武闘家も決然と言う。
城で体を洗ったらしい、良い匂いを沢山放って勇者が二人の元へ来た。
廊下の壁に下書きをしたら体中汚れたと言う。
勇者はアリアハンで壁画の修復作業をしていた。自作の彫物が王城を飾るのはこれが初めて。
後にその鑿を振るい洞窟中を作品で埋め、アレフガルドの天才鬼才達を震え上がらせるロトである。
「バハラタに行って胡椒取って来るまで、材料と器材揃えて貰う事にしたの。そう言う事の方に時間掛かる作業だし」
勇者は帰って来た。
「待たせんな」「お帰り」
と武闘家に変な所まで撫でられ(ギャー)戦士に胴上げされる様に吹っ飛ばされた(わぁぁ)
「王妃、あたしが」
畏れ多いらしい、可笑しくて勇者は笑っている。しかし
「第二夫人とかなら似合いそうだ」「似合う」
仲間の二人にさえ、この勇者はどうしても艶めかしい方面にとらえられている。
男王が元気な国と言うのは全てが息づいて見える。
命の無い物さえ、空気さえ、時間さえ。そう、あっと言う間に時が過ぎて行く様だ。
勇者はカルロス(馬)の牧場に居る時、カルロスの恋人に会った。