ライトノベルキャラで抜こう!

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933名無しさん@ピンキー:02/10/17 21:52 ID:nSWinEjp
934931:02/10/17 21:53 ID:h3k8MUYb
>>932
>いやがる夕子タンに水前寺が無理矢理・・・(;´Д`)

だいたいンナ感じ(W
935名無しさん@ピンキー:02/10/17 22:03 ID:9aV98Vak
かちゅ閲覧用にまとめてみる。

>918>919>920
936 ◆e3RieszyxY :02/10/17 22:41 ID:rgM/mi9s
>>935
サンクスコ
反応ないんで、放置プレーされてるのかと思ってますた……。
937名無しさん@ピンキー:02/10/17 23:49 ID:ZyZW7UGP
そろそろ新スレ立てる?
938名無しさん@ピンキー:02/10/18 01:18 ID:EzujqSRz
>936
ありゃ。
ここにきて日が浅いんで、あの3レスだけかと思ってました。
(3レス分の感想を簡単に言わせていただけば、そつなくエロかったですな。なかなかうまいかと)

なわけで、まとめ直し。最初から読ませていただきます…

>423>424>425>426>427>428>429>521>522>918>919>920

(※かちゅーしゃ閲覧用です…)
939大宇宙のロマンス:02/10/18 07:27 ID:0gJmKy8I
『イリヤの空 UFOの夏』水前寺×夕子もの


「浅羽特派員、アブダクトはロマンだと思わんかね?」
水前寺の発言はいつも唐突だ。

「?」
浅羽の反応は、どこかワンテンポ遅れる。

「やはり地球人として生まれたからには一度くらいアブダクトされて、
 体内に得体の知れないものをインプラントされてみたくはないかね?」

「また……捕まったんですか?」

「何を言っておる?」

「ですから……また警察に“アブダクト”されそうになって、
 証拠物件をケツの穴に“インプラント”した……んでしょ?」

フィルムだろうがメモリースティックだろうが、得体は判明していても
ケツの穴に入れるものじゃないという点では同じだろう。

「日本の官憲ごときに用はない!
 だいたい連中は、こっちがわざわざ身分を明らかにしてやったのに、
 お返しにミランダ警告の一つも唱えられん礼儀知らずなんだぞ?!」
940大宇宙のロマンス:02/10/18 07:28 ID:0gJmKy8I
それは礼儀の問題なんだろうか?
知られてないだけで、例えば警察からの手紙には
拝啓から始まって、貴殿には弁護士を呼ぶ権利がある……と
時候の挨拶の代りにミランダ警告が続くことになっているんだろうか?
もしかしたら、全部“前略”になっているだけで、
本当は書くことになっているんだろうか?

そんなことはないと思いたい。

「少年法とか何とか、色々あるじゃないですか?
 いくら現行犯でも、いきなり裁判沙汰にはしないでしょう?」

「あぁ、何てことだ、浅羽特派員!
 ジャーナリストの末席に身を連ねる者として、
 そんな教条主義に捕らわれてしまってどうする?
 相手が未成年だったとしても、だ。
 『お前には保護者を呼ぶ権利がある。
  もし家庭の事情で親を呼べないなら、国選保護者として学校の担任を呼んでもよい。
  お前の言動は内申書で不利に用いられる可能性がある』
 ものには言い様があるだろう?」

ルールは破られるためにある――そう豪語するほど、水前寺は無頼の徒ではなかった。
が、すべからく規則というものを、拡大解釈せねばならないようだった。

浅羽は知っている。
水前寺が大量に所持している携帯電話の中には、
登記名が『水前寺 楽』だの『水前寺 焔』だのといった猫の名前が含まれていることを。

そのことを問い質した時も
「漢字だから良いではないか」
の一言だった。
941大宇宙のロマンス:02/10/18 07:29 ID:0gJmKy8I
アキレスが亀に追いつけないように、
科学がオカルトを論破できないように、
水前寺の行動理由を探ったところで、理不尽は決してなくならない。

浅羽はため息をついて『良かった探し表』に近づくと、
自分の名前の横の欄を『執筆』から『帰宅』に書き換えた。

この部員の状況欄を活用しているのは浅羽と晶穂だけである。
水前寺はずっと『活動中』で変わらないし、
伊里野のはちゃんと変化するけども、何故か日本語ではなくて、
浅羽には解らないアルファベットが3文字ならんでいた。
今は『ACR』となっている。

「じゃあ、今日はこれで帰りますから」

浅羽は部室を後にする。
返事は短く「おう」だった。

浅羽が出ていった後、しばらく水前寺は動かなかった。
その目は『良かった探し表』に向けられていた。

上から順番に、水前寺・浅羽・晶穂・伊里野と並んでいる。
5番目は空欄のままだ。
その空欄に水前寺の視線は注がれていた。
942大宇宙のロマンス:02/10/18 07:29 ID:0gJmKy8I
おもむろに水前寺の口が開かれる。
「アブダクトはいいぞー」
そう呟くと立ち上がり、『良かった探し表』の方へ――
正しくは隣にあるロッカーへと歩み寄っていった。

このロッカーは一応、園原電波新聞部の共有財産ということになってはいたが、
部室に持ち込んだのは水前寺で、中に収められているものも水前寺の私物だけだった。
デザインはどこか古めかしく、フレームもガタガタで、
所々塗料が剥げて錆びが浮かんでいる。
が、観音開きの扉にはシリンダー錠にダイヤル錠と、
クラブ活動の備品としてはやけに厳重なものがついている。

水前寺はポケットから鍵を取り出すとシリンダー錠を回し
ダイヤル錠を『0・6・2・4』と合わせた。

観音扉が年季を感じさせる重たい音を立てて開かれた。

中には浅羽 夕子がいた。
顔を真っ赤にしているのは、猿轡を噛まされているからだけではないだろう。
943大宇宙のロマンス:02/10/18 07:30 ID:0gJmKy8I
お嫁にいけないくらいの不覚ではなかった。
夕子は思う。
きっと死んでも、自分も魂は100年の間この地上をさまよって
どうやっても天国には行けずに金星あたりに飛ばされてしまうのだろう。

外に出されて見てみると、自分が閉じ込められていたロッカーは随分と古びて見える。
しかし中にいたときは、きっと特別性の何かに入れれているとしか思えなかった。
物音や声といったものは全く聞こえてこず、
外から伝わってきたのは、人が歩いたり扉が開け閉めされた時の振動だけだった。
音も光も与えられぬ無音の闇の中で尻に振動が伝わる度に、
これから自分の身に降りかかるであろう運命に思いを馳せた。

しかし、夕子は泣かなかった。
一粒も涙を零さなかった。
なぜなら、泣いたら負けだからであった。
そう教わったからであった。

そう教えたのは、自分をそこに閉じこめた男だった。
944大宇宙のロマンス:02/10/18 07:31 ID:0gJmKy8I
猿轡を外されて、新鮮な空気を胸いっぱいに吸い込むと、夕子は一息にまくし立てた。

「どういうつもりよ!
 あんた! 自分が何してるか、ちゃんと解ってんの?! あんな所に閉じ込めて!
 公正なジャーナリストとか言っといて、やってることは犯罪じゃない!!
 拉致・監禁なんてして、許されると思ってんの?!」

その夕子の主張は、水前寺に鼻で笑われた。

「拉致・監禁などではないよ、地球人夕子君。
 これはアブダクトだ。もしくはアブダクションでも良し」

とうとうヤキが回った。
そう夕子は思った。
普通名詞を使わずに怪しげな専門用語を使いたがるなんて、
末期症状もいいところではないか。

「何よ、それ! そんな言葉知らないわよ!!
 それに何? 地球人夕子って。
 じゃあ、あんたは何様? レティクル座星人? それとも宗教? 尊師?」

「何とでも言いたまえ、地球人夕子君。
 第一段階は終了した。
 これから君には、第二段階――インプラントに移ってもらう」

全くペースを変えない水前寺の態度に、夕子の思考は煮え繰り返る。
945大宇宙のロマンス:02/10/18 07:32 ID:0gJmKy8I
絶対しゅーきょーだ。そうに違いない。
水前寺は幽霊を求めて枯れススキを見ているうちに、
何か別のものを見てしまったのだろう。
それならそれで、フロリダでエビでも獲っていればいいのに、
何か変な使命に目覚めてしまったに違いない。
こいつが誰かの教義に従うはずないから、自分で考案したのだろう。
きっとあの不肖の兄に、何とかアキホ、それに伊里野加奈はすっかり染められていて、
取材と称した非合法活動に走り回っているのだろう。
そしてその間この男は、ロッカーの中に閉じこもって、
メロンを食いながらファミコンをしているのだ。

いやちょっと待て。
考えてみれば、水前寺にその手下3人、それに夕子自身を加えれば5人になる。
『ゆーゆー特派員』は諦めたみたいだったが、
地球の平和を守る超能力戦士の一員にされてしまったのかもしれない。
女性の方が多いのは時代の要求のせいだろうか?
もしかしたら、あの兄は年度の変わり目あたりで降板させられて、
女が4人になるのかもしれない。

「電波レンジャーなんて作っても無駄なんだから!
 あんたなんか来年には卒業でしょ!!
 番組改変期のテコ入れで降板させられちゃうんだから!!!」

水前寺は口を開かない。
答える代りに、鈍く輝く剃刀を取り出した。
946大宇宙のロマンス:02/10/18 07:32 ID:0gJmKy8I
床屋の娘である夕子には解った。
水前寺が握っているのは、どこにでもあるようなフェザー剃刀ではなくて、
ゾーリンゲンの一品であることを。

あれで何をするつもりなのかと尋ねるのは愚問だろうか?
剃刀は毛を剃るに決まっている。
しかしアレを握って笑みを浮かべている水前寺の顔を見ると、
何か別のもの改造される気がしてならない。

水前寺が足を一歩、踏み出した。
夕子は遠ざかろうとする。
しかし、それは無駄な試みだった。

ロッカーの中に閉じ込められる前から、
そして外に出された今でも、夕子の手足は縛られている。
手と足で別々に縛られていたのなら跳ねて逃げることもできたかもしれないが、
右側と左側の手首と足首で縛られていたのでは、そうすることもできない。
夕子は三角座りをするような格好で、机の上にあお向けで背中をついているのだった。

胸の上あたりで固く閉じた両膝に、水前寺の手が添えられた。
ごろんと横に倒される。
夕子は固唾を飲んで見つづけるしかない。
947大宇宙のロマンス:02/10/18 07:34 ID:0gJmKy8I
水前寺に自分の足と机の脚を紐で結び付けられて、ようやく合点がいった。
口から悲鳴が上がりそうになった。
何とか喉の奥に押し込めた。

片足分の作業を終えた水前寺の手が、もう一方の方にかかる。
それ以上は見ていられなかった。
目を閉じていても、自分の膝が大きく割り広げられるのを感じた。
しっかりと動かないように結び付けられるのが解った。

恐る恐るまぶたを開く。
M字に開脚された足と真っ白なパンツが、夕子の目に焼きついた。

水前寺の手にはゾーリンゲンの剃刀と、
いつのまにか取り出された剃毛用ムースが握られている。

自分の状態を理解して、夕子の体が熱くなった。

今、履いているパンツは、幼稚園児が履くようなプリントが入った代物ではないけれど
かといって大人が身につけるような凝ったデザインのものでもない。
デカデカと『グンゼ』とでも書いてあるような、全く飾り気のないものだった。

それに今日は体育の授業があった。
ひとしきり運動をして汗を掻いたけども、どうせ部活があるからと
そのままにして換えていない。

せいぜい同性にしか見せないパンツを、水前寺の目の前に晒してしまっている。

夕子の口から絶叫が迸った。
948大宇宙のロマンス:02/10/18 07:34 ID:0gJmKy8I
「バカ――――――――――――――――――――ッッッッ!!!!」

悲鳴は負けだ。
負けてやるつもりなど毛頭ない。
どんな言葉であれ、大声で叫んでやれば誰かが身に来るだろう。
どんなつもりか知らないけども、猿轡を外された時点で自分の勝ちだ。
せいぜい泡を食ってみろ。

しかし、水前寺は小揺るぎもしなかった。

「ここをどこだと思っておるのかね、地球人夕子君?
 太陽系にあまねく電波の送受信地『園原電波新聞部』だぞ?
 悲鳴に絶叫、怒号に歓声、全て日常茶飯事。
 今さら何を叫んでみたところで、誰の関心も引くことはできん」

あっけにとられる夕子に構わず水前寺は言葉を続ける。

「気が済んだのなら続けさせてもらおう。
 邪魔なものは全て取り払わなくてはならんのでな」

水前寺の顔が迫ってくる。
水前寺の手が近づいてくる。
パンツ一枚に隠された夕子の股間に向かって。

それを押し止める術はなかった。
ひたすら睨みつけるしかなかった。
目を閉じることはできない。
まぶたを閉じた拍子に涙が零れてしまうかもしれない。
949大宇宙のロマンス:02/10/18 07:36 ID:0gJmKy8I
ちょうど右の腰骨の辺りに剃刀の刃が触れた。
羞恥と緊張で熱く火照った体にはヤケに冷たく感じられる。
ブツっという音を立てて、パンツのゴムが布地が切断された。
同様にして左側も切り離される。

まるで赤ん坊のおしめを換えるように、布切れと化したパンツが取り払われる。
夕子の目とそして水前寺の目に、兄にも見せたことのない毛が晒された。

頬が火をつけたかのように熱くなるのが解った。
腹立たしいことに、水前寺には何の変化も見られない。
淡々と作業をこなすように、剃毛ムースを股間に浴びせてきた。
その冷たさを堪えることだけが、今の夕子にできることだった。

夕子の股間に剃刀が当てられる。
耳にジョリジョリと毛を剃る音が響いてくる。
もう子供ではない証が奪われていく。
950大宇宙のロマンス:02/10/18 07:37 ID:0gJmKy8I
理性は言うのだ、全てを毛のせいにするのは理不尽である、と。
しかし夕子は思うのだ。
毛がはえてこなければ、兄と別々に風呂に入ることはなかった。
別々に遊ぶこともなかった。
別々に出歩くこともなかった。
兄はずっと夕子のもので、目の前の男の金魚のフンになることもなかったはずだ。

兄と離れる切っ掛けとなったその毛を、
兄を奪い取った男が剃っている。
代りに兄を返してくれるというのだろうか?
それとも何もかも奪い獲っていくつもりなのだろうか?

作業を終えた水前寺が立ち上がった。
中学生離れした図体が、遥かな高みから見下ろしている。
その目が笑っている。
高らかに語っている。

『オマエのものはオレのもの。オレのものもオレのもの』
951大宇宙のロマンス:02/10/18 07:38 ID:0gJmKy8I
これは搾取だ。
大国の横暴だ。
いつだってデカいヤツは、小さいものを不毛の地へと追いやるのだ。

絶望に氷つきそうだった夕子の心に、熱い怒りが湧きあがってきた。

これ見よがしに伊達眼鏡なんてかけたデメキン野郎。
誇らしげに引きずっていたウンコを、あの伊里野 加奈に取られたものだから
ケツが寂しくなったのか?

だから目の前でズボンとパンツを脱がれても驚かなかった。
水前寺が自分自身の後ろに手を回し、何かモゾモゾやっているのを見ても、
やっぱりケツがスースーするのだろうとしか思わなかった。

平静でいられたのはそこまでだった。

水前寺のケツの穴から、何かが引きずり出された。
それはヌメヌメとテカっていた。
それは小さな丸いものが数珠繋ぎになっていた。
それはウネウネと独りでに動いていた。

夕子は知らない。
アナル・バイブなんて。
952大宇宙のロマンス:02/10/18 07:39 ID:0gJmKy8I
『大宇宙のロマンス:アブダクト編』おしまい
次回、インプラント編はまたの後日に。

P.S.
水前寺はヘンタイではないと思います。
でも、キの字は入っちゃてると思います。
953名無しさん@ピンキー:02/10/18 07:51 ID:f8baOsNW
ワロタ
954名無しさん@ピンキー:02/10/18 15:40 ID:vmlhiDFk
まいりました。スゲエ面白い。
955929:02/10/18 16:02 ID:d40+kTVY
お・・・おもれえ・・・。
神だ!!
有難う!!
956名無しさん@ピンキー:02/10/18 22:25 ID:rb5dtYtE
エロとしてというか、文体とゆーゆーのキャラ把握が最高ですた。
957名無しさん@ピンキー:02/10/18 23:29 ID:FLcBZglH
ヤベェ、ある意味本編よりも続きが気になる(w
958名無しさん@ピンキー:02/10/19 00:17 ID:td/RAy76
>957
本編は本編で大変なことになっているが
959名無しさん@ピンキー:02/10/19 00:47 ID:VeqRVJbD
とても面白かった。続き期待して待ってます。

ところで新スレは?
960名無しさん@ピンキー:02/10/19 13:48 ID:cySEwglt
まいりました。
猫地球好きなのでところどころに入る猫地ネタにもまいりました。
続き楽しみにしています。
961下手の横好き:02/10/19 18:38 ID:E/ieeL8c
え〜、要望があるにもかかわらず、近日中に再うpすると言ったにもかかわらず、
再うpが激しく遅れております。スマソ・・・
一応、理由があって遅れているので、今しばらくお待ちください。
とりあえず、明日うpろうかとも思っていますが、こればかりはどうなるモノやら・・・。
962名無しさん@ピンキー:02/10/19 23:32 ID:031ZwqsV
>>961
大丈夫です。保守しながらまってますよん。
963名無し達の沈黙:02/10/20 12:55 ID:64VDN0D7
新スレは>>960が立てれ
964名無しさん@ピンキー:02/10/20 14:48 ID:cqt4V/1h
本来は950がスレ立てなのだが今回SSが間に入ったから970で良いんじゃない?
別に埋まる事はないでしょ。
965名無しさん@ピンキー:02/10/20 14:49 ID:G73U4ZkA
>>964
同意
しかし970まで一週間かかるかもね(藁
966下手の横好き:02/10/20 16:54 ID:MAkh8zQT
今日うpろうとしたんだけどね、はづきが相変わらず妙な感じなので、
誰か適当なうpろだ教えてください。
今まで再うpが遅れていたのは、
ズバリ「新作書いてたから」でありんす。
まとめてうpしますんで、うpろだよろしく〜。
967950:02/10/20 18:25 ID:knfzOIz2
次スレ
『ライトノベルキャラで抜こう! 2nd 』
http://www2.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1035105665/l50

勝手なお願いですけど、ここの残りは『大宇宙のロマンス』に使いたいんで
スレ立てに免じて、埋めたてしないでくだはい。

>>953-960
お褒めの言葉、ありがとうございます。
ぷ、プレッシャーが……
968大宇宙のロマンス:02/10/23 05:04 ID:wgf8ItR0
虐げられし民族が大地をさまようのは世の常である。

約束の地を与えられぬフィールドフォッケー部にできることといえば、
素振りをしながら涎を垂らしてグランドを眺めるか、
涙を堪えてロードを駆けずりまわるしかない。
見果てぬ明日を求めて。

結局、入部してからの約4ヶ月で夕子が手に入れたものは、
コートの上を蝶のように舞う華麗なテクニックではなく、
引き締まった下半身であった。

ヴーン……ヴーン……と低くハム音を唸らせながら、
しなやかな肢体を目指して、バイブが近づいていく。
無言のまま水前寺が目で語った。
『アナルから出たものは、アナルの中へ』

得体の知れないものが体の中へ入れられようとしている。
排出するための器官に、ねじ込まれようとしている。
その認識に、自然と夕子の体が強張った。
キュっとアヌスが収縮する。

縮こまるそこにバイブが触れた。
ありったけの力で締めつけているために、バイブは中に入ってこれない。

「……っ!」

口から鋭く息が漏れる。
意識の全てをアヌスに集中している夕子は、
バイブの動きをイヤというほど感じ取らされた。
969大宇宙のロマンス:02/10/23 05:05 ID:wgf8ItR0
意外と温かい……いや、熱いぐらいだった。
それは直前まで、水前寺のケツの中に入れられていたからだった。
もう腸液にまみれてしまっているために、ヌメって一つ所に留まらない。
くすぐるようにアヌスの上を滑って動く。

くすぐったさも温かさも、アヌスで味わったことなどなかった。
どれだけ以前に味わった感触に似ていようとも、その器官で味わうのは初めてなのだ。
用を足して自分で始末する時とは全く違う。
気持ち悪いと思う。

これならば、まだ力任せにねじ込まれた方がマシだったかもしれない。
味わったことのない――味わいたくもない行為が、
以前どこか別の場所で感じたものに似通っている……。
今、受けている仕打ちはおぞましい行為のはずなのだ。
おぞましい行為ならば、おぞましい感触を伴うべきなのだ。

夕子の息が自然と荒くなってしまっていた。
吐息にのって「やめて」と声を漏らしてしまうかもしれなかった。

夕子は歯を食いしばり続ける。
――声を漏らしてしまうわけにはいかない。
夕子は目を見開いて睨み続ける。
――涙を零すわけにはいかない。
泣いたら負けなのだ。

夕子の頑張りに根負けしたのか、水前寺がバイブを押し当てる手を退かせた。

「地球人夕子君、諦めて力を抜きたまえ。
 これでは思うようにインプラントすることができん」
970大宇宙のロマンス:02/10/23 05:05 ID:wgf8ItR0
力など抜くものか。
諦めたりするものか。
ジャングルをなぎ払ったからって、もう勝ったつもりでいるのか?
物量と機械の力でゴリ押せば、何でも望み通りになるとでも思っているのか?

熱く熱く心を滾らせ、火のつきそうな視線で水前寺を睨みつける。
水前寺は怯まない。
図体のデカさを誇示するかのように直立し、
腰に手を当てヤレヤレというかのように首を振っている。

水前寺との身長差は20cm。
20cm如きでビビると思うな。

水前寺お手製の改造リチウム電池を内蔵したアナル・バイブは衰えることを知らない。
第二波侵攻が開始された。

表面を滑るような感じだったさっきのとは違う。
窪んだ部分に先端を押し当て、わずかな取っ掛かりを利用している。
今度のはちゃんと力が伝わってくる。
くすぐるというよりは、揉みほぐすような感じだ。

夕子は声に出して言ってやりたい。
あたしが少林寺の日曜クラスにも通っていることを忘れてるのか。
あたしはハード・ボイルドな女なんだ。
力で来るなら、力で対抗してやる。

口には出さずに、筋肉に力を込めた。

くちゅり……と音がした。
アソコから雫が零れた。

それは夕子の意思で制御したものではない。
971名無しさん@ピンキー:02/10/24 01:56 ID:SBbWVieO
━━━━━━(゚∀゚)━━━━━━ !!!!!
ンガレ!!!
972大宇宙のロマンス:02/10/25 04:33 ID:VTgbeZN+
自分の耳が信じられなかった。
そんなことがあるはずないと思った。

だから固定されていない腰から上を動かして、
身を乗り出すように覗きこんだ。

アソコの周りが濡れて光っていた。

目で見ても信じられない。
何か事情があるのかもしれない。
例えば、毛を剃られたときのムースの水分が乾かずに残っているのかもしれない。
さっきの音だって、口上手な水前寺が夕子を騙すために、
真似してみせたのかもしれない。

納得がいかなかった。
鼻を鳴らして笑い飛ばそうとして、機先を制された。

夕子の見ている目の前で、アソコが独りでに口を開き、
くちゅりと音を立てて雫の珠を吐き出した。

心がどう思おうとお構いなしだった。
体は勝手だった。

今や夕子自身を支えるはずの下半身もが、敵の手に落ちようとしている。
973大宇宙のロマンス:02/10/25 04:34 ID:VTgbeZN+
M字開脚に拘束する縄はどんな縛り方をしたのか、
いくら力を入れてもビクともしない。
バイブは変わることなくハム音を唸らせて、夕子のアヌスを責め続ける。

硬直する下半身に外部から刺激が加えられ、
ピクリ……ピクリ……と痙攣が起こる。
その度にくちゅりと音が鳴る。
愛液が雫となって零れ落ちる。

とうてい認めることができない現実から顔を背けて、
夕子の視線は水前寺の顔にぶつかった。

その顔は腹立たしいほどに静かだった。
冷徹な科学者が実験の推移を観察するかのように、半眼に目を伏せている。
全く感情が覗えない。

涎を垂らして飢えた犬のような顔をしている方が可愛げがあると思う。
欲望に目をギラつかせていた方が、人間としてまだ納得できる。

自分の体も勝手だが、水前寺はもっと勝手だ。
負けたくない。
体が泣きごとを言おうが関係ない。
逃げたら負けなのだから。
だからまだ勝負はついていない。
こんな機械任せにして、白痴面をさらしたヤツになんか負けてやらない。

怒りを自分の体にブツけるかのように力を振り絞った。
ピチュゥ……とカン高い音を立てて愛液が絞り出された。
そんな泣き声には耳を貸さない。
そんな涙なんて目に入らない。
歯を噛み締めて、水前寺の顔だけを睨み続けた。
体のことは完全に無視した。
974大宇宙のロマンス:02/10/25 04:35 ID:VTgbeZN+
不自然な体勢だということを顧みられず、
過度の緊張状態を強いられ続けた足がコムラガエリを起こした。
夕子は女の子だから、ツったのは左足だ。

思いもよらぬ所からの伏撃に夕子の意識がそれる。
声を出さなかったのは立派だが、代りに力が抜けた。

ゆるんだアヌスへ、待ってましたと言わんばかりにバイブが頭を突っ込んだ。

今度は抑えられなかった。

「ふぁあ!」

夕子の口から肉声が漏れる。
それだけではなかった。
力が抜けたところへ過度の刺激を受けて、おしっこが迸った。

「ああああああああああああぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ………………………………」

悲鳴が長く長く尾を引く。
流れ出ていくものを抑えることができない。

小便を腕に浴びせられても、水前寺は眉一つ動かさない。
防水加工済みなのかバイブの動きも止まらない。

自分の身に突如生じた異常事態。
それでも全く変化することのない状況。

理性は問うのだ、なぜ自分が変わったことに周りは気付かないのか、と。
975大宇宙のロマンス:02/10/25 04:36 ID:VTgbeZN+
しばらくして、どうにかお漏らしは止まった。
下が止まっただけだった。
小便とは違うもので、視界が滲んでいく。
水前寺のすまし顔がぼやけていく。

涙で見えなくなる代りに、傷と痣だらけの顔が思い浮かんだ。
連続して、ジャイアントスイングが、胡蝶蹴りが、地蔵背負いが、
逆巻いて思い出された。
舞台となった川の真ん中にはスーオアーカブが突き刺さっている。
キャブレターに水を吸ってしまって、エンジンはアイドリングすら止めている。

泣き声で叫んだ。

「やるんなら、自分の力だけでやりなさいよ!
 あんた、ちゃんと腕がついてんでしょう!!」

ケツの穴に蠢く得体の知れない物体の感触がある。
モーターの奏でるハム音としゃくり上げる自分の声が聞こえる。
涙で視界は潰されている。
舌に流れ込んだ塩味を感じる。
アンモニアの匂いが鼻をつく。

水前寺は何も話さない。

機械の音が止まった。

そして夕子は体の中を掘り進もうとする強い力を感じた。
976大宇宙のロマンス:02/10/25 04:37 ID:VTgbeZN+
夕子は思い出す。
夢中で消した『変熊兄貴』の落書き。
あれにも『♀』と『♂』とシンボル化されたものが書いてあった。

もしかしたらあの兄は未だに誤解しているかもしれないが、
夕子はちゃんと知っている。
赤ん坊というのは、キャベツ畑に生えるわけでも
コウノトリが運んでくるわけでもない。
女の股座に生えたピンクのキャベツを男の股間のコウノトリが
くちばしを突っ込み穿り返し、盛大にゲロをぶちまけることでできるのだ。

水前寺も兄と同じなのだろうか?
やっぱりこれは改造手術なのだろうか?
超能力戦士に生まれ変わらされるのだろうか?
空を貫き、宇宙にまで飛んでいかされるのだろうか?

水前寺は無言のままバイブを押し込んでいる。
この男のやりたいことがわからない。
涙でかすんでちゃんと顔が見えない。
荒くなった自分の声しか聞こえない。
話してくれないから考えていることがわからない。

わかららなくていいのだ、と思った。

これがかつて、水前寺のケツの穴に入っていたころがあったのだから。

下半身に入っていた力が、溶けるように引いた。

「ふぁあああぁっあああああぁぁぁぁっぁっぁぁあああぁぁあああっっ!!!!!!」

鼓膜が破れそうなほどの大声が上がった。
977大宇宙のロマンス:02/10/25 04:39 ID:VTgbeZN+
「……夕子君」

朦朧とする意識の中で、誰かに名前を呼ばれた気がした。
少しして、ピッという電子音も聞こえた。
続けてヴーン……というハム音が聞こえて、お腹の中を何かが動き回るのを感じた。
それでようやく意識がはっきりした。
夕子はもう縄で縛られていない。

「無事にインプラントは成功した」

万面に笑みを浮かべた水前寺がいた。
手の中の小さな機械に持っている。
指を動かしてボタンを押すとピッと音がして、
同時にハム音も奇妙な感触も治まった。

「もう帰ってもいいぞ」

いまいち事態をよく理解していない夕子に向かって、水前寺が厳かに告げる。

「帰っても……いい?」

夕子はオウム返しに問い返す。

「ばいばい」

夕子の肩に怒りがこもる。
両の手が握り締まる。

「ブヮカァ―――――――――――――――――――――ッッッッッッ!!!!!!」

1,000万パワーにチューンされた夕子の拳が的確にテンプルを貫いた。
水前寺は幸せだったはずである。
978大宇宙のロマンス:02/10/25 04:40 ID:VTgbeZN+
『お客様は神様です』
故・三波春夫は言った。

そういう意味では、
咥えこんだ客を放さない浅羽 父の商魂を誉めるべきなのかもしれない。
しかし髪の毛を刈り集めるのではなくて、
軍事情報だの日米両軍の交遊情報だのといったゴシップを集めていたのでは
床屋商売は儲からない。

園原に暮す者は本業よりも副業に精を出さなくてはならないのかもしれない。
さすがは地方税よりも、交付金で潤う街である。

客商売には回転率というものがある。
互いに撫であって「いいケツしてるねぇ」と誉め合うのではなく
客のケツというものは優しく蹴り出して差し上げるものなのだ。

客を大事にしすぎれば回転率は鈍り、
ケツを蹴り回しまくったのでは客は逃げていく。
複数のパラメータで構成された状況を確定させるのは難しい。
痛し痒しの観測者問題である。

しかし、観測者自身にも問題があった。
絶妙のタイミングと阿吽の呼吸で会話に滑り込む浅羽 母は
「お茶でもどうぞ」と言って去っていく。

茶をしばかせるんだったら、金をとれ。
そんなことだから、煙草のパッケージを隠さなければならないのだ。
そんなことだから、ケツのラッパが家中に轟き渡るのだ。
そんなわけで、浅羽と夕子の部屋を隔てるジェリコの壁は
そもそもアコーディオン・カーテン一枚分の力しか持っていなかった。

見えなくても、聞こえちゃうものは聞こえちゃうのである。
979大宇宙のロマンス:02/10/25 04:41 ID:VTgbeZN+
真夜中に目を覚ました浅羽の第一声は「おしっこ」だった。

過程も含めて説明すると、
薄壁の向こうから届いた甘く切ない響きに
浅羽のナニは耳よりも早く反応してエマージェンシーを発し
“SUSPENDED”だった脳ミソは“ACTIVATED”に切り替わったのだが、
その信号を尿衝動と誤認したわけである。

その後も浅羽のナニはパンツの中で暴れ続けて事態の緊急性を告げまくったのだが、
脳ミソの大本営はそれらを全て無視した。
事態をようやく認識したのは、降りていく階段に足を踏みかけたときである。

恐る恐る襖を開けて、部屋の中を覗きこんだ。

残暑がまだ残っているからといって、裸はまずいだろう。
兄妹とはいえ、もう小学生ではないのだ。
毛がないからって見せて良いわけではない。
親しき仲にも礼儀はあるはずだ。
生ケツを突き出されては誤解してしまう。
正常な判断ができなくなってしまう。
ヴーン……と鳴る音とか、やめて……とか、もう……とか、水前寺……とか
幻聴なのかそうでないのか、電波を受信しちゃってるのかそうでないのか
区別がつかなくなってしまう。

この異常事態を前にして、浅羽は寝巻きのズボンとパンツを一気に下ろした。
それが男の本能に従った行動なのか、
それとも動転した時に起こす、いつもの精神安定行動だったのかは解らない。

なぜなら次の行動に移ろうとして
「なにしてるの」「うるさいないまから……」振り返ったそこに
シュコーホーと呼吸音を撒き散らす黒ずくめの人間がいたからだ。
980大宇宙のロマンス:02/10/25 04:41 ID:VTgbeZN+
「ダ……ダース・ベーダー?」

黒ずくめがフライト・メットにエア・マスクを外す。
その下から今もっとも会いたくない人物――伊里野 加奈の顔が現れた。

伊里野がダース・ベーダーなら、晶穂はビフ・タネン?
聞いてるんですか、マクフライ?

「なにしてるの」

過去に逃避しようとした浅羽の意識は、あっさり現在に蹴り返される。

「ど、どうして?」

逃げることが許されない浅羽は、話題をそらしにかかった。

功を奏したのか、じっと見つめていた伊里野が視線を外す。
その先には開け放たれた窓。
はためくカーテン。
そしてオレンジ色に輝く光があった。

もしかしたら水前寺はこれを呼び出したかったのかもしれない。

「帰投してたら変な電波が飛んでたから」

どうして不信電波を追いかけて、発信源じゃなくて受信先に来るのだろうか?
問い質してみたくはあったが、その話題の向かう先を考えて止めた。

「そ、そうなんだ。じ、じゃあ……お仕事の帰りなんだね?
 今日のお仕事って何だったの? あの『ACR』ってヤツ?
 あ、『ACR』って何かな?」
981大宇宙のロマンス:02/10/25 04:42 ID:VTgbeZN+
溺れる者は藁をも掴む。
もしくはスネに傷持つ者は何だってする。
己が苦い経験から導き出した苦肉の策のはずだった。

「Aerial Combat Reconnaissance。空中威力偵察。
 武力行使も含む情報の収集活動」

非をなさんとせし者が、
理屈を捏ねて言い訳を試みんとしても、
法律を盾に未成年者としての待遇を求めようとも
権限の行使をも許された武人には屁のツッパリにしかならず、
天より来たりし者が裁きを受けるしかない。

伊里野がエア・ジャケットのポケットから一冊の手帳を取り出した。
小さく『椎名』と判子が押してある。

「浅羽には浮気をする権利がない。
 いかなる事情があってもわたし以外に手を出してはならない。
 浅羽の言動はわたしを喜ばせるためだけに用いられなければならない」

意味を解って言ってるはずがないだろう。
手帳に首ったけになっている時点でダメダメである。
一所懸命に顔を真っ赤にしながら、それでも何とか一息で言い終わった。
言い終って鼻血を出した。

逃げればいいのに、容疑者はそのままでいた。
そしてUFOに収監された。
取調べは熾烈を極めた。
真っ白になるまで吐かされた。

浅羽は思う。
アブダクトってロマンかもしれない。
982大宇宙のロマンス
1週間のおつとめを終えて解放してもらえた浅羽は、
夕子の頭を散髪していた。
晴れ渡った青空の下、
公園と化した浅羽家の敷地で。


『大宇宙のロマンス』おしまい

後書き

結局、水前寺が夕子にブチこまなかったことについて
怒っておられる方がいらっしゃるかもしれませんが

下半身を使って『ESPの冬』を読んでみますと

『男』の水前寺が出力を担当し
筆記用具を用意して入力態勢を整えたのは『女』子生徒で
現場に出てきたのが河口 泰蔵の『誕生日』ってことは
あの話における『第六第二』の入出系って
『ぴぴるぴるぴる』と『ぴぴるぴー』ということになり

しかし『アキレスと亀』の閑話にあった通り
それはエキストラ・イン・アウトの可能性を全否定するわけじゃないんだけど
それでも「人間の出力は一系統」と言いきった水前寺が使っちゃてはマズいわけで

つまり漏れはスカっとローな人じゃない。

電波が流れるとそこには意識が生まれるんです。
エロの

P.S.
スレの主旨とは今一そぐわないSSになったことを深くお詫びします。