東京魔人學園エロパロスレ【第弐夜】

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1名無しさん@ピンキー
東京魔人学園のエロネタとか語り合うスレッドです。
職人さん随時募集中。
SS書けない人もネタ出しや感想よろしく。

前スレ
http://www2.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1013993891/
公式サイト「真神庵」 (仮閉鎖中)
http://www.ny.airnet.ne.jp/shout/
有志による魔人リンク集
http://blue.ribbon.to/~majin/

>>2-5あたりにふともも帖やヒップウ帖など。

(;´Д`)ハァハァ
2名無しさん@ピンキー:02/10/01 23:23 ID:3u9Gz2RP
魔人学園ふともも帖

綺麗な太もも・・・葵、舞子、裏密、雛乃、さやか、紗夜、マサキ(薫)、朋子、摩紀、さとみ、朱日、ほのか、雹、比良坂、お凛、お葉、お政、茂保衛門、かごめ、伊涼
可愛い太もも・・・マリィ、サラ、花音、真那、真由
健康的な太もも・・・小蒔、雪乃、桃香、アン子、天野、水角、小鈴、涼浬、美冬=ピセル、美弥、神楽
むっちりした太もも・・・藤咲、芙蓉、マリア、六道、桔梗、百合、蜻蛉、武蔵、静瑠
ぶよぶよした太もも・・・岩山
恐ろしい太モモ・・・藍
筋肉・・・ガッツ
3名無しさん@ピンキー:02/10/01 23:23 ID:3u9Gz2RP
魔人学園ヒップウ帖

綺麗なお尻・・・葵、舞子、雛乃、さやか、紗夜、マサキ(薫)、朋子、摩紀、さとみ、朱日、ほのか、雹、比良坂、お凛、お葉、お政、茂保衛門、かごめ、伊涼
可愛いお尻・・・裏密、マリィ、サラ、花音、真那、真由
健康的なお尻・・・小蒔、雪乃、桃香、天野、水角、小鈴、涼浬、美冬=ピセル、美弥、神楽
むっちりしたお尻・・・藤咲、芙蓉、アン子、六道、桔梗、蜻蛉、武蔵、静瑠
熟れた尻・・・マリア、百合
たるんだお尻・・・岩山
恐ろしいお尻・・・藍
筋肉・・・ガッツ
4名無しさん@ピンキー:02/10/01 23:24 ID:3u9Gz2RP
魔人学園美乳帖

ぺたぺた・・・マリィ、サラ、真那、真由
貧乳・・・小蒔、裏密、雪乃、マサキ(薫)、水角、六道、朋子、摩紀、朱日、雹、かごめ
美乳・・・雛乃、桃香、紗夜、天野、さとみ、涼浬、花音、ほのか、美冬=ピセル、比良坂、美弥、お葉、お政、茂保衛門、神楽、伊涼
巨乳・・・葵、舞子、藤咲、さやか、芙蓉、杏子、小鈴、桔梗、百合、お凛、蜻蛉、武蔵、静瑠
爆乳・・・岩山
魔乳・・・マリア
恐ろしい胸・・・藍
筋肉・・・ガッツ
5名無しさん@ピンキー:02/10/01 23:24 ID:3u9Gz2RP
参考資料(身長、体重/バスト、ウェスト、ヒップ)

葵…160,46 / 88,55,84        藍…157,45 / 87,55,82
小蒔…158,47 / 77,55,82      小鈴…152,43 / 78,54,83
舞子…160,47 / 86,59,88      涼浬…158,46 / 79,54,80
藤咲…168,48 / 89,61,89      花音…148,42 / 80,53,80
裏密…155,42 / 74,53,76      真那…146,36 / 68,52,67
雪乃…163,47 / 79,58,82      ほのか…150,40 / 73,56,77
雛乃…163,46 / 83,58,83      ガッツ…164,49 / 80,60,81
マリィ…145,34 / 70,54,75      美冬,ピセル…157,45 / 86,58,85
桃香…160,44 / 83,58,83      桔梗…159,44 / 88,58,87
舞園…160,44 / 87,58,86      雹…157,43 / 86,58,86
芙蓉…170,??. / 87,56,83       比良坂…156,42 / 80,56,81
紗夜…158,42 / 80,56,83
杏子…162,46 / 89,61,88      杏花…157,43 / 87,59,87
マリア…172,52 / 91,58,88        百合…161,47 / 83,57,85
絵莉…172,50 / 83,60,85      お凛…173,47 / 87,55,82
岩山…178,110 / 130,130,130   美弥…147,41 / 81,52,78
マサキ.(薫)…163,45 / 76,56,77    真由…137,33 / 69,50,62
水角…170,52 / 74,58,79      お葉…163,43 / 83,55,79
サラ…148,36 / 71,53,74       モホエモン…170,65 / 84,73,82
ともちゃん…179,68 / 83,67,86  蜉蝣…161,44 / 86,59,84
六道…162,45 / 76,54,82       若ママ…157,45 / 87,55,82
さとみ…160,48 / 87,60,88.     武蔵…156,50 / 86,62,90
伊涼…155,44 / 80,58,82
6名無しさん@ピンキー:02/10/01 23:30 ID:AV4azdgn
>1
乙ー。立てるの結構難儀してたね。お疲れさん。
7名無しさん@ピンキー:02/10/01 23:34 ID:nTRxYPpZ
>1
お湯カレー

美乳帖は結構直すとこありそうだな。
8名無しさん@ピンキー:02/10/01 23:37 ID:nTRxYPpZ
あ、もう3KBだから即死判定っつーの大丈夫なのかな?
9名無しさん@ピンキー:02/10/01 23:39 ID:CritoQAi
>>1
お湯亀〜
お凛タンの身長は装飾&下駄抜きだといいな・・・江戸の大巨人。
10名無しさん@ピンキー:02/10/01 23:39 ID:nTRxYPpZ
3連続でスマソ。
>6
IDがAV(;´Д`)
11名無しさん@ピンキー:02/10/01 23:40 ID:AV4azdgn
おお、俺のIDがAVになっとる。
12名無しさん@ピンキー:02/10/01 23:45 ID:3u9Gz2RP
>7
茂保衛門が「美乳」になってるのに今気付きました。
美乳と巨乳の間が欲しいね。
桔梗の「巨乳」は違和感ないけど、葵は何かしっくりこないような。

即死判定は回避されそうだから、後は足切りに引っかからなければOKかな?
13名無しさん@ピンキー:02/10/01 23:52 ID:73WhS1sW
おお、漏れが昔冗談で始めたヒップウ帳や美乳帳がエロパロのテンプレに使われてるとは
14名無しさん@ピンキー:02/10/01 23:57 ID:AV4azdgn
>12
美乳と巨乳の間、麗乳とかどうか。

巨乳、最初は虚乳と出たYO...
15オパーイ成人:02/10/02 00:06 ID:f4DRyLRe
>1
小津

美乳「美」という主観が入る為に大きさは関係なく、個人個人によって判定ラインが違う罠。
なりきりで言うところの「主人公はデフォルトの龍麻と龍斗のみ」と同じく俺美乳の原因となる
単語は出来るだけ避けたいといってみるテスト。
16名無しさん@ピンキー:02/10/02 00:07 ID:lOB4J28W
>12
葵は巨乳黒スト生徒会長ってイメージがあるからなー。
巨乳でよろしいかと

91 マリア
89 藤咲、アン子
88 葵、桔梗
87 さやか、芙蓉、さとみ、藍、杏花、お凛、若ママ
86 舞子、美冬、雹、蜉蝣、武蔵
85 がいない。

B85以上はこんなもん。

>13
あんたが始めたんかいw
17名無しさん@ピンキー:02/10/02 00:13 ID:cIRPqsVG
そういや、乳サイズは出てるけどカップがわからんな。
バストがあっても扁平じゃ…ゲフゲフン
18名無しさん@ピンキー:02/10/02 00:22 ID:mWTmMQpH
>16
うん、太ももは違うと思うけどあとの二つは確かマリィタンハァハァの自分だ
懐かしー
19名無しさん@ピンキー:02/10/02 00:46 ID:p2xUoqkh
>1
乙ー。
美乳帖はテンプレ作る時にリストに入ってない人を俺が適当に振り分けたんだけど、
百合ちゃん巨乳じゃなかったね。
20名無しさん@ピンキー:02/10/02 00:50 ID:cIRPqsVG
IDがAVでなくなってシマタ…まあいいや。
巨乳に小鈴が入ってるけど、あんまり小鈴は巨乳なイメージはないなぁ。
身長との兼ね合いでいえば、十分巨乳なバランスかもしれないが。

弓道って胸筋鍛えられるから、バストがしっかり発達しとるのかも。
21名無しさん@ピンキー:02/10/02 02:28 ID:H67L8D9V
>20
小鈴は巨乳っていうか、ムチムチしてるなーとオモタ
二の腕とか。
弓道の成果か?

胸筋…さわってみたら堅かったりして…つД`)
22名無しさん@ピンキー:02/10/02 03:20 ID:p2xUoqkh
雹タンって実は胸大きいんだな。
カテゴライズすると巨乳なのか?
なんだかイメージが違う…。
しかし武蔵のウェストとヒップはでかい。
下半身デブ?
23名無しさん@ピンキー:02/10/02 19:05 ID:IwABTJS3
>22
ええい、せめて安産型とおっしゃい!
24名無しさん@ピンキー:02/10/02 21:00 ID:6nR90A8B
数字関係なし、イメージでいくと
巨乳は葵、藤咲、舞子、桔梗、蜉蝣なんだよな、俺は。

小鈴の立ち絵は巨乳に見えたなー。
25名無しさん@ピンキー:02/10/02 21:56 ID:IwABTJS3
>24
こ、小鈴が一瞬小錦に見えますた…そら巨乳だとか訳分からんことを
思ってしまった漏れはもうだめぽ…九龍烈火で逝ってきまつ
26名無しさん@ピンキー:02/10/03 00:25 ID:wDK15guR
武蔵と聞いて武蔵山太一が思い浮かんだ( ´д`)
27名無しさん@ピンキー:02/10/03 00:49 ID:Kkmv39zJ
26に同じく。
たいっちゃんハァハァ(;´д`)
28名無しさん@ピンキー:02/10/03 03:40 ID:xGPH7ZlR
マリィが成長しない様に、ミサちゃんに不老の薬を作ってもらおうと考える俺こと龍麻。
「いいけど〜、材料に破瓜の血が必要なの〜。」
どうやって手に入れろというのだ。
「大丈夫〜。私のを使うから〜。」
まさか俺の煩悩のためにミサちゃんが体を張ってくれるのか。
「もちろん〜、ひーちゃんの協力が必要なんだけど〜。」
俺にミサちゃんの初めての男になれってことか?
うれしいような、後が怖いような。
「う〜ふ〜ふ〜、初めてだから〜やさしくしてね〜。」
う、オカ研の奥にベッドルームが何故?!
いや、深く考える前に据え膳をいただこう。ふっふっふ。

※ミサちゃんのHシーンの台詞が想像できないので断念しました。
29名無しさん@ピンキー:02/10/03 07:06 ID:ApXJ+pLl
>28
オカルト用語満載のエチーになる罠。
30名無しさん@ピンキー:02/10/03 19:50 ID:mrmba/e3
>28
「う〜ふ〜ふ〜、ひーちゃんの〜、プラーナが〜、流れ込んでくる〜」
「これは、因果律で定められたことなのね〜」

しかしひーちゃん、ホント懐広いなー
31名無しさん@ピンキー:02/10/05 04:42 ID:LQ3diieF
懐が広いと言うか節操がないと言うか(w
32名無しさん@ピンキー:02/10/06 23:39 ID:fFXrXiG1
おいおまえら!
織部姉妹で百合やるとして、ネコはどっちがやったほうがお好みでしょうか?
33名無しさん@ピンキー:02/10/06 23:53 ID:FVYBHLY5
>32
姉キボーン
34名無しさん@ピンキー:02/10/07 00:57 ID:FZlrSa00
雪猫(;´Д`)ハァハァ
35名無しさん@ピンキー:02/10/07 02:02 ID:4WKyUdzB
>32
遅くなり申したが、姉きぼんぬ
36名無しさん@ピンキー:02/10/07 02:31 ID:o78s4Kv0
漏れも姉がいい。
37(゚Д゚)y─┛~~:02/10/08 23:39 ID:zGQPdy6D
「んっ,ふぅ……ん……」
満員電車の中,比良坂紗夜は必死に声を殺していた。
その後ろには緋雄龍麻が紗夜を抱きしめるように立っている。
「だ,ダメです…」
周りの人間に聞こえないように小声で訴える紗夜。だが,
「ふぅん,そんな事言うんだ」
龍麻はニヤリと微笑を浮かべると,紗夜の体をいらやしく撫で回していた手を止めた。
「あっ……」
紗夜は自分の声に軽い抗議の色が混ざっていたことに気付き,顔を更に赤らめる。
龍麻は満足そうな顔をすると,再び手の動きを再開した。
「んあっ…そんな…いやぁ……」
紗夜の悩ましげな声に龍麻は気を良くすると,紗夜のスカートの中に手を伸ばす。
「あっ…ん…」
龍麻の指がショーツの上からその割れ目をなぞるたびにビクッと体を震わせる。
何度も何度もなぞっていくうちに,紗夜の吐息は甘いものへと変化していった。
「気持ち良い?」
紗夜の耳元でそっと囁くと,紗夜は突然龍麻の方を向いて抱き着いてきた。
「龍麻さん……」
龍麻の胸元に顔をうずめながら紗夜は甘えた声で先ほどから自分を弄び続けている
愛しい男の名を呼んだ。
電車から降りた後,トロトロにとかされた紗夜が龍麻の誘いを断るはずもなく,
2人はホテルへと姿を消したのだった。
38(゚Д゚)y─┛~~:02/10/09 00:07 ID:FWjFzUo5
(これでまた1人堕としたわけか……)
ベッドの上で淫らに喘ぐ紗夜を後ろから犯しながら心の中で呟く。
4月にこの街に転校して以来,東京を護るという名目で仲間を集めつつ,その裏では
仲間にした女を性奴に堕としめてきた。
まず最初に手をつけたのがクラスメイトで生徒会長でもある美里葵。
放課後の旧校舎で泣き叫ぶ美里を無理矢理犯したときは,これからの生活にゾクゾクしたものだ。
今ではすっかり調教済みで,今の時間だと剣道部で白濁液まみれになっているだろう。
次に堕としたのは桜井小蒔。美里を利用したのでこれは簡単だった。
ボーイッシュな外見と裏腹に,いざ犯してみるとなかなか好き物で,その後凶津や佐久間に
攫われた時,助けに行ってみると嬉しそうな顔で犯されていたりしてて,ちょっと笑った。
醍醐も可愛そうに。
その後は…そうそう,アン子だったな。
転校生への取材とかで俺を新聞部に呼ぶんだから,飛んで火にいるなんとやら。
アン子のヌード写真と性体験レポートを裏新聞として売らせたら結構売れた。ラッキー。
藤咲のガバガバ女はソープに売ったし,織部の双子巫女は一緒に犯してやったら何故か
懐いちまった。2人そろってマゾかい。おめでてーな。
あとは金髪雌犬候補のマリィや,正義の味方の特訓だって嘘ついたら本気で信じちまって
紅井や黒崎と3Pに夢中な桃香。
尻に敷いてるフリして実はすでに霧島の奴隷だった舞園さやかもいた。霧島の奴はなかなか
素質があるな。うん。
んで,出会ったときから御門と村雨のオモチャ状態だった芙蓉に,今俺が抱いている紗夜,と。
なんだ,以外と俺専用の雌犬って少ないんだな。ま,粒揃いだからいいけど。
それにしてもこの前はまいった。
美里のバイブのコントローラいじるのに夢中で赤髪のおっさんに斬られちまったからなぁ。
あれは不覚だった。すぐに治ったけど。
まあ,いい。この戦いもいよいよ大詰めだ。
「ひぃっ,ああっ,龍麻ぁ!」
俺の夢,一大ハーレムを作る為にはあんなおっさんの1人や2人,屁でもねぇ。
俺は紗夜の中に勢い良く射精しながら決意を新たにしたのだった。
 
 
なんかアホらしい話になったが終わり
39名無しさん@ピンキー:02/10/09 01:55 ID:HQZAbLhu
>(゚Д゚)y─┛~~
そういや、読んだ報告本スレにしてもうた。
おつかれー、鬼畜龍麻?なかなかないねぇ。イイ(・∀・)味出してると思うYO!

しかし、壮大っつーかなんつーかな夢だねひーちゃん。
その斬られ方はいかがなものか、と思うぞ(w
40名無しさん@ピンキー:02/10/09 02:00 ID:I0wGuQAK
いや、よく続きを書いてくれた。
しかしなんだ。そうか、そんなことに夢中で柳生に斬られたか。

>放課後の旧校舎で泣き叫ぶ美里を無理矢理犯した
禿しく(;´Д`)ハァハァ
41名無しさん@ピンキー:02/10/11 00:53 ID:BqZO2gbd
保守
42名無しさん@ピンキー:02/10/15 01:00 ID:xdqRSvkE
ところで雪猫はどうなってますか。
43旧校舎にて 1/3:02/10/15 01:50 ID:MZLHk9zP
「あの、今日は二人だけなの?」
美里が聞いてくる。
「うん、ほら、京一たちは今のままで十分強いだろ。」
今、俺と美里の二人は旧校舎に来ていた。
「僕らが彼らの足手まといにならないようにしないとね。」
「ええ、そうね。私もいつまでも守ってもらうだけじゃダメよね。」
美里は納得した様だ。
クックックッ。これから起こることも知らずに。

「ふう…、これで終わりかな。」
さすがに二人だけなのはきつい。
美里は直接攻撃が出来ないうえ、攻撃用の道具も手持ちが少なくなってきた。
「緋勇君、大丈夫?」
「僕は平気だよ。美里さんは?」
「私も平気よ。あの…、緋勇君が守ってくれたから…。」
美里は少し頬を赤らめ、伏し目がちに答える。
お、脈ありか?クックックッ。可愛いねえ。
まだ五階までしか潜ってないが、事を起こすには十分だな。
44旧校舎にて 2/3:02/10/15 01:51 ID:MZLHk9zP
俺は美里に近づくと、いきなり腰を抱き寄せキスをする。
「!?」
とっさに俺から離れようとする美里。
「い、嫌、ひどいわ緋勇君。いきなりこんな…。」
俺は何も言わず、そのまま押し倒した。
「きゃっ、ひ、緋勇君、一体どうしたの…?」
少しおびえた目をして聞いてくる。
「どうしたもこうしたも、お前はいい女だからな。俺の女にしてやるよ。」
「そ、そんな…。い、嫌あぁっ。」
上に乗った俺を押しのけようとするが、所詮女の力。無駄な抵抗だ。
パア―――ン。
思いきり美里の頬をひっぱたく。
「ひっ。」
「どんなに声を上げたところで、誰にも聞こえないよ。そのためにここを選んだんだから。」
俺はセーラー服の裾から手を入れて美里の胸を揉む。
意外と大きい。こいつは着やせするタイプだな。
「い、嫌あ、もうやめて…、緋勇君…。」
泣きながら懇願する美里だが、その泣き顔が俺の情欲をさらに掻き立てる。
「いい顔するじゃないか。可愛いぜ、美里。」
頬を伝う涙を舐めとり、無理やりキスをする。
「こんなところでのんびりする気はないんでね。さっさとやらせてもらうよ。」
そう言ってスカートの中へ手を入れる。
「お、お願い、本当にもうこれ以上はやめて…。」
そんな美里の言葉を無視して、パンストとパンティをひざまで下ろす。
本当はパンストを引き裂いてぶち込みたいところだがやめておく。
そんな状態で下校させるのはさすがにまずいからな。
45旧校舎にて 3/3:02/10/15 01:52 ID:MZLHk9zP
「へえ、かなり毛深いね。」
「嫌、見ないで…。」
美里の秘唇に舌を這わせる。
「い、嫌あ、うう…。」
「なんだ、もう濡れてるじゃないか。じゃ、嫌なことはさっさと済ませてあげるよ。」
俺はいきり立ったペニスの先端を美里の入り口にあてがった。
「だ、だめえ、お願い、もうやめてえ!」
美里の叫び声を聞きながら、俺は一気に貫いた。
「嫌ああああああ――――――っ!!」
こいつはかなりきつい。
「痛いっ、痛いっ、もうやめてぇっ。」
結合部を見ると血が流れている。やっぱり処女だったか。
「嫌ぁっ、嫌あぁっ。」
嫌がる女を無理やり犯すのはいいものだ。
「もうすぐ終わるから安心しな。中にたっぷり注いであげるよ。」
「そんな、お願いっ、それ…だけは…、やめてぇ…。」
「ううっ、もう、遅いよ、うああっ、いくっ。」
どくっ、どくん。
「ああ、嫌あああ…。」
「ふう。」
美里の中に大量に射精して満足した俺は、ゆっくりとペニスを引き抜いた。
美里の中からは俺の精液が溢れ出て、鮮血と交じり合っていく。
「うう…、ひどい…。」
俺はポケットからカメラを取り出すとシャッターを切る。
パシャッ、パシャッ。
「!?」
「明日もちゃんと来るんだよ。来なかったらどうなるか、言わなくてもわかるよね。」
美里は力なく睨み返してきたが、俺に従うしかないと思ったのかすぐに目を伏せた。
クックックッ。明日からが楽しみだ。
46名無しさん@ピンキー:02/10/16 02:24 ID:QyjSIr3U
「ダーリン〜、話ってな〜に〜?」
「あのさ、舞子ちゃん。ちょっと言いにくいんだけどさ」
「?」
「もしかして…ノーパン?」
「え〜?」
「ゴ、ゴメン! 変な事聞いて…!」
「そんなの当たり前じゃな〜い」
「実はこの間、旧校舎でチラッと見えたとき、はいてないように見え…………へ?」
「あ、そうそう〜。舞子〜、ブラジャーもしてないのよ〜」
「も、もも、もしかしてその突起物は……?!」
「ノーブラノーパン健康法なんですって〜。院長先生に教えてもらっちゃった〜」
(あんた騙されてるよ! 騙されてるけど! ありがとう、たか子先生!!)
 
この話を聞いた京一が、「超ミニスカート健康法」と「上着ボタンはずし健康法」を教えてあげようとするが、
すでに龍麻が教えており、なおかつ「セックス健康法」も実践済みだったのだが、それは別の話。
47名無しさん@ピンキー:02/10/16 02:38 ID:IELz1kLg
>46
ほんとに書いてるし(w
舞子タン、素直すぎる…イイ…
48名無しさん@ピンキー:02/10/16 19:10 ID:2b63NVZZ
>47
でもブラとパンティは血行を妨げるから、
ノーパンノーブラは一応健康的なんだろうね
49名無しさん@ピンキー:02/10/16 21:10 ID:9jfoxVLH
>48
確かにね。開放感とかありそうな感じもある――って、
それだといつの日か舞子タンが露出の快感に目覚めてしまうかも!?
50名無しさん@ピンキー:02/10/17 00:20 ID:ibV8ERpT
こんにちは、霧島諸羽です。
僕は今、高見沢さんと満員電車に乗っています。何故か。
何がどうしてこうなったのかさっぱりわかりません。
さやかちゃんにいつも言われてる
『霧島君は流されやすいんだから、気をつけなきゃ駄目よ?』
というセリフが頭に浮かびますが、今更どうしようもありません。
ていうか、電車の中は常軌を逸するほどの混み具合。
僕は高見沢さんをドアに押し付けるかのように抱きしめています。
いや、本当は手をドアについてスペースを空けてあげようとしたんですけど…。
僕の力が足りなかったみたいで、あっさりと他の乗客の圧力に負けてしまいました。
京一先輩達に近づく為にはもっとトレーニングを積まないと。
話がそれましたけど、とにかく僕は今大ピンチです。
不可抗力とはいえ、高見沢さんと抱き合ってる状態。
僕だって一応男ですから、その、ねえ?
高見沢さんは高見沢さんで、無防備に僕に抱き着いているし。
この柔らかいふくらみ2つはやっぱり…ですよね。
それぞれの頂点に固いものがあったりするんですが、これって…。
京一先輩の話によると、最近の高見沢さんってノーブラノーパンだそうです。
ピンチです。ピンチ。大ピンチ。
ていうか既に僕のアレは固くなって高見沢さんの下腹部に押し当ててる状態。
あ、ちょっと、足を絡ませないでください。
ていうか、なんで僕の足で股間を擦るようなことするんデスカ。
な、ナンカ息が荒くなってマセんか?
ソンナ潤んだ瞳で見上げないでくだサイ。
僕は、僕は、僕は、僕は……………………
51名無しさん@ピンキー:02/10/17 00:20 ID:ibV8ERpT
 
 
 
こんにちは、霧島諸羽です。
僕は今、高見沢さんと駅のトイレの中でまぐわってます。いつのまにか。
何がどうしてこうなったのかさっぱりわかりません。
さやかちゃんにいつも言われてる
『ああっ! 霧島君の…凄い…! 私の…私だけのモノ!』
というセリフが頭に浮かびますが、今更どうしようもありません。
高見沢さん曰く、「セックス健康法」だそうです。
それ、絶対騙されてますよ。
52名無しさん@ピンキー:02/10/21 03:04 ID:6pnaZugr
>50>51
さやかちゃんを裏切るなー!゚・(ノД`)・゚・。

つーわけで、さやかとのエピソードもキボン
53名無しさん@ピンキー:02/10/23 17:41 ID:t1Hjq0v4
保守しとく?

>50だと動揺して裏返ってるのに、>51だとなんか醒めてるねー諸羽。
さてはおまい、ナンチャッテ爽やかかッ!?(w
54名無しさん@ピンキー:02/10/23 17:50 ID:Ba39p81+
むしろ回路のどこかがショートしちゃったんじゃないかと思われ。
55名無しさん@ピンキー:02/10/24 01:56 ID:0IEdaReR
ここって結構もつね。
前スレまだ残ってるよ。
56名無しさん@ピンキー:02/10/25 01:27 ID:IZVdeO88
外法の風祭クンにハアハアを一票
57名無しさん@ピンキー:02/10/27 01:12 ID:0Lwlc70V
hosyu
58名無しさん@ピンキー:02/10/27 12:25 ID:HKQW/ii1
>55
三ヶ月間書き込み無しでもったスレもあるし…
まぁ普通のスレなら週一で保守ってくらはい。
59名無しさん@ピンキー:02/10/27 13:23 ID:PsKGrtCj
前スレsubbackだけじゃなくてほんとに残ってるのね…
数日に一度は確実に圧縮が来る板の住人としてはうらやましい限りだわ…
60名無しさん@ピンキー:02/10/28 21:24 ID:l78gxODp
主よ――、私の声はまだ貴方の元へ届くでしょうか。
もしもまだ、貴方が私を憐れんで下さるのならば主よ、
私の――私たちの、この汚れた魂を、この恐ろしい背信を、
あの方の目から遠ざけてください――。


山間の村の夜は早く、日暮れの礼拝堂にはすでに闇が訪れている。
日中は敬虔な信徒たち――子供や年寄りまでもが訪れ、人の身には重荷に過ぎる悩みを吐露し、
祈りを捧げ、感謝を胸に刻むその場所に、燭台に照らされて佇む影は、今は二つ。

「もう、このような行ないは――主と、あの方への二重の背信であり、罪に他なりません。
 他の何者を欺こうとも、主と己の心までも欺けるものでは――」
「……ふふッ、今更何いってんだい。あんただって口で言うほど嫌がっちゃいないんだろ?
 それに――、あたしはあんたを救けたいんだよ、御神槌。大事なものを奪われちまった
 あんたの心を、満たしてやりたい――」
「ですがッ、桔梗さん――貴女は、御屋形様のことを……ッ」

蠱惑的な笑みを浮かべて首筋をなぞる桔梗のその指の動きに合わせ背筋を這い登る欲望に
否応無しに気づかされ、身体中の血が沸騰するような錯覚を覚える。気づきたくなかった、
しかし確かな感覚にめまいを感じ、拭いきれない敗北の予感に止めを刺されそうになりながらも
目前の相手と自分自身を説き伏せようと試みた御神槌の言葉はあっさりと塞がれる。
61名無しさん@ピンキー:02/10/28 21:25 ID:l78gxODp
「――いい男はね、そんな野暮はいちいち言わないもんさ」
「……ッ」

少し顔を離して囁いた桔梗が、ふと悪戯めいた表情で首を傾げ、

「おや? 紅が少し移っちまったねェ。
 ……ふふッ、あんた、そうしてるとなかなかの美丈夫だよ――」

言いながら帽子を外したその手を頬まで滑らせ、改めて口付けてくる。ゆっくりと舌を捉え、
頭の芯まで蕩かすように口腔を犯す一方、もう一方の手でその部分を撫でる桔梗の動きに翻弄され、
御神槌は圧し掛かる無力感と自分の内に燃え上がる快感とに打ちのめされていた。


「ああ……、いいよ……」

切支丹の服ってのは脱がしづらくていけない、と、愚痴をこぼす口調とは裏腹に
実に鮮やかな手つきで一枚一枚服を脱がされ、床の上に仰向けにされていた。
上では自らも着衣を乱した桔梗が盛んに腰を振っている。
隙間風に蝋燭の炎が揺れるたび、汗ばんだ肌が艶かしく光る。

――これまで何度同じ道を辿ったことだろう?

快楽に霞む脳裏をふとそんな台詞が掠め、びくりと身体を震わせる。
62名無しさん@ピンキー:02/10/28 21:26 ID:l78gxODp
「あぁッ」

その動きに刺激されたのか、桔梗が瞬間身体を強張らせた。御神槌の胸に置いた手が跳ね、
うっすらと赤い線を三本刻む。突然のひりつく痛みに思わず顎をのけぞらせた御神槌の
目に映ったのは――

「……ッ」
「あッ――ん、やっ……はァッ」

気が付けば二人の位置は入れ替わり、御神槌は桔梗を組み敷いていた。

「んぅッ…ふ……」

衝動に突き動かされるままに口を吸い、そのまま白い喉をなぞって浮き出た鎖骨を甘噛みする。
両の乳房を掴み、指跡を刻み付けるように乱暴に揉みしだきながら、桔梗の中を抉るように
何度も何度も衝いた。衝いて、衝くたびに甘く切なくなっていく桔梗の押し殺した喘ぎ声と、
互いの肉を擦りあう淫靡にぬめつく水音が辺りに響く。

「ああッ……あ…   ――」
「―――――あうッ」

乳房を苛む手にいつの間にか重ねていた指を白く強張るほどに握り締め、
桔梗が大きく弓なりに背を反らすと同時に、御神槌もまたその中で脈を打った――。
63名無しさん@ピンキー:02/10/28 21:26 ID:l78gxODp
桔梗の呼吸が落ち着いてくるまで抱き締めたあと、御神槌はそっと彼女の内から去り、
着物を整えてやった。睫毛に溜まった涙を指で拭い、大事に口付けるようにそれを味わう。
疲れたのか、子供のように眠る桔梗に目をやって、御神槌は誰に言うでもなく呟いた。

「貴女は、本当に酷い人だ――」

あの方の名を呼ぶなんて。貴女を抱いたのは私なのに。

「……気づいていますか。本当に満たされたいのは貴女なのでしょう?
 自分の本当の気持ちに鍵をかけて、私を――。貴女は、本当に」

言葉を切り、御神槌は頭上を振り仰ぐ。村の皆の、彼自身の、
あの方の願いが込められた十字架が彼を見下ろしていた。


主よ。私はまだ、貴方に祈ることを許されますか。
もし許されるなら主よ、この迷い子のような魂を憐れに思し召してください。
罪という雪を身に積もらせるのは私だけでいいのです。
どうか、主よ――この魂を、この村を――貴方の御手で救われんことを。
64名無しさん@ピンキー:02/10/28 22:25 ID:zfL1+ish
キタ━━━━━━(゚∀゚)━━━━━━!! ………(;´Д`)ハァハァ
悲恋っぽくてイイ(・∀・)イイ(・∀・)!
65名無しさん@ピンキー:02/10/28 22:39 ID:h1ZK9JdP
キタ━━━(゚∀゚)━( ゚∀)━(  ゚)━(  )━(д`  )━( ´Д`)━(;´Д`)ハァハァ!!!!

ヅッチーはアレだから、もっとダークなのを想像していたんだが・・・
( ゚∀゚)=3やはり悲恋っぽいのはイイ!

ヅッチーがまぶしいくらいに白(・∀・)イイ!
66名無しさん@ピンキー:02/10/28 23:17 ID:WAM77yFw
意外な組み合わせ(・∀・)イイ!
ヅッチーがまともだ!(w
67名無しさん@ピンキー:02/10/29 00:33 ID:aYwqUGcx
>64-66
感想ありがd、意外と好評みたいでチョト安心(w
黒ヅッチーは俺には書けませんでしたよママン……。
68名無しさん@ピンキー:02/10/30 23:52 ID:GzyEDOCZ
「貴女は、本当に酷い人だ――」
行為の余韻にその身をゆだねる女の耳に男の声が届く。
まだ、その言葉の意味を理解するのには気怠さが勝るが、女――桔梗は
その身体を床に横たえたまま、少しずつ記憶を手繰り始めた。


夕刻の礼拝堂の前に立ち、その扉に手をかけて少し桔梗は逡巡した。
中からは何人かの気配と話し声が微かに感じられる。村人が礼拝堂の主を囲んでいるのだろう。
その光景が思い浮かび、桔梗は口の端に少しの笑みを浮かべて扉を開けると、
部屋の中に一歩足を踏み込んだ。

「あッ、桔梗様」

差し込む夕日と伸びる影に気づいた村人の一人が礼を取る。桔梗はそれに応えながら、
数名の村人の中に立つ男――御神槌に目をやる。御神槌はほんの一瞬表情を強張らせたが、
すぐにいつもの穏やかな笑みを浮かべ、

「これは、桔梗さん。どうなさいました? 貴女も、神にお祈りを捧げにいらしたのですか」
「ふふッ、それも悪くないねェ。だけど御神槌、今日はちょいと――」

桔梗は一旦そこで言葉を切り、

「あんたに話があってやってきたのさ」

と、一言、言外に意味を含ませて御神槌を見つめた。
69名無しさん@ピンキー:02/10/30 23:52 ID:GzyEDOCZ
鬼道衆同士の内密の話があるのだと合点した村人たちが二人に会釈をし、礼拝堂を出て行く。
残された御神槌の顔がはっきりと強張った。

「まったく、なんて顔してんだい。別にとって食ったりはしないよ――とは言えないけどねェ」

そういってくすくす笑う桔梗に、しかし御神槌は思いつめた表情のまま、

「桔梗さん。もう、このような行ないは――」
「なに言ってんだい。あんただって、口で言うほど嫌がっちゃいないんだろ?」

あとずさる御神槌を説教壇まで追い詰め、その首筋に指を這わせながら、桔梗は妖艶に微笑んだ。
ほんの少し、御神槌の喉が上下する。苦しげに目を伏せながら、それでも何とか彼は桔梗を
押し留めようとする。

「ですがッ、桔梗さん――貴女は、御屋形様のことを……ッ」

その言葉が彼の口から紡ぎ出されるやいなや、桔梗はその唇で彼のそれを塞いでいた。
舌と舌を絡め、吸い、粘膜をなぞり上げる。愕然と見開かれた彼の目が
自分に注がれているのを知りながら、ことさらゆっくりと口腔を犯してゆく。
御神槌の身体から緊張が去り、彼が負けを認めたことを知って、桔梗はやっと彼の唇を解放した。

「――いい男はね、そういう野暮は言わないもんさ」
「……ッ」

いいながら、自分の紅が御神槌の唇に移ってしまっているのを見て、少し微笑む。色の白い
御神槌にそれは映えて、まるで優しげな少女のようにも見えるのがおかしかった。
70名無しさん@ピンキー:02/10/30 23:54 ID:GzyEDOCZ
「――ねェ、御神槌? あんたが神に仕える身だってのはあたしも重々承知してるさ。
 でも、あたしたちは鬼道衆――江戸の闇を駆ける鬼、江戸の陰に潜む獣さ。
 獣には獣の、鬼には鬼のやり方ってもんがあるだろう」
「それは……詭弁です」

力なく呟く御神槌に、桔梗は更に笑みを含んで

「ふふッ――分かってるじゃないか。でもね御神槌、一つ覚えておおきよ。
 たとえどれだけ正しい理屈だろうとね、それで人を動かせなきゃ、そんなものには
 何の価値もないのさ。言ってみれば、詭弁も使いようということさね――」

右手で御神槌の帽子をそっと払い、頬を滑らせる。心もち、頬に添えた手で
支えるようにして再び唇を重ね、先程よりも甘く、濃く、舌と舌を絡ませあった。
空いた左手で彼の右手を己の乳房へと誘い、自分はというとそのまま手を下ろして御神槌の
その部分をやわやわと刺激する。それが手の中で熱さと硬さを増していくのを感じて、
桔梗はうっとりと目を閉じた。


口では脱がしづらい、と文句を言いながら、しかし馴れた手つきで留め具を外し
一枚一枚脱がせてゆく。脱がせながら色素の薄い肌に所々残る迫害の傷痕に一つ一つ唇をつけ、
薄桃色のしるしをつけて更に滑らせていく。そして彼を床に押し倒すと、自ら四つん這いになり、
彼自身をその口に含んだ。
71名無しさん@ピンキー:02/10/30 23:54 ID:GzyEDOCZ
「……ッ」

いつも声を押し殺す彼が、それでも感じているのを直接に知って満足する。丁寧に舐めあげ、
軽く吸い、歯を立てる。そうしながらも自ら着衣を乱して、蜜のあふれる入り口をその指で叩く。
それを少し掬って、もうほとんど立ち上がった蕾に塗りこめると、喉の奥から熱を帯びた吐息が
こぼれた。
互いに高まる快楽をより高めたくて、桔梗は御神槌を放すとそのままのしかかり、
軽く唇を触れ合わせたまま彼を自分の中に導いた。

「うんッ……あァ、いいよ――」

一息に根元まで差し込んで上体を起こすと、少しずつくねらすように腰を回し始めた。
ともに、呼吸も脈も限界に近いほど乱れている。ならばもっと乱れてもいいだろう――と、
靄のかかったような頭でふとそんなことを考えた。どうせ、自分たちは――自分は、
時代に迷い、どこかいかれてしまっているんだから、と。

その時、それまでなすがままだった御神槌が、急にびくりと身体を震わせた。

「あぁッ」

予想外の刺激に快感が急激に張り詰める。御神槌の胸に置いていた手が跳ね、彼の胸に三本の
赤い傷痕を残した。その痛みに驚いたのか、顔を仰け反らせた御神槌のその先には――
彼の十字架がかかっていた。


瞬間、世界が回った気がした。頭を打って、痛みというよりも驚きに開いた視界に
飛び込んできたのは天井と、鋭く射抜くような御神槌の瞳だった。何かを言おうと開いた
唇を捉えられ、乱暴にかき回される。咄嗟のことで混乱し、なす術もないままに思うまま
蹂躙される。湧き上がる快楽に翻弄されながら、ああ、そういえば御神槌は男だったんだな、
と、至極当たり前なことに今更気づく。
72名無しさん@ピンキー:02/10/30 23:55 ID:GzyEDOCZ
「あッ、やっ……はァッ……ふ……」

合わされた唇の隙間から漏れる喘ぎが甘さを増してゆく。それを見はからってか、御神槌が
強弱をつけて桔梗の白い喉をなぞって浮き出た鎖骨を甘噛みすると、桔梗の身体が大きく跳ねた。
いつの間にか柔肌に指跡が刻まれるほどの力で乳房を掴まれ揉みしだかれ、がむしゃらな勢いで
衝かれた。衝いて、衝かれるたびに否が応にも快感は高まり吐息が上ずっていく。
互いの肉が擦り合わされるぬめつく水音にも背を押されて、

「ああッ……あ…天戒様ッ――」
「―――――ッ………」

二人はほぼ同時に全身を張り詰め、弛緩させた。


下肢に残る痛みと全身を覆う気怠さに、桔梗はそのまま目を閉じてぐったりとしていた。
荒い呼吸が落ち着くまでそっと抱き締められて、疲労感に意識を手放す瞬間、自分の中から
彼が去っていくのを感じてなぜか名残惜しいような――、そんな気がした。


「――満たされたいのは、貴女なのでしょう」
多分、眠っていたのはほんのしばらくのことだったに違いない。低く囁くような御神槌の声が
耳に飛び込んでくる。咄嗟に寝た振りをして、そのまま聞き耳を立てる。まだ身体の芯には
情事の残り火が燃えるようで、意識のほうにも霞がかかったままだけれど。それでも、
目を閉じていても、分かる。おそらく御神槌は微笑んでいる。いつもと同じように優しげに、
そして多分切なげに。ややあって、御神槌は更に低く、たった一言、主よ――と呟くと
しばし言葉を切り、静かに礼拝堂から出ていった。
73名無しさん@ピンキー:02/10/30 23:56 ID:GzyEDOCZ
主のいなくなった礼拝堂で、桔梗はそっと身を起こした。着物の乱れは整えられ、知らぬ間に
黒い外套の上に寝かされていたことに気づく。それが、なおいっそう桔梗を不機嫌にさせた。

「大体あたしは、あんたがはじめから気に入らなかったんだ」

外套に目を落としたまま、抑えた声でぽつりと漏らしたのは、誰も知らない彼女の本音だった。

あの方が――天戒様があんたをあんなに案じていらして、あんたが負った傷のことで
あんなに心を痛めていらっしゃるから。だからあたしはあんたが嫌い。でもね――、
あたしはあんたが気に入らないが、それでもあんたの悲鳴を聞くたびに、その身体と
交わるたびに、あんたが救われればいいと、そう。ほんとに思っているんだよ。
だけど、あたしじゃあんたを救えない。こうしてあんたを食い潰していっちまう。


「――切支丹の神様、見てるかい?」

ふと顔を上げ、礼拝堂にかかる十字架を見上げて呟く。それは、村の皆の、あの方の、
御神槌自身の祈りが込められた十字架だった。

あんたを信じる男がここにいて、苦しんでいるんだ。あんた、あいつを救けておやりよ。
あいつがまた夢を見て、あんな悲鳴をあげないように――

「誰か、あいつを救ってやっとくれ――」


                                     【了】
74名無しさん@ピンキー:02/10/30 23:59 ID:GzyEDOCZ
コソーリ…死んだ、死にましたよママン…ッ!
俺は中一日置いて何をやってるデスか。一応、前回の話の
桔梗サイドになります。更に長くなってしまい、お目汚し失礼……ゴファッ( ゚Д゚)・∵;;
75名無しさん@ピンキー:02/10/31 00:40 ID:tCWsUPnf
>74
生`、そして新作を書くのだ。

という鬼のような意見はさておき、桔梗サイドもヨカタよー。
マジ泣きしてしまいますた…つД`)
76名無しさん@ピンキー:02/11/04 02:13 ID:aZajnmdB
hosyu
77名無しさん@ピンキー:02/11/11 11:46 ID:CB0aVjZA
ほーす
78名無しさん@ピンキー:02/11/15 23:32 ID:nSsVUCNL
もんちゃんと花音に期待しつつage
79名無しさん@ピンキー:02/11/18 00:39 ID:gXFWLM1A
「ああ、粥はたんとあるから、慌てねえでいいだよ。もうちっと待っててなぁ」
その日も花園神社の境内には、いつものように炊き出しを行なう花音と藍の姿があった。貧しい人々に食事を配り終え、後片付けをする段になって、花音は藍に後は自分ひとりでやるから、手伝いはもういいと告げた。
「でも、お花ちゃん。一人で後片付けなんて大変だわ。やっぱり私も――」
首をかしげながらいう藍に、
「あははっ、あるがっと、藍さ。でもほんとに大丈夫だよ、他に片付けの手伝いも来るこどになってっから。藍さもいつもいつも手伝ってくれて、ありがとうなあ」
花音は笑いながら藍に礼を言い、重ねて大丈夫だからと手を振った。


洗った鍋をくるんだ風呂敷を片手に境内に戻ってくると、社の脇にもたれて立つ影があった。
「あ――」
「よッ。今、終わったんか?」
男――們天丸は花音の手から風呂敷包みを引き受けると、大きく破顔した。
「まったく、待ちくたびれたわ」
「・・・・・・們天丸さ、いつもどこで待ってるだ?」
「んー。日によってまちまちやけど、大概この近くにおるで」
言いながら花音の肩に手を回して抱き寄せると、袂から手を差し入れて
「そら、もみもみ――っと」
柔らかい肌を包むように揉みしだきだした。
「ちょッ――こっただとごで、誰か人さ来たら――おら、恥ずかしいだ……」
「そうはいうても、気持ちええんやろ?」
恥らう素振りを見せながら、自分の胸に頬を擦り付けてくる花音に們天丸は更に目を細める。
「だども……、やっぱり神様のいる所でこういうのはよぐねえと……んッ……」
「こういうところやから尚更や。それに、神さんかって男と女の事ぐらいするんやで、
 このくらい多目に見てくれるわ」
80名無しさん@ピンキー:02/11/18 00:40 ID:gXFWLM1A
龍閃組と鬼道衆がともに闘う仲間となって数日がたった頃、それまで敵同士だった
互いの親睦を深めるための宴会が鬼哭村は九角屋敷で開かれた。そして時間が過ぎ――
「――あれ? 皆、どこさ行っただ?」
「ん? ああ、明日仕事があるという連中は三々五々帰って行ったよ。
 後は、呑み過ぎ食べ過ぎで具合が悪いという奴らが部屋を取って休んでいるところだ」
ふと辺りを見渡すと、広間には数人が残るのみとなっていた。
不思議そうに首をかしげた花音に、眠りこけた風祭を背負った九桐が答える。
「お花はどうする?――夜の山道は危険だぞ、部屋なら別に用意させるが」
「あるがっと。でも、おらも明日仕事あっがら、内藤新宿さ帰るだ」
「そうか……だが、一人で何かあったら――」
「あははっ、おらこれでも強いだよ。それに山なら、いっぺえ友達さいっがら平気だァ」
けらけらと笑って、花音は一人屋敷を辞した。


「花音はん、よう迷わずにまっすぐ歩けたなぁ」
出掛けに借りた提灯が足元を照らす以外には灯りもなく、月の光さえ差し込んで
こないような鬱蒼とした森の中を歩く花音の耳に、突然明るい声が飛び込んできたのは
村を出て暫くの事。
「この辺りは天戒はんが結界張ってはるから、慣れんお人は大概道に迷うっちゅうのに」
「ふふっ、おらには友達さいるがら、道も教えてくれるだよ。
 ――們天丸さは、なしてこっただとこさいるだ?」
「若いねえさん一人で夜の山道歩かすわけにもいかんやろ。折角やし、送ったろ思て」
81名無しさん@ピンキー:02/11/18 00:40 ID:gXFWLM1A
そのまま並んで歩き、もう少しで開けた場所に出るというところで急に們天丸が足を止め、
花音の前髪をかきあげた。
「なあ、花音はんは何でいっつも目ェ隠しとん?」
「え――あ、いつも忙しぐて、髪いじってる暇もねえだよ。お茶淹れだり団子さ作ったりすんのに下ろしてだら邪魔だがら、朝起きて括るぐれえで――」
突然のことに驚いた顔をしながら話す花音の目をじっと見て、們天丸はふと悪戯っぽく笑った。
「ふーん……なんや、あんさんなかなか別嬪やな。――どや? もんちゃんとええ事せえへんか?」
「へえッ?――――んッ……」
今度こそ本気で驚いた花音を抱き寄せ、半ば無理矢理唇を重ねる。
軽く下唇を噛み、舐めまわす。息苦しくなったのか、ほんの少しだけ開いた隙間を
舌でこじ開け、強く吸う。そのまま強弱をつけて何度も吸い、頬の内側を突付き、
歯茎をなぞって、驚愕に見開かれた花音の目がうっとりと閉じられてくるまでそれを繰り返した。
「……こ、こっただとこで何するだ……」
「ははッ、気持ちええやろ?――安心し、人なんか来ィへん。来るとしたら山の獣くらいや」
上擦った呼吸を繰り返す花音の腰に手を回し、そのまま胸で押して木の幹へと押し付ける。
うなじに唇を落とし、そのままちろちろと舌を這わせて耳朶に軽く歯を当てた。
片手は腰の辺りを撫で擦り、もう一方の手で着物の上から胸を柔らかく揉みはじめる。
「やッ……、だがら…、その……ァんッ」
「たまにはこういうのもいいんちゃう? 花音はんあんまし男っ気なさそうやから、
 慣れるまでちょお苦しいかも知らんけど、そらもう天にも昇る心地やで?」
「……ッ――――ふッ……」
「ん、なんか震えてっけどどうし――」
「ッざけんじゃないわよこの馬鹿天狗ッ!」
「どわッ!? い、いきなりなにす――…花音はん?」
82名無しさん@ピンキー:02/11/18 00:41 ID:gXFWLM1A
愛撫に気をとられていたためか、突然の蹴りにそのまま後ろに吹っ飛んで尻餅をつく。
そして、彼を蹴飛ばしたのは―――
「ほほほッ、愛と正義の義賊―――桃影ッ、見参!」
「……なんやの、その格好……ちゅうか、花音はんなにを」
「ちっがーうッ!」
びしっ、と呆れ顔の們天丸の鼻先に指を突きつけて、
「も・も・か・げッ! 今をときめく義賊・大宇宙党の紅一点よッ!」
「服とか髪型とか一体」
「細かいことは気にしないのよッ!」
「……はあ……桃影はん、ね――そういうたら九桐はんがなんか言ってたような」
けったいな格好した正義の味方がおるとかどうとか、と口の中で呟く声には気づいていないのか、
桃影は指を突きつけたまま一つうなずいて、話を続ける。
「そうよ、あたしは桃影なのよ。で、ちょっといいかしらもんちゃん。
 あなたねェ――女の子と見たらすーぐ口説いて、ソレしか頭にないのッ?
 大体、男っ気がないってどういう意味よ失礼ねあたしこう見えたってモテんのよ
 そこんとこ勝手に解釈しないでくれるそもそも茶屋のお客さんとか赤影とか黒影とか
 田舎から出てきた女の子だからってなに夢見てるのかしら失礼だと思わない――って、
 ちょっと!聞いてるのッ!?」
「あ、ああ聞いとる、聞いとるで――って、今度は一体なにをする気なんや、桃影はん」
「え?―――するんでしょ、続き?」
まだ尻餅をついたまま怪訝に尋ねる們天丸の腹にまたがり、
襟元を更に緩めようとする手を止めて、桃影は不思議そうに首をかしげた。
「天にも上る心地、って奴を味わわせてくれるんでしょ?」
「――〜〜〜」
違う?と視線で尋ねられて、思わず桃影を強く抱き締めると們天丸は声を立てて笑い出した。
「ちょっと、もんちゃん?」
「……いやあ、まさかこんなねーさんやったとはなぁ。さすがのわいも読めんかったわ」
くつくつと肩を小刻みに揺らしながら心底楽しげな表情を浮かべ、
「ほんなら、続き、しよか」
83名無しさん@ピンキー:02/11/18 00:42 ID:gXFWLM1A
軽い触れ合いを何度も続けていくうち、段々深く口付けを交し合っていく。着物の帯を解き、
耐刃肌着をたくしあげてその乳房に触れると、少し震えた。掌に吸い付くような白い肌を、
柔らかく捏ねて形を変えていく。
「ん……いうだけ、あるわね……」
「そうやろ? あんさんもわいも、二人で楽しめんとこういうんはあかん」
右手で片方の乳房を支え、その頂点に吸い付く。もう一方の手は腰の曲線をなぞり、
背や尻を撫でまわす。軽く啜るように桃色の突起を弄び、舌先で触れ、甘噛みをする。
その一つ一つに桃影は漏れる吐息や、一瞬の緊張と弛緩や、背や首を仰け反らすことで
反応を返し、濡れていく。子供を胸に抱くように柔らかく們天丸の首に腕を絡ませ、
髪の間に指を挿しいれて、快楽の動きに合わせてくしゃくしゃと撫でる。


乳房と乳房の間に軽くついばむ痕を残しながら、們天丸は左手で桃影の背を支え、
右手をその左ひざの下に差し入れる。そのままゆっくりと覆い被さっていき、
草の寝床に彼女を仰向けにさせると、腿の内側を指先で撫でた。
「あんッ」
その部分を覆う薄布はすでにしっとりとした指触りで、そのまま張り付いて浮かび上がった
溝をなぞり上げると切なそうに眉を寄せ、吐息を一つ漏らした。その様子を確認してから
布の中に指を滑り込ませる。粘り気のある透明な液が們天丸の指先を艶やかに染め、
その動きに合わせて卑猥な音をあたりに響かせる。
「あ――あァッ、ハァ……やっ……ん…」
入り口あたりをまさぐるように蠢かし、ふと思いついたようにとがった蕾の頂点に軽く触れた。
「ひあッ」
弓なりに背を仰け反らせた拍子に髪を結わえていた紐が解け、落ちる。身体中に渦巻く快楽の
波紋に頭を揺らすたびに解けた髪が顔にかかり、段々とずれてきた仮面を、それまで乳房を
苛んでいたもう一方の手で外してやり、汗で張り付いた髪も梳いてやる。再び近づいた
互いの唇を貪りあう間も、們天丸の手指は桃影の身体のあちこちを確かめるように動き続けていた。
84名無しさん@ピンキー:02/11/18 00:42 ID:gXFWLM1A
桃影自身で濡らした指で、その蕾を愛撫する。側面を回し、さりげなく頂点に触れ、
そうかと思えばゆっくりと谷間を滑らせる。乱れた呼吸と同じ拍子で揺れるなだらかな曲線を
重ね合わせた肌と肌で感じ取りながら、們天丸は桃影の中へと指を進めていった。
ゆっくりと沈ませていったそれは、しかし十分するほど潤沢な泉の中へ容易く飲み込まれ、
深々と根元まで納まった。
「………ッ……」
柔らかくも弾力のある肉襞が、それ自体生きているかのように吸い付いてくる。締め付ける壁を
逆に押し広げるように指をくるりと回し、円を描く。そうして指先で探っていく。
初めは少しずつ、段々と大きく激しく動きを加えていく。それまでの愛撫で既に身体を廻る
本能を呼び起こされていた桃影の肉欲の火勢は一気に高まり、あられもない嬌声を憚ることなく
響かせる。あたりの草を掻き毟っていたその手が們天丸の着物の端に触れ、袷をしっかりと掴む。
爪の間には少し、土が入っていた。
「も……だめ………んッ…あ……んぅ…ふ……ッ……お…願い、………来て……」
一度達した後、指を変えて二度三度とと頂点に押し上げられ、息も絶え絶えの桃影が喉を震わせ、
やっとの思いで懇願した頃には雫が腿を伝い、下草に艶かしい光を与えていた。快感に悶える桃影のその表情や、上気した肌の色や、切なげな吐息の全てを記憶に焼き付けるかのように静かに
見つめていた們天丸だが、その絶え入りそうな願いの言葉を耳にすると、笑みを浮かべて軽く
唇を触れ合わせた。分かった、というように。


ひどく濡れて重みを増した布を取り去られ、その部分が剥き出しになる。ひんやりとした
山の夜気に一瞬身体を縮こまらせるが、次の瞬間には熱くて硬いものが押し当てられた。
桃影の肉体が先程とはまた異なった理由から緊張する。們天丸は桃影の両の膝の裏を
押すように持ち上げ、愛液で溢れた入り口を更に開かせると、そのまま一気に貫いた。
85名無しさん@ピンキー:02/11/18 00:43 ID:gXFWLM1A
「――――!!」
一番奥まで一気に衝いて、そこからゆっくりと前後に動かす。片方の手を腰に、もう一方の手を
完全に立ち上がっている蕾に添えて、更に快楽の刺激を与えてやると、桃影は大きく悶えて
自らの乳房を揉みしだきだした。そのまま二人の結合する部分と、両手で悪戯を加える部分とで
幾度か動きを変えてやると、桃影の演じる嬌態もまた二転三転する。触れ合う肌と肌が、
響く水音が、次第に上擦っていく吐息が、奥深いところで絡み合う肉と肉が互いの欲を刺激し、
次の快感を求めて暴れている。そして、先に限界を迎えたのは桃影のほうだった。何度となく
衝かれていく中で、一際勢いをつけて大きく衝かれた拍子に息を止めて全身を強張らせ、
声すら出せずに弛緩した。


「――なんや、これで終いにするにはまだちょおっと早いやろ?」
胸を上下させながら荒い呼吸を繰り返す桃影が少し落ち着くのを待って、們天丸はもう一度
彼女の背に両手を回し、繋がったままで抱き起こして自分の上に座らせた。反射的に自分に
縋るように抱きついてきた桃影の両脇をなでおろし、張った腰骨の上に手を置いて、互いの結合を
更に深める。
「ひゃうっ―――ふ……」
零れた吐息を受け止めるように舌を絡ませると、手は腰に置いたままでゆっくりとくゆらし始めた。
「ん……んぅ、は……ァ…」
そうして導いてやると、桃影も自ら腰を振り、相手のものに自身を擦りつけ始める。
それを見て取って、今度は下から衝き上げる。衝いて、掻き混ぜてを繰り返しながらも
両手は桃影の上半身をまさぐり続け、舌は桃影の口腔を蹂躙し続ける。
やがて、交わす口付けの合間に漏れる吐息が段々と甘くも切ない響きの尾を引きだした。
陽根を締め付ける肉襞の蠢きすらも痙攣に近く、再び限界が近づいていることを如実に示している。
喘ぎが歓喜の悲鳴に変わるころ、們天丸は桃影の唇と舌を解放し、一気に律動を早めた。
「ん――あ、あッ…あああッ―――」
二度三度淫猥な水音が一際大きく辺りに響いたあと、們天丸は桃影の中に精を放った。
86名無しさん@ピンキー:02/11/18 00:44 ID:gXFWLM1A
「だども……、やっぱり神様のいる所でこういうのはよぐねえと……んッ……」
「こういうところやから尚更ええんやないかッ」
花園神社の社の影で、寄り添いながらなにやら言葉を交わすのは、們天丸と花音。
「それに、神さんかって男と女の事ぐらいするんやで? このくらい多目に見てくれるわ」
「そうは言ったっておら……、やっぱり恥ずかしいだ」
頬を染めてうつむきながら、花音はそっと乳房をまさぐる們天丸の手を押し返す。
「なんでやッ!? 花音はんノリ悪いで、桃影はんならもっとこう」
「とにかぐ、ダメって言っだらダメだァ。あ――いっげねぇ、もうあんなに日が傾いてるだ。
 早ぐ帰らねえと怒られるだよ」
思い出したように付け加えると、花音はぶつぶついう們天丸から風呂敷包みを取り返し、
先に立って歩き出した。わざとらしい溜息を一つついて、們天丸がそれを追う。そして
再び風呂敷包みを引き取ると、花音に並んで歩き出した。ほんとは、と花音は思う。


ほんとは、そんなに急いで帰らなぐてもよかっただ。
だども、一度們天丸さの言うごときいだら、そのまま何度だっで言いなりさなっちまいそうだがら。
それはやっぱり、ちょべっとだげ――ほんのちょべっとだけ、悔しいがらなぁ。
だがら、今日のとごろは勘弁してけないべか。なあ、們天丸さ?――

                                     【了】
87名無しさん@ピンキー:02/11/18 01:01 ID:vNcDHIgu
モモタンキタ━━━(゚∀゚)━━━!
変身シーンワロタ
88名無しさん@ピンキー:02/11/18 02:59 ID:aR41bTY9
(・∀・)イイ!
花音の方言もいいけど、桃影の口調もいいねー。
花音でほのぼのしつつ桃影で(;´Д`)アハァン…
89名無しさん@ピンキー:02/11/24 23:48 ID:MwgYnlqU
ふと、こういうどっか突き抜けた感じの桃影を見て、
黒影はどんな気分になるのかなーと考えてもうた。
90名無しさん@ピンキー:02/11/25 01:14 ID:NA88uXZ3
☆薄幸お姉さんのお便りコーナー☆
 
『私は美人で聡明で人望があってスタイル抜群で菩薩眼で黒ストなのに、彼がなかなか
 振り向いてくれません。どうしたらいいでしょう?(東京都・18歳・女性)』
 
お姉さん「はい、貴女に足りないもの、それはズバリ凌辱です!
      伝奇物のヒロインは凌辱されてナンボですから。
      そうですね、とりあえず体育館裏で不良連中に輪姦されてみましょう。
      きっと彼が助けに来てくれますよ。
      貴女が汁まみれになればなるほど2人の愛は燃え上がります☆」
 
―――次の日・体育館裏
不良A「へへっ、生徒会長様が自分から犯してくれたぁどういう風の吹き回しだ?」
不良B「さあな。おい、顔あげな。かけて欲しいんだろ?」
美里「うふふ…、顔はもうドロドロだから胸にお願い…。
    (遅いわね、龍麻ったら。まだ汁が足りないのかしら?)」
 
―――更に次の日・陸上部部室
部員A「ほ、本当にいいんですか?」
美里「ええ、もちろんよ。
    部活に集中するためにもたくさん出してスッキリして頂戴」
部員B「くっ…す、すげぇテクニック……」
 
―――またまた次の日・旧校舎地下
美里(うふふ、魔物にマワされていればきっと…。
    それにしても凄い数ね。何百匹いるのかしら?)
 
―――その頃、都内某所
お姉さん「はぁっ、んっ…わ、私は薄幸だから…ああっ!
      愛する人にっ…オモチャにされるの……」
龍麻「紗夜、今度は君が上になって」
紗夜「は、はい……(ポッ)」
91名無しさん@ピンキー:02/11/25 21:25 ID:UESFQSva
(;´Д`)ノ 美里さん、根回しを忘れていますよ!
      さりげなく(あくまでもさりげなく、ね)現場に龍麻が来るように仕向けなくては!
92あぼーん:あぼーん
あぼーん
93名無しさん@ピンキー:02/11/29 21:38 ID:MziAmZhZ
職人さんのやる気がでるまで
体積の増えたヅッチーがお祈りをしながら保守します。
    _ ___
    〈>´  `くノ     、
(( ∩ ノリ从( )リ) ゙_,,..ノ''"゙、
   ))ゝ(i - -ノ ゙_,,..ノ''"゙
  ((ノ/[」つ†|lゝ  やる気出ろ〜
     ̄|~咒|     やる気出ろ〜
      l.スフ     

そこ、葵タソの方が(・∀・)イィなんて言わない。
|__ __
| ` く/  うふふっ♥
|ノ人)〉
|゚ヮ゚イl
⊂)ノ||
|/_|〉ノ
|'ノ
94名無しさん@ピンキー:02/11/30 20:20 ID:mjG1lFnd
やる気があってもネタが(略
職人さん降臨プリーズ(-人-)
95名無しさん@ピンキー:02/12/01 00:09 ID:oT0d/zpf
降臨してほしくばシチュエーションを考えてくれ。
ただヤれば良いってもんじゃない。
またぐらがいきり立つようなシチュエーションを与えてくれ。
そうすれば自然と指が物語を紡ぎ出すであろう。
そう、例えば
・龍麻の気を引くために萌えを追求する葵だが、結局はマリィタンと(;´Д`)ハァハァ
・性奴に堕とされた葵の目の前でマリィタンと(;´Д`)ハァハァ
・お泊まりに来たマリィタンと一晩中(;´Д`)ハァハァ
・真神高校の文化祭に遊びに来たマリィタンと屋上で(;´Д`)ハァハァ
・マリィタンと一緒に海に行って岩陰で(;´Д`)ハァハァ
・浴衣姿のマリィタンと一緒にお祭に行って打ち上げ花火を見ながら物陰で(;´Д`)ハァハァ
・映画館の中で暗闇に乗じてマリィタンに悪戯して(;´Д`)ハァハァ
・あどけない寝顔でスヤスヤなマリィタンに悪戯して(;´Д`)ハァハァ
・満員電車の中でマリィタンと(;´Д`)ハァハァ
・マリィタンと一緒にお風呂に入りながら(;´Д`)ハァハァ
・真夜中の学校のプールでスクール水着姿のマリィタンと(;´Д`)ハァハァ
・マリィタンに自慰させて(;´Д`)ハァハァ
・とにかくマリィタンと(;´Д`)ハァハァ
 
まあ、こんな感じだ。
マリィタンを他のキャラに変えてもOKだぞ。
96名無しさん@ピンキー:02/12/01 00:38 ID:JYNupRg0
>95
貴様はマリィタン(;´Д`)ハァハァの癖に大事なものを忘れているっ!

ハーたんのコスプレをしたマリィタンと(;´Д`)ハァハァ。
97名無しさん@ピンキー:02/12/01 14:22 ID:+Vgv58R7
>95-96
桔梗タンのパイズリ(;゚∀゚)=3ハァハァな漏れは
おまいらとは180℃方向がちがうやうだ(´・ω・`)

桔梗タンで
(とっても)年上のおねいさんに調教(;´Д`)ハァハァ
ほのかタンで
「か、神様が見ています」(;´Д`)ハァハァ
涼浬タンで
「あ、兄上ッ」(;゚∀゚)=3ハァハァ?
小鈴タンで
「なでなでしてあげるねッ」(*´Д`)ハァハァ ド、ドコヲ
雹タンで
「わらわに手を出すとは、覚悟はできているのかぇ?」(;´Д`)ハァハァ

色々気が多いぞ、(;´Д`)ハァハァ
98名無しさん@ピンキー:02/12/02 01:47 ID:CeLgl32G
>97
オヌシは巨乳と妹属性が好みか、そうか(w
しかもロリというよりもよりアダルト傾向か、そうかそうか。
99名無しさん@ピンキー:02/12/02 22:32 ID:g4lbsGez
>97
雹タンといえば緊縛プレイだろうが、このニセモノめー!
 
「嗚呼、龍様――。どうしてこのように縛っておきながら何もしてくれぬのじゃ…!」
「そうか、雹は俺にシテ欲しいんだね」
「………は、はい」
「まあ、それもそうか。ココもこんなに欲しがってるみたいだし。床がビショビショだ」
「あ、ああ……龍…様……」
100名無しさん@ピンキー:02/12/03 21:35 ID:O9ojYZwD
>99
雹タン=縛りは十分にわかる。壬生あが・・・
禿上がるほどに同意しようではないか、だがしかし。

「わらわに手をだそうとは(略」
緋勇【龍】【根】(訳:おしおき)
――中略――
「あ、あぁ龍様ッ」

おまいにはこうなる過程を愛でようという意思はないのか。
気位の高い雹タンを縛りプレイで従順にするというのも(;´Д`)ハァハァだぞ。
101名無しさん@ピンキー:02/12/03 21:45 ID:upMbyjBb
>100
100ゲトオメ。
だがしかし!いくらなんでも中略しすぎ(w
雹タンが最終的にお仕置き棒の威力に
屈するまでにじっくりたっぷりその体に教え込み、
従順になるまでの過程を克明に作品化キボンヌ。
102名無しさん@ピンキー:02/12/04 05:24 ID:K2wpyGyv
>97
(;´Д`)ノ<先生!小鈴タンでなでなでが壬生しく見たいです!
103名無しさん@ピンキー:02/12/04 21:54 ID:hsrq8yxG
100ゲトしてるし(´・ω・`)マサカココデ

>101-102
もまいら。ここ数日黒ヅッチー×藍タソ(;゚∀゚)=3ノ \アノ \ア
などと(あくまで脳内)妄想に浸っているスキにとんでもねーことを
しかし1文字足りとも形になってないあたりさすがだな、漏れ。

大体、龍斗逆恨みして菩薩に手ぇ出すなんて麻佛散でも吸t

粥…馬
104名無しさん@ピンキー:02/12/04 22:35 ID:lFabeX1q
>103
お主……忙しいお人なのではないかと思うておったのだが、
意外と余力がありそうな(w

ネタだしリレー小説とか出来たら面白そうかもナー、と言ってみるテスト。
前の人の妄想を受け継いで更なる妄想を連ねてゆく陽と陰のジュヴナイル、
しかしそれが2chで可能かどうかはわからない罠。

先に言うておくが、言い出しっぺやれYO!は却下でつ……妄想コカーツ気味なもので(´・ω・`)
105名無しさん@ピンキー:02/12/05 00:07 ID:IV90uFpu
正月なら暇かも知れん。
が、正月からエロパロ書くのもなァ…
106名無しさん@ピンキー:02/12/05 00:39 ID:PlQIxhAp
妄想炉フル稼働してもネタが浮かんでこないよママン。
かといってサンタさんに「いつでもどんなときでもネタが浮かぶステキな頭をください」
とお願いするのもちょっとどうかと思う今日この頃。

……催促するわけではないが某所702、ネタはいかがですか?
俺とおまいの陰と淫とのジュヴナイル、いずれ完結させようぞ。們天丸×花音でなくともヨイヨー
107名無しさん@ピンキー:02/12/05 02:01 ID:Ji025PVf
>106
すまねー。現在一日11時間拘束されて10時間労働中⊃д`)
脳内では桃影があんなことやこんなことをしてるのに…
108名無しさん@ピンキー:02/12/05 02:06 ID:PlQIxhAp
>107
うわ……強くイ`。妄想がおぬしの気力を奮い立たせるのならば存分に妄想するがよい。
そして無事、嵐のような日々を生き抜いてくれ。

こっちゃゆっくり待ってるから、無理などして身体を壊さんようにな。
109名無しさん@ピンキー:02/12/05 19:20 ID:cmRa7KKb
ふと気づいた。雪山ってとりあえずそれまで接点なくてもエチーに持ってくのに
適切なシチュエーションだよな。今まで気づかなんだとは。
しかしひねりがないシチュエーションでもある諸羽の刃。
110名無しさん@ピンキー:02/12/05 19:56 ID:IV90uFpu
こないだ水戸黄門の再放送見てた。
嫁入り前の娘を手篭めにした悪党が
「こいつは白無垢なんか着られる様な綺麗なカラダじゃねェのさ、ヒッヒッヒ」
……とかいう話だった。

解ってんだけどさ…でも雪山で二人きり、何もしないのは男が廃るだろうがよ?
つか汚れた白無垢の涼浬タン(;´Д`)ハァハァ
111名無しさん@ピンキー:02/12/05 20:08 ID:cmRa7KKb
>110
分からんぞゥ。紳士的な態度は後の鬼畜変化の序章かもしれん。
一度信用させてから豹変という、繊細なハートを鷲掴んで調教
依存体質まっしぐらへの布石と捉えるとあの一夜、随分意味深な感じ。
112名無しさん@ピンキー:02/12/06 00:01 ID:YnX2J58C
調教の第一歩として涼浬タンと野外プレイ(;´Д`)ハァハァ
青姦にハマってきたら今度は帯で手を後ろで縛って強姦チックに(;´Д`)ハァハァ
その後は目隠ししたり全裸で放置したりと徐々にエスカレート。
最終的には不知火舞の格好をフンドシなしでするようになりまふ。
113名無しさん@ピンキー:02/12/06 11:18 ID:jia5nVKR
>>110-112
ナイス妄想、素晴らしい。
114名無しさん@ピンキー:02/12/06 16:24 ID:4/5j7HI0
エロパロかあ…チャレンジしてみっかな……
ぼくにもかけた!…てな感じでうまくいけばいいがナ(w
115自慰子:02/12/07 21:22 ID:H4dHLKlf
ほのぼのレイプ
116名無しさん@ピンキー:02/12/07 23:26 ID:HlK9kK0L
>104
(ΦдΦ)クワッ カメダガイワセテモラウゾ
余力なぞないッ!通勤時間(片道)2時間!!
労働時間は8時間強でも、実質12時間は(略

4時間は妄想タイムですが何か?(ただし時折意識を失う)

>114
(・∀・)ワクワクワク
117名無しさん@ピンキー:02/12/08 01:58 ID:9WfiWnWH
>116
スマヌ……。
妄想力を糧に日々を戦っている方だったのだな……。

>114
ヨロ(・∀・)スコー
118名無しさん@ピンキー:02/12/10 16:06 ID:DgRPn4Di
114だが。
しばらく時間取れそうにないのであんまり期待しないでくれナ。
小鈴タンなでなでor霜→雹→龍辺りで悶々しとるが、忘れた頃にまた来るよ。
119名無しさん@ピンキー:02/12/10 20:50 ID:Kib5Zpy4
>118
そうか、そうか。楽しみにまっとるでよ。

雹タソの龍斗の名を呼びながら膝つき前のめりオナーニが
パソのブルーパニックで消え去りますた⊃д`)
120名無しさん@ピンキー:02/12/10 21:19 ID:hSc/seFE
>119
。・゚・(ノД`)・゚・。そんな素晴らしい物がこの世から消えるなんてッ!!ヽ(`Д´)ノウワァン
121名無しさん@ピンキー:02/12/10 22:21 ID:bQcJB4M7
>>119
・゚・(ノД`)ノシ☆(((´Д`)))バシバシ
122名無しさん@ピンキー:02/12/13 21:55 ID:PP9GKZyx
>121
イタイヨ。・゚・(ノД`)・゚・。

保守しつつ、オナーニ雹タンは漏れの脳内だけで完結させてやる。



雹は思わず唇を噛み締めて首を振る。自分が餓えている事実から目をそらすようにきつく目を瞑って
自分の欲求を否定しようとする。だが、それも長く続かなかった。自分の飢えも餓えも満たされぬ絶望
を感じてながら雹は肌着をたくしあげ、濡れた女陰に指を近づけた。
「…っあ」
想像以上に冷たい指が熱く潤んだ粘膜に触れる。その冷たさに身体がびくりと震え、長い黒髪が揺れ、
萎えたはずの足がぴくりと痙攣する。あまりの冷たさに、思わず目を開けた先にガンリュウの姿が映り、
雹は慌てて目をぎゅっと閉じた。
目を閉じ、指を動かすたびに快楽と堪えようのない羞恥が生まれて来る。陰水が指を滴り畳に染みを
作るたびそれは大きくなっていった。
「ぁ…あ、りゅ…う、龍さまぁ」
切ない声をあげて指を動かすが本当に欲しい快楽は手に入ることがない。この足が動けば、龍斗の
元に走っていけるのに、他の女のところへ行こうものならば、地獄の果てまで追いかけて必ず捕まえるのに。
動かない足を憎らしく思いながら雹は霞みがかる意識の中でただ指を動かし、切なげに龍斗の名を
呼ぶことしかできなかった。
123名無しさん@ピンキー:02/12/13 21:56 ID:PP9GKZyx
うろ覚えの記憶を頼りに書いただけでスマヌ
保守るネタがなかったんだ。脳内あぼーんよろしく
124名無しさん@ピンキー:02/12/13 22:16 ID:wsv5WPg0
ミタヨ!(・∀・) 
もしや避難所で雹タソ(;´Д`)ハァハァしてた人?ナイス妄想、ありがd(w
125名無しさん@ピンキー:02/12/14 01:40 ID:bRpauESV
>122
貴様のネタは最高にイイ!!のだが…りゅう様なのか?
オレズットタツサマダトオモテタヨ…
126名無しさん@ピンキー:02/12/14 01:46 ID:+qYY2jDq
>125
俺もタツサマだとオモテタYO!
しかし折角のうp、大事にさせていただきまつ(-人-)ナムー
127名無しさん@ピンキー:02/12/14 05:25 ID:MPiN1Nos
>125-126
ガ━━━━━━Σ(゚д゚;)━━━━━━ン 
たつさまか。たつと、だもんなぁ。
もんちゃんの龍々も
たつたつが正しいのか?

ずーっとりゅうりゅうだと思ってたさ。なんか風祭以上に
パンダみたいな呼び名だなりゅうりゅう( ・ω・`))))
128名無しさん@ピンキー:02/12/14 10:53 ID:tHEFHwBR
>127
妄想ありがたやありがたや。
因みに們好きだが、龍々は「たつたつ」だと思ってるぞ。辞書もそう登録してる。
関西人特有の母音がはっきりした発音でたつたつ、と。
129名無しさん@ピンキー:02/12/19 21:27 ID:ZncW0tDp
保守がてら質問してみる。

おい、おまえら!
マリィタンや芙蓉タンに、アレが生えててもハァハァできまつか?
130名無しさん@ピンキー:02/12/19 21:35 ID:qxPYVULk
>129
…それは所謂 ふ た な り というやつですか。
それともギャランd
どっちも(;´Д`)ハァハァ?
131名無しさん@ピンキー:02/12/20 01:09 ID:U4s0LM59
漏れはダメだ
いくらマリィタンや芙蓉タンでもキモすぎる
132名無しさん@ピンキー:02/12/20 01:16 ID:oxeW3z3A

 雪 × 雛 は ま だ か ?

首をシラネーヨのように長くして待っているんだが
133名無しさん@ピンキー:02/12/23 18:37 ID:ucRHzhDl
ttp://www.sanspo.com/geino/top/gt200212/gt2002121502.html

158,B83W55H80でEカップって事は
160,B88W55H84の菩薩さまは
何カップ?
134名無しさん@ピンキー:02/12/23 22:31 ID:9RJ0QkMZ
だから、カップはアンダーとトップの差だと(略
135名無しさん@ピンキー:02/12/25 18:38 ID:tsaKT+zi
激しく下がってるので一回age
136名無しさん@ピンキー:02/12/25 18:38 ID:tsaKT+zi
ageてない(;´д`)
137名無しさん@ピンキー:02/12/29 00:31 ID:+cin1GED
アンダーは

(身長+体重)÷3

でだいたいの値が求められるのだと聞いたことがある。
これに当てはめると、菩薩はEということになりますたが。
138名無しさん@ピンキー:02/12/29 01:22 ID:salAKS8I
>>137
それでいくと

AA  真那 茂保タン
A   ガッツ ほのか 涼浬
B   小鈴 百合 真由
C   お葉 お凛 蜉蝣 桔梗 比良坂
D   花音 美弥 武蔵
E   若ママ 杏花 美冬 ピセル 雹 菩薩
H   醍醐

桔梗タンと百合ちゃん以外は大体あってるような気もする。
139138:02/12/29 01:23 ID:salAKS8I
いや、美冬タソのEは違和感アリまくりだな。
まあ大体だからいいか。
140137:02/12/29 01:59 ID:+cin1GED
自分でも計算してみたんだけど、
水角が74-74=0になってしまう・・・・・・どんな体だよ(;´Д`)
まあ、大体だからね。

>138
桔梗はEだとおもわれ。
141138:02/12/29 02:20 ID:salAKS8I
>>140
Σ(゚д゚lll)ホントダ!!
(身長+体重)÷3を71と間違えてた…
小学生からやり直してきまつ…つД`)
142名無しさん@ピンキー:02/12/30 23:00 ID:4VnvgXun
とある日曜日、俺は雛乃と雪乃を連れて旧校舎へと来ていた。
「あ、あの、龍麻様」
「ん?」
「その……本当に、ここでなさるのですか?」
おずおずと尋ねる雛乃。
「当たり前じゃないか。だから雛乃も来たんだろ?」
「は、はい……。ですが……」
「雪乃はもう着替え終わってるぞ」
俺の指差す先には巫女服に着替えた雪乃が。
そう、巫女服。
今日は巫女さんプレイをするためにこうしてわざわざ旧校舎へとやって来たわけで。
最初2人に頼んだときは渋い顔をされたものだが、いつもの3割増しでサービスするとか、
駄目なら舞子ちゃんとナースプレイするとか、2人の巫女さん姿が大好きなんだとか、
いろいろと交渉した結果なんとか承知してくれた。
ところが、ここに来て雛乃がぐずりだしちゃったわけで。
まあ最近では野外プレイも板についてきた雛乃とはいえ、基本的には真面目だしなぁ。
逆に雪乃の方は『竹箒は持たなくていいのか?』と結構ノリノリだったりするけど。
「でも……」
心が決まらない様子の雛乃。こうなったら最後の手段。
「雪乃、いくぞ」
「了解」
「?」
「それでは、第1回・雛乃を無理矢理剥いて着替えさせよう大会〜!」
「え?」
「雛乃。雛乃は真面目な妹だったけど、そのラヴリーなところがいけないんだぜ」
「え? え?」
説明しよう。これは嫌がる雛乃を無理矢理裸にして巫女服に着替えさせるという1粒で2度美味しい
それはそれは素晴らしい大会なのだ!
143名無しさん@ピンキー:02/12/30 23:00 ID:4VnvgXun
「は〜い、それじゃあまずはスカートから脱ぎ脱ぎしましょうね〜」
「きゃっ! ちょ、その……!」
「くっ、黒の下着だなんて、いつのまに…!?」
「こ、これは、その、龍麻様に頂いたもので……(ポッ)」
「俺にはなにもくれないのに…」
「ふっ、それはだな雪乃。お前に似合うのはノーパンだからさ」
「なっ! の、のーぱんだなんて……その…龍麻君がそう言うなら……」
途端にモジモジしだす雪乃。



プッツン



「雪乃萌えぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇ!!!!」
「姉様萌えぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇ!!!!」
乱れ咲くはタナトスの花か。
結果として、巫女服姿の雪乃を暴走した俺&雛乃でネットリと苛めることになってしまった。
巫女服が1人減ったのが残念ではあるが、いぢめてモードの雪乃が可愛いのでよしとする。
「ふぇ、だ、駄目ぇ…汚いよぉ、そこ……」
「ふふふ、姉様の身体で汚いところなんてありません…」
ちょっと雛乃サンが怖い気もするけど。
144名無しさん@ピンキー:02/12/31 06:09 ID:Uk6fDG/K
>「姉様萌えぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇ!!!!」

雛乃の目がキュピーンと光るのが見えますた(w
145名無しさん@ピンキー:03/01/05 01:44 ID:h/HaJA1s
「んっ……ふぅ……ん…んんっ……!」
大音量の音楽が流れる薄暗い小部屋の中で、雛乃は声を押し殺して身悶えていた。
ソファに手を付かされ、お尻を突き出し、長めのスカートは腰まで捲くれ、ショーツは膝まで下げられ、
上着は前面のボタンをすべて外され、ブラは床に捨て置かれ、小ぶりながらも形のよい乳房は先ほど
から休みなく揺らされている。
脳の髄まで痺れてしまう快楽に我を忘れてもっともっととおねだりしたくなるが、そんなはしたない姿を
見せるわけにはいかないと必死で我慢する。
腰を左右に揺らして自ら快楽を貪っていることには気付いていないらしい。
もちろん雛乃の腰をつかみ遠慮無く腰を打ちつけている龍麻にはすべてお見通しなので、面白そうに
笑いながら雛乃を見下ろしていた。
初めて訪れるカラオケボックス――しかも愛する人と共に――に雛乃はひそかにワクワクしていた。
薄暗い小部屋に2人きりということで、キスされたりするかもしれないとは考えていたが、まさかこんな
誰かに見られてもなんの言い訳もできない行為にまで及ぼうとは思いもしなかった。
その事が雛乃の性感をいつも以上に高めていた。
「くっ…! んっ! んんんっ……!」
行為が始まってから3度目の絶頂。
ガクンとソファに倒れこみそうになるが、龍麻がしっかりと腰をかかえているので二つ折りに持ち上げ
られているような感じになる。それでも動きを止めない龍麻。
そういえば、まだ1度も精を受けていないとボンヤリと思い出す。
不意に音楽がとまる。曲が終わったらしい。
それと同時に聞こえ出す肉と肉のぶつかる音。結合部からはピチャピチャという音。
「あっ……イヤ……ダメ…ん…ダメ…です……!」
自分達が行っている行為を改めて突き付けられたような気がして急に恥ずかしくなる。
そんな雛乃に対して龍麻はマイクにスイッチをいれ、結合部に近づけた。
『ピチャッ ピチャッ クチャッ ピチャッ……』
「ダ、ダメですっ! イヤ……くっ…ん…」
スピーカーから流れ出した淫らな水音にいやいやをする雛乃。
146名無しさん@ピンキー:03/01/05 01:59 ID:7U4GoC5w
龍麻は雛乃の耳元に顔を近づけて囁いた。
「雛乃は恥ずかしいと感じるんだな。今、膣がキュッと締まったよ」
「そ、そんな……」
「そういえば、注文した飲み物がまだ来てないな。そろそろ店員さんが持ってくるかもね」
「!!」
実際は注文などしていないのだが、その事に気付く余裕など今の雛乃にはなかった。
「お、お願いです……止めて……!」
「でも、俺まだイッてないしなあ。イッたら止めてあげるよ」
止めて欲しければ俺をイカせてごらん。龍麻はそう言っているのだ。
もっとも、『龍根』の《力》を持つ龍麻は射精も自由自在。ましてやいつも受け身で性技に疎い雛乃が龍麻を
イカせるなど不可能に近い。
龍麻は最初からこうやって雛乃をいぢめる予定だったようだ。
もちろん御門からもらった『符』を入り口にこっそりと貼ってあるので誰かが入ってくる心配もない。
時間はタップリある。龍麻はどういう風に雛乃をいぢめるか考えながらニヤリと笑うのだった。


3時間後、いろんな汁にまみれてソファの上でボンヤリと横たわる雛乃がいた。
その横では龍麻が身支度を整えながら今日の情事をニヤニヤしながら思い返していた。
卑猥な言葉をマイクを使って言わせたり、
ガラス張りの入り口のドアの前に立たせてオナニーさせたり、(無論『符』の力で廊下からは見えない)
バイブを突っ込んだまま歌わせたり、
『ピエールとカトリーヌ』の歌詞と同じ行動をさせたり。
「まあ、これも御門からもらった『符』があるから出来るんだけどな」
心の中でこっそりと友に感謝する龍麻。
だが、龍麻は失念していた。
御門が片手間に作った『符』の力は、ある程度の《力》を持つ者には効かない事を。
そして、龍麻は知らなかった。
某生徒会長と某弓道娘と某新聞部部長が偶然にも同じカラオケボックスに来ていて、龍麻達の部屋の前を
通りかかって、偶然ドアのガラス越しに龍麻の姿を見かけて中に入ろうとドアに手をかけた事を。
147名無しさん@ピンキー:03/01/06 16:53 ID:pVe8ACYN
>>145-146
うーん,ナイス(・∀・)デスネー。
で、この後はその三人によるギャク(・∀・)サーツ?それとも5P(・∀・)ランコー?後者キボン
148名無しさん@ピンキー:03/01/06 17:19 ID:g6UcOmKy
うむ、勇ましく同意。
しかし相変わらず目を離すと延びているスレだ
149名無しさん@ピンキー:03/01/06 23:27 ID:fUgMJ3Vx
女性陣から色々と絞られる緋勇きぼんぬ(w
150名無しさん@ピンキー:03/01/07 02:08 ID:X7rExH73
3人寄った女は無敵だからなー
151名無しさん@ピンキー:03/01/08 01:45 ID:dn4pCOZ6
あのう……舞子タンと亜里沙タンの百合ってのは需要ありそうでつか……?
152名無しさん@ピンキー:03/01/08 16:04 ID:0DJhmFxP
少なくとも1人はいるぞ。ヽ( ´ー`)ノ
153名無しさん@ピンキー:03/01/09 21:05 ID:hsCv/G+e
ていうか魔人キャラの百合は誰でもマンセー!なんでだろ。
154名無しさん@ピンキー:03/01/09 23:01 ID:D4LgL7xj
>151
ここにも需要あるYO!でもお願いだから龍麻とか
余計なヤシ入れないで二人だけの絡みにしてホスィといってみるテスト

ところで雛×雪はまだですかいノウ。まさかとは思うが>142-143がそうなのかいノゥ。
だとしたら余計なヤシが居て(´・ω・`)ショボーンですノゥ。
155名無しさん@ピンキー:03/01/09 23:16 ID:oitlXwng
>154
うふふ、そのつもりよ(はぁと

思ったより需要がありそうなので、こつこつ書いていきまつ……なるたけ
早めに披露できるようにがんがるよぅ(゚∀゚)
156142:03/01/10 21:27 ID:4h3dcuRS
>>154
俺は雛×雪を書くと宣言した人じゃないから御安心を。
百合は興味ないしー。
157山崎渉:03/01/12 07:47 ID:03JDXYHX
(^^)
158名無したちの午後:03/01/12 22:02 ID:mjg96VFX
>>145-146
激しく(・∀・)イイ!
こういうラブコメエチ大好きでつ(;゚∀゚)=3ムッハァ
漏れもこの後は5P(・∀・)ランコー キボンヌ


159名無しさん@ピンキー:03/01/12 22:08 ID:OFIMVprh

                           ._,rー''''''''',ニ><二≧-、,
                         ,/ _,ノニ='‐-、 \゙ヽ、l、
                        ,/ /    ゙`ミl、 |`' 、ヾ
                       ,r冖、/ / ,,,r- ¬、 ト、ノ'、 ヽ |
                      ,.ノ⌒'-| | /  -‐、,(゙ヽヽ 丶 ,丶|
                     i′/ニ=ミ| |i''iノ'' ̄'| | .| ヽ \'i,ミ).
                     ! /〔!   ^^''゙゙|   |.|! |i .) 、 ミ (〔|,
                     |..|〔《}      | _,r‐'|li| |゙(、ヽ`、`ミ、).|
                     ||}]|リi -‐-、 ノ '゙ ,-,‐|!|.|ト,.ヽゝ.`'、ゝ`l、
                     ソ'^|゙ `i ,-,-,`    `.| |lヽゝ.゙'ゞ、 ゙ヾ┤
                  _,,,r‐'″ ノ -'l、.`´ }    | || 乂|`ー-ミh从|
             __,、-‐''^′    .,,,r‐vゝ `''、___ ノ リ .ノ′▽゙゙゙)|゙、リ
        ._,,..-ー'''^′      _,r‐'^゙| | /  |\ `ニ´・ _ゾ   ゙v!゙,/ ,ノ
      ,/″         ,,r<ニヘ<''^|i゙ |  | .|゙'i、_,,,/     ∨,,/′
    ,,/          _,/、ヽ`┐  .ノ ,|  |  | |  ゙l       ゙ミ'′
  .,/′        _/´`l \l | 、 ノ ,i'  ノ .| |          \_
  |         _,r!'′  ゙l.,  ゙l, | .ノ ,ノ   |  ノ.| i   ノ        ^‐、
  .゙l、   ,,,r-‐''^′ |    | i,  | .リ゙ ノ   / .ノ.ノ`lノ .ノ          ^'‐ニフ、
   ⌒''ー-、、.,,______,,.、」    |゙l、  y ./   /゙.,r゙ノ   ´ ̄^^^''''冖'''''''''″   ノ′\
        ヽ     |    | |./| .ノ  //ノ                 ,/′  ノi、
           |  、   |    .| | | .|  ノ/ノ′               _,ノ′  ,r゙ .|
160名無しさん@ピンキー:03/01/12 22:12 ID:OFIMVprh
          |  .l、  |     | .| | | ,レ゙ _,.    _          _r''″   ,/    |
         |   .|、 |     |,ノトゞ.rl‐'^゙,〉  /        _,r┘     ./    |
          |   ゙l、 |       〉/r‐<ニ>'.^   /        _,r┘     _,r''′      |
            |    ∨    〈 〔__/'|| ゙l|、.  i′       _ノ''′    ,/        |
         |     |     ゙| ヽ. || | |l. |     .ノ'″    ,,r=ニ         , |
         .\ ._,r;'''(     ゙| ゙、ノノ )) ゙i、  /′    ,ノ┘           |. |
          `^ ̄´゙リ     \.| || .((ト‐'´ゝ '′    ,.r'″                 | |
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                  |       〕 ,||}|ミy┘   ,/′    i                 |.|
                 |      .ニiliリ!ミl′   ./----.   .|              ||
                 |       〔.゙,ノ    ,/ 、 ヽ    、|  |               リ
              i′      _フ\._  丿,-->.゙〜  .( |   |               |
              |      ./  .レ-ニ∧v-''二iニ‐   ー才 |                |
              !      /    .|-!:;'(ニフ''厂` '《'二=`] |                  |
                  |    ,/    .八.´` ./^リy_  〕.ミ厂 .\|              |
              .ゝ,,,r‐″     i゙ .゙l.   '(.ノ「「>ーi|. `゙l!ア^゙ミ              |
                       l′ ゙'-/′ ^^^゙リ|.   |   |                |
161名無しさん@ピンキー:03/01/12 22:13 ID:OFIMVprh
                       ノ         ./.|   |  |                 |
                      .i′        .| |    |   |               |
                      |            | |   |   |                   |
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                         |          | |    .|   |                 |
162名無しさん@ピンキー:03/01/12 23:06 ID:94lQ2Weu
>159-161
桔梗イィ*・゜゚・*:.。..。.:*・゜(n‘∀‘)η゚・*:.。. .。.:*・゜゚・* !!!!!
163名無しさん@ピンキー:03/01/14 18:22 ID:kMuGF0DA
∧∧
   ( ゚Д゚)つ 
    U'⌒⌒ヽ    
   (((((ハ)))   / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄      
   )))).:゚ヮ゚:ノ)  < マソィ、オOンコナンテイワナイモン!!
   (((⊂卵つ   \__________                
     く/_|〉  
      し'ノ
164あぼーん:あぼーん
あぼーん
165名無しさん@ピンキー:03/01/15 01:21 ID:ORm48nLX
メフィスト、耳!耳!
166山崎渉:03/01/17 07:26 ID:MZEjapKK
(^^;
167名無しさん@ピンキー:03/01/19 00:03 ID:hwIgJfNV
保守
168名無しさん@ピンキー:03/01/20 00:26 ID:ErP4V4tv
 ,、,、,||
;'`,゙、.||'、
'; 、' /´;`'.,
 ´' .; ' ; '、'.
   '; 、 ' ,'
    '.,´; '
     l !j
    /ルゝ
169名無しさん@ピンキー:03/01/20 01:42 ID:lzdbHjM0
な……なぜ海老祭が吊ってるんだぃょぅ・゚・(ノД`)・゚・ラワーン
170あぼーん:あぼーん
あぼーん
171sage:03/01/21 07:25 ID:teXnKB0h
「龍麻さま……」
 藤咲はそう言うと、屹立した俺の男根に唇をかぶせていく。
 一見して不良で触れれば切れそうな危うさを漂わせる気の強そうな女が、従順に奉仕する姿は、俺の征服欲を十分に満足させてくれた。
 高級マンションにある藤咲の部屋。俺は全裸でソファに身を沈め、軽く足を開いている。その足の間に藤咲は膝立ちになり、豹柄のブラとショーツだけの姿で俺の股間に顔を埋めているのだ。
「上手くなったな」
 俺は良くできたペットを撫でるように、脱色した藤咲の髪を優しい手付きで撫でてやった。それが嬉しかったらしく、口と舌の動きにさらに熱が入る。 
 戦いの中で成長した俺の「気」を操る力。それがセックスにも応用できると知ったとき、手軽な実験台として目を付けたのが藤咲だった。
 外見に反してウブな藤咲は、すぐに陥落した。
 気を込められた俺の男根の味と、気を流してやることで普通では味わえない快楽を知ってしまった藤咲は、俺なしでは生きていけない女になった。
 自分の指で大陰唇を開いて「はやく……」とねだらせ、自分の秘所から溢れた愛液を手ですくい取って胸に塗らせてパイズリさせ、俺の尻にキスをさせて「奴隷にしてください」と言わせたこともあった。
 初めは嫌がっても、俺の与える快楽に病みつきなった藤咲は、洋モノのポルノ顔負けの痴態をいつのまにか自分からするようになっていた。
「出すぞ!」
 俺は今日はどんな痴態を仕込んでやろうかと思いながら、大量の精を藤咲の口の中にぶちまけた。
 
172名無しさん@ピンキー:03/01/21 09:12 ID:RbV2yXWG
>>168
ワロタけどコワイヨー(ノД`) なんつーかシュールだyo
173名無しさん@ピンキー:03/01/25 10:55 ID:ztYRn2P5
保守
174名無しさん@ピンキー:03/01/25 12:23 ID:xAQ1Wg8K

         \      ファシストと言えば?       /ナンダコイツハ   コワイモナー      ヒイィィィッ
福島瑞穂が痴  \        ∧_∧ ∩フェミだろ!  / ∧_∧     ∧_∧    ∧_∧
漢冤罪は男の連 \      ( ・∀・)ノ______  /  ( ;・∀・)    (; ´Д`)    (´Д`; )
帯責任だって!!∧ ∧\    (入   ⌒\つ  /|. /  ⊂   ⊂ )    ( つ ⊂ )    ( ⊃   ⊃
         (゚Д゚ )_\    ヾヽ  /\⌒)/  |/     〉 〉\\   〉 〉 く く   //( (
     / ̄ ̄∪ ∪ /| .\  || ⌒| ̄ ̄ ̄|    /     (__) (_)  (_.)(_)  (_) (__)
   /∧_∧ヴァカですか・・・\    ∧∧∧∧ /    『全体主義者の権化・フェミファシスト』
  / (;´∀` )_/       \  < フ ま >多様な価値観を謡いながら、旧来の価値観を否定。
 || ̄(     つ ||/         \< ェ     >反対者には「差別者」と脅迫。多様な価値観を
 || (_○___)  ||            < ミ た >認めない全体主義的思想であるのは一体どちらであろうか?
――――――――――――――― .<     >―――――――――――――――――――――
         ∧_∧  フェミファシズムが   < か   >    ∧_∧プッ ∧_∧   / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
         ( ;´∀`)暴走してる…  ∨∨∨ \   ( ´∀`)  (´∀` )<フェミナチ必死だな(藁
    _____(つ_ と)___       ./       \ (    )__(    ) \_______
 . / \        ___ \ソーリ!  / ∧_∧ナ \∧_∧   ∧_∧  ̄ ̄ ̄ /.//|
 .<\※ \____.|i\___ヽ.ソーリ!./γ(⌒)・∀・ )チ   \   ;) (     ;)   / ┃| |
  ヽ\ ※ ※ ※|i i|.====B|i.ヽ  /(YYて)ノ   ノ ス   \↑ ̄ ̄↑\)_/   |__|/
    \`ー──-.|\.|___|__◎_|_.i‐>/ \  ̄ ̄ ̄ ̄\め     \フェミファシスト || ┃
      ̄ ̄ ̄ ̄|. | ̄ ̄ ̄ ̄| / ||ヽ|| ̄ ̄ ̄ ̄|| ! !       \    .|_

175あぼーん:あぼーん
あぼーん
176名無しさん@ピンキー:03/01/26 13:55 ID:B2mMWNIR
hosyu
177名無しさん@ピンキー:03/01/26 22:23 ID:uraB/vVd
紗夜と主人公のがもっとあったらなー
178名無しさん@ピンキー:03/01/27 22:36 ID:IR2AEUAb
でも個人ページで探せばいろいろあるじゃん
179名無しさん@ピンキー:03/01/29 19:44 ID:z2zawXOk
立てば芍薬座れば牡丹、夜の姿は百合の花。

って訳で雪×雛まだですか〜。
180名無しさん@ピンキー:03/02/01 15:48 ID:Sshta3Uh
菩薩と龍麻のカラミがみたいのは俺だけだな!!
181名無しさん@ピンキー:03/02/02 00:25 ID:UAKSfaks
>180
>43-45じゃだめか?
182名無しさん@ピンキー:03/02/06 23:52 ID:sWccjHJi
魔人本スレが見れなくて寂しい・・
かちゅとか使ったら見れるのかな・・
183名無しさん@ピンキー:03/02/07 00:10 ID:aKbXGnWE
見れますよ。
これを機に入れることをオススメします。
慣れるとIEなんかより見やすいしね。
184名無しさん@ピンキー:03/02/07 06:56 ID:y6QMySL/
>>183
レスありがと!やっぱそうなんだ。
いつ見れるようになるのかなーと思ってたんだけど
IEじゃもう見られんのかもしれへんね。かちゅ入れてきます。
185名無しさん@ピンキー:03/02/11 18:12 ID:bNY66a1u
>181
俺たちの菩薩はもっと……こう……アレだろ?
186名無しさん@ピンキー:03/02/11 20:13 ID:ELeK8K1W
>185

「あ、あの…、美里さん?これはいったい…。」
龍麻は椅子に座らされたまま縛り付けられている。
葵に生徒会室に連れてこられた事は覚えているのだが、部屋に入ったあとの記憶がない。
「うふふ、心配しないで。悪い様にはしないから。」
葵はそう言うと、龍麻の目の前にしゃがみ、龍麻のズボンを下ろし始めた。
「な…!!」
「まあ、思ったとおりだわ。すごく大きい…。」
葵はまだうなだれたままの龍麻のペニスを握ると、前後にさすり始めた。
「う、うう…。」
龍麻のペニスは見る見るうちに勃起していく。
「うふふ、気持ちいいでしょう?もっと気持ちよくしてあげるわ。」
葵はそそり立つその先端に、可憐な唇を寄せていtt
187通りすがりの葵スキー:03/02/12 00:38 ID:lmOFL48c
いかれてない美里といかれてない龍麻との絡みこそが見たいんだー
188名無しさん@ピンキー:03/02/12 13:35 ID:tx/ElGB/
いかれてない美里?
……ははーん、そうか新キャラか
189名無しさん@ピンキー:03/02/12 22:21 ID:VqaQnl1D
>187

クリスマスデートの後、葵は龍麻の部屋へと来ていた。
お互いに意識しているのか、いつもの様に会話が続かない。
時間がたつにつれて言葉が少なくなっていく。
「「あの…」」
二人が声を発すると同時に視線が交錯する。
見詰め合ったまま暫し時が流れると、葵が軽く頷いた。
それを合図に龍麻は葵を押し倒すと、服を脱がし始める。
焦っているのかうまくいかない。
「た、龍麻、落ちついて…。」
葵の声に我にかえる龍麻。その時脳裏に京一の声がよみがえる。
『焦っていきなり押し倒すなんて、野暮な真似すんなよ。』
「ご、ごめん。」
自分のことだけしか考えていなかった己を恥じた。
龍麻は落ち着きを取り戻すと、やさしく葵にキスをする。
「あの…、私、初めてだから…。」
190通りすがりの葵スキー:03/02/13 00:00 ID:/TU8VLV5
>いかれてない美里?
>……ははーん、そうか新キャラか

(つД`) そんな事ないもん


>187

って(゚∀゚)キターーーーーー!
続き激しくきぼん。
191名無しさん@ピンキー:03/02/13 09:05 ID:kYzI9RKb
>>(つД`) そんな事ないもん
菩薩より>>190に萌えちゃったYO・・・

>>171
イイ!続きおながいします

192名無しさん@ピンキー:03/02/14 20:29 ID:H1SbMiTq
 なるほど、このごろ姉様に避けられている気がする、と。
「うん。どうも、雪乃の態度がおかしいんだよね」
 はぁ、おそらく、あれが原因でしょう。やはり、姉様には刺激が強かったんですね。
「あれ?」
 口で説明するより、実際に見てもらった方がよろしいかと。小蒔様、この後お時間とれますか?
「大丈夫だよ」
 ならば参りましょうか。

「雛乃の部屋も久しぶりだね」
 都合よく家族も姉様も出かけていますし。小蒔様、ほうじ茶でよろしいですか?
「うん」
 お待たせしました。
「ありがと。あ、この羊羹おいしい」
 ありがとうございます。実は自信作です。
「へー、雛乃が作ったんだ」
 ええ、いい小豆が手に入った……と和んでいてもしょうがないですね。
「そうそう、雪乃の話するために来たんだよ。で、あれってなに?」
 これです。
「ビデオカメラ?」
 正確には、デジタルビデオカメラ、ですが。
「わ、高そう。雛乃、こんなの持ってたんだ」
 いえ、わたくしの物ではございません。おそらくは蓬莱寺様の物ではないかと。
「京一の?」
 その辺りの説明は、この中の映像を見ながらという事で。ではポチっとな。
「古いよ雛乃」
193名無しさん@ピンキー:03/02/14 20:53 ID:H1SbMiTq
『ふふ…気持ちいい、ひーちゃん?』
『ううっ』
『熱くて、硬いのが、布越しでも判るよ。力を入れるたびに、ビクビク動くのもね……それっ』
『ぐぅっ』

「なななななななんでなんでなんで!?」
 落ち着いてください小蒔様。
「だだだだだだだってだってだってだって」
 そうですね順序だてて説明しますと、先日、旧校舎から出てきた蓬莱寺様を、姉様が見かけて。

『こんなに大きくしちゃって。ボクの足そんなにいいのかな?』
『……』

 きょろきょろそわそわと、あまりにも挙動不審だったらしく。
 とりあえず八相薙ぎで沈めたら、このカメラを持っていた、と。

『ひーちゃんが、こんな変態サンだったなんて』
『ぢ、ぢが』
『もしかして違う、って言いたいのかな?』

雛:どうしました姉様?
雪:いや、蓬莱寺がかくかくしかじか。
雛:はあ、何をされていたんでしょうね。
雪:あ、あの野郎、まさか盗撮とかしてたんじゃないだろうな。
雛:いくらちょっとアレでナニな蓬莱寺様でも、そんな犯罪を。
雪:何気に酷いな、雛。もしそうなら麻沸散しこたま飲ませて、桜ヶ丘の院長にリボンかけて送ってやるからな。
雛:決め付けるのはよくないですよ姉様。とりあえず確認してみましょう。ポチッとな。
雪:古いぞ雛
194名無しさん@ピンキー:03/02/14 20:56 ID:H1SbMiTq
『猿轡されて、椅子に後ろ手で縛られて、女の子に足でチ○ポ踏まれて喜んでいるのに?』
『ううっ』
『嘘は駄目だよ、変態サン。ほら、チ○ポだって嬉しそうだよ。先っぽから出てるのはなにかなー♪」

 というわけなのですが。まさかこのような映像が出てくるとは思いませんでした。
 旧校舎の教室ですか?お二人とも制服姿で、このような事を為さっているとは。
 ……小蒔様って、攻める方がお好きなのですね。机に座りながら、いい顔してますよ。
「ちちちちちちがうの。これは、たまにはボクも主導権握りたいなーとか思って、こんなシチュ
どうかなってひーちゃんに言って見たんだけど、うんって言わせるのにいろいろと条件飲まされて
またその条件がアレなのばっかりなんだけどそんなのはともかく、試しにやってみたら何かはまっちゃって」

『可愛いよひーちゃん。ねぇ見える?ボクのもこんなになってきちゃった』

 大胆ですねぇ。スカートまで脱いじゃうんですから。
「ここここここれは、最初からパンツ履いてなかったから太もものほうに垂れてきちゃってスカートの内側に
べたついちゃってシミになったしたらやだなーとか思って。制服の上だけってのもひーちゃん好きそうだしね、
なんて思わなかったよ!脱いだ後さらに息荒くしてたなんて知らないよ!」

『そろそろ出ちゃう? ねぇ早く見せてよ、ひーちゃんの射精するとこ。ボクの足でイっちゃってよ。さぁ、早く!』
『ぐぅぅぅ!!!?』
『ふふ…すごい飛んだね…あったかくて…んん…』

 手ですくって、舐めちゃうんですもの。アダルトビデオみたいですよ?
「あああああああのね、なんか勿体無いかなっていうか雛乃がそういう事知ってるほうが以外というか!」

『ずるいよ、一人だけ気持ちよくなって。ひーちゃんのまだ大きいし…今度はこっちで、ね』

「いいいいいいいやその、ハイになってたというかひーちゃんリードできるなんて滅多に無いし後が怖い
気もしないでもないけどここまできたらヤっちゃうしかないと思ったし我慢できそうになかったしって
ボク何言ってるんだろ大体こんなビデオがある事が悪いんであってとりあえず京一には九龍烈火×∞だよ
そうだよ悪は滅ぼさなきゃ善は急げでじゃあね雛乃!」
195名無しさん@ピンキー:03/02/14 20:57 ID:H1SbMiTq
 ……行ってしまいました。蓬莱寺様は、桜ヶ丘に入院しているはずなんですが、知っているのでしょうか。
 麻沸散じゃ手ぬるいから、回数覚えてないぐらい臥龍閃ぶちかました、なんて姉様が言ってましたね。

『ん…いいよぅ…ああっ!!』

 こんなのを見た後では、姉様も顔を合わしにくいでしょう。純情ですし。そこがまた可愛いのですが。
 小蒔様、気がついていますか?何も解決してませんよ? 一体、どうされるおつもりなのやら。

『ボクもう…ダメっ!!』

 ……さて、このビデオ、どうしましょうか。
196名無しさん@ピンキー:03/02/14 23:45 ID:17x0uSbN
京一「なぁ、ひーちゃん。考えてみれば俺達って美人の知り合い多くねーか?」
龍麻「んー、そういえばそうかもなぁ」
京一「美里は言うに及ばず、小蒔の奴も喋りさえしなきゃそこそこだしよ」
龍麻「いやぁ、小蒔もアレの時はなかなか従順だぞ。美里もわりとMっ娘だし」
京一「………」
龍麻「ん?」
京一「い、いや。なんでもねぇ。
    それによ、舞子ちゃんや藤咲もナイスバディだろ?」
龍麻「ああ、そうだな。あの2人に同時にパイズリされたときはすぐにイッちゃったし」
京一「……」
龍麻「ん?」
京一「……なんでもねぇ。
    あ、あとはそうだな。雛乃ちゃんと雪乃の2人もうちの学校でも有名だしな」
龍麻「ああ、そうだ、知ってるか? 雛乃ってタチだったんだぜ。雪乃はネコだったし。
    まあ、俺の前では2人ともネコだったけどな。ははは」
京一「……」
龍麻「ん?」
京一「桃香ちゃんも新体操部だけあって…」
龍麻「脱ぐと体が締まってて良いんだよなぁ。体が柔らかいからいろんな体位試せるし」
京一「…さ、さやかちゃんなんて芸能人だしな」
龍麻「声も綺麗だしな。よがり声なんて最高だぜ」
京一「そ、そういえば御門んとこの…」
龍麻「芙蓉か。あれで世間知らずだから色々しこめて楽しいんだよな。
    あ、薫ちゃんのことか? 自分で動けないから対面座位が好きなんだぜ」
京一「……」
龍麻「あと、紗夜ってかなりMなんだぜ。最近、鞭でぶたれるのがお気に入りだし
    そうそう、絵莉ちゃんってあれで意外と純情なのな。最近はそうでもなくなったけど。
    そうえいば最近マリィが『大人にして』ってうるさくてなぁ。今度食うつもりだけど」
京一「………」
龍麻「…? どうした、さっきからだまってばかりで」
京一「…なんでもねぇよぉぉぉぉぉ!!!!。・゚・(ノД`)・゚・。」
龍麻「おーい、まだアン子の話が残ってるんだけど」
197名無しさん@ピンキー:03/02/15 01:04 ID:lWc+ckka
>……さて、このビデオ、どうしましょうか。

是非、売って下さいっ!!!


>196
俺はそういうひーちゃんが好きだ。
京一、頑張れ…つД`)
198名無しさん@ピンキー:03/02/17 21:03 ID:GSbL6Syw
保っ守
199名無しさん@ピンキー:03/02/17 22:22 ID:CZmdlxxm
美里葵はとても従順な性奴隷だ。
こうして薄暗い体育倉庫の中、ご主人様である龍麻の前にひざまつき、その龍根を嬉しそうに
頬張る姿など、『雌』以外の何者でもない。
葵自身も現在の自分の状況に非常に満足している。
毎日のようにご主人様の精をいただけるのだ。これほど至福なことはない。
龍麻に調教され始めの頃、精液を上手く飲み込めずに吐き出してしまったことなど、今考える
と実にとんでもないことだ。なんてもったいない。あんなに美味しいのに。
葵は龍麻に調教されるとき、いつも全裸になることを信条としている。
そこがどんな場所でも。
体育倉庫の中であろうと、放課後の教室であろうと、グラウンドの部室棟の影であろうと、駅の
トイレであろうと、深夜の児童公園であろうと関係無い。
己のすべてをさらけだして、ご主人様に犯していただくのが好きだった。
さすがに満員電車の中で調教を受けるときは服を着ていたが、それでもなるべく露出度の高い
服を着ることにしていた。無論、下着などつけるはずもない。
最近、乳首に輪っかのピアスを通した。
マリィが、一緒に風呂に入らなくなったことを寂しがっていたが、すぐにまた一緒に入れるように
なるだろう。仲間は多い方が楽しいし、ご主人様も喜ぶだろう。
美里葵は非常に優秀な性奴隷だった。
200あぼーん:あぼーん
あぼーん
201名無しさん@ピンキー:03/02/23 22:41 ID:AL1ivRzM
ほのかタンのエロSSまだ?
202名無しさん@ピンキー:03/02/23 23:00 ID:5A5olxWf
龍麻は射精した。
ほのかも同時にイッた。
203名無しさん@ピンキー:03/02/23 23:55 ID:yY0r4sBU
ところが龍斗はイッてなかった。
罠だったのだ。
「くっ、騙したのですね!?」
ほのかは口惜しそうに言った。
「ふはははは、まだまだ未熟よのぅ」
「ガッデム! このインポ野郎!」
「な、ななっ、何をいうかこの雌豚!!」
夕日をバックに2人は取っ組み合いの喧嘩を始めた。
憎しみはやがて愛情に、喧嘩はやがてちちくりあいに変わっていった。
「ふふっ、やるなおぬし」
「あなたこそなかなかでしたよ」
白濁液まみれの2人は固い握手をした。
こうして戦いは終わった。
204名無しさん@ピンキー:03/02/24 00:06 ID:TdPeNe52
そんな2人を影から睨む女がいた。
「ちくしょう、作戦失敗ね」
菩薩癌だった。
なんと2人を戦わせて相打ちさせようと企んでいたのだった。
「こうなったら私みずから赴くしかないわね」
菩薩癌は熱く燃える夕日に誓った。
「よぅ姉ちゃん、そんなところでなにしてんだ?」
突然ゴロツキが話しかけてきた。
「去れ躓け転べそのまま死ね」
瞬殺だった。
そのとき、妙案が浮かんだ。
「そうだわ、この男にほのかを襲わせましょう」
でもたった今、自分が瞬殺したばかりだ。
「外法ってやつを見せてあげるわ」
先日、飴と交換して手に入れた本を取り出した。
「なんなりとご命令を」
わりと簡単に生き返った。
「襲いなさい、無理矢理に、女を、ほのかっていう名前」
菩薩癌は何故か日本語が不自由だった。
「Sir Yes Sir MY MASTERRR」
何故か吸血鬼っぽかった。ていうか童貞だったっぽい。
なんだか凌辱が始まるっぽいですよ?
205名無しさん@ピンキー:03/02/24 00:27 ID:TdPeNe52
「ひっ…ああっ……んくっ……」
ほのかは必至に耐えていた。
突然の凌辱を。襲い来る快楽を。愛する男の視線を。
不意をつかれたほのかは成すすべもなく犯されていた。
相手は複数。正気でない事は目を見ればわかるが、そんな事はどうでもよい。
シスターの服を破り裂いた襲撃者の手はほのかの肢体を容赦無く弄んだ。
そのゴツゴツした手は小さくも整った形の乳房を荒々しく揉みしだき、
節くれだった指は龍斗の精液で濡れた秘部に遠慮無くいれられ、
ロクに洗ってもいないだろう肉棒は入れ替わり立ち代り口に突っ込まれた。
暴力的なまでの愛撫だったが、さきほどまで龍斗と交わっていたほのかの肢体を
再点火させるには十分だったようで、ほのかは知らず知らずのうちに腰を振り、
口内の肉棒に舌を這わせ、秘部からは淫らな汁を洩らし続けていた。
「さあ、どうしたの? どんどん出して良いのよ」
ほのかの痴態を満足気に見物していた菩薩癌が男達に射精をうながした。
男達は「あー」とか「うー」とか返事をすると、申し合わせたかのように揃って射精した。
「ああっ…そんな……そんな……」
ほのかの白い肌も、口の中も、艶やかな黒髪も白濁液で染められていく。
「駄目ぇ……かけないでぇ……」
そう呟きながらも華奢な手で男達の肉棒を自分からつかみ、さすっていく。
次から次へとかけられていく白濁液。
「どうして……どうして……とまらない…」
そう、男達の射精は止まらなかった。ほのかの周りに白い水溜りが出来ている。
これが外法って奴なのか、おそろしや。
206名無しさん@ピンキー:03/02/24 00:43 ID:lrYu0F1I
「うふふ、たくさんかけられて良かったわね」
菩薩癌がなんとも嫌な微笑を浮かべて言った。
「嗚呼、臭い臭い。あなたとっても精液臭いわよ」
鼻をつまみながら言ったせいか、声が少し変だ。ほのかはちょっと笑えた。
菩薩癌はそれが気に食わなかったのか、
「こんな臭いモノ、外に出したら駄目よね。今度は中に出してもらいなさい」
その言葉を合図に、男達は再びほのかに襲いかかった。
「ひぃっ! …だ、駄目……ひゃん!」
仰向けに寝かされ、足を大きく広げられ、有無を言わさず挿れられた。
口では嫌だと言いつつも、精液まみれのその顔にはハッキリと欲情の色が見とめられ、
その証拠に男の腰の動きにあわせて小さな口から大きな喘ぎ声が飛び出てくる。
「ああっ! イイの! もっと! もっと! もっと!」
細い腕を男の首に回し、細い脚を男の腰に回し、目を回しながら悦楽に浸るほのか。
たちまち男は達せざるをえなかった。
ドクッドクッとほのかの膣内に精液が注ぎ込まれる。
キツく締められているせいか、少しずつしか射精されていないようで、それがまたほのかの
快楽を煽りたてた。
「出てるぅ……いっぱい出てるぅ……」
その時である。
ほのかを犯していた男がどんどんとやせ始めた。
「出してぇ、全部ほのかの膣内(なか)に出してぇ……」
見る見る間に骨が浮き出し始め、そして遂には塵となって消えた。
「なっ……!?」
驚愕の表情の菩薩癌。
「……チリはチリに。
 チリにすぎない貴方タチはチリに環りなさい」
ウットリとした表情で呟くほのかは、精液まみれにも関わらずどこか美しかった。
207名無しさん@ピンキー:03/02/24 00:48 ID:lrYu0F1I
そこから先は地獄絵図だった。
どこかイッちゃった表情のほのかは逆に男達を犯し始めた。
男の上にまたがり、肉棒を咥え込み、腰を振り、精液を搾り取る。
搾り取られた男はたちまちチリとなり消えていく。
そして、ついにはガクガクを歯を振るわせ、小便を垂れ流して震える菩薩癌が残った。
「やめて…殺さないで……」
泣きながら、鼻水を垂らしながら命乞いをする菩薩癌。
ほのかはそれを哀れむような表情で見下ろしていた。
「そう、死にたくないのね?」
「は…はひ……はい……」
ガクガクと首を振る菩薩癌。
「なら…、犯されなさい」
208名無しさん@ピンキー:03/02/24 01:04 ID:WrxMLLjs
それから1ヶ月後の話である。
菩薩癌は地下牢で犯されていた。
どこの地下牢なのか、何の為の地下牢かは知らない。
彼女にとって最も重要な事は犯されることだった。
ほのかは一言だけ残して去っていった。
曰く、「犯されなさい」と。
これが何を意味するのか菩薩癌にはわからなかった。
誰に犯されればいいのか、どのくらい犯されればいいのかまるでわからなかった。
だから、手当たり次第に犯されることにした。死ぬよりはマシだと思った。
まず最初は竜閃組の仲間に犯してもらった。
着物の裾をまくりあげ、おねだりすればいいのだ。とても簡単な事。
犯してもらってる間は安心できた。
1度に複数の男から犯してもらえると更に安心できた。
が、それが途切れると途端に不安が襲ってきた。
その結果、四六時中犯されることを願うようになった。
最初の三日間で服を着ることはなくなった。
飽きられてはいけないと、様々なテクニックを覚えた。
男を欲情させる仕草も覚えた。
どんな注文にも応じた。
が、毎日24時間犯されることを願われ続けると、さすがに男達も困った。
やがて手におえなくなった。
そこからどうなったかは覚えてはいない。
気が付くとどこかの地下牢に入れられていた。
汚い部屋だったが、男に不自由しないのが嬉しかった。入れ替わり立ち替わりやってくる。
たぶんこの先ずっと、だ。
菩薩癌はバックで貫かれながらふと思った。
「何も考えずに書くものじゃないわね」



209名無しさん@ピンキー:03/02/24 04:12 ID:SGV69Ig0
・・・・・・

雪乃は雛乃のノートを閉じた。
210名無しさん@ピンキー:03/02/24 10:46 ID://qG+f9e
数日後、またノートを開いてみた。
そしたら新しい奴が書いてあった。
211名無しさん@ピンキー:03/02/24 13:44 ID:CgAA30Rm
>何も考えずに書くものじゃないわね

ワロタ
212名無しさん@ピンキー:03/02/24 22:20 ID:OcT3+Md0
龍麻がそこへ辿り着いたとき、触手プレイは宴もたけなわだった。
先っぽが男性器の形をした典型的な触手がウネウネと女性陣の肢体にからみついている。
衣服はだいぶ最初の方でに破り捨てられたらしく、あちこちにかつて服であったろう生地が散乱していた。
また、女性陣は例外無く上の口と下の口2つも触手に占領されており、ほとんどの者は既に精神が
おかしくなったのか、虚ろな瞳でエヘラエヘラと笑いながら快楽に身を投じていた。
龍麻は、誰かまだマトモでいられる娘は残っていないかと周りを見渡した。
葵と目があった。生気が残ってるように見えた気がした。
「うふふ、大人のふりかけー! くけけけけー!」
気がしただけだったっぽい。
「ねぇそこのお兄さぁん、大人のふりかけに精液が含まれていないのっておかしいと思わない?」
思わないから蹴っておいた。
「ちくしょう、誰か! 誰か正気を保ってる子はいないのか!?」
思わず叫んだ。足元では葵がエヘラエヘラと笑っている。
「……様……龍……」
聞き覚えのある声が聞こえた。雛乃だ、雛乃に違いない。マイハニーはいずこに?
見つけた! あそこだ!
「龍麻様……たすけて……!」
嗚呼、なんてことだろうか! 雛乃はまだ無事だった! 触手に一触れたりともされていない!
これが愛の力なんだねマイダーリン!
213名無しさん@ピンキー:03/02/24 22:21 ID:OcT3+Md0
「龍麻様、雛乃は…雛乃は……」
雛乃に襲いかかろうとしていた触手を巫炎で焼き殺し、雛乃を確保する。
「雛乃…! 雛乃! 俺の愛しい雛乃!」
背後から他の女性陣の喘ぎ声が聞こえたりするが気にしない。
今は雛乃のことしか考えられない!!
龍麻は思いっきり雛乃を抱きしめると、そのまま地面に押し倒した。
「きゃっ!」
「雛乃…君が欲しい。俺だけのモノにしたいんだ…!」
雛乃は龍麻の目をしばらく見つめると、わずかにコクンと頷いた。
「雛乃ぉぉぉぉぉ!!」
「いやん☆」
龍麻は触手に負けてなるものかと雛乃の制服を引き裂いた。
その荒々しさが雛乃の生来持つ従順さを目覚めさせる。
「龍麻様…いえ、ご主人様! 雛乃は身も心もご主人様のモノです!
 どうかご主人様の思うが侭にしてください!」
そして今、ここに、空前絶後古今東西前代未聞の素敵なカップルが誕生したのだった!





雪乃は静かにノートを閉じた。
「ネエさんワケわかんないわよ!」
214名無しさん@ピンキー:03/02/24 22:24 ID:OcT3+Md0
自分の中の「健気で優しくて芯の強い妹像」がこれ以上崩されてはたまらないと、
もう2度と雛乃のノートは見るまいと誓う雪乃だったが、妙に気になって結局見てしまうのだった。
215名無しさん@ピンキー:03/03/01 06:25 ID:sF63yhaP
 | \ダダダダダダ誰モイイネエエエアアアエエエエエエ!!!??
 |∀゚) >>オオオオオオオニニイイイイイうpキキキキキキボンヌススススルナラ
 |⊂  イイイイイ今アアアアアアノオオオ内ィィィィィアアアアアア!!!!
 |

     ♪  Å
   ♪   / \   ラアアアアアンタアアアアア タアアアアンンンンンンン!!!
      ヽ(゚∀゚ )ノ   ラアアアアアアンンンンンタアアアアアアアアアア!!! タンンンンンン!!!
         (  へ)    ラアアアアアアンンンタ ラアアアアアアンタアアアアアアアアア!!
          く       タアアアアアアアアアンンンンン!!!



   ♪    Å
     ♪ / \   ラアアアアアンタアアアアア タアアアアンンンンンンン!!!
      ヽ( ゚∀゚)ノ  ラアアアアアアンンンンンタアアアアアアアアアア!!! タンンンンンン!!!
         (へ  )    ラアアアアアアンンンタ ラアアアアアアンタアアアアアアアアア!!
             >    タアアアアアアアアアンンンンン!!!
                アッヒャヒャヒャヒャヒャヒャヒャヒャヒャハyハヤヒャヒャヒャヒャhwyフヂャウハ

   ♪    Å
     ♪ / \   アッヒャヒャヒャヒャヒャヒャヒャヒャヒャハyハヤヒャヒャヒャヒャhwyフヂャウハ
      ヽ(゚∀゚ )ノ   アッヒャヒャヒャヒャヒャヒャヒャヒャヒャハyハヤヒャヒャヒャヒャhwyフヂャウハ
         (   )      アッヒャヒャヒャヒャヒャヒャヒャヒャヒャハyハヤヒャヒャヒャヒャhwyフヂャウハ
          く ノ       アッヒャヒャヒャヒャヒャヒャヒャヒャヒャハyハヤヒャヒャヒャヒャhwyフヂャウハ
216名無しさん@ピンキー:03/03/01 11:32 ID:08R/RAwo
ミタ━━━━━━(゚∀゚)━━━━━━!!!!!
217名無しさん@ピンキー:03/03/10 22:28 ID:nLnH9cFf
思い出して不安になったので保守
天真爛漫にえっちぃ舞子タン(;´Д`)ハァハァでほっしゅほっしゅ
218その1:03/03/10 23:18 ID:HHGL93s6
放課後の旧校舎で葵達が《力》に目覚めてから、そして龍麻が《龍根の力》に目覚めてから
数ヶ月が経とうとしていた。
まず手始めに葵や小蒔を堕とした龍麻だったが、その強大な情欲がそれでおさまるはずも
なく悦楽の輪は学校全体に及んでいた。
真神高校にいるほとんどの女性が少なくとも1度は龍麻と交わり、そしてその全員が《力》に
屈服するというとんでもない事態に陥っているのだが、意外と校内は秩序が守られていた。
とはいっても、普通の秩序ではないが。
龍麻に堕とされ、性の魔力にとりつかれた女生徒はその後も龍麻を求め続けたが、龍麻1人
で全員を相手できるはずもなく、おあずけを食らう者が数多くでた。
1日だけならまだしも、それが何日も(下手をすれば何週間も)おあずけとなれば我慢できず
彼女達がクラスの男子生徒を『代わり』にし始めるまでに、そう時間はかからなかった。
それでも行為は休み時間や放課後に行われ、学校はまだ学校の姿を保っていた。
が、GW明けに休み中に溜まったフラストレーション(とか精液)が一気に爆発した瞬間、
真神高校は乱交パーティ会場へと早変わりしてしまった。
授業中にもかかわらず女子生徒を押し倒す男子生徒達。
まけじと1人の男子生徒に複数で襲いかかる女子生徒達。
千切れ飛ぶ制服。弾け飛ぶ精液。床に広がる愛液。廊下に響き渡る嬌声。
先生をも巻き込んだその大きなムーブメントは学校中を包んでいった。
前から龍麻に調教されていたマリア先生の魅惑の魔眼の力もあったことを付け加えておく。
(犬神先生は「これじゃあ授業にならん。ていうかあの時と同じだな、こいつら」とアパートでゴロ寝)

かくして、登校してきた生徒や教師が思い思いの相手と交わり、夕方になったら帰宅すると
いう秩序なんだかどうだかわからない秩序にそって学園生活は進んでいた。
219名無しさん@ピンキー:03/03/12 14:26 ID:B0lEzswc
通いてーw
220名無しさん@ピンキー:03/03/12 16:09 ID:8gI5glf5
進学率大幅ダウンなだw
221名無しさん@ピンキー:03/03/21 01:51 ID:zxblqZHw
ほしゅってみますよ?
駄々こね雹タン(;´Д`)ハァハァ 
222名無しさん@ピンキー:03/03/24 21:44 ID:gh0mVsLu
きょうはさやかを指名。

はやくこないかな。
223名無しさん@ピンキー:03/03/28 02:04 ID:68kYmRCO
(1/16)
張り詰めた空気を切り裂くように、羽音が響き渡る。
数瞬遅れて、小気味の良い乾いた音が、射手の狙い通りに的を射ぬいた事を告げる。
織部雪乃が弓道場に着いた時、丁度射手が最後の一本を放った所だった。
「おぅ、どうだった?」
射手が弓を降ろして緊張の糸が緩んだのを確認してから、
雪乃は親しげに話かける。
「う〜ん、途中まではボクの方が良かったんだけどね。
ちょっとリズムが乱れたら立てなおせなかったよ」
そう悔しそうに答えたのは、雪乃が話しかけた射手──雪乃の妹、雛乃ではなく、
片隅で控えていた、二人の共通の友人の桜井小蒔だった。
雛乃と同じく胴衣姿の彼女は、空は青く澄み渡り、吹く風が心地よいこの季節に、
額にうっすらと汗を貼りつかせている。
「いえ、今回は偶然わたくしの方が調子が良かっただけです」
「そう言って、もう三回も続けて勝ってるじゃないかッ」
「あったりまえだろ、オレの妹だぜッ」
「それがおかしいって言うんだよッ」
「何だとぉ!」
傍から見ている者には本気で口喧嘩しているようにも見えるやりとりを小蒔と続ける雪乃を、
雛乃は意味ありげな視線で見つめる。
まともに受け止めたら息苦しささえ覚えてしまうような、熱のこもった視線。
しかし雛乃は半瞬で瞳から色を消すと、努めて普段の調子で語りかけた。
「小蒔様、そろそろ着替えに行きませんか?」
「あ、うん。そうだね。それじゃ、ボク達も着替えたらすぐに行くから、ちょっと待っててよ」
「あァ、それじゃ校門の所で待ってるぜ」
妹が何を企んでいるか知るはずも無く、雪乃は二人と別れると校門への道を一人歩いていった。
224名無しさん@ピンキー:03/03/28 02:04 ID:68kYmRCO
(2/16)
「遅ぇなアイツら。何やってやがんだ全く」
もう二十分程は待っただろうか。
元々気の長い方では無い雪乃は、
小蒔達がなかなか姿を現さない事に痺れをきらして自分から更衣室の方へ出向く事にした。
校門から更衣室までは再び戻る事になるが、
その分は小蒔にカラオケでも奢らせる事で手を打とう。
そう考えると自然と足取りも軽くなり、雪乃はやや大股で校内を進んでいった。

角を何度か曲がったところで、小蒔達のいる更衣室が見えてきた。
雪乃は一気に扉を開こうとして、小蒔達以外の誰かがいるかもしれない事に思い至って
手の動きを急停止させる。
軽く息を止めて中の様子を伺うと、奇妙な声が聞こえてきた。
啜り泣くような、それでいて妙に心をさざめかせる、それは紛れも無い媚声だった。
雪乃はもちろんまだそんな声を発した事はなかったし、
他人のそんな声も聞いた事など無かったが、
しかし初めてでも聞き間違いようのない艶やかさを、その声は纏っていた。
こんな場所で──中に友人が居るはずの部屋の中から、
こんな声が──男女が愛し合う時の声が聞こえてくるはずが無い。
雪乃は腋の下に嫌な汗が浮かぶのを感じながら、
向こう側を透視するかのようにドアを睨みつけ、そして──気付いた。
ドアがわずかに開いている事に。
雪乃はまだ同級生が騒ぎ立てているような異性に対する感情を抱いた事が無く、
ましてや他人の愛し合っている場面など見せられるのはまっぴら御免だった。
しかし、今は。
中に居るはずの小蒔に何が起こっているのか確認しなければ。
そんな大義名分が頭をよぎり、
それはたちまち跳ね除ける事の出来ないほど大きな物となって雪乃を支配する。
その為に、雪乃は遂に気付く事はなかった。
それが、罠だと言う事に──
225名無しさん@ピンキー:03/03/28 02:05 ID:68kYmRCO
(3/16)
雪乃は慎重に身体を動かすと、最初から雪乃を誘いこむ為に用意されていた扉の隙間から中を覗う。
見える範囲が狭い為に、最初は何だか解らなかった光景が、像を結びはじめる。
視界の半分程を占めている白い物は、はだけた白い胴衣と、同じくらい白い肌。
そして、その下にある赤みがかった黒い物は──頭髪だった。
それも、見覚えのある。
「なッ──」
叫びそうになった雪乃は慌てて口を押さえると、自分が見間違えている事を祈りつつ目を凝らす。
部屋の中にはどうやら二人いて、一人が跪いているようだった。
「小、蒔…」
頭髪の持ち主が自分の想像と一致していた事を確認した時、雪乃は呆然と親友の名を呟いていた。
細い隙間からは全容を覗う事は出来なかったが、
媚声とはだけた肌という情報があれば、いくら雪乃でも答えは容易に想像がついた。
では、もう一人の恐らく媚声を上げている方、小蒔が跪いている相手は誰なのか。
心臓が高鳴って頭の芯にずきずきと痛みが走るのを必死に耐えながら、
視線を上にずらしていく。
そこにあったのは小蒔よりももっと身近な──半身に近いくらいの存在の、
しかし自分とは全く異なる艶やかさを持った黒髪だった。
小蒔と──小蒔と、雛乃が──
その先の言葉を思い浮かべてしまうのを恐れるように、
雪乃は扉を蹴破る勢いで室内に飛びこんでいた。
「あら、姉様。お待ちしておりました」
激しい音を立てて扉が開いても、雛乃は動じる事も無く、
まるで雪乃が来るのが遅いのを咎めるかのような口調で姉を迎えた。
「なッ…何してんだお前!」
それはあと数ミリで怒りへと変わる声だったが、
雛乃は雪乃が幼い時からずっと目にしてきた、煙るような微笑でそれを受け止める。
226名無しさん@ピンキー:03/03/28 02:05 ID:68kYmRCO
(4/16)
「小蒔様は、わたくしの汗がお好きなのですよ」
おしとやかで、自分とは正反対の妹の口から紡がれる倒錯的な言葉に、
雪乃は今自分のいる世界が足元から崩れるような錯覚に陥っていた。
目の前の光景に較べれば、まだ龍脈だの鬼道の方がマシだった。
「小蒔…本当なのかッ!? 操られたりしてるんじゃないのか!」
雪乃の現実を受け入れられない悲痛な叫びに、
それまで振り向こうともしなかった小蒔がようやく身体ごと向き直る。
「雪乃…ごめんね。ボク…本当はこんなに…エッチだったんだ」
数年来の親友が、今まで見た事も無い表情で、
口の周りにおびただしい量の妖しく光を放つ粘液をしたたらせながら歩み寄ってきた時、
雪乃は思わず後ずさりしてしまっていた。
「や…やめろッ! 来るなッ!!」
雪乃は叫びながら、まるで異形の者に対するような根源的な恐怖に駆られていた。
しかしそれは「受け付けない恐怖」ではなく、
「受け入れてしまう恐怖」に根ざすものだったのだ。
その事に気が付いていたのは、本人ではなく妹の方だった。
以前から──もしかしたら双子として生を受けた時から、雛乃は雪乃の事を慕っていた。
それは幼い頃は姉妹愛として済ませる事が出来る物だったが、
年を経るにつれてその想いは募り、避けがたい物となっていった。
しかし、残念ながらそれが人の道──そんな物があるとすればだが──
に外れている事も同時に学び、雛乃は長い間姉に恋焦がれる身を一人慰めねばならなかった。
それが終わりを告げたのは、皮肉にも「力」に目覚めた時だった。
自分と姉の身に突然宿った、人を超えた力。
それは雛乃に、彼女を世の多数に習う事を止めさせ、
禁断の道へと歩ませるに充分な説得力を与えてくれた。
ただ、姉は異性にも──もちろん同性にも、そもそも興味がないように見え、
未だ友人達と遊ぶ事に夢中のようだった。
227名無しさん@ピンキー:03/03/28 02:05 ID:68kYmRCO
(5/16)
だから、姉が最も信頼している友達──桜井小蒔──を使った。
彼女は姉よりもずっと判りやすく、姉と自分に思慕の情を向けていた。
それ故ほんの少し、「自分と同じ嗜好を持っている」事を仄めかすだけで、
後は小蒔の方から堕ちて来たのだ。
これで準備は整った。
あとは舞台を用意して、逃げられない迷宮へと誘いこむだけ。
雛乃は小蒔と相談して、餌を待ち構える蜘蛛のように周到にその時──
今日という日を待ち続けたのだった。

「雪乃も…ボク達とエッチな事しようよ」
ねっとりと、まとわりつくような声で自分を呼ぶ声に
後ずさりを続ける雪乃の踵に、固い物が当たる。
思わず振り向くと、何時の間にかドアの所まで下がってしまっていた。
そのまま身体ごと向き直ってしまえば、この悪夢からは逃げられる。
しかし、それではこの先雛乃と小蒔にどんな顔をして良いか判らない。
逃げるならせめて、事情を話してもらってからだ。
その一瞬の迷いが、雪乃の足を止めてしまう。
次に振り返った時、小蒔の顔が目の前にあった。
驚く程強い力で手首を握られてそのままドアに押しつけられる。
後頭部がドアに当たって鈍い痛みを覚えた時、柔らかい物が唇に押し当てられていた。
それが小蒔の唇だと知って、雪乃はうなじが総毛立つのを感じる。
抵抗する事も忘れ、ただ呆然と伝わってくる唇の感触を受け取っていたが、
小蒔の舌が這い出してきて唇に触れると、瞳を見開いて我に返った。
「なッ…何しやがる!」
ようやく離れた小蒔の唇に、雪乃は思わず制服の袖で口を拭うが、
それを見た小蒔の悲しそうな表情に心が怯んでしまう。
228名無しさん@ピンキー:03/03/28 02:05 ID:68kYmRCO
(6/16)
「雪乃……お願いだよ…ボクを…ボク達を、受け入れてよ」
「だ…だってよ、オレ達…」
何か話さなければと思っても、喉がひりついて上手く声が出せない。
その隙に再び小蒔が胸に飛び込んでくる。
汗と交じり合った小蒔の身体の匂いが漂ってきた時、雪乃は奇妙な胸の高鳴りを覚えた。
自分の心が自分の物で無くなった気がして、雪乃は声を張り上げる事で考えを打ち消そうとする。
「やッ…やめろッ! 離せ!」
「仕方ありませんわ、小蒔様。姉様の手を縛ってしまいましょう」
「うん…そうだね。雪乃、ごめんね」
小蒔は自らの制服のスカーフを解くと、雪乃の手首を縛り上げる。
雪乃は抗おうとしたが、妹の手が手首に触れると何かの術にかかったように動かせなくなってしまった。
もちろん雛乃が何かしらの術を使ったのではなく、
幼い頃からの姉妹の絆が、まるで呼吸をするような無意識さで雪乃の動きを止めたのだ。
「姉様…わたくしの想い、受け止めてください」
「雛乃…」
小蒔と同質の、甘い湿り気を含んだ声に、雪乃は空しく妹の名を呼ぶ事しか出来なかった。
雪乃の視界が、雛乃で覆われる。

西に傾きかけた太陽から放たれている日光が、雪乃の身体を陰影濃く映し出す。
雪乃の腕は、カーテンレールを使って頭上に高々と縛られていた。
「ボクね…ずっと前から、雪乃の身体、触りたかったんだ」
小蒔の言葉が本当である事は、その情感を込めた触り方からも明らかだった。
制服の上から、壊れる物を扱うかのような繊細さで撫でる。
「……っ…」
それは感じたのではなく、単に身体を触れられて反射的に漏らしただけの吐息だったが、
小蒔は気を良くして制服の内側へと手を滑りこませた。
229名無しさん@ピンキー:03/03/28 02:06 ID:68kYmRCO
(7/16)
汗ばんだ掌をへそにあてがうと、雪乃は腹をへこませて逃れようとするが、
小蒔は余裕の笑みを浮かべると、左手で腰を捉えて徐々に手を上へとずらしていく。
「雪乃は…おっぱい、どのくらいあるの?」
「し…知るかッ!」
「ふふッ…じゃあ、ボクが測ってあげるね」
「よ、よせッ!!」
雪乃は懸命に暴れようとするが、両手を縛られた状態ではどれほどの事も出来ず、
ほどなく小蒔の手に胸を捕らえられてしまった。
握るような動きを、二、三度繰り返され、全体を軽く揉みあげられる。
「う〜ん…ボクよりは大きいかな? でも、雛乃よりは小さいね」
「あら、そうなのですか? わたくしも測ってみたいです」
雛乃は顔を薄い桃色に染め上げながら、そっと雪乃の頬に手を触れさせる。
「ひな…の…」
「姉様の肌、すべすべですね…とても、気持ちいいです」
そう言って雪乃の顔中を撫でまわしながら、
雛乃はさりげなくもう片方の手を制服の内側に忍び込ませた。
小蒔の物よりも少し温かい手が、反対側の胸に当たる。
「! ひ、雛乃…」
「姉様の胸…とても柔らかい…」
蠢き始めた雛乃の手が制服越しにその形を浮き上がらせると、
すぐに小蒔も同調して雪乃の制服はいびつなしわだらけになってしまった。
「うん…ね、雪乃も気持ちいいでしょ?」
「そ、そんな訳…ねぇだろ…」
しかし、微妙に異なったリズムで刺激を送りこんでくる二つの手に、
雪乃の声にいつもの闊達さは失われていた。
230名無しさん@ピンキー:03/03/28 02:06 ID:68kYmRCO
(8/16)
「…そんな事言われると、ボクとしても後には引けないなぁ」
「小蒔様、直接触ってさし上げましょうか」
「あ、それ名案だね!」
「ちょ、ちょっと待てって!」
思わず雪乃は叫んだが、
普段のおっとりとした雛乃からは想像も出来ない早さで下着がたくし上げられてしまった。
雛乃と小蒔の四本の指先が、胸の小さな突起をつまみあげる。
「は、ぁ……っ、…」
爪先で引掻くように、指先で押しつぶすように。
雪乃は今まで自慰をした事が無い訳では無かったが、
その回数は少なく、殆ど通過儀礼のような感じで夢中になったりはしなかった。
しかし今、二人の愛撫はその時とは比べ物にならない快感で胸先を蕩かし、
身体は少しずつ、確実に反応し始めてしまっている。
「ね、雛乃、硬くなってきたよ」
「ええ。姉様も、気持ちよくなっているのでしょう」
「ち、違う……ん、ぁ……」
必死に否定しようとしても、二人の指先が送りこむ絶え間無い刺激に弄ばれるように、
抑えきれない声がこぼれてしまう。
「姉様」
不意にはっきりと自分を呼ぶ声が頭に響き、
思わず顔を上げた雪乃の口を、雛乃のそれが塞いだ。
「!! ぅ…ぐ……っ、ぅあ、んむ……」
妹と、キスしている──その事実は、雪乃の思考を止めてしまうのに充分な物だった。
先程の小蒔とのキスよりも強烈な衝撃に、大きく目を見開いたまま固まってしまう。
その隙に、雛乃の舌が潜りこんできた。
231名無しさん@ピンキー:03/03/28 02:09 ID:IKxknOOc
(9/16)
舌同士が触れ合った時、何もかも捨てて身を任せたくなるような、
快美な感覚が雪乃の身体を一瞬に包み込んだ。
生温かい、ぬるっとした感触が口の中を這い回る。
雪乃は自分が流されてしまう恐ろしさを感じて、懸命に逃れようとするが、
雛乃は後頭部を抱きかかえるようにして抑えつけ、いいようにされてしまう。
「んぐ……あ、ぅ……っぷ、ぁ……ぁ…」
怯えたように縮こまる舌を、下から掘り起こすように持ち上げられて、
さんざんにねぶられると、泡立った唾液がお互いの舌を行き来するのが
まるで見えているかのようにはっきりと思い浮かんでしまい、耳が火傷したように熱くなる。
「ん…」
雛乃の、小さく整った鼻から漏れる呼気が顔にかかる度、
ぞくぞくするような快美な衝動が内と外から雪乃を呑みこもうとする。
まだキスに慣れていない雪乃は息苦しくなってなんとか息をつこうとするが、
雛乃は容赦なく舌を責め立て、しゃぶりあげる。
抗う事さえ許されず、雪乃は膨れ上がっていく疼きをただ耐える事しか出来なかった。

雪乃がいつの間に閉じていたのだろう目を開けると、雛乃の舌がゆっくりと離れていく所だった。
何か言おうとしたが、舌が上手く動かせない。
口だけを空しく開閉させる雪乃に、雛乃は再び顔を近づけると、唇の周りを舌でやわやわと舐める。
そこが唾液にまみれていた事を、雪乃は妹の舌が触れた事で初めて知った。
「姉様…キス、とても上手でしたわ」
「お前が…無理やりしたんだろうがッ!」
うっとりとした声でとんでもない事を言い出した妹に雪乃は大声で抗議するが、
雛乃は意に介した様子も無く答える。
232名無しさん@ピンキー:03/03/28 02:10 ID:IKxknOOc
(10/16)
「覚えていらっしゃらないのですか? あんなに積極的にわたくしを求めてくださったのに」
「う…嘘だ!」
「ううん、ボクも見ててびっくりしちゃったもん。それに…ホラ、ここもこんなになってるよ」
小蒔は雪乃と雛乃がキスをしている間もずっと胸をまさぐり続けていた
手を抜くと、素早くスカートの内側に忍び込ませる。
下着の中心を触られて、初めてそこがおびただしい液体で濡れている事を知り、
雪乃は軽いパニックに陥ってしまった。
「こッ、これ…違う! こんなの、オレじゃねぇよ!」
「ううん、違わないよ…だって、ボクももう…同じ位、濡れてるもの。
ね、触っていいよね? ボク、もう我慢できないよ」
しかし、そう言って下着に手をかけた小蒔だったが、急にその動きを止める。
衣擦れの音も消えた静寂の中で、かすかな嗚咽の声が小蒔の耳を打った。
「頼むよ…お願いだから、止めて…くれよ…」
自分が涙を流している事にも気付かず、雪乃は幼い頃から庇護の対象だった妹に哀願していた。
初めて見る雪乃の涙に、小蒔も雛乃もとまどいを覚えつつも、
それを上回る興奮が二人の胸の鼓動を早める。
小蒔は雪乃の頬を伝う滴を舌先で掬いとってやると、そのまま耳元に口を寄せて禁断の矢を放った。
「雪乃は…ボクの事嫌い?」
「!! そッ…そんな事…ない…けどよ…」
巧みな問いかけに、雪乃は逃げ道を塞がれてしまう。
これ以外どう答えても誰かが傷ついてしまう以上、自分が折れるしかなかった。
「ボクはね…ずっと雪乃の事好きだったよ。多分、初めて会った時から」
頭の奥がずきずきと鳴って朦朧とした意識の中に、
小蒔の告白は甘美な囁きとなって雪乃の心を侵食していく。
233名無しさん@ピンキー:03/03/28 02:10 ID:IKxknOOc
(11/16)
「だけど、だけど…そんなの…おかしいだろ? オレ達…」
「おかしくは無いですわ、姉様」
雪乃は自分を否定する為に必死に言葉を選ぶ。
そうしないと、自分が──本当の自分が現れてしまいそうだったから。
しかし雛乃に遮るようにはっきりと否定されると、
意思はあえなく潰え、それ以上続ける事が出来なかった。
「わたくしも、姉様の事を以前からお慕いしておりました。
この想いを気付かれないようにするのは、大変だったんですよ」
「だけど…だけどよ……」
いつもの、小さい頃からずっと見てきた笑顔を浮かべる雛乃に、
雪乃は力無く、おうむの様に同じ言葉を繰り返す事のが精一杯だった。
「大丈夫、ボク達はお互いがいれば…なんにも怖い事なんて無いよ」
小蒔は雪乃の頬にかかる髪を優しくかきあげ、ゆっくりと口付ける。
雛乃よりもぎこちない、しかし懸命なキス。
それは、雪乃の心に迷いという名の綻びを生じさせ、
奥底に眠る知らない自分を呼び覚まそうとするかのように何度も求めてくる。
小蒔がキスを続ける傍らで、雛乃がスカートのホックに手をかけるのが判ったが、
もう雪乃は暴れる事を忘れていた。
それでも、小さな音を立ててスカートが床に落ちると、反射的に膝をすりあわせる。
程よく引き締まった、ある種の動物を思わせるようなすらりとした足に、
雛乃は思わず感歎のため息をこぼす。
「姉様…」
色気の無い下着は、しかし雪乃の蜜のせいで淫靡な色に染まり、雛乃の舌を招きよせる。
「んっ…! んむぅぅ!」
雛乃の舌が、へその下の下着のふちにべっとりと押し当てられ、
子猫のように何度も舐め上げながら降りていく。
熱い舌が湿った部分に触れた時、雪乃は不快感を感じたが、
それはすぐに下腹全体の昂ぶりへと変わってしまう。
234名無しさん@ピンキー:03/03/28 02:10 ID:IKxknOOc
(12/16)
もう感覚も消え、剥き出しの快感だけがそこにあった小蒔のキスが終わる。
「ぁ…」
小蒔の唇が離れると、そこでせきとめられていた唾液が雪乃の口の端からあふれ、
そのうちのいくらかが名残惜しそうに小蒔についていこうとして糸を引いた。
小蒔はそれを手の甲で拭うと、唇に押し当てて舐めとりながら雪乃の後ろに回りこむ。
「雪乃…すごい…可愛いよ……もっと、触るね」
背後から耳を咥えてそう囁き、雪乃の制服をたくし上げ胸を露にすると、
まだ乳房とは言いがたい大きさのそれを、包み込むように何度も揉み上げる。
「おっぱい…気持ちいい?」
自分の胸を覆う小蒔の手をぼんやりと見つめていた雪乃は小さく頷いてしまってから、
慌てて大きく首を横に振る。
「ち、ちが、今のは……くっ、う……うぁ……」
桃色をした乳首が小蒔の指の中で転がされ、ひねられ、痛々しく形を変える。
しかし痛々しいのはあくまでも外見だけで、そこから広がる甘痒い官能の震えは
狂おしいまでの歓喜の渦を雪乃にもたらしていた。
もう何もかも捨てて快楽に身を委ねそうになるのを、
頭上に括られている手を必死に握り締めて耐える。
だがそんな儚い抵抗も、雛乃の舌に下着越しにうっすらと透けている、
薄い繊毛に隠されている秘唇の入り口を探り当てられるとあえなく潰えてしまった。
「うぁぁあ…っ!」
全身を縦に貫いた衝撃に、雪乃のうなだれていた頭が跳ね上がる。
「姉様…ここが良いのですか?」
「ぁ…ぁあ……」
頷きとも、呻きともとれる切なげな声が雪乃の口から吐き出される。
もうひと押しで堕ちる事を確信した雛乃は、一気に下着を引き摺り下ろして秘部を曝け出した。
235名無しさん@ピンキー:03/03/28 02:11 ID:IKxknOOc
(13/16)
年の割に発育の少ない繊毛の下に、
まだ開かれた事のない女陰が妖しい煌きを放ちながら静かに息づいている。
雛乃は谷間に指を割りこませるように沿えると、指先だけを軽く曲げてごく浅い部分を掻き回した。
「んっ……くっ、ふ…」
快感の源泉を初めて触れられて雪乃の女が歓喜にむせび、
指先を更に奥へ導こうと花開いていく。
しかし、雛乃は無情にもすぐに動きを止めてしまい、
満たされない刺激に雪乃は無意識のうちに腰を動かして求め始める。
「どうしたのですか? 姉様」
雪乃は焦点の定まらない瞳で雛乃を見ると、小さく口を動かした。
耳をすましていた雛乃にははっきりと聞こえたが、わざと聞こえないふりをしながら、
雪乃の花弁から指を離す。
にちゃり、という粘液の音が鼓膜を打った時、雪乃の心の閂が遂に外れた。
「……もっと…もっと、そこ…触って……!」
かすれた声で何度も恥ずべき所への愛撫を求める姉の姿に、
雛乃は満足そうに微笑むといきなり半分程も指を差し込んだ。
「ぁ…ぅぁあああっ…!」
それまで受けた愛撫のどれよりも強い、目の前が白くなるような愉悦が雪乃を襲った。
今まで耐えていた激情が一気にあふれ出し、夢中で自分の中の快感を二人に伝える。
「こんな…オレ……はぁ…おかしく………気持ち、いい、よ…」
生まれて初めての他人の手による絶頂を迎えた雪乃の身体から
みずみずしい生気が抜け落ち、縄に体重がかかる。
締め上げられた手首が痛かったが、心の痛みに較べれば無いも同然だった。
236名無しさん@ピンキー:03/03/28 02:11 ID:IKxknOOc
(14/16)
「もう、いいだろ…手、解いてくれよ…」
処女こそ奪われてはいないものの、精神的には陵辱されたも等しい雪乃は
つい数十分前の彼女と同じとはとても思えないけだる気な声で虚ろに呟くが、
二人はまだ解放する気は無かった。
「まだ駄目だよ。ボクも…雪乃のエッチな所、よく見たいもの」
小蒔は雛乃と場所を変わると、親友の肉襞をじっくりと目で犯し始める。
「いやだ…やめて…く……ああっ!」
恥毛を押し分けてひっそりとただずまう包皮を剥き、真珠のように輝く女の核を外気に晒す。
小蒔は姿を現した雪乃の宝石を愛でるように息を吹きかけると、唇で挟みこんだ。
「ひっ……っああっっ!」
強すぎる快感に身体がついていけずに、息を吸いこむような、奇妙な悲鳴が雪乃の口から漏れる。
「ここ…気持ちいいでしょ? ボクも雛乃に教えてもらうまでは知らなかったけど、
こうやって吸われると、なんにも考えられなくなっちゃうんだ」
小蒔の言う通り、小さな突起から広がる気持ち良さは、
意にそまぬ仕打ちを受けている事さえ忘れさせてしまい、
強弱をつけながら唇で軽く何度か咥えられると、
雪乃は答える事さえ出来ず、ただ頷いて小蒔を求めるばかりだった。
「わたくしがもうひとつ…姉様に、気持ち良くてたまらなくなる場所を教えてさしあげます」
雛乃は快感に打ち震えている雪乃の尻を掴むと、左右に押し分けて菊座を露にした。
雪乃が受けている快楽の波に合わせて小さく開閉を繰り返す孔に、舌を這わせる。
「やああっ!! いやぁあ…ああ……ぁあ…」
雪乃は汚い場所を舐められているというおぞましい事実すら認識できず、
気が狂いそうな快感が頭から足の指先までも満ちていくのを受け入れる事しか出来なかった。
237名無しさん@ピンキー:03/03/28 02:11 ID:IKxknOOc
(15/16)
「雪乃…好き…」
親友の舌が、誰にも見せた事の無い孔に忍び込む。
「姉様……」
妹の舌が、自分さえ見た事の無い孔を捉える。
同時に前後からもたらされる、凄まじいまでの快楽に、雪乃の心が砕け散る。
「ぁあ……ぅぁぁあっ!」
「雪乃…ボク達が雪乃の事護ってあげるから」
「そうですわ。わたくしと小蒔様が、ずっと姉様のおそばで護ってさしあげます」
抗おうと思っても、頭の中を愉悦の波が掻きまわしてまともに考える事さえ出来ず、
何度も壊れた人形のように頷く。
二人の声が左右から心を犯し、二人の舌が前後から身体を嬲り続ける。
雪乃はもはやそれを、穢らわしいとは感じなかった。
ただ、身体に収まりきらない快楽だけが津波のように押し寄せ、
雪乃から全てを奪っていく。
「だめだ、もう、もう、オレ…ぁぁ、うぁああっ!」
二度目の絶叫が、雪乃の口からほとばしる。
背中を弓のように反らせながら、
雪乃は身体を駆けまわった熱い塊が二人に吸い取られていくような感覚の中で果てていった。
238名無しさん@ピンキー:03/03/28 02:12 ID:IKxknOOc
(16/16)
二度の激しい絶頂を迎えさせられた後、雪乃は縄をようやく解かれた。
そのまま床にへたりこんでしまった雪乃の身体を、小蒔が優しく抱きかかえる。
「雪乃…すごい可愛かったよ」
「ぅ…ぁ…オレ……」
自分でも何を言いたいのか判らず、雪乃は目の前の地面を見ながら呟く。
小蒔はくしゃくしゃになった下着を整えてやると、雪乃の頬に手を添えて自分の方を向かせた。
「だから、これからも、もっとしようねッ」
気持ちいい事を、二人と、したい──
愉悦の果てに心の奥底から現れた無垢の感情が、
小蒔の問いに対して雪乃に小さく、しかしはっきりと首を縦に振らせた。
小蒔と雛乃は嬉しそうに手を取り合って喜ぶと、両側から雪乃を支えて立たせる。
「今日は、わたくしの部屋で一緒に寝ましょうね」
「あ、ボクも泊まっていい?」
「もちろんですわ、小蒔様」
そのまま二人に両脇を支えられて歩く雪乃の腰が、
終わりの無い快楽の迷宮に囚われてしまった事を示すように小さく震えた。
239名無しさん@ピンキー:03/03/28 02:14 ID:IKxknOOc
一応気をつけはしましたが、
最後に剣風帖やったのもう1年以上前なので、
言葉遣いとか間違ってたらすいません。
240名無しさん@ピンキー:03/03/28 08:05 ID:Ls7EZiZq
むう、見事!!
IKxknOOc殿、お疲れでござった!

241名無しさん@ピンキー:03/03/28 08:13 ID:R0QaG6Hs
ネ申 キタ━━━(゚∀゚)━━━!
242名無しさん@ピンキー:03/03/28 12:33 ID:cSoPK4cs
感動巨編だ! うれしくて涙が出た(⊃дT)
243名無しさん@ピンキー:03/03/28 21:49 ID:GS01SutV
雛乃×小蒔×雪乃…萌え死ぬかと思ったでつよ(;´Д`)ハァハァ
244名無しさん@ピンキー:03/03/30 03:14 ID:JhU7kjSa
IKxknOOc氏マンセー!
こういうのが読みたかったんだよ。
攻める雛乃に(;´Д`)ハァハァ
245名無しさん@ピンキー:03/04/04 01:23 ID:xSrfkVyn
ほとんど関係ないけど、今度始まるアトムの声って雪&雛の人なんだね。
ちょっと(;´д`)ハァハァ
246名無しさん@ピンキー:03/04/05 22:55 ID:al0qzlTu
>245
裏密タンの人でもあるんだよ(;´д`)ハァハァ
247名無しさん@ピンキー:03/04/09 16:43 ID:UGitH22+
芙蓉タンの声の人でもあるよな(;´д`)ハァハァ
関係ないけど壬生紅葉誕生日おめ。
248名無しさん@ピンキー:03/04/09 20:17 ID:AZOJcC+B
3スレ目だが紅葉おめ。
そいやエロパロで紅葉ネタを見てないな。というか主人公以外の男キャラは出てこんな。
249名無しさん@ピンキー:03/04/09 20:22 ID:i7gin95Z
壬生タンタン(略

>248
主人公とマリィタンと一緒に…つーのがあった。
前スレの最後の方。
250名無しさん@ピンキー:03/04/12 15:45 ID:xlU928wP
ほっしゅほっしゅ。
そういやここで芙蓉タン出てきたことあったっけ?
251名無しさん@ピンキー:03/04/12 17:57 ID:PEYqF45A
(1/19)
珍しく用事があって普段は嫌いな人ごみ──新宿の街へやって来ていた雪乃は、
聞きおぼえのない声に自分の名前を呼ばれて振りかえった。
「織部雪乃さん、ですよね?」
親しげに微笑む少女の顔は、雪乃の抱いていた警戒心を和ませる優しさがあった。
「私、舞園さやかっていいます。以前龍麻さんとご一緒した事があるんですけど、
その時にちょっとだけ雪乃さんともお会いしたんです。覚えていらっしゃいませんか?」
龍麻の名前が出た事で雪乃は一気にさやかを信用する気になっていた。
雪乃は彼女の事をすっかり忘れていたが、それはこの場合失礼にあたる事だろう。
警戒心を急いで振り払って曖昧な笑みを浮かべた雪乃の脳裏に、突然ある記憶が像を結んだ。
「…ってあんた、あの舞園さやかかッ!?」
何の事はない、ついさっき駅のポスターで彼女を見たばかりなのだ。
目の前のさやかはカモフラージュの為か、帽子を被っているために随分とイメージが違ったが、
しかし言われてみれば確かにさやか本人だった。
元来それほど芸能人に興味がある訳ではない雪乃も、目の前にいては流石に興奮を抑えきれず、
思わず大声で叫んでいた。
さやかの表情を見て雪乃は自分の過ちを悟ったが、後の祭りだった。
通行人が足を止め、さやかに気が付いた何人かが騒ぎはじめる。
それは一気に大きなざわめきとなり、たちまちさやかを中心に人の輪が出来てしまう。
少しずつ狭まって行く輪が完成する寸前にさやかは慌てて雪乃の手を掴むと、
脱兎の如くその場を逃げ出した。
252名無しさん@ピンキー:03/04/12 17:57 ID:PEYqF45A
(2/19)
十数分後、細い路地を縦横に走り続けた二人はなんとか
追っ手から逃れる事が出来たのを確認して、ようやく息をついた。
「はぁ、はぁ…」
普段から武道で鍛えている雪乃はそれほど息も乱れていなかったが、
さやかは手を膝について肩で大きく呼吸している。
自分がその原因を作ってしまった事を申し訳なく思った雪乃は、
周りを見渡して自販機を見つけるとスポーツドリンクを買ってきてさやかに手渡した。
「あっ…ありがとうございます」
「いや、わ、悪かったな。考えなしに大声出しちまって」
「いえ、いいんです…慣れてますから」
礼を言って缶を受け取り、半分程も一気に飲み干したさやかは、
美味しそうに息をつくと残った缶を雪乃に差し出した。
「はい、雪乃さんもどうぞ」
「オ、オレ!?」
全く予想もしていなかったさやかの言葉に、雪乃は思わず素っ頓狂な声を上げてしまっていた。
友達同士での回し飲みなどでは意識した事すらなかったが、
差し出された缶の、さやかが口を付けた所に口紅が薄く付着しているのに気が付いた時、
雪乃は自分の心臓が激しく音を立てだすのを感じていた。
「どうかなさったんですか?」
腕を差し出したままのさやかに、不自然に思われてはまずいと思った雪乃は慌てて手を伸ばしたが、
緊張が腕にまで伝わっていたのか、受け取り損ねて缶を落としてしまった。
不粋な音を立てて、中身の残っていた缶が地面に転がる。
「あ…」
「あ、ご、ごめんなさい! 新しいの、買ってきますね」
「い、いやッ、いいんだ。オレが悪いんだし、そんなに喉乾いてないから」
雪乃は素早く身を翻して自販機に向かおうとするさやかをとっさに押し留めたものの、
そこでなんとなく話題が途切れてしまい、二人の間に微妙な沈黙が流れる。
253名無しさん@ピンキー:03/04/12 17:58 ID:PEYqF45A
(3/19)
「あ…あのッ」
「な、なんだよ」
「…い、いえ、なんでもないです」
一分ほども会話の糸口を探した後にようやく口を開いたさやかだったが、
雪乃の照れ隠しから生じたぶっきらぼうな返事に気圧されたのか、すぐにまた黙ってしまう。
雪乃は自分の口下手さにうんざりしたが、今更言っても詮無い事だった。
それよりも、自分の口の聞き方で怖気づくような奴とは無理して話さなくても良い、
と言うのが今までの流儀だったのに、
どう言う訳かさやかになら自分の方が折れても構わない、
そう思えるのが我ながら不思議だった。
だからと言って謝るのもおかしい気がして、雪乃は先程のさやかと同じく、
必死に頭を回転させる。
しかし実質的には今初めて会ったさやかと何を話していいのかまるで思い浮かばず、
挙句、結局まるで関係無い事を口にしていた。
「なッ、なァ、あの…今からカラオケ行かないか?」
ごく普通に誘うだけなのに、舌がもつれてしまい、何やら息苦しささえ覚える。
それは異性をデートに誘うのにも似た緊張かもしれなかったが、
まだその経験がない雪乃には解らなかった。
「あッ…ごめんなさい、もうじき仕事の時間なんです」
「そ、そッか…」
雪乃はさやかの即答に近い返事を体のいい社交辞令だと受け取って意気消沈したが、
どうやら彼女は本当に仕事のようだった。
その証拠にさやかも雪乃に負けないくらい残念な顔をしていたが、
何かを思いついたのか突然手を打ち鳴らした。
254名無しさん@ピンキー:03/04/12 17:58 ID:PEYqF45A
(4/19)
「…そうだ! 雪乃さん今度の日曜日空いてますか?
良かったら、私の家に遊びに来ませんか?」
「えっ?」
「駄目…ですか?」
「い、いや、予定なんてないけど…オレなんかが行っちゃっていいのか?」
「はい! ぜひ遊びに来てください」
さやかは鞄の中からメモ帖を取り出すと、簡単な地図を書いて小さく折りたたんだ。
両手で大事そうに差し出された紙切れに、雪乃は思わずジーンズの裾で手を拭ってから受け取る。
「それじゃ、私もう行かないといけませんから。日曜日、待ってますね!」
紙片を雪乃の掌に丁寧に握りこませると、さやかは素早く身を翻す。
その姿が完全に見えなくなっても、
雪乃はさやかの手が触れた部分を呆けたように見つめ続けてていた。

日曜日。
雪乃は生まれて初めて雛乃に行き先を偽って家を出た。
別に隠す必要は無いはずだったが、なんとなくさやかと知り合った事を告げるのはためらわれた。
何の疑いも抱かずに見送ってくれた妹にいささかの罪悪感を抱きつつも、
アイドルの家にプライベートで呼ばれる、という優越感はそれを上回るものだった。
教えられた住所にあるマンションに辿りついた雪乃は、
大きく深呼吸をするとホールでさやかの部屋の番号を押す。
モニターに現れたさやかは、雪乃の姿を確認するとすぐにロックを外してくれた。
動き出したエレベーターの中で、雪乃は自分の身体を見下ろす。
何を着ていこうか悩みもしたが、悩むほどたくさんの服を持っていなかったので
結局いつもと同じ、白いシャツにデニムの上下というラフな格好だった。
小さくため息をついた雪乃は、不意に全く自分らしく無い事に気がついて苦笑する。
軽く頭を掻き回した所で、エレベーターの扉が開いた。
255名無しさん@ピンキー:03/04/12 17:59 ID:PEYqF45A
(5/19)
雪乃が降りた階には、扉が三つしかなかった。
建物の大きさに比してこれだけ軒数が少ないのは、
一戸あたりの大きさとプライバシーの保護を兼ねているのだろう。
どの家にも表札などなく、雪乃はインターホンを押すのに何度も部屋番号を確認してしまった。
「いらっしゃい。どうぞ上がってくださいッ!」
何がそんなに嬉しいのか、思わず雪乃が訝しんでしまうほど、
重そうな扉を開けて出迎えたさやかの声は弾んでいた。
「あッ…あぁ。邪魔するぜ」
家の中に通された雪乃は、思わずぐるりと室内を見渡していた。
自分達の家も古い家だから広さだけはそれなりにあるが、
ここは比較にならないきらびやかさに満ちていた。
「私一人ですから、どうぞ気楽にしてください」
「凄ェな…一人暮らしなのか?」
「ええ、プライバシーとかあって、本当は私も両親と一緒に居たいんですけど」
「そっか…あ、ああ、これ。良かったら食べてくれよ」
さやかの口調にはそれほど寂しい様子は感じられなかったが、
考えて見ればまだ正確には友人ですら無い自分にいきなりあけすけに本心を見せるはずもない。
雪乃はこれ以上話題に深入りするのを避けようと、
手ぶらでは流石に悪いと思い、
普段はほとんど行った事もないケーキ屋で買ってきた手土産を手渡した。
「ありがとうございます! 今紅茶を淹れますから、そこに座って待っててください」
スリッパの音を小気味良く立てながら、
踊るように台所を動き回るさやかの姿に雪乃はつい目を奪われてしまう。
家でいつも目にする、礼儀作法をきちんと身につけた雛乃の仕種も、
さやかのこの軽やかな仕種も、どちらも雪乃にはとうてい真似の出来ない物だった。
いささかのコンプレックスを感じた所で、さやかがカップとポットを持って戻ってきた。
256名無しさん@ピンキー:03/04/12 18:00 ID:PEYqF45A
(6/19)
「はい、どうぞ」
出された紅茶が注がれている白い陶器を、感動したように眺める。
自分達の家の生活色にこんな純白色は無く、
改めてさやかが自分とは違う世界の人間なのだ、と雪乃は少し大げさな感想を抱いていた。
龍麻以外に共通点のほとんどない二人の会話は少しぎこちなく始まったが、
さやかの会話のセンスに助けられて急速に親しい物になっていった。
「だからさ、オレは言ってやったんだよ。ラーメンばっか食べてるからそうなるんだって」
「でもあそこのラーメン屋さん、美味しいですよねッ」
「そりゃ認めるけどよ」
さやかが楽しそうに笑うと、渋い顔をしていた雪乃もつられて笑い出す。
雪乃の話を聞く度にさやかは目まぐるしく表情を変え、そのどれもが愛嬌に満ちていて、
彼女が天性のアイドルだと言う事を雪乃は身を持って知った。
芸能人など軟派な人間がなる物だ、という偏見をずっと抱いていて、
今もそれは正しいと信じているが、さやかになら、世の中の男達が憧れるのも判る。
現に自分が今、たった数十分話しただけで夢中になっているのだから。
ただ、それにしても。
自然に会話が途切れた所で、雪乃はある感覚を抱いていた。
先程からさやかがじっと自分を見つめているような気がするのだ。
少し俯いて様子を伺いながら、目だけを軽くさやかの方に向けると、
すぐに彼女の瞳がこちらを向いて、自分の勘違いなどでは無い事が判った。
それはきっと、芸能人特有の話し方なのだろう。
雪乃はそう思いこもうとしたが、それにしてはどうも視線に熱を感じてしまうのだ。
色っぽい、というか、思わず抱き締めたくなるというか、とにかく、
雪乃はやたらに頬が熱くなってしまうのを感じたが、このまま下を向いている訳にもいかず、
微妙に目を合わせないようにしながら顔を上げた。
257名無しさん@ピンキー:03/04/12 18:00 ID:PEYqF45A
(7/19)
雪乃の態度に気付いたかどうか、さやかは不意に話題を転じる。
「雪乃さん、髪の毛あんまりお手入れされないんですか?」
「あァ…面倒くさいからな」
普段級友に同じ事を聞かれてもぶっきらぼうに答えるだけだったが、
さやかに尋ねられると何故か少し気恥ずかしさを覚えてしまう。
「そんな…せっかく髪質が良いんですから、
きちんとお手入れすればきっと素敵になりますよ」
「そ…そうかぁ?」
雪乃にはとてもそうは思えなかったが、無下に否定するのも気が咎めてあいまいに答える。
しかしそれを、さやかは興味がある、と受け取ってしまったようだ。
「そうだ! 私が使っている道具、雪乃さんにも分けてあげます!」
「いッ、いいよオレは」
「ねっ、せっかくこうして会えたんだし、これも何かの縁だと思って」
さやかは席を立つと渋る雪乃を引っ張って、半ば強引に鏡台の前に座らせてしまった。
「リボン…解きますね」
さやかの肢体からほのかに漂う何がしかの芳香が雪乃の意識を軽く浮き足だたせる。
下ろすと肩よりもわずかに下に来る、茶色に近い黒髪の端をさやかに軽く触れられると、
急に背筋が今まで経験した事のない感覚で震えてしまい、
思わず手を固く握り締めて太腿の上に置いた。
何か話せば声まで震えてしまう事が判っていたから、無言のままさやかの方を振りかえる。
さやかは安心させるように微笑むと、鏡台の傍らに置いてあった化粧箱の蓋を開けた。
まるでそれぞれが意思を持つかのように整然と並んだ瓶を、次から次へと使い始める。
雪乃にはどれも同じに見えたが、全てにきちんと意味がある事を、
仕上がった髪を見たら納得せざるを得なかった。
単に髪を下ろした格好なら風呂上りにいくらでも見た事があるが、
今鏡に映っている自分は、見た目はほとんど同じなのに全体が醸し出す雰囲気が全く異なっていた。
258名無しさん@ピンキー:03/04/12 18:02 ID:PEYqF45A
(8/19)
「どうですか?」
「あ…あぁ、正直、びっくりしてるよ」
「良かった…気に入られなかったらどうしようってちょっと心配だったんです」
「…でもさ、ちょっと…派手すぎっていうか、この顔じゃ似合わなくねぇか?」
本当は似合うとか似合わないとかでなく、
雛乃や小蒔に何を言われるかが怖くてとてもこの髪型は出来なかった。
さやかをなるべく傷つけないように言葉を選んだつもりだったが、
自分の後ろにいるさやかの眉がほとんど泣きそうに曇る。
「えっと…少しだけお化粧すればちょうどぴったりだと思うんですけど」
「化粧なんて…したこと、ねェよ」
「そ、そうなんですか? …でも、こんなに綺麗な肌をしているから、
必要なかったのかも知れませんね。ね、少しだけ、お化粧してみませんか?」
雪乃にとって化粧は髪型のセットよりも、もっと苦手な事だった。
たまにそういう話題が出ても、武道をする時は邪魔だとかを理由に、ほとんど逃げるように避けていた。
今もいくらさやかの頼みとは言え本当なら勘弁して欲しかったが、
もし断って泣き出されでもしたら大変な事になるので、
ここは顔を立ててやるつもりで、雪乃は不本意ながら申し出を頷いて受け入れた。
変わっていく自分を見るのが怖くて、目を閉じてさやかの化粧を待つ。
すぐに化粧品のむせかえる香りが鼻を突きはじめ、
化粧をされている間、雪乃はむず痒いのを懸命に堪えなければならなかった。
259名無しさん@ピンキー:03/04/12 18:02 ID:PEYqF45A
(9/19)
「はい…いいですよ」
雪乃には随分と長く感じられた時間が過ぎ、
さやかの声がごく浅い眠りにつき始めていた意識を呼び覚ました。
恐怖と、それをわずかに上回る期待を胸に秘めつつ、ゆっくりと目を開ける。
視野に飛びこんできた顔の持ち主に気付くまで、雪乃は間抜けに口を開いていた。
「これが…オレ?」
目の前に映っている少女が自分だとは、雪乃にはどうしても信じられなかった。
全体の印象はあくまでも雪乃なのだが、そこに長刀と合気道の達人である面影は微塵もなく、
オレ、と言う言葉使いが間違っているかのような錯覚さえ覚える。
「…どう、ですか?」
「……負けたよ」
恐る恐る尋ねてきたさやかに、雪乃は軽く頭を振って敬意を表わした。
鏡越しの不安そうな表情が途端に弾け、嬉しそうに抱きついてくる。
「お、おい」
あまりのはしゃぎように思わず雪乃はたしなめようとしたが、
呼びかけた言葉が消えるか消えないかの内に、鏡に写った自分の頬にさやかの唇が触れていた。
「ふふッ、雪乃さんがあんまり可愛いから、キスしちゃいました」
さやかは驚きのあまり声の出ない雪乃に向かって悪びれずにそう言うと、
反対側の耳に手を触れさせてくる。
「ちょ、ちょっ…」
「私ね、初めて雪乃さんに会った時から、ずっと気になっていたんですよ。
だからこの間新宿で雪乃さんを見つけた時、本当に嬉しかったんです」
不意の告白に、雪乃は瞬きも、呼吸さえも忘れてさやかの顔を見る。
見られた事で今更のように恥ずかしさが沸き起こったのか、
さやかはそのみずみずしい唇をほとんど雪乃の耳に押し付けるようにして告白を続けた。
260名無しさん@ピンキー:03/04/12 18:03 ID:PEYqF45A
(10/19)
「女の子同士なんておかしいのは判ってます。
でも…でも、どうしても、気持ちだけは伝えたくて」
さやかの囁きは、比喩ではなく本当に、蕩けるような甘さで雪乃の心に染み渡っていく。
それがさやかの持つ「力」の作用なのか、
それとも自分の内に眠る想いが感覚さえ支配しているのか、雪乃には判らなかった。
ただ、この心地よさを手放したくは無い。
それだけは確かな事だった。
「私…雪乃さんの事、好きです。雪乃さんは…私の事、好きですか?」
極上のハープでさえ霞んでしまうような透明な声が、雪乃の気持ちをある方向へ導いていた。
すがるように自分を見つめるさやかの視線を真っ向から受け止め、
受け入れると、再び目を見開く。
それで答えは決まったが、それを口にする事は雪乃にとって至難の技だった。
向かい合う自分の口は動いているのに、声が全く聞こえてこない。
「オ、オレも…お前の事、その…嫌いじゃ、ない、ぜ…」
ひどく音程の外れた声でようやく返事を伝えた雪乃だったが、
その返事に感激すると思ったさやかは意外にも首を横に振った。
「だめです。もっとちゃんと言ってください」
「ちゃんと…って」
そう尋ねた事自体が、さやかが聞きたい台詞を自分が知っている、と言う事を示していた。
龍麻と出会ってから闘ってきたどんな強敵と対峙するよりも激しい緊張が雪乃を襲う。
「す、す、好き…だよ。オレも、お前の事、好き…だ」
ほとんどやけっぱちになりながらさやかの想いに応えると、
鏡の向こうのさやかが、そっと自分の顎に手を添えてこちらを向かせた。
さやかの長い睫毛の端は潤んでいるように見え、口元は微笑んでいるようにも思え、
泣いているのか笑っているのか雪乃には判らなかったが、目を逸らす事だけは出来なかった。
261名無しさん@ピンキー:03/04/12 18:04 ID:PEYqF45A
(11/19)
軽く指先に力が加わって上向かされた時、自然に目を閉じる。
全神経を唇に集中させてその時を待ち構えていた雪乃だったが、
一瞬、温かい感触が触れたかと思うと、すぐに遠ざかってしまった。
思わず目を開けた瞬間、改めて唇を奪われる。
こんな軽いかけひきさえ初めての雪乃は簡単に術中に嵌ってしまい、
羞恥で耳が真紅に染まっていく。
さやかは頬を愉しそうに緩ませると、わずかに顔を傾けた。
触れている唇から、ほんの少しだけ甘い味が伝わってくる。
全身の力が抜けていくのを他人事のように感じながら、
雪乃は何故世の中の男女がキスをしたがるのか、ようやく理解していた。
ほとんど泣きそうな程心地よく、温かい何かが身体を満たしていく。
耐えきれなくなって目を閉じると、
触れ合ったままのさやかの唇が小さく動き、何事か囁いた。
何を言っているかは判らなかったが、流れ込んできた吐息だけで雪乃を蕩かすには充分だった。
さやかの頭に手を回し、より強く唇を押しつけると
柔らかいウェーブのかかった髪が自分の前髪に触れ、繊細なカーテンとなって顔を隠す。
二人はそのまま、わずかな胸の鼓動さえ疎ましく感じながらキスを続けていた。

ずっと続いて欲しいと願った、至福の時が終わる。
雪乃は今どんな顔をしているのか想像するだけで顔から火が出そうだったが、
さやかの顔が離れた時に鏡に映った自分が目に入ってしまった。
「…どうしたんですか?」
「い、いや…オレ、今変な顔してねェか?」
雪乃の質問をきょとんとした表情で聞いていたさやかは、
次の瞬間今離れたばかりの唇に再びキスしていた。
262名無しさん@ピンキー:03/04/12 18:04 ID:PEYqF45A
(12/19)
「大丈夫ですよ…とっても…可愛い顔してます」
「そ、そっか…ならいいんだけどよ」
可愛い、と言われても普段の雪乃なら鼻で笑っただろうが、
今は無垢な少女のように頬を赤らめてしまう。
「ね、向こうにいきましょう」
さやかに促されて雪乃は立ちあがろうとしたが、
腰が抜けてしまっていたのか、その場で膝をついてしまった。
「だ、大丈夫ですか?」
慌てて自分を抱き起こすさやかの肩を借りながら、雪乃はなんとか立ちあがる。
この家に入るまでの自分が見ていたら情けなくて蹴り飛ばしたに違いないが、
密着した身体から伝わるさやかの体温は雪乃に全てを捨てさせるほど心地よかった。
寝室には、優に二人が並んで寝る事が出来るベッドが備え付けられていた。
ベッドの端まで来た所で、雪乃が夢から覚めたようにさやかから離れる。
「あ…あのさ」
「なんですか?」
「シ、シャワー…使わせてくれないか?」
まさか自分がどこかのドラマのような台詞を口にするとは思ってもみなかった雪乃だったが、
さやかの返事は乱暴に突き飛ばされた後だった。
極上のクッションに柔らかく受け止められ、
沈みこんだベッドに身体が埋まった時、さやかの身体が重なってくる。
「大丈夫ですッ。私はもう浴びましたから」
「そ、そうじゃ…ん、んぅ…」
軽くあしらわれている事に気付かず律儀に反論しようとした所に、再び口を塞がれた。
開きかけていた唇に、舌が触れる。
263名無しさん@ピンキー:03/04/12 18:05 ID:PEYqF45A
(13/19)
「っ!!」
少し乾きかけていた唇を生暖かく湿った舌先でくすぐられて、首筋が粟立つ。
どうして良いか判らず、肩を掴むのが精一杯の雪乃の身体の中に、
さやかは素早く舌を潜りこませた。
「はっ、ぅ………んむ……ぁ…」
ただ唇を合わせるだけのキスでも腰が砕けてしまった雪乃に、
舌を掬い取られる激しいキスが耐えられるはずもなかった。
さやかの手が大胆にシャツの中に潜りこんできた事さえ判らず、
自分の口内を蹂躙する舌の動きに意識を奪われていく。
優しく縁をなぞられたかと思うと、千切れそうな程激しく吸い上げられる。
下側から持ち上げられ、意識さえした事の無い部分をやわやわとくすぐられると、
いいようの無い羞恥に苛まれてしまい、狂おしい程の快楽に囚われていく。
雪乃の舌はいつのまにかさやかのそれと絡み、激しくお互いを求めあっていた。
キスを続ければ続けるほど、快感は濃く広がっていき、雪乃は夢中でさやかを貪り続ける。
さやかは焦らすように舌を一度引っ込めると、唾液を溜めてすぐに雪乃の口に戻した。
直接口の奥に流し込まれて、気が付いた時には飲み下している。
沸騰した血が頭の中を駆けまわるような、激しい衝撃。
さやかの身体から分泌された物が自分の身体の中心に収まるのを感じた時、
その衝撃は更に強くなって雪乃の下腹を襲った。
さやかは肩を掴んでいた雪乃の手が食い込むのを感じたが、痛いとは思わなかった。
それは雪乃が感じている事の証明でもあったから。
少しずつ肩にかかった力が緩んでいくのにあわせて、さやかも顔を離す。
二人の顔の間で細い筋が小さく煌き、名残惜しそうに糸を引いた後、しばしの別れを告げる。
さやかが身動きした時、雪乃は初めて彼女の手が自分の胸にあてがわれている事を知った。
いつのまにかシャツがはだけられて、飾り気の無い下着がさやかの眼前に晒されている。
264名無しさん@ピンキー:03/04/12 18:05 ID:PEYqF45A
(14/19)
「お前…結構大胆なんだな」
「うふふッ。雪乃さんは、こういうの嫌いですか?」
今更胸を隠すのもかえって恥ずかしく、
せめてさりげなくさやかの関心を逸らそうと軽い嫌味のつもりで投げかけた言葉だったが、
本心をあっさり見抜かれて逆に答えに詰まってしまった。
「オ…オレばっかりずるいじゃねぇか。お前のも見せろよ」
「ふふッ、さやかって呼んでくれたらいいですよ」
「そッ…」
何を言っても巧みに返されてしまい、
自分がさやかの掌で躍らされているだけのような気がして少し悔しかったが、
自分に恋する少女の全てを見たいという欲望に抗う事はとうてい出来なかった。
「…さ…さやか」
「なんですか?」
「お前の…さ、さやかの胸、オレにも見せろよ」
ごまかす様にさやかの髪を握ってひと息に言うと、
さやかは嬉しそうに頬を擦りつけて耳の中に直接言葉を注ぎ込んできた。
「いいですよ…雪乃さんにだけ、特別です」
特別、と言う響きが雪乃の心をたまらなくくすぐる。
手を引っ張られて上体を起こした雪乃が足の上に跨ったままのさやかの衣服をはだけさせると、
見事に膨らんだ双乳が姿を現した。
健康的な肌を包む扇情的な下着が、さやかが始めからそのつもりだった事を物語っている。
「触ってみたいですか?」
「あ、当たり前だろッ」
反射的に答えてしまってから、また乗せられた事に気がついて頬を膨らませる。
さやかは小さく噴き出すと、雪乃の手をとって自分の胸に押し当てた。
265名無しさん@ピンキー:03/04/12 18:06 ID:PEYqF45A
(15/19)
「どうですか?」
「……あったかい…な…」
「…揉んで、ください」
さやかの言葉に弾かれたように顔を上げた雪乃は、
唾を一度、大きく音を立てて飲みこむと、意を決して手を動かした。
「ん…あッ」
初めて耳にするさやかの媚声に、雪乃は大胆に胸を掴む。
何で出来ているのか疑ってしまうほど、柔らかくつぶれ、形を変えていくさやかの乳房を、
雪乃は新しい玩具を与えられた子供のように幾度も揉み上げる。
ブラが邪魔になった雪乃はさやかの背中に手を回すとホックを外して上半身を裸にさせた。
支えが無くてもほとんど形の崩れない丘に改めて手を伸ばし、
微かに熱を帯びた肌に汗ばんだ掌を直に這わせる。
肌の色とほとんど見分けがつかないくらい薄い桃色の蕾が指腹に触れ、
雪乃は欲望の赴くまま、小さく円を描くように爪先を辿らせた。
「あ……っん…」
「気持ちいい…のか?」
「は…はいッ」
自分の首にしがみついて快感を堪えるさやかの可愛らしさに、
雪乃は調子に乗って乳首を弄り続ける。
あまりにしつこくそこばかりを触り続ける雪乃に、
とうとう音を上げたさやかは不意にキスを仕掛けて主導権を奪い返すと反撃に転じた。
巧みに雪乃の手を自分の胸から外すと、まず上着を脱がせ、ついでにシャツまで脱がせてしまう。
さやかの胸を見たばかりで流石に自分の胸を見せるのがためらわれた雪乃は、
それ以上はさせまいとさやかの手を掴むが、ここでも彼女の方が一枚上手だった。
266名無しさん@ピンキー:03/04/12 18:07 ID:PEYqF45A
(16/19)
軽く睨みつけるような表情の雪乃と目を合わせ、一瞬微笑むと、ブラ越しの胸に口を吸いつける。
「おっ、お前ッ、何してんだ!」
もちろんさやかは返事などせず、そのまま体重を預けて雪乃の身体をベッドに沈めると、
歯で雪乃の胸の頂を軽く噛んだ。
「っ、はぅ、よせ…よせ、ったら…」
歯の間に収められている雪乃の尖りを、包み込むように舐め回し、
雪乃の抵抗が弱まったとみるや、そのまま口だけでブラをずらしていき、胸を露出させてしまう。
「雪乃さんの胸…可愛いですッ」
雪乃の乳房は、大きさは確かにまだまだだったが、雪乃にはかえってこれくらいの方が似合っている。
そんな勝手な感想を抱きつつ、さやかは膨らみに頬擦りすると、
まだ誰も触れた事の無い桃色の蕾に口付けた。
「くぅ…、ん…っふぁ……」
口の中に取り込むようにもごもごと唇を動かし、舌全体で大きく舐める。
手の甲を口に押し当てて懸命に喘ぎを堪える雪乃に、さやかは意地悪く乳首に歯を立てて咥えた。
「うぁあッッ! …あ……」
雪乃の身体が勢い良く反りかえり、さやかの口から小さな果実が逃げ出す。
さやかはそれを追おうとはせず、雪乃の額に汗で貼りついた前髪を優しくかき分けてやると、
かすれた声で囁いた。
「腰…浮かせてください」
雪乃がためらいつつも、少しだけ腰を持ち上げるとあっと言う間にジーンズが脱がされてしまう。
ブラと揃いの白い下着は中心をはっきりと湿らせ、伝い出した蜜は内腿まで濡らしていた。
「あ、あんまり…見るなよ」
そう言いつつ、雪乃は余程恥ずかしいのか、自分から顔を隠してしまう。
さやかは照れる雪乃に愛しそうな笑みを向けると、下腹部にぴったりと掌を押し付け、
中指だけを動かしてすっかり浮き出てしまっている割れ目をなぞってみた。
267名無しさん@ピンキー:03/04/12 18:08 ID:PEYqF45A
(17/19)
既にたっぷりと水分を含んでいる下着はほとんどその意味を持たず、
さやかの指はあっさりと沈みこんでいく。
「やっ、……あ、ぅあ……」
狭い入り口を押し広げるように指を回し、下着の上から爪で引掻くと、
新たな蜜が下着から染み出してきてさやかの指を濡らした。
一旦指を離し、淫らに光る指先を満足げに眺めたさやかは何かを思い出したようにベッドを降りる。
「ちょっと待っててくださいね」
そう言い残して愛撫を中断したさやかは、何やらごそごそと物音をさせると、すぐに戻ってきた。
何事かと不安に駆られていた雪乃は、
突然、堅く、丸い物を下着越しに感じて思わず身体を起こした。
「そ、それって…」
初めて見る卵形の道具。
話くらいは聞いた事が無いでも無かったが、
それがどのような形で、どんな風に使うのかは全く知らなかった。
思わずしげしげと眺めてしまい、
さやかは自分の身体を見られているような恥ずかしさを憶えて手で覆ってしまう。
「初めてみたぜ…これって、その…お前の、だよな」
そんな事を聞かれて素直に答えられる訳もなく、さやかはますます恥ずかしそうに俯いてしまった。
「使った事あるって…事か?」
「もうッ、雪乃さんひどいですッ」
「だ…だってよ、興味あるじゃねぇか」
「だめですッ。私、ちょっと怒りました」
あまりに無遠慮な質問に、さすがに羞恥の限界を超えたさやかは
下着の上からいきなり最も敏感な場所にローターを押し当てると、
慌てて弁解する雪乃を遮るようにスイッチを入れた。
268名無しさん@ピンキー:03/04/12 18:08 ID:PEYqF45A
(18/19)
「ぅぁッ、ちょ、ちょっと待て、待ってくれ!」
小刻みな振動は下着越しでも充分すぎるほどの刺激を与え、
あっと言う間に雪乃を淫楽の波がさらっていく。
「あっ……はっ、ぅあ、すご……」
「気持ちいいですか? 今度は、直接当ててあげますね」
さやかは下着の横から手を滑りこませると、襞を指で押し分けてローターを埋め込む。
仕上げ、とばかりに思いきり下着を引っ張ってくっきりと卵の形を透けさせると、
スイッチを最大にした。
「っっ、あっ、は…あぁ、んっ、んっ、んあぁ!」
容赦の無い快感に呼吸がついていけず、短くかすれた喘ぎが雪乃の口を衝く。
「もう、イキそうですか?」
頭の中に響き渡るさやかの声に頷くのが精一杯で、あとは爆発的な法悦が満ちていく。
「いいですよ……イって、ください」
その言葉を待っていたかのように、雪乃の中で何かが弾けた。
「さ、やか……オレ…も…イ……く……っ、っぅあぁああっ!!」
両手と両足でさやかの手を強く挟みこみながら、絶頂を迎える。
薄れていく意識の中で、さやかが寄り添って手を握るのがおぼろげに感じられた。
269名無しさん@ピンキー:03/04/12 18:08 ID:PEYqF45A
(19/19)
荒かった雪乃の呼吸が、徐々に緩やかなものになっていく。
耳の横でさやかに握られている自分の手に、
幼い頃母親にこうしてもらっていた記憶が甦って、
雪乃はなんとなくくすぐったい気持ちになった。
「大丈夫、ですか?」
さやかの、少し気遣うような声に雪乃はすぐには返事せず、
納得したようなしていないような、微妙な表情で顔を右に傾ける。
「どうしました?」
「…なんか、不公平じゃねぇか?」
「不公平、ですか?」
自分の物言いを明らかに面白がっているさやかに、雪乃はますます駄々っ子めいた感情を募らせる。
「だってよ、結局オレばっかりだったじゃねぇか」
「……ふふッ、そういえばそうでしたね。…いいですよ、それじゃ、次は雪乃さんの番です」
さやかは雪乃の腰を抱きかかえると、ふわり、と自分の上に乗せた。
耳の辺りから手櫛を入れ、肩口まで梳いてやると、先端をくるくると巻きとって遊ぶ。
「い、いや、何も今日しようって言ってるんじゃ…」
「だって、下着洗わないといけませんよね」
あからさまに誘われてうろたえる雪乃に、
とっておきの悪戯を思いついたような顔をして答えたさやかはにっこりと笑うとさっさと目を閉じた。
「…わかったよ、すりゃいいんだろすりゃ!」
雪乃は観念したように首を振ると、目を閉じたまま嬉しそうに頷くさやかに顔を寄せていった。
270名無しさん@ピンキー:03/04/12 19:00 ID:2+QfTkXK
さ・・・さやか×雪・・・萌へーーーーーーーーーー(;´Д`)
271名無しさん@ピンキー:03/04/12 20:31 ID:EzqTCdUb
新作キタ━━━(゚∀゚)━━━!
もうありがとう、ありがとう。
272271:03/04/12 20:32 ID:EzqTCdUb
ageちゃった。
すみません・・・
273名無しさん@ピンキー:03/04/13 01:29 ID:HEsBlU9a
雪乃受け(・∀・)イイ!!
274名無しさん@ピンキー:03/04/13 03:30 ID:dN9veORx
雪乃が可愛すぎるな(´Д`)ハァハァ 
275山崎渉:03/04/17 12:32 ID:Ac1CXwMS
(^^)
276山崎 渉:03/04/20 04:24 ID:sTzjkZgc
   ∧_∧
  (  ^^ )< ぬるぽ(^^)
277名無しさん@ピンキー:03/04/20 10:46 ID:Rau2qWWk
緊急保守。
278名無しさん@ピンキー:03/04/20 23:11 ID:SosOFkjt
(1/21)
皇神学院高校。
都心千代田区にあって浮世離れしたたたずまいを見せるこの高校の三年生である
天后芙蓉は教室を後にすると、人気の少ない部室棟へと向かった。
授業が終わった直後だったが、その校風故か、廊下を走る生徒などおらず、
皆、制服の上から見えない着物でも着ているかのように静かに歩く。
恐らくこの高校始まって以来の例外は、友人──あくまでも彼女の主にとって──の、
村雨祇孔唯一人だろうが、そもそも芙蓉は彼に学校で会った事がなかった。
三年生まで進級はしているのだし、会う時もいつも制服を着ているのだから、
出席はしているのだろう。
歩きながらそんな事を考えた芙蓉は、ふと自分がどうしようもなく無駄な思考をしている事に
気付いてわずかに眉をしかめた。
いくら式神である自分には無限に近い時間があるとしても、
よりにもよって村雨の事などを考えて貴重な時の砂をこぼすのは愚の骨頂というものだ。
そんな事を考えながらいつのまにか電脳部の入り口の前に立っていた芙蓉は、
正確に同じ大きさで二回扉を叩くと、音を立てずに開けた。
表面上は他人とは言え、同じクラスなのだからそこで話せば良いものを、
何に気を使ってか部室に呼び出す辺りがいかにも御門らしかった。
明りこそ点いているものの、
御門以外に誰もいない部室はコンピュータのファンの音だけが静かに響いていた。
芙蓉は御門以外の部員を見た事がなかったが、
電脳部が潰れていないと言う事はそれなりにはいるのだろう。
それに、そうでなければこれだけの台数のコンピュータがある事に説明がつかない。
芙蓉はこの得体の知れない機械などに何の興味もなかったが、
彼女の主は平安の世から面々と続く陰陽師の家系の癖に、
この現代が産み出した最新の道具にいたくご執心だった。
279名無しさん@ピンキー:03/04/20 23:11 ID:SosOFkjt
(2/21)
御門は何のきまぐれか、たまに芙蓉にも使い方を覚えるよう迫ってくる事があり、
いやいやながら触らされた時などはその後に必ず三時間ほども舞って
気を鎮めなければいけないのが今の彼女の悩みの種だった。
軽く教室を見渡した芙蓉は、彼女の主が教室の奥に座っているのを見つけて歩み寄って行く。
横に立っても御門はしばらくモニターから目を離さなかったが、
別に意地悪をしているのではなく、いつもの事だった。
彼に言わせればこの程度で腹を立てるような人物とは付き合う必要も無い、
言わば人物鑑定をしている、という事らしいのだが。
「ああ、来ましたね、芙蓉。これを」
ようやくモニターから顔を上げた御門は、芙蓉に一通の封書を差し出した。
差し出された、いやに古めかしいそれを受け取ると、素早く目を通す。
そこには裏密ミサという差し出し人の名で、自分に協力して欲しい用があるので
真神学園に来て欲しい旨が記されていた。
「わたくしに、行けと?」
芙蓉がそう言ったのは御門の意に疑問を呈したのではなく、真意を知りたかったからだった。
真神学園の名は知っている。
御門を通じて知り合った緋勇龍麻と言う学生が通っている高校だ。
だが、この裏密ミサという名は初めて耳にするものだった。
「ああ、お前は知りませんでしたね。この裏密ミサという女性、
一介の高校生の分際で中々に面白い知識を持っていましてね。
その彼女が協力を求めて来たので、いささかの興味を持ったのですよ」
滅多に人を褒める事など無い御門がここまで言った事にわずかに驚きつつ、
芙蓉は主の意思をある程度読みとっていた。
要するに、ミサと言う人物がどの程度の物なのか探りを入れて来いと言う事なのだろう。
280名無しさん@ピンキー:03/04/20 23:11 ID:SosOFkjt
(3/21)
「承知致しました。それでは明日にでも行って参ります」
「ええ、よろしく頼みましたよ」
芙蓉は慇懃に一礼すると、自らの部活動を行う為に電脳部室を辞した。
元より御門の命令なら死ねと言う物であっても
──式神である彼女には「死」は無いも同然だったが──
御門に従う事こそが存在意義の全てだと考えている芙蓉が断る事などあり得なかったのだが、
それにしても、今回の件は少し毛色が変わっているような気がした。
それは実は気のせいなどでは無く、
この出来事は芙蓉にとって重大な意味を持つ事になるのだが、
もちろん今の彼女がそれを知る由も無かった。

次の日、魔神学園を訪れた芙蓉は、皇神学院の制服ではなく、黒のスーツを纏っていた。
圧倒的な知性美を放つ彼女に男女問わず何本もの好奇に満ちた視線が向けられるが、
そのどれもを平然と無視して芙蓉は校舎に向かう。
もともと高校生離れした顔立ちの彼女は誰かの保護者だと思われたのか、
特に誰かに誰何される事も無く目的の場所に着く事が出来た。
かかっている表札にオカルト研究会と書かれているのを確認して、静かに扉を叩く。
「どうぞ〜」
「失礼至します」
いやに間延びした声に出迎えられて、芙蓉は部室の中へと足を踏み入れた。
何の変哲もなかった扉の内側は、よくもここまで変える事が出来た、
と思わず要らぬ感想を抱いてしまうほどおどろおどろしさに満ちていた。
閉め切られたカーテンの中、蝋燭の炎だけが薄暗く部屋の主を照らしている。
おそらく裏密ミサなのだろう彼女は、人の容姿になど関心を持たない芙蓉の目からしても、
目がほとんど見えない分厚さの眼鏡をかけ、全く似合わない鉢巻をしているというさえない風貌だった。
281名無しさん@ピンキー:03/04/20 23:12 ID:SosOFkjt
(4/21)
「天后芙蓉、晴明様が命により参上致しました」
「うふふふふ〜、私が裏密ミサよ〜。今日は来てくれてありがとう〜、ミっちゃんは元気〜?」
芙蓉はミっちゃん、というのが自分の主の事を指しているのに気付くまで数秒を要した。
珍しく不快感を覚えた彼女は、それを表に出さないように努力しながら応答する。
「はい。お陰様を持ちまして、滞り無く」
「そう〜、良かった〜」
何が良かったのかさっぱり判らないまま、芙蓉はさりげなく室内を見渡す。
古今東西、ありとあらゆるオカルトに類する物が無秩序に置かれていて、
その中には自分でさえ初めて目にする物が多数あった。
確かに、御門様が褒めるだけの事はある。
芙蓉はそんな感想を抱きながら、口にしたのはいたって事務的な事だった。
「それで、わたくしはどのような事を協力すればよろしいのでしょうか」
「せっかちなのね〜。それじゃあ、服を脱いで〜」
「…お戯れを」
あまりに訳の判らない展開に、流石の芙蓉もとっさに返事が出来なかった。
先程からどうも、この女性は微妙に自分の律動を乱す気がして、
意識して苛立ちを声に含ませつつ、芙蓉は冷たい瞳でミサを真っ向から見据える。
心にわずかでも邪気がある者なら、ひれ伏すか、逃げ出すか──そんな視線だった。
「ミサちゃんは〜、精霊に誓って〜、冗談は言わないわ〜」
「…そうですか。そのようなご依頼、お受けする事は出来ません。
用向きがそれだけでしたら、失礼ですが帰らせて頂きます。
この度のわたくしの無礼は、いずれ我が主より謝罪をさせますゆえ」
あくまでも礼儀正しくミサの申し出を拒絶した芙蓉だったが、
余程腹に据えかねるのか、返事も待たずに踵を返そうとした。
282名無しさん@ピンキー:03/04/20 23:12 ID:SosOFkjt
(5/21)
「──!?」
身体が、動かない。
自分の身体に起こった異変に芙蓉は驚きの表情を隠す事が出来なかった。
「これは」
「うふふふふ〜。カバラの秘法、『カドモンの魂の檻』よ〜」
ミサの口調には特にしてやったり、という趣は無かった。
表情にも──目は相変わらず何も読み取れなかったが──変化は感じられない。
しかし、もちろんただで解放してくれるはずも無いだろう。
彼女は服を脱いで、と言っていたが、何をさせるつもりなのか。
裸を見られる事に羞恥がある訳では無かったが、意に染まぬ事をさせられて嬉しい訳も無い。
芙蓉は何気なく全身に力を込めてみて、全く動かす事が出来ない事を確認しつつ、
同時に頭の中で、部屋に入ってから今までの事を寸分違わず思い出してみる。
扉を開けた瞬間から何かの気配を感じる事は無かったし、
ミサが何らかの呪文を口にした様子もなかった。
とすれば、この部屋自体に予め何かの呪法が施されていた事になるが、
その名前はともかく、御門によって使役されている自分を、
陰陽の呪法によらず動きを封じる方法があるなど、芙蓉は聞いた事が無かった。
その方法を知ったとて御門が役立てる事は無いだろうが、
それでも芙蓉はほんのわずかでも御門の為になるのなら、あらゆる努力は惜しむつもりはなかった。
「それで、わたくしをどうするおつもりですか」
「あなた〜、人間じゃないでしょう〜」
単刀直入に聞いてみたが、ミサの答えは、新たな驚きを芙蓉にもたらしただけだった。
「…何故、そう思われるのです?」
「カドモンの魂の檻は人間には効果が無いの〜」
その言葉は、ミサが今日よりも、
もっと以前から芙蓉が人間では無い事を知っていたという事実を裏付けていた。
283名無しさん@ピンキー:03/04/20 23:12 ID:SosOFkjt
(6/21)
事情を知っている秋月マサキを除いて、例えば御門以外で最も良く会う村雨や、
気を操る武術を修めている龍麻でさえ自分が式神だと言う事には気付いていないというのに、
会った事さえない彼女がどうしてそれを知り得たのか。
それを知りたくて、芙蓉は時間稼ぎも兼ねてミサから出来るだけ情報を引き出そうと試みる事にした。
「いかにもわたくしは御門様が使役なされる式神にございます。
それにしても、裏密様はどうしてお解りになられたのですか?」
「ミサちゃんでいいわよ〜、うふふ〜。
なんで知ってるかはね〜、前にミっちゃんを見た時〜、式神を使っているのを見たからよ〜」
それだけでは芙蓉が式神である事を見抜いた理由にはならなかったが、
答えてくれただけでも進歩と言うべきだった。
「改めてお尋ねしますが、ミサ…様はわたくしをどうなさるおつもりですか?」
無駄と思いつつ再び尋ねて見るが、今度はミサはあっさりと教えてくれた。
「うふふふふ〜。真言立川流の新しい解釈を記した経典を手に入れたから、
あなたで試してみようと思って〜」
真言立川流の名を芙蓉はもちろん知っていた。
人の髑髏を本尊として、茶吉尼天法と言う性魔術を執り行う、邪教の一種。
しかし、正直、人ならぬ身にはそう言われてもピンと来なかった。
男女の交わりによる快楽どころか、食欲も睡眠欲も無い芙蓉には無理からぬ事であったが。
「…それは構いませぬが、何故人ではないわたくしで試されるのですか?」
「うふふふふ〜、それは秘密〜。それじゃ、そろそろ始めるわね〜」
ミサが何か妖しげな香を焚くと、甘い香りが室内に立ちこめる。
その香りに隠れるように空気が淀んでいくのを芙蓉は敏感に感じ取っていた。
秋月マサキが普段居る時空の狭間とは対極の、不快な、目に見えるような瘴気が狭い室内に満ちていく。
「オン、ダキニバギャチキャカネイエソワカ…」
ミサは複雑な印を結びながら、奇妙な抑揚を伴なった真言を読み上げ始める。
たとえ身体が動かせたとしても絶対に動かさなかっただろうが、
芙蓉はそれを微動だにせず聞いていた。
284名無しさん@ピンキー:03/04/20 23:13 ID:SosOFkjt
(7/21)
「オン、ダキニバギャチキャカネイエソワカ…」
幾度となく繰り返される真言が狭い空間に反響し、言霊となって芙蓉の身体に染みこんでいく。
やがて、痛みさえ感じないはずの自分の身体に、奇妙な熱がこもり始めていた。
思考が霞みがかかったようにぼやけ、真言が形を伴って肌を撫で上げるような錯覚に落ちていく。
「…………」
芙蓉は、自分がうっすらと唇を開いて声にならない吐息を漏らしているのに気付いていなかった。
身体の内にこもる熱は少しずつ、しかし確実に昂ぶっていき、
着ているスーツの質感さえもが柔肌を蹂躙する。
今や彼女の肌は、芙蓉の名に相応しく薄桃色に染まり、花開くその時を待ち焦がれる蕾と化していた。
「オン、ダキニバギャチキャカネイエソワカ…」
どれくらいの時間が過ぎたのか、それとも少しの間意識を失っていたのか、
芙蓉が気がついた時、ミサの存在も、自分がいる場所さえも忘れ、
ただ真言と、身体の数ヶ所の火照りだけが支配する世界に辿りついていた。
触って、みたい。
性欲という、人ならば逃れられぬ業を、今芙蓉は人ならぬ身ではっきりと感じていた。
夜に瞬く蛍の灯火のように疼く場所に触れようとして、微動だにできない身体に、苛立ちを覚える。
しかし皮肉にも芙蓉が立っていられたのもまた、ミサの呪法のおかげだった。
呪法が解かれたらその場にくずおれて、恐らく立ちあがる事さえ出来なかっただろう。
「……はぁ……っ」
今度ははっきりと、ため息が漏れる。
普段でさえ感情がほとんど感じられない彼女の声が、甘く、切なげに、
その少し薄い唇から吐き出される様は、鬼神とて狂わせるだろう色香を帯びていた。
285名無しさん@ピンキー:03/04/20 23:13 ID:SosOFkjt
(8/21)
部室内を埋め尽した真言が止んだ。
それと同時に一種のトランス状態から目覚めた芙蓉はいつのまにか閉じていた目を、ゆっくりと開く。
身体の疼きは未だ収まっていなかったが、なんとか思考する事は出来た。
話し始めて声が震えている事に気付き、咳払いをしてから語を継ぐ。
「…そろそろ、解放して頂けませぬか」
「まだ仕上げが終わってないからだめ〜」
「仕上げ、とは」
「すぐに判るわ〜」
そう言うとミサはスカートに施されているスリットから手を忍びこませ、太腿に触れてきた。
まだ火照りの治まらない肌に、冷たい手が心地よい。
ミサの手はしばらく太腿の感触を楽しんだ後、今度は程よく締まった尻肉を弄び始めた。
「…っ………」
張りのある球面をなぞるように指を滑らせ、やわやわと撫でまわす。
虫が這い回るようなむずむずとした感覚は、何故か心地良さとなって芙蓉の頭に伝わってきた。
それは本当の意味での愛撫では無い、たどたどしい動きの物だったが、
茶吉尼天法で性欲を付与された身体はどんな刺激も快感に変えてしまい、
時折強く掴まれても、痛みと気持ち良さが入り混じり、もっと強く触って欲しいとさえ思う。
しかしミサの指はそれを知った上で焦らすかのように、
次の場所を探して、尻の谷間を下着の上からたどり始めた。
御門が全くこの手の事を教えなかった為に芙蓉は知らない事だったが、
代々の陰陽師の中には式神を欲望の対象として用いる者も確かにいた。
否、妊娠の心配も無く、思うがままに欲望を満たせる彼女達は
格好の性のはけ口として利用される事の方が多かったと言えよう。
だから、彼女達にはその為に必要な器官は全て備わっていた
──もちろん、芙蓉にも。
286名無しさん@ピンキー:03/04/20 23:13 ID:SosOFkjt
(9/21)
「あっ……!」
ミサの指が不浄の孔を通りすぎた時、芙蓉は思わず声をあげていた。
急に反応を見せた芙蓉に、ミサは不審そうな目を向け、その場所を集中的に触る。
「くっ……ぅ…」
下着をぐいぐいと押し込まれ、孔の中に指が入って来ようとする。
人ならば、いや、呪法にかかってさえいなければ
──その時はそもそもそんな場所に触れさせはしないのだが──
せめて下腹に力を入れて侵入を拒む事も出来たろうが、今の芙蓉は余りにも無力だった。
はっきりと悶え始めた芙蓉に気を良くしたミサは、
一度孔から指を引き抜くと、直接触るべく下着の中に手を入れた。
孔の在り処を確かめようとする動きは、結果的に周辺を刺激して柔らかくほぐす効果を与える。
指に反応して少し膨れた孔に、ぴったりと指があてがわれた。
「うっ……あぁ…」
そこから二つに裂かれるような異物感に、芙蓉の身体が小さく痙攣を始める。
指が入り口を広げるように掻き回し、ゆっくりと押し入って来た。
隧道に入ってきた侵入物を排除しようと腸壁が蠕動した時、
芙蓉は排泄行為が与える快感を初めて体験する事になった。
「っふ…こ…こんな……」
吐き出したかと思うと、すぐにまた入ってくる。
小刻みに繰り返される排泄の快楽に頭の奥が痺れ、腹の中で暴れる指の動きを全神経で追ってしまう。
それは千年の永きに渡って開発された故の快感だったが、
普通の快楽さえ初めての芙蓉には暴力的なまでの愉悦となって彼女を襲った。
「あらあら〜。お尻が気持ちいいなんて、意外〜」
ミサは揶揄するように言ったが、ただ、屈しないように意識を保つのが精一杯で、
芙蓉はその言葉にどんな意味があるのかは解らなかった。
287名無しさん@ピンキー:03/04/20 23:14 ID:SosOFkjt
(10/21)
「はぁ、あぁ……っく、あ…ひっ!」
入り口付近を幾度も往復していたミサの指が突然奥まで入ってきた。
芙蓉は思わず呼吸を止め、少しずつ吐き出す。
それでも吐き出す度、わずかに緩む筋肉が更に指を迎え入れてしまい、
歯を食いしばりながらなんとか腹の中の空気を全て出し終えるまでに、相当の時間がかかった。
ただ、いくら穢れていないとは言っても、奥深くまで抉るのはさすがに抵抗があるのか、
ミサの指は半分ほど埋まった所で止まり、
未だ苦しくはあったが、芙蓉はようやく落ちついて息をつく事が出来た。
しかしそれは、次の責め苦への繋ぎでしかなかった。
ミサは一瞬溜めた後、一気に尻孔から指を引き抜く。
「あっっ……がっ!!」
あまりの衝撃に、動かないはずの頭が仰け反り、口の端から涎が飛び散る。
頭の奥で散った火花が、いやにはっきりと瞼の裏に焼きついた。
「もしかして、イっちゃった〜?」
「……それは、どういう事でございますか?」
荒く、大きな息をつきながら芙蓉は尋ねる。
彼女は本当に知らないから尋ねただけだったが、説明に困ったミサは黙ってしまった。
「ミサ…様?」
「そんな恥ずかしい事〜、とても言えないわ〜」
ミサはそれ以上何も言わなかったので、結局それがどんな状態なのか、芙蓉は知る事は出来なかった。
ただ、腰から下の感覚がまるきり失せてしまっているのは判ったので、
そういう事なのだろう、と自分を納得させる。
傍から見ればいささか間の抜けた会話の内に、いくらか呼吸は回復する事が出来たが、
それもわずかな間だった。
尻孔を離れたミサの指は、更に会陰を伝って下に降りていき、未だ使われた事のない女性器へと進む。
288名無しさん@ピンキー:03/04/20 23:14 ID:SosOFkjt
(11/21)
「ここ、自分で触った事ある〜?」
「ございませぬ」
芙蓉の言葉に偽りは無かった。
そこがどういう機能を持つのか、それくらいは知っていたが、子も産めず、
食事さえ必要としない自分には不浄の孔と同じく全く用の無い器官としてほとんどその存在を忘れていた。
しかしその場所は今、軽く触れられただけで菊座に優るとも劣らない悦びを自分にもたらしてくる。
身体の中心から得体の知れない何かが零れ落ちようとしているのを知った芙蓉は
足を閉じようとするが、外法に捕えられた身は未だ動かす事が出来ない。
ミサの手が下着をずり降ろした時、湿った布が大腿に触れるのを感じた。
どうしてそんな場所が湿るのか疑問に思った芙蓉が、
真言と、下腹に生じた変化に関係があるのだろう、とおぼろげに考えていると、
ミサが、不意に自分の意識が集中している場所に触れてきた。
自分でも何がそこに起こっているのか判らなかったが、
ただ、恥ずかしいという気持ちが湧き起こってくる。
ミサの指先がぴったりと閉じている谷間を捕え、ゆっくりと前後する。
「何を…なさって、おられるのですか?」
「またまた〜。判ってるでしょ〜」
確かに、ミサの指先がもたらす効果ははっきりと伝わっていた。
指が往復する度、そこから火でも起きているような熱が下腹に溜まっていき、
自ら、もっと腰を揺すりたくさえなってしまうのだ。
芙蓉の内なる願いに応える様に、ミサの指の動きが変わった。
全体を擦る動きから、指腹を浅く陰唇に差しこみ、引掻くような動きに。
「っ、は………ぅ…」
人よりも鋭敏な耳が、自分の蜜が奏でる粘着質の音を細分漏らさず拾ってしまう。
初めて耳にするのに、聞いているだけで新たな蜜が溢れそうな、淫らな音。
分泌が増えるにつれて大きくなっていくその音に羞恥を煽られながら、
芙蓉はただ立ちつくす事しか出来なかった。
289名無しさん@ピンキー:03/04/20 23:15 ID:SosOFkjt
(12/21)
芙蓉の股の間から指を抜いたミサは、粘り気を確かめるように指を擦り合わせ、
親指と中指の間に透明な滑液の橋をかけると、満足げに頷く。
「ちょっと心配だったけど、ちゃんと濡れてるのね〜」
「それは、何でしょうか?」
「麩質溶剤よ〜。またの名を愛液ともいうけど〜」
麩質溶剤という呼び名は知らなかったが、愛液なら芙蓉にも解った。
女性が性的な興奮をすると性器から分泌される液体。
自分にもそのような物が出せるのか、という驚きと共に、
今股間を濡らしているのが全て愛液だとしたら、少し量が多いのではないか。
そんな不安が芙蓉の脳裏をよぎったが、ミサに尋ねる事は出来なかった。
恥ずかしかったのだ。
ミサの施した呪法の効力なのか、芙蓉はあらゆる感情が昂ぶっている事を自覚していた。
羞恥も、驚きも、彼女は今人と同じか、あるいはそれ以上に感じ、発露していた。
「今の気分はどう〜?」
「なんと申し上げればよいのか…身体が熱くて…このような感覚…初めてで、上手く…言えませぬ…」
ミサの問いに、芙蓉は言葉を選びつつ、なんとか伝えようとする。
術者に使役される為に産み出された存在である式神は、
術者の性格によってはそう言う事があるとしても、
基本的に嘘をついたり問いをごまかすようには出来ていなかった。
まして芙蓉のような陰陽の秘術を尽くして産み出された式神は、
高度な知性を備えるが故にその思考にも大きな制限がかけられている。
だからミサの問いにも答えるのは当然ではあったが、
それよりも、自分の身体に起きている事を言葉にしたい、という欲求が芙蓉を衝き動かしていた。
「うふふふふ〜。芙蓉ちゃんって結構えっちなのね〜」
何故御門はミっちゃんで自分は芙蓉ちゃんなのか、
芙蓉がどうでもいい事を考えていると、ミサの手がシャツにかかった。
290名無しさん@ピンキー:03/04/20 23:16 ID:SosOFkjt
(13/21)
ミサは不慣れな手付きでボタンを外し、
式神と判っていても思わず嫉妬してしまう豊かな乳房を晒けださせる。
「胸〜、大きいのね〜。ミっちゃんの趣味〜?」
「…わ、判りませぬ」
御門によって命を吹き込まれた時からこの姿だったし、それに対して説明があった訳でもない。
しかし、ミサの言う通りそれが御門の趣味だとしたら。
芙蓉は置かれている状況も忘れて、少しだけ、嬉しい、と思った。
ミサは指先に愛液をまとわりつかせたまま胸を掴み、
とても片手では覆いきれない巨大な椀型の膨らみを、こねるように揉みあげた。
ほおずきの様に赤い胸の先に触れられると、芙蓉の背筋を甘い痺れが走りぬける。
子に乳を与える為の場所が何故こんなに心地良いのか、
疑問に思っても、次の瞬間には押し流されてしまう。
「あっ……ふ……ぅ…ん…」
爪の甲で撫でられ、引掻かれ、弾かれる。
自身も気付かない内に、胸の先は硬くしこり、膨らんでいた。
摘めるほどに大きくなった乳首を、ミサの指が捕える。
「んぁっ! …ぅ……」
加減が判らぬ指先に、強く、潰れてしまうくらいに摘まれても、
もう芙蓉の身体には快感しか伝わってこない。
「そろそろね〜」
自分の指の動きに合わせて敏感に淫らな声をあげる芙蓉に、
ミサはしばらくの間その乳房を触り続けていたが、
頃合いと見た所で一度彼女の身体から離れると、棚から何かを取り出した。
「…それは」
「マンドレイクを練り上げて作った、ミサちゃん特製アイテム〜」
291名無しさん@ピンキー:03/04/20 23:16 ID:SosOFkjt
(14/21)
見た事がない芙蓉は知らなかったが、それは明らかに男根を摸して作られていた。
平均的な人間の物よりも大きめのそれを芙蓉の秘唇にあてがい、先端に愛液を含ませる。
「行くわよ〜」
ミサの声と共に、芙蓉は何か硬い物が自分の股下から侵入してくるのを感じた。
「うっ……く、はぁ…」
痛みは無かったが、相当な異物感が芙蓉の身体を苛む。
尻孔を犯された時よりも数段強い、貫かれる感覚。
ミサは芙蓉の腹に根元までマンドレイクで作った張型を収めると、
一度そこで馴染ませる為に動きを止めた。
膣の中で新たな水分を含んだ張型が、更に膨張する。
「あぁ……っ、はぁっ…」
たっぷりと芙蓉の蜜を吸い、膨らみきった張型が、ミサの手によって動きはじめた。
散々に高められた性欲は、初めて迎え入れた男の形をした物を貪欲に搾り始める。
ミサが作った張型は、どういう原理か熱を持ち、本物の男根と全く同じに芙蓉を犯す。
狭かった肉の通路が少しずつ馴染んで広がっていき、広げられた悦びに蜜を溢れさせる。
「気持ちいいでしょ〜」
「は、はい…このような感覚…初めて……です…」
始めは控えめだったストロークが、徐々に大きく、深い物になっていく。
身体を動かして快感を逃がす事も叶わない肉体は、
張型が深く埋まる度喘ぎ、甘い声で啜り泣くのが精一杯だった。
調子に乗ったミサが、張型を一番深い所まで入れた所で一回転させる。
「うあぁぁっ!」
どこで型を取ったのか、細密に作られた男根はその張った雁首で芙蓉の膣深くを抉り、
凄まじい悦楽を彼女に与えた。
292名無しさん@ピンキー:03/04/20 23:18 ID:SosOFkjt
(15/21)
二度、三度と続けて回されると、どこかへ昇っていくような昂まりが頭の中を白く染める。
「わ、わたくし…は……何か…恐ろしい……来て……!」
喉元まで貫かれるような感覚。
今までのどんな物よりも激しい官能が、芙蓉を荒々しくさらっていく。
彼女の声が短く、途切れの無いものに変わったのを感じて、
ミサはラストスパートをかけた。
軽く揺さぶりながら張型を抜き差しして、彼女の秘奥を余す所無く犯す。
いくら黒魔術の奥義を用いて作った張型でも、
さすがに芙蓉が感じている愉悦まで味わう事は出来なかったが、
理知的な顔立ちがだらしなく乱れ、喘ぐ様は充分にミサを興奮させていた。
乱暴な手付きを抑えようともせず、最後の一撃を加える。
「あぁ……はぁ、ぁぁぁっ……!!」
切なく、か細い悲鳴をあげながら、遂に芙蓉は果てる。
昇り詰めた意識が黒い奈落へ落ちて行くのをどこか遠い所で感じながら、
彼女は何度も痙攣を繰り返していた。
293名無しさん@ピンキー:03/04/20 23:19 ID:SosOFkjt
(16/21)
「はい、おしまい〜」
ミサの合図と共に呪法が解けると、芙蓉は糸が切れた操り人形のように崩れ落ちた。
矜持を保とうと息も整えずに無理やり立ち上がり、乱れたシャツの胸元をかき寄せる。
「これ見て〜」
ミサが目の前にかざした、つい今しがたまで自分を犯していた物を、芙蓉は呆けた目で見つめる。
20センチはあったマンドレイクの張型が、今は数センチ程しかなかった。
「これは〜、膣の中で溶けたのよ〜。それでね〜」
ミサはそこで言葉を切ると、短い呪文を唱える。
途端に、さっきまで身体を嬲っていた快楽が、マンドレイクが溶けこんだ場所からぶり返してきて
芙蓉は堪えきれずその場に膝をついてしまった。
「…このような、事…うぁぁっ」
強がってみせても、ミサが少し呪文を唱えただけで、
身体をかきむしりたくなるようなもどかしい感覚に襲われて、黒髪を振り乱して悶えてしまう。
「ちなみに〜、解呪する方法はあるけど〜、教えない〜」
それをわざわざ告げたのは、余程困難な方法か、ミサ本人にしか解けないのだろう。
それと知った芙蓉はミサを睨みつけたが、
淫蕩な輝きを宿してしまった瞳では迫力が無い事甚だしかった。
「もう〜、用事は終わったから〜、帰ってもいいわよ〜」
一方的に終わりを告げるとミサは部室の外へ芙蓉を追い出してしまう。
放り出された芙蓉はまだ頭にもやがかかっていて、下腹の異物感も残ったままだったが、
これ以上ここに居ても何も無いと判断して、足をよろめかせながら御門の許へと帰っていった。
「あとは〜、明日のお楽しみね〜」
自分一人になった部屋の中で誰に言うともなくミサは最後にそう呟くと、自らも帰る支度を始めた。
294名無しさん@ピンキー:03/04/20 23:19 ID:SosOFkjt
(17/21)
翌日。
電脳部で一人コンピュータに向かっていた御門は、気配を感じて顔を上げた。
傍らにいきなり立っていた芙蓉に、驚きを押し殺す。
彼女が命令も無くこんなに近くに踏み込んできたのは今までに覚えが無かった。
「御門様」
「どうしました? 今日は特に命を申し付けてはいないですが」
「…申し訳ございませぬ」
しばらくの沈黙の後、芙蓉は目を伏せて、ほとんど聞き取れないくらいの声でそう呟くと、
いきなり御門の身体を押し倒した。
「どうしたのです!」
芙蓉に只ならぬ事が起こっているのを瞬時に悟った御門は、芙蓉を一旦呪札に還そうとした。
「!! な…何故私の術が効かぬ!?」
全く式札に還る気配を見せない芙蓉に、
御門は目の前の女性が敵の偽者ではないかと思ったが、
彼女は確かに自分が使役している十二神将の一人、天后芙蓉に間違いなかった。
「御門様…」
逆に自分が術にかけられたかのように、身体が動かない。
芙蓉の手が己の陽を晒けだすのを、まやかしでも見ているかのような面持ちで眺めるだけだ。
芙蓉は主人の、昨日初めて知った一物を愛しげに撫で擦り、柔らかな手で握る。
それはすぐに本人の意思とは無関係に大きくなり、存在を誇示するように垂直にそそり立った。
「ふ、芙蓉…これは一体、どうしたと言うのです」
「以前から…以前から、御門様の事をお慕い申し上げておりました」
「それは…しかし、お前は」
もはや動転している事を隠す事も出来ずうろたえる御門の口を、芙蓉の紅が塗られた唇が塞いだ。
今まで嗅いだ事の無かった香りが漂ってきて、御門の思考を中断させる。
人と寸分違わぬ温かさを持った舌が口の中に入り、自分の舌を絡め取ると、
御門は抗う事も忘れて、芙蓉にされるがままに口付けを交わしていた。
295名無しさん@ピンキー:03/04/20 23:19 ID:SosOFkjt
(18/21)
「…ぅ………」
口付けはそんなに長い間の事では無かった。
御門はそう思っていたが、視界の端に入った時計の進み具合を見て愕然とする。
快楽に流される人間など軽蔑の対象でしかなかったのだが、
それは知らぬ者だけが言える強がりでしかなかった事を思い知らされたのだ。
芙蓉はどちらの物かも判らない唾液で唇を妖しく光らせながら、太腿に御門の陽を押し当てる。
昨日のマンドレイクよりも熱く、心臓にあわせるように脈動を繰り返すそれが、たまらなく愛おしい。
「御門様…」
無意識に口からこぼれたその言葉は、今までの想いを凝縮した情感に溢れていた。
「…芙蓉…」
いつの間にはだけていたのか、芙蓉の制服のシャツの間から豊満な白い胸が覗いているのを、
御門はつい見てしまう。
その視線に気が付いた芙蓉は、口許を小さく微笑ませると、主の目から乳房を隠すべく動いた。
身体が、密着する。
夏服の薄い生地越しに芙蓉の胸の質感が伝わってきて、御門を誘う。
ほとんど本能的な欲求に、もはや逆らおうともせず御門は胸に触れた。
「あっ……んっ…」
御門の手はミサよりも更にぎこちない動きだったが、芙蓉は比べ物にならない快感を受けていた。
愛しい男に触られる事に無上の喜びを感じながら、はばかりもせず淫声をあげる。
制服を着て教室の片隅でこうして愛を交わしている様は、
いささか過激ながら、紛れも無く普通の高校生の男女の物だった。
296名無しさん@ピンキー:03/04/20 23:21 ID:SosOFkjt
(19/21)
散々に豊乳を弄んだ御門は、次にどうしたら良いか判らず動きを止める。
しかし芙蓉に、芙蓉だからこそ弱みを見せたくない御門はまさか尋ねる事も出来ず、
目だけで彼女の顔色を伺った。
芙蓉は心得たように頷くと、自分の足の間でいきり立っている御門の陽を、
既に熱く潤っている自らの陰に迎え入れる。
「くっ……ふ、芙蓉…」
御門は未だ女性を知らず、そもそもある一人以外、女性自体にさして興味も無かったが、
そんな彼にも、芙蓉の媚肉は尋常ならざる物である事は判った。
男根から精を搾り取りつつ、自らも悦びを得ようと締まり、うねる。
あまりに蟲惑的な芙蓉の女陰に御門は弾けた欲望を抑える事が出来ず、
彼女の腰を掴むと床に押し倒し、本能のままに腰を動かす。
「あぁ、御門様……っふ、っ、あ…」
御門の屹立はミサの時は比較にならない激しさで芙蓉の身体を貫いた。
引き抜かれ、新たに入ってくる度に違う角度で淫壷を抉り、男の証を焼きつけてくる。
腹の中を掻き回され、顎を仰け反らせて悶えながら、
わずかでも離したくなくて、足を御門の腰に絡めて動きを封じた。
足が狭まるのに合わせて、膣が締まる。
それは性交が初めての御門にとって、強すぎる刺激だった。
「うっ…………くっ!」
小さな呻き声と共に、芙蓉の体内に収まった御門の陽から熱い液体が放たれる。
その熱さはあの日与えられたどんな快感よりも心地良い、
ミサが決して与える事の出来なかった愉悦を芙蓉にもたらしていた。
身体が満たされるのを感じながら、彼女も絶頂を迎える。
「御門様……わた、くしも……ご、ご一緒に…っっ!!」
芙蓉は全身で御門にしがみつきながら、好いた男に抱かれる悦びを全身で感じて果てていった。
297名無しさん@ピンキー:03/04/20 23:21 ID:SosOFkjt
(20/21)
乱れた衣服を整えるまで、二人とも無言だった。
「裏密ミサに…彼女に、何かされたのですね?」
主の問いに、芙蓉はしばらく答えなかった。
御門の言っている事は事実なのだが、それを認めると、
ぼやけてしまう物があるような気がしたのだ。
「………いいえ。わたくしの、自分の意思でございます」
結局、芙蓉は御門によって命を吹き込められてから初めての嘘をついた。
おそらくこれで御門との繋がりが断ち切られると思った時、芙蓉は想いを伝える方を選んだのだった。
「…そうですか」
御門は彼女が嘘をついているとは微塵も考えていなかったが、
何か事情があるにせよ、彼女が言わなければどうしようもなかった。
それでも、式神である彼女を物ではなく、女性として扱おうとする辺り、
この、男女の機微など何も知らない陰陽師は全く救いが無い訳ではなかった。
「申し訳ありませぬ。わたくしは…もはや式神としてはお役に立てませぬ。
「…確かに、術者の言う事を聞けず、
あまつさえ恋に惑うた式神など、その意味は有りませんね。
判りました。あなたの式神としての役目は今日で終えてもらいましょう」
芙蓉の言葉に御門は軽く目を細めつつ頷いた。
それは充分予想していた答えであったが、実際に耳にした時芙蓉の胸の中を寂寥が駆け抜けた。
それでも。
一時だけでも、想いが叶えられたのなら。
芙蓉はむしろ晴々とした気分で、式札に還されるその瞬間を待ちうけた。
しかし、いつまで待っても戻らない自分の身体に、芙蓉は恐る恐る顔を上げる。
298名無しさん@ピンキー:03/04/20 23:21 ID:SosOFkjt
(21/21)
そこには手にした扇子を広げ、顔を覆い隠した御門の顔があった。
「代わって貴女に命じます。今この時より、御門晴明の個人的な世話を執り行いなさい」
「…御門…様」
芙蓉はある種の衝動に必死で耐えながら、深々と一礼する。
「…ただし」
頭を垂れたままの芙蓉に、御門はまだ扇子で顔を覆ったまま続けた。
「村雨には絶対に気取られてはなりませんよ。いいですね」
「…承知致しました」
芙蓉は再び一礼したが、その口の端は抑えきれない喜びの為にほころんでいた。

「…うふふふふ〜。上手くいったわ〜」
オカルト研究会の部室で、ミサは水晶玉に映し出された光景を見てほくそ笑んでいた。
御門晴明。
いずれ必ず自分の敵対勢力になるであろうこの男を排除するにはどうすれば良いか。
龍麻を通じて彼の存在を知ってから、ミサはその事だけを考えていた。
そして導いた結論が、この、最も簡単で、かつ確実な方法だった。
色欲に溺れさせてしまえば、自ずと滅びの道を歩み、
少なくとも自分の道に立ちはだかる事はないだろう。
そして声は聞こえなかったが、芙蓉は思惑通りに動き、御門を手篭めにしてくれた。
計画が完璧に運んだ事に自画自賛の頷きを三度すると、
ミサは新しく手に入れた『無名祭祀書』の幻の初版を解読するべく机に向かった。

ちなみに数年後、ミサは知る事になる。
御門晴明が、陰陽師の歴史の中でも最強を誇る術師となり、
常にその影に寄りそう女性、天后芙蓉もまた強大な力を持った式神となった事を。
299名無しさん@ピンキー:03/04/20 23:26 ID:SosOFkjt
また長いのをすみません。
式神の設定は多分にファンタジーです(w

読んでくださった方にお尋ねしたいのですが、エロかったでしょうか?
エロいかどうかだけ、メル欄にでも10段階で(10が最エロ)教えてくださると、
今後の励みになりますのでもし良かったらお願いします。
300名無しさん@ピンキー:03/04/21 00:18 ID:l//Sv+e+
芙蓉たんキタ━━━━━(゚∀゚)━━━━━!
芙蓉たん(;´Д`)ハァハァな自分にクリティカルヒットしますた。
話が違和感無く作りこまれているのでたまりません。
エロいのに、話の完璧さが凄いなぁと素直に思いまつ。
個人的にありがとうを言いまくりたい。
本当にありがとう。そしてやはり芙蓉たん(;´Д`)ハァハァハァハァ。
SosOFkjt氏のおかげで止まっている話を仕上げようと思えますた。
オレモガンガルー アアハヤクシアゲテアップシヨウ…
301名無しさん@ピンキー:03/04/22 09:56 ID:N0u3yZ3b
キャラ補正+呪術という特殊地形効果の結果目欄となりますた
雪乃変二作は個人的嗜好でクリティカルヒットだったがあくまでも
好みの問題かと思われ
無理に1話に2回戦詰め込まずとも、前後編に分けて対御門戦を
長めにするという手もあったのではないかと提案してみるテスト

なんかミサタンどんなエチーでも常に冷静っぽいような気がしてきた
相手が龍麻なら話は別かノゥ?
302名無しさん@ピンキー:03/04/23 00:23 ID:uNGrgMWI
お二方、ありがとうございました。
ちょっと最近ここに限らず、
自分がエロいの書けてるか解らなくなってたので禁じ手とは思いつつ
お尋ねした次第です。

実はご提案のように最初はミサの「陰」と御門の「陽」で長さを揃えるつもりでした。
済んだ事ですが。

これでネタも無くなったのでしばらくお休みさせて頂きます。
303名無しさん@ピンキー:03/05/02 21:06 ID:fkPsUkPC
ホシュホッシュヽ(`Д´)ノ

…外法ネタでなんか書けるよう3周目の外法にチャレンジしてきまつ
304名無しさん@ピンキー:03/05/07 12:42 ID:pTUwBJMT
>>303
禿亀だががんがれー



あの外法のプレイをナー
305名無しさん@ピンキー:03/05/08 20:10 ID:68yB+pqI
  ,,,,.,.,,,,
 ミ・д・ミ <ホッシュホッシュ
  """"
306名無しさん@ピンキー:03/05/09 01:54 ID:WIikdSVo
今回バカ系なんで、303さんの繋ぎって事でおながいします。

(1/12)
金曜日の放課後、龍麻と京一は新しいラーメン屋を開拓する為に街に出ていた。
京一は所構わず木刀を持って歩くから嫌でも街の視線を一人占めにするし、
喧嘩を『売られなかったらこっちから買いに行く』とばかりに好むのが困り物だったが、
それでも確かに一緒に居て楽しい人間ではあったので、
龍麻はほとんど毎日のように京一とつるんで遊んでいた。
「おッ、この角を曲がるんだぜ」
街中を突っ切るようにラーメン屋に向かう龍麻と京一は、
この日も当然のように何人かの剣呑な学生達と出会ったが、
京一も自分からからもうとはせず、ラーメンを食う前に喧嘩は勘弁してくれよ、
という龍麻のささやかな願いは叶えられたかに見えた。
しかし京一の案内でその角を曲がった時、
龍麻を待っていたのはラーメン屋ではなく自分を呼ぶ声だった。
「あっ、龍麻さん!」
その声は大きくも、良く通る訳でもなかったが、
龍麻の耳はまるで世界にその声しか存在しないかのようにはっきりと捕えていた。
「おい、どうした龍麻!?」
京一の呼びかけにも答えず、その場に立ちすくんでしまった龍麻の許に、
一人の少女が駆け寄ってくる。
「おッ、紗夜ちゃんじゃねーかッ!」
紗夜と呼ばれた少女は顔の両側で束ねているおさげにした髪を小さく揺らしながら、
京一の方には儀礼的に一礼すると、龍麻の顔をまっすぐに見た。
307名無しさん@ピンキー:03/05/09 01:55 ID:WIikdSVo
(2/12)
「今日はどうしたんですか? こんな所で会うなんて奇遇ですね」
「あッ…あァ……こんにちは」
努めて平静を保ちながら挨拶を返す。
龍麻は正直、この比良坂紗夜と言う少女が苦手だった。
顔立ちは充分に可愛いし、
儚げな仕種がいかにも女性らしく見える──例えば壬生などには──らしいのだが、
どうも龍麻にはそれが計算づくでされているような気がして、出来るなら、
それこそ壬生辺りと仲良くしていて欲しい、と思っている。
いるのだが、彼女は神出鬼没──というか後を尾けているのではないか、というくらい
行く先々で出会い、付きまとってきて、龍麻は少なからずストレスが溜まっていた。
そんなに嫌なら断ればいい──誰に相談してもそう言われるだろうし、龍麻自身もそう思う。
しかし、彼女は『力』を持っていた。
龍麻が龍脈に目覚め、京一が霊力を身に付けたように、
比良坂紗夜もまた、言霊を操る力を得ていたのだ。
聞く者を虜にし、意のままに従わせる唄。
いっそ意思の弱い者のように完全に自我を奪われてしまえば、
ある意味では悩みも無く幸せだっただろうが、そうするには龍麻の意思はいささか強すぎた。
そのせいで──
忌まわしい記憶が甦りそうになった龍麻は小さく頭を振って悪夢を追い出すと、
今、ラーメンという何物にも替えがたい至福の時を邪魔されつつある事へ
救いを求めるように京一の顔を見たが、
このラーメンの次にはナンパの事を考えている阿呆は、
どう勘違いしたのか解り易すぎる表情を浮かべると、
小悪党のような──というよりそのものの顔で龍麻の前に掌を差し出した。
「へへへッ、それじゃ俺は一人でラーメン食いに行くからよ」
「ぐっ……」
龍麻は喉まで出かけた声を呑み込むと、財布から千円札を取り出して叩き付けるように渡す。
308名無しさん@ピンキー:03/05/09 01:55 ID:WIikdSVo
(3/12)
「おッ、悪いなッ。安心しろよ、葵にはバッチリ黙っててやるからよ」
全く、それが無かったらどれほど心安らぐ事だろう。
悠々と立ち去る京一の背中に怨みの気を放ちながら、龍麻は我知らず額にかいた冷や汗を拭っていた。
龍麻は別に葵と付き合ったりしている訳でも無く、
友達(よりもちょっと下)程度の認識しか無いのだが、
どう言う訳か彼女の方は龍麻に小説か何かの主役同士のような気分を抱いているらしかった。
生徒会を掌握している彼女の機嫌を損ねると、旧校舎の清掃を一人でしろだの
積み上げた高さが一メートル近くもある、何に使うのかさっぱり判らない書類を運べだの
泣きたくなるような陰湿な無理難題を言いつけられる為、
龍麻は放課後は極力彼女に遭わないようにしていた。
もし今回の事を、実は杏子の次くらいに噂話が好きだと思われる京一に言いふらされでもしたら、
カリフォルニアに行ってマリィの両親を一人で捜してこい位の事は言われてしまう以上、
なけなしの財産であるラーメン代を京一に渡すのもやむを得ない事だった。

しかし、龍麻が乏しい小遣いの中から支払った口止め料は、結果として全く無駄に終わる事になった。
紗夜に強引に腕を取られて歩き出した龍麻だったが、数歩も歩かない内に再び足を止める。
「どうしたんですか、龍麻さん?」
龍麻は答えなかったが、返事をしなかったのではなく、出来なかったのだ。
紗夜の声にも自分を金縛りにする力はあったが、
これは、それ自身が持つ凄まじいまでの『気』だけで龍麻の動きを封じこめていた。
こんな芸当が出来る人間を、龍麻は一人しか知らない。
309名無しさん@ピンキー:03/05/09 01:55 ID:WIikdSVo
(4/12)
龍麻の反応に異変を感じた紗夜が背伸びして遠くを伺うと、
人の波に紛れてこちらに向かってくる少女の姿が見えた。
今どき珍しい、少し緑がかって見える位黒い髪を胸の辺りまで伸ばしたその姿は、
美少女、と一言で言いきってしまうしか無いほどの美しさだった。
龍麻ほどには気を視る事の出来ない紗夜にも、
彼女の周りに立ち上る陽炎のような気ははっきりと見え、龍麻と同じく足をすくませてしまう。
ゆっくりと、獲物を追い詰めた猛獣の足取りで近づいてくると、
龍麻と紗夜以外の人間には天使のような、と称えられる笑みを浮かべた。
「龍麻、今日は一人?」
最初の一言で紗夜に対して圧倒的な優位を見せつける、完璧な台詞。
紗夜は下唇を血が滲むほど噛み締めたが、言葉では対抗出来ないのが解っているので
龍麻の腕をぎゅっと引き寄せるのがやっとだった。
葵はそれに路傍の小石を見るような一瞥をくれただけで、龍麻の目を見て話し掛ける。
「ねえ龍麻、良かったら一緒に買い物に行かない?」
「龍麻さんはわたしとデートしているんですッ!」
「あら、比良坂さん、いたの?」
ようやく魂の呪縛から解かれた紗夜が、飼い主を守ろうとする子犬のように吠え立てたが、
葵は手の甲を口に当て、軽やかに嘲る。
こんな一昔前のお嬢様のような態度が全く違和感なくこなせるのも彼女の特技のひとつだった。
「まッ、まぁ、二人とも、落ちついて…」
「龍麻は関係無いわ」
「龍麻さんは黙っていてくださいッ!」
放っておいたらこの場で『力』を使いそうな勢いの二人に、恐る恐る止めに入ったものの、
黄龍の器として強敵と闘う事を宿命づけられている龍麻も、
この竜虎相撃つ闘いの場では無力な小羊でしかなかった。
「うふふ、さすがの私もいい加減あなたが鬱陶しくなってきたわ。
龍麻の横に立つのは一人で良いと思わない?」
「そうですね。私もそう思います。あなたのような人が傍にいると、龍麻さんが可哀想ですからッ!」
二人は肉食獣の笑みを浮かべると、もはやこの場では、
わら人形ほどの価値しかない龍麻の腕を両方から掴んで歩きはじめた。
310名無しさん@ピンキー:03/05/09 01:56 ID:WIikdSVo
(5/12)
30分後、ホテルの壁を呆然と眺めていた龍麻は、
これからはじめられる行為に思いを馳せて暗澹たる気持ちになっていた。
どういう成り行きで自分がここに居るのか、考えるのも馬鹿馬鹿しくなって、
二人に気づかれないよう小さくため息をつく。
龍麻は葵とも、紗夜ともセックスは初めてでは無かった。
もちろん二人同時にでは無かったが、
二回とも全く龍麻の意に反して行われた、と言う点は共通だった。
葵には旧校舎で力と権力を背景に巧みに脅され、紗夜には唄の力で心を操られて。
その時の事を思い出すと今でも涙が滲んでしまい、生きる意味を見失いそうになってしまう。
そんな龍麻の心情などどこ吹く風で、葵は紗夜と龍麻の目の前で何のためらいもなく服を脱ぎ捨てた。
負けじと紗夜も慌てて習うが、その肢体を見た葵が鼻で笑う。
「あら、随分と貧相なプロポーションなのね。そんなので龍麻と釣り合いが取れると思っているの?」
「たッ、龍麻さんは外見なんて気にしないんですッ! ねっ、龍麻さん」
「あッ、あァ…そう、かも知れない気がするなぁ」
どう答えてもロクな事にはならないのが解りきっていたので、適当にお茶を濁す。
紗夜は煮え切らない答えに不満気に頬を膨らませたが、
葵の、軽く見下した視線を感じてその子供っぽい仕種を止めた。
豊満な胸を見せびらかすようにして、葵は龍麻に近づく。
白い清楚な下着が、何故か酷く淫靡な物に見えるのは、龍麻のせいではなかった。
魅せ方を嫌というほど心得ている葵が、
下着会社の専属モデルでさえ出来ないような着こなしをしているからだ。
ひとつひとつの仕種に男を煽り、興奮させるスパイスがまぶされている。
彼女の本性を知りさえしなければ、
身の破滅と引き換えにしてでも手に入れたいと誰もが願うに違いない身体だった。
一方の紗夜の下着は淡い黄色の控えめな物で、こちらは年相応に似合っている。
まだ男を誘う色香を身に付けていない身体つきはしかし、
精一杯に背伸びをしている健気さが逆にある種の色気を醸し出していた。
311名無しさん@ピンキー:03/05/09 01:56 ID:WIikdSVo
(6/12)
下着姿になった二人は龍麻の両横に腰掛けると、
葵はその胸を存分に生かして龍麻の腕を巨大な谷間に挟みこみ、
紗夜は初々しさをアピールすべく控えめに手を重ね、それぞれの表情で龍麻を誘惑し始めた。
しかし、1ミクロンでもどちらかに顔を傾けたら、
死よりも悲惨な運命が待ちうけている事を知っている龍麻は、
ただもう2時間──延長が無かったとしての話だが──が
一秒でも早く過ぎてくれる事だけを祈りながら、
フランス人形のように無表情を保ったまま正面を向き続けた。
無論二人がそれを許すはずもなく、
それどころか全く反応を見せない龍麻にこれ幸いと調子に乗り始める。
先に動いたのは紗夜の方だった。
重ねた手を絡め、自分の身体へと導く。
ほの温かい彼女の太腿に指先が触れ、龍麻は思わず生唾を飲みこんでしまう。
紗夜はゆっくりと肉付きの薄い肢体をなぞらせながら、少しずつ大胆な所へ導いていく。
龍麻の指先に下着の布地の感触を確かめさせてから、
肌との境目を中心に向かって進ませ、熱を帯び始めた秘奥の上に連れて行った。
「あっ……」
自分で触らせておきながら、驚いたような声をあげる。
少し掠れたその喘ぎは、龍麻に罪悪感めいた困惑をさせるのに充分だった。
そうやって少しずつ誘っていき、手中に収める。
最初に龍麻と出会った時も、同じやり方で近づいていったのだ。
紗夜は葵と違ったアプローチで、自分の魅力を最大限に引き出す方法を十分に心得ていた。
闇の呪縛から解き放たれ、龍麻という光を見つけた今、
その光を我が物とする手段に何をためらう理由もなかった。
312名無しさん@ピンキー:03/05/09 01:56 ID:WIikdSVo
(7/12)
反対側から葵は、龍麻の胸板に手を滑らせてくすぐるような愛撫を始めた。
今の日本には失われて久しい白魚のような指を、男を誘惑する為に操る。
たくましく隆起した筋肉を愛しみ、ごつごつした肌触りさえ甘く撫で上げ、
並の男ならそれだけで勃起してしまいそうな手技で龍麻の身体をくまなく犯す。
乳房を触れるか触れないかの位置に保ちながら、あくまでもやんわりと龍麻を誘惑するその様は、
男を痺れさせる毒をたっぷりと含んでいた。
ようやく見つけた、自分に相応しい男。
時間をかければ必ず振り向かせる自信はあったし、その為にあらゆる努力は惜しんでいなかった。
着々と進んでいた計画が、龍麻の隣にいる小娘の登場で変更を余儀なくされ、
葵は焦りと怒りを同時に覚えていた。
といって実力で排除するにも彼女にも『力』があり、うかつに手を出せない。
ならば龍麻の方を先に手篭めにするしかなかった。
そして今日、訪れたこの機会を逃すつもりは全く無い。
ついに下腹へと辿りついた葵の手が、龍麻の龍を捕える。
二人の少女のこれだけ魅惑的な愛撫にも、それはまだ天を向いてはいなかった。
「あら龍麻、元気が無いじゃない」
どこかの娼婦のような台詞をサラっと言ってのける葵に、龍麻はひきつった笑いを浮かべるしかない。
しかしいくら肉体的にはそそられたとしても、心が萎縮してしまっていてはどうにもならなかった。
むしろ罵倒されたとしても、これで諦めてくれれば良い、と龍麻は願ったが、
紗夜はにっこり笑うと軽く何かのメロディーを口ずさんだ。
途端に力を取り戻し、いきり立つ己の一物を見て、龍麻は目の前の純朴そうな少女に恐怖すら覚える。
葵もこの時ばかりは紗夜と敵対しているのも忘れ、これから自分の中に収まるであろう屹立に
うっとりとした眼差しを向け、前哨戦とばかりに龍麻の首筋に舌を這わせた。
目の前で大きくなっていく龍麻の男性を余す所無く観察した紗夜が、
興奮でほんのりと赤みがかった顔を近づける。
まだ少しだけ硬さが残る唇や、ぎこちない舌の動きは確かに初々しく可憐で、
大抵の男は夢中になるだろう。
龍麻は唇が触れる瞬間、置かれている状況も忘れて目を閉じ、紗夜を受け入れた。
313名無しさん@ピンキー:03/05/09 01:57 ID:WIikdSVo
(8/12)
それを見た葵は表情を能楽のように一瞬で鬼のそれに変えると、
龍麻の下腹にある屹立に手を伸ばした。
「んッ……んぐッ!」
雁首の裏側をいきなり撫でられ、たまらず龍麻は顔を仰け反らせる。
その拍子にキスもほどけてしまい、じっくりと愉しもうと思っていた紗夜は不満そうな表情をするが
ここは負けを認めざるを得なかった。
背後に回った葵はその見事な乳房を押し付け、紅い舌を首筋に這わせた。
ぬらぬらとした舌の動きが嫌というほど伝わってきて、背筋に痺れが走る。
背中を反らせてくすぐったさから逃れようとすると、反動で葵に近づいた顔を掴まれ、唇を奪われた。
軽く唇を押し付け、やわやわと舌で愛撫して龍麻を誘い出すと、すぐに荒々しく絡める。
為す術なく葵に絡めとられてしまった龍麻は、なんとか体勢を立て直そうとするが、
その度に葵に先回りされて動きを封じ込められ、もはや一方的に翻弄されてしまうだけだった。
葵はいつしか龍麻の頭をしっかりと抱えて、押し倒さんばかりの勢いでキスを続ける。
二人のくぐもった喘ぎと唾液の絡む音に鼓膜を嬲られた紗夜は、
失点を取り戻すべく大胆な実力行使に出る事にした。
とても全てを収める事など無理そうに見える龍麻のそれを、一気に奥まで飲みこむ。
相当無理をしているのだろう、苦しそうな呻きが微かに漏れたが、
葵への意地なのか、すぐに声を抑えると口の中をほとんど産め尽くしている剛直をしゃぶり始めた。
心持ち顔を引くと、舌で全体を遠慮無く舐め回す。
紗夜の舌は短く、この手の事には明らかに不向きだったが、彼女は懸命さでそれを補おうとしていた。
横側の根元から舌を滑らせ、剥き出しの先端に唾液をまぶす。
「んっ……ふっ、ん…」
ときおり漏れる鼻息が耳を惑わし、剛直をいきり立たせ、
もう欲望を抑え続ける事を諦めた龍麻は紗夜の頭に手を添えて更に激しい口技を促す。
紗夜は龍麻を咥えたまま、ひどくいやらしい上目使いで龍麻を見ると顔の動きを速めた。
314名無しさん@ピンキー:03/05/09 01:57 ID:WIikdSVo
(9/12)
熱い塊が肉棒を上下する度、龍麻の疼きは確実に昂ぶっていく。
まだ頬張られる事に慣れていない龍麻は、ほどなく爆ぜそうになってしまった。
「うっ……紗夜、ちゃん……もう、出そう…だ」
紗夜は声よりも先に、
口の中で暴れるペニスの脈動で龍麻の限界を感じとっていたが、動きを緩めようとはしなかった。
そのまま口の中で受け止めるつもりだったのだが、葵がそれを許さなかった。
龍麻の呻きを耳にした葵は紗夜の身体を押しのけ、上に跨る。
「うふふッ、龍麻…お願い、私を感じて」
葵は龍麻の剛直を握ると、ひと息に自分の膣に迎え入れた。
龍麻は憶えている限り葵とは一度しか身体を重ねていなかったが、
彼女の蜜壷は男を知り尽くした動きで男根を愛しむ。
己の腕の下で艶かしくくねる生白い肢体に本能をそそられ、龍麻は下から腰を突き上げる。
「あぁっ、龍麻…!」
葵は龍麻の手を掴むと、自らの胸に導いた。
手に余る大きさのそれは、持ち主の動きにあわせて淫らに揺れ、汗を弾けさせる。
未だ女性を喜ばせる術など知らない龍麻が、それでも思いつくままに乳房をこねあげ、
硬くしこった胸の頂きに触れると、葵が嬉しそうに喘いだ。
「龍麻の…大きくて……素敵…」
類稀な美少女が白皙の頬を深紅に染め、己の大きさに悶える。
男なら誰しも夢見る光景に、龍麻も腰を突き上げて応えた。
「ああ……龍麻…!」
葵は腕を龍麻の頭に巻きつけ、乳房をぐいぐいと押しつける。
文字通り呼吸も出来ない快楽の中、己を熱く包み込む葵の膣が一際強く締めつけた。
「うあっ……!!」
陽物が熱い蜜にしっとりと浸かり、肉のうねりが身体全体を包み込むような陶酔を味わい、
龍麻はたまらずそのまま精を解き放ってしまった。
315名無しさん@ピンキー:03/05/09 01:59 ID:WIikdSVo
(10/12)
「龍麻、私も……っ、ぁあっ!!」
体内を満たす龍麻の精に、少し遅れて葵も絶頂を迎える。
葵の肉壷は男の精を受けた悦びに震えながら、なお最後の一滴まで搾りとろうと幾度か締めつけた後、
ようやく満足して怒張が離れる事を許した。
「はぁッ……はぁッ…」
力を失った葵の身体をベッドに横たえた龍麻は、流石に快楽の余韻が身を縛っているのか、
だらしなく足を開いたままの彼女の肢体を見下ろす。
たった今まで自分と交わっていた身体に、男の根源的な征服感めいた物を抱いた龍麻だったが、
明らかに彼は征服される側だったのだから、
それが錯覚である事に気付かなかったのは幸福だったかもしれない。
気だるい疲労に身を委ねようとした龍麻に、息つく暇もなく、紗夜が近づいてきて挿入をせがんだ。
紗夜は自分が下になると、小指を口に当て、扇情的な表情で龍麻を誘う。
「紗夜ちゃん…」
「…お願いです、龍麻さん。わたしにも…ください…」
こうまでされて拒否できる男など冥府の向こうにも居ないだろう。
紗夜のかすれた声に、たった今まで欲望に身を委ねていた龍は萎えるどころか、
貪欲に新たな龍穴を求め、
少し休みたいと言う所有者の意思を無視してたちまちに力強さを取り戻していた。
頭の奥が灼熱の業火で焼き尽くされ、剥き出しになった本能に促されて、
龍麻はほとんど前戯もしないまま紗夜の龍穴に己の龍を沈めた。
「っ、く…ぁぁ……龍麻……さん…」
紗夜の手が下から伸びてきて龍麻の肩を掴み、軽く爪を食い込ませる。
この時ばかりは演技ではなく、好きな男に抱かれた喜びに全身を震わせた。
紗夜の中は葵とは較べるべくも無かったが、その狭さは何物にも替えがたく、
龍麻は再び快楽のるつぼに叩きこまれる。
精を放ったばかりで強引に勃たされ、激しい苦痛が襲っていたが、
やがてその痛みさえ快楽に呑みこまれていった。
316名無しさん@ピンキー:03/05/09 02:00 ID:WIikdSVo
(11/12)
紗夜は夢中になって打ち付ける龍麻の腰に、さりげなく足を絡める。
狭い膣が更にすぼまり、食いちぎらんばかりの勢いで龍麻を責め、迎え入れ、
共に快感を求めてせめぎあう。
「あん、龍麻さん…ぅぁ……っん、ぃぃ……いい、です…」
夢幻的なまでに淫らな声で、紗夜は恍惚を口にする。
その声が龍麻の腰の動きを早め、紗夜自身に新たな音色を奏でさせ、
二人はほとんど同時に絶頂を迎えようとしていた。
「紗夜ちゃん…もう、俺…」
「わたしも……龍麻さん、一緒…一緒に…やっ、だめ…いやぁぁ…!」
声にならない声が口を衝き、龍麻は二度目の精を二つ目の膣に解き放った。
体内に熱い迸りを感じた紗夜は、龍麻の背中に腕を回すとしっかりと抱き締める。
さっき出したばかりにも関わらず、変わらない濃さと量の精液が紗夜の膣内を満たしていった。
「あぁ…龍麻さんのが…わたしのなかに……いっぱい…」
龍麻のペニスから完全に精が出きった事を確かめた紗夜は満足気に呟くと、絡めていた足を解く。
それをきっかけに龍麻は紗夜の身体から己を引きぬくと、そのまま紗夜の横に寝転んでしまった。
葵と紗夜は、下腹部を拭こうともしないまま龍麻に詰寄る。
「はぁ、はぁ……さぁ、どっちが良かったのか、答えて、龍麻」
「龍麻さん……」
しかし、疲れ果てた龍麻が二人に応える事は無かった。
完全に寝入ってしまった龍麻に、二人はそれぞれの表情で舌打ちする。
「もう、たった二回で、龍麻ったらしょうがないわね。
比良坂さん、残念だけど決着は次回に持ち越しね」
「そうですね。でも、次こそははっきりさせますから!」
「うふふ、望む所よ。私の方が龍麻に相応しいって事を教えてあげるわ」
龍麻の知らない所で再戦の約束を交わした二人は、
さっさとシャワーを浴びると一人眠っている龍麻を置き去りにしてホテルを出て行った。
317名無しさん@ピンキー:03/05/09 02:03 ID:WIikdSVo
(12/12)
次の日の早朝、魔神学園の一角にある、オカルト研にも優るとも劣らない怪しげな部室で、
遠野杏子は昨日撮った写真の現像を進めていた。
その中には、龍麻と葵、紗夜の三人が制服姿でホテルに入る瞬間の写真もしっかりある。
それどころか、どうやって設置していたのか、激しく交わる姿までが杏子の手中にはあった。
現像した写真にそれぞれの顔がしっかり映っている事を確認すると、杏子は思わずその場で小躍りした。
「現役女子高生の淫らな性態! 生徒会長の大胆な個人指導!
これは魔神始まって以来のスクープねッ! 友達のスキャンダルは気の毒な気もするけど、
大儀の前には個々の感情なんて挟んだらいけないわよね」
早くも頭の中で見出しと記事を組みながら、杏子は更に皮算用まで同時に始める。
「こっちはさすがに表立って発行は出来ないけど、その分高く売れるわよね。
まあ表だけでも売上は倍増、いや三倍増は固いし、これを機に晴れて新聞部も正式な部に…」
「発行出来たらね」
早朝で人が居ないのを良い事に、大声で妄想を口にする杏子の言葉を、
突然、表面だけは温かい言葉が遮った。
しかしその内側に秘められた、絶対零度のように冷たい真意を感じとって、杏子は慄然として振り向く。
318名無しさん@ピンキー:03/05/09 02:04 ID:WIikdSVo
(13/12)
「あ、葵…」
「おはよう、杏子。あら、良く撮れてるじゃない」
顔の筋肉のひとかけらも動かさず笑みを湛える葵の顔に、
杏子は絶望的な恐怖を覚えながらも、なお強がってみせた。
「な、何よ、生徒会長権限で発行差し止めようって言うの?
こう見えても私はジャーナリストの端くれですからね、脅しなんかには屈しないわよ」
「あら、心外ね。脅しなんて──」
それからの事を杏子は覚えていない。
気が付けば一時限目の終わりを告げる鐘が響き、写真はネガも含めて痕跡すら残さず無くなっていた。
何が起こったのか思い出そうとした杏子の脳裏に浮かんだのは、地球を見下ろしていた自分と葵だった。
音も無く、魂さえ凍てつくような寒さの虚空から、一気に堕ちていく。
夢にしてはいやに生々しいそれを持ち前の好奇心で記憶を辿っていった杏子は、
その先まで思い出してしまいそうになって慌てて記憶を封印した。
凡庸な人間が触れてはいけない世界がある、と本能の全てが警告したからだ。
スクープを発行出来なかった悔しさも失せ、
身体を震わせて部室から出ようとした杏子の肩から、何かが落ちた。
杏子が気付いていればきっと正気を保てなかったであろうそれは、長い漆黒の髪だった。


最後入りきりませんでした…
319名無しさん@ピンキー:03/05/09 03:56 ID:XKcZpl7M
(゚∀゚)グッジョブ!
320名無しさん@ピンキー:03/05/09 09:41 ID:/NRJDVhP
最後の三行は、恐怖で杏子の髪がごっそり抜け落ちたって事?
321名無しさん@ピンキー:03/05/09 21:45 ID:0j+FiLBr
>320
なんというか、ジハードです。
凄い解り難くてすみませんが。
322名無しさん@ピンキー:03/05/09 21:49 ID:W1XF0tyY
(σ゚Д゚)σグッジョブ!!(*´Д`)ハァハァ

>320
葵タンの髪の毛が落ちてて((((;゚Д゚))))ガクブルなんじゃないのか?

ダメ303としては、ゲホー参話から先に進めないんだが…
雹タンまで進んで「仕方なく」を聞く勇気が出ない。
それ以前にヅチ子タン(貧乳)て一体どこの電波だよ。・゚・(ノД`)・゚・。ボスケテー
323名無しさん@ピンキー:03/05/10 06:41 ID:xCBx3Dj0
た、たまらんッ(*´д`)ハゥハゥ
おねーたま風味の葵素敵。こういうのだったら好きになれたのに…
いやゲーム中の葵も好きだけど。職人さんがっじょぶ。

>>322
「仕方なく」は大したことないよ。あれは一瞬で終わる。
それよりも菩薩と京梧の説教地獄に覚悟しる(゚∀゚)
324名無しさん@初回限定:03/05/11 00:06 ID:stPdkh4D
(・∀・)イイ!

>>友達(よりもちょっと下)程度の認識
これワロタW

325306:03/05/11 00:54 ID:OtNyrcSl
読んでくださった方どうもです。

ええと、自分は幾つか平行して書くタイプなので、
萌えシチュっつーかリクっつーかそんなのあったら
保守がてら教えてみては頂けないでしょうか。
剣風ちょで、男はなるべく龍麻でって注文多くてアレですが。
百合はオケです。
326名無しさん@初回限定:03/05/11 02:45 ID:kJ4zDfBF
>>306
キタ━━━━━━(゚∀゚)━━━━━━!!!!!
大雑把で悪いけど、上に書かれてるバカ系で相手は雛乃かさやか辺りを書いてホスィ
男は龍麻で構いません。
(・∀・)ノ☆ 星あげるからおながいしまつ。
327名無しさん@ピンキー:03/05/12 21:14 ID:sEO9w9cn
>>306
小蒔タンを書いて欲すぃ・・。
小蒔タンと龍麻の幸せチックなエロが読みたい。できれば割と長編で。
希望多くてスマソ。
328あぼーん:あぼーん
あぼーん
329名無しさん@ピンキー:03/05/12 21:26 ID:h2pLNGLT
色々と嗅ぎ回るアン子タンを今回とはまるで違うテクで
篭絡する葵タンキヴォンヌ。マリィタン(子供)を出汁に使うと
ものすごく(;´Д`)ハァハァ
330名無しさん@ピンキー:03/05/13 11:04 ID:y3QFREh/
年下の龍麻のテクに弄ばれるエリタンお願いします。
331名無しさん@初回限定:03/05/13 15:30 ID:8RJv5zRs
↑のような感じでマリア先生をおながいしまつ。
332名無しさん@ピンキー:03/05/13 17:24 ID:0ynC8dum
年増ズ(;´Д`)ハァハァの人達ハケーン(w
漏れはむしろ二人の

「チキチキ!第37回どっちが先に数多く逝かせるか
ワンコロ争奪、性技の一撃を下せ大会ーッドンドンパフォパフォ!」

をキボンヌしてみるテスト
333名無しさん@ピンキー:03/05/18 03:53 ID:dqWcKwe5
ガンリュウage
334名無しさん@ピンキー:03/05/18 12:48 ID:ETe17ggy
?????
335名無しさん@ピンキー:03/05/18 18:01 ID:N/QBcGD5
(1/14)
終業を告げる鐘の音が、魔神学園の校舎に高らかに響き渡る。
授業時間から放課後へ移ろう一瞬の静寂の隙間に、
龍麻はクラスメート達に見つからないように急いで教室を後にすると、一目散に外へと向かった。
これで担任のマリアとクラスメート達は躱した。
後は隣のクラスの杏子とミサに気付かれなければ脱出成功だ。
龍麻はこの、数分程度の脱出行に、自分でもあきれるほど全力であたっていた。
しかし、杏子の情報収集能力とミサのオカルト的な探知能力、
それに葵の凄まじいばかりの感を考えると用心しすぎて困る事は何もない。
一度見咎められたら最後、もう未来永劫行動の自由は無くなってしまう事を考えれば、
この程度の苦労は何ほどの物でもなかった。

校門までやってきた所でようやく安心してやや歩幅を緩めると、
いきなり門の向こう側から自分を呼ぶ声がして龍麻は腰も抜かさんばかりに驚いた。
「きょ、京一…」
「へへへッ。そんなに急いでどこに行くんだよ」
そういえば、六時限目、京一の姿は既に教室に無かった。
いつもの通りサボっているだけだと思っていたのだが、
まさか自分を待つ為に予め抜け出していたとは、さすがの龍麻も予想できなかった。
「そ、それは…」
「聞いてるぜ。なんだか最近織部神社に通ってるそうじゃねェか。
青春まっただ中の高校生が、あんなしけた神社に用なんてあるのかねぇ?」
京一の言葉に龍麻の顔が青ざめる。
自分が織部神社に──正確には神社の若巫女に会う為に足繁く通っているのは
極秘中の秘だったはずだが、やはりどこか──恐らく杏子辺りに嗅ぎつけられたのだろう。
となると、この秘密の逢瀬もじきに出来なくなってしまうだろう。
ならばせめて、残り少ない機会を逃す訳にはいかない。
336名無しさん@ピンキー:03/05/18 18:01 ID:N/QBcGD5
(2/14)
「……今ここにいるのは、お前だけか?」
「あァ。でも皆、特に葵がお前の事探してたから、すぐにここに来ちまうかもなぁ」
「ぐッ…」
龍麻は喉まで出かけた声を呑み込むと、財布から千円札を取り出して叩き付けるように渡す。
「おッ、なんだ、悪ィな。あァそうそう、えーッと、龍麻はこっちには来ませんでした…っと。
さってと、今日もラーメンラーメン」
京一は木刀を肩にかつぐと、独り言めいた呟きを残して校舎へと戻っていく。
悠々と立ち去る京一の背中に怨みの気を放ちながら、
我に返った龍麻はせっかく稼いだ貴重な時間を無駄にしない為に慌てて走り出した。

「お待ちしておりました、龍麻様」
龍麻が織部神社の中にある雛乃達の家に行くと、巫女装束を纏った雛乃が出迎えた。
当たり前と言えば当たり前なのだが、いかにも巫女という感じがして龍麻は妙に感動してしまう。
「あれ、これから神社の手伝い?」
「いいえ、龍麻さんが喜ぶと思いまして」
「……」
「お嫌いでした?」
「いや、嫌いじゃないけどさ」
どうも既に主導権どころか、全てを把握されてしまっている気がして龍麻はやや憮然としたが、
持ち前の単純さで、差し出された手を握って玄関を上がり、
居間に通される頃にはもうすっかり忘れてしまっていた。
「あ、こたつ出したんだ」
「はい、もう寒いですものね」
さっそくこたつに潜りこんで背中を丸める龍麻に微笑を誘われながら、雛乃も向かいに座る。
置かれていたみかんに手を伸ばした龍麻の腕を掴むと、雛乃は妖艶な表情で切り出した。
337名無しさん@ピンキー:03/05/18 18:01 ID:N/QBcGD5
(3/14)
「今日は、このような遊びはいかがでしょうか」
そう前置きして何やら小声で語りはじめた雛乃の言を聞くうち、
龍麻の顔が驚き、呆れ、そして好色そうな物に変わる。
「…すごい事考えるね」
全く、彼女の外見のどこを見たら、内側にはこんな淫らな発想が詰まっているなどと想像できるだろう。
雛乃の清楚さは初めて会った時の印象から全く変わっていなかったが、
彼女の淫欲は身体を重ねる度に底の知れない深みへと龍麻を導いていき、
龍麻も今ではすっかり虜になってしまっていた。
「ふふっ、なんだかわたくし、もう胸が高鳴ってまいりました」
そう言って胸の膨らみに手を添えながら、龍麻がこちらを向くのを狙って一瞬だけ舌を覗かせる。
雛乃のそんな仕種に股間が早くも硬くなり始めた龍麻は、
突っ張ったズボンをこたつの中でさりげなく直した。
「ふふふ」
「な…何?」
「いえ、龍麻さんもお好きなのですね」
「……」
どうしてこたつの中の動きが判ったのだろうかと、真剣に考え込んだ龍麻の耳に威勢の良い声が聞こえてきた。
「たっだいまーっと。おッ、なんだ、またお前来てるのかよ」
龍麻に遅れる事十数分、もう一人の若巫女、雪乃が高校から帰ってきて姿を現す。
あきれ気味に言いながらも、顔ははっきりとほころんでいた。
龍麻が軽く手を上げて挨拶すると、少しはにかんだように微笑んで、鞄を置きに一旦奥に姿を消す。
木目の廊下を走っていく軽快な音が遠ざかり、やがて消えると、雛乃は龍麻の耳元に口を寄せて小声で囁いた。
「それでは龍麻さん、打ち合わせ通りに」
「う、うん…でも、今日はちょっとマズくない?」
「大丈夫ですわ。あ、姉様が戻って来ます。わたくしはお茶を淹れてきますね」
338名無しさん@ピンキー:03/05/18 18:04 ID:N/QBcGD5
(4)
龍麻にはまだ何も聞こえなかったが、すぐに雛乃の言った通り、
にぎやかに木の音を響かせながら雪乃が戻ってくる。
双子の絆と言う物に改めて感銘を覚えながら、龍麻はいかにもくつろいでいる、
と言った風にせんべいに手を伸ばした。
雪乃は滑りこむようにこたつに足を入れると、みかんを掴んで手早く皮を剥く。
すじも取らず、半分程も一気に口に入れる豪快な食べっぷりに、龍麻は思わず見とれてしまう。
「なんだよ」
「いや、いい食べっぷりだと思って」
丁度そこにお茶を淹れた雛乃が戻ってきて、雪乃に見とれている龍麻に微妙に目を細めたが、
口に出しては何も言わずに龍麻の向かいに座った。
「フン。どうせオレは雛乃みたいにすじなんて取って食べねェよ」
もごもごと口を動かしながらじろりと龍麻を一瞥すると、
しかしさほど気にした様子も無く残りの半分も一気に食べる。
「それにしてもよ、お前の学校新宿だろ? わざわざこんなしけた所までよく家に遊びにくるよな。
もしかして雛乃の事狙ってんのか? だったら諦めた方がいいぜ。
雛乃はまだ男なんかに興味ねぇみたいだし、第一オレが許しゃしねぇ」
京一と全く同じ事を言う雪乃の、冗談めかしつつも、
全く目は笑っていない台詞に苦笑いで答えながら、
龍麻は何食わぬ顔でこたつの中の足を正面に座っている雛乃の方へ伸ばし、
こんな季節なのに薄い生地の差袴を探り当てる。
雛乃は正座している足をわずかに開いて龍麻の指先を受け入れ、
雪乃に気取られないよう手をこたつの中に忍ばせた。
もちろん襦袢を着ている為に秘唇の形など判りはしなかったが、
柔らかな媚肉は触れているだけで悦楽をもたらし、
龍麻は雪乃に適当に相槌を打ちながら足先に全神経を集中させる。
いつからか始まった、この秘密の遊戯を持ちかけてきたのは雛乃の方だった。
必ず雪乃の居る時、この家の中でだけ行われるただれた遊び。
毎回呆れるほど様々なシチュエーションを思いつく雛乃に、
もちろん龍麻も乗り気ではあったが、最近は何も知らない雪乃が気の毒であり、
また見つかった時の彼女の苛烈な反応を思うと少し臆病にもなっていた。
339名無しさん@ピンキー:03/05/18 18:04 ID:N/QBcGD5
(5/14)
それでも止める事が出来ないのは、やはり龍麻もいつ見つかるかも知れないスリルを愉しんでいたのと、
雛乃の肢体に抗う事が出来ないからに他ならなかった。
今も指先の向こうにある、もう濡れそぼっているはずの淫唇に思いを馳せながら
こたつの中で愛撫を続けていく。
爪の甲を割れ目とおぼしき場所に押し当て、そっと前後させる。
ごく薄いはずの衣が邪魔でたまらず、龍麻は袴を一生懸命にずらして指を押し付ける。
上半身は動かす事が出来ず、たどたどしい動きでしか責める事は出来なかったが、
それがかえってもどかしい心地良さを与えるのか、
雛乃の目は徐々にあらぬ方を見つめだし、唇を薄く開いて呼気に紛らせた吐息を漏らした。
目に見えて現れはじめた反応に少しまずいと思ったが、
それでも必死に快感を押し殺しているらしい雛乃がいとおしくて、
龍麻は少しだけ強い刺激を送りこむ。
「っ…!」
雛乃の肩が震え、慌てて唇を噛んで喘ぎを封じる。
龍麻も思いきり音を立ててせんべいをかじるが、後の祭だった。
雪乃はみかんの皮を剥く手を止め、妹の方をしげしげと見つめる。
重大な危機を感じた龍麻は足を引っ込めようとするが、雛乃の手がこたつの中でそれを押し留めた。
「なあ雛乃、顔赤いみたいだけど大丈夫か?」
「…そうですか? わたくしは別になんともないですけど」
「そっか、それならいいんだけどよ」
雪乃は少しだけ雛乃の顔を覗き込むように顔を傾けたが、
自分の目よりも妹の言葉の方を信用する事にしたのか、あっさりと引き下がった。
内心で胸を撫で下ろすと、再び足を引き戻そうとするが、
雛乃はこんな状況にあってもなお龍麻の足を使い、自慰をするように自分で動かす。
秘部にぴったりと足を押し付け、小刻みに揺すって刺激を続ける雛乃に、
龍麻はつい見とれてしまった。
340名無しさん@ピンキー:03/05/18 18:05 ID:N/QBcGD5
(6/14)
それに気付いた雪乃が、やや嫉妬めいた非難をする。
「なんだお前、雛乃の顔ばっかり見やがって」
「だ、だってお前の顔見てると怒るじゃないか」
「当ったり前だろ! 大体顔なんてじろじろ見るモンじゃないだろッ」
「だけどちょっとくらい見たっていいだろ?」
「そりゃ…まァ、そうだけどよ…」
雛乃に気があると誤解されるよりも──誤解ではないのだが──
今は雪乃の気を雛乃から逸らす方が大事だと思った龍麻がわざと雪乃の顔を正面から見据えると、
この、妹に較べて遥かに純情な姉は期待通りにそっぽを向いてくれる。
二人のやり取りが耳に入っているのかいないのか、雛乃はみかんを不自然に掴んで俯いたままだ。
雛乃が達しそうになっているのに感づいた龍麻は必死に雪乃の気を逸らす事にした。
「そうだ、雪乃ってさ、カラオケ好きなんだよな。今度一緒に行かないか?」
「なんだよ、急に話題変えて。いいけどよ。だけどお前も歌イケるのか? いいねぇ、約束したぜ!」
雪乃は話題に食いつき、それは上手く言ったかに見えたが、
調子に乗った龍麻はつい余計な一言を言ってしまった。
「そんなに餓えてたとはね。雛乃さんとは行かないのか?」
「あァ、こいつはうるさいのが嫌いみたいでね。
何度か誘ったんだけど、嫌いなのを無理にってのも…なぁ、雛乃」
「えっ!? えぇ…ね、姉様のお誘いを断るのは…申し訳、ないのですけど、どうしても」
「ゆ、雪乃はさ、どんな歌が好きなの?」
「最近のヤツならなんでもイケるぜ。あぁ、なんかこんな話してたら明日にも行きたくなってきたぜ」
明日どこか今この場で歌いださんばかりの雪乃に苦笑いしていると、
足を握る雛乃の手の力が強くなり、次いで肩が小さく震え、
雛乃が、軽い絶頂を迎えたのを龍麻は知る。
注意深く雪乃の表情を覗って見たが、どうやら隠しとおすのに成功したようだった。
後は自分の股間の昂ぶりを鎮めて、それから──
うっかりその先を考えて更に興奮してしまった龍麻は、慌てて関係無い事を考え始めた。
341名無しさん@ピンキー:03/05/18 18:05 ID:N/QBcGD5
(7/14)
「おう、それじゃぁな」
玄関まで見送りに来てくれた雪乃に軽く手を上げて挨拶すると、龍麻は織部家を後にした。
しかし鳥居の方には向かわず、辺りを見渡すと素早く本殿の陰に姿を隠す。
手を擦りながら待つ事数分、鮮やかな朱の袴が薄闇にうっすらと浮かび上がった。
「お待たせいたしました、龍麻さん」
白い息を幾度か吐き出しながら、雛乃が駆け寄ってくる。
龍麻は一直線に胸に飛びこんでくる彼女を柔らかく受け止めると、軽いキスを交わした。
「ふふっ、結構どきどきしましたね」
「全く…何も最後までしなくたっていいだろうに」
そう言いながらも、達したばかりだからか、
異様に艶かしい表情で身体を撫で回して情感を高めていく雛乃に、
龍麻は下が地面なのも構わず、本気で押し倒そうかと思ってしまった。
漂ってくる、上気した肌の香りにますます強まるその衝動を堪えつつ、
陰といってもはっきりと二人の姿が浮かび上がっているこの場所から離れようとする。
「なぁ雛乃、もうちょっと奥に行こうぜ…何もこんな所でしなくたっていいだろ?
雪乃に見つかったら殺されちまうよ」
「あら、龍麻さんは案外意気地が無いのですね」
雛乃の軽く嘲るような口調にあっさりと挑発された龍麻は、彼女の華奢な身体を強く抱きしめ、
差袴の裾から手を忍びこませた。
形の良い尻を撫で回すと、雛乃は嬉しそうに腰をくねらせて龍麻にしがみつく。
「龍麻さん…」
見つめあい、今度はねっとりと舌を絡めたキスをする。
さっき一度達してかえって火が点いたのか、いつにも増して積極的に求めてくる雛乃に、
龍麻はやや受身にならざるを得ない。
342名無しさん@ピンキー:03/05/18 18:05 ID:N/QBcGD5
(8/14)
雛乃は龍麻の頭を掴み、引き寄せて舌を差し込みながら、制服のボタンを外してシャツをはだけさせる。
そのシャツもズボンから引っ張りだすと、硬く締まった腹に押し当てた。
生暖かい指先がもぞもぞとシャツの中を這い上がっていき、龍麻の胸をまさぐる。
まるで女性のように愛撫される事に、そしてそれに感じてしまっている事に
男のプライドを刺激された龍麻は反撃に出る事にした。
尻を触っていた手を、足の間へと降ろしていき、
後ろからこたつの中で衣越しに触っていた場所にじかに触れる。
そこは当然のようにしっとりと湿り気を帯びながら龍麻を待っていた。
「あっ……ん…っ、ぁ…」
足の指などよりもずっと繊細で的確な責めに、さっきまで声を出せなかった鬱憤も手伝って、
雛乃はすぐに悩ましげな声をあげ、龍麻が、
ほんのわずか指を埋めただけで食いつくように挟みこんでくる淫唇に、
おあずけをするように蜜を塗って焦らすと、足をきゅっと閉じておねだりをした。
「く、ん……龍麻さん……お願い…です…」
「なに?」
「やぁ……もっと………ゆび、触って……はぁっ…!」
しがみついてふるふると震える雛乃に加虐心が芽生えた龍麻は、
話している途中の彼女の膣に、いきなり指を垂直に突き立てる。
「ふぁ………意地悪、です……」
「でも雛乃、こういうの好きでしょ? 今だって、途端にたくさん濡れちゃったもんね」
「…っ…、はい……」
言葉責めに抗議するように肩を噛む雛乃に、龍麻はゆっくりと指を上下させて更にいじめる。
「雛乃はさ、巫女さんなのにこんなにいやらしいんだよね。恥ずかしくないの?」
「っは、恥ずかしい……です………」
雛乃の声は彼女が言うとおり羞恥に染まっていたが、龍麻には愉しんでいるようにも聞こえて、
指腹を少し強めにうねる膣壁に擦りつけた。
343名無しさん@ピンキー:03/05/18 18:07 ID:KZNLC/ye
(9/14)
「! っはぁ、龍麻…さん…そ、れ………いい……です…もっ、と……」
シャツを噛んで必死に喘ぎを抑えていた雛乃も、
ついに我慢しきれなくなって龍麻の肩に顎を乗せると、はっきりと恍惚を口にする。
その声が大きすぎると感じた龍麻は少したしなめようとしたが、
一度せきを切った快楽は止められるものではなかった。
「ちょっ、雛乃、声が大きいって…!」
「だって…気持ち……っ、良くて、我慢が……!!」
その時、雛乃の淫声に家の方から扉が開く音が割り込んできた。
それに続く足音がこちらに近づいてくるのを捉えた龍麻は慌てて雛乃の口を塞ぐ。
「おーい雛乃、どこだ?」
龍麻には雛乃が来てからまだ数分しか過ぎていないように思えたが、
実際はもう三十分程も経っていて、心配した雪乃が捜しに来たのだ。
息を押し殺して、近づいてくる気配に気付かれないよう祈る龍麻の掌を、いきなり雛乃の舌が舐めあげた。
「………!!」
不意を衝かれて思わず口を開いてしまった龍麻は、驚異的な精神力で声をあげるのだけは食いとめたが、
その隙にわずかに緩んだ手の感触を見逃さず、雛乃は面白がって舌による愛撫を本格的なものにし始めた。
「…っ、ひ、雛乃……」
掌を押すように軽く唇を突き出して肉を吸い上げ、吸い上げた肉を舐め取り、
口の端から唾液が零れるのも構わず、特に指の付け根を集中的に責め、龍麻に声をあげさせようとする。
何かの生きもののように蠢く雛乃の舌に、龍麻は総毛立ってしまい、快感を口にしたくてたまらない。
雪乃に見られたら身の破滅が待っていると判っていても、
自分の中の子供っぽい部分が見せつけるのも楽しいと囁き、もうほとんど屈しそうになっていた。
あと数秒、雪乃の声が龍麻の耳に入るのが遅れていたら、何がしかの声は出してしまっていただろう。
「っかしーな、外に行ったのかな…でもあの格好だしな」
ぶつぶつ言いながら妹を捜す雪乃の声が遠ざかっていく。
それが完全に聞こえなくなってから、雛乃はようやく龍麻の指から口を離した。
344名無しさん@ピンキー:03/05/18 18:07 ID:KZNLC/ye
(10/14)
「もう…バレたら只じゃ済まないのは雛乃だって同じだろう?」
「ふふふ、でも龍麻さんの手、男らしくてちょっと素敵でしたわ」
べとべとになってしまった手を拭きながらぼやく龍麻だったが、
雛乃は意に介した風もなく帯をほどき、差袴を脱ぐと龍麻の前に跪いた。
「あら、もうこんなに大きくなって…わたくしのご奉仕は必要ないですか?」
暖を取るように熱い肉棒を頬に押し当てながら、目だけを自分の方に向ける雛乃に、
龍麻はごく自然に欲望をそそられて、彼女の滑らかで、
触れているだけで感じてしまうような肌に己を擦り付ける。
雛乃は心得た表情で頬の外側から手を添えて、掌と頬とで龍麻を挟むと軽く握った。
根元から舌を軽く這わせて、先端へと向かっていく。
そのまま咥えてもらえると思った龍麻だったが、
雛乃は焦らすように横側を食むと、再び根元の方へと戻っていった。
欲望に急かされた龍麻の手が雛乃の頭を掴み、屹立の先端を彼女の淫口に押しつける。
雛乃は嫌がりもせず唇を軽く湿らせると、半分ほどをひと息に飲みこんだ。
舌の真ん中で雁首を撫で上げ、
挨拶をするようにゆっくりと回すと途端に暴れだす龍麻の分身を優しくあやしながら、
より深い恍惚を与えるべく、口の全てを使って彼を愛する。
「んふ……っむ、…………んぐ…」
雛乃の鼻から漏れる小さな声と、粘着質な液体の音が響き、
下半身を苛む愉悦と相まって、龍麻はたまらず本殿の壁に背中をもたれさせた。
目の前の震える足を雛乃は両手で抑えると、逃げ場の無くなった龍麻から一度顔を離す。
唾液が絡みついた部分が外気に触れ、一気に冷めたかと思うと、
再び呑み込んだ彼女の中で熱い息が屹立にかかり、腰が砕けるような快楽にいざなわれる。
もう一度同じ事をされたら間違いなく射精してしまったろうが、
幸いな事に雛乃はそこで一度愛撫を止めてくれた。
345名無しさん@ピンキー:03/05/18 18:09 ID:KZNLC/ye
(11/14)
「雛乃…さ、なんか物凄い勢いで上手くなってない?」
ようやくひと息ついてほっとした龍麻は、
まだ彼女に何もしていないのに自分だけ果てそうになっている悔しさから、軽く嫌味を飛ばす。
「それは、わたくしも一生懸命学んでいますから」
雛乃はそんな嫌味など歯牙にもかけない事を示すように軽く髪をかきあげると余裕の笑みを浮かべた。
どこで学んでいるのか──他の男と学んでいるとは考えもしなかったし、実際そうなのだが──
気になった龍麻は聞いてみたく思ったが、答えてくれるとも思えなかったので尋ねなかった。
代わりにズボンの裾を握っている手を軽く覆ってやると、
雛乃は嬉しそうにその手を握った後、悪戯っぽく囁く。
「もう少し、至しましょうか?」
「もういいよ…ありがとう」
龍麻が手櫛を入れて充分に高まった事を告げると、
立ちあがった雛乃は今まで咥えていた物を下腹に押し当てた。
龍麻は彼女の片足を持ち上げて挿入しやすい体勢にさせると、
しかしすぐには挿入せず、先端を膣口でそよがせる。
「やっ、龍麻さん……いじわる…しないでください…」
ここまで来て焦らされ、雛乃はたまらず龍麻の身体にしがみついた。
期待通りの反応に幸福を覚えながら、彼女の黒髪をそっと撫でる。
「さっきのお返し。…それじゃ、いくよ」
先端を軽く押し込むと、熱い滴が降りかかり、蕩けきった膣肉が門を開いた。
「っ………あっ、ぅ……」
雛乃の手が龍麻の頭を掴み、挿入に耐えようと力がこもる。
龍麻がたっぷりと時間をかけて根元まで沈めきると、感極まったように雛乃が唇を近づけてきた。
口を大きく開けて、はしたなさも忘れて舌を奪い合う。
「んふっ、んんん……んむっ…! んぁ…ん…」
試すように腰を一度抜き差しすると、雛乃は辛そうに呻いたが、なおキスは止めようとしなかった。
346名無しさん@ピンキー:03/05/18 18:10 ID:KZNLC/ye
(12/14)
龍麻もそれは同じだったから、動かす量を微調整しながら雛乃を優しく犯す。
いくら今日はまだマシと言ってもこたつが出ているほどの季節、
外が寒くない訳は無かったが、触れ合う唇と交わる局部が二人にそんな物を感じさせはしなかった。
龍麻は襦袢の内側に腕を潜り込ませて、せめて手だけでも素肌を抱き締めながら雛乃の身体を貫く。
この格好ではさして大きく動く事は出来なかったが、それだけに密着感はいやまし、
二人はしっかりと抱きあったままお互いを感じる。
「……龍麻さん…の、熱い……」
「雛乃のも…気持ち、いいよ…」
「嬉しゅう、ぅあ、ござい……んっ…ます…」
細い顎を反らせ、眉をたわめながら快感を口にする雛乃に、龍麻は渾身の力で楔を打ちこんだ。
突かれる度に片足で支えるだけの身体は踵が浮き上がって大きく揺れ、
奥深くまで男根を埋められた膣が悦びに震えて激しく締まる。
「はぁぁ…っ、すごい、です、こんな……深くて…」
「はぁ、はぁ、雛乃…ちゃんと掴まってて」
持ち上げられている足を腰に絡めてきた雛乃に、龍麻は思いきってもう片方の足も抱え上げた。
雛乃は小さく悲鳴をあげたが、すぐに意図を理解すると全身の力を腕に込めてしがみつく。
「ふあぁ…っ! こんな…の…初めて、です……あぁ…気持ち…いい、いい…です…」
足が宙に浮いたまま貫かれるという未知の感覚に心は戸惑いつつも、
身体は貪欲に快感を受け入れて雛乃を悶えさせる。
自分が由緒ある神社の巫女であり、その本殿の陰で男と睦んでいる背徳も忘れ、
ただ自分を貫く男根にのみ囚われて、身も心も委ねていた。
龍麻も、もう声を抑えようともしない雛乃を止めるどころか、
より大きな声を上げさせようと大きく腰を突き上げる。
雛乃の身体を突き離すように腰を動かすと、
彼女の火照った、形良く膨らんだ乳房がシャツ越しにぶつかってきて、
完全に形を整えた乳首が自分のそれと擦れて甘い痺れが広がり、龍麻の理性を崩していった。
347名無しさん@ピンキー:03/05/18 18:10 ID:KZNLC/ye
(13/14)
はじめは気遣いながら行っていた抽送も、次第に本能のままに、可能な限りの激しさで行い、
やがてそれに雛乃の喘ぎがついていけなくなり、短く、途切れたものになっていき、
それさえもが間に合わなくなった時、終局が訪れた。
「龍麻さん、わたくし……っ、あぁ、ああ…っ!!」
頭に回された指が食い込み、媚肉がびくびくと収縮して、雛乃が果てた事を伝える。
それに少しだけ遅れて、龍麻も彼女の中で精を放つ。
無論人工の薄皮を隔てての事だったが、いつになく激しい射精感に包まれて、
龍麻はしばらく声も出せなかった。
ぐったりと力を失っていく雛乃の身体を支えながら、
龍麻もしばらく射精の余韻に浸ろうとしたが、鼓膜をつんざくような叫び声がそれを許さなかった。
「おッ…お前ら、何してんだッ!!」
「あら姉様。何って…何ですわ」
下半身を剥き出しにしたまま、来るのが遅い、と言わんばかりの雛乃の態度に、
顔から湯気が噴き出るのではないかと龍麻が思わず心配するくらい怒気を漲らせた雪乃だったが、
次の瞬間そのままの格好で後ろに倒れてしまった。
「お、おい雪乃!」
「あら姉様、少し怒りすぎて頭に血が上ってしまわれたようですわね」
まともに頭から倒れた雪乃を龍麻は慌てて抱き起こす。
気は失っているものの、息は正常だし、出血も無かったので、大した事はないのだろう。
それにしても、心配はしているのだろうが、落ち着き払って実況する雛乃に、
さすがに少し可哀想になって龍麻は無言のまま雪乃の肩を抱き締めた。
差袴を履き直した雛乃はやや微妙な表情をしたが、それも一瞬の事ですぐに龍麻に指示を出す。
348名無しさん@ピンキー:03/05/18 18:12 ID:KZNLC/ye
(14/14)
「龍麻様、姉様をわたくしの部屋に連れていきましょう」
「なんで雪乃の部屋じゃないんだ?」
雪乃を抱きかかえて立ちあがった龍麻は、雛乃が殊更にわたくしの部屋、
と言ったのが気にかかって疑問を口にした。
しかし雛乃はすぐには答えず、数歩歩いたところで立ち止まって振りかえる。
「ついでですから、姉様もわたくし達と一緒に遊んでいただきましょう」
「…もしかしてさ、雛乃、最初からそれを狙ってた?」
「…姉様も龍麻さんの事をお慕いしている様子ですから、きっと喜んで頂けると思いますわ」
「……雛乃には、叶わないな」
姉に降りかかった災難を鮮やかに利用する雛乃に、龍麻はいっそあっぱれな気がして半ば本気で賞賛する。
軽やかな足取りで新たな遊戯の為に家に向かう雛乃に少し遅れてついていく龍麻だったが、
再び雛乃の言葉が気にかかって立ち止まった。
「ん? …も? 今雛乃、姉様『も』って言わなかった?」
「ふふっ、さあ、どうでしょう。それより早く家の中に入りませんと、
姉様が風邪を引いてしまいます」
それまでの雛乃の言動からするとそれも計算づくなのか、
それとも本心がつい出てしまったのかはもう判断できなかったが、
龍麻は良い方に考える事にして、さっさと家の中に入ろうとする雛乃に慌ててついていった。


あんまりバカっぽくならなかったっす…
>326スマソ。
349名無しさん@ピンキー:03/05/18 22:25 ID:V1AoUeif
(;´Д`)ハァハァ
ぜ、是非とも続きキボンヌ
350名無しさん@ピンキー:03/05/20 20:51 ID:KFP7/s17
いい! 作者さんに敬礼!
351山崎 渉:03/05/22 02:32 ID:xrMBzNXC
━―━―━―━―━―━―━―━―━[JR山崎駅(^^)]━―━―━―━―━―━―━―━―━―
352名無しさん@初回限定:03/05/22 19:13 ID:Vx220jYf
>>335-348
(*´д`;)σ)´A`*)ハァハァ
リクエスト聞いてくれた上、長編にしてくれるとは思いませんですたサンクスコ!(・∀・)b
続きをできたらコフーンした龍麻に言い様に弄ばれる2人をキボン
353名無しさん@ピンキー:03/05/28 13:17 ID:XwBmpTIh
あげ
354山崎 渉:03/05/28 13:45 ID:3MGJJ1xD
     ∧_∧
ピュ.ー (  ^^ ) <これからも僕を応援して下さいね(^^)。
  =〔~∪ ̄ ̄〕
  = ◎――◎                      山崎渉
355名無しさん@ピンキー:03/05/29 02:32 ID:sHVIpJ7x
保守あげ
356あぼーん:あぼーん
あぼーん
357あぼーん:あぼーん
あぼーん
358名無しさん@ピンキー:03/05/30 00:05 ID:Rtd44bia
(1/12)
初めて会った時から、他の子達とは違う何かを感じていた。
後で彼が教えてくれた事によると、彼は黄龍の器とかいう『存在』だそうで、
それが為に彼と、彼の同級生が、江戸の古きから連綿と続く宿命により、
人ならざる者達と日夜闘いを繰り広げているという。
そんな事をいきなり言われてもピンと来なかったが、
実際に私もいくつかの異常な事例を身をもって体験してしまうと、信じざるを得なかったし、
それに、その宿命のせいで私と彼が出会えたのなら、私にはそれを疎む理由も無い。
今、私は彼を受け入れ、彼も私との情事を愉しんでいる──それで充分だった。

「それじゃあ絵莉ちゃん、頼んだぜッ」
「ええ、何か解ったら連絡するわ」
彼の同級生達は、親しげに手を上げると、元気良く歩き出す。
私よりもずっと長い時間彼と一緒に居る事が出来る彼等に無意味な腹立たしさを覚えつつ、
私は目だけを動かして彼の方を見た。
彼は全く無視していたが、動作を少しずつ緩めて巧みに同級生達から距離を置くと、
彼等から私を隠すように立ち、ポケットから何かを取り出した。
ピンク色の無機質な輝きを放つ、卵の形をした道具。
彼と出会うまではこんなものを使いたいと思った事は一度も無かったけれど、
出会ってからは、これが会えない時間、唯一の繋がりだと思うと妙な愛着さえ感じてしまう。
「これ、夜まで付けていてよ」
「そんなの…」
そうすると彼が喜ぶから、形だけ抵抗してみる。
案の定彼は唇の端をわずかに曲げて、彼自身はサディスティックだと信じている表情を作ると、
無造作に私のスカートの中に手を入れ、内腿を撫でまわした。
359名無しさん@ピンキー:03/05/30 00:07 ID:Rtd44bia
(2/12)
もちろん周りに人が居ない事を確認してそうしているのだろうけど、
もし誰かに見つかったら──ううん、その時は私一人がおかしいと思われるだけ。
十近くも年が離れている男女で、年下の男が主導権を握っているなんて誰が考えるだろう。
しかしそれは、自ら望んだ、紛れも無い事実だった。
初めはごく普通に愛し合っていたのだけれど、ある日、
彼の気紛れで下着を履かずに一日デートした時からこの倒錯の日々は始まった。
性に目覚めたばかりの彼の雄の欲望は日増しにエスカレートし、
私はそれを止める事も無く受け入れる。
まだ自分を見失ってはいないつもりだったが、実際はそれもどうだか怪しい。
常識のある大人なら、こんな街中で愛撫を受けて嬉しいなどと思うはずがないのだから。

彼の手はせわしなく、それでいて優しく私を弄び、
それを期待していた私の秘所は、軽く撫でられただけで熱を帯び、わずかに潤いを見せ始める。
「や、こんな…所で…」
「──ね? 8時に西口で待っててよ。それまで、スイッチ切ったら駄目だからね」
私の下着の中にローターを忍ばせると、
ご丁寧にスイッチを留める為のバンドまで用意していた彼はそれを太腿に巻きつけ、スイッチを入れた。
「はっ………ん…」
もうすっかり馴染んでしまった、甘ったるい振動が恥ずかしい所から伝わってきて、
私は膝をほんの少し内側に折り曲げて始まった快感に耐える。
「おーい龍麻、何やってんだ!」
「今行くよ! それじゃあね」
呼びかける友達に手を振って答えると、彼は最後に私のお尻を軽く触って走り去った。
その後姿を見送りながら、私は下腹の疼きを忘れる努力をするべきかしないべきかしばらく迷っていた。
360名無しさん@ピンキー:03/05/30 00:07 ID:Rtd44bia
(3/12)
──7時55分。
私は新宿駅西口の雑踏の中で一人彼を待っていた。
本当はもう少し調べ物があったのだけれど、
下着の中で微弱な振動を絶え間無く送り続ける物のせいでそれどころでは無くなっていた。
イキそうでイケないもどかしさに、無意識のうちにお尻を振ってしまい、
そんな自分の姿を歌舞伎町で立っている女性達に重ねてしまう。
彼女達はお金の為に身体を売り、私は彼との淫らなゲームの為に身体を差し出す。
本質的にはそんなに違わないのではないかという考えは、私の身体を羞恥に悶えさせてしまう。
多分、もう私の顔は隠し切れない快楽がはっきりと出ていたはずだけど、
薄闇が隠してくれていたのか、誰かに声をかけられる事も、不審な視線を感じる事もなかった。
柱の陰に隠れるようにして、彼を待ち続ける。
何度も時計を確認して、その度に小さなため息をついていた私に、変化が訪れたのは突然だった。
「っん!」
微弱だったローターの振動が強まり、思わず壁に手を付いてしまった。
求めて得られなかった強い刺激に、人がいる場所なのも忘れて指を噛んでしまう。
彼が近くで見ている。
その事実は、私の興奮をかき立て、それまで必死に抑えていた快感を解き放ってしまう。
どこかに座りたかったけれど、多分その方がもっとローターを感じてしまうし、
スカートが汚れてしまうのは避けたかった。
溢れ出した愛液が内腿を伝い出し、不快な感覚が足を濡らしていく。
時計を見る──8時5分。
まだ彼は来ない。
柱によりかかりながら彼を探していると、突然後ろからお尻を掴まれた。
最後の瀬戸際で堪えていた私はあっけなく弾け、必死に彼にしがみつく。
「遅くなってごめん、絵莉」
学生服のままの彼は、さも今来たかのように謝り、
もちろん私もそれをとやかくは言わず、火照った身体をひた隠してゲームを続ける。
「どうする? 外でご飯食べる? それとも、絵莉の家にする?」
背の高い私は、彼の身体に隠れる事ができない。
それを知っていて、彼は傍目からは恋人同士に見えるように、
実際は私の身体が人目につくよう計算した位置で優しい抱擁をしながらそっと耳打ちした。
361名無しさん@ピンキー:03/05/30 00:09 ID:Rtd44bia
(4/12)
「い、家……私の家に、行き、ましょう…」
もう声が上ずって震えてしまうのはどうしようも無かった。
彼の腕の中にいる、それだけで私の身体は期待に泡立ち、熱く火照ってしまうのだから。
「ん? なに?」
けれど聞こえないふりをしながら、彼は私の耳たぶを撫でる。
普段はそれほど感じる場所では無いけれど、こんなに昂ぶっていてはもうどこでも同じだった。
耳の中まで入ってくる指が、ひどくいやらしい音を立てて私の中を掻き回す。
「んっ……お願、い……私の、い、え……いっ、て……」
「うん。それじゃ、行こうか」
そう言ってさっさと歩き出した彼の袖を慌てて掴む。
急な動きは抑えていた快感を甦らせ、私はよろめいてしまった。
バランスを崩した私の身体を彼の腕が支えてくれる。
「ま、待っ、て……スイッチ、お願いだから…弱く…」
「スイッチ? 俺はなんにも触ってないよ?」
彼はわざとらしく掌を見せて、何も知らない、とばかりに首を振る。
それっきり問い詰める事も出来ず、私は諦めてゆっくりと一歩を踏み出した。
「……っ…」
頭の中を直接揺さぶられるような激しい振動と、
それに伴う快美な感覚がへその下辺りまで侵食していく。
私は立ち止まり、一度呼吸を整えようととしたが、彼は私の腰を抱くと強引に歩きはじめた。
反射的に彼が憎いと思うけれど、どこかでこうやって強引にされる事への悦びも抱きながら、
私は彼に従ってホームへと向かった。
362名無しさん@ピンキー:03/05/30 00:09 ID:Rtd44bia
(5/12)
「っ…、はぁ…ん……」
「ほら絵莉、そんな声出してたらバレちゃうよ」
彼の肩に額を押しつけて声を漏らす私に、彼が意地悪く囁く。
電車の中はまだ人も多く、他人と肩を触れ合わせなければ乗れない位だった。
彼は私を扉の隅に立たせて、自分の身体で壁を作る。
私の家はここから電車で三駅。
そこまで我慢すればこのもどかしさから解放されるのだけど、
もちろん彼に私を我慢させる気なんて無い事はすぐに判った。
電車が動き出すとすぐに彼の手がスカートの上からお尻を撫でまわし始める。
半ば覚悟はしていたけれど、だからといって快感が減らせる訳でもない。
声を上げる事も出来ず、身悶える事も叶わない、長い時間が始まった。
彼の指はスカート越しに腰の辺りから私の下着の線をなぞっていき、
内腿の付け根に辿りついたところで、そのまま内側に潜りこむ。
掌でなく、あくまで指先だけで与えてくるソフトな刺激がくすぐったくてお尻を振ると、
彼は少し食いこんでしまっている下着を引っ張って直し、指を返して爪の甲でお尻を突ついた。
その動きを想像すると私は彼の顔を見ていられなくなって胸板に顔を埋めるが、
彼はそ知らぬ顔をしたまま指先を更に身体の中央に向かわせ、お尻の谷間に飛びこませる。
そこにある、他人に見せてはいけない孔も、彼が嫌がる私の反応を楽しんで触っているうち、
少しずつだけれど感じるようになってしまっていた。
まだそこに彼自身を受け入れるのは待って貰っているけれど、いずれ、差し出す時が来るのだとは思う。
彼も強く求めては来ず、むしろ嫌だけど感じてしまっている今の状態を好んでいるようだった。
彼の指は孔の上を軽く往復した後、ぴったりと孔の真上で止まる。
押し戻そうとする弾力を楽しむように幾度か押しこんだ後、ぺたぺたと叩きはじめた。
「っ……や………」
揺れる電車の勢いが加わって予想外に強く叩く時があって、
私の意識はどうしてもそこに集中してしまう。
363名無しさん@ピンキー:03/05/30 00:10 ID:Rtd44bia
(6/12)
胸を掴む手が小刻みに震えた事で私の快感を感じ取ったのか、
彼は調子にのって指を立て、お尻の孔に向かってぐりぐりとねじを回すように押し込んできた。
ローターのそれと共振して何倍にも膨れ上がった振動が私を襲う。
「ゃ…! ぅ…………ん…」
下唇を思いきり噛んで必死に声を押し殺そうとしても、
彼の指が角度を変える度、歯の隙間から快感が漏れていく。
我慢が限界を越え、今いる場所も、状況も忘れて淫らな声を上げそうになった寸前、
二つ目の駅への到着を告げるアナウンスが流れ、一気に現実に引き戻された。
慌てて隅に身体を寄せ、降りる人達とわずかでも触れないようにする。
乗り降りする人が結構いるから、彼も一度お尻から指を抜いて心持ち身体を離した。
束の間の中断も、もちろん私にとっては休憩でもなんでもなく、
彼の胸板に熱い息を吐きかけながら呼吸を整えるので精一杯だ。

電車が再び動き出し、彼の手も再び潜りこんでくる。
でも今度はお尻ではなく、太腿に巻かれているスイッチを弱めてから、
ローターが入っている場所をさすりはじめた。
下着が肌に触れ、足の間全体に広がる不快な感触に、
私は自分が思っているよりもずっと濡らしてしまっている事を知る。
残された時間はあと数分もないという事を知ってか、
彼は慌しく、私を達しさせるための最後のスパートに入った。
下着の上から指を突き立て、秘唇にローターを押しこむ。
私は両足に力を入れていたから身体の中でローターと膣肉が強く擦れてしまい、
振動は弱くなっていても、より身体の奥で震えるそれはたやすく私の意識を飛ばしてしまった。
364名無しさん@ピンキー:03/05/30 00:10 ID:Rtd44bia
(7/12)
「………ぁっ……ん……!」
電車が私達が降りる駅に止まる寸前、私は絶頂を迎え、他人にもはっきりと判る声でそれを告げる。
しかし他の客には聞こえていなかったのは間違いない。
停車するブレーキの音にかき消されて声が聞こえないよう、彼がタイミングを測っていたからだ。
扉が開くと同時に、彼は私の肩を抱いて真っ先に降りる。
私が立っていた場所の床には染みが出来てしまったかも知れないけれど、
それを気にする余裕など無かった。
足元だけを見つめて歩く私に、彼がそっと耳打ちする。
「絵莉の隣で座ってたおっさん、きっと気付いてたよね。ちらちらこっち見てたもん」
私はずっと彼の胸に顔を埋めていたから彼の言葉が本当か嘘かは判らないけれど、
今、人目もはばからず学生服姿の男にしがみついて歩く奇異な女を見る視線が
何本もまとわりついているのは感じていた。
お尻の辺りを集中的に見られている気がして恥ずかしくてたまらなかったが、
同時に、私の雌の部分はそれさえも淫らな感覚に変えてしまっている。
もう一秒でも早く彼のものを挿入て欲しいと思いながら、私は辛い階段を一歩一歩登り始めた。

改札口を出てから家までは、記憶が無かった。
彼が支えてくれていたのは間違いないけれど、気が付いたらマンションの入り口に立っていた。
震える手でオートロックを開けて、エレベーターに向かう。
ようやく着いたと思って身体の力を抜こうとしたけれど、ゲームはまだ終わっていなかった。
エレベーターに乗ると同時に、彼は下着をずらしてローターを抜き取ると、
ズボンのチャックを下げて彼自身を取り出す。
彼が何をしようとしているのかは当然判ったけれど、私はそれを虚ろに眺めたまま動こうとしない。
完全に大きくなってしまっているからか、ズボンを履いたまま取り出すのに苦労したみたいだけれど、
ようやく晒け出したそれを誇らしげに私に擦りつけると、私の片足を持ち上げ、手探りで押しこんできた。
もう嫌と言う程濡れている私のそこは、いともたやすく彼の物を呑み込んでしまう。
365名無しさん@ピンキー:03/05/30 00:11 ID:Rtd44bia
(8/12)
「やだ、ここ、カメラ…っあ、くぅ…ん」
「大丈夫だよ、死角になってるから判りっこないって」
死角なんてありはしない事はお互いに解っている。
それでも、彼の嘘に私は納得したふりをして、熱い昂ぶりを受け入れた。
「やぁ……熱…い……ゃ…」
「しっかりしがみついててよ」
言われるまでもなく全身の力で彼にしがみつく。
私の腕が背中にきちんと回っているのを確かめると、彼は私を宙に浮かせた。
どこで仕入れてきたのか、アダルトビデオでしか見かけないような体位。
昔、酒のつまみでマリアと一緒にビデオで見た時は、あまりの滑稽さに二人で大笑いしたけれど、
いざ自分がされる番になってみると、確かに不思議な感覚ではある。
文字通り男性に全てを委ねるからか、肉体的な快楽よりも精神的な恍惚の方が大きいのだ。
といっても肉体的な快楽が無い訳ではもちろんなく、
彼の若茎はいつもと違う角度で私の内壁をこすりあげ、その度に私は鈍器で頭を殴られたような、
鈍いけれども激しい愉悦の波にさらわれる。
彼はわずかに顔をしかめながらも意地を見せて、声は出さずエレベーターを降りた。
エレベーターから私の家の玄関までは数歩も無い。
なのに、彼はわざと何度も立ち止まり、その都度私の身体を揺すりながら、時間をかけて歩く。
そうして私達は三分ほども家の外で繋がっていたが、
彼はようやく家に入る気になったのか、扉に私の背を押し付けた。
「絵莉、鍵開けてよ」
「っぁ、え、ええ……っん、ま、待って…ったら…」
それでなくても抱きかかえられている不安定な姿勢で、必死に鞄を開けて鍵を取り出そうとする私を、
彼は腰を突き上げて邪魔をする。
ようやく鍵を取り出した時には、もう限界だった。
366名無しさん@ピンキー:03/05/30 00:11 ID:Rtd44bia
(9/12)
「やっ、ぁ……!」
鍵が回る音がして、彼がドアノブを掴んだ拍子に私はイッてしまう。
仕方ないとは言え、一人で勝手にイッてしまったのが恥ずかしくて、
彼に顔を見られないように思いきりしがみついた。
私は全身の力が抜けてしまい、全体重を彼に預けてしまっていたけれど、
彼は頑張ってそのままの体勢で私をベッドまで連れていってくれた。
家の中に入ると、彼は乱暴に靴を脱ぎ捨て、ベッドに一直線に向かっていった。
力無くベッドに沈みこんだ私を、彼の大きな手が荒々しくまさぐる。
クールを保っていたように見えた彼も、私の身体に興奮していたのが判って、
なんだかちょっと微笑ましくなってしまう。
「…ね、今日は何回イった?」
「……3、…4回よ」
「嘘。待ち合わせ場所で1回、電車の中で1回、家の前で1回。これだけで3回だよ?
もっとイってるでしょう?」
そういう事を女性に言わせるのが好きなのか、彼は必ずこの手の中年男性じみた質問を忘れない。
さっきの体位と言い、彼のソースは何処なのか、いずれ確かめてみる必要があるだろうけど、
実は私もこういう言葉によるプレイは嫌いではなく、今もわざと嘘をついたのだ。
「……6回」
「本当かな? もっとイってるような気がするけど」
「本当よ。私そんなにいやらしくないわ」
「6回でも充分いやらしいけどね」
本当は小さいのも合わせると8回だったのだけれど、私は小さく嘘を重ねる。
「あんなもの入れられていたら…仕方ないわよ」
「でも、お尻触られてイッちゃったよね」
「あれは…」
そこを突かれると反論出来なくて、黙りこくってしまう。
彼は勝ち誇ったように小さく笑うと、首筋に吸いつきながら愛撫を始めようとしてきた。
367名無しさん@ピンキー:03/05/30 00:11 ID:Rtd44bia
(10/12)
「ね、お願い。シャワー…浴びさせて」
どんなにはしたない女と思われていても、最低限の身だしなみだけは整えたくて頼んでみる。
「そんなの後で浴びればいいよ。俺は絵莉のこの匂い…好きだから」
香水ではない、汗といやらしい蜜の匂いが好きと言われてもそんなに嬉しい訳ではないけれど、
それでも、一応は褒めて貰ったのだから、私は抵抗を諦めた。
上着のボタンとスカートのホックを外すと、あっという間に服を剥ぎ取られ、下着だけにされてしまう。
もうすっかり身体は汗ばんでしまい、気持ち悪いから早く下着も脱ぎたいのに、
彼は身体を離すと上からじっくりと視姦していく。
「絵莉ってさ、黒い下着似合うよね。やっぱり大人、って感じがする」
彼は褒め言葉のつもりで言ったのだろうけど、
私はどうしても年齢差を意識させられてしまい、わずかに眉を曇らせる。
それを見た彼はすまなさそうな表情を浮かべて、胸の谷間に顔を埋めながら小声で謝った。
「…ごめん、そんなつもりじゃ」
私は答える代わりに彼の顔を抱き寄せ、唇をねだる。
諒解した彼は目を閉じながら顔を近づけ、お詫びのつもりなのか、普段より優しく舌を絡めてきた。
散々強気で大胆な事を私にさせても、
ちょっとこっちが強く出るとすぐに折れてしまう辺りがまだ子供っぽくて愛おしい。
そんな気持ちを唇に込めてキスをしながら彼の野暮ったい学生服を脱がせると、
彼も私のブラを脱がせ、改めて抱き合う。
こうやって彼の身体の大きさを感じるのは、とても気持ちいい。
でも彼は恥ずかしいのか、いつも少ししか抱きあってくれず、私の小さな不満のひとつだった。
368名無しさん@ピンキー:03/05/30 00:12 ID:Rtd44bia
(11/12)
彼が剥き出しになった私の胸をまさぐる。
正直、私の胸は大きい方ではない。
そんな事に今更コンプレックスを抱く歳でも無いけれど、
どうした訳か彼の周りには胸が大きめの女性が多く──例えばマリアだ──
彼が彼女達と会う度に、どうしてもやきもきさせられてしまう。
全く、彼と出会ってから、私は自分でも呆れるほど弱い女性になってしまっていた。
でも今、彼の手は私の不安を振り払うように、執拗に胸の小さな頂きを弄び、硬くなったそこを吸い立てる。
「ぁ……ぁ……ん…そ、こ…」
顔を少しだけ持ち上げると、私の乳房に吸い付いている彼と眼が合ってしまった。
その光景に私は愛おしさを感じるのだけれど、彼は恥ずかしかったらしく、急に愛撫を止めてしまい、
照れを隠すように身体を起こすと私に残った最後の下着を剥ぎ取った。
もう何度も見ているはずなのに、彼はまじまじとそこを見る。
何が楽しいのか全然判らないけれど、
私も彼のものならじっくりと見たいと思うから、そんなものなのだろう。

「絵莉…挿入るね」
もう散々に濡れているそこから下着へと引く糸を見て抑えが効かなくなったのか、
彼は形だけ愛撫をすると、すぐに私の中へと自分の屹立を入れてきた。
熱く猛々しい肉の棒が私を押し広げていく。
「んっ……龍麻、クン……」
どれだけ機械で感じてしまったとしても、やはり男性のそれ自身には到底叶わない。
まして彼のは今まで私が見たものの中では一番大きくて、
初めて見た時は自分の中に迎え入れるのをためらったほどだ。
だからいつも彼のが入ってくると、それだけで一度軽くイッてしまう。
それを言うと調子に乗りそうだから当分言うつもりはない、彼へのささやかな隠し事だ。
369名無しさん@ピンキー:03/05/30 00:13 ID:Rtd44bia
(12/12)
私はもう少し挿入の余韻に浸りたかったけれど、彼は軽く唇を合わせただけですぐに動きはじめた。
彼の動き方は若さに溢れているけれど、それだけに直線的で、少し物足りないと思う時があり、
そんな時はさりげなく私の方から腰を動かしてみたりもする。
前戯の時は余裕を見せる彼も、いざ挿入してしまうとまだ自分の動きに必死になってしまうから、
それに気付いてはいなかった。
大きなストロークで彼の物が入ってくる度、肌がぶつかる音と粘蜜が絡む音がいやらしく鼓膜に響く。
さっき一度挿入していたからか、彼の動きはいつもより短い時間で早く、
小刻みなものになり、そして突然弾けた。
「絵…莉……!」
切なげに呻くと同時に彼のものが大きく膨らみ、私の膣に欲望の証を刻みつけ、
それに少し遅れて、私もこの日何度目かの、そして最大の絶頂を迎える。
私は彼の精液を直接感じられない事に不満を覚えつつ、
私の中で力を失っていく彼をいつまでも感じていたくて、ずっと彼を抱き締めていた。

欲望を吐き出して満足した彼はさっさと眠りについてしまっていた。
でも、私はあるものを待ってもう少しだけ起きている。
それは規則正しく健康的な寝息の中に、川の中の砂金のように混じっていて、
その価値も私にとってはまさに黄金だった。
やがて彼の寝顔を間近で眺めて幸せに浸っていた私に、待っていたものが訪れる。
「絵…莉……」
それは、たった二語の寝言。
でもそれを聞いた瞬間、私の中に、例えようもない喜びが満ちていく。
自分でも単純だと思うけれど、これが聞けるから、私は彼のどんな要求でも受け入れる。
彼自身も知らない、私だけの、彼の秘密。
浮気防止の為にも、彼にはこのまま教えないでおくことにして、
私はシャワーを浴びる為にベッドを離れた。
370名無しさん@ピンキー:03/05/30 05:09 ID:lJdoT5kk
(;´Д`)b グッジョブ・・・ハァハァ
371名無しさん@ピンキー:03/05/30 08:29 ID:RW9V4mKv
good job!!
372名無しさん@ピンキー:03/05/30 10:15 ID:RAaQqm9S
大作キタ━━━━━━(゚∀゚)━━━━━━ !!!!!
373名無しさん@ピンキー:03/05/30 11:14 ID:8kiVK1L5
うわあああああああああああlんkvj]@jv]qw]wlうq[ふpwkqふw[ccmんl;ぁ」
(;´Д`)ハァハァ(;´Д`)ハァハァ(;´Д`)ハァハァ(;´Д`)ハァハァ(;´Д`)ハァハァ
年増ズ(;´Д`)ハァハァ


…泣いていいですか?つД`)スゲーイイ
374名無しさん@ピンキー:03/05/30 20:16 ID:xFCMkU6Y
373 :小町ヲタ ◆H/pjTUmQYo :03/05/30 01:39 ID:CuO2qgnH
文章力ありますね。すばらしいです。
375名無しさん@ピンキー:03/05/30 21:07 ID:QdpG+Fsp
レスどうもです。

ちょっとお尋ねしたいのですが、龍麻ってどうやって暮らしているか
設定ってありましたっけ?
家とか。
376名無しさん@ピンキー:03/05/30 21:37 ID:NuXLt9LG
『繊月』読みました。圧倒的な筆力ですね。
自分の好みで言えば、地の文で登場人物の心情を解説しすぎかな。
377名無しさん@ピンキー:03/06/01 00:25 ID:+yjvkAi9
>375
設定、あったっけかなあ。
二次創作だと「アパートで1人暮し」みたいなのが多いけど、
これが公式だったかどうかは分からん。

まあ、エチーに傾れ込むためには、1人暮らしの方が何かと…ゲフンゲフン
378名無しさん@ピンキー:03/06/01 00:33 ID:YJLfTERB
>>375
義父母に育てられたって事ぐらいしか公式には発表されてない。
だから自由に書いてオケだと思う。
379名無しさん@初回限定:03/06/02 03:39 ID:sCFSeQlH
>>375
このスレのおかげでアパートに1人暮しで女キャラ引っ張りこむ
ひーちゃんが完全に定着してまつ。
380名無しさん@ピンキー:03/06/03 00:16 ID:uT7/Dp0Z
ここの職人さんたちスゲーわ。
381名無しさん@ピンキー:03/06/04 19:46 ID:U/uC3UkK
あげ
382名無しさん@ピンキー:03/06/06 09:56 ID:3x3YxTEK
>>375
とりあえず・・・
中国で生まれる。

生まれてまもなく両親(弦麻と迦代)死亡。(この時劉が生まれて弦麻から一字取ったらしい)

龍山の手で日本に戻り、鳴瀧(拳武館の館長。つまり壬生のボス)を経て伯父さんの家に。

高一で本来の力に目覚め、魔物と化した同級生を撃破。(この時、いちいち出てきてはほとんど何もしない鳴瀧)

鳴瀧に技を習ったあとで新宿行き。

第零話ではこんな感じになってた。
383名無しさん@ピンキー:03/06/12 21:14 ID:EmNIirJo
(1/12)
夜中、もう後三十分もすれば日付が変わる時刻。
校舎の屋上へと続く扉を開けた龍麻を、巨大な満月をその背に従えたマリアが待っていた。
「来てくれてありがとう、龍麻」
マリアはいつもと変わらぬ笑みを湛えていたが、笑み以外の全てがいつもと異なっている。
それは、人々が古来より恐れる『魔』のイメージそのものだった。
完璧な美しさと、底知れぬ残忍さを秘めた肢体。
彼女の服が血のような深紅だとしたら、その唇は血そのものだった。
そして瞳は生徒を見守る優しげなものではなく、獲物を狩る時の冷徹な蒼に彩られている。
龍麻も無言のまま、制服のボタンを上から二つ外して、軽く呼吸を整える。
しかしマリアは爪の先まで戦闘の準備を整えながら、すぐには襲いかかろうとはしなかった。
「先に話しておいた方がいいわね。私は、闇の眷属…ヴァンパイアなの。
私達がかつての繁栄を取り戻す為に、龍麻クン、あなたの──黄龍の器の力が欲しいの」
マリアは淡々と自分の秘密を告げたが、その中にはどこか捨て鉢な感じも含まれていた。
マリアの語感に微妙に、しかしはっきりと紛れているそれを龍麻は感じとっていたが、
だからといってどんな言葉で彼女を説得出来るはずもなく、
目を逸らさないようにするのが精一杯だった。
無言のままの龍麻に、何を期待していたのか自分でも判らないまま頭を軽く振ったマリアは、
次の瞬間、人ならざる者の動きで襲いかかった。
龍麻も素早く初撃を躱すと、マリアを倒そうと渾身の力で肘を撃ちこむ。
いくら龍麻が『器』として並外れた力を有していても、マリアは本気で攻撃してきていたし、
拳を繰り出す度に体内の氣は意思に関わらず膨れていき、敵を倒そうと肉体を操ってしまう。
二人ともが本気ではあるが、本意ではない闘いが始まった。
384名無しさん@ピンキー:03/06/12 21:14 ID:EmNIirJo
(2/12)
西洋の妖と、東洋の神秘との死闘はいつ終わるとも知れない激しいものだったが、
それでも、徐々にではあるが確かに終局へと近づいていた。
肉をも切り裂こうとするマリアの爪を躱しながら、
龍麻は自らの躰で練った氣を手足の先に乗せて打ちこんでいく。
掠るだけだった拳が柔らかな肉を捕らえ、空を切っていた蹴りが美しい肌を傷つけ、
もはや勝敗は当事者達にも明らかだったが、なお敗者は動きを止めようとしなかった。
残された全ての力を振り絞って龍麻に飛びかかり、その血を啜ろうとする。
マリアが龍麻の首筋にあと数センチのところまで唇を近づけた時、腹に決定的な一撃がめりこんでいた。
「がッ……はッ…」
よろめいて目の前の龍麻にもたれかかりそうになり、寸前でそれを堪えると、
口から大量の呼気と、わずかな血を吐き出してその場に膝をつく。
マリア自身はまだ闘えたが、龍麻の闘氣が薄れていき、
自分をもう脅威とみなしていない事を知ると、急速に疲労が身を包んだ。
龍麻が傍に立っているのは判ったが、顔を上げる気力も無く、
掌に伝わるコンクリートの感触に逃げこむ。
その時突然、まるで二人の決着が着くのを待っていたかのように、
マリア達のいる場所が──いや、龍麻が護ろうとしている街全体が揺れた。
急速に、そして激しく揺れる月明かりに、マリアの中の負の感情が一度に噴出す。
一族の悲願を果たしえなかった事、血の宿命に逆らえず生徒を襲ってしまった事、
そして──愛しはじめていたかも知れない男と闘ってしまった事。
それらが一体となってマリアを苛んだ時、彼女は駆け出していた。
目指す先は、校舎の端。
そこから飛べば、あらゆるしがらみから解放される。
385名無しさん@ピンキー:03/06/12 21:15 ID:EmNIirJo
(3/12)
もはや彼女に残された最後の希望は、しかし寸前で阻止されてしまった。
完全に虚を突いたはずの龍麻の手が、落ち行く彼女を繋ぎとめている。
抗う気力も失せ、されるがままに助け上げられたマリアは、
ほつれて額に張りついた前髪を直そうともせず龍麻をなじった。
「どうして…放っておいてくれなかったの?」
自分の物とも思えないひびわれた声に苛立って、
無理やり出した大声は全く感情の制御が出来ていなかった。
「アナタが来なければ、私は宿命に縛られる事も無く教師として朽ちる事が出来て、
心乱される事も無かった。アナタさえこの学園に来なければ!」
虚ろに灰色の床を見つめながら、マリアは呪詛を吐き続ける。
だから彼女は気付かなかった。
自分を見つめる龍麻の瞳が、自分などより遥かに深い闇を宿していた事を。
「敗者にはかける言葉も無いって訳…?」
教師としての言葉遣いも忘れて自嘲気味に呟き、龍麻の顔を見上げる。
そこでようやく龍麻の瞳に浮かんでいる物を見て、マリアは軽く息を呑んだ。
その怯えにつけこむように、龍麻が動く。
くずおれたままのマリアに近づいて彼女と目の高さを合わせると、
月光を受けて銀色に輝く顎を掬い上げた。
威圧するのでも無く、同情しているのでも無い、不思議な、温度の無い熱を帯びた昏い瞳は、
しかしあまりにも甘美にマリアを惹き付けてしまう。
一瞬にも満たない間、二人の視線は絡み合い、
マリアは龍麻の瞳の中に自分と同じ物を見出したように思ったが、
龍麻が口にしたのは色恋とはまるで無縁の物だった。
386名無しさん@ピンキー:03/06/12 21:15 ID:EmNIirJo
(4/12)
「マリア先生は、龍穴って知っていますか?」
あまりに唐突な龍麻の言葉にマリアは面食らったが、
染みついた教師の性なのか、生徒の問いに答えようと記憶を辿らせる。
「…ここの、旧校舎の事でしょう? 地の力…龍脈が吹き出るという」
「そう、確かにそうです。でも、もう一つ意味があるんです。
それはね、女性の…ここの事を指しているんですよ」
静かに、事実だけを告げるような口調でそう言うと、
龍麻はスカートの上からマリアの下腹部を素早くまさぐる。
その手を払いのけながら、マリアは闘っている時にも感じなかった恐怖を抱いていた。
「止めなさい! そんな…事、今アナタが作ったんでしょう?」
「嫌だな、マリア先生。生徒を信じてくださいよ。
昔の人は男のこれを龍に見立てて、龍気を注ぎ込む事で新たなエネルギー
…生命を龍穴から噴き出させる。筋が通っているでしょう?」
本当は筋が通っているいないではなく、今ここでそんな話をしだした事を指摘するべきだった。
しかし龍麻の眼は、まるで自分達闇の眷属が持つ邪眼のように動きを封じ、心を捕えてしまう。
「だから、マリア先生が必要としている龍の力…先生の中に注いであげます」
「バっ、バカな事は…止めなさい…」
「血を吸って力を手に入れようとするよりも、ずっとマシだと思いますよ。そう思いませんか?」
揶揄するような龍麻の口調に、マリアは唇を噛んで黙ってしまう。
自分がしようとした事の愚かさは百も承知だったが、
こうして他人に言われて心地良い物でももちろんない。
その後ろめたさが、マリアの敗北だった。
龍麻の手が肩に触れても、マリアは身を強張らせただけで、それ以上抵抗も見せず押し倒される。
冷たいコンクリートが肩甲骨に当たったが、痛みは感じなかった。
闇の力の源泉が、眩いほどの光で、まるでまだ闘えといわんばかりにマリアを照らす。
しかしそれを、龍の影が遮った。
陰に包まれる事に安堵を覚えながら、自分を組み敷いた男が焦っているように見え、
マリアは蒼氷色の瞳を教師のそれにして尋ねる。
387名無しさん@ピンキー:03/06/12 21:16 ID:EmNIirJo
(5/12)
「あなた…どうしたの?」
「さあ…わからないです。ただ、どうしようもなく、たぎってしまって…
僕は、柳生の言った通り、龍脈が活性化しているせいじゃないかと思うんですが」
そう説明した龍麻の口調に弱々しさを感じ取った時、マリアは彼を責める気を無くしていた。
それは闇の眷属である自分にも、今は随分と弱くはなったが、今日のような満月の夜などは、
無性に人の血が欲しくなるという忌まわしい本能があったからだった。
自分は数十年の時をかけて抑えこむ事が出来るようになったが、
今年の春に龍の力に覚醒したばかりの龍麻には無理な話だろう。
それに、自分はたった今自ら命を絶とうとした、生きる意味を見失った女なのだ。
それなら目の前で苦しんでいる男に躰を提供したとて、何ほどの事があるだろうか。
もうひとつ、彼は、緋勇龍麻は彼女の教え子だった。
苦しんでいる教え子を見捨てるのは、教師として出来なかった。
そう自分の心を分析したマリアは四肢の力を抜く。
しかしその中に、最も肝心な、ヴァンパイアの末裔と龍の器などではなく、
教師と生徒でもない、女として抱く、男への気持ちが入っていないのを、
彼女は心のどこかで気付いていた。
もし入っていたなら、きっと自分から抱き寄せてしまっただろうから。

龍麻が無造作に胸のファスナーを引き降ろすと、
闘いの残り香もまだ醒めやらぬうっすらと上気した胸が上下していた。
「あれ? 先生、ブラしてないんですか?」
マリアは顔をそむけるが、恥ずかしさは隠しようも無かった。
もちろん露出趣味などではなく、闘いの時はわずかでも五感を高めたいが故なのだが、
それを説明した所で無駄だろう。
388名無しさん@ピンキー:03/06/12 21:16 ID:EmNIirJo
(6/12)
「それじゃもしかして、下も…ですか?」
龍麻は活性化した龍氣と、
マリアの魅惑的な肢体に衝き動かされるまま彼女のスカートの内側を探り、
自分の推測が当たっていた事を確かめる。
「なんだ、マリア先生も意外と好きだったんですね」
下着を履いていないマリアに欲望を加速させた龍麻は、
彼女の万年雪のように白い肌を覆う金色の蔭りに手を押し当てた。
「はぁッ…!」
気合の声と共に熱を帯びていく掌から、何かが入ってくるのをマリアは感じた。
熱い、久しく抱かなかった熱情が肌を犯し、肉の疼きを目覚めさせていく。
「これ、は…?」
「チャクラを回したんですよ」
「チャク、ラ…?」
「ええ。人の躰にある、エネルギーの溜まり場…いわば、人間の龍穴みたいなものです。
そこを回す事で、様々な感覚を解き放ち、神へと近づく。
今、そのうちのひとつ、ムーラダーラというのを回しました。効果は…」
龍麻に説明されるまでもなかった。
爆発的な淫欲が、マリアの意識を染め上げる。
脳の奥底まで辿りついたそれは、一度に全身の孔という孔から噴き出し、マリアを邪欲の塊に変えていった。
「こ、こん…な……」
「ちなみにこれね、その人の中に眠る本質を引き出すだけなんです。
だから、今マリア先生が感じているのも、先生に元からそういう資質があったって事なんですよ」
「そんな、う、そ……」
「また生徒を疑う。だから薬とかと違って誰かがチャクラを回さない限り、ずっと続くんです。
ほら、もう少し開けますよ」
389名無しさん@ピンキー:03/06/12 21:17 ID:EmNIirJo
(7/12)
「いやぁァァッ…!」
途端にマリアの陰唇からおびただしい愛蜜が、まるで間欠泉のように噴き出した。
頂きに達するのではなく、尾根を縦走するように、極めて強い快感がずっと続く。
「どうですか? ちょっと回しすぎちゃったかな。普通の人なら狂っちゃうくらいだから」
確かに龍麻の言う通りだった。
今までで最も性欲が昂ぶった時でさえ比較にならないような疼きが、髪の先までマリアを支配し、
床も、衣服も、肌を撫でる風さえもが愛撫となって襲いかかってくる。
それでも、途切れ途切れになりながらも理性を失わなかったのは、彼女の強さでもあった。
身体を押し上げる熱い吐息を懸命に排出しながら、指でコンクリートの床を引っかく。
「少し回しすぎちゃったかな? でも、我慢してくださいね。
僕を置いて勝手に死のうとした、これは罰ですから」
今、龍麻は何と言った?
マリアは朦朧とする意識の中、必死に龍麻の言葉を思い出そうとするが、
胸元から襲ってきた強い愉悦に遮られてしまった。
龍麻の汗ばんだ手が一杯に表面に貼りつき、青白い線が浮かんだ、
大きさと言いまるでメロンのような乳房を下から揉み上げ、
心臓を取り出すかのような強さで蹂躙する。
しかしあらゆる刺激を快感に変えられてしまう今のマリアには、それは単に強い愛撫でしかない。
「うッ……はァ、……ッ、ぁあ……」
数秒前の会話も反芻出来ず、口はだらしなく開いて与えられた愉悦を零し続け、
心臓の鼓動に合わせて身体中を駆け巡る剥き出しの本能に身を震わせる。
マリアが顎を仰け反らせる度に揺れる双乳に誘われるまま、龍麻はそのうちの片方を口に含んだ。
「ん……いや、やめ……な…さ、んんッ!」
彼の口の中で硬さを増していく自らの胸の蕾を咎めるようにマリアは喘ぐ。
しかし生暖かい舌先に先端を転がされ、下卑た動きで弄ばれてしまうと、
どうしようもなく甘い痺れが乳房に広がり、もっと吸わせようと自分から胸を突き出してしまうのだ。
390名無しさん@ピンキー:03/06/12 21:17 ID:EmNIirJo
(8/12)
「ああッ……ッ、く…………うぁあッッ!!」
そんなマリアの情欲を見透かしたように、龍麻は一度舌を引っ込め、
もどかしくなったマリアが頭を掴んで押しつけた瞬間、思いきり噛んだ。
まず淡い乳輪の辺りから少し広めに、次いで敏感なしこりだけを、
跡が残るほど強く歯を立て、吸い上げる。
「っ、う……ッは、……ん…」
もうどれだけ乱暴に胸を嬲ってもはしたなく淫声をあげるだけのマリアに
原初的な劣情をかき立てられた龍麻は、性急に立ち上がってベルトを緩めた。
硬くなっている己の屹立を取りだし、呆然と自分を見つめているマリアを起こす。
「ほら、僕の龍です。どうぞ味わってください」
鼻をつく匂いと共に、怒張がマリアの目の前に突きつけられた。
強烈な嫌悪と、思いきり淫らに貪りつきたい興奮が脳裏でせめぎあったが、
それも短い間の事で、すぐに欲望が理性を打ち負かし、
マリアは口をうっすらと開いて大きさを測る。
引き寄せられるように顔を近づけていくとすぐに唇にぬるっとした肉の先端が触れ、
そのまま口腔に突き入れられた。
しかし龍麻は乱暴に押しこんだものの、そこから先は何もせず、マリアの動きに委ねる。
ほとんど舌の根元近くまで入ってきた怒張に、身体を貫かれる被虐の快感を覚えて、
いけないと判っていても、舌は口内を塞ぐ物を勝手に、そして愛しげに舐めてしまう。
形を確かめるようにそっと触れ、滑った先端を舌腹で転がしながらそっと押し上げる。
「そう、先生、上手…です…」
かさになっている部分を上顎に擦りつけ、舌だけで前後に揺すってやると、
たまらず龍麻から喘ぎ声が漏れた。
無理をして大人びたふりをしているようなその声に、
マリアは置かれている状況も忘れ、舌の動きを激しい物にする。
龍麻の手が後頭部に添えられると、その意図を正確に理解して顔を前後させ始めた。
雁首の所まで一気に顔を引き、歯を立てないよう気をつけながら再び呑み込み、
秘めた激情が形作っている唇を絶妙な強さで肉茎に押し当て、啜り上げる。
391名無しさん@ピンキー:03/06/12 21:18 ID:EmNIirJo
(9/12)
口淫を繰り返すうち、肉竿が剥がれた口紅で深紅に染まり、
例えようも無く淫靡に飾り立てられていった。
舌を動かすのも苦労するほど大きな肉の塊を、息苦しささえも恍惚に変えて、マリアは懸命に愛しむ。
龍麻の鼓動を感じ取るのが嬉しくて、夢中で舌を這わせていると、
突然怒張が一回り大きくなり、喉の奥に熱く、絡みつくものが貼りついて来た。
龍麻は己を引き抜こうともせず、そのまま口の中に全ての精気を放ち、
マリアは濃い、粘りつく白濁に喉元を塞がれ、せきこんでしまう。
龍麻が放ったばかりなのにまるで衰える気配も見せない屹立を
触れるか触れないかの位置で晒している為に、精液が橋をかけ、
深紅の美麗な唇は見る影も無く汚れてしまっていた。
「やっぱりマリア先生、こういうの好きなんですよね。
僕のをしゃぶっている時の顔、見せてあげたいくらいいやらしかったですよ」
口の中に残る精液を吐き出すかどうか迷い、結局嚥下しながら、
龍麻の言葉をマリアはそうなのかもしれない、と思っていた。
喉を落ちていく龍の精が腹に溜まり、体内で息づく。
それを確かに感じ取ったマリアは、一層強い疼きを覚えて龍麻の顔を見上げた。
強固な意思を持った蒼氷の輝きは既に失せ、より柔らかで、
そして淫らな色を放ちながら自分を誘う瞳に、龍麻は再び乱暴にマリアを押し倒し、
スカートを剥ぎ取ると、両足を掴んで思いきり開かせる。
熱を孕んだ下腹が一気に冷やされ、マリアの理性も回復するが、
大きく足を開いて男を迎え入れようとする自分の格好にすぐにまた肉悦が目覚め、
一際蜜を溢れさせながら、腰をひくつかせて貫かれる時を待ちうけた。
しかし、龍麻は切っ先を淫口に押し当てて、軽く表面を滑らせるだけで一向に挿入しようとしない。
堪えきれなくなったマリアはとうとう叫んでいた。
392名無しさん@ピンキー:03/06/12 21:19 ID:EmNIirJo
(10/12)
「ど、どう……して…」
口にしてから自分が焦らされている事に気付くが、
もう極限まで昂ぶった淫欲に歯止めなどかけられなかった。
学生服の袖を掴み、逆光で表情が見えない龍麻に懇願する。
「お願い…焦らさ、ないで…」
「マリア先生……そんなに、欲しいんですか?」
「ほ、欲しい……わ…」
「それじゃね、一つ約束して欲しい事があるんです。先生…僕のものに、なってくれませんか?」
思っても見なかった言葉に、マリアは双の瞳を大きく見開いた。
「龍…麻…?」
「卑怯なのは解っています。でも、僕は……」
躰を掻き毟りたくなる程の性欲に蝕まれながら、マリアは龍麻の頬に手を添え、ゆっくりと撫で上げる。
本能と本心の狭間で苦悩する少年を、自分の全てで受け止めてやりたいと思った。
額に汗を滲ませた龍麻の顔を引き寄せ、この日初めてのキスをする。
龍麻の貪るようなキスに、マリアの抑えていた情欲が弾けた。
「わかった……わ…あなたの……ものに、なるわ…なるから…」
「なるから、なんですか?」
「お願いッ、あなたのを頂戴ッ! 私、もう、駄目、我慢できない…」
「ずっと、ですよ? ずっと…僕がこの学校を卒業しても、僕のものになるんですよ?」
「なるわ…なる…から、お願い、早く……」
「…解りました。それじゃ、僕が挿れやすいように、自分で広げてもらえませんか?」
今更恥らう理由など無かった。
それどころか、場末の娼婦のように大きく足を広げ、両の指で思いきり淫口を開いて肉棒を待ち焦がれる。
隠されていた秘部が外気に触れ、それだけで感じてしまった淫唇から溜まっていた蜜がこぼれ、床を濡らす。
龍麻は軽く狙いを定めると、一気に最奥まで彼女を貫いた。
393名無しさん@ピンキー:03/06/12 21:19 ID:EmNIirJo
(11/12)
「かッ……はぁッ!」
稲妻のような快楽が背筋を疾り、頭の中を白く犯す。
マリアは性欲がそれほど強い方ではなく、セックスの経験も多い訳では無かったが、
それにしても挿れられただけで達してしまったのは初めてだった。
体内を満たす熱い塊をもっと感じようと足を絡め、膣を締め上げる。
龍麻の物は、今まで受け入れたどれよりも大きなペニスだった。
それだけでも歓喜をもたらすのに充分なのに、
回されたチャクラによって何倍にも増幅された性感がマリアを狂わせ、
龍麻が具合を確かめる為に小さく腰を揺すっただけで媚肉が精を搾り取ろうと蠢動してしまう。
「た……つま…」
薄れていく意識の中で、マリアは男の名前を呼んだ。
そう呟けた事で満足したのか、目を閉じ、下腹を満たす感覚に身を委ねる。
龍麻は腕の中にいる女が名前を呼んだのを聞き逃さなかった。
それはごく小さな呟きだったにも関わらず、
初めて触れている女の肌よりも甘い官能を頭の奥に注ぎ込んできたが、
しかし、身体はマリアを愛そうとはせず、ただ精を放とうと激しく下腹を抉り立てる。
暴れ回る龍の氣は、龍穴へと導かれた事で更に活性化し、
マリアと同様、もう意思で抑える事は叶わなくなっていたのだ。
マリアの腰を抱え込んで逃げられなくしてから、思う存分深々と挿入する。
今までに感じた事の無い場所まで入り込んで来たペニスに、マリアは涙を流して叫ぶ。
「あぁッ……龍麻、もっと…! アナタを…アナタを感じさせて頂戴ッ!!」
龍麻は腰の動きを早め、思ったまま淫らな欲望を口にするマリアに応えた。
最奥まで貫こうと龍根を撃ち込み、襞の動きを余す所無く味わおうと縦横に腰を振り立てる。
「龍麻、そこ…ッ! そこ、いい…のッ!」
遂げられた想いと与えられた愉悦の深さに、マリアは我を忘れて叫んでいた。
龍麻がより深く撃ち込む為に屹立を身体から抜くのさえ我慢できず、腰を浮かせて追いかけると、
浮き上がった所を一気に貫かれ、瞼の裏に火花が散り、凄絶なまでの悦楽に身体が硬直する。
394名無しさん@ピンキー:03/06/12 21:20 ID:EmNIirJo
(12/12)
涎を吐き散らして悶えるマリアに、龍麻は容赦無く抽送を繰り返し、果てへと追い詰めていった。
肉と肉がぶつかり、粘質の液体が混ざる猥雑な音が静かな空間に満ち、
二人は立場も、関係も忘れ、ただの獣と化してお互いを求めあっていたが、終わりが唐突に訪れる。
「龍麻……あぁッ、いやァ、私………だ、め……はぁぁあァッッ!!」
「マリア……先…生………ッ!」
ほとんど痙攣のように激しい収縮を始めた肉襞に、
龍麻はあっけなく限界を迎えさせられてしまい、そのまま彼女の中で果てた。
普通の男性の倍以上の量の精液が、マリアの胎内を穢す。
濃い、などと一言では表現しきれないそれは、
それ自体が意思を持っているかと錯覚してしまうほどねっとりと染み込んでいき、
長い余韻にマリアを浸す。
力尽きて床に頭を預けたマリアは、視界の端に満月を映しながらゆっくりと目を閉じた。
ほどなく全ての精を放ち終わった龍麻の身体がのしかかってきて、心地良い重みが加わる。

二人ともが本意ではあったが、望んではいなかったセックスが終わった。
龍麻は謝らなかったし、マリアも謝ってもらおうなどとは露ほども思わなかった。
ぎこちなく立ち上がった龍麻は、マリアの下腹に手をあてがって開いたチャクラを元に戻すと、
かすかに身じろぎしたマリアから逃げるように、やや慌てて衣服を整えて踵を返す。
「それじゃ、僕は行きますから…やっぱり、さっきの約束は忘れてくれていいです」
「……待って」
龍麻の姿が闇に消えようとする寸前、マリアはようやく自分の思い通りに声帯を動かす事が出来た。
立ち止まった男の背に、少しためらった後、不意に感情を爆発させる。
「お願い…、必ず、還ってきて……お願い…!」
最後は嗚咽が混じっていたその言葉に龍麻はわずかに顔を横に向けたが、
結局マリアの方は振り向かずに姿を消した。
しかしマリアの瞳は龍麻の顔が、髪の毛数本分動いたのを確かに捉えていた。
だからマリアは確信出来た。
龍麻は必ず還ってきて、再び自分を抱いてくれる事を。
そしてその時こそ、自分が本当に解放される日なのだという事を。
395名無しさん@ピンキー:03/06/12 21:29 ID:EmNIirJo
>376
恐縮です。ですが地の文で心情を解説しすぎと言う事は、
まだまだ筆力が足りないのでしょう。精進します。

後、半分くらい書けているのが小蒔のエロと非エロと一本ずつ、
ちょこっとだけなのが一本(もちろん魔人で)なのですが、
>>329でリクを頂いたのだけはどうしてもネタが浮かばないです…
すいません。
>>332はちょっとパスって事でまたまたすいません。
396名無しさん@ピンキー:03/06/12 23:17 ID:1PJot3N6
マリア先生ネタキタ━━━(゚∀゚)━━━!!!!!

(;´Д`)b グッジョブ・・・ハァハァ
397名無しさん@ピンキー:03/06/14 22:51 ID:QCyylK8J
マリア先生(・∀・)イイ!

>395
エロパロスレでこういう事言うのもアレなんだが、
エロネタ抜きの普通の小説ももっと読みたいなーとオモタ
エロ描写部分もすごく魅力的なんだけど、
それ以外の部分もかなりいい感じなので(繊月も良かったよー)。
398名無しさん@ピンキー:03/06/19 02:51 ID:R+QkP6YL
作者の人どこいったのかな(´・ω・`)
399名無しさん@ピンキー:03/06/19 09:54 ID:xNF0okg0
キタ━━━━━━(゚∀゚)━━━━━━ !!!!!
って随分時間経ってるな。スマソ。

>>395
小蒔タソがくるのでつか?待っててよかった・・・(´Д⊂)
がんがってくだちい
400名無しさん@ピンキー:03/06/20 23:55 ID:cvwSs6ME
小蒔の非エロ追加しますた。
401名無しさん@ピンキー:03/06/23 00:49 ID:Ao/Ref1e
upukibonnu
402名無しさん@ピンキー:03/06/23 02:39 ID:RXGRelIh
403名無しさん@ピンキー:03/06/24 12:52 ID:Bj4qvDq6
>>361が見れないでつ。
404名無しさん@ピンキー:03/06/24 12:55 ID:Bj4qvDq6
見れた、スレ汚しスマソ。
405名無しさん@ピンキー:03/06/26 23:16 ID:D07DJtpE
(´・ω・`)マダカナ
406名無しさん@ピンキー:03/06/29 01:45 ID:zKkSPtza
(1/16)
土曜日の昼下がり。
普段は生活音さえ聞こえない事が多い龍麻の部屋に、若い男女の奇声が満ちていた。
龍麻と小蒔の二人が、弟に勝ちたい、と言って小蒔が持ってきたゲームをしていたからだ。
二人とも最初は軽く遊んですぐ外に出かけるつもりでいたが、
やっている内に本気になりだし、気が付けばもう二時間近くも経っていた。
しかしそれもいい加減飽きたのか、小蒔はゲームを止めて立ちあがると、
腹ばいに寝転がってコントローラーを握る龍麻の腰に跨った。
「ひーちゃん龍なんでしょ。飛んでみてよ」
「龍だって重量制限があ──つッ!」
負けが込んでいたこともあって、いきなり訳の判らない事を言い出した小蒔にムッとしながら龍麻は答える。
途端に頭が前のめりになり、顎をコントローラーにしたたかにぶつけてしまった。
「だからグーで殴るなって」
「失礼なコト言うからだよッ!」
「……この…」
「おッなンだ、やるかッ!?」
言うが早いか、小蒔は素早く身体を捻ると龍麻の足を自分の足で絡め、首を締めつける。
「痛てててて」
「どうだ、ギブか!?」
勝ち誇った小蒔の声に子供っぽい反抗心を刺激された龍麻は体格差に物を言わせて外そうとするが、
小蒔の締めは完璧に極まっていて、もがけばもがくほど痛くなるだけだった。
一分ほど無駄な努力をした後、力尽きた龍麻は小蒔の腕を叩く。
小蒔はすぐに技を解いたが、想像以上にダメージは大きく、龍麻はそのままぐったりと床に伏せてしまった。
しばらく呼吸を整えた後、起き上がってあぐらをかくと小蒔を軽く睨み付ける。
407名無しさん@ピンキー:03/06/29 01:46 ID:zKkSPtza
(2/16)
「なんで女子高生がSTFの極め方なんて知ってるんだよ…」
「弟と練習してるもん」
「…そうですか……」
「なッなんだよ、そのバカにしたような言い方は!」
ため息混じりの龍麻の口調に、小蒔はカッとなって再び掴みかかる。
しかし今度は龍麻の方が一枚上手だった。
飛びかかってきた小蒔の勢いを受け止めるのではなく、身体ごと後に倒れて受け流す。
バランスを崩してのしかかってきた身体を抱き締めながら、
自分が上になって動きを封じ、一気に唇を奪った。
一瞬の出来事についていけず暴れようとする小蒔の手首を掴み、指を絡めてやると、
安心したように小蒔から力が抜け、手を握り返してくる。
さっきまで暴れていた二人は息も荒かったが、
激しいキスを始めた若い恋人達には既に耳に快い効果音でしかない。
「ん……ふ……」
緩やかに、時間をかけてキスを味わおうとする小蒔の舌を力でねじ伏せて貪る。
彼女を護る、という誓いは忘れた事などなかったが、こういう時はそれとは無関係の、
単純な支配欲めいたものに衝き動かされてしまい、
時々調子に乗りすぎて小蒔にたしなめられてしまう事もあった。
もっとも今日は小蒔もそれが心地良いらしく、
組み敷かれた身体を龍麻に擦りつけてより深いキスを求めてきている。
龍麻も身体を押しつけてそれに応えながら、長いキスを交しはじめた。
408名無しさん@ピンキー:03/06/29 01:47 ID:zKkSPtza
(3/16)
キスはとても快いものだったが、ほとんど全体重を預けてきている龍麻に、
小蒔がさすがに少し辛さを覚えはじめた頃、ようやく顔が離れていった。
「ずるい…よ…」
小蒔は龍麻の胸を叩いて抗議しようとしたが、強く自分を抱き締める腕はそれを許さず、
二、三度もがいて、諦めておとなしくならざるを得ない。
なんとかして怒っている事を解らせようと口を開いても、
吐息混じりに甘く掠れた声で言った所で龍麻を興奮させただけだった。
「何が」
「ボクたちプロレスしてたのに…」
「唇固めでフォール勝ち」
「……バカ…」
今時そんな冗談オジサンだって言わない。
小蒔はそう思ったが、何故かそれは妙にツボにはまってしまったようだった。
目の端を照れたように下げると、小声で囁く。
「…ボクも、それしたい」
龍麻は小蒔の言わんとする事を理解するまで少し間を必要としたが、笑って頷くと横に寝転がった。
すぐに重みが腹に加わり、柔らかな手が肩を掴む。
髪の毛の先が頬に触れ、くすぐったさを感じた瞬間、唇が重なってきた。
顔ごと押しつけるようにして、舌が割りこんでくる。
最初から──と言っても二人がこういう関係になってからまだ三ヶ月は経っていなかったが、
小蒔は積極的に龍麻を求め、龍麻もどちらかというとするよりもされる方が好みに合っていたから、
自然とこういう形になる事が多かった。
ほとんど人工呼吸のような格好で口を塞ぎ、奥深くで舌を絡め、
舌先に力をいれずにそよがせながら、踊るように睦ませる。
龍麻から仕掛けて来るキスも無論好きだったが、
小蒔はこのやり方のほうが疲れないから好きだった。
実際長い時は三十分近くも続け、しばらくろれつの回らない舌を二人で笑い合った事もある。
今日はどれくらい続けてくれるのかな。
小蒔はそんな事を考えつつ、龍麻の逞しい胸板に体重をかけ、
どこかで小さく鳴っている時計の針の音を頭の片隅で聞きながら、飽きる事無く舌を交わらせていた。
409名無しさん@ピンキー:03/06/29 01:47 ID:zKkSPtza
(4/16)
龍麻はキスは小蒔のしたいようにさせていたが、腕はその間にすこしずつ上着をたくしあげていき、
キスが終わりそうな頃合いを見計らって一気に脱がせた。
身につけているスポーティな下着がいかにも小蒔らしくて、
ブラを脱がせるのはしばらく後にして、わき腹に手を添え、身体の横側を辿っていく。
薄い身体の線が、小蒔が少女だと言う事を教え、
きめの細かい肌の質感が、彼女が恋すべき存在だと言う事を伝える。
普段どれほど物言いが少年っぽくて口より先に手が出る方が多くてSTFの極め方を知っていても、
やはり、間違いなく小蒔は女の子だった。
腰のくびれをなぞり、手を回りこませて再び上らせ、小さな背中の感触を確かめる。
今は自分の手中にある事を確かめるように、隅々まで。
「えへへッ。…あのさ」
幸せそうに小蒔が囁く。
それは彼女の名に含まれている桜というよりも、向日葵に近い笑顔だったが、
龍麻がもっとも好きな表情で、未だにこの顔をされると照れてしまい、
その照れた顔に小蒔が惚れ直すという、どこにでもある恋人同士の一幕が始まる笑顔だった。
「なんだよ」
「ひーちゃんってさ、なんか、触り方、優しいよね」
「そ…そうか?」
小蒔に褒められる事など滅多に無い龍麻は、思いがけない台詞に戸惑ってしまう。
次は何か奢れとでも言い出すのではないかと疑ってしまい顔を軽く覗き込むが、
小蒔は笑顔をくすぐったそうなものに変えただけで続けた。
「うん。もっとさ、『男の大きな手が荒々しく柔肌をまさぐった』とかそんな感じなんだと思ってた」
「どこでそんな言葉覚えてくるんだよ…」
「いッ、いいじゃない。ね、なんで?」
「なんで…って、そりゃ」
410名無しさん@ピンキー:03/06/29 01:48 ID:zKkSPtza
(5/16)
「なになに?」
「言えるか、んな事…痛てて!」
龍麻は口を開きかけて、口車に乗せられかけているのに気が付いて慌てて閉じる。
そのままとぼけようとしたが、ほどなく下半身を激痛が襲った。
見れば自分の分身が小蒔の手の中で無惨に変形していた。
情けないほど腰を引きながら、龍麻はまだまだ長い付き合いになるだろう分身を小蒔の手から取り戻す。
「あ、ゴメン。そんな痛かった?」
「なんて事しやがる…」
「ま、それは置いといてさ。なんで?」
男の痛みも理解せず、あくまでもマイペースで聞き出そうとする小蒔に、
怒りと痛みが重なって龍麻の口を滑らせた。
「…そうだからだよ」
「ん? 良く聞こえない」
「お前の身体が壊れちまいそうだからだよ!」
「……あははッ、そっちこそ何処でそんな言葉仕入れてくるのさ。
そんなの真顔で言う人初めて見たよ、ぷっ、だめだ、あははは……でも、ありがと」
お腹を抱えて笑いながら、小蒔は眼から零れた滴を拭う。
それはおかしかったからではなく、
龍麻が自分を大切にしてくれているのが伝わって、感極まって流れてしまった涙だったのだが、
恥ずかしくて龍麻には言えるはずもなかった。
「そんなに笑わなくたっていいだろ」
「ゴメン、だって…あんまりおかしかったからさ」
言いながら、龍麻の頬に自分のそれを擦りあわせる。
身体を重ねるのはそれほど恥ずかしいとは思わないが、こういう仕種の方がかえって恥ずかしい。
龍麻のそんな気持ちを知って、小蒔は都合が悪くなった時などはこうやってごまかす事があった。
もっとも今は本当に親愛の情を込めて頬擦りしたのだが、
それはますます龍麻を恥ずかしがらせてしまうだけだった。
411名無しさん@ピンキー:03/06/29 01:49 ID:zKkSPtza
(6/16)
「な、なんだよ、気持ち悪い」
「えへへッ。……好き」
「そッ、そうか。良かったな」
他に答えようもなく、龍麻はそう言うしかない。
ところが小蒔はますます声色を甘いものにして、龍麻が苦手な会話の方向に持ち込んでいく。
「ね、ひーちゃんは? ボクの事好き?」
「前言っただろ」
「いいじゃん、別にもう一回言ったって」
「そ、そんなのはあんまり軽々しく言うもんじゃねぇよ」
「ちぇッ。ケチ」
龍麻はなんとなくキナくさいものを感じてさっさと下着を脱がせようとしたが、
案の定小蒔にその手を掴まれてしまった。
「んー、ちょっと調子よくない?」
「…………」
龍麻自身もそう思っていたから、返事が出来ない。
小蒔は険しい顔をして龍麻を睨みつけていたが、その顔が余程情けなかったのか、急に噴き出した。
「そんな顔しないでよ、笑っちゃうじゃないかッ」
「元からこんな顔だよ」
どうやら機嫌を直してくれた事にほっとしつつ、憎まれ口で返す。
けれどもいきなりまた下着を脱がせるのはマズいと思い、
小柄な身体を引き寄せ、思いきり抱き締めた。
「ちょっと……痛いよ…」
小蒔は文句を言いながらも、まんざらでも無い様子で身を預けてくる。
もう一押しだと感じた龍麻は、腕を片方離すと小蒔の頬にそっと掌を触れさせた。
412名無しさん@ピンキー:03/06/29 01:49 ID:zKkSPtza
(7/16)
「ん……」
目を閉じた小蒔とキスを交わし、今度は気が変わらない内に、素早くホックを外す。
キスを終えた途端額を軽く弾かれたが、その目は笑っていた。
「もう……ホンッと調子いいよね」
「そりゃ、村雨とか御門とか劉とかと仲良くやっていくにはこれくらいはな」
「そんなコト言って……失礼だと思わない?」
「あいつらにはそのうち謝っとくよ」
それより今は。
龍麻は雑念を振り払うと身体を起こし、小蒔を足の間に抱え込んだ。
下着が落ち、なだらかな膨らみが姿を現す。
小蒔は邪魔になった下着を自分から抜き取ったものの、すぐにわざとらしく胸を覆い、
背中に回されている龍麻の腕に体重を預け、支えさせた。
「お前な……俺が手放したらどうすんだよ」
「とか言って、ホントは放すんじゃなくて抱きたいクセに」
龍麻は反論しようとしたが、その前に小蒔が腕をわずかに下ろして胸を覗かせたので、
ここは負けを認める事にして軽く唇を合わせると、小蒔の手がシャツに伸びてきた。
上半身裸になった二人は、それまで軽妙なやり取りをしていたのが嘘のように黙りこくったまま、
しばらくぴったりと身体を合わせてお互いの体温を感じ取るのに集中する。
そのまま眠ってしまいそうなくらい心地良い温もりに龍麻が身を浸していると、
抱き合ったまま、小蒔が静かに囁いた。
「ねえ」
「……なんだよ」
今ひとつ格好のつけきれない声で龍麻は言い、諦めたように首を振る。
しかし小蒔は気にした風もなく、それどころかそれを歓迎するように喉の奥で笑った。
413名無しさん@ピンキー:03/06/29 01:50 ID:zKkSPtza
(8/16)
「えへへッ……しよっか」
その言葉に、龍麻は狭い場所に押し込められている下腹が、
さっきからずっと不満を告げているのに気付いて、
彼を解き放ってやるべく小蒔の肢体を静かに押し倒した。
小蒔は床に寝かされても胸は隠したままだったが、龍麻が腕を掴むと抵抗はしなかった。
柔らかく盛りあがった乳房に口付け、中央の頂きを尖らせる。
「っ……いきなり、だね……」
小蒔の口調にはわずかにたしなめるような響きが含まれていたが、
龍麻は構わず右手も使って愛しはじめた。
そのかわり左手は小蒔の掌を捕らえ、隙間も無いほど絡め、閉じ合わせる。
小蒔は諦めたように首を振ると、生まれはじめた快楽に顎を仰け反らせた。
龍麻の口の中で、敏感な部分が転がされる。
こういう事をするようになってから初めて、胸が小さいというコンプレックスに悩んだ時もあったが、
それを龍麻に話してみたら、あの日──一生忘れないだろうあの秋の日──と同じように
そっぽを向いて「そんなの関係ねぇ」と言われてからは身体の中でも好きな場所になっていた。
もちろん、もう少し大きければいいな、とは思い、いろいろと試してはいるけれど。
龍麻の歯が尖りを引っ掛け、押しつぶし、指がその裾に広がる淡い膨らみをなぞる。
小さな痛みとそれを上回る気持ち良さに、声を上げてしまいそうになった小蒔は小指で口を塞いだ。
それでもわずかに吐息が漏れてしまい、自分以外に聞く事の出来ない媚声に龍麻は興奮してしまい、
右手を残したまま、身体をずらして他の場所に向かった。
身体の中央にある小さな穴に舌が触れた時、小蒔がそれまでに無い反応を見せる。
あまりに突然の反応に驚いた龍麻がもう一度試すと、逃げるように身をよじった。
「ひゃっ…! あ、あんま…そこ…さわ…んっ、ない…で…」
「やだ」
小蒔の弱点を見付けた龍麻は、ここぞとばかりに責めたてる事にした。
身体全体で小蒔を抑えつけ、思いきり舐め上げる。
414名無しさん@ピンキー:03/06/29 01:51 ID:zKkSPtza
(9/16)
小蒔は腹をへこませて少しでも離れようとするが、すぐに逃げ場を無くしていいようにされてしまう。
「やっ、あ、だ、め……ぅあ…ん……ちょ、ホントに……だ、ぅ……ゃあぁっ!」
少しやり過ぎかと思うくらい舌をべっとりと押し付け、うねらせる。
自分の腹の辺りでじたばたする足が可愛くて、龍麻はしつこくへそへの集中攻撃を続けていたが、
いきなり身体が硬直して、必死に逃げていた腹が戻ってきた。
「お前、今もしかしてイッた?」
小刻みに上下する腹に顎を乗せたまま、好奇心からついそう尋ねてしまう。
しかし、小蒔の返事は思いきり頬をつねりあげられた後だった。
「ぐわっ!」
「だからそう言う事聞くなっつーの」
「くっそー…!」
しかし毎回毎回やられっぱなしでさすがに学習したのか、龍麻は小蒔の手を掴むと逆襲に転じた。
人差し指の爪にキスして、そのまま指先を口に含む。
「うわ、ちょっと、何して…るっ、ん……」
くすぐるようにやわやわと蠢く舌が、振り払う前に微妙な快感を与えてきて、
軽くとはいえ達した直後なのもあり、つい受け入れてしまう。
加えて、大事そうに手を握って指先にキスを繰り返す龍麻が中世の騎士のように思えて、
いつのまにか小蒔はまんざらでも無い気分で指が龍麻の口内に出入りするのを眺めていた。
無論龍麻はそんな神妙な気持ちでキスしている訳ではなく、
どこかの本に書いてあった事を実践しているだけなのだが、
思いの外小蒔が気持ち良さそうにしているのを見て、悪い気がするはずもない。
調子に乗った龍麻は小蒔の指がふやけてしまうまで指先の愛撫を続けていた。
415名無しさん@ピンキー:03/06/29 01:51 ID:zKkSPtza
(10/16)
「もうさ、エッチっていうよりヘンタイだよね」
ようやく指先を解放された小蒔は、軽く手首を振りながら呆れたように言った。
しかしそれで感じてしまっていては説得力などまるでなく、龍麻は薄く笑っただけで何も答えない。
「……むー」
こんな事に勝ち負けも無いのに、何事にも負けず嫌いの小蒔は変に対抗意識を燃やしたのか、
急に龍麻を押し倒すと胸板に舌を這わせた。
胸を這うぬるぬるとした感触に驚いて、龍麻は慌てて押しとどめる。
「ちょ、俺はいいって。気持ち悪いだろ?」
「何が?」
「何が…って、毛も生えてるし」
「そんなの女の子だってあるじゃない。……ははーん、もしかして感じちゃうんだね?」
図星を突かれて黙ってしまった龍麻に、小蒔は悪戯っぽく目を輝かせると乳首を口に含んだ。
女性が感じる快感とは異なるのだろうが、小さな舌が小刻みに蠢くと、龍麻は思わず呻いてしまう。
「いや、マジでいいっ…て」
「あ…硬くなってきたよ。へー、男の子もこうなるんだ」
面白がってますます舌を転がす小蒔に、形勢不利と見た龍麻は反動をつけて身体ごとひっくり返った。
小蒔の手首を軽く握って動けないようにすると、細く浮き出た鎖骨にキスをする。
「もう…すぐそうやって力に訴えるんだからッ」
「お前だって最近すぐ殴るだろうが。しかもグーで」
「だってひーちゃんさ、ボクが殴ると嬉しそうなんだもん」
「…………マジ?」
「うん」
確かに小蒔に殴られるのはある意味楽しかったが、
それはあくまで友人としてのコミュニケーションのひとつだと思っていた。
まさか顔に出ているなどとは思ってもいなかった龍麻は、
しかし自分の性癖について全く心当たりが無い訳でも無く、黙りこくってしまう。
416名無しさん@ピンキー:03/06/29 01:52 ID:zKkSPtza
(11/16)
「……もしかして、ホントに嬉しいの?」
「い、いや、そんな事は無い。断じて無い」
「ふーん…いいよ、そういうの好きでもボクは別に軽蔑したりしないから。
……今度さ、一回試してみる? そーいうの」
小蒔の瞳にはどこか反応を試しているような輝きが踊っていたが、
だからと言ってうかつに乗る訳にもいかず、龍麻はあいまいに頷いてデニムに手をかけた。
「ちぇ。つまんないの」
小蒔は文句を言いながらも腰を浮かせて龍麻が脱がせるのを手伝う。
露になった下着はブラと同じく、飾り気の無い物だった。
うっすらと染みが滲んでいるのが見え、龍麻は吸い寄せられるように指を伸ばす。
ほのかな温かさを持った蜜が淫らな音を立ててまとわりつき、小さく糸を引いた。
「んっ……」
くっきりと浮き出ているスリットに沿って指を往復させると、足が閉じようとする。
龍麻はそれを頭で押しとどめながら、もうほとんど意味を為していない下着を、
小蒔が思わず感心してしまう鮮やかな手さばきで抜き取ってしまった。
いきなり熱気を放っている秘密の泉には触れず、力無く広げられている太腿に唇を押し当てる。
「ひゃ! ……ひっ、ん………っふ……ぁ…」
程よく引き締まり、わずかな脂肪がついているだけのそこを、音がするほど強く吸う。
滑らかで温かな舌触りは、どれほど吸っても龍麻を飽きさせる事など無かった。
しゃっくりにも似た奇妙な喘ぎが小蒔の口を衝く。
小蒔は霞みがかった頭の片隅で帰る時困るなぁ、と考えたが、気持ち良さに押し流されてしまい、
また、自分の股間に向かって話しかけると言うのがどうも恥ずかしくて、
なかなか龍麻を止める事が出来なかった。
小蒔が迷っている間に、内腿のほとんどをキスマークで埋めてしまった龍麻は、
柔らかく、控えめに生えている繊毛の下に息づく淫唇に舌を伸ばす。
417名無しさん@ピンキー:03/06/29 01:52 ID:zKkSPtza
(12/16)
「っ……はぁっ………ぁぁ……」
ひくひくと蠢いて龍麻を誘うそこは、今すぐにでも挿入してしまいたいほどに潤っていた。
うっすらと開いているとば口を舌でこじ開け、踊りこませる。
「やぁ、ひ……ちゃ……っっ、あつ………い…よ…」
溜まっていた蜜がこぼれ、顎を濡らす。
龍麻がそれを啜り取ると、ひどく淫らな音が辺りに響いた。
その音が自分の身体から発せられているのに気付いた小蒔は、
いやいやをするように太腿で龍麻の頭を挟み込む。
龍麻はもう少し愛撫を続けたかったが、小蒔の望み通りにしてやる事にした。
「な、もう……いいか?」
「うん……いい、よ……おね、がい……っ、あ……うぁ……」
瞳を潤ませて頷く小蒔に胸が熱くなるのを感じながら、先端をあてがうと、ゆっくりと挿入していく。
前に一気にいれて怒られたからでもあったが、
この時の表情がたまらなく可愛らしい事に気付いてからは積極的に時間をかけて挿入するようにしていた。
膣壁が締め上げてくるのを感じながら、一度奥まで埋めると、小蒔に顔を引き寄せられる。
「ひーちゃん……えへへッ」
恥ずかしさと嬉しさが入り混じった顔でキスを求める小蒔の唇を、思いきり吸い上げた。
小蒔は舌で顎を叩いて抗議するが、今度はその舌を唇で食んで引っ張る。
「んんーっ! ……ん…ふぅ………む……」
口の中に舌を引き入れたまま、腰を軽く打ちつける。
呼吸が出来ない小蒔は、足で龍麻の身体を締め付けて抗議した。
それでも龍麻は中々離そうとせず、小蒔の顔に赤黒いものが浮かんだ所でようやく離してやった。
「ぷはっ、はぁ……死ぬかと思ったよ……もう、メチャクチャしないでよね……」
「でも、気持ち良かっただろ?」
「バカ」
418名無しさん@ピンキー:03/06/29 01:53 ID:zKkSPtza
(13/16)
小蒔の手が伸びて、龍麻の顎をつまむ。
「今度やったら怒るからねッ」
その仕種があまりに可愛くて、龍麻は次も絶対にやろうと心に決めつつ、腰を動かしはじめた。
あまり自分の話を聞いていないような龍麻の態度に小蒔は腹を立てたものの、
すぐに身体の中心を貫いている怒張に感覚を支配されてしまう。
「ふぅっ……ぅあ、っん……ひー、ちゃん……」
次第に速度を増しはじめた抽送に、リズミカルな喘ぎが重なる。
浅く、深く。
緩急をつけて小蒔の中に埋めた己を操る龍麻は、より深い挿入感を得ようと片足を抱え上げた。
微妙に角度を変えて、小蒔の膣壁が抉られる。
「やだ、それ……だめ…………いい…よ…」
背反する哀願を口にしながら、小蒔は首の少し下あたりに溜まっていく快楽を伝えようと
龍麻の手を固く握り締めた。
しかしその手は汗で滑り、そのせいで龍麻に予想もしなかった動きが生じてしまい、
あっけなく小蒔は達してしまう。
「ひゃぁぁぁっ! はぁぁあ……ぅぅ……」
あまりに急にイッてしまった小蒔に、龍麻も慌ててペニスを引きぬく。
ほとんど間を置かず、ゴムの中で欲望が爆ぜた。
最大の快感を味わう事が出来なかった龍麻は、一瞬、小蒔に不満気な視線を浮かべて慌てて頭を振る。
419名無しさん@ピンキー:03/06/29 01:54 ID:zKkSPtza
(14/16)
しかしほぼ同じ感想を小蒔も抱いていたらしく、
しばらく荒い息を吐いていた彼女はシーツを口元に手繰り寄せると、
顔の半分を隠しながらもごもごと口を動かした。
「あのね、ボク……もうちょっと、したいかな、なんて思ってるんだけど……ダメ?」
「……ダメじゃない」
例えその気が無かったとしても、今の小蒔を見たらあっという間になるだろう、そんな表情だった。
実際、精を放ったばかりなのに、もう力を取り戻し始めている。
酷使される事になった屹立が悲鳴をあげたが、龍麻はその不平を無理やり抑えこむと
今度は前戯も無く、始まりを告げるキスを交してすぐに挿入した。
潤みきっている秘壷はたやすく龍麻を迎え入れ、新たな交わりを歓迎して淫滴をしたたらせる。
「うぁあッ……すご、きもち…い……きゃッ!?」
龍麻は感極まったような声を上げ、痴態を振りまきはじめた小蒔の薄い背中に腕を回して、
繋がったまま身体を起こした。
「ぁう……ぁあ……」
より奥まで入ってきた屹立をなだめるように息を整えていた小蒔は、小さな笑みを浮かべる。
「…ひー…ちゃん…」
「なんだよ?」
「なんかね……うぁッ!? もう、ちょっと…んっ、待、待ってっ…たらッ」
何かを言おうとすると腰を打ちつけられ、その度に言葉が止まってしまい、
おかげでたったこれだけ言うのでもうくたくたになって、龍麻にしがみついてしまった。
熱い息が首筋にかかって、なんと表現したら良いかわからない気持ち良さが龍麻の胸に込み上げてくる。
子供をあやすように背筋を撫でてやると、小蒔は怒っている事を示すように耳朶を軽く噛んできた。
420名無しさん@ピンキー:03/06/29 01:54 ID:zKkSPtza
(15/16)
「もう…イジワルしないでよねッ。また息出来なかったじゃない」
「悪ぃ。で、なんだったんだ?」
「えッ!? あ…も、もういいや。大した事じゃないし」
「ふーん…」
「なッ……何さ……え!? 何? ………ふぁぁっ!」
龍麻ははぐらかす小蒔に不気味な笑いを浮かべると、腰を掴んで持ち上げ、
ほとんど抜けそうになった所でいきなり手を放した。
普段では入ってこない場所まで突き上げられ、小蒔は涙を弾けさせながら強すぎる快楽に打ち震える。
「ゃ……ひどい……よ……ビックリ…した…じゃない…か…」
「言う気になった?」
龍麻が再び腰を浮かせると、小蒔は観念したように口を開いた。
「……言う、よ……ボクね、この格好……好き。
くっついてる感じがするし、ひーちゃんの事見下ろせるし」
意外な告白に、龍麻はとっさに返事も出来ず、
身体を重ねる毎に新たな可愛さを見せる小蒔に、溺れていくのを自覚する。
その想いはもう少しで形になるところだったが、結局口にしたのはいつもの軽口だった。
「自分で動けるからじゃないのか?」
言ってから慌てて頭をかばったが、予想に反して拳骨は飛んでこなかった。
「…えへへ、そうかも…」
小蒔は艶笑を浮かべて頷くと、汗で濡れた掌を龍麻の身体に貼りつかせ、小さく腰を前後に揺すり始める。
自分で快感の量が調節出来るのが良いのか、少しずつその動きは大きく、
大胆な物になり、やがて上下の動きも加わりはじめた。
龍麻も小蒔が腰を沈めた時に突き上げ、より深く感じさせようと動きを合わせる。
自分で求める快楽は引き出せないものの、
髪を振り乱して悶える小蒔の肢体は、充分に淫猥な視覚だった。
421名無しさん@ピンキー:03/06/29 01:54 ID:zKkSPtza
(16/16)
「はぁん、いいよ……すごい…気持ち……いい、の……」
龍麻が、身体の動きほどには揺れていない乳房に手をあてがうと、
小蒔はその上から自分の手を重ね、自ら揉みしだく。
握りつぶすような激しい動きが、絶頂が近い事を示していた。
「やっ……ボク……もう…だ、め……ぁぁあっっ!!」
小蒔の背中が倒れそうなくらい仰け反ったかと思うと、前にくずおれる。
痙攣にも似た媚肉の締めつけに、龍麻はまた中で放ちそうになってしまい、慌てて小蒔の身体を引き離した。
今度は多少の余裕を持って、二度目の欲望が爆ぜる。
心地良い疲労を感じながら、小蒔を静かに寝かせてやると、自分も傍らに横たわった。

龍麻が目を覚ます。
少し眠ってしまったようだった。
数分か、それとも十分以上経っているのか、確かめる気もおきないまま横にいる恋人の寝顔を眺める。
「ひーちゃん……すき……」
「俺も………好きだよ、小蒔」
幸せそうな顔で呟く小蒔に、龍麻は小さく笑って髪の毛を梳いてやりながら頷く。
しかし言い終わった直後、小蒔の口の端が微妙に緩んだように見えた。
「!! ……お前、もしかして…起きてる?」
「起きてない…よ……」
今やはっきりと笑みを浮かべながら、小蒔は手探りで龍麻の手を探り当て、掌を重ねる。
龍麻は額を小突いてやろうと思ったが、掌の温かさに免じて許してやる事にすると、
小さくあくびをして再び目を閉じた。
422名無しさん@ピンキー:03/06/29 13:24 ID:s4twDcjZ
大作キタ━━━━━━(゚∀゚)━━━━━━ !!!!!
ひーこまキタ━━━━━━(゚∀゚)━━━━━━ !!!!!
エロエロキタ━━━━━━(゚∀゚)━━━━━━ !!!!!

難を言うなら小蒔をもっといぢめて欲しかったw
423名無しさん@ピンキー:03/06/29 18:06 ID:f454RfLY
キタキタキタァーーー!!
ぜひこの調子で美里をいじめてほしい!!
424あぼーん:あぼーん
あぼーん
425名無しさん@ピンキー:03/06/29 20:13 ID:f41sDnGG
(*´Д`*)ハァハァ
426あぼーん:あぼーん
あぼーん
427あぼーん:あぼーん
あぼーん
428名無しさん@ピンキー:03/06/30 21:35 ID:1lPOl4MA
コマキの可愛さが存分に表現されてるッス(;´Д`)ハァハァ
429名無しさん@ピンキー:03/07/07 21:42 ID:OWcOnCn0
ラブラブ(;´д`)ハァハァ
430名無しさん@ピンキー:03/07/10 05:08 ID:6nL0hoct
神待ち(;´Д`)ハァハァ
431名無しさん@ピンキー:03/07/11 23:08 ID:HQNODKHB
ひーこまマジよかったす。
432名無しさん@ピンキー:03/07/15 03:06 ID:9iP2zDkN
♪(*゚▽゚)リョウスレホシュ
433山崎 渉:03/07/15 11:17 ID:vhmwz+RP

 __∧_∧_
 |(  ^^ )| <寝るぽ(^^)
 |\⌒⌒⌒\
 \ |⌒⌒⌒~|         山崎渉
   ~ ̄ ̄ ̄ ̄
434名無しさん@ピンキー:03/07/17 21:12 ID:ielBS4Hy
本スレは活気か出てきたのにここは閑古鳥・・・。
435名無しさん@ピンキー:03/07/18 06:15 ID:bmpRV1Oq
アモンティーのエロSSキボンw
436名無しさん@ピンキー:03/07/18 18:09 ID:0IT0gS6O
無理ぽ
437名無しさん@ピンキー:03/07/21 00:20 ID:MDBZ2yta
(1/15)
目が覚めたら、ベッドの上だった。
「あれ、オレ……?」
いつの間に寝てしまったのだろうか。
雪乃はまばたきして天井をはっきりさせると、点けっぱなしになっていた灯りが眩しくて手をかざした。
制服の袖が視界の端を掠め、着替えてもいない事に呆れかえる。
まだ起き上がる気にはなれなくて、頭だけを傾けた。
何故か頭の芯がズキズキしたが、考えるのも面倒くさかった。
(でも、制服シワになったらまずいよなァ……)
他人事みたいに考えながら、何か違和感を感じて視線を動かす。
「!?」
いつも必ず最初に目に入る位置に置いている、愛用の薙刀が無い。
そして部屋の真ん中には、お茶をすすっている龍麻と雛乃。
龍麻と雛乃!?
のんきに談笑している二人を見た途端、全てをはっきりと思い出して跳ね起きた。
「おッ、お前らッ!!」
「あら姉様、おはようございます」
「やぁ、雪乃」
落ち着き払った雛乃の態度に、声を詰まらせる。
あまりに悠然としている妹に、思い出したのは、実は夢の中の出来事ではないかと思ったくらいだったが、
それにしては龍麻がここに居ていいはずが無かった。
「何でオレがお前の部屋で寝てる……いや、その前にお前ら、外で一体何してやがったッ!」
声を荒げて問い詰めても、雛乃は毛ほども動じた様子はなく、
殊更音を立ててお茶を飲み干し、のんびりと自分の方を向く。
438名無しさん@ピンキー:03/07/21 00:20 ID:MDBZ2yta
(2/15)
「ですから、外でしていたのは何で、今はお茶を飲んでいます」
「…………」
妹に話しかけてもらちが開かないと思った雪乃は、矛先を龍麻に向けた。
「てめェもなに呑気に茶飲んでんだよッ! ……なに見てんだよ」
「雪乃もやっぱり女の子なんだね。寝顔、すごい可愛いかったよ」
「だッ……! ばッ………! ンな事聞いてんじゃねェ!!」
褒めているように見えて実は失礼な事を言っている龍麻に、
雪乃は怒りのあまりとっさに言葉が出てこず、
凄みを効かせようとベッドから降りて二人の前に陣取った。
……そこまでは良かったものの、そこではたと気付いた。
こいつらを問い詰めるって事は、その、なんだ、アレの話をするって事じゃねェか!
威勢良く開いた口が、空しく閉じる。
そのタイミングを測っていたかのように、雛乃が話しかけてきた。
「姉様、頭の方は大丈夫ですか? 派手に転んでしまわれたようですけど」
「あッ……ああ、少し痛いけど平気だぜ」
「良かった……龍麻さんがここまで運んできてくださったんですよ」
「そ、そうか……ありがとよ」
躾の厳しい家で育てられた雪乃は反射的に礼を言ったものの、その直後に後悔する事になった。
「いや、礼を言われるような事じゃないよ。雪乃の身体、柔らかくて抱いてて気持ち良かったし」
「なッ……!! バ、馬鹿言ってんじゃねェ!
……もういいよ、やっぱ調子悪いみたいだからよ、ちょっと寝るわ」
昼間とは全く違う二人の態度に頭の痛みがいや増すのを感じて、
雪乃は部屋に戻ろうとしたが、雛乃がそれを制した。
今まで見た事のない不気味な笑顔を浮かべる妹に圧倒され、浮かしかけた腰を戻してしまう。
439名無しさん@ピンキー:03/07/21 00:21 ID:MDBZ2yta
(3/15)
「……そうはまいりませんわ」
「何がまいらないんだよ」
「ですから、わたくし達がここにいるのは、姉様にも仲間に入って頂こうと思ったからなんですよ」
「……仲間、って」
「わたくし達の秘め事の、です」
秘め事……?
聞き慣れない単語が頭の中で像を結ぶまで数瞬を要する。
そして結んだ途端、雪乃は両の掌を思いきりテーブルに叩きつけていた。
「誰がンな事するかッ!」
まるでそうする事が判っていたかのように湯のみを持ち上げていた雛乃は、
浮いた湯のみを慌てて抑える龍麻を横目で見ながら落ち着き払って続ける。
「ふふっ、時々姉様が龍麻さんの事を想って一人慰めているのは知っているんですよ」
「!! な、なッ、なんでンな事知ってるんだよ!」
いくら双子とは言え、もちろん秘密はある。
その中でも最大級に隠している事を何故妹は知っているのか。
雪乃は一瞬でパニックに陥ってしまい、唾を飛ばしながら雛乃に詰寄った。
お淑やかな、という言葉がそのままあてはまる、雪乃自慢の妹は
ごく小さな動きで飛んでくる唾を躱しながら、にこやかに答える。
「だって姉様、夢中でされているから、わたくしが扉を開けても全然気付かないんですもの」
「そ……だ………ばッ……嘘つけよ! いつの話だよそりゃ!」
「ええと、近い所だとおとといの晩ですよね、それからその二日前……
確かこの時は三回なさっていましたよね。後は……」
「わッ、わかった、もういいから数えンの止めろッ!」
苦し紛れに言ったのを指折り数えられ、更に折り曲がろうとする雛乃の小指を必死に止める。
もう手遅れもいい所だったが、この場をどう切り抜けるか、
雪乃は燃え盛る頭の中で懸命に考えはじめた。
440名無しさん@ピンキー:03/07/21 00:21 ID:MDBZ2yta
(4/15)
しかしそんな名案が咄嗟に浮かぶはずもなく、
焦りが募って狭まる視界に、口元に微笑を湛えている龍麻の顔が映る。
「なッ、何見てんだよッ!」
その途端、雪乃は頭の中で何かが切れた音がして、身体を捻じ曲げて龍麻に殴りかかった。
その拳は速度も角度も申し分無かったが、冷静さに欠けていたために、
顔面を捉える寸前に掌で受け止められてしまった。
「そうなのか?」
「なッ…何がだよ」
「お前、俺の事好きだったのか?」
龍麻の声には馬鹿にしたような響きなど全く無いものの、
それでも、今の雪乃には辛すぎる一言だった。
大切な想いをなんだか馬鹿にされたような気がして、
雪乃の顔が限界を越えて赤く染まり、握られた拳を無理やり顔に叩きこもうとする。
その力は龍麻が掌に本気を込めてもなおじりじりと迫ってくるほどだったが、
龍麻は力較べをする気などないらしく、不意に力を逸らすと、
勢い余って胸に飛び込んできた身体を受け止めた。
「はッ、離せ! 離せッたらッ!」
頭を胸板に押しつけてくる龍麻から逃れようと暴れても、背中に回された腕はビクともしない。
悔しさと恥ずかしさと情けなさがこみ上げてきて、雪乃は泣きたくなってしまったが、
こんな所で涙を見せる訳には絶対いかなかった。
歯を思いきり食いしばって、逃げだそうとする涙を抑えつける。
しかしそんな必死の努力も、龍麻があっさりと台無しにしてしまった。
441名無しさん@ピンキー:03/07/21 00:22 ID:MDBZ2yta
(5/15)
「……俺もさ、好きだよ、雪乃」
夢に見た台詞に、顔が勝手に龍麻の方を見てしまう。
そこにあった笑顔が、限界だった。
視界が急速に滲み、もっと良く龍麻を見ようと目を見開いても、すぐにまたぼやけてしまう。
口の端にしょっぱい何かが触れるのを感じて、それが涙だと気付いた時、
再び、今度は自分から龍麻の胸に顔を押し付け、思いきり声をあげる。
龍麻の大きな手が背中をさすってくれたが、目から溢れる想いは強くなるばかりだった。

短い間だったけれど思いきり泣いた雪乃は、泣き声を嗚咽に変えると、
ぐしぐしと手の甲で涙を拭きながら龍麻を見た。
「そんな……嘘ばっかり……オレを……からかうのは、止めてくれよ……」
「嘘じゃないって。雪乃ってあんまり男に興味なさそうだったからさ、迷惑だと思って黙ってたんだ」
「…………本当……かよ」
らしくもなく、二度も確認してしまう。
泣きすぎて声が上手く出せなかったが、龍麻はちゃんと聞いてくれた。
「あぁ、本当だよ。雪乃も雛乃も、同じくらい」
ひどく図々しい言い種も、自分達には似合っているような気がした。
少なくとも、どちらか片方を選ばれるよりはずっと良かった。
雪乃はちょっとだけ嬉しくなって、笑ってみせる。
するといきなり強い力で引き寄せられた。
「ちょ……何……」
「今まで雪乃をほっといた分」
「そッ、そんなのいいよッ」
「だめ。俺が良くない」
再び押しつけられた制服は湿っていて、
さっきまで自分が泣いていたのを思い出して恥ずかしさがこみ上げてしまう。
でももう腕をふりほどく気はなくなっていて、
少しだけ胸に顔を押し付けたあと、恐る恐る背中に腕を回した。
濡れた制服は気持ち悪かったけれど、なぜか暖かくて、雪乃は自分から頬を強く擦りつけていった。
442名無しさん@ピンキー:03/07/21 00:22 ID:MDBZ2yta
(6/15)
龍麻が離そうとしないから。
そう自分に言い訳をして龍麻にしがみついていた雪乃が視線を感じて顔を上げると、
黒い、優しげな瞳が自分を見守っていた。
こんなに近くで異性の顔など見た事の無い雪乃は、どうしたら良いか判らず固まってしまう。
そこに龍麻の顔が近づいてきて、
あっ、と思う間もなく頬を濡らしている滴を掬いとられてしまった。
「よ、よせよ……くすぐったいだろッ」
「でも、甘くて……美味しいよ」
涙が甘いなんて話は聞いた事が無かったが、龍麻がそう言うのならきっとそうなのだろう。
それに今、自分の胸は確かに、前の自分なら絶対に許せなかった甘ったるい気持ちに溢れている。
それが涙になったんだったら、甘いのかもな。
片側だけでは飽きたらず、反対側もついばみ始めた龍麻の匂いを感じながら、
ぼんやりとそんな事を考えていた雪乃は、ふと思いついた事があった。
「あ……あのさ」
「ん?」
「その」
「何だ?」
どうして察してくれないンだよッ!
龍麻の鈍感さに腹が立ったが、これだけで察しろという方が無理な話だった。
口を尖らせてそれとなくアピールしてみたが、一向に気付く気配の無い龍麻に、
あまり気の長い方では無い雪乃はすぐに根負けしてしまう。
「だからさ、その…………キ、キス……してくれない……か……?」
「今してるよ」
「そうじゃなくてさ! …………く、唇……に……」
そこまで言って、楽しそうに口元をほころばせている龍麻に、ようやくからかわれていた事に気付いた。
443名無しさん@ピンキー:03/07/21 00:23 ID:MDBZ2yta
(7/15)
「なッ、なンだよッ! 嫌ならいいよッ!」
「嫌な訳ないだろ? ほら、目閉じて」
「へッ!? も、もうすンのかよ!?」
自分でも良く判らない事を言うと、笑いを堪えている様子の龍麻に肩を掴まれ、慌てて目を閉じる。
まぶたの端が完全に降りきる直前に、何かが唇に触れた。
それがキスだと判るまで、しばらく時間がかかった。
唇に伝わった感触は、一度全身を駆け巡ってから脳に伝わったから。
もちろん雪乃にはそんな事は判らなかったし、判ったのは全身から力が抜けた事、
それから龍麻の唇は少し暖かかった事だけだった。
最後にもう一度軽いキスをして、龍麻の顔が離れた。
薄く開いていた口を閉じ、今のが夢で無い事を確かめる。
雪乃はもう一回、今度はもっと長くしたいと思ったが、その前に妹が口を挟んできた。
「もう、よろしいですか?」
妹の声はいつもと変わらなかったが、少しだけ、
本当に少しだけとげが含まれているようにも聞こえた。
それが間違いで無かったのは、すぐに判った。
抱き締められていて動けないのを良い事にいきなりスカートを脱がされ、
隠す間もなく淡いオレンジ色の、お気に入りの下着が、丸見えにされてしまう。
「なッ、なんでスカートから脱がせるんだよッ!」
「ふふ、それでは上も脱いでしまいましょうか」
「まッ、待ってッ……!」
失言を悟った雪乃は暴れようとしたが、膝を龍麻に押さえつけられて、
抵抗も空しく上着も脱がされてしまった。
下着とお揃いの色のブラが露になり、全身を見られてしまう。
ただただ恥ずかしくて、胸だけでも隠そうともがいても、
両手両足を抑えられてはどうする事も出来ない。
444名無しさん@ピンキー:03/07/21 00:24 ID:MDBZ2yta
(8/15)
「見、見るなッ! 見ないでッ!!」
「姉様、落ちついてください」
「だ、だってよ、オレだけこんな格好で」
その言葉に龍麻と雛乃は顔を見合わせ、頷き合う。
またしても失言してしまった事に雪乃は気付いたが、もう遅かった。
二人は立ちあがるとあっという間に服を脱ぎ捨てる。
龍麻はまだ下着一枚残していたが、雛乃が装束を脱いだその下には何も着けていなかった。
妹の全裸など小さい頃からでも見た事が無い雪乃は、
双子のはずなのに随分と成熟の度合いが違う身体をしげしげと見てしまう。
「どうしました?」
「い、いや……いつのまにそんな大きくなったのかな…って」
視線に気付いた雛乃に尋ねられ、つい正直な感想を漏らしてしまった。
雪乃は身体全体を指して言ったのだが、雛乃はわざと曲解したようだった。
惜しげもなく胸をさらしながら、雪乃の左側に添い寝して押しつけてくる。
素肌に触れるその柔らかさに、雪乃は頭がぼうっとしてしまう。
「ふふ……姉様もこれくらい、すぐに龍麻さんに大きくして頂けますよ」
「そ……そうなの?」
「ええ……きっと」
つややかな黒色の髪を揺らして頷く雛乃が随分と大人に見えてどぎまぎしていると、
反対側に龍麻が横たわってきた。
二人の身体が所々触れて、その温かさに胸が高鳴ってしまう。
どちらの方を向いて良いか判らず不自然に天井を見ていると、雛乃の手が頬に添えられた。
「姉様……わたくしとも、口付けしてください」
「う……うん……」
445名無しさん@ピンキー:03/07/21 00:24 ID:MDBZ2yta
(9/15)
同性と、それも妹とキスをする。
不思議と──それとも、当然──嫌な気はしなかった。
目を閉じて、するのではなくされるのを待っている雛乃の顔に、
ずっと護ってきたのは、ただ妹だからというだけではない、という事に気付いたからだ。
形良くふくらんでいる唇をそっと撫で、その柔らかさを確かめた後、
龍麻がしてくれたように、少し顔を傾けてキスをする。
妹の唇は、龍麻のそれよりも少しだけ暖かく、ずっと柔らかかった。
感触だけなら龍麻よりも気持ち良いかもしれない。
そんな事を考えていると、いきなりぬめぬめとした物に唇を舐められた。
「!!」
舌が、入ってくる。
そういうキスがある事は知っていたけれど、
まさか雛乃にされるとは思ってもいなかった雪乃は、ただただ驚くしかなかった。
そうしている内に雛乃が舌を探り当てて、先端をつついてくる。
どうすれば良いか全く判らなかった雪乃は、迷った後、思いきって舌を伸ばした。
勢い良く伸びてきた姉の舌に、雛乃の舌は一瞬驚いたように引っ込んだが、
すぐに再び口の中に入ってきて、かき回してくる。
「ふぅ………ん……む……」
一定のリズムでゆらめく妹の舌先は龍麻のキスとは全く違う、
溶けてしまうような心地良さを与えてくれ、雪乃はすっかり虜になっていた。
446名無しさん@ピンキー:03/07/21 00:25 ID:MDBZ2yta
(10/15)
しっかり抱きあって口付けを交わしている雪乃の背中に、龍麻が身体を密着させる。
二人に挟まれる格好になった雪乃は、全身が温もりに包まれ、心が安らぐのを感じた。
「姉様……可愛い」
「そんな事……ないよッ」
「あるよ。すげー可愛いよ、雪乃」
キスを終えた後、すっかり穏やかな表情になった雪乃は、
余韻に浸っているところを龍麻と雛乃に交互に言われて、首を亀のように引っ込めてしまう。
雪乃の頭上越しに二人は目配せすると、いきなり縮こまっている雪乃を抱き起こした。
「なッ……なに!?」
驚いている暇もなかった。
目を開けた雪乃の前には、背後から抱きかかえている龍麻の腕と、足の間に入りこんでいる雛乃。
特に危険なのは雛乃の方で、下着に手がかけられていて、何をしようとしているかは一目瞭然だった。
「ちょ、ちょっと待って!」
雪乃の制止に雛乃は顔を上げてにこりと微笑むと、いきなり、くるり、
と音が聞こえそうなくらい素早く下着を脱がせてしまう。
隠す物が無くなってしまった股間を急いで手で覆うと、今度は龍麻が耳元で囁いた。
「雪乃のおっぱい、見るね」
「なッ、ちょ、あ、うわ……ッ!」
股間に迫る妹と、胸を見ようとする龍麻。
どちらを止めるか迷ってあたふたしている間に、結局二人に好き勝手される事になってしまった。
ホックが外されて出来た隙間から龍麻の手が忍び込み、
片手だけで覆っている秘所に雛乃の舌が潜りこんでくる。
447名無しさん@ピンキー:03/07/21 00:25 ID:MDBZ2yta
(11/15)
「やだ……やめ、止めて……ッ」
「大きくしたいんでしょ?」
「でッ……でも……っ、あ……ぅ……」
龍麻の掌はぴったりと、吸盤のように吸いついて、優しい刺激を与える。
じわじわと広がっていく甘い波に、雪乃は止めようとして動かした手を、
龍麻の手の甲に添えるのがやっとになってしまった。
動きの止まってしまった雪乃をもっと感じさせようと、
龍麻は掌を少し浮かせて、中心で硬く尖りはじめた小さな蕾だけを転がす。
「んっ……はぁっ……」
「気持ちいい?」
「はぁぁ……ぁぁ……う、うん……」
中指を口に押し当てて、声が出ないように我慢しても、
胸から伝わってくる気持ち良さが、歯の隙間から漏れてしまう。
少し湿った掌は、自分でする時とはまるで違う動きで快美な疼きをもたらし、
それだけでイってしまいそうなくらいだった。
一方雛乃は、龍麻のおかげでガードの緩くなった下腹をじっくりと観察していた。
扇状に広がっている自分のとは違い、控えめな長方形をしている茂みを指で辿る。
その下にある秘裂は、一人遊びを覚えているのが到底信じられない、
まだ誰も触れた事のない美しさを保っていた。
誘われるまま、朱く色づいている淫唇を押し割ると、
閉じ込められていた蜜が我先にと溢れだし、きらめきながら小さな川を作る。
姉の身体を飾り立てる蜜のあまりに綺麗な光景に、雛乃はたまらなくなって口を寄せた。
小さく舌を伸ばして滴を掬いとり、秘裂に沿って舐め上げる。
「ひゃっ! 雛乃……?」
「姉様……わたくしの事も、好きでいてくださいますか?」
「あ、当ったり前……だろッ。龍麻くんも雛乃も、同じくらい……好きだよッ」
「嬉しい……わたくしもですわ、姉様」
448名無しさん@ピンキー:03/07/21 00:26 ID:MDBZ2yta
(12/15)
雪乃の返事に顔を上げて艶然と微笑んだ雛乃は、その表情のまま指を秘裂に埋めた。
「ここは、いかがですか?」
「ふっ! ……ぁん………や、め…」
「ふふっ、良いのですね……こちらはいかがでしょう?」
「やぁっ、んぅ……あぁ……ひ、なの……」
三分の一ほどを差し込んで、軽く振り、また少し差し込む。
まだ狭い雪乃のとば口を慣らすように、ゆっくりと沈め、
大部分が入ったところで、指先を鉤状に折り曲げた。
「くぅぅっ……! そ、れ……だ……め……」 
「流石に双子だね……感じる場所も同じなの?」
「いえ、これは姉様がお一人で慰めている所を見たからです」
姉の弱い所を的確に探り当てる雛乃に、龍麻が感心したように呟くと、
雛乃は事も無げにそう言い放った。
「……そ、そう……」
雛乃の返事にやや迫力負けした龍麻だったが、気を取り直すと腕の中の雪乃に囁く。
「ね、雪乃……もう、いい?」
この時、雪乃は三本の手がもたらす快感の波に半ば押し流されていた。
しかし龍麻の声は春の雷のように脳裏に轟いて、意識を無理やり引き戻す。
振りかえった先の龍麻はどこかぼやけていたけれど、大きくて、頼れる物に見えて、こっくりと頷いた。
それを合図に、二人が慌しく場所を変える。
背中に当たる雛乃の胸が柔らかくて、それに意識を振り向け、
次に気がついた時には、もう龍麻が自分の中に入ってくる寸前だった。
異物を迎え入れるという、女性なら誰でも覚えるはずの恐怖を、何故か雪乃は感じなかった。
それは背中で支えてくれている妹のおかげだというのを、
言葉によらず、考えるまでもなく、解っていた。
解っていたけれど、確かめたくて、雛乃の手を探る。
449名無しさん@ピンキー:03/07/21 00:26 ID:MDBZ2yta
(13/15)
探り当て、握り締め、安心すると、それを待っていたかのように龍麻が身体を動かした。
「いくよ」
「う、うん」
短く告げた龍麻は、雪乃が警戒心を抱いてしまう前に一気に貫いた。
「い、た……!!」
雪乃の腹の中に灼熱の痛みがほとばしる。
あまりに痛すぎてそれ以上は声を上げる事も出来ず、
血と愛液の混じった物と一緒に染み出してくる破瓜の痛みに身を震わせる事しか出来ない。
固く握ってくれている龍麻と雛乃の両の手だけを支えにして、
雪乃は懸命に身体の中を暴れまわる痛みに耐えていた。
息を吐くだけでも痛みが走り、しばらくは小刻みに吐き出すのがやっとだったが、
それも少しずつ元に戻り、弱々しくながら笑みを浮かべた。
「姉様……大丈夫ですか?」
「ひな、の……雛乃、も、こんな……痛かった……の?」
「ええ……初めてした時、二、三日は痛かったです」
「そっ、……か……それじゃ、私も……我慢、しないと、駄目、だよね……」
こんな時まで姉という意識が働くのか、雪乃は心配する雛乃に健気に強がって見せる。
いつも快活な姉が苦痛に顔を歪めているのが痛ましくて、雛乃は落ちつかせるように唇を重ねた。
妹の唇はどこか母親の乳房を思い出させ、雪乃は夢中になって吸い上げる。
雛乃はそれに応えながら優しく姉の髪を撫でてやり、頃合いを見て龍麻に合図を送った。
「雪乃……もう少しだけ我慢して。……動くよ」
ようやく収まってきたのも束の間、龍麻が腰を引いた途端、再び引き裂くような痛みが身体を走る。
けれども今度は耐えられないほどでは無く、それから数度身体の中の龍麻が動くうち、
いくらか痛みも紛れ、その向こう側から少しずつ、不思議な気持ち良さを感じ始めていた。
「くっ……ぁ……ぁぁ……っ、ふ……」
奥深くまでかき分けて入ってくる龍麻の熱い滾りに満たされる喜びが弾け、
戻っていく硬い肉の柱に次の挿入を期待する。
悲鳴に近かった声に柔らかいものが混じり、甘く、情感に溢れた喘ぎに変わっていく。
「たつ、ま……くん……うぁ、ぁ……んっ、んぁっ、ぁぁ………ん」
450名無しさん@ピンキー:03/07/21 00:27 ID:MDBZ2yta
(14/15)
突き上げられる度に目の前が白くなって何も考えられなくなり、
ただ下腹を蠢く塊を少しでも感じ取ろうと感覚を委ねる。
龍麻も雪乃が性の悦びに目覚めたのを知って、徐々に抽送を早め、
わずかずつ、しかし確実にうねりはじめた雪乃の媚肉に己を叩きつける。
「たつまくん………ゃ、なに、これ…………ふぁ、なんか……く、る……よ……っ」
せりあがってくる未知の感覚をそのまま口にする雪乃に、
龍麻は容赦なく最後の楔を打ち込んだ。
「だめぇ……っ、ぁぁ、ぁぁああっっ…………!!」
最奥まで入ってきた塊に、身体が歓喜に跳ね、薄く残っていた意識も消し飛んでしまう。
体内に感じた生ぬるい何かを最後の記憶にして、雪乃は心地良く失神した。

目が覚めると、ベッドの上だった。
しかし今度はさっきと違い、何故自分がここに居るのかもう判っている。
気配を感じて顔だけを傾けると、両隣に龍麻と雛乃が添い寝してくれていた。
数分前までとはまるで違って見える二人に、気恥ずかしくなって身じろぎする。
「どうだった?」
「いかがでした?」
同時に尋ねられて、今したばかりの事を思いだし、両手で顔を塞いだ。
両側から笑い声が聞こえ、照れくささが募り、爆発する。
「そんなに笑わなくたっていいでしょッ」
「だって、ねぇ」
「ええ」
「何よッ」
「何でもないよ、ね、雛乃」
「ええ」
451名無しさん@ピンキー:03/07/21 00:28 ID:MDBZ2yta
(15/15)
女の子同士のようなやり取りをする龍麻と雛乃の肩を、半ば本気で押す。
押された側は怒るでもなく笑みを絶やさず、
雪乃はこの二人に──少なくとも雛乃がいるときは──勝てない事を悟らざるを得ない。
もっともこれは武道とは違い、負けた方が楽しいくらいだった。
「今日はもう帰るね」
笑いを収めた龍麻が立ちあがった時、その手を反射的に握っていた。
不思議そうに振り向いた龍麻はまだ服を着ていなかったから、
当然見たくは無い──まだ、今の所は──物がちょうど目の位置に来てしまい、目を逸らしながら尋ねた。
「つ、次はさ、いつ来てくれる?」
「いいよ。雪乃が来て欲しいなら明日でも」
「明日……は、ちょっと……まだ痛そうだし……」
下腹部にはまだ股関節が外れてしまったかと思えるくらいの痛みがあって、
到底今日のような事は出来そうになかった。
ところが、龍麻は驚いたように目をしばたかせると、いきなり笑い出した。
「別にしなくてもいいんじゃない? ただ遊びに来るだけなら」
「あ……そ、そうだね」
早合点してしまった事に気付き、赤面してしまう。
今日一日ですっかり主導権を握った雛乃が、それに意地悪く追い討ちをかけた。
「姉様ったら。……明日は、わたくし達がする所を見学なさったらいかがですか?」
「う、うん……。! ち、違う、今のナシ!」
雪乃は頷いてから、自分が何に頷いたのか気付いて急いで首を振ったが、
もちろん二人が聞き逃すはずもなく、我が意を得たりとハイタッチして喜ぶ。
「決まりだね。じゃ、明日も来るからよろしく」
「ええ、お待ちしています」
またからかわれた雪乃はひとりむくれた後、一緒になって笑い出す。
それは、これから始まる三人の生活を喜ぶ笑いだった。
452名無しさん@ピンキー:03/07/21 00:31 ID:IkcQI7Xn
神キタ━━━ヽ(∀゚ )人(゚∀゚)人( ゚∀)ノ━━━ !!!
雪乃かわええ(*´∀`)♥
453名無しさん@ピンキー:03/07/21 00:48 ID:hKn/f9Bs
神おつ。姉妹丼はやっぱり雛の方が奔放でデフォだなあ。
非常にいい。
454名無しさん@ピンキー:03/07/21 21:49 ID:BntKqZ/X
━━━━━━ヽ( ・(ェ)・ )ノ━━━━━━ 神マンセー!!!
さいこーっす!
455あぼーん:あぼーん
あぼーん
456名無しさん@ピンキー:03/07/23 05:14 ID:5Ld0KxBH
姉妹丼神キタ ━━━━(Д゚(○=(゚∀゚)=○)Д゚)━━━━━ !!!!!
457名無しさん@ピンキー:03/07/27 04:46 ID:E+xamhxR
グ・・グッジョブ・・・(*´Д`*)b/ヽァ/ヽァ
458名無しさん@ピンキー:03/07/29 23:41 ID:/ENyBWXx
意外と反応が少ないなあ。
みんな恥ずかしがりやさんなのかな。
さあ、大きな声でご一緒に!
神キタ━━━ヽ(∀゚ )人(゚∀゚)人( ゚∀)ノ━━━ !!!
459名無しさん@ピンキー:03/07/31 08:24 ID:kU2rhlDb
姉妹丼はええのう。
460名無しさん@ピンキー:03/08/02 03:59 ID:j/TfWp5B
おお〜、さすが神だよ。
461ぼるじょあ ◆yBEncckFOU :03/08/02 05:21 ID:e3EGd7L5
     ∧_∧  ∧_∧
ピュ.ー (  ・3・) (  ^^ ) <これからも僕たちを応援して下さいね(^^)。
  =〔~∪ ̄ ̄ ̄∪ ̄ ̄〕
  = ◎――――――◎                      山崎渉&ぼるじょあ
462名無しさん@ピンキー:03/08/02 14:47 ID:HJu6X1YU
涼浬タンの小説を激しくキボンしてみる
…自給自足が出来ないよ(´Д`)
463名無しさん@ピンキー:03/08/06 22:19 ID:i/3b9Zf/
(1/20)
帰宅した龍麻が脱いだ制服をハンガーにかけた時、控えめに扉を叩く音が聞こえてきた。
龍麻はそれが誰であるか判っていたが、いや、
いたから返事をせずに忍び足で玄関に近づいて、じっと息を殺す。
二呼吸ほど置いて再び叩かれたドアの音には、さっきよりも少しだけ焦った様子が感じられた。
「どうぞ」
龍麻は小さく、外に聞こえるかどうか、ぎりぎりの声で呼びかける。
待ち焦がれたように扉を開けて、少女が飛びこんできた。
扉のすぐ向こうに龍麻が立っていた事を確信していたかのように、ためらいなく。
龍麻はその身体を受け止めてやりながら、何の前触れもなく彼女のスカートの中に手を入れた。
「やっ……」
異常な挨拶に少女は尻をくねらせたものの、嫌がる様子もなく、
それどころか歓迎するような素振りさえ見せる。
少女の身体の中心にあてがった指先にはっきりとした熱を感じて、龍麻は満足気に指を離した。
「すごく熱いよ……もしかして、もう濡らしてるの? 葵」
「だって……、一週間ぶりだから、がまん…………」
葵と呼ばれた少女は、普段は深い知性を宿している瞳に、
今ははっきりと欲情を浮かべながら、男の腕の中で甘えた色欲を口にした。
それは、彼女に憧れている真神学園のほとんどの生徒達が目にしたなら、
己の目がおかしくなったのかと疑わざるを得ない光景だった。
しかし龍麻は、学園一の才女がここまで乱れるのに、別に『力』を用いた訳でも、
もちろん薬などの道具を使った訳でもない。
出会い、仲を深めたきっかけこそ多少特別だったものの、
後はごく普通に付き合い、ごく普通に抱いただけだった。
それがいつの日か、ほんの少しだけ龍麻が悪戯っ気を出したところ、
──それもごく普通の恋人達の範囲内での事だった──
葵がことのほか反応を見せたのだ。
464名無しさん@ピンキー:03/08/06 22:19 ID:i/3b9Zf/
(2/20)
真面目な分、一度溺れてしまえば後は早く、後は龍麻が思いつくまま葵を責め、
葵はそれを嬉々として受け入れる。
『龍の器』と『菩薩眼』である二人が惹かれ合うのは宿命である──
そんな言葉で切り捨てるのが馬鹿馬鹿しくなるほど、
龍麻は葵の淫らな情を汲み取り、葵は龍麻を満足させるべく肢体を捧げる。
もはやお互い以外の相手など考えられなかった。
それでも、いくつかの理由から、二人きりで過ごすのは週末の数時間だけに限られてしまい、
今や、二人はほとんど週末の為だけに生きているようなものだった。

「ほら……こっち来て、座りなよ」
始まりを期待して、葵がくずれおちるように座る。
龍麻はその後ろに腰を下ろすと、閉じ込めるように腕を回した。
腰まで届く絹髪を手に取り、甘い芳香を存分に嗅ぎ取りながら、うなじを撫でる。
「……んっ………」
早くも熱い吐息を漏らす葵の肌に、紙一枚分ほど微妙に浮かせながら指を滑らせた。
たったこれだけの事で、下腹に芽生えていた熱い疼きが全身に広がって、
肌が粟立ち、更に強い刺激を求めて感覚が研ぎ澄まされてしまう。
葵は過剰とも言える反応を見せる自分の身体に、そら恐ろしささえ感じていた。
しかしそれもわずかな間の事で、すぐに細胞の中心から沸き立つような火照りに思考を奪われ、
ただ龍麻だけを求めよという、魂を蕩かすような本能に溺れていく。
前に投げ出されている脛に手を置いて快楽に備えながら、女は男の愛撫を待ち焦がれた。
身体の力を抜いて自分を求める女に、男が応える。
制服とさほど変わらない白い肌を汚したくなった龍麻は、唇を押し付け、ごくわずかについばんだ。
薄く残った口付けの跡が、征服感を与える。
一応、髪や服で隠せる場所にしか跡はつけないようにしていたが、
龍麻は時々、葵の全身──文字通り、身体の全て──を自分の唇で赤く染め上げるという
想像に浸る事があった。
多分、葵はそれを受け入れてくれるだろうが、そうなった時、
もう自分を抑える術は無くなる事を知っていたから、自分を戒めねばならなかった。
465名無しさん@ピンキー:03/08/06 22:20 ID:i/3b9Zf/
(3/20)
だからその分、少しだけ意地悪く葵にあたる。
「やっ……たつ、ま……」
むずかる葵を抑えつけ、首筋から耳の裏側へと舌を這わせる。
舌に触れた産毛を舌で転がしていると、力尽きたように頭を預けてきた。
「ね……キス……キス、して……」
顔をわずかに、愛撫の邪魔をしないよう傾けて葵がねだる。
龍麻は期待に紅潮する頬に手を添えてそっとこちらを向かせたが、
キスをしたのは唇にでは無く耳にだった。
「んっ…… や、はぁぁっ……」
完璧な形をしている耳の孔深くに舌先をねじ込み、
そのまま反対側まで貫いてしまうかのように激しく潜り込ませていく。
「やぁ……み、み……っ、……中、入って……く、るの……」
快感をいちいち口にしてしまうのが、葵の癖だった。
それは葵自身のみならず龍麻をも興奮させ、
新たな淫語を言わせようと様々な技を試させる、禁断の泉。
もう数えきれないほど身体を重ね、欲望をぶつけあったのに、
この泉からは枯れる事無く淫らな言葉が湧き出てくる。
龍麻は葵の顔中を愛したくなって、手を向こう側に回した。
陶器のように滑らかな頬を通り、唇に触れる。
閉ざされた門に爪の甲で合言葉を伝えると、薄く開いて迎え入れた。
しかしそのまま奥には入れず、歯をなぞっていく。
羞恥に葵の耳が真紅に色づき、閉じた目から涙が一筋流れた。
陵辱にも近いこんな愛撫にも、信じられないほど感じてしまう。
未だ龍麻には言っていないものの、葵は自分の中に被虐願望があるのをいつからか悟っていた。
より正確には、「虐められている自分を省みて感じる」と言うべきか。
だから龍麻にされる事をひとつひとつ口にして、欲望の糧にする。
それを聞いた龍麻が、より深く愛してくれる事を願って。
466名無しさん@ピンキー:03/08/06 22:21 ID:Er9AtuEP
(4/20)
一方龍麻は、葵がやや受け身な
──有り体に言えば、マゾヒスティック、かつナルシスティックな──
嗜好を持っている事をほぼ確信していた。
だからと言って軽蔑する気など全く無い。
それどころか、自分の前でだけ曝け出す一面があるというのは、この上なく嬉しい事だった。
だから彼女の望む事は、全て満たしてあげようと思う。
それが他人には到底そう見えなくても、二人にとっては紛れも無く愛の形なのだから。

エナメル質の滑らかな感触を愉しんだ龍麻は、ようやく腔内に指を進ませた。
「ふっ……ぐ………む……ぅん……」
天使のような、と評される声を紡ぎ出す舌が、
ある種の粘着質の生物を思わせる音を立てて巻きついてくる。
龍麻は葵が飲み込むに任せて半分ほども指を沈めた。
無骨な、しかし途方もない快感を与えてくれる器官を、葵は舌のあらゆる部分を駆使して愛しむ。
口の中に唾液を溜め、たっぷりとまぶしてコーティングすると、
内頬や上顎に押しつけ、舌で前後に動かした。
目を閉じていたから顔色は伺えないが、かすかに聞こえる乱れた呼吸が、
龍麻が気持ち良くなっているのを教えてくれる。
葵が感じている所を見るのが愉しい──以前龍麻はそう教えてくれた事があった。
もちろんそれは葵にも言える事で、特に感じているのを我慢する龍麻が可愛くて好きだった。
その想いを舌に込めて、丹念に指を愛撫する。
指先の感覚を失うほどの愛撫を受け、
龍麻は最後に舌のざらざらとした部分を撫でると、ゆっくりと引き抜いた。
鮮やかな桃色の唇が、帰すまいとすぼまり、逆に吸いこんでくる。
見ようによっては滑稽にも見えるその表情も、
ぬめった唇と伏せた睫毛がどうしようもなく葵を扇情的な物に演出していた。
467名無しさん@ピンキー:03/08/06 22:22 ID:Er9AtuEP
(5/20)
口を、ちょうど指の大きさだけ開いた葵が、ぼんやりとした視線で龍麻を見る。
唾液で濡れ光った唇と相俟って、ひどく劣情を催させる顔だった。
龍麻は形良く尖った顎をつまんで自分を向かせ、ようやく望んだキスを与える。
ゆるやかに、そして深く舌が絡まり、貪る。
目を閉じて快感を高めながら、二人はしばらく口の中で行われる淫靡な舞踏を愉しんだ。
「葵……つば、くれないか?」
龍麻の頼みに葵は軽く目を見開いたものの、
軽く喉を鳴らすと、すぐに言われた通りに唾液を口移しで渡した。
殊更音を立てて嚥下する龍麻に、ぞくぞくと何かが背を走っていくのを感じる。
自分の一部を相手の体内に渡すという考えに、ひどく興奮したのだ。
「私…にも……龍麻の…飲ませて…」
その頼みを予期していた龍麻は可能な限り唾液を溜めると、
直接口の中に注ぐのではなく、唇の上に落とす。
すぐに葵の舌が伸びてきて、零れない様に掬い取った。
その舌を捕らえ、ねっとりと絡める。
「んむッ、ふぅん……ぷぁ、ぁ……」
泡立った粘液が二人の顔を汚す。
少し漂う異臭も、何がしかの味も、唾液が混じり合う濁った音も、
ただ淫靡な雰囲気を演出する小道具に用いて、二人はただれたキスを続けた。
美しい唇を歪めてしまうかのような強さで思いきり吸い上げ、唇の裏側に軽く歯を当てさえする。
龍麻の舌が薙ぎ払うように動いた時、葵は肩が、次いで全身が震え、自分が軽く達したのを感じた。
それでもなお龍麻の舌は離さず、それどころか後頭部を抑え、
人工呼吸の仕種で口を塞ぎ、自らの一部を龍麻の口内へ踊りこませる。
今度は龍麻が感じさせられる番だった。
468名無しさん@ピンキー:03/08/06 22:22 ID:Er9AtuEP
(6/20)
二人が一度口を離したのは、精神的な理由では無かった。
舌が痺れて動かなくなってしまったのだ。
どろどろに汚れた口の周りを啜ってやりながら、龍麻は囁く。
「お腹に……入った?」
「ええ……龍麻の……たくさん……」
「俺も……葵の、たくさん飲んだよ」
「うふふ、嬉しい……んっ……ふむぅ……」
行為を確認しながらお互いを昂ぶらせ、少しでも回復すれば、すぐにまた求める。
どれだけ舌を絡めても、どれだけ唾液を交換しても、足りなかった。
龍麻の顔を引き寄せ、葵の顔に押しつけ、
意のままに動かない舌にさえ快楽を見出しながら、
二人は欲望のままに口だけでセックスを続けていた。

時間さえ失われた頃、何かの拍子に二人の口が離れる。
「ん……っぷ……ぁ……」
葵が何か話そうとすると、口に膜が出来てしまっていた。
恥ずかしそうに口を閉じる葵の顔を、ついばんで拭いてやる。
あらかた唾液を拭き終わった龍麻は、今度は興味の対象を胸に移した。
制服の襟に入ったストライプに沿って指をなぞらせ、
スカーフを軽く弄んだ後、双つの丘をそっと押し包む。
指先を上向きにきちんと揃えて掌で型を取り、そこから指を開いていく。
一杯に開いてようやく全体を覆える大きな乳房を、全く力を込めずに撫であげた。
「んっ……」
肌を走るくすぐったさに、葵は顔だけを龍麻の方に動かし、潤んだ瞳で続きを誘う。
469名無しさん@ピンキー:03/08/06 22:23 ID:Er9AtuEP
(7/20)
震える睫毛の端に色を感じた龍麻は、直に触りたくなって制服の内側に手を潜り込ませた。
「待って……制服…しわになっちゃうから……脱がせて……」
「……もう少し、このまま」
まだ残っている理性がそうさせるのか、葵は身体を起こして弱々しく哀願したが、
龍麻の言葉にそれ以上は何も言わず、再び身を委ねる。
龍麻はうなだれた頬にお礼のキスをしながら、ブラの上から極上の果実を鷲掴んだ。
掌を広げて余す所無く味わいながら、人差し指だけを器用に動かして下着の縁をなぞり、
生地と肌の感触を同時に楽しむ。
生地の質感は滑らかなもので、高価なものである事が伝わってきたが、
葵の肌のきめはそれをも上回るものだった。
指をきっかり一往復させた龍麻は、今度は言葉で羞恥を煽り立てる。
「ね、今日は……どんなブラしてるの?」
「……あの、薄い…ピンク……」
「ふーん……結構おとなしめのなんだね。今度さ、この胸に似合う、凄くいやらしいのしてよ」
「そんな……の…持って……ない…わ…」
「だったら買いに行けばいいじゃない。日曜日にでもさ、小蒔を誘って」
親友の名前を出されて、葵は身をすくませる。
小蒔の前で下着を選ぶ自分を想像して感じてしまったのだ。
「ね? 買ったらそのまま着てさ、俺の家まで来てよ。小蒔と一緒に」
「…………」
葵は黙ったままだったが、それはわざとなのが判っていたから、龍麻は容赦しない。
「わかった? それで小蒔にさ、葵が本当はどんなにいやらしいのか教えてあげるんだよ」
「……ええ…わかった…わ……」
語尾に悦びを滲ませて答える葵の耳朶を、褒めるように甘噛みしながら、
下着の上から乳首とおぼしき場所を探り、爪先で引掻く。
指腹で軽く転がされただけで勃ってしまったその場所を、葵は陶然と眺めていた。
470名無しさん@ピンキー:03/08/06 22:23 ID:Er9AtuEP
(8/20)
「あっという間に硬くなるんだね」
「そ、れは……龍麻が…触ってる…から……」
「そうかな? 本当は誰が触ってもこうなっちゃうんじゃないの?」
「ちが……違う、わ…」
龍麻が本気で言っている訳がないことなど判っていた。
それでも葵は龍麻の言葉を怖れ、懸命に首を振る。
その度に踊り、頬を叩く絹髪の、何本かを口に含みながら、龍麻は双乳をこねあげた。
確かな質感を伴なった乳房が、いやらしく形を変える。
「いやぁぁ……いや……」
「だってさ、葵、まだ時々告白されてるんでしょ? 時々さ、浮気したくなったりしない?」
「しても……いいの?」
しつこく絡んでくる龍麻に苛立ったのか、葵は口を尖らせて反論した。
「駄目。絶対駄目」
思いがけない反撃に、龍麻はやや慌てて、葵の身体を抱き締める腕に力を込めて答える。
はっきりと痛いその力が、葵を安心させた。
小さな咳払いの後、龍麻が続ける。
「葵は……俺だけのものだから。心も身体も、綺麗な所も汚い所も。髪の毛の一本だって、誰にも渡さない」
思いもしなかった答えが得られた葵は、熱い滴りが太腿を伝うのを感じて足を擦りあわせ、
腹にあてがわれた龍麻の腕に自分の手を重ねながら誓った。
「……はい。私の全てを……あなたに捧げます」
「……うん。……ごめん」
「ううん、いいの……わかってるから」
親指の甲を撫でながら頷く葵に、照れた笑みを浮かべた龍麻は、再び胸をまさぐりながら話題を変える。
471名無しさん@ピンキー:03/08/06 22:23 ID:Er9AtuEP
(9/20)
「そっか。……ね、胸、少し大きくなった?」
身体の変化を感じ取ってくれた龍麻に、葵は嬉しそうに頷いた。
いつもの大人びたものでない、少し背伸びしているだけの少女の笑顔に、龍麻の胸がときめく。
「女の子って、やっぱり胸大きくなると嬉しいんだ」
「男の人も……そうでしょう? 龍麻だって」
「ん、まあそうだけど」
龍麻は、悪いと解っていてやっていた事を見つかった時のような、
どこか拗ねた顔をすると、ぶどうの皮を剥くように下着を押し上げる。
制服の内側に眠る美しい乳房の形を想像しながら、微妙なタッチで擦り上げた。
麓から、頂に向かって一度。
もう一度。
皮を剥かれた果実を崩れないように掴む──そんな繊細な動きを繰り返されて、
葵はたまらず龍麻の膝に手を置いて無言の催促を行うが、龍麻は聞き入れようとはしない。
それどころか更に刺激を弱め、五つの指腹だけをなぞらせながら、頂に向かって集めていく。
ようやく乳暈にかすかに指が触れ、葵が歓喜を口にしようとした瞬間、指先が離れた。
乳房の下側を下って行き、麓まで一気に戻ってしまう。
「お願……い……」
「何?」
「焦らさ……ない……で……」
葵がそう口にするのとほとんど同時に、龍麻は期待に張りつめている乳首をひねった。
「こう?」
「ひっ! ……いやぁ……ん……」
葵の頭が仰け反り、豊かな芳香が龍麻の鼻腔をくすぐる。
爽やかな髪の匂いと、まとわりつくような雌の臭い。
脳に直接訴えかけるような香りを、龍麻は思いきり吸いこみながら、敏感な突起を撫でた。
472名無しさん@ピンキー:03/08/06 22:24 ID:Er9AtuEP
(10/20)
「痛かった?」
転んでしまった子供をあやすような優しい声につられて、葵はこっくりと頷く。
「気持ち良かった?」
再び頷き、今度は、背中を龍麻に密着させた。
尻に当たる膨らみを、少し意識して押し付ける。
「でも、あんまり痛いのはやめて」
「うん……気を付けるよ」
後手に腕を回し、頬を撫でてくる葵へ素直にそう答えると、
龍麻はようやく本格的に愛撫を始めた。
掌を水を掬うように形作り、乳房の下半分にあてがい、その重さを確かめようと軽く跳ねさせる。
不承不承、といった弾み方が心地良くて、つい何度か遊んでしまう。
「やだ……恥ずかしい……わ……」
葵の、嫌がりながら、どこか続きを促すような響きに、指先に自然に力が入る。
指が沈み、どこまでも沈むような錯覚の中で、指の間から柔肉がこぼれ、包み込んできた。
強くしすぎないよう注意しながら、搾るように掴み、しごきあげる。
「あ、ぁ……ぅ……ん…………龍、麻ぁ……私、だめ、もう……」
異形の者を殴り飛ばす拳と同じ物とは到底思えないほどねちっこく、
ゼリーのように吸いつく龍麻の手に、胸だけで達しそうになった葵だったが、
しかし、快感は寸前に逃げてしまった。
「どう、して……?」
葵は尋ねたが、龍麻は無言を保つ。
そうしている内に、葵の、頂上近くまで押し上げられた疼きは収まり、
龍麻に触れている場所が少しずれるだけですぐに燃え上がってしまいそうな、
くすぶった火種だけが体内に残った。
473名無しさん@ピンキー:03/08/06 22:25 ID:Er9AtuEP
(11/20)
「まだ……意地悪、するの……?」
「……うん」
意地悪、という葵の言い方に、龍麻は少しだけ罪悪感を感じてしまったが、
それよりも、もう少し続けたいという欲求の方が強かった。
片方の手を制服から抜き出し、乳暈の形に指を這わせる。
服越しに浮き上がった小さな突起が、龍麻が制服を引っ張る度に左右に擦れ、
その度に弱い電流が葵の身体を流れた。
もどかしく、気持ちいい。
それでも龍麻が続けてくれれば良かったが、葵の期待はまたも裏切られ、
胸先を弄んでいた指は無情に離れてしまった。
葵は思いきり胸を握り締め、かき回したい衝動をこらえて、龍麻の次の愛撫を待ち構える。
気付いているのかいないのか、小刻みに身体を震わせている葵に小さな笑みを浮かべながら、
スカートの内側に触れようとした龍麻は心づいて、ようやく衣服を脱がせる事にした。
制服を脱がせ、申し訳程度に胸に引っかかっているブラを取り去った所で、葵の身体を横たえる。
葵は恥ずかしげに胸を覆ったが、龍麻は無防備なままのその下に手をやった。
身体の半分で別たれた境界線に沿って降りていき、
つまみあげたストッキングに爪で小さな亀裂を入れる。
不意をつかれた葵はどうする事もできず、繊維が破れる音に首をすくめるしか出来ない。
「だめ……破らないで……帰るの、恥ずかしい……」
「でも、もう太腿まで濡れちゃってるしさ、これじゃどっちみち気持ち悪いでしょ?」
龍麻はそう言いながら、返事を待たずに股の中心から、袋を左右に開くように破いてしまう。
気の赴くままに破く方向を変える手が通りすぎた後の光景は、
美しい肢体から生地がだらしなく垂れ下がり、楽園に迷いこんだ悪魔のようないびつさを放っていた。
所々から覗く真っ白な肌を、やわやわと揉み上げる。
474名無しさん@ピンキー:03/08/06 22:26 ID:Er9AtuEP
(12/20)
「もう、こんなに破けちゃったら履けないよね」
勝手な事を言いながら、ボロボロになったストッキングを毟り取り、素肌を外気に晒す。
それも全てを破くのではなく、腿からふくらはぎにかけてまでを剥き、
それ以外は残すという、ひどく倒錯した破き方で。
「い、や……ひど、い……」
「でもさ、葵、興奮してるでしょ」
「! そ、そんな事……ない……」
語勢が乱れた葵に薄い笑いを浮かべながら、片足を高々と持ち上げる。
太腿を伝っていた愛液が泉へと戻っていき、細い眉が不快そうにたわんだ。
「綺麗な足だね……キスするよ」
「え? ……やっ……はぁ、ああっ」
内腿から膝の裏側へ、普段触れない場所にキスを放つ。
ほくろの一つもない、神様の気紛れにしては完璧すぎる身体は、汚される事をこそ待っている。
少なくとも龍麻にはそう見えたから、舌を一時も離さず、
ゆらゆらと波を描きながら足先へと上らせていった。
「だめ、足……汚い……」
「そうだね、走って来たからかな? 少し蒸れてるよ。……だから、綺麗にしてあげる」
「いや、やめ……ぁふ……っん、……ぁ……」
くるぶしから内側を伝って身体の下端に辿りついた龍麻の舌は、
親指の付け根に張りついて、征服した証を残す。
「いやぁ……お願い、もう、やめ……ひぁっ」
きちんと手入れはされているものの、他の箇所ほどには他人との差が無い足の指先に口付け、
うっすらと湿り、他の何処とも違う柔らかさを持った指裏を舌に乗せた。
汗の臭いと塩っぽい味が、五感に染みこんでくる。
475名無しさん@ピンキー:03/08/06 22:26 ID:Er9AtuEP
(13/20)
「あ、ぁ……ふぅっ、っくぅ……」
全てを委ね、委ねられたいと願う男が一心不乱に足先をしゃぶっている様に、
葵はたまらなく興奮してしまい、言葉では否定しながら、
隅々まで舐めさせようと足をさりげなく動かした。
龍麻が弱く吸うたび、集まった血液がそれに合わせて脈動するのが判る。
そのまま血を吸い取られてしまっても構わない──そうしたら、もっと気持ち良いかも──
そんな風に考えながら、葵は這い回る舌先に意識を集中させていった。

小指の先までしゃぶり終えた龍麻はうやうやしく足を降ろし、膝を開かせた。
残りのストッキングも破り、光沢を放つ下着を晒けださせる。
ブラと同じデザインのそれは、上質が故に薄い生地で、散々に愛液で濡れた今、
はっきりと蔭りや、その下にある秘唇の形を浮き上がらせていた。
「こんな濡らしちゃって……うちで洗濯してあげるからさ、今日は下着無しで帰りなよ」
「そ、んな………っぅぁ……っは、あ、ふ………や、っくぅぅっ…!」
龍麻は、そんな頼みが聞けるはずもなく頭を振る葵の下着の上辺を掴み、軽く引っ張る。
くちゅ、という耳を塞ぎたくなる音がして、絹と媚肉との間に挟みこまれた淫らな蜜が溢れ出した。
「だってほら、もうぐしょぐしょだよ? これじゃ気持ち悪いでしょ」
「で、でも……っ……」
「大丈夫、送っていくから。だからノーパンで、ね?」
下卑た言い方に感じ、下着無しで帰る自分を想像してまた感じてしまい、
潤いはもう、今すぐ挿入されても構わないほどになっていた。
しかし、龍麻にまだその気は無く、
下着の窪んでいる所に指を当て、のこぎりを引くように上下させる。
ゆっくり、呼吸よりもゆっくりと指を引きあげ、埋もれていた尖りを露にさせると、軽く弾いた。
476名無しさん@ピンキー:03/08/06 22:27 ID:Er9AtuEP
(14/20)
「ひっ…ぁぁっ! それ、い、い……!」
「どれ? これ?」
言いながら、今度は強く弾く。
快感の塊になっている所を刺激され、葵の口の端から涎が飛び散った。
「そんな……強いの……だめぇ……」
「これくらいなら、いいの?」
「ん、ぁ……っふ……んぅ……」
膝を立てて身悶える葵をなだめ、生い茂った叢を撫で、淫口に指を踊らせる。
溜まっている蜜を充血した膨らみになすりつけると、葵が髪を振り乱して喘いだ。
「あぁぁっ……! ぁぁ……っ、はぁぁっ……ぁん……」 
敏感な蕾をこねるように指を動かしながら、葵の傍らに横になった龍麻は耳元で囁く。
「葵はさ、いつもどんな風にするの?」
「……え?」
「一人でする時だってあるでしょ? どんな風にしてるの?」
「…………」
さすがに恥ずかしくて葵は黙ってしまったが、
龍麻の指が脅迫するように触れていて欲しい場所から離れると、すぐに観念して口を開いた。
「ま、待って…………最初はゆ、び……はんぶ、っん……くらい…入れて…抜き差し…」
「こう?」
「そっ! そっ、そう…………それから、おく…おくまで入…いれて、指、曲げて……」
「ここかな?」
龍麻は葵が自分で慰めている所を想像しながら、言う通りに指を曲げ、
導くようにうねり、熱く濡れた蜜で歓迎する隘路の上壁を小さく引掻いた。
「ひゃぁっ……! くう……っ、やぁ……」
「……ここがいいの?」
声が出なくなってしまった葵は、ただこくこくと頷く。
477名無しさん@ピンキー:03/08/06 22:28 ID:Er9AtuEP
(15/20)
最も感じる場所を抉られ、続きが無い事に物欲しそうな顔を浮かべながら、
龍麻が自分の顔をじっと見つめているのにしばらく気付かなかった。
「あ……」
「そんな物欲しそうな顔して……いやらしいな、葵は」
「だっ、……て……んっ」
龍麻は何か言おうとする葵の口を塞ぎ、上唇を触れさせたまま囁く。
「自分でするのと、どっちが気持ちいい?」
「龍麻の方が……気持ち、いい……わ……」
「……そう」
期待通りの答えに頷き、指を奥深くまで差し入れ、同時に親指で芯を探りながら、
更に愛撫を重ねようとすると、葵が弱々しく腕を掴んできた。
「龍、麻ぁ……私も……したい、の……」
「……いいよ」
頷いた龍麻が仰向けに寝転がると、秘部を惜しげもなく晒しながら、葵がその上に跨った。
動いたはずみに淫液が顔にかかったが、龍麻はそれを拭こうともせず腰を抱え込み、
服を着ている時からは想像も出来ないボリュームを持った尻を、愛しげに撫でる。
「んっ……」
吐息に連動するように淫唇からあらたな蜜が滴り、腿を伝う。
そのことごとくを舐め掬いながら、蜜を湛えた源へと舌を近づけていった。
「んんっ……んっ、あぁ……ん……」
もうはっきりと開いている桃色の扉にキスを浴びせ、舌をこじ入れる。
鼻をこすりつけるようにして顔を密着させながら、限界まで舌を伸ばして内壁を舐め上げた。
「くぅぅぅっ……! はぁん、ぁぁぁっ……!」
太腿がきゅっと締まり、極上の質感に顔を挟まれた龍麻は、無我夢中で葵の全てを貪りはじめた。
478名無しさん@ピンキー:03/08/06 22:28 ID:Er9AtuEP
(16/20)
このままではまた一方的に責められてしまう、と危機感を覚えた葵は、
目の前にそそり立つ龍麻の肉茎に腹の中から熱い呼気を吐きかけると、愛しげに唇を触れさせる。
ひくり、とうねったそれを、更に反応を試すように舌先でなぞりあげた。
「っ、う……」
葵は焦らされたお返しをしてやろうと思っていたが、龍麻の、
小さいながらもはっきりと口にした喘ぎを耳にすると、我慢が出来なくなってしまった。
根元に手を添えてこちらに傾かせ、雁首の辺りまでを頬張ると、
それが発している熱気が口の中に流れこみ、舌をくすぐる。
いきなり強い刺激を与えないように舌先を使って予告してから、ゆったりと動かして包み込んだ。
舌の中心で亀頭の先端を拾い、渦を描くように回す。
奥まで含み、浅い所で咥え、次第に動きを滑らかにしながら、懸命に男根を愛しむ。
あまりに巧みな葵の舌技に、龍麻はいつしか女唇を責める事も忘れ、
下腹を包む快感に意識を奪われていた。
「葵……もういいよ、ありがとう」
高まりを覚えた龍麻は、その事を葵に告げたが、
葵は挑発するように尻を振ると、更に激しく顔を動かした。
じゅるじゅるという、聞くだけでたまらない音を立てながら、
頬の内側まで使って長大な剛直を愛しむ。
全てを口内に含めないのを悔しく思いながら、剥き出しになっている所を重点的に責めたてた。
「あお…い……っ!!」
容赦のない口淫に、たまらず龍麻の腰に溜められた白濁が迸る。
葵はそれを口内で受け止めると、迷いなく飲み下した。
口を離すと、まだ残っていた粘液が跳ね、
口紅など塗らなくても深い薔薇の紅を湛えた唇の端にかかったが、それも手の甲で拭い、舐め取る。
軽くむせながら身体の向きを変える葵に、龍麻は驚きを隠さずに話しかけた。
479名無しさん@ピンキー:03/08/06 22:29 ID:Er9AtuEP
(17/20)
「え、飲んじゃった……の……?」
「ええ……良くなかったかしら?」
「そうじゃなくって……」
「?」
それ以上説明する事が出来なくなった龍麻は、替わりに葵の身体を思いきり抱きしめた。
「きゃっ……何?」
「葵……我慢出来なくなっちゃった」
「え? だって、今……出したばっかり……」
「でもさ、ほら」
龍麻は葵の手を取って、屹立を握らせる。
それはたった今精を出したばかりなのに、萎えるどころか更に大きさを増していた。
「あっ……凄い……」
「でしょ?」
少し誇らしげに言い、再び葵を寝かせる。
切っ先をあてがい、それでもなおすぐに挿入はせずに縦にクレヴァスをなぞると、
肉唇が龍麻を捕まえようとひくつき、失敗して涙を流した。
「だ、め……も、だめ……お願い…」
「お願いって、何が?」
「龍麻の……龍麻のこれ、私の……わたしに、ください…」
ここまで来てお預けを食らってしまった葵は、何かが壊れてしまったのか、
逆手に龍麻の屹立を掴み、入れようとする。
龍麻はあまりに切羽詰った様子の葵に苦笑を浮かべながら、かさになっている部分までを埋めた。
「はぁぁ、ん……っ!!」
ゆっくりと、更に半分ほど沈めたところで、いきなり葵の身体が跳ねた。
480名無しさん@ピンキー:03/08/06 22:30 ID:Er9AtuEP
(18/20)
「まだ……全部入ってないよ?」
「だ……って…」
あれだけ焦らされたら仕方ないじゃない。
葵はそう続けようとしたが、声にならなかった。
その前に龍麻が再び分け入って来たからだ。
「ひっ……! ぁぁ……」
深々と、身体の奥の奥まで龍麻が入ってくると、それだけでまた達してしまう。
精神のコントロールが効かなくなってしまったようだった。
ふくらはぎが引きつり、小刻みな震えを繰り返す。
「ひっ、あ、うぅ………んはぁぁ……」
龍麻は具合を確かめるように軽く力を込めて葵の中で動かすと、少しずつ腰を引いていった。
「ゆ、ゆっくり、だめ……ぃやぁぁ……」
「なんで?」
「……快感が……続いて……おかしく、なっちゃ、う……」
「じゃ、もう少し早く?」
今度はひと息に撃ち込まれ、たまらず息が止まってしまう。
「いやぁ……お願い、普通に……普通に、して……」
涙声でそう哀願する葵に、龍麻はぴったりと手を重ね合わせた。
「……うん。動くよ」
今度こそ葵の願い通り、龍麻が動きはじめる。
ようやくいつものリズムを感じ取り、少し落ちつきを取り戻した葵は、
自分の身体を分とうとする怒張に肉を委ねた。
身体が引きずりだされそうな苦悦に、内襞を押し広げられる愉悦が重なり、
交互に繰り返すそれは、やがて間隔が短くなり、大きなひとつの快楽となっていく。
「はぁ、はっ、んっ、んっ、くぅ……っ、ふぁ、ぁ……」
龍麻の動きに合わせ、ねとついた声を奏でながら、なお淫精を搾りとろうと微妙に腰を蠢かせる。
481名無しさん@ピンキー:03/08/06 22:30 ID:Er9AtuEP
(19/20)
龍麻はそれから逃れるように腰を引くと、勢いをつけて撃ち込んだ。
「んあぁっ! ……あぁ、はぁん、いい、いいの、龍麻ぁ」
欲情にまみれた葵の足が腰に絡みつき、龍の精を胎内に吐き出させようとする。
腰が溶けそうな快感に、龍麻もそのまま中で放ちたかったが、それだけは避けねばならなかった。
自分達には万が一の事態さえ許されないのだ。
無論行為をする以上可能性はゼロではないが、行為自体を止める事など到底出来ない以上、
これは受け入れなければいけない、忌まわしい宿命だった。
「いやっ、私、も、う…………だめ、イク、イク、のっ……いやぁぁっっ……!」
葵も当然それは知っているはずだが、焦らされすぎて忘れてしまったのか、
龍麻の事など構わず一人で達してしまった。
龍麻は葵の絶頂が収まるまで、背筋を暴れ回る、
暴力的なまでの快楽に歯を食いしばって耐え、足が弛緩した瞬間腰を引き抜く。
ぎりぎりの所で持ちこたえた屹立が限界を超え、精を解き放った。
一度出したばかりなのに量も濃さも変わらない体液が飛び散り、
繊毛からへそにかけてが、乳白に濁る。
「あぁ……龍、麻…………」
意識してか否か、腹部に撒かれた粘液を指で拾いながら、
葵は精魂尽き果てた様子でそのまま目を閉じ、龍麻も、少し遅れてそれにならった。

「葵……お茶飲みたいな」
「あ……ええ、ちょっと待ってて」
ただれた眠りから目覚めた葵は、龍麻の為に身体を起こし、
傍らに脱ぎ捨てた制服を適当に着込んだ。
焦らされていた時間が長すぎたからか、未だ五感がぼやけていて、ふらふらとしか立ちあがれなかった。
龍麻にお茶を出したら、家に電話をしないと。
でもその前にシャワーを借りて、それから……
ぼんやりと、そんなとりとめの無い事を考えながら冷蔵庫の扉を掴んだ所で、
いきなり後ろから抱きすくめられた。
482名無しさん@ピンキー:03/08/06 22:31 ID:Er9AtuEP
(20/20)
「ごめん……葵の生足見たら、我慢出来なくなっちゃった」
「やっ、待って龍麻……本当に……っん、ちょっと、休ませ……ふぁあぁぁっ!」
葵に腕を掴まれたものの、そこにまるで力の入っていないのをいい事に、
龍麻は言いながらスカートをまくりあげ、そのまま挿入してしまう。
「こん、な……後ろからなんて、だめ……だめよ……やぁぁ……っん…」
しかし息が詰まるような牡の体臭に、身体は言葉を裏切り、あっという間に龍麻を呑み込んでしまう。
はしたない……でも、すごく……気持ち、いい……
ずるずるとドアにしがみつきながら、
葵はようやく戻ってきた理性の灯火がまた消えようとするのを感じていた。
そして反対側から膨大な火力で新たな炎が燃え盛るのも。
「はぁぁっ、ん………いい……龍麻ぁ、いいのぉ……もっと、もっと激しく……!!」
「後ろから……本当は好きなんじゃない?」
「ええ…………好きぃ……好きなの…」
枷が外れたように喘ぎ、自ら尻を擦りつけてくる葵に、龍麻もすぐに腰を大きく打ちつけて応える。
葵の膝が震え、冷蔵庫にしがみつく事も出来なくなってずるずると白い扉を滑り落ち、
龍麻に支えられた腰だけを残して床にへたりこんでしまった。
「葵さ、今日は泊まっていけば?」
「でっ、でもっ、あんっ、それ、は……」
「そうしたらさ、一晩中出来るよ」
「あぁっ……ふぁぁっ、わた、し……」
「葵はさ、もっとしたくない?」
「……したい、わ……もっと、ずっと……あなたと、龍麻と、ずっと……していたい……」
蕩けきった声で叫ぶ葵に折り重なるようにしながら、龍麻は抽送を再開させる。
二人の夜は、まだ始まってもいなかった。
483名無しさん@ピンキー:03/08/06 22:38 ID:N9/RB8U1
かかか神キター!
484名無しさん@ピンキー:03/08/06 22:39 ID:i4zx0YQd
(*^ヮ')b
485名無しさん@ピンキー:03/08/06 22:47 ID:Er9AtuEP
読んでくださった方々、ありがとうございます。
もうネタも無くなって一杯一杯ですが、
九龍発売までこのスレを保守できたらいいな、と
細々とやらせて頂こうかと思います。
そんな事言ってると九龍の発売延びそうで怖いですが(w
486名無しさん@ピンキー:03/08/06 23:14 ID:2q5/xzO8
は、激しくイイ!
487名無しさん@ピンキー:03/08/07 03:49 ID:2zNaiKjR
ヤッホー!!!
488名無しさん@ピンキー:03/08/08 22:34 ID:yzpWP/Sd
ネ申!!

業者はイヤだがさすがに落ちそうなのでage
489名無しさん@ピンキー:03/08/09 08:36 ID:i8gQFyEz
美里好き、王道好きな私にとって貴方は神を越える存在です。
490名無しさん@ピンキー:03/08/09 16:43 ID:2EukNZj2
アァン、神……(;´Д`)ハァハァ

>488
dat落ちにスレの位置は関係ないよ。書き込み時間のみ。
491名無しさん@ピンキー:03/08/10 02:37 ID:dma2iPSp
イイイイィィィ!!_ト ̄|○ ハァハァ

駄菓子菓子!確かに涼浬ネタ少ないよね。と上のほうのカキコみて気付いた。
やっぱ涼浬はエロくしたくない人多いのだろか。
492名無しさん@ピンキー:03/08/14 00:05 ID:p0I1RdI0
龍×美里イイ(゜∀゜)!

涼里は絵面的に劉×涼里に萌えてしまう…。
ダメ人間出ごめ…。
493山崎 渉:03/08/15 17:09 ID:4fmQeeOf
    (⌒V⌒)
   │ ^ ^ │<これからも僕を応援して下さいね(^^)。
  ⊂|    |つ
   (_)(_)                      山崎パン
494名無しさん@ピンキー:03/08/16 07:33 ID:3vpbrM6I
ここが神々の住むスレか・・・。
レベルたけえな・・・俺も雑文アップしようかな?
495proxy109.docomo.ne.jp:03/08/16 12:33 ID:pJFWds2b
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210.153.84.201 , proxy109.docomo.ne.jp ?
496名無しさん@ピンキー:03/08/19 23:48 ID:8fY0D2yn

   .\∧_ヘ     ホッシュホッシュ
   / \〇ノゝ   涼浬絡みだととりあえず兄亀が出てきそうなヨカーン
  /三√・д・ミ   それはそれで萌えるが。
     "''''''"     
497名無しさん@ピンキー:03/08/20 00:21 ID:qfBj1NWd
藤咲ものを読んでみたいなぁ。
女王様系なのはお約束だから、逆の路線で。
498名無しさん@ピンキー:03/08/20 00:54 ID:TXPCyv+B
ある意味、逆もお約束。
まあ、どっちにしても見たいが。
499名無しさん@ピンキー:03/08/20 01:18 ID:2tV2WETT
個人的に藤咲ってMのイメージがある。
500名無しさん@ピンキー:03/08/20 04:12 ID:creHCu4Z
>>494
щ(゚Д゚щ)カモォォォン

それと500ゲトズサー(w
501名無しさん@ピンキー:03/08/21 14:39 ID:lczkxq//
杏子でラヴゥなヤツをなんとか…
502名無しさん@ピンキー:03/08/28 02:23 ID:kQH8esxi
保守。

雹との雪山の一夜では、あまりの愛おしさに【愛】【愛】【愛】って感じで行ったら
更にものすごい返しをされて。萌え死にそうになった記憶が(w
ベルセルクのガッツとキャスカの立場を逆にしたような妄想が膨らんで大変だった(w

筆力の無さゆえにネ申待ちせざるを得ないが……
503名無しさん@ピンキー:03/08/29 17:12 ID:cZbO91Z6
ゲホ続編来たね。
電プレの開発中画面の縛られ?涼浬たんにハァハァ
504名無しさん@ピンキー:03/09/01 07:34 ID:2+mtiib2
最近、盛り上がらなくなってきたような気がしますな。
神々はもう去ってしまったのですかね?

皆さんにお聞きしたいのですが、やっぱ王道は「龍麻ハーレム計画」ってのが、一番良いんですかね。
鬼畜っぽい龍麻ってのが。
京一や醍醐など、主人公以外×女性キャラの絡みってのは、あんまり想像がつかんのですが・・・。



505名無しさん@ピンキー:03/09/01 12:35 ID:4pVAiqaa
現役コンパニオンが肛門全開でマン汁をしたたらせて本気でバイブ昇天!エロいよぉ!
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506名無しさん@ピンキー:03/09/01 18:36 ID:hMvUpd/F
>504
SS書きの人も、そんなに暇じゃないですよ。

個人的にエロなら、八剣とか武蔵山とか頭のネジがぶっ飛んでる系の人に
藤咲とか雪乃とか気が強い系の人が輪姦されたりする話が好き。
まあ一応、主人公以外×女性キャラですよ。
507名無しさん@ピンキー:03/09/01 18:49 ID:z0ZnUQQd

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508名無しさん@ピンキー:03/09/01 18:54 ID:onef3lnv
処女膜貫通
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中学、高校生
509名無しさん@ピンキー:03/09/01 19:22 ID:onef3lnv
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おまんこの研究 *有料じゃないです。
510名無しさん@ピンキー:03/09/01 19:53 ID:LPQ0ZJQX
自分の好みは和姦かなあ・・・。ハーレムより一対一かな。
個人的に雪乃との一対一がみたい。雛なしで。
511名無しさん@ピンキー:03/09/01 20:21 ID:mVTAZV+H
自分は強姦・輪姦系はダメだ…。
愛があるセクースがいいです。
主人公以外のキャラなら雨紋×雪乃とか。
この辺は好みがありそうだな。
512名無しさん@ピンキー:03/09/04 14:52 ID:0/eWmxzw
>504, 506, 510, 511
好みが分かれるところですね。
俺的には強姦・輪姦ってのは、ちょっと遠慮したい。
愛あるセクースってのが一番かなと。
それだったら、ハーレムものでも調教ものでも羞恥心あおるものでもOKす。



513名無しさん@ピンキー:03/09/05 03:25 ID:3u1odEvp
雛乃と龍麻のラブラブものがいい。
514名無しさん@ピンキー:03/09/06 15:19 ID:Mw8Zi6rI
舞子で書いてみようかと、ネタを探して朧キタ━━━━━(゚∀゚)━━━━━ン
515名無しさん@ピンキー:03/09/10 00:01 ID:EPZRDgKR
  、、、、、
 ミ・д・ミ <ホッシュホッシュ!
  `````
516名無しさん@ピンキー:03/09/12 23:17 ID:tY+nMKU4
血風録age
517名無しさん@ピンキー:03/09/13 18:56 ID:bXxqv03q
age
518名無しさん@ピンキー:03/09/13 23:14 ID:EYU7BQ5K
個人的には皇神チームで一つ読んでみたい。漏れは朧の芙蓉が好きだ。
519名無しさん@ピンキー:03/09/14 00:06 ID:PpyPzxu4
皇神チームといえば薫タン絡みのも読んでみたいなー(皇神じゃないけど)。
520名無しさん@ピンキー:03/09/15 18:10 ID:0wvQupNN
小蒔たんマダー?(AA略
521名無しさん@ピンキー:03/09/16 00:24 ID:8bD/jiWh
                 マチクタビレタ〜
        ☆ チンチン〃   Λ_Λ    / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
          ヽ ___\(\・∀・) <アン子タンマダー?
 マチクタビレタ〜 \_/⊂ ⊂_ )   \_____________
           / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ /|
        | ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄|  |   マチクタビレタ〜
522名無しさん@ピンキー:03/09/19 23:36 ID:w/CBf+TW
茂保衛門タンマダー?(イタチ街)

…しかし801板ではないような気がする罠
523名無しさん@ピンキー:03/09/20 00:56 ID:klQRFR43
Mの京一ってどうよ?
相手はありがちな所で藤崎あたり。
524名無しさん@ピンキー:03/09/24 02:59 ID:b9hW6Eyd
ほしゅっとくよ
525名無しさん@ピンキー:03/09/25 00:25 ID:A7BhDmcy
(1/16)
胸の辺りを這い回る気配で、龍麻は目を覚ました。
気取られないよう息を殺しつつ、いきなり話しかける。
「何してるの」
「あっ、龍麻……起きてたの?」
「今起きた。……で、何してるの?」
完全に不意をつかれたのか、普段あまり見られない、驚いた様子の葵に満足しながら、
所在なげにさまよう手を取って重ねて尋ねた。
「別に……触っていただけよ」
どこか拗ねたような声で、掴まれた手に指を絡めながら答える葵に、
龍麻は歯の間から笑いの微粒子を漏らしたが、それ以上は追求せず、
タオルケットを頭から被りなおす。
葵が初めて泊まった次の日、せがまれて買ったタオルケットは、
さほど身体を折り曲げなくてもすっぽりと二人を包む、
布団の大きさに全く不釣合いな大きさの物だった。
どうしてこんな大きいのを欲しがったのか尋ねると、帰ってきた答えはこうだった。
「私ね、好きな人と……一日なんにもしないで、ただ、
大きな布団にくるまって過ごすのに憧れてたの」
目を伏せながらはにかむ葵に、その時はただ、葵も女の子なんだなぁ、
と平凡な感想を抱いて終わったのだが、今では龍麻も葵のそういう気持ちが良く判る。
タオルケットの肌触りと、全身を包まれる感じが子供の頃を思い出させて、
どこかくすぐったくなるのだ。
そして、まだ半ば眠っている身体に、掌から伝わる春の日差しにも似た温もりは
旅人のコートを脱がせるだけの力があった。
526名無しさん@ピンキー:03/09/25 00:26 ID:A7BhDmcy
(2/16)
「そっか。まだ起きなくてもいいかな?」
「うふふ。いいわよ」
龍麻がそれ以上追求して来なかったので安心したのか、葵は再び龍麻の素肌に指を踊らせる。
今度は龍麻も同じように葵の肩に指を這わせ、
薄暗い部屋の中の、更に暗い空間の中で、腕を伸ばして身体をまさぐりあった。
つい数時間前まで触れていた場所が、変化してしまっていないか確かめるように。
「龍麻もこれ、気に入ってくれた?」
「うん。なんかさ、隠れてるって感じがしてちょっと楽しいな」
「良かった。変に思われてたらどうしようって心配だったの」
「変には思わないよ。最初に聞いた時はちょっとびっくりしたけど」
腕から腋へ、そして乳房へとさりげなく指を滑らせ、膨らみの下側を撫でる。
少しの無駄も無く見事に張った乳房は、
女性の胸の大きさなどさほど興味の無かった龍麻さえ虜にするものだった。
「びっくり?」
「うん。葵って意外とやらしかったんだな、って……いて」
揶揄にわき腹をつねって答える葵に、龍麻は痛いのをやせがまんしながら、
お返しに、腹の辺りをくすぐってやる。
「やだ、いやらしいだなんて……私はただくるまって過ごしたい、って言っただけよ」
「だって、俺は裸で過ごすなんて思わなかったぞ」
「それは……」
「それは?」
「そうだけど」
何がそうなのかさっぱり解らないまま、唇を奪われる。
とたんにうなじの毛が逆立ち、全身からは力が抜けてしまった。
527名無しさん@ピンキー:03/09/25 00:27 ID:A7BhDmcy
(3/16)
葵はキスする場所をしきりに変えながらも、決して舌を触れさせようとはしない。
その代わりに口の隅々まで食まれ、ぬるま湯に浸かるような疼きが頭の芯から広がっていく。
恥ずかしくて葵に告げてはいないが、
龍麻はどちらかと言えばセックスそのものよりもキスの方が好きなくらいだった。
それも、激しいキスではなく、小鳥がついばむような、軽いものが。
幾度味わっても、その度に違う甘さを伝えるキスに、
葵の思う壺だと思いながらも、目を閉じて感覚を委ねた。
「ねぇ」
「ん?」
「ひげ、生えてる」
「し、しょうがないだろ。まだ顔も洗ってないんだから」
キスの余韻に浸っていた龍麻は、葵の言葉に現実に引き戻され、
心持ち顔を離して、下半分を隠すように手で覆った。
高校三年生ともなればごく自然な生理現象のはずだが、龍麻はまだ恥ずかしくてたまらなかった。
ところが、葵は隙間から手を差しこむと、あごの辺りにわずかに生えているひげを撫でてくる。
「龍麻はひげ、嫌いなの?」
「好きな訳ないだろ」
「あら、そう? 私は嫌いじゃないけれど」
「……なんで?」
意外なことを言う葵に龍麻は困惑したが、
すまして返ってきた答えはますます困惑させるだけだった。
「なんでって……特に理由はないけれど、好きよ。他にもこことか」
そう言って葵は足指をすねに触れさせてきた。
指腹でくすぐるように滑らせながら下っていき、帰りは爪の甲で戻らせる。
ぞわぞわとした感覚が足から広がり、自分は気持ち良くなりはしたが、
葵が愉しいはずもないという思いが、龍麻に同じ問いを繰り返させた。
528名無しさん@ピンキー:03/09/25 00:29 ID:A7BhDmcy
(4/16)
「そんな所触って楽しいの?」
「楽しいわよ、龍麻の身体ならどこでも」
「……」
「どうしたの?」
「葵って、そういうこと言うキャラだったっけ?」
「恋は女を変えるのよ」
葵は悪戯っぽく笑って両手で龍麻の頬を挟み込み、
まだ指先にすねを撫でさせたまま、そっと話しかけた。
「ね、脱毛とか、しないでね」
「なんで?」
「つるつるだと、男らしくないもの」
龍麻はどんどん妙なことを言い出す葵に戸惑いを深めながらも、
すねを往復する葵の足に、下半身が熱を帯びていくのを感じる。
それを知られまいと身体をよじると、随分と不自然な格好になってしまった。
しかし今更体勢を元にも戻せず、わき腹がつりそうになるのを懸命にこらえる。
葵はそれに気付かないふりをしながら、そっと足を龍麻が楽な姿勢になれるよう動かしてやった。
すかさず身体を動かした龍麻が、ごまかすように葵の髪の端を握り、早口で喋る。
「もじゃもじゃの方がいいの?」
「それも嫌。今くらいが一番好き」
「うーん……でも、触ってると濃くなるらしいよ」
「だめよ、そんなの」
「だめって」
「龍麻は、今のままでいてもらわないと」
「んな無茶な……」
「無茶でも。約束よ。いい?」
529名無しさん@ピンキー:03/09/25 00:30 ID:A7BhDmcy
(5/16)
ぼやいた龍麻の鼻先で細い指先が催眠術をかけるように踊り、軽く鼻の頭を押した。
それだけで龍麻はどんな理不尽な要求も受け入れざるを得ない、秘密の呪文。
「……ちぇ」
「うふふ、それじゃ、ご褒美あげる。ね、少し身体起こして」
「こう?」
言われた通りにすると、葵は腋の下に手を潜らせ、頭の後ろに通す。
「つかまえた」
絡め取られる──そんな感覚に酔いしれ、いや増した密着感に息をするのも困難になり、
呼吸を整えようと、浅く息を吐いた所で葵に口を塞がれてしまった。
たまらず龍麻は入ってこようとする舌に抗いながら葵の肩を押す。
すぐに止められたキスに、葵は不満そうに龍麻の耳たぶを噛んだ。
「何よ」
「……これがご褒美? いつもと同じじゃん」
「言ったわね」
龍麻は強がって見せたが、強張った身体が、言葉が嘘であることを雄弁に伝えていた。
大方気持ち良すぎて息が詰まった、ってとこかしら。
そう正確に推測しながら、葵はわざとらしく頬を膨らませると、
ぴったりと身体をつけたまま下へとずらし始めた。
更にそれだけにとどまらず、唇で皮膚をわずかにつまみあげ、軽く挟み込む。
「……ぅ……」
適度に締まった肉体は少し強い力でないと咥えられず、それが龍麻にえもいわれぬ快美感を与える。
無論葵は手を使って愛撫するのも忘れてはおらず、一方的に奉仕される快楽に龍麻を落としこんだ。
そそり立ったペニスが葵の身体を通過しているという思いがそれを増幅させ、
にじみ出る透明な液が肢体に道筋を残していった。
530名無しさん@ピンキー:03/09/25 00:32 ID:A7BhDmcy
(6/16)
「気持ち良かった?」
「凄く」
「うふふ、でもまだよ」
下腹まで辿りついた葵がそう尋ねても、龍麻はしばらく息を整えるのがやっとだった。
気の利いた言葉でかわすことさえ出来ない、快楽。
「絶対見ちゃだめよ。見たらジハードだから」
降参した龍麻に満足の笑みで答えた葵は、そう言い残してタオルケットの向こうに消えた。
ほどなく熱い、ぬらぬらとした質感が屹立を包み込む。
何をしているのかは嫌というほど判ったが、
もぞもぞと動くシーツが想像をかき立て、かえって興奮してしまう。
特に、高々と持ち上げられた尻は、二つの盛りあがりもはっきりと判って、ひどく劣情を催させた。
それはまさに絶景だったが、顔を浮かせた体勢では腹筋が辛い。
名残惜しいながらも見続けるのは諦めて横たわった龍麻は、
屹立から得られる快感だけに意識を委ねることにした。

タオルケットを支えるように直立しているペニスを優しく倒し、根元に口付ける。
昨日結局シャワーも浴びずに寝てしまったから、二人の臭いがまだ濃く残っていたが、
葵はその臭いが嫌いではなかった。
幾度もキスを放ちながら、次第に唇を付けている時間を長くしていき、
判ってはいても骨が入っていないのが中々信じられない硬質の肉に、舌を乗せる。
目を閉じ、舌で味わう感覚に集中しながら、唾液を塗りたくると、
走っている血管が脈動を早めていく。
命の、鼓動──葵はそんな風に大袈裟に考えつつ、敏感な先端にまで愛撫の範囲を広げていった。
頂点まで舌を到達させた後は、ごく自然に頬張って口内で弄ぶ。
数ヶ月前までは、まさか自分がこんなことまでするようになるとは思ってもいなかった。
さっき龍麻に言われた、いやらしい、という言葉を思い出して、つい笑いそうになる。
531名無しさん@ピンキー:03/09/25 00:33 ID:A7BhDmcy
(7/16)
初めてフェラチオをしたい、と言った時の龍麻の微妙な表情は、
もう一生脳裏に焼き付いて離れないだろう。
自分が本当にいやらしいのかどうかは判らないが、
龍麻が抱いていたらしい自分へのイメージを崩すのは、最近では密かな楽しみになっていた。
愛しんでいた屹立を龍麻の腹部に押しつけ、裏筋に舌を這わせる。
よほど気持ちいいのか、小さく身体をひくつかせている龍麻が可愛くて、
思いきって胸の谷間に挟みこんでみた。
逃げ場を失った屹立を、両側から乳房越しに押しつぶし、
途端にびくびくと苦しそうに蠢く先端に舌を触れさせた。
窮屈な姿勢が自分への刺激にもなり、そのまま何度か舐めあげていると、
男性の急所を自らの内に閉じ込めるという行為に、新鮮な興奮が体内に満ちていく。
熱い息をはきかけながら、葵はしばらく口淫に没頭することにした。

なんとなく、女性を股間にかしずかせるのは格好悪いという思いが龍麻にはあった。
だから、葵がそういう事をしてみたい、と言い出した時、
興味よりも恥ずかしさの方が先だって、消極的とは言え反対までしたのだが、
それがもたらす快感には到底抗えるものではなく、結局、毎回ずるずると身を任せてしまっていた。
今も、朝からこんなものを口に含ませて良くない、と思いつつ、
既に半ば射精しそうになっていて、床を掴んで懸命にこらえている有様だ。
ところが、半分から先を包み込んでいる熱い感触が、
不意に、それまでとは違う生暖かいものに変わった。
舌とも掌とも違う、蕩けるような感触。
今まで味わったことのない感覚にたまらず顔を起こして尋ねる。
「う、わ……っ、何してんの?」
「何だと思う?」
「何って……その、なんだよ」
532名無しさん@ピンキー:03/09/25 00:34 ID:A7BhDmcy
(8/16)
葵は屹立を胸の間から離そうとはしないまま、弾むような声で応じた。
自分と同じ位にはいやらしいくせに、直截的な猥語を言う時は妙に恥ずかしがる。
もちろん葵だって積極的に自分から口にする事はないけれど、
龍麻の恥ずかしがりようは小蒔や京一に言いふらしたくなるほどだった。
「何?」
「その、胸で……」
「何て言うか、本当は知ってるんでしょ?」
なんとかその言葉を使わずに説明しようとする龍麻を、葵は意地悪く遮る。
その意図に気付いた龍麻は、憮然とした調子を声に込めた。
「……言わせたい?」
「聞いてみたいわ」
女性の方からこんな風に言われたら後には引けず、
湧き起こる羞恥心と戦いながら龍麻は乾いた唇を舐める。
「……パ、パイ……ズリって言うんだろ」
「あ、また硬くなったわね。もしかして、言わされて感じたの?」
「かっ、感じる訳ないだろ。気のせいだよ」
「そうかしら」
「そうだって」
「本当に……?」
疑わしげに語尾を上げ、挑発するように挟んだ胸を上下させて先端に口付ける。
極上の質感はずっと味わっていたかったが、情けないことに早くも限界を感じてしまった。
「も、もういいよ、それ以上は……我慢できない」
再び甦った快感に龍麻が悲痛な叫びを上げると、
すぐに下半身を包み込んでいた名残惜しい愉悦は消え、葵が顔を出した。
薄暗がりに浮かぶ美貌は朱に彩られていて、龍麻は瞬間、言葉を失う。
「そんなに気持ち良かった?」
「……いや、綺麗だな、と思って」
533名無しさん@ピンキー:03/09/25 00:35 ID:A7BhDmcy
(9/16)
何も言わないのはてっきり快感が強すぎるからだと思っていた葵は、
龍麻の台詞に目を顔の中心に寄せてまばたきした。
褒められて嬉しくない訳は無いけれど、
あまりに雰囲気を選ばない龍麻の不器用さには喜びも半減してしまう。
「龍麻こそ、そういうこと言う人だったかしら?」
「ん……じゃあ、もう言わない」
「何よそれ。ひどい」
おねだりするように肩に頬を乗せ、軽く首筋に舌を這わせる。
「も、もうちょっと待ってくれよ。まだ、その……落ちついてない」
「別に、出しちゃっても良かったのに」
「……朝だしね、多分何回もは出来ないよ」
「そう……そうね。まだ今日は始まったばかりだものね」
さりげなく怖いことを言う葵に、龍麻はひきつった笑いを浮かべるしかなく、
形勢の不利を覆そうと責めに転じた。
腰に腕を回し、なだらかなカーブを描いている背骨の下端に指を踊らせる。
掃くようになぞっていると、葵が軽く身をよじった。
「ん……っ」
「どうしたの?」
「……私がそこ弱いの、知ってるくせに」
「そうだったっけ?」
龍麻はとぼけながら、少し強く押して硬さを確かめる。
葵が特に弱い部分は肩甲骨の間辺りだけれど、もちろん背骨ならどこでも敏感で、
鍵盤のように、少しずつ感じ方が大きくなっていくのが好きだった。
「やっ……変な触り方、しないで」
「気持ちいい?」
「……知らない」
534名無しさん@ピンキー:03/09/25 00:36 ID:A7BhDmcy
(10/16)
葵は形良く尖った顎を龍麻の鎖骨に押しつけてそっぽを向いてしまう。
それが葵流の催促だと気付くまで、龍麻は豹変する機嫌についていけなくて困った時もあった。
軽やかな芳香を漂わせる葵の髪をかきあげ、耳朶を咥える。
「んっ……」
少し熱くなっている耳に幾度もキスをすると、全身に快い重みが加わった。
首筋にかかる物憂げな吐息に、情感が込みあげて薄い背中を力任せに抱き締める。
「ちょっと、痛いわ……」
「俺ね」
抗議の声を無視して、直接耳の中に想いを注ぎ込む。
空気中に触れたら、嘘になってしまう気がして。
「好きな人が出来たら、こうやって思いっきりさ、身体中全部くっつけて抱き合いたかったんだ」
「…………」
「変かな?」
「変には思わないわ。女の子みたいで可愛い、って思ったけど」
「……そりゃどうも」
小さく肩をすくめた龍麻は、再び腕を、
ほとんど反対側の肩が掴めるくらいまできつく回した。
葵はあまりの強さに顔をしかめながらも、もちろん振りほどく気などおこらず、
男の腕の中に包まれる幸せに浸る。
胸の先から伝わる呼吸が、ゆっくりとしたものになり、やがて、一つに溶けあっていった。
535名無しさん@ピンキー:03/09/25 00:37 ID:A7BhDmcy
(11/16)
肩を抱いていた強い力が、ようやく緩んだ。
心地良い拘束を解いて、少しだけ背伸びした葵は、キスよりも近い場所から龍麻の目を覗き込む。
「龍麻」
「ん?」
「うふふ、なんでもないわ」
恥ずかしげに顔を逸らそうとする龍麻に軽く額を押しつけ、笑って耳に触れた。
縁に沿って指を滑らせ、中々離そうとしない。
「な、なんだよ、くすぐったいな」
「好きよ」
「……え?」
「好きよ、龍麻」
戸惑う龍麻の反応を愉しみながら、触れる場所を次々と変えていく。
優しく、情感に満ちた触り方に、猫が耳の裏を掻いてもらった時のような顔をした龍麻は、
ふと思いついたことを口にした。
「……葵はさ、俺のどこがいいの?」
「そうね……ここかしら」
「そこかよ……」
半ば喜び、半ばがっかりしているような微妙な返事に葵は失笑をこらえながら、
慰めるように力を失った下腹を撫でる。
一度限界近くまで昂ぶっていたペニスは、わずかな刺激ですぐに活力を取り戻し、
今度こそ欲望を果たそうと手の中で暴れた。
「龍麻は、私のどこが好きなの?」
「……優しいところ、とか」
「嘘ばっかり。どうせ胸とかなんでしょう」
「そんなことないって」
536名無しさん@ピンキー:03/09/25 00:38 ID:A7BhDmcy
(12/16)
「あら、じゃあ胸はどうでもいい?」
「……そんなことも、ないけど」
「どこかあるんでしょ? 教えてよ」
「うーん……やらしいところかな」
「もう……ひどい」
語尾を龍麻の口の中で溶かし、手を握る。
舌先を軽くそよがせた後、頬擦りしながら続きを囁いた。
「でも、本当はね」
「何?」
「本当は……考えてたわ」
何を、と尋ね返す前に、太腿が葵のそれに挟みこまれる。
少し火照って熱を帯びた肌と、その表面にうっすらと浮かんだ汗、
そしてもう一つ、別の種類の湿りが腿に伝わってきた。
「目が覚めてね、龍麻が隣にいるって思ったら、こんなになっちゃった」
「こんなに……って、なんかもの凄く濡れてるんだけど」
「いやね、最初からこんなじゃないわ」
「いつから?」
「龍麻が興奮しちゃったのを隠そうとした時くらいかしら」
「……知ってたの?」
「判るわよ。あんな腰を引いて、変な姿勢したら」
「そっか……な、もう……」
「……ええ」
小声で頷いた葵は龍麻の胸板に手をついて身体を起こし、
はちきれそうになっているペニスを掴み、ゆっくりと腰を下ろした。
粘膜が焼ける感覚を味わいながら、体内に龍麻を迎え入れる。
537名無しさん@ピンキー:03/09/25 00:39 ID:A7BhDmcy
(13/16)
「あぁ……龍麻、が…………入って……」
普段より奥まで入ってきた感じがして、葵はしばらく声も出せなかった。
焼きごてを縛り付けられたように熱い背筋をぴんと伸ばし、押し寄せる愉悦の波をひたすら耐える。
そのまま微動だにしない葵に、少しだけ心配になった龍麻が声をかけた。
「大丈夫か?」
「え……ええ……平気………」
うっすらと甘い響きが混じるその声に安心して、下から手を伸ばし、双乳を支える。
小刻みに腰を動かすと、やや遅れて動きが掌に伝わってきた。
それが面白くて、何度か繰り返す。
「ぁん……もう……駄目……待って……」
落ちつく暇もなく送り込まれる快楽に葵はとうとう音をあげたが、
龍麻は容赦なく腰を支え、繋がったまま身体を起こした。
「ふっ! ……ん、たつ……ま……」
膣内がうねり、屹立に重みが加わる。
ほとんど動くことは出来なくなってしまったが、
この姿勢でいるだけで葵は感じてしまうようだった。
「この、角度……好き……」
「角度って……凄い事言うね」
「だって……他に言いようが無いでしょ?」
龍麻の首にしがみついた葵は、前に投げ出した足を、腰にぴったりと回す。
尻の少し上あたりに触れる踵が、龍麻にはひどくいやらしく感じた。
下腹を覆う蔭りまでもが、ひとつになろうと絡みあう。
「お、おい……」
「お願い……龍麻も」
龍麻が応じると、葵は足をいっそう固く閉じ合わせた。
それに合わせて収縮する媚肉が屹立を苛み、龍麻は葵の肩に口を押し当てて喘ぎをこらえる。
538名無しさん@ピンキー:03/09/25 00:39 ID:A7BhDmcy
(14/16)
「龍麻……好きよ、大好き……」
「葵……」
そのまましばらく、深く抱きあっていると、急に葵が小さく、気持ち良さそうに身を震わせた。
期せずして目が合うと、目の端が恥ずかしそうに染まる。
「俺、まだ何にもしてないよ」
「……だって……」
「だってじゃないよ。もう一回、するよ」
「もう少しだけ待って……きゃっ」
さっきは待ってもらったくせに、自分勝手に頼みを無視した龍麻は、もう一度葵の身体を横たえ、
一度腰を引くと、奥まで深さを確かめるようにゆっくりと突き入れた。
「くぅっ……、はぁあぁっ……」
語尾に重なるように、蜜が掻きまわされる淫らな音が耳を撫で、
一度、二度、反応を試すように腰を打ちつけると、本格的に動きはじめた。
「う、くっ……いい、の……っは、あぁ……」
潤みきった膣の中を剛直が進むと、怯えたように道を開きながらも、
次の瞬間には一斉にまとわりついて搾りたてる。
もたもたしていると押しつぶされてしまいそうな気がして、抽送を速めた。
「あっ、ぁっ……やぁ……気持ち……いい……」
眉を寄せ、泣きそうな顔で快感を口にする葵に応えようと、
前後だけでなく、円の動きも加えて膣壁を抉る。
「ひっ! それ………いい、の……」
下から押し上げるように突き入れた時、葵の反応が変わった。
もう一度、今度は確かめるようにゆっくりと屹立を押しこむ。
「いやぁ………お願い、もっと……強く……」
我慢出来ない、と言った風に腰が蠢き、少しでも悦楽を貪ろうとする。
龍麻は意識して上壁を擦りつけるように腰を引くと、一転して勢い良く撃ち込んだ。
539名無しさん@ピンキー:03/09/25 00:40 ID:A7BhDmcy
(15/16)
「は、ひゃあぁっっ……!」
びくっ、という締めつけと共に、今まで聞いたことのない淫らな叫びが龍麻の鼓膜を叩いた。
「ここ……いいの?」
「ええ、いいの……凄い、んっ、おかしく……おかしく、ぅあ、なって……あぁん……っ!」
髪を振り乱し、壊れてしまったように喘ぐ葵に、龍麻の頭の中で何かが焼き切れた。
何も考えられなくなって、ただひたすら淫楽を貪る獣と化して葵と交わる。
「ふっ、ぁぁん、やぁ……っ、そう、もっと、強く……あふぅっ」
「葵、も、う……俺……」
「私……私、も……くぅ……っ、い、一緒……に……ああ、だめ……だめぇっ……!」
葵の快楽に染まりきった嬌声が室内に響き、絶頂を迎える。
最後の締めつけを存分に味わった後、龍麻も限界を超えた怒張を引き抜いた。
一瞬、空白の時が流れ、次の瞬間、葵の腹に向かって白濁が勢い良く放たれる。
「はぁ、はぁ……龍麻の……熱い……」
葵がへその辺りに飛び散った粘液を無意識に撫でながら、放心したように呟く。
龍麻はその傍らに倒れ込みながら、つい今しがたの痴態を思い出していた。
「なんか……凄かったね」
「いやだ……言わないで」
乱れた髪を整えてやっても、葵は感じすぎたのが恥ずかしいのか、顔をそむけてしまう。
顎に手をやり、優しく振り向かせると、頬も、耳も、顔中が熟れた林檎のように紅くなっていた。
呼吸の邪魔をしないよう、軽く唇を合わせると、葵の方から激しく求めてくる。
それでも長続きがするはずもなくすぐに力尽きてしまい、龍麻は慌てて腕枕で支えてやった。
「だって初めて見たよ。あんなになるの」
「やめてってば」
「でも、可愛かった」
「……知らない」
しつこくからかわれて、もう限界、とばかりに胸板に顔を埋めてしまった葵を、
龍麻は飽きもせずずっと抱き締めていた。
540名無しさん@ピンキー:03/09/25 00:42 ID:A7BhDmcy
(16/16)
「どうするの? どこか出かける?」
二人は、あれだけ激しく身体を重ねたのに、まだタオルケットの中にいた。
しかも、ほとんど密着したままで。
いいかげん起きないと、という思いはあるものの、それを上回る、
居心地の良さとけだるさがミックスされた幸福が、二人に楽園から出ることを渋らせていた。
葵もそう訊いたものの、自分にその気がないことを示すように、再び龍麻の身体を撫でている。
「もうちょっとだけこのままくるまってようか」
「私はいいわよ、一日中だって」
「うーん……とりあえず昼までにしよう」
妙に弱気な龍麻を咎めるように頭を引き寄せた葵は、唇が触れる寸前の位置で囁いた。
「お昼までなんて……キスだけで終わっちゃうわよ」
「キスだけって、今まだ9時過ぎたばっかり……んっ」
ばさばさと暴れていたタオルケットが落ちつきを取り戻し、
部屋に偽りの静寂が訪れる。

……結局この日、二人は一歩もタオルケットから出ることはなかった。
541名無しさん@ピンキー:03/09/25 01:23 ID:pLKeo4A/
キタ━(゚∀゚)━(∀゚ )━(゚  )━(  )━(  )━(  ゚)━( ゚∀)━(゚∀゚)━ !!
542名無しさん@ピンキー:03/09/25 02:32 ID:UVtKKfYS
脈絡も無くキテタ━━━━━(゚∀゚)━━━━━━!!!
543名無しさん@ピンキー:03/09/25 17:17 ID:Co//QCgK
ラブラブ主役カップル━━━━━(*゚∀゚*)━━━━━━━!!
544名無しさん@ピンキー:03/09/25 22:24 ID:XmnSd3fO
激しくイイのがキテタ━━━━━━┌(_Д_┌ )┐━━━━━━ !!!!!
545名無しさん@ピンキー:03/09/25 23:46 ID:m58WT3ww
キタキタキタキタ━━━(゚∀゚≡(゚∀゚≡゚∀゚)≡゚∀゚)━━━━!!!

葵タン大人だ…(;´Д`)ハァハァ
546名無しさん@ピンキー:03/09/26 02:31 ID:IMsifXkL
                          ,. -―‐ `'' 、
   ┏┓  ┏━━┓        /.,;彡;, ..,;,.   ゙ミヽ、     ┏━━┓  ┏┓  ┏━┓
 ┏┛┗┓┃┏┓┃       /ソノ;彡;彡;彡;彡'゙ヽ;゙i;,ヽ   ┃┏┓┃┏┛┗┓┃  ┃
 ┗┓┏┛┃┗┛┃┏━━━{i;゙|il|l!ノ彡';彡;'','⌒ ゙!l!l}i゙!━┓┃┃┃┃┃┏┓┃┃  ┃
 ┏┛┗┓┃┏┓┃┃      {ノl!|!;ソ;ノリノ'″l ・ ノ;li|l!1  ┃┃┃┃┃┗┛┃┃┃  ┃
 ┗┓┏┛┗┛┃┃┗━━━'{i|{il{li゙!ソ;'  ` ' `"″!l}!i|!━┛┃┃┃┃    ┃┃┗━┛
   ┃┃      ┃┃         '{;l!|{i!リ''  _ノ    ;i|!レ'     ┃┗┛┃  ┏┛┃┏━┓
   ┗┛      ┗┛        '゙i!|!;'、,_´__,ノ '″    ┗━━┛  ┗━┛┗━┛
なんか、意地でもみんなと違うキター!が貼りたくて探してキタ!
547名無しさん@ピンキー:03/09/29 18:11 ID:kyUPoQLW
保守
548名無しさん@ピンキー:03/10/05 19:04 ID:XRRFiT99
hosyu
549名無しさん@ピンキー:03/10/09 01:03 ID:BoRj+8vU
保守
550名無しさん@ピンキー:03/10/12 04:32 ID:rzk84ISJ
かまちと先生の放課後の個人授業キボン
551名無しさん@ピンキー:03/10/15 00:53 ID:mNm0SB6O
保守
552名無しさん@ピンキー:03/10/15 06:17 ID:8XQ4+sjT
>>551 萌 え ま す た
553名無しさん@ピンキー:03/10/19 09:07 ID:73ouDCqD
保守
554名無しさん@ピンキー:03/10/19 12:32 ID:Iip/SAev
もうこの板自体が下火?
555名無しさん@ピンキー:03/10/20 23:14 ID:KZK3bmLy
新作が出たらまた人増えるんじゃないかな?
556名無しさん@ピンキー:03/10/22 20:30 ID:rq2lJfau
新作って外法帖の焼き直しのこt
557名無しさん@ピンキー:03/10/24 13:45 ID:bkNzwnUV
suzurikibon
558名無しさん@ピンキー:03/10/24 23:52 ID:NZg1EgbE
oremokibon
559名無しさん@ピンキー:03/10/25 00:09 ID:Yfq+FkEp
桃タソ……
560名無しさん@ピンキー:03/10/26 02:47 ID:zi5bIkMY
>>556
焼き直しとは失敬な。ちゃんとバグも残ってるとの噂ですよ?
561名無しさん@ピンキー:03/10/29 01:17 ID:FEtQUtRo
(1/14)
雛乃の服を脱がせた所で、龍麻はちいさく咳払いをすると、彼女の両肩に手を乗せた。
雛乃はたった今まであわさっていた唇のせいか、ごくわずかに息を荒げながら龍麻の目を見返す。
小首を傾げるその仕種は、視線の先にある人物を信頼しきったもので、
邪な考えを抱いていた龍麻への先制攻撃となった。
内心のひるみを押し殺しながら、龍麻は口を開く。
「あの……さ」
「はい」
「今日は、その……いつもと、少し違うことをしてみたいんだけど……いいかな?」
「違うこと……ですか?」
その方面のことにまるで疎い雛乃は困ったように眉をたわめながら、静かに尋ね返す。
無垢の圧力にますます劣勢を感じた龍麻は、
神の前で懺悔するときはこんな気分なのか、と頭の隅で考えつつ、
喉でつっかえた言葉の塊を無理やり吐き出した。
「うん……これなんだけど」
そう言ってさりげなく手の届く場所に置いてあった、今日のために用意した道具を取り出す。
道具、といってもそれは、悪い虫でもつかなければ、
雛乃などには一生縁が無さそうないかがわしい類のものなどではなく、
何の変哲もない黒い布だった。
不思議そうに布を手に取る雛乃に、上ずろうとする声を抑えながら説明する。
「これでね、雛乃に……目隠しをしたいんだ」
「目隠し……ですか?」
愛を確かめあう時にそれがどういう意味をもたらすのか、雛乃は首を更に少し傾けて考える。
もちろん雛乃に答えなど出せるはずも無かったが、龍麻は黙って返事を待っていた。
562名無しさん@ピンキー:03/10/29 01:18 ID:FEtQUtRo
(2/14)
こんなことを考えついたのは、もちろん平均よりも旺盛な性への好奇心があったからだが、
それよりも、いつも従順で、
何事に対しても反対するそぶりさえ見せたことのない雛乃への物足りなさに、
いささか幼稚で、意地の悪い興味を覚えたからだった。
「……はい。龍麻さんが、なさりたいのなら」
ところが、雛乃は瞳にわずかな緊張を浮かべつつも、あっさりと頷いた。
怒るか、そうでなくても拒絶はされるだろうと思っていたから、
龍麻は少し拍子抜けしてしまったが、それならそれで良い、と考えなおして雛乃の髪をかきわける。
深みのある黒い髪はまさしく雛乃に相応しいもので、それに触れた時、深い罪悪感を龍麻に与えたが、
それだけに、きれいに揃えられた前髪が目隠しにかかった時、より深い興奮を覚えたのも事実で、
荒くなった呼気が雛乃にかからないよう注意しつつ肩に手をかけた。

雛乃は視界を奪われても一言も発しなかったが、龍麻の手がブラにかかった時、
はじめて小さく身じろぎした。
身体を、見られる──
普段よりもずっと激しい羞恥の気持ちが、心の奥底から泡立ってくる。
細胞のひとつひとつが全ての感覚器を備えたように鋭敏になり、
龍麻がじっと自分の乳房を見ていること、もう片方の乳房に触れようとしていることまでが、
手に取るように伝わってきた。
自分がひどく淫らなことをしようとしている気がして息が苦しくなり、引き結んでいた唇を微かに開く。
それは、蕾が花へと目覚める瞬間だった。
563名無しさん@ピンキー:03/10/29 01:21 ID:FEtQUtRo
(3/14)
崩れないように、砂山を取っていく遊び──
いかなる穢れも拒むかのように雛乃の全身を覆い、新雪の白さと絹の滑らかさを合わせ持つ肌、
そして、下着を取り去ってもほとんど形を崩すことなく丁寧な曲面を描いている乳房は、
龍麻に子供の頃にした遊びを思い出させていた。
雛乃の体温が残るブラを未練がましく左手に持ちながら、視線はふたつの膨らみから片時も離さない。
ほとんど肌の色と変わらない、咲き始めの梅の色あいを見せる胸の蕾は、
まだ快感の萌芽も見せず、つつましげに頂に乗っている。
いつも、ただ感じる場所だから、というだけで愛撫を加えていた部分が、
まるで異なる表情を持っていることに気付いて、そっと触れてみた。
「あっ……」
ほとんど触れていない弱い愛撫に、雛乃は自分でも驚くほどの大きな声を出してしまった。
語尾がまだ口の周りでたゆたっているうちに、再び撫で上げられる。
「やぁ……っ」
今度はさっきよりも声を抑えることは出来たが、甘い響きが加わってしまい、
意のままにならない身体に、心が溺れ、理性が蝕まれていく恐怖を覚えて子供のように龍麻を求めた。
「龍麻……さん」
「何?」
声がすぐそばで聞こえたことに安心した雛乃は、肩から力を抜いて手探りで龍麻の膝を捉えた。
辿りついた身体を少しずつ上り、何かを探すような動きを見せる。
「あ、あの……怖い、です」
「大丈夫……ここにいるから」
龍麻がそう言って手を握ってやると、本当に怖いのか、ぎゅっと握り返してきて離そうとしない。
その腕を引っ張って雛乃の身体ごと引き寄せた龍麻は、何の前触れもなく耳に触れた。
途端に豊かな髪が揺れ、どこか猫を思わせる仕種で耳を掻こうとする。
「きゃっ……!」
「どうしたの?」
「い、いえ……どこを触られるのか判らないので、少し驚いてしまって……」
564名無しさん@ピンキー:03/10/29 01:22 ID:usltPMqw
(コソーリ)キター!
565名無しさん@ピンキー:03/10/29 01:23 ID:FEtQUtRo
(4/14)
わざとらしく龍麻が尋ねると、雛乃は言葉を濁したが、
もう感じはじめてしまっているのは明らかだった。
それを感じ取った龍麻は、反対側の耳に顔を近づけて素早く舐め上げる。
「ひっ……ん……」
両の耳から入ってくるぞくぞくとする愉悦の波に、雛乃はあられもない声で応えてしまう。
くしゅくしゅという音が響き、耳の中に舌が入ってきて、くすぐったくてたまらない。
しかしそれも、舌が去ったあとにわずかに残る湿り気に龍麻の息がかかると、
化学反応を起こしたように気持ち良さに変わってしまうのだ。
そこに突然、胸の先端から新しい快感が割りこんできた。
「くふぅ……っ」 
たまらず喘いでしまい、慌てて人差し指を噛んでも、
そんな努力を嘲笑うように波は次々と押し寄せ、せき止めた指先からこぼれ出そうとする。
「気持ちいいの……?」
「ち、ちが……あっ……」
否定しても、優しく転がされ、軽くひねられると、寒気にも似た何かが全身を走ってしまう。
もっと、強く。
雛乃はそう願っているのをはっきりと自覚した。
それでも、噛んでいる指がまだ理性を思い起こさせ、かろうじて口をつぐむが、
いつまで我慢出来るか、はなはだ心許無かった。
566名無しさん@ピンキー:03/10/29 01:25 ID:FEtQUtRo
(5/14)
龍麻の指は、そんな雛乃を試すように、執拗に乳首を弄び続ける。
それも、胸の頂と、そのふもとのわずかに色が変わっている部分だけを正確になぞり、
嫌でもその形を意識させるように。
「あ……ん…………いや……ぁ……」
指腹を押しつけたまま円を描くように回され、爪で弾かれると、
かすかな痛みも数瞬後には甘い痺れに変わり、物足りなさだけが残る。
雛乃は相変わらず指を噛んでいたが、それは声を抑えるためでなく、
満たされない快感を補うためのものに変わっていた。
しかし、雛乃に許された唯一の意思表示も、龍麻は取り上げてしまう。
「歯型、ついちゃってるよ。痛くないの?」
喉の奥でくぐもった喘ぎを漏らしている雛乃から、気遣うふりをして手を取り上げ、
濡れ光っている中指の、爪に口を触れさせてからゆっくりと呑みこむ。
「あぅ……ん……ふぅっ…………た、たつ……ま……さ、ん……」
中程に出来ている、ちいさな窪みをひとつひとつ、丁寧に舌でまさぐり、唾を塗りこむ。
口のすぐ前で、音を立てて指を吸ってやると、雛乃の身体が小さく震えた。
「どうしたの?」
「……な、なんでも……ありま……っ、せ、ん……」
「そう……雛乃の指、美味しいね」
「い、いや……そんな、こと……っ、いわ……ふっ、言わ……ない、で……くっぅ……」
「だって、柔らかくて、甘くて……ね、食べちゃってもいい?」
肩に腕を回しながら、雛乃が自分で噛んだのとは別の場所に歯を立てる。
それがもたらした食べられ、龍麻とひとつになるという淫想は、小さな絶頂へ雛乃を押し上げた。
「や、あっ……!」
肩と腕、それに指先から、波が伝わってくる。
その波が引くのに合わせて雛乃の身体から力が抜けていき、龍麻は少し強く抱き締めた。
567名無しさん@ピンキー:03/10/29 01:27 ID:FEtQUtRo
(6/14)
「イっちゃったの?」
「…………気持ち良くて、何か、昇るような……感じ……です……」
うわごとのように答える雛乃の首筋にキスを浴びせながら、間髪を置かず胸に触れると、
ひゅっ、という、息とも喘ぎともつかない声が、愛らしい唇から漏れた。
「ま、待って……まだ、息が……」
「大丈夫……ゆっくりするから」
龍麻は言葉通り、さっきと同じか、むしろそれよりも弱いくらいの愛撫を繰り返す。
それは一度達したことで敏感になっている雛乃には、もうとても我慢出来ない弱さだった。
恥ずかしさは死んでしまいたいほどだったが、それを上回る切なさが雛乃の口を開かせる。
「お、お願い……です……」
「なに?」
「…………もう、少し……強く……触ってください……」
「どこを?」
「……む、胸……を……」
雛乃が哀願するなり、龍麻はしこりきった胸の先端を爪先で引っ掛け、つぶす様にひねった。
「うぁぁっ! ……い、あ…………痛、い……」
「少し強すぎた? これならどう?」
「あ……は……ぅ、ん……」
今度は一転して優しく、母親が子供を褒めるときのように、情感を込めて撫でる。
龍麻に強弱を巧みにつけて愛撫されると、
乳房の内側に、異常なまでに増幅されて流れこんでくる愉悦の波が、
雛乃にもうどうなってもいいとさえ思わせるのだ。
「も、っと……」
「もっと?」
「もっと……胸…………全体を……触って、ください」
568名無しさん@ピンキー:03/10/29 01:29 ID:FEtQUtRo
(7/14)
ほとんど夢見心地で呟いてから慌てて口を閉ざすが、
むろん龍麻が聞き逃すはずもなく、大きく手を広げて乳房を握り、掌の中心で乳首を押しつぶす。
まだ手の内にかろうじて収まる膨らみをこねまわし、ひどく自分勝手に揉みしだくと、
征服感めいたものを感じて下腹に血がたぎった。
そのたぎりに命ぜられるまま、雛乃の下腹に狙いを定める。
「身体……倒すよ」
「あ、は、はい」
雛乃が左手を離してくれなかったので、右腕だけで身体を支え、そっと横たえた。
ほとんど飾り気のない下着は、それでも龍麻と出会ってから多少は意識するようになったのだが、
今、見ただけで判るほど濡れていた。
それほど薄くは無い生地も、こうも水分を含んではもう役目を果たせず、
秘唇の形を浮かび上がらせてしまっている。
直に見るよりも遥かに淫靡な光景に、龍麻は衝き動かされるまま指で筋をなぞった。
「はぁ……ぁぁ……ん」
強弱をつけて前後させると、ぴったりとそれにシンクロした喘ぎが漏れる。
何度も同じ動きを繰り返すうち、雛乃の腰が小さく動きはじめた。
ふくらはぎをピンと張り、ゆらゆらと、龍麻の指に敏感な部分を押しつけてくる。
雛乃も、我慢出来なくなっている。
龍麻は今すぐにも肉壷を味わいたいのと、もう少し焦らして痴態を見たいのとを天秤にかけた結果、
痛いほどに充血した股間のものを説き伏せて後者を選んだ。
下着を少し引っ張って身体に貼りつけると、秘唇の付け根にある、
ひそやかに覆われている芯を探り当てる。
「ひっ、そ、こ……だめ……」
「……だめなの?」
「…………う…………ぁ……だめじゃ……ありま、せん……」
569名無しさん@ピンキー:03/10/29 01:30 ID:FEtQUtRo
(8/14)
雛乃はもう、一度は拒んでみせても、周りを幾度かなぞっただけでたやすく堕ちてしまう。
そんな雛乃の全てを見たくなった龍麻は、最後に残された下着も脱がせることにした。
下着の腰の部分に手をかけ、じわじわと脱がせていくと、待ちきれないように腰が浮き上がる。
そこから一気に抜き取ると、量は多くは無いものの黒々とした茂みが、秘部をひっそりと覆っていた。
茂みも含め、全体は止むことのない愛蜜のせいで妖しくぬめり、
少しだけ開いている襞は、淫靡な中にもどこか清楚さを残していて雄を誘っている。
ほとんど本能的に顔を近づけた龍麻は、思いきり足を広げさせて、後ろの孔までも晒け出させた。
「だめ、お願いです……見ないで……ください……」
懸命に手で覆い、膝を閉じようとする雛乃に、素早く考えを巡らせた龍麻は、
身体を起こし、一度雛乃から距離を置く。
「……?」
急に抵抗が無くなって、雛乃は戸惑いを隠せない。
気配を探っても、氣を消されてしまったのか、どこにも龍麻を感じられず、軽い恐慌に陥ってしまう。
「龍麻さん……? どこ……? 返事を、してください……お願いです」
「足を開いて」
「……え?」
「雛乃の、良く見たいんだ」
「で、でも……」
龍麻はそれきり口を閉ざし、出方を待つ。
雛乃はしばらくの間微動だにしなかったが、身体を蝕んでいる倒錯した愉悦には勝てず、
おずおずと手を動かしはじめた。
結局、雛乃は手をどけ、足を肩幅程度まで開くのがやっとだったが、
雛乃が自分からすることに意味があったのだから充分だった。
足先が内側に向いているのが雛乃の心情を語っているように思えて、
妙に興奮を覚えつつすねに手をかけて外側に押し開くと、手がひく、と動いた。
570名無しさん@ピンキー:03/10/29 01:31 ID:FEtQUtRo
(9/14)
必死に羞恥と闘いながら、それでもなお頼みを聞こうとする健気さは、
しかし、龍麻を更に興奮させるだけだった。
ある程度まで足を開かせると、雛乃は、そこから先は力を込めて阻止しようとする。
龍麻は今度は言葉によらず、膝の横にキスして唾液を垂らした。
「きゃっ!」
生暖かい感触に驚いた雛乃は、瞬間、力を緩めてしまう。
その隙に龍麻は頭を割りこませ、太腿の中程を垂れている唾液を掬い、ぬらぬらと塗り広げた。
「あっ……く…………ぅ……」
泡立った唾液が白い太腿を伝って付け根へと落ち、蜜と混じる。
「跡……つけていい?」
「え? ……っ、はぁぁぁ……っ!」
思いきりきつく吸い上げると、白い肌に赤い印が浮かび上がる。
公平に反対側にも刻印してやると、羽根を広げた蝶のような跡が残った。
大きく開かれた足を彩る赤い跡と、その間に慎ましく控える秘密の園。
わずか上に広がる叢の彼方には双丘が見える。
傑作を描き上げた画家のように、龍麻は惚れ惚れと股間を凝視していた。

龍麻が、はしたなく開いた足の間、一番恥ずかしい場所を、
毛穴のひとつひとつまで確かめるように目を凝らして見ている。
足を閉じることも許されず、手で隠すことさえ出来ず。
いや、本当はどちらも出来たけれど、雛乃は無意識のうちに、それを龍麻のせいにしていた。
龍麻がそう命じたから、だから、仕方なく。
そう自分をごまかしても、あふれ出す淫水がお尻の谷間を伝っていくのを感じてしまう。
かかる吐息は肌を灼き、注がれている熱い視線は心の中を燃やす。
これほどまでに龍麻が、彼の男の象徴が欲しいと思ったのは、はじめてだった。
571名無しさん@ピンキー:03/10/29 01:33 ID:FEtQUtRo
(10/14)
思いきり、壊れるまで抱いて欲しい。
その願いはまだしばらく叶えられそうになかったが、
たとえ雛乃がその願いを口にしても、龍麻には届かなかったかもしれない。
それほど龍麻は夢中になっていた。
舌を伸ばし、ひくひくと震える桃色の襞にそっと触れさせる。
襞を押し分け、内側をぐるりと舐め回した後、奥深くまでこじ入れ、存分に味わう。
「ふあぁ……っ、っん………」
足がぎゅっと締めつけてきたが、逆に太腿を抱え込み、内腿の感触さえも快感として取り込む。
秘部を舌だけに味あわせておくのが勿体無くなり、指をゆっくりと沈めた。
「ぁ……っふ…………ぅ……」
愛滴が自ら招き入れるかのように指を奥まで導き、媚肉が入ってきた異物を歓迎する。
龍麻は完全に付け根まで埋めた指を、中で曲げてみた。
「んあぁっ!」
雛乃の反応が一段と激しくなり、床を掴んでいた腕が龍麻の頭に伸びる。
龍麻は髪を掻き回す指を心地良いものに感じてそのままさせるに任せ、
包皮にくるまれたままの女芯を口に含んだ。
「ひっ……ん……」
細い腰が浮き上がり、身体が弓のようにしなる。
雛乃の反応が強くなったことに気を良くした龍麻は、調子に乗って吸い上げる力を強めた。
「あ……あぁっ!」
秘洞をさまよっていた指が締めつけられ、雛乃がまた達したのが伝わってくる。
挿入する前に幾度も達しさせるというのは初めての経験で、龍麻は興奮を隠せなかった。
泉を満たす豊潤な蜜を掬いとり、ようやく息を整えた雛乃の口に運ぶ。
「ね、こんなに濡れてるよ」
「いや、いやです……んぅっ」
572名無しさん@ピンキー:03/10/29 01:35 ID:FEtQUtRo
(11/14)
唇に押しつけられた液の正体を知って雛乃は懸命に首を振るが、
龍麻は強引に口の中に指を押しこみ、舌になすりつける。
「ほら、舐めて」
「んっ……んくっ、んんぅっ」
雛乃は奥深くまで差しこまれた指先のせいでむせびながら、諦めたように指先に舌をまとわりつかせる。
それは次第に滑らかに、そして激しくなっていき、ついには赤ん坊のようにきつく吸い上げていた。
龍麻が指を引き抜くと、後を追って舌が伸びてきた。
犬のように舌を出す雛乃に、龍麻は耳元で辱めの言葉を囁く。
「もっと舐めたかったの?」
「ち、違います……どこかで、龍麻さんを感じていたいんです」
「いいよ……もっと、感じさせてあげる」
切羽詰ったようすで訴えかける雛乃の前髪を優しくかきあげ、軽く唇を当てる。
今からキスをする、ということを伝えてから、
内に秘めた情感の豊かさを示すようにふっくらとしている唇の、下半分を軽く咥えた。
蕩けきった吐息が漏れ、待ちわびたように舌が伸びてきて求めてくる。
いつになく積極的な雛乃に主導権を渡しながら、少しずつ顔を離し、舌をおびきだした。
見えていないせいか、舌を精一杯伸ばす雛乃に、口の外で舌先を絡めてやる。
伸びきったところで口を塞ぎ、根元からきつく吸い上げた。
「んっ、んぐ……んむ、っぷ、あぅ」
今までそよぐようなキスしかしてこなかった雛乃がこんなキスに耐えられるはずもないと思ったが、
夢中で舌を絡め、別の生き物のようにうねらせている。
だらしなく口を開いていたために口の端を幾筋も涎がつたっているその光景は、
龍麻の想像の遥か外にあるいやらしさだった。
573名無しさん@ピンキー:03/10/29 01:36 ID:FEtQUtRo
(12/14)
一度龍麻が身体を離しても、それきり見失ってしまうのを恐れているのか、
雛乃は餌を求める雛のように口を開いて龍麻を求める。
結局龍麻はその誘惑に負け、再び顔を寄せた。
それと同時に指先も再び秘部に埋め、雛乃の内側を抉る。
上壁をこすった時、口の中で雛乃の舌が震え、苦しそうな鼻息が漏れた。
それでも龍麻は唇を離さず、口内を満たす絶頂の吐息を全て飲んでからようやく解放する。
「もう……いい?」
「は、い……龍麻さんを………感じ、させて……ください……」
もう、どころではない雛乃は、両腕でしっかりと龍麻の身体を抱き、
耳に唇を押し付けて甘い啜り声を注ぎ込んだ。
その一言で腰が砕けそうになってしまった龍麻は、
可能な限りの早さで身体を起こし、雛乃の膣内に狙いを定める。
切っ先を蜜の中に浸からせ、小さく揺さぶると、耐えかねたように雛乃の腰が動いた。
「お願い……です……もう……焦らさないで……ください……」
「うん……それじゃ、いくよ」
もう充分すぎるほど潤っている雛乃の膣は、易々と龍麻を呑みこんでいく。
やんわりと締めつけてくる媚肉に、龍麻は早くも達しそうになってしまったが、
雛乃がそれを許さなかった。
大きく息をついた龍麻の頬を撫で、けしかけるように呟く。
「もっと……強く、奥まで……して…………ああぁっ、そう……そ、れ…………」
「気持ちいいの?」
「ええ……あぅうっ! いい、です……すごく、気持ち……」
龍麻が求めに答えて腰を擦りつけると、雛乃も密着させてくる。
驚いた龍麻が動きを止めると、雛乃は、ごく小さな動きながら、自分から腰を動かしていた。
感動した龍麻はしばし魅入り、そのまま射精しそうになってしまい、慌てて抽送を再開させる。
574名無しさん@ピンキー:03/10/29 01:38 ID:FEtQUtRo
(13/14)
のしかかるように身体を倒し、媚肉を抉る部位を変えながら腰を叩きつけると、
雛乃の身体が意志を持たない人形のように揺れた。
「はぁっ、んんぅっ、や、ぁ、あぁっ」
間隔の短い喘ぎが絶え間無く雛乃の口を衝く。
散々に昂ぶらされた身体は、雛乃に何も考えられなくさせていた。
この瞬間龍麻のことさえも忘れ、ただ体内を貫く熱い肉の感覚と、
尻に龍麻の腰が当たるたびに響く、二人の淫液の混じるいやらしい音だけが全てだった。
雛乃が肉の愉悦に我を失っていた時、龍麻は歯を食いしばって快楽から自我を保っていた。
いつもはもう少しは長くできたのだが、今日は到底保ちそうになかった。
雛乃の両足を抱え上げ、一気にラストスパートに入る。
「だめぇ……ひっ、だめ……です……いや、いやぁ……」
奥まで屹立を押し込む度、少しずつより深く入っていくような感覚が龍麻を包む。
身体の下で雛乃の肢体が小刻みに痙攣して、同じく最後が近いことを知らせていた。
それでもなお、腰に力を込めて懸命にその時を引き伸ばしていたが、遂に限界が訪れる。
「雛、乃……っ!」
耐えきれず、強烈な解放感と共に樹液が吐き出され、雛乃の膣内を満たす。
ほとんどそれと同時に雛乃も達し、淫肉が精を残らず搾りとろうと収縮をはじめた。
「いや、いやぁ……んっ、あっ、うぁあああっ……!」
抜く暇も無く中に放ってしまってまずい、と一応は思ったものの、
途方もない快感に押し流されてしまい、
屹立を引きぬくどころか奥深くまで精を注ぎ込もうと腰を押し付ける。
雛乃もそれを咎めることなく、熱い迸りを感じながら、絶頂の余韻に浸り続けていた。
575名無しさん@ピンキー:03/10/29 01:39 ID:FEtQUtRo
(14/14)
「……あの」
か細く自分を呼ぶ声に、龍麻はつかの間のまどろみから目を覚ました。
「ん?」
「目隠しを……解いて頂けますか?」
「あ……うん」
布切れひとつで激変した雛乃の乱れようを思い出しつつ、目隠しを解いてやる。
その途端、首に手が回され、きつく抱き締められた。
「雛乃……?」
「怖かった……本当に、怖かったんですよ……」
「……ごめん」
龍麻が短く、しかし万感の思いを込めて謝ると、渾身の力での抱擁が返ってきた。
何度も擦り付けてくる頬に残っている湿り気に、
調子に乗りすぎてしまったことを反省しつつも、
感情を露にした雛乃がたまらなくいとおしくなって、深く抱き返す。
しばらく何も考えずに華奢な身体を抱いていると、ぼそぼそと何か聞こえてきた。
「……でも、あの………」
「……え?」
思わず身体を起こして顔を見ようとすると、両手で後頭部を抑えつけられてしまう。
ほとんど消え入るような、けれどどこか唄うような調子で雛乃は囁いた。
「いつもよりも、龍麻さんを感じることができて、その……」
「……気持ち良かった?」
龍麻が喉の奥で笑いを堪えながら言うと、硬く目を閉じて抗議するように後ろ髪を握ってくる。
そんな何気ない仕種に情欲をかき立てられた龍麻は、
タイミングを計ってひょい、と雛乃の身体を自分の上に乗せた。
「いいよ……じゃ、もう一回、しようか」
「え? い、いえ、わたくしは、別に、今してほしいとは……」
「俺が、したくなっちゃった」
目をぱちくりとさせた雛乃は、困ったように龍麻を見た後、静かに顔を寄せてくる。
唇が触れる寸前、その口元がほころんでいるように龍麻には見えた。
576名無しさん@ピンキー:03/10/29 01:44 ID:usltPMqw
/ヽァ/ヽァ(*´Д`*)/ヽァ/ヽァ

保守しててよかった…
577名無しさん@ピンキー:03/10/29 11:49 ID:2bYnsfsM
>561-575
                ∩
                ( ⌒)      ∩_ _グッジョブ !!
               /,. ノ      i .,,E)
              ./ /"      / /"
   _n グッジョブ!!  ./ /_、_    / ノ'
  ( l    _、 _   / / ,_ノ` )/ / _、 _    グッジョブ!!
   \ \ ( <_,` )(       /( ,_ノ` )      n
     ヽ___ ̄ ̄ ノ ヽ     |  ̄     \    ( E)
       /    /   \   ヽフ    / ヽ ヽ_//
578名無しさん@ピンキー:03/10/29 18:45 ID:oUaOTVUN
キタ━━━ヽ(∀゚ )人(゚∀゚)人( ゚∀)ノ━━━ !!!!!
579名無しさん@ピンキー:03/10/29 23:28 ID:Uj2/XnWV
目隠し(;´д`)ハァハァ
小道具は重要だなあ…。
580名無しさん@ピンキー:03/10/30 12:06 ID:jAYOE+Ls
うむ!!天晴れなり、FEtQUtRo殿!!

>579
全くですな!

これで雪乃も一緒に、雛乃と並べて目隠しさせたりして・・・。
激しく抵抗する雪乃に対して、最初は手を出さずに雛乃ばかり可愛がる龍麻。
そのうち我慢出来なくなってきて、おねだりをしてしまう雪乃。
ってのも良いですな!

・・・ワンパターンですか。そうですか。
しかしこの姉妹は良いですな。



581名無しさん@ピンキー:03/11/01 21:52 ID:joF83804
黄龍菩薩陣てどんな体位?
582名無しさん@ピンキー:03/11/02 01:04 ID:Vg1J5vxu
交わらずに菩薩がみごもる体位
583名無しさん@ピンキー:03/11/08 00:48 ID:CN6rT2qZ
なんだか涼浬タンスイッチが入ったのでゲホをプレイし直してニヤニヤしてきます。
584名無しさん@ピンキー:03/11/12 20:03 ID:nbTnqUuc
保守。
585名無しさん@ピンキー:03/11/14 01:58 ID:vKM7ta06
(1/19)
十月も初旬を過ぎ、風に肌寒さを感じる朝。
龍麻は学校が無い日なのを良いことに、まだ布団との蜜月を楽しんでいた。
目を開けるのも面倒くさく、長身を丸めて布団をかき集める。
何物にも替えがたい幸福な時間は、しかし、突然終わりを告げた。
「まだ寝てたの? せっかく来てあげたんだから、いいかげん起きなさいよね」
威勢の良い声と共に、命にも等しい布団が剥ぎ取られる。
抗議する暇もなくカーテンが開けられ、明るさについていけないまぶたの裏に軽い痛みが走った。
一気に下がった体温に、くしゃみ寸前のあくびをした龍麻は、
たまらず最後の温もりを求めて布団に手を伸ばしたが、乾いた音と共に叩き落されてしまう。
「あああ……」
「そんな情けない声出さないでよ。こんな時間まで寝てて、その間に何か事件が起きたらどうする気よ」
「事件て……」
龍麻はなんでも二言目には事件と新聞に結びつける相手に何か言い返してやろうと思ったが、
まだほとんど眠っている為に口がうまく動かず、
それに言いあいになったら勝てるとは露ほども思っていないので、諦めて身体に鞭打つことにした。
「ふぁ……ぁ、おはよう、アン子」
「おはようじゃないわよ、全く……あたしが来なけりゃずっと寝てるつもりだったんでしょ」
「ん……今何時?」
「十一時ちょっと回ったところね」
自分で尋ねておいて、杏子の返事を半ば耳を素通りさせた龍麻は、
目をこすりながらもう片方の手を腹に当てるという器用な動きをした。
それらの動作を一通り終えると、おもむろに、
神のお告げを受けた預言者のようなおごそかな口調で告げる。
586名無しさん@ピンキー:03/11/14 01:59 ID:vKM7ta06
(2/19)
「お腹空いた」
「……起きたと思えばもうお腹空いたって……あなたね、あたしを何だと思ってるのよ」
「? なんだろう」
「……」
別の答えを期待していた杏子は、とぼけた答えをした男に向かって眼鏡のレンズ越しに目を細めた。
もし──もしもだ。
まだそんな気はミジンコほども無いが、
もし目の前の男と将来一緒に住むようになったら、毎日こんな風なのだろうか。
自分だってそれほど潔癖症ではないつもりなのに、このだらしなさときたら、
百年の恋も醒めるどころか殺意さえ抱きかねない。
「なっ、なんだよ、そんな怖い顔して」
でも。
あたしが面倒見なかったら、こんなヤツあっと言う間に餓死するに違いない。
そうなったらさすがに夢見が悪いし、新聞を作る時に助手だっていたほうがいい。
そう都合の良い方に考えて、かなり苦労したものの、気を取り直すことに成功した。
「……はぁ、もういいわ。お昼作ってあげるからちょっと待ってなさいよ」
「作ってくれんの?」
「作るったってやきそばよ、あんまり期待しないでよね。作ってる間に顔、洗ってきなさいよ」
指示を出した杏子はさっさと台所に立つ。
その後姿を、顔を洗うでもなく、まだ半分眠ったような眼で見ていた龍麻だったが、
ふとあることを思い出し、杏子に気づかれないよう鞄を手探りで引き寄せた。
数日前に友人に貰ったばかりの、デジタルカメラ。
くれると言うものを断るのも悪い気がして貰ったものの、
龍麻はさほど写真に興味がある訳でも無かった。
587名無しさん@ピンキー:03/11/14 02:00 ID:vKM7ta06
(3/19)
それでも、杏子が四六時中カメラを構えているのを間近で見て、
時には手伝うこともあったから使い方は心得ていたし、
そう言えば杏子の写真を撮ったことは無いことに気付くとたちまち好奇心が首をもたげ、
早速構えてシャッターを切ってみる。
何気ない後ろ姿だったが、ファインダー越しに覗くというのは中々に新鮮な感覚だった。
「はい、出来たわよ……って、なッ、何撮ってるのよ」
「アン子」
振り向いた杏子は、いつもは覗くはずのレンズに覗かれていて軽くのけぞってしまい、
落ち着き払って答える龍麻の目の前に音高く皿を置いた。
跳ねたキャベツがカメラに付きそうになって、龍麻は慌てて身体ごとかわす。
「あたしは撮る方だから撮らなくてもいいのよッ。大体どうしたのよ、そのカメラ」
「御門に貰った。新しいの買うからいらんって」
「どうせ貰うんならそんな安物じゃなくって一眼レフの高い奴にしなさいよ」
「無茶言うなよ……」
図々しいことを言う杏子にぼやきながらもカメラから指を離そうとはせず、
それどころか更に隙を見つけてシャッターを押す。
小さな電子音と共に切り取られる自分の日常に、杏子は珍しく焦りを見せた。
「だからあたしは撮らなくていいって」
「いいだろ。俺のはもう何枚も撮ってるんだから」
「う……わかったわよ。好きにすればいいでしょッ!」
「じゃ、脱いで……痛てててて」
「はぁ……付き合う前はもう少しまともな人だと思ってたのに、
これじゃ京一と変わらないじゃない」
杏子のつねり方は、もしつねり方検定というものがあったら間違いなく段位は固い、
恐ろしく洗練されたものだった。
588名無しさん@ピンキー:03/11/14 02:01 ID:vKM7ta06
(4/19)
全く力を込めていないくせに、悶絶する痛みが肉を襲い、
どこかの印籠のように揉め事を(一方的に)解決してしまう。
「わ、わかった、わかりました、すいません」
「わかればいいのよ、わかれば。 ……で? どんなポーズすればいいの?」
「……」
「ほら、早くしなさいよ、モデルを怒らせたらカメラマン失格よッ」
杏子に急かされて、龍麻はせっかくの昼飯を半分だけ、それも半ば飲み込むと慌ててカメラを構えた。

「じゃ、足組んで」
「意外と平凡なポーズから入るのね」
「最初はモデルの緊張をほぐすんだよ」
「ふーん……変なことに詳しいのね」
杏子はもう生活の一部になっているのか、とりあえずまぜっかえしつつも、
モデルと呼ばれて悪い気がするはずもないらしく、言われた通りにポーズを取った。
しばらくの間あたりさわりの無い写真を撮っていた龍麻だったが、
次第にラフに着ていてもはっきりとシャツを押し上げている胸の膨らみに関心が向き、
この距離ならいきなり被害を受ける事はないだろう、そう判断して再び提案してみる。
「……なぁ、ちょっとだけ胸、見せてみない?」
しかし、杏子は大きくため息を吐き出しただけで、神速の右手を伸ばそうともしなかった。
「どうしても、撮りたいわけ?」
「ま、まぁ出来れば」
「しょうがないわね。きれいに撮れなかったら何かおごってもらうわよッ」
展開の意外さに誰よりも龍麻が驚いていたが、ぼんやりしていて機嫌が変わったら
勿体無い、と慌てて雑誌のアイドルがとっていたポーズを思い出す。
589名無しさん@ピンキー:03/11/14 02:02 ID:vKM7ta06
(5/19)
「んじゃさ、一番上のボタン外してよ」
「んー、もう一個外した方がいいかな」
「ちょっとさ、足をこう……そうそう、そんな感じ」
「そんで両手を足の間について……あぁ、いいね」
「胸の谷間をさ、少し寄せて強調……そそそそ」
「なんか、さっきまでと全然やる気が違って見えるんだけど」
「んな事無いっすよ。あ、もうちょい左肩を下げて……」
鬼迫さえ醸しだしはじめた龍麻にちょっと引きながらも、
今まで見たことの無い、物事に集中している表情にときめいてしまう。
いつもこんな顔だったら、きっと素敵なのに。
そう思いつつも、どこかでそれを望んでいない自分に気付いて、つい笑ってしまった。
「ん? どうかした?」
「……なんでもないわ」
妙に機嫌が良さげな杏子に不思議そうな顔をしながらも、龍麻は再びカメラを構える。
実際、写真を撮るというのが、こんなに楽しいとは思いもしなかった。
被写体のおかげもあるのだろうが、素人なりに構図や光の当て方を考えるのが楽しくてしかたがない。
はじめは邪心が九割だった動機も、今では二割くらいまでに減っていた。
決してゼロにはならなかったが。

杏子も案外面白がっているのか、何も言わずポーズを撮り続けてくれている。
その服装は、いつのまに指示を出したのか自分でも知らないうちに、
気がつけば留まっているボタンは一番下のひとつを残すだけになっていて、
しかもそれが全部脱いでしまうよりも余程いやらしい感じに見せていた。
見せていたのだが、やっぱり脱いでもらった方がいやらしい。
そう思った龍麻は、さすがに恐る恐るではありながらも、頼んでみる。
590名無しさん@ピンキー:03/11/14 02:04 ID:vKM7ta06
(6/19)
「下も……ダメ?」
「……言うと思ったわよ」
杏子は呆れた顔をしつつも、さっさと立ってジーンズを脱ぎはじめた。
脱いでしまってから、自分の失策に気付く。
幸いなことに龍麻は驚くばかりで気付いてはいないようだったが、
もし知られれば突っ込まれるのは間違いなかった。
──でも、それも楽しいかも。
ふと、そんな考えが浮かんで、慌てて打ち消す。
どうも自分とのことを軽く考えているふしのある龍麻に、
そこまで自分を見せても良いか、まだ決心がついていなかったのだ。
杏子がそんなことを考えているとは知る由も無く、龍麻は淡い紫の下着と、
そこから伸びている手足を見るともなく見ていた。
本人曰く肌の手入れなんか気を遣っている暇がないとのことだが、
健康的な肢体は充分に美しく、惚れ惚れと眺める。
すると、視線に気付いた杏子がベッドに腰掛け、軽く足を開いて片膝を立てた。
思わず生唾を呑みこんだ龍麻は、反射的にカメラを構える。
それを皮切りに、杏子は何も言わなくてもポーズを取り始め、
しかも、それは自分が指示するよりもずっと扇情的で、龍麻はひたすらシャッターを切り続けた。

時が経つのも忘れて写真撮影に熱中していた龍麻だったが、
ふと時計を見れば、小一時間ほども経っていた。
「ちょっと休憩しようぜ」
「……そうね」
短くそう答えた杏子は、服を手に取ったものの、何故か着ようとはせず、
胸の前に当てただけで龍麻の方に近づいてきた。
591名無しさん@ピンキー:03/11/14 02:05 ID:vKM7ta06
(7/19)
杏子の周りにまとわりつく空気がほのかに熱を帯びているのに気付いた龍麻は、
そっと顔色を伺い、それが気のせいでないのを確かめる。
「どんな風に撮れたのか見せてよ」
「あぁ……ちょっと待って」
慣れない手付きで操作しながら、撮った写真を液晶画面に映し出した。
大まかな雰囲気は掴めるものの、いかんせん画面が小さく、細かなところまでは判らない。
「もうちょっと大きく見れないの」
「パソコン持ってないからな……」
「買わないの?」
「欲しくなってきた」
「そうね……これからの時代、パソコン使えた方が情報収集にも便利だものね」
杏子の普段よりも幾分柔らかい物腰と、漂う髪のしっとりとした匂いに、
龍麻は落ちつかない気分になる。
それに何より、杏子はまだ服を着ていないので、少し身体を反らせば剥き出しの背中が丸見えなのだ。
だからと言って、もちろん露骨に見てしまってはまたつねられるのは明らかなので、慎重に様子を伺う。
「ふーん……にわか仕込みの割には、きれいに撮れてるじゃない」
「才能かな」
「……ま、あたしの助手になるにはそれくらいはね」
それには答えず、龍麻はどんどん画像を表示させていく。
やがて、上着を脱いだ姿が現れはじめると、杏子は内心でたじろいだ。
数枚ずつごとに少しずつ脱いでいくところを見せられるのは、
初めから下着姿なのよりもずっと恥ずかしかったのだ。
「ちょ、やっぱり見るの止めましょうよ」
「だめ。見る」
「それじゃ、あたしが帰ってからにしなさいよ」
「だめ。イマミル」
592名無しさん@ピンキー:03/11/14 02:06 ID:vKM7ta06
(8/19)
「なんで片言で話すのよ」
「オレ、シャシン、ムチュウ。ジャマ、ヨクナイ」
龍麻はおどけて答えながらも、
カメラを奪おうとする杏子の手を巧みにかわして次々と画像を表示させていく。
しかし、からかわれるといつもなら意地になって追いかけてくる杏子が、
何故か今日はあっさりと引き下がった。
「わかったわよ。もう取らないから、あたしにも見せてよ」
杏子がどうやら油断させてカメラを奪い取るつもりではないのを確かめると、
龍麻は元の位置に戻り、横にある実物とさりげなく見較べながら感想を漏らす。
「お前さ、やっぱ胸大きいよな。ほら、これ、なんかこぼれそうだぜ……痛い痛いいててててて」
たちまち龍麻の頬が焼きすぎた餅のように伸びる。
「なんだよ、褒めてんだろ」
「全然褒めてるように聞こえないわよ」
「じゃあ何て言えばいいんだよ」
「別に何も言わなくていいわよ」
「そう? 俺結構好きなんだけど」
「……え?」
「ん?」
判っていてとぼける龍麻に、つい悔しそうな顔をしてしまう。
それを見た龍麻の表情がまた気に食わなかったが、
今はそれよりも龍麻のそばにいたい欲求の方が勝った。
「もっとこっち来いよ」
「もう……無理よ」
「そんなことないだろ」
「あ……ん……」
593名無しさん@ピンキー:03/11/14 02:07 ID:vKM7ta06
(9/19)
龍麻の腕が腰に回り、力強く引き寄せる。
それに逆らわず龍麻に寄り添った杏子は、再び画面に目を向けた。
そこには、いっそ自分は二重人格でした、と言って貰った方がまだましに感じる、
ありったけの語彙を動員しても到底表現しきれない恥ずかしい自分が目線をくれている。
思わず顔を逸らしたが、腕がしっかりと腰に回され、逃げることは出来ない。
「ほら、この顔なんてすごくセクシー」
「わ、悪かったわね」
「悪いなんて言ってないだろ」
「セクシーって言われて女が皆喜ぶと思ったら大間違いよ」
妙に色っぽい吐息と共にそう言った杏子の表情を改めて見た龍麻は、
画像の杏子の顔がだんだん変化していることに気付く。
普段のシャープな感じが失せ、どこか輪郭のぼやけたような
──率直に言えば、欲情している顔だった。
杏子が自分で気付いていないのか、それとも気付かないふりをしているのか、
龍麻はかまをかけてみることにした。
「お前さ、撮られてる間に気持ち良くなってきてない?」
「……ッ、なる訳ないでしょッ。何言い出すのよ」
大声で否定するその態度が、確信を深めさせる。
「だってこれ、ほら……だんだんさ、目がとろんとしてきてる」
「ちッ、違うわよ。これは、そう、光の加減よ」
「そんなことない。だって俺もお前もほとんど動いてないんだぜ」
「…………」
普段のうすらぼんやりぶりからは想像もつかない龍麻の冷静な分析に、杏子は反論が出来ない。
黙りこくってしまった杏子に追い討ちをかけるように、龍麻は耳元で囁いた。
「感じちゃってたんだろ?」
594名無しさん@ピンキー:03/11/14 02:08 ID:vKM7ta06
(10/19)
「……そんなこと、ない……わよ」
すっかり勢いが弱くなった杏子に、思いきっていきなり足の間に手を入れる。
普段なら鉄拳制裁の上に三時間は口を聞いてくれなくなる行為だったが、
案の定、嫌がりはしたものの、鉄拳はおろか、逃げようとさえしなかった。
「ど、どこ触ってるのよ……ッ」
「あれ? なんか濡れてるぞ」
動かぬ証拠をつきつけられると、
杏子はなまじ理論的なだけに突っぱねることが出来ず、ついに折れてしまう。
「……わ、わかったわよ。認めればいいんでしょう。……ちょ、ちょっとだけ、気持ち良かったわよ」
精一杯の妥協をしたつもりの杏子だったが、龍麻は黙って首を振るだけだった。
「なッ、なによ。まだ文句あるの」
「だって、お前嘘ついてるもん」
「嘘なんてついてないわよ。認めたでしょ」
「……お前、本当はこういうの凄ぇ好きだろ」
「なッ……」
普段強引で要領が良くても、根っこのところが善良な杏子は、
ずばりと言い当てられてしまうと嘘がつけなかった。
加えてもぞもぞと下着の上を動き回る指も少しずつ理性を削り取っていき、
太腿で挟み込み続きを促すと過不足無く応えてくれるそれに、熱に浮かされたように答えてしまう。
「……ほら、また濡れてきた。な?」
「んッ……そう……感じてた……龍麻が……一杯、写真……撮ってくれて……」
微かに声を震わせて告白すると、龍麻はそれを待っていたかのように耳朶に唇を這わせる。
隅々までまんべんなく、ぬらぬらと動き回る舌が、どうしようもなく気持ちいい。
「意外だな。杏子がこんなん好きだったなんて」
「あ、あたしだって知らなかったわよ。自分にこんな……変な趣味があるなんて」
595名無しさん@ピンキー:03/11/14 02:09 ID:vKM7ta06
(11/19)
「……もしかしてさ、他にもあったりしてな。こういうの」
「な、ないわよッ」
なんだかどんどん龍麻のペースに巻きこまれていくような気がして、杏子は必死に防波堤を建てる。
しかし、龍麻はそれを易々と乗り越え、心を侵食してしまうのだ。
「試してみようか」
「い……いいわよ、そんなことしなくたって」
「んじゃ、こうしようぜ。もし違ったらさ、なんでも言うこと聞いてやる」
「いつも聞いてるじゃない」
「そ、それじゃ、フィルム買ってやる。いつも足りなくて困ってるだろ?」
「100本ね。それならいいわ」
「100本……」
多分、賭けに勝ったら杏子は本当に買わせるだろう。
しかも遠慮無く最高級なものを。
龍麻は内心で怯んだが、天秤が自分に有利に傾いているのを信じることにした。
「よし、受けた」
「……本気? しばらくラーメン食べられなくなるわよ」
最後の虚勢を張る杏子に黙って頷いた龍麻は、タオルを持ってきて手首を頭上で結わえる。
動きを封じられるのはやはり怖いのか、杏子のいつもの強気な表情はなりを潜め、
少し怯えてさえいるようだった。
「ね、やっぱり止めましょうよ。そうだ、ボツにしたマリア先生の秘蔵写真あげるから」
「眼鏡取るぞ」
「やッ……!」
哀願を無視して眼鏡を取ると、杏子は身体を大きく震わせる。
確かに普段から眼鏡に触れられるのを嫌がってはいたが、この反応は異常だった。
596名無しさん@ピンキー:03/11/14 02:10 ID:vKM7ta06
(12/19)
「もしかして、ビンゴ?」
「ちッ、違うわよ、急に顔触られてびっくりしただけよ」
「ふーん……ま、いいや」
龍麻はもう勝ちを確信しているのか、そっけなく応じて上に跨る。
加わった重みが何故か杏子には心地良かった。
「……」
「なッ、何よ」
「眼鏡取っても可愛いんだな、お前」
「……! そッ、そんなことないわよ。あるはずないでしょう!」
「なんでそんなムキになって否定すんだよ」
「……だって、本当のことだもん。眼鏡取るとほとんど見えないから、目つきも悪くなるし」
杏子は拗ねたような表情でそっぽを向いてしまう。
龍麻はその顎をつまみ、無理やり自分の方を向かせた。
「お前、俺が嘘吐いてると思ってんのか?」
「そっ、そうじゃ……ないけど……」
急に厳しい口調になった龍麻に怯えを露にしながら、どこかで頼もしさをも感じる。
「いーや、その顔は疑ってるな」
罰とばかりに顔を腋に近づけた龍麻は、わざとらしく鼻を鳴らして匂いを嗅いだ。
「やッ、やだッ、そんな所……」
「少し、汗掻いてるな」
舌をべっとりと押し付け、汗を舐め取る。
少し塩っぽい味も、嫌がる杏子の態度と秘められた場所を蹂躙している興奮がスパイスとなって
口の中で甘く変わり、幾度も舌を動かす。
「ふっ、っくぅ……っ、や、だ……」
遠慮なく動き回る舌に、杏子は大きく身体を波打たせて悶える。
597名無しさん@ピンキー:03/11/14 02:11 ID:vKM7ta06
(13/19)
敏感な場所を責められているというだけではない波が頭の中を掻き回して、
これまでに感じたことのない愉悦に支配されていく。
ところが、そのまま押し流されたいと思ったのも束の間、
龍麻は舌を離し、意地の悪い笑みを浮かべて瞳を覗きこんできた。
心の奥底まで覗かれた気がして、下腹がずきずきと疼き出す。
「なぁ。もういいだろ?」
「な……何がよ」
「だってさ、俺、お前の手首は縛ったけど、それだけだから、腕は動かせるはずだぜ?
でもお前、ずっと頭の上から手動かさないじゃん」
「そ、それは……」
「な? こういうのなんていうか、お前知ってるだろ? 言ってみろよ」
「…………」
「どうしようか。違うんだったら、すぐ解くけど」
胸の谷間に指を滑らせながら、龍麻はそれ以上愛撫を強めようとはしない。
龍麻が言わせようとしている言葉、そして自分がそうであると認める。
そう考えた時、杏子の背中を被虐の戦慄が走りぬけた。
「違う?」
「……違わない、わ……」
小声で認めると、龍麻は胸を弄んでいた手を止め、続きを促す。
止められてしまった愛撫を求め、杏子はさっき自分を曝け出すのはまだ早い、
そう結論を出したのも忘却の彼方に追いやり、目の前の悦楽に身を委ねることにした。
「あ、あたし……縛られて……感じて……M……だと……おもう……」
言い終えた瞬間奇妙な解放感に包まれ、新たな蜜が湧き出して下着を濡らす。
ぐしゅぐしゅとした不快感に太腿をよじらせながら、顔を熟れすぎた林檎のように赤らめて尋ねた。
598名無しさん@ピンキー:03/11/14 02:11 ID:vKM7ta06
(14/19)
「ね、軽蔑したりしない? あたし、こんな……」
「なんで? 俺ね、今凄ぇ興奮してるよ。もしかしたらさ、俺ちょっとSかもしれない」
「……バカ」
色々な想いを二語に凝縮して龍麻に吹きかけると、その薄く開いた口のまま、唇を奪われた。
容赦無く、食いちぎられそうなほどきつく吸い上げられる。
躍り込んで来た舌もまるで好き勝手に口内を暴れ回り、
キスとも呼べないような代物だったが、もう、今の杏子には全てが快感だった。
「写真の続き、撮ってやる」
「い、いいわよもう撮らなくても」
「動くなよ、ブレるから」
散々に杏子の口腔を犯した龍麻は跨ったままブラをずらし、乳房と、乱れたままの顔と、
縛られている手首とを一度にカメラに収めていく。
フラッシュの光が肌を照らす度、えも言われぬ恍惚が杏子を満たす。
「乳首硬くなってるぞ。まだ触ってないのに」
「う、んッ……だって……」
杏子の言葉を遮るように龍麻はカメラを片手で構えながら、
左手を乳房の上に乗せ、形を歪ませながらシャッターを切る。
龍麻にかなり乱暴に揉みしだかれても杏子は物足りず、もう欲しくてどうしようもなかった。
「……龍麻」
「ん?」
「……お願い、もう……して、よ……」
「んー……いやらしく言いなおしたら」
「なッ……」
杏子は絶句したが、すぐに、まるでそれを望んでいたかのように頭の中で台詞を組み立て、紡ぎ出す。
599名無しさん@ピンキー:03/11/14 02:12 ID:vKM7ta06
(15/19)
「あ、あたしの……いやらしく開いた……はしたない場所に……
龍麻の、龍麻、の……そそり立ったのを、挿れて……ッ」
感心したように杏子を見た龍麻は、膝立ちになると杏子の眼前で下着を脱いだ。
自分が言った通りそそり立っているペニスを、杏子は軽く息を呑んで凝視する。
赤黒く血管の浮き上がったそれは、
いつも自分の身体の中に収まっているとは到底思えないグロテスクな面持ちだったが、
同時に焦がれもする。
龍麻が大きさを誇示するように顔に近づけると、異臭が鼻をついた。
それは心を蕩かせる匂いで、もう少しで杏子は自ら咥えてしまいそうになる。
そうしなかったのは、姿勢に無理があったから、というだけだった。
「凄ぇな、聞いてるだけで勃っちゃったよ。才能?」
「バカ……そ、んなモノ……見せないで……よ……」
そう言ってはみたものの、龍麻の表情を見れば、顔に出てしまっているのは明らかだった。
「だけど、欲しいんだろ?」
「…………」
無言のまま頷く杏子の、龍麻は下着を脱がせると、急に身体をひっくりかえす。
不意を突かれた上に手を縛られていてはどうしようもなく、簡単にうつぶせにされてしまった。
「え? ちょっと、何する気よ」
「せっかくだからさ、後ろからやってみようぜ」
「い、嫌よ、せめて手解いてから……ひぁっ、く……」
腰を抱きかかえて逃げられなくしてから、じっくりと臀部を眺める。
ボリュームのあるそこは、むしゃぶりつきたくなる、
という表現がぴったり当てはまる見事なものだった。
「嫌だってば、じろじろ見ないでよ…………何か言いなさいよ」
600名無しさん@ピンキー:03/11/14 02:13 ID:vKM7ta06
(16/19)
密かにお尻が大きいのを気にしている杏子は、それを指摘されないかと心配だったのだが、
龍麻の関心は別の所にあった。
二つの丸みの谷間に指を這わせ、そこに開いている小さな孔をスッと撫でる。
「ここ……触ってもいい?」
「きゃっ! ……だッ……バカ、駄目に決まってるでしょ!
……って、触ってから言ってるじゃない! やだ、やだってば、止め……て……」
やはり最も見られたく無い場所だけに、本気で取り乱し、尻をよじる杏子だったが、
手を縛られ、腰をがっちりと抱えられてはいいようにされるしかなかった。
龍麻はもうすっかり準備が出来ている秘唇から蜜を掬いとり、
そのまま後ろの孔に向かって指をなぞらせる。
異物が当たってひくひくと反応するそこを、指先でぐりぐりと刺激した。
「お願い、本当に止めてって……ん……っ、やぁ……」
嫌悪感は強かったが、それ以上に未知の快楽に戸惑い、力が抜けてしまう。
どうすれば良いのか判らず、侵入を阻止しようと力を込めると、
龍麻の指先は無理に入ってこようとはしない。
しかし杏子が安堵した一瞬の隙を突いて、薄く開いた柔襞の方に指が入ってきた。
「やッ……!」
完全に無防備だった所を襲われ、あっけなく昇り詰めてしまう。
しかも波は引かず、貪欲に次の高みを求めていた。
「おい、まだ挿れてないのに先にイクなって。……ほら、尻持ち上げて」
龍麻が軽く尻をスパンキングすると、ゆるゆると腰を上げる。
愛液を垂れ流しながらひくひくと雄を誘う淫唇に屹立をあてがった龍麻は、
ゆっくりと、しかし留まることなく杏子の奥まで貫いた。
601名無しさん@ピンキー:03/11/14 02:14 ID:vKM7ta06
(17/19)
「あぁッ……く、龍麻の……はい、って……ッ」
「お前のなか、凄ぇな」
「あ……たしも……、龍麻の……気持ち……いい……ッ、……お願い、動い……て……ッ」
貫かれる。
正常位とはまるで違う、龍麻の姿が見えない恐怖と、獣の格好で交わるという認識は、
杏子の理性のたがを吹き飛ばす。
はしたなく声を上げ、身体をくねらせるのが、ただ気持ち良かった。
豊潤に濡れた蜜壷は、いつもよりもしっとりと包みこみ、うねる。
動きを止めたらたちまちに精を搾り取られてしまいそうな気がして、
龍麻はすぐにグラインドを始めた。
大きくカーブを描いている背中に掌を滑らせ、窪んでいる場所を撫でた時、
杏子がひときわ激しく喘ぐ。
「ふぅッ、あッ、んッ……いいのッ、龍麻……いい……ッ」
シーツをしわくちゃになるまで握り締め、声を抑えようともせず悶える杏子の、
たわわに揺れる乳房を鷲掴みにする。
「アン子……っ」
「た、つま……たつま……ッ」
もう杏子は何を言っているのか、考えることも出来なかった。
龍麻が奥まで入ってくる度、頭の中が最大級のフラッシュが焚かれたように白く染まる。
膣の中だけではない、身体全部が溶けてしまいそうな、狂おしい官能。
喉まで突き破って欲しい、そう願ってしまうほどの淫欲が、下腹を覆い尽くす。
まだ挿入されていくらも過ぎていなかったが、それ以前に高められていた性感は、
早くも限界を迎えようとしていた。
杏子が絶頂を極めそうなのを感じた龍麻は、更に高みへ押し上げようと、
小指を開いて後ろのすぼまりにこじ入れる。
「ひっ……! だ、め、そこ……おかしく……!」
強烈な締めつけに抗いながら指を埋めていく。
半分ほどが入った時、屹立を包んでいる肉の蠢きが激しくなった。
602名無しさん@ピンキー:03/11/14 02:16 ID:vKM7ta06
(18/19)
「龍麻ぁ……あ、たし……気持ち、いい……気持ち……いい……の……ッ」
「どっちが?」
「りょ、うほう……両方、うあっ、お願い、もっ、と……して……」
両方、と言われても、後ろに入れた小指の方はぎちぎちに締められて
もう動かすのは難しかったから、熱くぬかるんだ膣に埋めた屹立の方だけを、
腰を叩きつけるように犯す。
「だめッ、あたし、もう、だめ……ッ、いや、いやぁッッ……!!」
杏子はついに、咆哮する獣のように背を反らせ、髪を振り乱しながら絶頂を迎える。
逃すまいと収斂する肉襞に逆らってなおも腰を衝き動かしていた龍麻だったが、
それも限界に近づき、一際深く挿入した時に、抑えていた欲望を解き放つ。
砕けるような快感が腰を包み、放出し終わった後も中々腰を離すことができなかった。

「あ……ぁ……」
か細い声が途切れ途切れに室内に響き、終わりを告げる。
体内から何かが抜けていく感触と共に、龍麻が隣に倒れこんできた。
激しかった絶頂の余韻も大部分は引いていたが、まだ後ろの孔の異物感は消えておらず、
杏子は今更醜態を思い出し、突っ伏したまま気だるげに呟く。
「はぁーあ、あたしまだ高校生なのにこんな変なこと覚えちゃって、責任……取ってよね……」
「いいよ……尻のはじめても貰ってやる」
「バッ、バカ、そっちじゃないわよ」
「冗談だよ。んなもんいくらでも取ってやるって」
身体の向きを変えた杏子はつねろうとしてまだ縛られているのに気付き、解いてもらおうとしたが、
考えなおすとそのまま龍麻の首に腕をかけた。
603名無しさん@ピンキー:03/11/14 02:17 ID:vKM7ta06
(19/19)
「いくらでも……って、なんか適当な感じね」
「あ……ごめん。んじゃ、ちゃんと取るよ……責任」
「……本気?」
急に真面目な声でそう言った龍麻に、思わず尋ね返してしまう。
すぐ前に自分で冗談だと言ったのだし、内容も内容だから信じられないのは無理もない。
「なんだよ、適当とか言うから言いなおしてやったのに」
「だって……ごめんなさい」
それなのに、なんだか龍麻はかなり傷ついた様子でふてくされ、
どのくらい、かは判らないけれど、本気で言ったのは間違いないようだった。
胸が熱くなり、杏子は素直に謝る。
ところが龍麻は杏子が謝ると、かえって奇妙な顔をした。
「な、何よ」
「いや、杏子が俺にごめんなさいなんて言うの、はじめてじゃないか?」
「いッ、いいじゃない」
「だから、悪いなんて言ってないだろ?」
龍麻は怒ったようすもなく、むしろ開けっぴろげに親愛の情を見せて抱き着いてくる。
それはそれでまあ嬉しいことではあったが、太腿の辺りに何やら硬いものが当たっているのが気になる。
「なッ、なに固くしてんのよッ」
「あ……もう一回していい?」
「駄目よ」
「ちぇっ」
いつもの口調に戻った杏子に、今は引き時だと悟った龍麻は身体を起こそうとする。
その首ねっこを押さえ、真っ直ぐ龍麻の目を見ながら、杏子はさりげなく告げた。
「駄目よ……命令してくれなきゃ」
「…………そっか。……もう一回するぜ」
「そんなんじゃ全然興奮しないわよ……これから練習ね」
「それじゃどっちがSか解んねぇよ」
同時に笑い出した二人は、激しい口付けを交しはじめた……
604名無しさん@ピンキー:03/11/14 02:28 ID:2Ps9SP/r

< アン子キタ━━━ヽ(∀゚ )人(゚∀゚)人( ゚∀)ノ━━━ !!!!!

/YYYYYYYYYYYYYYYYY\/YYYYYYYYYYYYYYYYYYYYY

             /:|.              /^:l
           / _|           /   :::|
          i       ̄ ̄⌒゙゙^――/    ::::::::|
         /   /ヽ..    , /゙\,.       ::::::ヽ、
        /   / ゜ |      l| ゜ \        :::::ヽ、
        /  /   .,ノ .     《    \      :::::::::ヽ
      /  <_,,,,,_/ .'″     ^=,,,,_;___>;;..    :::::::::|
      |                         :::::::::::|
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     .|    |.|llll|    |     .∧ /     /  :::::::::::::〈
     \.∧lll     |   ../  ∨    /  ::::::::::::::::ヽ、
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      .( ゙゙^^¨^¨゙゙¨  ̄ ̄ ̄    /:::::::::::     :::::::::::::::|

605名無しさん@ピンキー:03/11/14 02:38 ID:OZpYhFWs
こんな時間にこのスレをチェックしてる604とか俺は人としてどうなんだろう。と思いつつ

                ∩
                ( ⌒)      ∩_ _グッジョブ !!
               /,. ノ      i .,,E)
              ./ /"      / /"
   _n グッジョブ!!  ./ /_、_    / ノ'
  ( l    _、 _   / / ,_ノ` )/ / _、 _    グッジョブ!!
   \ \ ( <_,` )(       /( ,_ノ` )      n
     ヽ___ ̄ ̄ ノ ヽ     |  ̄     \    ( E)
       /    /   \   ヽフ    / ヽ ヽ_//
606名無しさん@ピンキー:03/11/14 08:08 ID:N6TCXixe
や、いつの間に!
607名無しさん@ピンキー:03/11/14 16:40 ID:8UyJGG4W
素晴らしきなり杏子!!
608名無しさん@ピンキー:03/11/18 05:38 ID:huP69QPr
アン子キターアン子キターアン子キターおしりキター!!!!!
609名無しさん@ピンキー:03/11/19 23:57 ID:AG883dSv
ちょいとお尋ねしとうございます
直接的な猥語(お○○ことか)をキャラが言うのって萌えますか? それとも萎え?
上のアン子のやつでは迷いに迷って止めたんですけども。
610名無しさん@ピンキー:03/11/20 01:11 ID:HSojCIPS
禿萌え
611名無しさん@ピンキー:03/11/20 01:18 ID:C2UqRpPp
自分は萎え、キャラを壊さない方が萌える
612名無しさん@ピンキー:03/11/20 07:07 ID:JrHn40cj
うん同意、
萌え前提のエロスだと漏れもダメっす。

ただキャラ壊すほどの超ハードな調教やら
NTRの場合はその限りでは無い。
613名無しさん@ピンキー:03/11/20 22:40 ID:79fiV7Bt
ご意見ありがとうございました。
とりあえず無しの方向で行きます。
つっても上のアン子程度のはあると思いますが、
キャラを壊さないようには気をつけます。

ところで、また質問ですいませんが、NTRってなんですか?
614名無しさん@ピンキー:03/11/20 23:09 ID:25YikGV5
>>613
寝取られ、エロゲ系の板だとそう呼ぶんす
玄人にもお勧めはしませんが。

彼女または片想いの娘が犯られてしまうゲーム28
http://vip.bbspink.com/test/read.cgi/hgame/1068722820/
【主人公が】寝取り総合その2【略奪】
http://vip.bbspink.com/test/read.cgi/hgame/1065440974/
615名無しさん@ピンキー:03/11/24 23:46 ID:IUgrO6s2
保守
616名無しさん@ピンキー:03/11/27 01:44 ID:faC3yU3S
保守
617名無しさん@ピンキー:03/11/29 18:51 ID:cL+/izqY
出来た……んですけど、今回物凄くエロが薄いです。
申し訳無い。


(1/22)
二人だけで帰るのは、もう特別なことではなかった。
手を繋ぐのも、少しだけ普通になりつつあった。
けれどこの日の龍麻は、どこか落ち着かない様子で握った手にやたらと視線を走らせながら、
学校を出てからまだ一言も発しないでいた。
そういえば、休み時間も京一や醍醐クンと一緒にいなかったし、なんかおかしいな。
挙動不審な龍麻の態度と、何よりも掌に感じる多量の汗に、
龍麻が何か隠しごとをしていると考えた小蒔は、
それでも慎重に、不機嫌さを出さないように口を開いた。
「ひーちゃん……なんか、言いたいことある?」
「え? 別に……無いけど」
そう答えた龍麻の全身が、それが嘘であると言っていた。
いくら付き合っているといっても、隠しごとのひとつやふたつはあるだろうけれど、
こうもあからさまにしらばっくれられては面白いはずもない。
今日はこの後新宿をぶらつくつもりだったが、これではそんな気になれなかった。
「んー……ごめん、やっぱ今日は帰るね」
「待てよ」
踵を返し、大股で一歩踏み出したところで、手首を掴まれた。
反射的に振り払おうとして、その強さに驚く。
「何?」
無意識の苛立ちに意識して棘を生やし、軽く睨みつけたものの、
そこにあった驚くほど思いつめた顔に、手首の痛みも忘れて龍麻の言葉を待った。
龍麻は言葉を選ぶ、というよりも、言うことは決まっているのに勇気が出ない、
といった感じで何度も左の掌を開閉させていたが、
やがて、しゃがれた声が初秋の風に乗って漂ってきた。
618名無しさん@ピンキー:03/11/29 18:52 ID:cL+/izqY
(2/22)
「今日さ、家……誰もいないんだ」
「今日……って、ひーちゃん一人暮ら」
「だからさ、だから…………家……来ないか」
散々もったいぶって何を言い出すのか、と思った小蒔だったが、
大きくも力強くも無い龍麻の声が、何故か胸に直接響いてきた。
「家なら別に今日でなくても……。…………!」
真っ向から見つめる龍麻に妙な気恥ずかしさを覚え、
気持ちが未整理のまま返事をしかけて、不意に口をつぐむ。
龍麻の言いたいことがわかったのだ。
「…………駄目か?」
少しだけ早口で、でもどこか怯えたような口調。
弟が、ボクのケーキ食べちゃった時にこんな感じだったかな。
そう考えて、小蒔はつい笑ってしまった。
その笑いに自分の気持ちを後押ししてもらって、龍麻の視線を受け止める。
「……うん。いいよ」
急だ、とは思ったが、驚きはそれほど無かったから、そう答えるのは小蒔にとって自然だった。
そうなるコトをまるっきり考えていない訳ではなかったから、覚悟、
と言ったら大げさだけど、そんなようなものも出来ていたし、
ただ、もうちょっと時と場所と雰囲気ってやつを考えて欲しかったけれど。
「あ、そ、そっか。それじゃ」
「…………うん、ひーちゃんち、行こう」
小蒔の返事にあからさまな安堵を浮かべて歩き始めた龍麻は相変わらず無言だったが、
小蒔はもう気にならなかった。
固く、強く握ってくれる手から、はっきりと気持ちが伝わっていたから。
619名無しさん@ピンキー:03/11/29 18:53 ID:cL+/izqY
(3/22)
龍麻の家が見えるまでは、緊張を隠しきれない龍麻を観察する余裕さえあった小蒔も、
部屋に一歩踏み入れた瞬間、心臓がどんな運動をした時よりも激しく動き始めた。
もう何度も来ている場所なのに、まるで別世界のように見え、足元がおぼつかなくなる。
こんなにドキドキするのって、生まれて初めてかな。
自分に冷静さが残っているのを確かめるつもりでそんなことを考えてみても、まるで無駄だった。
助けを求めるように先にあがった龍麻を見ると、ぎくしゃくとした動きで腰を下ろしたところだった。
何の儀式か、大きく一度息を吐き出した後、いきなり小蒔の方を向く。
「あっ、あのっ」
「なっ……なに?」
「い、いや……なんでもない」
言うならはっきり言ってよね。
いかにも中途半端なところで黙ってしまった龍麻に、小蒔は心の中で毒づいた。
おかげでボクもなんにも言えなくなっちゃったじゃない。
……ボクは何を言うつもりだったんだろう?
どうでもいいコト? よくないコト? あれれ??
その考え自体がどうでもいいことなのにも気付かず、眉を寄せ、
真剣に考え込んでしまった小蒔を、龍麻は不安気に眺める。
その視線に気付いた小蒔は立ちっぱなしなことに気づき、とりあえず腰を下ろした。
普通に座ったつもりなのに、三半規管がおかしくなっているのか、
それとも足が言うことを聞かないのか、ジェットコースターで急降下した時みたいに感じてしまう。
狭い部屋の中で、微妙な距離をおいて二人は座った。
座ってから小蒔は失敗に気付いたが、今更近づくのも恥ずかしく、
龍麻が抱き寄せてくれるのを待つ。
しかし、龍麻はさっきので勇気を使い果たしてしまったのか、近寄ろうともしてこない。
それを意気地が無い、とは思わなかったが、このままではらちがあかない。
といっても何と口火を切ったら良いか、龍麻と同じように悩んだ挙句、
口にしたのはまるっきり考えてもいない言葉だった。
620名無しさん@ピンキー:03/11/29 18:54 ID:cL+/izqY
(4/22)
「シャ、シャワー……借りてもいい?」
「!! あ、あぁ……うん。使い方、わかるよな」
「うん……平気」
バスルームの扉を閉めた途端、小蒔は再び急降下を味わった。
いきなりシャワー借りるなんて、ボク何考えてるんだろう!
エッチなやつって思われちゃったかな。
ゲンメツとか、しちゃったかな。
扉に背中を預けてずるずると座りこみ、両手で顔を覆う。
恥ずかしさに顔から火が出るって、こういうコトなんだ。
小蒔はしばらくの間身じろぎもしなかったが、
そのままうずくまっていても仕方ないので、意を決して制服を脱ぎ、浴室に飛びこんだ。

居間にいる龍麻の五感は、あるひとつの音に支配されていた。
薄い壁の向こうから漂う水音。
自分の家で小蒔がシャワーを浴びている。
その情景を思い浮かべようとして、いかにも失礼な気がして慌てて打ち消す。
思いっきり頭を振って煩悩を追い出していると、浴室の扉から小蒔が顔を覗かせた。
上気した頬よりも、水分を含んでわずかに重たげな髪よりも、
剥き出しになっている肩に最初に目がいってしまい、
小蒔が今裸なのを改めて実感して、否が応にも興奮が高まる。
「上がるね」
小蒔はそう言ったものの、なかなか浴室から出てこようとしない。
不審に思った龍麻が扉に近寄ると、絶妙のタイミングで飛び出してきた。
621名無しさん@ピンキー:03/11/29 18:56 ID:cL+/izqY
(5/22)
何が起こったのかとっさにはわからないほどの素早さで龍麻を浴室に押しこめ、閉めた扉越しに囁く。
「ひ、ひーちゃんも……浴びてきてよ」
「あ、あぁ、わかった」
龍麻は頷いたものの、シャワーを浴びるどころではなかった。
先ほど一瞬だけ目に入った、バスタオルに包まれた小蒔の肢体が網膜に焼き付いて離れず、
早くも股間のものが臨戦態勢に入ってしまったからだ。
このまま出てはなんとも情けないと思い、冷水を頭から被って無理やり鎮めると、
申し訳程度に身体を洗う。
バスタオル一枚で出るのはいかにも、という感じがしてどうにも恥ずかしかったが、
他に着る物もなく、どうしようもなかった。
頭を拭き終えた龍麻は、小蒔と同じように頭だけを覗かせて室内を伺う。
「小蒔……?」
居間に小蒔の姿は無く、焦った龍麻は思わず大声を出していた。
「ここ、だよ……」
いつのまにかカーテンが閉められて薄暗い部屋の隅、
ベッドの中から小蒔は目だけを覗かせて、弱々しい声で答える。
その傍らにバスタオルが落ちているのが目に入ると、
龍麻の風呂場での懸命の努力もたちまち水泡に帰してしまった。
「あ、あの……そっち、行ってもいいか?」
「う、うん……いいよ」
そのまま小蒔がずっとこちらを見ていたらどうしようかと思ったが、
幸いにも身体ごと壁の方に向いてくれた。
焦りすぎず、ゆっくりすぎず、音を立てないようにも気をつけて、
実の所感覚としては宙を滑るようなものしかなかったが、とにかくベッドに近づく。
622名無しさん@ピンキー:03/11/29 18:56 ID:cL+/izqY
(6/22)
「入る……な」
「…………うん」
自分一人が寝るためのベッドは、どうやっても肌を触れ合わせずにいるのは無理だった。
それでも、いきなり触れるのは悪い気がして、龍麻はベッドの縁ぎりぎりに体を立て、
可能な限り小蒔から距離を置く。
ところが、危ういバランスでなんとか位置を決めたところで、
小蒔がいきなり身体をこちらに向けたため、もう少しで落っこちてしまうところだった。
「何やってんの?」
「……なんでもない」
全身の力で踏ん張った龍麻は、小さなベッドの中で、初めてまともにお互いの顔を見た。
息がかかる距離でじっと見つめあうと、まだわずかに湿っている髪から、心地良い香りが漂ってくる。
家のシャンプーを使っているのに、どうしてこんなに甘い匂いなんだろう。
蜜に誘われる蜂のように、龍麻はキスをして良いものかどうか、
迷いに迷いつつミリの動きで顔を近づけていると、急に小蒔が吹き出した。
残念なような、どこかほっとしたような、とにかく、間を外されたことで一気に空気が緩んだ。
「な……なんだよ」
「ううん、初めてひーちゃんと会った時、まさかこうなるなんて思ってなかったから」
「どう思った?」
「んー……京一が話しかけるくらいだから、バカなのかなって」
「あのな……」
「エヘヘッ、ごめん。……ね、ボクの印象はどんな感じだった?」
小蒔の問いに、龍麻は目を閉じて四月からの記憶をたぐり寄せる。
すると、真っ先にある鮮烈なイメージが浮かんだ。
623名無しさん@ピンキー:03/11/29 18:57 ID:cL+/izqY
(7/22)
「目の前で京一ぶん殴って、怖い女だなって思った」
「う……」
「あと、ラーメン良く食べるなって」
「そんなんばっかりなの……」
「インパクト強かったからな」
龍麻はいつもの軽口のつもりで言ったのだが、何か思う所があったのか、
小蒔は似つかわしくない、苦いお茶を飲んだような顔をした。
「……ひーちゃんさ、なんで……ボクと……付き合おうって思ったの?」
「え!? えっと……お前はなんでだよ」
「ひーちゃんが先」
「う……んと……元気なところが楽しいからかな」
「……なんか、先生がちっちゃい子褒めるみたいだね、それ」
それは龍麻にとって80パーセントくらい本気の意見だったけれど、小蒔は納得しなかった。
軽く頬を膨らませ、そっぽを向かせないよう龍麻の左頬に手を乗せる。
進退窮まった龍麻は、つい口を滑らせてしまった。
「んなこと言われても……好きは好きだしな、なんで、なんてわかんねぇよ」
「……好き?」
「あ……う……ま、まぁ……そうだな」
「好き?」
さっきまでの表情はどこへやら、小蒔はキラキラと目を輝かせてで龍麻を見る。
それは、新しい悪戯を思いついた時の目にも似ていた。
「わかったよ、言えばいいんだろ。………す……す、好きだよ」
じっと聞き終えた小蒔は、少しだけはにかんだ、
大人びた顔を一瞬だけひらめかせて額を胸に押し当てた。
「うん。ボクもね、ひーちゃんのコト……好き。ぜんぶ」
624名無しさん@ピンキー:03/11/29 18:58 ID:cL+/izqY
(8/22)
「……ん」
短く答えた龍麻は少し身を乗り出し、半身を小蒔に被せる。
サラサラのショートカットが嬉しそうに揺れ、腕が背中に回された。
ゆるやかな呼吸が、お互いの心を繋ぐ。
「ひーちゃんと会ってから、まだ半年しか経ってないんだよね。
なんか……いろんなことがあってさ、あっという間だったけど」
「そうだな……もうちょっと、早く転校してくれば良かったかな。そうすれば」
「そうすれば?」
小蒔は龍麻が言おうとしていることが判ったけれど、わざと問い返し、
龍麻も今度は照れもせず、真っ直ぐ瞳を見据えて告げる。
「……お前と早く会えた」
「うん……そうだね。でもさ、これから、ずっと……一緒だよね」
「そうだな、ずっと……一緒だな」
深い想いが胸を満たし、自然に唇が合わさる。
軽いキスの後、そっと顔を離すと、小蒔は小さく頷いた。
「ね、もう……いいよ」
「あ、ああ」
「でもさ、ボクも怖いから……優しくしてよね」
「あ、ああ」
生唾を二度飲みこんでから、小蒔の肩を掴む。
極度の緊張のせいか、手に力が入りすぎてしまい、小蒔に顔をしかめられてしまった。
「ちょっと、痛いよ」
「あ、ああ……悪い」
龍麻は謝った……つもりだったが、掠れてしまってほとんど声になっていない。
動揺を強める龍麻の胸に、小蒔が掌を押し当てた。
625名無しさん@ピンキー:03/11/29 18:59 ID:cL+/izqY
(9/22)
「すごいどきどきしてるね……緊張してるの?」
「あ、当たり前だろ。初めてなんだから」
「そっか。そうだよね」
龍麻は当たり前のことを言っただけだったが、小蒔は妙に嬉しいようだった。
いつもの屈託のない笑顔ではなく、照れを含んだ、八分咲きの桜のような笑顔。
たちまちに魅了されてしまった龍麻は、まばたきも忘れて魅入る。
小蒔は自分を見据える視線を受け止め、受け入れてから、龍麻の肩を支点にして顔を近づけた。

二度目のキスは、今までとは異なっていた。
唇が触れた瞬間、龍麻は頭の中で火花が散ったような眩暈を感じ、たまらず小蒔の掌を探る。
小蒔も同じ気持ちだったのか、二つの掌はお互いを求めあってぎこちなくすれ違ってしまい、
必死の努力の末にようやく指先を交え、付け根からぴったりと絡みあわせた。
龍麻のもう片方の腕は小蒔の頭をしっかりと抱え、小蒔の反対側の腕は龍麻の背中を探り当てる。
それは、立っていたなら社交ダンスを踊る時のようにも見えるポーズだった。
もちろん二人にはそんな意識があるはずもなく、ただ、
とめどなく湧きでてくる想いを、唇を通して伝え、受け取るのに夢中だった。
唇を合わせただけのキスでも途方も無く気持ち良かったが、
龍麻は思いきって舌を伸ばし、小蒔の唇に触れてみる。
小蒔は一瞬、身体を固くしたものの、それだけが抵抗らしい抵抗だった。
薄く口が開き、迎え入れる。
しかし、龍麻が舌に触れた瞬間、いきなり小蒔の身体から力が抜けた。
少し浮かせ、しがみつくようにしていた上半身が音を立てて布団に沈みこむ。
「お、おい……大丈夫か?」
「わかんない……急に……力、抜け……ちゃって……」
それがどういうことなのか判っていないらしい小蒔に、
急激に龍麻の欲望が危険水域に入り、今度は自分からキスを仕掛けた。
626名無しさん@ピンキー:03/11/29 19:01 ID:cL+/izqY
(10/22)
抑えこむように、乱暴に。
歯にぬめりとした感触が伝わると、小蒔の頭の中は一瞬で真っ白になっていた。
口の中のあちこちに舌が触れ、その度に心臓が大きくジャンプする。
こういうキスがあるのはもちろん知っていたし、映画なんかでも観たことがあったけれど、
こんなに凄いものだとは思っていなかった。
とにかく気持ちいい、ただそれだけ。
知らなかったことに損した気分を抱いてしまうほど、強烈な体験。
もっと、ずっとしていたい。
小蒔は握った掌と背中に回した腕の双方に力を込めた。

背中が押され、舌と舌がより近づく。
龍麻は小蒔よりも幾分冷静さが残っていたが、それもほんのわずかな差だった。
むしろそれ以外の部分は小蒔を上回る情欲に支配され、ただひたすらに舌を差しこむ。
もちろん龍麻も舌を絡めるキスなど初めてだったから、
ぎこちない、というよりも硬いキスだったが、それでも、
続けるうちに少しずつコツのようなものが解ってきて、
小蒔の舌を撫でるように舐め、優しくつつく。
「ふっ……ん……ぅ………んぅっ……」
鼻声を漏らしはじめた小蒔に、一度顔を離し、様子を伺う。
小蒔は戸惑ったように目と口を同時にぱくぱくさせた後、感心したように呟いた。
「すごい……ね」
「あ、ああ……びっくりした。……なぁ」
「うん」
頷きあった二人は再び唇を重ね、今度は最初から舌を求めあう。
強く顔を押しつけて舌を潜り込ませる龍麻に、小蒔は少しずつ身を任せていった。
627名無しさん@ピンキー:03/11/29 19:02 ID:cL+/izqY
(11/22)
「小蒔?」
「ん……」
返事はしたものの、小蒔の目はやや頼りなげに宙をさまよっていた。
勝気な眉は柔らかくたわみ、すっきりとした頬は薄紅く色づいている。
つい今まで触れていた唇の艶かしさに誘われて、龍麻は腕を伸ばす。
少し卑怯な気もしたが、身体の内側から膨れ上がる欲求には勝てなかった。
初めて触れる、唇と手以外の場所。
ほとんど一直線に目指す場所に辿りついた龍麻の手は、そのままいきなり胸を掴んだ。
「つっ……」
加減はしたつもりだったが、
武道一筋だった無骨な手ではやはり力が強すぎたのか、小蒔は痛がってしまった。
「あ、わ、悪ぃ」
「ううん……ちょっと、びっくりしただけだから……」
本当は、ちょっと、どころではなかった。
何しろ、自分でもあんまり触ったことのないところをいきなり触られたのだ。
おっきくてあったかいけど、手を繋ぐときとは違う、やらしい手。
怖いような、くすぐったいような感じが、喉の奥辺りで転がりだす。
口を開けるとそれが飛び出てしまいそうで、小蒔は軽く唇を噛んだ。
628名無しさん@ピンキー:03/11/29 19:03 ID:cL+/izqY
(12/22)
龍麻はさっき強く握ってしまった反動で、今度は弱々しいほどの手つきで撫でる。
なだらかな膨らみの表面だけを、指の皮だけで。
話には聞き、本で見ていても、やはり実物は全く違っていた。
少し固く、でも、自分の身体の何処にもありはしない柔らかさ。
いくら触っていても飽きることなど全くなかったが、
やがて、中心にある小さなしこりだけに愛撫を集中させる。
まだあまり慣れていない様子で硬くなった乳首は、
それでも、一度反応しはじめるとたちまちにせりあがって形を整えた。
かろうじて指の先でつまめる程度の大きさしかないその手触りを確かめようと、
爪の甲で円を描かせる。
「んっ……」
小蒔の声が、急に掠れた。
その甘い響きの心臓に直接語りかけてくるような感覚に、息苦しさを覚える。
しかし呼吸を整えようともしないまま、もう一度、今度は親指の腹で転がした。
「はぁ……ん、ひー、ちゃん……」
小蒔が腕を掴み、きゅっと握ってくる。
嫌がっているのか、それとも続きを求めているのか判断がつかないまま、
乳房全体をやんわりと掴んだ。
「ん…………っ……」
小蒔の肩が小さく震え、何かを怖がっているように目をつぶる。
「い、嫌……なの……か?」
返事はない。
もう一度尋ねると、小さく顔が横に動いた。
それに勇気付けられるように、そっと揉みあげる。
629名無しさん@ピンキー:03/11/29 19:04 ID:cL+/izqY
(13/22)
胸の大小などどうでも良いことと思ってはいたが、
確かに小蒔のサイズでは手に余ってしまい、手全体で大きく揉む、というのは出来なかった。
少し窮屈そうに手を動かす龍麻に、小蒔が申し訳なさそうに声を上げる。
「やっぱりさ、胸……大きい方がいいよね」
「いや、別に……お前の胸だったら大きさなんて関係ねぇよ」
「あ、そ、そう? ……えヘヘッ、ありがと」
小蒔はその答えを半ば予期していたように小さく笑ったが、龍麻は、本当にそう思っている、
その思いの全てを伝えきれているかどうかもどかしくなり、身体ごと抱き寄せる。
「な……なに?」
「あったかくて……気持ちいいな」
「…………うん。ひーちゃんも」
突然変なことを言う龍麻に戸惑いながらも、龍麻の大きな身体は確かに気持ち良くて、
小蒔もしっかりとしがみついた。
いつも皆から頼りにされている龍麻を、今は一人占めにしている。
そう考えると嬉しさがこみ上げてきて、小蒔は頬を龍麻の胸板に子犬のように擦りつけた。
「な……なんだよ」
「もうちょっと、こうしててもいい?」
「……ん」
龍麻は頷いたが、それは小蒔がこうしててもいいか、と言う問いに頷いただけで、
自分が何もしない、と言う意味で頷いた訳ではなかった。
小蒔の肩を抱いていた手を、掌全てを肌に密着させたまま降ろしていく。
浮き出た背骨からくびれた腰を通り、更にその下へ。
へその下辺りまで来たところで、どこを目指しているのか気付いた小蒔に手首を掴まれてしまった。
630名無しさん@ピンキー:03/11/29 19:05 ID:cL+/izqY
(14/22)
「へッ、ヘンなトコ……触んないでよ……」
「んなこと言われてもよ」
「うー……」
不承不承大人しくなった小蒔を尻目に、指先はとうとう秘密の入り口を探しあてる。
手探りで触ってみると、確かに割れ目……というか筋のようなものがあって、妙に感動してしまった。
劣情の赴くまま指先を少し押しこんでみると、大した抵抗もなく沈み込み、
何か濡れた感触が伝わってくる。
「やら、し……ん……っ」
熱く潤った秘唇が、訪問者を迎え入れようと閉ざされた門を開いていく。
その中を、さしたる抵抗も無いまま指が入っていった。
吸いこまれ、吸いつかれる指から、たまらない快楽が上って来る。
ほとんど本能的に、龍麻は根元近くまで埋まった指を動かしはじめた。
「はぁ……ッ、ひ……ちゃ…………ん……」
ほんのわずかな指先の動きを敏感に感じ取り、万華鏡のようにいくつもの艶やかな表情を見せる小蒔に、
龍麻はその場所を直接見ようと身体を動かす。
龍麻の愛撫を夢心地で受け入れていた小蒔だったが、
その動きを察知して、慌てて両手で龍麻を押さえた。
「だッ、だめッ、見るのは絶対ダメ」
「そ……そっか」
そこは男にとって永遠に気になる場所で、龍麻もぜひ直接見たいと思ったのだが、
小蒔の断固とした調子に断念せざるを得なかった。
おまけにそのまま指だけは触りつづけるのもおかしくて中途半端に引っ込めたために、
小さなベッドの上に気まずい空気が漂いはじめる。
ボ、ボクのせいだし、なんとかしなくちゃ。
そう考えた小蒔は、焦ってまたとんでもない行動に出てしまった。
631名無しさん@ピンキー:03/11/29 19:06 ID:cL+/izqY
(15/22)
「ひ、ひーちゃんのも……触るね」
「あ……あぁ」
指先が触れた途端びくりと跳ねたそれに、驚いて手を引っ込めてしまう。
「な、なにコレ……なんか、動いてるよ……熱いし……平気なの?」
「あぁ、……多分」
小蒔は今更ながらにまるでメカニズムの違う男女の身体にいたく感銘を受けたらしく、
いつまでたっても手を離そうとしない。
そのうち、他人の刺激を受けることに慣れていない屹立は、限界が近いことを所有者に知らせた。
「ちょ、ちょっと待て。それ以上されたら出ちまう」
「出ちまう……って、出たらダメなの?」
「ダメってことはないけど、次に出来るようになるまで少し時間がかかる」
「ふーん……良くわかんないや」
ぶつぶつ言いながらも小蒔が手を放してくれたので、龍麻は急いで避妊具を着ける。
妙に手際良く着けられたそれに、小蒔はうさんくさそうな表情をした。
「もしかして……前から準備してあった?」
「いっ! ま、まあそれなりに……」
「いつから?」
「い、いいだろ」
「いつから?」
「……二ヶ月くらい前かな」
指折り数えて逆算した小蒔は、その日時に思いきり呆れてしまう。
「……それって、付き合いはじめてすぐじゃない?
あっきれた、やっぱ男の子ってやらしーことばっかり考えてるんだね」
一語一語が無形の矢となって突き刺さり、龍麻はぐうの音も出ずうつむいてしまう。
そのしょげかえりようがおかしくて、小蒔は龍麻の髪に手櫛を入れると、頬に唇を押し当てた。
632名無しさん@ピンキー:03/11/29 19:08 ID:cL+/izqY
(16/22)
「でも……いいよ。今日は許したげる」
「うん……んじゃ……い、いくぞ」
「…………うん」
龍麻は威勢良くそう言ったものの、どこに入れればいいか良く判らないらしい。
かと言って自分が教えてやることも出来ずにいると、
ようやくそれらしい場所を探り当てたのか、大きく一度息を吸う音が聞こえた。
間を置かず、押し広げられる痛覚が下腹を襲う。
「い、た……っ!」
顎が跳ね上がり、身体ごと大きく仰け反る。
頭の中で覚悟はしていたつもりでも、そんなものでは到底足りなかった。
身体を引き裂かれる恐怖が痛みを倍化させ、息を吐き出すことさえ辛い。
「おい……大丈夫か?」
今更に気遣わしげな龍麻の声も遥か遠くから聞こえてきて、何の慰めにもならない。
それでも、滲んだ視界の向こうに不安そうな顔が映ると、無理して笑みを作った。
「エヘヘッ……ひーちゃ、んと……ひと、つ、に……なって、る、ん、だよ……ね……」
話すのもやっとで、息継ぎをしながらようやくそれだけを言う。
「小蒔……」
龍麻はおろおろとするばかりだったが、それでも、
名前を呼んでくれたことでようやくいくらか落ちついてきた。
しかしそれも、龍麻が少し身体を動かしただけで再び、身体の内側を引掻かれ、
引き摺られるような痛みに見舞われ、振り出しに戻ってしまう。
龍麻も気を遣い、出来る限り痛がらせないよう慎重に動こうとしてくれているらしいが、
それでも抽送される度、腕に爪を立ててしまう。
龍麻には申し訳ないけれど、一秒でも早く終わってくれるよう願うしか出来なかった。
633名無しさん@ピンキー:03/11/29 19:10 ID:cL+/izqY
(17/22)
こじ入れるように挿入した膣は、
入ってきた屹立を必死で食い止めようとするかのように強烈に締め上げてくる。
気持ちは良かったが、それよりも小蒔の苦しそうな顔が気になって、
快楽を受け入れるまでにはならなかった。
ただ本能のままに、ぎこちなく腰を動かしていた龍麻は、
やがて、股間の一点に何かが溜まっていく気配を感じる。
たちまち爆発的な高まりとなった、まだ堪える術も知らない屹立を、欲望のまま解き放つ。
と言っても避妊具を着けていたから解放感は無かったし、
何よりもこれ以上小蒔を痛がらせなくてすむという安堵感のほうが大きかった。
射精もそこそこに、小蒔を苦しめていたものを引きぬき、ベッドに倒れこむ。
二人の初めては、こうして終わりを告げた。

隣に龍麻が寝転がる。
その横顔を見ながら、小蒔は額に張りついた髪の毛をかきあげた。
龍麻が悪いわけでは無いと知っていても、全ての感覚を奪い去ってしまったような破瓜の痛みに、
つい恨み言を言いたくなってしまう。
「痛かった……死ぬかと思ったよ。ホントにこんなんが気持ち良くなるのかな?」
「……そんなに?」
「んーとね、このくらい」
少し考える表情をした小蒔は、おもむろに龍麻の頬を力一杯つねりあげた。
ご丁寧にひねりまで効かせている為に、
龍麻は痛みから逃れようと顔を一回転させ、首の筋をひねってしまう。
「わかった?」
「良くわかりました」
「じゃさ、なんか飲む物持ってきてよ。喉乾いちゃった」
「あいよ」
634名無しさん@ピンキー:03/11/29 19:11 ID:cL+/izqY
(18/22)
気軽に応じて立ちあがった龍麻だったが、突然何かに尻を押されて危うく転びそうになる。
驚いて振り返ると、布団の端から小蒔が足を覗かせて怒っていた。
「何てことすんだよ」
「何か履け、このヘンタイ!」
「蹴るこたぁねぇだろ」
「こっち向かないでよッ!」
いそいそと下着を履く龍麻に一瞬だけ痛みを忘れて怒鳴りちらした小蒔は、
幾分表情を和らげると、シーツを胸元に手繰り寄せる。
「まったく……女の子の前なんだぞッ。少しは気をつけてよね」
「すまん」
「いやに素直じゃない……どうしたのさ」
「な、なんでもねぇよ」
龍麻は口元がひとりでに歪んでしまうのを隠そうと、無理やりしかつめらしい顔を作る。
剥き出しになっている肩の細さに気付いた時、ようやく実感が湧いてきたのだ。
「気持ち悪いなぁ……ま、いいや。あっち向いて。服着るから」
「もう一回、したいって言ったら怒るか?」
「ヤダ。絶対ヤダ」
ものすごい剣幕で睨まれてしまい、すごすごと後ろを向き、自分も服を着る。
さっさと着終わってしまってから、小蒔が今裸だということにはたと気付いた。
そっと、空気の一分子も乱さないよう注意しながら、顔を後ろに向ける。
薄暗がりの中でぼんやりと動く白い肌が見えたと思った瞬間、何かが飛んできた。
「ごッ!」
「絶対見ると思ったよ」
人体の急所──顎に見事に命中して、反動で龍麻の顔は再び後ろを向かされる。
それは質こそ違えど、小蒔が受けた破瓜の痛みに匹敵するものだった。
「だからって目覚まし時計投げるか普通……」
「ボクの裸は安くないんだから」
ぶつけられた物を拾い上げ、憮然として顎をさする龍麻に向かって
勝ち誇った笑みを浮かべた小蒔は、今度こそ落ちついて服に袖を通しはじめた。
635名無しさん@ピンキー:03/11/29 19:12 ID:cL+/izqY
(19/22)
制服を着終わった小蒔は、自分が変わってしまっていないか確かめるように身体を見渡す。
もちろん見た目は何も変わりなどしていなかった。
なのに、足下からは、なんとなくこそばゆい感じが漂ってくる。
その正体を確かめようと一歩踏み出した途端、足の間が、
まるでまだ龍麻のものがそのままそこにあるかのようにずきずきと痛み、
思わず龍麻にしがみついてしまった。
「痛っ! 帰れるのかな、ボク……」
「泊まってくか?」
「そういう訳にもいかないでしょ。大体泊まってったら何されるかわかんないもん」
「信用無いのな……」
龍麻は初めてキスした時にも同じ台詞を言われたのを思い出し、しょんぼりと呟く。
小蒔もそれを思い出し、小さく笑った。
「ま、ね。……んじゃね」
最後に一言言おうか迷った小蒔が、結局何も言わずに背を向けると、手を掴まれた。
「何?」
なんとなくそれを予想していた自分に照れくさくなって、少し尖った返事をしてしまう。
「……あのさ、絶対何もしないからさ、やっぱ泊まってかないか?」
「何もしないんだったら泊まる意味ないじゃない」
636名無しさん@ピンキー:03/11/29 19:13 ID:cL+/izqY
(20/22)
鋭い突っ込みに龍麻は頭の後ろを掻きながら、悪事を告白するような顔で口を開いた。
「……笑わないか?」
「何を?」
「今から言うこと」
「多分。言ってみてよ」
「……手を繋いで寝たいんだ」
「……またどうして」
「ほら、小さい子とか手を繋いで寝てやると安心するだろ」
「ひーちゃんさ、今年でいくつになるの?」
「い、嫌ならいいよ」
相当に恥ずかしいことを言ったという自覚があるのか、龍麻は目を合わせようとしない。
何もしないというのは多分本当だろうし、
言っていることは相当魅力的ではあったが、やはりいきなり外泊というのは気が引けた。
ためらいはじめる心を押しきって髪を揺らす。
「うーん、やっぱり帰る。ごめんね」
「いや、いいよ。じゃあな」
明るく返事しながらも、残念さがありありと判る様子で離した龍麻の手を逆に掴み返す。
「送ってってよ」
「え?」
「え、じゃないよ。夜道を一人で歩かせる気?」
「外、寒い……」
「怒るよ」
「判ったよ、すぐ手振り上げるの止めろって」
ぶつぶつ言いながらも口許が綻んでいるのを、小蒔は見逃さない。
下手くそな愛情表現に、上着を羽織る背中に飛びつきたくなってしまって、
それを隠す為に先に表に出た。
637名無しさん@ピンキー:03/11/29 19:14 ID:cL+/izqY
(21/22)
「はい」
「?」
靴ひもを縛り終えた龍麻は、目の前に差し出された手を不思議そうに眺めた。
「繋ぐんでしょ、手」
手を握ると、初めてキスをした時のような、新鮮な恥ずかしさが掌から疾る。
その快さを味わおうとしっかりと握り直して指先まで絡め、ゆっくりと歩き出した。
「えへへッ、あったかいね」
「やっぱ、こうやって寝たかったなぁ」
「こんな寒いところで寝たら死ぬよ」
未練がましくしみじみと呟く龍麻を肘でつつきながら応じる。
やっぱり、ボク達はこういうのがお似合いだよねッ。
まだ残る初体験の痛みのせいもあって、
今ひとつそういうことに消極的にならざるを得ない小蒔だったが、
龍麻はそうは思っていないようだった。
「裸で暖めあうんだよな、そう言う時って」
「もう……嫌だからね、ボク、毎日とかするの」
「嘘……」
「する気だったの!? 冗談じゃないよ、絶対やだ」
「そんな……」
「やだったらやだ」
「じゃ、週に三回」
「や」
「二回」
「い、や」
「ううう……」
638名無しさん@ピンキー:03/11/29 19:21 ID:cL+/izqY
(22/22)
泣きまねまで始めた龍麻にうっとうしさを覚えて、小蒔はついに立ち止まって問いただす。
「はぁ……ね、マジメに訊きたいんだけどさ、付き合うってさ、
やっぱりそういうことしないとダメな訳?」
「いや、全然」
「……は?」
龍麻がまだふざけているのかと思って、短い言葉に鋭いとげを込める。
しかし、返ってきた言葉の真剣な調子は、思わず龍麻の顔を見なおしたほどだった。
「お前が嫌ならもういいよ。そんなの全然楽しくないし」
「……怒っちゃった?」
「違うって。そりゃする気ゼロとは言わないけどさ、
しょうがなくやってもらったって意味ないだろ。だから、いい」
「し、しょうがなくは……ないよ。ボクも……痛かったけど、その……嬉しかったし」
急に低姿勢になった龍麻につられて、つい本音を漏らしてしまう。
それを聞いた龍麻の口から、安心したような白い息が吐き出された。
「ん……んじゃ、それなりってことで」
「そ、そうだね、それなりに」
なんとなく言いくるめられた気がしないでもなかったが、
今日はもう、それで良かった。
639入りきりませんでした:03/11/29 19:22 ID:cL+/izqY
そこの角を曲がれば、家はもうそこだった。
もし家族に見られたら大変だから、本当はもっと離れた場所で別れるつもりだったけど、
結局言い出せなかったのだ。
「……ここでいいよ。ありがと」
でもやっぱり、もうちょっと手繋いでいてくれたらいいな。
そう思ったけれど、龍麻はあっさりと手を離してしまった。
チェッ。
もうちょっと女心を勉強しなよッ。
しかし、頭に浮かんだ言葉を形にする前に、目の前が真っ暗になる。
龍麻が自分を包み込んだ、と知るまで数秒かかり、知った時にはもう身体は離れていた。
「じゃあなッ」
小蒔にだけ聞こえるように囁いた龍麻は、身を翻し、そのまま走り去る。
──バカ。どうせなら、キスもしてってよッ。
小蒔は夜空に向かって声を出さずに叫ぶ。
見上げた濃紫色の空には、口許と同じ形をした月が浮かんでいた。
640名無しさん@ピンキー:03/11/29 20:57 ID:srzctYpc
小蒔キタ━━━━(゚∀゚)━━━━!!!!!
641名無しさん@ピンキー:03/11/30 01:05 ID:y3Rg4Dwt
入りきりませんでしたワラタ乙!
642名無しさん@ピンキー:03/11/30 14:41 ID:V7Mg1Hu1
む、いつのまにか小蒔があがってる。
はしょってあるのがちと残念。
643名無しさん@ピンキー:03/12/03 16:17 ID:90t9S2yj
ここってレベルたけぇーな
吃驚
644名無しさん@ピンキー:03/12/03 22:52 ID:6W3YjQDf
「乳を揉ませてください」
龍麻は土下座した。
「アホかぁぁぁぁ!!」
雪乃の叫び声とグチャッと肉の潰れる音が響く昼下がりの織部神社。
それは小春日和の秋の日の出来事だった。
「突然1人で訪ねてきたと思ったら言うことはそれか!」
血走った目で長刀をかまえる雪乃。
「いやいや、俺は雛乃ちゃんにお願いしたんだぞ?」
「どっちでも一緒だ! そんなふざけた事が通るとでも思ってやがんのか!?」
「かまいません」
「そう、雛乃だってかまわないって……は?」
「どうぞ、龍麻様の思う存分揉みしだいてくださいませ」
頬を薄紅色に染めた雛乃が俯き加減に、しかしはっきりと言った。
「なっ!」
当然の事ながら目を白黒させる雪乃。
さっそく手をワキワキさせながら雛乃に近づこうとする龍麻をとりあえず蹴飛ばしておいて、
トチ狂った妹を説得しようと詰め寄る。
「なに馬鹿なこと言ってるんだ、雛乃!」
「これも宿星のお導きです」
「わけわかんないって!」
645名無しさん@ピンキー:03/12/03 22:54 ID:6W3YjQDf
「話は済んだか? 明日香学園のゴールデンフィンガーと呼ばれた俺の妙技を見せてくれよう」
「ふ、ふざけんな! そ、そんな事させるわけないだろ!」
「でも雛乃ちゃんはOKって言ってるぞ?」
「言ってますよ?」
「と、とにかく駄目なものは駄目!!」
「じゃあ、尻でいいや」
「駄目!」
「ふとももは?」
「駄目!」
「唇」
「駄目!」
「んー、じゃあ……」
      

十数分後。
「どうだい、雛乃?」
「ん…、少しくすぐったいです」
「………」
「可愛いね、雛乃のココは。それにとっても柔らかい」
「あ、あまり言わないで下さい。恥ずかしいです…」
「………」
「こんなのはどうかな?」
「んっ、ん……あ……」
「……なぁ」
「どうかしたか、雪乃?」
「耳たぶなんか触って楽しいか?」
結局すったもんだの挙句、龍麻は雛乃の耳たぶを堪能することとなった。
耳たぶならそんなにやらしくないだろうと思った雪乃だったが、何故か龍麻は喜々としていた。
646名無しさん@ピンキー:03/12/03 22:55 ID:6W3YjQDf
「ああ、楽しいよ。柔らかいし」
「そうかな?」
試しに自分の耳たぶを触ってみる雪乃。
確かに柔らかいけれども、喜ぶほどではないんじゃないかと思った。
「なら雪乃にもやってあげようか?」
「え?」
「別に気持ちいいとは思わないんだろ? ならいいじゃん」
「それは……そうかもしれないけどよ」
「ほらほら、おいで。俺の手は2本あるんだからさ」
「……わかった」
まあ、耳たぶなら大丈夫かな。雪乃はそう思った。
「それじゃあいくよ」
647名無しさん@ピンキー:03/12/03 22:57 ID:6W3YjQDf
どうしてこうなったんだろう。
「駄目ぇ、やめ……やめて……」
本当に耳たぶだけのはずだったのに。
「いやぁ……」
だんだん気持ちよくなってきて、ちょっとだけならいいかなって、それで気付いたら、
「たすけて…雛乃……」
こんなはしたない格好ではしたない声をあげてはしたないことをされてる。
「姉様、可愛いですわ」
雛乃に見られている。
「そうだな、雪乃は可愛いな」
よがって、しがみついて、受け入れている自分を見られている。
「雛乃も良かったけど、雪乃の耳たぶもまた絶品だな」
そう、耳たぶだけで狂わされていた。
「なんでぇ……なんでこんなにいいのぉ……」
「このセリフだけ聞くと官能小説でアナル開発されてる女教師みたいだな」
「『変態アナル奴隷教師 ゆきの』といった感じでしょうか?」
織部雛乃、高校2年生。好きは出版社はフランス書院。

耳たぶに ハマりハメられ 雪乃ちゃん
              声高らかに 秋の夕暮れ
                               龍麻・心の百人一首

おわる
648名無しさん@ピンキー:03/12/03 23:11 ID:SLTn1Kc7
>644-647
萌えワロさせてもらいました(*´∀`)♥
GJ!
649名無しさん@ピンキー:03/12/03 23:15 ID:JwnrC6vJ
>>644-647
アホや(笑)
650入りきりませんでした:03/12/03 23:33 ID:t2g3SQ2w
1行目でワロターよ
(・∀・)イイ!!
651名無しさん@ピンキー:03/12/03 23:34 ID:t2g3SQ2w
クッキー残ってら_」 ̄|◯
652名無しさん@ピンキー:03/12/03 23:48 ID:SLTn1Kc7
>650
む、ナニが入りきらなかったんだ?おいちゃんにゆうてごらん(・∀・)
653名無しさん@ピンキー:03/12/04 23:37 ID:mT1RmFC/
>644-647
龍麻はテクニシャンだなー(w

>650
職人さんの中の人も大変ですね(・∀・)ニヤニヤ
654名無しさん@ピンキー:03/12/06 16:54 ID:BDWLLP0q
腕だけでとか髪の毛だけでとか影だけでとか呪いの人形とか
655名無しさん@ピンキー:03/12/09 17:34 ID:2WdCtQ15
>644-647
(・∀・)イイ!!
656名無しさん@ピンキー:03/12/09 19:27 ID:j8nJeFh0
龍麻は美里邸に遊びに来ていた。
本当はマリィの部屋でマリィと一緒にゴロゴロふにゃふにゃしたかったのだが、葵さんに拉致られて
「今日、家族いないの…」とか「私、今下着つけてないのよ」とか「シャワー浴びてくるけど、覗かないでね」
とかいった誘惑の言葉を右から左に聞き流しつつボーっとしていた。
つーか本当にシャワー浴びにいったし。
これはチャンスだマリィの部屋へ行くべし、と立ち上がろうとすると、見覚えのある黒猫がいた。
「なんだ、メフィストか。マリィは一緒じゃないのか?」
まあ、さすがに家の中でも常に一緒というわけでもないだろうけど。
「…そうか、お前はいつもマリィと一緒なんだよな」
そう呟きながらメフィストを抱き上げる。
「そうだよな、食事も登校も寝るときもお風呂も一緒なんだよな…」
なんだかメフィストが羨ましくなってきたり。
「よし決めた! 俺、卒業したらメフィストになる!」
なれるのか。
「黄龍パワーよ、俺をメフィストにしてくれ!」
いや、普通に無理。

『その願い、かなえてつかわそう』

どこからともなく声が聞こえてきた。
「ニャ?」
なんだか知らないけどメフィストになっていた。
それでいいのか黄龍。
657名無しさん@ピンキー:03/12/09 19:28 ID:j8nJeFh0
メフィストとなった龍麻は何の躊躇いもなくマリィの部屋へと向かった。
少しは驚け。
「ニャーニャー」
マリィの部屋のドアをカリカリとすると、内側から開いた。
「どうしたの、メフィスト?」
マリィだった。猫視点から見上げるマリィはなんだかとても大きくて、甘えたくなった。
「ニャ」
飛び上がってマリィに抱きつく。ビックリしながらもマリィは受け止めてくれた。
「ニャニャ」
さっそくマリィの頬をペロペロと舐め始める龍麻。もうちょっとプライド持て。
「く、くすぐったいよメフィスト」
「ニャーニャー(訳:さあ、いつものようにバター猫ごっこしようじゃないか)」
そんな事実はありません。
「ん、お腹空いたの?」
当然のように意図が伝わるはずもなかった。
「ニャー(訳:そう、マリィが食べたいんだ)」
「じゃあちょっと待ってね。用意するから」
「ニャー(訳:いや、服着たままでもいいよっつーかむしろその方向で)」
かみ合ってないようでかみ合ってるけどやっぱりかみ合ってない会話。
「フニャー!(訳:おいどんは我慢できんとですたーい)」
「きゃっ! メ、メフィスト!?」
突然首筋を舐められてゾクッときてバランスを崩してベッドに倒れ込む1人と1匹。
658名無しさん@ピンキー:03/12/09 19:28 ID:j8nJeFh0
「ニャニャー(訳:いただきまーす)」
「メ、メフィ…駄目……」
突然のメフィスト(in 龍麻)の暴走に驚いたせいか抵抗の弱いマリィ。
そのスキにとばかりに欲望のままにふにふにぺろぺろむぎゅむぎゅする龍麻。
「きゃっ…んっ……だ、駄目だよぉ……」
大好きな親友が相手とあって強く反抗もできずされるがままのマリィ。
すっかり獣と化した龍麻はスカートの中へと潜り込んだ。
「そ、そこはっ…!」
「ニャー(訳:秘密の花園バンザーイ!)」
ショーツの上から鼻をこすりつける。
「いやっ、や、やめて…!」
さすがに強い抵抗をしはじめるマリィ。
と、そのとき。

『ごめん、時間切れだわ』

「え?」
「あれ?」
元に戻りました。
「………」
「………」
重い沈黙。ああ、これが別のエロSSなら「お兄ちゃんなら…マリィいいよ」とかでめでたしめでたし
なんだろうけど。
659名無しさん@ピンキー:03/12/09 19:30 ID:j8nJeFh0
龍麻が小粋なアメリカンジョークで場をなんとかしようと決意したそのとき、
「この龍野郎がぁ!!!」
突然、バスタオル姿の葵さんがドアを半壊させながら乱入してきた。
「年頃の娘がシャワー入ってるってぇのになんのリアクションも無しかい!
 そりゃあ失礼ってもんじゃないのぉ!!?」
血走った目で龍麻の胸ぐらをつかむ葵さん。
肌は上気して色っぽいっつーかのぼせたらしい。そういえば1時間くらい経ってるかも。
ああ良かった。神様っているんだね。龍麻は心の中で感謝した。
でもね、神様。
「こっちへこんかい、じっくりタップリ事情聴取してやろうじゃない!」
ズルズルと美里邸にある地下室(制作・葵さん)へと引きずられながら龍麻は思った。
助けてくれたのはいいけど、その先が更に地獄ってのはどうかと思うなぁ、ぼかぁ。
数日後、すっかりしぼりとられてヨロヨロな龍麻とタンパク質たっぷり摂取しましたって感じのツヤツヤの
肌をした葵さんが地下室から出てくるのだけれど、それは別の話。
あと、マリィがあの感じを忘れられずに本物のメフィスト相手にいけない道を歩き始めるのだけれども
それもまた別の話。

おわる
660名無しさん@ピンキー:03/12/09 19:32 ID:6UNaynE9
あ、あ、アフォっぽー(w
ハゲワラ
アフォ杉な龍麻に笑いました。
661名無しさん@ピンキー:03/12/10 16:36 ID:f8D3N5oA
マリィたんの目覚めハァハァ
手解きネコハァハァ
ええのー
662名無しさん@ピンキー:03/12/10 18:56 ID:3wrtVHzH
★引越し注意★

このスレは引越ししてください。
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500KBになると書けなくなります。
663名無しさん@ピンキー:03/12/12 00:45 ID:/E/jy5nI
スレ立て宣告ですな。
664名無しさん@ピンキー:03/12/13 22:25 ID:qmBb2BBk
雛乃たんと深ーく下品なキスをする夢を見たよ。
別に好きなキャラじゃなかったけどものすごく好きになってしまったよ。
どうしよう、死んだほうが良いかな?死のうか?
665名無しさん@ピンキー:03/12/13 22:33 ID:JKJGksIe
>664
死ぬな、死なずに作品かいてうp汁
666名無しさん@ピンキー:03/12/13 23:17 ID:0f0xHyYV
そんなことで死ぬ気になるのかw
667名無しさん@ピンキー:03/12/14 13:06 ID:GbrRovZj
気持ちはよくわかるぞっ
668名無しさん@ピンキー:03/12/16 01:48 ID:EeYE4Mdj
次スレ…
669名無しさん@ピンキー:03/12/16 02:04 ID:smkkB30E
立てるのはいいけど即死しないようにしないと
670名無しさん@ピンキー:03/12/16 23:37 ID:NVTM0aJq
職人さんが新作うpするタイミングに合わせて立てるのがいいのかな。
というか、職人さんが立ててもいいと思うがどうか。
671名無しさん@ピンキー:03/12/17 22:44 ID:lYt2Dpo5
では立ててみるかな。<新スレ
672名無しさん@ピンキー