俺「服着てるからいいよな?」

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384fusianasan
>>362
祭り三橋久しぶり!
枯れ木だけど賑やかしに捧げるぜ


カランと氷がグラスに触れ硬い澄んだ音がする。
氷も買ってきてよかった、家で造った氷じゃこうはいかないもんなー。
そう思いながら大きめのタンブラーにつくったカルピスを一口飲んだ。
「おいしー」隣に座った三橋はもう飲み干すところだ。
「おまえ…そんな一気に飲んで腹痛くなったらどうすんだ」
「へいき、だ。おかわり、飲もっ」
俺の心配ムシですか、そーですか。
キッチンで三橋はブドウにするかマンゴーにするかパインにするかウンウン悩んでいる。
色んな味があるんだよなあ、カロリーカットとかいうのまであったもんな。
三種類飲みたいなら湯飲みで飲め、タンブラーなら一種類だけだ、そう声をかけて窓の外へ目をやった。
暮れかけた空はビミョーな青でまだ梅雨は明けないが晴天の今日は真夏並みの暑さだった。
カルピス、マジうめぇや。


『カルピスうめえ』
『仕事終わってのカルピスの旨さ、たまらん!』
声が聞こえた気がした。カルピス好きだったアイツの声が。
いや、本当はあいつの声を俺は知らない。
ただ同じ三橋を愛する同士だったというだけだ。
今も元気でいるだろうか。
きっとこの空の下、今日もカルピスを楽しんでいるだろう。
もしかすると今日はカルピスソーダかもしれないな。
385fusianasan:2010/07/06(火) 22:49:04
>>384

「マンゴーもパ、インもブドウもす、すっごく旨いぃ!」
三種飲むなら小さな湯飲みでと言った通り三橋は湯飲みにブドウ、マンゴー、パイン味を作っていた。
こぼれるほどなみなみと。
「へー俺もおかわりしよっ」
何味がオススメか聞いてみた、が案の定どれも旨いらしくまたウンウン悩んでる。
適当に手に取ったブドウ味を作ってまた三橋の隣に腰をおろした。
「そういやさ、カルピスって大正8年の7月7日に発売始まったって知ってるか」
「へーへぇーそう、なんだ、七夕の日なんだ。あっ、だからかぁ…」
何がだから、なんだ?一人で納得して三橋のくせにナマイキだ。
「だからって、何がだよ」
三橋の肩を抱き寄せながら耳元ですごんでやった。
「だ、て初恋の味て、ゆーから、だって七夕は恋人が会う日で、そんでオレ、も…」
最後はゴニョゴニョと何を言っているのやら、頬を赤く染めて俺にもたれかかってきやがった。
くそっ、カワイイんだよ!
初恋の味とかってなんで知ってるんだ、今でも言うのか?とかいろいろ思ったけどまあいいや。