三橋「甲子園…いき、たい!!」

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220fusianasan
きつみはもふもふふもふもふ
おやつはロールケーキにしようか、近くのローソ○はたまに期限間際のデザート類が格安になるんだ
ロールケーキの他にもちょっとしたやつが半額とかになるから嬉しいよな
だからといって食べ過ぎるとまた腹が出そうな予感・・・

「あー、明日も暑くなるって」
夕飯の片付けの後、テレビの天気予報を見ていたきつみはが言った
今年の天気はおかしくて、9月いっぱいまでムシムシした日が続くとかとも聞いたな
「昼間に遊びに行っていっぱい汗をかいてきただろ 早く風呂に入っておいで」
夕食後のデザート代わりのホームランバーを差し出すときつみははそれを受け取って
「これを食べたら入るね」とうれしそうに食べ始めた
庭から少しだけ涼しい風が入ってきて風鈴をチリン、と鳴らした
夜は多少は秋らしくなってきたようだが、昼はまだまだ暑い
俺でさえ大汗かいているくらいだから着ぐるみを着ているきつみはなんてもっと大変だろう
「じゃあ、先に入ってくるね」着替えを手にしてきつみはが風呂場に向かう
俺も一緒に入って背中でも流してやりたいが、きつみはの場合はちょっと複雑な事情があってそれは許されなかった
きつみはを始めとして山の住人は自分達の仲間以外の人間に裸を見られてはいけない、という絶対に守らなければならない厳しい掟があった
もし俺がうっかりして入浴中のきつみはを見てしまったらきつみははすぐに山に帰り、二度と山から出られなくなるという
どうしてもきつみはの裸が見たいのなら俺が山の住人になれば良いらしいが
それも山の住人たちからの厳しい審査がありほぼ絶望的だと聞く
つまりは、きつみはと今後も一緒にいたいのなら絶対にきつみはの裸を見ないように気をつけなくてはいけない、という事だ
もちろん俺だけじゃなくて他の人間でもアウトなわけで・・・
風呂場は入り口と窓には頑丈な鍵、それと外から見えないように目隠しもつけて
もしも異常があればすぐに俺にわかるように非常ベルまで設置して完璧な体勢を取っていたつもりだった
ジリリリリリリリリリリリリリリリリリリ!!!!!!!!!!!
けたたましい非常ベルの音に俺は急いで風呂場に駆けつけた
「きつみは!どうした、大丈夫か!!」
脱衣場のドアをドンドン叩いて俺はきつみはを呼び続けた
「お、俺くん・・・ そ、外で人がいる気配がして・・・俺くんかと思って声をかけたけどすぐに走っていってそれで・・・」
やっと着ぐるみを着てドアをあけたきつみはは俺に抱き付きながら、たった今起こった出来事を教えてくれた
続く