1 :
名無しさん@ピンキー:
2 :
名無しさん@ピンキー:03/07/24 21:43 ID:b7sNiuNk
6 :名無しさん@ピンキー :03/07/17 19:39 ID:KQDBKlVQ
1さん乙
前スレ
>>950続き
「や…ん、あっ…く、ぅ…!」
胸への集中的な愛撫にまろんの口からは
いつもよりも艶めかしく大きな声が出る。
そんな声を出している自分に気付き
まろんは羞恥心の中から恐怖も少し感じていた。
ーーこれが、壊されるという事だろうか。
自分で自分をコントロールできない。
そんなことを考えている間にも稚空は
胸から口を離しまろんのそれを塞ぐ。
舌がねじ込まれまろんの口内をなめ回し
空いた手で両胸の先端を指で転がすようにいじる。
愛しい人から与えられる強い刺激に合わせ体がビクビクと跳ねる。
3 :
名無しさん@ピンキー:03/07/24 21:43 ID:/3o6Enuw
2ゲット
4 :
名無しさん@ピンキー:03/07/24 21:43 ID:b7sNiuNk
8 :名無しさん@ピンキー :03/07/17 20:42 ID:1MGP5YnZ
もうだめだ。まろんは小さく息を吐いた。
目の前で何かが弾けた感じがして、頭の中が白く霞む。
体温の上昇に心がついていけない。羞恥と恐怖が邪魔して、
快楽がかえって自分を傷つけてるような、そんな錯覚すら覚えた。
戸惑ったように眉根を寄せ、遠くを見つめるまろんに、稚空は
妙な怒りを覚えて、触れるだけだった先端部をきつく摘んだ。
「や…やめ…ぁっ……あ、ぁーーーーーっっ!!」
涙が溢れる目を固く瞑り、体を大きく反らせ、まろんは大きく
声をあげて果てた。
「……だめだな、もうイったのか?」
「ぁ…ごめ…なさ」
快楽の余韻に震えながら、まろんが囁いた。確かに残る羞恥の影を
取り去ろうと、稚空がまだ回復しきってない胸を再び摘む。
「きゃ……やぁっ!!」
5 :
名無しさん@ピンキー:03/07/24 21:44 ID:b7sNiuNk
9 :名無しさん@ピンキー :03/07/18 13:11 ID:wnMw8e3r
ぴくぴくと体が小刻みに震え、全身から力が抜けた。
立て続けに与えられた強い快感に、意識が遠のく。
泣きながら懇願しても、稚空はまろんを攻め立てるのをやめない。
「あ…ぁ……だ、めぇっ!!」
白い喉をのけ反らせ、ベッドに力なく倒れこんだ。
既に隠すものを失った下腹部から太腿にかけて、粘度の高い液体が零れる。
稚空はそれを目ざとく見つけると、舌を丁寧に這わせた。
「だっ…めそれいやぁ!!ふぁ…や…めてぇ……っ!!」
後から後から零れ出すそれに、まろんは泣きながら首を振った。
精一杯抵抗しようともがくが、逆に押さえつけられてしまう。
「何言っているんだ?俺が欲しいって言ったのはまろんなのに」
稚空は一度顔を上げ、まろんを不思議そうに見つめた。
「それに、こんなに悦んでいるのに。嘘つきだな、まろんは」
やれやれ、とでも言うように稚空はため息をつき、溢れ出た液体を
指ですくって舐めとった。
「ちが……」
「違わない」
稚空が妙に強い口調で言い切り、もう一度まろんの口を塞いだ。
転載しときまつ
あぼーん
1さん乙!
今度こそ即死にならないようにホシュ
あぼーん
9 :
名無しさん@ピンキー:03/07/25 08:57 ID:p0TJn31j
防止あげ
10 :
名無しさん@ピンキー:03/07/25 13:09 ID:R1EUJtk/
ちーまろ続きキボン
あぼーん
あぼーん
あぼーん
あぼーん
なんで即死するんだろう?職人さんこのスレ見つけられるかな?
ひょっとするとスレタイのあの人が削除依頼を出してたりして(ボソ
即死って一日以内に何レス書かなきゃどうのってのじゃなかった?
pink鯖はどうなのか知らないけど。
とりあえず即死避け
18 :
名無しさん@ピンキー:03/07/25 22:48 ID:TRlBJ26Q
age
即死避け&職人さん待ちで何か話題でも
ひたすら希望カプをあげていくとか
希望カプ羅列〜
満月のいずみ×めろこ
KYOUKOの白×黒(名前シツネーンw
めろこは見た目とは裏腹にすごくマゾっぽい…
なんにも判らない憂にいたづらしちゃう白滝の兄(名前忘れた)キボン
そして一言
「いたずらはいやづら」
いずめろは見たいけどここじゃなくても多いような・・・
白は刹那で黒は夜深ですな。
外見だと葉樹が萌えるけどさすがに風麻とエロを書こうって気にはならん(w
>>22 ワロタ
いっそちょこらとキングの熱烈濃厚ラブエロマンスを。
25 :
名無しさん@ピンキー:03/07/26 13:36 ID:NJkbQUgR
稚空とまろんの初夜キボン
前スレ961さん最高に笑いますた
27 :
名無しさん@ピンキー:03/07/27 00:35 ID:fsfXWqMe
抵抗なんて出来ない、稚空にはもう逆らえない。
そんな恐怖がまろんにまとわりつく。
挿し込まれた稚空の舌から自身の蜜の味が伝わる。
柔らかいまろんの唇を貪るように味わうと口を開く。
「…美味しい?」
自分でも驚くほど冷たい声だった。
自分の心の何処かで、これ以上はまろんを傷つけるだけだと感じている。
でも、それこそが自分の本能が願っていることだと言うのも知っていて。
自分の乱暴さにやるせなくなる。
そんな思考を拭い去るように、稚空は彼女の秘所に自身をあてがい
焦らすかのように、少しずつ腰を進めていく。
「!あ…っは、やぁ…!」
長らく離れていた感覚に、思わずまろんは声をあげる。
稚空は、腰を動かすのと共に徐々に快感に溺れていくまろんの首筋に
自分の存在を示すかのように、歯をたてる。
「や…い、たぃっ…」
激しい快楽に溺れそうになっては、首筋の痛みで引き戻される。
28 :
名無しさん@ピンキー:03/07/27 07:59 ID:vOoAdi8b
定説によると、ジャンヌ・ダルクは魔女裁判にかけられ、火あぶりで
処刑されたことになっている。
ところが最近、これは誤りではないかという学説が出始めた。
それによると、ジャンヌは裁判で死刑宣告を受けた後、隙を見て脱走。
その後、追いかけてくる役人を次々と殺害し、イギリスへの逃亡を
はかったという。
しかし、「ジャンヌ=フランスを救った英雄」という図式を壊したく
なかった時のフランス政府は、全土に通達を出してジャンヌの捕獲を
指示。結果、ジャンヌは逃亡直前に発見され、その場で殺害された。
そして政府は、「ジャンヌは自ら望んで火刑に赴いて処刑された」と
発表し、一切の真実を隠し通したそうだ。
あくまで一学者の一説だが、あり得ない話ではないらしい。ちなみに
フランスでは、ジャンヌの死の真実について、調査のやり直しを検討
しているという。
29 :
名無しさん@ピンキー:03/07/28 16:53 ID:HOryVnZW
マイナー系でイオンってのはどうでつか?
空中でハアハア(;´Д`)
31 :
名無しさん@ピンキー:03/07/29 22:26 ID:rn6Lc5bt
ノインがシルクを犯す。なんか夢で見ちまった。。
いたずらはいやずら・・・
32 :
名無しさん@ピンキー:03/07/31 08:31 ID:aKtGnjk9
>>30 マイナスイオンって読んじまった。
爽やかだなって思ったよ。
34 :
名無しさん@ピンキー:03/07/31 17:41 ID:VQDx/iXH
思考がだんだんまとまらなくなり、言葉が出てこない。
快楽に身を委ねようとすれば、痛覚が刺激されて意識が引き戻される。
理性がゆらがないままここにあるせいで、羞恥が悪戯に体を蝕む。
「いたい、よぉっ……」
泣き声でまろんが弱々しく抵抗した。ずぶずぶと体内に侵入している
稚空のそれが一度抜き取られ、それからもう一度浅く入れられる。
「あ…っい!」
がくがくと全身を震わせながら、まろんが四肢を硬直させた。
「……どう、欲しいって認める?悦んでるって認める?」
稚空が意地悪く口の端を持ち上げ、まろんに質問した。
大してまろんは快楽に耐えるように唇をかみ締めて視線を下げた。
「強情だな、本当に」
柔らかく苦笑して、稚空が彼女を深く貫いた。だが息つく間もなく
全て抜き取ってしまう。
激しい快楽と驚きに息を呑むまろんに稚空は表情一つ変えず言った。
「まろんは意地っぱりだから言わないだろうから、先に言う。
自分から欲しいって言わなきゃ、絶対あげない」
>>27-
>>28 >>35 復活早々神キタ━━━━(゚∀゚)━━━━ッ!!
リレーか!?
とにかく続きをキボン!!!
あぼーん
38 :
名無しさん@ピンキー:03/08/02 08:19 ID:8kKCiNvV
age
39 :
名無しさん@ピンキー:03/08/02 10:28 ID:fgAaJDq1
執拗で無茶苦茶な愛撫に快楽に対する耐性が欠けてしまったのか、
あるいは止めどなく与えられる淡い快楽になのか、まろんが全身を震わす。
あと一歩、あと一歩高みに登れれば、絶対に楽になる。
そう考えれば一言「欲しい」と言えばいいだなんて、簡単じゃないか。
「まろん」
促すような稚空の声。今がチャンスだ。ほら、がんばれ。
「………」
いえなかった。自分からねだるなんて恥ずかしい、と未だに理性が
しっかり残っているようだ。こんな事なら戻らなければ良かったのに。
彼にはもうさんざん痴態を見られているんだ。何を今更。
ぼうっとする頭で考えてみる。今まではずっと与えられるものを
嚥下してきただけだ。きっと自分の方から繋がりたいと思う日も絶対にあった。
けれどそんな日さえも求められて仕方がなく、ってかっこつけていただけだ。
そうすれば自分が汚されない気がしたから。
どうして?もうこんなに堕ちたくせに。
いい加減にしなきゃ。また自分を自分で慰めるの?
はっきりしなさい。ねえ、ねえ、ねえ!
「…くださ…い……」
「なに?」
消え入るような小さな声に稚空が面白そうに目を眇める。
「ねぇくださ…い………このままじゃ…狂っちゃうよぉ!!」
まろんが懇願とも哀願とも取れるような声を上げ、
稚空に縋りついた。
あぼーん
あぼーん
あぼーん
あぼーん
あぼーん
あぼーん
あぼーん
あぼーん
あぼーん
あぼーん
広告しかないよう…(つД`)
ここって何人ぐらい見てるんでしょう?
51 :
名無しさん@ピンキー:03/08/05 09:17 ID:fhyhhPCb
漏れ2人目
じゃぁ漏れが3人目だな。神様がんばって。
53 :
名無しさん@ピンキー:03/08/05 19:24 ID:r1mUYrkW
C人目。
54 :
お宝映像:03/08/05 19:30 ID:ytkMxaMe
v
まだまだイルヨー
職人じゃないが。
あぼーん
稚空の口元が歪んだ笑みを浮かべる。
「…何が欲しいのかはっきり言わないとわからない」
今度は突き放すように冷たく囁く。
「稚空の、稚空のが…欲しいのぉっ」
ぽろぽろと止めど無く溢れる大粒の涙。
自分の身体を稚空の身体にぴたりと密着させ、腰を動かす。
「お願い、もう、いやなの、欲しいの、稚空のが欲しいのっ…」
「――何が欲しいんだ?」
まろんの背中を指でなぞりあげ、低く囁く。
――ナニガ、ホシイ?
決まってるそんなの。
「稚空の太くてかたいの、欲しいのっ…」
「どこに?」
じわじわと獲物を追い詰めるように問う。
焦らすようにそっと耳を噛む。
「あ、あ、あ…」
もう、理性も迷いも必要無い。
このまま全て、思うままに任せていけばそれでいい。
>>57 広告に負けずにがんがってください!!
キャラ出てて(・∀・)イイ!!
言葉責めハァハァ(*゚∀゚)=3
59 :
名無しさん@ピンキー:03/08/10 00:52 ID:OD3iSGd9
神の降臨を待つ。
種村作品ならフルムーンでもOK?
漏れ的にいずみ×めろこで書きたいトコ。
SMはいてるけど…
とりあえず冒頭だけ…
あの日も雨だった…
コンコン!
めろこと満月のいる部屋にノックが聞こえた。
「はい。どなたですか?」
満月が軽快にドアに向かってく。
「ジョナサン見なかった?」
いずみが顔を覗かせて聞いた。
満月とめろこは同時に「見てない」と言い放った。
今でさえいずみとめろこは何もなかった様に見えるが、満月の知らない冥界…
そして今より前に…
「めーちゃん、ちょっと。」
いずみがふいに呼びかけた。
「この前の借り、今日返してね」
「借り?めろこさんなんか借りたんですか?」
満月がめろこの顔を覗き込むとめろこは怪訝そうにしていた…
―数日前
「ったく!何で私が満月の見張りをしなきゃなんないのよ!」
満月にストーカー被害が及んでいて、タクト達が交代で見張りをすることになっていた。
「まあまあ。僕はめーちゃんと二人きりになれて嬉しいよ。」
見張り当番のめろこと、見張り当番じゃないいずみ・リオの姿があった。
「僕はめーちゃんの為なら当番じゃなくても見張りをするからね☆」
いずみはめろこにベタボレじゃないけど好意…?を抱いている。
(と言うよりむしろサドっ気を抱いている)
そんないずみの何気ない一言を聞いて
「ホント!?いずみくん大好き!じゃ、後は任せたね!今度なんでも言うこと聞いてあげるからっ!じゃね!」
と言ってめろこは去っていった。
(やったー!これで見たかった昼ドラが見れる〜)
「ちょっ!めーちゃん!?」
何がなんだかわからないいずみは唖然とした。
そしてはっとしてめろこの言葉を思い出した。
『今度なんでも言うこと聞いてあげるからっ!』
(…なんでも?)
―そんなことを一通り言い聞かせたいずみは次の言葉を言いかけた…
「待って!確かにそんなことは言ったけど『なんでも』ってそういう意味じゃないからね!
たいやきをあげるとか見張りを代わるとか、そういう意味だからね!!」
めろこは声を張り上げて否定した。
と言っても『なんでも』の意味の否定だ。
「でも、なんでもは『なんでも』でしょ?」
いずみも負けじと言い返す。
「そ、そーだけど…」
言い返す言葉がなくなっためろこの声はみるみる小さくなっていく。
「じゃ、決定☆
早速僕に奉仕してください。」
「!?奉仕!?って…」
びっくりしためろこは視線を落とした。
そう、いずみの股間に。
「案外ものわかりいいんだね!めーちゃんって。それだけエッチってことかな?」
そう言っていずみはズボンのベルトに手を掛けた。
「えっ!?でも隣に満月が…」
観念したのか、めろこは拒否しないで満月に聞かれるか見られるかのことを心配していた。
「大丈夫。ミッキーなら仕事でマネージャーが迎えに来るって。それにタっくんはミッキーに付いてくしね!」
いずみはめろこの手を引っ張り、ベッドに腰掛けた。
「今日は一日、僕の奴隷になってもらうからね。」
いずみのソレはもう膨らんでいて、ズボンの上からでも膨れ上がっているのが分かるくらいだった。
めろこは座ってるいずみに祈るように跪いてやさしく包み込んだ。
「めーちゃん、生で舐めてよ。」
「!?」
一瞬躊躇っためろこの頭を、いずみは掴んで床に打ち付けた。
「今日は僕の奴隷だよ?」
64 :
名無しさん@ピンキー:03/08/11 00:43 ID:HV0OKa2Q
職人さん降臨続き期待age
いずめろ続き期待してまつ
いずみは手を差し伸べた。
めろこは何かを覚悟したようにジッパーに手を掛けた。
「うっ!」
めろこがソレを孕むと、いずみは呻くように声を漏らした。
めろこはそれが嬉しかったのか、それとも完全に吹っ切れたのか、ぺろぺろと亀頭を舐めはじめた。
「いいよ。めーちゃん…。どこでそんな技術覚えてきたの?」
めろこは、いずみの言うことが聞こえないくらい夢中で舐めていた。
手は竿を揉み、舌で亀頭から裏、玉までねっとりと舐め上げた。
「ん…気持ちいいよ。次はめーちゃんが気持ちよくなる番だよ。」
「え…?」
めろこは大きく膨らんだソレを掴みながら顔を上げた。
いずみの手には鞭があった。
「!?やっ!」
不安に顔色を変えためろこが涙目で訴えた。
「大丈夫だよ。これはめーちゃんを打つための鞭じゃないよ。めーちゃんを縛るための鞭だよ。」
「!?」
「さ、まずは僕の前でストリップショーを見せてね。全部脱ぐんだよ!」
満面の笑みを浮かべていずみは囁いた。
「全部…って…」
「全部。パンツも、ね?」
めろこは立ち上がって編みタイツに手を掛けた。
立ち上がった拍子に黒いシルクハットが落ちた。
「きれいな脚…」
いずみはじぃっと見つめている。
『パサッ』
めろこの腰からスカートが落ちて、めろこの足元に被さった。
「……………」
食い入るように見つめるいずみの視線に耐えられなかったのか、どうしても最後の一枚を脱げない。
めろこは震えながら手でその大きな胸を隠している。
「どうしたの?最後の一枚を脱いで僕にすべてを見せてよ。」
意地悪く光る眼でめろこを見つめる。
「や…お、おね…が…い…」
「何?聞こえないよ。」
「パン…ツだけ…は…いずみ…くんが…」
「しょうがないなぁ」
そう言ってめろこのパンツをすばやく剥ぎ取った。
「ん…。」
「もうこんなになって。めーちゃんはえっちだねぇ。」
どうやらめろこはいずみに見られて、羞恥心からか濡れていたらしい。
「両手を出して?」
「?」
いずみは鞭でめろこの手首を器用に縛った。
そしてベッドの上にうつ伏せになるように押し倒した。
『どさっっ!』
「きゃっ!」
『ガサガサ』
「いずみくん?」
いずみは何かを鞄から取り出して見せた。
「!?それ!…」
「めーちゃん、エッチだからすぐわかるよね?そう、バイブレーターだよ!」
いずみの手には妖しく光るバイブレーターが握られていた。
「待って!?」
「待てない。」
いずみはめろこの上に被さって手を固定した。
両手をベッド結び付けられ、手の動きが封じられためろこは不安そうにいずみの動きを見ていた。
『ヴ―――ン…』
いずみはバイブのスイッチを入れて、めろこの太ももの内側にあてがった。
「ああぁ…あっ!うあっ!?くっ…」
『ズブズブ…』
「あ〜あ…こんなにいやらしく咥えちゃって…」
バイブの約半分を挿入したところで、いずみはバイブの強さを『強』にした。
「あああああぁぁ!?やあぁ…くぁ!!」
『ズッ…』
いずみは苦痛と快感にゆがむめろこを横目にバイブを最奥まで挿入した。
「あああ!や…めてっっ!!くうぅ―…」
70 :
名無しさん@ピンキー:03/08/12 13:26 ID:G7ynckwb
ち×まろの初夜きぼんぬ。漫画のあのシーンが初と認識していいのかな?
71 :
名無しさん@ピンキー:03/08/12 13:32 ID:VTVJRbRF
↑
とりあえずまろんは初めてだと思う
ちくーは……どうだろ、他の女と経験済み?
72 :
名無しさん@ピンキー:03/08/12 14:43 ID:qmoSKfcQ
ち−は初めてじゃないだろ…中学で周りの看護婦と初を迎えた模様。
73 :
初夜…?:03/08/12 23:49 ID:qmoSKfcQ
「ぁっ、ゃ…んん、だめぇっ…」
まろんは潤目で霞んだ稚空を見つめ豊満な胸を揺らし稚空の律動に耐えた。稚空は逆に心地好いといった惚けた顔と苦痛に耐える様な顔が要り混じった顔でまろんを見つめる。
「くっ…まろん、俺…」
「ぁっきゃんっ…だ、めっぁん…赤ちゃんできちゃぅ…ぁっあっ」
「っ…じゃぁ……」
稚空はまろんから抜き小さく可愛い口に己を突き入れ放った。
「ん…んぐ……」
全てを放った後、心配そうにまろんを見る。
74 :
初夜…?A:03/08/12 23:53 ID:qmoSKfcQ
「っ…稚空なんて嫌ぃっ初めてなのに口なんて…」
「ご、ごめんな!!」
今にも泣きそうなまろんを抱き締めこちらを向かせると稚空の予想とは反した笑顔のまろんがこちらを見ていた。
「だからっ今度はいっぱい身体にかけてねっ」
その言葉に気を良くした稚空は決戦直前までまろんの身体で遊んでいたとさ。
こんなのじゃなくちゃんとした血×まキボン!!
>>57 ぐらぐらぐらぐら。思考が揺らぐ、理性が崩れる、快楽が全身を蝕む。
痛いくらいにキモチイイ。苦しいくらいにキモチイイ。
稚空の指がずぶずぶと秘所に入り、遠慮なくかきまわす。
「っゃぁはっ!いっ、ゃ…!っっ!」
びくびくと全身を痙攣させながらまろんが苦しげに喘ぐ。
「どこに欲しい?俺に何をして欲しい?」
稚空がまろんを抱きしめて囁く。首筋に唇を寄せながら、まろんの言葉を待つ。
「なか、に…いれて…くださ、い」
何かを諦めたような笑みを浮かべ、まろんが細い声で囁き返した。
「私、の……まろんのなかに…いれてくださ、ぃ」
稚空の背中に腕を廻し、胸板に頬を擦りつけながら
まろんがうっとりと目を伏せ、身を委ねた。
76 :
名無しさん@ピンキー:03/08/14 09:08 ID:qzW1mWRt
>まろんのなかに…いれてくださ、ぃ」
禿げ萌え
77 :
名無しさん@ピンキー:03/08/15 17:49 ID:DKOhre+q
ち×まろSMものきぼんぬ
78 :
名無しさん@ピンキー:03/08/15 22:25 ID:vnLHvC5K
広告に負けずどんどんいきましょぅ。
79 :
名無しさん@ピンキー:03/08/17 17:48 ID:3MDdOIFT
age
80 :
名無しさん@ピンキー:03/08/18 17:45 ID:zpZnDvW6
age
あぼーん
あぼーん
あぼーん
あぼーん
あぼーん
あぼーん
そういえば、ジャンヌって一応えっち(してることを匂わせる)シーンがあったよなぁ。
販売の目的たる読者の年齢層を考えたほうがいいと苦言を(w
88 :
名無しさん@ピンキー:03/08/20 01:16 ID:IRdOPVB/
めろこ小説&稚×まの続きキボン。
どんなのでもいいから稚まの小説読みたぃ
89 :
名無しさん@ピンキー:03/08/22 08:46 ID:S6CcvnVN
>75
稚×まの完結編きぼんぬ
90 :
名無しさん@ピンキー:03/08/23 07:26 ID:06MVNzjL
91 :
名無しさん@ピンキー:03/08/27 17:18 ID:L9vj7vNO
ago
92 :
名無しさん@ピンキー:03/08/27 17:30 ID:3wUF5syr
種村って不細工だしぃ(><)
マンガもつまんなぃ〜〜〜〜〜!!!
最悪。。。。。。。。。。。。
93 :
名無しさん@ピンキー:03/08/28 18:07 ID:x7OfB/Ba
>92
いっそエロ漫画家になればいいのにw
94 :
名無しさん@ピンキー:03/08/28 18:34 ID:Wt2DCUEV
>93
だよね。。。
下手にねらってるしぃ。。。
種村ムカツクぅぅぅぅぅ!!!
95 :
名無しさん@ピンキー:03/08/28 18:35 ID:/qb35u+j
>93たん。漏れもそう思う。
ま、>87のとおり、一応ヱ炉シーンを堂々と描くぐらいだからな。
あぼーん
97 :
名無しさん@ピンキー:03/08/29 09:13 ID:eeWTVVua
と、いうかエロ漫画家出身で売れた人もいるしな。
ひょっとしたら書いてた鴨。
98 :
名無しさん@ピンキー:03/08/31 09:22 ID:1EHz9jhx
リレー止まってるようですが、新たに稚まろの初夜のリレーはじめませんか?
99 :
名無しさん@ピンキー:03/08/31 15:41 ID:IXL8/RpX
98に賛成。
100 :
名無しさん@ピンキー:03/08/31 17:42 ID:Z3qA5hAi
同意しつつ100。
だれか走りだけでも書いてくり。漏れも挑戦してみようと思う。
101 :
98:03/08/31 19:31 ID:axih8fZv
設定は原作にそってるのにしますか?(→天界)
それともオリジで?
なななんか止まってますね…。もったいないので続きかきます!
初夜リレーとは平行で。
>>75 腕の中にいるまろんの細い体越しに体温が透けて感じられた。
彼女の瞳を覗き込む。世の中の全ての幸福を煮詰めたような瞳だった。
柔らかな頬に唇を寄せる。鼻に、口に、瞼にキスの雨を降らす。
「……ぁ……え、あ、やっ!?ぁっあああっ!」
瞼に稚空の唇が触れたとき、まろんがわずかに体をこわばらせた。
が、その刹那、膝を割り開かれて体を貫かれる。
「やっ!なんっ……っは!…ぉ…っねがぃだめぇ!!」
焦らすでも優しくでもなく、一気に最奥まで突き立てられる。
強い快感。息苦しいまでの快楽。不安定な律動に体を奪われて
頭の中がさーっと白くなる。感覚だけが体を支える。
「……まろん、気持ちいいか?」
熱っぽい口調で稚空が彼女に囁きかける。声音はあくまでも優しい。
「ん……ぃぃよぉ……きもちー…」
壊れたような抑揚のない声でまろんが答える。稚空はおもしろそうに
視線を緩ませ、つんと尖った肉芽を指で転がす。
「ああっ!!?やめっ!…っきゃぅっん!!」
「しっかりしろ、そんなに簡単にイくのか?」
稚空がくすくす笑う。顔中を赤くしたまろんが押し黙っていると
今度はきつくつままれてしまう。
「んっ!くぅっっ……ぁあ!!」
白いからだがびくびくと震えた。長い髪が跳ねあがって闇に軌跡を描く。
103 :
名無しさん@ピンキー:03/09/01 19:22 ID:Md/6sA/h
>>101 決戦前の不安から・・というシチュエーションはどう?
あぼーん
105 :
98:03/09/01 23:51 ID:EJ2K4TEd
放課後の教室、そこでは数人の女生徒が
机を囲みお菓子をつまみながらお喋りに花を咲かせている。
話の内容は昨日のドラマの事だったり、化粧品の事、
恋人とののろけ話だったりと様々である。
「最近なんか彼氏が冷たくなった気がするんだよねー」
「えー?そんな事ないと思うよ?」
「うちの彼氏なんかHの事ばーっか」
「あはは、でも男ってそういうもんだしね(笑)」
「ねぇ、まろん達はどうなの?」
え、といままで微笑みながら話を聞いていた少女が
突然名前を呼ばれ、声をあげた。
普段なら授業が終れば、
恋人である名古屋稚空と帰路に着くのだが
今日は彼の委員会の関係で遅くなるとの事なので、
同じく恋人待ちのクラスメイト達と話をしていた。
「どう、って?」
「だーかーら!そっち系の事、どうなってるのよ」
やんわりと笑い、話を流そうとしたが
皆気になるようで、なかなか食い付いて離れない。
「でも名古屋君て優しくしてくれそうだよね」
「うんうん、まろんってば幸せ者だよねー」
話の流れをなんとか変えようとしようとした時
教室のドアが開いた。
106 :
98:03/09/01 23:52 ID:EJ2K4TEd
「まろん?ごめんな、今終わったから。帰るか?」
そう言って入ってきたのは、話題の中心人物であった。
「あ…うんっ、じゃあね、皆」
これ幸いとそそくさと鞄を持ち、稚空の方へ駆け寄る。
クラスメイト達のバイバイ、という声に
笑顔を向け教室から出ていく。
「何の話をしてたんだ?」
「えっと、ドラマの話とか…」
まさか自分達の情事関係について聞かれていたとも言えず
当たり障りのない内容を答える。
「そっか」
正直なところ、クラスメイトの予想に反して、二人はまだ一線を越えていなかった。
稚空に迫られる事もない事もないが、
大抵照れ笑いしながらごまかしてしまう。
きっとそういう関係になれば、もっと稚空を好きになれると思う。
でも、今の自分はキスだけで幸せな気持ちになるし、
抱きしめられる事で満足する。
なので急ぐ必要はないと感じている。
――まあ、それはあくまでまろんの意見なのだが。
二人がマンションに着いた時、すでに日は暮れていた。
いつからだろうか、食事を二人で済ませ、
同じベッドで眠るようになったのは。
もちろん稚空の「なんにもしないから」という条件の下での行為だが。
107 :
98:03/09/01 23:54 ID:EJ2K4TEd
「まろん、そろそろ寝ないか?」
時計の日付も変わる頃、雑誌を読んでいた稚空が口を開いた。
うん、と頷き二人で寝室へと向かい、
布団に入りキスを交す。
触れるだけの優しくて甘いキス。
「おやすみなさい…」
キスに酔ったのか、まろんがうっとりと稚空の胸に顔を埋めてくる。
突然の行動に、伝わってくる体温に、鼻先を擽る風呂上がりの香りに
衝撃を押さえられなかった。
まろんの耳元に息を吹きかけ、緩く噛んでみる。
ゃ、と小さく声を上げ、子供のように見上げてきた。
その仕草が愛しくて、更に欲求が込み上げてくる。
あぼーん
109 :
98:03/09/01 23:58 ID:EJ2K4TEd
言いだしっぺという事で書いてみました。
続きおながいします
≫103
すみません、一応書き溜めていたので、
オリジでアップしてしまいました。
原作のも読んでみたいのですが…
≫102
イイ!!(*´∀`*)ムッハー
萌えーでつ。
110 :
名無しさん@ピンキー:03/09/02 19:06 ID:RpEoYsA9
イイ!!(・∀・)よすぎるっ最高☆続きが気になるですな…
111 :
名無しさん@ピンキー:03/09/02 20:35 ID:pHE+p9RZ
皆さん乙
112 :
名無しさん@ピンキー:03/09/03 06:48 ID:/LeQODef
きっと、ちぃ〜の朝勃ちはまろんたんが処理してるんだろうな…W
113 :
名無しさん@ピンキー:03/09/05 04:22 ID:T5jsAR/8
タ _____
ネ ///////////ヽ,,
ス f メー-----ー弋メヽ
レ ト| ___ ____ ____ .|ミミ|
ト|_,,,,,,__メ __,,,,,,_ |ミミ|
い f|.-=・=H-=・=~iー6}リ
つ 'ヒ______ノハ、_____ノ !!|
コ も f _, ,ム、、_ ./
ピ 最 ヽ ィ-==ー-i, ,ノ 人
ぺ 後 \,____// /~丶_
荒 は 人,_____/ / \
氏 /|_/又 \ /
情けない
禾重木寸 違いというつっこみをいれられる自分は・・・
115 :
名無しさん@ピンキー:03/09/07 09:00 ID:jzx2X/5+
同人やらエロ絵をあんまり見ないのはこの作者は萌えが少ないのか?
漏れは萌えだが。
116 :
98:03/09/07 18:25 ID:05tpBeJn
誰も続き書いてくれないんでしょうか…(´・ω・`)
117 :
名無しさん@ピンキー:03/09/07 18:59 ID:cjhlZZvZ
続きかなりキボン!!上の神の文才がすごくて皆作品を壊さぬよう頑張ってるのだと思うぞょ
118 :
名無しさん@ピンキー:03/09/07 19:01 ID:cjhlZZvZ
今日某イベントで種村を見た…。自分オンリ−のサイトで受付をしていた…
まじっすか
120 :
名無しさん@ピンキー:03/09/09 20:21 ID:Hrv/5sJG
続きがんばってください。自分はこっそり他のシナリオ考案中。
121 :
名無しさん@ピンキー:03/09/09 20:41 ID:QNmcDslT
俺的には9809さんに最後まで書いてほしぃ…大変なら無理をしなくてもよいので。
9809さんの文好き
122 :
98:03/09/10 20:42 ID:p0SYFZe4
≫121さん
一応リレーで始めたので…。
私も他の方のが読みたいですし。
ここから先の話が浮かばない、という所まで書いて切っているので
リレーしていただいた方が先が浮かびやすいです。
≫120さん
楽しみにしてます。
がんがってください(*´∀`*)
あぼーん
124 :
もえ:03/09/13 23:48 ID:6e27w0wv
じゃんじゃん続けてきましょう。リレー推進で。
>>102 「っあ!!はっ、ん!ふ……」
突き立てられる。責められる。狂わされる。乱される。
快楽の波に溺れ、立てた膝が、塞がれた唇が、鷲掴みにされた胸が震える。
こうして愛される事を嬉しく思う。抱かれる事を夢のように感じる。
夢中になればもう何も感じない。ただ互いがこの世に存在する。
こうして繋がる事が出来る。それだけが最大の幸福なのだと肌で実感する。
「……き…?」
口付けを終えたとき、荒い呼吸の隙間からまろんの声が聞こえた。
「す、きって……いって…?」
言葉の切実な響きに、戸惑ったのか思わず稚空の体の動きが止まる。
まろんはわずかに微笑み、細い腕をいっそうきつく彼の背に廻す。
「わたし、は好きだよ……ん…ふ、ぁっ……」
稚空の目を覗き込み、もう一度笑った後、そろそろと腰を動かす。
弱々しいが刺激には変わりないためか、まろんが押し殺したような声で喘ぐ。
その声に煽られたのか稚空がまろんの腰を支え、動き出す。
「んっ!あっ、ぁっ!……っふう、ん!」
「……好きだ。ずっとずっと。愛してるよ、まろん」
耳元を舌先で弄びながら稚空が囁いた。その声を聞き、
まろんが安心したように口の端を持ち上げた。
125 :
もえ:03/09/13 23:54 ID:6e27w0wv
前スレ881、小ネタさん@埋め立て、今スレの102とか32とかその他
文体が似てるの殆どの作者のもえです。(今更コテにしたのは
新作発表の度に色々めんどくなるからですが、ウザかったらスルーして
くだすって結構です)
皆様、しょっぼい文章書きですが、寛大な心で見てやってください。
126 :
名無しさん@ピンキー:03/09/14 00:45 ID:7SgyvOL6
イイ!!まろんゃん可愛ぃくてたまらんね…
ガンガン書いてくだせぇ
127 :
もえ:03/09/14 00:56 ID:PyRY034W
ありがとございます。<126さま
名に恥じぬように萌えを追求してゆきます…。
>>98さま
お褒めいただきありがとうございます。
素直にドキドキできて好きです、98さんの話。
できればもっといっぱい書いてくださいね
128 :
携帯:03/09/14 10:38 ID:7SgyvOL6
久しぶりの携帯です。
今すぐにでも挿入したい衝動にかかるが、なんとかとどまり強く抱き締める事で欲求を制御する。
(ゃば…今襲ったら信頼が……)
そう思っている稚空とは裏原にまろんは少しでも稚空の温もりを味わおうと身体を擦り付け絡まってくる。
「ぁっ、目覚ましかけとかなきゃ」
思い出したように起き上がり稚空の上をまたいで目覚ましをかけだす。
「いつも通りの時間でいいよね?」
「ぇ…ぁっああ」
自分をまたいで操作している、まろんの胸が丁度自分の顔の上にあるため時間の事など考えられず目がそこから離れない。
ここで停滞は罪だ…(ノ´д`)ノ
130 :
名無しさん@ピンキー:03/09/16 21:43 ID:c+DUawKW
ひさしぶりの登場イイ!
131 :
98:03/09/16 22:27 ID:NiEDNxoJ
「…ほんと…?」
「…ああ、愛してる。何よりも、一番。
わかってるだろ…?」
その言葉には答えず、嬉しそうに笑うまろんを見て、
自分の態度で不安にさせたかな、と心配になった。
「ね…もっと稚空を感じさせて…?
ぎゅって、抱きしめて…」
儚い声を聞いて、込み上げてくる愛しさを
彼女を深く貫く事で表す。
「あっ…、ゃん!…ひぁあ…!」
そのまま首筋に、胸の突起に、耳元に唇を寄せる。
それだけで腕の中の恋人は限界を迎える。
その余韻に震えるまろんの敏感な突起を愛しみながら転がし、
休む暇を与えず再び腰を動かす。
「や…あぁ…!ちあ…き、待って…!ん、やぁ…」
敏感になった身体に対し、
大きすぎる快感をまろんは受け止めきれない。
「…言ったろ、俺が満足するまで…滅茶苦茶に、するって…」
まろんが何度細い身体を反らせ
限界を迎えても稚空は容赦せず快感を与え続ける。
「あ、あっ…!も、駄目…っ!ひんっ…ちあきぃ…!」
その締め付けには稚空もさすがに我慢出来ず
まろんと共に限界を迎えた。
頭の中が真っ白になった後、まろんの記憶はそこで途切れた。
132 :
98:03/09/16 22:34 ID:NiEDNxoJ
≫もえさま
イイ(・∀・)!!
お名前のとおり萌えでつ!
前スレの埋め立ても今までのSSも好きです。
ちなみに自分は前スレのバレンタイン小説の者です。
これからもがんがってください。
≫携帯さま
お久しぶりの登場ですね。相変わらず素晴らしいです。
原作に忠実なキャラがイイ(・∀・)!!でつ
133 :
名無しさん@ピンキー:03/09/19 16:52 ID:QXK2seSq
age
134 :
名無しさん@ピンキー:03/09/21 18:01 ID:lWuHNcQu
ち×ま×都×委員長の4Pきぼんぬ
135 :
名無しさん@ピンキー:03/09/21 18:35 ID:jlNGVqMf
↑どういうシチュエーションだとそのカップリングになるんだろう…
136 :
名無しさん@ピンキー:03/09/21 20:35 ID:I8tf5aSl
ジャンヌのエロ同人ではどういうカップリングと設定が多いんですか?
詳しい方キボン!!
137 :
名無しさん@ピンキー:03/09/21 22:09 ID:n5cuxSR9
↑だいたいが、ち×まの学校シチュが大半だろぅな…ぁと結婚後とか。
138 :
名無しさん@ピンキー:03/09/21 22:55 ID:jlNGVqMf
漏れの持ってたのは、ちー×アクセスのマカロニハァハァの分とか ちーパパ×聖→ちーパパ×ちーのフォモばかり… フォモより普通のカプのが好きなのに(ノД`)シクシク ち×まろが読みたひ
ぶっちゃけヒロインと相手役の組み合わせよりほかの物が見たいんですが…
>>139 微妙にドウーイ
本編がいかにも相手役×ヒロインのためにしか存在してないぽいから
二次創作は脇を出して発展を・・・と書きもしないで言うだけ言ってみる。
141 :
名無しさん@ピンキー:03/09/23 17:13 ID:zXfuHxxb
その他のキャラは原作でも存在が微妙だから書き出しのシナリオがむずかしそう
142 :
名無しさん@ピンキー:03/09/23 17:57 ID:NFC9GfEK
143 :
名無しさん@ピンキー:03/09/23 22:52 ID:l2mHZ34D
↑確か、稚空の家に遊びにきた海生と聖が結婚(ギャグ設定?)する
とか言いだして、それを聞いた稚空が怒って出て行く。
残された海生が聖に薬を飲まされてハァハァ
それを見た稚空が、一人にしてごめん…ハァハァ
みたいな内容だったと思いまつ…
聖の目的は栗を手に入れるため、稚空を手なづけようと海生に近づいた…
だったような(うろ覚え)
便乗して稚まろのPSI・TRAILINGとVOICESのあらすじキボンと言ってみるテスト
144 :
もえ:03/09/24 10:04 ID:UCRbAYqF
>>131 「稚空……?」
ふと目をあけると、稚空の腕の中にいた。あたたかくて安心する。
「大丈夫か?…ごめんな、無理させて」
稚空が心配した様子で訊ねてきた。重い頭で考え込む。何してたんだっけ?あぁ、私、抱かれていた、愛されていた。そして彼を愛していたんだ。
そう思うとなんだか幸福で、笑みがこぼれた。
「……淋しかったんだよ。最近、こういう風に抱きしめてくれなかったから」
彼の鎖骨の辺りに唇を這わす。自分でつけたキスマーク。赤くなっていて少し痛々しかった。
「でもさ」
稚空がまろんの額に口付け、微笑んだ。その柔らかい視線に胸がつまる。
「こういう風に関係を持つだけが愛し合うことかといえば、そうでもないだろ?今までが悪かったわけじゃないけれど、まろんの事を大事にしたいと思うと
やっぱり、軽軽しくは抱けないし。な?」
慎重に、一言一言を考えながら稚空が言葉を紡ぐ。
「でもね、私」
まろんが稚空の胸をそっと押した。廻されていた腕がほどける。
「抱かれるの、嫌じゃないよ。稚空がたくさん好きって言って抱きしめてくれるから。私も、ちゃんと好きって伝えられるから」
稚空が目を瞠っていると、まろんがなんてね、と照れたように笑い
ベッドから抜け出した。
「シャワー浴びてくるよ。先、使っていい?」
「あ、あぁ」
ぱたぱたと小走りで浴室に向かうまろんを目で追っていると、なんだか
急に全身が熱を帯び始めた。
「〜〜〜っ、余裕ねぇ……」
情けないと思う。たかだか一人の人間の一言で、こんなにも心を動かされている自分を。けれども同時に愛しいとも思う。
「絶対に、守らないといけないな」
意地っ張りの彼女のああいう素直な一面に直面できた事、それからあの何物にも変えがたい笑みが自分に向いているという途方もない
自分の運のよさに、この夜だけは感謝してもいい気がした。
「愛してるよ、まろん」
145 :
もえ:03/09/24 10:10 ID:UCRbAYqF
ハイ、終了です。わーいしょぼーいんなまとめ方ありかよこのヴォケなどの
ご意見はあまり受け付けたくありませんが、まぁ、あったら何とでも。
ご迷惑でなければ、また新作考えてきます。
146 :
名無しさん@ピンキー:03/09/24 21:08 ID:XLV9ww4s
もぇたん良かったです…きっとぉ風呂からでたまろんたんをち−は襲って楽しんだんだろな…。新作かなりキボン
147 :
名無しさん@ピンキー:03/09/25 18:33 ID:kFxU200r
神キタ――(゚∀゚)―――!!!次回作期待age
148 :
98:03/09/26 18:04 ID:h6W+zC12
一人エチーの小説に参加された方、お疲れさまでした。
萌えさせて頂きました(゚∀゚)ムッハー
一体この小説でまろんは何回イったんだろう…
149 :
もえ:03/09/26 18:08 ID:OrrjEDfq
>>98さま
……おそらく5〜10回ほどかと(藁
死ぬきか?まろんたん。
150 :
98:03/09/26 18:51 ID:tUunXIL+
>もえさま まろんをそんなにたくさんイかせる稚空もスゴイ(藁 そんな自分はS気味な稚空に萌え
151 :
98:03/09/26 19:11 ID:tUunXIL+
携帯から打ったので改行無くてすみません(ノД`)
あぼーん
153 :
キア:03/09/28 12:14 ID:S8xbnUlx
初のカキコです。
えっと、誰かジャンヌのエロ同人誌持ってる方、画像をアップしてくれませんか?
もしくはその内容を小説にしてくれるとうれしいです〜〜〜。(ち×ま で)
あと、>128からの小説、誰かかいてくれませんか〜?
ワガママいってすいません〜〜(汗)よろしくお願いします。。
154 :
名無しさん@ピンキー:03/09/28 14:09 ID:JOBfKZZF
↑携帯からのカキコなので、できれば小説の方が嬉しいのだが…
155 :
98:03/09/30 23:55 ID:ulO9eJEl
そんな稚空の気も知らず、まろんは呑気に時計をいじっている。
「これで…、よし!っと。電気は枕元のだけで良いよね」
時計をセットし終えたまろんが稚空の顔を覗きこむ。
ああ、となるべく目を合わさないように素っ気無く答える。と、次の瞬間。
おやすみなさい、とまろんの唇が稚空の頬に触れる。
思いがけない行動に、稚空の中で何かが押さえられなくなった。
まろんを引き寄せ、今度は唇同士を重ね合わせる。
稚空はそのまま、まろんの顎に指を添えて開き、舌を侵入させていく。
柔らかい唇を貪り、まろんの舌を絡め取る。
いつもと違う艶かしいキスにまろんは驚き、反射的に唇を離そうとする。
「っ、んーっ、ん…はぁっ…!」
なんとか逃れた時に見えた恋人の表情は、自分が知っているものではなかった。
獲物を狙うような鋭い視線。
稚空はまろんの両手を押さえつけ、再び唇を重ねていく。
(や…、こんな稚空知らない…、…怖いよ…)
稚空の甘くて優しいだけのキスしか知らなかったまろんには
口内を侵されるそれは、嫌悪感さえ抱かせた。
男の力で押さえつけられている事も、恋人に対する不安を大きくしていった。
156 :
98:03/10/01 00:00 ID:TJEBM72h
ちょっと鬼畜気味でスマソ。
これからラブラブに持って行くか、半レイープに持って行くか
続き書いて下さる方のを楽しみに待っていまつ
稚まろマンセー(・∀・)!!
157 :
名無しさん@ピンキー:03/10/01 02:43 ID:wiNbfgiS
158 :
キア:03/10/01 17:16 ID:DvSYVHQN
上のお二人様ありがとうございます。。
カンド→しましたっっ!!
しかし、ジャンヌのエロ同人誌みたことないから分かんないですけど、ち×まの
エロ同人ってないんすかね〜〜。
もし持ってる方はよろしくおねがいます〜〜〜。。
160 :
名無しさん@ピンキー:03/10/01 23:03 ID:OaebPKNc
>158 ここは21歳以下立ち入り禁止ですが
161 :
もえ:03/10/02 17:44 ID:VF9Wynqd
……新作の構想がまとまったんで、98さんが頑張っている中
失礼なんですけど、書いてもいいですか??
でもさしてエロくない上ノイン×魚月とかいう設定無視した
カップルでもいいですか??
162 :
98:03/10/02 22:49 ID:tBSuD0Yy
どうぞー。
自分のはリレーなので、ぜんぜん気にしなくていいです
しかもそのカップリングちょっと気になる…
163 :
もえ:03/10/03 17:56 ID:N1NWKHaU
今も記憶の底に巣食うは、あの日のこと。彼女の笑み、白いドレス、暖かな空気。
細い腕を繋ぎとめる彼の手。自分はそれを遠巻きに
眺めるしか出来なかった。あんなに愛していたのに、彼女の心を手に入れる
ことが出来なかった。
―――愛した者は、いつも、この腕からすり抜けていく。―――
ふと目覚めれば、もうあたりは暗かった。自堕落な生活に身をおいて、もう
何年もたつ。まぁ、幸いにして魔王が滅んでからも魔力は奪われていない。
そのおかげで『紫界堂聖』と生きていくための辻褄あわせが出来て楽だ。
多少の矛盾なら疑われもしない。
「ノイン様、今お目覚めですか?」
シルクがけだるげに問い掛けてきた。何があるわけでもない世界に身を置くのは
相当の負担になるらしい。確かに、自分の求めるものが手に入らないと
決め付けられたあの日が過ぎた時から、もう日本にいる理由などなくなった。
なのに、まだここに居るのは、未だに自分がそのことを悲観しないのは彼女が
もしかしたら自分を愛す日が来るかも知れない、という未練からに過ぎない。
「シルク、私は愚かだと思うか…?」
「いいえ、あなたは素晴らしいご主人様ですよ」
シルクが眠たげに目を伏せた。嘘を言うな。忠誠などとうに捨てたくせに。
どうせ失望しているのだろう?落ちぶれた主人に。
「出掛けてくる」
いってらっしゃいませ、と言ったきり、シルクは眠り込んでしまった。
孤独よりも、自分に対する情けなさの方が先決した。何をしているんだ、私は。
164 :
もえ:03/10/03 18:11 ID:N1NWKHaU
ぶらぶら夜の街を徘徊する。年若い男女がはしゃぎながら歩いている。
目で追っても落胆するだけだった。別にやつらには彼女が少女だった頃の
面影は見出せない。
足取りもおぼつかぬまま住宅街の方に入り込む。最近の日課はこの道を歩き、
一際目立つ白い家の前を通る事。その家に彼女が住んでいるのは知っていた。
だから、ただ姿を見れるだけでよかった。それだけで幸せだった。
だが、大きな窓に明かりは灯っていなかった。留守だろうか。
「ねぇ、家に何かよう?」
食い入るように見入っていると、いきなり高い声がした。驚きを悟られぬように
落ち着き払って振りかえると、彼女が立っていた。
「ま……」
「は?」
否、立っていたのは彼女ではなかった。暗闇に紛れていたため間違えそうになったが、
立っていたのは彼女の娘だ。
「ねぇ、お客さんでしょ?お母さんの知り合い?それともお父さん?」
少女が微笑んだ。若い力、みたいなものが放出されている眩しいほどの笑みだった。
「……お母さまと、昔。でも留守のようですから、いいです」
「なんで?ねぇ、ちょっとあがっていったら?お母さんね、お父さんのところに今
いってるけど、すぐに帰ってくると思うから!」
少女が私の腕を引っ張り、門の中へ連れ込んだ。しかし、ふと悪戯心が首をもたげたので、
少女に従う事にした。もし彼女が家に帰ってきたなら、堂々と会えるではないか。
「いいですよ。じゃあ、待たせていただきます」
165 :
もえ:03/10/03 18:14 ID:N1NWKHaU
とりあえずここまでー。ちなみに設定的には魚月14才、ノインは不明、
ちーとまろは……38才?時代の流れを感じますね(藁
ちょっとしたエロのロリータ物、あるいは鬼畜えっち
に走る可能性も。まぁ、まだわかりませんが。
両方
イイ(・∀・)!!
期待あげ
インターバルを我慢できない
167 :
名無しさん@ピンキー:03/10/05 18:24 ID:LbO52r5j
168 :
携帯:03/10/05 20:27 ID:qpmQi9+x
「なぁ、まろん…今日の帰り皆と本当はどんな話してたんだ?俺達の事話してた気がしたんだけど…」
真っ直な瞳で、聞こえてたの?とでも言いたげなまろんを見ながらニッと笑いながら問う。
「俺はまろんが大切だから今までずっと我慢してきたんだ…なのにまろんはいつも俺を挑発するような事してくるよな、今だって…」
耳許で囁きながらまろんの胸をゆっくり味わうように揉み始める。
「んっ…そんな事してなぃ……」
真っ赤になりながら稚空の手を掴み首を振って否定する。
169 :
携帯:03/10/05 20:36 ID:qpmQi9+x
「…してるから言ってるんだ、まろんは俺とこういう仲になりたいって思った事ないのか?」
そういうと軽くパジャマをはだけさせ肌に吸いついていく。
「!!ぁっ、ゃっ何っ」
驚きと拒絶の声を交えたまろんの声など気にせずキスマ−クをあらゆる所につけ稚空は胸元を舐め始めた。
「ゃっだ、ちあきっっ」
まだ初級の行為だが、こういった行為が初めてのまろんにとっては恥ずかしさで頭が混雑し拒絶の声しかでなかった。
なんか微妙ですみません;
170 :
もえ:03/10/06 17:01 ID:xxblLI98
>>164 「ねー、コーヒーでいいの?」
案内されたリビングはきちんと片付いていて、居心地が良かった。
娘は楽しげに客である自分をかいがいしく持てなしている。
「はい、どうぞ。ミルクとお砂糖は?」
いらない、と微笑むと娘は自分のカップにも何も入れずに片付けてしまった。
「いいんですか?コーヒー。ブラックでも」
「うん、ぜんぜん」
彼女はそう言って微笑んだが、飲み方はいかにも辛そうだった。
「ね、あなたお名前は?私ね、魚月っていうのよ」
魚月がにっこり笑った。あぁ、確かそういう名前だったな、とふと思い出す。
「聖……いえ、ノイン・クロードといいます」
「のいん?日本人じゃないんだ?」
なぜだか口をついたのは自分の本当の名だった。この子には出来うる限り
本当を教えたい、と本能が語りかけてくる。
「そうよね、そんなに綺麗な紫色だもんね。いい色、その目」
そう言うと魚月が腕を伸ばし、前髪をそっと触ってきた。楽しげに輝く瞳に
愛した少女のの面影がぴたりと重なった。
魚月は本当に彼女の母親によく似ている。大きな瞳や、陽気な気性もその
凄烈な視線も、母親譲りなのだろう。だが、さらりとなびく癖のない髪や
すっと通った鼻筋、そしてふとした瞬間に覗く大人びた冷めた表情には
父親の血を色濃く感じた。
「なに?私の顔に何かついてる?」
「いえ、美しいなと思って」
魚月が照れたように相好を崩した。その顔にも力を感じる。話してみた感じ
賢そうだし気さくで人懐こい感じもする。そのうえ容姿も平均よりはずっと整っている。
いろんな意味でよく出来た娘、という印象を受けた。
171 :
98:03/10/07 00:10 ID:W13OJJcp
自分が自分ではないような気分だった。
守ると約束しておいて、結果傷つけているのは俺じゃないか。
挑発しているなんて、ただの言い訳だ。
まろんが悪い訳じゃない。
まろんが望むようになるまで、我慢しようと決めたのも自分だったはずだ。
そう思っていても、抱いてしまいたかった。
まろんの全てを独占したかった。
「いや…稚空、ふざけないで…」
そう言うまろんの声は弱々しい。
いつものように、冗談であって欲しいと願っているのだろう。
その態度が更に男を駆り立てるとも気付かずに。
「ふざけてなんかない。俺は、いつだってこうしたいって思ってた」
耳にキスを落とすと、まろんが身体を強張らせる。
「…ぁ…や…」
耳に感じる稚空の吐息。
拒もうにも、混乱して声が出ない。稚空との関係が全部壊れてしまう気もした。
172 :
98:03/10/07 00:15 ID:W13OJJcp
【まろんは俺とこういう仲になりたいと思ったことないのか?】
彼の言葉が思い出される。
思った事がない訳じゃない。でも、一線を越えるには心の準備も不充分で不安も大きい。
だから、まだ焦らなくても良いと思っていた。
稚空の手が、はだけた胸元からパジャマの中へと侵入してくる。
その瞬間、不安よりも恐怖が先に立った。
「っ…嫌!いや、やだぁ…!や…」
やめて。怖い。こんなの稚空じゃない。
いつも見ているはずの恋人の顔が、知らない男の人に見えた。
押さえつけられている腕が痛い。
>>169のつづきです
最近SS投下が多くてイイ(・∀・)!!
皆さんの投下お待ちしてまつ
他の方のを見ると書きたくなるのは漏れだけでしょうか…
173 :
名無しさん@ピンキー:03/10/07 00:16 ID:anLdeKSP
174 :
名無しさん@ピンキー:03/10/07 00:24 ID:6QYN6Rw4
↑普通のカプのでオススメとかありまつか?
175 :
もえ:03/10/07 17:26 ID:70vJOb5U
>>172 「今すぐやめてくれないと、嫌いに、なっちゃうからね……?」
まろんが震える声で抵抗した。戸惑ったように視線を下げる様や
赤く染まる頬の初々しさに稚空はますます昂ぶっていく。
「絶対に、酷い事はしないから。約束する」
耳元にそっと囁かれた彼の声は艶かしく、男のくせに色気に満ちていてドキドキした。
思わず頷きそうになるが、何とか押しとどめる。
「……だめ…怖いよ、まだ」
「大丈夫だから、信じて」
そう言うと稚空は強引にまろんの唇を奪い、体をきつく抱きしめる。
全ての自由を奪われ、まろんは彼のなすがままに肢体を弄ばれる。
「…も、やぁだ……ちぁき、やめ…てぇ」
重なっていた唇が離れたとき、まろんの頬には水の軌跡がきちんとついていた。
弱々しく首を振ったり、懇願したりするも、稚空はまろんの肌をまさぐる手を
止めようとはしない。
176 :
もえ:03/10/07 17:30 ID:70vJOb5U
はい、なぜかリレーに参加してます。というのも、二つの作品の同時進行は
読みにくいんで、ノイン様ロリカポー物はこれが完結してから、
という事で。ちょっとお休みなのです。多分、この作品にも
ぢゃんぢゃん参加するんで、よろしくお願いします〜。
半レイープ━━━━(゚∀゚)━━━━!!
更新早くて嬉しいでつ
さらにこの後には炉裏…
178 :
名無しさん@ピンキー:03/10/09 19:53 ID:MsA+gwLp
期待age
179 :
98:03/10/10 21:23 ID:GqJOnIAh
>>175 いつもなら、抱きしめられると安心できて、
幸せな気分になれるが今日は触れられるのも怖かった。
「…やだ、触らないで…」
そう口にするのが精一杯だった。
今のまろんはそう言う事でしか抵抗する術を知らなかった。
しかしそれも無駄に終わり、鎖骨に唇を落とされ、
パジャマの残りのボタンを外されてしまう。
外したボタンの隙間から覗く、むせかえるような色気をかもしだす白い身体に
稚空は思わず息を呑んだ。
今すぐ本能のままに抱いてしまいたい焦りを押さえ、
下着の上からゆっくりと胸の膨らみを揉み始める。
掌に力を込める度に、ふにふにと形を変える胸の感触を楽しむ。
白い首筋に残る、自分で付けたキスマークが妙にいやらしかった。
ぼんやりと、この場所だと制服から見えるかな、と考えていた。
まろんが俺の物だという印。
片時も無くなる事のなかった苦しいまでの独占欲から、
まろんを抱けば開放されるのだろうか。
「…まろん、俺の事どう思ってる…?」
耳元で囁いて、まろんの答えを待つ。
「…嫌い…こんな事する人、嫌いだよ…」
今までうつむいていたまろんが顔を上げ、うるむ瞳で稚空を覗きこんだ。
嫌い、と言われても何故か心は動じなかった。
背中に手をまわし、ホックを外す。
あらわになった胸を揉みあげながら、時折突起を指でいじる。
「ゃ…あ!おねがい、やめて…嫌…!」
少し自由になった手で必死にパジャマを閉じようとしても
すぐに稚空にそれを阻止される。
恥ずかしさと、どうすれば止めてもらえるのかわからない焦りが
まろんを追い詰めて行く。
180 :
98:03/10/10 21:26 ID:GqJOnIAh
自分が書くとエロが進まないのはどうしてだろう…
≫もえさま
リレー参加大歓迎です!
ノインのも気になりますが…
181 :
携帯:03/10/11 22:20 ID:QgqnczTb
「ぃ、やっっっ!!こんなの…ノインがした事と同じじゃなぃ…」
涙をこぼし震えながら稚空から離れ身体をうつ伏せにし震える小さな声でまろんは呟き、その声に稚空の動きが止まる。
「助けて稚空…ぁの時助けに来てくれた稚空たすけてょ……」
震える手でシ−ツを握りまろんは嘆き、その白いシ−ツには点々と涙の後がついていく。
「……まろん」
少しして口を開いたのは稚空だった。
「ごめん…」
そういうとまろんから離れ部屋を出ていく。
182 :
携帯:03/10/11 22:33 ID:QgqnczTb
ザ―――…‥
浴室からシャワ−の音がする。中では、衣服を着たままの青年が冷たい水のシャワ−を頭から浴びている。
―…前にもこんな事あったな…まろんを傷付けて後悔してる自分。こんなにも愛してるのに傷つかせてしまう自分が嫌で消えてしまいたくなるような絶望…
冷たい水のせいで一気に体温を奪われた稚空は溜め息をつきながら蛇口を締め浴室の戸を開けるとそこには今さっき涙を流し傷付いた恋人が腕を組み頬をふくらましてこちらを見ている。
「何やってるのっ!!こんなに濡れて…病気になったらどうするのっ!?」
183 :
携帯:03/10/11 22:43 ID:QgqnczTb
頬を膨らました彼女はバスタオルをバサッと稚空にかけ、そして抱き締めた。
「…冷たぃ……」
「まろ…」
まろん、と言いかけた稚空の唇にまろんの指が触れ、そして彼女の唇が触れる。
「…今は、ぁの時助けてくれた稚空だ……」
微笑み再び触れるだけのキスをされ抱き締められる。
なんか本当にへぼくてすみません;;次の方に期待します。
184 :
名無しさん@ピンキー:03/10/13 07:36 ID:IINCkV9p
ジャンヌが捕まって都にいろいろいたずらされちゃうシチュきぼんぬ
185 :
名無しさん@ピンキー:03/10/14 09:38 ID:ENBwhCo4
↑それどっかのエロ小説サイトで昔みたよ
186 :
もえ:03/10/14 17:45 ID:IZbGwjRO
>>183 「ね、服脱いで?」
しばらくの間抱き合っていたが、不意にまろんが稚空の耳元で囁いた。
「……は?」
「だって、風邪引いちゃうでしょ?」
まろんは稚空の髪の水気をタオルを当てて抜きながらさも当たり前いった顔で
微笑んだ。
戸惑って視線を下げていると、まろんは眉根を寄せながら稚空の体に
張り付いている衣服を剥いでいく。
「待って。それくらい自分で出来るから」
まろんの手が腰に伸びてきたので、慌てて引き離すと、
彼女はできるの?と上目遣いに訊ねてきた。
「あのなぁ、子供じゃないんだからさ、拭くのも自分で出来るって」
全身を密着させるように体を拭いてくるまろんをみてると、邪な気持ちが
むくむくと湧いてくる。それを押さえるようにつっけんどんにふるまってみるも、
彼女はそれを決してやめない。
「まーろーん。そういうのが挑発してるっていうんじゃないのか?」
諭すように言ってみても彼女は離れず、それどころかぎゅっと抱きついてきた。
「まろん」
「……いいよ?もう。抱いてくれても」
「はっ?」
「いいよもう。怖くないから。ごめんね、いつも我慢させてて。でもね、
私、稚空とならそうなってもいいから、だから……いいよ?」
187 :
もえ:03/10/14 18:02 ID:IZbGwjRO
「あのなぁ、別にまろんがしたくないなら強制するつもりはないんだ。
第一、もっと時間かけてそういう関係になるべきなnだろ?急ぐ必要は少しもないんだ」
稚空が呆れたように首を振りながら言った。はなっから信じてもらえないのは
腹が立つ。だからついムキになって反論してしまう。
「違うもん!私が……私が、したいって思ったから言ってるの!」
「嘘。俺がこんな馬鹿なことしたから責任感じてるんだろ?そんなこと
まろんは考えないでいいんだ。もうまろんは寝てろ」
稚空が子供にするように頭を撫でて脱衣所を追い出される。
「違うってば!なんで信じてくれないの?」
瞬間、視界がひっくり返った。背中に鈍い痛みが走る。驚いて目を見開いていると
稚空が被さってきた。体がすくむ。
「……っ!」
「ほら。やっぱり怖いだろ?」
「怖く、ない」
なんだか子ども扱いされているようで腹が立ったから、稚空の首を
引き寄せて口付けた。無理やり唇を割り、舌を絡める。
驚いている稚空に無理して余裕の笑みをみせ、宣言する。
「ね?私本気よ。分かるでしょ?」
「……本当に、いいんだな?」
稚空が困ったように呟いた。本当は怖かったけれど、弱味を見せるのは
癪に障るので大きく頷いておいた。
188 :
もえ:03/10/14 18:07 ID:IZbGwjRO
「………どこでしたい?」
「……ベッドがいい。ちゃんと」
「歩けるか?運んでやろうか」
まろんは軽く俯き、首を振った。稚空はまろんの髪にキスしてやると
立ち上がり、手を引いて歩き出した。
寝室までの道のりが、まろんには死刑の執行台までの道のりにも
感じられ、胸苦しかった。
とりあえずここまで。
189 :
98:03/10/15 20:55 ID:PdAhaek/
まろんの手を引き、寝室に連れて入る。
正直、まろんを抱くつもりはなかった。
望んでいないまろんを抱いたってそんなこと何の意味も持たないから。
ただ、今のまろんは何を言っても聞かないだろうから
まろんから怖がっているのを認めるまで待とうと思った。
薄暗い寝室でベッドサイドの灯りを頼りに、まろんをベッドに座らせる。
「…暗い方がいいだろ?」
濡れたシャツを脱ぎながらまろんに問う。
頷くのを確認してから唇を重ねていく。
柔らかい唇を味わってから、舌を挿しこむ。
何度も角度を変えて舌を絡める。
時折漏れるまろんの吐息が心地よい。
そのまま稚空は彼女の肩を掴み、身体を倒して覆い被さっていった。
ゆっくりとベッドが軋む。
稚空の重みと、少し冷たい身体の感じが伝わってくる。
自分の心臓の音が聞こえそうで心配だった。
さっきは意地を張って平気と言ったものの、実際は後悔している部分もあった。
でも、子供扱いされるのは嫌だったし、稚空ならいいと思ったのも本当だった。
唇が離れると息着く暇もなくボタンを外され、耳に口付けられる。
その時。ひ、と思わず息を呑んでしまい身体が固まる。
その反応に稚空が優しく口を開いた。
「まろん、やっぱり止めよう。まだ怖いんだろ?
セックスって意地でするものじゃないだろ。な?」
190 :
98:03/10/15 20:56 ID:PdAhaek/
セックス、という直接的な言葉に一瞬震える。
稚空は外されたパジャマのボタンを閉じてやり、そっと身体を離した。
「服、変えてくるから。先に寝ててもいいぞ」
そう言ってベッドから立ち上がろうとした稚空の手をまろんが掴んだ。
「…どうすれば、信じてくれるの?」
呟き、自らパジャマのボタンを外して脱ぎだした。
「…ね…、しよう?」
驚く稚空を尻目に上半身下着になったまろんは
小さな声で言った。
「…まろんが、そう望むのか?」
まろんは頷き、それを見た稚空は躊躇いながらも、
再び覆い被さっていく。
「…これが最後だ。大丈夫、なんだな?」
その質問にまろんは彼に抱きつくことで応える。
細い身体を抱きしめ返し、下着を外す。
胸に触れるとまろんが擽ったそうに身体をよじる。
まだ胸に触れられる事に快感を見い出せるほど
まろんは女ではないが、それでも先端の突起に指が触れると
小さく震えているのがわかる。
191 :
98:03/10/15 21:00 ID:PdAhaek/
………皆さんマジ萌えでつ
続きはげしく期待!!!
192 :
携帯:03/10/16 23:15 ID:kAOlNy1y
「…っ、はぁ……」
稚空に先ほどから胸の突起を口に含まれ舌でつつかれ歯に軽く挟まれと、初めて体験するまろんには刺激が強く声を押さえるだけでやっとだった。そんなまろんを尻目に衣服を脱がしながら激しい愛撫を稚空は繰り返す。
「ぁっ、やっっ!!」
ショ−ツを脱がしにかかろうとした時、その手を掴み拒絶の声をあげたのはまろんだった。
「…ゃっぱり恐いか?」
掴まれた手でまろんの頬を撫で諭すように囁く。それを聞きまろんは困った様な複雑そうな顔で小さく「恥ずかしぃ…」と頬を染め、きゅっ、抱きついてきた。
193 :
携帯:03/10/16 23:26 ID:kAOlNy1y
その行動は今までなんとか保っていた理性を壊すのにもってこいの行為だった。
「…恥ずかしいなら脱がなきゃいぃ……」
「ぇ…?」
そう言おうとまろんが口を開けると同時に稚空がまろんの太ももを掴み開脚させショ−ツに軽く噛みついた。
「!!きゃっ、ちょっ、ゃぁっちあきぃっ!!」
ショ−ツ越しにも舌で秘部を刺激され、まろんはいきなりの事に両手で顔を覆い首を振る事しかできなかった。「だ、めぇ…ぁっぁっ……」
どれくらいこの行為をしているのだろぅ。ショ−ツは稚空の唾液とまろんの愛液で濡れ透けている。
194 :
携帯:03/10/16 23:28 ID:kAOlNy1y
そして、まろんは先ほどとはうってかわり稚空の頭に手をおき自分からねだるように腰を動かし甘美な声を出している。
なんか…すみません;;
すんません、
このスレの前って何処ですか?
>>1のリンクは、そんな板ありませんだったんだけど
196 :
名無しさん@ピンキー:03/10/19 13:26 ID:JLGSNMjC
200 :
もえ:03/10/21 17:49 ID:iaWB3REu
>>194 初めての感覚だった。くすぐったさの中に気持ちよさが見え隠れする。
口がどうしても開いてしまい、しまりのない相好と甘ったれた声が
恥ずかしさをかきたてる。やだな、やだなと頭の中では考えていても
稚空の舌で愛撫されるたびに腰が浮き立ってしまう。
「ぁ……い…」
頭の中に霞がかかる。楽しいわけではないけど口の端に笑みが浮かぶ。
稚空の手が腰に触れ、張り付いていた下着が剥がれて落ちた。
恥ずかしかったけれど、やめて欲しいという感情はない。
もっと気持ちよくしてもらえるなら構わないとまで思えた。
稚空の舌が直に体に触れた。全身の筋肉が緊張する。体中に電撃が走ったようだった。
先程よりもきつい快楽が体を蝕む。内腿がびくびく震え、意識を保とうと
夢中で稚空の髪を撫でる。
それが来たのはすぐだった。体の芯を焦がすような感覚。気持ちいいと言うよりも、
痛い、というほうがしっくりくる。
「だめっ!…ちょ、やぁっ!!おねがっ……だめ、やめて!ち、あっぁっ!」
まろんが目を見開いて狂ったように体を捩じらす。稚空はまろんの表情の変化を
素早く読み取ると、触れずにおいた突起を重点的に舌で刺激する。
「ち、まっ…だめぇっ!!や、ちぁ、あ!あ、あっ……ああ!」
張り詰めていた力が抜けて、痛みに似た快楽が全身を貫いた。
そのおかしな脱力感が、妙に気持ちがいいと思った。
202 :
98:03/10/22 20:54 ID:SJJXUkAO
「…イった?」
はぁはぁと荒く呼吸するまろんに稚空が尋ねる。
この感覚がそう呼ばれるのか分からなかったし、
何より恥ずかしかったのでまろんは口を開かなかった。
稚空はそんなまろんと顔を合わせるよう体勢を立て直す。
稚空の左手がまろんの細い身体を這い、先程の行為で濡れているそこに辿り着いた。
「少し冷たい、かも」
そう呟くと稚空は指をゆっくりとまろんの中へ埋め込んでいく。
初めて体験する異物感にまろんが身体をこわばらせる。
しかしまろんの態度とは反対によく濡れているそこはすんなりと指を受け入れた。
「…ぅ、あっ…」
痛みはない。
あるのは稚空の冷えた指の存在感だけ。
奇妙な感覚にまろんが戸惑ったような表情をする。
稚空は一番奥まで指を入れるとゆっくりと引き抜く。
「ん…、ぁ、はっ…」
その行為はだんだんと速さを増し、まろんの口からも艶やかな声が出る。
今まで見たことのないような色っぽいまろんの表情が更に稚空を高ぶらせた。
203 :
98:03/10/22 20:56 ID:SJJXUkAO
まろんもだったが、実際稚空もひどく緊張していた。
まろんに合わせ、ゆっくりと行為を進ませるが
今にも切れそうな理性の糸を繋ぎ止めるのは容易ではなかった。
その欲求をかろうじて留めていたのは、指一本でも、稚空は正直きつく感じていたから
これからする行為はまろんにとって苦痛にしかならないんじゃないかという不安だった。
困惑している稚空の態度を読み取ったのか、まろんが稚空の瞳を覗き込む。
「…稚空、私、大丈夫だから…続けて…?」
自分の入り口に硬い物が押し当てられ、これから始まる事に身を竦める。
「力、抜いた方が楽だから」
「…ん、大丈夫」
小さく震える彼女の身体が、その言葉は強がりだという事を示していた。
柔らかく髪を撫でられ、稚空が腰を突きだした。
不思議な感覚と、少しの痛み。
このくらいなら平気、とそう思った次の瞬間。
「―――っ!」
突然の激痛。あまりの事に声が出ない。
無理矢理こじ開けるような侵入に、まろんが無意識のうちに
シーツを掴み、腰を引いて稚空から逃げようとする。
「嫌ぁ…!痛い、いた…ぁ…!」
必死に体を捩っても稚空が腰を支えているから無駄に終わる。
204 :
98:03/10/22 20:58 ID:SJJXUkAO
このリレーのエピローグっぽいのの構想が浮かんでいるので完結したらうぷる予定です。
ぶっちゃけエロはないですが、一応稚まろで。
205 :
名無しさん@ピンキー:03/10/24 13:58 ID:2crxVPZe
206 :
名無しさん@ピンキー:03/10/27 18:22 ID:zdGyM6T+
age
207 :
もえ:03/10/28 18:05 ID:rGbcZDza
>>203 あまりに酷い痛みに、まろんは無我夢中で身を捩じらす。
しかしその度に稚空に体を引き寄せられ、結果的には腰を動かしている事に
変わりなく、余計に痛む。
愛し合っているなら痛みにも耐えられるとか、そういう次元じゃない。
ただ悪戯に激痛が体を突き刺してきて、呼吸すらまともに出来ない。
「いたっ……!!!っも、やだ、っ……」
知らず知らずのうちに涙が滲んできた。視界がぼやけて、覆い被さっている
稚空の髪が幾重にも見える。
泣きながら稚空の肩をつかんで引き離そうとしても、逆にきつく抱きすくめられる。
「離してぇっ!痛いよぉぃたっ…ぅん!」
泣き喚くまろんの唇が稚空のそれでふさがれる。割り開かれた唇から
舌が差し込まれ、口内を丹念に愛撫される。息が出来ない。
208 :
もえ:03/10/28 18:31 ID:rGbcZDza
全身に上手く酸素がまわらず、くらくらする。苦しいのと痛いのが混ざり合って
だんだん頭の中が白んでいく。
すると、嘘みたいな唐突さで唇が離れた。空気がどっと入り込んできて肺が痛い。
ぜぇぜぇと荒く呼吸を繰り返していると、稚空の舌が耳や胸元を這い、左手が
胸のラインをなぞるように揉みしだく。
「っや…ぁ…ん…」
体の芯がきゅんと熱くなるような感覚に思わず切なげな声が漏れる。
慣れてきたのか、痛みは先程よりは気にならない程度に収まっている。
「まだ、痛むか?」
「……ん……ごめ、まだ動かさないで……」
稚空に耳元で囁かれ、申し訳なさそうにまろんが視線を下げた。
稚空が軽く微笑み、まろんの頬に口付ける。胸を撫でていた左手が
下腹に伸び、挑発的に尖っている突起を指で転がす。
「あっ!そこっ……っぃや!」
「ここがいいんだ?」
意地悪く訊ねてくる稚空に、まろんは弱々しく首をふった。
しかし稚空は面白そうに目を眇めると、耳元に吐息を落としながら
指の動きをいっそう激しくする。
「ゃあ!!きゃ、ちょ、やだぁっ……ん!」
まろんが目を見開き、快感に体を震わす。
209 :
もえ:03/10/28 18:33 ID:rGbcZDza
今日はここまでー。。。疲れた。ハァ。
>>98さま
エピローグ楽しみにしとります。必ず書いてくださいね〜
210 :
名無しさん@ピンキー:03/11/01 09:32 ID:3N7ol9Dw
age
211 :
98:03/11/03 19:36 ID:YgELcX6O
「やぁ!…っ、ぁんっ……」
執拗なまでの愛撫から与えられる快感に
まろんは不安になるが、抵抗すら出来ず
ただただ行為に従うしかなかった。
自分の身体が快感の波に乗る度に、稚空が一瞬眉をひそめる。
「ち、あき…も、動かしても…大丈夫だから…」
漏れる喘ぎの中で何とかそう呟く事が出来た。
「…本当か?無理、するなよ」
心配そうに覗きこんでくる稚空の目を見て、うん、と頷く。
稚空はまろんの額にそっと口付けるとまろんの体を気遣いながら
ゆっくりと腰を動かしていった。
慣らすような深く、ゆっくりとした抽送。
自分の中で面積が増えるような圧迫感の中、
少しずつ痛みがきえ、体が馴染んでいくのがわかる。
まろんに合わせ、稚空の動きも熱を帯び
今は腰を支えながら激しく突く。
「ゃっ、あ、ぁっ…だめ…っ!」
痛みのかわりにまろんの小さな身体全体を快感が蝕んでいく。
部屋の中は二人の身体のぶつかり合う音と、ベッドの軋む音だけが響いている。
与えられる快感を身体いっぱいに受け止め、溺れていたまろんが
その音でふと我に返り恥ずかしげにうつ向き、慌てて声を抑えている。
その様子を見た稚空は意地悪く笑い、腰を動かしたまま敏感な突起に手を伸ばす。
「!…やぁ、はっ…ん…!」
少し強く摘まれると全身が硬直し、まろんは限界を迎えた。
立てていた膝から力が抜け、ぐったりとベッドに沈む。
その膝を抱え上げ、稚空は再び抽送を開始する。
212 :
名無しさん@ピンキー:03/11/06 17:56 ID:yRuVnRCI
age
213 :
もえ:03/11/07 18:28 ID:T8oSpL1w
じくじくと繋がっている部分が痛んだ。いや、快感が強すぎて痛んでいるように
思えただけだった。事実、もう喪失の痛みなんかはとっくに飛び去った。
「ん、ふっ、ぁっ…あ!も、ちょ、やぁんっ……」
自分の体の奥をかき回される度にたまらなくなって、つい腰をくねらせてしまう。
そしてその様子を見るたびに稚空の目が妖しく光る。
そうするとまた彼の動きが激しくなる。その度に気持ちよさや息苦しさから
甘ったるい嬌声が漏れ、腰が動く。それを見ると稚空は更に興奮する。
悪循環だ、とまろんはぼんやり思った。酷くされればそれだけ気持ちよくて、また
彼を煽る結果となる。そうすれば与えられる快楽からの痛みはもっと酷くなるのに、
それを期待して震える自分が確かにここにいる。
「……もっと……」
自分のなすがままにされていたまろんの口から、確かに要求の言葉が聞こえた。
それは自分に抱かれる事に慣れ、確実に感じていると言う事だと思うと、単純に
嬉しかった。
「あっ、あっ!……ゃ、んふっ……ぁ!」
腕の中のまろんの顔を覗き込むと、真っ赤になりながら淫らに相好を崩している。
初めてなのに、ここまで感じているのも珍しいな、と思いつつも
稚空は彼女の白い頬に唇を寄せた。
214 :
98:03/11/09 23:24 ID:7uouzufg
頬に触れる唇からさえも刺激が伝わる。
恐る恐る稚空の首に手を回し、きゅっとすがりつくと
稚空はそんなまろんを抱きしめ返し、小さく速い動きでまろんを攻めていく。
「あっ、あ、あ、…っ、は」
次第に稚空は抽送に集中し始め、部屋には艶めいた喘ぎ声だけが聞こえる。
その喘ぎを掻き消すかのように稚空は恋人の唇を求め、彼女もまた戸惑いがちに彼を求める。
二人の限界も近い。
頭がぼんやりとして、この行為が夢の中の出来事であるかのようで。
まろんは少しでも気を抜けば、フワフワと浮いてどこかへ行ってしまいそうな
自身を必死に繋ぎとめていた。
「…イきそう?」
稚空がそっと唇を耳許へもっていき、甘噛みながら囁く。
その言葉を聞き、まろんはびくりと震える。
「…もう、ダメ…」
しかしもう一度突かれると、とろんとした表情になり、甘えた声で呟いた。
それを聞いた稚空はさらに熱を帯びて、
まろんの中を掻きまわすように突く。
もうまろん自身、快感と痛みの判別なんてつけられない。
ただ今は繋がっているところから生まれる痺れの波に飲まれそうで。
「ぁ、ぁ、あ、……っ」
まろんの喘ぎが小刻みなものへと変わり、その身体も急速に襲いくる絶頂感に震える。
「…まろんっ…!」
「はぁ、ぁ、んっ、んん、だめぇぇぇぇ…!!」
稚空がまろんの身体をきつく抱きしめ、二人は限界を向かえた。
崩れ落ちた稚空の身体がまろんへとのしかかる。
215 :
98:03/11/09 23:25 ID:7uouzufg
それから数時間、窓から入って来る光に稚空は重い瞼を持ち上げる。
今何時だろうか、そう思って時計を探すため辺りを見まわそうとしたが
ふとシーツの隅の方の転々と散る血の痕に驚く。
「!?」
一瞬動揺するが、すぐに昨夜の出来事を思い出して息をつく。
昨夜は、……まろんを犯そうとして、それでまろんに泣かれて…とにかく、そのまま眠ってしまったらしい。
ここまで考えた所で隣のまろんが、んー…と寝言を言いながら寝がえりをうつ。
真っ白な背中が覗くと、急にその肌に触れたくなってまろんを背中越しに抱きしめる。
わずかな身体の振動にまろんが薄目を開ける。
「まろん、おはよ。」
自分の後ろの方で優しい声が聞こえる。
その声に安心して再び目を閉じるが、ふいに自分を抱きしめている彼の腕と自分のからだの間には
なにも無く、肌と肌との温かさが伝わっている事に気付いた。
そこで急に目がパッチリと覚め、昨夜の出来事がありありと蘇ってくる。
全身を恥ずかしさが襲い、頭からシーツをすっぽりと被る。
「?…まろん?」
不思議そうにシーツを退かそうとする稚空にまろんが首を振る。
「や、やだ、稚空、だめっ」
少し強引にシーツを剥ぎ取ると、その下のまろんは両手で顔を覆っていた。
「…なんか、顔合わせらんないかも…恥ずかしいよ…」
耳まで真っ赤に染めてそう呟くまろんに稚空は愛おしさを覚え
先程よりも強く抱きしめる。
直接肌が触れる感触は温かで心地よい。
シャワーを浴びたかったが、この状態が気持ち良いのでもう少しこうしていよう。
「誰よりも、愛してるから」
耳許でそう囁くとまろんの顔がさらに赤く染まっていった。
216 :
98:03/11/09 23:29 ID:7uouzufg
以上で一応終わりです。
こんな終わりで良かったのかどうか…
リレーは楽しいのでまた参加してみたいでつ。
皆さんの素晴らしい文章あっての物ですが…
≪もえさま
またSSの発表楽しみに待っております!
漏れもコソーリ駄文エピローグをうぷさせて頂きまつ…
ちーまろ終わったのかノイン×魚月の続き期待
218 :
もえ:03/11/11 13:44 ID:0fHUk+Ua
>>170 「ねぇ、ノインはお母さんのなんなの?」
え、とノインが魚月を見ると魚月は視線を下げて呟くように言った。
「いくら興味があるからって、知らない人を家に入れるのは軽はずみだったと思う。
でも、ノインは悪い人じゃないでしょう……ねぇ、本当は何なの?」
彼女の瞳に宿る大人びた色にノインは狼狽した。魚月はあの少年と、彼女の父親と全く同じ
目をしている。それなのにどこか魅力的に映るのは、彼女の美貌のなせる技だろうか。
「お母さまの……古い、友人ですよ」
「恋人じゃないの?」
魚月が片眉をひそめた。明らかに不満そうな表情である。
「どうして?」
「だったら面白いと思って。違うの?」
「……憧れてはいましたが、届かぬ思いでした。それより、あなたはお父様と
上手くいっていないのですか?」
はぁ?と魚月が眉をひそめた。そしてため息をつき、柔らかな笑みを浮かべる。
「ううん。お父さんのことは大好き。私のこと大切にしてくれる人は皆好き。
あ、でもお母さんは違うな」
「どうして?」
「だってノインのこと振ったんだもの。酷いと思うわ」
魚月が憎々しげに天井を睨んだ。その様子にノインが苦笑する。
「そうすれば、あなたの父親は私になってしまいますよ」
「あ、そうか。ならいいわ、お母さんも好きよ」
そういうと魚月が満面の笑みを顔中に浮かべた。胸の奥が甘く痺れる。
「それにね、あなたの事も好き」
魚月がノインの目をまっすぐ見ていった。鼓動が速くなる。好き、という言葉が
頭の中でこだまする。彼女の、まろんの面影が魚月に重なりたまらなくなって顔を
伏せた。
「あなたは、どう思っているのかな。聞かせて?」
そんなノインの様子を見た魚月がもう一度甘く微笑んだ。胸が痛む。
皆さんの好きなカプ&シチュエーションを聞きたい
ちなみに自分は稚まろで
ちーが強引にまろんタンを…というのが萌え
220 :
名無しさん@ピンキー:03/11/13 22:03 ID:yciXlQi+
>>219 ノイン×まろんで
原作のレイープシーンで稚空が助けに来ず犯られちゃうまろん
221 :
名無しさん@ピンキー:03/11/14 17:38 ID:9bmR3NqY
↑賛成!
222 :
98:03/11/16 00:16 ID:ibXYVGJV
まろんと初めて交わってから数日、ここ最近まろんは自分と目を合わせようともしない。
確かにあの日、強引ではあったけどお互いの気持ちが通じ合った、と
思っていたのは俺だけなんだろうか。
一度まろんの肌の柔らかさを、温もりを知ってしまって、
このまま、目も合わさず、話もせずという状態が続くようなら
ちょっと耐えられないかもしれない。
まろんはこの前の事を、どう思っているんだろう。
そう思ったら、まろんの気持ちを確かめたくなって足が1人でに彼女の家へと向かう。
インターホンを鳴らすと、しばらくしてドアの鍵を開ける音が聞こえた。
「はーい…」
カチャリ、とドアが開き、隙間からまろんが来客を覗く。
自分を訪問してきたのが俺だとわかると、動揺しているのか、一瞬固まる。
「まろん、俺だけど。なんか急に会いたくなって」
会いたくなって、というのは本当の目的ではないが、そう間違っている訳でもない。
「…上がる?」
戸惑いがちにそう尋ねてくるまろんの様子はいつもと違う。
ああ、と頷いてまろんの家に入るとリビングに通され、ソファーに腰掛ける。
まろんが紅茶を用意し、自分もソファーの向かい側に座るが、何だか落ち着きがない。
223 :
98:03/11/16 00:17 ID:ibXYVGJV
「何か、こうして顔合わせるの久しぶりな気がするな」
「…うん」
「今日は何してたんだ?」
「別に…なにも」
必死にまろんの心を探ろうと話し掛けるが、短い答えしか返ってこず、イマイチわからない。
「…身体とか、大丈夫か?ほら、この前のから」
そういった瞬間、ピクリとまろんが反応した。
原因はここか。
手を伸ばしてまろんに触れる。―――いや、触れようとした。だが。
「…ごめん、私の部屋の窓開けっぱなしだったかも」
と、まろんが突然立ちあがり足早に寝室へと向かっていく。
まろん、と呼びとめかけたが、同じ家の中、すぐ帰ってくるだろうと思い待つ事にした。
寝室にまろんの姿が消えていく。
「…わかんねー…」
前髪を掻きあげながら、呟く。
ため息とともに、つい自分の思いが口に出てしまった。
一体、どうしたというんだろう。この前のが原因なのは確かなはずだ。
何か気になる事あったっけ。
キスだけで結構まろん恥ずかしがってて。
真っ赤になったまろんの顔が可愛かったよな。
ふつふつと考えていると、考えはどんどんそれて行ってしまい、叫びたくなってくる。
俺はこんな性格だっただろうか。
ふと、まろんが寝室から出てこない事に気付いた。
窓を閉めるだけなのに、もう5分以上経っている。
不思議に思い、そっと寝室の様子を覗く。
まろんはベッドの上に正座し、枕を抱きしめている。
224 :
98:03/11/16 00:18 ID:ibXYVGJV
「…?」
何をしているんだろう。顔はこちらを向いているが、自分には気づいて居ないようだった。
声を掛けようとした時、微かに漏れるため息とともに、彼女の声が聞こえた。
「…やっぱり、するってことなんだよね…」
「何を?」
その呟きの意図がわからず、つい声を掛けてしまった。
誰も居ないと思っていたのか、まろんは自分の方を驚いて見つめ、一呼吸遅れて顔が赤くなった。
「ち、稚空!?」
動揺しているのか、久しぶりに目が合ったのに、またすぐに逸らされる。
ちょっとこれには、腹が立った。
なんなんだよ、一体。
まろんの方へずんずん歩いて行って肩を掴む。
「や、なに、離してっ…」
突然の事に驚いて、まろんがベットの上で後ずさる。
「なんで怒ってるんだ?この前からずっと。考えてるけど、言ってくれなきゃわからないだろ!」
そういうつもりはなかったけど、ちょっと語尾が強くなってしまった。
きっと、分かってやれない自分への苛立ちもあったんだろう。
それをまろんにぶつけるのは間違っていたけど。
「…別に、怒ってないもん」
俯いて、小さく答えるまろんの顎を掴んで無理矢理に目を合わさせる。
「じゃあなんで最近そういう態度なんだ?なにか理由あるんだろ?」
問われたまろんの目には困惑の色が浮かぶ。
「…稚空、今日どうして家に来たの?」
「どうしてって…だから、まろんに会いにだよ」
それ意外に何かあっただろうか、と考える稚空にまろんがもう、と小さく呟いた。
「……怒ってたんじゃなくて、この前みたいに…す、するなら、どうしようって思ってたの」
その言葉で稚空はようやく事態が飲みこめてきた。
225 :
98@エピローグ:03/11/16 00:19 ID:ibXYVGJV
「それで俺を避けてた?…もしかして、嫌だった?」
まろんが顔を赤くし、唇をきゅっと噛む。
それは肯定?それとも否定?
でも、ここ最近避けてたって事は、…………肯定、なんだろう。
ああ、まずい。結構ショック、かも。
その言葉を聞いておずおずとまろんが口を開く。
「嫌、っていう訳じゃなくって、あの、えっと…」
なんだか考えがまとまらなくって、しどろもどろになってしまう。
ふと顔をあげると稚空は俯いている。どうしたの?
「…ねぇ、聞いてる?稚空?」
稚空の様子を変に思うが、彼が反応しないうちにまろんは話し出す。
「あの、私ね、この前…き、気持ち良かったけど……やっぱりちょっと痛くって泣いちゃったでしょ?
でもね、あの時幸せで、きっと稚空と二人になったら…したくなるから、だから、痛くても頑張れるように心の準備しようって思って…」
一生懸命、自分の気持ちを伝えるまろんの言葉に稚空が顔を上げる。
「だから、つまり……嫌とかじゃないよ?」
嫌、だった訳じゃなくて。
健気なまろんが愛しくて堪らなくなる。
「ごめんな、痛かったよな。」
髪を優しく撫で、申し訳なさそうにそう謝る稚空にまろんがううん、と首を振る。
「今日も、幸せにしてくれるんでしょう?」
照れくさそうに微笑んでそう言うまろんの頬を包んで、そっと口付ける。
はじめは触れるだけで、すぐ離した。
されるがままになっているまろんを身体ごと引き寄せて強く抱きしめる。
口付けは、舌を絡める深く激しいものへと変化していた。
時間の感覚のなくなるほど、夢中で彼女の柔らかい唇を求めて。
唇を離したり重ねたりしている時に漏れる水音がやけに耳につく。
ああ、頭がヘンになりそうだ。
ぼんやりした頭でそう思った。それはまろんも同じ事で。
ようやく唇が離れた時、お互いの唇から銀の糸が引いていた。
そのままどちらともなくベッドへ倒れこむ。
彼女は彼を、彼は彼女をきつく、きつく抱きしめながら。
226 :
98:03/11/16 00:28 ID:ibXYVGJV
>>222より前回リレー参加させていただいた初夜SSの
漏れ的エピローグでつ。
なんか稚空がアホっぽくてすみません。
これを書いてて自分は稚空萌えなのかも…と思ってしまいました。
まぁとにかく楽しんで書かせて頂きました。
また何かコソーリうぷさせてもらうかもしれません。
227 :
名無しさん@ピンキー:03/11/16 09:36 ID:9CQM/xTm
エピロ−グ最高!!
誰か携帯でも見れるジャンヌのHPを作ってくれ
228 :
名無しさん@ピンキー:03/11/17 19:20 ID:1fhiSvKq
――夢を見る。
『あんたなんかいらないっ…――産まなきゃ良かったっ…!』
何度も繰り返し叫び、僕をたたくあの人の夢。
『あんたなんかいなければ』
…やめろ。
『産まなければ良かった』
僕は一度だってあなたに産んでほしいと願った事はない!
口の中に酸っぱい、とも苦いともとれないいやな味が広がっていく。
――あの人の映像が消えたかと思うと、今度は踏み切りの映像が目に入った。
遮断機が下りてくる時の警告音がけたたましく響く。
目の前には、あの日の小さい僕。
自分が楽になりたかった訳じゃない。
ただ――僕は――
夢は電車が小さい僕へ近付いた所で覚めた――。
229 :
名無しさん@ピンキー:03/11/17 19:27 ID:1fhiSvKq
「っ…!」
何かを言いかけ、目が覚めた。
「ー…」
手のひらが汗ばんでいる。
(今更なぜ?)
今も僕を苦しめる死ぬ前の記憶。
もう既にあの人も僕も、生きてはいないと言うのに。
(くそっ…)
手を額に当て、ひざを抱え横を見、自分の目を疑う。
(めーちゃん…?)
裸で横たわる僕のかつての仕事上のパートナー。
でも何故裸で?
(ああ…そうか)
昨夜、彼女から僕の方へと来たのだったか。
ゆっくりと頭が覚醒し、数時間前のことを思い返してみる。
――昨夜、彼女は…めーちゃんは酷く傷ついた顔をしていた。
理由は聞かないでおいたから、何故泣いていたかは僕は知らない。
「いずみくん…抱いて…」
無言で頷き抱き寄せ――キスをした。
ただそうして欲しいなら、するだけだから。
重ねた唇が熱い。そっと舌を絡めてみる。
「んっ、んっ」
背中に回した手で優しく背骨をなぞるように愛撫する。
うなじを軽く指先でこそぐると合わせた唇から熱い吐息が漏れた。
唇を離し、耳元で囁く。
「相変わらず敏感なんだね、めーちゃんは」
「っ…」
びくん、と僕の腕の中で小さく体が震える。
ぎゅ、と胸をわざと鷲掴みにし、服の上から指で乳首をつまんだ。
「んぁっ!」
「もう乳首たってるんじゃないの?」
「ちがっ…」
僕を見返すめーちゃんの表情に、僕は自分の股間が熱くなるのを感じる。
「やっ、乱暴はっ…ぃやっ…」
言葉とは裏腹の、虐めてほしいと言ってるような表情。
実際僕は知っている。彼女がどうすれば感じるかを。
「うそつき」
231 :
名無しさん@ピンキー:03/11/21 16:48 ID:iAB2hbsd
期待age
232 :
98:03/11/22 13:52 ID:2v85VYpe
なんとなく書いてみたのでうぷりまつ
稚まろで、ちーの一方的なえっち&バッドエンド(?)なので
苦手な方はスルーして下さい
では次レスからです
233 :
98@稚まろ:03/11/22 13:53 ID:2v85VYpe
朝。
ざあざあという雨音で目が覚める。
今日は日曜だし、昨夜結構遅くまで起きていたからゆっくり寝ていようと思ったのに。
閉め忘れたブラインドから覗く外の様子は激しい雨。
ああ、鬱陶しい。
雨が嫌いな訳ではなかったけど、稚空は滅入るような気分を覚えた。
もう一度眠ろうと瞼を閉じるが。
………………ざああああああああ
うるさい。
そこまで大きな音ではなかったが一度耳につくと離れない。
仕方なく起き上がり、のろのろと浴室に向かう。
風呂から上がってもまだ雨は降り続けていて、止みそうな気配はなかった。
それどころか先程より激しさを増しているようだ。
明け方は晴れていたのに、一体いつから降っているんだろう。
熱いシャワーを浴びて目が覚めた筈なのに、何だかすっきりしない。
頭が痛い気がする。
…………まろんに会いたい。
そうだ、そうしよう。まろんに会えば、滅入った気分も持ちなおすだろう。
心なしか、そう思ったら頭痛も消えてきた………ような。
早速身支度を整えて、自分の家のドアノブに手をかける。
と、ドアの外で微かにまろんの話し声が聞こえた。
まろん?
でも1人じゃない、誰といるんだ?
そのままドアを開けると、予想通りまろんが立っていて、
その隣にはまろんに笑顔を向けた、……ノイン。
234 :
98@稚まろ:03/11/22 13:54 ID:2v85VYpe
「ぇっ…あっ…稚空」
俺の視線に気づいたまろんが声をあげる。
「おや、名古屋君。おはようございます」
ノインの奴は余裕ぶった笑みで
「それでは、今日は失礼しますね。まろん」
とかなんとかまろんに告げ、一度俺の方を見るとエレベーターの方へ去っていった。
ムカつく。
ノインの姿が消えると、稚空は無言でまろんの手を引いて自分の家に連れて入る。
「や、稚空、引っ張らないで…っ」
強い力で手を引かれ、まろんが稚空に話しかける。
寝室につくと、ベッドに乱暴に投げ出される。
「きゃっ…!」
シーツにまろんの重みでたくさんの皺が現れる。
何するの、と起き上がろうとするまろんを背中越しに抱きしめ、押し倒す。
「ちょ…!稚空、何怒ってるの?」
「そんなの、自分で考えろよ」
そっけなくそう呟くと稚空はまろんの首筋に唇を寄せ、印を付け始めた。
まろんの問いがひどく能天気なものに思えて、苛々する。
なんで分からないんだよ。
「待ってよ、ちょっと…稚空、ねぇ!」
こういう風なやり方は嫌い。気持ちが全然通じてなくて、身体だけを求められているみたいで。
稚空はそれを知ってるはずなのに。
「っぁ…!」
舌で耳をいじられると、ゾクゾクと何かが身体を這い上がってくる。
こんなやり方ででも身体が反応してしまうのが悔しい。
「強引なの嫌いじゃなかったのか?」
冷たい笑いで稚空が尋ねる。
知ってるくせに。
235 :
98@稚まろ:03/11/22 13:55 ID:2v85VYpe
薄いセーターが捲り上げられ、そこから手を差し入れる。
窮屈そうに胸を抑える下着を押し上げ、柔らかな感触と温かな体温を楽しむ。
きちんと脱がせてもらえないのは全て脱ぐより恥ずかしい気がして。
「や、稚空…するならちゃんと脱ぎたい…」
首だけ振り返って稚空の方を見るが、稚空はまろんの顔を見ようとしない。
骨ばった大きな手で胸を掴むように愛撫される。
「ぃ…った、や、強い…」
その荒いやり方はまろんに痛みしか与えなかった。
拒むまろんを見ていると、朝から感じていた、もやもやとした気分が大きくなる。
……壊したい。
まろんを泣かせたい。
泣かせて、俺だけの事を考えさせて、俺だけのものにして、俺で満たして。
胸を荒く揉んでいた稚空の手が標的を突起に変え、親指と人指し指でクリクリと転がす。
「あぅっ…は、やぁ…っ」
急速に与えられる甘い痺れにまろんが高い声をあげる。
いつも最初はキスとか抱きしめてくれたりして、身体が快感を受け入れられる状態にしてからなのに。
でも今日の稚空は身体だけを求めているような気がして嫌だった。
稚空はまろんのスカートを捲り、ショーツを乱暴に下ろす。
「!や…、やだぁ…っ」
いきなりの事に驚き、慌ててスカートを下げようとするまろんの手を退ける。
直接割れ目をなぞるとすぐに奥の方から液体がじんわりと溢れ出す。
「んっ、ちあ…っ」
しばらくクチュクチュとやらしく音をたてるそこを閉じたり開いたりしていた。
236 :
98@稚まろ:03/11/22 13:56 ID:2v85VYpe
「あっ…」
まろん自身の蜜でトロトロになったそこに指を浅く入れると、まろんが身体を小さく震わせ声をあげた。
その指を引き抜き、絡みついた蜜を敏感な突起に塗りたくる。
「やぁ!稚空、そこダメ…っ」
まろんが必死にシーツを掴んで声を耐える。
「ぃ、や!ん、あ、ぁぁぁあ…!」
きゅ、と摘んでやるとまろんはいとも簡単に限界を迎えた。
ひくひくと震えるまろんの入り口に自分のものを押し当てる。
前に後ろから挿入しようとしたとき、まろんは嫌がった。
顔が見えないのは気持ちが付いていかず、身体だけの気がする、と。
実際稚空も顔が見えない体位は好きじゃない。
だが、今日の稚空はそんなことお構いなしにまろんの腰を支える。
ぐったりとしていたまろんがその行動に顔をあげた。
「や、稚空!後ろの…やだっ…」
抵抗しようとするまろんの腕を抑えつける。
また頭痛がぶりかえしてきたようだった。
237 :
98@稚まろ:03/11/22 13:57 ID:2v85VYpe
稚空の心が見えない。
どうして?
昨日はいつも通りだったのに。
困惑するまろんの背中に稚空が覆い被さってくる。
嫌。怖い。
「稚空…やだよぉ…」
弱々しくまろんが懇願する。
稚空はこんなやり方で満たされるの?
私の気持ちなんてどうでも良かったの?
考えていると稚空のものがまろんの中を押し広げて侵入してくる。
その瞬間、まろんの不安が溢れだした。
「嫌っ、いやぁ!離して…っ」
怖いよ、私を抱いているのは誰なの?
心を置いていかないで……
稚空の態度と顔が見えない不安からまろんの目に涙が浮かぶ。
抵抗してもすぐに身体を抑えつけられて、恐怖が増すばかりだ。
どうしてこうなっちゃったの?
稚空、今どんな顔をしてるの?
涙がぽろぽろと流れてシーツに落ちていく。
乱暴に腰を動かされ、焦点が定まらない。
「…ゃ、ちあき…も、やぁ…」
心がどんなに痛くても、身体は稚空の動きに敏感に反応してまろんの口からあまったるい声を出させる。
まろんの「身体」が限界を迎えると、同じように稚空も果てた。
二人の身体がベッドに崩れ落ちる。
238 :
98@稚まろ:03/11/22 13:58 ID:2v85VYpe
熱い身体に、ひんやりとした感触。
ああ、冷たくて気持ちいい。
目を開けると、まろんが俺の額に濡らしたタオルを置いてくれていた。
「稚空…気分、どう?」
まろんが遠慮気味に俺の顔を覗きこんでくる。
気分って、俺はどうしたんだ?
なんだか記憶が曖昧で、ぼんやりとする。
「稚空、熱があったみたい。自分で気付かなかった?」
稚空の心中を察したのかまろんが声を掛けた。
熱?そう言えば、頭が痛かったような。
でも、いつまろんが家に来たんだ?思い出せない。
「39℃近くもあったんだよ。…あの後、なんか稚空の身体がすごいあつかったから」
「そうなのか?でも今は結構気分いいよ」
でも、薬ここにおいておくから飲んでね、とまろんが水と薬を枕もとに置いた。
「ああ、ありがとな」
稚空が笑ってそう言うと、まろんも戸惑いながら笑みを返す。
なんだか、まろん元気がないみたいだ。
その目も赤くなっている。…泣いたあと?
「…まろん?お前、泣いたのか?」
そう言い、稚空がまろんの頬に触れようとしたが、近づいて来る手にまろんがびくりと怯えた。
「え…」
「ぁ…ちが、違うの……ごめ…なさ…」
小さな声でそう呟いたまろんの目からは涙が溢れ、我慢しようとするまろんとは逆に次から次へと零れ落ちる。
その首もとには痛々しいほど鬱血している、赤い痕。
まろんを見つめたまま、放心状態の稚空の頭に先程のまろんの言葉が甦る。
【あの後、稚空の身体がすごくあつかったから】
……あの後?
ゆっくりと記憶を辿っていくと、フラッシュバックのように最悪の記憶が浮かび出す。
239 :
98@稚まろ:03/11/22 13:59 ID:2v85VYpe
――――俺は、まろんを抱いた。
嫌がって、怖くて泣いて抵抗するまろんを押さえつけ…この手で、犯した。
まろんの心を無視して、自分のためだけに力づくで身体を求めた。
完全に思い出すと後悔が押し寄せる。
最低だ。
その時のまろんの気持ちを考えると胸が抉られるようだった。
実際まろんはそうだったんだろう。
俺が眠ったあとも、ショックで眠れるわけなくて、一人で泣いて。
口ではあれだけ守りたいなんて言っておいて、一番傷つけたくなかったのに
この手で深く傷つけて、信頼を壊して、気持ちを踏み躙って。
「ごめん…まろん、本当に、ごめんな…」
目の前が真っ暗になって、自分がどんな顔をしているのかわからない。
ただ、ごめん、と無意識に呟き続けているのは分かった。
しばらくたって、頬が暖かいものに包まれた。
顔を上げるとまろんが俺の頬を手で包み、優しい瞳で覗き込んでいる。
そのまま、まろんの唇と俺のそれが触れた。
「やっと稚空、顔見せてくれた」
無理して笑っているんだろう、痛々しそうな顔でまろんが微笑む。
「私、大丈夫だよ。稚空は、熱で自分じゃなくなってたんだよ。仕方ないことだったの。
だから自分を責めなくたっていいんだから、ね?」
俺の震えを取り除くかのように、まろんの温かな身体が俺を抱きしめる。
それだけ告げると、まろんは張り詰めていた気持ちが解けたのか、そのまま寝息をたてはじめた。
まろんをベッドに寝かすと、稚空はまろんの髪を撫で続ける。
まろんを見つめるその眼には、絶望と後悔が入り混じっているように見えた。
240 :
98@稚まろ:03/11/22 14:00 ID:2v85VYpe
以上で終わりでつ。
稚拙な文で失礼しました。
皆さんの投下もお待ちしてます
241 :
名無しさん@ピンキー:03/11/22 18:02 ID:htTXsN74
最高だ!!!!話も綺麗にまとまってるしかなりいぃです!!他のパターンの稚まろもどんAお願いします!!
242 :
名無しさん@ピンキー:03/11/23 08:35 ID:lN6oPpPZ
どうせだったら満月に人前で太いうんこさせてくれ
243 :
もえ:03/11/23 13:33 ID:eIjNrstr
時間空けちゃってスイマセン。長文乱文失礼します。
アナタノコトモスキ。
たかだか二十分前に知り合ったばかりの男に吐き捨てる台詞じゃないだろう、と
魚月の軽軽しい言動には怒りに近い感情を覚えた。
「なんかねー、初めて会った気がしないの」
魚月が楽しげに微笑んだ。彼女そっくりの顔で、彼女そっくりの声で。
「魚月、あまり軽軽しくそのようなことを」
言うものではない、と続く台詞を遮って、柔らかい声が降ってきた。
「ただいまー。魚月、お客さんならちゃんと連絡しなさいっていったでしょ」
振りかえると、彼女が立っていた。
「ノイン……?」
「……お久しぶりです、まろん」
異様な空気が漂った。気まずい、と形容するのが一番いいのだろう。
「家の前にいたのよ。入りにくそうにしてたから上げちゃった」
淀んだ空気の中、魚月だけが得意げに微笑んでいる。
「……魚月、悪いんだけどちょっと席外してくれる?」
「やだ。私もノインと喋りたい」
魚月、とまろんが悲しげに囁いた。その声に胸が苦しくなる。
どうしてこの男と一緒にいるの、という彼女の怒りと悲しみが透けて見えている。
244 :
もえ:03/11/23 13:47 ID:eIjNrstr
「わかった。でも後で私も来て喋るからね。ノインも帰っちゃやだよ」
それだけ言うと魚月はそっとリビングから出て行った。階段を上がる足音が
遠のくと、まろんはかすかに微笑み、でもすぐに俯いた。
「久しぶりね……最後に会ったのは魚月が生まれた時だったかしらね」
「はい。なにもお変わりなさそうで」
ノインの台詞に、まろんは自虐的な笑みを浮かべて呟いた。
「あなたはね。でも私はもうおばさんだし魚月は中学生よ。変わらないはずないじゃない」
「……迷惑でしたか」
ノインの問いにまろんが柔らかく苦笑し、首を横に振る。
「いいえ。会えて嬉しいわ。手放しで喜べなくてごめんなさい」
そう言った唇や頬にはあの頃の輝くばかりの若さはなかった。その代わりに落ち着いた、
やわらかな色気に満ちて正直戸惑ってしまう。
求めるものの違い、だろうか。聖女の面影を求め続けていたならば、確かに今の彼女に
魅力を感じなくなっても仕方がない。しかしあの頃は彼女自身を愛していると
自負していたのに。自分の現金さや軽薄さに泣きたくなった。
「魚月は……いい子ですね。素直で、明るくて」
ノインの一言に、まろんの顔がぱっと輝いた。娘を褒められて嬉しくなったのだろう。
「ありがとう。でも、変わった子でしょう?」
「ええ、あ、いえそうじゃなくて」
思わず本音が出てしまい焦っていると、まろんが声を上げて笑った。
「いいのよ、遠慮しないで。ほら、私も稚空も家族らしい家族の姿を知らないでしょ。
だからどうしていいものか分からなくて。でも、いい子なのよ。愛される事が
どれだけ尊いのか、ちゃんと分かっているから」
そういうとまろんが笑みを浮かべた。今まで見た中で一番綺麗な笑みだった。
245 :
もえ:03/11/23 13:59 ID:eIjNrstr
おわった?と魚月がドアを細く開けて声を掛けてきた。
「えぇ。魚月、送っていってあげたら?」
まろんが一方的に話を切り上げ、ノインを振り返った。少し残念な気がした。
「ノイン、いい?」
まろんが子供のお守りを頼むような気軽さで訊ねてきた。彼女にいい格好が
見せたくて思わず頷いてしまう。
「いいですよ。魚月、頼んでもいいですか?」
魚月が嬉しそうに頷いた。細い腕でノインの腕を取り、席から追い立てる。
「ねぇ、それじゃあ行こうよ!」
「あ、じゃあ、失礼します」
ノインが頭を下げると、まろんが目元をやっと緩め、さようならと呟いた。
「ねぇね、何はなしてたの?」
魚月が腕にすがりながら、訊ねていた。
「いえ、これといっては……気になりますか?」
確かに自分の母親が見知らぬ男と二人きりで話しているなんて思春期の少女に
してみれば気持ちいいものではないのだろう。
「だって」
そこで言葉を遮ると、魚月はノインの首に腕を廻し、伸び上がって自分の唇を
ノインのそれに押し付けた。
「私、ノインのこと好きになったから。さっきも言ったでしょ?」
驚きに目を見開いてるノインを横目に、魚月は誇らしげに笑った。
今日はここまでですー。エロまでが長い(泣)
246 :
名無しさん@ピンキー:03/11/26 17:57 ID:Ow3/qU7m
保全age
247 :
名無しさん@ピンキー:03/11/29 18:04 ID:Ar95N2vf
248 :
もえ:03/12/01 17:31 ID:cPWrjlU1
>>245 それから一週間ほどの後の夜。ノインが目を覚ましたのは日がどっぷりと暮れて
からだった。魚月にキスされて以来行っていなかった散歩を、その夜はなんとなく
ひかれる思いで、ノインはいそいそと家を出た。
「あぁ!ノインいい所にきた!」
あの白い家の前には真夜中にもかかわらず魚月が一人で立っていた。
「な、つき……?」
「そうよ。誰だと思って?」
魚月が少女にしては艶っぽい笑みを湛えてすがり付いてきた。驚いて手をひっこめても、
細い腕をノインの体中に廻して、離れない。
「ねぇね、面白いもの見せてあげるわ。入って!」
「面白いもの?」
そうよ、と魚月は得意げに胸を反らし門の中に駆けて行った。
「魚月!」
「あん、もう早くしないと終わっちゃう!急いで!」
魚月はためらっているノインの元へひらりと舞い戻ると腕を引いて家の中に招き入れた。
連れて来られたのは何の変哲もないドアの前だった。
「これは?」
「シッ、見つかったら困るの」
魚月は物音を絶対に立てないようにと囁くと、音を立てずにドアを細く開けた。
覗いてみて、と魚月は声に出さずに言うと、頬を紅潮させながら隙間から室内を
熱心に見ている。ノインも戸惑っていたが、魚月がそこまで夢中になるものなら、と
付き合い程度の軽さで中を眺め、絶句した。
249 :
もえ:03/12/01 17:48 ID:cPWrjlU1
室内は薄暗く、小さな灯りが中にいる人物の影をかすかに揺らす。
中からは女の高い声と、男の低いうめき声が聞こえた。
位置の関係でちょうど見える女の背中は白く滑らかで、背にかかる長い髪が
静かに踊っていた。
「魚月……」
「へへ、綺麗でしょ?私のお父さんとお母さん」
魚月は得意げに口の端を持ち上げ、愛しそうに中の光景に見入った。
父母のこのような行為を何かのイベントの一環のように思っているこの娘の
魂の無邪気さや歪みにはどこか恐ろしさと逆説的な色気に満ちていた。
「魚月、こんな事をしてはだめです。行きましょう」
かすれた声のノインが魚月の袖を引くも、彼女は断固として動こうとしない。
「魚月」
魚月が振り返った。睨むように眉間と鼻に皺を寄せ、低く囁く。
「ノインのせいで気分が萎えた。最低」
後ろ手でドアをしめ、魚月はノインの腕を引き新たな部屋に押し込んだ。
250 :
もえ:03/12/01 18:10 ID:cPWrjlU1
そこは魚月の部屋と思しき洋室だった。品のいい調度品でまとめられていて、
両親の愛をどれほど受けているかが容易に伺えた。
「魚月、あのような事をいつも誰かに見せびらかせているのですか?」
「……だったら?」
魚月が上目遣いに訊ねてきた。反射的に手が伸び、彼女の白い頬を張る。
「……っ!」
魚月が大きな目を眇め、今度は完全に睨みつけてきた。
「なにするの?」
「あ、その、すいません」
魚月はつかつかとノインに近寄ると、ぎゅっと抱きついてきた。
「冗談よ。いつも一人で見てる。だってあれは私の宝物の光景だもの。
でもね、ノインは特別。大好きよ、ノイン」
魚月は赤く腫れた頬をノインの胸に擦りつけ、廻した腕に力をこめる。
その仕草が急に愛しくなり、思わず抱きしめ返してしまう。
「ノイン、はお母さんの事。好きだったのよね?」
魚月がノインの目を覗き込んで訊ねて来た。どう答えていいか解らず、かすかに
頷いてみせる。
「お母さんと……セックスしたことあった?」
「え?」
「教えて。あったの?」
視線の鮮烈さに負け、目をそらした。が、魚月はそれを許さず、
小さな掌でノインの頬を包み、自分に視線を向ける。
「……未遂、は一度だけ。けれども最後までは一度も」
それを聞いた魚月はノインの胸を押し、体を離した。それから泣きそうに顔を歪めて
囁いた。
「お母さんは、受け入れたの?」
「いえ、その、強引な形の……気持ちの通じないものでしたから」
そういうと魚月は急に顔を輝かせ、にっこり微笑んだ。花が開くような、
美しい笑顔で、きっぱりといった。
「ならその罪滅ぼしの意も含めて、私のことを抱いてください」
251 :
もえ:03/12/01 18:13 ID:cPWrjlU1
今日はここまで。次は初えっちの予定。
魚月さんわけわかりません。イメージではロリータ嬢だったんですが、
ただの白○さんですね。泣。
252 :
98:03/12/03 01:12 ID:zAlWMw4W
ノイン×魚月イイ(・∀・)!!
ちまろのエチー覗く魚月萌えー
………ちまろの体位はなんでつか?(;´Д`)ハァハァ
253 :
名無しさん@ピンキー:03/12/06 14:42 ID:UGWt9zXc
初体験でクソの穴にぶちこんでくれ
254 :
名無しさん@ピンキー:03/12/06 22:21 ID:lMtOg08z
前にも出てたけど、やっぱりちーは童貞じゃないよね…
255 :
名無しさん@ピンキー:03/12/10 19:39 ID:Tv5Mc16E
256 :
98:03/12/12 23:06 ID:afp9bvyq
ノイまろのレイプものかいてみました。
正直言ってエロ薄いし、自分で読んでて読後感悪いでつ。
……鬱。
苦手な方はスルーして下さい。
257 :
98@ノイまろレイ‐プ:03/12/12 23:08 ID:afp9bvyq
「少々手荒くなりますがお許しください」
「…やぁっ…」
ノインの冷たい唇がまろんの首筋に落ちてくる。
自分の胸元に埋まった彼の唇を振り払おうともがくがノインの力は強く、まろんの腕を抑えつける。
「離して…っ」
まろんがノインの目を真っ直ぐに見つめる。
泣いたらいけない。
泣いたら、心まで屈した事になってしまう。
そんなまろんを嘲笑うように、ノインは次々に赤い印を刻み込んでいく。
「…愛していますよ、ジャンヌ」
呟くと、ノインがまろんの唇を捕え、重ねていく。
愛しい人のものでない感触に、とっさにノインの唇を噛んだ。
血の味がする。
「…ジャンヌ、一体どうなさったのですか?」
「…私はジャンヌじゃないわ、彼女とは違う人間なの。
あなたも本当はわかっているんでしょう…?」
「いいえ、あなたこそ私の愛する人。もう二度と神の下へなど渡しません」
そう言うとノインは勢いよく胸元をはだけさせる。
「…っ、やあぁぁ!やめて、誰か…、嫌ぁっ」
まろんは真っ青な顔で必死に手足をばたつかせる。
「…少し、おとなしくしていて頂きたいですね」
ノインが小声で何かを呟くと、魔呪符が現れまろんの腕を捕えた。
電流がまろんの腕に広がり、力が抜けていく。
「ゃっ…!」
刺すような痛みにまろんが小さく悲鳴をあげた。
258 :
98@ノイまろレイ‐プ:03/12/12 23:08 ID:afp9bvyq
辛そうな表情のまろんを見下ろすと、ノインは再び唇を重ねていく。
まろんは唇をきつく閉じて、舌の侵入を拒もうと必死だった。
腕が動かせないまろんにとって抵抗する術はそれしかなかったから。
しかし下着を押し上げられたとき、一瞬だけそちらに気を取られて舌の侵入を許してしまう。
「っ、う…」
生温い、ねっとりとした感触に嫌悪感が沸き立つ。
稚空とだってしたことなんてなかったのに、それをこんな形で奪われるなんて。
舌を噛んでやりたくても、魔呪符のせいか力が入らない。
ノインの手が真っ白な胸を揉みあげると、ぞわぞわと嫌なものが全身を包み込む。
「ぅ…ん、…っはぁ」
必死の思いで唇を離したら、急速に恐怖が全身を蝕んだ。
「ゃ…ぁ…フィ……フィン!フィン!!」
家にいたはずのパートナーの名前を呼ぶが、自分の声が虚しく響き渡るだけで、
返事はなかった。
「ど…して、フィン…?」
力なく呟くとノインがくすくすと笑いながら囁く。
「…彼女でしたら、シルクに捕えさせてあります。
私たちの邪魔をされるのは御遠慮願いたいですしね」
その言葉を聞いて、まろんの心は冷静さを失った。
魔呪符の効力もきれて腕も自由になっていたという余裕もあったし、
話し合えばわかってくれる、と思っていた。
だけど、そんな願いはもう完全に打ち砕かれた。
「やぁっ!やだやだやだぁっ」
パニックに陥り、ノインの肩を押して引き離そうとするがまろんのか弱い力で
敵うはずもなくて、ビクともしなかった。
いつまでたっても大人しくしないまろんに苛立ったのかノインが顔をしかめる。
259 :
98@ノイまろレイ‐プ:03/12/12 23:10 ID:afp9bvyq
「…大人しくして頂きたい、と申し上げたでしょう。それとも、またこれを使われたいのですか?」
そう言ってノインが魔呪符を取り出す。
それはパチパチと静かに電気を放っており、それがかえって不気味さを増しているようにみえた。
ノインの低い囁きに、まろんの身体が先ほどの苦痛を思い出してビクリと震え、
嘘のように抵抗をやめて大人しくなった。
ノインの手が晒された白い腹部をつたい、まろんのスカートへと辿りつく。
「ふ…」
とうとうまろんの目に涙が溢れだし悲しげな呟きを洩らす。
諦めたくない。
諦めてはいけなかったのに、まろんは怖くてどうすることもできなかった。
器用にスカートを外されて、もうまろんを守るのは小さな下着一枚のみだった。
ノインは一度顔を上げしげしげとまろんを眺めると微笑んだ。
「…美しいですよ、私の…私だけのジャンヌ」
「私、は…ジャンヌじゃないわ…」
まろんがノインから目をそらして嘆く。
その言葉が聞こえたのかどうなのか、ノインが本当に愛しそうに
まろんの耳に口付け、指がショーツの隙間から直接秘部に触れた。
「…ひぁっ…」
思わず声があがる。
男を更にかりたてる、鼻にかかった甘い声が。
初めて快感を与えられたそこは、熱を伴い湿り気を帯びていた。
指が、ピッタリと閉じた割れ目を解すようになぞる。
その上下の動きに、くすぐったさのような、なんとも言えない感覚がまろんを襲う。
260 :
98@ノイまろレイ‐プ:03/12/12 23:12 ID:afp9bvyq
「ゃ、やめて…っ」
正体のわからない感覚。
それがどんどん自分の中で大きくなっていくのが恐かった。
ノインの指が秘部の上の突起に標的を変え、まろんの蜜を塗りたくるように柔らかく転がす。
敏感なそれに与えられた刺激は、男を知らないまろんにとっても
十分に快感として身体を蝕む。
「んぁっ、あ、…やぁぁあっ」
どうしてこんな声が出るの。
こんな事、望んでなんかいない。
私が好きなのは、この人じゃない…!
「ぃやだぁっ…助けてぇ…っ稚空…!」
大粒の涙が頬を伝い、愛する人の名前を必死に叫ぶ。
「稚空…ちあきぃ…!」
違う男の名前にノインがあからさまに苛立った表情を見せる。
「…何故他の男の名前など?私はあなたの事を、500年待ち続けたのですよ。
あなたの心の奥には必ず私がいるはずです」
憎々し気に言い捨てると、秘部に指を突っ込み乱暴に掻きまわす。
「ひっ…んんあぁぁっ」
異物感にまろんが驚愕の声を上げた。
ぐちゅ、ぐちゅ、と卑猥な音が、小さく声をあげながら泣くまろんの耳にも、
サディスティックな笑みを浮かべるノインの耳にも届いていた。
「あっ、あっ、ぁ…」
時々ひくひくと震えるるまろんを見て、ノインが指を抜く。
「そろそろ…良いですかね」
きつく目を閉じて望まない快感に耐えていたまろんがその言葉の意味を理解し、
目を大きく見開いた。
「や…嫌っ…ジャンヌじゃないの…私はっ…!!」
まろんが全てを言い終わらない内にノインがまろんの腰を支え、自分のものをあてがう。
ひきつるまろんの顔を見据えると、気遣いなく腰を突き出した。
261 :
98@ノイまろレイ‐プ:03/12/12 23:13 ID:afp9bvyq
「いやぁぁぁぁ!!」
まだ男のものを受け入れたことのない、受け入れる準備も十分でないそこは、
乱暴な侵入に痛々しいほどに広がっている。
「さすがに…少しきついですね…」
ノインが眉根をよせて呟いた。
「嫌、嫌、痛いよぉっ!」
耐えられる筈ない痛みにまろんが狂ったようにノインから逃れようと暴れる。
「やだぁ!助けてっ!助けてぇ…!」
我を忘れて泣き叫ぶまろんの腕に電流が流れる。
「ああぁぁ!」
両腕に魔呪符が張り付きビリビリと痛む。
「そんな声を出さないで下さい、折角神からあなたを開放してさしあげたのに」
身勝手なノインの言葉にまろんが絶望を露にする。
「…ぁ…あぁ……」
―――奪われてしまった。
初めてを、こんな形で。
どうして、どうして…神様は私を見ていてはくれなかったの?
ノインのものが一番奥まで収まりきると、
無理矢理広がったそこは熱く焼けるような痛みを伴う。
ショックで唇が震え、ただ一点を見つめ続けていた。
しかしノインが動き始めるとさらなる痛みに意識が強引に引き戻される。
「いたい…っ!やめて、止めてぇ!いっ、あぁあ!」
「最初は痛くとも、すぐに良くなりますよ」
こんな痛みが快感に変わるなんて、そんなはずない。
混乱の中で、ノインに対する恐怖感が大きく膨れ上がる。
自分を保つ事ももう出来なくなってしまうくらいに。
262 :
98@ノイまろレイ‐プ:03/12/12 23:15 ID:afp9bvyq
手首の自由を奪われ、まろんは彼の動きに従うしかなかった。
気持ちよさなんてかけらもない。
引き裂くような下半身の痛みと腕に流れる痛みに全身を支配され、
抵抗することも声を出すことも許されはしなかった。
「くっ、ぅん、いぁっ…」
唇を噛み締め、悲鳴を漏らさないように痛いだけの行為に耐える。
一体いつになったら終わるんだろう。
悔しさと、悲しみと、絶望の絡み合う頭でぼんやりとそう思っていた。
限界が近いのか、自分の上で動くノインの律動が早まった。
ただそれだってまろんには痛みを増やすだけのことで。
「…ジャンヌ…愛しています…!」
ノインがそう呟くと、うめき声を洩らし彼は果てた。
まろんには、永遠と思えるような、恐怖に満ちた時間だった。
中でびくびくとノインのものが震え、熱い液体がまろんの秘部を満たしていく。
中で出されることだけは避けたかったけれど、もうまろんには抵抗する気力も、
ノインに懇願する気力も残っていなかった。
全身を絶望に包まれ瞳の色が失われていく。
「これからはずっと一緒ですよ…私とともに生きていきましょう」
ノインが格好を整えて、頬や耳にキスをおくる。
先程の行為など、嘘であったかのように、優しく。
「それでは参りましょうか」
瞳に何も映っていないまろんを抱きかかえる。
263 :
名無しさん@ピンキー:03/12/12 23:19 ID:+c5IJg43
264 :
98@ノイまろレイ‐プ:03/12/12 23:22 ID:afp9bvyq
この先はまだかくかどうか決めてないでつ
ちーとのリハビリえちーにしようかなーと思っているんですが
もうエロシーンのネタがないので(ワラ
リレーキボンでつ
どなたか一緒に書いて下さる方いませんか…(;´Д`)
<<もえさま
ノイン物被ってすいません
ノイン×魚月の続きも期待してまつ
265 :
名無しさん@ピンキー:03/12/13 22:32 ID:mwW2RQ7b
リハビリ推薦!!いっぱい舐めてまろんたんを癒してやってくれっっ
266 :
98@リハビリ稚まろ:03/12/15 00:12 ID:kJ7bzQwu
そのとき、リビングの扉が乱暴に開かれた。
「!まろん…!!」
そこにはまろんがずっと助けを求めていた少年が立っていた。
彼の目に映ったのは漆黒の衣服に身を包んだ悪魔騎士と、彼に抱きかかえられる
愛しい少女の真っ白な身体。
「お前っ…!まろんに何したっ…?!」
怒りに身体がわなわなと震え、ノインに掴みかかる。
だが黒いマントが宙に舞っただけでノインをとらえることはできなかった。
「何をした…と申されましたね…見てわかるでしょう?
彼女を神の呪縛から開放してさしあげたのですよ」
平然と語りかけてくる男に、どうしようもない殺意が芽生える。
「貴様ぁっ!!」
殴りかかってくる稚空をふわりとかわし、まろんをソファーに横たえる。
「仕方がないですね…今日のところはこれで退散しましょう」
そう告げるとノインはマントを翻し窓の外の闇に溶けこむように消えていった。
「待てっ…!!」
稚空の叫び虚しく、彼の姿は見えなくなった。
後に残されたのは、ぐったりとソファーに横たわるまろんの姿。
その瞳にはもう光はなく、稚空の存在に気付いているのかどうかさえもわからなかった。
腕に残る、赤い火傷のような痕と、彼女の秘部から滴る白い精液と彼女自身の血が
ここで起った事を生々しく表していた。
守れなかった。
隣の家に、こんなに近くにいたのに、彼女の身に起こってしまった事を防げなかった。
最悪の状況に、稚空はただ唇を噛み締める。
近くにあった毛布を手に取り、まろんの体に掛けてやろうと
稚空の手がまろんの体に触れた途端、遠くを見つめていたまろんの瞳が
急に焦点を合わせ、そのからだがビクンと震えた。
267 :
98@リハビリ稚まろ:03/12/15 00:14 ID:kJ7bzQwu
「いや、いやぁああ!触らないで、誰か助けてぇ!」
まろんが叫び声を上げ、我を忘れて必死に抵抗する。
「っまろん!違う、俺だ!あいつじゃない、稚空だ!」
稚空が暴れるまろんの両腕をつかみ、今はもう大丈夫だという事を伝えようとするが
体の自由を奪われるのは、今のまろんにとって恐怖でしかなかった。
「離してっ!怖い、怖いよぉっ」
思わず稚空が手を離すと、まろんは自分で自分を守るように抱きしめ、
体を小さくしてがたがたと震えた。
「まろん…、俺だよ…わかるか?」
まろんをここまで追い詰めた、あの男への怒りを胸の内に抑え込みながら
今度はまろんに触れずに、出来る限り優しく話しかける。
その問いにまろんは答えず、しゃくりあげながら俯いている。
「………まろん」
毛布を広げ、まろんの身体に自分の手が触れないように、注意深く包んでやる。
「……なぃで…」
小さな声が耳に届く。
「…?」
「ゎ…たし…を…ぃで……」
途切れ途切れに聞こえた。
―――私を見ないで―――
どんな思いでそう言ったんだろう。
その言葉になんて返したら良い?
「……っ」
「……だ、ぃじょうぶ、だから……一人にして…」
何も返せないでいる稚空にまろんが告げる。
こんなまろんを一人になんて出来るはずない。
一応混乱状態は治まったようだったが、とても冷静な判断が出来るとは思えなかった。
268 :
98@リハビリ稚まろ:03/12/15 00:14 ID:kJ7bzQwu
「……駄目だ。一人になんて出来ない」
きっぱりとそう言うとまろんが震えた。
「ひ…とりで…考えたいの…おねがぃ…」
どうしたら良いのかわからなくて、まろんの望みどおりにする事にした。
他に俺に何が出来たんだろうか。
「…何かあったら、すぐに電話しろよ」
無言で頷くまろんを見て、胸が痛む。
どうしてこういう時に支えになってやれないんだ。
「…ごめんな」
小さく呟くと、稚空はまろんの家を出た。
翌朝、稚空はまだ日の昇りきらないうちから起きあがる。
まろんのことが気がかりで睡眠など摂れなかった。
まだ泣いていないだろうか。
少しでも眠れたんだろうか。
一人にして良かったんだろうか。
……自分で自分を傷つけていないだろうか。
ゆっくりとまろんの家の扉を開けてリビングへ入る。
まろんは居なかった。
改めて見るソファーに残された最悪の出来事の跡は
稚空に言葉を失わせ、吐き気さえも感じさせた。
「ちあき……?」
声に振り向くと、パジャマを着たまろんが力なさげに立っていた。
269 :
98:03/12/15 00:17 ID:kJ7bzQwu
ノイまろの続きです。ここからは稚まろで。
書いてみたので投下しますがリレーにしていきたいと思うので
皆さんもよろしかったら続きおながいします。
270 :
98:03/12/15 00:19 ID:kJ7bzQwu
↑あと、いろんな方のssがまだ投下途中のようですので
リレーして下さる際には名前欄に「リハビリ」とか
入れていただけると幸いでつ(・∀・)
271 :
名無しさん@ピンキー:03/12/18 17:57 ID:OSnQ/YX8
age
SM物でもやろうかと思いまつが、この手の話に嫌悪感のある人はいないでしょうか?
273 :
名無しさん@ピンキー:03/12/19 21:07 ID:ScKHEGdy
続きを早くっっ!!ついでにクリスマスものもきぼん!!!!!!
SMもの禿しくキボン!!
ちなみにカプはなんでつか?(;´Д`)ハァハァ
キャラはち×までつが、そんなに期待しないで待っててください。
もうちょっと構想をねってまつ。
276 :
もえ:03/12/22 20:38 ID:0dWQQPRB
>>250 「あ、言い方が悪かった?だったら『お母さんへの断ち切れない思いを昇華させる
ためにも、私のこと抱いてもいいわよ』にしてあげる」
魚月が幼さの残る笑顔で、さらりと言った。驚きに目を瞠るノインに伸び
上がってキスし、腕を廻す。
「私はノインが好きよ。ノインは私が嫌い?」
「嫌い、などではなくて……」
ノインが戸惑ったように視線をそらした。明らかに動揺しているノインの弱みに付け込み、
甘い声で言う。
「私、お母さんによく似てるから顔だって好みでしょ?胸だってね、みんなよりも
おっきいんだよぉ。それに……」
そこで言葉を切ると、魚月が悪戯っぽく微笑んだ。それからノインの腰や胸、そして
先ほど見た光景の名残で固くなった自身をそっとなぞり上げながら熱っぽく囁く。
「……さっきの見てから、おへその下のほうがむずむずするの。
ノインだってそうじゃないの?あんなの見て、平気でいられるの……?」
魚月の赤い、赤い唇がノインの頬や首を辿り、滑り落ちていった。
まだ男を知らない少女の稚拙な愛撫も、まろんに操を立てたために女の体に
久しく触れていなかったノインにとっては相当の刺激だった。
277 :
もえ:03/12/22 20:58 ID:0dWQQPRB
ワタシハ、ドウシタライイダロウカ。
自分に縋りついている魚月の体の魅力は計り知れない。
自分の最愛の人と同じ顔で、自分の成し得なかった『純潔を奪う』という行為が
そのままにできる体をもっている娘。
穢れのない白さはまろんの、もっといえばジャンヌの面影にも重なっている
ようにもみえる。
なにより、この娘を抱けば自分の長年の呪縛から逃れられるのだ。
彼女を奪った男への憎しみと、自分からの気持ちを無視した女への。
ふと脳裏に幸せそうに微笑む彼女の姿と傍らに立つ彼の姿が浮かんできた。
途端に気分がささくれ立ち、腕に力がこもる。
いつまでも沈黙しているノインに焦れたのか、魚月がするりと衣服を脱いだ。
「何を!……っやめなさい!これ以上すると本当に何をするか……!!」
魚月の行為にノインが驚いていると、彼女は何のためらいもなく
自分の身を包んでいた下着を落とした。たわわな両胸は宙で震え、
すべすべとした下腹や脚は青白く光って見えた。
「……っ!!」
そこから先はもう夢中だった。切れた理性の糸を結びなおすのは容易なことではない。
どうにかやり過ごそうとしても、彼女の体や表情に煽られ、止まらなくなる。
「ノイン」
魚月が瞳を潤ませ、細く囁いた。
「……きて……」
駄作にしばらくお付き合いください。
その日、まろんは新体操部で居残りをしていた。
他の部員はもう帰ってしまっている。体育館で1人で後片付けをしているまろんに近づく影。
「まだか?」
という声がした、稚空だった。
「まだまだかかるわよ」とまろんは言った。
ふと稚空の目にあるものが目に入った。競技で使うリボンである。
最近二人は関係がなかった。そんなわけで稚空の悪戯心が働いた。
そーっとまろんに背後から近づく稚空。そして次の瞬間まろんを捕らえた。
「ちょ、な、何!?」
驚くまろんを無視し、ロープで後ろ手に縛り上げる。
「な、なにするのッ!!」
怒りに任せてじたばたするがしばらくすると抵抗は終わった。
リボンで縛った結び目を持ちながら、キス。
「ん、ふ・・・」
久しぶりの行為に、唾液のいやらしい音が絡まる。
さいしょは唇から、そしてゆっくりと口内へと稚空の舌が侵入する。
口が終われば、耳、うなじ、そして全身をいとおしく愛撫していく。
抵抗をやめたまろんは最初嫌そうにしたがゆっくり愛撫を受け入れていく。
そのとき、稚空はあるものに気づく。
まろんの純白のレオタードの1点に薄いシミができている。
いつもよりだいぶ早い反応といえる。こんな状態だからだろうか。
「なんでこんなにでてるのかな?」
といういやらしい尋問とともに純白のレオタードの上からなじる。
するとさらに染み出してくるものがあった。くちゅくちゅという音の音量も上がっている。
「あんっ・・、ち、稚空のせいだからね」
「せっかくの新品だったのに、また洗濯しなきゃ・・」といいながら喘いでいる。
「それはまろんがこんなに濡らすのが悪いんだろ」
といいながら稚空はいっそう早く手を動かしていく。
そして稚空はついにレオタードの中にも侵入し、秘所を確かめる。
股間部分をずらして、まろんに自分で濡れ具合を確かめさせる。
これはまさに尋問というより、拷問にも近かった。
レオタードは、最後まで着たままでおながいしまつ
どの作品ももイイ!でつ続きまってまつ。
>280
同意。
282 :
名無しさん@ピンキー:03/12/26 14:04 ID:mTHpcDDj
age
283 :
ち×まSM:03/12/29 09:24 ID:gnpHR1cn
稚空は体育倉庫の鍵をしめるとまろんをさらにいやらしくする計画に取り掛かった。
競技用のロープを拾い上げると、まず胸から巻いていった。
胸の下を通し、今度は上へ、そしてどんどん胸を搾り出していく。
そして今度は股間部分へ縄を這わせ、股縄をつくる。
途中クリトリスやアナルにあたる部分にはコブを作っておく。
どれも雑誌から得た知識ではあるが真似すてみると意外と難しい。
どこで縛りを完結しようか迷った稚空は、最初に手を縛ったリボンに繋ぐことにした。
縛り終えてから稚空は自らの手で彩ったまろんを見た。
見れば見るほどに淫靡さを感じる。
身動きすることはできず、しかし股縄はしっかり食い込んで秘所を責める。
身動きしようとするとさらにきつく締まって自分を自分で責めることになる。
胸は上下に割られた縄によって隆起がつよくなり、乳首は突起されている。
稚空は、またまろんの秘所の具合をチェックした。
「ああっ・・ん」
まろんは肩で息をするようになっている。
前よりもさらに音が大きくなっている。
一体なぜここまでの反応を示すのか、稚空には一つ思い当たる節があった。
前に、新体操の大会中に悪魔が襲ってきたことがあった。
そのとき、まろんは魔物によってロープで縛られた。
そのときの表情を思い出すと、まろんにはMの素質があるのでは?
敵を目の前にしてあの表情はそうなのか?などと考えたこともあった。
だから思いつきで悪戯気分で確かめたのだが、反応は想像以上だった。
縛っただけでも快楽を得られるようである。
尋問官は言葉の勢いを緩めずさらなる尋問をする。
「まだ縛っただけなのにどうしてこんなんなんだ?」
稚空はいつもの表情で聞いた。
「わからない・・」
まろんはすでに恍惚の表情で答えた。
縄がもはや自分の体についての思考も奪ったのだろうか?
さらにだまって考えていると、虜囚はついに口を割った。
「わたしってま、マゾなのかな・・?」
そのせりふを待っていたのだった。
降伏宣言ともとれる一言を。
この告白があればあとは一気に攻め落とすだけである。
まずいつもの弱点の耳を重点的に責めて行く。
身を捩じらすが抵抗はできるはずもない。
耳を十分とろけさせると今度は胸に標的が移っていった。
ここでまた稚空には考えが浮かんだ。
このまま普通にしていてはつまらない。せっかくの状況をいかすことを思いついた。
練習でいつも自分の姿勢を見るために使われているであろう鏡を
まろんの目の前に持ってきた。
これでまろんは自分の痴態をじぶんで見ることになり、いっそう羞恥を煽るであろう。
鏡を置くとき一瞬「いや・・・」と言う声が聞こえたように思えたが、
無視できる立場にあった稚空には関係のないことであった。
キタ――(゚∀゚)――――!!!禿げしく(´Д`;)ハァハァ
286 :
名無しさん@ピンキー:03/12/31 07:09 ID:tUKhgZ2q
age
287 :
名無しさん@ピンキー:04/01/03 12:12 ID:WWmEH0r0
age
288 :
ち×まSM:04/01/04 10:01 ID:aIci4lGs
まず稚空はまろんの両足を掴み、左右に大きく開いた。
そして次にその位置でロープで固定した。
柔軟性の高い足は、抵抗の甲斐なく大股開きになり束縛された。
すると、先ほど置いた鏡にまろんの痴態が大写しになる。
まろんはみずからの痴性を見せ付けられた。
「恥ずかしい・・」
鏡に映った自分の股縄を這わされた秘所はすでにとろけきっている。
そしてそばにはいつもより少しにやけた稚空。
「なんでこんなことするのッ!」
「まろんの恥ずかしい所が見たいからさ」
「なんで稚空はそんなえっちな発想なの!?」
稚空はまず股縄をくいくいと引っ張ってみた。
既に縄には愛液が付着していたので引っ張るごとに音を立てる。
各秘所の点にコブができたその縄は確実に急所をとらえている。
「ふぁ・・ん。・・・」
稚空は調子に乗ったように食い込ませる速度を速める。
「まろんだってこんなにえっちな反応するのは何でかな?」
まろんはもう我慢の頂点にいるようだ。
さっきまでの強がりはどこかへ吹き飛んだ。
速くなる手の動きに併せて声が大きくなる。
誰も居ないとはいえ、ここは体育館の一室である。
さっきまで抑えていた声の抑揚が外れる。
「はっ・・あっ・・んっ・・ん」
今にも上り詰めそうなまろんを稚空はまろんの背後から責めながら見ていた。
鏡のおかげでまろんの喘ぐ様子はよく見える。
このアイデアによって頂点に達するシーンはよく見えることだろう。
そんなことを考えていると、まろんは一度目の絶頂を迎えたようだった。
まろんが肩で息をしているのを稚空は満足そうに見ていた。
次なる責めのために稚空は跳び箱を引っ張りだしてきた。
「今度は何をするの?」
と、不安がるまろんをまた無視し、跳び箱をまろんの股間下に設置する。これでまろんを責める木馬が完成した。
手や全身を縛られ、責めを受ける姿はまさに女囚である。身動きできない状態で股縄が木馬の効果でさらに食い込む。
もとより純白のレオタードはぴっちりしていたのでこの上ない締め付け感だろう。
さらにさっきの抵抗で自ら食い込ませてしまい自分を苦しめている。
このまま放置してもまた行き果てるだろうとも思えた。
ここでもまたアイデアが浮かんできた。
稚空は手具の1つである棍棒を拾い上げた
絶対有利の状態では稚空は思いつくままの行動ができる。
稚空はその棍棒を秘所にあてがうと、まろんを責め始めた。
バイブ代わりのその手具は男根にも似て非常にいやらしい。
それで稚空は敏感な場所を狙い撃ちにする。
レオタードの上から秘所を狙い撃ちされるまろんはたまらないだろう。
しかも普段から練習で使っている物である。この責めは一種の背徳感を生む。
普段は華麗な演技で使われる手具もここでは淫具と化してしまっている。
さっきから稚空は背後から秘所を責めるが乳首も責めていた。
コリコリという感触を楽しんでいると突起してきたようだ。
股間は棍棒と跳び箱、乳首は稚空の手によって三点責めが完成していた。
愛液のあふれ具合は尋常ではない。
棍棒の出し入れを繰り返し、絶頂に行きそうになると手をやめる。達したくても達せない、無限の責め苦を味わっている。
「おねがい・・もう・・そろそろ」
まろんは哀願するが攻撃の手は緩められない。
「いきたいの?」
という意地の悪い質問を返す。
こんなことを何度繰り返しただろうか。ついに二度目の絶頂を迎えた。
「こんなのじゃなくて、稚空の本物が欲しいの・・・」
と、瀕死の形相でまろんは切なくねだった。
290 :
名無しさん@ピンキー:04/01/07 08:59 ID:PCYeqUV1
age
291 :
名無しさん@ピンキー:04/01/10 14:45 ID:QWLtmF91
再age
292 :
名無しさん@ピンキー:04/01/12 12:37 ID:qSZN6GTQ
続きを…続きをお願いしますっっっ
293 :
名無しさん@ピンキー:04/01/15 17:28 ID:IrR8Cs3G
age
294 :
名無しさん@ピンキー:04/01/19 18:24 ID:kGI5reF7
SM入ってておもしろい
296 :
名無しさん@ピンキー:04/01/23 11:39 ID:rBhFCQnE
age
297 :
名無しさん@ピンキー:04/01/28 16:38 ID:s77PVmZC
サルベージ
298 :
名無しさん@ピンキー:04/01/28 17:30 ID:wDLIqYG8
続きを!!
漏れも昔書き手だったけど
最近のここのスレの人って続き続き言ってるわりには
職人さんが書いても感想もつけない。
せめて続きって書いてる奴くらいは感想書けよ。
これだから書き手が減るんだよ。
と日頃思ってることを言ってみる
>>299 同意だが、感想つける気になり辛いのも事実かと。
同時進行のデメリットで1つ1つのインパクトが薄くなってるから。
ここって保管庫なかった? 整理して読みたいが。
>>300 どっかに過去ログはうpされてたが、まとめサイトみたいなのは無い
302 :
名無しさん@ピンキー:04/02/01 08:51 ID:A8nVKPUR
303 :
名無しさん@ピンキー:04/02/02 02:27 ID:PGS9iHjU
職人さんを待つ間に書いたものを投下しまつ。
流れぶったぎりスマソ。
304 :
逆滝と響古:04/02/02 02:29 ID:PGS9iHjU
「助けて逆滝!」
響古は逆滝にしがみついて逆滝の顔を見上げた。その瞳は潤み、頬は紅く、苦しそうに息をはあはあと荒げている。
かつては王の妻のものであった身体は中の人が変わった今、欲求不満も限界にきているらしい。その証拠に響古は舌をちらつかせながら我慢できないといった感じで逆滝の唇を奪っていた。
「姫様…っ」
そんな響古に負けじと逆滝は響古の胸元に手を突っ込み、めちゃくちゃにまさぐった。
「んあっあぁっ。やっさかた…ひあああっ」
「響古様すぐ楽にしますから」
響古をよつんばいにしてスカートを背中までまくる。
305 :
逆滝と響古2:04/02/02 03:01 ID:PGS9iHjU
そこは既に太ももまで滴るほどに濡れている。逆滝はためらいもせず一気に貫いた。
「あ。あはあーっ!あっさかたきぃっ!はあっんっ」
歓喜の声を上げる響古の足を広げて逆滝は最初は大きく、段々と細かく打ち付ける。
「あっはあんっ。やあっいいっ!奥までくるうっんっ。そんなぐりってしちゃっあああっ」
限界の近い逆滝はパンパンぐちゅぐちゅ音を立てて響古を上り詰めさせる。
「ひああっ!あぁっ!いっくっ。やだっいっちゃうよおっ。ああっあっあっあっ…ああああああっ!」
逆滝も同時に中で果てると響古の欲求はやっとおさまった。―終
ほしゅ。
307 :
名無しさん@ピンキー:04/02/07 16:14 ID:CEW/6GLc
期待age
309 :
名無しさん@ピンキー:04/02/10 09:23 ID:AwXZbsvp
賛成にイピョウ
わても一票
312 :
名無しさん@ピンキー:04/02/13 08:52 ID:60tCbKpu
313 :
308:04/02/14 19:58 ID:ZMlewtpS
反対らしい反対もないようなので申請…といきたい所だけど、
前スレ22氏の分どうしましょ?
自サイトにSSをうpしてることを考えると連絡及び了解を取らないとあの部分は難しいのでは?
>313
私としては別に構いませんので申請どうぞ〜。
315 :
名無しさん@ピンキー:04/02/18 19:42 ID:6YyFCuXO
age
ジャンヌノスレハケーン!!…イマゴロカヨ _| ̄|○
アニメ放映当時書いたのが出てきたから投下。
少しでの楽しんでもらえれば幸い。
ギャグのネタが古いところで、当時を懐かしんでください(w
<また、ぼーっとしてる>
最近、都の様子がおかしくて、さすがに心配になったまろんは、都のうちに遊びにきていた。
学校で聞けば寝不足だというが、何か隠しているように見える。
そう考えれば考えるほど、都が無理に元気さを装っているように見えて、痛々しさすら感じた。
無理の原因が自分かもしれないという自覚。
ジャンヌとしての自分の使命が、どれほど東大寺親子に負担をかけていたのか。
テーブルを挟んだ向こう側で、急に黙りこくった都を見て、意を決して声をかける。
「ねえ、都。何か悩みでもあるの」
声をかけた途端に、みやこの表情がやにわに崩れた。
「うわーん、まろん! お父さん、やっぱり警部クビになっちゃったあ」
「えーーーー!! こないだは、私が…いや…大丈夫だって言ってたじゃないの?」
「世間はそれほど甘くないのよ!
ドリームキャストが売れなくて、じゃなかった生産がおいつかないで専務が元専務になったみたいに、
対外的な降格人事でお父さんはヒラの刑事になっちゃったのよ。
しかも仕事は今までのままよ、滝沢クンだって仕事手伝ってくれないのよ。
怒って母さん実家に帰っちゃうし、そのうえ給料30%カットなのよーーー!!」
「都、しっかりして。都が泣いてもお父さんは辛くなるだけだよ」
「そんなこと言ったって、いつも作戦たててるのは私だし、私にも責任があるわ」
「都………」
自分が捕まらないせいだというのは、わかりきっている。
しかし、どうしていいのか。
すべてを言い終えた都は、ひどく気弱に見えた。
いつも、元気で強気な都らしくない姿にまろんも動揺を隠せなかった。
「ねえ、まろん。今晩、私といっしょにいて…。今日、父さん夜勤だから誰もいなくて、寂しいの。
まろんがいっしょにいてくれれば、きっと眠れるから」
「わかったよ、都。準備してくるから、ちょっと待ってね。
自宅に帰ってお泊まりセットを整えて、再び都のうちのインターホンを鳴らす。
ドアの向こう側の都の表情が気のせいか明るくなっている。
少しほっとした。
都のやることはそつがない。
手料理は上手だった。
満腹になって、バスを借りて、早々に休むことにした。元気そうに見えるが、寝不足のダメージはかなり深いはずだから。
二人で都のベッドに入って、電気を消す。
向かい合っていると、都の顔が月の明かりに照らされて美しく輝いている。あまりの美しさにまろんは息を飲んだ。
「ねえ、まろん…」
「何、都」
「あのね、キスして…」
「な、何言ってるの!」
びっくりして起き上がると、みやこはうらめしそうな目をしてまろんをみつめていた。
「だって…お父さんのことを思い出すと…」
涙を浮かべているのだろうか、目のあたりがキラキラと光っているようだ。
寂しげな親友の横顔を見ると、無碍には断れなくなってくる。
<私のせいで、辛い目みてるんだから…>
<都かわいいし、女の子同士だし、いいかあ>とも思う。
「わかった。都の頼みだもんね」
そういうと、まろんは再び横になって、二人の頭までふとんをかぶせる。
「はずかしいから、暗くしてね」
目を閉じて、おずおずと顔を近づけると、やがてまろんの唇が都の唇に軽くふれた。
柔らかく少し湿った感触がした。
たったこれだけのことなのに、まろんの鼓動は激しくなり、頬は紅潮する。
瞬間で体温が上がったかのように、唇を離した瞬間、二人の間にひんやりとした空気が流れこむ。
「落ち着いた? 都」
できるだけ優しげに落ち着いた声でささやこうとしたが、語尾が震えた。
「ありがとう、まろん。じゃ、お返しね」
言い終わるが早いか、都はまろんの頭を両の手のひらで抱え、唇を重ねた。
一瞬鼓動がとまりそうになったが、その直後には、早鐘を打つかのようにさらに激しい鼓動がまろんを襲った。
深く長いキスだった。都のぬめる舌がまろんの口の中を犯す。
舌を吸い、歯茎をくすぐり、次々とみやこの唾液がまろんの口の中に送りこまれる。
最初こそ抵抗していたまろんだが、脳髄を直接刺激するようなみやこの執拗な、そして甘く痺れるキスに次第に力を失っていった。
暗闇の中での初めてのディープキス。
暗さは怯えに通じていたが、快感が勝るに連れ、暗さゆえの大胆さがまろんを支配し、徐々に自ら舌をからめていった。
どれほど時間がたっただろう。
都の唇が離れると、まろんはうつろな目で、浅い息を繰り返す。
「気持ちよかった? まろん」
息も絶え絶えに小さくうなづくと、都は再び唇を重ね、まろんの体をパジャマの上からまさぐり、ショーツの中に手を忍ばせた。
びくりとまろんの体が跳ねたが、かまわず、さらにきつく唇を重ね、今度はまろんの秘所にまで指をはわせる。
そこは、すでに濡れすぎるほどに濡れていた。
ねばつく液を手のひらに延ばして、包皮の上からまろんの中心をゆるやかに刺激する。
そして空いた手と足を器用に使って、まろんを裸にしていく。
唇を離し、初めて見る全裸のまろんに都は感心したようにつぶやく。
「まろんの胸ってこんなに大きかったっけ。とってもきれいよ」
「いつもは…、キツ…めの…ブラ…してるから…」
息も絶え絶えで答えるまろん。
自らも着衣を脱ぎ捨てると、都はまろんの股間に潜り込み、秘所をぺろぺろと小犬のようになめだした。
「すごいよ、まろん。どんどんあふれてくるよ。私の顔もおっぱいもまろんのエッチなお汁でベトベト」
もはや、まろんは都の声に返事をすることもできないほど、快感に酔い痴れていた。
「かわいい! まろん、サービスしてあげる」
都はまろんの股間から湧き出る愛液を両手ですくい取ると、まろんの豊かな胸全体に塗り付けた。
「きれいよ、まろんのバスト、月の明かりでキラキラ光ってる」
まろんに上に体を重ね、自らの胸をまろんの胸に合わせた。
「ああん、まろんのバストきもちいい。ヌルヌル私のおっぱいを刺激するのお」
まろんに比べれば小振りだが、都の胸も十分に快感を受け止めることのできる美しい胸だった。
二人の美少女が月明かりに照らされ、あふれ出る愛液で体をぬめり光らせる様はこの世の物とも思えないほど幻想的な光景だった。
身をよじる度に、ぐにゅぐにゅとリズミカルに形を変えている二人の乳房。
時折二人の乳首が触れ合う度に、時を同じくして熱いため息が漏れる。
それだけでは飽き足らず、さらに脚をからめ、快感をむさぼりあう。月の明かりが少女たちを狂わせ、その淫蕩な本性をさらけださせる。
二人以外には誰も見ることのない密やかな風景。
あと、一人を除いては。
「ん…、上手すぎだよ、都」
甘えるような声で、かぼそくまろんがつぶやく。
「ねえ、こうして近くで聞くと、やっぱり、まろんの声ってジャンヌそっくり…」
都の不意の言葉に宙を漂っていたまろんの意識は、瞬時に引き戻された。
「いじめたくなっちゃった」
突然、都が体を起こし、まろんの乳首をひねった。
「痛!…い、やめ……」
さらに股間を荒々しくこすり出す。
「やめてえ、痛くしないでえ」
「がまんなさい、まろん。じゃないと後で痛くなるわよ」
「やああ、気持ちよくしてえ!」
「だめよ、これからちょっと辛いことがあるんだから、その準備運動と思いなさい」
都はやにわに、いつの間にか半開きになっていたドアの方を向いて声をあげた。
「いいわよ、お父さん」
そう言われて部屋に入ってきたのは、紛うことなく都の父、東大寺元警部だった。
しかもその姿は粗暴なまでの筋肉を剥きだした一糸まとわぬ姿だ。
「あいかわらず、オマエの前戯はねちっこいなあ」
「あら、刑事には粘りが大切だって言ったのは、お父さんよ。」
含み笑いをする親子に、気押されたまろんは、やっとの思いで声をひねり出す。
「な…なんで、おじさんが」
怯えるまろんを尻目にベッドから降り、父の首にぶら下がって唇をせがむ都。
「ふふふ、寝不足の理由はね、お父さんだったんだ。うちのお母さんってセックス弱いから、
いつもお母さんがイッちゃって気絶した後は、私が相手してあげるの」
父の唇を堪能すると、筋肉を指でなぞり、さらに清めるかのように舌を体のあちこちに這わせる。
「私だけじゃなく、パパも辛かったのよ。
ジャンヌが現れてから、ストレスをセックスで発散させようとしたんだけど、
降格されてからは一層激しくなっちゃって、ついにお母さん体を壊しちゃったんだ」
踵を返して、再びまろんの近づくと、頬にキスをしながら、耳元でささやく。
「私もお父さんに似て、かなりタフな方だけど、毎晩何回も求めてくるから、さすがに体がもたなかったの。
それで、腹いせにやるんだったら、私よりジャンヌに声が似ているまろんの方が燃えるだろうと思ってね。」
「そんなあ」
頭が混乱して、情けない声を上げるのか精一杯だった。
自分の知らないうちに、同じフロアの隣家では毎晩どんな性の狂宴が繰り広げられていたのか。
まろんには想像の及びもつかなかった。
いつの間にか、まろんの背後をとったみやこは、まろんを後ろ抱きに羽交い締めして耳元でささやく。
「さあ、これからアレがまろんの中に入るのよ」
都の視線の先にあるのは、東大寺元警部のペニスだ。
月明かりのシルエットとなって浮かびだすその物は、ひたすら黒く、まろんに恐怖を植えつけるのに十分な巨大さを示していた。あまりの恐怖感に目を離すことすらできない。
まろんの耳に舌を這わせながら、都がささやく。
「素敵でしょ。私の自慢のお父さんのちんぼよ」
ぴちゃっという、音がまろんに耳に届いた。
都の舌なめずりだった。
「私がよく濡らしておいてあげるからね。お父さん、まず私のお口にちょうだい」
自分の顔のすぐ横に東大寺元警部の腰があり、そこから伸びた長大なものが都の口に飲み込まれる。
つい先程まで自分と熱い口づけを交わしていた親友の唇が、その父親の禍々しい逸物に犯されてゆく。
しかも、そこにはなんのためらいも感じられない。むしろ、都の目には、これまでにない陶酔の光が宿っていた。
深くくわえたかと思うと、吐き出して竿にそってなめ上げなめ下ろし、その舌の皺袋にまで、舌をのばす。
「ああ、都。オマエのフェラは、かあさんよりいいよ」
「うれしい。まろんと二人で、もっともっと、お父さんを気持ちよくさせてあげるからね」
心持ち頬を染めて、答える都。
おぞましいはずの風景だった。しかし、まろんには、そうは感じられなかった。
自らの使命の生贄にこの親子はなったのだ、と思うと、
甲斐甲斐しく父親のペニスに舌をはわせる都の姿が、ひどくいとおしいものに見えてきた。
<アレが私の中に入ってくる>
改めて、胸の中でつぶやいた瞬間、まろんの股間から再び愛液が湧いてきた。
そして、まろんの心にひとつの波紋が広がった。
<私のために苦しんでいるのなら、せめて一時でもそのことを忘れさせてあげたい。
それもジャンヌ・ダルクとしての生まれた私の使命>
「都、そろそろまろんちゃんの中に入れたいんだが」
都はなごり惜しそうに、唇でペニスを一しごきすると、ちゅぽんと音をたてて離した。
「素敵! 愛液と私の唾液とグチャグチャのまろんのマンコに、
先走りのお汁と私の唾液でつやつや光るお父さんのちんぼが入るなんて!」
夢見心地の瞳で都がつぶやく。
「まろんちゃん、入れさせてもらうよ」
大人の男のキスは、たばこの匂いがした。
「さあお父さん、たくましいのを早くまろんにぶちこんであげて!」
東大寺元警部はまろんの両足を抱えて屈曲位の態勢を取ると、その股間にペニスをあてがった。
ほんの少し先端が膣に押し込まれただけで、激痛がまろんを襲う。
半ば覚悟は決めていたのだが、実際に痛みを感じると辛く、思わず叫んでしまった。
「い、痛ーーい! やだあ、やめてえええ」
「大丈夫だ。まろんちゃん、入るよ」
「いやあああああああ、やめて」
処刑台の上で、ジャンヌはこんな思いをしたのだろうか。そう考えると涙が一筋こぼれ落ちた。
痛感が勝って何が起こっているのが、よくわからない。
一旦動きを止めた都の父だったが、すぐさまゆっくりと腰を動かしだした。
「もう、遅いわよ。だって、まろんのまんこったら、真っ赤な涙を流しながら、お父さんのちんぼをずぶずぶくわえこんじゃってるんだから」
非情な親友の宣告に自らの股間に目を落とすと、男の股間から生え出たものが、自分の秘所に呑み込まれているのがわかった。
「ああ、まろんちゃん、キツくて気持ちいいよ」
のどをのけ反らせて、声を絞り出す。
「でも目をつむると、まろんちゃんの声がジャンヌの声に聞こえるんだ。すまん、しばらくおじさんの自由にさせておくれ」
そういうと都の父はまろんに深々とはめたまま、脚を組み換え、軽々とまろんを四つんばいにして再び後ろからまろんを責めたてた。
「ジャンヌ、ジャンヌ、思い知ったか!」
一方、都はベッドの下から二人の痴態を余すことなく眺めていた。フローリングの床に腰を下ろして、大きく脚を広げて、指で自分を慰める。
「ああん、まろんのバストいもエッチだよお。パパに後ろから突かれて、ぶるんぶるん震えてるよ」
後ろから突かれるたびに、まろんの胸は激しく前後に揺れる。
「どおれ…ははははは、ジャンヌ、こんなでかい乳じゃ、通風孔に忍びこんだときゃ大変だっただろう」
絞るように、なぶるように揉みしだく。
ごつごつとした大人の男の指にいたぶられては、少女の胸には刺激が強すぎた。
「痛い、痛いよお、強く揉まないでえええ」
まろんの懇願に一層、東大寺元警部の興奮が増す。
「ああああ、お父さん! もっと、ジャンヌをいたぶってええええ」
都の指の動きが激しさを増す。
そして、東大寺元警部の腰の動きが急激にスピードを上げると突然、大声で叫んだ。
「うおおお、この女狐め、観念しろおおお!」
感極まった、都も叫ぶ!
「ジャンヌ、おまえなんか世界中の男にレイプされて、狂い死んじゃえ!」
静寂が広がる。しかし、その静寂も間もなく別の音に包まれていく。
「ふふっ、まろんのまんこもお父さんのちんぼも血まみれでキレイ」
うつぶせのまろんの股間に顔を埋めて、都が精液と処女血をなめ取る音だ。
「おいしい。こんなの私の初めての時以来ね。ほら、まろんも味わって」
背中からまろんの唇を奪い、口の中に溜めた混合液をぐったりとしたまろんの口に移す。
それは生臭く鉄臭く少し甘い、なんとも例えがたい味だった。
「まろんちゃん、よかったよ。もう一回やらせてくれるかい」
東大寺元警部のペニスは、まったく衰えることがなかった。
むしろ、鬱血したせいか禍々しさを増しているようでもある。
「ダメよ、お父さん。今度はおとなしくしていたみやこのまんこに、
まろんの初めての血とお父さんのザーメンでドロドロのちんぼをぶちこんで」
みやこは高々と尻を上げ、父を誘った。
おそまつ
キタY⌒Y⌒Y⌒Y⌒Y⌒Y⌒(。A。)!!!
GJ!!
意外な組み合わせでしたがよかったです!
今日はじめてこのスレ発見しますた。
ここの職人さんは皆さんエロ病者も心理描写もお上手で激しく萌えました。
そして夢にまで見たノイン×まろんがここにハァハァノイン×魚月にハァハァ
もえ殿や98殿はもう来られないのでしょうか・・・
創作意欲が湧いたときにでも、是非続きをお願いします。
待ってます。
>>326 おそまつどころか凄まじい。
物凄いものを見てしまった気分で別の世界に目覚めした(・∀・)イイ
ギャッ
間違えてageてしまいました・・・
すみません逝ってきます(つД`)
ノインまろんとか稚空まろん同盟ってどんな?会員制で入れないけど…
332 :
名無しさん@ピンキー:04/02/25 18:20 ID:2FM8hRBV
333 :
名無しさん@ピンキー:04/02/25 20:26 ID:fOddeNL5
【ゴールデンレス】
このレスを見た人はコピペでもいいので10分以内に3つのスレへ貼り付けてください。
そうすれば14日後好きな人から告白されるわ宝くじは当たるわ出世しまくるわ体の悪い所全部治るわでえらい事です。
334 :
名無しさん@ピンキー:04/02/28 08:59 ID:0SdMVRIO
age
335 :
名無しさん@ピンキー:04/03/02 18:19 ID:k/fTeimV
age
336 :
名無しさん@ピンキー:04/03/02 22:03 ID:Tc/T58RY
激しく萌えv
ノイン×マロンきぼんぬ
338 :
名無しさん@ピンキー:04/03/05 12:15 ID:Ts4jNtBH
age
339 :
名無しさん@ピンキー:04/03/09 12:07 ID:Co2oXlVD
保全
340 :
名無しさん@ピンキー:04/03/13 08:55 ID:J2Z34eth
あげ
341 :
名無しさん@ピンキー:04/03/16 13:57 ID:I8Z76nP8
世界って広いなぁ。
ほし
ほしほし。
345 :
名無しさん@ピンキー:04/03/19 19:45 ID:dg7AmcQJ
age
お久しぶりです。もえです。重大(?)発表です。
(だかだか……だん♪)ノイン×魚月の原稿が紛失しました(泣)
そこで、もうしばらく練り直してから、続きを書きます。。。
なんで、今日は箸休め的な感じでちーまろやりまつ。。
眠い。時刻は十時半。まだ遅い時間ではない。
瞼が重くて、テレビに向けた目がつい細まってしまう。
うとうととまどろんだまま、まろんは稚空に寄りかかり、そのまま
眠りの縁にずるずると引き込まれていった。
「何?寝てるの?」
ぐにゃぐにゃになったまろんの頬に手を当て、稚空が困ったように笑った。
「んー……ねてにゃい」
「うわ、呂律まわってないし。なぁ、寝るのか?」
「うーん、お風呂はいんなきゃ……顔洗ってないし……」
まろんが見るからにだるそうに頭を垂れた。そのまま眠りこけそうなまろんを
稚空が仕方ないな、と首を振り、彼女の上体を起こさせる。
「風呂入るんだろ?ほら、起きろ」
「えー……つれてってぇ?」
とろん、と色っぽく下がったまなじりに稚空がぴくりと反応する。
これは面白い事になるかも知れない。
「……分かった。いいよ」
「ほら、着いたから。いい加減にしろ」
脱衣所にまろんを座らす。しかし、彼女は目を薄く開けただけで動かない。
頬を軽く打ってみても、それは変わらなかった。
「……起きないなら、勝手に入れるぞ。いいな?」
低く囁かれた「いいな?」の声に、まろんは無意識に頷いていた。それを確認すると、
稚空は彼女の服を手早く剥いで、湯がほとばしっているバスタブに放り込んだ。
「任せたのはそっちだからな」
稚空がにやりと口元だけで笑った。
ふと目がさめると、随分と周りの空気が暖かかった。水温と、髪に触れる指の
感触だけがリアルに体にしみこんでいく。
「……んー……なんなの?」
「目、あけないで。シャンプー入るから」
あぁ、シャンプーが目に入るのは痛いから困るなぁ、とぼんやり考えたところで
びくん体がこわばった。シャンプー?
おそるおそる目を開く。伏せた視界に見えたのは剥き出しの手足、下腹の辺りまで
張ってある湯、オフホワイトのバスタブ。
「……なんなの?」
まろんが口の中だけで、もう一度呟いた。
シャワーから落ちてくる湯が髪についた泡を洗い流す。首筋にいくつかの雫が
垂れてくる。
「はい、おしまい。目、開けていいぞ」
背後に聞こえる稚空の声に体をこわばらせながらも、目を開く。
見慣れた浴室。稚空の家の、自分も頻繁に使う、なんでもないバスルーム。
でも状況がなんでもなくない。浴室に、稚空の声?
「なんでいるのっ?!」
振り向きざまに目を見開き、問い詰めてくるまろんに心外だと言う様に
眉をひそめ、稚空が言う。
「まろんが入れて欲しいって言うからそうしてるんだろ?」
「そんなの、知らない!」
「いいな?って訊いた時、頷いたの覚えてない?」
顔を真っ赤にして、自らの体を隠すように抱きしめながらまろんが唇を噛んだ。
そういえば、頷いたような気もする……。
「だったもういいから……自分でできるから……」
消え入りそうに細い声で、まろんが呟いた。しかし、稚空はまろんの体を持ち上げ、
バスタブの縁に座らせる。
「次は体な。力抜いてて」
彼が手にしたスポンジについた柔らかい泡を見たとき、本格的にまろんの背に
悪寒が走った。
「ねー、もういいから……自分で出来るからぁ」
まろんはばつが悪いのか、俯いたままバスタブの中の湯をつま先でかき回す。
「なんで?」
稚空の吐息が耳に当たった。ぞくりと体がこわばり、思わず声が漏れる。
「あっ……」
声を聞かれたかと目を瞑ったが、稚空は特に反応せずに背や腰の辺りにスポンジを
滑らせている。
恥ずかしさが増し、唇をかみ締めたまままろんは俯いた。早くこの時間が
終わればいいと切に願いながら。
両脇から腕を入れられて、白い胸元や胸に泡がすべる。胸の敏感な部分には触れず
柔らかく愛撫するように、掌が両胸を這い回る。
思わず身をよじって嫌がったが、稚空の腕はまろんの体をしっかりと支えているので
抜け出す事は来ない。
「やっ、ちょ、まって!なんでそこ触るのぉっ?!」
まろんが声を上げ、大きく首を振って制止を求めたが、手の動きが止まる事は
なかった。
ぱちゃ、ぱちゃ、とまろんの足が湯船に張った湯を蹴る。
快楽に身を焦がされるたびに、湯が大きくはねる。
「あっ…んっ、やっ……」
細い喘ぎが漏れ、体が震えた。泡でぬめった稚空の手は彼女の柔らかい胸を弄び、
耳元に吐息を落としたりしながら、刺激を与え続けた。
「……感じてるんだ?」
稚空が耳朶を甘噛しながら訊ねてきた。肌にすべる泡の感触に、まろんは思わず体をよじる。
「ちがっ………ぁっ!」
放っておかれていた先端を、きゅうにつままれてしまった。びくん、と体を
震わす彼女を見て、稚空が楽しそうに笑う。
「気持ちいいんだ?」
そのまま指で愛撫され、つい上りつめそうになる。ぬるくなった湯がまた
大きく跳ねた。
「ん、ふ……ぁっあっ!」
もう一度先端をつままれたとき、頭の中がさーっと白くなって、力が抜けた。
「イッたのか?体洗ってただけなのに?」
「……やっ」
「本当に感じ易いんだな。まろんは」
稚空がそういって少し笑うと、まろんの顎を持ち上げて口付けた。
唇を貪られ、舌が入ってくる。ぴちゃ、ぴちゃという水音がいやに耳に付く。
「……こっちむいて?」
言葉に抵抗も出来ず、まろんは大人しく体を反転させて足を床につけた。
「足、開いて」
何をするかはもう分かっていた。しかし、その要求を嚥下する事が出来ずに
まろんは羞恥に顔中を赤らめた。
稚空は掌に泡を取り、腿や足全体を撫でるように泡を滑らす。
「ほら、足開いて。あとそこだけだぞ、洗ってないの」
泣きそうな顔でいやいやするまろんを見、稚空はため息をついた。
固く閉じられた腿の間に手を無理やりすべり込ませ、内腿を洗う。
指が付け根から更に奥に触れた時、まろんの体がびくんと反応した。
「ほら、ここも洗わないと」
稚空の指が割れ目に触れ、そのまま奥まで入り込んでいった。
「あっ!!」
まろんがこの世の終りの様な声を上げ、頭を垂れた。指は置く深くまで入り、
泡が襞に刷り込まれていく。
「すっごい濡れてる……」
稚空が感心したように呟いた。確かに、泡とは違うぬめりが太腿を伝って垂れている。
「も、やめてぇ…っぁ…あ!」
もう一本の指が侵入してきた。好き勝手に動き回るその動きに気が遠くなる。
「も、だめっ……や…っ……!!」
稚空の親指の爪が芽をなで上げた時、またもやまろんが果てた。だらしなく
口をあけ、快楽の余韻に浸りきっている。
「ち、あき……」
すがり付こうとまろんが腕を伸ばす。が、彼はそれをかわし、シャワーを手にとった。
湯は勢いよくまろんの体中に付いた泡を洗い流していく。
秘所についた泡を落とすために、湯が敏感になったそこに当たる。
「んっ!」
肉芽にきつい湯を打ち付けられ、体中に電流が走った。
稚空はだらりと投げ出されたまろんの足を更に開かせ、最大にした湯を秘部に当てる。
快楽にまろんが声を上げるたびに、狭い部屋に響きわたる。
「ゃ、や、やぁっ!!んんっ!」
耐えられなくなったのか、まろんが一度大きく声を上げ、ぐったりと力を抜いた。
倒れかけた彼女を支え、開いた足の間になおも湯を浴びせ掛ける。
「もっ、やめてぇっ!!やっだ、めに、なっちゃうっ……」
体を刺すような快楽に、まろんが悲鳴をあげる。真っ赤に充血した秘部を見て
興奮したのか、稚空は彼女を立たせ、自分が縁に座ってから彼女を自分の上に
乗せた。そそり立ったそれを勢いよく埋め込まれ、まろんが長く尾を引く
悲鳴をあげた。
「あっ、ぁっ、やっぁっん!!ふ、あ、あ」
腰を打ち付けられ、体を揺する。ふと思い出したように稚空がシャワーの湯を
繋がっているそこに当てる。
痛いほどの刺激にまろんが甲高い声を上げた。浴室にある全ての音が響き渡り
こだまする。
「も、だめ………ぁっ…」
細く喘いだあと、まろんが果てた。しかし、稚空は自らを抜き取ろうとはせず、
震えているまろんの腰を支えて深く突く。
「……シャワー、っ…やめ、て……」
蚊の鳴く様な力のない声で、まろんが哀願したが、稚空はそれを聞かずに
手首を動かして湯の当て方を変える。
「だめだ。もう少し我慢しなきゃ」
深く突きながらも、稚空の声が焦りを帯びてきた。限界が近いのだろう。
「イクの……?」
「……まろんは?」
まろんがかすかに頷いた。快楽に蝕まれた体は何度も痙攣し、虜になっている。
「わ……たしっも、だめっ…まっ、た……いっちゃ…ゃあっ!」
白い両胸は宙で揺れ、濡れた髪からは雫が飛び散る。
ぱん、ぱん、と規則正しい体を打ち付けるリズムが浴室中に響く。
「まろん……っ!」
「あ!ああ、やっ!だめええっっ!!」
ごとり、とシャワーヘッドが稚空の手から地に落ちた。行き場を失った湯が
床に広がる。
二人が繋がっている部分から、白濁した液体が伝ってこぼれた。
しばらくの間はぼんやりと呆けていたが、まろんより先に稚空が動いた。
膝の上のまろんを抱え、縁に座らせてからシャワーを拾い、粘液のついた自分の
体と彼女の秘所や足を洗い流す。
「なぁ、大丈夫か?」
真っ青な顔をしているまろんに、稚空がいたわりの言葉をかける。
「……立てなくなっちゃった」
まろんが呆然としたまま呟いた。
「え?」
「力、入んないの」
「そっかぁ……あんなにイッてたしな」
稚空が意地悪く笑って言った。まろんが真っ赤になって視線を下げる。
「どうしてくれるのよっ?」
照れ隠しにまろんが喚くと、ひょいと担ぎ上げられた。
「なっ?!」
「立てないんだろ?だったら運んでやる」
稚空は笑い、まろんは戸惑ったように唇をとがらせながらも抵抗はしなかった。
二人が出て行った浴室は、先ほどまでのことがなかったかの様に静まり返っていた。
ごぽごぽと、最後の水が排水溝に吸い込まれていって、行為の名残が全て流れていった。
お風呂でエッチって、いっぺん書いてみたかったんですよね〜。
しっかし、あのマンションの風呂のつくりが分からずに、ちょっと困りました。
あー疲れた。
もしも見てくれる人が居たならば、
長文乱文にお付き合いくださりありがとうございました。
すっごいイイ(・∀・)!!でつ。 もえ様の書かれるまろんは可愛い!! ラブラブな感じが良かったです。 まろんがイってもイっても攻めまくる稚空…(*´∀`*)イイナー なにはともあれごちそう様ですた。 携帯からなので読み難いと思われますが乱文失礼しました
358 :
名無しさん@ピンキー:04/03/23 10:42 ID:8ZYnjMb5
イイっす!スレに活気が戻ってきますた。
なんだかんだ言って抵抗できないまろんに萌え
360 :
名無しさん@ピンキー:04/03/23 21:09 ID:Ho9XB2Zx
最高!!今度はキッチンでの営みも書いていただきたぃっ!!ぐっじょぶでした(≧ω≦)b
>>289 間開きましたが続きです。もう少しお付き合いを。
「俺のが欲しいの?」と稚空は聞いた。
まろんは黙って顔を赤くしながらうなずく。ここまできたらもう後には引き返せない。
股間部の布をずらし、稚空はゆっくりと侵入していった。
すでに責めを受けた秘所は存分に潤い、稚空を飲み込んでいく。
と、ここで稚空のいやらしい思い付きがまた浮かぶ。
「そうだ」というと、まろんは一瞬「へ?」
と言うような表情をした。せっかく交われるのになにがあるのかという表情である。
「俺のここを名前で呼んでよ」と言った。
まろんは困った表情であるが。
「本物ってなにかな?」と意地の悪い質問をする。
物の名前は正確に言わなければならない。
しかし稚空はわかっているのにもかかわらず馬鹿げた質問をする。
気分の乗りが違うのだろう。
本人としては正式名称を呼んでもらったほうが燃えるのだろう。
すでに一度うけいれた秘所が熱くなったまろんは、理性などもうない。
一瞬のためらいの間のあと、決心したように言った。
「ち、・・稚空の・・お、おちんちんを、・・・・ください・・」
「よく言えました」
まろんの頭を撫でながら言った。
まろんは、さっき以上に締め付けてきている。
焦らした甲斐あってか、いつも以上に動きがは速い気がする。
スイングに合わせて、声が大きくなる。
無人の体育館に響き渡る。
断末魔のような叫びとともにまた昇天した。
「こんなのじゃ満足してないだろ?」と、聞くと
まろんは静かにコクンと頷いた。
「そーかー、まろんはいやらしいからなー」
と稚空は羞恥心を煽るように言った。
いつもなら喧嘩にでもなるところだが、今日は黙って赤くなり床を見つめる。
稚空はとりあえず大股開きにしていた腿部分のロープを解いた。
そしてまろんをひざ立ち状態にさせた。
もっとも、手は縛られたままなので手を縛った縄を稚空が持ちながら寝かせていく。
四つんばいにも似た状態ができると、稚空はバックから再び侵入した。
「あっっ・・」
とまろんが艶っぽい声を漏らした。
乾いたピストン運動の音が響く。
稚空は縄を掴み、まるで馬を御すように意のままにまろんを突いていった。
動物の性交のような荒々しい体位であるが、それがまろんの嗜虐感を満足させた。
稚空もまろんを自分で動かせることによってペースをつかめ、満足している。
なによりも征服感が満たされる。
稚空に快楽を制御され、声を荒げていくまろん。
「あんっ!あっ・・いい・・」
「まろん、すごく締まってるよ・・」
と稚空も息を切らせながら言った。
頂点はもうすぐのようである。
「稚空・・私・・もう・・イ・イきそうっっ」
「ハァハァ・・俺も・・イクっ」
稚空は最後まで縄を掴んだまま二人は同時に行き果てた。
ことが終わって、二人は後片付けに入っていた。
体育館の床はバケツをひっくり返したように一面濡れていた。
まろんが着ている純白のレオタードも一部が愛液でぐちょぐちょであった。
「んもう、稚空のせいで洗濯物が増えたわ」
と言っているもののまんざらでもない様子だ。
それらは二人の愛の行為の動かぬ証拠であった。
「え?まろんもあんな顔してイきまくってたくせに」
と稚空が笑うと、また下を向いて黙ってしまった。
その顔は絶頂の顔のように赤かった。
「でも、よかったんじゃないの?縛られてみて」
「うっ」
とまろんは核心をつかれてように言葉を詰まらせた。
「よかった・・かも」
と、まろんの敗北宣言をうけて稚空は喜色満面である。
「ねえ、稚空?」
「なに?」
「また、あんなことしてくれるよね?」
といううれしい質問に
「まろんがお願いしたらやってあげるさ」
と稚空は答えた。二人の愛情表現はまだ進化しそうだ。
「こんどはどんな縛りがいいかな〜」というと稚空はどこからか本を取り出しまろんに見せた。
「もうっ!稚空も掃除手伝ってよ!」
とまたまた真っ赤になりながらまろんは叫んだ。声は体育館に響いた。
=== 完 =========
以上、駄文にお付き合いいただきありがとうございました。
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禾重木寸 がこのスレを監視してます。
連載乙ですた。 SMちまろを読む機会は少ないですが、稚空はSだと思っているので楽しんで読めました。 また次回作期待してまつ(・∀・)
366 :
名無しさん@ピンキー:04/03/26 16:31 ID:ZHPMscm6
>>356 アットホームなHがイイでつ。でもマンションでそんなに声だしたら・・。
>>363 連載乙カレーでした。すごくよかったでつ。Mっ気十分なまろん萌え
>>365 ヤパーリまろんを筆頭にこの作者の女はMに見えてしまいまつ
367 :
携帯:04/03/27 03:02 ID:yrmPoKh0
「はぁ…んっぁあっ…」 窓から入る日差しがぽかぽか暖かい春の昼間。寝所では二人の男女が熱く熱く絡み合っていた。 「まろ、ん…もっと動いて……」 男女の片割れの青い髪をした青年が女を横たわっている自分の上に乗せ結合しながら振動で弾んでいる胸を掴み命令する。
368 :
携帯:04/03/27 03:03 ID:yrmPoKh0
「ふ…ぁっ奥までくるっぁあんっっ!!」
ゆっくりではあるが命令に従うまろんを眺めながら胸の突起をいじくり遊んでいたその時、ピンポンとインターホンが鳴り、ぇ、と二人の動きが一瞬止まるがどうせセールスか何かだろうとまた動きだす。
369 :
携帯:04/03/27 03:06 ID:yrmPoKh0
しかしそのインターホンはいつまでたっても止む気配はなく声は小さいが水無月が稚空の名前を呼んでいるのが聞こえる。
「ったく…こんな時に……」
舌打ちをし、しぶしぶ行為をやめて立ち上がろうとした時、
「ゃっ…まだ終わってなぃょぉ……」
まろんが結合し腰をそろそろと動かしながら伏し目がちに抱きついて制止してきたのだ。
「まろんが満足してないのに終わりにしちゃぃゃっ…」
少しの間目を丸くしていたがその言葉に稚空は目を細目再び横たわる。
「じゃぁ、まろんが満足するまで行かないから自分で身体を満足させるんだ。俺はいっさい手伝わない」
「……ぇ」
「ほら早くしないと水無月が部屋に入ってくるかもしれないぜ…あいつうちの合鍵持ってるだろ?」
昔稚空が水無月がいつでも遊びに来れるようにと合鍵を渡しているのを見たことがあった。それを思いだしてか一心不乱に腰を動かす。
「ぁっ…は、ん……ち、ぁき…ぉねがぃ…っ」
370 :
携帯:04/03/27 03:08 ID:yrmPoKh0
ん?と、口元に笑みをこぼしながら応える。
「まろ、んの…ぁっ、くぅ…ぁそこ触ってほしぃっの…」
それを待っていたというような顔をして稚空は応答する。
「あそこって?」
「………ぉっぱぃとクリちゃん…」
素恥でぃっぱいの顔をしながら稚空に懇願する。
「俺は手助けしないって言っただろ…自分で慰めるんだ…」
「ゃぁっっ稚空に触ってもらわないとだめなのっ!!満足できないのぉっ!!」
371 :
携帯:04/03/27 03:11 ID:yrmPoKh0
顔を蒸気させ首を振りながら稚空に思いをつたえる。それを聞きしょうがないなぁというように起き上がり結合したまま正常位にして腰をつかみグラインドしながら突いていく。
「ぁっあっあっ…たくさん舐めてぇっ」
笑みを浮かべ軽くキスすると赤ん坊のようにまろんの白いマシュマロのような胸に吸い付き舌で突起を刺激する。
「ゃぁんっ、ぁっふっ…ぁ〜…んゃ」
乳輪を丁寧に舌で舐め回し突起は歯で軽くくすぐる。まろんはシーツを握り喘ぐことしかできないほど稚空の愛撫におぼれていた。その時不意に稚空が己を抜いたのだ。
「!!ぁっゃっだめぇ抜いちゃぃゃぁっ」
「約束を守れなかったばつだ…」
久しぶりの携帯です。思いつきでかいたせいでこの後が思いつかない上改行などおかしくてすみません。誰かこの続き思いついたら書いてやってください。
>>364 自分の作品のキャラでハァハァするなんてやらしい作者だw
でも確か漫画で「男が少女漫画読むのは女がエロ本よむようなもん」
とか言ってた気が・・・・・
>>365-366 感想ありがとうございます。
本当は挿入中に余った手で尻叩きなんていいなーと思っていたのですが、書き忘れました
書いてたらもっとサディスティックな稚空になってたと思います
皆さんの想像力にお任せします
374 :
名無しさん@ピンキー:04/03/29 20:32 ID:rjYZMRRh
age
375 :
名無しさん@ピンキー:04/04/02 09:03 ID:6gzstB7L
age
376 :
名無しさん@ピンキー:04/04/06 09:28 ID:GzheCQL3
age
377 :
名無しさん@ピンキー:04/04/09 19:21 ID:c+o8Tw9S
age
ほ
379 :
名無しさん@ピンキー:04/04/15 19:02 ID:qWArjBht
移転age
380 :
名無しさん@ピンキー:04/04/20 12:42 ID:cROY/Hwn
age
381 :
名無しさん@ピンキー:04/04/21 20:31 ID:qsg0C+7s
age
382 :
名無しさん@ピンキー:04/04/26 20:07 ID:5zHz9y3K
age
383 :
名無しさん@ピンキー:04/04/29 10:35 ID:Gb2CTDXT
禾重木寸連載終了じゃゴルァ
テーマは愛の学園物
385 :
名無しさん@ピンキー:04/05/01 20:32 ID:7jnc7ae+
小説書きさん戻ってきてょぉっ!!黄金週間になったからどなたか書いてくれるだろうか…。
>>385 クレクレしか言わないのからどっかいったのかもよ。
クレって言う前に走りだけでも自分でネタ振ってみなされ。
387 :
名無しさん@ピンキー:04/05/05 00:21 ID:UaxvW5o5
>>371 「っ…何でそんな事言うのぉ?約束なんてしてないもんっ…」
半泣きの表情でまろんが反抗する。
そんなまろんを無視するかのように、稚空は着々と衣服を身に着け始める。
「お願い…最後までしてぇ…」
ベッドの上、乱れたシーツの上でまろんが懇願する。
窓から差す昼の光にうつしだされたその身体は、
夜の月光の中で見るよりも遥かにはっきりと目に焼き付く。
いつもは十分過ぎる満足感を与えられているせいか
普段のまろんなら絶対にこんな言葉を口にはしないが
欲求不満なままで放置されてしまうのは精神的に不安なのだろう。
驚くほど素直に快感を求めている。
「駄目だ。罰だって言ったろ」
「っぅ…!」
どれほど頼んでも態度を変えない稚空に、まろんが泣きそうな顔で唇を噛み締める。
いじわる。バカ。頑固。こんなのってない。
まろんの頭には色々な文句が浮かんでくるが、どれを口にすれば
再び稚空が行為を再開してくれるか検討もつかない。
「ほら、いいから服着ろ。
それにそんな顔してたら何してたか一目瞭然だぞ」
そう言うと稚空は寝室のドアを開け、
玄関の方へすたすたと歩いていく。
一応書いてみましたが、このあとどうなるんでしょう。
自分としては、稚空がまろんにローターとか仕込んでおいて
水無月の手前声とか出せないまろんハァハァ…
もしくは3Pかなぁとか考えてます。
まぁどうにしろ次の方に任せちゃいます。
続きおながいします。
388 :
もえ:04/05/05 02:17 ID:Ju4a4N0x
ちょっと↑の設定に萌えてみたりして。。。かいてみよっかな〜♪
「ったく、なんのためのチャイムなんですか!居留守使う気だったんですか?!」
「……仕方ないだろ、寝てたんだから」
やっと開いた玄関先で文句をたれる水無月に、稚空はばつが悪そうに答えた。
「あ、まろんさんも来てるんですか?」
ふと視界に入ってきた白いミュールに、水無月が目を瞠る。
「まろん?大概はここにいるって」
「……やっぱり、親しいんですね」
「あ、水無月くん……いらっしゃい」
水無月が独り言のように呟いたのと、まろんが寝室から出てきたのはほぼ同時だった。
389 :
もえ:04/05/05 02:47 ID:Ju4a4N0x
「なんか、ごめんね。私、髪とかぼさぼさだし」
ドアにもたれたまま、まろんが困ったように笑った。
「あ、いえ。そんなの全然気にしませんから」
水無月がそう言うと、まろんが憮然とした表情になった。しかし、水無月は
それにすら気付かないほどにまろんを凝視している。
「……水無月、どうかしたか?」
あまりにも長い間そうしているので、稚空が水無月に訊ねた。
「あ、いえ。なんでもないです」
ぱっと顔を赤くして水無月が首を振った。まろんも不思議そうに首を傾げる。
「私、何かおかしいのかな?」
まろんがまた困ったように笑い、稚空を振り返った。水無月の手前、
なるだけ不自然にならないよう、腕をとる。
「いや、顔には何もついてないけど」
「ホントに?」
まろんが稚空を上目遣いに見やった。ごくごく自然に腕に胸を押し付ける。
「あの、僕、お邪魔でしたよね……?」
流れる甘ったるい雰囲気に居心地が悪くなったのか、水無月が遠慮がちに訊ねた。
その一言にまろんは頬を少し紅潮させ、稚空は眉間に皺を刻んだ。
話は、少しだけ前に遡る。
390 :
もえ:04/05/05 03:13 ID:Ju4a4N0x
―――――「待って!」
寝室を今にも出ようとしていた稚空の背に、まろんが縋りついた。
搾り出すような切なげな声に興味を引かれたのか、そのままじっと立ち止まっている。
「いかないで……行っちゃ、嫌」
細い腕を稚空の胸に廻し、まろんが囁いた。そのまま伸び上がって首筋に
口付ける。
「……私を置いて、水無月くんの所に行っちゃうの?」
そう多くない男性経験の知識をフル回転させて、稚空の悦ぶ行動をし、台詞を吐く。
そんなまろんに煽られたのか、稚空が目を見開いて振り返り、
まろんを抱き上げベッドに沈めた。
これでようやく満足できる。そう思いまろんは至福の笑みを浮かべた。
しかし、まだ考えが甘かった。稚空は極めて無機質に机を漁ると、何かを手にした。
そのまま彼女に被さりキスし、しっとりと潤んでいる秘所を撫でた。
まろんが快楽に身を震わし、稚空の背に腕を廻す。
そしてそのまま稚空のモノを入れてもらえると信じていた。しかし、秘所に
押し当てられたのは固くて冷たい異物だった。
「ちょ、何、これ……」
391 :
もえ:04/05/05 03:32 ID:Ju4a4N0x
ずぶずぶと侵入してくるそれに、まろんが体を固くする。
「なんだと思う?」
稚空がくすくす笑いながら訊ねて来た。異物は瞬く間に体の中に入り込んでくる。
「わかんな……やっ!!」
いやいやするまろんを無視し、稚空はそれを彼女の秘部に埋め込んだ。
「なに、これっ!っや、おねがっ、とってぇ……」
「とったら面白くないだろ?大丈夫、絶対に気に入るから」
「気に入るって……これ、本当になに?!」
相当の恐怖なのだろうか、膣内の異物にまろんが涙を浮かべる。
「泣かなくてもいいだろう?別に普通のバイブだよ」
まろんの涙を拭ってやりながら、稚空がしれっと答えた。その言葉にまろんが目をむく。
「ばいぶっ!?」
「そう。いつか試したいと思ってて。痛くはないと思う」
かちりとスイッチが入って、膣内のそれがうねり始めた。まろんが驚いて飛び上がる。
「ひゃっ!ゃ、ちょ、なにこれ、おかしいよぉ……っっ!」
初めての感覚に戸惑い、混乱しているまろんに稚空は平然と服を投げつけた。
「ほら、早く服着ろ。いい加減にしないと水無月が入ってくるぞ」
「わ、たしっ……どうなるの?」
392 :
もえ:04/05/05 03:40 ID:Ju4a4N0x
不安げに訊ねてくるまろんに、またも稚空がしれっと答える。
「水無月のいる間は普通に振舞うことだな。あいつが帰ったら、続きしてやるから」
「やだっ、これ、いま取ってぇ!」
まろんが目を見開いて大きく頭を振ったが、稚空は顔色一つ変えない。
「じゃあ水無月が居づらい雰囲気でも作ればいい。なんにせよ、まろん次第だな」
言いたい事だけ言い終わると、稚空はまろんに服を着せ、そのまま本当に
水無月を家にあげてしまった。
「〜〜〜〜〜〜っっ、ばかっ!!」
そして話は今に至る。
393 :
もえ:04/05/05 03:49 ID:Ju4a4N0x
とりあえずここまで〜。はぁ、疲れた。。
(閑話休題)
なんか、稚空はローター位じゃ許してくれない気がするんです。
だからバイブ。いやー、まろんちゃんは体力が幾らあってもたりませんねww
ちなみに、個人的なイメージで言うなら水無月くんはまだまだ童貞ww
初体験はむしろ都ちゃんに奪われちゃう感じで。。
あ、今度それ書こう。
皆さま(・∀・)イイ!! すごく(・∀・)イイ!!
お帰りなさい!
>393
あんまりそのカプールってありませんでしたな。期待してまつ。
>>393 むしろ水無月くんにはがんばって奪って欲しい気もする・・。
それともまろんを奪いに行って失敗したあげく逆にやられる水無月くんとか。
397 :
名無しさん@ピンキー:04/05/07 15:35 ID:SgBc6oOY
398 :
名無しさん@ピンキー:04/05/09 17:50 ID:AZBhbhh9
また人多杉で書けないのかな?
399 :
名無しさん@ピンキー:04/05/12 16:39 ID:Lxl82O4H
age
400 :
名無しさん@ピンキー:04/05/15 08:48 ID:r1JyEuKK
400
401 :
名無しさん@ピンキー:04/05/17 18:36 ID:JGnpG8t6
age
窓の外を眺めていた。
夜の空に無数の星達が輝いている。
名古屋稚空は隣で安らかな寝息を立てている昨日までは恋人、
今日からは妻になったまろんへと視線をうつす。
初めて出会ったときはまだ少女の面影を残していた。
だが今はもう一人の魅力ある女性として成長していた。
「まろん…」
小さく呟き、眠るその肩に手を添える。
胸が小さく上下し、まだ汗が滲む素肌は熱い。
疲れたようにほんのり頬を赤く染めたまま眠るまろんの身体をそっと抱き締め、
稚空も目を閉じた。
稚空は眠るまろんの背中のラインを指でそっとなぞる。
寝たままぴく、と微かに身体を震わせるまろんが可愛くて。
指を下へと下へと這わせる。
先ほどまでの激しい行為のせいで火照るまろんの耳を優しく噛み、
耳朶に舌を這わせる。
ふ、と息が漏れた。
なだらかな尻のラインより更に下へと指を這わせ、
先ほど自分が出した精液とまろんの愛液が混り合い溢れてる秘裂に中指を挿し込んでみた。
はぁ、と甘い息がまろんの口から漏れる。
(寝ている…よな?)
ドキドキとしながら稚空は入れた指で中をかき回し始めた。
くちゅ、とくぐもった音が静かな部屋に響く。
指に絡みついてくる柔らかなまろんの肉襞に気持ちの昂ぶりを感じながら稚空も小さく息を吐く。
(バレたら起こるかな)
多少の罪悪感と、バレるかもしれないしバレないかもしれないと言うスリルと興奮。
それらがない交ぜになった感情が稚空の中をぐるぐると渦巻く。
(一応夫婦になったんだし)
そう自分に言い訳をし、眠るまろんの乳房を揉みはじめる。
かたくなり始めた突起を指先で軽く弾き、自分の身体を少しずらして口に含んだ。
赤子のようにちゅっちゅとまろんの乳首に吸い付き、軽く噛み、舌で転がす。
中に入れた指はぬかるみの中緩やかに出し入れを繰り返させる。
「んっ…」
まろんがぴくりと動き小さな声が漏れた。
ビク、と稚空の動きも止まる。
(バ…バレ、た?)
まろんの乳首を口に含んだまま稚空はそっと様子をうかがう。
だがまろんはまた寝息を立てはじめた。
(大丈夫みたいだな)
安堵し、愛撫を再開する。
まろんの中へ挿し込んだ指に愛液と襞が優しくまとわりつく。
稚空は小さく笑いながらまろんの胸から顔を離し、わき腹から下腹へと舐めていく。
へその周りも舐め、ゆっくりと舐めながら下降していく。
まろんの女としての匂いが濃いそこへ近付き、稚空はもう一度まろんの様子を窺った。
すうすうと何も知らずに安らかな寝息を立てている。
(ごめんな)
心の中で謝り、まろんの足を広げる。
指を引き抜きまろんの濡れそぼった割れ目を広げると稚空は自身を押し付けた。
先ほどしたばかりだと言うのに、まだしたりない。
まろんが途中で失神するように眠ったせいでなんとも中途半端で稚空は自分の性欲を持て余していた。
眠いので今日はここまでで…
機会があれば続き書くと思います。
406 :
名無しさん@ピンキー:04/05/20 09:07 ID:9ZboaIFF
イイでつ、続き期待してます。
407 :
名無しさん@ピンキー:04/05/20 20:21 ID:WiviGehX
性欲満々稚空萌えー(´∀`)自分がまろん失神させたくせに…w
鬼畜猟奇モノも受け付けていますか?
>>408 小説なら何でも歓迎。甘口だけでなく辛口も欲しいと思っていた。
411 :
名無しさん@ピンキー:04/05/24 18:07 ID:LWfOV+p0
期待age
412 :
名無しさん@ピンキー:04/05/26 11:46 ID:30RoX95M
age
413 :
名無しさん@ピンキー:04/05/30 11:45 ID:kdgQJIai
age
414 :
名無しさん@ピンキー:04/06/02 01:23 ID:3wJ/ycsG
小説書き様達すばらしい作品読ませていただきました。 どれも自分のつぼをついた作品ばかりでかなり読みながら悦ってます(笑)ぜひとも続きをこれからも頑張ってくださぃ!!
415 :
名無しさん@ピンキー:04/06/05 15:37 ID:7DgH/2NM
age
416 :
名無しさん@ピンキー:04/06/08 18:13 ID:vFDaOnLX
あげ
417 :
名無しさん@ピンキー:04/06/09 23:47 ID:fJkBG6kb
暗く沈んだ感じ。彼との恋は、なぜだろう。常に絶望の匂いがする。
それは私が優しい恋人を裏切って彼と恋しているかもしれない。
それは彼と私が永久に相容れないものだからかもしれない。
けれど、私は彼に恋してる。それだけで、今は、もう。
「いつ、彼に話すつもりですか?」
カーテンの隙間から漏れる月光に照らされた横顔で、ノインが言った。
「何の話?」
傍らに猫のように丸まり、まどろんでいたまろんが訊ねた。
「これ以上彼と会い続けるのは、彼の――名古屋君のためにもなりませんよ」
ノインがほんの少しの優越感を含んだ声で言った。瞬間、まろんが顔をしかめる。
「それはよく分かってるわ。でもお願い、もう少しだけ私の好きにさせて」
まろんがノインに背を向けて立ち上がった。
「シャワー浴びてくる。先に寝てて」
418 :
名無しさん@ピンキー:04/06/10 00:01 ID:agR9a/B4
落ちてくる湯が全身を舐める。その感触に少しだけ身震いした。
太腿や足先にまとわりつく白い粘液が、薄まって流れていく。
そっと秘部に手を伸ばし、自らの愛液もこそげ落とす。
「んっ…は……ぁ」
無意識のうちに、まろんは自らの指でそこを愛撫していた。
いつの頃からか、ノインと交わった後にこうして自慰行為をする様になった。
ノインの事は好きだが、彼とのセックスは単調で、これといった満足感も得られない。
「…っ…いや……っぁ」
指で一番感じ易い芽を転がしながら、まろんは体をくねらせた。
時間と共に体はだんだんと高みに上っていく。
「あっあっあっ!!だめっ!」
頭の中が真白になった瞬間、唇から吐息と共に言葉が滑り落ちた。
それを聞き、はっとする。
「……もう終りなのかな……」
泣きそうに顔をゆがめながら、まろんが呟いた。
絶頂に達する瞬間、彼女は恋人の名前を呼んでいた。
それも今の恋人ではなく、切り捨てなければいけない方の恋人を。
『稚空っっ!!』
確かに、まろんは最後にそう叫んでいた。
419 :
名無しさん@ピンキー:04/06/10 00:12 ID:agR9a/B4
稚空への気持ちは一ミリグラムだって減っていない。
ただ、ノインの方が切実に私を必要としていただけ。
決めたの。ノインと共に生きていこうって。
彼の残り少ない時間位は、傍にいてあげようって。
見慣れたドア。一時は殆どここで暮らしていた。今でもここに来ると
心落ち着く。二度とここにくることもないのかな、と思うとなんだか泣けてきた。
「……まろん?」
チャイムを押そうかと迷っていたまろんに声をかけたのは、間もなく
まろんが別れを告げなければならない相手、名古屋稚空だった。
「稚空……」
彼が笑った。久々に訪ねてきてくれて嬉しい、とその笑った瞳が語っていた。
瞬時に罪悪感がまろんを襲った。涙がこぼれそうになるのをこらえ、
微笑む。
「なんだか、久しぶりだね」
「ああ。今日はどうしたんだ?」
「……話、したいの。いい?」
表情の晴れないまろんに、稚空は一瞬怪訝そうな顔をしたが、
快く彼女を部屋に招きいれた。
420 :
名無しさん@ピンキー:04/06/10 00:30 ID:agR9a/B4
「終りにしたいの」
久々に稚空と顔を合わせたまろんは、俯いたまま早口にそう言った。
「何を終わらせるんだ?」
「この場合の意味なんか、一つしかないじゃない?」
「はっきり言ってくれないと、判断がつきかねるな」
「……分からないの?」
弱りきった声でまろんが言った。まるで、稚空にいたぶられているような、
それほどまでにか細い、情けない声だった。
「分からないな」
稚空が苦笑した。視線がせわしなく揺れていて、その意味を悟った事が
知れている。
「別れたいの。私達」
「どうして?」
稚空が声を荒らげた。まろんが息を呑む。
「あ……ごめん」
「……いいよ、別に」
「理由、聞いてもいいか?俺のどこが気にいらないんだ?」
まろんが静かに首を振った。稚空を捨てるのは彼女なのに、
まるで彼女こそが捨てられたように悲しげに囁いた。
「そうじゃないの。稚空のこと、今でも好き。だいすき。でもね、稚空は
一人でも大丈夫なの。けど、ノインは一人じゃ無理なの」
「……っ、ノイン?」
稚空が怒りに目を見開いた。まろんははらはらと涙を流しながら続けた。
「そう。もう魔力が落ちてきてるから、永くは持たないって。フランスに
帰って、ジャンヌの傍に眠りたいって、言うの」
「……付いていく気か?」
「……学校も辞めるつもり。結婚して、一緒に……」
ごとり、とコーヒーの入っていたカップを稚空が倒した。
慌ててそれを拭おうとするまろんを彼は制し、虚ろな声で淹れなおす、と
呟きキッチンへと消えていった。
新作乙です。今までにない展開で面白そうですね
422 :
名無しさん@ピンキー:04/06/10 04:48 ID:h5zAJDYd
最高だっ!!!!素晴らしいでつ!!!!続きを期待しております!!!!!
このあと稚まろになるのかノイまろになるのか
気になるところです。続き楽しみにしています。
なんか稚空が切ないですね…。
>>422 ここは21歳以下禁止ですが。
もし21歳以上だとおっしゃるのなら、
もう少しそれに相当した書き込みをしていただきたいです。
気を悪くしたなら申し訳ないです。
ただ前から気になっていたので…
>>423は少し硬すぎだと思いまつが…
とりあえず
ネ申降臨 キタ━━━━(゚∀゚)━━━━!!!
425 :
名無しさん@ピンキー:04/06/13 09:04 ID:ZMm64+ZW
新作キター!続き期待してます。
あと、未完の作者さんたちはどこへ行ったのだろう・・。
>425
ここに一人…スマソ。
忙しくてそれどころじゃないのでヒマできたら続き投下しますノシ
427 :
名無しさん@ピンキー:04/06/13 22:28 ID:v4eDgYe7
>>420 それは何でもない夢。胸のうちで反芻して楽しんだり、時には語らったりする様な。
例えば、一番好きな人と結婚して、その人と自分の間に子供が生まれる。
二人で子供に愛情を注ぎ、時には喧嘩したり、泣いたり喚いたりしながら
ともに育てていく。同じように老いていく。いつまでも互いを愛し合い続ける。
それは何でもない夢。誰にだって実現可能な夢。
彼女は一人その夢をかなえる。俺はそれにおいていかれる。
彼女は俺以外の男と共に生きていく。俺は切り捨てら、『いい思い出』よ微笑まれ、
そのうちに忘れられる。そう思うと怖気が走った。
二つのカップに濃いコーヒーを注ぐ。カップの中の熱い液体は、自分の胸のうちを
溶かしたような色をしていた。
「……私、今日、もう帰るね」
まろんがキッチンに顔を覗かせて、おずおずと言った。泣きはらした真っ赤な目で、
あの男のもとへ帰るのだろう。今日のことを全て話し、慰められるのだろう。
そう思うと怒りと嫉妬で気が狂いそうだった。
「戻れ」
漏れた稚空の低いうめき声に、まろんが怯えたように目を見開いた。
「ちあき……?あの、私、」
「いいから戻って座れ。話はまだ終わってない」
口から出たのは、自分でも驚くくらい恐ろしく、怒りに満ちた声だった。
まろんがまた泣き出した。マスカラが溶けて、頬に黒いかすがこびりついている。
「頼むから、一方的に終わらせないで欲しいんだ」
稚空が哀願するように震える声で言った。その弱々しさに少し警戒を解いたのか、
まろんが小さく頷き、リビングに戻っていった。
それを見届けると、稚空は殆ど衝動的に置いてあった瓶を引っつかみ、彼女の
カップに注いでいた。
428 :
名無しさん@ピンキー:04/06/15 18:01 ID:LaDpKd/g
>>426 いえいえ、急かしたみたいですみません。
ご自分のペースでマターリ書いてください。お待ちしてます。
429 :
名無しさん@ピンキー:04/06/17 17:23 ID:oqg+4JZC
>>417 なんかいままでにないパターンの展開でつね。
430 :
名無しさん@ピンキー:04/06/18 22:16 ID:SClhmM0Y
>>427 「ジャンヌの傍に眠る、か」
稚空がカップに入ったコーヒーを弄びながら呟いた。
それに対するまろんは、中途半端な警戒心と彼への哀れみ、そして未練にも似た愛情の
間で戸惑っていた。
「いいご身分だな。結局、あいつは最後にお前を選ばない」
稚空が軽蔑するようにまろんをみた。その視線にまろんは居たたまれなくなり、
思わずカップに口をつけた。
舌に走る苦味に顔をしかめる。コーヒーが飲めないのは稚空も知っていたはずだ。
それなのに、こうして差し出すという事は愛が醒めた証拠か、あるいは嫌がらせか。
沈黙が場を支配する。カップに入った液体は喉を焼きながら滑り降りていく。
カップの底が透けて見えた。どれだけ飲んでも喉が渇く。
「いいの、それでも」
まろんが震える声で呟いた。稚空の双眸がまた細くなる。
「……構わないわ。だって、ノインの命が永くないのは、元はと言えば
私のせいだもの……」
「見損なった」
稚空がはっきりと言い放った。まろんがはじかれたように顔を上げる。
「聖女の誇りも、ジャンヌの意思も忘れたのか?まろんがそんなに弱い人間だとは
思わなかった」
「……ほっといてよ!いいの、それでも構わないの!そう生きるって自分で
決めたの!稚空は口を挟む権利なんてない!」
涙が溢れてきた。伸びてきた彼の手を、全身に力をこめて払う。
「もうお別れなの!さよなら!」
そう言って勢いよく立ち上がった瞬間、まろんの体が傾いだ。
受身も取れずに床にと倒れてしまったため、肩をしたたか打ちつけてしまう。
「…っ……?」
全身が熱い。頭がぼんやりする。霞がかったまろんの意識の中で、稚空の笑い声が
妙にはっきり響いた。
431 :
名無しさん@ピンキー:04/06/18 22:30 ID:SClhmM0Y
「馬鹿だなぁ、まろんは。俺がこんなことで諦めると思うのか?」
どうしたんだろう。力が入らない。訳を稚空に問い詰めたかったが、ろれつが
まわらない。
「せいぜい泣きながらあいつに謝る事だな。『フランスには一緒に行けない』って」
稚空がまろんを嘲るように言った。その声には愛情や信頼のかけらも
感じられない。
「ど…する……気…な…?」
「ずっと、おかしいと思ってた」
何を、と訊ねようとした途端にまろんの体が抱え上げられた。
「ずっと気になってた。どうして見慣れない指輪をつけてるのか。
どうしていつもと違うシャンプーの匂いがするのか、どうして」
そこまで言うと、稚空が一瞬だけ、酷く悲しげな表情を覗かせた。
その瞳に、まろんが涙を流す。
「どうして、俺が付けた覚えのないキスマークつけて、俺に抱かれるのか。
でも、やっぱり信じたかった。きっと、どこかにぶつけただけだって。
馬鹿だよなぁ……」
言い終わるとまろんを寝室まで運び、ベッドへ投げ出した。着ていたシャツの
前をはだけさせて、まろんに覆い被さる。
「俺は、俺はまろんを失いたくない。まろんには失望したけど、それでも
離れていくよりはずっといい。きっと、分かりたくもないだろうけど……」
稚空の唇がまろんのそれに触れた。しかし、まろんはぼんやりと遠くを
見つめたまま、それを拒もうとも受け入れようとせず、静かにしていた。
432 :
名無しさん@ピンキー:04/06/18 23:02 ID:SClhmM0Y
稚空の長い指がまろんの衣服をはがしていく。
体の異変も手伝ってか、まろんは二、三度首を振った以外は大人しかった。
稚空が好きだった。彼の優しさが、時にはうっとうしくなるくらいの愛情が、
さみしい時に抱き締めてくれる力強さが。
「何…でこうな……った…の?」
息苦しさを抑え、なんとか言葉を紡ぐ。稚空はすこしだけ笑って答えた。
「神経がだめになる薬が、コーヒーの中に。そんなのが体に入ってる時に
したら、たまらないだろうな。きっとダメになる」
「…ど………して?」
まろんが祈るように目を閉じた。頬に涙が伝う。
「ごめん」
それだけ言うと、稚空は椅子にひっかけてあったネクタイでまろんの目を
覆った。柔らかい感触が皮膚に触れ、思わず身を諌めた。
視界を塞がれ、戸惑っているまろんを稚空は背中越しに抱き締め、耳元に吐息を
落としたり、首筋を撫でたりと愛撫を繰り返した。
まろんが初めて、拒絶の声を上げた。
「…嫌ぁ……」
職人さん、かなーり素敵!
続き楽しみにしてます。
こういうのもアリか
続き待つ4
435 :
名無しさん@ピンキー:04/06/22 21:42 ID:c+zZbS82
age
436 :
名無しさん@ピンキー:04/06/25 17:15 ID:ZbLRKOpa
age
437 :
名無しさん@ピンキー:04/06/26 21:39 ID:0MPktPvd
みんなぁ…。
SSが無いな
>>438 まあ気長に待ちましょう。それか自分で振ってみましょう。
440 :
名無しさん@ピンキー:04/06/30 18:39 ID:fpfp4yxf
稚空萌えー(´∀`)です
続き待ってますよ〜
ついでに良作期待age
保管人様移転乙です。
443 :
(・∀・)アヒャ :04/07/01 18:51 ID:1rkdS23O
書く事ないので
ageておくよ。
444 :
名無しさん@ピンキー:04/07/04 12:15 ID:j8QbCtVZ
age
445 :
98@稚まろ投下:04/07/05 00:42 ID:wJTknUfi
時刻は深夜、一年が終わり、新しい年が始まって数時間が経過したころ。
自分の部屋の大きなベッドの上で名古屋稚空は恋人、日下部まろんに押し倒されていた。
事の起こりは、年が変わるほんの少し前。
二人はコンビニで買ったたくさんの菓子や飲み物を手に取り、
今年一年どうであったか思い出し、時には甘い言葉を囁きながら新年を待っていた。
日付が変わると、寒い夜空の下、肩を寄せあいベランダで除夜の鐘の音を聞いて。
その時は、やけにまろんがおとなしいな、としか思っていなかった。
108つの音を全部聞いていられるほど外の寒さも甘いものじゃなかったから、幾度目かの鐘で暖かい部屋に引き上げた。
あまりに無口なまろんに「眠いのか?」と聞いた所で、
まろんが俺の胸に飛び込んできてその反動で二人の身体がベッドに崩れた。
そんなふうにして、今の状況があるのだった。
…つまり、どうしてこうなったのかは稚空にもわからない。
446 :
98@稚まろ投下:04/07/05 00:43 ID:wJTknUfi
「いって…まろん、どうしたんだよ、いきなり」
自分の上に覆い被さっているまろんに稚空が声をかけた。
「………」
返事をしないまろんを不思議に思いながら、身体を起こそうとするが、一向にまろんは自分の上から降りようとしない。
「あの…まろん?降りてくれないと起きれないんだけど…」
稚空が困ったようにまろんに告げると彼女が口を開いた。
そう、まろんのはず。それなのに。
彼女は妙にテンションが高かった。
「…だーめ!どいてなんかあげなぁい」
「……………………?」
あまりに上機嫌と思われるまろんの口調に、稚空は言葉がでてこない。
呆然としている稚空と対照的に、まろんはそんな様子の彼をみて、うふふ、と笑みをこぼしている。
「あけましたメリークリスマスー!一年間いい子だった稚空に、まろんちゃんからプレゼントがありまーす」
正月とクリスマスが混ざっているのか、意味不明な事を言ってまろんが自分でぱちぱちと拍手をした。
そんなことより17の男に向かって「いい子」はないだろ、と思っていると、ふんわりとまろんの香りが漂った。
焦点をあわせると、まろんが「プレゼントー」と言いながら顔を近づけてきて、そのまま唇が触れる。
驚いている稚空をよそに、まろんの舌が唇の隙間から入り込んできて、稚空の舌を絡め取った。
「まろっ…」
なんだこの味。
言葉を塞がれたそこから、独特の匂いと味が伝わる。
子供の頃、大人が飲むのを真似してはまずいと感じたそれ。
いまのまろんから匂う筈もないそれは…
447 :
98@稚まろ投下:04/07/05 00:45 ID:wJTknUfi
―――酒くさい。
そう確信する半面、稚空は自分の答えに疑問を持った。
なんで酒がここに…?
唇を奪われたまま横目で部屋を見渡すと、チューハイのような装丁の缶が目に入った。
それはさっきまろんがちびちびと呑んでいて、炭酸飲料、と言われても疑わないであろう黄色いレモンの描いてある缶。
アレか。ああ、面倒なことになったかもしれないな。
稚空が現状を理解している間、まろんは両手で稚空の頬を包み懸命にキスを続けていた。ぷは、とまろんが息をついて、お互いに銀の糸を引かせながら唇が離れた。
「どぉ?上手だった?」
まろんが得意げに稚空に尋ねた。その顔はいつもの彼女以上に無防備だ。
「まろん、お前酔ってるだろう?」
「ねー、上手?」
「まろん、」
「ねーってばぁ」
どうやらキスの感想を言うまでは話を聞きそうにない、と感じた稚空は上手上手、とまろんの頭を撫でてやった。えへへー、と嬉しそうに笑うまろんの頬が酒のせいかほんのり赤い。
子供みたいだ、と思った。
「なぁまろん、酒なんてどう」
「しーっ。まだ終わってないのぉ」
たてた人指し指を稚空の口元に持っていき、まろんが話を遮った。
上手って言ったのに、まだ何かあるのか。
なんなんだ、一体。ていうか話聞け。
聞く耳持たないまろんに稚空がため息をついた。
自分の指示通り、黙った稚空を満足そうに見て、まろんが稚空の両手首を細い手でベッドに抑え付ける。そのまま稚空の横に顔をうずめて、ぱくりと耳をくわえた。
「ま、まろん?こら、やめろって」
いつもならあり得ないまろんの行動に驚いて制止の声が上がった。
これじゃあいつもと立場が逆じゃないか。
稚空の声が聞こえているのかどうなのか、まろんの動きは止まらない。くわえた耳を甘噛みしたり舌でくすぐったり、面白そうに愛撫を続けている。
耳が終わると今度は首筋に赤い跡をつけて。
それに飽きたら稚空のシャツのボタンを外して、たくましい胸元にキスをおくる。
放っておけばそのうち飽きるだろう、と諦めかけていた稚空だったがまろんのキスがだんだんと下に降りていくにつれ、自分の身体に甘く熱が宿っていくのを気付かずにはいられなかった。
448 :
98@稚まろ投下:04/07/05 00:46 ID:wJTknUfi
ついに腰まで辿りついたまろんの手がカチャカチャと稚空のベルトを外し始め、その行為に稚空が慌てる。
「な、ま、まろん!」
「あ、外れた」
止めさせようと稚空が手を伸ばした矢先、まろんがベルトを外し終え
ジーっという音と共にチャックを下ろす。
まろんの白い手が稚空の股に伸びて、稚空自身に拙いながらも刺激を与える。
「!っ、やめろよ、こらっ」
むくむくと勃ち始めるそれに、まろんが嬉しそうに笑う。
情けないやら、酔っているまろんに対する困惑やらで、稚空がまろんに声を荒げる。
「〜〜〜っまろん!」
その声を無視し、稚空のものが固く、太く、熱を帯びたのを手の先に感じると
まろんがそれを下着から抜き出し、先端にキスをする。
ピク、と稚空が反応した。
まろんがそのまま口を大きく開け、躊躇いなく稚空のものを咥え込んだ。
「く、っぁ」
稚空が眉を顰め、小さな声を漏らす。
そんな稚空を見て、まろんは嬉しそうに根元まで咥え込んだリ、舌を絡めたりと積極的に稚空を攻める。
いつもと逆の立場が楽しいのかもしれない。
酒によっているとは言え、まろんは一体どうしたんだ。
稚空はそんな事を考えていたが、直接身体に伝わってくる刺激と
必死に自分のものをしゃぶるまろんを見ていると、
そんなのどうでもよくなって、理性が本能に押しつぶされていくのを感じた。
一旦口を離し、舌だけで稚空を舐め上げていたまろんが
再度稚空自身を大きく咥え込み、吸い上げるように口を窄める。
「!まろ、」
その瞬間、背中から稚空自身にかけて何かが降りていき、
稚空はまろんの口の中に欲望をはなった。
449 :
98@稚まろ投下:04/07/05 00:48 ID:wJTknUfi
しばらく呼吸を荒くしていた稚空だが、気分が落ち着くと
すぐに自分の足もとでぼんやりと寝転ぶまろんを抱き起こし、自分の方へ引き寄せる。
まろんは楽しそうに稚空の首に腕を回し、だらーんと縋り付いてきた。
「ここ、ついてる。…あー…なんか、ごめん」
口の端に零れた精液を、稚空が指で拭ってやった。急に罪悪感が頭をかすめる。
小さく呟く稚空を見てまろんがんーん?と首をふる。
「ねぇー、気持ち良かった?」
その質問には答えずに、酔っていて力が入らないのかどんどんと下へずれて行くまろんを、よいしょ、と抱きかかえ直した。
ふと目を向けると、不服そうに頬を膨らますまろんと目が合った。
頑張ったのにぃ、とぶちぶち呟く彼女に、稚空もとうとう観念した。
「ああ…気持ち、良かった、…ありがとな」
稚空が躊躇いはあるものの言葉を刻むと、まろんも満足げに笑った。
ただ、稚空にはまだ気になる事が一つ。
こんなこと聞いていいのか。
答えによっては、俺、そうとう落ち込むかもしれない。
どうしようか、くそ、気になる。行け、俺!
「まろん?あの、こんなの今までした事なかったよな?」
「ん?うん」
「だよな?…じゃあ、なんでいきなりこんな事したんだ?」
もしかして、まろんには昔の男でもいて、そいつに仕込まれてたりしてたらどうしよう?
それがトラウマで、実は今でもセックスが怖いけど、俺に無理に合わせてるとか?
頭の中を、まろんの昔の男(仮)が笑いながらぐるぐると回っている。
ハッキリとした顔立ちで、勉強も運動も器用そうだ。顔だって結構良いほうだろう。俺には敵わないけど。
あくまで稚空の想像だけれども。
450 :
98@稚まろ投下:04/07/05 00:49 ID:wJTknUfi
「都」
「みやこ?」
…なんだ、女みたいな名前じゃないか。
そんな奴に絶対まろんは渡さないからな。渡してたまるか。
都はこのことを知ってるんだろうか?何しろまろんの長年の親友だしな。
もしまろんが言い渋ったら、都にもちょっと聞いてみよう。
「…そんな奴の話なんて、聞いたことないぞ」
「え」
まろんが聞こえなかったのかな、というように大きな瞳をぱちぱちと瞬きさせる。
「だからね、都から教えてもらったの。
都は水無月君にいつもしてあげてるんだって。だから、やり方とか聞いたの。
したらきっと、稚空喜んでくれるかな、と思って」
頭の中で笑っている謎の元彼「みやこ」と、まろんの親友である「都」が一気に繋がった。
まろんと都はそんな話をしているのか、などと思いつつも、
まろん昔の男説の消滅に稚空はどっと汗が噴き出してくるのに気付いた。
はあぁ、と大きなため息をつく稚空にまろんが不思議そうな顔をする。
直後、稚空の首の後ろに回された手の力が少し弱くなってきたと感じた時には、まろんは既にうとうととしていた。
「おやすみぃ…」
とろん、としたまろんが俺の上から退き、そのまま隣に転がった。
おやすみって…人をこんな気分にさせといて、先に寝ようだなんてそれはちょっと無いだろ?
しっかり責任をとってもらうからな。
今度は稚空が同じように、隣のまろんの上に覆い被さった。
「待てよ、次は俺の番だろ?」
逃げられないように、まろんの足の間に片足を割り込ませて稚空が口を開く。
まろんが眠たそうに目をしばたかせてうん、と首を振った。
本当にわかっているんだろうか、この酔っ払った恋人は。
451 :
98@稚まろ投下:04/07/05 00:51 ID:wJTknUfi
まろんの片頬に手を添え、唇を寄せる。舌を割り入れると、アルコール特有の味が伝わってきた。
どうしたらチューハイ一杯でここまで酔えるんだ?まあ、まろんだしな。そんなに酒に強そうだとは思えない。
妙に納得して入ると、まろんが手で稚空の胸をとん、と押して身体が離した。
「…稚空、お酒くさぁい」
……酒くさいのはお前だろ、と呟いたがまろんには聞こえてないようだった。
20歳未満は飲酒禁止なんだよー、と文句を言うまろんの唇を塞いで言葉を奪う。
パジャマの裾から手を差し入れ、温かな乳房を下着ごと揉みほぐす。まろんの身体から力が抜けるのを感じ、
稚空は下着を抜き取ると二つの桃色の突起に手を伸ばした。
わざと中心で膨らみかけている突起を避け、その周辺をくりくりと指で刺激すると、ものほしげにまろんの腰が浮く。
「ぁ…んん」
恨めしそうにこちらを見てくるまろんに稚空は苦笑し、中心を軽く爪でひっかいた。
「ぁあ!」
まろんの身体の中で溜まった欲求が一瞬で放出され、またすぐに沸き上がってくる。もっと、もっと欲しい。
「…稚空、もっとぉ…」
甘えたようにまろんが稚空に身体をすりあわせる。いつもと違い、積極的なまろんの様子に稚空もどんどん高まっていく。
先程まろんが自分にしたように、白い上半身の至る所にキスをおくって印をつけて。
一方の下半身にも手が伸び、早々とズボンを脱がしていく。
ショーツの上から敏感な突起を探り当て、人指し指ですりすりと擦るとまろんが自分から腰を押し当ててきた。
「ココがいいの?」
聞くと、まろんがこくこくと首をふった。いつもならそんな事言えば、真っ赤になって拗ねるのに。
素直な反応に満足したのか、稚空が上半身へのキスをより一層激しくする。
ショーツのわきから指を差し入れて、濡れ具合を確かめながら指を沈めていく。
「くんっ…!」
水の溢れる音とまろんのあえぎが重なった。上下運動を繰り返しながら、空いた指で敏感な突起をいじってやる。
「やー、やん、ぁっあ…」
自分の身体の中を擽られているような感覚にまろんが腰をくねらせる。
アルコールのせいでいつもより敏感になっているのかもしれない。
稚空が指を引き抜き、トロトロに溶けたそこに再び熱を持った自身をあてがうと一気に腰を進めた。
452 :
98@稚まろ投下:04/07/05 00:51 ID:wJTknUfi
「は、ああぁぁああ!」
急速な侵入に、まろんの身体が弓なりに反った。
与えられる快感をもっともっと貪ろうとまろんが稚空の背中にしがみつく。
「ぁんっ、あ、ちあきぃっ…」
きゅうきゅうと絞め上げるまろんの中に、稚空も更なる快感を求めてより速く動く。
今すぐにでも放ってしまいたいような、まだこの締め付けを味わっていたいような、甘い選択。
淫らな水音が二人をどんどん高めていく。稚空のものが奥に当たるたび、体が大きくはねてしまう。
痛いほどの快感に、思わず逃げてしまうまろんの腰を稚空が引き戻して固定した。
「やぅっ!稚空…ダメ…っ、ぁ…イくぅぅぅっ!」
「っう…っ」
連動するように、一方が果てるともう一方も続けて白い快楽に呑まれていった。
数分後、先に息を整えた稚空がまろんの額に汗でへばりついた髪の毛をのけてやり、
頬と唇に触れるだけのキスをする。
それすら快感の余韻の中では甘く響くのか、まろんが擽ったそうに身をよじらせる。
稚空はそんなまろんを幸せそうに見つめていた。
そのまま抱きしめていてやると、まろんからは寝息が聞こえてきた。
新年早々、可愛いまろんが見れたよなぁ。
明日になっても今日のことを覚えてるんだろうか。
もし覚えてたら、しばらくはこのことでじっくりと虐めてやろう。
これからのことを考えると、稚空はつい頬が緩んでしまう。
「覚悟してろよ」
心の底から楽しそうに囁くと、稚空は気だるい身体を起こしバスルームへと向かっていった。
453 :
98@稚まろ投下:04/07/05 01:12 ID:wJTknUfi
お久しぶりです。
ちょっと前まで皆様の素晴らしい作品の投下続きだったので、
最近の状態に寂しくなりまして、軽めの作品を書かせていただきました。
自分の中での稚空って結構普通の高校生なので、少年っぽさを重視したつもり…です。
おかげで全くエロくなく、ギャグのようになってしまいました。
>>417様
続き楽しみにしてますよ〜
自分のかく稚空がどうしてもああいうキャラなので
軽蔑するように、とか嘲るようにとか、まろんに対する負の気持ちを
だす稚空って自分には書けないので
続きを期待しています。
お時間が有る時にでもまた投下して下さい〜
>>402 夫婦設定も美味しいです。
いつか自分も挑戦してみたいです。
まろんが気を失っても稚空は全然足りないっていうのは萌えですね。
そうかんがえるとまろんは稚空が旦那だと大変そうですねw
続き楽しみにしてますので〜
リレーの方も時間があれば書きたいと思います
他の方の投下もおまちしてますので〜
454 :
98@稚まろ投下:04/07/05 01:15 ID:wJTknUfi
>>402「様」が抜けてしまいました。
申し訳ないです
それでは名無しに戻ります
乙です。>ギャグのようになってしまいました。
いえいえ、イイ軽さですたよ。
あと
>>392-393氏の設定に大いに萌えなのですが、お待ちしてます
456 :
名無しさん@ピンキー:04/07/06 13:53 ID:NR4dZbHa
ちゃおのおおばやしみゆきにめちゃくちゃパクられている件について
457 :
名無しさん@ピンキー:04/07/06 18:49 ID:T7RhVVYt
98様小説お疲れ様でした。
かなりの素晴らしいできで楽しく読ませていただきました(・_っ・)
短編ながら深い読み心地を感じて大満足です!
これからも自分のぺースで頑張ってくださぃ!
458 :
名無しさん@ピンキー:04/07/10 08:41 ID:+gdq+iXK
age
459 :
名無しさん@ピンキー:04/07/13 14:19 ID:B2JjgRZq
age
460 :
名無しさん@ピンキー:04/07/15 22:13 ID:cxCyf1ZN
432さんの続きが読みたい…ウホッ(゚∀゚)=3
461 :
名無しさん@ピンキー:04/07/16 17:19 ID:QglW3RwT
>>432 どうしてこんなことになったんだろう。
人工的な暗闇のなか、まろんは恐怖に震えながら考えていた。
ノインと付き合うようになったのは三ヶ月ほど前。
彼は最近めっきり老け込んでいた。誰もがそのことを心配していた。まろんもその一人だった。
話す機会があって訳を尋ねると、魔力が落ち始めていて命が長くないと彼はいった。
その姿に同情したまろんは彼と以前にまして親しくするようになった。そしてそのうちに
身体の関係を結んでしまった。
そのままずるずると付き合い続け、結婚の申し込みをされたのは先週。
ずるいと分かっていたが、ノインの言葉を聞くまで稚空と分かれる気は毛頭なかった。
稚空は優しい。一緒にいると楽しい。何もうしろめたくない。
そんなよく出来た恋人を手放してまでノインを選ばなければいけない理由なんて
一つもなかった気もしていた。
プロポーズの言葉に
『貴方のために死んだジャンヌのかわりに』
といわれるまでは。
そうか、ノインの本当に好きな人は、ジャンヌは私のために死んだのか、と思った
途端にひどい罪悪感に苛まれ、彼との結婚を承諾した。
事の発端は、そこだった気がする。
462 :
名無しさん@ピンキー:04/07/16 17:47 ID:QglW3RwT
稚空の唇が耳に触れた。塞がれた視界のなか、肌の暖かみや快感がストレートに
伝わってくる。思わず声が漏れそうになったが、ぎりぎりのところで呑み込んだ。
神経をダメにする薬、と彼はいったがそれは麻薬か何かの類だろうか?
自分はこのまま弄ばれ、壊れてしまうんだろうか。
稚空の手がまろんの胸を包んだ。そのまま荒くもみしだかれる。痛みに眉根を寄せたが、
彼はそんな事気にもとめていない。
「痛っ……っ!」
今まで柔らかく愛撫されてた耳をきつく噛まれた。痛みに声を上げると、胸にも
爪を立てられてしまう。あまりの乱暴さに眩暈がした。
そのまま荒々しく、なおかつイマイチ熱のこもらない愛撫を稚空は延々と繰り返した。
下半身には触れず、胸や耳などのいつもの弱点は荒めに、唇や頬やウエストなど、
普段はあまり攻めない部分を柔らかく、かつ時間をかけて愛撫する。
薬の効果かどうかは知らないが、時間が経つにつれてそんなかすかな快楽にさえ
まろんは溺れ始めていた。手足が鉛のように重く、抵抗する気も失せる。
稚空の唇が、指が、吐息が身体を這い回る。触れた場所には小さな火がともされる。
その火種は胸の奥深くでくすぶり続け、彼女の身体をじりじりと焼いていく。
淡すぎる快楽に物足りなくなったのか、まろんの唇から言葉が漏れた。
「……お願い、もっと…して……?」
463 :
名無しさん@ピンキー:04/07/16 17:52 ID:QglW3RwT
あの、このまま稚空がまろんをレイープ→まろんめろめろ→ノインサヨナラ
と
すんででまろんが抵抗→稚空サヨナラ→ノインとケコーン
のパターンだったらどっちがいいですか?
前者だったらお馬鹿でずるくて淫乱なまろん、性格最悪鬼畜な稚空、
トンビに油揚げの哀れなノインという(ノイン以外は)原作からやや
かけ離れたキャラ設定に、
後者ならみんなそれぞれ可愛そうな悲劇の純愛型になります。
464 :
名無しさん@ピンキー:04/07/16 20:44 ID:zwvwzOFb
前者に一票。私は稚まに一票ですが作者さまが違うほうがよいと思ったらそちらでいいと思われます。最後まで楽しみに呼んでいます。
465 :
名無しさん@ピンキー:04/07/16 21:08 ID:PnAJnpRo
個人的には、性格最悪鬼畜な稚空がみたいですが、
大人しくやられちゃうまろんよりは、抵抗するのが見たいような…
最後までしちゃって、まろん同意のもとでまた付き合う稚空よりは
失っちゃって辛い思いをする稚空が見たいような…
どっちも美味しい所があって自分には決められないですので(ワラ
作者様又は他の方達の判断にお任せします…
このSSは設定がしっかりしているので、色々想像して萌えてしまいまつ
これからも続き楽しみにしていますのでがんがって下さい
SSの面白さは原作と違うことがいいので
ちーまろはもうお腹いっぱい
後者に一票
抵抗したらエチシーンが見れないじゃないか!ってことで前者に一票
むしろ両方書いてほしい
抵抗しつつエチーな後者をキボン
どっちでもイイ
純愛も見てみたいけど、性格が違うキャラクターもいい…。
両方とも、作者さんの文章で見てみたいです。
472 :
名無しさん@ピンキー:04/07/19 09:27 ID:OMLqv6+s
鬼畜稚空→まろん抵抗→結局やられちゃう→ノインとケコーンが良いなぁ…
ラブラブ稚まろも良いけど、たまには辛いのも読んでみたいかも…
と言う訳で後者に一票
そして期待age
473 :
名無しさん@ピンキー:04/07/19 19:19 ID:7HvZwKrX
俺てきには今回の話では上の方と同じで犯されてノインと結婚してから愛人として関係のつづく二人がみたい
474 :
名無しさん@ピンキー:04/07/20 21:04 ID:KSVOFaNH
>>462 「いいの?そんな事言って」
稚空がふ、と小さく笑いながらまろんに訊ねた。思わず言ってしまった一言に
まろんは真っ赤になりながら頭を振った。
俯いて全身を固くする彼女の胸を稚空がそっと撫でた。まろんの細い腕があわ立つ。
「あっ……」
蜜のように甘い嬌声を上げ、まろんが腰を浮かせた。
「……そんな顔して、何期待してるんだ?」
稚空がまろんの耳に唇を寄せ囁いた。吐息が当たって、思わず身をすくめる。
押し黙ったまま、まろんが唇を噛んだ。巻かれたネクタイが皮膚にこすれて痛い。
頭の中が混乱していて、本当は泣いてしまいそうだった。
稚空の顔が見えないから、彼が今何を考えているのか理解することが出来ない。
思考がまとまらず、だんだん意識が遠ざかっていく。時期に理性も使い物にならなく
なるだろう。
恐怖が全身にべたりと張り付き、心をかき乱す。
「……っ!」
不意に、稚空が胸の突起を口に含んだ。舌で柔らかく転がされると、まろんの身体が
びくびくと跳ねた。
「やっ!あっ、あ、あ、ぃ、いやぁっ!」
それだけで本当に達してしまいそうだった。それを許すまいとまろんが足を
ばたつかせ、大きく首を振る。
犯されているのに果ててしまうというのはノインに対しての裏切りであると同時に
稚空に対する降伏に値してしまう。それはまろんにとって目下最大の恐怖だった。
「あ、あぁ…ゃっ……」
神経を張り詰め、まろんは快楽をどうにかやりすごそうとしていたが、次第に
とろりと表情が溶けて、抵抗する力が弱くなっていった。
475 :
名無しさん@ピンキー:04/07/20 21:30 ID:KSVOFaNH
「んっ、ふ……っあ……あぁあっ!」
かりりと稚空が突起を軽く噛んだ。まろんが身体をのけぞらせる。
もう少しで果ててしまう。あと少しで負けてしまう。
がたがたと全身が震えた。必死でノインの顔を思い出して気を紛らわそうとする。
「あぁあっ!やっ、っひぁ………ぁ?」
まろんが大きく声を上げて稚空に限界を示した。それに気付いた彼は何の躊躇いもなく
口を離した。
「……稚空?」
驚きにまろんが声を上げた。身体が熱く、燻った火が今、煌々と燃えているようだ。
「無理やりなのにイきそうだったんだ?」
淫乱、と稚空が囁いた。声音の甘さに、まるで愛の言葉を囁かれたような錯覚に陥る。
まろんが弱々しく首を振り、言葉を否定した。稚空が微笑みかける。
「捨てたはずの男に、イかされるんだ?」
まろんが泣きながらいやいやした。稚空はことさら優しく声をかける。
「泣くなよ、まろん。泣いたって身体が鎮まるわけじゃないんだから」
遂にまろんが声を上げて泣き喚き始めた。彼を突き飛ばし、逃げようと躍起に
なるが、逆に押さえつけられ下着を剥ぎ取られてしまう。
まろんの剥き出しの下半身が外気に触れて、ぴくんと痙攣した。
稚空は片手でまろんの両腕を束ねると、もう片方の手でゆっくりと震えているそこを
撫でた。
ツヅキ ハゲシク キニナル(゚∀゚)!!
477 :
名無しさん@ピンキー:04/07/21 19:53 ID:IZdHNmh/
イイ!!稚空の鬼畜ぶりに萌えまつた。
素晴らしい小説の続きを楽しみにしております
>淫乱、と稚空が囁いた。
禿げ萌えです。淫乱にしたのは自分なのに…w
このまま壊れていく稚空が見たいですね
もう滅茶苦茶にしちゃって下さい。楽しみにしてます
479 :
名無しさん@ピンキー:04/07/24 13:53 ID:3p50IVm6
ナイス小説です
480 :
名無しさん@ピンキー:04/07/25 00:46 ID:WYBeCF2W
どう思われてもいい。憎まれても、恨まれても。
だけど、どうか忘れないで欲しい。愛し合った日々を、あの時の確かな気持ちを。
愛してる。狂おしいほどに。なのに、どうして去っていくのだろう。
あんなに大切にしていたのに、どうして奪われてしまったのだろう。
「愚か者」
まろんの目隠しを取ってやると、稚空がそう言って口元だけで笑った。
「別れ話をするときは、場所を選ばないとな」
「……ひどい」
秘部への執拗なまでの攻めに耐えながら、まろんがなんとか呟いた。
「男が逆上して力ずくで、だなんて話、腐るほどあるじゃないか」
「でも……っ!!」
きゅ、と敏感な突起を摘まれ、まろんが四肢を硬直させた。
稚空がその様子に苦笑する。
「でも、それに感じてイっちゃったら、無理やりだなんていえないんじゃないか?」
「ぁ……んっ…ふっ、あ、やっ……」
そのまま突起を愛撫され続け、まろんの意識が揺らぎ始めた。
このまま溺れたら、稚空のものになる。
ノインを裏切りたくない。
でも………。
「も…う、やめ、よ…う……よ」
まろんが泣きながら囁いた。稚空が視線だけ動かして彼女を見る。
「止める?何を?」
稚空の指が彼女の中に埋められた。くちゅ、と水音が漏れる。
「く、ぁ…んっ……!」
「やめていいのか?気持ちよくなりたくないのか?」
稚空が笑い、埋めた指を動かす。まろんの身体がびくびくと揺れる。
「ゃあ……やめ、てぇっ……!」
まろんが大きく頭を振った。稚空が空いた手で胸の突起も嬲る。
「やっ、やっぁ…う、あっあ!」
そのまま敏感な肉芽を撫でてやるとそれまでの抵抗も虚しく、まろんが果てた。
481 :
名無しさん@ピンキー:04/07/25 01:01 ID:WYBeCF2W
身体がベッドに沈み、全身がくたりと伸びだ。けれど、頭は冴え渡り
瞳だけは爛々と光っている。身体のだるさがつき物のように落ちたのだ。
自由になった思考の中で彼女の目が瞬間、嫌悪に輝いた。
しかし、稚空の顔をまじまじと見つめると一度驚きに見開かれ、そして
哀れむように彼を見つめた。
「なんだよっ!」
稚空が彼女を怒鳴りつけた。視線の優しさと含まれる同情に心を乱される。
「何なんだよその目は!」
稚空がまろんの腕をベッドに押し付け、思い切り睨みつける。
そのまま低く唸り、彼女を殺しそうなほどの気迫で唇をかみ締めた。
「一体何なんだ!何が言いたいんだ!」
腕をきつく掴んだ。まろんが痛みに眉をひそめたが、すぐにあの
表情にもどった。稚空が声にならない叫びをあげる。
「……泣かないで」
まろんの言葉が魔法のように稚空を支配した。彼は呆然としたまま唇を
ふるわせた。
押さえつけられていた手が自由になった。軽くなった両手でまろんは、
彼を抱きしめ髪を撫でてやる。
「そんな風に泣かないで。怒ってないから」
稚空が驚きに目を見開き、言葉を否定するように首を振った。
「何を言ってるんだ、まろん……」
「泣かないで。ごめんね、不安にさせて」
まろんが世の母親がそうするように愛情を込めて彼の頬を撫で、
額にキスしてやった。
482 :
名無しさん@ピンキー:04/07/25 14:17 ID:6zsR2kjz
なんか切なくて泣きそうになってきましたよ。
稚空がかわいそうなんで幸せにしてやってください。続きかなり楽しみに待ってます。
483 :
名無しさん@ピンキー:04/07/25 20:54 ID:yAE8GLiz
<愛してる。狂おしいほどに。なのに、どうして去っていくのだろう。
<あんなに大切にしていたのに、どうして奪われてしまったのだろう。
上の方に同意。すごい切ないですね…。
ノインとくっ付く派だったんですが、あまりの切なさに稚空が可哀想になってしまいました。
でもすごく新鮮で良いと思います。
最終的にどうなるかわかりませんが、出来れば皆幸せに終われば良いと思います…
続き楽しみにしてます、頑張って下さい。
484 :
名無しさん@ピンキー:04/07/27 09:48 ID:1DobnULX
age
485 :
神風怪盗単語帳:04/07/27 22:45 ID:yWWotXs1
マロンタン→自分の色香を使いあらゆる男をとりこにしてしまう魔性の女。しかしチクーには逆にとりこにさせられ毎日チクーへの奉仕に励む。マロンのMはマゾのM。
チクー→少しでもマロソタンが他の男を褒めると即その場で愛撫をし、自分色に染めあげるという荒技を持ち嫉妬心では誰にも負けない恐るべき美男。
ロザリオ→十字架の飾り。中央部からリボンや棍棒等が出てくるのでチクーがあらゆるプレイをする時に使う。
受験生はこれを必ず覚えよう。。
486 :
名無しさん@ピンキー:04/07/27 23:38 ID:yWWotXs1
↑の激しくワラタ。
小説書きさん楽しみに続き待っております。私的に小説の書き方がとても好きなので他の小説もチャレンジしていただきたいと思ってます
487 :
名無しさん@ピンキー:04/07/28 00:38 ID:H/+R6nXM
「泣いてない!泣いてなんか……」
「泣か……な、い…で」
言葉とは裏腹に、まろんの瞳からまた涙が零れ始めた。雫が稚空の頬を伝い、
こぼれおちていく。
「まろん……」
「嫌なの…っく……稚空、が…悲し……いの、は」
まろんが彼をきつく抱き締めながら、一人泣いていた。
彼を慰めているつもりで、本当は自分で自分を慰めているのかもしれない。
泣かないで。そう言って欲しいのは自分のほうなのかもしれない。
不安が止まらなかった。
怖かった。
たった17で決して祝福されない結婚をして、先の長くない、それでいて
自分よりも他のひとを選ぶ伴侶に寄りそうことは。
罪の意識は慈愛の心を生み出す。けれども、それは自分の総てをノインに
捧げるには、力が足りなさすぎた。
だから、薬を盛られた時、稚空にこうして犯されそうになった時も実は少しだけ
ほっとした。そうなってくれて嬉しいとも思った。
稚空といっそ、逃げてしまいたかった。
世の中のしがらみも、過去も、何もかも捨ててしまいたかった。
488 :
名無しさん@ピンキー:04/07/28 00:45 ID:H/+R6nXM
「まろん」
稚空が彼女をそっと抱きしめ返し、涙を拭ってやった。その瞳は悲しみに翳り、
顔色も悪かったがまろんに比べればずっとしっかりしていた。
「……薬なんて嘘だよ。騙すような真似してごめん」
「………え?」
「入ってたのは……入ってたのはただのアルコール。多分何の害もない筈だから…。
だから………もう行け」
「嘘、だったの?」
稚空の言葉にまろんが傷ついたような顔をした。罪悪感に稚空は顔を伏せ、
身体を起こして、彼女を自由にしてやった。
「ごめん……こんなことして。でも、あいつと、幸せになってほしいって
ずっと願ってるから」
「稚空……」
じわり、とまたまろんの瞳に涙がにじんだ。
あぁ、なんて自分は浅はかだったんだろう。
自分をここまで愛してくれる人を振り切って新しい恋に生きようとして、
不安になれば彼に甘えて逃げこんで。
無理やりでも、その目に孤独を見つけた瞬間に身体を許そうとした
自分のあさましさを恥じた。
彼はそれすらも越えて自分の幸せを願ってくれてるのに。
「愛してるよ、まろん。愛してるからこそ、どうか幸せになって欲しい」
稚空の言葉に耐え切れず、まろんはシーツに顔を埋めて肩を震わせた。
489 :
名無しさん@ピンキー:04/07/28 00:58 ID:H/+R6nXM
そのまましばらくの間、まろんは一人で泣き続け、稚空はそれを慰めるでもなく
ただ見守っていた。
小さくなって震えている彼女を、抱き締めてやりたかった。
でも、このままそうしてしまえば、また手放せなくなってしまう。
彼女の選んだ道なら、それがどんな事でも祝福してやりたかった。
それこそが自分に出来る最大の愛の証だと信じていた。信じたかった。
「まろん、もう泣くな」
かさかさに乾いた声で稚空が囁いた。こんな形でしか愛を確認し合えない自分達が
惨めで、哀れで仕方がなかった。
彼は彼女の悲しみに心を引き裂かれ、彼女は彼の優しさに胸を抉られる。
「頼むから、もう、泣くな」
稚空が辛そうに目を閉じ、彼女に哀願するように呟いた。
まろんが顔を上げ上体を起こし、彼と向き合う。
長い間二人は見つめあっていた。まろんがそっと手を伸ばし、彼の頬に触れる。
どちらからともなく唇を寄せ合った。触れるだけのキスは次第に熱を帯び、
稚空がまろんを抱き寄せ唇を割ると、互いの舌を絡めあった。
「今夜だけ……今夜だけは、元にもどろう?……今夜一晩だけでも、稚空の恋人の
ままでいたいの……」
永遠にも等しい程長い口付けの後、まろんがそう言った。
490 :
名無しさん@ピンキー:04/07/28 07:09 ID:Z1d2J0jT
すごく良かったです。稚空がやっぱり切なくて今かなりノインがいなければと思っています。更新するたびに読むと泣きそうなくらい切なくなってます。頑張ってください
ムカムカする。
理由なんてわかりきってる。
いっつも目の前を通り過ぎてくあいつ。
オレがいつもどんな気持ちで、お前の姿を追ってるかも知らないで。
オレがいつもどんな気持ちで、お前を見てるかも知らないクセに。
抑えきるのももう限界
耐え切れるのも、もう今日まで。
「悪ィな、まろん…――――――」
手加減は、ヌキだ。
なあまろん、今夜あいてるか?」
「え?何いきなり」
きょとんとした顔で、まろんはオレに聞き返す。
赤く染まった夕暮れ時。
近所のファミレスで夕飯のときにちょうど2人っきりになったオレとまろんは、2人してスパゲティーを啜りながら言葉を交わした。
…今だって、そのソースを舐め取る仕草だって。
つるりと滑る、唇だって。
…タ マ ラ ナ イ
「うん、空いてるよ」
まろんの言葉で我に返って、オレはハッと意識を戻す。
それからあくまで『いつも通り』をよそおって、にこりとまろんに笑いかけた。
「じゃあ、スゲーもんが手に入ったんだ。見せたいから、今夜オレの部屋に来てくれないか?」
本当に見せたいのは、この気持ちなんだけれど。
夜、PM12時。
コンコン、と歯切れの良いノック音が響いた。
「…はい。まろんか?」
「うんvお邪魔しまーす」
期待していた声が聞こえて、オレは上機嫌に錠をはずした。
中に入ったまろんを確認して、
「あ、そうそう」
と話を切り出す。
クス、と小さく微笑んで、オレはぱっとまろんにあらかじめ用意しておいたコップを渡した。
「? ナニコレ」
きょとんとした顔をするまろんに、オレはにこっと笑った。
心の中で、少しの期待と罪悪感をかんじながら。
「それが、言ってた『スゲーもん』だよ。飲んでみろって。美味いから」
オレはそう言って、コップのなかのいかにも身体に悪そうな半透明なピンクの液体を指差した。
まだ腑に落ちない様子のまろんだったが、こくりと頷いてコップにゆっくり口をつけた。
「……っにが…っ」
コップを放して開口一番、まろんがつぶやいた感想はそれだった。
嫌そうに眉をひそめる姿すら、狂おしいほど愛しい。
「…どーだ?美味かったか?」
「この態度でオイシソーに見えますか?アナタは?」
「ああ。美味そうだな」
「っはぁ??何言ってっ……」
そこでまろんの言葉が不自然に途切れたのは、オレが唇を押し付けたからだ。
やや乱暴気味に押し付けた唇をそのままに、オレはゆっくり舌でまろんの唇を舐め上げる。
舐めあげた途端、まろんが目を見開くと同時に甘い声が漏れた。
「っふぅ…んっ……」
つ、と間に光に反射した、どちらともない唾液がつたう。
……なーんか、何となくヤラしー光景。
…っ、ち、稚空、何するの…っ!?」
「いや、あんまり美味そうだから、口移しでもって思ってな?」
「はぁ!? 何考えてるのっ!?」
顔を真っ赤にして、心底正気を疑うようなまろんの態度に、オレはニッと微笑んでやる。
「…ずっと、こうしたかったんだ」
まろんの顔が、驚愕と羞恥と恐怖に歪んだのが見えた。
頬に血をのぼらせて俯くまろんに、オレはさらにクスクスと笑いかけてやった。
…心底、楽しそうに。
「体、動かなくなってきただろ」
「―――――――!?」
心なし、羞恥ではなく顔が赤いまろんに笑いかけると、まろんは今度こそ真っ赤になった。
よろよろとした足取りでにじり下がるまろんに、オレはさらに獣のような目を光らせる。
「…きいて、きたかな」
そして笑った。
ごめんなあ、まろん?オレ、さっきのコップに、しびれ薬いれたんだ」
「…っ、し、痺れ薬…っ?」
「そう。痺れ薬」
言ってから、オレはグッと強い力でまろんをベッドに押さえつけた。
「!?」
ダン、と鈍い音がして、強く背中を打ち付けられる。
まろんは瞬時にみじろいで逃げようとしたが、肩をおさえられて上手く動けてないみたいだ。
「な…っなに…」
「こーゆーことだよ」
スルリとまろんの柔らかい肌に手を滑らせて、胸の蕾をきゅっとついばむ。
「っやっ…やめ…!」
即座にまろんに『何しとんじゃい!!!!』と大声で叫んで蹴っ飛ばされそうになったが、体に上手く力がはいらず、ただ手は宙を漂うばかりのようだ。
そんな様子にもオレはうすく微笑をうかべる。
「ちっ…稚…空ぃ…っ」
「…なんだまろん。まだ抵抗するのか?諦め悪いぞ」
それから下着越しに秘所にそっと触れ、ニヤリと意地の悪い笑みを浮かべた。
「……やめて欲しく、ないんだろ…。」
言った途端、まろんは背中に電流が走ったように、ビクリと腰を浮かせた。
クスリのせいだろうか。
感覚の波にうっすら涙さえ浮かべながら、塗れた唇でこちらを見遣るまろん。
クスリのせいでもいい。
すべて、クスリのせいになってしまえば…良い。
こうなる事を、確かに望んでいたオレが居る。
「…っ、な、なんで、こんなこと…?」
信じられないような、それでいて快感の波に押し流されているまろんの言葉に、オレは思わずピクリと眉を吊り上げた。
なんで、なんて。そんな。
オレの気持ちも知らないで。
「……ッバァカ…。…お前のことが、好きだからに決まってるだろ・・・!」
好きすぎて好きすぎて気が狂いそうなくらい、お前をこうして掻き抱きたかった。
毎晩熱に浮かされたまろんの夢を見るのに、本人はそんなのお構いなしで。
…みんなと一緒だと、全てが同じように笑うから。
だから。
…ごめんな。もう、止まれない………」
そっとまろんにそう呟いて、オレは泣きそうな顔で微笑んだ。
まろんはこっちを信じられないように見つめていたが、やがてまたオレの愛撫でビクリと肢体を痙攣させる。
「まろん、好きだぜ…誰よりも」
言いながら秘所にゆっくりと指を這わせていく。
クチュ、と小さな水音がして、まろんの羞恥をあおったのがわかった。
さらに真っ赤になって身をよじるまろんを見て、オレは自嘲じみた笑みをもらす。
全部全部、まろんとそのクスリのせいだ。
オレが、押さえが効かなくなったのも。
「なあ、まろん、オレが…嫌いなのか?」
いつもは笑うオレの顔が、少し、歪んだ気配が、した。
「…っ、はあ、あ、稚空ぃ……――――っ!」
「……っく、…まろん……――――!」
ひときわ大きな声をあげて、まろんとオレは同時に達した。
はぁはぁと荒い息を繰り返しながら、オレはふうと息を吐き出す。
あれから、どれ位時間がたっただろう。
あのあと結局クスリで抵抗らしい抵抗もできなかったまろんは、こうしてオレと一緒に寝ているという結末を迎えてる。
もう気絶しちまったんだろう、まろんは、今は穏やかな吐息を立てて、幼い寝顔を晒していた。
涙の痕と、愛撫の花弁とが痛々しく残る。
「……あんなの、忘れたほうが良いんだよな……。」
やるせなさにクシャリと鬱陶しい前髪をかきあげて、オレは泣き笑いのような顔をうかべた。
いっそ、泣きたい。
昨日のあのまろんの乱れようは、全てクスリのせいにできるように。
一晩だけでも、オレに身をゆだねて欲しかったから。
…あの、一晩、だけでも。
「…――――――。」
そこまで思って、オレはそういえば、と思い直す。
最初らへんで言った、『オレのこと、まろんは嫌いなのか?』の問いに、まだまろんからの答えが帰ってきてなかったっけ。
それというのもオレがあの後、答えも聞かずに理性が切れちまったからなんだけど。
「…………とりあえず、答えは聞いときたかったよな…」
今更なことを呟いて、オレはふっと俯いた。
と、そのとき。
「んん……大好き…だよ…ぉ、…稚………空………―――――。」
ふと、まろんの唇から、柔らかい寝言が吐きだされた。
「………………!」
オレは思わず目を見開いた。
じゃあ。 じゃあ。
まろんは。ずっと。
オレの、ことが…………?
「〜〜〜〜〜〜っ、マジかよ…」
思わずオレは、信じられない気持ちで呟いた。
じゃあ。 じゃあ。
昨日の。まろんは。
アレは、オレのせいだって自惚れてイイわけか…………?
「〜〜〜〜〜〜っっっ!!!!!!」
自分が望んだ答えとはいえ、いざ本人が(寝てるとはいえ)真っ裸で横に居る状況で言われたくなかった。
恨めしそうにまろんを睨んでも、本人はどこ吹く風で熟睡中。
肝心なときは、いっつもコレだ。
知らずにオレを誘惑して、本人はきょとんとしてばっかりで。
オレがいっつもどんな気持ちで、お前の姿を追ってるかも知らないで。
オレがいっつもどんな気持ちで、お前を見てるかも知らねえクセに。
「…ったく、恐ろしいヤツだよな……」
オレは心底恨めしい気持ちで呟く。
天然だろーがなんだろーが、こういうタイミング悪いのが一番タチ悪ィんだよ。
「…っとに、こいつは気づいてんのか…?」
好きで、好きで、大好きで、
溢れるくらいのこの気持ちに。
〜Fin.〜
503 :
名無しさん@ピンキー:04/07/28 11:47 ID:Z1d2J0jT
新しい物書きさんだぁっ!今までにない新しい書き方で楽しんで読ませていただきました。ぜひまた書いてください
504 :
名無しさん@ピンキー:04/07/28 11:49 ID:Z1d2J0jT
ありきたりだが、チアキ骨折して入院→マロン見舞いに行って奉仕の小説がみたい。誰か書いてくれないかな。。
>>485 >MはマゾのM
>中央部からリボンや棍棒等が出てくるのでチクーがあらゆるプレイをする時に使う
禿藁w。これを新たな小説のネタに使う人が出そう。
それなら都のMもマゾのM?と逝ってみる
てことは、水無月のMもそのM?w
神2人ともよかったよ!! GJ!!
ひっさしぶりにSS読んでほわわぁとなった。ありがとう。
508 :
名無しさん@ピンキー:04/07/28 18:38 ID:Z1d2J0jT
Sといえば稚空ですょ。上のにまろん入れて4Pがみたい
腐女子らしい書き方だと思いますた。
よかったです。
510 :
名無しさん@ピンキー:04/07/29 01:12 ID:nk1yr/On
>>489 まろんの言葉を聞くと、稚空は彼女をゆっくりと押し倒した。
それから彼女の足に引っかかっていた下着を取り去ると、自らも服を脱ぐ。
それがどんな事なのか、二人とも痛いほどわかっていた。
自分自身をごまかし、辛いことから目を背けてるに過ぎない。
裏切りを裏切りでつくろうことにしかならない。
それでも――――――
思い出が欲しかった。甘くて物悲しい愛の終りが欲しかった。
この愛の結末を、深く深く心に刻んでおきたかった。
稚空が一度まろんに口付けると、掌で胸を包み愛撫しだした。
まろんはくすぐったそうに身をよじり、時々彼に頬を摺りよせる。
「いつも、そうするよな」
変わらない彼女の癖に稚空が苦笑した。まろんが戸惑いがちに微笑み、首を傾ぐ。
「気持ちいいと、何にも言わないで頬をそうやって擦りつけてさ」
「癖だったのかな……嫌だった?」
「……気に入ってた。可愛いと思ってた」
まろんが薄く笑った。稚空がきゅ、とその先端を摘んでやると、彼女が腰を浮かせた。
「ふぅっ……ん」
「すごく感じ易くて、そういう時の声が甘かったのも、気に入ってた」
蜜の様な声だった。自分を包み、狂わす声だった。囁きは砂糖菓子のように
甘くて、柔らかだった。
きゅ、きゅ、と摘んだり転がしたりしていると、まろんが恥ずかしそうに目を伏せた。
けれども快楽には勝てないのか腿を稚空の足に密着させてくる。
「……そういう風にされるの、好きだったんだよ」
まろんの囁きに稚空が微笑む。一度頬に口付けると囁き返した。
「知ってたよ。……なぁ、気持ちいいか?」
511 :
名無しさん@ピンキー:04/07/29 01:23 ID:nk1yr/On
まろんの顔が真っ赤に染まった。瞬間俯くが、稚空に顎をつかまれて目を合わされる。
「……いうの、恥ずかしいんだよ?いつも聞いてきたけど…」
「気持ちいいって言ってくれると嬉しかったからな……気持ちよく、なって欲し
かったから」
ふふ、とまろんが笑みをこぼした。花の様な笑顔だったが、瞳は暗く沈んでいた。
こんな事言い合っても、夜が明ければ離れなきゃいけないのに。
過去を懐かしみながら、いえなかった気持ちを今更確認しながら抱き合う自分達が
滑稽で、馬鹿みたいで、哀れで、でも愛しかった。
「いつでも気持ちよかったし、幸せだったわ」
「そう言ってもらえて、安心した」
稚空は一度笑うと、まろんの下腹に顔を埋め、既に蜜を溢れさせている秘部にそっと
舌を伸ばした。まろんの押し殺したような喘ぎが部屋に響く。
「んっ…あっ、ぅ……ふ…っ」
ぴちゃ、ぴちゃと小さな水音がした。まろんが固く目を瞑り、その快楽に耐える。
そっと舌を彼女の中に差し込むと、その細い四肢がびくりと痙攣した。
浅い喘ぎを漏らしながら、まろんが彼の髪を撫でた。
そのまま彼女はうっとりと愛撫に溺れていたが、何かを思い立ったのか膝を立て
身体を起こし、稚空の口を離させた。
「まろん?」
まろんはふふ、と笑うと稚空を押し倒し、自分の顔の前に彼の熱くたぎったものが
来るような位置に被さった。そのままちろ、と舌でそれを刺激してやる。
「私だけじゃずるいじゃない?」
まろんの声はおかしな位明るく、楽しげだった。
512 :
名無しさん@ピンキー:04/07/29 01:38 ID:nk1yr/On
そして、彼女は何の躊躇もなくそれを口に含んだ。口をすぼめ、懸命に
顔を上下させる。
「……っあ!なっ…」
稚空が小さくうめいた。まろんはそれを聞くと、更に力をこめて愛撫を続ける。
どくどくと脈打つそれは独特の味がしていて、いつ口に含んでも好きになれなかった。
でも、今はそれすらも覚えておきたかった。
「……続けて?」
まろんの熱っぽい囁きに稚空ははっとし、彼女の秘所を舌で弄ぶのを再開した。
二人とも、互いの愛撫に恍惚としながらも刺激しあう事を止めない。
しばらくはその状態を楽しんでいたが、先に限界を示したのはまろんのほうだった。
小刻みに身体を震わせ、彼のモノから口を離してただ一心に喘いでいる。
稚空は小さく息を吐くと、うごめいている彼女の入り口に舌を差し入れた。
「はぁっ―――っっ!」
短い叫びをあげると、まろんの全身から力が抜けた。
稚空はそれを腕で支えてやると体勢を変え、顔を向き合わせた。
「稚空……」
「ん?」
まろんが稚空の首に縋りつき、口付けた。舌をからめた後、唇を話すと耳元で
甘く囁いた。
「もうだめ………稚空の、ほしいの……」
「なにが?」
稚空の問いにまろんが唇をかんだ。しかし耳朶を甘噛みされるとたまらない、と
いうように腰を振り、消え入りそうに小さな声で答えた。
「………稚空の、おっきいのを……中に、なかに入れて欲しいの……」
513 :
名無しさん@ピンキー:04/07/29 07:45 ID:SJnabNUH
おっ、もうすぐ終盤ですかね。どうなるかすごく気になって毎回見ています、ラストスパート頑張ってください。
514 :
名無しさん@ピンキー:04/07/29 08:22 ID:BuysqncL
「俺が欲しいんだ?」
まろんがこくこくと首を縦に振った。羞恥に頬を染め、彼に固く抱きついて
それを隠そうとする。
「……かわいい」
「〜〜〜〜〜っ、ばかぁっ」
稚空の首に顔を押し当て、彼女がいやいやした。その仕草があんまりにも
可愛らしかったから、一度口付け、そして挿入のために体勢を整えた。
「稚空……」
「じゃ、入れるから」
そう言うと稚空が腰を突き出し、まろんの腰と密着させる。
「んっ…あっ………ふ…ぅ」
ぐぐ、と稚空が体重をかけ、まろんの蕩けきった入り口に自身を
ゆっくりと押し進めていく。
「あ、あ、あ……」
ずっ、と稚空自身がまろんの中に入った。まろんが腰を浮かす。
「ゃ、あ、んっふ……ぁあっ!」
稚空がたまらず腰を動かし始めると、まろんが嬌声を上げて首を振った。
>>508 同意。3M1人Sの4Pが見たいけどどうやってそのシチュエーションにもっていくか・・。
今書いてくださってる皆さん最後までがんばってください。
516 :
名無しさん@ピンキー:04/07/29 09:45 ID:SJnabNUH
チアキ一人で3人はキツイからミナヅキもS側に入るのはどうすかね
チアキとマロンSMプレイ中の部屋に2人が偶然入る。2人を見ているうちに興奮してきたミナヅキにマロンが手取り足取り教えてSに…
一方ミヤコは嫌がりながらもチアキに開発されM女に…
517 :
名無しさん@ピンキー:04/07/29 09:50 ID:SJnabNUH
また小説が投稿されてる!
514様のまろん、私的にかなりツボです。なんであんなにかわいいのか…
518 :
514:04/07/29 10:04 ID:BuysqncL
ありがとうございます。<<517さん
うちのまろんは他の方の小説のよりも精神的にふけてます。たぶん。
ちょっと小賢しくて、でも一途です。責任感も強いので、そのせいで今回は
痛い目を見ますww
稚空も冷めてます。苦労して育ったので、大人です。
でも脆い所もあるので、壊れると収集が付きません。
一応、次の次くらいでおしまいの予定です。
ハッピーエンドが作者は好きですが、この二人がそうはさせてくれないかも。
519 :
名無しさん@ピンキー:04/07/29 10:42 ID:SJnabNUH
514様>>わざわざレスありがとうございました。もう終わってしまう悲しい気持ちと早く最後がみたいという気持ちでいっぱいです!
本当に514様のまろん好きなんでぜひまた新たな小説を書いていただきたいと願っています。
>>516 イイ!シナリオですね。
命令されての都×まろんの幼馴染レズなんてどうでしょう。
都、水無月のカプール関係が逆転して面白そう。
都に命令して男を見せ付ける水無月とか。
521 :
名無しさん@ピンキー:04/07/29 20:20 ID:SJnabNUH
520>いいですね〜w
涙目で懇願するマロンタン達を早くみたいものです…
水無月は主導権を握れただけでもイってしまいそうだw
そこをこらえてきりっと男らしいとこを水無月には見せて欲しい
やっぱり基本は516さんのストーリが骨子になるのかな
やっぱり前からSM経験があって、
>>278さんの小説のあとも実はこっそりプレイをお楽しみ?
でも今までの小説だと普通のセクースもSMっぽいw
是非4Pの酒池肉林が見たいです。
524 :
名無しさん@ピンキー:04/07/30 12:00 ID:ops3zsdU
チアキ達は淫乱カップルですねw
チアキは金持ちだからどんなプレイもできるでしょうね〜。部屋ではマロンタンはメイド姿、料理の時は裸にエプロン、ベットはベビードール…羨ましい…。。
命令にはなんでも従うマロンタンマンセ〜!!
医者の卵だから医療プレイも?w
526 :
名無しさん@ピンキー:04/07/30 16:21 ID:ops3zsdU
医療プレイキタ━━━(゚∀゚)━━━ !!!!!
ナースプレイも喧嘩した後はぁの実家の部屋でのお仕置きプレイもなんでもありですな〜w
>>525 まさか浣腸とかw
にしてもまろんは苛めたくなるというか、嗜虐心をくすぐるというか、
やっぱり名前のMはそういう意味か?と思う。
528 :
名無しさん@ピンキー:04/07/30 19:12 ID:ops3zsdU
マロンタンはわざわざチアキの病院にまで毎日通ってチアキに奉仕しています。
そういえば前にあったチアキ.マロン.ヤシロの3Pの小説の続きが見たいと思い続けている私であります…
どんどん次の小説のストーリーが提案されてますな。だれかまとめきぼん。
>>516 >>524 コスプレなら、制服、レオタ、意外と思いつかないのがジャンヌ服もハァハァ。
命令で恥ずかしがる女2人に強制コス。
チクーがミナヅキにSを教え、まろんが都にMの心得を教える・・。
>>528 そんな小説あったんですか。激しく見たひ・・・。
530 :
名無しさん@ピンキー:04/07/30 21:27 ID:ops3zsdU
529>小説倉庫に置いてありますぜ。最初の方に。
>>529 都みたいな気の強い女が調教されていくのに萌えます。
羞恥心を煽ってみたい。
調教済みのマロンタンはきっとチクーが縛ろうとすると自分から手を後ろに回しそう ハァハァ
>>530 さんくす。是非続きが見たい小説でした。
>>531 >自分から手を後ろに回しそう
激萌え。イイ!設定っす。
534 :
名無しさん@ピンキー:04/07/31 19:31 ID:wU0CPh4O
514様の小説の結末が気になるでござる
>534
例によって気長に待ちましょう。
とはいっても倉庫みると結構未完の小説もありますな。
536 :
名無しさん@ピンキー:04/07/31 20:49 ID:wU0CPh4O
537 :
ppp:04/07/31 21:01 ID:Lo4/mfNi
「どうかしたのか?」
この頃の私はため息しか出ない。それは全て目の前で何かあったのかとでも言いたそうに顔を覗いてくる青年、名古屋稚空のせいだ。
――ことの始まりは昨日の夜、私達は寝室でいつものように抱き合い、まどろんでいる時のことだ…
まろん、と言いながら稚空は大きな腕で私を抱きすくめ私も彼の名を呼びながら彼の上に馬乗りになって、たくましい胸板に唇を寄せていた。
稚空は目を細め満足そうに微笑みながら右手で私の髪を撫で、そして左手は背中を撫でそのまま下の張りの良い丘へと進み真ん中のツボミを指で軽くノックする。
「ひゃっ」
私は驚きの声をあげて顔をあげると、そこにはにやにやと反応を喜ぶ稚空の顔があり、軽くにらむと笑いながら私の耳を甘噛みしてきた。すると、こっちのバージンはいつお許しをもらえるのかな、と稚空は甘く囁いてきたのだ。
「むっ、無理よお尻なんてっ」
真っ赤になって首を振り無理だと一生懸命反論するまろんに稚空は苦笑し
「慣れれば気持ちよくなるから…まぁ時間はたっぷりあるしな…」
稚空は軽く私にキスしてそのまま寝てしまった。
一方私はというと先ほどの稚空の言葉が頭の中を永遠とリピートしていてた。
―慣れれば気持ちよくなるから―
と、いう事は経験があるってことだ。そりゃぁ私が初めてした時のあの稚空の手慣れ様からして何回かは経験があるというのは簡単に察する事ができたし、それはしょうがないと思ってた。
でも現実に元カノの存在そして性に関しては元カノの方が一歩上手だという事実を知ってしまったまろんのショックは想像以上にいつまでも心に重力をかけてきた。
稚空のばかっ…デリカシーなさすぎょ…
そしてあの言葉に今も悩まされているのだ
皆様が言ってた内容とは違いますがこんなの書いてみました。続きがなかなか思いつかないので誰か書いて下さると幸いです
>>539 「いいだろ、せっかくプロのものをそろえてきたのに」
と、言うと稚空は何かを取り出した。
なんと医療用の「もうひとつのバージン用」の道具だった。
「あきれた・・」
まろんはそうつぶやきながらも稚空の熱意に押され始めた。
「わざわざ病院から持ち出したんだぜ」
まろんはあきれ返っていた。そのときだった、聞き捨てならない台詞が吐かれた。
「あいつはやらしてくれたのになぁ」
とりあえず続けてみますた。医療プレイの知識がないので誰かお願いします。
「!?なっ…そんな……」
瞳に涙を潤ませ顔を上げると、そこには落胆とやるせなさの混じった顔の稚空がこちらを見ていた。
「前のは俺がしてほしい事はなんでもしてくれたぜ?まろんは俺の事愛してないんだな…がっかりだよ」
そう言葉を吐きながらベットに座りなおす。
稚空の言葉に声がでない。なんでそんなこというの…愛してるに決まってるのに…。言葉の代わりに涙が次々と頬をつたいスカートを濡らしていく。
「まろん、泣くなよ…」
そう言いながら包む様に抱きしめてやる。そうすると予想通り震えた手で抱きついてきた。そこで甘い言葉でも囁いてやると…。
「ごめんな、自分勝手な事ばかり言って…本当ごめん愛してるょ…」
そしてまろんの台詞。
「嫌わないで…なんでもする、から…」
予定通り。まろんを抱きしめながら稚空は怪しいたくらみを含んだ笑みで、嫌わないょ…なんでもするんだろ?、とまろんの耳元で囁いた。
医療プレイはよく分からないのですぐに持ち込めるよう途中まで書きますた。
いろいろ見てると大まかな手順がわかりますた。いきなりリアルな世界でスマソ。
「こっちのバージン」のやりかた
1、まず中に溜まってる物を出す(浣○)
2、ローション等を使って中をほぐす
3、突入
1をやったあとトイレ等にいかせず我慢させるなんてどうでしょう?
545 :
514:04/08/01 21:18 ID:LZ7q1Qrt
>>534さま
今日はきついんで、明日か明後日くらいには……。
でも書くのためらってます。出来上がりがちょっと暗いんで。
546 :
名無しさん@ピンキー:04/08/01 21:33 ID:Q97Kx3iQ
「こっちのバージン」は何か凄い事になりそうですね…w
なんて平和なスレなんだwここは!!
548 :
名無しさん@ピンキー:04/08/02 08:35 ID:pzykCvH1
>>514 「あっ!んっ……やぁっ……あ…」
まろんが頼りない嬌声を上げ、稚空に縋りついた。不安げに眉根を寄せ、
彼の首に腕を巻きつける。
「まろん?」
稚空が彼女の反応に戸惑い、遠慮がちに声をかけた。まろんが泣きそうな顔で呟く。
「続けて……いいから」
気持ちよかった。頭の中がくらくらする。意識が白くなっていく。
でも、快楽に溺れるたびに、これをたった一夜の夢にしなければいけないという
事実に泣きそうになる。辛くなる。
「いいから……」
彼女が泣きながら彼の唇を求めた。舌を絡め合う度に、水音が頭の中に響く。
ぎしぎしとベットが軋む音が聞こえた。部屋に響くのはそれと彼女の声。
「んん、ふっぁ……だめっっ!」
稚空が胸の突起を舌で転がしながら、もう一方の突起にも手を伸ばした.
まろんが腰を苦しそうにくねらせ、声が上がる度に彼女の中もきゅうきゅうと
稚空自身を締め上げる。
「まろん……」
愛してるよ、と囁こうとした稚空の唇をまろんが奪った。言葉を舌で絡めとり、
そんなは言葉聞きたくない、と首を振る。
「もっと……もっ…と…」
喘ぎに言葉を奪われ、途切れ途切れになりながらもまろんがそう言った。
稚空は押し黙ったまま腰を動かした。
「ゃん、っ……や…だぁ………あぁあっ!ふっぁ!」
稚空の動きが小さく速いものになっていく。まろんが襲い来る終末の影に少し
微笑み、彼に全てを委ねた。
「あ、あ、あ、あ………」
549 :
名無しさん@ピンキー:04/08/02 08:53 ID:pzykCvH1
痛いくらいにまろんが締め付けてくる。もう長くは持たない。
「稚空……も、ダメぇ……」
「イきそう?」
まろんがこくこくと首を振ると、稚空が笑い髪に口付けた。
きゅ、と彼女を一度抱き締めてやると、まろんも腕を廻してきた。
少しの間見つめあうと、柔らかなまろんの中を壊れるほどにかき乱す。
「っ!ちぁ、も、や………やぁぁっっ!」
「っく……」
最後に一際艶やかな声をあげ、まろんが限界を迎えた。
その締め付けに耐えられず、稚空は彼女の中で果てた。
暖かな彼女自身が白く汚れる。
そのまま、稚空の身体からゆっくりと力が抜けていった。
しばらくの間は二人ともぐったりとしていたが、時間が経つにつれて
呼吸が落ち着いてくる。まだ少し苦しげだったが、まろんが稚空に囁く。
「逃げよう……?」
戸惑っている稚空に、まろんがすがり付いてきた。細い腕をきつく絡め、
彼の胸に顔を埋める。
「二人で、遠くに逃げよう?ノインがこれないくらい遠くに、ね、逃げよう?」
「まろん……」
「お願い………」
まろんが泣きながら懇願した。思わず頷いてしまいそうになる自分を何とか押さえ、
稚空が首を振る。
「……だめだ」
「お願い……」
まろんがしゃくりあげながら稚空になおも迫る。しかし、稚空は決して首を
縦に振らなかった。
550 :
名無しさん@ピンキー:04/08/02 09:05 ID:pzykCvH1
「今夜一晩だけの、約束だから」
稚空も言葉とは裏腹に、まろんを抱き締める腕に力をこめる。
離れたくない。
そう思っているのは同じだった。
「今夜一晩だけ、って言ったのはまろんだろ?」
そう言って稚空がまろんの髪に鼻先を埋めた。慣れ親しんだ、まろんの匂い。
それを手離してしまうのが、身体を切られるくらいに痛かった。
「………うん」
まろんがぐずぐずになった顔で頷いた。いじらしさに心が乱れる。
「でも、朝まではこのままでいさせて……?」
「うん」
「朝までは、稚空の傍にいたい」
稚空は答えず、まろんの髪を撫でた。まろんが顔を上げ、稚空と見つめあう。
「稚空……愛してるわ」
呪いの言葉は、まろんが吐いた。
稚空は目を見開き、何か言いたげだったが口をつぐみ、彼女にそっとキスした。
そのまま二人は眠り込んでしまった。
目が覚めると、光の中一人きりだということに気付いた。
残されたのは、いまだ状況の理解できない自分と右を向いて眠る癖、
それから枕についた一筋の長い髪。
「なんだよ……嘘つき」
やっとの思いで呟くと、少し苦笑して、それから静かに涙を流した。
551 :
名無しさん@ピンキー:04/08/02 09:16 ID:pzykCvH1
その週のうちにまろんの退学届は受理され、クラス中の話題になった。
けれど遠慮してか、誰一人稚空に訳を尋ねなかった。
それからの間はまろんを失った痛みを紛らわそうと、友達とつるむ事や
受験に向けての勉強に没頭した。
新しい恋人を作る気には、どうしてもなれなかった。
別れの春が過ぎ、夏が来て秋も冬も通り過ぎ、二度目の春が過ぎ、その冬の終り。
二年近い猛勉強のおかげか、志望していた医大にも難なく合格した。
春からは大学の近くに借りたアパートに移ろうと、稚空は荷物の整理をしていた。
まろんの傍にいるために引っ越してきたような家だったから、彼女のいない今、
ここに残る意味はない。
出てきたゴミを捨てようと外に出、その帰りにポストに派手な色が覗いているのに
気付く。引き出すとまろんからのエアメールだった。
驚いたがなんとか心を落ち着かせ、部屋に戻ってから開けてみる。
長い、長い彼女からの手紙だった。二年間音沙汰のなかった、彼女からの手紙。
懐かしい小さな文字が、青いインクで並んでいた。
552 :
名無しさん@ピンキー:04/08/02 09:28 ID:pzykCvH1
『稚空へ。
お元気でしょうか。あの日、別れも言わずに出て行ったこと、まだ怒って
いるかな。まだ怒りが収まらないなら、謝ります。ごめんなさい。
でも、あの朝目が覚めるまで傍にいたら、本当に離れられなかった。
逃げよう、と稚空が頷くまでせがんだ事でしょう。
だけどそれだけはしたくなかった。だから逃げました。ごめんなさい。
言わなきゃいけないことがいくつかあります。
まず、子供が生まれました、女の子です。名前は魚月。
フィンの生まれ変わり……のような気が私はしています。なんとなく。
そして、初雪の前の日、ノインが逝ってしまいました。
最後の何ヶ月かは私のことも魚月のこともわからない様子で、
ひたすらジャンヌを求めていました。その痛々しさが辛く、逝ってしまった
時、なんとなくホッとしました。ひどい妻ですね。
でも、これ以上傍にいるのが難しいと思っていた時期だったから、彼も
ジャンヌの傍にいけて本望だったと思うことにしました。
そうじゃないと、私も魚月も可愛そう過ぎるもの。
そして、もう二度と日本に戻る事はありません。
このままフランスに、といえればいいのですが心許なさ過ぎるので、
両親のいるニューヨークに行きます。そこで仕事を手伝いながら
母娘二人、つよく生きていくつもりです。
稚空にはもう寄り添ってくれる人ができたのかな。
それは少しだけさみしい事ですが、いい事だと思います。
淋しい夜に髪を撫でてくれる人が出来るのは、いい事だと思うから。
悲しさも、嬉しさも分け合えるのはいい事だから。
遠い空の下から、お祈りしています。
追伸・私が稚空のそういう存在になれなかったことを、残念に思います。
ご多幸を まろん 』
553 :
名無しさん@ピンキー:04/08/02 09:32 ID:pzykCvH1
そこには一枚の写真が同封されていた。まろんが本当に小さい女の子を
抱いて、微笑んでいる。
その写真を見て稚空は狼狽した。それはまろんが母親になっていた事ではなく、
その子供の面差しが本当に、本当に自分に似ていたからだった。
今すぐ傍に行ってやりたかった。けど、彼女はそれを望んでいない。
その事実だけで充分だった。
「なんだよ、今更……」
ご多幸を、と彼女は言った。ならば自分を同じ事を彼女とその子供に祈ろう。
「どうか……どうか幸せに」
呟くと、稚空が泣き笑いの表情で手紙を千切った。破片をベランダから
空へ飛ばした。
部屋に戻り、窓を閉めると、もう二度と外を見ることもなかった。
554 :
514:04/08/02 09:49 ID:bYMC5ozP
これにて終了です。ノイン殺しちゃいました。すいません……。
みんながみんなかわいそうな結末に、ということでこうなりましたが、
お気に召さなかった方はすいません。
長文乱文に長い間お付き合いいただいて、ありがとうございました。
555 :
名無しさん@ピンキー:04/08/02 10:58 ID:eIFeV9hP
素晴らしいっ!!稚空が切なくて泣きました。
でもやっぱりあの二人にはくっついてほしかったです…。でも悲しい終わりも心に残っていいなと思いました。あの後やっぱり我慢できずに会いに行った稚空を想像している自分であります。
誰かここの小説はいいっていう種村関係のホ-ムペ-ジ教えてほしい。。
>>544 我慢してる尻をおもいっきり叩くなんてどうすか?(;´Д`)ハァハァ
素晴らしいです!泣きました。
エロで泣くなんて何ヶ月ぶりってくらいです。
素敵な小説有難うございました。
559 :
名無しさん@ピンキー:04/08/02 21:04 ID:OAH6/IYE
乙でした。
なんかエロ小説というより、番外編を読んだようでした。
キャラも忠実で、ストーリーも切なかったです。
いつもと違う稚まろも良いなぁ程度で悲恋に投票しましたが
予想以上に切なくて悲しかったです。
逃げたい、と言うまろんに首を振る稚空が本当に辛くて苦しかったです。
自分もちんたら甘々エロばっか書いてないでストーリー性のあるものが書きたいですね。
もし作者様の構想の中にあればハッピーエンドも書いていただきたいです。
本当、良作をありがとうございました。
>>529 レオタはいいですな。原作の絵のレオタシーンのまろんのくびれはこの世の物と思えない(;´Д`)ハァハァ
しっかり調教されるまではSMは痛いからイヤ、普通のえっちが良い
と言うまろんタン
でもSM終わったあとの稚空がいつも以上に甘々だから
結局身体を許してしまう…
そしてそれは全て稚空の作戦だったりと言う展開に萌えと言ってみるテスト
こっそり禾重木寸新連載sage
565 :
名無しさん@ピンキー:04/08/03 23:39 ID:l9EcAuR+
>>554 ノインが逝ったのが何故かちょっと笑ってしまった・・・
大好きなキャラなのに
>>563 稚空は何もかも最初っから計算しつくしてそうだなw
今ジャンヌを読み直したらセントラブァ-ズという媚薬効果のある、なんとも素晴らしい花が登場してきた事を思い出した。
これを食べてる間は本人の記憶はないし…。
あの後チクーはマロンタンとどんなプレイをしたんだろうか…ハァハァ
>>563 どうせやるならとことん三角木馬あたりまでいってほすい
で、乗馬中にドア開けられてハケーンなんてねw
セントラヴァーズ懐かしいですね!
でも残念ながらあのころのまろんタンは処女なんでつよね…
でもぶっちゃけ萌えw
570 :
こんなの書いてみた:04/08/04 23:42 ID:ZlprSZ+X
セントラブァーズ、天界の恋を実らせると言われている花。
一年半程同居していた黒天使アクセスが天界に行ってしまった後、俺は少しの寂しさを胸に、ふと窓を観るとあいつが大切に育てていた薔薇の花とあの花が置いてあった。
この部屋にちゃんとアクセスが存在していた証拠だな、などと思いながらいろいろな思い出を頭に巡らし少しの間浸っていた。
571 :
こんなの書いてみた:04/08/04 23:44 ID:ZlprSZ+X
が、さすが自分というか自分の煩悩が恨めしい。
アクセスがフィンにこの花を使っていた時の事が鮮明に頭に流れ、もしこれをまろんに使ったら。どんな顔をするのか。想像するだけで口元が右上がりになり、にやけてくる。
思いがけない同居人からのプレゼントに感謝の念を送り、花びらを2、3枚ちぎりハンカチに包むとまろんの部屋へと足を運んだ。
出だしだけ書いたので続きは書いて下されば光栄ですが、誰も書いてくれない場合は続きを勝手に妄想しましょう
538様
<こっちのバージンはいつお許しをもらえるのかな
の稚空にすごく萌えましたです
あんだけいっつも滅茶苦茶にしておきながら、後ろまで狙ってたなんて…w
まろんと出会ったのが高一だから、中学生でケツ…
一体何人経験があるんだ稚空wがんがってくれ、まろんタン
マンションの一室で、くぐもった声が聞こえる。
「ん・・・。はぁっ・・・」
声の主はベッドに横たわり、はだけたパジャマの襟元を噛んで、
必死に声を殺している。
左手でシーツを掴み、右手は自分の秘所にあてがわれている。
綺麗に切りそろえられた黒髪が、淫らにシーツの上で
広がっている。
目じりに浮かぶ涙は、何を思ってか。
やるせない表情とは裏腹に、右手の動きはだんだん速度を増していく。
蜜壷を指が出入りする度に、水音がくちゅくちゅと部屋に響く。
「あ・・・あはぁ・・・っ・・・。もう・・・イっちゃ・・・」
快楽の頂点の先に見えるのは只一人の人。
「イっちゃ・・・。稚空ぃ・・・!」
愛しい相手を思い浮かべ、荒い息をあげるのは、
東大寺 都。その人であった。
「私・・・なんていやらしいんだろう・・・」
指に絡まった蜜をふき取りながら、都はため息を落とす。
いつもそうだ。最中は相手を必死に追い求め、その後で後悔するのだ。
稚空を好きになって、最初は「付き合いたい」とか「キスしたい」とかの
可愛らしい想像をしていたのだが・・・。
「そうよ・・・。まろんが悪いんだから」
都は知っている。自分には言わないが、まろんと稚空が既に「そういう」関係
なのを。マンションの壁越しに、まろんと稚空が何をしているのかを。
まろんも稚空も自分には大切な人。その二人が恋人になることを祝ったのも自分。
でも、まだ未練はある。そう簡単に断ち切れるものではない。
さらに、マンションの壁越しに聞こえるまろんの嬌声が都に「あれがもし自分だっ
たら」という妄想をかきたてさせるのである。
「あーあ。私、このままでいいのかな・・・」
いっその事、稚空に抱いてほしいと言ってみようか。
一度だけ、それで忘れられるのなら。
577.578です。
思いついたネタを書いてみました。
エロパロ初めてなのですが、えっちぃ描写って難しいですね。
物足りない方すみません。
まろん×稚空←都←水無月 という流れで、今後水無月が出張ってくる予定。
あとはノイまろの調教系のを描いてみたいなぁ・・・。
580 :
名無しさん@ピンキー:04/08/07 16:21 ID:Ok3LdBmv
おお、いままでにない展開ですね!萌えの多そうなカップリング、期待してますウホッ(゚∀゚)=3
都ちゃん、最後はハッピーエンドでしたけれども、
失恋を乗り越えてですからね
違う展開で幸せにさせてください
577続きです。
エロ度は低いですけれど、頑張って見ます。
マンションの下で、まろん達と待ち合わせるのが毎日の習慣になっている。
「おはよう!都」明るい栗色の髪。幸せに満ち溢れた笑顔。
「・・・おはよう」まろんとは打って変わって、都の表情は冴えない。
「どうしたんだ?都。体調悪いのか?」稚空が都の顔を覗き込む。
自分の事を構ってくれるのが嬉しくて、でも切なくて。
「・・・なんでもないわよ」つい意地を張ってしまう。
しかも都には「自分の自慰の対象」にしてしまった、後ろめたさもあって、
なおのこと、稚空の方を向くことが出来ない。
だから、都は目を他にそむけてしまう。
「あ、おはよう、委員長!」ぎこちない笑顔を向けた先は、先日“自分を好きだ”
といってくれた水無月だった。水無月は、同じマンションの住人ではないが、
毎朝ここに来るのだ。
(彼は私を切なくさせない。優しくしてくれる。だから、つい・・・)
それは、完全なる「逃げ」と解っていながら、水無月に申し訳ないと思いながら、
都は水無月の隣に並ぶのだった。まろんと稚空の間に割って入るのが、
辛いから。
水無月は、都に告白して以降、ムリに気持ちを押し付けようとはしなかった。
都の心変わりを待つよという感じで、たださりげなく、都を気遣う。
都の目がついまろんと稚空を追い、「見てられない」と目を伏せると、
水無月はいつの間にか傍にいて、何も言わずに寄り添っている。
水無月にははっきり言った事がある。
「私は稚空が好き。だから・・・ごめんなさい」と。
でも、彼は「気にしない」と言わんばかりに、傍にいてくれるのだ。
その夜。
「あ〜あ。このままじゃダメだよね。私・・・」
家族が皆外出していて、一人ぼっちのリビングで、都は一人、ため息をついた。
「はぁ・・・。勉強しなくちゃ」コップに麦茶を注ぎ、自室に戻ると・・・。
「あん・・・っ!」
(・・・またなの?)
正直、恥ずかしがるより何より、最初に思ったのはこれだった。
壁越しに、甘い声が聞こえる。
声の主は、勿論まろんであり、声を出させているのは稚空である。
(もう・・・!やめてよ・・・!)
ベッドのきしむ音と、だんだんトーンが上がるまろんの声。
いつもなら、いたたまれなくなってリビングに逃げ出すのだが、
正直今日は腹が立った。
私の気持ちも知らないで!
私はこんなに悩んでるのに、あんたたちはいいわよね!
「そんなに聞かせたいのなら聞きに行ってやるわよ!」言って、
隣に気づかれないように、ベランダに躍り出た。
577です。
あかん・・・ムダに長くなってる気がする・・・。
それに全然エロくないし・・・。こんなんでもいいんでしょうか?
私ばっかり出張ってすみません。
イイ!!覗いたら何があったのかかなり気になります。続き楽しみにしています。
>>582 全部合わせたらすごい内容になりそうだが、是非それが見たいです。
589 :
名無しさん@ピンキー:04/08/08 22:21 ID:j+WuG9hB
都ちゃんは毎日あんな喘ぎ声聞かされて大変だったろうに…続き楽しみにしています
590 :
名無しさん@ピンキー:04/08/09 01:22 ID:idiZ7uzF
○
<| ○|\
_ト○| ̄ヒ|_
ハレンチな!!!↑
592 :
98@SM:04/08/10 00:54 ID:IfFGOPSJ
こんばんわ
皆様がSMで盛り上がっていらっしゃるので書いて見ました。
設定としては
>>563から。
でも言葉攻めとかおねだり程度のソフトプレイには萌えですが
本格的なSMはあんまり読んだ事も書いたこともないのでさわりだけ…
正直言ってSM知識は無いに等しいので、皆さんがリレーしてくださったら嬉しいです。
SMスキな方も多くいらっしゃるようなので、よろしかったらお願いします。
593 :
98@SM:04/08/10 00:55 ID:IfFGOPSJ
「や…ひあ、ひ…も、…っああぁぁあ!」
「っ、く…」
マンションの一室、電気は消えているものの、窓から射し込む月光の光に映し出され、
淫らに絡み合う男女が一組。
女の方が限界を迎えると、続けて男も快楽の波に流された。
いつもであれば、女――日下部まろんは達する時は、稚空に抱きついたり、シーツを握り締めたりして
襲いくる快感に意識を飛ばされないようにするのだが、今日はどうも様子が違った。
彼女の両腕は一つに束ねられ、ベッドの枕もとにしっかりと繋がれていた。
そしてその目元には布が巻かれ、彼女の視界を闇に落としている。
更には口にはタオルで猿轡が噛まされ、言葉の自由さえも奪っていたのだ。
「むぅ…」
快感の余韻に浸っていた稚空に、不自由な言葉が耳に入る。
はっとして起き上がると、自分の下でもどかしそうに身じろぐまろん。
「ああ、ごめんな、今外してやるから」
そう言って、目元や口のタオルを取ってやり、最後に腕の戒めも慎重に解いてやる。
そしてベッドサイドのスタンドをつけ、先程戒めていた所に跡が残ってないか確かめる。
「あー…、ちょっと赤くなっちゃってるな、痛いか?」
「……」
「まろん?」
「…嘘つき」
声から察すると、彼女は相当に不機嫌だ。
「ばか、ばかぁ…この前こういう風にしたばっかりじゃない!それに、腕だけって言ったのに…」
どうやら今回の交わりの趣向の事で不満があるようだ。
594 :
98@SM:04/08/10 00:56 ID:IfFGOPSJ
――つまりはこういう事だ。
2日前、まろんが稚空に愛されている時に彼は彼女の腕を縛った。
まろんは酷く動揺し、やめて、と懇願したが稚空はやめるどころか
まろんのその姿にいつも以上の興奮を覚えた。
しかし行為が終わった後、まろんは「もう嫌、もう嫌だからね!」と半泣きの様子だったので
稚空はまろんにはまだ早かったかなと思い、当分はしないよ、と言ったのが先日。
「当分はしない」と言った割に、稚空はわずか2日で行為を再開したのだ。
それが彼女の不機嫌の理由らしかった。
「ごめんなって、でも仕方ないだろ、まろんが可愛いんだから」
まろんはしばらく稚空を睨むとぷい、と稚空のいない方へ寝がえりをうった。。
「まろん」
稚空が声を掛けてもまろんは背中を向けたまま無反応だ。
「まろん、こっち向けって」
頬を膨らませ、やっと振り向いた彼女を抱きしめて稚空はことさら甘く囁いた。
「ごめんな?怖かったか?」
そう言って稚空がまろんの髪にキスし、大切そうにその体を抱きしめる。
そのまま頬に、額に、耳にと、あらゆるところに甘いキスの雨を贈る。
「もう俺の事嫌い?」
キスの合間に稚空が耳許で囁いた。掛かる吐息が柔らかで心地よい。
押し黙っているまろんに、なぁ、と返事を促すと小さな声で好き、と答えるのが聞こえた。
「俺も好きだよ。誰よりも」
そう言って、稚空はまろんのそれと口付けを交わす。
柔らかく幾度も繰り返される、ついばむだけのキスにまろんが安心したように力を抜き、稚空に身体を預けてくる。
その身体を自分の胸にもたれさせ、背中や髪を撫でてやりながら
時折愛してるよ、と囁く。すると、まろんの方も稚空の背中に腕をまわしてきた。
そのまままろんが眠るまで、稚空はその行為を繰り返していた。
595 :
98@SM:04/08/10 00:57 ID:IfFGOPSJ
まろんがこういう風にされるのが好きなことを稚空は知っていた。
だから最近は、あえて触れるだけにキスも、言葉で伝えることも控えていた。
それらをご褒美、として与える為に。
稚空だって、優しく抱くことが嫌いな訳じゃない。
優しくしている時のまろんは本当に幸せそうで可愛いし、別にそのときに不満だったわけでもない。
こんなの言い訳かもしれない。
だけど、まろんは虐めたくなる――稚空のサディスティックな部分を刺激する――雰囲気があるのだ。
事実、目隠しをされ声も出せないまろんは、稚空にぞくぞくとした興奮を与えた。
596 :
名無しさん@ピンキー:04/08/10 10:49 ID:Nlmm6Ylq
マロンタンに甘々なチクーイイ!!
これくらいのソフトSMもいいですね。文章の書き方もいいし、続き期待して待っています。
597 :
もえ:04/08/10 11:46 ID:k8n04PRm
わ、98さんお久しぶりです。
まろん相当かわいい(;´Д`)ハァハァ
98さんのところのキャラ設定はツボなので書いてもらえて嬉しいです。
もえはSMは……ソフトなの以外ははっきりいって得手じゃないので
参加は難しいですけど、頑張って下さい。期待してます。
>>595つないでみますね
稚空は縛られている時のまろんを思い出していた。いつも異常に艶かしい反応だった。
そんな普段とは違うまろんをもう一度見たくなった。
「もう一度、縛ってもいいか・・?」
「えっ・・・?」
稚空の突然の申し出にまろんは一瞬戸惑っているようだった。このまま愛撫されていたいようでもあった。
確かに最初は恐怖感もあったのだが、最近の稚空のプレイ後の態度は好きだった。
自分もちょっとずつ、あの動けない状態が好きになるのがわかった。
「いいよ」
と、小さな声で言ったのは決断に時間がかかった証拠だった。
まろんは自ら手を後ろへもっていった。
稚空はその手を受け止め、用意しておいた縄で後ろ手に縛った。
少しずつ、体を愛撫するように全身に縄をかけていった。
まろんが縄をかけるたびに甘い息を漏らす。
縛りが完成すると稚空はいつものように優しく愛撫し始めた。
まろんはこの感触が好きになっていた。
動くこともできず、ただ稚空に身を任せとろけた様になるのが。
この状態で身を任せていると、稚空に抱かれているような満足感があった。
稚空の愛撫は全身から一巡すると、局部に廻っていく。
まず恥丘の頂をゆっくりつまみ、次に突起してきた乳首を愛撫する。
じっくり、確実に秘所をとらえていく。
「んっ・・」
まろんがたまらなさそうに喘いでいる。
稚空はまろんが快楽に溺れ、気づいていない間に奥へと消えた。
そして道具箱のようなものを持って帰ってきた。
その中から一本のバイブを取り出した。まろんも気が付いているようだ。
「それ、どうするの?」
まろんが怯えた表情で聞いた。この手の物は前から使ってはいたが、あまり評判はよくないようだ。
「どうするかなんて、見てれば分かるさ」
と冷たいように稚空は言い放った。
言い終わると稚空まろんの恥部にそれをあてがった。
スイッチを入れる、途端に室内に振動音と喘ぎ声とがひろがった。
「なんで・・っこんなものを・・」
まろんはすこし恨めしそうに稚空を見上げたがどうすることもできない。
抗することもできず、哀願するような目で見上げられ、稚空はかえって満足そうである。
スイッチを持ったまま「さて、また用意があるから」
と、言い残して稚空はまた奥へ引っ込んでいった。
まろんはただ一人で悦楽に浸るよりなかった。
そのときだった、玄関の方で音がした。
今入ってこられたら誰であろうと言い逃れの出来ない状態である。
まろんは快感も忘れ、息を必死でこらえていた。
これで
>>516さんのいうよな感じにつながると思います。
>>599 なんとなくチクーと水無月はグルっぽい気がするw
601 :
名無しさん@ピンキー:04/08/10 19:32 ID:Nlmm6Ylq
続きがウプされてるじゃないですかw
わざわざ寝たマロンタンを起こしてまでやりたい精力満々のチクーイイww
577です。
今のSMチックな話が面白くて邪魔したくないので、
私の話の続きはまた今度にします〜。
続き楽しみにしています。
603 :
98@SM:04/08/10 23:29 ID:tUFzNGtT
>>602 577様のSS楽しみにしています。
とにかく都が可愛いし、声を聞かれてたことに気付いたまろんは
自分と稚空のせいで都を傷つけていたと知ってどういう反応をするのかなとか
考えてすごく期待してうぷをまっていたのに、
ネタが被っちゃう恐れの有るのを投下して本当に申し訳ないです。
SMの方は出来れば路線変更して、当分は稚まろ二人でやっていたいと思うので、
宜しければ続きを書いて頂きたいです…
>>599さん、他に参加して下さるという方
このSMリレーはとりあえず稚まろのみにしませんか?
一通り調教が終わったら、それから(出来れば)2部で4Pという形はどうでしょう。
投下放置という事にならなければいいですけど、
もえ様と同じく、SMは得手どころか詳しい事もあまり分からなくて、
今回みたいな繋ぎの部分とか、合間のソフトSM程度しか書けないかもしれないです
思いつきでリレー投下なんてしちゃって申し訳ないです…
604 :
599:04/08/11 08:54 ID:xWS3B3OH
>>603 了解しました。私の部分はとりあえずほっといて続きをどうぞ。
605 :
577:04/08/11 21:16 ID:7KnOm2ps
>>98様
ネタかぶり云々ではなくて、ただ純粋に今のSM話が面白いので、
読者として楽しませてもらおう!という気持ちなんです。
なので、謝っていただく必要はありませんし、稚まろ以外の展開もすごく
読みたいです。なので、気にせずガンガン書いちゃってください。
因みに、私の話の展開は都メインの都視点で低めエロ度で進みます。
キッツイのがお好みの方は、どうか頭で補完して下さると嬉しいです(苦)。
607 :
577:04/08/12 22:43 ID:qJ6KXnJo
577続きです。
ベランダに出ると、少し冷たい空気が肌に触れた。
都たちの住むマンションのベランダは、各個が独立しているタイプのもので、
(つまり隣と板で繋がっていないタイプ)隣を覗き込もうとすればできない
わけではない。 ベランダには風通しのためにランダムに空洞になっている。
が、さすがにそこまではできないと思ったらしく、ベランダの壁を背もたれに
して、座り込んだ。
視線を少し上げれば、まろんの部屋の掃きだしになってるガラスが見える。
どうやらガラスは半分開いているようで、中の声が幾分か聞きやすくなった。
かすかに聞こえる声。
「あっ・・・稚空ぃ・・・そんなにキツくしちゃダメ・・・」
「ふぅん?まろんはじっくり長時間攻められる方が好きなんだね?
ゆっくりいっぱいして欲しいんだ」
「ちが・・・っ」
「じゃ、こう?」
「ひ・・・。やあああああん!」
いつもよりトーンの低い、サディスティックに攻める稚空。
そんな稚空に攻められて、あらぬ声を上げるまろん。
かぁ・・・っ、と全身が熱くなった。
608 :
577:04/08/12 22:44 ID:qJ6KXnJo
怒りに任せて外に出たものの、壁越しではない実際の「声」を聞いただけで、
おろおろしてしまう。
都にできることは、両手で顔を押さえ、耳まで真っ赤にして隣の痴態を
盗み聞く事だけだった。
実際、外に出て何をするか考えていたわけじゃない。
・・・が、次第に。
(・・・やだ、私・・・)
都は、自分の体の変化に気づいた。
体の中心が疼く。中心の疼きは、蜜となって外にあふれ出す。
(ここが・・・熱くなって・・・)
万が一、誰かに見られても言い訳が立つように、スカートの横ファスナーを
下ろし、下着の上から秘部に触れてみる。
そこは、既にあふれた蜜で濡れ始めていた。
細い指で、下着の上から突起をつまみ、さする都。
(あ・・・はぅ・・・)
声をかみ殺す都と、
「ああん・・・!壊れちゃうよ・・・!」
細い声を張り上げるまろん。
さほど離れていない距離で、二人の幼馴染が快楽にふける。
愛する人との営みにおぼれるまろんと、
愛する人を思って自らを慰める都。
その心の中は正反対であった。
609 :
577:04/08/12 22:46 ID:qJ6KXnJo
・・・続きができたので書いてみました。
一応、自分の話の最後まで考えているのですが、長すぎますか?話。
委員長がなかなか出てこないですが(汗)。
素晴らしいですw
いったいまろんは稚空にどんな事をされているのか…妄想しほうだいですねw
私的に話は長くていいと思います。短編より長編のほうが楽しめますしw続き楽しみにしています
611 :
577:04/08/13 23:19 ID:Y5gG74mE
ムダに私ばかり場を占領している気がして申し訳ないのですが・・・。
かすかに聞こえる声。ゆっくり靄のかかる意識。
ブラウスの裾から左手を入れ、乳房を揉みしだく都。
右手は蜜をすくい取っては、自らの突起にまぶしつける。
乳首を軽く指ではじく度に、一番感じやすい部分をきゅっとつまむ度に、
びくっと小さい肩を震わせて、ただ快楽を感じ取る。
ショーツはすでにスカートのポケットにしまわれている。
外気にさらされた敏感な部分からは、とろとろと蜜があふれ、独特の匂いが
風に乗って流れている。
隣からの声は、いつものように都の頭の中で微妙に書き換えられている。
"嬌声をあげているのは私。
私をのぼり詰めさせるのはあなた。"
「稚空・・・大好き。もっと・・・もっとして?」
ここも、舐めて。舌で転がして。私の体を、あなたの好きにして。
聞こえるのはあなたと、あなたを思う私の声だけ。
「そろそろ・・・イきそう?」
うん。もう・・・だめ。
「俺も・・・もうすぐ・・・一緒にイこう・・・!」
都の中には、中指が突き立てられ、抜き差しされている。
空いた片手は、クリトリスに添えられ、深い快楽を得ようと動いている。
都にとって、にちゅにちゅといやらしい音を立てさせるのは、自分ではなく愛する人。
今私は、大好きな稚空と繋がっているんだ。
「じゃ・・・イくよ・・・!」
あ!私も・・・!大好きだよ、稚空・・・!
その瞬間、都の意識ははじけた。
ひとすじ、頬を伝った涙とともに。
612 :
577:04/08/13 23:43 ID:Y5gG74mE
少し、時間が流れた。
息が整うにつれて、都の中にはいつもと同じ、罪悪感と空しさが沸いてくる。
シャワーを浴びよう。どろどろの体と心を綺麗にしよう、と腰を上げた瞬間、
「稚空!そんなのいやぁっ!」
「いいから来いってば!」
「!!」
都は盗み聞きがバレないように、その場にしゃがみこむしかなかった。
が、部屋に戻れなかったことを後悔することになる。
「こんなの恥ずかしいよ・・・誰かが見たらどうするの?」
「よく言うよ。賭けに負けたまろんが悪いんだろ?今晩は何でもするって約束じゃないか」
言いながら、何と二人がベランダに出てきてしまったのである。
都は二人からの死角に隠れてじっとするしかない。見つかるわけにはいかない。
向こうを覗く訳には行かないので、会話と声の遠さから状況を推測するしかない。
どうやら稚空は、ベランダの中央あたりに腰を下ろしたらしい。
「待ってよ稚空・・・。お願い、こんなのやめようよ?」
「ふぅん?一人だけ気持ちよくなって終わるんだ?俺のコレ、?どうしてくれるんだ?」
「さっき一緒に・・・その・・・良くなったじゃない・・・?だからアレで終わりでしょう?
どうして全然・・・衰えないの?」
声からすると、まろんは困り果てていて、稚空の傍に立ち尽くしているらしい。
「あれくらいで果てるような俺じゃないって知ってるくせに。大体俺『今晩』って言ったよな?」
「意地悪!」
「大きな声出すと、誰かに聞かれるぞ?」
都の鼓動は、この一連の会話に、一気に早まる。嫌な予感がして、胸がざわざわする。
どういう意味?まさか・・・
そして、稚空はこともなげに言い放った。
「さ、俺の上に乗って、自分で入れるんだ。まろん」
613 :
名無しさん@ピンキー:04/08/15 10:49 ID:g1lcZbqx
すごくいいw稚空は本当えろくて好きです。私も都みたくベランダで盗み聞きしたぃ…
ずっと掲示板に書けなくて感想遅れてすみません。次を楽しみにしています。
閑雅様‥生徒会の名誉を第一に考えたとしても、就任を認可してくださったこと本当に嬉しかったです‥
「わぁ‥生徒会室って広ぉ〜い」
箒を片手に灰音は部屋を眺めまわし、独り言を言った。
「せっかく閑雅様が生徒会に入るの許してくださったんだもの!がんばらねばぁっ」
先日、生徒会の一員のまおらの口添えで役員となれたと言っても、灰音は“用心棒 兼 庶務”。立場も“銅”と格下。今日は生徒会室の清掃を、また別の役員である真栗に命じられたのだった。
灰音の役員就任に大反対の真栗としては、嫌がらせのつもりだったが…。
「ふんっ。バイトでおそーじなんて慣れっこだもんねーっ♪」
嫌がらせにはならなかったようだ。
言葉どおり、ちゃっちゃと掃除を終えていく。ついに残ったのは会長の席まわり。つまり閑雅の席だった。
「ここに‥いつも閑雅様が座ってらっしゃるんだぁ‥」
薄暗い部屋に窓から夕陽が射し込み、席を照らす。『皇帝』の席にふさわしい、荘厳な机と椅子。
しかし灰音の瞳には、夕陽のせいか少し寂しげに映った。
―閑雅様…。
閑雅様。閑雅様。愛しています…。
そっと椅子に手を触れてみる。甦る記憶。
「一人になりたかった」と言った横顔。後ろ姿。
「「私を好きになればいいのに」…」
あの時と同じ言葉を繰り返してみる。
―本当…私を好きになってくださったなら…。
『一人になりたい』なんて思わせない。
あなたが今、幸せではないのなら私が幸せへと導きたい…!
「閑雅様…あなたがそうしてくださったように」
堕ちるところまで堕ちそうだった私を、救い出してくれたのはあなた。
「灰音はあなたのおかげで幸せなの…」
「好きです…」
言葉にした途端、灰音の顔がぽっと赤くなった。
「ふふっ私ってばすぐ顔が熱くなっちゃう」
照れ笑いする灰音。しかし灰音は勘違いしていた。熱くなったのは、赤くなった顔だけではなかったのだ。
ソレに気づかない灰音は掃除の続きをしようと、椅子を引き出して膝をつき、机の下のゴミを確認した。
「ん〜っ特に汚れてないけど…ん?」
机と床のあいだになにか挟まっている。
「なんだろぉ?んしょっ」
本、と言うか雑誌のようなものらしい。破れないように慎重に引っ張りだす。
―ばさっ!
「出せたぁっ!でも暗くてよく見えないわ…」
そこで灰音は少しだけ机の下から出て、陽のあたっているところにそれを置き、見えるようにした。すると、灰音の視界にとんでもないものが飛び込んできた。
「え?…ええぇぇぇぇぇ?!!」
なんと可愛い女の子がなんともいかがわしい姿をしているのである。
「こ…これは…俗に言う、いや一般でも言うけれど…エ、エロ本?」
(とんでもないものを見つけてしまった…) 混乱した灰音の頭の中で、ある単純すぎる仮定が完成していた。
(ここは閑雅様のお席だよねぇ…ってことは…)
「これって、閑雅様のもの…?」
さっき熱くなったものが、疼きだした。
「でっでも『皇帝』だし!ってゆーか『閑雅様』だし!!こんないかがわしいモノ…しかも学校で…」
「…でも…閑雅様だって…男の子だもんね…」
(東宮家は学園一の名家。きっと家の自室にも学校の私室にもこんなの置いておけないんだ…)
灰音の混乱は収まってきた。しかし…
「んっ‥」
座り込んだ床についた下腹部が、閑雅への想いと卑猥な刺激とが積み重なってごっちゃになり、熱へとかわっていた。
「あっ‥やだぁ‥っ」
勝手に腰が動いていた。秘部を床に擦り付けるように…。
「んっんっ‥ダメぇ‥こんなところで‥」
灰音は必死で理性を働かせていた。
「こんな…ハァ‥閑雅様のお近くで‥っ」
必死で理性を働かせていたのだ。だから
「閑雅さ‥ま‥」
だから、まさか自分の一言で理性が飛ぶなんて、思いもしなかった。
オナニーなら前からしていた。毎晩毎晩、閑雅を想い、自分の部屋で布団をかぶって。
そう、灰音の理性を抑えたのは「閑雅様のお近く」という言葉だった。
いつもと違う場所、状況、そして興奮。今の灰音にはとても魅力的だった。
灰音は腰を浮かせた。少しもどかしく思ったが仕方がない。
(もっと‥しやすいとこ行かなきゃ‥)
もう理性なんて一片も残っていなかった。求めるのは、ひたすら快感。
机の下から完全に出た灰音は、机の引き出し部分によっかかって座ることにした。少し背中がゴツゴツするが、気にはならない。
灰音はいきなり足を大きく開いた。スカートは短いのでそんなに邪魔にはならない。
まず、秘部の濡れ具合を確かめた。
「ああぁ‥ん‥」
ソコはすでに下着が透けるほど濡れていた。
「閑雅様ぁ‥灰音のココ‥すっごく濡れてますぅ」
オナニーのときはいつも空想の閑雅に話しかける。そして答えさせる。
(『ココ』じゃなくて‥?ちゃんと言いなよ)
「ゃ‥ん‥恥ずかしぃです…。あっイヤっ嫌いにならないでっ‥んぅ‥ぉ‥ま‥んこ」
さらに灰音の秘部が下着から浮き出る。
(偉いよ灰音。じゃあ褒美に、触ってあげるよ)
「閑‥雅様‥うれし‥」
そろそろと自分の左手を秘部へ近づける。右手は制服のボタンを外している。
577様。皆様。流れぶった切ってしまって申し訳ありません。
保存メールを利用していますので作品も途中です。文章も稚拙です。いろいろ申し訳ありません。
新作の新作キター
この板でも全然話題にならないからストーリーが進むまで無いかと思ってました。
しかも禾重木寸の今回の作品はどうも「やらないか?」の世界が含まれてるようですが・・
新作お疲れでした。さっそく新連載ものですね
この後一人で終わるのか乱入して二人で終わるのか楽しみにしています
――くちゅ…
静かな部屋には、その微かな音も大きく響いた。
灰音は少しだけ周りを気にした。なんだか今の音が、全校内に響き渡ったような気がしたのだ。
しかし聞こえるはずないと、また行為に没頭していく。
―くちゃ…ちゅぷ…
「あっはぁ‥」
自らのいやらしい汁を、指に馴染ませるように秘部をなぞる。
下着はもう役目を果たせなくなっていた。邪魔になって、急いで脱ぎ捨てる。その時間すら惜しい。
灰音は今や、下半身はほぼ全裸。上半身もボタンはすべて外され、ブラもずらした後だった。
「っ‥やっあっ」
持て余した右手も秘部へ移動し、左手と同じように、いやらしい汁を馴染ませた。
自分の目の前に、十分に濡れた右手を持ち上げてみる。
「あ‥こんないっぱぃ‥灰音のが滴ってるのぉ‥」
そのまま、まだ一度も触っていない胸の先端へと移動する。
そこはもう尖り切っていた。
「閑雅様‥灰音のおっぱい‥舐めてくださ‥ぁっ」
濡れた指先が乳首を弄ぶ。灰音は自分の指先を、閑雅の舌だと想像する。
「あっあっ‥いっ‥やぁん‥っ」
指先は止まることを知らないかのように、転がし、摘む。
はじめは遠慮がちだった指先が次第に、きゅっきゅっと強めに摘むようになっていった。
「あっ。あはぁ‥きもち‥」
灰音はこの快感に集中するように、いつのまにか涙目になった瞳を閉じる。すると、冷静な自分の存在に気づいた。
『灰音ってば、こんなことする子を閑雅様が好きになってくださると思うの?』
「あっ‥くぅっ‥」
『いやらしい子』
「っ‥わかってるわよ‥あっ‥でも‥」
自分自身に言葉を投げかける。指の動きは止まらない。
「んっ‥でも、閑雅様が好き、なんだもの!あの方が欲しいんだもの!」
その時、灰音の左手は秘部の突起を捕らえた。そこはすっかり膨らみ、存在を主張している。
「あっああぁぁぁんっ!!」
腰がぴくん、と跳ねた。
「あっやぁっ‥はぁっ」
右手では乳首を摘み、左手では突起を転がす。
今にもイキそうだったが、右手を胸から下ろし、再び秘部へと持っていった。
「あっ、しっ閑雅様ぁ‥」
灰音は指を立てた。そしてゆっくりと自らの中へ侵入していく。
灰音のそこは、あっというまに彼女の指を一本、二本、三本とのみこんでいく。
「んぅ…っ。アツイ…」
中はすっかりとろけきっていた。灰音は指の出し入れを開始する。
はじめはゆっくり‥だんだんと激しく‥。
上りつめていく。
「んっやっ、はぁんっ」灰音は叫んでいた。もう自分の喘ぐ声しか聞こえなかった。
外の下校中の生徒達の笑い声も、教師を呼び出す放送も、誰かが部屋に入ってきた音も‥。
その誰かが自分のほうへ近づく足音も‥。
「あっあぁっ、閑雅さ、ま‥」
(イク‥っ!)
「灰音ちゃん?」
灰音のすべての動きが止まった。
頭が真っ白になる。
(見、られた‥)
灰音は何も考えられず、ゆっくり声のした方へ首を動かした。
「っ‥!一ノ宮さん‥!」
そこに立っていたのは一ノ宮まおらだった。
知り合いの顔を見て、灰音は恥ずかしさのあまり下を向いた。
言い訳などきかないとはわかっていたが、それでも灰音は一生懸命言い訳を考えていた。
しかし灰音は違和感を感じた。なんだろう、と思ってもう一度まおらを見る。
笑顔だった。
いつものあの愛くるしい笑顔。
「一ノ宮さん‥?」
おかしい。こんな状況で笑顔でいるなんて、と灰音は思った。
まおらは灰音と、普通のいつもと変わらない状況で会ったかのように話した。
「ふふっ灰音ちゃん、可愛いんだね」
「え?」
まおらは本当に、ごく普通に振る舞う。
「あれ?‥あぁ、コレ見つけちゃったのかぁー」
そう言いながら、さっきの『いかがわしい本』を床から取り上げ、灰音にも自分にも見えるようにした。
「こんなのに刺激されちゃうなんて‥灰音ちゃん元ヤンのくせに純なんだね」
「あっ、あの‥?」
真っ赤な灰音を無視して言葉を続ける。
「ねぇ。コレ。誰のだと思った?」
灰音はどきっとした。
自分は閑雅のものだと思った。しかし、頭では閑雅だって男だとわかっていても、やはりどこか受け入れられないのだった。
自分のこと棚に上げて…、と灰音は苦笑いしたくなったが、まおらがまた自分に何か言うのが聞こえて苦笑いを引っ込めた。
「私が灰音ちゃんの考え当てちゃおうか!」
右手を口元にあてちょっと考える。
「ず・ば・り!皇帝のだと思ったでしょぉv」
灰音はさらに真っ赤になった。
もちろん図星だからである。
「だって灰音ちゃんはコレ見ていろいろ想像したからオナしたくなっちゃったんでしょ?灰音ちゃんは皇帝が好きなんだから、もちろん皇帝のHな姿想像しちゃったんだよねv」
「私そこまで想像してなっ‥!」
そう言って灰音はしまった、という顔をした。
「やっぱり当たりだ」
まおらはさらににこっとした。そのまま続ける。
「ごめんねー邪魔して。でも灰音ちゃんあんまり可愛かったから」
まおらは灰音のさらけだされたままの胸や、秘部を眺める。
それに気づいた灰音は慌てて服の乱れを直そうとした。が、まおらが止めた。
635 :
名無しさん@ピンキー:04/08/17 20:43 ID:e77A0Cl6
携帯様>盛り上がってきましたねww更新が早くて嬉しいです。続き楽しみにし楽しみにています。
他の書き者さん達>みなさん出かけちゃったんでしょうか。他の皆様の小説も楽しみに待っています
「なんでやめようとしちゃうの?続けなよ」
その言葉に一瞬耳を疑った。思わずまおらの顔を凝視する。
まおらは灰音の前にしゃがみこんだ。床はまるで、バケツの水をこぼしたように濡れているが、まおらは気にしない。
「だってまだイってないんでしょ?きもちよくなりたいんじゃない?」
「な‥何言ってるの?そんなこと‥きゃぁっ」
そんなことない、と言うはずだった。
しかし一度発情した体は正直だった。まおらが灰音の秘部をいきなり擦ったのだ。
―くちゅくちゅ‥
「ほら‥感じてるじゃない」
「ん‥やだ‥やめてぇ」
灰音の手はまおらの手を止めようと動いたが、まったく力が入っていなかった。
「やっ‥あぁ‥は‥」
「ふふ‥灰音ちゃんてばHな顔‥」
灰音のまぶたは薄く閉じられ、口は半開きで今にも唾液がたれそうだった。まさに恍惚の表情といったところか。
「それに‥私が来る前からこんなに濡らしてたのに、また溢れてきたよ?」
―ぬちゅ‥くちゃ、くちゅ‥
「あっあっだ‥めぇっ」
(何コレ…!きもちいい…!)
自分でしているときとは比べものにならないほどの大きな快感を、灰音は感じていた。
体全体に力が入らなくなってきた灰音は、さっきと同じように机にもたれる。息が荒い。
「やっぱり灰音ちゃん可愛い。皇帝も幸せ者だぁ。こんな子に大好き宣言されちゃって」
指を動かしながらまおらが言う。
「ハァ‥閑雅様、幸せなんかじゃ、ないと思います‥っ」
精一杯、灰音は言葉を発する。まおらは灰音の顔をちょっと見て、無言で突起をつついた。
「んゃぁあぁっ‥!ハァ‥あの方‥全然笑わなくなって、しまっていたし‥あぁあっ‥!っそれに‥」
「それに?」
まおらは指を動かし続ける。
灰音はちょっと笑って言った。
「‥こんな淫乱な子に、好かれたって閑雅様は不潔にお思いになるわ‥」
「淫乱‥?ふーん」
まおらは灰音の秘部から手を離し、笑んだ。
「灰音ちゃんは自分を淫乱だと思ってるんだぁ。なんで?」
灰音は快感が去ってとまどったが、答えた。
「ぇ‥だっ、て‥こんな‥ォ、オナニー‥なんてしてるし‥。一ノ宮さんに‥触られて‥感じ、ちゃったし‥」
「私だってオナくらいするよぉー」
「え」
まおらの大胆すぎる発言に、灰音は引きつった笑みを浮かべる。
「だってきもちーじゃんっ。それに男ならきっと毎日の勢いだよぉ。…あれ?どしたの?」
「えっなんでもっ!何もないよっ」
右手をぶんぶん振る。
(最近は毎晩してる、なんて言えない…!)
焦っている灰音を気にせず、まおらは続ける。
「‥好きな人のすべてが欲しいって思う人でしょ、灰音ちゃん」
まおらの言葉に、灰音はゆっくり首を縦に振る。「だったら“体”だって入るじゃない。求めてしまうのは本能なんだから、オナするのだって悪いことじゃないよっ」
にっこりととびきりの笑顔でまおらは言った。
灰音は今の話を、自分が納得できるものかどうか考えようとしたが、無理だった。
「…っ?!ゃあぁあぁぁぁっっ‥!」
まおらは指を三本、灰音の中に侵入させていた。
「えへっ途中で止めてごめんねv今度はちゃんとイカせてあげる‥」
―ズプ‥ヌプ‥
「うわぁ‥すごぉい‥。指三本、根元まで入っちゃったよぉ‥?」
感嘆するまおら。
「あっ、ぁは、んっ‥」
「すごくアツイ‥とろとろだぁ‥。」
そのまま激しくかき回す。
―ヌプッ、ズチョ‥
入り口が開くので空気が入り、すごい音をたてる。
「あっ、やぁ‥」
自らの秘部が発する淫らな音に、そしてそれをまおらにも聞かれていることにより、灰音は最高に恥ずかしくなる。
「っ‥、一ノ宮さ‥ん、ダメっ‥クぅ‥」
「ダメじゃないでしょぉ?灰音ちゃん、まとわりついてくるよ?それに腰、う・ご・い・て・るv」
灰音の腰は、無意識にまおらの指の動きを追っている。
少しでも指が離れようとすると、逃さない、とでも言うように腰は指を追い、秘部の花びらは指に吸い付いた。
「は‥っ、ぁ、それは‥体が、勝手に‥」
「んもぉ、素直じゃないなぁ‥」
―ズプッ‥
「あ…っ」
灰音の秘部からまおらの指が抜き出された。
灰音はそれをとても嫌がったが、まおらには悟られまいと必死だった。
「体は素直なのになぁー。キモチイイときはちゃんと言わなきゃぁ」
言いながら、まおらは灰音の足を最大限に開かせる。灰音は体に力が戻らず、されるがままだ。
「えっ‥やぁ‥な、に」
「女の子は素直が一番だよっ!おしおき〜っ」
そう言って、まおらは顔を灰音の秘部に近づけ、舌を出し舐めあげた。
「!ひゃぁっぅんっ‥」
灰音はハジメテの感覚に首を仰け反らせる。
実際灰音は、まおらの愛撫に感じてしまった、と言葉にしているのだが、まおらはオナニーという言葉に気をとられ、灰音もその後のビックリ発言で、自分の言葉など忘れてしまったのだった。
まおらは花びらと花びらのあいだを、丁寧に舌で愛撫する。
「んぁっ‥あっあっ」
「ん‥ぷぁ‥どう?きもちいいでしょ?」
少しだけ上を向くまおら。その顔は灰音のいやらしい汁にまみれている。
しかし灰音は、大きな快感を感じているにもかかわらず、仰け反らせた首を横に振り続ける。
「‥んもぅっ」
あー…読み返したら矛盾してるかも…。表現おかしいし…。
>>624 お言葉ありがとうございます。
話が進んでないぶんかなり想像ですからねー。会長の席なんてあるんだろうか?
確かに一話には や ら な い か ?風味が…アリナチ…OTZ
>>625=635
同じくお言葉ありがとうございます。
更新が早いかわりにかなり矛盾した内容になってしまうかと…申し訳ないです。
とりあえずあれだよ、何故誰もアクセスとフィンで書かない?
セントラヴァーズとか、めちゃめちゃネタになりそうやん!
っていうか、心時×魚月で普段は口喧嘩の絶えない二人が…
みたないな展開に萌えを感じないのか!?
「朝からうるさい!このロリコン!」
だぞ?前世の恋人に激しい暴言の数々…絶対アクセス(心時)はいつかキレるって。
とりあえず需要があることをアピールしてみた。
↑570様がフィンアクではないけれどセントラブァーズで書いてますよ。今は4P物を皆さんで書いてくださっているのでもう少し待ってみたらどうですか
648 :
577:04/08/21 13:05 ID:YX4w+tTm
心臓が早鐘を打つ。自分の鼓動が、相手に聞こえそうなくらい響く感じ。
「稚空・・・そんなことできないよ」
「座って向き合ってするの好き、ってこの前言ってたじゃないか。好きだったら、自分で入れて、
自分で動いてみろよ。それとも、『日下部さんは、賭けに負けたのに約束を破る女』なんだ?」
「解ったわよ!意地悪!」
会話だけでしか向こうの様子は解らない、が、なんとなく読めてしまう。
でも、都には解らないままの方が良かった。
「さ、自分でオレのを持ってあてがうんだ」
「ん・・・」
「そ・・・そのまま沈み込んで・・・」
「っ!・・・あぁ・・・っ!」
「まろんの体はいやらしいな。こんなにすっぽりとオレのをくわえ込んで、締め付けてくる」
「やらしい事言わないで・・・よっ!」
「動くよ」
「ああんっ!だめぇ・・・」
さっきまで火照っていた体は既に冷めた。
(こんな現実の見せ方ってある?ひどいよ、酷い・・・)
都は両手で耳をふさぎ、隣の声を聞くまいと、顔を立てた膝に押し付ける。
(もうやめてよ・・・!お願い、こんなの聞きたくないよ!)
部屋に戻りたくても、物音を立てれば隣に気づかれてしまう。それだけは、避けなくてはならない。
だが、この場に留まるという事は隣で起きている事を延々と聞かなくてはならない。
心に、毒が広がるような感じを、都は覚えていた。
649 :
577:04/08/21 13:06 ID:YX4w+tTm
「対面っていいよな。空いた手まろんの胸を触れるから」
「ひゃうんっ!あ、あぁ・・・」
「まろん、先っちょと下とどっちが気持ちいい?教えてよ」
「・・・・・・そんなの、解んないよ・・・ふ・・・っ・・・」
「ふぅん、どっちも気持ちいいんだ。日下部さんは淫乱だなぁ。淫乱な子にはこうだ」
「きゃああああん!」
ひときわ高いまろんの声。
まろんを攻める、稚空の声。
部屋越しに聴いたことはあったが、こんなに近くで、息遣いまで聞こえる距離で直接聞いたことは勿論ない。
(私、みじめなだけじゃない!こんな見せ付け方ってないよ!)
二人とも自分の大好きな人で、二人を祝福したのは自分で。二人に幸せになって貰いたいと思ったのも
本当のこと。でも、そんな簡単に気持ちに整理はつけられなかった。
稚空にはまろんがいる。そんなのは解っている。でも、自分の想像の中だけは、私の稚空だった。
最初に隣から聞こえた声に、正直ムカついた。だけど、いつのまにかそれを自分と稚空間での情事に置き換えてまで、
『稚空に愛されている私』を求めた。
(もうやめてよ・・・お願いだから、何も聞かせないでよ・・・)
都には、酷な時間だった。永遠に続くのかと思わせる、隣の嬌声。粘液がこすれる音。
まろんが高い声を上げるたび、都はぎゅっと目を閉じ、耳をふさぐ。
抵抗する術は、他には何もなかったから。
650 :
577:04/08/21 13:16 ID:YX4w+tTm
「まろんのココ、すごくトロトロだ。ほら、動くたびくちゅくちゅいってる。聞こえるだろ?」
「んやぁ・・・。恥ずかしいからやめてよ・・・」
「恥ずかしい方が感じるだろ?まろんは少しマゾだからな」
「そんな事・・ないわ・・・よ!・・・あ、も・・・だめぇ・・・またイっちゃ・・・」
「そろそろ俺も限界かな。一緒にイこう、まろん。最後はバックがいいな」
隣が動く気配をみせた。
二人がどうなっているか。目を閉じ、耳をふさいでも、どうしても解ってしまう。
「!やぁあああんっ!あっ・・・は・・・」
ぱんぱんと、肌がぶつかる音がする。
「も・・・だめ・・・死んじゃ・・・あぁっ」
「好きだよ、まろん」
「ちあ・・・き、・・・私も・・・っ!」
少し遅れて、ひときわ高いまろんの声がして、隣の音は消えた。
(終わった・・・の?)
「まろん、おい、起きろよ、おーい」
ぺちぺちぺち。
「・・・ダメだ。イってそのまま意識が飛んじゃったか。仕方ない、とりあえず部屋に運ぶかな」
(やっと、開放されたの、私・・・)
そのとき、ありえない事が起こった。
「まろん、結構いい声出してたけど、隣聞こえてないよな?」
ひょい。っと、稚空がベランダから身を乗り出したのだ。
そして、
「都!」
「・・・!!」
ベランダの、隣からの死角に身を縮めていた都に、稚空が気づいてしまったのである。
「都・・・まさ・・・」
まさか、今の聞いてたのか?
と続くであろう言葉を最後まで聞かず、都は部屋に逃げ込んだ。
目は勿論あわせることもなく、文字通り、逃げ込んだのだ・・・。
651 :
577:04/08/21 13:20 ID:YX4w+tTm
携帯さんの可愛い灰音の後に書き込むのはちょっと恥ずかしいのですが、
続きを投下してみました。表現不足を痛感しています。
会話だけエッチ、って難しいなぁ・・・。とほほ。
都やん、書いてて辛かったですが、この後もうしばらく、話は続きます。
長文化していてすみません。お付き合い頂ければ嬉しいです。
すごく良かったです。途中ミヤコの気持ちになってハラハラドキドキしながら読んでいましたw
まさかまさかと思い、やっぱり見つかってしまいましたか…続きがかなり気になります。
653 :
名無しさん@ピンキー:04/08/21 21:54 ID:8AaJOCTu
577さん面白いですよー
表現不足だなんて、投下毎にすごく表現の幅が広がってらっしゃると思いますよ。
自分的には都が見つかっちゃうのは予想外でした
なのでますます続きを楽しみに待ってます。がんがってください
携帯さんも早速新作ですね
早い更新お疲れ様ですー
紳士同盟読んだ事ないんですが、ナチ作品という事で続き楽しみにしています
ついでにSMやらバイブ稚まろや4Pリレーの続き期待あげ
自分も時間があったら書かせて頂きたいです
紳士同盟書いてくださってる携帯様は今までジャンヌ小説を書いてくださってた携帯様と同一ですか?なんとなく書き方が違う気がしたので言ってみました。機嫌を悪くさせてしまったらスマソ。
あの携帯様とは違います〜。
あんな良作わたくしにはとても書けないです!かぶってすいません‥。
577様の作品楽しみです。
こちらこそ途中で割り込んで申し訳ないです。
656 :
577:04/08/23 23:10 ID:wYcZWoPH
部屋に戻った都は、そのままバスルームに向かった。
脱いだ服もそのままに、全身にソープの泡を立てる。
ごしごしごし。
まるで、身体にまとわりついた泥を洗い流すかのように、ごしごしと、スポンジをすべらせる。
細い首筋、柔らかく膨らんだ胸元、形の良いヒップ。そして・・・
乾きかけた粘液の残る陰部にも、泡を立てていく。
ソープの香りに包まれて、都の思考は同じところをぐるぐる回る。
私、本当に馬鹿だ。ひとりで馬鹿みたい。
私は稚空に愛されたかった。稚空の私になりたかった。でも。
稚空が好きなのはまろん。稚空が抱いているのはまろん。
私じゃない。
どんなに思っても、彼にとって私は「まろんの親友」なんだ。脇役なんだ。
心の中で空想ばかりしていたから、神様が現実を見ろって、思い知らせたんだ。
コックをひねる。
暖かい湯が、都の全身に降りそそぐ。
「ここで泣けたら、可愛い女なのかなぁ・・・」
どうしてだろう。苦しいのに、悲しいのに。涙は出てこない。
頬を滴るのは、涙の代わりの暖かい湯のみ。
657 :
577:04/08/23 23:11 ID:wYcZWoPH
「あら、都ちゃん。もうお風呂入ったの?」
バスルームを出ると、母親が帰宅していた。キッチンに買い込んだものを並べていく。
今日の夕飯はポトフらしい。
「うん。なんだか身体がべとべとして気持ち悪かったから」
「お夕飯できたら呼ぶから、もう少し待っててね。お父さんももうじき帰ってくるからね」
「ん〜。今お腹空かないから、後で食べてもいい?」
「いいわよ。じゃ、お腹空いたら温めて食べてね」
冴えない表情の都に何か聞こうとしたようだが、気づかなかったフリをしてくれたようだ。
明るく振舞って、ムリに何事かを聞き出そうとしない。
都にはありがたかった。
部屋に戻ると、都は部屋の明かりもつけず、そのまま布団にもぐりこんだ。
枕もとのラベンダーのキャンドルに火をともし、ほのかな明かりをじっと見つめる。
そして、また考えをめぐらせる。
658 :
577:04/08/23 23:12 ID:wYcZWoPH
稚空が好き。
まろんも好き。
二人が幸せになってくれるといい。ここまでは本当。
自分を見てほしい。稚空に愛されたい。これも本当。
叶わないのは知ってる。叶わないのは解ってる。
そこで、都はふと思いついた。
「委員長も、こんな気持ちだったのかな・・・?」
まろんを好きな委員長。幸せなまろんと稚空をどんな気持ちで見ていたんだろう。
今の私と、似ているだろうか。
ただ、彼はまろんに告白し、自らの思いに決着をつけた。
そして。
「今、どんな思いで私を好きだといってくれてるんだろう・・・」
彼は今、都を好きだと言ってくれている。
「私、断ったのに・・・」
それでも、気持ちを押し付けようとせず、ただ悲しいときにその悲しみを少し、
やわらげてくれる。嬉しいときに、その気持ちを少し、膨らませてくれる。
彼は静かに、優しく、私を思ってくれている。
「・・・・・・」
ふっとキャンドルに息をかけ、明かりを消すと、都は目を閉じて眠りについた。
一つの決意を秘めて。
659 :
577:04/08/23 23:13 ID:wYcZWoPH
今回はエロなしですみません。
この次に進むには、どうしても必要な所なので、さらっと読み流して下さいね。
ようやく水無月のカケラが出てきました。
次にもうひとやまありますので、お付き合いくださると嬉しいです。
おっw小説がアップされてるっ、都ちゃん切ないですね…続きが気になる。
661 :
携帯:04/08/25 02:23 ID:ocQu7SBV
久々の携帯です。
スレが停滞ぎみなのでエロ無しですがアップさせていただきました。
嫌な方はスルーしてください
一応二部構成を目指したのですがあまりうまくいきませんでした;;
655様>小説お褒めいただきありがとうございます。同じ携帯同士頑張りましょう。
662 :
携帯:04/08/25 02:27 ID:ocQu7SBV
Chiaki side
『……』
「はぁ…なんて送ればいいんだょ…」
一人の青年が冷たい床に文字を打ち込めずにいる携帯を片手に座り込み自分のやるせなさに髪をかきあげる。
携帯の画面には恋人、日下部まろん宛の送信mail作成画面で続きが書けないまま止まっており、先ほどから稚空はその画面とにらめっこばかりしている。
「…迷っててもしょうがないよな」
苦笑しつつ送信ボタンを押し、携帯を閉じ、ベットに横たわる。
…
………
………………
「っ…」
まだ時間にして一分も経っていないが我慢できずベットから起き上がり再び携帯を開く。
663 :
携帯:04/08/25 02:29 ID:ocQu7SBV
「…まだ一分も経ってないし来るわけ無いか…かっこわりぃ…」
髪をかきあげながら苦笑し、携帯を投げ捨てる。
ため息をつき何か飲もうかと立ち上がった時、軽快な音楽と共にmailの受信が完了された。
664 :
携帯:04/08/25 02:33 ID:ocQu7SBV
一気に心拍数が上がる。どんな返信が来ているのだろうか。いや、まろんからのmailではないかもしれない。そんな事を頭の中で考えながらおそるおそる携帯を開き、ボタンを押すとそれはやはりまろんからのmailで表示のボタンを押すと、
『大好きっww(*∩ω∩*)』
一瞬目を見開いたものの、顔がゆっくりほころんでいき返信を書く。
今にも幸せがこぼれてきそうな顔に先ほどまでの不安そうな顔はどこにも見あたらなかった。
人間の気分なんて重い様であんがい軽いものなんです。
665 :
携帯:04/08/25 02:37 ID:ocQu7SBV
Maron side
『さっきはごめんねっ、ぁの……』
「ぁーっもぅっ……なんて送ればいいのょ…稚空怒ってるかな…」
一方、稚空の恋人まろんもベットの上に正座し携帯の画面と格闘していた。
今回の喧嘩もいつものように他愛のないことだった。しかし、あれだけ言い合った後、仲直りする事は何度喧嘩をしてもなれる事はなかった。
「………もっと素直になれたらな…」
ため息をつきながら稚空からもらったネックレスを眺め、苦笑する。
ピリリリ♪♪
稚空専用の着メロが部屋中に響き、バッ、とまろんは起きあがり素早く携帯画面を開く。
mailは稚空からで本文は、
『さっきは本当に悪かった。許してほしい』
「…これだけ、稚空らしいかな」
ほとんど用件のみの単調なmailに呆気にとられ少しの間画面を眺め微笑んでいたが、少しして今一番稚空に伝えたい自分が強く思っている事を文字に記し送る。
「明日は稚空の為にグラタン作ってあげようかなっ」
ピリリリ♪♪
『俺も』
人間思っている事はだいたい同じ、喧嘩したくないなら自分がされて嬉しい事をしてあげるだけの事です。
666 :
携帯:04/08/25 02:38 ID:ocQu7SBV
以上です。話がまとまってなくてすみません。
皆様の小説楽しみにしています。
真の携帯様、励ましのお言葉ありがとうございます。
作品にはほのぼのさせていただきました。
では、644の続きです。
まおらはちょっとムッとした顔をすると、さらに激しい愛撫を繰り返した。
ペロ…ヂュプ‥
わざと音をたてる。そして一通り舐め終えると、舌先を固くし、突起へと愛撫を始める。
途端、灰音の様子が一変する。
「あぁっ!ンあぁっだ、めぇぇ‥っ!」
「ん、さっきもおもっひゃけど‥灰音ひゃん、クリが一番‥は‥感じるのね」
「あっあっ、んゃっ、い‥っ」
灰音の頭の中が急速に光で満たされていく。
突然頭をつかまれたまおらは驚いた。
「あっ、このま‥ま、ふぅんっ」
返事代わりに、まおらは舌先を灰音の中に送り込む。
「あぁっやっ」
灰音はまおらの鼻先を自らの突起に擦り付けるように腰を上下に動かす。
まおらはその動きに合わせて舌を内部でくねらせた。少し息苦しいが、かまわない。
「ふっ、クぅん、ぃゃぁっ…!!」
まおらの両側にある足がピン!と張り出された。頭をつかむ力も痛いくらい強くなる。
まおらは舌が強く締め付けられるのを感じた。
「あぁぁッ!!!」
灰音は達した。
途端、張り詰められた足も頭をつかむ力も緩んだ。
「ハァ‥ハァ‥」
まおらはゆっくり舌を抜き取り、起き上がった。
「イったのね‥灰音ちゃん。私のベロ、きもちよかった?」
灰音はけだるそうに視点を移す。そこには顔中を灰音自身のいやらしい汁でまみれさせた、まおらの顔があった。
「ねぇ?」
まおらは口元に垂れてきた灰音の汁を舐め取る。
灰音はゆっくり言った。
「ん‥きもち、よかった」
さっきまでの強情はどこへやら。イったことで灰音はふっきれたのだ。
「一ノ宮さんの舌‥すごく、Hなんだもの」
灰音はうっとりとした顔で呟く。
「えへへ。でもごめんね、灰音ちゃん」
灰音は不思議そうにまおらを見つめた。
「だって‥ふふっ、灰音ちゃん本当は『皇帝』にイカせてほしかったでしょ?」
「えっ?!」
灰音の真っ赤な顔を、まおらも面白そうに見つめかえす。
「『私』じゃない。『皇帝』に。ふたりの世界、邪魔して本当ごめんねっ」
ふたりの世界とはもちろん灰音のオナニーのことだ。
「そんなの、もう‥」
―そういえば…
なんで一ノ宮さん、私に手まで出してきたのかしら?そんなことする必要どこにもないわ…
灰音の頭は回りだしていた。
「一ノ宮さん、どうして‥その、私に‥?」
まおらは得意のあの笑顔で言った。
「ん〜実は灰音ちゃんがとっても可愛いかったってゆうのは理由の半分でぇ、もう半分はぁ‥」
右手を人差し指だけ伸ばして口元にあてる。
「実はアレ、私のなの」
まおらは視線だけ移動した。
灰音はすぐにその視線を追う。と、そこには‥
「えぇ!アレ一ノ宮さんのなの?!!」
そう、そこにはさっき灰音が机の下から引っ張り出した、あのエロ本が転がっていた。
「そうなのーvこんな所に隠してるの口止めしたくって‥だから灰音ちゃんのHな姿、しっかり見せてもらったのv」
「真栗から灰音ちゃんに掃除言い付けたって聞いて慌てて来たんだよ〜」
ふぅ、とため息をつくまおら。
「まさかオナしてるとは思わなかったけどね」
灰音はまだドキドキしていたが、まおらのびっくり発言に慣れてきたので少しは冷静になることができた。
それに安心感もあった。あの本は閑雅のモノではなかったのだ‥。
「つまり交換条件ってコトね‥?」
「うん。そうだね」
「でもどうして‥よりによって閑雅様のお席に‥」
灰音はちょっと怒って言った。
「一番いいと思ったの。戸棚や本棚じゃぁ他の人にいじられるでしょ?」
674 :
名無しさん@ピンキー:04/08/25 18:56 ID:05x5JPbN
2人の携帯様乙です。 なんか稚空はドコモ、まろんはAUっぽい
流石にややこしいので名前を変えて欲しいなあ
携帯docomoとかw
676 :
名無しさん@ピンキー:04/08/28 22:32 ID:lLbZzMT1
age
677 :
名無しさん@ピンキー:04/08/29 00:19 ID:i8GjuwnX
ちょっとややこしいかもな〜。
じゃぁジャンヌの小説書いた携帯さんは前からいたから、紳士同盟をかいた携帯さんは携帯DOCOMOで☆
妄想ですがまろんが都に捕まってハァハァな拷問を受けるってどうでしょう?
書く自身ありませんが。
679 :
名無しさん@ピンキー:04/09/02 11:16 ID:zoi00QVq
sage
681 :
名無しさん@ピンキー:04/09/05 18:21 ID:mm99XJc+
まらお
682 :
名無しさん@ピンキー:04/09/07 22:40 ID:gb/ok0xr
age
683 :
577:04/09/10 11:45 ID:aZrjsDwF
翌朝。
「そうですか・・・じゃ、都に『お大事に』って伝えてくださいね」
「いってらっしゃい、まろんちゃん」
玄関先での会話を、都は自室で聞いていた。
少し間があって、水の入った洗面器を持った母親が部屋に来た。
「少し熱があるから、今日はお休みしましょうね」濡れタオルを額にのせられた都は、
「大丈夫って言ったのに・・・」ちょっとむくれ気味だ。
「ダメよ。風邪はひき始めが肝心なんだから、今日一日ゆっくりしなさい」
ひんやりしたタオルが心地よい。
正直、今朝稚空達に会うのは気まずい。休めるのは正直嬉しい。
でも、決心が崩れるなぁ・・・。
などと思いながら、都はうとうとし始めた。
目を覚ますと、時計は4時を差していた。どうやら家族は皆外出しているらしい。
軽く伸びをして都はベッドから降り、窓を開けた。風が心地よい。
そして、ふと下を見た瞬間、どきり、と心臓が強く脈を打った。
「稚空・・・」
マンションのエントランスに向かって、見慣れた制服姿が歩いてくる。しかも一人で。
(稚空、今日に限って一人で帰ってくるなんて・・・)
そこで、都は稚空が何故一人で帰ってきたのかに思い当たった。
決着を、つけなければならない。
都は急いで顔を荒い、服をパジャマから変えると両の頬をぱちんと叩いた。
(頑張るのよ、私・・・)
約10分後。
隣の家のインターホンを都は押した。
『はい・・・』
「稚空?私よ。話があるの・・・」
684 :
577:04/09/10 11:46 ID:aZrjsDwF
稚空に通されたのは、広さ12畳くらいのリビングだった。帰宅直後だったので、稚空は
まだ制服のカッターを着たままだった。
同じマンションに住んでいるのだから間取りはほぼ同じなのだが、住む人が違うと、
雰囲気も違うものだなと、都は思った。
「・・・・・・」
「・・・・・・」
気まずい沈黙。座るように勧められたが、足が動かない。
顔もあげられず、両手でスカートの裾をきゅっと握り締め、足元をじっと見る都。
緊張で、足ががくがくする。
どきどきと、早鐘を打つ鼓動が、稚空にも聞こえてしまいそう。
「あのさ、都。体調は戻ったのか?」
声をかけたのは、稚空の方だった。稚空も都が何かを伝えに来たのを解っていて、
その上で、軽く声をかけたようだ。
とりとめのない話題で会話の糸口を掴もうとしてくれている。
稚空の気遣いが、都には嬉しくて、悲しかった。
一つ深呼吸をして、都はゆっくりと顔を上げた。
「稚空・・・私、ずっと貴方のことが好きなの・・・」
稚空は驚いたように、目を少し見開いた。
口の中はカラカラで、少しかすれた声だけれども、稚空の目をまっすぐに見て、
都は想いを口にした。
「はじめて会ったとき『かっこいい』って、単純に思った。・・・それからずっと稚空のことを
見続けて、・・・優しいとことか、いつのまにか周りに人が集まるような温かいところに
気がついて、もっと好きになった」
(でも、稚空の視線の先にはいつも、まろんがいた)
「・・・ねぇ・・・どうしてまろんなの?私も、まろんと同じ・・・いえ、それ以上に稚空が好きよ?
私じゃ、稚空には好きになって貰えないの?」
両腕で自分をぎゅっと抱き、こらえきれない想いを叫んだ。
「稚空が好きなの!私の事、まろん以上に愛してよ・・・!」
685 :
577:04/09/10 11:46 ID:aZrjsDwF
そこまで言って、都ははっと我に返った。
「違うの・・・!稚空が、まろんのこと・・・どれだけ大事か、ちゃんと解っているの。
こんな事まで言いたいんじゃなくて、あの・・・」
「都・・・」
「二人を邪魔するつもりはないの。・・・でも、私の想いの行き場がなくて苦しいの。受け入れて
貰えないのは解っていたの。でも・・・知って欲しかった・・・」
ずっと、二つの気持ちに悩んでいた。
二人を祝福する気持ちと、稚空を諦められない気持ち。
自分の思いをそっと伝えて、それで終わりにしようと思っていたのに、まろんに対する醜い想いまで、
稚空にぶつけてしまったことで、都の胸には苦い気持ちだけが広がっていた。
一通り『告白』を終えてから残ったのは、最初と同じ沈黙。
(嫌われちゃったよね・・・。『好きです』の一言すら上手く言えないんだもの)
「ごめん、私、帰るね。返事は・・・聞かなくても解ってるから・・・」
稚空から背を向けて、玄関に走ろうとした都を
「待って!」稚空は留めた。
「何・・・返事はいらないって言ったでしょ?」
「都が、気持ちをぶつけてくれたのに、何も言わないなんて卑怯だから、・・・聞いてくれないか?」
口をきゅっと結んだ、真剣な表情。
(こんな表情、見たことないよ、稚空・・・)
「・・・・・・」沈黙を了承ととらえた稚空は、言葉を選びながら、話し始めた。
686 :
577:04/09/10 11:47 ID:aZrjsDwF
「都が、俺を想ってくれてるんじゃないか、て事は、勿論気づいてたよ。いつも強引なくらい強気に
俺に迫ってきていたのに、たまにじっと見つめられたりしてたから『本当に想ってくれてるんだ』って、
思ってた」
そこで言葉を切って、稚空は一歩、一歩、都に近づいた。
あと2、3歩で触れられる距離で、足を止めて言葉を続ける。
「まろんと俺とが付き合いだした時、都は自分の事のように喜んでくれた。だけど、都はたまに、本当に
悲しそうな目で、俺たちを見ることがあった・・・。俺が言うと、傲慢かもしれないけど、そんな都に対して
俺が何かを言うことはできなかったから、まろんを真剣に愛することで、都に応えようと思っていたんだ」
「稚空・・・」
「俺の好きなのはまろんだから、その気持ちには応えられない。けど・・・、ありがとう。好きだと言ってくれて」
最初に感じたのは、終わったと、いう事。
次に感じたのは、気づいてたんだ、という事。けして綺麗な告白ではなかったけれど、自分の気持ちに相手が
ちゃんと返事をくれたのは、悲しいけど、嬉しかった。
「私こそ、ありがとう。ちゃんと聞いてくれて」
都はそこで少し歩み寄り、体重をそのまま稚空にあずけた。
「みや・・・っ!」
少し開いていたカッターの鎖骨の下に、都は唇を寄せた。そのまま軽く力を入れる。
「お願いがあるの」
唇を離した場所にできた薄い跡を指で押して、言葉を続ける。
「この跡が消えるまでは、忘れないで・・・?『東大寺 都』ていう女の子が、
自分の事を好きだと言っていた、という事を」
687 :
577:04/09/10 11:47 ID:aZrjsDwF
なんともいえない表情の稚空から、都はすっと離れた。
「それに、・・・その跡が消えるまでは、まろんに酷いことできないでしょ!私のまろんをいじめないでよね!」
「・・・!都、おま・・・!」
「全部聞いちゃったわよ!稚空のサド!今度からああいう事する前には、事前に周りを確認しなさいよね!
部屋に戻るに戻れなかったんだから、私!」
目を白黒させる稚空を見ると、なんだか可笑しかった。
「それじゃあね」
稚空の返答をまたず、都はそのまま家を出た。
稚空の家の玄関ドアを閉めると、都はそのままへたり込んだ。
一気に力が抜けたらしい。
(これでよかったよね・・・。これからも毎日顔をあわせるんだから、
ああいう終わり方の方が、よかったよね・・・。)
自宅に戻ると、母親がいた。
「都ちゃん、外の風にあたってたの?クラスの子がお見舞いに来てたけど、あなた居なかったから、
部屋に頂き物置いといたわよ。学校でちゃんとお礼言いなさいね」
(誰が来たんだろう?)
部屋に戻ると、机の上に花が活けてあった。ピンクやオレンジの、暖かい色ばかりを選んである。
そして、花瓶の脇のメッセージカードを何気に手に取った。
「・・・来てくれてたんだ・・・」
何気なく都の体調を気遣うメッセージの差出人は、水無月だった。
ぽとり、とベージュのカードに水滴が落ちる。
「あれ・・・?私、なんで今頃・・・?」
落ちたのは、透明な涙。ぽとりと落ちた涙の粒に、インクの文字が滲み出す。
流れ出すと止まらなくなって、メッセージカードを握り締めたまま、都は静かに涙を流す。
その胸中は、いろんな想いが交錯していた・・・。
688 :
577:04/09/10 11:52 ID:aZrjsDwF
お久しぶりに続きを書いて見ました。エロからかけ離れていてすみません。
「つまらんわ!」てな人は読み飛ばしてください。
描きたいのが、水無月×都なんですが、それを書く前に都に気持ちの決着を
つけてもらう必要があって、前フリが長くなってます。
「気持ちにケリをつけるために抱いて・・・」というのは都は言わないだろうし、
稚空もまろん以外を抱くことはありえないだろう、ということでやめました。
強気なのに女の子らしい面がときたま垣間見えるのが都の魅力かなぁ、なんて
書きながら思いました。
これからやっと本題(?)です。まだちょっと続きます。
おおー577さんキター( *´∀`)ノ
都ちゃんほんといじらしくて可愛い。GJ!!
690 :
名無しさん@ピンキー:04/09/11 20:33:16 ID:BNTbnHzz
小説ウプお疲れさまです。このごろ更新が無く寂しかったので嬉しく思います。
都ちゃんが読む度切なくなっていきいつのまにかのめりこんで読んでいました。続き期待して待っています
691 :
名無しさん@ピンキー:04/09/15 21:23:32 ID:PMeeoHAy
age
692 :
577:04/09/20 04:07:12 ID:msgRRqcs
結局、都は次の日も学校を休んだ。
「都ちゃん、まろんちゃんから授業のノートのコピー、預かってるわよ。
週明けには登校できるから、って言っておいたからね。
この週末はしっかり体を休めるのよ」
「うん・・・」
額・・・というよりは、目元にタオルを当て、ベッドの中の都は少し気だるそうに
返事をする。
あの後自室で泣きながら眠ってしまい、また熱が出てしまったのだ。
タオルを当てているのは、どちらかと言うと、泣きはらした目を冷やすためである。
「泣きすぎると目が溶ける、って小さい頃教わったけど、なんとなく解るなぁ・・・」
目がしょぼしょぼして、熱を持っている感じがする。
「泣きはらしたらすっきりすると思ってたのに、上手くいかないわ・・・」
すっきりしていない理由は、稚空に未練がないとは言いきれない事ともう一つ。
目元のタオルを少しずらして、右手に持っている物を見る。持っているものは
水無月のくれたお見舞いのカードだった。
「何でこれ見て泣いちゃったんだろう・・・?」
稚空の家を出た時は別に堪えていた訳じゃないのに、カードを見た途端に、
自然と涙があふれて来た。
(ただ悲しかったから?・・・なんとなく違う気がする・・・
何だろう・・・)
693 :
577:04/09/20 04:08:24 ID:msgRRqcs
そんな気持ちのまま、週末を過ごし、月曜日。
制服のリボンを結んで、両手でパン、と軽く頬を叩いてから、都は家を出た。
マンションのエントランスには、見慣れた複数の人影。まろんと稚空、そして水無月。
いつの間にか一緒に行動することが増えた4人。
「おはよう」
都の声に、栗色の髪の少女が振り返りざま駆け寄ってくる。
「都!もう元気になったの?どこも辛くない??」
「大丈夫よ!全く、まろんは心配性なんだから」そう言って少し考えた後、
「ほら!稚空が待ってるわよ。さっさと行きましょ!」まろんの背中を軽く押してやった。
「え・・・?みや・・・?」
「いいから、隣に行ってあげなさいよ」
「う・・うん・・・」
振り返りながら稚空に走り寄るまろんから目を移すと、稚空とふいに目が合った。
「・・・おはよう」
「おはよう、稚空」にっこりと笑いかける都。
いつもと同じ朝。だけど、1つだけ違うことがあった。
いつもとどこかが違う都と稚空の雰囲気に、
「東大寺さん・・・?」気づいた水無月が声をかける。2、3歩先を稚空と歩くまろんも、
何度も後ろの都を振り返っている。
「何も言わないで」一言で、何か聞きたげな水無月を制して、都も歩き出した。
(いつもと同じ朝。でも、私は今までの私じゃないから、今まで通りには振舞えない。
気持ちに線を引いたんだから、これで当然だよね・・・)
今までの都は、『おはよう!稚空』で必ず稚空に駆け寄り、時には腕を組んだりして
隣を歩こうとした。途中で水無月の隣に移動することもあったが、最初からまろんに
隣を譲ることは一度もなかったのである。
そんな都の行動に、都と稚空の間に何があったか、まろんたちも察しがついたのであろう。
表面上はいつもと同じ。だが、心の内では各自が、各自の考えを巡らせていた・・・。
694 :
577:04/09/20 04:14:52 ID:msgRRqcs
起承転結で言うところの『転』の最初の部分に入りました。
最初からいってる通り、書きたいのは水無月×都なのですが、どうしよう。
都が稚空を諦めてくれません(涙)。
今更ながら、都の失恋後から話を始めた方が良かったのかもと思いつつ、
幸せなラブシーンに行き着くまで頑張ろうと思います。
いい加減スレ違いかも?と思いつつ書いてますが(汗)、
読んでくださる方、ありがとうございます。
695 :
名無しさん@ピンキー:04/09/22 08:40:16 ID:cENNKa/j
age
577さんキター(゚∀゚)
何だろうと自分は好きだな、この作品。
今後の都と水無の動きが気になるところ。頑張りすぎんようにな。
697 :
名無しさん@ピンキー:04/09/25 01:45:37 ID:qzcoR2gP
>>392 「水無月君、紅茶で良い?」
リビングに通された水無月に、キッチンからまろんが訪ねた。
「あ、いえ、お構いなく」
あの後玄関で水無月が、稚空とまろんの間の甘ったるい雰囲気に堪えられず
「名古屋君に借りた本を返しに来た」という用件を伝え、さっさと退散しようとしたのだが
稚空に「わざわざ来てくれたのに悪い。それに待たせてしまったし」という理由で引きとめられ
こうして3人でお茶を飲む、という状態が成立したのだった。
正直言って居心地は、悪い。
なんというか、学校で4人で行動するときとは異なり稚空とまろんの雰囲気はまさにに恋人のそれだった。
学校でも十分恋人、という雰囲気は感じるが、二人きりだとその密度は学校とは比べ物にならないらしく。
そんな中に水無月がはいったところで馴染めはしなかった。
そしてもう一つ。
恐らく二人は、行為をしていた、またはその最中だったのだろう。
こんな昼間から二人で寝ていたなんて、水無月にはそうとしか考えられなかった。
そういう仲なんだろうと予測はしていたものの、経験の無い水無月には
そのような雰囲気を出されただけでどぎまぎしてしまう。
いろんな思いが交錯し、二人の顔をまともに見ることができない。
「はい、どうぞ」
キッチンから戻ってきたまろんが水無月の前に温かい紅茶を置いた。
「ありがとうございます」
ふと視界に入って来たまろんの腕は白くて細い。
その指先には細く光る銀色の指輪。
彼からこれを貰った時の彼女のうれしそうな顔が目に浮かぶようで
なんとなくじっと見ていたら、ふいにその指先がピクッと動いた。
698 :
名無しさん@ピンキー:04/09/25 01:47:14 ID:qzcoR2gP
「え」
驚いてまろんの顔を見ると、まろんは慌てて微笑みを返した。
「どうした、の?」
少しだけ語尾が震えている。
「いえ、あの、まろんさん、体調悪いんですか?」
さっきからなんか身体がこわばってますし、と続ける。
「そんな事無いけど…全然平気よ?」
まろんがそう言って、ふと稚空の方へ顔を向けるとニヤニヤと反応を喜ぶ彼の顔。
(やっ…イっちゃった…)
水無月に見られた瞬間、まろんは一度目の限界を向かえていた。
声にも表情にも出すこと無く堪えていたが、身体の細部まではコントロールしきれなかった。
それでも変わること無く、足を動かすたび、少しでも姿勢を変えるたびに中のバイブはまろんを責める。
その上、限界を迎えた余韻の上では、更に体は敏感な状態になっていた。
「あの、お手洗い借りても良いですか?」
ふいに水無月が立ち上がり稚空に訊ねた。
「ああ、そこの廊下のドアだよ」
すいません、と言って水無月が歩いていき、トイレのドアがパタンとしまった。
この距離なら声は聞こえない。
「お願い、ねぇ、稚空…」
「まろん一回イってたな。あんな調子じゃ水無月にばれるぞ?」
潤む瞳でまろんが稚空に哀願したが、彼はそれを受け入れること無く楽しそうに笑いポケットから有る物を取り出した。
「まろん、これ、なんだと思う」
「わかん、なぃよっ…や、ぁ、」
それが何かを考える余裕なんてまろんには無いらしく、懸命に喉の奥から沸き上がる声を抑えていた、が。
「ぁあっ!」
稚空が手に持った物のボタンを押すと、まろんが高い声をあげた。
「ぇ…なに、…」
そこでようやくまろんの意識が稚空の持っている物へ向けられた。
「それ、このリモコンで操作出来るんだ、さっきはちょっと強くしてみた」
楽しそうに笑う稚空に、まろんは血の気が引いていくのを感じた。
699 :
名無しさん@ピンキー:04/09/25 01:53:55 ID:qzcoR2gP
このSSすきだったので続き書いて見ました。
もえさまの文章、すごく良いです。もちろん他の書き手さんのSSも楽しみにしてまつ。
宜しかったらリレーの続きお願いします。
携帯さんや577さんが頑張って下さってますけど、
一時に比べるとSS投下量的に寂しいかなぁという感じなのであげときます
701 :
577:04/09/26 02:48:14 ID:UDPqtS8S
それから表面上は何事もなかったかのように、2ヶ月ほど過ぎた。
季節も初冬を迎え、朝晩は吐く息が白くなり始めた。
「おはよう、まろん。だんだん寒くなってきたねぇ」
「ホント、もう冬になるんだね」
「風邪引かないようにしないとな」
「期末も近くなってきたのに、今風邪引いたら最悪だもんね」
いつもと変わらない朝の会話。まろんの隣には稚空がいて、
「東大寺さん、おはようございます」
「あら、今日は遅かったわね」
都の隣には水無月がいる。
都は稚空には殆ど触れようとしない。接し方も、常に薄いベールを隔てているような感じで、
以前の二人を知っている人からすれば「??」となってしまうだろう。
「東大寺さん、今度の新体操用の曲、いくつか入れたんで聞いてみてください」
「ありがとう!」教室でテープを渡された都は、にっこりと水無月を見る。
クラスメイトが談笑する休み時間。最近は二人でいる事が多く、級友に冷やかされることもしばしばある。
その度に二人そろって『そんな関係じゃない』と訂正するのだが、慌てて首を振る水無月の表情が
少し辛そうなのを、都は知っている。
「今度こそまろんよりいい点取りたいからね、曲選びから気を抜けないわ」
「大会、来年早々ですよね。見に行きますからね。楽しみにしてますよ」
「うん。絶対見に来てね」
知っていて、都は気づかないフリをしつづけている。
稚空に告白してからは、水無月と一緒にいる時間が増えた。
最初は『告白してからも今までどおりの関係を』と思っていた都だが、告白する前の用に接することができない。
まろんは何度か「何かあったの?」と聞いてくれるのだが、大抵稚空も一緒にいるので、当たり障りのない
会話しかできず、結果として、水無月に甘えてしまっている。
にこやかに話をし、何かに気づいているはずなのに何も聞かず傍にいてくれる水無月。
それが、心苦しかった。
702 :
577:04/09/26 02:48:50 ID:UDPqtS8S
家に帰ってからも、都の心は晴れなかった。
理由ははっきりしている。
"水無月を利用している自分"に気づいているからだ。
(委員長は、優しい。多分、私が稚空に振られたことに気づいてるのに、何も聞かずに、
傍にいてくれる・・・)
ベッドに横たわり思うのは、水無月の優しい笑顔だった。
(他の人の優しさに甘えて、失恋の傷を癒そうとするなんて、最低だって思ってた。まさか自分が、
そうなるなんて、皮肉だね・・・。)
"一緒にいる時は失恋したことを少しだけ忘れられる。彼はいつも優しく、心の傷を癒してくれる。
それが心地よくて、手放せない自分がいる・・・"
枕に顔をうずめたまま、毎日のように都は自問自答を繰り返す。
「優しさを利用しているだけなんだから、恋なんかじゃない。委員長のことは、好きでもなんでもないんだから。
大体、私はまだ稚空が・・・好き・・・だから。諦めがつくまでは好きになっちゃいけないの・・・。
一緒にいると、安らぐけれど、安らぎと恋は別物なのよ」
口に出すと何故か苦い感じがして、都はぎゅっと目を閉じた。
「もう一回ちゃんと断りの返事をしないといけない・・・。けど、ごめん・・・。もう少しだけ、甘えさせて・・・」
閉じた目から、透明な涙の粒が頬を滑り落ちる。
いつからこんなに泣き虫になったんだろう。
罪悪感に胸が痛むが、せめて一緒にいる時は水無月の為にも元気で笑おう、と思ったその翌日。
水無月は登校時に集合する、いつものマンション下には来なかった。
703 :
577:04/09/26 02:53:00 ID:UDPqtS8S
ラストに向けて、スパートをかけるべく頑張ってます。
「失恋→次の恋へ」の流れがこんなに長くなるとは・・・。この話が終わったら、
えっちぃ描写を前面に押し出したヤツを書きたいです。ノイ×まろの堕ちていく
感じのやつを。
697さんのSS好きです。まろん気が気じゃないですよね。リレーの続きが
とても気になります。
>>577 おもしろい!
感情の移行が丁寧でいいね。
続き期待します。
705 :
名無しさん@ピンキー:04/09/29 15:54:02 ID:aBWZqGra
age
706 :
名無しさん@ピンキー:04/10/02 23:35:15 ID:eysM+aS/
みんなっっどうしたんだっ前はあんなぬ人がいたのにっ
>>706 おちけつ。このスレには波があって多い時は多いが作品がないとこうなる。
708 :
名無しさん@ピンキー:04/10/03 15:24:37 ID:GdAXna3X
すなおにまた新しい波がくる事を祈ります
709 :
名無しさん@ピンキー:04/10/03 18:00:47 ID:HvNe3+8Q
自分たちで波作っちゃえばいいんじゃない?
710 :
名無しさん@ピンキー:04/10/05 18:22:33 ID:fGcZgkpb
閑散としてるし萌えシチュの話でもしよーよ
4P計画ネタの続きが気になる
たまには無理してSをやろうとするまろんとか
713 :
名無しさん@ピンキー:04/10/10 20:00:49 ID:3922V6RG
SとMの意味が分からないです
714 :
名無しさん@ピンキー:04/10/11 14:17:06 ID:pPeSQxl2
>>712 そんで無理しすぎて失敗して稚空に倍返しされるとw
715 :
名無しさん@ピンキー:04/10/11 16:27:09 ID:Dg94/LoD
ある日突然、まろんが言った。
「気持ちイイコトして欲しい?」
「……は?」
「して欲しいのね!わかった、してあげる」
「じゃあおねだりして…じゃなかった、おねだりおし」
「?…何を?」
「だから!気持ち良い事して欲しいんでしょ、だったらそうお言い」
「?気持ち良い事して下さい…?」
「何で疑問系なの!それに、そうじゃなくてもっと、こう…具体的に!」
「具体的?」
「例えばっ、触って下さいとか、な…舐めて下さいとかっ」
「何?どういう意味?舐めて下さい?」
「何を舐めて欲しいのかもお言い!」
「…アイス?」
「何で私がアイス舐めなきゃいけないのよ!だから、その、稚空のお…おち…お
ち…」
「何?」
「そんな事恥ずかしくて言えないわよばかぁっ」
「??」
意味不明でスマソ
712さんの展開もえ
なんかまろんはSMは女王様だと思ってそうw
誰か一緒に稚まろのリレーしませんか?
テーマ(?)はなんでもいいです
停滞な流れぶったぎりましょう
>>715 w
無理して空まわりしてるところをあっさり逆転される展開に期待。
>なんかまろんはSMは女王様だと思ってそう
しかしこのスレ
>>485で発見された鉄の法則がある罠
717 :
名無しさん@ピンキー:04/10/15 18:45:57 ID:fE9UfT90
age
718 :
携帯:04/10/15 21:46:40 ID:GW5eJoe4
「よしっできたっ」
休日の正午。さわやかな日差しが窓に差し込む部屋の鏡台の前、入念に髪をセットし薄く化粧をして鏡の中の自分に微笑んでいる少女がいた。
栗色の髪を揺らしながら日下部まろんは先ほど作った愛しい恋人の為に作った弁当をバックにいれいそいそと出かける用意をする。
「ぁっ、お財布…」
まろんの視線の先には恋人、名古屋稚空の部屋。稚空とまろんは、まろんの両親が未だに忙しく一人では寂しいという理由で稚空の家に半同姓している。しかしいくら同姓しているからといって人の部屋に入るのは気がひける。
「えっと……ぃたっっ!?……?」
719 :
携帯:04/10/15 21:47:42 ID:GW5eJoe4
部屋に入りベットの上を探していると足下にプラスチック製の四角いケースがあたる。
「DVD…?これでいいんだよね」
興味本位で稚空の部屋の機械にセットしDVDを再生する。
「っ……」
TV画面には黒い水着に近い露出度が高い服を着て両手首をしばった男性の男性器をいたぶるように舐めまわす綺麗な女性が映し出され、まろんは目を見開きすぐに画面を消す。
「ぇ…ぁ……」
顔を真っ赤にし俯き困惑の顔をしながら頭の中でなんとか整理をする。
(稚空の…なのかな、稚空だって男の子だし…。ああいうのが好きなのかな…)
720 :
携帯:04/10/15 21:48:31 ID:GW5eJoe4
「みた?ちょーかっこいいよね背高いし」
「クッキーあげちゃったっ話しちゃったし」
女子高生がビデオ店のドアから何度も中を振り返り熱い視線を送りながら帰って行く。このバイト先に来る度何度見た光景だろうか。中ではそんな視線馴れているというように平然と仕事をする自分の思い人名古屋稚空がいた。
店内に入ると人が入ったことを音が知らせ、稚空も自分に気づき微笑んで近づいてくる。
「きてくれてありがとな、後少しで休憩入るから休憩室で待っててくれよ」
稚空の言葉に微笑んで頷き裏側から休憩室に入る。中は簡単に寝れるようなソファーと小さい机がありオルゴール調のBGMが流れている。
721 :
携帯:04/10/15 21:49:51 ID:GW5eJoe4
ソファーに座っていると少しして待たせて悪い、と稚空が入ってくる。
「わざわざごめんな、財布忘れて昼も買えなくってさ」
助かったよ、と頬にキスをし恋人の作った弁当を食べ出す。
「…女の子にいろいろもらってるんだからそれ食べればいいのに」
ついさっきの子達の事を思いだし両手で頬杖をつき軽く毒ずいてしまう。稚空はそんなまろんを見て微笑み軽くまろんの頬をつねる。
「やきもちかー、そんな可愛い事するとどうなるかわかるか?」
弁当を置き軽くソファに押し倒す。もちろん冗談であり、まろんが嫌がればすぐ止めようと思っていた。
722 :
携帯:04/10/15 21:51:29 ID:GW5eJoe4
しかし、まろんは稚空のいきなりの行動に先ほどの映像を思いだし頬をいっきに頬を染め俯く。そんなまろんに瞬間的にキスし舌を絡める。
「んんっ…ふ…」
「……理性抑えらんなかったらごめんな」
首もとにキスしていき服の上から豊満な胸をゆっくり揉みしだいていく。
「ね、だめ…人きちゃうからっ」
「そんな顔して説得力ないな…当分休憩する奴はいないから大丈夫だよ」
723 :
携帯:04/10/15 21:56:26 ID:GW5eJoe4
SMな稚まろリレーというのを見て出だしだけ久々に書いた携帯です。
私的に軽くこのまま愛撫して休憩が終わり稚空が帰るとビデオの影響をうけたちょっとおかしいSなまろんが待っているみたいのを想像して書きました。次に書く方が違うほうが良いと思ったらその方向にしても良いですし次の方にまかせます。リレーしていただけるとうれしいです
>ちょっとおかしいSなまろん
(・∀・)イイ!!
続きキボンヌ
725 :
名無しさん@ピンキー:04/10/16 23:48:17 ID:/ix4oxFX
「だ、だって…や、こんなとこで…っ」
首筋にぬるりと舌を這わされ声が震えた。
服越しに胸の突起を掴まれて身をよじる。
「嫌って言ってもちゃんと身体は気持ち良いって言ってるよ」
言いつつ稚空がスカートの中に手をさしこむ。
「やぁっ、本当にやなの!」
「ふぅん?」
言葉と同時に稚空がクリトリスを軽く擦った。
「ひぁっ」
まろんから思わず鼻に掛かった声が出た。
「やっゃっ、あ、ぁっ」
こんな場所なのに、徐々に周りが気にならなくなってくる。変だ、私。
とろん、と溶けたまろんを見て稚空はそろそろかなと思った。
その予測を裏付けるように、まろんが小さく身体を震わせる。
それを悟った稚空はまろんに口付け喘ぎを奪った。
「ん、むぅっ」
苦しい、とまろんが感じるかそうでないかの内に稚空がクリトリスをきゅ、っと
摘みまろんは淡い快楽に身を委ねた。
まだ息も落ち着かないまろんをおこし、大丈夫?と聞くと、稚空はまろんの服の乱れを直してやった。
「最後までしたいとこだけど、誰か入って来たら困るしな。あんな可愛いまろん、他の奴には見せたくないし」
ほっとしたような、物足りないようなまろんに稚空が笑いかける。
「そんな顔するなって。ここまでするつもりはなかったんだから」
結果的にはしたくせに、と口を尖らすまろんの頬に稚空はキスしてやる。
726 :
名無しさん@ピンキー:04/10/16 23:49:02 ID:/ix4oxFX
「帰りにまろんの好きなケーキ買って帰るから、な?」
「……いちごののったやつ、だよ」
まるで子供なまろんの返事に稚空は思わず苦笑してしまう。
「じゃあ、お仕事頑張ってね」
と言い、休憩室を出ようとするまろんに稚空はそっと耳を噛んで囁いた。
「続きは帰ってからな」
それを聞いたまろんはまたもや顔を赤くし、足早に帰って行った。
家に着いたまろんは稚空の部屋で自分の携帯の着信音がなっているのに気付く。
そういえば、出掛けるときにおきっぱなしにしていたかもしれない。
部屋に入って画面を開くと稚空からのメールで
【予定より忙しくて6時くらいにかえる】
との内容だった。
パチンと携帯を閉じると、先程のDVDの空ケースが目に入った。
「あ、入れたままなんだっけ」
取り出しボタンを押そうとしたまろんの手が止まり、恐る恐る再生ボタンへと、延びた。
「稚空がこういうの好きならしてあげたいけど…でも…」
先程の映像はあまりにも自分の世界とはかけ離れていて
もう一度再生ボタンを押す勇気は持てなかった。
しかし、まろんは心の中で、一つの決心をしていた。
そして、日は暮れていった。
727 :
名無しさん@ピンキー:04/10/16 23:53:08 ID:/ix4oxFX
携帯さん良作投下乙です。
女王様ビデオ見ちゃった時のまろんの
(稚空だって男の子だし…)ていう反応に禿萌えですたw
ああいうのがすきって勘違いしちゃったまろんが楽しみでつ。
次の方に期待!
背伸びしてがんばろうとするまろん萌え
無理してる感じが初々しくてイイ
729 :
名無しさん@ピンキー:04/10/19 18:01:28 ID:KLqYP8Bl
>>723 帰ったらボンデージ着てムチ持ってるまろんが居たりして
ってどっからそんなもの持ってきたんだかw
730 :
名無しさん@ピンキー:04/10/19 21:36:31 ID:iHTrw5ot
六時には帰る、といいながらもあまりの客の多さに仕事を抜けられず、
家に帰ったのは結局九時近くだった。
もちろん、ケーキ屋は閉まっていたし、コンビニのケーキなんかではまろんが
機嫌を直すわけがない。
手ぶらで帰る気まずさに、稚空は顔色を若干曇らせながらも、ドアチャイムを押した。
「まろん?」
チャイムが響く音がしても、足音はしてこない。
「帰った……か」
かんかんに怒っているまろんを想像し、稚空はため息をついた。それから鍵を開けて
部屋の中に入っていく。
靴を脱ぐために身をかがめると、可愛らしい蝶のモチーフのついたミュールが目に
飛び込んできた。稚空が目を丸くする。
「まろん?いるのか?」
声をかけてみても帰ってこなかった。リビングの明かりも消えたままだった。
とりあえず荷物を下ろそうと寝室に入っていくと、ベッドのふくらみが目に付いた。
あかりを付けてみると、天下泰平、といった表情で、まろんが寝息を立てていた。
731 :
名無しさん@ピンキー:04/10/20 13:06:16 ID:Noy8Y57T
>>729 実は普段チクーに使われてた道具だったりしてw
732 :
名無しさん@ピンキー:04/10/20 17:04:45 ID:178JamIW
あまりにも安らかな寝顔に、稚空が口元を緩めた。そして、ベッドに腰を下ろすと
まろんの髪を撫でてやる。
そのかすかな刺激に、まろんの瞼が動いた。大きな瞳が、ゆっくりと開かれる。
「……ぅ……ん?」
「ただいま」
おきぬけの無防備な表情で、まろんが稚空を見つめた。散漫な動作といやに赤い唇が何とも
色っぽく、稚空が思わず手を伸ばす。
「おそかったのね」
稚空の手を払いのけ、妙に冷たい声音でまろんが言った。稚空が取り繕うように
微笑みかける。
「ごめんな。どうしても抜けられなくって」
「ふぅん……ケーキは?」
尋問でもするような態度で、まろんがまた冷たく問い掛けた。稚空が若干笑いを
引きつらせる。
「ごめん、ケーキ屋閉まってて」
「へぇ」
「明日買ってくるから、な?」
稚空が機嫌を取るようにまろんの髪を梳かし、口付けた。しかし、まろんは
赤い唇をとがらせて稚空から身体を離す。
「まろん」
「いや。約束破るなんて酷い」
「悪かったって!」
まろんがそっぽを向いた。稚空が困ったように曖昧な笑みを浮かべる。
「なんでもするから、許してくれ。な?」
その言葉に、まろんが顔を輝かせた。じゃあね、と上目遣いに稚空を
見やると、首を傾げて楽しそうに笑う。
「ひざまづいて謝って」
733 :
名無しさん@ピンキー:04/10/20 17:05:17 ID:178JamIW
そういうと、まろんは上体を起こして布団をはいだ。現れた彼女の体に、
稚空が目を瞠る。
黒いレースの、揃いのブラとショーツ。いつも淡い色の下着を好む
まろんにしてみれば、おそろしく大胆な選択に思える。
すんなりとして色っぽい太腿に巻かれた、黒いガーター。
いっぱしの娼婦の様な恰好で、まろんは赤い唇をほころばせていた。
「ひざまづいて謝って。今すぐよ」
「はぁ!?」
あんまりにも奇妙な発言に、稚空が素っとん狂な声をあげた。
しかし、まろんは表情一つ変えない。
「なんでもするんでしょ?早く……早くおし!」
まろんがドスを聴かせて声でうめいた。稚空が狐につままれたような
表情でまろんを凝視する。
「………熱でもあるのか?」
「違うのぉ!いいから早くっ!」
まろんがだだっこのように言うので、稚空は何がなんだか解らないまま
床に正座し、謝った。
「すいませんでした……?」
「んー……まぁいいわ。よしよし、いい子ね」
まろんが満足気に笑った。上機嫌で髪を揺らし、白い脚を伸ばす。
「じゃあ次はね、足舐めて」
「………もう少し寝るか?」
あんまりな言動に、稚空が心配したように声をかけたが、まろんは
涼しい顔で聞こえないフリをしていた。
嫌がらせの一種か何かだろうか、と稚空は訝しがりながらもまろんの足に触れた。
しかし、ふと視界の端に映ったプラスティックケースに、稚空が顔色を変える。
「まろん!」
「何?早くなさい」
高慢な、女王前とした彼女の態度に稚空は複雑な笑いを浮かべた。
なるほど、それなら全て合点がいく。
「つき合わさせていただきますよ、女王様」
口の中だけで、稚空が小さく呟いた。
734 :
名無しさん@ピンキー:04/10/20 17:05:58 ID:178JamIW
あ……そう、もっと…もっと…」
ぴちゃ、ぴちゃという水音に混じり、まろんの囁きが漏れた。
稚空は言われたとおりに愛撫を続けている。時間が経つにつれ、唇の
位置が上がってくる。それにつられるようにまろんの声が
だんだんと高くなっていく。
「……ああっ!だめ……そこ、いや………」
内腿の辺りを愛撫され、まろんがいつも通りの甘えたような
声があがった。そこではっとしたように、まろんが大きく首を振る。
「だめよ!……そこは、まだダメ」
まろんの厳しい声に、稚空が面白がるような表情になる。
それから、甘えるようにまろんの腿に顔を埋める。
「……だめ?」
「だ………め」
心の揺れを悟らせまいと、まろんが表情を固くしたまま呟く。
しかし、稚空は更に身体をまろんにもたせかけ、彼女の
脚を愛撫していく。
「次はどこ?」
「………っ!」
馬鹿にされてまろんが顔を赤くした。それから悔しそうに唇をかみ締めると
覚悟決めたように脚を開く。
「分かってるでしょ?ねだりなさい」
高慢な態度を崩さぬよう、語尾に気を配りながらまろんが呟いた。
稚空はまた面白がるような笑いを浮かべた。
超良スレ。
乙。
これからまろんは堕ちていくんだろうなぁ
丸め込まれていつ逆転が起きるか楽しみ。
職人さん乙。
737 :
名無しさん@ピンキー:04/10/22 23:21:13 ID:dOWthIOq
「何してるの。早くねだりなさい」
余裕を見せる稚空に、まろんが急かすようにもう一度言った。
そうでもしないと、上手くやれる気がしなかった。
ただでさえ心臓はドキドキしているのに。
「……まろんの一番可愛いところを舐めて、気持ちよくさせたい、…です」
しばらくした後、稚空が取ってつけたような敬語でそう言った。
恥ずかしそうな様子は見えないが、言うまでにかかった時間をためらいととることにした。
「いいわ。じゃあ脱がせて」
偉そうにそう言うと稚空がまろんのショーツに手を掛けた。
まろんが腰を浮かすとスルリとショーツは足から抜けた。
明るい照明の下、まろんのそこが稚空の目の前に晒された。
薄い恥毛の奥に甘い女の香りがたちのぼる。
「…ちゃんと私を満足させるのよ。そうじゃないとお仕置きよ」
意を決したようにそう言うと、まろんはベッドに腰掛けたまま、壁に背をもたせ
稚空の目の前に更に足を開いた。
「仰せの通りに」
楽しそうにそう呟くと、稚空はまろんの足の間に身体を割り込ませ、ひざまづくと顔を近づけて舌を這わせた。
738 :
名無しさん@ピンキー:04/10/22 23:23:10 ID:dOWthIOq
「ふっ…ゃ、あ…んんっ、ん…っ」
ぴちゃぴちゃと舌が上下するたび、「女王様」の口からも否応なしに声がでる。
その声を少しでも抑えようと、唇を噛んで堪えるがあまり効果は無い。
かといって、あまりにも声を我慢している様子は「女王様」として、ふさわしく無いようにも思えた。
今更自分で開いた足を閉じることも出来ず、まろんは襲いくる快楽に身を焦がすしかなかった。
稚空は、両手でまろんのそこを開き、奥まで舌を突き込む。
思わず腰を逃げさせるが、後ろは壁なので上手くいかず、更に追い詰められた状態となってしまう。
「やぁっ、ん、ん、んっ…!」
一度舌を抜かれ、下から上へと一気に舐め上げられたとき、まろんは最初の限界を迎えた。
内腿がヒクヒクと震え、息が上がる。
満足させろ、と偉そうに言っておきながら、いつもより早く達してしまったことに
少しだけ悔しい思いを抱きながら次の行動をおこそうとする。
が、稚空の舌は、次にぷっくりと膨れ上がった芽に集中的に愛撫を行ってくる。
「やっ、あっ、…く、ぁ、んんんっ…!あ、あぁっ!」
一度限界まで達した余韻も手伝い、間髪置かずにまろんは再び大きく声を上げた。
しかし、それでもまだ稚空は舌での愛撫を止めようとはしなかった。
「も、もういいわ、やめなさい!」
焦りを帯びた声で、まろんが稚空の舌から逃げた。
739 :
名無しさん@ピンキー:04/10/24 00:35:39 ID:SfUi9nMK
「満足していただけましたか?」
からかうような口調で、稚空が呼吸を乱しているまろんに訊ねた。悔しさと快楽に
唇を震わせながら、まろんが稚空を睨みつける。
「……ええ。もう充分」
その台詞に稚空がふっと笑った。彼女の言葉どおり、敏感なそこは充分すぎるほど
の刺激に震え、稚空のそれが入ってくるのを待ち受けている。
「服を脱いで。早く」
「脱がせてもらえませんか?」
主導権をどうにか維持しようと、無駄に偉そうな態度でまろんが稚空に指示した。
しかし、それも間髪いれずに返され、途方にくれてしまう。
「………いいわ。ここへ来て」
まろんが自分の隣を手で叩いた。稚空が示された場所に座り、まろんと向き合う。
あまりにも堂々とした彼の態度に、まろんのほうが途惑っていた。おそるおそる、と
言った様子で彼の服に手を掛け、脱がせていく。
現れた裸の上半身に、まろんが息を吐いた。彼の身体は細身だけれどしなやかな筋肉に
覆われていて、綺麗だ。そう思うと無性に触れてみたくなって、まろんはその胸に
唇を寄せた。
「今度は女王様が舐めてくれるんですか?」
嬉しそうな彼の声音に、まろんがはっとした。これじゃあ立場が逆だ。
かりっと首筋に噛み付くと、まろんが稚空をにらみつけた。そして言う。
「やっぱり自分で脱ぎなさい。見ててあげるわ」
真っ赤になりながら言う「女王様」に、稚空が苦笑いを浮かべた。
740 :
名無しさん@ピンキー:04/10/24 00:50:44 ID:SfUi9nMK
何のためらいもなく、稚空が服を脱いだ。まろんがさっと顔をそむけ、彼が
またくくっと小さい笑いを漏らす。
「それで?次はいかがいたしましょう?」
「……そこに、寝なさい」
まろんが覚悟を決めたように言い、自らもブラをはずしてから稚空を睨む。
「寝るだけでいいんですか?」
「他に何が……」
まろんの言葉を遮り、稚空が彼女の唇を奪った。片手で背中を支えてやると、
開いた方の手で愛液が溢れかえっているそこをかき回す。
「っ!……んっむぅっ……んん!!」
まろんがいやいやと身をよじり、顔を背けてキスを逃れた。思わず怯えた
ような表情で稚空を見返すと、彼はしれっとした顔で言う。
「急いで入れると痛いだろう?でも、これだけ濡れてれば大丈夫か」
あんまりな台詞に、まろんが真っ赤になって俯いた。しかし、きっと
顔をあげると彼の肩を掴み、ぐっと押し倒しす。そのまま馬乗りになり、
彼の目をひたと見据えると低い声で囁いた。
「黙って。私だってちゃんとできるんだから……」
そう言うと、まろんが腰を浮かして彼のそそり立ったそれを自分自身に
埋め込んでいった。一瞬眉をしかめるが、体重を掛けて身体を沈めていく。
「あっ……」
どちらのともつかない艶かしい声が、一瞬漏れた。
742 :
名無しさん@ピンキー:04/10/28 18:34:24 ID:QCFeJNjC
age
743 :
名無しさん@ピンキー:04/10/31 17:45:37 ID:8Rp5cpWn
いつのまにか良作がっ!!続き楽しみにしてますっ携帯様他みなさま頑張って下さい
744 :
名無しさん@ピンキー:04/11/03 00:27:50 ID:pVtJpI33
「あ、あぁ……ぅんっ!」
稚空に馬乗りになっているまろんが苦しげにうめいた。自らの重みにより、
彼のそそり立ったそれが奥へ奥へと突きつけられている。その突き刺すような
感覚に、「女王様」は怯えと媚を含んだ声で何度も何度も悲鳴をあげた。
「やぁ!……おねがぁっん!動かしちゃ……や……ぁ」
たまらずに腰を使い出した稚空に、まろんが哀願した。そろそろと腰を浮かせ、
どうにか快楽から逃れようとしている。
「だめなの……んっ」
「出来るって言ったのはそっちでしょう?女王様」
明らかなからかいを含んだ声で、稚空が気弱なまろんをたしなめた。
「だって、やっ!ん……」
「じゃあ俺は動かない。自分でやればいい」
淡々と言い放つと、稚空はまろんの細い腰を掴んだ。それから、それを自分の方へと
押し付ける。
「っ!あっ、あああっっ!」
甲高い悲鳴を上げ、まろんが大きく首を振った。頬は真っ赤に上気し、唇は喘ぎを
押し殺そうとわななく。稚空がいつものように鈍く瞳を光らせながら、
まろんの腰を揺さぶると、彼女がさっとすくみ上がる。
「ちょ、調子に乗らないで!」
745 :
名無しさん@ピンキー:04/11/03 00:32:59 ID:pVtJpI33
苦しそうに喘ぎながら、まろんが稚空の手を止めさせた。稚空がむっとしたように
眉根を寄せ、まろんを見上げる。
「調子になんて乗ってないじゃないか」
「でも…私が……女王様でしょ?」
自分自身に確認するように、まろんが力なく呟いた。
「そうですよ、女王様。呼び名が気にいらないなら変えてやろうか?」
「結構よ!……とにかく、私、がしたいように……」
するの、の言葉を奪うように稚空がまろんを揺さぶった。まろんが瞳にうっすらと
涙をためながら、小刻みに身体を震わす。
「うあっ………いやぁっだ……めぇぇぇっ……!!」
稚空がもう一度彼女の腰を揺すると、まろんが目を見開いたまま動かなくなった。
きゅっときつく締まる彼女の中で達してしまわぬよう気をつけながら、稚空が
その感覚に身を委ねた。荒い呼吸だけが二人から発され、そのまま凍りついたように
どちらも動こうとしなかった。
それからしばらくすると、稚空が上体を起こした。まだ呆然としているまろんから
自身を抜き取り、彼女を抱き寄せる。
ぼうっとした表情のまろんと目が合うと、稚空はその唇を自分のそれで
塞ぎ、舌を伸ばした。彼のなすがままだったまろんの瞳が次第に熱を帯び、
這い回る稚空の舌に自らの舌を絡める。
ぴちゃ、ぴちゃ、という水音の合間から、まろんの吐息が漏れる。
顎や首に当たるその感触に、稚空が少しだけ身震いした。
746 :
名無しさん@ピンキー:04/11/03 00:44:35 ID:pVtJpI33
「気持ちよかった?」
稚空がまろんと額を突き合わせながら訊ねた。まろんが頬を染め、目を伏せる。
「稚空は………?」
搾り出すような声音で、まろんが囁き返した。稚空がその耳を甘噛みしながら
呟く。
「可愛かったよ、女王様。でも、まろんが本当に満足したとは思えないな」
え、とまろんが稚空を見上げた。子どものように無防備な表情に
稚空はふっと笑いを漏らすと、彼女の顎をぐいと掴んだ。
「知ってる?まろんは本当は虐められるのが好きなんだ」
甘い甘い声音で稚空にそう囁かれ、まろんは胸元まで真っ赤に染めた。
「え……と、私……」
途惑っているまろんの体を、稚空は自分の膝へと持たせかけた。そして、
未だ衰えていない自分自身を口元に押し当てると、きつく言い放った。
「遊びはおしまいだ。本当のご主人様が奴隷に何をさせる教えてやるよ」
そう言ってサディスティックに笑うと、稚空はまろんの唇を指で割り開き、
彼女の愛液でべとべとになった自身をその中に押し込んだ。
747 :
名無しさん@ピンキー:04/11/03 01:06:17 ID:pVtJpI33
舌先から伝わる自らの蜜の味に、まろんが激しく身体をばたつかせた。
しかし、稚空に後ろ手をねじり上げられてしまうとさすがに大人しくなり、
ぼろぼろと涙を流しながら彼のそれを舐め始めた。
「舐めてるだけじゃダメだ。ちゃんと口全部使え」
まろんが首を振り、口を離した。稚空が眉をひそめる。
「やだ……お願い、舐めるの、嫌……」
涙ながらの哀願も、稚空の目には媚態にしか映らない。うんと嫌そうに顔をしか
めると、突き出す形になっていたまろんの白い尻に掌を振り落とす。
「やぁっ!!」
ばしんっ、と乾いた音が立ち、彼女の腰の辺りに赤い手形がついた。
まろんは機嫌を伺うように稚空を上目遣いに見てから、自分の愛液と唾液で
濡れている彼自身を頬張った。
「いい子にしていれば気持ちよくさせてやるよ。だから、言う事を聞くんだ」
唇をすぼめて顔を上下させたり、舌先で弄んだりとまろんが懸命に愛撫を
続けた。稚空も恍惚とした表情でまろんの髪を撫でていたが、いきなり彼女の
頭を押さえつけ、欲望を放った。白濁した液体が彼女の口内に放出され、
ぷぅっと頬が膨れる。
まろんがその液体の苦味と酸味を孕んだ独特の味に目を白黒させた。
稚空は彼女の口から自分自身を抜き取ると、ひとさし指を彼女の唇に突きつけた。
「全部飲むんだ。一滴でもこぼしたらお仕置きだぞ」
冷たく低い響きの台詞に、まろんがまた瞳を潤ませた。
748 :
名無しさん@ピンキー:04/11/03 08:39:14 ID:wE9rzzLP
逆転キター!!
749 :
名無しさん@ピンキー:04/11/03 10:09:54 ID:9FEgXEZv
熱い液体を口に含んだまま、まろんが涙目で首を振って必死に訴える。
「飲め。絶対にこぼすんじゃない」
しかし稚空に強い口調で命令されると、怯えたように身体を強張らせ、それを飲み下した。
男の味が喉にひろがる。
しかしそのねばついた感触に慣れていないのか、まろんはむせてしまい
少量のそれがシーツの上に飛び散った。
「けほっ、っ、は…」
なんとか息苦しさが収まると、絶対にしてはいけなかった失敗にまろんの顔が青くなる。
恐る恐る傍らの稚空の顔を見上げると、そこには眉を顰め、冷たくまろんを見下ろす彼がいた。
「誰がこぼしていいっていった」
「ゃ、ごめんなさい、あの…」
明らかに昼間の優しい姿とは異なる稚空にまろんが動揺する。
そう、まるであのDVDの中の女優のような、いたぶる瞳。
「お仕置きが必要みたいだな」
そう言い放つと稚空はベッド下の、自分が脱いだジーンズからベルトを抜き取る。
ベルトを手にした稚空にまろんが怯えの色を表した。
「や…叩くの、やだ…」
昼間見たDVDでは女の人が男の人を鞭で打ってた。
稚空の手がまろんに伸び、その手にまろんが反射的にビクリと震え、
その身を守る為に、両手で頭を抱え込むような姿勢になる。
しかし、稚空の手はその両手を掴んだ。
「叩かないよ。叩くと痛いだろ。だから」
こうするんだ、というセリフと同時にまろんの両手は頭上でベルトに固定された。
その行動の意外さにまろんが息を吐く。
750 :
名無しさん@ピンキー:04/11/03 10:10:24 ID:9FEgXEZv
そして稚空はまろんをベッドに押し倒すと、ベッド脇の引出しから何かを取り出した。
始めまろんは稚空が手にした物が何なのか理解できなかった。
稚空がスイッチを入れ、それが動くのを確認したときまで。
稚空が手にしたそれは、クリトリスにも刺激が行く様に作られた二股のバイブだった。
「やだ…それ…そんなの…」
まろんの拒絶の言葉には耳も貸さずに、稚空がそれをまろんの中に突き入れた。
「ぁああっ」
ずぶぶ、といとも簡単に、それはまろんの中にすっぽり収まった。
二股にわかれた部分も、丁度敏感な場所に当たっている。
それを確認すると、稚空はバイブのスイッチを入れた。
「!ぁあ、っあ、あん、やあぁっ!」
手を固定されたまろんが、下半身だけを捩じらせ、その凄まじい快楽から逃れようとする。
しかし逃れられるはずも無く、すぐにまろんは一度目の限界を迎えた。
そんなまろんを見て意地が悪そうに笑うと、稚空は立ちあがった。
「俺は風呂に入って来るから、俺が上がってくるまでそうしてろ。それが罰だ」
稚空の冷酷な宣言にまろんがいやいやと首を振る。
「やっ、ぁ、やだっ、待って、っあ、あぁあ!」
「痛くないだろ。どうせ20分かそこらだ、それぐらい我慢してろ」
そういうと、稚空は寝室のドアを開け、バスルームに向かっていった。
751 :
名無しさん@ピンキー:04/11/06 17:55:50 ID:dAxtLCQo
age
752 :
名無しさん@ピンキー:04/11/09 19:29:15 ID:e1hO/Aiq
「やぁっっ!!あっやっ……!や…いかな、い…でぇ……」
弱々しい、搾り出すような声音でまろんが懇願したが、無情にもドアが乾いた
音を立てて閉まった。それを見計らったかの如く、下腹部に埋め込まれた異物が
めちゃくちゃに暴れだす。
「んっぁぁあっ?!やだっ、や、ぁああっ!」
まろんが泣き声を上げて、首を振った。瞳に滲んだ涙が頬を伝って落ちていく。
容赦のない、直接的な快楽に頭の中を揺さぶられるような感覚に陥る。
「ぅあっ……や…もぉ、やだぁ……やぁ、んっ!!」
ひくひくと苦しそうに喘ぎながら、まろんがまた達した。腰をくねらせ、どうにか
快楽を遠ざけようとしているが、効果はない。
「ふ、あ、ああ……やぁ……ちあき……やだ……嫌ぁ」
何度目かの絶頂を迎えた辺りから、まろんの声が目に見えて弱くなっていった。
身体が快楽に耐性を持ってしまい、なかなか達せないのかもぞもぞと腰を動かしている。無理やり高みに持ち上げられて弄ばれることより
辛くて苦しい状態に、まろんがまた情けない泣き声をあげた。
「やぁ……も、ぅぁあ……助………け、てぇ……」
全身を震わせてからかすかなうめき声をあげると、まろんが口をつぐんだ。
ぐったりと目を閉じると、自分の意識が遠のいていくのを感じた。
753 :
名無しさん@ピンキー:04/11/09 20:21:13 ID:e1hO/Aiq
がちゃりとドアが開く音がし、稚空が寝室に入ってきた。
あまりに静まり返ったそこに、彼がぎょっとする。
「まろん?」
慌ててベッドに駆け寄ると、まろんは人形のように青白い顔で
横たわっていた。稚空が頬を叩くと、小さくうめいた。
「ったく……おい、起きろ」
ほっとしたように息を吐くと、稚空が低い声でまろんを揺り起こした。
しかし、彼女は瞼を少し震わせたくらいで、目覚めようとしない。
どうしたものか、と稚空が一瞬だけ考え込んだ。しかし、悪戯を思いついた
子供のように目を輝かすと、まろんから外れ、ベッドの上で蠢いていた
バイブに手にとると、彼女の中に押し込んだ。
「んっ……ぅんっ、ふっ……」
まろんが鼻にかかった声を上げ、腰を動かした。キスをねだるように
唇を開き、赤い舌をちろちろと覗かせる。
自分に優しく抱かれている夢でも見ているのだろうか。
まろんのあまりの無防備さに、稚空が呆れたように肩をすくめた。
それから浮つく彼女の腰に手を掛けると、バイブを動かす手を
はやめていく。
「んっ……うう、ふっ……あ、ん、ああっつっ!」
きゅう、っと秘肉がバイブを包みこみ、まろんが果てた。
その瞬間閉ざされていた目が開かれ、まろんが快楽と驚きに視線を彷徨わせた。
(;´Д`)ハァハァ
755 :
名無しさん@ピンキー:04/11/12 14:09:56 ID:Z2hs8du4
皆さんががんばってらっしゃるリレーとはちがいますが…
柔らかい空気にまどろむ部屋の中。
まろんがふと目を覚ますと、隣には寝息。
寝ていても端正な稚空の顔を見ていると、
先程までの行為の事が思い出され、なんとなく恥ずかしくなってしまう。
「ぶにー」
言いつつ、稚空の頬を引っ張ってみる。
普段よりもいくらか幼い顔になり、子供の時の写真を見せてもらおう、と思った。
「ん…」
ふと稚空が声をあげたので、まろんは起こしちゃったかな、と心配したが
どうやらまだ夢の中らしく、ほっと胸を撫で下ろす。
まろんが、痛かったかな、と引っ張っていた頬を撫で、改めて彼の顔をまじまじと見てみる。
女の子みたいにきめの細かい肌。
二キビとか、無かったのかな。
運動してるときとか、肌に流れる汗がなんだか色っぽい。
その肌にかかる、サラサラの髪の毛。
いい匂い。
まっすぐで良いなぁ、私、癖っ毛だからなぁ。
稚空はまっすぐな方が好きなのかな。だったらちょっと…考えるかも。
そのまま髪を伝ってあるのは、形のいい耳。
私はこの耳にキスするのが好き。
私の、どんなに小さな喘ぎ声も容赦なく聞こえてしまうこの耳に。
今日もきかれちゃったなぁ、隠したつもりだったのに。
くっきりと二重の線が着いた、閉じられた目。
まつげ長くていいなあ。
この目が、優しく笑ってるときの顔に弱い。すごくすごく、大好き。
おじさまは稚空よりちょっとタレ目かな?
756 :
名無しさん@ピンキー:04/11/12 14:10:27 ID:Z2hs8du4
そして、最後に辿りついた口。
この口から、優しい言葉も、意地悪な言葉も出るんだ。
稚空に唇を重ねられると、身体の力が抜けてしまう。頭の中も真っ白で、なんにも考えられない。
どうしてなんだろう。いつか慣れるときが来るのかな。
いつもすごい恥ずかしいけど、慣れるって思ったら勿体無いかも。
まろんの指が、稚空の唇に伸びて、触れる。
そのままそっと撫でてみると、唇を重ねられているときとは違う、
いやらしくない、健康的な感触がまろんに伝わった。
……柔らかそう。
……あったかいかな?
幾度となく触れていたが、ふいにまろんは稚空の唇に吸い寄せられるように自らの唇をそっと重ねていた。
触れた、だけ。
まろんは、啄ばむだけのキスをしたのは久しぶりだったことを思い出す。
ねっとりとした、頭が真っ白になってしまいそうないつものキスとは違い、
口の先で、お互いの温度を感じ合うキス。
一瞬熱くなり、その熱はすぐにどこかへ行ってしまう。
この熱を、もっと感じていたい。とどめておきたい。
そう考えた時、まろんは稚空と再び唇を重ねていた。
甘く、とろける熱を求めて。
ああ、だめ、稚空が起きちゃう。
でも、もう一回だけ。もう一回…
幾度かそのキスが繰り返された時、またまろんは心地よい眠りに包まれウトウトとまどろみはじめた。
757 :
名無しさん@ピンキー:04/11/12 14:48:31 ID:Z2hs8du4
なんとなく書いて見ました。ラブラブ甘々で。
よかったら続きおながいします。
女王様リレーにも参加させて頂いてますが、
最近全盛期ほどには書き手さん少なくてちょっと淋しいので…
ネタが参加を促すかなと思い投下でつ
758 :
名無しさん@ピンキー:04/11/12 17:07:18 ID:hXPUIwY8
ほんわかな小説良かったです。たまにはぇっちなしってのもいいですねww
リレー小説の方も更新は遅くなってきていますが内容が充実していて楽しく読ませていただいています。皆様頑張ってください
ところで、いままでの小説で未完のものってどのくらい有ります?
760 :
名無しさん@ピンキー:04/11/13 08:09:33 ID:V4Td6c/N
たくさんぁると思いますょ☆稚ま弥の3Petc
一度残りを把握しておいた方がイイかも。最近は倉庫もちょっと停滞ぎみのようです。
個人的にはリモコンネタが気になります。
762 :
名無しさん@ピンキー:04/11/16 17:30:32 ID:n72eZUXE
age
763 :
名無しさん@ピンキー:04/11/18 23:59:31 ID:6akHfrO/
age
764 :
名無しさん@ピンキー:04/11/22 17:50:26 ID:tiNegoT5
age
765 :
名無しさん@ピンキー:04/11/27 17:57:16 ID:ywtDmCZr
空揚げ
766 :
名無しさん@ピンキー:04/12/01 17:42:06 ID:iHUBVyuY
age
767 :
名無しさん@ピンキー:04/12/04 14:47:06 ID:FEPa3kiY
>>753 「おはよう」
いまだに何が起きたのかがつかめず、おろおろとしているまろんに向けて
稚空が淡々と声をかけた。冷たい瞳に、まろんが怯えたように身体を縮める。
「あの……今、わたし………」
頼りない声で訊ねてくるまろんに、稚空は口元が緩むのを押さえられずくくっと
低く笑った。それから、小さく耳打ちしてやる。
「覚えてない?寝ながらイケるなんて、よっぽどいい夢みてたんだな」
まろんの全身ががばっと赤くなった。首を振り、絶望したように目を伏せている
ところを見ると、達してしまったのは覚えているらしい。
「あ、解ってた?だとしたらさすがだな。こんなにいやらしい子、滅多にいない」
その朱に染まった耳朶を甘噛みしながら、稚空がまろんを責め立てる。
真っ赤になったまろんの目の淵が、また潤み始めた。
「いや……っ…違うの………知らなかった…」
「何を?」
「やぁっ!」
何を求められているのかが解ったのか、まろんが大きく身をよじった。
どうにか逃げようともがくが、稚空に手首をベッドに押し付けられているので
上手くいかない。
「何を知らなかったんだ?何が違うんだ?」
「いやぁっ!お願い、やめて!嫌なのっ!」
よっぽど事実を認めたくないらしく、まろんが悲鳴をあげた。しかし、稚空は
怯むことなくまろんを抱きすくめ、何度も何度も意地悪く訊ねる。
「何が嫌?どうして嫌?」
遂に、まろんがか細い声を上げて泣き出した。
彼女の頬をぬらす涙を見、稚空がぞっとするほど冷たい笑いを浮かべた。
不幸な事に、まろんの涙で曇った目は彼のその表情を捕える事は出来なかった。
768 :
名無しさん@ピンキー:04/12/04 15:26:00 ID:FEPa3kiY
「教えてくれないなら、無理やりにでも聞こうか」
稚空が誰に言うわけでもなく、ぽつんと呟いた。まろんは彼に組み敷かれた
体勢のまま、ぐずぐずと泣いている。その唇にそっと自らの唇を
重ねると、稚空は無防備になった彼女の体にそっと手を伸ばした。
いつの間にか腿に触れていた彼の手に、まろんがぴくんと身体をひくつかせる。
唇を奪われたまま、不思議そうに稚空を見上げると、彼はまろんの唇を開いて
舌を割り入れながら腿を撫で回した。
そして、だらんと開かれたまろんの腿の間に手を滑らせると、愛液でべとべとに
なったそこを愛撫していく。
「ん……む、ぅ…うん………ん!」
柔らかい動きで這い回る指先に、まろんが腰をくねらせた。
何度も達した後の身体は、驚くほど素直に反応している。
「あ……はっ……ぁん、ぃや……あん」
唇が離れると、甘ったるい喘ぎ声が漏れてきた。まろんがはっとした様に
唇をかみ締める。
稚空の指がまろんの濡れそぼった秘所に入れられた。途端に
淫らな水音がもれ、彼女が顔を背けて小さく震えだす。
「なぁ、何が違うんだ?」
くちゅ……くち……ちゅ。
「んっ………ふ、あぁ、あ、ん……やぁ…」
「何を知らなかったんだ?」
「やっ!ん、は、ぁ……きゃあ……ん」
入れらていく指が増えるたびに、まろんが頬を上気させて身をよじる。
指の動きはどんどんと速くなり、まろんの声と動きはどんどん大きく
なっていく。
「あはっ、あ、あ、ん、あぁっ!」
彼女の喘ぎがいよいよ高くなった辺りで、稚空が指を動かすのを止めた。
769 :
名無しさん@ピンキー:04/12/04 15:50:13 ID:FEPa3kiY
「ぇ……?」
まろんが途惑ったように稚空を見上げた。稚空は意地悪く笑いながら、
てらてらと光る指先を弄んでいる。
「ねぇ、あの、なんで……」
やめちゃうの?
という言葉が暗に含まれる響きで、まろんが訊ねた。稚空は指先を
一舐めすると、彼女の口にすべり込ませた。
まろんは一瞬だけ眉をひそめたが、指に舌を這わせた。その行為にすら
興奮してしいるのか、腿をもぞもぞと擦り合わせている。
「んんっ、ふ、うむ…ぅん」
「もっと気持ちよくして欲しい?」
空いたほうの手で彼女の胸を愛撫しながら、稚空が訊ねた。まろんが
上目使いに彼を見つめ、小さく頷く。
「してあげようか」
彼女がまた小さく頷いた。視線をそらし、恥らったような態度をとっては
いるが、それとは裏腹に秘所からはとめどなく愛液があふれ返ってきている。
「じゃあ、言って」
稚空は気軽にいい、まろんの口から指を抜きとった。
「……………気持ちいいこと、して?」
たっぷり10秒以上考え込んでから、まろんがちいさなちいさな声で呟いた。
稚空が首を振る。
「聞こえないなぁ」
「……わたし……まろんに、気持ちいいことしてください……」
絞り出すような声で、まろんが囁いた。羞恥で顔中が真っ赤になっている。
まろんの言葉に、稚空は相好をちょっと崩した。が、また首を振る。
「違う。何が違ったんだかを言って欲しいんだ。何を知らなかったんだ?」
ひょうひょうと言い返す稚空に、まろんが泣きそうに顔を歪めた。
770 :
名無しさん@ピンキー:04/12/06 17:46:59 ID:NUDLJ0Wv
久しぶりの投稿キター!
771 :
名無しさん@ピンキー:04/12/07 04:33:40 ID:QWenvyRs
>>769 「…どうして意地悪ばっか言うの?私に優しくするの、嫌なの?」
小さな小さな声でまろんが、それでもしっかりと言い返した。
ボロボロと涙を流す瞳はふせられている。
「まろんがそういう態度とるからだよ。ちゃんという事きかないから」
稚空は少しも動じた様子は無く、淡々と言葉を返した。
こう言えば少しは優しくしてくれると思ったのに。予想外な返答にまろんは思わず稚空を睨み上げた。
「だってさっきはあんなに優しかった!いっぱい好きだよって…」
それをきいた稚空は始めは驚いたような顔をしていたが、
やがて何かに気付いたように笑い、まろんの頬を手で包み込み額を突き合わせる。
「…いつ?俺、今日のいつまろんに優しくした?」
「だから、さっき…」
眉を顰め、なに言ってるの、といった様子でまろんが答えるが、
はっとしたように口をつむぎそのまま耳まで赤くなった。
自分がさっき見た夢での事を勘違いして稚空に言ったことに気付いてしまったせいで。
「ちがっ…ぁ、間違えたのっ…今日じゃなくて、この前!」
包み込んだ手の中で、しどろもどろに説明するまろんが可笑しくて、
つい稚空はくすくすと笑いを漏らしてしまった。
「へぇ?」
「ね、この前あったよね、寝起きだからぼんやりしてて…」
「さっき見た夢のことと間違えた?」
「そう!」
焦りのためか、思わず返事をしてしまい、
まろんの顔からさぁっと血の気が引くのを稚空は容易に見て取れた。
772 :
名無しさん@ピンキー:04/12/07 04:34:11 ID:QWenvyRs
「俺、優しかったんだ?」
もう言い逃れが出来ないと観念したのか、まろんは俯いて何も喋らない。
「それで、気持ちよくて…どうなったの?」
直接的な質問にまろんの肩がびくっと震えた。
稚空は何も答えないまろんの首もとに顔をうずめ、丹念に愛撫を始める。
すでにとろとろに溶けている秘所にも手を伸ばし、中に入れず、
外側を指でなぞる様に触れた。
「…っ、ゃ…」
思わずその先を望んでしまいそうな言葉をしっかりと噛み締め、
まろんが身体を強張らせた。
それでも稚空が耳を甘噛み、息を吹きかけるとまろんの表情が歪む。
足りない。足りない。足りない。
「俺、入れた?こういう風に?」
その言葉と同時に、指が浅くまろんの中に入れられクルクルと円を描く様に動かされる。
「ぁはっ……」
ちがうの。指なんかじゃないの。もっと大きくて…
「……ちあきの、が入って…きて」
「うん」
「…頭が、真っ白になって…目の前、に、稚空しか、見えなくて…」
「それで?」
「…イきまし、た」
773 :
名無しさん@ピンキー:04/12/07 04:44:49 ID:QWenvyRs
>>715を書き込んだ者です。何回かSMリレー参加させて頂いてますが
所用で当分あんまり参加できないかもしれないです。
リレーの順番ってあんまりない様には感じますが、
もしそう言うことを気にしていらっしゃる方がいらしたら、
と思って一応お知らせだけしておきます。
それでは、みなさんの萌えSSを読み逃げって訳にいかないので、
へタレですが続きを投下しておきます。
続き期待してます!
774 :
名無しさん@ピンキー:04/12/08 18:28:35 ID:SefLD7P0
話かわっちゃうけどジャンヌでなりチャしてくれる方いますか?男役やってくれる方、もしやってくださるかたレスくれたら嬉しいです!!
>>772 その言葉に稚空が柔らかい苦笑を浮かべた。そして、まろんの中に入れていた指を
さらに押し進める。
「んっ!あっ、やぁ………っ!!」
「そう言われると妬けるな。あれ、俺じゃないのに」
ぐちゅ、ぐちゅと漏れる水音よりも小さな声で稚空が呟いた。
「うぁ……ど、どいぅ…う、意…味……?」
抗えない快楽に押し流されそうになる己を必死で押し留めながら、まろんが
訊ねた。稚空が呆れたように息を吐いて言う。
「まだ解らない?」
稚空の言葉に、まろんが一瞬困ったように眉根を寄せた。考え込むように遠くを
見てから、おずおずと稚空を見上げる。
「わたし……」
「うん」
「寝ながら……あの、あれに……」
「あれって?」
稚空がにやにやと笑いながらまろんに訊ねた。まろんが目を伏せるのと同じ
タイミングで、稚空が彼女の一番敏感な突起を痛くない程度にひっかいた。
「きゃぁんっ!」
「言って。あれって?」
まろんが逡巡するようにぎゅっと目を瞑った。しかし、火照った身体をどうする
事も出来ないのか、瞳がどんどん暗くなり、唇が震えている。
もう少しで、完璧に落ちる。
そう思った瞬間、稚空はひどく楽しい気分になった。
こんなに可愛い子、本当に滅多には見つけられない。
「……ぁ」
「ん?」
「……………バイブ」
消え入りそうな小さい声で、まろんが遂に答えた。簡単な問いの答えを引き出すのに
ここまで時間がかかるとは、とも思ったが、理性を取り去れた事だけで
よしとする。
羞恥の最後のラインを超えてしまったのか、まろんは虚ろな笑いを浮かべて
稚空を見つめている。嬉しそうに稚空はまろんにキスすると、甘く囁いた。
「教えて、どうなったんだ?」
「…寝てるとき…稚空、に……入れられて」
「それで?」
「そのまま、動き出して、それで………イきました」
まろんが薄く笑いながら呟いた。その表情は狂っているようにも見えるが、
ひどく色っぽいのも事実だった。
その顔に煽られたように、稚空の指の動きが激しくなり、それに連動して
まろんの身体が大きく跳ねた。
「つまり?」
「まろん、は……んっ!!ぁ、ふぁ…バ…イブにイかされたんです……ぅあっ!
あ……んい…やらし、い子…ふぁあ……な、んです…………あああ!!」
その一言が鍵となり、次の瞬間には稚空のそれがまろんの中に埋め込まれていた。
勢いよくつきたてられたそれに、まろんの身体が弓なりに反り返った。
「あ!あああああぁあっ!!や、ぁ、んふっ……」
柔らかい彼女の胸に顔を埋めると、稚空は赤く充血した頂点を口に含んだ。
まろんの口から甘いうめき声があがり、同時にきゅうっと中が締まった。
777 :
名無しさん@ピンキー:04/12/12 17:44:20 ID:t8to6993
またまたキター!
きつくきつく締まるそこに、稚空が一瞬だけ辛そうな顔をした。
しかし、まろんをぎゅっと抱き締めると、腰を突き動かしていく。
「ぁあぁっ!ふっ、あ…ぁ、っん、ん!!」
突き立てられる度に、まろんがたまらないといった様子で腰をくねらせる。
濡れそぼったそこからは粘膜のこすれ合う音がいやらしく響きだし、
二人をさらに興奮させる。
「や……ぁっ…いやぁっ!!」
「嫌じゃないだろ」
ぐいと奥まで突かれ、まろんが大きく首を振った。その言葉尻を稚空が捕え、
意地悪くも訂正していく。
「はぁん………そ、おで……ひゃ…っ」
回らない頭と舌でまろんが答え、もぞもぞと身体を揺すった。見ると、しきりに
固定されたままの腕を気にしている。
「………取って欲しい?」
稚空の提案に、まろんがこくこくと頷いた。へらりと媚びるように笑い、腕を
揺すってみせる。
「とってぇ……やだ、こんなの」
「人に物を頼む言い方が違うだろ」
そういうと稚空が痛くない程度の力加減で白い胸を叩いた。乾いた音とともに
そこが赤くはれ上がる。
「ひゃっ!」
「言い方があるだろう、ちゃんと言え」
「……うでの、とってください」
「誰に言ってるの?」
嬲られるような視線と質問にまろんは一瞬だけ面食らったようだが、熱にうかされた
頭では反抗する気も起きないようで、素直に言葉を紡いだ。
「………腕の…はずしてください、ご主人さま……」
779 :
名無しさん@ピンキー:04/12/16 17:36:12 ID:Smou+Yir
>「………腕の…はずしてください、ご主人さま……」
萌え
「よくできました」
稚空は嬉しそうに言うと、まろんの腕を戒めていたベルトを外した。
か細い手首にはうっすらと赤い痕がついている。
「んっ、ふっ……ぅん」
自由になった腕を稚空に廻しながら、まろんが嬉しそうに身体を摺り寄せてきた。
鼻にかかった甘い声を上げ、腰をくねらせている。
緩やかな動きで動くその腰を、稚空がいきなり押さえつけた。
「……え?」
「何か言う事は?」
稚空が面白くなさそうに呟いた。まろんがしばらく考えてから、上目遣いに囁く。
「……ありがとうございます、ご主人さま」
「そう、いい子だ」
可愛らしい囁きに、稚空がにっこり微笑んだ。まろんが少しだけ照れ、それを隠す
ように顔を首に埋める。
「ねぇご主人さま……もっと……もっと気持ちよくして下さい……」
可憐な表情と仕草で、小さな「奴隷」は「ご主人さま」におねだりをした。
ほんの1〜2時間程前までは「女王様」として高慢に振舞っていたとは思えない
程に素直でか弱い口調で。
稚空は心底楽しそうに頷くと、まろんの腰を支えて動き出す。
「ん、んぅっ、っ……うぁっ!ふ、ぁぅ、ん!!あ、ああぁっ!」
甲高い嬌声をあげながら、まろんは一人でどんどんと高みに上っていく。
稚空が柔らかな彼女の中を壊さんばかりにかき回し、深いところまで突き入れていく。
快楽に涙を浮かべ、無意識のうちに稚空の背中を引っ掻き回していた。
その鋭い痛みに彼は痛そうに顔をしかめ、まろんを睨みつける。
しかし、彼女はそんな事にも気付かない様子で、一心不乱に喘いでいる。
「あ、あぁっ、すご……いぃっ!!きも…ち、い…気持ちいいっっ!ぁんっ!」
まろんの愛液でぬるぬるにぬめっているそこが稚空自身を締め付け、彼の全てを
吸い尽くそうするかの様に襞が絡みついていく。
781 :
名無しさん@ピンキー:04/12/21 14:46:03 ID:PM/ZGe2Y
あげ
ノインと魚月はどうなった?
水無月と都はどうなった?
784 :
携帯:04/12/23 16:28:39 ID:BSVjntS7
今日、12月24日といえばイエス-キリストの生誕と共に恋人達にとってお互いの誕生日と並ぶ位大切なイベントである。街はイルミネーションに飾られ陽気な音楽が流れ赤と白の衣装を装い仕事をしている者もいる。なんとも賑やかで楽しい日だ。
そんな誰もが楽しみにしている日に俺はベランダで一人寂しくため息をついている。なんとも不公平だ。
「稚空ぃ?らりやってるろ??さむいれしょぉ?」
俺の悩みの原因。人の家で酒を飲み真っ赤になって呂律のまわらない都が缶ビールを片手に話かけてくる。
「都さんっ!!そんな足下おぼつかないのに歩かないで下さいよっ」
「にゃにぉぉっ、委員長のくせに生意気ぃっ」
はぁー…いちゃつくなら自分の家でやってくれ……。
ため息をつきながら二人を横切りソファーにもたれかかる。
……こんなはずじゃなかったのに………。。
785 :
携帯:04/12/23 16:45:18 ID:BSVjntS7
ことの始まりは、まろんの言葉から始まった…。
「あのねっクリスマスパーティー都達もいれていい?」
両手を合わせて可愛い顔で懇願してくる。できれば2人でしたかったがそんな顔でお願いされたら断る事もできやしない。
「いいけど、何かあったのか??」
「水無月君がねちょっと用事あるからそれが終わるまで一緒にいさせてって」
別にずっといるわけじゃないならと安易に考え返事してしまった自分が今となっては憎くてたまらない。
約束どおり都はうちに来て約束をやぶり酒を飲み、また約束をやぶり酔っぱらって水無月が来ても帰らない。まろんは無理矢理酒を飲まされ気分が悪くなり家に帰った。
こんなにも不幸が重なっていいものなのか?良い子にしてればプレゼントがもらえる日だろ?
耐えられなくなり水無月達をおいて俺はまろんの様子を見にいった。
786 :
携帯:04/12/23 17:26:41 ID:BSVjntS7
合い鍵で中に入ると丁度ロングコートを着たまろんがドアを開けると立っていた。
「あっ稚空、都達は?」
「まだいるよ、どこか行く気だったのか?」
部屋に通されいかにも外行きの長いコートを着ているまろんに問う。
「?…あぁっコート着てるから?都達が帰ったら稚空に見せようと思って」
ジャーンという声と共に座ってる稚空の前でロングコートを開く。
「っ……」
コートの下には、女性用のサンタ着といえばいいのか分からないが、赤と白をモチーフにした色合いで上下に別れている。
上は肩をだし胸元に白いファーがついているが谷間が丸見え、お腹は出していて下はミニスカであらゆる所にレースがついている。
「可愛いでしょっ、気に入ったから買っちゃった」
嬉しそうに微笑んで隣に座って身体をくっつけてくる。こんな格好でくっついてきて我慢できる男はいないだろう。
「なぁ…サンタさん…?」
「ん?なぁに?」
きょとんと可愛い顔で上目で見つめてくる。
「俺クリスマスプレゼントにサンタさんがほしいだけどな…」
「ふぇ…ぁっ、ちょっ…」
肩を抱いて開いてる胸元の谷間に指を差し込むと一気に頬を染め困った様に見上げてくる。
「サンタさんノーブラなんかできちゃって…こっちはどうなってるんだ?」
ゆっくりまろんの足下にしゃがみこんで膝を開く。
「…こんな格好できて…何期待してんだか…」
恥ずかしそうに切ない顔で見つめてくるまろんを見てると口元が自然にあがってくる。
「こんなえっちなサンタにはおしおきが必要だな」
何も身につけていない無防備なピンクの秘所をスカートをまくりあげてじっくり眺めそこに息を吹きかける。
「ひゃっ、ゃんん…」
787 :
携帯:04/12/23 17:52:17 ID:BSVjntS7
「だめ…都達の所戻んなきゃ…ぁっ」
大きく膝を開き、まろんの溝を舌でツーとなぞると可愛い声でまろんが鳴く。
「こんなぇろい格好であっちに戻るのか…?」
「んんっ、きゃふっ、にゃんんっっ」
まろんのぷっくりはれたクリトリスを軽く撫でるだけで腰が軽くはねる。
「ほらサンタさん…俺のも触って」
隣に座りなおして張りつめたモノをまろんの手に押しつける。
最初は戸惑っていたまろんだったが少ししてゆっくりしごきはじめ舐め始めた。俺はというとスカートからちらちら見える白く透き通った尻を撫でながら指をいれ激しく出し入れしていた。
「きゃんっ…ふ、ぁっ、んん…ふ」
時間がないので少しだけupしました。続きを書いてくださると光栄です。クリスマスプレゼントをクリプレと略すのでそれにかけてクリスマスプレーモノをかきました(笑)
他の小説も楽しみにしております
788 :
名無しさん@ピンキー:04/12/24 00:49:36 ID:zlMaP+zr
まろんが悪魔に取り憑かれるようなSSってありませんか?
789 :
名無しさん@ピンキー:04/12/28 09:55:36 ID:cecEn3a9
age
790 :
577:04/12/30 00:20:19 ID:jFHnmfnL
ご無沙汰しております。水無月×都書いてた者です。
あの後仕事が忙しくなって続きどころじゃなくなってました。
正月休みを利用して何とか完結させようと思います。
791 :
名無しさん@ピンキー:04/12/30 18:37:59 ID:gbhONDnK
期待age
792 :
名無しさん@ピンキー:05/01/03 20:58:50 ID:NLMdqf4P
正月age
793 :
名無しさん@ピンキー:05/01/04 20:16:59 ID:m9ukbd5b
期待age
794 :
名無しさん@ピンキー:05/01/05 10:27:35 ID:xAQQkhWL
age
795 :
名無しさん@ピンキー:05/01/05 12:10:13 ID:xAQQkhWL
577さんの続き激しく期待してます。
796 :
名無しさん@ピンキー:05/01/06 14:13:36 ID:66WlS87j
age
797 :
577:05/01/07 00:23:09 ID:UyXsdmJ+
正門をくぐったところで、本鈴が鳴り出した。
「「「おはようございます!!!」」」バタバタと足音高く、3人は教室に駆け込んだ。
「3人とも、遅いザマスよ。何やってたザマスか?」
「す・・・すみません・・・」息を切らせてまろんが教師に軽く頭を下げる。
同じく息を切らせた都は、教室の一点を見ると、声を張り上げた。
「アンタ・・・!どうして先に来てるのよ!!」
「東大寺、うるさいザマスよ!」
都には、教師の声なんてろくに聞こえていなかった。
視線の先には、顔の前で両手を合わせた水無月がいた。
休み時間。
「もー!3人で時間ギリギリまで待ってたのよ!」
「本当にすみません・・・。僕も時間ぎりぎりだったんですよう・・・」
仁王立ちで怒っているのは勿論都で、ひたすら謝ってるのが水無月。
水無月曰く、寝坊して支度に手間取ったため、直接学校に行ったとの事。
マンションに寄ろうかとも思ったが、恐らく都たちは先に学校に向かっただろう・・・と。
「もう!ホントに心配したんだからね!途中で事故にあったんじゃないかとか!」
「でも、水無月くんが遅刻ぎりぎり・・・って、ものすごく珍しいよね」
都の怒りの矛先を向けようと、まろんがやんわりと話を変えた。
「夜更かしでもしてたのか?模試対策とか?」
「うぅ・・・。そういえば、模試近いよねぇ・・・」あちゃー、という表情で都が苦い顔をした。
「でも、ま、明日は皆で・・・」
「その事ですが・・・」まろんの言葉を遮り、水無月は俯きがちに言った。
「僕、明日から直接学校に行こうと思います」
798 :
577:05/01/07 00:24:42 ID:UyXsdmJ+
「都ちゃーん。電話使ってもいーい?」
「あ、ゴメンお母さん」
その日の夜、都は自宅の電話機の前でぐるぐる回っていた。
あの後チャイムが鳴り、話は途中で終わってしまった。だったら放課後・・・と思っていたが、
当の水無月が委員会に出てしまい、真意を聞き出せないまま今に至っているのだ。
受話器を握り締めては、ため息混じりに元に戻す。
もう何回繰り返しただろうか。
部屋に戻っても、気分がすっきりしないのは、水無月の真意が分からないからだ。
「まろんや稚空はもちろん、私・・・も、嫌われるようなことしてないよね・・・?勉強が忙しいから?
それとも何か理由があって・・・?」何度も同じ事を考えながら、その日は眠りについた。
次の日の朝、3人で並んで歩いてみたが、どうにも違和感がぬぐえない。
いないはずの隣が気になって仕方がない。待ち合わせ場所に姿がないのも落ちつかない。
休み時間や放課後に水無月を捕まえようとしても、上手いことはぐらかされてしまい、真意を
聞き出せない日々が続いている。
「私、避けられてる・・・?」と最初は戸惑っていた都だったが、1週間も経てば、
「冗談じゃないわよ!今日こそとっ捕まえてやるわ!」に変わるのは自明の理と言った所だろう。
そして、10日目。
「捕まえた!」
「東大寺さ・・・」
「ちょっと、こっちに来なさい!」放課後、足早に教室を出ようとした水無月の腕を掴み、有無を言わさずに
都は後者の裏手へと引きずっていった。
799 :
577:05/01/07 00:27:05 ID:UyXsdmJ+
「さぁ!ちゃんと言いなさい!ここなら誰も邪魔しないわよ!」
水無月をコンクリートの壁に押し付けて、都は一気にまくし立てた。
「東大寺さん・・・。男女の立ち居地が逆ですよ・・・」
「うるさいわね!今日こそはぐらかされないわよ!」水無月の両手首も壁に押し付けて、顔を寄せた都に、
水無月は顔を背けた。
「委員長!ちゃんと私の目を見なさいよ!失礼でしょ!」
「・・・・・」
「さあ!」
「・・・・・」
諦めた水無月は、一つため息をつくと、まっすぐに都を見た。
大変お久しぶりです。
結末に向かって頑張ります。どうしても描きたいセリフとシチュエーションが
あるので、早くそこに向かいたいです。
本当に長文になっててすみません。
577様キタ━━━━━ !!!
描きたいセリフとシチュエーションですか・・・楽しみです。
久々にキター!
わーいワクワク
待ってたぞーーーー
わーいキタキタ∩( ´∀`)∩ワショーイ
続き待ってます
804 :
577:05/01/08 01:01:21 ID:piLlMIFN
「・・・僕は、ずるい人間なんです」
「はぁ?全然わかんない。何が言いたい訳?」
水無月の両手首を掴む手にも、力が入る。
「東大寺さん、痛いですよ。ちゃんと話しますから・・・」
半分鳴きそうな声で言われたので、都は掴んでいた手を慌てて離した。
「僕、国立の大学を目指すんです」
「国立?」
「そうです。だから来月からは始業前と放課後は図書館に詰めて勉強することにしました。
だから、登校も下校も、東大寺さんとは別になります。3年生になったら、国公立系のクラスに入るから、
来年はクラスも別になりますね」
「・・・・・・」
「逃げるつもりはなかったんですが、東大寺さんが一生懸命追いかけてくれるのが、嬉しくて、つい・・・。
すみませんでした」
「・・・・・・どうしてそんなに淡々と話すの?」都の目にだんだんと怒りの色が現れてくる。
「え?」
驚いた水無月に、都は一気にまくし立てた。
「『え?』じゃないわよ!何よそれ!『私とはもう全然会えませんよ』って事?」
「東大寺さ・・・」
「クラス編成の事は仕方ないわよ!でも何でそんなにあっさりしてるのよ!」
(私、何言ってるの?)
「私、すごく悩んだんだから!嫌われるような事したんじゃないか、とか!」
(ちょっと待って、これじゃ・・・)
「委員長にとって、私と離れることは、そんなに大したことじゃな・・・」
言い終わらないうちに、片腕を引っ張られた。体勢を急に崩された都の言葉が途切れた。
「東大寺さん・・・。僕が離れるのが、寂しいんですか?」
違う、と言おうとして顔を上げると、すぐ間近に水無月の顔があった。
水無月に壁際に追い詰められた都は、互いの立ち位置が逆転したことに激しく動揺した。
おおー、キタ━━━━!!!
806 :
577:05/01/08 01:29:19 ID:piLlMIFN
「委員長、何するのよ!どいてよ!」都は水無月の胸元を両手で押した。
だが、びくともしない。こんな風に迫って来られた事など勿論ないので、恥ずかしさで都の
顔は真っ赤になってしまった。そして、頭の中では自分の言った言葉で混乱していた。
(委員長がこんな行動に出るなんて・・・!やっぱりさっきの言い方じゃ・・・)
「・・・東大寺さんが怒ったのは、僕が隠し事をしていたからですか?その内容ですか?」
(やば・・・)
「委員長、あのね・・・」
「東大寺さんは、僕が離れるのを、嫌だと思ってくれるんですか?」
(・・・ああ、やっぱり・・・)
誤解された。今の都の言い方だと『離れたくない』と水無月が解釈するのは当然の事だ。
「東大寺さんと名古屋君の間に何かがあった事は、察しがついてました。そして東大寺さんが
傷に触れないようにする為に僕を利用していた事も、気づいていました」
「!」都の顔から一気に血の気が引いた。水無月をどかそうと一生懸命だった両手が、力を
失ってダラリと下がった。目を合わせる事も出来ず、足元を見ながら弱々しく声を出す。
「・・・委員長、それは・・・」
「僕は、東大寺さんの傷が少しでも軽くなればと傍にいました。利用されるのも嬉しかった。
そして、あわよくば自分の方を向いてくれないかと思った。『ずるい人間』と言ったのは、そういう事です」
やっぱり水無月は気づいていたのだ。都の失恋も、立ち直るために利用されていた事も。
「ごめんなさい・・・」小さく、小さくつぶやく声。真下を向いた都の両頬に手を沿え、水無月はゆっくりと
都の顔を上げた。目をそらす都に、優しく告げる。
「言ったでしょう。相手が貴方だから、利用されても嬉しかった。それに、弱みに付け込もうとしたんですから、
ずるい人間なんですよ、僕は」
「委員長・・・」
「僕は、貴方が好きです。強気なくせに、ちゃんと人の気持ちを考えてくれる貴方が」
そこまで言って、水無月は都の頬から手を離した。きびすを返して校舎へ向かう。
2、3歩踏み出して、笑顔で都を振り返った。
「明日からは学校内ではいつもどおり、傍にいさせてくださいね。進級まで弱みに付け込ませてもらいますから」
その笑顔に、都は安心と、何かほんの少し、違和感を感じた。
「・・・返事、聞かないの?」
「聞かなくても分かっていますから」
807 :
577:05/01/08 01:35:49 ID:piLlMIFN
会話が多い文章って難しいなぁ・・・。
水無月が『東大寺さんは僕が離れるのを嫌だと思っているのですか?』という疑問を
解決しないまま話を打ち切っているのには、一応訳があります。
本当はこういう先のネタばらしはしない方がいいのですが、上だけ読むとえらく矛盾
した会話になってるので。
わくわくどきどき引っ張りやがってコノヤロー
809 :
名無しさん@ピンキー:05/01/11 18:11:44 ID:pX34Hg0U
age
810 :
577:05/01/13 01:58:45 ID:nGiOjqU/
少し先を行く水無月の後を追って、都はとぼとぼと校舎に向かって歩いた。
頭の中水無月と、そして自分に対する疑問で一杯だった。
(どうして『嫌だと思っているかどうか』はっきりさせないの?)
(どうして途中で会話を打ち切るの?)
(どうして返事を聞かないの?)
(どうして・・・)そこで都は足を止めた。
「どうして・・・」
「どうかしましたか?」
「ううん、なんでもないわ。私、先に教室に戻るね。さよなら」
振り返る水無月と目をあわさずに、都は一気に教室へ戻ると、鞄を掴んで学校を後にした。
駆け出して弾む息。跳ねる鼓動。それは走っているからだけじゃない。
マンションが見える位置まで一気に走り、そこで足を止め、息を切らせながら思うことは。
「・・・どうして・・・私・・・。あの時、何を言おうとしたの・・・?」
(私・・・は、委員長が傍にいないと・・・さびしい・・・の?)
鼓動が早いのは。
「好きだと言わ・・・れた・・・から?」口に出すと、顔が熱くなる。以前に告白された時とは、
明らかに体の反応が違う。
「まさか、ね。そんな訳ないじゃない」エレベータの中で一人、壁にもたれて、都はひとりごちた。
811 :
577:05/01/13 01:59:32 ID:nGiOjqU/
それから季節は少し流れ、春まだ遠い2月初め。
「東大寺・・・これじゃ春休みは全部補習でつぶれちゃうザマスよ?」
「ええっ!そんなぁ・・・」
職員室に呼び出された都は、担任より成績についての叱責を受けていた。
どうやら今までの成績が芳しくないらしい。
「ふぅ・・・。学年末のテストで、英数は最低60点台は必要ね。それ以外は、ま、何とかなるでしょう」
「60点!?そんなのムリです!」
「馬鹿言わないの。春休みなくなってもいいの?」
「うう・・・」
春休みにはまろんたちと小旅行へ行く約束もある。
今回ばかりは落とせない。そう思い、都は普段訪れることのない図書館へ足を運んだ。
家に帰っても気が散って勉強が出来ないからである。
図書室は土足厳禁の為、下駄箱で靴を脱ぎ、空いている席を探す。
学年末が近いせいか、席はそれなりに埋まっている。
窓際の日当たりのいい場所に目をやって・・・。
(委員長・・・)視線がとまった。
無意識に、都はそっと、彼の傍へ歩きはじめる。
窓から差し込む優しい光に当たる、淡い髪色。
教科書とノートを交互に見やる、真剣な眼差し。
(こんな表情もするんだ・・・)
とくん。
胸が少し弾んだ気がする。
傍によると、視線に気づいたのか水無月が顔を上げた。
小声で、隣に座るよう促してくれる。
「どうしたんですか、図書室に来るなんて珍しいですね」
「うん。今度ばかりはしっかり勉強しないと、春休み返上だって先生が」
「だったら頑張らないといけませんね」柔らかく微笑む表情。
とくん。
さっきより確かに、胸が弾む音がした。
812 :
577:05/01/13 02:00:14 ID:nGiOjqU/
それから毎日2人は図書室で顔を合わせた。
水無月はもともと放課後は殆ど図書室に詰めていたらしい。
都はまったく寄り付かない場所だったので、今まで授業後は会えなかったのだ。
「ここはこの公式を使って・・・」
「なるほどね」
自分の勉強もあるはずなのに、都の勉強まで嫌がらずに見てくれる水無月。
「よくできました」
彼が笑ってくれると嬉しい。勉強そのものよりも、笑顔が見たいから、都は
真面目に問題に取り組んだ。
結果、学年末の都の成績は、担任を満足させるものとなり、春休みは補習なし。
晴れて、自由の身となった。
そして明日は終業式。都は春休みの小旅行に水無月も誘おうと、いつもの図書館へ足を運んだ。
教室を出て図書館へ向かう足取りは軽い。
本をめくる音、ペンを走らせる音。暖かいガラス越しの日差し。
今となっては都お気に入りの場所だ。
ドアを開け、女性司書に軽く会釈をして入ると、
「水無月君なら今日はまだ来ていないわよ」と教えてくれた。行き違いになるとかわいそう、と気を
遣ってくれたらしい。
「そうですか・・・」いつも一緒だと思われているのが照れくさいなぁ・・・と思っていた都は、次の言葉で
凍りついた。
「たぶん職員室じゃないかしら?福岡の大学のことで先生と話をしているんだと思うわよ」
813 :
577:05/01/13 02:02:08 ID:nGiOjqU/
「・・・何のこと?」
「え?聞いてないの?」司書は明らかに"しまった"といった表情で都に尋ねる。
「何のこと、って聞いているんです!」
「ちょっと・・・落ち着いて」
「落ち着いてなんていられないわ!職員室ですね!」
うろたえた司書に見向きもせずに、都は職員室に向かって駆け出した。
図書室と職員室の中ほどにある渡り廊下に差し掛かったときに、向こうから来る人影に気づき、
都は足を止めた。
「東大寺さん。そんなに急いでどこへ行くんですか?」
「・・・・・・」
「忘れ物ですか?先に行って席を取っておきますね」
「・・・・・・」
「今日は先に出されてる春休みの課題を片付けますか?・・・って、どうかしたんですか?」
「・・・い・・・」
「い?」
俯いたままの都の態度がおかしいことに気づき、水無月が背をかがめて、都の顔を覗き込もうとした瞬間、
渡り廊下に乾いた音が響いた。
814 :
577:05/01/13 02:03:33 ID:nGiOjqU/
ラストまで大きく分けてあと2回(2場面?)です。
もう少しだけ、お付き合い下さると嬉しいです。
ハラハラ( ;´Д`)
816 :
名無しさん@ピンキー:05/01/15 09:12:31 ID:Rc2GVWpf
大いに期待age
817 :
577:05/01/16 23:52:32 ID:NiM6pY3H
そこには、驚きの表情の水無月と、相変わらず俯いたままの都がいた。
水無月をぶった右手を左手で押さえ込み、一気に感情を叩きつけた。
「酷いじゃない!・・・どうして大事な事は後から知らされるの!?」
「ちょ、ちょっと東大寺さ・・・」
「私、委員長の決めたことにあれこれ言える関係じゃないのは分かってるわ!でも、どうして先に
教えてくれなかったの?教えてくれてたら、私、ちゃんと理解できたし、応援も出来たわ!」
その言葉に水無月の表情が『ぎくり』と、強張った。
「東大寺さん・・・」
「福岡でもどこでも行っちゃえば?委員長の馬鹿ぁっ!」
それだけ言い放つと、都は水無月と目を合わせることなく走り去った。
都は教室に置いてあった鞄を引っ掴み、足音高く校門まで一気に走った。
校門脇の電柱に手をつき、息を大急ぎで整える。
多少咳き込みながら、ぜえはあと肩で息をしている都の目からは透明な雫が零れ落ちる。
「どう・・・して、私、泣いてる・・・の?」
(どうしてこんなに胸が痛いの?)
委員長がいなくなる、只それだけなのに。それはまだ1年以上も先のことなのに。
でも、卒業したら委員長とは会えなくなる。福岡なんて遠すぎる。
(行っちゃ嫌だよ)
・・・行かないで。
胸が痛い。
そして、都はようやく自分の心に気がついたのだ。
(私は、わたしは・・・)
自分が、水無月を好きになっている事に。
818 :
577:05/01/16 23:54:00 ID:NiM6pY3H
自宅へ向けてとぼとぼと歩くうちに、雲行きがだんだん怪しくなった。
今にも大粒の雨が落ちてきそうで、街行く人は降られまいと少し急ぎ足になっている。
「こんな気分の時に、天気まで怪しくなるなんて、上手く出来てるわね」
『人を好きになった』事に気づいた時は、もっと幸せな気分になれると思っていた。
なのに。
(離れ離れになることが分かって、やっと気づくなんてね・・・)
初めて好きだと言ってくれた人。自分をずっと優しく包んでくれた人。
自分も相手を好きだと気づいたのに、1年後には別れの時が来る。
マンションの下で、まろんと稚空に会った。
「あれ?都今帰り?遅かったな」
稚空がにこりと笑いかける。そして、もう一つ気づいた。
(あんなに好きだった人なのに・・・)
ここしばらくは、委員長との時間を優先する為に、殆ど稚空へ寄って行かなくなっていた事。
登下校時に稚空とまろんとじゃれていても、ヤキモチを焼くこともなく、2人をほほえましく見ていた事。
(自分が気づかなかっただけで、もうとっくに、吹っ切ることが出来ていたんだね)
「・・・都?気分でも悪い?」様子のおかしい都に気づき、まろんがこちらに歩み寄ってきた。
「え?全然平気よ?」力なく笑うが、幼馴染には通用しなかったらしい。
「ウソおっしゃい!顔に書いてあるわよ」強い調子で言った後、
「ねぇ、私で聞けることなら聞くよ?悩みごとでもあるの?」と、気遣ってくれる。
819 :
577:05/01/16 23:54:39 ID:NiM6pY3H
だが、
「やぁねぇ。何にもないってば!そんなヤワな都さんじゃありません〜」
笑顔で意地を張ってしまう。どうしてもまろん相手だと、素直になれない自分がいる。
まろんも心得ているようで、すこし寂しく笑いながらも
「もう。ほんっとうに、何かあったらちゃんと相談してよね!」と会話を切り上げてくれた。
「うん」
「あ、そうだ。水無月くんに旅行の話、してくれた?」
「・・・あ」忘れてた。
「だったら、夜にでも俺が電話しておくよ。明日には旅館に予約入れたいしな」
「稚空。委員長には私がちゃんと話しておくから心配しないで?」
「そうか?」稚空が少し怪訝そうに聞き返す。
自分の声のトーンがいつもと違うからだろう。明るい声を作っているのが、稚空にもバレているに違いない。
「そうよ。・・・それに、他に伝えなきゃいけないこともあるから」
ムリに笑顔を作って、そのまま二人と別れた。
そのまま夕方になった。都は自室でぼんやりと外を眺めていた。
「そろそろ自宅に戻ってるかな」時計は午後5時を指している。図書室は4時半閉館だ。
(ちゃんと言わなきゃ)
いきなり殴ってごめんなさい。
旅行の計画があるんだけど、委員長も一緒にどう?
・・・それと。
820 :
577:05/01/16 23:56:33 ID:NiM6pY3H
「行かないで、って言っても許されるのかな・・・」
両思いになった途端、1年というリミットが設定される恋愛。
行かないで、って言うのは簡単。でも言うのは我侭。
そんなことを悶々と考えていたが。
「せめて、ちゃんと伝えなきゃ。自分の気持ち」
電話じゃきっと、上手く言えないし、このまま明日顔をあわせるのも気まずい。
外を眺めると、ぱらぱらと、雨粒が落ちてきている。
「雨、かぁ・・・。でも、行かなきゃ」
オレンジの傘を手に、都は水無月の家へ向かうことにした。
好きだと伝える為に。
雨はしとしとと降り、都の体を少しずつ冷やしていく。
「ちょっと寒いかな。でも頭が冷えて丁度いいかもね」少し笑って、水無月の家へ急ぐ。
電話で在宅を確認すればよかったのだが、電話では上手く話せないと思い、
直接家へ向かうことにしたのだが・・・。
「会ったらなんて言おう・・・。どれから言えばいいのかな」
考えれば考えるほど混乱してしまう。
そうこうしている内に、水無月の家が見えてきた。
「相変わらず大きな家ね〜。・・・ん?」
以前遊びに来たときよりも、家の様子がしん・・・としすぎている。玄関周りに置かれていた小物も
1つも見当たらない。まるで誰も住んでいないかのように、寂しく見えるのだ。
そして、ガレージ内に置かれている多数のダンボール箱。
「まさか・・・」
821 :
577:05/01/16 23:59:11 ID:NiM6pY3H
やっとここまで掲載できました。
スレ違いも甚だしい長編になってしまってすみません。
ラストまであと1場面。頑張ります。
822 :
名無しさん@ピンキー:05/01/17 21:38:41 ID:u55SD3gh
がんばって下さい!!ラスト楽しみにしてます。
823 :
577:05/01/20 02:08:43 ID:FAGsff6P
嫌な予感がする。
この家には誰もいないのではないか。水無月も、その家族も別のところにいるのではないか。
そういった静けさが、ここにはある。
迷ったが、とりあえずインターホンを押してみた。
・・・1回。
しばらく待って、もう1回。しかしインターホンを押しても反応がない。
「本当に誰もいないの?」只の不在ならともかく、空き家にも見えるその殺風景さに、都はかなり動揺している。
少し待ったが、家の中に人の気配はない。明日事情を聞いてみようと思い、諦めて自宅に戻ろうとした時、
「東大寺さん?」後ろから声が聞こえた。少し高めの、優しい声がした。
「・・・委員長・・・」
「急に来てごめんなさい、あの・・・っくしゅん!」3月に入っているとはいえ、雨の日はまだまだ肌を刺す寒さだ。
雨の中、傘一つでずっと外にいたので都の体は冷え切っている。
「とりあえず、家へ入りませんか?体を温めないと風邪を引いてしまいますよ」と、促され、都はそれに従った。
水無月がポケットから鍵を出す。都が旅行に行った時のお土産にと以前渡したキーホルダーを見て、
少し嬉しくなった。・・・が。
「あの、お家の人はお留守なの?」
玄関に入り、靴を脱ぎながら都は恐る恐る聞いてみる。
「ああ、この家、誰も住んでいないんですよ。殺風景でしょ?」さらりと言う水無月に、
「どういう事?」都は思わず詰め寄った。
「ちゃんと全部お話しますから、とりあえず僕の部屋へ行きましょう」そんな都に苦笑いしながら、
水無月は『2回の自室で待つように』告げ、そのままキッチンへと向かった。
824 :
577:05/01/20 02:10:40 ID:FAGsff6P
「やっぱり荷物がない・・・・」以前、まろんたちと水無月の家に遊びに来た事があるのだが、その時と部屋の中の
様子が様変わりしていた。誰も住んでいない、という言葉の通りだ。ベッドと学習机はかろうじてあるが、本や
こまごました一切のものが消えていた。
(まさか、高3から福岡に引っ越す・・・とか言わないわよね・・・)一人で待っていると不安がつのる。
水無月に気持ちを伝えるつもりで来たはずなのだが、その事よりも『無人の家』にいる状況の方が気になって
仕方がない。
「お待たせしました」ノックの後、水無月は手にマグカップを持ち、部屋に入ってきた。
手渡されたコーヒーで、ひとまず体を暖める。
「すみません。ベッドしか座るところがなくて」そう言って、水無月は都の座るベッドではなく、学習机用の椅子に
腰掛けた。
「もう少ししたら、エアコンも効いてくると思いますから、それまではすみませんがひざ掛けで我慢してくださいね」
すこし困ったように笑う。水無月も、突然の来訪者に少し戸惑っている。
「・・・さて」その言葉に都も俯いていた顔をぱっと上げた。
「何からお話しましょうか」
何から聞いたらいいのだろう。
何から言えばいいのだろう。
福岡行きのこと?この殺風景な家のこと?それとも自分の気持ちのこと・・・?
今更、答えを返して、受け入れて貰えるかどうかということ?
いざ、という時になって、都は何も言えなかった。
言えば、一気にいろんな事が、いろんな気持ちがあふれそうだった。
825 :
577:05/01/20 02:11:47 ID:FAGsff6P
沈黙が続く。外の雨の音と、エアコンの空調の音だけが部屋を支配している。
結局何も言えなくて、都は、水無月の顔をただじっと見つめるしかできなかった。
都の視線をしばらく受けていた水無月だが、つぃ・・・と立ち上がって、窓際へ向かった。
「この部屋、本当に殺風景でしょう?びっくりさせてすみません」
都の肩が、びくっと震える。
「実は、僕の両親は、今年から福岡で生活しています。年明けからずっと、僕はここで、一人で住んでいました。
ですが、一人で住むには広い家なので、アパートを借りる事になったんです。もう殆どの荷物を運び終えて、
ここでは寝るためだけに戻ってるんですよ。今週末にベッド等を運んだら、引越しも終わりです」
水無月は、都の視線を背中で受けながら、話を続ける。
「本当は4月から福岡の高校へ転入する予定だったんです。でも、卒業までここにいる猶予を貰いました。
もう少し、ここにいたくて」
「・・・・・・何故?」都の声が震える。寒さではなく、緊張で。
「傍にいたい人がいるから」その言葉は冷えた部屋に静かに響いた。
「東大寺さんの傍にいたいから。傍で、一緒に笑ったり怒ったりしたいから。悲しい時には少しでもその悲しみを
和らげてあげたいから・・・好きだから」
「・・・!」マグカップを包む両手も、緊張で震える。
「以前、ぼくはずるい男だと言いましたよね。あれは本当なんですよ。そうやって、優しい人のフリをして、実は
東大寺さんの心変わりを待っている。答えを求めないのも、断られるのが怖いから。断られさえしなければ、
僕はまだ傍にいられる・・・。そういう計算ずくの行動なんですよ」
826 :
577:05/01/20 02:13:18 ID:FAGsff6P
「なっ・・・!」思わぬ話の展開に、都は水無月の背中を凝視した。彼の表情が見えないことに唇を噛みしめる。
「でも、全部話しちゃったから、この関係も終わりですね。・・・こんな奴ですみませ・・・」
「ちょっと待ってよ!」
「え・・・?あ痛っ!」
「どうしてそうやって自分ひとりで完結しちゃうのよ!」
立ち上がった都は水無月の後ろに立ち両こぶしを背中に叩きつける。何度も、何度も。
「言い切った自分はさぞかし気持ちがいいでしょうよ!でもそんなの逃げてるだけじゃない!言いたいことも
言わせて貰えないままの私はどうすればいいのよぉ!」
「ちょ・・・東大寺さ・・・ホントに痛・・・」
水無月の背中を叩いていた手が止まり、言葉が途切れた。
「・・・・?東大寺さん・・・?」
「ちょっとこっち向きなさい!」
左手を思いっきり引っ張られ、体勢を崩しながら水無月は都の方に向き直る。
「あの・・・」
「目ぇつぶって、歯を食いしばりなさい!」
「えぇっ!」
「早く!」
「はいっ」
ぎゅっと硬く目を閉じた水無月の頬を、都は両手で思いっきりひっぱたいた。
先日叩いた時よりも、手加減無しで。
「痛いですよっ!」
「当然の報いよ!いい?ちゃんとこっちを見て」
言うと、都はかかとを少し浮かせる。
震えた掌をそっと、水無月の頬にあて、唇に、自らの唇をそっと寄せた。
触れたか触れないかくらいの、優しい口付けだった。
「私・・・委員長の事好きだよ?私こそ、委員長の優しさに甘えてばかりで、ずるい女だって思ってた。でも、
委員長のことが好きだって気づいたから、今日、ちゃんと言おうと思ってここに来たのに、返事させて
貰えないんだもん・・・。ついひっぱたいちゃったじゃない・・・」
火が出そうなくらい真っ赤な顔のまま、都は水無月にそっと寄りかかる。
やや迷うそぶりを見せたのち、都の背中に恐る恐る、水無月の両手がまわされた。
キタキタキタ――(゚∀゚)――!!
やっと結ばれますねっ!続きが楽しみ!!
828 :
リレー希望:05/01/23 00:52:42 ID:bv1nMBkE
どうしよう。正直に話すべきだろうか。いや、でも。
あんまり正直に言いすぎるとまろんに泣かれる?それとも怒るだろうか?
かといって少し控えめにいうってのもなぁ…。ばれたらばれたで最悪な結果になるかもしれないし。
ああ、困った。
名古屋稚空は、最愛の恋人を目の前にして次に発する言葉を何にしようか迷っていた。
何故こんな事に、と思いながら。
ことの始まりは、ほんの少し前。
ある温かい春の午後。
マンションの一室に、恋人たちの姿が見てとれた。
端整な顔立ちでソファーに座り、テレビの画面に目を向ける青年、名古屋稚空。
そのとなりで、彼にもたれて同じくテレビに目を向ける少女はもちろん日下部まろんである。
そんな二人が今見ているのは、たまたまテレビで放映されている、少し古い映画。
まろんが悲しい作品、怖い作品、ホラー作品をあまり好まないため、
映画やビデオを見る時は、自然と甘ったるい純愛系になることも少なくはない。
展開はちょうどラストシーンで、恋人たちがキスをし、抱き合って映画は終わった。
「うーん、思ったより面白かったねぇ」
大きく伸びをしながらまろんが口を開いた。二人とも幸せになれたし、と付け加えて。
言葉を返そうとまろんの方をむいた稚空の眼に飛び込んできたのは、まろんの唇。
「ああ、そうだな。な、まろん」
「なに?」
こっちこっち、と手で呼ばれ、まろんが稚空の顔をのぞきこむ。
829 :
リレー希望:05/01/23 00:56:35 ID:bv1nMBkE
少しだけ香る香水の匂いが色っぽい。稚空って良い匂い。
「キスしよっか」
まろんの頬が稚空の手で包まれ、くい、と引き寄せられる。
そっと重ねられた唇は、初めは甘くついばむようなものだったのが、稚空がまろんの下唇にゆるく噛みついた。
「ん」
小さく声を漏らした拍子に、わずかに開いた唇の隙間に舌が入り込んだ。
舌を探りあて、絡ませる。歯列を舐める。互いの唾液が混じりあう。
今まで知らなかったキス。ギュって抱きしめられることの次に好き。頭の奥が熱く蕩ける。
しばらくその状態を楽しんだ後、稚空が唇を離し、まろんがぷは、と息を吐いた。
ここで、いつもであれば恥ずかしそうに眼をふせるまろんの大きな瞳が、稚空をじっと見つめた。
「?何?まろん」
「ん…んー、稚空、今まで何人位の女の子と付き合ったの?」
まろんのその言葉に稚空は頭の中が真っ白になる。
直球。そして果てしなく答えにくい。何故だ。何故そんな事を聞くんだ。
「い、い、い、いきなり、どうしたんだ?」
その上ずった声から彼の動揺が手に取ったようにわかる。
「稚空、キス上手だなぁって思って」
まろんを気持ち良くさせるため、よかれと思ってしてきたキスが
まさかこんな形で自分に帰ってくるとは。
そして今の気まずすぎる状態があるのだった。
830 :
リレー希望:05/01/23 00:59:26 ID:bv1nMBkE
稚空ってやっぱりまろんと出会う前には、女とっかえひっかえだなぁと思うので
まろんが疑問に思うのも時間の問題かな…と。
自分1人じゃ恐らくエロなしで終わっちゃいそうなのでリレー希望です。
どなたかおながいします。
577様
水無月×都、楽しみにしてますよ〜。
原作では微妙なくっ付き方でしたが、やっぱり惹かれ会うのに理由があると
萌え度もちがいますね。
ラストまで楽しみに待ってます。頑張ってくださいね。
831 :
577:05/01/26 02:22:21 ID:EW50VkOk
リレー希望様、今までと違う視点からの稚×まろいいですね。
確かに稚空キス上手そうですし、まろんが気づいても当然ですね。
続きがすごく気になります〜。
私の方は・・・。
仰るとおり、微妙なくっつき方だった2人の間を埋めようかと思って書きはじめ
たのですが、書くほどに2人に愛着が湧いてきました。
幸せな2人の様子を、もう少しだけ書かせて頂こうと思います。
でも、照れが入ってどうも上手く書けません・・・(>_<)
832 :
577:05/01/26 02:23:13 ID:EW50VkOk
お互いの体温が、近くに感じる。
布越しに、心も、体も暖かくしてくれる存在がいる。
「長い間、ごめんね。ずっと傍にいてくれて、ありがとう」
水無月の胸に顔をうずめて、都がひそかな声で話す。
少し強く頭を押しつけると、思ったより大きな掌が、よしよしと優しく撫でてくれた。
「僕の方こそ、逃げることばかりですみませんでした。いつまでも意気地なしで・・・」
「そんな事ないよ。自分で自分を貶めちゃダメよ」
「東大寺さんて、普段は本当に強気なのに、実は誰よりも人のことを考えてる。そんな人だから、僕は
あなたを好きになったんですね」クスリ、と笑って、水無月はまわした腕に少し力を込めた。
「・・・もう1回、言って?」
「え?」
「好きだ、って。言って?」俯いたまま、ひそかな声で話すと、
「何度でも、言いますよ」頭の上から優しい声が降ってきた。
どきどきする。自分の心臓の音が、聞こえそう。
顔も多分、どうしようもないくらい真っ赤に違いない。
・・・でも。
「東大寺さん、顔を上げてください」
その声に、都は俯いていた顔をあげた。
「・・・東大寺さん。ずっと、これからもあなたが好きです」
自分を見る水無月の、優しい声。そして優しい表情。
涙が出そうなくらい、嬉しい。
ゆっくりと都は瞳を閉じる。
唇に、優しい感触が訪れたのは、それから少し後だった。
833 :
577:05/01/26 02:25:00 ID:EW50VkOk
優しいキス。
ゆっくりと、目の前の愛しい人の存在を確かめるような。
そっと触れては離れ、互いに見詰め合ってからもう一度口づける。
「大好き。委員長・・・」都の目から、透明な雫が零れ落ちる。
「東大寺さん・・・」水無月は、こぼれた涙を唇でついばむ。
目元に、頬に、そして唇に戻って、また頬に。
都を仰向かせ、顎から首筋を伝う涙に唇を寄せる。
「ん・・・っ」都の体がぴくん、と跳ねた。
好きだから。
嬉しいから。
そして、離れたくないから。
「泣かないで下さい・・・」
「だって、私・・・」悲しいから泣くのではないことは、勿論水無月も承知している。
目の前の人に、もっと自分の気持ちを伝えたい。感情も体温も、自分を全部伝えたい。
そして、相手の全部を自分に伝えて欲しい。
互いを抱く腕の力が強くなり、言葉もなく行為は深くなる。
愛しているから。
834 :
名無しさん@ピンキー:05/01/27 18:12:33 ID:DvSHVbet
期待あげ
おおお、やっと二人が報われる( *´Д`)甘甘ハァハァ
836 :
名無しさん@ピンキー:05/02/01 18:22:52 ID:OOehgONg
age
837 :
名無しさん@ピンキー:05/02/06 08:48:11 ID:+J+ArSLr
age
838 :
ち×ま:05/02/07 05:54:19 ID:U1ce41K+
しばらく放置してあって居たたまれなくなったので‥駄文ですが失礼します。。
とある初夏の休日。 「一緒にお夕飯のお買物行こっ!」とまろんから急な誘い。 近所のスーパーまで二人で買い物に行くことになった。
「今日はハンバーグにしよっか。」 「ハンバーグはまろんの得意料理だもんな」「えへへっ。張り切って作るからいっぱい食べてねっ」 些細なことでも笑顔になれる無邪気なまろん。 そんな笑顔が俺の欲望を駆り立てるのにな。その笑顔を快楽で歪めてるまろんを思い出すとたまらない。
839 :
ち×ま:05/02/07 05:58:59 ID:U1ce41K+
「稚空?」ふと、まろんに呼び掛けられて我に返る。 ‥ここはスーパーだ。 情けない。 だが、稚空がそんなことを思ってしまっても仕方ない。 実際二人は最近ご無沙汰だったからだ。
840 :
ち×ま:05/02/07 06:00:19 ID:U1ce41K+
何度か繋がってはいるものの、今だにまろんは恥ずかしがって拒否してくる。 本当に嫌なのか、それとも‥ 結局まろんに甘い稚空は中断してしまうことがたびたびだったのだ。
841 :
ち×ま:05/02/07 06:02:09 ID:U1ce41K+
「ふー暑いっ! 冷房つけなきゃっ」 まろんがそそくさとエアコンのリモコンを探し、スイッチを押す。 「稚空はゆっくりしててね、今作るから!」 エプロンをつけ、ご機嫌なまろん。
842 :
ち×ま:05/02/07 06:04:13 ID:U1ce41K+
薄手のタンクトップにショートパンツ、その上にエプロンなんて… 前から見るとまるっきり裸にエプロンじゃないか。 稚空はおもわずキッチンに立つまろんを後ろから抱き締めた。
843 :
ち×ま:05/02/07 06:05:07 ID:U1ce41K+
「ちっ、稚空っ!お夕飯作れないよぅ」まろんが軽く抵抗する。「夕飯より、まろんが食べたい‥」「‥赤ちゃんできちゃぅよ‥」「中に出さなければできないよ」そう言いながらまろんの耳を軽く噛む。
844 :
ち×ま:05/02/07 06:06:23 ID:U1ce41K+
稚空はそれからすぐ、まろんを軽がるとお姫さま抱っこし、ベッドに運んだ。
「ちょっ稚空ったらぁ降ろしてっ」 抵抗も虚しく気付くと稚空が覆いかぶさって胸のあたりをまさぐっていた。 「ち‥あきぃっ!まだ明るいよぅ‥」「暗くてもどうせ恥ずかしがるだろう?」
845 :
ち×ま:05/02/07 06:07:29 ID:U1ce41K+
今日の稚空は強気だ。もう稚空自身我慢の限界だった。
「やっ見ないでっ‥」まろんは胸を執拗に愛撫する稚空に言った。「綺麗だよ。」そう一言いい、稚空はまろんのその小さな唇にキスをした。 最初は軽く、少しずつ深く、深く‥
846 :
ち×ま:05/02/07 06:09:13 ID:U1ce41K+
一枚ずつ、丁寧に脱がしていく。 まろんも今日は観念したみたいだった。 稚空の愛撫に素直に身体を開く。
847 :
ち×ま:05/02/07 06:11:12 ID:U1ce41K+
「稚空ぃ‥っはぁっ‥」 まろんに強い刺激を与えるたび、稚空はまろんにキスをした。 まるで自分の気持ちを伝えるかのように。
稚空は強い衝動が満たされると、まろんにたまらなく甘ったるい台詞や、甘える仕草をとるのだ。
愛撫は、彼自身を表していた。 そんな彼がまろんは好きだったし、それに似た愛撫にも、たまらなく感じてしまう。
848 :
ち×ま:05/02/07 06:12:07 ID:U1ce41K+
稚空がまろんの秘部に口付けをする。 まろんは身体をよじりながらやっぱり、いやいや、というようなことを口から漏らすのだった、甘い吐息と共に。そんな彼女の仕草にたまらなく愛しさを感じ、興奮する。
849 :
ち×ま:05/02/07 06:12:57 ID:U1ce41K+
「ねぇっもぅ‥」まろんが痺れを切らし稚空にねだる。そんなまろんのおねだりに稚空も我慢できなくなった。「俺ももうたまんないっ」 そういうと稚空はまろんを一気に貫いた。
850 :
ち×ま:05/02/07 06:14:06 ID:U1ce41K+
「はぁぁぁぁっ!」 まろんの喜びの声が室内にこだます。
「まろんっ」
ずっと我慢してたせいか今日の稚空はなんだかとても悩ましい顔をしていた。 稚空の一つ一つの仕草が、なんだか色っぽくて。
851 :
ち×ま:05/02/07 06:15:13 ID:U1ce41K+
激しく腰を打ち付けられ、それだけでもまろんは溺れてしまいそうなのに、稚空がそれだけで許すはずもなく、繋がっているすぐ上の突起を指で優しく押す。 まろんのそこが一番の性感帯だと知って。
「ち‥あきっもぉ‥ダメぇぇっ」そう言うとまろんのそこは彼自身を強く抱き締めるかのように締め付けた。
852 :
ち×ま:05/02/07 06:16:09 ID:U1ce41K+
「イった?」
稚空がわざとらしく聞く。もちろん、まろんは顔を赤らめてそっぽを向いてしまうけれど。 そんな分かり切った仕草も、たまらなく可愛い。
「まろん、俺もそろそろ、いい?」
稚空の絶頂もすぐそこだった。
「うん‥」ぐったりしたまろんが答える。
まろんの返答を聞くと、稚空は今まで以上に激しく動いた。
853 :
ち×ま:05/02/07 06:17:02 ID:U1ce41K+
「ち‥あきっ!」イったばかりのまろんには刺激が強すぎてついていけない。それを人は<快感>と呼ぶのだけれど。
「まろん、イくょっ、どこに欲しいの?」稚空の一番色っぽい瞬間だ。 そんな彼にそんなことを言われたら、やっぱり答えは一つである。
「な‥かに欲しぃ‥っ」
「じゃぁいっぱぃ出すよっ、っあっ!!」
とくん、とくん‥
854 :
ち×ま:05/02/07 06:19:57 ID:U1ce41K+
そのまましばらく繋がっていたが、稚空のお腹がぐぅ、と不満そうな音をたてたので二人は笑い、夕飯の支度をすることにした。
「赤ちゃん‥できちゃうね‥」まろんが少し恥ずかしそうに言う。
「まろんは母親である前に、ずっと俺の女だからな」
と言い優しく笑いおでこにキスをした。
‥そんな彼女も、今では1児の母親である。 「まろん‥おっぱいおっきくなったね」ちゅっ。「やんパパったらっ」
終わり。
855 :
ち×ま:05/02/07 06:24:33 ID:U1ce41K+
長文乱文駄文失礼しました(;´∀`A このスレかなり萌えなのでみなさんにいっぱい書いて欲しいでつ(ノд`。) でゎ、私ゎ陰ながら応援しております|彡サッ
856 :
名無しさん@ピンキー:05/02/07 20:47:21 ID:Yp0cmiXO
新作乙!
857 :
名無しさん@ピンキー:05/02/11 17:48:00 ID:FMFDs9Q0
>855
また思いついたらよろしく
858 :
名無しさん@ピンキー:05/02/15 17:41:51 ID:uIK/1cvE
バレンタインはきっと身体にチョコぬりたくって稚空はマロンタンをめろめろに溶かしたんだろうなぁ…
間違えました(ノд`。)
>>858たんでした(;´∀`A
861 :
名無しさん@ピンキー:05/02/20 17:24:40 ID:x4BxN8Is
age
863 :
名無しさん@ピンキー:05/02/22 16:09:45 ID:UKG/REeV
864 :
名無しさん@ピンキー:05/02/25 20:13:32 ID:+dxtI0Bg
age
865 :
携帯:05/02/28 21:41:41 ID:iep4EjgT
「私ね…ずっと稚空が好きだったんだょ」
――まろん
「今そばにいれてすごい幸せ」
――そばにいるって約束しただろ?
「稚空っ」
――俺から離れてどこいくんだ…
866 :
携帯:05/02/28 21:43:22 ID:iep4EjgT
「っ…まろんっ」
穏やかな休日。一人暮らしには広すぎる寝室に一人の青年の声が響きわたりベランダに停まっていた小鳥達がいっせいに羽ばたき飛び出す。
息が荒く寝汗のせいかシーツが身体にはりつき軽い目眩もする。
「ん…どうしたの…?」
大きな瞳をこすりブラウンの巻髪にしなやかな裸体をすりつけてくる。しかし、夢の中の彼女とは違い安らぎも輝きもない。
「ねっ、もっかいしよ。名古屋君かっこいいしエッチもうまいし最高なんだもん」
身体をくねらせ稚空の人のものよりは一際大きい性器に舌を落とす。
「…今日は帰ってくれ」
「え〜…」
いいから帰れ、と促すように女に服を投げやり自分も服をまとい、肩を抱き帰るのを嫌がる彼女をエレベーターまで送り中に入れる。
「またエッチしようねっ」
じゃぁな、と営業スマイルだけ送りエレベーターを閉め部屋に戻る為振り返り歩きだす。
867 :
携帯:05/02/28 21:45:07 ID:iep4EjgT
――こんな生活をどれくらい続けているだろう。あの日から彼女の代わりに彼女に似た女をとっかえひっかえ抱いては捨て抱いては捨てをくり返しその度にあの夢を何度みたことか……
「……ぁ」
「稚空……」
今から出かけるのかよそ行きの服で部屋からいつみても変わらない輝きを持った彼女が出てくる…いや、俺がいるからか少し輝きが曇ってるな。
「ぁ…今の彼女さん?お泊まり…だったんだ…」
大きな瞳を左右させ先ほど俺がしたような営業スマイルをこちらに向けてくる。
「あんなの…まろんの代わりだよ」
言いながら少しずつ近寄り栗色の巻髪を指に絡める。まろんは少し震えながら俯いて表情は見えないがきっと困惑してるのだろう。少しの間そうしていると俺の手を払いのけ、今から出かけるから…、と一言呟き小走りで俺の前から去っていった。
残ったのは指に残る柔らかい髪の感触と先ほどまでいたまろんの心地良い微かな香りだけ。俺には大好きな女に今は触れる事さえできず、できるのは少し触れる事のできた手のひらを握り近くの壁を殴る事…その行動がいっそう俺自身をむなしくさせた。
868 :
携帯:05/02/28 21:46:16 ID:iep4EjgT
時はさかのぼり4週間程前。その時は予測もできないほどいきなり訪れた。
「なんでだよっ、俺に何か原因があるなら言えよっ」
「原因なんてない…ただ…私が悪いの…」
やるせない気持ちと訳の分からない感情が混じり俺は頭を抱え、一方のまろんは俯き、ただただ謝り続けていた。
それから謝るだけで理由を述べないまろんを置き、納得いかないまま部屋に戻ったがやはり納得できず、明日、再度話そうと朝高校へ行く前にまろんを呼び、話そうとした時俺は落胆した。
プレゼントし毎日着けていてくれたネックレスは外され、優しさで溢れていた瞳は嫌悪の瞳になり極めつけは「嫌い」の一言。俺たちはもう終わったんだと思い知らされた瞬間だった。今までの思い出が一瞬にして横切りまろんと共に去っていった。
869 :
携帯:05/02/28 21:48:33 ID:iep4EjgT
それからの俺は荒れて女にはしり今に至る。なんともかっこ悪い話だ。
「ち〜あき、稚空の一番はぁアタシでしょ?」
この前とは違う女が後ろから抱きついて絡まってくる。あぁ、と軽く返事しパソコンを打ち続ける。
「うれし〜、さっき隣に住んでるっぽい女がここの扉の前でつったってたから元カノかなんかかと思っちゃったあ」
化粧の濃い女が首もとにキスを落としながら嬉しそうに囁く。
――隣の女…都じゃないだろ…って事は……
870 :
携帯:05/02/28 21:50:09 ID:iep4EjgT
「出かけてくるから勝手に帰ってろ」
「ぇ゛…ちょっ、何それぇ」
いいな、と念を押し隣の部屋へ向かう。もしかしたら違うかもしれない、しかし万が一まろんで俺に何か用があるなら、よりを戻すなんて贅沢は言わない、触れるだけ、いや…少しでも長く話したい。
その一心で稚空はまろんの部屋のインターホンを押した。
「はぃ…ぁ…稚空…」
大きな瞳をよりいっそう大きくしこちらを見てくる。
「…ちゃんと誰か確認してから開けろっていっただろ?」
沈黙の間を打ち破ったのは自分だった。
871 :
携帯:05/02/28 21:51:23 ID:iep4EjgT
まろんは、そうねと軽く笑い少し上がっていけばと促し俺はリビングに腰を落とした。長く入っていなかったこの部屋少し変わった気もするが落ち着いた香りは変わっていなかった。
「はい…紅茶しかないけど」
礼を言い軽くコップに口づけ、ここに確認しにきた事をまろんに問う。
「さっき俺の家の前に誰かきてたみたいなんだ知らないか?」
「さぁ…稚空がくるまで外に出てなかったし」
「……そうか」
もし、まろんだったらという浅はかな自分の考えがおかしくてたまらない。いや、未練たらしい男の考えが泣けてくる。
872 :
携帯:05/02/28 21:53:08 ID:iep4EjgT
邪魔したなと立ち上がったその時、待ってと軽くまろんが俺の服をつかんでくる。
「稚空が本気で好きならいいけど…女遊び…やめたほうがいいよ」
複雑そうな顔で俺を見てくる。なんとなくそういわれカチンときて掴んできた腕を振り払う。
「まろんに関係ないだろ、遊んでなんかいない」
「っ…遊んでるじゃないっ、さっきだって前とは違う子が入って行くのみたんだよ」
――さっき…今日来たのはあいつだけのはず……―
そう思った時、自然にまろんの肩に手が伸び引き寄せ抱きしめていた。
「あいつを見てたって事はさっきいたのまろんだろ!?」
「ち、ちがっ…ゃっ、離してっっ」
「いやだ、まろんが本当の事言うまで離さないっ」
そういうと腕の中のまろんはおとなしくなり少しして俯いたままだった顔をあげて喋りだした。
873 :
携帯:05/02/28 21:56:30 ID:iep4EjgT
久しぶりの携帯です。スレが停滞ぎみだったので後先考えず書いてしまいました。
自分で書いときながら遊ばれた女の子達がかわいそうだなぁなんて思います。後先考えず書いたのでこの続きを書くかもまだ未定です。それでは途中ですが感想などいただけたら幸いです
874 :
名無しさん@ピンキー:05/02/28 23:12:06 ID:5e6i8rH1
》携帯
まろんを奴隷化する雅空を激希望
875 :
名無しさん@ピンキー:05/03/01 00:05:54 ID:TJdq+Dcg
携帯さん乙です。続きものだと日々の楽しみが増えて嬉しいです。シリアス設定、まろんに似た女を抱く稚空、雰囲気まで全て激萌えです。
続き楽しみに待ってます。頑張ってくださいね
ここ、ジャンヌばっか。
稚空とまろん以外にないのか?
携帯さんとてもいいです(*´∀`*) 自分的には種村作品はジャンヌ、しかも稚空とまろんが激萌です! また続きお願いします(^O^)
878 :
名無しさん@ピンキー:05/03/02 17:32:39 ID:99xKuAWn
>>876 そういう時は自分が先頭に立って書き始めてみるといいかも。
879 :
携帯:05/03/05 20:13:31 ID:HrY9xPYD
いろいろな感想ありがとうございました。少しずつ書いたらアップしていこうと思います。
稚まろしか書けなくてすみません;私的にこのカップルが一番好きなもので。
880 :
877:05/03/06 02:31:50 ID:vwi7VZJ+
携帯さんに激しく同意デス(*´∀`)ノ このスレ見てたら急に原作読みたくなって古本屋さんへだっしゅで買いに行ってしまいました(;´∀`A 続き楽しみに待ってます(^O^)
881 :
携帯:05/03/06 05:38:04 ID:XxEC99bX
「何してるのかなって思って…行ったけど、なかなかチャイム押せなくて少しの間立ってたの…」
それだけよ、といい自分の腕の中から離れようとするまろんを再び抱き寄せる。
「ゃっ、もぅ喋ったから離し…稚空……?」
複雑そうな顔で軽く唇を噛んでいる稚空を不思議に思い、離れようとして突っ張っていた腕の力を緩める。
「……俺の事気にしててくれたんだ…」
自分が愛している人が少しでも自分の事を考えていてくれた、気にかけていてくれた。たったそれだけ、わずかの事なのに涙が溢れる様に目頭が熱くなってくる。
882 :
携帯:05/03/06 05:39:46 ID:XxEC99bX
少しの間どちらともなんとも言えない表情で見つめ合い、稚空の視線から逃れるようにまろんは眉を八の字に潜め首を横に振った。
「っ…違っ、別に心配してたとかじゃなくて、ただ…」
「まろんが俺の事どんな事でもいいから少しでも考えてくれた事が嬉しいんだ…」
ぁ…、と吐息まじりの声を漏らし困惑の表情で俺の顔を凝視していたが少しして俯き軽く俺の胸にもたれかかり俯いたまま語り出す。
「…稚空はなんでそんなに優しいの?私、稚空の事振ったひどい女なんだょ…?」
「好きだから…まろんがどれだけ俺を嫌いになっても、俺がまろんを嫌う事は永遠に無いよ…」
883 :
携帯:05/03/06 05:41:16 ID:XxEC99bX
その言葉を聞くと、きゅっとまろんは俺の両手首を軽く握り、両手感覚に開くと同時に突然勢い良く俺の手で自分自身の頬を板挟みにしバチンという音と共に両頬を叩いた。
「……ぁ゛?ま、まろんっ!?」
いきなりの事で呆気にとられ、叩いたままでまろんの頬を包んでいた両手で、慌てて叩いた場所を撫でてやる。まろんはというと自分でやっておいて瞳に涙を溜めて今にも泣きそうだ。
「ったく、何してんだょ…」
はぁ…、とため息をつきながら軽く抱きしめ髪を撫でてやる。
884 :
携帯:05/03/06 05:42:57 ID:XxEC99bX
「…なんで…?稚空なんで私の事怒らてないの…」
―は…?怒る??――
「…私ひどい事したのに…っ…普通怒って殴ったり…ふぇ…」
―あぁ…だから自分で殴った…ってか叩いたんだな。殴るとかドラマの観すぎだろ――
「っふ…ぇっく……」
―はぁ…世話がやけるな――
その時、俺は目の前で支離滅裂な理由で涙を流す彼女が愛しくて愛しくて…訳も分からず強く抱き締め唇を塞いでいた。
最初は驚き抵抗していたまろんだが諦めたのかゆっくり俺の背中に腕をまわす。何日ぶりだろぅ…夢でしか話してくれなかった愛しい彼女が今俺の腕の中にいる。そして唇を重ねている。もうそれだけで理性なんて俺の身体に存在しなかった。
885 :
携帯:05/03/06 05:44:38 ID:XxEC99bX
少しですがアップさせていただきました。急いで書いたので支離滅裂状態だと思いますがもう少しお付き合いいただけると嬉しいです
流れ豚切ってすまんが
ここのスレって男女比の割合どれくらいなんだ?
携帯さまの作品の待ち時間に失礼します、、
いつからだろう。
あなたの笑顔を守りたいと思うようになったのは。
僕は確かにまろんさんが好きだったはずなのに。
気づけばいつも、君の笑顔に魅せられてたんだー‥
「ちょっと水無月っ! ついてこないでよ!!」
あぁ、僕ってやっぱり下僕体質なのかも。。
毎日こんなあしらわれ方してるのに、何故かとても嬉しいんだ。
「一緒に帰るぐらいいいじゃないですかぁー」
「だったらもっと離れて歩いてくれるっ? 背後霊みたくくっつかないでぇっ!」
僕の気持ちを伝えてからというもの、以前に増して僕に冷たくあたる都さん。
照れてるのかなぁ? ‥かわいい‥かわいすぎる。。
と勝手な思い込みに没頭している僕を現実に連れ戻す出来事。
ーポツッー
おでこに冷たい一滴。
「げぇっ雨降ってきたよ、早く帰らなきゃ!」
いつのまにか走り出し、もうずっと先の方に見える都さんの姿。
「ま、待ってください!!おいてかないでぇ〜!」
「あ〜あっ、水無月が遅いせいなんだからねっ!」
とほっぺを膨らませ僕に罵倒を浴びせる僕のお姫様、というより女王様。
「すいません‥」
結局僕らの足より雨脚のほうが早かったため、近くの公園で雨宿りをすることにした。
「制服ぐちゃぐちゃ‥早く帰りたい‥」
ご機嫌斜めの女王様。 でもその姿は僕にとって心もカラダも上機嫌になる絵だった。
ぴったりとはりつき肌を透かしなんともエロティックなYシャツ。
濡れた髪をかきあげる彼女の仕草。
ここが公園でなければ僕は理性を抑えられなくなっていたかもしれない。
いつも内気な僕が思わず両手で彼女の手を握ってしまったほど。
「都さんっっ!」
そんな僕の切羽詰った雰囲気を察して彼女も慌てる。
「ちょっ!やめなさいよっ!!」
彼女が強引に手を離そうとしたとき、彼女の肘が僕の眼鏡にあたり、僕の理性とともにふっとんだ。
「あっごめっ!」
そう言いかけた彼女を肩に担ぎ、立ち上がった。
「やっ何するのっ?!」
「どーせもう濡れたんだから。」
と言い俺は自分家の向かって歩きだした。
「どこ行くのよっ!ねぇったら!」
足をばたばたさせ、時折俺の顔をひっぱる。
そんな彼女にはお構いなしに、俺は自分家の門をくぐた。
「お帰りなさいませ坊ちゃま。 お客様ですか?」
「あぁ、濡れてしまったので彼女の服の替えを用意しておいてくれ。」
そう言い放つと、俺は自分の部屋へ向かった‥。
「‥風邪、ひきますよ。」
都さんにバスタオルをかける。
「シャワーそこなんで、使ってください。」
普段と雰囲気の違う俺の言葉に不安を覚えた彼女は、従うほかなかった。
少し迷ってから「‥覗かないでよねっ」
と言い残し、都さんはバスルームに消えていった。
彼女がバスルームでカラダを流している間、俺は濡れた服を脱ぎ捨て、ベッドに座りボーっとしていた。
緊張とか、そんなのは一切なかった。 むしろ、心は穏やかで、ただただ都が愛しかった。
彼女を幸せにしたと思った。彼女のいろんな顔が見たいと思った。
普段は怒ってる都の顔を、まろんさんに向ける笑顔のように、俺に向けて欲しかった。
早く、でてこないかな‥
かちゃっ
都がバスルームから顔を覗かせた。
「‥シャワーありがと。 水無月も早く入りなよ、風邪ひいちゃうわよ‥」
俺の服を着て、だぼだぼの裾を踏みながら歩きにくそうにこちらへ向かってくる。
顔を赤らめ、少しゆがんだその表情を見たとき、俺は都の腕もひっぱり、抱き寄せていた。
「み、水無月っ!やめなさいよっ! やぁ‥」
きつく抱きしめた。 きっと都は苦しかったろうと思う。 でもそのときはそんなこと考えてる余裕なんかなかった。
「都‥俺のこと、キライか?」
少しの間の沈黙。 困ったようなか細い声で彼女が沈黙を破る。
「き、嫌いでは‥ないけど‥」
「じゃぁなんでいつも冷たいんだよ‥」
また少しの沈黙。 彼女なりに言葉を選んでいたのかもしれない。
「べ、別に意味はないけど‥ただ‥」
「ただ?」
「‥水無月があんなこと言うから‥」
あんなこと‥ あぁ‥ 俺が気持ちを伝えたことか。
「俺はただ都に自分の気持ちを知って欲しかったんだよ。 あの時は答えを求めないつもりでいたけど、
今は都の気持ちが知りたい。」
俺は半ば強引に都に答えを迫った。
「なぁ? 俺、大切にするよ。 絶対都のこと守るから‥ 俺は名古屋くんみたくは強くないけど、
俺にできる限りがんばるから‥」
哀願するような俺の声。 眼鏡がはずれているっていうのに、地が出たんだろうか。
「‥水無月のこと‥嫌いじゃないの、でもね、自分の気持ちがわからなくて‥」
わからない? 俺はその意味がわからないよ。
「まだ名古屋くんが好きってこと?」
「違うの。 稚空は‥もういいの。 私、最近おかしいの‥
あんなにいつも冷たくしてるのに、内心水無月が後ろのいてくれるとほっとするの‥」
都‥ それって‥
「愛の告白?」
「違うっ! わからないって言ったでしょっ‥」
俺は身体が増して熱くなっていくのを感じた。
「都‥」
強く抱きしめていた腕を緩め、俺は都の顔を俺の顔に近づけるように彼女のあごに手をそえた。
少し見つめあって、ゆっくり顔を近づけていくと、寸前で都の顔が左にそれた。
「恥ずかしいでしょっ‥」
耳まで赤くしている都の顔を、有無を言わさず俺に向け直し、そのまま強引に唇を奪った。
「んふっ‥」
最初は苦しそうな顔をしていた彼女も、少しずつ俺に唇を許す。
俺は一際激しく彼女の唇を貪ると、そのまま後ろのベッドへ押し倒した。
しばらく都の唇を堪能したせいで、俺の欲望はまた一際大きくなる、それは痛いくらいに‥
顔を少しずつ下げて、首や胸を服を脱がさずに優しく愛撫する。
初めは少し抵抗を見せたが、そのたびに唇を塞ぎ、彼女をなだめるようにほっぺやおでこにキスをした。
Tシャツのなかに手を入れると、俺の手から溢れんばかりの胸の上に
小さく、いや、普段よりは大きく存在を主張する乳首。
そうだ。 下着は濡れたからつけてないのか‥
このまましばらく時間をかけるつもりだったけど、もう服を脱がさずにはいられなくなった。
さすがに下に手をかけると「やぁ‥」なんて可愛い拒否もしたが、構っている余裕などそのときの俺にはなかった。
都を一糸まとわぬ姿にし、俺の興奮はさらにたかまる。
彼女の初めて見るそこは、少しだけ濡れていたと思う。
そして理性の壺だと思った。 壺を指で満たしてやると、溢れ出る愛液。 「んんっ‥」
身をよじって壺を、いや、理性や本心までも隠そうとする都。
愛撫も早々に、俺は欲棒、もとい欲望が抑えられなくなった。
「都‥いい?」
「‥」
都は恥ずかしそうにこくり、とだけうなずいた。
俺は彼女のそこにあてがい、少しずつ、互いの気持ちを確かめるように一つになった。
途中都は苦しそうに俺にしがみついたが、中断を口にすると彼女自身の口から
「いいの‥ 早く‥」
という夢のような台詞が聞けたりした。
都を気遣いゆっくり動いていた俺は、少し余裕があったので彼女の反応の一つ一つを楽しんだ。
痛みで顔をくしゃくしゃにしている都。 少しずつ俺を迎え入れる都。 俺にしがみつく都‥
そんなことを考えていたら腰の速度が無意識に速まってしまい、再び都の顔がゆがんでしまっていた。
しばらくゆっくり動いていたけど、そろそろ俺自身も限界だった。
「ねぇ都。 少し早くしていい?」
都はうんいいよ、と言って俺にしっかりしがみついた。
だいぶなれたのか、時折「はぁあっ」「はっんん」と甘美な声もあげるようになった。
そんな声出したら俺すぐいっちゃうよ‥とか思いながら、都の普段聞けないような声を記憶に焼き付けた。
その後眼鏡有の俺がネタにつかったのは言うまでもない。
「都、そろそろ‥」
限界だよ、と耳元で囁く。
「ん‥」
と言う答えを聞き、さらにスピードを速める。
「あんんんっ!!」
都の声のトーンも徐々にあがっていく。
「都っ!」
俺は彼女の白いおなかに見た目は白い、欲望の液をはきだした。
‥しばらくベッドで抱き合っていたが、都が
「お風呂、入らなくていいの?」
と言い出した。
すっかり忘れてた‥
‥「一緒に入る?」
「「「‥うん。」」」
END
長文駄文失礼しました。。
では、携帯さんの続きお待ちしております^^
新作キター!
強い委員長もいいね。
>>886自分は女です(´・ω・`)
>>895感想どうもです(^O^) 自分的には携帯さんの続きが待ち遠しくて(*´Д`) PCと携帯両方をちらちら見てて落ち着かないです(;´∀`A
生まれた時から16年の記憶は、私にはない。
あるのは16年間お姉ちゃんが私の中にいて、ずっと眠っていたと言う経験だけ。
一応はお姉ちゃんの記憶を刷り込まれてはいたけれどでも私は。
私は何も経験していなかった。
赤ん坊だった筈の私は、気付けば16歳の人間になっていた。
最初は少しずつの事しか出来なかった。
笑うことも、泣くことも、何かを訴えることも出来なかった。
私が経験できなかった16年分の時間はお姉ちゃんが持っている。
それだけじゃなくて、私の好きな人の気持ちも―――お姉ちゃんが持っている。
「憂姫様?」
声に顔を上げて、さっきまでの思考を停止する。
また、また―――変な事を考えていた。
気付かれないよう笑顔を作ってなに?と返事をする。
お姉ちゃんが私のお母さんの身体を使ってここに居続けることに
何とも言えない感情を持つようになったのはいつだろう。
私が経験できなかった16年間を『奪われた』と思うようになったのも、
一体いつからだろう。
氷月に好きと言っても彼は答えをはぐらかしてばかりで、
結局返事らしい返事はしてもらえないまま今に至っていた。
「お顔が優れないようですが?」
笑って彼が私の顔を覗き込む。
なんで、私にはそうなんだろう?
色々な事がわかるようになってから気付き始めたことがあった。
彼が…氷月が私に壁を作って接しているんじゃないかって。
「そんなことは有りません」
出来るだけの笑顔を作るのが上手になったのも、いつから?
少しずつ心の中に黒いものが溜まっていくのが自分でも分かった。
「氷月―――少し、手伝って欲しい事が有るのだけれど、いい?」
彼の顔を見ると何をするつもりかわかったのか。
少しだけ眉をぴくりと動かした。
898 :
憂×氷月:05/03/08 17:32:00 ID:1sB9vms4
「服を脱いで」
氷月の身体に手を伸ばし、そっと服のボタンを緩める。
彼は抵抗しなかった―――出来るはずも、無かった。
「憂ひ…」
「二人の時は、名前を呼び捨てにしてと言っているのに。
…いつになればそうして下さるんですか?」
彼の服を緩め、脱がせていく。
「憂様…あの時の事は本当に申し訳ないと思っています。
貴女が望めば裁きにかけて僕を死刑にして下さっても構いません。
ですから―――ですから、どうかこんなことはもう…!」
「氷月があの晩私を抱いたのにどうしてそんなことを言うんです?」
私の言葉に彼はびくりと身体を震わせて首を振った。
「あの晩僕は―――僕は、どうかしていたんです。だからどうか…」
「それに私は氷月のことが好き…その気持ちを、知ってますよね?」
彼の服の中に手を滑らせ、胸板をそっと撫でる。
直に触れる皮膚から彼の体温が伝わってきた。
「私は、氷月がこんなに好きなのに」
呟いて指の先でそっと氷月の胸の突起を撫でた。
「憂さ…ま…」
氷月が困ったような顔で私を見ていた。
顔を赤くして、眉根を寄せて―――でも止めようとはしない。
「氷月にとってあのことが過ちでも私は嬉しかった」
彼の胸の突起を指の腹で撫でると氷月の唇は震えて小さな吐息が漏れた。
「許して欲しいとは言いません、ですがこのような行為は自分を貶めていくだけです」
苦しそうな顔をして氷月が私を止めようと懸命に声を掛ける。
けれどそれは何の抑止力にもならなかった。
899 :
憂×氷月:05/03/08 17:46:37 ID:1sB9vms4
あの日、私を抱いた氷月はお酒のにおいがした。
痛くて、痛くて辛かったけど―――でも、氷月が私を求めてくれたことが嬉しかった。
だから頑張って我慢したのに。
私の中に出しながら彼が囁いたのは、お姉ちゃんの名前だった。
あの日から私の中で何かが少しずつおかしくなっていったんだと、思う。
氷月をもっと苦しめたい。
そうして私だけを見るようになっていけばいい―――そう思う中でやっぱり振り向いて欲しいと。
お姉ちゃんの代わりじゃなくてただの「憂」として求めて欲しいと思うようにもなっていた。
許す、許さないじゃなくて、裁くとか、そう言う事でもなくて。
ただ私は氷月に触れて、私を見て欲しかった。
お姉ちゃんに接するように私にも壁を作らないで、普通に話して。
ただそうして欲しいだけなのに私は上手く言葉も浮かばないし、
行動も出来ずに―――結局こうして求めるしか出来なかった。
突起を弄くりながら彼の手を私の胸に導く。
「同じように触れて下さい」
薄いドレスの生地越しでも氷月の掌が汗ばんでいるのが分かった。
少しずつ彼の息も私の息も早くなっていく。
氷月は頷くと無言のまま私の胸を揉み始めた。
「ひ…づき…」
名前を呼んで彼の身体を下へ下へと手を滑らせていく。
下腹部に触れると既に服越しにもはっきりと彼がどうなっているか分かった。
900 :
憂×氷月:05/03/08 17:48:18 ID:1sB9vms4
「凄いですね」
小さく笑って彼のそれを手で包む。
「窮屈でしょう?出してあげますね」
氷月は何か言いたそうに唇を開きかけて、すぐに閉じた。
何か言いたいなら言ってもいいのに―――そう思いながら彼のそれを取り出した。
何度触れてもなれないし、ドキドキするのに氷月は小さく息を漏らすだけで何も言わない。
ただ彼のそれだけが私の手の中でビクン、と反応する。
「憂様…そろそろ夕食の時間ですからどうかもう、本当に…お止めください」
「見られるのがこわいの?大丈夫です、私の婚約者になってしまえば良いではありませんか」
笑って彼のそれを手で扱く。く、と小さな声が氷月の唇から漏れた。
「私はいつだって…いつだって…」
そうした気持ちでいるのに。
そう言いそうになって俯いた。氷月のが私の手の中で意思とは関係ないように震えている。
「憂様…僕は…」
それ以上の言葉を聞きたくなくて、私はしゃがむとそっとそれを舐める。
ん、と苦しそうな氷月の声と同時にノックする音が聞えた。
901 :
憂×氷月:05/03/08 17:48:51 ID:1sB9vms4
割り込みすんませんでした…。
終わってませんが携帯さんが来る前の暇潰しにでもなればと思います。
>>901ひとまず乙デス! このままスレに活気が戻るといいですね(´・ω・`) 続き待ってますね!
904 :
憂×氷月:05/03/11 17:08:46 ID:u/qxJyyG
ドアの向うから声に氷月はびくりと反応して私を見た。
「憂様、見つかってしまいます、どうかお止め下さい」
本当に困った顔をして氷月は私を止めようと必死で小声で囁く。
でも私は垂れてきた髪をかき上げて彼のを根元まで咥えた。
「っ…く、ぅ…」
ぶる、と氷月が震えて私の頭を押さえた。
「姫様?」
外から心配そうな声が掛けられた。
氷月は私とドアを何度も視線で往復すると困ったように眉根を寄せて少しだけ上ずった声で、
「今憂様は眠ってます。もう少ししたら僕が起こしますのでっ…!」
言い訳をしようとした氷月のを強く吸った瞬間語尾が震えた。
「氷月様?」
心配そうな声に氷月は声を作ってすぐに何でも有りません、と答えた。
「必ず連れて行きますので」
その声に扉の向うから了解の声が聞え、足音が遠ざかるのを氷月が緊張した顔で見ている。
私はと言うとそんな彼の態度を楽しみながら舌で何度も根元から先端を往復していた。
犬のようにただ舐めて、時折吸って、軽く歯でこすって。
その度に氷月は苦しそうな、何とも言えない顔で声を漏らさないように唇を噛んで堪えていた。
905 :
憂×氷月:05/03/11 17:19:54 ID:u/qxJyyG
口の中で氷月のが固さを増していた。
そろそろ彼も―――多分、我慢が限界なんだと思う。
氷月のを口から出すと私の唾液が彼のを濡らしていた。
「……入れて」
ドレスの裾を捲って下着を脱ぐ。
「何を言ってるんですか憂様」
氷月が悲しそうな顔で私を見た。
「ご飯前にそのような事をしてしまえば匂いで勘付く者も出るでしょう。
それに僕は―――」
彼の言葉を無視して、もう熱くなってるそこを指で開いくとくちゅっと音がした。
氷月に良く見えるように指で広げ、彼を見る。
「―――入れなさい」
拒否権は無いと言うのを示すように『命令』すると氷月は諦めたように溜息を一つ吐いた。
「分かりました」
氷月の顔から表情が消えて、彼は私を抱き上げた。
無言のままベッドにそっと横たえて邪魔になったドレスの裾を汚れないように捲る。
いつも命令をする時はこうして氷月はベッドへと私を運んでいた。
どんな時も、床に押し倒すと言う事は無くて
―――乱暴にされたりしないのは彼の中で私は大事な存在なんだろうか。
それとも、私が姫だから―――お姉ちゃんの妹だから、そうやってするんだろうか?
身体だけは火照ってどうしようもないのに、一度も私は氷月を本当に感じた事が無い。
氷月の本当に好きな相手は私じゃない。それは分かっているのに。
無言のまま氷月の指が私のあそこをなぞる。事務的に、何を考えてるのか分からない顔で。
906 :
憂×氷月:05/03/11 17:28:00 ID:u/qxJyyG
彼の指が敏感な所を探る。
「んあぁっ…!」
それに声が自然と漏れて、指が触れる部分からくちゅりと音がした。
氷月の指が中を少しの間出し入れを繰り返して、すぐに抜かれた。
「―――入れますよ」
そう囁いて氷月が中に入ってくる。
私の上に彼が重なって、ゆっくりと彼自身が中を占めていくのを感じた。
「あっ…あああっ!」
何度入れられてもする何とも言えない異物感。
氷月の顔を見ると少しだけ赤い顔で私を見ていた。
彼が動くたびに声を漏らす私と、ただ黙ってそれを見ている氷月。
身体は重なっているのに心は重なる事はない。
いつもそうだから早く慣れてしまいたいと思っていた。
身体だけでも彼と一つになれるのなら、私はそれで幸せだから。
そう思いたくて私はシーツを強く握り締めた。
視界が滲むのも、彼が中で動くのが気持ちいいからなんだ。
胸が痛いような気がするのも全部気のせいなんだ。
「っ…」
―――氷月。
名前を呼びそうになって抑えた。呼んでも多分彼は応えてくれない。
氷月に伸ばしたいと思う手で必死にシーツを掴んで、この行為がずっと続けばいいと思っていた。
愛情が無くても、彼と触れ合えるなら。
涙が頬を伝うのを感じながらただ氷月を見つめていた。
907 :
氷月×憂:05/03/11 17:36:15 ID:u/qxJyyG
どうしてこんなことになったのかと思う。
彼女の中にから引き抜くと微かに音がして口を開いた秘所から僕が出した精液がどろりと溢れてきた。
静かに呼吸する憂様の胸が上下するのを見ながら僕は自分のしていることに対してただ嫌悪を募らせるばかりだった。
「大丈夫ですか?」
僕の呼びかけに小さく頷いて憂様は笑った。
「氷月の赤ちゃん―――できればいいのに」
ぼそりとだが確かに呟く声に僕は何も返せなかった。
彼女のことは嫌いじゃない。いや、多分好きなんだと思う。
ただ分からないだけで、どうすれば僕がした事を償えるのかが分からなくて。
最初は命令されるままに憂様を抱くだけだった。自分のした事の責任はとらなければならない。
だから彼女が望む事はなんでもしてあげようと―――そう思っていた。
抱く事で僕が与えた傷が少しでも楽になるのなら、と。
けれど抱く内に憂様を愛しいと思う自分に気付くようになっていた。
僕の腕の中で泣く彼女を守りたいと思うようになっていた。
908 :
氷月×憂:05/03/11 17:47:35 ID:u/qxJyyG
だが気付くのが遅すぎた。
僕は彼女を強姦した上に違う女性の名前を呼んでしまった。
そんな僕が今更憂様に「好きだ、愛してる」なんて言って優しくして良いはずが無い。
もしあんな事をせずに自分の気持ちにもっと早く気付いていれば優しくしたに違いない。
愛の言葉を囁いて、髪を撫でて、普通に接して。
そんな風に逆滝くんが響古様にするように優しく接してあげられただろうなと思う。
「…余り遅いと怪しまれますよ」
精液を拭いながら囁く。
「そうですね」
事務的に行為のあとを処理しながら僕は静かに自分の心が沈んでいくのを感じていた。
こうして身体だけを重ね、彼女を僕が汚していく。
本来なら僕が守らなければいけない存在なのに―――僕が傷つけ、少しずつこの人を壊していく。
どうすればいいんだ。
誰にも言えない言葉を心の中だけで呟き、服を整える憂様を見つめた。
909 :
氷月×憂:05/03/11 17:48:58 ID:u/qxJyyG
暗くてすみません。活気が戻りますように|´・ω・)
乙デス! ちなみに次は逆滝響子が見たいでつ(*´Д`)
911 :
名無しさん@ピンキー:05/03/12 04:25:39 ID:5KLoyAfO
「ぁう…や、ぁ…」
休日の夕方、マンションの一室――日下部まろんの部屋では
精一杯の理性で自分の欲望を押さえ、割れ物を扱う様に恋人の身体に触れる青年と、
今にも泣き出してしまいそうな表情で唇を噛み締める――唇が切れてしまうから、
そんな風に我慢なんてするな、と優しい恋人は言ってくれたが――少女がベッドに横たわっていた。
柔らかく胸を愛撫していた青年の手が、スカートの裾から入り込み
少女の白く華奢な足をマッサージしつつ徐々に上へと上がってくる。
はぁ、と緊張のほぐれか又は心地よさからか、少女の口からため息が漏れた。
青年が行為を先に進めること無く、そのまましばらく太腿を揉みほぐしていたのは
躊躇いと不安のせいであるという事がその表情から読み取れた。
しかし少女はうつ伏せになっており――かろうじて顔は横を向いているが――
恋人の表情には気付いていないと思われた。
やがて青年は意を決したように、その手をそっとショーツの上に滑らせた。
その動きにピク、と少女の身体が跳ね、目がきつく瞑られた。
「…まろん」
柔らかく名前を呼んだあとの、大丈夫か、と言う言葉はすんでのところで飲み込んだ。
大丈夫な訳がないから。
今だってまろんはこうして必死に堪えている。
辛くて怖くて、彼女は今にも壊れてしまいそうなんだ。
「稚空……どうしたの?」
彼の心の内を読み取ったかのように、泣きそうな目でまろんが微笑んだ。
その目を見ると辛くなる。
「…何でも、ない」
その声は絞り出したような、呟きに近かった。
912 :
名無しさん@ピンキー:05/03/12 04:26:36 ID:5KLoyAfO
駄目だ。俺が不安になっちゃいけない。
そう思うと同時に、じんわりと熱いまろんのそこに添えられた手を動かす。
上下に往復し、触れるか触れないか程度だった指に少しだけ力を入れる。
まろんの呼吸が先程までよりも早くなった。
「ん、ぁ…はぁ、ぁ、…ぁんっ」
特に敏感な場所を指で柔らかく転がしてやると高い声を上げ、まろんの身体が跳ねた。
少し赤く色付く耳も、唇で、舌で、愛撫してやる。
まろんが気持ち良さそうにとろけた表情をするから、少しだけ余裕が出て来て
ベッドとまろんの身体の間に手を割り込ませスカートを脱がせようとした時。
「ゃ…やだぁあっ」
水分を含んだまろんの拒絶の声に、一瞬何もかもが止まったようだった。
もちろん稚空も例外では無く、まろんのすすり泣くような声が耳に入るまでぼんやりとしていた。
「ぅ、っ…ごめ、ん…ごめん、ね・…」
その言葉に応えず、泣きじゃくるまろんの上から身を起こし、座ったまま彼女の着衣の乱れを手早く直す。
いいよ。気にするな。まろんが悪いんじゃない。また次頑張ろう。こんなことなんでもないよ。
俺は平気だよ。焦らなくたっていいじゃないか。
まろんを慰める言葉はたくさんあった。
でも、それのどれ一つとして稚空のまったくの本心を表すものではなかった。
何も応えない稚空に、まろんが不安そうに口を開く。
「き、嫌いに、ならないで…次は、がんばる、から…」
泣いているから途切れ途切れに聞こえるまろんの言葉に、胸が痛くなる。
「…嫌いになんてならないよ。大丈夫だから」
「ち、稚空が、怖いんじゃない、の…怖くなんか、ない、の、に…」
それなのに――――
913 :
名無しさん@ピンキー:05/03/12 04:28:14 ID:5KLoyAfO
「もうわかったから。いいよ、怒ってなんかない」
怒る事なんて出来るわけない。
「とりあえず、今日は帰るよ。鍵閉めるの忘れるなよ」
今の自分に出来る、精一杯の笑顔でまろんにそう伝える事が出来て良かった。
本当は帰りたくなんて無かった。一秒だってまろんの傍にいて、その傷を癒してやりたい。
でも、俺が傍に入ることはまろんの為にはならない。
以前はごめんなさい、私が悪いの、と泣きじゃくるまろんを置いていく事なんて出来なくて一晩中そばにいた。
触れるだけでまろんが怯えるから、抱きしめて安心させてやることも出来ずに。
そんなもどかしい思いをする俺を見て、まろんは更に頑張ろうとした。
抱きしめてくれる?
キスなら大丈夫かもしれない。
そんな言葉を無理して口にするまろんを見ている方が辛かったから。
その俺よりまろんはずっとずっと辛い思いでそう口にしているだろうから。
まろんがこうなったのは、ノインに犯されそうになってからだった。
しばらくはショックで食事もとれず、可哀想なくらい泣いて、吐いて、痩せた。
それでもしばらく経つと少しずつだけど、元のまろんに戻っていった。
そして数ヶ月前のある日。
もう大丈夫だと思うの。だから、私、稚空に抱いてほしい。
まろんはそう口にした。
今だったらわかるけど、それもきっとまろんの本心ではなかったんだろう。
俺がまろんにキスしたり、迫ったりしなくなったから不安だったんだと思う。
でも、その日のまろんは抱きしめて、キスするだけで限界だった。
それさえも震えていて、それから先は顔を真っ白にして泣いていた。今日のように。
それからも何回かこういう事があって、少しずつだけど前に進めている。まろんの気持ちを犠牲にして。
914 :
名無しさん@ピンキー:05/03/12 04:30:48 ID:5KLoyAfO
名古屋稚空が自分の部屋に戻ったとき、まだ日は沈んでいなかった。
はあ、と大きくため息を吐き自己嫌悪に落ちいってしまう。
もちろんノインのことは憎い。前世の恋人だからと言ってまろんはあいつの物ではない。
嫌がるまろんの声が聞こえなかった訳ではないだろう?まろんが受け入れていた訳ではないはずだ。
ただ、それと同じ位自分がこういうときに焦らずにまろんを包んでやれない事も腹立たしい。
表面上は優しい言葉をかけてやれても、心の底では早く抱きたくて堪らない。
だから無理しているまろんに気付いているくせに誘いを断らずに、結果的に泣かせてしまうんだ。何度も何度も。
それともう一つ―――
そのときインターホンの音がなり、はっと顔を上げる。
のろのろと立ち上がりドアを開けると、そこにはまろんの親友でもあり
将来は婦警を目指すだけあって、正義感の強い少女――都がたっていた。
「あ、ごめん、寝てた?これ、お母さんが作ったんだけど、良かったら夕ご飯に食べて?」
見ると、手には温かそうなシチューが抱えられている。
「いや、起きてたよ。いつも悪いな。ありがとう」
そういって受け取ると、都はいいえ、それじゃあね、といって笑って帰ろうとした。
「……都」
呼びかけに、彼女の肩がびくりと震えた。
「上がるか?」
ゆっくりと振りかえった都の目には困惑と、ほんの少しの喜びが感じられた。
そしてゆっくり首を縦に振り稚空の後について寝室へと入っていく。
これが彼女の、そして彼のもう一つの罪。
915 :
名無しさん@ピンキー:05/03/12 04:32:00 ID:5KLoyAfO
初めてこうなったのは、まろんとの2回目の行為も未遂に終わったときだった。
あの時はもう少し遅い時間で、都は数学の課題を聞きにきた。
都が玄関先で数学を教えて欲しいと言った時、稚空は酔っているようだった。。
別に、未成年が飲むんじゃないわよとか、そういうことを言おうとしたわけではないけど
稚空の目が悲しげに沈んでいるのを見た時、何とも言えない気持ちになった。
無理に上がり込み、何とか稚空から訳を聞き出したとき、彼女の口は無意識のうちに言葉を発していた。
身体だけでも、まろんの替わりにならない?と。
稚空は目を白黒させ、そんなのはいけない、都が辛いだけだ、と彼女を説得した。
それでも良かった。都は稚空が好きだったから。
すごくすごく好きなのに、稚空が見ているのはいつもまろんだったから。
何言ってるの、あんたは最低な女よ。まろんが哀しむわよ、と言う声が自分の中から聞こえた気もした。
でも、都が稚空に抱きつき、酔い任せの稚空がそれに応えた瞬間その声は消えた。
916 :
名無しさん@ピンキー:05/03/12 04:43:02 ID:5KLoyAfO
おひさしぶりです〜、98です。
流れを変えた皆さんがた、乙です!
携帯さんの稚空×他の女とか氷月×憂を読んでいて
稚空×都が思い浮かんでしまいました。
ずっとロムらせて頂いてたので、久しぶりに書くと時間かかりますね。
原作のノインに襲われた直後なのにもう元気になってるまろんには
ちょっと納得行かなかったので書いてみました。
メインが稚まろなのか稚空都なのかわかりませんが…
でも稚空まろんに萌えてるのには変わりないので
都とのエロシーンには自信ないんです。
なのでリレーにして頂けると助かります。
もしくは半端ですがこれで完結としてみていただいても結構です。
もういいかげん眠いので文章ボロボロですみません
それでは、他の書き手さん達の作品も楽しみに待ってます。
都をリビングに通し、何か飲むか?と聞くと、都はなんでもいいわ、と言って笑ってみせた。
その顔付きがどことなくまろんに似ていて‥ 稚空はおもわず胸が苦しくなる。
まろん‥今頃‥泣いてんのかな‥
稚空がそう思ったとき、彼は入れかけていたコーヒーをこぼしてしまった。
「あっつっっ!」
幸い火傷はたいしたことはなかったが、心配そうに都が近づく。
「大丈夫?」
下から覗き上げる都に「‥入れなおさなきゃな。」と苦笑してみたが、都には「もういらない‥」と言われてしまった。
「もう‥無理しないでよ‥私の前では強がらなくていいの‥」
都はそのまま稚空にめいっぱい抱きついたが、稚空は抱き返せずにいた。
「‥ねぇ、抱いて‥」
都のその言葉に稚空はとまどったが、ふいに都が彼の頭をくい、と寄せ舌を割り込ませ、彼を求める。
そんな都の強引な仕草に、稚空は、流されてしまおう、と思った。 というより、都の大胆な行動にそう思わされた。
「都っ‥」
都にとって稚空の腕は、とても心地良いものではなかったが、彼のその胸の隙間を埋めてあげたかった。
「ベッド‥行こうか。」
稚空に手をひかれ、二人は今日も、罪に溺れる。
ここからのえっちな描写は次の方にお任せしますw
>>98様新作乙です!
ちょっぴり調子乗って続き書いてみちゃいました(´∀`)エヘ
お気に召せば光栄でつ(・ω・)
919 :
名無しさん@ピンキー:05/03/12 18:08:21 ID:BwlUSBLH
背徳感あるストーリーだなぁ
920 :
名無しさん@ピンキー:05/03/13 23:26:48 ID:pPA2c2Dq
>>917 寝室のベッドに都を横たえ、その上に稚空が覆い被さる。
それまでは二人とも、互いにどちらかが拒み、この関係が今日かぎりで終わるのを心の奥底で期待する。
玄関先で帰ろうとするとき呼び止められないことを。
上がるか?と尋ねても都が断ることを。
「抱いて」という自分を稚空が拒むことを。
そして二人にとって大切な人を裏切る行為に、自分自身の心が歯止めをかける事を。
もうこれ以上の罪を重ねないために。
しかしベッドに倒れ込んだ瞬間に、その甘く他人任せな期待は砂のようにサラサラと二人の中で崩れ落ちる。
身体と罪を重ねる度、それは例外なくそうであった。
都の細い身体を貪欲なまでに掻き抱き、首筋に舌を這わす。
応えるように背中にまわされる手や、髪を撫でてくれる指が不安や焦りを和らげてくれるようで心地良かった。
こんな風に性急な行為にまろんはひどく怯えるから。
彼女自身の中のよみがえる嫌悪感や恐怖を、歯を食いしばって耐えるのに精一杯で
稚空が、抱き返してくれる腕を求めている事に気付ける余裕を持ち合わせていないから。
舌を這わせたまま、都の上着を捲り上げ、下着越しに柔らかな胸を揉みしだく。
はぁっ…、と都の吐く荒い息にまた身体が熱を増した。
「ゃ…あっ」
稚空によって下着が外され、直に胸の突起に触れられたとき、思わず声が喉をつく。
膨らみかけたそこを指の腹で転がされ、ときに爪で引っ掻かれる。
熱くなった自分の身体と対照的に、ややひんやりとした稚空の指。
耳を噛まれると無意識のうちに稚空のシャツに掴まっていた。
921 :
名無しさん@ピンキー:05/03/13 23:35:35 ID:pPA2c2Dq
名前入れ忘れましたが98です。
リレーに参加して頂いた方ありがとうございます。
最終的には稚まろになるのか稚空都になるのか分りませんが、
まろんにばれちゃうのもいいかなぁとか考えてます。
もしくは隠したままなんとかH成功とか。
どうにしろ暗くなりそうですが、展開は次の方にお任せします!
携帯様はじめ、リレー希望様&SMリレーの続き、水無月×都様の
続きもハァハァしながら待ってます。
頑張って下さいね。
922 :
名無しさん@ピンキー:05/03/17 17:16:46 ID:yh9jYtXV
age
923 :
携帯:05/03/20 21:33:26 ID:81mjgX7Q
はぁ…、と唇を離すと熱い吐息が漏れる。どれくらいの間こうして互いの唇を求め合い舌を絡めていただろう。長い間こうしていた気もするし一瞬の様な気もして再び唇を重ねる。
「ん…ふ……ふやけちゃぅょ…ゃっ」
白い肌を桜色に染め俺の唇を指で押さえながら戸惑った瞳で見つめてくる。そんな瞳で見つめられるとどんどん欲求が大きくなっていく。
「っ、ゃ…私は…もぅ稚空の彼女じゃなぃ…ん…」
半ば強引に唇を塞ぎ言葉を止める。今はそんな事聞きたくない、聞きたいのはまろんの甘く漏れる吐息とまろんの身体が奏でる卑屈だが神秘的な和音。
924 :
携帯:05/03/20 21:34:02 ID:81mjgX7Q
「っ…ゃっ、離してっ、ぃゃあっっ」
手首を捕まれ、いきおいよく壁に追いやられ背中を打つ。どれだけ抵抗しても稚空の手はびくともせず震えるまろんの首もとに舌を這わす。
こんなのただの自己満足に過ぎないと頭では分かっていても身体が言うことを聞かない。まるで自分の身体ではないように…。
「んんっ、ぁ…ゃんん…」
ゆっくり首筋を舐めると甘い声が面白いように漏れる。その声が漏れる度恥ずかしそうに唇を噛み俯く。唇を切るから噛むのを止めろとよく注意したな、と頭の後ろで思い出がよぎる。
925 :
携帯:05/03/20 22:27:37 ID:81mjgX7Q
書き込み遅くなってすみません。98様お久しぶりです。
少し見ていない間にたくさんの小説がアップされていて私的にかなり嬉しいです。氷月×憂は切ない気分にさせられましたし稚空×都もリアルでとても良かったです。
更新遅くてかなり矛盾が多い物語になってしまってますが最後まで読んでいただきたいです。
私的な話ですが【オペラ座の怪人】をつい最近みたのですがノインの心情を描いたような映画でした。私的の感じ方なので皆がそう思うかは保証できませんが一度見ていただきたいなぁと思います。では。
926 :
577:2005/03/24(木) 02:14:09 ID:/8Xpl6DR
お久しぶりすぎて申し訳ありません。
あわせる顔(?)がないので、夜中にこっそり続きの一部を投下して行きます。
PCがあぼーんしてしまい、ほぼ仕上がっていた小説も一緒にあぼーんされ、
しかもこれだけバックアップ取れていなかったのが原因です。
927 :
577:2005/03/24(木) 02:15:09 ID:/8Xpl6DR
何度も唇に優しい感触が降りる。
その感触は、たまに頬や額をたどり、また唇に戻ってくる。
何度かそれを繰り返した後、水無月は都をゆっくりと抱えあげた。
「お姫様抱っこだなんて、ガラじゃないから恥ずかしいよ」
俯き加減でポツリと漏らすと、
「いいじゃないですか。僕だけのお姫様、って事で」と、それこそガラでもない言葉が
返ってきたので、さらに気恥ずかしくなってしまった。
たまらず顔を上げたら、思いっきり目が合ってしまったので、
照れ隠しに首をのばして頬にキスをしたら、額へお返しのキスが返ってきた。
水無月はゆっくり都をベッドに横たえ、窓際へ歩く。
(あ、カーテン閉めてくれてるんだ・・・)
自分を簡単に抱え上げた両腕。そっとベッドに下ろしてくれた、優しい瞳。
思い返して、かぁっと、頬に朱が走る。
都はぎゅっと、両目を閉じた。
928 :
577:2005/03/24(木) 02:16:34 ID:/8Xpl6DR
ベッドのスプリングが軽く沈む。水無月がこちらにきたことに気づき、都の体が心持ち
固くなる。
どうしていいか分からないのでそのままじっとしていたら、まぶたに軽く口づけされた。
恐る恐る目を開けると、少し緊張した面持ちの水無月がこちらを見つめている。
「い・・・、委員・・・」少し張り詰めた空気を和らげたくて言いかけた言葉を、水無月は制した。
「ちゃんと、名前で呼んで下さい」
「え?」
思わず目を開けると、少し照れたような、困ったような水無月の顔が、近くにあった。
「ちゃんと、僕の名前で言って下さい。"委員長"じゃなくて僕の名前で」
「や、大和・・・?」名前を呼ぶだけなのに、言いなれてなくてつっかえてしまう。
だが、水無月は嬉しそうに微笑み、都に覆いかぶさると、首筋に顔を落とした。
「好きです。都さん・・・」
水無月は左手で都の右手をぎゅっと握り締め、空いた右手をウエストに添える。
何度も好きだと繰り返しながら、都の首筋を軽く啄ばむ。
「ふ・・・っ」小さく漏れる吐息。
「くすぐったいですか?」
「ううん。そうじゃないけど、何だか変な感じ・・・」
「なら、これは?」
言うと、都の首筋を舌でなぞる。
「やぁ・・・っ!」
濡れた暖かいモノが首筋を往復するたびに、ざわざわとした感触が都を襲う。
929 :
577:2005/03/24(木) 02:17:27 ID:/8Xpl6DR
顔を真っ赤にさせ、声を上げるまいと歯を食いしばる表情が可愛くて。もっとそんな顔が見たくて、
水無月はウエストに添えていた手をゆっくり上へ滑らした。
「ぁ・・・」
服の上から、胸にそっと触れる。
ゆっくりと円を描くように、服の上から胸を揉みしだきながら、都の唇を唇で塞ぐ。
「んっ・・・ふ・・・」
舌を唇から差し入れ、歯列を軽くつついてやる。
それでも都はぎゅっと歯を噛み締めたままなので、水無月は服の裾から手を入れ、下着越しに
胸を少し強く掴んだ。
「やぁっ・・・」思わず声をあげる都。
軽く口を開けた隙に、水無月は舌を都の口腔へ差し込んだ。
「ん・・・ぁ・・・っふ・・・」
戸惑う都の舌を己の舌で追い、絡めながら。右手は胸をいったん離れ、洋服のボタンに手をかけた。
深いキスを繰り返しながら、ゆっくりと胸のボタンを外していく。
一つ外す毎に、白い肌が少しずつ現れる。
まだ少し寒い外気に現れた肌が触れる度、都の体に細かい震えが起こる。
頭がくらくらする。・・・いや、頭の芯が、ぼうっとしてくる。
(どうしたのよ、私・・・)混乱する都の頭にも、次第に霞がかかっていく。
930 :
577:2005/03/24(木) 02:24:19 ID:/8Xpl6DR
胸の鼓動は一向に収まらないし、何だか何も考えられない。
(もっと、余裕があると思ってたのに・・・っ)
水無月の唇に、指先に、自分が解けていくのが分かる。
触れられる度に、震える体。
我慢しても、出てしまう、声。
恥ずかしくて、死にそうなのに、でも、嫌じゃない。
それは、自分を少しでも安心させようと握ってくれている手があるからなのか。
目が合うたびに降ってくる、キスのせいなのか。
そんなことを思っているうちに、上着のボタンは全て外されてしまった。
「や・・・っ、見ちゃだめ・・・っ・・・。んんぁ・・・」
舌を絡め取られているから、上手く喋れない。
水無月はしばらく下着越しに胸の感触を楽しむと、ブラの肩紐をずらし、都の背中に
手を滑り込ませて、ホックを外しにかかった。
・・・が。
931 :
名無しさん@ピンキー:2005/03/25(金) 11:37:09 ID:Ad+NpBcg
932 :
98:2005/03/28(月) 01:52:27 ID:xtHkENXq
その時、ベッドサイドに置いてある稚空の携帯から、電話の着信を知らせる音が鳴り響いた。
思わず二人の身体がびくりと震える。
稚空が都の上から退き、ベッドに座りなおして携帯を手にすると
その液晶画面には恋人の名前が表示されていた。
それを確認した彼は、少しだけ都に視線をやると、まろんだ、と呟き通話ボタンを押した。
都が口の動きだけで、帰るわ、と伝え衣服を整える。静かに寝室のドアが締まる音が聞こえた。
「…はい」
『ぁ…もしもし、稚空…?』
どちらかと言えば予想外な、稚空の低く沈んだような声に電話の向こうで
まろんが自信なさげに声をひそめるのがわかった。
「どうした?何かあったのか」
そんなこと聞かなくても、理由なんてわかりきっているけれど。
今日みたいに俺に拒絶の声をあげてしまった彼女は、しばらくするといつもこうして電話をかけてくるから。
『あの…さっきは、ごめんね。今日は大丈夫かなって思ってたんだけど…』
嘘だ。ベッドに組み敷いたときからまろんの顔色は悪くて、髪や額にキスするたびに身体を強張らせていたくせに。
『……明日、会える?あの、私、頑張るから…』
最後の方は声が掠れていて、やっぱりあの後も一人で泣いていたんだろうという事が伺えた。
「…なぁ、そんなに思い詰めるなよ。俺はゆっくりでいいんだから」
稚空の頭の中で、白々しい、と吐き捨てるような声がした。
933 :
98:2005/03/28(月) 01:58:04 ID:xtHkENXq
全くそのとおりだった。
まろんが俺をも怖がる理由。
それは、理性の届かない俺の心の奥底にもあの男――ノインと同じ欲望が渦巻いているからだ。
まろんが欲しい。繊細でこわれやすい彼女の心も、柔らかで華奢なその身体も。
誰にも渡さずに自分だけのものにしてしまえたら。
彼女の全てをこの腕に閉じ込めてしまえたら。
俺以外のものを見えなくしてしまえたら。
いっそ傷つけてでも抱いてしまえたら――
いつだって俺のそんな歪んだ独占欲があの男と重なるから、彼女を怯えさせてしまう。
あの男と同じである俺の存在を、まろんが受け入れる日なんて永遠にこないんじゃないか?
『でもね、前よりずっと平気になったよ。稚空が傍にいてくれたから』
まろんの作ったような明るい声に心が黒く渦巻く。
本当にそうなのか?あんな言葉、全部嘘なのに?お前の傍にいた俺は偽物なのに?
本物はこんなにも醜くて最低な心を持っているのに?
934 :
98:2005/03/28(月) 01:59:08 ID:xtHkENXq
それでもまろんが平気になったと言うなら、それはまろんの心が恐怖に少しずつ慣れてきたからだ。
前に進まなきゃ、と焦る気持ちが、彼女の心を削り取っていくから。
『…もしもし?稚空…?』
「…ごめん、疲れてるんだ」
精一杯抑えたつもりだったが、突きはなしたような声色はきっとまろんに伝わってしまっただろう。
でも、もう今夜はまろんの声を聞きたくなかった。
まろんを傷つける言葉を言わずにいられる自信がないから。
まろんに拒絶されるのが怖いから。
『あ…ごめんなさい……』
稚空はいや、と小さく呟いたあと、努めて明るい声を出した。
「こっちこそごめん。明日、また連絡するよ。おやすみ」
『…うん、おやすみ』
まろんの沈んだ返事を聞いてから電話を切る。
あの日から俺たちはギクシャクしつづけている気がする。
お互いに相手を傷つけないように、自分が傷つかないように、過剰に気を使いすぎているせいで。
こんな風になる前は幸せだった…
そう考えながら、稚空の意識は深い眠りに落ちていった。
935 :
98:2005/03/28(月) 02:12:04 ID:xtHkENXq
稚空×都のリレーって書き難いのかなぁと思って
都とっとと引っ込めちゃいました。
三者三様のどろどろした気持ちって言うのも書くの楽しそうだなと思いましたが
皆さんがリレーに参加して下さる方が嬉しいので。
もし宜しければどうぞよろしくお願いします。
577様の都は可愛いですね。キャラが上手に立っているので萌えも倍増です。
なぜ自分の都はこんなにダーク過ぎる…orz
原作でもチュー未遂どまりだったのに…
携帯様も待ってます。ちーまろ大好きですからw
御二方含め、他の書き手さんもがんがって下さい!
そろそろ新スレの予感ですね。嬉しい限りです。
936 :
携帯:2005/03/28(月) 19:14:05 ID:dAIVfAL0
どんどん小説が投稿されて嬉しい携帯です。
委員長×都は甘甘でいいですねぇ。初初しくて二人のどぎまぎ感がとてもいいです。
稚×都×まも人間の裏側が見えて楽しませてもらっています。私的にシリアスが好きなので続きがとても気になっています。
そういえばもう新スレの時期ですね。私は携帯なので立てる事ができないのでどなたか立てて下さると光栄です。
937 :
名無しさん@ピンキー:2005/03/28(月) 23:02:08 ID:vSNU83Rm
もしかしてこのスレ書き手さんはいるのに他の人殆どいないの?
でも漏れは待ってまつ!神様がた乙!
938 :
名無しさん@ピンキー:2005/03/30(水) 19:49:07 ID:/Z4ML9Tn
オペラ座の怪人とノインの心情が凄く重なるのがすごくわかるよ〜
そんな自分はきっと変人だと思う・・・
鬱
939 :
名無しさん@ピンキー:皇紀2665/04/01(金) 01:05:12 ID:SLHEj81n
駄目元で7巻の初夜シーンお願いしてみます・・・
あれ セックスすたの?
942 :
名無しさん@ピンキー:2005/04/07(木) 07:00:02 ID:eQgyGCtI
セックスしても変身できたから純潔じゃなくても心が純潔なら純潔だという最終的な話を理解汁
>>942 そういやジャンヌが言ってる「悪魔にとり憑かれた看守に純潔を奪われてしまった」
これ犯されたって意味なんだな。消防の頃は理解できなかった。
まさか連載当初、こんなアダルティな要素が入るとは思ってなかった・・・
純潔とか消防解んねーだろ?
>>944 「愛」やら「友情」みたいなもんと考えたんじゃね?
946 :
名無しさん@ピンキー:2005/05/20(金) 21:33:05 ID:jh7imI+c
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うめ
梅
梅 ウメ
まろんたん♪
稚空♪
952 :
名無しさん@ピンキー:2005/06/24(金) 12:19:29 ID:09auwT5V
都