ナディアで抜きたい

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167名無しさん@ピンキー

「女ってのはねぇ、少しくらい我が侭なほうが良いんだよ・・・」
「でも・・・・ジャンに嫌な女だって、酷い女だって思われたわ」


              愁い


ナディアの故郷を求めてカトリーヌ(別称グラタン)で旅する一行が一時身を寄せた村。
動く島での体験がジャンに対するわだかまりとなって、他の誰かに安らぎを求めようとしたナディアはその村の青年に一目惚れをした。
いや、好きだと思い込もうとした。ジャンへの想いを忘れるために・・・・・
だが村の青年はナディアの想い人にはなれなかった。
結局ナディアはジャンの心を傷つけ、そしてジャンの想いを裏切っただけ。
村を出てからナディアはジャンと一言も言葉を交わしていない。
168名無しさん@ピンキー:03/05/10 07:45 ID:/0yLW50k
気球の修理が終わったカトリーヌ(別称グラタン)は空の旅を続けていた。
搭乗者達も忙しく働いている。
サンソンはカトリーヌ(別称グラタン)の操縦と周囲の警戒。ハンソンはカトリーヌ(別称グラタン)の整備。ジャンはハンソンの助手。
操縦席裏のソファー脇ではマリーとキングが毛布に包まれてお昼寝中。
そしてグランディスはソファーに座って沈み込むナディアを慰めている。

「なんで私あんな事したんだろう。いま思えば、あの人のこと好きでも何でも無かったわ。それなのにジャンに辛く当たって・・・」
ナディアは身を震わせて俯く。グランディスにはひとつ確かめたい事があったので訊ねる。
「ひとつ聞かせておくれ。あの島でいったい何かあったんだい? あれからだよ、あんたがジャンにつれなくし始めたのはさ」
動く島が沈むとき、ジャンはナディアを探して島の地下に潜った。危機一髪でふたりは脱出できたものの、それからナディアは少し変になった。グランディスは二人がギクシャクしている原因は、あの時何かがあったに違いないと睨んでいた。
「・・・・・・・・・・・」
でもナディアは俯いたままで、どうしても話そうとしない。
「・・ふう、いま如何しても言えないんならそれでも良いさ。でもね、いつか必ず教えるんだよ」
「・・うん・・」
ナディアはコクンと小さく頷く。
169名無しさん@ピンキー:03/05/10 07:46 ID:/0yLW50k

「あたしが見たところじゃあ、ジャンは今でもあんたに気があるね。でも、あんたが絶対話かけるなって雰囲気を出してるから声をかける切っ掛けが掴めないんだよ」
パッと顔を上げてグランディスの目を見つめるナディア。でも、すぐに俯いてしまう。
「だってジャンに嫌われてるもの。あんな酷いことしたんだもん、許してくれる筈が無いわ」
「はぁ・・・それがダメだっていうの! 良い女ってのは男を振り回してやるものなんだよ。つれない振りや気が多い振りをしてヤキモキさせるんだよ! そうすれば心配になった男は慌てて積極的にアプローチしてくるってものさ」
操縦席でカトリーヌ(別称グラタン)を操りながら、聞くとは無しに二人の会話を聞いていたサンソンは顔を引きつらせて呟く。
「・・・ひ、ひでぇ女・・・」
「サンソン、いまなにを言ったんだい? だいたい乙女の秘密の話を盗み聞きしてんじゃないよ! さっさと出て御行き!」
「とほほー・・・そりゃ〜無いですぜ・・・」
とぼとぼとサンソンは外に出て行く。グランディスはドアの鍵をかけて誰も入ってこないようにした。
「ごめんよ、邪魔が入ったね・・」
ナディアは申し訳なさそうに詫びるグランディスが自分の事を本当に心配してくれていると知った。
それがとても嬉しかった。そう思うと、すこしだけ心が軽くなったので話を続けることが出来た。
「でもジャンは全然話しかけてくれないわ」
「そりゃ、あんたがそんな風じゃ当たり前さね」
グランディスにはジャンのことを想いながらも相変わらず意固地なナディアが可愛くてしかたがなかった。
自分の昔の姿がそこにあるような気がしたから・・・自分のありたかった姿がそこにあるような気がしたから・・・
170名無しさん@ピンキー:03/05/10 07:47 ID:/0yLW50k

「さあ、ここからが難しいよ。あんたの言うとおりジャンは少しだけナディアから距離を置いているからね」
「・・・ぅぅ・・・・ヒ・・ヒック・・・」
娘は堪えきれず涙を零しはじめる。
「泣いてる暇なんてないよ。女が勝負をかける時なんだから!」
ナディアは唇を噛んで涙を懸命に抑える。
「うんっ!」
「良い返事だね。その意気でジャンを口説き落とすよ!」
ふたりは顔を見合わせてニッコリと笑う。
171名無しさん@ピンキー:03/05/10 07:48 ID:/0yLW50k

「でも・・・私どうすればいいのかな」
ナディアは瞳を少しだけ潤ませてグランディスの目を見る。
「あんたの今の感じは凄く良いわ。女が憂いってものが滲み出ている。女のあたしでもゾクゾクするくらいにね」
「え・・・そうなんですか?」
そういってナディアは恥かしげに、でも嬉しそうに頬を染め、瞳をうつろわせた。
「もちろん。その雰囲気に少しだけ艶を足してジャンの所へ御行き。あとは自分の心に素直にいるんだね。そうすれば必ず上手く行く筈よ」
「艶ってどうすればいいのかしら」
「簡単に言えば色気を出すのさ。ハスっぽいのはダメ。下品なのもダメ。微かに、でも確りと相手に伝えることが大事なんだよ」
「そんなの如何したらいいのか分からない・・・」
グランディスはナディアを見つめる。
不安な面持ちで身を震わせ、少し俯いて身体に自分の腕をまわしている。
ソファーの端に座って好きな少年のことに思い悩む不器用な娘がいじらしく、そして愛しかった。
「仕方が無いね・・・少しだけ教えてあげる。こっちへおいで」
そういってナディアの背に腕を回し、軽く引き寄せる。
172名無しさん@ピンキー:03/05/10 07:48 ID:/0yLW50k

「・・・あっ・・・」
娘の身体がグランディスに包まれる。
穏やかな抱擁と肌から伝わる温もりは優しさと心地よさを少女に感じさせた。
そして少女の耳元に口を寄せ甘く囁く。
「ジャンとキスをしたそうね。どう、気持ちよかった?」
少女の身体がビクッと小さく跳ねる。
「あの子に抱きしめて貰ったかしら。たとえば、こんな風に」
ナディアの腰骨から背にそって軽く指を泳がす。
「・・・ぁぁ・・・」
うなじに唇を押しあて、舌で舐め上げる。
もう一方の手を膝から尻へ向けて這わせて行く。
ぶるっと少女の身体が震える。
女は少女の背にしっかりと腕を回す。
そして、ゆっくりとソファーに身体をあずける。
グランディスは体重を少しずつ少女にかけてゆく。
その重みの心地よさに少女は驚き、思わず女の背に自分の腕をまわしてしまう。
ナディアの身体が女の下で徐々に開かれていった。
173名無しさん@ピンキー:03/05/10 07:49 ID:/0yLW50k

グランディスは少女の瞳を見つめて呟く。
「ナディアは可愛いわ。こんなに可愛い娘に慕われるジャンが羨ましい・・・」
そして唇をあわせる。
初めは軽く、徐々に深く。
「はあっ!」
堪えきれずに娘が唇を離して喘ぐ。
すうっと脇から胸へ向けて手を這わせながら少女の唇を追う。
「・・・・だめよ、まだ許さない」
さらに深く、音が漏れるほどに唇を奪う。
指を膝から内股へすりあげる。
「んあぁぁ・・・・ぅぁっ・・・」
あわせた唇の合間から少女の溜息と喘ぎが溢れた。
娘の身体から少女の甘い匂いに成熟した女の匂いが混じる。
唇をナディアの首筋に寄せて舐め上げる。
少女の乳房を柔らかく捏ねる。
「はうっ・・・ああぁっ!」
娘の背が反り、身体を女から逃がそうと暴れた。
だがグランディスは娘を追うように、自身の身体を更に深く少女へ重ねてた・・・・・