ないばっちきつみは
今年も残り少ないから俺もそろそろ本気を出さなくては
なんて思っていても結局はいつもと同じなんだろうな
だって俺はきつみはに関してはいつも本気だからな
このまま大晦日まで突っ走るぜ
12月に入って寒い日が続く
その日俺は珍しく定時に仕事が終り、帰路についていた
夕方の商店街で夕飯を買って帰るとき、小さな路地から声をかけられた
「お、おじさん・・・あの、お願いが」
小さな男の子が路地からキョドりながら出てきた
見た目は小学生の2,3年生くらいかな
子供にしては肌が白くて髪の毛が凄く柔らかそうにふわふわしていたのが印象的だ
「どうした?何かあったのか?」
「あっ、あの、これを買ってくださ、い!!」
真っ赤になりながらそう言うと男の子は封筒を差し出してきた
手が心なしか震えている
「こ、これ・・・写真・・・俺のはだ・・・」
恥ずかしそうにそう言うのがやっとな感じのその子を前に俺は迷った
確か俺はそのけがある・・・ぶっちゃけショタコンだ
だからといって子供の裸の写真を買うほど飢えちゃいない・・・だが・・・
「どうして・・・そんなのを売っているんだ?」
できるだけ優しい声で聞く
「俺んち貧乏だから・・・お金が無いから・・・」
と俯いて応える姿が健気で可哀想で・・・
仕方がない、おじさんに任せなさい!!
「ありがとう、おじさん!」
笑顔満開で礼を言いながらその子は帰っていった
俺の手には諭吉さん一枚と引き替えに渡された封筒が握られている
封筒の中のそれを想像しながら、一抹の罪悪感を感じつつ家路を急いだ
そういやあの子、なんて名前なんだろうな・・・
「ただいまー!!あのね、いっぱい売れたよ、アレ」
「おおそうか、良かったな廉 これでお父さんとお母さんにクリスマスプレゼントが贈れるな
俺も協力してやった甲斐があるものだ」
「うんっ!ありがとう、お隣のお兄ちゃん
でも俺のはだしの写真が売れるなんて、世の中って不思議だね」