112 :
1:
月の綺麗な夜だった。
・・・夢を見た。
白いお城の夢を見た。
森のお城で暮らす人。見たこともない王子様・・・
悲しい瞳の、ひとりぼっちの、王子様・・・
(あー・・・うっとうしい)
「史緒さん。こんなにいいお話ってなかなかないのよ。ほら、お写真だけでも見てちょうだい。素敵な方でしょう?」
「おばさま・・・」
日曜日の午後はけだるい。
アンニュイなマダムならずとも、平日の疲れを癒やそうと心が体に訴えるのだ。
(・・・だっちゅーのに、このおばさんはよー)
まだ日も高い内からやたら元気な遠縁「滝村のおばさま」は、しつこくしつこく見合い写真を押しつけてくる。外見だけは上品な彼女だが、その実中身がただの見合いババアであることは間違いなかった。
「でもおばさま、私はまだ学籍に身を置いている未熟者で、結婚なんてとても・・・」
「何をおっしゃるの、史緒さん! もうあなた二十歳を過ぎたでしょう。遅すぎるくらいです」
(悪かったな)
「いいですか、史緒さん。女の幸せと言うのは殿方に仕えて初めて達成できるものなんですよ」
(女は男の下僕かよ)
「私ね、正直、史緒さんのことはとても心配しているの。・・・だってそうでしょう? あなたはとても優秀な人だけれど、この年齢まで浮いた話がちっとも出てこないだなんて」
(ほっとけ)
113 :
1:03/01/09 19:21 ID:60JU8um2
心の中で毒づきはするものの、顔に浮かべた笑みはあくまで上品で穏やかなものだ。
ここまで言われても猫をかぶり続けられる自分を、史緒は少しばかり誉めてやりたくなった。
「とにかく、このお写真見て・・・」
「あの、おばさま? お話はとてもありがたいのですけれど、私、残念ながら男性とお付き合いをしても会う時間も取れないでしょうし・・・」
とにかく話を早々に切り上げようと、史緒は楚々としたしぐさで首を横にふって当たり障りない断りの文句を並べる。
「あら、どうして? 大学生ですもの。ゆとりは当然・・・」
(あんだと?)
ごく当たり前のように告げられた相手の返事に、カチンと来た。ここは、きっぱりととどめを刺してやらねばなるまい。
史緒はごく自然な・・・しかしとっておきの表情で打って出る。
「・・・私、来年の司法試験と上級公務員試験が控えておりますから」
美しく柔らかで、けれどどこまでも威圧的なその笑みは、兄、一臣直伝であった。
「それはそれは。災難だったね、史緒さん」
「災難どころじゃねーっての。なんだよあのしつこさは!」
114 :
1:03/01/09 19:22 ID:60JU8um2
「・・・で、そんな愚痴を言うために、僕の書斎に乱入してきたんですか?」
「いっちゃん近い締め切りだって二週間は先だろ? かてーこと言うなよ」
書斎の中央を陣取る大きな机に腰掛けて、史緒は唇をとがらした。当然、その机には兄、一臣の書きかけの原稿用紙が並んでいる。
「・・・全く。困った妹だね、君は」
そうは言ったものの、一臣の表情に迷惑そうな様子はない。逆に、この唐突な妹の訪問を喜んでいるようですらあった。
「それにしても、滝村のおばさんはいつになったら諦めてくれるんだ? 全く、何度断ったか分かりゃしない・・・」
「あの人は結婚して幸せになったんでしょう。幸せを分ける慈善事業のつもりじゃないかな」
「そんなの巨大なお節介だよ・・・くっそー、兄ちゃんだって昔はあのおばさんに腐る程見合い話貰ってたクセに、最近はなんで私ばっかり・・・」
「お年頃だからね。そろそろ跡取りでも産んでくれってとこかな。それに僕はもう年だし、諦められているんでしょう」
軽い笑い声が、精緻な印象の一臣の唇から漏れる。
それがあまりにも軽く話題が受け流されてしまっているようで、史緒はわずかに表情を歪ませた。
「・・・あんだよ、さっきから。まるで他人事みたいに笑ってさ。私が無理矢理結婚させられてもいいっての?」
「けど、断ったんでしょう?」
「そりゃ・・・」
115 :
1:03/01/09 19:22 ID:60JU8um2
「それに僕は、それで史緒さんが本当に幸せになれるなら、結婚という選択もいいような気がするし・・・」
もちろん、無理矢理は駄目ですけどね? と、兄の表情で一臣は告げる。
「史緒さんが幸せになれる道を選んでくれさえすれば、それがどんな形でも構いません」
「・・・にーちゃん」
小さな痛みを、胸の内側に感じた。
兄は・・・傲慢で自分勝手で、妹の意見を聞き入れない人だけれど。どこまでもどこまでも、深く、静かに自分を思ってくれている。
例えばこの先、史緒に恋人と呼べる人ができたとしても、きっとここまで幸せを願ったりはしないだろう。
そんな複雑な確信が、史緒にはあった。
「な・・・なーに言ってんの! 私はね、現役で官公庁職員になって行く行くは女性事務次官にまで上りつめるという偉大な将来が待ってるんだから。結婚なんかして、男に構ってられるもんか!」
自分の中にある複雑な何かを振り捨てて、史緒はぐっと胸を張る。
「さすが史緒さん。期待してますよ」
「あー、でも一つ残念なのは、子供だな」
「子供?」
「おう。さっき言ってたじゃないか、跡取りがどうとかって。なんだかんだ言ってうちは資産家だからな。子供がいないと財産分与の問題が後々・・・」
「随分先の話だよ」
「じゃ、何か。その時になれば急に跡取り息子が振って沸いてくるってのか」
「・・・・・・あのね」
ふう、とため息をついて一臣は額に手をあてた。
きっとこれで話題が変わる。史緒はそう考えて安堵していた。
これで結婚の話なんてしなくて済む。先の事を考えて悩む必要も、一瞬走った胸の痛みについて考えることもなくなる・・・。
「・・・じゃあ、作ってしまおうか?」
116 :
1:03/01/09 19:23 ID:60JU8um2
「へ?」
それは、完全な不意打ちだった。
「今なんて・・・」
「だから、作ってしまえばいいって。僕と、史緒さんで」
「な・・・っ」
一瞬で頬が朱に染まる。
そんな史緒を気にもかけず、一臣は機嫌良く言葉を重ねた。
「結局は戸籍上の第一子がいればいい訳だし、僕も史緒さんとの子ならきっと可愛がれると思う・・・名案だな、我ながら」
「にーちゃん・・・その冗談、おもしろくな・・・」
言い返そうとした史緒の手を、一臣がそっと捕まえた。書斎の冷たい机の上で、兄の指先だけが温かい。
「・・・・・・」
言葉を失う。
ゆっくりと、手を持ち上げられた。抵抗はできない。抵抗する気もおきない。
「・・・にーちゃ・・・」
「黙って・・・」
指は、ごく自然に一臣の唇に導かれた。兄はそうすることが当たり前のように、舌先でそっとなぶりはじめる。
「・・・んっ」
熱く濡れた感触に、背筋が震える。
丹念に一本一本を濡らしていく兄の舌がひどく淫靡で、史緒は何かに耐えるように視線をそらした。
「史緒さん・・・こっちを見て」
「や・・・やだっ」
羞恥に声がうわずった。
「・・・嫌、なんだね」
ほとんど反射的に出た史緒の拒絶の声に、兄はすっと手を離す。
「あ・・・」
失われた感触が、なぜだかひどく惜しいものだったように思われて、史緒は大切なものに触れるように濡れた指先にそっと触れた。
「すまない。僕がどうかしていた・・・」
兄の瞳に翳りが宿る。じっと見上げる悲しげな視線に胸をつかれた。
それはまるで、かつて見た夢の王子様のように、寂しげで・・・。
117 :
1:03/01/09 19:24 ID:60JU8um2
「ち・・・違うんだっ!」
だから史緒は、力強く否定した。
「違う?」
「い、嫌だったって言うより・・・その、は、恥ずかしくて」
「・・・嫌じゃない? 本当に?」
「お・・・おう」
「じゃあ・・・脱いで下さい」
「へっ!?」
一臣は椅子に深く腰掛けて、卓上に座ったままの史緒をじっと見上げる。
「本当に嫌でないなら。僕を受け入れてくれるのなら・・・その気持ちを見せて欲しい」
「こ・・・ここで?」
「そう、ここで」
「・・・・・・」
史緒の全身が硬直する。
屁理屈だ。間違いない。兄は屁理屈で妹を言いくるめようとしてる。それは分かる。
でも・・・。
でも。
震える指が、トレーナーの裾に触れた。わずかな躊躇が戸惑わせ、そろそろとたくし上げる。
視線を感じてちらりと視線をやると、まともに目があった。
・・・見ている。
兄が、じっと、男の目で。
それを意識したとたん、全身が火に身を投じたように熱くなった。
下着が見えるか見えないかのラインでいよいよ羞恥も最高潮になり、そこでピタリと動きが止まる。
「・・・どうしました、史緒さん」
「あ・・・」
ここでやめてしまっても、兄はそれを責めたりしない。
ただ、寂しい瞳で謝罪を告げる。そして・・・兄と妹の距離は少し離れてしまうだろう。
(それは・・・困る)
もう、何事もなかったと済ませてしまえるようなハードルは越えてしまった。後には引けないのだ。史緒にしろ、一臣にしろ。
(こーゆーのは要するに勢いなんだ勢い・・・ええーいっ!!)
思い切りよく脱ぎすてる。
一枚脱いでしまえば感覚は麻痺してしまった。トレパンの方もきちきちと脱いでしまう。
118 :
1:03/01/09 19:25 ID:60JU8um2
「こ・・・っ、これでいいか?」
「大変結構です」
まだ下着も脱げと言われたらどうしてくれようかと思ったが、さすがの兄もそこまで鬼ではなかったようだ。
いつもの微笑みで椅子に腰掛けたまま少し手を広げ、史緒を見つめる。
「・・・綺麗だよ、とても」
「なん・・・っ」
服を身にまとっていないから、だろうか。
なんだか妙に頼りない感覚で。かけられる声が、言葉が、まるで肌に直接触れるように史緒をしびれさせる。
「おいで」
「・・・・・・」
そろそろと兄の下へ足を向ける。
「いい子だ・・・」
細いとばかり思っていた腕が、力強く史緒を抱きとめた。
服を着たままの男に、下着姿で抱きとめられる女・・・。客観的に考えた自分たちの構図はやけに淫靡だ。
「・・・にーちゃん」
「史緒さん・・・」
唇を重ねるのにすら、躊躇する。
その一線は越えてはならないと、ここまできても理性が警告を発している。
けど・・・。
ああ、そう。さっき思ったばかりだ。
もう拒絶することはできない。お互いに。
「ん・・・」
・・・触れた唇は、想像していたよりずっと柔らかくて、熱い。
一臣の腕が、離れることを恐れるようにしっかと史緒を捕まえていた。そのまま、口付けを深くする。
「ふ・・・んぅ・・・は、ん」
歯列をなぞり、舌を絡め、時折唇を甘く噛む。一臣の情熱的な動きに、史緒はそれでも必死についていった。
唇が離れて、もう一度お互いの顔を見つめあう。
「・・・なんか、変な感じ」
「何が?」
「いや、だから・・・こーゆーことしてるのが」
「・・・こーゆーことって?」
「だから・・・あっ!」
119 :
1:03/01/09 19:26 ID:60JU8um2
言葉を探す史緒の隙をついて、一臣の指先が器用にブラジャーのホックをはずした。
飾り気のないそれの拘束から離れ、史緒の形のよい胸が解放される。
「ば、ばか・・・こんな時に・・・」
一臣ならキスを繰り返しながら外すことくらいできたはずだ。それをあえてせずに今外したのは、史緒への悪戯のつもりだろうか。
とっさに胸をかばおうとする史緒だが、当然一臣はそれを許さない。
素早く彼女の胸の先端を指先で捕らえ、そっと撫でた。
「・・・っ」
「・・・気持ちいい?」
「ば・・・違・・・」
気持ちいい、などと感じている余裕などあるものか。
奇妙な緊張と不安と羞恥と罪悪感に、胸はふさがれているというのに。
いう、のに・・・。
「・・・じゃあ、その顔はどうして・・・?」
「ぁ・・・っ」
「すごくいい顔をしてる・・・」
「ふ・・・ぁ」
史緒は知らない。
その緊張が、不安が、見られているという羞恥が、快楽をより鋭くしていることを。
「それとも、こっちかな・・・?」
「ひゃんっ!」
不意に下着の上から股間に触れた指先は、形をなぞるようにゆるゆると動かした。
「や・・・だめぇ・・・あっ!」
わずかな抵抗も、一臣はやわらかく受け止めた上でなお史緒をせめたてる。下着の裾から指を差し入れ、今度は直になぞり始めた。
「んっ・・・うぅ・・・ん、は、あん」
一番敏感な場所をなぶられて、ぴくんぴくんと史緒の肩が跳ねる。せめてこれ以上声が漏れないようにと唇をかみ締めるも、ついばむような口づけを繰り返されてはそれもかなわない。
120 :
1:03/01/09 19:28 ID:60JU8um2
「すごく・・・濡れてるね。そんなに気持ちいい?」
「あん・・・や、やぁっ!」
「それとも、見られている時から、感じていた?」
キスの合間に囁かれる言葉はどれも意地悪いものばかりだというのに、告げられる度に強く胸を締め付けられ、体が熱くなる。
一臣の腕に・・・今なお服を纏うその背中にしがみついた。
体を走る甘い痺れを自覚した途端、声はより高く切ないものになる。
「かず・・・」
一瞬、抱かれている相手の名を呼びかけて、息を飲んだ。
ああ、駄目だ。
こんな風になって尚、取り払えない最後の一線。
「・・・にーちゃ・・・ぁん」
「史緒・・・さん」
体も心も、こんなに近くにあるのに。
お互いに、きっと想いは同じであるのに・・・。
「・・・いい?」
「ん・・・痛く、すんなよ。にーちゃん」
「努力します」
121 :
1:03/01/09 19:29 ID:60JU8um2
ほんの少しだけずらした下着の間から、ゆっくりと突き上げられる。
挿しこまれる感覚に抵抗するように、体中に力が入る。
「我慢しないで・・・史緒さん。声を出して」
「あ・・・ああああっ!」
・・・一臣は、声を出すことで女性がリラックスすることを、それが体の緊張をほぐし、悦楽を高めることを知っている。
きっと、史緒と出会う前を含めて幾人もの女性が一臣の上を通り過ぎた。
「はん・・・うあ、ああっ!」
それを責める気も、怒る気もない。
それはきっと仕方のないことで・・・本当は、こうして重ねている自分が一番罪な存在なのだ。
今までの彼女たちの誰よりずっと、一臣に抱かれてはならない女なのだ。
「・・・あん、あっ、あぁ・・・っ」
同じ父と母から生まれた私たち。
子供を作ろうかと言い合って、こうして体を重ねても、それは結局戯れにしかすぎなくて。
明日になれば、きっと、また大人の表情で兄と妹の距離をとる。
122 :
1:03/01/09 19:30 ID:60JU8um2
「はぁ・・・あっあっあっ」
・・・せめて今は、女のように腰を振って。
これまで見せようのなかったお互いの特別な表情を、胸に刻むだけだ・・・。
月の綺麗な夜だった。
・・・夢を見た。
白いお城の夢を見た。
森のお城で暮らす人。見たこともない王子様・・・
ああ、でも王子様。
忘れないで。
私がここにいることを。
刻んで。
あなたの悲しい瞳が和らぐなら、きっとどんなことでもできるから・・・
ねぇ、王子様。
「あああ・・・ああっ!!」
ふと目を上げると、窓から差し込んでいるはずの光が絶え、部屋の中が妙に暗い。
それが夜のせいだと気づくのに、いつもより余分に時間がかかる。
「・・・史緒さん?」
肩口に一臣の吐息を感じてすぐ、すっと体を離した。
(うわ・・・)
体のそこかしこに生々しい感触が残っている。特にどろりとした液体が漏れ出る感触はまさに・・・。
(うきゃわあああああっ!)
史緒はあわててそこかしこに散らかした己の服をひっつかんだ。
123 :
1:03/01/09 19:31 ID:60JU8um2
夕食まで時間がない。
あの勤勉なシェフは、今日も一臣と史緒のために手の込んだ晩餐を、定められた時間までにきっちり仕上げるに違いないのだ。
(とっとっと、とにかく風呂だ風呂・・・いや駄目だっ、それじゃ間に合わない上にヤバい!)
大きな浴槽を準備するのは時間がかかるし、何人かの人手を借りることになる。
いつもとは違う時間に風呂を所望すれば、いったい何だと思われるやら。
(いつもの風呂の時間までは我慢しなくちゃならんのか・・・。くぅ)
124 :
1:03/01/09 19:32 ID:60JU8um2
「史緒さん」
(し、仕方ない。とにかく服を着て・・・いやその前にぱんつ直して、ぱんつ・・・)
「史緒さん? 聞こえないんですか?」
ぬっと、兄の顔が目前に突きつけられた。
「わわわわわっ!」
これまでのどの嬌声よりも強い叫び声とともに、史緒はバックダッシュで一臣から離れる。
「な、なんだ兄ちゃんいきなり・・・」
「いきなりって・・・さっきから呼んでましたよ、僕は」
傷つくなー、と、複雑そうな表情を浮かべる兄の身なりはきっちりとしていて、崩れがない。多少、肌などに変化は見られるものの、何かを疑われるような違いではなかった。
「・・・・・・」
そう言えば、史緒と違って兄は服を脱ぐことなく行為に及んでいた。
それが行為に没頭してのことなのか、冷静な判断ゆえかはわからないが・・・
「・・・・・・・ずるい」
「はい?」
「ずるいずるいずるいずるいっ! なんだ兄ちゃんだけ! 私がこ、こんなに苦労してんのに・・・っ!」
「・・・苦労?」
「男ってのはいつもそうだっ! 二次成長の不安も生理の痛みも妊娠の苦しみも、みんな女に押し付けて!」
「ちょ・・・史緒さん?」
「男にも・・・男にも卵巣があればいいんだぁああああっ!!!」
月の綺麗な夜だった。
・・・夢を見た。
それは煤けた街の夢。
雑踏に揉まれて生きる人。見たこともない女の子。
強く儚い眼差しにひかれた。ずっと側にいると、冗談めかして言ってくれた。
孤独と乾きを、癒してくれた。
僕の・・・
・・・僕だけの、たった一人の、お姫様。
夢だって、いいじゃないか。
姫と王子はそれぞれ思う。
例え一夜の幻でも、月が見せた甘い夢でも。
戯れであったとしても。
・・・夢だっていいじゃない、と。