誕生日おめでとー!でも三橋の欲しいものってわからなくてさぁ。
パンとかジュースおごるのはみんなと一緒で、なんか彼氏的にアレだしさ。だから何でも欲しいもの言ってよ。
誰もいない教室でそう言うと、三橋は口をパクパクさせた。
だよね・・・こいつがじゃあ○○ちょうだいなんて、すぐに言える性格じゃないことはよく知ってる。そこがいいんだけど。
「何かしてほしいこととか、どっか連れてってでもいいよ。あ、部活あっから時間あんまりないかぁ・・」
「あ、う」
「でもオレ、三橋のためなら何だって聞いちゃうよ!」
三橋は真っ赤な顔でもじもじした。
そういえば付き合い始めてから今まで、三橋のわがままどころか、要望らしいものなんて聞いたことないかもしれない。
もしかすると、初めて三橋のおねだりが聞けるのかな。
うは、それってすごくね?誰もそんなの聞いたことなくね?やったぁオレだけじゃん!
「えと、オ、オレ・・・し・・」
そのときゴーッと飛行機が飛んできて、三橋の声をかき消した。ちょ、空気読め飛行機。
オレは三橋に思いっきり近づいて、顔に耳を寄せた。
「や・・・やっぱ、だ、ダメだ、よ」
「大丈夫大丈夫、遠慮すんなって。そりゃあの飛行機とかは買えないけど」
「ふぇッ!う、ううん!ひこう、き、なんて、うおお」
「えっ、ごめん冗談冗談。飛行機置いといて、もっかい言って」
ブンブン首振ってる。あー、冗談通じなさすぎなとこもいいなあ。すでにかなり近いし、どさくさで三橋の両手を握った。
「うお、あっあの、ね、ちゅ・・・キ、キス、して、クダサイ・・・」
今度はオレの口がパクパクなった。どうしよう、言葉が出ないってほんとにあるんだ。
「ごっ、ごっごめ、やっぱ、ム・・無理、」
「無理じゃないよ!いっ、いいに決まってんじゃん!」
「ううぐ、ほ、ほんと・・・?」
「ほんと!で、でも、それってオレがプレゼントもらってるじゃん。そんだけじゃダメだよ」
三橋は泣きそうな顔して鼻をすすった。
そのあと消えそうな声で、じゃあぎゅってして、と言った。
もう、部活に遅れて怒られたっていい。三橋を抱きしめて腕にぎゅーっと力を込めた。
「オ、オレ、うれしい・・・あっありが、と」
お礼を全部言われる前に、唇を塞
ゞ`´⌒ τ
リ从从~从)
丶c*´∀`) < どーせ オレの妄想ストーリーだよ
ノ( へへ
※まさに賢者タイム※