三橋「あけましておめでとう!」

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781fusianasan
きつみはモフモフフモフモフ
今日も頑張ったな、疲れているんじゃないのか?
俺がマッサージしてあげるから横になりなさい

>>730
☆のマークがにぎやかな焼き鳥しまむらは常設の屋台の店でまだ若い店主の焼く焼き鳥が店の自慢です
店の脇にはちょっとした食事用のスペースがあり
仕事帰りのお父さんたちが一杯ひっかける憩いの場となっています
そんなある日、しまむらに小さい男の子が十円玉を持ってやってきました
「こ、これで焼き鳥は買えますか?」
店主は内心、おいおい、今時十円で焼き鳥が買えると思っているのか?と思いましたが
男の子は真剣な眼差しを前にしてあえて口には出しませんでした
「あ、あの・・・今日お母さんの誕生日で・・・それで・・・お母さん焼き鳥が好きだから・・・」
「ちょっと足りないが・・・仕方ないな、少しだけ店の手伝いをしてくれればいいよ」
男の子、子三橋はその言葉を聞くとニコッ、と笑って「あ、ありがとう!」と喜びました
ああ、俺も甘いな・・・と店主は思いましたが子三橋の喜ぶ顔になぜか自分も嬉しくなるのを感じました
「んじゃあ、この皿を三番のテーブルのお客さんに持っていってくれ
それと、五番のテーブルが開いたから食器を下げてテーブルを拭いて・・・出来るな?」
うんっ!と大きく頷いて子三橋はお店のお手伝いを始めました
一生懸命働く姿にしまむらビールでちょっと酔いのまわったおじさんたちが話しかけます
「おい坊主、お前いくつだ?」
「かわいいねぇ・・・おいさんがお駄賃をあげよう ついでにビールもう一本追加」
「ここの店の子か?おい店主、お前何時の間に子供が出来たんだ?」
「よしてくださいよ、ちょっとだけ手伝いをしてくれるだけですから」
「なんだなんだ?この店は子供を働かせているのか?」
「嫌ですよお客さん、実は・・・」
782fusianasan:2013/02/12(火) 13:40:21.59
店主は客の質問攻めに辟易して簡単に事情を話しました
「というわけなんですよ」
「なんだそうだったのか」
「そうか、坊主は親思いのいい子だな・・・
おい店主、ビール追加と焼き鳥を適当に20本包んでこの子に持たせてくれ」
「俺も焼き鳥追加だ
おっと多く頼みすぎたぜ、半分はこの坊主にやってくれ」
次々と追加注文が入り、子三橋と店主は大忙しです
頃合を見計らって店主が子三橋を呼びました
「おい、もう上がってもいいぞ」
「えっ?もういいんですか?」
「ああ、お前のお陰で今日は大繁盛だったぞ これは約束の焼き鳥な」
大きな包みを渡されて子三橋は「こんなに沢山・・・」と驚きました
「それとだ、これはお客様がたからお前へのご褒美だ」と更に大きな包みを渡しました
「あの・・・これ・・・本当にいただいていいんですな?」
「ああ、いいんだいいんだ 俺の店の客は気前のいい人ばかりだから
それより早く帰らないと親御さんが心配するぞ」
「は、はい・・・ありがとうございました」
深くお辞儀をして店をあとにする子三橋を見送って、店主は暖かな気分になりましたが
常連客からの「早く嫁さんもらって子供作れよ」コールには困ってしまいましたとさ

まで妄想竹を育ててみた