個性派な学園ラブコメの作家さんです。
初期作品でも最近のでも、どんとこい。
2 :
名無しさん@ピンキー:03/04/21 18:51 ID:PkQ8dwu4
ナウな木村課長が2いただきマソモス!かりあげもビクーリだYO!
+。*.'・ ・. +。* * ─── 、 ⌒ヽ +。*.'・ ・. +。* *
・ ゚ 。 *. + (___ノ( ) ・ ゚ 。 *. +
(ノ ー | /
ンモ━━━[´][`]─-6 /━━━━━━!!!
⊂ ソ
(!!!!_,_ /
ヽ、 `/
())ノ__ ○二○二⌒/../
/ /||(二ニ) (_課_/../ 几l
γ ⌒ /|V||彡Vミ/⌒_ノ二二ノl0
l| (◎).|l |((||((゚ )/⌒/||三三三・) || (´⌒(´
__ ゝ__ノ ホソニャラ(___)産業 ゝ__ノ≡≡≡(´⌒;;;≡≡≡
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄(´⌒(´⌒;;
>>3 テメーバーロ
>>4 あそー
>>5 ま、おやり
ダト落ちしなかったら犬神くんから順次、
SS投下したいと思ってます。
エロパロにくわたんのスレが立つ日がこようとは!
3に禿げしく期待!!
やりません。
ほとんど以上絶対未満もありまっか?
とりあえず、スレ立ておめ。期待age
あげてなかった。そんで、もういっかい。
倉庫をつくってみました。
まだ品物は納入されてないのがちょっとアレですけど。
私以外のかたでも、よろしければ展示できるようにしてみたいなーと思ってます。
members.tripod.co.jp/amino4ki/
むずかしいことを…
男の華園の縁×雪野で書こうとしたけど・・・
1度目、兄ちゃんに邪魔される(電話で)
2度目、ナニが装着できない(アホ)
というオチで、結局書けなかった
SSマダー?チンチン
チョット待ちんさい、結構脳内での補正が難しいのだから。
青春は薔薇色だのエロキボン
16 :
名無しさん@ピンキー:03/04/25 23:08 ID:LbNKoIg7
ぜひ、ほとんど以上絶対未満でおながいします。
瑠璃門と薮坂のその後を...
あぼーん
ぴんぽん5の石黒(ブラック)*鹿内(モモコ)でチョット考えてみました。
序文だけでまだエロはありません。
「うわー遅くなったね」
「裕次郎、お前がさっさと片付けないからだろうが」
部活も終わり片付け当番の紅、石黒を鹿内が手伝ってようやく帰るところだった。
「それじゃまた明日ねー。あっ…諒ちゃん、モモコちゃんと小指つないで帰っていいよ、今日は他に誰もいないから」
「な、なにいってんだ、こら待て裕次郎」
石黒はきゃほーいと笑いながら走って逃げる紅を追いかけたが途中であきらめ、校門の所まで戻った。
鹿内の前に立つと少しテレながら声を掛けた。
「悪かったな片付け手伝ってもらって」
「ううん、いいよ」
「暗くなったから家まで送るよ 」
「…うん、ありがとう 」
お互い顔を赤くしながら歩き始めると緊張の所為か無口になってしまい、二人とも話すきっかけを失ってしまっていた。
(そうだ、あいつらがいない今日こそチャンスじゃねえか)
5分ほど歩いたところで石黒は足を止め、鹿内を顔を真っ赤にして見つめた。
「鹿内、あの…その…」
暗がりの道ばた、石黒は気付いていなかったが、このすぐ近くに恋人同士に有名な公園があった。
(えっ…まさか…石黒君…)
突然のことに鹿内も顔を真っ赤にして少し俯きながら、これから何をするのか不安と期待とが入り交じった気持ちで
感情を高ぶらせていた。
「か、鹿内…て、手握っていいか……(よーし!言えたー)」
石黒が必死の思いで言った言葉の内容に、鹿内は目を丸くした。
「………うん、いいよ」
何をするのかいろんな妄想を膨らましていた鹿内は一瞬何を言われたのか解らなかったが、顔を上げると緊張して
手を出す石黒の姿に、にっこりとほほえんで頷いた。
(うふふ、キスくらいされるかと思った…ちょっと残念かな?)
手をつないで帰りながら『石黒君って奥手だから今度は自分の方から少し誘って見ようかな』などと考える鹿内でした。
数日後に続く………といいな。
えーと、バラ色だシリーズも考えてますんで、どちらか旨い具合にエチシーンが仕上がったら
うpしに来ます。
キタ━━━━━━(゚∀゚)━━━━━━ !!!!
キタ━━(゚∀゚)━━( ゚∀)━━━( ゚)━━( )━━(゚ )━━(∀゚ )━━━(゚∀゚)━━!!!!!
毎日、即オチしてないかドキドキしつつチェックしてるよ。
MyOG4ZXDたん、がんばって!
※ある程度の容量いってないスレは、一定期間(24時間説が有力だけど、
具体的な時間は不明)レスがないと即オチしてしまうのでつ。
気がついた方はしばらくマメに保守してくれると嬉しい。
では、早速保守しときます。
薔薇色シリーズもぴんぽん5も、もちろん別のシリーズも待ってます。
立てた時は不安でしたが、職人さんが来てくれてほっとしています。
でもってこちらも少し書いてみました。予告どおりに犬神くんから。
自分の癖でエロにもってくまでの前置きが長いんですが、どうか御容赦ください。
● 間隙跳躍 ●
――人の群れのなかを、縫うようにして歩いた。
私鉄電車の終点駅。
乗換駅でもあり、映画館や歓楽街、大規模デパートなど、一通りの条件が揃った巨大都市の
玄関口は、終点であるにもかかわらず、乗客のほとんどが目的地としているため、車内の人口
密度は増加する一方で、だから終点駅に到着した電車のドアが開くと、まるで堰を切ったよう
に人のかたちをした土石流が改札へ雪崩れこんでいくのだ。
平日の朝はおそらく、もっと凄まじいのだろうが、あいにく今日は日曜日で、しかも美月え
りかは基本的にこういう駅とは無縁な生活を送っていた。
高校二年生の、秋。
進級してから半年が過ぎ、再び衣替えの時期を迎えようとしていた。
穏やかな時間が流れていた。
自分を取り巻く空気が暖かい。
これまで自分と他人との間にあった、隔絶された感覚は、もう彼女を打ちのめすことはない。
日本に来たのは、正解だった。
細い糸を辿るように、まるで何かにすがるように、美月えりかが故郷の地を踏んだのは去年。
それがいまでは遠い昔のことのような気さえした。
わかっている。
こういう幸福感をもたらしてくれた恩人が誰であるかなんて、考えるまでもない。
彼を想う。――と、彼女に備わった人を外れた感覚が、彼の居場所を告げる。迷うことはな
かった。迷路のような駅構内を、彼女は早足でいく。人の流れの間隙を見切ることはたやすく、
だからよどみなく彼女は彼との距離を詰めていく。
見つけた。
所在なさげなふうに、びくびくと何かに脅えているような、そんないつものスタイル。
どこまでも変わらない彼がいた。
嬉しくなる。どうしてやろうかと思う。
「正面から行くのは芸がないわ。ここは背後にまわって……」
何をしよう。とりあえず、挨拶代わりの膝かっくんでもキメてみようか。話はそれからだ。
かっくん。
キタキター!!!
29 :
21:03/04/27 23:13 ID:dTViat6y
>26氏、乙ーです。
キタ━━━━━━(゚∀゚)━━━━━━ !!
お二方とも、続き楽しみにしてます。
つづきがきになるよぅ
ってわけでほしゅ。
ちょっと忙しかったのでまだ仕上がっていません……
GW中にはうp致しますのでご勘弁を。
>>27は犬神×えりか(つーか逆?)でつか!!
そういえばあの二人、子供いたね!!
続き楽しみにしてます〜。
個人的希望は「1+1=0」の苑田×みずほ。
な、なに!?この素敵すぎるスレは。
これから素敵な事件が起こる予感。
漏れもキボンヌとか言うだけならただだよね?
おそろしくて言えないの御堂くん×葉月(否ロリコン)
しかも初エチーものなんてゆう妄想に実体がほすぃ。
御堂:「さいきん、葉月ちゃんといるとハァハァします」
…御堂ってば!!
>>33 はい。犬神くんのあとがきページはとても好きというか、よくできてるなーと
思ってます。歪谷ら主要キャラについて文章(書き文字ですが)で触れ、主役
とえりかについては絵で触れている。なんつーか、雄弁であり、想像力を刺激
する素晴らしーもんだなーと。
んなわけで続きです。
● 間隙跳躍(2) ●
攻撃的挨拶に対する抗議と、ややあっての安堵。彼の表情はくるくると変わった。どうやら
彼女が待ち合わせの時間に遅れたことで、要らぬ心配をしていたらしい。
「ハァ……。まったく、ヨウちゃんは余計な心配しすぎだって」
えりかは少しあきれて、それから少し微笑んだ。既にえりかは、彼の親友であるところの歪
谷透から、彼が如何に少女まんがに毒された想像をめぐらせるかは聞き及んでいる。待ちぼう
けをくらっていた間、彼の脳内でどれほどドラマチックな不安が吹き荒れていたかは、えりか
にとって興味をそそられる部分ではあった。
それにしても――。
改めて、ずれを感じることが多い。
えりかも彼も、「自覚」した時期はほぼ同じくらいだというのに、こうも違う。それはおそ
らく歩んできた環境、かかわってきた人間の個性の差か。
――今日の彼らは、たとえば車に轢かれたとしても死ぬことはない。
試したことはないが、おそらくトラックに体当たりされても平然と立ち上がれるだろうし、
銃で撃たれても弾丸は体外へ排出されてしまうだろう。痛みはどうにもならないとしても。
「仕方ないだろ。……って、そっちが遅れなければこっちだって心配なんかしないよ」
「なによなによお、まるでこっちが悪いみたいな言いかたじゃない」
待ち合わせの時刻に遅れたのは紛れもなく彼女だったが、高圧的に出られると、彼としては
怯まずにいられない。それが彼の習性なのだった。
「そ、それじゃ、そっちは心配されなくてもいいの?」
「あー。そういうのもちょっとイヤな感じよね」
なるほど、とえりかは手を叩く。
事実と感情は別物だってことは、彼女も分かってはいるのだ。
「でもヨウちゃんに指摘されるのはなんかムカつくわ」
納得はするけれども、面白くない。だから腑に落とすために上を向いてみた。
赤い空があった。
夕方。
ここ最近の休日は、三人で過ごすことが多くなった。
美月えりかと歪谷透、そして彼――犬神鷹介と。
推敲バージョンは倉庫にウプしてあります。ブラウザで読み返すと
やばげなところがあったりー。1回目ちょっと勘違いなとこあった
ので直したりー。
40 :
名無しさん@ピンキー:03/05/02 22:35 ID:P5l96RbV
保守
● 間隙跳躍(3) ●
去年は五人だった。それぞれが、それぞれの理由から行動を共にしていて、まるで、絡んで
もつれた糸のような関係だった。
賑やかで楽しかったのは事実だが、当時のことを振り返ると、えりかは少し気分が重くなる。
いまの自分は、あの頃のように丸くない。はしゃげない。
「どうしたの」
「……ん?」
「何か見えるとか」
「ああ、何でもない。ちょっと、考えごと」
――疎遠になったわけではない。気を遣ったのだ。
口にはしなかったが、傍からみれば雰囲気で判った。
田中一と、泉田はるか。
歪谷という毒気にあてられていた泉田はるかを射止めたのは、開き直った田中の熱意と行動
力の賜物だろう。
美月えりかと出会い、仲間の存在を知ったことで、犬神鷹介は一つのハードルを越えた。
そして恋慕の対象であった泉田はるかは、彼も含めた周囲の人間の誰しもが認める「いいひ
と」、田中一の気持ちを受けいれた。
もう、犬神鷹介を縛る枷は無い。
美月えりかにとっても、遠慮をする必要はなくなったのだ。
――それなのに。
「おっきいなあ」
目的の場所についた二人は、揃って建物を見上げた。
そこは民法放送局の自社ビル敷地内に設けられたライブハウス。
二人が仰ぐのは、ライブハウスの奥に鎮座まします自社ビルだった。瀟洒なビルが建ち並ぶ
オフィス街のなかにあっても、その威容は突出しており、テレビ局が如何に儲かる商売である
かを周囲に誇示しまくっていた。
「あんまり、ぱっとしない印象のチャンネルなんだけどなあ」
「ぼろい商売なんだろうなあ。うらやましー」
凡庸な感想を口にして、会場に入る。チケットに記された席は二階のR席。右翼だった。
42 :
名無しさん@ピンキー:03/05/03 20:09 ID:MhrSVlCf
男の華園に胸の大きなコがいたね。
エロキボンヌ
はるかちゃんは田中とくっついた設定なのか。
しかしなかなかエロに突入しませんな。そこらへん萌え。
>42
空美ちゃんだっけ?
ホモ哲に完璧惚れちゃってたから作りにくい。
ホモ哲にアニャル処女を奪われるシチュなんてどうじゃろう
● 間隙跳躍(4) ●
一階は最前列付近以外はすべて立ち見になっており、びっしりと人で埋まっていた。
「二階かあ。なんかノリ辛いかもね」
正直な感想をえりかは漏らした。開演前から期待と群衆下のなかという状況で早くも昂奮の
色を強くする一階の客に対し、二階の客はシートをあてがわれて遠目からステージを見なくて
はならない。
「真下に人がたくさんうねっているってのも、なんか逆に醒めるような感じがするなあ」
「そうかな。あたしは逆にいろいろ想像しちゃう。ほら、天井の照明器具。あれが落ちてきた
ら、一階、ほとんどみんなペシャンコになっちゃうなあ、とかさ」
「とかさ、じゃないだろ。何だよ、そんなこと考えてたの」
「あはは。ほら、始まるよ」
メタル調にアレンジされたドラえもんの曲を「メタドラ」と名づけてヒットさせたユニット
の、今日はライブの日――。
「そういや、おまえら揃いも揃ってドラえもんマニアだったよな」
県立津波高校の三階踊り場で、美月えりかは歪谷透から声をかけられた。常に犬神鷹介を引
き連れて移動する(えりかにとってはそういう印象が強い)歪谷にしては珍しく一人だった。
「何よ、ご挨拶ね」
「やる」
学生服のポケットから封筒を取り出し、えりかに放り投げた。
「っとと、何よコレ」
「あいつと行ってこいよ」
「はあ? 何言ってんの?」
えりかと歪谷は似た部分がある。ゆえに多くの説明を必要としなかった。
「何もクソもねえ。行ってこいって言ってんだよ」
「だからどうしてあたしが」
「あんま言わせんな。あいつに渡したって十中八九どうにもならねえのはわかんだろ」
「…………! ……何よそれ。そりゃ、あいつは」
とはいえ、他人である以上は完全な意思の疎通など不可能なわけで、えりかは歪谷の言葉を
曲解してしまう。
「そうじゃねえ。勝手に穴に落ちるなよ。とにかく行ってこいって」
肩を叩き、歪谷はえりかにチケット入りの封筒を押しつけた。
47 :
21:03/05/05 23:11 ID:YYPPLB/V
どうも>20のその後みたいな話です。
48 :
21:03/05/05 23:13 ID:YYPPLB/V
夏の思い出…… (石黒*鹿内)
「あっここだね」
「思ったより、ちょっと遠かったな」
石黒と鹿内は、3年生の夏休み、二人で旅行に来ていた。
「でも海も綺麗だしいいところね」
「ああ…」
(日帰りだけど旅行にきてよかった……)
「石黒くん、浜辺に行こうか……」
「あ……う、うん」
二人は海岸沿いを砂浜の方に歩いていった。
今年の1年生が5人入ったため、何とか部としての存続出来ることになり、石黒達は3年生の一学期で卓球部を引退していた。
(去年の夏休みは、せっかく泊まりの旅行だったのにな………)
2年の時は、みんなに内緒で旅行を計画したが、色々な偶然が重なり卓球部の合宿になってしまったのだった。
(だがしかし、今年はもう誰にも邪魔はさせない!)
石黒は思わず、心の中で力こぶを作ったポーズを決めていた。
「おまたせ……」
「あ、いい…よ……」
鹿内の声に我に返ると、石黒はそのまま固まってしまった。
「ちょっと大胆にしてみたんだけど……あの…これ…似合わないかな……」
石黒の視線の先には薄い桜色したビキニを着た鹿内が恥ずかしそうに頬を染めてたたずんでいた。
「ううん、すごく綺麗だ……」
思わず見とれてしまい、無意識に出た言葉であったが、鹿内は嬉しそうに微笑んだ。
49 :
21:03/05/05 23:14 ID:YYPPLB/V
「……ありがとう。でもそんなに見つめられると恥ずかしいよ………」
(く〜、鹿内がオレのために………神様ありがとうございます。)
少し身体を隠すようにした鹿内を見ながら、石黒は心の中で感涙を流しながら神に感謝していた。
「泳ごうか……」
石黒は鹿内の手を握ると砂浜に降りていった。
隠れた穴場であるこの砂浜は、施設などは何も無いが遊ぶ人も少なく、半貸し切り状態で楽しめた。
二人で海に入って遊んだ後、荷物を置いた木陰で鹿内の作ってきたお弁当で昼食をとった。
「お弁当おいしいよ」
うまそうにおにぎりを食べる石黒を見て、鹿内は嬉しそうな顔でポットのお茶を取り出した。
「はい、お茶」
「ああ、ありがとう」
おにぎりを食べ終えた石黒が、お茶を受け取り一気に飲み干すと、ほっぺたに米粒がついていた。
(あっご飯粒があんな所に……)
鹿内はそっと手を伸ばすと、無意識の行動で石黒の頬に付いた米粒をとってそのまま自分の口に入れた。
驚いたような石黒の表情に、改めて自分がとった行動を思い起こして顔が真っ赤になった。
「あっごめんなさい、つい………」
「え……あの……ありがとう……」
二人とも照れたような形で、顔を赤くして見つめ合うとお互いに小さく吹き出して笑った。
50 :
21:03/05/05 23:14 ID:YYPPLB/V
昼食も終わり、二人で海を眺めながらのんびりと話していると、突然冷たい風が吹いてきた。
「あれっ、今変な風が吹いたね……」
「あ、あそこに雲が……」
鹿内は木に隠れていた方角を指さすと少し焦ったような声を出した。
指さす方向には気づかないうちに大きな入道雲が発生していて真っ黒な雨雲がこちらに向かっていた。
「まずいな、雨が降る前に着替えて帰ろう」
「うん」
荷物をまとめると、来たとき水着に着替えた岩陰に向かった。
「オレここで見張っているから鹿内先に着替えろよ」
「私は一緒に着替えても……」
「いいから早く……」
「うん……わかった……」
鹿内が着替えに行くと「一緒にいいよ」という言葉が石黒の頭に繰り返しよぎった。
(オレがよくないことになってしまう……)
着替えを想像しただけで思わず高ぶってしまいそうになり、必死に気持ちを押さえた。
「いいよ……」
鹿内が戻ってくると、すぐさま交代して一気に着替えた。
そして荷物を持つと道路に出て、バス停まで海岸線を歩いていった。
あぼーん
52 :
21:03/05/05 23:15 ID:YYPPLB/V
「あっ、バスさっき出たばかりで、次は夕方私たちが乗る予定のまで無いわ……」
「えっ、困ったなどうしよう………この辺から駅まで結構遠かったからな……」
「タクシーか何か通るまで待ちましょう……」
「そうだな……」
二人でバス停の椅子に座ると空を気にしながら車を待った。
しかし、十分もすると空は真っ黒な雲に覆われ、ぽつぽつと雨が降ってきた。
「あっそういえば、ここから少し行ったところに古びたホテルみたいなところが有ったからそこで雨宿りしましょう。
もしかしたら傘も有るかもしれないし……」
「うん…そうするしかないか……」
二人は建物の有った方に早足で歩き始めると、一気に雨が強くなり全身ずぶ濡れになった。
「あった、あそこの建物。やっぱりホテルみたい……」
鹿内の指さした建物はホテルはホテルでもラブホテルだった。
(どうしよう………)
石黒はラブホテルだと気づくと、思わず足が止まり考え込んでしまった。
「くちゅん」
小さなくしゃみに振り向くと雨に濡れた鹿内の身体が小さく震えていた。
(このままだと鹿内が風邪を引いてしまう……、オレがしっかりしないと……)
「入って服を乾かそう、身体を暖めないと。大丈夫オレを信じて……何もしないから……」
石黒は鹿内の手をとるとホテルに入り、緊張しながら一番地味な部屋を選ぶと中に入った。
53 :
21:03/05/05 23:15 ID:YYPPLB/V
部屋の中を見回してバスルームを見つけると、お湯が出るのを確認してバスタオルや備え付けのバスローブを鹿内に渡した。
「先に入って身体を暖めるといい…」
「うん、ありがとう……」
鹿内がバスルームに入ったのを確認すると自分も濡れた服を脱ぎ、ハンガーにかけた。
シャワーの音がする方に思わず目を向けると湯気で曇った磨りガラスにぼんやりと鹿内の裸体が浮かんでいた。
スレンダーながら柔らかな曲線を描いている肌色のシルエットに、ビキニ姿の鹿内が重なって胸が高鳴るのを覚えた。
54 :
21:03/05/05 23:17 ID:YYPPLB/V
途中までですがどうでしょう。
残りも手が空き次第うpする予定です。
悪くないです。鹿内タン萌えるし。
あとは視点をさだめるといいかも。
だめっこどうぶつ物は…?
ほしゅ
まだないようなので書いてみました。
「ほとんど以上絶対未満」で、時間的には最終回の1年後です。
一応原作通り『セリフの時は名前をカタカナで呼ぶ』『モノローグは漢字で呼ぶ』に統一してみました。
桑田先生の作品は数が多く、このお話を知らない方もいらっしゃるだろうと思い、原作がある程度分かるように書いたのでちょっと無駄に長いです。
初投下なものでお目汚しスマソという感じですが、読むに耐えない方はスルーして下さい。
通い慣れた道。
通い慣れた家。
通い慣れた部屋。
もう何度目になるだろう…。旧・藪坂秀、現・藪坂くまの部屋。
俺、瑠璃門晧一はだらしなく臍を出したまま眠りこんでいる彼女を見下ろしていた。
彼女…いや正確に呼べば彼、である。
4年前の秋、理科室の掃除当番をしていた藪坂は複数の薬品をかぶってしまった。
ふざけていて薬品の棚に激突したのだ。
その後彼の身体にとんでもない変化が起こることになる。
俺も含めて誰にも事情を知らせないまま転校して行った藪坂は、去年の春藪坂くまという名で、しかも「女の身体」で!俺と同じクラスに転入して来たのである。
その事を知っているのは藪坂の身内を除けば二人だけ。
一人は俺、もう一人は俺の彼女でもある麻野宵子だ。
「まったくだらしないなぁ…」
始めのうちこそは藪坂の無防備な姿にいちいち動悸を激しくしていた俺だが、もうそろそろ1年5ヶ月と言う時の流れにすっかり免疫が付いてしまった。
もとが男なだけに警戒心も羞恥心もなく、どれだけやきもきさせられて来たか…。
「おいっ!起きろよ」
「ん…」
藪坂がうっすらと目を開ける。
「まったく、いつものことながら人呼びつけといて寝こけんな!」
「んぁ〜。なんか今日妙に風が心地よくってさあ」
「…まあな。久々に過ごしやすい日だよな」
9月23日。秋分の日である。暦の上では今日から秋、こう言った清清しい日が…
「…って、そうじゃなくって!玄関開いてたぞ」
「ふうん…カギ締めといてくれた?」
「おう、全く不用心だな。で、おばさんは?買いもんか?」
「おかあ?親父と親戚の法事に行った」
「ふーん…。ヤブサカ行かなかったんだ」
「たりめーだろ?見せもんにされんのは真っ平だからな」
なるほど…。そう言われればそうだ。事情を知ってるとはいえ彼女である彼をみんな好奇の目で見るだろう。
「それにルリカドと約束してたし…」
「のわりには寝こけてたくせに」
「言うなって」
「で、相談ってのは?」
先週妙に神妙な面持ちで『相談したい事があるんだ』と、言われ今日に至る。
俺が返事を促すと少し言いにくそうに藪坂が口を開いた。
「…あのさぁ。…俺ってこんな身体じゃん?将来の事とか考えるとさ、いろいろ不安って言うか…なぁ、俺って本当に完全な女なんかなぁ…。ルリカド俺って妊娠とかすると思う?」
「ヤ〜ブ〜サ〜カ〜?!」
こいつのこういう所にはすっかり慣れっこになった(ハズ)の俺ではあるが、なんつー事を…。
「冗談は…」
「俺が冗談でこういう事言ってると思ってんの?…ルリカドすっかり男っぽくなったよな…俺なんか中2のまんまほとんど背も伸びなくなっちまった…身体もこんな華奢だし…」
俺にくるりと背を向ける。
「18才の青春、男として過ごしたかったな」
「…」
「もう女としてでしか生きる道ないのかな」
「……」
「将来に不安感じてる事ルリカドなら分かってくれるって思ってたのにな」
「…悪かった…乗るよ。相談に」
くるりと振り返って藪坂が満面の笑顔で笑っている。
「そう言ってくれると思ってた!」
…ま、またやられた…藪坂の十八番。
「いや、いつも簡単に引っかかってくれて嬉しいよ。変わらないな」
グラスの麦茶の氷が解けて、からんっ…と音を立てた。
あのやり取りから10分…。二人分の麦茶を持って来た藪坂がとんでもない提案を持ちかけて来た。
「はぁ?」
「だ・か・ら。俺の事抱いてくれって言ってんだけど」
「…?」
「簡単な事だろ?いつも麻野にしてる事を俺にすりゃいいんだから」
…さすがに…さすがに今度だけは赤面もんだ。どこをどう考えりゃそんな台詞が出てくる?
「俺が正体明かしてまでお前の恋路を助けてやった恩を返そうとか思わないのか?」
「それとこれとは話が別だろ?!それに前はたとえ俺でも『彼氏距離』に耐えられないって…」
一年ちょっと前の話だ。
あの時も女として前向きに生きると言い放った藪坂。俺は鼻先がくっつくほど藪坂の顔に自分の顔を近付けて
『お前この彼氏キョリに耐えられるか?』と聞いた。
「鳥肌立ててたくせに」
「…今は平気。実際自分でも驚いてんだ…俺ルリカドの事男として意識してる。一緒にいてドキドキとかすっし…ルリカドはそんなふうに俺の事意識したりとかしない?」
「ヤブサカ…俺の事からかってる?」
「…からかってない…」
突然伸びてくる細い手。
藪坂は俺の首に腕をまわすと唇を押し付けて来た。
そのとき何かが切れるような音がして、気が付くと俺はベットに藪坂を組み敷いていた。
「もうさ、戻れないって思うんだ。それなら女の幸せってやつを味わってみたいし…俺ルリカドしかいないし…女言葉で話そうか?」
「いや…そんままでいいよ。…ヤブサカ軽く口開けて」
うっすらと開いた唇に舌を入れる。ビクリと藪坂の身体が反応した。
「んっ…」
歯列を割って舌を何度も絡め取ると藪坂も同じように返して来た。
唇が離れる…。上気した藪坂の顔と濡れた唇。
「ルリカド…」
「うん…」
首筋を唇でなぞりつつ、Tシャツの上からそっと膨らみに手を当てる。相変わらず家の中ではノーブラだ。
あっさりの乳房の頂きを見つけゆっくり指で摩ると藪坂が呻いた。
「はぁっ…なっ…女ってみんな…こんな気持ちいい事…してんの?」
「さぁ…どうかな…ハイ、バンザイして」
Tシャツの裾を掴んで一気に脱がすと、日に晒されていない真っ白な胸があらわれた。色素が薄めの藪坂の身体。綺麗なピンク色をした乳首に変に感動する。
「俺にも脱がさせろ」
「はいはい」
一つ一つシャツのボタンを外して行く小さく細い指。少し寄り目になりつつ真剣な顔。外しにくさにぶつぶつ文句を言っている藪坂が可笑しいほど可愛らしい。
すべてのボタンを外し肩からするりとシャツが脱がされた。
「はい、ルリカドもバンザーイ」
シャツの下のランニングを引っこ抜いたはずみに俺の眼鏡がベット下に転がった。
「さっきさぁ…たまにガッツンガッツン眼鏡当たってちょっと痛かった」
「…わりぃ。夢中だったし…」
「夢中ねぇ…さてはルリカド俺の身体に溺れたな?」
「ハァ?まだほんの障りで何言ってんだか」
そう言いながらむき出しの乳房をすくいあげるように掴む。
「わっ…わわ…」
藪坂の背中に手をまわし、そっとベットに横たえた。
Tシャツ越しでは分からなかった柔らかな胸。軽く乳首を摘むと藪坂が甘い声を漏らした。
「あっ…ん…」
藪坂が口に手を当てる。
「ルリカド…俺、女みたいな声出しちまった…?」
「うん…いい声」
「そんなん言うなよ…」
「もうさ、あんまりそう言う事気にすんな。自然と出ちゃうもんだろ」
そう言って俺は行為を再開した。
わざと大きな音を出して乳首を舌で攻める。
ちゅっ…くちゅっ…
「あっ!…すごっ…なにこ…れ…ああっ…!」
ショートパンツの中に手をつっこみ下着の上から指でなぞるとそこはすっかり湿っていた。
「脱がすぞ…」
「…うん…」
下着ごとショートパンツに手をかけ一気に脱がす。ぴたりと閉じられた膝に手を駆け足を開かせる。身体を割り込ませた所で藪坂が不安げな声を出した。
「も、もう入れるの?」
「まさか。それとももう欲しいのか?」
「ばっ、ばかか!心の準備ってのがあるだろ?!聞いてみただけだっ!」
もうけっこうヤバくて、本音を言えば早く入れてしまいたい。
そう言えば麻野とする時はこのくらいの時間でさっさと入れちゃってたような気がする。いや…よそう麻野の事を考えるのは。
「ヤブサカ初めてだし…ま、もうちょっとアレコレしてから」
「アレコレ…って」
「まぁこんな事とか…」
しゃべりつつも藪坂のあそこに手を伸ばす。
濡れそぼった割れ目にそって指を動かし、一番感じるであろう蕾にあてがった。
嬲るように指を動かしながらもう片方の手はヒダをまさぐる。
「あぁんっ…!あっ…!は…んんっ…やっ…!あんっ…!」
ヒダをまさぐっていた指を藪坂の中に入れ、ゆっくり抜き差しをくり返した。
「ルリカド…俺…どう…なっちゃうの…?こ…こわいよ…」
カチャカチャと音を立て、俺はベルトを外し準備を始めた。
もう洒落にならない状態になっている…。入れた瞬間に出ちゃったりせんだろうな…
「ヤブサカ…そろそろ…」
「う…うん…」
片手を藪坂の腰に当て、もう片手を自分の物に添えてぐっと前のめりに体重を掛ける。……。
「ヤブサカ…もっと力抜けって…」
「や…けど…も…無理!絶対無理!もう入れなくていい!」
「ばかかぁ?お前はよくてもおりゃそうはいかねーんだよっ!」
「…な事言ったって…」
「ほら、こうフーってしろ息を、長くな」
「ふ、ふうぅ?」
その瞬間ふっと薮坂の力が抜けた。同じ手は二度と食ってはくれないだろう。
絶妙のタイミングで一気に薮坂を貫いた。
「いっ…痛て〜〜〜〜!!!!」
涙目になった薮坂が俺を睨む。それがどうにもこうにも可愛らしくてぎゅっと抱き締めてしまった。優しく髪を撫でると薮坂が俺の身体に腕を回し呟いた。
「ま、女ってやつも悪くはないよな…」と。
その後の事は余りにも怒濤の連続だった。
あっさり薮坂の中で果ててしまい、それが元でと言うかなんと言うか…。
『7月の始めにはお前父ちゃんだぜ』
と言う薮坂の照れた顔。
麻野と自分の両親にぶっ飛ばされ、平謝りしに行った薮坂の両親はなんだか嬉しそうで…。
お前は『どこぞのミステリーおたくの少女か!』と、つっこみたくなるほどお腹が目立たなかった薮坂は、無事卒業式に出られた。
俺はと言えば『産まれてくる子供のためにも薮坂の男喋りを治さねば』なんて事を考えつつ大学に通い、たまに会う元同級生達にからかわれたり、祝福されたりそんな日々だ。
そして思う。
薮坂…やっぱりお前は答えを持っていたんだな、と。
<お終い>
桑田先生ごめんなさい…。
ブラボーッ!! ブラボーだ職人さんっ!!
麻野ちこっと可哀相だけど! でもいい!!
おつかれさまでした。次回作も期待して良い?
69 :
67:03/05/10 17:22 ID:WBOU8oeI
>>68 ありがとうございます。
こんな素敵なスレがあったなんて…ハケーンしてビクーリ!
取りあえずすぐ近くにあったコミクスで書いてみました。
今押し入れの段ボール箱捜索中。
桑田マンガは結構持ってるので見つけられたらまた書きます。
ハア…ドコニシマッチャッタンダロ…。
真夜中猫王子キボーン
>真夜中猫王子
(押し倒して)
「いやーっ まだ心の準備がーっ」
「…そんなに嫌ですか?」
「あ、や、だって、その…ゴニョゴニョ」
「仕方がないですね…でも諦めません(続行)」
「きゃーっ」
スミマセンスミマセン シカモウロオボエ
コミクス見つからないよ…
蛇神さまといっしょは見付かったんだけど。
アノサクヒンジャモエナ…ゴニョゴニョ
2巻に収録されてる「そういうことだから」の方が好きかな。
72 :
名無しさん@ピンキー:03/05/11 00:38 ID:5gyCLojQ
あああああきらめない王子萌えー。
>>58-
>>67 拝読しました。
一見さん(いるかどうかはともかくとして)にも背景が理解できる内容で、
かつうまくまとめてあり堪能しますた。
次回作も期待しております。
>>74 網野式さま
ありがとうございます。
間隙跳躍、これからどうなるのハアハア…という感じでお待ちしております。
21さんもいらっしゃらないし寂しいですよ〜。
エロ!エロを早く〜!と、絶叫してみたり…。
>58-67
乙でした!
個人的に麻野よりヤブサカの方が萌えるのでこれは嬉しい・・・w
>ハイ、バンザイして
ここ、桑タンぽくていいですねぇ。
なんかほのぼのしてて可愛かったです。
次も期待して良いですか?w
>>58-67 いやぁ〜〜ヤブサカ〜〜〜萌え〜〜〜〜
乙でした!ニヤニヤしながら読みふけってしまいました。最高!!
次回作を待ってます!
>70
あきらめない王子も萌え〜〜〜
微々エロですが、まあ大作前の暇つぶしだと言う事で‥‥。
「蛇神さまといっしょ」です。
千菜の年令は23、4ってとこで、カップリングは『細永千菜×新田太一』
なんで新田太一なのかと言うのは、美味しいキャラが多いにもかかわらず、
フルネームが付いてるのが彼くらいだった‥‥と言う事で。
千菜の相手には『蛇神さまでないと‥‥』とか『青木大将だ』という方は
読まれない方がいいです‥‥。
79 :
78:03/05/15 00:50 ID:DLqkebn8
人の記憶って曖昧な物よね‥‥
彼女はふとテレビに映った景色に思いを馳せる。
なんて事無い田舎町にレポーターがやって来て、『こちらのおじいちゃんは99才でー』などと、職人の紹介をしているあり触れたもの。
何気なく見た景色の中に塚のような物が映っていた。
(蛇神さま‥‥元気かな)
神様に向かって元気かもないのだが、あの神様だけは別だ。
3年ぐらい前まではしょっちゅう思い出していた。
2年ぐらい前まではたまに思い出していた。
去年当たりからほとんど思い出さなくなってしまった。
――今年に入ってからは初めてかも‥‥
「‥‥な‥‥ちーなっ――千菜っ!」
心が現実に戻ってくる。目の前に怒った顔の太一がいた。
「お前ってそう言うやつだよな、‥‥人が御奉仕してるってのに最中で寝こけやがって」
「あ、や‥‥ごめんごめん」
へへへっ――と笑う千菜に、クルリ背を向けると「寝る!」の一言。
テレビの映像に『蛇神さまを思い出した』なんていえない。あの頃はいろんな事が――恋愛面でも――ありすぎた。いい思い出も、悪い思い出も。
「ごめんよぅ。式の準備で疲れてたのかも‥‥。おこんないで、続きしよ?」
「‥‥‥‥」
「それともやめとく?」
「‥‥‥‥しとく」
本当に怒ってない事などお見通しだ。長い付き合いなのだから。
それでもポーズで怒った顔をしている彼が、心底愛しかった。
80 :
78:03/05/15 00:52 ID:DLqkebn8
身体を重ねる関係になってから、もう2年。半年前にプロポーズされてから、来週の結婚式までなんやかんやと忙しい。それでも時間を作っては、こうやって二人の時を過ごすのである。
「っん‥‥」
乳房の先端に口付けされ、くぐもった声が出る。
太一は慈しむように千菜の体中を愛撫しはじめた。
「なぁ、千菜‥‥本当にいいのか?」
指の動きがふと止まる。快感の波に揺れていた千菜は、惚けたように太一を見た。
「えっ、えぇ〜?あの‥‥気持ち‥‥いいよ?」
「や、そう言う事じゃなくて――ほんとに俺でいいの?」
「はあ?」
またこいつは――いったい何がそんなに不安なのかと、小一時間問い詰めたい。千菜はぎゅっと太一の首にすがりついた。
「太一はなんでそんな事言うかなぁ」
「ワリィ」
学生時代、二人と同じクラスだった『青木大将』のことが思い出される。彼は千菜の幼馴染みでもあり、思い人でもあった。その事は太一も知っているし、当時は二人がどうなるかで賭けもしていた。
半ば公認のようなカップルではあったが、実際はただの幼馴染みで、野次馬根性のクラスメイトは二人の行く末を楽しんでいたのだ。
『大穴であっさりフラれるに200円』そう言ったのは太一だった。
全くその通りで、ある日転校して来た少女とあっさりくっついてしまった。
「太一さぁ、あの頃のコト思い出す?」
「蛇神さま、たのしかったな‥‥」
あの、人間好きな可愛い(?)神様。千菜達のクラスにやって来ては騒動を巻き起こしていた――そう、とても楽しい騒動を。
81 :
78:03/05/15 00:53 ID:DLqkebn8
クスリ、と笑みがこぼれる。
「ね?どうせ昔のコト思い出すなら、楽しい事のほうがいいって」
「だよなー‥‥と、あともう1個聞きたい事あんだけど‥‥」
「なに?」
太一が照れた顔で口籠る。
「いや、お前ってさ‥‥喘ぎ声とかあんまださねーじゃん?――ちゃんと気持ちいいのかな〜なんて」
「――あんた変なビデオの見過ぎ!」
「あんま積極的じゃねーし‥‥」
「そう言う性格じゃない――し、けど拒んだ事無いでしょ?察してよ‥‥自分から言えないってコトぐらい」
「‥‥うん」
何となく納得したのか、太一は首にしがみついたままの千菜をぐっと抱き上げた。
そろりと目標を見定め、自分のモノのある位置にゆっくりおろしていく。
「まだはやいって!」
「大丈夫、すげぇ濡れてっから」
「‥‥っん‥‥」
すっかり根元まで収まると、太一はニッと笑う。
「千菜の中はあったかいな」
手のひら全体で乳房を撫で回し、耳たぶを甘噛みする。蘇って来た官能に千菜がうめいた。
「ほらとっとと腰動かせ。がんばれば痩せるぞ?」
「‥‥あんたやっぱりバカ」
まあ、そんなところも好きなんだけどね――という台詞を言うべきか、言わざるべきか。でも、言ったら喜ぶんだろうなぁ‥‥と思いながら、千菜は快楽の中に落ちていった。
82 :
78:03/05/15 00:54 ID:DLqkebn8
「太一!卵!卵忘れてる!」
「やべっ」
「もう、しっかりしてよね」
「人のせいにすんなよ」
式の前日、地元に帰って来た千菜と太一は慌ただしく家を出た。
今頃大将もあちらで待っているだろう。――恋人のあの子と一緒に。
さて、蛇神様に会ったらなんて言おうか?『ひさしぶり、元気だった?』かな、それとも『明日わたし結婚するんだよ?』かな。あいてが新田茂一の孫だって知ったら、蛇神さま驚くだろうな――。
クルクル回る想像に、堪えきれず笑いがもれる。
「蛇神さま、ちゃんと起きてっかな?」
「さあ、でも寝てたらわたしが叩き起こすわよ!」
それが、ずっと、ずっと前にかわした約束だから――。
<おしまい>
桑田先生ごめんなさい。
蛇神さまだ〜。
桑田先生の作品は2巻で終わってしまうケースが多い。
それがたくさんの作品を世に出すことに繋がっているので一概になんとも
言えませんが、もうちょっと続きを見てみたかったものが多いのもまた正
直なとこで。蛇神さまもそうでした。
ともあれおつかれさまでした!
>>78さん
● 間隙跳躍(5) ●
「そうか。群集心理が働かないんだ」
ボーカリストが勢いよく登場すると、一階は早くも突き上がる拳と縦ノリで荒波と化した。
立ち見の利点はここにある。隙間無くスペースを埋められることにより、周囲の人間は文字
どおり人垣――遮蔽物となり、羞恥心を麻痺させる。客のリミッターが外れるのだ。
対して二階の、余裕ある座席配置はどうにも逆効果だ。楽しみたくて来ているのに、もどか
しい気持ちにさせられてしまう。鷹介にしてもそれは同じなのか、突き上げる拳がいまひとつ
弱々しい。
「なに恥ずかしがってンのよ、こういうのはね、ぶわーっといかなきゃ、ほらほら」
ならばとばかりにえりかが鷹介を鼓舞する。エンジンが暖まってきたのか、加速を始めるバ
ンドの演奏と相俟って、やがて二人はライヴに没入していく――ように見えた矢先に、それは
起こった。
激しい曲が一段落し、ゆったりとしたバラード調に切り替わる。えりかは振り上げていた手
を膝の上に戻し、一息つこうとして、硬直した。
隣に座る彼の手が、自分の手の甲に置かれたから。
見ない。
えりかは犬神鷹介を見ない。
ステージに目をやったまま、動かない。
鷹介もまた、同じく。
ただ、えりかの右手に、自分の左手を乗せていた。
バラードが終わり、再び叩きつけるような演奏が始まっても、そこだけ、時が止まったよう
だった。
「何の、つもり」
「ごめん」
「それ、答えになってない」
バンドの演奏は山場を迎え、ギターが鳴き、ベースは重く唸り、ドラムはいよいよ狂い出す。
音響の豪雨のなか、二人の発する声は小さく、聴き取れる者など皆無だった。
二人を除いて。
「ありがとうって、言いたかったんだ」
● 間隙跳躍(6) ●
「言えば、いいじゃない」
「安っぽくなると思った。だから、伝わらないかな、ってさ」
「馬鹿みたい」
それは、誰に向けられた台詞だったか。えりか自身、よくわからなかった。
「……ごめん」
「謝らないで」そんな言葉は聞きたくなかった。美月えりかは、犬神鷹介に謝られたくなんて
なかったのだ。そもそも今回のことにしたって――。「ああ、そう……か。ヨウちゃん、透く
んから、どんなこと言われてきたの」
「えっ……?」
「だいたい、察しがつくわ。あたしが、ヨウちゃんを励まそうと思ってわざわざチケットを取
ったとか、そんなところじゃないかしら」
「……うん」
「やっぱりね」
馬鹿げてる。えりかは苦笑しようとして、失敗した。
泉田はるかには感謝しているし、信頼してもいる。けれどあの日を境に、彼女の存在はえり
かにとって羨望の的になり、嫉妬の対象となったのだ。そして、そんな自分に愕然となった。
「全部、透くんの差し金だから」
吐き捨てるように呟いて、えりかは席を立った。
急いで、出口へ向かう。
早足は、すぐに駆け足となった。
この日のえりかが本気になって走れば、追いつける人間はいない。
出入口付近に待機していたスタッフのうち、果たして何人がえりかという名の風を目視する
ことができただろう。
「待てよ!」
肩を掴まれ、えりかはそこで止まった。
そこには、自分と同じように、息を切らせ肩を上下させる鷹介がいた。
降りた駅はとっくに通り過ぎて、どこだかわからない街の歩道上。
「馬鹿。追いかけなくてもいいのに」
えりかは苦笑した。今度は成功した。
● 間隙跳躍(7) ●
「そういうわけにもいかないだろ。ほら」
鷹介は視線を落とした。つられて足元を見たえりかが気づいて声を漏らす。
えりかの履いていた靴が、ぼろぼろに崩れていた。
「あんなふうに走ったら、靴がもたないって」
「本当……。何やってんだろ、あたし」
えりかは片足を上げてみる。そこにみっともなくぶらさがったそれは、底が剥げかかり、あ
ちこちがずたずたに破けていた。露出した肌には擦り傷も見えた。
「ばい菌が入っちゃうな。足、洗わないと」
「うん。そうだね」
申し訳程度の鷹介の言葉に、力無くえりかは頷いた。
「タクシー呼ぶ?」
「こっから家まで幾らかかると思ってるの? そんなおカネ、ヨウちゃん、ないでしょ?」
「ばっちり……とはいかないけど、多少は持ってきてる。心配しなくていいよ」
胸を張りながらも、深夜料金は何時からかかるのか鷹介は知らなかった。そもそも学生の自
分からタクシーを利用する機会など滅多に無いのだから、これは当然だろう。とりあえず、普
通に料金が加算されていった場合を計算すると、所持金でどうにか、といったところだった。
「…………」
「どうかした?」
覗きこんだ鷹介は、えりかがあらぬ方向を眺めていることに気づき、視線の先を追ってみた。
きらびやかなネオンが瞬くホテルがあった。
「靴は、コンビニでサンダルでも買えばいいよ」
えりかは言った。すがるような瞳で。
鷹介は彼女から目を逸らせない。逸らしてはいけないような気がした。
「……足、洗わなくちゃな」
それが答え。
「うん」
えりかは、うつむいて恥じらった。
犬神鷹介が初めて目にする、美月えりかの表情だった。
きょ、今日はここまででつか?
ついに次は...ハアハア
楽しみにしてます〜
● 間隙跳躍(8) ●
こんな顔をされたら、どうしていいか、わからない。
「そ、その代わり、今日のこと、ちゃんと説明してもらうから」
「口に出して?」
「ああ」
「……ヨウちゃんは、ずるいよね」
鷹介は墓穴を掘った。
言葉というプロセスを飛び越えて意思を伝えようとしたのは鷹介のほうなのに、えりかには
それを強いる。矛盾してはいないかと、彼女は鷹介をなじっているのだ。
「ずるい、か。返す言葉がないよ」
「反論されても困っちゃう。だから、これは多分、必要なことなんだと、あたしは思う」
照れ隠しか、それとも自分自身に言い聞かせているのか、鷹介にはわからない。
受付を済ませ、部屋へと向かう。
動悸は高まり、呼吸が苦しくなっていく。それは全力疾走の後遺症ではなく、抑えようのな
い緊張の発露だ。
「あれ、嘘じゃないから」
「あれって?」
部屋の鍵を開け、なかに入った。ベッドとテレビと冷蔵庫、わかりやすい位置に浴室。必要
最小限の、それでいて無駄に豪華な、男女が事を成すためだけの部屋――。
「二五歳未満の男に、キョーミなんてないってこと」
「ああ、そういえば、そんなこと言ってたよな」
鷹介はベッドに腰を下ろし、楽しげに笑う。
あれはまだ、出会って間もない頃だった。
それは喩えるなら、どこまでも広い、砂漠のような世界。
そこには人間という砂しかない。それが常識。犬神鷹介のような、砂にあらざる者であろう
と、砂漠の粒子の一部として呑みこみ、淘汰してしまう。そんな砂漠のなかで、異分子が、自
分と同じ異分子を認識できる機会など、神の御業による確率操作(イカサマ)でもない限り、
本来あり得ないことだった。
「初対面からして強烈だったからな。よくおぼえてる」
「『ああ、これが臆病で小心でオトメチックで、すぐ泣くというクズみたいな友達か』」
浴室から、あの時の言葉。
>>86 胸を張りながらも、深夜料金は何時からかかるのか鷹介は知らなかった。そもそも学生の自
分からタクシーを利用する機会など滅多に無いのだから、これは当然だろう。
自分ではなく時分でした。すいません。逝ってきます。
ハアハアしてます。
期待保守。
「おそろしくて言えない」でエロパロしてみました。
御堂と葉月(16才バージョン)
エロを入れよう!と、本番まで書いたので長いです。スマソ
「フフフ...葉月ちゃん。アンタダマサレテルヨ」とか思いながら。
なんか視点が定まってないとこだとかありますが、勘弁です。
そういうことなので分けて投下しますね。
92 :
91:03/05/18 16:59 ID:8AqFZFth
「来月の誕生日に何が欲しい?」
■■
夏休みも目前に近付いた7月の某日。
並んで歩く和服姿の青年と、セーラー服の少女。
「御堂君覚えていてくれたんだ」
ちょっと気が早いけどね、と付け加えて葉月は笑った。
長い髪をツインテールにしているなかなかの美少女だ。
「16才の誕生日は特別だからね」
陰鬱ともとれるが、整った涼しげな顔だちの青年は、そう言うと僅かに微笑した。
元来表情が乏しく、人前ではポーカーフェイスの彼も、葉月にだけはいろんな表情を見せる。
「特別?」
「そう、特別」
「ふうん‥‥そういうものなんだ」
納得した訳ではない。ただ、この全幅の信頼を寄せる彼がそう言うのなら、きっとそうなんだろうな、と思うだけだ。
「御堂君は28才だよね」
「うん、それがどうしたの?」
「――友達に不審な二人連れって言われちゃった」
「ふうん――」
93 :
91:03/05/18 17:00 ID:8AqFZFth
時たま葉月の通う学校まで彼女を迎えにくる和服姿の男性。
恋人と呼ぶには年の離れ過ぎたこの二人の事は、同級生たちの話題になっていた。
ここまでの騒ぎになれば、教師からの呼び出しもあり得る事なのだが、2つの理由を持って、特にとがめられる事はなかった。
1つ、彼、御堂維太郎は葉月の通う『彼岸花高校』の卒業生であり、なおかつ超のつく有名人であった事。
もう1つ、彼女、新名葉月の兄、新名皐月も同じく有名人であった事。
『御堂が新名の妹を迎えに来た』
その一言で済まされてしまうのだ。
「援助交際中のカップルに見えない事もないか」
「えぇー?そんな事言う?――でも、そう思ってる子もいるかも知れないな」
そう言うと葉月はセーラー服の胸元から銀色に光るペンダントを取り出した。
「これ――いつもしてるの」
「昔あげたやつだね」
「御堂君にもらったって言ったら友達びっくりしてたよ。――保育園の時って言ったら2度びっくりしてたけどね」
クスクス笑いながら葉月はペンダントを戻した。
「あの時の段ボールケーキ、俺今でも持ってるよ」
「うそっ!やだ、捨ててよ〜恥ずかしいなぁ」
あげたと言う事実は覚えてる。どんな形だったとか、そんな事は覚えていないけれど。
彼が今も大切にとっておいてくれたと言う事が、葉月にとって嬉しかった。
「それ、見に行ってもいい?」
「今から家くるの?」
「――だめかなぁ」
「ううん、いいよ」
94 :
91:03/05/18 17:01 ID:8AqFZFth
霊能力者――それが彼の肩書きである。
『見える・さわれる・呼べる・祓える・話もできる』
幼少の砌よりこういった能力に長けていた彼は、高校を卒業後『職業霊能者』として日々の糧をえている。
その高い能力に、今日も霊障で悩む人々が神社に訪れていた。
「お客さん、いっぱいだね」
「みたいだね」
「わたし‥‥帰った方がいい?」
約束も無しに、突然家に押し掛けたのは彼女だ。しゅんと落ち込んだ表情で、葉月は御堂に言った。
しばらく目を閉じ思案顔をしていた御堂が、そのままの表情でぽつりと言う。
「――来てる内の半分は自己暗示ってとこだな‥‥他は、と。――ふん、かなりの低級霊か‥‥あれくらいなら親父達で何とかするだろう」
「‥‥そんな事まで解るの?」
「解る――。親父達に話を付けてくるから、先入ってて」
「うん」
御堂君はすごいな――神社に向かって歩いていく彼の背中を見ながら、葉月はひとり呟いた。
たくさんの人たちが御堂を頼ってやってくる。
そんな人たちを放って自分を優先してくれている、その事実が少し誇らしかった。
(御堂君の特別になりたい)
彼は子供の時にかわしたあの約束を、覚えてくれているだろうか――
消えていく御堂の背中を見送りながら、彼女はそんな事を考えていた。
95 :
91:03/05/18 17:02 ID:8AqFZFth
綺麗に片付けられている部屋。
片付いている、と言うよりはあまりモノがないと言う方が正しいか。
写経用の文机が彼らしい。
「――?」
誰かがこっちを見ているような気がする。
気のせいかと思い直すより早く、部屋全体が濃い霧に包まれ、何か得体の知れない物が動き回った――
「ひっ‥‥」
何かが――彼女の足を掴んだ――!
全身に悪寒が広がり、一筋こぼれた汗が気化し熱を奪う。
「みっ‥みっ‥みっ‥(御堂君!)」
余りの恐怖で舌がうまく回らない。時間が物凄くゆっくり流れている錯角に陥って、気を失いかけた時、ふっと部屋の空気が和んだ。
「大丈夫?」
「あ‥あ、み、御堂君――」
恐怖に強ばった身体が溶けていくようだ。御堂が何か言っている声が遠くに聞こえるが、かまわず葉月は彼に縋り付いた。
「葉月ちゃん?」
「う‥‥こ‥‥恐かった」
ガクガクと震える身体を、ひたすら御堂に寄せ、何度も恐かったと呟く。御堂は葉月の頭を撫でた。
彼女の身体の震えが止まるまで――
96 :
91:03/05/18 17:03 ID:8AqFZFth
「ごめんね、いつもはちゃんと浄化しておくんだけど――」
「‥‥浄化?」
「ほら此処ってあの類いのもの多いから。今日は急で忘れてたんだ」
「‥‥もう、いない?」
「いないよ」
大きく息を吐いて御堂から身体を起こす葉月を、名残惜しそうに眺める。
小さく――柔らかな身体。もう彼女は子供ではない。
「御堂君はすごいね――お兄ちゃんはむちゃくちゃに言ってるけど」
「ま、あいつはね。新名元気にしてる?」
「うん、すごい元気。双子ちゃん追っ掛けまわしてるよ。お義姉さんとも仲いいし‥‥」
「そっか、維積も元気か――」
葉月の義理の姉、維積は御堂の妹である。
「御堂君もっと家に来たらいいのに――双子ちゃんが生まれてからあんまり来なくなったよね」
「取り込んでるからな。それに維積がブラックな時は子守りさせられるし」
――けれど、もっと切実な訳があったりする。
リビングに身の置きどころがない時は、葉月の部屋に連れて行かれると言う事が、彼にとって大きな問題だった。
小さな部屋に机や本棚がある。――ベットも。
97 :
91:03/05/18 17:04 ID:8AqFZFth
狭い空間の中理性を無くしそうで、リビングなんかより、もっと身の置きどころがないのだ。
今いる自分の広い部屋の中には、そう言った物を連想させるアイテムはない。
「ブラックの時のお義姉さんてすごいんだよ?」
「なにが?」
「ふだん恥ずかしがり屋なんだけどね、あ、これ、内緒だよ?あのね、お兄ちゃんに自分からキスとかするの」
少し顔を赤くして、結んだ唇に指を1本たてる。『しー』だからね、と。
「へえ、見た事あるんだ」
「うん、何回も‥‥」
この年頃にありがちな、何でも知ってみたいと言う好奇心かも知れない。
たまたま一番身近にいる男性で、かつ仄かに好意を寄せている人物――
「あ、あのね‥‥わたし‥‥御堂君と、キス‥‥してみたい‥‥」
こんな言葉が口から出たとしても、なんら不思議はないのだ。そしてそれが御堂の理性を奪ったとしても。
「葉月ちゃん?」
「だ、だめかなぁ‥‥」
「だめじゃないけど――葉月ちゃんの思ってるキスと、俺が思ってるキスは――違う物かも知れないよ?それでもいい?」
頭のすみで、キスに種類があるの?と、考えたりもするのだが、『御堂とキスがしたい』という思考が大部分を覆ってしまう。すべてはしてみてから――葉月は目を閉じた。
98 :
91:03/05/18 17:05 ID:8AqFZFth
御堂の手がゆっくりと葉月の両頬に掛かる。角度を少し上に向けると、彼は唇を落とした。
柔らかな感覚。
それを楽しむかのように、何度も角度を変えながら唇をついばむ。
高揚した葉月の唇が息苦しそうにうっすらと開かれた。
「っん!」
開かれたわずかな隙間から、御堂の舌が侵入する。その初めての感覚に戸惑う葉月の身体がビクッと震えた。
口腔をかき回されるような激しい舌使い。おびえるように小さくなった葉月の舌を御堂の舌が絡め取る。
頬に添えられていた手がするりと滑り、彼女の耳を優しく愛撫した。
「はっ‥‥ん‥‥」
頭に血が昇って、何も考えられない。ただ、じわじわと甘い痺れのようなものが広がっていく。
今や葉月は御堂のされるがまま、力の抜けた身体をなんとか支えるだけで精一杯だ。
ゆっくり銀の糸を引いて唇が離される。
もう自分で身体を支える事すらままならない。葉月は御堂の胸に倒れ込んだ。
「どう?」
「‥‥‥」
「よかった?」
「‥‥‥うん」
自分の身体を御堂に預けたまま、葉月はそう一言だけ頷いた。
「もっとする?」
「‥‥うん‥‥」
99 :
91:03/05/18 17:06 ID:8AqFZFth
そうとは知らず、御堂の手の内ですっかり性感を高められていた葉月は、素直に頷いた。
もう一度御堂の唇が葉月の唇に触れる。
先程とは違い、葉月は侵入してくる舌に自分の舌を自然に絡めた。
背中にまわされた手が、体中を這って行く。
彼女は自分の身体に溢れてくる甘い痺れに戸惑いながらも、その先を知りたくてたまらなかった。
セーラー服の裾から御堂の手が入ってくる。
――ひやりとした手が火照る身体に気持ちいい。
■■
「さわるよ」
御堂はブラジャーの中に手を入れた。
その中におさまっている膨らみをゆっくり揉みしだく。
「っん‥‥はっ‥」
「気持ち良い?」
「‥‥うん」
葉月の頷きを聞き、僅かに微笑む。
「じゃあ、これはどうかな?」
御堂は乳房の頂きを軽く摘んだ。
「っん!あっ‥!」
ビクンッと葉月の身体が反応する。
「服――邪魔だよね。脱ごうか?」
グッジョブ!!
続き期待。
101 :
91:03/05/18 19:27 ID:eAQ2u8BM
晩御飯に焼肉を食べて来ました。
ビールをいっぱい飲んで幸せです。
と、言う事で続き投下します。あ〜生ビールでドカン。
102 :
91:03/05/18 19:28 ID:eAQ2u8BM
もうすでに、彼女が嫌がらない事を確信している御堂は、返事を待つ事もせず、セーラー服をたくしあげた。
慣れた手付きでブラジャーのホックを外し、脱がせた服の上に無造作に放り投げる。
そのまま上半身裸の葉月をゆっくり押し倒した。
触れていない方の乳房もその先端を硬くとがらせ、葉月の呼吸に合わせて上下している。
両手で優しく円を描きながら乳房を揉み込み、乳首を口に含む――と、葉月が甘い声を出した。
「あぁんっっ‥‥」
御堂は彼女の反応を楽しむかのように、激しく乳首を攻めはじめた。
両手ですくい上げるように乳房を中央に寄せ、代わる代わる先端を吸い上げ、舐め転がす。
みだらな水音が、しっかり目を閉じた葉月に『舐められている』事を確信させ、いやが上にも高まる官能に、喘ぎが激しくなった。
「下もしてあげようか?」
「あ‥‥でも‥‥恥ずかしい‥‥」
「俺も脱ぐから――」
「う‥うん‥‥」
シュルっと滑りのいい音を立て、御堂の帯が外される。ずれた和服の襟から僅かに肩が覗いた。
次々とはだけられて行く彼の身体を、 熱に浮かされたような葉月の瞳が、うっとりと眺めている。
(お兄ちゃんとは違う)
一回りも年の離れた兄。
幼い頃から男の身体を見なれていたはずなのに。
103 :
91:03/05/18 19:29 ID:eAQ2u8BM
「きれい‥‥」
いくぶん白めの肌、しなやかに引き締まり、無駄な肉もない。
と、そんな御堂の姿体を眺めていた葉月の目が驚きに変わる。
見た事がないとは言わないが、その状態になっている物は、葉月を驚愕させるに十分だ。
御堂の身体の中心でそれが剛直にそそり立っていた。
「きゃっ」
小さな悲鳴を上げ、彼女は両手で目を覆った。
「どうしたの?」
「‥‥だって‥‥」
「――で、どうする?葉月ちゃん自分で脱げる?」
彼女はまだ目を覆ったままだ。
「じゃあ、脱がせてあげるね」
もう、頷くしかなかった。
■■
御堂の手が葉月のスカートのホックに掛かる。チャックを下げる『ジー』と言う音が、広い部屋に響く。
するりとスカートが脱がされ、その手が小さな布に触れた時「待って」と、声が上がった。
「恥ずかしくなんかないよ」
「でも‥‥」
「大丈夫、俺も裸だし」
「‥‥」
104 :
91:03/05/18 19:30 ID:eAQ2u8BM
男が裸になるのと、女が裸になるのとでは、天と地ほどの差があるにも関わらず、余りにも普段の現実と懸け離れた行為の後で痺れている頭は、思考を鈍らせる。
葉月は顔を覆ったまま、コクンと頷いた。
身体を覆っていた全てを脱がされ、生まれたままの姿になった葉月を御堂は眺める。
羞恥に上気した身体は、うっすらと赤みがさし、唯一銀色をしたペンダントが光った。
きつく閉じられた膝を、力で開かせ顔を埋める。
「やっ!」
頭を両太ももで強く挟まれたまま、御堂は舌を這わせた。
柔らかな恥毛をかき分け、筋にそって丁寧に舐め上げる。指でヒダを押し広げながら、敏感な肉芽を力を込めた舌先でくじると、葉月の身体が弓なりに反り嬌声が上がった。
「やあぁん!‥‥あぁっ‥‥っんん」
御堂を挟み込んでいた太股から徐々に力が抜け、足が開き出す。
すっかり露になった葉月の秘所は、蜜を溢れさせながらひくついていた。
105 :
91:03/05/18 19:31 ID:eAQ2u8BM
「いやらしいね、葉月ちゃんのここは」
指をあてがい葉月の蜜を絡めとると、御堂はそれを葉月に差し出した。
ぬらぬらとしたその透明な分泌物が、自分の体内から出された物であると言う事が彼女の羞恥を煽った。
目の前で御堂がそれを舐めとる。
「いや‥‥御堂君‥‥」
「どうして?おいしいよ?」
いやいやをするように葉月はまた、両手で顔を覆った。
そんな彼女に苦笑しながら、御堂は秘所への攻めを再開する。
しっとりと濡れそぼったそこに指をゆっくり挿入し、内壁の蜜をかき出すように、抜き差しをくり返す。
初めての異物感に葉月が身体を捩った。
「っん‥‥あ‥‥」
「フフ――気持ちいいんだね。もう1本あげる」
指が増やされ、圧迫感とともに葉月の身体の中に恍惚が生まれた。
じわじわと昇ってくるその感情は、指の動きが激しくなると共に増していき、留まる事を知らない。
106 :
91:03/05/18 19:32 ID:eAQ2u8BM
「はっ‥あぁん‥み、御堂君‥‥わたし‥もう‥」
葉月の内壁を掻き回す指を速め、もう片方の指で肉芽を摘み擦る。
敏感なところを同時に攻められた葉月は、ぶるぶるっと震えた。
「あぁぁっ!‥あ‥ん‥‥はぁ‥‥」
ぐったりと放心する葉月の耳元に唇を寄せる。
「イっちゃった?」
「‥‥わたし‥‥こんなの、初めて‥‥」
「そう――でも葉月ちゃん、まだ足りないでしょ?」
その言葉の意味が葉月には解った。
ぼんやりと『ああ、わたしにもこういう時が来たんだな』――と。
それに対する恐怖心が大きく頭をもたげるが、こんなにも高められた身体が『したい』と疼く。
「いっぱい濡れてるから、きっと痛くないよ」
「――そう‥‥かな」
「うん、葉月ちゃんの中に入りたいんだ」
もう、あがらえない――。
思考を手放すように、葉月はそっと目を閉じた。
「じゃ、葉月ちゃん力抜いててね」
閉じた瞳をOKの合図にして、御堂は己の先端を葉月の蜜に絡め、ゆっくりと挿入を始めた。
107 :
91:03/05/18 19:33 ID:eAQ2u8BM
「う‥‥い、痛‥‥痛い‥‥」
ほんの入り口に差し掛かっただけで、肉のひきつれるような痛みが葉月を襲う。
「大丈夫、初めの内だけだから――」
「‥‥ほ、ほんとに?」
「もうちょっと入ったらマシになるからね」
未知なる経験に、黙って身を任せるしかない葉月は、苦痛に歪む唇で「うん」と頷いた。
ただひたすら『御堂君がそう言うなら、きっとそうなんだ』――と、耐える。
ねじ込むように挿入される痛みが、絶え間なく襲った。
「もうちょっと力抜いて」
「いっ‥‥痛い、痛いよ‥!」
(辛そうだけど――こればっかりはね)
痛みを早く取るには、さっさと最後まで挿入するしかない。
心の中で『ごめんね』と、呟き、狭く締め付ける葉月の中を御堂は貫いた。
「あうぅ‥‥!」
「――がんばったね、全部入ったよ」
脈の動きに合わせ、繋がった部分がズキンズキンと鼓動する。
二人が一つになった証だった。
「葉月ちゃんの中は温ったかくて、気持ちがいいな――葉月ちゃんは?」
「――痛い‥‥」
涙で一杯になった瞳で、葉月はぽつりと言う。
どうにもそられる顔だな――そんな事を思いながら御堂はぎゅっと彼女を抱き締めた。
「まだ動かないから、こうしていようね」
108 :
91:03/05/18 19:33 ID:eAQ2u8BM
脈打つように痛んだ部分が、ゆっくり緩和されていく。
緩んでいく表情をみとったのか、御堂は「そろそろ動くよ」と、抱き締めていた腕を外した。
腰をゆっくりスライドさせ、抜き差しをくり返す。
その動きに、初めこそ顔をしかめ呻いていた葉月だったが、身体は不思議に変化していく。
苦痛が快感に変わっていく――
貪欲にもっといい所を探すように、自然と葉月の腰が動いた。
「葉月ちゃんって結構いやらしんだ」
「そんな‥‥はぁっ‥あっ‥」
そんな事はない――と言いかけた唇から、漏れ出るのは官能に浮かされた喘ぎだけだ。
一度昇りつめた身体は、容易く火がつく。
キュッキュと締め付けが増してくる感覚に、御堂は葉月の絶頂が近付いて来るのが解った。
「葉月ちゃん、イきそう?」
「あ‥‥み、御堂君‥‥あ‥もう‥‥」
導くように腰の動きを速め、激しく打ち付ける。
短い喘ぎを呼吸のようにくり返す葉月が、大きく仰け反った。
悲鳴のような声を上げ、びくっびくっと痙攣をくり返す葉月の白い腹部には――
――御堂の放った飛沫が散っていた。
109 :
91:03/05/18 19:34 ID:eAQ2u8BM
■■
古びてはいるが、埃一つなく、それはしまってあった。
「なつかしいな‥‥」
言われなければ何かのオブジェの様な――ずっと昔、葉月が作った段ボールのケーキだ。
「葉月ちゃんのくれた物はなんでも残してあるよ」
「――なんでも?」
「物だけじゃなくて、言葉とか思い出とかもね」
「‥‥うん」
彼は、覚えているだろうか?あの日の約束を。
葉月はおずおずと切り出した。
「あのね‥‥御堂君覚えてるかなぁ‥‥あの、その‥‥」
うまく言葉が出てこない。『なんのこと?』――だとか、そんな台詞を想像する。
「――するよ?葉月ちゃんをお嫁さんに」
ふいに言われた言葉に彼女は昔を思い出す。
『葉月ちゃん大きくなったらなんになるの?』
『みどうくんのオヨメさん!』
『ほんと?約束だよ』
「じゃあ‥‥誕生日に指輪かってね?」
「――いいよ」
大好きな人の腕の中で、いろんな思いが駆け巡る。彼女の兄の顔も。
今日あった事、お兄ちゃんには――おそろしくて言えない――と。 ■おわり■
110 :
91:03/05/18 19:40 ID:eAQ2u8BM
酔っぱらってるんで、見直しもせずうpりました。
誤字、脱字等は、後ほど。
寝ますね〜。
>>110 おつかれさまでした。
作品提供ありがとうございます。エロSS万歳。
>91氏、とてもスンバラシイ作品を読ませていただきありがとうございます。
━━━(゚∀゚)━( ゚∀)━( ゚)━( )━(* )━(`* )━(∀`*)━(*´∀`*)━━━萌えたー!!!!
>>91さん乙です!上のほうで御堂くんと葉月ちゃんのSSを希望した者でつ。
ああ、小学生の時分より萌えていた二人の初エチー、
漏れの望みがひとつかなったYO!
114 :
91:03/05/18 22:11 ID:eAQ2u8BM
うわっ。寝てる間に感想が!
読んで下さってありがとうございます。
家に1巻と4巻があって、多分布教のために貸したんだと思いますが、
2、3巻ないし、うろ覚えの部分とかあって心配でした。
ぜひみなさんも書いて下さい。
さっき、さらにビールを飲んでしまったのでまだいい気分です。
つまみは目玉焼きとキャベツいためでした。
16才の誕生日に指輪…
結婚できるね、ってことですかw
グッジョブ!
くくくクワタンでエロパロってどうやって!?とガクガクしながら覗いてみたら
全くもってハァハァだった。
職人さんたちグッジョブ。
しかしアレだな、クワタンでエロパロってカワハラ教授でエロパロ並みに
インパクトがあるな。
91さんおつかれー。
職人の皆さま、ほぐれゆく私、リクエストします。
そーいうシチュエーションには事欠かない二人だけに
妄想は膨らむばかり。
118 :
名無しさん@ピンキー:03/05/19 10:40 ID:8ZVGswyh
う〜〜っ
楽しめました、ありがとう。
職人様!お願いがあります。
凄く難しいとは思うんですが、『森島センセ』でひとつお願いを・・・
シチュとしては、ヒロセ単品よりも学生服多数のほうが萌えるなぁ〜
学生服&女教師
お願いします!
ごめん・・・ageてしまった。
あぼーん
91様、すごい! 神様っ!
締めの一文が超ナイスですっ!
素晴らしいお話をありがとうございました〜!!
ほぐれゆく私 イイッ!!
それほんとにマッサージなの?
。。。って感じでキボンヌ
あぼーん
例えばほぐれゆく私がSSになったとして
だんだんえっちなマッサージになっていくんだけど、
智佳は最後まで気付かない。
だんだんえっちなマッサージになっていって、
「やめてー」でも和姦。
とか...。ある程度のあらすじ付でキボンしたほうが、より職人さんも
書きやすいのではないかとオモワレ
1+1=0の苑田とみづほキヴォン。
部室で何となーくそういう雰囲気になって
何となーくヤっちゃって
何となーく出来あがってしまったようなやつを。
えっとー、それじゃこういうのは?
いつも杉山の純情っぷりをからかっては楽しんでいる智佳。
冗談半分で杉山にせまってみたりなんかもしている。
しかし、いくら純情であっても男は男。
いつの間にやら立場は逆転し、智佳うっとり。
なんてーのはどうかな?
127 :
91:03/05/20 01:16 ID:Srrn6+VL
>>126 それいい!
誰か書いてよぅ。
天使の掌 奇跡のマッサージャー!(鼻血でるわ)
苑田とみずほは私も好きだ…。
最終回の1回前の扉絵とか、大好きだー。
微笑み合ってんだよかわいー。苑田とみずほのくせにかわいーw
129 :
91:03/05/21 08:05 ID:djQ9C8Dv
今日の夜うpりに来ます〜。
ヌルイ微エロですが。
新たなの職人さん来ないですね〜。
わーい、まってるよー。
131 :
99:03/05/21 20:05 ID:T9z9DoUc
君の瞳に三日月を、ちょっとだっけエロくしました。
本番まで書きすすんでいたのですが、
「だめだっ、この二人はまだやっちゃだめだ〜」
と、言うことで半分切ったので微々エロです。
タイトルは『保健室でもにょもにょ』
保守上げだと思って勘弁して下さい。
一人称は激しく恥ずかしいものですね‥‥ハア
132 :
99:03/05/21 20:05 ID:T9z9DoUc
「すごいねーマチカ」
「ほんと、ネコ平気になったんだ」
すりよってきた一匹のネコをこともなげに抱き上げたあたしを、驚いた表情で見る友人達。
あたし、皆川街香は重度のネコ嫌いだった。
まあそれもごく最近までの話で、今では寄って来たネコを抱き上げるくらいは平気だ。
好きな人のために始めた努力だったけど。
その人にふられても、せっかく触れるまでになったのだから――
あの時の努力を無駄にしたら、あの恋自体が『無駄な物』になるような気がした。
あっけなく終わった恋。
だけど、ただ『かわいそうなわたし』になりたくなくて、一つ成長した私になりたくて、
ここまでがんばったんだな。
「でもマチカ、文治はだめだよね、あいかわらず」
「黒田?――あいつはネコじゃないでしょ?」
「えーネコだよー、文治、ネコの時はかわいいじゃん」
かわいい、か――。
あたしは大袈裟に溜息をつく。
半径三メートル以内でネコを見ると、ネコに変身してしまう黒田文治。
うちの生物教師に生体実験され、特異体質になってしまった。
ま、その生物教師がくだんのふられた相手だったりするんだけど。
その黒田がどう言う訳か、あたしに触る事であっさりもとの姿にもどったりする。
おかげで――というか、そのせいで平穏だったあたしの学校生活が
かき乱されているのだ。
133 :
99:03/05/21 20:06 ID:T9z9DoUc
「次、生物だね」
友達の言葉にハッとなる。
そういえば、初めて先生――小埜先生に会ったのも、こんな天気のいい日だった。
「あ、マチカ、言うの忘れてたけど『ネコ』の文治があんた探してたみたいよ」
「‥‥放っときゃ勝手に人間に戻るわよ」
「そう言わないの、文治あんたの事けっこうたよりにしてんだから」
「‥‥たよられたくない」
黒田には、かっこわるいとこをいっぱい見られてる。
あたしが失恋した時も――そういえばあんとき、いきなり黒田に抱きしめられたっけ‥‥
あいつはいつも最悪のタイミングで現れるんだ。
「あーなんかさ、あたし気分悪くなって来ちゃった‥‥」
「大丈夫?マチカ」
「――保健室で寝てくるよ‥‥」
こういう気持ちがモヤモヤしたときは、保健室で寝るに限る。
心配そうに見送る友達に手を振って、あたしは教室からでた。
――今頃、先生わたしがいなくて心配とかしてくれてるだろうか。
女子専用部屋のベットに寝そべりながら、そんな事ばかり考えてしまう。
きっと、あたしがいないことすら気付かない事をわかっているのに。
小埜先生は、ネコが好き――
134 :
99:03/05/21 20:07 ID:T9z9DoUc
小埜先生はネコの文治が好き。
だから、黒田がきらい――?
嫌いじゃない。ただ、あたしは八つ当たりしてるだけ。
失恋してからもう大分立つのに、いまだこんなにも先生の事が好きなんて。
指先でそっと、胸の先端に触れてみる。
「あ‥‥」
物足りなくてブラの隙間からするりと指を入れる。
これが、先生の指だったら――。にても似つかない自分の指を、
あの長い指に見立て乳首を弄る。
「は‥っんん‥‥」
トビラ越しに保健医がいるのに――どうしようもなく声が漏れそう。
アソコが熱い。
歯止めがきかない自分のからだが、触って欲しいと叫んでいるみたいだ。
勝手に、自分の意志を無視して
本能に導かれるまま下着の中に指を入れる。
もうすでにそこはトロリと淫らな蜜を流していた。
「あっ‥‥ん‥‥はぁっ‥‥」
この指はあたしの指じゃない。
この指は先生の指――
「っん‥‥あぁっ‥‥せ‥せんせ‥い‥‥」
135 :
99:03/05/21 20:08 ID:T9z9DoUc
<クチュ‥クチュ‥‥>
しっとりと濡れたヒダをかき分け、もうすでに硬くなった蕾にたどり着く。
指で摘んで軽く擦りあわせるだけで、体全体がヒクついてきた。
自分のいい所はわかっているから、このままあっさりイってしまいそう――
「あっ‥‥はぁ‥‥」
先生の顔が、優しく微笑んでいる。
あたしに『愛してるよ』とささやきながら、いじってくれている――。
「っん、あ‥せんせ‥イっちゃう‥‥あっ‥」
きつく目を閉じ、イメージをくり返す――もうちょっと、もうちょっとで‥‥
「――?」
うっすら開けたあたしの目に、黒い物体が飛び込んで来た。
その物体と目が合う。
「な、なんで‥‥?」
「ニャ‥‥」
ブラの中に入っていた手をさっと抜くと、あたしはその黒い物体――
ネコ姿の黒田を声にならない悲鳴をあげながら、はり飛ばした。
まるで蒸気が上がるように白い物が立ちこめ、その中心に人物の影が現れ始める。
「な、なんであんたが‥‥こんなとこに‥‥」
「――わ、わりぃ‥‥」
そうだ、黒田はいつも最悪のタイミングで現れるんだ。
136 :
99:03/05/21 20:09 ID:T9z9DoUc
「や、昼寝してたらさ、やたら苦しそうな声が聞こえて‥‥あー具合悪いのかなって‥‥」
隣のベットからシーツを引っ張り、腰に巻き付けながら黒田は言う。
赤面し、あたしと目を合わせようとしない。
まあこちらとしてもその方が助かるのだけど。
「‥‥誰にも言わないから‥‥」
「――あたりまえよ。あたりまえでしょ!だいたいなんであんたが、女子専用室で昼寝してる訳?
おおかたどっかの女子が入ってくるだろって思ってたんでしょ!」
黒田が悪い――。
あたしは押さえた声で、いら立ちをまくしたてた。
保健医がいますぐにでも、あのドアを開けて入ってくるかも知れない――
が、しばらく待ってみたところ、誰も入ってくる様子はなかった。
「黒田――」
「な、なに?」
「あんたのやってるとこあたしに見せて」
「は?」
「あたしも見られたんだから‥‥おあいこでしょ――見せてよ」
黒田は赤面したままあたしを睨み付ける。
「――ティッシュがない」
今度はあたしが言葉を失った。
137 :
99:03/05/21 20:10 ID:T9z9DoUc
「お前ら女と違ってな、いっぱい出るんだよ!」
なおもぶつぶつと「そんくらいわかんねーのか」などと言う。
黒田――ほんとにする気?
あたしがなおも言葉を失っていると、黒田はいきなりベットに上がって来た。
「やってもいい――けど最後は皆川が受けろよな」
「受ける?」
「イきそうになったら口でくわえてくれって言ってんだ」
うまれてこの方、男にこんな恥ずかしい言葉を言われたことは――ない。
赤面するあたしに黒田は更に言う。
「で、全部飲んでくれよな、そしたら何回でもやってやる」
沈黙がうまれる。
きっと黒田は『じゃあ、しなくていい』っていうあたしの言葉を待ってるに違いなかった。
けれど――元来の勝ち気な性格が災いしたのか、自分の行為を見られた恥ずかしさか
自分でも良く解らないけど――
「いいよ」
気がついたら承諾していた。
その言葉に案の定、びっくりしているのは黒田だ。
そして、あたしも待っていたんだと思う。
『やっぱり無理、ごめん』という彼の言葉を。
だけど、黒田は腰を覆っていたシーツをするりと外した――。
138 :
99:03/05/21 20:10 ID:T9z9DoUc
おもわず、目をそらしてしまう。
視界の端にチラチラと見えるそれは、昔見た父親のものなんかとは全然違う。
「しろって言った癖に――」
「わ、わかってるわよ‥‥どうでもいいからさっさと終わらせてよね」
「おう‥‥。言っとくぞ?おれは皆川でなら一晩で4、5回は抜ける」
「意味‥‥わかんない」
「――さっきの約束忘れんなよ」
そう言うと黒田は、自分の物を握りしめた。
それを凝視出来なくて、だけど興味があって――何度も視線をさまよわせる。
小刻みに身体を揺らしながら、片手で先端を中心にシゴキ上げている。
半開きの口元からは短い呼吸が聞こえ、眉が苦しげに寄っていた。
いつ――いつあたしの名前を呼ぶんだろう。それが気になってドキドキする。
そしてそれは程なくやって来た。
「あ‥‥やべ‥‥みながわ――」
黒田の手があたしの頭を引き寄せる。
あたしは髪を耳にかけて、目を閉じた。
導かれるように彼の物をくわえると、その瞬間、ビクっと震えるソコから
痙攣をともなって、熱い液体が飛び出す。
口一杯のソレを、あたしはごくんと飲み干した。
139 :
99:03/05/21 20:11 ID:T9z9DoUc
「にが‥‥」
軽く咳き込む。
「‥‥こんなまずいもん飲んだの‥‥生まれて初めてだわよ‥‥」
「ごめん‥‥」
照れた顔で黒田が呟く。
不思議な事に、なんだかそれで全部許せそうな気になるのは、どうしてだろう。
「いいよ、もう‥‥貴重な体験させてもらったし」
「はは‥だよなー。あんなもんうまそうに飲むのって、AVの中だけなんだな」
「――黒田‥‥AVとか見るんだ‥‥」
「いっ、いや‥‥来過たちと‥‥」
思い知らされる。
それとも 気付かないフリしてたのか――黒田はれっきとした男だ。
「皆川?」
「‥‥なんでもない」
小埜先生だって。
きっと、黒田みたいにHなビデオみたり、さっきみたいなこと――するんだろうな。
それはあたしとじゃないけれど。
そんなことを考えてたら、涙が出てきた。
「あの‥‥ごめん、な?」
「黒田のせいじゃないよ‥‥ずっとばかだったあたしが悲しいだけ」
その時、黒田の人さし指が、あたしの下目蓋にふれた。
「皆川‥‥キスしていい?」
140 :
99:03/05/21 20:12 ID:T9z9DoUc
「――やだって言ってもしそうよね」
すっかり体を乗り出して、後は顔を近付けるだけの状態なら、そうだろう。
「なんかもう、恐いもん無くなっちまった」
「――いいの?口の中さっきの残ってるよ?」
「――まあ、自分のだし‥‥」
そう言うと、黒田は顔を近付けてきた。ずっと、夢見てたのは――小埜先生とのキス。
「っん‥‥」
相手が違っても、想像より甘くなくても、こんなふうにあったかい。
「あたし、まだ小埜先生がすきなんだよ?」
「皆川が、誰を好きかなんて関係ないんだ。俺がしたいから――だから、もっぺんさして」
あたしは目を閉じた。
さっきより激しいキス。唇の間を割って、黒田の舌が入ってくる。
口の中をかき回されて、さっきまで残っていた黒田の精液が、唾液と混じりあった。
舌と舌をからめて、吸って――たまっていく唾液をあたしの喉がごくりと音をたてて飲み込んでいく。
体の力が抜けて、ベットに沈み込んだ。
そして黒田の唇が、首筋を這う。
「く、黒田?」
「――おまえさっき途中みたいだったし‥‥」
「でも‥‥ちょっと!黒田!」
「おっきい声出すなって、保健医に聞こえるだろ?」
黒田の照れた顔が眩しかった。
それは、もしあたしが漁師の娘だったら
ウロコの一枚くらいあげてもいいかな、なんて思ったりするほどに。
■■■おわり■■■
141 :
99:03/05/21 20:13 ID:T9z9DoUc
「森島先生」とか「ほぐされていく私」とか読みたいです。
脳内でお話を考えてる時はけっこう萌えるんですが、
(仕事中も、食事中も考えて萌えてます) 自分の文章だとどうにもなあです。
人の書いたもので萌えたいです。
瑠璃門書いた時は『急いで書かないと、誰かか書いちゃうよ〜』
と、自分で書いたら萌えない癖に書いてしまいました。
桑田マンガで一番好きなものですから‥‥。
誰か、書いて。
人の作品で激しく萌えたい。
網野式様、続きお待ちしてます〜。
――以上、切実なお願いでした。
グッジョブ!
>>99たん。
自慰ものは萌えますなぁ。一人称(・∀・)イイ!!
他の神々の降臨待ち。
「ほぐされ」、みんな好きなんですね。私も好きだったり。
よみきりうまい作家さんだと思いますです。ああ、長編が少ないのか。
99さん、おつかれさまでした。三日月SS〜。個人的な分類をするな
ら三日月は中期(?)の作品に入るのかな。このスレ淡々と進んでいく
感じなので慌てず書きつづけていただければ嬉しいです。
私も何とか時間見つけて書いてみますです。
番号を間違えてました‥‥今見て気付いた。
>>142 143
読んで下さってありがとうございました。
99氏乙ですー
マチカに(;´Д`)しますた。
最後の二行も(・∀・)イイ!
146 :
山崎 渉:03/05/22 02:25 ID:xrMBzNXC
━―━―━―━―━―━―━―━―━[JR山崎駅(^^)]━―━―━―━―━―━―━―━―━―
森島先生って処女なんかなあ。
23才で、広瀬と付き合う前に、それなりの経験あったのかと。。。
個人的には非処女だと思ってる。
ただし、経験は少なめって印象。
>>148 そんなとこかもね〜。
いやさ、一気読みしてたら前レスの方で『学生服多数と』とか言うのがあって、
森島先生の乱交話をこの方はキボンしてるのだろうかと。。。
それとも、男子生徒を食べまくる話か。
つまんない事が気になるのよね。。。わたし。
● 間隙跳躍(9) ●
「はは。そのまんまだ。そっちもおぼえてたってわけか」
鷹介は磨硝子に浮かび上がる影を見て、慌てて目を逸らした。そこには人のかたちがあるだ
けで、別に何が見えるわけではない。だがこの状況、その影は鷹介の鼓動を否応無しに早めて
いく。
(足を洗ってるだけ。それだけ……だよな)
物事には、等しく流れというものがあると、鷹介は思う。
時間、場所、状況、感情……。諸々の条件が重なると、その流れに対して人は抗えなくなっ
てしまう。流されてしまう。いまの自分たちはまさにそれだった。
ホテルの部屋に、二人きり。
それも、ただのホテルではなく、男女が性交をするためのホテルなのだ。
どうやらワケアリらしい美月えりかに促されたとはいえ、あの場で断ったとしても特に問題
はなかった筈だ。
それなのに、このざま。
泉田はるかが好きだというなら、どうして自分は他の女性とこんな場所にいるのか。そう考
えると鷹介は己の弱さに俯かざるを得ない。美月えりかは後輩で、喋らなければ確かに可愛く
て、そんな彼女に望まれたことを、誰が拒否できるだろう。――などと心のうちで弁解してみ
ても、説得力は余りなかった。
いま、鷹介とえりかは同じ部屋にいる。狭い空間で、同じ空気を吸い、同じ気持ちを……抱
いている?
犬神鷹介は健全な男子で、だから気持ちを抑えることができない。
下卑た期待や想像が先走る一方、そういう自分を戒める声も確かにあって、鷹介の心のなか
は複雑な色彩で塗り単色に落ち着くことはなかった。
同じとはいっても、心が通じ合えるわけではない。
多分、人と同じくらい言葉を必要とし、同じくらい、言葉を必要としない。
「ヨウちゃん」
浴室の前に、美月えりかが立っていた。
亜麻色の長い髪にリボン。薄い空色の長袖ワイシャツに、膝下までのスカート。
軽やかな印象そのままに、えりかは裸足でそこに立っていた。
黄金色に輝く瞳が、きつく鷹介を捉え、離さない。
不穏な空気を鷹介が感じたときには、既に決着はついていた。
しまったー。
眠りながら打ってたせいで文脈がわやくちゃに
なっている。ああああ。
気にしないです。つ、続きを・・・!
わたしも‥‥。
朝から何回も通ってしまう。
続き楽しみです。
続きは夕方以降になんとか。仕事立てこまなければー。
仕事手伝います!(もちつけ〜)
● 間隙跳躍(10) ●
人に非ざる瞬発力は、かかとで軽く床を叩くだけで十分だった。
まるでコマ落ちしたように、鷹介の上にえりかのからだがあった。
上と下。
それはこの建物のなかでは、ごくありふれた情景だった。
女が、男を組み敷いていることを除けば。
「な――ッ」
おそらく鷹介は、いきなり力を発現させた彼女に文句を言おうとしたのだろう。しかしそれ
は、ついにえりかの耳に届くことはなかった。
塞がれたから。
「…………!」
少女まんがにずぶずぶと腰まで浸かった彼にとって、思い描いていた初めてのキスの想定パ
ターンは、他人からすれば赤面を通り越して青ざめるくらい自分に都合のいいシチュエーショ
ンで占められていた。
よって、こんな状況は頭のなかにはなかった。
パニックで、感触を味わういとまもなかった。
ゆっくりと、えりかの唇が離れていく。
「隙だらけ」
それがえりかの、触れ合った唇から紡がれた言葉。
「どういうつもりだよ。わけ、わかんねえよ」
「単純な追っかけっこなら、エンジンの差で互角かもしれない。だけど、こういう狭い空間で
力を使わせ合ったら、ヨウちゃんはあたしにかなわない。これのコントロールにかけては、あ
たしはずっと前から訓練してきたんだから」
「ああ、そうだな」
「ヨウちゃんはあたしに比べたら、まだ、全然、ダメなのよ」
「…………」
えりかは鷹介を組み敷いたまま、金色に輝く瞳で彼を射抜く。
両肘と右の太腿、左の脛にそれぞれ、遠慮のない重圧がかかっていた。えりかと同じ血族で
ある鷹介だからこそ耐えられる、普通の人間なら骨ごと潰されるほどの圧力が、ベッドに悲鳴
を上げさせていた。
思いっきり仕事立てこみますた。
うまくいかないものです。まだ書類終わってねーし。
お仕事御苦労さまです。
この時間まで起きてて良かった‥‥。
土日しっかり休んでる自分が申し訳ないくらいです。
お疲れ様でつ。
いつでもいいんで、ご無理なさらぬように。
ゆっくりお待ちしております。
またーりとお待ちしてます。
● 間隙跳躍(11) ●
「……約束は、守れよ」
鷹介は痛みをこらえながら、押さえつけられた四肢を除いて唯一自由になる首を曲げ、えり
かに顔を近づけた。彼にとって、今日のえりかの行動、言動は理解不能なものだらけだったが、
それでも、彼女が何かに迷い、進むべき方向へ踏み出せないままでいることだけはよくわかっ
た。かつての自分が、そうだったから。
鷹介は意識を身のうちに沈めていく。感覚のケーブルを、心の深い部分にあるコンセントに
挿しこむようなイメージ。――と、今宵の満月のように、彼の瞳が黄金の色彩を帯びていく。
「あ――っ」
二学期に入り、引退はしたものの、歪谷の率いていた津波高校空手部では、時流に影響され
たか、寝技の練習も取り入れていた。革命家を志望する歪谷にとって、空手はあらゆる格闘技
のなかで最も実戦的なものであるという確信があるらしく、寝技練習といってもその内容はタ
ックル、マウントポジションへの対処法に終始していた。「相手が組み技できても、返しかた
さえ知っていればどうってこたぁねえからな」というのが、彼の持論であった。よって一蓮托
生である鷹介も、組み打ち状態からの返しかたを半ば強制的に反復練習させられていたのだが、
まさかこんなところでその技術を使う機会が訪れるとは、たちの悪い冗談のように思えて、知
らず、鷹介は苦笑していた。
あっけなく、態勢は逆転した。
力の応用に関してはえりかに一日の長がある。しかし単純な力では鷹介が上回っており、加
えて妙に実戦的な空手の技まであった。
「くっ……」不覚を取ったことが悔しいのか、顔を背けたえりかは次の瞬間、目を見開いてか
らだを震わせた。「ひゃっ……!」
鷹介の右手が、えりかのスカートのなかに伸びていた。
「しっぽは、出してなかったんだな」
感心したように鷹介が言う。
「な、何を」
「いや、あれだけ力を使っていればさ、おれならしっぽが出ちゃうから。そっちはどうなのか
なって」
「ヨウちゃんと一緒にしないで」
うわ〜。
ハアハアです。
網野式さんは、空手の事とかちゃんと調べて書いてらっしゃるのですね。
尊敬します。
● 間隙跳躍(12) ●
――彼らは狼。
人の範疇を超えた力も、月の満ち欠けに左右される限界も、すべては人狼としての種に根差
すものだ。だから、彼らにとっての完全体とは、すなわち、そのもの。力の過ぎた行使は強制
的な変身という副作用を伴う。
「そりゃまあ、そうか。おれが力をコントロールできるようになって、まだ一年が経つか経た
ないか。年季の違うそっちにしてみれば、比べられること自体が不本意ってところか」
「よく、わかってるじゃない」
「でも普段から、そっちは長いスカートを穿いてるよな。髪も伸ばして、肌をなるべく見えな
いようにしてる。それは、不足の事態に備えてのことだろ」
「…………」
えりかは反論しない。回答を渋っているのではなく、かっと赤くなった顔に――自分自身に、
声を失ったからだった。
見られていた。
自分はちゃんと、犬神鷹介から見られていた。
その事実に、からだの芯が熱くなってしまう。
そしてそれが、たまらない。
「……どうして、こうなるのよ」
違う、と、えりかはかぶりを振った。
「あたしはヨウちゃんなんか嫌いなのに」
――女々しくて、すぐ泣いて、ぐじぐじ悩む。そんな男は論外だった。
「それなのに、なんでこんな、苦しいくらい、好きになっちゃってるのよ……っ」
否定したいのに、できない。
いまだってそうだ。男と女が愛を晒し合う場所に、犬神鷹介と二人きりでいるという、その
事実を認識するだけで、どうしようもなく顔が火照ってしまう。期待してしまう。
なんという卑しさ。
「口で説明しろって、言ったよね」
「……うん」
鷹介は茫然としていた。先刻のキスは何が何やらわからず、彼のなかでまだ消化できていな
い。そこへ、えりかの言葉が追い討ちをかけたのだ。冷静に受け止められるわけがなかった。
「あたし、約束を破るつもりはないから。もういい。全部、ヨウちゃんに知ってほしいから」
>>162 レスどもです。
どうあがいてもエロSSですので、肩の力抜いてマターリいきましょー。
● 間隙跳躍(13) ●
それは態度としての好意ではなく、言葉に乗せた気持ちの吐露。
「なんでこうなっちゃったんだろうって、ここんとこ、ふとんのなかで飽きるくらい考えた」
えりかは部屋の天井に目を向け、ここへ入る際の約束を果たすべく語りはじめた。
今日のことを説明するためには、二人が本当の意味で出会ったあの時まで遡る必要があった。
「前にも言ったけど、いつかは逢えるだろうって、楽観してはいたの。だって、どんなに稀少
な種っていっても、フツーに考えたらこの世界にあたしの家族だけなわけ、ないものね」
それでも、弱り目に祟り目だった鷹介が逆切れして、自らの正体を彼女に明かすまで、美月
えりかは家族以外の「同種」と遭遇したことがなかった。
――それは鮮烈な一日。
硬貨を指でたやすく曲げ、小石を弾丸の威力で投じることが可能な高校生はそういない。ま
してやしっぽの生えた、なら尚のこと。
実質的に鷹介が打ち明ける前に、その時のえりかはざわめいていた。
予兆はあった。インスピレーションと彼女が名づけたそれは、当初、歪谷透から感じられた。
だから、とりあえず懐いてみて、辿ることにしたのだ。
つながっていたのは、犬神鷹介。
からかう対象としてはこの上ない、けれど異性としては対象外――だった。
「どうして生き物は、惹かれあうの?」
唐突に、えりかは質問した。
「どうしてって、なんつうか、その、自然の摂理、かな」
猫とシャチは愛し合うことはない。
犬と猿の「つがい」など、ありえない。
同種は、同種に対してのみ求愛するのだ。
彼女が彼を同種と認識した瞬間、革命は始まった。
少しずつ、水にインクを垂らすがごとく、彼女のなかの書式が、書き換えられていった。
知覚した時には、もう遅かった。
どうしようもないくらい、犬神鷹介を意識する自分がそこにいた。
それは侵蝕。――美月えりかという人格を無視した、種としての命令。
冗談ではなかった。従えるわけなどなかった。そこには自分がないように思えた。
本能が送る信号は、まるで自分の好みなんてどうでもいいとばかりに、一方的に犬神鷹介へ
の愛情を募らせていく。気がつけば、えりかは鷹介を見ただけで発情するようになっていた。
166 :
山崎 渉:03/05/28 13:46 ID:3MGJJ1xD
∧_∧
ピュ.ー ( ^^ ) <これからも僕を応援して下さいね(^^)。
=〔~∪ ̄ ̄〕
= ◎――◎ 山崎渉
ほぐれゆくわたしのパロ
先日、匠くんと初めてキスをした。
奥手な彼は、マッサージ以外ではとっても純で奥手な男の子だった。
手をつないだり、腕を組むのに1ヶ月かかり、自然と身体を近づけるのに、さらに一ヶ月かかった。
そして昨日、彼の家の鍼灸院でマッサージをしてもらった後、「いつもありがとう」と言って私から誘うように彼とキスをした。
彼は顔を真っ赤にして照れていたが、キスしているとき、私を抱き締めた手をいつまでも離さなかった。
いつもと違う少し強引な感じに、私は少し戸惑ったが、ファーストキスを匠くんと出来た喜びですぐに忘れてしまった。
「お〜い、今日体育あったんだろ?」
休み時間、いつもと変わらぬ様子で教室に来た彼は、ぐったりとした私の肩を揉み始めた。
「おお〜いつもよりこってるな〜」
「う〜そこ〜」
普段と変わらず嬉々とした表情で、私の身体を揉みほぐす。
――― ……おや?
いつもと変わらないマッサージに私は違和感を覚えた。
――― あれ?何かいつもと感じが違うような………
匠くんの手は、天使の掌のように私の身体をほぐしてくれる。
しかし、いつもは完全にほぐせるはずのマッサージで、今日は何となくコリが残っている気がする。
〔キーン コーン カーン コーン〕
昼休み終了の鐘が鳴った。彼は申し訳なさそうな表情でマッサージを止めると
「ごめん、少しコリが残ってるだろ。帰りウチによってくれよ、サービスするから」
と言って、私の返事も待たずに自分の教室へ帰っていった。
私は昼の授業を中途半端にだるい体で受け、そのストレスでコリがぶり返してきた。
最後の授業が終わると、私は机に全身の力を抜き突っ伏した。
「片野、いくぞ」
いつの間にか来ていた彼は、私の机に顔を乗せるようにして、私を眺めていた。
「うはっ」
目を開けたとたん、目の前に彼の顔があったため、私は驚いて机から跳ね起きた。
「うわはないだろ」
本気で驚いた私をむっとしたように見ると、「急げよ」と急かした。
普段と変わらない帰り道、しかし、彼の様子が変だった。
いつもは照れながらも渋々手をつないでくれるのに、今日は何か避けられているように感じる。
しかし、彼の方から診療所に誘ってくれたのである。
――― 匠くん、どうしたんだろ……
私は彼の横を歩きながら、そっと表情を窺った。
――― んむむ?
彼の表情は少し緊張しているように見え、私はさらに解らなくなった。
鍼灸院に着くと、彼はいつもと変わらない、すばらしいマッサージで私の身体をほぐしてくれた。
昼休みの事がウソのように天使の掌が私の身体を軽くしていく。
――― やっぱり、いつもの匠くんだ……
私は心地よい気持ちの中でさっきまでの考えをあっさり放り投げた。
マッサージが終わり、私がいつものように極楽に浸っていると、
「なあ、これから何か予定入ってる?」
と彼が聞いてきた。
「ううん、何もないけど」
彼は再び、少し緊張した表情で私に話しかけた。
「そしたら、オレの部屋によっていかないか…、新しいマッサージの本が手に入ったんだ……、
それで試させてもらいたいんだけど………」
――― なーんだ、彼、自分の部屋に私を初めて誘うから緊張してたんだ。
私は彼の緊張の原因を解った気がして、気楽になると「うん、いいよ」と簡単に答えた。
彼は少しホッとした様子で私を見つめたが、その目から何か圧迫感を感じた。
彼の部屋は、たくさんのマッサージ関係の本もあったが、思ったよりあっさりした感じだった。
私は、部屋中にツボのポスターや、マッサージ器具があると思っていたので少しがっかりしていた。
「制服の上着を脱いでベットに座っていて」
という彼の指示に従い、私はベットに座った。
彼は、Tシャツにジーンズというラフな格好に着替えて、私の隣に座り此方を見つめてきた。
〔ギシリ……〕
ベットの軋む音が大きく聞こえ、私は彼の部屋に二人っきりだということを突然意識した。
じっと黙って、此方を窺う彼の視線が私の動きをぎこちなくさせた。
「あ、あの…私で試したい…マッサージって……その、どんなの…かな?」
私は、沈黙に耐えられず、話しかけたが、口がうまく動かず変な話し方になった。
「……」
彼は黙ったまま、私の瞳を見つめ、そっと肩を抱いた。
「えっ……あ…んん……」
私は、彼の瞳に吸い込まれるように身体を寄せると、抱き締められてキスされた。
匠くんとの2度目のキスは、初めての時と全く違った。
初めての時は私から誘うようにソフトな軽いキスだったが、このキスは彼に唇を奪われたような感じで、身体の中が
熱くなってきた。
「うん、駄目……くるし………んむっ」
長いキスで息が苦しくなった私が、口を開け呼吸をすると、その隙を衝くように彼の舌が唇を割って入ってくる。
ぎこちない舌づかいで私の口の中をまさぐると、舌先と舌先が触れた。
「ん…んん……う……」
彼は、少し強引に私の舌を絡めると一心不乱に責めてた。
「んむ……あう……うう…ん……」
私は、彼の舌にいつの間にか答えるように絡め、真似をするように吸ってみたりした。
身体が芯から段々熱くなり、思考がぼんやりとして自分の意志とは関係なく動いているようだった。
キスが少しソフトに変わると、抱き締めていた右腕がそっと撫でるように背中から脇下、そして胸に移り、そのまま左の
乳房を優しく包むように揉みはじめた。
「ん、んん……あん……あぁ………」
私は、初めての刺激に戸惑いながらも、不思議な心地よい感じを味わっていた。
――― あ、まるでマッサージしてくれてるときの、天使の掌みたい………
私は、ぼんやりした頭でそう思うと、少しだけ残っていた抵抗の意思を無くして、身体を全て預けた。
彼は、私が身体の力を抜いたのに気付くと、ベットにそっと寝かせた。
仰向けに横たわる私の服をはだけると、ブラを外した。
「あっ、いやっ」
私は一瞬胸を隠したが、彼の手が隠す腕をどけるのに抵抗はしなかった。
「恥ずかしがらないで……」
私の顔は羞恥で赤く染まり、目は硬く閉じられていた。
「ん…ふ……んん……あぁっ…」
彼の両手が私の乳房を優しく揉み、指先で乳首をそっと抓んだ。
私は、乳首から来る鮮烈な刺激に身体を縮め、初めて感じる快感から無意識に逃げようとした。
彼は右手で私の肩を押さえ、逃げられないようにすると、左手はそのまま乳房を揉み、右の乳首を口に含んだ。
乳首を舌で転がし、吸い、唇で挟み舌で乳頭を刺激する。さらには軽く歯を当て甘噛みなどありとあらゆる刺激を与えた。
「あっ、ああ…いやっ……何コレ…駄目っ……あぁぁ……」
彼の執拗な乳首への愛撫は、容赦なく快感を送り込み、私の身体を溶かしていった。
それと同時に、子宮のあたりがせつなく疼き、アソコが熱く濡れていくのが感じられた。
私は、無意識に太股をすり寄せ、モジモジと腰を動かすことでその疼きに耐えていた。
肩を抑えていた右手が、するすると下腹部に移動し、スカートを捲るように太股を撫で上げた。
「あ、いやっ」
そのままショーツまで一気に進めると秘裂の位置を探るようにまさぐった。
「ああ、駄目。んん……あ……ん……あぁっ…そこっいやぁぁ………」
しっとりと濡れた秘裂の位置を探し当てた彼の指は、さらに確認するようにゆっくりスジをなぞった。
「んん…あ…ああ……ん……あぁっ……」
私のアソコは愛液を溢れさせ、ショーツの秘裂部分をグッショリと濡らしていた。
そして、感じるごとに隠れていた芽がプクリと充血してきた。
ショーツの上からでも僅かに感じる膨らみに彼の指は重点的に刺激を送り始めた。
「あっ、あぁっ…やっ……あぁ……駄目っ…あああ…」
私はこの刺激に耐えられず、一気に快楽の高見に昇り詰めると、簡単に達してしまった。
両手両足を思いっきり突っ張って、どこかに飛んでいくような感覚を覚えると、頭の中が真っ白になり失神していた。
しばらくして意識を回復すると彼が私を心配そうに見ていた。
ピクリとも動かなくなった為、本気で焦ったらしい。
力の入らない身体で横になったまま彼の話を聞くと、彼が覚えたのは性感マッサージなのだという。
私を感じさせながらマッサージが出来ないかと、少し前から勉強していたのだが、この間のキスでどうにも気持ちが
抑えられなくなってしまったとのこと。
私も彼を感じさせたかったが、達した影響で脱力してしまい、これ以上は無理みたいだ。
蛇の生殺し状態で情けない顔の彼を見ると、今度は私がしてあげようと思った。
173 :
名無しさん@ピンキー:03/05/30 04:05 ID:rDD7ZFL1
以上です。
>>173 性感マッサージ!
匠やるぅ〜!
天使の掌でされたらメロメロだよね。
出勤前に来てよかったよ〜。もう遅刻してもイイ!
読みふけりました。グッジョブです。ハアハア サイコウ!
おつかれさまー。
リクに応えてくれる職人さんがいるのはすばらしー。
あぼーん
おつかれさまでした。
シチュエーションエロっていうもの、なのかな?
最後までいたしてほしかったですが、それは後に期待とかしてみたり。
178 :
173:03/05/31 21:02 ID:W6cIALEa
> 網野式 ◆manko/yek.さんドモです 。
作品をいつも楽しませてもらってます。
>シチュエーションエロっていうもの、なのかな?
私にも解りません(w
ただ、こういう書き方で書いてみようと思って書き始めるという、思いつき作風型なもので、
しばらくすると作風が変わってしまい、長期の分割投下に向きません。
>174、175さん、どうもありがとうございます。
こうしてレスがもらえるのは嬉しいです。
網野式 さんの期待に応えられるエロか解りませんが、急いで続きを書いています。
作風が変わる前に完結しないと(汗 (今回は本番まで行ってません、ゴメンナサイ)
出来ればみなさんに楽しんでいただければと思っています。
後日………
私たちは、いつものように学校は来ていた。
休憩時間に、教室を覗くように此方を見る彼の視線に、私の心が昨日のことを思い出し、無意識に反応していたらしい。
彼の目にどのように映ったのか解らないけど、私の過敏なまでの反応を見て、彼の心はおかしな風に変化してしまったようだ。
――― 前は奥手で苦労したのに、こんなにHだったなんて……
前回、私が失神したため、彼はおわずけになってしまい、悶々とした雰囲気を漂わせていた。
しかし、私の身体が動くようになった頃には、出かけていた彼の両親も帰ってきて、慌てた私は逃げるように帰ってしまった。
さらに、その日の晩、彼に抱かれる夢を見てしまい、私は朝から彼の顔をまともに見れない状態で、彼のことを避けるような
形になっていた。
昼休み、いつものように来た彼は、「今日はいいよ」と遠慮する私に無理矢理マッサージを始めた。
最初は抵抗した私も、匠くんの天使の掌に心ごとほぐされてしまい、されるがままになっていた。
「……う〜きく、……あっ…ん……」
――― えっ!…今の……何?
私は自分が変な声を出した事に困惑した。
いつもと変わらない極楽とも言えるマッサージを続ける彼は、
「どうしたの?」
とにこやかに私を窺った。
「ううん、別に……」
一瞬変な感じだったが、私は再び極楽気分に浸った。
「……ん……んん………」
――― やっぱり……何これ!
別に変なところを触られているわけでは無い、しかし、確実に身体が熱くなってきている。
怖くなった私は、彼にマッサージを止めさせようとした。
………したのだが、身体も声も止めさせようとはしなかった。
――― ええっ何で……止めさせないと……
私は必死に止めさせようと思ったが、マッサージの気持ちよさに意識のどこかが反発して、私の身体を動かさなかった。
――― うそ……どうして……
私が必死になっている間も、彼はマッサージを続け、コリをほぐしながらジワジワと私を感じさせていた。
――― 気持ちいいけど、駄目こんなの……
「……ここも感じる?」
「んっ」
突然耳に吐息を吹かれ、私の背筋にゾクゾクッとした感覚が走った。
彼はにっこりと微笑むと耳元に呟いた。
「そんな表情されるとたまんないな……」
――― 何のこと?って匠くんがやってるからでしょ!!
私は、心の中で怒るとキッとにらんだ。
「ほい、おしまい」
「え……」
彼は突然マッサージを終えると、困惑する私に「じゃ放課後待っててね」と言って、自分の教室に帰っていった。
ぼんやりと彼を見送ると、残された私は、火照った体に悩まされた。
――― やだ、もっとしてもらいたいって思ってる
自分が学校の教室でこんな気持ちになっていることに気づき、愕然とした。
私は慌ててトイレに行くと、手洗い場で鏡を見た。
――― わたし、教室でこんなエッチな表情してたの?
鏡に映った自分の顔は、ほんのりとピンクに染まり、瞳が潤んでいた。
私は、慌てて顔を水で洗うと、教室に戻った。
何となく男子の視線が気になったが、意識的に無視した。
放課後、彼が来る前に私は急いで帰ろうとした。
――― また、あんな風にされたら拒めない……
彼のマッサージに身も心もほぐされることを喜んでいたが、今は怖かった。
――― 匠くんの天使の掌は、私を解し、溶かしてしまう……
教室を出ようとしたとき、丁度彼と鉢合わせになった。
「おっと、待ってて言ったろ」
「うっ……あの、用事あるから」
私は逃げるように走って帰った。
翌日、再び昼休みに彼はやって来た。
私は抵抗したが、再び陥落してしまい、マッサージをされている。
実は昨夜、何となく身体が疼き、思わず自慰をしてしまったのだ。
しかし、自分でしても満足できず、無意識に匠くんの掌を求めている事に気づくと、眠れなくなってしまい、抵抗したくても
気力が弱っていたのだった。
「う〜ん……ん……あ……」
――― また……やだ…昨日より感じる……
普通のマッサージと同じようにしながらも感じさせられている。
私は彼の掌で自分の性感帯を掘り起こされているのを感じた。
――― あ、そこは……駄目……
「んんっ………はぁ……」
私が声を上げそうになる寸前に別の場所をマッサージする、彼は絶妙の感覚で私を翻弄した。
――― 危なかった……
私は教室だって事を忘れそうになる気持ちよさに、思わずヒヤリとしたが、そのドキドキ感も楽しんでいるような自分に
驚いていた。
――― やばいな……もしかして…私…危ない趣味の人かも……
思わずそんなことを考えてると休み時間が終わった。
「ねえ、今日……駄目?」
耳元で匠くんが呟いた。
「え…?」
私は振り向いて彼の方を向くと、真剣な瞳にジッと見つめられた。
「あの……」
「嫌ならいい、無理にして嫌われたくないから」
「ううん、そうじゃ……」
――― あ、まって……そうじゃないの……私は……
「一緒に帰るくらいはいいだろ?また後でな」
彼は、戸惑い口ごもる私に、軽く笑いかけると教室を出ていった。
「あ……」
私は彼を呼び止めようとした手をガックリと下ろすと机に突っ伏した。
――― 奥手なときはよかったのに、彼から求められると……私、駄目だ……
昼からの授業は全く頭に入らなかった。
放課後になると、彼が来る前に逃げ出したかった。
しかし、今日もそんなことをすれば彼を傷つけると思い、じっと待っていた。
――― 遅いな……
私は、みんな帰って人のいなくなった教室で、一人自分の席に座っていた。
ふと廊下を見ると女の子と楽しそうに話す彼が見えた。
「え……なんで……」
――― 私と帰るんじゃ無かったの………
私は凍り付いたように身体と心が冷えていくのを感じた。
それから、どれくらいの時間がったったのだろう。
私は、自分が涙を流しているのに気が付いて、ハンカチを出そうとしたとき、足音が響いた。
「遅くなってごめ……………」
息を切らしながら教室に入ってきた彼は、私を見て立ちつくした。
「ど、どうしたの………」
心配そうに近づいて来る彼に、私は抱きついた。
「馬鹿っ!」
私は大きな声言うと、彼の胸に顔を埋めて泣いた。
「ごめん………」
彼は泣きじゃくる私を優しく抱き締めると、そっと頭を撫でた。
涙が止まった私は、顔を上げると彼を見つめた。
「遅いわよ、私待ってたのよ……」
「本当にゴメン、実は……」
彼はすまなそうな表情で理由を話した。
簡単に言うと、最近ギクシャクしているので、彼氏持ちの彼女に仲良くする方法を教えてもらった。(+テストの時にノートも借りたそうだ)
そのお礼で保健室でのマッサージをさせられていたらしい。
私は、必死に説明する彼の瞳や、優しく包む彼のぬくもりに、心が温かくなっていくのを感じた。
「うん、私こそごめんね……変に意識しちゃって……」
お互いに謝ると、自然と見つめ合い、ゆっくりとキスをした。
優しいソフトなキス。顔を離すと相手を慈しむように抱き締め合い、ゆっくりとした時間が流れた。
――― あ…お腹に何か硬いモノが……
私は何が当たっているのか解り、顔が真っ赤になった。
「あの、その……」
彼が顔を赤くしながら腰を引いた。
「こうして好きな女の子と抱き合ってるとやっぱり……ね…」
恥ずかしそうに話す彼に、私はそっとキスをした。
「この間から、おあずけだもんね……」
「おれ、すごく智佳が欲しい……もう我慢できない」
すごく真剣な声と表情に、私の芯がたまらなく疼いた。
「…うん、いいよ。私の身体も匠くんが欲しいって言ってるの……」
私たちは再びキスをした。しかし、それはお互いを求める激しいモノで、身体を強く抱き締め合った。
185 :
173:03/05/31 21:08 ID:W6cIALEa
こんな感じで続きます。
続きワッショイ!!
宴会で熱海まで遠征していますので、帰ったら
じっくり読ませていただきます。
期待〜。
よかったよ〜!
この後どうなるのか、もうハアハアです。
続き期待してます。
188 :
173:03/05/31 23:54 ID:zVZW3R+g
>熱海
いただきます(w
読みました。流れをうまく描けていると思います。
奥手からエチーに変貌(・∀・)イイ!
190 :
名無しさん@ピンキー:03/06/06 16:13 ID:ejklzLko
最初から一気読みしちゃいました。
すごくいいですう。
文才があれば自分でも書きたいけど・・・。
続き、期待してます。
あぼーん
192 :
173:03/06/07 11:30 ID:6mhq8rqi
すいません、急遽夜勤と昼勤務の変則勤務になったので、書く余裕が無く続きが遅くなっています。
明日から非番と休日が取れますので、続きを何とかアップしたいと思います。
>>192 待ってるよ〜!
でも、身体は大事にしてね。
保守しま〜す。
196 :
名無しさん@ピンキー:03/06/12 21:52 ID:PsIi2LWt
えーと、みなさんに刺激されて、森島センセ×広瀬で書いてみたんですが、
あんまりエロくならなかったような・・・。
つまんなかったら、スルーしてください。
あたし、森島恵子は悩んでいた。
もうすぐ広瀬は卒業する。そして、奈良に行ってしまう。
広瀬には、他のみんながいるから寂しくないよ、大丈夫…と言ったけど、本当は寂しくてたまらない。
広瀬は多分、あたしが広瀬を好きなのと同じくらいには、あたしのことを好きだとは思う。でも、あたしたちはまだ、キスさえしていない。
いくらあたしが傍若無人な教師だって、やはり高校の教師として、教え子と積極的にそういう関係になるのはまずい…と思っていた。
多分広瀬にも、自分が生徒で5才も年下だという引け目があったんだと思う。
デートはしていたけれど、いつもふざけてしまって、そういう雰囲気にはならなかった。
でもこのままの関係で遠くに離れてしまって、広瀬はあたしを忘れてしまわないだろうか。
なによりも…あたしは広瀬に抱かれたい。
広瀬はあたしを抱きたくはないのだろうか。
このまま離れてしまうは、耐えられない。
あたしは決心した。
197 :
196:03/06/12 21:53 ID:PsIi2LWt
卒業式の翌日。
今日、広瀬はあたしの部屋に来る。制服が大好きなあたしのために、広瀬の学ランをくれることになっていた。
部屋に呼ぶところまでは良かったけど、そのあとどうしたらいいか、あたしにはわからなかった。まさかいきなり襲いかかるわけにもいかないし。
あたしだってなんにも知らないとは言わないけれど、そんなに経験豊富なわけじゃないし、広瀬は多分、童貞だろうし…。
部屋の中を悩みながらうろうろしているうちに、ドアチャイムが鳴った。
心臓が飛び出しそうになる。
平静を装ってドアを開けると広瀬が立っていた。もちろん学ランは着ていない。チェックのシャツにジーンズという格好だった。
部屋に招き入れてコーヒーを湧かす。
広瀬は珍しそうに部屋の中を見回している。なんだか緊張しているように見える。
広瀬も何かを考えているだろうか。
198 :
196:03/06/12 21:55 ID:PsIi2LWt
テーブルの上にカップを置いて、聞いた。
「学ラン、持ってきてくれた?」
「ああ。忘れたら酷い目にあわされるだろ」広瀬が笑いながら言う。
「失礼な。私がいつ酷いことをしたってのよ」
「いつもだろーがよぉ」
ああだめだ。これじゃあいつものパターンになってしまう。
「ねえ、学ラン着てみてよ。もう、見納めだもん」思いついて、あたしは言った。
「えー。…じゃ、上だけ」
「だめっ!全部!」どうしてもこんな言い方しかできない。
「あーはいはい。わかりました。って、どこで?」
あたしは寝室を指さした。
199 :
196:03/06/12 21:57 ID:PsIi2LWt
広瀬が寝室のドアを閉めると、あたしはため息をついた。
どうしてもいつもと同じにしかできない。急にいつもと違う雰囲気にするなんて、やっぱり難しい。
ドアの向こうで、ごそごそと着替えている気配がする。
落ち着くため、コーヒーを一口飲んだ。
もう、いいや、と半分あたしはあきらめかけていた。
寝室のドアが開いた。
「着たけど…」上下とも学ランに着替えた広瀬が立っていた。
あたしは立ち上がった。
「…やっぱ、広瀬は学ラン似合うよ」
「だからさあ、学ランなんて誰にだって似合うんだって」すこし照れくさそうに広瀬が言う。
「違うよ。広瀬が一番!」立ち上がり、広瀬に歩み寄った。
「ほら、この肩のあたりとか、詰め襟の余裕部分とか。あと、上下の長さのバランスとか」
そう言いながらあたしは広瀬の身体に触れていった。その度広瀬の身体がぴくんと反応した。
「でも、もう卒業しちゃったんだね…」自分でも気づかないうちに涙が盛り上がってきたのに気づいて、あたしは慌てて後を向いた。
200 :
196:03/06/12 21:58 ID:PsIi2LWt
広瀬はあわてたようだった。
「どうしたんだよ」
あたしは顔を隠して涙を拭っていた。
「泣くなよ…」広瀬の手が、遠慮がちに肩をそっと抱いた。
「…奈良に行っても、あたしのこと、忘れない?」背中を向けたまま、小さな声であたしは聞いた。
「忘れるわけないじゃんか。それに行きっぱなしなわけじゃないからさ、ときどき戻ってくるよ」広瀬の腕に力が込もった。
あたしは身体をよじって広瀬の方を向いた。そして黙ったまま、学ランのボタンを外し始めた。
「え?ちょ…自分で着替えられるって!」あたしは返事をせず、外し続ける。
「ま、てよ!」
広瀬の手が、ボタンからあたしの手を引き離した。
201 :
196:03/06/12 22:00 ID:PsIi2LWt
あたしは自分の手が、広瀬の頬に伸びてゆくのを見ていた。ほとんど無意識だった。あたしは背伸びして、広瀬の顔を自分の顔に近づけ、そっと唇を合わせた。
広瀬の目は驚いてまんまるになっていた。そして、あたしは正気に帰った。
「あの…えっと…」あたしは広瀬の前から逃げようとした。
そのとき広瀬が手首をつかんだ。広瀬の胸に引き寄せられ、抱きしめられた。それから両手があたしの顔を上に向かせた。
広瀬はあたしをみつめていた。心臓の鼓動がものすごく早くなっている。目を閉じると、広瀬の唇があたしの唇をふさいだ。身体から、力が抜けていく。
唇が離れると、広瀬はいつもより低い声で言った。
「いいの?」
下を向いたまま、頷いた。
広瀬はあたしを抱き上げると、ベッドに運んだ。
あたしをベッドに横たえると、広瀬は学ランも中のシャツも脱ぎ捨て、あたしのブラウスのボタンを外し始めた。広瀬の指はすこし震えていた。広瀬だって、緊張しているんだ、と思った。
202 :
196:03/06/12 22:02 ID:PsIi2LWt
ボタンを外されている間、あたしは広瀬の首筋や肩を撫でていた。普段思っていたよりずっと広くてなめらかな肩。張りつめた細い首筋。
ブラのホックが外されると、両手で胸を隠した。その手を、広瀬が片手でつかんでベッドの上に押しつけた。
広瀬の力はけっこう強い。あたしだって体育の教師なのだから、その辺の女の子よりはずっと強いはずなのだ。でも、男の力はやっぱり全然違う。
そのことが嬉しかった。
広瀬は乳房を見つめていた。そして空いている右手の指がそっと乳首に触れた。身体がびくんと動く。乳首はもう両方ともかたくとがってしまっている。恥ずかしくてたまらない。
「あんまり…見ない、で」小さな声で言う。
「どうして。こんなに…綺麗なのに」
今度は唇が首筋からすこしずつ下がっていき、乳首を捉えた。舌先で転がされる。空いた手が、反対側の乳房をつかむ。力が入っているから、痛い。「あっ…」と声がもれる。
「ごめん、痛かった?」
「ううん…大丈夫」広瀬の不慣れさ、荒々しさがかえって嬉しい。
203 :
名無しさん@ピンキー:03/06/12 22:03 ID:I4SXYDPW
解除?
204 :
196:03/06/12 22:03 ID:PsIi2LWt
今は、できるだけ広瀬がしたいようにして欲しいと、あたしは思った。
やがて手は下に伸び、スカートを捲り上げた。閉じた足を、広瀬は自分の膝でこじ開け、ショーツを引き下ろした。
「やっ…」
広瀬の手が、あたしの足を開く。恥ずかしい。広瀬の視線が熱い。
手がそっと太股を撫で、だんだん中心に向かっていく。やがて広瀬の指がそこに達した。
そのとき、そこはもうすっかり濡れていて、指が糸を引いた。
「こんなに…濡れるって、こういうことだったんだ…」自分の指を見ながら、広瀬が言う。
「いやっ…そんなこと…」そんなこと、言わないで。
「どうしたら、いい?俺に、教えて。ここ?それともこう?」広瀬の指が泉の元を探してさまよう。あたしの身体は震えている。
「ああっ!」身体が仰け反る。広瀬の指が、「そこ」を見つけた。
「ここだね?ここをこうするといいの?」濡れた指先がそっと小さなボタンを撫でる。
「あ…いや…ああ…」
205 :
196:03/06/12 22:05 ID:PsIi2LWt
「もっと、よく見せて…」広瀬があたしの両足をもっと開く。力が抜けて、抗えない。
「…俺、もう我慢できない…」
広瀬はベルトを外し、ズボンもトランクスも脱ぎ捨てた。
あたしも、広瀬の上を向いたそれを初めて見た。なんだかすこし怖い。どうして怖いんだろう。それでもあたしが手を伸ばそうとすると、広瀬は首を振った。
「触られたら…もう、もたないよ」
広瀬の身体があたしに覆い被さった。広瀬が入れやすいように腰を浮かした。広瀬は指でそこを確かめると、思い切り、貫いた。
「…!」あたしの唇が開き、声にならない叫びを上げる。
自分が苦痛をこらえる表情になっていることがわかる。
「大丈夫?俺、乱暴だった?」広瀬は聞いた。心配そうな顔をしている。
あたしは小さく首を振った。
広瀬が動き始めた。
「…あ…あっ…ん…ああ…」がまんしても声が漏れる。背中に回した指に力が入る。
206 :
196:03/06/12 22:07 ID:PsIi2LWt
広瀬がどんな表情をしているの見たいのに、恥ずかしくて目が開けられない。
身体の一番奥から、痺れるような甘い感覚が広がってくる。
広瀬、あたし、もう…。
「俺、もう、駄目。いい?」
あたしは頷く。
広瀬が最後に激しく動き、あたしの中に、温かいものがいっぱいになる。
「ああっ!」
同時にあたしは叫び声を上げ、広瀬にしがみついた。
やがて身体を離すと、ベッドに並んだ。広瀬が心配そうに言った。
「さっき俺、中に…まずかった?」
ふふっとあたしは笑う。
「今日は大丈夫。…あたしをだれだと思ってんの?保健体育の教師よ」
くすっと広瀬も笑う。
207 :
196:03/06/12 22:08 ID:PsIi2LWt
「ねえ…」
「なに?」
「ぎゅって、抱きしめて?」
広瀬は照れたような表情をしながら、力を込めて抱きしめてくれた。
「愛してる」広瀬の囁きが聞こえた。
「あたしも…」涙声になりながら、あたしは答える。
あたしたちはしばらく沈黙したまま、静かに抱き合っていた。広瀬の身体の重みを感じていると、なんだかとても落ち着いた気分になれた。
きっと、大丈夫だね、あたしたち。
208 :
196:03/06/12 22:10 ID:PsIi2LWt
しばらくして…。
あたしは思い出した。広瀬がイっちゃうときの表情を見損なったことを。
「ねえ広瀬…」
え?と広瀬があたしを見る。
「…今度はあたしの番ねっ」あたしは広瀬に馬乗りになった。
「ちょ…ちょっと…ああっ」広瀬が声を上げる。
今度はあたしが広瀬を抱いてあげるね。
(おしまい)
おそまつさまでした。
うわー!!196タンお疲れでした!!
ヤバイ、萌え〜。
96さん、よかったよ〜。萌えた!
森島先生と広瀬はずっと読みたいカップリングだったからうれしい。
らぶらぶ。いよね〜。
211 :
173:03/06/12 23:02 ID:zNOjC1K1
>184の続き
どれだけ抱き合っていただろうか……
彼は、抱き締めていた腕を緩めて身体を離すと、私の腕を引っ張るように歩き出した。
私は彼に連れられて、人のいなくなった放課後の廊下を歩くと、美術準備室に着いた。
そこは普段、彼がみんなに有料マッサージをしている場所で、人物画に使うソファーを改造した簡易ベットがあった。
彼は、私をソファーベットに座らせると両肩に手を置き、私の目をジッと見つめてきた。
――― あ、そんな風に見つめられると……
彼の真っ直ぐな瞳で見つめらると、胸のドキドキが大きくなっていった。
私を見つめたまま、彼は優しく話しかけてきた。
「智佳、初めてがこんな場所でゴメン……でも、オレ…もう止まらない」
「……」
「智佳の全部が欲しい」
「うん…いいよ……」
私が小さくうなずくと、彼はキスをして、そのまま包み込むように抱き締めた。
「好きだよ……」
「あ…」
彼は私をベットに押し倒すと、制服の上から全身を愛撫しはじめた。
「あ…まって、チョット待って」
「えっ、やっぱりまだ……」
「ううん、匠くん。違うの…嫌じゃないの」
「じゃあどうして」
彼を安心させる為に、私は恥ずかしさをこらえながら話した。
「服、汚したりするといけないから…全部、脱いでから……して欲しいの」
彼は一瞬、何を言われたか解らなかったようだが、すぐに嬉しそうな表情でうなずき、
「ゴメン。オレ、なんか焦っちゃって」
と謝りながら、恥ずかしさで赤くなった私の頬をそっと撫でた。
212 :
173:03/06/12 23:05 ID:zNOjC1K1
私は服を脱ぎ裸になると、ベットに寝て彼に身をまかせた。
「あ…ん……あぁ、やぁん……」
――― やだ……ゾクゾクして、なんかエッチな感じに疼いちゃう……
いつもより激しい彼の愛撫に私の身体は熱くとろけた。
「ん…あん……もう…変になっちゃう………」
――― 匠くんを感じたい…もっともっとエッチなことして欲しい…
私は、彼を受け入れると共に、彼を強く求めていた。
「智佳、駄目だよ……そんな顔されたらたまらないよ」
「え……」
「そんなエッチな表情で見つめられたら、オレ、智佳の中に入れたいの我慢出来ない」
「……いい…よ。我慢しないで…、私の初めてを匠くんにあげる」
「……」
「こんなコリ女の私を好きになってくれて嬉しかったの、そんな優しい匠くんが好きだからいいよ」
「智佳……」
彼は小さくうなずくと、身体をずらして自分のモノを私のアソコにあわせ、愛液で潤んだ秘裂をゆっくりとなぞる
ようにして位置を確かめてきた。
「んん…」
私は、秘裂に彼のモノが触れる度、身体が震えるような快感に襲われ、愛液が湧き出てくるのを感じた。
緊張した顔の彼が、私の肩を押さえるようにすると、私の顔を見つめた。
「いくよ……痛くて我慢できないときは無理しなくていいから」
「うん…」
私はうなずくと、目を閉じ身体の力を抜くように深呼吸をした。
213 :
173:03/06/12 23:12 ID:zNOjC1K1
「んんっ。あ、痛っ! いたいっ」
私の中に彼のモノが入ってくると、アソコを裂かれるような痛みが走った。
「もう少しだから、力を抜いて」
と彼の声が聞こえたような気がした瞬間、一気に身体の奥まで貫かれたような感覚に襲われた。
「うぁっ、あぁ…」
私は荒い息を吐きながら、痺れたように動かない体で、アソコから来る鈍い痛みと異物感を感じた。
――― イタイ、痛いけど…彼が私の中に入ってる…一緒になれたんだ……
痛がる私を気遣うように、彼は身体をピッタリとつけたまま、ジッと私が落ち着くのを待ってくれていた。
少しして、身体が痛みに馴染んで落ち着くと、私は目を開いた。
彼は、私と目が合うと「ごめん、チョットだけ我慢して」と言って、ゆっくり腰を動かし始めた。
「う…ん……く……んん…」
私が痛みに耐えながら彼のぎこちない動きにあわせて動くと、次第に彼の動きが早く、激しくなっていった。
「うう、んあ……あ……くっ……ん……」
「ううっ、ごめん…もう出るっ」
彼の身体がさらに激しく動くと、突然彼のモノから熱いものが激しく放出され、子宮に流れ込んでくるのを感じた。
「ああっ……」
その瞬間、痛みとは別の感覚が私の中で広がり、意識を白く薄れさせていった。
しばらくして、意識がハッキリしてきた私を、彼は心配そうに見つめながら、
「大丈夫?動かなくなったから心配したよ」
と優しく聞いてきた。
「うん、大丈夫。まだ少し痛いけど」
私が答えるとホッとした表情になり、指で涙の跡をそっと拭ってくれた。
214 :
173:03/06/12 23:14 ID:zNOjC1K1
「オレばっかり気持ちよくなってごめん」
彼は自分だけ気持ちよくなって達してしまったことを謝ってきた。
「ううん、初めては痛いの覚悟してたからいいよ」
と私が笑って言うと、安心したのかエッチな事を言いだした。
「出来るだけ早く感じるように、これからたくさん性感マッサージをして開発してあげるから」
「それは違うでしょっ!」
その後もエッチな提案ばかりする彼に、少し腹を立てた私は、にっこりと微笑み、言葉の爆弾を投げた。
「それより、もしもの時は責任とってね。そのまま中に出しちゃったでしょ?」
「えっ?………ああぁっ!」
さっきまでふざけていた彼の顔が、真っ青に変わっていくのを見て私は思わず吹き出した。
――― 今日が安全日じゃなかったらどうするつもりだったのかな?
――― おもしろいからしばらく内緒にしとこっと。
3日後、私は苦悩した表情の彼に、放課後呼び出され、
「子供が出来たら責任は取る。オレの高校卒業後に結婚してくれ」
と真顔でプロポーズ?をされた。
私もさすがに、これはマズイと思い、安全日だったから大丈夫と教えると、彼はホッとした表情をして大きく息を吐いた。
安心した様子の彼を見て、私自身もホッとしていると、
「でも、結婚しようと思ってるのは本気だからな」
という言葉が耳に飛び込んできた。
「えっ?」
その突然の言葉に驚いて彼を見ると、彼は真剣な表情で私を見つめていた。
彼は立ちつくす私を抱き締めると、もう一度「本気だから」と言った。
私は彼に抱き締められながら、嬉し涙が止まらなかった。
215 :
173:03/06/12 23:22 ID:zNOjC1K1
どうも、続きをようやく書けました。(遅くなってすみません)
前と続きで読むと違和感が感じられるかもしれませんが、その辺は気づかないふりでお願いします(汗
>196さん乙です。
作品イイです。是非これからもがんばってください。
216 :
196:03/06/12 23:28 ID:MH7UFD/j
196です。感想書いてくださった方、ありがとうございます。
初心者なもんで、ビクビクしてました。
173さん、「ほぐれゆく私」の続き、良かったです。
萌えましたー。
ずっと待ってました。お疲れさまデス。
森島センセーSSがついに!
しかもほぐれまで!
書き手の皆さんおつかれさまでしたー。
1日に2本も読めるなんて!幸せだよ〜。
さっき196さんにはレスしたんで、173さんに。
ちゃんと男らしく責任取ろうとする匠君に萌えです。
これからも性感マッサージをあの二人は続けるのね。イイ!
グッジョブな作品をありがとう。
月刊1年2組(2)の「眠る前に見てた夢」
――― 矢永くん……好き………………
〈ガバッ〉
「はぁ…なんて夢…」
私は時々、ほとんど青一色の夢を見る。
その夢はいわゆる予知夢なんだけれども、地味でささやかなことばかりで余り役に立たない………
はずだったのだが……
「ますみ、遅刻するわよ」
「はあい」
私はベットから起きると、制服に着替えて朝食を食べに居間へ降りた。
「行ってきます」
家を出て、学校に向かう通学路、いつもの場所でいつものように声をかけられた。
「おはよう、ますみ」
「あ、悟ちゃん…おはよ」
「どうした?なんか元気ないな」
「ううん、別に…」
悟ちゃんは幼なじみで、私のことをよく知る数少ない一人だ。
「それならいいけど、もしオレでよかったら相談に乗るぞ」
「うん。ありがと」
悟ちゃんは優しい……矢永くんがいなかったら、もしかしたと思う
「ますみー、悟、おはよ」
「よー矢永」
「あ…お、おはよ」
彼、矢永くんは私の彼氏だ。半年前に私から告白して、それからつきあっている。
「ん…どうした…ますみ? 顔赤いぞ」
「う、ううん。な、何でもない」
「?。へんなの」
――― うう、今朝見た夢の所為で矢永くんの顔が、まともに見れないよう
私は一日中、彼のことをまともに見ることが出来なかった。
――― 矢永くんが好き…矢永くん…………
〈ガバッ〉
「ま、また……」
昨日と同じ、エッチな夢……
夢の中では、矢永くんとすごく仲良くて、幸せで………そして、気持ちいい
「あ…やだ、下着が濡れてる……恥ずかしぃ…」
夢の中で幸せだったぶん、目が覚めてから自己嫌悪に陥る
しかも青い夢だから、いつか矢永くんと、こんな風にエッチするということだ
私たちは、まだキスしかしたことが無いのに……
「あぅ〜。又、恥ずかしくて彼の顔見れないよ」
思った通り、その日も彼のことをまともに見ることが出来なかった。
「お〜い、ますみ」
「あ、悟ちゃん」
「矢永が心配してたぞ」
「えっ」
「最近、顔をまともにあわせてくれないし、変に避けられてるみたいだって。なんか嫌われること
したかなって悩んでたぞ」
「そんなことないよ、矢永くんは悪くない」
「それじゃ、まさか…。ますみどうかしたのか」
「えと…あの…その…」
――― え〜ん、どうしよう。悟ちゃんにもエッチな夢のことなんて話せないよ。
「ますみ!」
「あ、矢永」
「や、矢永くん……」
走って来たのか、矢永くんは息を切らしていて、でも真っ直ぐ私の方を向いていた。
「オレ、なんかしたか? こんな風に避けないで教えてくれ」
――― 矢永くん……
彼の真剣な瞳に見つめられ、私の心がズキンと痛んだ
「違うの……、そうじゃなくて」
「あの、言いにくいみたいだからオレ席外すわ」
悟ちゃんは、そういって小走りで家に帰っていった。
「あの、ここだとチョット……」
私が周りを気にして話せないのだと解ると、
「それじゃ、オレの家が近いからそこでいいか?」
と聞いてきた。
「うん」
私は小さくうなずくと、彼の横に並んで歩き始めた。
矢永くんの部屋に入ると、飲み物を取りに行った彼がジュースをもって戻ってきた。
私に黙ってクッションを進めると、矢永くんは机の椅子に座り、黙って私が話し出すのを待っていた。
「あの……ゴメンね。私が変な態度とったから……」
「………どうかしたのか」
落ち込んで話す私に、彼は優しく話しかけた。
「夢をみたの……」
「いつもの予知夢か?」
「うん、私と矢永くんの夢……」
「え…俺達の? まさか…何か悪い夢か!」
彼は顔色を変えて、真剣に私を見つめた。
「ううん、仲良しで幸せな夢」
「なんだ……」
彼は少し安心したのか、ホッとしたように息を吐くと、身体の緊張を抜いた。
「それで、どうしてなんだ? いい夢だったんだろ?」
「………」
彼の問いかけに、私は顔を赤くして黙り込んでしまった。
「ますみ?」
真っ赤になった私を不思議そうに覗き込むと、彼は私に話の続きを促した。
「え……の……夢…みた…」
「え?」
彼は聞こえなかったのか、もう一度促してきた。
「矢永くんとエッチなことをしてる夢を見たの!!」
――― え〜ん、恥ずかしいよ。
私は大きな声で言うと、恥ずかしさでさらに真っ赤になった顔を俯かせた。
彼は一瞬何を聞いたのか解らないみたいだったが、すぐに理解すると、私と同じように真っ赤になった。
「こんな恥ずかしいこと話せる分けないじゃない……」
彼の知りたいことを言ってしまうと、私の目から涙があふれ出して止まらなくなった。
「あ、ご…ごめん……」
彼は自分がとんでもないことを、私に言わせたことに気づき、慌てて私の所に来て謝った。
そして泣きじゃくる私を、そっと抱き寄せて優しく頭を撫でてきた。
しばらくそうしているうちに、涙が止まり落ち着くと、私は彼の腕の中にいることに気づいた。
「あの…」
私は、そっと彼の顔を窺うと、優しい瞳に見つめられ、そのまま釘付けになった。
「落ち着いた?」
「うん」
「本当に?」
「うん」
全身を包まれ、彼に見とれた私は、ボーとした意識の中、彼の優しい問いかけに無意識に答えていた。
「このこと許してくれる?」
「うん」
「………キスしてもいい?」
「うん…」
彼の瞳に吸い寄せられるように顔を上げると、彼の唇にそっと重ねた。
「好きだよ…ますみ」
「あ……」
彼の呟く声が、耳から優しく染みこんで、全身に広がっていくように感じた。
「いい?…夢で見たようなこと……してもいい?」
「ん…」
「エッチなこと、してもいい?」
「うん、いいよ………あっ…」
身体を包んでいた腕が、滑るように動いて、私の胸に触れてきた。
「ん…あ……あっ……」
服の上から撫でる彼の手は、優しくぎこちないけど、触られるだけで私の身体は感じていた。
「あっ、矢永くんのが……」
彼のモノが大きくズボンを押し上げて、私の太股あたりに触れていた。
「ごっ、ごめん…」
彼は恥ずかしそうに腰を引いたが、熱い瞳は私を求めるように見つめていた。
――― あ…もしかして私、このまま……
「あの、矢永くん……」
「ますみ、オレ…もうスイッチ入っちゃって止まらない……」
「えっ…あん…や………」
「ますみのこと、欲しくてたまらないんだ」
「矢永くん……あの…ん…ああ…」
「ごめん、ますみ……ほんとに我慢できない……」
――― もう、私も止まらなくなっちゃうよ
「矢永くん、矢永くん待って……」
「……ますみ」
「お願い、ちゃんとベットでして……」
「わかった。ますみ……こんなでゴメンな」
「ううん、初めてだから優しくしてね」
「ああ、優しくする」
私たちは服を脱ぐと、ベットで愛し合った。
初めては痛かったけど、彼の優しさが伝わってきて耐えられた。
夢で見たエッチと少し違った気がするけど、どうでもよかった
なぜなら、今の私たちは仲良く、幸せで、気持ちいいから………
終わり
225 :
173:03/06/13 17:44 ID:nfSvhCSZ
えーと、上の話月刊1年2組(2)の「眠る前に見てた夢」 は、私=173です。
ではまた。
ブラボ〜!
1日に2本とは!よかったよ。
愛が溢れてた。
出来れば服を脱いだ辺りからも……。わたしてっば贅沢もんね。
227 :
名無しさん@ピンキー:03/06/13 21:52 ID:UVyRGFPt
>173さん
らぶらぶなお話、良かったですよ〜。
鬼畜なのは苦手なので、こういう方が萌えます。
またお時間があったらぜひ。
228 :
173:03/06/15 00:29 ID:SB6U3TtT
どうも、感想をくださった皆様、どうもありがとうございます。
書き損じ等がたくさんあって恥ずかしい限りですが、どうかご容赦ください。
仕事の合間に設定だけ作っていた何本かの話を、現在一気に書いてうpしてます。
また、少し間があくかもしれませんが、良い作品が書けるようにがんばりますんで宜しくお願いします。
「1+1=0」の12years afterのさらにその後です。
完全に己の好みで設定しましたんで、すいませんがエロはありません(汗
after……
先週、私は17歳の誕生日を迎えた。
お母さんは、私のことをお姉さんの生まれ変わりだと信じていて、この歳で亡くなったという事を
思い出して泣いていた。
(今の私は私で、お母さんのお姉さんじゃないのに……)
私がその事を怒って石渡くんに話すと、
「お母さんにも色々な思いがあるんだよ、みずえちゃんは面白くないかもしれないけどね……でもね、
みずえちゃんが元気に育っていることを、一番喜んでいるのはお母さんなんだよ」
と言って、なんだか寂しそうに微笑んだ。
「そうだけど、でもみんなそういう風に見るから……私はお姉ちゃんの代わり?」
この言葉を言ったとき、私は生まれて初めて本気で後悔した。
「そうじゃない、そうじゃないんだよ……」
そう呟きながら私を見つめる、ひどく悲しげな瞳に私の胸がズキンと痛んだ。
「みずえちゃん……人は本当に愛おしい人と分かれたとき、もう一度出会いたいと思うんだよ。二度と
会えないとわかっていてもね……今はまだ解らないと思うけど」
「うん……ごめんなさい」
「いや、謝ることは無いよ。でもね…出来ればお母さん達には言って欲しくないんだ…その言葉は」
「わかった、言わないよ」
「ありがとう…ゴメンね、みずえちゃんはみずえちゃんなのに……」
そう言って、私をいたわるように優しく頭を撫でてくれた。
大きな手で私を癒してくれる、小さな頃から石綿くんにこうしてもらうのが大好きだった。
石綿くんは、私の両親の元同級生で、家によく遊びに来るお兄ちゃんみたいな優しい人。
お父さんと同じ歳だから、この間ふざけて「石綿のオジサン」って言ったら、本当に泣きそうな顔を
されてしまい、今でも「石綿くん」と呼んでる。
(私が年上を君で呼ぶのは、今では石綿くんだけ。あのとき、私は本当に驚いた)
石綿くんは学生の頃、お母さんのお姉ちゃんの霊(前世の私?)に恋をしていたらしい。
少し前に、本当の話なのか知りたくて聞いてみたら、
「うん、本当だよ。でもね…もう会えない思い出の人だから……」
と優しく微笑んで言った。
少し悪いことを聞いたかなと思って私がシュンとしていると
「だけど、今のみずえちゃんも妹みたいで大好きだよ」
と言って、今日と同じように頭を優しく撫でながら笑ってくれた。
私は、17歳にもなって頭を撫でてもらい、それを喜ぶ気恥ずかしさを、誤魔化すようにじゃれついた。
ふざけているうちに、私は思わず「石綿のお兄ちゃん、だ〜い好き」と抱きついてしまった。
「………」
「………」
お互いに黙ってしまい、気まずい雰囲気に包まれていると、石綿くんが優しく抱き締めてきた。
「みずえちゃん」
「あ……石綿くん」
石綿くんの身体から心地よいぬくもりを感じると、私はゆったりとした安心感に包まれた。
(…石綿くん…大好き)
私の心の中に何か暖かいものが拡がるのを感じた。
それが何なのか今の私には解らないけど、石綿くんとただこうしているだけでとても嬉しかった。
この時から、石綿くんを思う私の気持ちが変わっていった……
その後、私の思いが石綿くんへの恋に変わるのに時間はかからず、私は彼に告白した……
最初は自分みたいなオジサンでなくてもと渋ったが、私の思いを喜んで受けてくれた。
親子ほど歳が違う私達だったが、お付合いは順調に進み、2年後に高校を卒業した私と石綿さんは結婚した。
………私は今、自分が生まれ変わりでもいいと思っている。なぜなら、彼と出会えて幸せになれたのだから。
1+1=0のSSついにキター!!
エロなしはこのスレの雰囲気的に許されるとは思いますが、
波風立たないよう、sage進行で密やかにいきましょう。
グッジョーブ!
これは前書きと言う事で、エロの部分を本編としてよろしくぅv
石綿×みずえキタ━━━━━━!!
誰か、苑田×みずほも書いてくれないだろうか…。
石綿×みずえ萌え〜
職人さんグッジョブ!
ってかリカルド×くま書こうとして挫折……
SS書きの道は果てしなく遠いぜ……
● 間隙跳躍(14) ●
――まるで犬や猫。
えりかは、長い間ひとりきりで生きてきた、稀少種のメスだ。
月の満ち欠けに左右される身体能力をもち、万物の霊長たる人間をも超越した存在の、けれ
ども普通の女子高生。人と同じように生活し、趣味や嗜好をもち、ささやかな希望と夢を抱い
て日々を過ごしてきた。
それが崩れていく予感がした。
犬神鷹介という、同種のオスの存在によって。
彼は、ただ彼女の前に現れただけ。それだけ。なのに絶好の機会とばかり、えりかのからだ
は繁殖するための、種を維持するための機能を発露させた。
めまいがするほどの劣情を気取られぬために、はしゃいで跳んで、遊び倒した。そうするこ
とで周囲には自分が鷹介をていのいい玩具対象として見ているのだと思わせたかった。またえ
りか自身も、鷹介に必要以上に触れる理由をそこに見出していた。どうしようもないほどに昂
ぶった気持ちも、彼とからだを接することで誤魔化せたから。
「でも結局、バレバレだったってわけね」
えりかは苦笑する。今回のことを仕組んだのが歪谷透ならば、彼女の芝居などとっくの昔に
見抜かれていたことになる。それはたいていのことには動じない美月えりかをして、気持ちを
奈落に沈める事実だった。
「どうしてこんなふうにみっともなくなっちゃうんだろ。一人で勝手に盛り上がって、期待し
て、落胆してさ……。なんか、ほんと、馬鹿みたい」
えりかの瞳が、涙で揺らいでいた。
「いまだってそうだよ。あたしのからだ、おかしくなってる」
「……ああ、そうだな」
えりかの頬は上気し、吐息も熱かった。
しかし何より、鷹介はスカートのなかに忍ばせた手で彼女の変調を感じ取っていた。
「濡れてる」
「キス……したから、もう歯止めが効かないの」
この部屋に入ったときから、既に決壊は始まっていた。我慢ができなくなっていた。
欲しい。
この男が欲しい。
それは、あきれるほどにシンプルな欲求だった。
● 間隙跳躍(15) ●
生きていくうえで睡眠が必要だから、人は起きていることができない。
生きていくうえで食事が必要だから、胃腸はその機能を発揮する。
ならばいま、えりかのからだはまさしくその役割を全うしようとしていた。
――心を、無視して。
「違う……。あたしは、こんなの……望んでない」
えりかは鷹介の胸に顔を埋めた。
まだるっこしい手続きの果てに、からだを重ね合う。そんな道程を恋と名づけられるなら、
えりかにとっての理想はそれだった。
好きという感情を降り積もらせていく。相手を知っていく。至る道は幾つもあるだろう。け
れどそこには心がある。辿る道は違えど、からだの関係を安易に結ぶことを彼女は良しとして
いなかった。だのにいま、えりかのからだはこれまでの自分を否定しようとしていた。
「こんなのは嫌なの……。こんな、するためだけのなんて。もっと、ちゃんとした……。なの
に、どうして――」
湧き上がってくる想いを抑え切れなかった。
からだのせいでは、確かにあるのだろう。
しかし彼に嫌われたくないという感情は、えりかのなかに既にあったものなのだ。
だから、手を触れられただけで動悸が激しくなった。
先に言葉がないから、勝手に思いが膨らんでしまう。
犬神鷹介はこの間まで自分ではない女性に恋焦がれていて、告白までしたというのに。
すぐに気持ちが切り替わるわけがないと知っているのに。
案の定、それは落ちこんでいる自分を励まそうとしてくれたことへの、彼なりの感謝のかた
ちでしかなかった。
都合よく解釈して、舞い上がって、失速して、地面に叩きつけられた。まったく、なんてい
うみっともなさだろう。
「――あのさ」
「…………」
顔を戻すと、困ったふうに笑う鷹介がいた。
「そっち、なんかいろいろ複雑そうだな」
「悪かったわね」
「で、そっちから見て、おれは単純だと思う?」
犬神くんだー!
あの後どうなったんだろうって、ヒソカに続きを待ってました。
佳境に入ってきましたね。
今後を楽しみにしてます。
239 :
173:03/06/21 20:32 ID:rDrnf7B9
アミノシキさん続きキタ━━━━━━(゚∀゚)━━━━━━ !!!!
今後の展開に期待ハァハァです。
あと>233さん、チョット考えてみましたけどこんなんでどうでしょう?
>231から差し替えで続きにしてみました。
ハッキリ言って、転生後みずえちゃんの設定は私の好みで勝手に作ってますんで……
良ければこのまま続きを書こうと思います。
>230の続き (>231から差し替え)
「みずえちゃん」
「あ……石綿くん」
石綿くんの身体から心地よいぬくもりを感じると、私はゆったりとした安心感に包まれた。
(なんだろ……あたたかくて…うれしい……)
私の心の中に何かがゆっくりと拡がるのを感じた。
それが何なのか解らない…だけど、石綿くんとただこうしているだけでとても嬉しかった。
(…石綿くん…大好き)
この時から、石綿くんを思う私の気持ちが変わっていった……
私の思いが石綿くんへの恋だと気付くのに、それほど時間はかからず、私は彼に思い切って告白した……
石綿君は最初「自分みたいなオジサンでなくても」と渋ったが、
「でも、みずえちゃんの気持ちはすごく嬉しいよ」
と私の思いを喜んで受けてくれた。
その後、石綿君は私とお付き合いする事を挨拶に来て、両親にかなり色々と文句を言われた。
しかし私には、不機嫌な顔の両親や、申し訳ないと謝る石綿君が、何故か嬉しそうに見えて不思議な感じがした。
親子ほど歳が違う私達だったが、お付合いは順調に進み、初めてのクリスマスを迎えた。
「遅いなぁ、お父さん達…どうしたんだろ」
「おまたせ、みずえちゃん。遅くなってゴメン」
「きゃっ」
突然、後ろから現れた石綿君に私は驚いた。
「え?石綿君どうしてここに……デートは明日じゃ」
「お母さんからの伝言、『今日は昔を思い出して2人で食事に行きます』だって」
「お父さんは?」
「内緒みたいだけど、多分気付いてるよ……カンは良いから」
「そうだね…」
「家族一緒が良かった?」
「ううん、そんなこと無いよ」
「それじゃ決まり。何処か行きたいところある?…好きなところに連れて行ってあげる」
「うん、それじゃあ………」
私達は、映画やショッピングに行き、そして夕食をチョット有名なレストランのディナーでとっていた。
「今日は楽しかった。石綿君ありがとう」
「ううん、みずえちゃんが喜んでくれたら、それで嬉しいよ」
「でもよく此処の予約とれたね。友達の間で結構あこがれの場所なんだよ」
「そりゃあ、みずえちゃんと初めてのクリスマスだからね、色々と努力するさ」
「うふふ、うれしいな」
「ワインで乾杯しよう。遅くなる前に送っていくから、一口だけ付き合ってくれないかな?」
「……うん……乾杯」
私はワインを初めて飲んだ。少し胸が熱くなって変な感じがしたけど美味しかった。
「あとこれ、クリスマスプレゼント……」
石綿君は、どこからかリボンの付いた小さな箱を取り出して、テーブルの私の前に置いた。
「え…何、開けていい?」
「うん」
私が嬉しそうに開けるのを石綿君は少し緊張したような表情で見ていた。
「綺麗……ありがとう」
箱に入っていたのは綺麗な宝石の付いた指輪で、私は思わず呟いていた。
喜ぶ私の表情を見て、石綿君も嬉しそうに微笑んでいた。
嬉しさで少しテンションの上がってしまった私は、ワインをおかわりしてしまい、お店を出るときにはすっかり酔っぱらって
しまっていた。
「お酒に弱いんだったら無理しなくても」
「いしわたさん、ごめんなさい……でも、うれしくて」
「いいよ、喫茶店ででも少し休んでいこうか」
石渡さんに支えられながら、街を歩いている私は酔った勢いで彼に甘えた。
「今日は、何処でも好きなところに連れて行ってくれるんだったよね」
「うん…何処か行きたい所あるの?」
「私……あそこで休みたい。石綿君と一緒に……」
「えっ!?、みずえちゃん……」
石綿君は驚いた表情をして私の指が指す方向をみた。そこにはラブホテルの看板が輝いていた。
酔った勢いで思いっきり駄々をこねる私を、石綿君は何とか思いとどまらせようとしたが、結局ラブホテルに入ることになった。
部屋に入ってシャワーを浴びると、私の酔いも醒めてきて段々恥ずかしくなってきた。
「どうしよう………」
私はバスタオルを巻いただけの格好で浴室から出ると、ベットに座ったままの石綿君の前に行った。
「石綿君…我が儘ばかり言って…ごめんなさい…でも、私…まだ子供だけど……本気で好きだから……」
まあ>231で完結のつもりですので、あのままでいい人は無理に此方(>240以降)に変えなくても良いです
「1+1=0」という作品は、いろいろ語られているとは思いますが、
「おそろしくて言えない」の後継というか、リニューアル版であると思ってます。
ドラマCDも出た「おそろしくて言えない」のように長くない、単行本一冊で
まとまってる「1+1=0」ですが、そのまとまり具合でいえば桑田作品のなかでも
トップクラスなんじゃないでしょうか。ほんわかとした雰囲気なのに、
実はハードな展開やテーマ。読者としては想像する余地が多いです。
石綿くんの心情の変遷とか、考えるといろいろあったんだろうなー。
そんなわけで、「1+1=0」のSS、別ルート投下万歳。
苑田夫婦の描写フォローもあっていいカンジでした。
面白いよ!続きキボンヌです。
246 :
名無しさん@ピンキー:03/06/24 21:22 ID:sR6ZHE/h
あぼーん
あぼーん
「おそろしくて言えない」の新名と維積って結婚したことになってるけど、
初エチのとき維積がBだったのかWだったのか、ずっと気になってて・・・。
どっちにしても、もひとつの人格が怒りそう。
あぼーん
251 :
173:03/06/30 00:25 ID:s4C670u/
ううっ……続きが遅くなってすいません。
どうかもう少しの間、マターリとお待ちいただけると嬉しいです。
(もう待てないと言う方には平謝りしか出来ません……誠に申し訳ありません)
現在、リアルの自分がマターリしてませんのでなかなか此方の世界に集中出来ません。
今週中にはなんとかしたいと思っているのですが(汗
実際のところ、予定は未定です。
>173さん
急がなくていいよ〜。
マターリとお待ちしてます。
「男の華園」空美×テツです。
需要があるかなあ。ヘタレですが、せっかく書いたんで投下します。
あれから1年が経った。
今、古谷テツは帰国のため、飛行機に乗っている。
窓の外を眺めながら、テツはユカリと観覧車に乗ったときの景色を思い出していた。
それは忘れられない景色であり、思い出せばいつでもあの切なさが蘇ってくる。
ヨーロッパに行ったばかりの頃、何度もユカリの夢を見た。
空美からの手紙はユカリに繋がるものとして、ますますユカリを思い出させた。
けれど手紙は、やがてテツにユカリの恋が成就したことを知らせた。
とっくに振られていたのに、それは想像以上のショックで、テツはそのときはもう手紙など読みたくもないとさえ思った。
けれども、その傷を塞いでいったのもまた、彼女の手紙とヨーロッパまで訪ねてきた空美自身だった。
空美は側にいただけで、テツになにも望まなかった。それをテツは心地よいと感じた。
傷跡はまだ残っている。でも、もう血はにじまない。
自分の気持ちが変化しつつあることをテツは自覚してはいたが、確信はなかった。
遠くで思うことと、実際に会うことは違う。
ユカリを間近で見ないうちに、判断はできない。
テツは帰国の日時を誰にも知らせていなかった。
空美やレイジからの手紙には、決まったら連絡して欲しいと書かれてあった。
レイジはむろん無視したが、空美にはどうしようかと、直前までテツは悩んだ。
けれど結局。
やっぱり、空港には一人で降り立とうとテツは思ったのだ。
254 :
253:03/06/30 12:02 ID:AiWz2cT7
数日後。
ユカリの携帯が鳴った。
「はい。麻生です」
「オレ、慈光院彩斗だけど。麻生、テツが帰ってきてるの知ってたか」
「へ?イヤ全然」
「あいつ、誰にも知らせてなかったんだな。さっきヤツから連絡あって、オレも初めて知ったんだ。で、急だけど明日永禄の体育館で飲み会やることにしたから、おまえも来いよ。あ、雪野と井上にも声かけて」
「明日ですか、オレバイトが…」
「遅れてもいいから。来いよ」
「ハイ…」
ユカリは、言われたとおり雪野と空美に連絡した。どんな顔でテツに会えばいいのかと悩みながら。
ユカリからの知らせで雪野は単純にテツの帰国を喜んだが、空美の場合は複雑だった。
自分が帰国の日時を知らなかったことが、ずいぶんこたえた。
所詮、自分はその程度の存在なんだと思い知らされたような気がした。
それに今までは遠くにいたからこそ、手紙を出せた。
でも、帰国してしまったら、彼女でもない立場の自分が、どうやってテツと接触したらいいのか。
空美は電話を切った後もしばらくぼんやり立ちつくしていた。
翌日。
時間よりかなり遅れてテツが体育館にやってきた。
テツは、以前より髪が伸び、少し痩せたように見えた。
255 :
253:03/06/30 12:06 ID:AiWz2cT7
駆け寄ったレイジを邪険に振り払い、彩斗と少し話してから、テツは雪野たちのほうに歩いてきた。
「てっちゃんお帰りなさい」雪野が声を掛けた。
「ああ」
テツの視線がユカリを探しているのに、空美はすぐ気づいた。
「古谷さん、麻生は今日バイトで。後から来ます」
テツが空美を見る。
「そうか。…空美、手紙たくさんくれてありがとな。返事あんまり出せなくて悪かったな」
空美は首を横に振った。久しぶりに見る実物のテツだった。
自分の気持ちが通じてなくても、顔を見られてやっぱり嬉しかった。
後輩たちが次々に、テツにお帰りなさいと声を掛けた。
テツはあまり話さないが、もともとのキャラクターなので誰も気にしない。
しばらくして、ユカリが来た。
ユカリは少しおどおどしながらも、テツの前にやってきた。
「雪野とうまくいって良かったな」テツは言った。
ユカリはほっとしたように笑って頷いた。
「あ、麻生くん」
雪野がユカリの隣に来て並んだ。
彩斗に連絡する前、テツはずいぶん考えた。
でも結局、会ってみなければわからないと思ったのだ。
実際に自分の目で見たとき、どう感じるのか、本当のところテツは畏れていた。
今、二人は目の前にいる。
全く平静というわけではなかった。でも、もう胸は痛まなかった。
256 :
253:03/06/30 12:08 ID:AiWz2cT7
それがテツには意外なような当たり前のような気がした。
あの頃の、あの激しく強い想いはどこへいったのだろう。
テツはぼんやりと、楽しげに語らう二人を眺めていた。
ふと横を見ると、心配そうな空美の視線にぶつかった。
テツは空美の顔をまじまじと見た。
テツと目が合うと、空美は顔を伏せた。
オレはやっぱり…。
考え込み、黙々と飲むテツに、あちこちから酒がつがれる。
テツは、酒を飲みながらどんどん自分の中に入り込み、そして、潰れた。
「あーあ、しょうがないなあ。ほら、古谷さん、起きて。送ってくから」
空美が声を掛けたが起きない。
「あれー、てっちゃん、もう寝ちゃったの?」
「古谷さん、まだ旅の疲れが残ってるんじゃないかな」
ユカリと雪野が寄ってきたので、空美は車の拾えるところまで、二人に手伝ってもらいながら抱えていった。
タクシーを止めると、なんとかテツを押し込んで、空美は自分も乗った。
「後は一人で大丈夫だから」空美は二人に手を振った。
ユカリと雪野は、ちょっと顔を見合わせてから、手を振った。
空美はタクシーの運転手に、自分の住所を告げた。
別に意図はなく、ただ雪野とユカリの親密な様子を初めて見たテツを、一人の部屋に戻すのはかわいそうだと思ったからだった。
アパートに着くと、苦労してテツをベッドに寝かせた。
無防備に眠るテツを見ていると、切なくなった。
やっぱり、まだ麻生のことが忘れられないのかな…。
257 :
253:03/06/30 12:10 ID:AiWz2cT7
古谷もかわいそうだが、自分もかわいそうだな、と空美は思った。
誰が悪いわけでもないのに、やりきれない。
落ち込みそうになって、空美は頭を振って立ち上がった。
シャワーを浴びて出てくると、バスローブを羽織ってビールを飲んだ。
考えてもしかたない。自分に言い聞かせた。
すでにかなり飲んでいた上に何本かのビールのせいで、やがて空美も限界を超え、テーブルに突っ伏して眠ってしまった。
テツが目を覚ましたのはまだ夜明け前だった。
見慣れない部屋に驚き、あたりを見回すと、空美が床に転がっているのが見えた。
テツは、状況を理解した。
多分以前のように、眠ってしまったテツを空美が連れて来てくれたのだろう、と。
テツは帰ろうと思ったが、空美を床に放ったままではさすがに悪いと思った。
ベッドから降りて、空美を抱きかかえ、今まで自分の寝ていたところにそっと寝かせた。バスローブの胸元がすこしはだけて、深い谷間が見えた。
テツは慌てて目を逸らした。
「…古谷さん?」空美が目を覚ました。
「ごめん、起こしちまったな。昨日悪かったな。オレ、帰るから」
「古谷さん」
「なんだ」
「…大丈夫ですか」
「酔いは醒めた」
「そうじゃなくて…あの、麻生のこと。ショックだったんじゃ…」
258 :
253:03/06/30 12:12 ID:AiWz2cT7
テツは首を横に振った。
「わりと、平気だった。…おまえのおかげかもしれない」言葉が、するりとでた。
空美の目が大きく見開く。
「それ…どういう…」
「なんていうか、いつの間にか麻生とおまえがすりかわってたっつうか…うまく言えないな、まだ」
テツは、立ち上がり、ドアのほうに歩き出した。
「待ってください。帰らないで!」
テツが振り向いた。空美の大きな目が光っている。
「今の話…あたしのこと、少しは好きになってもらえたってことですか」
空美は必死だった。今聞かないと、もう聞けそうになかった。
「そう…かもしれない」テツがまた向こうを向きながら言った。
空美がテツの背中にしがみついた。
空美の豊かな胸を背中に感じながら、テツが言った。
「おまえ、まだ酔ってるだろ?やめとけよ。素面になったら後悔するから」
「…あたし、ずっとがまんしてた。古谷さんは麻生が好きなんだから、って。拒否されるのが怖かったから。でも、もしもあたしのこと、受け入れてもいいって思ってくれてるんだったら、お願い、帰らないで」
空美の身体が震えがテツにも伝わってきた。
テツの中で今までもやもやとしていた感情が形をとりつつあった。
それが同情なのか、愛情なのかの区別はまだつかなかったけれども。
ただ、ここで空美を拒んではいけないということはわかった。
そして、自分もそれを望んでいた。
テツはゆっくりと空美に向き合った。
259 :
253:03/06/30 12:15 ID:AiWz2cT7
泣きそうな空美の頬を両手で包んで、軽く触れるようなキスをした。
空美は足の力が抜けて、ベッドの上に手をついた。
「正直言って、オレは自分の気持ちがよくわからない。まだ、混乱してる。おまえはそれでもいいのか?」
空美は黙ったまま、テツの目をまっすぐに見ながらウエストの紐をほどき、バスローブを落とした。
中は、ショーツ一枚の姿だった。
白く大きな、でも形の良い胸が露わになり、テツの目の前にあった。
それは部屋の外からのかすかな明るさを受けて、複雑な陰影を浮かび上がらせ、空美の心臓の鼓動に合わせ、ゆっくりと上下していた。
テツの理性は吹き飛んだ。
テツは、服を脱ぎ捨て上半身裸になると、空美をベッドに押し倒した。
身体にのし掛かり、細い肩を押さえながら、さっきと違う深いキスをした。空美は、入ってきたテツの舌に自分の舌をからませた。
静かな部屋で、二人の吐息が互いの耳に大きく響く。
キスしながらテツの手が、弾力のある豊かな胸を、その形をなぞるように触れた。
空美の唇からあえぎ声が漏れる。
そして両手に余る乳房を持ち上げるように揉みながら、そのはりつめた白い肌に何度も唇を落とす。
やがて唇が首筋から鎖骨をとおり、ピンク色の小さな乳首にたどり着く。口に含んで舌の先で転がし、立ち上がった乳首を歯で軽く咬む。
空美の息が荒くなる。身体がびくんと跳ね、息を吸い込む。
唾液で濡れた乳首の表面を、親指の腹でそっと撫でると、空美が声を上げた。
「ああっ!」
260 :
253:03/06/30 12:16 ID:AiWz2cT7
テツの手がショーツに掛かると、空美は両手で自分の顔を隠した。
テツはゆっくりとショーツを引き下ろし、足首を抜いた。
膝を両手で開く。空美は顔を隠したまま、抵抗しなかった。
下腹を撫でながら、徐々に手が下に下がっていく。空美の身体がまた震え出した。
片手でくびれたウエストを押さえながら、テツの指は、中心に分け入っていく。
空美の身体が反り返る。
「濡れてる」テツが囁く。
テツの指が熱いぬめりの中を探る。探索するように動き回る濡れた指先が、小さな突起を見つけて摘む。そしてやさしく擦る。
「はああっ…あ…ああ…」空美の身体が弓のようにしなる。
テツが中指を少しずつ差し込んでいく。狭い。柔らかなものが、指に熱く絡みついて圧迫してくる。
指を入れたまま、さっきよりふくらんだ突起を擦る。空美の手がシーツを掴んで、身体を捩る。
「あ…いやぁ…っ」
空美は眉根を寄せて息を止めている。薄暗がりの中でも、白い肌がピンク色に染まっているのがわかる。
「もう…やめ…」
「やめない」テツの指は止まらずに執拗に動き続ける。
「あ…あたし…あああっ!」テツの指がきゅうっと絞られ、空美の身体が痙攣した。
空美は自分の胸を抱きながら、荒い息をついている。
テツは自分のベルトを外し、下も全部脱いだ。
テツの硬くなったモノが太股に当たって、空美はそれを見た。
261 :
253:03/06/30 12:19 ID:AiWz2cT7
空美の顔が赤くなった。
「ホントに、いいのか」テツが聞く。
だめだと言われても、多分止まれそうにないと思いながら。
空美がこっくりと頷く。
テツは脱力した空美の足をもっと開くと、もう限界まで硬くなったモノに手を添えて、今指を抜いたところに押し当てた。
空美の身体がびくんと堅くなる。
「力、抜けよ。」
空美が深く息を吸って、吐く。ずいぶん濡れているのに、かなりの抵抗を感じてなかなか入らない。
テツの背中にまわされた指がくいこむ。空美はぎゅっと目を閉じ、苦しげな表情をしている。
肩を抑えて片足を持ち上げ、やっと奥まで入れる。
「…うっ…あ…ああ…」
空美の閉じた瞼が震えている。目尻に涙がにじんでいる。
もしかして、とテツは思う。
「空美、おまえ、初めてなのか」
空美がかすかに頷く。
「…バカだな。どうして…」
言いかけて、テツは気づく。最初からわかっていたら、今、こうしてはいないかもしれない。
「空美…」
空美を愛しいという気持ちがテツの中に沸き上がってきた。身体を繋げたまま、テツは空美を抱きしめ、何度も口づけた。
「動いて平気か?」
262 :
253:03/06/30 12:21 ID:AiWz2cT7
「…うん…」
テツは空美を気遣いながらゆっくり動き始めた。それでも、空美の表情を見ると、かなり辛そうだった。
空美自身は痛いだけなのかもしれない。でも、空美の内部はテツの動きに反応して熱く蠢き、締め付けてくる。動きに合わせ、上を向いた乳房が揺れる。優しくしたいという思いが、つきあげる衝動に消されそうになる。
「あっ…あっ…はあっ…うっ……」空美が歯を食いしばる。
早く終わらせないと。テツは思った。
「もうすこしだから」
空美の顔が苦痛にゆがむ。息が荒い。
テツの動きが激しくなり、やがて空美の下腹の上に白いものが迸った。
「大丈夫か?」しばらくして、テツが言った。
「…うん」
「おまえ、ホントにバカだよ」
「でも、嬉しかった…」
テツの胸がまた温かくなる。
その気持ちをどう伝えればいいのかわからず、空美を抱き寄せてテツは言った。
「いつか…遊園地に行って、観覧車に乗ろうな」
空美は目にいっぱい涙をためて、大きく頷いた。
(END)
男の華園SS初投下おつかれさまでした。
一気に完結までもっていける力量に感服です。
空美の胸にもっと焦点を当てて欲しかったかな〜とか
個人的な意見を書いてみたり。
クマ姉もの読みたい…
書くか(無理)
265 :
名無しさん@ピンキー:03/07/02 12:49 ID:+qmQwoty
>>253さん、サイコウ!
他の華園キャラのも読んでみたいっす!
あぼーん
267 :
253:03/07/02 16:29 ID:PaOTtnN3
>263
巨乳うまく利用できませんでした。
もうちょっとなんとかしたかったと反省。
網野式さん、「犬神くん」楽しみにしてます。
>265
感想サンクスです。
うpしたの読み返したら、自分じゃ全然萌えなかった。
自分も他キャラ読みたい。
どなたか書いてくれないかな〜。
268 :
名無しさん@ピンキー:03/07/04 14:59 ID:A6YRhG8T
保守
あぼーん
あぼーん
↑こんなんばっか・・・(泣)
さげよっと!!
あぼーん
あぼーん
275 :
山崎 渉:03/07/15 11:11 ID:vhmwz+RP
__∧_∧_
|( ^^ )| <寝るぽ(^^)
|\⌒⌒⌒\
\ |⌒⌒⌒~| 山崎渉
~ ̄ ̄ ̄ ̄
hosyu
あぼーん
ほしゅ
あぼーん
作家待ちほしゅ
ネタもないし、逆にくわたん漫画でエロ想像が無理そうなカプールについて
考えてみる。
苑田と御簾津
大将とドラ子(大将はともかくドラ子が)
あと猫王子と駒音
ちなみにエロ妄想が自分的に難しいだけで、カプールとしては結構好きだが
282 :
173:03/07/23 00:57 ID:YvZ/uHxo
>242の続き(242のラスト数行差し替え)
石綿君は何とか思い留まらせようとしたが、酔った勢いで思いっきり駄々をこねる私と一緒に
ラブホテルへ入ってくれた。
部屋に入ってシャワーを浴びた私は、酔いが醒めて自分の行動が恥ずかしくなった。
「どうしよう…こんな所に連れ込んで……」
私は浴室から出ると、バスタオルを巻いただけの格好でベットに座った石綿君の前に行った。
「石綿君…我が儘ばかり言って…ごめんなさい…でも、私……本気で好きだから……」
私は一気に話すと、目を閉じて彼の返事を待った。
(あ……)
彼の両手が私の肩に触れたとたん、思わず逃げるようにピクンと身体を竦めてしまった。
石綿君は、そんな私の身体をそっと抱き締めながら、あやすように優しく頭を撫でてくれた。
「みずえちゃん、無理に背伸びしなくてもしなくて良いんだよ」
「……石綿君、やっぱり私のこと…」
「子供扱いしてるんじゃないよ。みずえちゃんのこと好きだから、今、無理して後悔して欲しくないんだ」
「ううん、後悔なんかしないよ、だから……お願い」
私は彼の背中に手をまわすと、彼の顔を上目遣いに見つめた。
「ううっ…み、みずえちゃん、その表情でお願いは反則だよ……」
「う…ん…」
彼は顔を赤くしてそう言うと、私を強く抱き寄せるようにして少し強引なキスをしてきた。
「ん…あん…んむ…」
(やっ、舌が……こんなの初めて、これが大人のキス)
「ん、んん…ん…はぁぁ……」
石綿君との大人のキスは、ぞくぞくと何かエッチな感じがして、緊張した身体の力が抜けていった。
283 :
173:03/07/23 00:58 ID:YvZ/uHxo
彼の心臓の音が私に、私の心臓の音が彼にドクドクと大きく響いていくのが感じる。
「ずっと好きだった女性にあんな風にお願いされたら我慢出来ないよ」
(…ううん、我慢しなくていいの)
彼の腕が私を強く抱き締める度に、お腹の奥がきゅう…っと変な風に疼いてせつなくなる。
「みずえちゃんの全部が…欲しい……」
「…はい」
私は、石綿君の腕に抱き締められ、キスされただけで頭がクラクラするような感じに包まれた。
彼に促されるようにしてベットに座ると彼の手がタオルの合わせ目に伸びてきた。
「……あっ」
石綿君は、思わず身体を硬くした私を心配そうに見つめ、優しく声をかけてくれる。
「やっぱり怖い?」
私は黙って大きく首を横に振ると、彼の首に腕をまわして身体を預けた。
(何でだろ…こうして石綿君の体温を感じるとすごく安心する)
まだ少し心配そうな石綿君に私は微笑みかけると
「裸を見られるのがチョット恥ずかしかっただけ、もう大丈夫」
と言って、彼に自分からキスをした。
タオルを外し、生まれたままの姿でベットに横になっている私を、彼はゆっくりと眺めた。
「みずえちゃん、綺麗だよ」
「やだ、そんな風に見ないで、恥ずかしいから」
私が小さくイヤイヤをしながら手で隠すと、石綿君の手がそれを阻んだ。
私の両手を封じた状態で、胸やおへそ、ふとももの内側など私の身体のあちこちに彼の唇が触れて来た。
「きゃっ、ヤダッ…そんなとこ恥ずかしいよ」
「みずえちゃんが恥ずかしい所にキスして、恥ずかしく無いようにしてあげる」
「ダメッ、ああぁ……」
(頭の芯が痺れていく……やだ、変な声が出ちゃうよぉ)
「んんっ、きゃうん……あ……んう…ああ…」
石綿君の触れた所から身体が熱くなり、身体の芯が痺れて動けないような感じになってくる。
いつの間にか自由になっていた私の両手は、快感に耐えるようにシーツを握りしめていた。
(やだ、意識がどっか飛んじゃいそう…)
石綿君の愛撫に感じすぎて、意識が朦朧していると、私のアソコに何か熱いモノが触れてきた。
「みずえちゃん、いい?入れるよ……」
「え…う、うん…いいよ…」
「出来るだけ優しくするから、少し痛いかもしれないけどチョット我慢してね」
「うん」
そう言って力を抜いた瞬間、彼のモノが私の膣内に入ってきた。
「ううっ…ッ…痛ッ……あぁっ……」
私の中で鈍い痛みが純潔の証を失った事を教えてくれた。
好きな人と一緒になれた嬉しさと、初めての痛みとで私の頬に一筋の涙が流れ落ちた。
「みずえちゃん、大丈夫?」
石綿君は、私を気遣いながら優しく涙を拭ってくれた。
「うん、まだ少し痛いけど大丈夫」
285 :
173:03/07/23 00:59 ID:YvZ/uHxo
「ゴメン、少しだけ動くから」
「…あ…うう…ん…ああ…」
彼のモノが動く度、私の膣内から痛みとは別のものを僅かに感じた。
「あ、う…あん…ん…あ…ああ…」
彼の動きが少しずつ早く、激しくなっていく度に私の中に感じる何かも強く大きくなっていった。
「あん…はぁ…ん…あぁ…あぁ…や、なにか…来る…」
「うっ…いくよ」
「あっ、ああぁ…あ…ぁ…」
私の膣内に熱い奔流が流れ込んで来るのを感じた瞬間、私の頭の中が真っ白になった。
「みずえちゃん、大丈夫かい?」
「…うん」
私は、まだ少しボーとする頭で返事をすると、隣にいる石綿君の方に身体を寄せた。
「ねえ、ちゃんと責任取ってね?」
私のこの問いかけに、彼は私を抱き締めて答えてくれた。
173・・・・・。
もうこのスレダメポかな?
>287 何が?
>職人様 マターリがんがって下さい、みんな楽しみにROMっていると思われますので
>288
そのとおり!
「真夜中猫王子」アンジェラ×ヴィンセント
駒音と王子は難しくて書けなかったっす。
***********************************
駒音はもう自分の世界に帰ったかしら。アンジェラはふと思った。
アンジェラとヴィンセントの結婚式に、駒音は出席してくれた。
午後から始まった式とパーティーが終わった時、すでに夕暮れ近かった。
今、もう太陽は姿を隠し、月が輝き始めている。
多分、駒音は王子が送っていったのだろう。王子はずいぶん背が高くなった。前は駒音と同じくらいだったのに、さっき見たときは、頭半分くらい王子の方が大きかった。
王子はまだ駒音のことを好きなのだろうか。アンジェラは思いを巡らせる。
アンジェラは、ヴィンセントが用意した二人のための新しい館にいた。彼は教会で残った用事を済ませてから来ることになっている。
館の中の広い寝室で鏡の前に座り、アンジェラはいつもはひとつにまとめている髪をほどき、櫛で梳かしていた。
明かりを付けていない部屋で、大きな窓のカーテン越しに差し込むかすかな月の光が、アンジェラの髪を染めている。
白い光沢のある、柔らかな布で作られたナイトドレスを纏った身体に、長い髪がふわりと落ちかかり、鏡の中のアンジェラは自分で見ても美しかった。
ヴィンセントは綺麗だと思ってくれるだろうか。
アンジェラは左手の指輪を見る。薬指にぴったり嵌った銀の指輪。
291 :
290:03/07/27 15:04 ID:b2Ci/RUW
結婚式も終わったのに、全然実感が湧いてこない。親同士が決めた婚約者で、ずっと喧嘩ばかりしてきた。
結婚式も決められたことの延長にあって、互いの気持ちが高まって結婚に至ったというわけではない。
少なくとも嫌われてはいないことは、駒音の世界に行ったとき、わかったような気がしていたのだが…。
アンジェラはさっきから心臓がドキドキして、苦しいくらいになっている。
ヴィンセントが自分のことを本当はどう思っているのか、はっきり知りたい。決められたからではなく、ヴィンセントが自分を望んでくれたから結婚したのだと思いたい…。
でもそれをどうやって確認できるとうのだろう。あたしのことどう思ってるの?と素直に聞けるのなら、普段から喧嘩なんかしていないはずなのだ。
それに、もしも自分が愛するほど、ヴィンセントが自分のことを思ってくれていなかったら…。
そう想像してしまうと、アンジェラの言葉は飲み込まれてしまう。
ふううっと深く息をついたとき、ドアが開いてヴィンセントが入ってきた。
いきなりだったので、アンジェラは心の準備ができていなかった。
「なななによ。ノックくらいしてよ」アンジェラが驚いて立ち上がる。
ヴィンセントの目が一瞬アンジェラを見つめ、すぐに逸らされた。
「ここはオレの部屋でもあるんだ。自分の部屋に入るのに、なんでノックをする必要があるんだ」
いつもは黒ずくめのヴィンセントは、今日はシャツだけは白い。上のボタン2つは外されている。
今度はアンジェラが目を逸らした。
「ええーと…教会での用事、済んだ?」
「ああ」
292 :
290:03/07/27 15:07 ID:b2Ci/RUW
明かりを付けようと伸ばしかけた手を下ろし、ヴィンセントは今度はしっかりとアンジェラを見ながら、彼女のすぐ前までやってきた。
ヴィンセントが右手の指先でアンジェラの顔にかかった髪を耳にかけた。彼の指がかすかに触れるのを感じて、アンジェラの身体がびくっと堅くなる。
「こうやって髪を下ろしているのを見るのは久しぶりだな」
「そ・そう?」
「子どものとき以来だ。ずっと後ろで縛ってたじゃないか」
「だって、魔法を使うときにじゃまなんだもん。文句ある?」
「そうだな。…今日は、魔法を使う必要はないもんな」
「…ヴィンセント、なんか、いつもと、違うよ」
いつもだったら喧嘩になるはずなのに、なぜか喧嘩にならない。今はなにを言ってもさらりとかわされてしまいそうだ。
「そうか?違うのはおまえだろ。どうしてそんなにびくびくしてる?」
「びくびくなんて、してない」
「ほんとうに?」ヴィンセントの手が、不意にアンジェラの左胸の上に置かれた。
「…え…ヴィンセント…」
「ほら、すごく鼓動が早い。大丈夫か?」
アンジェラにはドレス越しのヴィンセントの手が、まるで直に触れているように感じられた。膝から力が抜けて、立っていられない。このまま倒れてしまいそうだ。
そのときヴィンセントが胸から手を離し、アンジェラの腰を支えた。
「やっぱり、大丈夫じゃなさそうだな」
アンジェラは顔を上に向けさせられ、唇を唇でふさがれた。
ヴィンセントの両手がアンジェラの髪に差し込まれ、彼の唇が、額や頬にも柔らかく押しつけられる。その度に身体の奥が熱くなっていく。
293 :
290:03/07/27 15:09 ID:b2Ci/RUW
「ヴィ…ンセント…」もう、立っていられない。
「立ってるの、辛そうだ」ヴィンセントが言う。その冷静な声がすこし腹立たしい。
本当は彼も、冷静だったわけではないのだが。
不意に、膝の裏がヴィンセントの腕にすくわれ、あっというまにアンジェラは軽々と抱き上げられていた。
ヴィンセントの靴がこつこつと音を立てながら、ベッドに向かう。
天井から下がった白いレースに囲われた大きなベッド。今は二人が通れる分だけ、レースが持ち上げられている。
ヴィンセントは躊躇せずアンジェラをベッドに横たえると、レースを持ち上げている留め金を外した。これでベッドは全体が半透明の膜に覆われたようになった。
ヴィンセントはアンジェラのほうに向き直ると、彼女が履いていた華奢なサンダルをゆっくりと片方ずつ脱がせた。アンジェラは混乱してされるがままになっていた。
あたしたちは結婚したんだし、もちろんこういうふうになるのは当たり前なんだけど、でも、でも。あたしはまだ、肝心なことを聞いていない…。
ヴィンセントは自分の靴を脱ぎ、シャツのボタンを外している。アンジェラは半ば呆然としながらそれを見ていた。
上だけ脱いだヴィンセントが、アンジェラの隣に横になる。彼の手がアンジェラの髪を撫でる。それから耳を撫で頬を撫で、腕を撫でる。
そしてアンジェラの手を取り、指一本ずつに口づけする。
「おまえの指は綺麗だな」
「…それしか取り柄がないって、前に言ったじゃない」アンジェラがやっとの思いで言うが、言葉はすこし震えている。
294 :
290:03/07/27 15:11 ID:b2Ci/RUW
「そんなこと、言ったか?」
「言ったわよ。ヴィンセントは、あたしのことなんて誉めてくれたことないじゃない」最後はなぜかすこし涙の混じった声になる。
「さっきオレたち、教会で誓ったよな。いつまでも一緒だって。あれじゃ、不満だったのか?」ヴィンセントが静かな声で聞く。
「だって…」
「なにを言って欲しい?」
「あたしは…」思い切って聞いてしまいたいのに、やっぱり聞けない。今更、結婚式が終わってしまってからこんなこと。
「言いたいことがあるなら、言えよ。ここでこうしてるのが、いやなのか?」
「そうじゃなくて…あたしは、ただ…」
アンジェラの潤んだ瞳がすがるようにヴィンセントを見る。
「そんな顔、するなよ。…もう一度聞く。いやか?」
アンジェラは首を横に振った。
ヴィンセントが身体を起こし、アンジェラの頬を撫でると、彼女のドレスのボタンを外し始めた。急いではいないけれど、迷いのない手つきで。
肩ひもを肩から外し、ドレスをベッドの下に落とす。繊細な布とレースでできた下着だけになったアンジェラをヴィンセントが見下ろしている。
アンジェラは両腕で胸を抱くようにして、ヴィンセントの視線を避けようとする。白い顔が羞恥でほんのり赤く染まっている。
ヴィンセントは無理にアンジェラの腕を外そうとはせず、彼女の頬を両手で包み、唇を重ねた。かすかに開いた唇の間から舌がアンジェラの口の中に潜り込み、彼女の舌を捉える。
「…あ」舌と舌が絡み合い、アンジェラの腕から力が抜ける。ヴィンセントの手がブラジャーを外し、彼女の白い胸が露わになる。
************************************
(続きます)
真夜中キターーーーー!!
ツヅキハヤク
297 :
290:03/07/28 15:39 ID:KhVkNf+l
アンジェラ×ヴィンセント続き
***********************************
唇を離すと、ヴィンセントの指がアンジェラの胸の膨らみを辿り始める。頂上から離れたところを、指先で触れるか触れないかのタッチで。
目を閉じたアンジェラの唇から声が漏れる。
「んっ…あ…」
指が螺旋を描きながらピンク色の頂上にたどり着く。そこをまた指先で軽く叩くように撫でる。
そして、指が辿ったところをヴィンセントの唇が追っていく。
そしてその頂上を唇に含み、吸い、舌で撫で、嬲る。もう片方も指先で擦られ、堅く立ち上がる。
「…ああっ…はあ…んん」
ヴィンセントがこんなことをするなんて。自分がこんな声を出すなんて。アンジェラは酔ったように頭がぼうっとしてくる。
身体が熱い。内側から溶けてしまいそうに。
「アンジェラ」ヴィンセントの声がする。「オレを見ろよ」
目をうっすら開けると間近にヴィンセントの顔がある。唇が濡れて光っている。
「おまえは綺麗だ。指だけじゃない。胸も、身体も」
そう言いながら、アンジェラに一枚だけ残った小さな下着をするりと脱がしてしまう。
「あっ」
アンジェラは足に力を入れて閉じる。
身体を隠そうと横向きになったアンジェラの背中の方から、今度は髪を掻き上げ、うなじからしなやかなラインの背中にかけて唇を落としていく。肩や脇腹も唇と指が跡を付ける。
298 :
290:03/07/28 15:41 ID:KhVkNf+l
ヴィンセントが触れるたび、アンジェラの身体がびくんと動き、押さえきれない声が漏れる。
閉じていた足から力が抜けていく。そこに指が入り込む。
「いやっ」
後ろから急に指を入れられ、アンジェラの背中が仰け反る。
柔らかな粘膜のそこは、もうすっかり濡れて、ぬるぬると指が滑る。
ヴィンセントはそのまま背後から、指先でアンジェラのその部分を確かめる。彼の指がそっと奥に忍び込む。
指はゆっくりと戻り、また奥に入り込む。その強烈な初めての感覚に、アンジェラはシーツを握りしめる。
彼女の中で濡らされた指が、今度は前の方を探り、堅くなった突起を見つける。
「ぁあっ!」
アンジェラの唇から悲鳴のような声が上がる。
指が強く弱く、その突起を嬲る。すでにすっかり濡れているのに、まだ溢れてくる。もう片方の手は、白い胸を揉みしだく。
「…ヴィン…セント…いや…」かすれた声が言う。
「いやなのか?やめて欲しいのか」
言いながらも、指は動き続ける。
「そうじゃ…な…いの…あ・あたし…あぁ…」
アンジェラが首をかすかに横に振る。彼女の目尻が赤く染まっているのが見える。
逃げようとしても、ヴィンセントの足がアンジェラの足を押さえていて、逃げることができない。
「あっ…ああっ…」細い喉が反り返り、半開きの唇から吐息が漏れる。
ヴィンセントの目に映る彼女の姿。そして声。それはかつてはヴィンセントの想像の中だけにあったものだった。
299 :
290:03/07/28 15:44 ID:KhVkNf+l
ヴィンセントの腕の中でアンジェラが示す反応が、彼を素直にした。
彼はアンジェラの耳に、彼女がずっと望んでいた言葉を流し込む。
「愛してる。アンジェラ」
アンジェラの高まっていた感覚が、その言葉で一気に登り詰めた。
「あっ…ああっ…ぁあああっ!」
高いトーンの声が迸る。
アンジェラの背中は仰け反り、指が助けを求めるように伸ばされ、そして脱力する。
ぐったりして荒い息をつくアンジェラを、ヴィンセントは背中からそっと抱く。
彼女の耳元でヴィンセントはまた囁く。
「ずっと、おまえをこうして抱きたいと思ってた」
言いながら、ヴィンセントはアンジェラの頬に張り付いた髪をそっと寄せる。
「…どうして、今まで言ってくれなかったの…」
「言わなくも、わかってると思ってた」
「…わかるわけ、ないじゃない」
アンジェラの身体がヴィンセントの腕の中で回転し、彼の方を向く。
彼女の腕が伸びて、ヴィンセントの頬を撫でる。そして今度はアンジェラから口づけをする。
「…あたしもずっと言えなかった。愛してるって」
恥ずかしそうに目を伏せながら、アンジェラが小さな声で言う。
ヴィンセントの顔を見ないようにしながら、アンジェラの唇が、ヴィンセントの喉から胸へと降りていく。
さっき自分がされたように、アンジェラはヴィンセントの胸に口づけする。
アンジェラの手が、ヴィンセントがまだはいていたズボンのベルトにかかる。
「アンジェラ?」
300 :
290:03/07/28 15:46 ID:KhVkNf+l
アンジェラは答えない。
カチャカチャと音をさせながら、不慣れな手がベルトを外し、下着ごと下ろす。
と、勢いよく飛び出してきたものを見て、アンジェラの目が驚きで丸くなる。
一瞬の躊躇の後、おそるおそる手を伸ばしてそっと触れると、それはぴくんと動いた。
ヴィンセントはなにも言わず、アンジェラにされるがままになっていた。アンジェラは頭のなかの知識を総動員する。
そっと握ると、軽くキスをして、舌で下から上に舐めていく。それから口にくわえる。苦しくて全部は入らない。
歯を立てないようにしながら、唇を上下に滑らせる。アンジェラの口の中で、それはさっきよりすこし大きく、堅くなったような気がする。
舌先をとがらせて、上の方を舐めると、不思議な味がする。そしてまた口に含む。
ヴィンセントがどうしたら気持ち良くなるのかわからないまま、アンジェラは一生懸命だった。
アンジェラの唇も指も、彼女の唾液で光り、彼女の舌が立てる音と、時折喉に当たって苦しげにむせる音だけが、ベッドの上に聞こえる。
突然、ヴィンセントの腰が引かれ、アンジェラの口から外れる。
「ごめんね。へたで…」
ヴィンセントはアンジェラを仰向けに押し倒した。
「そうじゃない。オレはおまえの中で…」
ヴィンセントの膝が、アンジェラの足の間に割って入る。
そして、彼女のしっとりと汗ばんだ腿が左右に開かれ、さっきまで彼女の口にあったものが、すこしずつ押し広げるように入ってくる。
「あっ…う…」アンジェラの手がシーツを握りしめる。
301 :
290:03/07/28 15:48 ID:KhVkNf+l
身体が割けていくような痛みで、息が止まりそうになり、ヴィンセントの肩をつかむ。
思わず腰を引きそうになるのを懸命にこらえ、彼の背中で足を交差させ、耐える。
これで、やっと彼とひとつになれるんだと自分に言い聞かせて。
「アンジェラ…」ヴィンセントが声をかける。
目を閉じていたアンジェラの瞼にヴィンセントがそっと口づける。
まるで心臓がそこに移動してしまったように、二人の繋がった部分がドキドキと脈打っているように感じられる。
「アンジェラ…辛いか?」
「…平気…」
「…辛かったら、がまんするなよ」
アンジェラは頷く。
ヴィンセントの身体が、アンジェラの上でゆっくりとスライドし始める。
さっきとは違う痛みがやってきたが、それは熱のように感じられた。目を開けてヴィンセントの顔を見る。彼のほうが苦しそうな顔をしている。
熱が高まっていく。知らず知らずに、ヴィンセントの動きに合わせ、アンジェラの腰もうねるように動いている。
もう痛みはほとんど感じなくなる。ただ熱い。
熱が、アンジェラを溶かしていく。身体の奥に、快楽の芯のようなものができつつあるのを感じる。
そこに辿りつきたくて、なかなか辿り着けない。
それを求めて、アンジェラはヴィンセントの背中に腕を回し、自らの身体を彼の身体に引きつけるようにしがみつく。
もうちょっと。あとちょっとで…。
二人とも、もうなにも言わない。ただ息づかいが荒い。
302 :
290:03/07/28 15:51 ID:KhVkNf+l
ヴィンセントの背中が緊張する。
白くなりそうな意識の中に、ヴィンセントの呼ぶ声が響く。
「アンジェラ…!」
最後にアンジェラの吐息が叫び声に変わる。
「…ぁあああああっ!」
ヴィンセントがアンジェラを抱きしめる。ぴったりと隙間なく。
やっと息が落ち着いたとき、アンジェラがぽつりと言う。
「ヴィンセント…ずいぶん、慣れてない?」
「えっ?」
ヴィンセントがぎくっとする。
「…どこで覚えたの?」
「…気のせいだよ。…おまえこそ、なんでそんなことわかるんだよ」
「え?だって…ただなんとなく…」
「考えすぎ。…オレ、眠いから寝る」ヴィンセントは横を向いて目を閉じる。
「ヴィンセント!ごまかさないでよ!もうっ」
のぞき込むと、ヴィンセントはもう寝息を立てている。
「狸寝入りしないで」
返事はない。
アンジェラはくすっと笑うと、ヴィンセントのこめかみに軽く口づけた。
「…いいわ。今回は見逃してあげる」
アンジェラもヴィンセントの背中に顔をつけて目を閉じた。
二人は同じ夢の中に入っていった。
FIN.
303 :
173:03/07/28 23:52 ID:1tLjLKCS
とても楽しめました。
これからも頑張って書いてください。
私は名無しのROM屋に戻りますんで・・・
あぼーん
305 :
290:03/07/29 12:52 ID:xNYkkfM2
>303
そんなこと言わないで、書いてくださいよ〜。
職人さんが少ないと寂しいから。
忙しいなら無理強いできませんが・・。
あぼーん
∧_∧ ∧_∧
ピュ.ー ( ・3・) ( ^^ ) <これからも僕たちを応援して下さいね(^^)。
=〔~∪ ̄ ̄ ̄∪ ̄ ̄〕
= ◎――――――◎ 山崎渉&ぼるじょあ
あぼーん
あぼーん
あぼーん
あぼーん
あぼーん
あぼーん
あぼーん
あぼーん
あぼーん
あぼーん
あぼーん
あぼーん
あぼーん
あぼーん
あぼーん
あぼーん
あぼーん
あぼーん
あぼーん
あぼーん
あぼーん
あぼーん
あぼーん
あぼーん
あぼーん
333 :
名無しさん@ピンキー:03/08/12 18:53 ID:CMJ5GT0V
あぼーん
335 :
名無しさん@ピンキー:03/08/14 12:22 ID:plFf/GGM
336 :
名無しさん@ピンキー:03/08/15 10:17 ID:+OSMOstk
337 :
名無しさん@ピンキー:03/08/15 13:46 ID:+OSMOstk
338 :
山崎 渉:03/08/15 16:09 ID:4fmQeeOf
(⌒V⌒)
│ ^ ^ │<これからも僕を応援して下さいね(^^)。
⊂| |つ
(_)(_) 山崎パン
339 :
名無しさん@ピンキー:03/08/15 18:45 ID:+OSMOstk
書けるものなら書きたいが・・・
ほゆ
>340
広告にも負けず待ってます。
待ち保守
あぼーん
広告に負けそうだな・・・(´・ω・`)ショボーン
346 :
名無しさん@ピンキー:03/08/18 19:21 ID:Q4XXklDy
347 :
名無しさん@ピンキー:03/08/18 23:52 ID:Q4XXklDy
あぼーん
349 :
名無しさん@ピンキー:03/08/19 08:01 ID:6asfb9A3
350 :
名無しさん@ピンキー:03/08/19 10:33 ID:6asfb9A3
351 :
名無しさん@ピンキー:03/08/19 13:45 ID:6asfb9A3
一応聞いときます。
196さんがすでに書いてくださっているのですが、
広瀬×森島先生ってまだ需要ありますか・・・?
>352さん
是非!
“大和郡山で行われた金魚すくい大会”のニュース見て
「あ、広瀬がいる所だ!」と思ったのは私だけだろーか?
>352
私も期待してます。
久しぶりに来てみたら人がいた・・・。
良かった。完全広告スレになってなくて。
>352さんに期待。
広告の絨毯爆撃で完黙したと思ってた。
人がいたのは嬉しい。
357 :
352:03/08/23 02:56 ID:DUImFz/s
>353-355
ありがとう。がんがります。
あまり過剰に期待しないで待っててください…。
ひみつの犬神くん
美月えりか視点で犬神鷹介との話
(エロ無しでスミマセン…)
――― なんでこんな奴と……
夜明けの光を浴びて目を覚ました私は、同じベットでまだ眠っている彼を睨んだ。
まだ夢の中だと思いたい……、そんな無駄な思いとは逆に、私の躰は満ち足りた感覚に包まれていた。
初めての相手。誘うようにして自分から抱かれた。
覇気が無く、後ろ向きな考え方をする軟弱な男、被害者意識の固まり……
――― でも、わたしの好きなひと……
私は、彼の髪に手で触れるとそのまま彼を見つめた。
彼が「同族(なかま)」だと知ったのは少し前のこと。
転校した高校で何かを感じた友達についていたら、偶然に見つけた仲間。
いじめるのが楽しいからだと思っていた……無意識に私の目は彼を探し、彼の行く場所を聞いては待ち伏せた。
どうしても気になってしまう思いに気付いたのは何時だろう……?
仲間だと知る前からだったその思いは、知った後に更に強くなった気がした。
そしてある日、私の中を流れる獣の血が騒ぎ、「彼(オス)」を求めるように躰が熱くなった。
発情……私の中の本能が彼という雄を求め、彼の種を子宮が求めて疼いてくる。
――― 認めたくない。こんな軟弱な奴を私が求めてるなんて………
私の思いとは裏腹に、彼の姿を追い求める行為が日に日にエスカレートしていくのを自分でも感じていた。
そんな時、彼を見続けているうちに、私は偶然見つけた。
本当に気付きにくい、軟弱な優しさに隠れた本当の強さ……
それが私の中にあった最後の抵抗を溶かしてしまったのだと思う。
――― 私は彼に恋をしてしまった……
普段の行動は変わらないけど、彼を見つけると胸が熱くなる。
いじめるのも変わらない。けど、彼と一緒のいることが嬉しかった。
でも、他の彼女が好きな彼……そのことが辛く心を突き刺した。
――― いじめてばかりの意地悪な私を好きになってくれるとは思えない
そんな思いのまま日々を過ごしていたが、月の満ちたある日、私は自分の気持ちが抑えられなくなった。
偶然、一緒に暮らしている親戚が休みの間、泊まりで留守にするということが、私の心を突き動かした。
「お願い、すぐに家に来て……」
彼は私からの突然の電話に驚いたようだったが、何時もと違う私の様子に彼は息を切らせて走ってきてくれた。
そんな彼を部屋に迎えると、私は彼の前で服を脱いだ。
驚く彼に抱きつき、キスをするとそのままベットに押し倒した。
彼は初め戸惑っていたが、求める私に答えるように抱き締め、そして私と一つになった。
その日私は、彼の腕に抱かれたまま初めての夜を過ごした。
「おはよ」
彼が目を覚ましたのに気付いた私は、優しく笑いながらもワザと素っ気ない挨拶をした。
昨夜のことを思い出し顔を真っ赤にする彼の唇にそっとキスをして、私は彼に伝えた。
「私はあなたのことが好きよ」
彼が誰が好きでも関係ない、私は彼を好きなのだから私を好きにさせてみせる。
私は好きの言葉に全ての思いを載せ、再び彼にキスをした。
終わり
362 :
名無しさん@ピンキー:03/08/26 21:50 ID:KqBspLIC
あっと、上の話は>352氏ではないので。
タイミング的に誤解されそうだったんで一言
うぎゃ、すいません上げてしまいました。
吊ってきます
(゚д゚)ホッシュ
保守
>352氏、作品を待ってます。
>358氏、エロ無しでもいいので、また書いてください
ああ、アミノシキ氏や173氏がいた頃が懐かしい。
他の作家さんもカムバ〜ク
実は結構前に書き上げていたのですが。
犬神もびっくりの少女まんがチック&どうしてもエロくならなくて
ちまちま細部を変えたりしてたらすっかり季節はずれに…
皆様忘れてくれたらいいなあ、と期待していたのですが、
>366さんのレスみて自分の無責任さに反省したので晒します。
エロがエロくなくて、しかも全体的に冗長にすぎるのですが
保守代わりにでもなればと。
あ、時間設定は広瀬の卒業後、1年たった頃として考えてください。
「あーそれにしてもやっぱ夏は高校野球だねえ」
甲子園からの帰りの車中、あたしはものすごく機嫌がよかった。
「ユニフォームも制服と違った良さがあるのよねー。どっちかって言うとさ、
体のラインがわかるタイトなのが好みなんだけど。色はやっぱ白!オフホワイトが一番。
そんでさ、半袖から伸びる、日に焼けた筋肉質の若い腕、これが」
「日本で一番ヨコシマに高校野球を見ている教師だよな」
夢中になって喋り続けるあたしの横には、冷静にツッコミを入れながら車を走らせる広瀬。
殴ってやろうと思ったけど、事故られたら困るのでやめておく。
森島先生の遺品ですと言われて、カメラの中の高校球児や応援団や女生徒だらけのフィルムを
現像されたら立場ないものね。
広瀬の卒業以来、あたしから広瀬に会いに行くことは仕事と予算の都合上できずに、広瀬の帰省に専ら頼っていた。
この夏休み、初めて広瀬にあたしから会いに行くことになったとき、どこに行きたいか聞かれて、
あたしは一も二もなく「甲子園で高校野球を見たい!」と答えた。
せっかく関西方面に行くのだから、いい機会だと思ったのだ。
ただ関西といえども、広瀬の住む大和郡山と西宮は遠い。それはわかってたから、てっきり反対されるかと思った。
だけど広瀬はあっさりと了承した。 そして真夏の太陽の下、オレンジ色の車に乗ってあたしを迎えに来たのだ。
笑っちゃうくらい王子様みたいに。
広瀬はあたしとは正反対でしっかりさんだし、修行中のくせに貯金もしてることは知ってたけど、まさか車まで買ってたとは思わなかった。
思わず「すげー」を連発してしげしげと眺めたあたしに向かって、中古だけどと照れたように笑ってみせた。
制服を着ていなくたって広瀬は眩しい。
広瀬が制服着て毎日あたしの隣で笑ってたのなんてたった少し前のことなのに、いつの間にか免許とって、車も買って、手慣れたようにハンドルをさばく。
こうやって広瀬は少しずつ、あたしの知らない広瀬になっていくんだ。
それから散々遊びまわって、広瀬のアパートの部屋についたのは夜も更けた頃だった。
初めて入る広瀬の部屋は、持ち主の性格を表して、古いけれどきちんと整頓されていた。玄関に入ったとたん広瀬の匂いを感じる。
「おじゃましまーす。あー疲れた疲れた」
どうぞ、の声がかかるかかからないかのうちにずかずか上がり込んで、テーブルの前、畳の上に腰を下ろして伸びをする。
その間に広瀬はクーラーを入れて、よく冷えた烏龍茶を出してくれた。ありがたく頂戴して一気に流し込んだ。
「お前さ…どうぞお構いなく、って言葉知ってるか?」
「何よ」
「いや」
はああ、と広瀬が溜息を吐く。
あたしが図々しく振る舞うのは、そう思ってくれた方が気が楽だからだ。だってそんなキャラで押し通さないと、緊張して顔も上げられない。
知らない広瀬と知ってる広瀬が目の前で入り乱れて、くらくらするんだ。
だけど、あたしの傍若無人さ加減を困ったように呆れたように笑って見てるその顔は、あたしの好きな顔で。
その笑顔が高校の時から変わっていなかったので、やっと心から一息つくことができた。
「広瀬」
「ん?」
「今日楽しかった?」
だから、ずっと気になっていたことをやっと聞けた。広瀬はすすっていた烏龍茶を喉に詰まらせた。
「…んだよそれ」
「んんー」
あたしは言葉を慎重に選んで答えた(一応教師だから)。
「なんかさ、あたしの好きなとこ行って、好きなことして、好きなもの食べて、おごってもらって、あたしはとっても楽しかった。
でもそれは、広瀬があたしを楽しませようとしてくれたからなんだよね。今日広瀬がしてくれたことよりも、そう思ってくれてることが嬉しかったよ。
だけどあたしに何かしてくれるたびに、広瀬が無理してるんじゃないかって、ずっと感じてたんだ」
広瀬が黙ってしまったので、あたしはそのまま思っていることを全部打ち明けてしまう。
「今の広瀬の年ってさ、すっごく楽しくって、貴重な時だと思うのよ。
でももしあたしに追いつきたいって理由で先を急いでいるとしたら、広瀬が今を今の広瀬らしく楽しめないのなら、…あたしが広瀬に無理をさせてるんだとしたら、ちょっと、つらい」
「あたしは駄目もとでもしたいことはしたいって言うんだから、駄目って言われたってかまわないと思うよ。だからさ、」
言い終わらないうちに、広瀬の腕がすっと伸びてきた。首の後ろに回ったと思ったら、そのまま強い力で抱き寄せられた。
「楽しかったよ」
「…」
「会えて嬉しかった」
広瀬の胸の中で、あたしは自分の心臓がばくばくと音を立てるのを聞いていた。
真剣な目をして、低く抑えた声で思いを伝える。こんな時の広瀬に落ちない女はいるんだろうか。
あたしを抱きかかえたまま、広瀬は天井を仰いで苦笑した。雰囲気がふっと緩んだ。
「別に無理してるわけじゃねーよ。でも男としてこうありたい、ってのが俺の中にあって、それに従いたいってのはあるんだ」
「うん」
「今日だけはさ、おれのしたいように、先生を甘えさせてやりたかったんだ」
「うん」
あたしは姿勢を変え、広瀬の背中に腕を回して彼の体温を閉じ込める。そうやって、体の感触を、そして愛されてるってことをじんわり感じて、幸せをかみ締めた。
「で、どうしようか」
抱き合ったまましばらくそのままの姿勢を楽しんでいたら、離れるきっかけを失ってしまった。
かといって、甘い状況に持っていくには少々間抜けだ。
「じゃ、始めよっか?」
あたしはにぱっと笑いながら人差し指を立てた。ムードがないと広瀬は文句を言って、だけど、あたしの好きな笑顔をもう一度見せてくれた。
広瀬の指が、膝の裏から腿をすうっと伝って、スカートの中に忍びこんでくる。そのまま上へと上って、ストッキングの中に差し込んだと思うとあっという間に脱がされた。
最初の頃はストッキングに手間取ることが多かったけど、いつの間にか器用に、傷つけずに脱がす術を身につけていたのでちょっと焦る。
こいつのカンがいいのは、勉強と運動だけでもないんだ。
負けずに広瀬のシャツを脱がせ、いとしい鎖骨の真ん中に唇を落とす。汗臭いのが、いい。
シャツを剥ぎ取られるのを待っている間、つけたままの部屋の明かりがふと気になった。
広瀬の帰省のたび、あたしの部屋で何度も抱き合ってきけれど、それが広瀬の部屋になっただけで随分と感じが違う。
広瀬が寝て、起きて、着替えてご飯食べて、仕事で疲れた体を休めたり、くつろいだりしてるこの部屋で、あたしたち絡み合ってる。
…なんというか、目標に向かってストイックに生きてる広瀬の生活に対して恥ずかしいというか申し訳ないというか、いてもたってもいられない気持ちになってしまった。
「広瀬電気消して」
「やだ」
すでにあたしの上半身はブラ一枚の状態で、ホックをはずそうとする広瀬の手は止まる気配もない。あたしは広瀬の頭をはたいた。
「消さないと殴るよ」
「もう殴ってんじゃねーかよう」
それでも広瀬は電気を消すため、しぶしぶといった感じで立ち上がった。窓の外の明かりを受けて、暗がりの中に浮かび上がる広瀬があたしの元にひざまずくのがわかる。
狙い澄まして抱き付いて、そのまま押し倒した。
「広瀬なんて、襲ってやる」
「電気消した途端に何すんだよ変態教師」
お互いの表情がわかるくらいに顔を近づけた。笑いあって、じたばた暴れて、その息がおさまらないうちにキスをした。唇を離して、また目を見合わせて、お互いの中にある気恥ずかしさをまた笑って、もう一度唇を合わせた。
ムードなんていまさら作れるもんじゃない。
襲うついでに広瀬のジーンズのジッパーに手を伸ばそうとした手を、やんわりと掴まれた。
「さっきも言ったけど、今日はおれに甘えて欲しいんだ」
その目がちょっと真剣だったので、あたしは納得行かないながらも手を引っ込めた。その代わり、サッカーをやめて、足の筋肉が落ちたかわりに逞しくなった肩から腕のラインを指で確かめた。
その間、間断なく繰り返していたキスは、深く舌を差し入れる濃厚なものに変わっていった。そして今度こそ、ブラのホックを外された。露わにされた胸に広瀬が顔を寄せる。乳首にふーっと息を吹きかけられて、唇でやさしく挟まれた。
「あっ…!」
歯で緩く噛んで、吸い上げる。舌で押しつけ、転がす。強弱のリズムをつけて繰り返される刺激に体が震える。もう片方の乳房は掌で螺旋を描くように捏ねくられた。広瀬のもう片方の手がお腹をとおって、下へと降りていく。ショーツの上から筋をなぞられた。
「うわ…」
「なんか言ったら殴るよ」
自分がぐちゃぐちゃに濡れてるのはわかってた。あらためて広瀬に言われたらきっとあたしは悶え死ぬ。
広瀬の指に、トン、トン、と敏感な部分をノックされた。かたちを探るように何度もさすられる。
その間にも、乳首に感じる舌のざらついた感触は途絶えない。
頭が痺れるような快感に襲われて、声にならない喘ぎを繰り返した。
いい加減ぼーっとして何も考えられなくなった頃、脇から指が挿しこまれた。いきなり二本。
「…っ!」
入りこんだ瞬間、あたしは息を大きく吸って、身を固くした。最初はゆっくり、そしてだんだん速く、時に中で角度を変えて。広瀬の指はあやすようにいろんな動きをして、あたしをとろけさせる。
やがて広瀬は指を抜くと、あたしの右足を高く持ち上げて、最後に残ったショーツをゆっくりと脱がせた。ぬるんだ場所が大きく露出する。広瀬はあたしの脚の間に屈みこんで、核に唇を落とした。
「あっ」
舌でその部分を突つかれた。その舌は更に奥の穴へと入りこんで、とろとろした液をいっぱいあたしの中から引きずり出した。
耐えようと固く目をぎゅっと閉じたけど、やり過ごせずに何度も声をあげた。
「も…いいから…」
なんでもいいから早く来て欲しい。
あたしの気持ちがわかったかのように、広瀬の張りつめたものがそこにあてがわれた。
その前にしっとりと肌になじむような温かい感触が腿の内側をかすって、またいとしさに震えが来た。押し当てられた部分が勝手に蠢いて、広瀬を中へ中へと誘う。
誘い込まれて広瀬が入ってくる。
広瀬が触れたところから、粘膜が歓喜の声を上げて迎え入れ、ぴったりと包み込み、引くときは後を追いすがった。
暗く霞んだ視界の中で、広瀬の細いけど筋肉のしっかりついた上半身が揺れている。
クーラーは用を足さず、お互い溶けるほどに熱い。
広瀬の汗が降ってきて、あたしを外からも濡らした。汗だくになりながらの喘ぎは止まらない。
「…はんっ、…あ、あっ…」
「すげ…絞り出されそ…」
広瀬がぐっと引いて、動きを止めた。波をやり過ごすかのように、唇を噛んでじっとしている。
結果として焦らされたあたしは、物足りなさへの抗議として広瀬の背中に長くもない爪を立てた。
「広瀬のくせにっ、じ、焦らさないでよ…あとで」
覚えときなさいよ、と続けるはずのあたしの言葉は途中で遮られた。広瀬の掌で口を覆われたからだ。
「黙って、けーこさん」
けーこさん?
後半五文字に耳を疑った。それがどういう意味を持つ言葉なのか、考えつく前に広瀬が動いた。
「あっ!」
深く突き上げられて、思わず声をあげた。 ひときわ声が大きかったのは広瀬の動きが急だったからで、決して五文字言葉のせいじゃない。だけど広瀬はそうは思わなかったみたいだ。ぷるぷる震えるあたしの顔を、新たな発見をしたみたいに観察している。
「うわ、おもしれー」
あたしの顔はきっとみっともなく真っ赤だ。だけどそれはあの五文字言葉のせいじゃない!
誤解を解くべく広瀬を仰ぎ見た。
真剣なまなざしに、捉えられた。思うように声が出ない。
「けーこさん」
広瀬はわたしの思惑に構わず、五文字言葉をあたしの耳元で囁きながら、ずぶずぶと抜き差しを繰り返す。
快感に身が縮こまる。その度にあたしの中も収縮して、広瀬の質感をぐっと強く感じてしまう。
「あっ、あーっ」
切羽詰まった悲鳴みたいな声が出た。知らない広瀬に抱かれてるみたいで、ひたすらに恥ずかしい。
たまらなくなって、誤解を解くことも忘れぎゅっと広瀬に抱き付いた。
広瀬はもう一度例の五文字言葉を囁くと、激しく何度も揺すってきた。室内に湿った音が響く。
「あっあっ…ひっ…!!」
「けーこさん」
「うっさい!ばか」
もう、ろくな返事が返せない。きっと涙目になっているはずの顔を隠すこともできずに、ひたすらに喘ぎ続けた。
「ごめん」
広瀬が喉の奥で笑った気がしたけどよくわからない。与えられる刺激に反応を返すのに精一杯だ。
襞の奥へ奥へと、楔を打ち付ける広瀬の動きが速くなった。
「わり…おれもう駄目かも」
「あ、あ、ちょ、っと…やっ…あっ、ああっ、あああああ」
頭の中がカッと白くなって、強烈な感覚が背筋を通り過ぎていく。その直後、広瀬があたしから抜き取った感触と、胸の上に熱いものが降りかかるのを感じた。
あたしは完全に脱力していた。久しぶりとはいえ、ひどく乱れさせられすぎた気がする。
大きく息を吸って呼吸を整えているが、うまくいかないのは広瀬の重みが圧し掛かっているからだ。
でもそれさえも甘くて、震えが止まらない。
あたしがぼんやりと余韻に浸っている間、広瀬はぴくとも動かない。頬をつついてみても何の反応もない。
…完全に落ちてる。
よっぽど疲れていたんだろう。あたしがあちこち引っ張りまわしたんだから当然なんだけど。
それにしても…。さっき見せてしまった自分の痴態に頭を抱える。
「けーこさん」なんて、初めて広瀬に呼ばれたのは広瀬がまだ高校生の時だったけど、その時は別になんとも思わなかったのに。
結局、それ以来ずーっと「先生」に戻っていたから免疫が消えてしまったからだろうか、さっきは、もうたまらなく恥ずかしかった。不思議だ。
さっきの仕返しに、耳に口づけて、広瀬が一番嫌がる呼び名を呼んでやる。
声に出さない四文字言葉にくすぐったそうに身を捩らせると、広瀬の腕があたしを抱え込んでぐっと抱き寄せた。
急で強引な仕種に、またも心臓が跳ねてしまう。
「こら!いくらあたしが体育教師っていったって、そう何度も付き合えないっつーの!」
思わず身構えたけど、そのまま広瀬はおとなしく眠り続けていた。
あたしをしっかりと抱えこんだまま。
無意識に人をどきどきさせやがって、ちくしょう。
だけどその寝顔は、初めてあった時のように無防備なもので。
規則正しい寝息と滑らかな肌の熱さに包まれるうち、ついあたしはうっとりと目を閉じる。
広瀬は変わってく。だけどどんな新しい広瀬だって愛しいよ。
毎日会えなくても、あたしはもらさず新しい広瀬を確認する。
その度に、あたしに必要なのは、制服の高校生でもなく、落ち着いた大人の男でもない、
広瀬なんだと思い知らされるんだ。
386 :
352:03/09/04 01:40 ID:fGFiOtd7
以上です。
読んでくださった方、ありがとうございました。
出来はともあれ、書いてて楽しかったです。
387 :
366:03/09/04 08:20 ID:hPiKGWiA
352氏、とてもブラボ〜です。
すんごく楽しめました。
また何か思いつかれたらで結構ですので書いていただけると嬉しいです。
うわーいいです。なんか先生かわいい
389 :
名無しさん@ピンキー:03/09/05 20:39 ID:oHXYaEdc
堪能すますた♪♪♪
さぁ、次は絶倫体育女教師、森島の逆襲だーーーー!(w
390 :
名無しさん@ピンキー:03/09/12 11:23 ID:qbSQSfRt
>368
>「日本で一番ヨコシマに高校野球を見ている教師だよな」
あっ、私のことかと思ったわよ。
352氏感謝!
次回作も期待してます。
保守しとこう
392 :
名無しさん@ピンキー:03/09/15 12:30 ID:gbDUCcfR
文庫版発売記念の超欲情御堂×葉月キボンヌ
大都芸能の若社長…いいかも。
しかしいったい葉月をいくつ設定にすべきか?
文庫で既に作者にも遊ばれていたね新名。
葉月ちゃん何歳であれ16になるまではヤバイよなあ。
>394
12の葉月でも よ う じ ょ にしか見えない、ナニかしたらあーた、犯罪でしょう(w
職人さん待ち
hosyu
398 :
名無しさん@ピンキー:03/10/03 10:49 ID:2sj6ZP/T
下がりすぎ。あげとく。
399 :
名無しさん@ピンキー:03/10/03 13:40 ID:Anzwv5MW
突然ですが「バラ色」の北先生×尚枝です。
手首を縛ったり、とか出てきますので「そんなの北先生のイメージじゃないよ」
と思われる方はスルーして頂ければと思います。
***********************************
広瀬と尚枝が卒業して1年と少し。
ゴールデンウィークのとある日に、北家には広瀬と森島が遊びに来ていた。
二人とも卒業前と全然変わっていない。ベタベタしないし、森島は平気で広瀬を殴る。
もちろん今も付き合っているからこそこうして一緒に来るのだろうが、ちゃぶ台の向こうの二人のラブシーンは、想像がつかないと尚枝は思う。
でももしかしたら、自分と先生もそうなのだろうか。
「先生」「尚枝さん」と今も呼び合う自分たちに夜の姿があることは、他人には想像がつかないかもしれない。
森島と北先生が、学校で最近起きた事件について話し出すと、広瀬と尚枝は話題に入れなくなって、ぽつりぽつりと共通の友人の近況などを話し合った。
間近で向き合うと広瀬はやっぱりかっこいい。
変わってないと思ったけれど、以前より広瀬は男っぽくなっている。尚枝は気持ちが揺れるのを感じる。
今はもちろん北先生が一番大事だけれど、かつてあんなに好きだったのだから、少しは胸はときめいてしまう。
ふと気づくと北先生が自分を見ていて、尚枝はドキリとする。別に悪いことをしていたわけじゃないのだけれど。
400 :
399:03/10/03 13:42 ID:Anzwv5MW
広瀬と森島が帰った後、久々に高校時代のことを思い出したからという訳でもなかったが、尚枝はふと思い立ち、
タンスの奥からセーラー服を引っ張り出してみた。
そして夜、お風呂上がりにいつものペアパジャマではなく、冗談のつもりでそれを着てみた。
「ねー先生。見て。懐かしいでしょ。もう似合わないかなあ」
先に風呂から出て新聞を読んでいた先生が、振り向いて尚枝を見た。そのときの彼の反応は彼女の予想外だった。
彼は全然笑わなかった。代わりに、眼鏡の奥の目が光った。尚枝が見たことがないような暗い光があった。
尚枝は不安になった。あたしはなにか間違ったことをしたのかしら、と。
「え…っと。先生?」
「…ああ、いや、ちょっと驚いてしまって。…よく似合うよ」
しばらくなにか考えてから彼は新聞をたたみ、ちゃぶ台に置いて立ち上がった。
「尚枝さん。こっちに来てくれるかい?」
「?」
言われるままに尚枝は彼についていった。
先生は寝室の灯りを豆電球だけにした。
手招きをされて尚枝は側に寄る。
「スカーフだけ外して僕に下さい」
言われたとおりに、襟の下からスカーフを取って、渡す。
「うしろを向いて」
尚枝が背中を向けると彼は両手首をスカーフで後ろ手に縛った。
「先生!?」
「大丈夫だよ」
401 :
399:03/10/03 13:44 ID:Anzwv5MW
先生はタンスの引き出しを開けて、ごそごそしている。そして中から手ぬぐいを引っ張り出した。
彼はそれを細長くたたむと、尚枝の目を隠して、頭の後で縛った。
「先生、どうしたの?あたし、なにか悪いことした?」
「違うよ。尚枝さんはなにも悪くないよ。…ただ、ちょっと試したくなっただけだから」
不安で尚枝は立ちすくむ。先生の表情が見えないから、なおさら怖い。
「畳の上に座って」
先生の声がする。両手が不自由で難しかったが、尚枝は言うとおりにした。
腕が背中から脇の下に入ってきて、尚枝をうしろに引っ張った。
「ここにタンスがあるから、寄りかかって」
少し背を倒すと、タンスらしき堅いものに当たった。
「今度は膝を立てて」
尚枝は言われたとおりにする。先生はいったい何をするつもりなんだろう。不安で胸の鼓動が激しくなる。
おとなしく言われるままになっている尚枝を、彼は見下ろしている。
と、膝を折ってかがむと、スカートを太股の上まで捲り上げた。そして尚枝の膝を左右に分ける。
彼の手は太股の内側を撫でながら、中心に向かって下りていく。薄暗い部屋でもショーツの白さは浮き上がって見える。
そのショーツに彼の指がかかる。
「な…に?」
先生はどうしようというのだろう。
結婚してから何度もセックスしたけれど、いつも布団の中で優しく抱いてくれた。痛くないように、疲れないように…。
なのに、今は。
402 :
399:03/10/03 13:46 ID:Anzwv5MW
身体をすくめている尚枝に彼は言った。
「言うとおりにしていてくれれば、なにも怖くないよ。痛いこともしないから」
尚枝は頷いた。
指がショーツの脇から入ってくる。乱暴ではない。でもショーツをはいたままだから、押されていつもより強く感じられる。
指が襞に沿って上下に動く。やがて襞の内側にも指が滑り込む。
「…あ…ん…」
指は入り口のところをぐるりとかき回す。
突然指が引き抜かれ、ぬるりとその指が尚枝の頬に擦りつけられる。
「もう、すごいことになってるね」
頬の濡れた感触。尚枝は恥ずかしくて、何も言えない。
彼は立ち上がり、今度は制服の上から胸に触れた。
尚枝はすぐにパジャマに着替えるつもりだったから、ブラはつけていなかった。
両手が後ろにいっているせいで、胸を突き出すような姿勢になっている。
制服の上から揉まれると、堅いサージの布に乳首が擦られて、すこし痛い。
でもその痛がゆい感触で、なおさら乳首が立ち上がる。布の上からでもそれが見えるのだろう、彼はその部分を執拗に弄る。
「せん…せ…」
ため息で、言葉がとぎれる。
今度はセーラー服を胸の上までたくし上げられた。
裸のおっぱいが先生の目にさらされている。
自分では見えないその姿を想像し、尚枝は羞恥で赤くなる。
手がスカートの中に入ってきて、ショーツを引っ張る。
尚枝は素直にお尻を持ち上げて、脱がせるのに協力する。
「いい子だね」彼は優しく言う。
403 :
399:03/10/03 13:47 ID:Anzwv5MW
スカートもおなかの上までたくし上げられた。
ショーツがなくなると、お尻が直に畳に当たる。膝を開いているので、スースーする。
なにより先生には、なにもかも見えてしまっているに違いない。
こんな格好を見られるなんて。
でもそう思うと、なぜか下腹がじんわりと熱くなった。そしてとろりと溢れてくる…。
彼が部屋を出ていく気配がする。どうしたんだろう?どこへ行ってしまうんだろう。…でも、すぐに戻ってくる。
「さっき、思いついたんだ」
耳元で、カチッっと音がする。続いてヴィーーーンという音。
なに、これ。尚枝の身体が恐怖で縮こまる。
「残念ながら、うちにはバイブレーターというようなものはなくてね。
でも、ほらこれ。この間、100円ショップに行ったでしょう?
あの時、こんなものまであるんだって、マッサージ器を買ったよね。…あれだよ」
でも、でもあんなの、すぐ壊れちゃうんじゃ。それに、なにに使うの?まさか。
「もちろん、このままでは使えないね。防水でもないし。でも、ほらこうすれば…」
ごそごそと音がする。そのあと、尚枝の顔にぺたりとくっつけられたもの。…ゴムの匂い。コンドームを被せたの?
「ずっと同じ体勢だと疲れるよね。…横になろうか」
彼は尚枝を畳の上に、肩を下にして横たえた。
手が後にいっているので、仰向けにはなれない。
下がってしまっていたセーラー服はたくし上げられ、スカートはファスナーを下げて脱がされてしまった。
404 :
399:03/10/03 13:49 ID:Anzwv5MW
尚枝は上だけ中途半端に着て、下はなにも身につけていない姿になった。
「上の方の足だけ、膝を立ててくれるかな」
尚枝は緊張しながら言われるままにした。
「うん。それでいいよ。尚枝さんはいい子だ」
手が、へそのあたりに置かれた。
「待ちくたびれたよね。すぐだからね」
カチッと音がする。マッサージ器のスイッチが入れられたのだ。
首筋にマッサージ器が押しつけられた。振動がかなり強く伝わってくる。それにけっこう硬い。
マッサージ器はおっぱいの付け根のあたりをゆっくりぐるぐると回りながら、だんだん上に上ってくる。
とうとう乳首にたどり着くと、彼はマッサージ器を強く押しつけたり、ぎりぎり触れるくらいのところまで離したりする。
その度に振動と一緒に快感が広がる。
畳の上で尚枝は身を捩り、背中を反らせる。
「尚枝さん。声出していいよ。雨戸は閉まってるから」
声を出さないのではなく、出せなかった。恐れと快感とがないまぜになって、息をするので精一杯だった。
両方の乳首を責めたあと、マッサージ器はへその方に降りてきた。
へその周りをまわって、太股の内側に来る。だんだん、中心に近づいてくる。
尚枝の足が大きく押し広げられる。
「こんなになったの、初めてだよね。畳にまで零れそうだよ」
尚枝は答えられない。言葉で責められると、恥ずかしいのに気持ちいい。そのことにうろたえる。
405 :
399:03/10/03 13:51 ID:Anzwv5MW
襞の外側を、マッサージ器はゆっくりと回る。でも振動は中心まで伝わってくる。
開いている太股に力が入る。彼は執拗に周りばかり責める。
「あ…はぁ…せん・せ…」
快楽の波がうねりながらやって来る。でも、そこじゃない。そこじゃなくて…。
彼の空いているほうの指が、ぐいっとねじ込まれる。
「ぁああああん!」尚枝が大きな声を上げる。
彼は指を抜き差ししながら、マッサージ器を露出した突起に擦りつける。
ヴィーーーーンという音に、指を出し入れする淫らな音が混じる。視界を遮られているせいで、耳が敏感になっている。
「あっ…あっ…はっ…んん…」
一番敏感なところにを直接振動させられ、尚枝は身体を捩り、自ら腰を前につきだし、登りつめようとする。
彼は片手の指を入れたまま、尚枝の動きについてゆく。
尚枝の身体が激しく波打つ。
曲げていた足が伸ばされ、尚枝の身体が弓なりに反った。
「ああっ…………あっ…!!」
一瞬の後、尚枝の身体から力は抜け、畳の上で弛緩する。
「いっちゃいましたね」彼は冷静に言う。
「先生…なんで…」
答えずに、彼は腕を縛っていたスカーフをほどく。目隠しはそのままだ。
「両手を前について」
まだ力のあまり入らない手を、畳につく。彼は尚枝の腰をつかんで持ち上げる。気づくと、尚枝は四つん這いにされている。
「…いや…」
彼は黙っている。ごそごそという気配。
406 :
399:03/10/03 13:55 ID:Anzwv5MW
突然、尚枝は硬くて大きなものに貫かれた。
「はぅ!」
尚枝は思わず息を吸い込む。マッサージ器じゃない。これは先生の…。
休む間もなく、ぐいっと引かれ、また奥まで押し込まれる。
さっきの登りつめるたばかりの身体は、容易に火がつく。
彼の動きに合わせ、粘膜がひくつき、絡みついていることが、尚枝は自分でわかってしまう。
畳に着く手に力を入れ、縋り付く物を求める。
奥へ、奥へと突き上げる。揺さぶられ、髪が乱れ、乳首が畳に擦れる。
「はんっ…んっ…せん…せ…!」
腰骨を掴む指が、尚枝の肌に食い込む。彼の激しい息づかいが聞こえる。
頭を振り、腰を高く上げ、尚枝は叫ぶ。
「あああああっ…!!」
そして、彼も尚枝の中で果てた。
ぐったりと畳に横たわる尚枝の目隠しを取り、顔にかかった髪を、彼は指先でよける。
そして、自分の眼鏡を外して畳に置くと、尚枝の頬を両手で包んで、唇を重ねた。
尚枝が目を開ける。
「先生」
目の前にいるのは、いつもの優しい先生だ。
涙がぽろぽろと、目から零れる。
「ごめんね」
彼は、尚枝に謝る。そして、しわくちゃになったセーラー服を脱がせ、タオルをかける。
「あたし、お風呂に…」
尚枝は足ががくがくして、うまく歩けなかった。彼は風呂場まで支えていく。
407 :
399:03/10/03 13:57 ID:Anzwv5MW
尚枝がパジャマを着て風呂場から出てきたとき、寝室は片づけられ、布団も敷かれていた。
「疲れたでしょう?もう、休もう」
すっかりいつもの先生に戻っている。尚枝は居間の床にぺたんと座り込む。
「先生、あたし、なにか…」
尚枝はそこまでしか、言えない。
「尚枝さんのせいじゃないんだよ。僕はね、ちょっと、焼き餅を焼いてしまったようだね。
…広瀬君が来たでしょう。尚枝さんがとても嬉しそうに見えたから。だから…ね」
「そんなの…。あたしが一番好きなのは先生だって、わかってるじゃない。なのに…」
「ごめんね。…でも、他にも…尚枝さんの違う姿を見てみたい気持ちもあったんだ。いやだった?いやだったら、もう二度としないよ」
尚枝は考える。本当に、自分はいやだっただろうか。
尚枝は、言う。消えそうな小さな声で。
「えっと…ね…。たまに、だったら、いい…かな」
彼は微笑む。
「じゃあ、たまに、にしておこうか」
尚枝はこくんと頷いた。
今度のとき使えそうなものはないかな、などと考えながら…。
(おわり)
>>399ハラショー!
プチ鬼畜な北先生イイ!!(・∀・)b
よかったです。
また見たい。
誰か猫王子と駒音を書いてはくれないものか…
難しくて自分では書けない。
410 :
399:03/10/05 23:11 ID:Krtga2cR
>408
>409
ありがとうございます。
怒られるかなとびくびくしてたので、ホッとしました。
>誰か猫王子と駒音を書いてはくれないものか…
うん。読みたい。
でも難しそうですよね。全然シチュが思いつかない。
どんなに考えても、最後までいかせることはできなさそうで。
駒音「痛たたたたたっ!
お、お○ん○んの先にトゲトゲが!」
王子「痛いですか
わかりました。あきらめましょう」
こんな感じだろうか…
>411 巧い(w
>399 グッジョブ!全然鬼畜じゃない鬼畜じゃない、明るい夫婦生活の一円?・?・
猫王子は70に萌えた。
誰かこれを元に書いてはくれないものか…
諦める王子も萌えですが。
>413
私が想像していたよりもずっと、王子の力は強かった。
そりゃそうだ。ここにいるのは、着ぐるみ3頭身の、あの猫王子じゃないんだから。
私と同い年か、もしかしたら年上かもしれない、立派な男の子なんだから。
「いやーっ、まだ心の準備がーっ」
私はすっかり混乱してしまって、訳の分からないことを口走りながら手足をばたつかせる。
ふと、気が付くと、王子は私の上に覆いかぶさったまま、じっと私の顔を見詰めていた。
「……嫌ですか?」
「え……?」
「嫌なら仕方ないですね。諦めます」
押さえつけられていた体が、不意に軽くなる。
諦めると言った時の王子の声が寂しそうで、
王子の体重が感じられなくなるのが寂しくて、
私は混乱を引き摺ったまま、慌てて弁解の言葉を捜した。
「……あの、そういうわけじゃない……けど……その……」
「嫌じゃ、ないんですか? 嫌なものを無理強いするのは、僕、嫌です」
違う。そうじゃない。王子のこと、嫌なわけがない。
「ただちょっと、驚いて……恥ずかしかっただけだから……ごめんね。
だから……最初から、やり直してくれる?」
言っているうちに、私は俯いてしまった。
最後まで王子の顔を言いながら、続けるのは無理だった。
顔を真っ赤にした私に、王子が訊く。
「いいんですか?」
「……王子だったら、いい」
「今度はもう、嫌だって言っても諦めませんよ?」
↑
むー、やっぱり出かける前に10数分で書くのには無理があったか、スマソ。
帰ってきて読み返したら、なんか違うわ。
しかしリベンジしたくても、原作が部屋のどこに隠れてしまったかわからない罠。
いやものすごく萌えました…
イイ!
続き読んでみたいです
>414
萌えー。
418 :
414:03/10/09 00:33 ID:THuCPsNY
いかん、王子は年下だった……_| ̄|○ ネットデシラベテミタヨ
ぶっちゃけ、70も自分なんだが、こうなったら本気で原作捜索してみるわ。
もう本棚とベッドの下は探したんで、あとは本の坩堝と化した押入れだ……
王子ー! どこいったー!?
>418
ワラタ。
捜索がんばれー。楽しみに待ってます。
王子様またもや行方不明に…まあ猫だしね。
421 :
名無しさん@ピンキー:03/10/13 02:07 ID:rC//HmWq
hoshu
422 :
414:03/10/15 17:20 ID:L+UrR/yq
書き込み規制されてました。
そして王子は未だに見付からず……_| ̄|○
これはもう、記憶と勝負してとにかく書け、と言うことでしょうか。
それはイヤソ
>422
乙華麗〜。
気長に待ってますんで頑張って探して下され。
失礼します。
当方の保管庫に、このスレに投下されたSSを収蔵しても宜しいでしょうか?
http://a dult.csx.jp/~database/index.html (スペースを抜いてください)
ずっと前に書いてた173です。
私のは別にかまいませんので、どうぞ持っていってください。
426 :
399:03/10/21 10:02 ID:TeVNpnrG
自分のもかまいません。
ちなみに196=253=290=399です。
>368からの広瀬×森島先生書いた者です。
書き逃げして1ヶ月半。恐る恐る戻ってみたらレスが…。
遅くなりましたがありがとうございます!
>424
よろしければ私のも(>368-385)持っていってください。
無駄に長いんで使いづらいかも知れませんが。
そういえば駒音って、
くわたんの主人公キャラで一番好きな部類の性格。
私の中では王子×駒音が一押しで、
次が委員長×駒音です。
http://a dult.csx.jp/~database/index.html (スペースを抜いてください)
収蔵作業を完了しました。
みなさま、許可頂き感謝します。
書き忘れていました。
網野式様、ご自身のサイトに作品を途中までUPされているようですが、
保管庫から撤去した方が良いのなら直ちに撤去しますが、どうしましょうか?
見ておられたらお返事下さい。
>>430 レス遅れて申し訳ありません。
私的な瑣末事に煩わされているうちに間があいてしまい、中断してしまっていて
恥ずかしい限りなのですが、そんなんでもよろしければ保管していただると嬉し
いです。
432 :
名無しさん@ピンキー:03/10/28 21:31 ID:SXdoQ1WK
ほしゅ
保守
ほしゅほしゅ
ミ・д・ミ ホッシュホッシュ
最新刊「888」の所長と凪ちゃんが見たい。
自給自足しか手はないのかっ?!
437 :
名無しさん@ピンキー:03/12/02 03:51 ID:7oUCdX5U
hosyu
>436 それは脅迫物でつね(w
やばいので保守
440 :
名無しさん@ピンキー:03/12/13 00:17 ID:3bYkbvV5
文庫読んで新名と二重人格の彼女のがみたくなってきた。
ど、どういうふうに(ry
441 :
軽く:03/12/13 23:36 ID:eKH6k+Hk
W「あ、皐月さん、そんなところ、はづかしぃ…」
にーな「随分シタのに初々しいね、維積ちゃん?・、こんなのはどうかなー」
W「いやーん、皐月さぁーん、そこ弱いのぉーー」
B「あら、あんた、シテたの、それにしてもまた随分弱々しいわねー、ほら、こうするのよ」
にーな(…せっかくいい雰囲気だったのに)「っておっ、うっ、そこは、おおぉーー」
などと攻め手受け手がめまぐるしく入れ替わる楽しい行為になるでしょう(w
…つかーれるべなー
おお、即興で萌えました〜
どちらの意識があるときに最初にキスするのかとかそれ以上するのかとか
そういいったことが気になる…
プロポーズはどちらに、とか出産の苦しみはどちらが背負うのかとか…
ちなみに御堂×葉月も萌え…
御堂の思考回路はちとこわいけどそこがいい
御堂って葉月ちゃんにかなり依存していたんだなあと文庫を見て思った。
まさかそこまで先を考えていたとは。
さすがにあそこまでだと少し怖いような。
その例の気持ちを葉月に知られたときの反応が知りたい。
てーか本当に葉月を大切にしてるんだね…
保守
ホッシュ
ほしゅ
今更だが>443
5さいの葉月ちゃんに高校生でtiffanyをプレゼントする、…すげぇ事かと
あけおめ
真夜猫発見記念ほしゅ
めったにみつからないのよ・・・。
ブクオフで探すかな.。
しばらく来てなかったので保守
そろそろほっしゅ
333をようやくゲト。で記念パピコ。
888(スリーエイト)のことか??
圧縮怖いよほしゅ
最近作家さん居ないみたいだね
前に書いていたときは結構居たのに
久しぶりに来たんで保守カキコ
たまには保守しておこう
くわタンは来月短編集出るハズ。たのしみ〜
hosyu
460 :
名無しさん@ピンキー:04/03/07 03:26 ID:PtY0u/Z5
hosyu
461 :
30代お酢:04/03/21 16:21 ID:T77L4KWK
「えっ?……… 」
突然沙和子に言われた言葉を私は理解できないでいた。
「…坂崎の子供を妊娠したの…」
それは中学生にはおよそ有り得ない筈の言葉であった。
坂崎と沙和子が仲がいいのは何と無くはわかっていた。国語のテストの
採点の時、坂崎が佐和子に向けていた視線は恋をしている目線だった。
「…で、あたしはこの子を生もうとおもってるんだけど…、って柚香ぁー
聞いてる?」
「あ、ごめーん。で、何?」
「だからー、この子を生もうと思うんだけど、柚香はどう思う?」
「どう思うって、あなた、私たち中学生よ、生める訳無いでしょ!」
「…そうよね…普通そう思うわよね…」
「当たり前でしょ、どうして生もうなんて……!」
462 :
30代お酢:04/03/21 16:30 ID:T77L4KWK
そう言葉に出して私は沙和子の真意に気づいた。
佐和子はかなり体の弱い子だ。しょっちゅう入退院を繰り返している。
堕ろしてしまうと二度と妊娠できないかもしれないのだ。
「………生んでみなよ………」
「えっ…」
「…佐和子は体が弱いからね。もしかしたら…」
「私もわかっている。もう二度とこんなチャンスは無いかも知れないもの」
「そういえば坂崎には言ったの?」
「言ったわ。考えさせてくれって。そりゃ中学生でパパになるなんて思わないものね」
「だから柚香に相談したの。柚香と一緒なら坂崎も解ってくれるかなって」
463 :
30代お酢:04/03/21 16:35 ID:T77L4KWK
そう言われたものの私の心中は複雑だった。私も坂崎に好意は寄せている。
沙和子の手前、表だっては出せないが、彼女に負けないくらい好きだって自負はある
でも…
「…わかったわ。今から坂崎の家にいきましょう」
「ありがとう! 柚香に相談して良かった!」
それからの事は良くは覚えていない。沙和子は入退院を繰り返していたおかげで
違和感無く長期欠席出来たし、坂崎の両親もいろいろ協力してくれた
464 :
30代お酢:04/03/21 16:42 ID:T77L4KWK
でも体のよわかった彼女が妊娠するのはやはり無理があった…
難産の末和が生まれたが、沙和子はすぐに集中治療室に入ることになった。
そして…
「柚香、ごめん。私…もう駄目みたい…」
「何言ってるの! 和のママになるんでしょ! しっかりしてよ!」
「ううん、解っていたもの。和を生んだら私はもう持たないって」
「柚香、最期にお願いしていい…」
「何言ってるの! 」
「和と渉をおねがい……」
「さっ、沙和子っ、起きてよ、起きてよっ!!」
こう言い残して私は看護婦から部屋を出された。この2時間後、沙和子は息を引き取った。
お葬式の事は良く覚えていない。お彼岸のお墓参りの坂崎の背中が寂しそうだった
のだけ覚えている…
その背中を見て天国に行った沙和子に誓った
「わたしね、沙和子以外にあの二人を渡す気なんて無いからね」
(一陽来福、そのまえの話 了)
気づくとそこに新作が・・・・
三十代お酢さん乙!
キテタ━━━━━━(゚∀゚)━━━━━━ !!!!!
ほろりとしました。
久々の新作キテタ―――――!
お酢さんモツ!
保守
お久しぶりのGJ
私、三枝葵、去年短大を卒業してそのまま地元で就職、OLをやっているの。
彼氏は…もうすっかりマンネリになっちゃった、岡田ナオヤって言うんだ。
あいつは大学に入って気楽な学生生活を送っている見たい、いっつも奢らされちゃっていやんなっちゃう。
それにホテル代まで…、お互い親の所で暮らしているから仕方ないけど、
いくら私が稼いでいるからってちょっとそれは無いわよね。
えっちももうなんかお座なり…こないだなんて
「ちゅぱ、ちゅぱ、どぉナオヤ、気持ちいい?」
「あー 」
「ちゅぱ、ちゅぱ、カリ首気持ちいい? 」
「ZzZz…… 」
「…! ナ・オ・ヤ! 人がしゃぶってあげてるのに何寝ているのよー! 」
「だって気持ちよくてついウトウトって… 」
「アンタもされるだけでなくってあたしを気持ちよくしてよ!
何よ、いっつもあたしが上になってばかりで、ちょっとは研究しなさいよ!」
「いいじゃん、葵敏感だし、すぐいっちゃうじゃん、ほら 」
「何よそれ! ってあぁん あっ 」
で結局入れられてオシマイ、人のこといっておいてナオヤのやつ、1分も持たなかったわ、サイテー。
そんな惰性の生活をして毎日がつまらない時にあいつ、芦屋が現れたんだ。
芦谷はあの頃と変わっていなかった。いや本当はそんなことは無い。
3年生の夏に両親に不幸があって大学受験を断念、遠くの街に就職をしたんだった。
でも目の前にいる芦谷はそんな事をみじんも感じさせない、いつもの芦谷だった。
「ああ、こんな所で君に出会える幸せ、僕たち二人に乾杯」
「芦谷、相変わらずだね、元気だった?」
「君を思えば何時いかなる時も」
「うん」
半分は本当だろう、でも芦谷は文学者になりたくて必死で勉強をしていたのを見ていた。
本当は辛かったのだろう。
「今度、僕、こちらに戻って来ることになりました」
「え?!」
「今年此処の大学を受ける事にしました。」
「えぇーーっ!」
「やっぱり文学をあきらめれません。」
「…そっか、芦谷こっちに帰って来るんだー、嬉しいなー」
「僕も嬉しいです、葵、君に会うことが出来て」
「所で葵、さきほどの君はあまり元気ありませんでしたね」
やっぱり芦谷はするどい、会った瞬間に見抜かれていた
芦谷に期待ほしゅ
現在灰汁禁のため自宅からの書き込み不能、楽しみにされている方(居るのか?)申し訳ありませぬ
>30代お酢さん
灰汁禁でつか。
気長に待ってますので解除されたらがんがってください。
灰汁禁は回復したんですが、ついアドビのプレミアLEが手には入って(中古デジカメのおまけw)
前々からの野望wをはたしていて書きそびれマスタw
何もなければ明日にでも続きかきまつ(w
危険地帯まで下がってるので…一応ホシュ
ほっしゅ
480 :
名無しさん@ピンキー:04/05/20 22:20 ID:qK3VmGXF
あげちゃえ
蒼紫の森文庫化記念で誰か書いてくれないかなあ。
482 :
名無しさん@ピンキー:04/06/02 23:05 ID:JWOAXCrN
真夜中猫王子キボン
それにしても油断している内に2カ月くらい経ってるしw さ、続き書くか。
「こんな所で立ち話も何だから何処かに行かない? 積もる話もいっぱいあるし」
「ええ、君のお誘いなら何なりと」
私たちは駅前のチェーン居酒屋に移動した
そうしてあんなとえんちゃんが今付き合っていて結構なバカップルっぷりを
見せている事なんか話していると
「そういえば葵はナオヤとまだ付き合っているのですか」
「……まぁね…。」
「ナオヤは君にやさしくしてくれますか?」
「……そおね、優しくはしてくれるわね」
「優しくは…ですか」
「何かね、私たち付き合ってもう結構経つでしょ、何となくお座なりな所がね。」
「あーあ、高校生の時はあれだけ熱を上げていたのにねー、どうしてなんだろー」
「ま、いいや、飲も!アシヤ!」
「ええ 」
そうして酎ハイの5、6盃も飲んだかな、ふと高校生の頃を思い出した
確かに初対面があんなんだったから引いたけど、でもずっと私だけを見つめてくれていた
芦谷に少しはひかれてもいた
そうして酔いの回っていたあたしはつい言ってみた
「ねぇあしやぁ、あたしの事好き?」
「もちろん」
「じゃぁさー、高校生の時みたいに言ってくれるー?」
芦谷は少し考えて、そして言ってくれた
「おれ 三枝の事が好きだ 本当だからな」
やっぱり嬉しかった。そして酔いが回ってしまった
「…やっぱりぃ あしやに乗り換えちゃおっかなー」
「うん ナオヤをやめて僕にするのがいいよ」
カーっとなった。もう止められない
「よし、アシヤ! 次行こう、次!!」
店を出てあたしたちは路地の方を歩いた、さすがに飲み過ぎたらしく
口はへべれけで何言ってるんだかわからない、足は千鳥で真っ直ぐも歩けない
「葵、もう飲み過ぎです、送って行くから帰りましょう」
「帰りたくなーい、もっとのむー、あしやはあたしの酒が飲め無いっ…
気持ち悪いー」
「送るから帰りますよ」
「いやー、歩けなーい、おぶってー」
「いや、それは勘弁して下さい」
「なにー、あたしが太っているからー、こら、あしやー、あたしがどんだけ
ダイエットに頑張ってるのかしってんのー、おーし、見せてやるからここ入ろ、ここ」
「葵、タクシー呼ぶから」
「何、あたしの誘いを断るの」
もう何いってるのかわからない
「葵、僕も男ですよ、何も無しでは済みませんよ」
「いいの、あたしが誘ってるんだもの」
「わかりました、入りましょう」
芦谷はホテルには入ったことがないらしく、所在無さげにしていた
何となくお姉さん気分になって浮かれてしまった
「あしやー、私先にシャワー使わせて貰うねー」
「…どうぞ」
「それとも一緒に入る?」
「…いえ、お先にどうぞ」
入れ替わりに芦谷がシャワーに入り上がってくると
「アシヤ、前ぐらい隠してよ、丸見えよ」
「そおいう葵だってはだけてますよ」
「あたしはいいのよ、どうせ脱がされるんだし」
「それははしたないですよ」
「何言ってるの、こんな所に来て、ねぇ電気消してよ、ちょっと恥ずかしいもの」
お待ちしてましたー!
続きも楽しみです。
がんがれー!楽しみにしてるぞー
490 :
名無しさん@ピンキー:04/06/24 23:43 ID:CyHdJpLw
待ってるよ
部屋の明かりが消えた。真っ暗な中、芦谷はまだ緊張しているのか何も
してこない。そう言うあたしもナオヤ以外の人とするのは初めて、
やっぱりちょっと緊張している。
そんな感じで少し沈黙が続いた後芦谷が抱きついて来てキスをして来た。
ぎこちない、でもとっても熱いキスだった。
「葵、こうして生まれたままの姿の君を抱けるなんて思いませんでした」
「… 」
「もう君には手が届かないと思っていました。でも、こうして君は僕の手の中に居る」
「あたしもね、アシヤの事はずーっと気になっていたんだ、でもね、
あれだけナオヤに熱をあげていたからね、…」
「でもね、やっぱりね、アシヤはずっと私を見つめていた、そしていつのまにか
私も…」
そして今度はあたしからキスをした、そしてアシヤの手を乳房に寄せた
アシヤの手はぎこちなかった、ちょっと痛かった。でもとっても優しく暖かかった。
あそこがどんどん濡れていくのが解る、
その濡れそぼったあそこに手を導いた
「ね、わかるでしょ、濡れているのが、これはね、入れてもいいってしるしなの
でももうちょっと気持ちよくなりたいな、あたし、ね、ここをね、こうして…」
あたしはアシヤの手をクリトリスに持ってきて手の平をそっと押さえた
「こう、ですか…」
「そう、あぁ、気持ちイイ… あっ、そう、そこっ、アン」
「ねぇ、指いれてぇ…」
「こう、ですね…」
「あぁあー、イイ、あン、そう、かき回してぇ、もっとぉ」
あたしはアシヤのぎこちない、でも優しい指の動きにどんどんはしたなくなっていった
「あたしだけ気持ち良くなるのも何だし 」
アシヤの指ですっかり体が火照っていたが、どうにか向きを変え
アシヤのペニスをくわえた、と、その瞬間ペニスが大きく反り返り
熱い精液があたしの顔に注がれた
「 …すみません、我慢できなくて…」
さすがにすまなさそうな声を出したが
「いいのよ、ほら、出してもこんなに堅いんだもの、ね」
あたしは精液を気にせず再びペニスをくわえた。それは口の中でみるみる
大きさを取り戻しまたコチコチになった
舌でからみつく精液を削ぎ取っていると
「葵、俺また…」
「うん、あたしも欲しいの、ねえ、入れて…」
仰向けになったあたしに、アシヤが覆いかぶさってきた
そしてアシヤのペニスをあたしのあそこに導いた
「…きて…」
アシヤのペニスがあたしの中に入ってきた、ゆっくり、とても熱かった
キタ━━━━━━━━━(゚∀゚)━━━━━━━━━!!!!!!
おつ!いよいよですね。楽しみに待ってます!
496 :
名無しさん@ピンキー:04/07/14 00:55 ID:B81Ptv/D
ほすほす
あそこが押し広げられているのがわかる、うごきがとてもぎこちない
でもナオヤとの惰性のsexばかりしていたあたしにはすっごく新鮮だった
さすがに経験の無いアシヤは腰の動かし方がよくわからないらしく、
あたしが布団の上で腰をくねらしていた
「ねぇ、アシヤぁ、気持ちイイ?」
「ええ、とっても」
でも少し物足りなかったあたしは
「ねぇ、アシヤもね、動かしてごらんよ、あたしのあそこを優しく突いて」
アシヤは最初やはりぎこちなかったが、何往復かしてコツがわかったのか
スムーズに動かしてきた、ゴムを付けていないので、ペニスのカリが
膣に引っかかり気持ちいい、ゴツゴツいっているのがはっきりわかる
そうしてあそこの気持ちよさに恍惚としていると、アシヤのペニスが
一段と大きくなるのが分かった
「ねぇアシヤぁ、イキそうなの」
「ええ、葵のあそこはとても気持ちいいので、ごめんなさい」
「いいのよ、一緒にイキましょ」
あたしも普段とちがう動きに敏感になったのか、結構イキそうだった
そして
「あ、葵、もう…」
アシヤのピストンが一段と早くなる
「いいのよ、アシヤ、来て」
「葵!」「アシヤ!」
あたしの中でアシヤのペニスがぐっと大きくなったと思うと、
奥が熱くなった。
「葵、良かったです」
「アシヤ、あたしも…」
抱き合ってキスをした
499 :
後日談:04/07/18 00:47 ID:Oc9Af81A
ホテルでは勢いでしてしまったが、正直生理が来たときはほっとした、
そんなもやもやも晴れて数日後
あたしとナオヤ、アシヤ、えんちゃん、あんなで集まって居酒屋で飲み会をやった。
あんなとえんちゃんがトイレで席を外した時に思い切ってナオヤに言った
「ごめん、ナオヤ、別れて」
「はぁ?」
「あたしね、アシヤと付き合いたいの」
「へっ?」
実はあの後アシヤとも顔を合わせていなく、って言うかしょうじきどんな
顔していいのか分からなくて、この飲み会もえんちゃんに誘ってもらってたりする
なのでアシヤもきょとんとした顔で
「葵、いいのですか」
「うん、あたしは目標に向かって頑張っているアシヤと一緒にいたいの」
そんなやりとりを見ていたナオヤは
「んー、いいよ、葵」
とあっさり答えた。分かってはいたけどこおいう奴なんだよな、ナオヤは
と怒れる気持ちを静めつつ
「ごめんね、ありがとう」
と精いっぱいの作り笑顔をして答えた
飲み会の後あんな亭(独り暮らし)にて
「やっぱりナオヤと葵ちゃんはこうなったか」
「そりゃね、高校時代芦屋君はものすごい熱の入れようなのに
岡田君はあのとおりだし、葵ちゃんも冷静になれば芦屋になびくって。
落ち着くところに落ち着いて良かったじゃない。」
「まぁな、ナオヤだしなー、調子だけはいいんだけど、
これで別な女の子に言い寄られてできちゃった、とかなりそうだしなー
アイツ」
「そうね、岡田君ならありそうね、そういう話も、
さ、もう寝ようか、えんちゃん」
「ああ」
えんちゃんのトラウマをなだめすかしているうち、あんなは
すっかりえんちゃんの側にいるようになった、
おかげでえんちゃんは余計な良いよりが無くなり、絶好調(笑)
長きに渡るスレ汚しスマソ(w 次は出来るだけ1回でケリをつけまつ(w
我ながらナオヤの扱いがひでぇw
あっ!
しばらくぶりに来たらお酢さんが来ているー!
503 :
名無しさん@ピンキー:04/07/30 23:33 ID:q51LZdLA
合法ライラックの央司×楓……・…………
あ、いや、別に、な、なんでもないです………………
「先生の馬鹿ー」
あたしに殴られて延びている先生を無視して私は思いっきり土手に
駆けていった。
もう何回和志と間違われたのか解らない。確かにあたしは胸も小さく
顔立ちも中性的、でもだからって男の和志と間違える、ふつー
などとかっかして川縁を歩いていると後ろから先生が大慌てで駆けてきた。
「ごめん!」
もちろん無視、
「ゴメン!、ゴメンったらゴメン!」
そろそろいいかな、あたしは振り向いて
「もう、いつまで和志と間違えるのよ、
だいたい先生はいつまもであたしを高柳って呼ぶからいけないの。
名前で呼んでよ、聡美って」
「いや、そんな、…、一応お前生徒なんだし… 」
「もお、何言ってるのよ、学校の外では生徒も先生も関係ないでしょ!」
「いや、でも…、…」
「もぉ! そんなはっきりしないからいつまでも和志なんかと間違えるのよ」
「ぁの、ぅん その…」
「わかった、先生はあたしを別に好きじゃないのね。帰る!」
「あ!、ちょ! 高柳!」
「な・ま・え でって言ったでしょ!」
また先生がのびている、もちろんげんこつの主は私
頭に来た私はいきあたりばったりに道を選んでいた、気付くと神社の境内に来ていた
階段をずんずん上がっていくと
「おーい、待ってくれー、俺が悪かったからー」
後ろから先生がまた追いかけてきた。
ちょっと頭に来ていたあたしは追いつかれるのが嫌で階段を駆け上がりはじめた
先生も負けじと必死になって追いかけてくる
やっぱり男女の体格差は大きい、あたしは先生に後ろから抱きすくめられてしまった。
「ごめん、高柳 …あっ」
こんなに必死になって追いかけるのに間違えるなんて、逆にくすっっと笑ってしまった
「いいの、先生、あたしもあんな事でこんなに起こらなくても良かったし」
「で、せんせっ、何処さわってるの?」
抱きすくめた時余裕が無かったのだろう、おもいきり胸をつかまれている
慌てて手を引っ込めて
「あの、いや、その、えーと …」
「せんせっ、わかったでしょ。いくら和志に似ていて胸がなくっても
あたしはちゃんと女の子、すこしはふくらみがあるのよ」
「その、いや、うん、ちゃんと女の子だった 」
しどろもどろになった先生、それがとっても愛しかった
『制服の君が』キタ―――――!!
先生に胸を触られて少しのぼせたあたしはつい大胆な事をしてしまった
「ほら、先生、見て。」
私はジャージの下のTシャツをそっとまくり上げた。
「ね、少しだけどちゃんとあるでしょ」
先生は正視できないようだ、真っ赤な顔で横を向いている
「おまぇ…たかy、あ、聡美、その……」
「もぉ、女の私にここまでさせといて何恥ずかしがってるの、
でも嬉しい、やっと名前で呼んでくれたんだ…」
真っ赤になっている先生に私はキスをした
…そして…
あたしは先生の手を自分の胸に持ってきた…
「せんせ… さっきはよく分からなかったでしょ、ほら… 」
先生の息が荒くなっているのが分かる、ううん、あたしの息が荒くなってるかもしれない
すっごくどきどきしている、こんな大胆な事をしてる…
初めとまどっていてぎこちなかった先生の手が少しづつ動いて来た
普段和志とふすまを隔てて寝ているのであたしはオナニーはあんまりしない
テレビでえっちなシーンを見てどうしても収まらなくなったとき
家族みんなが寝静まったのを見計らってそっとあそこをなでるくらい
おっぱいはお風呂に入る時くらいしか触らない、だからこんなに気持ちいい
とは知らなかった。頭が真っ白になっていく…
いつの間にか立木にもたれかかっていた。Tシャツはまくりあげられ、
ブラもめくりあがって乳首があらわになっていた
先生が乳首に口を当ててきた。舌で弄んでいる。背中がぞくぞくする。
とても気持ちいい…
あたしのちくびがいやらしく立っている…先生は手で口でおっぱいを
弄んでいる…
「あぁん、先生ぃ… あっ あっ」
自然に喘ぎ声が出る、あそこが濡れているのがわかる、腰に力が入らない…
腰に手がかけられパンティごとジャージが脱がされた
あそこからいやらしい一筋が流れていった
先生があそこに口をつける
「あっ せ、せんせぃ、きたなぃ おしっ… 」
先生が敏感なところを舐めたみたい、声にならない、自分が立っているかどうかもわからない
「挿れるよ、痛いかも知れないけど頑張って」
と、先生はおしりを持ち上げた、ぼーっとしていて気付かなかったけど、
先生はいつのまにかズボンを脱いでいた
そして…
…そそり立つあそこを見たのは初めてだった
あんな大きいのが私のに入るの?
わたしのあそこに先生のアレがあてがわれた。すっごく熱い…
不意に腰にあてがわれた先生の手に力が込められた
「っん!」
あそこに痛みが走った、先生のアレがわたしに入ったんだ
先生はわずかに腰を動かしている。あそこが痛みと熱さで痺れてるよう…
そして…
先生は果てたようだ、あたしも疲れて座り込んでしまった。
帰り道
「先生、あたしね、今とっても嬉しいの、先生と一つになれたんだ?・」
「俺も嬉しいよ、高y…」
「セ・ン・セ」
「あ、いや、悪い…でも気を付けないとな」
「みんなにはナイショにしないとね」
「でもお前、俺は名前で呼ばなきゃならないのに、お前先生のままか?」
「いいの。あたしには先生は先生なんだから?・」
(お し ま い)
…正直胸掴んだくらいで終了させるのが好みだったりする(w
エロパロスレなので努めて性描写は入れねば(w
キタ――――――!!
もとがもとだけに胸つかんだくらいで終了したほうがいい感じもしますが。
先生と生徒萌え
真夜中猫王子を期待しつつ保守
ほとんど以上絶対未満キボンw
>517
過去レス全部あされ、漏れは充分補完された(w
519 :
名無しさん@ピンキー:04/08/22 04:33 ID:W/wtyai8
hosyu
にゅ
にょ
SSの投下がしばらくないようですね。
…でも僕、あきらめません。
…さすがのホカイドも暑かった…もう一月も経ってる…
是非に逝ってくれ!!
525 :
名無しさん@ピンキー:04/09/09 23:00 ID:obYM0qPJ
期待age
「ねえ麻生、雪野とはもうしたの?」
ブックス本田の倉庫で井上が唐突に切り出してきた。
「した、って何を?」
「そんなの決まってるじゃないの、H、セックスよ」
「な、あ、な、な… 何イキナリ言い出すんだよ!」
「まあ、あんたと雪野の事だからね、キスだってまだしてないんでしょ」
「俺と菅原さんは、そういう関係じゃなくてこう、もっと、プラトニックって言うか、その…」
「ま、意気地なし男と、ボケボケ女のカップルだからねー、」
「 前にも言ったけど、お前、友達なんだろ、その物言いはあn」
「あんた、そんな調子だと雪野誰かに取られちゃうよ、あの子あの通り激ニブでしょ、
付き合っているって思っていないかもよ」
「い・の・う・え!、お前なんてことを」
店舗から店長の声が聞こえた
「井上くーん、レジ入ってー」
「あ、店長呼んでる」
「こら、待て、こらーー」
バイトからの帰り道。麻生は怒ったまま早々に帰って私独りだけで歩いている。
「さすがにちょっと怒ったかな、麻生のやつ。」
私は雪野が好きだった。いつか二人で想いを遂げる、なんて言う淡い思いもあった。
でも雪野もあたしも女同士、その日は永遠に来ない。
そんな想いを断ち切れず、いっつも雪野にくっついてくる麻生には腹を立てて
ばかりいた。でも、それがいつの間にか淡い想いに変わっていた。
そうして3年になったあの日、私は古谷さんに恋をした。
麻生に思いを寄せる古谷さんに恋をする私、その極まった不毛さに思わず身震いする事もままあった。
とはいえ、今は古谷さんとも一応遠距離恋愛をし、麻生にも随分助けて貰っている。
一向に進まない二人のためにおせっかいを焼こう、なんて思い雪野に電話した
「ねえ、雪野ー。今夜泊まりに来ない?」
「突然どうしたの?空美ちゃん」
「ううん、しばらく泊まってなかったし、いろいろ相談事もあって…」
「相談事ー?」
「あ、それはまた後でね、取りあえず飲も、雪野」
麻生にはあと1時間くらいしたら来るように言ってある。
いくらお酒の強い雪野でもそれだけ時間があったら少しは酔っぱらうだろうし。
そうして他愛の無いおしゃべりをしていると、あっと言う間に1時間は過ぎて麻生はやってきた。
「井上ー、こんばんはー、用ってな、あ、すっ、菅原さん」
「あー、麻生君ー、どうしたのー?」
「あ、あたしが呼んだんだ、麻生のこと」
「えっ、あたしお邪魔虫なの?」
「違うって、雪野。なかなか進展しない二人の仲を進めるのに、お姉さんが一肌脱ごう、って魂胆なのよ」
「魂胆ってお前…」
「ま、取りあえず中入んなよ、おもてでぐだぐだいってても始まらないし」
とりあえず言いくるめて中に入れて3人で改めて飲み始めた。
そうしてみんなへべれけになった頃合で
「ねぇ、麻生、雪野とシタくないのー?」
「だからいのうえーっ、そおいうことはあぁーー」
ぐだぐだ言っている麻生の前で雪野の上着をまくりあげた
「ほら、麻生、雪野だって胸はあるのよ」
「い・な・う・ なんちゅー事を、いのうえ」
「それとも私の豊満なバストがいいの?」
と今度は自分の上着をまくりあげた
「い・あ・…… 」
目の前で起こった唐突な出来事に麻生は気絶してしまった
「あちゃー、さすがにいきなり刺激が強すぎたか」
「空美ちゃん、えーっと」
「ねえ雪野、雪野だってえっちな事に興味はあるよねー」
「う、うん…」
「だからね、あたしが一肌脱ごうって訳よ、麻生には雪野とずっと一緒に居て欲しいし」
「でも麻生君気絶しちゃったよ」
「そうね、仕方ないか、私たち2人で先に始めちゃいましょ」
「先にって…」
と言うが先にあたしは雪野の唇を塞いだ。そしてねっとりと舌を絡めたキスをした
「あン、空美ちゃん、凄…」
「雪野…、私はね、貴女のことが好きだったの、ずっと前の話だけどね…」
「好きって… 」
「ううん、今はね… んふ、雪野のブラ、可愛いのしているのね、すっごく似合っている…」
「あたしの胸なんてちっちゃくて貧弱で… 空美ちゃんのおっぱいなんてすっごく大きくていっつも羨ましいの」
「馬鹿ね、こんなに感度がいいのに、ほら」
ブラの中に手を入れ乳首を弄んだ、雪野は体がびくびくいっている
「ねぇ、空美ちゃんのおっぱいもさわらせて 」
「あン」
「いいなー、やっぱりおっぱいは大きい方がいいよ、うらやましいなー」
「まだそんな事言ってるの? もうっ、馬鹿ね。そんな娘にはお・し・お・き」
そして、雪野のショーツを剥がした所で麻生が気が付いた
「まだ頭がクラクラ… !!!!」
「あ、麻生、気付いたの、ほら、雪野を気持ちよくしてあげなさいよ」
「いっ・おまっ」
「しょうがないわねー、雪野、麻生の頭に跨って」
「こ、こう?」
「そ、麻生、雪野のあそこを優しく舐めてあげて」
「う、うん」
二人とも経験が無いのでぎこちない、でもとっても初々しく羨ましく思う
麻生は戸惑いつつもなんとかやっているみたいだ、雪野がどんどん色っぽく喘いでいる
あたしは、麻生のモノをくわえてみた。体が欲しくてたまらなくなっている
「う、井上、それは 」
「気持ちいいでしょ、こんなに堅くして
「う、で、出るっ、あっ・あーーっ」
麻生が果ててしまった。でも萎えることは無く、堅く反り立ったままだ。
「まだ大丈夫ね、雪野、あなたももう大丈夫でしょ、麻生のソレをあなたのアソコにあてがって」
「こ、こう?」
「そ、そうしてね、ゆっくり腰を落としていって、ちょっと痛いけど我慢するのよ」
「う、うん。ん、ああっ、あっ、いっ、ああーーン」
雪野のあそこに麻生のモノが収まっていく
「麻生、あんたは雪野がイクまで我慢するのよ」
「う、あ、うっ」
イッたばかりとはいえ、処女のあそこはさすがにきついのか、麻生も相当辛そうだ
ちょ、ちょっと待ってください。
ここで生殺しですか?
いきなり3Pとは・・・麻生恵まれすぎだぞ!
535 :
30代お酢:04/09/11 23:53:51 ID:sDpJVbVP
スマソ、昨日はあそこで力尽きた。今日はもう眠い… 返す返すスマソmm
「う、菅原さんの、な、膣に、うっ」
「うぅううぅン、いたーい、空美ちゃん、痛いよー」
「初めは誰だって痛いの、雪野、頑張るのよ、ほら、あたしも手伝ってあげるから」
あたしは雪野の乳首を口でくわえてころがした、少しはあそこの痛みもまぎれるだろう
麻生はセックスの経験は…、おそらく初体験だろう、雪野をリードする余裕なんて無い筈だ
2人の初体験に余計なおせっかいをしているような気もするが、それはそれとして
これくらい勢いを付けてやらないと本当に麻生の奴は雪野に手を出さないかもしれない
「麻生、少し落ち着いてきた?そしたらね、ゆっくり腰を動かすのよ。
そう、いい感じ、雪野もちょっと感じてきているわ。
そして、遊んでいる手を雪野の乳首に当てて、軽く転がしてごらん、軽くよ、力を入れちゃ駄目、ほら、腰が止まってる、アソコとおっぱいを同時に弄ばないと。
そう、いい調子よ、あとは雪野がイクまで頑張るのよ、男だったら辛抱なさい」
「あ、麻生君、イイ…」
「菅原さん…気持ちいい…」
大分慣れてきたようだ、みているこっちもアソコがむずむずしてくる
無意識に手がクリトリスを弄んでいる
そうしているうちに二人が絶頂を迎えようとしていた
「麻生君、あ、麻生くーん、あっ あッ あン あっ あーーーーー!!!」
「菅原さん、もう駄目、出るっ 出るーーー!!!」
二人は果てたようだ。
…あたしはまだ納まっていない、あそこが欲しがっている
雪野の膣で絶頂を迎え果て、息も絶え絶えになっている麻生にあたしは
「ねぇ、あたしにもちょうだぃ、あたし、我慢できないのぉ。」
「そんな、おま、もう無理…2回も出してるのに、っておい」
「むあだへんきやないの、あほうのひんひん」
と無理矢理しゃぶり元気にさせた、
ひとしきり元気になるのを確認したら
「まだいけそうね、目の前で見せられたら欲しくなっちゃう…」
「お前、無理矢理こんな事させといて何を」
「それにね、麻生、これからどうするのよ、いざ二人っきりになっても出来るの?セックス」
「そ、それは」
「だからね、おねいさんが お・し・え・て、あげる、って言ってるのよ」
「そんな無茶な…」
「雪野にも辛い目にあって欲しくないの、麻生がちゃんとできないと、雪野も可哀想でしょ」
「でもなぁお前」
「いいから、やっぱり少しは体位を知っておいた方がいいからね、まずは正常位からね、ほら、麻生」
(;´Д`)ハァハァ
保守。
自分にss書ける力量があればなあ…。
540 :
30代お酢:04/09/27 22:57:30 ID:s1Q5p/uO
ごめん、筆が進んでいない、もう少々ご辛抱を
雪野が果てている横でするのも何なので、床にクッションをひいて、あたしは
その上に仰向けになった。天井の豆球がちょっとまぶしい。それにあんな事
言っておいてなんだけど、やっぱり少し恥ずかしい。おもわず胸を隠してしまう。
下はまだはいたままだ、でもすっごく濡れている、この薄明かりの下でも
はっきり分かるくらい。
「ほら、麻生、何ボーとしてるのよ、こっちに来なさい。恥ずかしくなっちゃうじゃないの。」
「いや、でも…」
「いいから、来なさい!」
麻生も腹をくくったようだ。
「そう、そうして上に覆い被さって。さ、一応練習だからね、おっぱいから
行こっか。」
あそこの準備はもう整っている、何時来てもOKだ。でも何となくおねーさん
気取りでリードしてみたかった。
「あン、そんなに噛んだら痛い、 そう、そうな感じ、アン、あ、気持ちいいよ… 」
「あっ、イタイっ、そんなに強く揉んじゃダメ!おっぱいはね、優しく揺するのよ」
「もぉ、そんなに大きく揺すっちゃダメよ、雪野のとは違うんだからね、
でも今日は特別、あたしのおっぱいを好きにして良いのよ、麻生」
古谷さんとはまだセックスをしたことが無い。長期休暇ごとにドイツに行って、今はもう
一緒に泊まる仲になった。でもやっぱり麻生の事が気になるのか、まだあたしを抱いてはくれない。
最期にセックスをしたのは何時だったっけ…高校の時付き合っていたカレとの
クリスマスの時だっけ…
なんて事を麻生に胸を預けながらとりとめなく考えていた。
「さ、麻生、そろそろショーツに手をかけてアソコの具合を見てごらん。
ね、ショーツの上からでもわかるでしょ、濡れているのが。」
「おまえ、すっごいな、随分慣れているなー」
「いいでしょ、そんな事。しつれいねー。そんな事どうでもいいから、ほら、
あとは、わかるでしょ。」
実の所あたしの経験も片手に余るくらいなのだが。高校の時のカレとのおままごとのような
セックスを数回しただけだ。
なんて事を思っていると、ぎこちない動きでショーツを剥がしている麻生の姿が目に入った。
古谷さんはどういう手つきなんだろう、何て事を思って慌ててその考えを振りほどこうとする
あたしは今麻生に抱かれようとしているんだ。
「井上、入れるぞ」
しっかり回復してカチカチになった麻生のモノを見てあたしは我を忘れた。
体はしっかり火が点いて受け入れる準備が出来ていた。
「いいよ、麻生、来て…」
言ったか言わないか、麻生があたしのアソコにモノを沈めてきた。
アソコが広がる感じがキモチいい。麻生の体温を感じる。麻生も相当気持ち良さそうだ。
麻生も自然に腰が動くらしい、あたしも麻生のペニスを捉えて離さないよう
ねっとりと腰が動いている。
そうこうしているうちに、麻生がイキそうになった。処女の雪野程では無いに
せよ、新体操で鍛えた体だ、具合は悪くはないだろう。
「ウ、井上っ、イッ、イキそうだ…」
「もう、しっかりしてよ、早いわねー」
などと言っているが、こっちももう限界に近い
「ウッ、イク…」「来て、麻生!」「ウッ……」
あたしの膣で麻生は果てた。あたしも麻生の精液を受けて果てた。
小一時間くらい寝ていただろうか。久しぶりのセックスの余韻がまだ腰に残っている。
隣には麻生が、ベッドには雪野が寝息を立てていた。
とりあえずあたしは散らかっている服を片づけて着替えた。そして麻生を起こした。
「ほら、麻生、起きな、風邪ひくよ」
「ん、いのうえ…、あっ!」
「ほら、服着て、いつまで裸でいるのさ」
「あの、その…えーと……」
「ああ、さっきの事ね。いいのよ。あたしが先に誘ったんだから。
それより雪野を大事にしてやってね。」
「そりゃ勿論。でもさー、井上。何でこんな事を?」
「そらあんたがいつまでもグズだからよ!なんてね。あたしもね、古谷さんと
まだしたこと無いの。そんな事もあって踏ん切り付けようかと思ってね。」
「井上…」
「あとやっぱりね、セックスもまともに出来ないようなグズな男が雪野のカレシ
じゃ雪野、かわいそうじゃない」
「い?Tの?Tう?Tえ?Tーーー」
「それでおねえさんが余計なお節介を焼いてみました、って訳」
「あ?Tー、おねえさんだぁー」
「それより麻生、もう遅くなったし泊まっていきなよ、何ならベッドに雪野と
二人で寝ていく?」
「いやっ、そっそっ、それは」
「ま、あんたはそういう奴だよね、それがいいんだけどさっ」
「何か言ったか?」
「何も(笑)、さ、寝よか。麻生、床でごめんね」
「クッションあるし別にいーよ。さ、寝るか」
「うん、お休み」
翌朝、台所の音で目が覚めた
「麻生君、お は よ 」
「す、菅原さん、あっ… そうか。」
菅原さんはさすがにちょっと恥ずかしそうだ。こっちもちょっと恥ずかしい。
二人で何となく視線を下にそらしもじもじしてると
「よ、お二人さん、初夜はど う で し た っ」
「もぉーーっ、空美ちゃん!恥ずかしい!」
「井上ーっ、お前!」
「さ、朝御飯作ったよ、円先輩ってまではいかないけどね」
「わー、空美ちゃん、美味しそー」
「さ、食べた食べた」
「そうだな…。戴きます。 ん?結構いけるな」
「まーね、円先輩に特訓してもらっているんだ」
「へー、知らなかった。どうして?」
「んー、ま、あたし料理下手だったし、日本食をちゃんと作れるようになりたくってさ」
「あっ…。哲っちゃんも幸せねー、こんなに想って貰って」
「ほら、雪野、全然箸が進んでないじゃない、早くしないと学校遅刻しちゃうよ」
「空美ちゃん、今日土曜だよ。それで昨日飲もうっていったんじゃないの(笑)」
「そーっだっけね。それじゃゆっくりしよっか」
「うん」
「あ、麻生、アンタは邪魔だからとっとと食べて帰ってね」
「いのうえーー!」
「冗談よ、じ ょ う だ ん」
「お前が言うと冗談に聞こえないんだよな…」
なりゆき、というか半ば計画的に麻生としてしまった。
二人の事ももちろんあったが、あたしももやもやしていて、それも少しは晴れたような気がする。
古谷さんとどうするかはまだ考えがまとまらない。いっそ自分もドイツに、
とも思うけど、まだ大学の途中だ。それに行ったところで古谷さんの邪魔に
なるだけかもしれない。
「空美ちゃん、どうしたの?ぼーっとして」
「ううん、ちょっと考え事。」
「哲っちゃんの事?大丈夫よ、空美ちゃん、こんなに美味しい料理作れるんだから」
「そうだね、雪野、ありがと。」
やはり雪野は雪野だ。この純粋さがたまらない。まぁ麻生もああだし、
このおせっかいはこれで良かったという事にしておこう。
547 :
30代お酢:04/10/03 01:07:05 ID:A4rhxHDf
…漏れ、縁ちゃんか?(w また引っ張りすぎてスマソ。
GJ!
ていうか人少ないなー。
現在下から4番目。そろそろ上げないとスレが落ちないだろうか。
550 :
名無しさん@ピンキー:04/10/10 08:34:52 ID:cWcyKOly
あげ
551 :
30代お酢:04/10/12 00:40:23 ID:Fq5gkLIY
>549 sageで桶、カキコがあれば落ちないし。
552 :
30代推す:04/10/21 15:52:16 ID:FtDDb72U
553 :
名無しさん@ピンキー:04/11/10 09:21:30 ID:DaQ4wPHK
age
554 :
カノカノ:04/11/26 01:06:09 ID:RiaGX/Ur
保障はできんけど一週間以内に新作書くから、まってて。
スレ消滅は避けたいところ。
あー、でも明後日にはドラクエ発売か・・・できるかな
豪放ライラックでエロはできんかなー
556 :
30代お酢:04/12/02 22:52:56 ID:vDZeKOym
>555 コミクス2卷を手に入れたら何か書く鴨、気長に待てw
王子×りらとか楓ちゃんとか?
豪ライならいっそ百合でも・・・
是枝×石蕗きぼん
559 :
名無しさん@ピンキー:04/12/07 10:33:37 ID:4gWWZMq+
>>554 期待してるよ。待ってるよ。
>>556 気長に待つよ。
豪放ライラックはキャラが際立った人物が多いから超期待。
>>557 ユリもOKだが、801も期待してしまう。
何しろ、男子寮。
嗚呼、王子と貴公子が・・・
かなり下がっているので期待age
まてまて801は板違いだ
だめっこどうぶつ読んだんだけど、
みんな平気で異種族間の恋をしてるが(ほとんど片思いだが)
実際アレはどうなのよ、と思いました。はい。
>560 そうなの? パロだからOKじゃない?
エロパロ板では801の話をすると
801板に(・∀・)カエレ!! って言われるのが常ですよ。
でも、桑タンで801板にもスレ立てるほどの勢いはないし
需要があればこのスレでもいいような気がする。
需要と供給がたくさんある作家や作品だったら
エロパロと801分けた方がいいんだろうけど。
男の読者もいるんで正直801はここではしないでほしい・・・
板違いでほかにあらされたり追い出されそうになっても困るし
「あ…」
「へへへ いい声出しやがるぜ ハァハァ」
「おっ おれにもやらせろよ」
「…あっ あん ぁあんっ」
「バカ オレが先だ」
武骨な男に無理矢理抱かれ力じゃかなわず
体じゅうをなでまわされ
イヤなのにきもちいいなんて
ちくしょーこれじゃまるで○○○(ピーッ)じゃねーか!!
ネコ文治ハァハァ
ワラタw
1巻は結構散見したから要するに売り切れてるって事なんだよなー…orz
しょうもない事故もとい自己補完
「りらがお風呂場で倒れたってー」
「りらったらお風呂場で世間話をしているうちに湯船から出るタイミングを失ったみたいよ」
「らしいわ」
「あ、あたしちょっと行ってきます」
無事りらを部屋に搬送後
「えーっと、このままだと風邪ひいちゃうから…」
「ちょっとゴメンね、りら。パジャマと…下着、と」
そしてバスタオルをはがした、すると以外に胸のふくらみが…
(いけない、いっつもお風呂で見ているじゃないの、でも…)
(りらはわたしよりずっと背も小さいし体つきだって、なのに…)
(い、いけない、風邪ひかせちゃう、早く服を着せなきゃ)
(Tシャツ、パンツは良し、あとはパジャマね)
ボタンを一つ一つかける楓、胸元のボタンを止めているとき
(…やっぱり柔らかい、男の子が胸にこだわるのが解るわ…)
(直接触れたら……やだ、私ったら何考えているの)
570 :
30代お酢:04/12/24 00:08:18 ID:mJZFpMT5
「あ、楓ちゃん…」
「り、りらっ」
「あたし、お風呂で… 、あーーっ、私ったらつい調子に乗って
おしゃべりしているうちにのぼせて気を失って…
ごめーんっ、また私楓ちゃんに」
「い、いや、私も好きでやっているんだし」
「うん、ありがと」
(う、さすがに良心が痛い、まさか胸に見入ってあらぬ想像を駆り立てていたなんて)
「さ、りら、部屋の電気消すよ」
「えー、まだ消灯前だよー」
「いいから、のぼせて倒れたんだから早く寝て体を休めないと」
「はーい、楓ちゃんはいっつも優しいよねー、じゃ、おやすみ」
「おやすみ」
(…眠れない、でもせめてりらが寝付くまでは我慢…)
(りら、可愛い体つきだったなー、思わず食べて……あ、あたしって…
……ねむれなーい!)
まだ体を鎮める術を知らない楓ちゃんはそのまま悶々と布団の中で…
ドギマギ楓ちゃん萌えー!
なんかルリカドみたいだなw
572 :
30代お酢:04/12/25 23:47:23 ID:aH9L/JAX
どうにか2巻買ってきますた、
・・・漏れにりらを動かすのは無理だ…orz
じゃあ楓ちゃんか部長あたりなら動かせませんかね
574 :
名無しさん@ピンキー:05/01/11 09:12:01 ID:oPwYatgO
age
575 :
名無しさん@ピンキー:05/02/01 09:59:23 ID:YlKyuCTV
576 :
名無しさん@ピンキー:05/02/26 23:27:29 ID:gBQ2WKp+
王子×楓キボン
577 :
30代お酢:05/03/04 22:38:51 ID:BzFGUXHz
あさって試験が終わったら反動で何か書くので期待しないで下さい w
おんちゃん攻めが見たいが
試験ガンガレ
楓弟(名前忘れた)×りらをキボン
犬猿の仲って萌える・・・
あの二人はいずれくっつくだろうな。
兄ちゃんと同じ声で攻められるのが嫌でなければ。
582 :
名無しさん@ピンキー:2005/04/10(日) 21:43:54 ID:BzBn6yB3
ほしゅ
584 :
30代お酢:2005/04/26(火) 23:01:13 ID:RJh6umS4
正直アニメ化の力の凄さを感じた>虹板。
いつか誰かが書いてくれることを願ってホシュカキコ
うる野ってちー子ちゃんと交尾できることになっても
大事な時にアレがダメでできなさそうな気がします
587 :
名無しさん@ピンキー:2005/05/21(土) 09:52:16 ID:gSpwgXjf
888で3pキボン
588 :
30代推す:2005/05/21(土) 13:33:16 ID:VWwpjll4
「うる野ー、またちー子に相手されなかったんだってー」
「ど、どこでそれを…うさ原に決まってるか…」
「何をぐじぐじ言ってるんだ、まあこれでも飲め」
「い、頂まーす。ん、おいしーい」
「今度売りに出す猿酒カクテルだ、ちー子にももってってやれ」
「有り難うございます、熊姉」
………
「行ったよ」
「サンキュー、熊姉、ちゃんと仕込んどいてくれたか?」
「それは大丈夫。でもうさ原、何でこんな事するんだ?」
「そんなモノ…面白いからに決まってるだろ」
「ま、うる野君なら面白いよね」
「さて、さっそくデバガメに…」
589 :
30代推す:2005/05/21(土) 13:33:45 ID:VWwpjll4
………
「ちー子ちゃーん、これ熊姉に貰ったんだー、ちー子ちゃんも一緒にどお」
「あーっ、美味しそう、いっただきまーす。」
「美味しい?」
「すっごーい、すっごく美味しい………ぁ…あン、何か変な気分…」
「ど、どうしたの、ちー子ちゃん。んっ、俺も…熊姉、猿酒に媚薬を」
「どうやらうまくいったらしいな」
「媚薬入り猿酒カクテル、売れそうね、目標の雌と確実に交尾したい雄に」
「さて、こいつらはどうなるかな」
590 :
30代推す:2005/05/21(土) 13:36:33 ID:VWwpjll4
「うる野くーん、やっぱりうる野君もオスだったのねー、なんか股間に
ぶらんぶらんついてるぅ」
「ちっ、ちー子ちゃん、そんなエッチな、…よーし、俺頑張るぞー」
「あっ、おっきくなってるぅ……うる野君のおちんちん、変ー」
「えっ?」
「だってぇ、全然トゲトゲついていないんだもーん、あ、よっぱらっちゃって
眠い……zzz」
「ちっ、ちー子ちゃーん…」
………
「…駄目か…」
「イヌ科とネコ科じゃぁね、それにうる野君だしねー」
591 :
30代推す:2005/05/21(土) 13:38:18 ID:VWwpjll4
というわけでネコ科のトゲトゲなしを珍々とおもわないであろうちー子を
使いうる野君に狂言回しをしていただきました。
スレ汚し須磨祖 w
>>588ワラタ
バター犬なる言葉もあるくらいだ、珍々がダメでも犬科なら舐めまわしてイカせればいいのに、
と思うけど、それができるようなのはうる野ではありませんね。
ダメ友に慰めを求めようと思ったら、ぺが之助はウマナミで女の子たちに大人気と知り
更に落ち込むうる野がいそうです。
だめっこの単独スレたってるけど、、、
こっちに誘導すべき?
アニメは別?
いいじゃん!いいじゃん!
595 :
名無しさん@ピンキー:2005/06/11(土) 23:04:47 ID:5Im7FzwR
雌の猫って次々と交尾させられているらしいよ
させられるっていうか、発情すると
鳴きまくり悶え転がり雄を誘いまくってませんか?
するまで治まらない(一月近く続く)から
部屋飼いのイエネコだと大人しくさせる為に
綿棒とかで交尾した気にさせて鎮めるって聞くけど…
597 :
国語:2005/06/12(日) 20:16:26 ID:VJweY+Yg
>>596 へえ、そうなんですか。何かすごいですね
598 :
名無しさん@ピンキー:2005/06/13(月) 19:47:06 ID:U6WprZLi
つまりちー子は毎年発情するとうさ原に頼んで綿棒でいじられているのか
599 :
30代圧す:2005/06/16(木) 23:49:49 ID:T5eNVX6e
来週の給料日まで安心(マキノ出版)売ってるかなー、別冊がサイコー w
短気なうさ原は「ちまちま綿棒なんか使ってられるか!」と逆上し
さっさとヤって鎮めてくれそうですが
601 :
名無しさん@ピンキー:2005/06/19(日) 20:28:57 ID:OqB6OsiX
そしてうる野がそれを見る
602 :
名無しさん@ピンキー:2005/06/19(日) 20:34:00 ID:OqB6OsiX
「あ・・ぅん・・・うさ原ぁ、もっと・・・・もっとついて・・・・・・」
「おう」
そこにうる野がたまたま通る
603 :
名無しさん@ピンキー:2005/06/23(木) 19:38:59 ID:CkqM9GI/
あげっち
604 :
名無しさん@ピンキー:2005/07/04(月) 19:48:05 ID:bXfuZYDa
うる野とちー子は種族が違うからいくら中出ししても大丈夫
だめっこのふくちゃんは
他の娘たちと違って微乳ジャマイカ?
だめっ娘たちの乳ランキングはどうなんだろう
あえて誰も言わないのかも知れないが
ふくちゃん
鳥類に乳はあるのか?
607 :
名無しさん@ピンキー:2005/07/09(土) 21:09:16 ID:ahX1M4Lq
さあ、ないんじゃないの?
乳飲まさないんだから乳ないだろ>鳥
そういや鳥って穴が一個しかないってほんと?
本当。
アナルファックで胸は正真正銘のつるんぺた。
マニアックなキャラだったんだな、ふくちゃん。
610 :
名無しさん@ピンキー:2005/07/10(日) 19:08:26 ID:oKuN/dUl
それの役が新谷良子
611 :
30代推す:2005/07/12(火) 23:38:43 ID:Eef2dszb
何の脈絡も無く男の華園ネタw
−−−−−−−−−−
お盆が間近に迫った夏休みのある日、最後の大会に向け大学の体育館で練習している縁。
永禄はもうお盆休みに入っているので今日は普段使っていない女子部の横のスペース
でやっている。普段は女子部の1年生が基礎練習で使っていて、今日は手持ちぶたさ
の彼女たちが先輩の方を気遣いつつ珍しく来ている縁の方を見ている。
「あら、麻生、今日はあっちじゃないの?」
「永禄お盆に入っちゃって閉まったんだよ、独りだとちょっと緊張するな、やっぱ」
「大丈夫、あんたのヘボな姿なんてデフォルトだからだれも気にしちゃいないわよ」
「い゛の゛う゛え゛〜」
「あっ、雪乃。遅かったわね、どうしたの、今日は?」
「ちょっとね、おにいちゃんにつかまったの」
「おにいちゃん? 菅原先輩!」
「よぉ、麻生、相変わらずヘボだな」
「久しぶりにあっていきなり『ヘボ』ですか…」
「まあ気にするな」「き゛に゛し゛ま゛す゛!」
「それはそうと今日はどうして?」
「ほぉ、麻生、何か、お前可愛い後輩を見に先輩が貴重な時間を割くのが
それほど嫌なのか」
「誰もそんな事言ってませんって」
「よし、麻生、腕立て100回」「そんな〜〜!!」
「もぉ、お兄ちゃんったら、久しぶりに麻生君に会ったのにいきなりそれは無いでしょ」
「いや、奴が望んだ」「そんなこと無いって」
必至に腕立てをしている縁にやりとりを聞いている余裕は無い。
612 :
30代推す:2005/07/12(火) 23:48:00 ID:Eef2dszb
「あ、なんか体が熱くなってきた、寒気する、帰るぞ、雪乃」
「えー、今来たばっかりなんだけどー」「う、風邪だ、くらくらする」
「もー、ごめんね、空美ちゃん、そういう訳でお兄ちゃん連れて帰りまーす」
「雪乃ー、明日はちゃんと出てきてねー、大会までそんなにないんだからー」
「うん、明日は出てくるー」
「きゅうじゅぅうきゅゅう、ひゃーく! 菅原先輩ー、終わりましたよー
って…先輩は?」
「なんか風邪ひいたって雪乃に連れられて帰った」
「ぞんなぁ゛〜 菅原さーん、俺もー」
「いいからあんたも練習する!最後の大会でしょ」
「でもーー」「そんな適当な奴が雪乃とつき合うの禁止」
「なんで井上お前がそんな権利」「いいから!」「えぇー」「とっととする、グズ」
「お前いのう゛え〜〜」
しぶしぶ練習を再会する縁であった。
−−−−−−−−−−
夕方、部活も終わり井上とぐちぐちやりあう(一方的に責められるとも言う)
すっきりしないままアパートに帰り
「そうだ、文芸部の原稿も…駄目だ、疲れて眠い… 」
いつしか夢の中に入り込んでいった。
613 :
30代推す:2005/07/13(水) 00:02:39 ID:8ZFDW0UN
なぜか菅原兄弟の住むマンションにいる縁
ふとんの上で菅原兄が雪乃にいろいろ言っている
「雪乃ー、あちー、かきごおり作ってくれー」
「彼女に作って貰えばいいじゃない」
「あいつ、実家でみんなで旅行に行っていないんだー」
「しょーがないなーもぉ」
いいなー、先輩、菅原さんも先輩に甘くないか?でもあの二人仲いいんだよなー
そうこうしているうちにかきごおりを食べ終わった菅原兄
「雪乃ー、寒い…」
「って今熱いからって言ってかきごうりたべたじゃない、もぉー」
「雪乃ー、寒い… 一緒に寝てくれー」
「ちょっとー、何それー」
(そうだそうだー、彼女とでも寝たらいいんだー)
「雪乃ー、寒い… おれは妹に見捨てられ死ぬんだ」
「もぉーいいかげんにしてよ」
(そうだそうだー、菅原さんもっと言え言えー!)
「仕方ないねー」
(そうだー、ってはぁーー??)
「あったかい?お兄ちゃん」「まあな」「なにそれ。まあいいっか」
「雪乃ー、相変わらず胸ちいちゃいなー」「もぉー、お兄ちゃんのエッチ」
「麻生に揉まれたりしないのかー」「もぉー、そんなんじゃないって」
一応この頃には二人は経験済みではある(例の3P)
とはいえ縁の性格がああなので積極的に誘うこともできずあれっ切りでもある
「お兄ちゃんが揉んで大きくしてやろう」
614 :
30代推す:2005/07/13(水) 00:20:11 ID:8ZFDW0UN
(はぁあっ!!!)
「ちょっと何考えてるのー、やーん、あっ… あぁっ… 」
「いやぁん、もぉー、だめぇー、っや、あぁーん」
(す、菅原さん!)
「はぁーーん、あーーん、いや、ああーん、」
「ぁあーん、おにいちゃーん、もぉだめぇぇー」
(せ、先輩、そんな、ズボンを、きょ、兄弟なのに)
「…かり、縁」
「って先輩ーー!、って…汐里先輩!。何時此処に?」
「お前が帰ってくる前から。布団でねてた」
「寝てた…って行方不明になってまで人の家の鍵持ってないで下さいよー!」
「で雪乃の胸はあいかわらず小さいままで揉むのか?」
「…せ、せんぱいぃい〜〜〜」
と堰を切ったようになだれ込んでくる先輩達
「よ、麻生」「縁ちゃーん」「縁、元気か!」
「先輩たちー、どうして俺の部屋に?」
「それは決まっているだろ、こうしてみんなお前に会いに来たんだよ」
「先輩…ってもう宴会始めてるしー、って渚先輩!しかももう出来てる!!」
「雪乃に卵酒作って貰って一緒に飲んだら酔っぱらったー、
なぁ円、雪乃は相変わらずAの65だぞーーー!」
「雪乃は麻生にも…」
「せ、先輩!飲みましょ、飲みましょ!!」
こうして半年前までの日常がいきなり襲って来たのであった。
嬉しくもあり勘弁してほしくもあった。
615 :
30代推す:2005/07/13(水) 00:20:37 ID:8ZFDW0UN
ps
「で、雪乃とはヤッたのか?」「菅原先輩と…」
「ふーん、夢の中で…そういう願望なんだー」
「あ゛゛ーーー!!!!」
おしまいw
おおー!新作乙!
ユカリの慌てようにテラワロスww
>(そうだー、ってはぁーー?)ノリ突っ込みかよww
617 :
名無しさん@ピンキー:2005/08/15(月) 21:03:42 ID:tJqNkkRH
はい一ヶ月経過
618 :
名無しさん@ピンキー:2005/09/12(月) 14:43:03 ID:yNu67I1A
さらにひとつき
619 :
30代圧す:2005/09/12(月) 20:48:47 ID:yEr0wxyp
すっかり夏が終わってしまった…。
豪放ライラック3が出たら頑張ってリラの森でも書きまつ
620 :
30代圧す:
リラの杜、プロローグ 初秋
残暑もそろそろ抜け、幾ばくか過ごしやすくなった9月半ば
接近中の台風のかなり強い風が吹いている中
「うっ、風強ー、楓ちゃん、早く帰ろうよ」
「あー、りら、そんな走っちゃ…」
よそ見をして走るりら、案の定学生服と衝突し
「い、いてて…、こう言うときはだいたい…」
央司がぶつかった方を見ると案の定いつもの…
但し今日は少し普段と違っていた、スカートがはだけてしまっていたのだ
りららしい可愛らしいくまちゃんのプリントのパンツがしっかりと見えてしまった
慌てて顔をそむけるが…
「いったぁー、きゃっ、スカート…、…あぁーー!バカ央司ぃ、見たわねぇ!」
「…っ、だ、誰がそんなモン見たいってんだ!小野さんのならお金を出してでも見た… …はっ!」
無論楓もそこにいる、変な事を言った後ろめたさか、視線が冷たいように感じるが
党の本人は実の所何も思ってはいない
「あーやっぱ見たいんだー、えっちぃー、さ、楓ちゃん、ヘンタイは放っておいて帰ろ」
言い訳をするにできず立ちすくむ央司、
「お、小野さぁーーん」
空しくこだまする秋晴れの一コマであった。