んじゃ、なんだか分からない落書きを押し流す為
○プロ怖いけど敢えてタブー一本投下開始。
ある夜、リルムはベッドの中で息の荒い声を聞いて…それ以来…。
最初は大好きな結木さまと思って愛しく優しく、
自分の意志でぷよぷよな身体とお口とを使っていたが
だんだんマンネリ化が進み、結木を満足させられない自分に悩むリルムだった。
悩むリルムは結木が隠していた本をこっそり読む様になった。
やっぱり結木さまと同じ大きさにならなければダメですわねーと、
いけないと思いつつミモモ裏通販で禁断のパウダーを入手してしまう。
そしてある夜、その隠している本をまた引っ張り出して読んでいたリルムは
ふと目覚めた結木に見つかってしまった。
動揺するリルム、そしてそれ以上にそれを見られた結木は動転した。
「もうこうなったらーやるしかないですわ!」とリルムは意を決して
そのパウダーを使い人間化する魔法を放った。
一方。見つかってはならぬ本を見られたショックで顔を伏せていた結木は、
普段とトーンが多少違う慰める声にはっと顔を上げた…そこには…。
ちょっとスレンダーな感じ漂わせる肢体を持ち、
薄緑っぽいカールの髪を振り乱して立つ女が居た。
「結木さまぁ〜あたし、リルムですわー?」
その言葉に結木は呆然とするが、その瞳は人間化したリルムの女体に釘付けとなり、
おのが持つ若茎は、牡の衝動に駆られ淫らな粘液を燃料に炎如く膨張し天を射した。
そして、紅潮し目には涙を浮かべるリルムの顔で半開きのまま震える唇は
「結木さま…慰めて」と訴えかけているようだった。
「リ…リルムか?まさかそんな……!?」 結木は残った理性で問いかけようとしたが、
本でしか見た事のない女体とシュチュエーション、
そして決してそれでは味わえぬ牝のフェロモンの薫りが
残った理性を吹き飛ばし、胸にこみ上げる衝動を更に駆り立てた。
そして、結木は舐めるようにそのリルムの艶やかな肢体を上から下へ視姦し始めた。
控えめなお椀型でありながら頂上の苺は凛として立ちぷるっんと弾ける乳房。
女の場所には、結木が母の風呂をのぞき見し、靄掛かったビジュアルぐらいの
認識でしかないモノが見える。「いやあ…ですわ…結木さま………」
視線を感じたかリルムは、朝露を被った草むらを茂らせた渓谷を恥ずかしそうに、
細くしなやかで色白な手で覆い隠そうとする。
しかし結木はそうさせまいと、その細い手首を握ってリルムごと自分の方に引き寄せた。
「みっ…みせろっ!いやっ!みたいリルムっ!」「ゆ ぅ き さ ま…」
結木は強引にリルムの秘所に顔を寄せると、強引に湿った茂みに舌を這わせ、
開いている腕で乳房をつかみもみほぐす。
「あぁっ!ゆうきさま…いたぃ…ですわーもっとやさ しくぅ…あぁぁん!」
嬌声を上げるリルムは、優しく自分の入り口に子供のようにむしゃぶりつく結木の頭を撫でる。
『―――これで…わたくしは結木さまのお悩みを…忘れさせてあげる事が出来ますわ…』
リルムの瞳から哀しみと悦楽が混じった涙が一筋頬を流れ去った。
何時しか結木の舌は峡谷の上流へと迫り、そこに小さく実り薄皮を被った果実へ進んでいった。
リルムは子供のように母を求める稚拙な結木の背中をしゃがんで抱きしめると
ころりと結木を上にしてベッドに倒れ込んだ。
そして倒れ込んだリルムの視界には、上に被さった結木の尻の間からいきり立つ若茎が見えた。
「これをお静めすれば……んっっ!あっあーんっ!そこぉ!?ゆうきさまぁーーダメですわっっ!」
結木の舌と口は遂に果実にたどり着きその実を味わい始め、リルムは身をくねらせる。
「結木さま……今お静めしますですわ…」リルムはそう呟くと、痺れるような感覚の中
結木のパジャマのズボンの間からはみ出た肉茎を自分の口へと近づけて行く。
それに近づくに連れ、荒く息をするリルムの鼻孔の中で、
この歳の男子特有の生臭く、それでいて、彼女の何かを狂わせるフェロモン臭が暴れ回る。
皮を半分以上被った若茎から漂うのは、普段臭気としか感じられないはずだったが
匂いを匂いとして感じるべきリルムの嗅覚は理性から切り離され、
牝として高まっている彼女の性感帯となり果てていた。
そしてそれを漂わせる結木の若茎は、さらにリルムを狂わせようと小さく左右に振れ、
鈴口からは止めどなく牡の蜜を垂れ流し自らを彩って牝の口を誘い込もうといきり立っていた。
それを虚ろな目で眺めるリルムの様子は、まるで夜に鈍く咲く華に招かれる蛾の様だ。
蛾とそれを招く華は、ベッド横の窓に引かれていたカーテンの隙間から漏れ出す月光で、
モノトーンの絵の様に妖美でな雰囲気を醸し出され、その窓の隙間から入り込む風は、
熱く絡み合う二人を優しく撫でていった。
結木の荒い息を自分の泉で感じながら、リルムは甘い香りを漂わせる亀頭に舌をつける。
「ぺちゃ…ぴちゃ…」透明色で粘りのある粘液は、リルムの舌に水飴の様に絡みつき離さない。
「あああっっ…これが結木さまなのでわねーちゅぱぁっ」リルムは甘ったるい声をあげながら、
なだらかに二つに割れ、左右に大きく張り出す柔らかい亀頭の肉を口に頬張り、
まだ恨めしくそれに被る皮を舌で押し下げていった。
「うっ…リッ!リルムゥッッーー!?」リルムの舌が包皮をカリの下に押し下げた刺激で結木は呻く。
リルムは甘い香りを漂わせる亀頭部を完全に頬張り、大きく扇状に張り出したカリや裏スジを、
そして亀頭の表に広がる平原を、唾液に絡めて味わい尽くす。
『柔らかくて…でも所々固いぃっ…、そっ!そして熱いですわぁ……』
リルムは口内で艶めかしく喘ぐ結木自身を味わいつつ悦びに震えた。
『うっ…嬉しいですわ…わたくしの中に、やっと結木さまがぁ』
リルムの瞑った瞼から大きな涙が零れ落ちた。
『そ…そしてぇっ!わたくしの入り口に結木さまがッ!あんんっ!あっぁぁー』
リルムは躯全体にまとわりつく結木の感触とその息使いに、声にならぬ声をあげる。
嬉しいですわ、わたくし…リルムはやっと結木さまと一緒になろうとしているのですわ…。
でも…まだわたくしの中に…そうですわぁ、まだ一つになっては……。
リルムは細い指先を、結木の腰と尻から離し、結木の腰にまとわりついているパジャマのズボンを摘むと
下へ下へ引き下ろそうとする。後ろの方は簡単に下がったが…前はどうしても結木の肉茎と、
それを頬張っている自分が邪魔をして下がらない。
『……困りましたわぁ、一度結木さまからお口を離さない…と…でもそれ…イヤァッですわっっ!?』
リルムはまるで乳児が母の乳から決して口を離さない駄々を心の中でこねる。
しかし、このままでは何時までもこのまま…『そうっですわ…あれで…』リルムは意を決する。
ぽんっと、左手にタンバリンが輝きながら出現すると「シャンシャン」と鳴り「からん」っとベッドの下へ落ちた。
そして次の瞬間結木は、生まれたままの姿でベッドの上で、同じく生まれた姿のままリルムと絡み合っていた。
何時しか、ベッドの上で絡まる二人はシックスナインの体位になっていた。
でも結木はそんな事は本でしか知らないし、そもそも初めてだ。
結局リルムの峡谷の泉とそこに成る果実の事だけで無我夢中だった。
…そんなウブな結木さまを、わたくしは抱いている。
そして結木さまは母の中に戻ろうとする本能で、あたしの中に入り込もうとしてる。
あの楓さまにすら見せなかった愛情をわたくしだけに注いでくださってますわ。
くすっ…楓さま?あなたの結木さまはもうわたくしの物ですわ…うふふふ。
あたくしは、結木さまが大好きな楓さまから、結木さまを奪って今抱いているのですわ……。
うふふ…楓さまは今頃、布団の中で初な夢でも見ていらっしゃるのでしょうね…きゃはは。
人になったリルムの中で、人間のおんなでしか沸き上がらないドス黒い感情が渦巻く。
そうですわっ!…わたくしこそ結木さまをお手入れ差し上げるに足る女ですわー。
楓とか言う小娘なんかに、結木さまは渡せませんわぁー。
結木さまの童貞を奪うのはこのわたくしですわー。
妖しい感情に支配されていくリルムの指先の爪が
結木の尻と腰を這って赤い跡を残す……。
「痛ッ!リリ…リルム?」
鈍い痛みで、ちょっと我に返った結木がリルムに呟くが、
直ぐに結木は、リルムの濡れそぼり愛液でぐちゃぐちゃになったワギナに視線を戻す。
そこには自分の頬や口にまとわりつく粘っこい糸が何本も繋がっていた。
そして粘液のアーチの先に見えるクリはすっかり包皮がめくれ赤く熟れ、
その下ではヒダが小さくビクついていた。
「えっ?何だオレなにを…リル…!?」
その時、結木の肩に乗っていたリルムの細い両脚が小さく震え、
クリの下の窄まった処から勢いよく潮が噴き出し結木の頬を濡らした。
頬を…唇から垂れていくその滴からは、濃密な牝の香りが結木の鼻孔をくすぐる。
少し正気に戻っていた結木は、また淫靡な世界に引き戻され、またその中に顔を埋めた。
『あら…わたくしったら…ついイッちゃって…結木さまのお顔に…』
リルムはぼんやりとする意識の中で下半身に流れる痺れる様な快感に酔っていた。
でもまだ結木の快感の証は受け取っていない……。
わたくしとした事が…結木さまより先に…恥ずかしいですわぁ〜
まずは殿方様の熱いものを受け止めて差し上げるのが本当ですのに…
リルムは頬張っている結木のペニスへの愛撫を強める。
高く張っているカリへは舌を強く這わせつつウラスジを責めあげた。
開いている手の白く細い指先は肉茎の根元を握りしめると上下に緩慢なストロークを始め、
もう一つの手の指先は肉茎に引きずられた袋の中にあるものを優しく転がしていった。
その緩急のステップを短くすると共に結木の両足は小さく震え、転がしていた袋は「きゅうっ」と絞っていく。
『もうすぐですわ…わたくしのお口の中に…結木さまの…きゃっん!?』
リルムが太股の付け根に歯の感触を感じたのはその時だった。
何を思ったか結木は柔らかいリルムの太股の内側に歯を立てていた。
『なっんですの?あぁあ!結木さまのがっっぁーー』
瞬間、リルムの口内に頬張っているペニスの鈴口から猛烈な勢いと量のザーメンが迸る。
『あぁっふ!これわ…すごぉいぃ…ですわぁ………』
迸るザーメンは、リルムの舌や口内に何度も打ち付けられ、
そのほとばしりは、リルムの喉も容赦なく打ち付けた。
そして、射出する竿はリルムの手の中で何度も脈動し暴れた。
思わず、リルムは口をペニスから離す衝動に駆られたが…やめた。
『わたくしが結木さまから絞り出したものですわっ!一滴も漏らしたくありませんわぁ!』
苦しい息の中リルムは思う…わたくしこそ結木さまの精を浴びるにふさわしい女ですわ。
結木さまがお口で暴れているのをお鎮めしなくては…リルムは牡を絞る牝と化していた。
結木自身は、四度五度と脈動した後、おとなしくなった。
そして、それ自身を頬張っているリルムの口内は白い粘液と透明の粘液、唾液が混ざり合って
今や口元から溢れ出そうとしていた。
「収まったようですわね…」
「でも、おかしいですわぁ…匂いは濃いけど味がしませんし、ちょっと拍子抜けですわ…」
結木の隠していた本には臨場感と性欲を煽り立てる為に数々の演出が散りばめられていたが
そんな事をリルムが知るよしもない、もともとは純な女なのだ。
「でも、大好きな結木さまがわたくしに下さったモノは吐き出せませんわ…」
そうリルムは思うと、そのまま口内と結木自身共々舌で舐め取り、
精液と唾液が混合した粘液を飲み込んでいくが、意外と量が少ない事に気づいた。
『まだ結木さまのペニスの中に残ってますかしら?』リルムの目は妖しく光る。
口内の粘液がなくなると、リルムは亀頭のウラスジを舌で舐めあげながら
その中の穴から残り汁を「じゅるるーー」と吸い上げた。
結木は既に射精の快感で下半身が痺れて居る上に、ペニスの感覚が希薄になっていた。
今は柔らかいリルムの内股の肉を甘噛みしているので精一杯だった。
けれども、まだ精を吸い上げようとするリルムの行為は、更に彼の牡としての本能を呼び覚ました。
「リッリルムっ!」結木はリルムの太股を噛んだ口を離して声を上げた。
ちょうどリルムも精をあらかた吸い上げた様で、ようやくペニスがリルムの唇から離れつつあった。
その唇とペニスの間には何本もの粘液のアーチが交わされている。
M脚座りで片手をベッドに付き、汗で粘りきった薄緑の髪がとんがり帽や肩、
そして背中にあられもなく、そして妬ましく張り付いていた。
そしてもう片方の細い指先は、唇の廻りに少し残った白い精液をかすめ取り舐めあげていた。
それは結木にとっては扇情的な光景だった。
「リッ…リルムっ!オレ!お前が…」
「え…!?あっっぁん…結木さまぁー優しくっ…あっ!」
次の瞬間、結木はリルムを組み伏せて居た。
あられもなくベッドに横たわるリルムは上目使いに潤んだ瞳で盛りきった牡を見上げた。
「結木さまぁーいよいよわたくしを、そしてやっと一つになるんですね…」
結木はその言葉を塞ぐかの様に強引にリルムの唇に自分の唇を乗せて舌を絡め合う。
リルムと結木の両手は滑らかに組み合い、握る力の緩急で互いの愛を確かめ合うかの様に左右に動いた。
もうそこには牡と牝が居るだけだった。
乳房は揉まれ慈しまれることもなく、凛として立った乳頭ごと結木の胸板で歪に形を変えるだけだった。
リルムの張った腰は結木を受け入れようと、その後ろに連なる豊満なヒップをベッドに沈み込ませていた。
両足は大きく広げ足先は釣りそうになる程ピンと伸び、
その脚の根元にあるワギナは大きく華開き中が見えきっていた。
そして結木のペニスはさっきの射精が嘘だった如く、更に弓なりに猛々しく膨張し固くなっていた。
ここまで牝牡が高まっていると別に手招きの必要もなかったようだ。
結木の腰が沈み込むと同時に彼のペニスはリルムのワギナに呑み込まれていく。
「あぁっっーー!!ゆうきさまー!あ…すごっ…ぃ!」
その感触に思わずリルムは結木の唇から逃げ出し嬌声を上げた
後は、結木のペニスストロークが、リルムという楽器を奏でさせる演奏会だった。
「あんっ!ん…ッ!結木さまっもっと…!つよくおねがい!」
リルムの声はどんどん荒くなって、それを聞く結木の牡の性欲をそそらせた。
そして喘ぎ悶えるリルムの顔を見ながら更に腰を緩急を極めて振り続ける。
ふと結木は躯から離れた意識で思っていた…。
…今組み伏せているのは、パートナーのリルム…それも人間化した…。
今両手を握っている?え?俺のモノがリルムのアソコに呑み込まれて?
あれ?俺…腰振っている…全然初めてなのに…。
ああ、もっとリルムを気持ち良、くっ…させてあげたい…何故?
分からない?俺って今何しているんだ?SEX?え?何故。
でも、もうどうでもいい、そこに愛してくれる女が居た。
受け入れてくれる牝が居た……他は…南?ウザイだけだ…日高…?鬱陶しいだけだ。
結木の意識が遠のいていく、リルムの嬌声も段々遠くに聞こえてくる様だ。
「あぁ、熱い!んっっっ!そこ…ソコ突いてッ!もっとぉー!結木さまぁ!」
リルムは乱れきっていた。乱れきった自分に酔っていた。
「だめぇ!!イッちゃう……!んっもう…イきますぅ…」
「や…恥ずかしっ……結木さまぁぁぁぁん!」
リルムは大きな波の到来を感じていた。
つま先が…痺れて…もうダメですわぁ?
これってもしかして…そうですわ…やっと叶うのですわ。
わたくしの子宮に結木さまのお子種を一杯打ち付けて欲しいですわ…。
そうしたら…そうしたら…あの約束が…サリアさまの…。
リルムの意識はここで飛んだ。
「ひぎ…ぃ!あぁぁぐッ!イッちゃう!いっちゃいますわーあああぁぁん!」
結木もほぼ一緒だった。
「リルムが好きだ、リルムが好きだ……うっ!」
リルムと結木は一つになった先で昇り詰めて果てた。
□
朝、結木はベッドから目覚めた。「あれ、変な夢を見た様な…ううん?」
そんな結木に、側のベッドに寄り添う様にして置いてある台の上で、
ちょこんと敷いてある小さな布団から起きあがったリルムが挨拶する。
「お早うですわ、結木さまぁ〜」
「ああ、リルムお早う…リルムだよな?」
「へぇ?何ですかいきなり?わたくしですわ〜」
「やっぱり夢だったのかな?…げっ…」
「どうかされたのですか結木さまぁ〜」
「いやっ何でもない!先にちょっと新聞取ってきてくれないかな?」
「分かりましたわ結木さまぁ〜」
リルムはぱっと団扇を出すとパタパタと部屋のドアの方へ向かい、
器用に開けると玄関先に消えていった。
「大洪水だな……」結木はうつむいてそう呟いた…やっぱり中学生には刺激が強すぎたかも知れない。
そして時は流れて……。
リルムとミルモは、人間界のパートナーと別れを告げ妖精の里に帰った。
帰った後、数日と経ずして、ミルモとリルムの結婚式が行われた、盛大に。
ミルモは最後まで抵抗したが空しかった。
王国警備隊に数十名の怪我人が出たが衆寡敵せず取り押さえられた。
そんなドタバタの最中、リルムはサリアの部屋にいた。
「やっとミルモさまのお后になれますわー」
リルムは白いウエディングドレスに身を包んだ自分をサリアに披露していた。
サリアはそんなリルムをそっと側に寄せて耳に口を寄せて訊いた。
『訊くまでも無いんですけど、ちゃんと男性パートナーの精は貰いましたね?』
「ええ、サリアさま勿論ですわ……」
『古来より王家の血筋は、母方の子が継ぐ運命…』
「ええ、わたくしも始めて伺った時は驚きましたし哀しくもなりましたわ」
『今あなたの中で孕んでいるお子は結木さまのお子ですね』
「ええ、そうですわ…ミルモさまには内緒以前……」
『そもそもミルモもマルモさまの実子ではないのですから…』
「ええ、でもこうやって妖精と人間の繋がりを紡いでいくのですね…」
『わたくしも同じように先代のお后さまに聞かされた時は悩みましたが…』
「サリアさまお気に悩まずとも…このリルムちゃんと…」
『そう言って頂けると、このサリア、安心して王太后に引く事が出来ますわ…』
「…サリアさま…最後に一つだけ…ミルモさまは誰のお子なんですか?」
サリアはそう聞かれると、ちょっと俯いてため息をつき、
城のバルコニーにしずしずと歩み行くと、遠く先に見える妖精界の遠景を眺めてこう呟いた。
「…楓さんのお父様です…」
「そして、その子がその人間の子供の処に修行に出る」
「この繰り返しです…リルム王妃…あなたのお子も、結木さまの子供の処に…」
ここでサリアは息を継ぎ、リルムの方に振り向いた。
「泣いているのですか?リルム」
「いえ…何でもありませんわ」
その後、摂と楓の息子の処にリルムの子が行ったのはまた別の講釈で。
おしまい(笑)