ガンダムSEEDエロ総合スレ

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「カガリの奴、最近明るくなったな。」
「…。」
サイーブは後ろで作業をしているカガリを横目にして言った。
だがキサカは何も答えず、カガリの方を見ていた。
確かに最近のカガリはキサカの目から見ても変わったと感じられる。
年が近く仲の良かったアフメドを失って、そう時間が経ってもいないのに…。
「二人とも、どうかしたのか?」
視線に気付いたのか、カガリはサイーブたちに問い掛けた。
「いや、何でもない。」
「…。」
サイーブがそう言うと同時に、キサカは二人に背を向けアークエンジェルの方へ向かって行った。
「どうしたんだ、キサカの奴?」
「カガリ、さっさと補給物資の積み込みを終わらせるぞ。」
「あ、あぁ…。」
不審に思いながらも、カガリはキサカを目で追うのを止め再び作業に専念した。
278194:03/02/14 23:13 ID:a5oBjPk7
日も暮れ夜となり、火を囲んでのいつもの夕食。
カガリはすでに食事を食べ終え、皆から離れた高台で岩に腰を下ろして星空を見上げていた。
「カガリ。」
「うわっ!!」
突然、肩を叩かれカガリは飛ぶように立ち上がった。
「な、何だ…キサカか…。驚かすな…。」
ふぅと息を吐いてカガリはまた同じ場所に座り、キサカもまたその隣に座った。
「最近、夜はキラ=ヤマトの部屋に行っているのか?」
「えっ?」
カァッとカガリの顔が赤く染まったのを、キサカは見逃さなかった。
「な、何のことだ。何で私があんな奴の部屋に…。」
「さっきバジルール中尉に聞いた。毎晩のようにアークエンジェルに出入りしていると。」
「ふ、風呂を借りてるだけだ。私だって女だ…風呂くらい…。」
「そうか…。」
カガリから目線を逸らして、キサカは星を見上げた。
そしてしばらくの沈黙の後、キサカはカガリに告げた。
「キラ=ヤマトはお前の生き別れの双子の兄だ。」
「はぁっ!?」
カガリは慌ててキサカに向いたが、キサカはいつもの無表情のまま淡々と続けた。
279194:03/02/14 23:14 ID:a5oBjPk7
「キラ=ヤマトはお前の双子の兄だ。バジルール中尉に彼の個人データを見せてもらった。」
「ば、馬鹿な!? だってあいつは…。」
「彼の現両親、及び出生の記録は全て我々が用意した偽造データだ。それが一致した。」
「そんな…。」
カガリは驚愕の事実に言葉を失った。
だって、私はあいつと…。
「彼と何もないのなら問題ない。この事はまだ彼には言うな…。」
キサカはそれだけ言い残して立ち去って行った。
いつもキサカは全部知っておきながら、このような言い回しをする事をカガリは分かっている。
「キサカは私とアイツが寝た事を知っている…。そしてその私とアイツが双子の兄妹だと…!?」
生まれて初めて、身も心を許しあえる対等な異性を見つけた気がした。
しかし、そのキラは肉親、しかも実の兄だったとは…。
「そんなの…今更納得できるはずないだろ…。」
そんなカガリの様子をキサカは岩陰からそっと見つめ、そしてキャンプへ戻って行った。
280194:03/02/14 23:15 ID:a5oBjPk7
「どうぞ。」
いつものドアを3回ノックする音が聞こえ、キラはベッド横のパネルでドアのロックを解除した。
ドアが開き、キラの部屋に入って来たのは思った通りカガリであった。
「あれ? 今日はシャワー、浴びて来なかったんだ?」
「いや…、あ、後でな…。」
砂埃にまみれた姿のカガリに、キラは少し疑問を持った。
「あ…、こんな汚れた格好でベッドに座るわけにはいかないか…。」
「あぁ、そっちのベッドは使ってないから、そっちに座りなよ。」
「…すまない。」
カガリはキラの指差したベッドに座ると、俯いたままハァと大きく溜息をついた。
「どうかしたの…?」
さすがのキラも様子が変なカガリが心配になり、思わず駆け寄ってカガリの肩に手を置いた。
「お前…私のこと、どう思う?」
「えっ?」
「…好きか?」
頭を上げ、弱々しい目でキラを見つめるカガリにキラは一瞬困惑した。
281194:03/02/14 23:16 ID:a5oBjPk7
「嫌いだったら抱いたりしないよ。」
キラは思ったことをさらっと言った。
「き、嫌いじゃなかったら抱くのか?」
「どうしたんだよ、カガリ?」
「お願いだ、教えてくれ!! お前は私をどう思っているんだ!?」
何かに怯えるように、必至になって尋ねているカガリに対して、
キラは少し考えると、平静にそして目を見て優しくカガリに言った。
「僕は君を愛してる。好きだから抱くんだ。」
「ホ、ホントか…!?」
「あぁ。ところで君の気持ちはどうなの?」
「えっ、私の…!?」
じっと目を見てキラにそう言われ、カガリは困ってしまう。
「わ、私は…私は…。」
またすぐに赤面してしまうカガリを、キラは何も言わずを見続けた。
見つめられたカガリは耐えられず必至に俯いたり、ブンブンと首を振ったりして抵抗する。
「どうなの?」
「私は…お前が…。」
チラっと目を開けてキラを見たが、案の定、目が合ってしまいカガリはまた目を閉じて俯く。
「そ、そんな事、言わなくてもわかってるだろ!!」

-続く-