試食販売の仕事が話題になってた時書きかけてた物に継ぎ足してみた
沖の誕生日だそうでおめでとう!
まつりみはの為にも頑張ったぞ
とある人材派遣業社の事務所
「アレー‘伝説の試食販売人’さんじゃないですか?こんな時間にどうしたんですか」
顔見知りの社員が声をかけて来た。
「あ、おオレあの課長さんに、ち、ちょちょっとっ・・・えと、そ、その、伝説とかゆーの止めてもらえませんか・・・・」
「何言ってるんですか、このご時世に高級和牛や高級国産鰻の蒲焼きとかバーンバン売ってる人を伝説と言わずに何と言えとー
あっ課長!三橋さんお見えですよ」
じゃあ俺はもう上がりなんでこれで失礼します。そう言い置いて男は部屋を出て行った。
悪気はないのだろうけれど伝説云々と持ち上げられても落ち着かない気持ちになるばかりだ。
「三橋待たせて悪かったな、出ようか」
連れだって会社を後にする。
試食販売人、それが今の三橋の職業だ。
野球が好きで好きで、学生の間はもちろん卒業してからも野球を続けたいと進路も選んだが人生そううまくもいかず・・・。
色々あって無職だった三橋に人材派遣会社への登録を勧めてくれたのが社員の沖だった。
『どういう仕事したいのか、できるのかわからないんじゃないのかな。うちの会社でいろんな仕事やってみたらどうだろう』
そう声をかけてくれたのだ。あれから数年、自分には一番むいてないと思っていた対面接客の試食販売の仕事だが
なぜか分からないがとても上手くいき今では伝説の〜などと呼ばれる事もある。
正直恥ずかしさの方が勝るのだが三橋とて日々努力を続けてきた自負はある。
恩のある沖のためにもこれからも精進して出来るだけ長く使って貰えるように頑張ろうと密かに決意もしている。
「お疲れさん今回も遠かったんだろう、北陸ーだっけ」
「うん金沢、だった」
「金沢、か。なぁ嫌な目や辛い事にあったりしてないか」
いつになく心配そうな視線を向けられ三橋は少し驚いた。