ギルティギアのエロ小説 第3ラウンド RELOAD
ザッパが幽霊と交わり鰤が「俺」とラブラブライフを送り
サキュバスが18禁な任務と下克上を盛大にぶちかまし
ネクロが華麗なるテクニックで柔肌を襲い
テスタが出る度に掘られジョニーがdチキな方向に夜用
ミストファイナーを披露した挙句特攻野郎まで出て来て
ミリアの髪とエディの触手が愛憎渦巻き絡み合う
エロシーンはぐちょぐちょ、ラブラブシーンはマターリ、
ショタロリ百合801純愛鬼畜何でもありバッチコーイな
このスレに邪道も王道もあるかゴルァ!!
を胸に、新スレでも突き進んでみるテスタ。
それまでとは異質な、濡れた音が響く。
同時に突然、紗夢の動きが一瞬強張った。
「………冷、タ……っ、やん、あっ……ぁアっ!」
大人しく身を委ねていた闇慈の指が、紗夢の下腹に突然滑り、荒々しく胎内へ進んだのだ。
がくりと力が抜け、なだれ込む。
根元まで深くうずめられた指が動くたびに、蜜と愛液とがまざった液体がこぼれる。
「……いや、熱い、……ってな」
夕闇の中、厚く広い胸の上に、ふるふると白い肌が踊った。
灯りをともす事も忘れ、悦びの声を上げる艶かしい肢体に、見入る。
迫る刺激の波に、身体を支えきれなくなり、重力に負ける。
無意識に、腕は目の前の隆々とした体躯にしがみ付く。
「まだ足りないと」
「そんな…アっ……言ってナ……っ……!」
口とはうらはらに、身体は指の動く音に合わせ、跳ね上がる。
蜜がさらにたっぷりと、糸を引く程に塗られた。
「お望みどおり増やす、ぜ?」
滑りの良くなったそこが、差し入れられる指を2本、3本と飲み込んだ。
無理矢理広げられ、ひどく熱を帯びたかと思うと、また冷たい空気に触れる。
空気と液体が混ざり、じゅぷじゅぷと淫猥な音を奏でる。
「…………壊、れ、チャ…」
すっかり弱々しくなってしまった声が絞り出される。
「壊れちまいな」
「…っアぁぁッ…………!」
強く秘芯を押し潰す指先に、紗夢が声を荒げる。
闇慈が舌を動かし始めた。
薄茶色の茂みに絡みつく液体も、一本ずつ味わうかのように丹念に舐める。
ときおり茂みを唇にはさみ、調子を変えて軽く引っ張る。
鼻でかき分け、さらに奥へと舌を侵入させる。
かりんの香りと、そして段々と増す、独特の甘酸っぱい雌の匂いが鼻をついた。
「っくぅ……ふぁ……んッ……」
深く息を継がれる、ひやりとした空気の流れ。
胎内を暴れる舌の動き。
嫌でも聞こえて来るのは、しずくをすする、わざとらしい下卑た音。
顔を一度離す。
紗夢の眼前で、口の周りに付いた、愛液の混じる蜜をぬぐい、見せ付けるようにその指を舐める。
「甘い……ねえ。……お前の、味」
ごくりと、飲み込む音が互いの耳に届く。
生暖かく立ち上がる自分の匂いに紗夢が息を飲んだ音なのか、
闇慈が口の中の物を飲みくだした音なのかは、定かでは無い。
見つめる視線から紗夢が顔をそらすが、頬に添えた手に力をいれ、
また正面にぐいと引き戻し、軽く震える唇を奪う。
「……、っ、ん…………うぅ……!!」
抵抗する身体を押さえ付け、口内を、犯す。
行為に酔い、鼓動が乱れる。
紗夢の舌の上に、残り香を放つ自らの体液と、この男の唾液、そして甘いかりんの香りの蜜が行き交った。
息苦しさと、味わされている物への動揺で、その目が潤む。
「……こんな味、だな。甘いだろ?」
小さく舌を出し、闇慈がにやにやと、目の前の悔しそうな表情を楽しむ。
6 :
銘無し:03/05/26 06:36 ID:7uA0UgiL
前スレからの続きです(汗)
落ちたスレに投下した文を、折角の機会なので一杯加筆修正しちゃいました……何度もすみません。
またスレの住人さんにここを見つけてもらうまで、小分けにして、修正しながら保守兼ねてうぷして行こうかと。
即死判定恐さに、急いでうぷしたんでアラだらけだったです。ああああ。
丸一日レスが無いと即死とか言う話はどこまで本当なんでしょ?
これ完了したら、……スレシャロとかって需要有ります?
設定上、シャロンさん清らかな身のまんまどこまでエロくできるか……がんばろ。
また沈まないように、ここにもどんどん色々書き込んで下さい〜。
7 :
銘無し:03/05/26 07:09 ID:7uA0UgiL
ちなみにまだ落ちていない前スレ(ラウンド2)も、500KBで容量満杯のためもう書き込めません。
450KB位から移動始めて、残り容量をアナウンス&インデックス目次に、と言うスレ見たけどなるほど。
話のタネに聞きたいです、”GGXXでエロいだろ!!ってヴォイス有ります?”
紗夢の負け時の「こんなァ、所デ……」聞いてると辛抱たまらんバフー!!
となる私はもう末期でしょうか。普通じゃない所で一体何を……ハァハァ
新スレ乙です〜
気づけませんで申し訳ない……
GGXXのエロボイスですか。
何気にディズィーのダメージボイスもハァハァものですね。
キー間違いました……本当に面目ない。
完結編心よりお待ちしてます。
ミリたんの「痛くしないから」と「サヨナラ――」。
エディの妙にエコーがかかったボイス全部。
字だけ見ると、カイの「私では――不服なのか!」。801脳がハァハァします。
秘所に指を深々とうずめたまま、敏感な一点を舌で転がす。
「あーあ、ぐしょぐしょ。やらしい体してやがる」
包皮がめくれた所をざらりとこすり上げる。
「……ち、…違、あッ、………あぁアっ……!」
痛さにも近い衝撃に昇りつめ、痙攣したその身は悲鳴を上げる。
蜜と愛液に溢れるそこが、突き立てられた指を飲み込むように締めた。
内ももをつたう甘い甘い筋に、闇慈がまた舌を這わせ、丹念に舐め取る。
こぼれ落ちるしずくの甘さは、もはやただの蜜の甘さだけでは無くなっていた。
期待させられ、そして焦らされる。
くすぐったい、微弱な刺激が繰り返されると、こうも耐え切れない物なのか。
「………っハ、…ぁんっ…!……く、ッ……!」
唇を噛み、声を殺す。
先程軽く達して痺れの残る身体には、休む間も与えられず、震えが走っている。
潤み出した紗夢の目からは、今にも涙がこぼれ落ちそうになる。
普段からは想像もつかぬ表情を見ていると、次はどう虐めてやろうかと思わされる。
動きが止まった。
先程までそこにいたことを確かめるように、手がただそこを触れる。
「さぁて。どうしようかね……?」
あたたかく潤んだ泉は、まだ透明な液体を吐き出していた。
「言ってみ?」
一見平静を保つ闇慈にとっても、ぎりぎりの駆け引きだ。
軽く桜色に上気した顔が、唇を噛み、まぶたを閉じて快楽に耐える。
その表情は、ひどく誘われる光景であった。
肌を貪りたい衝動に押し流されそうになるが、懇願される甘美な瞬間を思い、我を保つ。
途中で止められた行為に、紗夢は落ちつかない。
はやく次の刺激が欲しい。身体中が一斉に声を上げる。
ただ柔らかく頬に手を触れられただけで、ぞわりとした刺激が背を駆けた。
なぜコイツは、こうも自分を振り回すのか。
そして自分の全てを見透かすような目をしているのか。
身体の熱さに憤り、ぎゅっと唇を噛む。
男性特有の独占欲という本能が、闇慈の頭をじわりじわりと侵す。
あごをつまみ上げ、手荒く紗夢の顔を上向きにする。
悔しそうな顔だ。
今はそれがひどく心地良く、そして愛らしい。
紗夢にここまで心を開かせるだけでも、並大抵の男には骨折りである。
意地っ張りで、なかなか本心を見せない。
高いプライドの奥深くに隠れた一面。
他の男が見る事はそうそう無いであろう表情、しぐさ。
簡単には触れることが出来ないそれを、目の前で一人占めしている。
そうこないと。
そうこないと、面白くないのだ、このゲームは。
「………ナンデモ、良い、から…」
根負けした紗夢が、消え入りそうなその言葉を搾り出した。
「チョウ………ダ、イ……早く、……ッ……」
甘美な響きが、闇慈の耳に届く。
この気丈な娘が、弱々しく懇願する、その声のギャップにぞくぞくする。
「……焦らす、ナ……この、バカ、ッ」
「了解」
今日は俺の勝ち、と、そう心の中でつぶやくと、熱く濡れた唇で、その息を塞いだ。
前スレ
>>456-457、
>>519-522、
>>642‐643、
>>840-841から続きます。間空いて申し訳無いです。
以前の読み返して、破綻してて恥ずかしくて悶絶してました。うひー。精進します。
前スレの
>アサシン小ネタ
金髪の女豹な_さんと情け無い男性陣に笑わせて頂きました。こーゆーの、好きです(笑)
>705氏
闇慈がどこか可愛くてイイ!!です。威勢の良い二人のやり取りの描写がお上手ですね〜。
>Y-S氏
ヴェノミリキタ――――――!!!!紳士的な口調の裏ではハァハァ 攻め攻め_と翻弄されてるヴェノが良いです。
一度書いたけどdatに沈んだのでもう一度↑どぞ新スレでも、職人様の光臨をお待ちしてます。
新スレ告知も兼ねてageた方が良いですか?今の状況だと。どうしましょうか……。
告知して来た
>>3のスレもageても良い、んでしょうか。むむ。
ギルティのダメージ系ボイスはエロいの多いですよね……
_のちょっとかすれたエコーとかも。
では恒例、前スレのインデックスもまた作ったんで貼っときます。
閲覧の参考にどうぞ。レス番にかちゅ利用は不可能ですが、
http://www2.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1030929625/○○
○に>以降の"数字&-"を入れると読めるはず。
>2 特攻野郎+ギルティ+プロジェクトX:投下人氏
>5-7 〜 素ザッパ×_:前スレ850氏(初代スレ続編)
>10 >45 >145 >162 梅×チプ:投下人氏(初代スレ続編)
>28-29 >139-140 >148 >182-183 >323 >427-428 >474 >772 〜
サキュ×カイ:こちら氏(初代スレ続編)
>37-42 紗×カイ:双月氏(初代スレ続編)
>53-54 >66-68 愉快なギルティ一家:双月氏
>59-60 >100-101 >167-168 >303-305 >310-311 >368-369 紗×闇:銘無し氏
>105-107 私立ギルティ学園:104氏
>121 >128-131 >179-180 >203-204 紗×カイ:双月氏
>134-135 少佐テスタ演説コピペ:投下人氏
>175-177 >186-189 >192-194 >197-199 ソル×テス:投下人氏
>213-214 〜 ソル×紗夢:料理料理人氏
>217 >219-220 >229-232 >267-272 >292-295 >327-329 >331 >378-383
>416-421 >526-531 >537-543 カイ×梅:209(カイ×梅)氏
>234-235 >249-250 >345-347 >360-362 カイ×ディズィ:投下人氏
>243-246 >256-262 紗×カイ:双月氏
>280 紗×カイ:双月氏
>315 フルメタテスタ&サキュコピペ:投下人氏
>320 >335-336 >339-343 >352-357 >387-388 >397 >476-478 紗×カイ:双月氏
>393-394 >407-408 >423-424 エディ×_:投下人氏
>434 ディズィ萌え叫びテスタコピペ:投下人氏
>448-449 〜 ソル×鰤:カイ×梅氏
>452-454 >488-489 >560 >563-565 or >566-569 テスタ×ディズィ:投下人氏
>456-457 >519-522 >642-643 >840-841 〜 闇×紗:銘無し氏
>466 闇慈脱走コピペ:銘無し氏
>480 ディズィ王女コピペ:投下人氏
>503-505 >514-515 >536 >545 >593-594 >614 >649 >695 >709 〜
_×鰤:_×鰤氏
>557 >697-699 〜 ディズィ×紗:双月氏
>660-667 ザトー×_:当たって砕けてみる氏
>720-722 >730-731 >742 >756-757 >791-792 〜 闇×梅:705氏
>747-750 淫靡な魔女_:747氏
>783-789 アサシンズ:双月氏
>815 〜 チップ×梅:とある紙使い、迷彩状態で通りがかる氏
>820->823 >826-828 >831-832 >843-847 〜 ヴェノ×_:Y-S氏
多分これで大丈夫だと思う……(汗)
訂正等有りましたらどうぞご指摘下さい。
>纏め人氏
乙カレー
>纏め人氏
乙カレー。追加です。
>830 〜 テスタ×カイ:ハイパー氏
>ハイパー氏
珍しく攻めるテスタを期待してます。
テスタって男女問わず受けてる印象が強いので、逆に新鮮です。
あぼーん
22 :
名無しさん@ピンキー:03/05/27 16:01 ID:+s8qUAAO
( ´,_ゝ`)プッ
23 :
ハイパー:03/05/27 23:52 ID:bekEDcPp
「・・・貴方の仕業ですか?これは。」カイは自分の置かれている状況を今ひとつ
つかめないままテスタメントに質問した。
「そうだ・・・と言ったらどうする?ボ・ウ・ヤ」
テスタメントはわざとカイをからかう様な調子で質問に答えた・・・楽しげに。
「ふぅっ・・・貴方が何を考えているかは知りませんが私を自由にしてくれませんか
?」
「私の性処理に付き合ってくれた後に・・・な」
といいながらテスタメントはカイに近づきカイの頬に口付けをした。
「なっ、何を言ってるのです!?」
カイの唇を舐めながら
「馬鹿なことさ・・・」と言うとテスタメントはカイのズボンのベルトに手をかけ
はずし始めた。 >続く
展開遅くてすみません(汗)
攻め攻めな上に「ボ・ウ・ヤ」なテスタ新鮮でつ〜。
でもsageて下さい、お願いします。
攻めテス萌え!!!
26 :
山崎 渉:03/05/28 13:13 ID:3MGJJ1xD
∧_∧
ピュ.ー ( ^^ ) <これからも僕を応援して下さいね(^^)。
=〔~∪ ̄ ̄〕
= ◎――◎ 山崎渉
27 :
名無しさん@ピンキー:03/05/28 16:51 ID:NMigDab/
山崎渉来襲のため保守上げ
あぼーん
もはや従順な身体を、闇慈が背後からかかえ、再び抱き起こす。
赤味を帯びてひくつくその場所へ、一気に己の半身を打ち込む。
「や…ダ、止め……ぁっ!!……ゃぁっ!んっ……」
紗夢は反論する間も与えられず、熱く肉を割り裂く痛みにただ翻弄される。
声を押し殺す事も忘れ、激しく動く度に愛嬌をあげる。
漏れ出したしずくが足をつたい、シーツを濡らす。
「……ッくぅ……ん………!も、う……闇、…慈…っ」
荒々しく後ろから突き上げながら、闇慈の指は乳房に食い込む。
胸から腹に、滑らかな背の感触が走る。
背筋に唇を這わせ、肌を味わうと、誘うかのようにそこが波打った。
「やっぱ、……やめ」
手荒くその身を抱き寄せ、向かい合う。
「お前さんの顔、見れねぇもん」
「アンタ、の顔、……間近で見るなんテ、ゴメ、………ぁっ、やぁ、ん……!」
再び熱い塊を深く奥まで沈め、肌を貪る。
強い調子の言葉をねじ伏せる、愉悦に身が震えた。
潤んだそこに包み込まれる。
溶け込む心地を海と表した者は、まったく風流な奴だ。
互いの睫毛が擦れ合いそうな程の近さで、視線を注ぐ。
「御免、なのは……見られるのが、だろ?」
閉じたままのまぶたに唇を寄せ、穏やかな口調で、しかし虐めるように問う。
「……っウ……わか、テ…………見る、ナ、……!」
きっと睨んだ目は少し赤みを帯び、涙をたたえ、潤んでいる。
気性の激しい小動物のようなこの娘を、手の中で玩具の如く弄ぶ事が、何と愉しい事やら。
突き上げられる衝撃に堕ち行く様をせめて見られまいと、紗夢が顔を背けた。
その横顔さえも、男を誘う物であるとは、知ってか知らずか。
迫り来る衝動に、突然闇慈が体位を変える。
「く、うッ……ぁぁんッ……!」
胎内から異物が引きずり出される刺激に、紗夢が達し、身体がびくりと強く跳ねる。
「……ッ………!」
どくどくと脈打つ精がほとばしり、鮮やかな白線が紗夢の胸から下腹に走った。
肌に残る蜜と行為の証が溶け合い、境目が薄れてゆく様を見届け、闇慈が息をつく。
襲い来る虚脱感と達成感に倒れ込むと、紗夢が珍しく柔らかく迎え入れた。
「……オツカレ、……サマ」
意外な言葉に面食らいつつ、胸元に顔をうずめると、短い髪をくしゃくしゃと撫でられる。
「あー……はいよ」
こんな時だけ、随分としおらしい物だ、と新しい発見を楽しむ。
少し名残惜しそうに、唇をついばんだ。このじゃじゃ馬娘にまた怒鳴られる、その前に。
誰も知らない時間は、また当分お預けだ。
出前にしては随分と時間が経った。懐中時計を手に、紗夢が頭を抱える。
「バレたらコトだねぇ」
にやにやと笑みを浮かべるこの男、流石察しが良い。
「店長〜、こんな所で油売ってて良いんですか?ってもんよ」
安宿で男女が2人と言えば想像も膨らむ物だろう。
店員達の顔が思い浮かび、背筋が寒くなる。
「ここは1つ、交渉しようぜ」
「……脅すツモリ?」
「店の奴等にさ、内緒にしといてやるから。ツケ、チャラにしてくんない?」
「仕事中の人間拘束してまだ言うカ!時給払うヨロシ、時給!」
後に店にツケ代を体で払いに来た男の事で、店員の間にまことしやかな噂が飛び交った。
興味津々に覗き込む店員の娘達を紗夢が睨み付ける中、
代金分の皿洗いのバイトに、綺麗に2時間が追加されていたのは、ここだけの話。
完了です。懲りずに似たようなのばかり長々甘々と失礼しました。
エロ&密度薄いかもなので、もっとぎゅっと濃縮したいです。
>ハイパー氏
高圧的なテスタイイ!! "ボウヤ"と言うことは攻め攻めなお姉さん風味なのでしょうかハァハァ
>投下人氏
完結編お待ち頂き感謝です。長さ等迷ってたら随分遅くなりすみませんでした……。
>銘無し様
ごちそうさまですた。闇慈も紗夢も可愛くてグーです。
33 :
Y-S:03/05/29 14:09 ID:BeizmVIj
「素顔は格好いいのに、あいつの真似なんかして、顔を隠すから、いつまでたっても彼女ができないのよ」
「……よ、よけいな、お世話だ……」
ヴェノムは絶え絶えにそういった。
「そんな強がりも、いつまで言えるかしら……」
ミリアの手が、ヴェノムの頬から、首筋、鎖骨、胸、わき腹、と順々に下っていく。
そして。
「そ、それ以上は……!」
「あら……」
彼女の手がヴェノムの声を無視し、シャネルのベルトを越えた時点で、ふととまる。
「やっぱり、体は正直みたいね」
「……」
ヴェノムの顔が、屈辱に染まった。
「あら、別に恥ずかしがることないじゃない。むしろ、ここまでされて変わらない方が恥ずかしいわよ?」
ミリアはそのままシャネルのベルトをはずし、残った衣服を下ろした。
「あらあら……」
ミリアはいきり立つヴェノムのそれにそっと手を添えた。
そして、それに軽く口をつける。
「うあ……!」
34 :
Y-S:03/05/29 14:14 ID:BeizmVIj
なんとかここまでやれましたが・・・ゲフウ。
なんか全然関係ないキャラをだしちまいましたが。
ミリアのあつかいを迷ってます。
ヴェノムの声が上がる。それを聞いて、ミリアは淫靡な笑みを浮かべ、そして舌を這わせる。
「ミリア……その……」
「どうしたの?」
「……いや……なんでもない」
「本当に正直じゃないのね」
ミリアはいったんヴェノムの分身から体を離すと、スルスルと自分の服を挑発的に脱ぎ始めた。
白く、滑らかで美しい肢体がヴェノムの目の前に現れた。
思わず、ヴェノムはその光景に目を奪われてしまう。
「さあ……続けましょう」
だが、ミリアはそういったものの、ヴェノムのいきり立つ分身の先端を人差し指でほんの少しさする程度。生殺しもいいところだ。
「う……」
微弱な電気が絶えずヴェノムの背中を駆け巡るが、ほんのわずかな快感は、より多くの快感を求める引き金にしかならない。
「どうしたの?ずいぶんと苦しそうだけど」
ミリアが上半身を乗り出し、ヴェノムのすぐ目の前にその豊かな胸が来るように体の位置をあわす。
わずかに揺れるその二つの果実に、ヴェノムは手を伸ばしたい衝動に駆られた。
だが、目の前にあるのに、ヴェノムは彼女自身の髪に阻まれ、手を伸ばすことはおろか、指一本それにふれることすらできない。
「お前という女は……恥ずかしくないのか?」
ヴェノムは言葉でこそ、そうは言っているが、すでに胸の中では全く別の言葉を吐いていた。
「そんなもの欲しそうな顔で言われても、説得力のかけらもないわ。あなた、鏡で今の自分の顔を見てみたら?」
(くそぉ……!)
ヴェノムは胸の中で悪態をついた。
我慢も限界だ。それは、ミリアもおそらく見抜いているだろう。そして、ミリアはあえてヴェノムのプライドをくすぐるセリフを言って、彼の行動を制限しているのだ。
そして、待っているのだ。
ヴェノムという男の理性が砕け散る、その瞬間を。
ヴェノム自身が理性と本能の狭間でそのことを自覚した瞬間、絶望を覚えた。
ミリアは、ヴェノムがそこにたどり着くまで、おそらく行動をとめないだろう。
(それならば……)
早く楽になりたい。快楽をむさぼりたい。
何より……相手はヴェノムが心の中でずっと執着していた、あのミリア・レイジなのだし。
下半身からくる鈍い痺れにも似た微弱な快感に耐えつつ、目を開く。すぐそこにはミリアの上半身がある。そして、彼女はヴェノムを見下ろしていた。
(そうだ……これは仕方のないことだ……)
ヴェノムの理性はとうとう屈した。ミリアという美女の前に。
「……れ」
「……何か言った?」
「……てくれ……」
「てくれ?」
「……頼む……してくれ!」
ヴェノムが、叫ぶ。
それをきいて、ミリアの表情が変わった。
「ようやく、言ったわね。あなたのその顔を眺め続けるのも良かったけど、退屈しかけていたのよ……」
37 :
瀬智:03/05/29 21:54 ID:gInvie54
ミリアはそういうと、起き上がり、180度回転した。ちょうど、ヴェノムの顔の前に、ミリあの日歩が繰るような形――俗に言う69というヤツだ。
「ミリア……」
「いましてあげるわ。その代わり……私もしてもらうわよ。私だって……感じてるんだから」
ミリアの金色の花園の奥にある秘所は、わずかに湿り気を帯びていた。
「それじゃ、いくわよ」
じらしすぎたため、今にもはちきれそうなほど脈打っているヴェノムのそれを、ミリアはためらうことなく口に含んだ。
そして、あますところなく舌で愛撫する。
「ン……んくっ……ちゅ……んん……はぁ……」
「く……ん……!」
ヴェノムも、下半身から来る先ほどとは全く比べ物にならないほどの快感に震えながらも、ミリアの秘所に奉仕する。
「ずちゅ……ぴくぴくしてるわね……んむ……かわいいわ……あん……」
「ミリア……その……」
「ちゅぷ……なに?もう……イッちゃうの……?んっ……」
ヴェノムのものをくわえたままのミリアのくぐもった声に、ヴェノムはかつてないほどの興奮を覚えた。
「も、もうダメだ!」
と、耐えるまもなく、ヴェノム自身から、白濁液がほとばしる。
「あん……っ……」
ミリアの口から、収まりきらなかった白濁液が流れ落ちた。
ミリアはそのままヴェノムのほうに向き直り、彼の目の前で、ゴクリ、と彼の出したモノを嚥下していく。
「……あまり、おいしくはないわね」
ミリアのその光景に、ヴェノムのモノは再び硬度を取り戻していった。
38 :
瀬智:03/05/29 21:55 ID:gInvie54
銘無し様、乙です!紗夢・大好きです!気の強い紗夢が弱くなるとこはサイコーです。
次作期待してマス!
>纏め人氏
乙です。
………改めて見ると泣けるモノが…
初代からまだ引っ張ってるのがなんとも。
別スレのも止まったままだし。
>瀬智氏
ミリアがカッコイイです。
ヴェノムをムコにいけなくなるまで絞り取ってそうだ(笑)。
>>32 感想どうもです。"ごちそうさま"は一番頂くと嬉しい言葉です(笑)
>>瀬智氏
私も弱気モード紗夢大好きです〜、ありがとうございます。
>……あまり、おいしくはないわね
がもの凄くツボに来ました。本当にミリア、こう言いそうでイイ!!続き楽しみにしてます。
次回こそは大体出来上がってから投下したい所です……。慌てず。
赦してくれ、とあの男は言った。
「ミリアちゃん? 焦げちゃうぜ?」
はた、と我に返り焦点の合った瞳に、串に刺さりじゅうじゅう
と音を立てて焼ける魚の姿が映った。
ミリアはそれに手を伸ばしかけ…止めた。
「…貴方にあげるわ」
「そうやって、ここんとこ殆ど何も口にしてないじゃん…体が
もたないぜ?」
人懐っこい瞳が心配そうに曇る。赤いバンダナがそよ、となび
いた。
「貴方には関係ないわ」
応えるミリアの声は、素っ気無い。
「こうやってさぁ、一緒の道行きになったのも何かの縁じゃな
いの。仲良くしようよ、ね?」
ニカッと屈託のない笑みを浮かべたアクセルに、ミリアは凍て
ついた視線で応じた。
「おお、怖」
金の長い髪、青い瞳。
それは、アイツを思い起こさせる。
私が憎み、恨み続けてきたあの男を。
私は、アイツを『絶つ』。
そうしなければ、私はいつまでたっても籠の中の鳥だ。
だから、追うのだ。逃さない。赦さない。絶対に。
「…あのさ、愛してるっていわない?」
虚を突かれて言葉の出せないミリアを、アクセルは面白そうに見ている。
「ミリアちゃんのあの…ザトー?に対する執着ってさ」
長い前髪を指で弄びながら、何の気なしといった口調でアクセルは続けた。
「屈折してるけど、カワイイとこあんのね」
パラ、と数条の金糸が宙を舞った。
ミリアの硬質化した髪が、アクセルの弄ばれていた前髪を断ったのだ。
「うわ、ひっでぇえ〜ッ!! いきなり何すんの!?」
「…お前なんかに、何がわかる…ッ!」
怒りに目の前が霞む。
私が、あの男を…ザトーを愛している、だと!?
私に暗殺術を叩き込んだばかりか、あんな真似をしたあの男を…!
「人ってさぁ、図星さされると怒るんだよね…って、うわっちゃー!」
再び、今度は自身に向けられた攻撃を紙一重でかわすアクセル。
「お前なんかに、わかるものか−−−!!」
血を吐くような叫びと共に突進してきたミリアを、愛用の鎖鎌でいなして抱き止める。
「くッ…放せ…!」
「メンゴメンゴ。ちょい意地悪だったよな」
「いいから放−−−」
身動ぎするミリアの唇を、アクセルのそれが塞いだ。
改行失敗…(;´Д`)ハァハァ
というか、有り得ない感じの組み合わせでスマソ
おおおぅ、アクセル×_アだー!
そう言えばアクセルってこのスレでは
あまり登場しなかったね。
激しく期待(;´Д`)ハァハァ
ほぼ初?のアク登場に期待!
漏れもアクセルに癒されたい(;´Д`)ハァハァ
48 :
瀬智:03/06/02 23:02 ID:yNkiDUXY
「まだできるみたいだし……本番、行ってみようかしら?」
ミリアはそういうと、ヴェノムの上にまたがった。
ヴェノムののどが、ごくりと動くのがミリアの目に映る。
狙いを定め、ゆっくりとミリアが自分自身の体を下ろしていく。
「ン……ッ……」
ミリアがなまめかしい声を上げる。思わず、その声にヴェノムも反応してしまう。
「フフ……まだ、入れたばっかりよ……?もう、音を上げるの?」
「ま、まだだ……」
「その強がりが、何処まで続くのか、楽しみだわ。それじゃ、がんばってね」
ミリアはゆっくりと、腰を動かし始めた。
じわじわと動く中が、ヴェノムのモノをじっくりと締め付ける。
ミリアが動くごとに、いやらしい水音が響く。
「へえ……一回出したからかもしれないけど……なかなか粘るじゃない。じゃあ、これなら……?」
「な……うああ!?」
ヴェノムのモノが、急に強く締め付けられた。今までに感じたことのないような快感が、ヴェノムの背中を突き抜けていく。
それにくわえ、ミリアの輸送は速度を増しているため、いつヴェノムに限界が訪れても、おかしくはない。
49 :
瀬智:03/06/02 23:03 ID:yNkiDUXY
「グ……」
「ウン……ッ……ア……ッ!」
徐々に、ミリアの声にも、余裕がなくなってきた。
激しい輸送が、彼女自身にも、相当な快感を与えてきているからだ。
「どう……した……!声が……漏れているぞ……!」
「ふ……そんな……アンッ……アナタこそ……ン……限界……じゃアッ!?」
ミリアが急に声を上げる。
彼女の集中力がわずかにそがれたため、ヴェノムを拘束している髪の力が弱くなったのをいいことに、ヴェノムが腰を突き上げたからだ。
「いい声で……鳴くじゃないか……」
「調子に……乗らないで……よ」
ミリアの目が光る。
そして。
さらに、腰の動きが大きくなる。大きな円を描くように、ミリアが動く。
「な……!!うあああああああああああっ!」
ヴェノムが絶叫し、精を放つ。
どぷっ、どぷっ、どぷっ……
「ん……!?ああああっ!」
体の奥に、熱いものがかけられる感触に、ミリアも達してしまった。
「んふぅ……」
ミリアは軽く息を吐いて、呼吸を整えながら、ヴェノムの上に寝そべった。
「はあ……はあ……」
ヴェノムのほうは、まだ荒い息をついていた。
意識はほとんどない。これほどまでに、興奮した情事ということは今まで無かったかもしれない。
ヴェノムがほぼ意識のとんだ状態で、そのようなことを考えていたとき、強い睡魔が襲った。
「……っんぅ…」
その熱く、柔らかな感触。
ミリアは怒りも忘れ、ただ立ち尽くした。
一呼吸おいて唇が離されて、ようやく我に返る。
「あ、貴方…!」
「ニシシ、ミリアちゃんの唇ゲット☆な〜んてね」
目の前で、ウインクして白い歯を見せるアクセルの口調のあまりの能天気さに、振り上げようとした拳が萎えた。
「あれ、どしたの?」
ミリアは苦笑した。
「…貴方が羨ましいわ」
「へ?」
「そうやって、屈託なく笑えるのだから」
そっと己の身体に巻かれた腕を解く。アクセルは抵抗せず、ミリアは難なく自由の身となった。
そしてそのまま、アクセルに背を向けた。
今、自分がどんな表情をしているのかわからなかったが、誰にも見られたくない、と思った。
「…ミリアちゃん…」
「私は、駄目…アイツが存在する限り、笑うことも侭ならない…」
語尾が知らず、震えた。
―――ミリア。私を、
「だから、アイツを消さなくてはならないの」
私、を
耳に、心に灼きついて離れない、あの声。何処までも私を縛り、苦しめる。
「駄目だよ、ミリアちゃん」
背後から、アクセルの腕が回されて再び抱きすくめられる。
「駄目だよ、そんなの」
アクセルの唇から漏れた呟きは、先程までとは打って変わり、痛みに満ちていた。
「…もう、止めなよ…」
肩口をはた、と滴が濡らすのを感じて、ミリアはアクセルを振り仰いだ。
「…どうして、貴方が泣くの?」
「赦してあげなよ…」
はらはらと頬を伝い落ちる涙を、ミリアは不思議な気持ちで見ていた。
どーにもカメなんですが、次回にはエティーに持ち込みマス…(;´Д`)ハァハァ
そういや、このスレでアクセルってほぼ初登場だったのかと驚いてみた
53 :
瀬智:03/06/03 21:46 ID:QdPoLkF9
次にヴェノムが目覚めると、彼は解放されていた。
「……私としたことが……なんという醜態だ」
昨日の情事を思い出し、思わず赤くなる。
「しかし……」
ヴェノムの横には、ミリアが静かな寝息を立てて眠っている。
殺気を出せば、すぐに彼女は気がついておきてしまうだろうが、そうしなければ、おそらくは目覚めないだろう。
「黙っていると、掛け値なしの美女なのだがな……」
ヴェノムはため息をついた。
もしかすると、ザトーを追っていた裏で、ミリアを追いかけていたのかもしれない。
ザトーを追っていれば、いつかミリアに出会う。そう信じて。
(いや、私に限ってそれはない)
ヴェノムは頭を振って考え直した。
「あら……おきてたの?」
ミリアが目を覚まし、ヴェノムを見る。
「ああ……つい、さっきのことだがな」
「そう」
「……」
ヴェノムはしげしげとミリアを見つめた。
服はまだ着ておらず、白いシーツで体を隠しているのだが、それがよけいに色っぽさを演出していた。
54 :
瀬智:03/06/03 21:47 ID:QdPoLkF9
「ミリア……その……組織に戻ってくるつもりはないか?今のアサシン組織は、私が支配している。私がお前を許すといえば、組織から追われることはなくなる……」
「でも、組織を支配できる男も、たった一人の女を支配できないんじゃね」
ミリアはいたずらっぽくクスリと笑った。
「それって、アナタの器もまだまだってことじゃないかしら?」
「……」
「アナタの器が今よりもずっと大きくなって、魅力的になってたら……考えてもいいわ。でも、基本的に私は群れるのが嫌いだから、よっぽどじゃなければ戻るつもりはないけど」
「……いいだろう。腕を今以上に磨いておくとしよう」
ヴェノムは静かに答えた。
「それは楽しみね」
ミリアはベッドから起き上がると、服に着替え、カーテンのところに歩み寄った。
「アナタもこのテープをばら撒かれないように、十分に気をつけなさい」
そして、そのカーテンの裏から、一台のビデオを取り出す。
「な……!」
「それじゃ、ね」
ミリアは最後の最後まで艶やかな笑いを崩さずに、髪の毛を翼のようにして、そのまま何者かによって割られた窓から外へと飛び出していった。
「ま、待て!ミリア!それだけは!」
ヴェノムが慌てて窓枠に駆け寄るが、すでにミリアの姿は無かった。
「はめられた……か」
アサシン組織長、ヴェノムの受難は、まだ、始まったばかりだった――
終わり?
55 :
瀬智:03/06/03 21:50 ID:QdPoLkF9
なんとか、終わりました。
導入部に比べ、エロが短い。よけーなキャラ入れすぎましたかね。
ミリアは、こんなHじゃない!て人は、流し読みしちゃってください(言うの遅い)
ENDをもっとドロドロしたのにするかどうか迷いましたが、以上の感じで。
こんなもんでよかったでしょーか?
>瀬智氏
軽く読めて面白かったです。
ラストはドロドロしたものより、むしろこちらの方が好みです。
ドロドロした方向は、ザトミリならバッチコーイでしょうけど、
ヴェノミリにはあまり合わない気がします(あくまで私の主観ですが)。
また気が向いたら書いてください。
ファウストのエロを構想中です。
本番無しじらしじらしのエロになりますがいいのでしょうか…。
>>57 ファウストキタキタキタ――!!!
お医者さんごっこキボーン。楽しみに待ってます。がんがってください。
かなりギャグ風味になるけど…それでもいいのでしょうか?
ファウストのエロ…相手は誰でつか(;´д`)ハァハァ
とりあえず期待して待ってまつ!
…ていうか誰かザパ小説書いてくれませんかと言ってみるテスt
61 :
57:03/06/07 23:54 ID:KXDfeJ9p
相手はイノ(超ヤリマンになってます…)です。
もうすぐできますので…
後ろ向きなミリザトです。
鬼畜なザトさんと、ザトさんに歪んだ感情を持つミリたんの話です。
痛さ炸裂というか、メル変というか、人を選ぶ内容になっていますので、
危険を感じた方はスルーして下さい。
一応、前スレに投稿した鬼畜ザトさんと愛人ミリたんの話の流れを汲んでいて、
今回もミリたん&ザトさんが禁呪を施される前の話です。
今回もあまりエロくならず、書きたいことがありすぎて上手く纏められませんでした。
……モットガンバロウ。デモ エロッテ ムズカシイデツネ。カキカタガワカラナイ……。
長いので二回にわけます。
夜の森を複数の影が蠢いていた。
影は常にとどまることなく、時折影同士で交差し、閃光を閃かせては離れる。
「くっ」
闇を切り裂いて短剣が伸びてくる。ミリアはとっさに身を伏せた。短剣はミ
リアの頭上を通過し、大木に突き刺さる。短剣が投げられた方角から追っ手の
居場所を瞬時に判断し、ミリアは勢いよく地を蹴って空中で身体を反転させな
がらナイフを投げつける。ナイフを喉に食らった影が無言のまま沈んだ。
一人倒したところで、状況は変わらない。追っ手はまだまだいる。着地した
ミリアは得物を握り直し、姿勢を低くして一気に駆け抜けた。いくつもの影が
前に立ちふさがり、あるいは背後から迫る。ミリアは前を塞ぐ追っ手に飛びか
かり、その喉を掻っ切る。くぐもった断末魔の呻き声を無視して、ミリアはさ
らに逃走を続ける。
目の前を何かが飛んできて、とっさに得物を前にかざした。ずしりと重い衝
撃と共に何かが落下していく。
(な……に? ボール……?)
この場面には似つかわしくない物を目にした気がするが、確かめている余裕
はない。
ミリアに追っ手を全て倒すつもりはない。いくら彼女がアサシン組織でも卓
越した運動能力を持っているといっても、相手も同じく訓練された暗殺者達で
あり、所詮多勢に無勢だ。そして彼女の目的はあくまで逃げることにあるから、
まともに戦う必要もない。仮初めとはいえ、自由を得られるかの瀬戸際なのだ。
あいつに一泡ふかせてやるためにも、何としてでも逃げきらなければならない。
ミリアは死に物狂いで逃げた。
しかし、それも長く続かなかった。明らかに他の雑魚達とは違う動きをする
影が、ミリアを確実に追い詰める。誰かは知らないが、厄介な相手を寄越して
くれたものだ。
影はボールらしき物体を操り、あらゆる方向から変幻自在にミリアに迫る。
他の影も同時に相手にしているため、さすがに全てのボールは捌ききれない。
何発かが肩や足を掠め、危うく体勢が崩れそうになる。
また、影は常にミリアとつかず離れずの距離を保ち、決して自ら仕掛けよう
とはしなかった。明らかに彼女が力尽きるのを待っていた。当然ながら、ミリ
アも手を拱いていない。しかし、何の変哲のないボールが防御の魔方陣を描い
たかのように、彼女を僅かたりとも近づけさせない。
このままでは殺られる――果てしなく続く膠着状態の中で、ミリアに焦りが
生まれた。焦りは判断力を鈍らせ、動きに無駄が生じる。無駄な動きはミスを
誘発し、さらに焦りを生み出す悪循環に陥らせる。
「あっ……!」
足が縺れて転倒したところに鳩尾を鈍器で殴られ、ミリアは意識を失った。
――痛い。
鈍い痛みがミリアを眠りから引き戻す。瞼を持ち上げると、見慣れた光景が
徐々に広がっていく。自分の部屋だ。霞ががった意識がはっきりしてくるにつ
れ、ミリアの心に影が差し、落胆が覆った。
結局、私の負けか。
小さく吐息をついて、また襲いかかってきた痛みに顔を顰めた。左肩と背中
が特に痛い。女とて組織は容赦しない。脱走者にはそれなりの制裁が与えられ
る。特にミリアの場合、これが初めてではないから尚更だ。今回もザトーが庇
ってくれなければ、死んでいたかもしれない。
一定間隔で襲いかかってくる波のような痛みが、制裁の記憶を生々しく甦ら
せる。脱走常習犯のミリアと、いつも彼女を庇うザトーへ注がれる周囲の目。
下卑た詮索に満ち満ちた周囲の視線が、物理的な暴力よりもミリアを痛めつけ
る。組織の中でそれなりに力を持っているザトーはともかく、自分に対して周
囲は蔑みの目を隠そうともしない。ミリアはいたたまれなさを押し殺し、嵐が
通り過ぎるのを待つが如く、俯いて耐えるしかない。反論はできない。ミリア
の意思はともかく、現実は周囲の想像通りだから。
周囲の視線は、ミリアのザトーへの憎しみを一層煽る。本当は、そもそもの
原因である男に助けてもらいたくない。しかし、生きて自由をつかむまでは死
ねないという執念にも似た思いが、辛うじてミリアを抑える。だから今回に限
らず、彼がいつも助けてくれることについて、彼女なりに感謝していた。……
憎しみが根ざす歪んだ感謝ではあったが。
首や肩に触れて確かめると、一応手当てはされていた。恐らく、彼が手当て
をしてくれたのだろう。
カーテンの隙間から闇がひたひたと侵入してくる。まだ夜は明けていないよ
うだ。どのくらい時間がたったのかはわからないが、痛みが身体を叩くだけで
力が戻ってこない。ミリアは力なく目を閉じた。
痛めつけられた身体は、有無を言わさずミリアを暗黒に引きずりこんでいく。
悔やみきれない後悔の糸をひいて、ミリアは無意識に落下していった。
――どうして、あの時しくじったのかしら。血など見飽きているはずなのに……。
ザトーとミリアはアサシン組織でも卓抜した腕の持ち主だが、そんな彼らで
も失敗することもある。
今回は相手が悪かった。任務を遂行するどころか、相手の罠に飛び込んだ形
で逆に囚われかけ、二人揃ってほうほうの体で逃げ出した。
ミリアは狭い裏路地からそっと周囲をうかがう。暗闇でも夜目が利くよう訓
練してある。人影も殺気もなくなったのを確認して、ミリアは後ろを振り返っ
た。
「大丈夫なの?」
辛うじて追っ手を捲いたものの、二人共無事とはいいかねる状態だった。
コンクリートの壁に背中を預けているザトーの脇腹に、真っ赤な血の華が咲
いていた。見たところかなりの深手のようだった。いつものポーカーフェイス
はそのままだが、呼吸が荒かった。
「……何とかな。お前こそ大丈夫か?」
言われて、左腕がずきんと痛んだ。肘から手首にかけて縦に赤い細線が走っ
ていた。
「少し左腕が痛むけど、大丈夫よ。血も止まってるし。貴方こそ、早く手当て
しないと」
「ああ、そうだな。任務は失敗だ、撤収するとしよう。全く今回はしてやられ
たな――私の失態だ」
脇腹の傷を応急処置で止血したザトーは踵を返し、ついて来いと合図する。
やはり傷はかなり深いらしく、いつもの余裕が感じられなかった。
血。布越しに鮮烈に浮かび上がる紅い華。静かに根を張り巡らす様は、まる
で人の血を吸って咲く吸血花そのものだ。深紅の華は目をぐるりと廻してミリ
アを捕らえ、にたりと笑った。
――今なら殺れる。この男を殺して自由になれる。
思いがけない囁きが耳を掠めて、ミリアの心臓がどくんと高鳴った。生死を
賭けた緊張の中で忘れていた殺意が、ゆっくりと擡げる。
――お前はこの男が憎いのでしょう。今が絶好のチャンスだと思わない?
天啓のように、何かが彼女に囁き続けた。冷や汗が背中を滴り、狂ったよう
に心臓が早鐘を打った。ミリアは彫像のように固まったまま、しかし内心は必
死で己を落ち着かせようとした。もっとも、解き放たれつつある積年の憎しみ
と苦しみは、彼女の静止を聞くはずが無かった。
――復讐したいのでしょう? 奴はお前をこんな境遇に叩きこんだ張本人です
ものね……。
知らず、ミリアは剣呑な目つきで得物を握りしめていた。押さえきれない殺
気に気がついたザトーが振り返った。出血で顔が青ざめていても、ザトーに驚
いた様子はなかった。
「殺すか?」
「ええ……そのつもりよ」
今更隠しても無駄だ。ミリアは目を細めて、じりじりと距離を詰めた。
「死ね!」
ミリアは地を蹴った。空気を引き裂き、ザトーに迫る。闇の中で鋭い金属音
が響いた。
「おっと」
ケガ人とは思えない動きで、ザトーはミリアの攻撃を受け流した。ミリアは
舌打ちし、矢継ぎ早に刃を繰り出す。普通の人間には、太刀筋はおろか、何が
起こっているのかすらわからない早業だ。だが、ザトーはその全てを難無く捌
いていった。転倒させようと足払いをかけるも、跳んでかわされた。
しかし、ケガのせいか、こちらに反撃してこない。無駄のない動きでかわす
ことだけに専念し、体力の消耗を防いでいる。さすがに組織で指導役を務めて
いるだけあって、簡単には狩らせてもらえない。ミリアは歯軋りする。
それでも、一度投げた賽を引っ込めるつもりはない。ミリアはいきなり、手
にした得物をザトーに投げつけた。ザトーが首を動かして避けたと同時に、ミ
リアは懐に入っていた。その手に、隠し持っていたもうひとつの得物が握られ
ていた。
「やぁああああっ」
気合の声と共に、ザトーの首めがけて腕を動かした、その時。
「!」
それは突然だった。不意に視界に飛び込んできた赤いもの。それはザトーの
脇腹から滲み、滴り落ちていた。それが血だと気がついて、ミリアの動きが止
まった。一瞬の硬直は手元を狂わせ、空しく宙を斬った。
「しまっ……!」
ミリアは背後を取られ、両腕を後ろで縛られた。ザトーの手が、ミリアの手
首を強い力で圧迫する。
「……というわけだ。残念だったな、ミリア」
ミリアは憎しみに燃える瞳でザトーを睨みつけた。しかし、気の弱い人間な
ら瞬時に金縛りにする鋭い眼光も、彼には通じなかった。『さて、どうしたも
のか』と嘲笑われ、ミリアは即答した。
「殺せ」
「お前を殺しても、一銭の得にもならない。私が無駄なことはしない主義なの
は、お前も知っているだろう?」
さらりと流されて、ミリアの顔が怒りに染まった。いつもそうだ。そうやっ
て人を見下して……!
「あぁ、そうそう」
何か思いついた顔で、ザトーは続けた。
「悪い子には、お仕置きしないとな」
「なっ……」
瞬時に、これから起こるであろう事が頭にいくつも浮かんで、ミリアは硬直
する。想像ではない、実体験に基づく恐怖が鮮明に甦る。
「じょっ、冗談じゃない、私は……!」
顔を引きつらせて暴れるミリアに、ザトーは底意地の悪い冷笑を向けている。
まるで実験動物を見ているかのように、彼女の反応を面白がっていた。
「冗談だ」
ザトーがミリアを戒めていた手を唐突に放した。勢いあまって体勢を崩し、
ミリアは強かに尻餅をついた。
「……っ」
だから嫌なのだ、この男は! そうやっていたぶって、一体何が楽しいのか。
あのすました顔を引掻いてやれたら、どれほどスッキリするだろう。
「そんなに逃げたいのなら、逃げればいい」
全身でありったけの憎しみを叩きつける彼女に、何気なく投げかけられた言
葉。
いきなり予想していなかったことを言われ、ミリアの目が丸くなった。負の
感情以外表に出すことが少ない彼女には珍しく、ぽかんとした表情でまじまじ
とザトーを凝視する。
「今何を……!?」
「それほど組織を抜けたいなら、逃げたらいいと言ったんだが」
ザトーは再度開いてしまった傷の手当てに忙しく、ミリアを見ようともしな
い。
「どういうこと!?」
本気で驚いたミリアは、胸倉を掴みかからん勢いでザトーに詰め寄った。ま
た性質の悪い冗談だろうか。
「言った通りの意味だが。お前に殺されるつもりはないが、逃げたいのなら、
今は追うつもりはない」
「お前、一体何企んでいる?」
組織に忠実なこの男が、脱走の片棒など担ぐはずがない。事実、今までそん
なこと一度も言われたことが無かった。ミリアは極めつけに険しい目つきでザ
トーを睨みつけた。先程まで占めていた殺意が吹き飛び、企みを読み取ろうと
全神経を集中する。
しかし、処置を終えたザトーは、いつもと同じ澄ました顔で残酷に応えた。
「別に。それも一興と思っただけだ。お前なら、さぞ追い詰め甲斐のある獲物
になるだろうしな」
「……ゲーム? ふざけないで!」
ミリアは怒りのあまり右手を振り上げたが、頬に届く前に腕を掴まれた。ミ
リアは忌々しげに振りほどく。
いつも余裕たっぷりに人を見下して、一体人を何だと思っているのか。ただ
殺すだけでは飽き足らない。一度でもいいから一泡吹かせたい、命乞いさせら
れたら! 物狂おしい感情がミリアを歪める。
「で? どうするんだ、ミリア?」
「……」
誰が乗るかと言いかけ、ミリアは沈黙した。
ザトーの言い草はともかく、どんな形であれ長年夢見た『自由』への道が唐
突に開いて、ミリアは困惑した。こんな男の言うことを信用するのは危険だが、
ここでゲームに乗らないと二度とチャンスが来ないのではないか。判断がつき
かねて、ミリアは目をそらして唇を噛んだ。
「行かないのか? お前が夢にまで見た自由だろう? 師として言うが、今の
お前なら、私や組織を出し抜ける可能性は十分あるぞ」
からかうようにザトーが目の前を指し示す。つられて、ミリアはその先に目
を向けた。
何の変哲のないごくありふれた光景なのに、開け放たれた扉の向こうにある
未知の世界のように感じられるのは何故なのか。生気のない寂れた街であって
も、そこは鳥篭ではない、思いのまま駆けることができる果てしない大地だっ
た。
ありきたりな光景が、眩暈がするほどの魅力をもってミリアを蠱惑する。
ミリアは抗えなかった。確かに組織でも腕利きといわれる今の自分なら、や
り方次第で十分勝算はある――そう判断した。
「……後悔するわよ」
砂を噛むような声は、まるで別人のよう。それでも、闘志を宿した瞳は爛々
とザトーを射抜く。
「リミットは明日の朝だ。……せいぜい私を楽しませてくれ」
楽しげなザトーの声を背に、ミリアは走り去る。自由を掴んで、彼に復讐す
るために。
しかし結局逃走は失敗し、ザトーが出てくるまでもなく、ゲームはミリアの
敗北に終わった。
数日後、ようやく傷が癒えたミリアは、屋上に佇んでいた。自分の身長以上
の高さもある檻のような鉄柵にもたれて、根無し草のように漂う雲を羨んでい
た。
ミリアは屋上は好きだ。見晴らしが良くて、場所柄人があまり来ない。よっ
て、普段から他人の干渉を嫌う彼女にはうってつけの場所だ。ミリアは時々、
こうして風に吹かれている。
風に靡く髪をかきあげて、ミリアはリラックスして一息つく。今日もいい風
が吹いている。ひんやりとした風は、心地よい浮遊感を誘う。
ギィ……。
扉が開く音がして、非常階段から浅黒い肌に銀色の髪という珍しい取り合わ
せの男がこちらに近づいてきた。肩まで伸ばした前髪に描かれた眼の紋様が、
不気味というか悪趣味だった。ほとんど足音を立てず、静かにミリアの前に立
ったその姿に、見覚えがあった。
「貴方はあの時の……」
数日前に彼女を捕らえた影だ。顔を覆い隠す前髪が邪魔で表情は窺い知るこ
とはできないが、隠そうともしない敵意がミリアを緊張させる。先日のことも
あって、ミリアの表情も自然と険しくなる。
「君が『ミリア』か」
「いきなり失礼な男ね。貴方、誰?」
呆れて首を振るミリアに、男は慇懃に礼をする。
「これは失礼した。私の名はヴェノム、以後お見知りおきを……」
「嫌味な男ね。何か用なの?」
その口調や仕草に誰かを思い出して、ミリアはうさんくさげにヴェノムを見
遣る。ヴェノムという名に心当たりがあって、眉間にしわを寄せた。
「貴方、ザトーの知り合い?」
「部下だ」
「やっぱり」
あれは確か訓練の合間だったか、素晴らしい才能の持ち主だとザトーが嬉々
として語っていた男。今度お前にも紹介しようとザトーは言っていたが、ミリ
アは気にも止めなかった。ザトーの新しい部下のことなど、所詮自分には関係
ないと思っていたから。
「ザトーの部下が私に何の用? できれば、手短にしていただけると助かるん
だけど」
ミリアから表情が消えた。この男さえいなければと思うだけに、あからさま
に刺々しく応対する。ヴェノムは苦々しく答えた。
「君もザトー様の部下だろうに。
……君のことはザトー様や噂で色々聞いているし、遠くからだが見かけたこ
ともある。一度君と話をしてみたいと思っていた」
「別に私は貴方と話すことなんてないわ」
ヴェノムの含んだ言い回しに腹を立て、ミリアはそっぽを向いた。ザトーと
いい、この男といい、どいつもこいつも……ミリアは大きなため息を吐いた。
そんな彼女の態度を無視してヴェノムは続けた。
「あの日ザトー様は私を呼んで、君を生かして捕らえてくるよう命じられた。
上からは、見つけ次第殺すよう言われていたが……」
「それで、ああやって私の体力が尽きるのを狙ってたわけね。あいつに言われ
てわざわざ命令無視するなんて、全く物好きね」
組織では、どんな些細ことであっても、命令無視は厳罰の対象になる。ザト
ーが庇ったであろうことは想像に難くないが、それ以上にこの男がザトーに並
々ならぬ忠誠心を抱いているのは、ほぼ初対面のミリアにも一目瞭然だった。
「私にとって、ザトー様の命令は絶対だ。私はどんなことがあってもあの方に
ついていく。それが私の全てだ」
「大した忠義だこと。私には理解できないわ」
誇らしげに宣言する彼に、ミリアは信じられないと首を振った。もしかした
ら、ザトー以上に理解できない人間かもしれない。
「君に理解してもらおうとは思わないよ。私が君を理解できないことと同じだ。
あの時ザトー様は言われた、『これはゲームだ』と。あの方と君のゲームだ
と。……何故そのようなことをする?」
「さぁ? あれはあいつが言い出したことだから、私には判らないわ。
まぁ、あんな最低男の考えなんて知らないし、知りたくもないけど。第一私
に訊かなくても、本人に訊けば済む話でしょ」
「ザトー様を侮辱するな」
「……」
「もちろん訊いたとも。だが答えてくださらなかった。
……君とあの方のことは、多少聞き及んでいる。尚のこと私には理解できな
い、君も、あの方も。何故あの方は……」
それはきっと、彼の心からの叫びだった。嘆息交じりの抑えきれない悲痛な
叫びは、刃のようにミリアの心を抉り、いつまでも頭にこびり付いて離れなか
った。
※次はいきなりエチーです。前振りが長くてすみません。
74 :
瀬智:03/06/10 22:06 ID:nOM0irju
紗夢陵辱を構想中です。時間かかりそうですけど。
夜――全てを覆い隠す闇の中で、二つの影が踊っていた。時には一つに溶け
合い、時にはそれぞれに戻る。それは幾度と無く繰り返された矛盾の宴だ。
心の真芯に突き刺さる凍った氷の破片と、身体を焦がす黄昏の焔を肴に、今
宵も宴は続く。儚く、そして貪欲に。
そして、それはいつまで続くのかは誰も知らない……。
「一体どういう風の吹き回しだ?」
「……」
ミリアは答えられなかった。一糸まとわぬ姿でザトーに馬乗りになり、下か
ら突き上げられている。つかまる物がないため、体勢が苦しい。また、下から
波のように押し寄せる快楽に押し流されまいと、必死で意識を繋ぎとめている。
自らの中に飲みこませたものが、ミリアの中にいる何かを覚醒させ、燃え上が
らせる。意識を手放したら、どうなるか分からない――形のない、だが不自然
なほど熱いそれを、ミリアは無意識に恐れていた。
再度訊かれて、ミリアは口を開いた。
「お前に…は…関係な……」
喘ぎと共に反抗の言葉を押し出すのがやっとだった。堪えきれず左手を自ら
の胸に食いこませ、根元から強く揉みしだく。胎内で蠢くそれに自らの壁を擦
りつけるかの如く腰を動かす。数えきれないほどそれを受け入れてきても、心
はともかく身体は飽くことを知らない。自らの貪欲さが、愛しくて疎ましい。
「はっ…あぁん、ザ…トー……ぁああっ」
また突き上げられ、訪れた刺激が終にミリアの理性を壊した。快楽に飲みこ
まれ、ミリアは全てを忘れた。浅ましくても、ふしだらな女でも構わない。も
っと欲しい――ただそれだけだ。媚を含んだ青い瞳で男を見下ろし、甘えるよ
うに微笑った。
固くしこった乳首ごともう片方の膨らみを前触れも無く掴まれ、乱暴に揉み
しだかれる。二人に同時に攻められた膨らみから痺れるような快感が迸り、目
の前が真っ白になる。
次々と生まれてくる玉のような汗が、暗闇の中をつと流れ落ちていく。その
一部は結合部から零れ落ちる愛液と交わり、シーツに淫猥な染みを絵取る。
媚肉はそれを優しくきつく締め上げて、絶頂へ導くべく快感を与えている。
そして締め付ける感触は、ミリア自身も限界まで押し遣る。
「――……!」
言葉にならない掠れた叫びとともに果てたミリアだったが、それはほんのわ
ずかの間だった。すぐに気がついてのろのろと身を起こし、鼻先についた髪を
後ろに払う。
すると、今まで寝そべってミリアに奉仕させていたザトーが身を起こして、
ミリアを引き寄せた。ミリアは逆らわず、おとなしくその腕に収まった。
ぴたりと身体を合わせていると、互いの熱のせいで少々暑苦しい。ミリアは
ザトーの肩口に額を預けて髪を撫でられている。触れ合う肌の熱さと髪を撫で
られる感触が、彼女を複雑な物思いへといざなう。
「……この間、彼に会ったわ。貴方が前に言ってたお気に入りの」
「ヴェノムか?」
「そう。彼、面白い男ね」
「面白い?」
「ええ」
何が面白いのかわからず首を傾げているザトーをよそに、ザトー様しか見え
ていませんと全身で主張していたあの男を思い出して、ミリアは失笑した。ま
るで犬のようにこの男を慕っている彼が、ミリアには狂人としか映らない。前
髪で隠されていてもわかる、迷いのないまっすぐな眼差しが、ミリアを無性に
苛立たせる。あの男の不愉快な言葉が、今も頭にこびり付いて離れない。
――何故、あの方は君を選んだのだ……。
選ぶも何も、そこに彼女の意思はない。ザトーは彼女を、時にはロボットの
如く人殺しの技をインプットし、時には人形のように愛で、またある時は実験
動物のように切り刻む。
死を運び、そして欲望を受け止める金の髪の人形。だが悲しいかな、この人
形には意志があった。人並みの幸せを求める心もあった。けれど。
何も、ない。
ミリアの複雑な胸中も知らず、ザトーは彼を語る。ほんの少し得意そうに。
「ヴェノムは気が優しいが、潜在能力は素晴らしいものを持っている。それは
お前もよく知っているだろう? 近い将来、彼はきっと私の右腕になってくれ
る――私にはもったいないくらいの逸材だ」
「随分あの男を買っているのね。……わかる気はするけど」
あの男がもし女だったら。
ここにいるのは、自分ではなくあの男だろうか。
ずくんと下腹が疼いた。
「それにしても、一体どういう風の吹き回しだ? お前からここに来るなんて
珍しい」
「……どうだっていいでしょ、そんなこと」
面倒くさそうに応える。いつも理由もなく抱くくせに、ミリアから迫ると理
由を知りたがる。嫌な奴だとミリアは思った。もっとも、ザトーが不思議がる
のも仕方が無いとも思うが。実際、ミリアから迫ったことは皆無に近い。自分
達の関係を考えて、もし自分が彼の立場だったら、同じように反応するだろう。
最初は遠回しに誘った。しかし、ザトーが目を白黒させているのに苛立って、
最後は要約すると『何でもいいから抱け』と迫った。一体何をしているんだか
と思う。自分の馬鹿さ加減に嫌気が差してくる。
ごまかすように、ミリアはザトーを押し倒した。その拍子にミリアの中にい
たものがつるんと抜けたが、構わなかった。首筋に唇を這わせてから、耳の輪
郭をなぞるように舌を走らせる。ザトーの眉がぴくりと動いたのを見逃さず、
ミリアは逃がさないよう両手でザトーの頭を抱いて、さらに攻勢をかける。
耳の内側に舌を踊らせ、しぼめた舌先をそっと中に挿し入れる。ザトーが顔
を捻って逃れようとしているのがわかって、ミリアは腕に力を入れる。熱い吐
息を吹きかけ、耳朶を噛む。ザトーがたまらず声を上げて、ミリアはくすくす
と笑った。
「たまにはおとなしくしてて頂戴。そもそも、お前が抱けって言ったんでしょ」
『何でもいいから抱け』と迫ったミリアに、『だったらお前が抱いたらどうだ?』
と意地悪く返したのはザトーだ。幸か不幸か、彼女は男の抱き方を知っていた。
指導役が実地で仕込むというアサシン組織の性教育の伝統に則って、他ならぬ
彼から教わっていた。
「それはそうだが、少々複雑だな」
「何が?」
「いや……いい」
「人には言わせるくせに、自分はだんまりなの? 相変わらず、ずるいわね」
ミリアはもう一度耳朶を噛み、項から鎖骨かけて唇でなぞる一方で、空いた
手を下に滑らせた。
「ふぅん」
脇腹に傷の感触はない。法術で塞いだのだろう……当たり前だが。
――傷が悪化して、死んでしまえばよかったのに。
閃光のような殺意は瞬く間に霧散し、代わりに悔やみきれない後悔がミリア
を襲う。
どうして、あの時しくじったのか。ザトーの脇腹から滴り落ちる血に一瞬で
も動きが止まったことが、今でも信じられない。血などもう見飽きているはず
なのに、せっかくのチャンスを自ら潰してしまった。今更ながら、自らの愚か
しさを呪わずにはいられなかった。
とはいえ、もう済んでしまったことだ。詮方無い後悔に心を苛むより、今を
愉しむ方がいい……どこかで空しいと感じていても。
さらに手を下に滑らせ、また膨らみを帯びてきたそれを軽く撫でつつ、ミリ
アはどうしようかと考える。口でするのもいいし、先程のように適当に扱いて
から入れてもいい。でもまた同じ事をするのも芸が無いわねなどと考えている
と、いきなり天地を引っ繰り返された。
「ちょっと」
「もういい。後は私がする」
「本当に勝手ね……まぁ別にいいけど」
全く気紛れな男だと、ミリアは苦笑いする。この男の考えは今もわからない
し、別に知りたくもない。ひとつだけ判るのは、これが永遠ではないというこ
と。いや、永遠に続くのは真っ平ご免だ。
先刻の余韻のせいで、身体に火が点くのも早い。ザトーの手が肌を這い回っ
ただけなのに、身体は火照りしっとりと汗ばむ。
「ふぁ……」
冬眠していたように埋没していた双丘の頂が、再び自己主張を始める。すぐ
に元の姿を取り戻したところをザトーの指の腹に擦られ、摘み上げられる。胸
から脳髄に伝わる、慣れ親しんだ心地よい疼きがミリアを震わせた。
「あ、んっ……!」
よく知っている、そして知らずにいたかった劣情がミリアを再び昂ぶらせる。
普段は冷めた印象を与える青い瞳が熱を帯び、押し隠した感情を雄弁に吐露す
る。ミリアは明かりが点いていないことを心底感謝した。隠しきれなくなった
感情をまともに見られたくなかった。
膨らみが飾りもろとも彼の手で捏ね回され、熱い吐息が首筋をくすぐる。反
射的にミリアは喉まで出かかった声をかみ殺した。それが気に食わなかったら
しく、首筋を強く吸われた。押し殺した悲鳴と共に、首筋に赤い印がついた。
「――っ」
「何を我慢しているんだ、お前は? おかしな奴だな」
耳元でわざとらしく囁かれ、いつもと変わらないその口調に、ミリアは羞恥
と劣情に染まる。
「そんなつもりはな…っ……」
コイツ絶対根に持ってるという確信が頭を掠めつつも、一旦守勢に回るとミ
リアは脆い。ザトーの舌先が鎖骨から胸、さらに腹をなぞると、くすぐったく
て、ミリアは逃れようと身を捩った。
「や…くすぐった……ぁっ……あぁんっ」
さすがに何度も身体を重ねてきただけあって、彼女の弱い箇所を的確に攻め
てくる。与えられる刺激に翻弄されて、唇から甘い声が漏れ始めた。我慢して
いたわけではないものの、自らの発する甘ったるい声に、ミリアの体温がます
ます上がる。陰唇に至ってはもっと正直で、既に温かい蜜が染み出て、再びシ
ーツを侵食している。互いの熱に曝されて、意識が吹き飛ばされそうだった。
「ま、待って…きゃっ」
ぐちょぐちょになった内腿に手を忍ばされても、ミリアにはなす術が無い。
脚を膝で押さえこまれた状態で、ザトーの指が濡れた内股を辿って秘所を探し
当てるのに、そう時間はかからない。無遠慮に指を押し入られ、ミリアは仰け
反った。
「待ってって…った…でしょ……っ」
ミリアは肩を震わせ、息も絶え絶えに抗議の言葉を押し出す。何を『待って』
欲しいのか、実はよくわかっていない。唇を噛締め、潤んだ瞳で上目遣いに男
を睨みつける。
「ダメだ。第一、待ったところで結果は同じだ」
ザトーの冷静な声と共に指をもう一本増やされ、二本の指でゆっくりと胎を
掻き回される。自らの蜜と彼の指が絡む音が鼓膜を震わせ、身体の芯から湧き
あがるぞくりとする感覚に鳥肌が立つ。僅かに開いた唇に降りてくる触れるだ
けの口付けが、電流のようにミリアの脳髄を焼いた。
ザトーのアイスブルーの瞳に、堕ちていく自分がまざまざと視えた。ミリア
はザトーを見つめたまま、唐突に思い知らされた。
逃げられない。
この先どんなことがあっても、たとえ組織から逃げ出せたとしても、一生ザ
トーからは逃れられない。蜘蛛の巣にかかった蝶のように、食い荒らされてい
く。
「……ミリア?」
女体の反応を訝しんだザトーが覗きこんでくる。それすらも、今のミリアに
は悲しかった。
いっそ、人形のままの方がよかった。自分はいつから人形で無くなったのだ
ろう。暗殺者とは心無い人形。言われるままに動き、言われるままに殺す。殺
人に禁忌はなく、殺意すら持たず殺す。自分もそうなるはずだったのに。
ミリアにとって、ザトーは師であり、そして理解できぬ怪物だ。そんな彼と
心通わぬ情交を重ねすぎたからだろうか。
「何でも…無い、わ……続けてっ」
染み込むような絶望の代わりに、胸の奥から飛び出しそうな情動がミリアを
再度押し流す。ザトーの指が今度は激しく動いて肉壁を擦り、煙のように舞い
上がる熱で喉を塞がれたように呼吸が苦しくなる。
この熱を鎮める方法は、ただひとつ。
とはいえ、最初から物欲しげにすれば、ロクでもないことを強要される。最
終的にはいつもミリアから求めさせられているが、自分からねだるのは抵抗が
ある――とろとろに熔かされた理性の残滓と最後の意地の欠片がそう主張する
も、もう遅すぎた。
「――やっ、そこ…は……ああぁ…」
蜜壷から指が引き抜かれ、今度は敏感な芽を転がすように弄ばれる。ダイレ
クトに伝わる快感がミリアをさらに追い詰める。
――何故、あの方は君を選んだのだ……。
霞がかった世界の中で、再びヴェノムの言葉が木霊した。
彼は幸せだ。彼はザトーに自分の居場所を見つけられたのだから。
だがミリアは違う。ここが自らの居場所だなんてとんでもない、代われるも
のなら喜んで代わっている――強くそう思う一方で、ヴェノムに、ザトーが全
てだと言い切るあの男に、心のどこかで反応していることも否定できない。
何もないという虚無感が、じわじわとミリアを蝕む。手に入れられるばかり
で、自分は何ひとつ手にしていない。光の世界に焦がれながら、身も心も鎖に
繋がれ、憎悪と欲望に身を浸しているだけだ。
いや、ただ鎖に繋がれているだけならいい。今自分がしている事は、まるで
この鎖にしがみつくかのよう。闇の中をあてもなくさ迷う感情に流されて、時
にはありったけの殺意と憎しみを彼に叩きつけ、時には自ら脚を開いて彼を繋
ぎ止めようとする。ふたつの矛盾する現実の狭間に宙吊りにされたちっぽけな
存在。ミリアはそんな自分が許せない、許せるわけがない。
「ね…もう……私……」
「欲しいのか?」
夢中で首を縦に振り、ミリアは哀願する。
「……ザトー、お願い……!」
貴方が欲しくて、でも殺したいほど憎くて。
ミリアの中に巣食う二律背反がザトーを求める。脚を大きく開かされ、ザト
ー自身がゆっくりと自らの胎内に沈んでくるのを、ミリアは待ちかねて受け入
れた。
「……っ、あ…っ……んんっ……」
濡れそぼったそこは喜んで受け入れ、そのくせ侵入を拒むように肉壁がそれ
を締めつける。彼女を一気に引き裂かせまいとする防衛本能か、あるいは男を
焦らすため女の本能がそうさせるのかはわからない。ミリアは息を止めたまま、
膣内をふるわせている。耐えるようにきつく閉じた瞼に渦巻いているのは、恍
惚と快感、そして空しさ。
「っぅ……ん」
それが自らの奥に訪れたことを知らせる疼きが、ミリアの強張った身体を弛
緩させた。知らず、今まで止めていた息をどっと吐き出した。そのおかげか、
熱で塞がれていた喉が少し楽になった。
瞼を開けると、ザトーの愉しげな目と合った。訳も無く気に食わなくて、潤
んだ瞳で睨みつける。
「…にが…可笑しいのよ……馬鹿っ」
「失礼、そんなつもりは無かったが。……動くぞ」
「ひぁっ…」
淫靡な水音と共に肉壁が肉茎に擦り上げられ、何度も子宮の奥を叩かれる。
蜜壷から尽きることなく蜜が溢れ、肉壁の滑りをさらに良くする。
「…ぁ…おねが……もっと…っ……ああっ!」
ミリアの無意識の希望通りに胎内を激しく蹂躙されて、たまらず彼の首にし
がみつく。ほっそりした白い脚を、夢中で腰に絡める。もう、縋りつくのが精
一杯だった。
間断なく押し寄せてくる律動はミリアを抉り、有無を言わさず高みに引きず
っていく。
「い…や……ザトー…こんな…っ…」
何が『嫌』なのか、もう言葉を正確に組み立てることができない。ただ離し
たくないという一心で、自らの胎内にいるものを根元から締めつける。子宮の
奥から伝わる衝撃も、拭いきれない異物感も、全てが甘い悦楽へと変わる。堪
えきれず、獣めいた嬌声を迸らせ、淫らに腰を動かす。応えるように強く突き
上げられて、ミリアの身体がザトーの腕の中で大きく跳ねた。
重なり合う互いの肌の熱さが、ミリアだけでなくザトーも快楽の底無し沼に
より深く沈めてられていることを告げる。
「だ…だめ……私、もっ…だめ…ぇっ……」
限界が近づいていた。
手に入れて、手に入れられて。ほんの一瞬の、あえかな時間が舞い降りる。
「ザトー…っ…わた…し…もう――……!」
この瞬間、欲望も憎しみもない、ただ快楽のみがミリアを貫いていた。
絡みつく肉壁を振切って肉茎が引き抜かれ、ミリアの胸や腹に生温かい液体
が降り注ぐ。喩えようのない喪失感と奇妙な満足感を最後に、ミリアは闇に吸
いこまれていった。
――私には何もない……。だからザトー、私は……。
籠の中の鳥。
組織に飼われる、血と殺戮を運ぶ白い鳥。
白い鳥の心に広がる底知れぬ空洞に、闇が棲んでいる。
闇に脅え、光を求める白い鳥は、影を食らって穴を塞ごうとしていた。
戻れない虚ろな世界へ、白い鳥は飛び立とうとしていた。
ミリアは開け放った窓の前に立って、うんと背伸びをした。柔らかい日差し
とひんやりした風が心地よくて、つい目を閉じてしまう。
「さてと、そろそろ行こうかしら?」
ミリアは身の回りの僅かな荷物を手に、しばらく隠れ住んでいたこの部屋を
後にした。行き先は、『大会』――第二次聖騎士団員選抜武道大会だ。
街は熱気に包まれていた。それもそのはず、これほどの武道大会が開かれる
ことは滅多に無い。まして恐怖の象徴たる『ジャスティス』復活が実しやかに
囁かれ、不安が覆う現状では尚のことだ。
この武道大会の最大の特徴は、出場資格を始めとする大会規定はほとんどな
く、試合中の殺人まで認めていることにある。それだけの危険を乗り越えられ
るだけの力を持つ強者を国連は求めていた。
当然ながら、それだけのリスクに見合うだけのリターンが用意されている。
ある者は正義のため、ある者は我欲のため、世界中から猛者達が集う。ミリア
もその一人だった。
今のミリアは暗殺者ではない。組織の長に成り上がったザトーに『禁呪』を
施され、常人には得ることができない力を得たミリアは、警察に内通すること
で組織とザトーを裏切り、彼を結界牢に叩きこんだ。
そして、この大会にザトーが参加することを知った彼女は、自身も参加する
ことを決めた。ようやく得た自由に背を向けて。
彼女が望むのは、莫大な賞金や金品でも力でもない。まして正義など論外だ。
ザトー逮捕に協力したことで、元暗殺者とはいえお尋ね者でもなくなった彼女
が望むのはただ一つ。
「お前は私が殺す」
自由になったとはいえ、組織から追われている身では、所詮これはかりそめ
のもの。まして、心も感情という名の鎖に縛られ、指一本動かせない。彼が生
きている限り、この鎖を断ち切ることはできないだろう。何故なら。
ミリアは呪詛のようにそっと呟く。
「私はお前のものだから。お前を殺して、この鎖を断ち切ってみせる」
どんなに憎み反発しても、ミリアはザトーに呪縛されている。ならば、災い
と対決し、自らを縛る鎖を断つことを決めた。
「ああ、あそこね。まだ間に合うかしら」
少しずつ姿を現す会場に向かって、ミリアは弾むように走っていく。その横
顔は、一片の迷いもなく、それでいて今にも壊れそうな緊張を孕んでいた。
――私はお前のものでも、お前は私のものじゃない。
尤らしい動機の裏に潜む、飢えた心の空洞。ザトーとの情交の中で育った闇
がミリアを追い立てる。ザトーが落としミリアが育てたそれは、形こそないが
不自然な熱を持っていて、じわじわとそしてねっとりとミリアを絡み取ろうと
している。
そして今、それがザトーを生贄にと命じる。ミリアは逆らえなかった――い
や、逆らわなかった。
「お前は誰にも渡さない。警察にも、お前自身にすら渡さない……」
そう、これは誓いの言葉。
「たとえ地の果てにいようとも、必ず見つけ出して……欠片も残さず消してみ
せる」
戻れない狂気の断崖へ、ミリアは今踏み出そうとしていた。
(了)
この痛いミリザトはあとひとつ続く予定なんですが、
こういうメル変な話が読みたかったらしい自分を小一時間(以下略)。
バカッポーなザトミリキボンヌです。どなたかお願いしまつ……。
>>62氏
前スレでもザトミリ感想書いたものです。
…あなたは私を萌え死にさせる気ですね(鼻血
あああ萌え。有難うございます。やはりこいつらが一番です。
どうすりゃこんなにエロく切なく書けるのですか。
求め合うくせにすれ違う二人に涙出るほどラヴ。
バカッポーなザトミリキボンヌなさってるあたり、もしかして某スレ住人さんなんでしょうか。
いや自分はそこでコソーリとサイト開設報告した者ですが。
バカッポー書く気バリバリです。今は自分とこの更新で手一杯だけど(死
あーでもエロじゃないかも…そうなるとここじゃなくて自分とこに載せたほうが…
ファウスト先生マダカナマダカナ。
ここでメイタンキボンヌと言ってみる。
89 :
瀬智:03/06/16 23:08 ID:PsRdnIxV
二作目の瀬智です。紗夢×ロボカイ+αになると思います。
鬼畜嫌いな人は読み飛ばしをお勧め。
ようやく念願の店を持てることになったチャイナドレスを身に纏った女性、紗夢・クラドベリー。
今日もかいがいしく厨房でフライパンと格闘していた。
彼女の料理の腕もかなり評判になり、経営も軌道に乗り、売り上げも上ってきている。
「よし!チャーハン二丁、できたアル!」
そして、紗夢は出来上がった料理をさらに載せた。視覚的にもおいしそうな料理だ。
「この二つ、8番テーブルに持ってってアル!」
「はーい!」
かわいらしく髪型をお団子にまとめたこれまたチャイナドレスを着たバイトの女の子がそれを両手に一つずつ持ってそれを運んでいく。
「ふう。次は、ラーメンアル!」
かるく額に浮かんだ汗をぬぐって、次のよう理に手をかけた。と、その時。
「きやあああああっ!」
店のほうから、先ほどのバイトの悲鳴が!
「どうしたアルカ!?」
料理を途中でほおりだし、慌てて店のほうにかおを出す紗夢。
「いやあ、お願いです、やめてください!」
見ると、ごついむさ苦しい6人ほどの男達の1人に、先ほどのバイトの少女が腕をつかまれていた。
90 :
瀬智:03/06/16 23:13 ID:PsRdnIxV
ただ、六人の男達の中に、熱いのに、黒いマントで身を包み、顔もフードで隠している変な男がいるのが妙に気になる。
ときどき、へんな音もその男から聞こえているし。
「別にいいだろ?金なら払ってやるからさ、オレの酌をしてくれって言ってんだよ」
ひげを無造作に生やした男がそういって、少女を抱き寄せる。
「なにしてるアル!」
そこへ、紗夢が飛び込んできた。
周りの客達は、どうなるかとひやひやして紗夢たちを見ている。
「ああ?紗夢じゃねーか。厨房をほったらかしにしていいのか?」
「うるさいアル!そのこをさっさと話すネ!3秒以内に話さないとふっとばすアルヨ!三!」
「は!毎度毎度やられてるが、今日はそうはいかねえゼ!」
「二!」
「やっちまえ!」
男の掛け声に、一斉に4人が動く。
「一!……零!!」
カウントし終わると同時に、紗夢はすべるように地面を走り、そして一人の男の前に現れると、そのまま気を込めた拳で、思いっきりその男を殴りつけた。
「ぐあああっ!?」
そして、そのまま大きく吹き飛ばされ、別の男に当たって、二人とも気をうしなってしまう。
「このアマ!」
91 :
瀬智:03/06/16 23:16 ID:PsRdnIxV
別の男が短剣を持って突っ込んでくる。
「ひょいっと!」
それをジャンプしてかわし、男の頭を強く踏みつけ、そのまま天井すれすれまで飛び上がる。そして、別の男に狙いを定め、上空から強烈なけりがその男の腹部に決まる。
「うぐっ!?」
くぐもった声をあげ、そいつが気を失う。
残っているのは先ほど頭を踏みつけた男だけだ。
「う、うああ!」
あっという間に仲間がやられたのを見て、逃げ出そうとする。だが、逃げるものを見送るほど、紗夢は寛大ではなかった。
「逃がさないアル!」
そして、一気に男の前に躍り出ると、そのまま気を纏った強力な裏拳を男にたたきつける。
「のがあ!」
そして、最後の男も床に沈んだ。
「相変わらずやるじゃねえか、紗夢!だがな!先生!お願いします!」
その声に、マントに身を包み、完璧に顔を隠していた男がついに動いた。
そして、マントとフードを一気に引き剥がす。
そこにいたのは。
「か、カイ!?」
92 :
瀬智:03/06/16 23:21 ID:PsRdnIxV
紗夢の知っている顔、カイだった。しかし、なぜか顔に仮面をかぶっている。緑色の、極めて不健康そうなものだ。
「カイ、どうしてそんな悪い男と一緒にいるアルカ?それに、変なお面までつけて」
「クク……ナルホド、ウマソウナ娘ダ」
カイもどきは奇妙な機械で合成されたような声でそういった。そして一歩、また一歩と紗夢に向かって歩いていく。
「カイ?」
紗夢がカイのそのお面をはずそうと彼の顔に手を伸ばした、その時。
「アレ?取れない?」
「ソレハ本当ノ私ノ顔ダ」
「え?」
「イイ、イクゾ!」
突然、カイ――というかロボカイ――が跳ね上がり、封雷剣を抜いて、くさび形のプラズマを紗夢に向かって放った。
「エ!?」
とっさのことに反応できず、直撃する紗夢。
「カイの偽者アルカ!カイの偽者なんて許さないアル!はあああッ!」
紗夢が両手を広げ、気の力を全開にして、それを一気に解き放つ。
「私ニソンナモノハ通ジナイ!ライド・ザ・ライトニング!」
凄まじい勢いで、青い稲妻を身に纏い、一気にその紗夢の気の力を貫通し、彼女を吹き飛ばす。
「あああううう……」
弱弱しい声を上げて、紗夢が地面に倒れる。
「タヤスイモノダ」
ロボカイはそういうと、振り返って男を見た。
「さすがロボカイ先生!とりあえずコイツを連れて行きましょう」
「ウム、ダガソノ前ニ」
ロボカイはそういうと、紗夢の店に火をつけた。勢いよくもえがる紗夢の店。
「コレデニゲルノハカンタンニナッタ。イクゾ」
「はい!」
男は気を失った部下達をたたき起こすと、そのまま逃げていく。
そして、男の方には紗夢が担がれていた……
>89-92
よりにもよってロボカイかYO!ワラタ
ウアーン紗夢タンがー!
ロボカイ発登場に期待。
そう言えばイノと鰤のスパゲティつかったやつってどこにあったっけ?
96 :
62:03/06/17 12:25 ID:3NVaRLJZ
>86
どうもありがとうございます。
住人というほどではありませんが、あのスレは時々ROMっています。
こういうメル変な話を書いていると、某スレにあった↓のような話が読みたくなります。
「あははぁ、こーいつぅー」と
イグゼキューターやアイアンメイデンで突っ込み合うザトミリとか。
ザトミリがいちゃつく後ろで、エディと髪がいちゃつき、
その後ろでヴェノムが「私も彼女が欲しい」といじけている話とか。
こういうのを書くのは
絶 対 無 理 だ
と思いますが、エロでなくてもバカッポーな話は大歓迎です。
>86さんのページを気合で探しますので、がんばってください。
というか、お願いします。私の萌えを、何卒ッ……!
98 :
86:03/06/17 21:43 ID:lYblxlNt
>>96 サーチとか登録してるんでバレバレかも>自分サイト
ぜひいらして下さい。
ところでロボカイのナニっていうのはやはり電動で以下略。
>>96 86さんでは無いですが、即興で小ネタバカポー海開き話書いてみました。
エロ無しすみません。
白い雲、澄み渡る青空。目に陽光がまぶしく突き刺さる。
熱く焼けた砂浜に、人は皆思い思いに水と戯れる。
この中から一体どうやってターゲットを探し出すのだろうか、とミリアは考えこむ。
柔らかな感触がザトーの背に触れた。
「あら、……ごめんなさい?」
すれ違いざまに、ビキニ姿の妖艶な女の紅い唇から、言葉が漏れた。
肌への鮮やかな感触に、ザトーの眼帯の奥の視線が一瞬たじろぐ。
ミリアはそれを見逃さなかった。
轟音と共に、高く金色の混じった水柱が立つ。
巨大な槍が打ち上げられたザトーの身体を射抜く。
「うふふ……ザトー、油断したわね……」
「ごふッ……ミ、ミリア……」
「バカな男……その油断が命取りよ」
一方その頃。沖まで流されてしまったヴェノムが、水柱が立つ様を見守る。
「くっ……!ザトー様、すぐにでも駆けつけてお助けしたいのですが……!!」
破裂しそうなほど浮き輪に爪を立て、カナヅチの我が身を呪う。
「ジョニー、あれ何ー?」
人だかりのそばで、屋台のイカ焼を頬張りながらメイが問う。
「止めろ、指差すな!!視線を合わせるな……いや、忘れときな」
>99
カナヅチのヴェノムにワラタ。
ヴェノムに浮き輪・・・・、ビジュアルが思い浮かばないけど。
ついでに100ゲト?
101 :
瀬智:03/06/18 23:39 ID:ViPyglCo
「やりましたね、先生!」
「ウム、イイ戦力でーたが獲レタ」
「へ?」
「イヤ。ナンデモナイ。ソレヨリモ、約束ハ守ッテモラウゾ」
ロボカイがギロリと機械のような目でごつい男をにらみつける。
「へ、へえ、それはもちろん。紗夢を真っ先にやらせろ、でしたよね?」
「ソウダ。クク、おりじなるガ自分ヲ慕ッテイタ女ガ犯サレタノヲ知ッタトキ、ドンナ反応ヲスルノカ見モノダナ」
つぶやきに近い言葉はごつい紗夢をさらった男の耳には届かず、
(まあ、最初にとはいっても顔色も悪いし、すぐに終わるだろ)
男はにやりと笑った。どうみても、ロボカイは人間ではないのだが、どうもこのごつい男はそのことに気がついていないらしい。
重症だ。
「さ、行きましょう。今頃部下が可愛がってるはずですぜ。もちろん、本番は無しにしておくようにきつく言ってありますし」
「ソソ、ソウダナ……」
102 :
瀬智:03/06/18 23:51 ID:l7sXU99E
ロボカイと男の二人は、男のアジトである古い廃ビルの中にきていた。中にはまだ目を覚ましていないジャムと、目を覚まし、ジャムの体をまさぐっている五人の男達がいた。
紗夢はチャイナドレスを着ていたが、胸の部分は露出していた(全部脱がさないのは個人的な趣味です)。
もちろん、目を覚まされて暴れられては困るので、両手両足は縛っておく。
「こ、この脚め!何度も何度も俺様をけりつけやがって!」
そういって、ジャムの美しいほっそりとした素足にモノをこすり付ける男。
馬乗りになり、ひたすらに形の変わるほどジャムの胸を弄りつぶす男。
ジャムの髪でモノを包み込み、自慰にふける男。
ジャムの足の指先を丹念にしゃぶるもの……
ロボカイから、口と秘部を使わなければ何をしても構わないといわれていたのだ。
「サア、ソコマデニシテオケ」
ロボカイの登場だったが、ジャムの肢体に気を取られている男達は一向に気がつかない。
「退ケト言ッテイル」
ロボカイは手近な所にいた男の頭をつかむと、まるでごみか何かをほおり投げるかのようにあっさりと投げ捨てた。
投げられた男は壁に激突して、そのまま意識を失う。
「ろ、ロボカイ先生!」
ようやく気がついた男達が、はっと我に帰ってまるでくものこを散らすかのごとくジャムから離れる。ジャムの近くにいるのは、いまやロボカイ一人だ。
103 :
瀬智:03/06/18 23:54 ID:l7sXU99E
ロボカイと男の二人は、男のアジトである古い廃ビルの中にきていた。中にはまだ目を覚ましていないジャムと、目を覚まし、ジャムの体をまさぐっている五人の男達がいた。
紗夢はチャイナドレスを着ていたが、胸の部分は露出していた(全部脱がさないのは個人的な趣味です)。
もちろん、目を覚まされて暴れられては困るので、両手両足は縛っておく。
「こ、この脚め!何度も何度も俺様をけりつけやがって!」
そういって、ジャムの美しいほっそりとした素足にモノをこすり付ける男。
馬乗りになり、ひたすらに形の変わるほどジャムの胸を弄りつぶす男。
ジャムの髪でモノを包み込み、自慰にふける男。
ジャムの足の指先を丹念にしゃぶるもの……
ロボカイから、口と秘部を使わなければ何をしても構わないといわれていたのだ。
「サア、ソコマデニシテオケ」
ロボカイの登場だったが、ジャムの肢体に気を取られている男達は一向に気がつかない。
「退ケト言ッテイル」
ロボカイは手近な所にいた男の頭をつかむと、まるでごみか何かをほおり投げるかのようにあっさりと投げ捨てた。
投げられた男は壁に激突して、そのまま意識を失う。
104 :
96:03/06/19 12:08 ID:xB5YC1p5
>99
ザトさんまさに命がけですな。カナヅチのヴェノムが新鮮でイイ!です。
>100さんのおっしゃるように、浮き輪につかまるヴェノムの姿が思い浮かびませんが。
ところで、彼ら三人は海に来てもいつもの格好なのでしょうか。
ミリアはかえって違和感ないけど、ザトさんとヴェノムは、いつもの10倍以上目立って笑えます。
どうもありがとうございました。以降は名無しに戻ります。
>>97 亀だがdクス
…というかこのシリーズじゃないのに教えてくれて正直スマンカッタ
106 :
銘無し:03/06/19 12:30 ID:kY4dfUA6
プチ強姦→エロ極少甘甘のアイタタ闇紗夢行きます。苦手な方はご注意下さい。
ガードポイント→風神→針・壱式の嘘っぱち連携が紛れていたり。
107 :
銘無し:03/06/19 12:32 ID:kY4dfUA6
男達数人が1人の娘を囲む。
娘の服の胸元は破り取られ、白い肌が露出していた。
「いやァァァッ!!放すネこの……ッ!!」
薄暗い、スラム街の行き止まりの一角に声が響く。
「おいお前、押さえつけとけ」
娘の秘部を覆う薄布が、荒々しく剥ぎ取られた。
「コンナ大勢、卑怯者!!話違うアル!」
「うるせえ口だな。お前の負けは負けなんだよ」
紗夢の口に布が噛ませられた。
男の1人が紗夢に手をかけ、無理矢理足を開かせる。
「濡れてねえな?気にすんな、さっさとぶち込んじまえ」
下卑た笑いを浮かべる男達が、その醜悪な肉塊をごそごそと取り出す。
紗夢が自由にならない手足にもがき、せめてもの抵抗に激しく頭を横に振る。
突風が吹く。
「女1人に大の男がよってたかってとは」
砂埃が舞いあがる中に新たな人影が一つ、月光に照らされ、浮かぶ。
「随分と粋じゃねえこった」
紗夢が見覚えの有るその姿に目を見開いた途端、その下腹を激痛が襲う。
「―――――――――!!」
びくりとその身体が強張り、塞がれた口は声にならぬ叫びを上げる。
「良い締まりじゃねえかこのアマ!見られて余計感じてやがる!!」
「……の野郎、てめえらぁぁっ!!」
叫び、闇慈が駆け出した。
「ちっ、胸糞悪ぃぜ」
出迎える男が振り下ろす剣を闇慈が受け流す、その舞の動きは流れる風の如し。
円を描く扇子の軌跡が、急所を的確に撃つ。
「しかも美しく無ぇときた」
闇慈の背後に男が倒れると、続けて紗夢を押さえつける男達の肩に扇子が突き刺さる。
「お前さんらしくも無ぇな。立てるか?」
ひるんだ男達を紗夢がどうにか振り払う。
「多勢に無勢、か。いい女に囲まれるなら気分は良いんだがなあ」
肩の痛みに武器を落とし、リーチの短くなった男達の攻撃を、
闇慈が1人、2人と薙ぎ払い、地に沈めてゆく。
最後の男がうずくまると、扇子を閉じ、闇慈がにっと笑う。
「さぁて、と。どうするよ、紗夢?」
「……悪趣、味、アル……アン、タ」
紗夢は毒を吐きつつ、心の中で礼を言った。
ふらつく足に残り少ない力を振り絞り、男の腹に最後の一発を撃ち込む。
男が崩れ落ちる。
他でも無い、紗夢の身に忌々しい杭を打ち込んだその男であった。
ついに賞金首達が皆、地を這いつくばった。
「大漁、っと。全員突き出したら賞金どれだけ貰えるかねえ」
返事が無い。
糸が切れたように、紗夢がへなへなと倒れこむ。
ぎりぎりの所まで我慢していたのだろう、どっと襲う疲れに紗夢は軽く気を失っていた。
紗夢が目を覚ますと、そこは宿の暖かい毛布の中であった。
「目ぇ覚めたか」
薄暗い中、オレンジがかった柔らかな光が椅子の上の闇慈を照らす。
一糸纏わぬ我が身に紗夢がぎょっとする。
「……脱がせたアルカ。変態」
「お前さんの貧相な裸なんか興味ねえっての。服破れてたし、汚れてたもんよ」
「あんな格好で外にいる訳にもな。どうせ朝まで換えの服なんて買いに行けねえぜ」
ここで罵りが返って来るはずだった。
失礼だの、助けられる筋合いは無いだの、美形に助けられた方がマシだのと。
だが毛布をつかむ紗夢の様子がどうもおかしい。
肩が震えている。
「おい!?」
近づくと、紗夢が身体を強張らせる。
先程の事をまた思い出したのだ。
闘いに臨む時とは違った、全く抵抗が出来ず身体を食い破られる、あの恐怖を。
「大丈夫だ、ああ、もう、な」
震えが止まるまで、紗夢の手を一回り大きな両手で包んでやる。
スラムの男どもには到底真似出来ないような柔らかさで。
指を絡ませ、1本1本解きほぐす。
不規則に荒れていた呼吸が整うと、その肩をゆっくりと引き寄せる。
顔を寄せ、青ざめて震える唇を、軽く暖めた。
闇慈の舌に血の香りが残る。
「お前……」
屈辱と恐怖に、血が滲むほど唇を噛んだその傷跡は、まだふさがっていなかった。
110 :
瀬智:03/06/20 00:18 ID:ZHSk+9xl
ロボカイと男の二人は、男のアジトである古い廃ビルの中にきていた。中にはまだ目を覚ましていない紗夢と、目を覚まし、紗夢の体をまさぐっている五人の男達がいた。
紗夢はチャイナドレスを着ていたが、胸の部分は露出していた(全部脱がさないのは個人的な趣味です)。
もちろん、目を覚まされて暴れられては困るので、両手両足は縛っておく。
「こ、この脚め!何度も何度も俺様をけりつけやがって!」
そういって、紗夢の美しいほっそりとした素足にモノをこすり付ける男。
馬乗りになり、ひたすらに形の変わるほど紗夢の胸を弄りつぶす男。
紗夢の髪でモノを包み込み、自慰にふける男。
紗夢の足の指先を丹念にしゃぶるもの……
ロボカイから、口と秘部を使わなければ何をしても構わないといわれていたのだ。
「サア、ソコマデニシテオケ」
ロボカイの登場だったが、紗夢の肢体に気を取られている男達は一向に気がつかない。
111 :
瀬智:03/06/20 00:19 ID:ZHSk+9xl
ロボカイと男の二人は、男のアジトである古い廃ビルの中にきていた。中にはまだ目を覚ましていない紗夢と、目を覚まし、紗夢の体をまさぐっている五人の男達がいた。
紗夢はチャイナドレスを着ていたが、胸の部分は露出していた(全部脱がさないのは個人的な趣味です)。
もちろん、目を覚まされて暴れられては困るので、両手両足は縛っておく。
「こ、この脚め!何度も何度も俺様をけりつけやがって!」
そういって、紗夢の美しいほっそりとした素足にモノをこすり付ける男。
馬乗りになり、ひたすらに形の変わるほど紗夢の胸を弄りつぶす男。
紗夢の髪でモノを包み込み、自慰にふける男。
紗夢の足の指先を丹念にしゃぶるもの……
ロボカイから、口と秘部を使わなければ何をしても構わないといわれていたのだ。
「サア、ソコマデニシテオケ」
112 :
瀬智:03/06/20 00:21 ID:ZHSk+9xl
ロボカイと男の二人は、男のアジトである古い廃ビルの中にきていた。中にはまだ目を覚ましていない紗夢と、目を覚まし、紗夢の体をまさぐっている五人の男達がいた。
紗夢はチャイナドレスを着ていたが、胸の部分は露出していた(全部脱がさないのは個人的な趣味です)。
もちろん、目を覚まされて暴れられては困るので、両手両足は縛っておく。
「こ、この脚め!何度も何度も俺様をけりつけやがって!」
そういって、紗夢の美しいほっそりとした素足にモノをこすり付ける男。
馬乗りになり、ひたすらに形の変わるほど紗夢の胸を弄りつぶす男。
紗夢の髪でモノを包み込み、自慰にふける男。
紗夢の足の指先を丹念にしゃぶるもの……
ロボカイから、口と秘部を使わなければ何をしても構わないといわれていたのだ。
「サア、ソコマデニシテオケ」
ロボカイの登場だったが、紗夢の肢体に気を取られている男達は一向に気がつかない。
113 :
銘無し:03/06/20 02:27 ID:eka+VsB/
>ミリアタン萌え氏
アクセルのノリが良くてイイ!です。癒し系なアクセルに(;´Д`)ハァハァ
続きお待ちしております〜。
>瀬智氏
ヴェノミリお疲れ様です。カメラ隠し撮りでしたたかなミリアが良かったです。
ロボカイがなかなか格好良さそうで期待してます。電動紗夢タンいぢめ(;´Д`)ハァハァ
>62氏
アサシン組織内の描写やザトーの肉体に溺れるミリアが凄く読み応えありました。
前スレの話も格好良かったです。切ないミリザトもう一つ、是非とも読ませて頂きたいです。
>海水浴いつもの服だよアサシンズ
ザトーとヴェノムは熱射病になりそうですね。
倒れてそのまま2人海に浮いてる姿を想像してしまいました……
大筋ができてまとめている途中のvs暴漢な闇紗夢ですが、また重いシリアスっぽくなりました。
今回短めなので次回レスで一気に決着つけたいです。
hosyu
あぼーん
116 :
銘無し:03/06/23 20:25 ID:FiJej2nY
紗夢は勝負に負けただけでは無い。
雌として、雄に組み伏せられた。
性欲の吐きだめとして、道具として使われたのだ。
それは男と女の営みですらない。
女だてらに厳しい職人の世界に身を投じる紗夢にとって、これほどの屈辱は無い。
しかもよりにもよって、―――――見知った闇慈の目の前で。
「我慢するこたねえよ」
その一言に安堵したのか、やっとの事で紗夢の目から涙がこぼれおちた。
「う、アア、あ……」
抑えていた感情が流れ出す。
最初は雪解けの清水のようだったそれは、嗚咽を上げるたびに速さと流れを増す。
しゃくりあげ、激しく肩で息をし、重心を失った身体を闇慈の腕が抱き止める。
勝負に負けた賞金稼ぎの女性が犯される事は日常茶飯事だ。
そんな事も有るかも、と言う程の認識だった。
いざ犯されたとしても、自分だけは正気でいられる自信が有った。
だがこの惨めな姿は何だ。
オトコに痛めつけられ、オトコに助けられ、オトコの胸で泣く情け無い姿。
「……イ……悔、しイ…ヨ……!あな、……奴らニ……!」
紗夢の手首には痛々しいあざが残る。
その男達に押さえ付けられていた跡を、闇慈の唇がなぞる。
さらに唇を滑らせ、指を口に含む。
身を駆け上る高揚感に、紗夢が目を細める。
ゆるやかで穏やかな、波だ。
愛撫とは程遠い、男達のおぞましい手とは違う。
怒りを胸に秘め、搾り出すように言葉を吐く。
「忘れちまいな、あんな事」
117 :
銘無し:03/06/23 20:27 ID:FiJej2nY
背から腰に手を滑らせると、その身を軽く引き寄せ、倒れ込む。
「っ、……ぁっ……ヤメ、……」
はっと我に帰った。
腕の下でひどく怯える紗夢の顔に、いつもの虚勢は見る陰も無い。
「そうだよな……怖えよな」
その肢体を抱え、自らの上に乗せる。
男達に見下ろされていた記憶を引きずり出さぬように。
背に、重力に従う乳房に、太腿に、軽く指の腹を沿わせる。
息を飲む紗夢の細いのどが、目の前で揺れる。
身体中に、触れるか触れないかというほど微弱で、小刻みな刺激を繰り返す。
犯された犯しただの、耳に入っては流れる言葉でしか無かった。
今はその事実が胸を絞め付ける。
強くなりたい、と紗夢は泣きじゃくっていた。
強さとやらを得るには、どれだけ身を切り刻む想いに耐えねばならぬのだろうか。
病的だった身体の震えは、火照りだした身体に伴いリズムを刻む。
固く閉じられていた唇が、かすかに弾む息を紡ぎ始める。
「跳ね飛ばしても良いんだぜ?嫌ならな」
泣き出しそうな、怒ったような顔をされる。
固かった表情も幾分ほぐれてきた。
潤む秘所に指を這わせる。
傷つけられていないか探るように、浅い部分に指をそっと動かす。
熱い吐息が頬にかかる。
118 :
銘無し:03/06/23 20:30 ID:FiJej2nY
「んっ、アぁっ、ふぁ……あん、アぁんっ、……!」
高く甘美な声が、耳のすぐ側に響く。
小さな突起をくすぐると、弾けた様に紗夢が声を出し始めた。
浮かぶ汗が艶かしい。
普段より小さく見える身体が愛おしい。今は弱々しく、壊れてしまいそうだ。
丸みを帯びて見えるのは、身体だけだろうか、いや表情も。
見上げると、汗ばむ肌が艶をたたえている。
オレンジ色の光に照らされる。
白々とした照明よりも、遥かに肌が美しく見える、やわらかな色の光だ。
目を開けろ、ここはもう薄暗いスラムじゃない。
もう二度と思い出すな、あの寒い路地裏の事なんか。
滑らかな背に回した手に力を込め、押し寄せる肌の熱を伝える。
愛嬌を上げ眼前で達する紗夢の姿に、自らが熱くいきり立つのを感じる。
今宵はこれにて。
自らの半身に言い聞かせる。
これ以上紗夢の体力を消耗させなくとも。
傷をえぐるまでの事をしなくとも。
額の汗をぬぐい取ってやる。
「眠れそう、か……?」
首に回された腕と、互いののどが擦れ合う感触が心地良い。
顔は見せないが、うなずく動きが肩に伝わる。
返って来た小さな小さな声は、彼女の口からは有り得ないような一言だった。
アリガト、と。
そう言えばスラム街での事から、1度も礼は言われていなかった。
全く恩知らずで素直じゃねえ女だ、と苦笑する。
薄い桜色に上気した肌の重みが、まだ熱い。
ひどく、喉が乾く。
毛布から抜け出した闇慈が、卓上の水差しから水を汲み、一気に飲み下す。
穏やかな寝息を立てる紗夢の、頬を伝う涙の跡をそっと指でぬぐう。
悪い夢でも見ていなければ良いのだが。
「俺だって泣きたい時も有るさ」
思い出したくも無い光景が鮮やかに頭に蘇る。
勝負には終始冷静に臨んでいたが、激しい怒りに意識が吹き飛んだ事を思い出す。
悲痛に歪むこいつの顔を見せつけられた、あの瞬間だけは。
「すまねぇ、紗夢……くそっ、後一歩早ければ」
空になったグラスに自分の顔が歪んで写る。
この情け無い顔を紗夢が見たら、笑うだろうか。バカにするかもな。
あの男達と自分が同じ生き物である事が忌々しく、恐ろしい。
身に巣食う怪物は息を潜めているだけなのか。
あいつら以上かもしれない怪物が、謎に包まれた人種である、この身に。
再び毛布に滑り込み、紗夢の側に肌を寄せる。
悪夢にうなされ目を覚ました時でも、側にいてやる事、温めてやる事。
今してやれるせめてもの事だ。
繊細な女心など到底分からない。
掴もうとしては流れ消え行く、雲のような、時に燃える炎のようなもの。
何度と幾人と女を抱こうとも、けして掴めない。
紗夢の身体を腕に収め、無明の闇に目を閉じる。
「畜生」
そうつぶやくと、生まれて初めて、男で有る事の無力を呪った。
<完>
120 :
銘無し:03/06/23 20:45 ID:FiJej2nY
以上、どもお粗末様でした。プチ2ポチョストーリー、
紗夢のスリーサイズの秘密の危機に助けに乱入する闇慈からの激しい妄想でした。
あぼーん
あぼーん
123 :
瀬智:03/06/24 00:05 ID:3srYY0IA
重複してた……鬱出し脳
とりあえず続きを。
「ソレデハコノ女ヲ味アワセテモラオウカ。オマエタチハ外ニ出テイロ」
ロボカイの言葉に従い、ぞろぞろとそこから出て行く男達。
「サア、ハジメヨウカ」
ロボカイはそういうと、パチン、と指を鳴らした。それが合図になっていたようで、紗夢がゆっくりと目を覚ました。しばらく、ぼおっとしていたが、やがて、目の前にいるのがロボカイで、今彼女がいる場所が自分の店ではないことを知る。
「お、お前は!」
料理人でもあり、武道家の本能が働きかけ、とっさに動こうとする。が、両手両足を縛られて転がされているので、思うように動けない。
「ロボカイ、ダ。オマエノ主トナッタモノダ。ウウウ、運命ヲ、受けイレロ」
「何訳のわからないことをほざいてるアルか!どーでもいーからアタシをさっさと帰すネ!」
「クク……随分威勢のイイ獲物ダナ。洗脳シテシマウノモイイガ、楽シミガ減ルナ。マズハ様子見トイコウカ」
ロボカイは紗夢の足を縛っている縄を引きちぎると、無理やり彼女の足を開け、スカートの中にやはり無理やり頭を突っ込んだ。
「な、何するネ!この変態!い、いや!やめるアル!」
だが、そんなくらいでやめるなら苦労はしない。
すでに紗夢の下着は取り払われていたため、ロボカイは紗夢の秘部にぺちゃ、と口をつけた。
それだけでも十分に屈辱なのに。ロボカイの舌から軽い電気が流れる。
「ヒッ!?」
124 :
瀬智:03/06/24 00:10 ID:3srYY0IA
ロボカイのカタカナ語には辟易します。
こいつ出すんじゃなかった、と後悔してます。設定も謎多いし。早々に退場させよう。
休憩に即興で書きかげたコネタ(?)を。
拝啓 叔母様。
先日、羽の生えた女の子と森で出会い、サ○ーの現状について話をしていたのですが、
ふと意識がなくなって、我にかえると当たりはクレーターだらけ。
全身傷だらけになって、しかも、女の子は女の子で体中に
白いべたべたしたものをくっつけて、
裸でどことなく満足したよーな顔で倒れておられました。
しかもなぜか鬼のような形相の死神にしこたま殴られて。
森も恐ろしいところです。
>銘無し様
お疲れ様でした。
いつもながら、簡潔な文章で雰囲気を上手く出されていて、さすがだなぁと思います。
物思いな闇慈がカッコよかったです。
銘無し氏キタ━━━━━━(η゚∀゚)━━━━━━!!
冒頭の格好つけた割に間の悪い(失礼)闇慈が何故か妙にツボでした。
&闇慈の目の前で犯される紗夢タンにハァハァ。
これからも頑張ってください。
あぼーん
あぼーん
あぼーん
とある町に滞在する異形なる二つの影。と青年。
一人は珍妙な挙動と、異常なまでに高い身長。
しかしやっぱり特徴的なのは頭部をすっぽり覆っている紙袋である。
そして白衣を着て、医療道具が入ったバッグを手に物凄い猫背で歩く。
もう一人は可憐な少女の姿をしていながら、背には色違いの翼を背負い、尻の辺りからは黒い尾が伸びている。
「さて、ディズィーさん。今日は月が綺麗ですねぇ…。」
「ええ本当に。」
「こんな日はカステラとお茶がいいですねぇ」
「お茶にカステラですか?私はお団子に牛乳がいいです」
「お、お団子に牛乳…!やりますねアナタ。」
「ご飯にカルピスをかける先生に言われたくないですよ!」
「あれは美味しいんです!試してみてください!」
「え、遠慮します…」
彼女はギアである。世間を騒がせた「人を傷つけないギア」。
それが、今一人の医者の隣に納まっている。この奇妙な医者…ファウストが彼女が住む森を訪ね、
彼女を解放した。彼女が望んだのはジョニーやメイのいる快賊団に入ることよりも、ツェップに行くことよりも
「先生と一緒に旅をして、色々なことを知りたいんです」
だった。それ以来、ディズィーはファウストの『助手』としてすごしている。
最後に青年であるが…。彼は二人に比べ普通の容貌であったが
「景色が景色が景色が景色が景色がぁ〜〜!!」
…首が回転している。
「おっと、またですかな?」
「最近よくなりますね。体調のせいでしょうか?」
彼の名はザッパ。身体を霊に操られるという『症状』が出てしまう男である。
霊や怪奇現象の類はファウストの担当する治療の範疇ではなかったが、何故か彼に付いてきている。
「…アラ…カルピスニゴハンモ…イイジャナイ…」
そう言っているのはザッパではなく、ザッパに取り付く女の霊だ。
何故かはわからないが、彼女はファウストにつきまとうようになってからというもの、
周囲に怨念を振りまくことをやめた。
それなのに何故彼女は成仏しないのかというと
「ネエ先生…?」
「ハッハッハ、そうですかS子さんとは気が合いますね」
「ウフフ…」
彼女、S子はファウストに恋心を抱いているのだ…。
「まあとにかくホテルに戻りましょう、うう、寒い。暖かいカルピスちゅわ〜〜ん」
軽快に歩くファウストの腕に絡みつくディズィー。
「そうですね、早く戻りましょう。」
そしてディズィーは後ろのザッパ(S子)を見てにやりと笑った。
「(ふん、先生と気があったところで貴女は幽霊、先生に気安くしないでくれますか?)」
「(コムスメガ…アタシノ…センセイニ!!ナレナレシイ!!)」
この話は、ファウストを巡る二人の女の壮絶なる物語である…
「あ?俺…?せ、先生待って〜〜〜!!」
悲惨なのはこのザッパなのかもしれない…
すいません、始まりというか導入部を…。
ギャグエロにしていくので文章がおかしくても暖かく見守ってもらえれば
嬉しいです。
あぼーん
神キターーーーー!!!
医者マンセー!
ファウストキターーーーー!!
先生が受けになるのか攻めになるのかが気になるところ…w
あぼーん
ゲテ物好きのファウストとディズィーにワラタ。
>修羅場劇場サマ
>「お、お団子に牛乳…!やりますねアナタ。」
先生を動揺させるディズィー萌えw
あぼーん
あぼーん
(;´д`)
142 :
名無しさん@ピンキー:03/07/02 23:17 ID:w4nIqnC8
hosyu
職人さんいらっさいますか〜?(つД`) (AA略
職人さ〜ん、いらっしゃいますか〜?(その2)
最近広告が多くて悲しい。
ところで、初代スレから読み返してみると、ソル絡みが一応男のテスタくらいしかないね。
ソルってエロ萌えしにくいのかな。
一応毎日スレは見てます。
なぜかまったくピクリとも書けない状態です。
投下しない状態で近況だけ、というのもアレでしたのでROM状態でした。
エロも書きたいが脈絡なし非エロも書きたかったり。
同じくいつも来てます。
>ソル萌え
前のSSは実はソルミリにしようか迷いつつ書いてました。
男性向け同人誌等ではソル関連のエロ、意外に多いみたいですね。
>146
>ソル関係
男性向け同人誌は守備範囲外で気がつきませんでした。
相手はディズィー・梅姐さん・イノ辺りですか?
さすがに男性向けでカイやアクセルはないだろうし。
ちょっと読んでみたい気がする。
>>147 女性作家さんによる男性向けソル×デジ本、虎で買たことあるyo
男性向けテスタメント女体化18禁漫画ってないですかね?まんだ○け行くたびに
男性向けの同人誌コーナーのギルティ本置き場をのぞくのですがないんですよね・
・・
私も覗いてはいます。ただ引出しが少ないのでネタが。
>149
あったら私も読みたいです。切実に。
>149
私も読みたいです。
ソル・ジョニー・クリフ・ディズィー・ブリジット・ジャスティスに
次々とハァハァなことされてるテスタが見たいです。
できれば偉そうな態度でやられているとなお良し。
>149->151
激しく同意。
でもクリフが入ると虐待くさいので勘弁。
>149
文章でもよろしいでしょうか……ご期待に添えるかどうか分かりませんが。
あぼーん
>153
149さんではありませんが、投下人氏のテスタ受は好きなので期待しています。
あぼーん
職人さん待ちということで、コロニーズモノの小ネタ、もといアホネタです。
前回のアサシンズと同じく、Sな姐さんと情けない闇慈&チプでスマヌ。
『人斬りさむらい』
「ようこそ、おこしやす」
とある温泉街にある一軒宿の暖簾を、一人の少女がくぐった。故郷に伝わる
迷信を覆さんと、相棒であるぬいぐるみのロジャーと共に賞金稼ぎに身をやつ
しているブリジット少年だ。外見は彼女にしか見えない彼が手にしているのは、
三枚の手配書。
ひとつ、無数の暗器で肉塊になるまで切り刻む残虐非道の女剣士、梅喧。
ひとつ、舞と称して金品を強奪し、逆らう者を扇ぎ殺す暴虐無比の大悪党、御津闇慈。
ひとつ、ジャパン伝来の潜入暗殺術に長けた一級テロリスト、チップ=ザナフ。
何とも物騒な内容だが、ブリジットに怖れはない。賞金に比例するリスクが
伴うのは重々承知しているし、何より己の腕には自信がある。この温泉宿に三
人が投宿していると聞きつけて、一目散に追いかけてきたのであった。
「今度こそ捕まえて、賞金を稼がなきゃ。
でもちょっと疲れたから、ご飯食べてオンセンにつかってからにしよう。ど
うせ、この人達がウチのこと知っているはずないんだからいいよね、ロジャー?」
「俺が先だっつーの」
「いーや、俺からということで。なぁ、姐さん」
「テメェ、勝手に決めてんじゃねーよ」
「わかった、わかった。ここはひとつ、姐さんに決めてもらってだな――」
「……俺はどっちからでもいいって、さっきから言ってんだろーが」
およそ四、五人が雑魚寝できそうな広さの畳部屋にいるのは、全裸の男女三
人。豊かな胸が妖しく魅惑的に男達を誘う女侍梅喧と、脱いでもあまり変わら
ない露出狂御津闇慈、そして細身の身体が眩しい白髪頭チップ=ザナフ。
仲良く三人で乳繰り合っていた最中に持ち上がったひとつの問題。
「俺が先だ、絶対俺が先!」
「いやいや、たまには俺に譲ってくれよ」
「テメェ、此間もそう言ってたよな」
「そうだっけ? ま、ここはひとつ、特別な舞を披露するから……」
「いらんいらん。テメエの不気味な盆踊りなんぞ見たかねー」
「ひどっ。誰にも見せたことがない特別な舞なのに……」
「尚更キモいだろーが」
「……毎度毎度飽きもせず、律儀なこった」
毎回繰り返されるチップと闇慈の漫才めいたやり取りに、梅喧は呆れて首を
振った。
豊かに膨らんだ胸とくびれた腰を持つ肉感的な美女が、男二人の前で脚を開
き、上も下も丸見えという体勢で横たわっている。それは、男ならむしゃぶり
つきたくなるような扇情的な姿だ。布団に広がる桃色の髪も、肘から先がない
右腕も、何もかもが妖しく男を誘う。
男二人が争っている問題とは、『どっちが先に入れるか』。ぶっちゃけ、
『どっちとするか』とか『どちらからするか』ではない。当然ながら、それ以
外は三人で楽しくやっている。仲良きことはよきことかな――なのだろうか。
「処女じゃあるまいに、何やってんだか」
女――梅喧には、順番などどうでもいい。どっちが先でも、することは同じ
だ。
しかし男達にしてみれば、快楽に悶える姐さんはもちろんワンダフォーだが、
何よりあの誇り高い姐さんを自らの手で堕としたいのだ。よって、梅喧には些
細なことでも、男達には大問題なのである。
ちなみに、もうひとつの穴にも突っ込むという案は、珍しく三人一致かつコ
ンマ数秒で却下された。
「一生やってろ。つきあってらんねーぜ」
すっかり萎えてしまった梅喧は、身を起こして、ちゃぶ台から徳利を引き寄
せた。お猪口に並々と注いで、ぐいっとあおった。
「あぁっ、姐さん、そんな殺生な!」
男二人の情けない声が見事にハモるが、梅喧は完全に無視して二杯目のお猪
口を一気にあおる。
慌てた男達は、ご機嫌直しとばかりに愛撫を再開する。闇慈が梅喧を後ろか
ら抱きすくめ、胸を根元から揉みしだく。チップがお猪口を取り上げてちゃぶ
台に戻し、太腿を両腕で抱え込んで押し開き、腹から内腿にかけて舌を走らせ
る。あっという間に、梅喧の繊細な肌がピンクに染まった。
「…あの…なぁ……」
上半身を闇慈、下半身がチップと、自然に役割分担が決まった。敏感なとこ
ろを同時に愛撫され、梅喧はくねくねと身を捩らせた。妙なところで団結する
二人に半ば呆れながらも、半開きになった悩ましい唇から色っぽい喘ぎ声が漏
れた。
男達の奉仕によって、女は快楽に溺れようとしていた。
だがしかし。
「こらこら、チップ君。さりげなく抜け駆けしないように」
さりげなく梅喧の脚を抱えて腰を浮かし、潤んだそこに自らのものをあてが
ったチップを、闇慈が見咎める。
「此間はテメェだから、今回は俺だろ?」
「お前さん、自分の都合のいいときだけ順番持ち出すのずるくない?」
「何言ってやがる。テメェこそ……」
「いー加減にしやがれ」
ぶち、と何かが切れた音が聞こえた。
おそるおそる振り返った二人が目にしたのは、中途半端に置いてきぼりにさ
れてキレた梅喧の仁王立ち姿。
「わぁっ、姐さん、いつの間に!?」
静かな、それでいて鬼気迫る梅喧の迫力に、男達が同時に後ずさった。二人
揃って、既に腰がひけていた。
「てめーら、覚悟はできてんだろーな?」
「い、いや、これはその……」
「ね、姐さん、落ち着いて。どっ、どうどう……」
一瞬の出来事だった。逃げようとした男達は、麻縄で全身を縛り上げられて
いた。
縛られ、畳に転がされた男達の目に飛び込んできたのは、いつの間にか部屋
中に所狭しと並べられた、蝋燭だの鞭だの手錠だのを始めとする怪しげな道具
の数々。
(……姐さんってば、一体何処に隠し持っていたんだぁ〜)
いかにもな道具の山に、彼らの背筋を本日最悪の悪寒が駆け抜け、音をたて
て血の気が引いていく。これだけで泣きそうになった彼らを、さらに極めつけ
の巨大な調教ベッドが止めを刺した。これからの展開を悟り、二人は必死で許
しを請うた。
「かっ、勘弁してー!」
男達の情けないばかりの命乞いを、梅喧は一顧だにしなかった。手にした刀
の刀身をぺろりと舐めて、高らかに宣言する。
「心配するな、ちゃんとイカせてやるよ……俺のやり方でな」
今まさに、華麗なるショウが幕を開けようとしていた。
「…………」
寝こみを襲うべく、こうして部屋の前までやってきたブリジットだったが、
大の男二人があられのない声で鳴いているという、不気味かつ目が離せない異
様な光景に出くわし、目を白黒させていた。
彼は自問する、この後自分はどうすべきかを。
確かに賞金は喉から手が出るほど欲しい。しかし、うっかり声をかけて自分
も男達の仲間入りするのはご免こうむる。それでも、男二人を手際良く鳴かせ
る梅喧の華麗な暗器捌きに言葉もなく見とれてしまうのは、きっとこの濃密な
空気のせい……にしておこう。
こうして、賞金より保身と知的好奇心をとったブリジットは、熱に浮かされ
たようにカバンからメモ帳とペンを取り出した。誰に言うわけでもなく、ぽつ
りと呟く。
「これって……仕込み系なのかなぁ? 確かに、とっさに対処できない人には
有効な戦法かも。ウチももっと勉強しないと」
妙な勘違いをしたブリジットであった。
その後、マニアックな内容で有名な男性誌『週刊プレイギア』にて、『時代
は暗器! 時代はSM! 現役SM女王が編み出した華麗なる人斬りテクニック!』
と題された新格闘術が紹介された……。
小ネタ様(?)キター*・゚゚・*:.。..。.:*・゚(゚∀゚)゚・*:.。. .。.:*・゚゚・*!!!!!
前回のアサシンズが滅茶苦茶ツボにハマってました。今回もテンポ良くて好きです。
Sな姐さんカコイイ!!情け無いながらも良い味出してる闇チプにも激しく萌えますた。
また書いて下さい、楽しみにしてます。
あぼーん
あぼーん
165 :
双月:03/07/08 23:38 ID:OIcb6wcb
お久しぶりです〜。忘れられてたりしたら寂しいですけど・・・双月です。
PCが一ヶ月前に故障し、データが全部ふっとびました(涙
今まで書いてきた小説(ここでUPしていないもの)も全部吹っ飛び、もう手のつけようがない状態です。
アサシン話の感想も聞きそびれて気がつけば第3スレまでいってるし(汗
確か、ディズ×紗夢の書き途中だった記憶があるのですが・・・。
どこまで書いたかすら一ヶ月あると忘れるものなんですね(死
できれば、どなたか教えてもらえますか?
なんとなくでいいのでわかれば続きを書きたいので・・・。
酔いどれて帰宅したら… *・゚゚・*:.。..。.:*・゚(n‘∀‘)η*・゚゚・*:.。..。.:*・゚
職人さまありがとう〜!ウレシスギ
じつはMな姐さん萌え、のスタンスでしたが、
Sな方がキャラ的には合うのかなァ…と思う直した次第です。
小ネタというのが勿体無いです、ぜひじっくり拝見したいプレイの数々。
>双月氏
おかえりなさいませ
>>1から前スレの過去ログに飛べれますので、それの
697-699を。
ついでに、下記に かちゅ〜しゃ用での初代スレからのログを置いてみたり。
www.interq.or.jp/mars/niyari/up/sslog.htm
都合により全角にしてます。多分プロバイダの規制絡み。
あぼーん
ちょっと遊んでみた。
ザトミリでも作ったけど、むしろこっちの方がありそうで笑えた。
お暇な方はお試しあれ。
(
ttp://minaminoru.net/koi/nyuryoku.html)
愛しのザトー様へ。
突然ですが告白します。
そしてこの胸の切なさを、ザトー様のぬくもりで消して欲しいのです。
「いじわる・・」私はザトー様につぶやきました。
他の誰かを愛せない。
はり裂けそうです。
それでは失礼します。
ヴェノムより。
170>
フォモキタ━━━━(゚∀゚)━━━━ッ!!
めっちゃオトメに「いじわる…」とか呟いているフォモを想像して禿しくワロタw
こんなラブレターいきなりもらった砂糖一がどう出るかが気になるな
やはり「いやらしい目で私を見るな」か?w
予想される反応
1.ザトーの場合
「いや、いきなりそんなこと言われても困るのだが……」
2.エディの場合
「私ハ女ガ嫌イダガ、男ガ好キナワケデモナイト『私』ガ言ッテイル」
3.それを知ったミリアの反応
「人の趣味にとやかく言うつもりはないわ……(でもムカツク)」
4.その他の反応
「やっぱり(大納得)」
皆様私の問いかけに対してのレス有難う御座います。
投下人さん>お、お願いしてもよろしいのですかっ!?「テス受け書いて下さい」
と・・・。
あぼーん
テスタ女体化ネタこれより投下します。
今まで溜め込んだ分の煩悩が詰まっているので少々長めです。
夜の森に雲間から淡い光が差し込んでいる。その光に照らされる事もない茂みの中に、
黒衣の青年は潜んでいた。
最前線に投入されていた兵士の記憶の名残なのか、それとも生物兵器の本能か。闇に
溶け込み木にもたれかかり目を閉じていながらも、その体は敏感に周囲の空気を嗅ぎ取る。
彼の傍らで丸くなって眠っていた、蒼い肌と羊に似た角を持つ裸身の娘がそろそろと
起き上がる。木陰で膝を立てたまま眠っている主の薄い唇を舐めようとすると、真紅の
瞳が彼女を射抜いた。
「……何だ」
「ご主人様、私お腹が減ってしまいましたの」
不機嫌そうに目を開けるテスタメントに、悪びれもせずサキュバスは答えた。淫魔と
いうだけあって、彼女の『食事』は性に関する諸々の事によって生じるエネルギーである。
「こんな月の綺麗な夜になると……何だか胸が切なくて」
その豊満な乳房を顔に押しつけ頭を抱き締めると、胸元から気のない返事が返ってくる。
「眠い」
「そんなつれないお言葉……私と契約した時をお忘れですか? あんなに優しくして
下さったのに」
そんな事もあった気がする。確かに彼女と契約した時、儀式として抱いたような気もしたが。
――あまりの眠さに何も考えられない。
人間を辞めてから数十年、生物としての三大欲求がほとんど薄れてしまった彼にとって、
今夜は初めて朝までぐっすり眠れそうなのだ。
「お前の食事なら……、一月前に、摂らせただろう……」
「ご主人様と一緒にしないで下さい! 私だって曲がりなりにも生物なんですよ!!」
油断すると意識を飛ばしてしまいそうな主人の体をがくがく揺さぶる。いわゆる
『異種』の彼女と言えども、定期的に栄養を摂らねば死んでしまう。『主が眠い為
拒まれて餓死』などという、淫魔としての尊厳に関わる危機にサキュバスは戦慄した。
「眠らせてくれ……私の夢ならお前にやると、いつも……言って」
――落ちた。
サキュバスの豊かな胸を枕代わりに、テスタメントはあっさり眠りの世界に旅立った。
「……………………」
「……………………」
すやすやと心地よさげな寝息を掻き消し、使い魔の叫びが夜の森に木霊する。
「……契約に従えええええええええっ!!」
「――――?」
テスタメントが目を開けると、何故か目線が低くなっている気がした。
不思議な事があるものだと思ったが、自分は今夢を見ているのだと思うと何故か納得
する。夢の中で夢を見ている自覚が何故あるのかと思うとそれも不思議なのだが、その
事を考えるというのも楽しいかもしれない。
数十年ぶりの安眠に、彼は浮き足立っていた。
「ふふっ」
スカートの裾を抓んでくるくる回る。まるで少女のように。
――少女!?
我ながら思いがけない行為に愕然とし、胸元の痛みと重みに下を向く。日頃の鍛錬で
鍛え上げた胸板が、チューブトップを弾き飛ばす勢いの丸い膨らみに変えられていた。
そういえば今漏れた笑い声も高い音になっている。
「……まさか」
周囲に誰もいないことを確認しスカートの中に手を忍ばせる。
「な……」
ない。つくべきものの片方がついていない。それどころか『貞操帯』と散々揶揄されて
きた例の下着まで消え失せていた。
混乱する頭を落ち着けるべく、ゆっくり深呼吸して目を閉じる。
これはサキュバスの見せている夢の中のはずだ。確かに自分の体は半分女であるが、
男と女自由に変化できるような器用なものではない。
――いや、待て。
夢の中でこれほど鮮明に物事を考えられるものなのか?これほど五感が働くものだったろうか?
「そんな……」
徐々に意識がはっきりしてきて導き出された結論に、テスタメントはその場で座り込んだ。
がくがく震える自分の肩を抱くと、やはりいくらか華奢なものとなっている。
「サキュバス、貴様ああああっ!」
辺りを見回しても使い魔の姿はどこにも見えず、か細い怒りの叫びは尾を引く事もなく消えた。
『……ここに』
座り込んだテスタメントの頭の中に響く、何かを押し殺した従者の声。
「どういう事か説明してもらおうか」
『実体を保てなくなりました』
彼女は本来、眠っている男性の夢に忍び込み精を貪る夜魔である。それを他の魔獣と
同じように戦闘に参加させるという行為を強いている為か、その消耗は早い。どうやら
主の体に逃げ込み同化する事で命を繋いでいるようだった。
「だから私の夢を食えと言っているだろう。契約した時も言ったはずだ」
苛立ちを隠し切れずテスタメントは首を振った。彼女の一番栄養を摂取しやすい状態が
夢の中だと知っているから、眠っている間は好きにしていいと言ったのに、何故実体で
抱かれる事に拘るのか。
「サキュバス」
使い魔からの返事はなかった。その代わり、灼けつくような熱さがテスタメントを襲った。
「――っ!?」
全身を撫で回され弄られているような錯覚。体の奥が熱くなって、今は細くなって
しまった肩が震え出す。
「貴様……何を……」
途切れ途切れの主の問いにやはり返事はない。続いて布地の上から乳房を弄られる
感覚。乱暴に揉みしだかれ、チューブトップの上からでもはっきりと分かるほどにつんと
勃った頂を指の腹で優しく擦られるような。
「……んぅ……っ」
『今や私とあなたは同一の存在。そして私は淫魔。同化した体の性感を自在に操るなど
造作のない事……ほら』
内腿を指先でなぞられ、誰にも触れさせた事のない秘花を弄られるような錯覚に陥る。
見えざる指が彼――今は彼女と言うべきなのか――の内を探り、とろとろと蜜が溢れ出す。
「くぅ……っ!」
知らず知らずの内に手が下腹部へ下りていきそうになって、テスタメントは先ほどまで
背を預けていた木の幹にしがみついた。
強情な、とからかうような囁きが聞こえる。次いで『彼女』に与えられたのは痛々しい
ほど尖った乳首を口に含まれ、舌先で転がされる感触と、普通の女と比べれば少し幼い
秘裂を開かれ硬さを持った熱が入口に押し当てられる錯覚。その熱はひくつく襞をゆっくり
なぞり、溢れる蜜を擦りつけながら中心部に狙いを定める。
「サキュバス……っ!――や……っぁ……っ!」
『ご主人様……少しは分かって頂けますか? あなたの寝顔を見るたび、こうして体が
火照るのを堪えながら横で眠っていた私の事……今度はいつ可愛がって頂けるのか、
それだけ思いながらお仕えしてきたのに』
受け入れるものを待ち兼ね震えるそこを悪戯に熱がなぞる。何度もしがみついていた
手が離れそうになっては、より強い力で幹を抱く。
『本当、強情ですね……これならどうです?』
「あぁっ!?」
先ほどから襞をなぞるだけだった熱が、テスタメントの下腹部を貫いた。サキュバスの
与える錯覚ゆえに破瓜の痛みはなく、未だかつて味わった事のない快楽だけが体を支配する。
必死に木の幹に縋りつき、声を出すまいと唇を噛みながらも無意識の内に突き出した腰が
揺れている。中を抉られる感覚に合わせて上下する様は、見る者があれば蹂躙せざるを
得ないような淫靡さがあった。
「……も…分か……たから、やめ……」
サキュバスをそこまで飢えさせてしまった責任は自分にある。快楽地獄から逃れる為でなく、
少なからぬ罪悪感が『彼女』の口から思わぬ台詞を言わせた。
「何でも……するから……っ!」
あぼーん
予期せぬ答えにサキュバスの責めが止まる。
『……いいんですか?』
「お前が実体を保てなくなるほど弱らせてしまったのは、主たる私の……っ、……私の
責任だから……お前が回復するまで……お前の望むままに、私を」
使え、と最後まで告げる事なくテスタメントの体が崩れ落ちる。与える快感を強めても
反応はなかった。
『あら? ご主人様!? ……あららら……ちょっといじめすぎたかな……ま、いいか。
好きにしていいって言ったし』
糸の切れた人形のように倒れていた体がふらりと起き上がる。その上気したままの顔に
淫らな笑みを浮かべ、主と一体化した使い魔は餌食を求め森の外へ歩き出していった。
続く
ぬあああっ!? 広告に割り込まれるとは不覚!!
すみません次回へ続きます……絡ませる相手がまだ浮かばなかったんで。
女体化苦手な人はスルーよろしくを入れ忘れたし……ああああああ……
愛しのザトーへ。
突然ですが告白します。
貴方のことをいっそ嫌いになれれば楽なのに。
ひたすら待って待って、待ち続けています。其れはまるで捨て猫のように。
クールなフリに疲れた、私を強く抱きしめて。
こんなに頬を赤らめている私は、貴方とのちょっとした会話さえ嬉しいの。
それでは失礼します。
ミリアより。
IDがそれっぽいので記念カキコ
梅喧姐さん萌え
>183
乙女なミリアがかわいい。
あぼーん
あぼーん
188 :
山崎 渉:03/07/15 11:09 ID:vhmwz+RP
__∧_∧_
|( ^^ )| <寝るぽ(^^)
|\⌒⌒⌒\
\ |⌒⌒⌒~| 山崎渉
~ ̄ ̄ ̄ ̄
あぼーん
ホシュシュ-
テスタ女体化&羞恥、続き落とします。
あの格好自体が既に羞恥だという突っ込みは却下です(苦笑)
「男性向」っぽいかどうかは甚だ疑問なのですが、表現だけでも頑張ってみたので
保守代わりと思ってくださいませ(汗)
>双月氏
ディズ紗夢はディズが初めての恋心をモノローグで語っていた最中に紗夢が現れ――
までは覚えているのですが、申し訳ありませんここから先はちょっと。
あまりお役に立てずすみません。
「あれ? あの子どうしたんだろう」
行商人の若者が傍らの相棒に問いかける。同じく売り物の大荷物を背負った相棒は、
その視線の先に目をやった。
重い足取りで歩いている黒髪の女。数年前から流行りだしたやたら露出の高い服に
身を包み、歩調に合わせてはち切れんばかりの乳房が上下している。肩布やチューブトップと
同じ黒のロングスカートは大胆なスリットが入っていて、白く滑らかな腿が時折覗いていた。
それだけの事なら彼らも『街でよいものを見た』という程度にしか思わなかっただろう。
しかし目の前にいるその女は今にも泣き出しそうな顔で細い眉を寄せ、俯き肩を震わせているのだ。
恐らくはこの土地の住人ではあるまい。濡れて光る真紅の瞳が、彼女が人ならざる者
である事を告げていた。しかし彼らは何度か故郷で『異種』を見かけた事もあってか、
躊躇いながらも声をかける。
「……姉ちゃん、そんな顔してどうしたんだ?」
女は無言で顔を上げ振り向く。愁いを帯びた表情は美しかったが、声をかけても
よかったのだろうか。もしかして言葉を交わすだけで『連れて行かれる』などという
事はないだろうか。
「……何でも、ない」
薄い唇が何度かわなないて、細い声が返ってくる。苦しげに胸を押さえ頬を染めこちらを
見つめる様はひどく煽情的で、彼らの感じた不安をどこかへ吹き飛ばした。
「いや、でも何か苦しそうだし……俺達この街は初めてだけど一緒に医者を探すくらいは」
人外を診てくれる医者などそうそういるものではないが、このまま放っておく訳にも
いかないと若者は女の細い手を掴む。
「私の事など、放っておけ……!」
「うわああああああっ!?」
不意に巻き起こった突風に、若者二人は互いに抱き合い石畳に身を伏せた。少ししてから
恐る恐る目を開けると女の姿はどこにもない。
「――店開く前に、教会さ行くべ」
「んだ」
思わず故郷の訛りを口にしながらも、二人は腰を上げた。
『あの……ご主人様、あまり無理なさらないで下さい』
民家の外壁に手をつき荒く呼吸するテスタメントの頭の中で、使い魔の遠慮がちな
声がする。
――お前はそんな事を気にしなくていい。どうせ私の体だ。
テスタメントの従者サキュバスは、男の精を貪る淫魔である。使い魔を養う為には
主たる彼が抱いて『食べさせ』なければならぬのだが、元々そういった事に積極的でない
彼はそれを怠り、サキュバスは実体化できなくなるほどに衰弱した。
衰弱したサキュバスは主の体に潜り込み同化する事で命を繋ぎ、責任を感じたテスタメントは
彼女が回復するまで自らの体の主導権を彼女に譲った。
そうして、今に至る。サキュバスが回復する方法と言えばやはり男と交わる事であり、
彼女と同化したテスタメントは彼女が回復しきるまで男に抱かれなければならないという事になる。
『でも』
流石にサキュバスも気の毒になってきたらしく、森を出た時とはうって変わって
主を止め始める。
――構うものか、約束は守るから黙っていろ。
そうは言ったものの、一体どうしたものか。元々半陰陽の体であった彼ではあるが、
男として育った為やはり意識は男であり、男に抱かれる事自体にも抵抗がある。
が、約束は約束である。
どうにか呼吸を整えると『彼女』はふらふら歩き出した。
「……んっ」
細くなった肩がびくりと震える。先ほどから『彼女』となった彼の体を断続的に
襲っている疼き。サキュバスと一体化した今、それが彼女の飢えだという事はテスタメントにも
分かり始めていた。このまま彼女が死んでしまえばどうなるのかお互い見当もつかない。
それ以上に、サキュバスをそこまで弱らせてしまった事への負い目が彼にはあった。
「……くぅ……」
歩くだけでゆさゆさ揺れる胸が重く痛い。布地の下で頂が擦れるのも、普段なら何とも
思わないのに今はそれすらもどかしい感触を与えられたような気分になってくる。硬く
尖った乳首がチューブトップを押し上げているのに気づいて、テスタメントはますます
泣きたくなった。
時折吹く風がスカートを巻き上げ、無防備な秘所を晒そうとする。
せめて下着だけは返して欲しいと思ったのだが、サキュバスに『あんなのただの飾りです』
などと無茶苦茶な理屈で却下された。
白昼の街を歩く異形の美女の姿に道行く人が振り返る。しかしその赤い目に恐れをなしたか、
声をかけようとする者はない。
『スカートの丈長くてよかったですねぇ、もう膝の下まで濡れたのが伝ってきてますよ?』
既にサキュバスの中は、主を気遣う心より久方ぶりの『食事』に寄せる期待に占められている。
――頼むから……黙ってくれ……
太腿の付け根から痺れるような感覚が背筋を這い上がり、全身の肌が粟立つ。
『そんな不安そうにしないで下さい。これだけの人が見てればきっと美味しそうなのが
引っかかります』
――見られ、て……?
テスタメントの足が止まる。潤んだ目で周囲を見回すと、無数の視線が上気して
染まった体に絡みついているのを感じた。
その中には心配そうに『彼女』を見つめるものもあったのだが、淫魔と一体化した体は
敏感に自分を犯す視線を察知する。
「――ぁ……」
『いっそ全員相手にしますか? 両の手に滾るモノを一本ずつ握らされて、穴という穴を
犯されて……全身精液を浴びせられ汚されてしまうのもまた一興というもの……ねえ、ご主人様?』
私の望むままにと仰いましたよね、と主に囁きかけてくつくつとサキュバスは笑った。
淫魔の彼女は、どんなに酷い陵辱を受けようとそれを受け止め『喰らう』事ができる。色事に
関しては異常なほど臆病なこの主が、快感に身悶えなす術もなく堕ちてゆく様を見届けられるなら、
その愉悦の味はいかほどのものとなるだろう。
全身を支配する甘い疼きにテスタメントの理性は打ち砕かれる寸前だった。
それでも何とか歩いて、噴水の淵に力なく腰を下ろす。たわわな乳房が上下に大きく揺れて、
不躾な視線が纏わりついた。
「う……っ……く……」
時折吹いては全身を撫でていく風も、汗ばむ肌に絡みつく髪も、乳首を擦りつける布地も、
太腿に纏わりつくスカートも、何もかもが疎ましい。裾を握り締め必死に声を堪えるが、
それも限界に近かった。
職人さんいらっしゃいますか〜
あぼーん
>投下人氏
相変わらず素晴らしい!
で、この後は乱交に突入ですか?
「どぅしたんだい?ベイベー」
と来るか?
>>投下人さま
めっちゃ萌えです。頑ななテスたんにハァハァ
がんばって下さい、続き楽しみにしてます!
>>199 それいい…(;´Д`)ハァハァ
オオオオオオオ茶ドゾドゾドゾーーーー
~旦 ≡~旦 ≡~旦 ≡~旦 ドドドドドドドドドッ!!!
~旦 ≡~旦 ≡~旦 ≡~旦 ≡~旦 ≡~旦 ≡~旦 ≡~旦 ≡~旦
ヽ )ノノ ≡~旦 ≡~旦 ≡~旦 ≡~旦 ≡~旦 ≡~旦
~旦 ⌒(゚д゚)ノ ≡~旦 ≡~旦 ≡~旦 ≡~旦 ≡~旦 ≡~旦 ≡~旦 ≡~旦
/. ( ヽ ≡~旦 ≡~旦 ≡~旦 ≡~旦 ≡~旦 ≡~旦 ≡~旦
旦~ ≡~旦 ≡~旦 ≡~旦 ≡~旦 ≡~旦 ≡~旦 ≡~旦 ≡~旦
旦~
(・∀・)つ旦 イタダキマス
>投下人様
相変わらず、説得力のある設定で… 自然に(;´д`)=3 ハフン
期待してます(・∀・)!!
場つなぎ程度の、職人見習い風情のもので宜しければ
医者→梅のエチィとこだけ作文、現在推敲中なのですが…。
203 :
瀬智:03/07/20 22:41 ID:gNknF2qn
久しぶりの瀬智です!
「クク……オビエロオビエロ……」
ロボカイはそういいながら自分のモノを取り出した。
しかし。
(ち、ちっさ!)
紗夢が想像していたものより、ずっと小さかった。
これならたやすく入りそうである。
「それでも絶対にいやアル!はなすアル!」
「クク……安心シロ。スグニ天国ニツレ行ッテヤル」
「そんなひんそーなのじゃ無理アルってゆーかやめるアル!」
「貧相トハ……『カイ』ノモノト大差ナイゾ」
(がーん、アル!)
その言葉に、軽いショックを受ける紗夢。
「小サクトモ、電撃ヲ流スコトガデキルノダ!」
その言葉と共に、バチバチと電気が流れる。
「げ!そんなの本当に死んじゃうアル!」
「イッタロウ?天国へ連れて行くと……」
「そういう意味アルカ!?」
「クク!覚悟シロ……」
ロボカイのひんそーだが電撃の流れるそれが紗夢に近づいてゆき……
204 :
瀬智:03/07/20 22:43 ID:gNknF2qn
「ほんまに死ぬわ!このくそボケェ!」
ガァンッ!と、ロボカイの頭部に衝撃が走った。
ついでに首関節が壊れて、頭が飛んでいく。
その攻撃は、誰であろう最初のチンピラだった。
「死姦なんて冗談じゃねえ。さあて。それじゃあたっぷり可愛がってやるよ!」
ロボカイの恐怖が去ったものの、紗夢が助かったわけではなかった。
「おんやあ?いい感じにぬれてやがるじゃねえか。なんだ?電撃を期待してたのか?」
「そんなことないある!さっさと離すアル!」
「そうはいかねえよ。こちとらアンタをずっと狙ってたんだからな」
そういいながら、男は懐から小瓶を取り出した。中にはピンク色の液体が入っている。
「さて。時間はたっぷりとあるんだ。楽しもうぜ?なあ、紗夢ちゃん?」
男はそういうと、小瓶の中の液体を紗夢の秘部に落とした。
「ふああああっ!?」
「言わなくても解るよな?即効性だから、効くぜ?」
「そんなああ……」
「それじゃ、行くぜ!」
男は十分に勃起したモノを紗夢のまだ未経験のそこにあてがい、一気に押し込んだ。
「うきゃあああっ!?」
紗夢が白目を剥いて絶叫する。
「そんなに痛くはないはずだぜ?薬が効いているはずだからな?」
「ひいぅっ!もう、いやあ……」
「これからだぜ?紗夢ちゃんよお!」
ストロークをドンドン上げていく男。
「グ……さすがに処女な上に武道やってるだけあってすげエナ……!だめだ、もう!」
「あ、な、中は!中はいやある!絶対いやアルウウウウ!」
「けけ!そういう声がききたかったんだよ!」
男はその声をきいて嬉しそうに速度を上げる。
そして。
205 :
瀬智:03/07/20 22:44 ID:gNknF2qn
「い、いやアアアアアアアアアアアアアアアあああっ!!」
紗夢の体がビクン、ビクンと二、三度痙攣する。
そして、急にぐったりとする。
結合部からは収まりきらなかった血と白濁液が混ざったものがあふれてきた。
「あう、あう……」
「なにあうあう言ってやがる。そんなに気持ちよかったのか?」
男はいやらしい笑いを浮かべると、抜かずにそのままやり始めた。
「ぎ、い、痛い!痛いってもうやめえええ!」
「嘘はいいって。本当は気持ちいいんだろ?オラオラあ!」
「そんなことないアル!薬なんて嘘アル!めっちゃくちゃ痛いアルウウウウ!」
と。その時、ロボカイによって気絶させられていた男の一人が目を覚ました。
「おお、ちょうどいい!てめえ、このうるさい口を黙らせろや!」
「お!いいっすね!」
男が動けない紗夢の上に乗り、萎え萎えのモノを取り出して、紗夢の口に押し付ける。
「うぷ!き、汚いモノを向けるんじゃないアル!」
「へえ?これでもかい?」
男はそういうと、スタンガンを取り出した。そして、電源を入れ、紗夢の胸に思いっきり押し付けた。
「アアアアアアッ!?」
絶叫したところに、すかさずモノを押し込む。
「うぷッ!?」
「ほらほら。しっかりやれよ?もし失敗したら電気ショックだからな!しっかり調教してやるよ!」
男の目は完全にイッちゃっていた。
「や……め……」
「噛むんじゃねえよ!お仕置きだ!」
そして、再び走る電気ショック。それほど強くはないが、十分痛い。
仕方なく、男のモノをしゃぶる。
「けひゃひゃ!いいぜ?ここから出るもんはきっとうまいぜ?口にしたことねえだろ?」
しばらくして、男にも限界が訪れてきた。
「行くぜ!全部飲めよ!」
男の精が放たれ、紗夢の喉に当たる。
206 :
瀬智:03/07/20 22:45 ID:gNknF2qn
「うぐ!?」
思わず吐き出したくなったが、そうすればもちろん電気ショックだ。
(もう……いやアル……楽になりたいアル……)
それに、徐々にクスリが効いてきたようで、先ほどから紗夢を貫いている感触も心地よくなってきた。
「んぐ……んぐ……」
それを飲み干してゆく紗夢。
まずい。料理通の紗夢であれば、口に入れた瞬間吐き出すだろう。しかし、それは許されない。
「うわ!飲みやがったぜ!どうだ?上からも犯された気持ちは!体の中まで置かされた気分はよ!」
「はは!こいつはいい!他のヤツラを全員呼んでこい!コイツの全身を真っ白にしてやろうぜ!きれいなところが何処にもないって程な!」
まだ……終わらない……
紗夢の精神は、その言葉を聞いた瞬間に、砕け散った。
「もう……どうでもいいあるよ……好きに……してアル……」
207 :
瀬智:03/07/20 23:08 ID:QowLW53E
三日後。
「はあっ……はあっ……」
一人の白いトレンチコートを着た男が、薄暗い中華街の路地裏を走っていた。
あまりにもその場には似つかわしくないほど清潔感の漂う男。
その蒼い瞳は、目標のもの以外何も写っていなかった。
男の名は、カイ・キスク。もちろん、本物である。
「紗夢さん……!」
「んふふ……どうしたアル?もう終わりアルカ……?」
すでに紗夢の戒めは解かれていた。両手両足の戒めの変わりに、首輪がついており、それが柱にくくりつけられていた。もちろん、紗夢の力なら用意に砕くことはできるのだが。
「ふう……ちょ、ちょっと休憩だよ」
「へ、どけ!次は俺だよ!紗夢ちゃん!」
立ち代り入れ替わり紗夢に男が群がる。
「フフ……あせらなくてもいいあるよ……ちゃんとしてあげるアル……」
いとおしそうに、変わった男のモノに手を伸ばし、近づけると、その先端に軽くキスをする。そのまま、大胆にそれを口に含んだ。
「うおっ……!相変わらず……天才的だな!」
その感触のよさに、思わず声を上げてしまう男。
「可愛いアルよ……ちゅぱ……んむ……」
数秒としないうちに、男に限界が訪れる。
「う、うああ!」
放たれたそれを何のためらいも無く、紗夢は飲み干していく。
「ああ……おいしいアル……もっと……」
208 :
瀬智:03/07/20 23:08 ID:QowLW53E
そういって、残りまで吸い尽くす。
すでに、紗夢の体で精液で汚れていないところなど何処にも無かった。
全身が、完全に汚されていた。そして、紗夢の瞳も、もう光を宿していなかった。
ただの動く人形に過ぎない。
「も、もうでねえって……にしても、薬の効果は絶大だな。今度は別の女に試してみるか?」
「お、そりゃいいね!げひゃひゃひゃ!」
男達が一斉に笑った、その時。
ドバアンッ!とドアが勢いよく開いた。
「あん?新入りか?」
男達が一斉に、その侵入者を見る。
白いトレンチコートに身を包んだ金髪の、意思の強そうな男。
だが、今のその表情は、完全に怒りに染まっていた。
「……あなたたちは……自分が何をしたのかわかっているのですか?」
「はあ?」
だが、男達にはそのカイの表情は逆光になって見えないようだった。声からも彼が怒っていることは感じられたはずだが、色に狂った彼らにはそれは感じ取ることはできなかった。
「なにいってんだ?てめえ?なんなら、てめえもコイツに抜いてもらえや。天国気分を味わえるぜ?」
カイの肩がピクリと動いた。
「それでいいんだな?」
209 :
瀬智:03/07/20 23:09 ID:QowLW53E
「ああ?」
「それが最後の言葉でいいのか、と聞いたんだ」
「なんで最後の言葉に……」
そこまでだった。
カイはトレンチコートを脱ぎ捨てると、封雷剣を抜き放ってその男の心臓を一突きにした。
「私は……私たちは貴様らのような者たちのために、命をかけて戦ったんじゃない!」
カイの瞳にためらいは無かった。あるのはただ、怒り。それだけだ。
「ひ!」
カイににらまれ、急におびえる半裸の男達。その数ざっと7人。
「そ、その、あれだ!俺たちは頼まれたんだよ!こいつを犯してくれって!な、なあ!」
「そうだって!本当だ、悪いのは……」
「黙れ」
一瞬にして、真っ二つに切り裂かれる二人の男。
「ち、ちくしょお!こうなりゃやけだ!やっちまえ!」
残った五人が、一気にカイに襲い掛かる。
「うおおおおお!」
カイが絶叫した。彼の周りに5つの球体が現れ、それを纏ったカイが男達に突っ込む。
「な……!うああああ!」
男達が一瞬にして、その球体に切り裂かれた。
「紗夢さん……」
封雷剣に着いた血を軽く剣を振って振り落とすと、カイは紗夢に歩み寄り、そっと抱きしめた。
「紗夢さん……すいません……もっと早く……私たちが気がついていれば……」
「はは……大丈夫……ちゃんと……してあげるアルよ……」
「もう、もういいんです」
カイは、精液で汚れるのも気にせず、紗夢を抱きかかえた。そして、上に白いトレンチコートをかける。
「ひいいいい!」
と、その時、一人のまだかろうじて生きていた男が逃げ出すのがカイの眼に止まった。そして、封雷剣を抜き、先を首筋に突きつけた。
「答えろ。他の仲間は何処にいる?」
笑えばいいのか萌え(?)ればいいのかアレすればいいのかだんだんわかんなくなってきた
あぼーん
ロボカイ悲しすぎるな・・・・・・・・
あぼーん
ロボカイ退場は予想外だった…
――びりっ。
「――!?」
布地が僅かに裂ける音に気づく。顔を伏せたまま音の方向に目をやると、スリットを
留めるベルト部分の縫い目が解れていた。
「…………っ」
追い詰められていたところに止めを刺され、もう動けない。眦に溜まっていた涙がついに
零れ落ちる。
その時。
「待たせて悪かったなあ」
「うわっ!?」
頭上から能天気な声が降ってきて、ついでに黒いものが視界を塞ぐ。それが男物の帽子の
縁だと気づいた時には、『彼女』の体は抱き上げられていた。
「ななななな何故お前がこんな場所にっ!?」
予想外の事態に声が裏返る。よりにもよってこんな状態で出会ったのは、テスタメントが
娘同然に思っていたディズィーを託した男――ジェリーフィッシュ快賊団の頭領、ジョニーだった。
「何故なんて、ずいぶんつれない態度じゃないか。この前会った時はあんなに激しく」
「黙れええええっ!」
抱き上げられたまま力の入らない拳を頬に炸裂させるが、さほど気にした様子もなくジョニーは
歩き出した。
「さては待ちぼうけ食らって拗ねてるんだろう、全くこのお嬢さんは」
「だから黙れと言って……」
再び拳を振り上げると耳元に唇が近づき、囁かれる。
「いいからちゃんと掴まってな。顔、見られたくないだろう?」
「…………」
渋々振り上げた手を下ろし、首筋にしがみついて顔を埋める。被せられた帽子が赤くなった
耳も隠してくれたが、サイズがまるで違う為一歩進む度『彼女』の頭からずり落ちそうになる。
人々の好奇心に満ちた視線が刺さるのを感じながら、テスタメントは自分を抱き上げた男が
歩くのに任せた。
しばらく歩いた後、どこかの家の前で立ち止まりそこで下ろされる。ずり落ちそうだった
帽子を胸に抱えながら、テスタメントは促されるまま家へ入った。
「……骨董品ばかりだな」
その呟き通り壁には所狭しとギターが架けられ、机の上にも修理中のギターがある。
あまりこの手の知識はないが、丹念に手入れされた様子から持ち主の愛情は窺えた。
そうだな、と返された帽子を受け取るとジョニーはテスタメントへ向き直った。
「で、それは何の罰ゲームだ?」
「う」
あながち間違っていない。が、流石に事情を説明する事は憚られた。
「色々……事情があって」
「事情ねえ。しかしまあ……大きくなったと言うべきか小さくなったと言うべきか」
「どこを見ている……」
サングラスの向こうで視線が頭と胸を行ったり来たりしているのに気づき、『彼女』は
ふいと横を向く。
「身長と体重で俺に負けちまったら、後は年齢くらいしか勝てるもんがないなあ」
ソファに座らせたテスタメントの頭をくしゃくしゃ撫でると、涙目で頬を張られた。
「うるさいっ! 大体何故お前がこんな所にいる、船はどうした!」
「船ならメイ達に任せてある。ああ見えて結構優秀だからな、ウチのクルーは」
「だから何故……」
息抜きだよ、とジョニーは答えて傍らのギターを爪弾く。
戦災孤児がそのほとんどを占めるジェリーフィッシュ快賊団において、その頭領である
ジョニーはいついかなる時も理想の父親であり、兄であり恋人であり何よりリーダーで
なくてはならない。
「空の上で美女に囲まれての生活も悪くはないが、たまには地上の空気も吸いたくなる」
ほんの少し疲れた微笑を浮かべる男の頭を、テスタメントは先ほどの仕返しとばかりに
くしゃくしゃ撫でた。
「お前人がせっかくセットした頭を……」
「後で梳いてやる」
「年上面して、この」
そうは言いながらも『彼女』の手が届きやすいようにジョニーは頭を下げた。目の前で
挑発的に揺れる白く豊かな乳房が目に入り、意識しないように目を閉じれば街で見かけた時の
恍惚とした顔が浮かんでくる。
ギアの特殊体質か何か知らないが、船の上で禁欲的な生活を送っていた彼にはあまりに
刺激的な代物だった。
「……いい加減にしないと調子に乗るぞ」
「では乗れ。構わん、これ以上借りが増えてたまるか」
そういえばさっきの礼も言っていなかったとテスタメントが口を開きかけた途端、『彼女』の
体はソファに押し倒されていた。
「……んんっ……」
歯列を割って入り込んだ熱くぬめつくものがジョニーの舌だと気づいた頃には、
テスタメントの体は完全にのしかかられ動けなくなっていた。男の重みで乳房は形を変え、
開かされた脚の間に膝が割り込んでいる。
渡りに船と言うべきなのか。飢えていたサキュバスを満たすのにうってつけの『餌食』である。
――そんな考えがあるか。
唇が離れたと同時に首を振って否定する。仮にも自身が信頼し、そして今また自分を信頼し
弱みを見せた相手に何という事を考えるのか。
だがサキュバスの限界も近い。先ほどから頭の中で何度呼びかけても返事がない。
そして彼の腕の中にいる心地好さを、体は本能的に知っていた。
「嫌なのか……?」
サングラスを外したお陰で、赤い目が困惑の色をなしているのがよりはっきりと分かる。
元々女性的な要素を持っていて、今女の体になっているとは言ってもやはり中身は男なのだ。
男に抱かれるのには抵抗があるだろう。
「悪い、調子に乗りすぎたな」
乾いた笑いを漏らしながらジョニーが身を離した。摺り上げたチューブトップを戻して
髪を撫でると、その手を掴まれる。
私もお茶頂きます (*・∀・)⊃旦
乱交は難しいので諦めました(爆)
ジョニーの台詞を考えるのも難しい罠。
ギターの保管方法全然知らないので突っ込まれたら謝るしかない罠。
実はジョニーとテスタ、ジョニー184/72、テスタ185/73で
テスタの方が背が高く重い罠(ついでに言えばポチョの次に背が高い)
ギア細胞って何だろう……
ファウスト先生…
>瀬智氏
ロボカイがいと哀れでワラタ。
でもそこがロボカイらしくてイイ!
>投下人氏
ジョニテスキター!
夜用ミストファイナー再び! 首を長くして期待してます。
投下人氏>ジョニ−×女体テスタメント万歳ーーー!です。
テスタメントに髪のセットをセットできるのか気になります(おい)
テスタメントに手荒く髪をセットされるジョニーハァハァ
221>正しくは髪のセットをセット〜ではなく「髪をセットできるのか〜」ですね。
224 :
199:03/07/24 00:58 ID:S7m7YXhN
当たってしまったー!
でも
ファウスト先生って...
ちょこっと訂正
身長は 先生>ポチョ>ジャスティス>テスタ>ジョニー
体重は ポチョ>ジャスティス>アクセル>ソル>テスタ
だったかも……先生は55`……
先生は身長283cm、体重55kg…。
軽過ぎ…
ザトミリです。私もバカッポーに挑戦してみました。
ザトミリは罵り合っている方が萌えますが、たまにはマターリらぶらぶモノが読みたくなりました。
らぶらぶなザトミリという、オフィシャルとは正反対の内容(……)なので、ご注意下さい。
それは一瞬の出来事だった。
「あ、ミリアちゃん。ちょうどいいわ、ザトー様にこれ持っていって」
親しげな声とともに、ミリアの両手に大きなトレイが乗せられていた。
「は? 何故私が……」
いつもの席でいつものように夕食を済ませて、返却口に食器を戻しに来たミ
リアだが、逆に食事が乗ったトレイを渡されて困惑する。このおばさんは組織
の食事を一手に引き受ける料理長であり、その料理の腕や恰幅の良さ、有無を
言わさぬ豪快な性格などから、組織の影の支配者とも噂されている。実際歴代
の組織の長から、色々な意味で一目を置かれていた。
「ザトー様がまだ来てないのよ。いい加減片付かないから、ミリアちゃん持っ
ていってくれないかい? 全くいくらリーダーでも、食事の時間くらい守って
欲しいものだねぇ」
「だから何故私が」
「じゃあ、頼んだよ。あのわがまま男にちゃんと食べさせておくれね」
「ちょっと待っ……」
有無を言わさずまくし立てて、料理長は奥に引っ込んでしまった。周囲を見
渡しても、押し付けられそうな顔見知りは見当たらない。ミリアは途方にくれ
て、手にしたトレイに視線を落とす。
もし持って行かなかった場合、料理長の長いお説教が待っているのは目に見
えている。下手をすると、また『新作品評会』に付き合わされるかも知れない。
それだけは勘弁して欲しい。
持っていった場合は、あいつと顔を合わせることになる。それも大変困る。
……大丈夫だとは思うが、可能性は捨てきれない。
想定される出来事を頭の中で綿密にシミュレートし、両者のリスクを天秤に
かけ――ミリアにとっては究極の選択に近かったが、結局持っていくことにし
た。
「……私にも都合ってものがあるんだけど」
人の都合を聞かない影の支配者に頭痛を感じつつも、渋々ミリアはトレイを
持って食堂を後にした。
コンコン。
型通りのノックをするものの、返事はない。組織の長という立場上、今宵も
また外出しているのだろうか。しかし、道すがらザトーの居場所を訊いたとき
は、今夜は特に予定はないはずだが……。
別の部屋にいるのかもしれない。どうせ、あのヴェノム辺りとロクでもない
相談でもしているのだろう。ザトーと顔を合わせたくない理由もあって、返事
がないのをいいことにミリアは勝手に決め付ける。
取っ手に手をかけると、鍵はかかっていなかった。部屋の電気も点いている。
無用心だと思うが、長の部屋に勝手に入る輩はまずいないだろう。いないのな
ら好都合、メモでも置いておけばいいわと、ミリアはそっと室内に足を踏み入
れる。
ソファテーブルにトレイを置く。トレイに乗っているのはサンドイッチとク
リームシチューだ。保存の術がかけてあるため、冷めることもなければ味も落
ちない。ヴェノムとの密談から帰ってきた彼がこれを食べるかどうかは疑問だ
が、それはミリアの知ったことではない。
後は置手紙を書くべく、ミリアは周囲に視線を廻らせる。しかし目的のもの
は見つからなかった。あっちの部屋にはあるかしらと、何の気なしに奥の寝室
に向かう。
「あら?」
ベッドに横たわって眠っているザトーを認めて、ミリアは目を数度瞬かせた。
「あら、居たのね」
そろそろとベッドに近づいても、ザトーは目を覚まさない。ミリアに背を向
けたまま、寝返りひとつうたずに眠っている。規則正しい寝息が背中越しにか
すかに聞こえる。
「ふぅん」
身体を屈めて、寝顔を覗いてみる。さすがに眠っている時まであのアイマス
クはしていなかった。幾分色白の瞼が力なく閉じている。
本来なら一刻も早く立ち去るべきなのは判っているが、何となく立ち去り難
いのは何故だろう。久方ぶりに見る彼をもう少し見ていたい……ような気がす
る。気のせいだと思いつつも、ミリアはザトーの額に手を伸ばした。
その時。
「くっ……!」
いきなり腕を引っ張られ、押し倒された上に喉元を押さえ込まれた。
「何だ、ミリアお前か」
ザトーの戸惑ったような、どことなく安堵した声が降ってくる。
「ご挨拶ね。わかったのなら、放してくれない?」
「おっと、これは失礼」
ミリアの喉を解放して、ザトーは傍の小机に置いたアイマスクに手を伸ばし
た。
「まさかお前に寝込みを襲われるとは思わなかったな」
「そうしたいのは山々だけど、違うわ。用が済めばさっさと帰るから」
「用?」
「隣に食事を置いているから、食べなさいって」
「今は取りたてて腹は減っていない」
「食べる食べないは貴方の自由よ。
ねえ、そろそろ退いてくれないかしら? 重いわ」
「……どうせ食べるのなら、食事よりお前の方がいいんだが」
「な……? ん…んっ……」
何寝ぼけているのと言いかけて、ミリアは唇を塞がれた。するりと舌が侵入
してきて、逃げる暇もなく舌を吸い上げられる。
「ちょっと、何考えているのよ」
突然の無体に腹を立てたミリアは、半眼でじろりと睨みつけた。
「何か問題でもあるのか?」
しかしザトーは余裕だ。ミリアの性格はよく知っている。本気で怒っていた
ら、問答無用で髪を伸ばして暴れるに違いない。無表情の中に潜むごく僅かな
動揺を見逃さず、ザトーはミリアの手首を掴んで、項から首筋にかけて唇で軽
くなぞった。
「大ありよ――……あふっ……」
言葉とは裏腹に、身体は敏感に反応する。それでもミリアは目立った抵抗を
見せなかった。ザトーは満足して、もう一度唇を重ねる。最初は軽く唇に触れ
るだけで、何度か繰り返すうちに少しずつ深く濃厚に口腔を貪る。応えるよう
にミリアが舌を絡めてきて、一層咥内の熱が増した。
唇を離すと、ミリアは複雑な顔をしていた。肯定でも拒絶でもない、心底迷
っているような表情。
「これから予定でもあるのか?」
問われて、ミリアはうっと詰まった。別にこれから予定はないし、実のとこ
ろこのまま抱かれるのは嫌ではない。嫌ではないが……。
複雑な表情で考えこんでしまったミリアに、ザトーも困惑する。彼としては、
別段無理強いするつもりはない。機会はいくらでもあるから、がっつくような
無粋な真似をする必要もないのだ。しかし、こういう態度をとられると、どう
解釈したものか戸惑う。
「…………」
微妙な沈黙が流れた。困惑しながら返事を待っているザトーに、ミリアはし
まったと内心舌打ちする。ここで拒否すれば、理由を詮索されかねない。しか
し、理由が理由なだけに、できれば言いたくない。いやむしろ、彼はミリアが
知られたくないと思う人間の筆頭だった。
どうせ、あんな些細なことを彼が覚えているはずがない。ここで拒否して下
手にやぶへびをつつくより、何とかごまかしてうやむやにしてしまった方がい
いのかも知れない。けど、もし覚えていたら。もし気づいてしまったら。
だから顔を合わせたくなかったのだ。さりげなく顔を合わさないよう、己の
行動と彼の動きには細心の注意を払っていたのに、これでは折角の努力が台無
しだ。自らの選択を棚に上げて、こんな用事を言い付けた料理長を恨めしく思
った。
「別に何もないわ」
目をそらし、半ばヤケクソ気味に返事して、ザトーの唇を塞ぐ。こうなった
ら、知らぬ存ぜぬで押し通そう。彼女らしからぬ選択だが、ミリアは成り行き
に任せることに決めた。後は彼が覚えていないことを、気づかないことを祈る
ばかりだ。
「ん……っ」
口付けたまま、ベッドに縺れるように倒れこむ。そのまましばらく互いを求
めあっていたが、さすがに苦しくなってきて、一旦どちらからともなく唇を離
した。
「ミリア……?」
その気になってくれたのはいいが、ザトーは納得できない。ミリアが何かを
隠しているのは一目瞭然だが、さっぱり見当もつかない。一体何を隠している
のか、ますます知りたくなった。
「お前一体、何を隠しているんだ?」
耳元で囁き、耳朶を甘噛みする。
「…っ……別に何も隠してなんかないわ……」
しっとりと濡れて赤づく唇が、なまめかしく言葉を紡ぐ。色っぽい仕草とは
裏腹に、絶対にしゃべらないと顔に書いてあった。こうなったら、ミリアは決
して口を割らないだろう――ザトーは苦笑して追求するのを止めた。
「まぁいいが。お前も妙に頑固だからな……」
また今度さりげなく探ることにして、ザトーは続きに取り掛かる事にした。
レオタードとシャツという脱がせにくい組み合わせだが、ザトーは別段面倒
がる様子もなくシャツに手をかける。
「い、いいわよ。自分で脱ぐから」
何となく気恥ずかしくなって、ミリアは身体を起こしてザトーに背を向けた。
これが初めてでもないのに、そうやって動揺するのは何とも可愛いらしい。
「そうか? 残念だな……」
喉の奥で小さく笑うザトーに、ミリアは頬がかあっと熱くなるのを感じた。
「貴方も脱ぎなさいよ。不公平だわ」
悔し紛れに、それでも冷静さを装って意味不明なことを言い放って、ミリア
は記録的なスピードで服を脱いだ。背中に感じる視線のせいで、いつもよりか
なり速かった。
「今日はまた一段と速いな。ギネスブックにでも申請したらどうだ?」
「……うるさい」
シーツで身体を隠しつつ、ミリアはぷいとそっぽを向いた。唇を尖らせ、頬
を膨らませている――何とも子供らしい仕草で拗ねるミリアに、ザトーは笑い
出したい衝動を必死で堪えた。とはいえ、あまり苛めすぎて意固地になられて
は元も子もない。からかうのはひとまずこのくらいにしておこうと、ザトーも
服を脱いだ。
「ミリア」
「何よ」
ミリアはわざと不機嫌そうに、それでもおとなしく腕に収まった。ザトーは
また笑い出したくなるのを堪えて、ミリアの細い身体をしっかりと覆い隠すシ
ーツを解いた。その下から現れた見慣れた白い裸身を引き寄せて、背を屈めて
首筋を軽く啄んだ。
「あ……」
所有権を主張するかのように、そのまま首筋から白い胸元にかけて赤い華を
散らす。手で滑らかな若い肌をまさぐると、明らかな動揺を返してくる。その
まま彼女の弱いところを何度も撫でさすると、ついに堪えきれなくなったミ
リアは腰が砕けて、ザトーの胸に倒れこんだ。
「んもう、そんなとこ触らないでよ……」
やや力ない文句とは裏腹に、彼を見上げる青い瞳は妖しく色めき、有無を言
わせぬ魔力で彼を誘惑する。こんな瞳で見つめられて逆らえる男などいるわけ
がない――ザトーは己にそう言い訳して、快楽に色づき始めた女を押し倒した。
首筋から鎖骨にかけて口付けの雨が降ってくる。その一方で、閉じた太腿の
隙間から手が侵入し脚を開かされ、割り込んできた膝に敏感な部分を擦り上げ
られる。
「ん……っ、あっ……あぁんっ」
柔らかい尻を撫でられ、時折きつく掴まれて、ミリアはザトーに強くしがみ
付いた。互いの身体が正面から密着して、肌の温かさにミリアは安堵を覚える
一方で、擦り合された胸の先端がしこって性懲りもなく感じてしまう。片隅に
追いやられた理性が悪循環だと呆れたように呟くが、今の彼女にはどうするこ
ともできない。
耳朶に軽く歯をたてられ、腕の力が緩んだ隙に簡単に振り解かれてしまう。
そして、今度は双丘から腹にかけて舌で舐めまわされて、ミリアの白い肌がま
すます湿度を帯びた。
「ひぁうっ…、いきなりそんなとこ――あ…っ……舐めないでぇ…」
「気にするな」
「気にするな、じゃ……ないわよ……馬鹿っ」
固くなった突起をわざと音を立てて転がされて、言葉はともかく待ちかねた
嬌声が洩れてしまう。どんなに反抗的な態度をとっても、与えられる刺激に正
直に反応してしまう自身が恨めしい。
「ず……ずるいわよ」
「ずるい?」
意外なことを言われたと、ザトーが身体を離して覗きこんでくる。
「そうよ……いつも自分ばかりでずるいじゃないの……」
ミリアはザトーの腕をすり抜けて、身体を起こす。いつもやられっぱなしで
悔しい思いをしている彼女は、いきなりザトー自身をそっと手に取った。突然
の出来事に多少慌てたザトーを横目に、ミリアは焦らすように人差し指で軽く
なぞった。
「それは随分と心外な話だな」
彼が一瞬見せた僅かな動揺を見逃さず、ミリアはさらに掌で弄ぶ。掌の中で
次第に硬くなっていくそれをつんつんと指先でつついて、ミリアは殊更無関心
に言い放つ。
「そう? 貴方がそう思うのならそれでもいいけど……これ、どうするの?」
「全くお前は……」
どこでそんな駆け引きを覚えたんだとため息をついて、ザトーは続きを促し
た。
「はいはい」
勝ったと笑みを浮かべて、ミリアは四つん這いになり手にしたままのそれに
唇を寄せた。手始めに裏筋を舌の先端でちろちろと舐める。
唇と舌で丁寧に全体を舐めてから、おもむろに亀頭をくわえこむ。吸って舌
先でつついてから一旦離し、今度は更に深く根元から飲み込む。
「……ん」
先程よりもそれは膨らみを増していて、口の中が一杯になる。ミリアはそれ
に舌を擦りつけ、強く吸い上げた。口内に広がる独特な苦味に顔を少し顰めな
がらも、舌先を繊細に動かすのを止めずに奉仕を続ける。
つと上目遣いにザトーを見上げると、一見いつもと同じように見える。しか
しミリアに言わせると、うっすらと汗を滲ませ、僅かに唇の端を歪めて何かに
耐えていること自体が、感じている証拠だ。まして怒張はいよいよ膨らみを増
しているというのに、全くいつもと変わらぬ体を装う彼が可笑しかった。
――筋金入りの見栄っ張りね。
あくまで弱みを見せたがらないくせに、こうして心を預けてくる。それはミ
リアにとって少し複雑で。でも――決して口には出せないが、ほんの少し嬉し
かった。
唇を離してそれを解放すると、じゅぶっという淫猥な音と共に唾液と粘液が
糸を引いて落ちていく。複雑な味だとつくづく思いながら、ミリアは手の甲で
口元を拭う。
「あ……」
ミリアはいささか脱力して膝を崩した。少々丁寧にやり過ぎたらしい。こう
いうことをするのは本当に久しぶりで、加減を忘れてしまったようだ。
「疲れたのか?」
「そんなわけないでしょ」
ザトーが挑発的に笑う。もちろん、ミリアも負けていない。反射的に言い返
してから、膝立ちしてザトーに抱きつく。わざと胸を押し付けて彼を刺激しつ
つ、頭を抱きかかえて熱っぽく囁きかける。
「……で、どうするの?」
私が欲しいんでしょと言外に匂わせて、ミリアはザトーの額に唇を這わせた。
「ああ、そうだな……」
いきなり手を太腿に滑りこまされ、ミリアは軽く跳ねた。
「やだ…何す……ひぁっ……」
指が金色の茂みを掻き分け、一瞬花芯に触れてからさっと引きぬかれる。
「お前も随分濡れている様だが?」
透明な蜜が絡みついた指をわざと目の前で見せつけられ、ミリアは赤面した。
「あ、当たり前でしょ。私、不感症なんかじゃないわ」
こんなことをしていて、何も感じないわけがない。成り行きであっても、嫌
々しているわけではないから尚更だ。
それでもあくまで反抗的な態度を崩さない、というよりそれが身についてし
まったミリアであった。
「そうだったな。確かにお前の身体は」
濡れた指をなめとって、ザトーはミリアを抱えると仰向けに寝かせた。
「酷く敏感だ」
「違うわよ。調子に乗らないで……ゃんっ!?」
溢れ零れ落ちていく蜜を舐め取られて、ミリアの腰が浮いた。
「さて一体どちらの口が正直なのやら」
襞を広げられ、隠されていた陰核を指で弾かれる。
「バカな事…言うのも……いい加減に――……っ」
今度は陰核を舌で転がされ、再び腰が浮いた。
それでもミリアは堕ちるのを良しとせず、反抗の言葉を押し出すを止めない。
こうなると見上げた根性だと誉めるべきだろう。それが逆に彼の被虐心を煽り、
ますます責めたてられる要因となっても。
――負けたくないわ、この男だけには。
勝ちも負けもないのはわかっているが、子供じみた対抗意識は消えない。ら
しくないのは解っている。他の誰かなら相手にしないような些細なことでも、
彼にはいちいち反応を返してしまう自分が、時々わからなくなる。しかし、ミ
リアはこのことについて深く考えようとはしなかった。もっとも、今はそれど
ころでもなかったが。
「……んっ、もう…どこに……あは…ぁっ……」
指が膣内に侵入してくる。とめどなく溢れてくる蜜のせいで、簡単に侵入を
許してしまう。焦らすように指が何度か出入りを繰り返してから、根元まで指
が沈み関節が動かされる。くちゅくちゅと卑猥な音に混じって、悦楽と意地と
の板挟みになったミリアの嬌声が悩ましく響く。
「何所にって、お前の中だが」
「…………」
余計な解説をするザトーに、ミリアは知っている限りの悪態を心の中でつい
た。
上気し、とろんとした目で、しかし明らかに悪態をついているミリアの百面
相をザトーは楽しく鑑賞していた。遊んでいるとしか思えないその態度が、ミ
リアにますます意地を張らせる第一の原因なのだが、実際ザトーはその方が面
白いという理由で、態度を改めるつもりはなかった。
匙加減が難しいとは、彼が彼女と接する上で学んだ至言だ。曰く、気難しい
恋人をからかうのは、それなりの経験と先読みと計算が必要とのこと。本人が
知ったら十日くらい口をきかなくなりそうなことを考えながら、ザトーは空い
た手で切なく吐息をつく女の頬を撫でた。ミリアも嬉しそうに頬をすりよせる。
ミリアの熱をためた青い双眸がザトーを映す。そのあまりの艶かしさに、ザ
トーは一瞬息を呑んだ。そこにいるのは、少女でも暗殺者でもなかった。無意
識に己の魅力を知り、その手管で男を絡め取ろうとするひとりの女。
まるで哀願するように鳴くミリアに情欲が一層掻き立てられる一方で、ザト
ーは少々複雑な気分になる。それを教えたのは他ならぬ自分で、しかし彼女が
幼い頃から長年面倒をみてきたのも自分であるという事実が、しばし自分がと
んでもない犯罪を犯しているような錯覚に陥らせる。
「どうしたの……?」
「いや別に……」
錯覚と共に浮かんだ言葉はひとまず罪悪感共々忘れることにして、ザトーは
指を引き抜いた。指先でミリアの顔に張りついた金糸を丁寧に除けてやり、額
に頬に唇にと口付けを落とす。形のよい乳房を揉み、つんと立った乳首を弄る。
ミリアは小さく喘ぎながら、全身をくねらせた。もうそろそろだろうと、ザト
ーは熱に染まった両脚を抱えた。
「……あ。ザトー、ちょっと待って」
「どうした?」
ミリアは無言のまま、逆にザトーの上にまたがった。すぐにその意図を察し
たものの、既に遅かった。ミリアは片方の手で己の襞を押し広げ、狙いを定め
て一気に腰を沈めた。
「あ……んっ」
もう十分に濡れていたおかげで、思ったより簡単に受け入れられた。それで
も侵入を許す瞬間の質量を伴う異物感が、ミリアをぞくりと粟立たせる。
「……ミリア」
不満そうなザトーに、ミリアは悪戯っぽく微笑いかけた。
「言ったでしょ、いつも貴方ばかりでずるいって……」
「随分無茶な理論だな」
「それがずるいって言ってるのよ」
繋がったまま腕を伸ばしてザトーの首を抱きかかえると、ミリアは物憂げに
唇を寄せた。このまま押し問答を続けても、平行線のままなのは判りきってい
る。だったら、身体でわからせてあげる――たっぷりと重なった唇が唾液の糸
を引いて離れると、ミリアは腰をくねらせ始めた。
「くっ……ミリア、お前……っ」
離さない。ミリアは無意識に肉壁でそれを締めつけて退路を断ち、より奥へ
と誘う。もう彼に後戻りという選択肢はない。また、とどまることも許されて
いない。今の彼は淫靡な導きに引きずられるだけの哀れな生贄。
「…んぅっ……、はぁっ……」
ミリアは腰を動かしながら、己の中で大きく脈打つ陰茎を媚肉でやさしく包
んで、きつく締め上げる。とろりとした粘液が交じりあい、水音をたてながら
結合部から肌を伝っていく。完全に彼を篭絡したのに、ミリアはもどかしげに
吐息をついて、首を抱いた腕に力を込めた。
ザトーが堕ちていく様を愉しみたいのに、快楽の波に意識が引きずられて、
それどころではない。自分でも驚くほど貪欲に快感を求めて、ミリアも一緒に
堕ちていく。
「……! ……ちょっと…ザトー……ぁああああっ」
いつの間にか腰を抱えられ、激しく突き上げられていた。自由自在だと思っ
ていた相手からの反撃に、ミリアも主導権を奪い返そうと試みるが、底に届く
疼きに思考がかき消されそうになる。
「お前にやられっぱなしでは……格好がつかない、だろう?」
「そんなの貴方の勝手で――そん…なこと、させるものですか…っ」
「いい返事だ……だがそれは何時までもつかな」
「あ、貴方こそ……ぁ…そんな…とこ……っ!?」
豊かな膨らみに舌が這い、乳首を甘噛みされて、ミリアは小さく跳ねた。お
返しとばかりに、ミリアはザトーの肩に思いっきり爪を立てた。
締め上げた陰茎がどくんと脈打ち、今にも弾けそうで。擦り合された媚肉か
ら伝わる疼きにミリアの方が弾けそうになって。
もうだめと叫び出したいのを必死で堪えながら、それでもミリアはザトーの
動きにあわせるように大きく腰を動かした。
「ミリア……そろそろ出すぞっ……!」
「あ…んっ……お願い――お願い、来てぇっ!」
膣内に解き放たれたものをミリアは残らず受け止め、内腿を熱く濡らした。
「あー、ミリア。良かったら半分食べてくれないか?」
「遠慮するわ」
取り付く縞もなく、ミリアは目を三角にしてさっさと食べろと促す。しかし
目の前で監視されては、進むものも進まなくなる。時間が時間なだけに、元々
あまり食欲がないのだ。
「そんな目つきで監視されたら、食べられるものも食べられなくなるんだが……」
「自業自得よ。いいからさっさと食べて」
あれからも好き放題されて、気がついたら日付が変わっていた。自分も我を
忘れてのめりこんだことが恥ずかしくて腹立たしくて、つい突っけんどんな態
度をとってしまう。
ザトーは心底困り果てた顔で機械的にスプーンを口元に運ぶ。八つ当たりな
のは承知しているが、これ以上ミリアを刺激するのは得策ではない。こんな時
間にものを食べる習慣がないため、後で胃腸薬でも飲んでおこうかとザトーは
ため息をついた。
「何よ」
ため息を聞き咎めて、ミリアはますます目を三角にする。すると、ミリアで
もザトーでもない切ない鳴き声が室内に響き渡った。
「…………」
ザトーは無言でサンドイッチを半分取り分けた。顔を真っ赤にしたミリアは、
喉まで出かかった罵詈雑言を辛うじて飲み下し、渋々サンドイッチを手に取っ
た。
気まずい沈黙の中、二つの皿が空になったのを見届けたミリアは、トレイを
手にして立ち上がった。
「……おやすみなさい」
蚊のなくような声でそう言うと、ミリアはそそくさと部屋から逃げ出した。
無人の食堂でミリアはトレイを返却口に置いて、ほっと胸を撫で下ろしてい
た。
十中八九気付かれなかったと思う。
実は一ヶ月ほど前、あるやり取りがかわされていた。
「それでターゲットは……」
ミリアは淡々と仕事の報告を続ける。正直なところこの仕事は好かないが、
何所にも行くあてがない彼女は、生きるためには仕方ないと自らに言い聞かせ
ていた。
「……何か問題でもあるの?」
ミリアの報告を、ザトーはずっと妙な顔で耳を傾けていた。一応聞いている
ようだが、何か言いたそうに口の端をむずむずさせている。
「……いや、続けてくれ」
促されてミリアは報告を続ける。だが、ザトーはますます妙な表情を深めて
いく。
「ねぇ、私の顔に何かついているの?」
「いや、そういうわけではないが……」
「はっきりしないわね。何か言いたいことがあるんでしょう?」
「別にない」
「そんな顔でいわれても、説得力がないわよ。いいから言って、気になって仕
方がないわ」
強く言われて、ザトーは渋々口を開いた。それでも言いにくそうに口篭もっ
た。
「……ミリア、お前」
「何よ?」
「……少し、太ったんじゃないか?」
「!」
ミリアは絶句した。自分から促したとはいえ、いきなりそんなこと言われる
とは全く予想していなかった。
「そんなわけないでしょ。貴方目がおかしいんじゃないの?」
いささか自信過剰気味に言い放ち、ミリアはザトーを睨みつけた。言った側
も、別に確信していたわけでもなかった。久しぶりに見るミリアに違和感を感
じた、ただそれだけだったので、ザトーはすぐさま謝罪した。
「そうか。失礼なことを言って済まなかった」
「まぁいいけど。で、報告の続きだけど……」
努めて冷静に報告を済ませ、部屋を退出したミリアはふんと鼻を鳴らした。
「全く、久しぶりに顔を合わせて何を言うかと思えば……」
別に甘い言葉が欲しいわけではないが、いくら何でも『太ったんじゃないか』
はないだろうと、ミリアは心の中で罵った。
ひとしきり心の中で罵ってから、ミリアははっとする。
ザトーは盲目だが、あらゆる物を正確に読み取る力を持っている。ならば――
ミリアはぶんぶんと首を振る。違う、あいつの目が腐っているだけだ、影の
力がおかしいだけだと、己の疑念を強く否定する。
だがしかし、この疑念はすぐに現実のものとなった。
その夜、シャワーを浴びて身体を拭いていると、視界の端にあるものが映っ
た。ヘルスメーターだ。何の気なしに乗って、ヘルスメーターが数値を表示し
て……ミリアは硬直した。
「うそ……」
増えている。表示された数値は、前回測った時よりきっかり三キロ増えてい
た。
目の前がくらくらした。一体いつの間に……。全く原因に心当たりがなくて、
ミリアは頭を抱え、
「あ」
思い出した。数日前、料理長に食堂の新メニューの評価を頼まれたのだ。評
論家気取りでこれは駄目とかこれならいけるだのと、結構な数をこなしたよう
な気が……する……。一品一品は少量とはいえ、あれだけ食い散らかせば、太
ってもおかしくない。
「違う、これが壊れているだけよ……そうに決まってる」
ミリアはシャツを引っ掛け、早足で医務室に向かった。医務室は病人がいな
ければ大抵無人なのは知っている。案の定、室内は無人で灯りもついていなか
った。ミリアは電気もつけず、入り口に置かれた呼び出しベルも無視して、一
直線に目的地に向かった。
身長・体重・体脂肪率がまとめて測れる測定器の電源スイッチを押して、ミ
リアは測定板の上に立つ。
「…………」
何度目を凝らしても同じだった。メーターは無慈悲に数値を示している。ミ
リアは一旦降りて深呼吸し、もう一度乗ってみた。
「…………」
三キロプラス。現実は無情だった。
「…………」
長い長い沈黙が流れた。測定器に乗ったままうなだれていたミリアは、いき
なり頭を上げ、確固たる決意を秘めて数値を睨みつけた。
「……絶対元に戻ってみせるわ」
ダイエットを決心したミリアの脳裏にまず浮かんだのは、夕方の困惑したザ
トーの顔。そうよ、絶対あいつには悟られないようにしないと。そのためには……。
こうして、ミリアの涙ぐましい、かつ若干方向がずれた努力が始まった。
ザトーの動向には常に注意を払い、できるだけさり気なく顔を合せないよう
にする。当然ながら、元に戻るまで抱かれるのはNGである。
また食事の量を減らして、筋肉がつき過ぎない程度に運動量を増やして。か
といって、いきなり食事の量を極端に減らすと体力が落ちるし、不審に思った
周囲がザトーに報告する可能性がある。せめて、体力を維持するだけの栄養は
摂らないと。ああ、そうだ。確かここには栄養補助食品もあったはず。こうな
ったら、利用できるものは何でも利用しなければ……。
その日ミリアは徹夜でダイエットメニュー(ザトー対策含む)を完成させ、
すぐさま実行に移した。
それから約一ヶ月、ようやく体重が元に戻った矢先にこれである。少量とは
いえ真夜中に食べたのだから、また太ったかもしれない。ミリアはため息をつ
いた。
身体を曝しても気付かれなかったのは幸いだが、今は恥ずかしくて堪らない。
大丈夫だと思うが、消そうとしても消えない一抹の不安のせいで、ひどく落ち
着かない。万が一真相を知られたら、笑われるか勘違いされるか――どちらに
せよ、ミリアには面白くない展開が待っているのは目に見えていた。
――だから行きたくなかったのよ。全くロクなことが無いわ。
またもや己の選択を棚に上げて物思いに浸っていたミリアは、ふと我に返っ
た。真夜中の食堂であれこれとあの男の反応を推測する自分を客観的に見てし
まい、どっと疲れて脱力した。
「あーもう私、一体何をしているのかしら……」
一難去ってまた一難。次々と湧いてくる悩みの種は、ミリアを甘く振り回す
のであった。
(了)
以上、体力があり余ってそうなバカッポーでした。
暗いとか切ない等の影の要素をなくす方向で書いていったら、
見事にバカギャグになってしまいました……。ははは〜。
書くのはとても楽しかったですが、ザトミリでバカッポーはやはり難しいでつ。
あぼーん
>>227-246 毎度、感想書かせていただきまつ。
あああザトミリバカッポー。夢にまで見たバカッポー。
この二人が所帯じみた会話をしているというそれだけで激しく萌え。
これくらいの幸せは許されてもいいよなあ…(涙)
たった3キロの増加を見抜くザトーにも萌えだ…
どんなに頻繁にていねいに抱いてるのかと妄想するとまた萌。
よければまた書いてください。
乙女心ミリアタン、可愛くてイイ!
色々食ったの忘れてる所もw
>投下人氏
半泣きのテスタにハァハァしていたらジョニーまでキタ━━━━━━(゚∀゚)━━━━━━!!
てっきり乱交になるものだと思っていたので予想外でした。
氏のジョニテス大好きなので楽しみにしています。
バカポーキタ━━━━━━(゚∀゚)━━━━━━!!
ゲーム中が救われない分光ってます。
組織抜ける前はきっとそんな日もあったんだ、きっと・゚・゚(ノД`)゚・゚
あぼーん
あぼーん
253 :
瀬智:03/07/27 02:24 ID:g8JVutvw
えーと、紗夢編は終わり……でいいでしょうか?
一応、この後カイがリヴェンジにきたロボカイを含む全員を倒して、紗夢を更正させてはっぴーエンド!なんですけど……
読み返して確かに路線がおかしくなってきたので、この辺でやめます。
つーわけで、次、テスタ×ディズィー!なんか今更って感じしますケド。
「テスタメントさん、よびましたあ?」
魔の森に、似つかわしくないかわいらしい声が響く。
その声の主はディズィー。ギア、と呼ばれる兵器でもある。
ちなみに三歳(?)のわりにはえらく成長が早い。
「う、うむ。呼んだ」
心なしか、テスタメントの顔は赤い。いつもは真っ白なくせに。それに、目もきょろきょろしている。明らかに怪しい。
実は、一緒に風呂にでも入ろうと誘うつもりなのだ。
「どうしたんですか?困ったことでもあるんですか?」
だが、ディズィーはそんなテスタメントの不振なところに微塵も気がつかない。三歳児だし。
「その……だな……」
どうも、歯切れの悪いテスタメント。
「はあ……?顔、あかいですよ?病気ですか?」
そういって、上目遣いに下から覗き込む。過激な服(?)を着ているため、そんなことをされると、テスタメントからはダイレクトに胸の谷間が見える。
ディズィーはその視線を知ってかしらずか、テスタメントの体を上から下まで眺めてみて、いつもと違うところを発見した。
「あ!なんか、お股のところがいつもと違いますよ!?そのせいですよ、きっと!」
「なっ、こ、こらまて!うわ!?」
ディズィーが服を破こうとする。必死に抵抗をしようとするが、翼から飛び出したウンディーネがにんまりとわらって、テスタメントの動きを封じる。
『こーなることを期待してたんでしょ?今更抵抗するんじゃないの!』
「な……!」
そうこうしている間に、すっかり服を剥ぎ取られてしまったテスタ。
254 :
瀬智:03/07/27 02:30 ID:g8JVutvw
「あれ……なんだろう、これ……」
服を押し上げていたものの正体を手でつかむディズィー。
「うわ、なんかどくどく言ってる……!このせいですね!テスタメントさん!よし、ちょっと荒っぽいけど、切り取りましょう!」
「なに!?それはよせ!絶対にダメだっ!」
狼狽するテスタメント。まあ無理もない。
『ソウダナ……ソノホウガイイカモシレン』
そんなことをいい、フードの奥で顔をいやらしくゆがめるネクロ。
「悪い冗談を言うな!これは誰にでもついているものだぞ!」
「え!?でも、私にはついてませんよ!?ほら。よく見てください」
そんなことを言いながら、何のためらいも無くぺろんと秘所をさらけ出すディズィー。
一本、線が走っているだけ……そんな感じだ。しかも、ご丁寧に指で開いてくれさえする。
「ブッ……」
テスタは鼻血を出しながら倒れかけた。とっさに鎌を出して、杖代わりにして立つ。
「テスタメントさん!?だいじょうぶですか!?」
「あ……ああ……」
ネクロとウンディーネはニヤニヤしながら必死に返事をするテスタを見ている。
「あ、さっきよりどくどくがひどくなった……でも……よく見ると、可愛いかも」
そういいながら、ディズィーはかがんでテスタの『どくどく』にかるく口をつけた。
「うっ!?な、なぜそんなことを……!?」
「だめ……ですか?」
そして、上目遣いにたずねるディズィー。
255 :
瀬智:03/07/27 02:31 ID:g8JVutvw
「だ、だめだ!私は……むご!?」
『はいはーい!自分にショージキになりましょーね!テスタメント!』
ウンディーネが口をふさぐ。
『いい?ディズィー!こー言うときはね!勢いよく全部口に入れて、舌を絡ませるの。それとか、唇でしごいたり』
「そんなの、わからないよ……」
『しかたないわね。こうするのよ。見てなさい?』
ウンディーネはそういうと、テスタメントのモノをいきなり口に含んだ。
「冷……た!?」
『文句言わないの。歯あ立てるわよ』
一時的に口から離してそういうと、また口に含んだ。
『くちゅ……ちゅぱ……ん……』
刺激と、冷たさがない混ぜになって、すでにテスタメントは何も言うことができなくなってしまった。襲い来る快感に翻弄されるしかなかった。
「どこで……こんな……ことを…・・!?」
『ん……ぷはあ……毎晩、ディズィーが寝た後、ネクロにやってあげてるもの』
『バ、バカ!ナゼイウ!』
『いいじゃない。本当のことでしょ?』
「お、お前たち、そんな事を……」
『あなたも人のこといえた義理じゃないでしょ?使い魔をひーひーいわせてるくせに。もうやめてって泣き叫ぶあの娘に無理やりやってるの、知らないとでも思ってるの?さ、ディズイー!次はあんたの番よ?』
「はーい。なんとなく解りました!」
『あ、それからその邪魔な服は全部はずしたほうがいいわよ。熱くなるから』
「わかった!」
ディズィーの服が一瞬光り、次の瞬間には生まれたままの姿のディズィーがいた。
「それじゃ、いっきまーす」
ディズィーがみようみまねでウンディーネのやっていたようにしてみる。
「ああっ!?うああああ!」
さっきまでの凍りつくような冷たさとは対象に、暖かいディズィーの口内に、過敏に反応してしまうテスタメント。
256 :
瀬智:03/07/27 02:36 ID:g8JVutvw
「む……んうう……ふぇっふぉふ、ふふふぁふぃいふぇふふぇ……(結構難しいですね)」
くわえたまま、しゃべるディズィー。それがさらに快感となる。
「も、もうだめだ!ディズィー!」
テスタメントに限界が訪れ、とっさに引き抜いた。白濁液が派手に舞、ディズィーの体に付着する。
「きゃん!髪にくっついた……うわあん、なにこれえ!べたべたするう!」
『それはテスタメントの病気の元なのよ!早く取らないとそれは皮膚から吸収されて、あなたにもテスタメントと同じものが生えてしまうのよ!おーっほっほっほ!』
「え、ええ!?私もテスタメントさんと同じ病気になっちゃうんですか!?べ、べたべたして取れないし……うわあ、口に入っちゃった!手に絡まるよう!」
『そうよ!でももう遅いの!アナタのかわいらしいあそ……』
『イイ加減ニシロ!』
ネクロがウンディーネの恍惚とした表情に斧で激しい突込みを入れる。
『いったいわねえ。ちょっとした冗談じゃない。あ、ディズィー。今の嘘だからね』
「え、嘘だったんですか。よかった……」
あっさりと、信じるディズィー。やはり三歳児。騙しやすい。
『ディズィーの困った姿を見るのって、もうかわいらしくってかわいらしくって快感なののよね!』
「鬼畜か、お前は!」
『死神ルックに言われたくはないわね。それじゃ、そろそろ本番いってみましょーか!さあディズィー!こっちきて!』
と、その時。
257 :
瀬智:03/07/27 02:37 ID:g8JVutvw
『いい加減にしなさい!』
そこに響く第三者の声!最後の一人、サキュバス登場!
『あんたら!私がいないのをいいことにご主人様に何してんのよ!』
『きまってるでしょ?ディズィーに大人の階段を上がらせるのに付き合ってもらってるのよ。お分かり?使い魔ごときがしゃしゃり出てくるんじゃないわよ!』
『はあ!?金魚のフンのクセに偉そうに!第一、ご主人様のをいただけるのは私の特権なんだからね!』
『アンタは昨日もやってたでしょ!?もうやめてっ、てないてたのはどこのだれかしら?』
『あれは芝居よ!ご主人様ってばそういうシチュエーションが好きなのよ!サキュバスである私がひーひーなんていうわけ無いじゃない!』
『テスタメントはアンタに飽きたの!ディズィーに手を出そうとしたのはテスタメントのほうなのよ!?』
『そんなことないわ!ご主人様はいつも私が隣にいないと安心して眠れないほど私を愛してるんだから!あんたみたいに緑色のヤツの性欲の捌け口にされてるのと訳が違うのよ!このド淫乱!』
女同士の争いは、延々と続いていく。
その中には、テスタメントの心を深くえぐる言葉がいくつもあった。
「なんでとれないのー!?」
ディズィーはまだテスタメントのものと格闘しており、
『オワッタラオコシテクレ……』
ネクロは睡眠に入り、
「……」
テスタメントは二人のいい争いを聞いて、放心状態になってしまっていた。
『あーら、そんなこと言っちゃっていいのかしら?小娘サキュバス!あんたが他の男にちょっかいだしてんの、知らないわけじゃないのよ?あたし』
『アンタこそ、赤い楽師といちゃついてたじゃない!』
しばらく、この争いは続きそうに無かった……
―了―
258 :
瀬智:03/07/27 02:38 ID:g8JVutvw
どーも瀬智です!
今回は短くすみました!
テスタはこの設定では完璧に男です。
しかし、サキュバスはともかくとして
ウンディーネやネクロにはたしてあるんか?とかの突っ込みはごようしゃを。
次はどうしよう……?
爆笑させていただきました〜!
ネクロとウンディーネは分離状態での全身画があるのでいいのでは?
紗夢をあのまま放置プレイはきついです。
自分がベタベタになるのも構わず連れ帰ったカイに頑張って欲しいです。
ああ、先生のエロをいつもいつも期待しております。
書けないのが悔しい、今日この頃。
「構わんと言ったはずだ」
赤い舌がちろちろと指先を這う。時折軽く噛んでは吸い上げ、つつき、敏感な部分を
探っていく。
目は閉じていたものの頬が朱に染まっている。
元々こういった事に積極的な方でないし、ましてや誘った事など一度もない。何で
こんな主に仕えてしまったのかと淫魔にぼやかれてしまうほどに、彼は臆病だった。
だから、行動で示す事しか思いつかなかった。
「おい……」
不覚にも欲望で声が擦れるのをジョニーは感じる。熱っぽく男の指を吸い上げる仕草が、
表情があまりに煽情的で思わず別の事を連想させられた。
「本当に調子に乗るからな」
唇から濡れた指を引き抜くと名残惜しげに舌先が後を追う。再び摺り上げたチューブトップから
解放された膨らみが薄紅色に染まっていた。
いや、胸だけでない。見えるところ全ての肌を薄紅色に染め、熱っぽく潤んだ赤い目が
こちらを見上げ、テスタメントが全身で誘っている。
「来るがいい……」
挑むような誘うような目が、ジョニーの目を射抜いた。
「ん…っ」
唾液に濡れた指で剥き出しになった乳首を擦ると、テスタメントが小さく身じろいだ。
もう片方の乳房に吸いつくと切なげな吐息が零れる。
『彼女』が細い腕を回し、背中全体をゆっくり撫で回しながら服を脱がせていく。その合間に
手馴れた様子で確実に快楽を与える指が、実は震えていた事にジョニーは気づいていた。
――だからと言って止めるつもりもなかったが。
「待…、そこは……っ」
唇が次第に下りていく。臍の近くを甘噛みしながらスカートのベルトを外そうとするのを、
慌ててテスタメントは引き剥がそうとするが力が入らないらしく、白い下腹部が男の目の前に
晒された。
「……これも罰ゲームの一環なのか?」
腿まで入ったスリットつきスカートの下には何も身に着けていなかった。薄い茂みを
撫でながらジョニーが問う。
「…………取られて」
まさかサキュバスに取られたとも言えず、しばらく沈黙した後にテスタメントは消え入りそうな
声で答えた。
「それはまた災難だったな」
その辺の事情も詳しく聞いてみたかったがあまり突っ込むと絞め殺されかねないので、
ジョニーがそれ以上問う事はなかった。
その代わりに、
「だったら俺が買ってやるよ。丁度いい、前々からあの貞操帯はどうかと思っていたんだ」
「貞操帯じゃない……っ!」
「はいはい」
抗議を無視して震える膝を撫で回し内腿に唇を落とすと、息を呑む音が聞こえた。
「俺しか聞かないのに」
「……る、さ――あぁっ!?」
いきなり秘部を押し開かれ長い指が侵入する。既に潤っていたそこはすんなりと男の指を
受け入れるが狭くきつく、それ以上の侵入を拒むように締めつける。
「くぅ……っ!」
「意外というか、やっぱりというか……」
慣れた仕草と裏腹に震えていた指や膝。狭くきつく、どこか幼さを感じさせる内部。
「悪い、か」
怪訝そうに指を止めたジョニーに悪態をつきながら、テスタメントはソファの背の
縁を掴んだ。
わざわざ淫魔と契約したくらいなのだから、全く経験がないわけではない。だがそれは
男としてのものであり、女としてのそれは皆無である。今まで幾度となくサキュバスに
狙われてきてはいたが、ことごとく突っぱねて死守してきた。
だが来いと言ってしまった以上、引く訳にもいかない。
言いようのない不安にテスタメントは薄い唇を噛んだ。
「いや? むしろ光栄というか……ああ、落ち着けって」
既に泣き出しそうな『彼女』の目元を吸い、次いで額や頬に口づける。指を少し引き抜き
浅い所で円を描くようにゆっくり動かすと、小さな水音がして細い肩が震えた。
「んんっ……、く…ぅ……っ」
無意識にソファの背の縁とテーブルの角を掴むテスタメントの腰を抱き寄せ、狭い内壁を
なぞりながら指を奥へと進めていく。拒もうとしているのかそれとも誘い込んでいるのか、
柔襞が絡みつくように吸いついてくる。
「――ふ、う……っ!」
必死に声を堪える様が愛しく思えてしまって、ジョニーは苦笑した。
――中身はあいつだっていうのに。
顔を背けた『彼女』の耳に舌を這わせ指で内側を軽く掻いてやると、ソファの背の縁が軋んだ。
「んん――」
ぴちゃぴちゃと耳元で響くいやらしい音が中を弄る音と相まって、『彼女』の羞恥を
尚更掻き立てる。
「や……あ……」
与えられる快感に酔って、次第に箍が外れかけてきている。
ずぶずぶと奇妙な音を立ててソファに四つの穴が空き、テーブルの角がみしみしと鳴った。
「ん……いい声だ」
ジョニーが満足そうに呟き、髪を撫で軽く口づける。濡れそぼったそこに指を増やして
より奥まで抉ると、あられもない声で『彼女』が鳴いて妖しく腰をくねらせた。
再び全身に口づけながら未だに震える膝を撫でて、隙を突いて開かせた脚の間に顔を埋める。
慌てて脚を閉じようとするものの既に遅く、逆に蜜を溢れさせた秘花に彼の顔を押しつける
形となってしまう。
「積極的じゃないか……」
「ちが…っ! ――ふああ……っ!」
吐息がかかるだけで今の彼女には刺激になる。くすくす笑うだけで過敏になった体が震え
逃れようとしてもがくのを、押さえつけ太く長い指が露に濡れる両襞を広げた。
「ずいぶんとまあ、綺麗なピンク色だな……指と舌だけはあんなに慣れてるくせに」
「だま……れとい、って……っ、んんっ…く、ふああっ!?」
サキュバスからも死守してきたそこに、太く熱い舌が捻じ込まれる。しばらく中で蠢いていた
それが引き抜かれたかと思うと、充血してぷるぷる震える肉芽をつつき、代わりにまた指が
奥まで侵入して蹂躙を始める。
「や、あぁっ…いやっ……あぁぁっ!」
ソファに埋もれていた指が引き抜かれ、ジョニーの肩を掴んだ。どうにかして引き剥がそうと
するが、男の力は強くどうにもならない。
「も…やめ……」
「今更?」
顔を上げた男の目に映る、潤んだ赤い瞳。受け入れるものを待ってひくひくしている
彼女自身にいきり立ったそれをあてがうと、泣き出しそうに歪んで全身をびくりと震わせる。
「あ……」
処女特有の恐れなのか、それとも男に抱かれる事への抵抗感なのか。最早本人にすら
分からないのであろう。
必死に張ってきた虚勢も全て崩れ去り、変わってしまう自分に怯えている。
「こういう時は縋りついてくるもんだろ? ……ほら」
「ちから、が……」
縮こまる体を抱き締め、何度も額や頬、唇に口づけて落ち着ける。肩を掴む指が滑り、
爪が皮膚を裂いて、赤い筋がいくつか流れ落ちる汗と共に体の上を伝った。
「――っつ……」
「すまない……その、こういう時は箍が外れやすくて」
思わず顔を顰めるジョニーの姿に、テスタメントは震える手首を掴んだまま体を離し
距離を取る。
「外れてもいいんじゃないか? こういう時は」
何事もなかったかのように細い腰を抱き寄せようとするが、その笑みは痛みで少し
引き攣っていた。
かなり深くまで裂いてしまった事は間違いないだろう。
「だがその傷では……それに、もしかしたら」
――殺してしまうかもしれない。
上気していた頬から血の気が失せていく。
これが初めてではないのだ。
長くなったので分割します。
なんだか急に真面目になってしまった……あれれ?
>投下人氏
いや、真面目で大変結構かと。
続きお待ちしてます。
あぼーん
あぼーん
ここは絵はスレ違いですか?
スレ違いっていうか板違い。
でも虹板にはギルティの絵が上げられるスレが無い罠。
虹板のゴミとまで言われてるし。
あ、そうか<板違い
虹板には行かないんですがゴミとは凄いですね。
みしみしと骨の軋む音。
腕の中で泣き叫ぶ女の声。
「すまない……」
抱きこもうとする腕から逃れ、幾度となく謝罪の呟きを繰り返す。
前にもこんな事があった。
サキュバスと契約して間もない頃、抱いている内に力の加減ができなくなって酷い傷を負わせた。
魔性ゆえの回復力があったからよかったものの、人間であれば確実に殺していた。
肩口から流れ落ちる血は次第に量を増し、逞しい腕がだらりと下がっているのがそれを証明している。
「そうだな……だったら舐めて治してもらおうか?」
「馬鹿かお前はっ! 今私に殺されかけたのだぞ!? ふざけている場……あ、……んん……っ」
ジョニーは動く方の片腕でテスタメントの体を強引に抱き寄せ、唇を塞ぎ台詞を中断させた。歯列を
割り逃げようとする舌を追いかけて絡みつき、貪欲に吸い上げる。
「……俺は止めるつもりなどない」
唇を離し耳元で低く囁くと、怯えきった目で見つめ返す。震えの収まらなくなった体を抱き締め、
撫でさすり、何度も口づけてジョニーはもう一度囁いた。
「ソルのヘッドギアが、ギア細胞抑制装置だというのは知っているか?」
「知っているが……こんな時に出す名前でも話題でもない」
たちまち不機嫌そうに返すテスタメントに苦笑して話を続ける。
「お前より年季の入ったギアですら、道具の世話にならなきゃ力を抑えられない。
ディズィーだって、最初の頃よりは大分使いこなせるようになってきたが、ふとしたはずみで
制御を失う。お前だけだ――意志で力を抑えていられるのは」
「――――!!」
痛みを堪えながら両の手で頬を挟み額と額を押し当てると、互いの呼吸が触れた。
「できないはずがないよな?」
「――見くびるな……!」
満足そうに笑ってジョニーがテスタメントの体を横たえようとすると、やんわりと押し止められる。
「舐めて治して欲しいのだろう?」
凄艶ともいうべき微笑を浮かべ、『彼女』は座り直させた男の膝に跨った。ソファの背に
掴まりながら肩の傷口に赤い舌を這わせる。
「……つ…………」
痛みとも快楽ともつかぬ微妙な感覚が体を走り抜けていく。余裕ぶった表情を見せはしたものの、
自分で最初思った以上に傷は深いようだった。流れ落ちる血と共に、力が抜けていくのが分かる。
「動くな」
耳元で囁いてから耳朶を軽く舐り、空いた手が肌を這う。
時折聞こえる微かな呟きは回復の呪か何かなのだろう、次第に痛みが薄れていく。
舌先が傷口に戻り、丁寧に血を舐め取る。次第に傷口だけでなく、流れた血の全てを吸い尽くす
ように肩や腕、鎖骨を辿って厚い胸板、見事に割れた腹筋に舌を這わせていく。流石に屹立した
モノに口づける勇気はなかったらしいが、恐る恐る手を伸ばしそっと撫で上げた。
「規格外だ……」
男としてはちょっとした敗北感、女としては本当にこれが入るのだろうかという不安と好奇心。
「もう少し真っ当な誉め言葉はないもんかね」
「お前など、規格外で充分だ」
そう言いながらも舌を傷口に戻し、その間にこれまた手馴れた仕草で剛直を扱き上げる。
「全く、どこで覚えたのやら」
「うるさ……っぁ……、ん…っ……く……ぅ、ふ……」
血に酔っているのか自分の行為に興奮してきているのか、『彼女』はジョニーが動く方の
手を伸ばし丸い臀部を揉みしだいても嫌がりもせずに身を任せた。
「……っ!?」
調子に乗って後ろから秘部に指を沈めると、流石に驚いたのか身を仰け反らせる。
「邪魔、するな…っ……ぁ、……あぁ……」
「こっちだけ楽しむのも悪いと思ってな」
「余計なお世話だ……!」
傷口を舐める音と秘部を掻き回され蜜を溢れさせる音が卑猥に絡み合い、互いの熱を高めていく。
「は…ぁ、あぁっ……あ……」
「――少し、腰上げな」
男の意図を理解しても『彼女』が先ほどのように逃げる事はなかった。のろのろと腰を上げ、
蕩けきったそこに熱を押し当てられると、覚悟したように目を閉じる。
「そのまま、ゆっくりでいいから下りてきな。……それと力は抜いたほうがいい」
「……くぅっ、……んん……っ!」
ずりゅずりゅと、粘着質な音を立てながら少しずつ腰を落としていく。
指ですら時折僅かな痛みを感じたというのに、それとは比べ物にならない質量のものが狭く幼い
胎内に入ってくる。痛みと違和感と圧迫感に首を振ると、長くうねる黒髪が蛇のように、上気した肌に
絡みついた。
「うぁ……」
本来生体兵器であるギアの痛覚は鈍い。だがジョニーのそれは未通の女に対しあまりに大きく、
テスタメントのそれは男を受け入れるには元々からして狭すぎた。
「だから力抜けって、それと腕はちゃんと俺の首に回せ」
「注文が、多すぎだ……っ!」
痛みと圧迫感と、破瓜の精神的なショックでテスタメントはそれどころではない。逃げる指に
指を絡めて、膝の上の体が落ち着きを取り戻すまでジョニーは動きを止めた。
「手間のかかる奴……」
言葉と裏腹にその口調はどこか楽しげで。
「動くぞ」
初めての体になるべく負担をかけぬよう、ゆっくりと下から揺さぶりをかける。ほとんど塞がった
傷口に舌を這わせる事で、『彼女』は気を紛らわせようとしているようだった。
「く、……あぁ……っ、ん……っ」
「ほら」
無理矢理両腕を自分の首の後ろへ回させる。その首を折らぬよう、テスタメントは震えながら
しがみついた。
「よし、いい子だ……」
「誰が……っ!」
張り倒したいのは山々だったが今の自分では加減ができそうもない。その内揺さぶりが大きく
なっていって、悪態をつく事すらできなくなった。
「は、ぁ……、あ……っ」
突き上げが激しさを増す。揺さぶられ掻き回され、痛みの他に別の何かが『彼女』の内を浸食して、
何も考えられなくなる。
少しずつ、男の動きに合わせて腰を揺らめかす。初めこそまだ痛みを伴ったもののそれに
慣れてしまうのも早く、次第にその動きは大胆なものへと変わっていった。
「誘ってくるかと思えば逃げるし、こっちが我慢してれば挑発してくるし……」
お前は一体どうしたいんだ、と苦笑しながら問うジョニーの顔は何故か嬉しそうだった。
「わ…たしも……それが、知りたい……」
最初は確かに飢えたサキュバスを満たし、この疼きから解放されたかった。淫魔と同化した体は貪欲に
知っている限りの術で男を誘った。しかしその一方で抱かれる事への違和感や嫌悪は消えず、またサキュバスを
傷つけた時のような事を起こすのではないかという怯えと不安が絶えず付き纏っていた。
――今、私はどうしたいのだろう?
その首を折らぬように、頭を潰さぬように何とか理性を保ちながら、テスタメントはジョニーの舌に自分の
それを絡める。
「ん……ぅ……」
激しく突き上げながら大きな手が乳房を弄り、逃げられぬように腰を抱く。息苦しさに唇を離すと労るように
全身をそっと撫でられた。
「――本当に手間のかかる……」
呆れたような呟きはやはりどこか楽しそうで。
「それじゃ俺もお前の考え事につき合うかな?」
「は!? ……ちょ……待て……、そんな、ぁ、あ…あ……っ!」
聞き返す間もなく腰を抱かれたまま追い上げられる。逃げ場を失った体は男に縋りつき、
濡れた音を立てて繋がった箇所は擦れて蕩け――
「――っああぁあ……っ!」
「……くっ……」
必死に腕の力を抜きながらしがみつく『彼女』の内へ、迸った精が注ぎ込まれる。本来は鈍感なはずの
最奥に熱を感じながら、テスタメントの意識は闇へと沈んだ。
目を覚ました時テスタメントが最初に確認したのは、自分の体が元に戻っていないかだった。
腕の中で身じろぎながら、丸みを帯びたままの胸と薄い茂みの中で息づく花芽を認め、
安堵の溜息をつく。
「――まだ、か」
いくら何でもこんな時に戻られては困る。だが、戻れていないという事は未だ『彼女』の中は
満たされていないという事で。
「…………」
「どうした?」
腕の中で自分の体を見つめていたかと思ったら急に赤くなって顔を伏せたテスタメントに、
『彼女』の髪を撫でながらうとうとしていたジョニーが訊ねた。
「いや……何でもない」
頬を撫でる大きな手の温かさが心地好い。サキュバスが自分に酷い怪我を負わされながらも、
実体で抱かれる事に拘った理由がほんの少しだけ分かる気がした。
「それより、私につき合うと言ったのだろう?」
くつくつと淫魔を思わせる笑みを浮かべ、ジョニーの体を押し倒す。
「撤回は認めんぞ」
「そっちこそ……今度は泣いても中断しないからな」
低く笑い返して白い体を抱き寄せた時、窓から沈みゆく夕陽が見えた。
――搾り取られるかもな……
一瞬だけ脳裏をよぎった思いは、口腔に侵入してきた柔らかな感触に掻き消されていくのだった。
了
一応これで終わりです。
テスタがいつ戻れたかは神のみぞ知るということで(苦笑)
サキュバスが一番酷い目にあってる気もするというのはきっと当たりです。
ごっそさまー
でも香具師が普通に女性でも違和感なくなってるのってどうなのよ>自分
このスレの所為ですよ?
うぉ。今日はいい日だ。
朝からよい物を有難う。
しかし、目覚めたとき元に戻ってたら……w
あぼーん
あぼーん
∧_∧ ∧_∧
ピュ.ー ( ・3・) ( ^^ ) <これからも僕たちを応援して下さいね(^^)。
=〔~∪ ̄ ̄ ̄∪ ̄ ̄〕
= ◎――――――◎ 山崎渉&ぼるじょあ
あぼーん
あぼーん
あぼーん
あぼーん
あぼーん
凄まじいな…<広告
>投下人氏
乙です。個人的には
>「…………取られて」
がツボでした。あと
>「規格外だ……」
で少し笑わせていただきました(良い意味で)
漏れも女テスタに違和感がなくなってキタヨ。
これからも頑張ってください。
あぼーん
あぼーん
あぼーん
あぼーん
本当にすさまじいですね、広告。
>投下人氏
偉そうに誘っているテスタがイイ!
その調子でソルも誘って欲しいです。
あぼーん
最初のうちは広告のことは気にしてなかったけど・・・・・・・
今はっきり言える!!広告ウザい!!!!!
あぼーん
ポカーン…
とりあえずテスタ萌え。業者はテスタの同人誌を持参すること。
とりあえず、自分書けないからえらそうなことは言えないし
スルーしてほしいのだが…
テスタ関係・アサシンもの以外にも色々読みたいなァ
あぼーん
あぼーん
あぼーん
あぼーん
あぼーん
焦らされるそのほんの数分も、永い永い時間に感じられる。
殆ど進まなくなってしまった時間の中では、それは一瞬にも満たないというのに。
ロウソクのほのかな灯りが、溶け合う2つの人影を窓ガラスに映し出す。
夜風にそよぐカーテンの隙間からは、赤い月が見え隠れする。
女の首筋に、焼け付く唇の熱さと、冷ややかで鋭い、小さな感触が伝わった。
貫かれる瞬間を今か今かと待ち侘びる。
永い年月を経てもあせる事無く、柔らかな張りを保つ女の肌を、男がゆっくりと味わう。
男女は互いを伴侶として選びながらも、契りを交わす事は無かった。
そもそも永遠の絆を誓う神など、存在しない。
他ならぬ誓いは、闇の住人として、ごく自然な行為だった。
淫魔においては精気を、ヴァンパイアにおいては血を吸う事。
そして魅了された者が、それらを主に捧げる事。
糸を切るような音がした。
互いにしか聞き取れない程に、それは小さく、小さく、肌を伝う。
背に走る刺激と傷みに、女が身を強張らせた。
軽く震える愛しいその身を、紅く熱いしずくを、男が吸い上げる。
頬に貼りつく黒髪もそのままに、女は息を荒げ、更に身を襲う刺激に耐える。
体が、意識が、地に沈もうとする。
目眩がする。
顔は快楽と、それをあらわにする事への羞恥に惑う。
鉄の香りが男の鼻腔をくすぐり、甘美な味はじわりと舌を犯す。
下肢を震わせ、漏れそうになる声を必死に抑える様が、その味に彩を添える。
それまで固く閉じられていた女の唇が、軽く開いた。
吐息を短く、深く紡ぐ。
ひくつくのどが、乾いた声を飲み込む。
糸が切れたように、垂れた両の手が地面を指した。
男が強く奥歯を噛み締めた。
ふら、と倒れそうになる肢体を受け止める。
見た目から予想されるよりもさらに、手にかかるその身は軽い。
華奢な肩を抱き、自らの血に塗れた唇を女のそれに重ねる。
こく、と女ののどが鳴った。
その舌の上の、男のものであったしずくを、飲み下す。
のどを焼くような小さな、そして鮮やかな感触が、ゆっくりと体内を降りて行く。
「お目覚めは如何かな、シャロン」
そう問いかけながら、女の顔にかかる髪をかき分けてやる。
うっすらとその目が開いた。
肩を揺らし、息を吐く。
主の血を受け、自らの意思を取り戻した女が、軽く笑みを浮かべる。
悪くは無い、と。
307 :
銘無し:03/08/05 14:59 ID:sJc+hl7e
非エロっぽいですが、なんとなくお食事中のワンシーンを。
吸血シーンのエロスといえばヘルシングは凄いですね……良いなあ。
あぼーん
>銘無し氏
吸血ネタキタ━━(゚∀゚)━━━!!
なんかこう、自分の中でのイメージと殆ど同じでああっもうっって感じです。
>吸血のエロス ヘルシング
リップヴァーン中尉のときのより吸ってる方の婦警にエロスを感じてたり。
>>191 情報どうもです。
801板の〜 あー…その…善処します。
正気に戻ったイグゼクスのファウスト氏はバトル後のコメントもまとも
なんだけど・・・・・・・何故にバトル中の挙動と言動がアレなままなんでしょうね?
誰も言わないので、こっそり言わせて下され。
前スレの闇梅、続きが気になって気になって…。
いいとこだったから尚更。闇梅スキーな自分には
生殺し状態。
作者様、気長にお待ちしてますよって(;´Д`)ハァハァ
>>312 実は自分も気になって気になって…(;´Д`)ハァハァ
自分も闇梅再開待機中、3人目… もしまだいらっしゃったら…待ってます…
あぼーん
わっ仲間がいたーー!!!(゚∀゚)
無理ぽと思いつつ忘れられなくて再開待機中4人目でつ。
やっとエロってとこで…(;´Д`)ハァハァ続き気になるー!!!
でも…いないんでしょうねきっと。
でも忘れられないんで待ってまつ。
ちなみにその方の確かプロット段階までできてたという
幼少梅喧陵辱ものも気になってたり。
闇梅再開待機中5人目です。気長に待ってま〜す。
ファウスト・ディズィー・S子の続きも待ってます。
イノの男狩りも読みたかったり。
>銘無し氏
おおっ、銘無し氏の新作キター!
相変わらず簡潔な文で雰囲気がうまく出ていて素晴らしいです。
ハァハァさせていただきました。
闇梅(ry6人目でつ。
きっと作者の方も忙しいんでしょうね…(´・ω・`)
いくらでも待ちますです(;´Д`)ハァハァ
>>316 >幼少梅喧陵辱もの
たしかに気になりますね(*´Д`*)ドキドキ
時期が時期だけに皆様ハラシマ中?
あぼーん
あぼーん
あぼーん
323 :
名無しさん@ピンキー:03/08/12 18:04 ID:CMJ5GT0V
・・・そして7人目のオレ。
マジで死にそうです(*´Д`*)
神の降臨に期待↑!!
325 :
双月:03/08/13 22:13 ID:wmN+Mczl
朝稽古を終え、二人は紗夢の家で早めの昼ごはんを食べようとしていた。
とても短時間で作ったとは考えられない豪華で量のある料理だった。
モチロン食後のデザート・杏仁豆腐も忘れていない。
『適当に作ちゃったけど・・・大丈夫ダタカ?』
『はい。なんかお願いをしに来たのに、こんな豪華なご飯まで作らせちゃってごめんなさい』
『何言ってるアルカ?作るからには妥協は許されないアルヨ。それが料理人としてのプライドアル』
そう、紗夢は大飯店のオーナーであり料理長でもあるのだ。
人に美味しいと言われるが為に料理を作り、紗夢には料理が自己表現の一つであり生き甲斐でもあるのだ。
『ソレと・・・ディズィーは直ぐに謝るクセがあるネ。別に悪い事をしているわけじゃないんだからそのクセ直すヨロシ。私が苛めた様に聞こえるネ』
紗夢は自分で作った炒飯を小皿に盛り、食べながらディズィーに話し掛ける。
『あ・・・そうですよね・・・ごめんなさい』
『ホラ、また謝ったアル』
『あぅ・・・ごめ・・・あっ。謝りませんよっ』
しゅんとして俯きながら謝ろうとしたが同じ事を言われると咄嗟に気がつき口に手を当てて喋ろうとする口を塞いだ。
その姿を見ながら紗夢は声に出さないと笑いを堪えながら俯いた。
また何か自分がしたのかと思いディスィーが訊ねる。
『な、何がおかしいんですか?私失礼な事でも?』
『クク・・・あはっ・・・つまり。料理食べられないアルヨ。手で口を塞ぐと・・・それとも食べたくないアルカ?』
『・・・あっ!そんな事ないですよ!頂きますっ』
慌てたディスィーは箸を両人差し指と中指ではさむとイタダキマスのポーズをとり料理を口にした。
『そんなにガツかなくても料理は逃げないアルヨ?』
『え?あっ・・・なんか私バカみたいです・・・』
『あれ?今気がついたアルカ?』
『あぅ・・・今日の紗夢さん、なんかイジワルですよぉ』
『冗談、冗談アルヨ。さぁ、た〜んと召し上がるヨロシ』
『は〜い、改めて・・・頂きます』
326 :
双月:03/08/13 22:16 ID:wmN+Mczl
『で・・・今日はワタシに用事があるって聞いてるアルガ・・・話してみるヨロシ?』
料理も食べ終わりデザートの杏仁豆腐をつつきながら聞いてみた。
杏仁豆腐は蜜柑・檸檬・クコの実と色鮮やかに仕上がっていた。
『あのですね・・・私、好きな人がいるんです』
恥ずかしそうに答えるディズィー。いつもより何倍にも顔を赤くさせて紗夢を見る。
『へぇ〜・・・遂にディズィーもそういう部分が芽生えてきたのカ!で、誰あるか?やっぱ渋くあの船長か?』
関心深そうに聞いてくる紗夢。
もともと恋愛話は大好きで自分の好みを言い始めると2時間は続けられる自信があるのだ。
・・・今、そのスイッチがONになった音がドコからか鳴った気がする。
『ん〜。と、言うか男はあの船長しか居ないアルカ?うん。やっぱ渋い男もイイと思うアルヨ?
でも、ワタシは美少年に限るアルネ!特にカイはSランクアルヨ!Sランク!!
わかるアルカ?あの若くて二枚目な顔!髪もちゃーんと手入れしてあるし、
たぶんアレはシトラスの香料を使ってるアルネ!知てるアルカ?シトラスは人を落ち着かせる効果があるアルヨ?
なんと言っても華奢なのに包容力のあるそうな体!筋肉ブヨブヨでなく肥満ブヨブヨなわけでもなくあの中間な肉体!!
あの美しさがわかるアルカ!?たまに優柔不断で女々しい所もあるケド・・・。
そこら辺は他でフォローが利くぐらいの存在アルヨ!!』
『あの〜・・・紗夢さん・・・ワタシ、ジョニーさんが好きとは言ってないのですけど・・・』
なるべく紗夢の話を折らないように話し掛けてみるが話の腰を折られて、
これから始まる「美少年について2時間コース(なぜ美少年と言う単語が生まれたのか!?編)」
を語れなくなってしまい不機嫌になってしまった。
黙り込んだ紗夢。ディズィーはなんとかフォローを入れようと必死に考えていたが、その努力も無だったようだ。
『・・・じゃぁ、ダレアルカ?確かアソコはジョニー以外は全員女だったアルヨ?』
『だ・・・だからですねぇ』
必死に伝えようと試みるが、まさかそれが紗夢本人だとは口が裂けてもいえなかった。
327 :
双月:03/08/13 22:16 ID:wmN+Mczl
『・・・・・・まさか。同姓に恋してしまったアルカ!?』
どうやら紗夢はソッチの方向について考えて俯いていたようだ。
『まっ!まさか!!そんな事――――』
『イイアル!イイアル!!そんなに恥ずかしがって否定しなくても!!仕方ないアルネ!
恋に理由なんてなくて性別だって超えられるものアルヨ!
なんでもワタシに話してみるヨロシ!そもそもなぜ同姓を好きになれるかと言うのが―――』
『違いますっ!!!私が好きなのはメイさんやジェリーフィッシュの皆さんはありません!!』
またもや、これから始まろうとしていた「恋愛について3時間コース(なぜ同姓を好きになってしまうのか!?編)」
の腰を折られてしまう。違うと言われれば他の人でしかないわけで必死にその相手を考える。
『あっ!前に世話になってた、テスタメントアルカ?それならわからなくもないアルヨ。
カイには負けるけどナカナカの顔だし。まぁ、少し自虐的でMっ気な部分が没ダケド』
『・・・テスタメントには感謝は一応してますけど・・・好きって言う感情は湧きませんよ
それに、テスタメントにはサキュバスさんが居るですし』
『・・・ならダレアルカ!?イイカゲンに教えるヨロシ!!』
じれったいらしく、紗夢は遂に怒り始めてしまった。
紗夢本人だとは言える勇気も無く、匿名希望と言う事で話を丸める事に1時間かかった事は秘密と言う事にしておこう。
328 :
双月:03/08/13 22:18 ID:wmN+Mczl
はぃ。前のスレから全く顔を出してなくて忘れ去られていただろう双月です。
ごきげんよう。
やっぱPCのデータ全部飛ぶとネタ帳も消えちゃうわけで、どんな話を作っていたが忘れちゃうものですね。
しかもカナリのブランクがあるから文変かもです・・・スレ汚しでゴメンナサイm( )m
で、でも。頑張りますんでっ!KIAIでフォローなのです!!
ああ、もどかしい…デジがんがれw
330 :
名無しさん@ピンキー:03/08/15 14:39 ID:+OSMOstk
331 :
山崎 渉:03/08/15 15:57 ID:7WSqfyM8
(⌒V⌒)
│ ^ ^ │<これからも僕を応援して下さいね(^^)。
⊂| |つ
(_)(_) 山崎パン
332 :
名無しさん@ピンキー:03/08/15 19:52 ID:+OSMOstk
期待期待〜
闇慈梅期待8人目です(*´д`*)ハァハァ
職人さんガンガレ
『勝負ニナルハズガナイ』
倒れ伏した赤い服の女を一瞥し、白い服を着せられた人形は言い放った。人形、と
言うよりはいわゆるロボットとでも言った方が正しいのだろう。見える部分の肌は
冷たい硬質の光を放っているし、人の耳に相当する場所には大きなネジのようなもの
がついていている。
そのロボット――彼のモデルとなった人物の名を取ってロボカイと総称されている
――は、たった今倒した女の傍へ歩み寄った。
赤い服を着た黒髪の女。彼を造った組織で追っている一派の一人である。人間に
しては稀なる戦闘センスと特殊能力ゆえに、彼女に関するデータはほぼ白紙だった。
その女が、今彼の目の前に倒れている。
「んんっ……」
意識が回復してきたらしく、女の唇から悩ましい吐息が零れる。人の男であれば、
それだけで前屈みになってしまうような響きがそれにはあった。だが、ロボットで
ある彼にそんな不要の機能はない。
『エエト』
身体機能としては存在しないはずなのだが、困った事にロボカイ達には極めて人間
に近い情緒を持っている。
「ぅ……ん」
どうにか起き上がろうと弱々しくもがくしなやかな肢体の姿に、ロボットの思考回路
にノイズが走る。
『……ドウシヨウ』
ともかくせっかく捕らえた女を逃がす訳にはいかない。ロボカイは力なく抵抗する
女を抱き上げ、その場を立ち去った。
急に思いついたロボ×イノ、まずはさわりだけ(汗)
イノの目が覚めてからが勝負です(何の)
あぼーん
イノ受けかぁ
ここではイノをあまり見かけないので、激しく期待しておりまつ
>>投下人様
ロボ×イノキタ━━━(゚∀゚)━━━!!
楽しみにしてます。
関係ないけど
>人の男であれば、 それだけで
>前屈みになってしまうような
に何かウケタ
340 :
名無しさん@ピンキー:03/08/18 21:34 ID:Q4XXklDy
あぼーん
age
| \ ダレモイナイ…
|Д`) オドルナラ イマノウチ
|⊂
|
♪ Å
♪ / \ ランタ タン
ヽ(´Д`;)ノ ランタ タン
( へ) ランタ ランタ
く タン
♪ Å
♪ / \ ランタ ランタ
ヽ(;´Д`)ノ ランタ タン
(へ ) ランタ タンタ
> タン
|∀・)ジー
職人・・・・さん・・・・・キテ・・・くだ・・・・・・・・・・・・・・さい・・・・・・・・・グフッ・・・
346 :
名無しさん@ピンキー:03/08/26 20:19 ID:shVUk+yM
age
347 :
80063:03/08/26 20:54 ID:VBibBCkQ
いきなりですが、紗夢×カイの小ネタ、もといアホネタです。
オイオイな紗夢たんや情けない団長でスマヌ。
どうでもいいけど、ミリたんやコロニーズだけでなく、全員分の手配書用意して欲しかったなぁ。
『愛と炎の料理人』
「はぁ〜っ」
夕暮れ時の飲み屋街を、一人の少女がとぼとぼと歩いていた。名はブリジッ
ト、複雑な事情があって少女の格好をしているが、生物学的にはれっきとした
男である。
「はぁ〜、おなか空いたね、ロジャー」
しくしくと泣き始めたお腹に手をあてて、ブリジットは再びため息をついた。
その複雑な事情が原因で賞金稼ぎを始めたものの、世間はそう甘くは無かっ
た。今まで捕まえることができたのは、子供のお小遣い程度の小物ばかり。こ
のままではいつまでたっても故郷に帰れない。どうしたらどかんと大金が稼げ
るだろう――思考は堂々巡りを繰り返すばかりで、妙案はいっかな浮かんでこ
ない。
「あ〜あ、ウチ、賞金稼ぎに向いてないのかなぁ……」
すっかり意気消沈して項垂れた彼の頭を、相棒のロジャーが元気を出せと優
しく撫でる。相棒の励ましに幾分元気を取り戻して、ブリジットはお腹を満た
すべくきょろきょろと周囲を見渡す。のぼりに大きく書かれた『生龍焼』の文
字に惹かれて、今日の夕食を決めた。
「うん、そうだね。これくらいでくじけちゃダメだよね。
さ、おなかも空いたし夕御飯にしよう。生龍焼かぁ……一体どんなのだろう
ね? おいしいといいなぁ」
「……紗夢さん」
たっぷり数十秒経ってから、カイは戸惑い、掠れた声で訊いた。
「何アルカ?」
逆に紗夢の声はいたって明るく能天気で、カイはついこの状況を忘れそうに
なる。なるべく紗夢を見ないように、さり気なく視線を外して問う。
「あの、これは一体……」
「何って、料理アルヨ。私の特製フルコースアルネ」
「は、はぁ……」
カイが戸惑うのも無理は無い。料理人紗夢の特製フルコースとは、全裸の紗
夢にのせられた料理の数々――刺身ではないものの、とどのつまりは『女体盛
り』である。
どこから調達してきたのかわからない大きな移動式の丸テーブルの上に、紗
夢が仰向けに寝そべっている。その魅力的な肢体の上に、美味しそうな料理が
いくつも並べられていた。前菜、肉料理、混ぜご飯、デザート、さらに紗夢を
囲むように盛りつけられたサラダと、それだけ見れば、紗夢の言う通りどれも
食欲をそそる美味しそうなものばかりだ。
前菜からデザートに至るまで、全て冷製の料理で統一されたこの『特製フル
コース』は、確かにこのクソ暑い季節にはぴったりだろう。しかし、
「落ち込んでいる時は、おいしい物を食べるのが一番アルヨ。さっさと食べる
ヨロシ」
確かに紗夢の言う通りかもしれないが、さすがにこれは……と躊躇するカイ。
鎖骨から胸にかけて盛りつけられた前菜の隙間から丸い膨らみが視界に入って、
慌てて視線を天井へ避難させる。鏡がなくても、己の体温が上昇していくのが
はっきりと判る。己の理性と精神力を総動員して、カイは必死で耐えていた。
(神よ、私はどうすれば……!)
カイは今すぐ回れ右して逃げ出したい衝動を辛うじて堪えた。まだ全裸で迫
られたのなら、一目散に逃げ出すことができただろう。しかし、どうやって盛
ったのか、肝心な部分は料理で覆い隠されていた。また、この見えそうで見え
ない絶妙な盛り付けが、カイを無意識に縛り付けていた。一体誰がどうやって
これらを盛りつけたのだろうという疑問がふと浮かんだものの、知らないほう
が身のためのような気がした。
美味しそうな匂いがカイの鼻をひくつかせる。こんな状況でさえなければ、
きっと貪るように食べていたに違いない。何故紗夢がわざわざこんなことをす
るのか、彼には見当がつかなかった。
「あ、あの、私、急用を思い出して……」
混乱のあまり、つい見え見えの嘘をついてしまう。
「何言ってるアルカ。私の料理は天下一品アルヨ。この肉はそっちのサラダと
一緒に食べるとヨロシ。たくさんスタミナがついて、夏バテ防止になるアル」
ご丁寧に解説までしてくれる紗夢に、カイはますます逃げ出したい衝動に駆
られた。しかし、紗夢は恩人であり、食事に付合うと約束した手前、いきなり
脱兎の如く逃げ出すのは躊躇われた。何とかこの場から逃げ出せる口実を、カ
イは必死で探していた。
(そうだ、今日中に提出しなければならない書類があることにして……)
食事をする時間もないのかと突っ込まれるのがオチだ。
(会議があることにしようか? こんなにたくさん食べるのは時間がかかるだ
ろうし……)
割といい案だが、残念ながらこれは無理だ。ここに来る前に一度署に戻り、
最低限の事後処理をしてきたのだ。その間紗夢には署の待合室で待ってもらっ
ていたし、署を出る際にカイ自身が今日はもう大丈夫ですと言ってしまった。
(親戚の葬式とか結婚式に出席することにすれば……)
いくら何でも、これは最低な理由だ。
(ソルが……来るわけないな)
ソルに限らず、臨時休業の札がかけられた店に入る客はまずいない。
八方塞がりのこの状況に、さしもの元聖騎士団団長も慌てふためくばかりで
あった。戦いでは一騎当千の力を持っているが、色事にはとんと疎い彼にとっ
て、紗夢はギアや宿敵ソル以上の難敵であった。
いっそギアでも襲ってくれば――警察官にあるまじき不謹慎な考えが一瞬頭
を掠める。
(私は一体、何ということを!)
激しい自己嫌悪に陥ったカイを、紗夢は不思議そうに見つめる。さっきから
歩道用の信号の如く顔を赤くしたり青くするばかりで、食べるどころか、紗夢
に近づこうともしない。
紗夢としては、多分に下心はあるものの、最大限の好意を示しているつもり
だ。それなのに目の前の美形ときたら、肯定するわけでも拒絶するわけでもな
く、ひとりうじうじと悩んでいる。紗夢はいい加減苛々してきた。元来即決即
断即実行をモットーとし、一度決めたら猪突猛進の彼女に、カイの言い分など
最初から頭になかった。
「あ〜もう、なんでさっさと食べないカ!?」
痺れを切らした紗夢が叫んだ。その勢いに圧されて、カイは後ずさった。
「すっ、すみませんっ」
「私の料理、そんな不味そうに見えるアルカ!?」
そういう問題ではない。
無茶言わないで下さいとは言えず、背中を壁にへばりつかせたまま口をパク
パクさせているカイに、ついに紗夢は実力行使に出た。折角盛りつけられた料
理もそのままに、カイに飛びつく。いきなりの出来事に紗夢を受け止めきれず、
ゴンと痛そうな音と共にカイはその場にずり落ちた。
「……痛っ」
「大丈夫アルカ!?」
「あ、はい、大丈夫で――!?」
後頭部をさすりながら視線を上げると、心配そうに自分を覗き込んでいる紗
夢の目と合った。同時に密着した紗夢の身体をもろに感じて、カイは反射的に
逃れようとする。しかし、紗夢の力は思いのほか強くて振り解くこともできず、
逆に押えこまれてしまう。
「あの、紗夢さん――」
茹でダコの如く真っ赤になったカイの顎に手をかけて、紗夢は頬に口付けを
ひとつ落とした。
「何も考えなくてヨロシ。私にまかせていればいいアル」
「あっ、でも……」
カイはなおか弱い抵抗を続けるが、紗夢は全く聞いていなかった。料理塗れ
になった服に手をかけ、露になったカイの肩や胸に指や唇を軽く滑らせる。
「紗夢さ……、ん……っ」
彼の理性もここまでだった。もう何も考えられなかった。カイは目を閉じて
身体の力を抜いた。
こうしてまな板の上の鯉となったカイは、紗夢によって美味しく料理されよ
うとしていた。
「…………」
一部始終を見ていたブリジットは、呆然と立ち尽くしていた。少しだけ開か
れた扉の向こうには、料理にまみれて全裸の男女が絡み合っていた。料理ごと
(?)彼女を貪る彼と、好き放題されているように見えて、さり気なく彼をリ
ードしている彼女について、一体何とコメントすべきだろうと、ブリジットは
つい考えこんでしまった。
「こんなところで、何してるんだろ、この人達……」
ここは御飯を食べるところだよねと遠い目でしみじみと呟き、ブリジットは
嘆息する。どうして自分はこういう異様な光景に出くわすことが多いのだろう
――己の不運を呪わずにはいられなかった。
しかし、彼はそこんじょそこらの男達よりも、数十倍逞しい性格の持ち主だ
った。
「まぁ、見てしまったものは仕方ないってことで、と」
この旅のおかげで、異様な光景にすっかり慣れてしまったブリジットは、至
極冷静にカバンからメモ帳とペンを取り出した。
「でもこれって、よく考えてみるとすごい芸かも。これだけ頑張れば、絶対お
金取れそうだし。ちょっとウチには真似できそうにないけど……」
その後、女性向けファッション誌『月刊GEAR』にて、『彼氏ゲットのマル秘
テクニック――男は手料理で攻めろ、愛と炎の料理人Jの場合――』と題された、
女体盛り講座が連載された……。
ブラボー!
鰤たんにはこの調子で全キャラのレポートを…
sage
>投下人さん
ロボがどう責めるのか想像もつきませんが
激しく続き楽しみにしてます。頑張ってください。
>348さん
乙です、面白かったっす。
>『月刊GEAR』
女性向けファッション誌にはとても思えないネーミングにワロタ。
しかし誰が盛り付けたのか。
ディズィーあたりでは?
>紗夢カイ348さん
新しい職人さんかな?ご馳走様でした〜面白かったです。
盛り付け、自分でやったんじゃ?と思ったがそれじゃ厨房から出れないか…
(運んでもらう必要もあるだろうし)
359 :
358:03/09/06 22:36 ID:Yfa4O/6w
↑にカキコしてから過去ログ読んで、シリーズ物(?)だったことに気付きました。
すいません(汗
過去ログ1から音読の旅に逝ってきます…
以前まとめサイトを作るという話がありましたが、出来たのでしょうか?
いま、過去ログから現在までのSSをhtmlに個人的にまとめています。
もし出来ていなかったら簡易保管庫を作ろうかと思うのですが。
痺れるような、溶けるような、そんな感じだった。
サキュバスさんが口で私のモノを……
愛おしんでいるのだろうか?
楽しんでいるのだろうか?
苛めているのだろうか?
深意はわからない。わかることといえば、
全ての主導権はサキュバスさんが握っていること
だけである。
サキュバスさんが舌先で舐めるのを止め、私の左手の薬指を見る。
赤い筋が四本、ゆっくりと瞬きながら環を作っている。
……私が達する度にサキュバスさんが付けたもの……
既に四回ということになる。私の免疫が低いのか、それともサキュバスさんだからか。
恐らくは両方であろう。
サキュバスさんは私を見つめていた。女性、夢魔、それらを内包するなにかの表情で。
『これで最後だから……思いっきり……ね? 』
幾度目かに顔を私のモノに近づけ、舐め、含み、舌で押え、自らが動き、私を堕とす。
そのひとつひとつに私は反応し、声をあげ、堕ちていく。
サキュバスさんの動きが一際速く深くなってから数瞬後に私は
声と
精液と
幾つかの感情を出し
次いで
意識を手放した。
目の前に、獲物がいる。
目の前に、新たな主がいる。
目の前に、――カイ=キスク――がいる。
意識を飛ばし、半ば眠るようにしている。
「フフッ」
知らず、笑みが漏れる。
カイの左手を取り、薬指の五筋の紅い環をなぞる。
契約の呪文を唱えながら、だまし討ちかも? と思い
私の指を舐め、委ねたのは他ならぬカイ自身だから。と納得し。呪文を続ける。
強制力と拘束力の極めて弱い、ほぼ形式上の契約。
厳密な、真の主はあくまでもテスタメント。いかにカイが並の人より強くても、
夢魔たる私を僕とするのはのは危険である。
尤も、テスタメントがディズィーとべったりだからこうして新たな供給元を
作らなければならなくなったのだが。
最後の一音を唱え終える。
紅い環が一瞬輝き、次いで、薄くなっていく。
残ったのは意識して見なければわからないほどの五筋の薄く紅い環。
私とカイの衣服を直し、起こさないように注意しながらカイの頭を私の膝に。
俗に言う膝枕。
そして、振り返らず後ろに向かって親指を突き立てる。
『ヒュゥ』
軽い口笛と共に、気配が遠ざかっていくのが感じられた。
過去最大級のブランク…
>>360 自分もまとめサイト作ろうと思っていはいるのですが、なかなか作業が…という状態です。
ですので簡易保管庫を作っていただけるとありがたいというか助かります。
364 :
名無しさん@ピンキー:03/09/08 16:18 ID:1fqFlXAj
>こちら氏
待ってましたー!サキュバスに膝枕(*´д`)エエノウ
カイの想いはどうなるんか、続きが気になるっす。
気長に待ってますんで。
365 :
名無しさん@ピンキー:03/09/08 16:54 ID:+kTy2/wk
上げてしまった……_| ̄|○マジスイマセン
367 :
360:03/09/11 04:35 ID:0nfOgW+J
>>367様
(*´Д`)ノ 乙です!これからじっくり読みます(;´Д`)ハァハァ
以前書いてらした闇梅職人さんがちらっと言ってた
幼少梅喧陵辱もの、読みたい読みたいと思ってたら
自分でネタが出てきた…。
こういう場合、自分が書いてもいいんだろか?
>>367 GJ! (*・ω・)ノ●カレードゾー
漏れも今から読ませて頂きまつ
>>368 >こういう場合、自分が書いてもいいんだろか?
!!!(*゚∀゚)=3
ぜひともおながいしまつ
姐さんモノが読めるかもと思うだけですでに萌え氏にしそうでつ(;´Д`)アアーン
370 :
名無しさん@ピンキー:03/09/11 10:25 ID:PF932w59
>>367 グッジョブ!!
また読んで萌えてきまつ。
>>368 漏れからもおながいしまつ!(;´Д`)
あ、姐サソ…(;´Д`)ハァハァすげー読みたいハァハァ
あげちまった…。
本当すいません、吊ってきまつ…
372 :
360:03/09/11 11:52 ID:0nfOgW+J
ワーイ(*´∀`)ノ●カレーイタダキマス
>>369さん
現在(無題)としている部分にタイトルをつけたいと思われた
作者さんは管理者までメールおながいします。
あと、お絵かきBBSなど設置しようかと思ったのですがどうでしょう。
荒れる原因になるかな?
>>367 ありがとー(´ー`)
でもセンター寄せはやめて……
>姐タン職人様
是非!是非漏れにも読ませてくださいませ姐タンを…!!!!
可哀想だったり可愛かったり感じてしまったりするような!!!
……お礼にもなんにもなりませんが、某スレで成りゆき上、絵掲を
レンタルいたしました。
今のところ姐タンまみれですがw もしよければ、ギル関連萌えエロ擦れで
共有していただくのもいいかと考えているのですが。
375 :
368:03/09/12 00:47 ID:j+D7cCE1
ありがとうです。ではお言葉に甘えて書いてみようと思います。
遅筆なのでうpできるのはちょっと先になりそうですが…。
あと、カナーリ痛々しい話になる鴨。萌えやエロには程遠そうな(;´Д`)
痛いの嫌いな人には地雷な可能性大です。スマソ
そして保管庫収録のSSを読み返して、改めて(*´Д`)ハァハァ
>375
ハァハァしながらお待ちしてます。梅姐さんハァハァ。
>372
乙です。早速楽しませてもらいました。ありがとうございます。
ところでアサシン海開き小ネタとかコロニーズ小ネタのリンクが
少し変なんで、直してくれると嬉しいです。
377 :
376:03/09/14 01:22 ID:L2QXJX+V
>372
早速直してもらってありがとうございました。
ところでイスカ?で、つい乱闘ならぬご乱交を期待してしまう。
闇慈とチプをまとめて調教する姐さんとか、
ソル・ジョニー・ディズィーにハァハァなことされるテスタとか。
闇慈とチプに調教される姐さん、とか
ソル・ジョニー・テスタにハァハァなことされるディズィー、じゃないのが
なんともこのスレらしいw
>377
いえ、教えていただいてありがとうございました。
直した報告がすぐ出来ず申し訳ないです。
>374
絵掲示板、良ければ保管庫からリンクを張らせていただきたいのですが
いかがでしょうか?
えと、梅喧陵辱ものを書いてきた368です。
名前がスレ番だと分かりにくいので、仮のコテハン付けてみました。
これから投下したいと思うのですが、自分的に「犯されてるのに感じ
ちゃってハァハァ」な文章は嫌いなんで、容赦なく徹底的に書いてしまい
ました。かなりエグイ描写とかあるので、苦手な方(特に女性)はご留意
下さいな。
それでは、いきます。
ばらばら、ばらばら。
葉を叩く雨音は、ますます激しくなっていく。
その音に呼応したのか。
しく。
忘れて久しいはずの、痛みが蘇る。
──雨のせいか。
梅喧は、右の頬を押さえた。そこには傷らしい傷はない。反対側と違って。
ただ、血の如き緋色の彫り物があるのみ。
ほう、とため息をひとつつくが、間断なく降りしきる雨音にすぐにかき消されて
しまった。
──思い出したくも、ねえんだがな。
ぽつんと肩口に落ちてきた雫を払い、眉根を寄せた。
突然のにわか雨にぶつかり、大きな樫の木の下で雨宿りをしたはいいが、
さっぱり降り止まずもう半刻ほどこうして突っ立っている。濡れた衣服が肌に
張り付き、徐々にだが確実に、彼女から体温を奪っていった。
とうとう立っているのも疲れてしまい、木の幹に寄りかかるように梅喧は座り
込んだ。両膝を唯一の腕で抱くような態勢を取り、痛みと共にぶり返した
忌まわしい記憶を辿りはじめた。
──あの時も、こんな雨だった……。
「どうしたの、こんなところに座り込んで」
涼やかな女の声がして、梅喧は顔を上げた。
振り仰ぐと、粋な絣を着た女がこちらへ傘を差しかけ、微笑んでいた。歳の頃なら
三十路前後、といったところだろうか。小娘の梅喧にでも感じ取れるほど、色香が
たちこめている。
「雨宿り? こんなところに座っていても、余計濡れるだけよ」
口調も響きも、とことん優しげだ。
長旅に疲れ果てていた梅喧は、その甘い響きにあてられたのか、かすれた声で
答えた。
「……大丈夫、だから……」
「大丈夫じゃないわよ。やつれた顔をして」
そう言うと、女は膝を抱えている梅喧の左腕を取り、ぐいと引っ張り立たせた。
長い間へたり込んでいたせいで、わずかに立ちくらみを覚える。
「あなた、このコロニーの住人じゃないわね。旅のお人?」
「ええ、まあ……」
コロニー脱走者だということがお上に発覚すると、後ろに手が回ってしまう。梅喧は
慎重に言葉を選んでいた。が、女は特に気にする様子もなく、あっけらかんとしている。
「とにかく、こんなに濡れていては風邪を引いてしまうわ。この近くに私の家がある
んだけど、よければそこで一休みしない?」
にっこりと微笑むその表情には後ろ暗さが全くなく、むしろ慈善事業を施す名家の
令夫人のようでさえある。
「でも、迷惑になってしまうし……」
完全に疑惑を拭い去れない梅喧は、一度辞退して見せた。
すると女は何がおかしいのか、鈴を振るような声で笑った。
「心配しなくても、女一人の寂しい所帯。……後家なのよ、私」
「後家……」
「そう、数年前に主人を亡くしてね。だから警戒しなくても大丈夫」
悲惨なはずの境遇を、決して自虐的ではない口調で説明されてしまった。ここまで
言われてはむげに断りにくくなり、結局梅喧は女の誘いに応じた。並んで傘を差し、
霧雨の中をゆっくりと歩く。
「ずいぶんと若い旅人ね。失礼だけどおいくつ?」
問われ、梅喧は正直に答えた。すると、それまで笑顔を絶やさなかった女の表情が、
わずかに翳った。
「そんなに若いのに……。大変ね。何もない家だけど、ゆっくりしていくといいわ」
梅喧のすさんだ胸に、ふっ、と在りし日の娘らしい心持ちが蘇った。
ギアの凶牙によって両親と友人とを一瞬にして亡くしてから数年、このような暖かい
心境になったのは初めてのことだ。
いつも、神経を張り詰めて生きていたから。そうしないと、小娘一人で世間を渡り歩く
など、到底できぬのだ。下心のある男どもにはいい加減辟易していた。むさくるしかろ
うと、色男だろうと、男は皆警戒せねばなるまい。
しかし、このたおやかな女性は、どうやら信用に足るようである。このように見るからに
育ちの良さそうな女性なら、きっと大丈夫。仇を成すような真似はしないだろう。
そう梅喧は確信した。表情を緩め、甘えてみる。
「……ありがとう。少しの間だけ、軒を借りてもいい?」
「少しなんて言わずに、好きなだけいるといいわ。私も話し相手が出来て嬉しいもの」
あでやかに笑う女は、小さい頃に家族で参ったお寺にあった観音様の絵のようだった。
ほどなくして、女の案内で着いたのは、さほど大きくない平屋の建物だった。ぽつんと
一軒だけ空き地に立っているのに、何故か雨戸は全て締めきっている。
「ごめんなさいね、女所帯では心細くて、戸締りは厳重にしているの」
そう申し訳なさそうに言う女は、がたぴしと木戸を開けて梅喧を中へと促した。
「お邪魔しま……あっ!!」
先に入り土間へと立った梅喧は、突然背中を押されて前のめりにつんのめった。派手な
音を立てて板の間に転がる。
「何を……!」
慌てて背後を伺うが、既に女は内側から木戸を閉めて心張り棒をかけていた。真っ暗な
室内に、別人のような女の酷薄そうな声が響く。
「馬鹿な娘ね。こんな手にひっかかるなんて」
状況を把握しかね戸惑う梅喧の耳に、複数の足音が聞こえた。と同時に辺りがぼんやりと
明るくなる。
ほどなくして、奥の部屋から男が数人、灯りを手にどやどやと板の間に入って来るでは
ないか。怯えに萎縮する梅喧を見下ろし、口々に笑い合う。
「おう、今日は小娘一人かよ。しみったれてんなあ」
「しかもまだガキじゃねえか。まあババアよりゃマシだがな」
「違いねえ」
ゲラゲラと下品な笑い声を立て、男たちは梅喧の顔に灯りを近づけて品定めし始める。
乱暴に髪を掴まれ、無理やり灯りの方に向けられた。
「へえ、なかなかの上物だな。だがこの傷がなあ。まさに玉に傷ってヤツか」
「こうやって髪で隠してりゃ、それなりに見れるんじゃねえか?」
「いや! 離して!!」
酒くさい息を吐きかけられて胸が悪くなる。梅喧は必死に顔を背けつつ女に助けを求めよう
とした……が。
つい先ほどまで優雅に笑っていた女は、今は侮蔑の表情を浮かべて哀れな娘を見下ろし
ていた。
「コロニー脱走者らしいから、通報される心配もないさね。コイツだってお天道様の下を歩けない立場
だろうしさ」
「よく見つけてきたな。最近じゃ若い娘が減ってきてるから調達しにくいんじゃねえか」
「まあね。でもちょっと優しくしてやったらホイホイついてきやがったのさ。全く、世間知らずな
お嬢ちゃんだねぇ」
耳をつく下品な笑い声。板の間に仰向けに押さえつけてくる男どもの息遣いと腕力。
たちこめる酒精の匂い。
全てが、梅喧の細い身体を無数の針のように刺し貫いた。
「いや──……、っんむ!?」
叫びを上げようと振り絞った声は、乱暴に押し込まれた手拭いに吸い込まれて外には漏れな
かった。埃くささに激しくむせ、無事な方の目尻に涙が浮かんだ。
「お? 何だコイツ。片っぽしか腕ねえじゃん」
「片腕で片目、おまけにこれから輪姦されちまうなんて、不幸を一身に背負ってんじゃねえの。
可哀想にねえ。まあ止める気はさらされねえけどよ」
どっ、と野太い笑い声が起きる。
自分はこれほどの恐怖と屈辱に苛まれているというのに、男たちにとっては笑い事に過ぎない
のか。梅喧の手足が絶望と怒りで一気に冷たくなっていった。
「まずは味見といこうかね」
手下どもに獲物を拘束させて己は酒をかっくらっていた首領核の男が、おもむろに
大の字に押さえこまれた梅喧の両足の間にひざまずいた。しなやかな両足を抱え
上げ、挿入の態勢を取る。
「ぐ……、んむ、んぅ──っ!!」
唯一自由になる頭を振るが、むろん済むはずはない。裾を大きくまくられ、誰にも許した
ことのない生娘の秘部に固いものが押し付けられた。強引に侵入しようとすごい力で
のしかかられる。
想像を絶する恐怖に、梅喧の四肢は小刻みに痙攣を始めた。くぐもった声が木綿の
生地の隙間から漏れる。
「……う、ん、ぐぅ……っ!」
だがいかに力任せに挿入を試みたとて、簡単に生娘を暴くことは出来ない。獲物は固く
萎縮しているので、それは尚更だった。
「ちっ、キツすぎて入らねえ」
いまいましげに男は舌打ちする。なおも押し込もうとする矢先、それまで黙って見物して
いた女が突然参戦してきた。
「女ってのは、多少濡れてないと入らないモンなのさ。唾でもつけときな。その間に……」
と、梅喧の足の間に割り込んでいた男をどかせると、白い指先をひらめかせて彼女の
淡い茂みをまさぐり始めた。
「そら、どうだい? 女同士、弱いところは手に取るように分かるのさ」
妖しい笑みを含んだ声音でささやく。
花芽をくすぐるように転がし、無体を強いられてわずかに裂けた襞をなだめるように優しく
なぞると、恐怖に身を竦ませていた梅喧の身体が、徐々にくねり始めた。
「へえ、おぼこい顔してる割には胸あるじゃないか」
合わせを開かれて歳不相応に育った乳房をまさぐられる。生理的に勃ち上がった乳首を
つままれ、思わずのけぞってしまった。
したくてそうしている訳ではない。否、むしろ嫌悪感の方が強い。同性に辱められるのは、
腹の奥底まで暴かれ蔑まれるような痛みがある。
それなのに的確な愛撫に、梅喧は沸き起こる感覚に眉根を寄せてしまう。
「ん……、んむぅ……」
ともすれば甘いと取れるような鼻声に、周りに待機している男どもの間から嘲笑と生唾を
飲む音が聞こえた。女同士で睦み合う姿は、男たちの劣情を煽るのに十分なのであろう。
「だいぶん潤ってきた。これでさっきよりゃすんなり入るだろ」
そう吐き捨てるように言うと、女は先ほどの男に場所を譲った。女の言葉を受けて唾液で
濡らした男根を掴み、湿り気を帯びた梅喧の秘部にあてがって一気に押し込んだ。
異物を侵入させまいと必死に抵抗する肉襞が、圧倒的な暴力の前にむなしく割り開かれる。
「────……っ!!」
瞬間、梅喧の目の前が真っ赤に染まった。
痛い、なんて生易しいものではない。身体が半分に引き千切られるような、すさまじい激痛。
ギアに腕を、目を奪われたときを遥かに凌ぐ苦痛に、梅喧は押し込まれた手拭いを歯が
折れんばかりに噛み締めた。
「おう、狭いな。これだから生娘は止めらんねえぜ」
興奮に息を荒げる男の声が、どこか遠いところから聞こえてくるようだ。
最初の破瓜の痛みが安らがぬ内に、男は乱暴に動き始めた。無残に裂けて血を流す膣口が
容赦なく擦られ、内臓を突き破るような律動に腹の中がかき回される。
「うぐ、ふ……、むぅう……っ!!」
淡い光に満たされた室内に、梅喧の悲痛なうめきが響く。
涙にかすむ隻眼に映るのは、阿呆面を下げて腰を振る男と下卑た笑みを浮かべて覗きこむ
手下ども、そしてそいつらの上に広がる煤けた天井板だけだった。
それらが、今の梅喧の全て。あまりにも無情で、惨めだった。
今、私の身体から流れる全ては、血だ。
頬を伝い耳許へ流れる涙も、にじみ出る脂汗も、全て血の色をしているだろう。
梅喧は、全身から血をほとばしらせる錯覚に陥った。
「うっ……!」
早腰に突き立てていた男が、一瞬動きを止めた。次いで胎内の奥深くで何かが二、三度
跳ね上がる感覚。
じわりと生温かさが広がる。嫌悪で全身が総毛だった。
ほう、とため息を一つついて満足げに身体を離した男は、周りに侍った手下どもに、
「後は好きにしな」
と言い捨て、新しい酒を用意した女の傍へと戻って行った。
それまで親分のお楽しみを間近で眺めていた手下どもは、お許しを得てここぞとばかりに
哀れな獲物へと一斉に飛びかかる。
一人の男が精液で満たされた膣へ己の剛直を突き立て、別の男が手拭いを抜き取った
口内へと押し込んだ。喉奥を突かれ、吐き気をもよおす。
「噛んだりしやがったら、テメェの首落とすからな」
無理やり顎をのけぞらされた梅喧の目の端に、鍔口を切った脇差が見える。
過ぎた汚辱にぼやける梅喧の脳裏に、同じ句がひたすら回りつづけた。
どうして。
何故、私がこんな目に。
痛い、苦しい。
もうやめて。
やめて……。
「今は痛いだけだろうけどね、あと一、二年もすりゃ自分から腰振って善がるようになるさ」
ふと、女の声が聞こえた。
指一本すら己の意思で動かせない状況の中、梅喧は意識のみをそちらへ向けた。
それを知ってか知らずか、女の声はさらに続く。独り言かと思ったが、どうやら彼女に
聞かせているらしい。
「……女なんて、所詮そんなモンさ。あたしも、あんたもね」
その言葉は男たちのどの屈辱的な台詞よりも、梅喧の胸を激しくえぐる凶器と化した。
「ちっとやりすぎちまったかね。生きてるか?」
「大丈夫じゃねえの。まあくたばってもお尋ね者だし、揉め事にはなんねえだろ。こないだの
娘は親どもが大騒ぎしやがったからなあ」
散々っぱら無体の限りを尽くした男どもは、締め切っていた雨戸をそれぞれ半分ほど開けて
三々五々円陣を作り、酒を食らっている。その中央には、ボロ布のように横たわる梅喧の姿が
あった。
「おうおう、可哀想にねえ。これでも呑むか? え?」
先ほど口内を犯した男が、徳利を片手に千鳥足で彼女に近寄り、枕元へかがみこんでだらし
なく笑いかけた。完全に酔っ払っている。
すると、つい最前まで放心状態だった梅喧の隻眼に、強い光が宿った。
ばね人形のように飛び起きると、手を伸ばして素早く酔っ払いの脇に差した刀を引き抜いた。
鈍色の輝きを放つ刀身が、まるで己の意思で彼女の手中に飛びこむようにすらりと姿を現す。
そのまま横様に一閃すると、へらへらと笑っていた男の脇腹に半分ほど切れ目が入った。
「ぐあ……っ!」
何が起こったのか分からぬまま絶命した男を蹴倒し、梅喧は震える膝を必死に励まして立ち
上がった。
胎内から吐き出された男たちの残滓が、鮮血と混じり合い太腿を伝い落ちる。
「何だ! どうした!?」
「おい、テメェ何を……!?」
仰天した男どもが酒瓶を放り出して色めき立つが、修羅と化した娘の動きは、尋常ではなかった。
「うおぉぉぉぉぉっ!!」
獣じみた咆哮を上げ、梅喧は脇差を振りかざす。
陵辱によって傷ついた身体とは到底思えぬほどの疾さで、右往左往する男たちを次々と薙ぎ
払っていく。
酔いが回った男どもは、疾風のような梅喧の攻撃に為す術もなく切り刻まれてしまい、やがて
残るは最初に梅喧を誘った女のみとなった。
「ひ……っ!」
血刀を下げて歩み寄る梅喧に、女はへたり込んだまま後ずさりして、とうとう壁際まで追い込ま
れる。あれほど優雅でたおやかに見えた美貌が、今は見る影もないほど歪んでいた。
「あ……あんたが間抜けなんだ。これしきの罠を見抜けないなんて……!」
ガクガクと震えつつも、気丈に罵声を浴びせかける。
びく、と返り血で濡れた梅喧の肩がわなないた。
「……今までも、こうして女衒まがいの真似して娘たちをかどわかしてきたのか? テメェ
は……」
己で自覚せぬまま、梅喧の口調はがらりと変わっていた。娘らしさが残る言葉遣いは、
いずこへか。
ぐっ、と唇を一つ噛むと、女はやけっぱちで怒鳴った。
「ああ、そうさ! こうでもしないと女一人じゃ生きてけないんだよ! 綺麗事だけじゃ
駄目なんだ!」
「薄汚い野郎どもの悪事の片棒担いで、娘たちを襲わせて、それでも仕方ないって言う
のかよ!」
刀を振ってこびりついた血を落とし、梅喧は一歩女の方へ近寄る。
汗と血と精液に濡れた娘に間合いを詰められ、女は横座りの態勢でわめき散らした。
「女はね、男の庇護なしじゃあ生きてけないんだ。それが女の生き方ってモンさ!」
「勝手なこと抜かすな! テメェなんぞと一緒に……!!」
怒りで声を震わせる梅喧を一瞥した女は、ふ、と凄絶な笑みを浮かべた。
それはふてぶてしさよりも、既に死の足音を耳にした人間の絶望が多分に含まれていた。
「……あんただって、女なんだ。あたしと一緒の女なんだよ」
「黙れ! あたしは違う!!」
「違わないさ。そら、そっちの無事な方の顔に精一杯化粧すれば、さぞかし別嬪だろうよ」
あからさまな侮辱を受け、逆上した梅喧は女に蹴り倒し、その上に馬乗りになった。
喉許に刃先を突き立てられる格好になった女だが、もはや死に行く者の最後のあがきと
ばかりに叫び続ける。
「あんたも、女を利用すりゃいいんだ。左半面を髪ででも隠して男の袖引きゃ、楽に生きら
れる。せっかく女に、綺麗に生まれたんだ。利用するだけするのが道理ってモンじゃ……」
「黙れ、黙れぇ──……っ!!」
女の言葉が終わらぬ内に、梅喧は絶叫した。
渾身の力を込めて脇差を女の喉へ垂直へ突き刺す。ぐぼ、と嫌な音がしたかと思うと途中で
頚骨にぶつかって止まった。
「……往生しな……!!」
低くうなると、刀を抜く。
夥しい量の鮮血が噴出し、梅喧を直撃した。
熱湯かと思うほど煮えたぎった返り血を浴びつつ、梅喧は今度こそ完全に意識を手放した。
* * *
「お客さん、本当にいいんですかい? せっかくこっちの顔は美人だってのに……」
「ツベコベ言わずに、とっととやってくんな」
「はあまあ、ご希望とありゃあやりますけどね……」
なおもブツブツぼやく男は、しぶしぶといった感じで針を手に取る。歳の頃なら40代半ばと
いったその男は、ちょうど父親くらいの年齢であろう。
生きていて順調に歳を取っていれば、の話だが。
施術台の上に仰向けに横になった梅喧は、少しだけ口調を和らげて男に話しかけた。
「俺ァ、この顔が嫌いなんでね。一見して分からないようにしちまいたんだ。遠慮なくやって
くれ」
「あんた変わったお人だねェ。顔はさ、神経が張り巡っててかなり痛いですぜ。表情筋も
細かいから時間かかるし、あげく麻酔もしねえときた。覚悟できてます?」
「おう、承知の上よ。んじゃ、頼むぜ」
そう言うと、梅喧は目を閉じた。
彫師の男は、腹を括ったのか針を手に横たわった彼女へと手を伸ばした。消毒用アルコールの
ひやりとした感覚が頬に走る。
これでいい。
意匠は、はなから決めていた。
ギアから受けた傷と同じ型を、もう片方にも。
そして額には、喪った左目の代わりになる心眼を。
それで見えるわけではないと、分かってはいた。
しかし。
復讐の足枷となる「女」の半身は、これでなくなるのだ。
俺は「女」を捨てるのだ。
* * *
「……どうしたんだい? こんなところに座り込んで」
物思いの海に沈んでいた梅喧は、突然頭上から降ってきた声に驚き、はっと顔を上げた。
まず目に飛び込んできたのは、目が覚めるような濃紺の袴。そのまま上向いて視線を
上げると、袴と同じ色の番傘が。
藍にけぶる中に、人懐こそうな男の顔がある。つるのない丸眼鏡の奥にある鳶色の目が
、少年のそれのように輝いていた。
男の姿を認めた梅喧は、幾分バツが悪そうな表情で立ち上がった。立ちくらみこそしなかった
が、長い間座っていたせいで膝下が少々痺れている。
そんな彼女にすかさず傘を差し掛け、彼は邪気のない顔で笑った。
「水もしたたるいい女……ってか。だけどこんなにずぶ濡れじゃあ、風邪引いちまうぜ」
「るせぇ。大きなお世話だ」
そっけなく言うと、梅喧は辺りを見回した。先刻まであれほどどしゃ降りだったのに、いつの間に
やら小雨になっている。
俺は一体どれくらい物思いに耽っていたのだろう。
軽く頭を振って髪先からしたたる雫を払い、雨の中をずんずんと歩いていく。そのすぐ後から、
番傘を差し掛けつつ追いかけてくる、先ほどの男。
「ついてくんなよ、鬱陶しい」
従者のように後ろから付きそう彼に苛立たしげに言い放つが、当の本人は気にも留めずに
踊るような軽快な足取りである。
「いやいや、偶然にも俺もこっちの方向に用事があるんでね」
そううそぶく男の高い位置にある顔を見、次いで視線をぬかるんだ地面へ落とす。どう見ても
彼のものとしか思えない二枚歯の下駄らしき足跡が、自分の進む方向へと伸びていた。
──嘘つけ。じゃあこの足跡は何なんだ。逆戻りするつもりか。
梅喧は再び男の顔を見上げた。頭一つ分背が高い彼を見上げるのは、少々骨が折れる。
方便だとばれたと言うのに相変わらず笑っている男に、毒気が抜けてしまう。
ふ、と梅喧は微笑して、軽く息を吐いた。
まあ、たまにはいいだろう。
「……雨が止むまでだぜ?」
それを聞いた男は、ぱっと表情を明るくした。歩調を速め、梅喧のすぐ横に立つ。
「ありがたき幸せ」
相合傘で並んで歩きつつ、梅喧はふと思い出したように先ほどまで痛んでいた頬に手を
やった。いつの間にか、痛みは消えている。
それを目にした男は、わずかに屈んで彼女の顔を覗きこんできた。
「姐さんのソレ、そんなに鮮やかだったっけ。熱でもあるんじゃねえか?」
「ソレ?」
「彫り物だよ。いつもより緋いような気がすんぜ。……まあ、綺麗な色だけどさ」
少し照れたような彼の口調に、梅喧もまたすうと頬に血が昇るのを感じた。
──綺麗な色、ね……。
戒めとして施したそれを、そんな風に言われたのは初めてだった。
しかし、口にするは全く逆のことで。
「気のせいだろ。妙なこと言うんじゃねえ」
「そうかな? まあいっか」
何も知らない彼の言葉は、ほんのわずかだが梅喧の心持ちを軽くさせた。
憂鬱な雨だが、もう少しだけ続いてもいい。
明るくなりかけた空を見上げ、孤高の女侍は隻眼を細めた。
395 :
小心者:03/09/14 13:58 ID:7NwfIdhF
えー、以上です。長くてすみません。
あちこちアラがありますね。1と2の間に時間軸変更の表記忘れたり
7が2回あったりと(;´Д`)
最後の人は、元ネタの闇梅書き様へ敬意(?)を表して(w
こんなひどいの書いてますが、自分姐さんラヴ者なので
機会があれば次こそは、甘々幸せ姐さん話でリベンジしたいと
思います。
それでは、スレ汚し失礼しました。
396 :
374:03/09/14 14:14 ID:G55JJfSV
偶然リローデッドしてみたら… ( (((((;゚Д゚)))))
ネ申 が 光 臨 なさってた!!!!
すっげぇ… 姐さんかっこいい…かっこよすぎるよ姐さん!
小心者さまのめりはりのある筆力に圧倒された思いでおります。
12章の描写がとても(つ∀`)イイ.........
梅喧タンの修羅ぶりに、身体より心で勃ちますた。
ありがとうございましたありがとうございましたありがとうご(ry
ちょうだいした直後に申し上げるのもなんですが、
次回作のお話などございましたら、是非読ませていただきとうございます!
ゴチでした。
姐さんイイ!!
>小心者氏
マジありがとうございました!
容赦の無い描写とのことですが、それが逆にリアルで良かったです。
甘々姐さん話お待ちしておりますヽ(´∀`)ノ
あらためて姐さんには幸せになって欲しいと思いますた…( ´Д⊂ セツナイ
昼下がりのとある家のとある一室。薄緑でコーディネートされたきちんと整理
の行き届いた部屋である。部屋の主は机に突っ伏して寝てるようであった。
柔らかそうな髪は流れるように肩まで伸びている。腕に隠された顔はまだあど
けなさが残り、眠った顔もかわいらしかった。
─トントントン─ドアをノックする音に気づき目を覚ます。部屋の主の返事を
待たずにドアが開けられ、よく似た顔の女の子がひょいと覗く。
「マナー、ご飯だよー! ん? ねてたの?」
「あ、カナちゃんおはよぉ。えへへ……」
「マナ……よだれ垂れてるって」
「あ……」
「はやく来なさいよ」
「は〜い」
涎をごしごしと袖で拭き立ち上がる。カナをおって出て行こうとした時、
「!?」
なにか言いようのない違和感を感じ振り向いた。部屋を見回したが、いつもと
変わってるようには思えなかった。違和感を強く感じさせた棚には普段と変わ
らず姉の趣味で贈られた猿や猫や熊などのぬいぐるみがあるだけだった。
とりあえずその違和感の元を探り出せなかったので首をひねりながらも綺麗
にそろえられた髪をなびかせ階段を下りていく。
「……」
そして部屋は静寂に包まれた。
───出された食事を綺麗に平らげカチャリと箸を置く。おもむろに両手を
合わせる。
「ふぅ。ごちそうさま。さてと……」
自分の食器を片付け始める。
「あ、マナ、その食器も流しにいれといて」
「うん」
言われた食器と自分の食器を流しに入れると自室へと戻っていく。
ガチャ
ドアのノブを回し開けた途端まばゆい閃光に襲われる。
「ひゃっ?」
目がくらむほどの光に顔を腕で覆いながら一体何事かと立ちすくむ。しばら
くするとの光は収束し、まるで自分の体内に飲み込まれるように消えていっ
た。その思いもしない出来事にその場でへたりと尻もちをつく。
「い、いまの何?」
自分の体を見回すが先ほどの光の影響をみじんも見いだせない。
「おめでとう。そなたは選ばれたのだ」
「え?」
突然投げかけられる張りのある低い声にびっくりする。きょろきょろと見回して
も人影はなかった。
「何処を見ておる。ここだ」
「え……!? ええ〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜っ??」
声のした方を見るとそこには熊のぬいぐるみがひょっこりと二本足で立ってい
た。ぬいぐるみは驚きを意に介することなく自己紹介を始める。
「我が名はロジャー。魔萌の国より魔萌少女を選任するためやってきた。」
「え? 少女って…」
「なに、臆することはない。我が責任を持ってそなたを当代随一の魔女っ娘に
したてようぞ!」
「あ、あの……ロジャーさん?」
「うむ」
「ウチ……男の子ですよ?」
「……………………………………」
「……………」
しばしの沈黙。その間に耐えきれず少年が「てへっ」と笑う。
「あ、あの! あの、ぬ、ぬいぐるみたちは?」
熊の指のない手が棚に並べられているぬいぐるみに向けられる。熊のぬいぐ
るみが無くなっているところみると、やはりこの熊がそうなのであろう。
「ああ、あれカナちゃんの趣味で押しつけられるんですけど、お人形って捨て
るに捨てれないじゃないですか?」
困った顔をして答える。しかしロジャーはまだ納得いかないといった風情で更
に問いつめる。
「そそそその髪は……」
「あ、これもカナちゃんが切ると怒るもんだから……ウチも主体性ないかなっ
て思っちゃうけどカナちゃん怒ると怖いから……」
苦笑いしながら肩まで伸びている髪を一房つまんでくるんと指に巻く。その仕
草のかわいらしさはやはりロジャーでなくても少年とは思えないほどであった。
「し、しか、しかし! 先ほどマ、マナと!?」
「あ、遅れました。ウチ、学……阪梨学って言います」
「マ、マナ、学……お、男の子らしい良い名だ……」
「あはっ。ありがとうございます」
熊のぬいぐるみが茫然自失となっていた。そう見れる物ではない。
「あ、あのロジャーさん?」
「我ともあろうものが………ロジャー一生の不覚っ! すでに学殿に萌玉をさ
ずけてしまってはどうすることも……うう……」
「そんな気を落とさないで……ウチでよかったら力貸しますよ?」
「うう。かたじけない。そなたは優しいのう」
何とも珍妙な風景ではあったが二人になにかしらの絆が芽生えたようであっ
た。事情を説明するロジャーとそれを聞く学。
「…というわけで我はこの地で魔女っ娘に適した少女を育てねばならんのだ」
「そうだったんですかぁ。女の子じゃなきゃダメなんですねぇ。弱りました
ねぇ……。」
「魔萌と魔法は違うのだ。萌えの力を使う術であるから魔萌の国の神々たち
に受け入れられ加護をうけてこそ初めて力が使えるのだ……あ。」
「………あ?」
しばし学を凝視するロジャーがぽふと手を打つ。なにかしらひらめいたらしい。
「そうだ! お主ほどの器量ならば受け入れられるやもしれぬ!」
「え? ウ、ウチ?」
「うむ! 力貸すと言ったであろう! 大丈夫だ。我が責任を持ってそなたを
当代随一の魔女っ娘にしたてようぞ!」
「魔女っ娘って……ウチ男ですってば……」
「うむ。『サイクバースト』と唱えてみるだけでもよい。もしそれで変身できぬよ
うであればその時はあきらめもつくというものだ」
「しょうがないですねぇ……」
「おおっでは!?」
「無理だったらあきらめてくださいね……えっと…『サイクバースト』!」
魔萌の言葉を唱えると先ほど収束した光が逆戻しするように現れ、学を包ん
でいく。瞳がエメラルドグリーンに、髪が金髪にかわっていく。そして体を包ん
だ光がやがて青を基調としたワンピースのミニスカートへと変わっていく。
胸元に黄色いリボンをあしらった全体的に修道服を思わせるデザイン。腰の
あたりに、物々しい金属製の輪ががちゃりと音を立て装着が完了した。
「おおっこれならばいける!魔女っ娘ブリジットの誕生だっ!」
ロジャーが感嘆の声を上げる。ブリジットがキョトンと自分の姿を見る。
「ほ、ほんとに……変身しちゃった……」
「うむ。学殿、これからは魔萌少女としての責務を全うされよ。我も支援者とし
ての責務を遂行する所存ゆえ。」
「う〜。スカートって……。恥ずかしいなぁもう……」
スカートの裾がひらめくのを気にしながら、そういってると不意に部屋のドア
が開いた。
「マナ〜、何一人で騒いで……」
「あ、カ、カナちゃんっ」
「マ、マナ……そ、それ……」
「こ、これはそのいろいろ理由が……」
「でかしたーっ!!!!」
「ひゃぁっ!」
言い訳を言う暇を与えずカナが変身した学、ブリジット抱きしめる。
「ついに気づいてくれたんだね!姉ちゃん嬉しいよっ!」
「ち、ちがっこ、これは!」
「そうマナは女の子になるべきだったんだって! ああ! 思い出すわ阪梨
家の美少女双子姉妹と言われていたあの頃!」
どちらかというと『男女逆になるべき姉弟』と言われていたのであったがカナ
の中ではかなり美化されている様であった。
「ちょ、ちょっとカナちゃん……あーん! ロジャーさーん」
「………」
「ロ、ロジャーさん?」
ロジャーに助けを求めようしたがロジャーは動く気配もなかった。そこにただ
本当にぬいぐるみが置かれてるように。
「このコスもかわいいね! 何処で手に入れたの? うー。かわえー! 今
度姉ちゃんとイベント行こう? ね? 決定!」
「もーカナちゃん……」
「これスカートの中はどうなってるのかな?」
「あっひゃぁあっ!」
「うーんスパッツかぁ。もうちょっと色気欲しいなぁ」
「もぉ! カナちゃんのエッチぃ」
スカートをおさえようとするが現段階では悲しいことに腕力自体は姉の方が
上のようでスカートを下ろさせるには至らなかった。
「なによぉ。姉弟なんだからいいじゃない」
「親しき仲にも礼儀ありだよぉ……」
「ん? そんなこというの? マナ生意気」
「え?」
「そうねぇ……禁断の美人姉妹の秘め事なんてアリかも」
「え? え? あ? ちょっと!」
にんまりと笑うカナの手がスパッツの上からブリジットの股間をさする。さすり
ながら強引に抱きしめキスする。
「んっ……んぐ……」
長いキスのあと唇を離し無邪気に笑うカナ。ともすれば、邪気のかたまりのよ
うでもあった。
「ふふ……かわいいわよ。ここも固くなってきてる……」
「んは……カ、カナちゃん……」
「大丈夫まかせて……」
──それから数十分後。ベッドの上でスパッツを足元までズリ下ろされて放
心してるブリジットの姿があった。
「ほ……ほんとにこの者で大丈夫であろうか」
ずーんと暗く落ち込んでいるロジャーの声を聞いてブリジットが我に返る。起
きあがりつつスパッツを履きながらちょっと怒った口調でロジャーを責める。
その表情は涙目で頬をふくらませている。どうしても険しさよりもかわいらしさ
が先にきてしまう。
「ちょ、ちょっとロジャーさん! さっきなんで……」
「我々は人間界に極力干渉をもってはいけない規則なのだ。許されよ。」
「う〜。ウチ……ウチ……オムコにいけない〜〜〜」
ベッドにうつぶせに泣き崩れるブリジットをみながら深いため息を吐くロジャー。
「己が責とは言え……先が思いやられる……」
何はともあれ、こうしてショタ魔女鰤タンが誕生したのであった。
はじめまして〜
パラレルワールド物「ショタ魔女鰤タン」です。
どうでしょ(^^;
最初に鰤物だと言わないで書きたかったので挨拶逆になりました〜。
魔萌の国って何ですか。
でも萌えるから何もかも許すw
>小心者氏
素晴らしい!
次回作も楽しみに待っています。
>ぼぬ氏
ロジャーの台詞がゲームの声とイメージがぴったりで萌えました。
婿に行けなくなった鰤たんはロジャーにもらわれ……ると面白いな。
久々に来たら新しいネ申が…
>>小心者氏
すげー良かったです。『無限の住人』(梅喧のモデルになったキャラが登場する漫画)
を彷彿とさせるような感じで。
リベンジも是非お待ちしとります。
>>ぼぬ氏
最初誤爆かと思いましたwが面白かったです。
ロジャーの台詞が本物っぽすぎて笑えました。
うおー。姐さんかっこええ…(*´д`)ハフー
甘々期待sage。
最近友達にドラマCD(ゼクスのほう)借りて聞いてみた。
……なんで姐さんが出てないんじゃあ!(悲)
あとテスタの人格がXXのストーリーモードとはえらい違いだった。
誰もいないスレ。ひとりぼっち
エロ無し尚かつ伏線いれますです(汗
>399-404の続きです。
──私は何故生きているのだろう。
人ならざる魔ならざる身となりながらも多くの命と引き替えに生きながらえて
いて何になるのだろう。そう思いながらも死ぬ気にはなれなかった。すでに
幾度と無くされた答えのない問い。そう思いながら求めていたに違いない。
答えを。存在を与えてくれる存在を。
──声が聞こえた。
自分を呼んでる声ならざる声。その声に呼ばれ鬱そうと茂った森の中に入り
込む。森の生物は畏れ陰に潜み、木々すらも彼を避けてるかのように音を立
てない。そうして導かれて行き着いたのは森の中の小さな泉だった。そのほと
りにたたずんで泣いている少女がいる。どうやら声の主は彼女であるらしい。
少女と言ってもその背中には漆黒の翼を、腰部からは龍を思わせる尻尾を
見せている。魔族のようだったが、その気には人間のそれが混じっていた。
魔族と人の気配……間の子か? 彼はその希有な存在を物珍しげにみやっ
た。彼女の傍らには高位魔族の死骸が横たわっていた。致命傷は縦になぎ
られた刀傷であろう。その切り口が焼けているところ見れば誰がやったか分
かる。「魔を狩る者」。魔族の天敵とと呼ばれるあの男。
少女はふと自分の側にいつの間にか立っている男に気づき見上げた。
「あなたは?」
「テスタメント。貴女の声に呼応して来た」
「……そう」
「何を望む。」
「力を……」
「………」
「あだなした者を屠る力を……!」
「……………」
怒りにも悲しみにも見える強い眼差し。テスタメントには彼女こそが答えに
思えた。存在を与えてくれる存在。同じ魔族でも人でもないという境遇も運命
を思わせた。彼は片膝を付き最敬礼をとる。
「我が全魔力と全存在をもってして貴女に付き従います………」
───────。
「きゃっ」
部屋の中に突然光が現れ、学が驚く。その光はやがて収束し、一冊の雑誌
と紙の束になるとどさりとベッドに落ちた。
「うむ。ついに来たか!」
「な、なんですか?これ……」
「これは魔萌の力のバロメーターをまとめている管理局の報告書なのだ。
この本で高評価を得られている魔女っ娘ほど強い魔萌が使えるようになるの
だ」
「ふーん……え? 月刊魔女っ娘パラダイス?! ……管理局っていった
い……」
呆れている学を気にせずロジャーがページをめくっていく。そしてとあるペー
ジにさしかかったときロジャーの手が止まる。読み進むウチに落胆していくの
が明らかだった。がっくりと肩をおとすロジャー。学がひょいとのぞき込む。
そこには魔女っ娘ランキングという文字が躍っていた。
魔女っ娘パラダイス恒例 魔女っ娘ランキング
1位:快賊少女!!メイ
変身前は生徒会長をつとめあげつつ魔女っ娘もこなすしっかり者のメイ。
ちょっと思いこみの激しいのが玉にキズだが完璧じゃないからかわいさも
生きてくる。確固たる人気を築いている感じ。
2位:キューティクールミリア
金髪の女豹健在!放映開始当初にさんざん言われて叩かれていたタイトル
大失敗を乗り越えての二位。次回ついに現首領ベノムがミリアの前に立ちは
だかる。見逃せない。
3位ちゅうかなベリー☆ジャム:3位
普段はラーメン屋の看板娘変身したらニーハオ!中華な魔女っ娘紗夢に変
身!まだ開始間もないにもかかわらずに3位。今後の活躍も要チェック!
次点:女剣客梅喧 裏仕事武芸帳
じわじわと順位を上げてきてる異色の剣劇魔女っ娘。今回新登場の扇を持っ
た謎の男。こいつの目的がわからないままなのが気になるところ。
目が離せない。
「へー。いろんな魔女っ娘さんがいるんですねぇ………あ……」
ニューエントリーのコーナーに目がとまる。
スター☆トリック ブリジット♪
今回から始まった梅喧以上の異色の問題作。なんといっても………。
しかもいきなり姉に押し倒されてます。激しくダニメの予感……。
「『ダニメ』ってなんですか?」
「う……とりあえずいい意味ではない……」
「あう。そうですかぁ……」
「いかん……このままではいかん!」
「え?」
「町に出るのだ。この手配書を持って! 活躍せねばならぬのだ!」
そういうと一緒に送られてきていた紙束を掴んで学を引っ張って町へとパト
ロールに向かうロジャーなのであった。
それでたぶん次回初戦闘です。
ちなみにギアを高位魔族とオリジナル解釈してます
ご了承くださいm(_ _)m
>>406 魔萌の国の神々は魔女っ娘見るのに一所懸命ですw
>>407 アドバイス受けておいてよかったです。
ロジャー最初関西弁にするところでした(汗
>>408 >最初誤爆かと思いましたw
それも狙いのうちですw( ̄ー ̄;
他の魔女っ娘達も気になる〜〜〜!
梅喧姐さんも魔女っ娘なんですか・・・w
魔女ッ子姐さん(;´Д`)ハァハァ
女侍なのに魔女 (;´д`)ハァハァ......ナノカ?
マゾ(っぽい)だったりつるともっと萌えかも (・∀・)ナーンテネ
腕の中で抵抗を続ける女を抱きかかえ、ロボカイは廃屋の中へと入っていった。
彼女が暴れる度にふわりと甘い匂いが漂うが、残念ながらロボットにそれを探知
する機能はない。
「てめぇ……っ」
眉間に皺を刻み込み、女がロボカイを睨みつける。その眼光に怯む事もなく、
ロボカイは残念そうに首をぐるぐる回した。
『♀ハモウ少シシトヤカナ方ガ好ミダ』
戦っていた時はもっと柔らかな口調で話すと思っていたのだが。
「てめぇの好みなんか聞いちゃいねえよ。あたしをどうするつもりだ」
『見タ目ハ好ミナノニ、非常ニ残念ダ』
女をベッドの上に拘束してからロボットはがっくり肩を落とす。
「人の話を聞けって!」
拘束されたたまま怒鳴りつけると、赤いジャケットがはだけて形のよい乳房が
露わになった。
『……ソウカ。中身モワシ好ミニナレバ問題ナイノカ』
ロボットは一人で合点してがしゅんと手を打つ。その姿になにやら不吉な予感を
覚えて、女の顔から血の気が引いていく。
「い、色気づいてるんじゃねぇよ……」
『ム。何ヲ失礼ナ! 確カニオ前ノ見タ目ハ好ミだが、ワシノせんさーにぴこーん
トコナイノダ! 色気ナドナイ!!』
遥かに失礼な答えを返しながら、ロボカイは女の服を一気に切り裂いた。
「きゃあああっ!?」
はだけた胸から下、白い腹部だけでなくそこから先の黒々とした茂みまでもが
薄暗い廃屋の中で晒される。少し目が慣れれば人でも物が見える程度の暗さでしか
ないから、このロボットには全て見えているのだろう。
生まれて初めて受ける屈辱に、女は形のよい唇を噛んだ。
いつも以上にちまちまと(−−;
せっかくのイノたんなんだからもう少しえっちくなれるように……なれるかな……
ロボイノキターー
正直ロボでどうすんだと思ったが、なんかイイ(・∀・)カモ!!
期待しとりますsage。
後ろ向きなミリザトです(
>>62から投稿した話の続きに当たります)。
一応ミリザトなんですが、今回二人はやっていません。
長い、暗い、とても痛い、救いのないバッドエンドという内容になっていますので、
苦手な方や危険を感じた方はスルーをお願いします。
前回の話と今回の話では随分時間が離れていますが、
この間に当たる部分、ミリアとヴェノムの確執が中心となるザトさん争奪戦は
エチーがなかったため省略しました。すみません。
省略した部分は、XXのストーリーモードで補完していただけると助かります。
前回より更に長くなりましたので(泣)、4回にわけます。
遅くなりましたが、前回の話にレスを下さった方、どうもありがとうございました。
今ミリアの前に一匹の獣がいた。理性の最後のひと欠片すらも失った、狂っ
た獣がいた。
影は奇声をあげながら、手当たり次第に周囲を破壊していく。もう、己が何
をしているのかもわからないのだろう。
「もうそこにはいないのね……」
影が抱きこんでいるのは、物言わぬザトーの躯。この朽ちかけた人形がまる
で最後の砦のように、獣は決して離そうとしない。
「寄越セ、ソノ身体ヲ寄越セェェェッ!」
影の狂った瞳がミリアを捉え、触手を伸ばしてくる。ミリアは避けようとも
しない。腕を掴んだ触手をいとも簡単に断って、ミリアは呟く。
「……確かに哀れね。引導、渡してあげる」
それはもう一方的な虐殺だった。主を失い朽ちかけている獣など、異種さえ
退けたミリアの敵ではない。ミリアは能面の如く無表情に、ザトーもろとも少
しずつ影を切り裂いていく。ミリアが髪を動かすたびに、影から悲鳴が迸り、
肉片が飛び散る。実際、なぶり殺しにしていた。
こいつさえいなければ――憎しみがミリアを一層残酷にする。少しでも苦痛
が長引くように、細心の注意を払って影を抉る。すでに自我が崩壊していたの
が残念だが、狂った悲鳴でも今のミリアには極上の調べだ。悲鳴とも狂った咆
哮ともとれる断末魔の声が途切れても、ミリアは殺戮の手を緩めようとはしな
かった。文字通り肉塊になるまで、獣を切り刻んでいた。
「…………」
どす黒い肉片と血溜りの中心に、ミリアは立ち尽くしていた。全身に返り血
を浴びて、それでも息ひとつ乱さずに無表情に立っている姿は、見る者を唾棄
させる一方で目を離すとどうなるか判らない恐怖で凍らせる、氷の魔女そのも
のだった。
ふと何かを探すように、ミリアは視線を周囲に巡らせた。すぐに目的のもの
が見つかって、血と肉の泥の中からそれを拾い上げた。
「ザトー……」
ミリアは両手でそれを抱きしめた。ザトーの首には傷ひとつなかった。無論、
彼女の仕業に他ならない。傷はなくとも血や泥で汚されて無残な姿になってい
た首を、ハンカチで丁寧に拭う。
幾分きれいになった額に、ミリアは口付けをひとつ落とした。
「おやすみ、ザトー。――良い夢を」
この首の持ち主のかつての口癖をそっと口の端に乗せて、ミリアは薄く笑っ
た。青き双眸にしっかりと根下ろしているのは、影が宿していたものと何ら変
わらぬ狂気。
「サヨナラ……」
別れの言葉と共に首が掻き消え、血と肉の海が蒸発する。欠片も残さない――
ミリアがかつて誓った通りに、ザトーは本当の意味でこの世から跡形もなく消
えた。
「……ふん、こんなものか」
この瞬間のために生きてきた彼女だったが、終わってみるとあっさりしたも
のだった。達成感も、爽快感も、何ひとつ感じなかった。だがそれでも、よう
やく全てが終わった。……終わったはずだった。
――見られている。
内側から全身を舐るような『視線』を感じて、ミリアは総毛立った。全てを
見透かされているような悪寒が背筋を駆け抜ける。決して錯覚などではなかっ
た。この長い旅路の中で幾度となく感じた不快な視線に、彼女は心当たりがあ
った。ミリアは唇をきつくかみ締め、血が滲むほど拳を握り締めた。
「く……まだだ。私はアイツとは違う。やっと……私の人生を取り返したんだ。
これからだ……。これからが……私の……未来」
その日もミリアは屋上でいつもの場所に座り、自分の背丈以上もある鉄柵に
もたれて風に吹かれていた。変わらない日常が続いているはずだった昼下がり
の午後。
人の気配と共に非常階段の扉が開かれ、ザトーが現れた。彼はミリアを見つ
けるなり、まっすぐやって来た。
『何か用?』
『…………』
いつもと違う苦々しい表情を認めて、ミリアは訝った。
『どうしたの?』
『ミリア……』
珍しく言い難そうに口篭もるザトーに、ミリアはますます訝る。ザトーの青
い瞳に映る苦悩がミリアの心に突き刺さる。何かよくないことがあったらしい。
そして、それがどうやら自分にも関係がありそうなことも。嫌な予感に眉を顰
めつつも、静かに言葉を待っている彼女を、ザトーは辛そうに見ていた。
『……今夜、私の部屋に来るんだ』
夢の終わりはいつも唐突だ。楽しい夢も悪夢も皆平等に、唐突に終わりを告
げる。
「……あ、あ、あ」
前触れもなく意識が引き上げられ視界が広がっても、ミリアは動けなかった。
恐怖に顔を引きつらせたまま、天井を凝視していた。
「あ……ぁっ、はぁっ……」
しばらくして金縛りは解けたものの、今度は呼吸が荒くなる。恐怖のあまり
息を止めていたらしい。軽い呼吸困難に陥り、新鮮な空気を求めて指が宙を掻
いた。
しばらくして呼吸が落ち着いてくると、全身汗だくで、シャツがびしょ濡れ
になっていることに気がついた。気持ちが悪くて、ミリアはシャツを無造作に
脱ぎ捨てた。
ベッドから降りて、一直線に浴室に向かう。シャワーのコックをひねって、
熱いシャワーを頭から浴びる。汗が流れ落ちるにつれて呼吸は収まったものの、
こみ上がる焦燥感にミリアは右手を壁に叩きつけた。
「まただ……また……」
昔の夢を見るのはこれで何度目だろう。心の奥底に仕舞いこんだ忌まわしい
記憶が、夢という名のデッキで再生される。それは、夜ごと繰り返される終わ
りなき映像ショウだ。
これは偶然ではない、人為だ。そして、誰が何のために繰り返すのか、ミリ
アは知っている。もっとも知ったところで、彼女にはどうすることもできない。
忌々しげに自らの髪を睨みつけるのが関の山だ。
――禁獣。
己の髪に宿る獣、即ちかつてザトーに与えられた力が、ミリアに悪夢を見せ
付ける。ミリアが固く封印した記憶をいとも簡単に盗ってきては、気ままに再
生する。それが彼女を切り刻む効果的な方法だと獣は知っている。
獣はミリアの最奥の闇に棲み、宿主を絡め取るべく、静かにそれでいて着実
に根を張り巡らせている。そう、まるで蜘蛛の巣のように。
「くそっ、私は……!」
ミリアは再び拳を壁に力一杯叩きつけた。痛みなど感じなかった。どれほど
力を手にしたところで、人はかくも無力なのか。獣に好き放題させている自分
が腹立たしくて、自らを八つ裂きにしてしまいたくなる。
ミリアは思う。この苛立ちを、ザトーもかつて味わったのだろうかと。
わからない。あの男は決して、ミリアに心の切れ端すら見せようとはしなか
ったから。
無理矢理こじ開けられた記憶の扉から、忌まわしき映像が次々と再生される。
泣き叫びながら許しを請う少女の閉じた肉壁を押し開いて、強引に貫いてく
る熱い凶器。身体が二つに裂けるような破瓜の痛み――。
信じていた。親兄弟をなくし、組織にも馴染めず身の置き所がなかった自分
を唯一気にかけてくれた人間。その信頼を、組織の命令とはいえ、やすやすと
裏切られた。
肉体的な苦痛は勿論のこと、下腹で蠢く異物感が堪らなくおぞましかった。
気が狂ってしまいそうだった。錯乱して泣き叫んだが、現実は変わらなかった。
結局胎を蹂躙され、欲望をばら蒔かれた。その時ミリアから、そして恐らくザ
トーからも何かが失われた。
それが、あの矛盾を孕んだ関係の始まりだった。
「まだだ。まだ、間に合うはず……!」
縋りつく追憶を振り払い、ミリアはシャワーのコックを閉じた。ミリアとて
獣に食い殺されるつもりは微塵もない。ようやく手に入れた平穏を、獣ごとき
に奪われるのは真っ平ご免だ。
だからミリアは探す。己と禁獣を切り離して、己が望む普通の幸せを手にす
るための方法を……。
夕暮れの街は人いきれにあふれていた。仕事を終えて家路に着く人々、夜は
これからだと盛り場に向かう人々、夕餉までのひと時を街でぶらつく人々、目
的は人それぞれだ。この無秩序な人の流れを、ミリアは一人歩いていた。
特に行き先や目的はなかった。行き場のない感情に流されるままに、あても
なく彷徨っていただけだ。俯き加減の横顔からはいつもと同じく感情は読み取
れなかったが、きつく握り締めた拳は微かに震えていた。
ふとミリアは歩みを止め、断ち切るように面を上げた。赤く染まる夕陽の眩
しさにミリアは目を細めた。右手で光を遮り、ぽつりと呟く。
「結局、私次第か……」
先程会ってきた、変わった外見をした医師の真面目な言葉が甦る。全てはミ
リア次第だと。
再びミリアは歩き始める。あの医者も同じ結論を出した以上、もうここに用
はない。一刻も早くこの街を出るべきであって、こんな風に感傷に浸っている
場合ではないはずだ。だけど――ミリアはまた歩みを止め、夕陽をまっすぐ見
上げた。
沈み行く太陽がこれほど眩しいのに、別の世界の出来事のように遠い。あり
ふれた街並みも、すれ違う人々も、まるで現実味が感じられない。失われた古
代文明の遺跡を歩いているようなもの悲しい錯覚に心が沈む。全ての日常がミ
リアを一人残して急速に遠ざかっていく。
『テメェは何も見ようとしないだけだ。周りをよく見てみろ。テメェに何もな
いなんて、ただの甘えだ』
「ソル……」
『そんなことはないさ、レディ。自ら閉ざしてしまうなんて寂しいぜ? いつ
だって、未来はそこにあるんだ』
「ジョニー……」
『一緒に行こうよ! ボク達、きっと仲良くなれると思う』
「メイ……」
ミリアには窺い知れない何かに耐えているソルが、軽い口調で、それでいて
誰よりもミリアの心を慮り、気遣ってくれたジョニーが、眩しいほどの無邪気
な笑顔でミリアに手を差し伸べてくれたメイが、組織を出てから出会った優し
い人達が、皆ミリアを通り過ぎて行く。
夕陽が見せる幻を、ミリアは寂しげな眼差しで見送る。だが、彼らがミリア
を置いていったのではない、自分から背を向けた。あの男を手に入れるために、
全てを捨てたのだ。
ミリアの思いを受けて、夕陽がひとつの光景を映し出す。
『一緒にいて、お願い。せめてジョニーが来るまで、一緒にっ』
『……ごめんなさい。私、行くわ。いえ、どうしても行かなければならないの』
傷だらけのギアの少女を腕に抱き、涙を浮かべて懇願するメイを振り捨てて、
ミリアは逃走する影を追った。そして……。
ミリアは目だけ動かして背後を睨みつける。不愉快だった。隠れたまま何を
するわけでもなく、ただ自分を観察している彼が。ミリアは方向を変え、人が
いなくなった公園に彼を誘導する。
「いつまで隠れているつもり? 用があるのなら、さっさと出てきたらどう?」
「失敬。不快にさせたのなら謝ろう。久しぶりだな、ミリア君」
「また貴方なの。できればもう会いたくなかったのだけど」
文字通り木陰から生えてきたスレイヤーに、ミリアは露骨に嫌な顔をする。
今更何の用なのか。組織の創始者らしいが、自分以外の全てを見下しているよ
うな男に関わりたいとは思わなかった。
そういえば、彼は以前、組織を解体するために下界に降りて来たと言ってい
た。ならば……ミリアが口を開く前に、彼女の考えを読んだスレイヤーが答え
た。
「組織は無に帰した。もう君を煩わせることはない」
「そう。もう私には関係ない話だけど、一応感謝するわ」
今頃牢の中で冷や飯を食っているであろう、ヴェノムの怒りにひき歪む姿を
思い浮かべて、ミリアは陰惨に微笑った。痛快だった。あの男がたとえ牢から
出てきたところで、もう帰る場所はないのだ。そして彼にとって組織以上に大
切なザトーは、ミリアが消した。組織とザトーを失った彼がどう出るか、ある
意味楽しみだった。
歪んだ冷笑を浮かべるミリアに、伝説の異種は眉を顰めた。その瞳に哀れみ
と好奇の光を認めて、ミリアはふんと鼻を鳴らした。
「用はそれだけ? お節介なら間に合っているから、遠慮させていただくわ」
ミリアの嫌味を、スレイヤーはあっさり否定する。
「いや、ただ君の様子を見ていただけだ。それに、それはもう私が手を出せる
段階ではないしな」
「貴方にも判るの?」
「その髪を見て判らぬ輩は、天然記念物ものの魯鈍しかいまい。あの医者は何
と?」
「今の状態で無理矢理引き剥がそうとすると、私も無事では済まないそうよ」
医師ファウストも、名の知れた法術師も、まったく同じ結論を出した。獣を
封印することも、ミリアから引き剥がすこともできないと。日増しに強くなる
獣を抑えられるかは、ミリアの精神力にかかっていると。
ある程度予想していたものの、ショックがないと言えば嘘になる。しかしそ
のことを、目の前の男には決して悟られたくなかった。
「……だろうな」
「……何か言いたそうね」
「いや。全てを承知の上で、選んだのは君自身だ。ただ……」
「ただ?」
「哀れだな……君も、ザトーも」
ミリアは無言のまま、スレイヤーの言葉を受け止めている。
「後悔しているかね?」
「まさか。あの男を殺すことは、私が私であるために必要なことだった」
あのままでは、自分はいつまでたっても籠の中の鳥か見目のいい人形でしか
ない。ミリアはそんな自分が許せなかった。だから、警察にザトーを売ってま
で組織から逃げ出した。大会に出場してまで、ザトーを殺そうとした。
『逢いたかったぞ』
あの大会でまみえたザトーは、もうミリアへの殺意と憎しみを隠そうとはし
なかった。そしてそれは、彼女が見た生きている彼の最後の姿だ。変わらぬ傲
慢な支配者に嫌悪を覚える一方で、ようやく彼が自分への殺意と憎しみを剥き
出しにしたことにミリアは目を輝かせた。……心の底から喜んだ。
『私もよ』
その顔が見たかった。いつも済ました顔で自分を見下す彼の顔が醜く歪むの
を見たかった。組織から逃げるだけなら、禁呪で力を得た自分なら他にも方法
があった。ただ殺すだけなら、組織にいたままでも決して不可能ではなかった
はずだ。警察に売り渡すことで、痛烈なしっぺ返しを食らわせてやりたかった。
自分は都合のいい人形ではないと思い知らせてやりたかった。
あの時はしくじったが、最終的にミリアはザトーを消して手に入れた。目的
を果たしたのだから、それが自身の危機を招いたところで、どうして後悔など
するだろう。
「あいつを消して、やっと私は私になれたのよ。後悔する理由がないわ。
それに、まだ負けると決まったわけじゃない。私はあいつのようにはならな
い」
ミリアの返答に、スレイヤーは唇の端を満足そうに歪めた。酷薄な笑みを浮
かべたまま唇が動いたが、空しく音を刻み続ける風に邪魔されてミリアには届
かなかった。
「そうか。確かに君はそうあるべき娘なのだろうな。ならば、もう何も言うま
い。君が選んだ道の行く末を、ようやく得たその翼でしかと確かめてくること
だ。
そこに隠れている輩が君に用があるようだから、私はそろそろ退散しよう。
さらばだ」
肩にかけたマントが巨大なコウモリに変化したかと思うと、スレイヤーの姿
がトリックようにかき消えた。そしてこの胡散臭い退場と入れ違いに、男が引
きずられるように姿を現す。おそらくスレイヤーの仕業なのだろう。男は異様
な力で自らが引きずり出されたことにも大した動揺も見せず、淡々と確認した。
「ミリア=レイジだな」
「そうよ。貴方も賞金稼ぎね」
今更隠しても無意味だ。ミリアは一瞬のうちに髪を伸ばして臨戦体制を取っ
た。
「そうだ。大人しく捕まるのならそれで良し、さもなくば……」
「私の賞金は既に解除されているわ。他を当たって頂戴……と言っても無駄み
たいね。
でも安心して、殺しはしないわ」
勝負は早々に決した。かなりの手練れだったが、今のミリアの敵ではなかっ
た。地べたに這いつくばっている賞金稼ぎを冷たく見下ろし、ミリアは彼が持
っていた紙を取り上げた。一目見るなり、ミリアはげんなりして天を仰いだ。
「あぁ、またこれね……」
もうこれで何度目だろう、この、ミリアにとっては大変不本意な文面の手配
書を目にするのは。最初は数えていたが、すぐに数えきれなくなってやめた。
初めてこの手配書を見た時、あまりに滅茶苦茶な内容に頭がくらくらしたのを
覚えている。
これが偽の手配書であることは、既に確認済だ。しかしミリアが考えていた
以上に、この手配書は相当出回っていたらしい。今だにこれを手にした賞金稼
ぎが襲いかかってくる。これはもう、嫌がらせ以外の何物でもない。
一体誰がこんなことをするのか、かつてアサシンという恨みを買う仕事に就
いていたため、心当たりがありすぎた。さりとて、これも職業柄あまりにも漠
然とし過ぎてよくわからない。あのザトーの部下の仕業かとも思ったが、かつ
て本人に否定された。
こんなものを見ていても気分が悪いだけなので、ミリアはさっさと手配書を
破り捨てた。
「残念ながら、本当に私の賞金は解除されているわ。他を当たって頂戴……」
髪は戻さず臨戦体勢のまま、ミリアは立ち去る。用心のため、回り道を繰り
返しながら隠れ家を目指す。
途中、周囲に気配がないことを確認して、ミリアは狭い裏路地に身を潜めた。
冷たい表情から一転して疲れた顔でコンクリートの壁にもたれかかる。張り詰
めた神経が緩み、ひた隠しにしていた疲労を吐き出す。
「……判っていたけど、本当に割に合わないわ」
殺しはしない――この短い言葉を実践するのも、今の彼女にはひと苦労だ。
実のところ、無辜の民ならともかく、襲いかかってくる賞金稼ぎ達に対して
手加減する謂れはない。しかし、今の彼女はアサシンではなく一般人だ。正当
防衛でも必要以上の流血は避けたかった。ただでさえ禁獣のせいで大変な状況
なのに、これ以上厄介事が増えるのは御免だった。
『できればもう、その共生体を使役しない方がいいでしょう』
『その髪が生きていることは、君も知っているだろう?』
医師ファウストの、かつてのスレイヤーの言葉を思い出す。全てが終わった
今、ミリアもそれ自体に異論はない。しかし、掃いて捨てても湧いてくる賞金
稼ぎ達を退けるために、髪を使わざるを得なかった。ミリア自身相当の手練れ
だが、相手も日常的に生死の狭間に身を置くプロばかりだ。どうしても、身に
つけた体術と法術では足りない場面が出てくる。
皮肉なことに、髪を使えば使うほど獣の力は増大している。今はもう、第三
者にもはっきりと判るほどだ。髪が暴走しそうになったことも一度や二度では
なく、ミリアは己の精神力を総動員して獣を抑えていた。冷たい表情の影で身
体も精神もどんどんすり減らしながら、今にも千切れ飛びそうな手綱を引かさ
れていた。
冷たい風にたなびく髪を押えて、ミリアは重く吐息をつく。こうなってくる
と、何の為の力なのかわからなくなる。ただ、力に振り回されつつあるのは確
かだった。
「……あいつも、そうだったのかしら?」
もう幾度となく問いかけてきた答えのない問いを口にして、ミリアは苦笑す
る。いつになったら自分は彼から解放されるのだろう。彼を消して手に入れた
というのに、未だに感情という名の鎖は消えない。かといって、今更歩みを止
めるわけにはいかない。
「私はあいつのようにならない。……なってたまるものですか」
ミリアは髪を戻すべく精神を集中する。しかし、
「髪が……戻らない?」
元に戻るどころか、腰までの長さだった髪がミリアの身長をはるかに超える
長さまで一気に伸びた。勝手に伸びた髪が触手状に変化し、驚愕で固まった彼
女の足を絡め取った。強い力で足を引っ張られ、ミリアは勢いよく地面に突っ
伏した。
「な……!」
慌てて身を起こしたミリアの首に、ひと房の髪がくるりと巻きつく。そして、
「!」
髪がきつく首に食い込み、容赦無く締め上げた。首を強い力で圧迫され、息
ができない。両手で髪を掴んで引っ張ろうとしても、締め上げる力が強すぎて
髪をつかむことすらできない。
「……ぁ……ぐ…っ――」
抵抗ひとつできぬまま意識を手放しかけた寸前、いきなり髪が解けた。ミリ
アは地面に手をつき、激しく咳き込んだ。
「な、何て……けほっ……こと……!」
危うく殺されるところだった。自らの髪に絞め殺されかけるという事態に、
さすがのミリアもショックを隠すことすら思いつかなかった。手で喉元を押さ
えたまま、放心状態で座り込んでいた。
微かな笑い声が、一瞬空気を震わせて消えた。思わず周囲を確認するが、気
配は認められなかった。そんな彼女を嘲笑うが如く、髪がひとりでにいつもの
長さに戻った。
ミリアは確信する、これは獣の宣戦布告だと。
かつてミリアが禁呪という人ならざる力を得てザトーに反旗を翻したように、
血を吸い、力を蓄えた獣がミリアに反逆の狼煙をあげたのだと。
「クッ……ハハハハ……」
乾いた笑いが零れた。
「これが……これが、私への……っ」
――報いか。
修羅の道を選んだ報いがこれなら、一体自分は何を得たのだろう。自らの得
たものを思い返して、ミリアは失笑した。
「割に合わないわ、こんなこと……」
※次からようやくエチーです。
>ミリアSS
おおーー。
エロなくても読みごたえがあってスゲーです。濃いなぁ
>投下人氏
ち、調教でしょうか…( ;´д`)ハァハァ
いつのまにか保管庫もできてるし、活気が戻ってきて良かった。
職人の皆様がんがってください。
保管庫管理人様もつかれ様です!
それでは早速足跡を…(;´д`)ノ
世界は平和だった。
ギアの襲撃もなく、戦争もない、穏やかな日差しが心地よいゆったりとした
時間が流れていた。人も獣も、そしてギアですら、いつもと同じそれぞれの暮
らしを営んでいた。
しかし、それでも平和を享受できない者もいた。
ミリアだ。
昼間からカーテンを閉め切った薄暗い部屋の中で、ミリアは窓辺に立ちカー
テンの隙間から外を眺めていた。その顔に生気はなく、酷く青ざめている。疲
れきった横顔に対して、異常に長く伸びた金色の髪が妙に生き生きと光沢を放
っていた。澱んだ青い瞳に世界は映っていなかった。刃のような鋭い殺意と共
に、己の髪だけを映していた。
もう日常には戻れない。
まるでザトーと引き換えのように目覚めた獣は、もはやミリアの制御を受け
付けなくなっていた。共生体でありながら共生を拒否し、ミリアと同じひとつ
の個体として、無言ながら苛烈に存在を主張する。これまでは何とか退けてい
るものの、激しくやり取りされる主導権をめぐる争いは、ミリアの精神を少し
ずつ磨耗していく。
ひとつの身体にふたつの精神。決して相容れぬ存在同士が、ひとつの器を巡
って戦っていた。
前触れもなく、金の髪がざわめき始めた。ミリアはぎゅっと唇を引き結び、
己を引き締めた。
「……来たわね」
己の最奥に棲む獣がゆっくりとその身を擡げるのを、ミリアははっきりと知
覚する。闇の中で爛々と輝く一対の瞳と、光の中で冷たく光る青い瞳が、真正
面から衝突する。
再び戦いが始まる。もう幾度となく繰り広げてきた、一つの器を手にするた
めの、己が生き残るための熾烈な戦いが。
「放せ…っ」
さざなみのように揺らめいていた髪が全身に絡みつき、機械でコンテナを釣
上げるように強い力で宙に引き上げた。右手を除く縛られていない手足がだら
しなく垂れ下がった、ひどく屈辱的な格好だ。
怒りでかっとなったミリアの全身を、無数の触手に変化した髪が丹念になぞ
っていく。不快感に顔をしかめる一方で、ミリアは馬鹿にした視線を投げつけ
た。
「こう毎度毎度同じだと、いい加減飽きてくるわね……っ」
もう日常茶飯事になりつつあるこの異様なやり取りに、ミリアはほとほとウ
ンザリしていた。獣の意図はわかっている。もしミリアが獣の立場だとしても、
同じことをしていたはずだ。
それがわかるだけに、ますます許せなかった。人の心に土足で出入りし、好
き勝手に踏み荒らす獣を、ミリアはなぶり殺しにしてやりたかった。これほど
までに殺意を持った相手は、ザトーと彼を支配していた影以外にいない。ヴェ
ノム相手ですら、ここまで強い殺意を抱いたことはなかった。
ミリアの悪態に腹を立てたのか、身体を締め付ける髪の力が強くなった。強
く締め上げられ、身体が悲鳴を上げる。だがそれ以上に、敏感な部分に食いこ
んだ髪が布越しに強く刺激する。身体を捩れば捩るほど髪が深く食い込み、堪
らない感触が執拗にミリアを犯す。
「人を玩具にするのも、いい加減になさい……!」
縛られていない左手に法術でナイフを作りだしたミリアは、首の後ろ辺りに
力づくで腕を動かして髪を切り離した。金の髪が宙を舞い、続いてミリアが床
に投げ出される。とっさに受身を取ったので痛みはない。ミリアはすぐさま立
ち上がり、絡みついた髪の残骸を払い落とす。
息をつく暇もなく、頭を鷲掴みにされるような強い圧力が彼女を襲う。常人
なら失神しかねない強い衝撃だったが、ミリアは眉を顰めただけだった。落ち
着いて精神を集中し、獣を抑えつけようと試みる。その甲斐あって、頭痛はす
ぐに収まった。いつものように、切り離した髪がすぐに再生することもなかっ
た。
どうやら今日も抑えつけることができたようだ。しかしいささか簡単過ぎる
と、ミリアが首を傾げようとしたその時だった。
「――えっ?」
動かない。金縛りにかかったように、立ったまま指一本動かせなかった。さ
らに追い討ちをかけるように、両腕が自らの意志とは関係なくのろのろと持ち
上がっていく。
愕然としているミリアをよそに、二の腕が目元近くまで持ちあがった。支配
権を得ようと足掻く指から、ミリアは目を逸らせなかった。恐怖で目を見開い
たまま、目に見えて動きが滑らかになっていく指を穴があくほど凝視していた。
「やめなさい!」
それでもありったけの力で叫ぶと、あっけなく腕は落ちた。ミリアは慌てて
腕を持ち上げ、確かめるように何度も掌を開いたり閉じたりを繰り返した。そ
れでようやく落ちついたミリアは、絶望的に呟いた。
「もうここまで……」
髪に首を締められ殺されかけたことはあった、犯されかけるのは日常茶飯事
だ。だがそれでも、この身体はミリアのものだった。もう髪だけでなく、身体
も操れるほど力を強めているのか――ミリアは暗雲たる面持ちで、壁に半ば身
を預けるような覚束ない足取りで寝台に倒れこんだ。
――これは報い。あの男を、修羅の道を選んだ報い。
ひき返す機会はあった。組織を出てからも、復讐は無意味だと幾度となく諭
され、一度は全てを忘れようともした。
それなのに、結局彼女が選んだのは復讐と言う名の狂気の道だ。その旅路の
果てに、ミリアは一体何を得たというのだろう。
「う……」
ほんのひと時の勝利も長くは続かなかった。今度は身体が寝台に貼り付けら
れたように動けなくなる。それなのに右手が勝手に胸元へ移動し、服の上から
胸を掴んだ。掌で弄ぶように根元から捏ね回し、指の腹で頂を強く押さえつけ
て柔らかい膨らみに強引に沈める。固まりかけていたそれから甘い刺激が走っ
た。
獣を抑えつけようにも、胸を弄ばれて精神が集中できない。胸を愛撫する手
の動きは、ミリアを知り尽くしているかのように精確だ。まるでこの手が他人
のもののよう――その動きは誰かを思い出させて、ミリアは鳥肌が立った。
恐れと混乱は、獣に更なる力を与える。
ミリアの身体がゆっくりと起き上がり、強制的に寝台に座らされた。さらに
膝を大きく開かされ、下着をするりと抜き取られる。ひんやりとしたとした外
気に内腿を撫でられ、続いて薄い金色の茂みに隠されていた敏感な部分が直に
晒される。獣の興味津々の視線が、ミリアの最も大切な部分を好き勝手に舐め
回す。たとえ相手が人でなかろうと屈辱には変わりない。もし身体を自由に動
かせれば、ミリアは今すぐ己ごと獣を消し去っていただろう。
「調子の乗るのもいい加減に――」
これからの展開を否応なしに悟らされ、ミリアは明らかに動揺していた。動
揺を押し殺そうとして失敗したような声だった。
再び右手が柔らかい膨らみに触れる。薄いシャツ越しに触れる肌はひどく敏
感になっていた。すでに固まった突起がシャツの下からくっきりと浮かび上が
り、指で摘み上げるのはごく簡単なことだった。
その傍らで、もう片方の手は柔らかな茂みの奥を探っていた。白いしなやか
な指が茂みを掻き分け、焦らすように秘裂の外側をなぞると、媚薬でもつけら
れたように胸の奥がじゅんと熱くなる。ミリアはぎゅっと瞼を閉じ、唇をきつ
く噛んだ。
しかし、そこはまだ他者のものを受け入れる準備は整っていなかった。もっ
とも、相手がいればの話だが。とはいえ、今はミリア一人だ。これからの展開
に備えて、身体が反射的に固くなる。
「やめっ……この――あ…っ」
ただでさえ敏感な肌が、剥き出しの神経のようになってしまったかのようだ
った。掌が軽く腕に触れただけなのに、ひどく落ちつかない感覚に支配される。
だが不快ではなかった。むしろ……。
ミリアの反応に、獣は更に調子に乗り始めた。両手でシャツの裾を掴み、さ
っさと脱ぎ捨てた。ついに一糸纏わぬ姿にさせられたミリアは、堪えきれず目
を背けた。
見られなかった。やや頼りなく見える細いうなじ、形よく膨らんだ乳房と頚
部、誘うようにほんのり色づく滑らかな肌――あまりにかつてあの男に差し出
していた時そのままで、ミリアは自分の身体を直視することができなかった。
「んぅ……」
指が突起の先端に触れると、痺れるような感覚が湧き上がってくる。そのま
ま軽く何度もつつくと、ミリアの背が弓なりになった。
尖った突起を側面から指で挟みこみ、掌に包んた膨らみをゆっくりと揉みし
だく。柔らかい乳房の感触そのままの優しい快感と、掌の動きに合わせて微妙
に形を変える突起から迸る波が一方的に押し寄せてくる。ミリアの肩がもどか
しげに震え、きつく閉じたはずの唇から甘い嬌声があがった。
「あぁ……」
流れこむ快感の鼓動にミリアの体温は上がる一方で、いつ火が点いてもおか
しくなかった。事実、外気に曝され冷やされたはずの秘部から、透明な熱い粘
液がとろりと滴っていた。肌を伝い落ちる粘液の生温かい感触が一層ミリアの
興奮を煽り、澱んだ青い瞳を切なく色めかせる。
知っている。私はこの感覚を嫌というほど知っている。
忘れられるわけがない。だって、かつて幾度となく望んだものだから。
ふと我に返ると、ミリアは左の人差し指を咥えて甘噛みしていた。吐息すら
も艶を帯びて、きめ細かな肌を淫らにくすぐる。今まで消えていたはずの情欲
という名の熱が、今一度芽吹いてミリアを絡め取ろうとしていた。
「いやだ……私は……」
打ち砕かれそうになる理性をかき集めて己を守ろうとすればするほど、浮か
び上がるひとつの事実がミリアを打ちのめす。
嫌だ、思い出したくない。もう二度と、昔の私に戻りたくない。私は……じ
ゃない。
「――っ!」
ミリアの押し殺した悲鳴に満足した獣が、闇の中でくすくすと笑った。その
無邪気な笑い声は、分別のない幼児を思わせた。ミリアという人形をいたぶり、
反応を楽しんでいるとしか思えなかった。
ザトーを支配していた影とは異なり、この獣は今まで一度も明確な言葉を発
していない。されど、意思と知性を持っているのは明らかだった。言葉はなく
ともミリアを押しつぶそうとする圧力が、獣の意思を思い知らされる。
――消エテ。
そしてそのために、獣はミリアの弱点を容赦なく突いてくる。
封印した記憶、ザトーを思い出させる愛撫、そして支配。
ミリアの記憶も感情も何もかも知り尽くした上で、獣は冷徹に計算する。ミ
リアという邪魔な存在を消し去るための、効果的な方法を。
熱い。身体が熱い。
ついに火がついた己の身体を、火に油を注ぐが如く快楽の焔を与え続ける獣
を、ミリアはもう抑えることができなかった。
「はぁ…っ。……あは…ぁっ……あぁんっ……」
ベッドに座りこんで脚をMの字に広げ、指が未だ潤みきっていないそこを慣ら
すように周囲をなぞる。少しずつ確実に潤いを帯びていくのに比例して、指の
動きが大胆さを増していく。花弁を一枚一枚丁寧に押し広げて敏感な芽を露に
し、掠め、弾き、擦り上げて思う存分弄ぶ。快感に芽が震え、蜜がますます量
を増していく。何より己自身を淫らに慰めているという事実が、ミリアを一層
羞恥と劣情に染めあげる。
この手を動かしているのは誰だろう。
獣? 私? それとも、死んだあいつが?
意識が混濁し始めたミリアの目の前に、透明な粘膜をまとった指がつと持ち
上がった。顔をそむけても鼻につく雌の匂いが、ミリアに因果を思い知らせる。
これが私が得たもの。修羅の道の果てに、私が得た唯一のもの。
それはザトーでも己自身でもない、恐怖と絶望。
本当は知っていた、結局ザトーを手に入れられなかったことを。ザトーは影
に奪われ、結局彼女が手にできたのは、彼を手に入れた影と物言わぬ骸だけ。
影と骸。こんなもののために、自分は今大きな代償を支払わされている。再
び自らの身体を他者の自由にさせ、心の奥底に閉じこめた忌まわしい記憶を無
理矢理見せつけられる毎日。全く割に合わなかった。だがこれが、他の誰でも
ない自分で選んだものの結末だった。
因果応報、死者への執着は何も生まない――あれはスレイヤーの言葉だった
か。その言葉通りに、かつてザトーが辿った道を、同じようにミリアも辿ろう
としていた。
ザトーと同じく傲然と自分を見下ろす組織の創始者の、憐憫と好奇に彩られ
た横顔が闇に浮かぶ。
――哀れだな……君も、ザトーも。
「そんな目で私を見るな。それでも私は、後悔していない……っ!」
ミリアは過去の彼に向かって昂然と吠えた。
あの時彼女の前にあったのは、恭順か反逆かの二者択一。ミリアは人形であ
ることを拒み、人になる事を選んだ。もう二度とあの頃には戻りたくない。人
形でしかない苦しみをまた味わうくらいなら、髪に食われた方がずっとマシだ。
人でも人形でもない貴様に何がわかる――ミリアは血を吐くような思いでスレ
イヤーを睨みつけた。
しかし彼女の苦しみなど、獣には何ら関係なかった。腕を再び下肢の狭間へ
降ろし、再び金色の茂みを掻き分ける。辿りついた先は、もうすでにぐっしょ
りと濡れそぼっていた。
「…んっ」
人差し指と薬指で潤みきったそこを押し広げ、中指を少しずつ沈めていく。
ずぶりと沈んでいく音が、やけに耳についた。
指が沈むにつれ、長いこと忘れていた感覚が生々しくそれでいて懐かしく襲
いかかる。かつて嫌というほど慣れ親しんだ昂ぶりが、ミリアの理性を根こそ
ぎ奪い取ろうとしていた。
「いや……やめて……」
組織を出てから今まで、彼女は自らを慰めるようなことは一度もしなかった。
まして他人との性交渉など論外で、自身でも驚くほどそのテのことに潔癖にな
っていた。なまじ知っているだけに、ザトーに溺れたあの頃が許せなかっただ
けに、一層それを忌避してきたといっていい。
そして今、ついに禁欲の枷が外されようとしている。堕ちてしまいたい衝動
を消し去ろうとして、ミリアは首を振った。
「だめ……。だめぇ…っ」
哀願めいた制止と同時に指が根元まで沈み、関節が動かされる。くちゅくち
ゅとはしたない音を立てて淫液もろとも膣内をかき回す。空いた指が蜜の間か
ら覗く突起を弾いて強く押しつぶし、痺れるような快感にミリアは酔った。
「こんなことで……、私を……とでも思って……」
抵抗の言葉とは裏腹に、快感と興奮ですっかり息が上がってしまっている。
だがそれでも指の動きは止まらない。何度も指を沈め浮かせては、情欲に染ま
った蕾から蜜を溢れさせる。途中から指が増えていたが、若い蕾は尽きること
を知らない。むせかえるほどの蜜でミリアの秘部を浸し、繊細な肌を伝って純
白のシーツに陰りを与える。
(煩い……)
もたらされる快感に翻弄され、霞がかった意識の中で、ミリアはひとつの音
を捉えた。獣の笑い声ではなかった。ガラスが軋み、ひび割れるような不快な
音だ。
(あぁ)
ミリアはすぐに理解した。これは、己の心が軋み、ひび割れ、壊れていく苦
悶の悲鳴だと。
だからといって、もう彼女にはどうすることもできなかった。ザトーを消し
てようやく得た翼を快楽という名の底無し沼にとられて、ミリアはもう跳べな
くなった自分を悟った。跳べなくなった鳥を待っているのは、押しつぶされる
だけの哀れな末路だ。
この指を動かしているのは誰? いや、もう誰でもいい。そんなことより、
もっと欲しい。
……が欲しい。
「あ……」
理性がミリアを現実に引き戻し、慌てて指を引き抜いた。獣が邪魔するかと
思われたが、抵抗も無く簡単に指は抜けた。ミリアはシーツで指を拭い、脱ぎ
落としたシャツを拾って着なおした。
そうしてミリアは虚ろな顔でベッドに座りこんだ。ひっそりとうずくまって
いる姿は、まるで朽ちかけた人形か処刑を待つ罪人のようだった。
獣は不気味に沈黙を守っている。しかし、ミリアに安息は訪れない。額にう
っすらと汗を浮かべ、必死で耐えていた。
身体を取り巻く熱が、途中で中断されて行き場を無くした熱が、煙のように
舞い上がって喉を塞ぐ。胸の果実は固くしこってシャツの下から自己主張を繰
り返し、下腹までもが甘く残酷に疼いてミリアを責めたてる。
そして、今もなお尽きることの無く滲み出る汗と蜜が、肌を伝いシーツを汚
している。肌を伝う蜜が呼び水となり、ひとつの渇望がむくむくと擡げて、ミ
リアの壊れかけた心を焦がす。
――もっと欲しい……貴方が欲しい。
あがらう力など、もう残されていなかった。喉を塞ぐ熱に命じられるまま、
一気に指を沈めた。引掻くような仕草で最奥を求め、無我夢中で胎をかき回す。
『おやすみ、ミリア。よい夢を』
『お前が死んだら、最高の夢が見られるわ』
誰がお前なんかと――呪詛のように嫌悪と憎しみをぶつける一方で、貴方が
欲しいと懇願するミリアと、人形のように愛でる一方で、明らかに軽蔑の眼差
しを向ける支配者の、泥沼に砂の城を建てているような非生産的な繰言がまた
繰り返される。
お前はいつだってそう。必ず私に欲しいと言わせて、自分は安全なところで
私を嘲笑する……。
何処までが過去で、何処までが獣が見せる幻で、どれが現実なのか、ミリア
にはもう判らなかった。淫らな水音と身体を駆け回る快感だけが、今の彼女の
全て。
「くぅっ……」
しかし、指では到底最奥には届かない。満足できないと、そこが気が狂いそ
うなほどの疼きを伝えてくる。すると、彼女の願いを聞き入れて、ひと房の髪
がそっと入りこんだ。
「や……ちが…っ」
違うのだ。髪などで代用できるはずが無い。私が欲しいのは、そんなものじ
ゃない。私が欲しかったのは、影でも骸でもない……!
それでも指や髪が無茶苦茶に胎をかき回し、否応も無くミリアを高みに引き
上げていく。闇の中の光明のような一点に全神経が引き寄せられていく。うわ
言のように違うと何度も繰り返しながら、ミリアは絶頂を迎えようとしていた。
その濁った青いガラス玉に映っていたのは何だったのか――
絶頂を迎えた彼女から迸った言葉。
「……私は……人形…なんかじゃ……ぁあああっ……!」
『ヴェノムは気が優しいが、潜在能力は素晴らしいものを持っている。それは
お前もよく知っているだろう? 近い将来、彼はきっと私の右腕になってくれ
る――私にはもったいないくらいの逸材だ』
夢うつつに木霊するのは、かつて寝物語に聞かされた睦言。
いつも余裕の笑みを浮かべて見下しているあの男が、珍しく感情を露にして
語っている――では、私は? 人形? それとも、殺人もできる玩具?
わからない。私もお前も、何もかも全てがわからない……。
――可哀相ニ。彼ヲ手ニ入レルタメニ全テヲ捨テタノニ、結局何モ得ラレナカ
ッタ。
脳裏に閃く理知的な『声』に、頬を叩かれたようにミリアの瞳に光が灯った。
獣が発する明確な言葉を、彼女は今初めて聞いた。
――デモソレハアタリマエ。
「……黙れ」
――デハ何故、貴女ハ彼ヲ手ニ入レヨウト思ッタノ?
「うるさい、黙れ!」
ミリアは悲鳴のように叫び、両手を力任せに寝台に叩きつけた。聞きたくな
いと両手で耳を塞ぎ、狂ったようにかぶりをふる。
しかし獣は黙らない。容赦なくミリアの心をこじ開け、彼女がずっと目を逸
らしてきた事実を突きつける。
――簡単ヨ。人形ニトッテノ人形師ノヨウニ、一番近シイ人ガ偶然彼ダッタカ
ラ。ソレデイテ、決シテ手ニ入ラナイ最初ノモノダッタカラ。違ウ?
「違う……私は……!」
――嘘仰イ。ソンナゴ大層ナ動機ヲ持テルホド、貴女ハ彼ノ何ヲ知ッテイタト
イウノ?
「私は……」
知らない。
長い間傍にいて、花言葉にやたら詳しかったり、女の抱き方とか苛ついてい
るときの仕草とかは知っていても、それはあくまで表面的なことだ。肝心な部
分――彼の考えやその胸中は、今もなおわからない。
それは当たり前だ。あれほど近くにいたのに、ミリアは彼を知ろうともしな
かった。目を閉じ、耳を塞ぎ、理解できぬ怪物と考えることで、全てを拒絶し
てきた。果たして自分は、一度でも彼と正面から向き合ったことがあっただろ
うか。
答えは否だ。行き場のない感情に流されるままに、感情を彼に叩きつけてい
ただけだ。そうすることで、ずっと彼だけでなく自分からも逃げ続けてきた。
最初から向き合うことを拒否してきて、何が解るというのだろう。身体は数
えきれないほど受け入れたというのに、心は誰よりも遠かった。
そしてもう、その機会は永遠に来ない。ザトーはもういないのだ。
――可哀相ナみりあ、人ヨリ人ラシイ哀レナ人形。貴女ノ心ハイツモ空回リ。
「やめろ……ッ」
――ソレデモ人形ハ人形。オガクズダラケノ脆イ身体、燃エテ焦ガレテ軋ムコ
コロ、耐エキレルワケノナイモノヲ。
獣は唄う、終に闇から逃れられなかった白い鳥への鎮魂歌を。
――辛カッタデショウ? ドンナ動機デアレ、人形ガ人ニ恋スルナンテ、苦シ
イダケデスモノ。
「違う……違うっ。……私は、あいつを」
愛してなんかいない……!
声なき絶叫を上げるミリアの心を、獣は優しく抱きとめる。
――デモモウ、全テガ終ワッタ。モウ貴女ガ苦シム必要ハナイノ。
金の髪が伸びてふわっと広がり、ミリアを繭のように包みこもうとしていた。
先程まであれほど彼女の心を切り刻み、壊していた存在とは思えぬほど、金糸
は柔らかく、そして優しかった。
――オヤスミナサイ。ソシテ、サヨナラ。
柔らかい口調とは裏腹の、断固とした別れの言葉。壊れた心の欠片すらも消
し去ろうとする獣の意思に押しつぶされそうになりながら、ミリアは弱々しく
かぶりを振る。嫌だ、私はまだ死にたくない……。
どうしてなのだろう。
脳裏に浮かぶのは、ついにミリアを対等の人間として見なかったあの男。彼
女の預かり知らぬところで、勝手に彼女の手の届かないところに逝ってしまっ
たザトーの姿が瞼から離れない。これも獣が見せる幻なのだろうか。
ザトーはただそこに佇んでいる。影をまとい闇と同化したその姿は、生前と
何ら変わらない。彼はただミリアを見ている。自らの闇に飲み込まれたミリア
を嘲る様子もなく、全ての感情を何処かに置いてきたかのように、ただ見てい
る。
ミリアは震える手を虚空へと伸ばした。うち捨てられた雛鳥が母鳥を求める
かの如く、彼女は彼を呼んだ。
「ザ…トー……」
――助けて。
飢えるような闇の中に産み落とされたひとつの卵。
影を食らって卵は孵り、一つの生を受けた。
幼き命は白い鳥を食らい尽くし、新たな生を産み出す金色の蛹へと変わる。
蛹は静かに待っている、新たな生の始まりの息吹を――
見つけた、あの女だ!
長い捜索の末、湖畔の静かな街の片隅で、ヴェノムはようやく求めた後姿を
探し当てた。敬愛する主を殺した女、そしてヴェノムから帰る場所を奪った金
の髪の女を。
いや、組織を解体したのは、ミリアではなくスレイヤーだ。とはいえ、彼女
に倒されなければ、やすやすと組織を解体などさせなかった。その頃ヴェノム
は深手を負った状態で警察に引き渡され、動くことすらままならなかった。
その後傷が癒えて易々と牢から脱走するも、既に彼の帰る場所は跡形もなく
消え失せていた。絶望と怒りと無力感に苛まれた彼が、全てを奪った女に矛先
を向けるのは、ごく自然のことだった。
「ミリア!」
自分でも驚くほど強く彼女を呼んだ。しかし彼女には聞こえなかったのか、
彼に気付いた様子はなかった。逃がしてなるものかと、ヴェノムは人ごみを泳
ぐように掻き分けて、再び遠ざかる女を追いかけた。溶岩のように渦巻く感情
に任せたまま、彼は走った。
しかし、ヴェノムの中で渦巻いているのは、単純な怒りと憎しみだけではな
い。
(私には理解できない。ミリアだけでない……あの方もだ)
ミリアがザトーを、ザトーがミリアを、互いにどのように捕らえていたのか、
その傍でずっと見てきた彼だったが、未だに解らない。
少なくとも、ヴェノムにとってのザトーは命の恩人であり、ささやかな居場
所を与えてくれたかけがえのない人間だ。彼への敬愛と忠誠は、今も色褪せる
ことはない。しかし、たったひとつの疑問が、ヴェノムを出口の見えない迷路
に閉じ込めていた。
ザトーは己の秘蔵っ子についてあまり語らなかった。それでもわずかながら
断片的に語った言葉から、彼があの女を特別な存在とみなしていたのは理解で
きた。しかし、己の愛人として傍に置きながら、彼は彼女に決して心を許して
はいなかった。巧妙に隠された滴るような殺意と憎しみを、ヴェノムは敏感に
感じ取っていた。
憎んでいた女を、ずっと傍らにおいていたザトーが理解できなかった。右腕
として彼を支え、忠誠を誓っている自分ではなく、あの女を選んだ理由がわか
らなかった。
あの女は危険だからと何度も進言した。幾度となくあの女を傍に置く理由を
問いただそうとした。しかし、彼はミリアに関することだけは固く心を閉ざし、
ヴェノムの疑問に何一つ答えようとはしなかった。
そしてミリア。ザトーに対する憎しみと嫌悪を全身で主張するその一方で、
誰にも渡さないと言う。自ら組織を抜けて日の当たる世界に行ったくせに、そ
こで得た全てを捨て去って、自ら捨てた男を追いかける。
『理由? あいつに止めを刺さないと、私、おちおち寝てられないのよ。それ
以外何があるというの?』
一見もっともらしい理由でせせら笑ったあの女の瞳が瞼に浮かぶ。あれは嘘
だ。そんな理由で、あんな目ができるはずがない。たったひとつを求めてどこ
までも堕ちていくことを決めた狂った青い瞳に、ヴェノムはあの時心底ぞっと
した。そしてその恐怖が、彼にとって取り返しのつかない事態を招くこととな
った。
憎んでいた女に破滅させられた彼は、どんな思いで死を迎えただろう。
目的を果たした今、あの女はどんな眼差しで自分を迎えるだろう。
理解できない怪物達への不信と疑問が、一層彼を苛立たせる。
「ミリア」
やっと追いついたヴェノムは、その腕を掴んだ。
――誰?
振り向いたミリアは、何故か小首を傾げた。まるで初対面の人間に呼びとめ
られたように、瞳を数度瞬かせる。
さすがにこの反応は全くの予想外で、ヴェノムは慌てた。しらばっくれてい
るのかと思ったが、その瞳は一片の嘘も虚実も含まず、本当にわからないと語
っていた。
「ミリア、君は……」
そんなミリアにヴェノムも訝る。決して仲が良かったわけではないが、初対
面でもない。主をめぐる確執で幾度となく顔をつき合わせ、不愉快ながらもや
り取りを交わしている。
沈黙が流れ、時間が止まった。突然五里霧中の結界に囚われたかのような感
覚が彼を覆った。狂った五感に翻弄され、ヴェノムは知らず知らずのうちに手
を離し、ひとり立ち尽くしていた。
――ああ、貴方ね。お久しぶり。
ようやく自分を認識したミリアに、ヴェノムは戦慄した。
この女は一体誰だ?
彼が知っているミリアという女は、常にこの世の全てを憎むようなオーラを
纏い、嫌悪と殺意をザトーに向けていた。
ところが、今目の前にいる女にはそれがない。憎しみを平穏に変えて、木洩
れ日のように柔らかく微笑んでいる。ヴェノムが知っている彼女には決して見
られなかった穏やかな表情。
まるで人が変わったような。いや、まさか――!
「ミリ……ア?」
ひとつの予感が彼を取り巻く。だがそれは……ヴェノムは震える声で呼びか
けた。
問いかけるまでもなかった。『彼女』が誰か、彼は知っていた。だがそれで
も、それでも確かめずにはいられなかった。
ヴェノムの張り裂けそうな心をよそに、『ミリア』はにこりと微笑んだ。薄
紅をさした唇がゆっくりと動いてひとつの事実を告げる。
――ミリアはもう、いないわ。
「ミリアはもういない……?」
ヴェノムは呆然と繰り返した。機械の如く繰り返しただけなのに、砂漠に落
とされた一滴の水のように、一瞬でヴェノムの隅々まで染みこんだ。それは、
彼に己が全てを失ったことを知らせる終焉の鐘だった。
ミリアは、もういない。
茫然自失のヴェノムにサヨナラという言葉を残して、『ミリア』は人ごみの
中に消えた。
ヴェノムは瞬きすらできず、ただ見送ることしかできなかった。いや、もう
追いかける必要はなかった。ミリアはもういない――ヴェノムは両手で顔を覆
った。
「……これでまた、私一人か。ザトー様……ミリア……!」
(了)
後ろ向きなミリザトは、これで終わりです。
髪に『ミリアはもういない』と言わせたくて書き始めましたが、
結果的にミリア、ザトーのみならず、エディ、ヴェノムまでも不幸せにしてしまいました。
ファンには慎んでお詫び申し上げます。
いや、かなり良かったです。お疲れ様でした。
459 :
名無しさん@ピンキー:03/09/28 01:41 ID:F7ZFZq+Z
保管庫SS読み返してキター
今更ながらテスタに化粧の仕方を教えてもらうディズィーというシチュに萌え。
>ミリザト作者様
バッドエンドなのに綺麗な感じっつーか、みんな不幸になってしまった
にも関わらず鬱過ぎない読後感が良かったです。引き込まれるように
読んでしまいました。
460 :
86=248:03/09/28 04:19 ID:Uk+DJD1/
>_ザト氏
お疲れ様ですた。せつねー。せつなさ大爆発。
でも文章の狭間から滲み出るあまりにも『らしい』ミリアに萌え大爆発。
個人的にミリアはザトーにとらわれてなんぼのキャラだと信じているので、とても同調しながら読んでしまいました。
不幸な終わりですが、『もういない』二人の冥福を願ってやみません。
毎回楽しみにしていた身としては、終わってしまうのは寂しいですが大満足っす。どうもでした。
うーん
久しぶりに上がってるので業者か荒しかと思ったら
神は光臨してるは、保管庫は出来てるは。
皆様、お疲れ様です。
保守待ち
レスどうもです。
前半部分をフォローもなくきれいさっぱり取っ払った極めて不親切な内容にもかかわらず、
レスをいただけて嬉しいです。
今から読み返してみると、全部書き直したいよママン……なくらい恥ずかしいです。
>460
毎度ありがとうございまつ。
この話はザトミリ好きやアサシンズ好きな方にこそ受け付けられないのではと、
内心戦々恐々していたので、とても嬉しいです。
とりあえずミリアに関しては書きたい事を書いたので、今は別の話が書きたいです。
ですが、機会があればまたザトミリを書くかもしれません。そのときはまた読んでいただけると嬉しいです。
464 :
423:03/10/02 00:02 ID:dobMJ+y1
すみません、名前を入れ忘れていました。
465 :
保管庫”管理”人:03/10/02 23:02 ID:85244COT
こちら ◆ALs99z.UNI 様のSS(アクセル×カイ?)を一覧に掲載しました。
以前の更新の際誤って削除したのか、元から見落としていたのか。申し訳ありません。
上げてしまいましたすいません……しかし何故入力してない""が付くんだろう<管理
はじめまして〜。
いきなりですが、ジョニミリ投下しても宜しいでしょうか?
個人的に凄く好きなカップリングなんですが、マイナー過ぎて需要があるのか不安で・・(苦笑
いんじゃね?このスレはかなり許容範囲が広いからな。
しかし考えもしなかったな。<ジョニミリ
ところで
>>374の絵掲はどうなったんだろう。
姐さん絵師の降臨激しくキボンヌなんだが…保管庫の方にはいないのかな
このスレにずーっとはっついてますよ(´∀`)ノ
いずれ(少なくとも今夜はスマソンスミマソン)姐さん絵投稿させていただきたいわぁ。
470 :
374:03/10/03 21:53 ID:xmdQogw5
名前…・゚・(ノД`)・゚・上のレスは374です。
しかしこちらの絵掲は活気があって裏山素ィ。
当方の管理掲…おっぱい侍満載で嬉しいはずなのに、
自分の絵が9割でなんだか (´・ω・`) ホカノ ショクニンサン カモン!!!! ワァァン!!!!!
>470
前保管庫の管理者さんが374さんの絵掲に
リンクはってもいいかっていってたような気が。
>467
>>2を胸に突き進みませう。期待してま〜す。
そういえば、このスレで登場しているミリアの相手は、
ザトー・エディ・ザッパ・ヴェノム・アクセルの5人か。
案外バリエーションあるなぁ。テスタには負けるけど(笑)。
>374さん
姐さん絵掲是非見てみたいんで、ドコにあるかよければ教えてほしいんですが…
>>472 テスタの相手は
ディズィー、ジョニー、ソル、アクセル、ブリジット、サキュバス、カイ(?)か。
すげーな。
そういやテスカイ、続き見たかったな…(テスタが女だったらだが)
474 :
467:03/10/07 17:57 ID:1NAvmwUw
レスありがとうございます〜。
勇気を持って、投下してみますです。
475 :
467:03/10/07 18:02 ID:1NAvmwUw
怨嗟に満ちた声。
憎悪に染まった瞳。
見えない其れを歪ませる為にここまで来た。
交錯する凶器。
感じる殺意はリアルで。
感情のままに体を貫く刹那
矮小な影の王は、小さく小さく微笑んだ
「よぅ、レディ、気が付いたかい?」
何故か霞んだ視界に、サングラスの端がつと揺れた。
「・・・・ここは?」
くゆる煙の匂いに、意識が急速に覚醒していく。
ゆっくりと体を起こすと、ミリアは自分が寝台に寝かされていたことを知った。
ほの暗い部屋にはいくつかの調度品、そうして、嫌味なあの男。
「上空3000mの空の上」
こともなげにジョニーは笑う。
「そんでもって、俺の部屋さ」
煙草の火をもみ消せば、部屋の中はランプの光が照らすのみになる。僅かだが暖かい光源に、心もとなさと同時に不思議な安堵感が沸いた。
476 :
467:03/10/07 19:42 ID:1NAvmwUw
「私はーーー負けたのね」
体の節々に、鈍い痛みがある。外された手袋の下には、青黒い打ち身の跡があった。
「加減が出来なかった。まだ痛むかい?」
そういうジョニーの体にも、幾つかの真新しい傷痕がある。
「平気よ」
ミリアは答えて、ちらりとジョニーを一瞥する。
「貴方こそ寝ていなくていいの?私も加減したつもりは無いんだけど」
「なぁに、伊達に快賊なんてやってる訳じゃねぇさ。それに、この船のクルーは優秀なんでね」
クルー、と聞いてミリアは一人の少女を思い浮かべた。若葉芽吹く季節をその名に冠した少女は、暗殺者であるミリアにさえも、屈託無い笑顔を向けた。それは、酷く眩しく、かつてミリアが焦がれた日向の光に似ていた。
「メイも会いたがってたぜ、アンタにさ」
ミリアの考えを察したのか、ジョニーが少女の名を口にする。
「又、戦場で会うことになるのかしら」
出会いは即ち戦いだった。ザトーとジョニー、互いが捜し求める人の為に、二人は武器を交えた。
メイは意中の人を見つけられたとはいえ、彼女が快賊業を営んでいて、ミリアがザトーを追っている以上、平凡な再開を期待できるかは怪しいものだ。
「・・何を言ってるんだい、レディ?」
ジョニーが、さも心外だという風にミリアを覗き込んだ。
「アンタは今日からジェリーフィッシュの一員だろう?」
「・・・なんですって?」
その言葉の不可解さに、ミリアは思わず眉をひそめた。
477 :
ハイパー:03/10/08 22:38 ID:d6mMjI4n
「性処理に付き合え」と、言い私のズボンの前を開いた
闇を思わせる黒髪に血を連想させる紅い瞳をしたギアのテスタメントは
先ほどから私の股間の所に顔をうずめてピチャピチャという音を立てていた。
人に性器を舐められるという事は想像していた以上に気持ちが良く私は思わず
声を・・・上げてしまった
「んっ・・・」
テスタメントは顔をこちらに向け
「ほう・・・意外と可愛い声で鳴くではないか・・・ぼうや?」
「・・・ていただけませんか」
「ん?」
「やめていただけませんか?私の事を奴と同じように坊やと呼ぶのは・・・」
「ぷっ・・・あっははははは!」
「なっ!何が可笑しいのです!!」
私がこの様にいうと
「いや、すまない・・・ぼうやと言われるのは嫌でも性処理に付き合わされるのは
嫌ではないんだなと・・・思ったから」
「・・・っ!そ、それは・・・」
「ふん・・・認めたらどうだ?女に犯されるのは嫌いではないと」
「なっ!それではまるで!私が変態の様ではありませんか!?」
「違うのか?」
478 :
ハイパー:03/10/08 22:56 ID:d6mMjI4n
続けてテスタメントは
「私は男を犯すのは嫌いではない・・・むしろ好きだ。今までにも何人か犯したが
一番興奮するのは貴様と違って逞しいのを犯した時だな
・・・例えばソルとかあの子を預けた男とか・・・」
とぺらぺらと自分の性癖について話を始めた。勿論私の半ば勃起した状態の
性器をつかんだまま・・・。
彼女の話によるとソルや・・・あの子というのは多分ディズィーさんの事だろう
・・・だとすると男の私からみても男らしく写るジョニーさんもテスタメントに
犯されたのか。
・・・想像したら少し気分が悪くなってきたな。
気づいたらテスタメントは自分の胸で私の性器をはさんでいた。
「なっなにを・・・」
「パイズリ・・・」
「見れば分かりますよ・・・」
私には抵抗する気力はもう残されてはいなかった。このまま大人しく彼女の言いなりに
なったほうが良いと考えたからだ・・・。
なんとも形容しがたい音を立てながらパイズリをするテスタメントを見ているとき
ふと脳裏にある少女の顔が浮かんだ・・・試合のたんびに
私にボーイにならないか言ってくる明るい笑顔の似合う紗夢さん・・・。
すみません私はもうあなたにはふさわしくない
続く
479 :
ハイパー:03/10/08 23:00 ID:d6mMjI4n
すみません前回から大分間が開いてしまいましたがまた書き込みさせていただきます
ギャグですみません・・・。
ソルとジョニーFANの方すみません(汗)
ぱいずり淫乱テスタ(;´д`)ハァッハァッ…
このテスタなら出場してる男全部平らげそうですね!
テスソルにテスジョニ…いやじゃないかも(絵的に)
新たな萌えに果敢に挑戦するハイパー様に敬礼。
続編おまちしてます(*´д`*)
おおお、テスカイキター!
攻めテスタ(女)萌え(;´д`)=3
>467さん
イイ!!(゚∀゚)
続きもお待ちしてますですよ〜
482 :
ハイパー:03/10/09 17:14 ID:lUNbqmQg
胸の間にカイ自身をはさみ、チロチロと先端の部分を舐め始めてから一分・・・
頭上からおずおずした感じでカイが
「あのっ!も、もう・・・出るっ」
と言いかけたところで限界になったらしく白くて生臭く・・・そして熱い液体が
私の顔に勢い良くかかってきた。
「す、すみません・・・」
「いや・・・別にかまいやしないさ。それよりぃ・・・」
「はい?」
「さすが若いだけあって出したばかりなのにもう元気になっているな」
「それは・・・誰と比べて若い・・・と?」
「さぁ?そんな事よりもっと大事なことがあるだろう?」
というと私は下半身に身に付けている物を脱ぎ始めた。
そしてカイに私の性器が見える様に座り指で広げて見せた。
「初めてだろう?女のここを見るのは・・・。この丸いのは女の一番敏感なところ
でここが男を受け入れたり赤ん坊が生まれ出る所」
「それぐらい知ってますよ!馬鹿にしないで下さい・・・」
溜息混じりにしかし初めてみる女性器に興奮を隠し切れないという感じで
抗議してきた。
「見てみろ・・・お前のを入れたくて入れたくてイヤラシク疼いているだろう」
といいながら挑発するように指を2本入れて出し入れを繰り返し
空いているほうの手で胸を揉んで見せた。
483 :
ハイパー:03/10/09 17:19 ID:lUNbqmQg
短いですが続きを書かせていただきました。
テスソルやテスジョニはテスカイが終わり次第書きたいと思います。
484 :
467:03/10/11 14:20 ID:MVmKhzvs
「約束したろう?戦う前に」
ミリアはゆっくりと記憶を反芻する。
そう、ザトーを追う過程で、ミリアはジョニーと相対した。
ジョニー、いや、ジェリーフィッシュ快賊団が、禁獣についての情報を持っていると突き止めたからだ。
復讐を思い留まらせようとする彼に、譲歩は欠片もしない彼女。
「レディをみすみす人殺しにさせる訳にはいかねえなぁ」
「邪魔をするなら、力づくで聞き出すまでよ」
「んー、やっぱりそれしか無いのかねぇ」
「くどいわ」
ミリアの瞳が刃物のような鋭さを増した。膨れ上がる殺気と共に、黄金の奔流がジョニーを威嚇するように形を変える。
「そんなに言うなら、俺の知ってる情報を全て教えてやってもいいぜ?」
飄々とした態度は、首筋がちりちりする程の殺気を受けても変わる事が無い。
薄く笑みさえ浮かべながらジョニーは言う。
「勿論、俺が負けたら、の話だがなぁ」
そして、もしアンタが負けたならーー
>>483 乙です。
テスソルやテスジョニ後にテス鰤きぼん…と言ってみるテスタ。
ジョニー来たぁ!!
ジョニーはギルティギアの中で一番好きなキャラだから、
ジョニミリを書いて貰えるのはすっごい嬉しい。
何故かギルティの二次創作にジョニーを殆ど見かけないのが悲しい・・・。
設定的にはかなりいい男だと思うんだけどな。ジョニーと梅喧なら
親兄弟をギアに殺されて天涯孤独になったと言う共通の過去が
あって良い組み合わせだと思うんだが、まっっっっっったく無くて泣ける。
ジョニメイ・ジョニデズィ・ジョニ梅・ジョニミリとここら辺を一度見てみたい。
悲しい過去を持つ相手をジョニーが癒すという感じが好きなんだけどなぁ。
もしかして・・・・・・ジョニーって人気無い?
長文になってすまん。
>>486 漏れも実はジョニ梅好きでつ。
恋愛感情とかなくてもえちーな関係持ってたらいいなとか勝手に思ってたり(;´д`)
個人的にはジョニーは動かしずらい。カッコよく書かないと、と思うと。
ジョニ梅絶対嫌って人が周りにいるから、なんとなくだめなのかなーって思ってたんだけど…。
ほんの少しでも需要があるなら…もし作れたらココにのっけてもおけーでつか??(;´д`)
俺もジョニーはギルティで一番好きだよ。
でもなぁ、エキセントリックダンディな性格と台詞回しのおかげで
動かしにくいキャラの筆頭だと思う。
正直、このキャラはナニを考えてるのかさっぱり分からんし。
>>487 ジョニ梅は俺も好きだー!
是非書いてくれ。
連カキスマソ
490 :
486:03/10/13 23:29 ID:XYvdFez8
同志が居たーー!ジョニー好きが居てくれただけで、かなり嬉しいよ。
487氏、俺はあんたが書いてくれるのをいつまでも待っているよ。
しかし・・なるほど、キャラが掴みにくくて書きにくいのかぁ。
個人的に、ジョニーは普段の言動は軽いが、いざって時には決めると言う
イメージがあるだけだが・・・・それは当然か。そこら辺はやはり攻略本なり
ネットにある数少ないジョニーのSSを読むなりしてみるしかないですかね。
ジョニ梅、実は結構ありか?とも思ってたんだが…
487氏、是非お願いしたいです!
ジョニ梅…アダルティーな香りで(・∀・)イイ!!
467氏には続きを早く書いて欲しい
>>487 実際にそうなるなるかは別として、ジョニーと梅喧には共通の過去と言う要素があるから、
恋愛関係に発展する可能性も無いとは言い切れないよな。
もしそうなるなら、過去は同じでも選んだ道の違いを軸に話が進みそうな予感。
梅喧は一人復讐の道を選んだが、ジョニーは復讐では無く、
同じ様に孤独に傷ついてる者を救うって道で全く正反対だからな。
梅喧姐さんは完璧にその救いの対象だぞw
復讐を止めようとするジョニーに対して怒りを露わにして刀を抜く姐さんと
体を張ってでも、復讐なんかより別の道があると止めようとするジョニー・・・。
そして戦いの中、刀を肩に受けた瞬間抱きしめるジョニー、その腕に抱かれ、いつしか力が抜けてしまう姐さん。
そのまま大人の展開へ・・・・・・やっぱこの組み合わせ好きだ(;´Д`)ハァハァ
また長文になってしまた・・・・・妄想が止まらないよ_| ̄|○アホデスマン
ジョニー難しいよー元々SSよりへたれ絵専門だからよけい大変じゃー(;´Д`)
>>494タソ、むしろ君がかいてみないか?w設定も具体的にあるようだし!!
いや是非書いて下さいおながいしまつ(;´Д`)ハァハァ494タソの妄想した設定(*´Д`*)ハァハァ
漏れは早くも挫折のヨカーンでつ( ´Д⊂ダレカチョウセンスルヒトイマセンカ?
496 :
495:03/10/16 09:31 ID:/S1KFIBX
スイマセン。487=495でつ。
>>494 や、やめろっ!ジョニ梅に萌えてしまうではないか(;´Д`)
漏れは闇梅派なのに…っ!!_ト ̄|○ハァハァ
>494
GJ! …っていうか漏れの想像の斜め遥か上空!
火遊び的なのはありだろうと思ってたけど、
個人的な結びつきを作ることもできるわけだなジョニ梅は!
………やばい、闇梅→ジョニ梅に宗派替えしそうだ……。
ここ最近の萌え話を聞いていたら漏れもジョニ梅興味出てきてしまった。
ええいどうしてくれる。
そういえばジョニーもジャパニーズ事情知ってそうだしな。
そう言えばジョニー・・まさかジャパン生まれって事はあるのかな?
日本刀使いで13歳の頃たった一人の親父をギアに殺されたと言うのは、
人種はアメリカンだが、捨て子か何かでジャパンで親父に拾われて養子に
なったとか。そうなるとジャパニーズについて詳しかったり、ジャパニーズの
メイと出会い保護したのも頷ける。
ここからジョニ梅妄想↓
もしジョニーがジャパン育ちだとしたら、自分も憶えていない幼い頃に
実は二人が出会っていたと言うのもイイ(・∀・)な!
同じ刀使いだから、親父同士が剣の道を共に歩んできた親友か戦友で
度々お互いの家だか道場だかに訪ねあったりしていて、親父に付いて
相手の所へ言った時に出会っていたと・・・。そして幼い梅喧たんが
「兄上」と年の近いジョニーに懐いていたりしたら・・・・(*´Д`*)ハァハァ
俺にはSSを書く事は出来ないが・・・せめて職人さんの作品の
きっかけにでもなればいい妄想を書くだけさ・・・・_| ̄|○モウトマレナイ
よいではないかよいではないかw
>>2を胸にいっそ布教する心意気で
>>500 自分もジョニジャパン育ちかも?って思ってた。
日本刀、技の所々が日本語、日本に詳しい事、余談だけどあの服も。
あれは「インバネスコート」って言って、着物にも羽織れるようなコートらしい。
(コス板かどこかで聞いた)袖はちょっと細いが。
姐さんの着物の上にそのコート羽織らせるジョニーなんてどうですか(;´Д`)ハァハァ
>>500 もし仮にジョニーがコロニー育ちだとしたら
他人に心を開かない子供だったのもなんとなく納得できるかな。
一目で外人とわかる容姿のせいでジャパニーズの子供達から浮いてしまって
周囲の環境に馴染めなかったのかもしれん。
自分も闇梅者だけど、ジョニ梅はこっそり考えてました。
てゆうか書くつもりでいた(w
こんなに需要があるなんて…(*´∀`)
>>487氏、是非お願いします!!
505 :
487:03/10/17 18:07 ID:R+WeaZDM
>>504タソ
書くつもりだったんすかー!!
俺みたいな糞に遠慮なんかせず、是非是非書いて下さい!(*´Д`*)ハァハァ
いやもうまじで。おながいします。(土下座)
俺には無理ぽ。できてもすっげ時間かかる上に絶対萌えないと思うから(;´Д`)
そもそも語彙力が(ry
>>500 ジョニーの師匠はジャパニーズでFAだよな?
EXジョニの覚醒技で
「ホニャララ師範直伝…これぞ、奥義」
とかいうボイスの技あったし。
手元にソフトがないから確認出来んが、確か日本名だった気がする>師匠
雲長師範じゃなかったっけ?<ジョニーの師匠
雲長って……中国人じゃん(爆)
正確には雲張師範な。
ちなみジョニーの流派は幻影博文派燕月剣。
お、IDがミストファイナーだぜぃ(■∀■)
>>508 中国人つーより坊主の名前っぽいな。
どのみち和名だが。
…幻影博文派燕月剣…胡散臭い流派だw
512 :
名無しさん@ピンキー:03/10/18 23:31 ID:Fc5zIeBS
あげ。
職人様方、がんばってください。
513 :
504:03/10/19 00:07 ID:AG/tSKoB
>>487様
いやいや、自分もへっぽこなのでお目汚しになりそうです(;´Д`)
皆様が仰る通り、ジョ兄をどう書いたらいいものか悩んでます。
梅姐さんはすぐ書けるんですが…。
では皆様が提供して下さったネタを混ぜ込みつつ、ちょっと
頑張ってみてもよろしいでしょうか? 激しく別人なジョニ×梅に
なること請け合いですが。
ただちょっとハラシマ中なので(苦笑)、投下は来週以降になると
思います。すみません・゚・(ノД`)・゚・。
そしてジョニミリの続きを激しくキボン(*´Д`)ハァハァ
504氏、がんがって下さい!期待して待ってます。プレッシャーかも知れないが・・・・。
そんなに無理をせずマイペースで頑張って下さいな。
俺もジョニー1番好きなんだがイメージがカコよすぎになっちまってて書けねえや
他にもスパロボのキョウスケとかがこのパターンだ…
初めて幻影博文派燕月剣って知った時は博文かよ!!って笑ったなぁ
>>513 (*´Д`*)ハァハァ楽しみに待ってまつ。
そして漏れもジョニミリ続きキボンヌでつ。ジョニミリも大好きだー(*´∀`)
517 :
朱弓:03/10/19 19:26 ID:nNXZxUX3
21禁板で健全サイト(しかもジャンル違い)の晒しはあんまりじゃないか?
通報済み。
>>511 「雲長」は三国志の関羽の字だから……(苦笑
521 :
467:03/10/21 00:05 ID:f0b0JeLf
書きっぱなしの中途で放置する形になってしまって本当にすみません。
それでも、待って下さってる方がいらっしゃって、正直ちょっと泣きそうですw
マイナーなカップリングなのに、読んでくれて感謝感謝・・。
頑張って続き投下しますです。
>>521 無理して急がずに自分のペースで頑張って下さいな。
期待して待ってますよん。
HOSYU
524 :
467:03/10/24 05:09 ID:MgCKUkKO
「・・・・思い出したかい、レディ?」
「・・・そんなこと、言っていたわね」
相変わらずの余裕の笑みが、酷く鼻につく。無意識の内に、眉間に皺が刻まれた。
取ってつけたような優しさが、ひとつの顔を思い出させ、焼け付く憎しみを喚起した。
そんなミリアの表情の変化に気付いたのか、ジョニーが僅かに顔を伏せた。ランプの緩い光を受けて、サングラスのフレームが鈍色に輝く。
「無理強いはしねえさ。ただー」
「・・・ただ?」
「メイがアンタに会いたがってるのは本当だぜ?」
その名の効果は覿面だった。険しかった表情が見る間に和らぎ、揺れる表情は、年相応の少女のもの。
「メイは、今、どこに?」
ためらうように、一言ずつ口にすると、ジョニーは肩をすくめて「お手上げ」のポーズを取った。
「残念だがここには居ねえ。俺がちょっと船を空けてる間に、ディズィーと二人、宝捜しとやらに行っちまってな」
「ディズィー・・・?」
確か、魔の森に住んでいた筈のギアの名前だ。紆余曲折を経て、今はジェリーフィッシュ快賊団に身を寄せていると聞いている。その抑えきれない力故に、長きに渡り迫害を受けていたという。
「全く、留守を頼むってあれ程念を押しといたってのになぁ」
「そう・・、メイらしいわね」
種族の壁も、忌むべき力も、彼女にとっては何の障害にもならないのだ。
525 :
467:03/10/24 06:06 ID:MgCKUkKO
「また、会えるといいね!」
別れの際、笑顔で手を振ってくれたメイ。
もっといっぱい話がしたいよ!
そんなメイの言葉に覚えた心苦しさが、胸に蘇る。
そんな事を言ってもらえるような資格は無いの。
担いきれないほどの人の命を、がらくたのように扱ってきてしまった私には。
貴女と言葉を交わしたその瞬間でさえ、憎悪を忘れる事が出来なかった私には。
ーそうして今も、憎みつづける事しか出来ないで居る。
「・・・・やっぱり、会えないわ」
「会わない、じゃなくて?」
はっとしたようにミリアが顔を上げた。
「アイツは気にしねえさ」
ふっと浮かんだ表情は、なんだか父親の其れに見えた。
メイに言ったら、きっと頬を膨らませるだろう。
そう思ったら、険しくなりかけた表情が又和らいだ。
526 :
467:03/10/24 06:52 ID:MgCKUkKO
「俺の見立てでは、アイツ等が帰ってくるまで後3日ってとこだ。アンタの傷もその頃には良くなってるだろ?」
言いながら、ジョニーは部屋の棚の1つから、酒瓶とグラスを2つ取り出した。一目で分かる年代物の瓶は、ブランデーかなにかだろうか。
軽快な音と共に栓が抜かれ、独特の香気が部屋に広がる。
「子守りの1つもすりゃあ、それまでに鈍った体も元通りになるさ」
並んだグラスに、琥珀色の液体がゆるい軌跡を描いて注がれていく。
「・・・・治ったら、すぐに出て行くわよ」
ともすれば負け惜しみにしか聞こえないような台詞を聞いて、ジョニーは白い歯を見せる。
「ここから飛んで行けるんなら、構わねぇさ」
置かれている状況を思い出して、ミリアは憮然とした顔になる。
3000メートルの上空なんて、それこそギアでもない限り生身で降りられるはずが無い。
最初から分かっていたくせに、敢えてあんな問答をするなんて、
「無理強いはしないんじゃなかったの?」
くっくっと笑いながら、ジョニーは一方のグラスをミリアに差し出した。
「素直じゃないねえ」
本当に、嫌味な男。
グラスの揺らめく波間に浮かんだ自分の顔。
酷く不機嫌そうな其れを、ミリアは一息で飲み干した。
ジョニミリ来たー!続き頑張って下さいな。
うーん、やっぱジョニーは大人だ(*´д`)
529 :
ハイパー:03/10/28 11:15 ID:MTfQ5QF8
―――――何時間前の事だったかしら?サキュバスである私の女主
テスタメント様が金髪で線の細い剣士を殴って気絶させて連れ込んだのは・・・。
いやあねぇ!テスタメント様ったら!!気絶させて連れ込まないで
いきなり押し倒してやっちゃえばいいのに・・・。
うぶねぇ・・・あら。
テスタメント様が呼んでるわ。もうすんじゃったのかしら?
はいはい今行きますよ〜・・・。
「ああ・・・サキュバス頼みたい事があるのだが」
「え〜〜〜っと私にも混ざれ、とかだったらお断りですよぉ?この剣士美形
だけど好みじゃあ、ありませんし・・・」
と抗議した。そういえば・・・良く見てみると剣士は・・・眠っているみたい
・・・・・ナニ丸出しで。
「いや・・・混ざれとかではないのだが」
「えっとぉじゃあ何です?頼みごとって?」
「見ての通りこの坊や寝てしまっているだろう?私の中に何回か出した後
寝ちゃって・・・それで」
げ・・・まさか
「中に入ったままの精液をすいだしてくれないか」
にっこり微笑んでいってみせた。正に天使の様な悪魔の微笑み!!
あーあどうしてこんな無茶なこという人の所に召還に応じちゃったんだろう・・・
まぁいいわこういうのも悪くない。
・・・ほんとに吸い出さなきゃいけないの?これ・・・
終
530 :
ハイパー:03/10/28 18:49 ID:OYNPLc4B
挿入場面を文章で書くのはとても難しいですね・・・。
次はテス鰤あたり書きたいです。
なんと奔放なテスタン…(;´Д`)ハァハァ…オレモオソッテホスィ
>ハイパー氏
テスタかっこええ……。
受けなテスタもイイ!けど、攻めテスタもイイ!
>>530 乙です。
つーか…
テテテテテテテテテテ、テス鰤ィ!?
超期待してまつ(;´Д`)
534 :
ハイパー:03/10/30 23:16 ID:QLohqEHI
○月△日□曜日
今日、うちは多額の賞金がかかっているギアのお姉さんをお縄につけるため
悪魔の潜む・・・住むだったかしら?
まぁどっちでもいいですね!ともかくそういう変な名前の付いた森に行って
来ました。
んで・・・1時間・・・1時間ですよ!!1時間もうちはギアのお姉さん
求めて彷徨い歩きました。
結果ギアはおろか人間にさえも逢えなかったんです!信じられますぅ?
・・・これ日記なのにどうしてうち喋り文体(?)なんだろう・・・
で、座るのに調度良さそうな岩があったのでそこに腰かけてたら
がさがさ音がしてなんだろうと思ったら黒い髪に赤い目に黒い服の
おっぱいとお尻の大きい青白い肌の女の人がでてきました。
この時は「綺麗だけど暗そう・・・」そう思いましたよ。
うちったら・・・いつもお父様に
「ブリジット人を見かけで判断してはいけないよ」って言われてたのに
・・・てへっ☆
突然ですが、クラゲ団モノの小ネタ、もといアホネタです。
ぶっ飛んだメイたん達や気の毒な団長、情けないその他でスマヌ。
ジョニ梅・ジョニミリ・攻めテスタ全部激しく期待してます。ハァハァ(;´Д`)
『反逆の紫の上たち』
「よいしょ、よいしょ」
広大な倉庫の狭い荷物の隙間に身体を滑らせて、ブリジットはすとんと腰を
落とした。見つからないようにひざを抱えて小さくうずくまり、息を潜める。
元々大富豪の箱入り娘である彼が、家族を思うゆえに賞金稼ぎに身をやつし
て旅を始めてから、早数ヶ月が過ぎようとしていた。
しかし、現実はそう甘くは無かった。行く先々で異様な光景に出くわすばか
りで、未だ故郷の迷信を覆すほどの大金を稼いでいない。それどころか、旅費
に困ることもしばしばだ。持ち前の愛嬌と芸人魂、転んでもただでは起きない
逞しさに助けられて何とか旅を続けているが、それもいつまで続けられるかわ
かったものではない。
またそれ以上に、
「ウチは芸人であって、賞金稼ぎや売れない三流ライターじゃないです」
このままずるずると旅をしていると、ますます芸の道が遠くなる。なるべく
早急に大金を稼いで、本来の道に戻らなければ。相棒のロジャーと共に決意を
新たにしたのが、ちょうど二日前のことだ。
その時、船が大きく揺れた。地上を離れる衝動と浮遊感に、船が出発したこ
とを知ったブリジットは、行動を開始すべく立ち上がった。
「空賊ジェリーフィッシュ団――これだけの賞金があれば、村に帰れる。よし、
ここが正念場だもん、頑張るぞ〜」
「……さて」
我ながら間抜けな問いだと自覚しながらも、ジョニーは目の前の二人に問う
た。
「お前さん達、一体どこでそんなことを覚えたんだ?」
「だって」
この部屋の主のベッドを占拠したパジャマ姿のメイとエイプリルは、同時に
唇を尖らせてジョニーを上目遣いに見上げた。
「リープは良くて、ボク達はダメなの?」
「聞いたよ、リープに男にしてもらったって」
「お前さん達、どこでそれを聞いたんだ? ……いや、訊くまでも無いか」
どうせリープが喋ったのだろう。別に口止めしていたわけではないし、隠す
つもりもないが――ジョニーは頭を抱えた。
「否定はしないがな……」
だからといって何故自分が二人を抱かなければならないのかと言いかけて、
更に事態が悪化しそうなのでやめた。
「だからボク達もジョニーに女にして欲しいんだけど……ダメ?」
「それはデンジャーだからやめときな」
懸命の『お願い』も即答で拒否されて、二人は揃って舌を突き出した。
「ジョニーのケチ!」
「あたし達一生懸命勉強したのに……ジョニーってば、ひどいよ」
「あのなぁ」
そういう問題ではない。血は繋がっていないとはいえ、娘に手を出すような
真似はしないし、第一考えたこともない。教育方針を間違えたとジョニーは後
悔するが、もう手遅れだった。
「ね、ジョニー、見て見て」
二人は身を寄せ合い、互いの服を慣れた手つきで脱がせていく。日に焼けた
小さな肩が、続いて洗濯板のようなつつましい胸が、未だ生え揃っていない茂
みが顕になっていく。
やがて唖然と固まっているジョニーの前に、二人の少女の生まれたままの姿
が曝け出された。二人共お世辞にも『グラマラスなレェイデー』とはいえない
が、彼女達の年齢を考えると年相応の健康的な肢体だった。そのテの人間には
拍手喝さいの光景かも知れないが、生憎彼にそういった嗜好は全く存在しなか
った。
正直に子供には興味ないと言うのは簡単だが、多感な少女を傷つけたくない。
開いた口が塞がらないまま固まっているジョニーだったが、何とかして穏便に
事を収めようと頭脳をフル回転させていた。
「あれ、メイ。少し胸がおっきくなったんじゃない?」
「そうかなぁ? あんまり変わったようには見えないけど」
「ホントだって、ほら……」
そんな育ての親の懊悩をよそに、エイプリルはメイの小さな胸を掴んだ。掌
で周囲の肉を集めるように掴んで、ボリュームを測る。何度か繰り返し検証し
て、エイプリルは自らの考えが正しかったことを確信する。
「やっぱりそうだよ、少し大きくなってる」
「えへへっ。嬉しいなぁ」
「これもあたし達のおかげだね。感謝しなさいよぉ」
エイプリルは笑ってメイの首筋に軽く口付けつつ、掌で胸をゆっくり円を描
くように揉み始めた。
「きゃんっ。もう、エイプリルのえっち!」
「メイったら、かわいい〜」
親友の可愛らしい抗議を笑って受け流して、エイプリルは桃色の先端を口に
含む。あっという間に固くなっていくそれを、舌で丹念になぞっていく。
「ふぅんっ……も…ぉっ、エイプリルったらぁ……」
エイプリルの口内の温かさと濡れた舌先の繊細な感触が、メイの背筋をぞく
りと粟立てる。メイはたまらず親友の背中に手を回し、ぎゅっとしがみついた。
それから二人は唇を寄せ合い、軽くキスを交しながら寝台に身を埋めていく。
メイにのしかかった形となったエイプリルは、指を脇腹から、太もも、脚の付
け根に滑らせる。未だ生え揃っていない陰毛を掻き分けると、明らかに汗とは
異なる滑りがエイプリルの指を濡らした。
「もう濡れているんだ……。メイったら淫乱」
「……エイプリルの意地悪」
「ゴメンゴメン。でもさ、メイだって前と比べたらすごく上手くなってる――
あれ?」
「あれ、ジョニーは?」
いるかと思ったが、いない。いつの間にか、忽然と消えてしまっている。
「…………」
二人はどうしたものかと顔を見合わせ、
「ま、いっか」
とりあえず女にしてもらうのは明日にして、二人は続きをすることに決めた。
その時、メイが妙案を思いついて提案した。
「ねえねえ、どうせなら皆呼ばない?」
「あ、それいい。そうしよ、そうしよ」
一も二もなく賛成したエイプリルは、身体を起こして壁に据付けられた船内
電話をとった。
「あ、セフィー? 今からジョニーの部屋に来ない?
……うん、ジョニーには逃げられちゃった。ま、明日もやってみるけど、ジ
ョニーのベッドだと思うと、何だかすんごく興奮しちゃって。どう、復習も兼
ねてしない?
……了解、皆も呼んですぐに来てね〜」
電話を切ったエイプリルは、にんまり笑ってメイに覆い被さった。髪を掻き
分けて露わになった耳朶を甘噛みして、悪戯っぽく囁く。
「さぁて、メイ覚悟はいい? 今日は寝かさないからね」
「エイプリルったら、オヤジみたいだよ〜」
「そんな嬉しそうな顔してて、そういうこと言うんだ? このお優しいエイプ
リルさんにも考えがあるぞ〜」
こうしてパーフェクトなダンディーの部屋は、女だけのご乱交パーティーの
会場となろうとしていた……。
一方、その頃。人気がないはずの甲板の片隅に、周囲の闇に溶けこむような
ロングコートを羽織った男の姿があった。
「絶対、絶対、教育方法を間違えた……」
アンビリーバブルな娘達の惨状に堪えきれず、結局逃げ出してしまったジョ
ニーである。
頭を抱え、肩を震わせて、彼は激しく後悔していた。リープに口止めしてお
かなかったこと、躾が足りなかったこと、娘達の行状に気づかなかったこと――
暴風雨のような後悔の嵐に翻弄されて、何に後悔しているのかも、何に後悔す
べきなのかも、だんだんわからなくなっていた。
だがしかし、彼の受難はこれで終わりではなかった。突如背後に強烈な殺気
を感じて振り返ると、
「お前さん達、いったいどこから湧いて来たんだ?」
ソル、アクセル、ポチョムキン、ザッパ、ロボカイという、あまり会いたく
ない面々が、恐い程の笑顔でジョニーを取り巻いていた。
「いやなに、あぶれセンサーが引っかかったものでな」
ソルが底意地の悪い笑顔のまま、抜き身の封炎剣を目の前でちらつかせてい
る。暗いので判り難いが、よく見るとソルを始めとする全員が『魁! あぶれ
組』と墨で書かれたたすきをかけている。
「なんだぁ? そのセンスのない……」
意味不明なソルの台詞とたすきに、ジョニーは目を白黒させている。
「問答無用、クタバレ(誰が好き好んで百年以上一人身なんぞやってるか!)」
「ジャパンの小説で『源氏物語』というのがあるんだけど、知ってる?(めぐ
み〜、会いたいよ〜)」
「お前のような男にあの娘を預けたのは失敗だった。至急大統領に報告しなく
ては(貴様だけに美味しい思いをさせてたまるか)」
「アノ男ハ、オマエノヨウナ男ダッタ……。憎イ、憎イィィィ!」
「天誅、天誅!(女ダケノぱらだいす、今日カラワシノモノ、決定)」
果たしてこれが、あぶれ組による非公開袋叩きショウの始まりだった。
「…………」
物陰で様子を窺っていたブリジットは、船内の爛れた風紀とこの理解不能な
光景に、開いた口が塞がらないまま固まっていた。嘆くべきなのは、進みすぎ
たクルー達なのか、教育方針を間違えたらしいロングコートの賞金首なのか、
それとも『あぶれセンサー』でやってきたという男達なのか。男達の陰鬱な繰
言をBGMに、ブリジットはこの広い空の彼方を見ているような目でこの袋叩き
ショウを眺めていた。
「まぁ、いいですけどね、別に」
折角勇んで出陣したのにすっかり出鼻を挫かれてしまったが、彼はもう慣れ
ていますと諦め気味に苦笑しただけだった。現実は現実としてどう対処するか
が問題だと素早く気持ちを切り替え、今後の行動を計算する。
とりあえず、女だけの乱交パーティー会場に闖入する勇気もなければ、この
袋叩きショウに加わる気もないブリジットは、カバンからメモ帳とペンを取り
出した。賞金首を捕まえるのはこの袋叩きショウが終わるのを待つことにして、
物陰でせっせとメモりながらふと呟く。
「この人達、微妙に悪人っぽいですけど、もしや賞金かかったりして――ても、
気持ち悪いからやめとこ」
君子危うきに近寄らず――この言葉を実感をもって噛締めるブリジットであ
った。
その後、少女向け雑誌『ピチ☆ギア』にて、『大好きな彼にこの想いを伝え
たい、でもどうしたらいいの? ――そんなオトメのための恋の交通標識、ピ
チ☆ギアがおくる必勝対策講座』なる、押せ押せ恋愛論が展開された……。
小ネタ職人様キタ━━━━━━(゚∀゚)━━━━━━!
このままいけば鰤の将来はフリーライターかw
いつも密かに楽しみにしてます。
相変わらずこのスレはテスタ多めでハァハァ(;´д`)
ジョニミリは自分的には意外な組み合わせでしたが、イイ!!ですね。
542 :
467:03/11/01 21:09 ID:Di8D07DQ
いつもぶつ切りで投稿してしまってすみません。
今日中にエチィ所まで投稿しますです。
皆さんの励ましにほろりとしつつ。
小ネタ、私も大好きです。
記者ブリの辛口論評楽しみにしてます。
ジョニ梅さんも期待してます〜。
543 :
467:03/11/02 06:59 ID:/uNuDIYe
ミリアが手にしたグラスは、何度目かに注がれた酒で半ばまで満たされている。
白磁の様な面貌の薄く染まった頬が、彼女の酩酊振りを雄弁に物語っていた。
ミリアにしては、珍しい光景だった。
決して酒に強いわけではなかったが、長い逃亡生活の中でも、アルコールに頼ることはなかったからだ。
溺れれば、湧き上がる雑念が殺意を鈍らせる。現実逃避の心地良いぬるま湯に漬かり続ける事は、彼女の尊厳にかけて出来なかった。それでは、ザトーの下に居た時と何も変わらない。
だから代わりに、殺意に溺れたのだ。
それが、脆い彼女が自己を保つのに必要な術だった。
皮肉な事に。
「貴方にとって、メイはどんな存在なの?」
唐突に、ミリアが問う。
ベッドから半身を起こした形のミリアと、向かい合うような位置で座っていたジョニーが、その言葉に考え込むように顎に手をかけた。
「んー・・・、手のかかる子供って所かねぇ」
兄弟っていう年でもねえしなあ、と笑うジョニーに、しかしミリアは真剣な顔を向ける。
「彼女の方は、違うでしょう?」
響きが、酔いに任せた戯言の其れではなかった。
メイがジョニーの事を口にする時の、あの夢見るような顔を、恋と呼ばずしてなんと呼ぶのか。
勿論、それはミリアには経験の無い感情ではあったけれど、想像には難くなかった。
命を賭けてまで救いたかった程、大切な人。
メイにとってのジョニー。
544 :
467:03/11/02 07:00 ID:/uNuDIYe
「・・他人の恋愛に口を出す事ほど無粋な事は無いんじゃないかい」
からん、と氷が鳴った。
受け流すように言う。柔らかいが、言外の響きがあった。
「分かってるわ。でも」
ミリアは言いかけて、俯く。
らしくないことは分かっていた。でも、言わずにはいられなかった。
「メイには笑っていて欲しいのよ」
ジョニーの顔からそれまでの笑みが消えた。
常に浮かんでいる揶揄するような表情はなりを潜め、いつに無く真摯なまなざしがミリアを捉えた。
「メイは、私に暖かい気持ちをくれたわ。この気持ちをなんて呼ぶのか分からないけど、彼女を悲しませるような真似は、してほしくない」
勝手なことを言っているのは分かっていたけれど。
サイドボードにグラスを置いて、ミリアは頭を左右に振った。しなやかな手指が、こめかみを押さえている。
いつの間にか空になったグラスと比例するかのように、彼女の目は潤み、頬は赤く染まっていた。
「・・・酔ったのか?」
乗り出してぬめるように輝く金髪に手を伸ばすと、彼女は煩わしげにそれを振り払う。
「冗談はよして。眩暈が、しただけよ」
とろける瞳に、ほんのりと上気した頬。目を伏せれば、拍子に覗くなまめかしいうなじ。
もう一度、手を伸ばす。今度は振り下ろされたミリアの掌を半ばで掴み、そうして、もう片方の手で外した気に入りのサングラスをサイドボードにゆっくりと置いた。
かたん、という音が、やけに耳に残った。
「悪いが」
立ち上がって体をのりだすと、ぎしり、と寝台が軋んだ。
「アンタの願いは叶えられそうに無い」
開きかけたミリアの唇を塞ぐように、強引にくちづけた。
ジョニミリハァハァしながら更新しました。何かおかしい点があればご指摘ください。
ジョニミリ(;´Д`)ハァハァ
大人の雰囲気がイイです
ジョニソカコイイ!!
548 :
名無しさん@ピンキー:03/11/02 23:35 ID:J9ySyc2q
AGEさせてもらいまつ。
549 :
467:03/11/03 01:53 ID:qS0hjYLi
捕らえられた牢獄での暇つぶしに見ていた武術大会。
優勝者の願いをなんでも叶える。
そんな謳い文句の下に集まった参加者達。
初めて見たのはその時だったか。
振り乱した金色の髪から時折覗く瞳は、ガラス球のように虚ろで、何故か酷く悲しそうに見えた。
戯れに尋ねると、看守は、暗殺組織を裏切った暗殺者だと教えてくれた。
自由を得るために参加したのですって。
艶っぽく笑う女の言葉を聞きながら、名前も知らないその娘の、人工物のような美しさが焼きついた。
550 :
ハイパー:03/11/04 15:08 ID:Q7y32uNJ
んで、そのおっぱいの大きいお姉さんにこの森に住んでいるギアについて
何か知っていることはないか聞いてみました。
「すみません。この森に住むっていうギアについて何か知っていることが
あったら教えていただきたいんですけどぉ・・・」
って尋ねたらほんの一瞬だけ不愉快そうな顔されました。
綺麗な人の怒った様な顔って
うちすきだなぁ・・・なんて思っていたら
お姉さんは
「ああ・・・知っているよ。近くまで案内してやろうか?」
って言ってきました。
見かけとは裏腹に低い声と男っぽい喋り方・・・ああいうの
憧れちゃいますねぇ。
で・・・この時断ったほうが良かったのか、断らなくて正解だったのか
分かりかねますが・・・
せっかく案内してくれると言っているのに断るのもアレですよねって事で
うちはお姉さんの後を着いていってしまいました。
551 :
ハイパー:03/11/04 15:23 ID:Q7y32uNJ
お姉さんの後を着いていきながら
(そういえばギアについて尋ねたのに「近くまで案内」って事はこのお姉さん
ギアの住処知っているって事だよね・・・うーん。人に住処知られちゃってる
って事はよっぽど間抜けなギアなんだ・・・多額の賞金がかかっているのとは
別のギアかしら?
まぁお金がはいればうちはそれでいいんですけどね・・・)
なーんて考えてたらまぬけなギアさんの住処についたのか
お姉さんは急に立ち止まっちゃいました。
アレって思ってここがそうなのか、と尋ねたら
眉一つ動かさずにこう言いました。
「道に迷ったかも・・・な」
ええっ!どうするんですぅ?ここまぬけとはいえギアが住んでいるんですよぉ!?
暗くなる前にギアをお縄につけるかなんかしないとあぶないじゃぁないですか。
うちはともかくお姉さんになにかあったらうち困っちゃいます。
って早口で言ったら
めんどくさそうな顔して
「じゃあ・・・迷ってない」
って言ってきました・・・・・。
552 :
ハイパー:03/11/04 15:35 ID:Q7y32uNJ
ううもしかしてこのお姉さん怪しい人?なんて考えが頭をチラチラと。
そういえば服装からして怪しいし・・・うーんうーんこのシチュエーション
どっかで読んだような気がする。
森の奥に女の人と絵に描いたような美少年・・・はっ!!もしやこの人
うちにイケナイ事をしようとして・・・連れ込んだ?なーんて考えてたら
いきなりキスされました・・・。
お父様やお母様としかしたことがなかったので
うちの小鳩のような胸はどきどきと・・・。
おまけに舌まで入れてこられました。
うぅ口の中をナメクジが這ってるみたいな感じがして少し嫌でしたねぇ。
それよりも・・・気になったのはうちの体に押し付けられてるお姉さんの
大きなおっぱいでした。
すごくむにゅむにゅしててマシュマロみたいでこっちの方が気持ち良かったですね。
553 :
ハイパー:03/11/04 15:38 ID:Q7y32uNJ
展開が急ですねなんとなく・・・。今度こそ文章で挿入とか中出しとか
書きたいです。
ジョ二ミリ>ジョニーさんたら目をつけるのがはやいなぁと(ぇ
続きが楽しみです。
554 :
467:03/11/04 16:22 ID:Xy8x9JAg
最近寂しいと思っていたら、カワイイ鰤が!
続き楽しみにしてます〜。
>ハイパーさん
カワイ子ちゃんセンサーが反応したって事でw
個人的には、ミリアは18位、ジョニーは30前後のイメージで書いているのですが、実際の所はどうなんでしょうね。
初代とゼクス以降では、製作側の解釈も変わっているような気がします。
555 :
467:03/11/06 03:29 ID:tms7qPLY
それから、メイ達に救い出された彼は、再び空に戻った。
気ままな快賊暮らしの中で、聞いた魔の森のギアの噂。
何とはなしに首を突っ込んだその騒動の内で、再び彼女を見た。
能面のような硬質な雰囲気は消えていたけれど、悲愴さを増したその表情には、以前よりもずっと危うい翳りがあった。
黒い感情に濁った青い眼を見る度に、思い出すのはかつての自分。
心の拠り所も無く、自棄になって自虐に走っていた己の姿がだぶる。
戦いの最中に交わした言葉は少なく、心に触れるには遠かったけれど。
それでも、救いたいと思うのには十分だった。
父の存在が彼を救ってくれたように、細い肩に担った重圧を取り払ってやりたいと、そう思ったのは紛れも無い事実で。
でもそれは、彼が娘達に抱いた感情とは、少しばかり勝手が違っていた。
556 :
467:03/11/06 03:33 ID:tms7qPLY
長いくちづけは、苦い煙草と、薫るブランデーの味。
押しのけようと、自由な掌に力を込めるも、厚い胸板は鋼の頑健さを持って彼女の抵抗を拒んだ。
そして、その抵抗を意にも介さず、くちづけはより熱っぽいものへと変わっていく。
厚めの舌が、上顎をちろちろと舐め上げる。
探るように蠢く感触に、酔いとも付かない痺れが、脳髄を支配していく。
慣れない感覚と息苦しさから逃れようと首を動かすと、僅かに離れた唇から湿った音が漏れた。
息を吸おうと開いた唇の隙間は、すぐに紫煙の匂いに塞がれる。
「んくっ・・・」
今度は舌が絡められる。くぐもった水音が、密着した唇の端から唾液と共に零れた。
557 :
467:03/11/06 03:54 ID:tms7qPLY
男の大きな掌が滑らかな頬に触れ、首筋を慈しむように撫ぜていく。剣だこのはっきりと感じられる固くて無骨な掌が、優しく、だが抗いを許さぬ強さで、ミリアの顔を押さえつけた。
舌を甘噛みされて、瞬間力が抜けた。拍子に、体は完全に寝台に沈められてしまう。こうなってはもう、起き上がれない。
首筋に触れていた手が、服の上からゆっくりとミリアの胸におかれた。びくりと、ミリアの体が目に見えて跳ねる。
補習
559 :
犬神:03/11/09 22:09 ID:9paejUBv
【鰤おな】
今日も賞金首は見つかりませんでした。
もう夜です。綺麗な細い三日月が漆黒の空に浮かんでいます。
ウチは橋の下に、今夜の宿をとりました。
いつまでこの旅は続くんだろう……、ウチはちょっと不安です。
こんな夜は、お兄ちゃんを思い出しちゃいます……。
お兄ちゃん……。優しいお兄ちゃん……。
こんなことを考えてたら、恥ずかしい……、いつのまにかスパッツがパンパンに突っ張っちゃってました。
ウチはその上を、手のひらでそっと撫でます。あぁ……、気持ちいいです。
プルプルって横にこすっちゃったり、ツツゥってなぞっちゃったりします。
「あはぁ……」
変な声が出ちゃいます。やらしいです、ウチ……。
耐え切らなくなって、両手をスパッツの中に入れちゃいます。右手でおチンポ、左手でお尻をいじっちゃいます。
お尻の穴の周りをサワサワしてると、自然に腰がくねっちゃいます。
おチンポはすごく熱く、硬くなってます。心臓の鼓動に合わせてピクピクいってます。
ウチはお兄ちゃんのことを想像します。この指はお兄ちゃんの指……、この声はお兄ちゃんの声……。
「ブリジット……、今日もかわいいね」
ああ、お兄ちゃん……。
「かわいい……、かわいいよブリジット……。プニプニのほっぺに、キスしてあげる……♪」
ウチ……、変なこと言っちゃってます。とってもエロいこと、考えちゃってます。
「ほらぁ、おチンポも、剥いちゃおっか……」
ああ、剥いちゃうんだね、お兄ちゃん……、いいよ、ウチちょっと怖いけど、剥いちゃうよ……。
ミヂィ……ミヂミヂミヂ…………。
「おおぉ……、おほおおぉぉぉっ……」
薄汚い恥垢が粘膜から音を立てて剥がれます……。やだぁ、こんなになっちゃってたんだぁ……。
560 :
犬神:03/11/09 22:10 ID:9paejUBv
恥ずかしい……、綺麗に……しなくちゃ…………。
ウチは恐る恐る桜色の先っぽに指を近づけます……。ツンッ!
ビリビリビリイィッ!
「きゃあああぁぁぁっ!」
やっぱ痛いですぅ。でも、こんなに汚いおチンポじゃお兄ちゃんに嫌われちゃう……。
ウチは少しずつ、丁寧に垢を剥がしていきます……。ピリピリ痺れちゃって、ちょっと涙が出てきちゃいます。
「あはぁ……、痛い……、でもぉ……ちょっと……気持ちいぃ……」
そして、ウチはおチンポの根っこを少しずつこすりはじめました。
クニュッ……、クニュッ……、クニュッ……。
一緒に、お尻の穴をツンツンしちゃいます。
「うにゃあぁ……、いぃ……、いいよぉ……おにい……ちゃん……」
なんか背骨に電気が走っちゃってるみたい。体がピクピク痙攣しちゃいます。
「気持ちいいよぉ……、いぃ……、いいよぉ……」
あはぁ、腰がカクカク動いちゃってます……。エロぉい……、ウチぃ、エロすぎぃ……。
なんか動きもどんどん速くなっちゃいます。呼吸が乱れます。舌を犬みたいに突き出しちゃいます。
「ああぁ……、あはああぁっ……! あきゅううんっ! きゅん! うにゃああぁぁっ!」
声もどんどん間抜けになってきちゃってます……。涎があごまで垂れちゃいます……。
「あぁぁん、おにいひゃん……、おにいひゃんんっ……、うちぃ、うちぃぃ……! でひゃうぅっ! あひゃああぁぁっっんっ!!」
ドビュウウゥッ! ビュルウゥッ! ビュッ! ビュリュウウゥ! ビュクン!
白くって、ネバネバな精液がたくさん出ちゃいました……。スパッツ、ちょっと汚れちゃった……。
「あうぅ……、お兄ちゃん…………、くすん……」
独り寝はやっぱり寂しいです……。
お兄ちゃん……。いつかまた、一緒に寝ましょうね……♪
(了)
お兄ちゃんか!w
ぜひ次はロジャー相手にしちゃう鰤を希望します。
>>414の続きです。めた久しぶり(^^;
「どんな人を捕まえるんです?」
「うむ。人の場合もあるが大概は魔族を捕まえることになる」
「魔族?」
「どちらかというと我々に近い精神世界の住人だ。その属性が闇ゆえにたびたびこの
世界に害をなす輩よ」
「へぇ〜主にって事は他にも?」
そういいながら学はロジャーに渡された手配書をぺらぺらとめくっていく。
「魔族の眷属とよばれる者達も手配される対象になる。淫魔・夢魔・妖魔・悪魔・魔獣に
禁獣。まぁ学殿にはすべて同じように見えるであろうが。
……それと例外的に”魅入られ”」
「ミイラレ?」
「うむ。高位魔族の慰み者として人間が時折連れ去られ魔族化することがある。
もっとも魅入られてしまった者は長くその生を維持できぬから手配は一件の例外を
除いてされたことがない」
「例外って?」
「テスタメント……”魅入られ”の身で高位魔族の力を持つ者……まぁ学殿は魔萌使い
になったばかり故、まだそんな大物と闘えぬしそんな心配せぬとも低級魔族などを
倒してまず魔萌の力を使えるようにならねばならぬ」
「ふうん……あっ!」
「ぬぅ?」
「さっきの人、この手配書の中でいたです!」
「なんと!? こんなに早く遭遇するとは?」
「あ、見えなくなっちゃった! ロジャーさん! 追いかけますよ!」
「うぬ!」
学がロジャーを抱きかかえて見失った方に駆け出す。
「確かこの辺だけど……」
きょろきょろと見回す。そこは人通りが余り多いとは言えない倉庫街の一角であった。
「あ! あそこだ!」
「ぬぅ? どこだ?」
ロジャーが見たときには既に鉄の扉が閉まったところであった。
「どうします?」
「手配にある以上人に害なしてるということだ。もし違ったら謝るとして乗り込むのが
よいだろう」
「変身したほうがいいですか?」
「いや変身で気づかれて逃げられるかもしれぬ。ここはぎりぎりまで待とう」
「……はい。じゃ行きますよ」
初任務にどきどきしながら学が潜入を開始する。音を立てぬように扉を開け倉庫に
入っていく。人の気配に気を配りながらゆっくりと進んでいく。
ん……はぁ……ん……
やがて奧に進む内に聞こえてくる苦しげな声。
「ロジャーさん……女の人が苦しんでる声です」
「うむ。どうやら奧には結構な人数がいる気配もするな。ただごとではあるまい」
ごくり……
生唾を飲み込みながらも慎重に悟られぬように歩を進める。ようやく声の聞こえる
部屋の扉を見つけるかすかに空いた隙間から漏れる明かり。見つからぬようにそっと
低い姿勢で部屋の中を覗く。
「え……」
「なんと……」
二人が目にした光景は十数人の裸の男達が一人の女性に群がってる姿だった。
苦しげに聞こえた声はその女性がなまめかしく喘いでいる声であった。
「あ、あの女の人ですよ……」
「あやつは……サキュバス…っ!」
「サキュバス?」
「男のエナジーを吸い尽くす淫魔だ……」
「じゃあ、手配書の人に間違いないですよね?」
「うむ……しかしあやつは……あっ……学殿!?」
すくっと立ち上がった学は魔萌の言葉を唱えながら室内に入る。
「サイクバースト!」
まばゆい光が学を包んでいく。瞳がエメラルドグリーンに、髪が金髪にかわっていく。
そして体を包んだ光がやがて青を基調としたワンピースのミニスカートへと変わって
いく。胸元に黄色いリボンをあしらった全体的に修道服を思わせるデザイン。
腰のあたりに、物々しい金属製の輪ががちゃりと音を立てるの待ってくるりと舞う。
室内にいた人々はただ唖然と見守る。
「うちの芸見てください!」
「………魔萌使いか?」
ようやくブリジットが何者かさとったサキュバスが気を取り直して話しかけてくる。
「悪い事はゆるしませんよ!」
ロジャーが続いて叫ぶ。
「……ったく。この町に着いたばかりだというのに……」
「おとなしく捕まるなら痛い目にあいませんよ?」
「は! やれるもんならやってみな! ほらお前達! 新しい女性の登場だよ!
たっぷりかわいがってやんなっ」
その号令と共に幽鬼のようにゆらりと立ち上がってブリジットに迫る男達の目は正気
をたもっておらずその股間はこれ以上にないくらい勃起していた。
「ひゃっ! こ、この人達……」
「はははははは! 私の魔力で強制的に勃起させられた性奴隷どもさ!
激痛に近いちんぽのうずきを癒すことしか頭にないんだ! 助けにきたんなら
そいつらの手慰みにでもなってやるんだな。」
「あ、ちょっと違うんですウチは……あっ」
「あはははははははははっ」
「ちょちょっとタイムです────っ!」
「ブリジット!」
なすすべもなくあっという間に出来た人だかりに埋もれていってしまうブリジット。
ロジャーも押さえつけられ、ブリジットに何十本と手が伸びていった。室内にはサキュ
バスの高笑いだけが響いていた。しばし後、性奴隷と化しているハズの男達がどよど
よとざわめく。その異変にサキュバスが気づいた。
「ん?どうしたお前達」
そう問いただすサキュバスの声に呼応するかのように群がっていた男達が左右に
分かれる。その中央にはスカートを翻されスパッツとサポーターをずりおろされたブリ
ジットがいた。サキュバスの目に入る幼い男性器。
「──っ! こ、これは……」
「あーん! ウチは男のですってばーっ!」
とりあえずここまで(^^;
最後の行の訂正……
「あーん! ウチは男の子ですってばーっ!」
つか次回こそサキュバスに犯られます。口淫のみですが……(汗
で、テスタがラスボスですかw
慰み者として攫われるテスタw
569 :
名無しさん@ピンキー:03/11/13 22:04 ID:MqrMvuCI
バンザイシチャウヾ(*゚д゚)ノバンジャイシチャウage
優しく組み敷かれるミリアタソハァハァ(;´д`)
さらに鰤まで盛り沢山ハァハァ(*´д`)バンジャーイ
このスレで萌えの有効範囲が広がった気がする(ショタとかふたなりとか)
職人様たち有難う。
ああ、もうテスタが今までと同じ目で見れない。
このスレで鰤にハマった。最高
>テスタがラスボスですかw
バレテル…… (;´д`)
>慰み者として攫われるテスタw
ギアを魔族ということにパラレル設定したので
その方が不幸っぽくていいかなと (;´д`)
>慰み者として攫われるテスタw
それ(・∀・)イイ!!
ばんじゃいじゃい〜っ!
保守しとこ
うにゃっ!? やっやああ・・・らめえっ!
たっ・・・たまぁ・・・!!
タマタマはぁ・・・あはぅっ!?
そっそこいじられると・・・・・く・・なるぅ・・?
ちんぽみるくこくなっちゃうんでしゅうッ??
んあっ!!んなおっ!! つっ・・強いよぉ
たまもみつよいのおっ!!!
きもちいすぎて バンザイしちゃうぅっ!!???
バンザイ? ばんじゃいっ!ばんじゃいっ!!?
ぱゃんにゃんじゃんじゃいぃぃっ!!?
……ロックだぜ。
>>578 もはや別次元の言語のようだ。
……ヘヴィだぜ。
>>578 ( Д ) ゚ ゚
みさくらはロックだと思ってはいたが…予想以上だ。
万歳しちゃうのか鰤たん( Д ) ゚ ゚
>>578 言葉だけを抜き出すと禿しく萎えるもんなんだな…何故だ ((((; Д )つ 〜゚ ゚
なるほど、なるほどーー!!と似たようなもんじゃなかろうか。
いや、違うか・・・
>>578 成る程 成る程 そうか
全くもってどうしようもない鰤だ
みさくらだったのか
ならばこのスレの住人が萎えるのは全く自然だ
パャンニャンジャンジャイィィッ
( Д ) ゚ ゚
586 :
名無しさん@ピンキー:03/11/26 16:37 ID:hzUXdioj
587 :
名無しさん@ピンキー:03/11/29 21:30 ID:/ixqPtbH
覚悟を決めろ…ダークエンジェル!
見習いたいそのテンション…
萎えるか?
俺はアレで何回抜いたかわからんぞ。
誇れる事じゃないが。
>誇れる事じゃないが。
ワラタw
漏れは吹き出しの中を脳内あぼーんすれば抜けそうだ。
他のギルティ本はあそこまで強烈じゃないんだがな…<台詞回し
好きですみさくら鰤(熱
ああいうノリにしたらだめかな?って相談したら
全力でしない方がいいって諭されますた。
絵と一緒に見れば結構イイと思うんだけどなー。
何ページにも渡って色々されて最後堕ちに堕ちて脳味噌蕩けちゃいました〜!
みたいな。
そういう意味ではみさくらって陵辱系なんだよなぁ。
雰囲気が明るいからそうは見えないが。
「ほう、最近の魔女っ娘はめづらしいものをつけている物だな。」
「こ、これにはいろいろワケが………それより! どうしてこんな事するですか!?」
「お前は肉や魚を食べないのか」
「え?」
「たべるだろ? その時お前はその種にたいして憂えたりしてるのか?」
「それは……」
「同じだよ。この世から滅亡しそうになったら改めて養殖なんかも考えようというもの」
「でも……」
「私には今大量のエナジーを欲する理由がある。それがすべてだ。」
「………」
「どれ……話の余興に魔女っ娘のエナジーでもいただいてみるか」
「あ……ひゃぅっ」
サキュバスの手がブリジットの小振りな睾丸に伸びる。やさしくまさぐるその手は
どこに快感のツボがあるか熟してるかのように的確にブリジットの官能を刺激した。
睾丸の奧の門渡りをなぞりながら優しく玉を揉みしだく。ほどなくブリジットのペニスが
むくむくと鎌首をもたげ出す。
「んはっ……んっ」
抵抗を試みるもその快楽の波は抗いがたくついには天をにらむように完全に勃起し
てしまう。びくんびくんと脈打つ亀頭はまだ包皮にくるまれており膨張して多い切れぬ
部分がが露出しピンク色の光沢を放っていた。
「ふふっ。まだかぶっているのね……」
そういうとサキュバスはおもむろに舌を露出した鈴口部分にそわせた。
「んくっ……」
ぺちゃぴちゃ……ちゅぷ……
鈴口をなめさすり皮と亀頭の接触部分を舌で円を描くように舐めさする。
ちゅぶちゅぶと唾液をたらしながら先端をねぶるとあぶれた唾液がたらりと裏筋を
垂れ落ちそれすらもまるで愛撫の一環でもあるかのようにブリジットの芯をとろけ
させる。
はむ……
唇で優しく先端を噛む。そのまま皮の部分をくわえてひっぱるとブリジットの皮が
伸び、その合間にある恥垢の匂いが鼻腔をくすぐる。サキュバスはこの匂いが好き
だった。くんくんと鼻を鳴らすサキュバスの様子にブリジットが更に顔を赤らめる。
「そんな匂いかがないで……んっ……」
「ははっ! そんなこといいながら先走りの汁あふれさすなよ。かわいいヤツだな」
くわえた皮を離し、あふれ出るカウパーを舐める。ここからが本番だと言わんばか
りに舌なめずりして、ブリジットの幹の部分をぎゅっと握る。
「ふぁっ」
そうして口をあんぐりと開けて先端を頬張る。熱く湿っぽくて気持ちのいい口の中に
ブリジットのペニスがビクンビクンと脈打った。その動きを抑えるようにしっかりと握り
口の中のペニスを丹念に味わう。舌をごういんに皮の隙間にすべりこませて恥垢を
なめとるようにぐりぐりとこする。
「あっ……そ、そんな力が……抜けちゃうよお……」
「ブリジットぉ!」
ロジャーの呼び声に答えることも出来ず、ガクガクと体が震えるが手足体をサキュ
バスの性奴隷につかまれてるために身動きも出来なかった。舌と唇を巧みに使い
亀頭を刺激しつつ皮を剥いていく。その手練手管はまさに淫魔サキュバスといったと
ころか。
「ぷはぁ……んふふ……どうかしら大人のちんぽになった感想は?」
「んぁ……痛い……っ……んんっ……」
完全に包皮をめくられて亀頭が露わになる。包皮はまだ十分に余裕を持って固く
なった幹の部分をギュウギュウと締め付けていた。亀頭部分がピンクよりやや浅黒
い色を帯びている。
「痛いなら萎えちゃえばいいのに……」
「あっ……触らないでくださいぃぃ……」
「あら?いっちゃった方が萎えて痛くないわよ?」
そういいながらおもしろ半分に答えて幹の部分をしごきあげる。
「くはぁっ! んんあぁっ!」
「じゃあ、そろそろ頂くとしようか」
真っ赤な唇を亀頭に押しつけ、再びくわえ込んでいく。口内の粘膜がブリジットの亀
頭をやさしくこすりあげる。その快感で剥けて締め付けてる皮の痛さが和らぐ。そして
程なくくる射精感。睾丸からせり上がるように精液が昇っていくのが感じられた。
「ひゃうっ! でちゃう! ああっ!」
痙攣のように体を震わせびくんびくんと精液を解き放つ。その勢い付いた精液を舌で
受け止めごくりと飲み干す。最後の一滴まで搾り取ろうと舌で鈴口をほしるようにしな
がら吸い出す。
ちゅぅうぅぅっ〜! ちゅばっちゅばっ
「かはっ! ひやうぅうん!」
ちゅぽんっ
吸い尽くしたサキュバスが音を立ててペニスを口から離す。そしてそのエナジーを
吟味してる表情がみるみる驚愕していった。
「すごい……っなんだこのエナジーの量と質は?! 何千人分はるかに凌ぐエナジー!」
へたり込んでるブリジットを見やる。これだけあれば、こんなのべつまくなし手当たり
次第人間の男をあさらなくても十分足りる。
「これが魔萌少女の力……? おいお前たちそいつを捕まえときな。
これならこいつ一人いりゃ十分、お望み通りやめてやるよ……」
「ひゃあぁぁぁぁ!」
どぉぉぉと命令通りにブリジット群がる性奴隷たち。
「おのれらいいかげんにしろおぉぉぉっ!」
「なにっ?」
ぶち切れたロジャーが回転を掛けながらパンチを繰り出した。性奴隷たちが
吹っ飛ばされるていく。その中央にはパンツとスパッツを履いてるブリジットがいた。
目は怒りに燃えサキュバスをにらんでいた。
涙目で。
「もう怒ったですよーっ!」
今回は以上〜
ちんぽみるく!でちゃう特濃ちんぽみるくでちゃううぅ〜〜とか
書きたかったのは内緒です (*´д`)
こくまろみるく…(*´д`*)
誰もいないスレ。ひとりぼっち
>>599 寝たふりィ〜してる間にィ〜出て逝ってくれぇい〜あぁあ〜あぁあ〜あぁあ〜あああぁ〜あ〜あぁあ〜
いた
鰤タソ続きキタ━━━━━━( *´д`)━━━━━━涙目ハァハァ
いつも楽しみにしてるんで、職人様たち頑張って下さい。
ご無沙汰の方々も戻ってきてくれることを祈ります。
銘無しさんの闇紗夢とかもまた読みたひ…
「ちぃっ! 何してる!? この魔萌使いを捕まえるんだよ!」
性奴隷たちがよろよろと命令を受けて立ち上がる。
「今度は油断しません!」
ヨーヨーを構える。
「それぇ〜っ!」
振り回したヨーヨーが次々と相手かまわずヒットする。
「ヨーヨーに死角はないんですよ! さぁ行きますよ〜!」
そういうとヨーヨーに乗りながら突進する。その勢いに残りの性奴隷も
吹っ飛ばされていく。
「発射!! それそれぇ〜!」
そのままの勢いでジャンプして再びヨーヨーを振り回す。着地したときには
性奴隷たちはすべて倒れていた。ロジャーがサキュバスに向かって叫ぶ。
「後はうぬだけだっ!!」
「くそっ! 生きるために生きるべき手段をとって何が悪いというのだ!
人間と何が変わる?」
「それは……」
「確かに生きるためにそうしてることは道理!」
「え?」
「だが我らが人のために護る闘いをするのも道理!!
その道理通すなら我らを倒して示せ!」
「ロジャーさん……」
「ブリジット負けるワケにはいかんぞ!」
「はいっ!」
ブリジットが突進する。
「くっ! 食らえ!」
「えーいっ」
サキュバスがどこからともなく黒い羽を取り出しブリジットに投げつた。
その羽が当たる瞬間にヨーヨーの糸が五芒星をかたちどりガードする。
「それ!」
右手のヨーヨーを投げつけつつ、体を沈めて足ばらいを狙う。サキュバスは軽く
スェーバックしながら飛び上がりつつ足払いをかわす。体勢をととのえ腕を
振り下ろすその手にはいつしか黒い鎌が召還されていた。
キィン!
「ひゃっ!?」
ヨーヨーで鎌を防ぎながらバックステップで避けてかわす。
「うーなかなかやりますね! それではとっておきです!」
「なに?!」
一瞬、ブリジットの体が光る。
「ループザループ!」
「っっ!」
先ほどよりもスピードの乗ったヨーヨーの連続技がサキュバスを襲う。
一撃目をかわせば二撃目がヒットし、更に三撃目が襲ってくる。瞬く間に連打を
浴びるサキュバス。
「それぇ!」
「んがぁっ」
下の方から繰り出されたヨーヨーが顎に決まりサキュバスがのけぞる。
そこに巨大化したロジャーが降ってきた。
「引き際をわきまえろ!」
「ぐあぁぁぁぁぁぁぁぁっ!」
サキュバスはロジャーののしかかり攻撃に悶絶している。
『くそ……私がこんなところでこんな魔女っ娘にやられるとは……』
サキュバスは己の最期を悟り、振り絞った力で先ほど奪ったエナジーを一点に
集中させた。
『せめてさっき奪ったエナジーだけでも……テスタメント様に……』
エナジーが鳥をかたちどりサキュバスの元を飛び立つ。そのことにロジャーも
ブリジットも気づいてはいなかった。
『テスタメント様ぁ……っ!』
体から全エナジーを放出したサキュバスの生命の灯火が急速に小さくなり最後には
消え入るようにその存在がなくなってしまった。淫魔サキュバスの最期であった。
「やったぁ! これでもっといい評価得られますね!」
「うむ。これだけ大物のブラックリストをとらえたのだからな!」
「やりましたね!」
///月刊魔女っ娘パラダイスレビューより抜粋///
ピンチ脱出したのはパートナー。
大見得切るのもパートナー。
とどめを刺すのもパートナー。
あの……主役はアナタですか?ダニメ感がいっそう強くなってます。
「うぬぅぅ。ロジャー一生の不覚っ!」
「あははは…………」
最新号を見てうなだれる熊のぬいぐるみが立ち直るまで
かなりの時間を要したのであった。
とりあえず一部完です。このあと激しくエロがなくなりそうなので続きは
自サイトで細々とやってこうと思います。
ショタ魔女でぐぐればみつけられますのでご用とお急ぎでない方は是非是非。
>>602 どもありがとうです〜。
鰤タンをかなりの包茎ティンコにしていましました (;*´д`)
ロジャー、男前だ…。
惚れますた。
ホシュ
冬祭りでみなお忙しそうですね。
お約束のジョニ梅、遅くなって申し訳ない。いまだ構想中……。
ど──してもジョ兄の台詞がカッコ良く書けない(;´Д`)
が、がんがります……。
>>606 乙です! ロジャーたん……(*´Д`)ポ
まだ頭の中に構想が浮かんでるだけなんですけど、
ジョニメイ描いてみちゃダメでしょうか?
鬼畜ジョニーが一途なメイを調教〜みたいな感じなんですがw
>>609 鬼畜物は基本的に苦手なのだが
ジョニメイはこのスレで見たこと無いので
ぜひお願いしまつ
611 :
609:03/12/08 22:24 ID:L+ogfmzC
鬼畜と言ってもそんなヒドイ感じにはしないつもりです。
ほんのり鬼畜っぽく、かつ愛を込めて調教、ってな感じにしてみるつもりです。
…俺の文才でそれができたら、の話ですがw
とりあえずがんばってみます。初書きなのであんま期待はしないでください。
メイって何歳なんだっけ…12くらい?
メイは18でつよ。えぇ、18に決まってますよ。
右渡は児ポ法に引っかかるような愚かな真似はしません。
613 :
名無しさん@ピンキー:03/12/09 02:23 ID:cdt8X2Cg
>>608 待ってますたよ
がんがってくだされ!楽しみにしてまつ(;´Д`)ハァハァ
614 :
613:03/12/09 02:25 ID:cdt8X2Cg
あげちまった…すんません首吊って死にまつ
615 :
609:03/12/09 07:16 ID:3h4J/ePn
>>612 じゅ、じゅうはちっすか!?w
うーんメイの誕生日に…って設定でやるつもりだから年齢わからんとどうにもできん…
俺の友達はみんな12才だと言ってるんですが公式で年齢って発表されてないですか?
発表されてないなら想像で補うしかないので…
12才ってことでよろしいでしょうか?
まあ、あれですよ、こういうときは
「ジョ兄に拾われた時点から数えて」12歳ってことで
…無理ぽ_| ̄|○
俺的には14くらい・・・
618 :
612:03/12/09 19:47 ID:Rgru/lae
いや、マジで十八だったはず。
石渡にいさんがどっかのインタビューで答えてたのを読んだ覚えがあるし。
え、マジで?ネタじゃなくて?
し、知らなかった…ていうか18であのロリ顔で貧乳!?
ありえねー…藁
実年齢14か15くらいが漏れ的に理想だったんだが…
いっちばん最初のギルティ(まだキャラとか全然違う
デザインの時)の記事に、18歳と書いてたような。
でも私も14〜15くらいが萌えかも。児ポ対策ってことで
建前だけにしてみるとか(w
609さん、がんがって下さいです。
私はジョニミリさんや609さんの作品で、カコイイジョ兄研究を
したいと思います(*´Д`)ハァハァ
>>613 ありがdです。もうちょっと練ってみますーヽ(´ー`)ノ
すんません、書き忘れ。
>公式で年齢って発表されてないですか?
残念ながらされてないです。みなそれで頭を悩ませています(w
622 :
ジョニメイ:03/12/10 00:13 ID:mf4e/7Jk
ジョニメイなんて書いたら駄目でしょうか?
メイはロリ属性を少し弱めて、思春期中盤の微妙な恋心を抱えたあたりで。
受け攻め的には 攻ジョニー⇒受メイを書きたいです。
すんませんあげちゃいましたごめんなさい
むしろ、炉利に走っt…
やめろなにをry
鰤たんは14歳きぼんヽ(´ー`)ノ
626 :
609:03/12/10 20:34 ID:JNZb9JJg
>>620 なるほど、ありがとうございました。
初期の記事で18歳ならいろいろ設定変えられててもおかしくない…ていうか
あの外見で18歳ってありえないですよね、
マイ設定を駆使してがんばりまつ。
14くらいが好きな人が多そうなので14の誕生日ってことで…
鰤たーん!
過去スレ合わせて全部読んでたら・・・医者×医者(2PR1カラー)を書きたくなった罠・・・(吐血)
>>629 ま、待て
それは一体どんなんなんだすげえ気になるぞ
>629
おいらも妙に気になりますぞ…!
想像がつきません!
>>629 ぶっ(;゚∀゚)
カプ表記のみで大笑いしたぞゴルァ!!
俺も気になって仕方がありません、書いてください、お願いします(;´д`)
>629
そしてこれで希望者4人目と。
さあ書くしかない、もう書くしかないな
635 :
629:03/12/15 22:49 ID:qzMtUid0
やべぇ意外と反応があって挙動不審になってもた。
漠然と2P医者を負かした医者が「偽者にはオシオキです」とか・・・
自分で言ってて有り得ねぇ・・・・(鬱)
医者医者も良いが医者看護婦も気になると言ってみるw
むしろ看護婦に襲われる医者キボンヌとかいってみるテスタ。
医者×医者SSか…
うpされたら、益々このスレのなんでもあり度が上昇だなw
>>629 ロックすぎです!!ハゲワラ
ヤヲイ大嫌いだけどもうなんか許す!!医者なら許す!!
書いてくださいバカヤロー!!
見てみたくて仕方がねぇ!!
…で、俺、初柿なんですがカイメイ書いちゃダメでつか?(ホントはこれを書き込みに来たのよ)
カイの勝利台詞「危ないから私が出口までお送りしますよ」(だっけ?)
から思い付いたんですが。変態ロリコン鬼畜カイがメイをそのまま拉致監禁調教!
みたいな。
かなりありえない設定だけどありえなさでは629さんにに負ける…ていうか勝てねぇwW
つかカイオタにヌッ殺されるかも…
OKスか?
>>639 カイオタですが読みたいです。
カイメイ好きなので書いてください。ヌッ殺さんのでw
641 :
629:03/12/16 23:39 ID:HPsF+6S0
>
>>637 看護婦ってファニの事でつか?キャラ知らんので恐らく無謀かと。
>
>>639 ぎゃあロック言われますた。って言うかやっぱ医者×医者はありえんすか。
むしろ自分としては医者×チビ医者が王道・・・・人として有りえねぇよ漏れ。
皆さんに急かされてSSに手をつけてます。
書き始めの時点で「萌とは無縁」「シリアスっつーか痛い」な内容になる事必死でつ(;´Д`)
期待に添えられそうにないや・・・・・(鬱)
えーと、いまさらこんな事いうのも何なんですが
今から続き書いていっても需要とかあります?
いや、“一年以上もトンズラしといてふざけんなゴルァ!”
とか言われたらおとなしく去りますんで。
>>642 ザトーinザッパ&三つ子幽霊&S子xミリアでしたね。
もう、是非。是非に。
ありえない組み合わせ祭のヨカーン?
職人さん方がんがってください。
>>642 続き(・∀・)キボンヌ!
密かに心待ちにしてたんで。
645 :
639:03/12/17 22:31 ID:WCjwEr9d
>>640 レスマリガトーございます。がむばります。
カイのキャラはどの程度崩していいでしょうかね?
@カイの警察機構の者としての(おカタイ職に就いてるって意味ね)
やり場のない怒りやストレスが作り出したもうひとつの人格で、
あくまでも「カイらしく」鬼畜。
台詞例「こんなに溢れちゃって…フフフ、意外と淫乱なんですねぇ」
Aチンピラ…というか小悪党みたいな感じ。
台詞例「へへへっ…溢れてやがるぜ、感じちまってんだろぉ?」
Bカイの皮をかぶったキモオタみたいな。
台詞例「メイタソハァハァ(;´Д`)かか可愛いね、そ、その二の腕とか」
とりあえずBは有り得ないとして…(笑)
>642
続きハゲしくキボンヌ。
>645
個人的には3がイイ!
必死に自我を保ち、体の奥から湧き上がる感覚に抗おうとするミリア。
しかし、身体中を撫ぜていく“何か”の感触は確実に湧き上がる感覚を
増大させていく…
ミリア「く…はぁ………あぁ……」
その様子をベンチに座りじっくりと見つめているザッパ。
ザッパ「どうですか?っと、聞くまでも無いですね。」
ミリア「はぁ………う、くうっ……何がっ……も、目的な…はぁう……のっ!」
その問いに答える代わりにゆっくりと立ち上がったザッパはゆっくりとミリアに近づくと
ミリアの服に指を当てる。
ザッパ「先程言ったじゃありませんか。人助けですよ。」
そのまま指をスッと滑らせると服は鋭い刃物で切られたかのように切り裂かれ、
ただの布切れへと変わり果てた。
ミリア「え?…なんで?……ひ……はぁあああっ!!」
衣服が切り裂かれたことに対するショックから気が緩んだその瞬間、全身を衝撃が走り抜けた。
ザッパ「軽くイッた様ですね……しかし、彼を出すのはまだまだ先ですよ…フフフ」
S子「あら…じゃあ今度はあのコを出すのね…彼女大丈夫かしら…」
ザッパ「その辺は考えてある、おまえは気にしなくてもいいぞ。」
S子「そう、じゃあ楽しみに見てるわ。」
ミリア「(誰と話を押しているの?)……ふ…はぁぁ!!」
身体中を走り抜けた衝撃の後の脱力感の中、半ば聞き流すような形で聞いていたミリアは
自分の身体に突然、先程とは違う感触が触れたのを感じた。
ミリア「ひ!…な、何!!…はぁっ…うぅ…」
ザラリとしていてまるで舌のような物がミリアの股間を舐め上げていく感触。
いや、舌のようなではなく、事実舌なのだ。それも獣の。だが、ミリアの今の精神状態では
そのような事には気づくはずも無かった。
皆さんの(生)暖かい声援を受けて続けてみます。
とりあえず、書き溜めてないんでこんな感じで。
>645
戦闘中に錨で頭ブッ叩かれて壊れるってのキボン。壊れた先はいっそBでよろしこ。
>645
余りに原作のキャラを崩されるのはやだな。
別にAやBだったらカイでなくてもチップやポチョムキンでもいい訳だし。
いっそキモオタそのものでもいいんじゃ。
カイメイを書かれるならやっぱり@キボン。
もうキモオタ×メイでいいじゃん
あり得ないcp話にちょっとだけ便乗。スレの流れ無視でゴメナサイ。
実は 肉×梅とかちょとだけ書いていたyo… 脳内で。
外見カイで中身がブッ壊れたキモオタってとこに意味があるのでは?(藁
キモオタにハァハァ言われるのと美形にハァハァ言われるのとじゃ
全然違う(多分)しな、うん。
そんなワケでBきぼんぬ
ザッパ「どうです?そこを舐められたのは初めてですか?ソイツの舌さばきはなかなかの物ですよ。」
ミリア「…ちょ、ちょっ……ひ、あああ…ソイツッて、ああ…はぁん!」
ザッパ「意識を集中する事が出来たら見られるかもしれませんよ。
今のアナタには難しいかもしれませんが…」
ミリア「な、何言って…う…きゅう…はぁああ…うぁ…ん」
ザッパ「このままでもいいのですが、せっかくなので教えてあげましょう。
アナタの全身には今、3人の私の助手とペットの犬が群がってアナタを弄っている訳ですね。」
ミリア「そんな、もの見えっ…な…はぁっ…い…じゃ……」
ザッパ「確かに今の精神状態では難しいかもしれませんね。フフフ」
そう言うとザッパはゆっくりとミリアのうなじから首筋、鎖骨そして胸へと指を這わせていく。
それらの行為一つ一つが確実にミリアを追い詰めていった。
ミリア「ふゎああ……お願い…もう…ゆ、許してぇ……」
既に其処にいるのはアサシンのミリアでは無く、一人の少女としてのミリアだった。
その様子を見て、ザッパは自分とそして自分の中の魂が昂ぶっていくのを感じた。
ザッパ「まだです。アナタをもう少し溶かしてから彼に渡してあげましょう。」
そう言い放ったザッパは、さらに指を滑らせていく。
胸をなぞり、脇腹を撫でゆっくりと降りていく指がとうとうミリアの秘所へとたどり着いた。
ミリア「おねっ…お願い…其処は…ひ…やぁん!!」
ザッパ「ここはまだですよ。それよりも…」
ザッパの指はあっけなく秘所を通り過ぎ、その後ろの菊門を標的として弄びはじめた。
ミリア「其処は、そこはぁぁぁぁ……ひゃ!!……うぁぁぁ…」
秘所から溢れ出した蜜はすでに菊門までも潤していてザッパの指は抵抗も無く
ミリアの菊門に飲みこまれていく。
ザッパ「後ろまでこんなにして。フフフ、唾液を零すほど感じているんですね。」
そう囁きながらザッパはたった今までミリアの菊門を弄んでいた指で唾液を掬うと
ミリアの口の中へと流し込んでいく。
ミリア「あ……ふぁ…ちゅ…ぷ…」
その指を舐め上げていくミリア。
ミリア「ん……ぷはぁ……」
(これから…どうなるんだろう…でも………)
ザッパ「そろそろですかね…」
恍惚の表情を浮かべているミリアを見たザッパは自分の指を一舐めして呟いた。
ミリア→22くらい
ディズィー→外見は10台後半くらいだろうか
紗夢→まだ未成年くらい
メイ→ロリくらい
イノ→?
バイケン→20代半ばほど?
ザッパのスペックすごすぎ。
ザッパ・S子・犬・3人の助手と6人(?)で、ディズィーを超えているな。
657 :
629:03/12/18 23:48 ID:y7hcG9L4
医者×医者書こうとしてたら違う物が出来てしまったです…
チビ×チビ(ピンク)モドキのギャグ崩れ・・
ありえないカプのサンプルとして投下OKなんでしょうかこれって(;´д`)
カイがキモヲタになるっていう流れで思わず普通に笑ってしまったが
いつもディズィーのストーカー扱いされてるテスタを見ては半泣きになっている我が身を振り返ると
カイが好きな人に申し訳ないので1がいいw
>>657 かなり読みたいです(;´Д`)チビタソハァハァ
変態・ロリコン・鬼畜・キモオタ…
かなり鬱になりそうなので勘弁して下さい。
>>659 だったら読まなければいい。
そいうのオケーなスレだし好きな人もいるのだから。
>>660 いや、嗜好のことじゃなくて、
4つ揃うぐらい性格崩し過ぎるのは勘弁って言いたかった。
662 :
639:03/12/19 07:36 ID:J3NiplPF
Bは完全にギャグのつもりだったんですが(藁
不快に思った方がいたらすいません。
Bを希望してる人が意外にも多くてびっくりしましたが、
カイヲタに本当にヌッ殺されそうなので@で止めておきまつ。
ざっと荒直しはしますたが、何分ヘタレなので(エロないし)駄文読みたくない方はスルー推奨です(;´д`)
「ドアと診療所と医者」
どうみてもドアだけのそれは、町中の公園の一角にぽつんと立っていた。
ドアノブに掛かったボードには「ギルティ医」と書かれているだけで一体何なのか判らない。
けれどそのドアを叩く人物…というには体はヒトの形をしているが、余りに高すぎる身長に、頭には紙袋を被って
更には全身をピンク色の服で固めていて、公園という空間に相応しくない事この上ない。
周りから奇異な視線を向けられても、何ら気にせずドアノブを捻りドアの枠をくぐる。
中に居たのはピンク色の人物と全く同じシルエットで、紙袋の上からアフロのカツラを被って小躍りしている人物。
此方は白い上着にクロムグリーンのズボンと、至って普通のいでたち…
アフロのカツラを被っている時点で力一杯普通では無いのだが。
「おや、桜餅の貴方でしたか」
「桜餅とはご挨拶ですねぇ。せめてサーモンピンクと言って下さい」
どっちも大して変わりないだろうのツッコミを入れる人物もおらず、全く同じシルエットの色違いな2人が、
軽く手を上げて挨拶に代えると、小さなテーブルの上には既に大きな皿にドーナツをが山盛りされて、ティーポットからは
良い香りが立ち上っている。それを挟んで長椅子に腰掛けた。
「そう言えば金色の彼や、やたら赤かったり青かったりする彼らは最近姿を見ませんねぇ」
「えぇ、例の大会に出場した人達のソックリさんは、少なからず騎士団の方々に追われてるそうですし」
「私も他人事ではないのですけ・・・おや?」
2人の医師が他愛も無い談笑をしていると、ファウストの上着から小さな紙袋が覗き、青い風船を片手にフワリと
チビファウストが空に飛び出して来た。
フワフワ部屋の中を漂う様子を微笑ましく見ている桜餅ファウストの頭に、チビが飛び降りてきたと思うと
興味津々、と言うよりは面白い玩具でも見つけた様に桜餅ファウストの紙袋を、その小さな手でペチペチと叩き始める。
「貴方のおチビさんは活発で良いですねぇ。私のチビはどうも恥ずかしがり屋さんでして・・・」
慌ててチビを止めようと手を伸ばすファウストに、構わないと右手を上げて見せて苦笑混じりに呟きチロッと下を見た。
それにつられる様に視線を下に落とすと、桜餅ファウストの上着…丁度ネクタイの陰から顔を覗かせている
ピンク色のチビファウストがいたのだがファウストと視線が合った途端に服の中にピャッと隠れてしまった。
その反応はファウストにとってとても可愛らしく感じられるもので、思わずヨダレが出てしまったが
幸い桜餅ファウストには気づかれなかった様だ。
頭の上のチビファウストはそのままに桜餅がドーナツに手を伸ばそうとした瞬間、軽い身のこなしで
チビがピンク色の上着の中に飛び降りて素早くもぐってしまった。
目的はピンクのチビだろう。目的の人物を見つけたらしく服の中でジタバタと暴れ始める。
ファウストから見ると、服のあちこちに二つのコブが出来たり無くなったり目まぐるしい。
他人の服の中でトムとジェリーごっことは迷惑極まりない。
「あぁん刺激的ぃ〜(はぁと)」
服の中、もう腹側背中側横腹辺りと所構わず暴れまわる二人のチビに、敏感な所等に触れられまくって
悶えに悶えている桜餅ファウスト。
「びっビンビン来るわぁんっ!」
それを見て、こっちはこっちで股間を両手で押えて長椅子の上を右に左にゴロゴロゴロゴロ転がり回るファウスト。
一体何に反応しているんだ先生。
他の人がこの2人の様子を見たら、まず間違いなく引くであろう事は想像に硬く無い。
「ぴぎゃー!!」
悶え狂っている医者二人の声とは明らかに違う、やけに甲高い感じの叫び声が部屋の中に響いた。
ファウストはその叫び声が桜餅ファウストの服の中から発せられたものだと直感で感じ、確認する為に
服に掛けられたベルトを外すのももどかしくピンク色の上着を力一杯左右に引っ張る。
>>652 脳内だけじゃなくてここでも書く気はありませんか?w
服の中に見えた物は、小さな桜餅ファウストが衣服を乱され俗に言う判脱ぎ状態で、目だけでも泣きそうだというのが良く判る。
そして、チビファウストが桜餅ファウストの腰を背後から掴んでいて、背面位その物だ。ご丁寧にズボンも脱いでいた。
それを見たファウストの頭の中では、このチビ達の状態を自分自身に納得させる為の文章が凄まじい勢いで渦巻く。
その役得を私に代わりなさい等とも思ったそうだが、人様のチビに手を出すのは憚れるのでぐっと堪えたとか。
『私のチビが桜餅さんのおチビさんを襲った!よし決定!!』
先生結論早いよ。
4人がそれぞれ数秒固まった後、いち早く麻痺から立ち直ったファウストがチビ2人をそっと手に乗せると踵を返し、
普段タオルなどを入れておく戸棚の中にチビを放り込んで、×型のテーピングを封として貼り付ける。
そして沈痛な面持ち(?)で椅子に腰掛けると、何事も無かった様にドーナツと紅茶を湛えたカップを傾ける。
戸棚の中から聞こえる悲鳴とも付かない声をBGMに、2人とも時折笑いが漏れるのだがそれは妙に乾いて空しく響く…。
次の日の朝、戸棚の中ではチビファウストは萎れ、桜餅なチビファウストは泣き明かしていたそうな。
完
667 :
629:03/12/19 19:47 ID:Z9K8dlg9
果たしてこのSS何処からツッこんでよいのやら‥・・
スイマセン、回線切って首吊って来ます。ヌッ殺しもOKですので・・・
とりあえずワラタ
かなりウケる、こういうのもエロくなくてもきぼん
おおいにワラタ
先生達、素敵です
先生ハァハァ
あやうく桜餅に萌えてしまいそうになった…
672 :
名無しさん@ピンキー :03/12/20 19:10 ID:zZTKH+g6
服の中でチビに動き回られ悶える先生…
すみません萌えました
あげちまった…ゴメンナサイ
674 :
629:03/12/20 20:25 ID:PqeIiqlC
レッレレレレスキタワァ*・゚゚・*:.。..。.:*・゚(n‘∀‘)η゚・*:.。. .。.:*・゚゚・* !!!!!
こんなにレスが付くなんて…しかも萌えて貰っちゃった(*´д`)
皆さんありがdです。医×医じゃなくて医×チビ書きたくなってきたなぁ
桜餅萌 え ま し た 。
GJでごじゃりまする629さん
(でも、最後にオマケです………)
ザッパ「どうですか?もう周りも分からなくなるほどでしょう?ホラ、そこから覗かれていますよ。」
そう言って指し示した木陰からぼんやりとした人影が浮かび上がる。
ミリア「………え?………あぁ………み、見られてる………いや……いやだ……見ないで…………」
実際の所、その人影はS子だったのだが、今のミリアではそんなことに気づくはずもなかった。
ミリア「ひゃ………ダメ……見ちゃいや………あ!ひゃううぅぅぅ!!」
ザッパ「見られているという羞恥心だけでもイケますか………さすがです。では、そろそろ彼に
出てきていただきましょうか…………」
そう言うとザッパは己の中にあった魂に身体の自由を預ける。
もちろん、いざというときのために意識の上での手綱は握ったままだ。
一方のミリアは目の前のザッパの雰囲気が変わったことに気づいてはいたが
それが意味する所まで判断できるような状況ではなかった。
「……ミリア……」
突然の呼び掛け、それも今までのザッパの物ではないあのエディーの、いやそれは紛れも無く
ザトー本人の声だった。
「……え?なんで?…なんであなたがここにいるの?………アナタは去ったはずじゃ……」
その問いに答えず、ザトーはじっとミリアを見る。
元々ザッパの物である深い青色の瞳は、かつて……禁呪によって視力を失う前の彼の瞳の色と同じで、
その青い瞳の眼差しがますますミリアの心を侵食していく。
「ミリア……君の姿が見える……」
その瞳に吸い込まれる様にミリアの唇が言葉を紡ぐ。
「………ザ…トー…?……んぅっ!!」
その言葉を遮るかのようにミリアの唇が奪われた。
………………………………………………………………
………………………………………………………………
長い沈黙……………そして口元から漏れる吐息と舌の絡まるかすかな水音
ぴちゃくちゃと言う音と自分の漏らす吐息を聞きながら
ミリアは身体中を覆っていた快楽の網が離れて行くのを感じたが、
もう抵抗しようとは思わなかった。
このスレ終わっちゃたんでつか?
(´・ω・`)ショボーン
いえいえそんな事はないですよ(`・ω・´)
たぶん(´・ω・`)
kakikomimasu
みんな、冬祭りで精魂尽き果てたのだと思われ。
新作が出たのに、この盛り上がりの無さは一体……。
ご無沙汰の方々も戻ってきてくれると嬉スィ。
投下人氏と銘無し氏の新作が読みたいです。
特にカイデジ。投下人氏のカイデジが一番好きだ〜。
おまいら!今まで出たSSで一番好きなのはどれですか?
魔萌え少女鰤タソかな。
あと、スレの超初期にあった鰤と『俺』のエロスライフネタが好きでした。
こんな俺は鰤スレに帰った方がいいですかそうですか。
>>683 お前は鰤さえ居ればなんだっていいんだろ。
パラレルやドリームが好きなんてキモすぎ。巣に帰れ。
まぁ俺はデズたんさえ居ればなんでもいいがな。
687 :
名無しさん@ピンキー:04/01/03 19:51 ID:Uwyo7RZd
投下人さんのテス受けSSはどれもよかったなぁ…
うわーーーん!!!!!!!!!
間違ってageてしまった!!!!!
皆さんすいません-------!!!!!
>>688 大丈夫だからオチツケw
投下人さんのカイデジ好きがここにも1名。おかげで開眼しますた。
690 :
689:04/01/03 22:36 ID:cE9G0UUD
IDがナインボールゲトー!!!臭 _| ̄|○
今まで読んだ萌え小説の中で1番萌えたのが
前スレにあった闇梅SSですた(´∀`*)
他にも色々な職人さんのおかげで開眼しまくりますたw
今年も職人さんのご光臨を楽しみにしてまつ(*´д`)ハァハァ
ほしゅ
鰤た〜ん♥ほしゅ
メイが出る出る言って出ないな…
本命ジョニーとメイ 時点アクセルとメイ
いや、もうメイならなんでもいいや。だ…誰か…!!!
>695
メイのエロは難しいと思うが、中でもジョニメイのエロが一番難しいと思う。
ジョニーの台詞回しも難しいが、何より快賊団のメンバーとして
実の娘のように可愛がっているメイを抱く理由を考えるのが大変だと思う。
一歩間違えれば虐待になりかねんし。
ジョニーの心情を追うようなのであれば読んでみたいな、ジョニメイ。
>>696 おっしゃるとおりですね。
虐待じゃなくて、純愛が読みたいです。
ところで、メイはやっぱり18歳なのかな
>>696 >>697 でもさー、快賊団ってクルー全員女なんだべ?
ならむしろクルーは全員ヂョニーにヤラれてるんじゃね?w
メイは今はお子様でももうちょい成長すればイイ感じになるだろーから
ヂョニーはヒカルゲソジよろしくメイを「育てている」のでは…?
と考えれば鬼畜っポイのもイケる気がしてこない?ダメ?
>>698 うーん。ジョニーはああ見えて根はとても真面目な人だし、
クルーの子は全員心に傷を負った子ばかりだから、誰にも
手は出していないイメージを持ってました
メイに手を出すときが来たらそれはものすごく真剣であって欲しいです
こんな意見はエロパロではご法度かな…(笑)
心に傷を負った子達をジョニーが優しく介抱・・・これなら問題あるまい。
>心に傷を追った…
ジョニ梅を未だにしつこく期待している漏れは粘着でしょうか (´・ω・`)
702 :
467:04/01/08 06:18 ID:28STqE3Q
>>696、699
私もそう思います。クルー=娘みたいに思ってて、恋愛対象ではないけれど凄く大切にしていそう。
だから、メイに対するその辺りの葛藤とか読んでみたいなー。(*´д`)ハァハァ
オンリーやら冬祭りやらで、ずっと書き込めなかったんですが、ジョニミリの続きを書き込んでもいいでしょうか?
>>701 |ω・`)年末年始でゴタゴタしてましたが、忘れてないです。
もう少しだけ……スマセン
>>702=467
ぜひ! ずっと気になってました(*´Д`)ハァハァ
704 :
467:04/01/08 07:46 ID:28STqE3Q
>>703 ジョニ梅私も期待してます〜!かくいいジョニー(・∀・)
御言葉に甘えまして、続きです。
ずっと中途半端にしててごめんなさい・・
705 :
467:04/01/08 07:52 ID:28STqE3Q
直に着た薄いシャツ越しに、指が掠めるように先端を往復する。
「く・・・ぅん」
慣れない刺激に思わずのけぞったミリアの額に、乱れた髪がつと触れた。
髪。
その時、ようやく髪を使う事を思いつき、ミリアは神経を集中させようと目を閉じた。
一瞬でいい。そうすれば、この男を押しのけられる。
「・・物騒な事は、考えるもんじゃないぜ?」
それを見透かしたように、ジョニーはミリアの髪をかきあげた。そして、再びその唇を押し開く。
段階を追って激しさを増す口づけは巧みだった。食いしばった歯列でさえも、堪えられない吐息に追われてゆっくりとその格子を開く。
そうして逃げる舌を捕らえながらも、乳房を弄ぶ手は止まらない。布越しにはっきりと判るほど立ち上がった突起を摘まれて、たまらずミリアは声をあげた。
「っあ・・」
羞恥と怒りと、恐らくは快感がない混ぜの、ひどく挑発的な表情で鳴く。
堪えきれずに小さく漏れたその声で、身体の芯が昂ぶるのが分かる。
「いーい声だ」
「う・・・っるさッ・・・」
706 :
467:04/01/08 08:19 ID:28STqE3Q
シャツの上から尖ったそれを口に含むと、組み敷いた体が再び跳ねた。
思い出したかのように再開される抵抗にも、最初ほどの勢いは無い。
軽く歯を立て、転がすように舌先に含む。布越しというもどかしさに煽られたのか、先程よりも大きな声が薄い唇から零れた。
「あン・・・・くぅ、はぁ・・ん」
唾液で濡れた布地から、桜色がはっきりと透けて見え、安っぽいポルノ雑誌のような直接的ないやらしさに、劣情が一層喚起される。
「みる・・なッ・・」
「そんな可愛い顔してお願いされても、なぁ」
引き締まったラインを胸から順に撫で下ろして、シャツの裾を捲り上げる。半ばまで露になった身体を更に愛撫しながら、固く閉じられていた膝を割った。
膝頭を足の付け根に擦り付けると、僅かに湿った感触が伝わってくる。
いやいやをするようにミリアがみじろぐ。
構わずに下着の脇から指を滑り込ませた。湿り気を帯びた、と言うには余りある程、そこはぬるぬるに濡れそぼっていた。
707 :
467:04/01/08 08:54 ID:28STqE3Q
探るように、指を蠢かす。
一枚一枚花弁をめくり、やがて辿り着いた花芯を擦りあげる。まとわりつく粘性の液体をまぶすようにして弄べば、そこは少しづつ腫れあがり、比例するかのように花の中心が潤んでいく。
「う・・っく、はっ、あぁ・・・・ッ」
必死で声を堪えながらも、自制心が彼方に流れていくのをミリアは自覚していた。
自制心だけではなく、この場に無い感情の全てが、大きな快感の波にのまれていく。
何も考えられなくなっていく、どうでも良くなっていく。
一瞬だって、忘れる事なんて許されないのに・・・!
「やッ・・」
快楽とは違うその感情が、ミリアを辛うじて繋ぎとめた。
「はなせ・・・っ、私はっ」
瞳に走る暗い炎。
殺したい。殺したい。殺さなきゃ。でないとーー
708 :
467:04/01/08 08:55 ID:28STqE3Q
「ミリア」
初めて、その名を呼んだ。
「アンタは綺麗だ。そんな悲しい眼をして、復讐なんて強がりはよせ」
「なにがッ、分か・・るの」
ミリアを見つめる穏やかな瞳の向こうに、鈍く輝く金髪が流れた。
何よりも欲しかった殺意の矛先。
あの男と同じ
金の髪。
「私はっ!」
花の香りの代わりに、けぶる煙草の匂い。
「ザトーをッ」
高い鼻梁の先には、遮光器の代わりに深い青。
「殺さなきゃ」
千切れた無数の感情が交じり合って、ミリアに耐え難い混濁を招く。
殺意、思慕、憎悪、怨嗟、情愛、尊敬、軽蔑。
この感情をなんて言うのか、私は知らない。
でも、それをもたらすのがあの男だけだという事も、同時に知っている。
ジョニミリキター!467さん乙です。
続き楽しみっす(*´д`)
年末年始は皆さん色々忙しかっただろうし、ご無沙汰に
なっている職人さん方、気にしないで書き込んでホスィ…
あの〜私はアイデアが出るのですがストーリーをうまく書けないんですよ・・・・・ちょっと思いついたこと書いておくんで
SS職人さんできれば作っていただけませんでしょうか・・・・?
・ディズィー×ジョニー
・ジョニーが「快賊団」の快の本当の意味を教えるとか言ってえちぃことを教え込む・・・・
どうでしょうか・・・・そうですか・・・・むりっすよね・・・・スレ汚しスマソ
・同人誌にはありがちなネタで、アイデアすらも物凄く貧困。
・ちょっと上の方でジョニーと団員は聖域だと話しているのに読んでないのか。
結論:釣り
そういや前にいた紗夢ネタ書いてた双月さんはどこに消えたのだろう・・・?
あー〜〜〜やだやだ。
>710の意見が、アイデアとも呼べないくらい貧困ってのは同感だし、
ちょっと上のレスくらい読めとも思うけど、
これだけありえねえカプが乱立してるスレで聖域だからダメってのもなんか変。
私だって個人的には、たとえ相手が誰でもジョニーはエロに絡ませないのが好みだけど
(逆レイプはアリ)
それに萌える人がいる限りは、ここは何でもOKのスレであってほしいな。
もちろん、発表するタイミングや雰囲気も大事ってのは前提ね。
715 :
銘無し:04/01/09 23:22 ID:CRMANGBM
どうもお久し振りです。
純愛萌えで心理描写なジョニメイ(メイジョニ?)、勢いで書き始めてみました。
ただ、本番直前寸止め物でまたエロ少なめに……ここに投下しても大丈夫でしょうか?
>>715 純愛と寸止めがジョニメイには似合いますね(笑)。
楽しみにしています
銘無し様
そろそろ投下されてるかなと思ったのですが、
よくよく見たら「書き始めてみた」ばかりだったのですか。
早とちりしましたが期待しています
ジョニーの身内の定義は
「身内の身内は俺の身内」で「俺の身内とは世界中の孤独で不幸な麗しき乙女達よ」
ってことらしい。
ますますわからん。
この男は。
つまりジョニーにとっては身内だらけなんだな
ジョニーはクソ女たらしなのか素晴らしい人道主義者なのか判別がつき辛いんだよな。
ていうか石渡御大もはっきり決めてなさそう。
うーん。ジョニメイはまだか…。
また明日来ようっと。
ムック等に載っている文章を読んだ上での俺のジョニー解釈。
表向き:おちゃらけた性格の女好き。
内に秘めるもの:少年期に唯一愛を与えてくれた父を失い戦災孤児になるが、なんとか生き延びる。
自分みたいに強い子ばっかじゃない事を知って「父のように情を与えられる人間になりたい」と義賊を志す。
あくまで俺の解釈なんだけど、ジョニー×団員を想像した段階で父親×ジョニーが成り立ちそうな気すらする。
児童に対する性的虐待を純粋な愛情と勘違いしているぶっ壊れジョニーの完成。
・・・これはこれで面白いな。父親×ジョニー書いて(・∀・)イイ?
ショタジョニー…あの格好のまま縮んだ姿しか想像出来ません。
>>723 ショタなのにあの声だとでも言うのか!?
金髪碧眼だし、鰤みたいな感じだったと想像すればイケるだろw
>>718 じゃあデズの身内であるテスタやおじいさん・おばあさんも身内、
テスタの身内のクリフも身内、果てはデズのお母さんである所の正義も身内か。
とても真似できない懐の広さ。
つか、
>>718はジョニーがヒッキーテスタメントを説得する時に言った台詞だよ。
正義がディズィーの親だと知っているのかはともかく
テスタメントを身内だと認識してるのは間違いないね。
漏れも世界中の孤独で不幸な麗しき乙女達が身内で、身内の身内は漏れの身内です。
・・・これでジョニーと身内になれたね。素敵!
728 :
723:04/01/12 21:06 ID:DlGp4zwx
ところでちと気になったのだが、女性キャラの胸のサイズはどれくらいでイメージしてる?
俺のイメージはこんなところなんだが、ミリアだけ今だにイメージが固まらない。
さすがに貧乳ではないだろうが。
巨乳:梅喧・イノ・ディズィー
そこそこ:紗夢・テスタ(笑)
貧乳:メイ・鰤
梅>>>イノ>ディズ>紗夢・ミリ>>メイ≒テスタ>>>>>鰤
と、自分は想像してるます
ディズィーと紗夢の間くらいかなぁ。
どっかに載ってた歯ブラシ持ってる絵ではやけにでかく思えたが。
つか、テスタが入るんだなw
まぁ鰤も入ってるしいいか…
男性サイズイメージ
マグナム:ソル、ファウスト、ジョニー、スレイヤー
標準A:ザトー、闇慈、ポチョムキン、ザッパ
標準B:カイ、アクセル、チップ、ヴェノム、
たけのこの里:鰤、テスタメント
メイもイラストを見る限りでは、貧乳というわけでもないと思う。
マンガやアニメにありがちな胸の大きさを基準にすると貧乳だけど(笑)
それじゃあ自分も男性サイズイメージでも…
マグナム:ソル、医者、ポチョ、正義
ややでかい:闇慈、ジョニー、アクセル
標準:スレイヤー、ザトー、ザッパ、ヴェノム
小さめ:カイ、チップ、じいさん、ロボカイ
ピーナッツ:鰤、テスタ
ちなみに女性の胸のほうは…
巨乳:梅喧、イノ
やや巨乳:ディズィー
普通:ミリア、紗夢
貧乳:メイ、テスタ
といったところだな…。
漏れとしては医者のサイズイメージは
太さは標準で、長さが凄い長い だと思う
で、カリ高な
>732
先生!
標準Aと標準Bの違いを教えてください。
ミリアの胸について、>731と同じくムックの歯ブラシ持っているイラストでは
結構でかく見えたが、ゲームでは普通サイズに見えた。
下にレオタード着ているから、着やせして見えるのかな?
俺的にはこんなかな。
爆乳:梅喧
巨乳:イノ・ディズィー
普通:ミリア・紗夢
貧乳:メイ・テスタ・鰤
太さは標準で長さが凄い長い:医者
マグナム:ソル・ポチョ
でかめ:闇慈・ジョニー・スレイヤー
別に普通:アクセル・ザトー・ヴェノム・カイ・ザッパ
しょぼい:テスタ・チップ・じいさん
ポークビッツ:鰤
俺的には
美乳:ミリア
ない:テスタ
ですが何か?
741 :
732:04/01/16 05:33 ID:WI8QVoFh
>737
標準A=その気になれば相手がいそう
標準B=右手が恋人
いや使わなきゃ意味無いなと。
それだったらカイとアクセルはAじゃないか?
カイ→紗夢
アクセル→めぐみ
で、俺はポチョの相手を知りたいわけですが。
標準A=太さ長さ的に理想的
標準B=長さはあっても細かったり太さはあっても短かったり
って想像したんだけど。
745 :
732:04/01/16 20:55 ID:Ov36zRQ7
ごめん、無駄に狙ってみたらさっそく破綻したw
>744あたりが正解です。
若返ったクリフはドラインしたソルにも勝てそうな予感
ジョニーは相手の広さによって大きさを変えそうな悪寒
ポテムキンのチンコは追加アタッチメントですから取り外し可能デスヨ?
鰤にも胸あるぞ。
イスカの絵を見る限りは
>>715さんは投下をあきらめたのだろうか…(泣)
かっこいい(?)ロボカイ×梅喧(非エロ)
おうらぁ!
早クモ失望!
ピキーン!キエーッ!
バカ、タワケ、バカ、コレガ機械ノ力ダ!
俺が…負ける…!?
「ウーン、ムヤミニぼーだーらいんダナ。運ガイイゾ!貴様!妻ニナッテクダサイ」
「…阿呆が」
「ヤメロ壊レル!」
こんな一戦とやりとりがあった1ヶ月後
「…てめぇ 何で何時までもここに居やがる。とっとと出ていけってんだよ」
「オ前ガワシノ伴侶ニナッテクレルマデイルツモリダ!」
「本気でぶっ壊してやろうか?このクソ機械が」
「ソレガ出来ナイコトハ、モウ実証済ミ!諦メテワシノ妻ニナルノダ!」
「本気でうぜぇ…」
「何故ダ?何故貴様ハワシノ熱烈あぷろーちヲ受ケテクレナイノダ?」
「テメェ…自分が何なのかわかってねーのか?」
「ワカッテイルトモ!ワシハソコラノぽんこつヤ出来損ナイトハ一線ヲ画シタ優秀ナ機械ダ!」
「始末に負えねぇとはこの事かよ。まぁいい。もう面倒だから言ってやるよ。ポンコツ。
俺にはやんなきゃいけねぇ事がある。それをやらなきゃいけないから女なんて物は
とうに捨てた。わかったらとっとと失せろ」
「理解不能理解不能。説明ヲ求メマス」
「都合の良い時に機械ぶるな。ああ、もう本当に面倒くせぇ。ムカツク奴が居る。俺はそいつを
斬り殺してやりてぇ。それだけだよ」
「フーム、何ヤラ色々ト複雑ナ事情ガアルヨーダナ」
「そうだよ。だから失せろ」
「ダガ、ヤメトケヤメトケ。ソンナ事ヲシテモオ前ニハ何ノ得ニモナラナイ。ムシロ損。勿体ナイ」
「話を聞け。それに機械が人間に説教かよ」
「説教スルトモ。オ前モワシノヨーニ楽シク生キタホウガ絶対ニオモシロオカシイ」
「本当に虫唾の走るガラクタだな…!」
「ソレニオ前ニ復讐ナンテ芸当ハ無理。無理スギテ駄目」
「何ぃ?」
「オ前ハチョット疲レスギ。詳シイ説明ハ省イチャウケド、オ前ノ心ハ相当ニ疲労中」
「俺の心が疲れているだと?」
「ソノ通リ。色々考エスギテ、精神ガカナリマイッテルゾ。ワシニハワカル」
「ごちゃごちゃ何て考えてないねぇ。俺は奴を斬る。それだけだ」
「果タシテソウカノウ?ワシニハオ前ノ心ガ涙シテルノガ見エテイル。ワシ、人間ノ悲シミニハチョット敏感」
「はっ。笑わせやがる。俺の心が泣いているだぁ?お笑いも良い所だな」
「オ笑イヲヤッテイルツモリハナイ。本当ハ苦シイノダロウ?正直ニ吐クヨロシ」
「…苦しいことなんざねぇよ。んなモノは全部斬り捨ててきたからな」
「楽シイコトモカ?」
「…んなもんはいらないねぇ」
「嬉シイコトモカ?」
「そんな事ももう無くて良いぜ」
「オ前ハ、自分ノ心マデ斬リ捨テテシマッテイルノダナ。アリエナイ」
「機械に…」
「機械、人間ハ関係ナイ。駄目ナモノハ駄目。ソンナ自分ヲ捨テテマデ何カスルコトハ駄目スギ」
「なん…」
「ワシハ駄目駄目普段カライッテイルガ、駄目ナ奴ハ駄目。コレハ良ク見テイルカラ知ッテイル。
ココ、機械ノ優秀ナ所。メモヲスルコトヲ推奨」
「言っている意味が…」
「自分ノ心ヲ簡単ニ捨テラレチャウカラ、自分自身モ簡単ニ窓カラ投ゲ捨テル。
モット自分ヲ大事ニスルコト。コレてすとニ出ルカラ」
「だから何の関係が…」
「ワシ、自分大事。ワシハ1ツシカナイカラ。ワシ、自分ヲ大切ニシテイル」
「だから何が言いてぇってんだよ!」
「…ダカラオ前、ワシニ負ケタ。今ノママジャ一生カカッテモ駄目」
「…」
「オ前ハワシノ妻ニナル。夫ハ妻ノ心配ヲスルモノダロウ?当然ノ如ク」
「…まだ言ってやがるのか」
「オ前、モット心ハ強イハズ。ソンナニ弱クナイ。ワシガ保証スル」
「大きなお世話だよ」
「ト言ウワケデ、モット自分ニ正直ニナレ。マズハコレ。ワシニ愛ノ告白」
「阿呆が…」
エピローグ
「これはこれは。珍しい客人だね。して、今日は何用かね?マドモワゼル」
「前に手前に言われた事を思い出してな。1つ聞く。俺の心にまだ血の涙は流れているか?」
「ふぅむ。果てさて、君にしては面白い事を聞きたがるね。まぁ私から言える君への返答は何時も1つだけなのだがね」
何処まで何時までも君の生は人間の生き様そのものだよ
著者の感想
読み辛かった_l ̄l○
元がカッコよさげ系キャラじゃないキャラに格好つけさせるのは少し苦しかったかも。
よく読むと書き込みが足りないなーとかばっかり思ったけど
とりあえずロボカイをこのスレで出せたので満足しますた。駄目デスカソウデスカ。
確かに読みづらいがw悪くないっつーか寧ろ良かったと思う。
>「自分ノ心ヲ簡単ニ捨テラレチャウカラ、自分自身モ簡単ニ窓カラ投ゲ捨テル。
>モット自分ヲ大事ニスルコト。コレてすとニ出ルカラ」
ココ読んだ時ろぼニモ何か悲しい過去が有るのカトオモッタヨ。
ア…アレ?ナんカ喋リ方ガ…ガガ…ガ…
ソル梅なんて書き始めてみたんですけど、
流れ上ありですか?
有りでしょう。
>>752 ほのぼのしててなんか癒されますたw
ロボカコ(・∀・)イイ!!
>>760 全然有りかと。むしろ書いてください(*´Д`*)
ソル梅少なくて餓えてる漏れにとってはものすごくありがたい事でつ
>>752 イイ(・∀・)!! ロボの男っぷり(?)に萌え。
乙でした!
>>760 ソル梅キタ━━━(゚∀゚)━━━!!!
是非是非お願いします。自分も飢えてます(*´Д`)ハァハァ
お久しぶりです。3ヶ月ほど前にジョニ梅書くぞ宣言してた者です。
冒頭部分だけできたので、こっそりうpさせてもらいます。
覚えのない人は聞き流してくだされ
いつぞやソル×♀カイに触発されて書きたくなったと叫んだ者です。
書いてみました。
……何故かソル×♂カイになりました。
腐女子と一緒に同人誌売りに逝ってきます……
夏は足早に過ぎ、秋の声を聞こうかという頃。
梅喧は突然視界に飛び込んできた彩に、しばし言葉を失った。
『あの男』を探す旅の合間にコロニーに戻り、情報を集めるのに立ち寄っただけの
場所であるが、咲き乱れる花に幽玄の世界を見たような気がした。
人気のない寂しげな墓地をおおいつくすのは、目に沁みるような紅。
日も沈みかけ、そろそろ冷たくなり始めた風に揺れている花の名を、梅喧はぽつりと
呟いた。
「彼岸花……か」
この花は、好きではない。
鮮やかすぎる赤は、美しいを通り越して毒々しいとすら思える。
寂しげな名をつけられた自分を必死に飾り立てて人目を引き、わざわざ手折られる
のを望んでいるかのようだから。
誰の手にもかからず、ひっそりと朽ちてゆけばよいものの。
むろん、それが自分の考えすぎであることを承知してはいたが。
「……ん?」
ふと、紅にけぶる中に異なる色を見た。
細長い、漆黒の影。
よく見ると、それは全身を黒で固めた人のようだ。
風をはらんではためくコートの脇から、白木の鞘が見える。
ちっぽけな墓碑に向かい、わずかに頭を下げていた。
「あれは……」
以前、手合わせをした男だ。確か、ジョニーとかいう名だったはず。
快賊団とかいう義賊の頭領で、女ばかりを囲っている軟派なやつだ。
それだけならまだしも、あろうことか自分にまで声をかけてきた。
闘いの前にも、後にも。
「あれは口癖みたいなものだから、気にしないで」
と一人の少女に言われたが、そもそも口癖でそういった軽口を叩く男など、梅喧は
好かなかった。
しかし、なぜその彼がこのような場所にいるのだろうか。
視線を感じたのか、ジョニーがこちらに顔を向けてきた。
「よう、奇遇だねえ。レディ」
声を掛けられ、梅喧はいささか後悔した。やっかいな相手だとわかっていたのだから、
ぼんやりせずに見つかる前にさっさと立ち去ってしまえばよかった。
だが、さすがに無視するのもためらわれ、仕方なく彼の方に歩を進めた。
「別に。たまたま出くわしただけだ」
「こんなところで会うなんて、俺たちは運命の赤い糸で結ばれてるのかもな」
思わず舌打ちしたくなるのをかろうじてこらえ、別の話題にすりかえる。
「何でコロニーなんかにいんだ。だいたい、墓場に何の用だ」
「何って、墓参りさ」
「墓参りィ?」
頓狂な声を上げた梅喧は、足もとの墓碑に視線を落とした。
表側は無銘だ。しゃがみこんで裏を見ると、子どものいたずら彫りのような銘が小さく
あった。
「雲張……?」
「俺の師匠だ。もうずいぶん前に亡くなった」
思わず仰ぎ見ると、ジョニーは片頬を持ち上げている。
目元をおおう黒眼鏡が邪魔でよくわからないが、笑みを浮かべているのだろう。
「あんたの師匠は、日本人だったのか」
言われてみると、居合術の使い手など生粋の日本人でもそうはいない。
政府の支配下に置かれ腑抜けた今では、なおさらだ。
黒ずくめの服装と帽子の隙間からのぞく金髪に、腰にたずさえた白木の鞘という組み
合わせはひどくミスマッチな印象を受けていたが、武道の師匠が日本人と聞いて
得心がいった。
それにしても、外国人である彼がどうして日本人に弟子入りしたのか。
梅喧が口を開こうとした時、ジョニーは目の前に手のひらを差し出して制止した。
「ちょっと待った。続きは場所を代えてゆっくり語り合おうぜ?」
「……わざわざ場所を代えるほどでもねえだろ。言いたかねえんならいいさ。あばよ」
そう吐き捨て立ち去ろうとする梅喧の背後から、ジョニーの腕が伸びてきた。
両肩をつかまれる。
「何しやがる、離せ!」
「肩が冷えてるぜ。レディに風邪引かせるわけにはいかねえな。美味い酒をごちそう
するから、少しあたたまっていきな」
美味い酒と聞いて動きが止まった梅喧に、ジョニーは季節はずれの太陽のような
笑顔を浮かべた。
* * *
ジョニーと連れ立ってその店を訪れたのは、二度目だった。
以前と同じく一室に通され、熱燗が運ばれてくる。彼の薦め通り、この店の酒は
美味い。
卓の真ん中には、彼岸花が一輪咲いていた。
先ほどの墓地から手折ってきたのを、店から借りた一輪差しに生けたものだ。
銚子を二本ほど空けた頃、それまで黙って美酒に舌鼓を打っていたジョニーが
おもむろに口を開いた。
「俺の師匠は、育ての親でもあるんだ」
「育ての親?」
「ああ。実の親はギアに殺された。十三の時だ」
何でもない口調で言われ、思わず梅喧は手にした猪口を落としそうになった。
絶句する彼女をよそに、ジョニーは相変わらず淡々とした口調で続ける。
「俺の周りには同じような孤児が山ほどいた。みな、心に傷を負っていた。俺は、
そんなヤツらの孤独を癒すために快賊団を作ったってわけだ」
「…………」
「『強くあれ』と教えてくれたのは、亡くなった親父と師匠だ。俺は、二人のような
男になりたくてな。……こんな話、人にするのは初めてだ」
梅喧は、ぐっと唇を噛んだ。手に力が入り、酒がこぼれそうになる。
猪口を卓に置くと、面を上げて相対する男を睨みつけた。
「なぜ、俺に話した」
「さあてねえ……」
とぼけるジョニーに、梅喧の苛立ちはますます募った。知らず声を荒げる。
「悔しくないのか、仇を討とうとは思わねえのか。何が『孤独を癒す』だ。そんなモン、
テメェの思い上がりだ!」
「仇を討ったって、死んだ者は生き返らん。それより、俺は自分にしかできないことを
するまでだ」
「──……っ!」
声音こそ穏やかだが、ジョニーの言うことはどこか突き放した感のあるものだった。
しかし、正論である。
それが、梅喧の中の何かを激しく揺さぶった。
「……俺は、お前とは違う。父上と母上の仇は、必ず取る」
「あんたの生き方にケチをつける気はないさ。本懐を遂げる邪魔をする気もない。
ただ……」
残った酒を飲み干し、ジョニーもまた猪口を卓に置いた。
「せっかく両親が身命を賭して守ってくれたんだ。悔いのない人生にするんだな」
すう、と。
憑き物が落ちたごとく、肩の力が抜けていく。
梅喧は、ささくれだったこころのすきまに彼の言葉が沁みいるのを感じた。
ふと、何かが頬を伝った。左手でぬぐうと、濡れている。
「涙……?」
いつの間に泣いていたのだろう。
涙など、とうに涸れ果てたとばかり思っていたのに。
泣いている自分を恥じた梅喧は、あわててごしごしと目元をぬぐう。
だがその手は、途中で止められた。
知らぬ間に卓を回りこんできたジョニーが、手首を掴んできたのだ。
振り払うより早く、きつく抱きしめられる。
混乱した梅喧は、腕の中で暴れるがびくともしない。
身をよじってわめいた。
「離せ、離せってんだ!」
「離さん。俺は自分にしかできないことをするって言っただろう? これが……」
ぐっ、と腕に力がこめられる。
「今の俺にできることだ」
息が止まりそうなほど強く抱きしめられ、梅喧は抵抗を止めた。
目の前に、黒い革コートに包まれた肩があった。
大きくて、力強くて、全てを支えられそうな肩。
目を閉じて頭を預けると、一度収まった涙がまたもやあふれてくる。
やがて、梅喧が落ち着きを取り戻したのを確認したジョニーが腕をゆるめた。
背中に回されていた手が頬に添えられ、上向かされる。
泣き顔を見られたくなくて顔を背けようとするが、すばやく唇を奪われた。
「ん……っ」
驚きで半開きになった唇に、ぬめった舌が差し入れられる。
しばらく絡め取られていたが、ほどなくして解放された。
ぼうと霞んだ目でジョニーを見つめていると、おもむろに彼は黒眼鏡を外した。
あらわれた浅葱色に、 深い情と慈しみが読み取れる。
あたたかな眼差しと力強い腕に、梅喧は軽い酩酊感を覚えた。
俺は、癒しを求めているのか。この男に癒されたいのか。
もはや自分でもわからなくなっていた。
もう一度ジョニーの唇が下りてきた時、梅喧は一夜の休息に身を委ねることを
期した。
いまのところ以上です。
遅い上にエロなしですみません・゚・(ノД`)・゚・。
しかも1〜4まで段落落とすの忘れてました……。
残りもがんばります(`・ω・´)
>>760 ソル梅(*´Д`)ハァハァ
楽しみにしてます。
>>765 トロくさい投下に巻き込んですみません。
ソル×♀カイ(*´Д`)ハァハァ
イベントに買いに逝きます(w
773 :
696:04/01/26 02:04 ID:ZmZtG11F
しつこく粘着してた甲斐がありますた!
ジョニ梅 キタ━━━━━(゚∀゚)━━━━━!!!!
連載開始 キタ━━━━━(゚∀゚)━━━━━!!!!
続き非常に、頭狂う勢いで楽しみです…(つ∀`)イキテテヨカッタ
トリップ素敵すぎますw
…といいつつ ソバにも期待∞…。 あぁ姐タン絡みのSS…ハァハァ
ジョニ梅 キタ━━━━━(゚∀゚)━━━━━!!!!
姐さんハァハァ
ジョニーもハァハァ
続き、首を長くして待っています。
ソル梅も期待しています。
775 :
760:04/01/26 23:19 ID:sNUozTEX
どうにかソル梅書き上げましたが、
小心者様のジョニ梅など読んでしまうと、自分の文章力のなさに_l ̄l○
こんなん読めるかあ、という方はスルーでお願いいたします。
776 :
760:04/01/26 23:20 ID:sNUozTEX
それは天気の良い夕暮れ時だった。
ソルは大量に買い込んだ食料の紙袋を抱え、久しぶりに家路についていた。
家と言ってもそれほど立派なものではなく、風呂、トイレとベッド、最低限のものがあるだけの安アパートだ。
様々な人間が入り乱れるこの街で情報を集める拠点となるよう押えているだけにすぎず、普段は常に賞金首や情報を求め、落ち着いていることなどはほとんどない。
しかし今夜は久々にゆっくりしようかと考えながら歩いていた。なにせこの一週間ほど、かなり厄介な賞金首を追いかけほとんど休む間もなかったのだ。
いかに彼が強靭な肉体と精神力をもっていようとも、流石に少々の疲れを感じないわけはなかったが、その苦労に見合う多額の賞金を手に入れ、今日はどうにかベッドで眠れそうかと思うと、普段無表情な彼でも自然と頬が緩んでいた。
「なんだい、にやけた面して。気味が悪いねえ。」
通り過ぎた街並の陰から、先ほどから感じていた気配が急に声を掛けてきた。
気配に気がついたのはしばらく前だが、どうせあちらから声を掛けてくるだろうと特に自分から振り向くことはしなかったのだ。
「ふん、何か用か。」
ソルが振り返ってめんどくさそうに声をかけると、「つれないねえ。」と言いながら背後の物陰から緋色の髪をした隻眼隻腕の女剣士、梅喧がすっと出てきた。
「久々にこの町に来たから、お前の顔でも拝んでやろうってやってきたのにさ。」
梅喧はそう言いながら手に持っていた一升瓶をさし出し、
「ほら、良い酒が手に入ったから土産に持ってきてやったぜ。食べ物はたらふくあるんだろ。」
とソルの腕に抱えられた紙袋の食料見てにやりと笑う。
「ちっ、しゃあねえなあ。」
ソルは彼女の手にある酒瓶に一瞥をくれ、再び前を向いて歩き出した。
その言葉を肯定と解釈した梅喧もソルの後についてすたすたと歩き始めた。
777 :
760:04/01/26 23:22 ID:sNUozTEX
「あーさっぱりした。」
梅喧はそういいながらコップに注いだ酒をぐっとあおる。
彼女はソルのアパートに着くなり風呂を貸せと言い出し、
彼の返事も待たぬままさっさとひと風呂浴びてきたところなのだ。
そのカラスの行水のような風呂から出るとベッドの上にどっかと座り込み、
その辺に転がっていたグラスに自分で持ってきた酒を注ぎ、
勝手に宴会を始めていた。
ふと気がつくと、何時の間にやらソルのシャツを勝手に拝借している。
彼女の身長では彼のシャツはかなり丈が長く、立った状態なら太ももぐらいまで十分隠れているが、
胡坐をかいた現在の体勢は、傷だらけとはいえ引き締まった細い彼女の足が丸見えで、
ひどく刺激的な光景だった。
しかし、彼女自身がそのことを気にしている素振りは微塵もなく、すっかりくつろいでいるようだ。
普段はまとめられている髪も洗いざらしのまま流れるにまかせている。
「まるで自分の家だな。」
続いて風呂に入ってきたばかりのソルが苦笑しながら自分にも酒を注げと
グラスを差し出す。
彼の方もジーパンにシャツとかなりラフな格好に着替えていた。
「いいじゃねえか、固いこと言うなよ。久々の屋根と風呂だからな、くつろぎたくもなるってもんさ。」
どうやら梅喧もここしばらくまともな生活は送っていなかったらしい。
「……好きにしろ。」
「好きにするさ。」
ため息と共に吐き出したソルの言葉にいけしゃあしゃあと梅喧が答える。
全く彼女にはかなわない。
778 :
760:04/01/26 23:24 ID:sNUozTEX
「相変わらず、何もない部屋だね。」
ソルに酒を注いでやりながら、彼女は言う。
一通りの生活が可能なアパートの1室だが、部屋には物がほとんどない。
あるのは彼の体の大きさに見合うサイズのベッド、
何枚かの服の入ったタンス、情報収集のためであろうテレビとテーブルとイスといったところだ。
適当に掃除もされているらしく汚れた感じもしないが、
物が少ないためか生活感のない殺風景な部屋に感じる。
「寝に帰るだけだからな。」
「屋根があるだけましってとこか。」
「そんなとこだ。」
適当に相槌をうちながら、ソルはイスに腰を下ろし食料を紙袋から広げだした。
「ちょうど腹減ってたとこだったんだ。ありがたいねぇ。」
梅喧はベッドの上から身を乗り出して、広げられた食料に手を出す。
「お前はたかりに来たのか。」
ソルはまた苦笑しながら、自分も酒をあおり、適当な食料に手を伸ばした。
779 :
760:04/01/26 23:26 ID:sNUozTEX
梅喧がこんな風に彼の家にやってくることは初めてではない。
はじめは彼女から敵として狙われ、何度か剣を交えるうちに、酒を酌み交わす仲となり、
いつの間にか彼女がこの街に来るとこの家に寄って行くようになっていた。
梅喧はほとんど旅に流れているし、ソルもそう頻繁にこの家に帰って来るわけではないので、
そうめったにあることではないのだが、
ほんのたまにあるこの時間をソルは特に迷惑に考えてはいなかった。
お互いに酒が進み最近はどうしただの、誰と会ったのだの他愛のない会話が進む。
二人ともそう口数が多い方ではないので沈黙も多いが、それすらも心地よい時間が流れる。
「ちっ、これで終いか。」
梅喧は最後の一滴まで注ぎ込もうと空になった一升瓶を振っていた。
グラスには最後の酒がなみなみと満たされていた。
「全く、土産とか言ってた割にはてめえばっか飲んでんじゃねえか。」
そんな彼女を見ながらソルは文句を言う。
確かに今日の彼女のペースは早い。
梅喧の持ってきた酒は本当に美味しく、ソルも気分がよくなる程度にそこそこ飲んではいるが、
彼女はそれ以上のペースだ。
疲れが溜まっているのか、酒豪のはずの彼女の顔から首筋はほんのり赤く色づいている。
780 :
760:04/01/26 23:28 ID:sNUozTEX
「お前だって飲んでるだろ。」
「てめえはそれ以上だ。」
むっとして言い返す梅喧の言葉を冷静に受け止めると、ぐっと詰まる。
自分でも飲んでいる自覚はあるらしい。
譲歩のつもりだろうか、
「分かったよ。分けてやるからとっととグラスを出しな。」
とソルに詰め寄る。
彼は別にそういうつもりではなかったのにとは思ったが、
口には出さず、黙ってグラスを差し出した。
すると梅喧はおもむろに自分のグラスから酒を口に含むと、
グラスと共に身を乗り出していたソルの方にぐっと乗り出した。
そうして乱暴に唇を重ね、口に含んだ液体を彼の口に強引に移しこんだ。
ソルも少し酔っていたのか、
いつもはほとんどへの字に結ばれている唇はほんの少し開かれており、
何の抵抗もせずにその液体を注ぎ込まれてしまっていた。
「むっ。」
ソルは呻いた。口内にじんわりと熱い味が広がる。
しかし、それ以上に何が起こったか良く分からない。
近づいてきた女の緋色の髪がぼんやりと目ににじむ。
突然のことに飲み下しきれなかった液体を唇の端から垂らしながら目を白黒させているソルに向かって、
梅喧はにやりと笑って、「本当に美味い酒だろ」と言った。
781 :
760:04/01/26 23:31 ID:sNUozTEX
正気に戻ろうかとするように首を振り、
やっとひとごこちついたソルは梅喧をにらみつけたが、
当の本人はそんなことを気にするはずもなく、おかしそうにくくっと笑っている。
『全くこいつにはいつもしてやられる。』
そんなことを思いながら、ソルは梅喧のグラスを奪い取り
自分も残りの酒すべてを口に含む。
そうして、未だにやついている彼女の後頭部を反対の手で捕らえると
一気に引き寄せそのまま口づけると、含んだ酒をすべて彼女に流し込んだ。
「ぐむっ。」
今度は梅喧が目を白黒させる番だった。
一気に流し込まれた液体にむせ込むのを横目に、
「お返しだ。」
と呟き、そ知らぬ顔で彼女を眺める。
「てめえ、何しやがるっ。」
自分の事は棚に上げ、やっと落ち着いた彼女がくってかかるが、
全く予期していなかった展開にかなり苦しんだらしく、うっすらと涙目だ。
その様子にソルの溜飲は下がったものの、それ以上に彼女の潤んだ瞳に欲情させられていた。
続けて罵声を上げようとするその唇を再び捕らえより深く口づける。
罵声を上げるために開きかけられた口に自分の舌を差し入れまさぐり、
更に相手の舌を捕らえ絡ませる。
ようやく我に返った梅喧がもがき始めたときには、
既に男の腕深くにいて動きが取れなくなっていた。
そんな男の腕の力強さにあきらめたのか、
彼女もされるがまま舌を深く絡ませ、口づけを返し始めた。
そうしてお互いの口の中を心ゆくまで味わうと、
ソルはおもむろに梅喧の着ている自分のシャツに手をかけた。
782 :
760:04/01/26 23:35 ID:sNUozTEX
ちょっと長くなってしまったので、残り明日にします。
最初のカキコそのままボタンを押してしまい、改行が無茶苦茶で
すいません。_l ̄l○
>760氏
いやイイっす!なんかイイ!
小心者氏とはまた違った姐さんで。どっちも(*´Д`)ハァハァ
姐さん結構背低いんだもんな〜カワイイな…男物シャツ…
784 :
760:04/01/27 23:32 ID:zlNg5zkJ
梅喧を一糸まとわぬ姿にし、改めてソルが手を伸ばそうとすると、
「待て。」
と彼女から声が掛かる。
「お前も脱げ。俺だけじゃ不公平じゃねえか。」
「そうか?」
「そうだ、いつも俺だけが脱がされて納得がいかねえ。
しかし、片腕じゃ俺がお前を脱がすこともできない。
つー訳だからお前自分で脱げ。」
「……? わかった。」
いつもは流すようなことに文句をつけられ、
良く分からないままソルは自分の身に着けていたものを脱いでいく。
すべてを脱ぎ終え、気を抜いた一瞬に腕を取られた。
気がつくとベッドに仰向けに転がされた己の上に梅喧が馬乗りになっていた。彼女の顔はひどく嬉しそうだ。
「狙ってやがったな……。」
「まあな。まっ、いいじゃねえか。」
そう言うと、嬉々として梅喧はソルの体をまさぐり始めた。
ソルの厚い胸板の上を梅喧の片方だけの手の平が滑っていく。
少し酔いの回った体にひんやりした手が心地よい。
ソルは彼女のなすがままに任せ、自分の前に垂れて来た緋色の髪を
なんとすることもなく弄んでいた。
785 :
760:04/01/27 23:35 ID:zlNg5zkJ
「でかい図体だけあって、胸板もでかいな。」
梅喧が手を滑らしたまま、呟くように彼の体の感想を漏らす。
「お前の方がでかいだろう。」
ソルはそう返しながら梅喧の髪から手をはずし、胸の方に手を伸ばす。
「っ、……全く邪魔なだけさ。」
「……。」
ソルの愛撫に少し身を捩じらせながら、
梅喧はメイあたりが聞いたなら顔を真っ赤にして悔しがりそうなコメントを返す。
ソルは何も言わず梅喧の胸を愛撫する手に少し力を込める。
「……っ。」
声は押し殺したものの、体は敏感に反応してしまう。
梅喧はこのままでは何の為に自分が上になったのか分からないとでも思ったのか、
だいぶ潤っていた彼女の下半身を既に頭をもたげていたソル自身にこすりつけ、
彼自身を弄び始めた。
「……。」
今度はソルが声を押し殺す。
より張り詰めていく彼自身を感じると、彼女の胸にある腕を緩め、
与えられる快楽に少し身を任せる。
「割りに素直じゃねえか。」
ソルの態度に気を良くしたのか、梅喧は勢いを増していき、
自身の入口でソル自身の頭をいたぶるように動く。
じらすように自分が動くたびにソルがびくりと動くのに夢中になり、
自分の中からも潤滑液がとめどなく流れていることには気がついていない。
「まだまだ挿れてやらねえ。」
しばらくして、ソルが十分に感じていることを知りながら、
まだまだじらすつもりか梅喧が勝ち誇ったように言った。
しかし、その瞬間ソルは彼女の腰をぐっとつかみ彼自身の方に引き寄せた。
十分に潤っていた梅喧の入口は、何の抵抗もなく一気にソルを受け止めてしまう。
786 :
760:04/01/27 23:37 ID:zlNg5zkJ
「んあっ……。」
不意にソルを受け入れさせられてしまい、梅喧が嬌声あげる。
一気に彼を感じたことによって、唐突にやってきた大きな快楽の波は
彼女の思考を奪い去る。
その隙をついて、あっという間にソルが梅喧と体勢を入れ替え、
彼女を組み敷いた。
「てっ、てめえ汚ねえぞ。ちょ、ちょっと待っ……。……あんっ。」
「遊びは終わりだ。」
梅喧のあげる抗議を無視して、ソルは一気に彼女を突き上げる。
弄ばれた分手加減してやるつもりは更々ない。
梅喧も十分感じているらしく、激しい動きに痛がる様子もなく、
抗議の表情が快楽に飲み込まれていく。
「うっ……、ああっ……。」
声を殺しているとは言え、いつもよりも少し高いキーで梅喧があえぐ。
彼女の片方だけの腕が何かを探すように宙を泳ぐのを見つけ、
ソルはその手に自分の手を絡ませ、再び彼女に口づけた。
安心したかのように、梅喧の手はソルの手を強く握り返し、自ら口づけを返す。
初めは穏やかに、次いでお互いを食い尽くすかのように激しく舌を絡ませあう。
やがて名残惜しそうに二人の唇が離れたかと思うと、
ソルはまた一段と激しく律動を開始した。
そのままお互いを奪い合うように求め合い、深い闇のめりこんでいった……。
787 :
760:04/01/27 23:39 ID:zlNg5zkJ
すべての感覚を取り戻し、ゆったりとしたまどろみの中、
梅喧はソルの胸の上にちょこんと顔を乗せていた。
「やっぱ広い胸板だな……。」
そう呟くと瞳を閉じて深い眠りに引き込まれていく。
それを見届けたソルも、彼女の髪に手を絡ませたまま眠りに落ちていった。
「……い、ソル……きろ、おき……」
ソルがまどろみの向こうで、誰かが自分を呼んでいる気がした次の瞬間、
ドガッッ
と衝撃を受け、自分がベッドの上から転がり落ちたことを知った。
あまりの衝撃に寝起きの悪いソルも一体何事かと、
床の上でシーツにくるまったまま半身を起こす。
太陽は既にだいぶ高い位置にいるらしく、外は明るい。
見上げると片足が蹴りの体勢のままの梅喧がソルを覗き込んでいた。
梅喧は既にいつもの旅装に着替えている。
昨夜のままなのは、まだ結わえていない、流すに任せた髪だけだ。
ちゃっかり洗濯もしていたらしく、着物が昨日より綺麗になっている。
そんなことをぼんやり考えていたソルには彼女がひどく眩しく見えた。
788 :
760:04/01/27 23:41 ID:zlNg5zkJ
しかし、言うべき事は言わなくてはと口を開く。
「何のつもりだ……?」
「てめえがいつまでたっても起きねえから起こしてやったまでよ。」
「……お前は起こす相手には蹴りを食らわして、ベッドから落とすのか?」
「いや、その前にちゃんと声は掛けたぜ。」
「どれぐらいだ……?」
「二、三回ってぐらいかな?」
「……。」
悪びれなく答える梅喧にため息をついて、ソルはシーツにくるまったまま、
ベッドに戻った。
梅喧も続いてベッドサイドに腰掛け黙って髪結い紐を差し出してくる。
一人では上手く髪を結えない梅喧の為にソルが彼女の髪を結う。
なんとなく出来た暗黙のルールだ。
背を向けた梅喧の髪を軽く手で整える。
寝起きのせいもあってか、ソルの動作は緩慢だ。
それ以上の理由があるのかは考えたくはない。
必要以上にゆっくりと時間を掛けた作業もやがて終わり、
梅喧は立ち上がり草鞋を足に固定すると、ソルの方に向き直った。
「行くのか……?」
「ああ、世話になったな。」
お互いの視線が絡み合うが、それ以上の会話はない。
また今度とは決して言わない間柄だ。
やがて、梅喧が視線を外して扉に向かいながら一言を発する。
「じゃあな。」
「ああ。」
梅喧が扉に手を掛けた一瞬、ソルが声を掛けた。
「酒、美味かったぜ。」
一瞬手が止まった梅喧が振り返り、にやりと笑って返す。
「俺もだ。」
そうして扉の外へと消えていった梅喧をソルはぼんやりと見つめていた。
789 :
760:04/01/27 23:45 ID:zlNg5zkJ
以上です。
なんか長くて読みづらくなってしまったような気がします。
期待して頂いたようなものが出来てなくてすみません。
>783様
ありがとうございます。そう言って頂けると嬉しいです。
イメージと違うと言われたらどうしようとビクビクものでした。
ソル梅キタ━━(゚∀゚)━━( ゚∀)━━( ゚)━━( )━━(` )━━(Д` )━━(´Д`*)ハァハァハァハァ
ゆきずりの愛…互いに束縛しない、それだけに互いを引き止めることを躊躇っている、
そんな関係の二人…
いいもん見させて貰ったっす。(;´Д`)ゴチデス
ジョニ梅、ソル梅両方キタ―――!!!
梅喧たんの傷ついてる心を優しく包むジョニー、ソル梅らしいさっぱりとしたカコイイ関係
もう両方にうっとりでつ(*´∀`*)
760たん乙ですた!付かず離れずの不安定なギリギリの関係がなんとも(;´Д`)ハァハァ
獣っぽい貪り合うようなエチーシーンもイイ!!
ジョニ梅は次はいよいよエロ突入でつか?(゚∀゚*)ワクワク
続き楽しみに待ってまつ!
760タンGJ!!! 蕎麦ごちになりました(*´∀`)ノシ
お互いの身体が好き、っていうエロ動機は実はかなり好みなシチュで。
思わず漏れ所有の、悪男と姐たんフィギュア並べてハァハァしちゃいますた。
しっかし皆さん、艶文書くのうめぇなぁ…(*´д`)
ドキドキしちゃうyo
いいなぁ、こういうさっぱりした信頼関係というか。二人ともカッコよすぎ
お疲れ様でしたー
ソル梅キタ━━━ヽ( ゚∀)人(∀゚ )人(゚∀゚≡゚∀゚)人( ゚∀)人(∀゚ )ノ━━━ !!!
760さま乙です!梅姐さんがカッコ可愛くて萌えました。
髪の毛結わえてもらうとことか、主導権奪われて焦るとことか。
ソルの「遊びは終わりだ」にも(w
まだ少し早いですが、我らが愛する梅は今が盛りですな( ´∀`*)
そして続き、がんがります……_l ̄l○
唐突にエロパロ人材ランキング
(動かしやすい)
・梅喧
あの男への復讐心をついて慰めるも良し、お前が気に入ったとエチーになだれこむも良し。
一番動かしやすいキャラだと思う。
・ディズィー
元ラスボスでほとんどのキャラと会話があるため妄想しやすい。ギアと人間のハーフという設定もおいしい。
カイやテスタとの純愛、鰤をはじめとする賞金稼ぎにゴカーン、
果てはエディとの触手ネタなどシチュエーションが豊富。
ポチョムキンと絡ませられそうな唯一のキャラ。
・ミリア
ザトーへの怨恨をつけば動かしやすいキャラ。ただ立場上、後ろ向きな展開になりやすい。
(普通)
・紗夢
美男子に目がないという設定と、純情っぽいところをつけばさほど難しくないかも。
(動かしにくい)
・メイ
何といってもまだ子供なのがネック。
また恋心を抱いている相手がいるために、なかなかゴカーン以外のシチュエーションが考え難い。
そのジョニー相手でも、ジョニーの性格と家族という設定からエチーに持ち込むのは難しい。
むしろ、ディズィーやエイプリルをはじめとするクラゲ団のメンバーと、
女子高のようなノリでやったほうが動かしやすいかも。
・イノ
色事には海千山千というキャラがネック。
高飛車な性格もあって、フツーにエチーするのが難しいキャラ筆頭。
逆陵辱ならやり易そうだが……。
>(動かしにくい)
>・メイ
そこでメイ×鰤ですよ。散々ガイシュツですかそうですか(´・ω・`)
確かにメイ×ジョニは書けそうで書きにくいな。
メイがジョニを逆レイープ?
>・イノ
イノと絡められそうなので真っ先に浮かんだのはザッパ(省エネモード)
無論、イノ攻め・ザッパ受けのハードなのを。
扱いにくいの2つ並べて「ポチョを手玉に取るイノ」なんてのも…
さすがに無いな。
いくつか漏れの脳内シチュを提案したところで
職人さんが食いついてくれるのを待機。
そういえばデズィ子SSは少ないような希ガス。
やっぱり3歳ってのは法に触れるのかな?(藁
>イノ
高飛車な性格の人がふいに見せる隙とかを巧く書ければ、ってそれが難しいんだろうな。
エロとは全然関係なくて申し訳ないんだが、ギアになると目が赤くなるのかな。
(生まれつきハーフのディズィーはともかくソルとかテスタメントとか)
たしかに赤いな>目
でもジャスティスは黄色だな
ギアってよく分からん
エロパロ人材ランク男性陣もキボン
>800
保管庫管理人様、いつもありがとうございます。
ソルは女と子供が苦手だから動かし辛いとおもう
誰もいないスレ。ひとりぼっち
|ω・`)ジー
いた
(・∀・)!!
(,,゚Д゚)神降臨を待つか・・・。
飢えたる我らは今此処に
忘れたころにエロパロ人材ランキング(男性編)
(動かしやすい)
・ブリジット
その容姿と天然かつエグい性格で、男も女も相手にできる最強キャラ。
受け攻めやキャラを問わず絡ませられるのが強み。
やろうと思えば、兄貴やロジャーともできるのがすごい。
特に欠点らしきものは見当たらない。
・カイ
優等生な性格そのままに純愛にするもよし、紗夢やイノに押し倒されるもよし。
外見とは裏腹に腹黒な性格にして、女性キャラをゴカーンするもよし。
女体化までするとさすがにアレだが、それ以外は大抵のことをこなせる優秀キャラ。
言葉責めやSMが似合うのもポイント(もちろんされる側で)。
・闇慈&アクセル
上記二名は軽い性格と懐の大きさで動かしやすい。
軽いノリでエチーに持ちこむもよし、一転して真面目に迫ったり、
女性キャラを慰めるような感じに持っていけば、さほど難しくないと思われる。
ただしアクセルは彼女持ちなので、その点のみ留意する必要がある。
(普通)
・テスタメント
半陰陽という設定を利用して女体化して男と絡ませるもよし、
男としてディズィーやサキュバスとやるもよしといったところ。
その他の女性キャラ相手になると難しくなるが、
ギアとして操られていたとして鬼畜攻めにもっていけるかも。
・チップ
女っ気はないが、べつに女嫌いでもないので、勢いでエチーに持ちこめる。
梅喧にやらせてくれと頼むもよし、イノにやられてしまうもよし、
その他の女性キャラとも極端に無理は感じない。
・エディ
実はまだ0歳ということを踏まえて「性への好奇心」という方向で行けば、割と動かしやすい。
ディズィーやミリアと触手エロに持ちこむのが基本だが、
ザトー(死体)を使えばさらに展開が広がる。
ギャグっぽい展開なら、保健の勉強と称して全キャラとすることも可能。
唯一の欠点は、触手という好みがわかれるジャンルか?
(動かしにくい)
・ザッパ
さり気なく女好きなのはいいが、S子の存在がネック。
S子の動かし方で決まるような気がする。
・ファウスト
お医者さんごっこは楽しそうだが、性欲が薄そう、かつ理由もなく女性を抱くようには見えないため、
ギャグっぽい展開ならまだしも、シリアスになるとかなり難しい。
・ヴェノム
ザトー以外周囲が見えていないのがネック。ミリア相手ならやや難度が下がるものの、
ザトーを失った痛手を女性キャラに慰めてもらうくらいのシチュエーションしか浮かばない。
・ソル
女性経験は豊富そうだが、何を考えているのか解らない性格のため、動かしにくい。
150年生きている人生経験の豊富さを生かして、エチーに持ちこむのが基本か?
正直、ソルはどう動かしたらいいかわからない。
(難度高し)
・ジョニー
生い立ちや、エキセントリックダンディな性格と台詞回しがネック。
女好きだが、気軽に女を抱くようには見えないため、
女性キャラを慰めるような方向に持っていくしかない?
カポーとしては人気はあるが、メイが一番難度が高い。
子供かつ娘同然に可愛がっているメイを抱く理由を考えるのが難しい。
・ザトー
ミリア相手ならまだ動かしやすいが、ミリア以外になると、途端に難度が上がる。
女嫌いな性格のため、女性キャラはおろか、名無しの女性を相手にするのも難しい。
さらに途中から死人になるため、マニアック過ぎて困るというオマケつき。
やはりエディのオプションとして動かすのがベターか?
・ポチョムキン
やはりあの体格と、温厚かつ真面目な性格がネック。
恋愛抜きに女を抱く可能性が低いため、いかにして恋愛関係に持ちこむかが課題。
会話の多いディズィー相手なら、若干難度が下がるが……。
・スレイヤー
人外かつ性欲があるのかも判らないのがネック。
シャロンともしていないように見受けられるため、エチー自体が困難。
無意識に自分以外を見下している性格や、
もともと女性キャラとの関わりが薄いのも難度を上げている。
スレイヤーでシャロン以外の男女エチーを書ける職人は神の称号を贈りたい。
意見求む。
>>809-812 よくそこまで纏めたな。なんか納得出来る感じだ。
…でも自分は前ースレの女カイの続きが読みたい。
女体化なんつーもんで萌えたの初めてだ。206タンはいつか続きを書いてくれるんだろうか。
>>813 前スレの206は「じゃむー(;´Д`)ハァハァ」って叫んでるだけだったが。
>>815 ごめん、板間違えた。206タンはあっちのスレだった…。
>>816 もしかしてしたらばの官能小説スレのやつのことか?
確かにあれは萌えた・・・自分も206タソ復活激しくきぼんぬ。
スレ違いスマソ。
>>810 チップを襲うイノタソ(;´Д`)ハァハァ
「早えんだよ!」
「俺はそれが持ち味なんだよ!」
書けた分だけコソーリ投下してみる。まだエチーにはいたらず。
(゚д゚)マズーと思ったらスルーしてくださいまし。
イノ(+エディ)×ミリアでちょい暗めかもかも。
820 :
819:04/02/21 10:30 ID:1CWo6I/L
「受け取って♪」
「邪魔……」
霞に覆われた空間で二人の女が戦っている。
一人はギターを持った赤い服の女。名前をイノという。
一人は長い金髪をした白い服の女。名前をミリアという。
彼女らは長時間闘っていた。しかし、それにも終わりがきたようだ。
「我慢できないの♪」
「ここまでね………ザトー…」
イノが周囲にばらまいた音波を受け、ミリアは吹っ飛んだ。
仰向けになったまま起き上がってこない。気を失っているらしい。
「もっと攻めてよ。まだ燃えきらないの」
ミリアが気絶していることはわかっているのだろう。今まで激闘を繰り広げていたにもかかわらず、無防備に近寄った。
イノはすぐ傍まで近寄ると、
「もっと満足させてほしいの」
男が聞いたらそれだけで気が抜けてしまうような甘い口調で呟いた。
イノの「力」なのだろうか?ミリアが宙に浮いた。
「さてと……もう少し楽しませてもらわないとね」
二人の女の姿は霞の中に消えていった。
821 :
819:04/02/21 10:32 ID:1CWo6I/L
「ここまでね。ザトー」
ミリアの前に漆黒という言葉のような男性が片膝をたてている。立ち上がるだけの体力はないみたいだ。
「ようやく決着をつけれそうね。私が自由になるためにあなたには死んでもらうわ」
淡々と言葉を重ねるミリア。
しかし、その言葉にはわずかながら揺らぎがみられる。
「あなたは今や組織の長。あなたが死ねば組織はなくなる。それでようやく私は自由になれるのよ、身も心もね」
言葉を重ねるごとにその揺らぎは大きくなっていく。
「覚悟はいい、ザトー?」
一歩ザトーに近寄った。
自分の生死に関わる台詞を投げつけられながらも、ザトーは微笑すら浮かべ、穏やかな目でミリアをじっと見つめていた。
沈黙が訪れる。
厳しい目でザトーをみつめるミリア。
優しい目でミリアをみつめるザトー。
「何故?」
その沈黙を破ったのはミリアだった。
「何故そんなに穏やかなの?何故笑みを浮かべているの?」
ザトーは黙ったままである。
「何故逃げようとしない?何故脅えない?何故命乞いをしない?」
段々語気が荒くなってゆく。
「脅えろっ!命乞いをしろっ!私の心を掻き乱すなっ!」
最後には絶叫になっている。
それでも、変わらない態度をとるザトー。
822 :
819:04/02/21 10:33 ID:1CWo6I/L
また沈黙が訪れた。
彼らにとって、特にミリアにとって、永遠に近く感じられる時間が経った。
不意にザトーの顔色が変わった。驚愕と後悔の入り混じった表情の後、虚ろな表情になる。
「どうしたの、ザトー?」
緊張した声でミリアは問うが、ザトーは答えない。彼の目は中空を泳いでいる。
普段のミリアならすぐに気が付いた…いや、感じただろう。この異様なザトーの雰囲気の主に。
漆黒の男が更なる漆黒に覆われ、そして…地面に消えた。
「…エディ?…」
呆然としたまま呟くことが、ミリアにできる全てだった。
彼女らは気づいていただろうか?その一部始終を覗いていた存在に。
823 :
819:04/02/21 10:37 ID:1CWo6I/L
ミリアとの戦闘の後、イノは自分の部屋にミリアを連れ込んでいた。
都会にある大きなマンションの一室である。部屋自体も大きく、一家族でも楽に住めそうである。
キングサイズの自分のベッドにミリアを寝かせる。
『禁獣』の存在自体を打ち砕いたせいか、ミリアにはさしたる外傷はないものの目を覚ます気配は一向に無い。
「…ザトー…」
夢でも見ているのだろう。軽く寝言を言う。見るからに夢見は余り良さそうではない。
とはいえ、ここ数ヶ月彼女が見る夢は同じなのだけれども。
その様子を笑みを浮かべて見ているイノ。まるで子悪魔のようである。
「彼女の寝顔を観てるのもいいけど、そろそろ行かないとね♪」
言いながら、より一層、笑みを深める。
顔をミリアに近づけると、いきなり唇にキスをする。
そして、次の瞬間、その姿が忽然と消えた。
824 :
819:04/02/21 10:48 ID:1CWo6I/L
改行下手で_| ̄|●すいません
エチーちゃんと書けるかどうか不安だ…がんがってみます(`・ω・´) シャキーン
イノとミリアという究極の組み合わせで、しかも暗めの路線……
……やりすぎるほどやっちゃってください!!
このスレのログ容量は471KBです。
500KBになると書き込みできなくなります。
そろそろ次スレでも出した方がいいんじゃないか?
ちょっとした疑問……
ブリジットで書く場合、ショタなのかそれともヤオイなのか……
やはり読む人により違うのだろうか……
そりゃ書く人によって違うだろ
超長期筆置きモードな私が保守。
ジョニ梅期待保守
テスタメントってトラップキャラだから何気に鬼畜責め男君にもって行きやすいきもするんだが・・・
どうしても女体化テスタンのイメージが私を蝕んでゆく・・・
このスレで私の中のテスタメント鬼畜説が一気に覆されてテスタン総受け状態に・・・・
本来テスタは優しい性格だから、攻めって言うよりは受けっぽいな。
あっでも初代は鬼畜か…いやS(M?)嬢にするのもよさげ…(;´Д`)ハァハァ
淫乱女王様(;´Д`)ハァハァ
もしも書くとしたらいま需要があるのはどんなカップリングなのだろう。
あえてポテムキンを・・・!(ムリポ
それ以前にそろそろ次スレ・・・
漏れはテスタ受けエロキボンヌ状態かな…
本当なら漏れが書きたいけど、小説かけるほどの文才ないしネタもないし…
とにかく神降臨きぼんぬ
需要を考えるよりも書き手さんが萌え滾ってるカプを書いて欲しい。
次スレ立てていいもんだろうか・・・
保守あげ
839 :
名無しさん@ピンキー:04/03/21 00:24 ID:+eyFbEFT
>836
同意。
需要云々よりも、職人さんの萌えを見せて欲しい。
そして俺を洗脳してくれ、みたいな。
でもザトミリが読みたいよママン。
要領間に合うだろうかとか思いながらザトミリ投下してみようと思います。
まだ途中なので、早いうちに続きが書ければいいかなぁと・・・
夢は犯す。
どこまでも深く、現実よりも残酷に。
追い詰める指、揶揄するように歪む唇。どれもが冷たくて、爛れるように熱くて、無意識に伸ばした腕は影に飲まれて音も立てずにへし折れた。
引きつった叫びは冷え切った唇に遮られ、どこまでも、どこまでも。
「…どうしたミリア?」
眠気を振り払おうとするような気だるげな声が、半ば飛び起きる形で目を覚ましたミリアの耳に飛び込んできた。
「怖い夢でも見たのか?」
ベッドサイドに光が灯り、温かい手が頬を包んだ。覗き込む、光を失った瞳。
汗で張り付いた長い前髪を、男にしてはしなやかな指がすくい上げて、ミリアはやっと夢から逃げ出せた事を理解した。
夢の中で折られた腕が現実でまで鈍く痛む。
「…何でもないわ」
視線を外して手を振り払うと、ザトーはだだっ子でも相手にするように軽く肩をすくめて見せた。
こういう時は、嫌な奴だととことん思う。性格は最悪。慇懃無礼で、見栄っ張り。殺しても死なないようなこの男が、何故夢の中であんなにも冷たくなる?
額を抑えて半身を起こし、ミリアはふと、気になってザトーの手を再び自分の頬まで導いた。
「…温かいわね」
「寝起きだ。体温は低い」
事務的に無表情。
その仏頂面を思い切りつねり上げてやりたくなる衝動を抑えつつ、ミリアは軽く目を閉じて手に平に頬をすり寄せた。
「妙な夢を見たわ」
「というと…?」
「……妙な夢よ」
「……」
釈然としない表情を閉じた瞳の奥で想像して、ミリアはクスクスと肩を震わせて笑い始めた。
「…貴方がヴェノムと結婚する夢」
「な…」
「幸せそうだったわよ……ヴェノム」
目を開ければ、表情が引きつるのを必死で堪えるザトーの姿。薄暗がりでも蒼白な顔色は、思わず指を差して笑いたくなるほどこの男には滑稽だ。
「ヴェノムの花嫁衣裳は悪夢だったけど…」
「もういい……下らん夢は忘れろ…」
悪乗りしてさらに続けようとするミリアに向かってふて腐れたようにそう言うなり、ザトーはミリアの手を振り払って毛布を被って背を向けた。
「拗ねたの…? ガキね。たかが夢で」
笑いながら、何も言わない背中に手を伸ばす。
その手が触れる寸前に捕まれて、ミリアは抵抗する間もなく組みふされ、ザトーの腕のなかに閉じ込められた。
不機嫌そうに、青い瞳が見下ろしてくる。
「やだ…怒らないでよ、ちょっとした冗談じゃない」
悪びれもせずに意地悪く微笑むミリアに、ザトーはわざとらしくため息をついて見せると、一旦ミリアを解放して眼帯へと手を伸ばした。
「ちょっと…?」
「目がさえた。寝かしつけてくれ」
「なっ…!」
憮然と言い放って、当然の事のように再びミリアに覆い被さると、ザトーは白い首筋に唇を落とすと噛み付くように吸い上げた。
と、とりあえずココまでで・・・
暗いのよりも明るいのが好きなんだよゥワーン
(*´Д`)/lァ/lァ 甘々イイ!!
ザトミリキタ━━(゚∀゚)━━━!!
続き楽しみに待ってます。
あまり遅筆で申し訳ありません_| ̄|●
まだ待っていて下さる方がいらっしゃったかどうか微妙な所ですが一応終わりましたザトミリです
唇が離れると熱い吐息が首筋を這って、舌先がチロチロと耳の後ろを刺激する。
あっけなく離れていきそうな理性を追いかけてザトーの下から逃げ出そうとするミリアを許さずに、ザトーは細い手首を片手で纏め上げてベッドの骨組みに押し付け、手にした眼帯で縛り付けた。
軽い舌打ちが響いて、憎憎しげに睨み上げる。
「…使い方間違ってるわよ、それ…」
「ムードの無い事を言ってくれるな」
「放しなさいよ」
「謹んでお断りする」
「このっ……ん…ぅ…っ」
きつく睨みつけてくる瞳に満面の笑みで言葉を返すなり、ザトーはミリアの唇に深く舌を滑り込ませた。
絡めとり、吸い上げ、甘く噛む。一瞬唇が離れたかと思うと角度をかえてまた重なる。
交じり合った唾液は溢れ、伝い、ミリアの白い肌を這ってシーツに落ちた。
離れた唇から唾液が細く糸を引き、眠たいような間延びした感覚にくらくらする。
軽く乱れた呼吸を整えながら青い瞳を見上げると、見えているわけも無いのに凝視されている気がしてミリアは慌てて視線を逸らした。
鼻先で笑う声がして、首筋に唇が落ちる。たっぷりと唾液を含んだ舌先がゆっくりと下におりて行く感触に酔いながら、ミリアは焦らすように体をまさぐる指先に時々息を詰まらせた。
奥から溢れてくる。不本意ながら、この男が欲しいという波が。
「…触れてもいないのにこのありさまか…」
「っ…!」
ぬるりと、指先で陰唇を軽くなぞると、ミリアは面白いほど明らかに体を震わせて腰を引いた。
押し殺した声が唇の端からこぼれてくるのが楽しくて、ザトーはわざとそれ以上は指を進めずに入り口の辺りを弄くった。
「相変わらず感度がいい」
「ち…がっ……ぁ……!」
粘り気を帯びた水音が深夜の部屋には大きすぎて、ミリアの耳を犯していく。ずるずると引きずられそうになっては頭を振って快楽に耐え、声を上げてねだりそうになるのを必死になって耐えていた。
「いつ聞いてもいい声だ」
「…ぅるさ…ぃ」
「ひどくそそってくれる。そういう声を、どんな顔で出すのか見てみたい物だな」
「んん…! ぅ…! っは…ぁ」
「どんな目をして、こんなに私の指を締め付けるのか…」
「っ―…!」
前触れも無く指を根元まで突き入れられて、ミリアは喉を逸らせて息を全身を強張らせた。突然力強く引っ張られ、鉄骨が耳障りな声で悲鳴を上げる。
「ザ…ト…」
「私が欲しいか? ミリア」
二本の長い指をくわえ込んだミリアの中は、それでも足りないと言うようにザトーの指を締め付け、奥に引き込もうとするように蠢いていた。
柔らかい肉壁を引っかくように擦りあげて、かと思えば緩慢な動きで緩やかに円を描く。
奥歯をかみ締めて必死に声を出すまいとしているミリアを追い詰めるようにもどかしい刺激を与え、ザトーは耳元でもう一度低く囁いた。
「私が欲しいか? 答えろミリア」
「ひぁ…!」
下肢を攻め立てる手にばかり意識を取られていたミリアは、突然乳首を摘み上げた指に思わず甘い悲鳴を上げた。
指の腹で捏ねまわし、押し潰し、軽くつまんで痺れるように刺激を送る。
「…意地を張っていてはいつまでたっても寝かしつける事などできんぞ…?」
「…っ…ぁ…」
軽く頷くだけの肯定など、この男は『見えなかった』といって無かった事にしてしまうのだろう。
声で伝えなければ、どれほどたどたどしくても、言葉で欲しいとねだらなければ、この男は納得しない。
「…声を殺すな」
「んっ…!」
「いいのか…? 言わなければずっとこのままだぞ?」
「…最…低……」
「自覚している」
「………ぃ、う、から…指…抜いて…よ…」
泣きそうになりながら吐いたせめてもの憎まれ口は嫌味な笑みで一蹴され、ミリアはこれ以上無いほど顔が火照るのを自覚しながら焦らすように出し入れされている指を抜いてくれと搾り出すように呟いた。
驚くほどあっけなく要求通りに指は引き抜かれ、意外そうに見上げた先には無表情ではなく優しい笑み。
ミリアは自分に言える精一杯の言葉を何度も声に出しかけて、長い事戸惑った後にようやく決心したように小さく息を吸い込んだ。
「ぁ…なた…が…欲し…」
「……聞こえないな。もう一度」
「……っ」
「……っ」
二度もいえるわけが無かった。いえない事を分かっていながら、あえて言葉を求めてくる。夢の心配なんてするんじゃなかったと後悔しながら唇をかみ締めると、ザトーが諦めたようにため息をついてミリアの前髪をかきあげた。
「…よくでしました」
「な…に…っあぁああぁ!」
微笑んで、突き入れる。
今まで疼いていた小さな波を引き裂くほどの大きな波が突然全身を突き抜けて、ミリアは手首を縛り上げている眼帯を引きちぎらんばかりに引っ張った。
ザトーが中で動くたびに、鉄骨は耳障りな悲鳴をあげる。
「ふ…ぁあ! も…深く……あ…ぁ!」
子宮の奥を貫くほどに深く何度も突き上げられて、堪える事も出来ずに嬌声があがる。
男を煽るその声色に自身も限界を感じて、ザトーは一層激しくミリアの腰を突き上げた。
「――っ…ぁああぁ!」
ドクドクと、火傷しそうなほどに高い熱を奥に感じて、ミリアは何度も荒い息を吐き出しながらぼんやりと夢の中の冷たさを思い出した。
ゆっくりと、中から体温が去っていく。その感覚が、何故だか寂しいような、苦しいような…
「…ミリア?」
「……何よ…」
訝るように覗き込んでくる青い瞳から眼を逸らして、ミリアはふと、縛られていた事を思い出した。
「早く解いて…痛いわ」
「お前と言う奴は…本当にムードという言葉をしらんのだな」
苦笑いを浮かべて、やっとミリアを拘束していた眼帯に手を伸ばす。
「ほら…解いて…っ!」
解いた瞬間、ベッドの上に押し倒されて、ザトーは見えない目を見開いて驚愕した。
「縛っておいて…ムードも何もないんじゃない? 一晩ちょっと反省なさい」
「ミリア…おい待て、ミリア! どこへいく!?」
血流が鈍くなるほど力いっぱい骨組みに縛り付けられただけでも冗談じゃ無いというのに、ミリアがベッドから離れていく気配を感じてザトーはさらに震撼した。
「心配しないでも、朝にはちゃんと解きに来て上げるわよ。まぁ、その間に刺客に襲われでもしたら、その情けない格好のまま死ぬ事ね。じゃ、おやすみなさいザトー。良い夢を」
さっさと服を着込むなろ何処かの誰かの口癖を真似してみせて、ミリアは恐ろしく静かに部屋の扉を外から閉じた。
言わなくていい。貴方が死ぬ夢を見たなんて。
言わなくていい。影に食われた貴方の夢を見たなんて。
あの男を殺すのは、影なんかじゃなくて絶対に自分であるはずだ。
扉の向こうでザトーが名前を叫ぶのを聞きながら、ミリアは一人笑みを零した。
ぎゃあ!投稿した直後に誤字発見!
854の「着込むなり」が「着込むなろ」に・・・
一応微妙に甘々なザトミリ完了です。
今度は難易度高しと言われているザトーとその他女子を絡めて見ようかなとかシュチュを模索中。
他の職人さんの小説が読みたいよママン
ログ容量が480KBを超えたので次スレを立ててください。
858 :
癒堕:04/04/01 14:56 ID:sFc1w0ut
「熱い…。」
これが俗に言う熱帯夜という奴だろうか。
今宵借りた宿は、この熱さを避けるには余りにもお粗末だった。
「宿を貸してくれた人には悪いけど…。もう少し涼しい部屋は無かったのかなぁ…?」
寝間着(といっても、私服と併用しているTシャツと短パンなのだが)には、土砂降りの雨と
同じくらいぐっしょりと汗が滲み、服の通気性と青年の眠りを妨げていた。
サウナの中に泊まっているような、幻覚を覚える。
「…でも、これから俺本当にどうすれば良いんだろう。」
青年は、先の不安に一人、呟いた。
彼は今まで、名医を捜して旅を続けてきた。
どんな病気も治せる名医だと聞いていた。
見つければ治ると、期待した。
探し出せば苦しみから解放されると、安堵した。
だが、唯一頼りだった医者は、道化のように戯けて、彼に告げた。
「貴方の病気は…現代医学では直せませ〜ん♪」
残されたのは、哀れ希望の道を閉ざされた青年と、原因不明の病のみ。
医者は、ひらがな『あ』行の四番目の文字を叫び続ける彼を尻目に、
黒く輝くこうもり傘で、いつの間にか空の彼方へと、消えてしまっていた。
旅の道しるべは、もう無い。
しかも、病は一向に治る気配を見せず、
青年――ザッパの不安と悩みは、膨らむばかりだった。
次スレ見れないけど、もしかして落ちた?
落ちた…(´・ω・`)
ほぼ即死でした
明日まで動きがなければ、立て直していいですか?
チャレンジャーさんの姐たんSSが気になるのよぅ。 (´・ω・`)
ぐぉおぉ! と、投下する前に落ちるとは…
この場合は最初から投下しなおしたほうが良いのでしょうか?
容量確保の点でも最初からのほうがイイ!
なにより個人的に繋がった状態でみたい
866 :
857:04/04/06 20:27 ID:sSKl+QSM
立てたんだけどヒト大杉でURLが出ない…。
しかも♯いれ忘れた…。゚(゚´Д`゚)゜。ウァァァン