度に声が漏れ、手に握り締めたシーツの皺が深くなる。容赦無くハオの愛撫は続く。もはや堪えるのは限界だった。
包皮から飛び出して充血している陰核を擦られた瞬間、穴があき、浸水したダムのように、次第に喘ぎが高くなり、ついには一気に押し寄せた。
「……あぁっ…! ああぁっ!」
マッチはマリの官能的な喘ぎが耳に入り、口の動きが疎かになりがちだった。ハオはマッチに命令する。
「マッチ…胸でもしてくれ」
マッチは我に帰り、言われたままハオのモノを胸で挟み込んだ。マッチの胸は、未成熟、という程でもないが、
それでもハオの熱り立っている状態を完全に纏うには足りず、胸いっぱいを使って挟むには乳首が当たってしまう。
結果敏感な部分を擦り付けるようになるため、計らずとも声が漏れる。
「んっ…ふっ……ぁぅっ…!」
扱き続け、次第に胸の谷間が汗ばみ、滑りが良くなる。マリの秘所からも愛液が溢れ、ハオの膝を浸していく。
そうして二人の甘美が昂り合う中、それに引き起こされ、ハオの射精感も募っていく。
「マッチ……出すぞ!」
そう言ってマリの陰核を強く摘み上げた。

「ひゃうっ…ぃあああああぁぁ……!!」
「くっ……!」

二人はほぼ同時に達した。ハオの精がマッチの咥内を満たしていく。
「んんっ…! んっ……」
目を瞑って、苦みを伴い口に広がる精を飲み下す。
マリはハオの胸板にもたれ掛かり、絶頂の余韻に浸った。
299122 ◆0UUntoee/U :04/05/16 23:30 ID:BgBMoEvk
3Pは難しくてなかなか稿が進みません…。まだまだ続くんで気長に待っててください。では。
300122 ◆0UUntoee/U :04/05/20 00:30 ID:wcbKmRze
マリの躰が震えた。ハオが首筋に口付けてきたからだ。
ハオは唇を割って舌を出し、首から肩、そして脇腹へとなぞっていく。
マリは腿を震わせ、くぐもった息を漏らす。
「いい感じだ…」
そう言ってマリをベッドへと導くように優しく押し倒した。
マリは目を瞑ってハオが来るのを待っている。しかし、ハオの行動は予想とは違った。
「え…? ハ、ハオ様!?」
ベッドのスプリングが軋んでギリギリと音を立てる。耳の近くには手であろう、気配がした。
マリはゆっくりと目を開いた。しかしすぐには事態が飲み込めなかった。
視界に写ったのは、こともあろうにマッチの顔だったからだ。
……………え?
マッチと目があった。自分も同じ顔をしているのだろう。
その目は恥ずかしさの中に、困ったような色が浮かんでいた。
この状況が掴めず、また逃げられないでいるという表情だ。
マッチはマリに四つん這いで覆いかぶさっている状態だった。まるでこれから交じり合う男女のように。
どうしていいか解らず、マッチは顔の位置こそ定まらないが、視線は度々マリに向けられている。
マリは恥ずかしくてたまらなかった。ハオに見られているのとはまた違う、その視線に。
目を背けようとした時、マッチが嬌声を上げた。
301122 ◆0UUntoee/U :04/05/20 00:32 ID:wcbKmRze
「あっ……! ぁぅっ……!」
「なんだ、もうこんなに濡れてるのか」
ハオはマッチの後ろに膝を付いて座っていた。
「このままでも十分だな。見られてるのが嬉しかったのかい?」
マッチに聞こえるようにわざと音を立てて秘所を指で掻き混ぜる。
…そうかも知れない。
マッチは羞恥で覆われて曇りがかっていたその感情を、ハオの言葉で掬い取られた気がした。
ハオに愛撫され、嬌声をあげていたマリを見て僅かに嫉妬のようなものが芽生えたのだった。
同時に、ハオに性感を与えているときには些かな優越感が心の底に湧いたのだった。
…ハオ様はどっちの方が好きなんだろう。
そんな想いはすぐに果無事ととなり消えた。どちらも愛していないのに気付いたからだ。
愛しているなら二人を部屋に呼ぶはずがない。飽くまで自分の欲のためだ。
自分の欲のため―――それはマッチも同じだった。
ハオが先端を、秘裂を割って入り込んできた。
感じている時はその心の問答を忘れて欲に溺れている自分がいるのだ。
マッチは自嘲した。ハオが腰を揺すり始める。嘲りは次第に喘ぎに変わっていった。
「ああっ…! あぁ……んっ!!」
躰を支えていた腕の力抜け、肘を付く格好になった。マリの顔がさらに近くなる。
「あっ……!」
不意にマリが高い声をあげた。マッチの乳首と自分のそれが擦れ合ったのだった。
マッチの躰が前後に動き、形良い乳房が揺れる度に、ぴんと勃った乳首が互いに触れる。
マリは耐えられなくなり、自分の秘所を弄った。
「あっ……んんっ……」
「…マリ、我慢、できないのかい? 待ってなよ…もうすぐ、終わるからさ……」
ハオの言葉通り、マッチの限界が近付いていた。
ハオは腰の動きを激しくする。マッチもさらなる快感を求めて自分から腰を動かす。
マッチの艶やかな髪が揺れる。
「ああっ……ああああぁぁ…!!」
「……うっ…!」
今度は下の口に精を吐き出す。その中は精液を残らず搾り取るように蠢き纏わる。
ハオが精にまみれた肉棒を抜く。掻き出され混ざった愛液がマリの内腿に滴る。
マリはその熱さで秘所を撫でる手を止めた。
302122 ◆0UUntoee/U :04/05/20 00:36 ID:wcbKmRze
マッチは目を瞑り息を荒げ、絶頂の余韻に浸っていた。目尻には涙が溜まっている。
マリはマッチの腿の間から覗くハオのモノを見た。
それは萎えることを知らず、まだ物足りずにそそり立っていた。
マリの性欲もそそられた。下半身が疼き、快楽を欲している。
ハオが両足首を掴み、肉棒をマリの秘裂に宛がうと、一気に滑り込ませた。
「ああぁぁ…! いぃ……」
待ち焦がれていたような声を出す。ハオは抽送を始める。
マリの双乳が円を描いて揺れる。
「ああっ…! はぁっ……!」
今まであった惨めさが突かれる度に露と消え、もっと快感が欲しくなった。
そんな時、マッチが物欲しそうに自分のことを見つめている気付いた。
肌が上気し、顔が火照り、睫毛が長く、いつもぱっちりとしている目はとろんとして、
息をする度さらさらした橙色の髪が靡く。
それは未だかつて見たことがない、女らしい、艶っぽい表情だった。
マリはその魅力に衝き動かされ、シーツを握っていた手を、マッチの首に回して引き寄せキスをした。
「……んんっ!? ま、マリちゃん…」
マッチは驚いたが、舌を入れると応じて自分のものを差し入れてきた。
「ん…ちゅぷ……はぁ……」
先端が堅くなった乳房は互いに押しつけ合い、擦り合って快感を共有した。
マッチはマリの右手を自分の秘所に導き、愛撫を求めた。
マリは秘裂に指を入れ掻き混ぜ、包皮から顔を出している陰核を摘んだりして要望に応えた。
「あぁっ……んっ…!」
ハオからマリへ、そしてマリからマッチへ。甘美は三者の躰を流れる。

「マリ、いくよっ……」

それはハオの絶頂で解き放たれた。

「ああああああぁぁぁぁ…!」

部屋全体をオーガズムが包み込んだ。
303122 ◆0UUntoee/U :04/05/20 00:37 ID:wcbKmRze
ハオは窓から外の景色を見ている。空気が乾燥しているので、今夜は星がよく見える。
窓が人工的な光を反射して、二人の少女達と真っ暗な外観を二重写ししている。
マリとマッチは寄り添うようにして一つのベッドで静かに寝息を立てている。
虫の声が響く。さっきまでの部屋の喧噪さが嘘のように感じられた。

…さすがに二人相手じゃ疲れるな。

ハオはカーテンを閉めて音を立てないようベッドに腰掛ける。
二人の寝顔は穏やかそのものだった。だが、もう一人、カナが欠けていると変に違和感を覚える。

…今度は四人でやってみるか……

全く懲りてないハオであった。



END
304122 ◆0UUntoee/U :04/05/20 00:42 ID:wcbKmRze
終わりです。やっぱ3Pは難しいです。
これを書いている途中、花組(とその他)が再登場したので妄想力が一気に高まった気がします。
あと、この小説、というか私の作品の改行が変だと感じたら多分あたりです。これ携帯ですんで。
4Pはさすがに書きません。では。
305名無しさん@ピンキー:04/05/20 00:45 ID:ptQIGAyK
3Pというか多人数をSSで表現するのは難しそうだね。
まず、その題材にチャレンジしてる姿勢に敬服。
筆の進みが鈍いのなら、ぶっちゃけ3P辞めちゃってもいいんじゃないかなあ?
少なくとも、最初の頃の作品の方が勢いがあって楽しく読めたのは確か。
迷いがあると難しく考えがちになるかもしれませんが122さんの萌えに従って頑張ってください。

306名無しさん@ピンキー:04/05/20 00:47 ID:ptQIGAyK
うほっ!
タイミング悪いなあ、すみません。
後でちゃんと読みますが乙であります。私は鬱であります。
307122 ◆0UUntoee/U :04/05/20 00:57 ID:wcbKmRze
痛いところを衝かれた……
やっぱ全部書いてから投下した方がいいですかね?
308122 ◆0UUntoee/U :04/05/20 01:12 ID:wcbKmRze
あと最初の頃の方が力があったってのは、
多分、最近小説を漁り始めたのが大きいと思われます。
だんだん文章が暗くなってきてますし。まあ、あの三人で明るい3Pは無理ですが。
てなわけで苦情等は村上龍にお願いします。嘘です。
次はなるべく明るい作品を書きたいです。では。
309122 ◆0UUntoee/U :04/05/20 01:16 ID:wcbKmRze
あ、勢いって執筆の早さって事ですか……。
どちらにしろ反省します。度々スレ汚しすいません。
今度こそ本当にさようなら。
310名無しさん@ピンキー:04/05/20 01:24 ID:ptQIGAyK
>やっぱ全部書いてから投下した方がいいですかね?
これは書き手さんの性格によるというか個人的には一気投下、小出し投下
どちらでもいいと思っています。
ただ、途中で書くのを辞める事は個人的に許しませんw

ではまた新ネタでの投下お待ちしています。
311名無しさん@ピンキー:04/05/20 12:57 ID:xBmjPoR6
なんにせよ、乙!最ッ高ーwでした。
312122 ◆0UUntoee/U :04/05/21 22:05 ID:nr++zS9w
次は葉×アンナを書こうと思ってるんですが、中でするのと外でするの、どちらがいいですかね?
意見が出ればそちらで書きますので。
313名無しさん@ピンキー:04/05/22 02:17 ID:EQv1cvFj
アオカンキボン(・∀・)
314122 ◆0UUntoee/U :04/05/23 03:53 ID:P7BUaehB
「……当分止みそうにないわね」
アンナの声はテレビの砂嵐のような音に混じり、途切れ途切れに空気を震わす。
数十分前――――アンナは葉と「HEIYU」に夕飯の買出しに来ていた。
ビニール袋を三つ提げて建物を出ると湿っぽい空気が鼻を衝いた。
空一面には鈍色の厚い雲が広がっていた。
「だから傘買って来ようて言ったんよ」
少し早足でちょうど家まで後半分という距離まで達したときだった。
頬に一滴の雫が落ちたかと思うと、それを合図に一斉に降り出した。
位牌には阿弥陀丸が眠っているが、さすがに春雨までは持ってきていない。
アンナも1080を置いて来てしまっていた。腕に付けた数珠では普通の霊しか呼べない。
OSを傘代わりにすることは出来なかった。仕方なく二人は路地に駆け込んだのだった。
「うるさいわね。ウチにそんな余裕ないわよ」
「……あのな…………ん?」
「どうしたの?」
葉は辺りを見回して気付いた。ここには前に来たことがあったのだ。
「ここって…この前の…」
「ああ…。そういえばそうね」
アンナも気付いたようだった。
この路地は地縛霊が憑いていて、住民からは「幽霊通り」とかそんな名前で呼ばれていて、
人っ子一人通らない場所なのである。二人は一昨日その霊を除霊したばかりだった。
三日やそこら経ったぐらいでで町民がここを使うわけがなく、
ましてやこの豪雨、路地は閑散としている。葉が二、三歩進んで外の様子を見る。
ここだけは地面を叩く音が違う。一段高くなっているからだ。
滝のように落ちる雨が壁を作り、まるで一つの部屋のようだ。
雨の音は外界からの音を一切遮断している。
「まったく……。天気予報は当てになんないわね」
アンナが雨に濡れたワンピースの胸元をパタパタとさせて空気を送る。
その度雫が降りた艶やかな金髪が揺れ、頬を濡らす。
生地が素肌にぺっとりと張り付き、体のラインを浮かび上がらせている。
細長い肢に雨水がつうっと流れてコンクリートの狭い地面に染みを付ける。
葉はそんなアンナの姿に目を奪われた。
315122 ◆0UUntoee/U :04/05/23 03:54 ID:P7BUaehB
「きゃっ…!」
アンナが突然高い声を上げ、思わず袋を落としてしまった。
隙を突いて葉が後ろから抱き付いてきたのだ。袋の口からは野菜が飛び出している。
「ちょっと、葉!?」
振り解こうとする手を避けて、今度はスカートに中に潜り込む。
「何してんのよ、バカッ!!」
アンナが左手でスカートを抑え、もう片方の手で布越しに葉の頭をポカポカ叩く。
葉は構わず左手で腿の裏を摩り、もう片方の手でショーツ越しにアンナの秘所をなぞる。
アンナの反撃が力無いものとなっていく。
「バカッ…やめてったら……」
「そんなこと言ったって、ココ、濡れてんぞ?雨のせいじゃねえよな」
「もうっ……!」
アンナは抵抗をやめた。こうなった葉はもう止めようがない。
…いや、それ以上に自分も欲していたのかもしれない。と、アンナは思った。
葉がショーツを足首までずり下げる。一瞬、股との間に糸が引いた。
「誰か来るっ……!」
「来るわけねえだろ」
「でもっ……」
「そんな心配なら早く終わらせてやるよ」
葉がアンナの秘裂に指を入れ、掻き混ぜる。その音は雨音と混じってすぐに消える。
「ああ……! やあっ……!」
足の力が思うように入らず、アンナは壁に寄りかかった。
さらに葉は舌を使って陰核を突付き、転がし、甘噛みする。
「はあぁっ…! いぃ……」
愛液が内腿を伝い、雫と混じり滴る。アンナは甘い息を漏らし続ける。
絶頂が近くなる。葉は陰核を強めに噛んだ。

「あ、あああああぁぁぁ……!!」

秘裂からは今の雨のように愛液が溢れてくる。
316122 ◆0UUntoee/U :04/05/23 03:55 ID:P7BUaehB
葉は愛撫を止めて立ち上がり、アンナを抱き寄せた。
「バカ………」
「可愛い……」
二人は舌を絡ませた。さっきとは違う音が路地に響く。
「ん……ちゅ…ぷ……」
葉が服の脇から手を差し入れ、アンナの小さな胸を撫でる。
アンナは甘いくぐもった声を出す。
「ちゅ…あ…んっ…! はぁぁ…」
さらに強く舌を貪るように絡ませる。葉は既に硬くなっている乳首を強く摘んだ。
「あぁっ…!」
アンナは唇を離した。
「葉……」
「挿れても、いいか?」
「うん……」
目をとろんとさせて、アンナは小さく頷いた。
317122 ◆0UUntoee/U :04/05/23 03:55 ID:P7BUaehB
葉はスカートの裾を捲り上げた。再び露になったその場所は、ヒクヒクと疼いていた。
それが恥ずかしいのか、アンナは目を瞑っている。
肉棒を宛がい、ゆっくりと腰を押し進めていく。
「あっ…ああぁ……!」
秘裂の肉を押し分けてズブズブと淫猥な音を立てる度、アンナは声を上げた。
「すげ、きつ…」
「バ、バカぁ…!」
葉の言葉に、アンナは顔を赤らめる。その仕草がより一層、葉の性欲を掻き立てた。
「動くぞ…」
抽送を始める。速度が増していくとともに、アンナの嬌声が高く、大きくなっていく。
そして、雨も段々と強くなってくる。
「あああっ! あ、やぁ……葉、もう少し…ゆっくりしてっ…!」
「だめだ、止まんねぇ…」
「そんな……ああっ!!」
アンナの背中が汗で湿り、服に吸い込んでいた雨と混ざる。
足元でも、流れてきた雨水と愛液が混じり合う。
時を忘れ、二人は交じり合った。そして――――

「くっ…あ……」
「ああああああぁぁぁっ…!!」

アンナの中で混ざった愛液がショーツを汚した。
俄雨は段々と弱まり、少し沈んだ太陽が狭い路地をオレンジに染めた。
318122 ◆0UUntoee/U :04/05/23 03:57 ID:P7BUaehB
「おおい、アンナ、ちょっとまってくれよー」
「…………」
袋を三つ抱えて葉が呼びかけるが、アンナは早足でスタスタと歩く。
不意に、位牌から阿弥陀丸が抜け出た。その顔は心なしか赤い。
「葉殿…」
「おお、なんだ阿弥陀丸」
「その…拙者がいる前では、少し…自重してくださらんか……」
「なんだよ、見てたんかお前」
「ご、誤解でござる! だいたい葉殿は……」
葉は話を最後まで聞かずにその場を離れた。アンナがしゃがみこんでいたからだ。

「おい、大丈夫か?」
「おバカ。あんたのせいでしょ」
そう言ってアンナは走り寄ってきた葉の手を掴んで立ち上がり、そのまま腕を絡ませる。
「お、おい…」
「今日のところはこれで許してあげるわ」
「恥ずかしいって…」
「なによ、夫婦なんだからいいでしょ。それにあんなことさせといて…」

小競り合いながらも、腕を組み、仲睦まじく岐路を辿る葉とアンナ。
背後にはその中に入り込めない雰囲気で、距離を置いて憑いて来る阿弥陀丸がいた。




END
319122 ◆0UUntoee/U :04/05/23 03:59 ID:P7BUaehB
お終いです。
今回はほぼ即興に近いので短いです。
もしかしたら中でする方も書くかも…。では。
320名無しさん@ピンキー:04/05/25 15:38 ID:C8FKTII2
葉×アンナ乙です。
阿弥陀丸の扱いにゲラたw
321名無しさん@ピンキー:04/05/26 01:58 ID:5iem5/Ht
>319
そろそろ15レス程度の短編以上長編未満キボンヌ

322122 ◆0UUntoee/U :04/05/26 02:11 ID:h/TlRdPz
>>321
そうするとシリアスな話になりそうです。
まだ案無いからなんとも言えませんが。
323名無しさん@ピンキー:04/05/26 02:16 ID:5iem5/Ht
>322
短編のレベルはわかったからね
そろそろレベルアップの為に起承転結がある話を書きべきだと思うよ。

324122 ◆0UUntoee/U :04/05/26 02:21 ID:h/TlRdPz
御意。
325122 ◆0UUntoee/U :04/05/27 01:05 ID:RWoa3BmJ
いま案が出たので微妙に長いの書いてみます。たぶんシリアスじゃないです。
今回は全部書き上げてから投下します。では。
326名無しさん@ピンキー:04/05/28 00:46 ID:8aY5HEb9
頑張ってね。ちゃんと読んでるから。
327名無しさん@ピンキー:04/05/28 11:33 ID:M6fhS7xJ
メイ葉キボン。と言ってみる
328122 ◆0UUntoee/U :04/05/30 02:51 ID:bbjE2hgA
投下します。全部で13レスです。
3291/13:04/05/30 02:52 ID:bbjE2hgA
「でもあたしはそれ以上に……! この男を愛してしまった」

――――あれから三年。
アンナと民宿『炎』で、いわゆる、同棲するようになってから早一ヶ月。
オイラだって男だ。アンナも女の子だ。
年頃の男女が一つ屋根の下で暮らしてたらムラムラすんのは当たり前だ。
自分でもよく抑えてたと思う。けど…

…だめだ…もう我慢できねえ……

サラサラした髪、ぱっちりした瞳、細長い肢。上げればきりがない。
もうあいつを見てるだけでどうにかなりそうだ。
アンナはそんなことを知る由もない。だいたい服装からしてやばい。
黒いワンピースが白を引き立てて、握れば折れそうな腕が伸びる。
下なんかもう少しで見えそうだ。
そういうのがいちいちオイラを囃し立てる。

「…なに?」

そう言われて初めて、自分がアンナを見つめていたのに気がついた。
聞かれても困るので、テレビを見ている振りをして誤魔化した。
「なにが?」
「なにがって……なんでもない」
ぷい、とアンナはテレビの方を向いてしまう。横顔から覗くほっぺたが少し赤い。
照れてやんの……ああもう後ろから抱きつきてえ。それからああして…
…あ〜だめだ、二人きりだと変なことばっか考えちまう。
こんな時は風呂入ってすぐ寝ちまうのが一番だ。

じいちゃんももっとこういうこと考えてくれよな…って、これでいいんだった…
3302/13:04/05/30 02:52 ID:bbjE2hgA
窓から射す日で目が覚めた。時計を見る。……早く起きすぎたな…
かといって二度寝するような時間でもねえし…しかたねえ、起きるか…
部屋を出る。すぐそばにあるドアの向こうにはアンナがいるはずだ。
…さすがにまだ起きてねえよな。どんな寝顔かな……可愛いだろうなぁ…
見てみたい、という欲望を抑えて、朝飯を食べに下へ降りた。

飯を食った後、顔を洗って、歯を磨き、また二階へ上がって制服に着替える。
のろのろしてたせいか、もうすぐ出る時間だ。でもアンナは一向に起きて来ない。
…起こしてやんないとまずいよな。ぶっとばされる。
部屋を出てアンナの部屋のドアの前に立つ。
「おおい、アンナ、もう起きねえと遅刻しちまうぞ」
………起きる気配はない。
妙に胸がドキドキする。これで部屋に入る口実が出来たような気がした。
ドアノブに手をかける。なかなかノブが回らない。自分の中の欲望と理性が戦ってる。

…行っちまえ……!
3313/13:04/05/30 02:53 ID:bbjE2hgA
ドアがガチャリと音を立てた。おそるおそる開いていく。
目の前に広がった光景は予想通りだった。
………………
金色の髪は投げ出され、掛け布団をはだけて、そこから白い肢が伸びてる。
息に合わせて体が上下する度、腿がちらちら覗く。思わず息を呑んだ。
もっと近くで寝顔を見たい。足が勝手に動く。こりゃ完全に欲望の勝ちだ。
敷布団に腰を下ろし、添い寝するような形でアンナの顔に魅入った。
閉じられた瞼から長い睫毛が伸びている。彫りの深い顔、柔らかそうな唇。
今度は腕が勝手に動いてアンナのからだを取り巻いて、気が付いたら、抱き寄せてた。
鼻息が顔に当たってこそばゆい。髪からいい匂いがする。あたたかい。
アンナの心臓の鼓動が伝わってくる。自分の鼓動が速まっていくのがわかる。

…やわらけえ………

女の子のからだがこんなにやわらかいとは知らなかった。抱き締めれば潰れちまいそうだ。
「……ん…」
アンナが眉を寄せて寝返りを打とうとする。オイラは腕に力を込めてそれをとどめた。
「…んん……」
ゆっくりとアンナの目が開かれていく。と思うと半ばで一気に開いた。
「…え…? 葉…?」
なにがなにやら解ってない感じだ。オイラの顔の上から下へと目を動かしてる。
二往復したところで布団が跳ね飛ばされた。ものすごい力で腕を振り解かれる。
「………!! な、なんであんたがここにいるのよ!」
壁に背を押し付けて、胸に手を重ねて言う。顔が真っ赤だ。
…ていうかなんか言い訳しないと。
「…え〜…と、起こしに来た」
「バカッ! さっさと出てってよ!!」
…なんか大変なことになってないか?……とにかく、逃げよう。
「わ、わ、痛いって!」
オイラは急いで部屋を出た。押入れ中の枕の投擲と罵声を浴びながら。
…こりゃ、まずったな……
3324/13:04/05/30 02:54 ID:bbjE2hgA
――――というわけで今、学校にいる。もちろん、一人で来たんだが。
……やべえな…どんな顔して過ごせばいいんだ…
大体なんであんなことしちまったかなあ…?
アンナがあんまり綺麗だったから、それで…つい……体が…
ああああ! なんてことしちまったんだ!! オイラのバカ!
…でも、気持ちよかったなあ………
「葉くん」
うお、びっくりした。小さいから気付かんかった。
「おお、なんだまん太」
「どうしたのさ、顔赤いよ?」
「あ? ああ、いや、べつに?」
そんなこと聞かれても困る。ていうか顔に出ちまったか…

ガラッ

………来た。赤面の原因が。
「…………」
目が合った。けどすぐ逸らされた。完全に怒ってんな…
つうか顔赤くすんな。こっちまで恥ずかしい。
「葉くん、アンナさんとなんかあったの?」
心配そうな顔でまん太が聞いてきた。傍から見てもわかるか…
「? なにがだ?」
オイラはなるべく平静を装って上ずりそうな声で答える。
さすがに「抱き付いた」なんて言えん。
これでも学校の奴らには同棲してることは伏せてる。
「いや、なんか二人の様子が変…」
まん太の言葉はチャイムに掻き消された。オイラにとってはラッキーだった。
これ以上朝のことを思い出しちまったら恥ずかしくて適わんもんな…
さて、これからどうするか……
3335/13:04/05/30 02:55 ID:bbjE2hgA
結局学校じゃ一言も喋らんかった。
もともと学校じゃあんま話さないけど、昼休みも会話なし、ってのは少し寂しい。
でもどうやって声かければいいかわからんし、何より気まずい。
アンナはさっさと帰っちまった。
いつもならほんとは一緒に夕飯の買出しに行くはずだった。
寂しい。いつまで続くんだろうなあ…なんとかならねえかな……
…仕方ねえ、一人で行くか……
「葉くん」
うお、もう少しで通り過ぎるとこだった。あぶねえ。
「おお、なんだまん太」
「葉くんこれからどうすんの?」
…そうだな、どうすりゃいいかな…あの鬼嫁…って、そういう意味じゃないか。
「HEIYUに寄ってから帰るつもりだから、さき帰っていいぞ」
「だったらぼくも行くよ。ちょうど買う物あるし」
…そうか、まん太なりに気ぃ使ってんのか。
一人でいると今朝のことばっか考えちまうもんな。

……帰ったら謝ってみるか。
3346/13:04/05/30 02:56 ID:bbjE2hgA
「じゃあね葉くん。また明日」
「ああ、またな」
『炎』の前。まん太が手を振っている。夕日の逆光が眩しい。
買い物してる間、まん太は今朝のことを会話に出さなかった。
まん太と別れた瞬間、少しの間忘れてた現実に引き込まれた。
…ついにこの時がやってきたか……

玄関を開ける。
少し乱れて置かれた革靴。その隣にはオイラとおそろいのサンダル。
…帰ってきてるみてえだな……
「ただいま」
なるべく明るい声で言ってみる。もしかしたら…と思ったが、返事はない。
先が思いやられる……とりあえず、買ってきたもん置かなきゃな。
台所に続く廊下を進む…が、真ん中あたり足が止まった。
ん……?
変な感じがする。頭に響くような…
壁に耳を近づけてみる。人の声がする。妙に機械的な…
…そうか、テレビのニュースか。ってことは…アンナも当然…
…これを逃したら多分今日は話しかけられないだろう。
今朝のこと、謝ろう。オイラは荷物を持ったまま居間へと向かった。
3357/13:04/05/30 02:56 ID:bbjE2hgA
――――・・・・・・…!

両手に掛かったビニール袋が落ちた。
袋からこぼれた缶詰が転がったんだろう。足元で、からからと音がする。
目の前には今朝とおんなじ光景が広がった。
投げ出された金髪、白い肢。違うのは服装だけだ。
いつもの黒のワンピース。スカートの裾が乱れて、ぎりぎりまで腿が覗いてる。
唾を飲み込む音が部屋に広がった。頭ん中が真っ白になった。
さっきまであった、謝ろう、という気持ちを、今朝と同じ気持ちが押しのける。
…だめだ……やめろ…
そう思ってもオイラの足は勝手にアンナへと向かう。
…もう、我慢できねえ……
横に寝て、オイラの腕がからだを抱き寄せようとする。
………!
もう少しで腕が触れる、その時アンナの表情が強張った。
…こいつ、寝た振りしてんな……
そう思った瞬間、なんか全てが許されたような気がした。

ゆっくりと、抱き締める。やわらけえ……
「…アンナ」
オイラは呼びかけるように、耳元で囁いた。肩がビクッと震える。
「………!」
少しからだを離しす。アンナと目が合った。
3368/13:04/05/30 03:01 ID:pDSZ26bh
琥珀色の瞳に、オイラが映ってる。
「………葉」
ひどく懐かしい声が、アンナの口から漏れた。
鼓膜を揺さぶって、頭に響く。胸の奥が締め付けられてるみてえだ。
「ごめんな」
いろんな意味の「ごめん」だ。
アンナだけが知らなかったんじゃない。オイラも気付いてなかったんだ。
「…おバカ」
どちらともなく唇を合わせた。やわらかくて、あったかかった。
「んっ…」
くらくらするほど、気持ちいい。もっとアンナが欲しくて、舌を入れた。
やわらかいものに当たった瞬間、それは引っ込んだが、すぐに絡み付いてきた。
「ん…はあ……ちゅ…」
熱が伝わってくる。下がとろけそうだ。鼻息がこそばゆい。

どれくらいキスしてたかわかんねえ。思い出したように顔を離した。
名残惜しそうに、唾液の糸が切れる。
またアンナを抱き締める。そのまま背中に手を這わす。

「だめっ…!」

胸を押された。なにがなんだかよく分からんかった。
泣きそうになった。その顔を見られたんじゃねえかと焦った。
…だめ? なんでだ? オイラはもう、我慢、できねえ。
けどそんな疑問はすぐ解決した。
「ここじゃ…やだ……ちゃんと布団で…」
…そっか、アンナも、女の子だもんな。ここでしたんじゃ、無理矢理みたいになっちまう。

でも、我慢できっかな……
3379/13:04/05/30 03:01 ID:pDSZ26bh
「やっ……!」

アンナを、布団の上に押し倒した。
危なかった。
オイラの部屋に布団敷きっぱなしじゃなかったら、我慢できずに畳の上でやってただろう。
テレビを消すときも、荷物を持ってくときも、階段を上がるときも…
アンナのことばっかり考えてた。
オイラの部屋に入った途端、溜まってたもんが弾けた。

「アンナ…」
「バカ……」
キスをする。頭がぼーっとする。逸ってた心が、少し落ち着いた。
「…いい?」
唇を離して、聞く。頭が痛くなってきたからだ。アンナは、少し黙った後、
「うん…」
と頷いた。それを確かめて、服越しに胸を撫で回す。
「んっ……!」
ブラはつけてなかった。服の上からでも分かるほど乳首が勃ってた。
たまらなくなって、ファスナーを下ろして、ワンピースを脱がす。
所々引っ掛かったけど、何とか脱がせた。アンナは下着一枚になった。
腕に付けている黒い数珠が、肌の白さを引き立たせる。
明かりを反射して微かに光る。輪郭がぼんやりする。
細い腕、細い肢、細い腰。
そして、ほとんど起伏のない胸の真ん中に、
ピンクの突起が申し訳なさそうに、ピンと天井に向かっていた。
まだ幼いけど、はっきりと女だって判る。
オイラは催眠術を掛けられたみたいになった。
肌が段々上気していくのが分かる。それほど、アンナは白い。
「いやっ……」
アンナが真っ赤に染まった顔を伏せる。
オイラは、アンナの胸に手を置いた。
33810/13:04/05/30 03:02 ID:pDSZ26bh
「あっ…やあっ…!」

何分触ってたか覚えてない。一時間ぐらい触ってたような気がする。
アンナの胸はやわらかい。オイラの手を吸いつけて、離さない。
乳首を抓る。アンナのからだが跳ねる。
「ああっ…!」
アンナの喘ぎが脳を揺さぶる。
それがオイラをおかしくさせる。もっと、声が聞きてえ…
手は自然と下へと伸びる。取り憑かれたように。
頼りない一枚の布が、アンナを隠してる。少し湿ってて、筋が浮かび上がってる。
また頭痛がした。アンナに聞きもせず、手を掛けて一気にずり下げた。

「や……!」

なんにも生えてない丘から、きらきら光るものが溢れそうになってる。
指でそっと割れ目をなぞる。ねばっこいのが絡み付いてくる。
「ああっ…! はぁあっ・・・!」
さっきよりもずっと色気を含んだ声がアンナから漏れる。背中がぞくぞくする。
指を奥深くまで入れて掻き混ぜる。…すげえ、熱い……
往復させる度、どんどん雫が溢れてく。布団に染みが広がる。
「んあぁっ…! いぃ……」
アンナの声が、さらにオイラの中の何かを引きずり出す。
そしてすぐに、それは姿を現した。
33911/13:04/05/30 03:02 ID:pDSZ26bh
限界だ………

オイラは手を止めて、立ち上がった。
アンナが急に止まった手に、物足りなそうにオイラを見た。
「葉…?」
「わりい、もう、限界だ」
汗を吸い込んで背中に張り付いてたシャツを脱ぎ、ズボンを下ろした。
アレはさっきから痛いほど反応してる。最後の一枚を剥がす。
自分でも見たことないくらい、太く、大きくなってた。どくどくと脈を打っている。
アンナもびっくりしてるみたいだ。不安げに表情が変わった。
「いいよな?」
一応聞いてみる。だめだっつっても、もう遅いけど。
さっきみたいに少し黙った後、頷いた。
オイラはそのいきり立ったものを、アンナの濡れそぼったそこに、宛がった。
「あ……」
アンナのからだが強張る。
大丈夫だ、心配すんな、優しくしてやっから。
そう言おうとしたけど、だめだった。
暴走しそうになる自分を抑えるだけで精一杯だ。
だから、出来るだけ優しく、ゆっくりと腰を進めて入れていく。
濡れてるせいか、するすると入っていく。途中で、何かに引っかかった。
「ああっ! 痛っ…!」
オイラはびっくりして腰を止めた。アンナはぎゅっと目をつぶっている。
「ごめん…でも、もう止まらん」
「…いい、わよ……きて…」
根元まで一気に押し込んだ。
何かがぷつっと破けた感じがした。
34012/13:04/05/30 03:03 ID:pDSZ26bh
「…ああっ!!」
アンナの目尻から涙がこぼれた。シーツに染みが出来た。
「わ、わりい…そんな痛かったか?」
「…っ、ちがうわよ…そんなのじゃ、ない…」
よく解んなかったけど、ほっとした。
安心したら、下半身の感覚が蘇ってきた。
…熱い。すげえきつい……もう、イッちまいそうだ……
オイラの体はもっと快感を欲しがって疼く。
「動いても、いいか…?」
これも、形だけだ。アンナの返事を待たずに、勝手に腰が動き始めた。
「あ、ああっ…!!」
速めるうちに、アンナの声とからだがぶつかり合う音が高くなる。
「…よおっ…! もっと、ゆっくり…」
…無茶言うな。もう無理だ。
アンナの顔が歪む。これまで何回こんなこと想像したかわからねえ。
今、オイラはそれをやってる。アンナと繋がってる。どうしようもなく、気が昂る。
もっと繋がりたい。
オイラは、アンナに口付けて、思い切り舌を絡めた。
「んんっ…!! はぁ……んっ!」
甘ったるくて熱い息が鼻先にかかる。頭ん中がぼんやりする。
…さっきから耐えてっけど、もう、ホントに、限界だ………
「アン…ナ…」
「葉……!」
息が詰まって切れ切れの声で、互いに呼び合った。
「あ…くっ……!」
「あ、あああああぁぁぁぁ………」
アンナの声が、どこまでも響いた。
オイラは、アンナの中に、今までにないほど、長い時間、出し続けた。
34112/13:04/05/30 03:04 ID:pDSZ26bh
アンナが隣で寝息を立てている。
よっぽど疲れたのか、シャワーを浴びて一緒にアンナの布団に入ったら、すぐ寝ちまった。
服を着るのがおっくうだったから、オイラもアンナも裸のままだ。
触れている肢があったかい。あんなにあった肌の赤みはもう引いてる。
すっかり乾いた髪がアンナの顔を隠している。
オイラはその髪を掻きあげた。いつもの白い頬が見えた。
髪を撫でたまま、しばらくアンナのことを見つめていた。
さっきまで歪んでた顔は、今は見てるこっちが和むくらい穏やかだ。
「ん………」
アンナのからだが捩るように動いたと思うと、うっすらと目が開いた。
「んっ…」
完全に目が開かないうちに、抱き締めてキスをした。
「んっ…ふ……はぁっ…」
今朝と同じことだけど、全然違う。
アンナもオイラの腰に手を回してきた。
アンナの指が脇腹の古傷に触れた。そこだけ肌の感触が曖昧だった。
そうだ……
ふと気が付いて、唇を離した。
「葉…?」
とろんとした目を顰めて、アンナが訝しげに聞いてくる。
「そういや、まだ言ってなかったな」
「…え?」
アンナがきょとんとする。…おまえが言った言葉だよ。
陳腐で、わがままで、照れくさいけど、一番わかりやすい言葉だ。
オイラの三年間の気持ちがこの一言で伝わる。それ以上は余計だ。

オイラは、その一字一字に言霊を込めて、たった五文字の告白をした。


END
34212/13:04/05/30 03:10 ID:pDSZ26bh
以上です。
上のレスが12のままだったり、途中でID変わってるのとかは気にしないでください。
後ろから読んでも同じような事が書いてあるけど、
円状に循環するんじゃなくて、一段ずれて螺旋状に回ってる、というお話です。
阿弥陀丸がいなかったり、シャーマンファイト以前が初夜だったり設定を無視してみました。
もっとコメント書こうと思ったけど、疲れたんでもう寝ます。では。
343名無しさん@ピンキー:04/06/07 08:25 ID:A4oy+Lil
すごいスレストッパーになっていますね。

どうなんだろうね?このスレ住人の現在の数は。(原作を理解してる住民という意味)
ちなみに私は305ですが、三人程度か。(書き込む意思がある住民という意味)
巡回住人はいると思いますがね。

閑話休題。

さて、感想。
ん〜どうでしょう?書くの難しいですねぇ。設定違いますし。
それと122さんは短くまとめた作品の方が上手いような気がしますが。
これは個人的要望ですが戦闘シーンなどを入れるとメリハリが利いていいかもね。
あくまでメリハリですが。それとエピローグはもう少し欲張りに書いて欲しかった。萌えが少ないとも言う。

しかし、予想外に少なくなったな。住民の数が。
ともあれ、お疲れ様でした。
344名無しさん@ピンキー:04/06/07 23:16 ID:UC2jOKmO
漏れは萌えたー。
いつもハァハァさせて貰ってます。
好きなものを好きなように書いて下さい。憑いていきますw
345122 ◆0UUntoee/U :04/06/09 19:43 ID:qQe7sJs4
今度のもまた葉×アンナなんですけど…(構想だけ)
三回連続……何も書かないよりはいいですかね?
346名無しさん@ピンキー:04/06/09 23:45 ID:I0N9T9yr
無論ですよ!(´Д`*)ハァハァ
期待します。
347名無しさん@ピンキー:04/06/10 14:15 ID:P1pfJGKk
このスレなんかいいね
たまに覗く程度だけど
リクに応じる職人さんや真面目な感想もあって
住民少ないけど機能してるよね
原作知らないから読み物として読んでるけど
職人さん頑張ってね

348名無しさん@ピンキー:04/06/11 00:50 ID:hSxdstSz
>上の人
原作知らないとちと辛いところもあると思うので、
中古屋で立ち読み推奨。
349122 ◆0UUntoee/U :04/06/13 02:09 ID:qoqwwcSj
待ってくれている方へ

明日か明後日あたりに一気に投下します。
もう少し待ってて下さい。
350122 ◆0UUntoee/U :04/06/14 01:48 ID:KGtyXGJq
葉×アンナ、投下します。全部で10レスです。
3511/10:04/06/14 01:48 ID:KGtyXGJq
燃え上がる炎のように天井を貫いてゆらめく魂の郷里―――
星の聖地・グレートスピリッツ。
それを中心に広がり軒を連ねる石造りの家。
ここはメサ・ヴェルデデから長い迷路を経て辿り着く巨大な洞窟。
空が見えないこの洞窟で、おおよその時間を知らせていた選手の動向、
昼の賑やかさも、今となっては静けさとなって、夜を示している。
至る所にあるみやげ屋の明かりは消え、グレートスピリッツの輝きを残すのみだ。
その光が、暗闇からひとつの宿舎を浮かび上がらせる。
ちょうど今日の夕方に、ここパッチ村に到着した麻倉葉、
一足遅れて追い付いた許嫁、恐山アンナはそこに平べったい藁蒲団を並べていた。
離れ離れになって一ヶ月。
積もる話やらなにやらあるだろうと、みんなが気を利かせて二人きりにしてくれたのだった。
葉とアンナはグレートスピリッツを照明代わりにして、長いこと語り合っている。
洞窟の中のせいか、それとも四方を石に囲まれているからか、声が微妙に響く。
それにお喋りの疲れも相俟って、眠気を誘い、会話は一時中断された。
少しの間沈黙が続く。二人は見詰め合ったままだ。
そして思い出したように、アンナが口を開いた。
「…あんた、あたしがいないからって、浮気、してなかったでしょうね」
アンナの眉間には、少し皺が寄り、訝しげな表情をしている。
「バカ、するわけねえだろ」
葉は少し苦笑いしながら答える。
「本当?」
まだ多少の疑いを持ってアンナが聞く。
いくら信じているといっても、人の心理は解らないものだ。
葉は苦笑いを止め、真剣な顔で、オイラは、と言った
「オイラは、一ヶ月前から今日までずっと、離れてるときも、アンナのこと考えてた」
この一言で、アンナの持っていた猜疑など、どこかへと吹き飛んだ。
「……バカ」
アンナは真っ赤になったその顔を葉から外して、背を向けた。
3522/10:04/06/14 01:49 ID:KGtyXGJq
「な…こっちまで恥ずかしくなっちまうじゃねえか……」
葉は頭を掻きながら、アンナに同じ質問をした。
「…アンナは? 他の男が言い寄ってきたりせんかったか?」
少しどもりながら、アンナも答えた。
「……あたしも…葉のこと、考えてた」
金髪から覗く耳は、これまた真っ赤に染まっていた。
先よりも長く、沈黙が二人を包んだ。

「きゃあっ…!」
それはアンナの高い声によって破られた。その声を出させたのは葉だった。
背後からアンナに体を寄せ、アンナが気付いて振り向いた瞬間、抱き付いたのだった。
「バカ…! 放しなさいよっ…!」
振り解こうとするが、葉は一向にアンナの体に抱き付いたままだ。
アンナは手を振りかぶった。
「愛してる」
アンナは手を中に浮かせたまま、止まった。
「…………ずるい」
手を腰に回す。二人は唇を重ね合わせた。
「ん…ちゅ…はぁ……」
久しぶりのキスだった。二人は時間を忘れて舌を絡め合った。
そして、それは突然切れた。
3533/10:04/06/14 01:50 ID:KGtyXGJq
「いや……!」
葉が尻に手を這わせた瞬間、アンナは飛び退くように葉から離れた。
「…? なんなんよ?」
葉は不安げに聞く。予想外の行動だ。
「今日は…だめ」
「なんで? 今日は、アレ?」
「そうじゃないけど……」
「? じゃあなんなんよ?」
わけもなく断るアンナに、葉は不満になる気を抑えて、できるだけやんわりと聞く。
「とにかく、今日は、だめなの…」
依然としてアンナははっきりしない。
断る理由、それは、ただ単に、長らく会っていないための恥ずかしさから来るものだった。
葉もなんとなく気付いたようだった。そして何かを思いつき、薄笑う。
「…そっか、じゃ、しかたねえな」
そう言いながら立ち上がる。アンナは、え、という顔で振り向いた。
「ちょっとオイラ、その辺ぶらぶらしてくるわ。さっきので、目が冴えちまった」
言うなり葉は部屋を出て行った。

ひとり取り残されたアンナは、ただ座り込んでいた。
…変ね……いつもの葉なら、こんなあっさり諦めるはずがない…
しばらく会ってないうちに、変わったのかしらね…
そんな思案も、下半身の疼きによって掻き消された。
先の抱擁で、体が興奮してしまっているのだ。
それに加えて、あの、長いくちづけ。
アンナにその行動を起こさせるには、充分な材料だ。
…だめ…耐えられない……
アンナは廊下を見回し、誰もいないことを確認すると
浴衣の帯を緩め、胸元から足先までをはだけた。
白い肌を、グレートスピリッツの明かりが照らす。
下着を脱ぎ、しなやかな腕から伸びる細い指を、秘部へと沈めた。
3544/10:04/06/14 01:51 ID:KGtyXGJq
「ん……」
アンナは秘部周りの花弁をゆっくりと撫で回したあと、
包皮を指先で剥き、陰核を摘んで刺激した。
「はぁ……んっ…!」
そして秘裂に指を潜り込ませて掻き混ぜる。
そこはすでに湿り気を帯び、外の光を受けて、淫猥に輝いている。
更に快感を求めるべく、片方の手で胸を愛撫する。
「あぁっ……!」
優しく撫でたり、時々乳首を強く摘んだりして、自ら刺激を与える。
一月前までは、葉がしてくれたように。
「あ…んっ…! 葉っ……」
その愛する人の名を呼びながら自慰を続ける。
彼に犯されていることを想像しながら。
愛液はとめどなく溢れてくる。
「葉…、葉っ……!」
荒げる切ない声で尚その人の名を呼び続ける。絶頂が近くなる。
3555/10:04/06/14 01:52 ID:KGtyXGJq
「アンナ」
「…え? ……よ、葉!」
突然自分を呼ぶ声に驚き、はだけていた浴衣を閉じる。
しかし、もう遅かった。窓辺に座っている葉の口元は、緩んでいる。
「葉、どうして……!」
アンナの視点は定まらない。無理もない、行為の現場を見られたのだ。
しかも、その対象としていた者に。
「いや、そこ散歩してたら、オイラを呼ぶ声がしたから、なんかな、って思って。
で、来てみたらこういうことになってた。」
嘘だった。葉は最初から最後まで、一部始終見ていたのだ。
葉は窓辺から降りてアンナに近付く。アンナは動くことが出来ない。
先の甘美など、今は焦りに変わってしまっている。
「……やっぱしたいんじゃねえか」
顔をずい、と寄せてアンナに迫る。
アンナは泣き出してしまった。
「バカ……もう、やだ…」
葉に言っているのではない。自分に言っているのだ。
自慰という行為に走ってしまった自分に。
それが情けなくて、涙となって、頬を濡らした。
「ア、アンナ?」
予想外の出来事に葉はたじろぐ。アンナの肩を掴んで顔を覗き込む。
「わ、悪い、覗いたことは謝る。……ごめん」
「違う…わよ、バカ…」
悪いのは、あたしよ、と、アンナは葉の胸で咽びながら途切れ途切れの声で言った。
葉はアンナを抱き締めてやった。
3566/10:04/06/14 01:52 ID:KGtyXGJq
葉はアンナの顔を上げ、濡れた頬を、指で拭った。
そしてそのまま両手で顔を包み、くちづけた。
「…はぁ…ん…んむっ……ぷはっ……」
アンナの瞼は少し赤くなっている。
「やべ…泣いてるアンナも、すげえ可愛い……」
そんなことを言う葉に、アンナは顔も赤くする。
「ほんと、バカ…」
葉はゆっくりとアンナを押し倒し、すでにはだかれていた浴衣を脱がせた。
グレートスピリッツの光を映して青白く照る肌。久しぶりに見た光景だった。
まじまじと眺め回した後、なだらかな起伏の胸へと手を置いた。
「ん……」
ゆっくりと撫で回す。葉の体温が伝わってくる。
ごつごつした、男らしい大きな手。それに似合わず、優しく動く。
「胸、大きくなった?」
葉の言葉にまた顔を赤くする。しかし、そう言われて悪い気はしない。
「…葉だって、こんなに大きくしてるじゃない」
アンナは葉のスボンの腰の辺りが盛り上がっているのを見て、言った。
「つらいでしょ? して…あげよっか?」
「…ああ、痛いくらい……」
恥ずかしそうな顔をして、愛撫の手を止めた。
3577/10:04/06/14 01:53 ID:KGtyXGJq
「はむっ……」
アンナはすでにいきり立った葉のモノを咥え、唾液をたっぷりと乗せて舐めしゃぶり始めた。
強く吸い付いたり、先をちろちろと舐めたり、手で扱いたりして奉仕する。
「お…いいぞ……」
柔らかな口内の感触に、葉は思わず腰を震わせる。
アンナはその様を上目遣いで眺めながら、心の中で微笑む。
「ん…ちゅ…ぷ……んっ!」
葉は耐え切れず、アンナの頭を掴んで、自ら腰を動かす。
葉のモノはアンナの口の中で硬度を増し、熱を帯びる。
数分と経たないうちに、絶頂まで登りつめた。
「ア、アンナ…っ! 出るっ…!」
「え? きゃっ…!」

突然の射精に、驚いて口から葉のモノを離してしまう。
白く濁った精液が、アンナの顔を汚した。
「……あんた」
「わ、悪い、あんまり良かったから…」
葉は側にあったティッシュでアンナの顔から精液を拭き取りながら詫びた。
「…まあ、いいわ。後で電気イス3時間ね」
「……へい」
葉はしぶしぶ了承する。
でも、と、アンナは言った。
「でも…今度は葉がしてくれたら、1時間にしてあげるわ」
そう自分で言って頬を染める。
「お、おお」
いつものアンナらしくない態度に、葉は少し戸惑った。
久しぶりの行為で、気が乗っているのだ。
そんなアンナに、葉の興奮は高まった。
3588/10:04/06/14 01:54 ID:KGtyXGJq
「じゃ……」
早速、葉はアンナを寝かせて、秘部に手を滑り込ませた。
「あ……」
アンナの体がぴくんと震える。
包皮を剥いて充血している陰核を捏ね、同時に秘裂を掻き混ぜて愛撫する。
アンナより少しばかり太くて硬い指が、深い快感を与える。
「ああっ…! いぃ……」
「きもちいい?」
「う…ん……あっ…!」
アンナは目を瞑って頷く。
「自分でするのと、どっちがきもちいい?」
「…葉の方がいい」
葉はにやにやしながら、更に意地の悪い質問をする。
「オイラがいない間、週にどんくらい自分でしてた?」
「…ま…毎日…んっ…!」
「アンナはいやらしい子だな」
「ばかぁ……!」
「そんなこと言って、本当は嬉しいんだろ?
だったら、オイラに抱かれてないと、毎日オナニーしちゃうやらしい女です、って言ってみろ」
「んっ…そんなこと、言えるわけ…ないでしょ……!」
「言わなきゃもうやめるぞ」
「…そんなっ……」
「言えっていってんだ」
葉はもはやアンナの先の涙など疾うに忘れていた。
今の葉を支配しているのは、サディズムだ。それはこういうときにだけ、顔を出す。
こうなった葉はもう止めようがない。
「…あたしは、葉に…抱かれてないと、毎日、オナニーしちゃう…やらしい、女です……」
今にも消えそうな掠れ声で、アンナは言った。
「アンナは、いい子だな」
しかし、アンナもまんざらではなかった。羞恥の中に、恍惚の表情をしている。
3599/10:04/06/14 01:55 ID:KGtyXGJq
葉は絶え間なく愛撫を続けた。アンナの絶頂が近付く。
「葉、もうっ…」
アンナはそれを訴える。
葉は応える代わりに陰核を強く摘んだ。
「あああああぁぁ…!」
「すげ…こんなに溢れてくる…」
「はぁ、はぁ……」
藁の蒲団はもうすでに水浸しだった。
余韻に浸るアンナに構わず、自分のモノを宛がって入り口を撫で回す。
「もう、我慢できねえ…いれても、いい?」
アンナは息を荒げながら小さく頷いた。
「いくぞ…」
葉は先ず親指を入れ、それから一気に肉棒を挿入した。
「あああっ…!」
自分でするのとは違う、圧迫感。
アンナの体中に、忘れていた快感が、電流のように駆け巡る。
「きつ…」
それは葉も同じだった。たまらず腰を動かし始める。
「ああぁっ…!!」
アンナの中は充分すぎるほど潤い、葉のモノはこれ以上ないくらい硬く熱い。
二人とも先の絶頂で感度を増している。それに加えて、久方振りの交接。
全ての要素が二人を快感に導く。
二度目の絶頂に至るまで、そう時間は掛からなかった。
「はぁ、はぁ…っ! もう、無理だ、イクぞ……!」
「あ、ああっ…! よおっ…!」
葉は抽送の速度を有らん限りの力で高める。
部屋中に水音が木霊する。
「くっ…ああ……!」
「あっ、ああっ…! ああああああぁぁぁ……!!」
葉の肉棒は爆ぜ、残り全てと思わせるぐらいの量を、アンナの中に放った。
36010/10:04/06/14 01:55 ID:KGtyXGJq
どのくらいの時間が経ったか分からないが、部屋の中の明るさは変わらない。
グレートスピリッツは洞窟全体を照らし続ける。
葉とアンナは濡れた蒲団を窓辺に掛け、残った一つに潜った。

「すごかったよ、やっぱ一ヶ月ぶりは半端じゃねえな」
「…バカ」
「なんだよ、まだ照れてんのか?」
「………」
アンナは葉の胸に顔をうずめたまま黙りこくる。
「可愛い…!」
そんなアンナに葉は抱き付く。
「ちょっと……! ………? なに? これ……」
アンナの下腹部の辺りに何か硬いものが当たる。
「…………!」
その正体に気付いたのか、アンナの顔は真っ赤だ。
「ウェッヘッヘッ、まだ、足りねえみたいだな、こいつ」
「このヘンタイ……!」
アンナは手を振りかぶった。葉はそれを止める呪文を唱えた。
「…愛してる」
「………バカ…あと、一回だけよ…」
「ヘッヘッへ」

石をくりぬいて開いた窓からグレートスピリッツの光を浴びて、壁に映る、重なり合う二つの影。
二人はまだ気付いていなかった。情事の音が隣に丸聞こえだということを……



END
361122 ◆0UUntoee/U :04/06/14 02:03 ID:KGtyXGJq
以上です。

原作を知らない方がここを見ているというのは意外でした。
仰るとおり、305氏のように指摘してもらえるというのは、大変ためになります。
活かせるかどうかが問題ですが…

さて、次の構想は、リゼルグ×マッチです。
あくまで、『リゼルグ×マッチ』ですので。
しかも頭の中で鬼畜になってきてます。
企画倒れになるかも知れないです。
まあ長々と待ってやってください。では。
362名無しさん@ピンキー:04/06/14 02:08 ID:ZlL72gsY
まん太キボンヌ
363名無しさん@ピンキー:04/06/14 20:24 ID:UUhWaBPj
364名無しさん@ピンキー:04/06/15 01:20 ID:TPJCbiYZ
>>363
ワオ
365名無しさん@ピンキー:04/06/15 23:40 ID:eDx5C6vx
>>363
ワロタ
366名無しさん@ピンキー:04/06/16 16:21 ID:LNdzU5Sz
イイ!
367名無しさん@ピンキー:04/06/18 21:54 ID:cx9s8S/U
流れブッタ切りのようで恐縮だが
蓮ピリがも一度見たいと言ってみる。

ピリカ受というか蓮攻というか
なんか珍しくて萌えたんだ。

それはともかくリゼルグ×マッチタン期待ハァハァ
368名無しさん@ピンキー:04/06/18 22:55 ID:trw5M4Hz
昨日何故か急にカンナたんに逆レイプされてる蓮を想像したらヌけた…
俺ショタでもMでもないんだけどな…
最初は潤姉さんがアシュクロフトにチャイナをビリビリにされる妄想だったのに…
369122 ◆0UUntoee/U :04/06/19 15:17 ID:vvedhNeo
リゼルグ×マッチがまとまらないので、先に需要があった、
というか前から考えてた蓮×ピリカの続編っぽいのを優先させます。
370122 ◆0UUntoee/U :04/06/21 00:10 ID:ssjJ4inM
それでは投下します。
全部で7レスです。
3711/7:04/06/21 00:11 ID:ssjJ4inM
「きゃ……!」

私は扉の前に立っていた。
そして扉の向こうには、蓮さんがいる。
無人島に来たのはもちろんお兄ちゃんの試合を観るためだったけれど、
なにより、私はもう一度蓮さんに会いたかった。
だけどゴーレムの事や、SF予選の事とかいろいろあって、
結局はろくにお話しも出来なかった。
でも、明日蓮さん達はこの島を離れてしまう。
だから、私は蓮さんの部屋の前にいる。
だけど―――なかなかその扉を叩くことが出来ない。
会って何を話せばいいのか分からないし、
だいたい蓮さんが、私の事をもうなんとも思ってないのかも知れない。
拒まれるのが、怖かった。
目の前の扉が開いて、蓮さんが迎えてくれたらどんなにいいだろうって期待したけど、
当然、そんな気配はない。
このまま明日になってしまえば、傷つくことはない。
でも、もしかしたら二度と蓮さんに会えないかも知れない。
それは、もっとイヤだった。
決心した私は扉をノックしようと腕をあげた。その時、向こうから―――
3722/7:04/06/21 00:12 ID:ssjJ4inM
「何をしている?」
懐かしい、声がした。
「え! あ、あの…」
突然掛けられた言葉に上げた腕を止めたまま、戸惑って何も答えられなかった。
「いつまでもそんなところにいないで、中に入ったらどうだ」
…気付いてたんだ。
扉の前で立ち往生している私に、どんなことを思ってたか考えると恥ずかしかったけど、
結果的には蓮さんから誘われてうれしかった。
「は、はい!」
少なくとも嫌われてはないんだ。
蟠りの解けた私は、私と蓮さんを隔てている板を拓いた。
3733/7:04/06/21 00:12 ID:ssjJ4inM
「え…………?」
扉を開けて私はまた立ち止まってしまった。
私の頭の中では、目の前に広がる光景に蓮さんの姿を重ねていたから。
でも―――
「蓮さん……?」
そこに蓮さんはいなかった。
部屋の先には、布団が一つ敷かれているだけだった。
…なんで? さっきの声は、幻聴?
私はただ呆然と部屋を眺めていた。
でも、焦点が合ってない。記憶が曖昧だった。
ただこの部屋に蓮さんがいなかっただけなのに、すごくさみしくなった。
なんで、いないの?
それが、数分前の出来事。
3744/7:04/06/21 00:13 ID:ssjJ4inM
「きゃ……!」
私は強い力で後ろに引き寄せられたかと思うと、また強い力で体を固められた。
「ピリカ」
耳の側で、私を呼ぶ声がした。
声の主は、蓮さんだった。
後ろから、腕を回して抱き締められてた。
蓮さんはさらに腕に力を入れて、痛いくらいに私を抱き締めた。
「蓮さん……」
さっきまでの不安が全部吹き飛んで、今私の頭の中は蓮さんでいっぱいになった。
きつく抱き締められて、搾り取られるように、私は涙を流した。
「え? あ……」
急に私の体が宙に浮いた。
気付いた時には私は、首と足を支えられて、体が横になるように抱っこされてた。
「ちょ、ちょっと、蓮さん…」
何だか恥ずかしくなって降りようと体を動かしたけど、それより強い力でとどめられた。
「あ……」
蓮さんは顔を近付けてほっぺに溜まっていた涙を舐めて、そのままキスしてきた。
「ん……」
久しぶりのキスは、当たり前だけど、涙の味がした。
私は夢中で舌を絡めた。
蓮さんに抱えられたまま、布団に寝かされた。
そのうえに蓮さんが覆いかぶさる。
これから何をされるかは解ってた。私も、それを望んでた。
3755/7:04/06/21 00:14 ID:ssjJ4inM
「や………」
なのに、私は拒否した。
いやらしい女だ、って思われたくなかったんだと思う。
「んっ……!」
でも蓮さんは構わずに舌を入れてくる。
蓮さんには、判ってるんだ。私の言葉が、本心じゃないことを。
嘘をつく舌を絡め取って貪るように愛撫してくる。
全身の力が抜けていく。代わりに、蓮さんの意識が入り込んでくる。
「ちゅ…はぁ……んんっ…!」
蓮さんの手が浴衣の胸元から入り込んで、壊れ物を扱うように、やさしく撫でてくる。
きもちよくて何も考えられなくなる。代わりに、蓮さんの熱が入り込んでくる。
唇を離して、その口を首筋に押し付けて強く吸いつけてくる。
そのまま体中を吸われる。
「んっ…! あぁ……」
きっと私の肌には、たくさんの花びらが散っているんだろう。
そこから蓮さんの唾液が入り込んでくる。
花びらは太ももの辺りまで降りて、その間に溜まった。
「やぁ…っ…あ、あああっ…!」
電気が走ったみたいに、体が勝手に跳ねる。
それでも蓮さんの愛撫は止まらない。
指を入れられ、舌で掻き回されて、クリトリスを強く摘まれて―――
「あ、あああああぁぁ……!!」
目の前が真っ白になった。
そのなかに、だんだんと蓮さんが映って入り込んでくる。
3766/7:04/06/21 00:15 ID:ssjJ4inM
私の体と頭の中は、蓮さんで支配されていた。
蓮さんが私の足を開いて持ち上げる。
「いいか?」
断る理由は何もなかった。
もっと支配して欲しい。
小さく頷くと、蓮さんは硬くなったモノを、私に宛がった。
熱が伝わってくる。
それが私を押し分けて入ってくる。
「あ、くぅっ…んあぁっ……!」
痛みを伴って少しずつ、蓮さんがゆっくりと入ってくる。
この痛みが消えたら、私は完全に支配される。
長い時間を掛けて、蓮さんが全部、私の中に入った。
「ピリカ…」
名前を呼ばれただけでもう、体の奥から快楽の証が溢れてくる。
「動いても、いいか?」
初めて蓮さんと繋がったあの時と同じように、聞いてきた。
その事がたまらなくうれしかった。
変わってないんだ。私の事を、思ってくれてる。
「はい…」
私も、あの時と同じ台詞で答えた。
私だって、蓮さんを思ってるのは、変わらないから。
そして、蓮さんの腰が動いた。
3777/7:04/06/21 00:16 ID:ssjJ4inM
「ん…あっ、ああっ…!」
蓮さんの動きが速まるにつれて、私の声も大きくなる。
蓮さんが顔を私の胸にうずめて、先っぽを吸った。
「ひぁ…ん…っっ……ああぁ…!!」
たまらなくなって、私は蓮さんの首に腕を回して抱き締めた。
「れん…さん……」
「…ピリカ」
蓮さんのその言葉が、私の体から痛みを少しずつ剥がしていく。
そして、私の中から、完全に痛みは消えて、快楽へと変わっていった。
「蓮さん…もう……」
もうこれ以上耐えていられないことを伝えると、腰の動きが速くなった。
突かれるたびに、だんだん絶頂へと登りつめていく。
「ピリカ…っ」
ふと見た蓮さんの目には、私が映ってる。
目の中の私も、蓮さんを見てる。
合わせ鏡みたいに、お互いが限りなく続いて映る。
私がいて、蓮さんがいて―――
同じように、今この空間には、私達しかいない。
でも、私の意識が飛んだら、きっと自分の部屋で目覚めるんだろう。
一緒の布団で、同じ朝を迎えられるなら、私はいつでも待つ。
だから、今は私の中に傷をつけて、証を残して欲しい。
蓮さんが私のことを思ってる、証を。



―――――あ。



END
378122 ◆0UUntoee/U :04/06/21 00:19 ID:ssjJ4inM
以上です。
なんか暗い感じになってしまいました。
蓮×ピリカはまだ書く予定なんで、そのときは、
もう見てるこっちが恥ずかしくなるくらいのを書きます。多分。
では。
379名無しさん@ピンキー:04/06/22 00:05 ID:hwtKj4bz
ピリカキタァァァ(゚∀゚)ァ( ゚∀)ァ( ゚)ァ( )ァ(` )ハァ(Д`)ハァ(;´Д`)ハァハァ
ネ申。
380名無しさん@ピンキー:04/06/22 04:49 ID:m2JmCQmI
122さん有り難う御座います、激しく萌えますた(;´Д`)ハァハァ
脳内妄想が激しすぎてホロホロが蓮に向って「兄貴って呼べよ!」
と言ってる姿まで想像してしまった…
381名無しさん@ピンキー:04/06/24 11:28 ID:0W1w+R/L
おい…最初から読んでるが一皮むけたんじゃねぇ?

122タン Goooooooooood Joooooooooooooob!!!
382122 ◆0UUntoee/U :04/06/27 01:58 ID:ND23F9Ya
リゼルグ×マッチ、プロットを考えれば考えるほど泥沼にはまってゆく…
ということで一時凍結。ごめんなさい。いつか必ず書きますので…
383名無しさん@ピンキー:04/06/30 09:29 ID:ZUMPIAfu
余計なお世話かもしれないが
リゼルグマッチのキャラ二人の関連が薄いからでは?
ピリカ蓮も好きなキャラ二人を絡ませただけといった感じ。




という訳でリゼルグメイデンお 願 い し ま す (ノ∀`)
384122 ◆0UUntoee/U :04/06/30 22:38 ID:V+Z201HL
>>383
メイデンですか…。自分は彼女を書くのは難しいですね…。
理由はいろいろありますが、なんと言っても
自分は照れるキャラが好き
だから。
あ、でもみんなの前では平気ですっぽんぽんになっちゃっても、
二人きりだと恥ずかしいとか触られると赤くなっちゃうとかだと萌えるかも。
やべ、萌えてきた…。よし考えよう。

さて今後の予定としては、
1.また性懲りもなく夫婦小説
2.現実では先ず無い兄妹相姦
3.少し鬼畜の入った英国同士
の三本です。

ではまた。週末ぐらいに。
385122 ◆0UUntoee/U :04/07/03 00:10 ID:7XPLFqFj
こんばんは。それでは早速、葉×アンナを投下します。
386キャッチホン 1/6:04/07/03 00:11 ID:7XPLFqFj
けたたましい鈴の音が、民宿『炎』の元受付から鳴った。
乾燥し、閑散とした秋の空気に連なって響き、一定の律動で止み、
そして一刹那の間だけ出来た静寂を再び掻き乱す。
そんな喧静な旋律が四度ほど繰り返されると、
居間で垂れ流していたテレビを見ていたあたしは、音の正体を漸く理解した。
…そうだ。電話を引いたんだったわ……。
今から一週間程前、別の言い方をすればS.F.最終予選から三日後、
葉と蓮のあの激しい戦いの後、まん太が「今後こんなことがあったら危険だから」
と言うので仕方なしに不通だった電話回線を(まん太の金で)繋いだのだった。
…めんどくさいわね。
こういうとき、普段は葉が電話に出るけれど、
あいにく今は修行後のシャワーを浴びていて居なかった。電話は未だ鳴り響いている。
仕方なく、手元のリモコンでテレビの電源を切り、重い腰を上げて部屋を出た。
387キャッチホン 2/6:04/07/03 00:12 ID:7XPLFqFj
「はい、麻倉です」
古びて年季の入った黒電話の受話器を取り、耳に持っていく。
止んだ呼び出し音から矢継ぎ早に聞こえてきたのは、たまおの声だった。
『あ、アンナ様ですか?』
「なに?」
『すみません、あの…』
この電話の内容は大体分かってた。
たまおから掛かってくるときは決まってコレ。
『…今日の献立だと、買い物の予算が少し足りなくて……』
「で、増やして欲しいわけね」
『は、はい…』
それきりたまおの声が消えて、代わりに店内であろう、人の話し声やカートを転がす音が聞こえてきた。
…電話口だと許してもらえると思ってんのかしら、まったく……
電話が使えるようになってからというもの、この内容ばかりが掛かってくるようになった。
普通ならもちろん答えは「駄目」だけど、それで帰りが遅くなられても困る。
なのでつい許してしまう。それがたまおに味を占めさせた理由でもあるのだけれど。
「…………」
ここからHEIYUまではかなり遠い。腹具合と相談しながら考える。
…仕方ないわ。今日はいいか。
断れば空腹のまますっかり待たされると判断して、なしくずしに許可しようと口を開いた。
その時―――
388キャッチホン 3/6:04/07/03 00:13 ID:7XPLFqFj
「……きゃっ!」
石鹸の香りがしたかと思うと、あたしは強い力で後ろから抱き締められていた。
風呂から上がった葉が、音もなく、近くに来ていたのに、不覚にも気が付かなかった。
いつもより高い葉の体温が、服越しに伝わってくる。
『? どうかしましたか?』
「…いえ、なんでもないわ。ちょっと待ってて頂戴」
きつく抱き締められているから、後ろに居る葉の表情を窺い知ることが出来ない。
どうせいつもみたくユルい顔してるんでしょうけど。
受話器のマイクを手で押さえ、葉に小声で注意した。
「…おバカ、何やってんのよ……!」
返事は返ってこない。そのかわり、あたしを捕らえている腕の力が、痛いほど強くなる。
……こうなったらもう駄目ね……
己の欲情のままに行動するとき葉は、何を言っても返事をしない。
腕を解かせることを諦めて、それなら早く電話を切ろうと、また受話器を耳にやる。
「…予算だったわね。いくら足りないの?」
『は、はい。ええと…』
また店内の騒がしさが聞こえてくる。後ろには葉が抱き付いている。
…早くしてよね……
腰の辺りには硬いものが当たっている。
このまま長引くと葉から何をされるか分からなかった。
最近は月の物の関係で、ここ一週間は床を共にしていなかった。
あたしは内心焦りながらたまおの返事を待った。
389キャッチホン 4/6:04/07/03 00:14 ID:7XPLFqFj
でも、その危惧は…
「あぁっ……!」
予想以上に早く現実となった。
葉はワンピースの脇から手を入れて、あたしの胸を弄ってきた。
『え? 今何か言いました?』
「…っ、何でも、ないわ」
つい上げてしまった声を聞かれたのに焦りながら、
また漏れそうになる声を抑えて、あくまで冷静に返した。
そんなことはお構いなしに、葉は首筋に舌をなぞらせてきた。
ざらりとした感触に、背筋に鳥肌が立った。
「……っ、ぁ…」
葉を注意しようにも、電話先にはたまおがいる。
そのたまおはまだ予算の計算をしているようだった。
…こんなときに限って…
焦りと苛立ちが、次第に募ってくる。
なのに、あたしの体は次第に火照っていく。それは葉の温もりのせいだけではなかった。
更に葉は残った左手で下着を下ろして、あたしの中に指を入れてきた。
「…ぁぁ…! …んっ!!」
その時、向こうからたまおの声が聞こえてきた。
『…ええと、800円ほど足りません……』
そんな値段、いつもなら有無を言わさず駄目出しするけれど、今はそんな場合ではなかった。
「分かったわ、いいわよ……っ」
『あ、ありがとうございます』
中に入れられている葉の指が二本、三本と増えていく。
小刻みに震える内股が、自分の体液で濡れていくのが分かる。
でも、向こうにいるたまおはそんなことを知る由もない。
口を手で押さえて、必死にいつもの声を出そうと努めた。
390キャッチホン 5/6:04/07/03 00:15 ID:7XPLFqFj
「っ…! あとは? それだけ…?」
『はい。…あの、お風邪ですか? いつもと声が…』
こんなときだけ耳聡いたまおに、苛立ちが増大する。
「なんでも、ないわ。…っ、もう、切るわよ…」
『本当に平気ですか? お薬、買ってきましょうか?』
「…いいから、切るわよっ…」

…お願い、早くして…もう……!

『は、はい。では…』

「………ああああぁっ!!」

受話器のマイクからぶつりと音がしたのと、葉がクリトリスを摘んできたのと、
あたしが達したのは、ほとんど同時だった。
箍が外れたように今まで溜めていた喘ぎが溢れ出た。
もしかしたら聞かれたかもしれないと、あたしの心臓の鼓動が速くなる。
震える手で受話器を戻すと、漸く抱擁が解けた。
391キャッチホン 6/6:04/07/03 00:16 ID:7XPLFqFj
絶頂の快感で砕けそうになる踵を返し、葉を睨もうとした。
けれど、葉のいつもと違う真剣な顔に、その気持ちは掻き消された。
「ごめん、アンナ」
葉は、ぽーっとしているあたしを、今度は正面から抱き締めた。
「愛してる」
耳に息がかかって、同時に葉の声が鼓膜を伝って、頭の中を揺さぶる。
…ずるい。
そんなこと言われたら、何も言えなくなっちゃうじゃない。
あたしは、葉の腰に腕を回して、抱き返した。
…今日のところは許してやるか。
と、そう思っているとおなかの辺りに硬いものが当たった。
顔を上げて葉を見ると、さっきとは打って変わっていつものユルい顔に戻っていた。
「…で、もう我慢できないから、いれていい?」


…………!!


軽快な音を立てて、葉は受付の向こうへと吹き飛んだ。
その後、帰ってきたたまおが再び薬を買いに行ったのは、言うまでもない。



END
392122 ◆0UUntoee/U :04/07/03 00:18 ID:7XPLFqFj
終わりです。今回はくだらないタイトルを付けてみました。
それに伴って内容もくだらないです。すいません。
で、次は禁断のホロホロ×ピリカを書く予定です。では…
393クロヤ:04/07/04 15:06 ID:ME0kD7a9
お願いです。蓮×マリ書いてください!!
394名無しさん@ピンキー:04/07/05 02:21 ID:+QYjnZOn
122さん、イイよ〜。
395名無し:04/07/05 15:17 ID:2OdvJlQk
ホロホロ×ピリカ楽しみにしてまつ
396名無しさん@ピンキー:04/07/05 23:27 ID:2UqjU4jQ
sageれよおまえら
397名無しさん@ピンキー:04/07/07 01:51 ID:VgQJ6TmG
122さんはマジに神だな。ここまでの神は初めて見た
398『ねがいごと』 122 ◆0UUntoee/U :04/07/08 02:10 ID:fIXZ2/vh
『炎』に二人が住み初めてから二年目の夏が訪れた。
今日は七月七日。七夕だ。
その日の夕方、アンナは縁側で去年と同じく葉達に採りに行かせた笹を眺めていた。
時折流れ込んでくる風を受け、笹の葉がさらさらと音を立て、清々しい香りを運んでくる。
そんな他愛無いことで愉しんでいると、向こう側からぺたぺたと裸足で古びた板作りの廊下を叩いて、
「よお、何してんよこんなとこで」
葉がアンナの隣に腰掛けた。
「見りゃわかるでしょ。涼んでるのよ」
予想通りの返しに苦笑する。
葉の服装はアンナと同じで浴衣姿だ。ひんやりとした風が頬を撫でる。
「おー、いい風入んな」
持ってきた団扇は必要ないと、横に置いた。
「なあ、アンナ」
「何?」
「短冊、なんて書いた?」
葉の何気ない質問にぴくりと肩を震わせる。
「な、何だっていいじゃない」
アンナは笹から視線を外し、葉の置いた団扇で顔をせわしなく扇いだ。
「…あんたこそ何書いたのよ」
「ん? オイラか? オイラはな…」
体の向きを変えずに今より少しだけアンナの方に腰をずらして、耳元で囁いた。

「………! お、おバカ……」
それを聞いたアンナは、過敏に反応してしまった顔色を悟られまいと、ぷいとそっぽを向いた。
葉は予想通りの行動に、頭をぽりぽり掻いて、また苦笑する。
「アンナ」
なによ、と決まり悪そうに振り向いたアンナの唇にゆっくりと顔を近付けて、軽くくちづける。

夏の夜空に浮かぶ天の川にある二つの星が、少しだけ紅くなった二人の頬を照らした。

END
399122 ◆0UUntoee/U :04/07/08 02:12 ID:fIXZ2/vh
七夕ということで即興で書いてみました。過ぎてますけど。
ホロホロ×ピリカ、順調です。長々と待ってて下さい。………。
400名無しさん@ピンキー:04/07/08 13:11 ID:DuzMIstV
こういうのも何気によいね(´Å`)イイヨ〜
401名無しさん@ピンキー:04/07/08 16:46 ID:mOBv9zWd
いいっす!ふんばりの詩ベースなんでしょうか?
ふんばりが丘な雰囲気に萌え。
402名無しさん@ピンキー:04/07/11 21:34 ID:YalXLGHl
>>399
頑張ってください。
403122 ◆0UUntoee/U :04/07/11 23:34 ID:yfLbjvK1
今、やっとプロットを組み終わり、書き始めてます。
書き始めたら早い(多分)ので、もう少し待ってて下さい。では。
404名無しさん@ピンキー:04/07/12 01:23 ID:KM0BhEeb
122サン(・∀・)スゴクイイ!!!
405名無しさん@ピンキー:04/07/15 09:48 ID:GqV1193N
潤姉さん×ホロホロきぼん
406名無しさん@ピンキー:04/07/16 07:00 ID:NY2etrMk
ちょっと疑問なんだが、

残りk(ry
407名無しさん@ピンキー:04/07/16 09:52 ID:VR4UVFYN
>クレクレ
コピペして名前だけ変えて味噌
408122 ◆0UUntoee/U :04/07/18 22:33 ID:Xx7hzhlZ
こんばんは。
まだ最後まで行ってませんが、訳あって、まばらに投下します。
その間に書き終わる……はず。では先ず1レス目だけを↓
409愛妹:04/07/18 22:40 ID:Xx7hzhlZ
「お兄ちゃん…」
ホロホロのベッドの上に、ピリカがいた。
「お兄ちゃん……」
呼ばれる度に体の奥が熱くなっていく。
いつもとは違う、艶を含んだ声。
ベッドの周りには、何かが散らばっている。明かりを受けて鋭く光る。
その光をまた、ピリカの肌が受けて妖しく光る。
「お兄ちゃん……来て……」
三度呼ばれ、ホロホロはその肌に手を伸ばした。
その時―――

「お兄ちゃん!」

先の声色とは打って変わって、別の意味で頭に響く高い声。
ホロホロは、もう一つの瞼を開いた。
「…………!」
「…お兄ちゃん?」
段々と鮮明になっていく視界には、またピリカが映った。
しかし、今度はちゃんと着るものを身に付けている。
…夢か。
最近、つまりSF本戦が近付くにつれ、こういう夢を見るようになった。
ピリカの存在が、何かの間を揺蕩っている。ひどく、曖昧なのだ。
ホロホロは、聞こえてしまうのではないかと思うぐらい強く鳴る胸を押さえた。
「どうしたの? うなされてたみたいだけど……」
ホロホロは、寝言で何か言ってしまったのではないかと一瞬どきりとした。
だがピリカの顔を見る限りそんな感じはなかった。長い髪は疾うに乾いていた。
…そんなに寝入っちまってたか。
今夜はSF本戦前夜、ホロホロは泣きじゃくるピリカを風呂へ促し、
オヤジに電話を入れたあと、ベッドに転がって物思いに耽っているうちに、寝てしまったのだった。
410122 ◆0UUntoee/U :04/07/21 23:39 ID:xiEQI+4x
「……って、うぉい!」
ホロホロは突然声を上げて体を起こした。
ベッドの横に立っていたピリカの、いつもと違うローブ姿を見て驚いたのだ。
裾の部分が異様に短い。細く白い足が太股の上辺りまで覗いている。
もう少しで危うく見えそうだ。
「え? なに?」
ホロホロが何に驚いているのか分からず、ピリカは辺りをきょろきょろと見回す。
「い、いやお前、その、す、す、すそ…」
つい出てしまったホロホロの言葉を聞いて真意に気付き、顔を真っ赤にして今思い出したようにそこを手で隠した。
「し、仕方ないでしょ…! これしかなかったんだから…」
ぐいぐいと裾を引っ張りながら呟く。
「や、別に……」
ホロホロは視線をそこから外し、顔を背けた。そして自分のモノが硬くなっていくのに気付いた。
…やべぇ……
そのままの体勢では変化がばれてしまうので、腰を折り曲げて抱え込み、半ばうずくまるように、ベッドに座った。
「……どうしたの?」
ピリカは顔を赤くしたまま不自然な格好をしているホロホロに訊ねた。
「具合でも悪いの?」
腹痛とでも思ったのだろう。ピリカの顔から赤みは消え、代わりに不安気な表情が浮かぶ。
「な、なんでもねぇよ……」
…むしろ元気。
いろんな意味で痛いところを衝かれて焦るホロホロだが、今は動くに動けない。
「判らないじゃない。それに明日から本戦でしょう?」
そう言って今よりさらに近付いてくる。
ホロホロは腰を屈めたまま身を引いたが、ベッドの上なのでそれ以上は下がれない。
「なんでもねぇって…」
「ほら、動かないで」
ピリカの顔がぐい、と迫った。
411愛妹:04/07/22 00:08 ID:hYRqlmbm
「…………!」

ホロホロは突然の出来事に体全体が硬直した。
二人の額が合わさり、息がかかるくらいに顔と顔との距離が狭まった。
熱を計ろうと、ピリカがおでこをくっつけて来たのだった。
白い、絹のような肌。対比し、引き立て合うかのような唇の朱が、目に飛び込んでくる。
ホロホロの全神経が接触部に集中し、他の部位が自律して勝手に動いてしまいそうになる。
ホロホロは顔の位置はそのままに、雑念を振り払うように目前にあるピリカの顔から目を背けた。
そして、それが逆効果であることに気付いた。

…………!!

移動させた目の先には、屈んでいるためにローブが緩んでしまっている胸元があった。
そこは呼吸音に合わせて動き、その度、また、危ういところが見えそうになる。

…う……

頭が朦朧とする。だが意識は、段々とはっきりしていく。
目の前にいる『妹』をさらに深く踏み込もうとする。
その時、その『妹』の先にあるものの前に、壁が現れた。
…まただ。
こういうことを意識すると、決まってこの壁が前に聳える。
壁はガラスのようで、曇っていて、それから先が見えない。
曇りを作っている水滴が集まって大きくなり、下につう、と垂れ、その部分だけ曇りを晴らす。
しかし、またすぐに冷気が立ち、表面を覆う。
ホロホロはその壁の正体を知っている。
幼い頃から無意識のうちを築き上げられた、巨大な氷の壁だ。
意識によってこの氷の曇りを晴らし、向こう側を見ようとすると、
無意識がそれを妨げる。その堅固たる壁で威圧するのだ。
ホロホロは氷の壁を見上げる。上下左右、入り込めそうにない。
そして触れようともしないまま、いつものように壁から背を向けたとき、現実へと引き戻された。
412はぁあ:04/07/28 15:15 ID:5qBjSxsU
いきなりですがクリトリスとかオナニーの意味
を教えてください
413名無しさん@ピンキー:04/07/28 18:24 ID:gni6P46U
>>412は放置。
414名無しさん@ピンキー:04/07/28 20:02 ID:2Z4xQA3C
Yes Boss.
415名無しさん@ピンキー:04/07/28 23:10 ID:Rtt9TSYD
たまおの陵辱をキボン
416愛妹 122 ◆0UUntoee/U :04/07/29 21:24 ID:R1UDoCO+
「……おい」
上擦りそうになる声を抑えて、間近にいるピリカに、注意するように言った。
「…あ、ご、ごごごごめんなさい!」
それに必要以上に反応して、跳ねるように顔を離す。
両手を胸に重ねて、視線を泳がす。
…何だコイツ、自分でやっといて。
そう思ったが、それ以上は考えることが出来なかった。
額にはまだピリカの熱が残っている。
「熱は、ないみたいね、あはは…」
ピリカの態度を見て、ホロホロも何だか恥ずかしくなり、背を向けて横たわった。
それに何と言っても、今ピリカの顔を直視していれば、胸の内が顔に出てしまいそうだった。
「だから平気っつったろ。…もう寝んぞ。電気消せ」
ホロホロがそう言うと、ピリカは肩を少し震わせた。
床に就こうとしているホロホロを呼び止めるため、ピリカは弱々しい声を出した。
「あ、お兄ちゃん…」
ホロホロの頭に、嫌な感じが過る。それでつい、突っ慳貪に返してしまう。
「……何だよ」
ピリカはまた肩を震わせた。
今言おうとしていることを拒まれるのが怖くて、ホロホロの態度にいちいち過敏に反応する。
それを振り払うように大きく、息を吸い込む。目に、決意が宿る。
そしてついに、
「………隣で寝ちゃ、だめ?」
その胸中を、打ち明けた。
417愛妹 122 ◆0UUntoee/U :04/07/30 23:48 ID:TWLwYNkw
「…はあぁん?」
短い沈黙の後、ホロホロは間抜けな声を上げてピリカの方を見た。
ピリカは俯いて、窺うように上目遣いにホロホロを見ている。
ホロホロはもちろん、隣のベッドに寝たいと言っている訳ではないと解っている。
自分のベッドの中に入りたいと言っているのだ。
しかし、そんなことを許せば、きっと耐えられないだろう。
「バ、バカ言うな。自分のがあるだろ。いいから電気消せ。明日は早ええんだ」
そこまで言って、ホロホロはピリカが顔を俯けたまま、泣き出しそうになっているのに気付いた。
…そうか、明日には……
そして自分の馬鹿さにも気付いた。明日は出立の日。
もしかしたら一生会えなくなってしまうかも知れないのだ。
ホロホロは欲望を凍らせた。
…なに考えてたんだ、オレは。
わかったよ、と言った次の瞬間、その言葉に照らされたかのように、ピリカの顔が明るくなったのが、
照れ隠しに背を向けた時に、ホロホロの目の端に少し映った。
しかし、その後、また変化したピリカの表情を捉えることは出来なかった。
418愛妹:04/07/30 23:50 ID:TWLwYNkw
そんなこんなで、今、ホロホロとピリカは兄妹二人きり一つベッドの中にいる。
…しかし………
「………………」
…何でコイツはくっついてくんだ?
ピリカは自分の方に向いているホロホロの背中に、ぴったりと体を付けている。
ホロホロが離れようとすると、すり寄ってまた体をくっつける。
その都度ホロホロの背に、未発達の胸が押し潰される。
たまらなくなって、またホロホロは離れようとする。
繰り返しているうちに、ホロホロはベッドから落ちそうになった。
「おい、そんなに寄るな。暑苦しいだろ…」
嘘ではなかった。本当に、苦しいくらいに暑いのだ。
それに反して、妙な寒気を覚える。
さっき凍らせた欲望が、その熱で少しずつ溶け、血に混じって体中を流れているように。
「…だって」
「だって、何だよ」
「……だって、もう、お兄ちゃんと会えないから…」
ホロホロの背中越しにピリカの体の震えが伝わる。
言葉の最後の方はその震えで掻き消えてしまいそうなほど、掠れていた。
「……うぅ……っ…………」
そうして泣き出してしまったピリカを、
「…………!」
ホロホロは振り返って、優しく包んでやった。
しかし、体の寒気はまだ鎮まっていない。
「お兄ちゃん……」
ピリカもホロホロに抱き返した後、その胸に、一頻り涙を吸わせた。
だが、次にピリカが言った一言で、ホロホロのローブに染み込んだ涙は、一瞬にして乾いた。
41915:04/08/05 00:36 ID:OEfTucm5
http://www.freepe.com/i.cgi?amandasan にもえろ小説はって
420愛妹 122 ◆0UUntoee/U :04/08/05 12:07 ID:vw/Po5aP
「抱いて」

ホロホロはあまりにも唐突な言葉に、その意味が解らなくなった。聞き間違いかとさえ思った。
いや、本当は理解していたのかも知れない。
だからこそ、無意識がその言葉を認めようとしなかったのだ。
「なん……だって?」
しがみつくようになっていたピリカを離して、肩に手を置いたまま聞いた。
ピリカの手はホロホロのローブを掴んでいる。
「…………抱いて、欲しいの」
聞き間違いではなかった。肩の震えが手に伝わる。
ホロホロが何か言う前に、ピリカは続けた。
「私、いつからかは分からないけど」
ローブを掴む手に力が籠る。
ピリカの、艶かしさ、あるいは悲壮に似た何かを帯びた声が鼓膜を伝って脳を揺さぶり、不安定にさせる。
これ以上衝かれたら一気に崩れる予感、というより確信が、ホロホロの頭を過る。
「お兄ちゃんのことが、好きになってた」
顔を上げる。
ホロホロに向けられた眼差しは、スタンドの照明も相俟って今まで見たことのない、切ないものだった。
421愛妹:04/08/05 12:09 ID:vw/Po5aP
凍らせていた欲望を、ピリカの声の熱が絡みつくように溶かしていく。
垂れた滴がやがては川、そして滝のようになり氷の壁に被る。
曇りが晴れた。曖昧だったものが消えた。無意識の一部が消えたのだ。
壁の向こうにあるものを見据える。今はもうはっきりと見える。
残るは、壁のみだ。
「だから、もう、最後かも知れないから」
壁の向こうにいるピリカが言う。
「抱いて、欲しいの」
告白と同時に体を求めるほど、ピリカの中でホロホロに対する想いが募っていた。ましてや、もう別れる直前なのだ。
だから、このまま眠ってしまえば、また氷は曇るだろう。
ホロホロにとっても、氷を壊す、最後のチャンスだ。
「お兄ちゃん……」
ピリカが『妹』であることは変わりがない。
しかし、自分に嘘をつき、言い訳を無限に考えていても虚しいだけだ。

ホロホロは、氷の壁を突き破り―――
「…………ぁ」
向こうの領域へと、踏み込んだ。
422名無しさん@ピンキー:04/08/05 18:58 ID:94HHbj8f
竜×たまおとかありえないのを読みてぇ〜
423愛妹 122 ◆0UUntoee/U :04/08/10 23:46 ID:pRZrZvdA
ホロホロはピリカを抱き竦め、何か言おうとして動いた唇を奪った。
ただそれだけのことで、体中全ての血を持っていくように心臓が跳ね、頭がくらくらしてくるのをホロホロは感じた。
そしてそれは、ピリカも同じだった。
「……んっ…ふぅ…ちゅ……ぷ…」
二人の欲望は、今まで堰き止めていた氷の箍が外れたのを合図にぶつかり合い、渦を巻いた。
それと同じように、二人は舌を絡め合った。
唾液の混じり合う音の合間に、歯と歯のぶつかり合う音が響く。
やがてどのくらい絡めていたか分からない舌を解き、ホロホロはピリカの上に覆い被さった。
ホロホロはこめかみに痛みを覚え、そこから何かが突き破って出てきそうな感覚に襲われた。
いきなり抱き付きキスをする。こんなことが出来るのはこの『何か』のせいだった。
しかし、ひとたび気を緩めれば暴走しかねなかった。
それを抑え、ゆっくりと吐き出すように、ピリカのローブに手を掛けた。
「!………あ」
ピリカはこれから何をされるか分かっていたし、何よりそれを望んでいたのだが、
さすがに緊張しているらしく、ピクンと体を強張らせた。
ホロホロは再び口付け、その緊張を自分なりに取り去り力の抜けゆく隙に帯をほどいて引き、
また体を強張らせる暇もなく、包装でも解くようにローブを開いた。
424名無しさん@ピンキー:04/08/12 22:49 ID:cIWr2PYC
イムゾンとかは駄目…しょうか?
425名無しさん@ピンキー:04/08/13 19:07 ID:V3g5c6sa
キタキタキタキタ━━━━(゚∀゚)━━━━!!!!
待ってましたハァハァ
426名無しさん@ピンキー:04/08/15 02:16 ID:5ehFDgyA
よいしょっと
427名無しさん@ピンキー:04/08/19 21:16 ID:mj+N0mKp
305ですが、GJですねぇ。

122氏、応援していますよ。
428122 ◆0UUntoee/U :04/08/22 10:14 ID:e6vveqw8
今日中には必ず、恐らく、多分、きっと、もしかしたら続きを投下するかも……
429愛妹  122 ◆0UUntoee/U :04/08/22 23:55 ID:e6vveqw8
ローブの上側をはだけさせると、今までそれに包まれていた胸元が露わになった。
白に、絶妙な配分で混ぜられた肌色。
スタンドの明かりがまるで淡雪のような体を浮かび上がらせる。
ローブの上に降り注いだその儚く消え入りそうな淡雪は、周りのものとは別次元としてホロホロの目に映った。
幾らかでも上品に見せようと徒労な装飾を施された
シーツ、テレビ、壁、そこに掛かっている絵画と言えるのかも分からない油絵、それを填め込んでいる額縁、
鏡台、何か文字が彫られている机、電話、そこから伸びるコンセントとソケット、扉。
それらからはさもしさが滲み、もはやホロホロの目の前に在る、
ありのままの半身の裸体の美しさを引き立てる要素でしかない。
「おぉ…………」
ホロホロは心の中で感嘆を上げたつもりが、実際に声に出してしまった。
「やだぁ……」
ピリカの顔が赤くなる。
心の声を聞かれてしまい恥ずかしくなったホロホロは、紛らすために、声の調子を崩した。
「胸、ちっせ……」
「!……バ、バカッ!」
ホロホロのわざとらしい揶揄に、怒りなど沸き上がる暇なく、恥ずかしさが込みあげ、
ピリカは目を瞑り背け、さらに顔を紅潮させる。
ホロホロは、その間に肌の上に手を滑らせた。
「……あ…!」
少ししかない、だが確実にある膨らみが、微妙な感触で、柔らかに押し返してくる。
「は……んっ」
手を動かすたび、微かにピリカの口から甘ったるい声が漏れる。
ホロホロは暴走しそうになるのを抑え、少しずつその根元を吐き出していく。
やがて触っているうちに、掌を擽るように頂点の突起が硬くなってくる。
手を離し見ると、やはり薄いピンク色の小さな乳首がつん、と天井を向いている。
「…………っ」
それを見られて、ピリカは既に赤い顔を両手で覆い隠す。
「恥ずかしがんなよ」
ホロホロは、ピリカの手をどけ、すぐにくちづけた。
そのまま顎、首筋、鎖骨と辿り、今のピリカとは対照に主張しているかのように勃っている乳首を口に含んだ。
430名無しさん@ピンキー:04/08/25 19:42 ID:pcHilvpk
…すげぇ。言葉も無い。
431愛妹  122 ◆0UUntoee/U :04/08/25 23:02 ID:sRX0qlIu
「ひゃあっ……!」
その瞬間、弾かれたように声を上げる。
「変な声出すなよ、萎えちまう」
ホロホロはまたわざとらしくからかう。そうでもしないと、抑え切れそうにないからだ。
「……ばか、ヘンタイっ!」
さらに顔を紅くして顔を背ける。その仕草が、逆にホロホロを興奮させてしまう。
ホロホロは出来る限り優しく、左手で右の胸を撫で、片方の乳首を舌で撫でた。
「はぁっ…あぁ……!」
吸い付き、時には強く、緩急を付け、たまに軽く噛み、舌先でちろちろと擽る。
「や…ぁ…いぃ……っ……!」
続けて回りの肉を両手で寄せると、小さかった胸がそれなりの大きさになった。
ホロホロはその間に顔を埋めたり、交互に乳首を啄んだり、
思い付く限りのことをして、ピリカの反応を楽しんだ。
ただそれだけで達してしまいそうな感覚に襲われた。
そしてその快感の捌け口は、まだ頼りないローブに覆われている下半身へと向けられた。
愛撫に浸り続けているピリカに断りなくそこに手を掛け、ぎこちない手付きで開いた。
「あっ…!」
ホロホロの目に映った、まだ毛も生え揃わないつるりとした、
そしてまだ一度も異性に染まっていないそこは、既に湿り気を帯び、ひくひくと疼いていた。
「やっ…………!」
完全に晒された半身を隠そうとして動いた脚を、ホロホロは手で阻み、まじまじと目前に見据えた。
「や…だ……」
ピリカは仕方なく脚の力を抜き恥ずかしさのあまり、いやいやという風に首を振る。
「あぁっ…!」
不意にピリカは首を止め、さっきとは違う意味の高い声を上げた。見ると、ホロホロが割れ目に指を入れて掻き回していた。
「もうこんなになってる」
ホロホロは指を抜き、その先に付いて、てらてらと鈍い光を帯びる愛液をピリカに見せて言った。
「…………っ!」
自分の体から滲んだものを見せられ、ピリカの顔はこれ以上ないくらいに朱く染まった。
その様子を見てホロホロは何か心の奥底に埋もれていた感情が権化し、それが喉笛に爪を立て、
鼻孔の奥に手を伸ばし擽っているような感じがして無性に笑い出したくなった。
そうなるのを抑えて、にやにやしながら再び秘裂へと指を潜り込ませた。
432名無しさん@ピンキー:04/08/27 01:01 ID:lqSAnMgZ
乙です〜。

投下期限は設けなくてもいいと思いますよ?
ん?もしかしたら、自分にノルマを課してるのかな?

無理しないで頑張ってくださいね。
433名無しさん@ピンキー:04/08/28 00:52 ID:MP6dMOcw
シスタープリンセスならぬブラザープリンセスで終了かよ!
434愛妹  122 ◆0UUntoee/U :04/08/29 22:20 ID:vutASEUH
「…ぁっ…っ…んっ!」
自分の手で弄るのとは全く違う快感でピリカは悦に入った。
唯一、ピリカの肌を隠している袖の部分から、か細い腕が伸び、
またその先にある指がベッドのシーツを握り締め、
ホロホロの指が動く度に刻まれる皺が深く長くなり、そこをスタンドの明かりが照らし影を伸ばす。
そうしてピリカは、喘ぎを聞かれないように抑えていた。
どこを触られるか判らない、そういった自慰との相違点が甘美を殊更に上げる。
だから、次にされることも予想が付かなかった。
「あ、あああぁぁっ……!」
包皮を剥き、ぷっくりと大きくなった陰核をこねられ、ピリカは声を抑えきれず、それと同時に達してしまった。
ホロホロが指を抜くと、そこからとろりとろりと愛液が溢れた。
顔の両隣にあるピリカの脚が細かく震えている。
「なんだよ、もうイっちまったのか」
ホロホロは立ち上がり、これからだぜ、と言いながら汗を吸ったローブを鬱陶しそうに脱いだ。
脚の間に付いているモノは、上に向かって反り立っていた。
「あっ………」
息を荒げ、余韻に浸っていたピリカは、口に手を当てて驚いたようにそれを見上げる。
細まった目は不安を示していた。
「怖いか?」
ホロホロが聞くと少し間を置き、ピリカは首を振って言った。
「ううん…来て」

『お兄ちゃん……来て……』

その言葉でホロホロは、頭の中でさっきの夢がフラッシュバックした。

『お兄ちゃん……来て……』

あの夢が、自身の奥底にあった欲望の鏡に映った夢が、もう会えないという最後の夜に実現したのだった。
…皮肉なもんだな。
だが、今夜が最後なら尚更、今やらなければならない。
ホロホロはゆっくりと覆い被さり、キスをしながらピリカの腕をローブの袖から抜いた。
435愛妹  122 ◆0UUntoee/U :04/08/31 21:57 ID:shmCsNmJ
唇を離し、いよいよ、というふうにホロホロはピリカの脚に手を掛けたとき、
「いやっ……!」
ピリカが絞り出されたような声を上げた。
「…………は?」
ホロホロは脚を掴んだまま固まり、半ば呆然としてピリカを見た。
今更、兄妹という変えようのない事実が背徳感でも引き起こしたのだろうか。ホロホロはそう思った。
「いやだ?」
聞くとピリカは目を瞑り横に向き、
「顔、見られてると………恥ずかしい……」
と呟いた。
…なんだ、そんなことかよ……。
ホロホロはほっとすると同時に、背徳感なんて言葉が浮かんだのは自分が気にしてるからか、と呆れた。
「わかったよ」
そう言って、ピリカを起こして自分の方に脚が向くように四つん這いにさせた。
「こんならいいだろ?」
ピリカが小さく頷くのが見えた。
…ホントは顔、見てえんだけどな。
そう思ったが、これでもかなりいやらしい格好である。
尻を突き出し、性器はおろかその上まで晒け出し、
頭を垂れて肘を突き、早く欲しいと強請っているように見える。
恥にまみれた姿に、ホロホロはまた笑い出しそうになった。
が、それはすぐに収まった。
汗を掻いた背中には水色の髪が張り付いている。
その髪には、いつもは寝るときに付けているヘアピンがなかった。
それで自分のベッドに入ってきたのだ。最初からこうすることを望んで。
一方ホロホロはなにかする勇気もなく、背徳感を理由に床に伏しただけだった。
…逃げてたのは俺の方か。
だが、そういうことを思っても少しも萎えない自身の一部にさらに呆れた。
しかし、そうして硬くなっているモノを意識すると、そこから発せられる欲求が呆れを覆って忘れさせ、支配してしまう。
要するに身体は正直だということだ。
ホロホロはその身体の支配に正直に従い、欲求の発信源の先端を秘裂に宛がった。
436名無しさん@ピンキー:04/09/02 20:11 ID:vjrunDS6
あげ
437122 ◆0UUntoee/U :04/09/02 23:30 ID:r2QhCyMC
ちまちま書いててすいません。
挿入シーンからはいつもそうですが、最後まで一気に投下します。
多分明日かそこいらくらいになるかと。
438名無しタン:04/09/03 02:10 ID:a33qISkZ
122氏最高(・▽・)b!!
439122 ◆0UUntoee/U :04/09/03 22:05 ID:KiRH3/VT
それでは最後まで投下します。
440愛妹  122 ◆0UUntoee/U :04/09/03 22:07 ID:KiRH3/VT
「ん……っ」
先を当てたとき、ピリカの体が強張った。
ホロホロは緊張と興奮が相半ばし、それに気付かず、
腰を押さえてゆっくりと先端を埋め始めていた。
「………痛っ…!」
進めるにつれてピリカは痛みを訴えたが、ホロホロの侵入は止まらなかった。
「わりぃ……止まんねえ…」
まだ入れてから間もなく半分も入っていなかったが、
ホロホロは先端から蕩けるような快感に酔わされていた。
「……あっ……んん…!」
やがて何かに引っ掛かり、それが分かったホロホロはさすがに留まった。

…いいのか?

自問自答する。
ここで留まった理由は、答えが傾いて、
これから先のことはまだ決まっていないまま、
何とかなるだろうと先延ばしにしていたからだとは分かっていた。
いや、答え、つまり自分のしたいことは分かっている。
だが、さっきからちらつく背徳感がその答えを曇らせてしまっているのだった。
441愛妹  122 ◆0UUntoee/U :04/09/03 22:08 ID:KiRH3/VT
背徳感、自分とピリカは兄妹だということがホロホロを迷わせている。
なかなか動き出さないので、ピリカがこちらの方に顔を傾けて不安げに口を開く。
「お兄ちゃん……?」
そう、ホロホロは兄なのだ。
「…っ…私は、平気だから……」
でも、そう思っているのはピリカも同じだ。ピリカもそのことで相当悩んだ末、今の状況に至っている。
覚悟は決まっているのだ。

…そうか。

覚悟、ホロホロはその言葉を思い浮かべ、何か気付いたような顔をした。
そして自分が情けなくなり目を強く閉じた。

…覚悟か。

「いいよ、来て」

…わかった。

そして、文字どおりピリカの気持ちに心で応え、
目を見開き、腰をぐっと押し込めた。
「………っ…あ……!」

ぷつり、と弾けた感じがした。
442愛妹  122 ◆0UUntoee/U :04/09/03 22:10 ID:KiRH3/VT
「あうっ……!」
ホロホロの腰とピリカの尻が重なった。
「………う……」
その瞬間、ピリカの中が引き締まり、ホロホロは思わず果ててしまいそうになった。
どちらにせよ余裕はない。戻る気にもなれないが後戻りも出来ない。
ホロホロはピリカに断りなく、というよりそれを忘れて動き始めていた。
「あ、あぁっ…! ちょっと、まって……」
ホロホロは待てと言われても止められず、そう言う気にもなれなかった。
「ん…あ……っ……!」
痛いからか気持ちいいからか、あるいは両方の体感が作用したのか、
往復させる度、そこだけ独立しているかのように
ピリカの中の壁がホロホロの肉棒にぎゅうぎゅうと絡み蠢く。
「はぁっ…! ん、ああ、あっ……!」
突き上げる度に苦痛と快楽を含むその喘ぎは、
いたずらにホロホロの性欲を掻き立ててやまない。
次第にピリカの顔を見てみたい、という欲求も込み上げ、
行動に移るにはそう時間もかからなかった。
「ひぁっ……!」
ホロホロのモノがぬぽりと音を立て引き抜かれ、ピリカの秘裂からは愛液が流れ出た。
「え?……あっ…!」
何が起こったのか解らずまごついているピリカを仰向けに引っ繰り返し、
すぐさま向かい合った形でピリカの脚を掴み、再び挿入した。
「…んんっ!」
「悪いな、やっぱ顔見たいわ」
「や……はずかし…っあ…ぃ……!」
ホロホロは言葉が終わらないうちに腰を振った。
ピリカは手で顔を覆い隠そうとしたが、ホロホロに手首を捕まえられてしまって出来なかった。
「もう…やだぁっ…」
少しでも羞恥を紛らわそう顔を目一杯背ける。
さっきから何度か繰り返されたその行為はホロホロを高ぶらせる要因に他ならなかった。
ホロホロは気の向くままに抽送の激しさを増した。
443愛妹  122 ◆0UUntoee/U :04/09/03 22:12 ID:KiRH3/VT
「あ、ああ、あっ……んんっ、ぁん…!」
喘ぎと同じに歪むピリカの顔が、ホロホロの腰の動きを速める。
目の端に溜まっていた涙が流れ落ちて横に伝った。
「……すげ、やらしい顔、してんな」
「んんっ……ばかぁ……あぁっ…!」
ホロホロは所々息切れしながらピリカをからかうが、
刻々と募る射精感に余裕がなくなってきた。
それを感じてさらに強い一体感を求め、
ピリカの首の後ろを捕まえて押し付け貪るようにキスをした。
ピリカもホロホロの背中に手を回し舌を結ぶように絡め、
痺れるような快感が背筋を伝う度に爪を立てた。
「……っ、あぁ……」
少しでも長く繋がろうと耐えていたが、もうすぐそこに限界が来ていた。

「っ…あ…ぁ……!」

そして幾許もなくピリカの中に、出口を求めて神経を巡るものの源を打ち付けた。
ピリカの反応も声も聞く暇がなかったが、放つのと同時に今までで一番、
中の壁が締まったので、達したのだろうとホロホロは揺らぐ頭で思った。
蠕動が終わるのを待って脈を打つモノを抜き取ると、
そこから秘裂にかけて三種の体液が混じって糸を引いていた。
ピリカを見るとホロホロと同じように息を切れ切れにして、
絶頂の衝撃が引いた後の余韻に浸っていた。
やがて、辛うじてうっすらと細く開いていた瞼が閉じ、
さっきまであんなに荒く波立っていたとは思えないほど
穏やかな息を立てて眠りに落ちた。
ホロホロはしばらくピリカの寝顔を眺めていた。
444愛妹  122 ◆0UUntoee/U :04/09/03 22:15 ID:KiRH3/VT
自分のやりたいようにやる。
ホロホロは欲求と背徳感に板挟みになっていたとき、そう思ったのだった。
いくら禁忌だからといって、最終的にはは自分が守るもので、
あっちから直接束縛してくるようなことはない。
ただ、その先に見える罰則や世間体が威圧しているだけだ。
あの氷の壁のように。それは、無意識に施され背徳感により造られた欲求の防波堤でもある。
さっきからしつこいほど頭を擡げる背徳感も、誰が始めたか判らないような、
きっとこれからも判らない、大昔からの思想の積み重ねであり、
それが何十億と在る人口に当てはまる訳がない。
だからといって見えない慣例を破ればそれ相応の返しが来る。
事実、混じり合った血と精液を象徴して、叩き割った氷は細く尖り、鋭く光っている。
でもそれは覚悟の上のことで、後は少しずつ溶かしていけばいいことだ。
覚悟、それがなければ何も出来ない。特に自分本意の行動を起こす、悪く言えば欲を満たす為には。
他人に優しくするのも罵るのも結局は自分の快感のためにやることで、本質的には同じこと。
ただそこに背徳感が付き纏うなら覚悟で通す。
自分がそうで良いと思ったらそれが真実。総ては自分の心が決めることなのだ。
今の状況は自分の心に素直になった結果だった。

「………………」
すぐ隣には顔を赤くして俯くピリカが横になっている。
赤面の原因は、事が終わった後、体液まみれの体を洗い流そうと
一緒に入ったシャワーの中で辛抱堪らず、また事を起こしてしまったからだった。
「……悪かったって」
ホロホロはなるべく腰低く宥めるが、ピリカはなお下を向いたまま顔を合わせようとしない。
ただ体は向かい合い、手はホロホロの胸に添えられているので怒ってはいないんだな、と安心した。
だったら何を今更恥ずかしがることがあろうか、と続いて思ったが、
ピリカがおもむろに口を開いたので思考が途切れた。
いや、発せられた言葉に反応して、と言った方が正しい。
445愛妹  122 ◆0UUntoee/U :04/09/03 22:17 ID:KiRH3/VT
「……絶対、戻ってきて」
顔は伏せたままだが、添えられた手に力が隠る。
「………………」
ホロホロはそんなピリカがいとおしくなり、またムラムラとしてきたが、
さすがに心身共々疲れたようで、気持ちを紛らしたいという欲求の方が強かった。
…湿っぽいのも好きじゃねえしな。
そうだそれなら、とホロホロの口元が緩む。
「……ああ、分かってる。…でもな……」
「……?」
でもな、という心做しか崩れた調子の言葉の続きが気になったのか、ピリカは少し顔を上げる。
その隙に、ホロホロがピリカの胸に手を当て、こう続けた。
「戻ってくるそん時までには、もうちょい胸、大きくしとけよ」

「………………!!」



プチュッ




THE・END
446名無しさん@ピンキー:04/09/03 22:33 ID:bR+vgp8a
プチュッ!?
447122 ◆0UUntoee/U :04/09/03 22:56 ID:KiRH3/VT
終わった。

305氏、そのほか見てくれていた人、応援くれた人、長らく待たせてごめんなさい。終わりました。

>書き始めたら早い(多分)ので

後に これがただの勘違いであったのは誰でも予測出来ますね。
これからは自分の「多分」は「多分裏切る」というぐらいにとって下さい(多分)。

この話はピリカがアメリカに着いていけないみたいに書いてありますが、
マンキンブック(あくまで『資料』として購入した)を見ると……。まあいいや。

さて次はリゼルグ×マッチですが、陵辱系(といってもそんなに酷くはないはず)
が嫌いな人には相当胸糞悪くなるかもしれません。
陵辱と聞いて思った人がいるかもしれませんが別に持霊を愛撫に使ったりはしません。

あと連載の方が終わっちゃいましたが、自分としては巻末コメントと扉と最後の「ミカン」に期待します。
ふんばりの詩もありますし。でもマンキンを読み始めた頃には既に話が進んでいたので見ていませんが。

で、プロットなら今のところ
リゼルグ×メイデン
蓮×ピリカ二つ
葉×アンナ
加えて最終話で花組はふんばり温泉の仲居になることが書いてあったので
いろいろな組み合わせが比較的簡単に出来そうです。
蓮×マリとか葉×マッチ(葉が『葉』であった場合)とか。まあプロットはあれど時間がないんですが。

…しかしここは他に比べて雑談が少ない……。結構アイデアを与えてくれるんですが。
もし雑談があればそのときは名無しになって一緒に悶えます。

人が少なくなるかも知れませんが、とにかく、このスレは中途半端に終わらせません(多分)。
なんだか支離滅裂な長文失礼しました。では。
448名無しさん@ピンキー:04/09/03 23:18 ID:tctg1evJ
葉×アンナ キボン
449名無しさん@ピンキー:04/09/04 22:14 ID:2M9ot2B/
どうせなら葉×アンナ×たまおの三人も見てみたい
450名無しさん@ピンキー:04/09/04 23:38 ID:EBy6r1ID
>>447
シャーマンキング、終わってしまいましたね。
私は少し、熱は冷めてしまいましたがw

さて、感想。

近親相姦モノは嫌悪感がつきまとう物ですが(個人差ありですが)、
それを余り感じさせない構成ですね。いい感じです。

お疲れ様でした。
451名無しさん@ピンキー:04/09/04 23:42 ID:SkfcH1T2
たまお攻め萌え
452名無しさん@ピンキー:04/09/10 20:13:37 ID:v2C4wqyp
期待あげ
453名無しさん@ピンキー:04/09/12 22:38:11 ID:xeia8ehh
俺はメイデン様待ちかな。葉アンはこれでもかというほど多いけど
なぜかメイデン様は見ないんだよね。
454名無しさん@ピンキー:04/09/13 00:43:46 ID:zc3j+juC
俺も、メイデン様降臨待ち。
455ヒーコ:04/09/13 02:40:17 ID:F5eH6UJ0
個人感想として今思えば回想(過去編?)がグダグダ長すぎたかなと・・・。
恐山ルボワールだっけかな、コミックス一冊分はあったんじゃないかと。
456名無しさん@ピンキー:04/09/13 18:27:16 ID:ufGA/VpO
俺は過去編は好きだった。
問題は後半のダラダラ展開が悪かったと思う。
あと死んでも生き返るの。何か生き返るのに制限付ければ良かったと思う。
457名無しさん@ピンキー:04/09/13 20:22:44 ID:jgLQ1NxD
死んでも生き返るって展開は好きじゃないな。
某龍球の主人公は軽々と一般人見捨てるし。

俺もメイデン様待ち。でもまるこやショタは嫌だ・・・
458名無しさん@ピンキー:04/09/14 19:27:04 ID:qKJ2l5Sl
age
459名無しさん@ピンキー:04/09/14 20:43:10 ID:w9ySGcUW
ロリータ魔人xメイデン
アンナは机に頬杖を突き、まだ誰もいない教室の窓から外を眺めていた。
ついさっき降り出した雨は早くもグラウンドに灰色がかった水溜まりを作っている。
窓ガラスに叩き付けられた雨が風で伸び、蚯蚓のように這い回った。
空の教室は妙な閉塞感がある。いつもより湿っぽい空気に体が圧迫されているようだった。
…傘、持ってくれば良かった。
天気予報でも観てから来れば良かったのだが、
朝はそんなことを思い付く気分でもなかったし、葉と顔を合わせたくなかった。
別に喧嘩した訳ではないのだが、今朝は葉が起きる前に家を出た。
葉はまだ家も出ていないだろう。傘を持って来るはずだ。
だからと言って葉に頼む気にもならなかった。
どうすることも出来ない雨を、アンナはただぼーっと眺めていた。
雨足が強くなるにつれ、初めぽつぽつと生徒が増え、
一定の間隔を置いて二、三人で来る者が数珠繋ぎになって次々と教室に入って来た。
五分前の予令の頃には教室がだいぶ騒がしくなった。
マジ、チョー、素で、うざい、てゆーかいかつい、かなり、きもい、ゼッタイ、ウソー、ありえない。
鬱陶しいほどの人いきれの中、そんな言葉ばかりが絶えず耳につく。
HRのチャイムの2分前、開きっぱなしの扉から葉が入ってきた。
アンナの方をちらっと見たが、話しかけては来なかった。
アンナは、安堵と同時に、突き放された感じがした。
席に着く葉を目で追い掛け、その背中を見つめていると突然、目の前を白いシャツが塞いだ。
目を上げると、一人の女子がアンナに覆い被さるようにして机に両手を突き、立っていた。
「ねぇ、恐山さん」
女子はアンナの応答を待たず、小声で続ける。
「恐山さんってさ、麻倉君と付き合ってんの?」
突然の問いにアンナは固まった。
普段学校ではそんなにべったりとしている訳ではないのだが、
色恋沙汰気になる思春期の少年少女は葉とアンナの間にあるものを敏感に感じ取っていた。
違う、と誤魔化せばこの場から抜け出せるのだが、
その言葉が出て来ず、というより言ってはならない気がした。
461雨降って  122 ◆0UUntoee/U :04/09/14 22:15:48 ID:FHzsMdGm
かといって本当の所を話せば忽ち広がり、変な噂が立つ。
アンナは気まずくなって女子から目を反らした。
その視線の先で、扉の所に三人組の生徒がこちらを見ているのに気づいた。
アンナが答えずにいると、身を乗り出して更に問いつめた。
「ね、そうなんでしょ?」
女子の言い方にアンナはむっとした。眉が少し吊り上がる。
そうなんでしょ? 私知ってるのよ。
そういうニュアンスをアンナは嗅ぎ取ったのだった。
…あんたらに葉の何が分かるのよ。
そう思い何かに気付き、じゃあ、とアンナは自問した。あたしは葉の何なんだろう。
なかなか声を出さないアンナを女子はもどかしく感じて、
ねぇ、と言ったところで遮るようにチャイムが鳴った。
そして間髪容れず、担任が名簿と教材、チョークの入った箱を抱えてやってきた。
それらをどんと教卓に置いて、さっきの女子のように机上に手を突いた。
おらお前達早く席つけ出席取るぞ、おいそこ静かにしろ声が聞こえねぇだろ。
担任の方を見て女子は無言で立ち去って行った。
出欠確認の間、アンナの表情は曇ったままだった。
462雨降って  122 ◆0UUntoee/U :04/09/14 22:17:11 ID:FHzsMdGm
HRを終え、担任が教室を出る。
それを合図に座っていた生徒達が席を離れて散らばり、またお喋りを始めた。
あの女子はもうアンナの所には来ず、扉に集っていた生徒と
机を囲んで何かひそひそと話し込んでいた。
席が近いため、話が少し聞こえてくる。
でさ、どうだった? それがさ……、えー、ありえない。
五分後、やはりチャイムと同時に教師が現れ、担任と同じことを言って授業を始めた。
えー、新政府により定められた徴兵令、地租改正、えー、学制等に農民らは悉く反発し、
各地で一揆を起こしたわけ。えー、つまり、一揆が一気に起こったわけだね。
生徒からへらへらと笑いが起こる。アンナは全く笑えなかった。
…あたしは葉の何なんだろう。
…許嫁。アンナは心の中で呟いた。
今日家を早く出たのは葉への当てつけと誤魔化した現実逃避だった。
戦いを経て葉はどんどん成長し、また自分から離れてしまっていっている、という不安がアンナを襲った。
実際、もうすぐ葉はSF本戦に向けてここを発ってしまう。
離れたくないと独占欲が募り、自分達の関係に介入する者に対して嫉妬する。
それ故、例えば葉が、たまおと話している、それどころか彼女の料理を食べていることにすらアンナは妬いた。
教科書に明治前期の一揆の発生数の棒グラフが書かれていた。
民衆が制度に刃向かう。ヒトは周りの変化を嫌う。今のアンナと同じだった。
変わるということは言い換えれば気付くことで、自分の限界を知ることでもある。
あたしと葉は婚約者だから、とその間柄に頼って自分は本気で葉を愛していない。そして信じていない。
アンナはそのこと認めてしまうのを恐れ、逃げようとしていた。
463雨降って  122 ◆0UUntoee/U :04/09/14 22:19:38 ID:FHzsMdGm
「おい麻倉」
教師が葉を呼んだ。授業開始から居眠りしている葉を起こす。いつものことだ。
だが、今のアンナは「麻倉」という言葉に対して過敏に反応した。
声が聞こえていないのか、それほど深い眠りについているのか、葉は全く応じない。
周りからどっと笑いが起こる。さっきのような笑い方だった。
「なんだ、まったく仕方ない奴だな」
そう言って教師も笑った。アンナにはその笑いが不愉快だった。
張り付いたような笑顔。生徒に対しての威厳があるのだろう。無視されたのが気に食わないのだ。
そしてそれは次第に本当の笑いになり、端的に言えば支配を諦めるようになる。
男と女も、とアンナは教師の空笑いを見ながら思った。こうやって別れていくのね。
不協和音の隙間から、あ、雨止んでる、と声が聞こえた。
俄雨だったのだろう。雨水に濡れた窓を眩しいほどに太陽の光が照り付ける。
朝の葉の姿が過る。アンナは、ほっとしながらもこれで一緒に帰るきっかけがなくなってしまったと少し未練たらしく感じた。
「ねえ、虹出てる」
一人の女子がそう言うと、窓際の生徒が一斉に外を見た。
アンナも少し体を向ければ空が見えるが、そんな気にはなれなかった。

放課後、生徒達の談笑の中アンナは鞄を持って
さっさと昇降口まで降り、革靴を突っ掛けて足早に門を出た。
水溜まりを避けて帰路を辿りながらアンナはさっきの授業のことを思い出していた。
…もし葉がいなくなってしまったら、あたしは独りあの中でやっていけるのだろうか。
マジ、チョー、素で、うざい、てゆーか、いかつい、かなり、きもい、ウソー、ゼッタイ、ありえない。
学校で絶えず聞こえるその語彙が、アンナの気分を曇らせる。
その一つ一つが体に降り懸かって冷えていくような感じがした。
…あ。
アンナは街道に出て周りで傘を差している人を見るまで、
実際に雨が降っていることに気が付かなかった。
464雨降って  122 ◆0UUntoee/U :04/09/14 22:25:04 ID:FHzsMdGm
大したことない、としばらくそのまま歩いていたが、思いのほか強く降り出したので、
仕方なく側にあったHEIYUの入り口で雨宿りすることにした。
…片意地張らず一緒に帰れば良かった。今日は後悔してばかりね。
アスファルトを叩く雨音が、まるで嘲笑のように聞こえた。
葉のいない世界を受け入れれば、変化から逃げ、
決まったボキャブラリーで他人と同じに振る舞えば、楽になれるだろうか。
「アンナ?」
後ろから、どこか懐かしい声が響いて、アンナの背中がぴくんと跳ねた。
振り向くと、ビニール袋を手に提げ、傘を開こうとしてそのまま止まっている葉がこちらを見ていた。
アンナは今まで悩んでいたことが全て吹き飛んでしまった。
…葉。
そして胸の中が底から熱くなっているのに気付いた。
465雨降って  122 ◆0UUntoee/U :04/09/14 22:28:01 ID:FHzsMdGm
道路に溜まった水を車のタイヤが蹴り上げる。アンナは傘の下で俯きながら歩道を歩いた。
「ほら、もっと中入れよ。濡れちまう」
狭い傘の中で何となく距離を取ってしまうアンナを、葉は自分の方に引き寄せた。
今朝、女子が近付いた時とは違って嫌な感じはなく、更に胸が熱くなった。
葉は自分の肩を濡らしてアンナを傘に入れたりしない。
『オイラは楽が好きなんだ』
…今も変わっていないのね。
あの女子はこういう男と付き合ったことがないのだろう。
媚び諂うような連中と関わるから夢中になれず人の恋路が気に掛かる。
「なんであんたが買い物なんかしてるの?」
今日初めて自分から口を開いたな、とアンナは思いながら聞いた。葉は、ほっとしたような顔で答える。
「最近さ、お前あんまり食欲ねぇみてぇだから、たまには気分転換にオイラが晩飯作ろうと思って」
…やっぱり気付いてた。
『楽じゃないお前は放っておけん』
…本当に、変わってないわ。勘違いしてた。変わってたのはあたしの方。
アンナはそれが解って、痞えていたものが胸の熱で溶けた。
「もう平気よ」
…たまおにも気、使わせちゃったわね。
たまお、と心の中で呟いても、もやもやとした気持ちは起こらなかった。
「そうか」
ユルユルと歩く葉に、自然と歩幅が合わさった。
「じゃ、しっかり食べんと。胸も大きくならんしな」

スパアァァァン

傘と一緒に葉が吹き飛ぶ。立ち代わって太陽が照り付ける。雨は止んでいた。
道草に懸かった露が、葉の緑を映して翡翠のように輝いている。
アンナはまだ雨の匂いの残る空を見上げた。

…あ、虹―――。

END
466122 ◆0UUntoee/U :04/09/14 22:37:01 ID:FHzsMdGm
夜見てる人、こんばんは。
この話はリゼルグ×マッチの前にやっておいた方がいいと踏んで投下しました。
それにしてもリゼルグ×メイデンの需要の多いこと。
しかし自分はその組み合わせでのテロップが曖昧なので…。
信じていればきっと神が降臨してくれるはず。
では。
467名無しさん@ピンキー:04/09/14 23:38:38 ID:qKJ2l5Sl
キタキタキタキターーーーーーーーーーーー。
次回作にも期待してます。
468名無しさん@ピンキー:04/09/15 00:19:04 ID:EEnVWr1s
リゼルグ×マッチも全然オッケーです
むしろ切実にキボン
469122 ◆0UUntoee/U :04/09/19 00:46:52 ID:9lvFhkKg
だいぶ具体的なプロット完成。
今度こそは早めに…。
470名無しさん@ピンキー:04/09/20 19:48:55 ID:Fr8WmsLG
頑張って下さい
471名無しさん@ピンキー:04/09/21 19:43:23 ID:OQeV3ywT
ここでまたホロホロ×マッチキボンと言ってみる
472122 ◆0UUntoee/U :04/09/24 00:13:01 ID:1OtoGqRo
こんばんは。
リゼルグ×マッチが書き終わったので投下させていただきます。

※注意
●この話はいわゆる『陵辱』もしくは『SM』モノです。苦手な方はスルーして下さい。
●殴ったり、道具を使ったり、泣き叫んだりはしませんが、それでも嫌悪感を感じる方はスルーして下さい。
●終始リゼルグ攻め、マッチ受けです。ショタ好きな方もスルーして下さい。
●そんなに酷くはないですが(多分)、リゼルグが鬼畜です。リゼルグのイメージが壊れるおそれがあります。
●読んだ後に胸糞悪くなっても怒らないで下さい。
473キョウエン  122 ◆0UUntoee/U :04/09/24 00:14:20 ID:1OtoGqRo
現実なんてそんなものさ

世の中はいつ何がおきても少しも不思議じゃないし
ちっとも理不尽でもない

どんなに偉い人だって何でもないことで死んじゃうし
どんなに努力を重ねたってふとした事で無にかえる

逆に何もしなくても生まれついての幸運で
一生を幸せに終える奴だっている

バカみたいだろ?
そんな事にいちいち本気でつき合うなんてさ

だから結局どうだっていいんだよ

紺に澄んだ夜空の上に月が出ていた。月は丸い輪郭をはっきりと映している。
リゼルグそれを眺めながら、月は恒星じゃなくて
やっぱり太陽を受けて光ってるんだな、と思うと、少しだけ気が紛れた。
リゼルグは気が昂っていた。
この民宿の中、今まさに怒りの根元、ハオがいるのだ。
否応なしに気は逸る。そういうときリゼルグは頭の中でハオを虐げて昂りを抑える。
目を抉り鼻を割き、耳を穿って髪を削ぎ、口を広げて歯を砕く。
リゼルグは自然と奥歯を噛み締めていた。
やっぱり動物は牙で止めを刺すんだな、
と思うとさっき紛れたはずの気が、また集まって像を結んだ。
…抑え切れそうにないな。
無理もなかった。明日はハオとの共同戦線、
ハオの力を計り知り、あわよくば彼を出し抜けるかもと期待が高まる。
474キョウエン  122 ◆0UUntoee/U :04/09/24 00:17:59 ID:1OtoGqRo
…こんな事なら早く寝てればよかったな。
月明かりを受けて仄かに照り返す廊下を歩きながら、リゼルグは後悔した。
…あ。
古びた板の軋みとともに、向かいから歩いてくる人影を認めて歩く速度を少し緩めた。
あちらもリゼルグに気付いたようで、ちらっと見てから目を伏せた。
…彼女は確か…花組の……
マチルダ・マティス。名前を思い出して、リゼルグは眉間に皺を寄せた。
無論、角を立てぬようにと心の中で。
マッチは殺されたハオ組の中で一番内蔵の損傷が激しく、優先して蘇生させられた。
彼女はリゼルグと逆の目的で宿の中を歩いていた。
彼女とすれ違うまでの間、リゼルグの中で黒く淀んだものが渾々と湧きだした。
…何で、ハオ組を生き返らすんだろう。巫力を費やしてまで。
リゼルグは、葉から話を聞いたとき、その場では一応納得したつもりだった。
だが、実際にマッチを見て、また不満が漏れだしたのだ。
…ハオは僕の両親を殺した奴だ。彼女はその仲間だぞ。
そんな奴をメイデン様の手を煩わせてまで、生かしておくのは何故なんだ?
刻々と募る不満と怒り。それらは、マッチとすれ違う瞬間、リゼルグの中の何かを捨てさせた。
…だったら……。

「きゃぁっ…!」
リゼルグはマッチの肩を掴み、最寄りの空き間に押し込んで、
そのまま柱に叩き付け、呻くマッチを横目で見やり彼女の浴衣の帯を抜き、
暦でも掛けていたろう打たれた釘に、両手を縛って引っかけた。
その間、マッチは全く動くことができなかった。
リゼルグが強引とかそういうことではない。動きに、全く無駄がなかったのだ。
磔にされ終わってからマッチはようやく我に返り、
帯を取られて開いている胸元を、体を捩って戻し、
不安定な精神のまま、今の状況から抜け出すことを考えた。
慣れるものではないが、こういう事は子供の頃によく遭った。
475キョウエン  122 ◆0UUntoee/U :04/09/24 00:19:37 ID:1OtoGqRo
くくり付けられている釘は高い位置にあり、足はちょうど指の付け根で支えられ、
立っているというよりは吊るされている方が正しい。
少し跳べば外れるかもしれない。が、いつやったのか、帯は捻ってあるようで、たわむことはなかった。
しかし仮に抜けたとしても逃げ切れるわけがない。
いつかの夜にまみえたときとは比ぶべくもなくリゼルグは強くなっている。
声を上げれば誰か来るだろうか。それにここで何か事を起こせば物音に気付くはずだ。
「無駄だよ」
リゼルグの声で思考が途切れた。
マッチは彼とすれ違ったときの、ものすごい飢えから生まれた殺気を思い出した。
リゼルグが部屋の明かりを点けた。二人の姿が照らされる。
「この部屋の周りを真空にしたから、音は伝わらない。今の僕は空気が媒介だ。ハオと同じくね」
マッチはそのことにももちろん絶望したが、リゼルグが、ハオ、と言ったときの、
怒りを抑えているという表現がまさに合う表情に、背筋が凍った。
昔にもこんな目に遭ったといって、ここまで徹底して拘束されたことはなかった。
今までは力に頼って、逃げることはできた。
でもいつかはこうなるだろうと、心の隅では思っていたが、大丈夫だとごまかしていた。
溶けきっていく蝋燭を見ているようだった。そして、ついに燃え尽きた。
「まあ、なんにせよ僕を拒むようなら」
リゼルグが襖を閉めてマッチの方を見る。
「仲間の二人を殺すよ」
それはマッチの頭に銃を突きつけたのと同じことだった。
「狂ってる…」
マッチはうまく回らない舌で言った。
「狂ってるのは君らだよ」
『狂ってんのはお前らだろうが』
リゼルグの言葉にペヨーテが重なる。マッチは鳥肌が立った。
リゼルグはさっきの怒りを抑えた表現がある境界を越えてできたような、冷たい目をしている。
それも、ハオとリゼルグの冷たさは異なる。
ハオは、霊視のせいで他人と相容れず、半ば自暴自棄だが、それでも人の愛に飢えている。
対してリゼルグは、同情など全くなく、もとよりマッチからのそれなど望んでいない。
逆に、他人に怒りを遷すことに飢えている。マッチがすれ違いざまに感じた飢えはそれだった。
殺す、という言葉がこれほどリアリティを帯びたことはなかった。
476キョウエン  122 ◆0UUntoee/U :04/09/24 00:21:19 ID:1OtoGqRo
リゼルグが近付いて、マッチは身震いした。
ハオに与し力を得ることで平和ボケして曖昧になっていた生死が、
飢えの炎に照らされて、その陰線が明確に切り詰められた。
それにしては現実感がなかった。外から何も聞こえてこないからだろうか。それだけではない。
皮の下に氷の粒が潜り込んだように鳥肌が全身を隙間なく覆い、現実感を薄くしているのだ。
腿の付け根から下の感覚がなく、まるで棒か何かで支えられているようだった。
餌を与えられて飼い慣らされた家畜のように、死に追い込まれても、
逃げることすらできずにただ怯えてうずくまっている奴らは死んだ方がいい。
マッチはそう思っていた。
バカでグズで醜くて救いようのない、そういう自覚もない、
単に死にたくないから生きているような人間だ。
しかし、今の状況で動けないでいる自分もそういう人種なんだ、と気付いた。
棒切れの足から、血が茹だっているような震えが伝わってくる。
人は自分を棚に上げないと生きていけない。
全てが自分の思い通りになると思うな、と自分の意見が否定されるとそんなふうに言うことだ。
全身の鳥肌は、そういうことを無意識にしていた。
それに気付かされ、マッチのプライドにヒビが入った。
まだ磔にされてから数分と経っていない。マッチはさらに恐怖した。
彼女の顔を見て、リゼルグは微かに笑った。
人は変化を嫌うが、自分が故意に他者を変えるのは愉しいからだ。
リゼルグの手がマッチの浴衣の胸元にかかる。
体を捩って隠していた肌が、ゆっくりゆっくりと開かれる。
マッチの顔も、つれて赤みを帯びてゆく。物音がしないのでよけいに意識してしまう。
やがて完全に開かれると、リゼルグは浴衣が元に戻らないように裾の部分を後ろで結んだ。
性器は何とか下着で隠れている。
でもそんなものは結局剥がされてしまうんだと、観念の臍を固めれば少しは楽になるだろうに、
拒むのは傷つき始めたプライドか、何とも頼りない布切れに羞恥がすがる。
リゼルグはそんなマッチを下目に懸けて、キスをした。
477キョウエン  122 ◆0UUntoee/U :04/09/24 00:22:41 ID:1OtoGqRo
「んんっ…」
狭い口内で逃げようとする舌に深くねっとり絡みつき、
歯の裏から口蓋にかけてくすぐられ、油断している舌の裏側にぬるりと回り込む。
「ふっ…んっ……んん…」
屈辱だった。
だが快楽を感じて頭の奥がとろけていき、屈辱はそのままに、
鳥肌を取り去り、刺激に過敏な躰にさせられた。舌が離れる。
そしてリゼルグの手は程良く膨らんだ乳房に伸びる。
ゆっくりと伸びた指先がめり込み、下から掬うように撫で回される。
「……っ」
勃ち始めた乳首を人差し指と中指の付け根で軽くくすぐる程度に挟み、
指先でつつくようにして、てのひらで揉み上げた。
「…っ…ぁ……ぁん……」
マッチは触られていくうちに下腹が疼きだし、とろりと密が滲み出てくるのを感じた。
リゼルグはおよそマッチが感じるところをわざとよけて愛撫し、そこを掘って欲を露出させていく。
「…ぁ…はぁ…っ……んんっ……」
マッチは声を抑えるが、鼻からは焦れったそうな息が漏る。
そのさまを見てリゼルグは口の端を歪めた。
決まって、変化するところを見て笑うのだ。
欲は強い刺激で満たされれば、それこそ甘美は大きいが、ずっと長くは続かない。
逆に少なすぎるとストレスが溜まる。その均衡が取れることなどない。
「……ぁぁ、ぁ…ん…」
マッチは、焦れったい息を漏らし続けている。
永遠に続く快感は存在しないのだ。あったとすれば、それは煩悩ではなく、本能だ。
478キョウエン  122 ◆0UUntoee/U :04/09/24 00:24:02 ID:1OtoGqRo
「ぁん…っ……ゃ…」
愛撫に躰を捩らせて、マッチは疼きを必死に耐える。
性欲は生きるため必然的に起こるよう本能として躰に刻まれ、逆らうことはできない。
柱に背中を押しつけて、両手のこぶしを硬くする。
感情は溜め込んでいるとすべからく不快で、例えば殴ったり、寝たり泣いたり殺したり、
肉体にコンバートして吐き出すことこそ快感である。
感情、つまり欲を受け入れ同化することで怒りや寂しさから逃げることができる。
リゼルグが今していることはそれだ。
同化を拒むことは病巣を放っておくのと同じで、苦痛が顕著になる。
「…っ……く…」
乳房に指が浅く広く埋まるたび、足の小指が細かく跳ねる。
マッチはそれを振り払おうと、ぎゅっと絞った力を込めた。
捌け口を探し出そうと神経中を這い回る
甘美の素を抑えておくのに一杯で、リゼルグの突然の強い刺激に驚いた。

「…あんっ……!」
疼きを掘り起こされ、乳首をピン、と弾かれただけで、出口を求めていたものが、
一気にそこからなだれ込み、高くやらしい声を上げ、ガクンと膝の力が抜けた。
腕の帯が、伸びきって軋む。何かが崩れ始める音に聞こえた。
479キョウエン  122 ◆0UUntoee/U :04/09/24 00:26:04 ID:1OtoGqRo
強い力を持ったとしても、疼く欲にはこんなに弱い―――
『ハオはシャーマンの中で最強なだけさ』
また、あのときの言葉が呼び起こされた。重なるように、リゼルグの声が響く。
「感じたの? こんなふうに無理矢理されて」
露骨な嘲りに、マッチはくっ、と顔を背けた。
リゼルグはさもおかしそうに笑いを含んで言った。
「だったら、ここも濡れてるのかな?」
リゼルグが屈んで、手が下着に伸びる。
さっきから何かを始めるときと同じに、非常にゆっくりとした動作だった。
手がかかるまでの間、マッチの目の下が恥に圧されていくかのように
強張ばって赤く染まり、目が細くなっていく。
リゼルグはそういうところを見るために、わざとゆっくり動作を起こす。
ついに指が下着にかけられ、マッチは少し躰を捩るが、それも空しく脱がされた。
ねばっこい糸が引く。マッチの顔がさらに紅潮した。
リゼルグはその恥の糸を見て、何も言わずマッチを蔑んだ目で見上げ、すぐに視線を外した。
マッチには、それがよけいに辛かった。
何か少しでも羞恥を紛らわそうと表情を変えようとしたその時、目を逸らされたのだ。
リゼルグは恥を曖昧にさせなかった。痛々しいごまかしを無効果した。そして口を開く。
「きれいだね。でも汚れてる。一体何回ハオを咥え込んだんだい?」
マッチは何も言わなかった。来賓のために取り替えられたばかりの蛍光灯が、秘所の影を剥がしている。
「躰を求められて自分は必要にされていると思い込んで、バカみたいに突かれたんだろう」
君はハオにとって必要ではない。いれば便利というだけだ。そう言われたのと同じだった。
違う、と喉まで出かかったが、マッチは言い返せなかった。ハオ様のことも知らないくせに、と言いたかった。
あのときのことが言葉を止めたのだ。
『わかるさ。もちろんあいつだって私たちの事はよくわかってくれている』
そう思っていた。だから今までついてきた。
『何せハオは他人の心が読めるのだからな』
そう、思わされていただけだった。
『あいつは我々さえどうだっていい存在にしかすぎないという事がな』
自分は必要だと思い込んでいただけだった。
『私にはわかる』
それは偽りだと気付いてしまった。
480キョウエン  122 ◆0UUntoee/U :04/09/24 00:28:12 ID:1OtoGqRo
崩れてきているマッチの姿に、リゼルグは笑いを殺して秘所を愛撫し始めた。
太腿の内側から人差し指で撫で進み、陰唇の周りをなぞり、
時折強く押したと思うとまた弱め、今度は割れ目にもっていく。
「は…んぁ……あ、あっ……!」
乳房と同じくじわじわと蝕むような愛撫に、くぐもり声を響かせる。
帯の絡んだ釘もギシギシと乾いた音で軋めく。
「ぁ…ぁんっ……ぃあぁっ…!」
指が入って掻き回されると、足の小指が反り返った。
「ん、んんっ…ぁああ……!!」
さらに、今度は舌が入り、割れ目の中を、わざと部屋中響きわたる音で啜り込む。
「はぁっ…! ぃい……ん、ああぁっ!」
溢れ続ける愛液が、腿を伝って畳に垂れる。
潜り込む指も二本三本と増えて、陰核を突かれ達しそうになったとき、不意に指が抜かれて愛撫が止んだ。
「え……」
マッチは思わず口惜しそうな声を出してしまう。
そして自分が犠牲にならなければマリたちが殺されるという理由を言い訳に、
抵抗する素振りを見せ本心では愛撫を求めていたことに気付いた。
「やっぱり気持ちいいんじゃないか。そうなんだろう?」
リゼルグはすっと立ち上がった。マッチは無言で俯いた。
「答えられないのかい? なら、もういい」
リゼルグはそう言ってマッチに背を向ける。マッチの頭から血の気が引いた。
「待って!」
去ろうとするリゼルグを、縛られているのも構わず目一杯身を乗り出し、まさに必死で呼び止めた。
意外にすんなりと、リゼルグは足を止めて振り向いた。
「嘘だよ」
わざと言わせたというふうに見下した視線にマッチはムッとしたが、安心したのに変わりはなかった。
リゼルグは、その、一瞬の揺らぎを衝いて言い放った。
「そんなに自分が大切?」
とりわけ大きな声でもなく、むしろ穏やかな言い方だったが、マッチは体を震わせた。
自分の体裁を気にしていたことが頭を過ったからだ。
他人が何かされて起こる感情―悲哀、痛切、爽快、憤怒、喜悦、同情、不得心―
それはただ、自分に当てはめているだけなのだ。
481キョウエン  122 ◆0UUntoee/U :04/09/24 00:29:42 ID:1OtoGqRo
自分の体裁
自分の体裁
自分の体裁
自分の体裁
自分の体裁
自分の体裁、
マッチは分かって今まで隠していたものを晒され、恥にまみれた。
リゼルグが再び近付いても、マッチはもう物怖じしなかった。
誇示と恥とは裏返しだからだ。
希望というのは絶望に向かうとき強く現れるもので、リゼルグはそれを踏みにじった。
崩れてしまったマッチを眺めて、リゼルグは愛撫を再開し、諭すように言った。
もう、こうするしかないのだ、と。

「答えるんだ。気持ちいいかい?」
…っ…はい…ぁっ……!
「どこが?」
…あたしの…っ、あそこ、です…。
「もっとしてほしい?」
…はい……っ…。
「じゃあ、どうされたいのか、言ってごらん」
…いれて、ください…………。

ハハハ、とリゼルグが笑った。マッチの目は虚ろに恍惚を示している。
質問に答えている声が他人のものに聞こえた。
自分を抑え、守り、誇示してきた『自分』がいなくなって発せられたそれは、
泣き声や叫び声、そして吠えるような喘ぎ声に似ていた。
今のリゼルグと同じく、何かを捨てるというのはそういうことだった。
482キョウエン  122 ◆0UUntoee/U :04/09/24 00:31:07 ID:1OtoGqRo
リゼルグが自分の浴衣から、変化を糧に熱り立ったモノを取り出し、
マッチの秘裂にあてがって、突き上げるようにして潜らせた。
あああ、と躰を反らせてマッチが嬌声を上げる。リゼルグは余韻に浸らせる間もなく、腰を動かした。
「あぁ…んっ、あ、あぁ、ぁん、ぃっ…!……ああぁっ…!」
マッチは激しく突かれおもむくままに喘ぎながら、
自分の体から、何かが抜けていくのを感じた。

『私は、誰より彼を愛しているからね』
ハオ様しかいないと、ずっと信じてた。
『だから☆憎いのかも知れないね』
そのよりどころも崩された。
違う、初めからそんなものなんてなかった。
『さよならみんな』
さよなら、あたし。
『くたばれシャーマンファイト』
生きる理由もなかったんだ。


―――あたしも、もう、どうでもいい。


END
483122 ◆0UUntoee/U :04/09/24 00:52:18 ID:1OtoGqRo
延ばしに延ばしていた話を、ついに終わらせることができました。
ずっと練っていたためか、今回は
アイデアを書き出す→おおよその流れを組む→(紙に)書く→加筆修正しながら打ち込む→文章校正
と自分なりに長い道のりを経た割には意外と早く終わりました(むしろ題名で迷った)。

ホロホロ×ピリカ、アンナ、そして今回のリゼルグ×マッチで理屈こねはひとまず終了です。
これらから何かしら汲み取ってみて下さい。アホになります。

次回は、まだ何も決まってないので、以下から選んでもらったもの(選んでくれる人がいればですが)を考えてみます。

蓮×ピリカ
蓮×ピリカ(こっちのがエロい?)
蓮×マリ
葉×マッチ
葉×アンナ×たまお
あと言われたら何となく(何となくですよ)浮かんだ
ホロホロ×マッチ

こんなところをぼんやりと(なのでどれも時間がかかる)妄想してます。

では、職人様の降臨を願って―――
484名無しさん@ピンキー:04/09/24 22:13:35 ID:3qD3KtfT
蓮×ピリカ
蓮×ピリカ(こっちのがエロい?)
蓮×マリ
葉×マッチ
葉×アンナ×たまお
→ホロホロ×マッチ
485名無しさん@ピンキー:04/09/25 19:28:44 ID:zUj/1+vW
葉×アンナ×たまお

これ超キボン。マジで見てみたい。
486名無しさん@ピンキー:04/09/26 11:12:16 ID:+UV8QQVR
職人さん乙
487122 ◆0UUntoee/U :04/09/26 23:27:01 ID:+2j8Sz5X
こんばんは。意見募っといてなんだよと言われるかも知れませんが…、
先に出した六つの案、いっそ「全て」絡めて一本にします。
というのもホロホロ×マッチを考えていた時、そういえば前にマッチは
ハオにホロホロとの記憶をどうたらこうたらされたとか書いたのを思い出し、
それを前提にするなら何か他のキャラとの関わりを経ていくのがいい、
と思いついたからなのでありました。ですんでメインはホロホロ×マッチです。
全て繋ぐので長くなるのは当然ですが、一区切り(H)はそんなにならないと思います。
現在は各キャラクターのシナリオ・タイムテーブルに悪戦苦闘中です。
特に葉×アンナ×たまおの3Pが絡めづらいので最悪、独立するかも知れません。
でも組んでしまえば一話一話は短いので早いでしょう(多分)。
もう後書きみたいのを書いてしまいましたが、本番のそれはいつになるか分かりません。
なるべく早くしたいですが…。では。
488名無しさん@ピンキー:04/09/27 02:02:28 ID:fl5S1qh3
密かにホロホロ×マッチをキボンしてたので願ったり叶ったりです。
投下、楽しみに待ってます。
489名無しさん@ピンキー:04/09/29 18:17:49 ID:5wpqicmi
490名無しさん@ピンキー:04/10/04 19:18:30 ID:mzUXWRjy
age
491122 ◆0UUntoee/U :04/10/09 00:52:23 ID:V/+9Hz7+
こんばんは。少しだけですが、投下します。
492122 ◆0UUntoee/U :04/10/09 01:04:48 ID:V/+9Hz7+
…の前に諸注意。
この話は>>172からの「ホロホロ×マッチ」の続きです。最初にそれを読んでみて下さい。


●読むのが面倒な人のためのあらすじ

シャーマンファイト間の夜、眠れずに夜の浜辺を散歩していたホロホロは、そこに座り込んでいるマッチを見つける。
どうやら泊まるところがないらしく、頼まれて仕方なしに民宿につれていく。
そこでなにやらかにやらで、明け方マッチと浜辺で別れる。そのときにホロホロはマッチから髪止めを貰う。
マッチはその記憶をハオによって無かったことにされる。
493シーソー 〜ホロホロ〜:04/10/09 01:08:05 ID:V/+9Hz7+
…今日は会えるかもしれねぇな。
オレンジ色の輪っかを指でくるくる回しながら、オレは壁にもたれて畳に腰を下ろした。
たった今一段落ついたところだった。今日で『炎』に来てから五日目。
それというのもSF後、民宿『炎』開店に向けて早速準備するとかで、
無理矢理アンナに手伝わされているからだ。
同じく巻き込まれているのはオレとピリカと蓮、そして元・花組の三人。
大人しく従ったのは、花組――今は『炎』の仲居候補がいるからと言い切っていい。
その中に、いつかの夜に抱いた女がいる。一度だけだったが、すべて覚えてる。
あいつの顔形はもちろん、それを支える細い首筋、
強く握れば折れてしまいそうなしなやかな腕、か細い指、
鎖骨の下に膨らむ胸、薄桃色の先、肋骨が微かに浮き出たへその上、
その横のくびれ、そして下にすらりと伸びる白い脚。
自分でも驚くほど鮮明に思い起こせる。
この部屋があいつと寝たとこと似てるのもあるんだろう。
またあいつに会える。そう思うと、ガラにもなく胸が高鳴り、今日までの体の疲れが癒えていく。
しかし会うといっても夜にはピリカもここで寝るし、あいつは他の二人と一緒だろう。
さてどうしたものかと考えてたら、
「失礼します」
あいつが、やってきた。
あまりに唐突だった。手で弄んでいた輪っかを落とした。頭に描いていた像が、重なる。
けど、いくらリアルに思い出せても、目の前にいるのとでははっきりした違いがある。
まだ仲居らしい格好はしていなく、『炎』に来てから髪型はいつも通りで、あのときと同じ浴衣を着ている。
そう、あのときと、同じ―――。
細かいとこをいちいち重ねちまう。気が先走るのが自分でわかる。
「なんだ?」
考えもクソもなく、オレの口はただ目的を聞いていた。
会いに来た、と言って欲しかった。だから、次の言葉を聞いてがっかりした。
「……掃除、だけど」
「あ、そう」
心情そのまま、みたいな声が出ちまった。
「それなら思わせぶりにしないでオレが部屋にいないときにやってくれ!」
と、心の中で自分勝手に叫んだ。でも、二人きりになれたのには変わりない。
494シーソー 〜ホロホロ〜:04/10/09 01:09:49 ID:V/+9Hz7+
「なら、オレも手伝ってやるよ」
「あ、ありがと」

………?

あいつの態度によそよそしさを感じたのはこのときが最初だった。
オレの善意の裏にあるやましさを感じ取ったふうには見えない。
…いや、単に照れてんだけだ。
オレは、何か怖くなってその感覚を振り払うように立ち上がった。

掃除を始めてから数分、オレ達は何も喋っていない。
あいつは常に背を向けて、表情が窺えない。
意図してるのか、たまたまなのか。初めはそんな邪推をしたが、あいつのことを
適当に手を動かしながら眺めているといつの間にか、オレの心は和んでいった。
背伸びして蛍光灯の笠にハタキをかけている後ろ姿が、たまらなく可愛く、いとおしくオレの目に映った。
そう、いとおしくて―――。
「や…!」
気付いたら、抱き締めてた。
いや、ホントは掃除を建て前にしてんじゃねぇか、と思ったからかもしれない。
ぱたりとハタキが畳に落ちる。あのときと同じ感触、匂い。けど、反応は思ってたのとは違った。
「…ぃやっ!」
まるで危害から逃れるかのごとく、体から絞られた力ではねのけられる。
力自体は強いもんじゃなかったが、予想外の返しにオレはそれ以上の力で制することができなかった。
照れてんだけだ、ってもんじゃない。オレを見たあいつの顔は、恐怖してた。
オレが、あいつにとって「危害」として見なされた表情。
そのまま後じさりして背を向けたと思うと、出口に向かって逃げていった。
ほんの少しの距離、オレはその背を目で追ったが、襖に遮られた。
タン、と乾いた音。オレには何かが断ち切れたみたいに聞こえた。
部屋の隅に置いた、あいつから貰った髪止めを、ただ呆然と眺めた。
二つ並んだそれらは、大きく見開かれた目に似て、オレを嘲っている。
無性に気分が悪くなった。みぞおちに重くどろどろしたものが流れ込んでる気がした。
オレは無意識のうちに髪止めを拾って、その目をつぶすように髪止めを手首にくくりつけた。
495122 ◆0UUntoee/U :04/10/09 01:11:52 ID:V/+9Hz7+
続きはまた後日。おそらく明日に。では。
496名無しさん@ピンキー:04/10/10 20:43:03 ID:aZhS2fdt
来たー
497名無しさん@ピンキー:04/10/10 21:01:07 ID:64sbMtjS
ワクワクキタイアゲ
498122 ◆0UUntoee/U :04/10/11 21:52:39 ID:k3P6ES5e
こんばんは。どうせなら切りのいいとこまで書こうと一日延ばしました。
で、もうすぐ投下しますが、その前に↓を。

諸注意と言っときながらひとつしか書いてなかったので追加。

●この話は今まで自分(122)が書いた話の大半とつながってます。
従って原作にはない、色々な人間関係がありますので苦手な人は注意。以下を参照して下さい。

>>172-ホロホロ×マッチ
>>292-ハオ×マッチ×マリ(3P)
>>205-葉×たまお
>>222-蓮×ピリカ
>>371-蓮×ピリカ・その2


●こんなに読みたくない人へ

・ホロホロ×マッチは>>492で前述。
・ハオとマッチとマリは3Pをしたことがあります。
・葉とたまおは一度だけしたことがあります。(葉×アンナが成立している上で。要するに浮気)
・蓮とピリカもデキてます。ホロホロはそのことを知りません。


というわけで続きです。
499シーソー 〜マッチ〜:04/10/11 21:55:50 ID:k3P6ES5e
「あんたはホロホロの部屋をお願いね」
そう、アンナ…女将から言われたとき、違和感を覚えた。
ホロホロ。
あたしは電気の笠にハタキをかけながら心の中で呟いた。
部屋に入って彼の態度に少しなれなれしさみたいなものを感じて、戸惑った。
初めて話しかけられたはずなのに、そうじゃない気がする。どこかで、話したっけ…?

………? 今、何か聞こえた…。頭の中に直接響くように…。何かはわからないけど、強く響く…。
あたしは自分が怖くなった。
おかしくなったから、とかじゃなくて、何かいけないことを思い出そうとしてる。
でも、大事なことかもしれない。
耳鳴りとは裏腹に、ハタキでほこりが剥がれていくのにつれてそんな思いがしてくる。

また耳鳴りがした。何だろう…?
そのときだった。あたしが後ろから抱きつかれたのは。
「や…!」
同時に、何故か潮の香りがした。それも、鼻の奥から。
そして、閉ざされた記憶のフタが開きそうになった。
そこから潮の香りが漂っているのかもしれない。
耳鳴りはあたしの中で繰り返され続けている。
そのうちだんだん強くなっていって、それが声だってことに気づいた。
でも誰が、何を言ってるのかはわからない。
「…ぃやっ!」
開きかけたフタを完全に開けちゃいけない気がして、振り払いたくて、
あたしは彼の腕の中から逃げて、フタを閉じるように、襖を強く閉めた。
あの声はもう聞こえなくなっていた。
何だったんだろう。それに何だか胸が熱い。
いきなり抱きつかれたのに、最後に見た彼の顔、
あたしは何か悪いことをしたような感じがした。
けどそのことを思い出すとまた声がしてきそうで、
あたしは考えるのをやめてとりあえず階段を降りていった。
500シーソー 〜マッチ〜:04/10/11 21:57:51 ID:k3P6ES5e
階段のすぐそばに、待ちかまえていたかのように一つの人影があった。
「今、なんもないか?」
彼―浅倉葉は、目が合うとすぐに聞いてきた。
ここに来てから五日間、ほとんど毎日こう聞かれ、はい、と言えば彼はすぐそこの納戸に入り、
あたしは十分おいて後に続いた。あたしは今日まですべて「はい」と答えてきた。
そして、今度も思わず「はい」と言ってしまった。
「今日、平気か?」
またあたしが同じ答を返すと、彼はそれ以上何も言わずに納戸へと入っていった。

…何で「いいえ」って言えなかったんだろう。
そうすれば何事もなくすんだのに。それに、本当のことだし。
ウソをついてまでされたいってこと? とっさに答えてしまったのはそういうこと?
待っているあいだ、自問した。でも答はわからない。
本当はわかっているけど、その答があまりにも汚いから自分で隠してしまってるのかもしれない。
二回目に呼ばれたとき、自分を先に納戸に入れさせないとそのまま逃げられてしまうんじゃないか、
と思ってたけど、結局逆らうことなんてできない。
もしかしたら彼は、こうしてあたしが葛藤の末、悟って、
諦めて納戸に入ってくることを楽しんでいるのかもしれない。
あたしは今日もまた諦めて、重い扉を開けた。

「早かったな。まだ五分かそこらだぞ。そんなにしたかったんか?」
彼はあたしに薄い笑みを浮かべる。耳が熱くなるのがわかる。
何も言い返せず入り口で棒立ちになっていると彼は近付いて、浴衣ごしに胸をさすった。
胸の先に触れるたび、硬くなり体も熱くなっていく。
お、とわざとらしい声をあげて、あたしを見てくる。あたしは俯いた。
彼が鼻で笑うのが聞こえた。
「いやらしい女だな」
そのまま手を浴衣の中に入れて、今度は直接撫でてくる。
「…っ……ぁ……」
あたしが小さく声を漏らしてしまうと、興奮したのか、
彼に肩から剥くように浴衣の胸元をずらされて、素肌が外気に晒された。
501シーソー 〜マッチ〜:04/10/11 21:59:39 ID:k3P6ES5e
そして体を屈めて胸を掴んで、もう痛いくらい勃っている先っぽを吸ってくる。
「ひゃぁぁっ…!」
…やだ。待っていたみたいな声をあげてしまった。
彼は、そうして恥じているあたしを楽しむかのように見上げる。
目が合って、あたしが背けると、より強く吸われた。
「んんっ…!」
ひざの力が抜けて、背にした扉にもたれかかった。
ガタン、と音を立ててしまって焦る心と裏腹に、あそこがじわりと濡れはじめた。
先っぽの周りを舐められてあたしが鼻から息を漏らすと、舌の腹で硬いところを撫でてくる。
そうやって胸をまさぐられるとあそこが滲みてくる勢いがだんだん速くなっていく。
「…ぁ…んっ……ゃ…」
彼はいつも胸をしつこく攻めてくる。あの人を見れば、わからないでもない。
そのことで少し優越感が湧く自分がいやになる。
でも体は正直で、焦らさず早くいかせて、と言ってくる。
「じらさないで、ください……」
その気持ちは口を内から押し割って出てきた。
「何をどうしてほしいんよ?」
わかってるくせに、わざと聞いてくる。けど、耐えられない。
「…葉様のを、あそこに、いれて…ください……」
耳が熱い。
「ホントにやらしい女だな」
一頻り撫でた胸から手を離し、あたしの両手を壁につかせて、腰を後ろに突き出させた。
そして汚さないよう浴衣を脱がせて、下着をおろした。
ぐちゃぐちゃに濡れた布の感触が腿を伝う。
「すげ……」
胸だけでこんな濡れてる、と人差し指を中に入れる。
「…ああぁっ!」
中で指が折り曲がる。
ポタ、と液の垂れる音が絶え間なく耳に入って、そのたび、恥ずかしさが消えていく。
「…ゃ……はやく……」
また鼻で笑うのが聞こえる。
指が抜かれて、立ち代わりに熱くて硬いモノが一気にあそこに入ってきた。
502シーソー 〜マッチ〜:04/10/11 22:01:12 ID:k3P6ES5e
「あぁぁぅっ!」
その快感であたしは達してしまった。
強い衝撃が快感に伴って押し寄せてきて、
ヒザが抜けてしまうのを彼は両手で支えてすぐに腰を動かした。
敏感になっているところを攻め立てられて、次々と絶頂感に襲われる。
「あぁぁっ!…ちょっと、待って下さい…! まだ……」
「そんなこと言ったって、欲しいっつったんはお前だろ?」
懇願に近い抗議を理で返してかまわずに腰を振る。
自分で言ったことだから、その言葉には力があった。
「んあぁっ! ぁ、ぃあぁっ! んんっ…お、おかしく、なっちゃう……!!」
快楽に重ねられる快楽。あたしは獣のように喘ぎ続けて気が狂いそうになった。
「あんま声出すな。聞こえちまう」
たしなめるように耳元で囁いてきた。彼のそのセリフは、どこかで聞いた気がした。
けどそんなことを考えていられる状況じゃない。
なんとか体を片手で支えて、残った方で口を塞ぐ。
ちょっとでも気を緩めれば、叫びともとれる喘ぎが飛び出そうだった。
でも彼はあたしを追いつめるように両手で胸を鷲掴んだ。
乱暴に揉みし抱き、強く先端をつねる。背中が勝手にのけぞった。
「や、やめてください…胸を、さわらないで……ひあぁっ!」
そんなことを具体的に言うのもいやだったけど、耐えている余裕がない。
裏切るかのように彼はさっきと同じく、手も腰も休めない。それどころか、強く速くなっていった。
「でも、いいんだろ?」
「そ、そんなこと…!」
こういう反抗がさらに彼を欲情させてしまうと知っていても、認めることはできなかった。
いれてください、と口から出してしまった言葉は、焦らされ誘導されたものだとごまかしたかった。
無理矢理犯されてるんじゃなくてあたしから求めてしまってる。
そう認めてしまうのと同じ。
「あっ!」
不意に、パン、と
強く打ちつけられたかと思うと、後ろにある彼の腰が細かく震えた。
おなかの中に熱いものを感じて、自然とハオ様のことを思い出していた。
忘れたつもりでいても、この時だけ、なぜか頭に浮かんでくる。
503シーソー 〜マッチ〜:04/10/11 22:02:28 ID:k3P6ES5e
事の終わったあと、来たときとは逆に今度はあたしが納戸で待った。
ここを出るのは、彼が行ってから十分後。
このほこりと情事のにおいの残る空間で背徳感に負われているあたしを、
彼はまた想像して笑っているのかもしれない。
彼のそういうところをハオ様に重ねる。…ハオ様、か。
そういえば……。
あたしは扉を開けた。
あの耳鳴りみたいな声、ハオ様の……。けど、何で…?

…………! また聞こえた。やっぱり、そうだ。
声は今まで以上に力がこもっていた。怖くなって、再び階段を昇った。
昇りきったところで、廊下沿いに三つ並んでいる中の真ん中の部屋の襖の前に、見覚えのある顔を見つけた。
考えていたことから抜け出すように、彼女の名前を呼んだ。
「マリちゃん」

ビクッと、彼女の肩が跳ねる。まずいことでも見られたみたいに、こっちを向いた。
「あ……マッチ」
そのときの顔。それがあたしをまたハオ様の記憶に引き戻した。
あのときの顔。ハオ様にマリちゃんと二人で呼ばれて……。
もしかして……。
ものすごい嫌悪感が体を襲った。
まさか、マリちゃんも、彼―浅倉葉に……。
「…どうしたの?」
聞いてどうするとか以前に、口が動いていた。
もし、そうだったら……許せない。
よくわからないある感情とともに、だんだんと気が昂る。
でも、次の言葉で一気に冷めた。
504シーソー 〜マッチ〜:04/10/11 22:04:27 ID:k3P6ES5e
「…ここの、掃除」
マリちゃんは目の前の襖を指さした。
あ、そっか。何カンちがいしてたんだろう。
マリちゃんはここに立ってたんだった。ここは……。
「蓮クンのとこ?」
「うん…」
俯いて少し赤くなっていた顔を隠した。いつもよりモジモジしてる気がする。
嬉しそうな、困ったような表情。それを見て、さっきと違う思案がよぎった。
今度は嫌悪感はなく、逆に好奇心が湧いた。
もしかして……。
「…気になるの?」
あたしはその推測の裏付けをとろうと、思いのまま聞いてみた。
505122 ◆0UUntoee/U :04/10/11 22:07:15 ID:k3P6ES5e
とりあえずここまでです。そして500突破。先は長い…。
506名無しさん@ピンキー:04/10/11 22:24:31 ID:3puoJBEJ
上げ足とるようですまないが
浅→麻
507名無しさん@ピンキー:04/10/20 01:15:11 ID:lKQ/L2NQ
バンガってくださいね!!
できればホロ×アンナも見てみたい
508名無しさん@ピンキー:04/10/21 23:11:29 ID:pKpqIzLB
age
509122 ◆0UUntoee/U :04/10/24 00:01:52 ID:zr9TYxsz
こんばんは。では続きを投下…………、


>>506


ほ、ほーっ、ホアアーッ!! ホアーッ!! すいません間違えましたしかもよりによって主人公の名前をををををを……_| ̄|○

と言う訳で落ち込みながら少しだけ投下。
510シーソー 〜マリ〜:04/10/24 00:03:38 ID:zr9TYxsz
「…気になるの?」
マッチにそう言われて、やっぱりわかるんだ、と思った。
ここに来てから、彼―道蓮を見ると、はっとした。
前まで敵だったしハオ様もいたから別になんとも、だった。
でも、その隔たりが消えて変わった。気付いた。
なんとも思わなかったんじゃなくて、思っちゃいけないと心のどこかで引っかかってた。
マッチがのぞき込むようにして立っている。
答を待ってる。そしてもう答は私の中で出ている。
「うん…」
思い切ってそう言うとマッチは目を丸くして、意外そうな、嬉しそうな顔をした。
「ほんと? いつから?」
廊下に小さく声が響いてマッチは、あ…、と口を手で押さえて襖を見た。
平気だよ、と私はマッチに言った。平気だよ、聞こえてない。
そしてマッチの問いに今までの自分の思いを辿った。
…彼から目が離せなかった。ずっと見てるって自覚がなかった。
ある時、彼が視線を感じたのか、ちらっとこっちを見たことがあった。
それで自覚した。
目が合ったのは、三回。
そのあともただ振り向かないだけで、私のことをわかってたのかもしれない。
だから多分、彼も気付いてると思う。けど、多分、だから思い切れない。
知ってるからってそれがいい方に向かうのかもわからない。
私は今の思いを、自覚した、というところまでで止めて、マッチに話した。
不思議にあんまり恥ずかしくなかった。
目の端に映る襖を見て、それもそっか、と納得した。答が返ってくる訳じゃないんだ。
「で、そのこと、言ったの?」
私はさっき止めていた思いの続きを話して返した。
「でも、それじゃ進展しないよ?」
マッチは軽くとがめるふうに上目で見た。
思い切れない理由に、もっと大きなことがある。
「だって、あの人には…」
「…ピリカってコでしょ?」
言うことがわかってたみたいで、終わらないうちにマッチが口を挟んだ。
511シーソー 〜マリ〜:04/10/24 00:06:25 ID:zr9TYxsz
彼のことを見ていたとき、必ずと言っていいほどその人の姿が視界にあった。
まるで見せつけているかのように思えた。
彼が何か言って彼女が笑うたび、私の胸がちくりと痛んだ。
「知ってるなら…」
無理だってわかるでしょ。
そこまで言えなかった。
私が声を沈めると、マッチは対象的な口調で言った。
「平気だって。マリちゃんかわいいし、迫られたらあっちから行動起こしてくるよ」
「行動って…」
でも、そうされたらどんなにいいだろう…、と、いやらしく考えてしまうのを諫めた。
「男なんてそんなもんだよ」
まるでそれを体験したみたいな口ぶり。
マッチは、ハオ様以外の男の人と接したことがあるんだろうか。けどそれは聞かないことにした。
マッチと二人でハオ様のところに呼ばれてから、そういうことを避けるクセがついた。
「どうせ彼、もうすぐ帰っちゃうんだし、言っちゃいなよ」
そう言われて、焦った。言わなきゃ、って気が強くなる。
そういえば、ここに来てから詩を書かなくなった。
忙しくなったからだった。そのせいか、少し疲れが溜まってる。
考えてみれば、何もすることがないから詩を書いたりするんだ。
それは、物心ついたときから同じくらいの歳の男の人はハオ様しかいなくて、
だから好きになったと勘違いしてるのと一緒。
退屈で欲を持て余してそれを向ける人がハオ様しかいなかっただけ。
それも、どちらかと言えばハオ様から誘われた。
心を読んだ上だったとしても、私からの行動にはならない。
けど、今のこの場合は違う気がする。
今、自分から動かないと、また退屈な時がやってきて私はそこに溶け込んでしまう。
「…わかった、言ってみる」
決心した。マッチは頷いて、頑張って、と笑った。
その笑顔を見て、私はほっとした。この民宿に来てから、久しぶりに見た自然な笑顔。
それに悩みを打ち明けた反動もあって、聞きたくてもできなかった、そうさせていたタガが外れた。
マッチが後ろを向いて行こうとするのを、名前を呼んで止めた。
512シーソー 〜マリ〜:04/10/24 00:08:06 ID:zr9TYxsz
「なに?」
首をひねってこっちに横顔を向ける。
「マッチは、好きな人、いるの?」
少しクセが出て、私は小声になっていた。
マッチは一瞬だけ無表情になって、それから隠すように苦笑いをしてからまた背を向けた。
「いないよ、そんな人」
「…そう……あの、いろいろ聞いてくれて、ありがと」
寂しそうな後ろ姿を見て、聞かなきゃよかったな、と私も沈んだ声になった。
あの無表情のとき、いったい誰が頭に浮かんだんだろう。
…でも、今は自分のこと。
マッチの背中に、じゃあ、と告げて私は気持ちを引き締めて襖に向かい合った。
513122 ◆0UUntoee/U :04/10/24 00:09:36 ID:zr9TYxsz
こんなとこです。…………。
514名無しさん@ピンキー:04/10/25 20:31:39 ID:ASa7g5Ah
キターー
515名無しさん@ピンキー:04/10/30 01:30:12 ID:WI9WQZc2
それぞれキャラのスリーサイズってどれくらいかな?
胸の大小で言えば

カナ≧ゾリャー≧ミイネ>潤>>マッチ>マリ>>アンナ≧ピリカ≧たまお

かな。上位と下位三人が微妙。
メイデンの胸が大きく見えるのは服のせい?ってことでよく分からないので除外。
516名無しさん@ピンキー:04/10/31 18:51:31 ID:2wmkXV/B
あげ
517122 ◆0UUntoee/U :04/11/01 00:16:15 ID:qpLVGEjO
こんばんは。
…それにしても誰かがageるとすぐ後に自分が投下…というのケースが何故か多い。
ジンクスになりつつあるかも。だからってやたらとageないでくださいよ…。
ともあれ続きを。
518シーソー 〜マリ〜:04/11/01 00:20:04 ID:qpLVGEjO
…やっぱり、言えない。

私は窓を拭きながら小さく溜息をついた。
今、私のそばにいる彼に未練がましさを持っていることがつらくなった。
いっそ、捨ててしまいたい。
汚れたガラスを水で濡らした雑巾で拭く。
雑巾が通ったところに水玉が引かれて、それが乾くと水アカが浮かんで曇る。
掃除なんて慣れないから、いつまで経っても綺麗にならない。
…言わないほうがいいんだ。
女の人だっているんだし、入る余地なんて始めからないし、
私のことなんかどうだっていいはず、そう思うと体が軽くなる。
でもしばらくするとまた焦る。まだ間に合う、今言えばもしかしたら。
その繰り返し。もうすぐ彼が帰ってしまえば吹っ切れて心が楽になる。
けど実際はまだここにいるから気が重くなる。
気付くと、本当に体が重くなっていた。流れる血がどろどろに変わってしまった感じ。
ふっ、と頭の上を黒い影がよぎったような気がした。
そして今度は白と緑が混じった光が点滅して視界を包んでいく。
それが目の裏側から広がってきてる、とわかったとき、私はすでに暗闇の中へと落ちていた。

目を開く。
私は横になっていて、体の回りを柔らかい布団に抱かれている。
…何で?
記憶を辿る。記憶は私の上体を跳ね起こした。
視界が天井から壁に移って、そこには彼がよりかかって座っていた。本を読んでる。
「気が付いたか」
本へと落としていた視線を私に向ける。
目が合って、恥ずかしくなって布団から出ようとした、
けど、力が入らなくてそのまま倒れてしまう。
「無理をするな。まだ寝ていろ」
起きようとはするけど、だめだった。頭に血が回らない。景色がぼやける。
519シーソー 〜マリ〜:04/11/01 00:21:30 ID:qpLVGEjO
体が、熱い。
熱さで、私を覆っている肌が水蒸気みたいに空気へ溶け込んでいく感じ。
切り傷とは違って、私とその周りとが、とても曖昧。
だるい…………。
そのだるい頭で、今の状況を整理した。情けなかった。
「ごめん、なさい……」
初めて彼に対して発した胸の内。余計に情けなくなった。
「なに、今下に行ってもこき使われるだけだ。落ち着くまでここにいればいい」
いたたまれなくて、少し嬉しくて、涙が滲んできた。
けど、それは、突然冷めた。
「では、俺は行く」
彼は立ち上がった。彼なりの配慮をしようとしてるんだろうけど、
この部屋が廃墟になってしまう予感が、頭の中に貼り付いた。
「あ、あのっ……!」
そのイメージが私の口を動かした。彼が足を止めてこっちを見下げる。
繋ぎ止めておきたくて、必死で言葉を紡いだ。
「その、こ…ここに、いてくれません、か……」
それだけですべてを告白したみたいに、胸の鼓動が苦しいほど打つ。
何故だ、って聞かれたら言ってしまおうか。
私が覚悟を決めようとしていると、彼が畳に腰を下ろす音が耳に入ってきた。
見ると、また本を読んでいた。
チャンスを逃してしまったようで、体の熱が一瞬引いた。
何も言わずに座ったのは、私の気持ちを悟ってるんじゃないか、と思いながら小さく息をついた。
時計を見る。意外に、ここに来てから三十分も経っていなかった。
だるさは少し取れても熱は一向に下がらない。
…この布団、彼が使ってるのかな。
そういうことを考えると余計に体が火照って、熱くなって、掛け布団を少しどけた。
浴衣の胸元をパタパタめくるように空気を送る。背中に掻いた汗が冷える。
ふと何か感じて辺りを見回す。彼が私を見ていた。
520シーソー 〜マリ〜:04/11/01 00:24:02 ID:qpLVGEjO
私は慌てて胸元を手で押さえ頭まで布団をかぶった。
「暑いのか?」
「へ、平気です…」
すぐ答えた。布団越しで、彼に届いたかはわからない。
パタン、と音が聞こえた。多分、本を閉じた音。
続けて畳を摺る音がして、それが近付いてくる。

足音が止んだ。心臓の鼓動が布団の中に響く。
暑くて息苦しいのは布団のせいだけじゃない。
「……ゃ!」
さっきとは全然量の違う空気が流れ込んできて私の体を冷やす。
どけられた布団を目で追うと、手にタオルを持って彼がのぞき込んでいた。
「起きれるか?」
「え? あの……」
まごついていると彼に上体を起こされた。彼の手から背中越しに体温が伝わる。
「汗を掻いているだろう、拭いてやる」
「い、いいです…」
「そのままにしておくと風邪をこじらせるぞ」
「ぅ………」
部屋を使っている以上、断れなかった。でも、体を拭くってことは…。
「では、上を脱げ」
…やっぱり。
私はまた、まごついた。彼は私を見て、言葉を用意していたみたいに言った。
「…別に見やしない。それに、背中だけだ」
それなら、と言われるがまま、浴衣の上だけをはだけた。
ブラをつけてないから、手で隠して恥ずかしいのを必死で耐える。
自分でやるって言えば済んだかもしれない。
けど、そうしなかったのは何かを期待してるのかも、と思うとさらに恥ずかしくなった。
タオルが背中に触れる。ピクッと体が小さく跳ねた。
521122 ◆0UUntoee/U :04/11/01 00:26:30 ID:qpLVGEjO
ここまでです。
マリの続きもその先も、一応は出来てるんですが、いろいろあってまた今度。では。
522名無しさん@ピンキー:04/11/01 15:08:13 ID:zlXJ3ywO
来てルーーー
523名無しの風:04/11/01 20:04:49 ID:4AhDcIpt
上げ上げ
524名無しの風:04/11/02 17:33:38 ID:fxvSxCGP
あげえぇぇぇえ
525122 ◆0UUntoee/U :04/11/03 00:54:30 ID:SlU6vcj2
(#・∀・)σ)∀`)←>>523-524




…投下します。
526シーソー 〜マリ〜:04/11/03 00:55:47 ID:SlU6vcj2
そして背中を往復する。
「…っ…ぁ……」
だるい体に乾いたタオルは刺激が強く感じて、小さく声が漏れてしまう。
初めはひんやりとしていた感触が、だんだん熱くぬめりとしてくる。

………………?

違和感があった。それは、肩に置かれた手が二つあったからだった。
私は背中に舌を這わされていることに気付いた。
「いやっ……!」
逃れようとして身を捩っても、力が入らないうえに彼を振りほどけるわけがなかった。
それは力の差だけじゃない。今は体裁で拒んでいるけど、後から欲が湧いてくる。
「…はぁっ、ん……」
肩の後ろあたりにあった舌が次第に登ってきて、首筋に辿り着くと、跡を残すように吸いつく。
「ひぁ…っ!」
彼の手が頬に添えられる。顔を横に向かされて、唇を奪われた。
…違う。キスして、くれた。
彼の舌に残った私の汗が体に還ってくる。

「…んっ…ちゅ……ふぁ、ぁ、んんっ……」

時を忘れるほど舌を絡められて、体調とは別に、頭がぼやけてくる。
「あっ……」
唇が離れる。時間が再び流れ出した。
肩と頬に置かれていた手が、脇の下から胸を押さえていた私の手に伸びる。
「あ…………」
のぞき込んできた彼と目が合う。
私の気持ちすべてを見通しているかのような彼の表情は、それだけで私の手をどける力があった。
実際にそう思っていたときすでに腕は動いてた。
この両手は、ただの体裁の名残だと、彼は知ってる。
下からすくうように、今度は彼の手が、私の胸に触れる。
527シーソー 〜マリ〜:04/11/03 00:57:36 ID:SlU6vcj2
「…あっ、ん……ぃ…」
彼の手つきはハオ様とは違う。
与えてくれる。求めるだけじゃなくて、受け止めて、返してくれる。
さっきのキスの味を思い出す。
彼が与えてくれる刺激で体が奮って、外の空気との境界がはっきりする。
そうして溜まった快感が体の中を一回りして、全身の毛穴から抜けていく。
それを彼が受け止める。
曖昧さへの経過が、とても心地いい。
彼は胸の愛撫を止めて、私を向き合わせた。
浴衣が剥がされる。私は、残った下着を自分で脱いだ。
汗なのか愛液のせいなのかわからないほど重く濡れた下着を布団に放った。
そしてそれ以上に濡れそぼっているあそこを、彼が見つめる。
舐められてるみたいで、次々と溢れてくる。
もう愛撫は必要ないと思ったのか、私を押し倒して、
彼は浴衣の隙間から上を向いたモノをあそこにあてがった。
かと思うと愛液のせいか、ぬるりと奥に吸い込まれるように入ってきた。
「あぁぁっ……!」
つながった。
頭の中があそこみたいにとろけた。
彼の腰がゆっくりと持ち上がって、一気に突き落とされる。
「ぁあ、あっ、ん、ふぁっ、あぁあ!」
頭がどろどろになって体中に溶けて流れ込んだみたいだった。
けど、深い恍惚に浸りきろうとしていた、そのとき―――
「蓮さん、います…?」
あの女の声が襖の向こうから聞こえて、空っぽになった頭に、石を放られた感覚が襲った。
彼の動きが止まる。
「…何だ?」
「あの、ちょっと今、いいですか?」
彼とつながっているのに、距離が生まれてしまった気がした。
背徳感、だと思った。
528シーソー 〜マリ〜:04/11/03 00:58:55 ID:SlU6vcj2
でもそれは、

「すまない、今、忙しい、後にしてくれ」

優越感に、裏返った。
彼の顔。悪気もなく、焦ってもいなかった。
少なくとも、私にはそう見えた。
「あ……はい」
しばらくして寂しそうな足音が遠ざかる。
少なくとも、私にはそう聞こえた。
その音が止むと、彼は再び私の中にすりつけてきた。
茹だった血に冷たいものが混じって、血管に鳥肌が立ったみたいだった。
「ひぁぁぁっ…あっ、んん、は…あっ…!」
高くなろうとする声を抑えながら、私は恍惚と優越感に浸かっていった。

『後にしてくれ』

私が優先された。
今、彼は私だけのもの。
今だけだっていい、あの女より愛されるなら。
背徳感も、今はどうだっていい。

そう、今、だけは―――。
529122 ◆0UUntoee/U :04/11/03 01:10:56 ID:SlU6vcj2
やっとマリのその1が終わりました。
軽く見ていた割に長々としてしまいました。今思えばこの話、結構重要です。
さて、これからが大変になっていきます。エロが薄い、という方も、「これから」ですので。
とくにこの先の先の先の先の先の先の先ぐらいに書く3Pは濃くするつもりです。
20レスくらい。…は冗談ですがとにかく長く。そのへんはまだ先ですので…。
そのときにはマンキン最終巻が出ないかもしれません(ややこしい)。
で、次(のエロ)は本題のホロホロ×マッチです。オチがわかってても言わないでください……。では。
530名無しさん@ピンキー:04/11/08 21:24:08 ID:j3pn330h
age
531名無しさん@ピンキー:04/11/08 23:48:50 ID:ZFC3MyEY
age
532名無しさん@ピンキー:04/11/09 01:31:13 ID:qOKWtU2G
このスレ何人が見てるのかな。

出てきてくれ〜
533名無しさん@ピンキー:04/11/09 20:20:47 ID:OT4wUgMV
ちゃんと見てるよー。
後もう一個のアンナスレも見てる。
534名無しさん@ピンキー:04/11/10 22:02:17 ID:9Wch4iUM
>>533
おお、いた…
アンナスレも少し前までは神が降臨してたなあ。続きまだかな?
535名無しさん@ピンキー:04/11/11 20:34:42 ID:6gbdr4yT
>>534
気長に待とう。
536名無しさん@ピンキー:04/11/12 01:06:09 ID:9dDWZ/mO
何だろう。
このスレで会話があるとすごくうれしい。
537122 ◆0UUntoee/U :04/11/16 00:04:07 ID:6IFI9ilq
最近、正直ちょっとやる気が落ち気味でしたが、いま急にモチベーションが上がってもりもり書いてます。
近いうちに投下しますのでどうか見捨てないで待ってて下さい。
538名無しさん@ピンキー:04/11/16 22:47:45 ID:tkdKYNLq
このスレの存在を最近知りました。
とてもいいスレで感動しています///
537さん、作品投下期待しています★★
539122 ◆0UUntoee/U :04/11/24 21:06:18 ID:0PTARt6x
おひさしぶりです…。
少しですが投下します。
540シーソー 〜ピリカ〜:04/11/24 21:08:52 ID:0PTARt6x
私は蓮さんにあることを頼みたくて部屋に向かった。
向かう、って言っても隣だけど、心配と緊張がそのわずかな距離を長くした。
心配のタネはお兄ちゃんのことだった。
さっき下の階の手伝いが終わって自分の部屋に戻ると、お兄ちゃんが壁にもたれて、ぼーっとしてた。
聞いても、疲れてるだけだって言ってたけど…。
“あること”は初めからお兄ちゃんに頼むつもりはなかったけれど、
これで蓮さんのところに行くしかなくなったな、って思った。これが、緊張のタネ。
私は長くて短い距離を進むたび、緊張のタネから期待が芽生えてくるのを感じた。

「後にしてくれ」
そう、蓮さんに言われたけど別にそれほどショックじゃなかった。むしろ逆。
断られたわけじゃないし、蓮さんには自分の用事があるんだ、そう思ったから。
でも、今より後ってことは……真夜中?

いやらしい考えが頭いっぱいに広がる。前みたいに部屋に入ったらキスされて…。
って、やだ、私…。変なことばっかり考えちゃう。お風呂でも入ってこよう。
…お風呂に入って、それから……。うう…もう、えっちなことしか思い浮かばない……。
頭の中に映り続けてるやらしい映像を断ち切るように首を振って階段へと進んだ。
その途中、ある部屋につながる襖が目に入ってきた。葉さんと……アンナさんの部屋。
また妄想が始まる。…ダ、ダメ、そんなこと想像しちゃ。
私は襖の前を足早に去ろうとした。
「ちょっと」
アンナさんの声がして、足が止まった。わ、私……?
おそるおそる、振り返って襖の方を見る。閉まってた。
その後に、葉、という言葉が小さく聞こえてきて、
自分が呼ばれたんじゃない、とわかって胸をなでおろした。
心の中でも読まれたのかと思った…。
どきどきしながら再び妄想が始まる前に、今度こそ、その場を離れてお風呂へ向かった。
541シーソー 〜葉〜:04/11/24 21:11:03 ID:0PTARt6x
「ちょっと」
いつもの無愛想な声でアンナが呼ぶ。
「葉」
けど少し様子が違う。責めるような口調だ。
やましいことは常々あるから、オイラは多少びくついた。
「何だ?」
布団を敷き終えて振り向くと、アンナが腕を組んでこっちを見ていた。そして近づいてくる。
もともとたいして離れとらんかったから、もう体が触れ合うほどにくっついた。
「何なんよ、恐ぇカオして」
別にオイラは何にもねぇぞ、という感じで言ったが、アンナは答えずに見上げてくる。
オイラよりも小さいアンナだが、ものすげぇ威圧感があった。
…こりゃ、ただごとじゃねぇな。
何だろうか、と考えていると、アンナの手がオイラの肩に伸びる。
おいおい何のことかもわからんのにぶたれんのか、と思ったが違った。
アンナの手は肩口で止まり、そのままオイラの顔の前に来る。
指に何かつまんでる。糸ほど細長くて、蛍光灯の光を受けて赤くぼやける。

…髪の毛? ………………あ。

「これ、何?」
ゆらゆらとその毛を揺らす。
「髪の毛…?」
ヘタにごまかしても逆効果だ。ここまでは正直に言う。
「…誰のかしら?」
ここからはさすがに言えない。
「お前のじゃねぇのか?」
引きつりそうな声を抑える。アンナは自分の髪にそれを近付けた。
「長さも色も違うわ」
そう言ってずい、とまた目の前に持ってくる。
542シーソー 〜葉〜:04/11/24 21:11:35 ID:0PTARt6x
「…そんなモンがどうしたんよ?」
たまたまつくことだってあんだろ、と思わせるように首をかしげた。
「…あんた、何か隠してない?」
アンナが何を言いたいのかはわかる。アンナはオイラから目を離さない。
少しでも不自然な顔をしたらそこをつっこんでやると言わんばかりだ。
お前なに誤解してんだ、と強く言ってやろうとしたが、とどまった。
アンナが、泣きそうな表情をしてたからだ。
「……ねぇ、何とか言いなさいよ」
悲痛な声が、響いた。肩が震えてる。
「………ねぇ」
泣きたいのを必死でこらえてるんだろう。下唇を噛んで、髪を摘んでる指先に力がこもってるのがわかる。
心が痛くなった。手をついて謝りたくなった。
だけど、何かがオイラの胸をくすぐってその痛みを快さに変えた。
あるものが体に入って、代わりに何かが抜けていったのを感じた。
「アンナ」
なるたけ穏やかな声を出した。よくこんな落ち着いた声でいられんな。
オイラはまるで他人ごとのように思った。
アンナは目をうるませて、なによ、と言おうとした。
言えなかったのは、唇をふさがれたからだった。
「…んんっ……!」
そのままやさしく布団に押し倒す。目の端から涙がひとすじこぼれた。
同時に手につかんでいたオレンジの髪の毛が離されて、枕に落ちた。
543シーソー 〜アンナ〜:04/11/24 21:15:54 ID:0PTARt6x
変だとは気付いてた。
『炎』に戻ってから葉の態度と、今は読めないけれど、心にふたつの違和感を覚えた。
今、葉の浴衣の肩についていた髪の毛でそのひとつがはっきりした。
あたしのじゃない。それはどういうことなのか考えたくないけど、心は勝手に邪推する。
「ちょっと、葉」
掛け布団を敷いている葉の背中が震えた。こっちを見る。
「何だ?」
あたしも葉の顔を見る。それだけじゃわからない。表情を近くで見た。
「何なんよ、恐ぇカオして」
いつもの葉と変わりなく見える。…でも。
意を決し、肩についている毛をつまみとって、葉につきだした。
「これ、何?」
催眠術でもかけるように毛を揺らした。
「髪の毛…?」
「…誰のかしら?」
どんな答えが返ってくるのか。
「お前のじゃねぇのか?」
とぼけてるのかしらね。…もしそうだったら。あたしはどうするのだろう。
「長さも色も違うわ」
あたしは自分の髪に重ねて見せた。そして再び葉につきだす。
真実を知って、あたしはそれで幸せだろうか?
「…そんなモンがどうしたんよ?」
葉は首を傾げた。
今なら真実を知らずに戻ることができる。でも。
「…あんた、何か隠してない?」
あたしは、聞いた。そうしないといけない気がしたから。
そして今になって急に答が恐くて、泣きたくなった。葉が何も言わないから。その沈黙の間にマイナスの結果が浮かぶ。
どうして髪の毛なんかつくのだろう? それは、誰の? 偶然? あたしの思い違い?
それともそんなことを疑うのは、あたしが葉を信じていないから?
次にいろんな疑問が頭の中でぶつかり合って、もつれる。
昔のままのあたしだったら、間違いなく鬼が生まれただろう。そのとき助けてくれたのは、葉。
…安心したい。あたしは葉に助けを求めていた。疑いのタネは葉から出てきたのにも関わらず。
544シーソー 〜アンナ〜:04/11/24 21:16:33 ID:0PTARt6x
「…ねぇ、何とか言いなさいよ」
…助けてよ。今のあたしには、葉しかいない、だから、見捨てないで。
「………ねぇ」

そして、あたしはまた救われた。

アンナ、と呼ばれたかと思うと、唇を奪われてそのまま押し倒された。
…ごまかされてるのかもしれない。あたしはそのとき、そう考えることができなかった。
さらに、もうひとつの心に残る違和感がはっきりしていないのも、気に留めることができなかった。

今は、いい。これで。

疑いの媒介であるオレンジの長い髪の毛を離して、そう思った。
545122 ◆0UUntoee/U :04/11/24 21:17:31 ID:0PTARt6x
濡れ場は次で。では。
546名無しさん@ピンキー:04/11/25 19:52:49 ID:Zz2Od9xK
来たーーーーー
547名無しさん@ピンキー:04/12/02 00:00:03 ID:eHefXjoO
age
548122 ◆0UUntoee/U :04/12/06 17:34:24 ID:V7x3nkC5
こんばんは。早速濡れ場を投下します。
549シーソー 〜ホロホロ2〜:04/12/06 17:38:20 ID:V7x3nkC5
………………?

オレの肩のあたりに細い糸みたいなもんがついてるのを見つけて、指でつまみ上げた。
あいつの髪の毛だった。少し落ち着いてきた矢先、また頭がごちゃごちゃになる。
忘れちまおう、紛らわそうって引き離すように記憶を包んでいた膜が開いた。
まだ、未練がある。手首にくくりつけたこの髪止めとおんなじだ。
あいつとあのとき別れた浜辺。オレにこいつを渡して、さらさらした髪を揺らしながら帰ってった。

ハオのところに。―――ハオ、か。
そういえばハオは、オレに『さもなくば、お前の好いてる女の名を言うぞ』、こう凄んだことがあった。
ハオは心が読める。当然あいつのことも気付いたはずだ。
自分の仲間が敵と関わりを持った。そう知ったら、どうする?
忘れさせるはずだ。ハオならそんなことぐらいできたはずだ。

…って、そこまで思って空しくなった。『はずだ』ばっかしで、憶測に過ぎねぇ。
とっくにオレのことをどうでもいいと思ってる、そういう可能性から逃げてる自分が情けねぇ。
…そうだ、もう、なんとも感じちゃいねぇんだ。
オレは備え付けの冷蔵庫からペットボトルのミネラルウォーターを出して、飲み干した。
550シーソー 〜ホロホロ2〜:04/12/06 17:39:34 ID:V7x3nkC5
「失礼、します…」

今飲んだ水を吐き出しそうになった。…またあいつがやってきた。
振り切った思いはすぐまた集まって―――「何だ?」とオレは妙な昂りを抑えて言った。
さっきはいきなりで驚いたから、そう答えて欲しかった。けど、またオレはがっかりすることになる。
「さっき、途中だったから、また、掃除……」
さすがに二度目だ。かなり落ち込んだ。
あいつはオレを横切って、さっさと電気の笠にハタキをかけた。気まずい雰囲気が漂う。
胃の中の水が重く感じる。オレは部屋を出たほうがいいのか?
気分が悪くなってくる。出ちまえ、と諦めんな、って思いが交互に傾く。どっちがオレにとって幸せか。
…なに期待してんだ、オレは。……とっとと出てくか。
開き直ると体が軽くなった。そん時だ。腹ん中の水が沸騰したみてぇに熱くなったのは。

五臓六腑が怒ってやがる。目の前に本当の自分がいるような気がした。そのもうひとりのオレが言う。
…女々しいことすんな。自分で決めたくねぇって、結局逃げてるだけじゃねぇか。
その声は胸に深く響いて、よどみを、記憶を切り離そうとしてた膜を取っ払った。
…その通りだな。やっと気付いたよ、怖ぇのをごまかしてたんだ。
覚悟したオレは“オレ”に近付いて重なり、そのどろどろしたもんがなくなった心の中で、呟いた。

…じゃ、決めるか。
551シーソー 〜マッチ2〜:04/12/06 17:41:21 ID:V7x3nkC5
「ゃ………!」
まさかまた抱きつかれるとは思わなかった。
けど振り払うのにためらった。びっくりして体が動かないわけじゃない。
どうしてこう感じるのかわからないけど、彼の腕の力が優しかったからかもしれない。
…彼とあたし、何かあったのかな? 一度死んだとき、もしかしたら頭を打ってて忘れてた、とか。
こんな状況でこんなこと思ってる自分が変だって感じないのは何故だろう?
まるで遠くにいる自分を見るみたいに、いろいろ考えて、記憶を探ろうとしたとき、

また、ハオ様の声がして、あたしが見ていた“あたし”が消えた。
何もなくただ広い空間に放り出されたみたいだった。
いやだ、怖い…これ以上、踏み込んじゃだめ。
あたしは彼から抜けようと、腕を掴んだ。
そのとき、あるものが目に入った。飛び込んできた、のほうが正しいかもしれない。
とにかく、それはあたしの頭の中に飛び込んで、思い出させた。

手首に巻いてある、オレンジ色のゴム。あたしの、髪止めだ。

いつの間にかさっきの“あたし”も頭に入り込んでいて、彼との、ホロホロと過ごした時間の記憶も蘇った。
ハオ様の声でバラバラに散っていた記憶が髪止めを纏うようにして組み上がった。
頭の中が澄み切ったみたいに、首の後ろが冷える。もう声は聞こえない。
不安を煽るだけだった声。過ぎてしまえば何てことない。考えすぎちゃ何もできない。
掴んだままのホロホロの腕。縛り付けようと力を込めたりしない。
そうだった。あのとき、布団の中で、あたしはいやなら逃げられたはず。
そうしなかったのは、ハオ様の代わりを求めてたから? それとも、泊めてもらえたから?
欲のない出会いなんて、あるわけない。言い訳はしない。
きっかけは何だっていい。自分で決めたなら、何だって。今も自分で決める。
「ホロホロ」
後ろから抱かれてるから表情はわからない。でも、腕が震えた。あたしはその腕を抱きしめた。
「泊めて、くれる?」
少し間が開いて、彼の腕に力がこもる。苦しいぐらい、だったけど、安心した。
そして突然腕が解かれたと思うと、今度は向かい合わせに抱き締められて、唇から直接返事を貰った。
552シーソー 〜ホロホロ3〜:04/12/06 17:44:50 ID:V7x3nkC5
「マッチ」
唇を離して体はつけたまま、オレは腕の中にいる女を呼んだ。特に理由はなかった。
「何か、変」
突拍子のねぇ言葉に、思わず、は? と聞き返した。変なこと言ったか?
「そうやって名前呼ばれるの、初めてじゃない?」
…そういやそうだな、考えてみりゃそうだ。あんときゃそんな雰囲気でもなかったし。
「これからは、いやってほど呼んでやるよ」
…そう、これからだ。何かがこみ上げるのを感じて、また唇を重ねた。

ふたりして布団の上に倒れ込んだ。
布団っつっても、押入からシーツ掛けっぱなしのを引っ張り出して畳にぶん投げただけだが。
「…ちゅ……ふぁ、んっ……」
そこで抱き締め、長いこと舌を弄り合った。
何でさっきは逃げられたか。態度がよそよそしかったのか。そんなこたぁどうでもいい。
聞いてわかったからって何かがよくなるわけでもねぇし、
とにかく今はこれでいい。なぜなら、ギンギンだからだ。
一端体を離して、浴衣を脱がした。あ、と声が聞こえたが、構わず脱がした。
どうやって脱がしたか覚えてねぇほど、心が浮いてる。とにかく、オレは脱がした。
素肌が目に飛び込む。細い首筋、強く握れば折れてしまいそうなしなやかな腕、か細い指、
鎖骨の下に膨らむ胸、薄桃色の先、肋骨が微かに浮き出たへその上、
その横のくびれ、そして下にすらりと伸びる白い脚。
あんときと変わりねぇみてぇだ。けど、全体的に細くなってる気がする。
「少し、やせたか?」
オレは聞いた。
「そりゃ、ここにいればいやでも、ね」
苦笑と答えが帰ってきた。頭ん中にはあるひとりの女が浮かび上がる。まあ……、
「そりゃそうだ」
ちょっとだけ笑い合う。そのとき震えた脇腹あたりに、短い、薄赤い線が見えた。
なんだ? と思い顔を近付ける。傷跡だった。
光の加減で時折浮かぶ程度だが、確かに傷跡だ。
553シーソー 〜ホロホロ3〜:04/12/06 17:48:43 ID:V7x3nkC5
「あ、それ…?」
マッチの声で、はっと我に返った。
頭を上げて視線をマッチの顔へと移す。心なしか沈んだ表情をしてた。
「そこだけ、消えなかったんだ」
そして、困ったように笑った。
「…ごめんね」

…は?

何でこいつは謝ってんだ? 傷のことを気にしてんのか? こんなちっぽけな傷で。いや、大きさなんて関係ねぇが。
オレは、こんなのが何だってんだ、と呆れて言ってやったが、さらにマッチは暗くなる。
「…そうじゃなくて」
何か言いたくてもできないような顔。そうじゃなくて…、

………ああ、そうか。

物心ついたときからハオに従って、それを裏切られ、しまいには仲間に殺された。
そのことを、傷で思い出したんだろう。簡単に忘れることなんかできねぇはずだ。
頼りがなくなり、仕方なしにここへ来て、オレに甘えてるみてぇに思われたくねぇんだな。
今までこいつが負ってきた不幸はどんだけのもんなんだろうか。それがこの傷に込められてる気がする。
忘れさせてやりたい。過去をどうでもよくしてやりたい。オレはそこに舌を這わせた。
「…………っ」
マッチの体がぴくっと震える。構わず傷を舌先でなぞる。
「…ひゃっ……ぁ…んっ……」
吸い付いて、舐め続けた。マッチの唇から喘ぎとも何ともとれない声が漏れる。
「…ぁんっ……ちょ…と、ホロホロっ…くすぐったい、ってば…」
一度口を離した。舐めたところの肌が赤くなって傷がわからなくなった。
…くすぐったいって言う割には……乳首、上向いてるんだけどな。少し息が荒くなってきてるし。
じれったいんだな。多分そうだろうと、代わりに言ってやった。
「…早くして欲しいのか?」
マッチの耳から頬にかけて赤くなった。そして、小さく俯くように頷いた。
554シーソー 〜ホロホロ3〜:04/12/06 17:51:22 ID:V7x3nkC5
その仕草を見て、どきりとした。
うつ伏せになってて前髪で見え隠れする伏せがちの目、その縁の長い睫、
甘ったるい息を漏らす小さな鼻、ねだるような口元。なんてきれいな女なんだと思った。
見目より心、なんつう言葉はこの女の前ではクソだ。
こういう諺を考えるやつは見目も心もダメに決まってる。
そんなふうに思っちまうほどその仕草はオレを興奮させた。
寝ても崩れない、形のいい胸に手のひらをかぶせる。
いきなり激しくは揉まない。まずは少しだけ指を曲げる程度にとどめる。
「…ん、はぁ……っ」
さっきより心持ち熱っぽい声が耳に響く。ぞくぞくと背中を何かが駆け上る。
次第に胸の先が硬くなってくるのが手のひらに感じられる。
人差し指でそこをつつくと、マッチの体がその度に震える。
「ふぁ…あぁっ…」
そして、不意を衝いて強くつねってやった。
「ゃ、ああぁっ…!」
ひときわ高い声が上がる。それが耳を衝いて頭を揺さぶった。
もう少し焦らしてやろう、と思っていたのが崩された。だが、ここでがっついちゃ男が廃る。
「我慢できないか?」
さも余裕があるみてぇに聞いた。オレはもう無理、だからお前から言ってくれ、と心の中で付け足した。
さっきの覚悟は何だったんだろうな。でも今は別に人生の岐路っつうわけでもねぇ。
だから気にすることもねぇ。まぁ、要するにオレがへたれなだけだが…。
「…っ…それは……」
それは、何だ? 早く言ってくれ。もう入れて欲しい、とか。
そんな手前勝手でへたれな考えは、別の形で叶うことになる。
「それは、ホロホロだって…」
マッチがオレの浴衣越しに、とっくにギンギンになってるモノをさすり上げた。
びくっとそこが脈打った。
情けねぇ、されて喜ぶな、と叱咤したが、それよりもそこはマッチの指先の叱咤に励まされる。情けねぇ…。
「して、あげよっか?」
上目遣いで止めを刺され、今までで一番、そこがびーんと飛び跳ねた。
情けねぇ、情けねぇと頭で嘆きながら、オレは急いで浴衣を脱いだ。
555シーソー 〜ホロホロ3〜:04/12/06 17:54:11 ID:V7x3nkC5
マッチはオレをうつ伏せにして、自分は覆い被さる格好になった。
さっきとは逆の体勢。つまり、主導権も逆になっちまったってことだ。
「…久しぶりだね」
そう言ってオレのモノを、自分の胸に挟み込んだ。
そこいっぱいに感じる弾力に思わず、うっと声が漏れそうだったが、とどめた。
そのまま体を揺り動かす。正直今すぐにもイキそうだが、必死で耐える。
そんなオレを追い込むように、そこの先に舌が添えられる。
胸の動きとは違うリズムで舌先がちろちろと引っかく。
「どう? きもちいい?」
笑みを浮かべて聞いてくる。その顔にまたやられる。こりゃ、もう。

「……まいった」

…焦らさないでくれ。
情けないことに、攻守は完全に逆転した。
だがそうも言ってられない。限界だ。
「ふぁ、んんっ…」
マッチの口から喘ぎが漏れてくる。竿に乳首が当たってるのがわかる。
してる自分も気持ちいいのか、胸を揺するペースと舌の激しさがこれ以上ないほど増して、オレは達した。
「…はんっ……んぅ…」
マッチは口で出たものを受け止め、喉を鳴らして飲み下した。
無念がるのもそこそこに、今度はオレの番だ、と意気込んだのをその淫らな行動で打ち崩された。
…ダメだ、もうダメだ。辛抱たまらねぇ。
体勢を戻して、下着に手をかけ一気に脱がした。
幸い、顔を出したそこは十分に濡れて下着と糸を引いていた。マッチが少し顔を赤くする。
「入れるぞ?」
前までの矜恃はどこへやら、がっついているオレがいる。
なんかもう、情けねぇのもここまでくると表彰もんだな、とか自分でそんなことを思いながらも、
マッチが、うん、と答えたのを見て今度は心の中でガッツポーズまでとる始末だ。
…こうなったら開き直っちまおう。どうせオレはへたれだよ。
マッチの足を開かせて、物足りずにいるモノをあそこにあてがった。
556シーソー 〜マッチ3〜:04/12/06 17:56:33 ID:V7x3nkC5
「んっ…ぁ……」
さっきから疼いてるあそこに熱いモノが触れて、期待に体中が震えた。
…早く、欲しい。今日したばかりなのに抑えられない。
変にホロホロが焦ってるように見えたけど、早くしてくれるならそれ以上気にならなかった。
ゆっくりとあたしの中を押し広げていくモノの圧迫感。
神経を波立たせて、早く受け入れたくて、どんどん体の奥が濡れていく。
「んっ…ぁ、はぁあ……!」
ずん、と奥の壁に当たるのを中で感じて、無意識に締め付けようとする。
頭が体に追い付いていかない。体だけが独立して動いて、快感を頭に送ってくる。
壁からモノが離れて、中を擦り上げながら引き抜かれていく。
先を残して止まったと思うと、今度は打ち付けられて再び壁に戻ってきた。
「ひぁ、ぁあっ、ふあぁ、んんっ!」
引いて突いてを繰り返されると、思考はだんだんと体に取り込まれていって、
そのほとんどが快感を味わうために使われた。

…きもちいい……。

…自分で決めて、受け入れられるならこんなに気持ちいいんだ。
素直になれるから。あたしはわずかに残された理性でそう思った。
でもそれもすぐ体に溶けてしまって、勝手に腰を動かした。
今よりもすごい快感の波が押し寄せる。目をつぶって精一杯それを感じた。
それが体を巡って血を震わせて、一回りして返って、焦りに似たものを連れてきた。

…もうすぐ、なんだ。

「んくっ、ふぁ、ぁぁっ……ホロホロっ…っ…もう、くるっ……!」
喘ぐのに息が詰まる。それほど激しく感じて、ホロホロの背中に腕を回して思わず爪を立てた。
557シーソー 〜マッチ3〜:04/12/06 17:57:55 ID:V7x3nkC5
「ひぁ、ぁんっ、や…ああああぁぁ!!」

達する一瞬だけ頭と体が完全に同化して、目の奥に光を当てられたみたいに景色が白んだ。
そして次第に快感から意識が離れて頭の中がはっきりしてくる。
…あたしがこんなに幸せでいいんだろうか。
後にある脱力感の前の、ほんの少しの充足に不安が忍び寄る。
けど今はそれ以上の憶測なんかどうでもいい。
部屋の前でマリちゃんに言ったように、考えすぎは物事を止めてしまうから。それにしても…。
…なんだか眠くなってきちゃった……。
感覚が薄れていく直前に、気に掛かっていたことをひとつ思い出した。

…マリちゃん、か。そういえば、あれからどうしたんだろ……。
558122 ◆0UUntoee/U :04/12/06 18:00:15 ID:V7x3nkC5
とりあえずここまで。
ついに30レス目を突破。今ちょうど真ん中ぐらいです。
にしても、思いのほかホロホロが……。
559名無しさん@ピンキー:04/12/06 20:32:10 ID:LWeqplx+
又キターーー
560名無しさん@ピンキー:04/12/14 00:28:39 ID:mx3Kt1Tn
保守ついでにいま何人いるか点呼取っていい?

じゃあまず 1〜
561名無しさん@ピンキー:04/12/14 10:06:16 ID:VhLKBKPZ
(´д`)ノ 2〜
562名無しさん@ピンキー:04/12/14 13:40:21 ID:dxUJH4N/
3〜(´д`*)
563名無しさん@ピンキー:04/12/14 14:31:03 ID:9DNaBjob
(´д`)ノ4〜
564名無しさん@ピンキー:04/12/16 20:08:13 ID:+zYaG0XG
即死覚悟でだれか半角二次元スレにマンキンスレ立ててくんない
565122 ◆0UUntoee/U :05/01/03 22:39:21 ID:2pmOnCZF
こんばんわ。
いきなりですが良くない知らせ…
現在びっくりするほど忙しいのでSSのほう、しばらく休ませてもらいます。
詰まってるわけでもなく、10レスほど書いてありますがあえて投下しません。
はっきりしませんが、3月くらいには続き投下できると思います。
一月に一回くらいは保守してくれるとうれしいです、というかそうじゃないと落ちます。
勝手かとは思いますが…すいません。
では。
566名無しさん@ピンキー:05/01/03 23:05:08 ID:ybv5KY0J
>>565
激しく了解した。ガンガレ。
567名無しさん@ピンキー:05/01/05 22:08:22 ID:ZYZKOghL
うう、唯一の楽しみが・・・_| ̄|○

でも気長に待ってますんでガンガレ。
568名無しさん@ピンキー:05/01/07 19:12:13 ID:3qvMwe97
ついでにネタ振り(既出かもしれないけど)。
マンキンの男キャラがみんな美少女化したら萌えるかもしれない。天然とか青髪アイヌとか80センチとか…w
569名無しさん@ピンキー:05/01/07 20:43:33 ID:W+rf4yPl
マルオ以外のそんなネタを見たことがない。
腐女子とかはやってんのかね?
プリハオも乳生えたことだし、ハオでもいけるか…

と思ったが、俺は無理だ…。
たまおきぼんノシ
570名無しさん@ピンキー:05/01/08 00:44:53 ID:GJXgQlJC
腐女子はチンポないとだめなんじゃ?
マルヲを真面目に萌え美女化させて欲しい・・・
571名無しさん@ピンキー:05/01/08 22:08:07 ID:EAzdGguN
チビマルヲならいけるような気がしてきた俺は負け組みだろうか。
それとも、ただのショタだろうか。

チビマルヲなんて想像上の生き物あqwsでrftgyふじこlp
でも誰かネタ振ってくれ。
572名無しさん@ピンキー:05/01/13 22:30:26 ID:r7H+F+L8
>>571
ただのショタ。間違いない。
チビマルオ絡みでネタ…無理ぽ。お前勇者だな。

裸マントのマッチたんキボンヌ。
573名無しさん@ピンキー:05/01/14 00:44:15 ID:3SiQHUhe
ここってまとめサイト無いの?
574名無しさん@ピンキー:05/01/18 00:10:25 ID:IOn1fZe/
まんのこハァハァ
575名無しさん@ピンキー:05/02/05 22:19:19 ID:5Cl8M038
蓮、白竜以外のカプで潤ちゃん受けってないの?
576名無しさん@ピンキー:05/02/15 13:45:32 ID:w1+ef0FX
577名無しさん@ピンキー:05/02/16 10:40:52 ID:cu1pYrnR
オヤジ×潤
578名無しさん@ピンキー:05/02/16 19:30:23 ID:IBlHm+ZR
マタムネ×アンナで獣姦キボンヌ。
579名無しさん@ピンキー:05/03/01 23:28:03 ID:1hyBPoOd
通りすがりの葉アン者だが随分楽しませてもらった。
職人さんありがとう。
580名無しさん@ピンキー:05/03/07 01:21:52 ID:Ij7qIDB3
あけ
581名無しさん@ピンキー:05/03/07 20:31:14 ID:ploerHlP
582名無しさん@ピンキー:05/03/14 03:47:54 ID:QLKAWkKO
蘇れ〜♪
583名無しさん@ピンキー:05/03/15 00:33:15 ID:5vf5GYcw
潤×ホロホロ希望
584名無しさん@ピンキー:05/03/15 21:13:43 ID:tI82tnXT
女体化はダメでつか?
585名無しさん@ピンキー:05/03/16 01:49:10 ID:NUQI47L6
蓮潤きぼう
586名無しさん@ピンキー:05/03/16 18:35:18 ID:hYMoUw+g
蓮が女の子だったら
お姉ちゃんと文字通り
百合姉m(ry
587122 ◆0UUntoee/U :05/03/16 22:00:54 ID:RGoFzXHB
こんばんは。

おひさしぶりです。

122です。

忙しかったです。が。
なぜかネタはそういう時に浮かんできて、
もったいないから、その都度あいまをぬって書き溜めていました。が。
実は今のほうが忙しいです。
なるべく急いでパソに打ち込みますので待っててください。

               

              あ、自分の萌えるキャラはアンナぐらいの頭身…。
588122 ◆0UUntoee/U :2005/03/23(水) 22:04:11 ID:rE+ECpch
こんばんわ。

ホロホロ×アンナを書いてみました。強姦モノです。
投下前の注意として、これは以前に書いたリゼルグ×マッチとは違って、どちらかといえば暴力的です。
苦手な方はスルーしてください。

全部で18レスです。
589夢 1/18:2005/03/23(水) 22:18:32 ID:rE+ECpch
アンナは卓袱台に頬杖を突いてテレビを観ている。
ホロホロは堅い壁に背を預け、ぼんやりとその後ろ姿を見ていた。
テレビとアンナとホロホロを線で結べば、アンナを中点に、直線になる感じで二人は座っている。
今、『炎』にはこの二人しかいない。
葉は、たまおと夕飯の買出しに、ピリカもそれについていった。
なぜホロホロが行かなかったかというと、寝ていたからだった。
昼食をとって、うとうと壁に寄りかかっているとそのまま意識が飛んで、
気がつけばピリカが部屋におらず、下に降りたときにその旨をアンナから聞き、
部屋に戻っても手持ち無沙汰なだけなので、夕飯まで部屋にいることにした。
窓に切り取られた景色はモヤがかかって、中途半端に沈んだ陽を鈍く照り返している。
アンナは少し不機嫌のようだった。
さっきからテレビに向かい合ったまま黙りこくっている。
ホロホロにはあからさまにその理由がわかった。
葉の買い物にふたりの女がついたのが不満らしい。
彼女らに、少なくともピリカに不純はないのだが、それでも妬いている。
なら自分も行けばいいのに、意地っ張りがそうさせない。
いつもより、いや、いつものことなのだが、空気がピリピリしていてテレビの音がよく通る。
テレビにはサイコロのような頭をした人形が映っている。
幼児番組ではなくトーク番組らしく、隣にいる女と絶え間なく喋っている。
音声を変えてあるのかサイコロの人形回しは変に高い声だ。
サイコロが金切り声で何か言う。カメラの外からスタッフの笑い声が入る。
そして、テレビの前にいるアンナも小さく笑った。
ホロホロはひとまず空気が緩んだことにほっとして、ひとりつぶやくように話しかけた。
「へえ、お前も笑うときあんだ」
意外だな。ホロホロはアンナの背中を見ながら思った。
その背中がひねられて、顔が少し後ろを向く。
「何よ、悪い?」
緩んだのは一瞬だった。
横目で睨まれ、ホロホロは殺気を感じ、同時にどきりとした。
心臓が怯えたわけではない。
それも少しあるが、アンナの頬が心なしか赤くなっているのを見つけたからだった。
590夢 2/18:2005/03/23(水) 22:19:59 ID:rE+ECpch
頬杖の跡ではないようだ。耳もほんのり染まっている。
アンナは、ぷいとテレビに向き直り、チャンネルを変えた。画面にニュースキャスターが映る。
…何だ、照れてんのか。
ホロホロはそう言おうとしたが、夕飯が食べられなくなるまで殴られそうなのでやめた。
だが初めて聞いた笑い声と、赤を匂わす照れ顔に、新鮮さ以上のものを覚えていた。
というのも、アンナに対して多少なりとも好意を寄せていて、
それが今の仕草で大きくなったのである。
しかし実際、恋心には「多少」などなく、
手に入れたい、という欲望をごまかし抑えるため使うに過ぎない。
ホロホロはアンナを慰めの種にすることもあれば、そうでなくとも夢に出てきて惑わせる。
そうして二日にいっぺんくらいで夢見するようになって、これはまずいと抑え始めた。
はっきりしたな、とホロホロは思った。
それはその抑えのタガがごっそりと削り取られたという意味だ。
ただ、同時に不自然さを感じてもいた。それが何かはわからない。
ホロホロはそのことが妙に引っかかっていた。
ともかくそれを機に今まで溜めていたものが、なだれて行き交い渦をつくり、
意識を巻き込んでアンナ以外の他一切をほとんど取り除いて覚醒させた。
すると何の気なしに眺めていたアンナの背中が妙になまめかしく見えてくる。
肩をすくめたような姿勢、足を崩した横座り、そういうだらしない格好にこそいやらしさがある。
例えば凛とした姿勢で欲が湧いたとしても、それは怠との差を見ているだけに過ぎない。
差、つまり変化にだけ魅力、快楽がある。
いくら美人でも一年中抱けば飽きるし、腹が減れば何でもうまい。
もちろんアンナを一年中抱いたわけはない。腹が減っているのだ。
何でもうまいとは言ったものの、やはり質は高いほどいい。
そして、アンナはきれいだ。
はっきりしている。
その分、欲が大きくなる。
はっきりしているものは意見が二分する。
ブスか、美人か。

アンナは、きれいだ。
591夢 3/18:2005/03/23(水) 22:20:40 ID:rE+ECpch
…いや、いけねぇ。

けれどもホロホロは気を諫めた。
いくら欲しいからといって、手に入れようがない。
アンナには葉がいる。
それが残った最後のタガであり、また、強い力を持って欲を殺そうとする。
しかしホロホロの欲も相当強く、タガを踏み壊さんばかりに膨らんでいく。
何とか紛らすためホロホロはアンナから視線を外した――が、それでもだめだった。
逸らした視線を卓袱台に移せば、そこに突かれたしなやかな肘、
その上から二股に分かれる細腕、それを支える小さな肩が痛々しくも攻撃性を揺り起こし、
また畳の目でも数えようとするなら、そこに投げ出されたなだらかなカーブを描く白い腿、
そのカーブが急になる丸い踵、素足の指の一本一本がどこか性的なメタファーを仄めかし、
ふと顔を上げて天井にぶら下がる電灯に目をやると、
その明かりを受け淡い光に変えて跳ね返す、さらりとした髪に目眩する。
やばい、とホロホロは他に意識のよりどころがないか、今をぐるりと見渡した。
それほど我慢ならないのなら部屋に戻るなりすればいいのだが、
タガが崩れかかっている今はそんなことにすら頭が回る状況ではなかった。
タガに少しでも亀裂が生ずると、その傷ばかりが気にかかってしまう。
それは肉体的な痛みと似ている。
そこから抜け出すには、時間をかけて傷をふさぐか、熱中できることを探すしかない。
…そうだ、テレビがあんじゃねぇか。
ホロホロはアンナの小さな背に半分ほど隠れていたテレビを見つけ、
なるべくアンナが視界に入らないよう、横にずれて画面を観た。
592夢 4/18:2005/03/23(水) 22:21:11 ID:rE+ECpch
ニュース番組はちょうどコマーシャルに入ったところだった。
年金、介護保険、介護施設のコマーシャル。
次に何とかいうゲームのコマーシャルが流れ、番組がまた始まった。
スーツを着た、頭の薄い中年が高齢化社会について喋っている。
…なんだかな。
コマーシャルは皮肉なのかもしれないが、矛盾している。曖昧というのだろうか。
…曖昧、か。
今のオレだな。ホロホロは苦笑いして天井を見上げた。
欲しいのに手を出せない。何がそうさせるのか。
…無理だってことに気づきたくねぇんだ。それに、体裁が大事なんだ。
ホロホロの頭に葉が浮かぶ。
…オレを抑えてる世間体。
今の世の中、そこから外れようとするなら、ものすごい圧力がかかる。
誰もが自分を裏切らないと信じている。
今はそれが染み着いてしまっている。いわゆる、常識である。
その常識、曖昧さが自意識を殺す。
残すためには捨てなければならないのに、美しいものしか残らないはずなのに。

――はっきりしなければ、ならないのに。

…俺の欲しいモンって何だ?
いつもならそこで真っ先に浮かぶものが、今はアンナに掻き消されている。
…どうしろってんだよ。
ホロホロはアンナをちらっと見た――途端、息が詰まりそうになった。
アンナが、寝ていたのだ。
593夢 5/18:2005/03/23(水) 22:21:41 ID:rE+ECpch
アンナは卓袱台を抱き込むように組んだ腕へ、顔を横に寝かせていた。
小さな背中が小さく上下している。
その姿がホロホロの中の曖昧さを切り裂く。
気にかけていた不自然さが吹き飛んでしまった。
ホロホロは無意識のうち、音を立てないようにアンナへと近づいていた。
『高齢者の生活には悲惨さがつきまとっています、
体の自由が利かなくなってからの生活に人間らしく暮らせる安心感がなければ、
高齢者社会は暗いものになってしまうでしょうね』
静かな居間に、テレビからの中年の意見がひどくこっけいに響いている。
欲を目前にしての無意識とはそれが最優先の行動で、つまり、はっきりしている。
どうでもいいものは蔑ろにされ、やがて廃れて消えていく。
体裁を切り捨て始め、無意識はひとり歩きする。
アンナの顔を、そっと、覗き込む。
横顔、閉じられた瞼をふちどる長い睫毛が目に焼きつき、
髪からの、ほのかな香りが鼻を抜け、小さな寝息が耳へ通る。
視覚、嗅覚、聴覚、それらの信号が頭の中心で交わり、火花を散らした。
残る感覚が刺激される。
ならば触って味わいたい、と。
火花はバチバチと鳴り響いて、すでにぼろぼろの理性のタガを焼き崩していく。
594夢 6/18:2005/03/23(水) 22:22:11 ID:rE+ECpch
頭がすうっと冷えて、妙に冴えた。
その中でホロホロは、ああオレは今から狂っていくんだな、とわずかな理性で自覚した。

オレは狂っていくんだな
今から狂っていくんだな
くるっていくんだな
くるっていくんだな
くるっていくんだなくるっていくんだなくるっていくんだなくるっていくんだなくるっていくんだな
くるっていくんだなくるっていくんだなくるっていくんだなくるっていくんだなくるっていくんだな
くるっていくんだなくるっていくんだなくるっていくんだなくるっていくんだなくるっていくんだな

ああ、もう、いいか。

タガと自覚が粉くずになる。そして葉に嫉妬していることに気づいた。
不快だった。
その不快さの中に何か大事なことが一滴垂らしたように漂っている。
ホロホロはその時、特には気に留めなかった。余裕がなかった。
それは、後で気づくことになる。
もうこっからは、欲しいモンに向かうだけだ、とホロホロはアンナの後ろにぴたりとついた。
『人は誰でもですね個性を持つひとりの人間として、平等に、平等に生きたいと望んでるんです、
そういった意思をですね汲み取って援助してあげなければならないんです』
時折、手を広げたりしながら、テレビの中年はまだ喋り続ける。
ここが中年の得意なところなのだろう。
…平等? そんなわけあるか、こんなにきれいな女が目の前にいるんだぜ…。
ホロホロは汗で湿った手をズボンで拭い、アンナの尻に手を伸ばしていった。
595夢 7/18:2005/03/23(水) 22:23:13 ID:rE+ECpch
想像が質量を持つ時、その後にあるのは「いい」か「悪い」かしかない。
ホロホロのこの場合は前者だった。
アンナはまだ寝ている。
実際に触れたアンナのからだが温もりを持って押し返してきて、ホロホロは猛烈に勃起した。
その快感に考えが、今まで向いていた方に後押しされ、もっと激しく弄り回したくなった。
そしてそのように体が動く。
ホロホロはアンナの後ろから胸を揉みし抱いた。
快感が手から下半身に伝わる。
さらに後押しされて激しくなる。
ただ、これらは循環しているわけではなく、
渦のように内巻きに集中し、あらゆる道徳を消していく。
たまらなくなってアンナの肩に顔を押しつける。髪の香りが鼻腔をくすぐった。
本当に匂いの物質に無数の手が生えていて、
直接くすぐってきている錯覚を起こす、そんな香りだった。
「ん………」
眉をぴくりと動かして、ようやくアンナは目を覚ました。
ホロホロはいったん手を胸に被せたまま止めた。
気づかれたことにびくついたのではない。
アンナの瞼が重たそうに持ち上がり、目が薄く開かれていくのに魅入ったからだった。
だるそうに体が起こされる。頬にかかっていた髪が、撫でるように滑り落ちた。
「んん……?」
アンナの視線が胸に置かれたホロホロの手と、自分を見つめている彼の顔を、ゆっくり往復する。
「え……?」
しばらくしてそれはホロホロの顔の方に定まり、半開きだった瞼がいっぱいに見開かれた。
寝起きのぼんやりした顔に生気が注がれ、
表情は一瞬にして驚きや焦りや羞恥や恐怖が入れ替わる。
最後に羞恥よりの驚きで止まってアンナはホロホロを振り払った。
596夢 8/18:2005/03/23(水) 22:23:43 ID:rE+ECpch
「な…何してんのよ!」
そのままテレビの前まで後ずさり、ホロホロを睨みつける。
ホロホロはというとさっきのように焦りもなく、
それどころか眉は引きつりながらところどころ緩み、
視点はアンナを見ているというよりもそれを包む空気を掴み、
半開きの口からはきつく噛み合わされた歯が覗いていた。
逆にアンナが恐怖した。
黙り込んでいるとテレビの音が場違いに、アンナの背中へと投げられた。
『介護が必要になったからといってその人であることになんら変わりはありませんよ、
人間はねどんな状態であれ自尊を守って豊かな気持ちで生活を送ることが大切なんです』
あのバカみたいなホロホロが喋りもせず見てくるだけで、
こんなにも人が変わったように感じるのだろうか。
…何とかしなければいけない。
アンナは口元の震えをぎゅっと結んで止めてから、目を逸らさずに言った。
「人を、呼ぶわよ」
場合によっては脅しになるが、強気になったフリをして実は混乱しているのだろう、
今は全く意味を成さない。
ホロホロは鼻で笑った。
…こいつは今、人を呼ぶ、って言ったのか? どうやって? 電話でもすんのか?
あたしは犯されそうになってます助けて下さい、なんて言えんのか?
ホロホロがアンナに近づく。アンナは逃げられない。
アンナの言葉がホロホロをことさらに駆り立ててしまった。
現実に人が呼べる状況であっても、それは相手を開き直らせてしまうし、
何より必死な姿を見せてはならない。
愛情は攻撃的になると性欲に変わる。
結果、今まで脅すことであやふやにしてきたアンナのパターンが崩されてしまった。
ホロホロはアンナを押し倒した。
597夢 9/18:2005/03/23(水) 22:24:14 ID:rE+ECpch
「あうっ!」
背中を畳に叩きつけられてアンナは息が詰まった。
ホロホロは構わずにワンピースの裾へと手をかける。
「やだっ! やめなさいよ、バカッ!」
アンナはワンピースをたくし上げようとする手を押さえて抵抗した。
力で敵うわけはないが、それでも動きは憚られる。
脱がしあぐねたホロホロはアンナの頬を張った。
「やっ……」
跡も残らないような、ただ触れ合わせる程度の強さだったが、
アンナはおののいて体が固まった。
そればかりか泣き出しそうに、目に涙の膜をつくった。
安心しきった生活を、ちょっとぐらつかせてやるだけで怯えてしまう。
ホロホロはそれを見て、昔からあった嗜虐心が頭をもたげているのを感じ、一気に服をまくり上げた。
薄い生地が首元にたまり、素肌が晒される。まるで黒いマフラーをしているように見える。
「やぁっ……」
起伏こそほとんどないが、その肌は血管が薄く透けるほど白く、なめらかだった。
下着は下だけで、上は何も着けていない。
そこを匿おうとするアンナの細腕を片手でまとめて押さえつけ、ホロホロは思わず口を歪ませた。
「いやぁ……」
アンナは目を強く閉じ、恥にまみれた口元を震わせ、真っ赤になった顔を背けた。
その仕草にホロホロの下半身がどくんと跳ねる。
…どうして、どうしてこいつはわざわざオレをヤる気にさせるんだ、ホントは犯されたいんじゃねぇのか?
今度は直に胸を触る。
「ひんっ……」
汗を掻いた指が滑り落ちそうなくらいきめ細やかな肌、その手触りと感触にホロホロは酔った。
何ともいえない感触だった。
言い換えるなら、その時には言葉が意味をなさなくなるのだ。
ある場面だけは求めることのみに熱中させ、感想やら表現は落ち着いた時に後からついてくる。
そしてホロホロは無性に苛立った。
598夢 10/18:2005/03/23(水) 22:24:44 ID:rE+ECpch
…テレビのあのハゲみてぇなのが、どうでもいい、何もできねぇやつらなんかに力を入れっから、
オレは欲しいモンに手を出せねぇでいちいち悩まなきゃなんねぇんだ。
やりてぇことやって何が悪い? そもそも、悪い、って何なんだ?
答えらんねぇはずだ、あのハゲなんかにゃ絶対わからねぇ。
わかんねぇくせして偉そうにくっちゃべりやがる。
「んっ…ふぁあ……」
アンナの白い肌が、内側から染み込ませたように赤みを帯びる。
アンナは呻くような喘ぎの隙間で、いやだ、いやだ、と言い続けている。
ホロホロには聞こえていない。
テレビの音よりはるかに小さいアンナの喘ぎを聞き取るのに精一杯だった。
テレビを消さないのはその時間が惜しいからだ。
やがてアンナが太ももを擦り合せているのを見つけた。
頭の奥で火花が散る。ホロホロは下着に指を引っかけ、膝までずり下ろした。
「だめっ……!」
下着にかけられた指に気づき、足をねじるように抵抗したが遅く、つるりとしたそこが丸見えになる。
ホロホロはまた息を呑んでそこに魅入った。
そこはすでにじっとりと濡れていて、いきなり差し入れられたホロホロの指を受け入れた。
「ぃっ…!」
入った指は半分ほどだが、アンナは強い異物感に顔を歪めた。
しかし嫌がる本人とは裏腹に、そこは指を締めつけて離そうとしない。
「いやっ……抜いて!」
「何がやなんだ、こんなにきつくしといてよ」
中で指を細かく動かすと、早くも愛液が滲んでくる。
「ふぁっ……」
「もう濡らしてんじゃねぇか、葉とも毎晩ヤッてんだろ?」
「ちがう……っ」
「どこが違うんだよ」
…けど今はオレだ、葉じゃねぇ。
指は埋めたままアンナを押さえていた左手で、ホロホロはアンナの胸を再び触り始めた。
両手が留守になったが、アンナはそれに気がいかない。
599夢 11/18:2005/03/23(水) 22:25:15 ID:rE+ECpch
アンナの両手は何かを掴むように痙攣して、畳の上へと置かれていた。
ホロホロが、ピンと天井を向いている、色薄く小さい胸の先を弾き、もう片方を口に含む。
優しいなどとはいえない強さで吸い上げ、転がし、歯で挟む。
「んぁあ、ゃぁっ…んんっ、ひぃっ!」
アンナのからだがびくびくと仰け反り、その動きすら自分に刺激を与えている。
間もなく指がふやけるほどになると、ホロホロの頭でまた火花が散った。
「…じゃ、そろそろいくぜ」
「え…?」
言いながらズボンをかちゃつかせる。ホロホロ自身が驚くほど怒張した部分が飛び出した。
アンナはそれを見て先のセリフの意味を悟り、恐怖に顔を引きつらせた。
アンナの指が畳の目を引っかき、ガリッと音を立てる。
ホロホロはアンナの細い足首を掴んで乱暴に股を開かせた。
そこは赤らんで溢れんばかりに濡れそぼっている。
「やだっ! 離して!!」
そうしてばたつくアンナの足をホロホロは持ち上げた。
するとアンナは肩でからだを支えている姿勢になり、どうにもできなくなった。
暴れればそれだけ無様な格好を晒すことになる。
だが抵抗しないわけにはいかない。羞恥と必死のジレンマにはまる。
「うるせぇ」
あまり必死にくねらせるので、ホロホロは足首を掴む手に力を込めた。
「いっ……!」
これも先と同じく大して強くはないが、
抗えばさらにひどくなることを知らしめるには充分だったようで、
アンナはがたがた震えながら押し黙ってしまった。
指が畳をガリガリと削る。それに混じってテレビの音が聞こえてくる。
『高齢化社会は避けることのできない現実です。
そういう時代に直面した私たちは高齢者の自立する力とは、
自らの意志でよりよい生活を送ろうという意欲を持つ力なのだという当たり前の感覚を、
ひとりひとりが取り戻していかなければなりません。
そしてそれを支えるのはやはり、熱意と誠意を兼ね備えた人の心だと思うんです』
600夢 12/18:2005/03/23(水) 22:25:46 ID:rE+ECpch
…何が熱意と誠意だ、結局そこに逃げんのか。
それがねぇからこんなふうになったんじゃねぇか。
お前らがいくら話し合おうが取り締まろうが、
今からオレがこの女を犯すのを止められやしねぇ。
テレビの音もアンナの呻きも額に噴く汗も部屋に漂う匂いも掴んだ足の感触も、
ホロホロの背を押している。
ホロホロはアンナが震えているうちに足を引き寄せて先端をあてがった。
「やっ………」
そしてまた拒まれる前に、ずるりと、狭いそこへ肉棒すべてを貫かせた。

「ひぁあああぁぁっ!!」
アンナは悲痛な声とともにからだを跳ね上げた。涙が目尻を横に流れる。
ホロホロは、まるで精液を出そうと絞るようにうごめくそこと、アンナの顔を眺めた。
いたい、いたい、と呻きながらしゃくりあげている。
その様にホロホロはもしやと思い、繋がっているところをじっと見た。
アンナは処女だった。
流れ出てきた愛液に薄まった血が滲んでいる。
ホロホロはしばらく呆然としたあと、この上ないような優越感と達成感と嗜虐心に唇を震わせた。
生まれてから今までに染み着いてきた道徳や常識や礼儀を焼き捨てる。
禁や法の裏にこそ快楽があるのだと、ホロホロはそれを言葉ではなく感情で気づいた。

…葉はまだこいつのこんな姿を知らない。
こんなに、なめらかな、からだなのも知らない。
こんなに、感じやすいのも知らない
そしてオレに犯されてることも知らずに買い物なんか行ってる。
いや、他の誰も知らねぇ。
ここにいるオレとアンナだけだ。
オレは、今、こいつを、独占してる。
こいつも、今は、オレのことしか考えらんねぇ。
601夢 13/18:2005/03/23(水) 22:26:25 ID:rE+ECpch
ホロホロは腰を動かし始めた。
「いっ…! もう、やめて……っ」
痛がるのをよそに、アンナのそこは、なおギチギチと締めてくる。
「やめねぇよ」
「もう、やだぁ……やめ、て………ひぃっ!」
急に腰の揺れかたが速まり、アンナは痛みに歯を食いしばった。
「何が、やめてよ、だ。どんどん濡れてきてんじゃねぇか。」
「やだ…いや………」
アンナは強く噛み締めた歯の間から、絞るように声を出した。

「葉っ……」

その時、ホロホロは、頭の中で踏みつけにしていた葉が、自分の足を払いのけたのを感じた。
同時にものすごい嫉妬に襲われた。
ひどく、不快だった。
…ここまで来て、ここまでされて、こいつはまだ葉のこと考えてんのか?
「ふざけんな!」
そう吐き捨ててこれまで以上に激しく腰を振った。
「ああぁぁあぁぁ!!」

ふざけんな
ふざけんな
ふざけんな
ふざけんな
ふざけんな、
いまてめぇを犯してんのはオレなんだよ葉なんざ帰ってきやしねぇ助けに来るわけねぇ
てめぇの処女も奪ってやったどんなに葉を想おうが最初の男はオレなんだ
いまさら遅せぇ絶対消えねぇ過去なんだオレに抱かれたことてめぇは一生忘れられねぇ
だがそんなこと知るか俺が良けりゃあいいんだよだから善がれよ
気持ちよくねぇのかこんなに濡れて締めつけてホントはいいんだろうが
だったらてめぇはただアンアン喘いでイッてりゃいいんだよ。
602夢 14/18:2005/03/23(水) 22:27:06 ID:rE+ECpch
萎えそうになるのを振り切るようにアンナのそこを蹂躙し続け、やがて射精感が募る。
「オラァ! いくぞ!!」
「いやっ、やだやだぁ!!」
ホロホロもアンナも、セリフが単調になっていく。
余裕がないのだ。
それは行動にも現れてくる。
アンナは顔を青ざめて暴れたがホロホロは強引に押さえつけた。
「じっとしてろ!」
それでも拒むアンナに、今度は思い切り頬を張った。
ひっ、とからだを強張らせ、血まみれのそこが入れたときよりも格段に締まった。
腰を引きつけて中に出しながら、ホロホロは踏みつけていた葉に責められる錯覚に陥った。

おめぇは弱い、自分の夢を忘れて嫌がる他人の女を犯した、
妬いてんのをごまかしてうやむやにして女に逃げた、
はっきりさせるってことを勘違いしてる、
それに気づいてんのに曖昧にした。
おめぇは逃げたおめぇは逃げたおめぇは逃げた………………………………………………………。
603夢 15/18:2005/03/23(水) 22:28:05 ID:rE+ECpch
突然、ホロホロは、取り返しのつかないことをした、と泣きそうになった。
葉の幻覚と合わせてアンナの充血したそこの部分を見て、自分の夢を思い出したからだった。
嫉妬の中に漂っていた、あるひとしずくが結晶となって目の前に現れた。

………フキ畑だ。そうだ、オレの夢はフキ畑だった。

だがもう遅かった。
夢に向かうどころか、とんでもないことをしてしまった。
道徳とか常識がどうのという問題ではなかった。
アンナの充血して硬く勃ったところが、どこかフキノトウと重なった。
そこは中だけでなく周りにも血を被っている。
拒まれたのを振り切って、無理矢理犯した破瓜の地が。
芽が伸びてフキ畑になる前に死んでしまった。
横道に逸れたから枯れてしまった。
結局曖昧にしてしまった。

結晶が砕けた。
ホロホロの頭の中からいろいろなものが遠のいていく。
両親とピリカが呆然としてコロロが持霊を離れ葉が蔑みアンナが憎んで恨み
たまおが哀れんでまん太が疎み蓮が呆れ阿弥陀丸と他の霊たちは無視し
小さなフキ畑がアスファルトに潰され残っていたわずかなコロポックルたちが完全に消えていく。
ホロホロは知らない間にブラウン管に閉じ込められていて、それを遠くから見ていることしかできなかった。
ブラウン管の中にはホロホロの他に、さっきここで喋くっていたハゲ頭の中年がいた。
中年がホロホロに語りかける。顔に貼りつけたような微笑みを浮かべながら。
熱意と誠意なんですよ熱意と誠意なんですよ熱意と誠意なんですよ………………………………。
604夢 16/18:2005/03/23(水) 22:28:36 ID:rE+ECpch
「うおおぉおぉぉ!!」
ホロホロは、かっと目を開いて叫んだ。
叫びながら、さっきと景色が変わっていることに気づいた。
「おぉぉぉ!? ……………え?」
見回せば、いつの間にか『炎』の自分に充てられた部屋にいる。
「ど、どうしたの?」
部屋の端にはピリカが立っていた。驚き引いた体勢のままホロホロを見ている。

…………夢、か……何だよ、焦った………………………………。

「いや…何でもねぇ」
「そ、そう、ならいいけど…」
そんなわけないのだが、一応ピリカには言っておく。
ならいいけど、だけで兄の目覚め雄叫びにそれ以上踏み込まないピリカもどうかしている気がするが、
ホロホロには、それがとてもありがたかった。
そのピリカは何か隅の方でごそごそしていた。
よく見ると、外に行くような格好をしている。聞けばやはりそうらしい。
しかも驚いたことに、葉とたまおの買い物についていくのだそうだ。
「あ、お兄ちゃんも一緒に行く? どうせ暇でしょ?」
「いや、いい」
ホロホロは近づいてくるピリカにびくびくして答えた。
…いい、いいから、こっち来ないでくれ。
ホロホロは膝を折って膝に寄りかかった、寝ていたときの姿勢のまま固まっている。
それというものを、ある部分がすごいことになっているからだった。
…あんな夢、見ちまったからなぁ……。
そんなわけで座りながら立っているという二律背反な状態でいるのだった。
「そう、じゃ、私行くね。帰りは六時くらいになると思う」
幸い気づかれずに済み、ピリカは部屋を出て行った。
襖が閉まるのを見ながら、ホロホロはさっきの夢を思い出していた。
605夢 17/18:2005/03/23(水) 22:29:09 ID:rE+ECpch
いくら欲しいものを手に入れるとはいえ、ことセックスに関してそれは当てはまらない。
それこそはっきりさせなければならない。無理矢理する動物はいない。
ホロホロはそれを知っている。求愛して受け入れられなければならない。
だからダメな奴は切り捨てられて、きれいなものだけが残る。
そうしてはっきりしていくのだ。
夢の中でアンナは一度もいかなかった。

ホロホロの恋は本物ではなかった。
欲を持て余して本当の目的を忘れかけていた。フキ畑だ。
さっきの夢が現実になってしまったら、もうそれどころではなかっただろう。
しかしあれは夢だった。これからどうにもできる。
ただそれは、自分がせずとも何とかなる、とは違う。
そういう曖昧で世間任せな風潮は人を取り込んでしまう。あのハゲた中年はその代表だ。
逆に、夢は目的を遮る曖昧さを解消する。
濁りを取り払って結晶をつくる。
そして警告する。
はっきりしろ、と。

…そうだ、夢なんだ、フキ畑は、オレの。
夢を、ここでは「願望」という意味の夢を、あきらめてはいけない。
あきらめれば、取り込まれてしまう。
熱意と誠意を無駄なことに費やす世界に、取り込まれてしまう。
何もしなくていい、という誘いに、取り込まれてしまう。
そこから抜けるには、夢を、叶えなければならないのだ。
606夢 18/18:2005/03/23(水) 22:29:45 ID:rE+ECpch
いろいろ落ち着いたホロホロは手持ち無沙汰になり、部屋を出て一階へ降りた。
雨上がりなのか、吹き込んでくる風はひんやり湿っている。
廊下の窓から見える空は、真ん中を境に二分していた。
紺色にしんと静まり返って澄んでいるところと厚い紫色の雲に覆われているところ。
さっきまでは境をふらついたあと、その紫にいたのだ。
今、澄んだ空は一段と晴れやかに見える。

居間の方からテレビの音が聞こえてくる。妙に高い声と笑い声。
…もう、平気だ。
今のホロホロの頭にはフキ畑がある。
ホロホロは襖に手をかけて居間に入った。
気まずい空気の中、アンナが小さく笑った。
ホロホロはそんな姿を新鮮だと思った。だが――

フキ畑は、その笑顔の向こうにある。



END
607122 ◆0UUntoee/U :2005/03/23(水) 22:32:40 ID:rE+ECpch
以上です。
長編のほう、書こうかと思うと別のネタが浮かんでしまいます。
今、またハオ×マッチが頭から吹き出そうです。

誰もいない感じがするのでこのへんで。では。
608名無しさん@ピンキー:2005/03/24(木) 03:08:49 ID:w4j9lSR+
Ъ(・∀・)グッジョブ
609名無しさん@ピンキー:2005/03/24(木) 19:41:54 ID:7fxqx6uK
すげえ…エロだけじゃねぇってこういうのなんだ…感動した。
610122 ◆0UUntoee/U :2005/03/26(土) 23:54:03 ID:QsLC1L3m
こんばんは。

暇になりました。

そこで。

保管庫を作ろうと思うのですがどうでしょう。
ただ、このスレだけのものだと、自分のSSばかりになっちゃうので、
アンナスレの方もまとめてみようかと。
まだあっちの許可も何も取りつけてないので何とも言えませんが。
何か意見があったらお願いします。

あ、そんな暇あんならSS書けというのはナシで。
611名無しさん@ピンキー:皇紀2665/04/01(金) 23:03:38 ID:XRUyKg29
                  /,.i i.l.i i ヘ
                     l i i i.l.i i i l     __
                 l i i i l i i i l   /     \
                   l i i i⊥i i i l  | ス コ ド  |
               ├'  |  `┤ ノ  │ ン |   |
                「ij.、_┴_,<|<  プ ソ ピ |
                  {N,(・)Y:(・)N} |   だ メ ン  l
                    _rイヘ}::::;::^r/[、 !  :   グ. /
          r 、  /l::::{フベ三'イrノ::ト、_        /
        _l ├‐'_ ..:.ヽ::>、rr<:::ノ:.:.:...`ーr―‐く     ____
      /  l :.l::..::...:>:.:、 ̄!Yi ̄_r‐、/:.:... .:.:` __:.._ヽ  /      ヽ
   ,ノL、   .::.l ::|:. .´.. :: ..: ::` !:::l: . :: :: ::: .:. _( : ノ: :: :.::ヘ/ か 止 逃 俺 |
  /   ヽ \::::!.:.l: :: ... _ ::、 ⌒:::r‐ク........ :.ヽ)r: :.:ノ::..:|  な め げ が |
  / 諸 : ヽ.:::ヽl.:::!..::/..::::ノ: __)!:...ヘr:: :::___:::::::::::ト、.. ::_:::|  : ら る   |
 |君 さ  |`:.:::.r‐:し' .::/:.___::::1:.. :.:. .: .:--::::::::/: . : : :.ハ ? れ の  .|
 |   ぁ  |:.: ::: .:.:.:./---:::::::,小、::::::::::::::::::::::/:. : : .: /:.:.ハ  る を  /
  \___ /:. ::.:.:.:__ノ`ー┬‐‐仁フ^ー‐┬―‐ハ: .: .:.:.!: .ノ〈\____/
         ̄ ::::::!ヽ: .: . :l ̄`ー1: --ヘ:.l: :::::::l: : 「⌒:.:!:: :::::〉
612名無しさん@ピンキー:2005/04/06(水) 10:51:28 ID:AwnLsLyT
122さんにそこまでさせていいんかな。
個人的にはキボンだが
613122 ◆0UUntoee/U :2005/04/07(木) 00:42:38 ID:qYa9qkGy
>>612
いや、別にやれとも言われてないし、ただ自分の思いつきで。

とうより、もう仮建設しちゃいましたけど。
アドレスはこちら↓ 何かあれば掲示板へ。

http://yellow.ribbon.to/~sk122/top.htm

これから数日間は何度も更新すると思うので、ページで見づらいところなんかあったら今が旬。
614名無しさん@ピンキー:2005/04/11(月) 17:05:25 ID:2jz68rLF
誰か正月の赤マルジャンプに載ってたという
蓮が出てくるふんばりの詩読んだことある人いませんか?
615名無しさん@ピンキー:2005/04/15(金) 01:02:40 ID:udbw7Qi7
それ髭?
616名無しさん@ピンキー:2005/04/15(金) 18:53:43 ID:gcPLNyZ5
いえ。なんかファーみたいな服着てる蓮が出てくるって以外
なんも解ってないんですけど、コミックスに収録されてないらしいんです。
読んどいて良かったーとかいう文をたまに見て…もうやりきれません(T□T)

617名無しさん@ピンキー:2005/04/25(月) 22:30:31 ID:Hu1X1Zmb
蓮×たまおなどと言ってみる
618122 ◆0UUntoee/U :2005/04/26(火) 22:39:58 ID:Bv5vhfJI
こんばんは。
保管庫が一応完成したので報告を。
で、これからよほどのことがない限り、保管庫についての報告はしません。
ここはワンマンスレではないので……。

SSの方は、三つくらい同時進行してるのでなかなか進みません。すみません。


>>617
> 蓮×たまおなどと言ってみる

四作品同時進行になりました。
619名無しさん@ピンキー:2005/04/30(土) 09:33:25 ID:BdOQu6pq
竜×メイデンっている?



…かなりのこじつけだが。
620名無しさん@ピンキー:2005/05/01(日) 02:02:17 ID:bLvsrysU
超キボンヌ
621名無しさん@ピンキー:2005/05/04(水) 14:26:36 ID:xRdJr2wn
葉×アンナキボンヌ
622122 ◆0UUntoee/U :2005/05/05(木) 23:38:14 ID:sSuFGS3w
誰も需要にもかすっていない、ハオ×マッチをちょっとだけ投下します。
623欲情2:2005/05/05(木) 23:38:42 ID:sSuFGS3w
「あ、ハオ様」
まだ昼である。陽は高い。ハオ組のアジトに明りが強く差しこんでいる。
なのにハオは小脇に洗面器を抱え、そこにタオルやらシャンプーやらをつめて、
今から一風呂浴びようといった格好で、廊下の角を右左と折れている。
それをマッチが見つけ、声をかけたのだった。
「今からお風呂ですか?」
ハオにとって、日に何度か湯につかるということは日常であった。
マッチはべつだん、何の裏もなかったのだが、
この言葉が今回新しく彼女の心に裏をつくるきっかけになるのだった。
「ん? そうだよ、事の前にさっぱりしておこうと思ってね」
「事?」
半ば自分のボスに社交辞令をしただけなのに、
ハオは返しに思わぬモヤをかけてきたので、マッチはまた聞いた。
するとハオは二、三歩マッチのほうに近寄っていった。
マッチは純粋に、何だろう、という顔を向けている。
「こういうことさ」
対してハオは聞き返されるのをわかって行動を用意していたかのごとく、
不意をついてマッチにくちづけた。
「んっ………!」
マッチは疑問の余韻が残っていたので反応が遅れ、ちょっとしてから顔に血をめぐらせて目を見開いた。
「…え、えぇえ!?」
唐突だったからそのキスが何を意味しているかさっぱり、なんてことはなく、
反応までの一瞬でマッチは「事」が指すものを理解した。
ゆえにキスの後押しも加わり、血行はますますよくなっている。
「え、えと、それって…」
…これからするってことですか、と言うわけもなく、マッチは口ごもっている。
ただ単に間を置こうと思って口を開いただけだ。
そんな彼女の頭を駆けめぐっているだろう妄想にとどめを刺すべく、ハオは次いでこう言った。
「そうだ、何ならマッチも一緒に入るかい?」
624欲情2:2005/05/05(木) 23:39:37 ID:sSuFGS3w
アジトから少し歩くと小ぢんまりした温泉がある。
なぜ、というところに湿気で錆びて蓑虫のようになった弾丸が転がっている。
兵隊が療養していたのだろうか。あたりは独特のにおいがたちこめている。
そのにおいを含んだ湯気に肩から上を包まれながら、ふたりは胸から下を湯に沈めている。
無論服を着たまま入るわけがなく、ハオもマッチも裸である。
マッチの輪郭は多少湯気でぼやけ、どこが肌なのかわからないほどに白い。
その中に赤みを帯び始め、ようやく見分けがついた。
「どうした、そんな隅っこで。こっちへ来なよ?」
ハオが、肩を丸めてうつむいているマッチに声をかけると、彼女はびくっと顔を上げた。
湯に泡しぶきができてすぐ消える。マッチの顔が赤いのは湯のせいではないようだ。
まだ入ってからせいぜい一、二分といったところである。
「え、あ、は、はい! そ、その……でも…」
ボリュームをひねったように言葉尻が細る。そしてまた顔を伏せてしまう。
マッチは髪をおろしている。普段はまとめておくのだが、そんなことには気が回らなかったらしい。
頭を上げ下げするたびに、オレンジ色が揺れる。
ハオの前で肌を隠すわけにもいかず、さりとて、さらけ出すのもはばかられるように思えて、
マッチはしきりにからだをもじもじさせている。
だがこの狭い温泉では、お互い端にいてもたいした距離はとれない。
しかも食塩泉なので湯も濁ってはおらず、結局見えてしまう。
ハオにはそれこそ何度も何度も裸を見られ、からだを触られ舐められ、
そのうえあんなところにあんなものをあんなふうにされたりしてきたが、
こういう場所で裸になるのは、それとはまた違った雰囲気がある。
「でも?」
ハオでなくとも近づかない理由は誰にでもわかるが、マッチをからかってみる。
ハオは湯気の向こうにマッチを眺めて返事を促した。
「え、えと………」
「恥ずかしい?」
「………はい」
催促されてようやく言えた二文字は湯気に吸われて消えそうなほど小さい。
マッチの顔にさらに赤みが増す。
ハオは、またそこにとどめを刺すべく、温泉から上がりながら言った。
「そうか、じゃ、背中を流してもらおうかな」
625名無しさん@ピンキー:2005/05/06(金) 02:35:49 ID:DA+sg5JI
支援
626名無しさん@ピンキー:2005/05/06(金) 21:32:52 ID:d+n8aAfg
age
627122 ◆0UUntoee/U :2005/05/08(日) 22:51:18 ID:XB/jYi8r
最後まで投下します。
628浴場2:2005/05/08(日) 22:52:19 ID:XB/jYi8r
どうしよう、とマッチは思っていた。
ハオの背中にタオルを当て、湯からあがったというのに顔を赤くさせている。
ここから出たら、あれが待っている。それに、もうすぐ背中を流し終わる。
…もしかしたら、ハオ様のことだから前とかも頼まれるかもしれない。
そんなことを考えながら、わざとのろのろ手を動かしている。
しかし、ふたり一緒に温泉などまるで恋人、ともすれば夫婦のようで、
マッチも少しはそういう下心があったりする。
無論ハオには筒抜けである。だからといって今、からかうつもりはなかった。
というより、湯の中にいた時からもう次を用意している。
「あの…終わりましたけど」
いろんな意味での時間稼ぎも限界で、マッチはハオに言った。
そして、どんな返事が来るのか構えている。
「そうだな、また背中をやってくれないか」
「え?」
先の三つとも全く外れたセリフだった。
「背中だよ。もう一度」
聞き間違いではないようだが、繰り返されてもマッチには意味がわからない。
ハオ様はのぼせてるんじゃないか、とさえ疑っていた。
しかしそんなことを言えるはずもなく、はあ、と曖昧に声をこもらせて再びタオルを当てた。
「ああ、違う違う、そうじゃない」
だがハオは止める。マッチはまた固まってしまった。
ハオの腹はなかなか要領を得ない。振り向こうともしない。背中で語られても困る。
「違うって…?」
「タオルじゃなくて、胸でだ」
「………え?」
胸で洗う。
ようやく意味がわかったが、今度はすぐにそれを受け入れられない。
その場面を頭が勝手に想像した。かなり異様な光景である。どこぞの店のようだ。
とはいえ逆らえないので結局はやるしかない。
ハオはそれきり黙っている。やるしかないようだ。
629浴場2:2005/05/08(日) 22:53:19 ID:XB/jYi8r
「は、はい……」
マッチはおずおずと、負ぶさるようにハオの肩を掴み、泡まみれの背中に胸をあてがった。
「……こう、ですか…」
ぎこちない腰つきで、胸を上下に撫でつける。
ハオは短く、ああ、と返した。
どうせ何と答えても、マッチはちゃんと聞き取れる状況ではないのだ。
まだほとんど経っていないのに、小さく呻いている。
自分のペースで緩急をつけ、胸をこする。
これは自慰みたいなものだ。
止まりたかったらそうできるのだが、マッチは時の起伏の波にのまれ、目を閉じて胸をこすりつけている。
ハオは背中に硬い感触をとらえていた。それから動きは止まるどころか速くなっていった。
しかし、それがピークに達しようというところで突然止んだ。
ハオが、自分の肩を掴んでいたマッチの手を叩いたからだ。
「マッチ、もういいよ」
マッチは跳ねるように、目を開いた。
あ……、と気まずくつぶやきながら、夢中になっていたことの羞恥を、下を向いて表した。
ハオは振り返って言った。
「よし、今度はマッチの番だ」
「え…? あ…それって、あの……」
あたしの番。つまり…、とマッチはハオに背中を流してもらっているところを想像して、少し顔を赤らめた。
同時に、まるで…、とさっきと同じ下心を持ったりもした。
無論、ハオには丸聞こえではあるが。
630浴場2:2005/05/08(日) 22:53:55 ID:XB/jYi8r
三分後、ハオはマッチの後ろに回ってタオルを当てていた。
マッチは椅子に座り、うつむいている。
どれくらい時間が経っただろうか。
いや、今あったように実際は三分のことなのだが、マッチには長く感じられた。
タオルで背中を擦られるという、単調な仕事は起伏がなく、時間の流れが緩くなる。
誰かと風呂に入るのはもちろん、ハオからこんなことをしてもらうのも初めてだ。
当然緊張からもきている。
そして、不意を衝くように、鋭い起伏をつくり、緊張の糸が切られることが起こった。
「あっ…………!」
ハオが、マッチの胸を、泡に包まれた手で、洗い始めたのだ。
「ハ、ハオ様……」
胸に置かれたハオの手を制するように自分の手を添え、
両脇から差し入れられた腕の動きを止めるようにからだを丸めて挟んだ。
ただ「ように」するだけで、強くはできない。結局はされるがままになっていることには変わりなかった。
「さっき、してくれた代わりだよ」
ハオは、マッチの耳元に顔を近づけて囁いた。
「んっ……、ま、前は、自分で………」
そう言いながらもやはり逆らえない。ハオは構わず洗い続ける。
下から掬うように揉み上げる。上まで行くと、手から、ぷるん、と胸がこぼれた。
そのたびにマッチの口から声が漏れる。
何度もしているうちに、胸の先がさらに硬く上を向く。
ハオはそこを丹念に洗う。
「んんっ…! ひぁ…ん……っ!」
もうマッチはハオの動きを憚ろうとはしなくなっていた。
そうしたところでハオが手を止めてまたつぶやく。
「マッチ、僕も前を洗って欲しいんだけど」
マッチが息を荒げ、とろんとした目でハオの方を向いた。
いつの間にかハオの分の椅子がある。
マッチは自分の椅子から立ち、ハオと向かい合って背中に手を回し抱きつく形で、
前のように泡の胸をハオの胸にすりつけた。
631浴場2:2005/05/08(日) 22:54:53 ID:XB/jYi8r
「あ…ん、はぁぁ……っ」
特に言ってもいないのに胸を使っている。
マッチの態度は背中の時とは全く違っている。
「いい子だね、マッチは」
ハオはそんなマッチに、子供をあやすみたく頭を撫でた。
マッチの髪は乱れて背中や頬までに張りつき、それがはがれてまたついた。
それほど激しく動いている。
その激しく上下する尻に、ハオのもたげ始めたモノが弱く当たった。
「あ…………」
夢中になっていても、そういうことはわかるのだろう。
マッチは止まって、請うような目でハオを見つめた。
「どうしたんだい?」
心が読めなくともわかることを、ハオはわざと聞いてみる。
マッチはうつむくと同時に、背中へ回した手に少し力を込めた。
「あの………」
「今、したい?」
「………はい…」
マッチの頬は羞恥やら興奮やらで真っ赤になっている。
ハオは、そこに軽くキスをした。
632浴場2:2005/05/08(日) 22:55:47 ID:XB/jYi8r
今までの格好からマッチは腰を浮かせ、ハオはその空きに自分のモノを立てた。
あとはマッチがまた元の体勢に戻るだけだが、なかなかそうしようとしない。
今になって、外でしていることが気になるらしい。
横は背の高い木に視界をふさがれているとはいえ、ここは露天。
縦はがら空き、その一方は向こうが海だが、反対側には平地が見える。
つまり平地にいれば見えてしまうわけである。
まあハオを覗くなど太陽を望遠鏡で見るようなものだ。目玉焼きができる。
それどころか、アジトに近づく者すらいないのだ。
なので誰からの視線も気にすることはない。
だがそれで、はいそうですかとはいかぬのが人の性。
逆接の接続詞をつむいでは時間をつぶす。
誰かが言ってやらないと、もしくは実行に移してやらなければ、いつまで経っても、
だが・しかし・とはいえ、である。
それをマッチが四週したあたりで、ハオが言って、してやった。
「ほら、早くしないとからだが冷える」
「あぅっ………!」
ハオはマッチの腰を掴んで、五センチほど入れて止めた。
マッチはハオに抱きついて、急な刺激に声を震わせた。
まだ慣れてはいなかったが、ハオが手を離したので彼の腿とマッチの尻とが音を立てた。
「ぅぁあああっ…!」
マッチはさらにからだを痙攣させた。
それでスイッチが入ってしまったのか、すぐに腰を持ち上げ、帰りは自重に任せて滑り落ちた。
「んっ……ああぁっ!」
ハオもそれとは逆に、腰をゆするように上下させた。
摩擦係数が、ぐんと上がる。
そういったものさしでは量れない感度も高くなっていった。
「はぁっ……く……んんっ、ふぁぁっ!」
マッチの胸がこすれて、そのたび泡が生まれる。
ふたりの合わさったところには、石鹸かわからない泡ができている。
そして胸の泡がすべて下へ流れたころ、粘液のはじける音が、いっとう高い喘ぎにかき消えていった。
633浴場2:2005/05/08(日) 22:56:28 ID:XB/jYi8r
陽が少し傾き、木の影が長く温泉に伸びた。
ふたりはその湯につかっている。
初めと同じく、マッチはハオからできるだけ離れてうつむいている。
スイッチが切れた証拠だ。だが顔はいまだに真っ赤なままである。
言わなければ溶けるまで入っていそうだ。
さっきの痴態…は言い過ぎかもしれないが、それを撮影して見せたなら本当に溶けてしまうだろう。
あのあとはマッチがねだって、三回も流しっこをしたのだ。
しかもすべてマッチが上だった。
マッチは、紛らわそうと他のことを考えたが、お風呂から出たらまたするのかな、
とか何とか他の『事』に想像が辿りついてしまう。
ふたたびそこから逃げては、また壁にぶつかったりしていた。
これでは淫らな八方ふさがりである。マッチの顔はますます赤い。
そんな姿をハオは楽しそうに見聞きしている。
まあ、これがいつものことではある。
そしていつも通り、ここでハオがからかうのだ。
「そろそろ出ようか」
ハオはわざと湯を騒がして立ち上がった。マッチはしぶきに弾かれてその方を向いた。
「そしたら、今度は僕が上だな」
「え……?」
初めぽかんと空をさまよっていた目が、ハオの股間に止まってしまう。
それから、はっと気づいた顔になる。
マッチは、ぶくぶくと顔を沈め、湯の中へと、溶け込んでいった。


END
634122 ◆0UUntoee/U :2005/05/08(日) 23:00:16 ID:XB/jYi8r
タイトルが途中で変わってますが、後のが正解です。
やってはいけない間違いでした。これに限って。
で、『2』があるなら『1』はどこかといいますと、>>241がそうです。
保管庫の方で一応タイトルをつけています。

順調ですよ。ええ。
635名無しさん@ピンキー:2005/05/08(日) 23:25:27 ID:1qRZ8fX6
GJ!!

マッチ可愛いな(*・∀・*)萌死にそう
636122 ◆0UUntoee/U :2005/05/18(水) 23:43:05 ID:KbqS8zur
こんばんは。
久しぶりに、『シーソー』の続きを投下します。多分9レスです。
637シーソー 〜マリ2〜:2005/05/18(水) 23:43:51 ID:KbqS8zur
一階の居間、いつもここでマッチ達と布団を並べて寝るけど、今は誰もいない。
敷いてあるのは私のだけ。
横になってからどれだけ経ったんだろう、全然寝つけない。
眠気は確かにあるけどそれは何かの膜で包まれて、隔たれている。
布団の中で目を閉じても、膜は溶けない。頭の奥にへばりついてるみたいだった。
眠れない理由はもちろん今日のこと。あれからどうなったかよく覚えてない。
彼が部屋まで送ってくれたような気がするし、自分で来たような記憶もある。
その前にお風呂に入ったかもしれない。結局、そんなことはどうでもよかった。
あのときだけで、今は心が満たされたりしてない。
ハオ様のときと同じで、後になって沈んだ気持ちになる。
終わったあと、あることに気付いてしまう。

ハオ様…か。

――九年前の言葉、今でも覚えてる。
638シーソー 〜マリ2〜:2005/05/18(水) 23:45:33 ID:KbqS8zur
……イライラしないか? 弱い奴ばかりがのさばって。
弱い奴はいらないんだ。増えすぎたら必ず淘汰がある。
餌だったり、病気だったり、必ずあるんだ、人間にも。
でも、人間はそれをことごとく避けてきてるんだ。
克服してるわけじゃない。逃げている。
真実から逃げてる奴らが多すぎる。
そいつらはこの世には、ものも優しさも、何でも限りがないと思い込んでるんだ。
話しかければ微笑み返してくれると勘違いしてる。
曖昧な信用に甘えてる。
だから、それを犯そうとする者には徹底的に攻撃する。
マリ達もその標的になったんだ。
自分の無力さを認めたくないから、消すしかないってね。
魔女、とまるで化け物みたいに言う。
わけのわからない正義にとらわれて、強い力を悪と呼ぶ。
その正義が、弱い奴らを生き残らせてるんだ。
強い奴には盾も甘えもいらない。
ひとりで、あるいは強い奴ら同士で生きる力がある。
手を取り合って、なんて言ってる奴は甘えたいだけなんだ。
都合よく解釈してる。
そいつが弱いだけだ。気付きたくないからごまかしてるだけだ。
今はそういう人間が多すぎる。そんな奴らに構ってられない。
なのに寄り合うことだけは得意だからどんどん増えていく。
強い奴さえ寄ってたかって取り込んでしまう。そして地球を食いつぶす。
だから僕は苛立ってる。真実をはっきりさせて、そいつらを消す。
マリ、君は強い、取り込まれちゃいけないんだ。……
639シーソー 〜マリ2〜:2005/05/18(水) 23:46:16 ID:KbqS8zur
九年前のそのときは、不満を代弁されたみたいで、深く共感した。
けど今は変わってきてる。抱かれているとそのことを忘れてしまう。
戦うことから離れて、今の生活に慣れようとしてる。取り込まれようとしてる。
想っていればいつか必ず通じるんだって、彼に抱かれて、勘違いしてた。
違う。努力したって絶対に叶わないことがある。努力が足りないわけじゃない。
可能性は無限とかいうけど、そうじゃない。
私は、今日願いが叶ったって彼の部屋で思ってた。
でも違った。あの人――ピリカ――が訪ねてきて、彼が止まったときの顔を思い出してわかった。
彼の頭は完全にあの人に向かっていた。突然のことに驚いただけじゃない。
彼もあの人に気がいっていることに、そのとき初めて気付いた、そんな顔をしてたんだ。
繋がっていたのに私があの部屋から消えた。
私は熱とか気持ちよさとかが手伝って、気付けなかった。
今、気付いた。
眠気を邪魔してたのはこれだったんだ。
ハオ様のときと同じだった。終わった後にやっと気付いて、また抱かれると忘れてしまう。
そうやって繰り返されるうち、気付くことさえ忘れてしまう。
知らない間に取り込まれてしまう。
また勘違いしてた。絶対に届かないことが世界にはあって、彼がそうだったんだ。
そういうことを否定すると取り込まれてしまうんだ。
可能性を捨てることで、たったひとつの真実に辿り着く。

――気付く、か。

急に眠くなった。眠気を包んでいた膜が溶けて、頭の中に広がった。
疲れが、どっと押し寄せてきて、瞼が重くなる。ぼんやりした視界に天井が映ってる。
…この向こうはちょうど彼の部屋。きっと、今はあの人といるんだろう。

届かないところに。
640シーソー 〜ピリカ2〜:2005/05/18(水) 23:46:47 ID:KbqS8zur
…そろそろいいよね。

お風呂につかりながら結局変なこと考えちゃって一時間、
いろんな意味でのぼせたのを冷ますのに縁側で一時間。
二時間経って外がすっかり暗くなって髪も乾いて、私は蓮さんの部屋の前にいる。
でも………。
動機は不純じゃないけど、こんな時間にふたりきりって……。
せっかく外で冷ましたのに、じっとしてると性懲りもなくなる。
そのわけは、今さっきアンナさんとすれ違ったからだった。
もしかして、もう? それとも、これから? それに何か泣いた後みたいに目が赤かったし…。
私の頭が勝手にいろんなことを想像して、それを自分に当てはめる。
……って、このままだとホントに不純な動機になっちゃう。
そんなことしに来たんじゃない。
いい加減気を引き締めて、襖に向かった。
「…あの、蓮さん」
「入れ」

え。

「あ、あの、いいんですか?」
「ああ」
もしかしたら気が変わってるかもって思ってたのに、あっけなくて引き締めた気が抜けた。
でも緩むとまたアレだからまた引き締めた。
緩んだり締まったり、今の私の顔、鏡で見たらきっと変だろうなぁ。
そんなことを思いながら二回深呼吸して襖を開けた。
641シーソー 〜ピリカ2〜:2005/05/18(水) 23:47:35 ID:KbqS8zur
「きゃ…!」
開けた瞬間、なぜか後ろから抱き寄せられた。
「んんっ……」
蓮さんだ、と気付いたときにはキスされてた。
「はんっ……」
舌を絡められる。緊張が緩んで、これからの時間が浮かぶ。

…って、違う!

「んっ…! ちょっ…と、蓮…さんっ…違っ……」
私は唇を離して、きつく締められた腕の中で後ろ向きに言った。
「…何だ?」
蓮さんはすんなりと腕を離して向き合った。
…こんなあっさり…ってそうじゃなくて、今日ここに来たのは……。
キスの余韻が残ったまま、うまく回らない舌で答える。
「こ、これを…」
抱えていたものを差し出す。筆箱と本が何冊か。本の題名は、

『冬休みの課題』。

「これ、わからないところがあるんで、お、教えてくださいっ」
642シーソー 〜ピリカ2〜:2005/05/18(水) 23:48:36 ID:KbqS8zur
「違う」
さっきから何度も言われる言葉。そのたび情けなくなる。
蓮さんの部屋に来てから一時間くらいしたころだった。
今、私達は部屋の窓際にある丸いテーブルに隣り合って座っている。
「ご、ごめんなさい…」
「謝っても仕方ないだろう。ここは……」
また間違えた。教科は一番苦手な数学。
初めの方は解けたけど、だんだん難しくなって、ここだけどうしてもわからない。
蓮さんが説明してくれる。でもそのとき妙に意識しちゃって、集中できない。
「…違う」
「ご、ごめんなさい……」
また、手が触れ合った。ここ最近、忙しくてなんにもなかったから、必要以上にドキッとする。
鼓動が速くなるのがわかる。
「……違う」
「ご、ごめんなさい………」
同じ問いで三度目の間違い。さすがに呆れられたみたいで、蓮さんが考え込むようにして目を閉じた。
…どうしよう、怒ってるのかな…。
そう心配したとき、今度は思い立ったように目が開いた。
「…よし」
というと、蓮さんがだっこするみたいに回り込んできた。
背中から体温が伝わってくる。何がなんだかわからない。
「ちょ、ちょっと、蓮さん?」
「いいか、これから間違うごとに――」
「…? ぁんっ……!」
蓮さんが私の胸を浴衣越しにさすってきて、不意を衝かれて口から勝手に高い声が漏れる。
「十秒間、こうする」
「え、えぇ?」
突然で頭の中が整理できない。けど反対も何もなく、そのルールは適用されてしまった。
「言っておくが、オレは仮にも教えている身だからな」
…この言葉に釘をさされたからだった。
643シーソー 〜ピリカ2〜:2005/05/18(水) 23:49:23 ID:KbqS8zur
四十分後――。

「こう…ですか?」
とりあえず解いた問題を聞いてみる。けど……。
「違う」
間違い、ってことは――
蓮さんの指が浴衣の上から胸をなぞる。
「…はん、ぁ……っ」
下から指が伸びてきて、浅く埋まりながら…って埋まるほどないけど…、十秒かけてゆっくりと、胸の周りをくすぐる。
「ふぁ……ん」
一回りしたところで手が止まった。これでさっきから四度目、勝手に体が疼く。
「ちゃんとしろ。もう一度だ」
そんなこと言ったって……。
体が、熱い。抱きかかえられてるから背中と足が蓮さんの体に、ぴったりくっついてる。
これじゃ、余計頭に入んない……。
「…っ、はい……」
それでも頼んでるのは私だから逆らえない。でも何より………。

「違う」
罰を期待してるからかもしれない。…問題がわからないのはホントなんだけど。
「…ぁ、んんっ」
指が胸の先にゆっくり近付いてくる。でも触れる寸前で止まった。
「……ふぇ、ぇ…?」
中途半端で、つい、物足りないような声を出してしまった。
「どうした?」
…うぅ、わかってるくせに……。
けど、このまま溺れていっちゃったら、きっと…。

気持ちを改めて、また問題に取りかかった。
644シーソー 〜ピリカ2〜:2005/05/18(水) 23:50:10 ID:KbqS8zur
「違う」
でも全然わからない。当然答えも違ってて…。
「これで…六度目か」
…蓮さんの手が動き始める。今度は手のひら全体で、さっきより速く、少し強く胸を触られる。
「あぁっ、ん、ふあぁ……っ」
最後のほんの二秒ぐらい、先っぽをこねてきた。
「ひぁっ……!」
動きが止んだ。ペンを握る手に汗が浮かんでくる。
浴衣越しなのがもどかしい、そんな物足りなさは確実にあった。
「いいか、もう一度言うぞ、ここは……」
蓮さんが教えてくれる。けどさっきと同じで、なかなか頭に入ってこない。
理由はいろいろだけど、その中でひとつ大きなことがあった。
…腰に、当たってる…………。
それを私は、欲しい、と感じてしまった。腿のあたりが、疼く。
…わざと、そうしてるのかも……。
そこまで思って自分がいやになった。蓮さんのせいにしてる。
ちゃんとしなきゃ。
そうやって気持ちを切り替えようとするけど、体は逆らおうとする。

「…違う」
何回聞いたかわからない言葉。間違えたのはホントだけど、体は喜ぶように震えた。
手はその期待に応えるみたいに、一番疼いてる部分に触れた。
「んっ…」
下着の上から焦らすように擦られる。背筋を、冷たいものが駆け上がる。
「ぁ、んっ、ゃ、はぁ……!」
手からペンを取り落としそうになるのを必死で耐えた。そして今では短い十秒が過ぎる。
「これで何度目だ」
「ごめん、なさい…」
情けなさでいっぱいだった。けど、その気持ちは次の蓮さんのセリフでほとんど吹き飛んだ。
「……オレも正直疲れた。次が最後だ、次に間違えたら――」
腰に、熱くて硬いモノが押し付けてくる。耳の後ろで、低い声が響いた。
「――わかってるな?」
645シーソー 〜ピリカ2〜:2005/05/18(水) 23:51:14 ID:KbqS8zur
その声は私の頭を揺さぶって、ぼやけさせた。焦りと、期待が交互に起こる。
そんなことしに来たんじゃないって理性と、やっとしてもらえるって欲望がゆらゆら揺れる。
「……はい」
理性か欲望か、どっちが答えたのかわからない。とにかく、最後のチャンスだった。
問題を見る。途切れ途切れに解説を聞いてたけど、さすがに何となくつかめてきた。
あやふやなところは後にして、記憶を辿って少しずつ解いていく。そして……

……わかった…!

理性が欲望を押しのけて、やっと解けた実感を頭に送り込んでくる。
念のために見直してみる。……あってる、自信はある。
よし、蓮さんに言おう。そう思ったとき、今度は欲望が理性を曇らせてきた。

…これで答えちゃったら…この後何もないかも知れない。

ここに来たのは確かに勉強のためだったけど、それ以上に、ある思いがあった。
ううん、正直に言うのが恥ずかしくて、勉強にかこつけた。
蓮さんはそんなこと、とっくに気付いてたはず。部屋の隅に敷いてある布団が目に入る。
一緒にいたい。濡れ始めたところからそんな思いが沸き起こる。
そして、ある考えを頭に貼り付けた。

…もし、わざと間違えれば。

考えは心臓が跳ねるたびに膨らんで、理性を潰して、やがて完全に追いやってしまった。

……もう、つかれた。どうでも、いいや。

欲望に溺れることより、卑怯な自分がいやだった。
自分を隠すのに、ごまかすのに、つかれた。

私は口を開いた。素直な答を言うために。
646122 ◆0UUntoee/U :2005/05/18(水) 23:52:41 ID:KbqS8zur
とりあえずここまでで。
次は、やっと3P。
647御酒:2005/05/21(土) 20:26:43 ID:+tMfSR22
初めまして。いきなりですが
潤×蓮キボンヌ
648名無しさん@ピンキー:2005/05/21(土) 21:55:46 ID:iq9fKtWW
キタ━━━(゚∀゚)━( ゚∀)━(  ゚)━(  )━(  )━(゚  )━(∀゚ )━(゚∀゚)━━━!!!!!
やべえ、正直やべえ












 ∧_∧
( ;´∀`) ちんこ勃ってきた。
人 Y /
( ヽ し
(_)_)
649名無しさん@ピンキー:2005/05/29(日) 00:18:26 ID:igAWkiqh
点呼とろうぜ!ちんこで挙手だ!
650名無しさん@ピンキー:2005/05/29(日) 12:53:09 ID:FJSafwSX
ホロリゼ希望。
651名無しさん@ピンキー:2005/05/30(月) 20:53:33 ID:5OHr2Z+v
∩ ← 1
652名無しさん@ピンキー:2005/05/31(火) 23:02:11 ID:je8/YMI0
ノシ
653名無しさん@ピンキー:2005/06/27(月) 07:39:30 ID:FWFBo/QD
潤姉希望上げ
654名無しさん@ピンキー:2005/07/01(金) 21:20:58 ID:OKLmBhi4
チンこチンこチンこ
655名無しさん@ピンキー:2005/07/01(金) 23:02:19 ID:Gf9hfIan
武井復活まだー?
656名無しさん@ピンキー:2005/07/09(土) 14:44:12 ID:YDbbDnar
つ[弟]
657名無しさん@ピンキー:2005/07/12(火) 23:13:36 ID:L0XIpbTx
まさか…ここも終わりなのか?
こうなったら俺がウザがられてもハオとメイデン書いちゃうからな!
勝手に書いて勝手に投下しちゃうからな!
明後日くらいに来ちゃうからな!











(´・ω・`)
658122♯Q.tVfS:2005/07/13(水) 01:20:36 ID:0gzuYhg7
>657
投下してください。切に。
あと、まだ終わりじゃないです。
自分は今、蓮たまと3Pそれぞれ6割程度書いてます。
659122♯Q.tVfS:2005/07/13(水) 01:22:54 ID:0gzuYhg7
トリップが訳わからなくなってしまいました。次から変えます。
660122 ◆0UUntoee/U :2005/07/13(水) 01:24:54 ID:YrB5Y4Jl
今度こそ…
661122 ◆2kiKcgC8zU :2005/07/13(水) 01:26:20 ID:YrB5Y4Jl
無駄レスすいませんでした。
>>657さん、投下待ってます。
662名無しさん@ピンキー:2005/07/13(水) 14:15:22 ID:wg3Unwai
みんなに期待揚げ
663名無しさん@ピンキー:2005/07/14(木) 00:45:20 ID:FbqwkXUs
おいみんな!そろそろくる予感!
メイデンたんメイデンたんメイデンたんメイデンたんメイデンたん
ああああああああああああああああ!!
664名無しさん@ピンキー:2005/07/15(金) 20:32:14 ID:ibcer2fF
ゴメ、ハオメイ書いてたらメイハオっぽくなっちゃったうえにすすまない…orz
まだしばらくかかるとオモ
665名無しさん@ピンキー:2005/07/15(金) 20:33:28 ID:ibcer2fF
ゴメ、ハオメイ書いてたらメイハオっぽくなっちゃったうえにすすまないorz
まだしばらくかかるとオモ
666名無しさん@ピンキー:2005/07/15(金) 20:34:23 ID:ibcer2fF
二重スマソ、吊ってくる
667名無しさん@ピンキー:2005/07/15(金) 23:38:11 ID:G60/DYak
ゴメソ、ハオメイよりメイハオのがより萌えるのは自分だけか。
664さんバンガレ!!
668名無しさん@ピンキー:2005/07/16(土) 00:02:13 ID:/8McZDI9
頑張ってくれ
669名無しさん@ピンキー:2005/07/18(月) 18:53:53 ID:rEVApz1/
まだがんがってる人たちいたんだ。
俺もがんがってみる!
670名無しさん@ピンキー:2005/07/18(月) 20:58:55 ID:SzrNeH6F
>669
IDがエヴァだ!それがどうした!ガンガレ!ヒョー
671名無しさん@ピンキー:2005/07/19(火) 00:12:05 ID:TzwYmOxK
なんだおまえら、最近ここいいもりあがりじゃないか!
これから毎日きちゃうからな!
672名無しさん@ピンキー:2005/07/19(火) 20:38:32 ID:YAo7Kcq7
メイデン様来るのか?!
久々に着てよかったよ、664さんがんばってくれ!
673名無しさん@ピンキー:2005/07/20(水) 18:47:12 ID:l8ZxktlQ
神がくるまでここを守るんだ!
674名無しさん@ピンキー:2005/07/21(木) 21:21:50 ID:ecMYw7+9
よし、点呼だ!
1ノシ
675122 ◆0UUntoee/U :2005/07/21(木) 23:23:52 ID:/ZvU/RM2
2。

他職人さんまでのつなぎに…

トリップはやっぱり以前のまま。HPで証明できるんで。

蓮×たまお、全部で14レスです。
676中華三昧 1/14:2005/07/21(木) 23:25:03 ID:/ZvU/RM2
…私が葉様を好きだったのは、たったひとりの男の人だったからなのかしら。

たまおが恋心で蓮の姿を照らすと、影のように、もれなくその考えがついてくる。
強く想えば想うほどその影は濃くなる。
ふたりでいる時、話したり何なりしていればその間だけは見なくてすむが、
一瞬でも途切れると、影は沈黙とともに訪れた。
たまおはそれが嫌だった。
しかし、その影をどうにかしなければいけないとは思えない。
影は変えようがない。
影を気にしないほど、蓮に気持ちを入れこんでしまうしかない。
そうする方法をたまおは知っていた。
だが最後まで実行に至れずにいた。


「なんか最近中華ばっかだな」
葉が食卓に向かって言った。
確かにそのとおりだった。今日で十日間は中華だけが昼食に並んだ。
そして続いていることがもうひとつ。
「それに、お前もめずらしく毎日来てるな」
葉が食卓を挟んで向かいにいる蓮に言った。
それも確かにめずらしい。ここ十日は必ず昼食に顔を出す。
その隣にはホロホロとピリカもいて毎日来ているが、
彼らは宿がわりに『炎』に入りびたっている、という迷惑な理由がある。
しかし蓮は違う。宿もある。金もある。
では何故いるかというと、葉のセリフを並べて考えればすぐわかる。
葉に話題をふられたたまおも蓮も、ただ動揺するだけで何も答えなかった。
しかし、一瞬互いに目を合わせた。
と、その時、葉の悲鳴と茶碗がかち合う音がした。
アンナが葉の頬をつねっていたのだ。
677中華三昧 2/14:2005/07/21(木) 23:26:06 ID:/ZvU/RM2
毎日中華なのはアンナにとって都合がいい。
何しろ、自分と葉との間に少しでも邪魔がいなくなる。
アンナの指にだんだん力がこもる。
不意に肉のちぎれるような音がしたが気のせいだろう。
アンナの指についている血のようなものはエビのチリソースに違いない。
葉が畳をのたうちまわっているが、きっと料理がうまくてほっぺが落ちたのだろう。
そういえば頬肉が畳の上にある。
そんな日常を、ホロホロは哀れんで見ていた。
ホロホロも昨日、同じようなことを口にして、
ピリカに何かがつぶれるほど強く蹴り上げられたのだった。
ピリカにとっては興味本位で、蓮たちにささやか支援をしたまでだ。
葉が畳に赤線でもじゃもじゃを描いたところで昼食会は締められた。

「それじゃ、あたしたちは出かけるわ。『当分』帰ってこないから」
そう言って一同は病院へ向かった。
葉は外科、ホロホロは性病科だ。
アンナの言葉通り、当分は帰ってこられないだろう。
もしかしたら、帰らぬなんとやらになるかもしれない。
ということで当然ふたりきりだ。
ふたりは膳を挟んでしばらく黙っていた。
蓮もたまおも恋路に積極的ではないので必然にこうなる。
たまおはうつむいて、ときおり蓮を見ては視線をそらして赤くなる。
蓮は腕を組んであぐらをかき平生のごとくふるまっているが、頭の中はたまおとなんら変わりない。
部屋をすみずみまで見渡して、たまおは思い出したように立ち上がり、食器を流し場に運んだ。
678中華三昧 3/14:2005/07/21(木) 23:27:06 ID:/ZvU/RM2
蓮も自分の膳を持ってそれについていった。
流し場で隣あって、たまおはどきりとした。
実はこのシチュエーションが、事の始まりだったからだ。
七日前、つまり中華が出始めてから三日後に、
今と同じようにふたりきりになり、蓮がたまおにこう言ったのである。

「オレに気を遣わなくてもいい」
蓮は、連日中華が出てくるのは自分のためだと、社交辞令のようにとっていた。
彼はそういうことが嫌いなのだ。続けてこうも言った。
「オレは、好きでもないことに力を入れるほど愚かなことはないと思っている。
それは他人も然りだ。気を遣うぐらいなら、もう中華はつくるな」
たまおはその語調の強さに肩をびくつかせた。
だが、心の中では否定する。
違う。自分がこうするのは顔色をうかがうためじゃない。
その誤解の解きたさと、自分の本当の想いが、
あまりにも強く働いて、怒ったふうに口から漏れた。
「…嫌いじゃないです」
否定と、告白の両方をいちどきにしたのだった。
蓮はびっくりしたようにたまおを見た。
たまおも言ってしまったことに驚きながらも蓮を見た。
ふたりとも赤らんでいた。

次の日にたまおは、また中華をこしらえた。
食後は、またふたりきりになった。
流し場に向かったたまおの後ろから、蓮はこう言った。

「…オレもだ」
679中華三昧 4/14:2005/07/21(木) 23:28:01 ID:/ZvU/RM2
次の日も中華だった。
またふたりになった。
ふたりはくちづけた。
それから蓮はどういうタイミングでからだを解けばいいのかわからず、
勢いで、たまおのからだを撫でた。
「ぁっ……」
たまおは唇を離して、蓮を見た。
「あ、あの……」
先走りすぎたか、と蓮は自分の脆さに後悔した。
だが、たまおの動揺はそれではない。
「で、できれば、その、部屋……で…」
たまおはうつむいて、絞るように言った。
そして上目に蓮をちらっと見上げた。
耳から頬にかけて、すでに真っ赤だ。
そのしぐさが蓮をさらに脆くさせる。
蓮は、今この場で押し倒したいのを堪え、わかった、と言った。

それからふたりで二階へ行き、今度は布団の上で抱きあった。
蓮はたまおのからだの表面をすみずみまで、塗るように愛撫した。
全くそういう経験がないたまおは、訳がわからない感覚に意識を絡めとられながら濡れていった。
だが、そこから先に行くには大きな壁があったのである。
表面までならよかったのが、内部に関わると痛がるのだ。
成熟しきるどころか、成熟の過程に入ったばかりのたまおにとって、
勝手がわからない蓮に指を入れられるだけでも激しい痛みがある。
しかも、ほとんど埋まりすらしない。
あまり苦痛を訴えるので、蓮はあきらめるほかなかった。

とりあえず、今日は。
680中華三昧 5/14:2005/07/21(木) 23:28:46 ID:/ZvU/RM2
「……ごめんなさい」
衣服を整えて、たまおは余韻去らぬ状態で、言った。
一応、たまおだけは達したのだが、
蓮は一方的に触っただけで、矛盾した不満が溜まるのみだった。
「あの……」
たまおはおどおどしている。
蓮が後ろを向いているからだ。
怒ってるのかしら、とたまおは思ったのだ。
そうではない。
ただ蓮は、あの申し訳なさそうに照れる顔を見てしまって、
その表情を苦悶に変えてでも不満を吐き出したい気持ちに駆られるのを恐れていたからだった。
興奮とは、裸を見て起こるのではなく、
そこから喚起される喘ぎや感触によって初めて顔を出すものなのだ、
と意味不明な哲学でむりやり欲を圧して、蓮は、悪かった、と背中を向けたまま服を着た。
681中華三昧 6/14:2005/07/21(木) 23:29:41 ID:/ZvU/RM2
悪かった、は翌日も言うことになった。
翌々日も言った。
そうして七日言い続けた。

今日も言われちゃうのかな、とたまおは皿に水を流した。
ちなみにエビチリは献立になかった。
蓮も同じことを考えていた。
今日も半端に終わるのか。
しかしそれは、悩み、というほどのレベルではない。
この一週間でたまおは、いろんな意味でだいぶ慣れ、ほぐれてきている。
むしろ、今日はもしや、という期待と不安とで半々だ。

だが、たまおにとっては悩みだった。
実は、痛いとうめくのが、最近誇張されてきている。
痛みが初めてよりはかなりましになったと自覚はしている。
全く平気というわけでもないが、これ以上の緩和はさほど望めそうにない。
あとは本人の問題だった。
蓮をすんでで拒もうとする原因は痛みではなかった。
正確に言うと痛みだけではない。葉だ。
682中華三昧 7/14:2005/07/21(木) 23:30:27 ID:/ZvU/RM2
幼少から今まで数年間、少しずつ募らせていった想いが、
三日でできたそれに拭いさられてしまうのは、妙なうしろめたさがあった。
それが影になって現れるのだ。
そしてたまおを悩ませる。

「…おい、どうかしたか」
急に呼ばれたので、というより話に受け身でなかったので、
たまおは手の中で皿をはねらかした。
影を一瞬忘れた。
「どこか悪いのか?」
「い、いえ…何でもないです……」
「まさか、昨日ので……」
「そそそ、そんなことないです!」
「……そうか」
みずから言っておきながら、どこか欲がある発言に気づき、両者真っ赤になる。

それきり黙ってしまった。
しかし、蓮の目はたまおのみをとらえていた。
たまおもそれに気づいた。顔の熱はまだ冷めていない。
赤ら顔のまま目が合ったが、たまおはそらすことができなかった。
いや、出しっぱなしの水道を止めるなりして紛らわせることもできる。
裏に押しこめた期待があるから見つめるのだ。
蓮もそうだった。ふたりの周りにある種の空気がまといはじめた。
互いの視線が、期待を抽出しあい、それが空気に混じりこんでいるようだった。
そういう雰囲気では、ある行動が許され、また、それを誘引する。
蓮はたまおに顔を近づけていった。たまおは目を閉じた。

水音ばかりが響いた。
683中華三昧 8/14:2005/07/21(木) 23:31:33 ID:/ZvU/RM2
初めてから数えて今日で七回目。もう慣れてくる時期だ。
男は攻めの欲に沿って、女は受けの欲に流れはじめる。
ふたりも少なからずそうなっていた。
暗黙の了解も、霧のように重く湿ってからだの内にしまわれた。
だが、それが了解までで、実行に至らないのが悩みでもあった。
今では、悩みすら暗黙の了解になっている。

台所から二階部屋まで、たまおは横抱きで運ばれた。
移動中、キスがやむことはなかった。部屋についても止まらなかった。
「ん………」
ふたりは抱きあい、再び、くちづけあって布団へ崩れ落ちた。
布団はあらかじめ敷いてあった。なければ畳の上だっただろう。
それを見越してたまおが敷いたのだが。蓮が上に覆いかぶさるようになった。
たまおは両腕を肩の横に折り曲げて、てのひらを上に向け軽く握っている。
脱がす行為をうながしているようにも見える。事実そうだった。
一週間、痛みこそ伴わないが、快楽はあった。何度達したか知らない。
はじめは胸だけでも達してしまい、痛みから慣れてきた三日目からは、
下も触られて、より強く達した。
たまおは、知識として頭にあっても、それに従って手を動かしてみたりはしなかった。
不安が止めていたのだ。蓮から、されるまでは。
覚えてしまったら、もうしばらくは止められない。そういうふうにからだはできている。
蓮はたまおのシャツをまくりあげた。
「あ…………」
たまおがからだをぴくつかせる。蓮はまくる途中で手を止めた。
いきなり肌があらわれたからだ。昨日までは下着がそこにあった。
そのまま、たまおの顔を見る。
たまおは一瞬だけ上目で見返してから、背けた。
蓮の下腹がうずく。からだが、ひやりとする。
何か冷たいものが、実際に血に流れこんだようだった。
蓮は、たまおのあごに手をかけ、こちらを向かせて、キスをした。
それから上着を全部脱がせた。
684中華三昧 9/14:2005/07/21(木) 23:33:27 ID:/ZvU/RM2
たまおの胸は、年相応か、あるいは少しませているのかもしれない。
だが、大きくはない。たまおはそれで悩んだ。
今まではそんなことはなかった。原因はやはり蓮だ。
あれを知るとどうしても、そういうことが気になりはじめる。
しかも悪いことに、蓮の姉と比べてしまったのだ。
潤は一度だけ『炎』をたずねた。それにはたまおが応じた。
つい二日前のことだったが、何の用で来たのかよく覚えていない。
それほど潤のからだの線をなぞるように見ていた。
そして、自分の線がまるでまっすぐに思えたのだ。
以降、悩みはまさに胸中にある。しかも、昼食前だった。
蓮に裸を見られて、急にあやまりたくなった。
それでも、少しずつ快楽の糸が舌に絡まり、ついに言えずにいた。
そして今日まで言えなかった。情けなさはどんどん募る。
しかし――たまおは知らなかった。

小さいなりに、ある種の需要があるということを。
姉が大きいせいなのか何なのか、蓮にとってそれは特需だったのだ。
ならば供給しなくてはならない。
けれどたまおは気づかない。
だから蓮が自分で満たす。
そして、たまおはまた言えない。

「あぅっ………」
たまおはシャツをすっかり抜きとられて、脇腹を撫でられた。
一瞬だけ目を閉じて、蓮を、またあの上目で見た。
蓮は思った。これがいけない、と。
だがそこは、ぐっと堪え――られずに、たまおの胸の先にしゃぶりついた。
「ひぁっ……!?」
いきなりのことに、たまおは、ひときわ高い声を上げた。
彼女は自分の持つ凶器の恐ろしさを、知らないのだ。
685中華三昧 10/14:2005/07/21(木) 23:34:00 ID:/ZvU/RM2
「ちょっ……と、蓮…さん、ふぁ…あぁっ!」
たまおは目をつぶり、からだをよじりながら蓮の腕をつかんだ。
その腕はたまおのもう片方の胸を撫でまわしている。
蓮はかまわずにたまおの胸を舐め、撫で続けた。
「んっ…! あ、やぁ……ぃ…っ!」
やがて喘ぎとは別に、音が聞こえてきた。
たまおのズボンの衣擦れだった。
蓮の腕をつかんでいた手が、そこへとひっぱられる。
胸元から口を離し、蓮はたまおを見た。
たまおがまたあの上目をしている。
蓮はすぐに視線を外した。
今のは危ない、と冷静になりながら、急いでたまおのズボンに手をかけた。
ふるえる手で、期待した。今日こそは。
期待するのも無理はない。何度おあずけをくらったことか。
それにたまおの態度はいつもより積極な気がする。
そうに違いない。
それしかない。
拒んでもやめてやらん。
いや止まれるか。
実は裏で求めているのだ。
そういった、訳のわからない論法を頭の中に並べまくる。
それもそうだが、それ以上に自分がいつもと違う、
というより暴走しているのに気づきすらしなかった。

「ふ…ぁ………」
ズボンを引きずりおろすと、やはり下着はなく、
濡れそぼったところがあらわれた。
それがさらに論法をおかしくする。
トンガリも二割り増しになった。
686中華三昧 11/14:2005/07/21(木) 23:34:38 ID:/ZvU/RM2
できるだけやわらかく、湿った丘に指を這わせる。
「はぅ……っ」
水音と喘ぎが起こった。
たまおは、なおも蓮の右腕をつかんでいる。
「あっ……!」
蓮は左腕で体を支え、再び、ぴんと上を向いた、小さな胸の先を舐めた。
下の手も、だんだん強く滑らせていく。
「や…ああぁぁ……っ!」
上下両方まさぐられ、朦朧としていく意識の中、
たまおは、蓮の頭を自分の胸へ押しつけた。
「あ…ん、も……あぁああっ!」
両手を促し求めるために使って、声を上げ続けた。
蓮のトンガリが硬さを増し、たまおに刺さりそうだ。
そしてもう一方のそれも――

「あっ…………」

布越しに、たまおの内腿に当たった。
ふたりとも、びくりと顔を見あわせた。
そうしてしばらく見つめあった。
たまおがうつむいて、悩むように、例の上目で蓮を見た。
冷たい欲が熱い血に混じる。
その温度差が蓮の頭をぐらつかせる。

息が詰まる。
耳が熱い。
目のふちがふるえる。

蓮は汗だくの上着を脱ぎ捨て、ズボンに手をかけた。
687中華三昧 12/14:2005/07/21(木) 23:35:09 ID:/ZvU/RM2
今日はいけるかもしれない。
今日はいけるかもしれない。
今日は…

蓮の耳の奥で、早鐘のように欲がうめきを上げる。
ついに全部脱いでしまった。
たまおはそれきり目をそらし、けれどちらちら蓮の憤る部分を見ている。
影も、ちらつく。
影から痛がるふりをしなければならない、と言われた気がした。
蓮が腰を近づける。たまおは蓮を見てうなずいた。目は、あの目だ。
蓮の耳の早鐘と、胸の鼓動が重なりあう。
「ぅっ………」
早鐘がさらに速まり、つながった音になった。
充分に濡れていたので、ことなく先はもぐりこめた。
しかし全く平気なわけではない。
たまおは痛みを訴えた。嘘で上乗せして。
「い…たい……! 蓮さん、痛い…っ!」
そう言われて蓮は止ま――らなかった。
聞こえていなかったし、聞いても止まらなかっただろう。
たまおに本当の激痛が襲った。
「……ああぁっ!!」
異物がある点に至ったのだ。
ようやく蓮も動きを止めた。だが。
「すまない、もう…抑えられん」
「…え? あっ!!」

痛みが暴れ回る。
狭いところを押しひろげられる。からだが固まった。
そうしても痛みは収まらず、続く。
光が照って、いちだんと影が濃くなる。
さらに照ると、薄まった。
そして、完全に消えた。
688中華三昧 13/14:2005/07/21(木) 23:37:33 ID:/ZvU/RM2
「ぅぁ……はぁ………っ!」
けれども影が消えたのはほんの少しで、また出てきた。
けれど何かが違った。何だろうか。
「……すまない」
全てくわえこませ、蓮は眉をひそめた。
「ぃ、え……私こそ……っ……いいですから、好きにしても…」
たまおは、また上目で見つめた。
純粋で、無垢な気持ちで。
だからそれがいけないんだ。
蓮はせっかく引き締めた顔が、緩みそうになるのに耐えた。
「ふ……ぁ……痛っ!」
少し動かしてみるも、やはり痛みをともなう。
こればかりは耐えねば、と本当にゆっくりと擦りつけ続けた。
たまおは痛みでぎゅうぎゅう締めつける。蓮は必死で抑える。
ゆっくりと、少しずつ。
「ん……ぁっ、ん………」
おかげで成果が出たのか、甘い声が混じり、痛みを薄めていった。
だがこれもまた、消えはしない。
たまおも耐え、しばらくして、ほぼ快楽で締めつけた。
蓮が動きを速めていく。
「…くっ…あ……ん…やぁっ……ぃっ…!」
動きの緩急で問いかける。
それに相手が応える。
そうして互いに激しくなっていく。
痛みは快楽に圧された。たまおも腰を揺らした。
すると、あっというまに快楽がなだれ、ふたりとも限界を目で示した。
たまおが、蓮の背中に爪を立てた。

「んっ……ぅ、あああぁぁ…!!」
目の奥が白む。
たまおは感じた。影から自由になった、と。
蓮がくちづけてきた。
689中華三昧 14/14(ラスト):2005/07/21(木) 23:38:20 ID:/ZvU/RM2
それから夜になって、葉たちが帰ってきた。
黄泉からではなく病院からだ。
ホロホロは首をつりそうな顔をしている。
葉はどこぞの無免許医のような頬をしている。
居間にいるたまおたちに何も言わず、部屋に入っていった。
念のためくりかえすが、病院から帰ったのだ。
アンナとピリカは、居間をのぞいてにやにやしあと、続いて部屋に戻っていった。

「まったく……」
蓮は腕を組みながらも赤面している。
作戦にうまく乗せられたのも事実だが。
それにしても、やっと声を出した気がする。
あれから気まずくて、何も言わずにここにいたのだ。
葉たちが来なければ、黙ったまま夜を明けかねない。
たまおも、たった今できた空気を借りた。
「…いいじゃないですか」
そう、およそたまおらしくないことを言って、蓮と向かいあう。
さらに、こう続けた。
「これから……ずっと、ここにいてくれますよね?」
そして蓮を上目で見た。
蓮に選択肢はない。

その夜以降、葉、アンナ、ピリカの顔は、ホロホロの死相に似はじめることになる。
毎日三食、中華三昧になったからである。



END
690122 ◆0UUntoee/U :2005/07/21(木) 23:42:05 ID:/ZvU/RM2
以上です。
691名無しさん@ピンキー:2005/07/22(金) 07:43:20 ID:bALG4WzU
うわぁああああ!すっげぇええ!
ありがとうございます!(;´Д`)ハァハァしました!
692名無しさん@ピンキー:2005/07/22(金) 14:57:26 ID:FUo2KR7s
>>690
イイ!
乙!!!
693名無しさん@ピンキー:2005/07/23(土) 20:21:49 ID:mnxanCEF
ハァハァ(;´Д`)
694名無しさん@ピンキー:2005/07/25(月) 00:16:55 ID:wSk663fq
メイデンサママダー?
695名無しさん@ピンキー:2005/07/25(月) 16:01:42 ID:IP9gQx8k
メイデンサマ待ち…メイデンサマくるまで漏れは抜かないぞ、我慢する
696名無しさん@ピンキー:2005/07/25(月) 19:31:29 ID:wSk663fq
>>695
今からおまいさんで抜いてくる。
697名無しさん@ピンキー:2005/07/25(月) 19:37:01 ID:k5Rmwbas
ハオメイ書いてる者なんだけど最後どう終わるかで悩んでます。

1さわやかに終わる
2どろどろ終わる
3あまり詳しく書かないで終わる

どれがいいですかね?
698名無しさん@ピンキー:2005/07/25(月) 22:53:32 ID:xmbopgPl
>>690
蓮たまイイ!超GJ!
>>697
1か2でおながいします先生
699名無しさん@ピンキー:2005/07/26(火) 14:16:31 ID:wfvkczlf
2がいいです先生!
700名無しさん@ピンキー:2005/07/26(火) 16:23:38 ID:BsskyZyO
漏れはメイデンサマで抜ければあと思い残すことはありませぬ先生!
701名無しさん@ピンキー:2005/07/26(火) 20:21:34 ID:MZ2OJzSn
折れも700と同じ思いでございますっ
702名無しさん@ピンキー:2005/07/26(火) 20:42:26 ID:BsskyZyO
>>701
同志よ…!メイデンサマー
703名無しさん@ピンキー:2005/07/27(水) 13:33:17 ID:JoDGp6aG
じゃあとりあえず2で書きたいと思います。仕事終わったら書き始めますね。
あまり期待しないでお待ちください。
704名無しさん@ピンキー:2005/07/27(水) 20:39:04 ID:xD6YTGot
しかしめいっぱい期待して待つ俺
705名無しさん@ピンキー:2005/07/28(木) 00:15:44 ID:ZdmM+ZBu
期待してないふりをして待つ俺
706名無しさん@ピンキー:2005/07/28(木) 00:31:47 ID:WXp1oDDU
期待せず待つよという雰囲気を漂わせつつ裏では超期待しててビンビンに育っちゃってるのにメイデンサマくるまで抜かないと宣言しちゃったせいで非常に辛い漏れ、誰か助けて
707名無しさん@ピンキー:2005/07/28(木) 06:56:54 ID:aI9bp7ES
土器×2
708名無しさん@ピンキー:2005/07/28(木) 21:05:46 ID:rMLvI4gT
さぁおまいらチンコ丸出しでメイデンたんがくるまで待機だ!
俺も含め全員が無事に出し切れることを祈る!
709名無しさん@ピンキー:2005/07/28(木) 22:13:47 ID:aI9bp7ES
オオーッ!!
710名無しさん@ピンキー:2005/07/28(木) 22:25:54 ID:As6Yf2+/
期待はするのは分かるがおまいらsageないか?
メール欄にsageと半角英字でいれてから書き込んでくれ
この季節あがるとろくなことがない
711名無しさん@ピンキー:2005/07/28(木) 23:16:49 ID:WXp1oDDU
了解
漏れはメイデンサマくるまで決して抜かずこの板を守ることを誓います
712名無しさん@ピンキー:2005/07/30(土) 11:10:52 ID:RdPTQYYC
こんにちゎ。
初カキコっていうか。。。
まぁ、オレはメイデン×ホロホロファンなので
オレはしばらくこの板にきますわ。
そいじゃ
713名無しさん@ピンキー:2005/07/30(土) 12:46:43 ID:OWqEs3cu
仕切るわけでもなんでもなく、言わせてくれ。

最近、エロパロ板で夏厨が出始めたようだ。
夏厨と言うのは、夏休みを利用する荒らしの事だ。
荒らしとしてはどこのものとも一緒だが、ここは21禁。
荒らしは21才未満である事が多い。年齢差による温度差が違う。
そこで荒らし的レスがあると、つい反論したくなるけど、そこはスルー。
自分の発言で黙らせようと思わず、華麗にスルー。
「夏だなぁ」も言っちゃいけない。みんな分かってるから。
無視が一番さびしい。分かるだろ?俺は現実で体験中だもの。

あるスレでは、作品に自演レスをつけた所がある。
それにも反応してはだめだ。
無視すればそんな奴、消えるか更正する。

長くなったが、言いたいのは「無視」しろって事。
このスレを愛してるなら、そうしてくれ。
今は何にも起きてないから釘を刺しておいたんだ。

ちなみに、「あるスレ」は、駄目なエロSSスレを検索して見てくれ。
714名無しさん@ピンキー:2005/07/31(日) 09:33:01 ID:hVsBNEJY
ハァハァハガハガブゴォ(`Д´;)メイデンさまぁ…
715名無しさん@ピンキー:2005/07/31(日) 16:27:14 ID:CPtCFik+
メイデンサマ。。。
降臨しないなぁ。。。
716名無しさん@ピンキー:2005/07/31(日) 16:36:15 ID:iYV7lpyW
メイデンサマは必ず来て下さるさ、だから漏れたちはちゃんとチンコ立ててヨダレ垂らしつつ待ってようぜ!
717名無しさん@ピンキー:2005/07/31(日) 23:59:13 ID:hVsBNEJY
ごめん、隊長…俺我慢できないから抜いてくるよ…みんな俺の分も頑張ってくれ!
718名無しさん@ピンキー:2005/08/02(火) 04:48:05 ID:kgllQD12
仕事遅ぉ、期待。
719名無しさん@ピンキー:2005/08/03(水) 00:07:07 ID:WUL+podv
も…漏れは負けない、めいでんたんをまつんだ、めいでんたんがくるまでもれはぁぁぁぁぁ
720名無しさん@ピンキー:2005/08/03(水) 12:28:25 ID:o/2XHQDX
ゴメンメイデンたん。アンナ板のドラえもんになんだか萌えてきちゃったよ
721名無しさん@ピンキー:2005/08/03(水) 18:18:28 ID:WUL+podv
狂信者のようにめいでんたんのことだけを考えながら素直に待つのと、鉛×サティなんかを書いてみて気をまぎらわせながらこっそり待つのとどっちがいいんだろうと考えてしまった漏れ…ごめんぽorz
722名無しさん@ピンキー:2005/08/03(水) 18:20:44 ID:zfs8/PW0
最新DVD無料サンプル速報!http://www.dvd-global.com
1.真咲菜々 2.ロシア女子高生 3.白石ひより4.春菜まい

正規版裏DVDが一枚390円!最新DVD無料サンプル動画週3回更新は業界最多!新作アップ&発送は業界最速!タイトル数13000以上は業界最強!
業界最大手 DVD-GLOBAL http://www.dvd-global.com
723名無しさん@ピンキー:2005/08/03(水) 18:43:26 ID:o/2XHQDX
>>721
よろしくお願いします。
724名無しさん@ピンキー:2005/08/05(金) 00:26:15 ID:40fkXnG0
>723
……わかりました ちょっと自信はないけど、期待してくれるのならせいいっぱいやってみます
などとフレーズをパクりながらレス感謝、ばんがって今週中の投下を目指します。
725名無しさん@ピンキー:2005/08/05(金) 02:08:53 ID:cQ37txWf
マッチ×マリが見たい
726名無しさん@ピンキー:2005/08/05(金) 02:13:25 ID:MphVT5GX
>>724
がんがってください!楽しみすぎて(;´Д`)ハァハァしてきますた。

メイデンタソも待ってます(;´Д`)ハァハァ

早く被爆したい…ハァハァ(゚д゚;)
727名無しさん@ピンキー:2005/08/06(土) 00:21:24 ID:9888E4VB
おまいら神を待ちながら今まで一番ハァハァしたSSを語り合わないか?
アンナのスレも含めて
728アンナいじめスレの1:2005/08/06(土) 01:12:15 ID:UqTwZn7o
122タソへ
わざわざ保管庫まで作ってくれてアリガト!(´∀`*
おまいさん神〜

パソ直って、やっと保管庫昨日気づいたから礼が言いたかっただけなんだけど。
遅くなってスマソ。
729名無しさん@ピンキー:2005/08/08(月) 21:21:31 ID:humeBXP8
俺は待ち続けた。雨が降っても嵐がきても地震がきても待ち続けた。
けど、メイデンたんはこなかった。
そして誰もいなくなった。

(´・ω・`)
730122 ◆0UUntoee/U :2005/08/08(月) 22:20:20 ID:GqNm6NZc
>728(アンナスレの1氏へ)
いえいえ……というか、保管庫の報告、忘れてました。すみません。
書き込んだつもりが規制中だったらしく、今まで気付かず。


それと、このままだと馴れ合いっぽくなるので、保守ネタ投下。

731DSK:2005/08/08(月) 22:21:56 ID:GqNm6NZc
ある夏の日。

「なぁアンナ、海行かねぇか」
「いやよ」
「何で?」
「何でもいいでしょ」
「あ、カナヅチなんか? でも浮き輪してるアンナもなかなかいいと思うぞ」
「……葉、血管に空気を注射したら、浮くようになるんじゃないかしら?」
「ごめんなさい」

「……でもよー、こう暑いと海に行きたくなるんよ」
「行かないって言ってるでしょ」
「だから何でよ?」
「何でもいいじゃない」
「あ、自前の水着がないんか? だったら学校の使えばいいじゃねぇか。
 スクール水着のアンナなんか見たら、大変なことになっちまうけど」
「……葉、血管にアルコールを注射したら、もっと大変なんじゃないかしら?」
「すいませんでした」

「あちいよ〜だりいよ〜海〜あちいよ〜」
「しつこいわね」
「何でやなんだよ〜」
「別にいいじゃない」
「あ、わかった、胸ないから、水着、着たくないんだろ?
 けど、オイラはそんな貧乳で悩むアンナも好きだぞ」
「……葉、血管にドーピングコンソメスープを注射したら
(省略されました……さぁ諸君、俺が書き逃げするのを止められるかな……?)
732名無しさん@ピンキー:2005/08/08(月) 22:49:03 ID:1tVn+jno
葉×アンナの切ない系エロキボンー!ネ申きたれー
733名無しさん@ピンキー:2005/08/09(火) 19:05:37 ID:8zY89es6
>>731
ワロタ
734名無しさん@ピンキー:2005/08/10(水) 01:57:27 ID:3GkNQV9o
>>727
つ[蓮×たまお]

いっさい関わりないカプだが敢えてハァハァ
735名無しさん@ピンキー:2005/08/17(水) 17:21:10 ID:bsoGv3A5
潤×蓮かアンナ×蓮が見てみたい。
736名無しさん@ピンキー:2005/08/19(金) 18:55:36 ID:N1o5G+VV
>>732
漏れも読みたい
ハァハァ
737名無しさん@ピンキー:2005/08/19(金) 22:59:46 ID:rA1w37IO
メイデンタン(´・ω・)
738名無しさん@ピンキー:2005/08/22(月) 21:45:40 ID:R8vneolB
メイデンタンあげ
739名無しさん@ピンキー:2005/08/27(土) 22:33:18 ID:p0xYoni5
ほす
740名無しさん@ピンキー:2005/08/28(日) 00:32:21 ID:euC/jcsj
ほすりやす。
741名無しさん@ピンキー:2005/08/30(火) 02:39:39 ID:6GQzITVs
hosyu
742名無しさん@ピンキー:2005/09/01(木) 02:12:35 ID:9jgFqt5C
ほーしゅ
743名無しさん@ピンキー:2005/09/02(金) 15:57:49 ID:wmKYXQT3
誰か書いて保守
744名無しさん@ピンキー:2005/09/04(日) 01:27:42 ID:unYBPVrK
メイデンタソキボンヌ保守
745名無しさん@ピンキー:2005/09/04(日) 17:44:20 ID:fE+tDpeg
めめめめ…
メイデンタソ・・・




ガクッ
746名無しさん@ピンキー:2005/09/06(火) 00:31:20 ID:q1sro2P3
俺は何があろうともメイデンタソを待ち続ける‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥きっと
747名無しさん@ピンキー:2005/09/06(火) 17:36:33 ID:zI7HQMUX
メイデンたん、本当におじちゃんがメイデンたんのおマムコをペロペロしていいの?
ハァハァメイデンたんのおマムコは綺麗なピンクだねハァハァ。いい匂いがするよはぁはぁ。
ハァハァハァハァハァメイデンたん、も、もう限界だよっ!おじちゃんの真っ黒チムポ入れていいかい?
アッあぁっはぁっあっあっあぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁあ!!!!!!!!!!
はぁっメイデンたんメイデンたんメイデンたん!!出すよ、
おじちゃんの練乳をメイデンたんのおマムコにだしちゃうよ!!!
っあぁぁぁぁあうわぁぁぁぁぁぁあ゛ぁぁぁハァハァ、メイデンたん!!!!!!
次はおじちゃんのアナルも攻めてくださいメイデン様ぁっ!
わぁお、うぉはせぇづぅぁぁひゃっちゃちゃきっきゃぁぁぁぁぁぁ!!!!!!!!!!!!
748名無しさん@ピンキー:2005/09/07(水) 17:56:50 ID:RNQMjr6r
>>747
貴様ァ!メイデン様に何をしている!?
749名無しさん@ピンキー:2005/09/07(水) 18:17:22 ID:lau+5UoN
>>748
メガネキタ――\(@∀@)/――……
今自分で書いててなんだかうざい気分になった。おかしいな。
750名無しさん@ピンキー:2005/09/07(水) 19:48:17 ID:m/cwldsm
ここってリレー小説禁止だっけ?
751名無しさん@ピンキー:2005/09/09(金) 00:44:18 ID:oqlLge0F
おKじゃね?
752名無しさん@ピンキー:2005/09/09(金) 18:41:15 ID:SUi6lG0j
じゃあここにいるおじちゃんたちでメイデンタンをい(ry
753名無しさん@ピンキー:2005/09/10(土) 00:19:24 ID:EPSytOO4
眼鏡をひきつけておく可哀想な犠牲役は誰がやるんだ?
754名無しさん@ピンキー:2005/09/10(土) 01:13:18 ID:/0Z5NUq+
>>753もまいがやれ。
755名無しさん@ピンキー:2005/09/10(土) 07:51:17 ID:taVs6SHy
>>753
自分が上に乗るよ。
756名無しさん@ピンキー:2005/09/13(火) 18:19:25 ID:DFeQQ9DH
じゃあ俺はメイデンタンを突き破ります
757名無しさん@ピンキー:2005/09/14(水) 21:22:47 ID:wRNkx+gP
いや、俺がメイデンたんを突き破りますよ
758名無しさん@ピンキー:2005/09/14(水) 23:00:27 ID:t35TAtr1
いやいや、俺だって。
759名無しさん@ピンキー:2005/09/14(水) 23:22:11 ID:C8uHsrfM
…もまいたち楽しんできてくれ…!!
自分は眼鏡を引き付けに逝ってくる
760名無しさん@ピンキー:2005/09/14(水) 23:26:00 ID:l9QC/Re/
ベルギーチョコでも持っていけ。
コーヒーも忘れずにな。
761名無しさん@ピンキー:2005/09/18(日) 16:07:40 ID:qdqesokx
メイデンたんのために一週間もためちゃったよ!(;´Д`)ハァハァ
早く始まらないかな…(;´Д`)ハァハァ
762名無しさん@ピンキー:2005/09/20(火) 20:25:08 ID:WPHVH0/j
じゃあ俺はその隙にリゼルグとハァハァしる。
763名無しさん@ピンキー:2005/09/20(火) 22:36:35 ID:ZfBP08xG
リゼルグは普通に女に見えるんだが…女体化エロが見たい
あとプリハオで濃いの見たいと思っているのは俺だけか?
764名無しさん@ピンキー:2005/09/21(水) 15:24:06 ID:LE2M6Jti
プリハオと濃いの一発やってきましたが何か?
765名無しさん@ピンキー:2005/09/21(水) 19:22:50 ID:jysVs5Eb
いや、俺もちょっとみかん行ってくる!
766フルーツチンコ侍:2005/09/26(月) 18:31:59 ID:9uQ6ZCN6
強姦しろ 強姦しろ
強姦しろ 強姦しろ
強姦しろ 強姦しろ
強姦しろ 強姦しろ
強姦しろ 強姦しろ
強姦しろ 強姦しろ
767名無しさん@ピンキー
>>766
了解した 了解した
了解した 了解した
了解した 了解した
了解した 了解した
了解した 了解した
了解した 了解した