>>881 「はい、喜んでお手伝いいたします……あれ?」
指差した先にあるビデオや何やかや。
「えっ、私のって?」
ためしに一つを取り上げてみると、メイドの名前や日時などの詳細なデータが記されている。
(屋敷以内に仕掛けられたカメラの映像かしら?
どうしているのかと気になっていたけど、こうなってたのね)
「そ、そうでございますね……しかし、結構なご趣味をお持ちでいらっしゃいますこと!」
今更どうしようもないと思い、素直に従うが、皮肉の一つも言ってみたくなったりする。
>>883 「……」
三条の厭らしい言葉遣いや仕草に、何を話していいかわからず無言になる。
しかし彼が器具の名前を宣言するたび条件反射で、
もし使われたら…ということを想像してしまって身体が熱くなる。
顔が紅潮し、伏せ目がちに三条を見やる。
「ああもう、前もってわかってたら業者に頼むとか何とか……」
どうやら飯塚も引越しに借り出されたらしい。
「まあ、執事長様はこんなことには参加しないだろうし……もう年だからなぁ」
言ってはいけない事を口にする。
>>886 未来の幼い反応に思わずギュッと抱きしめる。
「あー、もうかわいすぎぃ!いいな〜
私未来ちゃんみたいな妹欲しかったな〜」
ふと、自分の姉妹を思い出し溜息。
891 :
桜庭 奏:03/11/08 01:46 ID:NftgioYq
もともと、そろそろ引越しかと思い荷物をある程度はまとめていたので
あっという間に準備を終える。
そして、日記帳を見ながら、最近の事をチェック中。
「……げげ。忘れてた。まだお仕置きが……。
で、でも、御主人様……忘れてるよね、うん。そうだそうだ。」
一人で勝手にそう決め付けると、前のページをめくっていく。
「……司様がこの前来たのは───あった。」
ふとガア子が眠っている箱へ視線が行く。
少し目を細めるが、また文面へ視線が行く。
「でも、ここへ来てから、もうノートが4冊目ってすごいかも。
結構毎日が新鮮で濃密だったからかな。」
たまった日記帳を眺めて呟く。
>>882 「キャッ!? だ、大丈夫ですか?」
ビデオテープの洪水をかき分けながら、主人のもとへ駆け寄る。
>>885>>887 麗に叱られた事ですっかりやる気は失せてしまい、
2人のメイドが働く様子を眺めて何事か考えている。
「…何しろメイドの数が増えた事で、それぞれの痴態も増えているわけだからな。
私のコレクションもそろそろどうにか小さく纏めてしまわないと、
置き場が無くなってしまいそうだ。いや、それか倉庫でもひとつ保管用に購入するか…」
腕組みをして真剣にそんなふざけた事を考えていたり。
「そちらのメイドの質は誠にいい、という評判を最近はよくいただいているし
私も鼻が高いぞ。
これからも続けて職務を頑張るようにな、2人共」
>結構なご趣味をお持ちでいらっしゃいますこと!
「そうだろうそうだろう。……ん?貴子。今、何か言ったかね」
>>889 「飯塚さん、いいんすかそんな事言って?
あの人結構地獄耳だから聞こえますよきっと」
お前もだ悠斗……。
そう言うとさっさとどこかへ行ってしまう。
895 :
三条 望:03/11/08 01:50 ID:8f1m6uHE
>>888 「おや…志保さんどうかされたのですか?」
まるで思春期のような恥じらいを見せる志保の姿を見つめ、意地悪そうな視線を送る。
「ところで…最近はお仕事ちゃんとお休みされていますか?」
手にはクスコを持ったまま志保にそう尋ねると、志保のお腹に視線を送ると、
「そろそろまた検診にきてくださいね…」
などと耳元で囁きかけた。
「ええ、とりあえず、手順はいつも通り。コネクタ周りの挿抜とストレージの移動には細心の注意を」
先程とはうってかわり、ベストの内側から取り出した「ちょっと大きめな携帯電話」を手に、何やら指示を出す。
「基本仕様に変更はありませんから、簡単な動作確認だけで結構です。ああ、モニタの一部が
不調なようでしたので、それの確認も……」
と、そこまで言って、ふと言葉を途絶えさせる名無しの執事……。
「……」(ぴく)
沈黙の中、名無しの執事の耳が微かに動いた。
「ああ、では、そう言うことで。もし、何か問題がありましたら、こちらまで。では……」
そこまで言って、手にしていた携帯電話のようなモノを懐に戻すと、名無しの執事は何処かへと
歩き始めた。
そして、1分と経たず……。
「……飯塚。どこの誰が、歳ですかな……?」
非常に禍々しい笑みを浮かべた名無しの執事が、飯塚の背後に立っていた。
>>890 凛香に抱きしめられると、
「私も、凛香さんみたいなおねえちゃんがいたら…」
家族の記憶のほとんど無い未来は凛香に身を任せる。
>>893 「そんなことをなさらなくとも、御自分が少々お控えになれば、そんなに増えないのではないですか?」
またしてもキツいセリフ。
てきぱきとテープをまとめ、ダンボールに詰めていく。
その時に、人別場所別などに仕分けするのも忘れない。
……まあ実を言うと、以前主人に忠誠を誓った際のテープがあったら、こっそり取り除こうかとか思ってたりするが。
「……無いわねぇ……」
小さな声でぼそっと呟く。
900 :
桜庭 奏:03/11/08 01:54 ID:NftgioYq
「……いけない、お引越しの準備忘れるところだった。」
自分の準備が終わるとすっかりのんびりしていたことに気付き、
慌ててスーツケースを引き、ぬいぐるみ達を抱えると自室を出て行く。
そして急いで新館に荷物を置きに行くと、何かすることはないかと廊下を徘徊し始めた。
「……ラーラーララーララー♪
ラーラーララーララー♪ラララララララーララー♪」
幸せな気分なのか、ついそういう気分のときに歌いたくなる歌が口から出てくる。
>>896 びくぅっ! と全身を強張らせて、後ろを振り返る。
「な、なななななな……」
何でここに、と言いたいらしい。
「な、ななな、な、ななななな……」
何でもありませんよ、と言いたいらしい。
>>897 予想外の反応。
(そっか、未来ちゃん家族がいないんだっけ)
「よしよし、私でよかったら何時でもお姉ちゃんになってあげるからね」
ゆっくりと未来の頭を撫でる
姉と時を同じくしてランドセルと荷物を詰めたテニスバッグを新館へ置きに行き、
再びここへ戻ってくる。
が、廊下を歩きながら一人で歌っている奏を見かけて、思わず隠れる。
「おねえちゃん、はずかしい……」
作業中の男数人が集まりなにやら囁きあっていた…
「おい…さっきからいろんなメイドさんがいるけどよぅ…どれも凄い上玉ばかりじゃないか?」
「ほんとだな…まさか案外御主人様に全員食われてたりしてなぁ…」
「ばかな事いうなよ。今時そんなことあるわけねぇっての」
「だよなぁ…それにしてもいい女ばっかりだぜ…」
「そんなことより仕事仕事…」
そう好き放題に言ったあとで、また引越し作業にとりかかる。
>>901 「な?」
飯塚の意味不明な言葉に、笑みを浮かべたまま首を傾げる。
「……な……。な……。な、ですか……?」
飯塚の言いたいことをわかってか、わからずか、その笑っていない目で飯塚の瞳を捉える。
「まぁまぁ、そう慌てずに。少しは落ち着きなさい」
そう言って飯塚の方に置かれた手には、これでもかと言わんがばかりの力が込められた。
>>895 「い、いえ… ちょっとこの器具、卑猥だなって」
意地悪そうな三条の視線に気付きつつも、正直に答えた。
「でもちゃんとした診察の道具なのに、そんなこと想像してしまう私のほうが変ですよね」
自嘲気味に微笑み、続く三条の言葉に耳を傾ける。
「すみません、あまり休んでいないです」
そう答えを言うと、三条が耳元で囁いてきた。
吹き掛かってくる生温かい息がくすぐったく、劣情を刺激される。
「はい」
上擦ったような声で、無意識に答えてしまう。
>>893 主人の言葉にピクリと反応しそうになるが、努めて冷静に、
聞こえない振りをしながら散らかったビデオを整理して箱に詰めてゆく。
ふと主人にきつい口調で咎められ、ギクリとして振り向く。
「……はい!? いえ、随分ご執心のようなので。褒めただけでございますよ」
>>905 自分の肩に乗せられた名無しの執事の手が、なんと力強いことか。てゆーかひたすら怖い。
「な、何でもありませんです執事長様っ!
私はただ引越しに専念していただけですので、なぜそのようなお顔で迫られるのか
皆目見当がつかないって事にしておいて下さいお願いですから本当にっ!」
脂汗をだらだら流しつつ、早口で一気にまくし立てる。
>>902 「このお屋敷にはお姉ちゃんが一杯です。弟もいるし…」
そこまで言った所で鍋が煮立ってる事に気付き、
「あん、お鍋…」
そう言って、ガスを切る。
>>898 「…ちなみに。麗のビデオは別に保管してあるぞ。大事だからな、色々。
こっそりそこから抜くのは無駄な事だ。それより早く片付けてくれないか」
しばし彼女の様子を見ていると想像通りの行動を起こすので
机に持たれかかり、くくっと笑う。
「そうは言うが私とて昔からこうだった訳ではないぞ。そうだな、まだ若い頃は――」
何気なく会話をしていると、貴子が片付けている棚の一部に気付き少々慌てる。
「……!貴子、そこは触らなくても…いや、触ってはいかん。
私が片付けるので放っておいてくれ」
実は貴子が触っている本の間には古びた、瀬名の母親・柏葉南のセピア色の写真が挟まっており、
麗もいる中で、それを公開されてしまうのがかなり恥ずかしいらしい。
911 :
三条 望:03/11/08 02:06 ID:8f1m6uHE
>>906 息がかかるくらいの距離まで志保の耳朶に口を寄せる。
「少々欲求がたまっているのかもしれませんね…
しかしお腹の子供の為にもくれぐれも無理はなさらないでくださいね…」
「貴女の為に特別な設備も用意させていただきました…」
よければまた医務室へきてくださいね…」
そういいながら志保のお尻を軽く撫でさする。
912 :
桜庭 奏:03/11/08 02:06 ID:NftgioYq
大広間へ出ると、引越しのためかあまりに片付いているので踊りたくてうずうずしてくる。
「……ちょっとだけなら、いいよね。
お仕事さぼってごめんなさい、ほんのちょっとです……」
言い訳のように呟きながら誰もいないことをきょろきょろと確認すると、初めのポーズをとる。
まだ自分が踊っていた頃の事を思い出しながら、メイド服のまましばし踊りだす。
(いいなぁ……妖精のようにふわふわした気分……)
誰かがここを覗いたりしたらこの格好ではさすがにきわどいポーズもあったりするのだが
自分の世界に入っている。
>>909 「それに、いいお兄ちゃんもいるしね」
もちろんこの”いいお兄ちゃん”が複数形ではないのは
悠斗が入っていないからである。
「あ、火つけっぱだったね、ごめんごめん」
914 :
秋山 麗:03/11/08 02:08 ID:0Tv4k6ap
>>910 「うっ……わかりました」
思っていたことに釘を刺され、小さく呻く。
>貴子が片付けている棚の一部に気付き少々慌てる。
突然慌てだした主人に疑問を抱くと、その視線の先に目をやる。
「貴子さん、御主人様の部屋、『全部』片付けましょうか」
あえて大きな声でそう言う。
>>908 「お仕事に専念する。誠に結構で御座いますな」
名無しの執事の笑顔が、一瞬、優しい笑顔へと変わる。
「……まぁ、私も何故、このようにあなたを締め上げるようなことをしなければならないか、
皆目見当が付かない、と言うことにしておきましょうか……」
飯塚の肩を掴んでいた手から力が抜ける。
「……何分、歳で御座いますから」
そうさらりと言い放ち、目を細めて笑いながら名無しの執事は腕を組み、独りで納得したように
うんうんと肯いて見せた。
「とりあえず、書庫の本が大分手つかずで御座います。『歳』の私ではかなり厳しい量で御座いますので
一緒にお願いできますかな?」
名無しの執事は、頭を下げ、敢えて視線を飯塚と合わさずにそう言った。
大きな荷物を運びながら、時折目にするメイドの姿に視線を奪われる。
(こんな美人ばっかりのお屋敷なら何回でも仕事にきたいなぁ…)
>>910 古びた棚に手を掛けた途端に主人に咎められる。
「え? あ、はい、分かりました〜」
(何があるんだろう……もっとアブないモノだったりして?
でも、もしかしたら、昔の恋人の写真だったりするのかも♪)
そんなことを想像してニヤニヤしながら作業を進める。
ビデオにほとんど自分の名前がないことに安心するが、
それでもなぜか軽く劣等感を覚えてしまうことに戸惑う。
こういうメイドとしての自覚も、ようやく少しは出てきた……ようではある。
>>912 「わお、すげぃ………」
執事様の魔の手?から運良く逃れた悠斗は、大広間で
踊っている、奏と、それを見ている俊の姿は見つける。
919 :
椿 杏樹:03/11/08 02:09 ID:gx6xzuE6
「だけどペットって言っても動物はねえ…。
流行で言えばうさぎとかだけど、私あんまりいい思い出ないしなぁ…」
まだ先程の雑誌を見て考え込んでいる。
「何がいいかしら。どれかといえば、やっぱり猫か犬よねえ……」
ぽてぽてと歩いている。
「そういやパンダって飼えないの?私パンダさんなら大好きなんだけど」
>>913 「うん、瀬名さんも悠斗さんもやさしいですし。」
チャンスがあったのに瀬名も悠斗も未来には無理をしてこないので
未来にはやさしいお兄ちゃんらしい。
>>911 三条に尻を撫でられ、驚きと期待で無意識に身体を震わせる。
「さ、三条さん。あの… 引越し中ですから、誰かに見られてしまいます」
自分の下腹部へと伸びている三条の手を、静かに制止する。
>>915 >「……何分、歳で御座いますから」
周囲に名無しの執事の姿は無く、さらに小声で呟いたはずなのだが、やはりばっちり聞かれていたらしい。
「(地獄耳か……)」
などと、この状態では死んでも口に出せない事を思い浮かべてしまう。
>敢えて視線を飯塚と合わさずにそう言った。
「わ、わかりました! 私の全身全霊を持って任務を遂行させていただきますっ!」
びしっ! っと必要以上に硬い仕草で姿勢を正すと、逃げるように走り始める。
ふわふわと移動していった奏が心配で目で追っていくと、床に彼女の手帳が落ちているのを見つける。
何気なくペラペラとめくっていくと、来年までのスケジュールが書かれているのに気付く。
「おねえちゃん……来年、やっぱり受ける気なんだ。」
ほっとしたように微笑む。
「悠斗くん……なにしてるの?あ、おねえちゃん……」
手帳を拾って大広間に行ってみると、踊っている奏をこっそり見ている悠斗を発見。
>>920 「ブッ!けほけほ、まじ!?悠斗が!?」
味見していた、お味噌汁を思わずリバース。
「おかしい、あいつがこんなかわいい女の子に手を出さないなんて…
本当になにもされなかった?もしなにかされそうになったらすぐ逃げるんだよ!」
思わず真剣な顔で未来に忠告する、それにしてもひどい言われようだ。
925 :
三条 望:03/11/08 02:16 ID:8f1m6uHE
>>921 「ええ…たしかにそうですね自重しますよ…」
そう言いまとめた荷物を持ち上げると去り際に志保につぶやいた。
「でも見られながらというのも案外いいかもしれませんね…
それでは私は新しいお屋敷へ行きます。手伝っていただいてありがとうございました。」
そう呟いて住み慣れた医務室を後にし、新しいお屋敷へと歩を進めた。
>>914>>917 「コラ!麗、やめなさい!そこは触らなくてもいい所だ!」
こんな主人であっても若い頃の甘酸っぱい思い出などが一応あるもので
それをひっくり返されそうになり、激しく慌て、麗を叱りつける。
いつもとは違い、混乱のせいかどことなく落ちつきも薄れているようである。
(南の写真は今度から別の場所に隠しておかねば……執事にでも渡して…
いや、何を考えているんだ。それでは私が見れないではないか)
「貴子は素直でいい子だな。今度褒美をやろう。な?」
やはりどこか焦っている。
>>922 「まま、そう慌てずとも」
逃げるように走り始めた飯塚目掛け、弾けるようなダッシュを見せたかと思うと、
まるでジョギングでもするかのような軽々しい足を運びで併走し始める。
「私もご一緒しますよ、ええ。ほら、私一人が何もせずにいるようでは、他の者に
示しがつきませんからな」
どうやら、前に飯塚が自分の肩を揉みながら言ったことも、しっかりと覚えていたらしい。
>>923 「しぃ〜〜、ほれ見てみお前の姉ちゃん踊ってるぞ
この大変な時に踊ってるなんてバレタラお仕置されちまうぞ
え、お仕置ってなにって?まぁあれだお尻ぺんぺんとかだ、うん」
俊がこの屋敷のお仕置の事は知らないと思っているらしい。
>>924 「???」
凛香が噴き出した理由が判らず首をかしげている。
「大丈夫ですよ、悠斗さんやさしいから…
お味噌汁の味大丈夫ですか?」
自分も味見をしてうんうんと頷いている。
>>918 一通り踊り終えると、はぁはぁと息を整える。
「ふぅ……」
(やっぱりバレエは楽しいかも。テニスとは違う楽しさがあるっていうか……)
一人でうっとりとしていると、広間の入り口に悠斗と俊が立っていることに気付いて真っ赤になる。
「……!!!
いつからいたの!?うわぁ……」
頬を両手で押さえて座り込んでしまう。
931 :
桜庭 奏:03/11/08 02:19 ID:NftgioYq
>>925 三条が去り、何もものが無くなって閑散とした医務室。
その床にぺたん、とへたり込む。
引越し途中だというのになんだか気が抜けたようで、数秒間の間ボーっとする。
933 :
秋山 麗:03/11/08 02:20 ID:0Tv4k6ap
>>926 とりあえず、これ以上主人を刺激しても、面白いだけで成果は無さそうなので、身を引くことにする。
「(まあ、その程度のカードであたしの事を諦めるのなら、話は早くて助かるんだけど……)」
などと思いつつ、びっちりテープの詰まったダンボールに封をする。
「(そういえば、どうやってあたしの事を諦めさせるかよねぇ……
やっぱり、瑞葉さんか志保さんでも味方に付けるしか……)」
なにやら思案している顔のまま、次の箱に移る。
>>914>>926 「はい、どうせなら全部綺麗に――」
言いかけるも、主人に怒鳴られたので諦める。
(キニナル……キニナル……いつかはこの秘密を暴いてみたいものね)
純粋な好奇心から、とんでもないことを考え始めている。
「ご褒美ですか? でも、御主人様のご褒美はいつも御主人様が気持ちよくなられて……
あ、いえ、有り難う御座います、喜んでいただきますよ!」
(危ない危ない。つい、以前のように気安く男に話しかけちゃうわね……)
主人に対して、いつのまにか随分気を許してしまっていた。
そんな自分に、ちょっと驚いたりする。
>>928 「悠斗くん、バラしちゃだめだよ。」
軽く睨んで悠斗を見上げるとそう言う。
お仕置きは知っていても隠しカメラの存在は知らないらしい。
>>927 「速っ!」
平然と横に並んだ名無しの執事に、思わずわかりやすい声を上げる。
>他の者に示しがつきませんからな
「い、いえいえ執事長様!
執事長様は私ども使用人の上に立つお方なのですから、その辺りで眺めながら指示を与えておられれば十分なかとっ!」
こっちは全力疾走を続けながら、それでも自分から名無しの執事を遠ざけようとそう言う。