おじいさん「蕎麦屋にいるね」

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正直すまんかった。
名前のことは忘れてくれ。

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帰り道の途中のパン屋でメロンパンを買って、自転車に跨りながら齧る。
うん、うまい。
この店のメロンパンはしっかり甘くて大好きだ。
俺は高校生だ。運動部員じゃなくても、いつでも腹が減ってる年頃だもんな。
言い訳しながら、ゴミ袋をバッグに押し込む。
行き先は何も考えなくても、ちゃんと三橋の家へと向かっている。
馴れたもんだ。
もう何回目だろう。
指折り数えて途中で止める。
回数なんて覚えてねえよ。

今日は野球部のミーティング日。
だから、いつもより早い帰りとなる。
そして、三橋の親御さんは、今日は仕事で帰りが遅い。
と、言う訳で今日は一週間に一度、三橋とセックス出来る日だ。
当然のことながら、男同士の俺と三橋が付き合ってることは秘密だから、一緒に三橋の家に行ったりはしない。
今日も俺の三橋はエロ可愛いんだろうなと、想像の中の三橋の乱れた肢体に鼻の下を伸ばしているうちに三橋の家に到着した。
チャイムを鳴らそうと手を伸ばすと、門扉の内側にいる三橋に気が付いた。
「よっしー!」
うひひ、と笑いながら、三橋は俺と自転車を招き入れる。
俺が止めてる自転車の籠から荷物を取り出して、三橋は玄関を開けた。
俺も付いて行く。
玄関には豪華な花が飾られていて、三橋のおばちゃんの影を感じる。
「今日も、おじちゃんもおばちゃんも遅いんだよな?」
念のために確かめる。