ドラゴンクエスト官能小説Part4

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607sarasa
すみません……。書く宣言して日数がたってしまいました。
……書きかけのデータ、バグった……(汗)
せっかく、エロシーン直前まで書いたのに……。

というわけではないのですが。
飽きられ覚悟で。クリアリ…(またか)
先に宣言しておきます。
鬼畜系です(私的に)。挿入シーンは(今のとこ)考えてません。
そして、書きかけ。
熱中症と台風の馬鹿やろー!

−−−−−−−−−
 目を開けると、そこはどこかの部屋の中のようだった。明かりの灯されていない部屋の高いところに、窓が一つ。そこからは縞模様の月が、部屋の一部分だけ照らしている。
「ここは……?」
 目がまだ暗闇になれていないのか、心当たりのない部屋に、アリーナは呻いた。なぜ、石畳の床に転がされていたのかもわからなければ、この部屋のどこに何があるのかもわからなかったのだから。
 痛む節々に閉口しながらも、身体を起こそうとする。その途端、じゃらじゃらと金属のこすれ合う音がした。音の方角を確かめると、それは鎖。よくよく見てみると、その鎖の一方は自分の手足と首を縛り付けていた。
「な、なにコレ……」
 アリーナはぎょっとした。そして、からみついた鎖をほどこうとした。
608Midnight Shuffle:02/07/12 20:48 ID:854TvdIc
 そのとき。
「お目覚めですか、アリーナ様」
 天から聞き慣れた声が振ってきた。確信して見上げると、やはりその人。
「クリフト……」
 彼が笑っていた。いつものふんわりとした、優しい笑みを浮かべて。
 だが、様子がおかしい。アリーナが鎖に絡まっているのを知っているはずなのに、解くのを手伝おうとはしない。それに、さっきの台詞。
 アリーナが知っていることよりも深い何かを知っている予感。
「どうしたの、クリフト。解くの手伝ってよ」
 いいながら、アリーナは得体の知れない恐怖を感じた。
 そして、それは現実となる。
「!!」
 突然、じゃらじゃらと激しい音を立てたかと思うと、そのままアリーナの身体がわずかながら宙に浮き上がったのだ。首の鎖に引っ張られて、自然、アリーナの首が絞まる。
「こうですか、アリーナ様」
 彼の答えに、アリーナはなにも答えられない。なぜなら、彼のその手に鎖が握りしめられていたから。その鎖の先は、アリーナの首。そう、クリフトが、アリーナの首に絡まっている鎖を、突然引っ張ったのだ。
 クリフトが。
「……」
 何をしてるのよ。首が絞まってるじゃない!
 言おうともがいていたが、何かの拍子に月光に照らされた彼の顔を見て、得体の知れない恐怖が、確信に近い恐怖へと変わっていくのを感じた。
 彼は笑っていた。いや、嘲笑っていた。嬉しそうに、楽しそうに。
 そんな彼は見たこと無かった。いや、そんな彼が存在することが信じられなかった。夢ですら考えたことがなかった。
 だが、そんなことを考えている間も、首はどんどん絞まっていく。息が出来ない。そのまま頭が真っ白になっていって……。
 がしゃがしゃしゃん。
 そこで、ふっと喉が軽くなった。クリフトが鎖を引く手を緩めたのだ。
 げほげほと咳き込みながら、その場に崩れこむアリーナ。そんな彼女にこつこつと近づく足音。咳き込みながらも間合いを計り、振り向きざまに手刀を伸ばしたが。
609Midnight Shuffle:02/07/12 20:50 ID:854TvdIc
「まだそのような元気がおありなのですか」
 その手は、いともあっさりと、彼の手で受け止められる。
「何するのよ。こんなことして、ただですむと思っているの?!」
「貴女が悪いのですよ、貴女が」
 きっと詰め寄るアリーナの腕を、クリフトは男の力で握りしめる。あまりの痛さに、アリーナは顔をしかめた。ひ弱で、あたしなんかよりも全然弱っちいと思っていたクリフトが、力強く、こんなに怖いものかと改めて体感する。そして、アリーナは震えた。
「私がこれだけお慕い申し上げておりますのに、貴女様は全くお気づきになられないのですから」
 そのまま、さっとアリーナの身体を引き寄せる。
 ほんの数センチのところにあるクリフトの瞳は、どこまでも青く澄んでいる。そして、いつものように優しく微笑んでいる。それだけだったら、何ら変わりないのに。
「な、何よ、お慕い申し上げてるって。だからってこんなコトしていいと……」
「しなければ、わからなかったでしょう?貴女は」
 迫力のある微笑みに、アリーナは沈黙する。確かに、クリフトが自分のことを慕ってるなんて思いもしなかった。ただの家臣で、気の利く付き人で、かけがえのない幼なじみだと思っていた。でも、だからって……。
「でも、私もこれ以上堪え忍ぶことは出来ません。ですから……」
 ふっと薄く笑うと、そのままクリフトはアリーナの唇を塞いだ。己の唇を使って。
 何が起こったのかわからず、されるがままに身を任せていたアリーナだが、そのうちに息苦しくなってきた。
 唇のキスが初めての彼女は、鼻で息をすることなど知る由もない。
「!!!」
 苦しさのあまり、逃げようともがき続ける。だが、しっかりと抱きしめられたクリフトのその腕はあまりに強く、また気が動転していたこともあって、それをふりほどくことが出来ない。
−−−苦しい……。
 またも、頭の中が白くなる。無理してクリフトをきっと睨み付けようと瞳を見開いたが、それも一瞬のこと。さらに深い闇へ落ちる結果となる。
−−−何で?クリフト……。
 その一瞬の光に、どこまでも穏やかで優しげなクリフトを見いだしながら、アリーナは底のない闇へと意識が飛んでいった。