>787-791 >800-804の続きです。
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バッツはファリスの腰を掴み、上半身を起こした。
深く口付け、そのまま再び床へと押し倒した。
「んんんっ! んんーー!!」
ファリスの口を塞いだまま、バッツは更に腰の動きを早める。
にちゃにちゃと厭らしい音が静かな塔内に響く。
バッツはファリスから唇を離し、耳元で呟いた。
「俺もうイキそうだよ…ファリス…中で出していいか…?」
その言葉が、何処かへと飛んでいっていたファリスのほんの僅かな理性を呼び戻した。
「や…だぁ…! 中は…いや…っ!」
「そうか。なら仕方ないな」
そう言うとバッツはわざとゆっくりと肉棒を抜き出し始めた。
「やっ…! やだっ…抜かない…でぇ…!」
バッツは腰の動きを止め、再びファリスに囁きかける。
「このまま動いたら中に出しちまうからだよ。それとも、中で出していいのか?」
「うっ…ん…中は…やだ…でも…奥まで…突いて…っ!」
「そんな無茶言うなよ」
そう言いながら更にバッツの肉棒はファリスの秘裂から抜き出されていく。
竿が全て出、亀頭だけがファリスの秘裂に埋っている形になった。
バッツは意地悪くそのままの状態でほんの少しだけ前後に動かした。
それだけでファリスは全身を震わせ、甘い声を漏らした。
「どうするんだよ…もう全部抜けるぞ…?」
「や…だ…奥まで…来て…」
「奥まで突いたら中で出すぞ。いやなんだろ?」
「う…うぅん…」
ファリスは身体をくねらせ、少しでも快楽を得ようと悪あがきをするが、
どうにも上手くいかず結局中途半端に火が点き、更に物欲しくなるだけだった。
体の奥が熱い。手前だけ刺激されてもこの熱さは解消される訳がない。
どうにももどかしい思いをするだけだった。そしてついに――ファリスが堕ちた。
「中でっ…出していいから…! 奥まで…突いてぇぇ!! お願い…! このままじゃ…オレ…!!」
勝った。
そんな思いを頭に走らせ、バッツはファリスに囁いた。
「最初から言っておけばこんなもどかしい思いしなくて済んだのに…なあ?」
バッツはファリスに再び口付け、少しずつ肉棒を押し進めていく。
ファリスの身体はぞくぞくと震え、歓喜の涙を流した。
「はぁっ…! はぁ…はぁぁぁっ…!!」
そして奥まで到達し――バッツは大きく腰を振った。
抜け落ちる寸前まで一気に引き抜いたかと思えば、一気に奥へと埋めていく。
バッツが一つ動くたび、ファリスは高い声を上げ、わずかに絶頂へと上り詰める。
「あぁぁぁん! ふぁっ…ふぁぁぁぁぁぁ! はぁぁん! あっ! あぁぁっ!」
ファリスはバッツの腰に足を回し、手を背へと回していた。
もう絶頂は、すぐそこに迫っている。それはバッツも同じだった。
ひどく柔らかで温かい膣壁に圧迫され、今すぐにでも暴発してしまいそうだった。
「バッツ…!! オレ…もう…あぁ! あっ! もう…だめぇ!! イク…ぅっ!!」
「うっ…! 俺もだ…ファリス…!」
腰の動きは今までのどれよりも速くなり、お互いを求め激しくぶつかりあった。
卑猥な水音があたりに木霊する。
「あっ! あぁぁっ! バッツ…!! うぁっ…うぁぁぁぁぁぁぁ!!」
ファリスが一段と大きく震えた。同時に、膣壁も一気に収縮し、バッツを齧り上げる。
「ぐっ…! ファリス…!!」
バッツもまた、ファリスの最奥に精を放った。
中だけに治まることなく、結合部から白濁した精液が零れ落ちてきた。
――先に目覚めたのはバッツだった。
床に倒れこみ、静かな寝息を立てるファリスの側に――媚薬の瓶を見つけた。
バッツはそれをそっと拾い、懐へ忍ばせた。
「使えるな…こいつは…」
ちらりとファリスの方を見た。何も知らずに無邪気な寝顔を見せている。
いつか、また使ってやろう。そうバッツは静かに決意していた。
ファリスが目覚めた時、瓶のことを問えば窓から投げたとでも言えばいい。
もしくは眠っている間に魔物が持ち去った、とでも言っておけばいいだろう。
なんであれ、こんなにいいものをみすみす置いてはいかないのがバッツである。
今度はいつ使おうか、と一人考えを張り巡らせるのであった。
一行が塔の頂上に上りきったのは翌日の事であった。
当然、レナとクルルに何をしていたのかと厳しく問い詰められた2人であった。