>>867 「……遅いよ、バカ。抱きつくのがさ」
天井を仰ぎつつ表情は呆れた様子だが、瑞葉がやっと普段通りに自分に寄って来てくれたので
ほっと安心する。
「普通はまず一番に『瀬名様〜。ぎゅっ』だろ?まったく手のかかる」
髪を優しく撫で、目線を同じにし、少々からかった感じで泣きじゃくる瑞葉を和ませる。
「ちょっと最近さ、瀬名御主人様への忠誠心が足りてないよね、瑞葉さんは。
こりゃ今度御仕置きしないといけないのかもなあ」
更に瑞葉の肩を抱き寄せながらも、手のひらでポンポンと叩き、呆れた言葉でからかう。
不穏だった空気が、自然と普段通りに戻っていきつつあるような気がした。
「だけど。まずは戻ったばっかだし、甘めの御奉仕を先にお願いしますか」
自室のドアを開け、手で誘導し中に入るように促す。
彼女が入ると当然のように中からロック。
そして寒くて着ていた上着だけを脱ぎ、ごろんとベッドに横になる。
「おいで瑞葉」
彼女をベッドまで呼び寄せ、自分の上に覆い被さるように誘導すると
乗ってきた瑞葉の頬に両手で触れてじっと見つめる。
>>869 >ちょっと最近さ〜御仕置きしないといけないのかもなあ
「そんなことありませ……んけど、でも、瀬名様がなさりたいなら……」
チラリと瀬名を見上げては目を伏せる。
瀬名の部屋へ入り、鍵が締められると、
今更ながらに顔を真っ赤にして俯いたまま固まってしまう。
>おいで瑞葉
その言葉に、ゆっくりと顔を上げ、意を決して
瀬名が求めるに従い、上に覆いかぶさると
頬に触れた手の感触に温かいものを感じながら
目を閉じて唇を近寄せていく。
「ん……んん……」
あくまで慎ましやかに瀬名の唇を味わった後、ふと目を開くと、
途方にくれたように瀬名と目を合わせる。
「あの、これから……どうしましょう?」
まるで何も知らない少女のように真っ赤な顔で問う。
871 :
桜庭 奏:03/09/30 01:32 ID:U4FlDPhk
>>868 みかさの言葉を聞きながら、次第に視線が冷たくなっていく。
高ぶっていた感情も急激に冷えていく。
彼女の、自分を『あなた』と呼ぶのを聞いて胸が傷つくのを感じた。
静かに話を聞きながら、もう自分達の仲は戻らないのだろうかと心のどこかで考える。
>私とあなたが二人まとめて御主人様とえっちしてる時のような姿、見せられる?
この発言を聞くと、悔しそうに下唇を噛み、少し俯くが、その続きを聞くと顔を上げ、
彼女を睨んでしまう。
「……御主人様のことは、関係ないじゃない。……お仕事だし、……。
確かに、このお屋敷に俊君を置くこと自体あまりいいことじゃないと思う。」
大きく深呼吸をすると、洗っている途中だった食器にもう一度手を付け始める。
まるで、話し合う気が薄れていったのを表現しているかのように。
「嫌がっていないって、当たり前じゃない。
あの年頃の男の子は、ああいうことに興味を持ち始める頃だもの。
でも、まだ経験するには早すぎるのよ。
身体や心は大人へ向かっていってても、まだまだ幼い。
私だって、人のこと言えないけど。」
洗い終わった食器の水切りカゴに並べると、もう一度みかさの方を向く。
「……もし、俊君が、みかささんのことを好きだって言ったらどうするの?」
他にも何か言いたげだが、そこで言葉を切って返事を待つ。
>>870 長めな瑞葉の髪の毛が、上から自分を覆うように垂れている。
ほのかに香る彼女の匂い。
音を立てて唇を一度奪うと、その髪を愛しげに指に巻きつける。
「綺麗な髪だね。…手先は器用な方だから、明日の仕事前に俺が結んであげよっか。
奏さんよりもちょっと緩い感じのお下げにしたら、可愛いかもな」
メイド服の上をゆっくりとはだけさせ、瑞葉の鎖骨あたりを舐めてから甘く噛む。
>あの、これから……どうしましょう?
「決まってるだろ。2ヶ月も溜まってたんだから、明日の夕食までここで御奉仕。
さっき執事さんにも言ってきたから大丈夫だよ。『瑞葉は明日半日休ませます』って」
肩肘をベッドについたままの体勢で、開いた手でスカートをたくし上げ
腰回りまでを露にさせる。
と共に、ゆっくりと布越しに尻部分や太股の裏を撫でる。
「メシは…。いっか。人の目見計らって、俺がこっそり厨房に行って有り合わせで何か作るよ。
朝はシャワー浴びてさ、ここで半同棲みたいな一日もいいと思うんだけど。嫌?
邪魔者一切なしで、ただゴロゴロしてるだけって感じで」
>>871 鬱屈した感情をそのまま奏に向けてしまった事に苛立ちを感じながらも、今度は奏の言葉を黙って聞く。
やがて、燃え滾っていた感情が少しずつ治まっていく。
身体や心は大人へ向かっていってても、まだまだ幼い。 私だって〜
「……!」
その言葉は、まるで自分に向けられたようにも思えた。
奏の鋭い言葉。それが胸に突き刺さる。そして。
>…もし、俊君が、みかささんのことを好きだって言ったらどうするの?
「…っ、そんな、そんな事、言ったら…」
自分の中で何かが壊れ、そのせいで眩暈がするような…そんな気分。
それに耐えられず、気付けば無言で厨房を飛び出していた。
後ろから聞こえてくる奏の声が耳に入ると、ぽろっと言葉を漏らす。
「そんなの…答えられるわけ、ないじゃない」
>>872 >手先は器用な方だから〜
「はい、お願いします……奏さんよりも、可愛くして下さいね」
頷いて、服を乱れさせる瀬名に自ら手を貸して肌を露にしていく。
>2ヶ月も溜まってたんだから、明日の夕食までここで御奉仕。
「2ヶ月……本当に、その……?」
不安そうな顔になって問う。
「自分で、なさったりとかは?」
重ねて訊くと、しばらくの沈黙の後、目を閉じ、恥じらいに震えながら告白する。
「私は……しました」
瀬名のゆっくりとした愛撫に熱い吐息をもらしつつも続ける。
「瀬名様のこと考えて、何度も、なんども……」
そして追い詰められたような瞳を瀬名に向けると、もう一度だけ聞く。
「瀬名様は……?」
>ここで半同棲みたいな一日もいいと思うんだけど。嫌?
ふるふると首を横に振る。
「皆さんには申し訳ないですけれど、でも、そうしたいです」
瀬名の手を自分の胸へと導いていく。
「私が溶けちゃうくらい……瀬名様と一つになっちゃうくらいに……」
875 :
桜庭 奏:03/09/30 02:03 ID:U4FlDPhk
>>873 「え、ちょっと、みかささん?」
厨房を去っていくみかさに驚いて慌てて彼女の背中に向かって声を掛けるが、
彼女はもう遠くへ行っていた後だった。
みかさが出て行ってようやく自分が冷たい表情で彼女を見ていたことに気付く。
「……言い過ぎちゃったかな。
みかささんの誘惑に負けちゃった俊君も、多分悪いのに。」
みかさはみかさなりに俊の事を考えているのは少し分かる。
ただ、それでみかさが俊に『教える』となるのが自分には理解できない。
だが、お互いの了解があってこそのあの仲良さ気な寝姿だったのだと思うとよく分からなく
なってくる。
「……」
(どうしたらいいんだろう。俊君はどうなっちゃうの、とか、
…私とみかささんはもう仲直りできないのかな、とか、色々思うことはあるけれど……。)
ため息をついて上を見上げる。
ここを出て行く直前のみかさの表情が思い浮かぶ。
「……私って、ヤな奴。」
そう呟くと、無表情で厨房を出て行く。
ようやく走るのをやめると、そこは屋敷の庭だった。
ベンチに腰を落とし、置いてあるテーブルに身体を突っ伏す。
「身体や心は大人になっても…か」
冷たい夜風に当たり、冷静な思考が少しずつ戻ってくる。
大人になりきれていない…自分は間違いなくそうなのだろう。
「何であんな酷い事言っちゃったんだろ、私…」
自分の心…。人の、表面からは見えない奥底の部分。そこに何か悪い生物が棲み付いてしまったような気がした。
幸希という恋人を持ちながら、俊に手を出す事。それがどういう意味かは頭では理解はしている。
しかし、この環境になってから、自分を蝕んでいたモノ。それと自分のコンプレックスが絡まりあって、自分はどんどん道を踏み外している。
「わかってるのに…本当はわかってるのに…」
自分の外面は変わらないのに、内面がどんどん変わっていっている。
綺麗事では済まない、そういう世界に放り込まれたせいなのかもしれない。
「…ふふ、一人でこんなに悩んで、他人を傷つけて…馬鹿みたい…私」
その時、携帯が鳴り、メールが届く。それは故郷の恋人からのものだった。
昨日の口喧嘩について謝罪するものだったが、それを見てもどこか空虚な気持ちのまま。
「………」
空を見上げれば、冷たく、蒼く澄んだ月が浮かんでいた。
>>874 >自分で、なさったりとかは〜
「…ごめん、それは…した。でも、ま、お互い様か。
……今日はガツガツせず、ゆっくりしよう。激しいのはいつだって出来るし」
とは言いつつも、手は早速ショーツを足首までずり下ろし
自分も長袖シャツを脱いで上半身裸になる。
導かれた手ですっかり露になった乳房を両方優しく愛撫しながら、頬や額など
何度も色んな箇所に口付ける。
時折指で乳首を強めに摘み、瑞葉にわざと驚いたような声を上げさせては
おかしそうにクスクスと笑う。
「びっくりした?でもさ、なんか『もっとしてほしい』みたいな顔に見えるんだよな」
そうやって甘めの愛撫とキス、甘い会話を繰り返して続けるうちに、
瑞葉の秘所が愛液を自分のジーンズに垂らしている。
自分の逸物も大きくなっているのに気付き、指で秘所を広げて弄る。
「欲しい?瑞葉。ダメだろ…欲しいなら言わなきゃ」
微笑むと、濡れ濡れになっているそこへ、自分の肉棒をゆっくりと侵入させる。
「……ん……」
瑞葉の背中に手を回して抱き寄せ、ぴったりと体をくっつけて長く息を吐く。
「…。じゃ、上で今日は動いてもらっていい?御奉仕だしさ」
>>877 瀬名の露になった胸板を愛おしげに指でなぞる。
その合間に瀬名の唇や指が悪戯を働くたびに声を上げてしまう。
>なんか『もっとしてほしい』みたいな顔に見えるんだよな
「ひぁっ! そ、そんなこと、ありませ……んんぅっ!」
やがて蜜を湛えた秘所を広げられて、羞恥に言葉もなくなる。
>ダメだろ…欲しいなら言わなきゃ
「……〜〜っ!」
瀬名の意地悪な台詞に、ただ黙って涙ぐんだ恨みがましげな瞳を向けるが、
すぐに進入してきた熱い塊に、喉を反らせて嬌声をあげる。
「んっ、あ、あぁぁぁぁぁっ!」
>上で今日は動いてもらっていい?
「はい……動き、ます……」
久々の感触と、そして温かみに、息も絶え絶えになりながらも
ゆっくりと腰をグラインドさせ始める。
(……瀬名様が……また、一緒にいてくださる……)
繋がりあっているという事実だけで身体の芯が痺れてきて
自然に甘い声がこぼれ、身体が悩ましくもくねってしまう。
「ん、ひゃぁんっ、ゃ、んっ、いや……きゃ! ぅんんんっ!」
>>878 瑞葉が動く間中、手は優しく両胸をさするように、円を描いて愛撫し続ける。
「う……」
弾むような瑞葉の動きと内部の締まり具合に、すぐにでも達してしまいそうになるが
ぐっと堪える。
嬉しげに悶える彼女の表情を見ているだけでもイキそうではあるのだが、そこは我慢。
瑞葉が動いて喘ぐ度に、緩められたベルトがカチャカチャ音を立てる。
「すっげーいやらしい声…。でも、めちゃくちゃいいよ…。
ほら、俺からも突いてやるからもっと久しぶりに…聞かせて…」
下から突き上げ、瑞葉を責める。と同時に唇を割り舌を入れて絡める。
「んん…」
お互いの口の端から唾液が零れるが、気にも留めない様子で欲望のままに唇を貪る。
荒い2人の吐息と水音と、ベッドの軋む音。
それに瑞葉の高く甘い嬌声のみが狭い部屋内に響き渡る。
(しながら悩み事でも聞くつもりだったけど…ダメだ、もう何も考えられない)
快楽にすっかり溺れきってしまい、言葉すらも少なくなり
体勢を変えて自分が上になると最後の追い込みで逸物を激しく突き立てる。
「ん、うっ…。ごめん…俺もう…出るかも…」
荒い息が混じったかすれた声で、小さく瑞葉に囁くと達する。
「…!!」
小さな聞こえない程の声でうめき、内部に白濁を注ぐ。
>>879 >俺からも突いてやるからもっと久しぶりに…聞かせて…
「や、い、ゃぁっ! い、いやらしくて、あ、ひゃぅぅん!
は、ずかしい……のにぃっ、は、あんっ、ふ、ぅ……んん、ふ……」
もはや意味をなす言葉さえ言えずに
快楽を声にかえ、瀬名の唇を受け入れる。
やがて体位がかわり、瀬名に覆いかぶさられると
必死で瀬名の手を求めて握り、自分でも腰を動かしながら
愛しい人と自分を、同時に絶頂へと導く。
「きて……んんぅっ、きて、ください、いっぱい……かんじ、させ、てぇ……っっっ!!」
言葉が終わると同時に、瀬名の逸物が内部で弾け、
大量の白濁が子宮口へと注がれていく。
そのたびに小さく身体を痙攣させ、小さな声を漏らす。
「……ぁ……ぁっ、く、ぅ……ん、んぅっ」
射精が終わってからも、なかなか結合を解こうとせずに
瀬名の背中を撫で続けていたが、しばらくすると
思い出したように起き上がり、彼の、白濁と愛液で汚れた股間に顔を埋める。
「御奉仕、続けますわね」
そう言うと、ひとまず淫らな液体にまみれた局部を
舌と唇と、そして頬や髪の毛まで使って掃除していく。
>>880 すべてを放出し終え、達した瞬間ベッドに抑えつけた瑞葉の両手を固く握ったまま、
俯いてぜいぜいと息をする。
「……。はー…、…はー…。う。…げほっ」
呼吸が苦しかったのか、間抜けにひとつ咳が出る。
(うわ。だっせー、俺……)
後始末される間も、恥ずかしさで顔を赤らめて瑞葉の顔を見れずに横に背ける。
「ごめん。そういや肝心のさっきの悩み事、聞くの忘れてた…。
でもまあいいか。まだまだ明日の夕方まで、時間はたっぷりあるもんな」
だんだん息が整いお互いが落ちつくと、爽やかに笑い、枕元の白いカッターシャツを
気付かない内いつのまにかほぼ全裸になっていた瑞葉に掛けてやる。
「服無いからこれでいい?さすがにその(精液と愛液まみれの)メイド服は着れないだろうし」
着替えた瑞葉の、大き目のシャツだけの姿を見て「かわいい」と照れ笑う。
そしてまだ寝るには勿体ないとベッドの上でまどろみつつ
瀬名の好きな音楽を流した部屋でまた唇を交わしたり、
膝枕で耳掃除して貰ったりして朝まで過ごす。
>>881 「んっ……」
とりあえずは瀬名の局部の汚れを全て舐めとると、
それらの液体を飲み込んで口元を指先で拭う。
>さっきの悩み事〜
「いえ、でも大分ラクになりましたわ。瀬名様のおかげ……」
瀬名から与えられたカッターシャツに袖を通しながら微笑む。
「ん……瀬名様の匂いがします」
顔を見合わせて照れ臭そうに笑うと、その後もまったりと
お互いを確かめ合ったり、時に激しく求め合ったりと
2ヶ月のブランクを取り戻すかのようにして
二人きりの時を過ごしていく。
樫の木作りの質素な執務机で抽斗から取り出したノートPCに向かい、困ったような笑顔を浮かべる。
「……瀬名様も、瑞葉様も……他の使用人達の手前、あまり特別扱いをするのは
宜しく御座いませんのに……。しかし……、ああ……」
深い溜め息を一つ。
そして、ノートPCの液晶画面に表示されている勤務シフトのチャートを操作する。
「神よ。何故に貴方は私にこのような試練をお与えになるのですか。人をあやめ続けることに対する
罰なのでしたら、お屋敷(こちら)ではなくて戦場(あちら)で精算してくだされば宜しいものを……」
と、そこまで言って頭を振る。
「……あ、いや、こちらでしたら、おいそれと死ぬようなこともなさそうですので、こちらで結構です……」
少し眉を顰め、絶望したように天井……空を見上げる。
『宜しゅう御座いますか瀬名様。他の使用人達の手前、あまり特別扱いが過ぎるのも問題で御座います。
それに……御主人様がどう思っていらっしゃるかはさておきにして、瑞葉様は当家が萩野子爵家から
お預かりしているものと私は認識しております。……ですから、お二人が無理をおっしゃるのは……
私にとっては非常に取り扱いに苦慮する状態なので御座います。どうか、それだけは充分に
お察し頂けますように……』
数時間前に発した言葉を反芻する。
片や主人とメイドの間にできた主人の実子。
片や、その関係こそは微妙な状態になってはいるものの、自らが仕える家との繋がりも深い
有力者でもある萩野子爵家の令嬢。
しかも、その萩野家には主人の妹が嫁ぎ、瑞葉はその妹の実子……。
思わずお互いが主人から、お互い同士が何親等にあたるのか指折り計算などしつつ、
執務机の一番上の抽斗から革張りの写真立てをとりだして、それを開いた。
「……南さん、貴方は何と言う忘れ形見を残してくださったのですか……。
……紫様、私は貴方に引き続き、貴方のお嬢さんにも悩まされ続けています……」
革張りの写真立ての中には、色褪せた二葉の写真。瀬名の母親にあたる柏葉南が屋敷の花壇に
腰掛けて柔らかく微笑む写真と、若かりし頃の萩野紫が悪戯っぽく舌を出している写真が
並べて収められていた。
無人の執務室。
執事の机に、不思議と時間が経っても冷める事のない温かい紅茶と、チョコレートの皿を置いておく。
「…あら、懐かしいお写真だこと……。」
886 :
椿 杏樹:03/09/30 23:38 ID:FBSH5ndw
早々と仕事を終え、着替えもしないまま
自室で元気なくベッドに横になりフテ寝している。
自室で食事中。
888 :
椿 杏樹:03/09/30 23:49 ID:FBSH5ndw
「……。」
眠れないので散歩をしようと思い、庭へ。ベンチに腰掛け一息つく。
足をぶらぶらさせ、何か考え事をしている。
厨房に食器を戻すと、特に目的もなくふらふらと歩く。
そして庭の前を歩いた時、ある意味キツい人物が座っているのを目撃してしまった。
「!」
一瞬動揺するが、すぐ嘲笑のようなものを浮かべて無表情になり、そのまま素通りしようとした。
890 :
椿 杏樹:03/10/01 00:01 ID:8qOaEufp
>>889 髪を指でくるくると弄んだり、体操座りのように膝を抱えて何かの歌を口ずさんでいる。
(瑞葉さん今日かわいかったけどどうしたのかしら。珍しく髪なんか結んでたりして)
が、背後に人の気配を感じ、膝を解放して顔だけ振り返る。
「こんばんは。……」
まさか風貌の変わったマスターだとは気付いておらず
どこかで見たような感じもするけどいまいち思い出せない、という感じに首を捻る。
「…えーと。どちらさま?」
891 :
桜庭 奏:03/10/01 00:08 ID:4z+rHKEw
自室の机に向かって、日記を書き終え深刻な表情で考え事をしている。
>>890 >えーと〜
「・・・・・マスター、マスター・カイルだ・・・」
呆れも驚きもせず、冷淡に答える。
瞳こそ杏樹の姿を映してはいるが、視線はどこか虚空を見ているようであった。
「・・・それじゃ」
すぐに立ち去ろうとする。
今日の終わりを告げる最後の奉仕。疼く逸物を誰に鎮めさせようかと、思案する。
一応、シフトで今宵の伽の担当者は決まっているのだが、主人の気まぐれの前には何の意味も持たなかった。
「さて…」
机の上のベルを鳴らし、メイドを呼び寄せてみる。
「誰が一番に反応するかな?」
頬杖をついて、ゆっくりと待つ。
今日の仕事はもう残っていない。深遠の夜を心行くまで楽しもうではないか。
894 :
椿 杏樹:03/10/01 00:20 ID:8qOaEufp
>>892 「あ。そう言えば戻って来られてたんでしたっけ…。
ごめんなさいね、少し変わられてたから気付かなくって」
>・・・それじゃ
「なんだか久々なのに…そっけないのね。折角ですもの。少しお話でもしません?」
身を片側に寄せてから、ベンチに座るよう手で促す。
「私がお相手じゃご不満かもしれませんけど」
少しだけ、なぜか水をかぶったように濡れている前髪を手でいじくりつつ言う。
895 :
桜庭 奏:03/10/01 00:22 ID:4z+rHKEw
>>893 肘を突いた両手の指を絡めてその上に顎を置いて考え込み、どんどんはまっていきそうに
なったところでベルの音が聞こえる。
この時間のベルということで予測がついていしまい少し悩むが、まだご奉仕とは決まった
わけではないんだしと勝手な期待を持って主人の部屋へ向かうことにする。
「御主人様こんばんは。奏です。」
主人の部屋の扉を軽く叩くと主人が返事をするのを待つ。
>>894 杏樹が座るよう促してくると、はあ、と一つため息をつく。
彼女に対してではない。勝手に人を想い勝手にそれを砕かれた、まるで間抜けな道化師のような
自分に対しての溜め息だった。
ゆっくりとベンチに座ると、しばらくの静寂が訪れる。
「・・・他の屋敷に行っていたんだって?」
先に口を開いたのはマスターだった。
>>895 「おや、奏か」
呟いた後、すぐに彼女を促す。
「入れ」
そのまま声色を変えずに、あくまで落ち着いた口調で。
主人としての威厳が損なわれるため、思考を奏に悟られてはいけないからだ。
なぜなら、思考が劣情で爆発しそうになっている。
股間では息子がアウトドアを楽しもうと、テントを張り始める始末だった。
898 :
椿 杏樹:03/10/01 00:33 ID:8qOaEufp
>>896 >>893のベル音につい体が反応し、一瞬そちらに顔を向けるが
誰かが走って行く音も聞こえたので自分は行かない事にする。
(いいかぁ…。どっちみちこんな格好じゃ行っても不細工だもんね)
実は先ほど接客中に、客の妻が行為中に乗り込んできて
「この淫乱メイド!」と怒った彼女に頭からコップの水を思いっきりかけられてしまったらしい。
そのせいでまだ髪がほのかに湿っている。
>・・・他の屋敷に行っていたんだって?
「ええちょっと。随分わがままな旦那様でしたけど」
>>898 「俺も・・・しばらくここを離れていた」
自分がいない間に何があったのか。それは知る由もない。
だが結果として主人と杏樹はあのように深い関係になっている・・・。
当然、マスターが杏樹の父に関する事も知るはずがない。
900 :
桜庭 奏:03/10/01 00:38 ID:4z+rHKEw
>>897 「はい。失礼します。」
扉を開けて中に入り、後ろを向いてしっかりとその扉を閉める。
そして主人の机の側まで行くと椅子に座ったままの主人を上目遣いで見つめる。
「あの…、どういう御用でしょう。」
901 :
椿 杏樹:03/10/01 00:45 ID:8qOaEufp
>>899 >俺も・・・しばらくここを離れていた
「…。ああ〜…そうですよね。ごめんなさい、私また気付かなくって」
物悲しい気持ちを隠してへらっと苦笑すると、髪をかきあげマスターの両手に自分の手を重ねる。
「夜のお相手、私は久々でしょう?させていただきますね…」
小さく言うと彼の胸板に顔や頭、体を摺り寄せる。
「さっきお客様を怒らせてしまってお水かぶっちゃったから、この通り不恰好ですけれど」
>>900 「どういう御用、だと?」
欲の出鼻を挫かれて逸物が力を失い、萎えていく。
「この時間に呼び出されて、どういう御用なのかまだわからんのか?
もうこの屋敷に勤めて何ヶ月になる。もう新人じゃないんだぞ」
窓を覆うふたつのカーテンの間に、僅かな隙間が空いていた。
カーテンを引っ張り直してその隙間を隠しながら、説教を続ける。
「日本では言葉を伝えなくても、意思が通い合う――以心伝心というのが重要でな。
ただ単に恋人同士、友人同士だけではなく、仕事でも同じように重要だ」
おほん、と咳払いをひとつ。
「わかるかね?」
903 :
桜庭 奏:03/10/01 00:58 ID:4z+rHKEw
>>902 説教を始める主人に少したじろぎながらも頭を下げる。
「はい……ダメなメイドでごめんなさい。」
本当は、ある程度予想がついていたのに、自分の予想と違う事を期待してわざと
そう聞いたようなところがあった。
「……ご奉仕、です…よね?
あの、今日は私、ご奉仕頑張りますから、気持ちよくなるのは御主人様だけでいいです。」
最近すぐに感じて快感に流されてしまう自分がこわくて、ついそんなことを言い出してしまう。
>>901 自分の言葉を夜の相手を求める物だと勘違いし、杏樹が身体をすりよせてくる。
無言でそれを受け入れようとしたが、いつのまにか両手が杏樹の身体を引き剥がしていた。
「・・・俺はそういうつもりで言ったわけじゃない。俺がそういうのを嫌うのも憶えてないのか?」
そう言うと、黒のインナースーツの上に着ていたコートを、そっと杏樹に着せる。
「水に濡れているのに外に出るな・・・冷えるぞ」
肉欲が激しく抗議の声を上げているが、完全に「殺す」。
杏樹を見つめるその視線には、憐れみに近いものがあった。
>>903 「ほう、そうか」
快感を得るのは主人だけでいいと言う奏に、そう生返事をする。
「で、どう奉仕してくれるんだ?」
椅子に座ったままで冷ややかな視線を送り、奏の肢体を舐めるように見詰めた。
しかし、逸物は未だに萎えたままだ。
906 :
桜庭 奏:03/10/01 01:12 ID:4z+rHKEw
>>905 「え、えーと……」
どう奉仕してくれるのかと聞く主人に一瞬考え込むが、考えるより先に行動した方が
いいと思い主人のそばにしゃがむ。
「失礼します。」
膝立ちになって主人のベルトを外しすが、いつもより自分がどこか大胆なことをしている
ような気がしてきて顔を赤らめる。
ズボンのファスナーをゆっくりとおろし、下着の中から主人の逸物を取り出すが……。
「…あれ?」
いつもとは別物のような主人のモノに首を傾げる。
907 :
椿 杏樹:03/10/01 01:21 ID:8qOaEufp
>>904 「…どうしたんですか?」
引き剥がされて目を丸くさせた後、一瞬辛そうな表情をし
「…。っ!」
反抗するように着せられたコートをすぐ脱いでベンチの下に捨てる。
そして彼の体を、めいっぱい力をこめてベンチへと押し倒す。
>俺がそういうのを嫌うのも憶えてないのか?
「…そんなの覚えてないわ。嫌々でもいいから…今ここで抱いてください。
前はよくしてくれたじゃないですか。
それとも今の貴方は御主人様みたいには、傷ついた時に甘えさせてくれたりはできないの?
……私がバカで、そのくせちゃっかり…男の人に甘えてばっかりの、こんないやらしい性格だから…」
上からマスターを見下ろして言う。
話すうちに余計自分が惨めに思えてきたのか、時々言葉を詰まらせる。
「もう貴方にも嫌われてしまったのかしら、私…」
>>906 「……萎えたのはおまえのせいだ、奏」
下を向いた逸物を残念そうに見やって言う。
「だから、もっと私の欲情を掻き立ててくれないか? 単に、肉体的な快感だけではなく。
そう、触覚的なものだけではなく、視覚的、聴覚的にも存分に私を楽しませて欲しいのだよ」
「出来ないのなら、他のメイドを呼ぶまでだが……」
心底残念そうに言いながら、静かに机の上のベルへと手を伸ばす。
されるまま押し倒される。
瞳のい移しても、杏樹自体を見ているわけではない。
>もう貴方にも〜
杏樹の言葉を最後まで聞き終えると、今までまったく力を入れなかった全身に力を込め、
逆に杏樹を押し倒す体勢となる。
そして、表情を厳しくさせた。
「ふざけるな!どんな理由か知らないが、一時の情欲に身を任せ痛みから逃げるんじゃねえ!
甘えさせたりしてくれない?私はいやらしい性格?貴方にも嫌われた?自分勝手な事を言うな!」
厳しい表情ではあるがそれは怒りではなく、叱咤そのものだった。
激しい言葉は続く。
「自分で自分が愚かしいと思っているなら変わってみせろ!勝手に自分を分かった気になって、
不幸面をするな!甘えたりして痛みを忘れて・・・一番自分に痛みを与えてるのが自分だと分からないのか!?
そうやっていたらいつまでもそのままだぞ・・・もっと・・・もっと・・・」
周りに聞こえる事も気にせずまくしたて、一度言葉を切った。
「・・・自分を、見つめてみせろ。怖くて、辛くて、それが出来ないなら・・・俺が見せてやる」
荒々しく唇を奪う。
910 :
桜庭 奏:03/10/01 01:37 ID:4z+rHKEw
>>908 >「……萎えたのはおまえのせいだ、奏」
残念そうな声色を聞いてはっと身体を硬直させる。
少しうつむいて主人の話を聞くが、全然いい方法が思い浮かばない。
が、考え込んでいるうちに机上のベルへと手を伸ばしかける主人を慌てて止める。
「ま、待って……待ってください。
私、ここであきらめられたら、きっとまた同じ失敗をしてしまいます。」
哀願するように主人を見つめる。
「難しくて、どうすればいいかよくわからないけど、ちゃんと御主人様の期待に
添えるメイドになりたいから……
どうしたらいいか教えてください、お願いします。」
膝立ちなままだったので、そのまま頭を下げて土下座するような格好になる。
>>910 「そうだな…」
椅子から降りて、四つん這いになっている奏の顎を持ち上げてやる。
「ええっと…
『私の身体は御主人様のものです。私の穴はご主人様のもの。
下半身の穴だけでなく、上の穴であるお口も例外ではありません。
つまり私のすべての穴は、性器と同等の意味を持っています。
淫らに開かれた私の口腔で、ご希望に添えるかどうかわかりませんが、
どうぞ欲の限りを、心ゆくまで尽くして下さいませ』
と、言いなさい。棒読みではダメだ。色っぽく、心を込めて言うんだ。
言えないと、何度もやり直しをさせるからな」
奏を諭すようにして喋り終えると、どこからか小型のテープレコーダーを取り出し、スイッチを入れて脇に置く。
「さあ、大きな声ではっきりと言いたまえ」
サディスティックな快感に、やや逸物が隆起してきた。
912 :
椿 杏樹:03/10/01 01:55 ID:8qOaEufp
>>909 「御主人様は、お父様みたいで…優しくて大好きだけど、
寂しい時にずっと私の側にいてくれる方ではありませんもの。
だから御主人様の気が向くまで待ってはいますけど……
でもその間も、甘えたくて、誰かに抱いてもらいたくてたまらなくて。
……そういう時はいつも適当な理由で男の人に抱かれて、やっと気持ちを落ちつかせて…」
そう言ったところで突然怒鳴られ、わけがわからず驚いて体を震わせる。
(…?…やだ、余計怒らせちゃってる。どうして…?)
「う…んっ…」
>そうやっていたらいつまでもそのままだぞ
話をおぼろげにしか理解できないが、荒い口付けを受けた後に一言だけ返す。
「…私。嫌われ者になってしまうとしてもまだ…このままでいいわ。だって楽だもん」
>・・・自分を、見つめてみせろ。怖くて、辛くて、それが出来ないなら〜
「……。」
なんでこの男は急に自分の内面を軌道修正しようとしているのだろう。
伊達のように体だけの誘惑で乗って優しくしてくれるだけでいいのに。
マスターが自分をどう思っているのか知らないので、若干そんな彼をわずらわしく思う。
「そんな事どうでもいい。お願い…黙って、早く抱いて……」
913 :
桜庭 奏:03/10/01 02:06 ID:4z+rHKEw
>>911 顎を持ち上げられるままに少し潤んだ瞳で主人を見つめる。
そして、その後に続く言葉の内容に思わず息を呑む。
何故かこういうときに記憶力のよさを発揮してしまって一度言われただけで覚えて
しまった言葉を頭の中で反芻させる。すごく過激な内容に、顔が真っ赤になる。
「……色っぽく、心をこめて……」
主人の言葉をどこか上の空で繰り返し、体制を起こして三角座りになり、膝の上で
手を組んで、顔をその上へ置く。
主人が出してきたテープレコーダーを見て少し青ざめるが、あまり意図は理解できず、
さっきの言葉を忘れないうちに話してしまおうと口を開く。
「…私の身体は、御主人様のものです。私の穴は、御主人様のもの。」
自分の口から確かにその言葉が出ていくたびに、次第に身体が熱くなってくる。
「どうぞ、欲の限りを、…心ゆくまで尽くして下さいませ。」
声が少し上ずりながらもなんとか最後まで言い終える。
顔をこれ以上ないくらいに紅潮させて、組んだ腕の隙間に顔を埋める。
>>912 >だから〜
「・・・・!」
杏樹は、快楽のために主人に「愛している」と言ったのか?
あんな恍惚として、幸せそうな表情になって・・・抱きしめられていたのに・・・それが、ただ甘えられる為だけに?
だとしたら・・・彼女の傷はあまりにも深いところにあるのではないのだろうか。
そして、主人を愛していたわけではないという事実を知り、多少でも安堵を覚えた自分に腹が立った。
>だって楽だもん。
「楽して生きようとするなんぞ・・・随分とまぁ甘ったれてるんだな・・・」
予想以上の杏樹の素顔に、苛立ちよりもむしろ、人としてのそんな精神への怒りが湧きあがってきた。
>お願い〜
「・・・分かった」
厳しい表情のままうなずく。
「だが・・・もう、そんな逃げ方をするのはやめろ。いや、俺がやめさせてやる。見ておけるか・・・!」
どんなに言葉が激しくとも、その顔が怒りの形相であっても。
マスターは、ただ杏樹を心配していた。純粋に、それだけだった。
服を丁寧に脱がせる。
まずは胸元を露出させ、唇から顎、顎から鎖骨と、段々と、少しずつ刺激した。
擽るように舌で舐めながら、それを乳房の辺りへと落としていく。
>>913 「……うむ、まぁいいだろう」
言い放ち、右手に逸物を握って狙いを定める。
「では、言葉通りのその口で欲の限りを尽くすとしよう」
奏の口へと逸物を宛がい、一気に挿入する。
抵抗感を少々感じたものの、劣情を増幅し始めた逸物の前には些細な出来事だった。
「歯は立てるなよ… そうなったら、ひどい仕置きをしてやる」
奏の口腔内を蹂躙する逸物。
抽送を繰り返しているうち、彼女の唾液と自分のカウパーで動きがよりスムーズになった。
喉奥まで突き入れるようにして奏の口の中の感触を味わっていると、
その狭さからか彼女の破瓜のときを思い出した。
916 :
桜庭 奏:03/10/01 02:25 ID:4z+rHKEw
>>915 「んっ……」
あまり心の準備が出来ていないうちに口に挿入されて咳き込みそうになるが必死で
抑える。
「ん……ふっ……」
なんとか少しずつ落ち着いてきてゆっくりと自分でも頭を動かし始める。
舌で微妙な刺激を与えながら、手をそっと袋の部分に近づけて刺激してみる。
先程いやらしい言葉の羅列を発したときに感じた熱を追い払うように主人に一杯感じて
もらおうと動きを激しくしていく。
917 :
椿 杏樹:03/10/01 02:28 ID:8qOaEufp
>>914 家を出てから今までずっと
自分をバカと言いおどけて、人に優越感を与える事で作っていた自分の居場所。
傷つけば体を使って男に甘える事で保っていた心の安定。
自分を見つめて今更それをやめるというのは、すぐにはあまりにも無理な事。
>楽して生きようとするなんぞ・・・随分とまぁ
「今くらい楽させてくれたっていいじゃない。
…大人になるまでずっと、私…。
親に一度も愛されずに、じわじわ心を締め殺されながら育ってきたんだもの…」
今まで隠して誰にも言わなかったことが、つい反抗心からか初めて口をついて出る。
それ以上マスターの言葉を聞こうともせず、ただ与えられる快楽に喘ぎ始める。
「あ…、マスター…ぁ…っ。
…うん……そこ、もっと…。いっぱい…触って……」
>>916 「ほう…」
袋へと手を伸ばし、刺激し始めた奏を見て感慨深げに呟く。
いつになく積極的な彼女に嬉々とした笑みを浮かべ、
激しく腰を打ち付けながらではあるが、頭を撫でてやる。
「いいぞ、そろそろだ」
奏自身も動いているためか、逸物に与えられる刺激は普段の二倍。
湧き上がってくる射精感を封殺しつつ、ラストスパートをかける。
もうこうなると微細な舌の動きよりも、舌を大まかに動かされたほうがが気持ちがいい。
「…うっ、くっ!」
何かが逸物で弾けたと思うや否や、それがすぐに欲であることに気付いた。
奏の喉奥に粘っこく、青臭いものが注がれる。