レイは顔に付いた精液を手で拭うと、シンジに見せ付けるように舐め取った。
彼女の紅い舌がひどく卑猥な物のように、シンジの目には映った。
(綾波が、こんなことするなんて……)
目の前の光景が、まだ信じられない。無口で無表情で神秘的な少女。そう思っ
ていた――ほんの数分前までは。
「気持ちよかった?」
「……うん」
訊ねられて、シンジはおずおずと頷いた。
「じゃあ、今度は私を気持ちよくして」
レイは立ち上がると、床に座ったままのシンジの眼前――触れるほどの距離
でスカートをたくし上げた。
「あっ」
シンジは驚きの声を上げた。目の前にあるレイのショーツはたっぷりと濡れ
て、その向こう側を透かさせている。
「ふふ、私も興奮しているの。碇君が可愛いから」
言われても顔を上げることができない。シンジは彼女の下着から目が離せな
くなっていた。その薄布の下を見てみたいと思ってしまう。
「下ろして」
「えっ?」」
短く言われて、顔を上げる。言葉の意味は分かる、けれど――
「あなたの手で脱がせて」
シンジはかなりの間逡巡して、ショーツに手を掛けた。
(女の子の下着って柔らかいんだ……)
そんなことを思う。
それから、斜め下に顔を逸らして一気に腕を下ろした。ショーツは足首まで
下がる。
すこし間を置いて、
「見て」
レイの声。
シンジは恐る恐る正面に向き直った。
「……」
息を飲む。彼女のそこは、短くまばらな恥毛に囲まれていた。ぴったりと閉
じられた秘所から透明な蜜が浮き出ている。
(これが……)
初めて見る光景に鼓動が高まる。
「ふふ、碇君の息があたっているわ」
ささやかれて、シンジは自分の呼吸が荒くなっていることに気づいた。
「ねえ、舐めてみて」
心臓が跳ね上がる。
(そ、そんなことできるわけないよ)
でもしてみたい。
シンジは、どうにでもなれという気持ちでレイの秘所に舌を付けた。そのま
ま下から上へと動かす。
「あぁっ」
レイが甘い声を発する。
舌に付いた蜜は、甘酸っぱかった。
(僕、綾波のあそこを舐めてるんだ……)
行為以上にその意識が、シンジを興奮させた。
「もっと舐めて」
言われるままに何度か舌を上下させる。
「奥も……舐めて」
レイの声は上擦っていた。自分の動きが喜ばれているのと思うと嬉しい。
舌を秘所の中へ入れようとするが、そこはきっちりと閉じられており、なか
なか差し入れることができない。
それがもどかしかったのか、レイは、
「碇君っ!」
シンジの名を叫ぶと腕を後頭部に回して、シンジの顔を秘所に押し付けた。
「うぅ」
シンジは呻いた。独特の匂いが鼻腔に充満する。
レイはそのままシンジの顔に、秘所を強く擦り付けた。
「や、やめてよ」
シンジが悲鳴を上げると、レイは動きを止めた。頭を抑えていた手からも力
が抜けたので、可能な限り身を引く。
レイは熱っぽい吐息を吐いていた。
「ごめんなさい。もう我慢できないみたい……碇君も、そうなんでしょ?」
レイの見下ろした視線の先にあるシンジの性器は、先ほど以上に硬く起立し
ている。
「碇君の初めて貰うわ」
宣言して腰を落とし始めたレイを、シンジは慌てて手で制止した。
「ま、待って、綾波」
ここまで快楽と性への興味で流されてきてしまったが、これ以上は――この
一線は越えてはいけないように思う。
「おかしいよ、こんなの。もうやめようよ」
ましてやここは放課後の教室で、いつ誰が来てもおかしくないのだ。
それを聞いてレイの表情は、はっきりと分かるほど不機嫌なものになった。
「まだそんなこと言うの?」
赤い瞳に睨まれて、シンジは背筋を凍らせた。なぜだか分からないが、彼女
を怒らせてはいけないような気がする。
シンジが言い訳をするよりも早く、レイは穏やかな――しかし艶のある――
顔に戻ると、
「何を恐れるの?」
シンジの顔を覗き込んで、いざなうように甘い言葉をつむいだ。
「碇君は何もしなくていいの。私が犯して≠げるから。だからあなたは、
快楽だけを感じればいいの」
シンジは自分でも知らないうちに頷いていた。
レイは満足そうに微笑んで、片手でシンジの性器を掴むと、その上に腰を降
下させる。
やがて性器の先に秘所が触れて――
「ふふっ」
シンジの性器は完全に飲み込まれた。
(うぅ、綾波の中…すごく温かい……)
肉の壁に自分の中心を締め上げられる。
(き、気持ちいい……)
気を抜けばすぐにでも、達してしまいそうだ。
「動くわね」
「えっ、だ、だめだよ。待って」
レイの言葉に驚いて――今動かれたりしたら堪えられる自信がない――止め
ようとするが、あっさり無視されてしまう。
「嫌よ。私は碇君を犯しているんだから」
レイは亀頭だけを残すまで腰を上げてから、もう一度全てを咥え込んだ。
「あぁっ!」
快感の波がシンジを襲う。
抽送が繰り返され、レイの声と共にそれのスピードが増した。
顔を歪め必死に快楽に抗うシンジの顔を見て、レイは愉快そうに笑みを浮か
べている。
「どうしたの、碇君?」
「だめ……もう出ちゃうよ。どいて綾波……」
「いいのよ。このままで」
「だ、だめだよ! そんなの」
これだけは避けなくてはいけないと、叫ぶ。
が、レイの動きは一層激しいものになり、シンジの思考を無力にした。
「あぁぁっ、出るぅ!」
シンジの精液がレイの中へ吐き出される。
(あぁ、どうしよう……綾波の中に出しちゃった)
心地よいはずの虚脱感の中で、後悔ばかりが渦を巻く。
レイが立ち上がると、秘所からは白い粘液が溢れ太腿にまで伝った。
「たくさん出したのね。私の中に」
「ご、ごめん……僕は――」
謝罪の言葉を、レイが遮る。
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名無しさん@ピンキー:02/10/11 20:58 ID:DoODmt3B
「いいの。私、まだ始まっていないから」
レイにまだ初潮が訪れていないことを知って、シンジはほっとした。
先に身支度を整え終えたレイは戸口へと向かってしまう。
扉を開ける前に振り返り、
「碇君、少し早いのね。初めてだから仕方がないけれど。次≠ヘ、もっとが
んばってね。私も楽しみたいから」
言って、扉を開けて出て行く。
置いてけぼりにされたシンジは、すっかり暗くなった教室の中で、
「……次?」
レイの残した言葉を反芻して、期待と不安を味わうのだった。