1 :
名無しさん@ピンキー:
注意!ここに書かれているエロ小説はスカトロ満載なので、
嫌いな人は絶対に見ちゃ行けません。
タイトルは1995年頃に当時の「パソコン通信」の「草の根BBS」に
掲載していた、スカトロファンタジーエロ小説です。
インターネット時代になってからはどこにも出していなかったのですが、
何となく晒したくなったのでここに出します。
ウェブサイト作ったり投稿したりという気力がないもので。
興味があったら読んで、使えたら使ってください。笑っても良し。
怒っちゃいやん。
2 :
GOA(作者):03/08/09 12:15 ID:0g0P5+pi
当時のハンドルは ゴア Lunatic Invader とか言ってました。
ここには当時書いたモノ
「ウィンガルト公国の没落」と「クロウガルトの魔法戦士」の
2本を上げる予定。
プロローグ
あたしの名はアニス・ウインガルト。ウインガルト公国の第二公女だった。
母は妹を生んですぐ亡くなってしまったけれど、父、ウインガルト公王は後妻
も妾もとろうとしなかった。その父もあたしが11才のときに亡くなった。
それからは4才年上の姉アリスがウインガルト公国を治めてきた。あたしと2
才下の妹ヨークも幼いながらも力をあわせてそれを補佐した。もちろん、成人し
ていない姉には宰相がついたし、様々な人達の助けもあった。
いろいろと辛いこともあったけれど、あたし達は幸せに暮らしてきた。
あの日までは、公女として、しあわせに、暮らしていた。
そして、今は・・・
今は、性奴隷として、もっともっと幸せに暮らしている。
全てが変わったあの日、あたしは16才だった。
(1)
その日は姉アリスが成人し、晴れてウインガルト公王として即位する日だった。
同時に、衛士長のアルとの婚約を発表するという、それは素晴らしい1日にな
るはずだった。
その日、あたしは朝から緊張していた。何としても今日の式典を無事に成功さ
せ、宰相である副司祭のプラールに難癖を付けさせないようにしなければならな
かった。
式典は今日でなければならないと言ったのはプラール自身だった。それなのに、
プラールは隣国の使者が結局間に合わなくなったことで、この式典の成立に疑問
があるなどと言い出している。3日前に突然神官長兼司祭のマリア様が倒れてし
まったこともプラールを喜ばせた。結局マリア様ご自身が病床からこの式典の成
立を保証してくださったから良いようなものの、そうでなければ半年もかけた準
備が全て無駄になるところだったのだ。
いまもどんな不手際も見逃すまいとしているプラールの他に、昨日マリア様を
お見舞いした時に言っていたこともあたしを不安にさせていた。
マリア様が倒れたのは病気のせいではなく、近くで何か邪悪で強大なものが封
印から解き放たれた為だというのだ。
政治的な形式だけの神官であるプラールと違って、女神ファーファルと契約を
交わした「本物の」神官であり、強力な神聖魔法の使い手でもあるアリス様の言
葉だけに、笑って済ますわけにはいかない。
とはいえ、あたしには突然すぎてにわかには信じられなかった。
「そんなことってあるんですか?」
あたしの問いに、姉アリスよりも1最年長の美貌の女神官は笑って首を振った。
「さあ・・・気のせいかもしれません」
そして、この事を姉や他の人にいうのは式典の後にした方が良いとも言った。
そのために、他の人間ではなくあたしに話したのだとも。
もちろん、あたしはそのつもりだった。
式典の開始まであと1時間ほどに迫った頃も、あたしは城内を点検のために走
りまわっていた。何一つ落ち度が無いことを自分の目で確認するためだったが、
調理場の近くに来たところで、アルの部下で小隊長の一人に捕まってしまった。
「アニス姫!後は我々に任せてお戻りください!
せっかくのご衣装を汚してしまいます!」
あたしは式典用の衣装を来たままでうろついていたのだった。でも、と言いか
けるあたしを小隊長は目で制した。
諦めたあたしが戻ろうとしたとき、裏庭のほうで何やら騒がしい声があがった。
「あれは何?」
裏庭へ出ようとするあたしを小隊長は押し留め、自分が様子を見てくるから、
どうか戻って欲しいと言った。
「我々が処理しますから、ご安心ください」
小隊長がそう言っても、あたしはその場を動かなかった。
「何が起こったのか聞いてから戻ります」
あたしの言葉に、小隊長はしかたないという表情で敬礼すると、裏庭へ走りだ
した。
裏庭から、何か叫んでいる声が聞こえる。騒いでいるのは庭師見習いのセノら
しい。あたしと同い年で、時々遠くからあたしをいやらしい目つきで見つめてい
る、嫌な奴だ。特に何をする、という訳でもないので、首にしたいと言い出す訳
にも行かなかった。
しばらく待ったが、小隊長が戻ってくる様子がなかった。裏庭の騒ぎも治まら
ない。不安になったあたしは、何が起こっているのか確かめるために裏庭へと向
かった。
(2)
裏庭へと向かう途中で、騒ぐ声はぱったりと途絶えた。
そのことにかえって不安を増したあたしは、裏庭への出口へと急いだ。
出口の手前まで来たときに、入って来た小隊長と出くわした。
「どうしたの、何があったの?」
尋ねたあたしは、小隊長の表情にぎょっとした。小隊長は異常に興奮していた。
「おお!アニス姫、丁度よかった。今呼びに行くところだった」
小隊長はぞんざいな言葉遣いでそう言うと、あたしの手を掴んで引きずるよう
に裏庭へと引いていった。
「ちょっと、一寸なによ!どうしたっていうの?」
あたしは恐くなって叫んだ。小隊長は、ぞっとするほどぎらぎらする瞳であた
しを振り返ると、こう叫んだ。
「ウインガルト公国の、真の支配者が現れた!」
あたしには小隊長の言っていることが理解出来なかった。
あたしがその言葉の意味を考えるよりも前に、小隊長はあたしを裏庭に引きず
り出した。
裏庭には、見たことも無い一組の男女が立っていた。
数人の兵士と、城の使用人達が、その前にぬかずいていた。その中にはセノも
いた。
2人の男女は、どちらもはっとするほどの美しさと、威厳を持っていた。
男の方は大男といってよい長身で、短くまとめた黒い髪と、異国風の、彫りの
深い顔立ちをしていた。漆黒のマントに身を包んで、傲然と立っていた。
何よりも、神々しいとさえいえる程の、威厳のオーラを身にまとっていた。
女性の方は男にかしずくように、半歩後ろに立っていた。燃えるような赤い髪
で、体にぴったりした真紅の衣装を身に着けていた。妖艶という言葉がこれ以上
似合う人はいないのではないかと思われるほどの、色香を身にまとっていた。
「見ろ!この御方がウインガルト公国の、いや世界の真の支配者だ!」小隊長は
そう叫ぶとあたしを突き飛ばした。あたしは放り出され、ばったりと庭に倒れ伏
した。
式典のための衣装が泥に汚れた。
だが、あたしにはそんなことを気にしている余裕はなかった。よろよろと手を
ついて身を起こしたまま、あたしは背の高い男の視線に囚われ、身動き出来ずに
いた。
(ウインガルト公国の、世界の真の支配者・・・)
隊長の言葉が頭の中をぐるぐると回る。
目の前の男からは、真に小隊長の言葉通りの、支配者としての威厳が放射され
ていた。あたしの、小公国の第二公女としてのプライドなど、その圧倒的なオー
ラの前には紙細工ほどの価値もなかった。
気が付くと、あたしはその場に土下座していた。
式典用の、きらびやかな衣装が泥にまみれるのもかまわずにその場に平伏し、
額を地面に擦り付けて、全身で恭順の意志を現わしていた。
(3)
「お前、名は何という」
偉大なオーラでこの場を支配している、漆黒のマントをまとった男の方が、あ
たしに声をかけた。もちろん平伏するあたしにとっても、この方は支配者様だった。
だからあたしは、自然に最大限の敬語を使って返事をした。
「はい。アニス・ウインガルト第二公女でございます」
「公女か・・・この国は良さそうだ
私が支配することにする」
支配者様は、こともなげにそう言った。
「はい。光栄でございます」
あたしは額を地面に擦りつけたまま、そう答えていた。
あたしの心の中のどこかに、この異常な状況を警告する声は、確かにあった。
突然城の裏庭に現れた、どこの馬の骨とも知れぬ男が、兵士や使用人をかしず
かせ、この国の支配者を自称する。
その国の第二公女であるあたしが、支配者を名乗る男の前に土下座までして恭
順し、その支配を認めるばかりか、ありがたがっている。
だが、この時のあたしは、自然にそれを当然の事として受け入れていた。
この御方の放つ「支配者のオーラ」は、それ程強力だった。
「アニスといったな。私はアベルだ。アベル大王様と呼ぶがよい」
「はい、アベル大王様」
支配者様のお名前は、アベル大王様といった。
その時のあたしは、千年も前に封印された、邪悪な不死の大魔法使い「暗黒の
アベル」のことなど知らなかったし、後になって知ったときも、どうでもよいこ
とだった。
あたしは、偉大な支配者様のお名前を、頭の中で繰り返していた。
アベル大王様。この国の、世界の真の支配者。
「アニス、立て」
「はい、アベル大王様」
アベル大王様のご命令で、あたしは立った。
「ここに来い」
「はい、アベル大王様」
大王様はご自分の足元を示された。あたしは喜んでご命令に従った。
大王様の前に平伏していた兵士達が、あたしのために道をあけた。
大王様の数歩手前で、あたしは跪いた。アベル大王様から放射されるオーラに
圧倒されてしまい、立っていられなくなったのだ。
アベル大王様の示された足元まで、あたしは四つんばいになって這い進んだ。
そうしながら大王様にさらなる恭順を、忠誠の誓いを示すためにはどうしたら
いいか、それだけを考えていた。
サンダルを履いた大王様の足元にたどり着いたとき、それは自然な欲求となっ
て現れた。あたしは、アベル大王様の足先に顔をよせ、
ちゅうっ
と大きな音を立てて口づけしていた。
このときでさえ、あたしは、魂までアベル大王様に支配されていた。
小なりとはいえ公国の第二公女が、出自も知れぬ男の前に四つんばいで這いよ
り、その足先に口づけて忠誠を誓ったのだ。
だが、その後に起こったことは、それ以上の決定的な変化をあたしにもたらし
た。
「アニス、跪いて顔をあげろ」
「はい、アベル大王様」
ご命令に従って身を起こし、顔をあげたあたしの頭に、アベル大王様は手をか
ざし、呪文を唱えるとあたしのこめかみを掴んだ。
起こったことは、それだけだった。そして、それで全てが終わった。
その瞬間、あたしは死んだ。そして、同時に生まれ変わっていた。
(4)
後になって知ったことによると、このときアベル大王様はあたしの記憶の全て
を走査検索した後であたしの人格を完全に破壊し、新しい人格を植え付けたのだ
そうだ。
主観的には、生まれ変わったとしか言い様の無い感覚だった。
世界が、一瞬前とはまったく違ったものになっていた。
あたしの中の、何かとても大事なものが無くなっていた。その代わりに、まっ
たく新しいものがあった。
このとき無くなったのは、自尊心、貞操観念、自立心とか、意志の力みたいな
ものや部分的な常識。特に身分と男女の関係についての今までの考え方だった。
かわりに芽生えたのは、淫蕩な心、被虐を求める心、身分や男女の関係につい
ての新しい認識だった。
あまりにも急激な変化が、あたしに目眩に似た感覚を与えていた。それは、素
晴らしい快感をあたしにもたらした。
めくるめくような心地好さの中で、あたしは失禁していた。
じょぉぉぉぉ・・・
跪いたまま、大きな音を立てて、あたしは放尿した。
おしっこを漏らしながら、あたしは、痴呆のような微笑みを浮かべていた。
式典用のドレスが、今度はあたしの小便で汚れた。
公女アニス・ウインガルトは死んだ。新しく生まれたのは、性奴隷アニスだっ
た。
あたしは生まれてはじめて、自分が女であることを強く意識していた。
自分が漏らした、匂いたつ小便だまりの中にぺったりと尻餅をつき、ドレスを
泥と小便でどろどろにしながら、あたしは自分を見つめる殿方の視線を感じてい
た。
恥ずかしかった。だが、とても心地好い恥ずかしさだった。
もっともっと、恥ずかしくなりたいと思った。
それが、女の持って生まれた役割だった。支配を欲する殿方の欲望に応えて征
服され、殿方にご奉仕し、慰み物として辱められること。
女の至福はその恥ずかしさと惨めさの中にあることを、あたしは理解していた。
男と女は、平等な存在ではない。少なくとも、アベル大王様の支配する、この
ウインガルト公国ではそうだ。女は殿方の欲望を満たすために存在する玩具だ。
あたしは、そうしたことをこの場で言葉として認識した訳ではなかったが、漠
然とした感覚の中で、自分の新しい存在価値を理解していた。同時にこの変化が、
アベル大王様によってもたらされたこともあたしは理解していた。もとより、疑
問の余地が無いことであった。
嬉しかった。とても幸せな気分だった。アベル大王様に対する感謝の気持ちで
いっぱいだった。
「・・・うれしい」
あたしは、そう呟いた。
あたしは、本当の自分に目覚めたのだ。
「・・・ありがとうございます、アベル大王様」
あたしは、改めてその場に土下座すると、アベル大王様を見上げてそれだけを
言った。 余計な言葉は必要ないと思った。あたしのすべてを、アベル大王様は
支配している。あたしの考えることはすべて、アベル大王様がそう考えるように
作ったことなのだから。
生まれ変わったあたしは、まず改めて恭順と忠誠をアベル大王様に示さなけれ
ばならなかった。
あたしは、さっき口づけしたのとは逆の足に顔をよせた。アベル大王様はあた
しの期待どおりに、足をあげてサンダルの裏を突き出した。
あたしは口を開け、舌をいっぱいに伸ばしてアベル大王様のサンダルの裏にしゃ
ぶりついた。
はむっ
くちゅくちゅっ、ぴちゃっ。
裏庭の土は苦く、心地好い惨めさが口の中いっぱいに広がった。
あたしは、ウインガルト公国の第二公女アニスは、使用人や兵士の見つめる前
で殿方の足元に土下座し、真剣な表情でサンダルの裏を舐めていた。
(5)
アベル大王様のサンダルの裏を清めるあたしに、大王様の傍らに立った赤毛の
妖艶な女性が声をかけた。
「アニス姫、だったわね。アベル大王様のサンダルの裏はどんな味?美味しい?」
それは、質問ではなく、確認だった。あたしは即座に答えた。
「はい、とても美味しいです」
それからあたしは舌をいっぱいに伸ばして、土踏まずのところについた泥を舐
めとった。踵の溝に挟まった小石を歯で噛んで外し、溝に舌を差し入れて、泥を
かき出した。
口の中だけでなく、あたしの唇も頬も鼻の頭も、泥だらけになっていった。
楽しかった。
「ああ・・・素敵」
あたしは、思わす、そう呟いた。
赤毛の女性が、ふふっ、と笑った。
「楽しそうね、アニス姫?
もっと大きな声で、今の気持ちを言いなさい。
アベル大王様のサンダルの裏を舐めて、どんな気持ち?」
「はい、あたしは、アニスは、アベル大王様のサンダルの裏を舐めさせていただ
いて、とっても嬉しいです。とっても、素敵な気持ちです」
あたしは、大王様達を見上げながら、大きな声で、はっきりとそう言った。
後ろで、幾つかの笑い声が上がった。
あたしの、この惨めな行為を見ていた兵士や使用人のものだった。
彼らもまたアベル大王様の力によって新しい秩序に目覚めていることを、あた
しは悟った。彼らにとって、あたしはもはや主君でも支配者でもなく、ただの娘
・・・女にすぎないのだと思った。
そう思うと、また嬉しくなった。
赤毛の女性が、またあたしに問いかけた。
「アニス姫、あなたは何?」
あたしはこの問いに、一番先に思い付いたことを口に出した。
「はい、アニスは女です」
それから、あまりにも当然なので言う必要も無いとは思ったが、こう付け足した。
「そしてもちろん、アニスはアベル大王様の所有物です。アニスはアベル大王様
に絶対服従と永遠の忠誠を誓います」
あたしが見上げると赤い髪の女性はよくできました、というように微笑んだ。
アベル大王様はかすかに肯いた。そして、傍らに立つ赤毛の女性に声をかけた。
「エル、教えてやれ」
「はい、アベル大王様」
エルと呼ばれた赤毛の女性は、あたしの横にしゃがんで、膝を一文字になるほ
ど左右に割り開いた。裾が極端に短い、体にぴったりとした衣装を身に着けてい
るため、彼女の股間は完全にさらけ出された。彼女は下着を着けていなかった。
彼女は髪よりも濃い色の赤い陰毛とその下の性器を丸出しにしたまま、今度は
大きく開いた襟元に手をかけ、捲りおろした。羨ましいほどに豊満な乳房がこぼ
れでた。
そのままの姿勢で身体を後ろに倒し、後ろにまわした両手で支えた。
お尻が踵の上に乗ったままなので、性器だけでなくその下の排泄器官までが丸
見えになった。
兵士や使用人達が、どよめきながら彼女の正面へと回った。
彼女は、そんな殿方達をまるで気にする風もなく、それどころか彼らに妖艶な
微笑みを投げさえしながら、あたしに声をかけた。
「アニス姫、私はエル。奴隷頭よ。
あなたはこの国での奴隷第1号ということになるわね」
「光栄です、エル様」
アベル大王様のサンダルを舐め終えたあたしはそう答えた。
お傍に使えるエル様も含めて、アベル大王様にとって女は全て奴隷であること
が改めて解った。
「アニス姫、あなたが女なら、その証しをお見せしなくてはね。
女の証しを全て見ていただきながら、先刻の誓いをもう一度繰り返しなさい」
「はい、エル様」
エル様の言う通りだった。あたしは身体を起こした。
(6)
あたしは、泥と自分の小便で汚れきった、姉の戴冠式用のドレスの襟に手をか
けた。
幾つかの隠しボタンを外し、襟と肩の部分を外したが、肝心の胸の部分の内着
は後ろ止になっていてそのままでは脱げない。
あたしは、全くためらわずに絹の内着を両手で引き裂いた。
びりりっ、びりびりっ
既に台無しだったドレスだが、これでもう服としての用もなさなくなった。
更に自分で礼服を引き裂いて、乳房を完全に剥き出しにすると、あたしはその
場にしゃがんだ。
泥と小便でじっとりと重いスカートの裾を手繰り寄せてまくり上げた。
片手で裾をお腹のところで押さえ、片手を後ろにまわして身体を倒した。
そうして、両膝を思い切り広げた。
この国では、男女ともよほど寒くならない限り下着は着けない。
あたしの股間を覆うものは、何も無かった。
あたしの性器は、丸出しになった。
このときのあたしは、もちろん、まだ処女だった。
生まれてから16年、異性はおろか姉妹にさえ滅多には見られたことの無い部
分を、あたしは自分の意志でさらけ出した。
大きくはないけれども、つんと乳首が上を向いた乳房。
髪と同じ金色の陰毛。まだあまり発達していない性器。
その全てが、支配者であるアベル大王様だけでなく、その場にいる殿方達全員
に、あのいやらしいセノにも見られていた。
素晴らしい気分だった。
殿方達が浴びせてくる、欲望に満ちた視線がたまらなく嬉しかった。
女に生まれたことの喜びを噛みしめていた。
ウインガルトの美人公女姉妹などと呼ばれていたが、あたしは自分の容姿には
それまであまり関心が無かった。人間の価値は、そんなものでは決らないと思っ
ていた。
でも生まれ変わった今は、自分の容姿がそれなりに美しいことが、素直に嬉し
かった。殿方に欲望を抱いてもらえる自分が誇らしかった。
思えば、セノはあたしの価値をもっとも正しく理解していた一人だったのだ。
視線を走らせると、そのセノは欲望に目を血走らせて、あたしの股間を凝視し
ていた。肩が興奮に震えていた。
あたしの視線に気付くと、セノは歯をむき出して笑った。あたしも微笑み返し
た。(いいのよ、セノ・・・セノ様。好きなだけ見て・・・見てくださいね)
あたしは、心の中でそう呟くと、顔を上げてアベル大王様を見上げた。
泥のついたままの顔で、取って置きの微笑みを浮かべた。
そして言った。
「アベル大王様。あたしを、アニスをご覧ください。
アニスは女です。
アニスはアベル大王様の所有物です。アニスはアベル大王様に絶対服従と永遠
の忠誠を誓います」
アベル大王様はかすかに微笑み、肯いた。
「よろしい」
その一言で、あたしは最高に幸せになった。
(7)
「アニス、跪け」
「はい、アベル大王様」
アベル大王様の命令で、あたしは姿勢を変え、その場に跪いた。
特に指示はされなかったが、スカートはまくり上げたまま跪き、足を開いた。
セノがあたしの正面に回って来て、数歩離れたところからあたしの性器を覗き
こんだが、大王様もエル様も咎めずに無視した。
大王様はどこからともなく、大きな犬につけるような革の首輪と鎖、それから
罪人が逃げられないようにするための革の拘束具を取り出して、地面に放り出し
た。
「アニス、それを着けろ」
「はい、アベル大王様」
「最初は首輪からよ」
エル様の指示通り、あたしはまず革の首輪を取り、自分の首にはめた。
犬のように首輪をはめ、鎖をつなぐと、本当に自分が獣になってしまったよう
で、全身がぞくぞくした。(牝犬みたい・・・あたしは、牝犬・・・)
すぐにもその場で四つんばいになり、牝犬として振る舞いたくなったが、アベ
ル大王様の命令に従わなくてはならない。あたしは、拘束具を取り上げた。
拘束具は手枷と足枷の二つで、それぞれ革のバンドを鎖で繋いだものだった。
まず足枷を自分ではめた。手枷は、エル様がはめてくれた。
それからエル様は短剣を取り出して、あたしのドレスを整えてくれた。
胸の部分の余分な布を切り取り、スカートを切り裂いて、正面を覆う部分を取
り去ってくれたのだ。
これであたしは、立っただけで乳房も性器も丸出しの格好になった。
「ありがとうございます、エル様」
あたしがお礼を言うと、エル様は笑った。
「どういたしまして、アニス姫。
その格好、とても素敵よ。どう見ても完全な牝奴隷だわ。
絶対にこれからお姉様の戴冠式に出る公女様には見えないわよ」
エル様の嘲りで、あたしは戴冠式の事を思い出したが、それは既にどうでもよ
いことに成り果てていた。
いや、戴冠式は失敗するべきだった。
姉アリスは、やもめである宰相のプラール様の欲望にご奉仕していれば、それ
で良かったのだ。女の身で1国を治めようなどと、だいそれた事を考えていたあ
たし達は大馬鹿者だった。
このまま、第二公女であるあたしが出席しなければ、戴冠式は行えない。
・・・いや、戴冠式は行うべきだ。
今日からこの国を支配されるアベル大王様のために。(そうよ。そうなれば、
当然、あたしも・・・
あたしも、この格好で・・・)
あたしは、自分がこの格好で戴冠式に出るところを想像した。
「うふ・・・うふふっ」
知らず、笑い声が漏れていた。
興奮で身体が震えた。股間が熱くなった。
あたしは、欲情していた。
(8)
あたしは自分がこれからすることを想像していやらしい気持ちで一杯になった。
何か恥ずかしいことがしたくなり、我慢できなくなって、あたしはその場に両
手をついて四つんばいになってしまった。
口をあけて、舌を突き出した。
「あはっ・・うふふっ。くふっ・・・」
誰に、というのではなく、あたしは媚びを含んだ笑い声を上げながら、身体を
前後に揺らした。手をいっぱいに伸ばして、伸びをする猫の様に、お尻を突き出
した。
お尻が、もじもじと動いた。拘束具の鎖が音を立てた。。
エル様が笑いながら、あたしのスカートをまくり上げ、お尻を丸出しにした。
「あはっ」
あたしは、嬌声を上げて喜び、何度もお尻を突き出す動作を繰り返した。
あまりにもあさましいこの仕草に、回りで見ている殿方達がげらげらと笑った。
あたしは、その笑い声に答えるようにお尻を振った。
殿方の視姦に処女の花芯を濡らして応えていた。
あたしは、もう、完全に牝だった。
あたしはこれから、アベル大王様の手先となって、戴冠式をぶち壊す。
自分自身を含めて、今まで守ってきたもののすべてを自分から投げ出し、汚す。
姉妹を始め、信頼しあっていた人々を裏切り、陥れる。
そうしたことを考えるほど、あたしの興奮は増していった。
あたしは、もう、人間じゃない。
あたしは、牝奴隷。
牝奴隷は、それに相応しい振る舞いをしなくてはいけない。
発情したならはっきりとそれを示し、卑しい姿を晒して見せなければならない。
あたしは、もっともっと恥ずかしい姿を、見てもらわなくてはいけない。
あたしは、自分を辱める快感に酔っていた。
誰でもいい、この場で犯して欲しいと思った。
あたしは、訴える視線で、エル様を見上げた。
何と言って、おねだりしたらいいのか、教えて欲しかった。
だが、エル様は、微笑みながら首を振った。(ここでは、駄目)
エル様の瞳がそう言っていた。
あたしは落胆したが、すぐに仕方の無いことだと思い直した。奴隷は自分の意
志など持ってはならないのだ。
あたしは、顔を臥せた。四つんばいのまま、次の命令を待った。
回りでは、殿方達が興奮しながら、アベル大王様のお力を誉め称え、牝奴隷に
堕ちたあたしを嘲っていた。
「アベル大王様にこの国を治めてもらえるなんて、俺達は最高にラッキーだぜ」
「見ろよこのざまを。あのおてんば公女が、すっかり牝犬になっちまったぜ」
「ああ、すげえな。ぐっしょり濡らしてよ」
「はねっ返りのアニス公女も所詮女だ。女ってのはそういうもんさ」
「違いない。あははっ」
立ったまま、あたしを指差して笑う殿方達を、アベル大王様は咎めなかった。
あたしの欲情に火照った身体に、嘲りが心地好い惨めさを与えてくれた。
エル様があたしの横にしゃがみ、手であごを持ち上げた。
「ふふっ・・・もうすっかり牝奴隷なのね、アニス公女?」
あたしが肯くと、エル様はにっこりと笑った。
「あなたが何を考えているのか、ちゃんと解っているのよ、アニス姫?
あなたは、その恥ずかしい格好で、お姉様の戴冠式に出たいのね?
そんなことをしたら、どうなるかは、解っているわね?
戴冠式はめちゃめちゃよ?
お姉様はご即位できなくなるわよ?
この国自体が、取り返しのつかない事になるかもしれないわよ?
それでもあなたは、その格好で戴冠式に出たいの?」
「はいエル様」
あたしは答えた。
「この国は、アベル大王様のものです。
姉、アリスも、あたしと同じアベル大王様の牝奴隷にならなければなりません。
即位など大それた事は止めさせるべきです。
あたしはアベル大王様の牝奴隷として、姉の戴冠式を止めるためにどんなこと
でもします」
あたしは、つい先刻まで考えていた事とは正反対の考えを、はっきりと口に出
した。
「そう。良い子ね、アニス姫。それでこそアベル大王様の牝奴隷よ。
ご褒美を上げるわ。いらっしゃい」
エル様はあたしの首輪の鎖を取ると、立ち上がって歩き出した。
(9)
あたしは四つんばいのまま、エル様に引かれて牝犬のように這った。
お尻は丸出しのままだった。
殿方達が、また笑った。
エル様は、あたしを完全に犬として扱った。
アベル大王様と、殿方達の前を、何度も行ったり来たりした。
エル様の回りをぐるぐると何周も回った。
1周回るごとに、あたしは正面を向いて「ちんちん」をした。
足を開いてしゃがみ、股間と胸を殿方達の視線に晒した。手を肩の前で握り、
首をかしげて微笑みを浮かべ、口を開いて舌を突き出した。
「あ・・は」
そうしながら、あたしは、心からの楽しさに笑っていた。
「くふふっ」
「ちんちん」をするたびに、股間が濡れていった。乳首が痛いほど立っていた。
こんなに興奮したのは、生まれてはじめてだった。こんなに楽しいのも、生ま
れてはじめてだった。
結局、10回以上は「ちんちん」をした。最後は、息がはずんでいた。
「はい、良い子。立ちなさい。
これからが、ご褒美の本番よ。
足を開いて、手を頭の上に乗せてね」
「はい、エル様」
あたしはエル様の命令にしたがった。
アベル大王様と、殿方達の正面に、女のすべてを丸出しにして立った。
冷徹な表情を崩さないアベル大王様以外の全員が、期待に満ちた視線を送って
いた。
この、プライドのかけらも無い牝犬が、次にどんな恥を晒すのかを、楽しみに
待っていた。
エル様はあたしの後ろに回ると、ぼろぼろになった礼服からこぼれ出る乳房を、
両手でやさしく揉みしだいた。
「ああっ!」
予期しない、待ち焦がれた快感に、あたしは濡れた叫び声を上げた。
やわやわと乳房を揉まれ、あたしは身をくねらせて歓喜の声を上げた。
「あらあら、そんなによがっちゃって・・・よっぽど興奮してたのねえ。
気持ち良いならそう言いなさい。皆様に聞こえるように大きな声でね」
「はいっ・・・はい、とっても気持ち良いです。ああっ・・・
あんっ、ありがとうございます」
応えるあたしの声は快感に震えていた。
「そう・・・アニス姫は、どうして気持ちいいの?私に、どうしてもらって気持
ちいいのか言いなさい」
「はっ・・・はい。アニスは、エル様に、胸を・・・あんっ、ああ・・・」
言いかけたあたしの乳房を、エル様はぐいと捻った。あたしはそのサインにし
たがって言い直す。
「あ・・・おっ、おっぱいを揉んでいただいて、とってもいい気持ちです。
アニスのおっぱい、とってもいい気持ちです」
「まあ、おっぱいですって。アニス姫は、下品なお言葉を知ってらっしゃるのね」
「はい、アニスは下品な娘です。アニスは卑しい牝奴隷です。ああっ・・・
おっぱい、アニスのおっぱい、もっと揉んでください」
げらげらと笑う殿方達。あたしは、甘美な屈辱感で頭の中に血が昇り、意識に
極彩色の霧がかかってくるのを感じていた。
エル様の片手が、胸を離れてゆっくりと腹をつたい下り、あたしの金色の若草
を撫ぜた。
「あはぁっ・・・」
あたしは期待にあえぎ、身体をくねらす。
しかしエル様はいつまで立ってもそれより下には手を下ろさず、胸の愛撫も軽
く乳首を撫ぜるだけにしてしまった。
あたしはエル様が求めていることに気付いた。
だがあたしはこのとき、女のその部分の俗称を知らなかった。
エル様は、あたしが自分から淫らにおねだりをしない限り、そこに触ってはく
れないに違いない。あたしは、悲しくなった。涙ぐみそうにさえなった。
でも、あたしは牝奴隷。自分に素直でさえあればいい。すぐにそう思いかえした。
「申し訳ありません、エル様。アニスは、女のあそこを何と言うか知らないんです。
未熟な牝奴隷のアニスに、女の恥ずかしいところの呼び名を教えてください」
あたしが、身をくねらせながらそう言うと、エル様が何か言うよりも前に、セノが
大きな声を上げた。
「おまんこだ!いや、まんこだぞ、アニス姫!」
その場にいる全員がげらげらと笑った。アベル大王様までが苦笑した。
「くくっ・・・良かったわね、アニス姫。ちゃんとお礼を言いなさい」
「はい、ありがとうございます、セノ様」
エル様の命令であたしがお礼を言うと、セノは本当にぴょんぴょんと飛び上がっ
て喜んだ。
エル様はあたしの髪を撫ぜ、やさしく声をかけた。
「可愛いのね・・・アニス姫。牝奴隷のおつとめは、これから全部教えてあげる
から心配しなくてもいいのよ。
今は、もう一ついいことを教えてあげるわ。女はね、身体の全部で殿方にご奉
仕しなければいけないのよ。ここも」
言いながらエル様は手を後ろに回し、あたしのお尻の穴を指でつついた。
「ひぁっ!」
さかりのついたあたしの身体は、この異常な刺激まで快感として受け止めた。
身体がびくんと震える。
「殿方を受け入れてご奉仕する穴なのよ。解った?」
エル様は、ぐい、とその指をあたしのお尻の中に入れてきた。
「くっ・・・はい、エル様。アニスは、これからお尻の穴でも、どこでも殿方に
ご奉仕します」
「そう、良い子。それじゃ、ご褒美よ。」
そして、エル様はあたしの耳に、あたしがこれからすることをささやいた。
惨めで、素敵なそのご褒美に、あたしは感謝した。
「はい。ありがとうございます。エル様」
そしてあたしは、アベル大王様と殿方達に向かって自分を汚すことを宣言した。
(10)
「皆様、ウインガルト公国の第二公女アニスは、今日からこの国の支配者となら
れるアベル大王様の所有物となり、牝奴隷という身に余る地位をいただきました。
これからは、牝奴隷として、殿方の快楽のためにご奉仕する存在として、生き
ていきます。皆様、生まれ変わった牝奴隷のアニスを、これからはどうぞご存分
に辱めて楽しんでください。」
あたしは、胸も股間も丸出しの、恥ずかしい礼服を着たままで殿方達の前に立っ
ていた。手は頭の上に上げたままだった。
この屈辱的な格好で、あたしはエル様様の指示通りに、自分を辱める言葉を、
大きな声で喋っていた。
「皆様、どうぞアニスの、おっぱいとまんこをご覧ください。
アニスは、殿方に見られて、辱められるのが、何よりも大好きな淫らな牝犬で
す。アニスの、びんびんに立った乳首と、ぐっしょり濡れたまんこを、どうか見
てください」
あたしは、がに股になって、腰を前後に振って見せた。
殿方達が、どっと笑った。
「今、アニスのお尻の穴には、エル様の指を入れていただいています。
・・・とっても、いい気持ちです。
アニスは、これから、お尻に指をいただいたままで、立ったまま、自分でまん
こをいじって、もっと気持ちよくなります。・・・あ、はい。アニスはオナニー
をします。
アニスはオナニーをします。どうか、アニスがまんこを弄って、オナニーをし
て、イクところをご覧ください」
あたしは、狂気にも似た言葉をまき散らしながら、拘束具をはめた手を股間に
下ろし、そっと、敏感な部分に指をはわせた。
「!・・・くうっ・・・いっ・・・いい・・・」
身体中を電撃が駆け巡るような快感が走った。
あたしはオナニーという単語を知らなかったが、自慰は経験していた。
判断力も、慎みも失ったあたしは、つい思うままを口走っていた。
「あはっ・・・いつも自分でするときよりも、ずっとずっといい気持ちです
・・・」
殿方達が爆笑した。エル様も笑いながら新しい命令を下した。
「あ、はい。・・・これからは、オナニーは、お許しをいただいて、見られな
がらします・・・あんっ、アニスのオナニー、見てください。とっても、とって
も気持ちいいんです・・・」
そして、あたしは立ったままのオナニーに没頭した。
あたしの目は、うつろに開かれていた。もう、何も見えていなかった。
膝を使って、腰を大きくグラインドさせた。肩を淫らにうごめかせ、激しく指
を使って、敏感な豆状突起を責めた。
くちゅっ、ぴちゃっ
淫らな音が股間からたち、腰を降るたびに恥ずかしいジュースが飛び散った。
あさましい姿だった。到底、男を知らない処女の晒す姿ではなかった。
「あっ、あっ・・・・・あっ、あん・・・あふっ、あぁん・・・」
あえぎ声もいつか、獣の唸り声のように単調なものになった。
そう、あたしは、一匹の獣だった。
理性も羞恥心も失い、肉体の快楽だけを求めていた。
まんこと、お尻の穴から来る快感だけが、あたしの世界のすべてになっていた。
絶頂が近かった。
「イクのね、アニス姫?
いいのよ。思いっ切りイキなさい。大きな声でイクのよ。さあ!」
「はい、あん、ああっ・・・」
あたしは、自分を絶頂へと追い上げた。
そして、あたしは弾けて真っ白になった。
「ああっ・・・あーっ!ああーっっっ!!!」
あたしは絶頂した。このときは、まだ言葉で絶頂を告げる余裕など全くなかった。
びくびくと身体を震わせ、立ったままであたしはイッた。
エル様がお尻から指を抜くと、あたしは壊れた人形のようにその場にくずおれた。
殿方達から拍手が上がったが、あたしの耳には届いていなかった。
絶頂してしばらくの間は、意識がぼやけていた。
自分がどこに居るのかも分からなくなって、ゆっくりと身体を起こして、回り
を見回した。
殿方達の、見下した、蔑むような視線があった。
自分のしたことを思い出した。素敵な屈辱感で、身体が熱くなった。
あたしは殿方達を見上げて、にっこりと微笑んだ。
口を開けて、舌を出した。
「あ・・・は?」
あたしは自ら知性を捨て、痴呆のように笑った。
それが、牝奴隷のあたしに相応しいと思ったからではない。
あたしは、単に、そうしたかったのだ。知性の無い牝として振る舞いたくなっ
たから、そうしただけだ。
あたしは、心の中に何か、新たに麻痺した部分があるのを感じていた。
あたしは、一歩、完全な牝奴隷に近づいたのだと思った。
殿方達は、もはや侮蔑の言葉もなく、あきれたようにあたしを見下ろしていた。
「派手なイキッぷり、あさましくて良かったわよ、アニス姫」
エル様が自分の指を舐めながら声をかけた。
「はい。ありがとうございます、エル様」
あたしは、心からの感謝を込めて、エル様の足首に口づけした。
(11)
それまでほとんど表情さえ変えずに、黙っ立っていたアベル大王様が、このと
きようやく言葉も発した。
「そろそろ戴冠式が始まる時間だな」
あたしは顔を上げ、肯いた。
「はい。アベル大王様」
アベル大王様の命令で、あたしはエル様に鎖を引かれたまま立った。
「私も、戴冠式に出席するぞ。
式場まで、案内をしてもらおう。
・・・アニス・ウインガルト第二公女」
アベル大王様は、あたしを以前の称号で呼んだ。
あたしは、その意味を即座に理解した。
「はい。承知いたしました。アベル大王様」
あたしは、牝奴隷の衣装の裾を持ち上げ、完璧な貴婦人の会釈をした。
首輪と、拘束具の鎖が鳴った。
「アニス・ウインガルト第二公女が、姉、アリス・ウインガルト第一公女の戴冠
式会場までご案内いたします。
どうぞ、こちらでございます。アベル大王様」
あたしは、しばらくの間、第二公女に戻って振る舞わなければならなかった。
それが、アベル大王様の望みだった。これは、アベル大王様が正式にこの国を支
配するまでの、わずかな間の事だと解っていた。
やってみると、別の意味であさましい自分の姿が惨めで、気持ち良かった。
そしてあたしは、泥と自分の小便にまみれ、女の恥ずかしいところが丸出しに
なった礼服と、牝奴隷の首輪と拘束具輪身につけたあさましい格好で、先に立っ
て城の中へと歩き出した。奴隷頭のエルがあたしの首輪の鎖を持って後に続き、
アベル大王様がその後ろを歩いた。小隊長や、セノ達までがその後ろに続いた。
後ろで、アベル大王様が呪文を唱える声がした。
この城全体を支配下に治めるために、歩きながら魔法をかけているらしかった。
あたしを含めて誰も、そのことに気付いた素振りを見せるものはいなかった。
角を曲がると、数名の兵士に出会った。
彼らはまず、あたしの格好にぎょっとして言葉を失い、すぐにアベル大王様の
威厳に満ちたオーラと、恐らくは魔法の力に支配されてしまった。彼らは、結局
一言も発することなく、通路に跪いて道を開けた。
あたし達は、その間を悠然と通っていった。
あたしは、アベル大王様の偉大なお力を改めて感じていた。
アベル大王様の、牝奴隷第1号として生まれ変われたことが、誇らしかった。
あたしは、歩きながら、手を頭の上に乗せた。
そうして、胸を張って、大広間へと続く階段を登っていった。
−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−
ウインガルト公国の没落 第一章 「裏庭」 終
第二章 「戴冠式」 に続く
今回はここまで。
次回から第2章。
ちなみにここまででBBS掲載時は5話分でした。
「ウインガルト公国の没落」は3章25話まであります。
あとスカトロがメインになるのは第3章です。
スカ属性の人はそれまでまつよろし。
第二章 「戴冠式」
(1)
式典の開始を告げる楽の音が聞こえてきた。
どうやら、第二公女が欠席したまで、戴冠式を行うらしかった。
あたしには、宰相プラール様の考えが手に取るように解った。
自分が司る式典は、しきたりに則って、定刻通り、手順通りに行う。
その上で第二公女の遅刻などの不手際を糾弾する。最終的には、今回の戴冠式
は仮のもので後日正式に行うまでは、などと言い出し、姉アリスの正式な即位を
認めないつもりなのだ。
あたしは可笑しくなってしまった。
殿方として、女の支配など認められないのは当然だとしても、プラール様がこ
の国の支配権を握ることは、もう有り得ない。
この国の真の支配者が、あたしの後ろにいるのだから。
大広間の前に着くまでに、何人かの兵士や使用人に出会った。
その中には、あたしを探していたものもいたようだった。
その全員が、一瞬のうちにアベル大王様に支配され、平伏して道を譲った。
大広間の扉の前に立つ番兵達も、最初は近づいてくるあたしの異様な格好に驚
いていたが、すぐにアベル大王様のつむぎ出す呪文に魂を支配され、大王様の忠
実な臣下となって跪いた。
あたしの首輪の鎖を持ったエル様が、後ろからあたしに指示を与えた。
あたしはその指示に従って、番兵達の前に進み出た。
番兵達は、無言のままあたしを見上げた。
彼らの目には、戸惑いと驚きがはっきりと浮かんでいた。
アベル大王様によって意識を変えらたとはいえ、何の説明も受けていない彼ら
には、目の前の事態を理解することは難しいのだと解った。
泥に汚れ、小便の匂いのする、その上女の恥ずかしい部分を覆う布を切り取ら
れた、服ともいえない礼服を身に着け、犬のように首輪をはめて鎖を引かれ、手
足に拘束具までつけたあさましい姿のアニス第二公女が、姉の戴冠式に遅刻して
やってきた。
後ろにはどこの誰かも分からない男女が傲慢な態度で立ち、アニス公女をペッ
トのように扱っている。城の兵士や使用人までが、その二人を崇めるように後に
従っている。
いったい何が起こっているのか。これから何が起こるのか。
番兵達がそんな疑問を持つのは当然だった。
あたしは、安心させるように彼らに微笑みかけた。
(大丈夫よ。すぐに全部分かるわ。新しい時代が来たということが)
そしてあたしは、手を頭の上に乗せたまま、もう一歩前に出ながら足をがに股
に開き、腰を前にぐい、と突き出した。
番兵達の視線が、あたしの股間に集まった。
後ろで、小隊長達が笑いを堪えている気配がした。
あたしは、あさましい格好で微笑んだまま、ウインガルト公国第二公女として
の、最後の命令を発した。
「アニス・ウインガルト第二公女が、この国の真の支配者である、アベル大王様
をご案内してまいりました。
その扉を開けてください。扉は完全に開いて、閉じてはいけません。
扉を開いたら、あなたたちも式場の中に入って、アベル大王様が正式にこの国
の支配者になられる儀式を見ていてください」
(2)
あたしの言葉を聞いているうちに、番兵達にもようやく納得した表情が浮かん
できた。
アベル大王様の支配者のオーラを受け、彼らもまた新しい秩序に目覚めたのだ。
その新しい秩序の中では、あたしのこんな格好も当然の事だった。
中の一人が、にやにやと笑いながら、ことさらに恭しい態度であたしの言葉に答
えた。
確か、衛士隊のテイラーといったはずだ。
頭が切れるのと、口が悪いので有名な青年だった。
城の女官や貴族の娘を、何人も騙して泣かせたという噂もあった。
「承知いたしました、アニス・ウインガルト第二公女陛下。
戴冠式は既に始まっております。
どうぞ中にお入りください。
ですが、その前に一つお願いの義がございます」
「なんでしょう?」
あたしも、股間を突き出した格好のままで可能な限り、しかめつらしく尋ねた。
「扉を開けるにあたりまして、どうかアニス公女様に、この私めに「いれて」と
言っていただきたいのでございます。その際、公女様の女性器を、ご自分の指で
お開きになっていただきたいのでございますが」
この素晴らしい申し出に、その場にいた全員が爆笑してしまった。
アベル大王様だけが、呪文を中断することなく続けていたが、振返ったあたし
に、笑いを含んだ目で肯いた。
あたしは、テイラーに向き直ると、一つ咳払いをした。
本心は、早く言われた通りにしたくて、うずうずしていた。
「誠にもっともな申し出です。わたくしのほうこそ、気付かなかったことに謝罪
しなければいけません」
そしてあたしは、嬉々としてテイラーの要求を実行した。
もう一度、膝を開いて思い切り腰を前に突き出した。
首を傾げて口を開き、舌を出した。蕩けそうな笑みがこぼれた。
「あ・・・は」
手を股間にやり、濡れた処女の花弁に両手の指をかけて、開いた。
前に回ってきた殿方達が、口笛を吹いてはやした。
そしてあたしは、殿方達に笑いかけながら、「おねだり」をした。
「お願い・・・いれてぇ」
あたしは、大きな声でそう言った。
期待に違わない、心地好い屈辱感だった。嬉しさに腰がくねった。
あたしは、もう一度繰り返した。
「あはぁん・・・おねがぁい・・・・・いれてぇ・・・」
テイラーがゆっくりと拍手をした。殿方達は爆笑した。
今この瞬間、外の騒ぎをいぶかしんで、扉が開けばいいと思った。
扉は開かなかった。誰何する声も無かった。プラール様の指示に違いなかった。
「これで宜しいでしょうか?」
ドレスの裾を持ち上げる貴婦人の会釈をして尋ねるあたしに、テイラーは、心
臓に掌をあててする臣下の礼で答えた。
「完璧でございます。アニス姫。
それではどうぞ、ご存分に中にお入りになってください。
素晴らしい時代の到来を、心よりお祝い申し上げます」
そう言うと、テイラーは扉の掛け金に手をかけた。
(3)
戴冠式場の大広間の扉が、ゆっくりと開かれた。
アベル大王様の呪文を唱える声が力を増した。
けして大きくないその声が低く響いて、アベル大王様の支配のオーラが周囲に
広がっていくのが、あたしには感じられた。
エル様があたしの背を押し、あたしは戴冠式場に足を踏みいれた。
式事を執り行うための大広間は、正面の壁際中央に二段になった舞台のような
部分がある。それぞれの段の高さは膝の半分ほどで、一段目の奥行きが10歩ほ
どもある。もちろん二段め中央に玉座と后座が置かれている。正面の壁にはウイ
ンガルト公家の紋章が入った旗が掛けられていた。
50歩以上の奥行きと幅がある大広間の左右の壁には、衛士達と楽隊が立って
いた。
城の重臣達と、その家族、合わせて200名近くが、左右に別れて整列してい
た。
正面の壇上には姉アリスと婚約者アル、そしてプラール様がいた。壇上の下手
には妹ヨークもいた。
その全員が開け放たれた扉から入ってきたあたしを見た。
「一体・・・あっ!何!」
「何だあれは!」
あたしの、あさましい姿に驚愕の声が上がった。悲鳴をあげる女性もいた。
当然だった。厳粛な儀式の場に、乳房と性器を丸出しにした娘が現れたのだ。
狂人と思われてもしかたない行為だった。
「何と言う・・・アニス姫?!」
「アニス姫!」
「あれがアニス姫だと?!」
あまりにも常軌を逸したあたしの姿に、入ってきた「それ」がアニスであると
認識するのが一瞬遅れたようだった。新たな驚愕の波が広がった。
その場の全員が絶句していた。
言葉にならないどよめきだけがあった。 200人以上の視線が、あたしの異
様な姿に注がれた。化け物でも見ているかのような驚きと嫌悪、そして蔑みが、
あたしに向けられた。あたしは、全身でそれを受け止めた。
嬉しかった。
今までに受けた、どんな名誉も、どんな賞賛の視線も、今あたしに向けられて
いる侮蔑の視線にはかなわなかった。
(ああっ・・・!)
あたしは、立ったまま軽く絶頂した。
突き抜ける鋭い快感に、ぴくぴくと身体を震わせていた。
ちゃらん
鎖の音を立てて、あたしはゆっくりと正面の玉座に向かって進み始めた。
痛いほどに勃起した乳首が、かすかに揺れる。
くちっ
一歩を踏み出す毎に、性器から溢れた恥ずかしい蜜が、股の間で微かに音を立
てる。
1時間ほど前には、完璧に整えられていた礼服。
今は無残に切り裂かれ、乳房と股間が丸出しの、服とも呼べないものに成り果て、
その上裏庭の泥と、あたし自身が漏らした小便で汚れている。ほんのり薄化粧を
した顔も泥に汚れ、口の中には進んで貪ったサンダルの裏の土がまだ残っていた。
罪人のように手足を拘束され、獣のように首輪を鎖で繋がれたあたし。
丸出しになった女の恥ずかしい部分を隠そうともせず、自分から手を頭に乗せ
て、淫蕩な笑みさえ浮かべながら歩いているあたし。
あたしは、変わり果てた姿を、姉妹を始め、生まれたときからあたしを知って
いる人達すべてに晒していた。
今日まであたしを慈しみ、育ててくれた人達に、牝奴隷へと堕ちあたしをお披
露目していた。
あたしは、16年間の人生最高の、惨めさと誇らしさを同時に感じていた。
そして、もう一つ、暗い期待に胸をときめかせていた。
この人達もまた、もうすぐ、あたしと同じになる。
もう、すぐ。
(4)
壇上、玉座の前では、姉アリスが茫然と立ったまま、あたしが近づいてくるの
を見ていた。
アルも、プラールも、ヨークも、驚きのあまり立ちすくんだまま、あたしから
目を離せないでいるようだった。
他の貴族や、兵士達も同様だった。
あたしの姿があまりにも異様なので、その後に続いているエル様、アベル大王
様達に気付いてはいても注意が行かないのだった。
もちろん、本当ならそれは一瞬の事で、すぐに大騒ぎになるのが普通だ。
だが、この大広間にいるものは、全員が既にアベル大王様の魔法に囚われてし
まっていた。
あたしの姿に注意を引き付け、驚いている心の隙に魔法が入り込み、魂まで虜
にしてしまっているのだった。こうすれば普通の人はもちろん、ある程度魔法に
抵抗力のある人でも容易に魔法の餌食になってしまうのだと、後に聞いた。
アベル大王様の呪文はとぎれなく続き、人々の注意はようやくアベル大王様達
にも向けられた。だが既に、彼らの心は魔法によって拡大されたアベル大王様の
支配のオーラに捉えられている。だから、その心にわく疑問も、(あの御方は誰
だろう?凄い威厳をそなえていらっしゃるが) といったもののはずだった。
大広間の中央近くまで進んだところでエル様に鎖を引かれ、あたしは立ち止まっ
た。左右に別れて整列した貴族達の、最後尾に並んだ位置だった。
エル様が、あたしの肩に手をかけ、下へ押した。
あたしは、その手の導くままにその場に跪き、さらに手を床について四つんば
いになった。
エル様は、あたしのスカートをまくって、お尻を丸出しにしてくれた。
あたしは口を開けて舌を出し、にっこりと笑った。さらにお尻を振って、喜びを現
わした。
大広間のあちこちから、ため息がもれた。
生意気だったアニス公女が、突然現れたこの男女に完全に支配されているのが、
誰の目にも明らかになった。
いまやアニス姫は、この二人のペットだった。牝犬として扱われて、姫は嬉し
そうに尻を振っている。ならばこの二人は、公女よりも、はるかに高貴な存在に
違いない。そう、今壇上にいるアリス公女よりも。
最前列の重臣の一人は、そんなことを考えているのか、しきりに肯いている。
大広間の空気は、確実に変わっていた。
(5)
最後尾の老貴族が、よろよろと膝をついて平伏したのが、最初だった。
一人、また一人と、アベル大王様のオーラに圧倒されたもの達が、その場に平
伏していった。
それはまるで波紋のように大広間全体に広がっていった。
整列した貴族達が、壁際の衛士や楽隊までが、広間の中央に立ったアベル大王
様の威厳に圧倒されて額づいた。
壇上の妹ヨークが、その場に尻餅をつくようにへたりこんで、酔ったような動
きで土下座をした。
あたしは、姉アリスと視線を合わせた。
アリスの瞳に、ゆっくりと理解の色が現れた。
あたしは、アリスに肯いて見せた。アリスもかすかに肯いた。
アリスは、玉座の正面を退くと、ゆっくりと膝をついて、土下座をした。
これからウインガルト公として即位するはずだったアリスは、突然現れた殿方
を玉座に迎えるために平伏した。
アルもプラールも、エル様以外の全員がアベル大王様のために膝を屈していた。
そしてあたしは、牝犬のように、平伏した貴族達の間を這い進んだ。
丸出しのお尻を振りながら、玉座へとアベル大王様を先導していた。
アベル大王様の唱える呪文が、更に力を増し、いまや朗々と響く声となって大
広間を満たした。更には城全体へと広がっていくようだった。
ごうっ
アベル大王様の支配のオーラが、肌に感じられた。まるで風のように、本当に
身体を圧しているかのような、そして同時に、魂まで届き握り潰されそうな力と
して感じられた。それは言葉に出来ない恍惚感を伴っていた。
すごい。アベル大王様は、すごい。
あたしだけではなく、この場の全員がそう感じているはずだった。
あたしは、快感に身をゆだねながら、四つんばいで這った。
あたしが、玉壇の下に着いたとき、アベル大王様の呪文が完成された。
「力ある言葉」が解き放たれた瞬間、アベル大王様の足元から金色の光が塔の
様に立ち上った。
神にも等しい魔法の力が、大広間だけでなく、ウインガルト城全体に広がった。
城にいたものは、全員が一瞬のうちに生まれ変わった。
アベル大王様に魂まで支配され、心の中の一番大事な部分まで、アベル大王様
が望む価値観と秩序に合わせて形を変えられていた。
その形は、あたしの心の形とほとんど同じだった。アベル大王様の魔法の力は
あたしにも効果を及ぼしたのだが、それはあたしの心の形にぴったりとはまり込
むようにして染み込んでいっただけだった。
それは、この城のすべての女があたしと同じ牝犬になったことを意味していた。
だがあたしは、このときそんなことを考えてはいなかった。
魔法は、既に変わってしまったあたしの心をいまさら変えはしなかったが、心
を変えられるときの、あの快美感はもう一度与えてくれた。
あたしは、その凄まじいまでの快感に絶頂していた。
そしてそれも、あたしだけのことではなかった。
大広間のそこここで、絶頂を告げる声が響いていた。
ぼんやりと見上げるあたしの視界に、やはり快感に絶頂し、遠吠えをする犬の
ように、四つんばいになって天井に歓喜の声をあげるアリスの姿が映った。
(6)
このとき、アベル大王様がふるった魔法の力は、あえて名前をつければ、
「大量精神永久支配」とでも呼ぶべきもので、魔法理論上有り得ない力だと、
後にマリア様から聞いた。
理論がどうであろうとも、今、現実にウインガルト城のすべての人間が、魂ま
でアベル大王様に支配されてしまっていた。
それは、起こってしまえば、あっけないものだった。
辺境の小国とはいえ、300年以上続いたウインガルト公国の歴史は、一滴の
血も流されることなく、たった一人の魔法使いによって終わった。
あたしは、痺れるような絶頂の余韻の中で、これから始まる新時代に快哉を送っ
ていた。
アベル大王様が、軽快ささえ感じさせるほど無造作に玉座の前に上がった。
傍らに土下座している姉アリスが、すぐに這いよって、アベル大王様の足の指
にキスし、舌を出してしゃぶり始めた。
ちゅうっ、ぺろっ はむっ くちゆっ ぴちゃっ
アリスは、うっとりとした表情で、アベル大王様の足の指を赤ん坊のようにしゃ
ぶり、足の指の間に舌を差し入れ、丹念に舐め清めていった。
あの時のあたしと、全く同じだった。アベル大王様に、最初に魂を支配された
時のあたしと。アリスは、真剣にアベル大王様への恭順と忠誠を現わしていた。
そして、支配され人間の尊厳を放棄することの快感を味わっていた。
あたしは、そんなアリスを見ているうちに、この美しい姉をもっともっと徹底的
に辱め、堕としめ、屈辱にまみれる姿を見てやりたいという欲望を感じていた。
今まで一度も感じたことの無い、全く新しい感情だった。
あたしは、自分が殿方に辱められることだけでなく、他の女を辱めることも大
好きになってしまったらしかった。そんな自分に、あたしは戸惑いを覚えた。や
はり2度までもアベル大王様の魔法を受けたことによって生じた、新しい心の動
きなのかも知れないと、ぼんやりと思った。
でもそんな疑問を感じたのは一瞬のことで、すぐにどうでもよくなった。
堕ちたアリスは、過去に見たどんな姿よりも美しかった。
美しい女は、堕ちれば堕ちるほどその美しさを増すのだと、あたしは確信して
いた。
アベル大王様は、一心に足の指を舐めるアリスを一瞥しただけで無視し、今や
自分の支配下に置いた、元ウインガルト公国の臣下達に向かって話し始めた。
その声は、普通に話しているはずなのに、張り上げた声よりも良く通った。
「私の名はアベル。アベル大王様と呼ぶがよい。
この国、ウインガルト公国は、たった今から私のものとなった。
お前達は全員、魂まで私の支配下にある。今後は、私の言葉を絶対のものとし
て従い、これから私が与える新しい秩序の下で、私に奉仕する存在として生涯を
全うせよ」
アベル大王様は、絶対の支配を宣言した。
大広間にいた全員が、この支配を喜んで受け入れ、見事に唱和した。
「はい、アベル大王様!」
姉アリスも、アベル大王様の足下から、嬉々として唱和していた。
「アベル大王様、万歳!新しい、真の支配者アベル大王様万歳!」
大広間の末席から、テイラーと小隊長が声を合わせて叫んだ。
すぐに、それは大広間全体に広がり、熱狂的なシュプレヒコールになった。
妹ヨークも、姉アリスも、声を限りに叫んだ。
「アベル大王様、万歳!ウインガルトの真の支配者、アベル大王様万歳!」
もちろん、あたしも叫んでいた。
公家姉妹が揃って、自分達から国を奪った殿方を称えて叫んでいた。
(7)
大広間の熱狂的な騒ぎは、アベル大王様が手を一振りすると、ぴたりと治まっ
た。
アベル大王様は、エル様を手招きして呼んだ。エル様は、あたしの鎖を引いた
まま、アベル大王様の側へと進んだ。
アベル大王様は、傍らに立ったエル様の服を無造作に引き剥がし、エル様を全
裸に剥いた。もちろんエル様は全く逆らわずになすがままになっていた。
大広間から、低いどよめきが上がった。
「この女はエル、奴隷頭だ」
アベル大王様の紹介を受けて、エル様は妖艶な笑みを浮かべて手を頭の上で組
み、足を開いて腰をきゅっ、とひねるセクシーなポーズをとった。大広間の殿方
達が、その見事なプロポーションに唸り声をあげて見入った。
「このエルを筆頭にして、この国のすべての女は、私アベルの所有物となる。既
に、アニス・ウインガルト第二公女は私の牝奴隷となることを誓った」
大広間中の視線が今度はあたしに集まる。あたしは、身体を起こしてしゃがみ、
膝を開いて股間を丸出しにし、手を肩の前で握る「ちんちん」のポーズを取り、
舌を出してにっこりと笑った。
「あ・・・は」
(そうよ、あたしはもう牝犬。アベル大王様の牝奴隷1号よ)
もはや、あたしと同じに、魂まで支配された人達に、あたしは笑いかけた。
エル様の時よりも大きな唸り声が起こった。あのお転婆なアニス姫がここまで
堕ちたのか・・・という意味だろうと、あたしには思えた。
「心せよ。
今日からこの国において、民とは男のことのみを指す言葉となる。
女はいずれ奴隷と使役獣に分ける。
しかし、今しばらくはお前達に女を所有する権利は無い。
お前達が今まで妻や娘と呼んでいた女達は、この国に相応しい生き物として調
教した後に、奴隷として貸し与えるか、使役獣として競売にかけることとなる。
そのほか、女の扱いに関しては新しい法律を定めるので、それに従え。
これより後は、性に関するタブーは、一切無いものと心得よ。
これが、私アベル大王が我が臣民に与える、新しいウインガルトである」
アベル大王様によって、新しいウインガルトが宣せられた。
あたし達女は、人間としての権利を全て失い、良くて奴隷、悪ければ牛や馬と
同じ使役獣となることが定められた。
殿方達から、歓呼の叫びが上がった。いや、殿方達だけではなかった。
たった今人間を否定された女達までが、アベル大王様に喝采を送っていた。
「アベル大王様、万歳!アベル大王様、万歳!」
(8)
アベル大王様は、足元で喝采を叫んでいる姉アリスを見下ろした。
「アリス・ウインガルト第一皇女よ。全裸になって私の前に土下座せよ。
ヨーク第三公女もだ。全裸になってここに這え」
「はい、アベル大王様」
アベル大王様の命令に、姉アリスも妹ヨークも即座に、嬉々として従った。
立ち上がったアリス達に、何事かと大広間全員の視線が注いだ。
姉アリスは、本当ならば今日ウインガルト公として即位するはずだったアリス
は、つい先刻までの臣下の見つめる前でその礼服に手をかけ、何のためらいもな
く脱ぎ始めた。妹ヨークも、まだ幼さの残る面差しを、どこか淫らな笑みに染め
ながら、腰の帯を解いていた。
静寂が戻った大広間に、衣擦れの音が響いた。
姉アリスの、清純な風情からは想像がつかない、意外にも豊満な身体が、妹ヨ
ークの、歳相応の発育途上のみずみずしい裸体が、あらわになった。
そして、全裸になったアリスは、今日婚約発表をするはずだった恋人、アル衛
士長の前で、今や絶対の支配者となったアベル大王様の前に改めて土下座をした。
ヨークは、全裸になると犬のように四つんばいになって、アベル大王様の足下
に這いよっていった。
あたしも、エル様に、再びナイフで礼服を切り裂いて、今度は完全に取り去り、
全裸にしてもらった。そうして、あたしも、アベル大王様の傍らで土下座した。
元、ウインガルト公家の三姉妹は、こうして全裸になってアベル大王様の前に
額づいた。
大広間の全員が、息を飲んで見つめている気配が、痛いほど感じられた。
あたしには、その期待と緊張が、手に取るように解った。
新しい、真の支配者アベル大王様が、今までのこの国の支配者を名乗っていた
女に、どんな宣告を下すのか。
どんな辱めを、この姉妹は課されるのか。
それは、あたし自身が感じている期待と緊張だった。
「アリスよ。今日はお前がウインガルト公となる日だったのだな」
「はい、アベル大王様」
アベル大王様の問いに、アリスは額を床に擦りつけたままで答えた。
「皆も良く聞け。
私アベル大王は、アリス・ウインガルトの即位を正式に認める」
意外なアベル大王様の言葉に、アリスは、そしてあたしも、顔を上げてアベル
大王様の顔を見つめてしまった。大広間の臣下達もどよめきを漏らした。
アベル大王様は、かまわずに言葉を続けた。
「アリスよ。今日からお前はアリス・ウインガルト牝犬公となる。妹達もまた牝
犬公女となる。そしてお前達は、今日から私はもちろん、この城全体の性奴隷と
なって、男の快楽のために奉仕する存在となるのだ。よいな」
「はい、アベル大王様」
あたし達は声をあわせて答えた。
あたし達姉妹は、こうして正式に、国を支配する公女から、殿方の快楽に奉仕
する性奴隷としての牝犬公女へと、堕ちた。
あたしは、そっと唇を舐めた。
あたしの股間は、これからの新しい生活への期待で、熱く燃えていた。
(9)
あたしは、アベル大王様に土下座をした姿勢から、顔を上げて顎を床につけ、
膝を立てて尻を持ち上げ、足を開いた。
後ろに控えている臣下に向かって尻を突き出し、恥ずかしい蜜で濡れた性器も、
その上の排泄器官まで、さらけ出した格好になった。
「く・・・ふぅ」
耐えきれずに声を漏らした。そっと、尻を揺らした。あふれた蜜が、太股の内
側を伝って流れた。
あたしは、あたし達姉妹は、今日からこの城全体の性奴隷。
牝犬公女として、今まで通りに姫と呼ばれながら、その実いつでも、何処でも、
誰にでも身体を開き、殿方の欲望のままに辱められる存在。
あたしは、この素晴らしい屈辱を与えてくれたアベル大王様に、改めて感謝し
ていた。
早く、牝奴隷としてのつとめを果たしたかった。
あたしは、自分から淫らに、はしたなく振る舞うことで、牝奴隷としての決意
を伝え、同時に、辱めをおねだりしていた。
背後から、あたしを指差して、笑っている気配が感じられた。
アベル大王様は、そんなあたしを見下ろして、ほんの少し微笑んだようだった。
しかしすぐに視線を姉アリスに戻した。
「アリスよ。これからお前は、ウインガルト公として、私への従属と忠誠を誓う。
そして、お前の臣下だった者達に、正式にこの国の支配権を私に差し出すこと
を、お前自身の言葉として宣言するのだ。
その後で、自分の新しい身分を皆に告げ、最初の務めを果たしてもらうぞ。
よいな」
「はい、アベル大王様」
アリスは、衆視の中で屈辱の宣言と奉仕を行うことを、嬉々として受け入れた。
「アニス」
「は、はい、アベル大王様」
アベル大王様に突然声をかけられ、あたしは少しうろたえてしまった。
「アリス公のこの誓いだが、具体的にはどのようにしたら良いと思うか。
遠慮なく言ってみよ」
あたしは、この言葉に感激した。
姉アリスを辱めるアイディアを提案させてくれるというのだ。
少し考えて、あたしは口を開いた。
「はい。アリスはまず、アベル大王様のお股をくぐり、アベル大王様のお尻の穴
に口づけして、忠誠を誓うべきだと思います。その後、もう一度アベル大王様の
お股の下に潜り、股の間から宣言を行うのが良いと思います」
あたしは、思い付く限りで最高に惨めな行為を提案した。
大広間から、おお、というため息がもれた。
アベル大王様は、そこまででよい、とあたしを手で制し、今度は妹ヨークに尋
ねた。
「ヨークよ、お前の姉、アリスが最初に行う性奴隷としての奉仕は、どのような
ものが良いと思うか」
ヨークは、この問いに顔を紅潮させながらも、嬉しそうに答えた。
「はい、アベル大王様。やっぱり、それは、フェラチオだと思います。
・・・あの、お、おちんぽを、お口で、しゃぶることだと思います」
あたしは、ヨークがそんなことを知っているとは思っていなかったので、少な
からず驚いた。あたし自身は、その行為は聞いたことがあったが、フェラチオと
いう名は知らなかったのだ。
「ははは、ヨーク姫はなかなかおませさんだったんだな」
重臣の誰かがそう言って笑っているのが聞こえてきた。本人にも聞こえたらし
く、ヨークは恥ずかしさと嬉しさに、真っ赤になってうつむいてしまった。
「どうだアリス、妹達の提案は」
アベル大王様の問いに、アリスは、それまで一度も見せたことがない、陶酔と
欲情に満ちた表情で答えた。
「はい、アベル大王様。まさに、牝犬公女に相応しいやり方でございます。
私は、妹達の提案通り、アベル大王様のお股をくぐり、お尻に口づけして忠誠
を誓います。そして大王様の股座の下から、ウインガルト公として正式に国権譲
渡を宣言し、性奴隷の身分を誓った後、アベル大王様のおちんぽに、アリスの口
でご奉仕をさせていただきます。
アベル大王様、これらの事を、どうかアリスにさせてくださいませ」
お願いいたします、と言ってアリスは平伏した。
自分から、屈辱の行為をさせて欲しいと願い出た。
アリスもまた、自分の、女の役割と生きがいを解っていた。優秀な統治者にな
るといわれた聡明な姉は、今、優秀な牝奴隷に生まれ変わっていることを示して
見せた。
「よろしい」
アベル大王様は、アリスに肯いた。
(10)
傍らに控えていたエル様が、アベル大王様のマントを外し、腰帯を解いて、ズ
ボンを脱がせた。雄大な性器があらわになり、あたしはどきどきしてしまった。
ずっと見つめているとその性器に吸い寄せられてしまいそうな気がして、あた
しは、エル様を手伝って脱いだ服を片付けた。ふとプラールとアルの表情が見え
た。二人とも、薄い笑いを口に浮かべながら、複雑な色が目に浮かんでいるよう
だった。
二人とも、手にいれるはずだったものを失っているのだ。プラールは国を、ア
ルは女を。どちらも、二度と手には入らない。アベル大王様の支配を受け、新し
い秩序を受け入れてはいても、殿方が真剣に欲したものを失ったことでの心の傷
はあるのかもしれないと思った。
でも、アベル大王様に支配された女には、そんなものはなかった。失うことすら
喜びだった。これから、恋人の目の前で、裸体を衆視にさらし、屈辱的な行為を
行おうとしているアリスの瞳にも、牝犬の喜び以外のものはなかった。
そのアリスに、エル様から、更に屈辱的な命令が下された。
アリスは、アベル大王様の股をくぐる前に、四つんばいになって、アベル大王
様の回りを這って三周し、 一週ごとに、 あたしがしたように、臣下に向かって
「ちんちん」をして見せなければならなくなった。
エル様が手を叩き、アリスは牝犬になって這った。
アベル大王様の回りを這ったまま一周すると、正面に着いたところで正面を向
いてしゃがみ、膝を開いて股間をさらけ出した。
「両手でおっぱいを揉みながら、わんと鳴きなさい。アリス公女」
「わ、わん。・・・わん」
アリスは、命令にしたがって両手で見事な大きさと形のバストを揉みしだき、
牝犬の鳴き真似をした。
見つめる臣下達から、感嘆の唸り声がもれた。
アリスは、これを忠実に3度繰り返した。
3度目に股を開いた時、アリスの股間には、はっきりと光るものが見て取れた。
「わん。・・・わん」
媚びるような声音で鳴いたアリスは、四つんばいに戻って身体の向きを変えた。
エル様が何かの呪文を唱えた。
あたしは、エル様もまた魔法使いだと知って、すこし驚き、同時に納得した。
アベル大王様が、エル様を奴隷頭として傍において置く訳がこれで解った。
エル様の呪文は、あたし達の頭上に大きな光る球体を作り出した。
その中に、アリスの横顔が映し出された。その横顔はすぐに小さくなって、ア
ベル大王様とアリスを横から見た光景になった。
大広間にまたどよめきが走った。
エル様のこの魔法によって、アベル大王様が全く動かなくても、アリスの屈辱
の誓いも奉仕も、すぐ側で見ているかのように、大広間の全員に見られてしまう
ことになった。
準備は整った。アベル大王様が肯いた。
アリスは、ゆっくりとアベル大王様の股座へ進んだ。
戴冠式のために大広間に集った臣下全員が、息をつめてこの光景を見つめてい
た。
小国とはいえ、300年の歴史を誇る、ウインガルト公国。
父の死後、けなげに国政につとめてきた、20才の清純な美女、本当なら今日
正式にそう呼ばれるはずだった、ウインガルト公アリス。
つい先刻まで自分達の支配者だった彼女が、突然現れた魔法使いによって、あ
っさりと牝奴隷に堕ちた。
彼女は今全裸でその男の前に這いつくばっている。これから彼女は自らを汚し
堕としめ、最も屈辱的な方法でその男に忠誠を誓い、自らこの国の支配権を譲り
渡すことを宣言する。
その「儀式」が終われば、彼女は自分達の性奴隷に堕ちる。
望めば自由に犯す事のできる存在になる。
高貴なものを汚す事の愉悦を、思うままに味わえる。
さあ、早く堕ちろ。汚れろ。牝犬公女アリス。
そんな、彼らの期待と緊張が、あたしには痛いほど感じられた。
あたし自身が、同じ期待と緊張に満ちていた。
そして、アリスは芋虫のように這いつくばってアベル大王様の股下をくぐった。
這ったまま向きを変えて、アベル大王様の腰に縋り付いた。
そして、アリスはうっとりとした表情を浮かべて、アベル大王様のお尻に顔を近
づけていった。
頭上の光球に、喜悦の表情を浮かべたアリスと、その唇を寄せていく先の、セ
ピア色のすぼまりが映っていた。
「ああ・・・アベル大王様・・・アリスは、大王様の所有物です。
絶対の忠誠と、永遠の恭順を誓います・・・」
呟くようなアリスの声は、拡大されて大広間全体に響いた。
アリスは、そのことにも気付いていないかのような、陶酔の表情のままで、ア
ベル大王様のお尻の穴に口づけをした。
ちゅうっ。
嬉しそうだった。
アリスは、本当に幸せそうに、アベル大王様のお尻の穴を舐め、しゃぶり、味
わっていた。
あたしも、他の全員も、言葉もなくその光景に見入っていた。
しばらくして、アリスは、名残惜しげにアベル大王様のお尻から顔を離した。
再び四つんばいにって、今度は後ろから、アベル大王様の股座に潜り込んだ。
そうしてアリスは、アベル大王様に背中に跨られたような位置でとまり、顔を
上げた。その表情には、父の死後常につきまとっていた、何かに耐えるような影
は全くなかった。ただ、喜悦と陶酔だけがあった。
「偉大なるアベル大王様のお股の下から、私ウインガルト公アリスが宣言いたし
ます」
アリスは、アベル大王様の命令通り、自らの意志でウインガルト公国の支配権
を譲ることを宣言し始めた。
エル様が、放り出されていた、ウインガルト公国の王冠をアベル大王様に渡し、
アベル大王様は、それをアリスの頭に乗せた。
アリスは、全裸で牝犬のように這いつくばり、アベル大王様に家畜のように跨
られた姿で、頭にプラチナの王冠を乗せて、屈辱の宣言を言い切った。
「・・・そして、牝犬公女となった私達姉妹は、アベル大王様のご命令通りこの
城の性奴隷となり、アベル大王様を始め、皆様の欲望にご奉仕する存在として生
きていきます。
アベル大王様、万歳!新しいウインガルト、万歳!」
うおおっ
再び、大広間に熱狂の渦が広がった。
「アベル大王様、万歳!新しいウインガルト、万歳!」
臣下も兵士も全員が、拳を振り上げて絶叫した。
アリスは、至福の表情で目を閉じ、ぶるっ、と身震いした。
アリスが絶頂したのが、あたしには解った。
(11)
歓呼の声は、鳴り止まずに続いた。
アリスは、絶頂の余韻の残る、遠くを見ているような、ぼうっとした表情のま
ま、アベル大王様の股間から這い出し、足下に跪いた。
アリスは、一度床に額をつけてから身体を起こし、白魚のような細い指を、そっ
と、アベル大王様の半立ちの男性器に絡めた。
その手の中で、肉棒がむくむくと体積を増し、隆々とそそり立っていった。
アリスの喉が、こくり、と上下するのを、あたしは見た。
満座の中から、おお、というどよめきが上がった。
大きかった。
実際には、身体に見合った大きさよりも大きい、という程度の巨根であり、後
になってもっと大きいものもあたしは見ることになるが、この時は、あたしには
人間の限界を超えた大きさに見えた。こんなものが女性の胎内に入るはずが無い、
とさえ思った。
その偉大な男性器を、アリスは両手で捧げ持ち、ゆっくりと唇を寄せていった。
ちゅっ
その可憐な唇が、雁首の先端に捧げられた。
うおおっ
アリスが男根の先端に口づけた瞬間、歓呼の叫びと拍手が、大広間を満たした。
そうして、ウインガルト公王の王冠を頭に乗せたまま、アリスは牝奴隷の口唇
奉仕を始めた。
先端の膨れあがった部分に何度も口づけを繰り返した。
「ああ・・・」
ため息をついて、捧げ持った肉棒に頬擦りをした。舌を長く伸ばして、裏側の
根元から先端まで、ゆっくりと舐め上げていった。次に右横側を、その次は左を。
時折、ずり落ちそうになる王冠を何度か片手で直していたが、やがて頭から外
すと、傍らに放り出してしまった。
ごとり
あたしや、妹ヨークにも滅多に触らせず、自ら手入れをし、管理をしていた王
冠だった。よく、今は亡き父公王の思い出を語りながら、慎重な手つきで磨いて
いた。
そんな、思い出と公国の権威の象徴を、祖先から譲り受けた大切な王冠を無造
作に投げ棄てた。
性奴隷となったアリスにとっては、そんなものよりも、目の前にあるアベル大
王様のおちんぽの方が、それにご奉仕することの方がはるかに大切なのだった。
(12)
牝犬公女アリスは、唇を大きく開いてアベル大王様のおちんぽの頭を咥えた。
「あむっ・・・ううん・・・」
鼻息を漏らしながら、もはや遠慮なく頭を振り立てて、雄大な男根を咥えこん
でいく。全長の半分も収めないうちに、限界なのか苦しげに眉を寄せて、顔を引
いた。
じゅぶっ
たっぷりとまぶされた唾液で、アリスの唇がはしたない音をたてた。
こほこほと、咳き込むアリスの喉に、アベル大王様が手を触れ、短く呪文を唱
えた。
アリスの身体が、ぴくり、と震えた。咳が止まった。
アベル大王様の手が離れると、アリスは外見上は何の変化も無い喉を撫ぜた。
何を理解したのか、アベル大王様を見上げて、淫蕩といってよい笑みを漏らした。
アリスは、アベル大王様の男根を手で下に向けると、顎を上げて今一度咥えこ
んでいった。
今度は、あっさりと半分以上入った。アリスは、開いたままの青い瞳を歓喜の
色に染め、喉をまっすぐに伸ばして、アベル大王様の巨根を身体ごとぶつけるよ
うに自ら突き入れていった。
「ああ・・・すごい・・・」
あたしは、思わず声を漏らしていた。
アベル大王様の魔法によって、何かの改造を加えられたのか、大王様の男根全
てが、アリスの喉の中に治まっていた。
アリスの喉は、完全にアベル大王様のもので一杯だった。アリスは今や肩を振
り、膝を曲げ伸ばしして男根を出し入れしていた。形の良い、張りのある尻が悩
ましげにくなくなと揺れた。
「んんっ・・・んくっ・・・んん・・・」
全身でアベル大王様の快楽にご奉仕するアリスの全身には汗がまといつき、振
り乱された美しい金髪とともに、きらきらと光っていた。
とうとう、我慢できなくなったのだろう。アリスの手が股間に伸び、性器に指
を使い始めた。頭上の光球の視点が変わり、アリスが性器を指で開き、こね回し、
敏感な肉芽を擦りたて、膣口に指を差し入れる様を大写しにした。
あたしも、大広間の全員も、息を飲んでこの光景に見入った。
エル様だけが、笑いながらぴしゃり、とアリスの尻を打った。
「だめよ。手はご奉仕にお使いなさい。そうね、アリス姫のおまんこには、これ
を使うといいわ」
そう言って、エル様は放り出された王冠を拾うと、アリスの股間において、尻
を導いてやった。小さな宝石で飾られた、王冠の正面の突起部が、アリスの性器
を捉えた。
「!・・・んふぁ・・んふっ・・・」
冷たい異物感に、アリスの腰が嬉しげにくねった。
「どう?王冠でオナニーなんて、牝犬公女には最高の幸せでしょう?」
アリスは、エル様の言葉で股間のものの正体に気付き、アベル大王様の巨根に
貫かれたままの不自由な首をがくがくと振って肯いた。
跪いた足首を使って王冠を押さえると、アリスは本格的に王冠オナニーをしな
がらのフェラチオに没頭した。
(13)
ちゅぷっ、ぴちゃっ、じゅぶっ
くちゅっ、ぴちゃっ、ぷちゅっ、
アリスの上下の唇から、粘液がたてる淫らな音が響き、大広間は淫蕩な空気で
満たされていった。
アリスは、一度アベル大王様のものを喉から出し、玉袋を口に含んでしゃぶり
まわした。手は休まずに幹をしごきたてていた。
「ああ・・・アベル大王様・・・申し訳ございません・・・
アリスはもう・・・もうイッてしまいます・・・
アベル大王様・・・イッて、よろしいですか?・・・」
興奮のあまり、泣いているような声を出して、アリスは絶頂の許可を求めた。
「ふふ、早いな。
良いだろう。今日の日に免じて特別に許そう。
私の精液を恵んでやるぞ。受け止めて絶頂するがよい」
「あ、ありがとうございます、アベル大王様」
嬉しさにどもりながら、アリスは礼を言うと、再び男根を喉に収めた。
「んー、んん・・・んんーっ」
アリスは塞がれた喉から、赤子のような、どこか獣じみた唸り声を上げながら、
身体全体を激しく上下させた。
ものの、1分もかからなかった。
アベル大王様が、アリスの髪を掴んで動きを止めた。
アリスの身体が、びくびくと激しく痙攣した。
アベル大王様がすばやく腰を引くと、先端から白い本流を吹き出す男根がアリ
スの喉から飛び出し、アリスの顔にアベル大王様の聖なる液体が降り注がれた。
「あああ・・・あああああ・・・・・」
アリスは、消え入りそうな悲鳴のような、か細い叫び声で絶頂を告げながら、
アベル大王様の精液をうっとりと顔に浴びていた。
半失心状態になっているアリスの頭に、アベル大王様が手を置き、捻った。
アリスは、その動きに合わせて、まるで重さの無い人形のように、くるりと向
きを変えた。そしてアベル大王様に背中をもたれさせ、その腰に頭を擦りつけた。
頬の横に、性を放ったばかりの男根がきた。アリスは、それにもたれかかるよ
うに、いとおしげに頬擦りをした。そして跪いている膝を大きく開いた。べとべとに
なった内股と、よだれのように蜜をあふれさせている性器が、あらわになった。
拍手が、大広間を満たした。
アベル大王様が、アリスの頭をなぜながら、何事か呟いた。
アリスは、それに答えて、アベル大王様の男根に頬擦りをしながら、大広間の
臣下に向かって流し目を送った。
「皆様・・・牝犬公、アリスは、性奴隷としての初めてのご奉仕を終えて、今、
とても満ち足りた気持ちです。アベル大王様の聖なる液を、喉の奥と、顔にいた
だいて、アリスはとても幸せです。
皆様、アリスは、アベル大王様の偉大なお力によって、喉を作り替えていただ
きました。今のアリスの喉は、馬のおちんぽでも飲み込んでご奉仕できるように
なりました。そして、アリスの喉は、おまんこと同じように、殿方を締め付けて
良くしてさし上げることが出来ます。それに、アリスの喉は、おまんこと同じぐ
らい感じる、いやらしい穴になりました。
皆様、卑しい、フェラチオ・マシーンに生まれ変わったアリスを、どうぞ宜し
くお願いいたします。
食事をしても、お茶を飲んでも感じるあさましいアリスの口に、どうかこれか
ら毎日、皆様の素敵なおちんぽと、精液をくださいませ」
アリスは、まさに性奴隷に相応しい、惨めで卑しい身体に生まれ変わっていた。
そしてそのことを、自ら嬉しそうに宣言した。
うおおん
歓呼の絶叫が、再び大広間を満たした。
アリスは、アベル大王様の精液まみれになった顔を、誇らしげに上げていた。
「凄いわ!お姉様!」
ヨークが、拍手をしながら感激して叫んでいた。
あたしも、拍手をしながら、股間を期待にうずかせていた。
あたしは、どんなふうに、変わるのだろう、と。
(14)
「うふふ、いっぱいかけてもらえて、よかったわね?アリス姫」
エル様が、アベル大王様の前に跪いた。
「はい、エル様」
にっこりと肯くアリスの頬についたアベル大王様の精液を、エル様は指先で塗
り広げながら、あたしとヨークを呼んだ。
「アニス姫、ヨーク姫、こっちへいらっしゃい」
あたし達は、先を争うように、四つんばいで這い寄った。
「アベル大王様の「聖液」を、あなたたちにも少し分けてあげるわね。
ほら、舌を伸ばして」
エル様の指示に従ったというよりも、あたしは自分から望んでそうした。
妹ヨークと四つんばいになって顔を並べ、口を開けて舌を大きくのばしたその
様は、まさに知性のかけらも無い牝犬そのもののようにあさましかった。
エル様は、指先についたその聖液を、あたし達の舌先に塗り付けた。
ぺちょっ。
「あ・・・ん・・・」
美味しかった。
アベル大王様の精液は、実際には、普通の殿方の精液と特別に何かが違うと
いう事はない。それでも、このときも、それから後も、あたしにとってアベル大王
様の聖液は、この世で一番美味しいご馳走の一つだった。
あたしは、っと欲しくて、雛鳥のように首を伸ばした。隣のヨークも同じだった。
エル様は、そんなあたし達を横目で見ながら、アベル大王様の男根にしゃぶり
つき、後始末を始めた。
あたしは、多分泣きそうな顔をしていたのだろう。エル様はクスリと笑うと、
あたしの顔の上に頬を膨らませた顔を被せてきた。
口を一杯に開けて、待ち受けるあたしに、エル様は自分の唾液と入り交じった、
アベル大王様の聖液を注いでくれた。
くちゅっ
あたしは、口の中でその素晴らしい液体を転がして、じっくりと味わった。
隣で、ヨークは、興奮のためか一息に飲み干していた。
「あ・・は。すてき。ありがとうございます。エル様」
あたしはお礼を言った。ヨークも、とっても美味しいです、と言った。
「良かったわね。
そうね、アリス姫の顔についてるのも、ちょっとだけ舐めても良いわよ。
でも舐めきっちゃ駄目よ。アリス姫は、これから一生、殿方の精液を顔につけ
たまますごすんだから」
あたし達は、はい、と言って、アリスの頬に両側から唇をよせ、舌を伸ばして、
べっとりとついたアベル大王様の精液をぺろり、と舐めた。
「良かったわねお姉様!
これから一生、顔にザーメンかけられたままなんですって」
ヨークが、屈託のない、明るい口調でそう言った。
あたしは、利発なこの妹までが、価値観を狂わせた牝犬になっていることに、
改めて驚いていた。
「ザーメンまみれの牝犬なんて、素敵じゃない!ウインガルト公になって国を治
めるなんて事よりも、ずっとお姉様に似合っているわよ」
あたしも、意識して明るい口調で、姉を辱める言葉を浴びせた。
アリスは、嬉しそうに精液のついた頬を染め、肯いた。
「ええ、有り難う。私も、とても嬉しいわ。」
牝犬になっても、たおやかさを失っていない、アリスだった。
この、狂気の会話も、増幅されて大広間に響いていた。
爆笑の渦の中で、あたし達姉妹は頬を舐め合い、口づけを交わし合った。
自然に、手がお互いの乳房に伸び、それから、股間に伸びていった。
くちゅっ、といういやらしい音が3つ響いた。淫らな牝犬公女姉妹の性器は、す
べてはしたなく蜜液を溢れさせていた。プライドのかけらも無い卑しい牝奴隷に、
姉妹全員が完全に堕ちてしまった事実を、あたし達はお互いに確認しあった。
「あ・・・は」
「うふふっ・・・」
「くふっ・・・」
3匹の牝犬は、くすくすと笑い合った。
(15)
その間もエル様はアベル大王様の股間に跪いて、口と舌で男根を清めていたが、
ややあってあたし達を引き離した。
アリスは、アベル大王様の横で正面を向いて跪くように命じられた。自分の愛
液に濡れた王冠を再び被せられ、アベル大王様の精液まみれの顔をほころばせて
いた。
あたしとヨークは、その下手で四つんばいになった。
あたしは、早く牝奴隷としてのご奉仕がしたくて、命令をうずうずしながら待っ
ていた。ヨークも同じらしく、あたし同様に、内股を擦りあわせて、お尻をもじ
つかせいてた。
だが、アベル大王様はあたし達には目もくれずに、末席に控えていたテイラー
と小隊長を呼んだ。
足下に跪いた二人の額に、アベル大王様は順番に手を触れ、呪文を唱えた。
裏庭で、あたしにしたのと、同じことをしているようだった。
だとすれば、彼らは記憶を検索され、新しい人格を植え付けられたことになる。
これから新しい国を作るアベル大王様には腹心が必要だし、アベル大王様のや
り方を直接心に教えるために魔法を使うことも、あたしには理解できた。このと
き理解できなかったのは、何故彼らが最初なのかということだった。
その理由をあたしが理解したのは、随分後になってからだった。このときアベ
ル大王様が望んでいた補佐は、国政に関するものではなく、女を辱める事につい
てだった。アベル大王様はこの二人に、アベル大王様と同じ、サディストの匂い
を感じ取っていたのだった。
アベル大王様の見立ては間違っていなかった。特にテイラーはアベル大王様の
眼鏡にかなう人物だったようで、大王様はテイラーの心を探った時に、薄く笑い
を漏らしたほどだった。テイラー達もまた、より完璧になった自分の性癖と、発
揮の場を与えられた事に喜んだ。
あさましい牝犬のあたしは、このときはこれらのことを全く理解していなかっ
た。
ただ、辱めを欲して、尻を振っていた。
二人はアベル大王様に改めて忠誠を誓った。
アベル大王様は、二人に肯くと、新たな宣言を行った。
「聞け。この二人には、奴隷・使役獣監督長として、大臣の待遇を与える事とす
る。女の扱いに関する事については、今後は奴隷頭のエルとともに、この二人の
命令には私の命令に準じて従うように」
テイラーが奴隷監督長、小隊長が使役獣監督長にそれぞれ任じられていた。
彼らは部下を選出して監督とすることが出来る事になった。
最初大広間は、この大抜擢に対する驚愕と羨望の入り交じった怒号でうめ尽く
された。だがすぐにそれは、新しい時代への喝采へと変わった。アベル大王様の
絶対的支配を受け入れた心には、権力といったものへの欲望は薄くなっているの
だった。
エル様が、二人の前に跪くと、喝采はいっそう大きくなった。エル様は、アリ
スも呼びつけて、自分の隣に跪かせた。
「監督長様。奴隷頭のエルを、よろしくお願いいたします」
エル様はそう言って、テイラーの性器を引出し、先端に口づけた。
テイラーは、こちらこそよろしく、と言って身を屈めてエル様に口づけした。
エル様があごをしゃくると、アリスも、小隊長のズボンに手をかけた。
「監督長様。性奴隷の牝犬公アリスを、どうぞよろしくお願いいたします。私達、
卑しい牝犬を、厳しく調教してくださいませ」
そう言って、アリスは小隊長の男根を根元まで咥え込んだ。
小隊長は、にやりと笑って、アリスの頭を撫ぜただけだった。
エル様とアリスは、位置を交代して、同じ事をもう一度行った。
そして、あたしと、ヨークが呼ばれた。
(16)
あたしと、ヨークは、嬉々として二人の前に這い、四つんばいのまま並んだ。
あたしは、すぐにも目の前の殿方の股間に潜り込みたくてうずうずしていたが、
我慢して命令を待った。
「あ・・・は」
あたしは舌を出して、小犬のように息を弾ませ、お尻を振りたてて、はやく命
令をして欲しいとせがんだ。
「くくく、アニス姫はもう我慢が出来ないみたいだな?」
小隊長が意地の悪い笑いを浮かべた。
「はい、アニスは、淫乱な牝犬のアニスはもう我慢できません。どうか、アニス
に性奴隷のご奉仕をさせてください」
あたしは、そう言って、お尻を大きく振った。
「ふふ、聞きましたかヨーク姫。アニス姫はもう完全にプライドのない牝犬に堕
ちてしまいましたねえ。ヨーク姫は、どうです?」
テイラーの問いに、ヨークは顔を真っ赤にしながらも、はっきりと答えた。
「はい。ヨークも、ご奉仕がしたいです。ヨークの身体は、まだ、子供みたいで、
SEXとか、あまりうまくできないと思いますけど、一生懸命ご奉仕しますので、
いやらしい事を、いっぱい教えてください」
よろしくお願いします、とヨークは頭を下げた。姉妹の中で、一番頭の回転が
早いこの妹もまた、きっと優秀な牝奴隷になると、あたしは思った。結局、あた
し達姉妹は、こうして殿方の前に跪くために生まれて来たに違いなく、今までの
生活の方が間違っていたのだと、改めて思った。
「そんなことはありませんよ、ヨーク姫。姫はもう、ちゃんとした大人の牝犬と
して、充分に使えますよ。股の間がそんなに濡れているのが、何よりの証拠です。
さあ、こっちへ来なさい。
いやらしい事を、教えてあげましょう」
テイラーはそう言ってヨークを呼んだ。
「淫乱なアニス姫は、こっちへ来な」
小隊長が、あたしを呼んだ。
「はい。監督長様」
あたし達は、それぞれの足下へと這い寄った。
あたしは、もう待ちきれなくなっていた。
「あぁ・・・」
自分から、小隊長の股座に顔を突っ込み、性器と太股の間を舐めた。
強い臭気と、ぴりぴりする垢のようなものが鼻と口を満たした。
「あふぅ・・・くふっ」
玉袋を舐め、その奥の、根元の部分を舐めた。
「誰がそんな事をして良いといった?」
小隊長は、あたしの髪をつかむと、ぐい、と引き離した。あたしは、されるが
ままに顔を上向けた。
小隊長の手が振り上げられた。あたしは息を飲んで目を閉じた。
ぱあん。
生まれて始めて、あたしは頬を打たれた。
ショックだったが、痛みはさほど感じなかった。頬の熱さが、不思議な心地好
さをもたらした。目に涙がにじんだが、泣き出しはしなかった。こんなふうに扱
われる事が、あたしには嬉しかった。
「牝奴隷が、命令も許可もなく勝手なことをするんじゃない。
そんなにおれのちんぽがしゃぶりたいのか、ああ?」
あたしは、小隊長を見上げた。
言葉は乱暴だったが、小隊長の目は笑っていた。あたしは、なんとなくほっと
した。
「申し訳ありません監督長様。淫乱な牝犬のアニスは、監督長様のおちんぽがしゃ
ぶりたくて、たまりません。
後で、どんな罰でもお受けしますから、どうかアニスにご奉仕をさせてください」
あたしは、額を床に擦りつけて、許しを請うた。
小隊長は、爆笑した。
「あはははは…そのために呼んだんだからな、罰なんぞはないぜ。
だがまあ、そのままってのも芸が無いし、姫も気が済まんだろうしな。
そうだな、まず、俺の股をくぐって、尻の穴を舐めろ。
その後で、おしゃぶりをさせてやるよ」
「はいっ。有り難うございます」
あたしは、小隊長を見上げて、心からの感謝の言葉を口にした。
許された事よりも、命令を与えられた事の方が、あたしには嬉しかった。
(17)
「さあ、やりな」
「はい。監督長様」
あたしは、嬉々として、小隊長の股座をくぐった。
姉に提案したこの行為は、やってみると、やはり獣に堕ちた感覚を味合わせて
くれる、とても楽しいものだと解った。
あたしは、じゃれつく猫の様に、小隊長の太股に身体を擦りつけながら、股の
間をくぐりぬけた。
「監督長様のお尻に、ご奉仕させていただきます」
そう言って、あたしは、小隊長のお尻に唇をよせた。
小隊長のお尻は、到底清潔とは言い難かった。
あたしは、その匂いの中に鼻をうめるようにして、小隊長のお尻の穴に口づけ
をした。
ちゅうっ。
「あむ・・・んんっ」
ぺちゃっ、ぴちゃぴちゃっ。
あたしは、真剣に、殿方の排泄器官を舐め、しゃぶった。
「俺の尻は、汚いだろう、アニス姫。
糞の付いた尻の穴をしゃぶって、嬉しいか?」
「はい。とても嬉しいです。アニスは監督長様にご奉仕できて、とても幸せです」
小隊長は、そうか、と爆笑した。
「そういえば、アニス姫は、俺の名前を知っていたか?」
あたしは、城の外回りの警備にあたる事の多かったこの小隊長の顔は前から
知っていたが、名前は一度聞いたきり忘れていた。あたしは正直にそう答えた。
「申し訳ありません。アニスは監督長様のお名前を、忘れてしまっています。ど
うか、お名前を教えてください」
「そうか、するとアニス姫は名前も知らない男の尻に付いた糞を舐めているのか。
どうだ、それでも嬉しいか?」
「あ・・・」
あたしは、小隊長が指摘した事実の惨めさに、頭がくらくらするほど興奮した。
そして、ちゅうちゅうと音をたててお尻の穴に吸い付き、その質問に、まず行為
で答えた。
「あふっ・・・
はいっ。監督長様。
とっても、とっても嬉しいです。
あたしは、アニスは、この城の性奴隷です。殿方全員のお名前は、覚えていま
せんが、ご命令があれば、どなたのお尻でもお舐めします。
アニスは、殿方のお尻の穴を舐めるのが、大好きなんです」
あたしは、興奮に霞んだ頭で、自分をより辱めるために、思い付いたままを喋
っていたが、自分で言っているうちに、それが本当のような気がして来ていた。
(そうよ、あたしは、殿方のお尻の穴を舐めるのが、大好きな牝犬よ・・・)
「監督長様。
アニスに、卑しい牝奴隷のアニスに、何なりとご命令してください。
アニスは何でもします。
牝奴隷のアニスに、いやらしい事や、惨めな事を、いっぱい、させてください」
あたしは、切れ切れにそう言いながら、小隊長の股座を舐めながらくぐって、
前にまわった。
アベル大王様のものに迫る大きさの男根に頬擦りをし、膨らんだ先端部分に鼻
を擦りつけて、小犬のようにじゃれついた。
小隊長は、今度はあたしの行為を咎めなかった。
「ご奉仕させてください。この、素敵なおちんぽを、おしゃぶりさせてください」
小隊長が肯き、あたしは、待ちに待ったフェラチオのご奉仕を始めた。
(18)
もちろん、あたしにフェラチオの経験はなかった。
あたしは、先刻見た姉アリスの行為を思い出しながら、真剣にご奉仕にはげん
だ。
先端をぺろぺろと舐め、口に含んでしゃぶりまわし、可能な限り、喉の奥へ咥
えこんで、吸いたてた。
結局、名乗ってはくれない小隊長は、特に注文をつけるでなく、にやにやしな
がらあたしの顔を眺めていた。
ふと気付くと、あたしの隣では、ヨークがテイラーから、フェラチオのレッス
ンを受けていた。
「そう、じゃもう一度やってみて・・・そう、舌をからめて・・・うまいですよ、
ヨーク姫は。立派な牝奴隷の素質充分だ」
あたしが、興奮して自分の世界に入っていた間に、アベル大王様はプラール宰
相やアル衛士長ら城の重臣達にも、魔法を掛けていたらしかった。視界の隅に、
大臣の一人がアベル大王様の前に進み出るところが見えた。その向こうに、プラ
ールの股間に顔をうめているアリスの後ろ姿も見えた。
あたしは、目の前の男性器に注意を戻すと、もう一度しゃぶりついた。
多分、固い皮膚の無い先端部分が感じるのだろうと見当をつけ、そこを中心に、
舐め、吸い付き、口に含んで、唾液と舌を絡ませて、くちゅくちゅと音をたてて
口の中でしゃぶった。傘の様に広がった部分に、唇と唾液を絡めて出し入れする
と、じゅぶっ、ととてもはしたない音がした。その音と、ビロードのような感触
がとても気に入って、あたしは、大きな飴を舐める時のように、何度も出し入れ
を繰り返した。
幸せだった。
こうして、おちんぽをしゃぶることのあまりの心地好さに、あたしは、この行
為を「させてもらっている」事に対する感謝の気持ちで一杯になった。
殿方の、「おしっこの出るところ」を舐めてあげると、すごく喜ばれるし、し
ている方も、いい気持ちになる。
始めてそう聞いた時には、そんな事で喜ぶ人はどっちもおかしいに違いないと
思ったものだった。そう思った自分が、愚かで、可笑しかった。
生意気で、子供っぽい正義感で一杯だった過去の自分は、今のあたしには軽蔑
の対象でしかなかった。
あたしは、こうして、殿方のおちんぽにお仕えするためにこの世に生を亨けた
というのに。蔑まれ、辱められる存在として一生を終える定めの、卑しい存在だ
というのに。
いままで、何という馬鹿な事を言ったりしたりして来たのだろう。
でも、これからは、本当の自分になって、淫らで、惨めな事を、思う存分する
事が出来る。
なんて素敵なんだろう。
フェラチオのご奉仕をしながら、その恍惚感の中で、あたしは、自分の存在価
値と、その幸せについての認識を、もう一度新たにしていた。
あたしの中で、また、何かが変わっていった。
あたしの心は、奈落の底に向かって、また、一段階堕ちた。
牝犬奴隷であることが、自分にとっての最高の栄誉だと確信できた。
早く、一人前の牝犬奴隷になって、殿方にご奉仕したい気持ちで、一杯になっ
ていた。同時に、未熟な自分には想像もつかない辱めを受ける事への期待で、は
ちきれそうだった。
これから、あたしは、何をされるのだろう。
そう、まずは、あたしの処女を破っていただく。
あたしは、どんなふうに犯されるのだろうか。
それから、お尻の穴も、犯していただく。
それに、アベル大王様は、あたしの身体も、きっと改造してくださる。
あたしは、どんな、惨めな身体になってしまうのだろう。
そんな事を想像し始めてしまい、あたしは、興奮のあまり、フェラチオが出来
なくなってしまった。
はあはあと息を荒くして、小隊長・・・様に縋り付くと、蕩けた視線で見上げた。
「あふぅ・・・あ・・・はぁ・・・」
「おやおや、我慢できねえみたいだな」
小隊長様は苦笑した。
「だがまだおまんこは駄目だ。姫の処女は、今夜の宴の席で、趣向を凝らして散
らしてやるからな。それまで我慢しな」
「あはぁ・・・うれしい・・・」
あたしは、かくかくと肯いた。期待と興奮がさらに増して、くなくなと身をよ
じって悶えた。
「今のところは、俺の足の指で我慢しな。向こうを向いて、みんなに汚い足の指
でよがって、イクところを見てもらえ」
「はいっ、ありがとう、ございます」
あたしは、またも惨めな行為で絶頂させてもらえることに、心から感謝して、
平伏した。
あたしは、いそいそと、小隊長様のブーツを脱がせ、足の指にしゃぶりついて、
自分を絶頂させてくれるものに感謝の気持ちを現わした。
「お願いします、監督長様。卑しいアニスに、監督長様のおみ足の指をください。
アニスは、おみ足の指に、まんこを擦りつけて、自分で腰を振って、イキたいん
です」
あたしは、四つんばいのお尻を振りながら、そう言って自分からおねだりをし
た。
「よし。イク時は、まんこいく、って言いながらイクんだぞ」
「はい、監督長様」
あたしは、返事をしながら、小隊長様の足を跨いでいた。
大広間の方を向いて、膝を付いた足を大きく広げ、小隊長様の踵を付いて立て
た足の親指の先に、敏感な木の芽が当たるようにして、腰を落とした。
ちゅくっ
「あはーっ、あふ・・・ぁ・・・」
濡れそばった秘芯に固い爪が当たり、あたしは快感にあられもない声を上げ
てよがった。
くいっ、くいっ、と腰を動かすたびに、たまらない快感が走った。
あたしは、夢中になって腰を使った。
裏庭でオナニーした時のように、心の中に、極彩色のもやがかかり、回りのこ
とが、はっきりと認識できなくなった。もう、何も考えられなかった。
姉アリスと、妹ヨークが、あたしの前に立ち、あたしを指差して、笑っていたよ
うな気がした。他にも、何人かがあたしの回りに立っていたかもしれない。
「まんこいいーっ!まんこいいのぉ!」
あたしは、目の前の誰かに、そう言って快感を訴えたと思う。
この時の事で、はっきりと分かるのは、あたしは、絶頂する時に、ちゃんと、
「まんこイクーっ!」
と、叫んだ事だけだった。
そして、あたしは、気を失った。
遠くなる意識の中でも、宴での、さらなる辱めへの期待で胸を焦がしていた。
−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−
ウインガルト公国の没落 第二章 「戴冠式」 終
第三章 「宴」 に続く
当時このタイミングでキャラクター紹介を入れていました。
今回も再現。
理由は2章から3章へ移るときに時間がかかったため、キャラを忘れられる
とまずいと思ったことの他に、これからもっと人数が多くなるのと、設定を
説明している余裕がないこと、それから外見とかの人物描写が弱いのをごま
かすためです。
ウインガルト公国の没落・登場人物一覧
1アニス 本編の語り手。
ウインガルト公国第二公女。16才(公国の法律では結婚可能)。
背中までの、ウェーブのかかった金髪。
本人は姉妹で唯一人だけくせっ毛であることを
密かに気にしていた。
エメラルドブルーの大きな瞳。
濃いめの眉と、ほんの少しそばかすの残った鼻が
気の強さを現わしている。
腰の細さが、密かな自慢。
胸が小さめなのが悩みの種。(だった)
身長は小さめ。
活発な美少女。
2アリス ウインガルト公国第一公女。20才。
完璧に近いプロポーションの美女。
しなやかなストレートの、腰まである金髪。
切れ長の青い瞳。長いまつげ。
着痩せするタイプで、物腰も優美なので、
普段は清純可憐な、絵に書いたようなお姫様
といった風情。
頭も良く、思慮深い性格もあって、指導者としては
優秀な人物(だった)。
3ヨーク ウインガルト公国第三公女。1X才(公国の法律では結婚可能)。
ストレートの金髪をあごの線で切りそろえている。
まだ育ちきっていない、少女らしいプロポーションだが、
将来を予感させるに十分な肉づきは既に持っている。
くるくると動く大きな青い瞳を持つ、知的な印象の美少女。
4アベル 千年前に封印されたという伝説の、不死の大魔道士。
別名、暗黒のアベル。
外見は20代後半から30代。
短い黒髪の大男。冷徹な威厳に満ちた風貌の美丈夫。
正体は不明だが、魔神の化身とも言われる。
精神系の魔法は神以上の威力と恐れられていた。
5エル アベルの奴隷頭。背中までの赤毛、グラマーなスタイルの
妖艶な美女。外見は20代半ばから後半。
魔法使いで、幻覚系の魔法が得意。
アベルとともに封印されていた。
アベル以上に、その正体は不明。
6プラール 副司祭にして国務宰相。でっぷりと太ったやもめの壮年。
公王の死後国権を狙って数々の陰謀を巡らせていた。
7アル 衛士長。アリスの婚約者(だった)22才。
金髪の巻き毛、青い瞳、すらりとした体格と、
絵に描いたようなハンサム。
8マリア 女神ファーファルの神官長兼司祭。21才。
神と契約した本物のプリースト。強力な神聖魔法の使い手
であり、白魔法、精霊魔法も使う。
大陸でも十指に入るといわれる魔法使い。
腰まである黒髪に茶色の瞳、
折れそうなほど細い腰の清廉な美女。
(作者中:結局本編には名前のみの登場でした)
9セノ 庭師見習。17才。やや頭が弱い。好色で、アニスに色目を
使っていた。
10テイラー 元衛士。漁色家でサディスト。28才。
長身の優男。何故か肩幅が広い。
頭は切れるが、口が悪いので平衛士どまりと言われていた。
奴隷監督長に就任。
11プロス プラールの息子。26才。線の細い、神経質そうな青年。
好色で、アニスの身体を狙って悪事を働いた事もある。
それが元で降格、左遷されていた。
12ザック 元衛士隊の小隊長。アルの部下。むさくるしい髭の中年男。
使役獣監督長に就任。
13ダナ 城の女官。20才。アリスの乳兄弟。下級貴族の娘。
ピンクがかったふわふわの巻き毛で、グラマー。
尻軽娘と評判。テイラーの元情婦の一人。
14ユーリィ 大臣の娘で元書記官見習い。18才。
背中まであるブラウンのストレートヘアと、
同色のややきつめの瞳が印象的な美少女。
−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−
2章の時点でまだ登場していない人物もまじっていて、
登場(予定)人物一覧といったところです。
第三章 「宴」
(1)
日暮れとともに、城下には喧騒が広がる。
城から、ワインの樽が惜し気もなくふるまわれ、人々は広場に集まって、乾杯
を繰り返していた。
ウインガルト城も、城門を閉ざしてしまい、番兵も残さずに、城を上げて祝い
の宴を催しているようだ。
「アリス姫の即位万歳!」
そう言って、乾杯する人々は、アリス姫が即位したのは、牝犬公である事を、
まだ知らない。
予定通り、城下に酒がふるまわれると知って、あたしはそんな光景を想像した。
戴冠式が終わってから、祝宴の準備をする間、あたし達牝犬公女姉妹には、身
仕度を整える時間が与えられた。質素を旨とするウインガルト公家では、君主と
いえども身の回りの事はできるだけ自分でするしきたりであった。あたし達も、
それぞれの自室にある浴槽に湯をはってもらっただけで、その後のことは一人で
やった。
泥と小便に汚れた身体を、浴槽に横たえて、入念に磨き上げた。
少し惜しい気もしたが、口の中も丹念にすすぎ、歯も磨いた。
お湯につかって火照った身体をバスタオルでふき、全裸のまま三面鏡の前に座
って、髪をすいた。
鏡の中には、金色のくせっ毛をして、顔にそばかすが少し残った、それなりに
可愛い牝犬が写っていた。
ちょっと胸が足りないのが難だけど、細い腰と、張りのあるお尻、健康な四肢
は及第点だろう。
殿方の性処理のための玩具として、十分に使える身体だと思えた。
鏡の中の牝犬は、舌を出して、唇をぺろり、と舐めた。
まだ何も知らない少女のような顔をしたこの牝犬は、明日の朝にはどんな顔に
なっているのだろう。性の快楽をその身に刻み付けた、淫らな顔になっているの
だろうか。
あたしは、そんな事を思いながら、髪にブラシをあて始めた。
(2)
戴冠式の後、アベル大王様は様々な命令を矢継ぎ早に下していった。
まず、城中の女を全裸にして大広間に集め、仮の「仕分け」を始めた。
女達は、以前の身分に関わりなく、年齢などに応じて、新しい役目を与えられ
る事になっていた。取り敢えず、中年以上の女は夜の宴会の支度をする様に
命じられ、服を着て炊事場や酒蔵に下がった。
最初に、アベル大王様は衛士隊の中に10名ほどいた元女衛士の全員を、大王
様専用の「家具」にした。
女衛士達は、大王様に魔法をかけられ、ある呪文で何時間でも同じ姿勢を取り
続けられる様に身体を改造された。
大王様の命令で、5人の娘達が組み合わさって、アベル大王様の玉座になった。
残りの数人は、椅子のスペアであり、時に応じて、ローテーブルや、ランプス
タンドや、サイドテーブルになる。彼女達は、今後は基本的に46時中大王様の
側に生きている家具として仕え、人間としての生活は失われることになった。
人間であることをやめさせられてしまう事で、最初は悲痛な表情をしていた娘
もいたが、アベル大王様の魔法の力は、彼女達からそういった感情さえも取り
去ってしまった様だった。家具娘達は全員が何処か夢を見ているような、うっと
りとした微笑を浮かべたままで、椅子になり、テーブルになるのだった。
アベル大王様は、神に仕えていた女神官達には、もっと過酷な仕打ちを与えた。
新生ウインガルトでは、神とはアベル大王様のことであり、今までの信仰は全
てを捨て去ることとされた。
神官長であるマリア様は、病のため町外れの神殿本殿にいて、今日は城内には
いなかったが、代理として来ていた20才の副女神官長を始め、城内の神殿分殿
にいた10数名の女神官達は、まず今まで信仰していた女神ファーファルを捨て、
アベル大王様を生ける神として崇める巫女に改宗させられた。
魔法によって、心を変えられてしまっていた娘達は嬉々として改宗を誓った。
アベル大王様は、そうして自分を神として崇める事を誓った娘達のうちから、
5人を自分へのいけにえとする事を命じた。いけにえとなった娘達は、祝宴の間
中犯され続けた後に、アベル大王様にその命をささげる。大王様は、その理由も
目的も全く説明せず、ただ娘達に、いけにえになれとだけ命じた。
さらに、アベル大王様は、残りの巫女達に、城の便器奴隷となることを命じた。
城中の便器すべての始末をするだけでなく、その傍らに控えて、城の全員の下の
始末を、その口と舌でする、生きた便器となるのだ。
神にすべてを捧げた巫女達は、もちろん新しい神の命に喜んで従う事を誓った。
それから、彼女達は、つい先刻まで敬謙に信心していた女神ファーファルを冒
涜する行為をして、新しい神への恭順を証明して見せたのだった。
巫女達は、桶の中に、神聖なファーファルのホーリーシンボルや経典を集めて
入れ、一人ずつ、その桶に跨って、神器に大小便をかけていった。
「生き神アベル大王様万歳!ファーファルなんか糞でも食らえ!」
今日という日まで、女神官として純潔を守り、清らかな生き方をして来た娘達
は、今まで一度も口にしたことがない汚い言葉でそれまでの信仰の対象を罵り、
文字どおりの意味で汚しながら、新しい神を称えた。
そうして、彼女達は、まず仲間の排泄の後始末をその清らかな舌と口で行い、
便器奴隷の初仕事としたのだった。
残った貴族の娘や、女官達は、仮に奴隷の身分を与えられた。
数日のうちに、あるいは監督長様達の気に障るような事があればすぐに、彼女
達のうちの何人かは、殺しても罪にならない、牛や馬と同じ使役獣の身分に落と
されてしまうと説明された。
監督長様達は、20代後半までの全ての娘達に、今夜の宴会での役割と、明日
からの仮の仕事を割り振る作業を始めた。
誇り高い女衛士や清らかな女神官達が、目の前で家具や便器にされるのを目の
当たりにした娘達の反応は様々だった。
恐怖に泣き出す娘もいれば、瞳を輝かせて喜ぶものもいた。
だが、表面的な反応は違っても、心の底では皆皆興奮しているのが、あたしに
は分かっていた。魔法で心を変えられてしまい、あたしと同じ牝犬になっている
彼女達は、人間を否定されるまでに堕としめられることに、どうしようもなく甘
美なあこがれを感じてしまうのだ。
娘達は皆、監督長様に真剣な表情で奴隷としての忠誠を誓った。
監督長様達は、今までと同じ仕事をさせてくれとすがりつく娘や、どんなみじ
めな事でも喜んですると言って土下座をする娘達を前に、楽しそうに笑っていた。
アベル大王様は、城内の神殿分殿の礼拝堂の広さを確かめた上で、そこを宴会
場とする事に決めた。
早速衛士達が総出で、神殿内の神像や祭壇、ベンチなどを片付け、会場として
整える事になった。プラール宰相とアル衛士長も、指揮をとるために大広間を退
出していった。
監督長様達に大臣様達も加わって、娘達の仕分け作業が続くなかで、あたし達
牝犬公女には、エル様から身繕いをする様にとの命令が与えられたのだった。
(3)
ほんのりと薄く化粧をしながら、あたしは、こうしている間も続いている仕分
け作業の事をぼんやりと考えていた。
親しい貴族の娘や若妻が、どんな仕事を与えられたのか、後で聞いてみようと
思った。
家具や、便器になった娘達のことは、別に可哀想だとも、羨ましいとも思わな
かった。
この国の女は全てアベル大王様の所有物なのだから、大王様が望む通りのもの
になるのは当然の事だった。
しかも、今のあたし達女にとっては、辱められる事が最高の幸せだ。あんな素
晴らしく惨めな役割を与えられて、彼女達は幸せを感じているに違いない。
そして、あたしには、あたしの役割が既に与えられている。
征服されたかっての支配者として、新しい支配者の前に膝を屈し、さらには淫
らな牝犬となって、新しい秩序を率先して体現し、殿方の性欲と支配欲を満たす
玩具としての役割が。
惨めさにおいて、決して彼女達に劣らない、素晴らしい役割だ。
あたしは、生まれて始めて、王族に生まれて良かったと感じていた。
以前の身分が高いほど、今の卑しい自分との落差が激しいほど、堕ちる喜びも、
また深くなるのだから。
(奇麗にしなくっちゃ・・・殿方がめちゃくちゃに汚したいと思うくらいに・・
・・・)
あたしは、もう少しだけ化粧を濃くしようと決め、紅に手を伸ばした。
唇に紅を差し終え、あたしは、鏡にむかって微笑んだ。
淫らに笑ったつもりだったのだが、うまく行かなかった。
あたしは、もう一度笑った。
今度は口を開けて舌を出す、牝犬の笑いだ。
鏡で見ると、本当に痴呆のようなこの表情が、あたしは気に入った。
「あ・・・は」
あたしは、声を出して、また笑った。
もしかしたら、あたしは、もう二度とこうして鏡の前に座る事はないのかもし
れない。
突然、そんな想像があたしを支配した。
あたしはもう二度とベッドに眠る事もなく、椅子に座って食事をする事もない、
完全な牝犬として飼われることになるのだと思った。
それは、自然な事としてあたしの心の中に落ち着いた。
あたしは、外してあった革の首輪を再び自分の首につけた。
そして、再び牝犬の笑いを浮かべた。
「あはっ・・・
そうよ。あたしは、牝犬」
声に出してそう言うと、あたしは、椅子の上に上がった。
椅子の上で、あたしはしゃがみ、手を肩の前で握り、膝を思い切り開いた。
鏡の中に、「ちんちん」をしているあたしの姿が映った。
開いた股の間の性器は、はしたない蜜に濡れていた。
本当にあさましい姿だった。自分が、こんな姿を大勢の人に晒していたのかと
思うと、あらためて恥ずかしさと惨めさが込み上げ、あたしはたまらなく素敵な
気分になった。
「あふぅ・・・」
鏡の中の牝犬が、嬉しげに身をよじった。
更に惨めな格好をしたくなって、あたしは、手を下ろして指で自分の性器を開
き、中をさらすポーズを取った。自然に、鏡に写る性器に視線が行ってしまう。
指で弄って気持ち良くなった事はあったが、こうしてじっくりと眺めるのは初
めてだった。
ピンク色の、複雑な構造をしたその部分は、良く見ると、嬉しげにひくひくと
震えているような気がする。スリットの上端にある敏感な木の芽が、包皮から頭
の部分をのぞかせていて、そこから甘い疼きが全身に広がっていた。
このまま、自分の股間を見ながらオナニーしたい衝動にかられた。
でもあたしは、オナニーは人前でしかしないと誓っていた。誓いを破ってお仕
置きを受けるのも良いが、初日からそれでは後の楽しみがない。
部屋の外へでて、誰か人のいるところでオナニーすることも考えたのだが、結
局今のところは我慢することにした。
いやらしい気分でいっぱいになったあたしは、椅子を降りると、自分の部屋の
中で、一人、四つんばいになって這った。
「あん・・・オナニーしたい!」
あたしは、声に出してそう言い、お尻を淫らに振った。
もどかしさの中に、自ら進んで堕ちる事の快感があった。
誰かに、このあさましい姿を見て欲しくなった。
いよいよ我慢できなくなったら、部屋を出ようと思いながら、あたしは更に淫
らにお尻を振り立てた。
(4)
ノックも何もなく、突然部屋の扉が開けられた。
あたしはちょっとびっくりしたが、牝犬のいる部屋に入るのに、何をことわる
必要もないと、すぐに納得した。
入って来たのは、ユーリィと言う娘だった。
彼女は、外務大臣の長女で、18才。背中まであるブラウンのストレートヘア
と、同色のややきつめの瞳が印象的な、細身の美少女だ。頭も切れる女性で、書
記官見習いとして政務にも参加し、いずれは姉アリスを補佐する要職に就くはず
だった。父、先代ウインガルト公に息子がいれば、妃の第一候補だったろうとも
言われていた。
冷淡で、歯に衣を着せぬ物言いが時々物議の種になるが、根はさっぱりとした
性格で、あたしとはよく意見が合った。年も近く、お互い身分などを気にしない
たちだったこともあり、親友と呼べる間柄だった。おっとりとした姉アリスを、
二人で守ってやろうと誓い合ったこともあった。
そのユーリィは、全裸にサンダルを履き、宮廷女官が身に着けるエプロンだけ
を着けた格好だった。羞恥のためだろう、頬を桜色に染め、どこか照れているよ
うな微笑を浮かべていた。
「まあっ!アニス姫ったら・・・」
ユーリィはあたしの痴態を見て驚いた様子だったが、すぐに普段の落ち着きを
取り戻して、腰に手を当ててくすりと笑った。
以前のユーリィよりも、快活になったような印象を、あたしは受けた。
「ユーリィ!」
あたしは、四つんばいのまま、ユーリィに笑いかけた。ユーリィは、ベッドの
側まで来てしゃがみ、ちっ、ちっ、と舌を鳴らしてあたしを手招いた。
あたしはにっこり笑ってユーリィの前に這い寄り、差し出された掌に口づけし
て、ぺろぺろと舐めた。ユーリィは笑いながら、もう一方の手であたしの頭をや
さしく撫ぜ、頬にかかる髪を払って、耳の後ろを指で掻いた。
聡明なユーリィは、牝犬になったあたしが、どんな扱いを喜ぶかを、ちゃんと
分かっていた。
「あはっ」
あたしは、目を細めてユーリィの顔を見上げた。ユーリィもあたしに笑いかけた。
「アニス姫。私、ユーリィは、今日から女官奴隷の身分をいただき、姫様の飼育
係に任じられました。
よろしくお願いしますね。牝犬公女様」
『将来は史上初の女性大臣』の声さえ上がっていたユーリィだったが、女であ
る以上は当然国務につくことはなく、女官奴隷として下働きをする事になったの
だった。
ユーリィの落ち着いた口調から、彼女が新しい自分にちゃんと順応している事
が分かって、あたしは安心した。同時に、新しい仕事の事は、あたしにとっても、
とても嬉しい知らせだった。
「わあ!あたし、ユーリィに飼ってもらえるの?」
「ええ。姫様の餌やその他のお世話は、私がいたしますわ。私が担当になりまし
た」
「嬉しい!こちらこそ、よろしくお願いします。ユーリィ様」
あたしは、そう言って、ユーリィの太股の内側に口づけした。
「姫、ユーリィ様はやめてください」
ユーリィは、照れたような口調でそう言った。
「それなら、ユーリィ様も姫はやめてください」
あたし達は、顔を見合わせてくすくすと笑った。
「あたしのことはアニスと呼び捨てにして、牝犬として扱う事。これは公女とし
ての命令です」
「それなら、私の事もユーリィと呼び捨てにして、遠慮しないで望みを何でもい
うこと。飼育係としての命令です」
あたし達は、笑いながら命令をし合った。ユーリィもまた、確かに心の基本的
な部分を変えられていたが、歪みはしてもあたし達の間にあった絆は失われて
はいなかった。
(5)
「ユーリィ、今どんな気持ち?」
あたしは、ユーリィの内股を、付け根にむかって舐めながら尋ねた。
牝犬になったあたしには、何処かを舐めるのが、当然の親愛の表現になってい
た。
「何と言って良いのか・・・意外な感じはするわね」
以前の、友達としての話し方に戻って、ユーリィはそう言った。
「それでいて妙に納得しているっていうか・・・私ね。
さっき、ザック監督長様に、宴の席で犯してくださいって、お願いしたの。
処女のおまんこにぶち込んでくださいって」
あたしは、ザックというのが小隊長様の事だと理解するのに、少し時間がかか
ってしまった。ユーリィは、あたしの表情を別の意味に取った様で、ため息をつ
きながらあたしの頭を撫ぜた。
「本当に・・・私にあんなことが言えるなんてね。
今だって、こんなはしたない格好を平気でして、宴の席で、あのむさいおっさ
んにバージンを捧げるのが楽しみで、ほら」
そう言ってユーリィはエプロンをまくり、股を開いた。
「こんなに濡れちゃってるのよ」
あたしは返事をするかわりにユーリィの股間に顔をよせ、その濡れそばった性
器に口づけした。
あんっ、と可愛いあえぎ声を上げるユーリィ。あたしは、舌を伸ばしてユーリ
ィのクレバスをゆっくりと舐め上げた。何度もくり返して舐め上げ、とろとろと
溢れ出る蜜液を音を立ててすすった。
あたしと同じ、プライドの高い女だったユーリィは、やはりあたしと同じ、自
ら積極的に自分を堕しめる最低の牝犬として生まれ変わっていた。まだそのこと
を完全に自覚してはいないようだが、ユーリィならすぐに気がつくはずだと、あ
たしは思った。
(そうよユーリィ、これからは二人でうんと恥ずかしい事をしましょう)
あたしは、そんなユーリィがいとおしくて、気持ちよくなって欲しいと心を込
めて舌を使った。
「アニスは・・・アニスはどんな気持ちなの?牝犬公女になったアニスは?」
あえぎながら尋ねるユーリィ。あたしは、股間を舐めるのをやめずに、切れ切
れに答えた。
「最高よ。
最高の気分よ。
アニスは牝犬に生まれ変わって、最高に幸せよ。
アニスは、殿方の玩具になれて
さいっこうに・・・しあわせよ」
そう言って、あたしは、ユーリィの敏感な木の芽に吸い付いた。
「あっ!」
小さい叫びとともに、ユーリィは身をよじった。性器がびくびくと震える感触
が、あたしの唇に伝わって来た。
「感じてるの、ユーリィ?嬉しい・・・」
あたしは、更に下へと潜り込むと、舌を伸ばしてユーリィの排泄器官を探り当
てた。
清潔に手入れされたお尻の穴の回りを、舌の先で舐めまわす。
「あんっ、
だめっ、そこは駄目よ」
恥ずかしそうに声を上げるユーリィ。ユーリィのこんな可愛い声を初めて聞い
て、あたしは嬉しくなってしまった。舌を尖らせて、お尻の穴の中心をつつく様
に舐めると、ユーリィは「ひあっ」と言う声を上げて身体をこわばらせるが、あ
たしの愛撫から逃げ出そうとはしなかった。
「ねえ、本当にやめて」
「いやよ。ユーリィのお尻の穴、とっても美味しいんだもの。もっと舐めたいわ」
震える声で訴えるユーリィを無視して、あたしは再び周辺部に舌を這わせた。
「美味しいの?お・・・お尻の穴が?」
あたしは一度顔をユーリィの股間から離し、彼女の顔を見上げた。
「そうよ。とっても、美味しいわよ。
あたしは、アニスは、お尻の穴を舐めるのが大好きな牝犬なの。
お願いよ、ユーリィのお尻の穴、舐めさせて」
ユーリィは、表情のない顔であたしの顔を見つめ、口の中で何か呟いた。
恐らく、「めすいぬ・・・」と言ったのだろうと、あたしは思った。
ユーリィは軽いため息をついてから、にっこりと笑った。
「分かったわ、アニス。
好きなだけ、私のお尻の穴を舐めて良いわよ」
ユーリィは、そう言って、改めて開いた股を突き出した。
「うふ。ありがとう、ユーリィ」
あたしは、いそいそとその股間に潜り込み、再び排泄器官に舌を這わせ始めた。
「あ・・・ん、変な感じ・・・でも、良い・・・」
身体の力を抜いて、素直に感じ始めたユーリィは、心地良さそうな声でそう言った。
あたしは、鼻でクレバスを広げる様にしながら、排泄器官への愛撫を続けた。
「ねえ、アニス。私も、そうなのね?」
ユーリィらしくない曖昧な問いだったが、あたしにはその意味が判った。
「そうよ、ユーリィ。
ウインガルト城の女は、みんなそうよ。
恥ずかしい事や、惨めな事をすると、気持ち良くなっちゃう、牝犬よ。
きっとすぐに、国中の女がそうなるわ。
ううん、女は、生まれた時から、牝犬よ。
アベル大王様は、それをあたし達に気付かせてくれただけ。
そう思わない、ユーリィ?」
あたしの言葉を聞きながら、ユーリィは、はっきりと興奮していた。
「思うわ。アニス。
私も、牝犬よ。牝犬だったんだわ。
なんてこと・・・私、分かったわ、アニス」
ユーリィの手が股間に伸びて来た。激しい指使いで、濡れそばった蜜壷をかき
回し始める。
「アニス、お尻の穴に舌を突っ込んで、かき回してくれる?」
ユーリィの淫らな希望に、あたしは笑って応えた。
「いいわよ、いっぱい、感じてね」
あたしは、顔ごと動かす様にして、ユーリィの胎内を舌で責めた。
「あっ、ああっ・・・ああっ!ああああっ!」
ユーリィは、あっけないほど簡単に絶頂した。
また、ノックなしにドアが開いた。
誰かが入って来たが、あたしは、ユーリィの股間から顔を上げずに、溢れる甘
い蜜をすすっていた。
(6)
「あははー、いいことしてるじゃない」
楽しそうに笑う声で、誰が入って来たのかが分かった。
今度入って来たのは、ダナという名の元女官だった。20才の貴族の娘で、ア
リスの乳兄弟でもあった。アリスとは正反対の性格で、城内では尻軽娘という評
判をとっている。あのテイラー様と出来ているという噂もあった。
ダナは、確かにユーリィとは別の意味で問題発言をする事もあったが、少なく
とも表面上は公の場に私事を持ち込む事はなく、自分の仕事はちゃんとこなして
いた。よく言えばあけすけな性格も、一部のご婦人方を除いておおむね受けが良
かった。あたし自身も、何処か憎めないものをこのダナには感じていた。
じゃらん、という鎖の音を聞いて、あたしは顔を上げた。
ダナは、ユーリィと同じエプロンとサンダルだけを身に着けた姿をしていた。
豊満な乳房がエプロンからはみ出し、意外に小さい乳首が覗いていた。ピンクが
かったふわふわの巻き毛と童顔に近い顔立ちが、不思議な色香をかもしだしてい
る。
ダナは手に鎖を持っていた。その鎖に引かれて、ヨークが部屋の中に入ってく
るところだった。。
ヨークは、首輪で鎖に繋がれ、両手にも鎖で繋がった手枷をはめられていた。
足枷もつけていたが、その鎖は右足だけに繋がっていた。
その姿で、ヨークは膝を床につけずに四つ足で這っていた。高くかかげられた
可愛いお尻が、鎖の音とともにくねっていた。
ヨークは、あたしと同じ、口を開けて舌を出す牝犬の笑いを浮かべて、そんな
惨めな姿で這っていた。あたしと目が合うとにっこりと笑い、ユーリィの傍らに
立ったダナの横にしゃがんで、股を開いた。
「アニスちゃんったら、お顔がまん汁でべとべとじゃないの。
お化粧が流れちゃってるわよ」
ダナの言葉で、ユーリィはようやく我に返ったらしい。
「まあ、大変!すぐに直してあげるわね」
立ち上がろうとするユーリィを、ダナが押しとどめた。
「それは、後でいいわよ。先に、アニスちゃんにレクチャーをしなくっちゃあ」
「レクチャーって?」
「うふ、えっちな言葉のレクチャーよ。『お床入りの基礎知識』ってやつ。
今頃アリス姫には、エル様がじきじきに教えてるはずよ」
そう言って、ダナはあたしに向き直り、片足を突き出した。
「さあーて、アニスちゃん。
ダナは飼育係頭にしていただいたのよ。
これからは、あたしのことはダナお姉様と呼んで、何でもいう通りにすること。
分かったわね?」
「はい、ダナお姉様。牝犬のアニスをよろしくお願いします」
あたしは、突き出された足の甲に口づけをした。ダナは満足そうに微笑んだ。
「あはは、さすがは牝奴隷1号よねー。しつけの方は完璧だわ。素敵よ。
でも、ねんねのアニス姫は、えっちな言葉とか、ぜんぜん知らないでしょう」
「はい。ダナお姉様。
アニスにえっちな言葉を教えてください」
あたしは、今度はダナの足首にキスをしながら、教えを請うた。
「あはは、教えるのは、あたしじゃなくって、ヨークちゃんよ。
賢いヨーク姫は、アニス姫よりもずーっと物知りよ。それに、物覚えも抜群。
さっきも、あたしがちょっと教えたら、すぐに覚えたのよ。
ねー、どすけべなヨークちゃん?」
「はい。ダナお姉様」
ヨークは、誉められて嬉しそうに微笑んだ。
「さーあ、おませでどすけべな牝犬のヨークちゃん。さっき教えた通りにやって
ごらんなさい」
ダナがそう命令すると、ヨークはにっこりと笑って肯いた。
「はい。ダナお姉様。どすけべなヨークを見ててください」
ヨークは、そう言って前に進み出た。
(7)
四つん這いのあたしに、ヨークはやはり四つん這いで近づくと、ユーリィの蜜
液で濡れたあたしの頬に顔を寄せて口づけをし、舌を出してぺろっ、と頬を舐め
た。この「牝犬のごあいさつ」が気に入ったあたしは、同じ行為をヨークに返した。
「アニス姉様ったら、おまんこも知らなかったんですって?」
「あ、う、うん」
「しょうがないなあ。そんなに淫乱なくせに、そんな事も知らないなんて。
いつも言ってるでしょう?アニス姉様は、勉強が足りなすぎるって」
「うん。反省してる」
ベッドに腰掛けた二人の飼育係の娘の前で、あたし達牝犬姉妹は四つん這いの
まま話をしていた。利発で勉強好きなヨークは、知識分野では姉妹一の発言力を
持っていて、勉強の苦手なあたしはその類の話題になると逆らえない。
「アニス姉様。ヨークはね、小さい時からえっちな事が大好きなどすけべだった
の。姉様達には内緒で、えっちなご本をいっぱい読んだり、えっちな事をしたり、
それにね、人がしているのを覗いたりして勉強していたの。
ヨークは、ダナお姉様と、テイラー様がおまんこしているところを覗いたの。
それがもう、とっても素敵だったから、ダナお姉様に、えっちな事を教えてくだ
さいって、お願いしたのよ」
あたしには、この話が全部本当の事とは思えなかった。少なくとも部分的には、
ダナにそう言うようにと命じられたのに違いない。でも、もはやヨークの中では
これが真実になっていることも、同時に感じていた。
「これから、ダナお姉様がヨークに教えてくださった事をアニス姉様にも教えて
あげる。ちゃんと覚えないと、ご主人様方にいやらしい言葉でおねだりできない
わよ」
「分かったわヨーク。あたしにいやらしい言葉を教えて。あたし、一人前の牝犬
奴隷になりたい。うんとはしたなく振る舞って、殿方に笑われたいの」
あたしがこう言うと、ダナがくすくすと笑った。あたしは、ダナを見上げて牝犬
の笑いを浮かべた。
「良い心掛けよー、アニスちゃん。ほら、ユーリィも笑ってあげなきゃ駄目じゃ
ない。牝犬が良い事をしたり言ったりしたら、見下して笑ってあげるのも飼育係
の務めよ」
ダナに胸を愛撫されて、うっとりとしていたユーリィはダナの言葉に従順に肯
き、あたしを見下ろして唇を釣り上げた。
「うふふ・・・アニスったら・・・最低の牝犬なんだから。
ヨークちゃんにしっかり教えてもらうのよ」
あたしは、ユーリィを見上げて唇を舐め、にっこりと笑った。
「うん。有り難う、ユーリィ。
ダナお姉様も、有り難うございます。最低の牝犬のアニスは、しっかり勉強し
て、もっといやらしくなります」
そしてあたしは、ヨークにレクチャーを始めるように頼んだ。
「いいわ。じゃあ、始めるわよ」
あたしの言葉にヨークはにっこりと笑い、床に仰向けになって、股を思い切り
開いた。膝を曲げて踵をお尻の下に入れ、ぐい、と持ち上げる。あたしからはヨー
クの顔は見えなくなり、性器と排泄器官があたしの顔に向けて突き出された。
ヨークの性器はあたしと比べてもまだまだ未発達で、金色の陰毛はほんのわず
かに生えている程度だ。薄い盛り上がりの丘の中央には一本の溝があり、微かに
ほころんで中の肉色を覗かせていた。そして、そこからとろとろと溢れ出る蜜液
が、この娘もまた発情している牝犬である事を示していた。
「アニス姉様、ヨークのどすけべなまんこを見てちょうだい」
恥ずかしい姿を見られる興奮のため、ヨークの声はやや上擦っていた。あたし
も妹の痴態を見て興奮していたが、一応落ち着いた声で答える事が出来た。
「ええ、見ているわヨーク。可愛いわ、ヨークのまんこ」
「あのね姉様。普通はここの事はおまんこっていうの。SEXすることもおまん
こするっていうのよ。アニス姉様や、ヨークみたいな牝犬のここはまんこで十分
だけど。
ヨークのまんこ、濡れているでしょう?このおつゆは愛液、ラブジュースって
いうの。おつゆとか、蜜とかも愛液の意味で使うことがあるわ。牝犬のおつゆは、
まんこのお汁、まん汁で十分よ。
ね、見て姉様。ヨークったら、まだ子供みたいな身体のくせに、おちんぽが欲
しくってまん汁をよだれみたいに垂れ流してるの。どすけべな牝犬なの」
あたしは、ヨークの股間にうずくまる様にして、ヨークのかわいらしい声で巻
き散らされる、汚らしい言葉に聞き入っていた。
「うふっ、姉様の大好きなお尻の穴には、アナルとかアヌスとかいう名前がある
けど、牝犬はお尻の穴で良いと思うわ。
さあ、姉様。ヨークのどすけべなまんこ、指で開いて」
あたしは言われるままにそっと指をヨークの股間に這わせ、割れ目をそっと開
いた。とろりとした愛液が溢れ、ひっそりと息づく可憐な花びらが完全にあらわ
になる。
こくり、と息をのみ、あたしはぱっくりと開いた妹の性器をじっと見つめた。
美しい、と思った。この美しい性器が殿方の逞しい肉棒に蹂躪される事を思う
と、興奮で体が震えた。
「奇麗・・・」
あたしの呟きに、ヨークは嬉しげに腰をくねらせて応えた。
「ありがと、姉様」
(8)
それから、ヨークは性器の構造やそれぞれの呼び名について、自分の指で示
しながら、詳しく教えてくれた。またヨークは男性器や、性行為に関する様々な事
についても教えてくれた。これには、所々でダナの生々しい解説が入り、あたし
とヨーク、それにユーリィの3人の処女は興味津々で聞き入った。
結局、噂は完全に正しく、ダナはテイラー様の情婦だった。人目を忍んで城内
で逢い引きし、仕事中に情事に耽っていたと、ダナ自身が語った。それだけでな
く、ダナはテイラー様の許しを得て、ザック様を始め城内の複数の男生と関係を
持っていたという。この話にも嘘が交じっているかもしれないが、ある程度事情
を知っているらしいユーリィの反応から、大筋は本当の事だというのが分かった。
さらには、ヨークが情事を覗いたと言うのも、本当の事だった。といっても、書
庫で睦み合っているところにヨークが来合わせたと言うのが真相らしかった。
話を聞きながら、あたしはヨークのことよりも、その時ダナがしていたというご奉
仕のことの方が気になった。胸の谷間で男根を挟んで気持ち良くしてさし上げ
る、パイズリというテクニックは胸の無いあたしには無理なことだった。性の快
楽にご奉仕する牝犬なら、全身で殿方にご奉仕するのが当然なのに、それが
できないという事があたしを悲しくさせた。話しながらエプロンを挟んで見せた、
ダナの豊満な胸が本当に羨ましく思えた。
一通りレクチャーが終わると、今度は復習の時間になった。
あたしは、足をMの字に開いてしゃがみ、身体を後ろに倒して両手で支えた。
ヨークがあたしの股間に手を這わせ、指で性器を弄りまわしながら、様々な質問
をした。あたしは、覚えたばかりのいやらしい言葉で、その質問に答えていった。
「それじゃあ、今弄ってる、これはなんて言うの?」
「あふっ、それは、アニスの、クリトリス・・・
発情してびんびんに勃起したどえっちなクリトリスよ・・・」
「じゃあ、これは?」
「ラビア・・・弄って欲しくってひくひくしてるラビアよ」
「これは?」
「あっ、膣、まんこの穴よ。あっ・・・・
殿方の・・・おちんぽを、差し込んでもらう、アニスの一番大事なところ」
「ぶち込んでいただく、でしょ?」
「あはっ、そう、ぶちこんで、ぐちゅぐちゅにかき回していただくの。
アニスはきゅうっ、て締めて、おちんぽを気持ち良くしてさし上げるの。
淫乱なアニスのまんこは、おちんぽが欲しくって、いつもまん汁をよだれみた
いにたらしているの」
妹の指て、処女の性器を思う様なぶられ、あたしは本当に愛液をよだれの様に
垂れ流していた。指の動きに反応して腰が淫らにくねった。いやらしい言葉をい
う度に、後頭部にちりちりという痺れのようなものが走った。
ダナがヨークを退けてあたしの股間に手を這わせ、無造作に指を膣に差し込ん
だ。
「ひぁっ!」
快感と恐れがせめぎ合い、あたしは見を固くした。ダナはあたしに笑いかける
と、一転してやさしく膣内の指を動かした。
「それじゃあねー、アニスちゃん?
あたしの指が触っている、これがなんだか分かる?」
ダナの指はあたし自身が過去に体験したよりも更に深く進入していた。あたし
は興奮していてその部分の感覚に集中する事など出来る状態ではなかったが、
そこに何があるのかは知っていた。
「あふぅ、はい、ダナお姉様・・・それは、アニスの、処女膜です。
おちんぽが入るのを邪魔する、悪い膜です。
でももうすぐ、逞しいおちんぽで破っていただいて、無くなります」
「そうねー、ぶちって、破いてもらって、だらだら血を流しながらびりびりに引
き裂いてもらいましょうね」
ダナはそう言って指を引き抜いた。あたしの愛液で濡れそばった指をぺろり、
と舐めて笑う。
「うふふ、イキたいでしょー。でも駄目。そういうご命令なの。
牝犬ちゃん達はたっぷり発情してお股を濡らして、おちんぽが欲しいってはあ
はあいいながら宴会場に入らなくちゃいけないんですって。
さあ、お顔を直しちゃいなさい」
ユーリィに即されて、あたしは椅子に座った。化粧を直されながら、あたしは
本当に発情して息を荒くしていた。
「もう、しょうがないわね。
口紅はつけないわよ。そんなに動いたんじゃうまく塗れないし、どうせ流れちゃ
うんだしね」
ユーリィは苦笑しながら、手際良くあたしの化粧を直してくれた。内股を濡ら
していたぬめりも軽く拭き取ってくれたが、はしたないあたしの性器は際限なく
愛液を垂れ流している状態だったので、すぐにもとどおりになってしまった。
ヨークもダナに簡単な化粧を施された。
あたしはユーリィに手枷と足枷をつけてもらった。足枷はヨークと同じように、
片足だけに鎖を着けた。そして首輪に鎖を繋がれ、ユーリィの足下に引きすえら
「あはっ」
あたしは股を開いてしゃがみ、ちんちんのポーズを取ると、舌を出して笑った。
ダナに首輪の鎖をひかれ、あたしと同じに内股を愛液で光らせたヨークは、あ
たしが笑いかけると同じポーズで笑みをかえした。
鐘の音が響き、宴の開始を告げた。
あたし達牝犬姉妹は並んで四つん這いになり、膝をつかずにお尻を高く掲げた。
そしてダナとユーリィに鎖を引かれて、宴会場へと向かって這っていった。
(9)
ウインガルト城下は黄昏色に染まっていた。
既に城門は閉ざされ、城下の広場にはいくつものワインの樽が配られていた。
何も知らない城下の人達は、一日の仕事を終えて広場や酒場に集まり、振る舞
い酒を酌み交わしながら、ウインガルト公アリスの即位と婚約を祝っているはず
だった。
ウインガルト城の殿方達も今夜は全員が仕事から開放され、新生ウインガルト
を祝う宴に集まっていた。
祝宴の会場となった、『元』神殿の礼拝堂は、わずかの時間ですっかり様変り
をしていた。
大広間よりもふた回りほど広い礼拝堂に並べられていたベンチは片付けられ、
かわりに大きなテーブルがいくつも並べられていた。また照明が工夫されて、昼
の様に明るい場所と暗い場所がうまく配置されていた。
でもそんな小さな変化ではなく、驚くべき大きな変化が正面に起こっていた。
アベル大王様がお力を振るわれたのだろう。正面に祭られていた大きな女神フ
ァーファルの神像が、完全に別のものになっていたのだ。
いや、それは、確かにファーファルの像だった。しかし、その姿が全く違って
いた。
ベールを被り、ローブを着て、掌を前にして腕を広げたポーズだった女神ファ
ーファルは、ベールは被ったままローブの前を完全にはだけ、豊かな胸と股間を
剥き出しにしていただけでなく、長い足をがに股に開いて腰を前に突き出し、性
器も排泄器官もさらけ出していた。さらに両手が股間に伸び、指を陰唇の内側に
かけて、自ら割り開いていた。
やさしい微笑みを浮かべていた口元は淫らに開かれ、舌を突き出す牝犬の笑い
に変わっていた。首には太い首輪がつけられ、首輪に付いた大きなプレートには
「牝犬ファーファル」と彫られていた。首輪からは本物の鉄鎖が足元まで伸びて
いた。
全ての人に大地の恵みをもたらす、慈愛と平等を司る女神ファーファルが、偉
大なる生き神アベル大王様によって淫らな牝犬奴隷に堕されていた。
あたしは、マリア様から聞いた事を思い出した。
神殿は神の気が宿る場所であり、祈りは神官が神の気を宿す行為である。神の
気が宿った場所でその神を侮辱すると、何らかの形で神の報復を受ける事になる
という。この報復を防ぐためには冒涜を行うものが別の神に守られている必要が
あるのだと。だから、邪神を倒す勇者は必ず徳の高い神官を伴うもので、それを
忘れたために後に不幸になる英雄もまた多いのだという話だった。
分殿とはいえ、女神ファーファルと契約を交わした神官マリア様が祈りを捧げ
た神殿でここまでの冒涜行為を働けば、ファーファルの怒りは尋常なものではな
いはずだった。
アベル大王様がそのことを知らないはずがなく、大王様にはファーファルの怒
りをものともしない自信があるということなのだろう。
あたしは、アベル大王様は本当に神の化身なのに違いないと思った。
副司祭のプラール様を始め、神について知っている人はみなあたしと同じこと
を考えたらしく、牝犬女神ファーファル像を見上げて感嘆のため息を漏らしてい
た。
(10)
並べられたテーブルには、奴隷の身分に堕ちた大臣や貴族の奥方達が、厨房で
料理を作り、出来上がったご馳走や、酒を運んでいた。
テーブルの上には、城内にいた比較的幼げな娘達が全裸で横たわり、皿やセン
ターピースになっていた。貴族の娘や孫に当たる娘たちは、行儀よく足を開いて
食器や花器になりきり、その裸体の上に料理を盛りつけられたり、花を飾られた
りしていた。
結婚できる年齢以上の娘達は酌婦兼性玩具としての務めをはたすために、数名
ずつテーブルの傍らに並んで跪いていた。
礼拝堂の正面南側を除いた3方の壁側は並んだ柱でしきられ、回廊になってい
た。東側の回廊には、10本の丸太の柱が並べて立てられ、そこに今夜のいけに
えとなった元巫女の少女達が大の字にはりつけになっていた。既に彼女達を犯す
許可は出ているらしく、我慢できなくなった若い兵士様達が少女達の回りに集ま
っていた。兵士様達は順番に猛る剛直を少女の股間に打ち込み、腰を振って処女
を失ったばかりの少女の締め付けを楽しんでいた。哀れないけにえ達は、処女花
を失った痛みに弱々しい悲鳴を上げながらも、運命を受け入れて無用なあらがい
をせず、殿方達の蹂躪を受け入れて慰み物になっていた。
西側の回廊には、幾つかのたらいが置かれ、その中に便器奴隷娘達が一人ずつ
跪いていた。またその隣には、残った便器娘達が並んで跪いていた。たらいの中
の娘の顔には、水では落ちない顔料で「便器」と書かれていた。隣に並ぶ娘達の
顔には「雑巾」と書かれていた。
もちろん、全ての娘達は一糸もまとわぬ全裸だった。
集まった殿方達は、今夜の宴の趣向として全員がズボン等をはかずに下半身を
丸出しにした姿だった。以前のあたしなら何処か滑稽なものを感じて笑ったかも
しれないが、今のあたしには素敵な眺めだった。沢山並んだおちんぽに、よだれ
が出そうになるほどわくわくした。
あたし達牝犬姉妹は、祭壇の前に広げられたウインガルト国旗の上に並んでち
んちんのポーズをとっていた。この国旗は大広間に飾られていたのを外して持っ
て来たものだった。アリスの股の下には、愛液に濡れたままの王冠が置かれてい
た。
祭壇の横では、今夜の宴であたし達を犯してくださる方々が選び出されていた。
あたし達がいかに淫乱な牝犬でも、一晩で100人以上の殿方のお相手はさす
がにできない。それに、あたし達、特にアリスの処女は、今までお世話になった
方々に捧げるべきだった。そこで、10数名の方々を選出して、あたし達の処女
を捧げる事になったのだった。
そう、アリスが処女だったということで、あたしも、周りの人達も少なからず
驚いたのだが、改めてアリスの性格を考えると、確かにありそうな事だった。何
よりも、本人とアル様自身が、婚約発表をした今夜始めて契るつもりであったと
明言していた。
アル様は、自分でアリスの処女を犯すつもりはもうない様だった。プラール様
に向かって笑いながら頭を下げているのが見えた。プラール様も、笑いながらア
ル様の肩を叩いていた。
「アリス姉様はやっぱりプラール様で決まりね。私はきっとアル様だな」
隣のヨークが、私にだけ聞き取れるほどの小声で囁いた。あたしは反対側のア
リスに聞かれない様に注意しながら尋ねた。
「姉様はともかく、ヨークはどうして分かるの?」
ヨークはくくっ、と口の中で笑った。
「アル様ってね、ほんとは私みたいな育ってない女の子がお好みなんですって。
ダナお姉様がそう言ってたわ」
あたしは口の中でへえ、と言っただけだった。あたしが牝犬でなければあきれ
るか怒るかしたのだろうが、今のあたしは、それならあたしもお好みじゃないん
だろうか、と思っただけだった。
「それで、アニス姉様はセノ様か、プロス様よね。あ、きっとお二人でサンドイ
ッチにしていただくのよ。姉様、楽しみでしょ?」
あたしはええ、と生返事をした。
頭の中では、かっての事件の記憶が蘇り、股間を熱くさせていた。
セノ様はあたしを好色な目で見ているだけだったが、プラール様の息子である
プロス様は1年半ほど前に神官の地位を利用した悪辣な罠を用いて、あたしを犯
して身体で服従させ、あたしの夫になって国政をプラール様の一派に有利に導こ
うとしたことがあった。その時はユーリィの助けなどがあって結局その陰謀は失
敗し、プロス様は地方に隠遁させられた。アリスも、当時の力関係からそれ以上
の処罰をあたえる事ができなかったのだ。
そのプロス様は今日の式典には出席していて、今も祭壇の横にいた。あの時あ
たしがプロス様に犯され、奴隷になっていた方があたしのためにも国のためにも
良かったのだが、今日この日に処女を捧げられるのなら罪滅ぼしにはなると、あ
たしは思った。
プロス様には、そしてセノ様にも、今夜は真っ先に自分から犯してくださいと
お願いしようと、あたしは思っていた。それが、あたしの身体を欲しがってくれ
た方への感謝のしるしだと思ったからだ。
そのセノ様が祭壇の横から離れ、あたしの正面にしゃがみこんで、あたしの股
間をあからさまに覗き込んだ。あたしは、腰を突き出してその視線に応えた。
「おほ、まんこがぬれぬれのぐしょぐしょだなあ、アニスよぉ。
そんなにオレに犯られてえかぁ?」
セノ様の言葉に、あたしは牝犬の笑いを返した。
「はい。セノ様。
アニスはセノ様に犯して欲しくて、まんこをぐしょぐしょにしています。
おちんぽいっばいくださいね、セノ様」
あたしの媚びに気を良くしたセノ様は、ぐふふ、と笑った。
「そうかそうかあ、まかしとけ。
こいつで、ずぼずほついてやるからよぉ」
そう言って振り立てたセノ様の男根は体格に似合わないほど大きく、カリの部
分が発達した立派な一物だった。あたしは、その逞しいおちんぽが欲しくて本当
に唾を飲み込んだ。
早く犯して欲しかった。
本当にセノ様にすがりつきたくなってきた。
身体の疼きが、我慢できないほど高まって、あたしは腰をゆすった。
何処からともなく鐘の音が響いた。セノ様はあたしから離れて、殿方達のとこ
ろへ戻った。
ようやく宴の開始が告げられた。
とりあえずここまで。
これで16話分。
あとは宴のシーン、パレードとお披露目、エンディングって感じです。
ここから先がスカ炸裂になります。注意。
属性ないひとは絶対読まないように。
(11)
控えの間から、アベル大王様が宴会場に現れた。全員が平伏して、大王様をお
迎えした。
大王様に付き従っていた家具娘達が祭壇の前で玉座になり、大王様がそれに腰
掛けると、傍らに平伏していた宰相プラール様が立ち上がり、全員に面を上げる
様に告げた。
「新しいウインガルトの民よ、今日という日は、永遠の歴史の中で最も重要な、
最も記念すべき日である」
プラール様は、そう言って祝宴の挨拶を始めた。
プラール様は、今日とんでもない間違いが行われるところだったと話した。本
来殿方の性の快楽に奉仕して生きるべき牝犬を、国の支配者に仕立てようとした。
だが、天から生き神様がつかわされ、その間違いを正してくださった。秩序は本
来あるべき姿を取り戻したのだ。今日からはウインガルトは神に支配される正し
い国となり、永遠の平和と繁栄を約束されたのだと、プラール様は語った。
殿方も、女達も、拍手で賛同した。あたし達も拍手した。
プラール様は満足そうに肯き、最後に叫んだ。
「アベル大王様万歳!新生ウインガルト万歳!」
プラール様の声に全員が唱和した。
「アベル大王様万歳!新生ウインガルト万歳!」
再び割れんばかりの拍手が場内を満たした。
全裸にサンダルだけの姿のエル様が立ち上がり、手を振って合図すると、壁際
に立っていたザック監督長様が牝犬女神ファーファルの鎖をじゃらんっ、と鳴ら
し、拍手を止めた。
「皆様、今宵はこの国の新しい門出を祝う宴でございます。どうぞ、無礼交にて
お楽しみくださいませ。
今宵の宴の進行は、僭越ながら私、奴隷頭のエルがつとめさせていただきます。
殿方におかれましては、どうぞごゆるりとご飲食ご歓談、そして奴隷めの身体
をお楽しみいただきながら、私のご案内に耳をお貸しくださる様にお願いいたし
ます。
なお、乾杯の音頭のみザック監督長様のご好意によりましてご協力をいただい
ております」
エル様の、流れるような挨拶に、再び拍手が起こった。
「それでは皆様、乾杯のご用意をお願いいたします」
エル様の言葉で、テーブルの傍らの奴隷娘達が殿方達が手に持ったグラスに
ワインを注いでまわった。
「乾杯につきまして、いささかの趣向を凝らしたいと存じます。
これまでこの国を支配していた偽りの権威と秩序に引導を渡すことで、新しい
秩序を記念する乾杯の音頭としたいのでございます。
皆様は今や慈愛と平等などという言葉がまやかしであることをご存じでいらっ
しゃいます。この国においては、私共女は殿方の欲望の慰み物として支配され辱
められるために存在する生き物でございます。女神といえども女である以上は例
外ではございません。
ごらんくださいませ
偉大なアベル大王様のお力によって、女神ファーファルもまた新しいウィンガ
ルトの秩序を受け入れ、牝犬女神となりました」
エル様は、手を振って正面のファーファル像を指した。
宴会場全体が、改めておこった畏怖のどよめきに包まれた。
「今日よりこの国において、女神ファーファルは崇めるべき神ではなく、蔑むべ
き存在となりました。
この国の民である皆様は、絶対の秩序である生き神アベル大王様のもと、女を
支配し、蹂躪し、辱め、慰み物としてもてあそんでいただきます。
そうする事によって、女神ファーファルの司る慈愛と平等の精神がまやかしで
あり、本当に司るべきものは被支配、従属、奉仕、被虐、辱められる事の喜びで
ある事をファーファルに教え続けていただくのです」
あたしは、このエル様の言葉を聞いていて、マリア様が何かこれに関係のある
話をしてくれた事があるのを思い出した。それは、神々の永遠の闘争に関する事
だったのだが、内容が高度で難しかったため、あたしには半分も理解できなかっ
た。結局、その半分もこのときは思い出す事ができなかった。その後に続いたエ
ル様の言葉の方が、あたしには重要だった。
(12)
「そして、今日まで皆様を謀っていたウインガルト公家の三姉妹には、その支配
の象徴であった国旗と王冠を自らの排泄物を持って汚し堕としめさせ、偽りの支
配の終焉と、獣以下の自分達を確認させたいと思います」
エル様のこの提案は、満場を満たす拍手を持って承認された。
あたし達は、乾杯の音頭として衆視の中でうんちとおしっこをして国旗と王冠
を汚す事になった。
こんなに大勢の人の前で、獣の様に排泄行為をして見せる。いや、獣以下の存
在として、今日まで守って来たものを自ら汚して見せるのだ。
あたしは、興奮でぞくぞくした。
「そこで、乾杯の仕儀でございますが、
まず牝犬女神となったファーファルの鎖をザック監督長様に鳴らしていただき、
それを合図に牝犬公女達が糞小便をいたします。
牝犬どもが盛大にひり出しましたら、皆様には乾杯のご唱和をお願いいたします」
ザック様が手を振り、場内にはまた歓声と拍手が響いた。
「さあ、牝犬姫達、用意をなさい」
エル様の命令に、あたし達ははいと返事をして従った。
指示の通りに、アリスを中央にして会場の殿方達の方を向いて並んだ。アリス
は股の下に王冠を置いた。
そうして、ちんちんのポーズを取り、下腹に力を込めながら合図の鎖の音を待った。
満座の中で恥を晒す事の期待と緊張感か、馴らされた牝犬は生理現象まで支配
されているのか、急速に便意が高まってくるのを、あたしは感じていた。
(見て!アニスは、代々伝わった公国の国旗にうんちとおしっこをかけます!)
あたしは、舌を出す牝犬の笑いを浮かべて、場内の殿方達に心の中で告げた。
牝犬姉妹の想いは、みな同じだった。口に出しては、エル様の問いに、アリス
が答えた。
「さあ、姫君達、準備は良い?」
「はい。エル様。
アリスは、うんちとおしっこがしたくなってまいりました。
皆様、私達牝犬公女姉妹が、代々伝わった公国の国旗と王冠を汚すところを、
どうぞご覧くださいませ」
便意は限界近くまで高まり、あたしは今度は我慢する方に集中しなくてはいけ
なくなった。
会場の殿方達が、あたし達と、後ろのザック様をみて、タイミングをはかって
いるのが分かった。
くる。あたしは、身構えた。
じゃらんっ、じゃら、じゃらん
ザック様が鎖を振り、ファーファルに打ちつけて鳴らした。
牝犬女神の鎖の音と共に、あたしは一気に力を抜いた。
ぶりっ、ぶりぶりっ
盛大な排泄音が、あたしのお尻から響いた
お腹の中にたまっていたものが凄い勢いで排泄された。
あたしの隣でも、排泄音が響いた。
牝犬公女姉妹が、衆視の中で揃って糞小便をして、自分達の公国支配の象徴を
汚していた。
「乾杯!アベル大王様万歳!」
エル様が叫び、全員が唱和して、乾杯した。
「乾杯!アベル大王様万歳!新生ウインガルト万歳!」
宴会場にいる全員が、あたし達を見て、爆笑していた。
あたし達を指差して笑いながら肩を叩き合い、万歳や、乾杯を繰り返していた。
素晴らしい屈辱だった。
抜けるような心地好さの中で、あたしは、うんちをしていた。
「アベル大王様、万歳!」
排泄しながら、あたしも唱和した。
しゃあぁぁーっ
声を出すと同時に、おしっこも出始めた。
軽く絶頂した。
これからは、オナニーだけでなく排泄も人に見られながらしようと、あたしは
思った。
(13)
「さあ、牝犬達、自分の出したものを皆さんに見ていただきなさい。
あらあら、ヨークはどうしたの、気持ちよくて腰が抜けちゃったの?」
あたし達は、きちんと姉妹揃って排泄する事が出来た。
そして、エル様の命令で排泄物を見ていただくために後ろに下がった。
ところが、力が抜けてしまったのか、ヨークが自分の出したものの上に尻餅を
ついてしまった。
皆が大爆笑をした。
エル様の命令で、ヨークは後ろを向いて汚れたお尻を見ていただく事になった。
あたしはあたしで、自分の出したものの量の多さにびっくりしていた。普段の
量の倍はあった。アリスは、排泄物のほとんど全部を、ちゃんと王冠にかけられ
たので、満足している風だった。
エル様が、跪いたアリスの後ろに立って髪をもてあそび、芸をした犬を誉める
様に頭を撫ぜた。アリスも、嬉しそうにエル様の腰に頭を擦りつけて媚びた。
「さあ、アリス姫。
皆様に見ていただいたお礼を言いなさい」
「はい、エル様」
アリスは乾いた精液の付いた顔をほころばせてこっくりと肯き、髪をかき上げ
ながら唇を舐めた。
あたし達がダナにレクチャーを受けている間に、エル様にどんな教えを受けた
のだろうか。上品で優雅だったアリスの動作は、今では一つ一つがとても艶めか
しいものに変わっていた。
「皆様、私達牝犬公女姉妹が排泄するところを見てくださいまして、有り難うご
ざいました。卑しい私達が恥を晒すところを乾杯の音頭にしていただくという、
身に余る栄誉をあたえていただいたことに、心から感謝いたします。
アリスは、皆様に見ていただいて、とても気持ちよくうんちとおしっこを排泄
できましたわ」
戴冠式の時と同じように、このアリスの声も大きくなって会場に響いた。
アリスの話し方は興奮のために所々で声が上擦っていたものの、基本的には変
わっていなかった。全裸で跪き、艶めかしい動作と表情で、恥知らずな言葉をそ
の優雅な口調で発していた。
「どうぞ、アリスの出したうんちをご覧くださいませ。見事ウインガルト公国の
王冠を、汚す事が出来ました」
アリスの恥知らずな挨拶に、皆爆笑し、大きな拍手が起こった。
あたしとヨークも、自分の出したものを見てくださいと皆様にお願いした。
「皆様、アニスのうんちを、どうぞ見てください。アニスは、皆様に見ていただ
くのがとても気持ちよくて、こんなにたくさんのうんちを出してしまいました。
これからは、アニスはオナニーと同じように、おトイレ・・・うんちやおしっ
こも、どなたかに見ていただきながらしたいです。
どうか、これから毎日、アニスがするところを見てください」
あたしは興奮に上擦った声で、でもはっきりとそう言った。
自分の言っている事の恥知らずさに、頭がくらくらするほど興奮していた。
ヨークも皆様に汚れたお尻をむけたまま、あまりの恥ずかしさと興奮に泣いて
いた。
「あ、よ、ヨークは、皆様に・・・
皆様に見られながら、う、うんちをするのがあんまり気持ちよくって・・・
ああ・・・自分の・・・うんちの上に転んじゃい・・・ました。
どうか・・・
ううっ、どうかはしたないヨークのうんちと・・・うんちと、
お・・・しり・・・うんちまみれの・・・お尻を、み、見てください・・・
ああっ、見てくださいっ」
泣きじゃくりながらヨークはそう言い、お尻を振って見せた。
そうしながら絶頂していた。あたしは、「見てください」と言いながらお尻を
振ったヨークの股の間から愛液がどっと溢れるのを、確かに見た。
あたし達の挨拶も、爆笑と拍手を浴びた。
アリスが、再び口上を述べた。
「皆様、今日まで上品ぶって皆様の支配者顔をしていた私達ですが、お腹の中に
は、こんな汚いものが詰まっておりました。こうして卑しい牝犬の正体を晒す事
が出来ましたのも、全てアベル大王様の偉大なお力のおかげでございます。これ
からは、私達姉妹は存分に恥をかかせていただき、この身も心もすべて捧げて皆
様の快楽のためにご奉仕させていただく所存でございます。
私達はこれから見を清めた後、皆様の御前で身体中の処女を捨て、晴れて一人
前の牝奴隷としていただきます。あさましい私達が、おちんぽをいただいてよが
り泣く様を、どうぞご覧になってくださいませ」
アリスがそう言って土下座するのに合わせ、あたしとヨークも土下座をした。
宴会場は期待と興奮に沸き立った。
(14)
ダナに先導されてあたし達は祭壇前を離れ、トイレに向かった。
「さーあ、3人ともお股をすっかり奇麗にするのよ。
お清めがちゃんと出来ているか、あたしが点検するから、終わったらこっちへ
いらっしゃい」
あたし達は、はいと返事をして、トイレ用のたらいに向かってお尻を突き出し
た。
すぐに、「便器」のやわらかい舌があたしの股間を清め始めた。
濡れた内股を舐め、性器に口をつけて、小水の残りを吸い取り、舐め清めてく
れた。
「お尻は外側だけじゃなくて、穴の中もちゃんと奇麗にしてね」
あたしは、便器にそう声をかけた。
便器娘は、あたしの注文に「はい、姫様」といってすぐに応えてくれた。細く
した舌をお尻の穴に入れて、内側にのこった排泄物を舐めとってくれる。
17才のこの便器娘は人間だった頃は大のきれい好きで、いつも何処かを掃除
したり片付けたりしていたのを、あたしは知っていた。便器になってもそれは変
わっていない様で、やさしい舌使いであたしの肛門を丹念に清めてくれた。
「とっても美味しいですわ、アニス姫のおうんち。
これからも、姫のおうんちは私、3番便器にくださいませね」
人間の名前を失った便器娘はそう言って、仕上げに肛門に唾液をまぶし、強く
吸ってくれた。
あたしはありがとうと言って、点検を受けるためにダナの前に行った。
ダナの前には、あたしよりも先に姉アリスが身体を二つ下りにしてお尻を差し
出していた。ダナは、何処から持って来たのか、良い香りのするブランデーを満
たしたグラスをもち、指をブランデーに浸しては股間とお尻に擦りつけて、仕上
げの清めをしてくれていた。最後にアリスはちんちんのポーズを取り、舌を伸ば
して開けた口にブランデーを垂らされ、気持ち良さそうに飲み下した。
「はーい、OKよ。アリスはおっぱいと上のおまんこを弄りながら待っていなさ
い。
アニスちゃん、こっちへ来てお尻を出してー」
「はい、ダナお姉様。アニスのお尻が奇麗になったかどうか見てください」
あたしはアリスと同じ、立ったまま足を開いて身体を二つに折り、手を床に付
けたポーズでダナにお尻を差し出した。ダナはあたしの割れ目とお尻を無造作に
広げて、奇麗になっているかどうかの確認をした。それからブランデーを性器と
クリトリス、さらにお尻の穴のひだにまで塗り付けて清めてくれた。
「くふぅ・・・つめたぁい」
あたしがそう言ってお尻を振ると、ダナは笑った。
「あははー、すぐに熱くなるわよー」
そうして、あたしもちんちんをしてブランデーを少し口にもらい、口の中を清
めた。ダナはあたしには四つん這いになってお尻を振るだけで、何処も弄ったり
してはいけないと命じた。
あたしは命令通り、跪いたアリスの隣に四つん這いになってお尻を振った。意
識しなくても自然に口が開き、舌が出る。あたしはもう、牝犬になりきっていた。
隣のアリスは、片手で胸をもみしだきながら、二本の指で口と喉を弄っていた。
指を喉の奥へと差し込んでかき回す様に動かす様はまるで性器を弄っているかの
ようで、擬似フェラチオというよりも口オナニーと呼ぶのに相応しいと思った。
あたしと目が合うと、アリスは指に吸い付いたままで、精液にてらつく頬をほ
ころばせた。
そして、強いアルコールが粘膜から吸収されたのか、ダナの言ったとおりあた
しは股間の熱さに身もだえながらお尻を振る事になった。
「あふぅ・・・あふっ」
息が荒くなった。あたしは本当にさかりのついた牝犬そのものだった。
「はーい、もう少し我慢しなさいねー、牝犬ちゃん達」
ダナが、ようやく後始末の終わったヨークをあたしの隣に並ばせながら、そう
声をかけた。
「アリス、イっちゃだめなのよー。
もう口を弄っちゃだめ。おっぱいを揉むだけにしなさいね。アニスとヨークも、
跪いておっぱいを揉んでなさい。
もうすぐよー。今やってる前座が終わったら姫様達の番だから、はあはあ言い
ながらもうちょっと待っていなさいね」
「はい、ダナお姉様」
あたし達は声をそろえて返事をした。そして、姉妹並んで跪き、胸を揉みしだ
きながら、口から舌を出してあさましく身もだえていた。
(15)
祭壇前では、全裸のユーリィが足をMの字に開いて床に座っていた。ザック監
督長様に背後から抱きすくめられる様な格好で胸と股間を弄りまわされて、よが
り泣いていた。
「あぁ、くぅ・・・・
めすいぬ・・・
ゆ、ユーリィは、牝犬で・・・す・・・
いいっ、あぁ、いい・・・
ユーリィは、牝犬です・・・あ・・
あぁ・・・気持ち良い・・・」
「あははー、ユーリィってば、出来上がっちゃってるわねー。
あの娘、宴が始まってからずーっとオナってたのよ。
ああして、ユーリィは牝犬です、って言いながらね」
ダナは、そう言って笑った。ザック様の命令で、ユーリィはあたし達が恥を晒
しているのを見ながら、自分も辱めいてたのだそうだ。
更には100人以上の殿方と、50人以上の女達の前で処女の裸身をなぶられ
る羞恥と屈辱のために、ユーリィの理性は弾け飛んで無くなっている様だった。
つややかな黒髪は乱れ、理知的な容貌は淫ら色に染まり、瞳を潤ませ、緩んだ口
元から涎まで垂らしていた。
そんな、まさに淫らな牝犬に堕ちたユーリィの姿は、頭上に浮いたエル様の魔
力球によって拡大されてあますところなく晒され、あえぎ声も拡大されて会場中
に響いていた。
「めす、いぬ、牝犬ぅ・・・
あああぁぁ・・・・・
ああ・・・もうだめぇ・・・
ザック様、もう、私・・・」
敏感な木の芽を乱暴にくじられ、ユーリィは細いあえぎ声を上げて身もだえた。
愛液で濡れた股間がたてる、くちっ、くちゅっ、という音までが拡大されて響いた。
「もう、なんだ?
ユーリィ、はっきり言えと言ったはずだぞ!
もうイクのか?
それとも、オレのちんぽが欲しくて我慢できなくなったのか?」
言ってみろ、と言いながら、ザック様はユーリィの乳房を両手で鷲づかみ、指
で乳首を捻り上げた。
「ひぃっ、あぁっ!
はいっ、いい、ます。言います、ザック様・・・
ユーリィは、め、牝犬は、ザック様の、お・・・
おちんぽが・・・いただきたくて、我慢できなくなりました・・・
くださいザック様、
おちんぽを、牝犬、ユーリィのおまんこにくださぁぃ・・・」
ユーリィは半泣きになって、自ら陵辱を願った。
ユーリィの降伏に会場が沸いた。
ザック様はこれ見よがしに爆笑して見せると、ユーリィから離れて立ち上がり、
腰に手を当てて傲然とユーリィを見下ろした。愛撫の手を失ったユーリィはザッ
ク様の腰にすがりつこうとしたが、ザック様はそんなユーリィを突き飛ばした。
「ああ・・・おちんぽを・・・
おちんぽをください、ザック様ぁ・・・
あうっ!」
再度すがりつこうとしたユーリィだが、今度はザック様に蹴り飛ばされてしまっ
た。ザック様は床に倒れたユーリィに歩み寄ると、ゆっくりと足を上げて、ユー
リィの頭の上に出した。それに気付いたユーリィは、転がってザック様の足を
避けた。
ザック様は方眉を上げ、無言のままユーリィを見つめた。
片足は上げたままだった。
一旦身を起こし、ザック様と視線を合わせたユーリィは、その視線とポーズの
意味を理解して、はっとなった。
目を伏せ、黙って自ら床に横になると、頭をザック様の足の下にいれた。
ザック様はにやり、と笑って、ゆっくりとユーリィの頭を踏みつけた。
「そうだ、それで良いんだ」
ザック様の言葉に、くぐもった喜びの声を上げるユーリィ。
ザック様はぐりぐりと頭を踏みつけながら、乱暴だけれどどこかやさしい声で
ユーリィに調教を施した。
「さっきみたいなおねだりの仕方じゃあ、オレのちんぽはやれんぞ。
まずお前の道具を開いて見せろ。
お前が思い付く、最高に惨めではしたない格好でおまんこを開いて、オレに見
せるんだ。それから、オレに処女を捧げたいとお願いするんだ。心を込めてお願
いしろよ。
牝犬の処女を散らしてくださいってな。
お前の道具が気に入ったら、オレのちんぽをぶち込んでやる。
さあ、やれ!」
もはや、心にプライドの一片さえも残っていないユーリィは、夢の中にいるよ
うな声ではい、と返事をした。
「はい、ザック様、有り難うございます」
感激に声を震わせてユーリィはそう言った。彼女の頭の中には、ザック様のお
ちんぽしかないのが、あたしには良く分かった。
ユーリィは床に横たわると、膝を胸につける様にして身体を二つに折り、両手
で左右の足首をつかんだ。
そのまま、ユーリィは足首を肩の方へ引き付け、左右に大きく開いた。
お尻がくいっ、と上を向き、性器と排泄器官が突き出されるような格好になった。
「これで・・・いかがですか・・・ザック様?」
細い声で尋ねるユーリィ。だが、ザック様は首を振った。
「駄目だ。手でおまんこを広げて見せるんだ」
屈辱の命令にユーリィははい、と返事をした。肘で太股を抱える様にしながら
手を股間に伸ばし、指で陰唇をくつろげて見せた。自然に、足の間から顔を突き
出すような格好になった。
ユーリィは、口を開けて舌を出す牝犬の笑いを浮かべてザック様を見上げてか
ら、口上を始めた。
「ザック様、淫らな牝犬のユーリィは、おちんぽが欲しくてたまりません。
どうか、この牝犬のおまんこにザック様の素敵なおちんぽをくださいませ。
卑しい牝犬の処女を、どうか散らしてください。お願いします」
あさましい格好で性器の奥まで晒しながら、何処かうっとりとしたような声で
ユーリィは破瓜を願った。もはや、彼女は完全な牝犬だった。
あたしの思ったとおり、聡明なユーリィは牝犬になりきる事の素晴らしさを理
解していた。牝犬になったユーリィは、とても可愛かった。
ザック様は、そんなユーリィを見て、満足そうに笑った。
(16)
「ようし、まあ良いだろう。犯してやるぜ。
姫君達の前座だからな、手短に済ませるぞ。
お前も、見てくれているみんなにちゃんとご挨拶しろ。
お前の一生に一度の処女喪失を、前座のショーとしてちゃんと務めますってな」
「はい、ザック様」
ユーリィは、身体の向きを変えて、正面に向かって開帳ポーズを取った。
「皆様、これより私、牝犬ユーリィの処女喪失ショーを行います。
牝犬が1匹処女を失う、取るに足らない見世物ではございますが、姫様達の前
座としてつつがなくつとめさせていただきますので、皆様しばしの間おつきあい
のほどをお願いいたします。
牝犬ユーリィが処女のおまんこから血を流しながら、あさましくよがり泣く様
をどうぞご覧ください」
挨拶を終えると、ユーリィはザック様の前に土下座し、足の甲に口づけをした。
「ザック様。牝犬ユーリィのおまんこはびしょびしょに濡れています。
お好きな様に、処女を奪ってくださいませ」
ザック様は、にやり、と笑うと足の先でユーリィの顎を上向かせた。
「さっきの格好をしろ、牝犬。
それから、ショーが終わるまで人間の言葉は使うな」
「は・・・わ、わん」
牝犬ユーリィは、再び仰向けになって足を抱え、陰唇に指をかけて開いた。
ザック様は期待に静まった観衆に手を振ると、ユーリィに覆い被さった。手で
肩を押さえてから腰を動かして膣口に狙いを定める。ユーリィは健気に指で陰唇
を広げたまま男根の進入を待ち受けた。ザック様は入り口に亀頭をあてがうと、
声もかけずに無造作に腰を突き出し、一気にユーリィを貫いた。
「あああぁぁぁっ・・・!
あ・・・
ふぁぁ・・・!」
ショックと感激にユーリィは言葉を失い、真に獣の叫び声を上げて身をよじった。
「どうだ、嬉しいか?
これでお前も一人前の牝犬だな!」
ザック様の問いに喜色を満面に浮かべて肯くユーリィ。
「わ、わん!
わん!
わん!わん!わん!」
ユーリィは、破瓜をはたした喜びを犬の鳴き声で表わした。
宴会場は、理知的な才媛でならしたユーリィが人格を崩壊させ、歪んだ肉の喜
びに屈伏した獣と化した様にどよめいていた。
牝犬ユーリィは、本当に幸せそうに、犯されていた。
あたしは、興奮に震えながら乳首をぎゅっ、とつねった。
「あたしは、アニスは、牝犬・・・卑しい牝犬・・・」
口の中でそう呟いた。
あたしのあさましい欲望は、既に限界を超えて高まっていた。
あたしは、自分とユーリィを心の中で重ね、男根を迎え入れたかのように腰を
淫らに振りたてた。
股間から溢れた蜜が、前後に飛び散った。
「アニスは牝犬。卑しい牝犬。恥知らずな牝犬です・・・」
あたしは、はっきりと声に出して、そう繰り返した。
傍らのダナがくすっ、と笑い、あたしの頭を撫ぜてくれた。
「私は、アリスは、卑しい牝犬です・・・
喉までおまんこの、あさましい牝犬です・・・」
「ヨークは、牝犬、下等な牝犬なの・・・
惨めな事をすると、感じちゃう牝犬なのぉ・・・」
両隣のアリスと、ヨークも、高まりきった欲望に耐えきれず、恥知らずな事を
言って身もだえ始めていた。
その間もユーリィは様々に体位を変えながら犯され続け、観衆に破瓜の血に濡
れた股間を晒して嬉し泣きをしていた。
「あう・・・わん・・・
あぁん・・わう・・・ん・・・」
「ようしっ、そろそろフィニッシュといくぜっ。
いいかユーリィ、お前みたいな淫乱な牝犬に相応しい鳴き声を、教えてやる。
これからは、そいつがお前の鳴き声だぞっ。
鳴きながら、イケっ。
いいなっ!」
ザック様は、荒い息を吐きながらそういうと、ユーリィの耳元に口をよせた。
何事か囁かれたユーリィの目が驚きに丸くなる。
だが次の瞬間には、ユーリィはにまぁっ、という笑いを浮かべて、こくこくと
肯いていた。
「さあっ、鳴けっ!」
「おっ、
おまんこっ、おまんこっ!」
どっ、会場が沸いた。
完全に正気を失った元才女に、250人の嘲笑が浴びせられた。
「そら、受けてるぞ、おまんこ牝犬!
イクまで鳴き続けろよっ」
ザック様は背後からユーリィを抱える様にして抱き、下から腰を突き上げた。
「おまんこっ。
おまんこっ、ユーリィ、おまんこっ!」
恥辱の極みに陶酔するユーリィは、口の端からよだれを垂らしながら、自ら激
しく腰を振った。
「おまんこっ、
あふっ、おまんこっ!」
絶頂が近かった。
ユーリィは、視線を中にさ迷わせ、ひくひくと身体を震わせ始めた。
「イクなっ?よしイケっ、ユーリィ!」
ザック様はフィニッシュに向けて凄まじい勢いで腰を振り立て、突き上げた。
「おまっ・・・
あふっ・・・あっ・・・!
おーっ!
おまんこーっ!
お・・・まんこーっ!」
最後に一声叫ぶと、ユーリィは白目をむいて失神した。
観衆は、この素晴らしいショーに拍手と歓声を送った。そして、この後に続く
メインのショーへの期待をあらわに、並んで胸を揉む姫君達の方を見やった。
「・・・まんこ・・・」
「・・・おまんこ・・・」
「まんこ・・・・」
次に控えて、陵辱を待つ3匹の姫の口からも、牝犬の鳴き声が漏れ始めていた。
(17)
失神したユーリィは、殿方達の手で脇に片付けられた。
会場内は、この次に起こる事への期待でしん、と静まりかえった。
いよいよ、姫君達が衆目の中で犯され、汚され、辱められるのだ。
「さあ、皆様お待たせいたしました。
いよいよメインのショーの始まりです。
ウインガルト公家の姫君達が、皆様の前で処女を散らして、一人前の牝犬奴
隷になります」
エル様が祭壇前に進み出て、にこやかに告げた。
うおおん。
会場全体が、喝采に沸き立った。
ダナが、あたし達の首輪に鎖を付けた。あたし達は、お尻を高く掲げる四つん
ばいのポーズを取って命令を待った。
「今日まで皆様の支配者づらをしていた牝犬どもが、その本性を現わして浅まし
くよがり泣く様を、どうぞご覧になって、お笑くださいませ。
皆様お待ちかねの事とは思いますが、牝犬の処女喪失に相応しい舞台装置を
設えるためにしばしの時間をいただきたいと存じます。準備が調うまでの間、牝犬
どもに皆様の間をまわって恥を晒させますので、そちらの方をお楽しみになって
お待ちください」
エル様の合図で、あたし達はダナに鎖を引かれて這い出した。
「牝犬ちゃん達も、もうすぐだからねー。つらいでしょうけど、頑張って恥ずか
しいことして、見てもらいましょうね」
ダナは、テーブルの間を縫う様に歩いて、あたし達を引き回した。あたし達は、
掲げたお尻を揺らし、濡れた股間を城の皆に晒しながら這い進んだ。
あはは・・・わはは・・・くすくす・・・
殿方達も娘達も、這いつくばったあたし達を見下ろして、蔑みの笑いを浴びせ
かけてきた。
心地好かった。
アリスも、ヨークも、元の家臣達の前で惨めな姿を晒す快感に酔っている様だ
った。あたしは、今日の午後戴冠式場で淫らな姿を晒した時に感じた羞恥とは、
明らかに違う感覚を味わっていた。既に惨めさの中の快感ではなく、心地好い開
放感の中の中の刺激としての惨めさを感じている自分に、あたしは気付いていた。
処女の身で恥ずかしい姿を晒しながら股間をびしょしびしょに濡らし、口を開
けて舌を出し、真に犬の様にはぁはぁと喘いでいるあたしは、蔑まれて当然の卑
しい生き物だった。己の賎しさを自覚したあたしにとって、惨めな姿を晒す事は
自分が存在を許されるための当然の行いであり、唯一許された自己実現のため
の行為であり、同時に素晴らしい快感をもたらしてくれる、最高に楽しいことだっ
た。あたしは、こうした事をこのとき始めてはっきりと自覚していた。そして、この
後肉の交わりを知ってしまえば、あたしはもはや完全に人の心を失ってしまい、
恥ずかしいとか、惨めだとかいう言葉の意味を理解する事ができない獣に堕
ちてしまうだろうという予感があった。そうなれば、いまあたしを笑っている殿方
達の事も、元家臣だなどという意識は失せてしまい、あたしを支配して、犯して
『くださる』、『ご奉仕』すべきご主人様方としてしか認識できなくなっているはず
だった。
あたしは、いま少しの間残された、最後の理性のひとかけらで感じられる惨め
さを楽しもうと思った。
(18)
ダナは、テーブルの間を回りながら何度かあたし達を止め、牝犬の芸をさせた。
「はーい、そこで3回回っておまんこよ!
アリスちゃんから順番にね!はいっ!」
あたし達は命令に従って芸を披露した。四つんばいのままくるくるとその場で
回り、最後にちんちんのポーズをとって牝犬の鳴き声を上げた。
「おまんこ!」「まんこ!」「まんこっ!」
かっての高貴な姫君が演じるあさましい牝犬の芸に、周囲の皆が爆笑した。
「下衆め!」
ある貴族の殿方は、蔑みきった表情でそう言うとあたし達の前の床に唾を吐い
た。そして
「舐めろ、牝犬!」
と怒鳴った。
「あらまあ、どうする、牝犬ちゃん?これは雑巾の仕事だから、いやならしなく
ても良いわよー。この後のためにお口も奇麗にしとかないといけないし」
ダナはそう言ってそばにいた雑巾娘を呼んだ。そして唾を吐いた殿方にも説明
して了解を取りつけようとした。
あたしは床に吐かれた唾をじっと見つめていた。
あたしは、なにか決心をした訳ではなかった。気がつくと、自然にその言葉を
口にしていた。
「ご主人様、ダナお姉様、アニスにこのお唾を舐めさせてください」
あたしは、傍らに立つ二人を見上げた。もう意識しなくても、笑う時には口を
開けて舌を出すようになっていた。
ダナも、殿方も少し驚いた様にあたしを見つめたが、すぐに揃って笑いだした。
「こいつは驚いた・・・
アニス姫は、床に吐いたオレの唾を舐めたいって言うのか?」
「はい、ご主人様のお唾を、舐めさせてください」
「あはは・・・良いわー、アニスちゃん。素敵な牝犬よー。
お舐めなさい。後でお口は奇麗にしてあげますからね。」
「はい、有り難うございます・・・」
あたしは、そう言いながら顔を伏せ、舌を伸ばして床につけると、ぺっとりと
付いた唾をぺろり、と舐め取り始めた。
背後にアリスとヨークの視線を感じた。二人ともまだあたしほどは堕ちていな
いのか、あたしの行動に驚いている様だった。
回りで見ていた人達は、進んで惨めな行為をするあたしを蔑んで、笑っていた。
ぺちゃっ、ぴちゃっ。
あたしは、上目使いに周囲に笑いかけながら、床についた唾を舐め取った。
床の石と埃がとても苦く、唾の味は分からなかった。でも、ざらざらした埃を
つつむねっとりとした舌触りは以前のあたしなら吐いてしまう感覚なのだろうが、
今のあたしにはとても心地好いものに感じられた。
舐め終えて顔を上げると、別の殿方が傍らにやって来て、床に唾を垂らした。
「こいつも舐めな、牝犬」
あたしはにっこりと笑って返事をした。
「はい、ご主人様」
あたしはゆっくりとした動作で床に顔を伏せ、再び唾を舐め取り始めた。
皆、あきれた牝犬だなどと言いながら、あたしを笑った。
あたしは、素敵な気分になった。嬉しくて、お尻がくねった。
結局、その後3回、計5回もあたしは床の唾を舐め取った。
最後の2回は、ヨークも一緒になって床に舌を這わせた。
終わった後あたしとヨークは、互いに舌を絡ませて口の回りを清めあった。
仕上げにワインで口を濯いだ。濯いだワインは飲まずに、控えていた雑巾娘の
口に捨てた。
「そろそろ準備が調ったみたいねー。
さーあ、牝犬ちゃん達、いよいよ本番よー。」
ついに、その時が来た様だった。
ダナに鎖を引かれ、あたし達は正面に向かって這っていった。
(19)
正面には、あたし達牝犬を陵辱するための舞台装置が完成していた。
それは、罪人を鞭打ちの刑に処す時に使う、丸太の枠組みだった。4本の丸太
が石の台と添え木を用いて立てられ、上部で横木によって連結されていた。どう
やら急遽作ったものではなく、処刑場から持って来た本物の様だった。
あたし達は、罪人の処刑台に繋がれて犯されるのだ。
あたしは興奮に体が震えた。
宴会場の皆も、正面に据えられたものの正体に気付いた。興奮が波の様に会場
内でうねった。
正面まで来ると、ダナはあたし達の首輪から鎖をはずした。あたし達は、自分で
処刑台まで這って行き、丸太の間に行儀良く並んで跪いた。
兵士様達が数人やって来て、あたし達の手枷の鎖を外し、両手をそれぞれ両側
の丸太に括りつけた。
罪人が鞭打ちの刑を受ける時の格好だった。刑罰としての鞭打ちは、見せしめ
の意味もあって公開で行われる。あたしも、何度か立ち会ったことがあった。
いま、固唾を呑んで見つめる会場の人達の目には、あたし達姉妹はその時の罪
人と同じように、いままでの罪を償うために処刑台に繋がれて陵辱を待っている
と写っているのだろう。
だが、あたしにとって、待っているのは刑罰ではない。至福の恵みだった。心
の底からそう思えた。
エル様があたし達の前に立って、会場に向かって恭しく一礼した。割れんばか
りの拍手と歓声が上がった。
「いかがでございましょう。罪人の処刑台に繋がれた姫君達は。偽りの支配で皆
様を騙した牝犬どもには相応しい初夜のベッドではないでしょうか」
エル様の言葉に賛同の拍手が沸き起こった。
「それではこれから牝犬どもを・・・はい?」
エル様が話しているところへ、プラール副司祭が手を上げて前に進み出た。
「ああ、申し訳ない・・・・・。実は一つ提案があるのだが」
「何でしょう、宰相様?」
エル様は微笑んだ。
「せっかく処刑台に縛り付けたことだし、この牝犬どもに、いままでの罪に対す
る罰として鞭打ちを与えてはどうかと思うのだが、どうだろうか」
「まあ、それはごもっともなご提案ですわ。
皆様、いかがでございましょう、宰相様のご提案通り、牝犬どもに鞭打ちをく
れてやってよろしいでしょうか?」
うおおん。
熱狂的な歓声と拍手で、この提案は受け入れられた。
あたし達は、30発の鞭打ちの刑を受けることになった。
アリスの後ろにはプラール宰相が、あたしの後ろにはその息子の神官プロス様
が、ヨークの後ろにはテイラー監督長様が立った。それぞれ、手に司祭が使う懲
罰鞭を持っていた。
以前のあたしにとって、その存在さえ忘れてしまいたい相手であったプロス様
は、相変わらず線が細く神経質そうで、それでいて尊大なお方だった。
「あの時も、こうしてお前を鞭打ったなあ、アニス。淫らな牝犬め。
あの時は純情ぶって僕の情けを拒んでくれたな。
たっぷりとその時の罰をくれてやるぞ」
プロス様は鞭の先であたしのお尻や、胸をつつき回しながらそう言った。あた
しは、心から贖罪を求めて答えた。
「はい、プロス様。あの時のことは、本当に申し訳ありませんでした。
アニスも、あの時プロス様のお情けをいただかなかったことを深く後悔してい
ます。
どうかご存分に罰をお与えください。
これからは、城の性奴隷として、精一杯ご奉仕させていただきます。プロス様、
どうか今夜は、アニスをいっぱい犯してください」
あたしの答えに、プロス様はふん、といって満足そうに笑った。
隣ではアリスが、プラール様にいままでの生意気な態度を咎められて詫びてい
た。反対側では、ヨークがテイラー様に覗き見を咎められていた。
あたし達は、口々に、卑しい牝犬に罰をお与えください、と言った。自分から
お尻を突き出して、鞭打ってくださいとせがんだ。
そして、望み通りあたし達に鞭が与えられた。
ぱあんっ
「ああっ」「あうっ」「ひいっ」
司祭の懲罰鞭は処刑用のものに比べれば、はるかに痛みも少ないし、後も全く
残らない。それでも、鞭打たれればやはり痛かった。あたし達は悲鳴を上げての
けぞった。
30発の鞭打ちを、あたし達は1発ずつ大きな声で数えさせられた。何度も、
隣よりも声が小さいと数え直しを命じられた。会場の大声に声が消されたといっ
て、数え直しをさせられた。
皆、野次を飛ばしたりしながら、楽しそうにあたし達が鞭打たれるのを見物し
ていた。中には側の女のお尻を叩き出す殿方もいた。
あたしは、鞭打ちを受けながら、意外に冷静だった。獣の様に丸太に繋がれ、
罪人の様に鞭打たれているというのに、惨めさをほとんど感じなかった。
むしろ、鞭打ちの痛みを、ちゃんと痛みとして感じていることに、奇妙な安心
感を覚えていた。
(痛みは、やっぱり痛みなのね・・・快感にはならないんだ・・・)
とはいえ、衆目の中で打たれ、痛みに耐えることの喜びは確かにあった。
結局何発打たれたのかは良く分からない。50発以上なのは確かだった。
お尻が、焼け付く様に熱くなっていた。
鞭打ちが終わると、あたし達はそれぞれの処刑吏に有り難うございました、と
お礼を言った。
会場から、拍手が沸いた。
いよいよ、あたし達の処女喪失の時がやって来た。
あたしのお尻は、欲情にますます熱くなった。
(20)
プラール宰相達が下がると、アベル大王様が立ち上がって、あたし達の方に
やって来た。そして、アリスの前に立つと、額を撫ぜた。
アベル大王様の顔に、微笑みが浮かんだ。
あたしには、アベル大王様がアリスの心を点検したのだと分かった。
アベル大王様は、屈みこむとアリスの胸や股間に手を伸ばし、弄りまわした。
エル様があたし達の前に出て、説明を始めた。
「只今、アベル大王様が牝犬どもの点検をなさっておいでです。
それがすみましたら、牝犬どもに、目隠しをいたします。
この城全体の性玩具である牝犬どもには、自分の処女膜を破ったのがどなたの
おちんぽであるかなどということは無意味なことでございます。
そこで目隠しをして、どなたに貫かれたのか分からなくしてやろうという趣向
でございます」
誰かが大声で良いぞ、と叫び、賛同の拍手と歓声が起こった。
「ですから、皆様もこの牝犬どもに、どなたが一番最初かについては今後永久に、
決して教えない様にお願いいたします」
エル様の説明が続く中、アベル大王様があたしの前に移動してきて、あたしの
額に触れた。
(ほう)
アベル大王様の声が、あたしの頭の中に直接響いて来た。何かに感心したよう
な響きがあった。
(ウインガルト公家の娘には、特別な素質がある様だな。アニスよ、お前はなか
なかできの良い牝犬に仕上がりつつあるぞ)
(有り難うございます、アベル大王様。光栄です)
あたしはにっこり笑って、心の中でお礼を言った。アベル大王様は、あたしの
身体を弄りまわし始めた。
(アニスよ、何か望みはあるか。胸のこと以外でだ。
その願いは既に聞き届けた)
やはり胸を大きくしてもらえると分かって、あたしは嬉しくなった。これで全
身で殿方を喜ばせることの出来る牝犬になることが出来ると思った。
(いいえ、アベル大王様。特に別の望みはありません)
あたしがそう答えると、アベル大王様が笑ったような感覚があった。
(ではそれがお前の望みなのだな、アニス?
全身で肉の快楽に奉仕するための身体を持ち、理性もプライドも一片残さず失っ
た獣に、生きた性器となることがお前の望みなのだな)
「ああっ!」
あたしは、言葉にされた自分の真の望みの浅ましさに思わず肉声を上げてし
まった。アベル大王様に指摘されるまで、あたしはそれは自分の運命であると
思い込んでいた。でもそうではなかった。アベル大王様に願って自分の心を変
えることができると知っても、あたしはもう他のものになりたくないと感じていた。
それはあたしの望みだったのだ。生きた性器となることは、あたしの望みだっ
たのだ。あたしは、アベル大王様のおかげで、それをはっきりと自覚した。
(はい・・・アベル大王様。
アニスは、殿方の快楽にご奉仕するために生まれて来ました。どうかあたしの
身体を、殿方の性玩具に相応しい淫らな身体に改造してください。そして、あた
しの心をプライドも理性もかけらも無い、獣の心に変えてください。あたしを、
人の形をした、生きたまんこにしてください。お願いします)
あたしは、 アベル大王様に身体を弄られながら、 自分の望みを言葉にした。
(よろしい)
アベル大王様は一つ肯くと、あたしから離れてヨークの前へ行った。
あたしは、自分の意志で自分を究極の慰み物へと落したことに、ぞくぞくする
興奮を感じていた。今でもほとんど残っていないだろう理性が、完全に無くなっ
た時、あたしはどんな生き物になっているのだろう。それを想像することは、死
んだ後のことを想像することが難しいのと同様に、今のあたしには難しかった。
だが、それはすぐに分かることだった。
ふと胸を見ると、まだ大きくなってはいなかった。
アベル大王様のお言葉に間違いなど有り得ないから、いずれ大きくなることを、
あたしは疑わなかった。
「・・・牝犬達は、ウインガルト城の全員に犯していただくことになるのです」
エル様は、そう言って口上を終えた。
アベル大王様もヨークの点検を終えて、玉座に戻っていった。
うおおん。
拍手喝采が響く中、あたし達に目隠しが付けられた。
あたしは、膝を伸ばし、足を広げて、お尻をぐいっ、と突き出した。
そして、その瞬間を待った。
(21)
会場が、ひときわ大きくどよめいた。
くる。
そう思った時には、腰をつかまれていた。
そして、次の瞬間には身体の中心に鋭い痛みが走った。
「あぁうっ!」
あたしは、痛みに悲鳴を上げた。
「ああぁっ」」
「ぎゃぁぁぁぁっ!」
アリスと、ヨークもそれぞれに叫んでいた。
処女喪失の瞬間をあんなに待ち焦がれていたのに、それ自体は起こってみれば
まるであっけないものだった。そう、この国の滅亡と同じように。
それに、痛かった。あんなに濡れていたのに、本当に身体が引き裂かれるかのよ
うな破瓜の痛みだった。
でも、あたしは痛みと同時に、素晴らしい充実感を、天にも登るような喜びと
開放感をも感じていた。素敵なおちんぽを、おちんぽ様を、このアニスのまんこ
にとうとうお迎えできた。
あたしという生命の目的が、この瞬間に凝縮されているのだ。
あたしは、牝犬の鳴き声を上げて、会場の皆様に感謝と喜びを示した。
「まんこーっ!
まんこーっ!まんこーっ!
アニス、まんこーっ!」
会場から、どっと笑い声が起こり、拍手と歓声がそれに続いた。
見られている。
笑われている。
両手を腰の高さで左右の柱に縛り付けられ、足を開いて前屈みになった格好で
処女だった性器を差し出し、おちんぽ様に貫かれているあたしを、見られている。
獣の様に繋がれて犯されているあたしを、笑われている。
「あはぁっ、嬉しいっ!
アニス、まんこぉーっ!」
叫びながら、あたしは自ら腰を使った。
動く度に貫かれている性器から痛みが走ったが、痛みの中から、何か不思議な
感覚が芽生えてくるような気がしていた。
「おまんこーっ!」
「ま・・んこぉーっ!」
アリスと、ヨークも牝犬の叫び声を上げていたが、もはやあたしの耳には入っ
てこなかった。
目隠しをしているまぶたの裏に、また虹色のもやがかかって来た。
誰だか分からない、あたしを犯している殿方があたしにのしかかり、ぎゅっ、
と乳房を揉んだ。
「ああぁぁぁっ!あぁぁうっ!」
揉まれた乳房からものすごい快感が電流の様に迸り、あたしは叫び声を上げて
しまった。乳房の感度が何倍にも高まっている様だった。乳首を弄られると、ま
るでクリトリスを弄られているような刺激を感じた。
(うそっ、凄い、凄い!)
「あぁぁぁっ!ふぁぁぁっ!
くあああぁぁっ!」
クリトリスを摘ままれた。
更に信じられないほどの快感電流が全身を駆け巡った。あたしは早くも1回目
の絶頂に達していた。
あたしの中のおちんぽ様は果てていず、そのままあたしを犯し続けた。
あたしは、快感に霞のかかったような頭でぼんやりと考えていた。
(ああ、あたしの、アニスの身体、どうなっちゃってるの。
すごく、いやらしくなってる。
アニスの身体、すごくいやらしいわ)
あたしの中で、おちんぽ様の動きが早くなった。
(ああっ、素敵・・・
痛いけど、気持ち良い・・・
アニスのまんこ、始めてなのに、感じてる。
当然だわ。アニスはまんこなんだもの)
「くっ、うおっ!」
あたしの背中で、殿方が声を発していた。
あたしはその声を聞いていたが、どなたの声かは分からなかった。というより、
そんな事は考えなかった。
あたしは、アニスは、城の皆様に、アベル大王様に、処女を捧げたのだ。この
おちんぽ様は、皆様の、そしてアベル大王様のおちんぽ様だ。アニスのご主人様
の素晴らしいおちんぽ様だ。それでいいのだ。
ご主人様の動きがひときわ激しくなり、そして止まった。
びゅくっ!
「あはぁ・・・!」
どくっ、とくどくっ
痛みと、めくるめく快感が入り交じる中で、あたしは、あたしの中のおちんぽ
様がびくびくと脈打ちながら射精するのを、素敵なザーメン様をアニスの子宮に
たっぷりと注いでくださるのを、はっきりと感じていた。
(ああっ、凄い、凄い、凄いぃぃぃっ!)
身体がばらばらになるかのような快感だった。
あたしは、声の限りに叫んだ。叫びながら絶頂していた。
「まんこ嬉しいーっ!
アニス、まんこーっ!
まんこなのーっ!」
(23)
あたしは、目くるめく絶頂の余韻の中で、五感が奇妙に歪んでいくのを感じて
いた。
暗闇の中で、荒い自分の息づかいと、どくんどくんという心臓の鼓動だけが大
きく聞こえた。回りの物音はおろか、自分の喘ぎ声さえ何処か遠くの物音のよう
にほとんど聞こえなくなっていた。
縛られている手首、捻られている両腕の痛みはほとんど感じなかった。
突き破られた処女膜の痛みは、鈍い疼きになってまだ残っていた。
乳房、おっぱいは燃える様に熱くなり、力任せにつかまれても痺れるような快
感を感じた。クリトリスからは絶え間なくびりびりと電流が走り、ちよっと触ら
れただけでも絶頂する程に敏感になっていた。
足元は頼りなく、まるで宙に浮いているかのような浮遊感があった。
「あふぅ・・・」
鼻の頭にビロードのようなものが触れ、その香りであたしはそれが何かを理解
した。あたしの処女を散らしてくださった、ありがたいおちんぽ様だ。
あたしは大きく口を開け、血と、精液と、まん汁の香りがするそのおちんぽ様
を喉の奥にお迎えした。心を込めておしゃぶりして、おちんぽ様を清めてさし上
げた。
あたしのお尻を別のご主人様がつかんで持ち上げ、あたしのお尻の穴におちん
ぽ様をあてがった。
あたしはお尻を突き出した。
おしゃぶりをしたまま、奪ってくださいとお尻の処女を差し出した。
ご主人様が腰をくれた。
貪欲なあたしのアヌスは、エル様の指よりも何倍も太いおちんぽ様を、意外に
あっさりお迎えできた。
「んんっ、くぅ・・・」
(ああっ・・・変な感じ・・・でも、気持ち良い・・・・・)
力が抜けるような、臓物をかき回されているような感覚があった。
お尻の穴がすごく気持ち良かった。
おちんぽ様で突かれる度に、確かに痛みはあるのだが、快感がそれを上回って
いた。
乳首を、クリトリスを前後からなぶられ、その度にびくんびくんと身体を震わ
せて感じた。
何度か、軽く絶頂していた。
あたしは快感に溺れた。腰が勝手に淫らにくねった。
「んっ、んくっ、んふぅっ」
口の中のおちんぽ様が二度目の精を放った。
あたしは、貪る様にザーメン様を飲み干した。
「あふっ、あふぅ、ふぁぁんっ。
嬉しいっ・・・すてき・・・
とっても、素敵・・・っ!」
びゅくっ、どくん、どくっ
今度はお尻の穴の中のおちんぽ様が、あたしの中に精を放った。
「く・・・ふぁぁっ!」
あたしは、また絶頂した。
腰を上げていられなくなり、床に崩れ落ちた。
「ああぅ・・・」
荒い息をはくあたしの鼻先に、うんちの匂いが漂った。
あたしは大きく口を開け、あたしのお尻の処女を犯してくださったおちんぽ様
を咥えてしゃぶりまわした。
また腰をつかまれた。
あたしは、ふらふらと腰を上げて、足を開いた。
まんこに、おちんぽ様が入っていらっしゃった。
(気持ち良い・・・・・)
あたしは、快感の中で心が溶けていくのを感じていた。
過去が消え、未来が消え、おちんぽ様にまんこを貫かれている今だけが、あた
しのすべてになっていた。
身体もまた、溶けて何処かへ行ってしまっているようだった。手も足も何処に
あるのか分からなかった。おちんぽ様を迎えているまんこと口、疼くおっぱいと
クリトリス、そしてお尻の穴の感覚だけが残っていた。それも痛みは何処かへ消
え去り、快感しか無かった。
そう。
それは、真に全身が性器になったかのような感覚だった。
その快感の渦の中で、あたしの心は、溶けて、消えかかっていた。
ご主人様が、あたしのまんこの中で果て、ザーメン様を注いでくださった。
あたしはまた絶頂した。
絶頂しながら、あたしは何かを叫んでいたが、何と言っているのか自分でも分
からず、良く聞こえなかった。既に、あたしの身体を動かしているのは、あたし
ではない、別のアニスだった。
あたしではないアニスは、また別のご主人様のおちんぽ様をしゃぶりながらお
尻を振り立てた。そのお尻をつかまれ、今度はまたお尻を犯していただいた。
その次はまんこだった。そしてまたお尻にはめていただいた。
ご主人様が胎内に精を放つ度に、アニスの身体は絶頂し、その度にアニスの
中のあたしは小さく、薄くなっていった。
暖かい水の中に浮かんでいるような心地好さの中で、あたしは、消えていく自
分がアニスの理性なのだと気付いた。
消える。あたしは、消える・・・
気持ち良い・・・とても・・・気持ち良い・・・
お尻の中で、ご主人様が射精なさった。アニスは絶頂した。
(24)
イッた時に、軽く気絶をしたみたい。
気がついた時、何だか、すごくすっきりした気分だった。
不思議な感じ。
イッちゃう前に、なにか変なことを考えていたみたいだけど。
理性がどうとか、自分が消えちゃうとか。
ほんと、変なの。
アニスはアニス。何も変わっていない。
おちんぽ様を気持ち良くしてさし上げるために生まれた、ザーメン様をいただ
くのが生きがいの腐れまんこ。それがアニス・ウインガルト。
生まれてから16年間そのことを忘れていたけど、今日の昼間、アニスは本当
の自分を取り戻した。偉大なアベル大王様が思い出させてくださったおかげ。
まだ自分の正体を忘れたままのまんこや牝がたくさんいるのに、アニスは、エ
ル様以外では世界で一番最初に自分がまんこだってことを思い出させていただい
た。
なんて名誉。なんて光栄。アニスの命を100万個差し出してもご恩に報いる
には足りないけど、せめて精一杯まんこの務めを果たして、皆様の性玩具として
楽しんでいただかなくちゃいけない。もっとも、アニスは生まれた時からアベル
大王様のものだし、皆様の慰み物として辱めていただくのはまんこの本能的な欲
求だから、別に特別なことをする訳じゃない。卑しいまんこのアニスに、特別な
ことなんて出来ようもないし。
ああ、もうやめ。
こうやって、すぐ関係ないことを考えちゃうのがアニスの悪いくせ。
まんこはおちんぽ様のことだけ考えていれば良いのに。
もちろん、ちょっと考え事をしている間も、アニスはご奉仕を止めたりしてい
ない。前に回って来たご主人様のおちんぽ様を、アニスの口にお迎えしておしゃ
ぶりしていた。
もう何度か射精なさっているらしいおちんぽ様は、やわらかくて小さい。アニ
スは、やさしく舌を絡めて、口の中で転がしてさし上げた。
ご主人様は、アニスの髪をつかんで引き寄せた。あれっ、射精?と思ったら、
違った。ご主人様は、アニスの口の中におしっこをなさった。
あはっ、おいしい。
アニスは、甘くて美味しいおしっこをごくごく飲んだ。これ、本当は便器ちゃ
ん達のもので、まんこのアニスが飲んじゃうと申し訳ないんだけど。ご主人様が
お望みなら、アニスは喜んでおしっこもおうんちもいただく。ううん、お許しが
あれば、進んでいただきたい。
「あはあ・・・」
おしっこを一滴も残さずいただくと、ご主人様はアニスから離れた。アニスは
笑って(言うまでもなく牝犬の笑いだ)、お礼を言った。
「あはっ、美味しいおしっこ、ご馳走様でした。ご主人様」
「そうかぁ、オレの小便、美味かったかぁ、アニス姫」
セノ様の声だった。正気に戻る前のアニスをまんことして見てくださったお方。
「はい、とっても」
セノ様の、あのいやらしい目つきで見られていると思うと嬉しくて声がはずむ。
「気分はどうだ、牝犬公女?」
プロス様の声だ。アニスを辱めてくださったお方。あの時のアニスは狂ってい
たからプロス様のお情けを拒んでしまったけど、それも、今日からその分まで激
しく辱めていただくという、アベル大王様のご意志だったんだ。
「最高ですご主人様。
アニスは最高に幸せです。
ご主人様、卑しいアニスはただのまんこです。
牝犬でも、ましてや公女でもございません。今日からは、アニスのことはまん
ことお呼びくださいませ」
「そうはいかんぞアニス。お前は公女として辱めを受けるんだ。アベル大王様が
そうお決めになっただろう。忘れたか?」
ザック様の声。アニスを、裏庭の泥の中に引き倒してくださった。偉大なアベ
ル大王様に、最初にアニスを捧げてくださった大恩あるお方。
「申し訳ございませんご主人様。そうでございました。アニスの頭の中はおちん
ぽ様のことで一杯で、考えたり覚えたりすることが苦手なんです。卑しいまんこ
をどうかお許しくださいませ」
アニスは、お尻を振ってお慈悲を願った。
アニスったら、ほんとに、まともにものを覚えられない馬鹿でど淫乱の腐れま
んこなんだから。これは殺されて当然の罪。
もともとアニスは、ご主人様方のお情けで生かしていただいている玩弄物だか
ら、死ねと言われたら死ななくちゃいけないんだけど。
でも今は、せっかく初おまんこさせていただいて、これからいっぱいご奉仕し
ていく門出なんだもの。手足を切るくらいでご勘弁いただいて、そのかわりうん
と惨めな生き物として蔑んでいただきながら生き続けたい。
アニスは自分の考えを口に出して、命だけはお助けくださいと願った。
お三方は命乞いをするアニスを蔑んで爆笑してくださった。
「くくく、まあ、いいだろう。今夜は特別な宴だし、罰は勘弁してやるが、お前
が二度と自分の身分を忘れることがない様にしてやらないとな」
「お前の腹に、一生消えない文字を書いてやろう。自分の身分をな」
「あはっ、
有り難うございますご主人様。とっても嬉しいです。
それでは、大きな字で『まんこ公女』と書いてくださいませ。
お願いします、ご主人様」
アニスは、寛大なご処置に感謝した。
「良いだろう、まんこ公女。そこに跪いて待っていろ」
ザック様がそう言って、アニスの側を離れた。
アニスがご命令通り跪いて待っていると、どなたかがアニスの前に屈みこんだ。
「うふふ、少しの間動かないでね、アニス姫」
エル様だった。アニスがじっとしていると、エル様は何かの呪文を唱えながら、
アニスのお中に指で字を書いている様だった。
魔法で、アニスのお腹に字を書いているんだ。一生消えない文字を。
「さ、出来た。見てごらんなさい」
アニスの目隠しがはずされた。エル様が呪文を唱えると、目の前に霧のような
ものが現われ、大きな楕円形の板のような形をとった。ちょうど姿見くらいの大
きさ。
そして、期待通り、その魔法の姿見に、アニスの姿が映し出された。
「あはっ!
す・・・っごい!」
魔法の鏡には、ものすごくいやらしいからだのまんこが1匹映っていた。
鏡に映ったアニスの身体は、処女だった時とはぜんぜん違っていた。
おっぱいが大きくなっていた。エル様や、ダナお姉様みたいな巨乳というほど
ではないけど、アリス姉様と張り合える大きさはありそう。腰が細いからその分
大きく見えていて、ぷるん、って感じでこぼれている。これなら、十分パイズリ
のご奉仕ができそうだ。そばかすが残った、子供っぽい顔立ちとおっぱいがアン
バランスで、すごくえっち。
上半身だけじゃない。アニスの下半身も、すごくいやらしくなっていた。
淡かった土手の毛が、濃い金髪の直毛になって、老人のヤギ鬚みたいにぼうぼ
うに生えている。その上、濡れてべっとりと張り付いたその毛の間から、クリト
リスが、小指の半分くらいの大きさになって飛び出していた。
ザーメン様とまん汁が溢れて、太股の内側がべとべと。顔にも髪の毛にもザー
メン様がべっとり付いていて、てらてら光ってる。
そしてお腹には淡いグリーンの縁取りが付いた黒い大きな字で『まんこ公女』
と書いてある。一生消えない、アニスの身分。
腰をゆすると、それだけで剥き出しのクリトリスが軽く疼いた。
「あはっ、あははははっ」
凄い。
アニスの身体、なんていやらしいの。なんて惨めな身体なの。
惨めで嬉しくって、しばらく笑いが止まらなかった。
「あははははっ・・・あははははははっ・・・あははははははははっ・・・」
鏡の中のまんこ公女も、おっぱいを揺らして笑ってる。
あさましい。アニスの姿、ものすごくあさましい。
「あははははははは、うくくっ、あはははははははははは・・・・・」
「そうか、嬉しいか。良かったな、まんこ公女」
ザック様が横からおっぱいをつかみしめて下さった。
プロス様も、反対側から乳首をぎゅっ、とつまんで下さった。
大きくなったおっぱいは感度もすごく良くなっていて、それだけでアニスは身
もだえするほど感じてしまう。
「あうっ、あはぁ・・・
あ・・・はぁ。
まんこ・・・公女。
アニスはまんこ公女!
最高!幸せ!
まんこ公女、イキそう!
あっ、おしっこ出ちゃう・・・
ごめんなさい、まんこ公女、おしっこ漏らしちゃいます!」
まんこ公女アニスは、おしっこを漏らした。
じょぉぉぉぉーっ
おしっこしながら、軽くイッた。
(25)
ザック様もプロス様も、アニスがお漏らしを始めるとすぐに身を離して、嘲笑
を浴びせて下さった。
あはははは・・・わははははは・・・
クククク・・・フフフ・・・ワーッハハハハハハハ・・・・・
アニスは、皆様の爆笑を浴びながら、床におしっこを漏らした。
最っ・・・高。最っ高に良い気持ち。
「あ・・・ふう。
あはぁ・・・あははっ
さひ・・・こぉっ!
あはぁっ
まんこ、さいこうに、きもちいいっ!
あははっ、あはははははっ」
アニスは、ご主人様方を見上げて笑った。
軽い絶頂にぴくぴくと腰が捩れる。じょろじょろと放尿しながら腰を振り、支
配者様方に突き出した舌を尻尾みたいに振ってアニスは媚びた。瞳が喜びに蕩け
そうになっているのが、自分でも良く分かった。
はっ、はっ、はっ、あふっ、はふぅ・・・
放尿を終えたアニスは、獣に相応しく息を喘がせて、主人様方を見上げて微笑
んだ。
皆様は黙ってアニスを見下ろしていた。
皆様がなにを期待しているのかは分かっていたから、アニスは下腹に意識を集
中していた。程なく、その感覚は訪れた。
「あはっ、
・・・うんち。
うんちも出ちゃう・・・」
アニスは、跪いたままで膝を開き、腰を後ろに突き出して身構えた。
「・・・出ます・・・
アニス、うんちも漏らしちゃいます・・・
ごめんなさい、でも、見て下さい。
アニスがうんちを漏らすの、見て下さい」
そして、アニスは排便した。
ぶりっ、ぶりりっ
ご主人様方は、アニスのはしたない姿を、ちゃんと笑いながら見て下さった。
「あはっ、気持ち良い・・・」
先刻大量に排便した後だったので、小さめの塊を3つ出しただけで、アニスの
排便は終わった。
「あはぁ・・・嬉しい・・・素敵・・・」
アニスは、見られながらの排泄の素晴らしい快感の余韻に、少しぼうっとして
いた。でもすぐに頭を振って我に返ると、ご主人様方にしおらしく頭を下げた。
「申し訳ありませんご主人様。
お許しください・・・アニスは、我慢できなくて、おしっこを漏らしながらイッ
てしまいました。おまけに、うんちまで漏らしてしまいました。」
アニスは、砂糖菓子のような声でお慈悲を願った。アニスはしつけの足りない
甘ったれのまんこ公女だから、粗相をしてはお慈悲を乞うのが当然だった。もち
ろん、お漏らしの罰を下さるのなら喜んで受ける。
「でも、アニスは、こんなにいやらしい身体にしていただいて、とっても嬉しく
って、とっても感激して・・・我慢できなかったんです。我慢の足りないまんこ
のアニスを、どうかお許しください。
そしていやらしい身体のアニスをもっともっとめちゃめちゃに辱めて下さい。
アニスは何でもします。
どんなご命令にも喜んで絶対服従します。
ですから、どうかアニスにザーメン様をお恵み下さいませ」
「ふん、獣以下だな」
プロス様が心底見下した声で蔑んで下さった。回りの皆様も失笑なさっていた。
「うふふ、おっしゃる通りですわ」
エル様がアニスのあごの線を指でなぞりながら、殿方達に微笑みかけた。
そして、笑いをふくんだ声で言った。
「もうアニスの心の中には一片の理性もプライドも残っていませんの。
正真正銘の生きた性器、まんこですのよ
そうでしょう、アニス?」
そうか、やっぱりアニスは理性を無くしちゃったんだ。
エル様の言葉で、無くしていた記憶を少し取り戻したアニスは、自分の身に起
こったことを理解し、納得した。
アニスは、自分から望んでアベル大王様に身体と心を変えていただいたんだ。
さっきまでアニスは、少しは理性を、人間としての心を持っていた。それを、
全て失ってしまっているのが、今のアニスなんだ。
アニスは、狂ってしまったんだ。
あは、最高。
「人間」アニスの選択は正しかった。アニスは、変わる前のアニスに感謝した。
いま、アニスの心はすごく軽くて、何の悩みもなくて、幸せだった。
アニスは、にっこり笑ってエル様にお答えした。
「はい。アニスは理性のかけらも持たない獣以下のまんこです。
アニスは、皆様の慰み物として辱めていただくために生まれて来ました。
アニスは、おちんぽ様にご奉仕するために生きています。
アニスは、ザーメン様無しには生きられない、卑しいまんこです。
アニスは最低のまんこ公女です」
アニスは弾んだ声で言った。そう言える自分がいとおしかった。
ご主人様方が浴びせて下さる嘲笑が心地よかった。
もうずっと、このままでいたい。いや、もっと堕ちたい。理性なんかいらない。
辱めが欲しい。
世界で一番下等な生き物として皆様の笑いものになりたい。
「よーしアニス、最低のまんこ公女に相応しい扱いをしてやるからな」
ザック様はそう言ってアニスの前足の縛めを解いて下さった。
アニスは腰に力が入らなくて、自分の小便だまりの中に座り込んでしまった。
しゃがむことは出来そうに無かったので、アニスはおしっこで濡れた床にお尻
をつけ、足をMの字に開き、両前足の指でまんこを思い切り開いてザック様を見
あけた。これなら十分まんこに相応しい、あさましいポーズだ。
ザック様はにやりと笑って肯かれた。
「最低のまんこ公女アニス。
お前はこれから一生、獣以下のまんこに相応しい振る舞いをしなくちゃいかん」
「はい、ご主人様」
ザック様の言葉に、アニスはこっくりと肯いた。
「良く聞け。
お前はこれから、許可なく中腰よりも高い姿勢をとっては駄目だ。
常に卑しい生き物としてへつらうことを忘れるな。
それから、許可なく人間の様な口を聞くことを禁じる。
お前は命令に喜んで従うだけの生き物なのだから、べらべら喋る必要はない。
3語以上の「文章」を喋らないこと。
そもそも人間の言葉で返事や挨拶なんぞする必要は無いんだ。お前は獣以下な
んだからな。
鳴き声をあげていればいい。
何と鳴けば良いかは分かっているな、アニス?」
アニスは、にっこり笑って鳴いた。
「まんこ!」
ザック様は笑いながら肯かれた。
「くくく、そうだ、それで良い。
どうだアニス、獣以下に扱われて嬉しいか?」
「まんこ!とっても、嬉しいです。アニス、幸せです!」
アニスは、膝をぱたぱたと開いたり閉じたりして喜びを表わした。
「よしよし、さあ、お前の大好きなちんぽをくれてやるぞ。
こっちへ来い、アニス」
「まんこ!嬉しい!
おちんぽ様、くださぁい!」
アニスの頭の中は、もう、真っ白だった。何も考えられなかった。
ただ、喜びが、幸福感だけがあった。
(26)
獣以下のまんこになったアニスは、その後も、宰相プラール様や、テイラー監
督長や、その他たくさんの方々のおちんぽ様にご奉仕させていただき、存分にザ
ーメン様を恵んでいただいた。
アニスの身体は、まさに全身まんこだった。パイズリのご奉仕だけでも、アニ
スはイけた。おっぱいに、尻に、太股に、顔に、髪の毛に、全身にザーメン様を
かけていただき、その度にアニスは絶頂した。
アニスの頭の中は、ずっと真っ白なままだった。もうアニスには、まともにも
のを考えることなんてできなくなっていた。なぶりもののまんこがものを考える
必要なんて無いのだから、それで良い。ご主人様方のどんなご命令にも、アニ
スは「まんこ!」と鳴いて即座に従った。楽しかった。命令に従って自分を辱め
るのって、最高に楽しいことだ。
宴のクライマックスには、おうんちの味を覚えて便器公女になったヨークと2
人でウインガルト国旗の上に乗り、自分達のおしっこうんちにまみれながらのレ
ズショーを見ていただいた。便器になり果てた妹の姿を見ても、アニスは何も感
じなかった。便器とレズまんこ出来ることに、興奮しただけだった。浣腸を受け、
ご命令に従って国旗の上でヨーク顔の上にまたがった。皆様がはやし立てて、
笑って下さった。アベル大王様のお膝の上に跨ったアリスも、ザーメン様で真っ
白になった顔をほころばせて、アニスに声をかけてくれた。
「さあ、私達の愛しい妹の顔にうんちをかけておあげなさい、アニス」
「あは、まんこ!」
拍手と爆笑の中、どなたかが笑いながら野次って下さった。
「どんな気分だ、アニス?」
「まんこ!最高です!アニス、わくわくします!
あはっ、
ぶりぶりうんち、見て下さい!」
そしてアニスは妹の顔に浣腸うんちをかけた。見られながらするうんちは、
何度やっても最高の快感だった。
ご命令のままに、アニスはうんちまみれのヨークにキスをした。
そうして、ご指示の通りに2人であさましく絡み合い、汚い姿を存分に笑っ
ていただいた。
夜も白むころ、アベル大王様のご命令で、とうに虫の息になっていたいけにえ
の少女達に、止めを刺してあげた。有り難いアベル大王様のザーメン様を塗った
槍を、いけにえのまんこから口まで刺し貫いた。
明けて翌日は、パレードが行われた。元々はアリスの公女即位のお披露目とし
て計画されていたものだが、アベル大王様のご支配を祝福し感謝するためのもの
となった。
城下町の民達は、最初のうちこそ突然変わった支配者やかつての支配者達の変
わり果てた姿に驚き、戸惑ったものの、すぐにアベル大王様のご支配を受け入れ、
歓呼を送る様になった。
これは、アベル大王様の偉大な魔力はもちろんだが、夜明けのうちに、城下町
の回りの5ヶ所にそれぞれ埋められたいけにえ達による結界のせいでもあった。
アベル大王様は、この結界を作るためにいけにえを必要とされていたのだった。
ウインガルト城下町の中では、常識も価値観も全てが変わった。アベル大王様
の世界となったのだ。
パレードの中心である大きな山車の一番上には、少女玉座に座られたアベル大
王様がお乗りになり、その傍らには、アベル大王様の御手の鎖に繋がれた、全裸
に犬の首輪だけをつけた牝犬公アリスが四つんばいで這っていた。
その顔にはザーメン様がべっとりと貼り付き、その頭には、自らの大便で汚れ
た王冠がのっていた。
アリスは、至福の微笑みを浮かべていた。
反対側には奴隷頭エル様が跪き、手に2本の鎖を持っていた。その鎖の先には、
まんこ公女アニスと便器公女ヨークが首輪で繋がれていた。もちろん2人とも全
裸だった。
アニスは尻をついて座り、前足を身体の後ろについてのけぞり、足をMの字に
開いて股間をさらし、腹に書かれた「まんこ公女」という文字と大きなクリトリ
スを晒していた。ヨークは顎を下げ、尻を突き上げるポーズで這いつくばってい
た。ヨークの尻には、茶色い排泄物がべっとりとついていた。そして、アニスの
おっぱいにも、出発前にセノ様にかけていただいたおうんちが塗りたくられてい
た。
かつての支配者達、公国の3姉妹は、こうして汚れきった姿を昨日までの臣民
に晒して、喜悦の表情を浮かべていた。山車に同乗している2人の監督長様のご
命令で、時々民に向かって痴語を叫んだ。
「おまんこっ!」
「まんこっ!」
「うんちっ!」
町を一周した後、城門前の中央広場で、アベル大王様のご支配が正式に宣言さ
れた。
アリスは、昨日と同じにアベル大王様のお股の間から民に向かって公国の支配
権をアベル大王様に捧げることを宣言した。そして自分達公女姉妹の新しい身分
を告げ、これからは性奴隷として精一杯務めを果たすことを誓った。
「私アリスは牝犬として、城の皆様の性の快楽のためにつくすことを誓います」
アリスに続いて、アニスとヨークも挨拶した。
「まんこ!
あはっ、アニス、まんこ公女です!いっぱい、辱めていただきます!」
「便器公女、ヨークです。
これからは城の皆様の便器として、排泄物をいただいて生きていきます」
そして、誓いの証しとしてアリスは宰相プラール様のおちんぽ様をいただいた。
ウインガルト城下の住民全員、2万人の民の前で、かつての臣下に四つんばいで
後ろから犯していただいた。アリスは、泣いて喜んだ。
おっぱいにおうんちをべっとりつけたアニスは汚すぎて犯していただけないの
で、昨夜の様にヨークと2人でレズって御覧にいれた。2万人の群衆の前で、お
互いの身体に付いたうんちを手に取って塗りたくり合った。アニスは、汚れた指
をヨークのまんこに突っ込んでかき回した。渡された双頭の張り型をアニスのま
んこに入れ、突き出た亀頭にやはりうんちを塗ってヨークのまんこを貫いた。
元公女姉妹の浅ましい姿と声は、エル様の魔法で拡大され、広場の全員にに余
すところなく晒された。
ヨークはこんなにも大勢の人に、あまりに惨めな自分を見られる快感に、狂っ
た様によがり、立て続けに何度も何度も絶頂した。
実際、ヨークはこの時に本当に狂っていた。これ以来ヨークは身体を奇麗にす
ることはなく、それどころか、風呂には入らず肥溜めで沐浴をするうんち公女に
なったのだった。
もう狂っていたアニスは、人間としての最低の慎みも理性のかけらもすべて失
い、獣以下の下等なまんことなり果てた自分の姿を、4万の瞳の前に思う存分晒
して楽しんだ。
白目をむいて失神したヨークに跨って股を開き、両前足で張り型をつかんでじ
ゅぶじゅぶとまんこをかき回してよがった。
「あはっ、まんこぉっ!
最高!見てっ!
まんこのアニス、見てっ!
良いのっ!まんこ良いのぉっ!」
そしてアニスも、あっという間にイッた。イきながら、おしっこを漏らした。
ヨークの顔におしっこをかけながら、アニスは絶頂した。
アベル大王様のご支配を完全に受け入れたウインガルトの民は、アニス達の最
低の姿に大爆笑し、やんやの歓声を送ってくれた。
見世物が終わった後、アベル大王様のご命令で、広場に集まった全住民も獣に
堕ちた。年齢にかかわらず全ての民は服を脱いで全裸となり、相手を選ばずに性
行為を行うこと。女は全員が殿方の快楽にご奉仕すること。殿方は女を快楽の道
具として存分に用い、ザーメン様をかけること。それがアベル大王様のご命令だっ
た。
中央広場は大乱交場となった。
それは、本当に、何のタブーも無い肉の交わりだった。
老婆が少年に跨って腰を振っていた。
蕾のような少女が壮年の殿方に貫かれ、股間から血を流して悲鳴を上げていた。
あどけない幼女が、老人のおちんぽ様をやさしく愛撫していた。
まだ歯も生えていない乳児が、母親の若妻に抱かれながら、父親のおちんぽ様
をおっぱいの様に吸い立てていた。中年の男が、その若妻の尻を抱いて犯してい
た。
喘ぎ声、悲鳴、歓喜の叫び等が広場に溢れていた。
すばらしい光景だった。
発情したアニスは、うんちまみれのおっぱいを揉みたて、汚れた前足でクリト
リスをつまんで擦った。快感で腰がよじれ、くねった。
「あはぁ・・・まんこぉ・・・」
アニスが夢中でオナニーしていると、エル様がアニスに声をかけた。
「アニス、おまんこしたいのね?」
「まんこ!したいです!おちんぽ様、欲しいです!」
「ほら、あそこを見てごらんなさい、アニス」
エル様が指差した先には、数人の殿方がいらした。
全身垢まみれで異臭を発していることが、見ただけで分かった。あの方々にご
奉仕しようとする女はいない様だった。その方達も隅の方に座り込んだまま、自
分から人波の中に入って行こうとはしていなかった。
「許可して上げるわ。行ってらっしゃい」
エル様は、そう言って首輪の鎖を外して下さった。
「あは、まんこ!
有り難うございます、エル様!
アニス、行って来ます!」
アニスが這っていくと、殿方達は驚いた顔でアニスを見つめられた。
アニスは座り込んだ殿方達の輪の中に入ると、M字開脚ポーズをとってまんこ
を指で開き、舌を思い切り突き出してにっこりと微笑んだ。
「まんこ!」
アニスが鳴き声を上げると、皆様おお、と声を上げて驚き、興奮して下さった。
アニスは何度も鳴いた。それから、ごあいさつをした。
「あはっ、まんこ公女アニスです。
お願いです。アニスを犯して下さい。
アニス、何でもします。
アニスで遊んで下さい」
そうしてアニスは、皆様にお願いして、何年も洗っていないお尻とおちんぽ様
を舐めさせていただいた。
皆様は、とても喜んで下さり、ご褒美にアニスをたくさん犯して下さった。
アニスは汚いので、最初は皆様アニスを四つんばいにして後ろからなさった。
でも3度目くらいに、興の乗った方がアニスの汚れたおっぱいでパイズリをさせ
て下さった。アニスは嬉しくて、一生懸命ご奉仕した。皆様の野次とはやし声、
笑い声の中で茶色いおっぱいに白い奇麗なザーメン様をかけていただいた。
もちろん、アニスは口でその方のおちんぽ様を清めてさし上げた。
たっぷりとザーメン様をいただいて戻り、エル様にお礼を申し上げた。エル様
は喉が渇いたでしょう、といって、おしっこを飲ませて下さった。目を覚ました
ヨークが欲しがったので、口の中に溜めて半分分けてあげた。
その間に、民達の交わりも大方は終わっていた。
素晴らしい祝典だった。ウインガルトの民は、アベル大王様のご支配を受けら
れて幸せだ。中でもアニスは、最高の幸せ者だと思った。
祝典が終わると、一定年齢以下の娘達は全員全裸のまま城に入る様に命じら
れた。彼女達は選別され、調教を受けて、奴隷や使役獣として売られたり、分配
されたりすることになる。
アベル大王様の治める新生ウインガルトは、こうして始まった。
(27)
その夜、アニスは城の廊下を這っていた。
集められた女達は、城の練兵場に天幕を張って飼うことに決まった。今頃は、
監督長様とエル様の指揮の下、兵士様方が調教を施しているはずだった。
アニスのまんことしての生活も始まっていた。アニスは、先刻まで厨房で、仕
事を終えた城の料理人様方にご奉仕していた。感じすぎて、厨房の床におしっこ
を漏らしてしまったアニスは、お怒りになった料理人様方にたっぷりとお仕置き
を受けた。もちろん、もらしたおしっこは、自分で床を舐めて奇麗にした。
すれ違う女官奴隷達が、這っているアニスを見てあざけりの笑いを浴びせてく
れた。昼間から夜にかけて、皆様はアニスの身体中に墨でいたずら書きをして下
さっていた。その落書きと、落書きをされたままで這うアニスの野良犬のような
姿を笑っているのだった。
もちろん、落書きは卑猥で、アニスを辱める内容のものばかりだった。
顔には、「まんこ」「ザーメン様大好き」おっぱいにはまんこの絵や「もんで
下さい」という言葉。尻には「打って下さい」背中には、「苛めてください」と
いう言葉と、幾つかの卑猥な絵。他にもたくさんの言葉や落書きが、お腹の一生
消えない「まんこ公女」という文字とともにアニスの身体を飾っていた。最低の
まんこ公女に相応しいお化粧だ。
脇腹には「蹴って下さい」と書いてあって、すれ違う人の何人かはそれを読ん
でアニスを蹴り倒した。アニスはその度に転がって、這いつくばりながら「有り
難うございます」とお礼を言った。
若い女官奴隷の一人が、アニスを蹴り転がした後、何処へ行くのかと尋ねた。
アニスは、庭師様のところですと返事をした。
そう、これからアニスは、庭師様のところへ行って、辱めをいただくことにな
っていた。当然、庭師見習いのセノ様もご一緒にアニスをたっぷり苛めて下さる
に違いない。
アニスのまんこは、期待にまん汁をよだれみたいに垂らしていた。
クリトリスを勃起させて、アニスは、庭師小屋のある裏庭へと這い出した。
途中で、昨日の昼アベル大王様が立っていらした場所を見つけた。
「あはぁ・・・」
ため息が漏れた。
昨日から今日にかけて起こった、色々なことを思い出して、感慨がこみ上げた
から、ではない。アニスはもう、そんな感情を持っていない。
アニスは、そこに立っていたアベル大王様のお姿を思い出して、そのお尻の穴
とおちんぽ様にご奉仕するときのことを想像して、興奮して声を出したのだ。
アニスは、アベル大王様が立っていらした場所に這いより、自分をこんな風に
変えて下さったことに感謝の気持ちを込めて、地面に口づけした。
これから、ずっとこんな生活がつつくと思うと嬉しくて、幸福感だけでイッて
しまいそうになった。
「まんこ!」
一声鳴いて、アニスは庭師小屋の明かりに向かって這っていった。
−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−
ウインガルト公国の没落 第三章「宴」終
完結
ウインガルト公国の没落は、これで完結です。
法律他の理由で変更した記述、
1レスの改行制限のため変更した記述があります。
その他はほぼ、当時のBBSに掲載したものと同じです。
1カ所ケアレスミスをupしてから発見してしまいました。(鬱
その他にも誤字脱字がそのままのところがあると思います。
次回はクロウガルトの魔法戦士(表版)、同(裏版)を上げる予定。
次回期日は未定ですが、お盆休み後までにやってしまうつもり。
クロウガルトの魔法戦士・表版
「ぐるるぅぅぅ」
犬面鬼(コボルド)は全部で6匹だった。
略奪品の革鎧を身に着け、錆の浮いたショートソードを振り回して、1人の人
間−自分達の住処への侵入者に襲いかかった。
剣を構えて迎え撃つ人間は、金髪をなびかせた、美貌の女戦士だった。
動きの早さを重視してか、身に着けた鎧は革鎧だ。
女戦士は、銀色に輝くロングソードを手にしていた。大きさ、形は普通だが、
刃の厚さが信じられないほど薄い。その輝きといい、明らかに魔法の力で鍛えら
れたものと見えた。
ぎいん!
孤を描く白刃が弾け、火花を散らす。
美女戦士は魔法の剣を、まさに目にも止まらぬ早さで振るった。
1匹のコボルドの剣を弾き、返す刀で別の1匹を切った。
コボルドは革鎧ごと文字どおり真っ二つになって絶命した。
仲間の死に怯んだ隙を逃さず踏み込み、さらにもう1匹の首をはねる。
その動きにつれて美しい金色の長髪も舞い、耳に着けたピアスが踊った。
舞う様に優美で、それでいて無駄の無い剣技だった。
10合と打ち合わずに、6匹すべてを切り伏せてしまっていた。
美女戦士の名は、アリシアといった。フリーの冒険者だ。
冒険者と一般に呼ばれる、国軍に属さない戦士や魔法使い達は、ギルドに所属
し、パーティを組んで仕事をするのが普通だった。アリシアは、そのどちらにも
属さないことと、その実力で同業者に名を知られていた。
アリシアは依頼があれば探索や護衛を始め、犯罪でないことなら何でもこなす
が、大きな仕事はギルドを通さないとできないことと、1人で仕事をすることを
好むため、主な収入源は賞金稼ぎだった。賞金を掛けられるような悪漢というの
は、普通の兵士では歯が立たないほど強い事が多いし、徒党を組むことも多い。
そうした賞金首達を、アリシアは何度も一人で退治してのけていた。
鬼族の中でも最も弱く、屈強な一般人なら何とか相手が出来る程度のコボルド
が6匹では、アリシアにかなうはずも無かった。
アリシアは、職業的な冷静さで血まみれのコボルドの死体を調べ、金貨数枚を
発見した。小袋に入れて懐に収める。それからアリシアは傍らに落ちていた松明
を拾い上げ、洞窟の奥へと再び進み始めた。
今回アリシアが受けた仕事は、神隠しにあった10数名の町娘の行方を捜し出
すことだった。町の警備隊長には、そして話を聞いたアリシアにも、娘達は実際
には人身売買組織にさらわれたのだということがすぐに分かった。もちろん、何
十年も昔に奴隷制度は廃止され、奴隷の売買は厳しく禁止されていた。だが、禁
止した当の支配者である貴族達の間で、特に若い娘を中心とした人身売買が未だ
密かに行われているというのが実態であり、今回の事件もバックにそうした貴族
がいることが明白であった。現に警備隊には直接間接に様々な圧力がかかり、事
件の捜査さえままならないありさまであった。ついに、警備隊長自身の娘が神隠
しにあい、彼は私財を投げ打ってでも事件の解決を冒険者に依頼することを決意
した。だがギルドの冒険者達は貴族との対立を恐れてこの以来を受けず、たまた
ま立ち寄ったアリシアが内密に引き受けることになったのだった。
さらに数匹のコボルドを倒しながら、アリシアは洞窟の奥へと進み続け、つい
に鍵の掛かった木の扉を発見した。扉には、明らかに最近修理した跡があった。
アリシアは入手した情報が正しかった事を確信した。奴隷商人達は、コボルドの
住処になっていた魔法使いの住居跡をアジトに使っているのだ。捕まった少女達
は、間違いなくこの奥にいる。
アリシアは、落ち着いた様子で鍵穴に手をかざすと、小さな声で何事か呟いた。
かちり、と小さな音が扉から聞こえた。
アリシアは一人肯くと、扉に手を掛けてノブをひねった。
アリシアが呟いたのは「アンロック(鍵外し)」の呪文だった。 アリシアは、
大陸でも珍しい、魔法も使える戦士、魔法戦士だったのだ。
アリシアはいっそう用心しながら洞窟の中を進んだ。とはいえ、魔法使いの住
居は主を失ってから随分経つらしく、通路から見えるほとんどの扉が朽ちてばら
ばらになっていた。おかげで、洞窟の再深部にあった、修理された3つの扉の前
にたどり着くのに、さほど時間はかからなかった。
アリシアは音を立てない様に用心して動き、一番手前の扉の前に取り付いて、
気配を伺った。
明らかな人の気配があった。がしゃり、という金属の触れ合う音さえ、微かに
響いた。どうやら、鎧を着た戦士がいるらしい。
緊張に身をかたくしたそのとき、アリシアが取り付いていたドアが、内側に開
かれた。
「なっ・・・!」
両者の間に驚愕の一瞬が流れる。だがアリシアの反応は早かった。倒れる様に
部屋に飛び込みながら腰の剣を引き抜き、正面の男に下から切りあげる攻撃をし
かけた。同時に部屋にいる人数を確認する。戦士が全部で4人いた。
バンデッドメイルという、革に金属板を張り付けた鎧を着た正面の戦士は、優
美とは到底言えない動きながら、アリシアの攻撃をかわしていた。それだけでな
く、不安定な姿勢ながらも鋭い振りで攻撃をしかけて来た。
アリシアは横に転がってかわす。
かわしながらも戦士の足に切りつけていた。羽の様に軽い魔法剣ヴァルキュリ
アならばこそできる変則攻撃だ。
「おうっ!」
バンデッドメイルの戦士はこの攻撃もかわした。
これは侮れない、とアリシアは奥歯を噛み締めた。
すばやく立ち上がったアリシアに、左からチェインメイル(鎖鎧)を着た大男
が野太い雄叫びとともに踊りかかって来た。
ぶうん!
重い斬撃がうなりを立ててアリシアを襲う。
アリシアはそれを正面から受け止めることはせず、剣の腹で受けながら方向を
そらしつつ体をさばいた。身体の位置を入れ替えながら、4人の位置を確認する。
アリシアは大男の足を蹴って払い、時間差をつけて後ろから切付けようとして
いたもう一人の鎖鎧の戦士に向かって押し出した。そして二人の戦士がもつれた
隙に、最後方にいた板金鎧の戦士に切りかかった。
「はっ!」
驚異的な速度の攻撃だ。自慢の魔法剣ヴァルキュリアは軽いだけでなく、その
切れ味は剃刀よりもはるかに鋭い。板金の鎧ですらその攻撃を弾くことは出来ず
に裂け、下鎧も切り裂いて浅手を負わせた。あせった戦士は剣を振り回しながら
後退しようとするが、金属鎧を着けたその動きはアリシアの目には鈍重そのもの
にみえた。狙い済ました2撃目が、戦士の喉元に命中する。
どう!
喉を切り裂かれたその男は、血を吹き出しながら倒れた。
「かあっ!」
チェインメイルの二人がアリシアの背後左右から襲いかかった。
アリシアは小さい方の男に向かって自ら突っ込んだ。その剣をぎりぎりで見切っ
てかわす。
踊るような動きでくるりと体を回しながら、必殺の斬撃を首筋に放った。
ざんっ!
2人目の戦士も、首筋から血を吹き出して絶命した。
残るは2人。だがそのうちの1人、バンデッドメイルの戦士はなかなかの使い
手だ。今の攻撃も、アリシアが受けたり逃げたりしていたらすかさず切り伏せら
れる位置に廻りこまれていた。
アリシアはすばやく頭を巡らし、チェインメイルの戦士に向かって切りかかっ
た。
「やあっ!」
チェインメイルの大男はその斬撃を正面から剣で受け止めた。ヴァルキュリア
の鋭い刃が大男の剣に食い込むが、大男はかまわず剣を押し付けてアリシアの動
きを止めようとした。
大男の剣にヴァルキュリアがぎりぎりとさらに食い込んでいく。
アリシアが方向をそらそうとすると、大男は力任せに剣を振り回してきた。
「うわっ!」
魔法剣は滅多なことでは折れない。それが逆に災いしてアリシアは剣ごと振り
回された。
ぱきいん!
大男の剣が折れた。
だが、その時の衝撃で、アリシアもまた剣を手から放してしまった。
「あっ!」
叫び声を上げ、背中を向けて逃げだすアリシア。
二人の男はゆだんなく距離を置きながらもアリシアを追い詰めていく。
部屋の角まで逃げたアリシアは、二人に向かって振り向きながら叫んだ。
「ファイヤー・アロー(炎の矢)!」
アリシアの掌から数本の矢の形をした炎が出現し、2人の男に向かって飛んだ。
2人ともけしてアリシアを侮ってはいなかった。何かの攻撃をしかけてくるこ
とは予期していたが、彼女が魔法戦士であることまでは考えていなかった。
驚きが一瞬の硬直を生み、それは致命的なものとなった。
ぼうっ!
「ぐわあっ!」
2人の戦士は炎の矢をまともにくらって倒れた。
ダメージを受けた2人に、アリシアは更に2発の炎の矢を立て続けに放った。
それで終りだった。
2人の戦士は倒れたまま動かなくなった。その焦げた身体からはぶすぶすと煙
がくすぶっていた。
アリシアはその2人も含めて4人の所持品を探り、金品を手に入れた。さらに
部屋の中も捜索し、もう幾らかの金品と、鍵束を発見し入手した。部屋の様子か
ら、ここにいる人間はこの4人で全部らしかった。
アリシアは、その部屋を後にして、向い側の部屋へと向かった。
先刻と同様に、扉の前で慎重に気配を伺った。物音は聞こえなかった。
アリシアは音がしない様に、そっと扉を開けた。
その部屋には、さらわれた少女達がいた。
「なんて、酷い!」
アリシアは、その部屋の様子に思わず声をあげていた。
少女達は、1人ずつ別々の檻に入れられていた。
全員が全裸にされて、家畜の首輪だけを付けられた姿だった。
少女達は、大半が毛布にくるまって眠っていた。おきている様に見える数人の
少女はアリシアが部屋に入っても反応を示さず、うつろな表情で宙を見据えたま
まだった。
薬か魔法で意志を奪われているらしかった。
アリシアは鍵束を使って檻の鍵を開け、眠っていた少女を揺り起こした。
「起きて!さあ、起きて!」
「・・・はい?」
目を覚ました少女は、まだ夢の中にいるような目でアリシアを見上げた。
「大丈夫?立てる?」
「はい、ご主人様」
アリシアの言葉に、少女はそう返事をすると立ち上がった。
全裸であることなど忘れている様にまっすぐに立ち、何も隠さなかった。
少女はあっけにとられているアリシアの顔を見て、微かに微笑んだ。
その表情には、意志のかけらもみられなかった。少女は、既に命令に従うだけ
の人形にされてしまっていた。
彼女はこの種の魔法の事を知っていた。
この少女は誰かが別の命令を下すまで、あるいは疲れて立っていられなくなる
までこのまま立ち続けていることだろう。奴隷化の魔法としては低級の部類で、
大抵は捕まえてから本格的な奴隷調教を施すまでの繋ぎに使われるものだった。
アリシアは精神を集中し、ゆっくりと呪文を唱えた。
「ディスペル(魔法解除)!」
アリシアは少女の表情を観察した。特に変わった様子はなかった。
「気分はどう?何か変わらない?」
アリシアの問いに少女は答えた。
「はい、気分は最高です、ご主人様」
アリシアは、暗澹とした気持ちで頭を振った。
この魔法をかけた人物は、アリシアよりも強い魔力を持っているようだった。
町に戻って、ギルドの魔法使いか徳の高い僧侶に魔法をかけてもらわなければ、
この少女は元へは戻らない。
それには、この魔法をかけた本人と戦って勝たねばならない。その魔法使いは、
おそらく奥の部屋にいるはずだった。
「なるほど、魔法戦士とは珍しい」
突然部屋の奥から声が響き、アリシアは驚いて振返った。
声は一番奥の檻の中からした様だった。
「名を聞かせてもらえるかな」
姿を見せない声の主が尋ねて来た。中年の男の声だ。
「アリシアよ。あなたは誰?」
用心深く檻に近づきながらアリシアは尋ねかえした。声の主は檻の奥に隠れて
いるのか、まだアリシアからは見えない。
「くくく、ソフィよ、私の部屋まで走って来なさい」
「はい、ご主人様」
声が命じ、ソフィと呼ばれた奴隷少女は返事と共に走り出した。
「しまった!」
アリシアは自分のミスを悟った。駆け寄ると、案の定奥の檻はもぬけの殻だっ
た。
「やられた!」
まんまとはめられた悔しさにアリシアは毒づいた。魔法使いは、離れた場所の
様子を見聞きする呪文と腹話術の呪文をつかってアリシアをはめたのだ。もしか
したら魔法の監視装置がこの部屋の何処かにあったのかもしれない。
少女からアリシアを引き離し、自分の元に呼び寄せた。その目的は明白だった。
アリシアは踵を返して走り、廊下に出た。
やはり一番奥の扉が開いていた。
アリシアはその部屋に入った。
部屋の中には、ローブを着た男とソフィが立っていた。ソフィの喉元に、短剣
が突きつけられていた。
「おかしな真似をしない様にな。すればどうなるかは分かるだろう?」
男の言葉に、アリシアは苦い顔で肯いた。
「そうか、お前がアリシアか。噂は聞いたことがある。
私の同業者がだいぶお前にやられたというが。
やれやれ、今回はドジを踏んだものだな。
それとも、今までの相手がまぬけぞろいだったのかな?」
「お前の名は?」
アリシアは男の言葉を無視して尋ねた。
中年の魔法使いは僅かに胸をそらして答えた。
「マノリだ。聞いたことがあるかね?」
「ある。
賞金500Gのお尋ね者だな。
安いので追いかける気にならなかったが」
魔法使いマノリはこの嫌味にも平然としていた。
「ふっ、その安物に負けたのは誰だ」
「まだ負けていない」
「黙れ!剣を捨てろ!」
マノリは少女ソフィの喉に短剣を押し付けて叫んだ。
アリシアは黙って剣を捨てた。
「そうだ。ぴくりとでも動いたらこれの命はないぞ」
マノリはそう言って呪文を唱え始めた。
「ホールド(金縛り)!」
びくり。
魔法を浴びたアリシアの身体が硬直した。
「くくく、そうだ。これで魔法も唱えられまい」
マノリは短剣をしまうと、欲望をあらわにした目でアリシアをねめ回した。
革鎧とブーツの間からのぞく、張りのある太股、鎧の上からでも分かるくびれ
た腰、豊かな乳房、しなやかな二の腕。。
戦士としての力強さを秘めながら、女らしさを失っていないどころか、十二分
な色香を備えた肢体だった。
この、きりりとした美貌の魔法戦士に奴隷調教を施すことを想像して、マノリ
はにたりと笑った。
だが魔法で金縛りにされたアリシアは、この汚らしい視線を無防備に浴びたま
ま、立ち尽くしていた。
マノリはソフィの側を離れ、棚から小瓶を取り出した。
「まずは夢の世界へつれていってやるぞ。
この薬で・・・なにっ!」
マノリが振り向くと、そこにはアリシアはいなかった。
金縛りにされていたはずのアリシアは、マノリが目を離した隙に電光のような
動きで剣を拾い上げ、同時に呪文を唱えていた。
「ファイヤー・アロー!」
少女ソフィを巻き込まない様に廻りこみながらの呪文攻撃だ。
不意を打たれたマノリはこれをまともに受けた。
火だるまになって床を転げまわった。
「うわわわわわ!」
アリシアは続けて呪文を唱えた。
「ホールド!」
びくり。
マノリは倒れたまま硬直した。
まだローブが燃えていた。
肉の焦げる匂いが立ちこめた。
「苦しいか。
お前のような外道には相応しい最後だ」
アリシアはマノリを見下ろして、そう言った。
剣を構えていた。
「私が金縛りにかからなかったのが不思議か?
確かに私程度の力ではお前の魔法に抵抗して、しかもそれを悟らせないなどと
いうことは不可能だな。
冥土の土産に教えてやろう。これだ」
アリシアは、耳に着けたイヤリングを指で弾いた。
「これは対呪文用の護符だ。特に精神攻撃呪文は100%跳ね返す。
私にホールドは効かないんだ」
アリシアは、そこで言葉を切った。
マノリは、既に死んでいた。
アリシアは剣を振るい、マノリの首を切り落とした。
その後アリシアは少女達全員を町までつれて戻り、警備隊長に引き渡した。
人形と化した娘を目の当たりにした警備隊長は悲しんだが、アリシアに元に戻
す方法を教えられて元気を取り戻し、涙を流してアリシアに感謝した。
アリシアの仕事はここまでだった。
アリシアは約束よりも大目の礼金と、マノリの賞金を受け取って、町を離れた。
警備隊長はできる限りのことをするだろうが、裏で糸を引いていた貴族はその
名さえ明らかになることはないだろう。
貴族達はまた別の町で少女をさらおうとするだろう。あるいは、またこの町に
手を出すかもしれない。
だがアリシアは命ある限り、人身売買組織と戦い続ける覚悟だった。
そのために剣と魔法のつらい修行に耐え、冒険者となったのだ。
一人でも多くの少女を、人身売買組織の魔の手から救うこと。
それが、家畜奴隷の娘として生まれた自分の使命だと、アリシアは信じていた。
−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−
クロウガルトの魔法戦士・表版
終
クロウガルトの魔法戦士・表版はこれで終わり。
次は裏・クロウガルトの魔法戦士です。
BBS当時は表版2話、裏版10話でした。
183 :
GOA(作者):03/08/12 00:12 ID:t+Rrd+P8
終わる前に消えちゃいそうで怖いので一度あげ
次から
裏・クロウガルトの魔法戦士
(1)
大陸に、鳥の名で呼ばれる地方があった。
その中の、クロウガルトと呼ばれる台地に、風が吹いていた。
夜であった。
月明かりに照らされた街道を、一組の男女が歩いていた。
男の方はフードつきのマントをまとった青年だった。年は20代後半だろうか。
線の細い美男子ととれる容貌だが、何処か硬質で、冷ややかなものを感じさせる
目を持っていた。マントの下に着たローブは、魔術師が好んで身に着けるものだ
った。
女の方は14、5才の美少女だった。青年と同じフードつきのマントをまとっ
ているが、フードは後ろに下ろしていた。明るい栗色の髪が、風に揺れていた。
風が舞い、少女のマントを翻した。マントの下から、はっとするほど白い肌が
あらわになった。
ほっそりとした太股、股間の薄いかげり、小ぶりだが形の良い乳房まで、マン
トの下からのぞいた。
少女は、マントの下には、何も身に着けていなかった。少女が身に着けている
のは、マントとサンダル、そして、革製の家畜用の首輪だけだった。首輪には革
のロープがつないであり、その先は青年の手に握られていた。
家畜奴隷の姿だった。
家畜奴隷は非合法の存在だった。奴隷制は、ここクロウガルトでももう何年も
の昔に廃止され、その売買は厳しく取り締まられていた。しかし、それはあくま
でも表向きの話で、取り締まる側の貴族自身の間でも奴隷、特に性交用の家畜奴
隷はその貴重さゆえに高値で取り引きされていた。
この美少女もそうした家畜奴隷の一人なのであろう。専門家の手によって完全
な調教を施されたものと見え、少女は屈辱的な姿で引き立てられながらも、従順
に青年に従っていた。その頬は微かに上気し、瞳は僅かに濡れ、口元にはうっす
らと微笑さえ浮かべていた。性交用の家畜奴隷にとっては、全裸に首輪こそが正
装であり、マントなどは命令によって身に着けているだけの邪魔ものにすぎない
のだった。事実この少女は、マントが捲れて裸体があらわになっても全く慌てる
様子も無いどころか直そうとすらせず、青年に命じられて、始めてマントの前を
合わせていた。
「少し、冷えるな」
一人呟いた青年は、街道を外れて木陰に入り、木の根元に立つとマントとロー
ブをはだけてズボンの前を開けた。少女が当然の様に青年の前に跪き、目を閉じ
て口を大きく開けた。青年は苦笑し、少女の頬を撫ぜた。
「駄目だよミリアム。下がっていなさい」
ミリアムと呼ばれた少女は、命令に従って脇に下がったが、甘えた声で不満を
訴えた。
「えー、飲ませていただけないんですかぁ」
「駄目だ。お前を買い手に引き渡す時に、小便臭い口ではまずいからな」
「ああん、飲みたかったのにぃ、ご主人様のおしっこ」
少女は本気で不満そうに頬を膨らませていた。青年は完璧に仕上がった家畜奴
隷の姿に声を出さずに笑った。
「ほら、じゃあさせてくれ」
「あ、はい、ご主人様」
ミリアムはいそいそと青年のズボンから一物を取り出し、手を添えて下に向け
た。すぐにその先端からじょろじょろと放尿が始まった。青年は微笑みながらミ
リアムの頭を撫ぜた。ミリアムは完全に出おわると一物を軽く振り、自分の左手
の指と掌で丁寧に拭ってから、右手でズボンの中に戻した。濡れた左手を口元に
持って行き、青年を見上げて瞳で媚びた。青年が苦笑しながら肯くと、「あはっ」
と笑って左手についた青年の小便を嬉しそうに舐め始めた。
「あふっ、美味しい・・・」
もはやミリアムの心には人間としてのプライドはかけらも残っていない様だっ
た。手についた他人の小便を舐めるという惨め極まる行為を、この少女は本当に
心の底から楽しんでいた。熱心な舌の動きとうっとりした表情がそれを証明して
いた。
「ご主人様、あたしを買って下さる方も、おしっこ飲ませて下さいますか?」
「ああ、ミリアムがちゃんとお願いすればな」
「あは、嬉しい。
ご主人様、あたしちゃんとお願いします。
『ミリアムはおしっこが大好きな、卑しい恥知らずの家畜です。』って。
『卑しいミリアムに、おしっこいっぱい飲ませて下さい』って」
「あはは、そうだ。それで良い」
青年に頬を撫ぜられ、幸せそうに喉を鳴らすミリアムだった。
(2)
笑いあう2人を、物陰からうかがう人影があった。
女だった。
彼女は、2人が町を出た時から後をつけていた。
女は、1匹狼の冒険者、魔法戦士アリシアだった。
冒険者というのは通称であって、実際のアリシアは、いわゆる賞金稼ぎだった。
主に人身売買組織に属する犯罪者を追いかけ、倒した犯罪者の賞金を得て暮らし
を立てていた。
今アリシアが追っている、この青年も人身売買組織にかかわる人間だった。
青年の名はクレストといった。魔法使いで、奴隷調教師だ。
クレストの賞金は2万Gだった。人身売買の罪によるものだ。アリシアの得て
いる情報では、いわゆる若手調教師のなかでも随一の魔法の腕を持つ男と言われ、
有能ゆえの敵も多く、賞金を掛けられたのも人身売買組織の内部でのいざこざに
よるものらしかった。
最近は仲間と組むことはなく、一人で仕事をしているということだった。
自分自身1匹狼で生きているアリシアには、組織を外れて生きる事が、どれほ
どの実力と精神力を要求するか良く分かっていた。
相当に手強い相手と見るべきだった。
とはいえ、アリシアは、今回このクレストを倒すために追っているのではなかっ
た。
クレストが、自分の調教した少女を売るために、黒幕の一人である貴族と接触
するという情報があった。アリシアは、その貴族が誰なのかを知るために、こう
してクレストをつけていたのだった。
一人でも多くの女を救う事を使命と考えているアリシアだった。本当なら、今
クレストを倒し、連れられている家畜奴隷少女を助け出したかった。
あの少女は助けられる事など望んではいまいが。アリシアは、嬉々として男の
排泄に奉仕する少女ミリアムの姿に、口惜しさと物悲しさを覚えていた。本人の
資質にもよるが、あそこまで積極的に服従し奉仕する奴隷というのはそう簡単に
『仕上げられる』ものではない。クレストは、確かに1流の調教師だ。
今夜、クレストとミリアムを見逃し、諦めるのは、十数人の少女を救うためだ。
アリシアは、そう自分を納得させていた。
しばらく前にアリシアが救ったある町の少女達が、再びさらわれてしまったの
だ。
半ば予想できた事ではあった。組織としてはやりかけた仕事を、一度の失敗で
諦めてしまうつもりはなかったのだ。また、調教途中であった少女達の中には、
自ら進んで組織に身を捧げたものもいたという。
クレストは、その中の何人かの調教を依頼されてるはずだった。今連れている
ミリアムを売り、恐らくは数人の少女を受け取る。
その少女達が本格的に調教される前に、クレストを倒す。黒幕の貴族はその後
で追い詰め、ミリアムもいずれかならず助け出す。
それがアリシアの計画だった。
(3)
クレストとミリアムは街道に戻り、再び歩きだした。
しばらくは二人とも無言で歩いていたが、小さな丘の頂上に来た時に、クレス
トが再び立ち止まり、ミリアムに何事か耳打ちをした。
ミリアムは最初目を丸くして聞いていたが、最後はまじめな顔をして肯いた。
クレストはミリアムに肯くと、坂の麓に向かって声を上げた。
「誰だか知らないが、出て来たらどうだ」
「!」
アリシアは完全に気配を消していたはずなのに尾行に気付かれたことに驚いて
いた。
(一体、いつ気付いた?)
束の間逡巡したが、気付かれたとあっては仕方がない。逃げ出す訳にもいかな
い以上、戦う以外に道はなかった。
アリシアは木の陰から出た。
「魔法使いクレストだな。私はアリシア。冒険者だ」
アリシアはそう名乗った。
「お前がアリシアか。名前は聞いたことがある。
なるほど、私を倒して賞金を稼ごうという訳か」
クレストはそう返事をしながらミリアムの首輪からロープを外した。
アリシアの方をゆだんなく見据えながら、懐から別のロープを取り出して、ミ
リアムに手渡す。
アリシアもまた、慎重に身構えながらクレストに近づいていった。
「そうだが、話によっては見逃しても良い。
お前がこれから行く場所を教えてくれれば、この場はお前を見逃す。
何処へなりと逃げれば良い」
無駄を承知で、アリシアはそう切り出した。
距離が離れすぎていた。クレストはタイミングを計って声を掛けて来たのだ。
今の距離では魔法も届かない。
「なるほど。それでこそこそと後をつけてきたのか。
まさか、私が素直に言うことを聞くとは思っていまいな?」
「ならば、今日はお前の賞金で我慢することになる」
「ふふふ、面白い。できるかな!?」
アリシアの脅しを、クレストは薄笑いで受けた。
はったりではない。
この男、クレストは手強い。
一瞬たりとも油断できる相手ではなかった。
アリシアはそのことを肌で感じ取っていた。
背中を冷や汗が一筋流れた。
クレストの方にも、微塵も油断したり侮った様子は無かった。アリシアについ
ての情報は持っている様だった。持っている剣のことも、魔法を使うことも知ら
れていると思った方が良い。ピアスの護符のことは知られていまいが、魔法に対
する抵抗力が高いという情報は持っているかもしれない。
(どう攻めるか・・・)
アリシアは、さらにクレストに近づきながら、策を練っていた。
クレストが、少女ミリアムになにやら短く命令を与えた。
ミリアムは真剣な表情で肯き、クレストの前に出ると、マントを脱ぎ捨てて首
輪とサンダルだけの全裸になった。
驚くアリシアに向かって、両手でロープを持ち、身構えながら近づいてくる。
「ご主人様には指一本触れさせないわよ」
少女は、アリシアを捕らえるつもりの様だった。
「なっ!・・・卑怯な!」
クレストはミリアムを前面で戦わせるつもりなのだ。もちろんアリシアにミリアム
を傷つける事などできない。
「く・・・」
距離がまだ遠い。やっと魔法の間合いだ。
その上ミリアムという盾がいる。
アリシアにとってかなり不利な状況だった。
「ままよ!」
アリシアは呪文を唱えながら剣を抜き、一気に間合いを詰めていった。
ミリアムが前に出た。
クレストも呪文を唱え始める。
アリシアの呪文が先に完成した。
「スリープ(眠り)!」
こんな初歩の呪文で、クレストをどうにか出来ると思っている訳ではない。狙
いはミリアムだった。
普通の少女であるミリアムは、アリシアの狙い通りこの呪文に抵抗できずにそ
の場に倒れた。
クレストの呪文が完成した。
「ファイヤー・ボール(火球)!」
「なっ!」
ずがぁぁぁん!
アリシアに放たれた炎の玉が炸裂した。
並みの戦士なら、この一撃で即死する威力だ。
アリシアは、すんでのところで直撃を避けた。だが爆発のダメージは免れない。
「うわぁっ!」
灼熱がアリシアを襲う。革鎧から焦げ臭い匂いがたちのぼる。アリシアの剥き
出しになっている素肌が焼かれる。
「くぅ!」
すぐ死に至る程ではないが、深刻なダメージを受けていた。
アリシアは慄然とした。
これまで戦った魔法使い達は、ただの戦士であるということで、どこかでアリ
シアを侮っていた。あるいはアリシアが美しい女であるため、殺さずに奴隷化し
ようと考え、攻撃が徹底を欠いた。アリシアとしてはそこにつけこむ隙があった。
多対一でも、人質がいても勝ってこられたのはそのためだ。
この相手には、クレストにはそれが無い。いきなり必殺の火球を放って来た相
手は始めてだった。あるいは、アリシアなら耐え切って死なないという計算ずく
だったのか。どちらにしても、恐ろしい男だった。
やはり、手加減して勝てるような甘い相手ではなさそうだった。
だが、ここでクレストを殺してしまっては、黒幕の貴族の情報は得られない。
アリシアはこの段にいたってもまだ迷っていた。
(ここまで強い男なら、そう簡単には死ぬまい。)
とにかく今は本気で戦うべきだ。やっとアリシアはそう決意した。
アリシアはさらに呪文を唱えながら走った。
クレストも後ろに下がりながら呪文を唱えた。
今度もアリシアの方が早い。
「サイレンス(沈黙の場)!」
クレストの立っている場所を、無音の空間にする呪文だ。上手くすればクレス
ト自身をも喋れず耳も聞こえない状態にする事もできる。
本来僧侶の呪文だが、アリシアはあるマジックアイテムを用いる事でこの呪文
を使う事が出来た。
「・・・!」
クレストは呪文らしき言葉を発したが、それは声にならなかった。
(いける!)
間合いが詰まっていた。もう剣で切りかかれる。接近戦になればこの勝負は戦
士であるアリシアのものだ。彼女はそう確信した。
クレストは慌てて無音の範囲から出ようとしていた。
「遅い!」
(クレストの両腕を切り落とす。ショック死しなければ、交渉ができるだろう)
アリシアは素早くそう判断した。
クレストに切りかかろうとした。剣を振りかぶった。
だが、その瞬間に右足が何者かに捉まれた。
(4)
「なにっ!」
どうっ
アリシアは地面に倒れた。
アリシアの足をつかんで引き倒したのは、ミリアムだった。
「指一本触れさせないって言ったでしょう?」
ミリアムは、アリシアの足を両手で抱えると、ずるずると引きずった。
「なっ、やめて!」
(呪文がもう解けた?そんなはず無い!)
「あはは、あたしがそこらの町娘か何かだと思ってたんでしょ?
『美少女盗賊ミリアム』って聞いたことない?」
少女ミリアムも冒険者だったと言うのだ。アリシアは動転していてミリアムの
質問に答える事はできなかったが、心の片隅に『美少女盗賊』と名乗る子供の冒
険者の記憶はあった。
ミリアムはアリシアの呪文で眠った振りをして、隙を窺っていたのだ。スリー
プが効かないということは、そこそこのレベルの冒険者だったはずだ。(なんて
こと!私がこんなペテンにしてやられるなんて!)
アリシアは悔しさに歯噛みした。
「クレスト様はスゴイ御方なのよ。あなたなんかにご主人様の邪魔はさせないわ」
そう言いながら、ミリアムはアリシアの横腹を何度も蹴りつけた。
どすっ、どかっ。
「ぐふっ!ぐ・・」
たまらず身体を折るアリシア。
(やめて、私は、あなたを助けようとしているの!)
言っても無駄な事とは知っていた。だからアリシアは心の中で叫んだ。
同時に、中堅の冒険者をもここまで調教するクレストの実力に恐怖さえ感じて
いた。
そのクレストは、無音の場を脱していた。
「よくやったぞ、ミリアム」
「ご主人様!」
ミリアムはクレストに笑いかけた。
クレストはもがくアリシアに向けて呪文を放った。
「ファイヤー・アロー!」
ぼうっ!
「が・ぁっ!」
容赦のない攻撃だった。
アリシアの革鎧が燃えた。
まだ持っていた剣を、たまらずに放してアリシアは苦悶した。手で炎を払い、
何とか消し止める。
「あぅ・・・あぁぁっ」
アリシアは死ななかった。瀕死の状態ではあったが、まだ意識はあった。くじ
けそうな闘志をかき集めて、反撃のチャンスを待った。
「まだ生きてます。ご主人様」
ミリアムが冷静な声で報告した。ミリアムは、裸身が炎にあぶられるのにもか
まわず、アリシアの足を抱えて離さなかった。
「さすがだな」
クレストも冷静だった。クレストは未だにアリシア達から距離を取って立って
いた。
アリシアは痛みとあせりに耐えた。迂闊な動きは控え、クレストにつけ入る隙
を待つ。今出来る最善の策はそれだけだった。
クレストはさらに呪文を唱えた。
「ホールド(金縛り)!」
「くっ!」
びくり。
アリシアのピアス型対呪文護符はこの呪文を無効化していた。
アリシアは一瞬迷ったが、取り敢えず金縛りに合った振りをしてさらに隙をう
かがった。
「ミリアム、これを」
クレストがミリアムに何かを投げた。
「あはっ!はい、ご主人様」
ミリアムはアリシアの足を離し、受け取ったものをアリシアの顔の前にかざし
て見せた。それは家畜奴隷用の首輪だった。
「さあ、あなたもご主人様の家畜奴隷になるの。
あなたラッキーよ!ご主人様のご調教は最高なのよ」
そう言ってミリアムはアリシアに首輪をつけようとした。
魔法使いが使う調教用の首輪の中には、首輪型のマジックアイテムがある。そ
の効果はものによって様々だが、つけたものの抵抗力を奪う点では共通している。
ミリアムの言葉と、この状況から考えれば、つけようとしている首輪はマジッ
クアイテムに違いなかった。
アリシアは一瞬で決断し、覆い被さって来たミリアムのみぞおちに膝蹴りを入
れた。
「ぐっ!」
油断していたミリアムはこの蹴りをまともに受けた。
ミリアムは気絶した。
チャンスは一瞬しかない。次の攻撃を受けてしまえば、アリシアの身体は恐ら
くそれに耐えらない。
「なにっ!」
アリシアはホールドを破られて驚くクレストに、気絶したミリアムを抱えて投
げ付けた。
同時に横に転がり、魔法剣ヴァルキュリアを拾い上げた。
クレストは意識の無いミリアムを払いのけている。
「はあっ!」
一歩でクレストの懐に飛び込んだ。下から剣を振り上げた。
「なにいっ?!」
今度は、アリシアが驚きに目を剥いた。
クレストが2人いた。
(しまった!鏡分身!)
魔法使いの初歩呪文の一つで、自分の虚像を産み出し、それを攻撃させるもの
だ。
アリシアの攻撃はクレストの虚像に命中した。クレストの身体は真っ二つにな
り、そしてかげろうの様に消えた。
「たいしたものだ。だがここまでだ」
クレストはそう言うと、横に廻りこんでアリシアの首筋に拳を押しあて、指に
はめた指輪についた針を刺した。
アリシアが避ける間もない、すばやい動きだった。
「パラライズ」
「あっ!・・・」
アリシアの身体に、クレストの指輪から魔法の力が流れ込んで来た。
クレストが唱えた言葉は、魔法の指輪を発動させるコマンドワードだったのだ。
ピアスの護符は呪文を防ぐ事はできるが、このようなマジックアイテムによる
力を防ぐ事はできない。そして、今のアリシアに抵抗する体力は残っていなかっ
た。
麻痺の指輪は効力を発揮した。
(くうっ・・・!)
うめきももう、声にならない。アリシアは、斬撃の勢いのまま、回転してどっと地面に倒れた。
アリシアの敗北であった。
(駄目・・・動けない!)
必死に身体を動かそうと試みるが、倒れても剣を握った手の先さえ、ぴくりとも動かない。今のアリシアは生きた彫像であった。
ざくっ、と背後で足音が響く。すぐに、視界に首輪を持ったクレストが入ってきた。
(まずい・・・駄目っ!)
アリシアのピアスの護符は、今の指輪同様、マジックアイテムの首輪の効力を防ぐ事はできない。首輪を填められれば、間違いなくアリシアはクレストに抵抗できなくなる。それは完全な敗北を意味した。
アリシアは一縷の望みに賭け、精神を集中した。首輪がつけられるより一瞬でも早く、麻痺の効果を破ることができればまだ逆転の可能性はある。
(動け・・・動け・・・!動け・・・!動け・・・!)
だがアリシアの身体は、その必死の努力にもかかわらず指先すらぴくりとも動かない。
クレストは油断のない動きで、素早くアリシアに首輪を装着していく。
(ああっ!駄目!駄目っ!
いやっ!お願いっ!動いて!動いてっ!)
アリシアの瞳に涙がにじんだ。それが、麻痺の効果に対する、唯一の抵抗の証となった。
カチャリ。
そして、冷たく無情な音と共に、動けないままのアリシアに首輪が填められた。
(・・・ぁぁあ・・・駄目・・・だった・・・・
負けた・・・私は・・・負けた)
アリシアの瞳から、ついに力が失せた。
「これでお前は、この魔法使いクレストの肉人形だ。」
クレストの言葉と同時に、アリシアの身体から力が抜けていった。
マジックアイテムの首輪が作動したのだ。
(あっ・・・)
麻痺とは違う、身体から魂が切り離されたような喪失感がアリシアを襲った。
まるで夢を見ているような、ふわふわとした世界に、アリシアは投げ出された。
クレストが再び指輪を作動させ、アリシアの麻痺を解除しても、アリシアの身
体は自分の意志では動かせなかった。
(ぁぁ・・・これは・・・)
そのかわり、アリシアの身体は、アリシアの意思とは全く関係なく動き始めた。
アリシアの心は、自身の身体を一切コントロールできなくなっていた。まるで他
人の体の中にいるように、ただ見、聞き、感じる事ができるだけだ。
そして、アリシアの身体は剣を投げ出して、地面に這いつくばっていった。
(肉・・・人形・・・)
アリシアはクレストの足下に土下座する格好になり、顔を上げてクレストを見
上げた。
(・・・あぁ・・・)
アリシアの口が開き、言葉を発した。
「ご主人様、私はご主人様の肉人形です。何なりとご命令ください」
今回はここまで。
これで元の3話分です。
途中一部改行を失敗しています。読みにくくてすみません。
201 :
名無しさん@ピンキー:03/08/12 02:26 ID:PJuicbz4
(5)
(あぁ・・・本当に指一本触れられなかった・・・・・)
アリシアの身体は、アリシアの意志を無視して魔法使いクレストの足下にひれ
伏し、服従の言葉を発した。
魔法戦士アリシアは消滅していた。今クレストの前に這いつくばっているのは、
肉人形アリシアだった。
意識を取り戻したミリアムが、クレストの傍らに立った。
「ふう・・・すごいなあ。このひとホントに強いですね。
うふふ、でも、やっぱりご主人様にはかなわなかったでしょ?」
ミリアムはアリシアに向かって屈託無く笑いかける。
(悔しいけど・・・この子の言うとおり・・・完敗だ・・・・)
アリシアの身体が自由であれば、敗北感と屈辱に身震いしているところだ。
だが今はたゆたう意識の中で心だけが惨めに震えている。
「アリシア、だったな。おまえはこれから私の下僕だ。
私、魔法使いクレストに改めて名乗り、私の足に口づけして絶対服従を誓え」
クレストの命令に、アリシアの身体は即座に従った。
「はい、ご主人様」
全く何のためらいもなく首を伸ばして、クレストの足に唇を寄せる。
ちゅっ。
アリシアは、クレストの足の甲にキスをすると、服従の誓いを始めた。
「魔法使いクレスト様。
私、魔法戦士アリシアは、これより永遠にクレスト様の忠実な下僕となります。
クレスト様をご主人様として崇め、ご主人様に対しては真実のみを話し、ご主
人様のどのようなご命令にも絶対服従し、身も心もすべて捧げてご主人様にご奉
仕することを、ここに誓います。アリシアの命はご主人様のものです。どうなり
とお好きな様に、アリシアをお使いになって下さい」
ぺろぺろ、ちゅっ。ぺろぺろ。
アリシアは熱心にクレストの足を舐め、キスを繰り返した。
「ああ・・・ご主人様・・・」
(くぅ・・身体が・・・勝手に動く・・・)
今アリシアの身体の自由を奪い、操っているのは、先刻クレストによって着け
られた首輪の力であった。
これは『肉人形の首輪』という別名で呼ばれるマジックアイテムで、奴隷調教
用の魔法の首輪の中でも、最高傑作と言われるものの一つだった。
首輪が作動すると、つけられたものの心は、その肉体から半分だけ切り離され
てしまう。首輪には「完全に調教済の家畜奴隷」としての行動パターンと肉体的
反応が組み込まれており、装着したものの身体は首輪の命ずるままに動き、反応
する。首輪をつけられたものにとってそれは、五感すべてを残したままで、呼吸
や瞬きさえ自分の意志では出来ずに、身体が家畜奴隷として反応してしまうこと
を意味していた。
首輪をはめられた『肉人形』は基本的には命令された事に決められたとおりに
反応し従う。その上、本人の記憶、経験、技術まで引き出して動く事が可能だっ
た。アリシアなら、剣で戦う事も、魔法を使う事さえ、支配者の命令通りに行わ
せる事ができるのだ。さらに性交用の家畜奴隷となった肉体は本人の性的経験の
有無多少に関わりなく淫乱なマゾヒストの身体と化し、どのような陵辱にも快感
を覚え、精液が美酒馳走に優る美味として感じられるようになる。
アリシアの身体も、この魔法の首輪に完全に支配されていた。
今やアリシアは従順な肉人形そのものだった。
(6)
クレストに抱きついたミリアムが肉人形アリシアを見下ろし、くすくすと笑っ
た。
「これでアリシアさんもあたしの仲間ね!」
「はい・・・」
肉人形アリシアはミリアムを見上げて微笑み、こくりと肯いた。
だがもちろんアリシアの心は、屈辱と敗北感で震えていた。
『所詮は女。家畜奴隷になって男に奉仕する生き物』
アリシアは、今まで自分の事をそんな風に考える男達を倒して来た。
だが今日、ミリアムの事を所詮家畜奴隷、所詮女だと侮ったのはアリシア自身
だった。それが油断を呼び、敗北につながったのだ。
慢心していた。愚か者だった。
自分が情けなかった。死んでしまえれば良いと思った。
だが、今のアリシアには舌を噛む事さえできない。
それどころか、満面に笑みをたたえてクレストの足を舐め上げている。
土と垢に汚れた足なのに、アリシアの舌は嫌悪を感じるどころか美味という信
号を伝え、それに応じてアリシアの口はたっぷりと唾を分泌していた。
(いやあ・・・止めて・・・やめて・・・お願い・・・)
まるで夢を見ているかのような感覚だった。それも悪夢だ。
呼吸も瞬きも意のままにならず、感覚さえ自分の意志を裏切る。
「よし、もう良い」
クレストの言葉で、ようやくアリシアは口を離した。
肉人形が命令に従ったのだ。
「はい、ご主人様」
肉人形アリシアはつぎの命令を待った。
クレストの次の命令は、アリシアの持っている装備と荷物を、一つ一つ簡単な
説明をしながら地面に並べてくことだった。
もちろん、肉人形アリシアは誓いに従って全て真実を話した。
アリシアは全財産を宝石に変えて持ち歩いていた。数万Gはあった。
マジックアイテムは1ヶ所にまとめて置いた。その中には魔法剣ヴァルキュリ
アはもちろん、ピアス型の対呪文護符も当然入っていた。アリシアはそれを自分
で外して地面に置いた。
ブーツも、革鎧も、下着も脱いで並べた。
肉人形アリシアは、首輪だけをつけた全裸になってクレストの前に跪いていた。
「そしてこれが、ご主人様にいただいた『肉奴隷の首輪』というマジックアイテ
ムです。これをつければどんな女でも忠実な家畜奴隷に変える事が出来ます。
私はこの首輪の力で、何でもご命令に従う肉人形になっています。この首輪は、
私には外す事は出来ません」
「あはは、すっごおい!自分で言っちゃうのね」
ミリアムがけらけらと笑った。クレストは納得顔で肯いた。
「首輪の事を知っていたんだな、アリシアは」
「はい、ご主人様」
肉人形アリシアは答えた。
首輪をつけられ、その名を告げられたとき、アリシアは目の前が暗くなった。
アリシアはこの首輪を、その効果まで、良く知っていたのだ。
この首輪をつけられたままで、正常な意識を長く保ち続けることは不可能だっ
た。いずれは肉体の感覚に屈伏し、本人の精神まで家畜奴隷のものと化す。そし
て最終的には精神が肉体と切り離されている事に耐えきれなくなり、狂気に陥る。
自分はいつまで耐えられるのか。
アリシアは悔恨と絶望の中で暗く思いを馳せた。
「それにしてもアリシアさんたら、いいものいっぱい持ってたのね!
この対呪文護符なんてほとんど反則よ」
元盗賊のミリアムは、アリシアの荷物から金目のものを手早く選り分けていた。
「そうだな。ホールドが効いたふりはかなり上手かったし、恐らく相当の相手が
油断してやられたな」
クレストはマジックアイテムやポーションをしまいながら答えた。
「まあ、なりふりかまっていられなかったんだろう。
さてと」
クレストはアリシアに予備のサンダルとヴァルキュリアを鞘ごと渡し、着ける
様に命じた。肉人形アリシアは、家畜奴隷の首輪とサンダルだけの、全裸の腰に
剣を吊った姿になった。
「かっこいい!家畜奴隷剣士ね」
ミリアムが手を打ってはやした。
(なんとでも言って)
クレストが剣をアリシアに持たせた理由は分かっていた。アリシアが逆らわな
いという絶対の自信と同時に、いつでもクレストを切れる状態で屈辱的な命令に
従わせ、アリシアの精神により深いダメージを負わせようというのだ。
今のアリシアにできる唯一の抵抗は、何をさせられようとも平常心を失わない
ようにする事だけだ。そうとは分かっていても捨て鉢な気分になっていく自分を、
アリシアは感じていた。
クレストはアリシアに、残った荷物と鎧を始末する様に命じた。
「はい、ご主人様」
肉人形アリシアは従順に肯いた。
「そうだ!
ねえねえ、アリシアさん」
ミリアムの提案に従うようクレストに命じられたアリシアは、両手を垂らした
姿で数歩下がって立った。ミリアムがアリシアのブーツを持ち、下手から放り上
げる。
「行くわよ!」
アリシアの右手目にもとまらぬ早さで動き、空中に銀の軌跡が描かれる。アリ
シアは放り投げられたブーツを、ヴァルキュリアで瞬時に断ち切っていた。
続けてアリシアが愛用していた鎧のパーツが投げられた。アリシアはそれも空
中で両断していく。
空しく、惨めな剣技の披露だった。
感じるまいと思っても、惨めさがアリシアの胸を貫いた。
(くぅ・・・!)
「あはは、すごーい!
ヴァルキュリアって良く切れるのね!
ねえ、今度は魔法を見せてよ。うんと派手な奴がいいな」
そうしてアリシアは、ばらばらになった鎧とその他の荷物に、ファイヤー・ボ
ールの呪文を浴びせて完全に破壊した。
わざとらしく拍手するミリアムとクレストに向かって、肉人形アリシアは一礼
した。
アリシアは内心とは裏腹な、幸せに満ちた誇らしげな笑みをその顔に浮かべて
いた。
(7)
その館は、国境近くの、街道から外れた谷の奥にあった。
場所に不釣り合いな、立派な建物だった。
普通なら、こんなところに館をかまえるものはいない。
不便すぎるだけでなく、危険だからだ。
この辺りはオークやコボルドの住処であり、いつ襲撃されても不思議ではない。
十分な数の護衛無しでは、夜街道を行くものもいない場所だった。
明らかに人目をはばかって建てられた館であり、実際には魔法による結界まで
張られていた。
ここがクレストの目的地、人身売買組織が密会のために建てたアジトの一つだ
った。
時刻は、夜半を回っていた。
館の一階にある大広間に人身売買組織のメンバーが集まっていた。
幹部の貴族が一人、調教師である魔法使いがクレストを入れて3人。
そして、貴族に売られる事になっている家畜奴隷がミリアムを含めて3人。拉
致され、これから家畜奴隷に調教される運命の娘達が10数名いた。
そのほか護衛のために来ていた20名程の戦士達の半分が大広間にいた。
貴族は今夜買い取る予定の家畜奴隷の品定めをしていた。2人の魔法使い達は
自分の調教した家畜奴隷をできるだけ高値で売りつけようと、ライバル心を剥き
出しに出来栄えの説明をしていた。
魔法使いクレストは商品の説明を商品自身に任せて、今夜拾った予定外の家畜
奴隷を調教するため戦士達に指示を出していた。その方が商品の特徴と価値をよ
く知らしめると知っていたからだった。
魔法使いクレストの前に敗北し、家畜奴隷として調教される運命となった冒険
者、魔法戦士アリシアは、人身売買組織の護衛戦士達に取り囲まれ、フェラチオ
の奉仕をさせられていた。魔法の首輪によって肉体と精神を切り離され、性処理
用の肉人形と化したアリシアの身体は、嬉々としてこの奉仕に勤しんでいた。
肉人形アリシアは、既に半数の戦士達のスペルマを身体に浴びていた。今アリ
シアを取り囲んでいるのは、交代した残りの半数だった。
5人程の戦士達が次々と精液をしぶかせ、見事なプロポーションの裸身を汚し
た。
更に魔法使いクレストの指示を受けた残り5名の戦士達が参加し、アリシアの
プライドを徹底的に辱めていった。
アリシアが冒険者であったことをくり返しあげつらい、落ちた姿を嘲笑した。
帯剣したままで奉仕するアリシアに、戦士のプライドを散々に汚す行為をさせ
た。
男達はアリシアにしゃぶらせたまま、アリシアの腰から剣を抜いて、魔法剣ヴ
ァルキュリアの輝きを眺めた。アリシアに自ら剣を抜かせ、片手に剣を持ったま
まフェラチオをさせた。
こうしたことは一般人であればどうということのない行為であるが、剣で身を
立てる戦士としてはアイデンティティの否定に等しい屈辱的な行為であった。悪
事に手を染めてはいても護衛戦士達もまた戦士であり、こうした行為の残酷さは
よく理解できた。そして、かっての敵であるこの元美女戦士を徹底的にいたぶる
ことに興奮していた。
(8)
いきり立ったペニスに、唾液をたっぷり乗せた舌を絡める。
両手で器用に2本のペニスをしごきながら、頭全体を動かして咥えたペニスを
しゃぶり上げる。
じゅぶっ、ぬちゅっ、ちゅぷっ・・・
「はああ、ん・・・んふぅ、あぷっ、あぅふう・・・」
喉からは歓喜の喘ぎ声を漏らし、瞳は至福に濡れ、煙る。
「どうだ、オレのちんぽは美味いか?5日ばかり洗ってねえからな、いい匂いが
するだろう?」
ペニスをしゃぶらせている男が、そう言って金色の髪をつかみ上げた。
髪を引かれて顔を仰向かされた肉人形は、嬉しそうに笑って肯いた。
「はい、とっても美味しいです・・・」
悔しかった。惨めだった。
肉人形として人身売買組織の護衛戦士達にフェラチオの奉仕をしながら、
(今、口の中にあるものごと、舌を噛みきって死ねたらいい)と、一体何度そう
思ったことか。
唇を、喉の奥を、男の欲望器官によってなぶられ、汚らわしい獣欲の飛沫を浴
びる度に、アリシアの心は屈辱と怒りに震えた。
(ああっ、悔しいっ!悔しくて、惨めだわ・・・)
明らかに自分よりも格下の戦士達によって単なる欲望処理のための道具として
扱われる。その上殊更に女戦士としての誇りを汚す行為をさせられる。しかも自
分の身体は嬉々としてそうした命令に従うのだ。
「おら、その剣を貸しな」
「あふっ、はい、どうぞ」
肉人形アリシアはペニスを咥えたままで、戦士の命に等しい剣を差し出した。
魔法剣を受け取ると、戦士はにやりと笑って剣をアリシアの鞘に戻した。
そうしてから再度命じる。
「おら、その剣を貸しな」
「はい、どうぞ」
肉人形は従順に命令に従った。
戦士は受け取った剣の柄で乳首をつついてから、剣を鞘に戻した。
(悔しいわ・・・惨めだわ・・・ああ・・・もう、嫌・・・)
「よーし、じゃ今度はこっちをしゃぶりな。こいつは10日洗ってねえからもっ
と美味いぜ!」
横に立って手でしごかせていた男が、異臭のするペニスを肉人形の鼻先に突き
出した。
「はい・・・ああ、素敵・・・いい匂い・・・」
肉人形は豊かな乳房を揺らしながら向きを変え、垢に汚れたペニスにむしゃぶ
りついた。
はむっ、じゅぶぅ、ちゅぷぷっ・・・
「あふぅ・・・おいし・・・んん・・・」
「くくく、良い様だぜぇ。
これがあの音に聞こえた冒険者アリシアだってんだからなぁ」
「まったくだぜ、あははは」
「わははははははは」
男達が嘲笑を浴びせた。
肉人形アリシアはそんな男達に微笑みを返しながら、いっそう熱心にフェラチ
オの奉仕に励んでいった。
あまりの惨めさ、辛さに、アリシアの心はぎしぎしと軋んだ。
そして。
ぞくり。
(ああっ!)
心が萎えそうになると、その度に強烈な愉悦がアリシアを貫く。
美味しい・・・素敵・・・・
・・・気持ち良い・・・・・幸せ・・・・・
口の中で粘る生臭いはずの精液。異臭を放つ男のペニス。
浴びせられる罵声、蔑みの笑い声。
そうしたものが、この世の何よりも美味で、香しくて、素晴らしいものに感じ
られる。肉人形の首輪がアリシアの神経に伝える信号だった。
アリシアはその愉悦に負けまいと再び心を奮い立たせる。
そのくり返しだった。
(負けちゃ駄目!誇りを失っちゃ駄目よ!)
何度も、何度もアリシアの心はそう叫んだ。
引き裂かれた身体と心。心は必死に誇りと理性を保とうとするが、身体は自ら
それらを放棄した言動を行い、しかもそれによる愉悦を心に伝えた。
(負けちゃ駄目!私は冒険者アリシア!)
どぷっ。
アリシアのそんな心の叫びをあざ笑うかの様に、口の中でペニスがびくびくと
震え、たまっていた欲望を吐き出した。
アリシアの身体は歓喜に震える。
「あぅ、あふぅっ、んん、素敵、美味しいぃ・・・」
(ああぁぁ・・・いやぁ・・・)
「おぅ・・・」
たっぷりと放出した戦士は、満足げに唸り声を上げた。
「どうだぁ、元魔法戦士さんよ。オレのザーメンは濃いだろう?」
「あふ・・・はい、美味しいザーメンありがとうございまぁす・・・」
(駄目よ・・・負けちゃ駄目・・・・)
空しく心で呟く。ついにアリシア自身、心だけの抵抗に空しさを感じ始めてい
た。
アリシアの心は惨めさや悔しさに耐えることに疲労していた。身体を支配する
愉悦に抵抗しているのが辛くなって来ていたのだ。
悪魔のアイテム、肉奴隷の首輪。その家畜奴隷としての自我が、ついにアリシ
アの心の中に入りこもうとしていた。
そこへ別の戦士が皿に乗せた固いパンを持って現れた。
「おい、腹が減らねえか。パン持って来たんだけどよ」
「お、いいな。でも切ってからでねえと食えねぇぜ」
仲間の意図を見抜いた男が、にやりと笑って言い返す。
「こいつに切らせゃ良いさ」
「そいつぁ良い。
おい、家畜。お前の剣でこのパンを切れ。丁寧にな」
男はそう言って皿を床に置いた。
戦士の誇りを、その象徴たる剣を踏みにじる行為を、彼らはアリシアにさせよ
うと言うのだ。
(酷い・・・・・!)
アリシアの疲労しきった心を、更なる辱めがざっくりと切り裂く。
だがもちろんその肉体は嬉々として屈辱を受け入れ、蕩けるような微笑みを浮
かべて肯いていた。
「はい、承知しました」
身体中精液まみれの肉人形アリシアは、名残惜しげにしゃぶっていたペニスか
ら口を離すと、魔法剣ヴァルキュリアを抜いて床に正座した。長い刃に手を添え
て、そっとパンの塊にあてる。鉄をも切り裂く魔法剣は、古くなったパンを苦も
無く切っていった。
「そうやってパンを切ってると、冒険者アリシアもただの若奥さんって感じだな」
「いえてる。いい家畜奴隷になれるぜぇ。あはは」
「違いない。わはははははは」
(負けちゃ・・駄目・・・わたしは・・・ぼうけん、しゃ)
「ありがとうございます。私は一日も早く良い家畜奴隷になれる様頑張ります。
はい、出来ました。どうぞ召し上がって下さい」
肉人形は、従順にそう答え、皿を持って差し出した。
(あぁ・・・惨め・・・惨めだわ・・・)
皿を捧げ持ったまま、アリシアはにっこりと微笑んでいた。
(9)
男達はアリシアの切ったパンにかぶりつきながら、最後の辱めを与えていく。
「おい、お前のその剣はパンを切るためのモノじゃねえだろう?
そろそろ、そいつのホントの使いみちを見せてもらうぜ」
「そうだ。お前が毎晩そいつを使ってやってることをな」
男達は、アリシアにヴァルキュリアを使ったオナニーを要求したのだ。
「はい、喜んで」
肉人形アリシアは目を輝かせてそう答えた。
長時間に渡るフェラチオ奉仕で、肉人形の身体は欲情しきっていた。
性欲の塊と化した身体は、オナニーの許しを得たときはっきりと歓喜に震えた。
(これでいける。絶頂できる)
(冒険者が剣で自慰なんて)
(死にたい)
(素敵)
(惨め、素敵、惨め)
(見られながら剣でオナニー)
(これに耐えれば、私はぼウケンシャ)
(最高、惨め、素敵すてきみじめ)
アリシアの疲労した心は高まるだけ高まった身体の性欲に押され、飲み込まれか
けていた。
そっと手を股間に伸ばすと、アリシアの性器は溢れた熱い蜜で蕩けきっていた。
「あふぁ・・・ん、くふぅ・・・」
たまらずに、身体はよがり声を上げて悶える。
(あぁ・・・凄い・・・いい、気持ち・・・)
快感にがくがくと膝が震え、立っていられなくなりそうになる。
(駄目・・・負けちゃ、だめよ・・・)
(ちゃんと剣でオナニーしなきゃ・・・)
(耐えるの。これに耐えて、私は、立派な・・・・)
美貌の元冒険者は、腰から鞘ごと魔法剣を外すと、その柄にそっと顔を寄せ、
いとおしそうに口づけた。柄の根元から先端まで、下を長く伸ばしてねっとりと
舐めまわしていく。両手でも片手でも使える長い柄が唾液に濡れて光っていった。
続いて、アリシアは膝立ちになるとヴァルキュリアを胸の谷間に挟む様に抱き
しめる。柄も鞘も裸身に張り付いた男の精液が擦りつけられていく。そうしてか
ら柄を持って刀身を股間に差し入れ、跨いだ鞘に性器を擦りつけて、腰を振った。
くいっ、ちゅっ、くいくいっ、くちゅっ
淫乱な肉人形と化した元魔法戦士は剣を股に挟んで淫らに腰を舞わせた。自分
を見下ろす男達に蕩けるような笑みを投げて媚びる。
「くふぅ、くふふっ、あふぅ・・・ん」
あははははっ、わははははははっ、ははははははははは
人身売買組織の用心棒達は、有名な冒険者だった美女の落ちた姿に見下した笑
いを浴びせかけた。
(10)
(ああ、見られている。笑われているわ)
(いや、見ないで!笑わないでぇ・・・)
(もっと見て、よく見て、もっと笑って・・・)
『女戦士は剣でオナニーしている』
最も使い古されたブラックジョークであり、夜の店の中にはダンサーを使って
実際に同様のショーを行うところもある。
女の身で剣を使うものなら1度ならず言われる揶揄ではあるが、だからこそ、
女戦士にとってこの行為は最大のタブーだった。
このジョークを言われたら、言ったものを絶対にただで許してはならないとい
うのが、女戦士の間にある不文律であった。
肉人形アリシアは、そのタブーを犯しているのだった。
(これで、ワタシハ、センシジャナイ)
(いいえ、ワタシハボウケンシャ、センシヨ)
(ミラレナガラおなにースルセンシ)
気持ちよかった。
肉体は素直に、自ら与える刺激に反応していた。
そして精神は引き裂かれたプライドの破片で混濁し、アリシアの心は今や理性
を失いつつあった。
アリシアは今度は床に横になった。
ヴァルキュリアを太股で挟み、柄の部分を乳房の間に挟んで両手で揉む。そ
うしながら胸から突き出た柄頭を口に含み、たっぷりと唾液をまぶしてしゃぶり
まわす。
「んん、んふっ、はぅ、んふ・・・」
ちゅばっ、ちゅう、ちゅっ、ちゅぷっ
アリシアは衆目の中、自分の剣を抱いて淫らに腰をよじり、両手で胸をこね回
し、鼻息を荒くして擬似フェラチオをしながら床の上を転がった。
「ひでぇ」
「あさましいな」
「ああ、とても誇り高い冒険者の、いや人間の晒す姿じゃねえ」
「こんな姿を見られて感じるのは家畜奴隷だけだぜ」
戦士達はあきれたような声でアリシアの姿を評しあった。
(アア、サゲスマレテイル)
(ミジメダワ、クヤシイワ)
(嬉しい・・・)
(ミナイデ、コレハ、ワタシジャナイ)
(見て、浅ましいアリシアをよく見て)
(うふふ、アリシアを見てぇ・・・!)
肉人形アリシアの股間からは止めど無く愛液が溢れ、表情は歓喜に満ちていた。
「はぁ・・・」
焦点の合わなくなった瞳で男達を見上げながら、アリシアはヴァルキュリアを
鞘から抜き放ち、壁と床の境目に斜めに突き立てた。輝く魔法剣は根元まで床
に突きささり、鍔で止まって柄が斜めに突き立つ形になった。
「あはぁ・・・」
肉人形アリシアは淫らがましく笑うと魔法剣の柄に後ろ向きに這いより、尻を
動かして位置を合わせた。
そして腰を落とし、自ら剣の柄で膣口を刺し貫いた。
「くふぅ・・・はぅっ!
あはぁ・・・あふぅ・・・いい・・・気持ち良い・・・」
(気持ち良い・・・)
(わたしは、冒険者、アリ、シアよ)
(でも気持ち良い)
(剣でのオナニーがこんなに良いなんて・・・)
(もう・・・もう・・・・・)
(もう・・・良い・・・どうなっても良い・・・)
(こんなに気持ち良いんだもの・・・・)
(冒険者でも、家畜奴隷でも、どうでも良い・・・)
(気持ち良い・・・気持ち、いい・・・)
肉人形アリシアは身体ごと前後に動かして快楽を貪った。長い柄が半分ほどま
で胎内に収まっている。戦士達を見上げて痴呆の様に笑うと、口元から涎が一筋
垂れた。
「あはぁ・・・良い・・・ふぅぅん・・・良いのぉ・・・」
男の一人が薄笑いを浮かべたアリシアの前に立つと、発情した牝家畜は目を輝
かせて股間に手を伸ばし、取り出したペニスにしゃぶりついた。
んんっ、んぷっ、ちゅっ、ぢゅぶぶっ・・・
真に獣のような唸り声を喉の奥から発しながら、アリシアは自分と喉の中のペ
ニスを絶頂へと追い上げていった。
「んくぅ、くぅ、ふぁぁん、ふぅ、んくくくぅ・・・」
「う、おぉぉ、こいつぁ・・・」
男は既に1度放っているにもかかわらず、アリシアの口技によってすぐに発射
寸前まで高められ、狼狽した。慌てて腰を引こうとするが、既に遅かった。
「おおうっ!」
「あふぁっ!あああーっ!」
絶頂するアリシアの顔に、口から抜いた瞬間に放たれた精液が降り注いだ。
今回はここまで。
これで元の6話分まで。
(11)
ずるり。
ヴァルキュリアから身体を離すと、アリシアはその場に崩れる様に身を横たえ
た。絶頂の余韻に収縮する膣に合わせて、まろやかな尻がぴくぴくと震えた。
屈辱的な快楽の前に、完全に屈伏した姿を晒すアリシアだった。
「失神しちまうとはな・・・」
「ああ、完全にイってやがるぜ」
くっくっく・・・ははは・・・
忘我の境地をさ迷うアリシアに、男達の容赦ないあざけりが降り注ぐ。
「ようし、仕上げといくか。
かまわねえ、このままやっちまうぞ」
男の一人が声をかけると、他の男達もおう、と答えて、失神したままのアリシ
アに手をかけた。腰が持ち上げられ、尻を突き出した格好をとらされる。
「おら、これで終りだと思ったらおお間違いだぜ」
そう言いながら、一人がアリシアの後ろに廻り、股間をまさぐって愛液をたっ
ぷりまぶした指を排泄器官に捻りこんだ。
「ぐっ・・・ぎゃあっ?!」
(な・・・に?!)
突然の痛みに、アリシアは意識を取り戻す。だが、その痛みは一瞬で消えた。
肉人形の首輪の魔法の力が、尻穴を犯される痛みを快感に変えてしまったのだ。
(なに?!お尻が・・・気持ちいい・・・?)
アリシアのアヌスを数回かき回してほぐすと男の指は抜かれ、続いて猛る剛直
が容赦無く突きこまれた。
「ああっ?!・・・・あ・・ふぁ・・・・っ?!」
肉奴隷の首輪はアリシアの身体をコントロールして尻穴の力を抜き、指の数倍
太いペニスをすんなりと受け入れた。同時に受ける刺激を性の快感として身体に
伝える。
(あぁぁっ?!・・・・凄い?!・・・)
そして、朦朧としたままのアリシアの意識は、首輪が与える快感の波にあっさ
りと飲み込まれてしまった。
ずっ、ずんっ、ずくっ
「ふぁ、ふぁぁぁ、あぁぁぁ・・・」
アリシアの身体は、魔法剣によるオナニーの絶頂から回復しないままの、筋肉
が弛緩した状態であった。男はそんなアリシアの身体を背後から抱えて起こし、
腰を突き上げる。アリシアはただ律動に身を任せ、口から涎を垂らしながら喘ぎ
声をあげるだけだ。
「おし、前もやっちまえ」
かけ声に応じて二人が膝を抱え、アリシアの脚を大きく開かせた。一人が前か
ら挑みかかり、屹立したペニスをしごいて気合を入れると、一気に濡れた秘唇を
貫いた。
「ふぁぁっ!ふぁぁぁん・・・あぁぁ・・・」
前後の穴を同時に犯されるアリシアは、まさに肉の人形だった。
焦点を失った瞳、快楽に緩みきった表情のまま、全身を陵辱者たちの思うまま
になぶられて、ただ涎と喘ぎ声を吹きこぼすだけの肉の塊と化していた。
ずちゅっ、じゅぶっ、ぬちゅっ
男達は交代でアリシアを犯し続けた。
その尻に、膣に、男の精が放たれる度にアリシアの身体は絶頂していた。
その精神は白濁したままで、もはや自分の身に何が起こっているかすら理解で
きてはいなかった。
「あふぁっ、ふぁぁっ、あぁぁ、あぁぁぁ・・・!」
(12)
半失神状態の中で、アリシアは白昼夢を見た。
それは貴族の館の、中庭だった。
初老の主人が芝生の上にセットされたテーブルについて、午後の紅茶を楽しん
でいる。
傍らにポットを持ってひかえる若い女中が立ち、反対側の芝生の上に2匹の家
畜奴隷がいた。
1匹は25、6才の金髪の美女。もう一匹はその娘であろうか、よく似た容姿
の7、8才の少女だった。2匹とも赤い革の首輪だけの全裸で、尻をつき膝をM
の字に開き、両手の指で性器を割り広げていた。口を幸せそうな形に開き、舌を
伸ばして痴呆のような微笑みを浮かべていた。
同じポーズを取る2匹の違いはその身体の大きさや性熟度だけではなかった。
母親と見える家畜奴隷の方は、その乳首と小陰唇に金色のピアスが付けられてい
た。ピアスは純金で細かい飾り彫りが施され、小さな宝石が付いていた。
このピアスを見れば、この金髪美女が出産を許されるほど主人に気に入られた
家畜奴隷であることが分かる。これは庶民の一財産に相当する値打ちのある装飾
品だった。
「おいで、アリシア」
主人の声に母親の方が反応し、四つんばいになってその足元に這いよると、主
人はお茶うけのケーキを掌に乗せて差し出した。
アリシアと呼ばれた家畜奴隷は嬉しそうに礼をいうと、口を寄せ舌を伸ばして、
主人の掌といっしょにケーキを舐めしゃぶる。
目を細めてその表情を眺めていた主人は、顔を上げると娘にも声をかけた。
「そら、小さいアリシアもこっちへ来なさい」
呼ばれた娘は、あどけない顔をほころばせて四つんばいで這い寄り、母親と一
緒に掌のケーキを口だけで食べ始めた。
ふと顔を上げると、母親よりも若い女中と視線が合う。
その顔に浮かぶ表情の意味を、生まれた時から家畜奴隷として育てられた少女
は知らなかった。
(あれは蔑みの視線だ)
今や再び家畜奴隷へ堕ちようとしている元冒険者アリシアは気付く。
少女は幼い日のアリシア自身だった。
家畜奴隷の娘として生まれ、それがどんなものか知らずに家畜奴隷として育て
られていた頃の自分だった。
アリシアの母親は完全な調教を受けた性交用家畜奴隷で、主人に心酔しそのど
んな命令にも嬉々として従った。
当時アリシアは革の首輪以外に身に着けるものを与えられず、同じ姿の母親と
ともに過ごしていた。母親がそのつとめを果たす時も母親の側を離れなかった。
そして母親から自分は家畜奴隷という種類の生き物だと教えられて育った。
アリシアは幼い頃は素直にそれを信じ、母親の真似をして家畜奴隷として振る
舞った。まだ幼い身体は直接的な性行為こそされなかったものの、フェラチオ等
の奉仕は教えこまれた。アリシアは物心つく前から男のペニスに奉仕する娘だっ
たのだ。精液の味はきらいだったが、大人になれば好きになると言われた。母親
に喜んでもらうため、大人にかまってもらい、誉めてもらうために、アリシアは
家畜奴隷として振る舞った。そうしていれば酷いこともされず、美味しいものも
食べられる。幼いアリシアは自分の境遇に特に不満や疑問を持っていなかった。
だが母親が元は人間で、しかも主人と同じ貴族であったと知った時から、その教
えに疑問を持つ様になった。10才になったばかりの頃であった。
その後すぐに冒険者の1隊がこの貴族の館を襲撃した。
人身売買組織の幹部であった主人は殺され、アリシアの母もこのとき殉死して
いた。主人をかばって刃に倒れたのだ。アリシアは随分後になるまでその事実を
知らなかった。
冒険者ギルドに預けられたアリシアは、そこで人間になるための再教育を受け
た。
自分の置かれていた境遇を知ったアリシアは、一時期荒れた。
周囲の人間全部がアリシアを蔑んでいる様に感じられ、人と付き合うことがで
きなくなった。
やがて魔法戦士としての才能を見出され、ある僧侶との恋をへて、立ち直りか
けたアリシアだったが、アリシアがすべてを捧げて愛した僧侶は人身売買組織に
殺されてしまった。
その時から、アリシアの人生はただ一つの目的のためにあった。
自分をこんな目に合わせた、人身売買組織に復讐すること。
そうして、数年をそのためだけに費やして来たのだった。
今日、敗北するまで。
(13)
アリシアはゆっくりとした目覚めのまどろみの中にいた。
「んんっ・・・あはっ、ご主人様、美味しいおしっこ、ありがとうございます」
女の声が聞こえる。主人の小便を飲んでいる様だ。
(誰・・・ママ・・・?)
アリシアは目を開けた。
そして、現実が蘇った。
日は中天に差し掛かろうとしていた。
アリシアは、人身売買組織のアジトの大広間に横たわっていた。
異臭を放つ小便だまりの中だった。
昨夜の凄まじいまでの陵辱の後が、アリシアの身体を覆いつくしていた。
散々に犯された股間はもちろんの事、顔も髪も尻も胸も、身体中が精液と小便
にまみれていた。陵辱が終わったあと、男達に全身に小便を浴びせられたのだ。
意識を失ったまま眠っている間も、何度か小便をかけられたらしく、アリシア
の回りは水たまりの様になっていた。
ぱちゃり、と音をたてて寝返りを打つと、身体の脇に魔法剣ヴァルキュリアが
放り出されていた。アリシアと同様、男達の小便にまみれていた。魔法の輝きは
失っていなかった。
何の感情も沸いてこなかった。
アリシアは身じろぎした。唇が床につき、小便で濡れる。
アリシアは舌を出してその小便を舐めた。
大広間では遅い朝食が取られていた。
窓際に置かれたテーブルには、幹部の貴族と3人の魔法使いがついていた。
貴族の傍らの床には、元冒険者の家畜奴隷、ミリアムが這いつくばっていた。
先程小便を飲んでいたのはこのミリアムだった様だ。嬉しそうに唇を舐めていた。
貴族はミリアムの頭を撫ぜながら、魔法使いクレストに話し掛けていた。ミリア
ムをだいぶ気に入った様だった。クレストはややそっけない対応をしている。貴
族に買われた残り二人の家畜奴隷は全裸で給仕をしていた。
懐かしい光景、だった。
アリシアは、子供の頃はずっとこんな光景を見ながら育った。目を覚ますと母
親が誰かに犯されていたり、先刻のミリアムの様に小便を飲んでいたりする事は
普通の事だった。主人の傍らに侍る家畜奴隷は大抵母親だった。食事どきは母と
いっしょにテーブルの下を這いまわり、落される食物を手を使わずに食べて見せ
た。床の上から見上げる視線も、精液や小便の香りも、子供の頃には日常のもの
だった。
あの日常が帰って来たのか。もう2度と、人間には戻れないのか。
ぼんやりとそう思った。特に何も感じなかった。
はっきりとものが考えられない。何もかもどうでも良い。
アリシア自身、自分の精神がどうなっているのか分からなくなっていた。昨夜
の陵辱で心が麻痺しているのか。あるいは、既に敗北を受け入れているのかも知
れなかった。
クレストが立ち上がり、アリシアに近づいて来た。手にパンを持っている。
「起きたか」
クレストはアリシアの前に立った。アリシアはその足元に土下座した。
「はい、ご主人様」
首輪の力で身体が家畜奴隷の作法に従って勝手に動き、勝手に喋っている。
クレストは持っていたパンをアリシアの傍らの小便だまりの中へ落し、更に
サンダルで踏みつけた。
「食べろ」
「はい、ご主人様。ありがとうございます」
アリシアは潰れて小便まみれになったパンに顔を寄せ、口だけで食べ始めた。
もう、屈辱も惨めさも感じない。首輪のおかげで、小便味のパンはご馳走のよ
うに美味だった。
(受け入れてしまえば、こんなに楽なの・・・)
昨夜の必死の抵抗が、空しく、馬鹿らしく感じられた。
「食べながら聞け」
クレストはアリシアに一連の命令を与えた。
この場の床を口と舌で奇麗に掃除すること。
今日一日、クレストが許可するまでこの場を動かない事。
当然排泄もここで行い、自分の排泄物も口で始末すること。
(もう、そんな事させなくても・・・そんなことして辱めなくても・・・)
既に自分にはプライドなんて残っていないのに。排泄物に汚れた床を舐めるく
らい平気になったのに。アリシアはそう思った。
それとも、平気なだけではだめなのだろうか。そうした事をして、楽しいと感
じなければいけないのだろうか。
(私、そうなっちゃうのかな・・・ママみたいに・・・)
「それと、この場を動かずに出来る他の命令があったら、誰のものでも従え。
掃除が終わったら休め。分かったな。」
「はい、ご主人様」
アリシアはそう言って微笑んだ。
(14)
同じ大広間では、集められた町娘達を3人の魔法使い達が品定めし、調教の分
担を決める作業が行われた。
アリシアが助けようとした娘達は彼女の目の前で引き立てられて裸に剥かれ、
性器を調べられた。人間以下の下等な家畜として扱われ、値踏みされ、ものの様
に取り引き交渉がされていった。
娘達は薬も魔法も使われずに、拘束具と暴力によって従わされていた。誰かの
趣味なのか、あるいは調教師達が娘の性根を見るためにわざとしているのかもし
れなかった。抗う娘には恫喝が、平手が飛び、悲鳴と許しを請う哀訴が主を変え
て何度も繰り返された。すすり泣く声が広間を満たした。
アリシアは汚物をすすりながら、そうした光景をただ眺めていた。
最初の1時間足らずで床をほぼ舐め終えたアリシアだったが、その後戦士達が
入れ代わりにやって来て床に排泄していくのだ。アリシアはその度に戦士と床を
舌で清めなければならなかった。
水分を取り続けているために、自分も3度小便をした。大便も1度した。その
総てを、アリシアは自分の胎内に戻した。
肉人形の首輪によって動かされていなければ、途中で力尽きるか、嘔吐して気
絶するかしていたに違いなかった。首輪の「おかげ」で舌は痺れ身体はだるくなっ
たものの動き続け、排泄物の香りも心地好く感じられた。さほどの辛さは感じな
かった。
むしろ辛かったのは、娘達が投げ付ける視線だった。
服を剥ぐときや足を開かせる時、戦士達は娘が抵抗すると、「お前もすぐにあ
あなる」「今すぐ魔法でああしてやろうか」と、汚物をすするアリシアを指し示
したのだ。娘達は脅えた視線で堕ちた美女冒険者の姿を見やり、恐怖に泣き叫ん
だり、あるいは身をすくませて抵抗を止めたりした。
娘達は様々な視線をアリシアに注いだ。
非難。恐怖。嫌悪。軽蔑。
その中に、淡い期待を寄せる視線があった。それはアリシアの麻痺した心に突
きささり、一つの感情を目覚めさせる。
(ごめんなさい・・・)
アリシアはまだ心の底まで家畜奴隷になった訳ではなかった。彼女の心にはま
だ冒険者としての使命感が残っており、それが罪の意識をもたらしていた。
もはやこの娘達を救えるとは思わなかった。自分自身を救う事も、アリシアは
既に諦めていた。
(ごめんなさい・・・どうしようも、ないの・・・どうしようも・・・)
心の中で娘達に詫びながらも、身体は嬉々として床の小便を舐め続けるアリシ
アだった。自分を肉人形に堕した首輪の魔力に逆らう事など出来はしないと、昨
夜から身に染みて分かっていた。
心の辛さから逃れるために、舌に触れる小便の味に心を集中する。首輪の魔力
によって、それはえもいわれぬ美味と性的快感であり、アリシアの心痛を紛らし
てくれる。もう、こうした行為に快楽を感じる事への罪悪感は無くなっていた。
肉奴隷の首輪の魔力を、アリシアはいつしか有り難いものに感じていた。こう
して身体と心を任せていれば、いずれ今感じている罪の意識も無くなるはずだっ
た。
(あなたたちも・・・いずれはこんな風に・・・おしっこを美味しいと思う様に
・・・なるの・・・私も・・・・・いずれ・・・この首輪無しでも・・・)
日が暮れるころには、アリシアはそんな風に考え始めていた。
元の8話分まで。
残りは次回。
(15)
次の日の朝食後、館の中庭に全員が集まっていた。
前夜の夜半に、コボルドの小集団が敷地内に侵入するという事件があったが、
発見が早かったので魔法使い達が呪文で眠らせてしまい、戦闘は行われなかった。
魔法使いクレストの提案によってコボルド達は殺されず、魅了の呪文によって
魔法使いの従順な下僕と化した。
今、敷地周辺の見張りはコボルド達に行わせ、人間達は一人残らず中庭に集合
していた。椅子に座った貴族を中央に、その他のものは半円を描く様に芝生の上
に立ったり座ったりしていた。家畜奴隷にされる娘達も、後ろ手に縛られて繋が
れた状態で、芝生の上に座らされていた。
半円の中心には捕らえられて魔法で魅了されたコボルドが2匹立っていた。
女魔法使いがその前に立ち、何かの薬らしいものの匂いをコボルドに嗅がせて
いた。
「もう一度だけ言うけど、考え直す気はないのね?」
女魔法使いはクレストに振り返ってそう尋ねた。クレストが首を振ると、女魔
法使いは首を振って向き直り、コボルドに向かって呪文を唱えた。
「さ、準備はいいわよ」
その声を合図に、戦士達が拍手と歓声を上げる。
「さあ、出番よ、、アリシアさん」
ミリアムがそう言って紐を引いた。アリシアはそれに従って四つんばいのまま
這いだした。
建物の影から中庭に入ると、戦士達の歓声がもう一度上がった。
アリシアは、ヴァルキュリアを帯剣しただけの裸で、首輪の紐を引かれて中庭
を這い進んだ。昨夜も戦士達数人に犯され、精液と排泄物を全身にかけられてい
た。
今のアリシアは、汚物の塊だった。身体中汚れきり、酷い臭いを発していた。
コボルドの前に来ると、ミリアムは首輪の紐を外して貴族の傍らへ退いた。
アリシアは、四つんばいのまま見物人の方を向き、掲げた尻を物欲しげに振っ
て見せながら、媚びた目をして微笑んだ。そして、口上を始めた。
「皆様、私、冒険者アリシアは、今まで、人身売買組織の皆様に逆らい、その邪
魔をするという、愚かな行いをして来ました。
本当に、申し訳ありませんでした。
私は、これからは、最低の家畜奴隷として生きる事で、その罪を償う覚悟です。
その覚悟の証しとして、私はこれから、このコボルド達と、進んでまぐわって
御覧に入れます。
どうか、卑しい小鬼のおちんぽをおまんこに咥えこんで、あさましく腰を振る
私を見て、笑って下さい。
皆様のお心が少しでも晴れる様に、私はこれから、精一杯淫らで惨めな姿を晒
してごらんにいれます」
くくく・・・あはは・・・わはははは・・・・
下卑た笑いと、まばらな拍手が起こった。
アリシアはにっこりと微笑むと、地面に額をつけて土下座をして見せた。
アリシアは立ち上がり、ヴァルキュリアを抜いて構えた。衆目の中で、低い唸
りを発して立ち尽くすコボルドに剣を振るう。
しゅぱっ、しゅぱっ
観衆が拍手を送った。アリシアの剣は、コボルド達の体皮に傷一つつけずに、
身に着けていた粗末な革鎧だけを切り裂いていた。
魔法剣を使ってコボルドを全裸に剥くと、アリシアはヴァルキュリアを後ろに
放り投げた。腰の鞘も外して捨てる。
「あ・・・はぁ・・・・・」
首輪だけの全裸になると、アリシアは淫らがましく身体をくねらせて笑った。
そうしてコボルドに歩み寄り、その片方に抱きついた。
膝を開いて腰を屈め、自分より身長の低いコボルドの犬顔に口づけの雨を降ら
せる。もう1匹にも抱きついて、開いた口から垂れる長い舌に、吸い付くような
口づけをした。
(んん、臭い・・・いい臭い・・・)
一生風呂に入らないどころか、清潔という概念さえ持ち合わせていないコボル
ドの身体は、今のアリシアにさえ優る悪臭を放っていた。その鼻を突く異臭も今
のアリシアには香しい芳香に感じられた。
アリシアは2匹のコボルドの間に跪くと、両手をそれぞれの股間に伸ばして熱
心に愛撫を始めた。首を伸ばして、交互に股間を舐めまわす。コボルドの、収納
式のペニスが胎内から姿を現わし、見る間に勃起していった。
「あはぁ!素敵・・・」
コボルドのペニスは、長さは人間としては小さい部類に入るものの、先端部の
膨らみがコブの付いた球状で、大きさも相当なものだった。
アリシアは口を大きく開けて、まるで大きな飴をしゃぶる様にコボルドのペニ
スを舐め、口に含んだ。
(16)
コボルドのペニスに熱心にフェラチオ奉仕しながら、もう1匹のコボルドの性
器を握って愛撫するアリシア。その嬉しげな姿は、まさに理性を放棄した獣その
ものだった。
「どうだお前たち、あの姿を見ろ」
クレストの隣に立っていた魔法使いが、これから自分が調教を施す娘達に向か
って言った。
「我々に逆らったものがどうなるか分かっただろう。冒険者だ魔法戦士だと言っ
たところで所詮はあのザマだ。お前達にはもう助けは来ない。諦めて、早く素直
な家畜奴隷になることだ。そうすれば」
ここで魔法使いはクレストを見た。
「少なくともオレは、お前達をあんな風にはしない。
良いものも食わせてやる。多少の苦痛は与えるが、快楽も与えてやる。だが、
いいか、素直になれない奴はああしてコボルドに犯させて便所で飼ってやる。あ
っさり死なせてやったりはしないからな。よく覚えておけ」
アリシアは唸り声をあげる2匹のコボルドの間に座って、両手でコボルド達の
ペニスをしごきながら、交互にフェラチオをしていた。刺激臭のするペニスを美
味しそうに舐め上げ、幸せそうに頬張ってしゃぶりたてる。魔法と薬で自我を奪
われたコボルド達は、突っ立ったまま快楽に目を細め、だらしなく舌を垂らし、
涎を流していた。
「本当に・・・もったいないことを・・・」
女魔法使いが腹立たし気に独語した。戦士の一人がとりなす様に声をかける。
「良いじゃないすか。見せしめになるし、そそるショーですぜ」
「馬鹿ね。あの娘はもう売り物にならないのよ」
女魔法使いの言葉に戦士は首を傾げる。
「え、でも壊しちまうわけじゃないんでしょ」
女魔法使いはため息をついた。
「糞尿まみれのあの娘でも犯すお前達には分からないでしようけどね。
一度コボルドなんかに犯られた家畜なんて、貴族は誰も手を出さないわ。
もうあの娘に買い手はつかないのよ。
名前は売れてるし、良い身体してるのに、本当に・・・もったいない。
あんなことしなきゃ、相当な値がついたのに」
アリシアはコボルドの1匹を仰向けに寝かせた。
そうしてコボルドのペニスを握りながらその上に跨り、位置を合わせる。
ペニスを自分の手で膣口に導きながら、ゆっくりと腰を沈めてコボルドと繋が
った。
「あ・・・ふぅぅ・・・」
深い喜びの吐息を漏らすアリシア。
鬼族の中でも最も弱く、それゆえに最も卑しい鬼族とされているコボルド。
冒険者アリシアが何度と無く一刀の下に切って捨てたコボルド。
アリシアはそのコボルドの性器に嬉々としてしゃぶりつき、さらには自分から
跨り、交わって歓喜に震えているのだ。
見ている娘達からは脅えた叫びとすすり泣きが、男達からは歓声と野次が沸き
起こっていた。
アリシアは、そんな観衆に向かって笑いかけながら、自ら腰を振って性交の快
楽を貪った。片手でもう1匹のコボルドのペニスをしごき上げ、もう一方の手で
乳房をもみしだく。
ずちゅっ、じゅぶっ
濡れそばった女陰が腰の上下に合わせて淫らな音を立てた。
(ああっ・・・気持ち、良い・・・)
アリシアの心は、もはや刺激と快楽によって跡形も無く溶かされていた。
コボルドと進んで交わる様命令を受けたとき、アリシアの心ははっきりと期待
にざわめいた。
(コボルドちゃんと、できる・・・)
「コボルドちゃん」とは、アリシアの母親がコボルドを呼ぶ時の言い方だった。
母親は年に1、2度、コボルドと交わるショーを貴族達に見せていたのだ。
彼女は、それを楽しみにしていた。主人に告知されると、心から嬉しそうに礼
を言っていた。アリシアの母親にとっては、コボルド姦ショーは仕置きや辱めで
はなく、ご褒美だった。主人もまた、母親にそう言っていた。「褒美に、またコ
ボルドと犯らせてやろう」と・・・。
子供だったアリシアは、コボルドの臭いに耐えられず、どうして母親がそんな
に喜ぶのか理解できなかった。母親は大人になって、ちゃんとした家畜奴隷にな
れば分かる、と言って笑っていた。
今こうして、成長した身体でコボルドを受け入れ、アリシアは母親の言葉の意
味を理解していた。もちろん、魔法の首輪の「助け」があってはじめて分かる事
であったが。
(ママ・・・ママの言った通りだわ・・・
コボルドちゃんのおちんぽ、すごく、良い・・・
それに、臭いも・・・素敵・・・)
コボルドのペニスの、大きくて複雑な形の先端部は、人間のものには不可能な
刺激を女陰に与えてくれる。加えて独特の獣臭が、刺激を快感に変える家畜奴隷
の感覚にえもいわれぬ快楽をもたらしてくれるのだ。
(ママ・・・気持ち良いよ・・・私、なったよ・・・
大人の、ちゃんとした、家畜奴隷に・・・なったよ・・・)
崩壊したアリシアの心は、10年の歳月を飛び越えて過去に戻っていった。
快活な家畜奴隷の母親、温厚な貴族の主人。使用人はおおむね親切で、他の家
畜奴隷からも可愛がられていた、子供の頃の自分。
あの頃の自分は不幸だっただろうか?
アリシアは自問した。
絶えず浴びせられる蔑みの視線は辛かったか?
答えは否。けして不幸ではなかった。
何も知らなかった自分は、家畜奴隷であることに不満はなかった。
ただ幼い自分は、家畜奴隷の行為に母が言うような快楽を感じることはなく、
その存在を信じることができなかっただけだ。
だが今、その快感、愉悦を自分は感じている。
凄まじいまでの至福を、感じている。
(ああ、私、何馬鹿なことを考えていたんだろう・・・
なんて馬鹿なことをしていたんだろう・・・)
(私は、生まれた時から家畜奴隷だったんじゃない・・・それを・・・)
(こんなに、気持ち良いものに、戻れる・・・・・)
(17)
「良いなー、アリシアさん」
ミリアムが少し離れて立つクレストの傍らにそっと立ち、独り言の様に言った。
「クレスト様の専用家畜にするおつもりなんでしょう?
あたしも、はやくクレスト様の家畜に戻りたいです」
クレストだけに聞こえる様に、ミリアムは囁いた。
「慌てるな」
ミリアムの身体に手を回して胸を揉みしだきながら、クレストも囁いた。
「分かっている。1年以内に奴の財産をお前ごと私のものにしてやる。その時に
はお前の望みをかなえてやろう。だが、それはお前の働きしだいだということを
忘れるな」
「だって、新しいご主人様のおしっこ、あんまり美味しくないんですよぉ・・・
あたし、頑張ってクレスト様のために『お仕事』しますから、上手く行ったら
ご褒美にいっぱいおしっこ飲ませて下さいね?」
嬉しげに身体をくねらせながら、ミリアムはそう囁いた。
「あは、早くアリシアさんといっしょにご主人様にご奉仕したいな」
そう呟いて、ミリアムはアリシアを見ながら微笑んだ。
コボルドに跨って腰を激しく振りながら、アリシアは見物人を見上げた。
男達の視線が自分を見下ろしていた。
蔑みの視線。
心地好かった。蔑みの視線が、とても心地好かった。
「あ・・・ふぅ・・・んん・・・」
心からの歓喜に、よがり声が漏れた。
何か重い荷物を下ろしたような安堵感があった。
肉奴隷の身体が、にっこりと微笑んだ。
(ママ、いまならママの感じていた幸せが分かるわ)
アリシアの心も微笑んでいた。
アリシアは、ついに心まで完全に人身売買組織の前に敗北した。
冒険者アリシアは、完全に死んだ。
そして、家畜奴隷アリシアが、産声をあげる。
「いいっ!おまんこきもちいいーっ!」
そう叫ぶと、アリシアは、もう1匹のコボルドのペニスにしゃぶりついた。
(18)
「この野郎・・・!」
廊下で遭遇した護衛の戦士は全部で6人だった。
全員がチェインメイルを身に着けていた。手入れの悪いロングソードを振り回
して、1人の侵入者に襲いかかった。
剣を構えて迎え撃つ侵入者は、金髪をなびかせた、美貌の女戦士。
いや、家畜牝奴隷戦士だった。
牝奴隷戦士は革の鞘と鞘帯、手首までの革手甲、そしてロングブーツを身につ
けていた。そして、それ以外は鎧どころか一切の衣服を身にまとってはいなかっ
た。その代わり、家畜奴隷の身分を示す装飾品で全身を飾っていた。
彼女の乳首と、小陰唇にはピアッシングが施されていた。小さな宝石の付いた
プラチナのピアスは複雑な細工が施された高級品で、庶民の一財産に相当するほ
どの値打ちものだった。奴隷の証しの首輪は裏にフェルトを貼った金属製で溶接
されており、道具無しでは外せない様になっていた。
首輪にも宝石がはめ込まれ、簡単な装飾とともに「クレストの家畜奴隷アリシ
ア」という文字が彫りこまれていた。
家畜牝奴隷戦士アリシアは、銀色に輝くロングソードを手にしていた。魔法剣
ヴァルキュリアだ。耳にはピアス型の対呪文用の護符もつけていた。
かっての冒険者、魔法戦士アリシアの、変わり果てた姿だった。
ぎいん!
孤を描く白刃が弾け、火花を散らす。
アリシアは魔法の剣を、相変わらず目にも止まらぬ早さで振るっていた。
1人の戦士の剣を弾き、返す刀で別の1人の首をを切り飛ばす。
素早く踏み込んでもう一人の戦士を袈裟がけに切り捨てた。
戦士はチェインメイルごと文字どおり両断されて絶命した。
あまりにも素早い動きに怯んだ隙を逃さず、さらに先刻剣を弾いた戦士を切り
伏せた。
その動きにつれて美しい金色の長髪が舞う。
同時に豊かな乳房がはずみ、先端のピアスが踊った。松明の明りを反射してき
らり、と光る。耳元でも、股間でも、アリシアの動きにつれてピアスがきらきら
と輝いた。
かっての優美さに加えて、今や淫蕩さが加わったアリシアの剣技は、美しく、
妖しく、危険な剣の舞だった。10合と打ち合わずに、6人すべてを切り伏せて
しまっていた。
「ふぅ・・・」
血の臭いが充満する廊下で、アリシアは甘やかなため息をついた。手にした、
血に染まった魔法剣を見やる口元が釣り上がる。
「ちょっと、だけ・・・」
そう呟くと、アリシアは廊下に背を預けてもたれかかり、内股を開いた。そう
して、手にしたヴァルキュリアの柄頭を股間にあてがい、すでにしこっているク
リトリスに押し付けて、くいくい、と腰を動かして刺激を与えた。
「あふ・・・んんん」
アリシアは、今では、一日に1回は必ず剣の柄を自分の性器に差し込む様になっ
ていた。
今のアリシアには戦士としてのプライドはおろか、人間としての誇りさえかけ
らも無くなっていた。家畜牝奴隷戦士となったアリシアはクレストの命令なら子
供でも平気で殺した。そうして罪を犯すほど、アリシアの身体は昂ぶり、剣を振
るいながら股間を濡らすことさえあった。それほどに堕ちていながら、アリシア
の剣技も魔法の腕も人間だっころに劣らない腕前のままだった。
まさに完璧な調教の成果が、今の牝奴隷魔法戦士アリシアだった。
「あふっ、うふぅ・・・んん・・・良い・・・」
目の前に累々と横たわる屍の前で、アリシアは淫らに腰を振って剣オナニーを
楽しんだ。自分のしている事の異常さや、こんなことをしている時に敵に発見さ
れたらと思うと、罪の意識とスリル、自虐の快感に頭の芯が痺れ、あっという間
に軽い絶頂がやって来た。
「あはぁっ!んんふぅ・・・・んふ・・・ん・・・良かったぁ・・・・
あはは・・・私ったら、本当に最低・・・・」
絶頂の余韻に体を震わせながら、牝奴隷らしく自分を辱める独り言を呟くアリ
シアだった。
「んん、ふう・・・行かなくちゃ」
そうして、柄頭についた愛液を舐め取りながら一人呟くと、アリシアはその
場を立ち去った。
軽く頭を振って絶頂の余韻を振り払うと、その歩き方は既に油断の無い戦士
のものに戻っていた。
魔法使いクレストの手によって完全な家畜奴隷へと調教されたアリシアは、そ
の後クレストの所有物となり、性奴隷兼護衛戦士としてクレストに仕える事にな
った。
魔法戦士としての能力を残したアリシアや、それが一介の調教師のものとなる
ことを危険視する声も上がったが結局はクレストの思惑通りになった。人身組織
には共有という制度はなく、コボルドの慰み物になった家畜をあまり積極的に欲
しがる事は貴族のプライドに関わる行為だったからだ。
そうして数ヶ月が過ぎ、今アリシアはクレストと共に、ミリアムを買った貴族
の館を襲撃していた。襲撃には山中のアジトで一緒だった魔法使いの2人も手下
と共に参加していた。
アリシアは貴族の本館の片翼を制圧する任務を与えられていた。建物や財産に
は傷を付けず、一人も生かして残すな、という命令に従って、アリシアは館の中
を駆け巡り、使用人も護衛の戦士も出会うものはすべて斬り殺していった。当然、
家畜奴隷は財産に含まれるため、殺さず部屋でおとなしくしている様に命令を与
えた。この館の家畜奴隷は判断力をほぼ失わせる調教を施されたものがほとんど
だったため、抵抗するものも無くアリシアの任務は完璧に終了した。点検を終え
たアリシアは報告のため中央の大広間に向かった。
アリシアが大広間に着くと、ちょうど戦闘が終わったところだった。
上座のテーブルには、主人の貴族が剣を突き立てられ、座ったまま絶命してい
た。
その回りには護衛の戦士の死体が数体転がっていた。
そして、麻痺させられて倒れている冒険者数人のパーティーの姿もあった。
「これで『冒険者と密通した挙げ句に仲間割れを起こした貴族』の一丁上がりか。
我々調教師が発見して処理。裏切り者の財産は発見者でかつ事態を処理した我々
3名で分配・・・か」
魔法使いの一人がつまらなそうに言った。
「言っとくけど、手を貸すのはこれっきりよ」
女魔法使いがクレストに向かってそう言った。
「ちゃんと証言してやる。これで貸し借り無しだからな」
男の方も念を押した。
「分かってる」
クレストは、二人に向かっててを振ると、アリシアに歩み寄った。
「終わったか」
「はい、ご主人様」
アリシアはクレストの前に土下座すると、サンダルにキスをしてから、任務を
終えた報告をした。
クレストは肯くとアリシアに新たな命令を与えた。
それは、麻痺して横たわる冒険者達を、一人を除いて斬り殺し、残った一人に
肉人形の首輪をはめる様に、というものだった。
「はい、ご主人様」
アリシアはそう答えて立ち上がり、命令に従った。
アリシアが館の戦士の剣で冒険者達を一人ずつ斬り殺していると、ミリアムが
大広間にやって来た。ミリアムは嬉しそうにクレストの前に跪いて、任務を果た
した報告をした。ミリアムはこの貴族の家畜奴隷として仕えながら、偽の証拠書
類の偽造と館の隠し財産の調査をするために、クレストによって送り込まれてい
たのだ。
「密通の証拠書類はこれです。ちゃんと、前のご主人様本人のサインです。
それからこれが隠し金庫のカギ、これが隠し部屋のカギ。見取り図と目録はこ
れです」
カギと書類をクレストに渡すと、ミリアムは主人に甘える犬のようにクレスト
の足に抱きついた。
「嬉しい!これで今日からまたご主人様のおしっこが飲めるんですよね、ね」
「分かってる。後で飲ませてやるから待ってなさい」
そう言ってクレストはミリアムを下がらせ、二人の魔法使いの方に歩み寄った。
「お前、腕がいいのは認めるがな、
ああいう家畜を作ってるとそのうち寝首をかかれるぞ」
首を振ってミリアムとアリシアを示し、忠告する男にクレストは答えなかった。
ちょうどその時、館のもう片翼を制圧した戦士達が大広間に入って来た。
アリシアは男の冒険者を殺し終えると、麻痺して横たわる僧侶の法衣を着た少
女の横に膝を突いた。15、6才だろうか。茶色の髪をした、純情そうな顔立ち
をしていた。麻痺した顔はこわばった表情をしていたが、アリシアの姿を映す瞳
は恐怖と、憎悪と、軽蔑をないまぜにした内心を現わしていた。
「ふふ、大丈夫。何も恐い事なんて無いの。
家畜奴隷ってね、とっても良いものよ。あなたにも、すぐに分かるわ」
そう言って、アリシアは神に仕える少女に、肉人形の首輪をはめた。
(19)
クレストと、魔法使いの二人は、貴族の財産を点検し、分配するために大広間
を離れた。
ミリアムは、クレストに褒美の小便をご馳走してもらった後、肉人形と化した
神官少女と2人で、男魔法使いの部下の褒美として身体を提供していた。
場所を玄関ロビーに移して、2人は床に四つん這いに這い、前後から犯されて
いる。
そしてアリシアも、同じ場所で褒美を与えられていた。
数ヶ月ぶりに、女魔法使いが下僕として使っているコボルドと交わって見せる
事を許されたのだ。
アリシアは、コボルド3匹を全裸に剥くと、自らも全裸になり、並べて立たせ
た3匹のペニスを順番にしゃぶり立てていた。
部下の戦士や魔法使い達は、玄関ロビーに点検の終わった財宝や家畜奴隷を運
んで来て並べては、アリシアがコボルドと絡む淫らなショーを眺めながらミリア
ムか神官少女を犯し、精を放ったらまた仕事に戻る、ということを許されていた。
男達は目を丸くしてアリシアの痴態を眺めていた。それは見世物を眺める目つ
きであり、アリシアの事を自分の欲望の対象として見る目ではなかった。アリシ
アもまた、コボルドのペニスを堪能して絶頂したら男達に奉仕する様命じられて
はいたが、コボルドの精液を浴びた女を抱くものはいないと思われた。
「あぁぁ・・・いぃ・・・」
コボルドに跨って腰を沈め、アリシアは切なげに吐息を漏らした。
身体を駆け巡る快感に、震えながら浸る。すぐにもっと刺激が欲しくなり、自
分からゆっくりと腰を動かし始めた。
2匹のコボルドのペニスを同時に手でしごきながら、あさましく身体をくねら
せる。
「あふっ、んんっ、あふぅ・・・」
嬉しげな息が漏れる。顔がほころぶ。
神官少女を後ろから貫いている男が、 あきれたような表情を浮かべいてた。
(あは、そうよ、もっと見て、あきれて、笑って・・・)
蔑む視線が心地好い。家畜奴隷であることの幸せを感じる一瞬だ。
顔に精液を浴びせられているミリアムと目が合う。
2人で、お互いを祝福する微笑みを投げあった。
偉大な主人に仕え、魂まで支配されて屈伏する事の至福感。それを味合わせて
くれる支配者にめぐり合った事。こうして慰み物や見世物になることの快美感。
それらを、今の幸せを目線で確認しあったのだ。
(良かったね)
(うん、良かったね)
そうして二人の目線は、犯されるもう一人の少女へと向けられる。
肉の人形と化して男の欲望を受け入れている少女の心の中には、今どんな嵐が
吹いているのか。
身体から与えられる快感と、信仰や正義感から来る屈辱と罪の意識が混じり合
って溶けず、それぞれが心を傷つけていく。今あの少女は自我の危機を迎えてい
るだろう。
だが、必ずやがては自分達と同じものへと堕ちていく。
人では無い生き物に。
家畜奴隷に。
それは、 とても、とても素晴らしい事。
(良かったね)
(すぐ、なれるよ)
(良かったね。騙されて、負けて、這いつくばって、慰み物にされて)
(卑しい生き物として生きていくの)
(良かったね)
(良かったね・・・・・)
どぷっ
コボルドのペニスが爆ぜ、精液がアリシアの子宮を満たしていく。
「あ・・・ふぁぁぁぁぁぁーっ!」
犯される少女に心からの祝福を送りながら、アリシアは絶頂した。
−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−
裏・クロウガルトの魔法戦士 終
-- Lunatic Invader -- ゴア
250 :
GOA(作者):03/08/15 00:15 ID:TWSqeZeX
終了あげ
これで予定の作品は終了です。
ふと思いついて始めたのでできるだけ一気にやってしまいたかった。
ファイルのタイムスタンプを見たら、「ウィンガルト」1話から「裏クロウガルト」10話まで、
94年秋から96年初夏までかかって書いていた。
もしもここまでおつきあいいただいた方がいましたら、お礼申し上げます。
古いモノですがご使用に耐えれば幸いです。
ところで、中長編小説のくせにスレタイにSSとか書いてしまいましたが、
「スカトロ小説」ということで一つお目こぼしを…
以下はおまけというか、追加。
99年ころにコケた連載小説の番外編という、
なんだかよくわからないモノです。
ちなみにこれは現代日本が舞台。
レズSM風味ですがスカトロは無しです。
たぶん少しずれた日常
−あるいは世紀末の天使達−
−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−
(1)プロローグ
今期の中間試験は、日程がハンパだ。試験自体は火曜まであるけれど、主要科
目はあらかた終わっていて、月曜なんか2科目しか試験が無い。その上、土曜が
休みとなれば、健全な高校生としては中弛みも当然だろう。
だから、金曜の昼休みに、
「今日、カラオケいこう?」
と、美也が言い出すのも、これまた当然、ということだ。
きりっとした顔立ちとショートヘアの、おじさん受けするタイプの巨乳コギャ
ル、といった外見の美也だ。学内でも色々と遊んでいるという噂が絶えない。総
て噂に止まっているため、教師に呼び出されるなどの問題になった事は一度もな
いのだが。
「いくー!」
と真っ先に返事をしたのは雛子。
小学生が「はーい、せんせー」って言ってるときみたいに、手を上げてぶんぶ
ん振り回す気合の入った返事だ。頭の両脇でお下げ髪も一緒に揺れている。
「あやのもゆりこも、今日はいけるでしょ?」
美也の、いつもの強引な口調だ。
「いこーよ!」
雛子もいつものように甘えた声で調子を合わせる。男にも女にも媚び媚びなの
が雛子のキャラクターだ。幼児体形だからはまりすぎていて、普通なら女子には
受けが悪いものだ。が、雛子の場合、能天気なまでの明るい性格が幸いして、分
かっていても憎めない。
「ええ、ご一緒させてください」
綾乃が、首を傾げるような、お決まりのポーズで微笑みながら返事を返す。つ
ややかな長い黒髪が流れて、それを直す仕草が、年と清楚な外見に似合わず妖艶
ぽい。
そうして、3人の視線が、由里子に集まった。
由里子は、眼鏡に手を当てて、考える仕草を見せる。
一瞬の沈黙。
由里子を入れて4人がグループになって昼食を取るようになったのは2年生に
なってからだ。お固い優等生で通っている由里子とお嬢様の綾乃はまだしも、そ
れに加えて、派手めで遊んでるタイプの美也に、ヲタク系ばりばりでコスプレが
趣味の雛子、というのは一見以外な取り合わせで、最初は周囲も奇異の目を向け
たものだ。だが、常に成績トップを争う由里子を始めとして、実は4人とも成績
上位者なのだ。綾乃は古典や漢文、日本史なんかでは常にトップ3の一人だし、
美也は英語、雛子は数学や化学の試験で、由里子と最高点を争っている。そうい
う目で見れば、単に勉強のできる女子がつるんでいるともいえて、だから4人が
クラスの話題になったのはほんの一時だけのことだった。
そんな訳で、ちゃんと試験勉強をしている3人の友人から、息抜きに誘われた
優等生、というのが、つまり今の由里子の状況だ。
去年の由里子なら即座に断っているし、そもそも誘われたりはしない。
でも、事実とは少し違うが、彼女達と付き合い出してから「人間が丸くなった」
と評判の、今の由里子は、そんなお固いだけの人間ではない。
「・・・いくわ」
と、由里子はちょっと間を置いてから返事を返した。眼鏡を押さえていた手が、
なんとなくポニーテールを撫でつける。ややぶっきらぼうなのは照れているのだ
が、3人ともちゃんとそのことは分かっているから、にっこり笑って肯いた。
「じゃ、決まりね」
美也がそう言い、豊かな胸を反らすようにしながら指を一本立てた。
−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−
ありがちな学園物ドラマ風の一幕。
だが、その実態は、ちょっと違う。
これから始まるのは、少しずれた世界の、少しずれた日常。
どこにでもいそうな少女達。学校の成績も優秀。
少しずれた世界のそんな彼女達が、少しずれた・・・いや、
普通ではない日常の一幕を演じる・・・・
これは、そんな話。
−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−
(2)オープニング
今期の中間試験は、日程がハンパだ。試験自体は火曜まであるけれど、主要科
目はあらかた終わっていて、月曜なんか2科目しか試験が無い。その上、土曜が
休みとなれば、健全な高校生としては、中弛みもしかたないことだろう。
もちろん、不健全な高校生にとっても当然のことだ。
そんな、よく晴れた金曜の昼休み。
他人には、ちょっと言えない秘密を共有している4人の女子高生が、教室の一
角で、机を並べてお弁当を広げていた。
「今日さ、遼司が、『ユーロ』で中番なの。試験終わったら、カラオケ行こう?」
そう切り出したのは鵜飼美也。きりっとした顔立ちとショートヘアの、おじさ
ん受けするタイプの巨乳コギャルだ。色々と遊んでいるという噂が絶えない。実
際、総て噂に止まっているものの、影でエンコーやら不純異性交遊やらしまくり
のヤリマン娘だ。男相手だけでなくレズの立ち役もいける、相当な淫乱で、本人
もそれははっきり自覚している。
遼司というのは美也のSEXフレンドの一人で大学生だ。『ユーロ』というカ
ラオケスタジオでバイトをしている。そこへ、放課後に行こうという訳だ。
「いく!」
と真っ先に返事をしたのは一色雛子。
手を上げて振り回すと、頭の両脇でお下げ髪も一緒に揺れてる。
幼児体形のロリ系ボディの雛子だが、ヲタク、コスプレという表(?)の趣味
の他に、裏では露出、それも野外露出という趣味も持っている。中学生の頃から、
誰かに見られそうな、でも誰もいない場所で裸になったり、はしたない格好をし
てオナニーするのが大好きな変態少女だったのだ。恋人はいない、というかまだ
男相手にSEXしたことはないのだが。最近では、美也達の前で脱ぐ事で、見ら
れる悦びに目覚めている。
「あやのもゆりこも、今日はいけるでしょ?」
美也の、いつもの強引な口調。
「いこーよ!」
雛子もいつものように甘えた声で調子を合わせる。
「ええ、ご一緒させてください」
白鳥綾乃が、首を傾げるような、お決まりのポーズで微笑みながら返事を返し
た。
華道をたしなむばりばりのお嬢様で、和服が似合う大和撫子タイプのおっとり
した美人だ。つややかな長い黒髪が流れて、それを直す仕草が、年と清楚な外見
に似合わず妖艶ぽい。それもその筈、実は綾乃は緊縛苦痛系のハードマゾで、影
で複数の「ご主人様」に仕えている牝奴隷なのだ。ある意味では4人の中で最も
経験豊富な淫売娘といえ、美也も一目置くほどだ。美也と綾乃は1年のときに互
いの秘密を知り、それ以来アリバイ工作その他で協力する仲だったのだ。
そうして、3人の視線が、桐生由里子に集まった。
由里子は、眼鏡に手を当てて、考える仕草を見せる。
一瞬の沈黙。
由里子を入れて4人がグループになったのは2年生になってからのことだ。
由里子は1年のときからお固い優等生で通っていた。だが2年になってから、
ある事件がきっかけでSM調教を受け、首輪をつけて服従することで感じる牝犬
奴隷にされてしまったのだ。調教を施したご主人様とは、色々あって別れてしまっ
たが、完全に変態になった由里子の、恥辱への欲望は無くならなかった。
それ以来、偶然由里子の秘密を知った美也達が、表向き友人として、裏では由
里子の暫定的な飼い主として、由里子の心と身体を慰めてくれているのだった。
今日の美也のもカラオケの誘いも、無論カラオケだけの誘いではない。彼氏が
店員をしている店で、いけない遊びもやってしまおう、という誘いだ。雛子も綾
乃も、もちろん由里子も、そのことは言われなくても分かっている。
「・・・いくわ」
と、由里子はちょっと間を置いてから返事を返した。眼鏡を押さえていた手が、
なんとなくポニーテールを撫でつけた。既に内心、カラオケルームでする行為へ
の期待で淫らな欲望が高まってくるのを感じている。態度がややぶっきらぼうな
のは照れているのだ。3人ともちゃんとそのことは分かっているから、にっこり
笑って肯いた。
「じゃ、決まりね」
美也がそう言い、豊かな胸を反らすようにしながら指を一本立てた。
−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−
(3)カラオケスタジオ『ユーロ』
4人とも、午後の試験も難無くこなし、放課後がやってくる。
示し合わせて、2駅先のカラオケスタジオ『ユーロ』の前で再集合する4人。
由里子や綾乃はともかく、美也や雛子には別口の付き合いもあるので、カラオ
ケにいくとなると一緒させて欲しいと言い出される事もある。いつもならそれも
良いが、今日は特別な目的があるので、4人だけで来たかったから、ちょっと上
手く立ち回る必要があった。そこでそれぞれ早々に帰る振りをして、店の前で集
まる事にした訳だ。
美也がPHSで予約してあったから、店に入ると遼司が目配せして迎えてくれ
た。
「いつもの部屋、取ってあるから」
美也がカードに名前を記入していると、遼司が小声で美也に告げた。美也も肯
きかえす。その後は普通に、客として案内され、1番奥にある広めの1室に通さ
れる。ドリンクをオーダーして、それを遼司が運んでくるまでは、ごく普通にカ
ラオケを楽しむ4人だ。
ドアを締めて遼司が立ち去ると、美也が目配せをする。雛子がソファの背の上
に上がり、ポケットから取り出したビニールテープで、あらかじめ確認済みの室
内モニター用カメラのレンズを塞いでしまった。
「じゃ、始めましょ」
美也の声に、雛子がぽんっ、とソファから飛び降りながら声を張り上げて答え
る。
「いえーい、罰ゲームカラオケ勝負!」
綾乃と由里子が肯く。
ゲームの始まりだ。
ルールはこう。カラオケの採点機能を使って1曲毎に点数で勝負する。トップ
を取るとハンデが与えられる。最下位には罰ゲームが課せられる。
もちろん、ハンデも罰ゲームも、えっちな行為、というか責めや調教だ。
最初は2回連続で最下位になると罰ゲーム、というルールで始まった。
「朝日が奇麗なの・・・・」
綾乃は奇麗な声で歌う。レパートリーも以外に広く、洋楽からポップスまで一
応こなす。どちらかというと、プログレやらニューミュージック系で、メロディ
ラインが凝っているか奇麗な曲が好みのようだ。そういう歌は難しいのだが、綾
乃はかなり、上手い。ちゃんと歌いこなしてしまう。
「わー、やっぱりあやのが一番だぁ」
点数がでると、雛子が拍手しながら誉めた。ちなみに雛子が1回目の最下位だ。
「じゃ、ハンデいくわよー」
美也は、バッグからパールローターやバイブを取り出し始めた。
「いいですわよ」
綾乃はこっくりと肯く。
「最初は、これね」
美也がローターを取り上げる。
「それ、こないだあやのには効かなかったじゃないー」
と雛子。甘いハンデに不満げだ。
「最初だから」
とりなす様に言いながら、美也が綾乃の手をとって立たせる。
「はい、スカート上げて」
「はい」
美也の指示に、綾乃はためらいなく従う。
自分からスカートをまくり上げ、純白にワンポイントで白い花をあしらったパ
ンティーを晒す。美也が手を股間に差し込むと、足を開いて指を迎え入れる綾乃。
美也が綾乃のパンティーをひき下ろしても、おとなしくスカートをまくったまま
だ。
「んふふー、クリちゃんむいて、直接当てて上げる。
それなら効くでしょ」
「はい、どうぞ」
綾乃は自分から腰を前に突き出し、美也に性器を差し出した。花弁を広げられ、
クリトリスの包皮をむき上げられて、ローターを当てられる。総て人形のように
されるがままだ。こんな辱めも、奴隷娘綾乃には当然の、何ということもない事
なのだ。
「ひなちゃん、スイッチもってていーよ。
強弱つけて刺激するのよ」
「おっけー!」
美也からローターのリモコンを受け取り、肯く雛子。
2回目のゲームが始まった。
−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−
2回戦めが始まった。前回の最下位から順番に、部屋の角にある小さなステー
ジに立って歌出す。
「そっらー!たっかくー!」
ヲタク少女雛子のレパートリーは、当然アニソンが主力だ。雛子は声もいわゆ
るアニメ声なので、ポップスでも可愛らしい系の歌を歌うとはまる。ただ、特徴
のある声、というのはカラオケ採点マシンには、今ひとつ受けが悪いのか、雛子
の歌は決して下手ではないのに点数は伸びない。
「もっえーあがっれよーっ!あっつきー」
アニメに多い、いわゆる絶叫系の歌を歌うと特に点が悪いのに、今も男性歌手
のそんな歌を歌っている雛子だ。
雛子の次が由里子だ。
「瞳 閉じれば そこにー」
由里子は今まで勉強づけの生活を送って来たため、レパートリーが3人と比べ
ると極端に少ない。自分から積極的には聞いていないので、勝手に耳に入ってく
る曲でないと分からないのだ。結果として、スタンダードナンバーか社会的に売
れた曲になる。それか、最近のタイアップのテーマソングか子供の頃見たテレビ
の主題歌位だ。そんな訳で、目下レパートリーを広げるべく勉強中、でもある。
「なによー、またあやのじゃない!」
美也、綾乃と歌って、結果は順位変らず、であった。雛子が自分を棚に上げて
美也を非難する。
「うーん、選曲失敗したぁ」
美也が笑いながら嘆息して見せる。
「続けて最下位は罰ゲーム、でしたわね?」
綾乃が、微笑みながら雛子に向かって首を傾げる。綾乃は、パンティの中でロ
ーターが振動している状態で、きっちり歌ってのけた。感度が鈍いのではなくて、
普段もっと厳しい責めを受けながら色々させられたりしているので、慣れている
のだ。もちろん点数は下がっているが、2位の美也も新曲に挑戦したりして、点
を下げてしまった結果の1位だ。
「うん・・・」
少し頬を染め、肯く雛子。
「なにさせよっかぁ?」
「綾乃が決めていいんじゃない」
美也の問いかけに、由里子が答える。
「そーね」
肯く美也。
「いつもの、デジカメの刑で良いと思いますわ」
視線を向けられた綾乃は、にっこり笑って即答した。
「よーし、全裸でバイブ持ってポーズよー!」
「ひえー」
美也の宣告に、おおげさに震え上がる雛子。もちろん、本心は喜んでいて、だ
から顔が笑っている。最初から、一番にこの罰ゲームが受けたかったのだ。
「早く早く!」
美也に急かされ、雛子はぱっぱと服を脱いでいく。あれよという間に全裸にな
ってしまう。
「いくよー!」
美也にからバイブを受け取るとステージに上がる。幼さの残る腰を斜めに突き
出し、両手で持ったバイブの先端に口づける雛子。捧げ持つようにしたバイブに
唇を突き出し、目を細めて、うっとりしている雰囲気を作ってポーズをとった。
美也が構えたデジカメのフラッシュが光る。
「はいおっけー」
美也の声に、雛子はステージを降りる。下着はつけずに、服だけさっと着てし
まった。
「次は舌出して舐めよーね」
「次はびりになんないもーん」
美也の揶揄に舌を突き出して答える雛子。上気してうっすらと赤らんだ頬と濡
れた瞳が、雛子が全裸を晒して興奮したしるしだ。
「私のハンデ、どうしますか?」
綾乃が自ら促した。美也はそんな綾乃に、にやりという感じの笑いを向ける。
「そーんなの決ってるじゃない。
欲しくなっちゃったの?
な・わ」
「ええ・・・そうなんですの」
はにかみながら肯く綾乃。
「お願いします」
綾乃は立ち上がると背を向け、背中で手を組んで待った。それが、綾乃が縄を
かけられる時にとるように躾られたポーズなのだ。
「じゃ、いこーか」
美也は笑って由里子に肯いた。由里子も肯きかえして、美也のバッグから綿ロ
ープを取り出して準備する。美也がその間に綾乃のスカートとパンティを脱がし
ている。綾乃はもちろんされるがままだ。
縄を持った由里子が内股に手を振れると、綾乃はすっと股を開く。綾乃に言わ
せると、由里子の縛り方が一番ツボを心得ていて好みなのだそうだ。
由里子自身は、慣れている美也のほうが上手いと思っているが、自分もMであ
る由里子の縛り方には、なにか微妙なものがあるのかもしれない。
由里子は綿ロープを褌のように股間に回して、絞り上げていく。後ろに回した
両手は、縛ってしまうとリモコンやマイクが持てなくなって不都合なので縛るわ
けにはいかない。でも、と由里子は思い付いて、綾乃の左手首を取ると、別の縄
を使って腰の後ろで縛った。綾乃が振り向いて、由里子に微笑みかける。やはり
できるだけ不自由に拘束したほうが嬉しいらしい。美也が、おまけ、といってロ
ーターを股間と縄の間に挿し入れた。
縄を掛けられると、綾乃の表情ははっきりと変った。
眉が寄り、でも口元がほんの少し緩む。瞳は潤んで、全体に蕩けた感じになる
のだ。
「じゃ、続けるわよ」
美也にいわれ、綾乃は「はい」とこっくり肯く。縄で拘束されると、綾乃は本
当に言うがまま、されるがままの肉人形になれる。由里子や美也の思い付く程度
の行為では、綾乃に音を上げさせる事などまずできはしない。もちろん綾乃も、
今日は軽い遊びのつもりでいるから、本気になったりはしないが。取り敢えず、
自分から床に跪いて気分を出す綾乃だ。
3回戦。由里子もそろそろ、ハンデが欲しくなって来たらしい。身体の芯が熱
くなっていた。
−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−
3回戦。また雛子からスタートだ。
「あの子のスカートのなっかー、しつこーいっ!」
雛子はノーブラノーパンのまま、のりのりで踊りながら歌う。
「瞳をあわせて もう」
由里子は、点数優先の選曲を始めた。まずは何度か歌っている曲から入れてみ
る。
「そろそろマジでいくかなー」
歌いおわった由里子に、美也がいたずらっぽく笑う。美也はさすがに歌いこん
でいるだけあって上手いし、流行物のポップスが中心だが、レパートリーも広い。
「フェイクでもー、覚悟決めてぇ」
宣言通り、あっさりと由里子の出した点数を超えてしまう美也だ。由里子はつ
いつい、ちょっと恨めしげな目線を送ってしまう。
綾乃の番になった。
綾乃がステージに立つと、美也も縄を持って後ろに回った。
「数え足りない、夜の・・・」
歌い始めた綾乃の後ろから、ブラウスのボタンを外し始める美也。
「ちょっと、ハンデの追加ねぇ・・・」
言いながらブラウスの前を開け、ブラをたくし上げて、綾乃の乳房を剥き出し
にしてしまう。
おとなしくされるがままで歌い続ける綾乃の乳首を、綿ロープで擦るように刺
激する。「あつい、ん、ドア・・・」
綾乃の歌声に甘い吐息が混ざる。美也はそのまま、胸に縄掛けを始める。乳房
を絞り出すように縛り上げ、マイクを持った右手を背中に捻り上げ、左手と一緒
に後ろ手に括ってしまった。
綾乃はそれでも、人形のように無抵抗のまま歌い続けている。
当然、綾乃の声はマイクに届かなくなっている。採点マシン「歌声くん」のキ
ャラクターが画面で顔をしかめていた。
美也は綾乃の手からマイクを取り上げ、くびり出した胸にぐりぐりと押し付け
た。綾乃はそれでもまだ歌を止めない。美也は歌い続ける綾乃の身体中を、押し
付けたマイクで乱暴に撫で回していった。
「ふざけ、ぁ。すぎ、ん、ていた夜の、ぁぁ」
気持ち良いはずなどない。痛いだけのはずだが、綾乃は身体をくねらせて反応
する。
嬌声まじりの歌声すらもマイクが拾わないため、「歌声くん」は「ちゃんと歌
ってる?」というメッセージを出し続けていた。
結果は、最低点になった。
「あらら、ビリになっちゃったね、綾乃。
駄目ねぇ、あれくらいのハンデで潰れてちゃ」
歌い終えて再び跪いている綾乃の顔に手をかけて、美也が笑いを含んだ声で決
め付けると、綾乃は上気した頬を肯かせた。
「はい、ちゃんと歌えなくて申し訳ありません。次は頑張りますわ」
「そうねー、次は頑張らなくちゃね」
そう言って笑いながら、綾乃の頬をぴしゃぴしゃと叩く美也だ。
「美也がトップだね。ハンデどうする?」
雛子が、横から手を出して、綾乃の髪を撫ぜながら聞いて来た。
「うーん、バイブじゃ駄目かな?」
「ビッグ1入れるなら良いんじゃない?」
美也の提案に、由里子は道具の中で一番大きなバイブレーターの挿入を条件と
して出した。
「きっつうー。
ま、いっか。それでいこ」
美也はあっさり肯き、バッグの中からそのビッグ1バイブレーターを取り出し
た。これは雛子と由里子には使えない程のサイズのバイブで、美也も何度か入れ
て見た事はあるものの、圧迫感ばかりが強くて快感は得られないという代物だ。
どちらかというと責め具扱いで、いつもは綾乃を責めるときの「切り札」的な道
具である。
「ちょっと待ってね、良く濡らさないと入らないから。
そだ、綾乃。私の舐めて、濡らして」
美也はパンストとパンティを、するするとまとめて脱いでしまい、ソファに腰
掛けて股を開いた。
「はい、綾乃の舌でご奉仕しますわ」
綾乃は縛られた身体を美也の股間に潜り込ませ、スカートの中へ顔を入れて、
美也の股間を舐め始めた。雛子が手を出してスカートをまくり上げると、一心不
乱に級友の女性器に舌を這わせる綾乃の顔があらわになった。
「綾乃、唾を出して濡らしちゃいなさい。ハンデなんだから気持ちよくしなくて
も良いのよ」
由里子が綾乃の髪を撫ぜながらそう言うと、美也が苦笑しながら抗議する。
「あ、ひどいなぁ。いいじゃん、せっかくなんだから気持ち良くさてよ」
「ええ、心を込めてご奉仕させていただきますわ。
美也さん、綾乃の舌はお気に召しまして?」
「うん、気持ち良いよぉ。マジ濡れちゃったぁ。
もっとして欲しいけど、ハンデだからねー」
綾乃の頭を押して、身体を離すと、美也はビッグ1バイブを膣口にあてがい、
入れていった。
「んん、きっつい・・・・」
「外れないように、パンティはいて、手で押さえてね」
トップを取りそこなった由里子は、自分でも驚いた事に、少し意地悪になって
いるようだ。綾乃が責められているのを見て、自分もハンデという名の責めが欲
しくなっているのだ。
「ん、やっぱきついわこれぇ・・・」
パンティをはきなおしながらこぼす美也だ。ちょっと涙目になっているのは、
感じているのか痛いのか。自分でも判然とはしていない風である。
「じゃ、次いこーか」
次は4回戦。ゲームはまだ続く。
−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−
「さー、いくよー」
「あやのからだねっ」
4回戦めである。ハンデとして縄で縛られ、両手を括られた綾乃は、マイクも
持てない。もちろんリモコンの操作などできはしない。
「なに歌わせよっか?」
美也が歌本を捲りながら笑う。最初から、綾乃の希望など聞く気のない言い方
だ。括られた綾乃は、皆で「苛めて上げる」事になっていて、雛子も由里子もそ
うねなどと肯いている。側に跪いている綾乃自身、美也の言葉に文句一つ言わず
微笑んでいた。
「こないだの、あれがいいよ。ゆりこが考えたやつ」
雛子が提案したのは、前回のカラオケのときに由里子が考案した責めの事だ。
童謡の歌詞を恥ずかしい痴語に変えて歌わせる、というもので、羞恥系の調教を
受けたMである由里子ならではのアイディアだった。
「おおきなクリちゃんか。よっし。それね」
美也が肯くよりも早く、雛子は曲をリクエストしている。
「あやの、GO!」
雛子に背を押され、ステージに上がる綾乃。
ブラウスの前を開けたまま縄で乳房をくびり出され、下半身は丸出しで、股縄
をかけられている。ストレートのロングヘアで、いかにもお嬢様前とした風貌の
美少女なのに、綾乃は白昼のカラオケボックスでこんな痴態をさらして、しかも
うっとりと頬を染めていた。
「おおきなクリの、綾乃です・・・
私は奴隷・・・何でも、いたします・・・
おおきなクリの、綾乃です・・・」
童謡の歌詞を変えて、自らを辱める歌を歌い出す綾乃だ。調子外れの声なのは、
恥ずかしさのあまり、ではなくて、そう歌うようにあらかじめ命令されているか
らだ。綾乃は、この恥ずかしい替え歌を歌うときは、最下位になるように決めら
れていた。
真性マゾ娘の綾乃は、こんな責めというか苛めも、ちゃんと受け入れて快感に
できる。それに最下位になれば、また罰ゲームという責めを受けられる。だから
綾乃は、喜んで惨めな姿を晒しているのだ。
雛子、由里子、美也と歌って、結果は由里子がトップ。ビリは予定通り綾乃だ。
「さすがにビッグ1はきついよー」
上気した顔で、股座から巨根バイブを引き抜く美也だ。
「ふつーのにしていでしょ?」
「いんじゃない?」
雛子が言い、他の二人も肯く。
「それより綾乃の罰ゲームいっちゃお」
デジカメを構えて促す雛子。綾乃がステージに上がり、美也が股間から抜いた
ビッグ1バイブを持って続く。
「跪いて、舌出して」
綾乃は美也の命令に従う。美也は、そんな綾乃の眼前に、自分のラブジュース
で濡れたバイブを差し出した。
何も言われていないのに、綾乃は伸ばした舌で、バイブを舐め始める。吐息と
共に、濡れた竿に頬擦りまでして見せるのだ。
雛子が、タイミングをとらえて、シャッターを押す。バイブに頬擦りしながら、
舌を伸ばして舐めている顔のアップ。それに括られた全身を入れての、2枚の写
真を撮った。
−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−
「じゃー、由里子のハンデね」
美也がにや、という感じで笑った。
「何にする?乳首クリップなんかどーかな?」
「うーん、そーねー」
雛子がそう言い、美也が首を傾げた。そうしながら、あからさまにがっかりし
た顔の由里子を見て笑う。由里子がハンデとして欲しがっている責めを十分分か
っていて、からかっているのだ。頬を染めて節目がちになっている由里子を見な
がら、美也が肯く。
「あはは、いきなりいっちゃおーね?由里子」
雛子もにっこり笑って肯いた。
「ゆりこ、持ってきてるでしょ?自前のをだしなよ」
「分かったわ・・・」
由里子は鞄の中から首輪と引き綱を取り出した。
由里子が別れたご主人様からもらったもので、由里子にとっては、綾乃の縄に
当たるアイテムだ。さすがに、毎日学校に持って来ている訳ではないが、実は時
々持って来ている。今日も、なんとなく期待するところがあったので、持参して
いたのだ。いそいそと犬の首輪を取り出しながら、ほんの少し、我に返って恥ず
かしさを感じる由里子だった。しかしもちろん、被虐への欲求と期待のほうが遥
かに優っている。
由里子は、美也の前で床に跪き、首輪を両手で差し出した。それが、由里子が
調教で身につけた、首輪をつけられる時の作法だった。
美也が首輪を受け取ると、由里子は首を傾けて髪を手でかきあげ、自ら首輪の
装着を助ける。
かちゃり。
冷たい音と共に、首に革と金属の感触がまといつく。
慣れ親しんだ感触。
そして、いつもの様に由里子の中で世界が変っていく。
ふわり、と浮かぶような、奈落の底へ落ちていくような・・・。
由里子は、自分の表情が綾乃と同じ変化をしたことを自覚していた。
(牝の顔、だわ・・・メスイヌの、顔・・・)
「ふ・・・」
思わず、吐息が漏れる。
「あはは、もう感じ出しちゃってぇ」
雛子の冷やかしに頬が染まる。だが、牝犬になった由里子は、もはや理性や良
識の束縛から開放されているから、蕩けた顔で、こっくりと肯く事が出来る。
「うん・・・」
美也の手で、引き綱を首輪に止められながら、夢見顔で微笑む由里子だ。
雛子も、そんな由里子をみて、笑う。
「由里子、伏せ!」
「あ、わん」
雛子の声に、床に這いつくばる由里子。
「お手!」
「わん」
正座のまま上体を起こし、拳にした手を雛子の手に差し出す。
「いいこいいこ」
開いた手で雛子に頭を撫ぜられ、由里子は嬉しげに鳴いた。
「わんっ」
そうして、由里子は美也に綱を引かれ、綾乃の隣で床に這った。
「じゃ。次いくよー。次からは最下位即罰ゲームね」
「りょーかい」
「いーねっ、そこの2人も」
美也と雛子の間で、新しいルールが決められた。括られて跪いた綾乃、首輪を
つけて四つんばいになった由里子の2人は、床の上でおとなしく肯くだけだ。
「はい」
「わん」
−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−
さらにゲームは続く。再び綾乃から歌い始めた。綾乃は、今回は自分でリクエ
ストしてちゃんと歌うように命令され、縛られたまま歌った。
そして、由里子の番。
「犬のまま歌うんだよ!」
雛子が由里子の引き綱を取って、立った。
「わん!」
由里子は雛子に引かれて、四つんばいのままステージに上がる。
そして、そのままマイクを取って歌い始めた。
這ったままではモニターが見えないが、幸いサブモニターが斜め上の見上げら
れる位置にあった。
1フレーズ歌ったところで、美也がステージに上がって来た。雛子が引き綱を
軽く引く。
由里子が見上げると、雛子は上気した顔で笑いかけてきた。由里子も頬を染め
て微笑み返す。美也が由里子の後ろに廻り、スカートごと下着をひき下ろし始め
た。
由里子はされるままになる。ちょうど、そうして欲しいと思っていたからだ。
これから披露する牝犬の芸には、下半身丸裸のほうがふさわしい。
由里子自身がそう思っていた。
雛子が命令を下す。
「おすわり!」
「わん」
由里子は、歌を無視して牝犬の鳴き声を上げた。
採点マシーン「歌声くん」が表情を崩す。
由里子は、踵の上に尻を乗せ、膝を開いて跪き、床についた手を拳にする。
顔を上げて雛子の眼を見上げ、にっこり笑う、そうして「わん!」と一声鳴く。
これが「おすわり」だった。
「おまわり!」
「わん」
「おまわり」はこうだ。膝を上げて尻を高く掲げ、そのポーズのままその場で
3回回る。廻り終えたらおすわりをして「わん!」と鳴く。
「ちんちん!」
「わん!」
お座りから上体を起こして、肘を曲げて脇をしめる。手首を曲げて拳は外側に
向け、胸を隠さないようにする。膝を真横に開いてしゃがみ、股間を丸出しにす
る。ポーズを取ったら命令者を見上げて鳴く。バランスをとりづらいポーズなの
で、いいところ数秒しか維持できない。この「ちんちん」では、鳴くまで膝を床
についてはいけない事になっていた。
「わん!」
「もいっかい、おまわり!」
「わん!」
雛子の命令が次々に飛び、由里子はカラオケをバックに牝犬ショーを披露する。
牡犬のように片足を上げての排泄ポーズも晒した。
もちろん、すごく恥ずかしい。だが、同時に、とても楽しい。
由里子は、そのことをはっきりと自覚していた。
自分は、犬にされて、芸をさせられて、楽しいと感じている。もっといろいろ
なことを命令して欲しい。芸でも、いやらしい行為でも。
人としてではなく、牝犬として扱って欲しい。
犬の鳴き声を上げながら、股間を濡らしている自分は牝犬。芸をさせて欲しい。
上手く出来たら誉めて欲しい。
今、そう扱われて、嬉しい。牝犬扱いされて嬉しい。
今の由里子は、全く自然にそう自覚できる変態だった。別れたご主人様の調教
の結果だが、由里子は牝犬に変えられた事には彼に感謝さえしていて、怨んでな
どいない。
(私はメスイヌ。由里子はメスイヌ)
何度も、心の中でそう繰り返しながら、本当に嬉しそうに、牝犬の芸をする由
里子だ。
美也が、脱がせた由里子のパンティーを投げた。由里子は、訓練された犬らし
く、美也が投げるポーズと同時に身構え、空中を飛ぶ自分のパンティーを追いか
けて見せた。
「いいぞー」
というはやし声を浴びながら、しっとりと濡れたそれを口に咥えて取ってくる。
それを咥えたまま「ちんちん」をしたところで曲が終わった。
「ふう・・・」
這ったまま席に戻った。といってもソファには上がらず、床に座り込む。
束の間休憩、とジュースを飲む。が、ほとんど残っていなかった。
結果は、もちろん由里子が最下位。トップは、低レベルの争いとはいえ、なん
と綾乃だった。
「由里子がびりだよー!」
「はーい、全裸ちんちんバイブ舐め!」
美也が罰ゲームを命じる。
「わん!」
由里子は一声鳴くと、ブラウスとブラジャーを脱いでいった。全裸になってス
テージへ上がる。
「はい、ちんちん!」
「わん!」
美也の号令に従い、全く躊躇もためらいもなく、全裸でちんちんのポーズをと
る由里子。雛子が横からバイブを突き出す。由里子は舌を伸ばして先端部を舐め
上げて見せた。
「もいっかい、やって!」
「わん」
舌を伸ばすと、雛子がバイブを少し引いた。「あん」追う様に首を伸ばした時、
フラッシュが光った。
「わお!やらしぃぃ」
デジカメの液晶を覗いた雛子が声を上げる。由里子も一緒に覗きこんだ。
液晶には、大股開きでしゃがみ、餌をねだる雛鳥のように首と舌を伸ばしてバ
イブを舐める少女が映っていた。股間が濡れ、乳首が立っているのがはっきり分
かる。首輪がいっそう淫らな印象を強めていた。
由里子は、そんな自分の姿に、更に愛液が溢れてくるのを感じた。
−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−
4人の女子高生達の、「罰ゲーム付きカラオケ勝負」が、ゲームの体裁をまが
りなりにも保っていられたのも、どうやらここまでだった。ゲームはほんとうに
形式だけになり、色責めがメインの、別の意味のゲームに様変りする。
トップになった綾乃には、更に乳首にクリップを付けるハンデが追加された。
一応、ばねは弱めてあるものの、プレイ用のものではなく文具を流用していて調
節が甘い。結構、というかかなり痛いものになっている。ハードマゾの綾乃でな
ければ受けられない責めであった。
「さー、由里子いくよー」
由里子からスタートだ。美也が勝手に童謡を選曲して、由里子を促した。
「わん」
由里子は四つんばいのままステージに上がる。さっきの罰ゲームから全裸のま
まだ。
雛子がまたステージに来て、マイクを消毒用のウエットティッシュで丁寧に拭
いた。拭きながら、由里子に尻を上げるよう命令する。
「わん」
由里子は従順に尻を上げて、責めを待つ。期待に股間が熱くなる。
雛子が、スイッチを入れたマイクを股間に擦りつけた。
「わ、ん」
羞恥と快感に鳴き声が上擦る。
「さあ、下のお口をぱくぱくしようね」
雛子の命令にしたがい、股間に手をやる。熱く濡れそばった陰唇に指をかけ、
開く。
くちゅっ
由里子の股間がたてるいやらしい音が、増幅されて響いた。
(ああ、恥ずかしい・・・濡れてる・・・)
身も世も無い恥ずかしさは、今の由里子には無上の快楽だ。そのまま、指を閉
じ、また開く。その度に股間で愛液が淫らな嬌声をあげた。
くちゅっ、ぴちゃっ。
「ほらゆりこ。歌声くんが『ちゃんと歌ってる?』っていってるよ。もっと大き
く、くちあけなくちゃ」
「あ、わ、わん」
くちゅっくちゅっくちゅっ・・・
童謡をバックに、淫らな音がマイクに乗って響く。
(いやらしい音・・・でも、もっと大きく・・・もっといやらしくしなくちゃ・
・・)
由里子の頭の中はもう真っ白だ。大きく秘唇を開いては閉じをくり返し、スピ
ーカーから聞こえる、自分の股間が立てる音と、その股間の熱い疼きだけがすべ
てになっていく。曲が終わりかけているのが分かるが、指は止まらない。腰が勝
手に動いて、マイクに股間を擦りつけるように動く。
「はーい、お終いだよ」
曲が終わっても、乗ってしまった由里子は股間を弄りながら腰をくねらせてい
た。点数はなし。「採点不能」と表示されていた。雛子が、笑いながら綱を引い
て、そんな由里子をステージから下ろす。由里子は尻を振って続きをせがんだが、
雛子にお預け、と言われて、良い牝犬らしく我慢である。
次は美也。股間にバイブを入れたままで歌う。
途中で、雛子の命令で由里子が股間を舐めまわし、更にバイブを咥えて突いた。
「なによ、うん、たい、ぁん・・・」
さすがの美也もこの責めにはたまらず、立ったまま軽く絶頂してしまう程のよ
がり様だ。
続いての雛子には妨害は無し。
「さー、綾乃」
綾乃の番だ。美也がまた勝手に童謡をリクエストして、綾乃を促した。
「はい」
ステージに上がる綾乃。
雛子がステージに上がり、乳首のクリップを引っ張る。綾乃はさすがにたまら
ずうめき声をあげた。
「あう・・・」
「ほらぁ、よがり声出しなさいねー、あやの」
「はい、ああん・・・」
雛子の命令に従い、綾乃は乳首への責めに喘ぎ声で応える。
「ああん、あん・・・」
マイクは最初からスイッチも入れていない。もちろん「歌声くん」は「ちゃん
と歌ってる?」というメッセージを出し続けた。結果は、採点不能だ。
「綾乃と由里子、同点最下位ね」
「罰ゲーム、いこっか」
責められ、まともに歌う事を許されなかった2人は、もちろんこの宣告に肯い
た。
「はい」
「わん」
2人は床に這わされ、ビッグ1バイブを両側から舐める様命じられる。
「んふふー、いやらしいい」
「あ、ふ」
「わん、あ」
巨大なバイブを、ぺろぺろと舐める眼鏡の優等生と、ロングヘアのお嬢様だ。
バイブを舐める全身像と顔のアップ、それに、バイブごしにキスしているところ
を写真に取られる2人だった。
「さーて、雛子がトップねー」
上気した顔で笑う美也。予定通り、である。
「ハンデ、いっちゃおうか」
3人とも、桜色の頬で肯いた。美也がインターホンを取る。遼司が出たことを
確認して、オーダーした。
「カルピス、5つ」
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(4)ルーム・サービス
オーダーしたルーム・サービスのドリンクを運んで、店員、遼司が部屋に来た。
グラスの乗ったトレイをやや慎重に持ちながら、遼司はドアをできるだけ細く開
けて、するり、という感じで入って来た。
遼司がドアを閉めるのを待ってから、雛子はリクエストを転送してステージに
上がった。
雛子は全裸だった。
手に持ったバイブレーターのスイッチを入れ、自ら乳首を責めながら歌い始め
た。
遼司は、そんな雛子を横目でにやにやと眺めながら、カルピスの入ったグラス
を4つ、テーブルに置いていった。
「5つめの」
美也が甘い声を出し、遼司の手を取って引き寄せる。
「ちょうだい」
美也も全裸だった。
「はやくぅ、ちょうだい」
言いながらズボンのベルトを外し始めている。
遼司は、部屋を見回した。
全裸でバイブを持ち、オナニーを始めながら歌うロリータ系少女がいる。雛子
だ。
全裸で自分のズボンとパンツを脱がせ、フェラチオを始めようとしている巨乳
コギャルは、SEXフレンドの美也。
全裸で縄掛けされ、縄とローターで股間を責められて悶えている日本人形風の
令嬢、綾乃。
そして、全裸で床に四つんばいになり、首輪と引き縄でテーブルに繋がれ、バ
イブを一心に舐めているスレンダーな眼鏡っ娘、由里子。
タイプは違うが、4人とも「イケてる」美少女たちの痴態だ。
部屋に入った瞬間から勃起しているペニスが剥き出しにされ、美也の唇が被さ
る。
(変態女子高生か・・・)
遼司は半ばあきれながらも、美也というSEXフレンドを得た自分はツイてい
ると思う。
さすがに本番までは無理だが、4人の美少女の裸を見ながらフェラチオで抜け
るのだ。白昼のバイト先で、こんな美味しい思いが出来る男は、そうはいない。
遼司にしてみれば、奥まった部屋を予約したり、監視カメラの調子が悪いと店長
をごまかしたりして、この乱れた遊びの片棒を担ぐリスク位は何でもないことだ。
「おう・・・」
美也の舌がペニスの「ツボ」を捉えてしゃぶる快感にね思わず唸る遼司だ。
雛子はそんな遼司を見つめながら歌っていた。
立ったまま股を開き、バイブを既にとろとろに蕩けている膣に挿入する。
「あぅ・・・ひぃのあたるとこ・・・・」
歌に集中する事で、快感を引き伸ばそうとするが、腰ががくがくして立ってい
るのがやっとだ。それでも雛子は立ったまま歌い続け、腰を振りながらバイブの
注挿を続ける。
「ほら、雛子を見てあげて・・・キミに見られるのがあの子のハンデなんだから」
美也が遼司を促す。ペニスを含んだままなので「ふぉら」とくぐもった声にな
った。
遼司は言われるまま、ステージの雛子を見つめる。
実は遼司は、美也以外の娘の名前は知らない。それに、床の上の2人の少女の
ことは、あまりじっくり見たり顔を覚えたりしないように美也にきつく言われて
いる。何度も店に来ておいて、顔を覚えるなというのは無茶なのだが、遼司はこ
の2人には事情があると察して、なるべくまじまじと見つめたりしないようにし
てはいる。そういう部分で信用を無くせば、2度とこんないい思いができなくな
ると分かっているからだ。
「ほらね、わすれていたなにか・・・」
雛子の歌は既に呂律が怪しくなっているが、まだ言葉になってはいた。
だがそれも、遼司と視線を絡めながら、絶頂に向かうにつれて意味の無い喘ぎ
に変っていく。
曲が終わる。
でも、雛子はステージに立ったまま、股間のバイブを激しく動かしている。マ
イクを持ったままなので、バイブの振動音も、股間の濡れた性器が立てる音も拾
われて部屋に響いていた。
ぶーん・・・くちゅくちゅくちゅ・・・
雛子の声と動きが絶頂に近づく。
遼司も股間に電気が走るのを感じた。
「あ゛あ゛あ゛う!いっちゃう!イクう!」
甲高い嬌声の様な声を上げて、雛子は立ったまま絶頂した。
雛子が床に崩れる姿を見ながら、遼司は美也の喉に熱い精を放った。
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(5)そして日常
「7200円ちょうどお預かりしました。ありがとうございましたー!」
遼司の営業口調の礼を背に、4人はカラオケスタジオを後にした。
もう日が暮れている。金曜の夜のこと、駅前の繁華街はそろそろ会社帰りのサ
ラリーマンが出て来ていた。4人は駅に向かって歩き出した。
「楽しかったね」
屈託のない顔で雛子が笑う。3人も、微笑んで肯きかえした。ちょっとだけは
にかんで、でも次の瞬間には、日常の表情を取り戻している。
「あたしまだノートの整理終わってないんだよねー」
「美也の得意科目、終わってるものね。でもノートの整理は普段からしておくも
のよ」
歩きながらの美也のぼやきに、優等生らしい突っ込みを入れる由里子だ。
「ねーあやの、月曜の古典、ヤマ教えてくれる?」
文科系が苦手の雛子は、綾乃に助けを求める。由里子なら一蹴するところだが、
綾乃はその辺りおっとりしているというか、お嬢様ならではのというか、余裕が
ある。
「あら、いいですわよ。明日にでも家にいらっしゃいますか?」
「いいねー、勉強会やろうよ。由里子もさ、来てよ」
美也が尻馬に乗って、由里子も引きずり込もうとする。由里子はちょっと真面
目に考え込んだ。眼鏡に手をやり、考える仕草。
もともと、勉強を誰かと一緒にやるという習慣がなかったのだ。能率が下がる
だけだし、ライバルと助け合うなんてとんでもない、と思ってもいた。
「ま、いいわ。でも明日、午後だけよ」
綾乃の勉強法に興味があるし、という表向きの理由を付け加える由里子だ。本
音の一部では、友達と勉強するってどんな感じなのかな、という興味が勝ってい
る。
「それから」
と、咳払いする由里子。
「勉強だけよ」
付け加える。美也が笑った。雛子も。綾乃まで、くすりと笑った。
「あはは。
もちよー。わかってるって」
由里子の背中を叩く美也。
4人の少女達は、笑いながら、話しながら駅に入っていく。話題はテストの事、
TVの事、学校の先生や男子生徒のこと。
なんということのない、日常の風景。
−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−
たぶん少しずれた日常
終
これにて終了。
では。さらば。
こういう使い方もあるんだ
おつ
285 :
山崎 渉:03/08/15 16:22 ID:7WSqfyM8
(⌒V⌒)
│ ^ ^ │<これからも僕を応援して下さいね(^^)。
⊂| |つ
(_)(_) 山崎パン
286 :
名無しさん@ピンキー:03/08/16 00:41 ID:4hoNqrGq
事情はよく分からんが、乙。
事情は良くわからんが、ネ申!
289 :
名無しさん@ピンキー:03/08/25 22:09 ID:3TE5JMfO
このまま埋もれるには惜しいのでage
290 :
名無しさん@ピンキー:03/08/31 09:50 ID:7N7f7Ght
おなじくage
パソ通か。懐かしい時代の作品が発掘されたものですな。
当時は今みたいに検索なんて芸当は出来なかったものだから、
口コミで知るしかなかった。 国営放送がアーカイブを作る時代です。
こういったものもいずこかに記録されてしかりかもしれませぬなぁ。
ともあれ>1乙。 不躾ながら伺いますれば、今もエロssを執筆なされてるのでありましょうか。
>291
GOA(作者)です。
優しいお言葉ありがたいです。
今でも年に数回、断片を書き散らすことはあります。
まあ自分用(笑)ですが。
ここに上げた以外には3年ほど前にスカSSを1本だけ、
とあるスカ系SSサイトに寄稿しています。
しかし今後自分がこの類の同人活動を続けることはないだろうと思い、
今回のような行為に出た次第です。
連続書き込み規制前のタイミングで良かったと胸をなで下ろしています。
では失礼。
保守