21 :
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もう、姉の美しい裸身を隠すものは何ひとつなかった。
おなじ裸身の妹に組み伏せられて、しかし、もう、抵抗はしない。
ただ、見つめ返すだけ。
巫女として、誕生のその日から純潔を守ってきた肉体を。
けして少なくなかった、闘いの中その可憐さを摘み取ろうとした男たちに、
指一本触れさせなかった処女性を。
すべて実の妹に捧げ渡し、犯されることを受け入れた、姉の、目。
ついに想いを遂げられる瞬間が、
互いのすべてを捧げ合う夜が訪れたというのに、
リムルルにはしかし、わずかな逡巡…。
“嬉しい。嬉しい……!”
“でも……。ちゃんとできるだろうか?”
呼吸と共に静かに上下する、姉の白い乳房を見つめながら、逡巡する。
自分の身が震える寸前であることに気付くと、
身体に入った力を逃がしてそれを消し去ろうとする。
頭が真っ白になりそうになって、
懸命に考えを続け、自分の意識を呼び戻す。
姉の、白い乳房。
薄紅色の乳首。
形のいい臍(へそ)。
柔らかな翳(かげ)り。
薄く浮き出た鎖骨、あばら、腰骨。
染みひとつない白肌に覆われたそれら姉の肉体は、
未踏の白雪の如き処女性の顕現と思われ、
思わずむしゃぶりつきたくなるように人を誘う。
同性の、年下の娘である、妹をすらそう思わせる。
でも、貴重すぎて。
繊細にすぎて。
どこから触っていいのかすら、リムルルにはわからない。
“こ……恐い……”
22 :
2/10:03/04/12 15:57 ID:4rTM9Lce
夢が叶ったのに、現実となったその夢は大きすぎて、
自分を押しつぶしてしまいそうだ。
でも、ここでいまなにもできなかったら……
もう一生、自分は姉になにもできないだろう。
“口づけを……”
まず、一番の夢。
姉と接吻を。それだけでも。
顔を近づけていくが、もう、姉は抵抗しなかった。
もちろんリムルルは初めてだ。
姉もそうだ。
“どう、すればいいの?”
たぶん、こうするんだろう。
皮膚と皮膚が、触れた。湿った、柔らかく暖かいものが。
“あっ!!”
口づけ──
口づけ──!
同じ性の人と。実の姉と。そしてこの世で、最も愛する人と。
身体中がカッと熱くなる。呼吸が止まりそうだった。
“姉様! 姉様! ねえさま──っ!!”
「うっ、う……う……」
自分が泣いているのをリムルルは知った。
胸が熱くなり過ぎていた。
唇を合わせたままで、思わず、泣き声が出ていた。
訪れたその瞬間はあまりに甘美なもので、
一生に一度の機会になるかもしれないと思うと、
リムルルはもう簡単に唇を離せなかった。
一生懸命、自分の初めての唇を姉にこすりつけ続ける。
そして姉は、おとなしくそれを受け止めてくれた。
23 :
3/10:03/04/12 15:58 ID:4rTM9Lce
ちゅ……
と最後の水音をたててふたつの唇が離れると、
リムルルはそのまま姉の肩に頭を預け、
荒い息をしながら涙を流し続けた。
ナコルルは、自分も頬を染めながらくすっと笑った。
「……押し倒されたのは、私のほうよ?」
「ね、ねえさま……」
リムルルは姉の裸身をきゅっと強く抱くと、
もう一度、姉の唇を奪った。
姉も、もう一度、優しく受け止めた。
何度してもいいんですよね。
そう確かめるように、
リムルルは何度も唇を離し、押し付け、また離しを繰り返した。
その度にちゅ…ちゅっとあまりにささやかな水音が小屋に響いた。
「あ……あぅ……あンン……」
細い裸身が、てのひらでまさぐられ、こすられる度に、艶声が漏れる。
乳房の上を白い指が滑り。
乳首を捕らえて揉み。
脇腹をさすり落ち。
耳を、頬を手が弄んで、そして口づけ。
その度にナコルルは甘く喘いだ。
リムルルは、今度こそふるふると身体を震わせていた。
自分の手の動きが、姉を悶えさせ、喘がせている。
自分の手の動きが、姉を生まれて初めて性の世界へ堕(お)としゆきつつある。
妹の自分が。
その行為は、姉を、堕落させるものかもしれない。
いや、間違いなく、清廉の化身たる巫女を、性の坩堝(るつぼ)へ、
さらには同性の、そして禁断の血の関係に引き落とそうとしているのだ。
でも、欲望は果てしなく少女を中から燃やし続け、
甘美な地獄への前進は止まらなかった。
24 :
4/10:03/04/12 15:59 ID:4rTM9Lce
姉を自由にしている。
その思いは、何度も何度も繰り返しリムルルの胸を燃えたぎらせたから。
「んは……あふ……あ、あ……あっ」
唇でまで、乳首を愛撫する。
少女が母の次にしゃぶった乳首は、姉のそれとなった。
小さくて、硬くて、柔らかくて、口中で熱かった。それは。
「あっ…あっ…あっ…あっ…」
さらさらと長い髪の流れる美しい音がして、
見えなくても、姉が首を振って悶えていることをリムルルに伝える。
可愛い。
毎日接しているだけで涙が出るほどいとおしかったのに。
こんな見たこともない姿を見てしまったら、
さらにもっといとおしくなってしまう。
そんなの、どうやって我慢すればいいのか、リムルルにはわからない。
だからもう我慢しない。
震える手を下に伸ばすと、指先はそこに触れた。
「あっ……!!」
姉の処女地に、妹の指が触れた。
ふたり共に衝撃的な感触だった。
熱い秘密の場所に触れて、リムルルは頭が破裂しそうだった。
秘匿された場所に触れられて、ナコルルは恥に真っ赤になった。
しかし、行為は続行された。
「ああン、ああン、ああっ、ああっ、ああーっ」
もはや姉の自尊心もなにもなく、
ナコルルはそこの快楽と恥に真っ赤な顔を振り乱し、
恥ずかしい大きな声を上げ続けて止められない。
リムルルももう後退など念頭になく、ひたすらやわらかく
すばやく指を動かし続けて、姉を追い落とすのに必死だった。
そして姉は、堕(お)ちた。
「ああぅ、ああーっ! ああ! ああ! ああ──っっっっっ!!」
妹の腕の中で細い体を震わせ、ナコルルは幼い性の頂上を極めた。