ウンコ「我が名を讃えよ」

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398fusianasan
うちわで扇ぎながら、三橋は縁側に座り涼んでいる。三橋の背後に立ち声をかけようとするが、うまい言葉が出てこない。
「んー…と…」
こんなに悩むのは久しぶりだ。三橋のうなじを見下ろしながら、俺はなんて切り出そうかと迷っていた。
はにかんだ三橋の笑顔が忘れられない。もう一度その笑顔が見たくて、俺は言葉を模索する。
「いやだったら、言えよ」ようやく絞り出した言葉は、あまりに唐突で、三橋はきょとんとして俺を振り返った。
いかんせん、こういう事に俺は慣れていない。三橋のくりくりとした大きな目に見つめられて、たじろいだ。だが言葉を紡ぐのはやめない。
「よく聞けよ。一度しか言わないからな、よく聞け」俺の神妙な顔に気がついたのか、三橋はきゅっと顔を引き締めた。
「ねこだいすきフリスビー」