ドラゴンクエスト官能小説Part6.1

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226KINO ◆Nq.KINOKeY
えーと、もう一つ投下させていただきます。
ただ、清楚な女僧侶が好きな方はスルーしてください。
男武道家と女僧侶です。
227KINO ◆Nq.KINOKeY :03/06/19 00:00 ID:4DotoO6K
強く儚い者たち


海賊たちの隠れ里にパーティは身を寄せていた。
風のうわさでここにオーヴの一つがあると聞いたからだ。
女勇者ジェシカは海賊の頭領と意気投合。
しかも、この頭領、女伊達らに海の猛者たちをまと纏め上げる手腕を持つ。
「あんたおもしろーい!」
「あんたもね!」
酒壺をそのまま酌み交わし、二人は大声で笑いあっていた。
それを横目で皆がら煙草をふかすのは魔法使いのエース。
「いまどきの海賊は美人が多いよな」
細身の筋肉質。弁髪の武道家。名前は蓮(レン)。ジェシカのパーティの戦闘隊長。
「あ、そのカードあたり。あたしの勝ちね」
ストレートフラッシュを決めて不適に笑う美少女。
博打好きな僧侶ホーリィ。自らを「堕落僧侶」と称するが、
腕は確かな回復役。
それぞれが際立ったパーティ。それがジェシカを中心としたこの面子である。
「姉ちゃん、強いな」
「まぁね。カードは頭使えば勝てるから」
年代物のワインを流し込んでホーリィは次の手を読む。
肩の辺りで切りそろえられた金髪。
深く蒼い海の瞳。
僧衣に身を包み穏やかに笑う姿は、慈悲の象徴そのものだが、一皮向けば
本性はこちら。
鉄の槍を振りかざし、風の呪文でモンスターを薙ぎ倒す。
愛用のシガレットケース。護身用の聖なるナイフ。
初めてその本性を知ったとき、レンはしばらく立ち直れなかったほどだ。
「ホーリィ。調子はどうだ?」
「あたしに勝てるやつが居ると思う?」
目の前に積まれた金貨は少なく見積もっても三万ゴールドはあろう。
レンはたいしたもんだと笑った。
228KINO ◆Nq.KINOKeY :03/06/19 00:00 ID:4DotoO6K
酒場が静かになったのはその数分後だった。
海で魔物に襲われた海賊の死体が運ばれてきたからだ。
必死に応戦したが力尽きた海の男。
仲間の死に海賊たちは哀悼の意を表した。
「………」
その凄惨さにジェシカは目を瞑る。
それに気付いたエースがジェシカの手をそっと握った。
煙草の火を消して、ホーリィが前に歩み出る。
カッと目を見開いたまま事切れた海賊の瞼に指を置き、静かに目を閉じさせる。
「姉ちゃん……」
「あたし、これでもカミサマってのに仕える身だからさ」
ホーリィは静かに祈りこの言葉を紡いで行く。
それは歌うような、それでいて、語りかけるような、独特の詠唱だった。
その声にほぅっとため息が上がるほど。
先刻までカード賭博に興じていた姿は微塵もなかった。
「ありがとうよ。きっとこいつも今頃生みの女神のところで酒盛りしてるだろう……
さぁ!野郎共!!!送り酒だ!!!派手にやろうぜ!!!!」
おお!と歓声が上がり、活気が戻る。
ホーリィも静かにカード場へと戻って行った。
229KINO ◆Nq.KINOKeY :03/06/19 00:01 ID:4DotoO6K
波の音は耳の奥に。
潮風は肌に。
「おい」
「何よ」
てくてくとレンが歩いてくる。
「お前、あんなこともできんだな。ちょっと見直した」
「失礼ね、筋肉馬鹿。あたしは神に仕える身なのよ。これでも」
真っ赤な口紅がトレードマーク。
好きなものとは酒と煙草とギャンブル。
気分屋で武器の扱いもそこそこ出来る。
ホーリィは僧侶としては異色な女だった。
「なぁ、お前今度の誕生日で幾つよ」
レンは煙草に火をつけながらホーリィの横に立つ。
「レディに年聞くあたり筋肉馬鹿ね」
その吸いさしを奪い、ホーリィは口にする。
「ったくこの女は」
「二十七よ。年増で悪かったわね」
「俺なんか三十だぜ」
「男は三十路からって言うじゃない。あたしなんか終わってるわ…お子様二人は
あたしが寝てる間になんかあったみたいだし」
「俺も寝てる間にエースにやられたって感じ」
二人にとってエースとジェシカは弟、妹のようなものだった。
その成長が嬉しくもあり、少し寂しくもある。
「なぁ」
「何よ」
「俺、人恋しいのよ」
「…あんたのは人肌恋しいでしょ」
「分かってんなら」
「いいわよ」
ホーリィの髪を風が撫で上げる。
「あたしも人恋しいことがあるから……」
230KINO ◆Nq.KINOKeY :03/06/19 00:02 ID:4DotoO6K
与えられた部屋の中、二つの影が重なり合う。
「…んっう……」
何度か口付けを交わしながらレンはホーリィの僧衣を脱がせていった。
隠されていた豊満な乳房に目が釘付けになる。
その頂を舐め上げる。
「…あんっ……」
僧侶ではなく、まるで娼婦。
聖女の名を持つインキュバス。
「僧侶の身体じゃねぇよな……」
「…嫌な男ね……」
三つ編みの紐を解くと、ホーリィの周りに漆黒のカーテンが降りる。
「解いたほうがいい男よ、あんた」
赤い爪がレンの背中に傷をつけた。
男は女の身体を弄り、嬲る。
唇が離れるときにちゅっと音がして、糸を引く。
女も慣れた手つきで男の身体を弄った。
無骨な指が女の内部をかき回し、応えるように女は嬌声を上げる。
とろりとした体液がレンの指に絡みつき、『早くおいで』と誘ってきた。
「あああんっ!!!」
下腹部全体に圧迫感が押し寄せる。
231KINO ◆Nq.KINOKeY :03/06/19 00:03 ID:4DotoO6K
忘れた頃にいつもこの男は求めてくるのだ。
汗ばんだ肌と男の匂いが心地良い。
一瞬だけでも『孤独』を忘れさせてくれるのだ。
「や…ぅ…!……い…ぁ…」
男の首にしがみついて、その腰に脚を絡めて。
「…ホーリィ……」
その乳房に顔を埋めて。
今だけ、一人じゃないと感じあえればいい。
「あっ…!!あんっ!!!」
奥まで突かれたかと思えば、浅い所で注入を繰り返す。
男は女を知っている。
そしてまた、女も男を熟知していた。
どうすればお互いがいいのかは分かりすぎていたのだ。
「あああああっ!!!!」
ぎゅっと締め付けられる感覚に男は女の胎に熱を注ぎ込む。
ぐったりと重なりあう体は一組の雄と雌だった。
232KINO ◆Nq.KINOKeY :03/06/19 00:03 ID:4DotoO6K
室内に煙草の明かりが灯る。
「なぁ、俺が死んだときもさっきみたいなことしてくれよ」
「何よ急に」
同じように煙草を咥えてホーリィはレンの頬をつねる。
「って〜な。何すんだよ凶暴女」
「や〜よ。祈り言葉なんて上げないからね」
「何でだよ」
「…あたしが死んだとき、ちゃんとやってよね」
その声はさっきまでとは違うトーンだった。
「あたしが死んだら……誰の目にも付かないところに埋めて。時々思い出してくれるだけで
十分だから……」
「な、何言ってんだよ」
「しってる?バラモスに殺されれば…蘇生は出来ないのよ」
ホーリィは知っている。
この先に起こるであろう出来事を。
「花も何もいらないから」
「ホーリィ……」
「命日には煙草もってきてくれりゃ十分だから」
ホーリィは少し悲しそうに笑った。
「…ぜってー嫌だね」
「何よ、意地悪」
「お前は絶対死なない。俺も死なない。もちろんあいつらも。バラモス倒してアリアハン戻って
綺麗なねーちゃんはべらせんのが俺の目標なんだよ」
233KINO ◆Nq.KINOKeY :03/06/19 00:03 ID:4DotoO6K
「……そうね。あたしもまだまだやりたいことあるしね」
「だから、んなこと考えんなよ」
ホーリィは笑いながら目を閉じる。
「ありがと」
「なんか言ったか?」
「筋肉馬鹿って言ったのよ」
少し薄い唇が悪態をつく。
「可愛くねぇ女だな」
「あんたに愛想まいても仕方ないでしょ」



しってる。
このさきになにがおきるのかなんて。
このいっしゅんだけのしあわせはうたかただということも。
みてしまったから。
わたしはほんのすこしさきのみらいを………。
234KINO ◆Nq.KINOKeY :03/06/19 00:05 ID:4DotoO6K
訂正。
生みの女神→海の女神です。
235名無しさん@ピンキー:03/06/19 00:34 ID:NrnZOfFP
僧侶たんキタ━━━(゚∀゚)━━━!!!!
ふだん勝ち気だけど実は寂しがりやという女萌え(;´Д`)
悲劇で終わりそうだけれども、それもまた良い。
次のお話も早く読みたいでつ。チンチン

ただ、レンの漢字表記はしばらくやめてほすい・・・いろいろと(笑
236名無しさん@ピンキー:03/06/19 00:40 ID:FDWLdSeO
女僧侶タン……切ないでつ・゚・(ノД`)・゚・
237KINO ◆Nq.KINOKeY :03/06/19 00:45 ID:4DotoO6K
ども、ちまちま投下させていただきますので、
この四人とKINOを生暖かく(w見守ってやってください
238KINO ◆Nq.KINOKeY :03/06/19 01:07 ID:4DotoO6K
子豚の歌(おまけ)


「あー、俺、賢者になろうかな」
「馬鹿には無理よ」
エースの独り言にホーリィがすかさず突っ込む。
「……きっつ〜、姉さん最近眉間に皺よってますよ」
エースも負けじと悪態をつく。
「……よっぽど棺に直行したみたいね、坊や」
ホーリィが鉄の槍を構えて、呪文の詠唱に入る。
風の渦が生まれ、次第に大きくなっていく。
「おわっ!!レ、レン、何とかしてくれよ!!」
「自分でまいた種は自分で刈り取れって言うだろ」
どこ吹く風でレンは煙草を燻らせる。
ジェシかも聞かなかった振りをして目をそらす。
ホーリィの手から生み出される十重二十重の風の刃は一斉にエースの身体に振りそそいだ。
「!!!!って〜〜〜〜〜〜!!!!!
咄嗟に放ったベギラマが幾つかを相殺するが、如何せんホーリィは司祭の資格を持つ女。
能力でエースが勝つにはまだまだ修行が必要だった。
「これに懲りたら口の利き方には気をつけることね」
赤い唇が不適に笑う。
ぼろぼろになったエースをジェシカは必死にベホイミの連続詠唱。


これがこのパーティの日常。


暗い話かいちゃったんで、書きかけですが纏めてみました。