三橋「秋だからおっきい松茸食べたいな」

このエントリーをはてなブックマークに追加
480fusianasan
ナイバッチきつみは
今日は天気がいいからどこかに出かけようか
週末にまた天気が悪くなるって話だから
今のうちに買い物をしたり冬の仕度をしような
よし、今夜は鍋にしたいから今から買出しにいくか

秋、である
秋といえば運動の秋だとか読書だとか行楽だとか食欲だとかに最適とされている
そして文化の秋、でもある
埼玉にある西浦高校でも秋の文化祭が行われることになった(公式とは別設定で)
どこの学校でも同じことだが学年ごとやクラブ活動別での催し物が行われ
関係者以外の人間が学校敷地内に入れる数少ない機会でもある
今年は野球部も何か参加しようという話になったが秋の大会の最中という事もあり、
小スペースにメンバー紹介と今までの活動や勝敗、これからの抱負などを書いて展示することになった
「ら、来年は優勝旗と優勝盾を飾ろう、ね」とエースである三橋の言葉は部員全員の総意であり
そして彼らはまた厳しい練習へと向かうのであった
さて、西浦高校でも文化祭ではミスコンやらミスターなんちゃらといったものが開催されていた
全校生徒を巻き込んだこのイベントは人気も高く、ある意味文化祭のメインイベントとなっていた
だが一般生徒には知らされていないあるイベントが西浦には存在した・・・
選ばれたメンバーが全生徒の中から一人を投票で決め強制的に参加させるという実に奇妙なイベント
そして今年、選ばれたのは・・・
「生徒会だけど、野球部の三橋君は」
「は、はい・・・俺ですけど、何か?」
野球部の展示スペースで店番をしていた三橋に、生徒会の役員と名乗る上級生が声をかけてきた
「あ、君か 実は生徒会主催のイベントの出演者に選ばれたからよろしく 詳しくはこれにかいてあるからよろしく」
差し出した書類を三橋に渡してその上級生はすぐに立ち去ってしまった
唖然とした三橋が書類に目をやると、文化祭最終日の夜の時間と場所、そして参加しなければ野球部は廃部になるとの一文があった
「え?な、なんだこれ・・・」
何がなんだかわけがわからず動揺している三橋は他の野球部の仲間を探そうと廊下を小走りで走り始めた
・・・今年はアレか・・・生贄の羊が決まったぞ
文化祭の人ごみの中、三橋を見ながら囁く声がしたが雑踏に消され三橋に聞こえることはなかった
続く