きつみはもっふもふもふ
毎日寒いよなあ…こんな日は家のこたつであったまっていたいよパフパフ
今日、きつみはの自転車くる
自転車といっても大型の三輪車なのだが
朝からきつみではなく俺がワクワクしている
「俺くん、今日は落ち着きがないね…」
そりゃそうだ、三輪車をこぐきつみはを想像するだけで…たまらなくなる
「こんちはー!!水谷でーすっ!!」
おっ、やっときたか
やあ水谷君、今日はいつもよりいい男に見えるじゃないか
「今日だけ、ですか?庭の方の運んでいいですよね?」
水谷の後ろに梱包用のビニールでくるんだ大きな物体が見えた
そっさくきつみはと縁側から庭に出る
水谷がビニールはぎ取る様を二人で見守る
「はい、お待たせしました!ご注文の三輪車です!!」
おお…
俺は思わず歓声を上げた
中古で処分寸前だったというそれは、整備のおかげだろうか錆も無く新品同然だった
「ふふん…いいでしょう
大学のダチでこういうののメンテナンスや改造が三度の飯より好きな奴がいるんですよ
今回も話を持っていったら金を払ってでもやらせてくれといわれましてね」
だから多少趣味に走っているかもしれないけど…と水谷は続けた
いや、これは凄いよ
フレームは歪んでいないしペダルは子供用ではなく、もしやオリジナル?
サドルは大きめで座り心地よさそうだし、もしやこれは…変速が付いているのか?
「考えられる限りの改造や改良は施してある
それでも重量が重くならないように出来るだけ軽量化しつつ丈夫であることを第一に考えた
とあいつは言ってましたよ
きつみはさん、乗ってみてくださいよ」
うわあ…と目を丸くして見いっていたきつみははおずおずとハンドルに触れた
「すごい…ピカピカに光っている、ね…」
ゆっくりと三輪車にまたがり、サドルに腰を下ろす
「尻尾の位置も大丈夫だし、足もちょうどいい…ジタバタさん、ありがとう!!」
いやあ…と水谷は照れている
走らせてごらん、と促すときつみははペダルに足をかけ、漕ぎ出した
バタンッ!!
きつみはが、三輪車ごとこけた