三橋「秋だからおっきい松茸食べたいな」

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359fusianasan
ナイバッチきつみは
なんか今度の台風も凄いとかで色々注意しろとニュースでいってるんだが今年の異常気象には困ったものだ
明日は急に気温が下がるらしいので冬用の布団をもう出しておこうか
きつみははどうする?ひとまず肌かけ布団と冬用の毛布を出しておこうか


まだ陽が揚がりきらないうちに俺は目覚める
今日から三連休だ
起きたらまず風呂場に向かい、水ごりをする
冷たい水を全身に浴びて精神を統一させ、今日一日がすばらしい日になるよう願う
軽く食事を済ませたら昨夜のうちに用意しておいた荷物を持ち家を出る
外はまだ薄暗く人通りも録に無い
暫く歩くと最寄り駅に到着する やっと始発が出たばかりの駅舎は静まり返っていて人の気配は無い
少し待つと次の電車がやってきたが、あえて乗らずに目当ての電車を待つ
・・・来た
狙っていた電車に探していた人影をみつけ、俺はほくそ笑んでそれに乗り込む
電車の中は休日の早朝ということもあってまだ人気が少ない
ある程度の距離を取って座席にすわり携帯を取り出すと連絡の為のメールを打ち始める
"時間は予想通り 各自行動を開始せよ"
数駅過ぎると俺の隣に男が座った 互いに目で挨拶して静かに、目立たないように目的地まで向かう
次の駅では一人、その二つ目の液では三人、俺の周りには似たような男達が増えていたが
目立たぬように静かに到着駅を待つ
それからどれだけの時間が過ぎただろう
俺たちのターゲットである人物を含む一行は電車を下りた
もちろん俺たちも後に続く
途中で報告のメールが入ったので確認をする ふむ、今日は少し離れた場所なのか
もっと傍で見ていたいと思う気もあるが、相手に迷惑をかける事はできない
俺たちは途中からターゲットと離れて別の道を進み始めた
360fusianasan:2013/10/15(火) 15:53:06.87
「やあ、久し振りだな」
見慣れた顔が俺を見つけて挨拶をしてくれた
「ここのところ忙しくてな ところで撮影隊はどうした?」
「目立たない場所で待機している 何でも今日の為に新しい望遠を買ったんだとさ」
「へえ・・・流石だな」
「ところでこの場所なんだが、少し離れているが中々良いだろう?」
「ああ、よくこんなとこ見つけたな」
高い土手にあるその場所は周りに何の障害物は無く、その学校の野球場を一望できた
「あまり近づくとあいつに迷惑がかかるからこのくらいで調度良いよ」
「おっ、そちらは連絡のあった新人だな」
「は、はじめまして!これは挨拶代わりのおでんです!」
大鍋と七輪を持ち込んできた新人は七輪で鍋の中のおでんを温め皆に振舞った
「うん、うまい!」「この味の染みた大根がたまらんなあ」
一見すると若い男達が土手でおでんを食いながら静かな宴会をしてるようにも見えるだろう
だが、本当の目的はそれではなかった
「おっ、始まるぞ!」
誰かの声で皆一斉にマウンドに立つその姿に目をやる
キャッチャーミットに吸い込まれる球の音が、気持ちよく辺りに響いた
「三橋は今日も調子がよさそうだな」
「他校での練習試合も久し振りですよね」
「西浦ならなあ・・・三橋を撮るには調度良いベストの場所があるんだが他校じゃ仕方が無いか」
おでんの玉子をお代わりしながら俺は双眼鏡で三橋の姿を追いかけた
試合はまだ始まったばかりだ 
俺たちは三橋に悟られないように静かにかつ心の中では盛大に応援しながら観戦を続けた
連休はまだ始まったばかりだ
この三連休は三橋をおっかけて過ごすぞ

やなせたかし先生のご冥福をお祈りします 惜しい方を・・・-人-