ナイバッチきつみは
俺も温泉に入りたいよ、寒いからか年なのか最近足が痛くてさ
特にふくらはぎとか足の裏とかが酷いんだ、ちょっと揉んでみてくれないか?
きつみはなら足で踏んでくれてもいいよ
ある日、俺宛にダイレクトメールが届いた
あまりこういうのは興味が無いのですぐに捨てているのだが今回は少し毛色の違うのがきた
「ご当選おめでとうございます!!夢のマンションライフ、会員制超高級マンションを手に入れるチャンス!!」
まあ、ありふれた宣伝文句だよな
でもそれに続く文字列に俺は目が釘付けになった
「今なら各ご家庭に専用のメイドが無料でご奉仕 更に・・・詳しくは中のご案内パンフレットでどうぞ」
専用メイドとはまた豪勢な・・・更にってことはメイド関係のオプションでも付くのかなグフフ・・・
案内パンフレットには俺が当選したという超高級マンションとクラシックな服装のメイドが微笑んでいた
「メイドはマンションの各戸に一名配備」「オプションでお好みのメイドをチョイス可能」
「昼も、そして夜もあなたに忠実にお仕え致します」
そしてメイド一覧として載っていた顔写真の中に見知った顔があった
「こ、これは・・・三橋か?」
メイドといえばほとんどが女だが、数名の男のメイドが紹介されており、その中に俺の知っている三橋がいた
そういや学校を卒業してから会っていないがあいつ、こんな事をやっていたのか
パンフレットを読み進めるとマンションの入手方法とか金銭的な説明がされていた
マンション自体は抽選で当たったかにタダ、ただし諸々の経費で月に7万ほどかかるか・・・
これから今住んでいる賃貸とそう変わらないな・・・
夢のマンション生活で三橋をメイドに優雅に暮らす
俺の妄想は膨大に広がり始めていた
そしてパンフレットに最後には
「今なら5万円を振り込んでいただけるだけでこの豪華マンションが貴方の物に 早いもの勝ち」とあった
なんだ、たったの5万円で三橋は俺の物になるのか、せっかくのチャンスだし他のやつに渡すのもアレだし・・・
数十分後、俺は銀行のATMの前にいた
あれから何ヶ月経っただろう・・・まだ何も連絡がこない
でも俺は三橋が俺の物になるのを毎日待ち続けている