42 :
ムーンブルグ王女:
邪教の神官ハーゴンの侵攻に立ち向かうローレシア王子ご一行!
だが、一日そこらで何とかなる事態でもなく、実力も足りず、と言う事で、
沼地のマドハンドをからかいながら経験値稼ぎをしていたその時だった。
王子二人がせっせとマドハンドを叩き潰しているのを見物しながら、
指折り経験値を数えていた王女の足を、不意にマドハンドが捕らえる。
「ひゃっ!」
冷たい泥の感触に驚いた王女は新たなマドハンドに足を取られ、泥にしりもちをついた。
「いったーい!」
「平気か?」
一応口だけは心配するが、ローレシアの王子は自分の担当のマドハンドに夢中、
サマルトリアの王子がチラッと振り向いただけ。
ふくれっつらの王女は、立ち上がろうと泥地に手をついた。
途端、王女の肌が総毛立つ。
地に付いたはずの両手はマドハンドに握り返されていた。
早く立ち上がろうと腰を浮かせた途端、踏みつけていたマドハンドがいっせいに目を覚まし、
服越しに尻を撫で回す。
「やだぁ、ちょっと助けて!」
サマルトリアの王子が伸ばした手につかまろうと片手を浮かせた途端、
両足と片手を握り締めたマドハンドは好き勝手に移動し、
王女は膝全開で背中まで泥に引きずり込まれた。