まぶらほ-隠し玉-

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 突き出された夕菜の手に、凛は反射的に動かぬ身体を強張らせる。
 しかしその手は凛の身体に伸びることなく、そのまま印を結んだ。そして夕菜の口から
召喚の呪文が紡がれる。
 次の瞬間、凛の下腹部に生暖かい空気が吹き付けた。狭い部屋の中に、男の匂いを極限
まで凝縮させたような獣の匂いが立ちこめる。
「・・・ッ!」
 己の下腹部を覗き見るように蠢く黒い影に、流石の凛が危うく叫び声を上げそうになる。
 不自然に盛り上がった頭部、金色に輝く瞳、尖った角。
 凛の眼前に召還されたのは、かつて学園の保健室にも出現した牛の姿をした怪物、ベヒ
ーモスだ。だが以前現れたそれとは明らかに姿が違う。片方の角が鋭利な刃物で切断され
ているのだ。そして凛は・・・その理由を知っていた。
「どうやら思い出して頂けたようですね。そうです、かつて凛さんがお仕事で退治された
ベヒーモスです。凛さんに復讐させてやると持ちかけたら喜んで召喚に応じてくれました。
凛さんって、本当に人から怨みを買うような生き方ばかりされているんですね。あ、でも
ベヒーモスは人じゃありませんでしたね」
 牙を覗かせた口から涎を垂れ流し続ける異形の怪物の頭を、幼子をあやすように優しく
撫でながら、夕菜は微笑んで告げる。
「・・・夕菜さん、貴女という人はっ! ・・・ひっ!?」
 奥歯をぎりぎり噛みしめながら吐き出した凛の声がいきなり裏返る。
 次いで己の下半身を襲ったざらりとした生暖かい感触の正体が、ベヒーモスの長大な舌
であることに気付いた。羞恥と屈辱と原始的嫌悪感で悲鳴を上げそうになるが、ありった
けの自制心を働かせて絶叫を腹の底へと押し込める。
 だがそんな凛の努力を嘲笑うように、ヘビーモスの舌は凛の一番敏感なところを責め立
て始めた。
150134:03/12/09 22:36 ID:z3xPMyjj
「・・・くぅっっっ!」
 ベヒーモスの長大な舌による陵辱は、既に十分以上続いていた。
 凛のまだ成長途中の硬い膨らみは、ベヒーモスの巨大な舌によってこね回され、食べ頃
の果実を思わせる色合いを見せはじめ、その小豆大の桜色の頂は少女の意志とは裏腹に、
硬く、しこり立ってしまっている。
 閉じ合わされた少女の桜色の花弁。つい先刻まで凛自身でさえ殆ど触れたことのない少
女の一番敏感な部分は、ベヒーモスの舌による愛撫により強引に開花されようとしていた。
「ようやく見えてきたようですね」
 夕菜が凛の花弁の下から、僅かに肉の花弁が覗き始めたのを目聡く見つける。その声を
合図にしたように、ベヒーモスは舌による陵辱を、その一点に絞り始める。
「・・・夕菜さん、貴女はどこまで人の尊厳を踏みにじれば気が済むのですか!?」
 絶望の淵に立たされていても、激しい恐怖と未知の感覚に翻弄されながらも、凛の心は
それでも、この魔神のような少女に屈することを潔しとしなかった。
「人の男を平然と寝取ろうとする犬畜生以下の凛さんに云われたくありませんね」
 しかし魂の底からの凛の叫びも、柳に風とばかりに夕菜にはまるで届かない。
 やがて凛の抵抗も虚しく、花弁は強引に引き剥かれ、朱色の控え目な肉芽が露わになっ
てしまう。
 そして露わになった少女の蕾に向かって、ベヒーモスは大きく口を開け・・・
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「ひ、ひゃぁあんっ!」
 奇声を上げると同時に、見えない鎖に縛られている凛の身体が跳ね上がる。
 初めて露わになった凛の身体の中で最も敏感な部位をベヒーモスが銜えたのだ。凛の身
体は電撃を浴びたように硬直すると同時に、その秘部からは熱い蜜が漏れ出す。
 これまで意志の光を湛えていた凛の瞳がその一瞬虚空を彷徨い、ベヒーモスの唾液とは
明らかに違う、粘度の高い液体が凛が腰掛けさせられている椅子を濡らしているのを確認
した夕菜は、凛の耳元で囁くように告げる。
「ご自分の身体のことですからお分かりですね。凛さん、貴女の大事なところから溢れ出
してきているこの液体が一体どういうものなのかは。
 これで理解できたでしょう。雌豚同然の凛さんにとっては、和樹さんも、このベヒーモ
スも全く同じなんですよ。己の獣欲を満たすことが出来る相手なら、和樹さんどころか人
間であるで必要さえないんです」
 未だ茫然自失から立ち直れぬ凛に対し、夕菜はどこまでも穏やかに、語りかける。
(あ、あ、あ・・・ああ・・・っ)
「ああ、そういえば」
 夕菜は得心したような呟きを洩らす。
「凛さんは人狼族のお兄さんに育てられたんでしたね。きっと赤ん坊の頃は獣の習慣に従
って、毎日毎日人狼の舌でおしっこを舐めとって貰っていたんでしょう。でなければ、こ
んな化け物に自分の一番大事なところを蹂躙されて感じる筈がありませんもの」
 その夕菜の言葉に、死んだ魚のようだった凛の瞳に、再び意志の灯火をともした。