【斗貴子さん】武装錬金のSS 第2章【まひろタン】
「カズキ、実はキミに黙っていたことがある」
「え、え?一体なに……」
「これを見てくれ」
ぺろん
「う、うわあぁぁぁっっ!!(AA略 と、斗貴男さんっっ!!?」
私はノンケでも食べてしまうような男なんだ
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i r-ー-┬-‐、i
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N| "゚'` {"゚`lリ
ト.i ,__''_ ! うれしいこと言ってくれるじゃないの
/i/ l\ ー .イ|、 それじゃあ書き手が現れるまで悦ばせてやるからな
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/ ヽ. / ト-` 、ノ- | l l ヽ.
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>>38 「斗貴男ッ!何故お前がこんな所にいる!!」
突然の怒声に驚き振り返ると、そこには―――もう一人の斗貴子さんがいた。
「え!?あれ、斗貴子さんは斗貴男さんで・・・。でも斗貴子さんは二人いて・・・?」
「うろたえるなカズキ。こいつは私の・・・」
「あーあ、バレちゃったか。折角ウブそうなカズキくんをからかってたのになー」
そう言うと、斗貴子さんに瓜二つの少年は捲り上げていたスカートを下ろし、それをフワリを翻して優雅な一礼をした。
「はじめましてカズキくん。
ボクは斗貴男。錬金の戦士をやってる。よろしくね」
斗貴子さんそっくりな顔で、斗貴子さんは絶対しないような人懐っこい笑みを浮かべる。
俺はぼーっとその顔を眺めていたが、相手がウインクしたのに慌てて挨拶を返した。
「は、はじめまして!武藤カズキです!
えーと・・・斗貴男さんは、いったい斗貴子さんとはどういった・・・?
顔から着てる服までそっくりだけど・・・?」
不躾だとは思ったが、さっきから気になってることを聞いてみる。
「あ、まだ言ってなかったね。
君の後ろに立っている斗貴子とは・・・うーんこの深い関係を何と言えばいいかな?
一心同体というか二人でひとつというか・・・」
斗貴男さんの呟きにあわせて、俺の頭の中では『一心同体!』『二人でひとつ』というフレーズと共に、そういった本でしか見たことがないような二人の痴態が浮かび上がる。
からみあう白い手足、全く同じ顔が舌を突き出し、お互いを求める。ああ、斗貴子さんったらあんなに乱れて・・・。いや、・・・あれは斗貴男さん?どっちだろう・・・でも、綺麗だなぁ・・・。
「弟だ!双子の!・・・何を想像してるんだ、キミは!」
俺の妄想は、斗貴子さんの一喝で中断された。
「ご、ごめんっ!」
「あー、何で言っちゃうのさー。昔っから斗貴子はこらえ性がないんだからー」
「斗貴男!お前も思わせぶりなことを言うな!」
斗貴子さんが斗貴男さんの文句をピシャリとさえぎると、彼はペロリと舌を出して片目をつぶり、まるでイタズラを見つかった子供のような表情をした。
何でもない仕草だが、斗貴子さんと同じ顔がこういうことをすると・・・、ちょっと、その、なんだ。
・・・ドキドキしてしまう。
俺の視線に気づいたのか、斗貴男さんと目が合う。
つい赤くなって視線をそらすと、
「ん〜?どしたの、カズキくん?もしかしてボクに一目惚れしちゃった?」
とんでもないことを言われた。
「な!?そそ、そんなわけ、ない!」
「あー、そっか。顔は斗貴子と一緒だから、一目惚れしたのは斗貴子にかなー?フフ♪」
「そ、そそそそんんなわっわけ・・・!」
「でも、ちょと残念だなー。ボク、カズキくんに一目惚れしちゃったかもしれないのに・・・」
「え、えええええぇえぇぇぇっ!!?」
「ええい!お前たち何をやっているッ!!」
おまけに斗貴子さんに怒られた。
どうやら斗貴男さんは、俺たちの新たな仲間として派遣されてきたらしい。
最近続発する事件の解決には、二人では手が足りないとの判断だそうだ。
ちなみに服装まで斗貴子さんにそっくりなのは、以前の潜入操作の際に着た制服が気に入ったかららしい。
なんというか、色々問題があるような気がするんだが・・・。
まあ、あんまり突っ込むのもあれだし、何より似合ってるから納得することにした。
斗貴子さんも気にしてないみたいだし。
「お前が来たということは、組織も本腰を入れてきたというわけだな・・・。
ここではなんだ。詳しい話は私の部屋でしよう。付いて来い」
そう言うと斗貴子さんはビジネスホテルへと踵を返した。
スタスタと足早に歩いていく。
「・・・怒らせちゃったかな?」
「まったくふざけすぎだよ、斗貴男・・・さん。 一目惚れとかなんとか。
ただでさえ斗貴子さん、度を越したエロスには厳しいのに・・・」
この間も岡倉が持ってきた新作ビデオを没収されたばかりだ。
「あはは、ゴメンゴメン。
斗貴子はカタブツだからなー」
ふと見ると、斗貴子さんはもう大分遠くまで歩いていってしまっていた。
「それじゃあ俺たちも行こう」
早く追いつかないといけない。歩き出した俺の背中に、彼の声がかかる。
「でも、一目惚れってのはホントかもよ・・・」
さっきまでと違って、つぶやくような声。
「え?」
振り返る俺の唇が、柔らかい感触に支配された。
「(え・・・?)」
柔らかさと、少し湿った感じ。
斗貴男さんの、唇が、俺、の、唇を・・・。
少しの静寂の後、離れる唇と唇。
「・・・フフ、初めてだったりした?カーワイー♪」
そのままの姿勢で固まってしまった俺をよそに、斗貴子さんはクスクス笑いながら斗貴子さんの方へと歩き出した。
正気を取り戻して振り返ると、斗貴男さんは立ち止まって俺を見ていた。
「ボク、カズキくんみたいな真っ直ぐな子、好きだよ」
青空を背に負ったその背中に、二筋の雲がかかって、まるで・・・
「これから仲良くやろうよ。・・・イロイロとね♪」
俺は斗貴男さんを、まるで天使みたいだなって、思ったんだ。