三橋「1001だ!」

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536fusianasan
>>534-535
「俺のは90年代のチビTね」
「で、花井のは?」
「うーん、昔なのか今なのか、どっちだったかなぁ」
「ひでぇーな、そりゃ」思わず2人とも爆笑する。
「あれでスカートの丈が短けりゃ現代なんだけどネー 床に付く位長いからねー 今風なら絶対領域必須でしょ」
「絶対?はぁ?」
「あー 田島も知らないよねー 俺もわかんねー さっき栄口が来ててそう言っていたんだけど 後で詳しく聞かなきゃ」
「う・・・あんまり踏み込まないほうがよくね?」
「そうか・・・そうかも・・・そうだ、田島も何か着る? サイズが大丈夫なら、教室内に限って試着OKなんだけど」
「へーっ おもしれー」 
「大き目の揃えたんだけど、やっぱ女の子の服って小さいんだよねー 着られる奴って限られんの 田島なら色々選べるよ」
「俺、花柄がいいな ねーちゃんもにーちゃんの嫁さんも黒とか紺とかの地味目が多くてサ
女物だったらヤッパ花柄・ヒラヒラ・セクシーだよなっ」
「だよねー」
返事をしながら水谷はカウンターと逆方向の教室の隅を指差した。
「あそこに2つカーテンで囲った所があるよねー 右っかしが衣装が吊るされてるトコ ここで着るもん選んでねー 
左っかしが着替える所 背中のファスナーとかヤバかったら呼んでねー メイクが希望だったら着替えてからね」
おうっ と衣装部屋のカーテンを開けた。
部屋と言うよりは一角をカーテンで囲んだだけなので
そのスペースは畳一帖分程だったが吊るしの衣装が所狭しとハンガーに掛かっている。
色とりどりの衣装は、まるで飴玉の包み紙を見ているようだ。特にヒラヒラの付いたスカートに目が行く。
折角のチャンスなんだからスカートにすりゃあ良いのに敢えて短パンって変な奴だよな、水谷も。
アレコレ物色していると隅っこに何やら塊が有った。近づくとそれは膝を抱えて座っている人・・・人間だった。
田島は思わず肩に当たる所をポンポンと叩いた。その人物はゆっくりと顔を上げた。
「なんだ、驚かすなよ」
濃紺のセーラー服に下はモンペという出で立ちで三橋は座っていた。顔は少々焦燥している様にも見えた。

今日はここまで