ゲーセンでミツバチの格好したリラックマのぬいぐるみをゲットした
縞々のパンツは糸で何箇所か止めてあるだけなので、糸を鋏で切って着脱可能にしたら孟宗竹がモコモコと成長した
ギシギシ荘に住んでいる三橋さんちははっきり言って貧乏です
三橋さんちの一人息子、廉くんはいつもお父さんお母さんの為にお金を稼ぎたいと思っていましたが
まだ小さい子供を働かせてくれる職場などありません
ある日の夕方、家路を急ぐ廉くんに黒ずくめの紳士が声をかけてきました
「そこの君、なかなかかわいいね おじさんはお店をやっているんだが
今手伝ってくれる人を探しているんだ よかったら手伝ってくれないかい?」
あやしい人とは口を利いてはダメだよ、といつもお父さんに言われてきた廉くんでしたが
お小遣いあげるよ、と言われてちょっとやってみようかな、と思ってしまいました
・・・お小遣いがもらえれば新しいグローブが買えるかな
次の日の夕方、学校が終わってすぐに廉くんはあの紳士とお店に行きました
そこは薄暗くて窓は無く、テーブルとソファがいっぱいあるお店でした
更衣室に連れて行かれた廉くんは、茶色の薄いタイツみたいに伸びる服を着せられました
耳と尻尾が付いていて着るとまるでクマーのようです
そして縞々のパンツと蜂の触角付きの帽子を被せられました
「・・・こ、これ・・・」
「うん、よく似合うよ廉くん 私の目に狂いは無かった」
紳士はミツバチクマーの格好をした廉くんに大満足です
「じゃあ次はお仕事のやり方だけど、お客さんがきたらいらっしゃいませを言って
お水を出して注文を聞く できるよね」
「うん、それくらなら俺、できるよっ!!」
「ああそれと、あと大事なお仕事が・・・」
開店すると同時にお店にはお客さんがいっぱいきました
廉くんもがんばって接客します
「い、いらっしゃいませ・・・」
「おや、新しい子だね 水割りをお願いするよ」
「は、はい・・・かしこま、りま・・・した・・・」
教えられた言葉遣いでなんとか接客をこなす廉くん、実に健気です
ボーイさんにお客さまの席番と注文を伝えて廉くんのお仕事はおしまいです
ふふ・・・なんだか簡単で楽しいな
そんな事を考えている廉くん
「ああ、そこのハニーボーイ ちょっとこっちにおいで」
自分が呼ばれているとは気がつかなかった廉くんですが
ボーイのお兄さんに教えられてお客様の席へといきました
「新人かい、かわいいね チップをあげるよ」
お客様は廉くんのミツバチ衣装の縞々パンツに紙幣をすべりこませました
驚いた廉くんですが、これもお仕事のうちだと聞いていたので次に自分が何をすればいいか知っています
「あ、ありがとうございます!!」
お礼をいうと廉くんはお客様にお尻を向け、パンツをずり下げてまあるい尻尾付きのお尻を見せました
「おおっ!!これはこれは・・・実に良いものを見させてもらったよ
お礼のチップだ、取っておきなさい」
さらに紙幣をパンツに挟むお客様に、廉くんは次の行動に出ます
「ありがとうございます・・・」
チップを頂いたらお尻を見せ、さらに頂いたらパンツを脱いでお客様にお渡しする
それがここでの大事なお仕事なのです、裸じゃないから平気だもん
お客様は大喜びです
他のお客様も廉くんに次から次へとチップを渡します
お尻を見せ、パンツを脱ぎそれはそれは大忙しです
それこそパンツをはいている暇がないほどに
約束の時間がきたので廉くんのお仕事はおしまいになりました
頂いたチップ全部廉くんのものです
その大金を見て廉くんはちょっと怖くなってしまいました
「どうだい?楽しかったかい?もっとお仕事してみないか?」
と紳士に聞かれましたが、廉くんは何かおかしいな、と感じていたので
もうお仕事しませんとお断りをしました
紳士は大層残念がっていましたが、それも仕方が無いと諦めてくれ
その日働いた分のお金をもらって廉くんはお家に帰りました
その後、廉くんは急に引越しをする事になり、学校も転校することになってしまいました
例の紳士と再会することもなくお店の場所もまったく覚えていなかった廉くんは
あの日のお仕事の事をきれいさっぱり忘れてしまいましたとさ
俺の孟宗竹も暑さでやられた様だ・・・