サンタさん、どうかSSを…
今さらながら前置き。
TVアニメ版ベースの封真×小鳥。8レス。
2レス目にSM風な部分有り。
「崩壊の前奏曲」、「悪夢の練習曲」、「間奏曲・道化師」、「破滅への回旋曲」、「原罪の交狂曲」と続いての締めくくり。
(ダラダラと無駄に長かったことをここに陳謝します。)
前回までのあらすじ
『神威の添え星』という自らの宿命に疑問を感じ、そして小鳥への許されない恋心に悩んでいた封真。
しかし、真神時鼓の遺体を見て精神崩壊した小鳥に「神威、抱いて」と誘われる。
戸惑いつつも、ついに封真は欲望に負け、小鳥を抱いてしまうが……
では投下
「…ぁ、んっ…あ、っ…あ」
バスルームにリズミカルな吐息が響く。
抱き起こされた小鳥は座る彼と向かい合って腰に跨り、下からゆるゆると突き上げられていた。
「…ん……はぁ…」
小鳥が腕を伸ばして彼の首にしがみつくと、ぐっ、と強く腰を引き寄せられた。
「あぁっ!…ダメぇ…ぉ、おくっ、ぁ…あっ」
「気持ちいぃだろ?」
図星を差されて、小鳥の顔がかぁぁっと赤くなる。
「…ちゃんと、教えてくれよ」
吐息交じりでゆっくりと語尾をのばすように、そんな喋り方は彼のクセだ。
「なぁ…小鳥…」
耳元で低く甘く囁かれて、ゾクリと腰が疼く。堪らず、きゅうっと彼の首に回した腕に力を込めた。
「、んっ……きもち、いぃ…」
外も中も隙間無く密着した肌から、彼の熱い体温が伝わってくる。抱きしめられる腕の力強さを背中から感じる。
呼吸は乱れて鼓動は高鳴り、苦しいはずなのに…ふわふわと温かくて幸せで。
「俺のこと、好きか?」
夢見心地の小鳥は、こくりと頷いた。
「……だいすき…」
「そうか。なら……大好きな『神威』になら、何されても平気だよなぁ?」
言うなり彼は小鳥の首を掴み上げ、力まかせに後方のバスルームの壁にドンッ!と押し付けた。
呼吸が出来ず、一瞬、小鳥の目の前は真っ暗になる。
しかしそれも束の間
「キャァァッ!!」
胸に走った強烈な痛みに、意識が呼び戻される。
見下ろすと、かがんだ彼が小鳥の左胸に噛み付き、ギリギリと歯を突き立てていた。
逃れようと彼の肩に手を掛けて揺さぶってもびくともしない。
それどころか彼は小鳥の右胸を鷲掴みにし、その手を一気に引きおろした。
「いっ、アアアッ!!」
胸からわき腹へと真っ赤な爪痕が刻まれ、所々皮膚がはがれて血が滲む。
さらに彼はシャワーヘッドを手にし、力任せに小鳥の花芯に押し付け始めた。
「…やっ…そんなの、はいらな…っ…」
無理やり押し込まれる冷たい感触に背筋が凍り、快楽を覚えたはずの体の中心は再び痛みに血を流す。
甘い夢から現実に引き戻そうとするかのように、体のあちこちに傷と痛みが刻まれる。
「、っ…どうして、こんなっ…」
震える声で問うても、彼は答えてくれない。
代わりに、小鳥の肌に刻んだ爪痕を抉るようになぞり上げて、目を細めるだけ。
小鳥には何がなんだかわからなかった。
「……こんなの、イヤぁあッ!!」
叫んだ瞬間、彼の手からシャワーヘッドが滑り落ちる。
「こんなことされても、俺が好きか?」
小鳥の瞳から零れた涙が、彼の頬にぽたりと落ちた。
――俺ハ小鳥ガ望ムカラ、『神威』ヲ演ジテ小鳥ヲ抱イテイル。
ダカラ、『神威』ヲ「キライダ」ト言ッテクレ。ソウシタラ、ヤメルカラ…
自分のなかから聞えてきた声に、封真はくつりと笑った。
――何を今さら。
母さんも父さんもそうだったように、小鳥も…『神威』を一番に想っている
母・紗鵺は『神威』の神剣を産んで、父・鏡護はその神剣を守って死んだ。
それは封真の目に、二人が実の子である封真や小鳥より『神威』を想っているようにしか見えなかった。
――誰も『封真』を一番に想ってはくれない。
運命に逆らってでも、共に生きようとはしてくれない
そっと小鳥の左胸に付けた歯跡に触れると、小鳥の体がびくりとふるえる。
指先から感じる、確かな鼓動。
ゆっくりと、わき腹から右胸に付けた爪痕を舐め上げると、口の中に血の味が広がった。
――小鳥も同じ。『神威』を想い、『神威』のために死ぬ。
…だったら、そうなる前に…いっそ、俺の手で全て奪って……
そんな事を思いながら見上げると、ぽたぽたと小鳥の涙が降りそそいで封真の頬を伝い、流れ落ちる。
その涙を優しい指で拭って、小鳥がふわりと微笑んだ。
「…どんなひどいことされてもいい…だいすきよ…」
「…ぁ、はっ……ああぁっ!」
壁にもたれる小鳥の右足を抱え上げ、その中心に再び封真は己の欲望をねじ込んだ。
あれほどきつかった小鳥のなかは、この短時間で封真の形を覚えたかのように熱く締め上げ、絡み付いてくる。
ぐるりと円を描くように腰を回すと、その動きに合わせて小鳥も自ら腰を振る。
「…本当に、いやらしい女だな」
「ち、ちがっ…からだ、かってに、…あぁあっ!」
小鳥の表情が歪むその一点を擦り上げれば、白い喉を仰け反らせて喘ぐ。
「…そこ、ダメぇッ!」
「ダメ、じゃないだろ?こんな…こんなに、してっ…」
唸るように低く言うと、封真は奥まで抉るように激しく突き上げ始めた。
じゅぷ、ぐちゅ、という濡れた音とともに、交じり合った愛欲の雫が溢れだす。
「ッぁ、…ダメ、なのぉ…きちゃ、ぅうッ!」
「…何…が、くるって?」
「イイの!きもち、イイのっ、きちゃうッ!」
「…っ、はぁ…そうか…」
激しい突き上げに揺れる視界と涙で霞むその向こうに見た彼に、小鳥は息を呑んだ。
何かに耐えるように微かに眉根を寄せ、切れ長の双眸を細めて優しく艶やかに微笑む彼。
“俺が好きか?”と聞いたときは、あんなに泣きそうな顔をしていたのに。
その笑顔をずっと見ていたいと思っても、思いは快感にさらわれる。
「あぁッ!も、もっ、と…らめ、っああッ!」
もう何を言っているのか自分でも分からない。
交じり合う体の熱、吐息、鼓動、快感。触れられる場所、全てが熱い。
腰は最早、理性とは切り離されて欲望のままに互いを求めて激しく動く。
「あ、あぁっ、…もぉ、っひぁああっ!や、ぁっ…はああっ!」
内壁を抉り出すかのように引き抜かれ、再び一気に分け入って突き上げられる。
そうなるように自分が彼に喰い付いているという自覚は小鳥にはない。だが
「っ……はっ…はぁ…小鳥…ことりっ…」
囁かれる声も掠れ、一層、激しさを増す突き上げに、彼もまた限界に近いことを小鳥は知る。
次の瞬間、ズクン、と最奥をひときわ激しく突き上げられた。
「……っや、ああぁあああッッ!!」
全身を駆け抜ける衝撃。のたうつように体がビクビクとふるえ、止まらない。
必死で彼にしがみつくと、彼もまたきつく抱きしめ返してくる。
「…っく、……こと、りっ!!」
「っ!!…あ、ぁあ…あッ……」
小鳥の中でドクドクと蠢き脈打つ彼。熱い塊が体の奥深くに注ぎ込まれていく。
「……‐‐ぃ、ちゃん…」
愛しい人と結ばれたい…その“願い”が叶った幸福感に心も体も満たされて、小鳥は意識を手放した。
「…小鳥」
封真は腕の中の小鳥に呼びかけた。
後始末を終え、そこは何事も無かったかのように整然として静かな室内。
ベッドに、すやすやと寝息を立てる小鳥をそっと横たえた。
封真はベッドに腰掛け、じっと小鳥を見つめた。手に、体に残る確かな温もりと感触。
夢をみていたような心地がするが、先ほどまでの事は紛れも無い現実だ。ただ、絶頂の瞬間…
――「……おにいちゃん…」
満面の笑みで、そう呼ばれたような気がするのは、自分の都合のいい解釈だろう。
きっと小鳥は“神威ちゃん”と言ったのだ。
「…ごめんな。俺はもう、戻れない」
よろよろと立ちあがり、ベッドの傍らにあった椅子に腰掛けると、封真は天井を仰いだ。
――俺は小鳥の体も命も全て奪って、俺だけのものにする。
神威…お前は、お前から大切な人を奪う俺を許せるか?
お前だけは…どんな酷い事をしても、そんな俺でも……一番に想って、共に生きたいと願ってくれるか?
それが自分勝手な“願い”だと知りつつ、封真は深くうなだれた。
「…小鳥ィっ!!」
絶叫とともに、神威はソファーから飛び起きた。
そこは理事長室。真っ白いスクリーンには何の映像も映っていない。
目の前には、びっくりした様子のCLAMP学園理事長がいた。
「だ、大丈夫ですか?急に意識を失って倒れて…随分とうなされていましたし…」
言われてみれば悪寒が背筋を這う。
何か夢をみていたような気がするが、水面が波打つようにぼやけて思い出せない。ただ…
――「……司狼くん…」
泣きながら、そう呼ぶ小鳥が見えたのは、気のせいではないだろう。
そして“ごめんね”とも言っていた。
「…すいません。俺、もう行きます」
よろよろと立ちあがり、床に転がっていた神剣を拾い上げると、神威は理事長室を後にする。
今さら考えずとも、東京に戻ってきた時点で、答えは決まっていた。
――俺はただ…小鳥と封真が幸せに暮せる場所を守りたい…それだけだ
それが最早、叶わぬ“願い”だとは知らず、神威はそっと封真と小鳥が居る部屋のドアノブに手を掛け、扉を開いた。
「…本当に、いいのかい?」
水際に佇む小鳥の背に、牙暁は問いかけた。
振り返った小鳥は、牙暁の浮かない表情に笑みをこぼす。
「酷い女だと思ってるでしょ?精神崩壊したふりをして実の兄を誘惑したなんて」
「…い、いや……でも、彼も君を愛していた。だから、わざわざこんなこと、しなくても…」
言い淀む牙暁に、小鳥はくすくすと笑う。
「だめよ。お兄ちゃんは優しいから、司狼くんのことを気遣って、“三人一緒にいよう”とか言っちゃうもの。
でも、それじゃあイヤなの。
私は、例え私の命と引き換えにしてでも、お兄ちゃんと司狼くんが憎みあって傷つけあうことになっても、それでも…
……お兄ちゃんに抱かれたかったの」
満面の笑みで言う小鳥に、牙暁は言葉も無かった。
そして、何も知らない神威のことを思うと、胸が痛んだ。
「最期、お願いね…お兄ちゃんが司狼くんを殺そうとしたら…」
「あぁ、わかっているよ」
未来はいつも一つ。
たった一つの“願い”を叶えた代償として、死の瞬間が近づくのを小鳥は今、待っている。
神威の“願い”は最早、叶わない。
だからせめて、封真の“願い”だけでも叶って欲しいと、牙暁は願わずにはいられなかった。
(終)
以上です。
結局、和姦→オチという流れに収めました。
色々、構想はあっても、文章化するのは難しいね。
サブタイトル…分かる人だけ分かって笑ってください。
来年も連載再開は無いんだろうか…。
このスレ…モーホーは禁止?(・ω・;)
>>921 GJ!!つかせつねーな(´Д⊂
小鳥も封真も哀しすぎる。
ともあれ完結してくれて嬉しいよ。おまいさんの文体大好きだ。
>>922 ホモはこっちじゃ×ってことになってる。数字板の方でやってくれ。
エロパロは男性向けって住み分けが一応あるし。
(一部スレではごっちゃのとこもあるけど、それは特例っつかホントはマナー違反のはず)
久々に投下されたぞい!!
925 :
名無しさん@ピンキー:2006/12/30(土) 16:10:08 ID:BsArYBzd
良いお年を。
空×嵐で良いシチュないですかね・・・
あけおめ。
今年こそは連載再開して欲しいよ。
>>926 無理やりっていうのが個人的には萌える。
928 :
名無しさん@ピンキー:2007/01/03(水) 20:38:27 ID:hC1+h/FG
どなたか教えてください
Xは18巻から出ていませんが、それから少し先、アスカで連載されたのでしょうか?
一話とか二話とか
ありましたら、保管されているサイトはありますでしょうか?
>>928 未収録分はNewtypeの増刊かなにかで出てるはず
確か…
夷が殺されて、その犯人は封真だ、みたいな空気になって、ついに神威が封真と対峙!
…で連載休止だよね。
ツバサにも登場したことだし、そろそろなんらかの形で完結して欲しい。
ほす
]はバッドエンドでも最後がみたいよな
ツバサの方で封真&神威と星史郎&昴流を幸せにすりゃいいんだし
保守
934 :
名無しさん@ピンキー:2007/01/20(土) 23:59:55 ID:1I17c+Ln
↑
ホシュ
人いなすぎ…
937 :
名無しさん@ピンキー:2007/02/11(日) 21:09:30 ID:dimgOJHA
まだだ!
ツバサも打ち切られそうだね。
砂の国編、Xファンは喜んだだろうけど、純粋にストーリーだけ見たらつまんなかったからなぁ。
昴流女体化書いてるんだけど投下してもいいか?
wktk!!
頼むぅうぅっっ!!
書いてくれっっっ!!!
942 :
名無しさん@ピンキー:2007/02/24(土) 22:07:47 ID:QVF5b0Vi
小ネタ。
夷と遊人がヤッてるのをモニターで見ながら、ビーストに同じことさせるさつき。
でもそんなさつきの様子をビーストは夷たちにモニターで見せてる。
そのことに気付いてさらに乱れるさつき。
最終的には遊人VSビーストの、どっちが先に相手をイカせられるか対決。
…とか思いついたが文書化できんorz
保守
944 :
名無しさん@ピンキー:2007/03/14(水) 06:16:44 ID:IfQTYRtl
↑
保守
946 :
名無しさん@ピンキー:2007/03/30(金) 06:19:40 ID:c/dy72xq
↑
947 :
名無しさん@ピンキー:2007/03/31(土) 10:45:18 ID:WIk85twj
昨日古本屋でX買いました。萌えました。
初心者ですが書いて見たいとおもったので、
どういう組み合わせがいいと思いますか?
やっぱり空嵐で
>948
またか。クレクレしてないで、たまには自分で書いて投下汁。
>947
読んで萌えたんなら、その一番萌えたカプで。
そのほうがイマジネーション湧くと思うし。
過疎ってるからオールOK。
ホシュ
951 :
名無しさん@ピンキー:2007/04/16(月) 14:19:46 ID:kqZKpn8W
age
952 :
名無しさん@ピンキー:2007/04/26(木) 22:13:05 ID:O91pw0TW
ほしゅ
953 :
名無しさん@ピンキー:2007/05/03(木) 13:25:48 ID:9lgGIY6z
age
今更ながらに
>>921GJ!
スレタイが女体化だから今まで読んでなかったよw
956 :
947:2007/05/12(土) 19:03:43 ID:09Vj619Q
散々考えた結果、颯姫と遊人で!
個人的にはメチャクチャ颯姫萌え〜。
来週には降下できると思います。
↑ お待ちしてます
958 :
921:2007/05/25(金) 02:45:57 ID:1RXyPPA/
>954
遅レスながらdクス。
実は続編で神威→小鳥の死姦、それを目撃して始めちゃう空嵐…とか考えてたんだが、あんまりマニアックプレイすぎてやめた。
>956
楽しみに待ってるよ〜。
空汰と嵐の初エチーってシチュだけ見るとエロゲチック
空嵐で無理矢理とかイイ!と思うんだがその流れへ持って行くの難しそう
960 :
名無しさん@ピンキー: