三橋「も、もうちょっと待っててね・・・」

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110fusianasan
きつみはよくやった!!
今日は良い日になるかな
先週のあらすじ
クマの親子がやって来てきつみはと入浴中

「あっ!!おじさん、らめええぇぇぇ!!」
きつみはの叫びにも似た声に驚いて俺は風呂場に向かう
脱衣場のノブに手をかけたが入浴中は絶対中をのぞいてはいけない、というきつみはの言葉を思い出して
躊躇した
もしスーツを着ていないきつみつを見てしまったら、一体どうなってしまうのだろうか
見られたからには、と俺の元から去ってしまうかもしれない
禁忌を冒したとしてクマの親子から罰を受けるかもしれない…
俺が肉体的に痛い目にあうのは構わないが、きつみはと別れるのだけは嫌だ!!
脱衣場の前で悶々としていると突然ドアが開いた
「何してんだ?」
出てきたのはクマベくんだった
「い、いやあ…きつみはが大きな声を上げたから何かあったのかと…」
「ああ、親父が可愛がっているよ 久し振りだから山にいた時のように隅ずみまで洗ってやっているんだ
まったく、力の加減を知らない親父で困るよ」
風呂場からはあははうふふ、おじさん力入れすぎだよ、今度は俺が背中洗ってあげるから、などと聞こえてくる
…いいなあ、俺もきつみはと風呂入って洗いっこしたいなあ
山にも風呂があるのか、とクマベくんに聞くと
当たり前だろ、と呆れたように見られた
町のこんな狭いのじゃなくて、自然にお湯が沸いているところがいくつもあるから
毎日のようにみんな入っているよ
ほうほう、山の風呂は温泉なのか…ある意味すごい贅沢だな
風呂場からはまだ笑い声が聞こえてくる
きつみははよっぽど嬉しいのだろうな
「あいつは親父と仲がいいからな
山でもなにかあるとおじさんおじさんって纏わりついていたくらいだし」とクマベくんが苦笑した
ああ、でも、うらやしいなぁ…
さて、夕飯の準備と