「本当にこれでチャラにしてくれるのね?」
芳恵はホテルの一室で、男に尋ねた。
「ああ・・・」
男は芳恵を一瞥すると、蔑むように笑った。
「君が浪費と株でこさえた借金、それが全て一晩で返せるんだ。楽なもんだよな」
芳恵は嘲りの言葉に思わず視線をそらした。
「じゃ、あんまり時間をかけるのも何だし、取り敢えずその服を脱いで下着姿になって
もらおう」
芳恵は一瞬逃げ出すことを考えたが、思いとどまった。
(一晩だけよ、一晩だけ・・・)
体にフィットするワンピースを脱ぐと、まばゆいばかりの白い肌が現れた。黒い下着が
芳恵の美肌を一層引き立てていた。ガーターベルトに繋がれた網目のストッキングが、
芳恵の美脚を神秘的に包んでいる。乳房の張りとウェストのくびれは、現役アイドルの
頃と変わりがなかった。男の視線が体を突き刺すかのようだ。
「三つ指を突いて、可愛がってくださいと言うんだ」
芳恵は再びここから逃げ出すことを考えた。だが、美しい唇の端を噛むと、屈辱的な
ポーズをとって見せた。
「可愛がって・・・」
(一晩だけ、今夜一晩だけよ・・・)
「可愛がって、ください」
屈辱を受け入れた芳恵の肉体には、微妙な変化があった。その変化に芳恵自身まだ
気付いていない。
芳恵の蜜壺から、一滴だけ蜜が滴り落ちたのだ。
「よし、いい子だ。さて、私の服を脱がせておくれ」
芳恵は男のスーツを、シャツを、靴下を脱がせた。下着のシャツを脱がせると、
鍛え上げられた肉体が目に入った。しかし、芳恵の視線は、男のビキニ
ショーツに釘付けにされた。まだ勃起していないペニス。芳恵は思わず
小さく生唾を飲んだ。
(結構、大きい・・・)
そう思った瞬間、芳恵はそう思った自分を激しく恥じた。
(私ったら、はしたない。好きでもない男なのに・・・)
男はショーツ一枚になると、ベッドの端に腰掛け、芳恵に命じた。
「立て膝をつけ。両手で、私の股間を愛撫するんだ」
芳恵は命じられるがままに、立て膝をついた。両手でそっと男の足を開くと、
目の前にはペニスの形が浮き彫りになって目に入る。再び小さく生唾を飲むと、
両方の手の平でゆっくりと、やさしくその輪郭を撫でた。ゆっくりと芳恵の手の平の
中でペニスが硬くなっていく。硬くなり始めたペニスを、手の平や指先で、巧みに
愛撫する。男のペニスは、いまや完全に勃起していた。亀頭の部分を人差し指で
くりくりと刺激すると、男のペニスはより一層大きさを増した。
「ああ・・・。うん、上手だ。なぁ、俺のアレはどうなってる?」
芳恵は愛撫を止めて男の目を見つめた。
「止めていいと誰が言った? 続けろ、そして質問に答えろ」
芳恵は再び愛撫を始め、答えた。
「・・・大きくなっています」
「触っていてどんな感じがする?」
「硬くて、熱いです」
「これが、欲しいか?」
芳恵は思わずイエスと答えそうになったが、必死にその答えを飲み込んだ。
「答えなしか。まぁいい。じゃ、そろそろ、俺のパンツを脱がせてくれ」
芳恵は男のショーツを脱がせた。押さえつけるものがなくなった男のペニスが
天を指して聳え立っている。芳恵は、この時自分の中に生まれた衝動に初めて
気付いた。
(私、これが、欲しい)
男は芳恵の中で生まれた変化にはお構いなしに、
「俺だけ裸なのはないよな」
と告げると、芳恵の胸を覆う黒いブラジャーの乳房を覆うカップを下にずらした。
ぷるん、と豊かな両方の乳房がブラから弾け出てきた。
「キャ」
芳恵は反射的に両手を胸の前で交差させ、乳房を隠そうとした。しかし、豊かな
乳房は細い二の腕では隠し切ることが出来ず、むしろ腕で押さえつけられた乳房は
その柔らかさと谷間の深さを強調していた。
「隠すんじゃない」
男に命じられると、芳恵は頬を赤めつつ男に乳房の全てをさらけ出した。豊かな
両乳房の頂上では、控えめな桜色の乳首が控えめに勃起していた。
「ふうむ、すばらしいバストだ。さて、その乳房を自分で揉むんだ。時々乳首を
摘みながらな」
芳恵はゆっくりと自分の乳房に手の平を添えた。とてもじゃないが、彼女の手の平で
覆い隠せる大きさではなかったが、それでもゆっくりと乳房全体を揉み始めた。
芳恵の白く輝くような肌が、ほんのりとピンク色に上気してきた。親指と人差し指で
乳首を摘んだ。芳恵は漏れ出るため息を男に悟られないよう必死だった。
「質問に答えなさい。君はオナニーをするのかね?」
男が唐突に尋ねた。芳恵はうつむいて質問をやり過ごそうとしたが、男はそれを許さなかった。
「質問に答えるんだ!!」
怒気をはらんだ質問に、芳恵は答えた。
「・・・はい。時々します」
「何を?」
男が意地悪そうに尋ねる。芳恵は顔を真っ赤にして答えた。
「お、オナニーです」
「君はいやらしい女だな?」
「・・・」
「芳恵はいやらしい女です、と答えるんだ」
芳恵は目を潤ませて答えた。
「芳恵は、・・・いやらしい、・・・お、女です」
芳恵は、恥じらいの感情の中に、不思議な快感が混ざっているのをはっきりと自覚していた。
「胸を揉みながら答えなさい。いつもオナニーはどんな風にするのかな?」
芳恵は顔を真っ赤にしながら答えた。
「こんな風に、胸を触って、そして・・・」
「そして?」 男がうれしそうに尋ねる。
「あ、あそこに触ります」
「あそこじゃ分からんよ」
「・・・は、恥ずかしい部分です」
「だからそれじゃ分からんのだよ」
「・・・お、おまん、・・・こ、です」
男は嘲るように笑った。
「で、おまんこをどう触るんだ?」
「ゆ、指で撫でたり、入れたり、します」
「そうすると、どうなるんだ?」
「・・・気持ちよく、なります」
芳恵の息遣いが徐々に荒くなり始めた。
「気持ちよくなると、どうなるんだ?」
「・・・はぁはぁ、濡れます」
「芳恵のまんこが濡れるんだ?」
「はい、芳恵の、その、ま、・・・まん・・・こ、が、濡れてぬるぬるします」
「じゃ、いつものように、まんこを触って見せてくれないか?」
芳恵はパンティーを脱ぎ、ガーターベルトとストッキングのみの姿になった。
ある意味全裸よりも淫らな格好と言えるだろう。黒い網目のストッキングで
覆われた美脚の中心には、柔らかな茂みが見られた。びっしりと密生した
黒い茂みは、かわいらしい菱形を形成していた。芳恵は、男に命じられても
いないのに、男に対して美脚を開き、全てを晒した。既に蜜が染み出てきていて、
襞はぬめぬめと妖しく光っている。芳恵は右手の中指をそっと割れ目に添えた。
「あん・・・」
蜜壺に電撃のように走る快感は、芳恵の中にあった自制心を吹き飛ばすのに十分な量であった。
しかし、芳恵はぎりぎりのところで誇りを捨てなかった。アイドルとして、女優として、
人に見られ、憧れられる存在として生きてきた。
(これだって、演技なんだから・・・。借金さえなければ、こんなこと・・・)
しかし、芳恵の肉体は芳恵の心よりもずっと素直に反省していた。
いまや蜜の滴りは溢れるほどの勢いで、蜜壺をまさぐる芳恵の右の指は、
5本ともすべてびっしょりと雫がたれるほどに濡れていた。
「はぁぁん・・・。・・・んん、ん、っん・・・」
口を閉じて必死にこらえるが、もれ出るため息も止めることはできない。
「あそこはどうなっている?」
「濡れています」
「芳恵の、とか、芳恵は、とか、必ずつけるんだ」
「はい、芳恵の、その、あそこは濡れています」
「どうして濡れているんだ?」
「はい、芳恵がオナニーをしているからです」
「そしてそれを俺に見られているわけだ。どんな感じだ?」
芳恵は男に答えるのに夢中で気づかなかった。無意識のうちに、
中指が蜜壺の中を探り始めるのを、止めることができなかったのだ。
「見られて恥ずかしいです」
「芳恵は、を付けろと言っただろう。で、恥ずかしいだけか?」
(もう自分を抑えられない・・・)
芳恵は蜜壺の中で一番感じる部分に指を滑らせた。
思わず口を開き、大きな嬌声を張り上げてしまった。
「う、ううん。はああ。あん、あぁぁん、あん、あん」
「恥ずかしい姿を見られて恥ずかしいだけなのかと聞いただろう?」
「よ、芳恵は、あぁん、恥ずかしい、あん、姿を、あぁぁ、見られて、っんん・・・、恥ずかしくって・・・」
「恥ずかしくてどうした」
「よ、芳恵は、あぁん、すごく、・・・すごく感じています。こんなの初めてです」
芳恵は絶頂に達しようとした。が、そのとき、男は蜜壺をまさぐる手首をつかむと、
強引に蜜壺から引き抜かせた。
芳恵は陶酔から無理やり引き戻された。男を見る目はすでに涙目だ。
「お預けを食った犬みたいだな。な、欲しいのか?」
芳恵は少しためらったが、答えた。
「はい、欲しいです」
「何を?」
「芳恵は、そのぉ、・・・気持ちよくして頂きたいです」
男は意地悪そうな目つきで詰問を続ける。
「どうしたら一番気持ちよくなれそうだ? オナニーを続けたいか?」
芳恵は男の股間を指差した。
「これ・・・。これを、ください」
「これをどうしたいんだ?」
「これを、あそこに、入れてください」
「これだのあれだのじゃ分からんよ。さっきから言ってるだろうが」
「あ、あなたのおちん・・・ちんを、芳恵の、お、おまん・・・こに、入れてください」
「じゃぁ、もっと硬くしてくれなくちゃな。パイズリでもしてくれないか?」
芳恵は立膝をつくと、男の近くに寄った。逞しく聳立するペニスが目の前にある。
(これが、欲しい・・・)
今すぐにでも入れて欲しかったが、男の言葉には従うほかない。芳恵は、
両手で乳房を持ち上げると、その谷間に男のペニスを挟みこんだ。芳恵の
たわわな乳房は、男のペニスの亀頭の部分以外がすっぽりと乳房に隠して
しまうほどだった。
乳房でしっかりとペニスを挟むと、ゆっくりと上下に動かした。男のペニスが
乳房の谷間で弄ばれているかのような感じがする。その感覚が、芳恵の心と
体を、より一層みだらに変えていった。
「気持ち、いいですか?」
芳恵は尋ねた。きめの細かい肌は、ぴったりと張り付くかのようにペニスに密着し、
男はかつてない快感を味わっていた。
「ああ、こんないいパイズリは初めてだよ・・・」
芳恵は思っていた。
(一杯気持ちよくして差し上げたら、きっと同じくらい気持ちよくしてくださるはずよ)